(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】コロナウイルス感染症の治療又は予防のための3CLプロテア-ゼ小分子阻害剤及びその用途
(51)【国際特許分類】
C07D 401/12 20060101AFI20240725BHJP
C07D 413/14 20060101ALI20240725BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20240725BHJP
C07D 403/12 20060101ALI20240725BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20240725BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20240725BHJP
A61K 31/4725 20060101ALI20240725BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20240725BHJP
A61K 31/404 20060101ALI20240725BHJP
A61P 31/14 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
C07D401/12 CSP
C07D413/14
C07D471/04 104Z
C07D403/12
C07D401/14
A61K31/4439
A61K31/4725
A61K31/437
A61K31/404
A61P31/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507140
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(85)【翻訳文提出日】2024-04-02
(86)【国際出願番号】 CN2022109599
(87)【国際公開番号】W WO2023011443
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202110882817.6
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/128089
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524046951
【氏名又は名称】北京華益健康薬物研究中心
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 人鶴
(72)【発明者】
【氏名】徐 又農
(72)【発明者】
【氏名】花 蘭
(72)【発明者】
【氏名】周 経経
(72)【発明者】
【氏名】登 洪▲ジン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲チュウ▼ 新階
(72)【発明者】
【氏名】丁 勝
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC13
4C086BC17
4C086BC30
4C086BC36
4C086BC71
4C086CB05
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA09
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA23
4C086MA35
4C086MA41
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA56
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZB33
4C086ZC20
4C086ZC41
(57)【要約】
本願発明は、コロナウイルス感染症を治療又は予防するための3Cプロテア-ゼ小分子阻害剤及びその用途に関する。具体的には、本願発明は、式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物、及びコロナウイルス感染症又はコロナウイルスによる疾病又は症状を治療又は予防するための医薬を調製におけるそれらの用途に関する。
【化1】
式(I)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物において、
【化1】
式(I)
式(I)中、
P1は、非置換の、又は任意に、基R1で置換された5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、ここで、前記ヘテロアリ-ルは、N、O又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み、
P2は、隣接する2個の炭素原子とともに、非置換の、又は任意に、C1-C3アルキル基又はハロゲンで置換された3~6員のシクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基を形成し、ここで、前記ヘテロシクロアルキル基は、N、O又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み、
P3は、
【化2】
又は
【化3】
から選択され、
さらに、ここで、
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、オキソ基、ニトロ基、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
R2は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基又はC5-C10アリ-ル基から選択され、
R3は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
環Aは、非置換の、又は任意に、ハロゲンで置換されたC5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、ここで、前記ヘテロアリ-ルは、N、O又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み、
Xは、
【化4】
又は
【化5】
から選択される、
式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項2】
前記式(I)の化合物は、式(II)を有する、
【化6】
(II)
請求項1に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項3】
前記式(I)の化合物は、式(III)を有する、
【化7】
(III)
請求項1に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項4】
P1は、非置換の、又は任意に、基R1で置換された5~6員の単環式又は8~10員の二環式のヘテロアリ-ルから選択され、ここで、前記ヘテロアリ-ルは、N、O又はSから選択されるヘテロ原子を1個~3個含み、
P2は、隣接する2個の炭素原子とともに、非置換の、又は任意に、メチル基、エチル基、フッ素又は塩素で置換された3~6員のシクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基を形成し、ここで、前記ヘテロシクロアルキル基は、N、O又はSから選択されるヘテロ原子を1~2個含み、
P3は、
【化8】
又は
【化9】
から選択され、さらに、
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、オキソ基、ニトロ基、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
R2は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基又はC5-C10アリ-ル基から選択され、
R3は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
環Aは、非置換の、又は任意に、ハロゲンで置換されたフェニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピロ-ル基、フリル基又はチエニル基から選択され、
Xは、
【化10】
又は
【化11】
から選択される、
請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項5】
P1は、
【化12】
又は
【化13】
から選択され、
P2は、
【化14】
【化15】
又は
【化16】
から選択され、それぞれ隣接する2個の炭素原子とともに、2個のメチルで置換されたシクロプロピル基、2個のフッ素で置換されたシクロプロピル基、又はシクロペンチル基を形成し、
P3は、
【化17】
又は
【化18】
から選択され、さらに、
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
R2は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基又はC5-C10アリ-ル基から選択され、
R3は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
環Aは、非置換の、又は任意に、フッ素、塩素又は臭素で置換されたフェニル基から選択され、
Xは、
【化19】
又は
【化20】
から選択される、
請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項6】
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、フェニル基、ハロフェニル基又はピリジル基から選択され、
R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、シクロプロピル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、フェニル基又はハロフェニル基から選択され、
R3は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、シクロプロピル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、フェニル基、ハロフェニル基又はピリジル基から選択される、
請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項7】
R1は、水素、臭素、シアノ基、メチル基、フッ素代メチル基、メトキシ基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基又はピラゾ-ル基から選択され、
R2は、イソプロピル基、tert-ブチル、フェニル基又はクロロフェニル基から選択され、
R3は、メチル基、トリフルオロメチル基、シクロプロピル基、tert-ブトキシ基、トリル基、クロロフェニル基、アミノフェニル基又はアミドフェニル基から選択される、
請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項8】
前記式(I)の化合物は、
【化21】
を有する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物、及び薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項10】
剤形は、錠剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、吸入剤及び注射剤から選択される請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項11】
必要がある被験者においてコロナウイルス感染症又はコロナウイルスによる疾病又は症状を治療又は予防するために使用される医薬を調製における、請求項1~8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物の用途。
【請求項12】
前記コロナウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、コロナウイルスOC43(HCoV-OC43)、マウス肝炎コロナウイルス(MHV)及び前記コロナウイルスのいずれかに対して85%より大きい相同性を有し、且つウイルス活性を有するコロナウイルスから選択される、請求項11に記載の用途。
【請求項13】
前記コロナウイルスによる疾病又は症状は、呼吸器感染症、重症急性呼吸器症候群(SARS)、肺炎(重症肺炎を含む)、胃腸炎(急性胃腸炎を含む)、咳、発熱、悪寒、嘔吐、頭痛、寒気、息切れ及びサイトカインスト-ムのうちの1種又は複数種から選択される、請求項11又は12に記載の用途。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連申請への相互参照
