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特表2024-528954減速機ハウジング及び電気駆動アセンブリ
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  • 特表-減速機ハウジング及び電気駆動アセンブリ 図1
  • 特表-減速機ハウジング及び電気駆動アセンブリ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】減速機ハウジング及び電気駆動アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16H 57/04 20100101AFI20240725BHJP
   H02K 9/19 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
F16H57/04 G
F16H57/04 N
F16H57/04 Q
H02K9/19 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506451
(86)(22)【出願日】2022-05-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2022093088
(87)【国際公開番号】W WO2023010946
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202121795244.5
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511268454
【氏名又は名称】ジン-ジン エレクトリック テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】リー ジエンウェン
(72)【発明者】
【氏名】パン ファーユー
(72)【発明者】
【氏名】ホアン ヤーナン
【テーマコード(参考)】
3J063
5H609
【Fターム(参考)】
3J063AA04
3J063AB02
3J063AC01
3J063BA11
3J063BA15
3J063CA01
3J063CB01
3J063CD41
3J063XD03
3J063XD17
3J063XD33
3J063XD47
3J063XD56
3J063XD62
3J063XD72
3J063XD73
3J063XF12
3J063XF14
3J063XH02
3J063XH13
3J063XH23
5H609BB01
5H609PP02
5H609PP04
5H609QQ05
5H609QQ10
5H609RR46
5H609RR50
(57)【要約】
減速機ハウジングであって、その底部及び/又は潤滑油が流れる側壁に液冷放熱構造が設けられており、液冷放熱構造は、冷却液タンク(1)と、カバー板(2)とを含み、カバー板は、冷却液タンクを密封するためのものであり、冷却液タンクの両端に液入口(3)と液出口(4)がそれぞれ設けられており、冷却液タンクと減速機ハウジング内の潤滑液との接触面積を増大させるために、冷却液タンクの底部には、冷却液タンクの底部の内側面と外側面がともに波状をなして設けられるように、いくつかの凸構造(5)と凹構造(6)が交互に設けられている。当該減速機ハウジングは、冷却液タンク内の冷却液と潤滑液との熱交換を実現し、減速機ハウジング内の熱を迅速に運び去り、減速機の放熱性能を向上させ、減速機の使用寿命を延長することができる。さらに、当該減速機ハウジングを有する電気駆動アセンブリに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
減速機ハウジングであって、前記減速機ハウジングの底部及び/又は潤滑油が流れる側壁に液冷放熱構造が設けられており、前記液冷放熱構造は、冷却液タンクと、カバー板とを含み、前記カバー板は、前記冷却液タンクを密封するためのものであり、前記冷却液タンクの両端に液入口と液出口がそれぞれ設けられており、
前記冷却液タンクと前記減速機ハウジング内の潤滑液との接触面積を増大させるために、前記冷却液タンクの底部には、前記冷却液タンクの底部の内側面と外側面がともに波状をなして設けられるように、いくつかの凸構造と凹構造が交互に設けられている、ことを特徴とする減速機ハウジング。
【請求項2】
前記カバー板又は前記冷却液タンクの側壁には、前記冷却液タンクの底部に垂直に設けられた導流板がいくつか設けられており、前記導流板の位置が前記凹構造の位置に対応し、前記導流板と前記凸構造とが協働して、冷却液が流れる連続S字状通路を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の減速機ハウジング。
【請求項3】
