(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 3/46 20060101AFI20240725BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
H05K3/46 Q
H05K1/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506521
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 KR2022011956
(87)【国際公開番号】W WO2023018235
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0105658
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】シン チョン ペ
(72)【発明者】
【氏名】キム ム ソン
(72)【発明者】
【氏名】イ ス ミン
(72)【発明者】
【氏名】チョン チェ フン
【テーマコード(参考)】
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
5E316AA02
5E316AA12
5E316AA43
5E316CC04
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5E316HH40
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5E338AA03
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5E338BB19
5E338BB75
5E338EE60
(57)【要約】
実施例に係る回路基板は、第1基板層と、前記第1基板層上に配置され、キャビティを含む第2基板層と、を含み、前記第2基板層のキャビティは、前記第2基板層の上面に隣接するように配置され、前記第2基板層の下面を向かうほど幅が漸減するように第1傾斜を有する第1パートと、前記第1パートの下に前記第2基板層の下面に隣接するように配置され、前記第2基板層の下面を向かうほど幅が漸減するように第2傾斜を有する第2パートと、を含み、前記キャビティの底面に対する前記第1パートの第1傾斜は、前記キャビティの底面に対する前記第2パートの第2傾斜より大きく、前記第1パートの垂直長さは、前記第2パートの垂直長さと異なる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板層と、
前記第1基板層上に配置され、キャビティを含む第2基板層と、を含み、
前記第2基板層のキャビティは、
前記第2基板層の上面に隣接するように配置され、前記第2基板層の下面を向かうほど幅が漸減するように第1傾斜を有する第1パートと、
前記第1パートの下に前記第2基板層の下面に隣接するように配置され、前記第2基板層の下面を向かうほど幅が漸減するように第2傾斜を有する第2パートと、を含み、
前記キャビティの底面に対する前記第1パートの第1傾斜は、前記キャビティの底面に対する前記第2パートの第2傾斜より大きく、
前記第1パートの垂直長さは、前記第2パートの垂直長さと異なる、回路基板。
【請求項2】
前記キャビティの底面に対する前記第1パートの第1傾斜は、115度~150度の間の範囲を有し、
前記キャビティの底面に対する前記第2パートの第2傾斜は、91度~110度の間の範囲を有する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1パートの垂直長さは、前記第2パートの垂直長さより短い、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1基板層は、
少なくとも1つの第1絶縁層と、
前記少なくとも1つの第1絶縁層に配置された第1回路パターン層と、
前記少なくとも1つの第1絶縁層を貫通する第1貫通電極部と、を含み、
前記第2基板層は、
複数の第2絶縁層と、
前記複数の第2絶縁層に配置された第2回路パターン層と、
前記複数の第2絶縁層のうち少なくとも1つを貫通する第2貫通電極部と、を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第2基板層の第2回路パターン層は、第1アンテナパターン層を含む、請求項4に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1基板層は、前記キャビティと垂直に重なった第1領域と、前記第1領域以外の第2領域を含み、
前記第1基板層の第1領域の上面は、前記第1基板層の第2領域の上面と段差を有し、
前記キャビティの底面は、前記第2基板層の下面より低く位置する、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1基板層の第2領域に形成された第1回路パターン層は、前記第1アンテナパターン層と連結された第2アンテナパターン層を含む、請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第1絶縁層は、前記第2基板層と一番隣接するように配置された第1-1絶縁層を含み、
前記第1-1絶縁層の上面は、前記キャビティと垂直に重なった第1上面と、前記第1上面を除いた第2上面を含み、
前記第1上面と前記第2上面は、段差を有する、請求項4に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1回路パターン層は、前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1回路パターンを含み、
前記第1回路パターンは、前記第1-1絶縁層の第1上面に配置され、前記キャビティと垂直に重なった第1-1パターンと、前記第1-1絶縁層の第2上面に配置された第1-2パターンを含む、請求項8に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1-1パターンの上面は、前記第1-2パターンの上面より低く位置する、請求項9に記載の回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、回路基板に関し、特にアンテナパターンを含む回路基板及びアンテナパッケージ基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、無線データトラフィックの需要を充足するために、改善された5G(5th generation)通信システムまたはpre-5G通信システムを開発するための努力がなされている。
【0003】
高いデータ伝送率を達成するために、5G通信システムは、超高周波(mmWave)帯域(sub 6G(6GHz)、28G(28GHz)、38G(38GHz)またはそれ以上の周波数)を使用する。このような高い周波数帯域は、波長の長さによりmm-Waveと呼ばれる。
【0004】
超高周波帯域おける電波の経路損失緩和及び電波の伝達距離を増加させるために、5G通信システムではビームフォーミング(beamforming)、massive MIMO(マッシブマイモ)、アレイアンテナ(array antenna)等の集積化技術が開発されている。
【0005】
このような周波数帯域で波長が数百個の活性アンテナで構成される点を考慮すると、アンテナシステムが相対的に大きくなる。
【0006】
これは、活性アンテナシステムを構成する多数の基板、即ち、アンテナ基板、アンテナ給電基板、送受信機(transceiver)基板、そして基底帯域(ベースバンド。baseband)基板が1つの小型装置(one compact unit)として集積されなければならないことを意味する。
【0007】
これにより、従来の5G通信システムに適用される回路基板は、上記のような多数の基板が集積化された構造を有し、それにより相対的に厚い厚さを有した。よって、従来では回路基板を構成する絶縁層の厚さを薄くすることにより、回路基板の全体的な厚さを減らした。
【0008】
しかし、前記絶縁層の厚さを薄くして回路基板を製作することに限界があり、ひいては前記絶縁層の厚さが薄くなることにより回路パターンが安定的に保護されない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実施例では、新しい構造の回路基板及びこれを含むアンテナパッケージ基板を提供しようとする。
【0010】
また、実施例では、回路基板をスリム化することができる回路基板及びこれを含むアンテナパッケージ基板を提供しようとする。
【0011】
また、実施例は、駆動素子が配置される信号ラインとアンテナパターンが配置される信号ラインの間の距離を最小化することができる回路基板及びこれを含むアンテナパッケージ基板を提供しようとする。
【0012】
また、実施例では、駆動素子が実装されるキャビティを含む回路基板及びこれを含むアンテナパッケージ基板を提供しようとする。
【0013】
また、実施例では、互いに異なる少なくとも2つの傾斜を有するキャビティを含む回路基板及びこれを含むアンテナパッケージ基板を提供しようとする。
【0014】
また、実施例では、キャビティを形成するためのレーザー工程時に、キャビティを介して露出するパッドの損傷を最小化することができる回路基板及びこれを含むパッケージ基板を提供しようとする。
【0015】
実施例で解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されるものではなく、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
実施例に係る回路基板は、第1基板層と、前記第1基板層上に配置され、キャビティを含む第2基板層と、を含み、前記第2基板層のキャビティは、前記第2基板層の上面に隣接するように配置され、前記第2基板層の下面を向かうほど幅が漸減するように第1傾斜を有する第1パートと、前記第1パートの下に前記第2基板層の下面に隣接するように配置され、前記第2基板層の下面を向かうほど幅が漸減するように第2傾斜を有する第2パートと、を含み、前記キャビティの底面に対する前記第1パートの第1傾斜は、前記キャビティの底面に対する前記第2パートの第2傾斜より大きく、前記第1パートの垂直長さは、前記第2パートの垂直長さと異なる。
【0017】
また、前記キャビティの底面に対する前記第1パートの第1傾斜は、115度~150度の間の範囲を有し、前記キャビティの底面に対する前記第2パートの第2傾斜は、91度~120度の間の範囲を有する。
【0018】
また、前記第1パートの垂直長さは、前記第2パートの垂直長さより短い。
【0019】
また、前記第2パートの垂直長さは、前記第1パートの垂直長さの1.5倍~30倍の間の範囲を満足する。
【0020】
また、前記第1基板層は、少なくとも1つの第1絶縁層と、前記少なくとも1つの第1絶縁層に配置された第1回路パターン層と、前記少なくとも1つの第1絶縁層を貫通する第1貫通電極部と、を含み、前記第2基板層は、複数の第2絶縁層と、前記複数の第2絶縁層に配置された第2回路パターン層と、前記複数の第2絶縁層のうち少なくとも1つを貫通する第2貫通電極部と、を含む。
【0021】
また、前記第2基板層の第2回路パターン層は、第1アンテナパターン層を含む。
【0022】
また、前記第1基板層は、前記キャビティと垂直に重なった第1領域と、前記第1領域以外の第2領域を含み、前記第1基板層の第1領域の上面は、前記第1基板層の第2領域の上面と段差を有し、前記キャビティの底面は、前記第2基板層の下面より低く位置する。
【0023】
また、前記第1基板層の第2領域に形成された第1回路パターン層は、前記第1アンテナパターン層と連結される第2アンテナパターン層を含む。
【0024】
また、前記第1絶縁層は、前記第2基板層と一番隣接するように配置された第1-1絶縁層を含み、前記第1-1絶縁層の上面は、前記キャビティと垂直に重なった第1上面と、前記第1上面を除いた第2上面を含み、前記第1上面と前記第2上面は、段差を有する。
【0025】
また、前記第1回路パターン層は、前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1回路パターンを含み、前記第1回路パターンは、前記第1-1絶縁層の第1上面に配置され、前記キャビティと垂直に重なった第1-1パターンと、前記第1-1絶縁層の第2上面に配置される第1-2パターンを含む。
【0026】
また、前記第1-1パターンの上面は、前記第1-2パターンの上面より低く位置する。
【0027】
また、前記第1回路パターン層は、前記第1-1絶縁層の第2上面に前記キャビティと隣接するように配置され、側面が前記キャビティと水平方向に重なる第1-3パターンを含む。
【0028】
また、前記キャビティは、前記第1-3パターンの側面に対応する第3傾斜を有する第3パートを含む。
【0029】
一方、実施例に係るアンテナパッケージ基板は、第1基板層と、前記第1基板層上に配置される第2基板層を含み、前記第1基板層は、少なくとも1つの第1絶縁層と、前記少なくとも1つの第1絶縁層に配置された第1回路パターン層を含み、前記第2基板層は、複数の第2絶縁層と、前記複数の第2絶縁層に配置され、アンテナパターンを構成する第2回路パターン層を含み、前記第2基板層は、前記複数の第2絶縁層を貫通するキャビティを含み、前記第1絶縁層は、前記第1基板層と一番隣接するように配置された第1-1絶縁層を含み、前記第1回路パターン層は、前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1回路パターンを含み、前記第1回路パターンは、前記キャビティと垂直に重なった第1領域に形成された第1-1パターンと、前記第1領域を除いた第2領域に形成された第1-2パターンを含み、前記第1-1パターンの上面は、前記第1-2パターンの上面より低く位置する回路基板と、前記回路基板の前記第1-1パターン上に配置される接続部と、前記接続部上に実装される素子と、前記キャビティ内に前記素子を覆いながら配置されるモールディング層を含む。
【0030】
また、前記キャビティは、前記第2基板層の上面に隣接するように配置され、前記第2基板層の下面を向かうほど幅が漸減するように第1傾斜を有する第1パートと、前記第1基板層の上面に隣接するように配置され、前記第1基板層の上面を向かうほど幅が漸増するように第2傾斜を有する第2パートと、を含み、前記キャビティの底面に対する前記第1パートの第1傾斜は、前記キャビティの底面に対する前記第2パートの第2傾斜より大きく、前記第1パートの垂直長さは、前記第2パートの垂直長さと異なる。
【0031】
また、前記キャビティの底面に対する前記第1パートの第1傾斜は、115度~150度の間の範囲を有し、前記キャビティの底面に対する前記第2パートの第2傾斜は、91度~110度の間の範囲を有する。
【0032】
また、前記第1パートの垂直長さは、前記第2パートの垂直長さより短い。
【発明の効果】
【0033】
