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特表2024-529013電子霧化装置及びその発熱アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】電子霧化装置及びその発熱アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20240725BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20240725BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240725BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/42
A24F40/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506850
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 CN2022113417
(87)【国際公開番号】W WO2023025041
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】202110990780.9
(32)【優先日】2021-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】梁 峰
(72)【発明者】
【氏名】郭 聡慧
(72)【発明者】
【氏名】劉 小力
(72)【発明者】
【氏名】黄 祖富
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
電子霧化装置(100)及びその発熱アセンブリ(2)であって、発熱アセンブリ(2)は、固定部材(21)、可動部材(22)及び発熱部材(23)を含み、固定部材(21)は、エアロゾル発生アセンブリ(4)を収容するための取付キャビティ(211)を有し、可動部材(22)は、取付キャビティ(211)に収容され、かつ固定部材(21)に摺動可能に接続される。発熱部材(23)は、取付キャビティ(211)の底壁(213)に分離可能に設置され、磁場で発熱してかつエアロゾル発生アセンブリ(4)を加熱するために用いられる。エアロゾル発生アセンブリ(4)は、スリーブ(211)に挿入され、かつ可動部材(22)を第1位置から第2位置まで駆動させ、発熱部材(23)は、エアロゾル発生アセンブリ(4)に挿入される。可動部材(22)は、第2位置から第1位置までリセットされ、発熱部材(23)は、エアロゾル発生アセンブリ(4)に挿入され、かつ取付キャビティ(211)の底壁(213)から分離され、かつ発熱部材(23)とスリーブ(221)は、間隔を置いて設置され、それにより発熱部材(23)で発生した熱は、より多くエアロゾル発生アセンブリ(4)を加熱するために使用され、発熱部材(23)で発生した熱の損失を減少し、熱利用率を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱アセンブリであって、
磁場で発熱しかつエアロゾル発生アセンブリを加熱する発熱部材と、
前記発熱部材を支持する固定部材と、を含み、
前記発熱部材は、第1位置と第2位置との間で移動するように配置され、前記発熱部材が前記第2位置に位置するとき、前記発熱部材は前記固定部材に接触し、前記発熱部材が前記第1位置に位置するとき、前記発熱部材は、前記エアロゾル発生アセンブリのみに直接接触する、ことを特徴とする発熱アセンブリ。
【請求項2】
前記発熱アセンブリは、さらに、可動部材を含み、前記可動部材は、収容キャビティを有し、前記収容キャビティは、前記エアロゾル発生アセンブリを収容し、前記可動部材と前記固定部材との間は摺動可能に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の発熱アセンブリ。
【請求項3】
前記可動部材は、第1環状側壁及び前記第1環状側壁の一端に設けられる第1底壁を含み、前記第1環状側壁は、取り囲んで前記エアロゾル発生アセンブリを収容する挿入キャビティを形成し、前記第1底壁は、前記第1環状側壁の前記発熱部材に近接する端部に設置され、前記第1底壁には貫通孔が設置されており、前記発熱部材が前記第1位置に位置するとき、前記発熱部材の第1端は前記貫通孔を貫通し、かつ前記発熱部材の第2端は前記第1底壁の前記挿入キャビティから離れた一側に位置している、ことを特徴とする請求項1に記載の発熱アセンブリ。
【請求項4】
前記発熱部材は、差込部及び前記差込部の一端に固定接続された阻止部を含み、前記差込部の前記阻止部から離れた一端は、前記第1端として機能し、前記阻止部の前記差込部から離れた端部は、前記第2端として機能し、前記貫通孔の内径は前記差込部の横断面の寸法よりも大きく、かつ前記阻止部の横断面の寸法よりも小さい、ことを特徴とする請求項3に記載の発熱アセンブリ。
【請求項5】
前記固定部材は、第2環状側壁及び前記第2環状側壁の一端に接続された第2底壁を含み、前記第2環状側壁と前記第2底壁とは取付キャビティを形成し、前記可動部材は前記取付キャビティに収容され、前記第2底壁の前記可動部材に近接する表面には固定部が設置されており、前記発熱部材が前記第2位置に位置するとき、前記固定部は前記発熱部材を固定し、かつ前記発熱部材と前記第2底壁とは相互に垂直である、ことを特徴とする請求項2に記載の発熱アセンブリ。
【請求項6】
前記第2底壁の前記発熱部材に近接する表面には環状突起が設置されており、前記環状突起は、前記固定部とされ、前記環状突起は、前記発熱部材の阻止部を収容する溝を取り囲んで形成し、前記環状突起の高さは、前記阻止部の高さよりも大きい、ことを特徴とする請求項5に記載の発熱アセンブリ。
【請求項7】
前記可動部材と前記固定部材との間には弾性部材が設けられ、前記弾性部材の第1端は前記可動部材に当接し、前記第1端と反対側の第2端は前記固定部材の第2底壁に当接する、ことを特徴とする請求項2に記載の発熱アセンブリ。
【請求項8】
前記可動部材の第1環状側壁の前記挿入キャビティから離れた一側表面には取付溝が設置され、前記取付溝の開口は、前記第2底壁に面しており、かつ前記弾性部材の第1端は前記取付溝の底壁に当接する、ことを特徴とする請求項7に記載の発熱アセンブリ。
