IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パオ チエン-ピンの特許一覧 ▶ ニコラス ピー. パオの特許一覧

特表2024-529008白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛および白髪除去システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛および白髪除去システム
(51)【国際特許分類】
   B26B 21/04 20060101AFI20240725BHJP
   B26B 19/28 20060101ALI20240725BHJP
   B26B 19/38 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B26B21/04 Z
B26B19/28 Z
B26B19/38 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506804
(86)(22)【出願日】2022-07-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2022108080
(87)【国際公開番号】W WO2023011271
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202110881902.0
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524044599
【氏名又は名称】パオ チエン-ピン
【氏名又は名称原語表記】BAO, Jian-Bin
【住所又は居所原語表記】Edmonton, Alberta, Canada
(71)【出願人】
【識別番号】524044603
【氏名又は名称】ニコラス ピー. パオ
【氏名又は名称原語表記】NICHOLAS P., Bao
【住所又は居所原語表記】Edmonton, Alberta, Canada
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス ピー. パオ
(72)【発明者】
【氏名】パオ チエン-ピン
【テーマコード(参考)】
3C056
【Fターム(参考)】
3C056HC01
3C056JE01
(57)【要約】
白髪除去用刀部材(10)、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛(300)および白髪除去システム(500)であって、白髪除去用刀部材(10)は、刀柄(11)と、刀柄(11)に配置される刀ヘッド(15)とを含み、ここで、刀柄(11)の延在方向は第1方向であり、第1方向に垂直な方向は第2方向であり、第1方向および第2方向の両方に垂直な方向は第3方向であり、刀ヘッド(15)は、片側縁または2つの対向する側縁(16、17)に、第3方向に沿って白髪を除去するための刃部を含み、刃部は、第2方向に沿って延びる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刀柄と、前記刀柄に配置される刀ヘッドとを含み、ここで、前記刀柄の延在方向は第1方向であり、前記第1方向に垂直な方向は第2方向であり、前記第1方向および第2方向の両方に垂直な方向は第3方向であり、前記刀ヘッドは、片側縁または2つの対向する側縁に、第3方向に沿って白髪を除去するための刃部を含み、前記刃部は、前記第2方向に沿って延びることを特徴とする、白髪除去用刀部材。
【請求項2】
前記刀ヘッドは、前記刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びることによって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の刀部材。
【請求項3】
前記刀柄から離れた前記刀ヘッドの端部は、円錐形または鈍角円錐形を形成することを特徴とする、請求項2に記載の刀部材。
【請求項4】
第3方向に配置された前記刀ヘッドの対向する2側面は、内側に傾斜して中央部が内側に凹んだ湾曲面を形成し、前記刃部は、前記湾曲面の少なくとも1つのエッジに形成されることを特徴とする、請求項3に記載の刀部材。
【請求項5】
前記刀柄は、その一方の側壁から第2方向に延びることによって形成された延長部を含み、前記刀ヘッドは、刀柄から離れた前記延長部の一端に位置し、前記延長部および刀ヘッドは、第3方向において円錐状または放物線状の断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の刀部材。
【請求項6】
前記刀柄は、本体部と、本体部の一端から第1方向に延びて形成された延在部とを含み、前記延在部の厚さは、前記本体部の厚さよりも小さく、前記延在部と本体部との間には欠落部が形成され、前記刀ヘッドは前記欠落部に配置され、前記刀ヘッドは、前記延在部から前記欠落部に向かって延びて形成され、前記刃部は、前記本体部から離れた前記刀ヘッドの端部の片側縁または2つの対向する側縁に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の刀部材。
【請求項7】
前記刀部材は、前記刀柄内に設けられた識別ユニット、感知ユニットおよび駆動ユニットをさらに含み、前記感知ユニットは、前記刀柄の端部と頭皮との接触状態に応答して起動信号を出力し、前記識別ユニットは、前記起動信号に応答して白髪を識別して除去信号を出力し、前記駆動ユニットは、前記除去信号に基づいて、前記刃部が識別された白髪を除去するように前記刀ヘッドを駆動することを特徴とする、請求項1に記載の刀部材。
【請求項8】
駆動ユニットは、静電ドライバ、電磁ドライバ、圧電ドライバまたは逆圧電ドライバのうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項7に記載の刀部材。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の白髪除去用刀部材の少なくとも1つを含むことを特徴とする、白髪除去コンポーネント。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の、互いに対向して設けられた第1白髪除去用刀部材および第2白髪除去用刀部材を含み、前記第1白髪除去用刀部材の刃部および第2白髪除去用刀部材の刃部は、互いに対向して設けられ、前記第1白髪除去用刀部材および前記第2白髪除去用刀部材は、第3方向に沿って互いに近接して白髪を切断してもよいことを特徴とする、白髪除去コンポーネント。
【請求項11】
前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドおよび前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドはそれぞれ、前記刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びることによって形成され、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドと前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、中心対称に設けられ、刃部は、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドのうち前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドと対応する側縁、および/または前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドのうち前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドと対応する側縁に形成されることを特徴とする、請求項10に記載のコンポーネント。
【請求項12】
前記第2白髪除去用刀部材の刀柄は、本体部と、本体部の一端から第1方向に延びて形成された延在部とを含み、前記延在部の厚さは、前記本体部の厚さよりも小さく、前記延在部と前記本体部との間には欠落部が形成され、前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記欠落部に配置され、前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記延在部から前記欠落部に向かって延びて形成され、前記第2白髪除去用刀部材の刃部は、前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドのうち前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドに対向する底縁に形成されることを特徴とする、請求項10に記載のコンポーネント。