実施例によれば、回路基板は、第1基板層と第2基板層を含む。前記第2基板層はキャビティを含む。そして、前記第1基板層は、前記キャビティと垂直に重なった第1領域と前記第1領域を除いた第2領域を含む。また、前記第2基板層は、前記キャビティに対応する第3領域及び前記第3領域を除いた第4領域を含む。この時、実施例における前記第2基板層の第3領域は、駆動素子が配置される領域であり、前記第4領域は、アンテナパターン層が配置される領域である。上記のような実施例では、第2基板層のキャビティを利用して駆動素子を配置するとともに、前記駆動素子と水平方向に隣接した第2基板層の第4領域にアンテナパターン層を配置するようにする。これにより、実施例では、前記アンテナパターン層と前記駆動素子の間の信号伝送距離を最小化することができ、これによる信号伝送損失を最小化することができる。例えば、実施例では、比較例における駆動素子が配置される基板とアンテナパターン層が配置される基板を別途の接続手段を利用して連結させることに比べて、信号伝送距離を減らすことができ、これによる別途の接続手段によって発生する信号伝送損失を減らすことができる。また、実施例では、前記アンテナパターン層と駆動素子が水平方向に配置される構造を有することにより、前記第2基板層の第4領域と垂直に重なる第1基板層の第2領域を第2アンテナパターン層として活用することができ、これにより1つの回路パターンで、互いに異なる方向へのアンテナパターン放射及び信号受信が可能とすることができる。
【0034】
また、実施例では、第2基板層のキャビティ内に駆動素子を配置することにより、前記キャビティが有する深さに対応するように回路基板の全体的な厚さを減らすことができる。
【0035】
また、実施例におけるキャビティは、第1傾斜を有する第1パートと、前記第1傾斜と異なる第2傾斜を有する第2パートを含む。この時、前記キャビティの底面に対し、前記第2傾斜は、前記第1傾斜より小さい傾斜角を有する。また、実施例における前記第2傾斜を有する第2パートの垂直長さは、前記第1傾斜を有する第1パートの垂直長さより長い。これにより、実施例では、前記比較例に比べて、前記キャビティが占める空間を減らすことができ、これにより回路集積度を向上させることができる。例えば、実施例では、前記キャビティが占める空間を減らすことにより、比較例と同一サイズを有する基板内で、アンテナパターン層の長さを増加させることができ、これによる通信性能を向上させることができる。
【0036】
また、実施例における第1基板層は、前記第1基板層と一番隣接するように配置された第1-1絶縁層と、前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1回路パターンを含む。この時、前記第1回路パターンは、前記キャビティと垂直に重なった第1領域に形成された第1-1パターンと、前記第1領域を除いた第2領域に形成された第1-2パターンを含み、前記第1-1パターンの上面は、前記第1-2パターンの上面より低く位置する。これにより、実施例では、前記キャビティを形成するためのレーザー工程で、前記第1-1パターンの表面が損傷することを防止することができ、これによる回路基板の電気的信頼性及び物理的信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1b】比較例のアンテナパッケージ基板を示した図面である。
【
図3a】第1実施例に係る
図2のキャビティ領域を拡大した拡大図である。
【
図3b】第2実施例に係る
図2のキャビティ領域を拡大した拡大図である。
【
図3c】第3実施例に係るキャビティ領域を拡大した拡大図である。
【
図4a】第2基板層を上側から見た平面図を示したものである。
【
図4b】第2基板層を上側から見た平面図を示したものである。
【
図5】実施例に係るアンテナパッケージ基板を示した図面である。
【
図6a】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6b】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6c】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6d】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6e】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6f】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6g】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6h】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6i】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6j】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6k】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6l】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6m】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6n】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【
図6o】
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。
【0039】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部実施例に限定されるものではなく、多様な形態に具現することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間の構成要素を選択的に結合または置き換えて用いることができる。
【0040】
また、本発明の実施例で用いられる用語(技術及び科学的用語を含む)は、明白に特定して記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に一般的に理解できる意味と解釈され、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、かかわる技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるだろう。
【0041】
また、本発明の実施例で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、記載上特に限定しない限り複数形も含むことができ、「A及びB、Cのうち少なくとも1つ(または1つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組合せることのできる全ての組合せのうち1つ以上を含むことができる。
【0042】
また、本発明の実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質または順序等が限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結または接続される場合と、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0043】
また、各構成要素の「上または下」に形成または配置されると記載される場合、「上または下」は、2つの構成要素が直接接触する場合だけではなく、1つ以上のさらに他の構成要素が2つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また「上または下」と表現される場合、1つの構成要素を基準として、上側方向だけではなく下側方向の意味も含むことができる。
【0044】
本発明の実施例の説明の前に、比較例に係る回路基板について説明することにする。好ましく、以下ではアンテナパッケージのためのアンテナ回路基板について説明することにする。
【0045】
図1aは、比較例の回路基板を示した図面であり、
図1bは、比較例のアンテナパッケージ基板を示した図面である。
【0046】
図1aの(a)は、比較例の第1基板を示した図面であり、
図1aの(b)は、比較例の第2基板を示した図面である。
【0047】
図1aの(a)及び(b)を参照すると、比較例では、第1基板10及び第2基板20を含む。
【0048】
前記第1基板10は、アンテナパターンが配置されるアンテナ基板ということもできる。例えば、前記第1基板10は、アンテナパッケージ基板でアンテナ部を構成することができる。
【0049】
前記第1基板10は、複数の絶縁層を含む。
【0050】
例えば、第1基板10は、アンテナパターンの放射特性を向上させるために、複数の絶縁層構造を有することができる。例えば、第1基板10は、第1-1絶縁層11、第1-2絶縁層12及び第1-3絶縁層13を含む。
【0051】
第1基板10は、複数の絶縁層に配置された第1回路パターン14を含む。例えば、前記第1回路パターン140は、第1基板10で、外部に信号を送信したり、外部から伝送される信号を受信するアンテナパターンを意味することができる。
【0052】
前記第1回路パターン14は、複数の絶縁層のそれぞれの表面に配置される。
【0053】
例えば、前記第1回路パターン14は、第1-1絶縁層11の下面に配置される。例えば、第1回路パターン14は、第1-1絶縁層11の上面及び第1-2絶縁層12の下面の間に配置される。例えば、第1回路パターン14は、第1-2絶縁層12の上面及び第1-3絶縁層13の下面の間に配置される。例えば、第1回路パターン14は、第1-3絶縁層13の上面に配置される。
【0054】
また、前記第1基板10は、貫通電極15を含む。前記貫通電極15は、前記第1基板10を構成する複数の絶縁層を貫通して形成される。例えば、前記貫通電極15は、前記第1-1絶縁層11、第1-2絶縁層12及び第1-3絶縁層13を貫通して形成される。これにより、前記貫通電極15は、互いに異なる絶縁層にそれぞれ配置された第1回路パターンを互いに電気的に連結することができる。
【0055】
また、第2基板20は、前記第1基板10と別途の工程により製造される。
【0056】
例えば、比較例では、第1基板10と第2基板20を別途の工程によりそれぞれ製造し、これによりこれらを結合する工程を行う。
【0057】
第2基板20は、第2絶縁層21を含む。この時、前記第2絶縁層21は、単層構造を有することができ、これと違うように複数の層構造を有することができる。
【0058】
第2基板20は、前記第2絶縁層21の表面に配置された第2回路パターン22を含む。例えば、第2基板20は、第2絶縁層21の上面に配置される第2回路パターンを含む。この時、前記第2絶縁層21の上面に配置される第2回路パターンは、素子を実装するための実装パッドとして利用さすることができる。また、第2基板20は、第2絶縁層21の下面に配置される第2回路パターンを含む。この時、前記第2絶縁層21の下面に配置される第2回路パターンは、前記素子及び前記第1基板10の間を連結する機能をすることができる。
【0059】
例えば、前記第2絶縁層21の上面に配置された第2回路パターン上には、第1接続部24及び第2接続部26が配置される。前記第1接続部24及び第2接続部26はソルダボールを意味することができる。
【0060】
また、前記第1接続部24上には駆動素子25が配置される。前記駆動素子25は、アンテナ装置でアンテナを駆動させるための素子を意味することができる。例えば、前記駆動素子25は、送信信号を第1基板10に伝達して、これによりアンテナパターンを介して前記送信信号に対応する無線信号が外部に伝送されるようにすることができる。また、前記駆動素子25は、前記第1基板10を介して受信信号を受信し、これを分析して受信情報を確認することができる。
【0061】
また、前記第2接続部37上には受動素子25が配置される。前記受動素子25は、前記駆動素子25の動作を支援するための素子であってもよい。例えば、受動素子25は、抵抗、キャパシタ及びインダクタ等を含むことができる。
【0062】
また、第2基板20は、第2絶縁層23内に配置される第2貫通電極23を含む。前記第2貫通電極23は、第2絶縁層23の互いに異なる層に配置された第2回路パターンを互いに電気的に連結する。例えば、前記第2貫通電極23は、前記駆動素子25と前記第1基板10のアンテナパターンを互いに電気的に連結することができる。
【0063】
一方、
図1bを参照すると、比較例におけるアンテナパッケージ基板は、上記のような別途の工程により製造された第1基板10と第2基板20がソルダボール30によって結合される構造を有する。
【0064】
この時、前記ソルダボール30は、別途のモールディング層40により覆われる構造を有する。
【0065】
しかし、
図1bのような比較例のアンテナパッケージ基板は、アンテナパターンを構成する第1基板10と駆動素子や受動素子を含む第2基板20が垂直方向に整列された状態で結合される。そして、比較例のアンテナパッケージ基板は、前記第1基板10と第2基板20の間に別途の接続手段(例えば、ソルダボール30)が配置され、前記接続手段により相互電気的に連結される構造を有する。
【0066】
これにより、比較例では、前記第1基板10と前記第2基板20が前記ソルダボール30により相互連結されることにより、前記ソルダボール30が有する高さだけ前記アンテナパッケージ基板の厚さが増加する問題がある。
【0067】
また、比較例では、上記のようにソルダボール30により第1基板10と第2基板20が垂直積層構造にて相互結合する構造を有し、これにより信号の伝送長さが増加し、前記伝送長さ(例えば、信号伝送距離)が長くなることによる信号損失が増加する問題がある。
【0068】
また、比較例では、前記ソルダボール30に代って、別途のフレキシブル回路基板(不図示)を利用して前記第1基板10と第2基板20をコネクター構造で連結した。しかし、前記フレキシブル回路基板を利用して第1基板10と第2基板20を互いに電気的に連結する場合、前記第1基板と第2基板が水平配置構造を有するものの、前記フレキシブル回路基板の長さだけ信号伝送距離が増加し、これによる信号損失が増加する問題がある。
【0069】
一方、5G通信システムに適用されるアンテナ装置の場合、既存の通信システムより多いデータを送受信しており、上記のように多いデータを送受信するためにはバッテリーの消耗が増加することによりバッテリーの用量が大きくなる必要がある。そして、前記バッテリーの用量を増加させるためには、バッテリーのサイズが大きくなり、これによるバッテリーの配置空間が大きくなる必要がある。
【0070】
これにより、一般的な5G通信システムでは、バッテリーのサイズを増加させると共に、アンテナ装置(例えば、移動端末機)のサイズは維持するために上記のようなアンテナパッケージ基板の厚さを減らしている。
【0071】
この時、前記アンテナパッケージ基板の厚さを減らすためには、アンテナパッケージ基板を構成する絶縁層の厚さやアンテナパターンの厚さを減らす必要があるが、これを減らすには限界がある。また、前記アンテナパターンの厚さをむやみに減らす場合、これによる通信性能が減少(例えば、送信信号の送信強度または受信信号の受信強度が減少)する問題があり、絶縁層の厚さを減らす場合、アンテナパターンが安定的に保護されないことにより通信エラーが発生する問題がある。