【請求項9】
ここで、磁場発生部材と遮蔽層を含み、前記遮蔽層は、前記固定部材に外嵌され、前記磁場発生部材は、前記固定部材と前記遮蔽層との間に設置され、かつ前記遮蔽層は、前記第1位置の高さに設置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の発熱アセンブリ。
【請求項10】
電子霧化装置であって、
取付空間を有するケーシングと、
前記取付空間に収容され、かつ前記ケーシングに固定接続される請求項1に記載の発熱アセンブリと
前記取付空間に収容され、前記発熱アセンブリに電力を供給して前記発熱アセンブリの動作を制御する電源アセンブリとを含む、ことを特徴とする電子霧化装置。
【請求項11】
さらに、エアロゾル発生アセンブリを含み、前記エアロゾル発生アセンブリは、エアロゾル発生部とノズル部を含み、前記ノズル部は中空領域と濾過領域を含み、前記濾過領域は、前記中空領域の一端に設けられ、前記エアロゾル発生部は、前記中空領域の前記濾過領域から離れた一端に設けられ、前記エアロゾル発生部は、前記取付キャビティに収容され、少なくとも前記濾過領域の前記中空領域から離れた端部は、前記ケーシングの外側に露出している、ことを特徴とする請求項10に記載の電子霧化装置。
【請求項12】
前記エアロゾル発生アセンブリの外壁面には第1マーカが設けられており、前記第1マーカは前記ケーシングの外壁面と面一であり、前記エアロゾル発生アセンブリが前記可動部材に当接しかつ前記可動部材が前記第1位置に位置することを示す、ことを特徴とする請求項11に記載の電子霧化装置。
【請求項13】
前記エアロゾル発生アセンブリの外壁面には、さらに第2マーカが設けられ、前記第2マーカは前記ケーシングの外壁面と面一であり、前記可動部材が前記第2位置に位置することを示す、ことを特徴とする請求項12に記載の電子霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は、2021年08月26日に提出された出願番号202110990780.9の中国特許出願に基づいて優先権を主張し、ここで、当該中国特許出願の全ての記載内容が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電子霧化装置の技術分野に属し、特に、電子霧化装置及びその発熱アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、電子霧化装置は、加熱・非燃焼式器具であり、電子霧化装置における発熱アセンブリは、ほとんど、中心加熱及び周囲加熱の方式により霧化対象である基質を加熱する。発熱体の熱伝導係数及び熱拡散係数が小さいため、発熱体で発生した熱は、ほんの一部だけが霧化対象である基質を加熱するために用いられ、それにより、生成するエアロゾルの含有量は少ない。それに対して、大部分の熱は、発熱体に接触する固体部材を介して電子霧化装置の器具全体に伝達され、電子霧化装置における各部材及びハウジングが加熱される。エアロゾルの含有量を増加させるために、発熱体の発熱量を増加させる必要があるが、そうすると、より多くの問題が発生する。例えば、電子霧化装置は、消費電力が大きく、全体およびハウジングの温度が高く、持続作動時間が短く、予熱時間が長いと同時に、電子霧化装置の温度が上昇し、セル、回路基板などの電気部品の信頼性に対して大きなリスクをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が主に解決しようとする課題は、従来技術には、発熱部材で発生した熱が損失しやすく、熱の利用率が低いという従来技術の問題を解決する電子霧化装置及びその発熱アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的問題を解決するために、本発明が採用する第1の技術的解決策は、発熱アセンブリを提供し、エアロゾル発生アセンブリを収容するための取付キャビティを有する固定部材と、取付キャビティに収容され、かつ固定部材に摺動可能に接続される可動部材と、取付キャビティの底壁に分離可能に設置され、磁場で発熱してエアロゾル発生アセンブリを加熱するために用いられる発熱部材とを含む。また、エアロゾル発生アセンブリは、取付キャビティに挿入されて、かつ可動部材を第1位置から第2位置まで駆動させ、発熱部材はエアロゾル発生アセンブリに挿入される。可動部材は第2位置から第1位置にリセットされ、発熱部材はエアロゾル発生アセンブリに挿入されかつ取付キャビティの底壁から分離することを保持し、かつ発熱部材と可動部材とは間隔を置いて設置される。
【0006】
ここで、可動部材は、貫通孔を有し、貫通孔は、発熱部材の第1端の貫通を許容しかつ発熱部材の第2端の貫通を制限する。可動部材が第2位置にあるとき、発熱部材は貫通孔を貫通し、エアロゾル発生アセンブリに挿入され、かつ可動部材と間隔を置いて設置される。
【0007】
ここで、可動部材はスリーブであり、スリーブはエアロゾル発生アセンブリを収容する挿入キャビティを有し、スリーブは、第1環状側壁及び第1環状側壁の一端に接続された第1底壁を有し、第1底壁には貫通孔が設けられている。
【0008】
ここで、スリーブが第1位置にあるとき、発熱部材の第2端と取付キャビティの底壁とは分離可能に接続され、発熱部材の第1端は貫通孔を介して挿入キャビティに挿入される。
【0009】
ここで、第1底壁には、さらに、吸気口が設けられている。
【0010】
ここで、発熱部材は、差込部及び差込部の一端に固定接続された阻止部を含み、差込部の阻止部から離れた一端は第1端として機能し、阻止部の差込部から離れた端部は第2端として機能し、貫通孔の内径は差込部の横断面の寸法よりも大きく、貫通孔の内径は阻止部の横断面の寸法よりも小さい。
【0011】
ここで、固定部材は、第2環状側壁及び第2環状側壁の一端に接続された第2底壁を含み、第2環状側壁と第2底壁とは取付キャビティを形成し、第2底壁の可動部材に近接する一側には固定部が設けられ、固定部は発熱部材を固定するために用いられ、発熱部材は直立状態を保持する。
【0012】
ここで、固定部材及び/又はスリーブは位置制限部を有し、位置制限部はスリーブ位置を第2位置に制限し、かつスリーブと発熱部材の阻止部とは間隔を置いて設置される。
【0013】
ここで、固定部は溝であり、溝は、発熱部材の阻止部を収容して固定するために用いられる。
【0014】
