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特表2024-528947非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品
(51)【国際特許分類】
   A24B 3/14 20060101AFI20240725BHJP
   A24B 15/16 20200101ALI20240725BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20240725BHJP
【FI】
A24B3/14
A24B15/16
A24D1/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506259
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-01
(86)【国際出願番号】 EP2022072015
(87)【国際公開番号】W WO2023012308
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】2111265.1
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】リチャードソン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ブレイ, アンドリュー
【テーマコード(参考)】
4B043
4B045
【Fターム(参考)】
4B043BB10
4B043BC02
4B045AA50
4B045AB01
(57)【要約】
本発明は、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品と、非燃焼性エアロゾル供給デバイスおよび消耗品を備える非燃焼性エアロゾル供給システムと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスおよび消耗品を備えるキットと、に関する。消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、保護要素とを備え、エアロゾル生成材料は、支持体の少なくとも1つの表面上に少なくとも部分的に支持され、支持体は、少なくとも1つの表面と、少なくとも1つの固定ゾーンとを備え、その固定ゾーンまたは各固定ゾーンは、支持体の1つまたは複数の表面上に配置され、その固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域は、エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含み、保護要素は、少なくとも1つの固定ゾーンに固定される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、保護要素とを備え、
前記エアロゾル生成材料が、前記支持体の少なくとも1つの表面上に少なくとも部分的に支持され、
前記支持体が、少なくとも1つの表面と、少なくとも1つの固定ゾーンとを備え、
前記固定ゾーンまたは各固定ゾーンが、前記支持体の1つまたは複数の表面上に配置され、
前記固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域が、前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含み、
前記保護要素が、少なくとも1つの固定ゾーンに固定される、
消耗品。
【請求項2】
前記エアロゾル生成材料が、エアロゾル生成材料の2つ以上の個別の部分を含む、請求項1に記載の消耗品。
【請求項3】
前記保護要素が、少なくとも部分的に取り外し可能である、請求項1または2に記載の消耗品。
【請求項4】
前記保護要素が穿刺可能である、請求項1~3のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項5】
前記保護要素が、平坦または波形のシートまたはリボンの形態である、請求項1~4のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項6】
前記保護要素が、シートまたは前記消耗品の周りに巻き付けられたリボンの形態である、請求項1~5のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項7】
前記保護要素が、前記エアロゾル生成材料に接着しないか、または解放可能に接着する、請求項1~6のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項8】
前記保護要素がバイオポリマーなどのポリマー材料から形成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項9】
前記保護要素が、アルギン酸カルシウムなどのアルギン酸塩ポリマーから形成される、請求項6に記載の消耗品。
【請求項10】
前記支持体が、少なくとも1つのサセプタを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項11】
前記サセプタが、金属箔などのシート材料を含む、請求項8または9に記載の消耗品。
【請求項12】
前記支持体が、支持層とバッキング層とを備え、前記支持層が、前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分が支持される少なくとも1つの表面を形成する、請求項1~11のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項13】
前記支持層が、サセプタを形成する、請求項12に記載の消耗品。
【請求項14】
前記バッキング層が、紙、カードまたはポリアリールエーテルケトンなどのポリマー材料から形成される、請求項12または13に記載の消耗品。
【請求項15】
前記エアロゾル生成材料が、非晶質固体の形態を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項16】
前記エアロゾル生成材料が、ゲルまたは乾燥ゲルの形態を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項17】
1つの固定ゾーンが存在し、前記固定ゾーンの最外縁部が前記エアロゾル生成材料のすべての部分を取り囲む、請求項1~16のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項18】
前記エアロゾル生成材料が少なくとも2つの個別の部分内にあり、固定ゾーンが前記個別の部分のいくつかの間に延在する、請求項1~17のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項19】
2つ以上の個別の固定ゾーンが存在し、前記最も外側の固定ゾーンの前記縁部間に延在する前記領域が、前記エアロゾル生成材料のすべての部分を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項20】
前記エアロゾル生成材料のすべての部分が、前記支持体の1つの表面上に支持される、請求項1~19のいずれか1項に記載の消耗品。
【請求項21】
前記支持体が実質的に平面であり、前記エアロゾル生成材料のすべての部分が実質的に一平面内で支持される、請求項20に記載の消耗品。
【請求項22】
前記支持体の前記表面の凹部内にそれぞれ支持された前記エアロゾル生成材料の個別の部分を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項23】
格子パターンまたは六角形のパッキングパターンで支持されたエアロゾル生成材料の個別の部分を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項24】
前記支持体が実質的に管状であり、前記エアロゾル生成材料のすべての部分が前記管の内面および/または外面上に支持される、請求項20に記載の消耗品。
【請求項25】
前記管の内側および/または外側にリング、ストライプおよび/またはドットの形態でエアロゾル生成材料の個別の部分を有する、請求項24に記載の消耗品。
【請求項26】
エアロゾル生成材料の個別の部分が支持される前記表面の前記平面内に、実質的に円形、正方形、長方形、六角形、長手方向に延在するストライプ、少なくとも1つの湾曲もしくは角を含むストライプ、またはモザイク状になる形状の前記エアロゾル生成材料の前記個別の部分を有する、請求項1~25のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項27】
前記エアロゾル生成材料の少なくとも2つの個別の部分が互いに異なる組成物を有する、前記エアロゾル生成材料の2つ以上の個別の部分を有する、請求項1~26のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項28】
前記エアロゾル生成材料の各組成物が、異なる香料を含むこと、異なる香料の組合せを含むこと、異なる香料の総含有量を含むこと、異なる香料の濃度を含むこと、異なる活性成分を含むこと、異なる活性成分の組合せを含むこと、異なる活性成分の総含有量を含むこと、異なる活性成分の濃度およびそのような違いの任意の組合せを含むこと、から選択される少なくとも1つの相違によって存在する任意の他の組成物とは異なる、請求項27に記載の消耗品。