【0072】
これにより、実施例では、アンテナパターンが配置されるアンテナ部と駆動素子が配置される駆動部を1つの回路基板に形成して前記ソルダボールやフレキシブル回路基板のような別途の接続手段を除去することができるようにする。また、実施例では、回路基板に駆動素子が配置されるキャビティを形成し、前記形成されたキャビティ内に駆動素子を配置することにより回路基板の全体的な厚さを薄くすることができるようにする。また、実施例では、アンテナ部と駆動部が1つの基板で垂直方向ではなく水平方向に配置される構造を有するようにすることにより、アンテナ部に通信性能を極大化(例えば、回路基板の両側でそれぞれ送信信号の送信または受信信号の受信を可能とする)できるようにする。これについては、以下でより詳しく説明することにする。
【0073】
図2は、実施例に係る回路基板を示した図面であり、
図3aは、第1実施例に係る
図2のキャビティ領域を拡大した拡大図であり、
図3bは、第2実施例に係る
図2のキャビティ領域を拡大した拡大図であり、
図3cは、第3実施例に係るキャビティ領域を拡大した拡大図である。
【0074】
以下では、
図2、
図3a、
図3b、及び
図3cを参照して実施例に係る回路基板について具体的に説明することにする。
【0075】
まず、実施例の回路基板300の基本構造について簡単に説明すると、実施例の回路基板300は、アンテナ部の駆動、給電及び支持のために提供される。例えば、前記回路基板300は、プリント回路基板(Printed Circuit Board、PCB)であってもよい。このような回路基板300は平板構造を有する。このような回路基板300は、多数の層が積層された多層構造を有することができる。
【0076】
前記回路基板300は、接地のための接地層(不図示)及び給電のための給電部(不図示)を含むことができる。
【0077】
実施例の回路基板300は、導電性アンテナパターン層が形成されたアンテナ部と、前記アンテナ領域の導電性アンテナパターン層によるアンテナ部の駆動のための駆動素子を含む駆動部とに区分することができる。前記導電性アンテナパターン層は、以下で説明される回路パターンを意味することができる。
【0078】
前記導電性アンテナパターン層は、実施例の回路基板で信号を送受信するために提供される。例えば、導電性アンテナパターン層は、予め決められた共振周波数帯域で信号を送受信することができる。例えば、前記導電性アンテナパターン層は、共振周波数帯域で動作して電磁波を送受信することができる。前記導電性アンテナパターン層は、前記回路基板300の給電部(不図示)から電源が供給されることにより動作することができ、前記給電部の電源供給動作は、前記駆動部の制御によって行われる。
【0079】
前記導電性アンテナパターン層は、複数の共振周波数帯域で共振することができる。例えば、前記導電性アンテナパターン層は、互いに異なる共振周波数帯域で共振するデュアル共振アンテナであってもよい。例えば、前記導電性アンテナパターン層は、24.03GHz~25.81GHzの第1周波数帯域及び27.07GHz~28.80GHzの第2周波数帯域でそれぞれ共振するデュアル共振アンテナであってもよいが、これに限定されない。前記導電性アンテナパターン層の共振周波数帯域は、前記回路基板が適用されるアンテナ装置の通信規格に応じて可変である。
【0080】
実施例の回路基板300は、第1基板層200及び第2基板層300を含むことができる。
【0081】
この時、前記第1基板層200及び第2基板層300は、互いに分離された状態で製造された後、後で接合層により接合される複数の基板を意味するものではない。例えば、前記第1基板層200と第2基板層300は、1つの回路基板で、前記回路基板の厚さ方向にキャビティCが形成された領域と、前記キャビティCが形成された領域を除いた領域を単に区分したものである。
【0082】
前記第1基板層200は、単一層構造を有することができ、これと違うように複数の層構造を有することができる。例えば、前記第1基板層200は、1つの絶縁層のみを含むことができ、これと違うように2層以上の絶縁層を含むことができる。ただし、前記第1基板層200は、駆動素子(後述)が実装され、それにより前記実装された駆動素子と導電性アンテナパターン層(後述)を連結しながら、前記回路基板が適用されるアンテナ装置(例えば、移動端末機)のメインボードと連結される。この時、前記第1基板層200が1層構造を有する場合、前記アンテナパターン及びメインボードと連結されるために、前記第1基板層200の水平方向への幅が増加し得る。これにより、前記第1基板層200は、前記導電性アンテナパターン層とメインボードと連結されながら、回路基板の水平方向への幅を減らし、これにより信号伝送距離を減らすことができるように、少なくとも2層以上の層構造を有するのが好ましい。以下では、前記第1基板層200が2層以上の層構造を有するものと説明する。ただし、実施例は、これに限定されるものではなく、前記第1基板層200が単一層構造を有することもできる。
【0083】
第2基板層300は、前記第1基板層200上に配置される。前記第2基板層300は、少なくとも2層以上の層構造を有することができる。
【0084】
前記第2基板層300は、導電性アンテナパターン層が配置されると共に、駆動素子が配置されるキャビティCを提供することができる。この時、前記第2基板層300が1層構造を有する場合、前記駆動素子が配置されるキャビティCの充分な空間(例えば、深さ)が形成されない。また、前記第2基板層300は、導電性アンテナパターン層が配置される領域である。この時、前記第2基板層300が1層構造を有する場合、前記導電性アンテナパターン層による通信性能が低下する。例えば、前記通信性能は、導電性アンテナパターン層の長さに比例して増減する。この時、前記第2基板層300が1層構造を有する場合、前記通信性能を一定レベル以上に合わせるためには、前記第2基板層300で前記キャビティCが形成された領域を除いた残りの領域の幅が相当増加し得る。これにより、実施例では、前記第2基板層300が少なくとも2層以上の層構造を有するようにして、前記通信性能を満足するための前記導電性アンテナパターン層の長さが確保されるようにしながら、前記駆動素子が実装されるためのキャビティCの空間が確保されるようにする。
【0085】
以下では、実施例に係る第1基板層200及び第2基板層300について具体的に説明することにする。
【0086】
第1基板層200は、第1絶縁層、回路パターン及び貫通電極を含むことができる。前記貫通電極は、互いに異なる層に配置された回路パターンの間を連結する機能をし、「ビア」と称することもできる。
【0087】
前記第1基板層200は、第1絶縁層を含むことができる。前記第1絶縁層は、複数の層構造を有することができ、これと違うように単一層構造を有することもできる。この時、図面上には、前記第1絶縁層が3層構造を有するものと図示したが、これに限定されるものではない。ただし、以下では説明の便宜を図り、前記第1絶縁層が3層構造を有するとして説明することにする。しかし、前記第1絶縁層は、2層以下の層構造を有することができ、これと違うように4層以上の層構造を有することもできる。
【0088】
前記第1絶縁層は、第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213を含むことができる。例えば、前記第1絶縁層は、上側から第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213を含むことができる。
【0089】
前記第1-1絶縁層211は、前記第1絶縁層のうち前記第2基板層300と一番隣接するように配置された最上側絶縁層を意味することができる。また、前記第1-3絶縁層213は、前記第1絶縁層のうち前記第2基板層300と一番遠く離れた最下側絶縁層を意味することができる。また、前記第1-2絶縁層212は、前記最上側絶縁層及び最下側絶縁層の間に配置される内側絶縁層を意味することができる。
【0090】
前記第1絶縁層は、プリプレグ(PPG、prepreg)を含むことができる。前記プリプレグは、ガラス繊維糸(glass yarn)で織造されたガラス布(glass fabric)のような織物シート(fabric sheet)形態の繊維層にエポキシ樹脂等を含浸した後熱圧着を行うことで形成さてもよい。ただし、実施例は、これに限定されるものではなく、前記第1絶縁層を構成するプリプレグは炭素繊維糸で織造された織物シート形態の繊維層を含むことができる。
【0091】
前記第1絶縁層は、樹脂及び前記樹脂内に配置される強化繊維を含むことができる。前記樹脂は、エポキシ樹脂であってもよいが、これに限定されるものではない。前記樹脂は、エポキシ樹脂に特別に制限されず、例えば分子内にエポキシ基が1つ以上含まれてもよく、これと違うようにエポキシ基が2つ以上含まれてもよく、これと違うようにエポキシ基が4つ以上含まれてもよい。また、前記第1絶縁層の樹脂は、ナフタレン(naphthalene)基が含まれてもよく、例えば芳香族アミン型であってもよいが、これに限定されるものではない。例えば、前記樹脂はビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性ヒドロキシル基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ樹脂、ビフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂、TGIC(triglycidyl isocyanurate)、ゴム変性型エポキシ樹脂及びリン(phosphorous)系エポキシ樹脂等を挙げることができ、ナフタレン系エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、及びリン(phosphorous)系エポキシ樹脂を含むことができる。また、前記強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(例えば、アラミド系の有機材料)、ナイロン(nylon)、シリカ(silica)系の無機材料またはチタニア(titania)系の無機材料を用いることができる。前記強化繊維は、前記樹脂内で、平面方向に互いに交差する形態で配列される。
【0092】
一方、前記ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(例えば、アラミド系の有機材料)、ナイロン(nylon)、シリカ(silica)系の無機材料またはチタニア(titania)系の無機材料を用いることができる。
【0093】
ただし、実施例は、これに限定されるものではなく、前記第1絶縁層は、前記プリプレグではない他の絶縁物質で構成されてもよい。
【0094】
また、これと違うように前記第1絶縁層を構成する複数の絶縁層のうち少なくとも1つの絶縁層はプリプレグを含み、他の1つの絶縁層は前記プリプレグではない他の絶縁物質を含むことができる。
【0095】
例えば、第1絶縁層は、リジド(rigid)またはフレキシブル(flexible)であってもよい。例えば、前記第1絶縁層は、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳しくは、前記第1絶縁層は、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノケイ酸ガラス等の化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミド(Polyimide、PI)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、プロピレングリコール(propylene glycol、PPG)、ポリカーボネート(PC)等の強化或は軟性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。例えば、前記第1絶縁層は、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、前記第1絶縁層は、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方ポリカーボネート(polycarbonate、PC)または光等方ポリメチルメタクリレート(PMMA)等を含むことができる。例えば、前記第1絶縁層は、無機フィラー及び絶縁樹脂を含む材料からなることができる。例えば、第1絶縁層は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂とともにシリカ、アルミナ等の無機フィラーのような補強材が含まれた樹脂、具体的にABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)、PID(Photo Imagable Dielectric resin)、BT等を用いることができる。一例として、前記第1絶縁層は、RCC(Resin coated copper)で構成されてもよい。
【0096】
前記第1絶縁層を構成するそれぞれの絶縁層は、10μm~60μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213は、それぞれ10μm~60μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213は、それぞれ12μm~50μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213のそれぞれは、15μm~40μmの厚さを有することができる。
【0097】
前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213の厚さが10μm未満であると、回路基板に含まれた回路パターンが安定的に保護されなくなる。前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213のそれぞれの厚さが60μmを超過すると、回路基板の全体的な厚さが増加する。また、前記第1-1絶縁層211、第1-2絶縁層212及び第1-3絶縁層213のそれぞれの厚さが60μmを超過すると、これに対応するように回路パターンやビアの厚さも増加し、これによる回路パターンを介して伝達される信号の損失が増加する。
【0098】
実施例の第1基板層200は、第1回路パターン層を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、第1絶縁層の表面に配置される第1回路パターン層を含むことができる。
【0099】
例えば、前記第1基板層200は、第1-1絶縁層211の上面に配置された第1回路パターン221を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、前記第1-1絶縁層211の下面及び前記第1-2絶縁層212の上面の間に配置される第2回路パターン222を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、前記第1-2絶縁層212の下面及び前記第1-3絶縁層213の上面の間に配置される第3回路パターン223を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、前記第1-3絶縁層213の下面に配置される第4回路パターン224を含むことができる。
