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特表2024-529149気管支鏡検査のための二方向アプローチ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】気管支鏡検査のための二方向アプローチ
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20240725BHJP
   A61B 17/3205 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
A61B18/12
A61B17/3205
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024508620
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 IB2022057505
(87)【国際公開番号】W WO2023017460
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】63/231,895
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524053591
【氏名又は名称】ダブリュー エンドルミナル ロボティクス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シャピラ,エリ
(72)【発明者】
【氏名】シュヴァルブ,ニル
(72)【発明者】
【氏名】メディナ,オーデッド
(72)【発明者】
【氏名】グリンバーグ,ツァヒ イシャク
(72)【発明者】
【氏名】カッペル,ロン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK12
4C160MM33
(57)【要約】
被験者の気管を介して、第1の気道ルートに沿って肺内の撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させる。第1のチューブとは独立して、第2の気道ルートに沿って肺内のツール部位まで第2のチューブの端部を前進させる。第1のチューブが第1のルートに沿って延出した状態を維持すると共に、第2のチューブが第2のルートに沿って延出した状態を維持している間に、第1のチューブの端部から延出させた撮像デバイスを用いて、第2のチューブの端部から延出させたツール及び肺内の標的を撮像する。標的及びツールの撮像によって誘導して、ツールを用いて標的に処置を実行することができる。他の実施形態も記載される。
【選択図】図2F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の肺に使用される方法であって、
前記被験者の気管を介して、第1の気道ルートに沿って前記肺内の撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させることと、
前記被験者の前記気管を介して、前記第1のチューブの前記端部の前進とは独立して、第2の気道ルートに沿って前記肺内のツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることと、
前記第1のチューブが前記第1のルートに沿って延出した状態を維持すると共に、前記第2のチューブが前記第2のルートに沿って延出した状態を維持している間に、
前記第1のチューブの前記端部から延出させた撮像デバイスを用いて、(i)前記第2のチューブの前記端部から延出させたツール、及び(ii)前記肺内の標的を撮像することと、
前記標的及び前記ツールの前記撮像によって誘導して、前記ツールを用いて前記標的に処置を実行することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記標的に前記処置を実行することは、前記標的が前記撮像デバイスと前記ツールとの間に配置されている間に前記処置を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記標的に前記処置を実行することは、前記ツールが前記標的よりも前記撮像デバイスの近くにある間に前記処置を実行することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記標的に前記処置を実行することは、前記標的が前記撮像デバイスの視野内で前記ツールの背後にある間に前記処置を実行することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のルートに沿って前記撮像部位まで前記第1のチューブを前進させることは、前記撮像デバイスが前記第1のチューブの前記端部に配置されている間に前記第1のルートに沿って前記撮像部位まで前記第1のチューブを前進させることを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のルートに沿って前記ツール部位まで前記第2のチューブを前進させることは、前記ツールが前記第2のチューブの前記端部に配置されている間に前記第2のルートに沿って前記ツール部位まで前記第2のチューブを前進させることを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記撮像部位まで前記第1のチューブの前記端部を前進させることの後に、前記撮像デバイスを前記第1のチューブを通して前進させ、前記第1のチューブの前記端部から出すことを更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることの後に、前記ツールを前記第2のチューブを通して前進させ、前記第2のチューブの前記端部から出すことを更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のチューブの前記端部を前進させることは、体外の第1のチューブコントローラを用いて前記第1のチューブを能動的に操縦することを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、体外の第2のチューブコントローラを用いて前記第2のチューブを能動的に操縦することを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記処置を実行することは、前記撮像デバイスを用いて前記標的の撮像を続けている間に前記処置を実行することを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記標的を撮像することは、前記ツールを含む1つ以上の画像を取得することを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記撮像デバイスは、超音波送受信器を含み、
前記標的を撮像することは、前記超音波送受信器を用いて前記標的を撮像することを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記撮像デバイスは、LIDARデバイスであり、
前記標的を撮像することは、前記LIDARデバイスを用いて前記標的を撮像することを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記標的は、前記肺の標的気管支内に位置付けられ、
前記第2のルートに沿って前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、前記標的気管支まで前記第2のルートに沿って気管支内で前記第2のチューブの前記端部を前進させることを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記ツール部位は、前記肺の標的気管支内にあり、
前記標的は、前記肺の実質であり、前記肺の前記標的気管支の外部に位置し、
前記第2のルートに沿って前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、前記第2のルートに沿って前記標的気管支内にある前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることを含み、
前記第2のチューブの前記端部から延出させた前記ツールを用いて前記標的に前記処置を実行することは、前記第2のチューブの前記端部から前記標的気管支の壁を通って前記実質の方へ前記ツールを延出させることを含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記ツールは、針、刃、はさみ、吸引デバイス、顎、把持具、アブレーションデバイス、エネルギアプリケータから成る群から選択されたツール要素を含み、
前記ツールを用いて前記標的に前記処置を実行することは、前記選択されたツール要素を含む前記ツールを用いて前記標的に前記処置を実行することを含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記処置を実行することは、前記標的のアブレーションを行うことを含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記処置を実行することは、前記肺から異物を切除することを含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記処置は、クローズアップ撮像処置であり、
前記ツールは、クローズアップ撮像デバイスであり、
前記処置を実行することは、前記クローズアップ撮像処置を実行することを含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記処置は、予備的処置であり、
前記処置を実行することは、前記標的に前記予備的処置を実行することを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記標的は、前記肺の気道の外部に位置し、
前記ツール部位は、前記気道内にあり、
前記第2のルートに沿って前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、前記第2のルートに沿って前記気道内にある前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることを含み、
前記第2のチューブの前記端部から延出させた前記ツールを用いて前記標的に前記処置を実行することは、前記気道の壁を通って前記標的内へ前記ツールを延出させることを含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は更に、前記気管を介して前記肺の方へシースを前進させることを含み、
前記第1のチューブの前記端部を前進させることは、前記シースの外へ前記第1のチューブを延出させることを含み、
前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、前記シースの外へ前記第1のチューブを延出させることとは独立して前記シースの外へ前記第2のチューブを延出させることを含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記シースは、第1の管腔及び第2の管腔を規定し、
前記第1のルートに沿って前記第1のチューブの前記端部を前進させることは、前記第1のチューブを前記第1の管腔内を通って延出させながら前記第1のルートに沿って前記第1のチューブの前記端部を前進させることを含み、
前記第2のルートに沿って前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、前記第2のチューブを前記第2の管腔内を通って延出させながら前記第2のルートに沿って前記第2のチューブの前記端部を前進させることを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記シースの前記遠位部を前進させることは、体外シースコントローラを用いて前記シースの前記遠位部を能動的に操縦することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記第2のチューブの前記端部から延出させた前記ツールを用いて前記標的に前記処置を実行することは、前記第2のチューブの前記端部から延出させた前記ツールを用いて前記標的に前記処置の第1の部分を実行することを含み、
前記方法は更に、前記処置の前記第1の部分を実行することの後、前記第1のチューブの前記端部が前記撮像部位に留まっている間に、
前記第1のチューブから前記撮像デバイスを引き出すことと、
前記第2のチューブから前記ツールを引き出すことと、
その後、前記第1のチューブを通して前記ツールを前進させることと、
その後、前記第1のチューブの前記端部から延出させた前記ツールを用いて前記標的に前記処置の第2の部分を実行することと、
を含む、請求項1から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記方法は更に、前記第1のチューブから前記撮像デバイスを引き出すこと及び前記第2のチューブから前記ツールを引き出すことの後、前記第2のチューブの前記端部が前記ツール部位に留まっている間に、前記第2のチューブを通して前記撮像デバイスを前進させることを含み、
前記処置の前記第2の部分を実行することは、前記第2のチューブの前記端部における前記撮像デバイスによる前記標的の撮像によって誘導して、前記処置の前記第2の部分を実行することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のチューブの前記端部を前進させている間に前記標的を体外で撮像することを更に含み、
前記第1のチューブの前記端部を前進させることは、前記標的の前記体外の撮像によって誘導して前記第1のチューブの前記端部を前進させることを含む、請求項1から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記標的を体外で撮像することは、超音波によって前記標的を体外で撮像することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記標的を体外で撮像することは、電磁放射を用いて前記標的を体外で撮像することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記標的を体外で撮像することは、磁気的に前記標的を体外で撮像することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記処置を実行することは、前記標的を切除することを含む、請求項1から31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記標的を切除することは、病変を切除することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記標的を切除することは、腫瘍を切除することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記標的を切除することは、生検を取得することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記気管支は、所与の気管支世代の気管支であり、
分岐点において、前記気管支は第1の分岐と第2の分岐に遠位方向に分岐し、
前記気管支内へ前記シースの前記遠位部を前進させることは、前記気管支内へ前記分岐点を超えずに前記シースの前記遠位部を前進させることを含み、
前記第1のルートに沿って前記撮像部位まで前記第1のチューブの前記端部を前進させることは、前記分岐点を超えて、前記第1の分岐を介して前記撮像部位まで前記第1のチューブの前記端部を前進させることを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項37】
前記第2のルートに沿って前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、前記分岐点を超えて、前記第2の分岐を介して前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記撮像部位は、前記第2のルートに沿った前記ツール部位とは異なる気管支世代の深さで、前記第1のルートに沿って位置している、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記撮像部位は、前記第2のルートに沿った前記ツール部位と同じ気管支世代の深さで、前記第1のルートに沿って位置している、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記第1のチューブ及び前記第2のチューブから成る群から選択された少なくとも1つのチューブの前記端部を各ルートに沿って前進させることは、前記少なくとも1つの選択されたチューブの前記端部に配置された各カメラによって誘導して各ルートに沿って前記少なくとも1つの選択されたチューブの前記端部を前進させることを含む、請求項1から39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記気管支内へ前記シースの前記遠位部を前進させることは、前記少なくとも1つの選択されたチューブの前記端部に配置された前記各カメラによって誘導して前記気管支内へ前記シースの前記遠位部を前進させることを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第1のルートに沿って前記第1のチューブの前記端部を前進させることは、前記第1のチューブの前記端部に配置された第1のカメラによって誘導して、前記第1のルートに沿って前記第1のチューブの前記端部を前進させることを含み、
前記第2のルートに沿って前記第2のチューブの前記端部を前進させることは、前記第2のチューブの前記端部に配置された第2のカメラによって誘導して、前記第2のルートに沿って前記第2のチューブの前記端部を前進させることを含み、
前記気管支内へ前記シースの前記遠位部を前進させることは、前記第1のカメラ及び前記第2のカメラによって提供された両眼視によって誘導して前記気管支内へ前記シースの前記遠位部を前進させることを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つの選択されたチューブの前記端部を前進させることの後に、前記選択されたチューブから前記被験者の外へ前記各カメラを引き抜くことを更に含む、請求項40の記載の方法。
【請求項44】
前記第2のチューブの前記端部から延出させた前記ツールを用いて前記標的に前記処置を実行することは、前記選択されたチューブから前記各カメラを引き抜くことなく前記第2のチューブの前記端部から延出させた前記ツールを用いて前記標的に前記処置を実行することを含む、請求項40の記載の方法。
【請求項45】
前記各カメラは光源を含む、請求項40の記載の方法。
【請求項46】
(i)前記撮像部位まで前記第1のチューブの前記端部を前進させること、及び
(ii)前記ツール部位まで前記第2のチューブの前記端部を前進させることの後に、前記撮像デバイスの視野内で前記標的及び前記ツールの存在を決定すること、請求項1から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記方法は更に、前記視野内で前記標的及び前記ツールの前記存在を決定することの後に、前記視野内に前記ツールを保持しながら前記撮像デバイス及び前記標的に対して前記ツールを再位置決めすることを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記方法は更に、前記視野内で前記標的及び前記ツールの前記存在を決定することの後に、前記視野内に前記ツールを保持しながら前記ツール及び前記標的に対して前記撮像デバイスを再位置決めすることを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
被験者の肺に使用される方法であって、
前記被験者の気管を介して、前記肺の気管支内へシースの遠位部を前進させることと、
前記シースの前記遠位部が前記気管支内に配置された状態を維持している間に、前記シースの前記遠位部に配置された超音波送受信器から導出された撮像を用いて、
第1のチューブの遠位部を、前記シースの前記遠位部から第1のルートに沿って前記肺内の撮像部位まで誘導することと、
第2のチューブの遠位部を、前記シースの前記遠位部から第2のルートに沿って前記肺内のツール部位まで誘導することと、
前記第1のチューブが前記第1のルートに沿って延出した状態を維持すると共に、前記第2のチューブが前記第2のルートに沿って延出した状態を維持している間に、前記第1のチューブの前記遠位部に配置された撮像デバイスから導出された撮像によって誘導して、前記第2のチューブの前記遠位部におけるツールを用いて前記肺の組織に処置を実行することと、
を含む、方法。
【請求項50】
分岐点において、前記気管支は第1の分岐と第2の分岐に遠位方向に分岐し、
前記第1のルートは、前記第1の分岐を含み、
前記第2のルートは、前記第2の分岐を含み、
前記気管支内へ前記シースの前記遠位部を前進させることは、前記気管支内へ前記分岐点を超えずに前記シースの前記遠位部を前進させることを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記超音波送受信器は、前記シースの前記遠位部に結合され、
前記肺の前記気管支内へ前記シースの前記遠位部を前進させることは、前記超音波送受信器が前記遠位部に結合されている間に前記シースの前記遠位部を前進させることを含む、請求項49から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記超音波送受信器は、前記撮像デバイスよりも長距離の視野を有する、請求項49から51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記撮像デバイスは、有効撮像範囲を有し、
前記第1のチューブの前記遠位部を前記シースの前記遠位部から前記第1のルートに沿って前記肺内の前記撮像部位まで誘導することは、
前記第1のチューブが前記肺内の標的の前記有効撮像範囲内にあるように前記第1のチューブの前記遠位部を前記撮像部位まで誘導することと、
前記第2のチューブが前記撮像デバイスの前記有効撮像範囲内にあるように前記第2のチューブの前記遠位部を前記ツール部位まで誘導することと、
を含む、請求項49から52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記方法は更に、前記シース内で前記肺の前記気管支まで第3のチューブを前進させることを含み、前記第3のチューブの遠位部に前記超音波送受信器が配置されている、請求項49から53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記方法は更に、前記シースの前記遠位部から前記第3のチューブを前進させることを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記超音波送受信器は、第1の超音波送受信器であり、
前記撮像デバイスは、第2の超音波送受信器である、請求項49から55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記第1の超音波送受信器は、前記第2の超音波送受信器よりも低周波数の送受信器である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
被験者の肺の気道を通って前記肺内の標的へ向かうルートを処置前に計画するためのコンピュータ実施方法であって、
前記肺内の標的及び前記気道の表現を含む前記肺のコンピュータモデルを受信することと、
前記コンピュータモデルを用いてルートのペアを含むマップを構築することと、
を含み、
前記ルートのペアは、
前記標的で用いられるツールを前進させるための、前記肺の前記コンピュータモデル内のツール部位までのツールルートと、
撮像部位から前記標的及び前記ツールを撮像するための撮像デバイスを前進させるための、前記肺の前記コンピュータモデル内の前記撮像部位までの撮像ルートと、
から成り、
前記撮像ルートの少なくとも遠位部分は、前記ツールルートの遠位部分とは別個である、方法。
【請求項59】
前記撮像ルートは、第1のチューブを介して前記撮像部位まで前記撮像デバイスを前進させるため、及び、前記撮像部位まで前記第1のチューブを前進させるため、のものであり、
前記ツールルートは、第2のチューブを介して前記ツール部位まで前記ツールを前進させるため、及び、前記ツール部位まで前記第2のチューブを前進させるため、のものであり、
前記マップを構築することは、
前記撮像デバイス及び前記第1のチューブを前進させるための前記撮像ルートと、
前記ツール及び前記第2のチューブを前進させるための前記ツールルートと、
を含む前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
ルートのペアを含む前記マップを構築することは、前記撮像ルート及び前記ツールルートが前記標的の方へ収束するように前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記肺の前記コンピュータモデルを構築することを更に含む、請求項58に記載の方法。
【請求項62】
前記肺の前記コンピュータモデルを構築することは、
前記肺の3次元画像から前記気道の前記表現を発生することと、
前記モデル内に前記標的を組み込むことと、
を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記モデル内に前記標的を組み込むことは、前記標的の位置を示す入力を受信することと、前記入力を前記コンピュータモデル内に組み込むことと、を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記モデル内に前記標的を組み込むことは、前記モデル内にユーザが選択した標的を組み込むことを含み、
前記方法は更に、前記モデル内に前記標的を組み込むことの前に、
前記3次元画像から1つ以上の潜在的標的を識別することと、
前記1つ以上の潜在的標的から、前記ユーザが選択した標的を選択するようユーザに促すことと、
前記ユーザが選択した標的を示すユーザ入力を受信することと、
を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記方法は更に、前記ツールが前記肺の気道を出て前記標的の方へ向かうため、前記コンピュータモデル内で好適な出口を示す出口入力を受信することを含み、
前記マップを構築することは、前記出口入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項66】
前記出口入力はユーザによって入力され、前記出口入力を受信することは前記ユーザが入力した出口入力を受信することを含む、請求65に記載の方法。
【請求項67】