本願は、2021年8月2日に提出された、出願番号がCN202110882817.6である中国特許出願と2021年11月2日に提出された、出願番号がPCT/CN2021/128089であるPCT特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容を引用により本願に取り込む。
【0002】
本願発明は、生物医学の分野に関し、特にコロナウイルス感染症の治療又は予防のための3CLプロテア-ゼ小分子阻害剤及びその用途に関する。
【背景技術】
【0003】
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、現在知られているRNAウイルスでゲノムが最も大きい正鎖RNAウイルスである。研究により、新型コロナウイルスは、主にヒトの気道の粘膜系を介して細胞を感染し、細胞に侵入した後、ウイルス遺伝子がプロテア-ゼによって切断され、必要なタンパク質の翻訳と複製を開始することが分かった。3CLプロテア-ゼは特定の酵素切断部位を認識し、ポリタンパク質前駆体を複数の非構造タンパク質に切断することは、ウイルスのライフサイクルにとって極めて重要であり、優れた抗ウイルス薬の標的である。市販されている抗ウイルス薬の多くは、HIVやHCVなどの3CLプロテア-ゼを標的としている。ここで、HIVの3CLプロテア-ゼ阻害剤であるロピナビル(lopinavir)とリトナビル(ritonavir)は、体外で新型コロナウイルスの3CLプロテア-ゼと一定の相互作用があるが、臨床試験では新型コロナウイルス感染者に積極的な効果がないことが証明されている。 したがって、新型コロナウイルスを特異的に標的とする3CLプロテア-ゼの強力な阻害剤は、特に重要である。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様において、本願発明は、式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物を提供し、
【化1】
式(I)
ここで、
P1は、非置換の、又は任意に、基R1で置換された、5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、ここで、前記ヘテロアリ-ルは、N、O又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み、
P2は、隣接する2個の炭素原子とともに、非置換の、又は任意に、C1-C3アルキル基又はハロゲンで置換された、3~6員のシクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基を形成し、ここで、前記ヘテロシクロアルキル基は、N、O又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み、
P3は、
【化2】
又は
【化3】
から選択され、
さらに、ここで、
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、オキソ基、ニトロ基、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
R2は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基又はC5-C10アリ-ル基から選択され、
R3は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、
環Aは、非置換の、又は任意に、ハロゲンで置換された、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択され、ここで、前記ヘテロアリ-ルは、N、O又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み、
Xは、
【化4】
又は
【化5】
から選択される。
【0005】
本発明の一実施形態では、前記式(I)の化合物は、より具体的には、以下の式(II)を有し得る。
【化6】
(II)
【0006】
本発明の一実施形態では、前記式(I)の化合物は、より具体的には、以下の式(III)を有し得る。
【化7】
(III)
【0007】
本発明の別の実施形態では、
P1は、非置換の、又は任意に、基R1で置換された5~6員の単環式又は8~10員の二環式のヘテロアリ-ルから選択されてもよく、ここで、前記ヘテロアリ-ルは、N、O又はSから選択されるヘテロ原子を1個~3個含み、
P2は、隣接する2個の炭素原子とともに、非置換の、又は任意にメチル基、エチル基、フッ素又は塩素で置換された、3~6員のシクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基を形成することができ、ここで、前記ヘテロシクロアルキル基は、N、O又はSから選択されるヘテロ原子を1~2個含み、
P3は、
【化8】
又は
【化9】
から選択されてもよく、
さらに、ここで、
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、オキソ基、ニトロ基、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択されてもよく、
R2は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基又はC5-C10アリ-ル基から選択されてもよく、
R3は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択されてもよく、
環Aは、非置換の、又は任意に、ハロゲンで置換された、フェニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピロ-ル基、フリル基又はチエニル基から選択されてもよく、
Xは、
【化10】
又は
【化11】
から選択されてもよい。
【0008】
本発明の別の実施形態では、
P1は、
【化12】
又は
【化13】
から選択されてもよく、
P2は、
【化14】
【化15】
又は
【化16】
から選択されてもよく、それぞれ隣接する2個の炭素原子とともに、2個のメチルで置換されたシクロプロピル基、2個のフッ素で置換されたシクロプロピル基、又はシクロペンチル基を形成し、
P3は、
【化17】
又は
【化18】
から選択されてもよく、
さらに、ここで、
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基又はC1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択されてもよく、
R2は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基又はC5-C10アリ-ル基から選択されてもよく、
R3は、C1-C5アルキル基、C1-C3ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C5-C10アリ-ル基又は5~10員のヘテロアリ-ル基から選択されてもよく、
環Aは、非置換の、又は任意に、フッ素、塩素又は臭素で置換された、フェニルから選択されてもよく、
Xは、
【化19】
又は
【化20】
から選択されてもよい。
【0009】
本発明の好ましい実施形態では、
R1は、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、フェニル基、ハロフェニル基又はピリジル基から選択されてもよく、
R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、シクロプロピル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、フェニル基又はハロフェニル基から選択されてもよく、
R3は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル、ハロメチル基、ハロエチル基、ハロプロピル基、シクロプロピル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、フェニル基、ハロフェニル基又はピリジル基から選択されてもよい。
本発明の一好ましい実施形態では、
R1は、水素、臭素、シアノ基、メチル基、フェニル基、ベンジル基、ピリジル基又はピラゾ-ル基から選択されてもよく、
R2は、イソプロピル基、tert-ブチル、フェニル基又はクロロフェニル基から選択されてもよく、
R3は、メチル基、トリフルオロメチル基、シクロプロピル基、tert-ブトキシ基、トリル基、クロロフェニル基、アミノフェニル基又はアミドフェニル基から選択されてもよい。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、前記式(I)の化合物は、特に、以下の式を有してもよい。
【化21】
【0011】
簡明のために、後述する「式(I)の化合物」又は「本願発明の化合物」という用語は、式(I)の化合物の任意の同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物を含んでもよい。
【0012】
「光学異性体」という用語は、化合物が1つ以上のキラル中心を有する場合、各キラル中心がR配置又はS配置を有してもよく、これによって構成される様々な異性体が光学異性体であることを意味する。光学異性体は、すべてのジアステレオマ-、エナンチオマ-、メソマ-、ラセミ体又はそれらの混合物を含む。例えば、キラルカラム又はキラル合成により光学異性体を分離することができる。
【0013】
「幾何異性体」という用語は、化合物中に二重結合が存在する場合、該化合物は、シス異性体、トランス異性体、E型異性体及びZ型異性体を有してもよいことを意味する。幾何異性体は、シス異性体、トランス異性体、E型異性体、Z型異性体又はそれらの混合物を含む。
「互変異性体」という用語は、分子中のある原子が2つの位置で急速に移動することにより生じる異性体を指す。当業者は、互変異性体同士は、互いに転換でき、ある状態では平衡状態に達して共存する可能性があることを理解することができる。
【0014】
特に指定がない限り、本明細書で「式(I)の化合物」又は「本発明の化合物」に言及する場合も、該化合物のいずれかの原子がその同位体原子で置換されて得られる同位体標識化合物を含む。本発明は、式(I)の化合物のすべての薬学的に許容される同位体標識化合物を含み、ここで、1つ又は複数の原子は、一般的に自然界で発見される原子と同じ原子番号を有するが、異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換される。
【0015】
本発明の化合物に含まれる同位体に適用な例としては、例えば、2H(D)や 3H(T)などの水素の同位体、11C、13C と 14Cなどの炭素の同位体、36Clなどの塩素の同位体、18Fなどのフッ素の同位体、123I や125Iなどのヨウ素の同位体、13N や 15Nなどの窒素の同位体、15O、17O 及び 18Oなどの酸素の同位体、及び35Sなどの硫黄の同位体などが挙げられる。
【0016】
式(I)の同位体標識化合物は、一般に、当業者に公知の従来技術により、又は先に使用した非標識試薬の代わりに、適切な同位体標識試薬を使用することにより、本明細書に添付された例及び調製に記載された方法と同様にして調製することができる。
【0017】
式(I)の化合物は、式(I)の化合物の酸付加塩及び/又は塩基付加塩などの薬学的に許容される塩の形態で存在することができる。特に指定がない限り、本明細書で使用される「薬学的に許容される塩」は、式(I)の化合物内に出現できる酸付加塩又は塩基付加塩を含む。
【0018】
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩類は、その酸付加塩と塩基付加塩を含む。適切な酸付加塩は、毒性のない塩を形成する酸から形成される。その例としては、酢酸塩、 アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンファ-スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロヘキシルアミンスルホン酸塩、エチレンジスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、2-(4-ヒドロキシベンジル)安息香酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素塩/臭化物、水素ヨウ化物/ヨウ化物、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、乳清酸塩、シュウ酸塩、ヘキサデカン酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、糖酸塩、ステアリン酸塩、サリチル酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トルエンスルホン酸塩及びトリフルオロ酢酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。適切な塩基付加塩は、毒性のない塩を形成する塩基から形成される。その例としては、アルミニウム塩、アルギニン塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジエタノ-ルアミン塩、グリシン塩、リジン塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、エタノ-ルアミン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トリズマ塩及び亜鉛塩などが挙げられるが、これらに限定されない。半硫酸塩及び半カルシウム塩などの酸と塩基の半塩も形成することができる。適切な塩の概要については、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use by Stahl and Wermuth(Wiley-VCH, 2002)を参照してください。本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩を調製するための方法は、当業者に知られている。
