特表 2024-529093 イントロデューサアセンブリ及びその方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-08-01

(54)【発明の名称】イントロデューサアセンブリ及びその方法

(51)【国際特許分類】

   A61M 25/09 20060101AFI20240725BHJP

   A61M 5/315 20060101ALI20240725BHJP

   A61M 5/31 20060101ALI20240725BHJP

【ＦＩ】

A61M25/09 530

A61M5/315 510

A61M5/315 512

A61M5/31 530

【審査請求】未請求

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2024508046

(86)(22)【出願日】2022-08-09

(85)【翻訳文提出日】2024-03-18

(86)【国際出願番号】 US2022039852

(87)【国際公開番号】W WO2023018729

(87)【国際公開日】2023-02-16

(31)【優先権主張番号】63/231,087

(32)【優先日】2021-08-09

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】511300891

【氏名又は名称】バード・アクセス・システムズ，インコーポレーテッド

(74)【代理人】

【識別番号】100107249

【弁理士】

【氏名又は名称】中嶋 恭久

(72)【発明者】

【氏名】ハウエル、グレード エイチ．

【テーマコード（参考）】

4C066

4C267

【Ｆターム（参考）】

4C066HH14

4C066HH17

4C267AA28

4C267AA32

4C267BB02

4C267BB07

4C267BB33

4C267CC08

4C267EE03

(57)【要約】

イントロデューサアセンブリ及び方法が開示される。例えば、イントロデューサアセンブリは、シリンジと、シリンジに流体的に接続された針とを含んでもよい。シリンジは、バレルと、バレル内に配置されたプランジャとを含んでもよい。プランジャは、一体型プランジャシャフトと、プランジャシャフトの遠位端上に嵌合されたピストンとを含んでもよい。プランジャシャフトは、プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含んでもよい。ピストンは、プランジャシャフト通路と共にイントロデューサアセンブリのアクセスガイドワイヤ通路の一部分を形成するピストン貫通孔を含んでもよい。針は、針シャフトと、針シャフトの近位部分を覆う針ハブとを含んでもよい。別の実施例では、前述のイントロデューサアセンブリを用いた血管アクセスを確保するための方法が開示される。

【特許請求の範囲】

【請求項1】

イントロデューサアセンブリであって、
シリンジであって、
バレルと、
前記バレル内に配置されたプランジャであって、前記プランジャは、
一体型プランジャシャフトであって、前記プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む、プランジャシャフトと、
前記プランジャシャフトの前記遠位端上に嵌合されたピストンであって、前記ピストンは、前記プランジャシャフト通路と共に前記イントロデューサアセンブリのアクセスガイドワイヤ通路の一部分を形成するピストン貫通孔を含む、ピストンと、
を含む、プランジャと、
を含む、シリンジと、
前記シリンジに流体的に接続された針であって、前記針は、
針シャフトと、
前記針シャフトの近位部分を覆う針ハブと、
を含む、針と、を備える、イントロデューサアセンブリ。

【請求項2】

前記アクセスガイドワイヤ通路内に摺動可能に配置されたアクセスガイドワイヤ、及び前記アクセスガイドワイヤ通路の別の部分を形成する前記針の針管腔を更に含む、請求項１に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項3】

前記アクセスガイドワイヤは、前記アクセスガイドワイヤの遠位部分に「Ｊ」字形ガイドワイヤ先端部を含み、前記アクセスガイドワイヤの遠位端は、前記イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態において前記ガイドワイヤ先端部が真っ直ぐになった状態をとるように、前記イントロデューサアセンブリの前記展開準備完了状態において前記針先端部の近位に配置される、請求項２に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項4】

前記アクセスガイドワイヤは、裸ワイヤ部分と、裸ワイヤ部分の近位にある巻回ワイヤ部分と、を含み、前記裸ワイヤ部分は、前記イントロデューサアセンブリの展開状態において、少なくとも前記ピストン貫通孔から遠位方向に延びる、請求項２又は３に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項5】

前記ピストンは、少なくともリーディングリングを含み、前記リーディングリングは、前記ピストン貫通孔の内周に、前記アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成されるガスケットを含む、請求項１～４のいずれか一項に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項6】

イントロデューサアセンブリであって、
シリンジであって、
バレルと、
前記バレルの遠位部分から延びるシリンジ先端部を含むシリンジハブであって、前記シリンジ先端部は、前記シリンジ先端部の遠位端から前記バレルのバレルチャンバ内に延びるシリンジ先端部管腔を含む、シリンジハブと、
前記バレル内に配置されたプランジャであって、前記プランジャは、
一体型プランジャシャフトであって、前記プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む、プランジャシャフトと、
前記プランジャシャフトの前記遠位端上に嵌合されたピストンであって、前記ピストンは、ピストン貫通孔を含む、ピストンと、
を含む、プランジャと、
を含む、シリンジと、
前記シリンジに流体的に接続された針であって、前記針は、
針シャフトであって、前記針シャフトは、前記針シャフトの遠位部分に針先端部を含み、前記針先端部の開口部から前記針シャフトの近位端まで延びる針シャフト管腔を含む、針シャフトと、
前記針シャフトの近位部分を覆う針ハブであって、前記針ハブは、前記針シャフト管腔の近位端から前記針ハブの近位端まで延びる針ハブ管腔を含む、針ハブと、
を含む、針と、を備え、
前記針シャフト管腔と、前記針ハブ管腔と、前記シリンジ先端部管腔と、前記シリンジ先端部と前記ピストンとの間の前記バレルチャンバの任意の介在部分と、前記ピストン貫通孔と、前記プランジャシャフト通路とは、アクセスガイドワイヤ通路を形成するように位置合わせされ、前記アクセスガイドワイヤ通路は、前記アクセスガイドワイヤ通路の内部にアクセスガイドワイヤを摺動可能に収容するように構成される、イントロデューサアセンブリ。

【請求項7】

前記アクセスガイドワイヤ通路内に摺動可能に配置されたアクセスガイドワイヤを更に含み、前記アクセスガイドワイヤの遠位端は、前記イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態において、前記針先端部の近位にある、請求項６に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項8】

前記アクセスガイドワイヤは、前記アクセスガイドワイヤの遠位部分に「Ｊ」字形ガイドワイヤ先端部を含み、前記イントロデューサアセンブリの前記展開準備完了状態において、前記ガイドワイヤ先端部は、真っ直ぐになった状態をとり、前記イントロデューサアセンブリの展開状態において、前記ガイドワイヤ先端部が前記針先端部を越えて前進されると、湾曲状態をとる、請求項７に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項9】