【0100】
前記第1回路パターン221は、第1絶縁層に埋め込まれる。例えば、前記第1回路パターン221は、前記第1絶縁層の上部に埋め込まれた構造を有することができる。例えば、前記第1回路パターン221は、前記第1絶縁層のうち最上側に配置される絶縁層内に配置される。前記第1回路パターン221は、前記第1回路パターン層のうち最上側に配置された回路パターンを意味することができる。そして、前記第1回路パターン221は、第1絶縁層のうち最上側に配置された最上側絶縁層に埋め込まれてもよい。この時、前記第1回路パターン221が埋め込まれるということは、前記第1回路パターン211の上面の少なくとも一部は、前記第1-1絶縁層211の上面と重ならないということを意味することができる。また、前記第1回路パターン221の側面の少なくとも一部及び下面は、前記第1-1絶縁層211によって覆われるということを意味することができる。
【0101】
一方、前記第1回路パターン221の上面は、位置によって段差(例えば、互いに異なる高さ)を有することができる。
【0102】
例えば、前記第1基板層200は、幅方向または長さ方向に複数の領域に区分することができる。
【0103】
例えば、前記第1基板層200は、第2基板層300のキャビティCと垂直に重なる第1領域RB1及び前記第1領域RB1以外の第2領域RB2を含むことができる。前記第1領域RB1は、前記第2基板層300のキャビティCと重なる領域であってもよい。これと違うように前記第1領域RB1は、前記第2基板層300のキャビティCの下面または底面と重なる領域であってもよい。即ち、実施例のキャビティCは、上部における幅と下部における幅が異なってもよい。例えば、前記キャビティCは、上部における幅が下部における幅より大きい形状を有することができる。例えば、前記キャビティCは、上部における幅が下部における幅より大きい傾斜を有することができる。
【0104】
そして、前記第1回路パターン221は、前記第1-1絶縁層211の前記第1領域RB1の上面に配置される第1パターン部と、前記第1-1絶縁層211の前記第2領域RB2の上面に配置される第2パターン部を含む。そして、前記第1パターン部の高さと前記第2パターン部の高さは、異なってもよい。例えば、前記第1パターン部は、前記第2パターン部と段差を有することができる。例えば、前記第1パターン部の上面は、前記第2パターン部の上面と互いに異なる平面に配置されてもよい。例えば、前記第1パターン部の上面は、前記第2パターン部の上面より低く位置することができる。
【0105】
上記のように実施例では、前記第1領域RB1に配置される前記第1回路パターン221の第1パターン部が前記第2領域RB2に配置された第2パターン部より低く配置されるようにすることにより、前記キャビティCの形成工程で発生する前記第1パターン部の損傷を最小化することができる。これについては、以下でより詳しく説明することにする。
【0106】
一方、上記のような第1回路パターン層は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)及び亜鉛(Zn)から選択される少なくとも1つの金属物質からなることができる。また、前記第1回路パターン層は、ボンディング力が優れる金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)から選択される少なくとも1つの金属物質を含むペーストまたはソルダーペーストからなることができる。好ましくは、第1回路パターン層は、電気伝導性が高く、かつ比較的安価な銅(Cu)からなることができる。
【0107】
前記第1回路パターン層は、5μm~20μmの範囲の厚さを有することができる。例えば、第1回路パターン層は、6μm~17μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1回路パターン層は、7μm~16μmの範囲の厚さを有することができる。前記第1回路パターン層の厚さが5μm未満である場合には、回路パターンの抵抗が増加し、これによる信号伝送効率が低下する。例えば、前記第1回路パターン層の厚さが5μm未満である場合には、信号伝送損失が増加する。例えば、前記第1回路パターン層の厚さが20μmを超過する場合には、前記回路パターンの線幅が増加し、これによる回路基板の全体的な体積が増加する。
【0108】
前記第1回路パターン層は、通常の回路基板の製造工程であるアディティブ法(Additive process)、サブトラクティブ法(Subtractive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)及びSAP(Semi Additive Process)法等で可能であり、ここでは詳細な説明は省略する。
【0109】
一方、前記第1基板層200は、貫通電極を含む。前記第1貫通電極は、前記第1基板層200を構成する第1絶縁層を貫通して形成される。例えば、前記第1基板層200は、前記第1-1絶縁層211を貫通する第1貫通電極231を含むことができる。例えば、前記第1基板層200は、前記第1絶縁層のうち最上側に配置された最上側絶縁層を貫通する第1貫通電極231を含むことができる。
【0110】
前記第1貫通電極231は、前記第1-1絶縁層211を貫通し、それにより前記第1回路パターン221と前記第2回路パターン222の間を電気的に連結することができる。
【0111】
また、前記第1基板層200は、前記第1-2絶縁層212を貫通する第2貫通電極232を含むことができる。
【0112】
前記第2貫通電極232は、前記第1-2絶縁層212を貫通し、それにより前記第2回路パターン222と第3回路パターン223の間を電気的に連結することができる。
【0113】
また、前記第1基板層200は、前記第1-3絶縁層213を貫通する第3貫通電極233を含むことができる。
【0114】
前記第3貫通電極233は、前記第1-3絶縁層213を貫通し、それにより前記第3回路パターン223と第4回路パターン224の間を電気的に連結することができる。
【0115】
上記のような貫通電極は、前記第1絶縁層を貫通する貫通ホール内部を導電性物質で充填して形成される。前記第1絶縁層を貫通する貫通ホールは、機械、レーザー、化学加工のうちいずれか1つの加工方式によって形成される。前記貫通ホールが機械加工によって形成される場合には、ミーリング(Milling)、ドリル(Drill)及びルーティング(Routing)等の方式を用いることができ、レーザー加工によって形成される場合には、UVやCO2レーザー方式を用いることができ、化学加工によって形成される場合には、アミノシラン、ケトン類等を含む薬品を利用して前記複数の絶縁層のうち少なくとも1つの絶縁層を開放することができる。
【0116】
一方、前記レーザーによる加工は、光学エネルギーを表面に集中させて材料の一部を溶かして蒸発させ、所望の形態を取る切断方法として、コンピュータープログラムによる複雑な形状も容易に加工することができ、他の方法では切断しにくい複合材料も加工することができる。
【0117】
また、前記レーザーによる加工は、切断直径が最小0.005mmまで可能であり、加工可能な厚さ範囲が広い長所がある。
【0118】
前記レーザー加工ドリルとして、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザーやCO2レーザーや紫外線(UV)レーザーを利用することが好ましい。YAGレーザーは、銅箔層及び絶縁層の全てを加工することができるレーザーであり、CO2レーザーは、絶縁層のみを加工できるレーザーである。
【0119】
前記貫通ホールが形成されると、前記貫通ホール内部を導電性物質で充填してそれぞれの貫通電極を形成することができる。前記貫通電極を形成する金属物質は、銅(Cu)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)及びパラジウム(Pd)から選択されるいずれか1つの物質であってもよく、前記導電性物質の充填は、無電解メッキ、電解メッキ、スクリーン印刷(Screen Printing)、スパッタリング(Sputtering)、蒸発法(Evaporation)、インクジェッティング及びディスペンシングのうちいずれか1つまたはこれらの組合方式を利用することができる。
【0120】
第2基板層300は、複数の層構造を有することができる。これのために、第2基板層300は、複数の第2絶縁層を含むことができる。例えば、前記第2基板層300は、第2-1絶縁層311、第2-2絶縁層312、第2-3絶縁層313及び第2-4絶縁層314を含むことができる。
【0121】
例えば、第2基板層300は、4層の第2絶縁層を含むことができる。ただし、実施例は、これに限定されるものではなく、前記第2基板層300を構成する第2絶縁層は3層以下の第2絶縁層を含むことができ、4層以上の第2絶縁層を含むこともできる。
【0122】
前記第2-1絶縁層311は、前記第1基板層200上に配置される。例えば、第2-1絶縁層311は、前記第1基板層200のうち最上側に配置された第1-1絶縁層211の上面に配置される。
【0123】
第2-2絶縁層312は、前記第2-1絶縁層311上に配置される。
【0124】
また、第2-3絶縁層313は、第2-2絶縁層312上に配置される。
【0125】
また、第2-4絶縁層314は、第2-3絶縁層313上に配置される。
【0126】
前記第2基板層300を構成する4層の第2絶縁層は、前記第1基板層200を構成する第1絶縁層と同一絶縁物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0127】
前記第2基板層300は、第2回路パターン層を含むことができる。
【0128】
例えば、前記第2基板層300は、第2-1絶縁層311の上面に配置された第5回路パターン321を含むことができる。
【0129】
例えば、前記第2基板層300は、前記第2-2絶縁層312の上面に配置された第6回路パターン322を含むことができる。
【0130】
例えば、前記第2基板層300は、前記第2-3絶縁層313の上面に配置された第7回路パターン323を含むことがである。
【0131】
また、前記第2基板層300は、前記第2-4絶縁層314の上面に配置された第8回路パターン324を含むことができる。
【0132】
この時、前記第2基板層300を構成する第2回路パターン層は、導電性アンテナパターン層であってもよい。例えば、前記第5回路パターン321、第6回路パターン322、第7回路パターン323及び第8回路パターン324は、前記第1基板層200と連結され、外部に送信信号を送信したり、外部から送信される信号を受信するアンテナの機能をするアンテナ部であってもよい。
【0133】
前記導電性アンテナパターン層は、前記第1基板層200を構成する第1回路パターン層と同一工程により形成されてもよい。
【0134】
前記第2基板層300は、貫通電極を含むことができる。
【0135】
例えば、前記第2基板層300は、前記第2絶縁層を貫通する貫通電極を含むことができる。
【0136】
例えば、第2基板層300は、前記第2-1絶縁層311を貫通する第4貫通電極331を含むことができる。前記第4貫通電極331は、前記第1基板層200の第1回路パターン221と前記第5回路パターン321の間を電気的に連結することができる。
【0137】
例えば、第2基板層300は、第2-2絶縁層312を貫通する第5貫通電極332を含むことができる。例えば、前記第5貫通電極332は、前記第5回路パターン321と第6回路パターン322の間を電気的に連結することができる。
【0138】
例えば、第2基板層300は、第2-3絶縁層313を貫通する第6貫通電極333を含むことができる。前記第6貫通電極333は、前記第6回路パターン322と第7回路パターン323の間を電気的に連結することができる。
【0139】
例えば、第2基板層300は、第2-4絶縁層314を貫通する第7貫通電極334を含むことができる。前記第7貫通電極334は、前記第7回路パターン323と第8回路パターン334の間を電気的に連結することができる。
【0140】
一方、前記第2基板層300はキャビティCを含む。
【0141】
これにより、前記第2基板層300は、前記キャビティCが形成された領域、例えば前記キャビティCと垂直に重なる第3領域RT1及び前記第3領域RT1以外の第4領域RT2を含むことができる。
【0142】
前記第3領域RT1は、第1基板層200の第1領域RB1と垂直に重なる領域であってもよい。前記第4領域RT2は、前記第1基板層200の第2領域RB2と垂直に重なる領域であってもよい。
【0143】
そして、前記第2基板層300の第3領域RT1には、アンテナパッケージ基板で駆動素子や受動素子が実装される実装空間を提供するキャビティCが形成される。そして、前記第2基板層300の第4領域RT2には、アンテナの機能をするアンテナ部の導電性アンテナパターン層が形成される。
【0144】
例えば、前記第2基板層300の第3領域RT1はキャビティCが形成された領域であり、前記第2基板層300の第4領域RT2はキャビティCが形成された領域を除いた領域である。そして、前記第2基板層300の第4領域RT2には、導電性アンテナパターン層が形成された領域である。
【0145】
この時、本願の回路基板100におけるそれぞれの回路パターンは、第1基板層200及び第2基板層300の前記第1~第4領域にそれぞれ配置され、これによりそれぞれの領域で互いに異なる機能をすることができる。
【0146】
例えば、前記第1基板層200を構成する第1回路パターン層は、前記第1基板層200の第1領域RB1に配置された第1パターン部を含むことができる。そして、前記第1パターン部は、前記キャビティCと垂直に重なることができる。前記第1パターン部は、駆動素子や受動素子が配置される実装パターンとして機能するか、前記回路基板100と外部基板(例えば、端末機のメインボード)の間を連結する端子パターンとして機能することができる。
【0147】
また、前記第1基板層200を構成する第1回路パターン層は、前記第1基板層200の第2領域RB2に配置された第2パターン部を含むことができる。そして、前記第2パターン部は、前記キャビティCと垂直に重ならなくてもよい。例えば、前記第2パターン部は、前記第2基板層300の第4領域RT2に形成された導電性アンテナパターン層と垂直に重なることができる。
【0148】
この時、一実施例で、前記第2パターン部は、前記第1パターン部と一緒に端子パターンとして機能することができる。そして、前記第2パターン部が前記第1パターン部と一緒に端子パターンとして機能する場合、実施例の回路基板は、第2基板層300の第4領域RT2のみにおいてアンテナの機能をすることができる。例えば、前記第2パターン部が導電性アンテナパターン層ではない場合、実施例の回路基板は、前記第2基板層300の第4領域RT2の上側に送信信号を送信したり、前記第4領域RT2の上側から送信される信号を受信することができる。
【0149】
また、別の実施例で、前記第2パターン部は、前記第2基板層300の第4領域RT2に配置された導電性アンテナパターン層と連結されるさらなる導電アンテナパターン層であってもよい。