ここで、溝の深さは阻止部の高さよりも高く、それにより溝の側壁は位置制限部として機能する。
【0015】
ここで、溝と発熱部材の第2端は、共にテーパ状構造である。
【0016】
ここで、第2底壁が固定部に対応する部分には、さらに磁気部材が設けられ、発熱部材に磁気的に接続するために用いられる。磁気部材と発熱部材との間の吸引力は、発熱部材とエアロゾル発生アセンブリとの間の摩擦力よりも小さい。
【0017】
ここで、弾性部材を含み、弾性部材は固定部材と可動部材との間に設けられ、弾性部材は、可動部材が第2位置から第1位置にリセットされる際の復元力を提供する。
【0018】
ここで、弾性部材はバネを含み、バネは取付キャビティに設けられ、且つバネの一端はスリーブに当接し、他端は固定部材に当接する。
【0019】
ここで、弾性部材は、第1磁性体と第2磁性体を含み、第1磁性体と第2磁性体は同じ磁気特性を有し、第1磁性体はスリーブに設けられ、第2磁性体は固定部材に設けられる。
【0020】
ここで、磁場発生部材を含み、磁場発生部材は、固定部材の外壁面に外嵌されて、磁場を発生するために用いられる。
【0021】
ここで、磁場発生部材は、コイル及びコイルの固定部材から離れた一側に外嵌される遮蔽層を含む。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明が採用する第2の技術的解決策は、電子霧化装置を提供し、当該電子霧化装置は、取付空間を有するケーシングと、取付空間に収容され、かつケーシングに固定接続される発熱アセンブリと、上記の発熱アセンブリと、取付空間に収容され、発熱アセンブリに電力を供給しかつ発熱アセンブリの動作を制御する電源アセンブリとを含む。
【0023】
ここで、エアロゾル発生アセンブリを含み、エアロゾル発生アセンブリはエアロゾル発生部とノズル部を含み、ノズル部は中空領域と濾過領域を含み、濾過領域は、中空領域の一端に設けられ、エアロゾル発生部は中空領域の濾過領域から離れた一端に設けられ、エアロゾル発生部は取付キャビティに収容され、少なくとも濾過領域の中空領域から離れた端部はケーシングの外側に露出している。
【0024】
ここで、エアロゾル発生アセンブリの外壁面には第1マーカが設けられ、第1マーカはケーシングの外壁面と面一であり、エアロゾル発生アセンブリが可動部材に当接しかつ可動部材が第1位置に位置することを示す。
【0025】
ここで、エアロゾル発生アセンブリの外壁面には、さらに第2マーカが設けられ、第2マーカはケーシングの外壁面と面一であり、可動部材が第2位置に位置することを示す。
【発明の効果】
【0026】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。従来技術と異なり、電子霧化装置及びその発熱アセンブリを提供し、当該発熱アセンブリは、固定部材、可動部材及び発熱部材を含み、固定部材は、取付キャビティを有し、エアロゾル発生アセンブリを収容するために用いられる。可動部材は、取付キャビティに収容され、かつ固定部材に摺動可能に接続される。発熱部材は、取付キャビティの底壁に分離可能に設置され、磁場で発熱しかつエアロゾル発生アセンブリを加熱するために用いられる。本発明におけるエアロゾル発生アセンブリは、スリーブに挿入され、かつ可動部材を第1位置から第2位置まで駆動させ、発熱部材は、エアロゾル発生アセンブリに挿入される。可動部材は、第2位置から第1位置までリセットされ、発熱部材は、エアロゾル発生アセンブリに挿入され、かつ取付キャビティの底壁から分離され、かつ発熱部材とスリーブとは間隔を置いて設置され、それにより、発熱部材で発生した熱は、より多くエアロゾル発生アセンブリを加熱するために用いられ、発熱部材で発生した熱の損失を減少し、熱の利用率を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、本発明に係る電子霧化装置の模式図である。
図2図2は、本発明に係る電子霧化装置の具体的な一実施例の内部構成模式図である。
図3図3は、本発明に係る電子霧化装置における発熱アセンブリの具体的な一実施例の構成模式図である。
図4図4は、本発明に係る発熱アセンブリにおける固定部材の具体的な一実施例の構成模式図である。
図5図5は、本発明に係る発熱アセンブリにおけるスリーブの具体的な一実施例の構成模式図である。
図6図6は、本発明に係る発熱アセンブリにおける発熱部材の具体的な一実施例の構成模式図である。
図7図7は、本発明に係る発熱アセンブリにおける弾性部材の具体的な一実施例の構成模式図である。
図8図8は、本発明に係る電子霧化装置が第1状態にある構成模式図である。
図9図9は、本発明に係る電子霧化装置が第2状態にある構成模式図である。
図10図10は、本発明に係る電子霧化装置が第3状態にある構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例の技術的解決策を詳しく説明する。
【0029】
以下の説明では、特定のシステム構造、インターフェース、および技術などの詳細は、限定するためのものではなく、本発明を完全に理解するために説明するものである。
【0030】
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は、本発明の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創意工夫をしない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0031】
本発明における「第1」、「第2」および「第3」という用語は、説明の目的でのみ使用されており、相対的な重要性を示したり暗示したり、示された技術的特徴の量を暗黙的に示すものとして理解することはできない。したがって、「第1」、「第2」、および「第3」として限定される特徴は、これらの特徴の少なくとも1つを明示的または暗黙的に含むことができる。本発明の説明では、「複数」とは、明確かつ具体的に限定されない限り、2つ、3つなどの少なくとも2つを意味する。本出願の実施例におけるすべての方向表示(例えば、上、下、左、右、前、後など)は、ある特定の姿勢(図示される)における各部材間の相対的な位置関係、移動状況などを説明するためにのみ使用され、当該特定の姿勢が変化すると、それに応じて方向表示も変化する。また、用語「含む」および「有する」およびそれらの任意変形は、非排他的な包含を包含することを意図している。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、例示されたステップまたはユニットに限定されず、任意選択で、例示されてないステップまたはユニットも含み、或いは、任意選択で、そのようなプロセス、方法、製品、またはデバイスに固有の他のステップまたはユニットも含む。
