特表 2024-529030 マルチキャストおよびブロードキャストサービスのアクティブ化および送信の管理

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-08-01

(54)【発明の名称】マルチキャストおよびブロードキャストサービスのアクティブ化および送信の管理

(51)【国際特許分類】

   H04W 4/06 20090101AFI20240725BHJP

   H04W 72/23 20230101ALI20240725BHJP

【ＦＩ】

H04W4/06

H04W72/23

【審査請求】有

【予備審査請求】有

(21)【出願番号】P 2024506979

(86)(22)【出願日】2022-08-05

(85)【翻訳文提出日】2024-04-04

(86)【国際出願番号】 US2022039516

(87)【国際公開番号】W WO2023014937

(87)【国際公開日】2023-02-09

(31)【優先権主張番号】63/203,976

(32)【優先日】2021-08-05

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】502208397

【氏名又は名称】グーグル エルエルシー

【氏名又は名称原語表記】Ｇｏｏｇｌｅ ＬＬＣ

【住所又は居所原語表記】１６００ Ａｍｐｈｉｔｈｅａｔｒｅ Ｐａｒｋｗａｙ ９４０４３ Ｍｏｕｎｔａｉｎ Ｖｉｅｗ， ＣＡ Ｕ．Ｓ．Ａ．

(74)【代理人】

【識別番号】100108453

【弁理士】

【氏名又は名称】村山 靖彦

(74)【代理人】

【識別番号】100110364

【弁理士】

【氏名又は名称】実広 信哉

(74)【代理人】

【識別番号】100133400

【弁理士】

【氏名又は名称】阿部 達彦

(72)【発明者】

【氏名】チー－シャン・ウ

【テーマコード（参考）】

5K067

【Ｆターム（参考）】

5K067AA21

5K067DD16

5K067EE22

(57)【要約】

無線アクセスネットワーク(RAN)とのマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)を管理するために、コアネットワーク(CN)は、MBSネットワークから、MBSセッション識別子に関連付けられたインターフェースメッセージを受信し(702)、受信したことに応答して、(i)RANに、MBSセッション識別子に対応するマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第1のCN-BS間メッセージを送信すること(706)、または(ii)RANに、MBSセッション識別子に対応するブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第2のCN-BS間メッセージを送信すること(708)のうちの1つを実施する。

【特許請求の範囲】

【請求項1】

無線アクセスネットワーク(RAN)とのマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)を管理するためのコアネットワーク(CN)における方法であって、
MBSネットワークから、MBSセッション識別子に関連付けられたインターフェースメッセージを受信するステップと、
前記受信するステップに応答して、
前記RANに、前記MBSセッション識別子に対応するマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第1のCN-BS間メッセージを送信するステップ、または、
前記RANに、前記MBSセッション識別子に対応するブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第2のCN-BS間メッセージを送信するステップ
のうちの1つを実施するステップと
を含む、方法。

【請求項2】

前記第1のCN-BS間メッセージが、新しい次世代アプリケーションプロトコル(NGAP)メッセージである、請求項1に記載の方法。

【請求項3】

前記第2のCN-BS間メッセージが、NGAPメッセージである、請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】

前記第2のCN-BS間メッセージが、QoSプロファイルを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項5】

前記MBSセッション識別子が、一時モバイルグループ識別情報(TMGI)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。

【請求項6】

前記インターフェースメッセージが前記マルチキャストセッションのためのリソースを求める要求を含むとの決定に応答して、前記第1のCN-BS間メッセージを送信するステップと、
前記インターフェースメッセージが前記ブロードキャストセッションのためのリソースを求める要求を含むとの決定に応答して、前記第2のCN-BS間メッセージを送信するステップと
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。

【請求項7】

1つまたは複数のコンピューティングデバイスを備え、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成された、コアネットワーク。

【請求項8】

MBSを管理するためのRANノードにおける方法であって、
CNから、MBSセッション識別子を含むCN-BS間メッセージを受信するステップと、
前記CN-BS間メッセージが前記MBSセッション識別子に対応するマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するとき、複数のユーザ機器ユニット(UE)を接続状態に遷移させるために1つまたは複数の手順を実施するステップ、または、
前記CN-BS間メッセージが前記MBSセッション識別子に対応するブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するとき、前記複数のUEを前記接続状態に遷移させるのを控えることを含め、MBSリソース構成を前記複数のUEにブロードキャストするステップ
のうちの1つを実施するステップと
を含む、方法。

【請求項9】

前記MBSリソース構成をブロードキャストするステップが、マルチキャスト制御チャネル(MCCH)を使用するステップを含む、請求項8に記載の方法。

【請求項10】

前記CN-BS間メッセージが前記ブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するとき、
前記MCCHを使用して、前記MBSセッションに関連付けられたMBSデータを前記複数のUEに送信するステップ
をさらに含む、請求項9に記載の方法。

【請求項11】

前記MBSセッション識別子が、一時モバイルグループ識別情報(TMGI)を含む、請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。

【請求項12】

前記CN-BS間メッセージが、QoSプロファイルを含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。

【請求項13】

前記マルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求する前記CN-BS間メッセージが、第1のNGAP CN-BS間メッセージであり、
前記ブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求する前記CN-BS間メッセージが、第2のNGAP CN-BS間メッセージである、
請求項8から12のいずれか一項に記載の方法。

【請求項14】

前記ブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求する前記CN-BS間メッセージが、リソースセットアップ要求メッセージである、
請求項13に記載の方法。

【請求項15】

1つまたは複数のプロセッサを備え、請求項8から14のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成された、RANノード。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、1つまたは複数のマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)の送信および/または受信をアクティブ化することに関する。

【背景技術】

【0002】

本明細書で提供される背景技術の説明は、本開示の文脈を概略的に提示するためのものである。現在名前が挙げられている発明者の研究は、この背景技術の項に記載されている限りにおいて、場合によっては出願時点で先行技術と見なされないことがある本明細書の態様と同様に、本開示に対する先行技術としては明示的にも暗示的にも認められない。

【0003】

電気通信システムでは、無線プロトコルスタックのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サブレイヤは、ユーザプレーンデータの転送、暗号化、完全性保護などのサービスを提供する。たとえば、発展型ユニバーサル地上波無線アクセス(EUTRA)無線インターフェース(3GPP（登録商標、下記同様）仕様TS 36.323を参照)および新無線(NR)(3GPP仕様TS 38.323を参照)用に定義されたPDCPレイヤは、(ユーザ機器(UE)としても知られているユーザデバイスから基地局への)アップリンク方向における、ならびに(基地局からUEへの)ダウンリンク方向における、プロトコルデータユニット(PDU)のシーケンシングを提供する。さらに、PDCPサブレイヤは、無線リソース制御(RRC)サブレイヤに無線ベアラ(SRB)をシグナリングするためのサービスを提供する。PDCPサブレイヤはまた、サービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)サブレイヤまたはインターネットプロトコル(IP)レイヤ、イーサネットプロトコルレイヤ、およびインターネット制御メッセージプロトコル(ICMP)レイヤなどのプロトコルレイヤにデータ無線ベアラ(DRB)のためのサービスを提供する。概して、UEおよび基地局は、RRCメッセージならびに非アクセス層(NAS)メッセージを交換するためにSRBを使用することができ、ユーザプレーン上でデータをトランスポートするためにDRBを使用することができる。

【0004】

第5世代(5G)新無線(NR)要件に従って動作する基地局は、第4世代(4G)基地局よりもかなり大きい帯域幅をサポートする。したがって、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、リリース15について、ユーザ機器ユニット(UE)が周波数範囲1(FR1)の中の100MHz帯域幅および周波数範囲2(FR2)の中の400MHz帯域幅をサポートすることを提案している。典型的なキャリアの比較的広い帯域幅により、3GPPは、リリース17について、5G NR基地局がトランスペアレントIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスを介したソフトウェア配信、グループ通信、IoTアプリケーション、V2Xアプリケーション、および公共安全に関連する緊急メッセージなどの多くのコンテンツ配信アプリケーションにおいて有用であり得るマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)をUEに提供することができることを提案している。

【0005】

マルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)を提供するために、基地局は、共通周波数リソース(CFR)とグループ共通物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を構成するPDCCH構成とを用いて複数のUEを構成することができる。基地局は、MBSデータパケットを含む物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信を受信するために、グループ共通無線ネットワーク一時識別子(RNTI)をこれらのUEに割り当てることができる。次いで、基地局は、MBSデータパケットを含むPDSCH送信をスケジュールするために、グループ共通PDCCH上でグループ共通RNTIによってスクランブルされた巡回冗長検査(CRC)を有するダウンリンク制御情報(DCI)を送ることができる。

【0006】

しかしながら、どのようにコアネットワーク(CN)がRANにMBSアクティブ化を通知するかは明確ではない。さらに、どのようにRANがMBS用のマルチキャストまたはブロードキャストリソースを割り振るかどうかを決定するかは明確ではない。

【先行技術文献】

【非特許文献】

【0007】

【非特許文献1】3GPP仕様TS 36.323

【非特許文献2】3GPP仕様TS 38.323

【非特許文献3】3GPP仕様38.413

【発明の概要】

【課題を解決するための手段】

【0008】

無線アクセスネットワーク(RAN)および/またはコアネットワーク(CN)は、MBSのアクティブ化および送信を管理するための本開示の技法を実装することができる。最初に、MBSネットワークは、アイドル状態または非アクティブ状態で動作するUEとのMBSセッションをアクティブ化するためのインターフェースメッセージをCNに送る。応答して、CNは、MBSセッションを確立するためのメッセージをRANに送る。インターフェースメッセージの内容に応じて、CNは、特定の目的でメッセージをRANに送ることができる。いくつかの実装形態では、MBSセッション用の無線リソースを構成することをインターフェースメッセージが示す場合、CNはRANにMBSセッション用の無線リソースを構成させるメッセージを送ることができる。他の実装形態では、UEにおいてMBSセッションの受信をアクティブ化するための通知をUEに送ることをインターフェースメッセージが示す場合、CNはRANに通知をUEに送らせるメッセージを送ることができる。

【0009】

これらの技法の例示的な実施形態は、RANとのMBSを管理するためのCNにおける方法である。方法は、MBSネットワークから、MBSセッション識別子に関連付けられたインターフェースメッセージを受信するステップと、受信するステップに応答して、RANに、MBSセッション識別子に対応するマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第1のCN-BS間メッセージを送信するステップ、または、RANに、MBSセッション識別子に対応するブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第2のCN-BS間メッセージを送信するステップのうちの1つを実施するステップとを含む。

【0010】

これらの技法の別の例示的な実施形態は、1つまたは複数のコンピューティングデバイスを備え、上記の方法を実装するように構成されたCNである。

【0011】

これらの技法の別の例示的な実施形態は、MBSを管理するためのRANノードにおける方法である。方法は、CNから、MBSセッション識別子を含むCN-BS間メッセージを受信するステップと、CN-BS間メッセージがMBSセッション識別子に対応するマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するとき、複数のユーザ機器ユニット(UE)を接続状態に遷移させるために1つまたは複数の手順を実施するステップ、または、CN-BS間メッセージがMBSセッション識別子に対応するブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するとき、複数のUEを接続状態に遷移させるのを控えることを含め、MBSリソース構成を複数のUEにブロードキャストするステップのうちの1つを実施するステップとを含む。

【0012】

これらの技法のさらに別の例示的な実施形態は、1つまたは複数のプロセッサを備え、上記の方法を実装するように構成されたRANノードである。

【図面の簡単な説明】

【0013】

【図1A】RANおよび/またはUEがMBSの送信および受信を管理するための本開示の技法を実装する例示的なワイヤレス通信システムのブロック図である。

【図1B】図1Aのシステムにおいて動作することができる中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)を含む例示的な基地局のブロック図である。

【図2】図1AのUEがそれに従って基地局と通信する例示的なプロトコルスタックのブロック図である。

【図3A】基地局がアイドル状態または非アクティブ状態で動作する1つまたは複数のUEのためのMBSセッションのアクティブ化および送信を管理する例示的なメッセージシーケンスである。

【図3B】図3Aのメッセージシーケンスと同様であるが、基地局がマルチキャスト制御チャネル(MCCH)メッセージの代わりにページングメッセージを1つまたは複数のUEに送る、例示的なメッセージシーケンスである。