前記アクセスガイドワイヤは、裸ワイヤ部分と、前記裸ワイヤ部分の近位にある巻回ワイヤ部分と、を含み、前記裸ワイヤ部分は、前記イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態において、少なくとも前記ピストン貫通孔から前記アクセスガイドワイヤの前記遠位端まで延びる、請求項７又は８に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項10】

前記ピストンは、少なくともリーディングリングを含み、前記リーディングリングは、前記ピストン貫通孔の内周に、前記アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成されるガスケットを含む、請求項６～９のいずれか一項に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項11】

前記ガスケットは、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングを含む、請求項１０に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項12】

前記プランジャシャフトは、直交支柱を含み、前記直交支柱は、前記プランジャシャフトの中心軸線において前記直交支柱の長手方向縁部に沿って交わる、請求項６～１１のいずれか一項に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項13】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／２以下だけ延びる、請求項６～１２のいずれか一項に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項14】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／３以下だけ延びる、請求項６～１２のいずれか一項に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項15】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／４以下だけ延びる、請求項６～１２のいずれか一項に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項16】

前記シリンジハブは、前記バレルの前記遠位部分から前記シリンジ先端部の周囲に延びるねじ付きカラーを更に含み、前記ねじ付きカラーは、前記針ハブの針ハブフランジと螺合するように構成された雌ねじを含む、請求項６～１５のいずれか一項に記載のイントロデューサアセンブリ。

【請求項17】

シリンジであって、
バレルと、
前記バレルの遠位部分から延びるシリンジ先端部を含むシリンジハブであって、前記シリンジ先端部は、前記シリンジ先端部の遠位端から前記バレルのバレルチャンバ内に延びるシリンジ先端部管腔を含む、シリンジハブと、
前記バレル内に配置されたプランジャであって、前記プランジャは、
一体型プランジャシャフトであって、前記プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む、プランジャシャフトと、
前記プランジャシャフトの前記遠位端上に嵌合されたピストンであって、前記ピストンは、ピストン貫通孔を含む、ピストンと、
を含む、プランジャと、を備え、
前記シリンジ先端部管腔と、前記シリンジ先端部と前記ピストンとの間の前記バレルチャンバの任意の介在部分と、前記ピストン貫通孔と、前記プランジャシャフト通路とは、アクセスガイドワイヤ通路を形成するように位置合わせされ、前記アクセスガイドワイヤ通路は、前記アクセスガイドワイヤ通路の内部にアクセスガイドワイヤを摺動可能に収容するように構成される、シリンジ。

【請求項18】

前記ピストンは、少なくともリーディングリングを含み、前記リーディングリングは、前記ピストン貫通孔の内周に、前記アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成されるガスケットを含む、請求項１７に記載のシリンジ。

【請求項19】

前記ガスケットは、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングを含む、請求項１８に記載のシリンジ。

【請求項20】

前記プランジャシャフトは、直交支柱を含み、前記直交支柱は、前記プランジャシャフトの中心軸線において前記直交支柱の長手方向縁部に沿って交わる、請求項１７～１９のいずれか一項に記載のシリンジ。

【請求項21】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／２以下だけ延びる、請求項１７～２０のいずれか一項に記載のシリンジ。

【請求項22】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／３以下だけ延びる、請求項１７～２０のいずれか一項に記載のシリンジ。

【請求項23】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／４以下だけ延びる、請求項１７～２０のいずれか一項に記載のシリンジ。

【請求項24】

前記シリンジハブは、前記バレルの前記遠位部分から前記シリンジ先端部の周囲に延びるねじ付きカラーを更に含み、前記ねじ付きカラーは、針ハブの針ハブフランジと螺合するように構成された雌ねじを含む、請求項１７～２３のいずれか一項に記載のシリンジ。

【請求項25】

シリンジ用のプランジャであって、
一体型プランジャシャフトであって、前記プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む、プランジャシャフトと、
前記プランジャシャフトの前記遠位端上に嵌合されたピストンであって、前記ピストンは、ピストン貫通孔を含む、ピストンと、を備え、
前記ピストン貫通孔と、前記プランジャシャフト通路とは、アクセスガイドワイヤ通路を形成するように位置合わせされ、前記アクセスガイドワイヤ通路は、前記アクセスガイドワイヤ通路の内部にアクセスガイドワイヤを摺動可能に収容するように構成される、プランジャ。

【請求項26】

前記ピストンは、少なくともリーディングリングを含み、前記リーディングリングは、前記ピストン貫通孔の内周に、前記アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成されるガスケットを含む、請求項２５に記載のプランジャ。

【請求項27】

前記ガスケットは、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングを含む、請求項２６に記載のプランジャ。

【請求項28】

前記プランジャシャフトは、直交支柱を含み、前記直交支柱は、前記プランジャシャフトの中心軸線において前記直交支柱の長手方向縁部に沿って交わる、請求項２５～２７のいずれか一項に記載のプランジャ。

【請求項29】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／２以下だけ延びる、請求項２５～２８のいずれか一項に記載のプランジャ。

【請求項30】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／３以下だけ延びる、請求項２５～２８のいずれか一項に記載のプランジャ。

【請求項31】

前記プランジャシャフト通路は、前記プランジャシャフトの前記遠位端から前記プランジャシャフトの長さの約１／４以下だけ延びる、請求項２５～２８のいずれか一項に記載のプランジャ。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、イントロデューサアセンブリ及びその方法に関する。

【背景技術】

【0002】

ガイドワイヤは、典型的には、中心静脈カテーテル（ｃｅｎｔｒａｌ ｖｅｎｏｕｓ ｃａｔｈｅｔｅｒ、「ＣＶＣ」）などをガイドワイヤ上で血管内に挿入する前に、イントロデューサアセンブリを用いて血管内に配置される。イントロデューサアセンブリは、典型的には、シリンジに接続された針を含む。針で血管にアクセスしたら、ガイドワイヤを、針の針ハブを通して針内に挿入し、続いて血管内に挿入できるように、針をシリンジから接続解除する必要がある。針をシリンジから接続解除すること、並びに針内にガイドワイヤを挿入することは、針の過剰な取り扱いにより血管の後壁を穿刺するか、血管へのアクセスを失うか、又はその両方を引き起こす危険性がある。必要とされているのは、ガイドワイヤを血管内に挿入するためにシリンジから針を接続解除する必要のないイントロデューサアセンブリである。

【0003】

本明細書に開示されるのは、上記に対処するイントロデューサアセンブリ及び方法である。

【発明の概要】

【0004】

本明細書では、いくつかの実施形態において、シリンジと、シリンジに流体的に接続された針とを含む、イントロデューサアセンブリが開示される。シリンジは、バレルと、バレル内に配置されたプランジャとを含む。プランジャは、一体型（ｏｎｅ－ｐｉｅｃｅ）プランジャシャフトと、プランジャシャフトの遠位端上に嵌合されたピストンとを含む。プランジャシャフトは、プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む。ピストンは、プランジャシャフト通路と共にイントロデューサアセンブリのアクセスガイドワイヤ通路の一部分を形成するピストン貫通孔を含む。針は、針シャフトと、針シャフトの近位部分を覆う針ハブとを含む。

