(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ、燃料電池システム及び車両
(51)【国際特許分類】
F04D 29/58 20060101AFI20240725BHJP
F04D 29/051 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
F04D29/58 P
F04D29/051
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531559
(86)(22)【出願日】2022-01-12
(85)【翻訳文提出日】2024-02-05
(86)【国際出願番号】 CN2022071523
(87)【国際公開番号】W WO2023082464
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】202111346862.6
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524050109
【氏名又は名称】海南極鋭浩瀚動力系統科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAINAN JIRUI HAOHAN POWER SYSTEM TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 501, R & D Building, No. 168-39, Nanhai Avenue, Free Trade Zone Haikou, Hainan 570216, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 志遠
(72)【発明者】
【氏名】趙 振
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA12
3H130AB07
3H130AB12
3H130AB27
3H130AB42
3H130AC13
3H130AC30
3H130BA33G
3H130BA63G
3H130BA74C
3H130CA05
3H130CB06
3H130DA02Z
3H130DB06X
3H130DD03X
(57)【要約】
密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ、燃料電池システム及び車両は、水素燃料電池電気駆動エアコンプレッサ技術分野に属する。回転速度が低く、及び冷却効果が悪いという従来のコンプレッサの問題を解決した。ポイント:モータステータは、密閉型ステータであり、両側は、樹脂又は金属キャップを採用して端部コイルを密閉し、冷却ジャケットは、モータステータの外壁とモータハウジングの内壁との間に締まり嵌めされ、冷却通路は、冷却液入口と出口とに連通し、スラストディスクは、エアサスペンションスラストベアリングアセンブリの中間に設置され、羽根車の後側のモータロータに固定される蒸気シール体は、羽根車のバックプレートの外縁に置かれ、冷却ファンは、ロータの後端に固定され、ロータは、冷却ファンを駆動して空気をモータステータ内のキャビティに送り込み、排出口から排出する。本発明の冷却液体は、冷却通路を流してステータの熱を奪い、ロータは、空気がステータとロータとの隙間を流れて冷却することを採用し、二つの冷却方式が協働して、モータの極端な状況での正常な運行を保証している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサであって、
冷却液入口(18)と冷却液出口(20)とが設置されており、前端に空気排出口(7)が加工されているモータハウジング(4)と、
前記モータハウジング(4)内に設置されるモータステータ(5)並びにモータロータ(6)であって、モータロータ(6)がモータステータ(5)内のキャビティに挿通されて自由に回転し、モータロータ(6)の前後両端がエアサスペンションベアリングアセンブリを介してモータハウジング(4)との接続が確立され、モータステータ(5)が密閉型ステータであり、モータステータの両側が樹脂又は金属キャップを採用して端部コイルを密閉するモータステータ(5)並びにモータロータ(6)と、
モータステータ(5)の外壁とモータハウジング(4)の内壁との間に締まり嵌めに取り付けられる冷却ジャケット(19)であって、冷却ジャケット(19)の外壁に冷却通路(19-1)が加工されており、冷却通路(19-1)が冷却液入口(18)と冷却液出口(20)とに連通する冷却ジャケット(19)と、
渦巻ケーシング(9)並びに羽根車(10)であって、羽根車(10)が渦巻ケーシング(9)内に置かれ、羽根車(10)がモータロータ(6)の前端に固定される渦巻ケーシング(9)並びに羽根車(10)と、
羽根車(10)のバックプレートの外縁に置かれる蒸気シール体(15)、並びにエアサスペンションスラストベアリングアセンブリの中間に設置され、羽根車(10)の後側のモータロータ(6)に固定されるスラストディスク(13)と、
モータロータ(6)の後端に固定される冷却ファン(23)であって、モータロータ(6)が冷却ファン(23)を駆動して空気をモータステータ(5)内のキャビティに送り込み、空気排出口(7)から排出する冷却ファン(23)とを含み、