【0019】
本発明のある化合物は、非溶媒和形態及び溶媒和形態(水和形態を含む)で存在してもよい。一般に、式(I)の化合物は、溶媒和形態で存在しても、非溶媒和形態で存在しても、本発明の範囲内に含まれる。
【0020】
本発明のある化合物は、異なる結晶形態又は非晶質形態で存在してもよく、式(I)の化合物は、どのような形態で存在しても、本発明の範囲内に含まれる。
【0021】
曖昧さを避けるために、以下、本明細書で使用される用語を定義する。特に断りのない限り、本明細書で使用される用語の意味は、以下の通りである。
【0022】
「薬学的に許容される」という用語は、対応する化合物、担体又は分子がヒトに投与するのに適していることを意味する。好ましくは、該用語は、CFDA(中国)、EMEA(欧洲)、FDA (米国)などのいずれかの国の規制機関によって、哺乳動物、好ましくはヒトへの使用が承認されていることを意味する。
【0023】
「前駆体薬物」とは、生体内の生理的条件下で、酵素、胃酸などとの反応により、例えば、それぞれの酵素を触媒とする酸化、還元、加水分解などの反応により、本発明の化合物に変換される誘導体を意味する。
【0024】
「代謝物」とは、細胞又は有機体の好ましいヒトにおいて本発明の任意の化合物に由来するすべての分子を意味する。
【0025】
「シアノ」という用語は、-CNを意味する。
【0026】
本明細書で使用される場合、「置換される」という用語は、基中の1つ又は複数の(好ましくは1~5個、より好ましくは1~3個)水素原子が独立して、対応する数の置換基で置換されることを意味する。
【0027】
本明細書で使用される場合、「独立して」という用語は、置換基の個数が1個を超える場合、それらの置換基が同一であっても異なっていてもよいことを意味する。
【0028】
本明細書で使用される場合、「任意」又は「任意に」という用語は、記載されるイベントが発生しても発生しなくてもよいことを意味する。例えば、ある基が「任意に置換される」とは、該基が置換されていなくてもよいし、置換されていてもよいことを意味する。
【0029】
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(N)、又はS(O)m (ここで、mは、0、1又は2、すなわち硫黄原子S、又はスルホキシド基SO、又はスルホニル基S(O)2であってもよい)を表す。
【0030】
本明細書で使用される場合、「アルキル基」という用語は、直鎖及び分岐鎖を含む飽和脂肪族炭化水素を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~8個、又は1~6個、又は1~3個の炭素原子を有する。例えば、「C1-8アルキル基」という用語は、1~8個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖原子団を指す。「C1-8アルキル基」という用語は、その定義において、「C1-6アルキル基」、「C1-C3アルキル基」及び「C1-C4アルキル基」という用語を含む。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル、ペンチル基、2-ペンチル基、3-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、(R)-2-メチルブチル基、(S)-2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、2,3-ジメチルプロピル基、2,3-ジメチルブチル基、ヘキシル基などが挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、任意に、1個又は複数個の(例えば、1~5個)適切な置換基で置換されていてもよい。
【0031】
本明細書で使用される場合、「n員のヘテロシクロアルキル基」という用語は、環を形成するm個の炭素原子と環を形成する(n-m)個のヘテロ原子を有するシクロアルキル基を指し、前記ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、3~7員のヘテロシクロアルキル基としては、オキセタン、チオオキセタン、アゼチジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、オキサシクロヘプタン、ヘキサヒドロチエピン、ヘキサメチレンイミンなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキル基は、任意に、1個又は複数個の適切な置換基で置換されてもよい。
【0032】
本明細書で使用される場合、「C5-7アリ-ル基」という用語は、5~7個の炭素原子を含む芳香環を有するアリ-ル基を指し、好ましくはフェニル基である。
【0033】
本明細書で使用される場合、「n員のヘテロアリ-ル」という用語は、芳香環を形成するm個の炭素原子及び芳香環を形成する(n-m)個のヘテロ原子を有するヘテロアリ-ルを指し、前記ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、5~7員のヘテロアリ-ルとしては、ピラジン、ピラゾ-ル、ピロ-ル、フラン、チオフェン、チアゾ-ル、ピリジンなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリ-ルは、任意に、1個又は複数個の適切な置換基で置換されてもよい。
【0034】
本明細書で使用される場合、「C7-11二環式アリ-ル基」という用語は、ナフタレン、インデンなどの7~11個の炭素原子を有する二環式アリ-ル基を指す。二環式アリ-ル基は、任意に、1個又は複数個の適切な置換基で置換されてもよい。
【0035】
本明細書で使用される場合、「n員の二環式ヘテロアリ-ル基」という用語は、芳香族ビシクロを形成するm個の炭素原子及び芳香族ビシクロを形成する(n-m)個のヘテロ原子を有する二環式ヘテロアリ-ル基を指し、前記ヘテロ原子は、O、S及びNから選択される。例えば、7~11員の二環式ヘテロアリ-ル基としては、キノリン、イソキノリン、ベンゾチアゾ-ルなどが挙げられるが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリ-ルは、任意に、1個又は複数個の適切な置換基で置換されてもよい。
【0036】
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル基」という用語は、1個又は複数個のハロゲン置換基を有するアルキル基(せいぜいパ-ハロアルキル基、すなわち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を指す。例えば、「C1-6ハロアルキル基」という用語は、1個又は複数個のハロゲン置換基を有するC1-6アルキル基(せいぜいパ-ハロアルキル基、すなわち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を指す。別の例として、「C1-4ハロアルキル基」という用語は、1個又は複数個のハロゲン置換基を有するC1-4アルキル基(せいぜいパ-ハロアルキル基、すなわち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を指し、「C1-3ハロアルキル基」という用語は、1個又は複数個のハロゲン置換基を有するC1-3アルキル基(せいぜいパ-ハロアルキル基、すなわち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を指し、「C1-2ハロアルキル基」という用語は、1個又は複数個のハロゲン置換基を有するC1-2アルキル基(すなわち、メチル又はエチル基)(せいぜいパ-ハロアルキル基、すなわち、アルキル基の各水素原子は、いずれもハロゲン原子で置換される)を指す。さらに別の例として、「C1ハロアルキル基」という用語は、1、2又は3個のハロゲン置換基を有するメチル基を指す。ハロアルキル基の例としては、CF3、C2F5、CHF2、CH2F、CH2CF3、CH2Clなどが挙げられる。
【0037】
本明細書では、置換基の数、炭素原子の数、環原子の数に関する数の範囲は、その範囲内のすべての整数の一つ一つの列挙を表し、その範囲は、簡略化された表示法としてのみ使用される。例えば、「1~4個の置換基」は、1、2、3又は4個の置換基を表し、 「3~8個の環原子」は、3個、4個、5個、6個、7個又は8個の環原子を表す。 したがって、置換基の数、炭素原子の数、環原子の数に関する数の範囲も、そのいずれかのサブ範囲を含み、各サブ範囲も、本明細書で開示されると見なされる。
【0038】
本願発明の化合物は、有機合成分野の当業者に公知の様々な方法で調製することができる。当業者は、本願発明の具体的な実施例における具体的な化合物の合成経路を参照して、反応原料と反応条件を適切に調整することで、他の化合物の合成方法を得ることができる。
【0039】
第2の態様において、本願発明は、式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0040】
薬学的に許容される担体は、有機又は無機の不活性担体材料であってもよく、例えば、適切な担体としては、水、ゼラチン、アラビアゴム、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコ-ル、ワセリン、マンニト-ル、セルロ-ス、セルロ-ス誘導体、サッカリンナトリウム、グルコ-ス、ショ糖、炭酸マグネシウム、塩水、グリセリン、エタノ-ルなどが挙げられる。さらに、医薬組成物は、他の医薬添加剤、例えば調味料、防腐剤、安定剤、乳化剤、緩衝剤、希釈剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、潤滑剤、流動促進剤などを含んでもよい。
【0041】
本願発明の医薬組成物の剤形は、液体剤形、固体剤形又は半固体剤形であってもよい。液体剤形は、溶液剤(真の溶液とコロイド溶液を含む)、乳剤(o/w型、w/o型及び複合乳剤を含む)、懸濁剤、注射剤(水性注射剤、粉末注射剤及び輸液剤を含む)、点眼剤、点鼻薬、ロ-ション剤、塗布剤などであってもよく、固体剤形は、錠剤(通常錠、腸溶錠、トロ-チ錠、分散錠、チュアブル錠、発泡錠、及び口腔内崩壊錠を含む)、カプセル剤(硬カプセル剤、軟カプセル剤、及び腸溶カプセル剤を含む)、顆粒剤、散剤、丸剤、坐剤、フィルム剤、貼付剤、エアゾ-ル剤、スプレ-剤であってもよく、半固体剤形は、軟膏剤、ゲル化剤、ペ-スト剤などであってもよい。本願発明の医薬組成物は、通常製剤、徐放製剤、放出制御製剤、標的製剤及び様々な微粒子投与システムとすることができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物の剤形は、錠剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、吸入剤及び注射剤から選択される。
【0043】
経口投与のための固体剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉末及び顆粒を含んでもよい。このような固体剤形において、活性化合物を少なくとも1つの不活性賦形剤(又は担体)(例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム)と混合し、これは、(a)充填剤又は混合剤(例えば、デンプン、乳糖、ショ糖、グルコ-ス、マンニト-ル及びケイ酸)、(b)結合剤(例えば、カルボキシメチル繊維素、アルギン酸エステル、ゲル、ポリビニルピロリドン、ショ糖及びアラビアゴム)、(c)保湿剤(例えば、グリセリン)、(d)崩壊剤(例えば、寒天-寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定の合成ケイ酸エステル、炭酸ナトリウム)、(e)溶液遮断剤(例えば、パラフィン)、(f)吸収促進剤(例えば、第4級アンモニウム化合物)、(g)湿潤剤(例えば、セチルアルコ-ル及びステアリン酸モノグリセリド)、(h) 吸着剤(例えば、カオリン及びベントナイト)及び(i)潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコ-ル、ラウリル硫酸ナトリウム)又はそれらの混合物と混合することをさらに含んでもよい。