前記冷却液タンクの底部の波状の振り幅は、前記液入口から前記液出口にかけて階段状に減少していく、ことを特徴とする請求項1に記載の減速機ハウジング。
【請求項4】
前記液冷放熱構造は、前記減速機ハウジングと一体的に鋳造成形されている、ことを特徴とする請求項1に記載の減速機ハウジング。
【請求項5】
前記冷却液タンクと前記カバー板との間にシールリングが設けられている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の減速機ハウジング。
【請求項6】
前記冷却液タンクと前記カバー板とは、ボルト/ネジにより固定されているか、又は、溶接により固定されている、ことを特徴とする請求項5に記載の減速機ハウジング。
【請求項7】
モータハウジングを含むモータ組立体と、減速機組立体とを含む電気駆動アセンブリであって、前記減速機組立体は、請求項1から6のいずれか1項に記載の減速機ハウジングを含む、ことを特徴とする電気駆動アセンブリ。
【請求項8】
前記液入口は、モータのウォータジャケットの内部の冷却液通路に連通しているか、
又は、前記液入口は、モータの冷却液通路の出口に接続されている、ことを特徴とする請求項7に記載の電気駆動アセンブリ。
【請求項9】
前記減速機ハウジング内には、オイルガイドリブと、オイルキャッチタンクとが設けられており、前記オイルガイドリブは、減速機のギアによって跳ね上げられた潤滑油をオイルキャッチタンク及び前記減速機ハウジング内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品に導入するためのものであり、前記オイルキャッチタンク内の潤滑油は、油路を通って前記モータハウジング内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品まで搬送される、ことを特徴とする請求項7に記載の電気駆動アセンブリ。
【請求項10】
前記減速機ハウジング内にオイルバッフル板又はオイルバッフルリブが設けられている、ことを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の電気駆動アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年08月03日に中国特許局に出願された、出願番号が202121795244.5であり、出願名称が「減速機ハウジング及び電気駆動アセンブリ」である中国実用新案出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、減速機の冷却技術の分野に属し、特に、減速機ハウジング及び電気駆動アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、新エネルギー自動車の減速機の主な冷却方式はギアのオイル撹拌による冷却であり、すなわち、ギアにより減速機ハウジングの内部の潤滑油を撹拌し、ギアの撹拌に伴って潤滑油をギア、ベアリングなどの位置に流し、減速機の運転時に発生した熱を運び去って冷却を実現する。
【0004】
新エネルギー自動車がより多くの複雑な道路状況に直面する必要があるため、新エネルギー自動車のモータの回転速度がますます速くなり、車両全体の温度上昇に対する要求もそれに伴って差し迫っている。温度上昇状況と使用寿命の両立が図れるニーズに直面して、ギアのオイル撹拌による冷却方式を用いるだけでは、新エネルギー自動車の高パワー、高トルク及び最高車速と最高寿命の両立が図れる車両発展要求を満たすことができなくなった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記問題に対して、本願には、上記問題を解消するか、又は少なくとも部分的に解決するために、減速機ハウジング及び電気駆動アセンブリが開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明には、以下の技術案が用いられている。
【0007】
本願の1つの局面には、減速機ハウジングが開示されており、前記減速機ハウジングの底部及び/又は潤滑油が流れる側壁に液冷放熱構造が設けられており、前記液冷放熱構造は、冷却液タンクと、カバー板とを含み、前記カバー板は、前記冷却液タンクを密封するためのものであり、前記冷却液タンクの両端に液入口と液出口がそれぞれ設けられており、前記冷却液タンクと前記減速機ハウジング内の潤滑液との接触面積を増大させるために、前記冷却液タンクの底部には、前記冷却液タンクの底部の内側面と外側面がともに波状をなして設けられるように、いくつかの凸構造と凹構造が交互に設けられている。
【0008】
さらに、前記カバー板又は前記冷却液タンクの側壁には、前記冷却液タンクの底部に垂直に設けられた導流板がいくつか設けられており、前記導流板の位置が前記凹構造の位置に対応し、前記導流板と前記凸構造とが協働して、冷却液が流れる連続S字状通路を形成する。