【請求項13】
前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記刀柄の一方の側壁から第3方向に沿って外側に延びて形成され、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドの底面は、前記第2白髪除去用刀部材の刃部と対向して設けられることを特徴とする、請求項10に記載のコンポーネント。
【請求項14】
前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びて形成され、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドの上面は、前記第2白髪除去用刀部材の刃部と対向して設けられることを特徴とする、請求項10に記載のコンポーネント。
【請求項15】
櫛本体と、請求項9のいずれか1項に記載の白髪除去コンポーネントの少なくとも1つとを含むことを特徴とする、白髪除去櫛。
【請求項16】
櫛本体と、請求項10~14のいずれか1項に記載の白髪除去コンポーネントの少なくとも1つとを含むことを特徴とする、白髪除去櫛。
【請求項17】
請求項15に記載の白髪除去櫛、または請求項16に記載の白髪除去櫛を含むことを特徴とする、白髪除去システム。
【請求項18】
前記システムは、利用者の各白髪のリアルタイム長さを記録して記憶するための記録モジュールを含むことを特徴とする、請求項17に記載の白髪除去システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、理髪の技術分野に関する。より具体的には、白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛および白髪除去システムに関する。
【背景技術】
【0002】
中年になると白髪が増え始める。特にこの年代は、多くの人にとってキャリアアップの時期であり、白髪まじりは個人のイメージに影響を与える。この時期の白髪(または灰髪)には、白髪の量が少なく、まばらであるという特徴がある。少量の白髪を染めるのは費用対効果が悪く、しかも副作用があるため、白髪を直接カットすることは効果的な方法の1つであるが、それは簡単ではない。
【0003】
白髪をカットする一般的な方法は、刀で直接切断することである。白髪切りハサミは通常、それを保護する筐体を必要とするが、寸法が小さいため、筐体に対するハサミの相対移動がフケや毛髪などによって阻害されやすく、所望のカット動作を行うことが困難であり、また、製造や維持にコストがかかる。
【0004】
そこで、従来技術の技術的欠陥を克服するために、新規な白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛および白髪除去システムを提供する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、従来技術の問題の少なくとも1つを解決するために、白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛および白髪除去システムを提供することである。
【0006】
上記の目的の少なくとも1つを達成するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用する。
【0007】
本発明の第1態様は、白髪除去用刀部材を提供し、
刀柄と、前記刀柄に配置される刀ヘッドとを含み、
ここで、前記刀柄の延在方向は第1方向であり、前記第1方向に垂直な方向は第2方向であり、前記第1方向および第2方向の両方に垂直な方向は第3方向であり、
前記刀ヘッドは、片側縁または2つの対向する側縁に、第3方向に沿って白髪を除去するための刃部を含み、前記刃部は、前記第2方向に沿って延びる。
【0008】
選択可能に、前記刀ヘッドは、前記刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びることによって形成される。
【0009】
選択可能に、前記刀柄から離れた前記刀ヘッドの端部は、円錐形または鈍角円錐形を形成する。
【0010】
選択可能に、第3方向に配置された前記刀ヘッドの対向する2側面は、内側に傾斜して中央部が内側に凹んだ湾曲面を形成し、
前記刃部は、前記湾曲面の少なくとも1つのエッジに形成される。
【0011】
選択可能に、前記刀柄は、その一方の側壁から第2方向に延びることによって形成された延長部を含み、前記刀ヘッドは、刀柄から離れた前記延長部の一端に位置し、
前記延長部および刀ヘッドは、第3方向において円錐状または放物線状の断面を有する。
【0012】
選択可能に、前記刀柄は、本体部と、本体部の一端から第1方向に延びて形成された延在部とを含み、前記延在部の厚さは、前記本体部の厚さよりも小さく、
前記延在部と本体部との間には欠落部が形成され、前記刀ヘッドは前記欠落部に配置され、
前記刀ヘッドは、前記延在部から前記欠落部に向かって延びて形成され、
前記刃部は、前記本体部から離れた前記刀ヘッドの端部の片側縁または2つの対向する側縁に形成される。
【0013】
選択可能に、前記刀部材は、前記刀柄内に設けられた識別ユニット、感知ユニットおよび駆動ユニットをさらに含み、
前記感知ユニットは、前記刀柄の端部と頭皮との接触状態に応答して起動信号を出力し、
前記識別ユニットは、前記起動信号に応答して白髪を識別して除去信号を出力し、
前記駆動ユニットは、前記除去信号に基づいて、前記刃部が識別された白髪を除去するように前記刀ヘッドを駆動する。
【0014】
選択可能に、駆動ユニットは、静電ドライバ、電磁ドライバ、圧電ドライバまたは逆圧電ドライバのうちの少なくとも1つである。
【0015】
好ましくは、前記刀ヘッドと刀柄の下端との第1方向における高さ距離は、10mm以下である。
【0016】
好ましくは、前記刀ヘッドの刃部の第2方向における長さは、10μm~10mmの範囲であり、より好ましくは、刃部の長さは、90μm~3mmの範囲である。
【0017】
好ましくは、第3方向における前記刀ヘッドの幅は、第3方向における刀柄の幅以下であり、両者の幅はいずれも10mm以下である。
【0018】
本発明の第2態様は、本発明の第1態様で提供された少なくとも1つの白髪除去用刀部材を含む、白髪除去コンポーネントを提供する。
【0019】
本発明の第3態様は、白髪除去コンポーネントを提供し、
本発明の第1態様で提供されたように、互いに対向して設けられた第1白髪除去用刀部材および第2白髪除去用刀部材を含み、
前記第1白髪除去用刀部材の刃部および第2白髪除去用刀部材の刃部は、互いに対向して設けられ、
前記第1白髪除去用刀部材および前記第2白髪除去用刀部材は、第3方向に沿って互いに近接して白髪を切断してもよい。
【0020】
選択可能に、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドおよび前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドはそれぞれ、前記刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びることによって形成され、
前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドと前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、中心対称に設けられ、
刃部は、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドのうち前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドと対応する側縁、および/または前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドのうち前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドと対応する側縁に形成される。
【0021】
選択可能に、前記第2白髪除去用刀部材の刀柄は、本体部と、本体部の一端から第1方向に延びて形成された延在部とを含み、前記延在部の厚さは、前記本体部の厚さよりも小さく、
前記延在部と前記本体部との間には欠落部が形成され、前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記欠落部に配置され、
前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記延在部から前記欠落部に向かって延びて形成され、
前記第2白髪除去用刀部材の刃部は、前記第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドのうち前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドに対向する底縁に形成される。
