IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レイトラム,エル.エル.シー.の特許一覧

<>
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図1
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図2
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図3
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図4
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図5
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図6
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図7
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図8
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図9
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図10
  • 特表-コンベヤベルトエッジモジュール 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】コンベヤベルトエッジモジュール
(51)【国際特許分類】
   B65G 15/40 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
B65G15/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506182
(86)(22)【出願日】2022-07-01
(85)【翻訳文提出日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 US2022035908
(87)【国際公開番号】W WO2023014453
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】63/229,092
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ボグル,デヴィッド ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
3F024
【Fターム(参考)】
3F024BA01
3F024CA05
3F024CB02
3F024DA09
3F024DA12
(57)【要約】
モジュール式コンベヤベルトのためのエッジモジュール。エッジモジュールは、モジュールの底部に開口したソケットに枢動可能に載置されたロッド保持プラグを含む。プラグは、プラグが回転することができるソケットにおいて回転軸アクスルを受容するボアを有する。リビングヒンジによってアームをプラグの本体に取り付けることによって、アームは、ベルトのヒンジ継手においてヒンジロッド通路を塞ぐ緩和状態から、ヒンジロッドを通路に挿入する又はそこから取り外すことを可能にする撓曲状態へと撓曲することが可能である。プラグ上の及びソケット内のロック構造体が係合して、プラグを所定の位置にロックする。エッジモジュールに載置されたサイドガードは、エッジモジュールのロック構造体によって所定の位置にロックされる。サイドガード及びプラグ係合両方のロック構造体が係合して、サイドガード及びプラグを所定の位置にロックする。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤベルトエッジモジュールであって、
長さが第1の端部から第2の端部まで延在し、幅が第1のサイドエッジから第2のサイドエッジまで横方向に延在し、厚さが上部から底部まで延在する、モジュール本体と、
前記第1の端部に沿って整列されたロッド孔を有する第1の組のヒンジ要素及び前記第2の端部に沿って整列されたロッド孔を有する第2の組のヒンジ要素と、
前記第1のサイドエッジの横方向内向きに前記モジュール本体に形成されたソケットと、
前記モジュール本体の前記第1の端部に沿って整列された前記ロッド孔を塞ぐように、前記ソケット内に位置決めされた、ロッド保持プラグと、
前記第1のサイドエッジにおいて前記モジュール本体の前記上部から立ち上がり、前記ロッド保持プラグに係合して前記ソケット内の適所に前記ロッド保持プラグをロックするロック構造体を有する、サイドガードと、を備える、コンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項2】
前記モジュール本体が、前記ソケット内に回転軸アクスルを含み、前記ロッド保持プラグが、前記回転軸アクスルを受容するボアを含む、請求項1に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項3】