【0044】
注射剤などの非経口投与に適した製剤は、注射に適した水性及び非水性の等張無菌溶液、及び水性と非水性の無菌懸濁剤を含んでもよい。本明細書で提供される非経口製剤は、任意に、単位用量又は複数用量の密封容器(例えば、アンプル)に収容され、使用直前に無菌液体担体(注射用水など)を添加することのみを必要とする冷凍結乾燥(凍結乾燥)条件下で保存することができる。医薬組成物(例えば、注射前に)を再構成するための適切な希釈剤の例としては、静菌性注射用水、5%グルコ-ス水溶液、リン酸塩緩衝塩水、リンゲル(Ringer's)溶液、塩水、滅菌水、脱イオン水及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0045】
噴霧剤は、乳糖、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉剤などの賦形剤、又はこれらの物質の混合物を含んでもよい。噴霧剤は、クロロフルオロカ-ボン、揮発性が置換されていない炭化水素、ブタン、プロパンなどの従来の推進剤をさらに含んでもよい。吸入剤は、乳糖などの賦形剤、又はポリエチレンオキシド-9-ラウリルエ-テル、グリココ-ル酸塩及びデオキシコ-ル酸塩を含む含水溶液、又は点鼻薬又は噴霧やゲルの形態で投与する油性溶液を含んでもよい。
【0046】
本願発明の化合物の医薬組成物中の含有量は、実際の必要(剤形、投与方法、投与対象など)に応じて調整することができ、例えば、0.1~95重量%、1~95重量%、5~90重量%、10~80重量%などである。
【0047】
具体的には、本願発明の医薬組成物は、特に、0.01~10g(0.05g、0.1g、0.5g、1g又は5gなど)の本願発明の化合物を含んでもよい。
【0048】
第3の態様において、本願発明は、必要がある被験者においてコロナウイルス感染症又はコロナウイルスによる疾病又は症状を治療又は予防するための医薬を調製における、式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物の用途を提供する。式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物は、この必要がある被験者においてコロナウイルス感染症又はコロナウイルスによる疾病又は症状を治療又は予防するために使用されてもよい。
【0049】
本願発明で使用される「被験者」という用語は、式(I)の化合物による治療から利益を得る可能性のある任意のヒト又は非ヒト生体を指す。例示的な被験者は、あらゆる年齢のヒト又は哺乳動物を含む。好ましくは、前記被験者は、ヒトである。
【0050】
本明細書で使用される「治療する」という用語は、哺乳動物、特に、ヒトにおける疾病又は症状の治療を含み、且つ(a)感染、疾病又は症状を阻害し、すなわち感染、疾病又は症状の進行を阻害又は遅延すること、(b)感染、疾病又は症状を緩和し、すなわち疾病又は症状を消退させること、及び/又は(c)感染、疾病又は症状を治癒することを含む。
【0051】
本明細書で使用される「予防する」という用語は、感染、疾病又は症状が発生する可能性を低下させることを目的とする、哺乳動物、特にヒトにおける予防療法を含む。予防療法を受ける患者は、一般集団と比較して、感染症又は疾病又は症状にかかるリスクが増加することを要因として選択することができる。「予防する」は、まだ感染症又は臨床症状を発症していない被験者の処置、及び同一又は類似の感染症又は臨床症状の二次発生の予防を含んでもよい。
【0052】
本願発明の発明者らは、本願発明の化合物がコロナウイルス感染症の阻害を実現することができ、例えば、新型コロナウイルスの3CLプロテア-ゼに対して可逆的な共有結合性小分子阻害剤(すなわち3CLプロテア-ゼ阻害剤)として作用することが可能であり、それによりコロナウイルスのウイルス複製を阻害できることを発見した。したがって、本願発明の化合物は、コロナウイルス感染症又はコロナウイルスによる疾病又は症状を予防又は治療するために使用されてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、前記コロナウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、コロナウイルスOC43(HCoV-OC43)、マウス肝炎コロナウイルス(MHV)及び前記コロナウイルスのいずれかに対して85%より大きい相同性を有し、且つウイルス活性を有するコロナウイルスから選択される。いくつかの実施形態では、前記コロナウイルスは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)である。
【0054】
いくつかの実施形態では、コロナウイルスによる疾病又は症状は、前記ウイルスによる呼吸器感染症、重症急性呼吸器症候群(SARS)、肺炎(重症肺炎を含む)、胃腸炎(急性胃腸炎を含む)、咳、発熱、悪寒、嘔吐、頭痛、寒気、息切れ、サイトカインスト-ムなどを含む。
第4の態様において、本願発明は、コロナウイルス感染症又はコロナウイルスによる疾病又は症状を治療又は予防する方法を提供し、前記方法は、治療有効量の式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその前駆体薬物、又はその代謝物をこの必要がある被験者に投与することを含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、経口、非経口、静脈注射、筋肉注射、皮下注射、鼻腔、口腔粘膜、眼、肺、気道、膣、直腸、腹膜内、病巣内、病巣周囲などの経路で投与することができる。
【0056】
「治療有効量」とは、単独又は組み合わせて投与した場合に、コロナウイルス感染症又はコロナウイルスによる疾病又は症状の治療又は予防に有効な本願発明の化合物の量を指す。
具体的な投与量は、投与経路、疾病の重症度、患者の年齢と体重、及び主治医が特定の患者に最適な個体スキ-ムと投与量レベルを決定する際に通常考慮する他の要因に依存する。例えば、本願発明の化合物の1日量は、特に、0.001~150mg/kg体重(0.1mg/kg体重、1mg/kg体重、10mg/kg体重又は100mg/kg体重など)とすることができる。
【0057】
具体的な投与頻度は、当業者により決定することができ、例えば、1日1回、2日1回、3日1回、4日1回、5日1回、6日1回、1日2回、1日3回などが挙げられる。
【0058】
第5の態様において、本願発明は、式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩を調製する方法を提供し、具体的な内容は、以下の通りである。
【化22】
【0059】
ここで、式(I-1)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩と、式(I-2)の化合物とを縮合反応させることにより、式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩を調製して得、ここで、P1、P2及びP3は、式(I)において定義される。
【0060】
本発明の一好ましい実施形態では、前記縮合反応は、縮合剤と塩基試薬の存在下で行われる。
本発明の一好ましい実施形態では、前記縮合剤は、カルボジイミド系縮合剤、オニウム塩系縮合剤及び有機リン系縮合剤のうちの1種又は複数種から選択される。
【0061】
本発明の一好ましい実施形態では、前記縮合剤は、DCC、DIC、EDCI、HOBt、DMAP、HOAt、HATU、HBTU、HCTU、TBTU、BOP、pyBOP、DPP-Cl、DPPA及びBOP-Clのうちの1種又は複数種から選択される。
【0062】
本発明の一好ましい実施形態では、前記塩基試薬は、有機塩基又は無機塩基から選択される。
本発明の一好ましい実施形態では、前記塩基試薬は、DIEA、NMM及びトリエチルアミンのうちの1種又は複数種から選択される。
【0063】
本発明の一好ましい実施形態では、式(I)の化合物又はその同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩を分割することにより、式(II)の化合物及び式(III)の化合物の同位体標識化合物、又はその光学異性体、幾何異性体、互変異性体又は異性体の混合物、又はその薬学的に許容される塩を得ることができ、
【化23】
。
【0064】
当業者は、本願発明の一態様で説明された定義及び好ましい項は、他の態様に同様に適用できることを理解することができる。当業者は、本願発明の主題及び思想から逸脱することなく、本願発明の各態様の実施形態を様々な方法で組み合わせることができ、これらの組み合わせも本願発明の範囲内に含まれることを明らかにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図面は、本発明のさらなる理解を提供するためのものであり、明細書の一部を構成し、以下の具体的な実施形態とともに本発明を説明するためのものであるが、本発明を限定するものではない。図面において、
【
図1】ラット経口化合物GDI-001(15mg/kg)の薬物動態(PK)デ-タ図を示す。
【
図2】ラット経口化合物GDI-006(15mg/kg)の薬物動態(PK)デ-タ図を示す。
【
図3】ラット経口化合物GDI-011(15mg/kg)の薬物動態(PK)デ-タ図を示す。
【
図4】ラット経口化合物GDI-012(15mg/kg)の薬物動態(PK)デ-タ図を示す。
【
図5】ラット経口化合物GDI-014(15mg/kg)の薬物動態(PK)デ-タ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0066】
本願発明の式(I)の化合物は、有機合成分野の当業者に周知の様々な方法で合成することができる。以下の具体的な実施例には、式(I)の化合物のいくつかの例示的な合成方法が示されており、これらの方法は、合成化学分野で周知されている。明らかに、本特許における例示的なスキ-ムを参照すると、当業者は、反応物、反応条件及び保護基を適切に調整することにより、他の式(I)の化合物の合成経路を容易に設計することができる。
【0067】
以下、実施例と併せて本発明をさらに説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。特に明記されていない限り、各実施例で使用されるすべての反応物は、いずれも市販されているものであり、合成実験及び生成物の分析試験で使用される計器や機器などは、いずれも有機合成で通常使用される従来の計器や機器である。
【0068】
実施例1:化合物GDI-001の調製(tert-ブチル((2S)-1-((1R,2S,5S)-2-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメ-ト)
【化24】
1)化合物GDI-001の合成操作ステップ
【化25】
【0069】
ステップ1、0℃で、DIEA (701mg、5.43mmol、945uL、4eq)、HOBt (275mg、2.04mmol、1.5eq)及びBOP (900mg、2.04mmol、1.5eq)を Cpd.4 (0.50g、1.36mmol、1eq)とCpd.6 (288mg、1.36mmol、1eq)の DMF (2mL)溶液に加える。
ステップ2、2時間撹拌し続ける。
ステップ3、LC-MS は、タ-ゲット生成物が出現したことを表示する。
ステップ4、反応液を濾過し、濾液をスピン乾燥させる。
ステップ5、prep-HPLC (中性条件)で直接精製する。
ステップ6、白色固体GDI-001 (320mg、553 μmol、40.8%収率、97.2%純度)を得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.63-9.37 (m, 1H), 8.76 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.09 (s, 1H), 6.68 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 6.46-6.17 (m, 1H), 4.24 (s, 1H), 4.00 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.94-3.76 (m, 2H), 1.60-1.49 (m, 1H), 1.35 (s, 10H), 1.31-1.22 (m, 1H), 1.06-0.98 (m, 3H), 0.90 (s, 11H), 0.91-0.83 (m, 10H).