【図4A】図3Aまたは図3Bのメッセージシーケンスと同様であるが、1つまたは複数のUEがMBSセッションを受信するためにアイドル状態から接続状態に遷移する、例示的なメッセージシーケンスである。

【図4B】図4Aのメッセージシーケンスと同様であるが、1つまたは複数のUEがMBSセッションを受信するために非アクティブ状態から接続状態に遷移する、例示的なメッセージシーケンスである。

【図5A】図1Aまたは図1BのRANノードが、CNからのメッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかに基づいて、接続状態で動作する1つまたは複数のUEへのMBSの送信を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図5B】図5Aの方法と同様であるが、RANノードが、メッセージに含まれるMBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられるかまたはブロードキャストセッションに関連付けられるかに基づいてMBSの送信を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図5C】図5Aの方法と同様であるが、RANノードが、MBSセッションIDの値に基づいてMBSの送信を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図5D】図5Aの方法と同様であるが、RANノードが、メッセージがマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかまたはブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかに基づいてMBSの送信を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図6A】図1Aまたは図1BのRANノードが、CNからのメッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかに基づいて、1つまたは複数のUEのためのMBSのアクティブ化を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図6B】図6Aの方法と同様であるが、RANノードが、メッセージに含まれるMBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられるかまたはブロードキャストセッションに関連付けられるかに基づいてMBSのアクティブ化を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図6C】図6Aの方法と同様であるが、RANノードが、MBSセッションIDの値に基づいてMBSのアクティブ化を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図6D】図6Aの方法と同様であるが、RANノードが、メッセージがマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかまたはブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかに基づいてMBSのアクティブ化を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図7A】図1AのCNが、MBSネットワークからのメッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかに基づいて、1つまたは複数のUEのためのMBSのアクティブ化を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図7B】図7Aの方法と同様であるが、CNが、メッセージに含まれるMBSセッションIDの値に基づいてMBSのアクティブ化を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図7C】図7Aの方法と同様であるが、CNが、メッセージに含まれるQoSプロファイルがマルチキャストセッションを示すかまたはブロードキャストセッションを示すかに基づいてMBSのアクティブ化を管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図8A】図1AのCNが、MBSネットワークからのメッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかに基づいてMBSのリソースを構成する、例示的な方法のフロー図である。

【図8B】図8Aの方法と同様であるが、CNが、メッセージに含まれるMBSセッションIDの値に基づいてMBSのリソースを構成する、例示的な方法のフロー図である。

【図8C】図8Aの方法と同様であるが、CNが、メッセージに含まれるQoSプロファイルがマルチキャストセッションを示すかまたはブロードキャストセッションを示すかに基づいてMBSのリソースを構成する、例示的な方法のフロー図である。

【図9】図1Aまたは図1BのRANノードがUEとのMBSを管理する、例示的な方法のフロー図である。

【図10】図1AのCNがRANとのMBSを管理する、例示的な方法のフロー図である。

【発明を実施するための形態】

【0014】

概して、本開示の技法は、UEがRANの基地局によって割り振られた無線リソースを介してMBS情報を受信することを可能にする。この目的で、基地局は、ダウンリンク(DL)上で1つまたは複数のUEとの間でMBSデータ(および関連する制御情報)をマルチキャストもしくはブロードキャストするかつ/または非MBSデータ(および関連する制御情報)をユニキャストするために、1つまたは複数の重複するセルにおいて異なる無線リソースを構成することができる。基地局によって「送信する」は、互換的に「マルチキャストする」、「ブロードキャストする」、および/または「ユニキャストする」を指すことがあることに留意されたい。基地局は、UEのための専用DRB上でMBSデータ(および関連する制御情報)をUEにユニキャストすることもできる。1つまたは複数のUEは、アップリンク(UL)上で非MBSデータを基地局に送信することができる。

【0015】

したがって、本開示の基地局は、MBS情報(すなわち、MBSデータパケットおよび/または制御情報)をUEに送信するための1つまたは複数の無線ベアラを構成することができる。MBS情報をUEに搬送する無線ベアラは、ユニキャストDRB(すなわち、UEのための専用DRB)またはマルチキャストDRB(すなわち、MBS無線ベアラまたはMRBとも呼ばれる、複数のUEによって共有され得るDRB)であることができる。たとえば、基地局は、それぞれ、ユニキャストDRBまたはマルチキャストDRBを介してMBS情報を受信するようにUEを構成するために、ユニキャスト構成パラメータまたはマルチキャスト構成パラメータをUEに送信することができる。本開示で使用される場合、DRBという用語は、特に断りのない限り、ユニキャストDRBまたはマルチキャストDRBを指すことがある。

【0016】

図1Aは、本開示のMBS動作技法を実装することができる例示的なワイヤレス通信システム100を図示する。ワイヤレス通信システム100は、UE102AおよびUE102B、ならびにコアネットワーク(CN)110に接続された無線アクセスネットワーク(RAN)(たとえば、RAN105)の基地局104、106A、106Bを含む。読みやすくするために、UE102は、別段に規定されていない限り、UE102A、UE102B、またはUE102AとUE102Bの両方を表すために本明細書で使用される。基地局104、106A、106Bは、たとえば、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、5GノードB(gNB)または6G基地局などの任意の好適な1つまたは複数のタイプの基地局であることができる。より具体的な例として、基地局104はeNBまたはgNBであることができ、基地局106Aおよび106BはgNBであることができる。

【0017】

基地局104はセル124をサポートし、基地局106Aはセル126Aをサポートし、基地局106Bはセル126Bをサポートする。セル124はセル126Aと126Bの両方と部分的に重複し、その結果として、UE102は、基地局104と通信するための範囲内にいながら、同時に基地局106Aもしくは106Bと通信するための範囲内にいる(または基地局106Aと106Bの両方からの信号を検出もしくは測定するための範囲内にいる)ことができる。重複は、たとえば、UE102が無線リンク障害を経験する前に、UE102がセル間で(たとえば、セル124からセル126Aもしくは126Bへ)または基地局間で(たとえば、基地局104から基地局106Aもしくは基地局106Bへ)ハンドオーバすることを可能にすることができる。さらに、重複は、UE102がRAN105とのデュアル接続性(DC)で動作することを可能にする。たとえば、UE102は、(マスタノード(MN)として動作する)基地局104および(2次ノード(SN)として動作する)基地局106AとのDCで通信することができ、基地局106Bへのハンドオーバが完了すると、(MNとして動作する)基地局106Bと通信することができる。別の例として、UE102は、(MNとして動作する)基地局104および(SNとして動作する)基地局106AとのDCで通信することができ、SN変更が完了すると、(MNとして動作する)基地局104および(SNとして動作する)基地局106Bと通信することができる。

【0018】

より詳細には、UE102が基地局104および基地局106AとのDCになっているとき、基地局104はマスタeNB(MeNB)、マスタng-eNB(Mng-eNB)、またはマスタgNB(MgNB)として動作し、基地局106Aは2次gNB(SgNB)または2次ng-eNB(Sng-eNB)として動作する。

【0019】

非MBS(すなわち、ユニキャスト)動作では、UE102は、異なる時間にMN(たとえば、基地局104)またはSN(たとえば、基地局106)において終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはSRB)を使用することができる。たとえば、基地局106BへのハンドオーバまたはSN変更の後、UE102は、異なる時間に基地局106Bにおいて終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはSRB)を使用することができる。UE102は、アップリンク(UL)方向(すなわち、UE102から基地局へ)および/またはダウンリンク(DL)方向(すなわち、基地局からUE102へ)において、無線ベアラ上で通信しているときに1つまたは複数のセキュリティキーを適用することができる。非MBS動作では、UE102は、セルのアップリンクBWP上の(すなわち、アップリンクBWP内の)無線ベアラを介してデータを基地局に送信し、かつ/またはセルのDL BWP上の無線ベアラを介して基地局からデータを受信する。UL BWPは初期UL BWPまたは専用UL BWPであることができ、DL BWPは初期DL BWPまたは専用DL BWPであることができる。UE102は、DL BWP上でページング、システム情報、公共警告メッセージ、またはランダムアクセス応答を受信することができる。そのような非MBS動作では、UE102は接続状態であることができる。代替として、UE102がアイドル状態または非アクティブ状態においてスモールデータ送信をサポートする場合、UE102はアイドル状態または非アクティブ状態であることができる。

【0020】

MBS動作では、UE102は、異なる時間にMN(たとえば、基地局104)またはSN(たとえば、基地局106A)において終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはMRB)を使用することができる。たとえば、基地局106BへのハンドオーバまたはSN変更の後、UE102は、異なる時間にMNまたはSNであることができる基地局106Bにおいて終端する無線ベアラ(たとえば、DRBまたはMRB)を使用することができる。基地局は、セキュリティキーなどのアプリケーションレベルのメッセージをUE102に送信するために無線ベアラを利用することができる。いくつかの実装形態では、基地局(たとえば、MNまたはSN)は、MBSデータを専用無線リソース(すなわち、UE102に専用の無線リソース)を介してUE102に(たとえば、DRBまたはMRBを介して)送信することができる。そのような実装形態では、基地局は、MBSデータの完全性を保護するかつ/またはMBSデータを暗号化するために1つまたは複数のセキュリティキーを適用することができ、暗号化されたおよび/または完全性保護されたMBSデータを専用無線リソースを介してUE102に送信する。対応して、UE102は、(基地局からUE102への)ダウンリンク方向において無線ベアラ上でMBSデータを受信するとき、MBSデータを復号するかつ/またはMBSデータの完全性を検査するために1つまたは複数のセキュリティキーを適用することができる。他の実装形態では、基地局(たとえば、MNまたはSN)は、MBSデータを共通無線リソース(すなわち、共通周波数リソース(CFR)などの、UE102および他のUEに共通の無線リソース)またはセルのDL BWPを介して基地局からUE102に(たとえば、DRBまたはMRBを介して)送信することができる。DL BWPは、初期DL BWP、専用DL BWP、またはMBS DL BWP(すなわち、ユニキャストではなくMBSに固有のDL BWP)であることができる。そのような実装形態では、基地局は、セキュリティキーをMBSデータに適用するのを控え、無線ベアラ上でMBSデータを送信することができる。対応して、UE102は、セキュリティキーを無線ベアラ上で受信されたMBSデータに適用するのを省略することができる。UE102は、CN110またはMBSサーバから受信されたアプリケーションレベルのセキュリティキーを無線ベアラ上で受信されたMBSデータに適用することができる。

【0021】

基地局104は処理ハードウェア130を含み、処理ハードウェア130は、1つもしくは複数の汎用プロセッサ(たとえば、中央処理ユニット(CPU))、および1つもしくは複数の汎用プロセッサ上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリ、ならびに/または専用処理ユニットを含むことができる。図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア130は、CN110またはエッジサーバから受信されたMBS情報の送信を管理または制御するように構成された基地局MBSコントローラ132を含む。たとえば、基地局MBSコントローラ132は、以下で論じられるように、MBS手順に関連付けられた無線リソース制御(RRC)構成、手順およびメッセージングをサポートするように、かつ/または必要な動作(たとえば、MBSアクティブ化通知)をサポートするように構成され得る。処理ハードウェア130は、基地局104が非MBS動作中にMNまたはSNとして動作するときに1つまたは複数のRRC構成および/またはRRC手順を管理または制御するように構成された基地局非MBSコントローラ134を含むことができる。

【0022】

基地局106Aは処理ハードウェア140を含み、処理ハードウェア140は、1つもしくは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)、および汎用プロセッサ上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリ、ならびに/または専用処理ユニットを含むことができる。図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア140は、CN110またはエッジサーバから受信されたMBS情報の送信を管理または制御するように構成された基地局MBSコントローラ142を含む。たとえば、基地局MBSコントローラ142は、以下で論じられるように、MBS手順に関連付けられたRRC構成、手順およびメッセージングをサポートするように、かつ/または必要な動作(たとえば、MBSアクティブ化通知)をサポートするように構成され得る。処理ハードウェア140は、基地局106Aが非MBS動作中にMNまたはSNとして動作するときに1つまたは複数のRRC構成および/またはRRC手順を管理または制御するように構成された基地局非MBSコントローラ144を含むことができる。図1Aには示されていないが、基地局106Bは、基地局104の処理ハードウェア130または基地局106Aの処理ハードウェア140と同様の処理ハードウェアを含むことができる。

