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特表2024-528975成形または押し出し成形された流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】成形または押し出し成形された流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/44 20060101AFI20240725BHJP
   A61F 5/451 20060101ALI20240725BHJP
   A61F 5/453 20060101ALI20240725BHJP
   A61F 5/455 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
A61F5/44 Z
A61F5/451 V
A61F5/453
A61F5/455
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506607
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2022039018
(87)【国際公開番号】W WO2023014639
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】63/228,252
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン アレクサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ラナレッタ ジョセフ ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】ワン ゴンハオ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイズ ジョン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC31
4C098CC39
4C098CD01
4C098CD05
4C098DD22
4C098DD23
(57)【要約】
例は、流体収集装置200ならびに関連するシステムおよび方法に関する。幾つかの実施形態において、流体収集装置200は、流体不透過性バリア210と、少なくとも部分的に流体透過性である細長い本体230とを含む。流体不透過性バリア210は、遠位端部領域218と、真空源によってアパーチャ212を通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされたアパーチャ212を画定する近位端部領域216とを有する。細長い本体230は、遠位端部領域218と近位端部領域216との間において流体不透過性バリア210によって覆われておらずかつ少なくとも本体230のその一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置200に位置決めされた本体230の一部を有する。流体収集装置200は、射出成形された流体不透過性バリアである流体不透過性バリア210の少なくとも1つを含むか、または本体230は少なくとも押し出し成形された支持体240を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収集装置であって、
遠位端部領域と、真空源によってそれを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされたアパーチャを画定する近位端部領域とを有する流体不透過性バリアと、
細長い本体であって、少なくとも部分的に流体透過性であり、前記流体不透過性バリアによって覆われていない前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間の前記細長い本体の一部を有し、少なくとも前記細長い本体の前記一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために前記流体収集装置に位置決めされている、細長い本体と、を含み、
前記流体収集装置は、射出成形された流体不透過性バリアである前記流体不透過性バリアおよび/または少なくとも押し出し成形された支持体を含む前記細長い本体のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の流体収集装置であって、
前記流体不透過性バリアは、チャンバと、前記チャンバと流体連通しておりかつ少なくとも開口の近くの尿道から排出された尿を受け取るために前記流体収集装置に位置決めされた前記開口とを少なくとも部分的に画定する前記射出成形された流体不透過性バリアを含み、
前記細長い本体は、前記チャンバ内に位置決めされた流体透過性本体を含み、前記流体不透過性バリアによって覆われていない前記流体透過性本体の一部が前記開口の少なくとも一部を横切って延びることを特徴とする流体収集装置。
【請求項3】
請求項2に記載の流体収集装置であって、
少なくとも部分的に前記チャンバ内に位置決めされかつ前記チャンバ内に位置決めされた入口を有する導管をさらに含み、
前記流体不透過性バリアは、前記開口を画定する前側と、前端部とは反対側の後側と、前記チャンバと前記入口との間の流体連通を可能にするために有効な、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域からスペースを空けて前記入口の少なくとも一部を配置するために前記遠位端部領域において前記チャンバ内に位置決めされた1つ以上の突出部と、を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項4】
請求項3に記載の流体収集装置であって、
前記流体不透過性バリアは、実質的に円筒状であり、前記流体透過性本体は、実質的に円筒状であり、前記導管は、前記入口から少なくとも部分的に前記流体透過性本体および前記アパーチャを通って延びていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項5】
請求項3に記載の流体収集装置であって、
前記流体不透過性バリアは、前記流体収集装置内に位置決めされかつ前記アパーチャと流体連通した内部ポートを画定しており、
前記導管は、前記ポート内に位置決めされた出口を含み、
前記アパーチャは、前記近位端部領域において外部ポートによって画定されており、前記外部ポートは、追加的な導管と前記導管との間の流体連通を提供するために有効な前記追加的な導管に取外し可能に固定されるようにサイズ決めおよび寸法決めされていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項6】
請求項5に記載の流体収集装置であって、
前記流体不透過性バリアの前記後側は、少なくとも部分的に前記近位端部領域と前記遠位端部領域との間に延びる細長い平坦な部分を含み、
前記流体不透過性バリアの前記前側は、前記遠位端部領域および前記近位端部領域の各々において円弧状領域を含み、
前記流体透過性本体は、チャネルを画定しかつ前記遠位端部領域および前記近位端部領域の各々における前記円弧状部分に対して相補的な円弧状輪郭を有する細長い流体透過性支持体を少なくとも含み、前記導管は、少なくとも部分的に前記チャネル内に位置決めされていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項7】
請求項6に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性本体は、前記流体透過性支持体の周囲に位置決めされた流体透過性膜をさらに含み、前記導管は、前記流体透過性支持体の前記チャネル内に位置決めされていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項8】
請求項7に記載の流体収集装置であって、前記流体不透過性バリアの前記後側に固定された支持部材をさらに含み、前記支持部材は、形状記憶ポリマーまたは金属を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項9】
請求項2から8のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記射出成形された流体不透過性バリアは、熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性エラストマのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項10】
請求項1に記載の流体収集装置であって、少なくとも部分的に流体透過性である前記細長い本体は、
遠位端部領域と、近位端部領域と、前記押し出し成形された支持体において長手方向に延びる少なくとも1つのスロットとを有する前記押し出し成形された支持体と、
前記押し出し成形された支持体における前記少なくとも1つのスロットを覆う流体透過性膜と、を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項11】
請求項10に記載の流体収集装置であって、前記押し出し成形された支持体は、前記押し出し成形された支持体を通って長手方向に延びておりかつ前記少なくとも1つのスロットおよび前記流体不透過性バリアの前記アパーチャと流体連通したチャネルを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項12】
請求項11に記載の流体収集装置であって、
前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域は、遠位端部キャップであって、前記遠位端部キャップ内に位置決めされた前記押し出し成形された支持体の前記遠位端部領域の少なくとも一部を有する、遠位端部キャップを含み、空間のリザーバが、前記少なくとも1つのスロットと前記チャネルとの間の流体連通を提供するために有効な、前記押し出し成形された支持体の前記遠位端部領域と前記遠位端部キャップの少なくとも一部との間に位置決めされており、
前記流体不透過性バリアの前記近位端部領域は、近位端部キャップであって、前記近位端部キャップ内に位置決めされた前記押し出し成形された支持体の前記近位端部領域の少なくとも一部を有する、近位端部キャップを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項13】
請求項12に記載の流体収集装置であって、前記流体不透過性バリアは、接着剤によって前記細長い本体の一部に固定されかつ前記近位端部キャップと前記遠位端部キャップとの間に延びる実質的に流体不透過性のシートを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項14】
請求項12または13に記載の流体収集装置であって、
前記押し出し成形された支持体は、後側と、前記押し出し成形された支持体の前側において長手方向に延びる2つのサイドスロットを含む前側とを含み、前記少なくとも1つのスロットは、前記2つのサイドスロットの間に位置決めされており、
前記流体透過性膜の一部は、前記2つのサイドスロット内に位置決めされており、
前記流体透過性膜の一部は、少なくとも部分的に前記少なくとも1つのスロットを横切って延びていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項15】