【0022】
選択可能に、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記刀柄の一方の側壁から第3方向に沿って外側に延びて形成され、
前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドの底面は、前記第2白髪除去用刀部材の刃部と対向して設けられる。
【0023】
選択可能に、前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前記刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びて形成され、
前記第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドの上面は、前記第2白髪除去用刀部材の刃部と対向して設けられる。
【0024】
好ましくは、前記第1白髪除去用刀部材の刃部と第2白髪除去用刀部材の刃部との第3方向における間隔は、10μm~10mmの範囲であり、より好ましくは、間隔は、90μm~3mmの範囲である。
【0025】
本発明の第4態様は、櫛本体と、本発明の第2態様で提供された少なくとも1つの白髪除去コンポーネントとを含む、白髪除去櫛を提供する。
【0026】
本発明の第5態様は、櫛本体と、本発明の第3態様で提供された少なくとも1つの白髪除去コンポーネントを含む、白髪除去櫛を提供する。
【0027】
本発明の第6態様は、本発明の第4態様で提供された白髪除去櫛、または本発明の第5態様で提供された白髪除去櫛を含む、白髪除去システムを提供する。
【0028】
選択可能に、前記システムは、利用者の各白髪のリアルタイム長さを記録して記憶するための記録モジュールを含む。
【0029】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0030】
従来技術の技術的課題に対して、本発明の実施例は、白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛および白髪除去システムを提供し、この実施形態に係る白髪除去用刀部材は、筐体を必要とせず、刀ヘッドの位置が頭皮に近いため、白髪を根元から切断することができ、白髪を除去して色髪(色のある髪)を残すという目的を達成し、利用者の個人的イメージを高め、豊かな黒髪の個人的なイメージを少なくとも10年間延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明の具体的な実施形態を、図面と併せて以下にさらに詳しく説明する。
図1a】本発明の一実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図1b】本発明の一実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図1c】本発明の一実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図2】本発明の一実施例に係る刀ヘッドの構造を示す平面図である。
図3a】本発明の他の実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図3b】本発明の他の実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図3c】本発明の他の実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図4a】本発明の別の実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図4b】本発明の別の実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図4c】本発明の別の実施例に係る白髪除去用刀部材の構造を示す三面図である。
図5】本発明の一実施例に係る識別ユニット、感知ユニットを含む白髪除去用刀部材の構造を示す概略図である。
図6】本発明の一実施例に係る識別ユニットを含む白髪除去用刀部材の構造を示す平面図である。
図7】本発明の一実施例に係る駆動ユニットが刀ヘッドおよび刃部を駆動する作業を示す概略図である。
図8】本発明の一実施例に係る複数の識別ユニットを含む白髪除去用刀部材の構造を示す平面図である。
図9a】本発明の一実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す正面図および平面図である。
図9b】本発明の一実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す正面図および平面図である。
図10a】本発明の一実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す三面図である。
図10b】本発明の一実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す三面図である。
図10c】本発明の一実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す三面図である。
図11a】本発明の他の実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す三面図である。
図11b】本発明の他の実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す三面図である。
図11c】本発明の他の実施例に係る白髪除去コンポーネントの構造を示す三面図である。
図12】本発明の一実施例に係る白髪除去櫛の構造を示す概略図である。
図13】本発明の他の実施例に係る白髪除去櫛の構造を示す概略図である。
図14】本発明の一実施例に係る白髪除去システムの構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の記載では、1つ以上の実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細を説明する。しかし、これらの具体的な詳細がなくても、これらの実施形態を実施することが可能であることは明らかである。
【0033】
なお、本発明の記載では、「上」、「下」などの用語によって支持された方位または位置関係は、図面に示された方位または位置関係に基づいており、本発明の説明を容易にし、簡略化するためのものに過ぎず、言及された装置または要素が特定の方位を有し、特定の方位で構築・操作されなければならないことを指示や示唆するものではないので、本発明の限定として解釈されるものではないことに留意されたい。「取付」、「接続」という用語は別途の規定や限定がない限り、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続されてもよく、着脱可能に接続または一体に接続されてもよいが、機械的に接続されてもよく、電気的に接続されてもよいが、直接的に接続されてもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、さらに両要素の内部連通であってもよい。当業者であれば、実際の状況に応じて本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0034】
なお、本発明の記載では、第1や第2などの関係用語は、1つの実体または動作を他の実体または操作から区別するためにのみ使用され、これらの実体または動作の間にそのような実際の関係または順序が存在することを必ずしも要求または暗示するものではない。さらに、「含む」、「包含する」または他の任意の変形は、非排他的な包含を意図しており、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはそのプロセス、方法、物品もしくは装置に固有の要素も含む。さらなる限定がない場合、「1つの…を含む」という用語によって限定された要素は、当該要素を含むプロセス、方法、物品または装置における別の同一の要素の存在を排除するものではない。
【0035】
従来技術の問題点を解決するために、図1~8に示すように、本発明の一実施例は、白髪除去用刀部材を提供し、刀柄と、刀柄に配置される刀ヘッドとを含み、ここで、刀柄の延在方向は第1方向であり、第1方向に垂直な方向は第2方向であり、第1方向および第2方向の両方に垂直な方向は第3方向であり、刀ヘッドは、片側縁または2つの対向する側縁に、第3方向に沿って白髪を除去するための刃部を含み、刃部は第2方向に沿って延び、すなわち、刀ヘッドは、第2方向に延びる片側縁または2つの対向する側縁に刃付けされることによって刃部を形成する。
【0036】