前記出口入力は、前記コンピュータモデル上の出口座標を含み、
前記マップを構築することは、前記出口座標に応じて前記マップを構築することを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
前記出口入力は、前記気道に対する出口方向を含み、
前記マップを構築することは、前記出口方向に応じて前記マップを構築することを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記方法は更に、前記コンピュータモデル内で、前記肺内の除外区域を示す除外区域入力を受信することを含み、
前記マップを構築することは、前記ツールルート及び前記撮像ルートが前記除外区域を回避するように前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項70】
前記除外区域入力は、コンピュータにより発生され、
前記除外区域入力を受信することは、前記コンピュータにより発生された除外区域入力を受信することを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記除外区域入力は、前記肺内の血管を示し、
前記マップを構築することは、前記ツールルート及び前記撮像ルートが前記血管を回避するように前記マップを構築することを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
前記除外区域入力は、前記肺内の神経嚢を示し、
前記マップを構築することは、前記ツールルート及び前記撮像ルートが前記神経嚢を回避するように前記マップを構築することを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
前記除外区域入力は、前記肺内の胸膜ライニングを示し、
前記マップを構築することは、前記ツールルート及び前記撮像ルートが前記胸膜ライニングを回避するように前記マップを構築することを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項74】
前記方法は更に、オペレータの好みを示す好み入力を受信することを含み、
前記マップを構築することは、少なくとも部分的に前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項75】
前記好み入力は、前記撮像デバイスの好適な視野角を示し、
前記マップを構築することは、前記撮像デバイスの前記好適な視野角を示す前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記好み入力は、前記ツールルートの前記長さの上限を示し、
前記マップを構築することは、前記上限を示す前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項77】
前記好み入力は、前記ツールルート内の気道分岐の数の上限を示し、
前記マップを構築することは、前記上限を示す前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項78】
前記好み入力は、前記ツールルート内の任意の曲がり角の鋭さの上限を示し、
前記マップを構築することは、前記上限を示す前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項79】
前記好み入力は、前記ツールに対する前記撮像デバイスの好適な体内での近さを示し、
前記マップを構築することは、前記ツールに対する前記撮像デバイスの前記好適な体内での近さを示す前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項80】
前記好み入力は、第1のファクタと第2のファクタとの間のユーザの重み付けを示し、
前記マップを構築することは、前記ユーザの重み付けを示す前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項81】
前記第1のファクタは、前記撮像デバイスの視野角であり、
前記第2のファクタは、前記ツールの迎え角であり、
前記ユーザの重み付けは、前記視野角の最適化と前記迎え角の最適化との間の重み付けであり、
前記マップを構築することは、前記視野角の最適化と前記迎え角の最適化との間の前記ユーザの重み付けを示す前記好み入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記方法は更に、ハードウェアパラメータを示すハードウェア入力を受信することを含み、
前記マップを構築することは、少なくとも部分的に前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項83】
前記ハードウェアパラメータは、前記撮像デバイスのモデルであり、
前記マップを構築することは、前記撮像デバイスの前記モデルを示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記ツールルートは、チューブを介して前記ツール部位まで前記ツールを前進させるため、及び、前記ツール部位まで前記チューブを前進させるため、のものであり、
前記ハードウェアパラメータは、前記チューブのパラメータであり、
前記マップを構築することは、前記チューブの前記パラメータを示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項85】
前記ハードウェアパラメータは、前記チューブの前進を制御するための体外コントローラのモデルであり、
前記マップを構築することは、前記体外コントローラの前記モデルを示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記チューブの前記パラメータは、前記チューブの直径であり、
前記マップを構築することは、前記チューブの前記直径を示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項87】
前記チューブの前記パラメータは、前記チューブの曲げ性パラメータであり、
前記マップを構築することは、前記チューブの前記曲げ性パラメータを示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項88】
前記ハードウェアパラメータは、前記ツールのパラメータであり、
前記マップを構築することは、前記ツールの前記パラメータを示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項89】
前記ツールの前記パラメータは、前記ツールの可撓性であり、
前記マップを構築することは、前記ツールの前記可撓性を示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記ツールの前記パラメータは、前記ツールのタイプであり、
前記マップを構築することは、前記ツールの前記タイプを示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記ツールの前記パラメータは、前記ツールの寸法であり、
前記マップを構築することは、前記ツールの前記寸法を示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記ツールの前記寸法は、前記ツールの幅であり、
前記マップを構築することは、前記ツールの前記幅を示す前記ハードウェア入力に応じて前記マップを構築することを含む、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記コンピュータモデルは、前記標的に対する指定された好ましい接近角を含み、
この接近角は、前記標的に対する前記好ましい接近角を指定するユーザ入力の受信に応じて発生され、
前記マップを構築することは、少なくとも部分的に、前記標的に対する前記指定された好ましい接近角に応じて前記マップを構築することを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項94】
前記コンピュータモデルは、前記肺の処置前撮像から導出され、
前記コンピュータモデルを受信することは、前記肺の前記処置前撮像から導出される前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項58から93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記処置前撮像は、電磁放射を用いて発生され、
前記処置前撮像から導出される前記コンピュータモデルを受信することは、電磁放射を用いて発生された前記処置前撮像から導出される前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記処置前撮像は、磁気的に発生され、
前記処置前撮像から導出される前記コンピュータモデルを受信することは、磁気的に発生された前記処置前撮像から導出される前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
前記コンピュータモデルは、前記肺の気道の概略表現であり、
前記コンピュータモデルを受信することは、前記肺の気道の概略表現である前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記コンピュータモデルは、前記肺の画像であり、
前記コンピュータモデルを受信することは、前記肺の画像である前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項99】
前記コンピュータモデルは、前記処置前撮像のコンピュータ処理によって発生された前記気道の概略表現を含み、
前記コンピュータモデルを受信することは、前記気道の前記概略表現を含む前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項100】
前記処置前撮像のコンピュータ処理によって前記気道の前記概略表現を発生させることを更に含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記コンピュータモデルは、前記標的の概略表現を含み、
前記コンピュータモデルを受信することは、前記標的の前記概略表現を含む前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項102】
前記処置前撮像のコンピュータ処理によって前記標的の前記概略表現を発生させることを更に含む、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記標的を指定するユーザ入力の受信に応じて前記標的の前記概略表現を発生させることを更に含む、請求項101に記載の方法。
【請求項104】
前記コンピュータモデルは、前記標的に対する指定された好ましい接近角を含み、
この接近角は、前記標的に対する前記好ましい接近角を指定するユーザ入力の受信に応じて発生され、
前記コンピュータモデルを受信することは、前記標的に対する前記指定された好ましい接近角を含む前記コンピュータモデルを受信することを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
前記マップを構築することは、前記撮像デバイスの1つ以上の特徴に応じて、前記撮像部位及び前記ツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む、請求項58から104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
前記マップを構築することは、前記撮像デバイスの有効撮像範囲に応じて前記選択された部位を指定することを含む、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記マップを構築することは、前記撮像デバイスの操作可能性に応じて前記選択された部位を指定することを含む、請求項105に記載の方法。
【請求項108】
前記マップを構築することは、前記ツールの1つ以上の特徴に応じて、前記撮像部位及び前記ツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む、請求項58から107のいずれか一項に記載の方法。
【請求項109】
前記マップを構築することは、前記ツールの有効動作範囲に応じて前記選択された部位を指定することを含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記マップを構築することは、前記ツールの操作可能性に応じて前記選択された部位を指定することを含む、請求項108に記載の方法。
【請求項111】
前記マップは更に、
前記肺の気管支内のシース終端部位と、
前記シース終端部位までシースの遠位端を前進させるためのシースルートと、
を含み、
前記マップを構築することは、前記マップ内で前記シース終端部位を指定することを含む、請求項58から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
前記シースルートは、前記ツールルートと前記撮像ルートの双方に共通であり、
前記マップを構築することは、前記ツールルートと前記撮像ルートの双方に共通である前記シースルートを指定することを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記マップを構築することは、前記撮像部位における前記撮像デバイスの予測視野内で、前記ツール部位における前記ツールの予測される存在を決定することにより、前記撮像部位及び前記ツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を前記マップ内で指定することを含む、請求項58から112のいずれか一項に記載の方法。
【請求項114】
前記マップを構築することは、前記撮像部位における前記撮像デバイスの予想視野に応じて、前記選択された部位を指定することを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記マップを構築することは、(i)前記ツール部位に対する前記撮像部位の近さ、及び、(ii)前記標的に対する前記ツール部位の近さ、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて、前記選択された部位を指定することを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項116】
前記マップを構築することは、前記撮像部位と前記ツール部位との間の構造の存在に応じて、前記選択された部位を指定することを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項117】
前記ツール部位及び前記撮像部位を指定することは、前記ツール部位及び前記撮像部位を手作業で指定することを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項118】
前記マップを構築することは、(i)前記撮像部位に対するアクセスの容易さ、及び、(ii)前記ツール部位に対するアクセスの容易さ、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて、前記撮像部位及び前記ツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む、請求項58から117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
前記マップを構築することは、(i)前記撮像デバイスを前進させるための、前記撮像部位に対する第1のチューブのナビゲーションの容易さ、及び、(ii)前記ツールを前進させるための、前記ツール部位に対する第2のチューブのナビゲーションの容易さ、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて、前記選択された部位を指定することを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記ツール部位を指定することは、前記ツール部位からの前記標的に対する前記ツールの予測されるアクセス可能性に応じて前記ツール部位を指定することを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項121】
前記方法は更に、前記各ルートを介して各部位までの前記各チューブの前進をシミュレーションすることにより、前記ツールルート及び前記撮像ルートから成る群から選択された潜在的ルートを査定することを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項122】
潜在的ルートを査定することは、人のオペレータに対して仮想ツアーとして各部位までの前記各チューブの前進の前記シミュレーションを提供することを含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記マップを構築することは、(i)前記撮像部位に到着したときの前記撮像デバイスの予測される向き、及び、(ii)潜在的ツール部位に到着したときの前記医療ツールの予測される向き、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて、前記撮像部位及び前記ツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む、請求項58から122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
前記マップを構築することは、(i)前記撮像部位で前記撮像デバイスを再配向するための予測される能力、及び、(ii)前記ツール部位で前記ツールを再配向するための予測される能力、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて、前記選択された部位を指定することを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記マップを構築するステップは、命令を含むコンピュータプログラムによって実行され、
前記命令は、前記プログラムがコンピュータにより実行された場合、前記コンピュータに前記マップを構築させる、請求項58から124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
複数の潜在的ペアを獲得することを更に含み、
各ペアは、(i)潜在的撮像部位と(ii)潜在的ツール部位とを含み、
前記マップを構築することは、前記複数のうちの各潜在的ペアに適切性スコアを割り当てることを含む、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記複数のペアの各々において、前記ペアを獲得することは、前記ペアの前記ツール部位を選択することと、その後、前記ペアの前記選択されたツール部位に対する複数の潜在的撮像部位を獲得することと、を含む、請求項126に記載の方法。
【請求項128】
前記複数のペアの各々において、前記ペアを獲得することは、前記ペアの前記撮像部位を選択することと、その後、前記ペアの前記選択された撮像部位に対する複数の潜在的ツール部位を獲得することと、を含む、請求項126に記載の方法。
【請求項129】
前記マップを構築することは、前記適切性スコアを計算するため人工知能を用いて前記適切性スコアを割り当てることを含む、請求項126に記載の方法。
【請求項130】
請求項57から94のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための手段を備える、データ処理装置。
【請求項131】
命令を含むコンピュータプログラムであって、
前記命令は、前記プログラムがコンピュータにより実行された場合、請求項57から94のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項132】
請求項131に記載のコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読媒体。
【請求項133】
被験者の肺に使用される方法であって、
前記被験者の気管を介して、
前記気管の遠位の第1の気道ルートに沿って前記肺内の撮像部位まで第1のチューブの遠位部を誘導することと、
前記気管の遠位の第2の気道ルートに沿って前記肺内の標的まで第2のチューブの遠位部を誘導することと、
前記第1のチューブが前記第1の気道ルートに沿って延出した状態を維持すると共に、前記第2のチューブが前記第2の気道ルートに沿って延出した状態を維持している間に、前記第1のチューブの前記遠位部に配置された撮像デバイスから導出した画像によって誘導して、前記第2のチューブの前記遠位部から前記標的まで延出しているツールを用いて前記標的に処置を実行することと、
を含む、方法。
【請求項134】
前記撮像デバイスは、超音波送受信器であり、
前記処置を実行することは、前記超音波送受信器によって取得された画像により誘導された前記処置を実行することを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
前記超音波送受信器によって取得された前記画像は、平面であり、
前記処置を実行することは、前記平面画像を積層することから導出された前記標的の3次元表現により誘導された前記処置を実行することを含む、請求項134に記載の方法。
【請求項136】
被験者の肺に使用されるシステムであって、
前記肺の第1の気道内の撮像部位まで経気管支で前進可能な撮像デバイスと、
前記肺の第2の気道まで経気管支で前進可能なツールと、
前記撮像デバイス及び前記ツールと電子通信している状態に配置可能であり、方法を実行するための手段を含むデータ処理デバイスと、を備え、
前記方法は、
前記撮像部位で前記撮像デバイスを用いて、前記肺内の標的を撮像することと、
前記撮像に応じて、前記第2の気道から前記標的までの前記ツールの誘導を容易にする視覚的出力を提供することと、
を含む、システム。
【請求項137】
前記システムは更に、
遠位部に第1のチューブの操縦可能領域を有する第1の経気管支前進可能チューブと、
遠位部に第2のチューブの操縦可能領域を有する第2の経気管支前進可能チューブと、を備え、
前記方法は更に、
第1の気道ルートに沿って前記撮像部位まで前記第1のチューブの前進を誘導することと、
第2の気道ルートに沿って前記第2の気道内のツール部位まで前記第2のチューブの前進を誘導することと、
を含む、請求項136に記載のシステム。
【請求項138】
前記肺内の前記標的を撮像することは、前記撮像デバイスが前記第1の気道内で前記第1のチューブの遠位端にある間に前記標的を撮像することを含み、
前記視覚的出力を提供することは、(i)前記撮像デバイスが前記第1の気道内で前記第1のチューブの前記遠位端に留まっている間、及び、(ii)前記第2のチューブが前記第2の気道内に留まっている間、に前記第2のチューブから前記ツールが延出している間に、前記視覚的出力を提供することを含む、請求項137に記載のシステム。
【請求項139】
請求項136から138のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための手段を備える、データ処理システム。
【請求項140】
命令を含むコンピュータプログラムであって、
前記命令は、前記プログラムがコンピュータにより実行された場合、請求項136から138のいずれか一項に記載の方法のステップを前記コンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項141】
命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、コンピュータにより実行された場合、請求項136から138のいずれか一項に記載の方法のステップを前記コンピュータに実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項142】
被験者の肺に使用されるコンピュータ実施方法であって、
ロボットマニピュレータを用いて、第1の気道ルートに沿って前記肺内の撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させることと、
前記被験者の前記気管を介して、前記ロボットマニピュレータを用いて、第2の気道ルートに沿って前記肺内のツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることと、
前記第1のチューブが前記第1のルートに沿って延出した状態を維持すると共に、前記第2のチューブが前記第2のルートに沿って延出した状態を維持している間に、
前記第1のチューブの前記端部から前記ロボットマニピュレータによって延出させた撮像デバイスを用いて、前記肺内の標的を撮像することと、
前記標的の前記撮像によって誘導して、前記第2のチューブの前記端部から延出させたツールを用いて、前記ロボットマニピュレータによって容易になった前記標的に対する処置を実行することと、
を含む、方法。
【請求項143】
請求項142に記載の方法のステップを実行するようロボットマニピュレータに命令するための手段を備える、データ処理システム。
【請求項144】
命令を含むコンピュータプログラムであって、
前記命令は、前記プログラムがコンピュータにより実行された場合、前記コンピュータに、請求項142に記載の方法を実行するよう前記ロボットマニピュレータに命令させる、コンピュータプログラム。
【請求項145】
請求項144に記載のコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読媒体。
【請求項146】
標的組織におけるツールに使用されるコンピュータ実施方法であって、
(a)前記ツールの3次元形状を示す形状データを受信することと、
(b)超音波画像の順序付けられたスタックを取得することであって、前記スタックの前記超音波画像の各々はツールの各スライス及び前記標的組織の各スライスを含むことと、
(c)前記形状データを参照して、前記ツールの前記各スライスを位置合わせして、少なくとも閾値の程度、前記形状データが示す前記3次元形状と一致させることにより、前記超音波画像の位置合わせ済みの順序付けられたスタックを生成することと、
を含む、コンピュータ実施方法。
【請求項147】
前記位置合わせ済みの順序付けられたスタックを生成することは、前記スタック内の前記超音波画像を並べ替えることなく前記位置合わせ済みの順序付けられたスタックを生成することを含む、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
ステップ(b)及び(c)は繰り返し実行され、
前記方法は更に、前記繰り返し生成された位置合わせ済みの順序付けられたスタックから導出されたビデオストリームを出力することを含む、請求項146に記載の方法。
【請求項149】
前記超音波画像は、2次元画像であり、
超音波画像の前記スタックを取得することは、2次元画像のスタックを取得することを含む、請求項146に記載の方法。