【0023】

UE102は処理ハードウェア150を含み、処理ハードウェア150は、1つもしくは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)、および汎用プロセッサ上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリ、ならびに/または専用処理ユニットを含むことができる。図1Aの例示的な実装形態における処理ハードウェア150は、MBS情報の受信を管理または制御するように構成されたUE MBSコントローラ152を含む。たとえば、UE MBSコントローラ152は、以下で論じられるように、MBS手順に関連付けられたRRC構成、手順およびメッセージングをサポートするように、かつ/または必要な動作(たとえば、MBSアクティブ化通知)をサポートするように構成され得る。処理ハードウェア150は、UE102が非MBS動作中にMNおよび/またはSNと通信するときに、以下で論じられる実装形態のうちのいずれかに従って1つまたは複数のRRC構成および/またはRRC手順を管理または制御するように構成されたUE非MBSコントローラ154を含むことができる。

【0024】

CN110は発展型パケットコア(EPC)111または第5世代コア(5GC)160であることができ、その両方が図1Aに図示されている。基地局104は、EPC111と通信するためのS1インターフェースをサポートするeNB、5GC160と通信するためのNGインターフェースをサポートするng-eNB、または5GC160と通信するためのNR無線インターフェースならびにNGインターフェースをサポートするgNBであることができる。基地局106Aは、EPC111へのS1インターフェースを有するEUTRA-NR DC(EN-DC) gNB(en-gNB)、EPC111に接続しないen-gNB、5GC160へのNR無線インターフェースおよびNGインターフェースをサポートするgNB、または5GC160へのEUTRA無線インターフェースおよびNGインターフェースをサポートするng-eNBであることができる。以下で論じられるシナリオの間に互いとメッセージを直接交換するために、基地局104、106A、および106Bは、X2またはXnインターフェースをサポートすることができる。

【0025】

構成要素の中でも、EPC111は、サービングゲートウェイ(SGW)112、モビリティ管理エンティティ(MME)114、およびパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)116を含むことができる。SGW112は一般に、オーディオ呼、ビデオ呼、インターネットトラフィックなどに関連するユーザプレーンパケットを転送するように構成され、MME114は、認証、登録、ページング、および他の関連機能を管理するように構成される。PGW116は、UEから1つまたは複数の外部パケットデータネットワーク、たとえば、インターネットネットワークおよび/またはインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークへの接続性を提供する。5GC160は、ユーザプレーン機能(UPF)162、アクセスおよびモビリティ管理(AMF)164、ならびに/またはセッション管理機能(SMF)166を含む。UPF162は一般に、オーディオ呼、ビデオ呼、インターネットトラフィックなどに関連するユーザプレーンパケットを転送するように構成され、AMF164は、認証、登録、ページング、および他の関連機能を管理するように構成され、SMF166は、PDUセッションを管理するように構成される。UPF162、AMF164および/またはSMF166は、MBSをサポートするように構成され得る。たとえば、SMF166は、MBSトランスポートを管理もしくは制御し、MBSフローのためにUPF162および/もしくはRAN105を構成し、かつ/またはUE102用のMBSのためのMBSセッションもしくはPDUセッションを管理もしくは構成するように構成され得る。UPF162は、オーディオ、ビデオ、インターネットトラフィックなどに対するMBSデータパケットをRAN105に転送するように構成される。UPF162および/またはSMF166は、ユニキャストサービスとMBSの両方のために、またはMBSのみのために構成され得る。

【0026】

一般に、ワイヤレス通信ネットワーク100は、NRセルおよび/またはEUTRAセルをサポートする任意の好適な数の基地局を含むことができる。より詳細には、EPC111または5GC160が、NRセルおよび/またはEUTRAセルをサポートする任意の好適な数の基地局に接続され得る。以下の例は特定のCNタイプ(EPC、5GC)およびRATタイプ(5G NRおよびEUTRA)に特に言及するが、一般に、本開示の技法は、たとえば、第6世代(6G)無線アクセスおよび/または6Gコアネットワークもしくは5G NR-6G DCなどの、他の好適な無線アクセスおよび/またはコアネットワーク技術にも適用され得る。

【0027】

ワイヤレス通信システム100の異なる構成またはシナリオでは、基地局104はMeNB、Mng-eNB、またはMgNBとして動作することができ、基地局106BはMeNB、Mng-eNB、MgNB、SgNB、またはSng-eNBとして動作することができ、基地局106AはSgNBまたはSng-eNBとして動作することができる。UE102は、EUTRAもしくはNRなどの同じ無線アクセス技術(RAT)を介して、または異なるRATを介して、基地局104および基地局106Aまたは106Bと通信することができる。

【0028】

基地局104がMeNBであり、基地局106AがSgNBであるとき、UE102はMeNB104およびSgNB106AとのEN-DCであることができる。基地局104がMng-eNBであり、基地局106AがSgNBであるとき、UE102はMng-eNB104およびSgNB106Aとの次世代(NG) EUTRA-NR DC(NGEN-DC)であることができる。基地局104がMgNBであり、基地局106AがSgNBであるとき、UE102はMgNB104およびSgNB106AとのNR-NR DC(NR-DC)であることができる。基地局104がMgNBであり、基地局106AがSng-eNBであるとき、UE102はMgNB104およびSng-eNB106AとのNR-EUTRA DC(NE-DC)であることができる。

【0029】

引き続き図1Aを参照すると、CN110は、RAN105を介してUE102をMBSネットワーク170に通信可能に接続する。MBSネットワーク170は、UEに対するマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)をUE102に提供することができ、MBSは、トランスペアレントIPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスを介したソフトウェア配信、グループ通信、IoTアプリケーション、V2Xアプリケーション、および公共安全に関連する緊急メッセージなどの多くのコンテンツ配信アプリケーションにおいて有用であり得る。この目的で、MBSネットワーク170において動作するエンティティ(たとえば、サーバまたはサーバのグループ)は、UEとのパケット交換をサポートする。パケットは、(セッション開始プロトコル(SIP)メッセージ、IPメッセージ、または他の好適なメッセージなどの)シグナリング、ならびにテキストメッセージ、オーディオおよび/またはビデオなどのデータ(または「メディア」)を搬送することができる。

【0030】

図1Bは、基地局104、106A、106Bのうちの任意の1つまたは複数の例示的な分散実装形態を図示する。この実装形態では、基地局104、106A、または106Bは、中央ユニット(CU)172および1つまたは複数の分散ユニット(DU)174を含む。CU172は、1つもしくは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)、および汎用プロセッサ上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリ、ならびに/または専用処理ユニットなどの、処理ハードウェアを含む。たとえば、CU172は、図1Aの処理ハードウェア130または140を含むことができる。

【0031】

DU174の各々も、1つもしくは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)、および1つもしくは複数の汎用プロセッサ上で実行可能な機械可読命令を記憶するコンピュータ可読メモリ、ならびに/または専用処理ユニットを含むことができる処理ハードウェアを含む。たとえば、処理ハードウェアは、1つまたは複数のMAC動作または手順(たとえば、ランダムアクセス手順)を管理または制御するように構成された媒体アクセス制御(MAC)コントローラと、基地局(たとえば、基地局106A)がMNまたはSNとして動作するときに1つまたは複数のRLC動作または手順を管理または制御するように構成された無線リンク制御(RLC)コントローラとを含むことができる。処理ハードウェアはまた、1つまたは複数の物理レイヤ動作または手順を管理または制御するように構成された物理レイヤコントローラを含むことができる。

【0032】

いくつかの実装形態では、CU172は、CU172のパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)プロトコルの制御プレーン部分および/またはCU172の無線リソース制御(RRC)プロトコルをホストする論理ノードCU-CP172Aを含むことができる。CU172はまた、PDCPプロトコルのユーザプレーン部分および/またはCU172のサービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP)プロトコルをホストする論理ノードCU-UP172Bを含むことができる。本明細書で説明されるように、CU-CP172Aは非MBS制御情報およびMBS制御情報を送信することができ、CU-UP172Bは非MBSデータパケットおよびMBSデータパケットを送信することができる。

【0033】

CU-CP172Aは、E1インターフェースを通じて複数のCU-UP172Bに接続され得る。CU-CP172Aは、UE102用の要求されたサービスのための適切なCU-UP172Bを選択する。いくつかの実装形態では、単一のCU-UP172Bが、E1インターフェースを通じて複数のCU-CP172Aに接続され得る。CU-CP172Aは、F1-Cインターフェースを通じて1つまたは複数のDU174に接続され得る。CU-UP172Bは、同じCU-CP172Aの制御下でF1-Uインターフェースを通じて1つまたは複数のDU174に接続され得る。いくつかの実装形態では、1つのDU174が、同じCU-CP172Aの制御下で複数のCU-UP172Bに接続され得る。そのような実装形態では、CU-UP172BとDU174との間の接続性は、ベアラコンテキスト管理機能を使用してCU-CP172Aによって確立される。

【0034】

図2は、例示的なプロトコルスタック200を簡略化された方法で示しており、UE102は、プロトコルスタック200に従ってeNB/ng-eNBまたはgNB(たとえば、基地局104、106A、106Bのうちの1つまたは複数)と通信することができる。

【0035】

例示的なスタック200では、EUTRAの物理レイヤ(PHY)202Aは、EUTRA MACサブレイヤ204Aへのトランスポートチャネルを提供し、EUTRA MACサブレイヤ204Aは、EUTRA RLCサブレイヤ206Aへの論理チャネルを提供する。EUTRA RLCサブレイヤ206Aは、EUTRA PDCPサブレイヤ208への、場合によっては、NR PDCPサブレイヤ210へのRLCチャネルを提供する。同様に、NR PHY202Bは、NR MACサブレイヤ204Bへのトランスポートチャネルを提供し、NR MACサブレイヤ204Bは、NR RLCサブレイヤ206Bへの論理チャネルを提供する。NR RLCサブレイヤ206Bは、NR PDCPサブレイヤ210へのRLCチャネルを提供する。UE102は、いくつかの実装形態では、EUTRAとNR基地局との間のハンドオーバをサポートするために、かつ/またはEUTRAおよびNRインターフェースを介したDCをサポートするために、図2に示されるようにEUTRAとNRスタックの両方をサポートする。さらに、図2に示されるように、UE102は、EUTRA RLCサブレイヤ206A上のNR PDCPサブレイヤ210、およびNR PDCPサブレイヤ210上のSDAPサブレイヤ212の階層化をサポートすることができる。

【0036】

EUTRA PDCPサブレイヤ208およびNR PDCPサブレイヤ210は、サービスデータユニット(SDU)と呼ばれることがあるパケットを(たとえば、PDCPサブレイヤ208または210の上に直接または間接的に階層化されたインターネットプロトコル(IP)レイヤから)受信し、プロトコルデータユニット(PDU)と呼ばれることがあるパケットを(たとえば、RLCサブレイヤ206Aまたは206Bに)出力する。SDUとPDUとの間の違いが関連する場合を除いて、簡潔にするために、本開示はSDUとPDUの両方を「パケット」と呼ぶ。パケットは、MBSパケットまたは非MBSパケットであることができる。たとえば、MBSパケットは、MBSサービス(たとえば、IPv4/IPv6マルチキャスト配信、IPTV、ワイヤレスを介したソフトウェア配信、グループ通信、IoTアプリケーション、V2Xアプリケーション、および/または公共安全に関連する緊急メッセージ)のためのアプリケーションコンテンツを含むMBSデータパケットを含む。別の例では、MBSパケットは、MBSサービスのためのアプリケーション制御情報を含む。

【0037】

制御プレーン上では、EUTRA PDCPサブレイヤ208およびNR PDCPサブレイヤ210は、たとえば、RRCメッセージまたは非アクセス層(NAS)メッセージを交換するためにSRBを提供することができる。ユーザプレーン上では、EUTRA PDCPサブレイヤ208およびNR PDCPサブレイヤ210は、データ交換をサポートするためにDRBを提供することができる。NR PDCPサブレイヤ210上で交換されるデータは、SDAP PDU、インターネットプロトコル(IP)パケットまたはイーサネットパケットであることができる。