【0005】

いくつかの実施形態では、イントロデューサアセンブリは、アクセスガイドワイヤ通路内に摺動可能に配置されたアクセスガイドワイヤを更に含む。針の針管腔は、アクセスガイドワイヤ通路の別の部分を形成する。

【0006】

いくつかの実施形態では、アクセスガイドワイヤは、アクセスガイドワイヤの遠位部分に「Ｊ」字形ガイドワイヤ先端部を含む。アクセスガイドワイヤの遠位端は、イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態においてガイドワイヤ先端部が真っ直ぐになった状態をとるように、イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態において針先端部の近位に配置される。

【0007】

いくつかの実施形態では、アクセスガイドワイヤは、裸ワイヤ部分と、裸ワイヤ部分の近位にある巻回ワイヤ部分とを含む。裸ワイヤ部分は、イントロデューサアセンブリの展開状態において、少なくともピストン貫通孔から遠位方向に延びる。

【0008】

いくつかの実施形態では、ピストンは少なくともリーディングリングを含む。リーディングリングは、ピストン貫通孔の内周にガスケットを含む。ガスケットは、アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成される。

【0009】

本明細書ではまた、いくつかの実施形態において、シリンジと、シリンジに流体的に接続された針とを含む、イントロデューサアセンブリも開示される。シリンジは、シリンジハブと、バレルと、バレル内に配置されたプランジャとを含む。バレルは、バレルの遠位部分から延びるシリンジ先端部を含む。シリンジ先端部は、シリンジ先端部の遠位端からバレルのバレルチャンバ内に延びるシリンジ先端部管腔を含む。プランジャは、一体型プランジャシャフトと、プランジャシャフトの遠位端上に嵌合されたピストンとを含む。プランジャシャフトは、プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む。ピストンは、ピストン貫通孔を含む。針は、針シャフトと、針シャフトの近位部分を覆う針ハブとを含む。針シャフトは、針シャフトの遠位部分に針先端部を含む。針シャフトはまた、針先端部の開口部から針シャフトの近位端まで延びる針シャフト管腔を含む。針ハブは、針シャフト管腔の近位端から針ハブの近位端まで延びる針ハブ管腔を含む。針シャフト管腔と、針ハブ管腔と、シリンジ先端部管腔と、シリンジ先端部とピストンとの間のバレルチャンバの任意の介在部分と、ピストン貫通孔と、プランジャシャフト通路とは、アクセスガイドワイヤ通路を形成するように位置合わせされる。アクセスガイドワイヤ通路は、その内部にアクセスガイドワイヤを摺動可能に収容するように構成される。

【0010】

いくつかの実施形態では、イントロデューサアセンブリは、アクセスガイドワイヤ通路内に摺動可能に配置されたアクセスガイドワイヤを更に含む。アクセスガイドワイヤの遠位端は、イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態において、針先端部の近位にある。

【0011】

いくつかの実施形態では、アクセスガイドワイヤは、アクセスガイドワイヤの遠位部分に「Ｊ」字形ガイドワイヤ先端部を含む。イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態において、ガイドワイヤ先端部は、真っ直ぐになった状態をとる。ガイドワイヤ先端部は、イントロデューサアセンブリの展開状態において、ガイドワイヤ先端部が針先端部を越えて前進されると、湾曲状態をとる。

【0012】

いくつかの実施形態では、アクセスガイドワイヤは、裸ワイヤ部分と、裸ワイヤ部分の近位にある巻回ワイヤ部分とを含む。裸ワイヤ部分は、イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態において、少なくともピストン貫通孔からアクセスガイドワイヤの遠位端まで遠位方向に延びる。

【0013】

いくつかの実施形態では、ピストンは少なくともリーディングリングを含む。リーディングリングは、ピストン貫通孔の内周にガスケットを含む。ガスケットは、アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成される。

【0014】

いくつかの実施形態では、ガスケットは、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングを含む。
いくつかの実施形態では、プランジャシャフトは、直交支柱を含み、それらの直交支柱は、プランジャシャフトの中心軸線においてそれらの長手方向縁部に沿って交わる。

【0015】

いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／２以下だけ延びる。
いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／３以下だけ延びる。

【0016】

いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／４以下だけ延びる。
いくつかの実施形態では、シリンジハブは、バレルの遠位部分からシリンジ先端部の周囲に延びるねじ付きカラーを更に含む。ねじ付きカラーは、針ハブの針ハブフランジと螺合するように構成された雌ねじを含む。

【0017】

本明細書ではまた、いくつかの実施形態において、シリンジハブと、バレルと、バレル内に配置されたプランジャとを含むシリンジも開示される。バレルは、バレルの遠位部分から延びるシリンジ先端部を含む。シリンジ先端部は、シリンジ先端部の遠位端からバレルのバレルチャンバ内に延びるシリンジ先端部管腔を含む。プランジャは、一体型プランジャシャフトと、プランジャシャフトの遠位端上に嵌合されたピストンとを含む。プランジャシャフトは、プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む。ピストンは、ピストン貫通孔を含む。シリンジ先端部管腔と、シリンジ先端部とピストンとの間のバレルチャンバの任意の介在部分と、ピストン貫通孔と、プランジャシャフト通路とは、アクセスガイドワイヤ通路を形成するように位置合わせされる。アクセスガイドワイヤ通路は、その内部にアクセスガイドワイヤを摺動可能に収容するように構成される。

【0018】

いくつかの実施形態では、ピストンは少なくともリーディングリングを含む。リーディングリングは、ピストン貫通孔の内周にガスケットを含む。ガスケットは、アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成される。

【0019】

いくつかの実施形態では、ガスケットは、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングを含む。
いくつかの実施形態では、プランジャシャフトは、直交支柱を含み、それらの直交支柱は、プランジャシャフトの中心軸線においてそれらの長手方向縁部に沿って交わる。

【0020】

いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／２以下だけ延びる。
いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／３以下だけ延びる。

【0021】

いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／４以下だけ延びる。
いくつかの実施形態では、シリンジハブは、バレルの遠位部分からシリンジ先端部の周囲に延びるねじ付きカラーを更に含む。ねじ付きカラーは、針ハブの針ハブフランジと螺合するように構成された雌ねじを含む。