請求項14に記載の流体収集装置であって、前記2つのサイドスロットの各々に位置決めされかつ前記2つのサイドスロット内に位置決めされた前記流体透過性膜の前記一部を固定する形状記憶ポリマーまたは金属をさらに含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項16】
請求項15に記載の流体収集装置であって、前記形状記憶ポリマーまたは金属は、前記遠位端部キャップを通って前記2つのサイドスロット内へ延びる細長いU字形の形状記憶ポリマーまたは金属を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項17】
請求項12または13に記載の流体収集装置であって、前記押し出し成形された支持体は、後側および前側を含み、前記少なくとも1つのスロットは、前記前側における3つのスロットを含み、各々のスロットは、前記3つのスロットのうちの他のスロットの中心に対して角度付けられた中心を有することを特徴とする流体収集装置。
【請求項18】
請求項17に記載の流体収集装置であって、前記流体透過性膜は、前記流体透過性膜の一部が前記3つのスロットを覆いかつ少なくとも部分的に前記流体不透過性バリアの前記開口を横切って延びるように、前記押し出し成形された支持体の前記前側および前記後側の周囲に巻き付けられていることを特徴とする流体収集装置。
【請求項19】
請求項17または18に記載の流体収集装置であって、前記遠位端部キャップおよび前記押し出し成形された支持体の少なくとも一部を通って長手方向に延びる形状記憶ポリマーまたは金属をさらに含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項20】
請求項12から19のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記遠位端部キャップは、前記押し出し成形された支持体の前記遠位端部領域において前記チャネル内へ部分的に延びる整列手段を含み、前記近位端部キャップは、前記チャネル内へ部分的に延びる内部ポートを含み、前記整列手段は、前記リザーバと前記チャネルとの間の流体連通を提供する1つ以上のスリットを含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項21】
請求項12から20のいずれか1項に記載の流体収集装置であって、前記押し出し成形された支持体は、独立気泡発泡押し出し成形品を含むことを特徴とする流体収集装置。
【請求項22】
流体収集装置を製造する方法であって、
チャンバと、前記チャンバと流体連通した開口と、流体不透過性バリアによって少なくとも部分的に画定されたアパーチャとを含むように前記流体収集装置の流体不透過性バリアを射出成形することであって、前記開口は、少なくとも前記開口の近くの尿道から排出された尿を受け取るために前記流体収集装置に位置決めされており、前記アパーチャは、真空源によって前記アパーチャを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされている、射出成形することと、
前記開口の少なくとも一部を横切って延びるように前記チャンバ内に流体透過性本体を位置決めすることと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、少なくとも部分的にチャンバ内に導管の入口を位置決めすることを含み、
前記流体収集装置の流体不透過性バリアを射出成形することは、前記開口を画定する前側と、前記前端部とは反対側の後側と、前記アパーチャを画定する近位端部領域と、前記近位端部領域とは反対側の遠位端部領域と、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域からスペースを空けて前記入口の少なくとも一部を配置するために前記遠位端部領域において前記チャンバ内に位置決めされた1つ以上の突出部とを含むように、前記流体不透過性バリアを射出成形することを含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、
前記流体不透過性バリアを射出成形することは、実質的に円筒状に前記流体不透過性バリアを射出成形することを含み、
少なくとも部分的にチャンバ内に導管の入口を位置決めすることは、少なくとも部分的に前記流体透過性本体および前記アパーチャを通って前記導管を挿入することを含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、
前記流体不透過性バリアを射出成形することは、
前記流体収集装置内に位置決めされかつ前記アパーチャと流体連通した内部ポートを画定し、
前記アパーチャを画定する前記近位端部領域において外部ポートを含むように、前記流体不透過性バリアを射出成形することを含み、前記外部ポートは、追加的な導管と前記導管との間に流体連通を提供するために有効な追加的な導管に取外し可能に固定されるようにサイズ決めおよび寸法決めされており、
導管の入口を少なくとも部分的にチャンバ内に位置決めすることは、前記導管の前記入口を少なくとも部分的に前記チャンバ内に位置決めしかつ前記導管の出口を前記ポート内に位置決めすることを含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、
前記流体不透過性バリアを射出成形することは、少なくとも部分的に近位端部領域と遠位端部領域との間に延びる前記後側における細長い平坦部分と、前記遠位端部領域および前記近位端部領域の各々における前記前側における円弧状領域とを含むように前記流体不透過性バリアを射出成形することを含み、
前記流体透過性本体の細長い流体透過性支持体のチャネルに前記導管を位置決めすることをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、前記開口の少なくとも前記部分を横切って延びるように前記チャンバ内に前記流体透過性本体を位置決めする前に、前記流体透過性支持体および前記導管の周囲に流体透過性膜を位置決めすることをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法であって、前記流体不透過性バリアの前記後側に支持部材を固定することをさらに含み、前記支持部材は、形状記憶ポリマーまたは金属を含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項22から28のいずれか1項に記載の方法であって、前記流体収集装置の流体不透過性バリアを射出成形することは、熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性エラストマのうちの少なくとも1つを含む前記流体不透過性バリアを射出成形することを含むことを特徴とする方法。
【請求項30】
流体収集装置を製造する方法であって、
押し出し成形された支持体において長手方向に延びる少なくとも1つのスロットを含むように支持体を押し出し成形することと、
前記支持体を含みかつ少なくとも部分的に流体透過性である本体を、遠位端部領域と、アパーチャを画定する近位端部領域とを有する流体不透過性バリアに固定することであって、これにより、前記本体の一部は、前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間で前記流体不透過性バリアによって覆われず、少なくとも前記本体の前記一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために前記流体収集装置に位置決めされ、前記アパーチャは、前記少なくとも1つのスロットと流体連通しており、真空源によって前記アパーチャを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされている、固定することと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法であって、少なくとも部分的に流体透過性である前記本体を形成するために前記押し出し成形された支持体に流体透過性膜を固定することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項30または31に記載の方法であって、
支持体を押し出し成形することは、前記支持体を通って長手方向に延びるチャネルを含むように前記支持体を押し出し成形することを含み、
前記本体を流体不透過性バリアに固定する前またはそのときに前記チャネルを前記流体不透過性バリアの前記アパーチャと整列させることをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、前記本体を流体不透過性バリアに固定することは、近位端部キャップを前記押し出し成形された支持体の近位端部領域に固定することと、前記押し出し成形された支持体の前記遠位端部領域と前記遠位端部キャップの少なくとも一部との間に空間のリザーバを形成するために遠位端部キャップを前記押し出し成形された支持体の遠位端部領域の固定することと、を含み、前記リザーバは、前記少なくとも1つのスロットと前記チャネルとの間に流体連通を提供することを特徴とする方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、前記遠位端部キャップを前記押し出し成形された支持体の前記遠位端部領域に固定しかつ前記近位端部キャップを前記押し出し成形された支持体の前記近位端部領域に固定する前に、接着剤によって前記押し出し成形された支持体の後側に追加的な流体不透過性バリアを固定することをさらに含み、前記追加的な流体不透過性バリアは、前記本体が前記流体不透過性バリアに固定されたとき前記遠位端部キャップと前記近位端部キャップとの間に連続的に延びていることを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項33または34に記載の方法であって、
支持体を押し出し成形することは、前記押し出し成形された支持体の前記前側において長手方向に延びる2つのサイドスロットと、前記2つのサイドスロットの間において前記押し出し成形された支持体の前記前側において長手方向に延びる前記少なくとも1つのスロットとを含む前側を含むように、前記支持体を押し出し成形することを含み、
前記本体を形成するために前記押し出し成形された支持体に流体透過性膜を固定することは、前記2つのサイドスロットを通って延びる形状記憶ポリマーまたは金属によって前記2つのサイドスロットにおいて前記流体透過性膜の一部を固定することを含み、前記流体透過性膜の一部は、前記1つ以上のスロットを覆いかつ前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間の前記流体不透過性バリアによって覆われていない前記本体の一部を含むように、前記2つのサイドスロットの間で前記押し出し成形された支持体の前記前側を少なくとも部分的に横切って延びていることを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項35に記載の方法であって、前記2つのサイドスロットを通って延びる形状記憶ポリマーまたは金属によって前記2つのサイドスロットにおいて前記流体透過性膜の一部を固定することは、前記遠位端部キャップを通じて前記2つのサイドスロット内へ細長いU字形の形状記憶ポリマーまたは金属を挿入することを含むことを特徴とする方法。
【請求項37】
請求項32または33に記載の方法であって、