【請求項29】
各個別の部分が、前記個別の部分を形成する前記エアロゾル生成材料の前記組成物を示す形状および/または色である、請求項27または28に記載の消耗品。
【請求項30】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、請求項1~29のいずれかに定義されるものである、消耗品と、を備える非燃焼性エアロゾル供給システム。
【請求項31】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと、前記非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、請求項1~29のいずれかに定義されるものである、消耗品と、を備えるキット。
【請求項32】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を製造する方法であって、少なくとも1つの表面および少なくとも1つの固定ゾーンを有する支持体を提供するステップと、前記支持体の少なくとも1つの表面上の、少なくとも2つの個別の部分内に任意選択的にエアロゾル生成材料を提供するステップと、前記固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域が、前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含むように前記少なくとも1つの固定ゾーンに保護要素を固定するステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品に関する。
【背景】
【0002】
シガレット、シガーなどの喫煙品は、使用中にタバコを燃焼させてタバコ煙を生成する。これらの種類の物品の代替物は、燃焼することなく加熱することによって基材材料から化合物を放出することによって吸入可能なエアロゾルまたは蒸気を放出する。これらは、非燃焼性喫煙品またはエアロゾル生成アセンブリと呼ばれてもよい。
【0003】
そのような製品の一例は、固体エアロゾル生成材料を燃焼させるのではなく、加熱することによって化合物を放出する加熱デバイスである。この固体エアロゾル生成材料は、場合によっては、タバコ材料を含有してもよい。加熱は、材料の少なくとも1つの成分を揮発させ、典型的には吸入可能なエアロゾルを形成する。これらの製品は、非燃焼加熱デバイスタバコ加熱デバイスまたはタバコ加熱製品と呼ばれてもよい。固体エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるための様々な異なる配置が知られている。これらの製品の特定の例は、加熱デバイスと接触する消耗品を利用する。消耗品は、エアロゾル生成材料を含んでもよい。
【0004】
別の例として、ハイブリッドデバイスがある。これらのハイブリッド装置は、加熱によって気化して吸入可能な蒸気またはエアロゾルを生成する液体源(ニコチンを含んでも含まなくてもよい)を含む。デバイスは、固体エアロゾル生成材料(タバコ材料を含んでも含まなくてもよい)をさらに含み、この材料の成分は吸入可能な蒸気またはエアロゾルに同伴されて吸入媒体を生成する。
【概要】
【0005】
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、非燃焼性エアロゾル供給デバイス(例えば、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるためにエアロゾル生成材料を加熱するための装置)と共に使用するための消耗品が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、保護要素とを含み、
エアロゾル生成材料は、支持体の表面上に少なくとも部分的に支持され、
支持体は、少なくとも1つの表面と、少なくとも1つの固定ゾーンとを備え、
その固定ゾーンまたは各固定ゾーンは、支持体の1つまたは複数の表面上に配置され、
その固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域は、エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含み、
保護要素は、少なくとも1つの固定ゾーンに固定される。
【0006】
一実施形態では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の2つ以上の個別の部分を含む。
【0007】
例示的な実施形態では、保護要素は、取り外し可能または部分的に取り外し可能なシートなどの取り外し可能または部分的に取り外し可能な保護要素であってもよい。これにより、保護要素の取り外しによる消耗品の使用を容易にしながら、エアロゾル生成材料の部分の効果的な保護が可能になる。保護要素が部分的に取り外し可能である場合、これは、保護要素が少なくとも1つの固定ゾーンにおいて消耗品に固定されたままであることによる追加の別個の廃棄要素の生成を回避することができる。
【0008】
別の例示的な実施形態では、保護要素は、穿刺可能なシートまたは層など、穿刺可能であってもよい。これにより、追加の廃棄物を生成することなく消耗品の使用を容易にしながら、エアロゾル生成材料の部分の効果的な保護が可能になる。保護要素が穿刺可能である場合、そのような穿刺は、エアロゾル生成材料の各個別の部分に対して別々に行われてもよく、本質的に同時にすべての部分に対して行われてもよく、または消耗品に含まれる部分の任意のサブセットに対して行われてもよい。適切な穿刺ツールは、消耗品、消耗品パッケージおよび/または加熱デバイスの一部として形成されてもよい。
【0009】
さらなる例示的な実施形態では、消耗品は、例えば、金属箔などの材料のシートから形成されたサセプタを備えることができる。これにより、電気誘導による消耗品の少なくとも1つの領域の加熱が可能になる。
【0010】
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品が提供され、エアロゾル生成材料は保護要素に接着しないか、または解放可能に接着する。
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、非燃焼性エアロゾル供給デバイスを備える非燃焼性エアロゾル供給システムと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、保護要素とを含み、
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の2つ以上の個別の部分を任意選択的に含み、
エアロゾル生成材料は、支持体の少なくとも1つの表面上に少なくとも部分的に支持され、
支持体は、少なくとも1つの表面と、少なくとも1つの固定ゾーンとを備え、
その固定ゾーンまたは各固定ゾーンは、支持体の1つまたは複数の表面上に配置され、
その固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域は、エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含み、
保護要素は、少なくとも1つの固定ゾーンに固定される。
【0011】
一実施形態では、消耗品はサセプタを備える。代替的な実施形態では、非燃焼性エアロゾル供給デバイスはサセプタを備える。
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、非燃焼性エアロゾル供給デバイスを備えるキットと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、保護要素とを含み、
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の2つ以上の個別の部分を任意選択的に含み、
エアロゾル生成材料は、支持体の少なくとも1つの表面上に少なくとも部分的に支持され、
支持体は、少なくとも1つの表面と、少なくとも1つの固定ゾーンとを備え、
その固定ゾーンまたは各固定ゾーンは、支持体の1つまたは複数の表面上に配置され、
その固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域は、エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含み、
保護要素は、少なくとも1つの固定ゾーンに固定される。
【0012】
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を製造する方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの表面および少なくとも1つの固定ゾーンを有する支持体を提供することと、前記支持体の少なくとも1つの表面上にエアロゾル生成材料を提供することと、少なくとも1つの固定ゾーンに保護要素を固定することとを含み、その結果、その固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域は、エアロゾル生成材料の少なくとも一部を含む。
【0013】