ここで、刃部は、白髪を切断するための直線または円弧であり、刃部が位置する平面は、切断面として定義され、切断面は場合によって、刀ヘッドの上面または下面である。具体的な一例では、刃部は、例えば、刀ヘッドに配置された金属シート、他の鋼性無機材料シート、鋼性有機材料シート(高分子材料シートを含む)、または鋼性複合材料シートのエッジであり、別の具体例では、刃部は、刀ヘッドの片側縁または2つの対向する側縁を薄くすることによって形成することができる。
【0037】
具体的な一例では、刀柄11は垂直方向に延び、すなわち、図1に示すように、第1方向は、垂直方向または刀柄11の高さ方向であり、第1方向に垂直な第2方向は、前後方向または長さ方向(すなわち、図1aが位置する平面に垂直な方向)であり、この方向における刀柄の寸法は、厚さとも呼ばれ、第3方向は、前後方向に垂直な左右方向または幅方向である。当該具体例では、白髪除去用刀部材10は、第2方向(前後方向)またはこれに近い方向に沿って利用者の頭皮表面上を走査移動し、刃部は、左右方向に移動して白髪を切断する。
【0038】
具体的な一例では、刀ヘッド15は、刀柄11の下端付近に位置し、かつ垂直方向において、刀ヘッド15と刀柄11の下端12との間の高さ20の距離は10mm以下である。別の具体例では、第3方向、すなわち左右方向における刀ヘッド15の幅21は、左右方向における刀柄11の幅23以下であり、刀ヘッド15も刀柄11も左右方向の幅は10mm以下である。
【0039】
具体的な一例では、刀ヘッド15は、第2方向、すなわち前後方向には刃付けされておらず、換言すれば、刀ヘッド15は、第3方向(すなわち、左右方向)に沿って延びる側縁に刃部を形成しておらず、カット能力を有していない。その代わりに、刀ヘッド15は、第2方向に沿って延びる片側縁または2つの対向する側縁(すなわち、側縁16または17)に刃付けされて、カット能力を有する刃部が形成され、つまり、白髪除去用刀部材10の移動方向(前後方向)において、白髪のカットは行われず、左右方向において、刃部が左右方向に沿って移動して白髪を切断する。
【0040】
具体的な一例では、第2方向における当該刃部の長さ22は、10μm~10mmの範囲である。好ましい一例では、刃部の長さ22は、90μm~3mmの範囲である。
【0041】
この実施形態に係る白髪除去用刀部材10は、筐体を必要とせず、刀ヘッドの位置が頭皮に近いため、白髪を根元から切断することができ、白髪を除去して色髪を残すという目的を達成し、利用者の個人的イメージを高め、豊かな黒髪の個人的なイメージを少なくとも10年間延長することができる。
【0042】
1つの可能な実施形態では、図1a~1cに示すように、刀ヘッド15は、刀柄11の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びることによって形成され、例えば、刀ヘッド15は刀柄11の後方側に位置し、白髪除去用刀部材10は、利用者の頭皮表面を覆われることなく第2方向に沿って移動することにより、毛髪を左右に分離し、後方側の刀ヘッド15による左右方向の白髪のカットを容易にする。具体的な一例では、刀柄11の下端12は、円錐形または鈍角円錐形であり、すなわち、刀柄11の下端12は、第3方向(左右方向)において円錐状または放物線状に近い断面を有し、刀柄11の下端12は、第2方向(前後方向)において円錐状または放物線状の断面を有し、これにより、白髪除去用刀部材10が移動する際、毛髪が白髪除去用刀部材10の左右にさらに分離され、毛髪の一部が白髪除去用刀部材の前方に位置することが回避され、刃部が全ての毛髪に対して確実に動作することが確保される。
【0043】
具体的な一例では、刀ヘッド15は、第2方向に延びる2つの対向する側縁(すなわち側縁16または17)に刃付けされず、または2つの対向する側縁(すなわち側縁16または17)に軟質材料が設けられる場合、当該刀ヘッドは鈍刀であり、鈍刀は、他の白髪除去用刀部材の刀ヘッドの刃部と組み合わせて使用することができ、これにより、色髪への損傷を最小限に抑えることができる。
【0044】
具体的な一例では、刀ヘッド15と刀柄11は同じ材料で形成され、側縁16または17の硬度などの材料特性を局所的に変更してもよく、このようにして、機能的には、刀ヘッド15は、刃付けされたものであってもよく、刃付けされていないもの(すなわち鈍刀)であってもよい。
【0045】
1つの可能な実施形態では、刀柄から離れた刀ヘッドの端部29は、円錐形または鈍角円錐形を形成し、すなわち、図2に示すように、刀柄から離れた刀ヘッドの端部29は、第2方向において円錐状または放物線状の断面を有し、これにより、刀ヘッドは、2つの対向する側の刃部26および27によってのみ白髪を切断する。刀ヘッドの左右方向の幅は、円錐形または鈍角円錐形29の左右方向の幅以下であるため、使用中の色髪への損傷が防止される。
【0046】
1つの可能な実施形態では、図2に示すように、第3方向に配置された刀ヘッドの対向する2側面は、内側に傾斜して中央部が内側に凹んだ湾曲面を形成し、刃部は、湾曲面の少なくとも1つのエッジ(すなわち、刀ヘッドの左側底縁26および右側底縁27)に形成され、すなわち弧形状をなしている。弧形状の刃部を設けることで、刃部は、第3方向に沿って移動する時、白髪を刃部の中央部(すなわち、陥没部)に誘導でき、これにより、白髪の抜けを防止し、白髪カットの成功率を高めることができる。当業者に理解されるように、刃部の形状は、白髪の抜けを防止し得る他の形状であってもよい。
【0047】
具体的な一例では、当該刀ヘッドは、第2方向に延びる2つの対向する湾曲面のエッジ(すなわち、刀ヘッドの左側底縁26および右側底縁27)に刃付けされず、または2つの対向する側縁(すなわち、刀ヘッドの左右の側底縁26および27)に軟質材料が設けられる場合、当該刀ヘッドは鈍刀であり、鈍刀は、他の白髪除去用刀部材の刀ヘッドの刃部と組み合わせて使用することができる。
【0048】
1つの可能な実施形態では、図3a~3cに示すように、刀柄31は、その一方の側壁から第2方向に延びて形成された延長部33を含み、刀ヘッド35は、刀柄31から離れた延長部33の端部に位置し、延長部33および刀ヘッド35は、第3方向において円錐状または放物線状の断面を有し、すなわち、延長部33および刀ヘッド35の下方は、鈍角円錐形を形成している。この実施形態では、図1に示す例と比較して、延長部33を設けることにより、刀ヘッド35と刀柄31との間の長さを長くすることができ、また、刀ヘッド35の刃部の長さを長くしてもよく、例えば、刃部の長さ42を10μm~10mmの範囲としつつ、毛髪を確実に白髪除去用刀部材30の左右に分離することができる。具体的な一例では、延長部33から離れた刀ヘッド35の端部は、円錐形または鈍角円錐形39を形成し、すなわち、刀ヘッド35の端部は、第2方向において円錐状または放物線状の断面を有する。好ましい一例では、刀ヘッド35と円錐形39は、一体成形されている。当該実施形態では、延長部33と、刀ヘッド35の下方の円錐形または鈍角円錐形と、延長部33から離れた刀ヘッド35の端部の円錐形または鈍角円錐形39との協働作用によって、毛髪は、白髪除去用刀部材30の左右方向に分離され、前後方向において切断されなく、刀ヘッド35の左側縁36および/または右側縁37の刃部によって切断され、また、刀ヘッド35の左右方向の幅を刀柄31および円錐形または鈍角円錐形39の幅以下に制御し、さらに、刀ヘッド35の幅を延長部33の幅以下に制御し、これにより、当該実施形態に係る白髪除去用刀部材は、毛髪を梳く際に、刀柄31および円錐形または鈍角円錐形39などによって前後方向および左右方向の刀ヘッド35を保護することができ、色髪を不用意に損傷することはない。
【0049】
具体的な一例では、当該刀ヘッドは、第2方向に延びる2つの対向する側縁(すなわち側縁36および37)のエッジに刃付けされず、または2つの対向する側縁(すなわち側縁36および37)に軟質材料が設けられる場合、当該刀ヘッドは鈍刀であり、鈍刀は、他の白髪除去用刀部材の刀ヘッドの刃部と組み合わせて使用することができる。具体的な一例では、当該白髪除去用刀部材は、刀ヘッド35を設ける必要がなく、本来の刀ヘッドの空間は、刀柄の材料で補う場合には、当該白髪除去用刀部材は鈍刀であってもよい。
【0050】
1つの可能な実施形態では、図4a~4cに示すように、白髪除去用刀部材50の刀柄51は、本体部52と、本体部52の一端から第1方向に延びて形成された延在部53とを含み、延在部53の厚さは、本体部52の厚さよりも小さい。延在部53と本体部52との間には欠落部54が形成され、刀ヘッド55は欠落部54に配置されている。刀ヘッド55は、延在部53から欠落部54に向かって延びて形成されており、刃部は、刀ヘッド55の左右の側縁56および/または57に形成される。
【0051】
具体的な一例では、刀ヘッド55と延在部53の厚さの和は、本体部52の厚さと等しく、つまり、刀ヘッド55は、前後方向において刀柄51内に縮み込み、刀ヘッド55は、図4aに示すように、刀柄51内に完全に収納されてもよく、刀柄51の左右方向にそれぞれ1つの貫通孔が形成される。刀ヘッド55は、下端の左側縁および/または右側縁(すなわち、刀ヘッドの左側縁56および右側縁57)に刃付けされることによって刃部を形成する。具体的な一例では、刃部の長さ62は、10μm~10mmの範囲であり、すなわち、刃部の長さ62は刀ヘッド55の厚さである。