【請求項150】
前記ツールの前記各スライスを位置合わせすることは、前記標的組織内の前記ツールの軌道を予測するように構成されている、請求項146に記載の方法。
【請求項151】
前記標的組織の前記各スライス内に標的の少なくとも一部が現れ、
前記ツールの前記各スライスを位置合わせすることは、前記標的の方へ向かう前記ツールの軌道を予測するように構成されている、請求項146に記載の方法。
【請求項152】
標的組織における針に使用されるコンピュータ実施方法であって、
2次元(2D)画像のスタックを含む3次元(3D)画像を受信することであって、前記3D画像内に前記標的組織の少なくとも一部が現れ、前記3D画像内に前記針の少なくとも一部が現れて、前記2D画像のうち少なくとも1つが前記針の断面楕円スライスを含むようになっていることと、
前記断面楕円スライスの偏心度を決定することと、
前記2D画像内の前記断面楕円スライスの向きを決定することと、
前記偏心度及び前記向きに応じて、前記3D画像内の、前記標的組織に対する前記針のベクトルを決定することと、
を含む、コンピュータ実施方法。
【請求項153】
前記標的組織及び前記針の前記ベクトルを含む前記3D画像を表示することを更に含む、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
前記楕円スライスの前記偏心度、及び、前記楕円スライスの前記向き、を決定することに応じて、前記標的組織内の標的に対する前記針の前記ベクトルを調整することを更に含む、請求項152に記載の方法。
【請求項155】
前記2D画像のうち前記少なくとも1つは、第1の2D画像及び第2の2D画像を含み、
前記第1の2D画像は、前記針の第1の断面楕円スライスを含み、
前記第1の楕円スライスは、第1の偏心度、前記2D画像内の第1の向き、及び前記2D画像内の第1の位置を有し、
前記第2の2D画像は、前記針の第2の断面楕円スライスを含み、
前記第2の楕円スライスは、第2の偏心度、前記2D画像内の第2の向き、及び前記2D画像内の第2の位置を有し、
前記楕円スライスの前記偏心度を決定することは、前記第1の偏心度を決定することを含み、
前記2D画像内の前記楕円スライスの前記向きを決定することは、前記第1の向きを決定することを含み、
前記方法は更に、前記第1の偏心度及び前記第1の向きに応じて前記第1のスライスと前記第2のスライスとの間の位置合わせを調整することによって前記3D画像を調整することを含む、請求項152に記載の方法。
【請求項156】
前記3D画像を調整することは、前記第1の偏心度、前記第1の向き、前記第2の偏心度、及び前記第2の向きに応じて前記3D画像を調整することを含む、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
前記3D画像を調整することは、前記第1の位置及び前記第2の位置に応じて前記3D画像を調整することを含む、請求項155に記載の方法。
【請求項158】
請求項152から157のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための手段を備える、データ処理装置。
【請求項159】
命令を含むコンピュータプログラムであって、
前記命令は、前記プログラムがコンピュータにより実行された場合、請求項152から157のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項160】
請求項159に記載のコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読媒体。
【請求項161】
被験者内に、前記被験者の組織の方へツールを前進させることと、
前記ツールを通して電磁信号を駆動することと、
前記被験者内へ超音波送受信器を前進させることと、
前記超音波送受信器を介して前記電磁信号を検知することと、
その後、前記超音波送受信器と前記ツールとの間の距離の縮小と共に前記信号の強度が増大することにより誘導して、前記距離を縮小することと、
を含む、方法。
【請求項162】
前記距離を縮小することは、前記超音波送受信器を前記ツールの方へ移動させることを含む、請求項161に記載の方法。
【請求項163】
前記距離を縮小することは、前記ツールを前記超音波送受信器の方へ移動させることを含む、請求項161に記載の方法。
【請求項164】
前記電磁信号を検知することは、前記超音波送受信器によって前記組織を撮像している間に前記電磁信号を検知することを含む、請求項161に記載の方法。
【請求項165】
前記電磁信号を検知することは、前記超音波送受信器から導出された画像内の干渉として前記電磁信号を検知することを含む、請求項161に記載の方法。
【請求項166】
前記電磁信号を検知することは、間欠的に前記電磁信号を検知することを含む、請求項161に記載の方法。
【請求項167】
前記信号の前記強度により誘導して前記距離を縮小することは、前記信号の前記強度に応じて発生される前記距離のコンピュータ発生推定値を観察することを含む、請求項161に記載の方法。
【請求項168】
前記ツールは、金属から形成されている、請求項161に記載の方法。
【請求項169】
前記距離を縮小することの後に、前記ツールを用いて前記組織に処置を実行することを含む、請求項161に記載の方法。
【請求項170】
前記処置を実行することは、前記ツールが前記超音波送受信器の視野内にある間に前記処置を実行することを含む、請求項169に記載の方法。
【請求項171】
前記距離を縮小することは、少なくとも前記ツールが前記超音波送受信器の前記視野内に現れるまで前記距離を縮小することを含む、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
前記電磁信号を検知することは、前記ツールが前記超音波送受信器の前記視野内に存在していない間に前記電磁信号を検知することを含む、請求項170に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、2021年8月11日に出願されたShapira等に対する「TECHNIQUES FOR ACCESSING LUNG TISSUE」と題する米国仮特許出願第63/231,895号の優先権を主張する。この出願はあらゆる目的のため援用により全体が本願に含まれる。
【0002】
[0002] 本出願のいくつかの用途は、一般に医療処置に関する。より具体的には、本発明のいくつかの用途は、超音波誘導下での気管支鏡検査処置の実行に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 気管支鏡検査処置は通常、被験者の口又は鼻にチューブを入れ、気管を経て、被験者の肺の気道内まで前進させることを含む。いくつかの例において、気管支鏡検査処置は、肺内に詰まった異物を除去すること、又は肺の組織に対して生検もしくは治療を実行することを含み得る。そのようないくつかの例では、生検又は治療ツールを用いて処置を実行する。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 本開示は、被験者の肺のリアルタイム撮像によって誘導された気管支鏡検査処置を実行する方法及びシステムに関する。方法は、処置を実行するために用いられる医療ツールの位置決めとは少なくとも部分的に独立して、経気管支アプローチを用いて撮像デバイスを被験者の肺内に位置決めすることを含む。これらの技法は、肺内の標的部位における医療ツールの動作を見るために撮像デバイスを最適に位置決めすることを可能とする利点を有し得る。また、これらの技法は、不必要に医療ツールを再位置決めすることなく(例えば処置中に)撮像デバイスの再位置決めを可能とする利点を有し得る。
【0005】
[0005] 典型的に、処置に先立って、処置対象の標的部位(以下では「標的」と呼ぶ)及び/又は標的までの1つ以上のルートは、前もって決定され(例えば処置前に指定され)、これは例えば、限定ではないがCT又はMRI等の処置前撮像によって容易に行われる。しかしながら、処置は代替的に、予備的気管支鏡検査処置の一部として実行され、例えばルート及び/又は標的は手術中に決定される場合がある。標的の例には、腫瘍、病変、又は肺に閉じ込められた異物が含まれる。処置は、標的に生検を実行すること又は標的を除去することを含み得る。
【0006】
[0006] 方法は、被験者の気管内へシースを前進させることを含み得る。シースは、肺の気管支内へ前進させることができる。標的は、肺の主気管支及び/又は二次気管支に対して著しく遠位であり得る。例えばこれは、気管支の第4、第5、第6、もしくはそれ以上の世代内にあるか、又は肺の細気管支内にあり得る。標的は、例えば実質のような気管支の外部に位置することがある。典型的に、シースの前進は、シースが標的に到達する前に終了して、シースの遠位端が標的自体から近位にある(すなわち、気道の奥深くまで入らない)ようにする。例えばシースは、気管まで、又は主気管支までしか前進させないが、標的は、第3、第4、第5、第6、もしくはそれ以上の世代の気管支に又はそれに隣接して位置することがある。いくつかの用途では、シースは気管又は気管支内まで前進させない(例えば、患者の口内に配置され得るが気管には到達しない)。
【0007】
[0007] 次いで、2本の可撓性チューブ(例えば2本のカテーテル)をシース外へ代替ルートに沿って前進させ、肺内の奥へ進むにつれて相互に分岐して、チューブの端部が異なる気管支又は細気管支内に配置されるようにする。例えば、第1のチューブの端部は第1の第6世代の気管支内に配置され、第2のチューブの端部は異なる第6世代の気管支内に配置され得る。あるいは、第1のチューブを第2のチューブとは異なる世代の深さへ前進させてもよい。例えば、第1のチューブは第4世代の気管支までしか前進させないが、第2のチューブは第7世代の気管支まで前進させることができる。シースの前進は、第1及び第2の双方のチューブの前進に適切であると前もって決定された気道内の分岐点で終了させればよい。例えば、分岐点は第1及び第2のルートに共通である。いくつかの用途では、第1のチューブ及び第2のチューブは、シースを用いることなく、気管を通して気道内まで個別に前進させる。
【0008】
[0008] 第1及び第2のチューブは、それぞれ異なる軌道分岐に沿って前進するにつれて最初は発散するが、その後、標的に近付くにつれて収束し得る。すなわち、第1のチューブが前進する第1のルートの遠位部は、第2のチューブが前進する第2のルートの遠位部と収束し得る。
【0009】
[0009] いくつかの用途において、第1及び第2のチューブの各々は、気道のビューをオペレータに提供するため遠位端に配置されたカメラを用いて、各部位の方へ誘導される。そのようないくつかの用途では、これらのカメラは更に、例えば、チューブがシース内に配置されると共にチューブの遠位端にカメラが配置された状態で、シースが気管を経て気管支内へ移動するのを誘導するために使用される。チューブの遠位端自体は、シースの遠位端に近いか又は遠位端にある。
【0010】
[0010] カメラを用いてチューブを各部位へ方向付けるいくつかの用途では、一度チューブが各部位に位置決めされたら、チューブを通して被験者からカメラを引き抜くことができる。いくつかの用途では、次いで第1のチューブを通して第1のチューブの遠位端から超音波送受信器を出し、第2のチューブを通して第2のチューブの遠位端から医療ツールを出す。いくつかの用途では、カメラはシースの遠位端でチューブの外部に配置されるので、チューブをシースの端部を超えて前進させる間、又はチューブを通してツールもしくは超音波送受信器を移動させる間、カメラは所定位置を維持することができる。
【0011】
[0011] いくつかの用途では、カメラの一方又は双方はチューブの遠位端に留まり、第1のチューブのワーキングチャネルを通してその遠位端から超音波送受信器を出す、及び/又は、第2のチューブのワーキングチャネルを通してその遠位端から同様に医療ツールを出す、ことができる。
【0012】
[0012] いくつかの用途では、第1のチューブの遠位端に超音波送受信器がすでに配置された状態で第1のチューブを撮像部位へ前進させ、第2のチューブの遠位端に医療ツールがすでに配置された状態で第2のチューブをツール部位へ前進させる。
【0013】
[0013] 撮像部位及びツール部位は典型的に、標的及びツールが超音波送受信器の視野内に収まるように選択(例えば指定)される。例えば、標的は超音波送受信器と医療ツールとの間に配置され得る。例えば、超音波送受信器は標的及び医療ツールを「振り返る」又は「見渡す」。あるいは、医療ツールは標的よりも超音波送受信器の近くに配置することができ、例えば、超音波送受信器から見て標的は医療ツールの背後にある。
【0014】
[0014] いくつかの用途では、例えば処置中に実行可能な送受信器及びツールの部位のペアを与えるため、部位及び/又はルートは処置前に計画される(すなわち指定される)。部位及び/又はルートの処置前計画は、例えば医師によって手作業で実行され得る。しかしながら、計画は代替的に、少なくとも部分的に、例えばデータ処理システム又はコンピュータプロセッサ、実行中のソフトウェア及び/又はアルゴリズムのようなシステムによって容易にすることができる。ルート計画は、3次元(3D)CT又はMRI画像のような肺の初期撮像から導出され得る被験者の肺のコンピュータモデル(例えば概略表現及び/又は画像)によって容易にすることができる。コンピュータモデルは典型的に、肺の標的部位及び気道の表現を含む。いくつかの用途において、表現は容積体を含み得る。いくつかの用途において、表現はベクトルベースのマップを含み得る。いくつかの用途では、容積体とベクトルの双方を用いて気道表現を発生させることができる。気道の表現は典型的に、例えば3D画像のコンピュータベースの画像処理によって発生される。標的部位の表現は、そのような画像処理によって、人(例えば医師)による識別によって、及び/又はそれら双方の組み合わせによって発生され得る。
【0015】
[0015] コンピュータモデルの発生は、例えばデータ処理システム又はそのコンポーネントのようなモデル発生モジュールによって実行され得る。
【0016】
[0016] ルート計画は、コンピュータモデルを用いてルートペアを含むマップを発生させるマップ発生モジュール(例えばデータ処理システム又はそのコンポーネント)によって実行され得る。
【0017】
[0017] 部位及び/又はルートの指定は、典型的に肺/気道及び/又は使用されるシステムの特徴のパラメータである入力データの1つ以上のパラメータに基づくことができる。肺/気道のパラメータは、例えばコンピュータモデルから導出され、及び/又は、例えば、標的付近の解剖学的特徴;ツール部位、撮像部位、及び標的間の距離;気道直径及び分岐パターン;気管から標的までの気道に沿った距離;並びに標的のサイズを含み得る。システムの特徴は、例えば、超音波トランスデューサ及び/又はツールの特徴;チューブ(例えばカテーテル)モデルの詳細;並びに、システム及び/又はコントローラのタイプを含み得る。典型的に、部位及び/又はルート指定は、1つ以上のそのようなパラメータを入力として用いるデータ処理システム(例えば実行中のプログラム及び/又はアルゴリズム)によって発生される。例示的な用途において、入力データは、例えば撮像-ルートパラメータ、ツール-ルートパラメータ、及びルート-ペアリングパラメータのように、関連パラメータの2つ以上のクラスタにグループ化され得る。他の用途において、入力データは、例えばハードウェアパラメータ、オペレータの好み、被験者パラメータ、標的、及び3D撮像情報のように、他のクラスタにグループ化され得る。
【0018】
[0018] 撮像及びツール部位は典型的に、標的及びツールが超音波送受信器の視野内に現れるように指定されるので、撮像及びツール部位及び/又はルートは典型的にペアとして指定される。すなわち、所与の潜在的撮像部位/ルートの品質を単独で、又は所与の潜在的ツール部位/ルートの品質を単独で査定するのではなく、本明細書に開示されている指定技法/アルゴリズムは典型的に、これらの部位/ルートを潜在的ペアとして査定する。各潜在的ペアは、潜在的撮像部位/ルートと潜在的ツール部位/ルートを含む。例えば潜在的ペアは、(i)ペアの標的とツール部位が撮像部位の有効撮像範囲内にある場合、かつ(ii)撮像部位及びツール部位の双方が各チューブによってアクセス可能である場合にのみ、適切であると見なされ得る。
【0019】
[0019] いくつかの用途において、システムはロボットコントローラ(例えばロボット制御モジュールを含む)を含み、これは、例えばチューブに結合できるロボットマニピュレータを制御することによって、シース及び/又はチューブを各部位の方へ前進させるため用いられる。ロボットマニピュレータは、ロボットコントローラのコンポーネントであるか、又はロボットコントローラに電子的に接続可能であり得る。
【0020】
[0020] いくつかのそのような用途では、肺/気道のコンピュータモデルを用いて、第1及び第2のチューブが気道内で前進する際に例えばリアルタイム位置決めデータをコンピュータモデル上にマッピングすることにより、それらのチューブの位置を決定することができる。このリアルタイム位置決めデータは例えば、チューブ端部の1つ又は複数の超音波送受信器及び/又は1つ又は複数のカメラから発生した撮像データ、及び/又は、チューブ及び/又はロボットマニピュレータ上のセンサからのデータ(例えば電気機械データ)である。このようなルート追跡は、マップ及びリアルタイム位置決めデータを用いてルートに沿ったチューブの前進を追跡するルート追跡モジュール(例えばデータ処理システム又はそのコンポーネント)によって実行され得る。撮像及びツール部位は典型的にマップ内に存在し(例えば前もって入力され)、チューブが各部位に正しく位置決めされているか否かをルート追跡モジュールが査定できるようになっている。
【0021】
[0021] ロボット制御モジュール及びルート追跡モジュールは、同じデータ処理システム(例えばコンピュータ)のコンポーネントとすることができ、これによってオペレータはチューブを前進させる。例えば、これらのモジュールは双方ともロボットコントローラのコンポーネントであり得る。
【0022】
[0022] いくつかの用途では、撮像部位に超音波送受信器を位置決めすると共にツール部位にツールを位置決めした後、ツールを通して電磁信号を駆動し、超音波送受信器を介してこの電磁信号を検知することによって、超音波送受信器及びツールの位置決め(例えば位置合わせ)を更に改善できる。この信号を用いて、超音波送受信器とツールとの間の距離の縮小を容易に行うことができる。例えば距離縮小は、距離の縮小と共に信号の強度が増大することによって誘導され得る。距離の縮小は、超音波送受信器をツールの方へ移動させること及び/又はツールを超音波送受信器の方へ移動させることによって達成できる。いくつかの用途において、信号は、超音波送受信器から得られた超音波画像に対する干渉として観察され得る。いくつかの用途では、信号の強度に応じて、超音波送受信器とツールとの間の距離のコンピュータ発生推定値を発生させることができる。
【0023】
[0023] いくつかの用途において、超音波送受信器は、標的及びその近傍の複数の2次元(2D)画像を取得する。これらの2次元画像は、データ処理デバイスによって処置中に積層されて、標的の準リアルタイムの更新可能3D画像を提供することができる。2D画像内にツールが現れる用途において、データ処理デバイスは、既知の形状のツールに従って2D画像を位置合わせすることにより3D画像を改善するように構成され得る。
【0024】
[0024] 従って、本発明の用途によれば、被験者の肺に使用される方法が提供される。方法は、被験者の肺に使用される方法を含み、
被験者の気管を介して、第1の気道ルートに沿って肺内の撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させることと、
被験者の気管を介して、第1のチューブの端部の前進とは独立して、第2の気道ルートに沿って肺内のツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることと、
を含む。
【0025】
[0025] いくつかの用途において、方法は、第1のチューブが第1のルートに沿って延出した状態を維持すると共に、第2のチューブが第2のルートに沿って延出した状態を維持している間に、
第1のチューブの端部から延出させた撮像デバイスを用いて、(i)第2のチューブの端部から延出させたツール、及び(ii)肺内の標的を撮像することと、
標的及びツールの撮像によって誘導して、ツールを用いて標的に処置を実行することと、
を含む。
【0026】
[0026] いくつかの用途において、
方法は更に、気管を介して肺の方へシースを前進させることを含み、
第1のチューブの端部を前進させることはシースの外へ第1のチューブを延出させることを含み、及び/又は、
第2のチューブの端部を前進させることは、シースの外へ第1のチューブを延出させることとは独立してシースの外へ第2のチューブを延出させることを含む。
【0027】
[0027] いくつかの用途において、シースは第1の管腔及び第2の管腔を規定する。
【0028】
[0028] いくつかの用途において、第1のルートに沿って第1のチューブの端部を前進させることは、第1のチューブを第1の管腔内を通って延出させながら第1のルートに沿って第1のチューブの端部を前進させることを含む。
【0029】
[0029] いくつかの用途において、第2のルートに沿って第2のチューブの端部を前進させることは、第2のチューブを第2の管腔内を通って延出させながら第2のルートに沿って第2のチューブの端部を前進させることを含む。
【0030】
[0030] いくつかの用途において、シースの遠位部を前進させることは、体外シースコントローラを用いてシースの遠位部を能動的に操縦することを含む。
【0031】
[0031] いくつかの用途において、組織に処置を実行することは、組織が撮像デバイスとツールとの間に配置されている間に処置を実行することを含む。
【0032】
[0032] いくつかの用途において、組織に処置を実行することは、ツールが組織よりも撮像デバイスの近くにある間に処置を実行することを含む。
【0033】
[0033] いくつかの用途において、組織に処置を実行することは、組織が撮像デバイスの視野内でツールの背後にある間に処置を実行することを含む。
【0034】
[0034] いくつかの用途において、第1のルートに沿って撮像部位まで第1のチューブを前進させることは、撮像デバイスが第1のチューブの端部に配置されている間に第1のルートに沿って撮像部位まで第1のチューブを前進させることを含む。
【0035】
[0035] いくつかの用途において、第2のルートに沿ってツール部位まで第2のチューブを前進させることは、ツールが第2のチューブの端部に配置されている間に第2のルートに沿ってツール部位まで第2のチューブを前進させることを含む。
【0036】
[0036] いくつかの用途において、方法は、撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させることの後に、撮像デバイスを第1のチューブを通して前進させ、第1のチューブの端部から出すことを更に含む。
【0037】
[0037] いくつかの用途において、方法は、ツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることの後に、ツールを第2のチューブを通して前進させ、第2のチューブの端部から出すことを更に含む。
【0038】
[0038] いくつかの用途において、シースは第1の管腔及び第2の管腔を規定し、
第1のルートに沿って第1のチューブの端部を前進させることは、第1のチューブを第1の管腔内を通って延出させながら第1のルートに沿って第1のチューブの端部を前進させることを含み、
第2のルートに沿って第2のチューブの端部を前進させることは、第2のチューブを第2の管腔内を通って延出させながら第2のルートに沿って第2のチューブの端部を前進させることを含む。
【0039】
[0039] いくつかの用途において、シースの遠位部を前進させることは、体外シースコントローラを用いてシースの遠位部を能動的に操縦することを含む。
【0040】
[0040] いくつかの用途において、第1のチューブの端部を前進させることは、体外の第1のチューブコントローラを用いて第1のチューブを能動的に操縦することを含む。
【0041】
[0041] いくつかの用途において、第2のチューブの端部を前進させることは、体外の第2のチューブコントローラを用いて第2のチューブを能動的に操縦することを含む。
【0042】
[0042] いくつかの用途において、処置を実行することは、撮像デバイスを用いて組織の撮像を続けている間に処置を実行することを含む。
【0043】
[0043] いくつかの用途において、組織を撮像することは、ツールを含む1つ以上の画像を取得することを含む。
【0044】
[0044] いくつかの用途において、撮像デバイスは超音波送受信器を含み、組織を撮像することは超音波送受信器を用いて組織を撮像することを含む。
【0045】
[0045] いくつかの用途において、撮像デバイスはLIDARデバイスであり、組織を撮像することはLIDARデバイスを用いて組織を撮像することを含む。
【0046】
[0046] いくつかの用途において、組織は肺の標的気管支内に位置付けられ、第2のルートに沿ってツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることは、第2のルートに沿って標的気管支まで気管支内で第2のチューブの端部を前進させることを含む。
【0047】
[0047] いくつかの用途において、
ツール部位は肺の標的気管支内にあり、
組織は肺の実質であり、肺の標的気管支の外部に位置し、
第2のルートに沿ってツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることは、第2のルートに沿って標的気管支内にあるツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることを含み、
第2のチューブの端部から延出させたツールを用いて組織に処置を実行することは、第2のチューブの端部から標的気管支の壁を通って実質の方へツールを延出させることを含む。
【0048】
[0048] いくつかの用途において、
ツールは、針、刃、はさみ、吸引デバイス、顎、把持具、アブレーションデバイス、エネルギアプリケータから成る群から選択されたツール要素を含み、
ツールを用いて組織に処置を実行することは、選択されたツール要素を含むツールを用いて組織に処置を実行することを含む。
【0049】
[0049] いくつかの用途において、処置を実行することは組織のアブレーションを行うことを含む。
【0050】
[0050] いくつかの用途において、処置を実行することは肺から異物を切除することを含む。
【0051】
[0051] いくつかの用途において、処置はクローズアップ撮像処置であり、ツールはクローズアップ撮像デバイスであり、処置を実行することはクローズアップ撮像処置を実行することを含む。