【0009】
さらに、前記冷却液タンクの底部の波状の振り幅は、前記液入口から前記液出口にかけて階段状に減少していく。
【0010】
さらに、前記液冷放熱構造は、前記減速機ハウジングと一体的に鋳造成形されている。
【0011】
さらに、前記冷却液タンクと前記カバー板との間にシールリングが設けられている。
【0012】
さらに、前記冷却液タンクと前記カバー板とは、ボルト/ネジにより固定されているか、又は、溶接により固定されている。
【0013】
本願のもう1つの局面には、電気駆動アセンブリが開示されており、前記電気駆動アセンブリは、モータ組立体と、減速機組立体とを含み、前記モータ組立体は、モータハウジングを含み、前記減速機組立体は、上記のいずれか1項に記載の減速機ハウジングを含む。
【0014】
さらに、前記液入口は、モータのウォータジャケットの内部の冷却液通路に連通しているか、
又は、前記液入口は、モータの冷却液通路の出口に接続されている。
【0015】
さらに、前記減速機ハウジング内には、オイルガイドリブと、オイルキャッチタンクとが設けられており、前記オイルガイドリブは、減速機のギアによって跳ね上げられた潤滑油をオイルキャッチタンク及び前記減速機ハウジング内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品に導入するためのものであり、前記オイルキャッチタンク内の潤滑油は、油路を通って前記モータハウジング内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品まで搬送される。
【0016】
さらに、前記減速機ハウジング内にオイルバッフル板又はオイルバッフルリブが設けられている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の利点及び有益な効果は、以下の通りである。
【0018】
本願の減速機ハウジングでは、減速機ハウジングの底部及び/又は潤滑油が流れる側壁に冷却液タンクが設けられ、かつ、冷却液タンクと減速機ハウジング内の潤滑液との接触面積を増大させるために、冷却液タンクの底部には、冷却液タンクの底部の内側面と外側面がともに波状をなして設けられるように、いくつかの凸構造と凹構造が交互に設けられることにより、冷却液タンク内の冷却液と潤滑液との熱交換を実現し、減速機ハウジング内の熱を迅速に運び去り、減速機の放熱性能を向上させ、減速機の使用寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより、様々な他の利点及びメリットが当業者にとって明らかになる。図面は、好ましい実施形態を例示するためのものに過ぎず、本願を制限するものとして解釈されるべきではない。また、図面全体において、同じ部品には同じ参照符号が付されている。
【0020】
図1図1は、本発明の一実施例における減速機ハウジングの断面構造模式図である。
図2図2は、本発明の一実施例における電気駆動アセンブリの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本願の目的、技術案及び利点が更に明白になるように、以下、本願の具体的な実施例及び対応する図面と併せて、本願の技術案を明確且つ完全に説明する。明らかなことに、説明される実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本願の実施例に基づいて創造的な努力をすることなく当業者によって得られる他のすべての実施例は、本願の保護範囲内に含まれる。
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の各実施例による技術案を詳しく説明する。
【0023】
本願の一実施例には、減速機ハウジングが開示されており、当該減速機ハウジングの底部及び/又は潤滑油が流れる側壁に液冷放熱構造が設けられており、図1図2に示すように、液冷放熱構造は、冷却液タンク1と、カバー板2とを含み、カバー板2は、冷却液タンク1を密封するためのものであり、冷却液タンク1の両端に液入口3と液出口4がそれぞれ設けられており、そのうち、液入口3と液出口4の位置が相互に入れ替えられてもよい。減速機ハウジング上の液冷放熱構造は、1つ又は複数の構造の組み合わせであってもよい。減速機ハウジング上の液冷放熱構造が複数の場合、複数の液冷放熱構造は、直列又は並列に設けられる。
【0024】
液冷放熱構造が減速機ハウジングの底部に設けられている場合、減速機の放熱性能を向上させるために、当該液冷放熱構造は、減速機ハウジングの底部全体に平らに敷かれてもよい。
【0025】