【0052】
別の可能な実施形態では、刀ヘッド55は、刀ヘッド55が延在部53の代わりになるまで、前後方向において刀柄51内にさらに縮み込み、この場合、刀ヘッド55の下端の左側および/または右側(すなわち刃部)の長さ62は、刀柄51の前後方向における長さ、すなわち刀柄51の厚さとなる。したがって、刀ヘッド55は、刀柄51の本体部52の下端に形成され、刀ヘッド55は、白髪除去用刀部材50全体の下端となる。
【0053】
具体的な一例では、当該刀ヘッドの左右側縁(すなわち、刀ヘッドの左側縁56および右側縁57)のエッジに刃付けされず、または2つの対向する側縁(すなわち、刀ヘッドの左側縁56および右側縁57)に軟質材料が設けられる場合、当該刀ヘッドは鈍刀であり、鈍刀は、他の白髪除去用刀部材の刀ヘッドの刃部と組み合わせて使用することができる。具体的な一例では、本体部52の下端に刀ヘッドが設けられていない場合、当該刀具も鈍刀である。
【0054】
1つの可能な実施形態では、図5~8に示すように、刀部材70は、刀柄71に設けられた感知ユニット72、識別ユニットおよび駆動ユニットをさらに含み、ここで、感知ユニット72は、刀柄71の端部と頭皮との接触状態に応答して起動信号を出力し、識別ユニットは、起動信号に応答して白髪を識別して除去信号を出力し、駆動ユニットは、除去信号に基づいて、刃部が識別された白髪を除去するように刀ヘッド75を駆動する。
【0055】
具体的な一例では、当該感知ユニット72は、光感知、力感知、電気感知、磁気感知、音響感知、および熱感知のうちの1つ以上の組み合わせを採用して、刀柄の端部と頭皮との接触状態を判断する。感知ユニット72を設けることで、白髪除去用刀部材70が頭皮表面に位置しているか否かを判断し、白髪を除去する前に、白髪除去用刀部材70が頭皮表面に位置していることを確認し、これにより、カット領域に1本の毛髪または同じ毛包内の数本の毛髪のみが存在するようにし、頭皮表面に位置していない時の白髪除去用刀部材のカット操作を回避する。白髪除去用刀部材が頭皮表面に位置していない場合、毛髪が多すぎるため、白髪除去用刀部材は、白髪を正確に識別できず、正常に作業することができない。また、白髪除去用刀部材は、大量の毛髪をカットする時に損傷しやすい。さらに、白髪除去用刀部材70が頭皮表面に位置していない場合、白髪を根元からカットすることができず、このようなカットは無意味であり、また、任意の高さでのカットは、利用者の髪型を損ない、イメージに影響を与えるおそれがある。具体的な一例では、感知ユニット72は、刀柄71の下端に設けられる。感知ユニットは、常開スイッチに相当するものとして機能し、刀柄の端部が頭皮に接触すると、スイッチが閉じられ、識別ユニットと刀ヘッド75の作業を開始させる起動信号が生成される。
【0056】
具体的な一例では、感知ユニット72は、接触スイッチ、圧力センサー、熱センサー、赤外線センサー、抵抗検出器、静電容量検出器、電磁センサーまたは音響波認識器のうちの1つ以上であってもよい。
【0057】
具体的な一例では、当該識別ユニットは、識別用光源を提供するための光源モジュールと、頭皮表面の光学情報を収集するための情報収集モジュールと、収集した情報を分析してその中の白髪の有無を判定するための識別モジュールとを含む。
【0058】
具体的な一例では、情報収集モジュールは、刀柄の端部領域74に設けられ、または刀ヘッド75に接続され、光源モジュールおよび識別モジュールは、刀柄71の端部または刀柄71から離れた端部に設けられる。さらなる例では、識別ユニットの全てのモジュールは、刀柄71内に設けられ、または刀柄71および/もしくは刀ヘッド75に固着される。
【0059】
具体的な一例では、図6に示すように、光源モジュール82は、例えば、刀ヘッド80の上面または下面に設けられ、光源モジュール82は、発光ダイオード(LED)または有機発光ダイオード(OLED)であってもよい。光源モジュール82によって生成される光路83は、例えば、第3方向(左右方向)に延びることにより、切断対象となる毛髪の照明を容易にし、情報収集モジュール84に低背景の収集環境を提供することができる。それに対応して、情報収集モジュール84は、刀柄の端部81または刀ヘッド80の近くに設けられる。具体的な一例では、情報収集モジュール84は、光学的集束機能を有し、例えば、情報収集モジュール84は、識別対象となる毛髪の光85を収集するように、凸レンズまたは凹面反射鏡を含むことができる。
【0060】
具体的な一例では、図5に示すように、光源モジュール78は、例えば、刀柄71に接着されてもよく、光源モジュール78から発する光は第1方向に延び、すなわち、光源モジュール78は、刀柄71の下端および刀ヘッド75の左右側の毛髪と頭皮領域を上から下へ照らし、同様に情報収集モジュールに低背景の収集環境を提供する。
【0061】
具体的な一例では、頭皮表面の光学情報は、顕微鏡、共焦点顕微鏡技術および非顕微鏡技術などを用いて収集される。収集された光学情報は、例えば、透過スペクトル、吸収スペクトル、反射スペクトル、偏光スペクトルまたは蛍光スペクトルのうちの1つ以上を含み、例えば、色や形状を含む画像情報を含むこともできる。
【0062】
1つの可能な実施形態では、駆動ユニットは、電気ドライバまたは磁気ドライバであり、例えば、静電ドライバ、電磁ドライバ、圧電ドライバまたは逆圧電ドライバのうちの少なくとも1つである。駆動ユニットは、刃部が第3方向において白髪を左または右に切断するように、刀ヘッドを駆動する。ここで、カットされるのは、長方形領域内の毛髪であり、長方形の長さは刃部の長さと等しい。
【0063】
具体的な一例では、図7に示すように、駆動ユニットは、刀柄110の先端に設けられた電磁ドライバ112であり、電磁ドライバ112により刀柄110を駆動して白髪6を第3方向(すなわち左右方向)において左または右に切断し、白髪6の一端は頭皮9に保持されているので、高速移動する刀柄110は、刀ヘッドの刃部を駆動して頭皮表面の白髪を切断する。
【0064】
1つの可能な実施形態では、図7に示すように、駆動ユニットは逆圧電ドライバである。逆圧電効果は、高応答速度(最速はマイクロ秒)、高変位精度、長耐用年数の特徴がある。具体的な一例では、駆動ユニットは、刀柄内に設けられた圧電屈曲アクチュエータであり、白髪除去用刀部材120は、圧電屈曲アクチュエータによって駆動されて白髪を左右方向に切断する。圧電屈曲アクチュエータは、刀柄内にそれぞれ設けられた2つの電極122および124と、122と124の間に介在する圧電フィルムとを含む。当該圧電屈曲アクチュエータは、2つの電極122および124間に印加される電圧信号に応答して、白髪除去用刀部材120を駆動して、白髪を第3方向(すなわち左右方向)において左または右に切断する。当該圧電アクチュエータの2つの電極122および124の最大長さは、刀柄と同じようにすることで、刀柄全体を曲げることができる。別の具体例では、駆動電源は、刀柄内に配置された多層積層型圧電アクチュエータであり、多層積層型圧電アクチュエータ132を伸長させ、または多層積層型圧電アクチュエータ134を収縮させると、白髪除去用刀部材130は、白髪を左右方向に切断する。
【0065】
1つの可能な実施形態では、図5に示すように、当該白髪除去用刀部材70は、当該刀ヘッド75の端部の座標データを特定するための信号送受信ユニットをさらに含む。具体的な一例では、当該信号送受信ユニットは、刀ヘッド75に設けられてもよく、刀ヘッド75は、信号送受信アンテナとして使用してもよい。他の例では、刀柄71の端部に、それを位置決めするための信号送受信ポイント76を設けることも可能であり、例えば、信号送受信ポイント76を刀柄71内に含めるか、または刀柄71に固着する。
【0066】
本発明の別の実施例は、白髪除去コンポーネントを提供し、当該白髪除去コンポーネントは、上記実施例に記載された少なくとも1つの白髪除去用刀部材を含む。当該実施例に係る白髪除去コンポーネントの白髪除去プロセスは、1本の白髪除去用刀部材のみによって達成されてもよく、すなわち、当該白髪除去コンポーネントは、単刀付き白髪除去コンポーネントであり、白髪の一端は頭皮によって固定されているため、高速移動する1本の白髪除去用刀部材は、刀ヘッドの刃部を駆動して、頭皮表面に非常に近い位置で白髪を切断する。
【0067】
具体的な一例では、当該白髪除去コンポーネントは、1本または2本の白髪除去用刀部材を含み、ここで、少なくとも1つの白髪除去用刀部材は、電磁力または逆圧電力によって駆動される(例えば、図7の白髪除去用刀部材110または白髪除去用刀部材120および130)。さらに、当該白髪除去コンポーネントは、少なくとも1つの感知ユニット、および少なくとも1つの識別ユニットも含む。当該白髪除去コンポーネントの具体的な作業の流れは以下の通り、感知ユニットは、当該白髪除去コンポーネントのいずれかの白髪除去用刀部材の端部が頭皮表面に接触したことに応答して起動信号を出力し、識別ユニットは、当該起動信号に応答し、任意の識別ユニットが白髪を識別した時に除去信号を出力し、駆動ユニットは、当該除去信号に基づいて白髪除去用刀部材を駆動して白髪を切断する。