【0052】
[0052] いくつかの用途において、処置は予備的処置であり、処置を実行することは組織に予備的処置を実行することを含む。
【0053】
[0053] いくつかの用途において、
組織は肺の気道の外部に位置し、
ツール部位は気道内にあり、
第2のルートに沿ってツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることは、第2のルートに沿って気道内にあるツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることを含み、
第2のチューブの端部から延出させたツールを用いて組織に処置を実行することは、気道の壁を通って組織内へツールを延出させることを含む。
【0054】
[0054] いくつかの用途において、
第2のチューブの端部から延出させたツールを用いて組織に処置を実行することは、第2のチューブの端部から延出させたツールを用いて組織に処置の第1の部分を実行することを含み、
方法は更に、処置の第1の部分を実行することの後、第1のチューブの端部が撮像部位に留まっている間に、
第1のチューブから撮像デバイスを引き出すことと、
第2のチューブからツールを引き出すことと、
その後、第1のチューブを通してツールを前進させることと、
その後、第1のチューブの端部から延出させたツールを用いて組織に処置の第2の部分を実行することと、
を含む。
【0055】
[0055] いくつかの用途において、
方法は更に、第1のチューブから撮像デバイスを引き出すこと及び第2のチューブからツールを引き出すことの後、第2のチューブの端部がツール部位に留まっている間に、第2のチューブを通して撮像デバイスを前進させることを含み、
処置の第2の部分を実行することは、第2のチューブの端部における撮像デバイスによる組織の撮像によって誘導して、処置の第2の部分を実行することを含む。
【0056】
[0056] いくつかの用途において、方法は、第1のチューブの端部を前進させている間に組織を体外で撮像することを更に含み、第1のチューブの端部を前進させることは組織の体外の撮像によって誘導して第1のチューブの端部を前進させることを含む。
【0057】
[0057] いくつかの用途において、組織を体外で撮像することは超音波によって組織を体外で撮像することを含む。
【0058】
[0058] いくつかの用途において、組織を体外で撮像することは電磁放射を用いて組織を体外で撮像することを含む。
【0059】
[0059] いくつかの用途において、組織を体外で撮像することは磁気的に組織を体外で撮像することを含む。
【0060】
[0060] いくつかの用途において、処置を実行することは組織を切除することを含む。
【0061】
[0061] いくつかの用途において、組織を切除することは病変を切除することを含む。
【0062】
[0062] いくつかの用途において、組織を切除することは腫瘍を切除することを含む。
【0063】
[0063] いくつかの用途において、組織を切除することは生検を取得することを含む。
【0064】
[0064] いくつかの用途において、
気管支は所与の気管支世代の気管支であり、
分岐点において、気管支は第1の分岐と第2の分岐に遠位方向に分岐し、
気管支内へシースの遠位部を前進させることは、気管支内へ分岐点を超えずにシースの遠位部を前進させることを含み、
第1のルートに沿って撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させることは、分岐点を超えて、第1の分岐を介して撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させることを含む。
【0065】
[0065] いくつかの用途において、第2のルートに沿ってツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることは、分岐点を超えて、第2の分岐を介してツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることを含む。
【0066】
[0066] いくつかの用途において、撮像部位は、第2のルートに沿ったツール部位とは異なる気管支世代の深さで、第1のルートに沿って位置している。
【0067】
[0067] いくつかの用途において、撮像部位は、第2のルートに沿ったツール部位と同じ気管支世代の深さで、第1のルートに沿って位置している。
【0068】
[0068] いくつかの用途において、第1のチューブ及び第2のチューブから成る群から選択された少なくとも1つのチューブの端部を各ルートに沿って前進させることは、少なくとも1つの選択されたチューブの端部に配置された各カメラによって誘導して各ルートに沿って少なくとも1つの選択されたチューブの端部を前進させることを含む。
【0069】
[0069] いくつかの用途において、気管支内へシースの遠位部を前進させることは、少なくとも1つの選択されたチューブの端部に配置された各カメラによって誘導して気管支内へシースの遠位部を前進させることを含む。
【0070】
[0070] いくつかの用途において、
第1のルートに沿って第1のチューブの端部を前進させることは、第1のチューブの端部に配置された第1のカメラによって誘導して、第1のルートに沿って第1のチューブの端部を前進させることを含み、
第2のルートに沿って第2のチューブの端部を前進させることは、第2のチューブの端部に配置された第2のカメラによって誘導して、第2のルートに沿って第2のチューブの端部を前進させることを含み、
気管支内へシースの遠位部を前進させることは、第1のカメラ及び第2のカメラによって提供された両眼視によって誘導して気管支内へシースの遠位部を前進させることを含む。
【0071】
[0071] いくつかの用途において、方法は、少なくとも1つの選択されたチューブの端部を前進させることの後に、選択されたチューブから被験者の外へ各カメラを引き抜くことを更に含む。
【0072】
[0072] いくつかの用途において、第2のチューブの端部から延出させたツールを用いて組織に処置を実行することは、選択されたチューブから各カメラを引き抜くことなく第2のチューブの端部から延出させたツールを用いて組織に処置を実行することを含む。
【0073】
[0073] いくつかの用途において、各カメラは光源を含む。
【0074】
[0074] いくつかの用途において、(i)撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させること、及び、(ii)ツール部位まで第2のチューブの端部を前進させることの後に、撮像デバイスの視野内で組織及びツールの存在を決定すること。
【0075】
[0075] いくつかの用途において、方法は更に、視野内で組織及びツールの存在を決定することの後に、視野内にツールを保持しながら撮像デバイス及び組織に対してツールを再位置決めすることを含む。
【0076】
[0076] いくつかの用途において、方法は更に、視野内で組織及びツールの存在を決定することの後に、視野内にツールを保持しながらツール及び組織に対して撮像デバイスを再位置決めすることを含む。
【0077】
[0077] 更に、本発明の用途によれば、被験者の肺に使用される方法が提供される。方法は、被験者の気管を介して肺の気管支内へシースの遠位部を前進させることを含む。
【0078】
[0078] 方法は更に、シースの遠位部が気管支内に配置された状態を維持している間に、シースの遠位部に配置された超音波送受信器から導出された撮像を用いて、
第1のチューブの遠位部を、シースの遠位部から第1のルートに沿って肺内の撮像部位まで誘導すること、及び/又は、
第2のチューブの遠位部を、シースの遠位部から第2のルートに沿って肺内のツール部位まで誘導すること、
を含み得る。
【0079】
[0079] 方法は更に、第1のチューブが第1のルートに沿って延出した状態を維持すると共に、第2のチューブが第2のルートに沿って延出した状態を維持している間に、第1のチューブの遠位部に配置された撮像デバイスから導出された撮像によって誘導して、第2のチューブの遠位部におけるツールを用いて肺の組織に処置を実行することを含み得る。
【0080】
[0080] いくつかの用途では、
分岐点において、気管支は第1の分岐と第2の分岐に遠位方向に分岐し、
第1のルートは第1の分岐を含み、
第2のルートは第2の分岐を含み、及び/又は、
気管支内へシースの遠位部を前進させることは、気管支内へ分岐点を超えずにシースの遠位部を前進させることを含む。
【0081】
[0081] いくつかの用途において、超音波送受信器はシースの遠位部に結合され、肺の気管支内へシースの遠位部を前進させることは、超音波送受信器が遠位部に結合されている間にシースの遠位部を前進させることを含む。
【0082】
[0082] いくつかの用途において、超音波送受信器は撮像デバイスよりも長距離の視野を有する。
【0083】
[0083] いくつかの用途において、撮像デバイスは有効撮像範囲を有し、第1のチューブの遠位部をシースの遠位部から第1のルートに沿って肺内の撮像部位まで誘導することは、
第1のチューブが肺内の標的の有効撮像範囲内にあるように第1のチューブの遠位部を撮像部位まで誘導すること、及び/又は、
第2のチューブが撮像デバイスの有効撮像範囲内にあるように第2のチューブの遠位部をツール部位まで誘導すること、
を含む。
【0084】
[0084] いくつかの用途では、更に第3のチューブを含み、超音波送受信器は第3のチューブの遠位部に配置され、方法は更に、シース内で肺の気管支まで第3のチューブを前進させることを含む。
【0085】
[0085] いくつかの用途において、方法は更に、シースの遠位部から第3のチューブを前進させることを含む。
【0086】
[0086] いくつかの用途において、超音波送受信器は第1の超音波送受信器であり、撮像デバイスは第2の超音波送受信器である。
【0087】
[0087] いくつかの用途において、第1の超音波送受信器は第2の超音波送受信器よりも低周波数の送受信器である。
【0088】
[0088] 更に、本発明の用途によれば、被験者の肺の気道を通って肺内の標的部位へ向かうルートを処置前に計画するための方法が提供される。
【0089】
[0089] いくつかの用途において、ルートのペアを含むマップを構築することは、撮像ルート及びツールルートが標的の方へ収束するようにマップを構築することを含む。
【0090】
[0090] いくつかの用途において、方法は、肺のコンピュータモデルを構築することを更に含む。
【0091】
[0091] いくつかの用途において、肺のコンピュータモデルを構築することは、肺の3D画像から気道の表現を発生することと、モデル内に標的を組み込むことと、を含む。
【0092】
[0092] いくつかの用途において、モデル内に標的を組み込むことは、標的位置を示す入力を受信することと、入力をコンピュータモデル内に組み込むことと、を含む。
【0093】
[0093] いくつかの用途において、モデル内に標的を組み込むことは、モデル内にユーザが選択した標的を組み込むことを含み、方法は更に、モデル内に標的を組み込むことの前に、3D画像から1つ以上の潜在的標的を識別することと、1つ以上の潜在的標的から、ユーザが選択した標的を選択するようユーザに促すことと、ユーザが選択した標的を示すユーザ入力を受信することと、を含む。
【0094】
[0094] いくつかの用途において、方法は更に、ツールが肺の気道を出て標的の方へ向かうための、コンピュータモデル内の好適な出口を示す出口入力を受信することを含み、マップを構築することは、出口入力に応じてマップを構築することを含む。
【0095】
[0095] いくつかの用途において、出口入力はユーザによって入力され、出口入力を受信することはユーザが入力した出口入力を受信することを含む。
【0096】
[0096] いくつかの用途において、出口入力はコンピュータモデル上の出口座標を含み、マップを構築することは出口座標に応じてマップを構築することを含む。
【0097】
[0097] いくつかの用途において、出口入力は気道に対する出口方向を含み、マップを構築することは出口方向に応じてマップを構築することを含む。
【0098】
[0098] いくつかの用途において、方法は更に、コンピュータモデル内で、肺内の除外区域を示す除外区域入力を受信することを含み、マップを構築することは、ツールルート及び撮像ルートが除外区域を回避するようにマップを構築することを含む。
【0099】
[0099] いくつかの用途において、除外区域入力はコンピュータにより発生され、除外区域入力を受信することはコンピュータにより発生された除外区域入力を受信することを含む。
【0100】
[0100] いくつかの用途において、除外区域入力は肺内の血管を示し、マップを構築することは、ツールルート及び撮像ルートが血管を回避するようにマップを構築することを含む。
【0101】
[0101] いくつかの用途において、除外区域入力は肺内の神経嚢を示し、マップを構築することは、ツールルート及び撮像ルートが神経嚢を回避するようにマップを構築することを含む。
【0102】
[0102] いくつかの用途において、除外区域入力は肺内の胸膜ライニングを示し、マップを構築することは、ツールルート及び撮像ルートが胸膜ライニングを回避するようにマップを構築することを含む。
【0103】
[0103] いくつかの用途において、方法は更に、オペレータの好みを示す好み入力を受信することを含み、マップを構築することは、少なくとも部分的に好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0104】
[0104] いくつかの用途において、好み入力は撮像デバイスの好適な視野角を示し、マップを構築することは、撮像デバイスの好適な視野角を示す好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0105】
[0105] いくつかの用途において、好み入力はツールルートの長さの上限を示し、マップを構築することは、上限を示す好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0106】
[0106] いくつかの用途において、好み入力は、ツールルート内の気道分岐の数の上限を示し、マップを構築することは、上限を示す好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0107】
[0107] いくつかの用途において、好み入力は、ツールルート内の任意の曲がり角の鋭さの上限を示し、マップを構築することは、上限を示す好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0108】
[0108] いくつかの用途において、好み入力は、ツールに対する撮像デバイスの好適な体内での近さを示し、マップを構築することは、ツールに対する撮像デバイスの好適な体内での近さを示す好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0109】
[0109] いくつかの用途において、好み入力は、第1のファクタと第2のファクタとの間のユーザの重み付けを示し、マップを構築することは、ユーザの重み付けを示す好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0110】
[0110] いくつかの用途において、第1のファクタは撮像デバイスの視野角であり、第2のファクタはツールの迎え角であり、ユーザの重み付けは、視野角の最適化と迎え角の最適化との間の重み付けであり、マップを構築することは、視野角の最適化と迎え角の最適化との間のユーザ重み付けを示す好み入力に応じてマップを構築することを含む。
【0111】
[0111] いくつかの用途において、方法は更に、ハードウェアパラメータを示すハードウェア入力を受信することを含み、マップを構築することは、少なくとも部分的にハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0112】
[0112] いくつかの用途において、ハードウェアパラメータは撮像デバイスのモデルであり、マップを構築することは、撮像デバイスのモデルを示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0113】
[0113] いくつかの用途において、ツールルートは、チューブを介してツール部位までツールを前進させるため、及び、ツール部位までチューブを前進させるためのものであり、ハードウェアパラメータはチューブのパラメータであり、マップを構築することは、チューブのパラメータを示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0114】
[0114] いくつかの用途において、ハードウェアパラメータは、チューブの前進を制御するための体外コントローラのモデルであり、マップを構築することは、体外コントローラのモデルを示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0115】
[0115] いくつかの用途において、チューブのパラメータはチューブの直径であり、マップを構築することは、チューブの直径を示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0116】
[0116] いくつかの用途において、チューブのパラメータはチューブの曲げ性パラメータであり、マップを構築することは、チューブの曲げ性パラメータを示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0117】
[0117] いくつかの用途において、ハードウェアパラメータはツールのパラメータであり、マップを構築することは、ツールのパラメータを示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0118】
[0118] いくつかの用途において、ツールのパラメータはツールの可撓性であり、マップを構築することは、ツールの可撓性を示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0119】
[0119] いくつかの用途において、ツールのパラメータはツールのタイプであり、マップを構築することは、ツールのタイプを示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0120】
[0120] いくつかの用途において、ツールのパラメータはツールの寸法であり、マップを構築することは、ツールの寸法を示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0121】
[0121] いくつかの用途において、ツールの寸法はツールの幅であり、マップを構築することは、ツールの幅を示すハードウェア入力に応じてマップを構築することを含む。
【0122】
[0122] 方法は更に、肺内の標的及び気道の表現を含む肺のコンピュータモデルを受信することを含み得る。
【0123】
[0123] 方法は更に、コンピュータモデルを用いてマップを構築することを含み得る。このマップは、標的で用いられるツールを前進させるための、肺のコンピュータモデル内のツール部位までのツールルートと、撮像デバイスを前進させるための、肺のコンピュータモデル内の撮像部位までの撮像ルートと、を含み、撮像ルートの少なくとも遠位部分はツールルートの遠位部分とは別個である。
【0124】
[0124] いくつかの用途において、コンピュータモデルは、標的に対する指定された好ましい接近角を含み、この接近角は、標的に対する好ましい接近角を指定するユーザ入力の受信に応じて発生され、マップを構築することは、少なくとも部分的に、標的に対する指定された好ましい接近角に応じてマップを構築することを含む。
【0125】
[0125] いくつかの用途において、コンピュータモデルは肺の処置前撮像から導出され、コンピュータモデルを受信することは、肺の処置前撮像から導出されるコンピュータモデルを受信することを含む。
【0126】
[0126] いくつかの用途において、処置前撮像は電磁放射を用いて発生され、処置前撮像から導出されるコンピュータモデルを受信することは、電磁放射を用いて発生された処置前撮像から導出されるコンピュータモデルを受信することを含む。
【0127】
[0127] いくつかの用途において、処置前撮像は磁気的に発生され、処置前撮像から導出されるコンピュータモデルを受信することは、磁気的に発生された処置前撮像から導出されるコンピュータモデルを受信することを含む。
【0128】
[0128] いくつかの用途において、コンピュータモデルは肺の気道の概略表現であり、コンピュータモデルを受信することは、肺の気道の概略表現であるコンピュータモデルを受信することを含む。
【0129】
[0129] いくつかの用途において、コンピュータモデルは肺の画像であり、コンピュータモデルを受信することは肺の画像であるコンピュータモデルを受信することを含む。
【0130】
[0130] いくつかの用途において、コンピュータモデルは、処置前撮像のコンピュータ処理によって発生された気道の概略表現を含み、コンピュータモデルを受信することは、気道の概略表現を含むコンピュータモデルを受信することを含む。
【0131】
[0131] いくつかの用途において、方法は、処置前撮像のコンピュータ処理によって気道の概略表現を発生させることを更に含む。
【0132】
[0132] いくつかの用途において、コンピュータモデルは、標的の概略表現を含み、及び/又は、コンピュータモデルを受信することは、標的の概略表現を含むコンピュータモデルを受信することを含む。
【0133】
[0133] いくつかの用途において、方法は、処置前撮像のコンピュータ処理によって標的の概略表現を発生させることを更に含む。
【0134】
[0134] いくつかの用途において、方法は、標的を指定するユーザ入力の受信に応じて標的の概略表現を発生させることを更に含む。
【0135】
[0135] いくつかの用途において、コンピュータモデルは、標的に対する指定された好ましい接近角を含み、この接近角は、標的に対する好ましい接近角を指定するユーザ入力の受信に応じて発生され、及び/又は、コンピュータモデルを受信することは、標的に対する指定された好ましい接近角を含むコンピュータモデルを受信することを含む。
【0136】
[0136] いくつかの用途において、マップを構築することは、撮像デバイスの1つ以上の特徴に応じて、撮像部位及びツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む。
【0137】
[0137] いくつかの用途において、マップを構築することは、撮像デバイスの有効撮像範囲に応じて選択された部位を指定することを含む。
【0138】
[0138] いくつかの用途において、マップを構築することは、撮像デバイスの操作可能性に応じて選択された部位を指定することを含む。
【0139】
[0139] いくつかの用途において、マップを構築することは、ツールの1つ以上の特徴に応じて、撮像部位及びツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む。
【0140】
[0140] いくつかの用途において、マップを構築することは、ツールの有効動作範囲に応じて選択された部位を指定することを含む。
【0141】
[0141] いくつかの用途において、マップを構築することは、ツールの操作可能性に応じて選択された部位を指定することを含む。
【0142】
[0142] いくつかの用途において、マップは更に、肺の気管支内のシース終端部位と、シース終端部位までシースの遠位端を前進させるためのシースルートと、を含み、マップを構築することは、マップ内でシース終端部位を指定することを含む。
【0143】
[0143] いくつかの用途において、シースルートはツールルートと撮像ルートの双方に共通であり、マップを構築することは、ツールルートと撮像ルートの双方に共通であるシースルートを指定することを含む。
【0144】
[0144] いくつかの用途において、マップを構築することは、撮像部位における撮像デバイスの予測視野内で、ツール部位におけるツールの予測される存在を決定することにより、撮像部位及びツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位をマップ内で指定することを含む。
【0145】
[0145] いくつかの用途において、マップを構築することは、撮像部位における撮像デバイスの予想視野に応じて、選択された部位を指定することを含む。
【0146】
[0146] いくつかの用途において、マップを構築することは、(i)ツール部位に対する撮像部位の近さ、及び、(ii)標的に対するツール部位の近さから成る群の少なくとも1つのパラメータ、に応じて選択された部位を指定することを含む。
【0147】
[0147] いくつかの用途において、マップを構築することは、撮像部位とツール部位との間の構造の存在に応じて、選択された部位を指定することを含む。
【0148】
[0148] いくつかの用途において、ツール部位及び撮像部位を指定することは、ツール部位及び撮像部位を手作業で指定することを含む。
【0149】
[0149] いくつかの用途において、マップを構築することは、(i)撮像部位に対するアクセスの容易さ、及び、(ii)ツール部位に対するアクセスの容易さから成る群の少なくとも1つのパラメータ、に応じて撮像部位及びツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む。
【0150】
[0150] いくつかの用途において、マップを構築することは、(i)撮像デバイスを前進させるための、撮像部位に対する第1のチューブのナビゲーションの容易さ、及び(ii)ツールを前進させるための、ツール部位に対する第2のチューブのナビゲーションの容易さ、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて選択された部位を指定することを含む。
【0151】
[0151] いくつかの用途において、ツール部位を指定することは、ツール部位からの標的に対するツールの予測されるアクセス可能性に応じてツール部位を指定することを含む。
【0152】
[0152] いくつかの用途において、方法は更に、各ルートを介して各部位までの各チューブの前進をシミュレーションすることにより、ツールルート及び撮像ルートから成る群から選択された潜在的ルートを査定することを含む。
【0153】
[0153] いくつかの用途において、潜在的ルートを査定することは、人のオペレータに対して仮想ツアーとして各部位までの各チューブの前進のシミュレーションを提供することを含む。
【0154】