ここで、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】保護要素が使用のため取り外された、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品の概略斜視図を示す。
図2】保護要素が所定の位置にある図1の消耗品の概略斜視図を示す。
図3】所定の位置にある保護要素と、固定ゾーンの代替的な配置とを有する非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための代替的な消耗品の概略斜視図を示す。
図4】一緒に配置されると、それぞれが、以下の消耗品用の保護要素として機能する、図1の消耗品のセットの概略斜視図を示す。
図5】支持体が支持層およびバッキング層を備える、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための代替的な消耗品の概略斜視図を示す。
図6】保護要素が部分的に取り外し可能であり、ゾーン202から取り外し可能であり、ゾーン302から実質的に取り外し不可能であるような2つの固定ゾーンを有する図5の消耗品の概略斜視図を示す。
図7】管状支持要素と、消耗品の周りに巻き付けられたリボンの形態の保護要素とを有する消耗品の代替的な形成の概略図を示す。
図8】1つまたは複数のシートの形態の保護要素を有する管状消耗品の概略図を示す。消耗品は、保護要素が部分的に取り外されて示される。
【詳細な説明】
【0015】
本開示は、本明細書に記載されたもののいくつかを含み得る様々な特徴を有する、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品に関する。
【0016】
そのような消耗品は、保護要素によるエアロゾル生成材料の保護に起因して、消耗品のより容易な取扱いおよび/または使用、ならびに/あるいはより良好な衛生状態を可能にし得る。そのような消耗品は、エアロゾル生成材料が存在し得る任意の他の消耗品または任意の包装材料の任意の部分に望ましくなく付着することなく、複数の消耗品を他のそのような消耗品と接触して配置することができるので、消耗品の梱包、保管、および/または使用をさらに容易にすることができる。
【0017】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル生成材料」という用語は、加熱時に、揮発した成分を提供する材料を含む。「エアロゾル生成材料」は、任意の植物性物質含有材料を含み、例えば、タバコ、タバコ抽出物を含むタバコ誘導体、拡張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替物の1つまたは複数を含むことができる。「エアロゾル生成材料」はまた、例えば香味料を含む他の非植物性物質(例えば、非タバコ)、製品を含んでもよく、香味料は、製品に応じて、ニコチン、チョークなどの充填剤材料および/または吸着剤材料、グリセロール、プロピレングリコールまたはトリアセチンを含んでも含まなくてもよい。エアロゾル生成材料はまた、ゲル化材料、例えばアルギン酸ナトリウムであってもよい結合材料を含んでもよい。エアロゾル生成材料は、薬剤内に固体形態のタバコ消耗品または葉を含んでもよい。一例では、エアロゾル生成材料はエアロゾル生成ゲルである。エアロゾル生成ゲルは、固体のゼリー状材料であってもよい。エアロゾル生成ゲルは、ニュートンゲルまたは非ニュートンゲルであり得る。
【0018】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成フィルムを含んでもよく、またはエアロゾル生成フィルムの形態であってもよい。エアロゾル生成フィルムは、ゲル化剤などの結合剤と、エアロゾル形成剤とを含んでもよい。任意選択的に、送達される物質および/または充填剤も存在し得る。エアロゾル生成フィルムは、植物性材料を実質的に含まなくてもよい。特に、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は実質的にタバコを含まない。
【0019】
エアロゾル生成フィルムは、約0.015mm~約1mmの厚さを有してもよい。例えば、厚さは、約0.05mm、0.1mmまたは0.15mm~約0.5mmまたは0.3mmの範囲であってもよい。
【0020】
エアロゾル生成フィルムは連続的であってもよい。例えば、フィルムは、支持体上に支持された材料の連続フィルムを含むか、または連続フィルムであってもよい。
【0021】
エアロゾル生成フィルムは不連続であってもよい。例えば、エアロゾル生成フィルムは、支持体上に支持され得る、ドット、ストライプまたはラインなどのエアロゾル生成材料の1つまたは複数の個別の部分または領域を含んでもよい。
【0022】
そのような実施形態では、支持体は平面または非平面である。
【0023】
エアロゾル生成フィルムは、ゲル化剤などの結合剤を、水などの溶媒、エアロゾル形成剤および送達される1つまたは複数の物質などの1つまたは複数の他の成分と組み合わせてスラリーを形成し、次いでスラリーを加熱して溶媒の少なくとも一部を揮発させてエアロゾル生成フィルムを形成することによって形成することができる。
【0024】
スラリーを加熱して、少なくとも約60重量%、70重量%、80重量%、85重量%または90重量%の溶媒を除去することができる。
【0025】
エアロゾル生成材料は、「非晶質個体」を含んでもよく、または「非晶質個体」であってもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、非晶質個体であるエアロゾル生成フィルムを含む。非晶質個体は、「モノリシック固体」であってもよい。非晶質個体は、実質的に非繊維質であってもよい。いくつかの実施形態では、非晶質個体は乾燥ゲルであってもよい。非晶質個体は、その中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの実施形態では、非晶質個体は、例えば、約0重量%、5重量%または10重量%の液体から、約30重量%、40重量%または50重量%の液体を含み得る。
【0026】
非晶質個体は、植物性材料を実質的に含まなくてもよい。非晶質個体は、実質的にタバコを含まなくてもよい。
【0027】
エアロゾル生成材料の特定のゲル実施形態を形成するのに使用され得る典型的なゲル化剤としては、アルギン酸、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガムグアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、ヒュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリンおよびポリビニルアルコールから選択される少なくとも1つのゲル化剤が挙げられる。そのようなゲル化剤は、適切な固化(例えば架橋)剤と組み合わせて使用され得る。例えば、アルギン酸および/またはペクチンは、カルシウムイオンによって架橋され得る。本発明の特定の実施形態では、ゲル化剤は、カルシウムイオンによって架橋された少なくとも1つのアルギン酸および/または少なくとも1つのペクチンであってもよい。
【0028】
エアロゾル生成材料の形成に使用され得るゲル化剤の例は、アルギン酸塩である。アルギン酸塩は、アルギン酸に由来する多糖類であり、典型的には高分子量ポリマー(10~600kDa)である。アルギン酸は、(1,4)-グリコシド結合と一緒に結合したβ-D-マンヌロン酸(M)およびα-L-グルロン酸(G)単位(ブロック)のコポリマーである。カルシウムカチオンを添加すると、アルギン酸は架橋してゲルを形成する。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸コポリマー中のモノマー単位の少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%または70%がα-L-グルロン酸(G)単位であるアルギン酸塩を含むか、またはアルギン酸塩からなり得る。ゲル化剤が少なくとも1種類のアルギン酸を含む場合、カルシウムイオンを含む固化剤を使用してもよい。アルギン酸を含むゲルは、エアロゾル生成材料のフィルム用に乾燥させることができる。そのようなフィルムは、本明細書に記載の非晶質個体の形態であってもよい。
【0029】
エアロゾル生成材料は、活性成分を含んでもよい。適切な活性成分には、本明細書に記載のものが含まれる。このような活性成分の例としては、タバコ、タバコ材料(例えば、タバコ抽出物)および/またはニコチンが挙げられる。ニコチンは、タバコまたはタバコ抽出物の存在の有無にかかわらず、エアロゾル生成材料中に存在し得る。
【0030】
エアロゾル生成材料は、香味成分を含んでもよい。適切な香味成分には、本明細書に記載のものが含まれる。香料は、例えば、1つまたは複数の種類のミント香味、適切にはハッカ属の任意の種からのミント油を含み得る。香料は、メントールを適切に含み得るか、本質的にメントールからなり得るか、またはメントールからなり得る。本明細書に開示されているものを含む、他の香料を使用してもよい。
【0031】