【0022】

本明細書ではまた、シリンジ用のプランジャも開示される。プランジャは、いくつかの実施形態では、一体型プランジャシャフトと、プランジャシャフトの遠位端上に嵌合されたピストンとを含む。プランジャシャフトは、プランジャシャフトの遠位端から延びる長手方向プランジャシャフト通路を含む。ピストンは、ピストン貫通孔を含む。ピストン貫通孔とプランジャシャフト通路とは、アクセスガイドワイヤ通路を形成するように位置合わせされる。アクセスガイドワイヤ通路は、その内部にアクセスガイドワイヤを摺動可能に収容するように構成される。

【0023】

いくつかの実施形態では、ピストンは少なくともリーディングリングを含む。リーディングリングは、ピストン貫通孔の内周にガスケットを含む。ガスケットは、アクセスガイドワイヤの周囲にシールを形成するように構成される。

【0024】

いくつかの実施形態では、ガスケットは、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングを含む。
いくつかの実施形態では、プランジャシャフトは、直交支柱を含み、それらの直交支柱は、プランジャシャフトの中心軸線においてそれらの長手方向縁部に沿って交わる。

【0025】

いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／２以下だけ延びる。
いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／３以下だけ延びる。

【0026】

いくつかの実施形態では、プランジャシャフト通路は、プランジャシャフトの遠位端からプランジャシャフトの長さの約１／４以下だけ延びる。
本明細書ではまた、血管アクセスを確保するための方法も開示される。本方法は、いくつかの実施形態において、イントロデューサアセンブリ取得ステップと、針経路確立ステップと、アクセスガイドワイヤ前進ステップとを含む。イントロデューサアセンブリ取得ステップは、イントロデューサアセンブリを取得することを含む。イントロデューサアセンブリは、シリンジと、シリンジに流体的に接続された針と、イントロデューサアセンブリのアクセスガイドワイヤ通路内に摺動可能に配置されたアクセスガイドワイヤとを含む。シリンジは、バレルと、バレル内に配置されたプランジャとを含む。針は、針シャフトと、針シャフトの近位部分を覆う針ハブとを含む。アクセスガイドワイヤ通路は、少なくとも、針の針管腔と、プランジャのプランジャシャフトの遠位端上に嵌合されたピストンのピストン貫通孔と、プランジャシャフトの遠位端から延びるプランジャシャフト通路とから形成される。針経路確立ステップは、針を用いて患者の皮膚の領域から血管内腔への針経路を確立することを含む。アクセスガイドワイヤ前進ステップは、血管アクセスの確保のために、アクセスガイドワイヤを血管内腔内に前進させることを含む。

【0027】

いくつかの実施形態では、本方法は、イントロデューサアセンブリ調整ステップを更に含む。イントロデューサアセンブリ調整ステップは、イントロデューサアセンブリがその展開準備完了状態になるようにイントロデューサアセンブリを調整することを含む。イントロデューサアセンブリの展開準備完了状態では、アクセスガイドワイヤの遠位端は、針経路確立ステップにおける針経路の確立直後にアクセスガイドワイヤ前進ステップを行うために、針の針先端部の近位に配置される。

【0028】

いくつかの実施形態では、アクセスガイドワイヤ前進ステップは、アクセスガイドワイヤの遠位部分の「Ｊ」字形ガイドワイヤ先端部が、アクセスガイドワイヤ通路内で真っ直ぐになった状態から血管内腔内で湾曲した状態に移行することを可能にする。

【0029】

いくつかの実施形態では、本方法は、血液吸引ステップを更に含む。血液吸引ステップは、シリンジを用いて血液を吸引して、針経路確立ステップにおいての針経路の確立を確認することを含む。ピストン貫通孔は、ピストン貫通孔の内周にガスケットを含む。ガスケットは、血液吸引ステップ中に真空を維持するために、アクセスガイドワイヤの裸ワイヤ部分の周囲にシールを形成するように構成される。

【0030】

いくつかの実施形態では、本方法は、針引き抜きステップを更に含む。針引き抜きステップは、アクセスガイドワイヤを血管内腔内に残して、患者から針を引き抜くことを含む。

【0031】

本明細書で提供される概念のこれらの特徴及び他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に説明する添付図面及び以下の説明を考慮すると当業者にとってより明白になるであろう。

【図面の簡単な説明】

【0032】

【図1】いくつかの実施形態による、展開準備完了状態にあるイントロデューサアセンブリの側面図を示す。

【図2】いくつかの実施形態による、展開状態のイントロデューサアセンブリの側面図を示す。

【図3】いくつかの実施形態による、展開状態のイントロデューサアセンブリの上面図を示す。

【図4】いくつかの実施形態による、イントロデューサアセンブリの分解図を示す。

【図5】いくつかの実施形態による、イントロデューサアセンブリのシリンジのプランジャの側面図を示す。

【図6】いくつかの実施形態による、プランジャの長手方向断面を示す。

【図7】いくつかの実施形態による、プランジャの遠位部分の横断面を示す。

【図8】いくつかの実施形態による、プランジャの近位部分の横断面を示す。

【図9】いくつかの実施形態による、プランジャのプランジャシャフトの長手方向プランジャシャフト通路と、プランジャのピストンのピストン貫通孔とを含む、プランジャの遠位部分の詳細図を示す。

【図10】いくつかの実施形態による、長手方向プランジャシャフト通路及びピストン貫通孔内に配置されたアクセスガイドワイヤを含む、プランジャの遠位部分の詳細図を示す。

【図11】いくつかの実施形態による、イントロデューサアセンブリのアクセスガイドワイヤ通路内に配置されたアクセスガイドワイヤを有する、イントロデューサアセンブリの長手方向断面の詳細図を示す。

【発明を実施するための形態】

【0033】

いくつかの特定の実施形態がより詳細に開示される前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の多数の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、又は置換することができる特徴を有することが可能であることも理解されたい。

【0034】

本明細書で使用される用語に関して、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数（例えば、第１、第２、第３、等）は、一般に、複数の特徴又は複数のステップの群内の異なる特徴又はステップを区別又は識別するために使用され、連続的な限定又は数値限定を提供するものではない。例えば、「第１」、「第２」、及び「第３」の特徴又はステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴又はステップを含む特定の実施形態は、必ずしも３つの特徴又はステップに限定される必要はない。加えて、前述のいずれの特徴又はステップも、別段に示さない限り、１つ以上の特徴又はステップを更に含むことができる。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」等の表示は、便宜上使用されており、例えば、特定の固定位置、向き、又は方向を意味するものではない。代わりに、そのような表示は、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するために使用される。単数形の「一」、「１つ」、及び「その」は、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の参照も含む。