[0154] いくつかの用途において、マップを構築することは、(i)撮像部位に到着したときの撮像デバイスの予測される向き、及び、(ii)潜在的ツール部位に到着したときの医療ツールの予測される向き、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて、撮像部位及びツール部位から成る群から選択された少なくとも1つの部位を指定することを含む。
【0155】
[0155] いくつかの用途において、マップを構築することは、(i)撮像部位で撮像デバイスを再配向するための予測される能力、及び、(ii)ツール部位でツールを再配向するための予測される能力、から成る群の少なくとも1つのパラメータに応じて、選択された部位を指定することを含む。
【0156】
[0156] いくつかの用途において、マップを構築するステップは、アルゴリズムを処理するコンピュータプロセッサによって実行される。
【0157】
[0157] いくつかの用途において、方法は、複数の潜在的ペアを獲得することを更に含み、各ペアは、(i)潜在的撮像部位と(ii)潜在的ツール部位とを含み、マップを構築することは、複数のうちの各潜在的ペアに適切性スコアを割り当てることを含む。
【0158】
[0158] いくつかの用途では、複数のペアの各々において、ペアを獲得することは、ペアのツール部位を選択することと、その後、ペアの選択されたツール部位に対する複数の潜在的撮像部位を獲得することと、を含む。
【0159】
[0159] いくつかの用途では、複数のペアの各々において、ペアを獲得することは、ペアの撮像部位を選択することと、その後、ペアの選択された撮像部位に対する複数の潜在的ツール部位を獲得することと、を含む。
【0160】
[0160] いくつかの用途において、マップを構築することは、適切性スコアを計算するため人工知能を用いて適切性スコアを割り当てることを含む。
【0161】
[0161] 更に、本発明の用途によれば、被験者の肺に使用される方法が提供される。方法は、被験者の気管を介して肺の気管支内へシースの遠位部を前進させることを含み、肺は、気管支の下流の第1の分岐と気管支の下流の第2の分岐とを含む。
【0162】
[0162] 方法は更に、シースの遠位部が気管支内に配置された状態を維持している間に、第1のチューブの遠位部を、シースの遠位部から第1の分岐に沿って肺内の撮像部位まで誘導することと、第2のチューブの遠位部を、シースの遠位部から第2の分岐に沿って肺内のツール部位まで誘導することと、を含み得る。
【0163】
[0163] 方法は更に、第1のチューブが第1の分岐に沿って延出した状態を維持すると共に、第2のチューブが第2の分岐に沿って延出した状態を維持している間に、第1のチューブの遠位部に配置された撮像デバイスから導出された撮像によって誘導して、第2のチューブの遠位部におけるツールを用いて肺の組織に処置を実行することを含み得る。
【0164】
[0164] 更に、いくつかの用途によれば、方法のステップを実行するための手段を含むデータ処理装置が提供される。
【0165】
[0165] 更に、いくつかの用途によれば、命令を含むコンピュータプログラムが提供される。命令は、プログラムがコンピュータにより実行された場合、コンピュータに方法を実行させる。
【0166】
[0166] 更に、いくつかの用途によれば、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体が提供される。
【0167】
[0167] 更に、いくつかの用途によれば、被験者の肺に使用される方法が提供される。方法は、被験者の気管を介して、気管の遠位の第1の気道ルートに沿って肺内の撮像部位まで第1のチューブの遠位部を誘導することと、気管の遠位の第2の気道ルートに沿って肺内の標的まで第2のチューブの遠位部を誘導することと、第1のチューブが第1の気道ルートに沿って延出した状態を維持すると共に、第2のチューブが第2の気道ルートに沿って延出した状態を維持している間に、第1のチューブの遠位部に配置された撮像デバイスから導出した画像によって誘導して、第2のチューブの遠位部から標的まで延出しているツールを用いて標的に処置を実行することと、を含む。
【0168】
[0168] いくつかの用途において、撮像デバイスは超音波送受信器であり、処置を実行することは、超音波送受信器によって取得された画像により誘導された処置を実行することを含む。
【0169】
[0169] いくつかの用途において、超音波送受信器によって取得された画像は平面であり、処置を実行することは、平面画像を積層することから導出された標的の3D表現により誘導された処置を実行することを含む。
【0170】
[0170] 更に、本発明の用途によれば、被験者の肺に使用されるシステムが提供される。システムは、肺の第1の気道内の撮像部位まで経気管支で前進可能な撮像デバイスと、肺の第2の気道まで経気管支で前進可能なツールと、撮像デバイス及びツールと電子通信している状態に配置可能であり、方法を実行するための手段を含むデータ処理デバイスと、を含む。方法は、撮像部位で撮像デバイスを用いて、肺内の標的を撮像することと、撮像に応じて、第2の気道から標的までのツールの誘導を容易にする視覚的出力を提供することと、を含む。
【0171】
[0171] いくつかの用途において、システムは更に、遠位部に第1のチューブの操縦可能領域を有する第1の経気管支前進可能チューブと、遠位部に第2のチューブの操縦可能領域を有する第2の経気管支前進可能チューブと、を含み、方法は更に、第1の気道ルートに沿って撮像部位まで第1のチューブの前進を誘導することと、第2の気道ルートに沿って第2の気道内のツール部位まで第2のチューブの前進を誘導することと、を更に含む。
【0172】
[0172] いくつかの用途において、肺内の標的を撮像することは、撮像デバイスが第1の気道内で第1のチューブの遠位端にある間に標的を撮像することを含み、視覚的出力を提供することは、(i)撮像デバイスが第1の気道内で第1のチューブの遠位端に留まっている間、及び、(ii)第2のチューブが第2の気道内に留まっている間に第2のチューブからツールが延出している間、に視覚的出力を提供することを含む。
【0173】
[0173] 更に、いくつかの用途によれば、方法のステップを実行するための手段を含むデータ処理システムが提供される。
【0174】
[0174] 更に、いくつかの用途によれば、命令を含むコンピュータプログラムが提供される。命令は、プログラムがコンピュータにより実行された場合、コンピュータに方法のステップを実行させる。
【0175】
[0175] 更に、いくつかの用途によれば、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体が提供される。命令は、コンピュータにより実行された場合、コンピュータに方法のステップを実行させる。
【0176】
[0176] 更に、いくつかの用途によれば、被験者の肺に使用されるコンピュータ実施方法が提供される。方法は、ロボットマニピュレータを用いて、第1の気道ルートに沿って肺内の撮像部位まで第1のチューブの端部を前進させること、及び/又は、被験者の気管を介して、ロボットマニピュレータを用いて、第2の気道ルートに沿って肺内のツール部位まで第2のチューブの端部を前進させること、を含む。
【0177】
[0177] いくつかの用途において、コンピュータ実施方法は更に、第1のチューブが第1のルートに沿って延出した状態を維持すると共に、第2のチューブが第2のルートに沿って延出した状態を維持している間に、(i)第1のチューブの端部からロボットマニピュレータによって延出させた撮像デバイスを用いて、肺内の標的を撮像すること、及び/又は、(ii)標的の撮像によって誘導して、第2のチューブの端部から延出させたツールを用いてロボットマニピュレータによって容易になった標的に対する処置を実行すること、を含む。
【0178】
[0178] 更に、いくつかの用途によれば、方法のステップを実行するようロボットマニピュレータに命令するための手段を含むデータ処理システムが提供される。
【0179】
[0179] 更に、いくつかの用途によれば、命令を含むコンピュータプログラムが提供される。命令は、プログラムがコンピュータにより実行された場合、コンピュータに、方法を実行するようロボットマニピュレータに命令させる。
【0180】
[0180] 更に、いくつかの用途によれば、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体が提供される。
【0181】
[0181] 更に、本発明の用途によれば、標的組織におけるツールに使用されるコンピュータ実施方法が提供される。方法は、
ツールの3次元形状を示す形状データを受信すること、
超音波画像の順序付けられたスタックを取得することであって、スタックの超音波画像の各々はツールの各スライス及び標的組織の各スライスを含む、スタックを取得すること、及び/又は、
形状データを参照して、ツールの各スライスを位置合わせして、少なくとも閾値の程度、形状データが示す3次元形状と一致させることにより、超音波画像の位置合わせ済みの順序付けられたスタックを生成すること、
を含む。
【0182】
[0182] いくつかの用途において、位置合わせ済みの順序付けられたスタックを生成することは、スタック内の超音波画像を並べ替えることなく位置合わせ済みの順序付けられたスタックを生成することを含む。
【0183】
[0183] いくつかの用途において、ステップ(b)及び(c)は繰り返し実行され、方法は更に、繰り返し生成された位置合わせ済みの順序付けられたスタックから導出されたビデオストリームを出力することを含む。
【0184】
[0184] いくつかの用途において、超音波画像は2次元画像であり、超音波画像のスタックを取得することは2次元画像のスタックを取得することを含む。
【0185】
[0185] いくつかの用途において、ツールの各スライスを位置合わせすることは、標的組織内のツールの軌道を予測するように構成されている。
【0186】
[0186] いくつかの用途では、標的組織の各スライス内に標的の少なくとも一部が現れ、ツールの各スライスを位置合わせすることは、標的の方へ向かうツールの軌道を予測するように構成されている。
【0187】
[0187] 更に、本発明の用途によれば、標的組織における針に使用されるコンピュータ実施方法が提供される。方法は、2次元(2D)画像のスタックを含む3次元(3D)画像を受信することを含む。
【0188】
[0188] いくつかの用途では、3D画像内に標的組織の少なくとも一部が現れ、及び/又は、3D画像内に針の少なくとも一部が現れて、2D画像のうち少なくとも1つが針の断面楕円スライスを含むようになっている。
【0189】
[0189] 方法は更に、断面楕円スライスの偏心度を決定することを含み得る。方法は更に、2D画像内の断面楕円スライスの向きを決定することを含み得る。
【0190】
[0190] 方法は更に、偏心度及び向きに応じて、3D画像内の、標的組織に対する針のベクトルを決定することを含み得る。
【0191】
[0191] いくつかの用途において、方法は、標的組織及び針のベクトルを含む3D画像を表示することを更に含む。
【0192】
[0192] いくつかの用途において、方法は、楕円スライスの偏心度及び楕円スライスの向きを決定することに応じて、標的組織内の標的に対する針のベクトルを調整することを更に含む。
【0193】
[0193] いくつかの用途において、
2D画像のうち少なくとも1つは第1の2D画像及び第2の2D画像を含み、
第1の2D画像は針の第1の断面楕円スライスを含み、第1の楕円スライスは、第1の偏心度、2D画像内の第1の向き、及び2D画像内の第1の位置を有する、及び/又は、
第2の2D画像は針の第2の断面楕円スライスを含み、第2の楕円スライスは、第2の偏心度、2D画像内の第2の向き、及び2D画像内の第2の位置を有する。
【0194】
[0194] いくつかの用途において、楕円スライスの偏心度を決定することは第1の偏心度を決定することを含み、2D画像内の楕円スライスの向きを決定することは第1の向きを決定することを含み、方法は更に、第1の偏心度及び第1の向きに応じて第1のスライスと第2のスライスとの間の位置合わせを調整することによって3D画像を調整することを含む。
【0195】
[0195] いくつかの用途において、3D画像を調整することは、第1の偏心度、第1の向き、第2の偏心度、及び第2の向きに応じて3D画像を調整することを含む。
【0196】
[0196] いくつかの用途において、3D画像を調整することは、第1の位置及び第2の位置に応じて3D画像を調整することを含む。
【0197】
[0197] 更に、いくつかの用途によれば、方法のステップを実行するための手段を含むデータ処理装置が提供される。
【0198】
[0198] 更に、いくつかの用途によれば、命令を含むコンピュータプログラムが提供される。命令は、プログラムがコンピュータにより実行された場合、コンピュータに方法を実行させる。
【0199】
[0199] 更に、いくつかの用途によれば、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体が提供される。
【0200】
[0200] 更に、いくつかの用途によれば、方法が提供される。方法は、
被験者内に、被験者の組織の方へツールを前進させること、
ツールを通して電磁信号を駆動すること、
被験者内へ超音波送受信器を前進させること、及び/又は、
超音波送受信器を介して電磁信号を検知すること、
を含む。
【0201】
[0201] いくつかの用途において、方法は更に、超音波送受信器とツールとの間の距離の縮小と共に信号の強度が増大することにより誘導して、距離を縮小することを含む。
【0202】
[0202] いくつかの用途において、距離を縮小することは超音波送受信器をツールの方へ移動させることを含む。
【0203】
[0203] いくつかの用途において、距離を縮小することはツールを超音波送受信器の方へ移動させることを含む。
【0204】
[0204] いくつかの用途において、電磁信号を検知することは、超音波送受信器によって組織を撮像している間に電磁信号を検知することを含む。
【0205】
[0205] いくつかの用途において、電磁信号を検知することは、超音波送受信器から導出された画像内の干渉として電磁信号を検知することを含む。
【0206】
[0206] いくつかの用途において、電磁信号を検知することは間欠的に電磁信号を検知することを含む。
【0207】
[0207] いくつかの用途において、信号の強度により誘導して距離を縮小することは、信号の強度に応じて発生される距離のコンピュータ発生推定値を観察することを含む。
【0208】
[0208] いくつかの用途において、ツールは金属から形成されている。
【0209】
[0209] いくつかの用途において、方法は更に、距離を縮小することの後に、ツールを用いて組織に処置を実行することを含む。
【0210】
[0210] いくつかの用途において、処置を実行することは、ツールが超音波送受信器の視野内にある間に処置を実行することを含む。
【0211】
[0211] いくつかの用途において、距離を縮小することは、少なくともツールが超音波送受信器の視野内に現れるまで距離を縮小することを含む。
【0212】
[0212] いくつかの用途において、電磁信号を検知することは、ツールが超音波送受信器の視野内に存在していない間に電磁信号を検知することを含む。
【0213】
[0213] この概要は、いくつかの例を与えることを意図し、本発明の範囲を限定することは全く意図していない。例えば、この概要の例に含まれるいずれの特徴も、特許請求の範囲がそれらの特徴を明示的に述べない限り、特許請求の範囲によって要求されない。また、この概要の例及び本開示の他の箇所で記載されている特徴、コンポーネント、ステップ、概念等は、様々なやり方で組み合わせることができる。本開示の他の箇所で記載されている様々な特徴及びステップは、ここで要約されている例に含まれ得る。
【図面の簡単な説明】
【0214】
図1】[0214] いくつかの用途に従った、被験者の肺に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステムの概略図である。
図2A】[0214] いくつかの用途に従った、被験者の肺に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステムの概略図である。
図2B】[0214] いくつかの用途に従った、被験者の肺に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステムの概略図である。
図2C】[0214] いくつかの用途に従った、被験者の肺に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステムの概略図である。
図2D】[0214] いくつかの用途に従った、被験者の肺に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステムの概略図である。
図2E】[0214] いくつかの用途に従った、被験者の肺に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステムの概略図である。
図2F】[0214] いくつかの用途に従った、被験者の肺に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステムの概略図である。
図3A】[0215] いくつかの用途に従った、第1のチューブ及び第2のチューブの肺内への前進を誘導するための例示的なシステムの概略図である。
図3B】[0215] いくつかの用途に従った、第1のチューブ及び第2のチューブの肺内への前進を誘導するための例示的なシステムの概略図である。
図3C】[0215] いくつかの用途に従った、第1のチューブ及び第2のチューブの肺内への前進を誘導するための例示的なシステムの概略図である。
図4】[0216] いくつかの用途に従った、図1及び図2Aから図2Fのシステムに使用される代替的な技法の概略図である。
図5】[0217] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法の少なくともいくつかのステップを示すフローチャートである。
図6】[0217] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法の少なくともいくつかのステップを示すフローチャートである。
図7】[0217] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法の少なくともいくつかのステップを示すフローチャートである。
図8】[0218] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法、モジュール、及びデータ処理システムの概略図である。
図9】[0218] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法、モジュール、及びデータ処理システムの概略図である。
図10】[0218] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法、モジュール、及びデータ処理システムの概略図である。
図11】[0218] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法、モジュール、及びデータ処理システムの概略図である。
図12】[0218] いくつかの用途に従った、被験者の肺に対する気管支鏡検査処置を容易にするための例示的な技法、モジュール、及びデータ処理システムの概略図である。
図13A】[0219] いくつかの用途に従った、ツールが現れる3次元画像に使用される技法の概略図である。
図13B】[0219] いくつかの用途に従った、ツールが現れる3次元画像に使用される技法の概略図である。
図14A】[0220] いくつかの用途に従った、超音波送受信器及びツールに使用されるシステム及び方法の概略図である。
図14B】[0220] いくつかの用途に従った、超音波送受信器及びツールに使用されるシステム及び方法の概略図である。
図14C】[0220] いくつかの用途に従った、超音波送受信器及びツールに使用されるシステム及び方法の概略図である。
図14D】[0220] いくつかの用途に従った、超音波送受信器及びツールに使用されるシステム及び方法の概略図である。
図14E】[0220] いくつかの用途に従った、超音波送受信器及びツールに使用されるシステム及び方法の概略図である。
図15】[0220] いくつかの用途に従った、超音波送受信器及びツールに使用されるシステム及び方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0215】
[0221] これより、いくつかの用途に従った、被験者の肺55に気管支鏡検査処置を実行するための例示的なシステム100及びそれに使用される技法の概略図である図1図2Aから図2F、及び図5から図12を参照する。典型的に、処置に先立って、以下で標的40と呼ばれる処置対象の標的部位及び/又は標的までの1つ以上のルートが、前もって決定される。例えば、この事前の決定は、限定ではないがCT又はMRI等の処置前撮像に基づく及び/又はそのような処置前撮像によって容易に行うことができる。しかしながら、処置は代替的に、予備的気管支鏡検査処置の一部として実行され、例えばルート及び/又は標的40は手術中に決定される場合がある。標的の例には、腫瘍、病変、又は肺に閉じ込められた異物が含まれる。処置は例えば、標的40に生検を実行すること、標的にアブレーションを行うこと、標的の組織を焼灼すること、標的に局所化学療法を実行すること、標的に局所放射線療法を実行すること(小線源療法及び/又はコンフォーマル定位放射線療法の実行等)、標的に凍結療法を実行すること、標的にエタノール注射を実行すること、標的にアルゴンプラズマ凝固を実行すること、標的に光線力学的療法を実行すること、又は、標的を除去すること、を含み得る。
【0216】
[0222] システム100は、第1のチューブ120及び第2のチューブ130を含み、典型的に、チューブ120及び130が内部を通って延出し得るシース110(例えばカテーテル又はチューブ)も含む。第1及び第2のチューブ120及び130は典型的に可撓性であり、被験者の気道を通して操縦可能である。「操縦可能(steerable)」という用語は、気道を通った前進に応じて受動的に曲がるのに充分な可撓性を有するだけでなく、例えば被験者の外部から制御可能であるように積極的に操縦可能であることを意味することに留意するべきである。
【0217】
[0223] また、典型的にシース110も可撓性であり、操縦可能とすることができる。しかしながら、いくつかの用途では、シースはチューブに比べて可撓性が低い及び/又は操縦可能性が低いことがある(例えばシースは操縦可能でない及び/又は剛性であることがある)。更に、いくつかの用途では、システム100はシース110を含まない。
【0218】
[0224] シース110は第1の管腔122及び第2の管腔132を規定し、これらを通って第1のチューブ120及び第2のチューブ130がそれぞれ延出し得る。あるいは、シース110は単一の管腔を規定することができ、これらを通って第1のチューブ120及び第2のチューブ130が前進する。いくつかの用途において、システム100は、シース110とは別個のチューブ120及び130が設けられ、チューブは1つ又は複数の管腔を通って前進するように適合されている。いくつかの用途において、システム100は、1つ又は複数の管腔内にすでに配置されたチューブ120及び130が設けられている。
【0219】
[0225] システム100は更に、超音波送受信器128等の撮像デバイスを含み得る。限定ではないが、LIDARデバイス、カメラ、又は光干渉断層撮影を実行するためのデバイス等、他の撮像デバイスを用いてもよいことに留意するべきである。超音波送受信器128は、第1の可撓性ロッド125の遠位端に配置され得る。超音波送受信器と体外コントローラ180との間の電子通信を行うため、第1の可撓性ロッド125を介して1つ以上のワイヤを通すことができる。以下で詳述するように、超音波送受信器の使用中、ロッド125は典型的に第1のチューブ120を通って延出し、超音波送受信器が第1のチューブの遠位端126に配置されるようになっている。
【0220】
[0226] いくつかの用途では、超音波送受信器128は気管支腔内超音波断層法(R-EBUS:Radial Endobronchial Ultrasound)送受信器を含み得る。送受信器は、自軸を中心に回転することによって平面画像(例えば半径方向及び/又はディスク状)画像を生成できる単一の送受信器要素で構成され得る。いくつかの用途において、送受信器要素は、複数のそのようなディスク状画像を取得するため、更に軸方向に移動される。この複数の画像は、(例えば3D撮像を行うため)肺の体積情報をユーザに提供できると仮定される。
【0221】
[0227] いくつかの用途では、送受信器要素が取得した複数の平面画像からこれらの3D画像を発生させるため、コントローラ180(例えばその撮像プロセッサ)にツール138の形状及び/又はサイズを供給して、撮像プロセッサが、2次元画像を3D画像に積層するための基準としてツールの既知の寸法を使用できるようになっている。これについては図13Aから図13Bを参照して後述する。
【0222】
[0228] システム100は更に、生検ツール又は治療ツール等の医療ツール138を含み得る。例えばツール138は、針、刃、はさみ、吸引デバイス、顎、把持具、アブレーションデバイス(高周波アブレーションデバイス等)、エネルギアプリケータ、レーザデバイス(例えばND-YAGレーザ)、焼灼デバイス(例えば単極又は双極技法を用いて電気焼灼を実行できるデバイス等)、小線源療法デバイス、化学療法/放射線療法/凍結療法送達デバイス、生検ブラシ、又は当技術分野において既知である他の任意の適切なツール要素等のツール要素を含み得る。医療ツール138は、第2の可撓性ロッド135の遠位端に配置され得る。医療ツールと体外コントローラ180との間の電子通信及び/又は機械的通信を行うため、第2の可撓性ロッド135を介して1つ以上のワイヤを通すことができる。以下で詳述するように、医療ツールの使用中、ロッド135は典型的に第2のチューブ130を通って延出し、医療ツールが第2のチューブの遠位端136に配置されるようになっている。
【0223】
[0229] いくつかの用途において、システム100は第1のカメラ121及び/又は第2のカメラ131も備える。カメラ121及び131はそれぞれ、細長い部材123又は133(例えば可撓性ロッド)の遠位端に配置することができ、これにより、以下で詳述するように、肺の気道を通してチューブを前進させる間、チューブ120及び130の遠位端にカメラを位置決めすることを可能とする。カメラ121及び131の各々は、撮像を容易にするため光源を含み得る。いくつかの用途において、カメラ121及び131は、例えば細長い部材123もしくは133及び/又はチューブ120もしくは130を通って延出し得る1つ以上のワイヤ又は光ファイバを介して、体外コントローラ180と電子的又は光学的に通信している(又は通信状態に置くことができる)。