【0068】
本発明の別の実施例は、白髪除去コンポーネントを提供し、図9~11に示すように、当該白髪除去コンポーネントは、第3方向に並んで配置された複数の白髪除去用刀部材の組み合わせを含み、白髪除去用刀部材の組み合わせは、上記実施例で提供されたように、互いに対向して設けられた第1白髪除去用刀部材および第2白髪除去用刀部材を含み、第1白髪除去用刀部材の刃部および第2白髪除去用刀部材の刃部は、互いに対向して設けられ、第1白髪除去用刀部材および第2白髪除去用刀部材は、第3方向に沿って互いに近接して白髪を切断してもよい。
【0069】
具体的な一例では、例えば、第1白髪除去用刀部材と第2白髪除去用刀部材は千鳥状に設けられ、第1白髪除去用刀部材と第2白髪除去用刀部材との対応する側縁のいずれにも刃付けされ、これにより、第1白髪除去用刀部材の刃部と第2白髪除去用刀部材の刃部は、第3方向に沿って移動して互いに嵌合し、白髪を切断することが可能である。別の具体例では、第1白髪除去用刀部材と第2白髪除去用刀部材は千鳥状に設けられ、第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、第2白髪除去用刀部材に対応する側縁(例えば、刀ヘッドの左右側縁)に刃付けされることによって刃部を形成し、第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、第1白髪除去用刀部材の刃部に対応する側縁に刃付けされない、つなわち、第2白髪除去用刀部材は鈍刀である。
【0070】
当該実施例に係る白髪除去コンポーネントの白髪除去プロセスは、対向する刃部をそれぞれ形成する2本の白髪除去用刀部材、または刃付けされた1本の白髪除去用刀部材と1本の鈍刀(すなわち、刀ヘッドの左右側縁のエッジに刃付けされなく、または片側縁に刃付けされなく、または2つの対向する側縁に軟質材料が設けられた白髪除去用刀部材)の組み合わせによって達成され、すなわち、両刀付き白髪除去用刀部材によって達成される。
【0071】
なお、白髪除去用刀部材の毎回のカット領域は、一般に作業ミクロ領域200と呼ばれることに留意すべきである。図8に示すように、作業ミクロ領域の大きさは、噛み合う刃部の長さ202および刀ヘッド間の距離201によって決定される。具体的な一例では、隣接する2本の白髪除去用刀部材の刀ヘッド間の間隔201は、10μm~10mmの範囲である。さらなる例では、隣接する2本の白髪除去用刀部材の刀ヘッド間の間隔201は、90μm~3mmの範囲である。小さい方の作業ミクロ領域は、単一の白髪の切断に有効であり、大きい方の作業ミクロ領域は、白髪の切断効率を効果的に高めることができる。
【0072】
具体的な一例では、当該白髪除去コンポーネントは、少なくとも2本の白髪除去用刀部材を含み、例えば、2本の白髪除去用刀部材の刀ヘッドの側縁に刃部が形成され、または1本の白髪除去用刀部材の刀ヘッドの側縁に刃付けされることによって刃部を形成し、もう1本の白髪除去用刀部材は鈍刀であり、ここで、少なくとも1つの白髪除去用刀部材は、電磁力または逆圧電力によって駆動される(例えば、図7の白髪除去用刀部材110または白髪除去用刀部材120および130)。さらに、少なくとも1つの感知ユニット、少なくとも1つの識別ユニット、少なくとも1つの駆動ユニット、および少なくとも1つの信号送受信ユニットも含む。
【0073】
具体的には、感知ユニットは、当該白髪除去コンポーネントのいずれかの白髪除去用刀部材が頭皮表面に接触した状態に応答して起動信号を出力する。識別ユニットは、当該起動信号に応答し、少なくとも1つの識別ユニットは、白髪を識別して除去信号を出力し、駆動ユニットは、当該除去信号に基づいて、少なくとも1つの白髪除去用刀部材を駆動して白髪を切断し、信号送受信ユニットは、白髪の位置座標を特定し、位置座標および白髪の切断時間を送信する。
【0074】
具体的な一例では、図7に示すように、駆動ユニットは、第1白髪除去用刀部材140のみを駆動してその刃部を第3方向の右側に移動させ、第2白髪除去用刀部材150は動かないままであり、第2白髪除去用刀部材150の刀ヘッドは、第1白髪除去用刀部材140の刃部に対応する側縁に刃付けされてもよく、刃付けされなくてもよい(すなわち鈍刀)。別の具体例では、駆動ユニットは、第1白髪除去用刀部材160と第2白髪除去用刀部材170を第3方向に反対方向に移動するように駆動し、これにより白髪を切断する。白髪を切断している間、信号送受信ユニットは、白髪座標をリアルタイムで特定し、白髪の切断時間および位置情報を送信する。
【0075】
1つの可能な実施形態では、当該白髪除去コンポーネントは、第3方向に並んで配置された複数の白髪除去用刀部材の組み合わせを含む。図8に示すように、白髪除去用刀部材の組み合わせは、第1白髪除去用刀部材、第2白髪除去用刀部材、2本の白髪除去用刀部材の刀ヘッドに設けられた第1光源モジュール182および第2光源モジュール192を含み、第1光源モジュール182は、第1白髪除去用刀部材の刀ヘッド180の上面または下面に設けられ、第2光源モジュール192は、第2白髪除去用刀部材の刀ヘッド190の上面または下面に設けられる。第1光源モジュール182から発する光183は、第3方向の右側に照射され、第2光源モジュール192から発する光193は、第3方向の左側に照射される。さらに、第1白髪除去用刀部材の刀柄の端部181に設けられた第1情報収集モジュール184、および第2白髪除去用刀部材の刀柄の端部191に設けられた第2情報収集モジュール194も含む。第1情報収集モジュール184および第2情報収集モジュール194の収集領域は、第1光源モジュール182および第2光源モジュール192によって照射される領域であり、第1情報収集モジュール184および第2情報収集モジュール194の収集方向は、対角線上に設けられる。第1情報収集モジュール184および第2情報収集モジュール194は、光学的集束機能を有し、例えば、毛髪からの光185および195をそれぞれ収集するための凸レンズまたは凹面反射鏡を含み得る。第1情報収集モジュール184および第2情報収集モジュール194を設けることで、白髪の光学情報の収集効率を向上させる。第1情報収集モジュール184または第2情報収集モジュール194のいずれかによって白髪の光学情報を収集し、さらに識別モジュールによって白髪として認識された場合、除去信号を出力し、これにより、白髪近傍の色髪の遮蔽による白髪の識別への影響を防止することができる。2本以上の毛髪が高さ方向の相対的な位置を一定に保持することは不可能であること、すなわち、白髪が色髪によって完全に遮蔽されることは不可能であることを考慮すると、当該実施形態の構造によって、全ての白髪の光学情報が正確に収集されることを確保することができる。別の具体例では、第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドおよび第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドに配置された第3情報収集モジュールおよび第4情報収集モジュールをさらに含み、いずれかの情報収集モジュールによって収集された光学情報は、識別モジュールによって白髪として認識された場合、除去信号を出力する。
【0076】
1つの可能な実施形態では、図10a~10cに示すように、第1白髪除去用刀部材230および第2白髪除去用刀部材240は、千鳥状に配列され、すなわち、第2方向において、第1白髪除去用刀部材230の刀柄は、第2白髪除去用刀部材240の刀柄の前方に位置する。第1白髪除去用刀部材230の刀ヘッドおよび第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドはそれぞれ、刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びて形成され、第1白髪除去用刀部材230の刀ヘッドと第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドは、中心対称に設けられる。例えば、第1白髪除去用刀部材230の刀ヘッドは、刀柄の一方の側壁から後方に延びて形成され、第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドは、刀柄の一方の側壁から前方に延びて形成される。第3方向の断面において、第1白髪除去用刀部材230の刀ヘッドは、第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドと重なっている。刃部は、第1白髪除去用刀部材230の刀ヘッドのうち第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドと対応する側縁、および/または第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドのうち第1白髪除去用刀部材230の刀ヘッドと対応する側縁に形成される。具体的な一例では、第1白髪除去用刀部材230の刀ヘッドは、第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドに対応する側縁(例えば、刀ヘッドの左右の側縁)に刃付けされることによって刃部を形成し、すなわち、図1に示す構造となっている。第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドは、第1白髪除去用刀部材230の刃部に対応する側縁(例えば、左右側縁)に刃付けされてもよく、刃付けされなくてもよい(すなわち、第2白髪除去用刀部材は鈍刀である)。