【0038】

UE102がMeNBとして動作する基地局104およびSgNBとして動作する基地局106AとのEN-DCで動作するシナリオでは、ワイヤレス通信システム100は、UE102に、EUTRA PDCPサブレイヤ208を使用するMN終端ベアラ、またはNR PDCPサブレイヤ210を使用するMN終端ベアラを提供することができる。様々なシナリオにおけるワイヤレス通信システム100はまた、UE102に、NR PDCPサブレイヤ210のみを使用するSN終端ベアラを提供することができる。MN終端ベアラは、MCGベアラ、分割ベアラ、またはMN終端SCGベアラであることができる。SN終端ベアラは、SCGベアラ、分割ベアラ、またはSN終端MCGベアラであることができる。MN終端ベアラは、SRB(たとえば、SRB1もしくはSRB2)またはDRBであることができる。SN終端ベアラは、SRBまたはDRBであることができる。

【0039】

いくつかの実装形態では、基地局(たとえば、基地局104、106Aまたは106B)が1つまたは複数のMBS無線ベアラ(MRB)を介してMBSデータパケットをブロードキャストし、次に、UE102がMRBを介してMBSデータパケットを受信する。基地局は、以下で説明されるマルチキャスト構成パラメータ(MBS構成パラメータとも呼ばれることがある)にMRBの構成を含めることができる。いくつかの実装形態では、基地局がRLCサブレイヤ206、MACサブレイヤ204、およびPHYサブレイヤ202を介してMBSデータパケットをブロードキャストし、対応して、UE102がPHYサブレイヤ202、MACサブレイヤ204、およびRLCサブレイヤ206を使用して、MBSデータパケットを受信する。そのような実装形態では、基地局およびUE102は、MBSデータパケットを通信するためにPDCPサブレイヤ208およびSDAPサブレイヤ212を使用しなくてもよい。他の実装形態では、基地局がPDCPサブレイヤ208、RLCサブレイヤ206、MACサブレイヤ204、およびPHYサブレイヤ202を介してMBSデータパケットを送信し、対応して、UE102がPHYサブレイヤ202、MACサブレイヤ204、RLCサブレイヤ206、およびPDCPサブレイヤ208を使用して、MBSデータパケットを受信する。そのような実装形態では、基地局およびUE102は、MBSデータパケットを通信するためにSDAPサブレイヤ212を使用しなくてもよい。さらに他の実装形態では、基地局がSDAPサブレイヤ212、PDCPサブレイヤ208、RLCサブレイヤ206、MACサブレイヤ204、およびPHYサブレイヤ202を介してMBSデータパケットを送信し、対応して、UE102がPHYサブレイヤ202、MACサブレイヤ204、RLCサブレイヤ206、PDCPサブレイヤ208、およびSDAPサブレイヤ212を使用して、MBSデータパケットを受信する。

【0040】

以下の説明を簡略化するために、明示的に説明されない限り、UE102はUE102AおよびUE102Bを表す。

【0041】

図3A～図4Bは、1つまたは複数のUE、RAN、CN、およびMBSネットワークがMBS送信および受信を管理するための本開示の技法を実装する、例示的なシナリオのメッセージング図である。概して、同様である図3A～図4Bにおけるイベントは同様の参照番号で標識され、必要に応じて、違いが以下で論じられる。図に示され以下で論じられる違いを除いて、(たとえば、メッセージングおよび処理のための)特定のイベントに関して論じられる代替実装形態のうちのいずれも、他の図における同様の参照番号で標識されたイベントに適用され得る。

【0042】

次に図3Aに示されたシナリオ300Aを参照すると、UE102(たとえば、UE102Aおよび/またはUE102B)は最初に、RAN105とアイドル状態(たとえば、RRC_IDLE状態)または非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE状態)で動作する(302)。以下の説明では、RAN105は、基地局104、基地局106、基地局104のセル124および/または基地局106のセル126を含むことができる。たとえば、アイドル状態または非アクティブ状態で動作するUE102は、RAN105の基地局104のセル124にキャンプオンする。MBSネットワーク170は、MBSセッションのアクティブ化を要求するためにMBSセッション開始メッセージ(「MBSセッション開始要求メッセージ」と呼ばれることもある)をCN110(たとえば、AMF164)に送る(304)。MBSネットワーク170は、MBSセッションを識別するMBSセッションIDをMBSセッション開始メッセージに含める。いくつかの実装形態では、MBSセッションIDはCN110によって割り振られる。他の実装形態では、MBSセッションIDはMBSネットワーク170によって割り振られる。いくつかの実装形態では、MBSセッションIDは一時モバイルグループ識別情報(TMGI)を含むか、またはTMGIである。他の実装形態では、MBSセッションIDはTMGIに関連付けられる。

【0043】

MBSセッション開始メッセージに応答して、CN110はUEにMBSセッションのアクティブ化を通知することができる。UEにMBSセッションアクティブ化を通知するために、CN110は、MBSセッションIDを含むCN-BS間メッセージを生成し、CN-BS間メッセージをRAN105に送る(306)。いくつかの実装形態では、CN-BS間メッセージは、3GPP仕様38.413で定義された既存のメッセージまたは新しい(UEにMBSセッションアクティブ化を通知する目的で特別に定義された)次世代アプリケーションプロトコル(NGAP)メッセージであることができる。たとえば、既存のNGAPメッセージはNGAPページングメッセージであることができる。別の例では、新しいNGAPメッセージは、MBSセッション通知要求、MBSセッション通知メッセージまたはMBSセッションアクティブ化通知メッセージであることができる。他の実装形態では、CN-BS間メッセージは6Gアプリケーションプロトコル(6GAP)メッセージであることができる。

【0044】

CN-BS間メッセージを受信する(306)と、RAN105は、CN-BS間メッセージからMBSセッションIDを抽出し、(第1の)マルチキャスト制御チャネル(MCCH)上で送信されるべき(すなわち、以下でMCCHメッセージと呼ばれる)、MBSセッションIDを含むメッセージを生成する。次いで、RAN105は、たとえばセル124において、MCCHメッセージを無線リソース上で(すなわち、ブロードキャストを介して)送信する(308)。いくつかの実装形態では、RAN105は、MCCHメッセージを送信するために、DCIを生成し、DCIに基づいてDCIのCRCを生成する。RAN105は、CRCを特定の無線ネットワーク一時識別子(RNTI)でスクランブルする。たとえば、RNTIはMCCH-RNTIまたはMBS-RNTIであることができる。RAN105は、たとえばセル124において、システム情報(たとえば、システム情報ブロック(SIB))をブロードキャストすることができる。RAN105は、MCCHメッセージの送信のための無線リソースを示すダウンリンク割り当てをDCIに含めることができる。RAN105は、PDCCH上のDCIおよびスクランブルされたCRCをUE102に送信し、次いで、指示された無線リソース上でMCCHメッセージを送信することができる。UE102がPDCCH上のDCIおよびスクランブルされたCRCを受信すると、UE102はスクランブルされたCRCをRNTIを用いて確認する。スクランブルされたCRCが有効であるとUE102が確認した場合、UE102は、DCIに従って無線リソース上でMCCHメッセージを受信するかまたは受信しようと試みる(308)。他の実装形態では、RAN105は、MCCHメッセージを送信するための無線リソースを割り振るためにDCIを送信しない。代わりに、RAN105は、たとえばセル124上で、無線リソースの構成を含むシステム情報(たとえば、SIB)をブロードキャストすることができる。

【0045】

イベント304、306および308は、MBSセッションアクティブ化通知手順390をまとめて定義する。

【0046】

MBSセッション開始メッセージを受信した(304)後、CN110は、MBSセッションIDによって識別されたMBSセッションのためのRAN105とCN110との間のエアインターフェース(たとえば、Uu)上のリソースおよびネットワークインターフェース(たとえば、NG-U)上のリソースを割り当てるようRAN105に要求するために、MBSセッションIDを含むMBSリソースセットアップ要求メッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ要求メッセージ)をRAN105に送る(310)ことができる。いくつかの実装形態では、CN110は、MBSセッションに関連するサービス品質(QoS)パラメータを示すためのQoSプロファイルをMBSリソースセットアップ要求メッセージに含めることができる。いくつかの実装形態では、CN110は、MBSセッション開始メッセージを受信したことに応答して、MBSリソースセットアップ要求メッセージを送る。一実装形態では、CN110は、CN-BS間メッセージを送信した(306)後に、MBSリソースセットアップ要求メッセージを送る。別の実装形態では、CN110は、CN-BS間メッセージを送信する(306)前に、MBSリソースセットアップ要求メッセージを送る。

【0047】

MBSセッションリソースセットアップメッセージに応答して、RAN105は、MBSセッションのデータをブロードキャストするための無線リソースを割り当て、MBSリソースセットアップ応答メッセージ(たとえば、MBSセッションリソースセットアップ応答メッセージ)をCN110に送信する(312)ことができる。無線リソースは、1つもしくは複数の制御チャネルおよび/または1つもしくは複数のデータチャネルのための時間リソース(たとえば、タイムスロットもしくはOFDMシンボル)および/または周波数リソース(たとえば、リソースブロック)を含む。RAN105は、たとえばセル124上で、無線リソースを示すかまたは構成するためのMBSリソース構成をブロードキャストする(316)ことができる。RAN105は、MBSリソース構成に従って、MBSデータパケットを含むPDSCH送信を送信することができる。たとえば、MBSリソース構成は、PDCCH構成、サーチスペース構成、および/または制御リソースセット(CORESET)構成を含む。RAN105は、PDCCH構成、サーチスペース構成、および/またはCORESET構成に従って、MBSデータパケットを含むPDSCH送信をスケジュールするために、PDCCH上でRNTI(たとえば、グループRNTIまたはMBS RNTI)によってスクランブルされた巡回冗長検査(CRC)を有するダウンリンク制御情報(DCI)を送ることができる。別の例では、MBSリソース構成は、変調およびコーディング方式(MCS)、反復、ならびに/またはMBSセッションのデータをブロードキャストするためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信方式を含むことができる。RAN105は、構成されたMCS、反復および/またはHARQ送信方式に従って、MBSデータパケットを含むPDSCH送信を送信することができる。いくつかの実装形態では、RAN105は、たとえばセル124中で、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)上でMBSリソース構成を含むシステム情報をブロードキャストする(316)ことができる。他の実装形態では、RAN105は、たとえばセル124上で、第1のMCCHまたは第2のMCCH上のMBSリソース構成をブロードキャストする(316)ことができる。CN110は、MBSセッション開始メッセージに応答して、MBSセッション開始確認応答メッセージをMBSネットワーク170に送る(314)ことができる。いくつかの実装形態では、CN110は、MBSリソースセットアップ応答メッセージを受信した後に、MBSセッション開始確認応答メッセージを送ることができる。他の実装形態では、CN110は、MBSリソースセットアップ応答メッセージを受信したかどうかにかかわらず、MBSセッション確認応答メッセージをMBSネットワークに送ることができる。

【0048】

イベント310および312は、MBSリソースセットアップ手順392をまとめて定義する。

【0049】

MBSセッション開始メッセージを送信した後またはMBSセッション開始確認応答メッセージを受信した後に、MBSネットワーク170は、MBSセッションのMBSデータ(たとえば、1つまたは複数のMBSデータパケット)をCN110に送信する(318)ことができ、CN110は、MBSデータをRAN105に送信する(320)。次いで、RAN105は、たとえばセル124上で、MBSリソース構成によって構成された無線リソース上のMBSデータをブロードキャストする(322)。

【0050】

MCCHメッセージを受信した(308)後または受信したことに応答して、アイドル状態または非アクティブ状態のUE102は、MBSセッションIDによって識別されたMBSセッションの受信をアクティブ化する(たとえば、開始する)(318)。UE102は、MBSリソース構成に従ってMBSデータを受信する(322)。たとえば、UE102は、MBS構成によって構成された無線リソース上で、MBSデータを含む1つまたは複数のDL送信を受信し(322)、MCSに従ってDL送信を復号して、MBSデータを取得する。