少なくとも1つのスロットを含む支持体を押し出し成形することは、3つのスロットのうちの他のスロットの中心に対して角度付けられた中心を各々が有する3つのスロットを含む前側を含む前記支持体を押し出し成形することを含み、
前記本体を形成するために前記押し出し成形された支持体に流体透過性膜を固定することは、前記流体不透過性バリアの前記遠位端部領域と前記近位端部領域との間で前記流体不透過性バリアによって覆われていない前記本体の一部を含むように前記流体透過性膜の一部が前記3つのスロットを覆うように、前記押し出し成形された支持体の前記前側および前記後側の周囲に前記流体透過性膜を巻き付けることを含むことを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項37に記載の方法であって、前記遠位端部キャップおよび前記押し出し成形された支持体の少なくとも一部を通って長手方向に延びるように形状記憶ポリマーまたは金属を挿入することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項39】
請求項33から38のいずれか1項に記載の方法であって、前記押し出し成形された支持体の前記遠位端部領域において前記チャネル内に前記遠位端部キャップにおける整列手段を挿入しかつ前記近位端部キャップにおける内部ポートを前記チャネルに挿入することをさらに含み、前記内部ポートは、前記アパーチャと流体連通しており、前記整列手段は、前記リザーバと前記チャネルとの間に流体連通を提供する1つ以上のスリットを有することを特徴とする方法。
【請求項40】
請求項31から39のいずれか1項に記載の方法であって、支持体を押し出し成形することは、前記支持体を形成する独立気泡発泡押し出し成形品を押し出し成形することを含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年8月2日に出願された米国仮特許出願第63/228,252号の優先権を主張し、その開示全体を本願に引用して援用する。
【0002】
個人は、運動制限または運動障害を有する場合があり、これにより、典型的な排尿プロセスが困難または不可能となる。例えば、個人は、可動性を損なう手術を受けたか、または身体障害を有する場合がある。別の例において、個人は、パイロット、ドライバ、および危険区域での労働者によって経験されるような、制限された移動条件を有する場合がある。加えて、個人からの流体収集は、モニタリング目的または臨床試験のために必要とされる場合がある。
【0003】
ベッドパンおよびフォーリーカテーテルなどの尿道カテーテルは、これらの状況の幾つかに対処するために使用される場合がある。しかしながら、ベッドパンおよび尿道カテーテルは、それらに関連した幾つかの問題を有する。例えば、ベッドパンは、不快感、こぼれ、およびその他の衛生的問題を生じやすい場合がある。尿道カテーテルは、不快で、苦痛である場合があり、尿路感染を生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2016/374848号明細書
【特許文献2】国際公開第2022/035745号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、流体収集装置のユーザおよび製造業者は、尿を収集するための新たな改良された装置、システムおよび方法を探し続けている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示されている実施形態は、流体収集装置、ならびに関連するシステムおよび方法に関する。実施形態において、流体収集装置は、流体不透過性バリアおよび少なくとも部分的に流体透過性の細長い本体を含む。流体不透過性バリアは、遠位端部領域と、真空源によってアパーチャを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされたアパーチャを画定する近位端部領域とを有する。細長い本体は、流体不透過性バリアによって覆われておらずかつ少なくとも本体のその一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置に位置決めされている、遠位端部領域と近位端部領域との間の本体の一部を有する。流体収集装置は、射出成形された流体不透過性バリアである流体不透過性バリアまたは少なくとも押し出し成形された支持体を含む本体のうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
実施形態において、流体収集装置を製造する方法は、チャンバと、チャンバと流体連通した開口と、少なくとも部分的に流体不透過性バリアによって画定されたアパーチャを含むように流体収集装置の流体不透過性バリアを射出成形することを含む。開口は、少なくとも開口の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置に位置決めされており、アパーチャは、真空源によってアパーチャを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされている。方法は、開口の少なくとも一部を横切って延びるようにチャンバ内に流体透過性本体を位置決めすることも含む。
【0008】
実施形態において、流体収集装置を製造する方法は、押し出し成形された支持体において長手方向に延びる少なくとも1つのスロットを含むように支持体を押し出し成形することを含む。方法は、本体の一部が遠位端部領域と近位端部領域との間で流体不透過性バリアによって覆われずかつ少なくとも本体のその一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置に位置決めされるように、押し出し成形された支持体を含みかつ少なくとも部分的に流体透過性である本体を、遠位端部領域とアパーチャを画定する近位端部領域とを有する流体不透過性バリアに固定することも含む。アパーチャは、少なくとも1つのスロットと流体連通しており、真空源によってアパーチャを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされている。
【0009】
開示された実施形態のいずれかにおける特徴は、制限なく、互いに組み合わせて使用されてよい。加えて、本開示のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を検討することにより当業者に明らかになるであろう。
【0010】
図面は、本開示の幾つかの実施形態を示しており、図面において同じ参照番号は、図面に示された異なる図または実施形態における同じまたは類似の要素または特徴を示している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態による流体収集システムのブロック図である。
図2A】実施形態による流体収集装置の前側等角図である。
図2B図2Aの流体収集装置の縦断面図である。
図2C図2Aの流体収集装置の分解図である。
図3A】実施形態による流体収集装置の前側等角図である。
図3B図3Aの流体収集装置の縦断面図である。
図3C図3Aの流体収集装置の分解図である。
図4】実施形態による流体収集装置の分解図である。
図5A】実施形態による流体収集装置の前側等角図である。
図5B図5Aの流体収集装置の横断面図である。
図5C図5Aの流体収集装置の分解図である。
図5D図5Aの流体収集装置の縦断面図である。
図6A】実施形態による流体収集装置の前側等角図である。
図6B図6Aの流体収集装置の横断面図である。
図6C図6Aの流体収集装置の分解図である。
図7】実施形態による流体収集装置を製造する方法のフローチャートである。
図8】実施形態による流体収集装置を製造する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に開示された実施形態は、流体収集装置、関連するシステムおよび製造方法に関する。本明細書に開示された装置およびシステムは、個人から流体を収集するように構成されている。流体収集装置によって収集される流体は、尿、膣分泌物、陰茎分泌物、生殖流体、血液、汗、傷浸出液、またはその他の体液のうちの少なくとも1つを含んでよい。本明細書に説明されている流体収集装置は、流体収集装置を製造し組み立てる代替的かつ改良された方法、および製造し組み立てるこれらの方法の結果生じる改良された流体収集装置を含む。本明細書に説明されている少なくとも1つ、幾つかまたは全ての実施形態において、流体収集装置の効率的かつ再現性のある製造および組立ては、再現性、および流体収集装置の組立てのためのコストおよび/または時間を減じるという技術的効果を生じる。
【0013】
様々な実施形態において、製造および/または組立ての方法は、流体不透過性バリアと内部構成要素とを整列させるために人手を利用するのではなく内部構成要素(例えば、本体および/または導管)を収容するように外部流体不透過性バリアを成形すること、流体透過性本体の約半分のみが流体収集装置において必要とされるように平坦な後側を備える流体不透過性バリアを成形すること、および/またはある長さに切断されかつ端部(一方の端部は管のためのアパーチャを有する)において被せられてよい1つの構造において内側管腔(例えば、導管)と、押し出し成形された支持体と、流体透過性膜とを含む3層構造を押し出し成形すること、のうちの1つ以上を含んでよい。
【0014】
さらに、流体収集装置の実施形態は、ユーザのための位置決めおよび固定のための使用利益を提供する形状記憶材料(例えば、曲げられる背骨部)を含んでよい。幾つかの実施形態は、指示、製品識別、および/またはユーザが記述した使用データを含む流体収集装置へのラベルの組込みを含んでよい。本明細書に説明された少なくとも1つ、幾つかまたは全ての実施形態におけるラベリングの組込みは、流体収集装置のために必要とされるパッケージングを減じる、ユーザによって廃棄されにくい場所においてユーザへの情報および命令を提供する、および/またはユーザの流体収集に関連する関連データを記録するためのスペースを提供するという技術的効果を生じる。
【0015】
図1は、実施形態による流体収集システム10のブロック図である。流体収集システム10は、本明細書に説明された流体収集システムの実施形態に含まれてよい。システム10は、流体収集装置12(本明細書に開示された流体収集装置のうちのいずれか)、尿収集容器14、およびポンプ16(または真空源)を含む。流体収集装置12、尿収集容器14およびポンプ16は、1つ以上の導管17を介して互いに流体結合されていてよい。例えば、流体収集装置12は、導管17を介して尿収集容器14またはポンプ16のうちの1つ以上に動作可能に結合されていてよい。幾つかの実施形態において、ポンプ16は、尿収集容器14に直接に固定されていてよい。流体収集装置12に収集された流体(例えば、尿またはその他の体液)は、流体収集装置12に固定された導管17を介して流体収集装置12から除去されてよい。導管17の出口において加えられる吸引(例えば、真空)力に応答して、吸引力が、導管17の入口を介して流体収集装置12のチャンバ内へ導入されてよい。
【0016】
吸引力は、直接または間接的にポンプ16によって導管17の出口に加えられてよい。吸引力は、尿収集容器14を介して間接的に加えられてよい。例えば、導管17の出口は、尿収集容器14の内部領域内に配置されていてよいまたは尿収集容器14の内部領域に流体結合されていてよく、追加的な導管17が、尿収集容器14からポンプ16へ延びていてよい。したがって、ポンプ16は、尿収集容器14を介して流体収集装置12に吸引を加えてよい。吸引力は、ポンプ16を介して直接に加えられてよい。例えば、導管17の出口は、ポンプ16内に配置されていてよい。追加的な導管17が、ポンプ16から、尿収集容器14などの、流体収集装置12の外側の箇所へ延びていてよい。このような例において、ポンプ16は、流体収集装置12と尿収集容器14との間に配置されていてよい。