【0035】

「近位」に関して、例えば、カテーテルの「近位部分」又は「近位端部分」は、カテーテルが患者に使用される場合、臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「近位長さ（ｐｒｏｘｉｍａｌ ｌｅｎｇｔｈ）」は、カテーテルが患者に使用される場合、臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「近位端」は、カテーテルが患者に使用される場合、臨床医の近くにあるように意図されたカテーテルの端部を含む。カテーテルの近位部分、近位端部分、又は近位長さは、カテーテルの近位端を含むことができるが、カテーテルの近位部分、近位端部分、又は近位長さは、カテーテルの近位端を含む必要はない。すなわち、文脈から示唆される場合を除き、カテーテルの近位部分、近位端部分、又は近位長さは、カテーテルの末端部分又は末端長さではない。

【0036】

「遠位」に関して、例えば、カテーテルの「遠位部分」又は「遠位端部分」は、カテーテルが患者に使用される場合、患者の近くにあるか、又は患者内にあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えば、カテーテルの「遠位長さ（ｄｉｓｔａｌ ｌｅｎｇｔｈ）」は、カテーテルが患者に使用される場合、患者の近く又は患者内にあることを意図したカテーテルの長さを含む。例えば、カテーテルの「遠位端」は、カテーテルが患者に使用される場合、患者の近く又は患者内にあるように意図されたカテーテルの端部を含む。カテーテルの遠位部分、遠位端部分、又は遠位長さは、カテーテルの遠位端を含むことができるが、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、又は遠位長さは、カテーテルの遠位端を含む必要はない。すなわち、文脈から示唆される場合を除き、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、又は遠位長さは、カテーテルの末端部分又は末端長さではない。

【0037】

別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
上述したように、ガイドワイヤは、典型的には、中心静脈カテーテル（「ＣＶＣ」）などをガイドワイヤ上で血管内に挿入する前に、イントロデューサアセンブリを用いて血管内に配置される。イントロデューサアセンブリは、典型的には、シリンジに接続された針を含む。針で血管にアクセスしたら、ガイドワイヤを、針の針ハブを通して針内に挿入し、続いて血管内に挿入できるように、針をシリンジから接続解除する必要がある。針をシリンジから接続解除すること、及び針内にガイドワイヤを挿入することは、針の過剰な取り扱いにより血管の後壁を穿刺するか、血管へのアクセスを失うか、又はその両方を引き起こす危険性がある。必要とされているのは、ガイドワイヤを血管内に挿入するためにシリンジから針を接続解除する必要のないイントロデューサアセンブリである。

【0038】

本明細書では、血管内にガイドワイヤを挿入するために、典型的なイントロデューサアセンブリのようにシリンジから針を接続解除する必要のないイントロデューサアセンブリ及び方法が開示される。このようなイントロデューサアセンブリ及び方法は、過剰な取り扱いにより、血管の後壁を穿刺するか又は血管へのアクセスを失うという同様の危険性がないという点で好都合である。一実施例では、いくつかの実施形態において、シリンジと、シリンジに流体的に接続された針とを含む、イントロデューサアセンブリが開示される。シリンジは、バレルと、バレル内に配置されたプランジャとを含む。プランジャは、一体型プランジャシャフトと、プランジャシャフトの遠位端上に嵌合されたピストンとを含む。プランジャシャフトは、プランジャシャフトの遠位端から延びている長手方向プランジャシャフト通路を含む。ピストンは、プランジャシャフト通路と共にイントロデューサアセンブリのアクセスガイドワイヤ通路の一部分を形成するピストン貫通孔を含む。針は、針シャフトと、針シャフトの近位部分を覆う針ハブとを含む。別の実施例では、前述のイントロデューサアセンブリを用いた血管アクセスを確保するための方法が開示される。この場合もまた、これらの特徴及び他の特徴は、特定の実施形態をより詳細に説明する添付図面及び以下の説明を考慮するとより明らかになるであろう。

【0039】

イントロデューサアセンブリ
図１～図４及び図１１は、いくつかの実施形態によるイントロデューサアセンブリ１００の様々な図を示す。

【0040】

図示されるように、イントロデューサアセンブリ１００は、少なくともシリンジ１０２と、シリンジ１０２に流体的に接続された針１０４とを含む。加えて、イントロデューサアセンブリ１００は、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８内に摺動可能に配置されたアクセスガイドワイヤ１０６を含むことができる。アクセスガイドワイヤ通路１０８内に予め装填されたアクセスガイドワイヤ１０６を有するそのようなイントロデューサアセンブリは、イントロデューサアセンブリ１００内へのアクセスガイドワイヤ１０６の装填に伴ういかなる困難も未然に防ぐこと、並びにイントロデューサアセンブリ１００内へのアクセスガイドワイヤ１０６の装填に見合った程度だけ処置時間を短縮することに関して好都合である。前述の利点にもかかわらず、イントロデューサアセンブリ１００は、いくつかの実施形態では、アクセスガイドワイヤ通路１０８内に予め装填されたアクセスガイドワイヤ１０６を含む必要はない。

【0041】

シリンジ１０２は、シリンジハブ１１０、バレル１１２、及びバレル１１２内に配置されたプランジャ１１４を含む。
シリンジハブ１１０は、バレル１１２の遠位部分（例えば、遠位端）から延びているシリンジ先端部１１６を含む。加えて、シリンジハブ１１０は、バレル１１２の遠位部分（例えば、遠位端）からシリンジ先端部１１６の周囲に延びているねじ付きカラー１１８を含むことができる。

【0042】

シリンジ先端部１１６は、シリンジ１０２と針１０４とを流体的に接続するために、後述する針ハブ１５４内に挿入されるように構成される。実際に、シリンジ先端部１１６は、針ハブ１５４内に挿入するように構成されたルアーテーパ（例えば、６％テーパ）を有することができ、その針ハブ１５４は、後述するように相補的に構成される。

【0043】

シリンジ先端部１１６は、シリンジ先端部１１６の遠位端から後述するバレル１１２のバレルチャンバ１２６内に延びているシリンジ先端部管腔１２０を含む。注目すべきことに、シリンジ先端部管腔１２０及びバレルチャンバ１２６は、個別的にかつ集合的に、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の一部分を形成する。集合的に考えると、シリンジ先端部管腔１２０及びバレルチャンバ１２６は、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８のハブ－バレル部分を形成する。

【0044】

ねじ付きカラー１１８は、後述する針ハブ１５４の針ハブフランジ１６０と螺合するように構成された雌ねじ１２２を含む。シリンジハブ１１０のねじ付きカラー１１８は、存在する場合、好都合なことに、シリンジハブ１１０と針ハブ１５４との間において、別様のルアースリップ式接続によって提供されるものよりも不注意による接続解除に対する安全性を高めるために、針ハブ１５４の針ハブフランジ１６０とのいわゆるルアーロック式接続を提供する。

【0045】

バレル１１２は、バレル壁１２４と、バレル壁１２４によって画定されたバレルチャンバ１２６と、シリンジ１０２を作動させるように構成された、バレル１１２又はバレル壁１２４の近位部分（例えば、近位端）から外向きに延びているバレルフランジ１２８、バレルカラーなどとを含む。

