(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】取付けコネクタ部材
(51)【国際特許分類】
B23Q 3/12 20060101AFI20240725BHJP
B23B 31/02 20060101ALI20240725BHJP
B23B 29/04 20060101ALI20240725BHJP
B23Q 11/10 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B23Q3/12 A
B23B31/02 601B
B23B29/04 A
B23Q11/10 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507177
(86)(22)【出願日】2022-05-31
(85)【翻訳文提出日】2024-03-05
(86)【国際出願番号】 EP2022064759
(87)【国際公開番号】W WO2023011779
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】102021000021272
(32)【優先日】2021-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524047464
【氏名又は名称】ダンドレーア エッセ.ピ.ア.
【氏名又は名称原語表記】D’ANDREA S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Via Garbagnate, 71, 20045 Lainate (MI), Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】エルマンノ ダンドレア
【テーマコード(参考)】
3C011
3C016
3C032
3C046
【Fターム(参考)】
3C011EE06
3C016FA36
3C032DD00
3C046MM00
(57)【要約】
特に工作機械(MO)の作動部材(B,M,U)を接続するための取付けコネクタ部材(E)であって、円筒形の中央本体(1)を含み、該中央本体(1)に関して互いに反対側の帯域から第1の部分(3)と第2の部分(4)とが分岐しており、上記第2の部分(4)が、三角形状をおびた円錐台の構成(116)を有する第1の面(6a)と、円筒形の構成(117)を備えた第2の端部表面(6b)とを含む、取付けコネクタ部材(E)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に工作機械(MO)の作動部材(B,M,U)を接続するための取付けコネクタ部材(E)であって、円筒形の中央本体(1)を含み、該中央本体(1)に関して互いに反対側の帯域から第1の部分(3)および第2の部分(4)が分岐している、取付けコネクタ部材(E)において、
前記第2の部分(4)が、三角形状をおびた円錐台の構成(116)を有する第1の面(6a)と、円筒形の構成(117)を備えた第2の端部表面(6b)とを含むことを特徴とする、取付けコネクタ部材(E)。
【請求項2】
前記第1の部分(3)が、前記工作機械(MO)の一部であるマンドレル(M)の基部(B)に係合することを可能にし、前記第2の部分(4)が、前記工作機械(MO)の一部である工具本体(U)に係合することを可能にすることを特徴とする、請求項1記載の取付けコネクタ部材。
【請求項3】
前記第1の部分(3)には、中空の中央孔(5)がさらに設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の取付けコネクタ部材。
【請求項4】
前記第2の部分(4)には、中空の中央孔(7)と、該中央孔(7)から分岐する2つのクロスノッチ(7a,7b)とがさらに設けられていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項または複数項記載の取付けコネクタ部材。
【請求項5】
前記第1の部分(3)が、実質的に三角形状をおびた円錐台の構成(100)を有していることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項または複数項記載の取付けコネクタ部材。
【請求項6】
前記第1の係合部分(3)が、実質的に円錐台の構成(101)を有しており、前記本体(1)には、少なくとも二面角のノッチ(102)、矩形の断面および互いに反対側に位置する凹設部を備えた2つの切欠き(103)ならびに円筒形の周面切欠き(104)がさらに設けられていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項または複数項記載の取付けコネクタ部材。
【請求項7】
前記第1の係合部分(3)が、端部ノッチ(106)が設けられている実質的に円錐台の構成(105)を有しており、前記本体(1)には、少なくとも1つのノッチ(107)、丸み付けされた切欠き(108)および円筒形の周面切欠き(109)がさらに設けられていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項または複数項記載の取付けコネクタ部材。
【請求項8】
前記第1の係合部分(3)は、固定キーナット(112)のための孔(111)が設けられている、実質的に切頭された円筒形の構成(110)を有しており、前記本体(1)には、凹設部を有しない円筒形の周面(113)がさらに設けられている、請求項1から4までのいずれか1項または複数項記載の取付けコネクタ部材。
【請求項9】
前記本体(1)には、切欠き(115)が設けられている円筒形の周面(114)がさらに設けられている、請求項6記載の取付けコネクタ部材。
【請求項10】
前記中空の中央孔(5,7)が連通しており、液体の冷媒を通過および循環させるために軸方向に配置されている、請求項3および4ならびに次の請求項のいずれか1項または複数項記載の取付けコネクタ部材。
【請求項11】
少なくともマンドレル(M)および工具本体(U)を含む、金属部品を機械加工するための工作機械(MO)の運転であって、
請求項1から10までのいずれか1項または複数項記載の取付けコネクタ部材(E)をさらに備え、該コネクタ部材(E)が、前記マンドレル(M)の基部(B)および前記工具本体(U)内に、かつ前記マンドレル(M)の基部(B)と前記工具本体(U)との間に係合することを特徴とする、運転。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の説明