【0150】
例えば、前記第2基板層300の第4領域RT2に配置された導電性アンテナパターン層を第1アンテナパターン層と称することができる。そして、前記第1基板層200の第2領域RB2に配置された第2パターン部は、前記第1アンテナパターン層と連結される第2アンテナパターン層であってもよい。
【0151】
そして、このような場合、実施例では、回路基板の両側方向に信号を送信したり、前記回路基板の両側方向から送信される信号を受信することができる。例えば、実施例では、第1アンテナパターン層の上側に信号を送信することができ、前記第2アンテナパターン層の下側に信号を送信することができる。また、実施例では、前記第1アンテナパターン層の上側から伝達される信号を受信することができ、第2アンテナパターン層の下側から伝達される信号を受信することができる。
【0152】
一方、実施例で、前記第1基板層200の第1領域RB1に配置された第1パターン部は、全て実装パッドまたは端子パッドとして機能するとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記第1基板層200の第1領域RB1に配置された第1パッド部のうち一部は実装パッドまたは端子パッドとして機能することができ、残りの一部は、前記第2アンテナパターン層と一緒にアンテナパターンとして機能することもできる。
【0153】
以下では、実施例のキャビティCの構造について具体的に説明することにする。
【0154】
図3aを参照すると、実施例におけるキャビティCは、前記第2基板層300を貫通して形成される。例えば、前記キャビティCは、前記第2基板層300を構成する複数の第2絶縁層を貫通して形成される。
【0155】
この時、前記キャビティCは、複数のパートを含むことができる。
【0156】
例えば、前記キャビティCは、前記第2基板層300の上面に隣接した第1パートP1を含むことができる。また、前記キャビティCは、前記第2基板層300の下面に隣接し、前記第1パートP1の下の第2パートP2を含むことができる。
【0157】
この時、前記第1パートP1は、前記第2基板層300の下面に行くほど幅が漸減する第1傾斜を有することができる。前記第1傾斜は、前記第1パートP1の内壁IW1が有する傾斜を意味することができる。例えば、前記第1傾斜は、前記キャビティCの底面に対する前記第1パートP1の内壁IW1が有する傾斜角を意味することができる。例えば、前記第1傾斜は、前記キャビティCの底面と前記第1パートP1の内壁IW1の間の内角を意味することができる。
【0158】
前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1は、115度~150度の間の範囲を有することができる。例えば、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1は、118度~148度の間の範囲を有することができる。例えば、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1は、120度~145度の間の範囲を有することができる。
【0159】
前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が115度より小さい場合、実施例に係る前記キャビティCの形成に要する工程時間が増加する。例えば、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が115度より小さいということは、以下で説明される1次キャビティを形成する工程で使用されたレーザービームの幅(例えば、レーザーマスク)が小さいということを意味し、これによるキャビティCの形成に要する時間が増加する。
【0160】
また、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が150より大きいと、前記キャビティCの上部の幅が増加することによる回路集積度が減少する。例えば、前記キャビティCの幅は、実装される素子の配置空間に対応するように、前記キャビティCの下部幅を決定し、前記決定された下部幅を中心にキャビティ形成工程を行うことになる。この時、前記キャビティCの上部幅が増加する場合、無意味に浪費される空間が増加することを意味し、これにより前記上部幅が増加しただけアンテナパターン層を配置できる空間が減少する。これにより、実施例では、前記第1パートP1の内壁IW1の第1傾斜θ1が115度~150度の間の範囲を有するようにする。
【0161】
一方、実施例のキャビティCは、前記第1パートP1の下の第2パートP2を含む。前記第2パートP2は、前記第2基板層300の下面に行くほど幅が漸減する第2傾斜θ2を有することができる。この時、前記第2パートP2の第2傾斜θ2は、前記第1パートP1の第1傾斜θ1と異なってもよい。例えば、前記第2パートP2の第2傾斜θ2は、前記第1パートP1の第1傾斜θ1より小さくてもよい。
【0162】
この時、前記第2傾斜θ2は、前記第2パートP2の内壁IW2が有する傾斜を意味することができる。例えば、前記第2傾斜θ2は、前記キャビティCの底面に対する前記第2パートP2の内壁IW2が有する傾斜を意味することができる。例えば、前記第2傾斜θ2は、前記キャビティCの底面と前記第2パートP2の内壁IW2の間の内角を意味することができる。
【0163】
前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2は、前記第1傾斜θ1より小さく、かつ91度~120度の間の範囲を有することができる。例えば、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2は、前記第1傾斜θ1より小さく、かつ95度~118度の間の範囲を有することができる。例えば、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2は、前記第1傾斜θ1より小さく、かつ98度~115度の間の範囲を有することができる。
【0164】
前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が91度より小さい場合、前記キャビティC内に駆動素子や受動素子が安定的に配置されなくなる。例えば、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が91度より小さいと、前記第2パートP2が前記第2基板層300の上面に行くほど幅が減少する形状を有し、前記キャビティCの中間領域で駆動素子や受動素子が配置される空間がなくなる。例えば、前記キャビティCの中間領域における内壁が駆動素子や受動素子と接触し、これにより駆動素子や受動素子の実装工程時に、前記駆動素子や受動素子の位置がずれる恐れがある。即ち、前記キャビティCの幅は、前記説明したように、素子の実装空間に対応して前記キャビティCの下部の幅を決定する。この時、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が91度より小さい場合、前記第2パートP2の上側に行くほど前記素子の実装空間より狭い空間が存在し、これにより前記キャビティC内に受動素子や駆動素子が安定的に配置されない問題がある。
【0165】
また、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が120度より大きい場合、前記素子の実装空間に必要な空間より大きいサイズにて前記キャビティCが形成される。これにより、前記第2パートP2の内壁IW2の第2傾斜θ2が120度より大きい場合、同一素子を配置しても、前記キャビティCが占める空間の面積が増加し、これによる回路集積度が減少する。
【0166】
一方、前記キャビティCの第1パートP1及び第2パートP2の長さは異なってもよい。例えば、前記キャビティCの第1パートP1は第1長さL1を有し、前記第2パートP2は前記第1長さL1より長い第2長さL2を有することができる。この時、前記第1長さL1は、前記第1パートP1の深さを意味することができる。例えば、前記第1長さL1は、前記第1パートP1の垂直方向への垂直距離を意味することができる。また、前記第2長さL2は、前記第2パートP2の深さを意味することができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第2パートP2の垂直方向への垂直距離を意味することができる。
【0167】
この時、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の1.5倍以上であってもよい。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の3倍以上であってもよい。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の5倍以上であってもよい。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の10倍以上であってもよい。
【0168】
例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の1.5倍~30倍の間の範囲を満足することができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の3倍~28倍の間の範囲を満足することができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の5倍~25倍の間の範囲を満足することができる。例えば、前記第2長さL2は、前記第1長さL1の10倍~20倍の間の範囲を満足することができる。
【0169】
この時、前記第2長さL2が前記第1長さL1の1.5倍未満であると、前記第1パートP1の第1傾斜及び前記第2パートP2の第2傾斜の差によって発生する効果が微小となる。また、前記第2長さL2が前記第1長さL1の30倍以上であると、これを満足するための第2基板層300の厚さが増加し、これによる回路基板の全体的な厚さが増加する。
【0170】
一方、実施例のキャビティCは、前記第2パートP2の下の第3パートP3を含むことができる。前記第3パートP3は、前記第2基板層300より低く位置することができる。例えば、前記第2基板層300を貫通するキャビティは、前記第1パートP1及び第2パートP2を含み、前記第3パートP3は、前記第2基板層300ではない、前記第1基板層200の一部を除去することにより形成される空間であってもよい。
【0171】
例えば、前記第3パートP3は、前記第1基板層200の最上側に配置された第1回路パターン221のうち前記キャビティCと垂直に重なった領域に配置されたストッパ層が除去されることにより形成された部分であってもよい。
【0172】
例えば、前記キャビティCの全体深さは、前記第2基板層300を構成する第2絶縁層の全体厚さより大きくてもよい。例えば、前記キャビティCの深さは、前記第2絶縁層の全体厚さ対比前記第1回路パターン221の厚さだけ大きくてもよい。
【0173】
これにより、前記キャビティCの底面は、前記第2基板層300の下面より低く位置することができる。
【0174】
前記第3パートP3は、第3傾斜を有することができる。前記第3傾斜は、前記第3パートP3の内壁IW3が有する傾斜を意味することができる。この時、前記第1パートP1の内壁IW1及び前記第2パートP2の内壁IW2は、前記第2基板層300を構成する第2絶縁層の内壁を意味する。これと違うように前記第3パートP3の内壁IW3は、前記第1基板層200の第1回路パターン221で第1-3パターン221-3の側面の傾斜を意味することができる。
【0175】
例えば、実施例で、前記第1基板層200の第1回路パターン221は、前記キャビティCの底部の周囲を取り囲んで配置される第1-3パターン221-3を含む。前記第1-3パターン221-3は、前記キャビティCを形成する工程で使用されたストッパ層の一部である。例えば、前記ストッパ層に対応する下部幅にて前記キャビティCを形成し難く、これにより前記キャビティCの下部幅は、前記ストッパ層の幅より小さい幅を有することができる。これにより前記ストッパ層の一部は、前記キャビティCと垂直に重なることができ、残りの一部は、前記キャビティCの垂直に重ならなくてもよい。この時、前記キャビティCと垂直に重なったストッパ層は、エッチングによって除去されて前記キャビティCの第3パートP3を形成することができる。そして、前記キャビティCと垂直に重ならないストッパ層は、前記エッチング工程時に除去されず、第1基板層200と第2基板層300の間に第1-3パターン221-3として残ることができる。前記キャビティCの第3パートP3の内壁IW3は、前記第1-3パターン221-3の側面の傾斜角を意味することができる。前記第3パートP3の内壁IW3の第3傾斜は、前記ストッパ層のエッチング条件によって決定される。
【0176】
例えば、第1実施例で、前記第3パートP3の内壁IW3の第3傾斜は、前記キャビティCの底面に対し直角であってもよい。
【0177】
一方、実施例で、前記第1基板層200の上面は、段差を有することができる。例えば、前記第1基板層200は、第1絶縁層を含む。そして、前記第1絶縁層の上面は、段差を有することができる。例えば、前記第1基板層200は、複数の第1絶縁層を含み、前記複数の第1絶縁層のうち最上側に配置された第1-1絶縁層の上面は、段差を有することができる。
【0178】
例えば、前記第1-1絶縁層211の上面は、前記キャビティCと垂直に重なる第1上面211T1と、前記第1上面211T1以外の第2上面211T2を含むことができる。例えば、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記第1基板層200の第1領域RB1を意味することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2は、前記第1基板層200の第2領域RB2を意味することができる。
【0179】
そして、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2より低く位置することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記キャビティCと垂直に重なった領域のストッパ層の除去により、前記第2上面211T2より低く位置することができる。例えば、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1は、前記第2上面211T2より前記ストッパ層が有する厚さだけ低く位置することができる。この時、前記第1-1絶縁層211の前記第1上面211T1は、前記キャビティCの底面を意味することができる。
【0180】
これにより、前記第1-1絶縁層211の上面に配置される第1回路パターン221は、領域別に互いに異なる高さを有することができる。例えば、前記第1回路パターン221は、前記第1-1絶縁層211の第1上面211T1に配置される第1-1パターン221-1を含むことができる。また、前記第1回路パターン221は、前記第1-1絶縁層211の第2上面211T2に配置される第1-2パターン221-2を含むことができる。そして、前記第1-1パターン221-1は、前記第1-2パターン221-2より低く位置することができる。例えば、前記第1-1パターン221-1の上面は、前記第1-2パターン221-2の上面より低く位置することができる。