【0046】

バレルチャンバ１２６は、その内部にプランジャ１１４が挿入されたときにプランジャ１１４を受け入れるように構成される。実際、バレルチャンバ１２６は、バレル１１２の閉鎖端（シリンジ先端部１１６を除く）であるバレル１１２の遠位端から、プランジャ１１４が挿入され得るバレル１１２の開放端であるバレル１１２の近位端まで延びている。この場合もまた、シリンジ先端部管腔１２０とバレルチャンバ１２６（具体的には、後述するシリンジ先端部１１６とピストン１３２との間のバレルチャンバ１２６の任意の介在部分）とは、個別的にかつ集合的に、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の一部分、具体的には、アクセスガイドワイヤ通路１０８のハブ－バレル部分を形成する。とは言うものの、ピストン１３２と、バレルフランジ１２８、バレルカラーなどとの間のバレルチャンバ１２６の任意の残りの部分も、図１～図４及び図１１に図示されるようにアクセスガイドワイヤ通路１０８の制約の少ない部分ではあるが、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の一部と考えることができる。

【0047】

図５～図１０は、いくつかの実施形態によるイントロデューサアセンブリ１００のシリンジ１０２のプランジャ１１４の様々な図を示す。
図示されるように、プランジャ１１４は、一体型プランジャシャフト１３０と、プランジャシャフト１３０の遠位部分（例えば、遠位端）上に嵌合されたピストン１３２と、シリンジ１０２を作動させるように構成された、プランジャ１１４の近位部分（例えば、近位端）から外向きに延びている、プランジャフランジ１３４、プランジャカラーなどとを含む。

【0048】

プランジャシャフト１３０は、直交支柱１３６を含み、それらの直交支柱は、プランジャシャフト１３０の遠位端から延びている長手方向プランジャシャフト通路１３８を含むプランジャシャフト１３０の遠位部分を除いて、プランジャシャフト１３０の中心軸線においてそれらの長手方向縁部に沿って交わっている。プランジャシャフト通路１３８は、プランジャシャフト１３０の遠位端からプランジャシャフト１３０の長さの約１／３以下を含む、プランジャシャフト１３０の遠位端からプランジャシャフト１３０の長さの約１／２以下だけ延びており、例えば、プランジャシャフト１３０の遠位端からプランジャシャフト１３０の長さの約１／４以下だけ延びている。注目すべきことに、プランジャシャフト通路１３８は、個別的に、かつ後述するピストン貫通孔１４０と共に集合的に、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の一部を形成するように構成される。集合的に考えると、プランジャシャフト通路１３８及びピストン貫通孔１４０は、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８のプランジャ部分を形成する。

【0049】

図示されていないが、プランジャシャフト１３０は、代替的に、バレル１１２のような開放シリンダ、又はロッドのような閉鎖シリンダとして構成することができ、このようなプランジャシャフトの近位端は、それぞれ開放又は閉鎖されている。代替的プランジャシャフトが開放シリンダとして構成されている場合、プランジャシャフトの遠位端はプランジャシャフト貫通孔を含み（そうでなければ閉じている）、このプランジャシャフト貫通孔は、アクセスガイドワイヤ１０６を、プランジャシャフト貫通孔を通して、プランジャシャフト壁によって画定されたプランジャシャフトの内部空洞又はチャンバの中に通し、代替的プランジャシャフトの近位端から出すように構成される。代替的プランジャシャフトが閉鎖シリンダとして構成されている場合、代替的プランジャシャフトは、中空又は中実のいずれかとすることができる。中空の閉鎖シリンダとして構成された代替的プランジャシャフトの場合、代替的プランジャシャフトの遠位端は、遠位プランジャシャフト貫通孔を含む（そうでなければ閉じている）。同様に、代替的プランジャシャフトの近位端は、近位プランジャシャフト貫通孔を含む（そうでなければ閉じている）。このような代替的プランジャシャフトは、アクセスガイドワイヤ１０６を、遠位プランジャシャフト貫通孔を通して、プランジャシャフト壁によって画定された代替的プランジャシャフトの内部空洞又はチャンバの中に通し、遠位プランジャシャフト貫通孔から出すように構成される。中実の閉鎖シリンダとして構成された代替的プランジャシャフトの場合、代替的プランジャシャフトは、前述の遠位プランジャシャフト貫通孔及び近位プランジャシャフト貫通孔の両方を含む。しかしながら、中実の閉鎖シリンダとして構成された代替的プランジャシャフトの遠位プランジャシャフト貫通孔と近位プランジャシャフト貫通孔とは、中空の閉鎖シリンダとして構成された代替的プランジャシャフトの内部チャンバ又は空洞ではなく、代替的プランジャシャフトを通るプランジャシャフト管腔によって接続されている。それでもなお、上述したように、代替的プランジャシャフトは、プランジャシャフト通路を有する一体型プランジャシャフトのままである。

【0050】

一体型エラストマーピストンであり得るピストン１３２は、ピストン貫通孔１４０と、バレル壁１２４と共に１つ以上のシールをそれぞれ形成するように構成された１つ以上のリング１４２と、アクセスガイドワイヤ１０６の周囲に１つ以上のシールをそれぞれ形成するように構成された１つ以上のガスケット１４４とを含む。

【0051】

ピストン貫通孔１４０は、個別的に、かつプランジャシャフト通路１３８と共に集合的に、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の一部分を形成するように構成される。集合的に考えると、ピストン貫通孔１４０及びプランジャシャフト通路１３８は、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８のプランジャ部分を形成する。注目すべきことに、アクセスガイドワイヤ通路１０８のプランジャ部分とハブ－バレル部分とは、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８のシリンジ部分を集合的に形成する。アクセスガイドワイヤ通路１０８のシリンジ部分は、後述するアクセスガイドワイヤ通路１０８の針部分と共に、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８を集合的に形成する。

【0052】

１つ以上のリング１４２は、バレル壁１２４とシールを形成するように構成された少なくとも１つのリーディングリング１４６を含む。１つ以上のリング１４２はまた、図５～図１０に図示されるように、トレーリングリング１４８を含んでもよい。リーディングリング１４６と同様、トレーリングリング１４８は、バレル壁１２４とシールを形成するように構成される。実際に、トレーリングリング１４８は、存在する場合、バレル壁１２４とのバックアップシールを提供する。リーディングリング１４６とトレーリングリング１４８は共に、シリンジ１０２が作動している間、ピストン１３２とバレル壁１２４との間のシール（例えば、リーディングリング１４６、トレーリングリング１４８、又はリーディングリング１４６及びトレーリングリング１４８の両方によって提供されるシール）が無傷のままであることを確実にすることによって、プランジャ１１４がバレル１１２から引き抜かれるときに、シリンジ１０２が血液などの液体を一貫して吸引できるようにする。