前記ロッド保持プラグが、外側と、前記外側から外向きに延在するロックスタブと、を含み、前記サイドガードの前記ロック構造体が、前記ロックスタブに係合して、前記ソケット内の所定の位置に前記ロッド保持プラグをロックする、請求項1に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項4】
前記サイドガードが、
基部と、
前記基部から立ち上がるプレートと、
前記基部から下方に延在し、各々がタブ又はタブ凹部を有する、2つの脚部と、を含み、
前記モジュール本体が、
前記2つの脚部を受容する、前記第1のサイドエッジの前記モジュール本体の前記上部と前記底部との間の2つのスロットであって、各スロットが、相補的タブ凹部又は相補的タブを有する、2つのスロット、を含み、
前記タブ凹部が、前記相補的タブと嵌合して、前記サイドガードを所定の位置に保持する、請求項1に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項5】
前記モジュール本体が、前記第1のサイドエッジにおいて前記上部より下方に凹んだ棚を含み、前記サイドガードの前記基部が、前記棚に着座する、請求項4に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項6】
前記脚部のうちの1つが、前記ロッド保持プラグに係合して前記ロッド保持プラグを前記ソケット内の適所にロックする前記ロック構造体を形成する、フックを含む、請求項4に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項7】
前記ロッド保持プラグが、本体と、前記サイドガードの前記ロック構造体と係合して、前記ロッド保持プラグを前記ソケット内の適所にロックするように前記本体から外向きに延在するスタブと、を含む、請求項1に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項8】
コンベヤベルトエッジモジュールであって、
長さが第1の端部から第2の端部まで延在し、幅が第1のサイドエッジから第2のサイドエッジまで横方向に延在し、厚さが上部から底部まで延在する、モジュール本体と、
前記第1の端部に沿って整列されたロッド孔を有する第1の組のヒンジ要素及び前記第2の端部に沿って整列されたロッド孔を有する第2の組のヒンジ要素と、
前記第1の組のヒンジ要素の前記ロッド孔と整列されたロッド孔を有する、前記第1の端部及び前記第1のサイドエッジの横方向に細長いヒンジ要素と、
前記モジュール本体の前記底部に開口し、前記横方向に拡がったヒンジ要素の前記ロッド孔を、前記第1のサイドエッジに開口する外側ロッド孔部分と、内側ロッド孔部分と、に分けるソケットと、
前記ソケット内の回転軸アクスル及びソケットロック構造体と、
前記ソケット内に載置され、プラグロック構造体、及び前記回転軸アクスルを受容する軸方向ボアを有するロッド保持プラグと、を備え、
前記ロッド保持プラグが、前記プラグロック構造体及び前記ソケットロック構造体が係合解除されているロック解除位置から、前記プラグロック構造体及び前記ソケットロック構造体が係合されるロック位置まで回転可能である、コンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項9】
前記ソケットが、ソケット壁、及び前記モジュール本体の前記底部の反対側の天井によって境界され、前記ソケットロック構造体が、前記ソケット壁から前記ソケット内へ延在するソケットスタブを含み、前記プラグロック構造体が、外向きに延在して前記ソケットスタブと軸方向に圧縮接触して前記ロッド保持プラグを前記ロック位置に維持する、プラグスタブを含む、請求項8に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項10】
前記モジュール本体が、前記ソケットスタブから軸方向に離間された前記天井を通る孔を含み、前記プラグスタブが、前記ロッド保持プラグが前記ロック位置にあるときに前記孔に受容される軸方向に延在するナブを含む、請求項9に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項11】
前記ソケットが、ソケット壁、及び前記モジュール本体の前記底部の反対側の天井によって境界され、前記プラグロック構造体が、前記ソケット内へ外向きに延在するプラグスタブを含み、前記モジュール本体が、前記ソケット壁から前記ソケット内へ延在する停止部を含み、前記停止部が、前記プラグスタブに接触して、前記ロック解除位置における前記ロッド保持プラグの回転の限度を画定する、請求項8に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項12】
前記ロッド保持プラグが、平坦部、軸方向溝、及び周方向に離間された第1及び第2の軸方向リブを備えた外側を有する、略円形の円筒状本体を含む、請求項8に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項13】