【0224】
[0230] いくつかの用途では、チューブ120及び130を用いることなく、これらのチューブについて記載されている特徴及び機能を、シース110の1つ又は複数の管腔を通って直接延出し得るロッド125及び135に与えてもよい。これは、カメラ121及び131を使用しない用途では特に実現可能であり得る。いくつかのそのような用途では、チューブ120及び/又は130と平行であるがそれらとは別個であるシース110を介してカメラを配置することができる。
【0225】
[0231] 図2Aから図2F及び図5から図7は、システム100を用いるための技法の少なくともいくつかのステップを示す。図5は、そのような技法である技法400の少なくともいくつかのステップのフローチャートである。図6は、技法400の変形であると見なすことができる及び/又は単に技法のいくつかの詳細を更に詳しく述べていると見なすことができる技法400aの別のステップを詳細に示すフローチャートである。図7は、第1及び第2のチューブが位置決めされた後にツール及び/又は超音波送受信器の位置を改善するための、技法400aのステップ430のいくつかの詳細を更に詳しく述べているフローチャートである。
【0226】
[0232] シース110は、被験者の気管5を経て肺55の気管支内へ、標的40の方向に前進させることができる(図2A図5のステップ410、図6のステップ410a)。図2Aで示されているように、標的40は、肺の一次及び/又は二次気管支に対して遠位に(すなわち、気道内のより奥に、すなわち肺のより上の世代の深さに)に位置付けられ得る。例えばこれは、気管支の第4、第5、第6、もしくはそれ以上の世代にあるか、又は肺の細気管支内にあり得る。標的は、例えば実質のような気管支又は細気管支の外部に位置することがある。典型的に、シース110の前進は、シースが標的40に到達する前に終了して、シースの遠位端112が標的自体から近位にある(すなわち、気道の奥深くまで入らない)ようにする。例えばシース110は、気管5までしか前進させないか、又は肺55内の例えば気管支の第3世代まで前進させ得るが、標的は、例えば第6世代の気管支に又はそれに隣接して位置することがある。
【0227】
[0233] いくつかの用途において、シース110はカテーテルシステムの比較的可撓性の低いコンポーネントであり、例えばチューブ120及び130よりも可撓性が低い。いくつかの用途において、シースは気管までしか前進させず(すなわち気管支内までは前進させない)、及び/又は、主にチューブ120及び130の最初の前進のための誘導として機能することができる。
【0228】
[0234] シース110の使用は、例えば波線の輪郭を有するステップ410及び410aで表され、任意選択的であることに留意するべきである。
【0229】
[0235] 図2B及び図2Cで示されているように、次いで第1のチューブ120及び第2のチューブ130を、(例えば相互に独立して)気道を介してそれぞれ第1の部位及び第2の部位まで、例えばシース110の外部へ前進させる。図5では、これはステップ420で表されている。第1のチューブ120及び第2のチューブ130は、別個のルート127及び137に沿って前進させる。例えば、それらが肺55内の奥へ、例えば上の世代の小さい気道へ進む際に、シース110から2つに分かれ、相互に分岐して、第1のチューブ120の遠位端126は第1の部位20に配置され、第2のチューブは異なる第2の部位30に配置されるようになっている。このため、第1の部位20を撮像部位と呼び、第2の部位30をツール部位と呼ぶことができる。2つの部位は典型的に、相互に異なる気管支又は細気管支内に位置付けられる。第1の部位20及び第2の部位30は、標的40へ向かって収束する気道内に配置することができる。撮像部位20は、第1のチューブ120の前進が止まる部位(すなわちルート127の端部)として規定され得るが、超音波送受信器128は、撮像部位を通過して(超えて)、例えば第1の気道に沿って更に遠位に延出させ得ることに留意するべきである。同様に、ツール部位30は、第2のチューブ130の前進が止まる部位(すなわちルート137の端部)として規定され得るが、ツール138は、ツール部位を通過して(超えて)、例えば第2の気道に沿って更に遠位に、及び/又は周囲の組織内を標的40の方へ延出させることができる。
【0230】
[0236] チューブ120及び130は、各部位20及び30の方へ同時に又は任意の順序で(段階的な交互のシーケンスを含む)前進させることができる。例えば、第1のチューブの端部を第1の第6世代の気管支内に配置し、第2のチューブの端部を異なる第6世代の気管支内に配置することができる。すなわち、第1のルートに沿った撮像部位は、第2のルートに沿ったツール部位と同じ気管支世代の深さ(例えば第7世代)に位置し得る。あるいは、第1のチューブを第2のチューブとは異なる世代の深さへ前進させてもよい。例えば、第1のチューブを第4世代の気管支までしか前進させず、第2のチューブを第7世代の気管支まで前進させることができる。すなわち、第1のルートに沿った撮像部位は、第2のルートに沿ったツール部位とは異なる気管支世代の深さに位置し得る。
【0231】
[0237] シースの前進は、第1及び第2の双方のチューブを前進させるのに適切であると前もって決定された気道内の位置で終了させればよい。例えば、この位置は第1及び第2のルートに共通である(このような決定については以下で詳述する)。例えば、シースの前進は、ルート127及び137が発散する分岐点17においてもしくは分岐点17の直前で、又は双方のルートに共通の気管支15内で、終了させることができる。また、シース110の前進の前もって決定された範囲は、必然的にチューブ120、130よりも直径が大きいシースを受容することができる気管支の直径等、各被験者に特有の制限によって決定され得る。
【0232】
[0238] ルート127及び137は典型的に、気道内のあるポイントで(例えばある分岐点で)相互に発散するが、その後、標的に近付くにつれて収束し得ることに留意するべきである。すなわち、第1のルート127の遠位部は、第2のルート137の遠位部と収束し得る。
【0233】
[0239] いくつかの用途において、また、(例えば図2Bから図2Cに)図示されているように、第1のチューブ120及び第2のチューブ130は、気道のビューをオペレータに提供するため各遠位端126及び136に配置されたカメラ121及び131を用いて、各部位の方へ誘導される。これは、図5のステップ420の変形と見なすことができる図6のステップ420a’及び420a’’で表されている。いくつかのそのような用途において、これらのカメラ121及び131は更に、例えば、チューブ120及び130がシース内に配置されると共にカメラがチューブの遠位端126及び136に配置された状態で、シース110が気管5を経て気管支15内へ移動するのを誘導するため用いられる。これは図2Aに示され、図5の任意選択的なステップ410の変形と見なすことができる図6の任意選択的なステップ410aで表されている。このような手法は、シース110の前進中に、(例えば2つのカメラが提供する画像から視差マップを発生することによって)立体映像とそれに関連する利点、例えば冗長性及び/又は深さ情報等を有利に提供できると仮定される。
【0234】
[0240] カメラ121及び131を用いてチューブ120及び130を各部位20及び30の方へ方向付ける用途では、一度チューブが各部位に位置決めされたら、チューブを通して被験者からカメラを引き抜くことができる(図2D、及び図6のステップ422’、422’’)。いくつかの用途では、図2Eで示されているように、この時点で第1のチューブを通して第1のチューブの遠位端126から超音波送受信器128を出し(図6のステップ424’)、第2のチューブを通して第2のチューブの遠位端136から医療ツール138を出す(図6のステップ424’’)。図6のボックス402で示されているように、ステップ420a’、422’、及び424’のいずれか/全ては、ステップ420a’’、422’’、及び424’のいずれか/全てと並行して、それらの前に、又はそれらの後に実行できることに留意するべきである。これは図6において、ステップ420a’、420a’’、422’、422’’、424’、及び424’’がボックス402で囲まれていることによって表されている。ボックス402は、処置を開始するためにチューブ、撮像デバイス、及びツールを適切に位置決めするプロセスであると見なすことができる。処置自体はステップ440で表されている。
【0235】
[0241] あるいは、カメラの一方又は双方はチューブの遠位端に留まり、第1のチューブのワーキングチャネル(図示せず)を通してその遠位端から超音波送受信器を出す、及び/又は第2のチューブのワーキングチャネル(図示せず)を通してその遠位端から同様に医療ツールを出すことができる。
【0236】
[0242] いくつかの用途では、第1のチューブの遠位端に超音波送受信器128がすでに配置された状態で第1のチューブを撮像部位20へ前進させ、第2のチューブの遠位端に医療ツール138がすでに配置された状態で第2のチューブをツール部位30へ前進させる。いくつかのそのような用途では、チューブ120及び130は、開いた管腔を持たない細長い部材とすることができる。
【0237】
[0243] いくつかの用途では、一度チューブ120及び130が各部位に位置決めされたら(図2E)、例えばチューブを更に前進、後退、及び/又は操縦することなく、図5及び図6の任意選択的なステップ430で表されているように、チューブ120の遠位端126を超えた撮像デバイスの位置及び/又はチューブ130の遠位端136を超えたツールの位置を調整する必要があり得る。図7は、いくつかの用途に従った、図14Aから図14Eで更に記載されているような、任意選択的な位置改善ステップ430のいくつかの詳細を更に詳しく説明するフローチャートである。
【0238】
[0244] オペレータは、この再位置決め改善を容易に行うため、超音波送受信器128によって提供されるリアルタイム撮像を用いることができる。例えば、一度超音波送受信器128が撮像部位20及び/又はチューブ120の遠位端126に配置されたら、超音波送受信器を用いた撮像を開始することができる。例えば、超音波送受信器を活性化すればよい(ステップ432)。撮像は、ツール138がツール部位30に及び/又はチューブ130の遠位端136に到達する前に開始され得るか、又はツールが到達した後でのみ開始され得る。
【0239】
[0245] 一度撮像が開始したら、オペレータは、標的40及び/又は医療ツール138が超音波送受信器の視野内に充分に収まっているか否かを判定することができる(決定434)。標的40及び/又は医療ツール138が超音波送受信器128の視野内に適切に位置決めされていない場合、適切なチューブ及び/又はロッドを操作することにより、超音波送受信器及び/又は医療ツールの位置を調整することができる(ステップ436)。図示のように、これは反復プロセスであり得る。
【0240】
[0246] いくつかの用途では、このプロセスを支援するため、例えば、ツールを視野内へ持っていくために超音波送受信器及び/又はツールを移動させる適切な方向をオペレータに示すため、ツール138を介して電磁信号を駆動することができる。このような電磁信号については図14Aから図14Eに関連付けて詳述する。
【0241】
[0247] 一度標的及び/又はツールが視野内に収まっていると判定されたら、オペレータは、連続撮像によって容易になる処置の実行に進むことができる(ステップ440)。
【0242】
[0248] 図2Fで示されているように、一度、医療ツール138が超音波送受信器128及び標的40に対して充分に位置決めされているとオペレータが判定したら、処置が実行される。処置は、超音波送受信器が、標的と相互作用しているツールを見ることにより提供される撮像によって誘導される(図5から図7のステップ440)。撮像部位20及びツール部位30及び/又はそれらまでのルート127及び137は典型的に、処置中に(例えば、標的と相互作用しているツールを見るため)標的40及び医療ツール138が超音波送受信器128の視野内に収まるように処置前に指定される。例えば、撮像部位20及びツール部位30は、標的40が超音波送受信器128と医療ツール138との間に配置されるように選択され得る。例えば、超音波送受信器は標的及び医療ツールを「振り返る」又は「見渡す」。あるいは、医療ツールは標的よりも超音波送受信器の近くに配置することができ、例えば、超音波送受信器から見て標的は医療ツールの背後にある。
【0243】
[0249] いくつかの用途では、超音波送受信器128及び医療ツール138を各部位20及び30に位置決めした後(例えば、部位30で医療ツールによる処置の少なくとも一部を実行した後)、超音波送受信器及び医療ツールの位置を切り換える。典型的に、これを達成するには、超音波送受信器及び医療ツールを各チューブ120及び130から引き出し、超音波送受信器及び医療ツールの一方又は双方を他のチューブを通して前進させて、例えば医療ツール138を部位20に位置決めし、及び/又は超音波送受信器128を部位30に位置決めする。これによって、超音波送受信器128及び/又は医療ツール138に、異なる/追加の接近角からの標的40へのアクセスを有利に提供することができると仮定される。例えば、このような技法は、より代表的な標的サンプルを収集するため標的に生検を実行する場合に利用され得る。同様に、このような技法は、他の処置において、例えば肺から標的を除去する場合に標的の向こう側を解放するため、又は標的組織の向こう側にアブレーションを行うために使用され得る。
【0244】
[0250] 更に図4も参照する。いくつかの用途では、処置中に2つ以上の位置から(例えば撮像部位20よりも多くの位置から)標的を撮像するため、超音波送受信器に対して一連の撮像部位を計画することができる。いくつかのそのような用途では、例えば図4で示されているように、マップの構築は、超音波送受信器128に対して複数の撮像部位及び/又は撮像ルートを指定することを含み得る。
【0245】
[0251] 例えば、図4のルート127a、127b、及び127cは、超音波送受信器が処置中に標的の様々な視点を取得することを示す。いくつかのそのような用途では、送受信器が順次配置される一連の撮像部位を含む単一の撮像ルートを指定することができる。いくつかのそのような用途では、一連の撮像ルートの各撮像部位は、例えば、その撮像部位/ツール部位ペアに適切性スコアを割り当てることによって、その適切性(ツール部位との適合性を含む)を査定することにより、指定され得る。同様に、医療ツール138に対して複数のツール部位(例えば一連のツール部位)を計画することができる。
【0246】
[0252] また、図4は、撮像部位とツール部位が同じ気道内(例えば同じ気管支内、又は双方とも気管内)に位置するので、第1のルート及び第2のルートが双方とも同じ気管支内又は気管内で終端し得ることを示す。図示されている例では、標的に参照番号40aが付されている。図4は複数の撮像部位と1つのツール部位を同じ気道内に示すが、複数の撮像部位を有することは、撮像部位とツール部位を同じ気道内に有することとは無関係であることに留意するべきである。システム100によって、オペレータは、例えば取得された撮像に応じて、標的と相互作用するツール138の充分な視野を達成するため、標的40a及びツール138に対して超音波送受信器128を再位置決めすることができる。図4は、第1のチューブ120を最初にルート127aに沿って、次いでルート127bに沿って位置決めし、最後に、超音波送受信器128の充分な位置決めが得られるとオペレータが決定したルート127cに沿って位置決めすることを示している。
【0247】
[0253] 更に、図1から図4に記載及び例示されると共に図5から図7に図示されている方法の様々なステップを実行するために本開示のいくつかの用途で使用され得る例示的なプロセス、アルゴリズム、及びデータ処理システムを示す図8から図12を参照する。
【0248】
[0254] 部位20及び30及び/又は標的40及び/又はルート127及び137の処置前の指定は、例えば医師又はオペレータによって手作業で実行され得る。しかしながら、指定(例えばルート計画)は典型的に、少なくとも部分的にコンピュータ(例えば、適切な命令を含むコンピュータプログラムを実行するデータ処理システム)によって容易に行われる及び/又は処理される。これについて以下で更に例示及び記載する。
【0249】
[0255] いくつかの用途によれば、図8は、部位20及び30及び/又は標的40及び/又はルート127及び137の処置前指定のためのコンピュータ実施技法300(例えばプログラム又はプログラム群)を示す。技法300は、(a)被験者の肺の3D画像302(例えば3D表現に構成された術前画像セット)から、肺の気道のコンピュータモデル304を発生させるステップ310、及び、(b)マップ306の構築にモデル304を利用するステップ320を含む。マップ306は、撮像ルート127、ツールルート137、及び/又は標的を含み得る。ルートの計画はステップ320の一部であり得る。ルートの計画の例は、図10から図12に関連付けて以下に記載する。
【0250】
[0256] 画像302は、X線(例えばCT)データ、MRIデータ、超音波データ、及び/又は他の任意の撮像様式からのデータを含み得る。例えば画像302は、3D CT画像、3D MRI画像等であり得る。画像302は、2次元画像のセットで構成され得る。以下で更に記載するように、術前撮像データに加えて、コンピュータモデルを発生するため他の入力を用いてもよい。
【0251】
[0257] ステップ310及び320は、同じコンピュータ実施技法(すなわち技法300)のコンポーネントとして記載されているが、ステップ310をステップ320とは別個に実行できること、例えば異なる時点で(例えばステップ320よりも数日、数週間、又は数か月前に)、異なるデータ処理システムによって(例えば異なるコンピュータ上)、及び/又は異なる位置で実行できることに留意するべきである。いくつかの用途において、部位及び/又はルートのコンピュータ実施指定は、モジュール182を活性化/実行することにより行われる。モジュール182は、データ処理システム(又はその一部)であるか又はそれによって実行することができる。図2Eから図2Fにおいて、モジュール182は、コントローラ180のコンポーネントとして及び/又はコントローラ180によって(例えばそのデータ処理システムによって)制御されるものとして概略的に図示されている。しかしながら、モジュール182はコントローラ180とは別個としてもよいことは理解されよう。例えばモジュール182は、コンピュータプログラムとして提供され得る、及び/又はコントローラ180とは別個のコンピュータ上で、例えば別の位置で実行され得る。部位20、30及びルート127、137の指定は、コンピュータモデル304によって容易に行うことができる。
【0252】
[0258] 上述のように、コンピュータモデル304は気道の表現を含むことができ、また、標的の位置の指示又は表現を含み得る。標的は、計画された気管支鏡検査処置の対象となる病変、組織、又は部位である。気道の表現は3D画像から発生され得る。気道の表現は典型的に、初期撮像データのコンピュータ処理によってコンピュータモデル304内に組み込まれる(又は、コンピュータモデルは気道の表現に基づいて構成される)。
【0253】
[0259] いくつかの用途において、マップ306は気道のベクトル表現を含み、次いでこれを用いて、例えば図10から図12で更に記載されるように、撮像ルート127及びツールルート137を発生することができる。いくつかの用途において、モデル発生ステップ(又はプログラム)320は、例えば中間段階として気道のベクトル表現を利用することなく、モデル304から直接ルートを発生する。
【0254】
[0260] いくつかの用途では、上述したように、撮像ルート127及びツールルート137を発生させる前に、気道表現上(例えばコンピュータモデル又はマップ上)に撮像部位20及びツール部位30を指定することができる。すなわち、撮像部位20及びツール部位30は、ルートを発生させるための入力として使用できる。いくつかの用途において、撮像及びツール部位20、30はルート計画プロセスの一部として発生される。
【0255】
[0261] いくつかの用途において、標的40の表現は、3D画像のコンピュータ処理によってコンピュータモデル内に組み込まれる。例えば、3D画像のコンピュータ処理は、標的40を認識し、これに応じて(例えば自動的に)標的の表現をモデル内で規定することができる。いくつかの用途において、標的部位の表現は、例えば以下で詳述するように、ユーザ(例えば医師又はオペレータ)が標的部位を識別することによってコンピュータモデル内に組み込むことができる。いくつかのそのような用途において、ユーザは、例えば標的の境界を規定すること又は標的の表面エリアをマーキングすることにより、コンピュータモデル内で標的の境界線を画定することができる。いくつかの用途では、コンピュータ処理が標的の予備識別を与えた後、標的40の表現はユーザによって改善される。例えばユーザは、提案された潜在的標的の選択肢から標的の表現を選択する、及び/又は標的の境界を改善することができる。
【0256】
[0262] 図9は、いくつかの用途に従った、システム100が特に技法300のステップを実行するよう構成されている実施例の概略図である。
【0257】
[0263] 上述のように、モデル発生ステップ(又はプログラム)310はモデル304を発生させる。ステップ310は、例えばモデル発生モジュールのようなモジュール183によって実行することができる。モデル発生ステップ310は、特定の被験者及び/又は特定の処置に固有の入力を利用する。上述のように、1つのそのような入力が3D画像302である。本明細書の他の箇所で述べるように、他のそのような入力は、例えば医師によって入力された、標的を示すデータを含み得る。いくつかの用途において、標的データは、マップ発生ステップ(又はプログラム)320の直接入力としてもよい(例えば、データをモジュール183でなくモジュール182に入力してもよい)。
【0258】
[0264] 上記したように、コンピュータモデル304は気道の表現を含み、典型的に、気道表現上にマッピングされた標的も含む。
【0259】
[0265] マップ発生ステップ(又はプログラム)320は、マップ306を発生させ、また、例えば図10から図12を参照して更に記載されるように、ルート127及び137を発生させるルート発生ステップ(又はプログラム)を含む。ステップ320は、本明細書の他の箇所で記載されるモジュール182によって実行され得る。マップ発生ステップ320は、入力としてモデル304を利用する。例えば、ステップ310(例えばステップ310を実行するモジュール183)は、モデル304をステップ320に(例えばモジュール182に)供給し、及び/又は、ステップ320(例えばモジュール182)は、ステップ310から(例えばモジュール183から)モデル304を取得又は参照することができる。このため、図9においてモデル304は、モデル発生ステップ310からマップ発生ステップ320への矢印として示されている。他の箇所で以下に述べるように、マップ発生ステップ320(例えばモジュール182)への他の入力を提供することも可能である。図9に示されているそのような入力のいくつかの非限定的な例は、「被験者パラメータ」、「ハードウェアパラメータ」、及び「オペレータの好み」である。
【0260】
[0266] システム100は、1つ又は複数のルート127/137に沿って計画通りに進んでいるか、1つ又は複数の部位20/30に到達したか、及び/又は調整が必要であるかを判定する及び/又はその指示をオペレータに提供するように構成されたルート追跡モジュール184(図2Eから図2Fにも示されている)を含み得る。モジュール184については以下で詳述する。
【0261】
[0267] システム100は、ロボットコントローラのコンポーネントである場合があるロボット制御モジュール186(図2Eから図2Fにも示されている)を含み得る。ロボット制御モジュール186を用いて、シース110及び/又はチューブ120及び130を各部位の方へ前進させる及び/又は各部位でチューブを操作する(例えば操縦する)。これは、ロボットコントローラ(例えばロボット制御モジュール186)が、電子的に及び/又は機械的に接続されているロボットマニピュレータを制御することによって達成できる。モジュール186については以下で詳述する。
【0262】
[0268] 図9で示されているように、マップ306(典型的に撮像ルートとツールルートのペアを含む)は、例えば図6のステップ420a’及び420a’’の実行を容易にするため、モジュール184及び186によって利用される。例えば、ステップ320(例えばステップ320を実行するモジュール182)は、マップ306(例えば内部のルート)をモジュール184及び186に供給し、及び/又は、モジュール184及び186の一方もしくは双方は、ステップ320(例えばモジュール182)からマップ306を取得又は参照することができる。
【0263】
[0269] モジュール184及び186は、チューブ120及び130の誘導された前進を達成するため、相互に同時に動作すること、及び/又は、相互にリアルタイムもしくは準リアルタイムで通信すること、ができる。例えば、図2Eから図2Fで示されているように、モジュール184及び186はコントローラ180のコンポーネントとすることができる。
【0264】
[0270] モジュール182、183、184、及び186の各々(例えばそれらのいずれか又は全て)は、システム100のコンポーネントとすることができる。システム100のコンポーネントであるモジュール182、183、184、及び186の各々について、モジュールはコントローラ180のコンポーネントであるか又はそうでない場合がある。
【0265】
[0271] いくつかの用途において、モデル発生ステップ310は、コントローラ180以外のシステム100のコンポーネントによって実行され得る。すなわち、モジュール183はコントローラ180のコンポーネントでない場合がある。代わりに、独立したデータ処理システム又はプログラムを利用することができる。いくつかの用途において、モジュール183は、コントローラ180とは別個に(例えば別個の時点で及び/又は異なる位置で)使用され得る。例えばモデル発生ステップ310は、処置前に、例えば処置のため被験者を医療設備に入れる前に、システム100の一部として又はシステム100と共に用いられる独立モジュールとして、実行され得る。
【0266】