【0032】
本明細書における「実施例」は、実施例を組み合わせて説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。明細書の様々な場所に現れる当該語句は、必ずしもすべてが同じ実施例を指すわけではなく、他の実施例と相互に排他的である独立の実施例または置換の実施例でもない。当業者は、本明細書に記載される実施例が他の実施例と組み合わせられ得ることを明示的にも暗黙的にも理解できる。
【0033】
図1及び図2を参照されたい。図1は、本発明に係る電子霧化装置の模式図である。図2は、本発明に係る電子霧化装置の具体的な一実施例の内部構成模式図である。本実施例は、電子霧化装置100を提供し、当該電子霧化装置100は、加熱・非燃焼式でエアロゾルを発生するために用いられる。電子霧化装置100は、異なる分野、例えば、医療、美容、娯楽などに用いられる。
【0034】
電子霧化装置100は、ケーシング1、発熱アセンブリ2、電源アセンブリ3及びエアロゾル発生アセンブリ4を含む。ケーシング1は、発熱アセンブリ2、電源アセンブリ3及びエアロゾル発生アセンブリ4を取り付け、又は収容するために用いられる。電源アセンブリ3は、バッテリ31、エアー流量センサー(図示せず)及びコントローラ32等を含む。電源アセンブリ3は、エアロゾル発生アセンブリ4を加熱して霧化してユーザが吸入されるエアロゾルを形成するように、発熱アセンブリ2に電力を供給し、かつ発熱アセンブリ2の動作を制御する。エアー流量センサーは、電子霧化装置100中のエアー流量の変化を検出するために用いられ、コントローラ32は、エアー流量センサーが検出したエアー流量の変化に基づいてバッテリ31を起動して発熱アセンブリ2に電力を供給する。別の好ましい一実施例では、エアー流量センサーを設置しなくてもよく、コントローラ32は、ユーザが入力した制御信号に基づいてバッテリ31を起動して発熱アセンブリ2に電力を供給する。エアロゾル発生アセンブリ4は、エアロゾル発生部42とノズル部41を含み、エアロゾル発生部42は、エアロゾル発生基質、例えば、薬の葉、植物草の葉等の固体基質を含むことができる。当然のことながら、当該電子霧化装置100は、さらに、既存の電子霧化装置100中の他の部材、例えば、シール部材、表示灯、ブラケット等をさらに含む。これらの部材の具体的な構成及び機能は、既存の技術と同一又は類似であり、具体的には、既存の技術を参照することができ、ここでは重複して説明することはしない。本発明の電子霧化装置100は、エアロゾル発生アセンブリ4を含まない他の部材を指してもよいと理解できる。
【0035】
ケーシング1は、取付空間11を有し、かつケーシング1には開口(図示せず)が設けられて、取付空間11とケーシング1の外部とを開口を介して連通させる。発熱アセンブリ2は、取付空間11に収容され、かつ発熱アセンブリ2の取付位置はケーシング1における開口に対応して設置され、それにより発熱アセンブリ2は、開口を介して露出し或いは外界に連通する。発熱アセンブリ2はケーシング1に固定接続され、或いは取り外し可能に接続される。発熱アセンブリ2と電源アセンブリ3は、取付空間11に収容され、電源アセンブリ3は、発熱アセンブリ2に電力を供給してかつ発熱アセンブリ2の動作を制御する。エアロゾル発生アセンブリ4はケーシング1における開口を介して内部に挿入され、それにより、発熱アセンブリ2はエアロゾル発生アセンブリ4を加熱してエアロゾルを生成する。ケーシング1の形状、サイズは、限定されず、必要に応じて選択できる。ケーシング1が磁場の環境に渦電流を形成して熱を発生することを回避するために、ケーシング1の材料は、非金属材料である。一実施例では、ケーシング1は、長方形のプラスチックシェルであり、ケーシング1の頂壁の中央位置には開口があり、発熱アセンブリ2は、ケーシング1の頂壁の内壁面に固定接続され、かつケーシング1の側壁と間隔を置いて設置される。即ち、発熱アセンブリ2はケーシング1の頂壁を介して取付空間11内に吊り下げられている。
【0036】
図3図7を参照されたい。図3は、本発明に係る電子霧化装置における発熱アセンブリの具体的な一実施例の構成模式図である。図4は、本発明に係る発熱アセンブリにおける固定部材の具体的な一実施例の構成模式図である。図5は、本発明に係る発熱アセンブリにおけるスリーブの具体的な一実施例の構成模式図である。図6は、本発明に係る発熱アセンブリにおける発熱部材の具体的な一実施例の構成模式図である。図7は、本発明に係る発熱アセンブリにおける弾性部材の具体的な一実施例の構成模式図である。
【0037】
発熱アセンブリ2は、固定部材21、可動部材22、発熱部材23、電磁発生部材24及び弾性部材25を含む。
【0038】
具体的には、図4に示すように、固定部材21は、樽形の構造であり、固定部材21は、取付キャビティ211を有し、固定部材21には窓215が設けられ、取付キャビティ211は、エアロゾル発生アセンブリ4が取付キャビティ211に挿入しやすくするため、窓215を介して固定部材21の外部に連通している。また、固定部材21のケーシング1の頂壁に固定接続される端部には窓215が設けられ、かつ窓215はケーシング1における開口に対応して設置され、且つ連通する。
【0039】
一実施例では、固定部材21は、具体的には、第2環状側壁212及び第2環状側壁212の一端に接続された第2底壁213を有する。第2環状側壁212と第2底壁213は取り囲んで取付キャビティ211を形成する。固定部材21は、さらに、第2環状側壁212の他端に接続された第2頂壁を含むことができ、かつ第2頂壁には窓215が開設されている。なお、固定部材21は、第2頂壁を含まなくてもよく、第2環状側壁212の他端は開放口であり、直接窓215を形成する。可動部材22を取付キャビティ211に取り付けやすくするために、第2頂壁は第2環状側壁212に取り外し可能に接続できる。或いは、可動部材22を取付キャビティ211に取り付けやすくするために、第2底壁213は第2環状側壁212に取り外し可能に接続される。第2底壁213は、吸気口が設けられてもよい。固定部材21の形状、サイズは、限定されず、必要に応じて選択できる。固定部材21が磁場の環境に渦電流を形成して熱を発生することを回避するために、固定部材21の材料は非金属材料、例えば、プラスチックである。一実施例では、固定部材21は、円柱形のプラスチックバケツである。第2底壁213の第2環状側壁212に近接する表面には固定部214が設けられ、固定部214は、発熱部材23を固定するために用いられ、それにより発熱部材23が直立状態を保持する。固定部214は、溝又はバンプであってもよく、また、溝は、発熱部材23の一端を受け入れてかつ相互に係合し、バンプは、発熱部材23の一端の溝に挿入されてかつ相互に係合する。