【0077】
当該実施形態に係る白髪除去コンポーネントが白髪を除去する際には、第1白髪除去用刀部材230を第3方向の右方向に沿って、図10aに示す位置232まで移動させるように駆動し、第2白髪除去用刀部材240をそのままに保持することにより、第1白髪除去用刀部材230の刃部は、第2白髪除去用刀部材240の刀ヘッドの対応する側縁に貼り付けられて白髪を切断してもよく、さらに、第2白髪除去用刀部材240を第3方向に沿って第1白髪除去用刀部材230に近づけるように駆動するか、または第1白髪除去用刀部材230と第2白髪除去用刀部材240とを同時に近づけるように駆動することにより、白髪を切断してもよい。当該実施形態に係る白髪除去コンポーネントが白髪を除去する場合、2本の白髪除去用刀部材を引き合わせても、第1白髪除去用刀部材230の刀柄と第2白髪除去用刀部材240の刀柄との間には大きな空間があり、そこにある毛髪が白髪の切断を妨げない。
【0078】
1つの可能な実施形態では、図9a~9bまたは図11a~11cに示すように、第2白髪除去用刀部材の刀柄は、本体部と、本体部の一端から第1方向に延びて形成された延在部とを含み、延在部の厚さは、本体部の厚さよりも小さく、延在部と本体部との間には欠落部が形成され、第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは欠落部に配置され、第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、延在部から欠落部に向かって延びて形成され、第2白髪除去用刀部材の刃部は、第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドのうち第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドに対向する底縁に形成される。
【0079】
具体的な一例では、図9a~9bに示すように、第2白髪除去用刀部材220の刀ヘッドと延在部の厚さの和は、本体部の厚さと等しく、刀ヘッドは、前後方向において刀柄内に縮み込み、刀ヘッドは刀柄内に完全に収納され、刀柄の左右方向に1つの貫通孔222が形成される。刃部226(両側の場合226および227)は、第2白髪除去用刀部材220の孔222の下端225に刃付けされることによって形成され、第1白髪除去用刀部材210の刀ヘッド212と対向して設けられる。
【0080】
別の具体例では、図11a~11cに示すように、第2白髪除去用刀部材260の刀ヘッドは、刀柄の本体部の下端に形成され、すなわち、刀ヘッドは第2白髪除去用刀部材260の下端であり、第2白髪除去用刀部材260の刀ヘッドの下端の左側および/または右側(すなわち刃部)の長さは、刀柄の前後方向の長さ、すなわち刀柄の厚さである。
【0081】
1つの可能な実施形態では、図9a~9bに示すように、第1白髪除去用刀部材210は鈍刀であり、第1白髪除去用刀部材210の鈍刀ヘッド212は、刀柄の一方の側壁から外側に第3方向に延びて形成され、第1白髪除去用刀部材210の鈍刀ヘッド212の底面215は、第2白髪除去用刀部材220の刀ヘッドの下端225の刃部226と対向して設けられ、すなわち、第1白髪除去用刀部材210の鈍刀ヘッドの底面215は、第2白髪除去用刀部材220の刃部の切断面225と同一平面内に位置する。頭皮9に固定された白髪6を切断する際には、第1白髪除去用刀部材210を第2白髪除去用刀部材220に近づけるように駆動するか、または第1白髪除去用刀部材210と第2白髪除去用刀部材220とを同時に近づけるように駆動することにより、第1白髪除去用刀部材210の鈍刀ヘッド212の底面215は、第2白髪除去用刀部材220の刀ヘッドの下端面225の左側縁の刃部226と協動して、白髪6を切断する。第1白髪除去用刀部材210は鈍刀であるため、毛髪は、損傷を受けることなく刀部材210と220の間を通過し、利用者の髪質を確保することができる。
【0082】
1つの可能な実施形態では、図11a~11cに示すように、第1白髪除去用刀部材250の刀ヘッドは、刀柄の一方の側壁から第2方向に沿って外側に延びて形成され、第1白髪除去用刀部材250の刀ヘッドの上面は、第2白髪除去用刀部材260の底面の刃部と対向して設けられ、すなわち、第1白髪除去用刀部材250の刀ヘッドの上面は、第2白髪除去用刀部材260の下端面(すなわち切断面)と同一平面内に位置する。具体的な一例では、第1白髪除去用刀部材の刃部と第2白髪除去用刀部材の刃部との第3方向における間隔は、10μm~10mmの範囲である。さらに好ましい一例では、間隔は90μm~3mmの範囲である。
【0083】
白髪を切断する際には、第1白髪除去用刀部材250を第2白髪除去用刀部材260に近づけるように駆動するか、または第2白髪除去用刀部材260を対応する位置262に移動させて第1白髪除去用刀部材250と引き合わせるように駆動し、第1白髪除去用刀部材250と第2白髪除去用刀部材260を同時に近づけるように駆動することにより、第1白髪除去用刀部材250の刀ヘッドの上面の対向する左右側縁は、第2白髪除去用刀部材260の下端の刃部と協動して白髪を切断する。具体的な一例では、第1白髪除去用刀部材250の刀ヘッドの上面の対向する左右側縁には刃付けされているが、第2白髪除去用刀部材260の底面には刃付けされなくてもよい。別の具体例では、第1白髪除去用刀部材250の刀ヘッドの上面の対向する左右側縁には刃付けされていない場合、第2白髪除去用刀部材260の底面には刃付けされなければならない。当該実施形態により、第1白髪除去用刀部材250の刀柄と第2白髪除去用刀部材260の刀柄との間には、常に十分に大きな隙間が維持され、第1白髪除去用刀部材250と第2白髪除去用刀部材260との間の毛髪が白髪の切断を妨げないようにする。
【0084】
本発明の別の実施例は、白髪除去櫛300を提供し、図12に示すように、櫛本体302と、上記実施例に記載された少なくとも1つの白髪除去コンポーネントとを含み、当該白髪除去コンポーネントは、単刀付き白髪除去コンポーネント、すなわち櫛歯310である。当該実施例における複数の櫛歯310(白髪除去用刀部材)は、第3方向に並んで配列される。
【0085】
当該実施例における白髪除去櫛300の使用プロ接すは以下の通り、当該白髪除去櫛300の梳き方向は第2方向であり、すなわち、前後方向に沿って利用者の頭皮表面で梳き、梳き方向は、櫛本体302(すなわち櫛歯310の配列方向)に対して垂直である。同時に、櫛歯310または白髪除去用刀部材の切断方向は、左右方向である。つまり、当該白髪除去櫛300は、前後方向に沿って梳き、同時に単刀付き白髪除去用刀部材は左右方向に移動して白髪を切断する。具体的な一例では、隣接する櫛歯310と320(白髪除去用刀部材)の間隔は一般に、10mm以下である。
【0086】
本発明の別の実施例は、白髪除去櫛400を提供し、図13に示すように、櫛本体402と、上記実施例で提供された少なくとも1つの白髪除去コンポーネントとを含む。当該白髪除去コンポーネントは、両刀付き白髪除去コンポーネントであり、隣接する2つの櫛歯、例えば410と420が協働して白髪を切断する。当該実施例では、複数の櫛歯、例えば410および420(白髪除去用刀部材)は、前後方向において千鳥状に配列されることにより、隣接する白髪除去用刀部材を引き合わせた時に、隣接する白髪除去用刀部材の刀柄間に十分な空間があり、そこにある毛髪が白髪の切断を妨げないようにする。ここで、隣接する白髪除去用刀部材の刀ヘッドは、前方または後方に向けられ、例えば、第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドが後方に延び、第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドが前方に延びるような順序で配列され、これにより、第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドと第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドが互いに近接して引き合わせられ得る。隣接する白髪除去用刀部材は、第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドが後方に向けられ、第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドがその下端(または刀ヘッドが刀柄に収納される)となり、第3白髪除去用刀部材の刀ヘッドが再び後方に向けられ、第4白髪除去用刀部材の刀ヘッドがその下端となるように配列されてもよく、これにより、第1白髪除去用刀部材の刀ヘッドと第2白髪除去用刀部材の刀ヘッドが互いに近接して引き合わせられ得る。