本発明は、取付けコネクタ部材に関する。
【0002】
本発明は、有利には機械製造産業において使用され、特に金属部品加工のための工作機械の分野において使用される。このため、以下の説明は、一般性を損なうことなく、明示的に機械製造分野に関連するものとする。
【0003】
公知のように、金属部品加工のための機械製造産業において運転する工作機械は、実質的に、機械的なマンドレルを回転運動させることができるモータ駆動部材のための支承ベッドによって形成されており、選択されて連結された加工工具は支承ベッドに組み付けられている。
【0004】
上述したマンドレルと工具との間での高い剛性および最適な運動伝達を有する効果的な接続を可能にするために、取付けコネクタ部材の使用が知られている。この取付けコネクタ部材は、マンドレルと工具本体との間に固定的に挿入することができ、これによりマンドレルと工具本体とを機械的に接続することができる。
【0005】
本発明の目的は、最適かつ高い剛性と安定性とを両方備える、種々異なる種類の加工工具との使用互換性を可能にする取付けコネクタ部材を実現することである。
【0006】
本発明の別の目的は、特に切屑除去のための有効な機械加工の実行を可能にする取付けコネクタ部材を実現することである。
【0007】
本明細書に記載された取付けコネクタ部材の別の目的は、高い力の捻れ成分がある場合でさえ最適な処理の実行を保証することである。
【0008】
本明細書に記載された取付けコネクタ部材の別の目的は、さらに、その実施のために容易な研削動作を必要とするため、高いコスト削減を可能にすることである。
【0009】
公知の従来技術と比較した本発明の構造的および機能的な特性およびその利点は、以下の特許請求の範囲から、かつ特に、取付け部材の好適ではあるが制限するものではない幾つかの実施形態を示す添付の図面を参照して行われる、以下の説明の検討から、さらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の、本明細書における取付けコネクタ部材の第1の好適な実施形態を示す拡大された斜視図である。
【
図2a】
図1に示したコネクタ部材を示す平面図である。
【
図2b】
図1に示したコネクタ部材を示す底面図である。
【
図3】金属部品加工のための工作機械のマンドレルおよび工具に係合した、
図1に示したコネクタ部材を示す断面図である。
【
図4】本発明の、本明細書における取付けコネクタ部材の第2の好適な実施形態を示す拡大された斜視図である。
【
図5】本発明の、本明細書における取付けコネクタ部材の第3の好適な実施形態を示す拡大された斜視図である。
【
図6】本発明の、本明細書における取付けコネクタ部材の第4の好適な実施形態を示す拡大された斜視図である。
【
図7】本発明の、本明細書における取付けコネクタ部材の第5の好適な実施形態を示す拡大された斜視図である。
【0011】
添付された
図3を具体的に参照すると、使用時に金属部品加工のための工作機械MOに、特に機械MOのマンドレルMの基部Bと工具本体Uとの間に挿入させて係合させることができる取付けコネクタ部材が、全体として参照符号Eを用いて示されている。
【0012】
図1、
図2aおよび
図2bにより良好に図示されているように、部材Eは、一連のクロスノッチ2を備えた円筒形の中央本体1を有し、この中央本体1は、該中央本体1に関して互いに反対側の帯域から、上側の係合部分3(「雄側の構成要素」)と、下側の係合部分4(「雌側の構成要素」)とに分岐する。
【0013】
図1、
図2a、
図2bおよび
図3の好適な実施形態に図示されているように、上側の係合部分3は、実質的に切頭された、または切頭された円錐の三角形状をおびた構成(truncated or truncated cone trigonal configuration)100を有しており、使用時に、マンドレルMの上記基部B内に係合することができる。
【0014】
上述の上側の係合部分3にはさらに、中空の中央孔5が設けられている。
【0015】
図4に図示された代替的な実施形態によれば、係合部分3は、実質的に円錐台の構成101を有しており、さらに、本体1には、少なくとも二面角のノッチ102、矩形の断面および互いに反対側に位置する凹設部を備えた2つの切欠き103ならびに円筒形の周面切欠き104がさらに設けられている。
【0016】
図5に図示された代替的な実施形態によれば、係合部分3は、端部カット106が設けられた実質的に円筒形に切頭された構成または切頭された円錐の構成(cylinder-truncated or truncated cone configuration)105を有しており、本体1にはさらに、少なくとも1つのノッチ107、丸み付けされた切欠き108および円筒形の周面切欠き109が設けられている。
【0017】
図6に図示された代替的な実施形態によれば、係合部分3は、固定キーナット112のための孔111が設けられている、実質的に円筒形の切頭された構成110を有しており、本体1にはさらに、切欠きを有しない円筒形の周面113が設けられている。
【0018】
図4に示した代替的な実施形態の、
図7に示した変化形によれば、本体1には、さらに、切欠き115を有する円筒形の周面114が設けられている。
【0019】
下側の係合部分4は、切頭された、または切頭された円錐の三角形状をおびた構成116を有する第1の部分6aと、第1の部分6aから分岐した円筒形の端部構成117を有する第2の部分6bとを含み、使用時に、上述の工具本体Uに係合することができる。
【0020】
上述の下側の係合部分4にはさらに、中空の中央孔7と、この中央孔7から分岐している、ねじ山付きテンションロッド8bを閉じることができる金属リング8aの締結キーナットのための2つのクロスノッチ7aおよび7b(
図2b)とが設けられている。
【0021】
上記孔5および7は、連通しており、前記部材Eに関して中央にかつ軸方向に配置され、上記部材E内での冷媒の通過および循環を可能にする。
【0022】
最後に、上述の部材Eは、鋼またはアルミニウム合金から形成されていると好適ではあるが、これに制限されず、処理用途に応じて選択される様々な硬度レベルを有することに留意すべきである。
【国際調査報告】