特定の実施形態では、消耗品は、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの異なる組成物を含んでもよい。これが当てはまる場合、各エアロゾル生成材料は、異なる香料を含むこと、異なる香料の総含有量を含むこと、異なる濃度の香料を含むこと、異なる活性成分を含むこと、異なる活性成分の総含有量を含むこと、異なる濃度の活性成分およびそのような違いの任意の組合せを含むこと、から選択される少なくとも1つの違いによって存在する他の組成物と異なっていてもよい。
【0032】
特定の実施形態では、消耗品は、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの異なる組成物を含んでもよい。これが当てはまる場合、各エアロゾル生成材料組成物の個別の部分は、少なくとも1つの視覚的差異によって区別され得る。例えば、エアロゾル生成材料の各組成物は、その組成物またはその部分に特有の方法で成形または着色されてもよい。これは、任意の形状もしくは色、またはその組成物もしくは部分の香料、活性有効成分、活性有効成分含有量もしくは加熱持続時間を示唆するように選択されたものであり得る。したがって、個別の部分の形状および/または色は、その部分におけるエアロゾル生成材料の組成物または量を示すことができる。
【0033】
特定の実施形態では、消耗品は、少なくとも1つの表面を有する少なくとも1つの支持材料で形成された支持体を含んでもよく、エアロゾル生成ゲルなどのエアロゾル生成材料が、前記表面の1つまたは複数の部分または「領域」に堆積される。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料が存在する前記表面の1つまたは複数の領域はそれぞれ、エアロゾル生成材料が存在しない前記表面の一部分によって囲まれてもよい。したがって、エアロゾル生成材料が存在する前記表面のその部分または各部分または領域は、エアロゾル生成材料が存在しないかまたは実質的に存在しない領域によって囲まれるかまたは「フレーム化」されてもよい。したがって、エアロゾル生成材料の各領域は、エアロゾル生成材料の個別の部分を形成してもよい。
【0034】
特定の実施形態では、消耗品は、少なくとも1つの表面を有する少なくとも1つの支持材料で形成された支持体を含んでもよく、エアロゾル生成ゲルまたはフィルムなどのエアロゾル生成材料が、前記表面の1つまたは複数の部分あるいは「領域」に堆積され、任意選択的に乾燥される。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料の複数の領域が前記表面上に存在する。
【0035】
特定の実施形態では、少なくとも2つの異なるエアロゾル生成材料が存在し、各エアロゾル生成材料は、他のエアロゾル生成材料(複数可)を収容する任意の領域とは別個の少なくとも1つの領域に存在する。したがって、異なる組成物を有する少なくとも2つのエアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の異なる個別の部分として存在してもよい。エアロゾル生成材料の各別個の組成物は、2つ以上の個別の部分(例えば、表面の異なる領域に)に存在してもよい。
【0036】
エアロゾル生成材料の2つ以上の組成物が存在し、各組成物が2つ以上の個別の部分に存在する場合、エアロゾル生成材料の各組成物は、部分の規則的または体系的な配置で配置されてもよい。そのような配置は、単一の組成物のストリップ、ブロックもしくは領域、または一次元もしくは二次元の異なる組成物の交互もしくは連続的な配置を含み得る。
【0037】
特定の実施形態では、消耗品は、少なくとも1つの表面を有する少なくとも1つの支持材料で形成された支持体を含んでもよく、エアロゾル生成ゲルまたはフィルムなどのエアロゾル生成材料が、前記表面の1つまたは複数の部分または「領域」に堆積される。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料が存在する領域の形状を制御することができる。特定の実施形態では、各領域は、他の領域と同じまたは実質的に同じ形状およびサイズである。代替的な実施形態では、エアロゾル生成材料の領域は、異なるサイズであってもよい。これにより、特定の領域の選択的加熱によるユーザ体験の選択が可能になり得る。
【0038】
一実施形態では、支持体は、全体形状が実質的に平面であってもよい。そのような構成では、エアロゾル生成材料またはその一部分は、実質的に単一の平面または平行な平面(例えば上面および底面上)内にあってもよい。したがって、一実施形態では、消耗品は、少なくとも1つの縁部によって囲まれた、少なくとも1つの上面および少なくとも1つの底面を有する略平坦であってもよい。そのような表面は、平坦な構成を含む任意の全体的な形状または構成を維持しながら、部分的にまたは全体として、隆起し、エンボス加工され、折り目が付けられ、および/または波形にされてもよい(例えば、本明細書の様々な実施形態に記載されるように)。平坦な構成を有する消耗品は、典型的には、1つまたは複数の材料シートの形態の支持体(本明細書に記載されるような複数の層を含むことができる)から形成される。適切な材料には、ポリマー(例えば、紙またはカードまたは合成ポリマーフィルムなどの天然ポリマーからの材料)および/または金属箔などの本明細書に記載の材料の少なくとも1つが含まれる。使用時に、平坦な消耗品は、平坦な構成で使用されてもよく、または使用前に折り畳まれてもよく、または巻かれてもよい(例えば、ユーザによって)。
【0039】
代替的な実施形態では、支持体は、実質的に3次元の全体形状であってもよい。そのような構成では、エアロゾル生成材料またはその一部分は、単一の平面または平行な平面内にない配置で存在してもよい。一実施形態では、消耗品は、管または円錐の形態であってもよい。そのような管または円錐は、円形、正方形、長方形、五角形、六角形または星形の断面などの規則的または不規則な多角形の断面などの任意の適切な断面を有することができる。
【0040】
一実施形態では、消耗品は、円形断面の管などの略管状の構成であってもよい。そのような管状消耗品は、内面および外面を有する管状構成を有する支持体を備えることができる。一実施形態では、エアロゾル生成材料の個別の部分などのエアロゾル生成材料は、支持体の外面上に支持されてもよい。このような構成では、保護要素は、消耗品を包むシートの形態であってもよい。
【0041】
任意の構成の消耗品に適用可能な代替的な実施形態では、保護要素は、シート(例えば2から20枚)などの少なくとも2枚の形態であってもよく、各シートは独立して取り外し可能であるか、または他のすべてのシートを取り外すことなく(例えば、シートが部分的に重なり合う場合など、シートを順次取り外すことができる)取り外すことができる。
【0042】
特定の実施形態では、消耗品の全体的な形状および寸法は、加熱デバイスの少なくとも1つの設計の適切な部分に対応するように選択される。したがって、消耗品は、少なくとも1つの加熱デバイスの少なくとも一部分の上、中、および/または周囲に取り外し可能に嵌合するように適合されてもよい。特定の実施形態では、消耗品の全体的な外形(外周)は、正多角形または回転対称性を有する他の形状であってもよく、または実質的にそうであってもよい。これにより、消耗品を複数の向きで加熱デバイス上、加熱デバイス内、加熱デバイスに接触して、および/または加熱デバイスの周りに位置付けることができ、エアロゾル生成材料の特定の部分または領域の選択的加熱を可能にすることができる。
【0043】
特定の実施形態では、消耗品の全外周は、少なくとも1つの寸法で円形または実質的に円形であってもよい。特定の実施形態では、消耗品の全外周は、少なくとも1つの平面内で円形または実質的に円形断面を有してもよい。
【0044】
特定の実施形態では、消耗品の全外周は、非円形(および実質的に非円形)であってもよい。特定の実施形態では、消耗品の全外形は、非円形断面を有してもよい。非円形の外周の例には、実質的に正方形または長方形の外周が含まれる。
【0045】
特定の実施形態では、エアロゾル生成材料、例えばエアロゾル生成ゲルまたはフィルムは、個別の部分または「ドット」内にある。使用時に、そのようなドットは、個別に、またはセットもしくはグループで加熱されてもよい。エアロゾル生成材料のそのような選択的部分加熱は、生成されるエアロゾルの種類および/もしくは量ならびに/またはその生成の持続時間にわたる制御を可能にし得る。各ドットは、本明細書中に記載されるように、支持材料の個別の領域上に存在してもよい。
【0046】
適切な実施形態では、エアロゾル生成材料のドットおよび/または支持材料の表面のそれらの対応する領域は、任意の適切な形状であってもよい。特定の実施形態では、ドットは、実質的に円形であってもよく、格子状または六角形のパッキング配置に位置付けられてもよい。代替的な実施形態では、ドットは、支持材料の表面の少なくとも一部分を覆うようにモザイク状にすることができ、任意選択的に、本明細書に記載されるように、ドット間の前記表面の「むき出し」領域を可能にする形状であってもよい。適切な非円形ドットは、正方形、長方形または六角形の形状であってもよく、支持体の表面にわたりドットの格子状または六角形のパッキングを可能にする。他のモザイク状または実質的にモザイク状の形状も適切であり得る。
【0047】