冷却液タンク1の底部の内側面と外側面がともに波状をなして設けられるように、冷却液タンク1の底部にいくつかの凸構造5と凹構造6が交互に設けられていることにより、冷却液と冷却液タンク1の底部との接触面積が増大され、放熱が促進され、そのうち、波状の振り幅は調整可能である。冷却液タンク1の底部の外側が潤滑油に接触すると、波状の底部は、同時に冷却液タンク1と減速機ハウジング内の潤滑液との接触面積を効果的に増大させ、熱交換を促進することができる。そのうち、凸構造5は、冷却液タンク1の底部に対して凸んでおり、凹構造6は、冷却液タンク1の底部に対して凹んでいる。また、凸構造5と凹構造6の深さは、減速機ハウジングの内部のギアの位置に応じて調整可能である。
【0026】
冷却液が液入口3から冷却液タンク1内に入り、凸構造5と凹構造6により減速機ハウジング内の潤滑油との熱交換が実現され、潤滑油の温度が低下される。
【0027】
以上をまとめて、本実施例の減速機ハウジングでは、減速機ハウジングの底部及び/又は潤滑油が流れる側壁に冷却液タンクが設けられ、かつ、冷却液タンクと減速機ハウジング内の潤滑液との接触面積を増大させるために、冷却液タンクの底部には、冷却液タンクの底部の内側面と外側面がともに波状をなして設けられるように、いくつかの凸構造と凹構造が交互に設けられることにより、冷却液タンク内の冷却液と潤滑液との熱交換を実現し、減速機ハウジング内の熱を迅速に運び去り、減速機の放熱性能を向上させ、さらに減速機の使用寿命を延長することができる。
【0028】
一実施例において、図1図2に示すように、カバー板2又は冷却液タンク1の側壁には、冷却液タンク1の底部に垂直に設けられた導流板7がいくつか設けられており、導流板7の数が凹構造6の数と一致し、かつ導流板7の位置が凹構造6の位置に対応し、導流板7と凸構造5とが協働して、冷却液が流れる連続S字状通路を形成し、冷却液を冷却液タンク1内で上下にS字状で流す。
【0029】
一実施例において、冷却液タンク1の底部の波状の振り幅は、液入口3から液出口4にかけて階段状に減少していき、冷却液の流れの死角を回避し、放熱効果を向上させることができる。
【0030】
一実施例において、液冷放熱構造が減速機ハウジングと一体的に鋳造成形されており、減速機構造がよりコンパクトにされ、製造プロセスの工程が節約される。また、液冷放熱構造は、製造時に仕上げ加工を行う必要がなく、冷却液が冷却液タンク内を流れる際に乱れを生じさせ、さらに冷却液と冷却液タンクの底部との熱交換に有利である。
【0031】
一実施例において、冷却液タンク1とカバー板2との間には、冷却液タンク1とカバー板2との間を密封し、冷却液の流出を防止するためのシールリングが設けられている。
【0032】
さらに、冷却液タンク1とカバー板2とは、ボルト/ネジにより固定されているか、又は、溶接により固定されており、勿論、冷却液タンク1とカバー板2とは、他の方式で固定されてもよく、それらも、本願の保護範囲内にある。
【0033】
本願の一実施例には、電気駆動アセンブリが開示されており、当該電気駆動アセンブリは、モータ組立体と、減速機組立体とを含み、図2に示すように、モータ組立体は、モータハウジング8を含み、減速機組立体は、上記のいずれか1つの実施例における減速機ハウジングを含む。当該電気駆動アセンブリは、優れた放熱性能を有し、さまざまな動作状況下での長時間、高パワー、高トルク、高回転速度の作業ニーズを満たし、自動車動力システムと車両全体の信頼性を向上させることができる。
【0034】
一実施例において、液入口3は、減速機ハウジングにおけるモータハウジング8と接続される端面に設けられてもよく、モータハウジングに設けられた通路により、吸液口3とモータモータのウォータジャケットの内部の冷却液通路との連通が実現され、循環冷却液は、モータの冷却液通路から結合面にて減速機ハウジングに設けられた液入口3を介して冷却液タンク1内に直接入る。
【0035】
又は、液入口3に水ノズルが設けられ、そして、冷却液配管により液入口3とモータの冷却液通路の出口との接続が実現される。循環冷却液は、モータの冷却液通路の出口から流出し、外部の冷却液配管を介して、冷却液タンク1の外壁に設けられた液入口3に入ることにより、冷却液タンク1内に入る。
【0036】
冷却液タンク1とモータの冷却液通路とが連通する設計によって、減速機とモータに同一の冷却液循環システムを共用させ、自動車動力システムの放熱コストを節約することができる。
【0037】
1つまたはいくつかの実施例において、図2に示すように、減速機ハウジング内には、オイルガイドリブ9と、オイルキャッチタンク10とが設けられており、オイルガイドリブ9は、減速機のギアによって跳ね上げられた潤滑油をオイルキャッチタンク10及び減速機ハウジング内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品に導入するためのものであり、オイルキャッチタンク10内の潤滑油は、油路11を通ってモータハウジング8内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品まで搬送され、さらに部品の潤滑と冷却が実現される。そのうち、冷却すべき部品は、ベアリング、ギア、モータコイル、モータロータなどを含み、潤滑すべき部品は、ベアリング、ギア、オイルシールなどを含む。