【0040】
発熱部材23は、差込部231と阻止部232を含み、阻止部232は差込部231の一端に固定接続される。差込部231の阻止部232から離れた一端は、発熱部材23の第1端233として機能する。阻止部232の差込部231から離れた端部は、発熱部材23の第2端234として機能し、或いは阻止部232は、直接発熱部材23の第2端234として機能する。発熱部材23の第1端233は、先端であり、差込部231をエアロゾル発生アセンブリ4に挿入しやすくする。また、発熱部材23の第2端234は、取付キャビティ211の第2底壁213に分離可能に設置され、発熱部材23の第1端233はエアロゾル発生アセンブリ4内に挿入するために用いられる。発熱部材23は、磁場で発熱しかつエアロゾル発生アセンブリ4を加熱してユーザが吸入されるエアロゾルを生成するために用いられる。また、差込部231の横断面の寸法は、阻止部232の横断面の寸法よりも小さい。発熱部材23の材料は金属材料である。例えば、発熱部材23の材料は、銅、アルミニウム又は合金であってもよい。発熱部材23は、金属柱であってもよく、金属シートであってもよい。具体的には、発熱部材23は、T字状構造、L字状構造であってもよく、テーパ状構造であってよく、その第2端234に阻止部232を形成すればよい。一実施例では、発熱部材23は、帯状の金属シートであり、帯状の金属シートの一端は、逆三角形の先端を形成し、他端の側辺はフランジを有するためにより阻止部232を形成する。
【0041】
一実施例では、第2底壁213の内表面は、収容溝2142を有し、収容溝2142は、上記固定部214として機能する。収容溝2142は、発熱部材23の阻止部232を収容して固定するために用いられる。収容溝2142は、第2底壁213の内表面に凹みを設置することにより形成してもよく、第2底壁213の内表面に収容溝2142を設置することにより形成してもよい。他の好ましい実施例では、第2底壁213の第2環状側壁212に近接する表面には環状突起2141があり、環状突起2141は取り囲んで収容溝2142を形成し、収容溝2142は、上記の固定部214として機能し、収容溝2142は、発熱部材23の阻止部232を収容して固定するために用いられる。また、溝/収容溝2142の形状及びサイズは、阻止部232の形状及びサイズに合わせて、阻止部232を収容して固定しやすくし、それにより発熱部材23の差込部231が直立状態になるように保持し、差込部231をエアロゾル発生アセンブリ4内に挿入しやすくする。一実施例では、具体的には、図6に示すように、発熱部材23の阻止部232が差込部231から離れた表面には位置決め溝2144が設けられ、第2底壁213が第2環状側壁212に接続される表面には位置決め柱2143があり、位置決め柱2143は固定部214として機能する。また、位置決め柱2143の形状は位置決め溝2144の形状に合わせ、発熱部材23が第2底壁213に接触する場合に、位置決め柱2143は位置決め溝2144に差し込んで、発熱部材23と第2底壁213とが分離可能に接続されることを実現し、それにより差込部231を直立状態に保つことができる。
【0042】
一実施例では、発熱部材23の阻止部232又は発熱部材23全体は、鉄材料を採用し、或いは発熱部材23の阻止部232の一端には磁気材料が設けられている。これに対応して、第2底壁213が固定部214に対応する部分には、さらに、磁気部材216が設けられ、磁気部材216は、発熱部材23に磁気的に接続するために用いられ、それにより発熱部材23と取付キャビティ211の底壁とは磁気作用により接続されやすくする。磁気部材216と発熱部材23との間の吸引力は、差込部231がエアロゾル発生アセンブリ4に挿入された後、エアロゾル発生アセンブリ4との間の摩擦力よりも小さく、それによりエアロゾル発生アセンブリ4が摩擦力によって発熱部材23と第2底壁213とを分離させる。また、磁気部材216は、第2底壁213の内表面、例えば、収容溝2142の底面に設けられてもよく、第2底壁213の外表面に設けられてもよく、或いは第2底壁213の外表面の溝内に設けられてもよい。磁気部材216は、第2底壁213内に嵌めこむことができ、磁気吸引力により発熱部材23を固定する。磁気部材216は磁石であってもよい。別の実施例では、発熱部材23の阻止部232の一端には磁石が設けられ、磁気部材216は、鉄であってもよい。
【0043】
具体的には、図5に示すように、可動部材22は、取付キャビティ211に収容され、かつ可動部材22は固定部材21に摺動可能に接続される。具体的には、可動部材22は、エアロゾル発生アセンブリ4が取付キャビティ211に挿入し又は取付キャビティ211から引き抜く方向に沿って摺動することができる。可動部材22は、貫通孔225を有し、貫通孔225は、発熱部材23の第1端233を貫通させてエアロゾル発生アセンブリ4に挿入させるために用いられる。好ましくは、貫通孔225は、発熱部材23の第1端233の貫通を許容し、かつ発熱部材23の第2端234の貫通を制限し、それにより、エアロゾル発生アセンブリ4を引き抜く過程で、エアロゾル発生アセンブリ4と発熱部材23とを分離させる。貫通孔225がエアロゾル発生アセンブリ4と発熱部材23とを分離させることができないと、毎回、エアロゾル発生アセンブリ4を交換する場合に、発熱部材23が取り外されてしまい、手動でそれを戻してかつ第2底壁213に取り付ける必要があり、使用が不便になる。具体的には、貫通孔225の内径は、差込部231の横断面の寸法よりも大きく、かつ貫通孔225の内径は、阻止部232の横断面の寸法よりも小さい。貫通孔225の内径が差込部231の横断面の寸法よりも大きく、それにより、発熱部材23がエアロゾル発生アセンブリ4に挿入された後、発熱部材23と貫通孔225の内表面とは間隔を置いて設置され、発熱部材23で発生した熱が可動部材22に直接伝達することを回避し、それにより発熱部材23で発生した熱がエアロゾル発生アセンブリ4を加熱するために可能な限り用いられる。可動部材22が磁場の環境に渦電流を形成して熱を発生することを回避するために、可動部材22の材料は、非金属材料、例えば、プラスチックである。