【0051】

イベント318、320、および322は、MBSデータ送信手順394をまとめて定義する。

【0052】

図3Bを参照すると、シナリオ300Bは、MBSセッションのアクティブ化を通知するためにRAN105がMCCHメッセージを送信する(308)代わりにMBSセッションIDを含むページングメッセージを送信する(307)ことを除いて、シナリオ300Aと同様である。RAN105は、ページング制御チャネル(PCCH)上でページングメッセージを送信することができる。いくつかの実装形態では、RAN105は、DCIとDCIからのDCIのCRCとを生成して、ページングメッセージを送信することができる。RAN105は、CRCをページング無線ネットワーク一時識別子(P-RNTI)でスクランブルする。RAN105は、ページングメッセージの送信のための無線リソースを示すダウンリンク割り当てをDCIに含めることができる。RAN105は、セル124上でPDCCH上のDCIおよびスクランブルされたCRCをUE102に送信し、指示された無線リソース上でページングメッセージを送信することができる。UE102がPDCCH上のDCIおよびスクランブルされたCRCを受信すると、UE102はスクランブルされたCRCをP-RNTIを用いて確認する。スクランブルされたCRCが有効であるとUE102が確認した場合、UE102は、DCIに従って無線リソース上でページングメッセージを受信するかまたは受信しようと試みる(307)。ページングメッセージを受信した(307)後または受信したことに応答して、アイドル状態または非アクティブ状態であるUE102は、MBSセッションIDによって識別されたMBSセッションの受信をアクティブ化する(たとえば、開始する)(318)。

【0053】

図4Aおよび図4Bは、図3Aおよび図3Bのメッセージシーケンスと同様の例示的なメッセージシーケンスであるが、UE102は、それぞれ、非アクティブ状態およびアイドル状態から接続状態に遷移する。

【0054】

最初に図4Aを参照すると、シナリオ400Aでは、UE102は最初に、アイドル状態で動作する(402)。アイドル状態であるUE102は、MBSセッションアクティブ化通知手順390または391と同様のMBSセッションアクティブ化通知手順490において、MBSアクティブ化通知メッセージ(すなわち、MCCHメッセージまたはページングメッセージ)を受信する。いくつかの実装形態では、図4AのMBSセッションIDはマルチキャストセッションを識別し、図3Aおよび図3BのMBSセッションIDはブロードキャストセッションを識別する。

【0055】

アクティブ化490に応答して、UE102は、RAN105とのRRC接続確立手順を実施する(426)。UE102は、RRC接続確立手順に応答して接続状態(たとえば、RRC_CONNECTED状態)に遷移する(428)。RRC接続確立手順を実施する(426)ために、UE102は、RAN105とのランダムアクセス手順を実施して(424)、UE102がRAN105とアップリンク同期していない(すなわち、UE102がRAN105との有効なタイミングアドバンスコマンドまたは値を有していない)場合に、アップリンク送信においてRAN105と同期することができる。ランダムアクセス手順は、2ステップまたは4ステップランダムアクセス手順であることができる。RRC接続確立手順を実施する(426)ために、UE102は、RRC要求メッセージ(たとえば、RRCSetupRequestメッセージまたはRRCConnectionRequestメッセージ)をRAN105に送信する。UE102が2ステップランダムアクセス手順を実施する(424)場合、UE102は、2ステップランダムアクセス手順のメッセージAにおいてRRC要求メッセージを送信することができる。UE102が4ステップランダムアクセス手順を実施する(424)場合、UE102は、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ3においてRRC要求メッセージを送信することができる。UE102がRAN105とアップリンク同期しており、アイドル状態のための設定グラント構成を有する場合、UE102はランダムアクセス手順をスキップまたは省略することができる。そのような場合、UE102は、設定グラント構成によって構成された設定グラントを使用してRRC要求メッセージを送信することができる。RRC要求メッセージに応答して、RAN105は、RRC応答メッセージ(たとえば、RRCSetupメッセージまたはRRCConnectionSetupメッセージ)をUE102に送信することができる。応答して、UE102は、接続状態に遷移し(428)、RRC完了メッセージ(たとえば、RRCSetupCompleteメッセージまたはRRCConnectionSetupCompleteメッセージ)をRAN105に送信する。いくつかの実装形態では、UE102は、RRC応答メッセージに応答して、RAN105とRRCメッセージを通信するための第1のSRB(たとえば、SRB1)を構成する。そのような実装形態では、UE102は、RRC完了メッセージを第1のSRBを介してRAN105に送信する。いくつかの実装形態では、UE102は、接続状態に遷移した(428)後に、サービス要求メッセージをCN110にRAN105を介して送ることができる。一実装形態では、UE102は、サービス要求メッセージをRRC完了メッセージに含めることができる。RAN105は、RRC完了メッセージからサービス要求メッセージを取り出し、サービス要求メッセージを含む第1のBS-CN間メッセージ(たとえば、Initial UE Messageメッセージ)をCN110に送る。

【0056】

UE102とのRRC接続確立手順を実施した(426)後または接続状態に遷移した(428)後、RAN105は、UE102との通信に対するセキュリティ(たとえば、完全性保護/完全性検査および/または暗号化/復号)をアクティブ化するために、UE102とのセキュリティアクティブ化手順(たとえば、RRCセキュリティモード手順)を実施する(430)ことができる。詳細には、RAN105は、セキュリティアクティブ化手順を実施する(430)ために、セキュリティアクティブ化コマンドメッセージ(たとえば、SecurityModeCommandメッセージ)をUE102に、たとえば、SRBを介して送ることができる。応答して、UE102は、RAN105との通信に対するセキュリティ(たとえば、完全性保護および/または暗号化)をアクティブ化し、セキュリティアクティブ化完了メッセージ(たとえば、SecurityModeComplete)をRAN105に、たとえば、SRBを介して送信する。セキュリティをアクティブ化した後、RAN105は、第2のSRB(たとえば、SRB2)ならびに/またはUE102とRRCメッセージおよび/もしくはNASメッセージを交換するためのDRBを構成するために、UE102とのRRC再構成(図4Aに図示せず)を実施することができる。

【0057】

接続状態に遷移した(428)後またはセキュリティアクティブ化手順を実施した(430)後、UE102は、UE102がMBSセッションに参加するのを要求することを示すために、RAN105を介してCN110とのMBSセッション参加手順(またはMBSセッションアクティブ化手順またはMBSセッション確立手順と呼ばれる)を実施する(432)ことができる。いくつかの実装形態では、UE102がMBSセッションを受信するためのMBSコンテキストを有しない場合、UE102はそう(すると決定)し得る。MBSセッションアクティブ化通知手順490においてMBSセッションIDを含むメッセージを受信する前にUE102がMBSセッションを受信するためのMBSコンテキストを有する場合、UE102は、MBSセッション参加手順をスキップするか、省略するか、またはその手順を実施するのを控えることができる。MBSセッション参加手順を実施する(432)ために、UE102は、MBSセッション参加要求メッセージ(またはMBSセッションアクティブ化要求メッセージまたはMBSセッション確立要求メッセージと呼ばれる)をCN110にRAN105を介して送ることができる。応答して、CN110は、MBSセッション参加受入れメッセージ(またはMBSセッションアクティブ化受入れメッセージまたはMBSセッション確立受入れメッセージと呼ばれる)をUE102にRAN105を介して送ることができる。いくつかの実装形態では、UE102は、セキュリティをアクティブ化した(430)後にMBSセッション参加手順を実施することができる。したがって、MBSセッション参加手順はセキュリティによって保護される。UE102からMBSセッション参加要求メッセージを受信すると、RAN105は、MBSセッション参加要求メッセージを含む第2のBS-CN間メッセージ(たとえば、アップリンクNASトランスポートメッセージ)をCN110に送ることができる。他の実装形態では、UE102は、接続状態に遷移した(428)後かつセキュリティをアクティブ化する前にMBSセッション参加手順を実施することができる。一実装形態では、UE102は、MBSセッション参加要求メッセージをRRC完了メッセージに含めることができる。RAN105は、RRC完了メッセージからMBSセッション参加要求を取り出し、MBSセッション参加要求メッセージを含む第1のBS-CN間メッセージをCN110に送る。この実装形態では、UE102は、サービス要求メッセージを送らないと決定してもよい。

【0058】

代替として、UE102は、CN110ではなく、MBSネットワーク170とのMBSセッション参加手順をCN110およびRAN105を介して実施することができる。そのような場合、CN110は、それぞれ、MBSセッション参加要求メッセージをMBSネットワーク170に送り、MBSネットワーク170からMBSセッション参加受入れメッセージを受信する。

【0059】

いくつかの実装形態では、MBSコンテキストはMBSセッションIDを含む。さらなる実装形態では、MBSコンテキストは、MBSセッションのQoSプロファイル、MBSセッションのためのIPアドレス、および/または1つもしくは複数のMRBを構成する1つもしくは複数のMRB構成を含むことができる。

【0060】

いくつかの実装形態では、CN110は、第1のBS-CN間メッセージまたは第2のBS-CN間メッセージを受信したことに応答してまたは受信した後、MBSリソースセットアップ手順(492)を開始することができる。MBSリソースセットアップ要求メッセージを受信したことに応答してまたは受信した後、RAN105は、MBSセッションのMBSデータを受信する(494)ためのUE102用の無線リソースを構成するために、UE102とのRRC再構成手順を実施する(434)ことができる。RRC再構成手順を実施する(434)ために、RAN105は、RRC再構成メッセージをUE102に送る。RAN105は、UE102がMBSセッションのMBSデータを受信する(494)ための構成パラメータをRRC再構成メッセージに含めることができる。いくつかの実装形態では、RAN105は、QoSプロファイルに従って構成パラメータを設定することができる。UE102は、構成パラメータに従ってMBSデータ送信手順494においてMBSデータを受信する。いくつかの実装形態では、構成パラメータは、物理レイヤ構成パラメータ、MAC構成パラメータ、RLC構成パラメータ、PDCP構成パラメータ、SDAP構成パラメータ、および/またはMRB構成パラメータを含んでもよい。MRB構成パラメータは、MBSセッションに関連する1つまたは複数のMRBを構成することができる。

【0061】

RRC再構成メッセージに応答して、UE102は、RRC再構成完了メッセージをRAN105に送ることができる。MBSリソースセットアップ要求メッセージを受信した後または受信したことに応答して、RAN105は、MBSリソースセットアップ応答メッセージをCN110に送ることができる。いくつかの実装形態では、RAN105は、RRC再構成完了メッセージを受信する前または受信した後に、MBSリソースセットアップ応答メッセージをCN110に送ることができる。他の実装形態では、CN110は、第1のBS-CN間メッセージまたは第2のBS-CN間メッセージを受信する前に、RAN105とのMBSリソースセットアップ手順を実施(492)してもよい。さらに他の実装形態では、CN110は、第1のBS-CNメッセージを受信するかどうかまたはMBSセッション参加手順を実施するかどうかにかかわらず、RAN105とのMBSリソースセットアップ手順を実施(492)してもよい。

【0062】

MBSセッション開始確認応答メッセージを受信した(414)後、MBSネットワーク170は、MBSデータをUE102に送るためのMBSデータ送信手順を実施する(494)ことができる。RAN105がMBSデータ送信手順の間にCN110からMBSデータを受信すると、RAN105は、MBSデータをUE102にマルチキャストを介して送信することができる。RRC再構成手順を実施した後、UE102は、RAN105からMBSデータを受信する(322)ための構成パラメータを使用する。いくつかの実装形態では、RAN105はMBSデータをUE102に1つまたは複数のMRBを介して送信することができ、UE102はMBSデータを1つまたは複数のMRBを介して受信することができる。

【0063】

図4Bを参照すると、シナリオ400Bは、UE102が最初に非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE)で動作し(403)、MBSアクティブ化通知メッセージを受信したことに応答して、UE102がRRC接続確立手順ではなくRRC再開手順を実施することを除いて、シナリオ400Aと同様である。いくつかのシナリオおよび実装形態では、UE102が非アクティブ状態で動作する(403)前に、UE102はRAN105との接続状態であった。接続状態のUE102は、たとえば、1つまたは複数の無線ベアラ(RB)を介してRAN105とデータを通信する。いくつかの実装形態では、接続状態のUE102は、1つまたは複数のシグナリングRB(SRB)を介して制御プレーン(CP)データを通信する。いくつかの実装形態では、接続状態のUE102は、1つまたは複数のデータRB(DRB)を介してユーザプレーン(UP)データを通信する。UE102に対するデータ非アクティビティの一定期間の後、RAN105は、RAN105もUE102も、一定期間の間に、それぞれダウンリンク方向またはアップリンク方向においていかなるデータも送信していないと決定することができる。その決定に応答して、RAN105は、RRC解放メッセージ(たとえば、RRCReleaseメッセージまたはRRCConnectionReleaseメッセージ)をUE102に送信し、非アクティブ状態に遷移するようUE102に命令することができる。UE102は、RRC解放メッセージを受信すると、非アクティブ状態に遷移する。RAN105は、I-RNTIまたは再開IDをUE102に割り当て、割り当てられた値をRRC解放メッセージに含めることができる。いくつかの実施形態では、UE102が非アクティブ状態に遷移した後、UE102は、状態遷移なしでRAN105との1つまたは複数のRAN通知エリア(RNA)更新を実施してもよい。