【0181】
また、実施例で、前記第1貫通電極231は、配置位置によって互いに異なる厚さを有することができる。例えば、前記第1貫通電極231は、前記第1-1パターン221-1と垂直に重なる第1-1貫通電極231-1を含むことができる。また、前記第1貫通電極231は、前記第1-2パターン221-2と垂直に重なる第1-2貫通電極231-2を含むことができる。そして、前記第1-1貫通電極231-1の厚さは、前記第1-2貫通電極231-2の厚さより薄くてもよい。例えば、前記第1-1貫通電極231-1の厚さは、前記第1-2貫通電極231-2の厚さ対比前記ストッパ層が有する厚さだけ薄くてもよい。これにより実施例では、回路基板の厚さを薄く具現することができる。
【0182】
一方、
図3bを参照すると、キャビティCは、第1パートP1、第2パートP2及び第3パートP3aを含むことができる。この時、
図3bのキャビティは、
図3aのキャビティ対比前記第3パートP3aが有する第3傾斜が異なる。例えば、前記
図3aにおける第1-3パターン221-3の側面の傾斜は、前記キャビティCの底面に対し実質的に垂直であった。これと違うように、前記
図3bを参照すると、前記第1-3パターン221-3aの側面IW3aの第3傾斜は、前記キャビティの底面に対し一定傾斜を有することができる。例えば、前記第3傾斜は、前記第2パートP2の内壁IW2が有する第2傾斜と同一であってもよい。例えば、前記第3傾斜は、前記第2傾斜と異なる傾斜を有することができる。この時、前記第3傾斜は、前記ストッパ層のエッチング条件によって選択的に変更することができる。
【0183】
また、
図3cを参照すると、キャビティCは、第1パートP1、第2パートP2及び第3パートP3bを含むことができる。この時、
図3a及び
図3bのキャビティは、前記キャビティCの底部の隣接領域に第1-3パターン221-3が配置される構造を有した。
【0184】
これと違うように、
図3cのように、前記第1-3パターンは、エッチング時に完全に除去されてもよい。これにより、前記キャビティCの第3パートP3bの内壁には、前記キャビティCと離れる方向に陥没された凹部IW3abが形成される。
【0185】
実施例によれば、回路基板は、第1基板層と第2基板層を含む。前記第2基板層はキャビティを含む。そして、前記第1基板層は、前記キャビティと垂直に重なった第1領域と前記第1領域を除いた第2領域を含む。また、前記第2基板層は、前記キャビティに対応する第3領域及び前記第3領域を除いた第4領域を含む。この時、実施例における前記第2基板層の第3領域は、駆動素子が配置される領域であり、前記第4領域は、アンテナパターン層が配置される領域である。上記のような実施例では、第2基板層のキャビティを利用して駆動素子を配置するとともに、前記駆動素子と水平方向に隣接した第2基板層の第4領域にアンテナパターン層を配置するようにする。これにより、実施例では、前記アンテナパターン層と前記駆動素子の間の信号伝送距離を最小化することができ、これによる信号伝送損失を最小化することができる。例えば、実施例では、比較例における駆動素子が配置される基板とアンテナパターン層が配置される基板を別途の接続手段を利用して連結させることに比べて、信号伝送距離を減らすことができ、これによる別途の接続手段によって発生する信号伝送損失を減らすことができる。
【0186】
また、実施例では、第2基板層のキャビティ内に駆動素子を配置することにより、前記キャビティが有する深さに対応するように回路基板の全体的な厚さを減らすことができる。
【0187】
また、実施例におけるキャビティは、第1傾斜を有する第1パートと、前記第1傾斜と異なる第2傾斜を有する第2パートを含む。この時、前記キャビティの底面に対し、前記第2傾斜は、前記第1傾斜より小さい傾斜角を有する。また、実施例における前記第2傾斜を有する第2パートの垂直長さは、前記第1傾斜を有する第1パートの垂直長さより長い。これにより、実施例では、前記比較例に比べて、前記キャビティが占める空間を減らすことができ、これにより回路集積度を向上させることができる。例えば、実施例では、前記キャビティが占める空間を減らすことにより、比較例と同一サイズを有する基板内で、アンテナパターン層の長さを増加させることができ、これによる通信性能を向上させることができる。
【0188】
また、実施例における第1基板層は、前記第1基板層と一番隣接するように配置された第1-1絶縁層と、前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1回路パターンを含む。この時、前記第1回路パターンは、前記キャビティと垂直に重なった第1領域に形成された第1-1パターンと、前記第1領域を除いた第2領域に形成された第1-2パターンを含み、前記第1-1パターンの上面は、前記第1-2パターンの上面より低く位置する。これにより、実施例では、前記キャビティを形成するためのレーザー工程で、前記第1-1パターンの表面が損傷することを防止することができ、これによる回路基板の電気的信頼性及び物理的信頼性を向上させることができる。
【0189】
図4a及び
図4bは、第2基板層を上側から見た平面図を示したものである。
【0190】
図4aを参照すると、第2基板層300は、第3領域RT1及び第4領域RT2を含む。そして、前記第3領域RT1は、前記第2基板層300を貫通するキャビティCが形成された領域である。この時、前記第3領域RT1と第4領域RT2は、前記第2基板層300の幅方向または長さ方向にそれぞれ形成される。例えば、前記第3領域RT1は、前記第4領域RT2の一側に配置される。
【0191】
これと違うように、
図4bを参照すると、前記第3領域RT1は、第2基板層300の中央に配置される。そして、前記第4領域RT2は、前記第3領域RT1の周囲を取り囲んで形成される。
【0192】
図5は、実施例に係るアンテナパッケージ基板を示した図面である。
【0193】
図5を参照すると、アンテナパッケージ基板は、
図2に図示された回路基板100を含む。
【0194】
そして、アンテナパッケージ基板は、回路基板100の第2基板層300の上面に配置される第1保護層450を含むことができる。また、アンテナパッケージ基板は、回路基板100の第1基板層200の下面に配置される第2保護層460を含むことができる。
【0195】
また、アンテナパッケージ基板は、第1基板層200の第1回路パターン221のうち前記キャビティCと垂直に重なった領域に配置された第1-1回路パターン221-1上に配置される第1接続部410を含むことができる。前記第1接続部410の平面形状は円形であってもよい。これと違うように、前記第1接続部410の平面形状は四角形であってもよい。前記第1接続部410は、前記第1-1回路パターン221-1上に配置され、前記第1-1回路パターン221-1と素子420の端子425の間を連結することができる。前記第1接続部410は、一例としてソルダボールであってもよい。前記第1接続部410はソルダに異種成分の物質が含有されてもよい。前記ソルダは、SnCu、SnPb、SnAgCuのうち少なくともいずれか1つからなることができる。そして、前記異種成分の物質は、Al、Sb、Bi、Cu、Ni、In、Pb、Ag、Sn、Zn、Ga、Cd及びFeのうちいずれか1つを含むことができる。
【0196】
前記第1接続部410上には素子420が配置される。前記素子420は、ドライバー素子であってもよい。例えば、前記素子420は、前記回路基板に含まれたアンテナパターン層を駆動する駆動素子であってもよい。また、図面上で、前記キャビティC内には、1つの素子しか実装されないと図示したが、これに限定されるものではない。例えば、前記キャビティC内には、前記素子420以外にも前記素子420の動作のための受動素子(不図示)が追加実装されてもよい。
【0197】
一方、前記キャビティC内には、前記素子420を覆いながらモールディング層430が形成される。前記モールディング層430は、EMC(Epoxy Molding Compound)であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0198】
また、実施例は、第1基板層200の第1領域RB1の下面に配置された回路パターン層の下面に配置された第2接続部440を含む。前記第2接続部440は、前記アンテナパッケージ基板と外部の基板(例えば、端末機のメインボード)の間を連結することができる。
【0199】
以下では、実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に説明することにする。
【0200】
この時、実施例における回路基板は、
図2に図示されたようにコアレス構造を有することができる。
【0201】
ただし、実施例はこれに限定されるものではない。例えば、実施例の回路基板は、コア絶縁層を含むコア基板であってもよい。例えば、実施例の回路基板は、ETS(Embedded Trace Substrate)工法で製造されたETS構造を有することができる。ただし、実施例は説明の便宜を図り、前記回路基板がコアレス基板構造を有するものとして説明することにする。
【0202】
図6a~
図6oは、
図2に図示された実施例に係る回路基板の製造方法を工程順に示した図面である。
【0203】
本願の実施例の回路基板の製造工程は、大きく、キャリアボードを利用して第1基板層の一部及び第2基板層の一部を製造する第1工程と、前記第1工程により製造された基板層の上下でそれぞれ第1基板層の残りの一部及び第2基板層の残りの一部を製造する工程と、前記第2基板層にキャビティを形成する工程と、前記キャビティと垂直に重なった領域におけるストッパ層を除去する工程を含むことができる。
【0204】
まず、
図6aを参照すると、実施例に係る回路基板を製造するための基礎資材であるキャリアボードを用意することができる。
【0205】
前記キャリアボードは、キャリア絶縁層510及び前記キャリア絶縁層510の一面に配置されたキャリア銅箔層520を含むことができる。
【0206】
前記キャリア銅箔層520は、前記キャリア絶縁層510の一面に配置されてもよく、これと違うように両面に配置されてもよい。前記キャリア絶縁層510の両面に前記キャリア銅箔層520が配置される場合、以下の工程で、前記キャリアボードが除去される前まで、前記キャリアボードの両側でそれぞれ回路基板の製造工程が行われてもよい。
【0207】
前記キャリア銅箔層520は、前記キャリア絶縁層510の表面に無電解メッキを行って形成されてもよい。これと違うように、キャリア絶縁層510及び前記キャリア銅箔層520は、CCL(copper clad laminate)であってもよい。
【0208】
この時、前記キャリアボードは、第1基板層200の第1領域RB1及び第2領域RB2を含むことができる。
【0209】
次に、実施例では、前記キャリア銅箔層520の下面にマスク530を形成する工程を行うことができる。この時、前記マスク530に開口部540を形成する工程を行うことができる。前記マスク530の開口部540は、前記キャリア銅箔層520の下面のうち第5回路パターン321が形成される領域と垂直に重なることができる。
【0210】
次に、
図6bに図示されたように、前記キャリア銅箔層520をシード層として電解メッキを行って、前記マスク530の開口部540を満たす第5回路パターン321を形成する工程を行うことができる。
【0211】
そして、実施例では、前記第5回路パターン321が形成されると、前記マスク530を除去する工程を行うことができる。次に、実施例では、前記マスク530が除去されることにより、前記キャリア銅箔層520の下面及び前記第5回路パターン321の下面に第2基板層300の第2絶縁層の一部は、第2-1絶縁層311を形成する工程を行うことができる。
【0212】
次に、
図6cに図示されたように、実施例では、前記第2-1絶縁層311を貫通する貫通ホール(不図示)を形成する工程を行うことができる。次に、実施例では、前記第2-1絶縁層311の前記貫通ホールを満たす第4貫通電極331及び前記第2-1絶縁層311の下面に第1基板層200の第1回路パターン221の一部を形成する工程を行うことができる。
【0213】
この時、前記第1回路パターン221は、前記第2-1絶縁層311の下面で、第2領域RB2と垂直に重なる第1-2パターン221-2と、前記第1領域RB1と垂直に重なるストッパ層221-3を含むことができる。前記ストッパ層221-3は、前記第2-1絶縁層の下面のうちキャビティが形成される領域と垂直に重なる領域に形成される。
【0214】
次に、実施例では、
図6dに図示されたように、前記ストッパ層221-3の下面に第1回路パターン221の残りの一部である第1-1パターン221-1を形成する工程を行うことができる。
【0215】
この時、前記第1-1パターン221-1は、前記ストッパ層221-3の下面に配置され、これにより前記第2-1絶縁層311の下面の第2領域RB2に形成された第1-2パターン221-2と段差(例えば、互いに異なる高さ)を有することができる。
【0216】
次に、
図6eに図示されたように、実施例では、前記キャリア絶縁層510と前記キャリア銅箔層520を除去する工程を行うことができる。
【0217】
以後、実施例では、前記第2-1絶縁層311の上部及び下部でそれぞれ第2基板層300の一部及び第1基板層200の一部を製造する工程を行うことができる。例えば、実施例では、前記第2-1絶縁層311の下面に第1-1絶縁層211を形成し、前記第1-1絶縁層211を貫通する第1貫通電極231と、前記第1-1絶縁層211の下面に第2回路パターン222を形成する工程を行うことができる。この時、前記第1貫通電極231は、前記第1-1パターン221-1と連結される第1-1貫通電極231-1と、前記第1-2パターン221-2と連結される第1-2貫通電極231-2を含むことができる。そして、前記第1-1貫通電極231-1と前記第1-2貫通電極231-2は互いに異なる厚さを有することができる。具体的に、前記第1-1パターン221-1は、前記第1-2パターン221-2より低く位置する。これにより、前記第1-1貫通電極231-1は、前記第1-2貫通電極231-2より薄い厚さを有することができる。例えば、前記第1-1貫通電極231-1の下面は、前記第1-2貫通電極231-2の下面と同一平面上に位置することができる。反面、前記第1-1貫通電極231-1の上面は、前記第1-2貫通電極231-2の上面より低く位置することができる。
【0218】
また、実施例では、前記第2-1絶縁層311の上面に第2-2絶縁層312を形成し、前記第2-2絶縁層312を貫通する第5貫通電極332及び前記第2-2絶縁層312の上面に第6回路パターン322を形成する工程を行うことができる。
【0219】
また、
図6gに図示されたように、実施例では、前記第1-1絶縁層211の下面に第1-2絶縁層212を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第1-2絶縁層212を貫通する第2貫通電極232及び前記第1-2絶縁層212の下面に第3回路パターン223を形成する工程を行うことができる。