【0044】
固定部材21及び/又は可動部材22は、位置制限部(図示せず)を有し、位置制限部は、可動部材22が第1位置と第2位置との間に摺動することを制限するために用いられる。また、第2位置は、第1位置と取付キャビティ211の第2底壁213との間に位置している。一実施例では、可動部材22が第1位置にあり、発熱部材23が第2位置にあるとき、発熱部材23の一部が貫通孔225に挿入される。可動部材22が第2位置にあり、かつ発熱部材23が第2位置にあるとき、可動部材22の端面と発熱部材23の阻止部232とは間隔を置いて設置され、発熱部材23で発生した熱が可動部材22に伝達することを回避し、それにより熱の損失を有効的に回避する。可動部材22が第1位置にあるとき、発熱部材23の一部は、貫通孔225に挿入され、それにより、エアロゾル発生アセンブリ4が取付キャビティ211に挿入されかつ可動部材22に当接する過程では、発熱部材23の一部がエアロゾル発生アセンブリ4に既に挿入され、エアロゾル発生アセンブリ4により発熱部材23を固定して位置制限し、エアロゾル発生アセンブリ4が可動部材22を第1位置から第2位置まで押し付ける過程で、発熱部材23がずれることを防止することができる。可動部材22が第2位置にあるとき、可動部材22の端面と発熱部材23の阻止部232とは間隔を置いて設置されるので、可動部材22が第2位置から第1位置にリセットされた後に、発熱部材23が第2底壁213と分離し且つエアロゾル発生アセンブリ4内に挿入されることを保持し、かつ発熱部材23の阻止部232が可動部材22と間隔を置いて設置されることを保持すると確保でき、それにより、発熱部材23で発生した熱が可動部材22に直接伝達することを回避し、それにより発熱部材23で発生した熱がエアロゾル発生アセンブリ4を加熱するために可能な限り用いられる。本発明では、可動部材22が発熱部材23を第2位置から第1位置にリセットされた後に、発熱部材23は、他の固体素子に接触するのではなく、エアロゾル発生アセンブリ4のみに接触し、発熱部材23のエアロゾル発生アセンブリ4に対する加熱効率を向上することができる。
【0045】
一実施例では、取付キャビティ211の側壁にはバンプが設けられ、バンプと取付キャビティ211の底壁との間の距離は、発熱部材23の阻止部232の高さよりも高く、かつ発熱部材23全体の高さよりも低く、バンプと発熱部材23とは間隔を置いて設置され、バンプは、位置制限部として機能し、可動部材22を第2位置に制限する。一実施例では、取付キャビティ211の底壁にはバンプが設けられ、バンプの高さは、発熱部材23の阻止部232の高さよりも高くかつ発熱部材23全体の高さよりも低く、バンプと発熱部材23とは間隔を置いて設置され、バンプは、位置制限部として機能し可動部材22を第2位置に制限する。一実施例では、第2底壁213における収容溝2142の深さは、発熱部材23の阻止部232の高さよりも高くかつ発熱部材23全体の高さよりも低く、収容溝2142の側壁は、位置制限部として機能し可動部材22を第2位置に制限する。一実施例では、可動部材22と取付キャビティ211の第2底壁213とが相対する表面にはバンプが設けられ、バンプの高さは、発熱部材23の阻止部232の高さよりも高くかつ発熱部材23全体の高さよりも低く、かつバンプと発熱部材23とはずれて設置され、バンプは位置制限部として機能し、可動部材22を第2位置に制限する。一実施例では、可動部材22と取付キャビティ211の第2底壁213とが相対する表面には第1バンプが設けられ、取付キャビティ211の底壁には第2バンプが設けられ、第1バンプが可動部材22に設けられた位置と第2バンプが取付キャビティ211の底壁に設けられた位置とは対応し、第1バンプと第2バンプの合計高さは発熱部材23の阻止部232の高さよりも高くかつ発熱部材23全体の高さよりも低く、第1バンプ及び第2バンプは、共に発熱部材23と間隔を置いて設置され、第1バンプと第2バンプは位置制限部として機能し、可動部材22を第2位置に制限する。
【0046】
可動部材22の形状は、限定されず、必要に応じて選択することができ、例えば、可動部材22は、板状又は管状であってもよい。具体的な一実施例では、可動部材22は、スリーブ221であり、スリーブ221は、エアロゾル発生アセンブリ4を収容するための挿入キャビティ222を有する。スリーブ221の一端は、挿入口229を有し、エアロゾル発生アセンブリ4は、挿入口229を介して挿入キャビティ222に挿入される。スリーブ221の挿入口229と固定部材21の窓215とは対応し、かつスリーブ221が第1位置にあるとき、スリーブ221の挿入口229が設けられた端部と取付キャビティ211の頂壁の内表面とは当接する。具体的には、挿入口229の中軸線は、固定部材21の窓215の中軸線及びケーシング1における開口の中軸線と一致する。具体的には、スリーブ221は、第1環状側壁223及び第1環状側壁223の一端に接続された第1底壁224を含み、第1底壁224には貫通孔225が設けられ、貫通孔225と挿入口229とは反対側に設置される。また、貫通孔225は、第1底壁224の中心位置に設けられている。第1底壁224には、さらに、吸気口226が設けられ、吸気口226は、外界の大気を挿入キャビティ222まで運び、それにより気流が発熱部材23と共にエアロゾル発生アセンブリ4を加熱してエアロゾルを生成しかつそれをユーザの口に運ぶ。具体的には、スリーブ221は、円柱形のプラスチック管であり、貫通孔225は、第1底壁224の中心位置に設けられ、複数の吸気口226は、貫通孔225周りを取り囲んで設置される。
【0047】
具体的な別の一実施例では、可動部材22は、摺動板であってもよい。エアロゾル発生アセンブリ4は、取付キャビティ211に挿入され、かつ挿入端は摺動板に当接し、摺動板には貫通孔225と吸気口226がある。具体的には、貫通孔225及び吸気口226と、スリーブ221の貫通孔225及び吸気口226とは、構成、位置及び機能が同じであるため、ここでは重複して説明することをしない。