【0070】
実施例2:化合物GDI-002の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブチリル)-N-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド蟻酸塩)
【化26】
1)ステップ1の操作は、実施例1と同じである。
2)化合物GDI-002の合成操作ステップ
【化27】
【0071】
ステップ1、常温条件下で、GDI-001 (280mg、498 μmol、1eq) をHCOOH (5.6mL) に溶解する。
ステップ2、40℃で1時間反応させる。
ステップ3、LC-MSは、GDI-001が完全に消費され、メインピ-クがタ-ゲット生成物MSであることを表示する。
ステップ4、直接スピン乾燥させて粗品固体を得る。
ステップ5、MeCN(10mL) と H2O (50mL)で 固体粗品を希釈し、次いで凍結乾燥させて余分なHCOOHを除去し、粗品生成物として0.26gのGDI-002を得る。
ステップ6、prep-HPLC (FA条件)で直接分離精製する。
ステップ7、白色固体GDI-002 (0.23g、452μmol、90.9%収率、100%純度、FA塩) を得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.65-9.45 (m, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.11 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 6.49-6.22 (m, 1H), 4.24 (s, 1H), 3.88-3.75 (m, 2H), 3.70-3.62 (m, 1H), 1.63-1.50 (m, 1H), 1.41-1.24 (m, 1H), 1.10-0.99 (m, 4H), 0.95-0.89 (m, 5H), 0.88 (s, 9H).
【0072】
実施例3:化合物3の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
【化28】
【0073】
1)ステップ1と2の操作は、実施例2と同じである。
2)化合物GDI-003の合成操作ステップ
ステップ1、0℃で、Ac2O (32.1mg、315μmol、29.5uL、1eq) を、GDI-002(160mg、315μmol、1eq、FA) とTEA (63.7mg、629μmol、87.6uL、2eq) を溶解した DCM (3.2mL)溶液に加える。
ステップ2、0℃の条件下で2時間撹拌し続ける。
ステップ3、LC-MSは、GDI-002が完全に消費され、タ-ゲット生成物MSが出現したことを表示する。
ステップ4、反応液をスピン乾燥させる。
ステップ5、prep-HPLC (中性条件)で直接精製する。
ステップ6、淡黄色固体GDI-003 (87mg、172μmol、54.8%収率、100%純度)を得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.64-9.42 (m, 1H), 8.76 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.95-7.81 (m, 1H), 6.48-6.21 (m, 1H), 4.28 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 3.94-3.73 (m, 2H), 1.84 (s, 3H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.40-1.24 (m, 1H), 1.06-0.98 (m, 3H), 0.98-0.88 (m, 9H), 0.88-0.82 (m, 3H).
【0074】
実施例4:化合物GDI-004の調製(tert-ブチル((2S)-1-((1R,2S,5S)-2-((シアノ(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)メチル)カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメ-ト)
実施例3と同様の方法で化合物GDI-004を得た。
【化29】
【0075】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.71-9.50 (m, 1H), 9.08-9.00 (m, 1H), 8.98 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 6.73-6.61 (m, 1H), 6.56-6.32 (m, 1H), 4.30-4.20 (m, 1H), 4.00 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.94-3.79 (m, 2H), 1.60-1.51 (m, 1H), 1.35 (s, 9H), 1.32-1.21 (m, 1H), 1.06-0.99 (m, 3H), 0.97-0.82 (m, 12H).
【0076】
実施例5:化合物GDI-005の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(5-メチルピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
【0077】
【0078】
ステップ1、0℃で、(1R,2S,5S)-3-[(2S)-2-アミノ-3,3-ジメチル-ブタノイル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ [3.1.0] ヘキサン-2-カルボン酸メチルエステル(174mg、616.20μmol、1eq) をDCM (3.48mL) に溶解する。
ステップ2、次いでTEA(124.70mg、1.23mmol、171.53uL、2eq) を加える。
ステップ3、上記反応液にAc2O (75.49mg、739.44μmol、69.26uL、1.2eq) を分割して加える。
ステップ4、0℃で、2時間撹拌し続ける。
ステップ5、LC-MSは、タ-ゲット生成物を表示する。
ステップ6、飽和NH4Cl (300mL)溶液を滴下する。
ステップ7、EtOAc (300mL*3)で反応液を抽出する。
ステップ8、有機相を併合し、スピン乾燥させる。
ステップ9、無色油状物(1R,2S,5S)-3-[(2S)-2-アセチルアミノ-3,3-ジメチル-ブタノイル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ [3.1.0] ヘキサン-2-カルボン酸メチルエステル(0.18g、537.65μmol、87.25%収率)を得た。
【0079】
【0080】
ステップ1、0℃で、Cpd.8 (0.18g、554.85μmol、1eq) をMeOH(1.8mL) と H2O (0.54mL)の混合溶液に加え、次いでLiOH.H2O (46.57mg、1.11mmol、2eq) を加える。
ステップ2、0℃の条件下で2時間撹拌し続ける。
ステップ3、LC-MS は、タ-ゲット生成物が出現したことを表示する。
ステップ4、0℃の条件下で、飽和 NH4Cl(100mL)溶液で反応をクエンチする。
ステップ5、低温下で、2Mクエン酸溶液でpHを5~6に調節する 。
ステップ6、EtOAc (20mL*3)で水相を抽出する。
ステップ7、有機相を併合し、スピン乾燥させる。
ステップ8、无色液体(1R,2S,5S)-3-[(2S)-2-アセチルアミノ-3,3-ジメチル-ブタノイル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ [3.1.0] ヘキサン-2-カルボン酸(130mg、418.83μmol、75.49%収率)を得た。
【0081】
3)化合物GDI-005の合成操作ステップ
【化32】
【0082】
ステップ1、0℃で、DIEA(108.26mg、837.66μmol、145.91uL、4eq)、HOBt (42.45mg、314.12μmol、1.5eq)及びBOP(138.93mg、314.12μmol、1.5eq)を(1R,2S,5S)-3-[(2S)-2-アセチルアミノ-3,3-ジメチル-ブタノイル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸 (65mg、209.42μmol、1eq) と2-アミノ-2-(5-メチル-3-ピリジル)アセトニトリル (36.99mg、251.30μmol、1.2eq)の DMF(1.3mL)溶液に加える。
ステップ2、2時間撹拌し続ける。
ステップ3、LC-MS は、タ-ゲット生成物が出現したことを表示する。
ステップ4、反応液を濾過し、濾液をスピン乾燥させる。
ステップ5、prep-HPLC (中性条件)で直接精製する。
ステップ6、灰黄色固体GDI-005 (27.1mg、61.65μmol、29.44%収率) を得た。
【0083】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.57-9.33 (m, 1H), 8.55-8.37 (m, 2H), 7.87 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.38-6.15 (m, 1H), 4.29 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.23 (s, 1H), 3.93-3.73 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 1.84 (s, 3H), 1.64-1.46 (m, 1H), 1.40-1.19 (m, 1H), 1.05-0.97 (m, 3H), 0.93 (s, 9H), 0.89-0.82 (m, 3H).
【0084】
実施例6:化合物GDI-006の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(イソキノリン-4-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-006を得た。
【化33】
【0085】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.59-9.44 (m, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.72 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.29-8.16 (m, 1H), 8.06-7.95 (m, 1H), 7.95-7.83 (m, 1H), 7.83-7.70 (m, 2H), 6.94-6.80 (m, 1H), 4.35-4.24 (m, 1H), 4.20 (d, J = 14.6 Hz, 1H), 3.94-3.75 (m, 2H), 1.88-1.78 (m, 3H), 1.62-1.46 (m, 1H), 1.33-1.04 (m, 1H), 1.04-0.96 (m, 3H), 0.97-0.88 (m, 9H), 0.85-0.77 (m, 3H).