[0272] いくつかの用途において、ルート発生ステップ320は、コントローラ180以外のシステム100のコンポーネントによって実行され得る。すなわち、モジュール182はコントローラ180のコンポーネントでない場合がある。代わりに、独立したデータ処理システム又はプログラムを利用することができる。いくつかの用途において、モジュール182は、コントローラ180及び/又はモジュール183とは別個に(例えば別個の時点で及び/又は異なる位置で)使用され得る。例えばルート発生ステップ320は、処置前に、例えば処置のため被験者を医療設備に入れる前に、システム100の一部として又はシステム100と共に用いられる独立モジュールとして、実行され得る。
【0267】
[0273] いくつかの用途において、モジュール184及び186はコントローラ180のコンポーネントである。いくつかの用途において、モジュール186は、コントローラ180及び/又はシステム100によって動作するように構成できる別個のユニットである。
【0268】
[0274] いくつかの用途において、システム100は、第1のチューブ及び/又は第2のチューブについて、標的に対する好ましい接近角をユーザが入力することを可能とする。例えば医師は、撮像のために超音波送受信器の特定の接近角が有利であること、及び/又は、標的40及び/又はその特定部分をサンプリング及び/又は処理するためにツール138の特定の接近角が有利であることを決定できる。更にオペレータは、例えば公差内のある範囲の接近角度が許容可能であるように公差を選択することができる。これらの、及び/又は以下の段落で詳述するような他のファクタ又はパラメータを、マップ306を発生させるための(例えばルート127及び137を決定するための)入力として、モジュール182により使用することができる。
【0269】
[0275] そのようなパラメータの包括的でないリストを、手作業で入力するか、又はコンピュータモデルから導出する及び/又はコンピュータモデルを用いて計算することができる。このリストは以下を含む。
(i)送受信器128の予想視野(例えば、視野内に標的40及び/又は医療ツール138が現れることが予想されるか否か)。
(ii)潜在的ツール部位に対する潜在的撮像部位の近さ。
(iii)標的40に対する潜在的ツール部位の近さ。
(iv)送受信器128の視野を遮る可能性のある、潜在的撮像部位と潜在的ツール部位との間の肺内の構造(例えば大きい血管)の存在。
(v)気道の幾何学的形状(例えば直径及び分岐角)等、潜在的撮像部位に対するアクセスの容易さ(すなわち、潜在的撮像部位までの第1のチューブ120のナビゲーションの容易さ)。
(vi)気道の幾何学的形状(例えば直径及び分岐角)等、潜在的ツール部位に対するアクセスの容易さ(すなわち、ツール部位までの第2のチューブ130のナビゲーションの容易さ)。
(vii)潜在的撮像部位における超音波送受信器の予測される向き、例えば潜在的撮像部位に到達したときの超音波送受信器の予測される「自然な」向き、及び/又は、所望の視野を得るため潜在的撮像部位において送受信器を再配向するための予測される能力。
(viii)潜在的ツール部位における医療ツールの予測される向き、例えば潜在的ツール部位に到達したときのツールの予測される「自然な」向き、及び/又は、標的40に対する所望の位置を得るため潜在的ツール部位においてツールを再配向するための予測される能力。
(ix)潜在的ツール部位から標的への医療ツールのアクセス可能性。
(x)(1)潜在的シース終端部位と、(2)(a)潜在的撮像部位及び/又は(b)潜在的ツール部位との間の距離。典型的に、これは、潜在的な第1のルート及び潜在的な第2のルートの双方に共通である最も遠位の気道間の距離である。例えば、図2Cに示されている例を参照すると、これは、(1)気管支15と、(2)(a)部位20及び/又は(b)部位30との間の距離であり得る。いくつかの用途において、この「距離」は、1つ又は複数の気道に沿った直線距離であり得る。この代わりに又はこれに加えて、この「距離」は世代距離であり得る。つまりこれは、(1)潜在的シース終端部位の世代深さと、(2)(a)潜在的撮像部位の世代深さ及び/又は(b)潜在的ツール部位の世代深さとの間の差である。例えば、気管支15と部位20との間の世代距離は3である(すなわち、チューブ120は気管支15から部位20までのルート上で3つの分岐点を通過する)。
(xi)潜在的撮像部位20又はツール部位30から標的40への予測される接近角。例えば、ユーザが入力した好ましい接近角に対する対応。例えば、標的への可能な接近角を決定することによって潜在的部位を査定することができる。
(xii)例えば医療撮像セットで規定されるか又は医療専門家によって決定される標的の寸法。いくつかの用途では、2つ以上の標的を指定することができる。
(xiii)被験者の個人的特徴。例えば、体格指数、喫煙歴、身長、体重、性別、年齢、及び、併存疾患を含む既往歴。
(xiv)チューブのサイズ、形状、モデル、及び/又は曲げ性(例えば、可撓性、曲率半径、材料組成、直径、及び太さ等のファクタに依存する)。
(xv)撮像デバイス(カメラ、超音波)のサイズ、形状、モデル、視錐台、及び他の詳細情報。
(xvi)ツールパラメータ:材料組成、例えば幅のような特定の寸法、可撓性、及びツールのタイプ。
(xvii)最大許容可能ルート長、ルート蛇行性、及び/又はルート分岐。
【0270】
[0276] いくつかの用途において、部位及び/又はルートの指定、及び/又は上記のパラメータの導出及び/又は計算は、例えば超音波送受信器128及び/又は医療ツール138のようなシステム100の1つ以上の特徴を考慮に入れることができる。そのような特徴の非限定的な例は、超音波送受信器128の視野、第2のチューブ130の端部からの医療ツールの有効動作範囲、超音波送受信器の有効撮像範囲(図2E及び図2Fで「d」と示されている)、(例えば各ロッド125及び135を介した)各チューブの端部における超音波送受信器及びツールの各々の操作可能性(例えば偏向可能性及び/又は回転可能性)を含む。
【0271】
[0277] コンピュータモデル、気道のマップ、及び/又は潜在的ルートの構築を容易にするため、例えば図10から図12に示されているように、入力データを非排他的で潜在的に重複しているパラメータ群に分割することができる。
a)ペアリングパラメータ(ii)、(iv)、(x)、(xii)、(xiv)、(xvii)
b)撮像-ルートパラメータ(i)、(v)、(vii)、(xi)、(xv)、
c)ツール-ルートパラメータ(iii)、(vi)、(viii)、(ix)、(xi)、(xvi)
【0272】
いくつかの用途では、これに加えて又はこの代わりに、例えば図9で示されているように、例えば以下に関連する、他の潜在的に重複する群にパラメータを分割することができる。
a)例えばCT/MRIのような被験者の肺の術前撮像セット(iv)、(v)、(vi)、(x)
b)肺内の標的(ii)、(iii)、(v)、(vi)、(ix)、(xii)
c)処置を受ける個人に関連する被験者パラメータ(xiii)
d)例えばコントローラ、超音波、及びツールに関連するハードウェアパラメータ(i)、(v)、(vii)、(viii)、(ix)、(xiv)、(xv)、(xvi)
e)オペレータの好み(i)、(v)、(vi)、(x)、(xi)、(xvii)
【0273】
[0278] 図10は、いくつかの用途に従った、ステップ/プログラム320の変形と見なすことができる例示的なルート計画プログラム320aの概略図である。ステップ322では、気道に沿った標的までの潜在的ルートをプログラム320aによって発生する。これは、直接モデル304を参照することによって、又は、最初にマップ306(例えばベクトルベースのマップ)を発生し、次いでマップを参照することによって、実行され得る。ステップ324では、ペアリングパラメータ(本明細書の他の箇所に記載されている)を用いて、ステップ322で発生した潜在的ルートから、撮像デバイス(例えば超音波送受信器128)及びツール(例えばツール138)のための潜在的ルートペアを識別する。潜在的ルートのうちいくつかは、撮像ルート及びツールルートの双方の基準に合致し、例えば、1つの潜在的ペアが所与の潜在的ルートを撮像ルートとして含み、別の潜在的ペアが同じ潜在的ルートをツールルートとして含み得るようになっている。
【0274】
[0279] 決定326では、(例えばコスト関数を用いて)潜在的ペアを分析して、各潜在的ルートペアのコストを決定する。超音波送受信器128の位置の最適化と医療ツール138の位置の最適化との間にはトレードオフが存在し得るので、分析を用いて、満足できるペアの選択肢から最適なルートペアを決定することができる。例えば、このプログラムのコスト関数は、全ルート長、曲がり角の数、曲がり角の角度、操縦性、及び、一方のルートの他方に対する隣接気道を介した近さを考慮に入れることができる。
【0275】
[0280] ステップ328では、最適なルートペア(例えば最低コストのルートペア)を指定する。ツールルートを最適化すると必然的に撮像ルートは最適でなくなり、その逆もまた同様であることは理解されよう。ツールルートの最適化よりも撮像ルートの最適化を優先的に行うこと、もしくはその逆のことを、ケースバイケースで(例えばモジュール182が調整可能な好みの重み付けを提供することで)オペレータによって実行するか、又は、プログラムが例えば被験者パラメータを考慮することによって実行することができる。プログラム320aは、モジュール182又はその変形によって実行され得る。
【0276】
[0281] いくつかの用途において、モジュール182は、人のオペレータが所望のペアを選択できる潜在的ペアの選択肢をオペレータに提供するためのアルゴリズム及び/又はコンピュータ処理を用いることができる。いくつかの用途において、モジュール182は、人のオペレータ(例えば医師)がパラメータのうち特定のものの重み付けを調整することを可能として、オペレータがあるパラメータに別のパラメータよりも大きい重みを付与できるようにする。いくつかのそのような用途において、これは、部位/ルート決定アルゴリズムにバイアスをかけることと見なすことができる。例えばオペレータは、視認性とアクセス可能性との間のトレードオフを調整することが可能となり、これによって例えば、アルゴリズムは、より最適な撮像と引き換えに最適でないツールルートを選択できる。例えば、このようなトレードオフ調整機構は、トレードオフとしてのこの調整の性質を強調するため、ユーザインタフェース上のスライドとして提供され得る。
【0277】
[0282] 図11は、いくつかの用途に従った、ステップ/プログラム320aのステップ322の変形又はサブルーチンと見なすことができる例示的なルート発生プログラム322aの概略図である。ステップ330では、標的までの潜在的ルート(例えば全ての潜在的ルート)を識別する。ステップ332では、潜在的ルートから、全ての潜在的ルートに(上述した)撮像ルートパラメータを適用することによって、潜在的撮像ルートを識別する(例えば、潜在的撮像ルートのリストを発生する)。ステップ334では、潜在的ルートから、全ての潜在的ルートに(上述した)ツールルートパラメータを適用することによって、潜在的撮像ルートを識別する(例えば、潜在的ツールルートのリストを発生する)。各ルートのために考慮されるパラメータは同様であり得るが、撮像ルートとツールルートの許容可能な値及び/又は重み付けは異なることがある。1つの潜在的ルートが潜在的撮像ルート及び潜在的ツールルートの双方として識別される可能性がある。プログラム322aは、モジュール182又はその変形によって実行され得る。
【0278】
[0283] 図12は、いくつかの用途に従った、ステップ/プログラム320の変形と見なすことができる例示的なルート計画プログラム320bの概略図である。図示されているステップのシーケンスは、図10及び/又は図11を参照して記載したものと組み合わせて、及び/又は図9を参照して記載したハードウェア/モジュール/プログラムと共に、及び/又は開示されている方法の代替的な実施例として用いることができる。いくつかの用途では、これらのステップを並べ替えること、いくつかのステップを省略すること、又は他のステップを追加することができる。潜在的ルートのリストを発生する(ステップ340)。撮像ルートパラメータ及びツールルートパラメータを用いて、潜在的撮像ルート及び潜在的ツールルートを識別する(ステップ342)。潜在的撮像ルート及び潜在的ツールルートから、潜在的ルートペア(すなわち、撮像ルート及びツールルートの適合するペア)を識別する(ステップ343)。次いで、ルートペアを分析して、ルートペアの優先度ランク付けリストを生成する。優先度ランク付けリストは、例えば、上に列挙したペアリングパラメータ、及び/又は、例えば特定のパラメータの他のものに対する優先順位付け及び/又は重み付けに関するオペレータの好み入力に基づくことができる(ステップ344)。プログラム320bの最終出力は、最高スコアを有する単一のルートペアの指定である(ステップ346)。このルートペアの指定は、オペレータの好みの別の入力に応じることができる。例えば、パラメータ又は好みの入力及び/又は調整を促す及び/又は容易にするインタフェースと共に、1つ以上の潜在的ルートペア(例えば優先度ランク付けリストの形態)を表示することができる。例えば、重み付けインタフェースによって、オペレータは、所与のファクタの重み付け及び/又はあるファクタの別のファクタに対する優先順位付けを入力及び/又は調整することができる。このような優先順位付けの例は、ルート長と接近角との間、撮像パラメータとツールパラメータとの間、及び、撮像ルートの最適化とツールルートの最適化との間の優先順位付けを含む。プログラム320bは、モジュール182又はその変形によって実行され得る。
【0279】
[0284] 図8から図12に示されているステップ及びコンポーネントは開示されている方法の例示的な用途を示すので、記載されている方法の他の用途は追加的な又は代替的な特定のステップを含み得ることに留意するべきである。
【0280】
[0285] 本開示において、データ処理システムという用語は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit);デジタル、アナログ、又はアナログ/デジタル混合ディスクリート回路;デジタル、アナログ、又はアナログ/デジタル混合集積回路;組み合わせ論理回路;フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array);コードを実行するプロセッサ(共有、専用、グループ);プロセッサにより実行されるコードを記憶するメモリ(共有、専用、又はグループ);記載されている機能性を提供する光学ドライブ、磁気ドライブ、又はソリッドステートドライブ等の他の適切なハードウェアコンポーネント;又は、システムオンチップ等、上記のもののいくつかもしくは全ての組み合わせを表すか、又はその一部であるか、又はそれを含むことができる。上記で用いられるコードという用語は、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はマイクロコードを含むことができ、プログラム、ルーチン、アルゴリズム、関数、クラス、及び/又はオブジェクトを表し得る。共有プロセッサという用語は、複数のモジュールからのいくつか又は全てのコードを実行する単一のプロセッサを包含する。グループプロセッサという用語は、追加の回路(例えばプロセッサ)と組み合わせて、1つ以上のモジュールからのいくつか又は全てのコードを実行するプロセッサを包含する。共有メモリという用語は、複数のモジュールからのいくつか又は全てのコードを記憶する単一のメモリを包含する。グループメモリという用語は、追加のメモリと組み合わせて、1つ以上のモジュールからのいくつか又は全てのコードを記憶するメモリを包含する。メモリという用語は、コンピュータ可読媒体のサブセットであり得る。コンピュータ可読媒体という用語は、媒体を介して伝搬する一時的な電気及び電磁信号を包含しないので、タンジブルかつ非一時的であると見なすことができる。非一時的でタンジブルなコンピュータ可読媒体の非限定的な例は、不揮発性メモリ、揮発性メモリ、磁気記憶装置、及び光学記憶装置を含む。
【0281】
[0286] いくつかの用途では、潜在的撮像部位20と潜在的ツール部位30を含む潜在的ペアがモジュール182によって提案され、モジュール182は次いで、この潜在的ペアの適切性(例えば、ペアの潜在的撮像部位とペアの潜在的ツール部位との適合性)を決定するため、上述のパラメータの観点からこの潜在的ペアを査定する。例えば潜在的ペアは、(i)ペアの標的及びツール部位が撮像部位の有効撮像範囲内に収まり、かつ、(ii)撮像部位とツール部位の双方が各チューブによってアクセス可能である場合にのみ、適切であると見なすことができる。
【0282】
[0287] いくつかの用途では、図10から図12で示されているように、上述した適切性の決定は、各潜在的ペアに適切性スコアを割り当てることによって実行される。すなわち、上述した適切性の決定は、適切性スコアを計算することを含む。特定のパラメータが他のものよりも大きく適切性スコアに寄与するように、異なるパラメータを異なるように重み付けすることができる。上述のパラメータを用いて、一度全スコアが計算されたら、モジュール182は、例えば所定の閾値スコアを超える適切性スコアのような満足できるスコアを有する少なくとも1つの部位ペアを選択する(更に、任意選択的に提案する)ことができる。いくつかの用途において、データ処理システムは、例えばスコアを計算した全ての潜在的ペアのうち最高の閾値スコアを有するペアのような、単一の最適なペアを選択及び/又は提案することができる。人工知能及び/又は機械学習を用いて、様々なファクタを分析し、典型的にビッグデータを用いて理想的なペアを決定することにより、最適な部位ペアを決定できる。
【0283】
[0288] 少なくともいくつかの用途では、所与の潜在的ペアについて、(以前選択した撮像部位に基づいて潜在的ツール部位を選択するのとは対照的に)以前選択したツール部位に基づいて潜在的撮像部位を選択することが有利であり得ると仮定される。その理由は、例えば、肺内の撮像部位よりも適切ツール部位の方が数が少ない可能性があるからである。従っていくつかの用途では、コントローラは最初に、典型的に(例えば、上述したパラメータのうち1つ以上に対する)医療ツール138の潜在的部位の適合性を査定することによって、医療ツール138の潜在的ツール部位30を選択する。一度、潜在的ツール部位が選択されたら、コンピュータモデルを用いて、選択した潜在的ツール部位に対する複数の潜在的撮像部位を獲得し、上述したスコア計算システムを用いて、選択した潜在的ツール部位に適した潜在的撮像部位を選択する。
【0284】
[0289] 上記とは異なり、少なくともいくつかの用途では、所与の潜在的ペアについて、(以前選択したツール部位に基づいて潜在的撮像部位を選択するのとは対照的に)以前選択した撮像部位に基づいて潜在的ツール部位を選択することが有利であり得ると仮定される。その理由は、例えば、肺内のツール部位よりも適切撮像部位の方が数が少ない可能性があるからである。従っていくつかの用途では、コントローラは最初に、典型的に(例えば、上述したパラメータのうち1つ以上に対する)超音波送受信器128の潜在的部位の適合性を査定することによって、超音波送受信器128の潜在的撮像部位20を選択する。一度、潜在的撮像部位が選択されたら、コンピュータモデルを用いて、選択した潜在的撮像部位に対する複数の潜在的ツール部位を獲得し、上述したスコア計算システムを用いて、選択した潜在的撮像部位に適した潜在的ツール部位を選択する。
【0285】
[0290] いくつかの用途では、部位20と30のペアが一度提案されたら、各潜在的部位20及び30における超音波送受信器128及び/又は医療ツール138の仮想表現を用いて潜在的ペアを査定することができる。例えば、潜在的撮像部位20のパラメータを査定する場合、潜在的撮像部位20における超音波送受信器128の表現を提供すればよい。これの目的は、(a)潜在的撮像部位の送受信器によって解剖学的構造(例えば標的40)のどのビューを取得できるか、(b)潜在的撮像部位の狭い気道に対して送受信器をどのような寸法に設定するか、及び(c)潜在的撮像部位で送受信器を再位置決め可能であるか否か、のうちいずれかを医師又はコンピュータプロセッサが処置前に決定できるようにすることである。潜在的ツール部位30の医療ツール138についても、同様の仮想表現をシミュレーションすることができる。
【0286】
[0291] いくつかの用途では、コンピュータモデルを用いて、1つ又は複数の潜在的ルートを介した部位20及び/又は30への第1のチューブ120及び第2のチューブ130の一方又は双方の前進を処置前にシミュレーションすることにより、上述したパラメータのうち1つ以上(例えば、潜在的な第1のルート127又は潜在的な第2のルート137のアクセス可能性)を査定する。このシミュレーションにより容易になる査定は、例えば人の入力なしで、データ処理システムによって実行され得る。あるいは、シミュレーションは(例えばデータ処理システムによって)仮想ツアーとして提示することができ、シミュレーションにより容易になる査定は、仮想ツアーによって容易になり、人のオペレータ(例えば医師)によって実行される。
【0287】
[0292] いくつかの用途において、上述の技法は、肺のコンピュータモデルを用いて、(i)超音波送受信器128を前進させるための、肺のコンピュータモデル内の撮像部位120までの第1のルート127と、(ii)医療ツール138を前進させるための、肺のコンピュータモデル内のツール部位30までの第2のルート137と、を含むマップを構築するものとして記載できる。典型的に、(i)撮像部位と(ii)ツール部位のうち少なくとも1つは、医療ツールに対する超音波送受信器の予想視野(例えば、ツール部位における医療ツールの、視野内で予測される存在)に基づいて指定される。
【0288】
[0293] いくつかの用途において、上記のように、体外コントローラ180は、(例えばロボットコントローラの)ロボット制御モジュール186を含む。ロボット制御モジュール186は、シース110及び/又はチューブ120及び130を各部位の方へ前進させるため、及び/又はチューブを各部位で操作する(例えば操縦する)ために用いられる。ユーザは、ロボット制御モジュール186(例えばロボット制御モジュールが属するロボットコントローラ)を用いて、例えばジョイスティックを使用するロボットマニピュレータを制御する(例えば作動する)ことができる。例えばコントローラ180は、ジョイスティックを含むか又はジョイスティックに接続することができる。あるいは、ロボットマニピュレータは、コントローラ180によって少なくとも自動的に制御され(例えば作動され)、処置の少なくとも一部をコントローラ180によって自動的に実行できるようになっている。
【0289】
[0294] いくつかの用途では、肺55の上述したコンピュータモデル304をコントローラ180が用いて、例えばコンピュータモデル上にリアルタイム位置決めデータをマッピングすることにより、気道内の1つ又は複数のチューブ120及び130の位置を決定することができる。このような位置決めデータは例えば、チューブの端部における1つ又は複数の超音波送受信器128及び/又は1つ又は複数のカメラ121/131から発生した撮像データ、及び/又は、チューブ及び/又はロボットマニピュレータ上のセンサからのデータ(例えば電気機械データ)を含み得る。例えばコントローラ180は、ルート追跡モジュール184(例えばデータ処理モジュール及び/又はコンピュータプログラム)等の制御回路を含み得る。この制御回路は、位置決めデータを用いて、1つ又は複数のルート127/137が計画通りに進んでいるか、1つ又は複数の部位20/30に到達したか、及び/又は調整が必要であるかを識別できる。いくつかのそのような用途では、電磁ナビゲーションシステムが、1つ又は複数のチューブ上の1つ又は複数の位置指示誘導を検出することによってこのデータを提供して、肺55内の1つ又は複数のそれらの位置を決定することができる。
【0290】
[0295] ロボット制御モジュール186を用いてチューブ120及び130を各部位20及び30の方へ前進させるいくつかの用途では、肺55内のチューブの位置(例えばチューブの端部126、136)を決定又は検証するため、処置内撮像(送受信器128及び/又はカメラ121/131が与えるものとは異なる)を利用することができる。このような処置内撮像は典型的に、CTシステム(例えばコーンビームCT)又はMRIシステム等の体外撮像システムを用いて実行される。
【0291】
[0296] そのような処置内撮像が実行されるいくつかの用途では、チューブ120及び130を充分に長くして、体外コントローラ180を撮像システムから充分に空間的に離すことができる。これは、例えば、そのような処置内撮像がMRIを用いて実行される用途では有利であると仮定される。これにより、システム100のMRIに適合しないコンポーネント(例えばコントローラ180及び/又はロボット制御モジュール186)を撮像付近の外部に、例えば別個の室内に配置できるからである。これは、チューブ120及び130がロボットで制御される用途では特に有利かつ実現可能であると仮定される。
【0292】
[0297] ロボット制御によって与えられる別の仮定される利点は、例えばオペレータの電離放射線への暴露を有利に低減するため、撮像中にオペレータが一時的に離れられることである。例えば、ロボット制御によってオペレータは、処置中に肺内のチューブの位置を一時的に「停止」し、次いで、チューブが静止したままである間に被験者の方に戻ることができる。
【0293】
[0298] いくつかの用途に従った、第1及び第2のチューブ120及び130の各部位20及び30の方への前進を誘導するための例示的なシステム200の概略図である図3Aから図3Cを再び参照する。システム200は典型的に、図2Aから図2F及び図5から図12を参照して説明した要素の全て又は少なくともいくつかを含む。いくつかの用途において、システム200は、例えばカメラ又は超音波送受信器とすることができる追加の撮像デバイス250(すなわち、上述した超音波送受信器128又はカメラ121及び131に追加される)を含み得る。撮像デバイス250を用いて、第1のチューブ120及び第2のチューブ130の肺55内への前進を誘導することができる。いくつかの用途において、撮像デバイス(超音波送受信器)250は、送受信器128よりも長距離を有する。このため、送受信器250を「長距離送受信器」と呼び、送受信器128を「短距離送受信器」と呼ぶことができる。送受信器250の長距離は、短距離送受信器128よりも低い周波数の超音波を用いることによって達成できる。このような用途において、短距離送受信器128は長距離送受信器250よりも精細な画像を発生することができる。
【0294】
[0299] 肺55内の各部位へ前進するチューブ120及び130のビューを取得するため、長距離送受信器250をシース110aの遠位端に配置することができる(図3A)。例えば、長距離送受信器250をシース110aの遠位端に取り付けることができる。この代わりに又はこれに加えて、長距離送受信器250は、シース110aを通って前進する第3のチューブ(図示せず)の端部に位置決めしてもよい。いくつかのそのような用途において、シース110aは第3のチューブのための追加の管腔を規定し得る。シース110aは、他の点ではシース110と構造的に及び/又は機能的に同一とすることができる。いくつかの用途において、長距離送受信器250はシース110aを通って前進せず、シースの外部で肺55(又は少なくとも気管5)内へ前進する。