エアロゾル生成材料が個別の部分に存在する場合、各部分は、任意の適切な寸法、質量および/または体積であってもよい。典型的な部分は、例えば、部分当たり1~50mgまたは2~25mgなど、0.1~100mg(例えば1~100mg)のエアロゾル生成材料であってもよい。エアロゾル生成材料は、30g/m~120g/mなどの任意の適切な面積密度を有してもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約30~70g/m、または約40~60g/mの面積密度を有してもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約80~120g/m、または約70~110g/m、または特に約90~110g/mの面積密度を有してもよい。
【0048】
適切には、エアロゾル生成材料の厚さは、約0.05mm、0.1mmまたは0.15mm~約0.5mmまたは0.3mmの範囲であってもよい。本発明者らは、約0.2mm(例えば0.18~0.22mm)の厚さを有する材料が特に適していることを見出した。
【0049】
典型的な部分は、例えば、最大寸法が約5mm、8mmまたは10mm~約15mm、20mmまたは30mmまでなど、5mm~10cmであってもよい。約13mm(例えば10~15mm)が非常に適している。特定の実施形態では、一部の面積は、50~200mmであり得る。これは、適切には、125mm~150mm(例えば、約140mm、例えば135mm~145mm)または60mm~81mmであってもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、支持層の第1の表面に付着され、エアロゾル生成材料は、前記支持層に付着されていない少なくとも1つの表面上の粘着防止剤で処理される。
【0050】
一例として、粘着防止剤は、タルクなどの鉱物または炭酸カルシウム、セルロース、デンプン、レシチン、シリコーンおよび/またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを含み得る。粘着防止剤は、本明細書に記載のアセンブリの動作温度で安定している(すなわち、溶融、分解などしない)。一実施形態では、粘着防止剤は、タルク粉末、粉末炭酸カルシウム、または非晶質個体の表面に塗布することができ、任意の粘着性を覆い、接着を防止するのを支援することができる別の粉末であってもよい。
【0051】
場合によっては、消耗品は、シートの形態で製造されてもよく、シートは、例えば、最終使用のために適切なサイズに切断する前の製造中に、巻回またはコイル状の形態で任意選択的に保持されてもよい。本明細書に記載の非晶質エアロゾル生成材料、特にゲル(任意選択的にゲルを乾燥させて、フィルムを生成することによって)から形成されたアモルファスエアロゾル生成材料は、取扱いを複雑にする粘着性表面を有する場合がある。エアロゾル発生材料、支持層(複数可)および任意選択的に粘着防止剤の組合せを選択することによって、エアロゾル生成材料が支持体またはバッキングの裏面に付着するのを防止することができ、それによって製造中の取扱性を改善することができる。
【0052】
場合によっては、消耗品は、使用中に消耗品をヒータ(例えば、誘導加熱器)に固定するために使用することができる1つまたは複数の磁石を備えてもよい。
【0053】
特定の実施形態では、消耗品は、エアロゾル生成材料と少なくとも部分的に接触する支持体の少なくとも一部としての支持層を含んでもよい。そのような支持層は、金属を含む任意の適切な材料、またはセルロースなどのバイオポリマー材料を含むポリマー材料から形成されてもよい。特定の実施形態では、支持層は、アルミニウム箔などの金属箔であってもよい。支持層がアルミニウムから形成される場合、アルミニウムは、5μm~25μmの厚さを有してもよい。アルミニウムの厚さは、7μm、10μmまたは20μmであってもよく、6μm~8μmであってもよい。金属支持層は、高い熱伝導率の利点を有し、支持層の少なくとも一部に電流を流すことによって材料の電気抵抗に起因してヒータとして作用することができる。そのような電流は、従来の電気回路または電気誘導によって生成され得る。一実施形態では、支持層を形成する金属フィルムは、消耗品の少なくとも一部分の電気誘導加熱のためのサセプタとして機能する。
【0054】
特定の実施形態では、支持体は、金属箔支持層などの支持層を備えることができ、同様の異なる材料のバッキング層をさらに備えることができる。特定の実施形態では、支持体は、バイオポリマーまたは合成ポリマー材料などのポリマー材料のバッキング層を備えてもよい。適切なバイオポリマー材料には、紙またはカードなどのセルロース系材料を含む多糖類が含まれる。合成ポリマー材料は、エアロゾル生成材料を加熱するために利用される温度で構造的完全性を保持するのに十分に高い融点を有するべきである。したがって、そのようなポリマーは、200℃超または250℃超の融点を有し得る。適切な例としては、ポリアリールエーテルケトン(PAEK)、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が挙げられる。
【0055】
特定の実施形態では、第1の消耗品の支持体の裏は、第2の消耗品の保護要素を形成してもよい。これは、平坦な構成を有する消耗品に特に当てはまる。そのような実施形態では、第1の消耗品内のエアロゾル生成材料(の一部分)を支持するその表面に対向する支持体の表面である反対側の表面は、第2の消耗品の保護要素として機能してもよい。そのような実施形態では、第1の消耗品の反対側の表面の少なくとも一部分は、第2の消耗品のその固定ゾーンまたは各固定ゾーンに取り外し可能に取り付けられてもよい。これにより、消耗品は、各消耗品の反対側の表面が次のための保護要素として機能する「スタック」を形成することができる。本明細書に記載のもののいずれかなどの追加の保護要素が、第1の消耗品のために設けられてもよい。
【0056】
特定の実施形態では、エアロゾル生成材料の個別の部分は、平面箔支持層および任意選択の平面バッキング層などの平面支持体上に支持されてもよい。適切な実施形態では、エアロゾル生成材料(例えば、エアロゾル生成材料のすべての個別の部分)は、支持体の単一の表面上に支持される。
【0057】
代替的な実施形態では、エアロゾル生成材料の個別の部分は、支持体のくぼみまたは凹部内で支持されてもよい。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料の各個別の部分は、支持面の個々の凹部内に存在してもよい。このような凹部は、支持体の表面の平面内で実質的に円形であってもよい。あるいは、そのような凹部は、モザイク状形状であってもよく、支持体の表面の平面内で実質的に正方形、実質的に長方形または実質的に六角形であってもよく、格子または六角形のパッキング配置などの任意の適切な配置に配置されてもよい。任意選択的に、固定ゾーンが凹部の間に存在してもよい。そのような固定ゾーンは、各凹部の間、または凹部の特定のグループまたはセットの間に存在してもよい。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料は、支持面の平面の高さまで凹部を実質的に充填してもよい。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料の部分の体積は、その容量の50%~99%または80%~90%など、凹部の容量の100%未満であってもよい。
【0058】
図1図2を参照すると、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品100が示されている。消耗品100は、支持体101、固定ゾーン102、およびエアロゾル生成材料103の個別の部分を含む。図示の実施形態は、この図では取り外されている取り外し可能な保護要素を有する。図2は、取り外し可能な保護要素104を所定の位置に有する図1の消耗品を表す。固定ゾーン102は、エアロゾル生成材料のすべての個別の部分を取り巻く領域を画定し、したがって保護要素は、そのような部分103をすべて保護するように機能することが分かる。部分103は、すべて同じエアロゾル生成材料組成物であってもよく、または活性剤もしくは香味剤などの含有量が異なっていてもよい。
【0059】
以前の消耗品、特にゲルまたは乾燥ゲルエアロゾル生成材料を含む消耗品は、互いにおよび他の表面に接着するかまたは接着するようになることが知られている。エアロゾル生成材料のすべての部分を保護する保護要素の存在は、この問題を低減または緩和するのに役立つ。
【0060】
図3は、固定ゾーン102がエアロゾル生成材料の特定の部分の間に延在する代替的な消耗品を表す。この実施形態では、エアロゾル生成材料部分203および303の2つの領域が固定ゾーンによって画定される。2つの領域がこのように分離されている場合、これらの領域は、異なる組成物を有するエアロゾル生成材料を表すことができる。異なる組成物の領域間に存在する固定ゾーンは、例えば、1つのゾーンの香料の隣接するゾーンへの相互汚染を低減するために追加的に機能し得る。したがって、保護要素は、部分203および303の組成物の香料が異なるエアロゾル生成材料の組成物間の区別を保護するように追加的に役立ち得る。
【0061】
図4を参照すると、場合によっては、消耗品100の対向する面105は、別の消耗品100の保護要素として機能し得ることが分かる。これは、別個の保護層を必要とせずに複数の消耗品100を一緒に梱包することができるため、梱包、輸送、および/または製造を支援するのに役立ち得る。最上部の消耗品は、取り外し可能または部分的に取り外し可能な保護要素を有してもよい。そのような保護要素は、使用のために最上部の消耗品を開梱する行為が上部保護要素を取り外すのに役立つように、パッケージ要素に一体化されてもよく、またはパッケージ要素に取り付けられてもよい。