【0220】
また、実施例では、前記第2-2絶縁層312の上面に第2-3絶縁層313を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第2-3絶縁層313を貫通する第6貫通電極333及び前記第2-3絶縁層313の上面に第7回路パターン323を形成する工程を行うことができる。
【0221】
次に、実施例では、
図6hに図示されたように、実施例では、第1-2絶縁層212の下面に第1-3絶縁層213を形成する工程を行うことができる。また、実施例では、前記第1-3絶縁層213を貫通する第3貫通電極233及び前記第1-3絶縁層213の下面に第4回路パターン224を形成する工程を行うことができる。
【0222】
また、実施例では、前記第2-3絶縁層313の上面に第2-4絶縁層314を形成する工程を行うことができる。次に、実施例では、前記第2-4絶縁層314を貫通する第7貫通電極334及び前記第2-4絶縁層314上に第8回路パターン324を形成する工程を行うことができる。
【0223】
これにより、実施例では、キャビティCが形成される前の第1基板層200及び第2基板層300を含む回路基板100の製造が完了する。
【0224】
一方、実施例では、
図6iに図示されたように、前記第8回路パターン324を形成する工程で、前記第8回路パターン324のシード層を一部除去せずに残しておき、これを利用してキャビティCを形成する工程でマスクとして活用できるようにする。
【0225】
例えば、
図6jに図示されたように、前記第8回路パターン324の製造工程を見ると、前記第2-4絶縁層314の上面には、前記第8回路パターン324を形成するためのシード層324-1が位置する。そして、前記シード層324-1は、前記第8回路パターン324を電解メッキするためのシード層として利用することができる。
【0226】
次に、
図6kに図示されたように、実施例では、前記第8回路パターン324が形成されることにより、前記シード層324-1のうち前記第8回路パターン324と垂直に重ならない領域を除去する工程を行うことができる。この時、実施例では、前記シード層324-1のうち前記キャビティCが形成される領域と隣接した領域324-1aは除去せずに残しておく。そして、実施例では、以下におけるキャビティの形成工程で、前記シード層324-1の前記領域324-1aをレーザーマスクとして利用して前記第3領域RT1に対応する部分のみにキャビティ形成工程を行うことができる。この時、前記シード層324-1の領域RB1は、前記キャビティCが形成される領域である第3領域RT1の一部を覆うことができる。これは、レーザー形成工程で発生する工程偏差によるアンダーカットを考慮したものである。
【0227】
次に、
図6lに図示されたように、実施例では、前記シード層324-1の領域RB1を活用して、前記第2基板層300の第2絶縁層を貫通する第1キャビティC1を形成する工程を行うことができる。この時、前記第1キャビティC1は、前記第1基板層200の第1回路パターン221の一部であるストッパ層221-3の上面まで形成される。この時、前記第1キャビティC1の内壁IW1は、第1傾斜を有することができる。例えば、実施例では、1次キャビティ工程を行うことができる。この時、前記1次キャビティ工程におけるレーザーマスクの幅は、第1幅を有することができる。前記レーザーマスクは、レーザー装備においてレーザービームの幅を決定する。この時、実施例では、キャビティが形成される領域を全体的に開放するために、相対的に大きい幅を有する第1レーザービームを利用して前記1次キャビティ工程を行うことができる。これにより、前記1次キャビティ工程により形成された第1キャビティC1の内壁IW1は、全体的に前記第1レーザービームに対応する第1傾斜を有することになる。
【0228】
次に、
図6mに図示されたように、実施例では、前記第1キャビティC1上に2次キャビティ工程を行って第2キャビティC2を形成する工程を行うことができる。この時、前記第2キャビティ工程におけるレーザーマスクの幅は、前記第1幅より小さい第2幅を有することができる。そして、前記第2キャビティ工程は、前記第1キャビティ工程で形成された第1キャビティC1の内壁に対応する部分のみで行われる。前記2次キャビティ工程におけるレーザーマスクの幅は、前記第1幅より小さい第2幅を有することにより、前記第2キャビティC2の内壁は、複数の傾斜を有することができる。例えば、前記第2キャビティC2の内壁は、前記1次キャビティ工程により形成された第1傾斜と、前記2次キャビティ工程により形成された第2傾斜を含むことができる。
【0229】
例えば、
図6nを参照すると、実施例では、280umの第1幅を有するマスクを利用して、これに対応する第1レーザービームL1を照射して前記第1キャビティC1を形成する工程を行うことができる。以後、実施例では、前記第1幅より小さい100umの第2幅を有するマスクを利用して、これに対応する第2レーザービームL2を照射して前記第2キャビティC2を形成する工程を行うことができる。これにより、実施例におけるキャビティは、前記第1レーザービームL1に対応する第1傾斜及び第2レーザービームL2に対応する第2傾斜を含んでいる。この時、キャビティの全体的な傾斜が前記第2傾斜を有するようにすることができるが、前記第1キャビティの形成工程で、前記第1レーザービームL1が前記シード層324-1の領域RB1の下面に浸透することになり、これによるアンダーカット領域を含むことになる。そして、前記キャビティCで前記第1傾斜に対応する部分は、前記第1キャビティ工程で形成されたアンダーカット領域に対応することができる。
【0230】
次に、
図6oに図示されたように、前記2次キャビティ工程により露出したストッパ層221-3を除去してキャビティCの第3パートを形成することができる。この時、前記第3パートの内壁は、第1-3パターン221-3の側面である。この時、前記キャビティCの第3パートは、
図3a~
図3cのうちいずれか1つに図示された形態を有するように形成することができる。
【0231】
実施例によれば、回路基板は、第1基板層と第2基板層を含む。前記第2基板層はキャビティを含む。そして、前記第1基板層は、前記キャビティと垂直に重なった第1領域と前記第1領域を除いた第2領域を含む。また、前記第2基板層は、前記キャビティに対応する第3領域及び前記第3領域を除いた第4領域を含む。この時、実施例における前記第2基板層の第3領域は、駆動素子が配置される領域であり、前記第4領域は、アンテナパターン層が配置される領域である。上記のような実施例では、第2基板層のキャビティを利用して駆動素子を配置するとともに、前記駆動素子と水平方向に隣接した第2基板層の第4領域にアンテナパターン層を配置するようにする。これにより、実施例では、前記アンテナパターン層と前記駆動素子の間の信号伝送距離を最小化することができ、これによる信号伝送損失を最小化することができる。例えば、実施例では、比較例における駆動素子が配置される基板とアンテナパターン層が配置される基板を別途の接続手段を利用して連結させることに比べて、信号伝送距離を減らすことができ、これによる別途の接続手段によって発生する信号伝送損失を減らすことができる。
【0232】
また、実施例では、第2基板層のキャビティ内に駆動素子を配置することにより、前記キャビティが有する深さに対応するように回路基板の全体的な厚さを減らすことができる。
【0233】
また、実施例におけるキャビティは、第1傾斜を有する第1パートと、前記第1傾斜と異なる第2傾斜を有する第2パートを含む。この時、前記キャビティの底面に対し、前記第2傾斜は、前記第1傾斜より小さい傾斜角を有する。また、実施例における前記第2傾斜を有する第2パートの垂直長さは、前記第1傾斜を有する第1パートの垂直長さより長い。これにより、実施例では、前記比較例に比べて、前記キャビティが占める空間を減らすことができ、これにより回路集積度を向上させることができる。例えば、実施例では、前記キャビティが占める空間を減らすことにより、比較例と同一サイズを有する基板内で、アンテナパターン層の長さを増加させることができ、これによる通信性能を向上させることができる。
【0234】
また、実施例における第1基板層は、前記第1基板層と一番隣接するように配置された第1-1絶縁層と、前記第1-1絶縁層の上面に配置された第1回路パターンを含む。この時、前記第1回路パターンは、前記キャビティと垂直に重なった第1領域に形成された第1-1パターンと、前記第1領域を除いた第2領域に形成された第1-2パターンを含み、前記第1-1パターンの上面は、前記第1-2パターンの上面より低く位置する。これにより、実施例では、前記キャビティを形成するためのレーザー工程で、前記第1-1パターンの表面が損傷することを防止することができ、これによる回路基板の電気的信頼性及び物理的信頼性を向上させることができる。
【0235】
以上の実施例に説明された説明された特徴、構造、効果等は、少なくとも1つの実施例に含まれ、必ず1つの実施例に限定されるものではない。また、各実施例に例示された特徴、構造、効果等は、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、別の実施例に対して組合せまたは変形して実施可能である。よって、そのような組合せと変形に係る内容は、実施例の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0236】
以上では、実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であり、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野で通常の知識を有した者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能である。例えば、実施例に具体的に提示された各構成要素は、変形して実施することができる。そして、そのような変形と応用に係る差異点は、添付される請求の範囲で規定する実施例の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、第1貫通ホールを含む第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置され、第2貫通ホールを含む第3絶縁層と、
前記第3絶縁層上に配置された保護絶縁層と、
前記第1貫通ホールの内側に配置された電子素子と、を含み、
前記第1貫通ホールは、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なり、
前記第2絶縁層は、前記第1貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内側壁を含み、
前記第3絶縁層は、前記第2貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し前記第1傾斜角より小さい第2傾斜角を有する第2内側壁を含み、
前記第2絶縁層と前記第3絶縁層の間に配置された回路層を含み、
前記電子素子は、前記回路層、及び前記第1内側壁と前記第2内側壁が接触された変曲部と水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の間に配置された金属層をさらに含み、
前記金属層は、前記第1内側壁の外側に前記水平方向に沿って延長された、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記金属層は、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なった、請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層は、同一物質で備えられた、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1内側壁と前記第2内側壁が直接接触された界面は、前記電子素子と前記水平方向に重なった、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項6】
前記電子素子は、前記第1内側壁及び前記第2内側壁と前記水平方向に離隔した、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1貫通ホール、前記第2貫通ホール、及び前記電子素子を埋め込む埋め込み絶縁層を含む、請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記埋め込み絶縁層は、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層と異なる物質で備えられた、請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記電子素子は、前記第1内側壁及び第2内側壁と水平方向に重なった、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1傾斜角は、91度~110度の間の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、115度~150度の間の範囲を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項11】
前記第1傾斜角を有する絶縁層の垂直方向の厚さは、前記第2傾斜角を有する絶縁層の垂直方向の厚さより厚い、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第1傾斜角を有する絶縁層の垂直方向の厚さは、前記第2傾斜角を有する絶縁層の垂直方向の厚さの1.5倍~30倍の間である、請求項11に記載の回路基板。
【請求項13】
前記第1貫通ホールの内側で前記第1絶縁層と前記電子素子の間に配置された金属層を含み、
前記金属層と前記電子素子の間に配置された接着部材を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項14】
前記第1及び第2貫通ホールは、前記第1絶縁層を向かうほど水平方向の幅が漸減する、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項15】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、第1貫通ホールを含む第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置され、第2貫通ホールを含む第3絶縁層と、
前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層の間に配置された回路層と、
前記第1貫通ホールの内側に配置された電子素子と、を含み、
前記第1貫通ホールは、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なり、
前記第2絶縁層は、前記第1貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内側壁を含み、