前記ロッド保持プラグが、自由端部から、リビングヒンジによって前記第1の軸方向リッジに接続された固定端部まで延在するアームを含み、前記リビングヒンジが、前記アームが前記本体の前記外側の前記平坦部に向かって、及びそこから離れるように撓曲することを可能にする、請求項12に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項14】
前記アームが、前記自由端部に閉塞面を含み、前記アームが前記平坦部から離れた未撓曲状態であるときに、前記閉塞面が前記内側ロッド孔部分を塞ぎ、前記アームが前記平坦部に対して撓曲状態であるときに、前記閉塞面が前記内側ロッド孔部分を塞がない、請求項13に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項15】
前記第1のサイドエッジにおいて前記モジュール本体の前記上部に取り付けられ、かつ前記プラグロック構造体に係合して前記ロッド保持プラグを前記ロック位置にロックするサイドガードロック構造体を有する、サイドガードを備える、請求項8に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項16】
前記サイドガードが、
基部と、
前記基部から立ち上がるプレートと、
前記基部から下方に延在する2つの脚部と、
前記モジュール本体が、
前記2つの脚部を受容する、前記第1のサイドエッジの前記モジュール本体の前記上部と前記底部との間の2つのスロットと、を含み、
前記2つの脚部が、前記2つのスロットにスナップ嵌めされて、前記サイドガードを前記モジュール本体に保持する、請求項15に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項17】
前記脚部のうちの1つが、前記プラグロック構造体に係合して前記ロッド保持プラグを前記ソケット内の前記ロック位置にロックするサイドガードロック構造体を形成する、フックを含む、請求項16に記載のコンベヤベルトエッジモジュール。
【請求項18】
モジュール式コンベヤベルトであって、
第1の端部から第2の端部へと配置された請求項8に記載の複数のコンベヤベルトエッジモジュールであって、前記第1の組のヒンジ要素のうちの少なくともいくつかが、前記第2の組の前記第2のヒンジ要素のうちの少なくともいくつかと交互配置されて、前記交互配置されたヒンジ要素を通して横方向に整列された通路を形成する、複数のコンベヤベルトエッジモジュールと、
前記横方向に整列された通路において受容されて、ヒンジ継手において連続コンベヤベルトエッジモジュールに接続する、ヒンジロッドと、を備え、
前記ロック位置にある前記ロッド保持プラグが前記整列された通路を塞いで、前記モジュール式コンベヤベルトが稼働している間に前記ヒンジロッドが前記コンベヤベルトエッジモジュールを通って前記通路から抜け出すことを阻止する、モジュール式コンベヤベルト。
【請求項19】
前記コンベヤベルトの左側面及び右側面に沿って配置されたコンベヤベルトエッジモジュールを備える、請求項18に記載のモジュール式コンベヤベルト。
【請求項20】
連続コンベヤベルトエッジモジュールが、異なる幅である、請求項18に記載のモジュール式コンベヤベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、動力駆動式コンベアに関し、特に、モジュール式関節運動コンベヤベルトのエッジモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
モジュール式コンベヤベルトは、隣接するベルト列の交互配置されたヒンジアイによって形成された横方向通路に挿入されたヒンジロッドによって、ヒンジ継手において端部同士を接合した一連のベルトモジュール列で構成されている。ベルトのサイドエッジのエッジモジュールは、ベルトが稼働しているときにヒンジロッドが通路から抜け出すことを防止するために、しばしば、ロッド保持構造体を含む。通常、ロッド保持構造体は、エッジモジュールの一部としてモノリシックに形成され、かつ同じ材料で作製される。しかし、ロッドを保持するためにうまく機能する材料は、主なモジュール材料ほどうまく機能しない場合がある。
【0003】
一部のコンベヤベルトは、搬送される製品がベルトのサイドエッジから落下することを防止するために、サイドガードが必要である。多くのサイドガードは、エッジモジュールの一部としてモノリシックに形成されている。しかし、高さが異なる、又は他の構造のサイドガードは、異なる金型、又は成型後の機械加工が必要である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の特徴を具現化するコンベヤベルトエッジモジュールの1つのバージョンは、長さが第1の端部から第2の端部まで延在し、幅が第1のサイドエッジから第2のサイドエッジまで横方向に延在し、厚さが上部から底部まで延在する、モジュール本体を備える。第1の組のヒンジ要素は、第1の端部に沿って整列されたロッド孔を有し、第2の組のヒンジ要素は、第2の端部に沿って整列されたロッド孔を有する。モジュール本体には、第1のサイドエッジの横方向内向きにソケットが形成されている。ロッド保持プラグは、モジュール本体の第1の端部に沿って整列されたロッド孔を塞ぐように、ソケット内に位置決めされている。第1のサイドエッジにおいてモジュール本体の上部から立ち上がるサイドガードは、ロッド保持プラグに係合してソケット内の適所にロッド保持プラグをロックする、ロック構造体を有する。