【0062】
図5は、2つの層を備える支持体を有する消耗品を表す。エアロゾル生成材料部分を支持するのに役立つ層106は、例えば、アルミニウム箔層などの金属シートであってもよい。そのような箔層は、誘導加熱のためのサセプタとして追加的に機能することができる。対向する面上の第2の層は、紙またはカードなどのポリマー系材料のバッキング層であってもよい。これは、消耗品に追加の構造的安定性をもたらすことができる。
【0063】
図6は、保護要素104を所定の位置に有する図5の消耗品を表す。この実施形態では、保護要素104は、支持体101に部分的に取り外し可能に固定される。2つの固定ゾーン202および302は、保護要素104が、固定ゾーン202によって3つの側面に取り外し可能に固定され、固定ゾーン302によって第3の側面に実質的に取り外し不能に固定されるように設けられる。保護要素が例えばシートである場合、これは、別個の廃棄要素の生成を回避するために、使用前に部分的に取り外されて消耗品の下に押し込まれてもよい。
【0064】
図7は、管状構成の消耗品400を表す。この実施形態では、支持体は、消耗品の周りに巻き付けられたリボンの形態の保護要素404を有する管401の形態である。図7Aは、不透明な保護要素(例えば、コート紙保護要素)を有する消耗品を示す。図7Bは、この場合には管状支持体の周りの保護要素に続く螺旋の形態である固定ゾーン402をさらに示す。図7Cは、エアロゾル生成材料403の個別の部分が見えるように、透明保護要素(透明ポリマーなど)を有する同じ消耗品を示す。保護要素は消耗品に巻き付けられたリボンの形態であるため、保護要素は部分的に巻き戻されてもよく、エアロゾル生成材料の残りの部分を保護し続けながら消耗品を部分的に使用することができる。
【0065】
図8は、管状構成の消耗品400を表す。図8Aは、単一の保護要素を有する消耗品を示し、図8Bは、5つの独立した保護要素を有する同様の消耗品を示す。図8は、保護要素シート(複数可)404が部分的に巻き付けられていない状態で示される。固定ゾーン402は、部分的に巻き付けられていない状態では、保護要素(複数可)が一方の固定ゾーンに取り付けられているが、別の固定ゾーンから取り外されているように見える。図8Bでは、エアロゾル生成材料403の部分をそれぞれ保護する5つの独立した保護要素が存在する。各保護要素を独立して取り外すことができるため、エアロゾル生成材料の残りの部分を保護し続けながら、消耗品を部分的に使用することができる。
【0066】
上記の例は、支持体の第1の表面上にエアロゾル生成材料を有する実施形態を使用する本発明を例示する。しかしながら、他の例では、支持体は、エアロゾル生成材料の個別の部分が収容され得る凹部を含んでもよい。この配置は、製造がより容易であり得、取り外しの代替としてより容易に穿刺され得る、より平坦な保護要素を可能にする。
【0067】
本明細書に記載の様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解および教示を支援するためにのみ提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとしてのみ提供され、網羅的および/または排他的ではない。本明細書に記載された利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、および/または他の態様は、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲に対する制限または特許請求の範囲に対する均等物に対する制限と見なされるべきではなく、特許請求された発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用することができ、修正を行うことができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書に具体的に記載されたもの以外の、開示された要素、構成要素、特徴、部品、ステップ、手段などの適切な組合せを適切に含むか、それからなるか、または本質的にそれからなることができる。さらに、本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求され得る他の発明を含み得る。
定義
本開示によれば、「非燃焼性」エアロゾル供給システムは、ユーザへの少なくとも1つの物質の送達を容易にするために、エアロゾル供給システムの成分エアロゾル生成材料(またはその構成要素)が燃焼または点火されないものである。
【0068】
いくつかの実施形態では、非燃焼性エアロゾル供給システムは、気化デバイスまたは電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
【0069】
いくつかの実施形態では、非燃焼性エアロゾル供給システムは、加熱式システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0070】
典型的には、非燃焼性エアロゾル供給システムは、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための、本明細書に開示されているものなどの消耗品とを備え得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル生成材料を含み、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。
【0072】
いくつかの実施形態では、その非燃焼性エアロゾル供給デバイスなどの非燃焼性エアロゾル供給システムは、電源およびコントローラを備え得る。電源は、例えば、電源または発熱電源であってもよい。いくつかの実施形態では、発熱電源は、発熱電源に近接するエアロゾル生成材料または熱伝達材料に熱の形態で電力を分配するように通電され得る炭素基材を備える。
【0073】
いくつかの実施形態では、非燃焼性エアロゾル供給システムは、消耗品を受け入れるための領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、マウスピース、フィルタおよび/またはエアロゾル改質剤を含んでもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品は、技術的に適合する場合、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、包装紙、フィルタ、マウスピース、および/またはエアロゾル改質剤を含んでもよい。
【0075】
本明細書で使用される活性成分は、生理学的応答を達成または増強することを意図した材料である生理学的活性材料であり得る。活性成分は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、向精神薬から選択され得る。活性成分は、天然に存在してもよく、または合成的に得られてもよい。活性成分は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、ビタミン、例えばB6もしくはB12もしくはC、メラトニンまたはそれらの組合せを含み得る。活性成分は、タバコ、別の植物性物質の1つまたは複数の成分、誘導体または抽出物を含み得る。一実施形態では、植物性物質は大麻であってもよく、および/または活性成分はカンナビノイド、またはその成分もしくは誘導体であってもよく、任意選択的に他の生理学的に活性な薬剤と組み合わせてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、活性成分はニコチンを含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、活性成分は、カフェイン、メラトニンまたはビタミンB12を含む。
【0078】
本明細書で述べるように、活性成分は、1つまたは複数のカンナビノイドまたはテルペンなどの大麻の1つまたは複数の成分、誘導体あるいは抽出物を含み得る。
【0079】
カンナビノイドは、脳内の神経伝達物質の放出を抑制する細胞内のカンナビノイド受容体(すなわち、CB1およびCB2)に作用する天然または合成化学化合物のクラスである。カンナビノイドは、大麻などの植物から(植物カンナビノイド)、動物から(エンドカンナビノイド)天然に存在ことができ、または人工的に製造することができる(合成カンナビノイド)。大麻種は、少なくとも85種の異なる植物カンナビノイドを表し、カンナビゲロール、カンナビクロメン、カンナビジオール、テトラヒドロカンナビノール、カンナビノール、カンナビノジオールならびに他のカンナビノイドを含むサブクラスに分類される。大麻に見られるカンナビノイドには、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロル(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変異体(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビモル酸(THCA)、およびテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)が含まれるが、これらに限定されない。