【0017】
尿収集容器14は、尿収集容器14内に流体を保持するようにサイズ決めおよび成形されている。尿収集容器14は、バッグ(排液袋)、ボトル、キャニスタ、またはカップ(例えば、収集ジャー)、または尿などの体液を貯蔵するためのあらゆるその他の封鎖された容器を含んでよい。幾つかの例において、導管17は、流体収集装置12から延びており、尿収集容器14の第1の箇所において尿収集容器14に取り付けられていてよい。追加的な導管17は、尿収集容器14の第2の箇所において尿収集容器14に取り付けられていてよく、ポンプ16へ延びかつポンプ16に取り付けられていてよい。したがって、真空(例えば、吸引)が、尿収集容器14を介して流体収集装置12を通じて引き込まれてよい。尿などの流体は、ポンプ16を使用して流体収集装置12から排出されてよい。
【0018】
ポンプ16は、手動真空ポンプ、電気真空ポンプ、ダイアフラムポンプ、遠心ポンプ、容積型ポンプ、磁気的に駆動されるポンプ、蠕動ポンプ、または真空を生じるように構成されたあらゆるポンプのうちの1つ以上を含んでよい。ポンプ16は、流体収集装置12から流体を除去するために真空または吸引を提供してよい。幾つかの例において、ポンプ16は、電源コード(例えば、電源ソケットに接続されている)、1つ以上の電池、またはさらには手動(例えば、手動式真空ポンプ)のうちの1つ以上によって動力が供給されてよい。幾つかの例において、ポンプ16は、流体収集装置12の外側、流体収集装置12上、または流体収集装置12内にフィットするようにサイズ決めおよび成形されていてよい。例えば、ポンプ16は、1つ以上の小型ポンプもしくは1つ以上のマイクロポンプを含んでよい。本明細書に開示された真空源は、スイッチ、ボタン、プラグ、リモート、またはポンプ16を作動させるために適したあらゆるその他の装置のうちの1つ以上を含んでよい。
【0019】
本明細書に説明されている流体収集装置は、流体不透過性バリアおよび少なくとも部分的に流体透過性の本体を含んでよい。流体不透過性バリアは、遠位端部領域およびアパーチャを画定する近位端部領域を含んでよく、アパーチャは、真空源によって尿がアパーチャを通じて引き込まれるようにサイズ決めおよび寸法決めされている。細長い本体は、遠位端部領域と近位端部領域との間の流体不透過性バリアによって覆われておらず(例えば、流体不透過性バリアは、細長い本体の遠位端部領域および近位端部領域の少なくとも一部の間に存在しない、または細長い本体の遠位端部領域と近位端部領域との間の細長い本体の少なくとも一部は、流体不透過性バリアによって覆われていない)かつ少なくとも本体のその一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置上に位置決めされている本体の一部を有してよい。流体収集装置は、射出成形された流体不透過性バリアである流体不透過性バリアまたは押し出し成形された支持体を有する本体のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0020】
ここで図2A図2Cを参照すると、流体収集装置は、流体不透過性バリア210および流体透過性本体230を含んでよい。流体不透過性バリア210は、細長くてよく、遠位領域218、近位端部領域216、近位端部領域216に位置決めされかつ真空源によってそれを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされたアパーチャ212またはポートを含んでよい。流体不透過性バリア210は、後側215および前側217を含んでよい。前側217は、流体収集装置200の使用時にユーザに向けられるように位置決めされている。幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア210は、少なくとも部分的にチャンバ204と、前側217における開口206とを画定していてよい。開口206は、チャンバ204と流体連通しており、少なくとも開口206の近くの(例えば、開口206に隣接する)尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置200上に位置決めされている。幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア210の内側の境界または縁部214が、開口206を画定している。縁部214は、2つ以上の向き合った円弧状部分を含んでよく、これらの円弧状部分は、流体不透過性バリア210の外周または周囲に従っている。
【0021】
流体不透過性バリア210は、少なくとも部分的に、流体不透過性バリア210の遠位端部領域218においてチャンバ204においてリザーバ208(例えば、サンプ)も画定していてよい。リザーバ208は、リザーバ208の近くに位置決めされた入口252を有する導管250を通じた流体収集装置200から引き出しの前の流体収集装置200における流体収集のために位置決めされていてよい。幾つかの実施形態において、リザーバ208は、チャンバ204の少なくとも部分的に(例えば、全体的に)占められていない部分であってよく、少なくとも部分的に(例えば、全体的に)他の材料を欠く。幾つかの実施形態において、リザーバ208は、実質的に、本明細書に説明されている1つ以上の流体透過性材料が充填されていてよい。幾つかの実施形態において、リザーバ208は、少なくとも部分的に、流体透過性本体230の末端(図2Bに示されている)と流体不透過性バリア210の遠位端部領域218とによって画定されている。
【0022】
幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア210は、チャンバと入口252との間の流体連通を許容するために有効な、流体不透過性バリア210の遠位端部領域218からスペースを空けて入口252の少なくとも一部を配置するために遠位端部領域218においてチャンバ204内に位置決めされた1つ以上の突出部211aを含んでよい。例えば、流体不透過性バリア210は、リザーバ208内へ突出した遠位端部領域218における突出部211aを含んでよい。突出部211aは、入口252よりも小さくサイズ決めされてよく、これにより、導管250がチャンバ204内へ深く押し込まれ過ぎた場合に、突出部211aは、導管250の入口252の一部(例えば、前側部分)のみと接触するが、また、流体不透過性バリア210の遠位端部領域218からスペースを空けて入口252の一部を配置してよい。入口252と流体不透過性バリア210の遠位端部領域218との間のこのスペースは、突出部211aが入口252の一部と接触しているときでさえも流体が依然として導管250内へ引き込まれることを可能にする。したがって、少なくとも1つ、幾つかまたは全ての実施形態における突出部211aは、導管250がチャンバ204内へ深く押し込まれ過ぎた場合に導管250がブロックされるまたは塞がれることを防止するという技術的効果を生じる。
【0023】
幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア210は、流体不透過性バリア210の遠位端部領域218からスペースを空けて流体透過性本体230の少なくとも一部を配置するために遠位端部領域218においてチャンバ204内に位置決めされた1つ以上の突出部211bを含んでよい。例えば、流体不透過性バリア210は、リザーバ208内へ突出した、遠位端部領域218における突出部211bを含んでよい。突出部211bは、流体透過性本体230の遠位端部よりも小さくサイズ決めされてよく、これにより、流体透過性本体230がチャンバ204内へ深く押し込まれ過ぎた場合に、突出部211bは、流体透過性本体230の一部(例えば、前側部分)のみと接触するが、また、流体不透過性バリア210の遠位端部領域218からスペースを空けて流体透過性本体230の一部を配置してよい。流体透過性本体230と流体不透過性バリア210の遠位端部領域218との間のこのスペースは、リザーバ208が尿収集のために空のままであるまたは開放したままであることを可能にする。
【0024】
流体不透過性バリア210は、実質的に円筒状であってよい。幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア210は、その他の幾何学的形状および構成を含んでよい。流体不透過性バリア210は、流体不透過性ポリマー(例えば、シリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなど)、ポリウレタンフィルム、熱可塑性エラストマ(TPE)、ゴム、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、別の適切な材料、またはそれらの組合せなどの、あらゆる適切な流体不透過性材料から形成されてよい。流体不透過性バリア210は、柔軟であり、これにより、着用者の身体に対して位置決めされたときに流体収集装置200が曲がるまたはカーブすることを可能にする。例示的な流体不透過性バリアは、これらに限定されないが、Versaflex CL 2000X TPE、Dynaflex G6713 TPE、またはSilpuran6000/05 A/Bシリコーンのうちの少なくとも1つを含む流体不透過性バリアを含んでよい。実施形態において、流体不透過性バリア210は、空気透過性であってよい。このような実施形態において、流体不透過性バリア210は、複数の細孔を画定する疎水性材料から形成されてよい。実施形態において、流体不透過性バリア210の少なくとも外面の1つ以上の部分は、柔軟かつ/または滑らかな材料から形成されてよく、これにより、くずを減じる。
【0025】
幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア210は、成形、例えば、射出成形されてよい。例えば、流体不透過性バリア210は、シリコーンまたはTPEもしくはTPUなどのポリマーのうちの1つ以上から射出成形されてよい。流体不透過性バリア210は、1つの構成要素として射出成形されてよい。幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア210は、長手方向にカーブするようにまたは円弧状に射出成形されてよい。流体不透過性バリア210を射出成形することは、流体不透過性バリア210および流体収集装置200を製造するコストを減じる場合がある。例えば、少なくとも1つ、幾つかまたは全ての実施形態において流体不透過性バリア210を射出成形することは、材料コストを減じるという技術的効果を生じ、流体不透過性バリア210を製造するためのより速いサイクル時間を提供する。少なくとも1つ、幾つかまたは全ての実施形態において流体不透過性バリア210を射出成形することは、再現性および一貫性の技術的利点も生じる。少なくとも1つ、幾つかまたは全ての実施形態において流体不透過性バリア210を射出成形することは、本明細書に説明された特徴を1つの本体に組み込むという技術的利点も生じる場合がある。
【0026】