【0005】
コンベヤベルトエッジモジュールの別の変形例は、長さが第1の端部から第2の端部まで延在し、幅が第1のサイドエッジから第2のサイドエッジまで横方向に延在し、厚さが上部から底部まで延在する、モジュール本体を備える。第1の組のヒンジ要素は、第1の端部に沿って整列されたロッド孔を有し、第2の組のヒンジ要素は、第2の端部に沿って整列されたロッド孔を有する。第1の端部及び第1のサイドエッジの横方向に細長いヒンジ要素は、第1の組のヒンジ要素のロッド孔と整列されたロッド孔を有する。ソケットは、モジュール本体の底部に開口し、横方向に拡がったヒンジ要素のロッド孔を、第1のサイドエッジに開口する外側ロッド孔部分と、内側ロッド孔部分と、に分ける。ソケットには、回転軸アクスル及びソケットロック構造体が存在する。ソケットに載置されたロッド保持プラグは、プラグロック構造体と、回転軸アクスルを受容する軸方向ボアと、を有する。ロッド保持プラグは、プラグロック構造体及びソケットロック構造体が係合解除されているロック解除位置から、プラグロック構造体及びソケットロック構造体が係合されるロック位置まで回転可能である。
【0006】
モジュール式コンベヤベルトは、第1の端部から第2の端部まで配置された複数のコンベヤベルトエッジモジュールを備え、第1の組のヒンジ要素のうちの少なくともいくつかが、第2の組の第2のヒンジ要素のうちの少なくともいくつかと交互配置されて、交互配置されたヒンジ要素を通る横方向に整列された通路を形成する。横方向に整列された通路において受容されたヒンジロッドは、ヒンジ継手において連続コンベヤベルトエッジモジュールに接続する。ロック位置にあるロッド保持プラグは、整列された通路を塞いで、モジュール式コンベヤベルトが稼働している間、ヒンジロッドがコンベヤベルトエッジモジュールを通って通路から出ることを阻止する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の特徴を具現化するモジュール式コンベヤベルトの一部分の等角図である。
図2図2は、図1のコンベヤベルトのためのエッジモジュールの本体の底部側の等角図である。
図3図3は、図2のエッジモジュールの本体の上部側の等角図である。
図4図4は、図1のコンベヤベルトにおいて使用可能なロッド保持プラグの拡大等角図である。
図5図5は、異なる視点から見た図4のロッド保持プラグの拡大等角図である。
図6図6は、図4及び図5のロッド保持プラグがロック解除位置にある、図2のモジュール本体のエッジ分の底部の等角図である。
図7図7は、サイドガード及びロッド保持プラグがロック位置にある、図6の等角図である。
図8図8は、内側から見た図1のサイドガードの下部分の等角図である。
図9図9は、外側から見た図8のサイドガードの下部分の等角図である。
図10図10は、上部視点から見た図1のコンベヤベルトのエッジモジュールの等角図である。
図11図11は、底部視点から見た図10のエッジモジュールの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の特徴を具現化するモジュール式コンベヤベルトの一部分が図1に示されている。コンベヤベルト20は、エンドレスコンベヤベルトを形成するように各列の隣り合うモジュールの間にシームによってレンガ積みパターンで配置された、異なる幅の内側モジュール25及びエッジモジュール24などの1つ以上のコンベヤベルトモジュールの一連の列22で構成されている。モジュール24、25は、ポリプロピレン、ポリエチレン、アセタール、及びナイロンなどの熱可塑性材料で成型される。列22の第1及び第2の端部に沿ったヒンジ要素26、27は、交互配置されている。整列されたロッド孔28は、各列端部においてヒンジ要素26、27を通って横方向に延在する。隣接する列の交互配置されたヒンジ要素26、27は、横方向通路を形成する。通路において受容されるヒンジロッド30は、ヒンジ継手32において隣接する列22を一緒に接続する。ヒンジロッド30は、プラスチックで、又は重量物又はベルト長が長い場合はステンレス鋼で作製され得る。連続ヒンジロッドを連結するステンレス鋼又は炭素鋼製のリンク31は、シームのいくつか又は全てに位置決めされて、ベルト張力の一部を支持することによってベルトを強化し得る。サイドガード34は、コンベヤベルト20の左側面及び右側面の両方においてエッジモジュール24の上部36から立ち上がる。サイドガード34は、それらを干渉させずに重ね合わせて、ベルトが上部搬送路に沿って稼働するときに、搬送される物品をベルト20の上部に留めておくことができるように、ベルトの移動方向38に対して斜めに配向されている。