【0295】
[0300] 超音波送受信器250は典型的に、第1のルート127に沿った撮像部位20への第1のチューブ120の誘導(図3B)、及び/又は第2のルート137に沿ったツール部位への第2のチューブ130の誘導(図3C)を容易にするため用いられる。超音波送受信器250はこれにより、医療ツール138が超音波送受信器128の有効撮像範囲に入る(その逆も同様である)ように医療ツール138を肺55内へ誘導するため用いられる「サードパーティ」として機能する。超音波送受信器250を用いて、第1のチューブ120が第2のチューブ130及び標的40に対して適正に位置決めされたことに一度オペレータが満足したら、超音波送受信器128が撮像を「引き継ぎ」、標的及び医療ツールのより近い詳細なビューをオペレータに与えることができる。
【0296】
[0301] 長距離送受信器を利用して撮像部位20及びツール部位30へのチューブ120及び130の送達を監視すると、肺の大きい視野をオペレータに提供することができ、これに対して、短距離送受信器を用いて標的を撮像すると、処置自体の間に肺の血管系及び他の小さい構造のより良好な撮像をオペレータに有利に提供できると仮定される。
【0297】
[0302] いくつかの用途では、送受信器128及び250は同様の撮像距離を有するが、それにもかかわらず、送受信器250の位置は、送受信器128だけでは提供することができない追加の有利なビューをオペレータに提供する。
【0298】
[0303] 再び図1から図7を参照する。本明細書に開示されている技法によって、標的40における医療ツール138の動作を見るため超音波送受信器128を最適に位置決めできると仮定される。すなわち、超音波送受信器及び医療ツールは双方とも、標的がよく見える独立した位置を得ることができ、これは、第1のチューブ及び第2のチューブを相互に対してかつ組織に対して独立して再位置決めできることにより容易になる。更に、これらの技法は、ツール138を不必要に再位置決めすることなく(例えば処置中に)超音波送受信器128の再位置決めを有利に可能とすることが仮定される。同様に、これらの技法は、超音波送受信器128を不必要に再位置決めすることなく(例えば処置中に)ツール138の再位置決めを有利に可能とすることが仮定される。
【0299】
[0304] 超音波デバイスとツールの同時使用を可能とする既存の気管支鏡は典型的に、気管支鏡の全長に沿った直径を有し、この直径は、気管支鏡の全長に沿って超音波デバイスとツールの双方を(例えば並べて)収容するのに充分な大きさである。これによって、気管支鏡を肺内へ前進させることができる深さが制限され得る。深さが増すにつれて気道が徐々に狭くなるからである。本発明は、チューブ120及び130が相互に別個であるので、肺のより奥深くへのアクセスが容易になると仮定される。例えば、超音波送受信器128に独立して操縦可能な固有のチューブ120を割り当てると、第2のチューブ130を更に細くすることができる。これにより、(i)超音波デバイスとツールの双方を全長に沿って収容する気管支鏡の場合に可能であるよりも、気道の奥深くへ(例えば狭い気管支内へ)チューブの各々を前進させることができ、また、(ii)超音波デバイスとツールを相互に独立して前進させて位置決めすることができ、このため、肺内で特に深くにある標的へのアクセスが容易になる。
【0300】
[0305] これより、いくつかの用途に従った、ツールが現れる3D画像に使用される技法の概略図である図13Aから図13Bを参照する。
【0301】
[0306] 図13Aは、いくつかの用途に従った、例えば標的組織のような平面超音波画像セットの3D画像への位置合わせを調整するための技法を概略的に示す。位置合わせ調整は、例えば生検針のようなツールを3D合成画像内の標的の方へいっそう正確に配向するように機能し得る。上述したように、超音波送受信器128は、(例えばコントローラ180によって)3D画像すなわち合成画像に積層することができる複数の平面画像を出力できる。図13Aが示す例では、そのような複数の平面画像702(例えば702a、702b、702c)を受信し、その後まず、順序付けられたスタック704に積層する。これは、3D超音波画像である及び/又は3D超音波画像を表すことができ、例えば、オペレータは処置440を実行する際にこの画像によって誘導される(ステップ710)。上述したように、処置440を実行する間、ツール138は典型的に3D超音波画像内に存在する。いくつかの用途では、平面画像702の各々に現れる医療ツール138の既知の形状707(例えば輪郭)のスライス138’を利用することによって、超音波画像を改善する(例えば、より正確にする及び/又は現実世界を表すようにすることができる)ステップ720を実行できる。ステップ720では、平面画像702の相互の位置合わせを(例えば面内で)調整することで、位置合わせ済みの順序付けられたスタック708を生成する。このスタック708では、得られた3D超音波画像内でスライス138’が全体として(少なくとも閾値の程度に)既知の形状707になる。この位置合わせ調整によって、3D超音波画像内に現れる組織をいっそう正確に表現できる利点を有し得る。改善された位置合わせは、例えば、組織内の小さい標的へのツール138の前進を容易にする利点を有し得る。
【0302】
[0307] 平面画像702の位置合わせの調整は、典型的に、スタック内の平面画像の順序を維持したまま実行される。位置合わせの調整は、例えば図13Aで示されているように、1つの画像を隣接画像に対して面内平行移動(例えば「スライディング」)することを含み得る。いくつかの用途において、位置合わせの調整は、1つの画像を隣接画像に対して面内回転することを含み得る。いくつかの用途において、位置合わせの調整は、隣接画像間の角度配置を維持したまま(例えば画像を相互に平行に維持したまま)実行され得る。いくつかの用途において、位置合わせの調整は、隣接画像間の角度配置を調整する(例えば、1つの画像の面を隣接画像の面に対して偏向させる)ことを含み得る。いくつかの用途において、位置合わせの調整は、隣接画像間の間隔を調整することなく実行され得る。いくつかの用途において、位置合わせの調整は、隣接画像間の間隔を調整する(例えば拡大するか又は縮小する)ことを含み得る。
【0303】
[0308] 従って、本発明のいくつかの用途によれば、標的組織においてツール(例えばツール138)に使用されるコンピュータ実施方法が提供される。この方法は、(a)ツールの形状(例えば3D形状)を示す形状データを受信することと、(b)超音波画像の順序付けられたスタックであって、各々がツールの各スライス及び標的組織の各スライスを含むスタックを取得することと、(c)形状データを参照してツールの各スライスを位置合わせして、少なくとも閾値の程度、形状データが示す形状と一致させることにより、超音波画像の位置合わせ済みの順序付けられたスタックを生成することと、を含む。
【0304】
[0309] 図13Bは、いくつかの用途に従った、超音波送受信器128によって発生され得るもの等の3D合成画像内で針(例えばツール138)の軌道を決定及び/又は調整するための技法を概略的に示す。図13Bは、平面画像702(例えば画像702a、702b、702c等)のスタック、すなわち平面画像702を含む3D合成画像を示す。上記のように、これは送受信器128によって取得された3D超音波画像とすることができ、例えば医師がツール138を誘導するのを支援することによって、標的に対する処置の実行を容易にするために用いられる。標的40は、3D画像内に現れるものとして概略的に示されている。3D画像内に針の少なくとも一部が現れ、2D画像702のうち少なくとも1つが針の断面スライス138’を含むようになっている。図13Bの特定の例では、例えば、針(すなわちその表現)が3D画像に入る入口730で、スライス138’を含むのは2D画像702aである。
【0305】
[0310] 針は既知の断面形状を有する。上記の例は円形の断面形状に関連するので、スライス138’は楕円形である。しかしながら、少なくともいくつかの用途では、記載されている技法の範囲は、必要な変更を加えて、他の断面形状及び2D画像内での対応する形状のスライスを有する針(又は、より一般的にはツール)に適用できることは理解されよう。
【0306】
[0311] 図13Bは3つの状態(A、B、及びC)を示す。各状態において、スライス138’は画像702a内に現れ、楕円形である。しかしながら、楕円形スライスの偏心度及び配向は、画像702aに対する、従って3D画像に対する針の角度及び配向に依存する。(従ってこれは、ツール138に対する超音波送受信器128の肺内の配向に依存し得ることに留意するべきである)。状態Aでは、楕円形スライス138’は円形であり、状態Bでは、状態Aよりも偏心度が大きく(例えば非円形楕円)、状態Cでは、偏心度は同様(例えば同一)であるが、配向が状態Bとは異なる。これら3つの状態は純粋に説明の目的で選択したことは理解されよう。
【0307】
[0312] データ処理システム(コントローラ180のコンポーネント又はモジュール等、システム100のコンポーネントであり得る)は、スライス138’の偏心度及び2D画像内での配向を決定する(例えば計算する)ように、また、それに応じて、3D画像内の、従って3D画像に現れる標的組織に対する針(すなわち、その表現)のベクトル732を計算する(例えば計算する)ように構成されている。例えば状態Aでは、スライス138’の真円度の決定(すなわち偏心度=0)に応じて、データ処理システムは、針のベクトル732が画像702aを横断することを決定する。同様に状態Bでは、スライス138’の偏心度(すなわち、より大きい偏心度)に応じて、データ処理システムは、ベクトル732が画像702aに対して特定の浅い角度であることを決定する。状態Cでは、スライス138’が状態Bと同じ偏心度を有するが画像702aに対する配向が異なる(すなわち、画像702aの面内の回転方向の配向が異なる)という決定に応じて、データ処理システムは、ベクトル732が状態Bと同じ角度であるが画像702aに対する配向が異なることを決定する。
【0308】
[0313] ベクトル732は、例えば3D画像及び/又は組織を通る針138の軌跡と見なすことができる。いくつかの用途において、この軌跡は予測軌跡とすることができる。例えば、針が画像702のサブセットのみに(例えば画像702aのみに)現れた場合、ベクトル732は、例えば針が現在の位置及び配向で軸方向に前進した場合の、3D画像を通る(従って組織を通る)針の予測軌跡を表すことができる。データ処理システム(例えばコントローラ180)は、予測軌跡を超音波画像に重ね合わせて、医師が針を所望のように例えば標的40まで前進させるのを支援することができる。従って、いくつかのそのような用途では、図13Bは、状態A、B、及びCでのそのような重ね合わせ、例えば拡張超音波画像(augmented ultrasound images)超音波画像を表すと見なすことができる。更に、そのような用途では、状態A、B、及びCは、針が標的40に到達するよう適切に配向するため、針の段階的な再配向を示し得る。状態Aは初期の状態を表し、状態Bは、標的40への最終的な軌跡に適した(浅い)角度に針を再配向することを表し、状態Cは、その後、標的40を貫通するように軌跡を最終的に配向する円弧状の動きで針を再配向することを表し得る。状態A、B、及びCがそのような再配向を示すと見なされる場合であっても、それらは、そのような再配向における個別のステップ及び/又は必要なステップを表すのではなく、そのような再配向がどのように可能であるかを例示することを意図していることは理解されよう。データ処理システム(例えばコントローラ180)は、この代わりに又はこれに加えて、所望の軌跡を達成するために必要な再配向を示す別個の(例えば定量的な)指示を与えることも可能である。
【0309】
[0314] いくつかの用途では、3D超音波画像を改善するため、データ処理システム(例えばコントローラ180)によって、スライス138’の偏心度及び/又は配向(及び、任意選択的に2D画像内の平面位置)を利用することができる。例えば、これらの特徴を、(各2D画像の)複数のスライス138’で決定(例えば計算)し、スタック内の2D画像が正しく位置合わせされているか否かを判定するために比較することができる。例えば、第1のスライス138’の特徴から決定されたベクトルから、第2のスライスの特徴(例えばスタック内の次の画像のもの)を予測できる。例えば直針では、第2のスライスの偏心度及び配向は第1のスライスと同一であると予測されるが、第2のスライスの平面位置は、第1のスライスから決定されたベクトルに従って、第1のスライスのものからずれていると予測され得る。第2のスライスの特徴が予測された特徴と一致しない場合、データ処理システムは、特徴を予測と一致させるため、これによって3D画像を改善するため、第1及び第2のスライス間の位置合わせを調整することができる。従って、いくつかの用途では、これは図13Aを参照して記載した技法の変形であると見なすことができる。
【0310】
[0315] いくつかの用途において、図13Aから図13Bを参照して記載されているシステム及び技法は、システム100、例えばそのコントローラ180によって、又は別個のデータ処理システムによって実行され得る。
【0311】
[0316] これより、いくつかの用途に従った、電磁信号を用いて超音波送受信器128の視野内でのツール138の位置決めを容易にする技法の少なくともいくつかのステップを示す概略図及びフローチャートである図14Aから図14E及び図15を参照する。
【0312】
[0317] ツール138は、限定ではないが金属等の導電性材料を含み得る。そのような材料の非限定的な例は、ステンレス鋼、炭素鋼、チタン、タンタル、タングステン、白金、及びパラジウムを含む。このような用途では、例えばツール138の近位端に信号発生器を接続することにより、ツールを介して電磁信号800を駆動できる。この接続は、汎用電気クリップ(例えばワニ口クリップ)を用いて達成され得る、及び/又は、ツール138に(例えばツールの近位端に)専用の電気端子を提供し、これを介して信号発生器を機械的に及び電気的に接続すればよい。
【0313】
[0318] 発明者らによって、適切に構成されたこのような電磁信号を超音波送受信器128により検出可能であることが決定されている。例えば電磁信号は、超音波撮像において電気的干渉を引き起こすことがある。状況によっては、このような干渉は、例えば超音波送受信器が出力する画像に「ノイズ」(例えば「雪(snow)」)を生じ、これにより画像の劣化と有用性の低下を招くので、望ましくない場合がある。これに対して本開示は、例えば、超音波トランスデューサに対するツールの近さに関する情報を提供することによって、このような電磁干渉をツール及び/又は超音波送受信器の誘導のため有利に利用できる技法を含む。
【0314】
[0319] 超音波送受信器128による電磁信号800の検出は、超音波送受信器の電子コンポーネント及び/又は超音波送受信器がコンポーネントである超音波ツール(例えばその配線)との相互作用を介して実行され得る。例えば、超音波ツール(例えば、圧電性結晶のような送受信器コンポーネントから近位に延出するワイヤ)は、撮像部位から、超音波信号を受信及び/又は表示するように構成された超音波ツールの体外ユニット(例えば超音波プロセッサユニット)へ、電磁信号を電気的に伝導させることができる。この体外ユニットは、コントローラ180であるか、コントローラ180のコンポーネントであるか、コントローラ180に接続可能であるか、又はコントローラ180とは独立したものであり得る。これとは関係なく、この体外ユニットはシステム100のコンポーネントとすることができる。
【0315】
[0320] 図14Aから図14Eで示されている例では、超音波送受信器128及びツール138が部位20及び30aにそれぞれ到達したら(例えば、必要な変更を加えて、図2Eを参照して記載したように)、この電磁的に促進される誘導が実行される。しかしながら、この誘導は、処置中の他の時点で、他の処置のために、チューブ120及び130を用いて又は用いずに、使用され得ることに留意するべきである。いくつかの用途では、チューブ120から超音波送受信器128を前進させることに加えて又はその代わりに、チューブ120を移動させることによって位置の改善を達成できる。
【0316】
[0321] 図15は、超音波送受信器128及び/又はツール138の位置を改善するための技法430aにおける少なくともいくつかのステップのフローチャートである。技法430aは、図14Aから図14Eを参照して記載されている技法に概ね対応し、更に、ステップ430(図5から図7)の変形と見なすことができる。同様に、技法430aのサブセクション436aは、図7を参照して記載されている再位置決めステップ436の変形と見なすことができる。
【0317】
[0322] 図14A図2Eに示されているものと同様の状態を示すが、異なる点は、超音波送受信器128を囲んでいる同心円で表された超音波送受信器の視野内でのツールの可視化を達成するため、ツール部位20の超音波送受信器128及び/又はツール部位30のツール138の位置の改善を必要とすることである。ツール138を通して電磁信号800が駆動される(図14B図15のステップ452)。この信号によって、超音波送受信器128の出力に干渉810が生じる(例えば、超音波送受信器によって干渉として検知される。図15のステップ453)。
【0318】
[0323] 超音波送受信器128からの距離が大きくなると干渉810の大きさが低減すること、従って、信号の大きさの増大を識別することによって超音波送受信器とツールとの距離(すなわち「送受信器-ツール距離」)の縮小を識別できることが、発明者らによって決定されている。
【0319】
[0324] 従って、干渉の大きさを監視することにより、ツールの位置決めを容易にする及び/又は誘導することができる。例えば、ツール138の移動と共に干渉の大きさが増大する場合、移動方向が超音波送受信器の方へ向かっていることを決定できる。同様に、超音波送受信器の移動と共に干渉の大きさが増大する場合、移動方向がツールの方へ向かっていることを決定できる。従って、この技法を用いて、ツール138を超音波送受信器128の視野内へ持っていくことができる。
【0320】
[0325] 図14Cは、超音波送受信器128をある方向に移動させたことを示す(図15のステップ454)。図14Cで示されているように、この移動の結果、検出される干渉810は増大している。上述のように、これは送受信器-ツール距離の縮小を示すことができ、例えば、移動方向が送受信器-ツール距離を縮小するために適切であったことを示す。従って、干渉の増大を識別したことに応じて(図15のステップ455)、送受信器128を更に同じ方向に移動させる(図14D図15のステップ456)。(干渉が増大しなかった場合、超音波送受信器を異なる方向に移動させればよい。図15のステップ457)このプロセスは、ツール138が超音波送受信器の視野内に現れるまで(決定434)繰り返し反復することができる。ツール138が視野内に現れた時点で、処置を実行できる(例えば図5から図7及び図15のステップ440)。例えば処置の実行中の干渉を排除するため、処置を実行する前に電磁信号800をオフにすることができる(図14E)。
【0321】
[0326] 図14Aから図14Eは超音波送受信器128がツール138の方へ移動することを示すが、図15で示されているように、この代わりに又はこれに加えて、ツールを超音波送受信器の方へ移動させてもよい。
【0322】
[0327] 従って、本発明の用途によれば、ツールを被験者内の被験者の組織の方へ前進させることと、ツールを通して電磁信号を駆動することと、被験者内へ超音波送受信器を前進させることと、超音波送受信器を介して電磁信号を検知することと、を含む方法が提供される。方法は更に、その後、送受信器-ツール距離が縮小すると信号の強度が増大することにより誘導して、送受信器-ツール距離を縮小することを含み得る。送受信器-ツール距離の縮小は、超音波送受信器をツールの方へ移動させること、及び/又はツールを超音波送受信器の方へ移動させることを含み得る。送受信器-ツール距離の縮小は、信号の強度に応じて発生される送受信器-ツール距離のコンピュータ発生推定値を観察することによって実行され得る。
【0323】
[0328] いくつかの用途において、図14Aから図14E及び図15のいくつかのステップは完全に又は部分的に自動化することができ、例えば、ロボット制御モジュール186によって実行される及び/又はデータ処理システムの支援によって実施される。いくつかの用途において、超音波送受信器及び/又はツールの前進/後退は、電磁干渉からの入力に応じてロボット制御モジュールにより誘導することができる。いくつかの用途では、干渉810の強度を検出して、データ処理システムが実行するプログラムにより、例えば送受信器-ツール距離のような数値に変換することができる。コンピュータプログラムを用いて、信号の大きさの増大を識別することにより、送受信器-ツール距離の拡大又は縮小を識別できる。このため、干渉の大きさを監視する制御システムによって、ツールの位置決めを容易にする及び/又は誘導することができる。
【0324】
[0329] 電磁信号800の周波数は、典型的に電波の範囲内であり、超音波送受信器128による(干渉としての)検出を最適化するように設定できる。例えば、電磁信号800の周波数は、超音波送受信器が検出するように構成されている(また、典型的に、超音波送受信器が発するように構成されている)超音波の周波数とほぼ同じとすればよい。例えば、電磁信号800の周波数は、少なくとも1MHz(例えば少なくとも5MHzであり、例えば少なくとも10MHz、少なくとも15MHz等)及び/又は50MHz以下(例えば30MHz以下であり、例えば25MHz以下、22MHz以下等)とすればよい。いくつかの用途において、電磁信号800の周波数は18~22MHzとすればよく、例えば約20MHzである。
【0325】
[0330] 図示されている例では、干渉810は、超音波送受信器から導出された画像に視覚的干渉として現れる(例えば出力される)。しかしながら、本開示の範囲は、聴覚的干渉(例えば可聴出力)のような他の種類の干渉を含む。
【0326】
[0331] いくつかの用途において、コントローラ180は、例えば「真の」超音波信号とは別個のものとして、信号800の検出(例えば干渉810’の検出)を明示的に認識するように構成できる。例えば電磁信号は、コントローラ180により認識可能であるように構成する(例えば変調する)ことができる。
【0327】
[0332] 電磁信号800は、間欠的に印加及び/又は検出することができる。例えば電磁信号は、必要に応じてオペレータがオン又はオフにすることで、例えば干渉810の無い超音波画像を見ることを可能とする。しかしながら、オペレータは、組織の撮像及び/又は処置の実行を行いながら電磁信号を用いることを選択してもよい。
【0328】
[0333] また、信号800の間欠的な印加及び/又は検出を用いて、例えば、超音波の真の検出に起因する超音波出力の成分とは異なる、特に干渉810に起因する超音波出力の成分(例えばその成分の大きさ)を決定することができる。例えば、超音波出力が画像として表示される用途では、電磁信号800がオフである間に得られた画像の輝度(例えば平均画素輝度、又は全画像輝度)を、電磁信号がオンである間に得られた画像の輝度から減算する。このように、干渉810が存在しないことが分かっている同等の超音波画像を参照することによって、干渉810を定量化することができる。
【0329】
[0334] いくつかの用途では、単に送受信器-ツール距離の縮小を識別するだけでなく、コントローラ180は、実際の送受信器-ツール距離を計算するように構成され得る。例えば送受信器-ツール距離は、干渉810の定量化に基づいて計算することができる。この代わりに又はこれに加えて、送受信器-ツール距離は、ツール及び/又は超音波送受信器が既知の距離だけ移動する際の干渉の大きさの変化に応じて計算することができる。例えば送受信器-ツール距離は、少なくとも部分的に逆2乗の法則を用いることによって計算できる。従って、検出された信号800及び/又は干渉810の大きさを、送受信器-ツール距離のコンピュータ発生推定値として出力することができる。このように送受信器-ツール距離を計算できることにより、超音波送受信器に対するツールの位置の改善が容易になるという利点が得られる。様々な送受信器及びツールが必要な電磁特性を提供することができるので、個別の又は専用の電磁送信器も個別の又は専用の電磁受信器も用いることなく信号検出が可能であることに留意するべきである。
【0330】
[0335] (例えば干渉810の定量化に基づいて)実際の送受信器-ツール距離を計算するいくつかの用途では、例えば、超音波送受信器128が移動しているベクトルに沿ったいくつかのポイントで送受信器-ツール距離を計算して比較することにより、このベクトルを決定することができる。
【0331】
[0336] 本開示に記載されている装置及び方法(例えば、コンピュータモデルの発生、画像処理、マップ及び/又はマップ内での気道表現の発生、部位及び/又はルートの指定、及び/又は他の処理)は、部分的に又は全体的に、1つ以上のプロセッサが実行する1つ以上のコンピュータプログラムによって実施され得る。コンピュータプログラムは、少なくとも1つの非一時的なタンジブルなコンピュータ可読媒体上に記憶されたプロセッサ実行可能命令を含む。また、コンピュータプログラムは、記憶されたデータを含む及び/又は記憶されたデータを利用することができる。
【0332】
[0337] 本開示における様々なシステム、デバイス、装置等の各々は、患者による使用が安全であると保証するために殺菌することができ(例えば熱、放射線、エチレンオキシド、過酸化水素等を用いて)、本明細書における方法は、関連するシステム、デバイス、装置等の(例えば熱、放射線、エチレンオキシド、過酸化水素等を用いた)殺菌を含み得る。更に、本開示の範囲は、いくつかの用途において、本開示における様々なシステム、デバイス、装置等のいずれかを殺菌することを含む。
【0333】
[0338] 本発明は、上記で具体的に図示し記載した例に限定されない。本発明の範囲は、上記で記載した様々な特徴の組み合わせ及びサブコンビネーションの双方、並びに、前述の記載を読む当業者に想起される、従来の技術には存在しない変形及び変更を含む。更に、本明細書に又は本明細書に組み込まれた引例に記載又は提示された処置技法、方法、ステップ等は、生きている動物又は非生物シミュレーションで、例えば、解剖用の死体、死体の心臓、擬人化幽霊(anthropomorphic ghost)、シミュレータ(例えばシミュレーションされる身体部分、組織等)等に実行することができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図15
【国際調査報告】