流体収集装置200は、チャンバ204内に位置決めされかつ少なくとも部分的に開口206を横切ってかつ少なくとも部分的に遠位端部領域218と近位端部領域216との間に延びる流体透過性本体230も含む。流体透過性本体230は、概して、流体不透過性バリア210のチャンバ204の形状に対して相補的に成形されていてよい。幾つかの実施形態において、流体透過性本体230は、リザーバ208を除いて、チャンバ204の実質的に全てを充填している。
【0027】
流体透過性本体230は、開口206からリザーバ208および/または入口252に向かって流体を吸い寄せるおよび/または搬送を許容するように構成することができる。より具体的には、流体透過性本体230は、開口206からリザーバ208および入口252に向かって流体を吸い寄せるおよび/または搬送を許容するように構成することができる。流体透過性本体230は、流体を吸い寄せるおよび/または搬送を許容することができるあらゆる材料を含むことができる。本明細書で言及される透過特性は、ウィッキング、毛管作用、拡散、またはその他の類似の特性またはプロセスであることができ、本明細書では「透過性」および/または「ウィッキング」と呼ばれる。このような「ウィッキング」またはその他の物理的特性は、流体透過性本体230への吸収を排除してよく、例えば、流体透過性本体230への耐壁の吸着を含まない。言い換えれば、材料が体液に曝され、しばらく体液から除去された後、材料への体液の吸収または溶解性は実質的に生じない場合がある。吸収または溶解性が望まれないが、「実質的に吸収がない」という用語は、流体透過性本体230への体液の公称量の吸収および/または溶解性(例えば、吸収性)、例えば、流体透過性本体230の乾燥重量の約30質量%未満、流体透過性本体230の乾燥重量の約20質量%未満、約10質量%未満、約7質量%未満、約5質量%未満、約3質量%未満、約2質量%未満、約1質量%未満、または約0.5質量%未満を許容してよい。実施形態において、流体透過性本体230は、少なくとも1つの吸収性または吸着性材料を含んでよい。
【0028】
流体透過性本体230は、一方向流体移動織物を含んでよい。これにより、流体透過性本体230は、尿道、傷および/または皮膚の周囲の領域から流体を除去することができ、これにより、その領域を乾燥状態に保つ。流体透過性本体230は、流体が概してリザーバ208および入口252に向かって流れることを可能にすることができる。流体透過性本体230は、親水性ポリオレフィンなどの、多孔質または繊維質材料を含むことができる。幾つかの実施形態において、流体透過性本体230は、親水性ポリオレフィンなどの多孔質または繊維質材料から成るまたは実質的に成る。流体透過性本体230において使用することができるポリオレフィンの例は、これらに限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、またはそれらの組合せを含む。さらに、流体透過性本体230は、成形、押し出し成形、または焼結などの様々な製造方法に従って製造することができる。例えば、幾つかの実施形態において、流体透過性本体230の流体透過性支持体240が、押し出し成形によって形成されてよい。幾つかの実施形態において、流体透過性支持体240は、連続気泡または独立気泡発泡押し出し成形品を含んでよい。流体透過性本体230は、様々な密度または寸法を含むことができる。
【0029】
幾つかの実施形態において、流体透過性本体230は、流体透過性材料の2つ以上の層を含むことができる。例えば、流体透過性本体230は、流体透過性支持体240を覆うまたはその周囲に巻き付けられた流体透過性膜232を含むことができ、流体透過性膜および流体透過性支持体は、少なくとも部分的にチャンバ204に配置されている。流体透過性膜232は、少なくとも、ユーザの尿道に面した流体透過性支持体240の側の、少なくとも一部(例えば、全て)を覆うまたはこれを横切って延びていることができる。流体透過性膜232および流体透過性支持体240は、開口206からあらゆる流体を吸い寄せるように構成することができ、これにより、流体がチャンバ204から開口206を通って逃げることを防止し、導管250を通じたチャンバ204からの流体の除去を促進する。本明細書で言及される透過特性は、ウィッキング、毛管作用、拡散、またはその他の類似の特性またはプロセスであることができ、本明細書では「透過性」および/または「ウィッキング」と呼ばれる。
【0030】
流体透過性膜232および流体透過性支持体240は、概してリザーバ208に向かって流体を吸い寄せるおよび/または流体の搬送を許容することができる。流体透過性膜232は、流体を吸い寄せることができるあらゆる材料を含むことができる。例えば、流体透過性膜は、織物、例えば、ガーゼ(例えば、絹、リネン、ポリエステルなどのポリマーベース材料、または綿ガーゼ)、ナイロン(例えば、スパンナイロン繊維)、別の柔軟な織物(例えば、ジャージニット織物または同様のもの)、または別の滑らかな織物(例えば、レーヨン、サテンまたは同様のもの)を含むことができる。流体透過性膜をガーゼ、柔軟な織物、および/または滑らかな織物から形成することは、流体収集装置200によって生じるくずを減じることができる。流体透過性膜および流体透過性支持体のその他の実施形態は、2017年6月2日に出願された米国特許出願第15/612,325号、2016年9月8日に出願された米国特許出願第15/260,103号、2017年6月1日に出願された米国特許出願第15/611,587号、2019年4月29日に出願された国際特許出願第PCT/US19/29608号に開示されており、これらの各出願の開示全体を本願に引用して援用する。多くの実施形態において、流体透過性本体230は、多孔質スパンナイロン繊維構造を含む流体透過性支持体240と、スパンナイロン繊維構造を少なくとも部分的に包囲するガーゼを含む流体透過性ウィッキング膜232とを含む。例えば、流体透過性本体230は、開口206を通じてユーザの皮膚と接触するように位置決めされたガーゼまたはその他のウィッキング織物を含んでよい。幾つかの実施形態において、ガーゼまたはその他のウィッキング織物は、スパンナイロン繊維材料の本体の周囲に巻き付けられておりかつ/または実質的に平坦なスパンナイロン繊維材料の両側を覆っている。幾つかの実施形態において、ガーゼまたはその他のウィッキング織物は、ユーザの皮膚に向けられた実質的に平坦なスパンナイロン繊維材料の側を覆っている。
【0031】
流体収集装置200は、少なくとも部分的にチャンバ204内に配置された導管250をも含む。導管250(例えば、チューブ)は、チャンバ204の内部領域(例えば、リザーバ208)と流体貯蔵容器(図示せず)または真空源(図示せず)との間の流体連通を提供してよい。例えば、導管250は、チャンバ204の内部領域を流体貯蔵容器またはポータブル真空源に直接または間接的に流体結合してよい。導管250は、リザーバ208および/または流体不透過性バリア210の遠位端部領域218の近くでチャンバ204内に位置決めされた入口252を含む。入口252は、流体透過性本体230の遠位端部と実質的に同じ面にあってよい、流体透過性本体230から少なくとも部分的に延びていてよい、または流体透過性本体230よりも後退していてよい。幾つかの実施形態において、導管250は、アパーチャ212を通って延びており、チャンバ204の外側に位置決めされた出口254を含む。出口254は、導管250と追加的な導管117との間の流体連通を提供するために有効な真空源と流体連通した追加的な導管117と接続されるように構成されてよい。
【0032】
図3A図3Cを参照すると、流体収集装置300は、流体不透過性バリア310および流体透過性本体330を含んでよい。別段の定めがない限り、流体収集装置300は、流体収集装置200のあらゆる態様を含んでよい。例えば、流体収集装置300は、近位端部領域316および遠位端部領域318を有しかつチャンバ304および流体不透過性バリア310の前側317における開口306を画定している流体不透過性バリア310を含んでよい。流体収集装置300は、1つ以上の突出部311a、311bおよび流体不透過性バリア310の遠位端部領域318における空間のリザーバ308を含んでよい。流体収集装置300は、流体透過性膜332および流体透過性支持体340を含む流体透過性本体330も含んでよい。
【0033】
幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア310は、流体不透過性バリア310の近位端部領域316において外部ポートによって画定されたアパーチャ312を含んでよい。外部ポートは、追加的な導管117とチャンバ304との間の流体連通を提供するために有効な追加的な導管317を取外し可能に固定するようにサイズ決めおよび寸法決めされている。幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア310は、流体不透過性バリア310の近位端部領域316において流体収集装置300内に位置決めされかつアパーチャ312と流体連通した内部ポート323を画定していてよい。流体収集装置300は、流体不透過性バリア310の内部ポート323に部分的に位置決めされたまたは位置決め可能な導管350も含んでよい。例えば、導管350は、内部ポート323に位置決めされたまたは位置決め可能な出口354も含んでよい。導管350は、流体不透過性バリア310の遠位端部領域318におけるリザーバ308の近くでチャンバ304内に位置決めされた入口352も含んでよい。
【0034】
幾つかの実施形態において、流体不透過性バリア310は、後側315および前側317を含む。流体不透過性バリア310の後側315は、少なくとも部分的に近位端部領域316と遠位端部領域318との間に延びる細長い平坦な部分を含む。流体不透過性バリア310の前側317は、遠位端部領域318および近位端部領域316の各々において円弧状領域を含む。流体不透過性バリア310のこの構成は、より少ない材料を使用するという技術的効果を生じ、これにより、同じ有効な流体収集直径を依然として提供しながら流体収集装置300を製造するコストを減じる。流体不透過性バリア310は、チャンバ304内へ突出しかつ流体不透過性バリア310の形状を維持することを助ける1つ以上の内部長手方向リブ313を含んでよい。1つ以上のリブ313は、流体不透過性バリア310の残りの部分よりも剛性の材料を含んでよい。
【0035】
幾つかの実施形態において、流体透過性本体330は、少なくとも、チャネル342を画定する円弧状輪郭を有しかつ遠位端部領域318および近位端部領域316の各々における円弧状領域に対して相補的な細長い流体透過性支持体340を含む。例えば、流体透過性支持体340は、半円形の断面形状を含んでよい。導管350は、少なくとも部分的に(例えば、完全に)チャネル342内に位置決めされてよい。幾つかの実施形態において、流体透過性本体330は、流体透過性支持体340の周囲に位置決めされた流体透過性膜332も含む。幾つかの実施形態において、流体透過性膜332は、流体透過性支持体340の周囲に巻き付けられているまたは位置決めされており、導管350はチャネル342内に位置決めされており、導管350は、流体透過性支持体340の一部と流体透過性膜332の一部との間に位置決めされている。流体透過性膜332は、導管350をチャネル342内に固定することを助けてよい。少なくとも1つ、幾つか、または全ての実施形態における流体透過性本体330のこの構成は、より少ない材料を使用するという技術的効果を生じ、これにより、流体収集装置300を製造するコストを減じる。
【0036】