【0064】

アクティブ化418に応答して、UE102は、RAN105とのRRC再開手順を実施する(427)ことができる。UE102は、RRC再開手順に応答して接続状態(たとえば、RRC_CONNECTED状態)に遷移する(428)。RRC再開手順を実施する(427)ために、UE102は、RAN105とのランダムアクセス手順を実施する(424)ことができ、UE102がRAN105とアップリンク同期していない(すなわち、UE102がRAN105との有効なタイミングアドバンスコマンドまたは値を有していない)場合に、アップリンク送信においてRAN105と同期する。ランダムアクセス手順は、2ステップまたは4ステップランダムアクセス手順であることができる。RRC再開手順を実施する(427)ために、UE102は、RRC要求メッセージ(たとえば、RRCResumeRequestメッセージまたはRRCConnectionResumeRequestメッセージ)をRAN105に送信する。UE102が2ステップランダムアクセス手順を実施する(424)場合、UE102は、2ステップランダムアクセス手順のメッセージAにおいてRRC要求メッセージを送信することができる。UE102が4ステップランダムアクセス手順を実施する(424)場合、UE102は、4ステップランダムアクセス手順のメッセージ3においてRRC要求メッセージを送信することができる。UE102がRAN105とアップリンク同期しており、アイドル状態のための設定グラント構成を有する場合、UE102はランダムアクセス手順をスキップまたは省略することができる。そのような場合、UE102は、設定グラント構成によって構成された設定グラントを使用してRRC要求メッセージを送信することができる。RRC要求メッセージに応答して、RAN105は、RRC応答メッセージ(たとえば、RRCResumeメッセージまたはRRCConnectionResumeメッセージ)をUE102に送信することができる。応答して、UE102は、接続状態に遷移し(418)、RRC完了メッセージ(たとえば、RRCResumeCompleteメッセージまたはRRCConnectionResumeCompleteメッセージ)をRAN105に送信する。いくつかの実装形態では、非アクティブ状態で動作する(403)UE102は、第1のSRB(たとえば、SRB1)、第2のSRBおよび/または1つもしくは複数のDRBを中断する。そのような実装形態では、UE102は、RRC要求メッセージを送信したことに応答してまたは送信した後に、RRC応答メッセージを受信するために第1のSRBを再開し、第1のSRBを介したRRC完了メッセージをRAN105に送信する。UE102は、RRC応答メッセージに応答して第2のSRBを再開することができる。いくつかの実装形態では、UE102は、RAN105が1つまたは複数のDRBの解放を示さない場合に、RRC応答メッセージに応答して1つまたは複数のDRBを再開する。いくつかの実装形態では、UE102は、図4Aとは異なり、接続状態に遷移した(428)後にサービス要求メッセージをCN110にRAN105を介して送らなくてもよい。

【0065】

いくつかの実装形態では、非アクティブ状態で動作する(403)UE102は、図4Aに関して説明されたようなMBSセッションのためのMBSコンテキストを有する。非アクティブ状態のUE102は、MBSコンテキストにおいて1つまたは複数のMRBを中断する。そのような実装形態では、UE102は、RAN105がRRC応答メッセージにおいて1つまたは複数のMRBの解放を示さない場合に、RRC応答メッセージに応答して1つまたは複数のMRBを再開する。

【0066】

いくつかの実装形態では、MBSデータ送信手順494におけるUE102は、RRC再開手順に応答してUE102が再開した1つまたは複数のMRB(のうちの1つ、いくつか、またはすべて)を介してMBSセッション(すなわち、第1のMBSセッション)のMBSデータを受信することができる。そのような実装形態では、UE102は、MBSセッションのアクティブな受信に対してMBSセッション参加手順を実施するのを控える。他の実装形態では、UE102は、UE102がMBSセッションのためのMBSコンテキストを有しない場合に、MBSセッション参加手順を実施する(432)。いくつかのシナリオおよび実装形態では、UE102は、第2のMBSセッションのためのMBSコンテキストを有してもよく、RRC再開手順またはRRC応答メッセージに応答して第2のMBSセッションのための1つまたは複数のMRBを再開する。そのような場合、UE102は、第2のMBSセッションのためのMBSコンテキストの1つまたは複数のMRBを介して第1のMBSセッションのMBSデータを受信することができない。したがって、UE102は、第1のMBSセッションのMBSデータを受信するためのUE102用の無線リソースを構成するために、MBSセッション参加手順を実施してRAN105にRRC再構成手順を実施させる(434)。UE102は、構成パラメータに従ってMBSデータ送信手順494においてMBSデータを受信する。いくつかの実装形態では、構成パラメータは、物理レイヤ構成パラメータ、MAC構成パラメータ、RLC構成パラメータ、PDCP構成パラメータ、SDAP構成パラメータ、および/またはMRB構成パラメータを含んでもよい。

【0067】

図5A～図6Dは、RANノード(たとえば、基地局104、106Aもしくは106B、またはCU172)がMBSの送信をアクティブ化するために実装することができる例示的な方法を図示するフロー図である。図7A～図8Cは、CN(たとえば、CN110)がMBSの送信をアクティブ化するために実装することができる例示的な方法を図示するフロー図である。

【0068】

図5A～図5Dの同じブロックは、同じ参照番号で標識される。

【0069】

図5Aは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法500Aのフロー図である。ブロック502において、RANノードは、CNからMBSセッションIDを含むCN-BS間メッセージを受信する(たとえば、イベント306、310、490、492)。ブロック504において、RANノードは、CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかを決定する。CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック506および508に進む。ブロック506において、RANノードは、複数のUEを接続状態に遷移させるために複数のUEとの1つまたは複数の手順を実施する(たとえば、イベント424、426、427、428)。ブロック508において、RANノードは、MBSセッションIDに関連付けられたMBSデータを、接続状態で動作する複数のUEに送信する(たとえば、イベント494)。CN-BS間メッセージがブロードキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック510に進む。ブロック510において、RANノードは、複数のUEを接続状態に遷移させることなしに、MBSセッションIDに関連付けられたMBSデータを複数のUEに送信する(たとえば、イベント322)。

【0070】

いくつかの実装形態では、CN-BS間メッセージは、MBSセッションIDのマルチキャストセッションまたはMBSセッションIDのブロードキャストセッションを示す指示を含むことができる。指示がMBSセッションIDのマルチキャストセッションを示すかまたはCN-BS間メッセージがMBSセッションIDのブロードキャストセッションを示す指示を除外する場合、RANノードは、CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求すると決定することができる。指示がブロードキャストセッションを示すかまたはCN-BS間メッセージがMBSセッションIDのマルチキャストセッションを示す指示を除外する場合、RANノードは、CN-BS間メッセージがMBSセッションIDのブロードキャストセッションのためのリソースを要求すると決定することができる。

【0071】

他の実装形態では、CN-BS間メッセージは、QoSプロファイルを含むことができる。RANノードは、QoSプロファイルに従って、CN-BS間メッセージがMBSセッションIDのマルチキャストセッションまたはMBSセッションIDのブロードキャストセッションのためのリソースを要求すると決定することができる。QoSプロファイルがMBSセッションIDのマルチキャストセッションを示す場合、RANノードは、CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求すると決定することができる。QoSプロファイルがブロードキャストセッションを示す場合、RANノードは、CN-BS間メッセージがMBSセッションIDのブロードキャストセッションのためのリソースを要求すると決定することができる。

【0072】

図5Bは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法500Bのフロー図である。ブロック505において、RANノードは、MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられるかまたはブロードキャストセッションに関連付けられるかを決定する。MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられる場合、フローはブロック506および508に進む。MBSセッションIDがブロードキャストセッションに関連付けられる場合、フローはブロック510に進む。

【0073】

図5Cは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法500Cのフロー図である。ブロック503において、RANノードは、MBSセッションIDが第1のMBSセッションIDに関連付けられるかまたは第2のMBSセッションIDに関連付けられるかを決定する。MBSセッションIDが第1のMBSセッションIDに関連付けられる場合、フローはブロック506および508に進む。MBSセッションIDが第2のMBSセッションIDに関連付けられる場合、フローはブロック510に進む。

【0074】

いくつかの実装形態では、第1および第2のMBSセッションIDは、それぞれ、マルチキャストセッションおよびブロードキャストセッションに関連付けられてもよい。他の実装形態では、第1および第2のMBSセッションIDは、それぞれ、異なるQoS要件を有する第1のMBS(セッション)および第2のMBS(セッション)に関連付けられてもよい。たとえば、第1のMBS(セッション)は、第2のMBS(セッション)よりも高いQoS要件(たとえば、より信頼できる送信、より低いブロックエラーレート、より少ないレイテンシおよび/またはより高いデータレート)を必要とする。したがって、RANノードは、第1のMBSに対するQoS要件を施行するための構成パラメータを複数のUEに提供するために接続状態に遷移するように、複数のUEを遷移させる。

【0075】

図5Dは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法500Dのフロー図である。ブロック514において、RANノードは、CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかまたはブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかを決定する。CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求する場合、フローはブロック506および508に進む。CN-BS間メッセージがブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求する場合、フローはブロック510に進む。

【0076】

同じである図6A～図6Dのブロックは、同じ参照番号で標識される。図5A～図5Dの例および実装形態は、図6A～図6Dに適用することができる。

【0077】

図6Aは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法600Aのフロー図である。ブロック602において、RANノードは、CNからMBSセッションIDを含むCN-BS間メッセージを受信する(たとえば、イベント306、310、490、492)。ブロック604において、RANノードは、CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかを決定する。CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック606に進む。ブロック606において、RANノードは、MBSセッションIDを含むページングメッセージを(たとえば、ブロードキャストを介しておよび/またはPCCH上で)送信する(たとえば、イベント307)。CN-BS間メッセージがブロードキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック608に進む。ブロック608において、RANノードは、MBSセッションIDを含むMCCHメッセージを(たとえば、ブロードキャストを介して)送信する(たとえば、イベント308)。

【0078】

図6Bは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法600Bのフロー図である。ブロック605において、RANノードは、MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられるかまたはブロードキャストセッションに関連付けられるかを決定する。MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられる場合、フローはブロック606に進む。MBSセッションIDがブロードキャストセッションに関連付けられる場合、フローはブロック608に進む。

【0079】

図6Cは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法600Cのフロー図である。ブロック603において、RANノードは、MBSセッションIDが第1のMBSセッションIDであるかまたは第2のMBSセッションIDであるかを決定する。MBSセッションIDが第1のMBSセッションIDである場合、フローはブロック606に進む。MBSセッションIDが第2のMBSセッションIDである場合、フローはブロック608に進む。

【0080】

いくつかの実装形態では、第1および第2のMBSセッションIDは、それぞれ、マルチキャストセッションおよびブロードキャストセッションに関連付けられてもよい。他の実装形態では、第1および第2のMBSセッションIDは、それぞれ、異なるQoS要件を有する第1のMBS(セッション)および第2のMBS(セッション)に関連付けられてもよい。たとえば、第1のMBS(セッション)は、第2のMBS(セッション)よりも高いQoS要件(たとえば、より信頼できる送信、より低いブロックエラーレート、より少ないレイテンシおよび/またはより高いデータレート)を必要とする。したがって、RANノードは、第1のMBSに対するQoS要件を施行するための構成パラメータを複数のUEに提供するために接続状態に遷移するように、複数のUEを遷移させる。

【0081】

図6Dは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法600Dのフロー図である。ブロック614において、RANノードは、CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかまたはブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するかを決定する。CN-BS間メッセージがマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求する場合、フローはブロック606に進む。CN-BS間メッセージがブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求する場合、フローはブロック608に進む。