【0009】
図2及び図3に示されるように、各エッジモジュールは、長さが第1の端部42から第2の端部43まで延在し、幅が第1のサイドエッジ44から第2のサイドエッジ45まで横方向に延在し、厚さが上部36から底部37まで延在する、モジュール本体40を有する。第1の組のヒンジ要素26は、第1の端部42に沿った間隙にわたって離間され、第2の組のヒンジ要素27は、第2の端部43に沿って離間される。ヒンジ要素26、27を通って延在するロッド孔28は、各端部42、43に沿って整列される。第1のサイドエッジ44の第1の端部42に沿って横方向に細長いヒンジ要素46は、第1の端部42に沿ったヒンジ要素26のロッド孔28と整列されたロッド孔48を有する。モジュール本体40の底部37に開口するソケット50は、細長いヒンジ要素46のロッド孔48を、外側ロッド孔部分52と、第1のサイドエッジ44からより離れている内側ロッド孔部分53とに分ける。ソケット50は、外周壁54、及びその外面がモジュール本体40の上部36である薄いウェブの内面である天井56によって境界される。回転軸アクスル58は、天井56からソケット50を通ってモジュール本体40の底部37のソケットの開口部に向かって延在する。
【0010】
モジュール本体40の底部37の横方向に延在する駆動バー60は、図1のコンベヤベルトを駆動するための駆動スプロケット又はドラム(図示せず)によって係合されるように設計されている。しかし、他のベルト及び駆動構造が使用され得る。異なるサイズ及び配向の貫通孔62が、モジュール本体40を通って上部36から底部37まで延在する。貫通孔62は、空気がモジュール本体40を通って流れること、又はそこから液体を排出することを可能にする。別の貫通孔64は、モジュール本体40の上部36から延在して、天井56のソケット50に開口している。しかし、空気の流れ又は排出を必要としない用途の場合は、貫通孔62、64のないモジュール本体が使用され得る。
【0011】
第1のスロット66及び第2のスロット67は、底部37から、第1のサイドエッジ44において上部36より下方に凹んだ棚68まで、モジュール本体40の厚さを通って延在する。スロット66、67は、各々がスロットの側面にタブ70を有する。棚68より下方に凹んだ内側棚72は、第2のスロット67の一部分を境界する。
【0012】
図4及び図5は、図2のモジュール本体のソケット50に載置されるロッド保持プラグ74を示す。プラグ74は、略円形の円筒状外側86を有する本体76を有する。中央軸方向ボア78は、プラグの本体76を通って頂面80から底面81まで延在する。本体76の外側86には、軸方向に延在する平坦部82及び軸方向に延在する溝84が形成されている。第1の軸方向リブ88及び第2の軸方向リブ89は、外側86から突出して、頂面80から底面81まで延在する。平坦部82、溝84、及びリブ88、89は、本体76の外側86の周りに周方向に離間されている。第1のスタブ90は、頂面80において本体76の外側86から半径方向に外へ延在する。第2のスタブ91は、頂面80において第2のリブ89から外向きに延在する。固定端部94及び反対側部の自由端部95を有するアーム92は、リビングヒンジ96によって第2のリブ89に取り付けられる。細いショルダ98は、第2のリブ89から離れて湾曲部99を通ってアーム92の固定端部94まで延在する。アーム92の厚さは、リビングヒンジ96の固定端部94から自由端部95へと増加して、拡大した鈍利な閉塞面100において終端する。アーム92のショルダ98、その湾曲部99、及び固定端部94は、リビングヒンジ96を形成するのに十分薄く、これは、矢印102の方向に力が印加されたときに、アームが、その緩和状態から、平坦部82により近い撓曲状態まで撓曲することを可能にする。
【0013】
図6は、ソケット50への初期設置時のロッド保持プラグ74の位置を示す。プラグ74は、ボア78と回転軸アクスル58とを整列させ、第2のリブ89及びスタブ91とソケット壁の溝104とを整列させ、並びにその壁54からソケット50の内側に突出する2つのソケットスタブ108、109の間の間隙106内に第1のリブ88及びスタブ90を整列させることによって設置される。第2のソケットスタブ109は、第1のリブ88との接触によって、(図6における)プラグ74の回転軸アクスル58の周りの反時計回りの範囲を制限する停止部としての役割を果たす。図6におけるプラグのロック解除位置では、アーム92の自由端部の閉塞面100が、内側ロッド孔部分53のわずかな部分だけを塞ぐ。
【0014】