【0087】
具体的な一例では、当該白髪除去櫛400は、櫛本体402と、少なくとも1つの白髪除去コンポーネントとを含む。ここで、白髪除去コンポーネントは、第1白髪除去用刀部材および第2白髪除去用刀部材を含み、ここで、第2白髪除去用刀部材(櫛歯420)は、圧電ドライバによって左右方向に切断するように駆動され、第1白髪除去用刀部材(櫛歯410)は動かないままである。さらに、第3白髪除去用刀部材(櫛歯430)を含んでもよく、第2白髪除去用刀部材(櫛歯420)と第3白髪除去用刀部材(櫛歯430)は、別の両刀付き白髪除去コンポーネントを構成する。具体的な一例では、隣接する白髪除去用刀部材(例えば、櫛歯410と櫛歯420)の間隔は、10μm~10mmの範囲である。さらなる例では、隣接する白髪除去用刀部材(例えば、櫛歯410と櫛歯420)の間隔は、90μm~3mmの範囲である。
【0088】
本発明の一実施例は、白髪除去システム500を提供し、図14に示すように、上記実施例で提供された白髪除去櫛、または上述した別の実施例で提供された白髪除去櫛を含む。
【0089】
1つの可能な実施形態では、当該白髪除去システムは、利用者の各白髪のリアルタイムの長さを記録して記憶するための記録モジュールを含む。具体的な一例では、図14に示すように、当該白髪除去システムは、白髪除去櫛510および記録モジュールを含み、当該記録モジュールは、例えば、携帯電話、コンピュータ、タブレットなどの利用者の個人用電子機器に記憶されているアプリケーションソフトウェアパッケージであってもよい。当該アプリケーションソフトウェアパッケージには、頭皮座標ソフトウェアパッケージ、白髪根元ソフトウェアパッケージ、およびリアルタイム白髪長さソフトウェアパッケージが含まれる。ここで、頭皮座標ソフトウェアパッケージは、利用者の頭皮座標を記録して記憶するために使用され、この座標は、頭皮表面に接触した時に感知ユニットにより収集され、ソフトウェアパッケージに送信され、白髪根元座標ソフトウェアパッケージは、利用者の各白髪の座標を記録するために使用され、識別ユニットによって白髪が識別された時に、信号送受信ユニットと組み合わせて位置情報を記録してソフトウェアパッケージ内に送信し、リアルタイム白髪長さソフトウェアパッケージは、利用者が白髪を切断した座標と時間を記録するために使用され、白髪除去用刀部材が白髪を切断した時に、信号送受信ユニットは、位置情報を記録してソフトウェアパッケージに送信する。ソフトウェアパッケージは、白髪を切断した座標と時間に基づいて、利用者の白髪分布図と各白髪のリアルタイム長さデータを提供し、これにより、利用者は、提供された白髪図に基づいて、個人用電子機器で白髪の分布およびそのリアルタイム長さを随時閲覧し、必要に応じて白髪を除去することができる。
【0090】
具体的な一例では、毛髪は、1日あたり約0.4mmの速度で成長するため、以下の式に従って利用者の頭部の各白髪の長さ を計算することができ、
【数1】
ここで、
【数2】
は、利用者がソフトウェアパッケージを閲覧した時間であり、
【数3】
は、最後に当該白髪を除去した時間である。
【0091】
1つの可能な実施形態では、当該白髪除去システムは、信号ロケータ520をさらに含み、当該信号ロケータ520は、白髪の切断中に利用者の頭部の動きを随時補正するために使用される。具体的には、当該信号ロケータは、少なくとも3つの信号送受信ポイントを含み、利用者の頭髪の下と顎の上の領域に固定できる。具体的な一例では、当該信号ロケータ520は、複数の信号送受信ポイント522が設けられたメガネまたはメガネフレーム520である。白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネントまたは白髪除去櫛の信号送受信ユニット512と、信号ロケータの信号送受信ポイント522との間の通信は、電磁波または光信号を用いて行われ、電磁波または光の方向、強度および位相に基づいて白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネントまたは白髪除去櫛の信号送受信ポイント512の位置データを測定する。
【0092】
別の可能な実施形態では、当該白髪除去システムは、信号ベース530をさらに含む。当該信号ベース530は、例えば、壁、床または天井などの不動の位置に固定することができる。
【0093】
具体的な一例では、図14に示すように、当該信号ロケータ520は、複数の信号送受信ポイント522が設けられたメガネまたはメガネフレーム520である。当該信号ベース530は、利用者の頭部999を囲んで設けられた鋼性フレーム530であり、複数の信号送受信ポイント532を備える。
【0094】
具体的な一例では、白髪除去櫛510の白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネントまたは白髪除去櫛の信号送受信ユニット512と、信号ロケータ520の信号送受信ポイント522と、信号ベース530の信号送受信ポイント532との間の通信は、電磁波または光信号を用いて行われ、電磁波または光の方向、強度および位相に基づいて白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネントまたは白髪除去櫛の信号送受信ポイント512の位置を測定する。
【0095】
具体的な一例では、3つの異なる方法を用いて白髪除去用刀部材の端部の座標を計算し、頭皮表面の根元座標を取得することができる。
【0096】
一、利用者は信号ロケータ520を着用し、白髪除去用刀部材の端部信号512と信号ロケータ520の信号を比較して、信号ロケータ520に対する根元の座標{X、Y、Z}を得る。頭皮をスキャンして、利用者の根元座標図を生成する。
【0097】
使用する時に、利用者は、根元座標図内の局所的な根元間の相対位置に応じて位置決めし、信号ロケータ520を着用する必要はない。
【0098】
二、利用者は信号ロケータ520を着用し、白髪除去用刀部材の端部信号512と信号ロケータ520の信号を比較して、生え際の根元座標など、頭皮表面の多数の特徴位置を得る。
【0099】
使用する時に、利用者は信号ロケータ520を着用し、前記の特徴位置に応じて信号ロケータ520と根元との間の相対位置を較正し、白髪除去用刀部材の端部信号512と信号ロケータ520の信号を比較することによって、根元座標{X、Y、Z}をリアルタイムで測定する。信号ロケータ520の頭皮に対する相対位置は固定されているため、白髪の切断中に利用者の頭部が動いても、根元の位置決めに影響を与えることはない。
【0100】
三、白髪除去用刀部材の端部信号と信号ベース530の信号を比較して、根元の未補正座標{X、Y、Z}を取得し、未補正座標は、白髪を切断する際の利用者の頭部の動きによって変化する。利用者は、信号ロケータ520を着用し、信号ロケータ520の信号と信号ベース530の信号を比較して、信号ロケータ520の座標のリアルタイム変化値を得る。頭皮と信号ロケータ520に対する信号ベース530の相対位置に基づいて、前記リアルタイム変化値を根元のリアルタイム補正量{ΔX、ΔY、ΔZ}に変換する。これにより、補正された根元座標は、{XR、YR、ZR}={X、Y、Z}+{ΔX、ΔY、ΔZ}となり、同様に、補正座標{XR、YR、ZR}は、白髪を切断する際の利用者の頭部の動きによって変化することはない。
【0101】
本発明の実施例に係る白髪除去用刀部材、白髪除去コンポーネント、白髪除去櫛および白髪除去システムは、従来の白髪除去方法と比較して、白髪の切断時にガスが発生せず、室内の空気を汚染することはない。
【0102】
もちろん、本発明の上記実施例は、本発明を明確に説明するための例に過ぎず、本発明の実施形態を限定するものではなく、当業者であれば、上記の説明に基づいて、異なる形態の変化または変更を行うことができ、ここでは全ての実施形態を網羅することが不可能であり、本発明の技術的解決手段から導かれる全ての明白な変化や変更は、依然として本発明の保護範囲内にある。
図1a
図1b
図1c
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10a
図10b
図10c
図11a
図11b
図11c
図12
図13
図14
【国際調査報告】