【0086】
実施例7:化合物GDI-007の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブタノ-ル)-N-(シアノ(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-007を得た。
【化34】
【0087】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.36-9.17 (m, 1H), 9.07-8.93 (m, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.97-7.74 (m, 1H), 6.61-6.31 (m, 1H), 4.31 (dd, J = 34.0, 8.7 Hz, 1H), 4.22 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 3.96-3.76 (m, 2H), 1.85 (s, 3H), 1.63-1.51 (m, 1H), 1.45-1.22 (m, 1H), 1.05-1.00 (m, 3H), 0.99-0.89 (m, 9H), 0.89-0.85 (m, 3H).
【0088】
実施例8:化合物GDI-008の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(5-メトキシピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-008を得た。
【化35】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.56-9.38 (m, 1H), 8.39-8.21 (m, 2H), 7.95-7.79 (m, 1H), 7.43 (s, 1H), 6.42-6.18 (m, 1H), 4.29 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.26-4.18 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.85-3.76 (m, 2H), 1.84 (s, 3H), 1.65-1.44 (m, 1H), 1.41-1.34 (m, 1H), 1.28-1.20 (m, 1H), 1.06-0.98 (m, 3H), 0.92 (s, 9H), 0.88-0.82 (m, 3H).
【0089】
実施例9:化合物GDI-009の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-((5-臭素-4-メチルピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-009を得た。
【化36】
【0090】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.44-9.15 (m, 1H), 8.83-8.72 (m, 1H), 8.63 (s, 1H), 7.92-7.78 (m, 1H), 6.50-6.35 (m, 1H), 4.26 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 4.19-4.09 (m, 1H), 3.93-3.72 (m, 2H), 2.43-2.29 (m, 3H), 1.89-1.75 (m, 3H), 1.65-1.49 (m, 1H), 1.31-1.18 (m, 1H), 1.10-0.99 (m, 3H), 0.99-0.77 (m, 12H).
【0091】
実施例10:化合物GDI-010の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-010を得た。
【化37】
【0092】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.68-9.48 (m, 1H), 9.07 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.53-6.25 (m, 1H), 4.27 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.95-3.75 (m, 2H), 1.85 (s, 3H), 1.65-1.48 (m, 1H), 1.43-1.30 (m, 1H), 1.07-1.00 (m, 3H), 0.91 (s, 9H), 0.88-0.83 (m, 3H).
【0093】
実施例11:化合物GDI-011の調製((1R,2S,5S)-N-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-(2,2,2-トリフルオロアセトアミノ)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-011を得た。
【化38】
【0094】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.66-9.46 (m, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.67 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.09 (s, 1H), 6.48-6.22 (m, 1H), 4.38 (s, 1H), 4.25 (s, 1H), 3.95-3.87 (m, 1H), 3.75-3.62 (m, 1H), 3.21-3.04 (m, 1H), 2.31-2.03 (m, 1H), 1.64-1.51 (m, 1H), 1.37-1.26 (m, 1H), 1.05-1.01 (m, 3H), 0.97 (s, 9H), 0.89-0.81 (m, 3H).
【0095】
実施例12:化合物GDI-012の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-(2,2,2-トリフルオロアセトアミノ)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-012を得た。
【化39】
【0096】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.72-9.51 (m, 1H), 9.48-9.32 (m, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 6.59-6.33 (m, 1H), 4.37 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 4.25 (s, 1H), 3.99-3.80 (m, 1H), 3.68 (t, J = 12.0 Hz, 1H), 1.68-1.51 (m, 1H), 1.52-1.30 (m, 1H), 1.06-1.01 (m, 3H), 1.01-0.90 (m, 9H), 0.89-0.84 (m, 3H).
【0097】
実施例13:化合物GDI-013の調製(2-クロロベンジル(1R,2S,5S)-2-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレ-ト)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-013を得た。
【化40】
【0098】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.68-9.46 (m, 1H), 8.83-8.59 (m, 2H), 8.15-7.99 (m, 1H), 7.50-7.17 (m, 4H), 6.43-6.26 (m, 1H), 5.25-4.93 (m, 2H), 4.11 (d, J = 22.8 Hz, 1H), 3.77-3.61 (m, 1H), 3.51-3.38 (m, 1H), 1.55-1.44 (m, 1H), 1.44-1.32 (m, 1H), 1.09-0.99 (m, 3H), 0.94-0.83 (m, 3H).
【0099】
実施例14:化合物GDI-014の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(5-シアノピリジン-3-イル)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-(2,2,2-トリフルオロアセトアミノ)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-014を得た。
【化41】
【0100】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.74-9.52 (m, 1H), 9.50-9.32 (m, 1H), 9.11-9.03 (m, 1H), 8.94 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.38-8.27 (m, 1H), 6.52-6.27 (m, 1H), 4.37 (s, 1H), 4.25 (s, 1H), 4.04-3.84 (m, 1H), 3.69 (t, J = 12.3 Hz, 1H), 1.66-1.54 (m, 1H), 1.51-1.33 (m, 1H), 1.06-1.01 (m, 3H), 1.00-0.91 (m, 9H), 0.89-0.79 (m, 3H).
【0101】
実施例15:化合物GDI-015の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(5-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾ-ル-5-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-015を得た。
【化42】
【0102】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.72-9.51 (m, 1H), 9.32-9.24 (m, 1H), 8.93 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.52 (s, 1H), 7.99-7.80 (m, 1H), 6.59-6.39 (m, 1H), 4.26 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.22 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.96-3.73 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.84 (s, 3H), 1.59-1.48 (m, 1H), 1.41-1.25 (m, 1H), 1.05-0.99 (m, 3H), 0.97-0.82 (m, 12H).
【0103】
実施例16:化合物GDI-016の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-016を得た。
【化43】
【0104】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.68-9.55 (m, 1H), 9.02-8.91 (m, 2H), 8.18 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.80-7.70 (m, 1H), 7.67-7.55 (m, 2H), 7.30 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 6.50-6.27 (m, 1H), 4.07 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 3.77 (td, J = 10.5, 5.6 Hz, 1H), 3.58 (s, 1H), 3.43 (dd, J = 17.4, 10.1 Hz, 1H), 2.32 (s, 3H), 0.95 (d, J = 17.3 Hz, 3H), 0.75 (d, J = 2.8 Hz, 9H), 0.57 (d, J = 22.5 Hz, 3H).
【0105】
実施例17:化合物GDI-017の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(5-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾ-ル-5-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-(S)-3,3-ジメチル-2-(2,2,2-トリフルオロアセトアミノ)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-017を得た。
【化44】
【0106】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.67-9.62 (m, 1H), 9.40-9.32 (m, 1H), 9.23 (dd, J = 3.4, 2.0 Hz, 1H), 8.89 (t, J = 2.6 Hz, 1H), 8.49 (dt, J = 4.8, 2.2 Hz, 1H), 6.53-6.38 (m, 1H), 4.33 (t, J = 6.7 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.91-3.83 (m, 1H), 3.68-3.60 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 1.53 (dd, J = 14.9, 6.7 Hz, 1H), 1.39-1.27 (m, 1H), 0.99 (d, J = 13.9 Hz, 3H), 0.89 (d, J = 13.8 Hz, 9H), 0.82 (d, J = 5.7 Hz, 3H).
【0107】
実施例18:化合物GDI-018の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(5-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-018を得た。
【化45】
【0108】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.56-9.45 (m, 1H), 9.00 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 8.76 (dt, J = 6.2, 3.2 Hz, 2H), 8.38-8.17 (m, 1H), 7.94-7.78 (m, 1H), 6.46-6.31 (m, 1H), 4.36-4.19 (m, 2H), 3.91-3.73 (m, 2H), 2.83 (t, J = 4.2 Hz, 3H), 1.85 (s, 3H), 1.59-1.49 (m, 1H), 1.38-1.23 (m, 1H), 1.02 (d, J = 16.1 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 5.8 Hz, 9H), 0.87 (d, J = 12.0 Hz, 3H).
【0109】
実施例19:化合物GDI-019の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)メチル)-3-((S)-2-((4-(ジメチルアミノ)フェニル)スルホンアミド)-3,3-ジメチルブチリル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-019を得た。
【化46】
【0110】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.70-9.54 (m, 1H), 9.00 (d, J = 8 Hz, 1H), 8.93 (d, J = 8 Hz, 1H), 8.21-8.15 (m, 1H), 7.51 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.22 (dd, J = 16.1, 8.8 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.51-6.27 (m, 1H), 4.10 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 3.81-3.72 (m, 1H), 3.54-3.39 (m, 2H), 2.94 (s, 6H), 1.55-1.50 (m, 1H), 1.33-1.17 (m, 1H), 0.96 (d, J = 16.4 Hz, 3H), 0.74 (s, 9H), 0.67 (d, J = 17.4 Hz, 3H).