【0053】

１つ以上のガスケット１４４は、アクセスガイドワイヤ１０６（例えば、後述するアクセスガイドワイヤ１０６の裸ワイヤ部分１６６）の周囲にシールを形成するために、ピストン貫通孔１４０内に、ピストン貫通孔１４０の周囲のピストン１３２の遠位端を覆うように、ピストン貫通孔１４０の周囲のピストン１３２の中間部分を覆うように、又はそれらの組み合わせになるように配置されることができる。１つ以上のガスケット１４４は、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングを含むことができ、１つ以上の一体化された「Ｏ」リングが、ピストン１３２が成形される時点でピストン１３２内に成形される。図９に示す例では、１つのガスケットが、ピストン貫通孔１４０内に配置された一体化された「Ｏ」リングとして構成されている。実際、ピストン１３２のリーディングリング１４６は、アクセスガイドワイヤ１０６の周りにシールを形成するために、ピストン貫通孔１４０の内周にガスケットを含む。

【0054】

図１～図４は、いくつかの実施形態による、イントロデューサアセンブリ１００の一部としての針１０４の様々な図を示す。
図示されるように、針１０４は、針シャフト１５０と、針シャフト１５０の遠位部分内の針先端部１５２と、針シャフト１５０の近位部分を覆う針ハブ１５４とを含む。

【0055】

針シャフト１５０は、針先端部１５２の開口部から針シャフト１５０の近位端まで延びている針シャフト管腔１５６を含む。注目すべきことに、針シャフト管腔１５６及び後述する針ハブ管腔１６２は、個別的にかつ集合的に、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の一部分を形成する。集合的に考えると、針シャフト管腔１５６及び針ハブ管腔１６２は、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の針部分を形成する。

【0056】

針ハブ１５４は、針１０４とシリンジ１０２とを流体的に接続するために、その内部にシリンジ先端部１１６を受け入れるように構成される。実際、針ハブ１５４のボア１５８は、その内部にシリンジ先端部１１６を受け入れるように構成されたルアーテーパ（例えば、６％テーパ）を有することができ、そのシリンジ先端部１１６は、上述したように相補的に構成される。加えて、針ハブ１５４は、シリンジハブ１１０のねじ付きカラー１１８の雌ねじ１２２と螺合するように構成された針ハブフランジ１６０を含むことができる。針ハブ１５４の針ハブフランジ１６０は、存在する場合、好都合なことに、針ハブ１５４とシリンジハブ１１０との間において、別様のルアースリップ式接続によって提供されるものよりも不注意による接続解除に対する安全性を高めるために、シリンジハブ１１０のねじ付きカラー１１８の雌ねじ１２２とのいわゆるルアーロック式接続を提供する。

【0057】

針ハブ１５４は、針ハブ１５４の遠位端から針ハブ１５４の近位端まで延びている針ハブ管腔１６２を含む。しかしながら、針ハブ１５４が針シャフト１５０の近位部分を覆っている状態では、針ハブ管腔１６２は、実際には、針シャフト管腔１５６の近位端から針ハブ１５４の近位端まで延びている。この場合もまた、針シャフト管腔１５６及び針ハブ管腔１６２は、個別的にかつ集合的に、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８の一部分、具体的にはアクセスガイドワイヤ通路１０８の針部分を形成する。

【0058】

アクセスガイドワイヤ通路１０８について上述した説明を要約すると、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８は、シリンジ１０２と針１０４とが互いに流体的に接続されたときに、アクセスガイドワイヤ通路１０８のシリンジ部分及び針部分の両方を含む。アクセスガイドワイヤ通路１０８のシリンジ部分は、プランジャ１１４がバレル１１２内に配置されたときに、アクセスガイドワイヤ通路１０８のハブ－バレル部分とプランジャ部分との両方を含み、シリンジ先端部管腔１２０及びバレルチャンバ１２６は、アクセスガイドワイヤ通路１０８のハブ－バレル部分を形成し、ピストン貫通孔１４０及びプランジャシャフト通路１３８は、アクセスガイドワイヤ通路１０８のプランジャ部分を形成する。アクセスガイドワイヤ通路１０８の針部分は、針シャフト管腔１５６及び針ハブ管腔１６２の両方を含む。このように、針シャフト管腔１５６と、針ハブ管腔１６２と、シリンジ先端部管腔１２０と、シリンジ先端部１１６とピストン１３２との間のバレルチャンバ１２６の任意の介在部分と、ピストン貫通孔１４０と、プランジャシャフト通路１３８とは、例えば、イントロデューサアセンブリ１００の流体的に接続された展開準備完了状態に位置合わせされると、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８を形成する。アクセスガイドワイヤ通路１０８は、その内部にアクセスガイドワイヤ１０６を摺動可能に収容するように構成される。

【0059】

図１～図４は、いくつかの実施形態による、イントロデューサアセンブリ１００の一部としてのアクセスガイドワイヤ１０６の様々な図を示す。
図示されるように、アクセスガイドワイヤ１０６は、イントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態などのイントロデューサアセンブリ１００の組み立てられた状態において、イントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８内に摺動可能に配置される。実際に、図１に示されるイントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態では、血管への針経路を確立したら、アクセスガイドワイヤ１０６を血管内腔内に１センチメートル以下だけ直ちに前進させて血管アクセスを確保することができるように、アクセスガイドワイヤ１０６の遠位端は針先端部１５２のすぐ近位にある。イントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態にあるアクセスガイドワイヤ１０６の残りの部分は、アクセスガイドワイヤ通路１０８に沿って近位方向に延びており、バレルフランジ１２８、バレルカラーなどを通過して出る。

【0060】

アクセスガイドワイヤ１０６は、アクセスガイドワイヤ１０６の遠位部分に「Ｊ」字形ガイドワイヤ先端部１６４を含むことができる。ガイドワイヤ先端部１６４は、イントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態において真っ直ぐになった状態をとるように構成されており、この場合もまた、アクセスガイドワイヤ１０６の遠位端は、針先端部１５２のすぐ近位にある。しかしながら、ガイドワイヤ先端部１６４は、血管への針経路を確立してからアクセスガイドワイヤ１０６が血管アクセスを確保するために血管内腔の中へ前進される場合など、イントロデューサアセンブリ１００の展開状態において、ガイドワイヤ先端部１６４が針先端部１５２を越えて前進されると、湾曲状態又は「Ｊ」形状をとるように構成される。