図4を参照すると、流体収集装置400は、流体不透過性バリア410の後側に固定された支持部材460を含んでよい。別段の定めがない限り、流体収集装置400は、流体収集装置200、300のあらゆる態様を含んでよい。さらに、支持部材460は、流体収集装置200、300のいずれかを含んでよい。支持部材460は、形状記憶ポリマーまたは金属を含んでよい。例えば、支持部材460は、流体透過性本体330と流体不透過性バリア310との間に捕捉された可鍛性金属ストリップまたはワイヤを含んでよい。
【0037】
幾つかの実施形態において、少なくとも支持部材460は、形状記憶ポリマーまたは金属(例えば、形状記憶金属)などの形状記憶材料を含んでよい。形状記憶材料は、流体不透過性バリア310の少なくとも一部に固定されていてよいまたは埋め込まれていてよい。適切な形状記憶材料は、刺激に応答して中間または永久形状を取るように構成されている。刺激は、外部物理的力(例えば、曲げ力)、熱、電気的バイアス、または磁界を含んでよい。「形状記憶」という用語は、本明細書では「形状記憶材料」の幾つかを説明するために使用されているが、幾つかの例において、「形状記憶」という用語によって修正された材料は、「形状記憶材料」の従来の定義として理解されるように、刺激の適用により予め選択された形状へ戻ることは必ずしも必要ない場合がある。むしろ、本発明における形状記憶材料の少なくとも幾つかは、後でそこに加えられた刺激にもかかわらず、特定の形状に曲げられた、セットされたまたは硬化させられたときおよび/または特定の形状において冷却されたときに、選択された形状を単に保持してよい。形状記憶材料は、刺激の適用により元の形状に戻されるかまたは新たな形状に変化させられてよい。例えば、第1の形状に曲げられたワイヤが、形状記憶材料として利用されてよく、その後、金属ワイヤは、そこに加えられた物理的な力を介してまたは熱を介して第2の形状に修正されてよい。
【0038】
実施形態において、形状記憶材料は、元素金属、合金、または形状記憶合金などの金属を含んでよい。適切な形状記憶金属は、標準鋼、ステンレス鋼、炭素合金鋼、熱処理鋼、アルミニウム、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、スズ、ベリリウム、または同様のものを含んでよい。適切な形状記憶合金は、ステンレス鋼、亜鉛メッキ鋼、アルミニウム合金、ニッケル-チタン合金、例えば、ニチノール、Ni-Ti-Cu、Ni-Ti、Co、または同様のもの、銅ベース合金、例えば、Cu-Zn-Al、Cu-Al-Ni、Cu-Al-Sn、または同様のもの、Co-Cr-Ni-Mo合金(例えば、Elgiloy(登録商標))または同様のもの、または形状記憶特性を有するあらゆるその他の合金を含んでよい。上記で説明されているように、形状記憶金属または合金は、単に、選択された構成に成形されてよい金属または合金であってよい。幾つかの例において、形状記憶金属または合金は、外部刺激がそこに加えられたときに初期形状に戻ってよい。幾つかの例において、形状記憶金属の外面は、腐食を防止するためにポリマーでコーティングされるか、陽極酸化されるか、不働態化されるか、またはその他の方法で処理されてよい。
【0039】
形状記憶ポリマー(「SMP」)は、ポリウレタンベースSMP、例えば、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリブチルメタクリレート(PBMA)、ポリ(N,N-ブタジエン)、ポリ(N-メチル-N-オキサゾリン)、ポリテトラヒドロフランもしくはポリ(ブチレンテレフタレート)のうちの1つ以上のブロックを含むコポリマー(例えば、コポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルエステルなど)、または熱可塑性ポリマー、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロン、アセタール、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスルホンもしくは同様のもの、またはポリノルボネン、またはその他の変形可能なポリマー、またはあらゆるその他の形状記憶ポリマーを含んでよい。
【0040】
ここで図5A図5Dを参照すると、流体収集装置500は、遠位端部領域518と、真空源によってそれを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされたアパーチャ512を画定する近位端部領域516とを有する、流体不透過性バリアを含んでよい。流体収集装置500は、細長い本体530を含んでよく、細長い本体530は、少なくとも部分的に流体透過性でありかつ本体530の一部を有し、この一部は、遠位端部領域518と近位端部領域516との間で流体不透過性バリアによって覆われておらず、少なくとも本体530のその一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置500上に位置決めされている。例えば、流体不透過性バリアは、細長い本体530の一部のみを覆っていてよく、これにより、流体不透過性バリアは、遠位端部領域518と近位端部領域516との間の細長い本体530の一部を覆っていない。したがって、遠位端部領域518と近位端部領域516との間の細長い本体530の一部は、流体不透過性バリアによって覆われていなくてよい。
【0041】
幾つかの実施形態において、本体530は、流体透過性膜532および押し出し成形された支持体540を含む。幾つかの実施形態において、押し出し成形された支持体540は、発泡されたまたは柔軟材料押し出し成形品、例えば、独立気泡発泡押し出し成形品を含んでよい。押し出し成形された支持体540は、概して流体不透過性であってよく、本体530の流体透過性膜532を支持してよい。流体透過性膜532は、スパンナイロン繊維流体透過性膜など、上記で説明された流体透過性本体230のあらゆる態様を含んでよい。流体透過性膜532は、以下でより詳細に説明するように、押し出し成形された支持体540の少なくとも一部を覆っていてよい。
【0042】
幾つかの実施形態において、押し出し成形された支持体540は、遠位端部領域548、近位端部領域546、および押し出し成形された支持体540上に長手方向に延びる少なくとも1つのスロット544aを含む。より具体的には、押し出し成形された支持体540は、後側および前側を含んでよく、前側は、押し出し成形された支持体の前側において長手方向に延びる2つのサイドスロット544bを含み、スロット544aは、2つのサイドスロット544bの間に位置決めされている。押し出し成形された支持体540は、スロット544a、544bを少なくとも部分的に画定する複数の長手方向リッジを含んでよい。例えば、スロット544aは、少なくとも部分的に長手方向リッジ545aによって画定されていてよい。サイドスロット544bは、長手方向リッジ545aのうちの一方とサイド長手方向リッジ545bとによって少なくとも部分的に画定されていてよい。押し出し成形された支持体540は、押し出し成形された支持体540を通って長手方向に延びるチャネル542を含んでよい。チャネル542は、押し出し成形された支持体540内に完全に包囲されていてよく、これにより、押し出し成形された支持体540はチャネル542を包囲および/または画定している。例えば、チャネル542は、遠位端部領域548から近位端部領域546まで押し出し成形された支持体540を通って長手方向に延びるО字形またはD字形チャネルを含んでよい。
【0043】
幾つかの実施形態において、流体透過性膜532は、流体透過性膜532の一部が押し出し成形された支持体540の前側において少なくとも1つのスロット544aを横切って延びるように、押し出し成形された支持体540に固定されているまたは固定可能である。少なくとも1つのスロット544aを横切って延びる流体膜532の一部は、遠位端部領域518と近位端部領域516との間で流体不透過性バリアによって覆われておらず(即ち、流体不透過性バリアが不在である)かつ尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置500に位置決めされている本体530の一部を含んでよい。流体透過性膜532の一部は、2つのサイドスロット544b内に位置決めされてよい。例えば、流体収集装置500は、2つのサイドスロット544bの各々に位置決めされかつ2つのサイドスロット544b内に位置決めされた流体透過性膜532の一部を固定する形状記憶ポリマーまたは金属560を含んでよい。幾つかの実施形態において、流体透過性膜532は、2つのサイドスロット544bの各々において少なくとも部分的なループを含んでよく、形状記憶ポリマーまたは金属560は、遠位端部領域518を通って2つのサイドスロット544bの各々における少なくとも部分的なループ内へ延びる細長いU字形の形状記憶ポリマーまたは金属を含む。
【0044】
幾つかの実施形態において、流体収集装置500の流体不透過性バリアは、2つのキャップを含む。例えば、流体不透過性バリアの遠位端部領域518は、遠位端部キャップ518を含んでよく、流体不透過性バリアの近位端部領域516は、近位端部キャップ516を含んでよい。遠位端部キャップ518および近位端部キャップ516の少なくとも一部は、本体530の輪郭に対して相補的に成形されていてよい。押し出し成形された支持体540の遠位端部領域548の少なくとも一部は、遠位端部キャップ518内に位置決めされてよく、押し出し成形された支持体540の近位端部領域546の少なくとも一部は、近位端部キャップ516内に位置決めされてよい。空間のリザーバ508は、押し出し成形された支持体540の遠位端部領域と、遠位端部キャップ518の少なくとも一部との間に位置決めされていてよく、押し出し成形された支持体540の少なくとも1つのスロット544aとチャネル542との間の流体連通を提供するために有効である。リザーバ508は、押し出し成形された支持体540の遠位端部領域548および遠位端部キャップ518の各々の一部によって少なくとも部分的に画定されていてよい。
【0045】
幾つかの実施形態において、遠位端部キャップ518は、押し出し成形された支持体540が遠位端部キャップ518内へ深く押し込まれ過ぎ、このことが少なくとも1つのスロット544aとチャネル542との間の流体連通を妨げることを防止または阻止するために位置決めされた、内面における1つ以上のタブを有する。代わりに、1つ以上のタブは、リザーバ508が遠位端部キャップ518に形成され、少なくとも1つのスロット544aとチャネル542との間に流体連通が維持されることを保証する。幾つかの実施形態において、遠位端部キャップ518は、押し出し成形された支持体540の遠位端部領域548においてチャネル542内へ部分的に延びる整列手段519(例えば、ボス)を含む。整列手段519は、チャネル542の少なくとも一部に対して相補的に成形されていてよく、チャネル542とリザーバ508との間に流体連通を提供するように構成された1つ以上のスリット509、開口、アパーチャ、または小孔を含んでよい。幾つかの実施形態において、整列手段519またはチャネル542のうちの少なくとも一方は、整列手段519がチャネル542内へ深く挿入され過ぎることを防止するために整列手段519および/またはチャネル542に位置決めされた1つ以上のタブまたはストッパを含む。したがって、少なくとも1つ、幾つか、または全ての実施形態における1つ以上のタブまたはストッパは、チャネル542とリザーバとの間の流体連通が維持されることを保証するという技術的効果を生じる。幾つかの実施形態において、遠位キャップ518は、U字形ワイヤ形状記憶ポリマーまたは金属560のためのワイヤソケットまたは可鍛性ストリップのためのソケットを含む。例えば、U字形ワイヤは、少なくとも遠位端部キャップ518を通って延びる細長いステープルを含んでよい。幾つかの実施形態において、細長いステープルは、遠位端部キャップ518および近位端部キャップ516を通って延びていてよく、近位端部キャップ516内にクリンプされていてよい。幾つかの実施形態において、遠位端部キャップ518および近位端部キャップ516は、押し出し成形された支持体540に固着されていてよいまたは接着剤によって本体530に固定されていてよい。