【0111】
実施例20:化合物GDI-020の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(1H-ピロ-ル[2,3-b]ピリジン-5-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-020を得た。
【化47】
【0112】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.83 (s, 1H), 9.38 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 8.31 (dd, J = 4.6, 2.2 Hz, 1H), 8.08 (dd, J = 6.8, 2.2 Hz, 1H), 7.88 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.50 (ddd, J = 8.7, 3.4, 1.8 Hz, 1H), 6.34-6.24 (m, 1H), 4.31 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.25 (s, 1H), 3.91-3.74 (m, 2H), 1.84 (d, J = 5.3 Hz, 3H), 1.58-1.46 (m, 1H), 1.36-1.15 (m, 2H), 1.00 (d, J = 27.2 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 2.9 Hz, 9H), 0.85 (d, J = 8.3 Hz, 3H).
【0113】
実施例21:化合物GDI-021の調製((1R,2S,5S)-N-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-021を得た。
【化48】
【0114】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.66-9.50 (m, 1H), 8.80-8.62 (m, 2H), 8.09 (dt, J = 4.6, 2.2 Hz, 1H), 7.78 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.71-7.58 (m, 2H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.45-6.21 (m, 1H), 4.11 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 3.88-3.75 (m, 1H), 3.66-3.60 (m, 1H), 3.54-3.41 (m, 1H), 2.36 (s, 3H), 1.62-1.48 (m, 1H), 1.35-1.20 (m, 1H), 0.99 (d, J = 15.4 Hz, 3H), 0.92-0.71 (m, 9H), 0.61 (d, J = 17.7 Hz, 3H).
【0115】
実施例22:化合物GDI-022の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(イソキノリン-4-イル)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-(2,2,2-トリフルオロアセトアミノ)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-022を得た。
【化49】
【0116】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.62-9.46 (m, 1H), 9.44-9.30 (m, 2H), 8.73 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.29-8.20 (m, 1H), 8.03-7.88 (m, 1H), 7.80 (td, J = 6.7, 3.5 Hz, 2H), 6.92-6.83 (m, 1H), 4.40 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.24 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 3.98-3.91 (m, 1H), 3.75-3.66 (m, 1H), 1.65-1.50 (m, 1H), 1.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 1.08-0.90 (m, 12H), 0.81 (d, J = 7.0 Hz, 3H).
【0117】
実施例23:化合物GDI-023の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(イソキノリン-4-イル)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-023を得た。
【化50】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.62-9.51 (m, 1H), 9.42 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 8.9, 4.1 Hz, 1H), 8.03-7.72 (m, 4H), 7.66 (dd, J = 12.6, 8.1 Hz, 2H), 7.31 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.90-6.80 (m, 1H), 4.08 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.84 (dt, J = 13.1, 6.7 Hz, 1H), 3.65 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.53-3.40 (m, 1H), 2.34 (d, J = 3.8 Hz, 3H), 1.58-1.48 (m, 1H), 1.35-1.18 (m, 1H), 1.06-0.80 (m, 12H), 0.54 (d, J = 11.5 Hz, 3H).
【0118】
実施例24:化合物GDI-024の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセチルアミノ-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(1H-インド-ル-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-024を得た。
【化51】
【0119】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.27 (s, 1H), 9.17 (dd, J = 13.6, 7.5 Hz, 1H), 7.83 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 6.1, 2.5 Hz, 1H), 7.39 (dd, J = 8.2, 4.3 Hz, 1H), 7.12 (tdd, J = 7.0, 3.2, 1.2 Hz, 1H), 7.06-6.95 (m, 1H), 6.25 (dd, J = 7.6, 1.8 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 8.7, 1.7 Hz, 1H), 4.24 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 3.86-3.76 (m, 2H), 1.80 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.53-1.41 (m, 1H), 1.29-1.07 (m, 1H), 0.99 (d, 44 Hz, 3H), 0.93 (s, 9H), 0.79 (d, 8 Hz, 3H).
【0120】
実施例25:化合物GDI-025の調製((1R,2S,5S)-N-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-((トリフルオロメチル)スルホンアミド)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-025を得た。
【化52】
【0121】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.81-9.50 (m, 2H), 8.89-8.60 (m, 2H), 8.10 (dt, J = 12.6, 2.2 Hz, 1H), 6.46-6.23 (m, 1H), 4.28 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.63-3.47 (m, 1H), 1.64-1.54 (m, 1H), 1.45-1.31 (m, 1H), 1.04 (d, J = 12.8 Hz, 3H), 1.0-0.96 (m, 9H), 0.90 (d, J = 5.6 Hz, 3H).
【0122】
実施例26:化合物GDI-026の調製((1R,2S,5S)-N-((5-臭素ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-3-((S)-2-((4-(ジメチルアミノ)フェニル)スルホンアミド)-3,3-ジメチルブチリル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-026を得た。
【化53】
【0123】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.66-9.52 (m, 1H), 8.76 (dd, J = 8.0, 4.0 Hz, 1H), 8.66 (dd, J = 8.0, 4.0 Hz, 1H), 8.10 (q, J = 2.3 Hz, 1H), 7.68-7.47 (m, 2H), 7.27 (dd, J = 11.5, 8.9 Hz, 1H), 6.78-6.65 (m, 2H), 6.45-6.22 (m, 1H), 4.15 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 3.85-3.77 (m, 1H), 3.62-3.40 (m, 2H), 2.99 (s, 6H), 1.59-1.49 (m, 1H), 1.37-1.22 (m, 1H), 1.00 (d, J = 15.0 Hz, 3H), 0.82 (d, J = 3.1 Hz, 9H), 0.70 (d, J = 14.5 Hz, 3H).
【0124】
実施例27:化合物GDI-027の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(イソキノリン-4-イル)メチル)-3-((S)-2-((4-(ジメチルアミノ)フェニル)スルフォンアミン)-3,3-ジメチルブチリル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-027を得た。
【化54】
【0125】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.62-9.50 (m, 1H), 9.42 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.34-8.23 (m, 1H), 8.05-7.70 (m, 3H), 7.66-7.48 (m, 2H), 7.32-7.22 (m, 1H), 6.85 (dd, J = 15.3, 7.8 Hz, 1H), 6.76-6.54 (m, 2H), 4.11 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.93-3.73 (m, 1H), 3.54 (dd, J = 9.1, 3.4 Hz, 1H), 3.46 (dd, J = 10.1, 6.5 Hz, 1H), 2.97 (s, 6H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.28 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 1.01 (d, J = 2.7 Hz, 2H), 0.96-0.72 (m, 10H), 0.64 (d, J = 10.6 Hz, 3H).
【0126】
実施例28:化合物GDI-028の調製((1R,2S,5S)-N-((5-(1H-ピラゾ-ル-1-イル)ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-3-((S)-2-アセチルアミノ-3,3-ジメチルブチリル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-028を得た。
【化55】
【0127】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.60-9.50 (m, 1H), 9.17-9.14 (m, 1H), 8.73-8.65 (m, 1H), 8.62-8.59 (m, 1H), 8.34 (q, J = 2.6 Hz, 1H), 7.97-7.70 (m, 2H), 6.66-6.62 (m, 1H), 6.50-6.35 (m, 1H), 4.32-4.20 (m, 2H), 3.90-3.78 (m, 2H), 1.85 (s, 3H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.40-1.26 (m, 1H), 1.02 (d, J = 17.3 Hz, 3H), 0.94-0.83 (m, 12H).
【0128】
実施例29:化合物GDI-029の調製((1R,2S,5S)-N-(シアノ(イソキノリン-4-イル)メチル)-3-((S)-3,3-ジメチル-2-((トリフルオロメチル)スルホンアミド)ブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-029を得た。
【化56】
【0129】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.76-9.52 (m, 2H), 9.42 (s, 1H), 8.79-8.69 (m, 1H), 8.35-8.20 (m, 1H), 8.10-7.65 (m, 3H), 6.87-6.75 (m, 1H), 4.23 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 4.08 (d, J = 218.1 Hz, 3H), 4.0-3.80 (m, 2H), 1.7-1.5 (m, 1H), 1.43-1.31 (m, 1H), 1.21-1.27 (m, 2H), 1.03-0.98 (m, 9H), 0.94-0.80 (m, 4H).
【0130】
実施例30:化合物GDI-030の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(5-(1-メチル-1H-ピラゾ-ル-4-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-030を得た。
【化57】
【0131】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.54-9.38 (m, 1H), 8.86 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 20.3 Hz, 1H), 8.06-7.95 (m, 2H), 7.86 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 6.41-6.20 (m, 1H), 4.30-4.22 (m, 2H), 4.04-3.69 (m, 5H), 1.86 (s, 3H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.41-1.20 (m, 1H), 1.06-0.98 (m, 3H), 0.97-0.77 (m, 12H).