【0061】

アクセスガイドワイヤ１０６はまた、裸ワイヤ部分１６６と、裸ワイヤ部分１６６の遠位にある、裸ワイヤ部分１６６の近位にある、又はその両方にある巻回ワイヤ部分１６８とを含むことができる。裸ワイヤ部分１６６は、存在する場合、イントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態において、ピストン貫通孔１４０より少なくとも近位からアクセスガイドワイヤ１０６のより遠位の部分まで遠位方向に延びている。実際に、裸ワイヤ部分１６６はまた、アクセスガイドワイヤ１０６が血管内腔の中へ前進される、イントロデューサアセンブリ１００の前述の展開状態においても、ピストン貫通孔１４０より少なくとも近位からアクセスガイドワイヤ１０６のより遠位の部分まで遠位方向に延びている。アクセスガイドワイヤ１０６のそのような裸ワイヤ部分により、ピストン１３２の１つ以上のガスケット１４４が、アクセスガイドワイヤ１０６の周囲に１つ以上のシールを一貫して形成することが可能になる。とは言うものの、アクセスガイドワイヤ１０６に構造的完全性をもたらす巻回ワイヤ部分１６８が、イントロデューサアセンブリ１００の１つ以上の動作可能状態においてピストン貫通孔１４０を通って延びていてもよいし、又はいくつかの実施形態ではアクセスガイドワイヤ１０６の全体にわたって延びていてもよい。このような実施形態では、アクセスガイドワイヤ１０６の巻回ワイヤ部分１６８の巻線は、１つ以上のガスケット１４４を用いてアクセスガイドワイヤ１０６の周囲に１つ以上のシールを形成することを妨げる可能性がある、隣接する巻線間の任意の空気漏れ間隙を最小限にするために、可能な限り緊密であることが好都合である。ピストン貫通孔１４０を通って延びるように構成されたアクセスガイドワイヤ１０６の巻回ワイヤ部分１６８の任意の部分についての空気漏れ間隙は、アクセスガイドワイヤ１０６のコアワイヤの周囲の小径の巻きワイヤを使用して最小化することができるが、アクセスガイドワイヤ１０６の前述の巻回ワイヤ部分１６８は、代替的に、アクセスガイドワイヤ１０６のフラット巻き（ｆｌａｔ－ｗｏｕｎｄ）部分又は地巻き（ｇｒｏｕｎｄ－ｗｏｕｎｄ）部分であってもよい。

【0062】

図示されていないが、イントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態においてバレルフランジ１２８、バレルカラーなどを通過して出るアクセスガイドワイヤ１０６は、アクセスガイドワイヤ１０６を展開する前に、アクセスガイドワイヤ１０６の無菌状態を維持するために、無菌バッグなどの無菌バリア内に配置されてもよい。

【0063】

方法
イントロデューサアセンブリ１００の方法は、イントロデューサアセンブリ１００を使用して血管アクセスを確保する方法を含む。例えば、血管アクセスを確保する方法は、イントロデューサアセンブリ取得ステップ、イントロデューサアセンブリ調整ステップ、針経路確立ステップ、血液吸引ステップ、アクセスガイドワイヤ前進ステップ、及び針引き抜きステップから選択される１つ以上のステップを含む。

【0064】

イントロデューサアセンブリ取得ステップは、イントロデューサアセンブリ１００を取得することを含む。上述したように、イントロデューサアセンブリ１００は、シリンジ１０２と、シリンジ１０２に流体的に接続された針１０４と、少なくともイントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態においてイントロデューサアセンブリ１００のアクセスガイドワイヤ通路１０８内に摺動可能に配置されたアクセスガイドワイヤ１０６とを含む。シリンジ１０２は、バレル１１２と、バレル１１２内に配置されたプランジャ１１４とを含む。針１０４は、針シャフト１５０と、針シャフト１５０の近位部分を覆う針ハブ１５４とを含む。アクセスガイドワイヤ通路１０８は、少なくとも、針１０４の針管腔と、プランジャ１１４のプランジャシャフト１３０の遠位端上に嵌合されたピストン１３２のピストン貫通孔１４０と、プランジャシャフト１３０の遠位端から延びているプランジャシャフト通路１３８とから形成される。

【0065】

イントロデューサアセンブリ調整ステップは、イントロデューサアセンブリ１００が既に展開準備完了状態であるのではない場合に、イントロデューサアセンブリ１００が展開準備完了状態になるようにイントロデューサアセンブリ１００を調整することを含む。イントロデューサアセンブリ１００の展開準備完了状態では、アクセスガイドワイヤ１０６の遠位端は、針経路確立ステップにおける針経路の確立直後にアクセスガイドワイヤ前進ステップを行うために、針１０４の針先端部１５２のすぐ近位にある。

【0066】

針経路確立ステップは、針１０４を用いて患者の皮膚の領域から血管内腔への針経路を確立することを含む。注目すべきことに、針シャフト１５０の内径と、アクセスガイドワイヤ１０６（具体的には、アクセスガイドワイヤ１０６の裸ワイヤ部分１６６、又は隣接する巻線間の空気漏れ隙間が最小限であるかもしくは全くないように構成されたアクセスガイドワイヤ１０６の対応するワイヤ巻回部分）の外径との間の環状空間に起因して、針経路を確立してすぐに血液の逆流が観察されることが多い。

【0067】

血液吸引ステップは、シリンジ１０２を用いて血液を吸引して、針経路確立ステップにおいての針経路の確立を確認することを含む。上述したように、ピストン貫通孔１４０は、ピストン貫通孔１４０の内周にガスケットを含むことができる。ガスケットは、血液吸引ステップ中に真空を維持するために、アクセスガイドワイヤ１０６の少なくとも裸ワイヤ部分１６６の周りにシールを形成するように構成される。注目すべきことに、血液は、アクセスガイドワイヤ１０６と共にイントロデューサアセンブリ１００内に引き込まれる。

【0068】

アクセスガイドワイヤ前進ステップは、血管アクセスの確保のために、アクセスガイドワイヤ１０６を血管内腔内に前進させることを含む。アクセスガイドワイヤ前進ステップは、アクセスガイドワイヤ１０６の遠位部分の「Ｊ」字形ガイドワイヤ先端部１６４が、アクセスガイドワイヤ通路１０８内での真っ直ぐになった状態から血管腔内での湾曲した状態に移行することを可能にする。

【0069】

針引き抜きステップは、アクセスガイドワイヤ１０６を血管内腔内に残して、患者から針１０４を引き抜くことを含む。
いくつかの特定の実施形態が本明細書で開示されており、それら特定の実施形態が、ある程度詳細に開示されているが、それら特定の実施形態が、本明細書で提供される概念の範囲を限定することは意図されていない。さらなる適合又は修正が、当業者には明らかとなる可能性があり、より広範な態様においては、これらの適合又は修正も同様に包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態からの展開を実施することができる。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【国際調査報告】