【0046】
幾つかの実施形態において、近位端部キャップ516は、少なくとも部分的にアパーチャ512を画定している。アパーチャ512は、近位端部キャップ516から外方へ延びておりかつ導管(例えば、チューブ)に取外し可能に固定されるように構成された近位端部キャップ516の一部によって画定されてよい。近位端部キャップ516は、押し出し成形された支持体540の近位端部領域546においてチャネル542内へ部分的に延びる内部ポート513も含んでよい。端部キャップ516、518は、流体不透過性バリア210に関して上記で説明されたあらゆる流体不透過性材料を含んでよい。幾つかの実施形態において、端部キャップ516、518は、TPE材料を含む。
【0047】
使用時、流体収集装置500は、流体透過性膜532がユーザの尿道の少なくとも近くで(例えば、隣接して)少なくとも1つのスロット544aを覆うように位置決めされてよい。押し出し成形された支持体540上のリッジ545aは、少なくとも1つのスロット544aが開放したままでありかつ(尿以外の)材料を欠くように流体透過性膜532を支持してよい。流体収集装置500に負圧を生じる真空により、流体透過性膜上に排出された尿は、少なくとも1つのスロット544aに引き込まれてよいまたはその他の方法で進入してよく、リザーバ508へ流れてよい。真空は、リザーバ508内の尿が整列手段519を通ってチャネル542内へ入り、アパーチャ512を通って流体収集装置500から出るように引き込んでよい。
【0048】
幾つかの実施形態において、流体収集装置は、命令、製品識別、および/またはユーザが記述した使用データを含むラベルを流体収集装置上に含んでよい。図6A図6Cを参照すると、流体収集装置600は、遠位端部領域618と、真空源によってそれを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされたアパーチャ612を画定する近位端部領域616とを有する流体不透過性バリアを含んでよい。流体収集装置600は、細長い本体630を含んでよく、細長い本体630は、少なくとも部分的に流体透過性でありかつ遠位端部領域618と近位端部領域616との間において流体不透過性バリアによって覆われていない(例えば、流体不透過性バリアが不在である)本体630の一部を有しかつ少なくとも本体630のその一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置600に位置決めされている。ラベル670は、遠位端部領域618と近位端部領域616との間の流体不透過性バリアによって覆われていない本体630の一部の遠位で本体630に固定されていてよい。別段の定めがない限り、流体収集装置600は、流体収集装置500のあらゆる態様を含んでよい。
【0049】
幾つかの実施形態において、本体630は、流体透過性膜632および押し出し成形された支持体640を含む。幾つかの実施形態において、押し出し成形された支持体640は、発泡されたまたは柔軟材料押し出し成形品、例えば、独立気泡発泡押し出し成形品を含んでよい。押し出し成形された支持体640は、概して流体不透過性であってよく、本体630の流体透過性膜632を支持してよい。流体透過性膜632は、スパンナイロン繊維流体透過性膜などの、上記で説明された流体透過性本体230のあらゆる態様を含んでよい。流体透過性膜632は、以下でより詳細に説明されるように、押し出し成形された支持体640の少なくとも一部を覆っていてよい。
【0050】
幾つかの実施形態において、押し出し成形された支持体640は、遠位端部領域648、近位端部領域646、および押し出し成形された支持体640上に長手方向に延びる少なくとも1つのスロット644aを含む。より具体的に、押し出し成形された支持体640は、後側と、多数のスロット644a、644bを含む前側とを含んでよい。多数のスロットは、2つのサイドスロット644bと、2つのサイドスロット644bの間に位置決めされたスロット644aとを含んでよい。多数のスロット644a、644bの各々は、多数のスロット644a、644bの他のスロットの中心に対して角度付けられた中心を有してよい。押し出し成形された支持体640は、多数のスロット644a、644bを少なくとも部分的に画定する複数の長手方向リッジ645を含んでよい。
【0051】
押し出し成形された支持体640は、押し出し成形された支持体640を通って長手方向に延びるチャネル642を含んでよい。チャネル642は、押し出し成形された支持体640がチャネル642を包囲および/または画定するように、押し出し成形された支持体640内に完全に包囲されていてよい。例えば、チャネル642は、押し出し成形された支持体640を通って遠位端部領域648から近位端部領域646まで長手方向に延びるO字形またはD字形チャネルを含んでよい。押し出し成形された支持体640は、押し出し成形された支持体640を通って部分的に長手方向に延びかつ形状記憶ポリマーまたは金属660を受け入れるために位置決めされた1つ以上の管腔647a、647bも含んでよい。例えば、押し出し成形された支持体640は、可鍛性ポリマーまたは金属を受け入れるようにサイズ決めおよび寸法決めされた管腔647aおよび/またはU字形可鍛性ポリマーまたは金属ワイヤのアームまたはプロングを受け入れるようにサイズ決めおよび寸法決めされた2つの管腔647bを含んでよい。幾つかの実施形態において、遠位端部キャップ618および近位端部キャップ616は、押し出し成形された支持体640に固着されていてよいまたは接着剤によって本体630に固定されていてよい。
【0052】
幾つかの実施形態において、流体透過性膜632は、流体透過性膜632の一部が、押し出し成形された支持体640の前側において多数のスロット644a、644bを横切って延びるように、押し出し成形された支持体640に固定されているまたは固定可能である。多数のスロット644a、644bを横切って延びる流体膜632の一部は、遠位端部領域618と近位端部領域616との間で流体不透過性バリアによって覆われておらずかつ尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置600上に位置決めされた本体630の一部を含んでよい。幾つかの実施形態において、流体透過性膜632は、押し出し成形された支持体640の周囲に巻き付けられてよい。例えば、流体透過性膜632は、押し出し成形された支持体640の周囲に巻き付けられたときに概して管状であってよい。押し出し成形された支持体640上のリッジ645は、多数のスロット644a、644bが開放したままでありかつ(尿以外の)材料が空であるように流体透過性膜632を支持してよい。押し出し成形された支持体640の周囲に巻き付けられたとき、流体不透過性バリアによって覆われていない流体透過性膜632の一部は、スロット644aを覆う実質的に平坦な中央領域と、スロット644bを覆いかつ実質的に平坦な中央領域に向かって角度付けられた2つの実質的に平坦なサイド領域とを含んでよい。
【0053】
幾つかの実施形態において、流体収集装置600の流体不透過性バリアは、2つのキャップを含む。例えば、流体不透過性バリアの遠位端部領域618は、遠位端部キャップ618を含んでよく、流体不透過性バリアの近位端部領域616は、近位端部キャップ616を含んでよい。遠位端部キャップ618および近位端部キャップ616の少なくとも一部は、本体630の輪郭に対して相補的に成形されていてよい。押し出し成形された支持体640の遠位端部領域648の少なくとも一部は、遠位端部キャップ618に位置決めされてよく、押し出し成形された支持体640の近位端部領域646の少なくとも一部は、近位端部キャップ616に位置決めされてよい。空間のリザーバ(図示せず)が、押し出し成形された支持体640の遠位端部領域648と、遠位端部キャップ618の少なくとも一部との間に位置決めされてよく、押し出し成形された支持体640の多数のスロット644a、644bとチャネル642との間に流体連通を提供するために有効である。リザーバは、流体収集装置500のリザーバ508と同様に、押し出し成形された支持体640の遠位端部領域648および遠位端部キャップ618の各々の一部によって少なくとも部分的に画定されてよい。
【0054】
幾つかの実施形態において、遠位端部キャップ618は、押し出し成形された支持体640が遠位端部キャップ618内へ深く押し込まれ過ぎ、このことが多数のスロット644a、644bとチャネル642との間の流体連通を妨げることを防止または阻止するために位置決めされた、内面における1つ以上のタブを有する。代わりに、1つ以上のタブは、リザーバが遠位端部キャップ618内に形成され、多数のスロット644a、644bとチャネル642との間に流体連通が維持されることを保証する。幾つかの実施形態において、遠位端部キャップ618は、流体収集装置500の遠位端部キャップ518における整列手段と類似のまたは同じ整列手段(図示せず)を含む。幾つかの実施形態において、整列手段またはチャネル642のうちの少なくとも一方は、整列手段がチャネル642内へ深く挿入され過ぎることを防止するために整列手段および/またはチャネル642に位置決めされた1つ以上のタブまたはストッパを含む。したがって、1つ以上のタブまたはストッパは、チャネル642とリザーバとの間の流体連通が維持されることを保証することにつながる。遠位端部キャップ618は、形状記憶ポリマーまたは金属660のための収容部を含んでよい。例えば、遠位端部キャップ618は、ストリップまたはU字形ワイヤ形状記憶ポリマーまたは金属660のためのソケット665を含んでよい。
【0055】
幾つかの実施形態において、近位端部キャップ616は、アパーチャ612を少なくとも部分的に画定している。アパーチャ612は、近位端部キャップ516から外方へ延びておりかつ導管(例えば、チューブ)に取外し可能に固定されるように構成された近位端部キャップ616の一部によって画定されていてよい。近位端部キャップ616は、押し出し成形された支持体640の遠位端部領域648においてチャネル642内へ部分的に延びる内部ポート(図示せず)も含んでよい。端部キャップ616、618は、流体不透過性バリア210に関して上記で説明されたあらゆる流体不透過性材料を含んでよい。幾つかの実施形態において、端部キャップ616、618は、TPE材料を含む。
【0056】