前記第3絶縁層は、前記第2貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し前記第1傾斜角より小さい第2傾斜角を有する第2内側壁を含み、
前記電子素子は、前記回路層、及び前記第1内側壁と前記第2内側壁が接触された変曲部と水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項16】
前記電子素子は、前記第1内側壁、第2内側壁、及び前記回路層と水平方向に重なった、請求項15に記載の回路基板。
【請求項17】
前記変曲部は、前記第1内側壁の第1傾斜角と前記第2内側壁の第2傾斜角が接触された領域であり、
前記電子素子は、前記変曲部、及び前記回路層と水平方向に重なった、請求項15又は16に記載の回路基板。
【請求項18】
前記第1傾斜角を有する絶縁層の垂直方向の厚さは、前記第2傾斜角を有する絶縁層の垂直方向の厚さより厚い、請求項17に記載の回路基板。
【請求項19】
前記第1傾斜角は、91度~110度の間の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、115度~150度の間の範囲を有する、請求項17に記載の回路基板。
【請求項20】
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の間に配置された金属層をさらに含み、
前記金属層は、前記第1内側壁の外側に前記水平方向に沿って延長された、請求項15又は16に記載の回路基板。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、第1貫通ホールを含む第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置され、第2貫通ホールを含む第3絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置された回路部と、
前記第3絶縁層上に配置された保護絶縁層と、
前記第1貫通ホールの内側に配置された電子素子と、を含み、
前記第1貫通ホールは、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なり、
前記第2絶縁層は、前記第1貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内側壁を含み、
前記第3絶縁層は、前記第2貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し前記第1傾斜角より小さい第2傾斜角を有する第2内側壁を含み、
前記回路部は、前記第1内側壁と水平方向に重ならず、前記第2内側壁と水平方向に沿って重なった配線部を含み、
前記電子素子は、前記
配線部、及び前記第1内側壁と前記第2内側壁が接触された
接触部と水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の間に配置された金属層をさらに含み、
前記金属層は、前記第1内側壁の
内側から前記第1内側壁の外側に前記水平方向に沿って延長された、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記金属層は、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なった、請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層は、同一物質で備えられた、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項5】
前記回路部は、前記第1内側壁と前記水平方向に沿って重なった第1ビア電極と、前記第2内側壁と前記水平方向に沿って重なった第2ビア電極とを含み、
前記第1ビア電極は、前記第2内側壁と前記水平方向に沿って重ならず、
前記第2ビア電極は、前記第1内側壁と前記水平方向に沿って重ならない、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項6】
前記電子素子は、前記第1内側壁及び前記第2内側壁と前記水平方向に離隔した、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1貫通ホール、前記第2貫通ホール、及び前記電子素子を埋め込む埋め込み絶縁層を含む、請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記埋め込み絶縁層は、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層と異なる物質で備えられた、請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記電子素子は、前記
第1ビア電極及び前記第2ビア電極と前記水平方向に
沿って重なった、請求項
5に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1傾斜角は、91度~110度の間の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、115度~150度の間の範囲を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項11】
前記第1
内側壁の垂直方向の厚さは、前記第2内側壁の垂直方向の厚さより
大きい、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項12】
前記
第1内側壁の垂直方向の厚さは、前記
第2内側壁の垂直方向の厚さの1.5倍~30倍の間である、請求項11に記載の回路基板。
【請求項13】
前記第1貫通ホールの内側で前記第1絶縁層と前記電子素子の間に配置された金属層を含み、
前記金属層と前記電子素子の間に配置された接着部材を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項14】
前記第1及び第2貫通ホールは、前記第1絶縁層を向かうほど水平方向の幅が漸減する、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項15】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、第1貫通ホールを含む第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置され、第2貫通ホールを含む第3絶縁層と、
前記第2絶縁層
上に配置された回路部と、
前記第1貫通ホールの内側に配置された電子素子と、を含み、
前記第1貫通ホールは、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なり、
前記第2絶縁層は、前記第1貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内側壁を含み、
前記第3絶縁層は、前記第2貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し前記第1傾斜角より小さい第2傾斜角を有する第2内側壁を含み、
前記回路部は、前記第1内側壁と水平方向に重ならず、前記第2内側壁と水平方向に沿って重なった配線部を含み、
前記電子素子は、前記
配線部、前記第1内側壁
、前記第2内側壁、及び前記第1内側壁と前記第2内側壁が接触された
接触部と水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項16】
前記回路部は、前記第1内側壁と前記水平方向に沿って重なった第1ビア電極と、前記第2内側壁と前記水平方向に沿って重なった第2ビア電極とをさらに含み、
前記第1ビア電極は、前記第2内側壁と前記水平方向に沿って重ならず、
前記第2ビア電極は、前記第1内側壁と前記水平方向に沿って重ならない、請求項15に記載の回路基板。
【請求項17】
前記電子素子は、前記第1ビア電極、及び前記第2ビア電極と前記水平方向に沿って重なった、請求
項16に記載の回路基板。
【請求項18】
前記
第1内側壁の垂直方向の厚さは、前記
第2内側壁の垂直方向の厚さより厚い、請求項17に記載の回路基板。
【請求項19】
前記第1傾斜角は、91度~110度の間の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、115度~150度の間の範囲を有する、請求項
18に記載の回路基板。
【請求項20】
前記電子素子の前記垂直方向の厚さは、前記第1及び第2ビア電極のそれぞれの前記垂直方向の厚さより大きい、請求項
18に記載の回路基板。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、第1貫通ホールを含む第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置され、第2貫通ホールを含む第3絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置された回路部と、
前記第3絶縁層上に配置された保護絶縁層と、
前記第1貫通ホールの内側に配置された電子素子と、を含み、
前記第1貫通ホールは、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なり、
前記第2絶縁層は、前記第1貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内側壁を含み、
前記第3絶縁層は、前記第2貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し前記第1傾斜角より
大きい第2傾斜角を有する第2内側壁を含み、
前記回路部は、前記第1内側壁と水平方向に重ならず、前記第2内側壁と水平方向に沿って重なった配線部を含み、
前記電子素子は、前記配線部、及び前記第1内側壁と前記第2内側壁が接触された接触部と水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の間に配置された金属層をさらに含み、
前記金属層は
、前記第1内側壁の外側に前記水平方向に沿って延長された、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記金属層は、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なった、請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層は、同一物質で備えられた、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項5】
前記電子素子は、前記第1内側壁及び前記第2内側壁と前記水平方向に沿って重なった、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項6】
前記電子素子は、前記第1内側壁及び前記第2内側壁と前記水平方向に離隔した、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1貫通ホール、前記第2貫通ホール、及び前記電子素子を埋め込む埋め込み絶縁層を含む、請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記埋め込み絶縁層は、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層と異なる物質で備えられた、請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記回路部は、
前記配線部の下面に連結された前記第2絶縁層の少なくとも一部を貫通する第1ビア電極と、
前記配線部の上面に連結された前記第3絶縁層の少なくとも一部を貫通する第2ビア電極と、を含み、
前記第1ビア電極及び前記第2ビア電極の少なくとも一部は、前記水平方向に沿って前記電子素子と重なった、請求項
1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第1傾斜角は、91度~110度の間の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、115度~150度の間の範囲を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項11】
前記第1傾斜角を有する前記第2絶縁層の一部の垂直方向の厚さは、
前記第2傾斜角を有する前記第3絶縁層の一部の垂直方向の厚さより大きい、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項12】
前記第1傾斜角を有する前記第2絶縁層の前記一部の垂直方向の厚さは、
前記第2傾斜角を有する前記第3絶縁層の前記一部の垂直方向の厚さの1.5倍~30倍の間である、請求項11に記載の回路基板。
【請求項13】
前記第1貫通ホールの内側で前記第1絶縁層と前記電子素子の間に配置された金属層を含み、
前記金属層と前記電子素子の間に配置された接着部材を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項14】
前記第1及び第2貫通ホールは、前記第1絶縁層を向かうほど水平方向の幅が漸減する、請求項1~3のいずれか一項に記載の回路基板。
【請求項15】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置され、第1貫通ホールを含む第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置され、第2貫通ホールを含む第3絶縁層と、
前記第2絶縁層
と前記第3絶縁層の間に配置された回路
層と、
前記第1貫通ホールの内側に配置された電子素子と、を含み、
前記第1貫通ホールは、前記第2貫通ホールと垂直方向に重なり、
前記第2絶縁層は、前記第1貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し第1傾斜角を有する第1内側壁を含み、
前記第3絶縁層は、前記第2貫通ホールを形成し、前記第1絶縁層の上面に対し前記第1傾斜角
と異なる第2傾斜角を有する第2内側壁を含み
、
前記電子素子は、前記
回路層及び前記第1内側壁と前記第2内側壁が接触された接触部と水平方向に沿って重なった、回路基板。
【請求項16】
前記第1傾斜角は、前記第2傾斜角より小さい、請求項15に記載の回路基板。
【請求項17】
前記第1傾斜角は、91度~110度の間の範囲を有し、
前記第2傾斜角は、115度~150度の間の範囲を有する、請求項16に記載の回路基板。
【請求項18】
前記電子素子は、前記第1内側壁、前記第2内側壁及び前記回路層と前記水平方向に沿って重なった、請求項
16に記載の回路基板。
【請求項19】
前記第1傾斜角を有する前記第2絶縁層の一部の垂直方向の厚さは、前記第2傾斜角を有する前記第3絶縁層の一部の垂直方向の厚さより大きい、請求項18に記載の回路基板。
【請求項20】
前記第1絶縁層と前記第2絶縁層の間に配置された金属層をさらに含み、
前記金属層は、前記第1内側壁の外側に前記水平方向に沿って延長された、請求項18に記載の回路基板。
【国際調査報告】