【0038】
一実施例において、図2に示すように、減速機ハウジング内にオイルバッフル板又はオイルバッフルリブ12が設けられており、減速機のギアの回転時に跳ね上げられた潤滑油の量を減少させ、さらに減速機のギアのオイル撹拌による動力損失を減少させることができる。
【0039】
上記したのは、あくまでも本願の具体的な実施形態であり、本願の上記教示の下で、当業者は、上記実施例に基づいて他の改良又は変形を行うことが可能である。当業者であれば、上記の具体的な記載は本願の目的をより良く解釈するためのものであり、本願の保護範囲は請求の範囲の保護範囲に基づくものであることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0040】
1 冷却液タンク、2 カバー板、3 液入口、4 液出口、5 凸構造、6 凹構造、7 導流板、8 モータハウジング、9 オイルガイドリブ、10 オイルキャッチタンク、11 油路、12 オイルバッフルリブ。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-02-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
減速機ハウジングであって、前記減速機ハウジングの底部及び/又は潤滑油が流れる側壁に液冷放熱構造が設けられており、前記液冷放熱構造は、冷却液タンクと、カバー板とを含み、前記カバー板は、前記冷却液タンクを密封するためのものであり、前記冷却液タンクの両端に液入口と液出口がそれぞれ設けられており、
前記冷却液タンクと前記減速機ハウジング内の潤滑液との接触面積を増大させるために、前記冷却液タンクの底部には、前記冷却液タンクの底部の内側面と外側面がともに波状をなして設けられるように、いくつかの凸構造と凹構造が交互に設けられている、ことを特徴とする減速機ハウジング。
【請求項2】
前記カバー板又は前記冷却液タンクの側壁には、前記冷却液タンクの底部に垂直に設けられた導流板がいくつか設けられており、前記導流板の位置が前記凹構造の位置に対応し、前記導流板と前記凸構造とが協働して、冷却液が流れる連続S字状通路を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の減速機ハウジング。
【請求項3】
前記冷却液タンクの底部の波状の振り幅は、前記液入口から前記液出口にかけて階段状に減少していく、ことを特徴とする請求項1に記載の減速機ハウジング。
【請求項4】
前記液冷放熱構造は、前記減速機ハウジングと一体的に鋳造成形されている、ことを特徴とする請求項1に記載の減速機ハウジング。
【請求項5】
前記冷却液タンクと前記カバー板との間にシールリングが設けられている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の減速機ハウジング。
【請求項6】
前記冷却液タンクと前記カバー板とは、ボルト/ネジにより固定されているか、又は、溶接により固定されている、ことを特徴とする請求項5に記載の減速機ハウジング。
【請求項7】
モータハウジングを含むモータ組立体と、減速機組立体とを含む電気駆動アセンブリであって、前記減速機組立体は、請求項1に記載の減速機ハウジングを含む、ことを特徴とする電気駆動アセンブリ。
【請求項8】
前記液入口は、モータのウォータジャケットの内部の冷却液通路に連通しているか、
又は、前記液入口は、モータの冷却液通路の出口に接続されている、ことを特徴とする請求項7に記載の電気駆動アセンブリ。
【請求項9】
前記減速機ハウジング内には、オイルガイドリブと、オイルキャッチタンクとが設けられており、前記オイルガイドリブは、減速機のギアによって跳ね上げられた潤滑油をオイルキャッチタンク及び前記減速機ハウジング内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品に導入するためのものであり、前記オイルキャッチタンク内の潤滑油は、油路を通って前記モータハウジング内の潤滑すべき部品と冷却すべき部品まで搬送される、ことを特徴とする請求項7に記載の電気駆動アセンブリ。
【請求項10】
前記減速機ハウジング内にオイルバッフル板又はオイルバッフルリブが設けられている、ことを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の電気駆動アセンブリ。
【国際調査報告】