【0080】
本明細書で述べるように、活性成分は、1つまたは複数の植物性物質またはその成分、誘導体もしくは抽出物を含むか、またはそれらに由来し得る。本明細書で使用される場合、「植物性物質」という用語は、限定するものではないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、殻、皮などを含む植物に由来する任意の材料を含む。あるいは、材料は、合成的に得られた植物性物質に天然に存在する活性化合物を含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉末、粉塵、粉砕消耗品、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シートなどの形態であってもよい。植物性物質の例は、タバコ、ユーカリノキ、スターアニス、麻、ココア、ウイキョウ、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カミツレ、亜麻、ショウガ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、ローリエ、甘草(リコリス)、抹茶、マテ、オレンジの皮、パパイヤ、バラ、セージ、緑茶または紅茶などの茶、タイム、チョウジ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、ニワトコの花、バニラ、ヒメコウジ、シソ、ウコン、ターメリック、サンダルウッド、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、マートルコ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルヴィ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、マルベリー、チョウセンニンジン、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、またはそれらの任意の組合せである。大麻は、単独でまたは少なくとも1つの他のものと組み合わせて使用することができるさらなる植物性物質を形成する。
【0081】
存在する場合、ミントは、以下のミント品種、すなわち、ヨウシュハッカ(Mentha arvensis)、グレープフルーツミント(Mentha c.v.)、エジプシャンミント(Mentha niliaca)、ペパーミント(Mentha piperita)、ライムミント(Mentha piperita citrata c.v.)、チョコレートミント(Mentha piperita c.v.)、カーリーミント(Mentha spicata crispa)、ワイルドミント(Mentha cordifolia)、ホースミント(Mentha longifolia)、パイナップルミント(Mentha suaveolens variegata)、ペニーロイヤルミント(Mentha pulegium)、イングリッシュスペアミント(Mentha spicata c.v.)およびアップルミント(Mentha suaveolens)から選択されたものであってもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、植物性物質は、ユーカリノキ、スターアニス、ココアおよび麻から選択される。
【0083】
いくつかの実施形態では、植物性物質は、ルイボスおよびウイキョウから選択される。
【0084】
本明細書で使用される場合、「香料」および「香味料」という用語は、地域の規制が許可している場合、成人消費者向けの製品に所望の味、香りまたは他の体性感覚を作り出すために使用され得る材料を指す。それらは、天然に存在する香料材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成により得られる材料、またはそれらの組合せ(例えば、タバコ、大麻、甘草(リコリス)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、モクセイ葉、カミツレ、フェヌグリーク、チョウジ、メイプル、抹茶、メントール、二ホンハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドスパイス、アジアスパイス、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、レッドベリー、クランベリー、モモ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、桑、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、チャット、ナスワール、キンマ、シーシャ、マツ、ハチミツエキス、バラ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラの花、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピメント、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、麻、ハッカ属のいずれかの種からのハッカ油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ茶、オレンジの皮、バラ、緑茶または紅茶のような茶、タイム、ビャクシン、ニワトコの花、バジル、ローリエの葉、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シソ、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピメント、メース、ダミエン、ハナハッカ、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ウイキョウ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化剤または刺激剤、糖および/または糖置換体(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトールまたはマンニトール)、ならびに木炭、クロロフィル、鉱物、植物性物質、または息清涼剤などの他の添加剤を含んでもよい。それらは、模倣、合成もしくは天然成分またはそれらのブレンドであってもよい。それらは、任意の適切な形態、例えば、油などの液体、粉末などの固体、または気体であってもよい。
【0085】
香料は、適切にはハッカ属の任意の種からのミント油である1つまたは複数のミント香料を含むことができる。香料は、メントールを適切に含み得るか、本質的にメントールからなり得るか、またはメントールからなり得る。
【0086】
いくつかの実施形態では、香料は、メントール、スペアミントおよび/またはペパーミントを含む。
【0087】
いくつかの実施形態では、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類および/またはレッドベリーの香料成分を含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、香料はオイゲノールを含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、香料は、タバコから抽出された香料成分を含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、香料は、大麻から抽出された香料成分を含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、香料は、感覚惹起剤を含んでもよく、感覚惹起剤は、アロマまたは味覚神経に加えて、またはその代わりに、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって通常化学的に誘発され、認識される体性感覚を達成することを意図され、これらは、加熱、冷却、刺痛、麻痺効果をもたらす薬剤を含んでもよい。適切な熱作用剤は、バニリルエチルエーテルであってもよいが、これに限定されず、適切な冷却剤は、ユーカリプトール、WS-3であってもよいが、これに限定されない。
【0092】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成材料」という用語は、エアロゾルの生成を促進する薬剤を指す。エアロゾル形成材料は、吸入可能な固体および/または液体エアロゾルへのガスの初期気化および/または凝縮を促進することによってエアロゾルの生成を促進することができる。
【0093】
適切なエアロゾル形成材料としては、エリスリトール、ソルビトール、グリセロール、およびプロピレングリコールもしくはトリエチレングリコールなどグリコールのようなポリオール、一価アルコール、高沸点炭化水素、乳酸などの酸、グリセロール誘導体、ジアセチンなどのエステル、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、クエン酸トリエチル、もしくはミリスチン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルを含むミリスチン酸塩などのエステル、ならびにステアリン酸メチル、ドデカン二酸ジメチル、およびテトラデカン二酸ジメチルなどの脂肪族カルボン酸エステルのような非ポリオールが挙げられるが、これらに限定されない。エアロゾル形成材料は、メントールを溶解しない組成物を適切に有してもよい。エアロゾル形成材料は、グリセロールを適切に含んでもよく、グリセロールから本質的になってもよく、またはグリセロールからなってもよい。