【0132】
実施例31:化合物GDI-031の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(5-(3-イソプロピル-1,2,4-オキサジアゾ-ル-5-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-031を得た。
【化58】
【0133】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.64-9.52 (m, 1H), 9.26 (s, 1H), 8.93 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.63-8.45 (m, 1H), 7.84 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 6.55-6.41 (m, 1H), 4.29-4.19 (m, 2H), 3.90-3.75 (m, 2H), 3.25-3.07 (m, 1H), 1.83(s, 3H), 1.62-1.50 (m, 1H), 1.44-1.32 (m, 7H), 1.02 (d, J = 14.0 Hz, 3H), 0.98-0.72 (m, 12H).
【0134】
実施例32:化合物GDI-032の調製((1R,2S,5S)-N-((5-(1H-ピラゾ-ル-4-イル)ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-3-((S)-2-アセチルアミノ-3,3-ジメチルブチリル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-032を得た。
【化59】
【0135】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.13 (s, 1H), 9.52-9.38 (m, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.59-8.30 (m, 2H), 8.15-8.00 (s, 2H), 7.90-7.80 (m, 1H), 6.38-8.20 (m, 1H), 4.41-4.18 (m, 2H), 3.90-3.78 (m, 2H), 1.85 (s, 3H), 1.69-1.51 (m, 1H), 1.43-1.22 (m, 1H), 1.11-0.75 (m, 15H).
【0136】
実施例33:化合物GDI-033の調製((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブチリル)-N-(シアノ(8-フルオロイソキノリン-4-イル)メチル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-033を得た。
【化60】
【0137】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.72-9.33 (m, 2H), 8.83 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.06-7.73 (m, 3H), 7.61 (t, J = 9.1 Hz, 1H), 6.89 (dd, J = 11.0, 8.1 Hz, 1H), 4.27 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 4.19 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.93-3.79 (m, 2H), 1.82 (d, J = 9.8 Hz, 3H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.34-1.07 (m, 1H), 1.06-0.76 (m, 15H).
【0138】
実施例34:化合物GDI-034の調製(5-((1R,2S,5S)-3-((S)-2-アセトアミド-3,3-ジメチルブタノイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)(シアノ)メチル)ニコチン酸メチル)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-034を得た。
【化61】
【0139】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.59-9.48 (m, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.89 (dd, J = 6.0, 2.8 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.85 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.52-6.36 (m, 1H), 4.29-4.19 (m, 2H), 3.92 (s, 3H), 3.87-3.76 (m, 2H), 2.07 (s, 1H), 1.84 (s, 3H), 1.65-1.42 (m, 1H), 1.37-1.22 (m, 1H), 1.02 (d, J = 13.6 Hz, 3H), 0.88 (m, 12H).
【0140】
実施例35:化合物GDI-035の調製((1R,2S,5S)-N-((5-(1H-ピラゾ-ル-5-イル)ピリジン-3-イル)(シアノ)メチル)-3-((S)-2-アセチルアミノ-3,3-ジメチルブチリル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-ホルムアミド)
実施例5と同様の方法で化合物GDI-035を得た。
【化62】
【0141】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.15 (s, 1H), 9.53-9.45 (m, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.66-8.52 (m, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.93-6.85 (m, 1H), 6.43-6.30 (m, 1H), 4.32-4.23 (m, 2H), 3.88-3.80 (m, 2H), 1.85 (s, 3H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.38-1.22 (m, 1H), 1.12-0.81 (m, 15H).
【0142】
実施例36及び実施例37:化合物GDI-036及び化合物GDI-037の調製
化合物6をキラル分割して化合物GDI-036とGDI-037を得た。
キラルカラムは、YMC Cellulose-SC(10um 50*250mm )ヘキサンとエタノ-ルを7:3の比率で移動相として使用した。分離量は、300ミリグラムであり、保持時間は、それぞれ2分と7.5分であった。
【0143】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.44 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 9.42-9.39 (m, 1H), 8.73-8.69 (m, 1H), 8.27-8.22 (m, 1H), 8.02-7.97 (m, 1H), 7.94-7.89 (m, 1H), 7.88-7.83 (m, 1H), 7.81-7.76 (m, 1H), 6.87-6.83 (m, 1H), 4.30-4.25 (m, 1H), 4.23-4.19 (m, 1H), 3.90 -F 3.83 (m, 1H), 3.82-3.76 (m, 1H), 1.87-1.79 (m, 3H), 1.54-1.46 (m, 1H), 1.09-1.05 (m, 1H), 0.92-0.87 (m, 12H), 0.83-0.77 (m, 3H).
【0144】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.60-9.50 (m, 1H), 9.45-9.36 (m, 1H), 8.77-8.68 (m, 1H), 8.26-8.19 (m, 1H), 8.00-7.93 (m, 1H), 7.85-7.73 (m, 3H), 6.94-6.84 (m, 1H), 4.33-4.25 (m, 1H), 4.19-4.13 (m, 1H), 3.94-3.85 (m, 1H), 3.84-3.77 (m, 1H), 1.83-1.77 (m, 3H), 1.61-1.53 (m, 1H), 1.34-1.27 (m, 1H), 1.02 (s, 3H), 0.95 (s, 9H), 0.82 (s, 3H).
【0145】
試験例1:化合物の活性測定
SARS-CoV-2/Hela-ACE試験
化合物を384ウェルプレ-ト(Greiner, Part. No. 781090-2B)に移し、次にHela-ACE細胞(細胞密度5000細胞/20μL、2%FBS含有培養液MEM)を加えた。細胞が移植されたプレ-トをBSL3 実験室に移した。SARS-CoV-2 (USA-WA1/2020 Vero E6 細胞増殖) を0.75~1のMOIに希釈し、30~60%の細胞感染を達成した。 試験プレ-トを37℃、5% CO2で48時間インキュベ-ションした後、ホルムアルデヒドを加えて最終濃度4%の固定細胞を達成した。ヒトポリクロ-ナル血清抗体を一次抗体とし、goat anti-human H+L conjugated Alexa 488 (Thermo Fisher Scientific A11013) を二次抗体とした。DAPI (Thermo Fisher Scientific D1306)によりDNAを染色した。
【0146】
未感染細胞毒性試験
化合物を1536ウェルプレ-ト (Corning No. 9006BC)に移し、次にHela-ACE細胞(細胞密度600細胞/5μL、2%FBS含有培養液MEM)を加えた。 試験プレ-トを37℃、5% CO2で48時間インキュベ-ションした後、細胞活性試験を行った。50% Cell-Titer Glo (Promega No G7573) 2μLを水で希釈し、細胞試験プレ-トに加え、次にEnVision Plate Reader (Perkin Elmer)で数値を読み取った。
【0147】
酵素活性試験
200nM組換えSARS-CoV-2メインプロテア-ゼと15μM蛍光基質(Dabcyl-TSAVL QSGFRK-Glu(EDANS)、Genscript)を使用して阻害試験を行った。測定緩衝液は、50mM Tris-HCl、pH 7.3、1mM EDTA からなる。SARS-CoV-2 3CLpro は、25μLの測定緩衝液に溶解し、異なる濃度の化合物と混合した。混合物を 37℃で30分インキュベ-ションした。次に25μLの測定緩衝液に溶解した基質を加えて反応を開始した。SpectraMax(登録商標)M5マルチモ-ドマイクロプレ-トリ-ダ-を使用して、37℃で1分ごとに350nm(励起)/490nm(発光)の蛍光信号を直ちに測定し、10分持続した 。最低濃度を有する反応と比較して、異なる濃度の化合物と反応した6分目のRFUは、IC50曲線を生成するために使用される。各化合物について、SARS-CoV-2 3CLproに対する IC50値を12個の濃度で測定した。実験デ-タは、GraphPad Prismソフトウェアにより分析した。
例示的な化合物の活性結果は、下記表1に示すとおりである。
表1:例示的な化合物の活性結果
【0148】
【0149】
試験例2:ラット経口薬物動態測定
雄性SDラットに本発明の実施例における化合物を15mg/kgの用量で経口投与し、それぞれ0.083、0.25、0.5、1、2、4、8hで採血した。サンプルを抗凝固剤EDTA-K2、アセトニトリルで遠心処理した後、LC/MS/MSで薬品濃度を分析し、試験結果は、表1と
図1~5に示すとおりであり、ここで、
図1は、ラット経口化合物GDI-001のPK図を示し、
図2は、ラット経口化合物GDI-006のPK図を示し、
図3は、ラット経口化合物GDI-011のPK図を示し、
図4は、ラット経口化合物GDI-012のPK図を示し、
図5は、ラット経口化合物GDI-014のPK図を示す。
【0150】
【国際調査報告】