【0082】

同じである図7A～図7Cのブロックは、同じ参照番号で標識される。

【0083】

図7Aは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法700Aのフロー図である。ブロック702において、CNは、MBSネットワークからインターフェースメッセージを受信する(たとえば、イベント304、490)。ブロック704において、CNは、インターフェースメッセージがMBSセッションIDのマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはMBSセッションIDのブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかを決定する。インターフェースメッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック706に進む。インターフェースメッセージがブロードキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック708に進む。ブロック706において、CNは、MBSセッションIDについてのマルチキャストアクティブ化通知を要求するために第1のCN-BS間メッセージを第1のRANに送る(たとえば、イベント490)。ブロック708において、CNは、MBSセッションIDについてのブロードキャストアクティブ化通知を要求するために第2のCN-BS間メッセージを第2のRANに送る(たとえば、イベント306)。

【0084】

いくつかの実装形態では、第1のRANおよび第2のRANは同じRANであることができる。他の実装形態では、第1のRANおよび第2のRANは異なるRANであることができる。たとえば、第1および第2のRANのうちの一方はE-UTRANであることができ、他方はNG-RANであることができる。さらに他の実装形態では、第1および第2のRANは、それぞれ、少なくとも1つの第1のRANノードおよび少なくとも1つの第2のRANノードを含むことができる。一実装形態では、少なくとも1つの第1のRANノードおよび少なくとも1つの第2のRANノードは、1つまたは複数の同一のRANノードを含むことができる。別の実装形態では、少なくとも1つの第1のRANノードおよび少なくとも1つの第2のRANノードは、完全に異なるRANノードを含む。RANノードは、1つまたは複数の基地局、CUおよび/または同じCUもしくは異なるCUによって操作されるDUを含むことができる。いくつかの実装形態では、CNは、それぞれ、第1のMBSコンテキストに従って少なくとも1つの第1のRANノードを決定し、第2のMBSコンテキストに従って少なくとも1つの第2のRANノードを決定することができる。いくつかの実装形態では、第1のMBSコンテキストは、少なくとも1つの第1のエリア識別情報(たとえば、トラッキングエリア識別情報またはMBSエリア識別情報)を含んでもよい。CNは、少なくとも1つの第1のエリア識別情報から少なくとも1つの第1のRANノードを決定または導出することができる。他の実装形態では、第1のMBSコンテキストは、少なくとも1つの第1のRANノードの識別情報の第1のリストを含んでもよい。いくつかの実装形態では、第2のMBSコンテキストは、少なくとも1つの第2のエリア識別情報(たとえば、トラッキングエリア識別情報またはMBSエリア識別情報)を含んでもよい。CNは、少なくとも1つの第2のエリア識別情報から少なくとも1つの第2のRANノードを決定または導出することができる。少なくとも1つの第1のエリア識別情報および少なくとも1つの第2のエリア識別情報は、同じまたは異なるエリア識別情報を含む。他の実装形態では、第2のMBSコンテキストは、少なくとも1つの第2のRANノードの識別情報の第2のリストを含んでもよい。第1および第2のリストは、同じまたは異なる識別情報を含むことができる。

【0085】

いくつかの実装形態では、第1および第2のCN-BS間メッセージは、異なる内容を含む同じメッセージ(たとえば、NGAPメッセージ)であることができる。他の実装形態では、第1および第2のCN-BS間メッセージは、異なるメッセージ(たとえば、NGAPメッセージ)であることができる。

【0086】

いくつかの実装形態では、第1のCN-BS間メッセージは、MBSセッションIDのマルチキャストセッションを示す指示を含むことができるかまたはMBSセッションIDのブロードキャストセッションを示す指示を除外する。いくつかの実装形態では、第2のCN-BS間メッセージは、MBSセッションIDのブロードキャストセッションを示す指示を含むことができるかまたはMBSセッションIDのマルチキャストセッションを示す指示を除外する。

【0087】

いくつかの実装形態では、第1のCN-BS間メッセージは、マルチキャストセッションについての第1のQoSプロファイルを含むことができ、第2のCN-BS間メッセージは、ブロードキャストセッションについての第2のQoSプロファイルを含むことができる。

【0088】

図7Bは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法700Bのフロー図である。ブロック703において、CNは、MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられるかまたはブロードキャストセッションに関連付けられるかを決定する。MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられる場合、フローはブロック706に進む。インターフェースメッセージがブロードキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック708に進む。

【0089】

図7Cは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法700Cのフロー図である。ブロック702において、CNは、MBSネットワークからインターフェースメッセージを受信する(たとえば、イベント304、490)。ブロック705において、CNは、QoSプロファイルに基づいて、MBSセッションIDのマルチキャストセッションのためのリソースを構成するかまたはMBSセッションIDのブロードキャストセッションのためのリソースを構成するかを決定する。CNが、MBSセッションIDのマルチキャストセッションのためのリソースを構成すると決定した場合、フローはブロック706に進む。この場合、CNは、QoSプロファイルの中のQoSパラメータに基づいて、MBSセッションIDによって識別されたMBSセッションがマルチキャストセッションのためのリソースを必要とすると決定する。CNが、MBSセッションIDのブロードキャストセッションのためのリソースを構成すると決定した場合、フローはブロック708に進む。この場合、CNは、QoSプロファイルの中のQoSパラメータに基づいて、MBSセッションIDによって識別されたMBSセッションがブロードキャストセッションのためのリソースを必要とすると決定する。

【0090】

同じである図8A～図8Cのブロックは、同じ参照番号で標識される。いくつかの実装形態では、図8A～図8Cは、それぞれ、図7A～図7Cと組み合わされることが可能である。一実装形態では、ブロック706における第1のCN-BS間メッセージおよびブロック806における第1のCN-BS間メッセージは、同じメッセージであることができる。別の実装形態では、ブロック706における第1のCN-BS間メッセージおよびブロック806における第1のCN-BS間メッセージは、異なるメッセージであることができる。同様に、ブロック708における第2のCN-BS間メッセージおよびブロック808における第2のCN-BS間メッセージは、同じメッセージまたは異なるメッセージであることができる。図7A～図7Cの例および実装形態は、図8A～図8Cに適用することができる。

【0091】

図8Aは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法800Aのフロー図である。ブロック802において、CNは、MBSネットワークからインターフェースメッセージ(すなわち、第1のインターフェースメッセージ)を受信する(たとえば、イベント304)。ブロック804において、CNは、インターフェースメッセージがMBSセッションIDのマルチキャストセッションのためのリソースを要求するかまたはMBSセッションIDのブロードキャストセッションのためのリソースを要求するかを決定する。インターフェースメッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック806に進む。インターフェースメッセージがブロードキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック808に進む。ブロック806において、CNは、MBSセッションIDに関連付けられたMBSをマルチキャストするためのリソースを要求するために第1のCN-BS間メッセージを第1のRANに送る(たとえば、イベント492)。ブロック808において、CNは、MBSセッションIDについてのブロードキャストアクティブ化通知を要求するために第2のCN-BS間メッセージを第2のRANに送る(たとえば、イベント310)。

【0092】

いくつかの実装形態では、CNは、第1のインターフェースメッセージに応答して、第2のインターフェースメッセージをMBSネットワークに送ることができる(たとえば、イベント314)。いくつかの実装形態では、CNは、第1のCN-BS間メッセージに応答して、第1のRANから第1のBS-CN間メッセージを受信することができる(たとえば、イベント312)。いくつかの実装形態では、CNは、第2のCN-BS間メッセージに応答して、第2のRANから第2のBS-CN間メッセージを受信することができる。CNは、第1または第2のBS-CN間メッセージを受信した後に、第2のインターフェースメッセージをMBSネットワークに送ることができる。

【0093】

図8Bは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法800Bのフロー図である。ブロック803において、CNは、MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられるかまたはブロードキャストセッションに関連付けられるかを決定する。MBSセッションIDがマルチキャストセッションに関連付けられる場合、フローはブロック806に進む。インターフェースメッセージがブロードキャストセッションのためのリソースを要求する場合、フローはブロック808に進む。

【0094】

図8Cは、MBSの送信をアクティブ化するための例示的な方法800Cのフロー図である。ブロック802において、CNは、MBSネットワークからインターフェースメッセージを受信する(たとえば、イベント304、490)。ブロック805において、CNは、QoSプロファイルに基づいて、MBSセッションIDによって識別されたMBSセッションがマルチキャストセッションであるかまたはブロードキャストセッションであるかを決定する。CNがMBSセッションIDによって識別されたMBSセッションがマルチキャストセッションであると決定した場合、フローはブロック806に進む。CNがMBSセッションIDによって識別されたMBSセッションがブロードキャストセッションであると決定した場合、フローはブロック808に進む。

【0095】

図9は、RANがUEとのMBSを管理するために実装することができる例示的な方法900のフロー図である。ブロック902において、RANは、MBSセッション識別子に関連付けられたメッセージを受信する(たとえば、イベント306、310、手順490;ブロック502、602)。ブロック904において、RANは、メッセージに応答して、MBSセッション識別子に基づいてUEとのMBSセッションを確立する(たとえば、イベント308、316、手順490;ブロック506、510、606、608)。

【0096】

図10は、CNがRANとのMBSを管理するために実装することができる例示的な方法1000のフロー図である。ブロック1002において、CNは、MBSネットワークから、MBSセッション識別子に関連付けられたインターフェースメッセージを受信する(たとえば、イベント304、手順490;ブロック702、802)。ブロック1004において、CNは、RANに、MBSセッション識別子に基づいてUEとのMBSセッションを確立するためのメッセージを送信する(たとえば、ブロック306、手順490;ブロック706、708、806、808)。

【0097】

以下の追加の考慮事項は、上記の議論に適用される。

【0098】

いくつかの実装形態では、UEは、MBSを受信するためのセッション参加手順を実施することなしに、MBSのデータをブロードキャストセッションにおいて受信することができる。すなわち、UEは、ブロードキャストセッションのためにセッション参加手順を実施する必要がない。他の実装形態では、UEは、RANによってブロードキャストされた構成パラメータに従って、すなわち、MBSのデータを受信するための構成パラメータを受信するためにRRC再構成手順を実施することなしに、MBSのデータをブロードキャストセッションにおいて受信することができる。

【0099】

いくつかの実装形態では、UEは、MBSのデータをマルチキャストセッションにおいて受信するためにセッション参加手順を実施しなければならない。他の実装形態では、UEは、RRC再構成メッセージにおいて受信された構成パラメータに従ってのみ、MBSのデータをマルチキャストセッションにおいて受信することができる。

【0100】

いくつかの実装形態では、「MBS」は「MBSセッション」で置き換えられることが可能であり、その逆も同様である。いくつかの実装形態では、「メッセージ」が使用され、「情報要素(IE)」で置き換えられることが可能である。いくつかの実装形態では、「IE」が使用され、「フィールド」で置き換えられることが可能である。いくつかの実装形態では、単数形の「構成(configuration)」は複数形の「構成(configurations)」または構成パラメータで置き換えられることが可能である。

【0101】

本開示の技法が実装され得るユーザデバイス(たとえば、UE102)は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルゲームコンソール、販売時点管理(POS)端末、ヘルス監視デバイス、ドローン、カメラ、メディアストリーミングドングルもしくは別のパーソナルメディアデバイス、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス、ワイヤレスホットスポット、フェムトセル、またはブロードバンドルータなどの、ワイヤレス通信が可能な任意の好適なデバイスであることができる。さらに、ユーザデバイスは、いくつかの場合、車両または先進運転支援システム(ADAS)のヘッドユニットなどの電子システムに埋め込まれてもよい。またさらに、ユーザデバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイスまたはモバイルインターネットデバイス(MID)として動作することができる。タイプに応じて、ユーザデバイスは、1つまたは複数の汎用プロセッサ、コンピュータ可読メモリ、ユーザインターフェース、1つまたは複数のネットワークインターフェース、1つまたは複数のセンサーなどを含むことができる。

【0102】

特定の実施形態は、論理回路またはいくつかの構成要素もしくはモジュールを含むものとして本開示で説明される。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、非一時的機械可読媒体上に記憶されたコード)またはハードウェアモジュールであってもよい。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実施することが可能な有形のユニットであり、特定の方法で構成または配置されてもよい。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実施するように(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサとして)恒久的に構成された専用回路または論理回路を備えることができる。ハードウェアモジュールはまた、特定の動作を実施するようにソフトウェアによって一時的に構成された(たとえば、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサ内に包含される)プログラマブル論理回路または回路を備えてもよい。専用の恒久的に構成された回路においてまたは一時的に構成された(たとえば、ソフトウェアによって構成された)回路においてハードウェアモジュールを実装するという決定は、コストおよび時間の考慮事項によって引き起こされ得る。