【0094】
本明細書で使用される場合、「タバコ材料」という用語は、タバコまたはその誘導体を含む任意の材料を指す。「タバコ材料」という用語は、タバコ、タバコ誘導体、拡張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替物の1つまたは複数を含むことができる。タバコ材料は、粉砕タバコ、タバコ繊維、カットタバコ、押出タバコ、タバコステム、再生タバコおよび/またはタバコ抽出物のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0095】
タバコ材料を製造するために使用されるタバコは、単一のグレードまたはブレンド、カットラグもしくはホールリーフなどの任意の適切なタバコであってもよく、バージニアおよび/またはバーレーおよび/またはオリエンタルを含む。それはまた、タバコ消耗品の「細粒」または微粒、拡張タバコ、ステム、拡張ステム、およびカットロールステムなどの他の加工ステム材料であってもよい。タバコ材料は、粉砕タバコまたは再生タバコ材料であってもよい。再生タバコ材料は、タバコ繊維を含んでもよく、タバコ抽出物の後方添加を伴う長網抄紙機ベースの製紙型手法の成型、または押し出しによって形成されてもよい。
【0096】
本明細書に記載のすべての重量パーセント(wt%と表記)は、別段の明示的な記述のない限り、乾燥重量基準で計算される。すべての重量比は、乾燥重量基準でも計算される。乾燥重量基準で引用される重量は、水以外の抽出物、スラリーまたは材料の全体を指し、グリセロールなど、室温および室内圧力でそれ自体が液体である成分を含み得る。これに対して、湿潤重量基準で引用された重量パーセントは、水を含むすべての成分を指す。
【0097】
ゲルなどの材料が本明細書で「乾燥」と呼ばれる場合、これは、材料が流体として流れないように少なくとも機能的に乾燥していることを示す。乾燥とは、実質的にすべての水が除去されたことを示し得るが、多くの場合、一定量が残存し得るため、材料を乾燥させ、10重量%未満の水(例えば0.01~10%)、好ましくは5重量%未満、より好ましくは1重量%未満の水を含有し得る。部分的に乾燥されたとは、例えば、初期含水量の少なくとも半分が除去されていることを示し得る。
【0098】
誤解を避けるために、本明細書において「含む(comprises)」という用語が本発明または本発明の特徴を定義する際に使用される場合、「含む(comprises)」の代わりに「から本質的になる(consists essentially of)」または「からなる(consists of)」という用語を使用して本発明または特徴を定義することができる実施形態も開示される。特定の特徴を「含む」材料への言及は、それらの特徴が材料内に含まれる、材料内に含まれる、含有される、または材料内に保持されることを意味する。
【0099】
上記の実施形態は、本発明の例示的な例として理解されるべきである。任意の1つの実施形態に関連して説明された任意の特徴は、単独で、または説明された他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、また、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴、または任意の他の実施形態の任意の組合せと組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。さらに、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、上記で説明されていない均等物および修正もまた採用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
【手続補正書】
【提出日】2024-04-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、保護要素とを備え、
前記エアロゾル生成材料が、前記支持体の少なくとも1つの表面上に少なくとも部分的に支持され、
前記支持体が、少なくとも1つの表面と、少なくとも1つの固定ゾーンとを備え、
前記固定ゾーンまたは各固定ゾーンが、前記支持体の1つまたは複数の表面上に配置され、
前記固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域が、前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含み、
前記保護要素が、少なくとも1つの固定ゾーンに固定される、
消耗品。
【請求項2】
前記エアロゾル生成材料が、エアロゾル生成材料の2つ以上の個別の部分を含む、請求項1に記載の消耗品。
【請求項3】
前記保護要素が、少なくとも部分的に取り外し可能である、請求項1に記載の消耗品。
【請求項4】
前記保護要素が穿刺可能である、請求項1に記載の消耗品。
【請求項5】
前記保護要素が、平坦または波形のシートまたはリボンの形態である、請求項1に記載の消耗品。
【請求項6】
前記保護要素が、前記エアロゾル生成材料に接着しないか、または解放可能に接着する、請求項1に記載の消耗品。
【請求項7】
前記保護要素がバイオポリマーなどのポリマー材料、またはアルギン酸カルシウムなどのアルギン酸塩ポリマーから形成される、請求項1に記載の消耗品。
【請求項8】
前記支持体が、少なくとも1つのサセプタを備える、請求項1に記載の消耗品。
【請求項9】
前記サセプタが、金属箔などのシート材料を含む、請求項8に記載の消耗品。
【請求項10】
前記支持体が、支持層とバッキング層とを備え、前記支持層が、前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分が支持される少なくとも1つの表面を形成する、請求項1に記載の消耗品。
【請求項11】
前記支持層が、サセプタを形成する、請求項10に記載の消耗品。
【請求項12】
前記バッキング層が、紙、カードまたはポリアリールエーテルケトンなどのポリマー材料から形成される、請求項10に記載の消耗品。
【請求項13】
1つの固定ゾーンが存在し、前記固定ゾーンの最外縁部が前記エアロゾル生成材料のすべての部分を取り囲み、または2つ以上の個別の固定ゾーンが存在し、前記最も外側の固定ゾーンの前記縁部間に延在する前記領域が、前記エアロゾル生成材料のすべての部分を含む、請求項1に記載の消耗品。
【請求項14】
前記エアロゾル生成材料が少なくとも2つの個別の部分内にあり、固定ゾーンが前記個別の部分のいくつかの間に延在する、請求項1に記載の消耗品。
【請求項15】
前記エアロゾル生成材料のすべての部分が、前記支持体の1つの表面上に支持され、
前記支持体が実質的に平面であり、前記エアロゾル生成材料のすべての部分が実質的に一平面内で支持され
または、前記支持体が実質的に管状であり、前記エアロゾル生成材料のすべての部分が前記管の内面および/または外面上に支持される請求項1に記載の消耗品。
【請求項16】
前記支持体の前記表面の凹部内にそれぞれ支持された前記エアロゾル生成材料の個別の部分を有する、請求項1に記載の消耗品。
【請求項17】
前記エアロゾル生成材料の少なくとも2つの個別の部分が互いに異なる組成物を有する、前記エアロゾル生成材料の2つ以上の個別の部分を有する、請求項1に記載の消耗品。
【請求項18】
各個別の部分が、前記個別の部分を形成する前記エアロゾル生成材料の前記組成物を示す形状および/または色である、請求項17に記載の消耗品。
【請求項19】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと、非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、請求項1に定義されるものである、消耗品と、を備える非燃焼性エアロゾル供給システム。
【請求項20】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと、前記非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、請求項1に定義されるものである、消耗品と、を備えるキット。
【請求項21】
非燃焼性エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を製造する方法であって、少なくとも1つの表面および少なくとも1つの固定ゾーンを有する支持体を提供するステップと、前記支持体の少なくとも1つの表面上の、少なくとも2つの個別の部分内に任意選択的にエアロゾル生成材料を提供するステップと、前記固定ゾーンまたは各固定ゾーンの最外縁部間に延在する領域が、前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を含むように前記少なくとも1つの固定ゾーンに保護要素を固定するステップと、を含む、方法。
【国際調査報告】