【0048】
弾性部材25は、固定部材21と可動部材22との間に設けられ、弾性部材25は、可動部材22を取付キャビティ211の第2位置から第1位置までリセットする復元力を提供するために用いられる。さらに、弾性部材25は、可動部材22を第1位置に保持させ、弾性部材25のがたつきを防止することもできる。本実施例では、弾性部材25は、バネ251である。バネ251は、固定部材21の取付キャビティ211に設けられ、バネ251の一端が可動部材22に当接し、他端が取付キャビティ211の第2底壁213に当接する。可動部材22は、バネ251により取付キャビティ211内を摺動して、可動部材22が固定部材21に摺動可能に接続されることを実現する。具体的な一実施例では、第1環状側壁223の第1底壁224に近接する外表面には環状バンプ228が設けられ、環状バンプ228の第2底壁213に近接する表面には取付溝227が形成されており、バネ251の取付キャビティ211の第2底壁213から離れた端部は第1環状側壁223に外嵌されかつ取付溝227に収容され、バネ251が圧縮される過程で変位が発生することを回避する。別の好ましい実施例では、取付キャビティ211の内側壁には環状溝が設けられ、スリーブ221の外側壁には凸状リングが設けられ、凸状リングは環状溝に収容され、バネ251は、一端が、凸状リングの第1底壁224に近接する表面に当接し、他端が、環状溝の第2底壁213に近接する表面に当接し、スリーブ221は、バネ251によりエアロゾル発生アセンブリ4が挿入され、或いは引き抜かれる方向に沿って取付キャビティ211内を摺動し、スリーブ221と固定部材21との相対摺動を実現する。
【0049】
バネ251自身は、磁場発生部材24が発生した磁場の影響を受けて自己発熱を起こし、バネ251の弾性及び使用寿命に影響を与えることを避けるために、バネ251の材料は非金属材料、例えば、ゴムである。バネ251が最大限度に圧縮される場合の高さにより、可動部材22と取付キャビティ211の底壁との間の距離に影響を与えることを避けるために、バネ251は、ラッパ状の構造であってもよく、それと同時に圧縮時のバネ251自身の接触や衝突を避けることもできる。バネ251が柱状の構造である場合、バネ251が最大限度に圧縮される場合の高さは、阻止部232の高さよりも高くなり得、この場合、柱状の構造のバネ251は、位置制限部として機能し、可動部材22を第2位置に制限することが理解できる。
【0050】
その他の好ましい実施例では、具体的には、図7に示すように、弾性部材25は、同じ磁気特性を有する第1磁性体252と第2磁性体253を含む。第1磁性体252は、スリーブ221の底面に設置され、第2磁性体253は、取付キャビティ211の底壁に設置され、かつ第2磁性体253は、取付キャビティ211の底壁に設置された固定部214と間隔を置いて設置される。第1磁性体252及び第2磁性体253とは同じ磁気特性を有するので、スリーブ221が取付キャビティ211の底壁に近接する方向に摺動する場合に、スリーブ221の第1磁性体252と固定部材21の第2磁性体253との間の反発力は増大し、第1磁性体252と第2磁性体253との反発力により復元力が発生し、復元力によってスリーブ221を取付キャビティ211の第2位置から第1位置まで戻す。
【0051】
磁場発生部材24は、固定部材21の外壁面に外嵌され、かつ電源アセンブリ3に電気接続される。磁場発生部材24が通電された後に磁場を発生して、発熱部材23を発熱させることができる。磁場発生部材24は、コイル241及びコイル241の固定部材21から離れた一側に外嵌される遮蔽層242を含む。具体的には、コイル241は、固定部材21の中間位置に外嵌され、可動部材22が第1位置にあり、かつエアロゾル発生アセンブリ4が可動部材22に当接しているとき、エアロゾル発生アセンブリ4のエアロゾル発生部42はコイル241内に位置し、発熱部材23の差込部231はエアロゾル発生部42内に挿入されて、コイル241内にも位置する。
【0052】
エアロゾル発生アセンブリ4は、エアロゾル発生部42とノズル部41を含む。ノズル部41は、中空領域412と濾過領域411を含み、濾過領域411は、中空領域412の一端に設けられ、エアロゾル発生部42は、中空領域412の濾過領域411から離れた一端に設けられ、エアロゾル発生部42は、取付キャビティ211に収容され、少なくとも濾過領域411の中空領域412から離れた端部はケーシング1の外側に露出し、ユーザはノズル部41に容易に接触することができる。エアロゾル発生部42が過熱されて霧化して発生したエアロゾルは、気流と共に中空領域412の排気通路まで運ばれ、さらに濾過領域411を介して濾過された後にユーザの口まで運ばれる。具体的な一実施例では、エアロゾル発生アセンブリ4は、収容管を含み、収容管内の一端には濾過材料が設置されて濾過領域411を形成し、他端にはエアロゾル発生基質が設置されてエアロゾル発生部42を形成し、中間領域には中空領域412が形成されている。一実施例では、エアロゾル発生アセンブリ4の外壁面には、第1マーカ43と第2マーカ44とが間隔を置いて設置され、また、第2マーカ44は、濾過領域411に近接して設置され、第1マーカ43は第2マーカ44の濾過領域411から離れた一側に設置される。第1マーカ43がケーシング1の開口と面一になると、エアロゾル発生アセンブリ4が可動部材22に当接しかつ可動部材22が第1位置にあることを示す。第2マーカ44がケーシング1の開口と面一になると、可動部材22が第2位置にあることを示す。また、第1マーカ43と第2マーカ44は、共に標記線である。第1マーカ43/第2マーカ44がケーシング1の開口と面一になると、第1マーカ43/第2マーカ44もケーシング1の外壁面と面一になる。取付キャビティ211又は挿入キャビティ222の端口がケーシング1の開口と面一になると、第1マーカ43又は第2マーカ44が取付キャビティ211又は挿入キャビティ222の端口と面一であることを観察することによっても判断することができる。
【0053】
図8図10を参照されたい。図8は、本発明に係る電子霧化装置が第1状態にある構成模式図である。図9は、本発明に係る電子霧化装置が第2状態にある構成模式図である。図10は、本発明に係る電子霧化装置が第3状態にある構成模式図である。
【0054】