【0103】

ソフトウェアにおいて実装されるとき、技法は、オペレーティングシステムの一部、複数のアプリケーションによって使用されるライブラリ、特定のソフトウェアアプリケーションなどとして提供され得る。ソフトウェアは、1つもしくは複数の汎用プロセッサまたは1つもしくは複数の専用プロセッサによって実行され得る。

【0104】

例の以下のリストは、本開示によって明示的に企図される様々な追加の実施形態を反映する。

【0105】

例1.ユーザ機器(UE)と無線アクセスネットワーク(RAN)との間の無線接続がアクティブではない間に、UEとのマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)を管理するためのRANにおける方法であって、処理ハードウェアによって、コアネットワーク(CN)から、MBSセッション識別子に関連付けられたメッセージを受信するステップと、メッセージを受信するステップに応答して、処理ハードウェアによって、UEとの間で、MBSセッション識別子に基づくMBSセッションを確立するステップとを含む、方法。

【0106】

例2.メッセージが、MBSセッション識別子またはMBSセッションに関連付けられたサービス品質(QoS)情報のうちの少なくとも1つを含む、例1の方法。

【0107】

例3.確立するステップが、メッセージがMBSセッションのための無線リソースを構成することを示すと決定するステップを含む、例2の方法。

【0108】

例4.確立するステップが、決定するステップに応答して、UEにおけるMBSセッションの受信をアクティブ化するための通知をUEに送信するステップを含む、例3の方法。

【0109】

例5.確立するステップが、メッセージがUEにおけるMBSセッションの受信をアクティブ化するための通知をUEに送ることを示すと決定するステップと、決定するステップに応答して、通知をUEに送信するステップとを含む、例2の方法。

【0110】

例6.決定するステップが、メッセージがMBSセッションがマルチキャストセッションであることを示すことを検出するステップを含む、例3から5のいずれか1つの方法。

【0111】

例7.検出するステップが、MBSセッション識別子がマルチキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例6の方法。

【0112】

例8.検出するステップが、QoS情報がマルチキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例6の方法。

【0113】

例9.通知が、MBSセッションIDを含むページングメッセージを含む、例6から8のいずれか1つの方法。

【0114】

例10.UEとRANとの間の無線接続をアクティブ化するステップと、UEとRANとの間の無線接続がアクティブであるとき、MBSセッション識別子に関連付けられたMBSデータを送信するステップとをさらに含む、例6から9のいずれか1つの方法。

【0115】

例11.決定するステップが、メッセージがMBSセッションがブロードキャストセッションであることを示すことを検出するステップを含む、例3から5のいずれか1つの方法。

【0116】

例12.検出するステップが、MBSセッション識別子がブロードキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例11の方法。

【0117】

例13.検出するステップが、QoS情報がブロードキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例11の方法。

【0118】

例14.通知が、MBSセッションIDを含むマルチキャスト制御チャネル(MCCH)メッセージを含む、例11から13のいずれか1つの方法。

【0119】

例15.UEとRANとの間の無線接続がアクティブではないままである間に、MBSセッション識別子に関連付けられたMBSデータを送信するステップをさらに含む、例11から14のいずれか1つの方法。

【0120】

例16.処理ハードウェアを備え、先行する例のいずれかの方法を実施するように構成されたRAN。

【0121】

例17.無線アクセスネットワーク(RAN)とのマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)を管理するためのコアネットワーク(CN)における方法であって、処理ハードウェアによって、MBSネットワークから、MBSセッション識別子に関連付けられたインターフェースメッセージを受信するステップと、インターフェースメッセージを受信するステップに応答して、処理ハードウェアによって、RANに、ユーザ機器(UE)とRANとの間の無線接続がアクティブではない間にUEとの間でMBSセッション識別子に基づくMBSセッションを確立するためのメッセージを送信するステップとを含む、方法。

【0122】

例18.インターフェースメッセージまたはメッセージのうちの少なくとも1つが、MBSセッション識別子またはMBSセッションに関連付けられたサービス品質(QoS)情報のうちの少なくとも1つを含む、例17の方法。

【0123】

例19.インターフェースメッセージがMBSセッションのための無線リソースを構成することを示すと決定するステップをさらに含む、例18の方法。

【0124】

例20.メッセージを送信するステップが、RANに、UEにおけるMBSセッションの受信をアクティブ化するための通知をUEに送らせる、例19の方法。

【0125】

例21.メッセージを送信するステップが、RANに、MBSセッションのための無線リソースを構成させる、例19の方法。

【0126】

例22.決定するステップが、インターフェースメッセージがMBSセッションがマルチキャストセッションであることを示すことを検出するステップを含む、例19から21のいずれか1つの方法。

【0127】

例23.検出するステップが、MBSセッション識別子がマルチキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例22の方法。

【0128】

例24.検出するステップが、QoS情報がマルチキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例22の方法。

【0129】

例25.決定するステップが、インターフェースメッセージがMBSセッションがブロードキャストセッションであることを示すことを検出するステップを含む、例19から21のいずれか1つの方法。

【0130】

例26.検出するステップが、MBSセッション識別子がブロードキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例25の方法。

【0131】

例27.検出するステップが、QoS情報がブロードキャストセッションに関連付けられることを検出するステップを含む、例25の方法。

【0132】

例28.RANが、第1のRANおよび第2のRANを含み、MBSセッションが、第1のMBSセッションおよび第2のMBSセッションを含み、メッセージを送信するステップが、(i)第1のMBSセッションを確立するために第1のメッセージを第1のRANに送信するステップと、(ii)第2のMBSセッションを確立するために第2のメッセージを第2のRANに送信するステップとを含む、例17から27のいずれか1つの方法。

【0133】

例29.処理ハードウェアを備え、例17から28のいずれかの方法を実施するように構成されたCN。

【符号の説明】

【0134】

100 ワイヤレス通信システム
102 UE
102A UE
102B UE
104 基地局、MeNB、Mng-eNB、MgNB
105 RAN
106 基地局
106A 基地局、SgNB、Sng-eNB
106B 基地局
110 コアネットワーク(CN)、CN
111 発展型パケットコア(EPC)、EPC
112 サービングゲートウェイ(SGW)、SGW
114 モビリティ管理エンティティ(MME)、MME
116 パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)、PGW
124 セル
126 セル
126A セル
126B セル
130 処理ハードウェア
132 基地局MBSコントローラ
134 基地局非MBSコントローラ
140 処理ハードウェア
142 基地局MBSコントローラ
144 基地局非MBSコントローラ
150 処理ハードウェア
152 UE MBSコントローラ
154 UE非MBSコントローラ
160 第5世代コア(5GC)、5GC
162 ユーザプレーン機能(UPF)、UPF
164 アクセスおよびモビリティ管理(AMF)、AMF
166 セッション管理機能(SMF)、SMF
170 MBSネットワーク
172 中央ユニット(CU)、CU
172A 論理ノードCU-CP、CU-CP
172B 論理ノードCU-UP、CU-UP
174 分散ユニット(DU)、DU
200 プロトコルスタック、スタック
202A 物理レイヤ(PHY)
202B NR PHY
204A EUTRA MACサブレイヤ
204B NR MACサブレイヤ
206A EUTRA RLCサブレイヤ、RLCサブレイヤ
206B NR RLCサブレイヤ、RLCサブレイヤ
208 EUTRA PDCPサブレイヤ、PDCPサブレイヤ
210 NR PDCPサブレイヤ、PDCPサブレイヤ
212 SDAPサブレイヤ
300A シナリオ
300B シナリオ
390 MBSセッションアクティブ化通知手順
391 MBSセッションアクティブ化通知手順
392 MBSリソースセットアップ手順
394 MBSデータ送信手順
400A シナリオ
400B シナリオ
490 MBSセッションアクティブ化通知手順
500A 方法
500B 方法
500C 方法
500D 方法
600A 方法
600B 方法
600C 方法
600D 方法
700A 方法
700B 方法
700C 方法
800A 方法
800B 方法
800C 方法
900 方法
1000 方法

【図1A】

【図1B】

【図2】

【図3A】

【図3B】

【図4A】

【図4B】

【図5A】

【図5B】

【図5C】

【図5D】

【図6A】

【図6B】

【図6C】

【図6D】

【図7A】

【図7B】

【図7C】

【図8A】

【図8B】

【図8C】

【図9】

【図10】

【手続補正書】

【提出日】2023-06-05

【手続補正1】

【補正対象書類名】特許請求の範囲

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【請求項1】

無線アクセスネットワーク(RAN)とのマルチキャストおよび/またはブロードキャストサービス(MBS)を管理するためのコアネットワーク(CN)における方法であって、
MBSネットワークから、MBSセッション識別子に関連付けられたインターフェースメッセージを受信するステップと、
前記受信するステップに応答して、
第1のインスタンスにおいて、前記インターフェースメッセージがマルチキャストセッションのためのリソースを要求するとき、前記RANに、前記MBSセッション識別子に対応するマルチキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第1のCN-BS間メッセージを送信するステップ、および、
第2のインスタンスにおいて、前記インターフェースメッセージがブロードキャストセッションのためのリソースを要求するとき、前記RANに、前記MBSセッション識別子に対応するブロードキャストセッションについてのアクティブ化通知を要求するために第2のCN-BS間メッセージを送信するステップ
のうちの1つを実施するステップと
を含む、方法。

【請求項2】

前記第1のCN-BS間メッセージが、UEにMBSセッションアクティブ化を通知する目的で特別に定義された次世代アプリケーションプロトコル(NGAP)メッセージである、請求項1に記載の方法。

【請求項3】

前記第2のCN-BS間メッセージが、NGAPメッセージである、請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】

前記第2のCN-BS間メッセージが、QoSプロファイルを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項5】

前記MBSセッション識別子が、一時モバイルグループ識別情報(TMGI)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。

【請求項6】

1つまたは複数のコンピューティングデバイスを備え、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成された、コアネットワーク。

【請求項7】

MBSを管理するためのRANノードにおける方法であって、
CNから、MBSセッション識別子を含むCN-BS間メッセージを受信するステップと、
第1のインスタンスにおいて、前記CN-BS間メッセージが前記MBSセッション識別子に対応するマルチキャストセッションについてのMBSアクティブ化通知メッセージの送信を要求するとき、複数のユーザ機器ユニット(UE)を接続状態に遷移させるために1つまたは複数の手順を実施するステップと、
第2のインスタンスにおいて、前記CN-BS間メッセージが前記MBSセッション識別子に対応するブロードキャストセッションについてのMBSアクティブ化通知メッセージの送信を要求するとき、前記複数のUEを前記接続状態に遷移させるのを控えることを含め、MBSリソース構成を前記複数のUEにブロードキャストするステップと
を含む、方法。

【請求項8】

前記MBSリソース構成を前記ブロードキャストするステップが、マルチキャスト制御チャネル(MCCH)を使用するステップを含む、請求項7に記載の方法。

【請求項9】

前記CN-BS間メッセージが前記ブロードキャストセッションについてのMBSアクティブ化通知メッセージの送信を要求するとき、
前記MCCHを使用して、前記MBSセッションに関連付けられたMBSデータを前記複数のUEに送信するステップ
をさらに含む、請求項8に記載の方法。

【請求項10】

前記MBSセッション識別子が、一時モバイルグループ識別情報(TMGI)を含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。

【請求項11】

前記CN-BS間メッセージが、QoSプロファイルを含む、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。

【請求項12】

前記マルチキャストセッションについてのMBSアクティブ化通知メッセージの送信を要求する前記CN-BS間メッセージが、第1のNGAP CN-BS間メッセージであり、
前記ブロードキャストセッションについてのMBSアクティブ化通知メッセージの送信を要求する前記CN-BS間メッセージが、第2のNGAP CN-BS間メッセージである、
請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。

【請求項13】

前記ブロードキャストセッションについてのMBSアクティブ化通知メッセージの送信を要求する前記CN-BS間メッセージが、リソースセットアップ要求メッセージである、
請求項12に記載の方法。

【請求項14】

1つまたは複数のプロセッサを備え、請求項7から13のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成された、RANノード。

【国際調査報告】