幾つかの実施形態において、流体収集装置600の流体不透過性バリアは、接着剤によって本体630の一部に固定されかつ近位端部キャップ616と遠位端部キャップ618との間に少なくとも部分的に延びる実質的に流体不透過性シート670を含む。流体不透過性シート670は、本体630の周囲の流体移動を防止するように構成された防水性ラベルおよび/または接着剤を含んでよい。幾つかの実施形態において、流体不透過性シート670は、TPEなどの、流体不透過性バリア210に関して上記で説明されたあらゆる流体不透過性材料を含んでよい。幾つかの実施形態において、流体不透過性シート670は、流体透過性膜632上に吹き付け塗装されてよい。流体不透過性シート670は、図柄、指示、製品識別、および/またはユーザが記述した使用データも含んでよい。少なくとも1つ、幾つか、または全ての実施形態におけるラベリングの組込みは、流体収集装置600のために必要とされるパッケージングを減じ、ユーザによって廃棄される可能性が低い場所にユーザへの情報または指示を提供し、かつ/またはユーザの流体収集に関する関連データを記録するためのスペースを提供するという技術的効果を生じる。流体不透過性シート670は、近位端部キャップ616および/または遠位端部キャップ618に本体630を固定する前に流体透過性膜632に接着されてよい。
【0057】
使用時、流体収集装置600は、多数のスロット644a、644bを覆う流体透過性膜632が少なくともユーザの尿道の近くに(例えば、隣接して)配置されるように位置決めされてよい。押し出し成形された支持体640上のリッジ645は、多数のスロット644a、644bが開放したままでありかつ(尿以外の)材料が空であるように流体透過性膜632を支持してよい。流体収集装置600に負圧を生じる真空により、流体透過性膜632上に排出された尿は、スロット644a、644bのうちの1つ以上へ引き込まれまたはその他の方法で進入し、リザーバへ流れてよい。真空は、リザーバにおける尿を、整列手段を通じてチャネル642内へ、アパーチャ612を通じて、流体収集装置600から出るように引き込んでよい。
【0058】
図7は、実施形態による流体収集装置を製造する方法700の流れ図である。方法700は、チャンバ、チャンバと流体連通した開口、および流体不透過性バリアによって少なくとも部分的に画定されたアパーチャを含むように流体収集装置の流体不透過性バリアを射出成形する行為710を含む。開口は、少なくとも開口の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置に位置決めされてよく、アパーチャは、真空源によってそれを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされてよい。流体収集装置の流体不透過性バリアを射出成形する行為710は、熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性エラストマのうちの少なくとも一方を含む流体不透過性バリアを射出成形することを含んでよい。方法700は、開口の少なくとも一部を横切って延びるようにチャンバ内に流体透過性本体を位置決めする行為720も含む。
【0059】
幾つかの実施形態において、方法700は、少なくとも部分的にチャンバ内に導管の入口を位置決めすることをさらに含んでよい。流体収集装置の流体不透過性バリアを射出成形する行為710は、開口を画定する前側、前端部とは反対側の後側、アパーチャを画定する近位端部領域、近位端部領域とは反対側の遠位端部領域、および流体不透過性バリアの遠位端部領域からスペースを空けて入口の少なくとも一部を配置するために遠位端部領域においてチャンバ内に位置決めされた1つ以上の突出部を含むように流体不透過性バリアを射出成形することを含んでよい。幾つかの実施形態において、流体不透過性バリアを射出成形することは、実質的に円筒状になるように流体不透過性バリアを射出成形することを含んでよく、導管の入口を少なくとも部分的にチャンバ内に位置決めすることは、導管を少なくとも部分的に流体透過性本体およびアパーチャを通じて挿入することを含んでよい。
【0060】
方法700の幾つかの実施形態において、流体不透過性バリアを射出成形することは、(1)流体収集装置内に位置決めされかつアパーチャと流体連通した内部ポートを画定し、(2)アパーチャを画定する近位端部領域において外部ポートを含むように、流体不透過性バリアを射出成形することを含んでよい。外部ポートは、追加的な導管を取外し可能に固定するようにサイズ決めおよび寸法決めされてよく、追加的な導管と導管との間の流体連通を提供するために有効である。これらの実施形態およびその他の実施形態において、導管の入口を少なくとも部分的にチャンバ内に位置決めする行為は、導管の入口を少なくとも部分的にチャンバ内に位置決めし、導管の出口をポート内に位置決めすることを含んでよい。
【0061】
幾つかの実施形態において、流体不透過性バリアを射出成形する行為710は、近位端部領域と遠位端部領域との間に少なくとも部分的に延びる、後側における細長い平坦部分と、遠位端部領域および近位端部領域の各々における前側における円弧状領域とを含むように、流体不透過性バリアを射出成形することを含んでよい。これらの実施形態およびその他の実施形態において、方法700は、流体透過性本体の細長い流体透過性支持体のチャネルに導管を位置決めする行為をさらに含んでよい。
【0062】
幾つかの実施形態において、方法700は、開口の少なくとも一部を横切って延びるように、チャンバ内に流体透過性本体を位置決めする前に、流体透過性支持体および導管の周囲に流体透過性膜を位置決めすることをさらに含んでよい。これらの実施形態およびその他の実施形態において、方法700は、流体不透過性バリアの後側に支持部材を固定することをさらに含んでよく、支持部材は、形状記憶ポリマーまたは金属を含む。
【0063】
上記で説明された方法700の行為は、例示目的のものである。例えば、方法700の行為は、異なる順序で行われ、多数の行為に分割され、修正され、補足され、または組み合わされ得る。実施形態において、方法700の行為のうちの1つ以上は、方法700から省略され得る。方法700の行為のいずれかは、本明細書に開示された流体収集装置およびシステムのいずれかの製造を含むことができる。
【0064】
図8は、実施形態による、流体収集装置を製造する方法800の流れ図である。方法800は、押し出し成形された支持体において長手方向に延びる少なくとも1つのスロットを含むように支持体を押し出し成形する行為810を含む。幾つかの実施形態において、支持体を押し出し成形することは、支持体を形成する独立気泡発泡押し出し成形品を押し出し成形することを含む。方法800は、押し出し成形された支持体を含みかつ少なくとも部分的に流体透過性である本体を、遠位端部領域と、アパーチャを画定する近位端部領域とを有する流体不透過性バリアに固定する行為820も含み、これにより、本体の一部は、遠位端部領域と近位端部領域との間で流体不透過性バリアによって覆われておらず、少なくとも本体のその一部の近くの尿道から排出された尿を受け取るために流体収集装置に位置決めされている。アパーチャは、少なくとも1つのスロットと流体連通しており、真空源によってそれを通じて尿を引き込むようにサイズ決めおよび寸法決めされている。
【0065】
幾つかの実施形態において、方法800は、少なくとも部分的に流体透過性である本体を形成するために、押し出し成形された支持体に流体透過性膜を固定する行為を含む。行為810は、支持体を通って長手方向に延びるチャネルを含むように支持体を押し出し成形することを含んでよい。これらの実施形態およびその他の実施形態において、方法800は、本体を流体不透過性バリアに固定する前またはそのときに、流体不透過性バリアのアパーチャとチャネルを整列させる行為を含んでよい。幾つかの実施形態において、行為820は、近位端部キャップを押し出し成形された支持体の近位端部領域に固定し、押し出し成形された支持体の遠位端部領域と遠位端部キャップの少なくとも一部との間に空間のリザーバを形成するように、遠位端部キャップを押し出し成形された支持体の遠位端部領域に固定することを含んでよく、リザーバは、少なくとも1つのスロットとチャネルとの間に流体連通を提供する。方法800は、押し出し成形された支持体の遠位端部領域に遠位端部キャップを固定する前に接着剤によって押し出し成形された支持体の後側に追加的な流体不透過性バリアを固定し、押し出し成形された支持体の近位端部領域に近位端部キャップを固定することも含んでよい。追加的な流体不透過性バリアは、本体が流体不透過性バリアに固定されたとき、遠位端部キャップと近位端部キャップとの間に連続的に延びていてよい。
【0066】
幾つかの実施形態において、行為810は、押し出し成形された支持体の前側において長手方向に延びる2つのサイドスロットと、2つのサイドスロットの間に押し出し成形された支持体の前側において長手方向に延びる少なくとも1つのスロットとを含む前側を含むように支持体を押し出し成形することを含んでよい。これらの実施形態およびその他の実施形態において、行為820は、流体透過性膜の一部を2つのサイドスロットに固定することを含んでよく、形状記憶ポリマーまたは金属が2つのサイドスロットを通って延びており、流体透過性膜の一部は、2つのサイドスロットの間で押し出し成形された支持体の前側を少なくとも部分的に横切って延びており、これにより、1つ以上のスロットを覆い、流体不透過性バリアの遠位端部領域と近位端部領域との間で覆われていない本体の一部を含む。行為820は、遠位端部キャップを通じて2つのサイドスロット内へ細長いU字形形状記憶ポリマーまたは金属を挿入することも含んでよい。
【0067】
幾つかの実施形態において、行為810は、3つのスロットのうちの他のスロットの中心に対して角度付けられた中心を各々が有する3つのスロットを含む前側を含む支持体を押し出し成形することを含む。これらの実施形態およびその他の実施形態において、行為820は、流体不透過性バリアの遠位端部領域と近位端部領域との間で覆われていない本体の一部を含むように流体透過性膜の一部が3つのスロットを覆うように、押し出し成形された支持体の前側および後側の周囲に流体透過性膜を巻き付けることを含んでよい。方法800は、遠位端部キャップおよび押し出し成形された支持体の少なくとも一部を通って長手方向に延びるように形状記憶ポリマーまたは金属を挿入することも含んでよい。
【0068】
幾つかの実施形態において、方法800は、押し出し成形された支持体の遠位端部領域において遠位端部キャップの整列手段をチャネル内に挿入し、近位端部キャップにおける内部ポートをチャネル内に挿入する行為も含む。内部ポートは、アパーチャと流体連通していてよく、整列手段は、リザーバとチャネルとの間に流体連通を提供する1つ以上のスリットを含んでよい。
【0069】
上記で説明された方法800の行為は、例示目的のものである。例えば、方法800の行為は、異なる順序で行われ、多数の行為に分割され、修正され、補足され、または組み合わされ得る。実施形態において、方法800の行為のうちの1つ以上は、方法800から省略され得る。方法800の行為のいずれも、本明細書に開示された流体収集装置およびシステムのいずれかを製造することを含むことができる。
【0070】
本明細書で使用されているように、「約」または「実質的に」という用語は、±10%または±5%による「約」または「実質的に」によって修飾された用語の許容可能な分散を意味する。さらに、「未満」、「以下」、「よりも大きい」、「よりも多い」または「以上」という用語は、端点として、「未満」、「以下」、「よりも大きい」、「よりも多い」または「以上」という用語によって修飾された値を含む。
【0071】
様々な態様および実施形態が本明細書に開示されているが、その他の態様および実施形態が考えられる。本明細書に開示された様々な態様および実施形態は、例示目的のものであり、限定することを意図したものではない。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7
図8
【国際調査報告】