具体的な一応用では、図8に示すように、エアロゾル発生アセンブリ4を挿入しないとき、スリーブ221は取付キャビティ211の第1位置にあり、発熱部材23は第2位置にあり、バネ251は第1圧縮状態にある。電子霧化装置100を使用する必要がある場合、エアロゾル発生部42のノズル部41から離れた端部が挿入キャビティ222の底壁に当接するまで、エアロゾル発生アセンブリ4内のエアロゾル発生部42をスリーブ221に面して挿入口229を貫通して挿入キャビティ222に進入させる必要がある。このとき、エアロゾル発生アセンブリ4における第1マーカ43はケーシング1の開口と面一であり、スリーブ221は、依然として取付キャビティ211の第1位置にあり、発熱部材23は、依然として第2位置にあり、貫通孔225を貫通した一部の差込部231はエアロゾル発生部42に挿入され、発熱部材23の第2端234は取付キャビティ211の底壁に設置された固定部214に固定接続され、発熱部材23の差込部231は貫通孔225の内壁面と間隔を置いて設置される。
【0055】
エアロゾル発生アセンブリ4に継続して力を加え、スリーブ221を取付キャビティ211の第1位置から取付キャビティ211の第2位置まで摺動し、エアロゾル発生アセンブリ4は取付キャビティ211にさらに挿入され、エアロゾル発生アセンブリ4によりスリーブ221を取付キャビティ211の底壁に近接する方向に摺動し、バネ251は第2圧縮状態まで圧縮されると共に、発熱部材23の差込部231は、エアロゾル発生部42にさらに挿入される。このとき、エアロゾル発生アセンブリ4の外壁面における第2マーカ44がケーシング1の開口と面一になると、スリーブ221の底面が取付キャビティ211の底壁に設けられた収容溝2142の側壁端面にちょうど当接することを示し、図9に示すように、スリーブ221は取付キャビティ211の第2位置にある。スリーブ221が取付キャビティ211の第2位置にあると、発熱部材23は、依然として第2位置にあり、かつ差込部231はエアロゾル発生部42に挿入され、差込部231のエアロゾル発生部42に挿入される長さは、エアロゾル発生部42の高さと等しく、スリーブ221は阻止部232の差込部231に近接する端面と間隔を置いて設置され、バネ251は依然として圧縮状態にある。
【0056】
エアロゾル発生アセンブリ4への力の印加を停止すると、第2圧縮状態にあるバネ251は、復元力を発生し、復元力によってスリーブ221を取付キャビティ211の第2底壁213から離れた方向に摺動するように押し付け、スリーブ221を取付キャビティ211の第2位置から取付キャビティ211の第1位置まで摺動して戻し、それと同時に、スリーブ221及びエアロゾル発生部42は、発熱部材23を第2位置から第1位置まで摺動する。具体的には、スリーブ221は、エアロゾル発生アセンブリ4を取付キャビティ211の底壁から離れた方向に摺動し、エアロゾル発生部42に挿入された発熱部材23もエアロゾル発生アセンブリ4に追従して取付キャビティ211の底部の第2底壁213から離れた方向に移動され、それにより発熱部材23の阻止部232と固定部214とを分離させる。エアロゾル発生アセンブリ4の外壁面における第1マーカ43が再びケーシング1の開口と面一になる場合に、スリーブ221が取付キャビティ211の頂壁に当接し、即ち第1位置にリセットされ、かつバネ251が第1圧縮状態に戻っていることを示し、この場合に、図10に示すように、発熱部材23は、差込部231を介してエアロゾル発生部42のみに接触している。発熱部材23は、固定部材21及びスリーブ221とは接触していない。発熱部材23のみはエアロゾル発生部42に接触し、発熱部材23は吊り下げられた状態になり、発熱部材23で発生した熱は、全部、エアロゾル発生部42に運ばれ、熱の損失を回避する。
【0057】
電源アセンブリ3、コイル241に電力を供給してコイル241に磁場を発生させ、発熱部材23は、磁場に渦電流を発生させて発熱し、それによりエアロゾル発生部42を加熱し、エアロゾル発生部42にエアロゾルを生成させ、外界の大気は、吸気口226を介して挿入キャビティ222に進入し、生成するエアロゾルは、気流と共に中空領域412に運ばれ、さらに濾過領域411を介してユーザの口に運ばれる。
【0058】
エアロゾル発生アセンブリ4を交換する必要がある場合、引張力を加えて、エアロゾル発生アセンブリ4を取付キャビティ211の底壁から離れた方向に移動させ、エアロゾル発生アセンブリ4は、阻止部232とスリーブ221の底面とが当接するまで、発熱部材23を取付キャビティ211の底壁から離れた方向に摺動する。続いて引張力を加え、発熱部材23とエアロゾル発生アセンブリ4とを分離させ、発熱部材23は、重力の作用により、取付キャビティ211の底壁に近接する方向に落下し、貫通孔225の制限及び/又は磁気部材216の吸引作用により、発熱部材23の阻止部232が取付キャビティ211の底壁に設けられた固定部214内に落ち込み、かつ磁気部材216の作用により、発熱部材23の差込部231は直立状態を保つことができる。
【0059】
本実施例に係る電子霧化装置では、発熱アセンブリは、固定部材、可動部材及び発熱部材を含み、固定部材は、取付キャビティを有し、エアロゾル発生アセンブリを収容するために用いられる。可動部材は、取付キャビティに収容され、かつ固定部材に摺動可能に接続される。発熱部材は、取付キャビティの底壁に分離可能に設置され、磁場で発熱してエアロゾル発生アセンブリを加熱するために用いられる。本発明におけるエアロゾル発生アセンブリは、スリーブに挿入され、かつ可動部材を第1位置から第2位置まで駆動させ、発熱部材は、エアロゾル発生アセンブリに挿入される。可動部材は、第2位置から第1位置までリセットされ、発熱部材は、エアロゾル発生アセンブリに挿入され、かつ取付キャビティの底壁から分離され、かつ発熱部材とスリーブとは間隔を置いて設置され、それにより、発熱部材で発生した熱は、より多くエアロゾル発生アセンブリを加熱するために用いられ、発熱部材で発生した熱の損失を減少し、熱の利用率を向上する。
【0060】
上記は本発明の実施形態に過ぎず、本発明の特許保護の範囲を限定するものではなく、本発明の明細書及び図面の内容を利用して行った同等の構造または同等のプロセスの変形、または他の技術分野に直接的または間接的に適用されたものは、いずれも同様に本発明の特許保護の範囲に含まれる。
図1
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【国際調査報告】