図7では、ロッド保持プラグ74は、ロック位置に示されている。プラグ74は、図6のロック解除位置から図7のロック位置まで時計回りに回転する。プラグ74をロックするのに有用なツールの一例は、2つのピンを備えたスパナレンチである。一方のピンをアームの湾曲部107に嵌合させ、他方を第1のリブ88の側面111に嵌合させる。次いで、スパナを時計回りに回転させて、プラグ74をロック位置にロックする。第1のプラグスタブ90の底面110(図4)と第1のソケットスタブ108の頂面との間の軸方向圧縮係合が、プラグ74をロックする。第1のプラグスタブ90が第1のソケットスタブ108の下方に楔留めされると、第1のプラグスタブの頂面から突出するナブ112(図4)が、モジュール本体40の上部36を通り、ソケット50内への孔114(図2)内の所定の位置にクリック止めされる。孔114は、第1のソケットスタブ108と軸方向に、すなわち、回転軸アクスル58の軸と平行な線に沿って整列する。第1のプラグスタブ90及びそのナブ112は、プラグロック構造体の構成要素であり、第1のソケットスタブ108及び孔114は、ソケットロック構造体を構成している。プラグ74は、プラグロック構造体をソケットロック構造体と係合させることによってロックされる。プラグが図6のロック解除位置にあるときに、プラグ及びソケットロック構造体が係合解除される。プラグ74のロック位置では、アーム92が、ソケット壁の斜め部分116の近くに存在して、外側ロッド孔部分52を塞ぐ。そして、アーム92の閉塞面100が、大部分の内側ロッド孔部分53を塞ぐ。
【0015】
これらのモジュールで構成されたベルトが稼働している間、閉塞面100によって、整列されたロッド孔28のヒンジロッドがヒンジ継手から抜け出ることを阻止する。ヒンジロッドによる閉塞面100に対する横方向力は、アーム92を斜めの壁部分116に押し付けて、ロッドの更なる外向きの移動を防止する。ベルトの組み立て中に、ヒンジロッドは、モジュール本体40のサイドエッジ44から外側ロッド孔部分52を通して、アーム92に対して、隣接するモジュールの整列されたロッド孔28に挿入される。斜めのアーム92に対するヒンジロッドの力は、リビングヒンジ96においてアームをプラグ74の平坦部82に向かって撓曲させる。次いで、ヒンジロッドを、撓曲されたアーム92に沿って、内側ロッド孔部分53及び整列されたロッド孔28内へ摺動させることができる。ヒンジロッドの末端部がアーム92を通り抜けると、アームは、斜めの壁部分116の近くに、その緩和された未撓曲状態へと跳ね返る。プラグ74の平坦部82は、アーム92の屈曲範囲を制限して、リビングヒンジ96に損傷を与えるのを防止する。プラグ74の溝84(図5)は、アーム92が平坦部82に対して完全に撓曲したときに、拡がった閉塞面100のための隙間を提供する。ロッド保持プラグ74及びモジュール本体40は別個の部分であるので、異なる材料で作製することができる。例えば、アーム92をより容易に撓曲させることを可能にするために、モジュール本体40を剛性プラスチック材料から成型することができ、また、プラグ74を、より可撓性のプラスチック材料から成型することができる。
【0016】
ロッド保持プラグ74のソケット50への設置は、ベルト又はモジュールの組み立て中に行われる。そして、組み立て中に、プラグ74を、初期設置時のロック解除位置から、一時的に保管又は輸送するためのロック位置まで回転させる。
【0017】
図1のコンベヤベルト20は、サイドガード34とともに示されている。図8及び図9に示されるように、サイドガード34は、基部122から下方へ延在する2つの脚部120、121を有する。サイドガードプレート124は、脚部120、121の反対側の基部122から上方へ延在する。脚部120、121は、スロット66、67(図6)の相補的タブ70(図6)と嵌合して、図7のように、スナップ嵌合でサイドガード34を所定の位置に保持する、タブ凹部126を有する。サイドガード34が設置されると、その基部122は、モジュール本体40のサイドエッジ44の棚68(図2)に着座する。第1の脚部120は、脚部の側面において基部122から下方へ延在するフック128を有する。サイドガード34が所定の位置にあるとき、フック128は、内側棚72(図3)に載る。フック128は、第2のプラグスタブ91(図4)の周りに引っ掛かり、プラグ74をロック位置に更にロックする。そして、第2のプラグスタブ91は、サイドガード34を所定の位置にロックするのを補助する。第2のプラグスタブ91は、プラグロック構造体の追加の構成要素であり、フック128は、サイドガードロック構造体を構成する。テーパ状の補剛材129は、基部122からサイドガードプレート124の外側の途中まで上方へ延在して、サイドガード34を補強する。
【0018】
サイドガード34及びモジュール本体40は別個の部分であるので、それらが行う機能に対して選択された異なる材料で作製することができる。そして、サイドガード34の基部122及び脚部120、121が同じままである限り、異なる高さ又は異なる設計のプレートを同じモジュール本体40とともに使用することができる。更に、取り付け可能なサイドガード34は、輸送カートンのサイズを低減するために、コンベヤとは別に輸送することができる。次いで、ベルトをコンベヤに設置するときに、サイドガード34をエッジモジュールに挿入することができる。
【0019】
図10及び図11は、図1のコンベヤベルト20のようなサイドガードを有する、完成したコンベヤベルトエッジモジュール24を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】