前記羽根車(10)の根元部が前記スラストディスク(13)と緊密に係合している、ことを特徴とする密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項2】
前記エアサスペンションベアリングアセンブリは、フロントベアリングホルダ(8)と、リアベアリングホルダ(1)と、リアエアサスペンションラジアルベアリング(3)と、フロントエアサスペンションラジアルベアリング(17)とを含み、前記フロントベアリングホルダ(8)、リアベアリングホルダ(1)は、モータハウジング(4)の前後端にシールして取り付けられ、前記モータロータ(6)の前端は、フロントエアサスペンションラジアルベアリング(17)を介してフロントベアリングホルダ(8)に接続され、モータロータ(6)の後端は、リアエアサスペンションラジアルベアリング(3)を介してリアベアリングホルダ(1)に接続され、リアベアリングホルダ(1)には、空気通路(1-1)が開設されており、冷却ファン(23)は、空気通路(1-1)を介して空気をモータステータ(5)内のキャビティに送り込む、ことを特徴とする請求項1に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項3】
モータリアカバー(21)をさらに含み、冷却ファン(23)は、モータリアカバー(21)を介してリアベアリングホルダ(1)内にパッケージングされる、ことを特徴とする請求項2に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項4】
冷却ファン(23)は、リアテンションボルト(22)を介してモータロータ(6)の後端に固定される、ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項5】
エアサスペンションスラストベアリングアセンブリは、スラストベアリングホルダ(24)と、外スラストベアリング(25)と、内スラストベアリング(14)とを含み、スラストベアリングホルダ(24)は、フロントベアリングホルダ(8)に接続され、スラストベアリングホルダ(24)とフロントベアリングホルダ(8)との間には、前から後へ順に外スラストベアリング(25)、スラストディスク(13)、内スラストベアリング(14)が設置され、蒸気シール体(15)は、羽根車(10)とスラストベアリングホルダ(24)との間に設置され、前記羽根車(10)と、スラストディスク(13)と、モータロータ(6)との三者は、フロントテンションボルト(12)を介して同軸に接続され、圧縮された空気は、蒸気シール体(15)を通ってスラストベアリングを冷却する、ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項6】
冷却液は、エチレングリコール、エチレングリコールと水との混合液、脱イオン水又は油である、ことを特徴とする請求項5に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項7】
冷却通路(19-1)は、スパイラル型冷却通路である、ことを特徴とする請求項4に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項8】
前記空気排出口(7)は、複数であり、モータハウジング(4)の周方向に沿って均一に開設され、
又は、前記空気排出口(7)は、2個であり、モータハウジング(4)に上下に配置され、
又は、前記空気排出口(7)は、4個であり、モータハウジング(4)に90度の間隔で配置され、
又は、前記空気排出口(7)は、12個であり、モータハウジング(4)に30度の間隔で配置される、ことを特徴とする請求項7に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサを含む、燃料電池システム。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ又は請求項9に記載の燃料電池システムを含む、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池用コンプレッサ、燃料電池システム及び車両に関し、具体的に密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ、燃料電池システム及び車両に関し、水素燃料電池電気駆動エアコンプレッサ技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギーの面では、水素燃料電池を採用して動力を提供する自動車の動力性能が高く、水素充填が速く、航続距離が長く、21世紀の新エネルギー自動車にとって最も戦略的意義のある突破口である。水素燃料電池は、水素ガスと酸素ガスとの化学反応により電気エネルギーを直接出力し、水素燃料電池のパワー密度は、空気供給システムの供給圧力及び供給流量に直接関連し、供給圧力が高く、酸素ガス分圧が高く、燃料電池の反応速度が速くなり、出力パワーが増加する。
【0003】
燃料電池のスタック応用では、エアコンプレッサは、圧縮空気をスタックに出力し、水素酸素反応を行って発電するために用いられる。従来の技術においてよく使われる技術案は、空気を採用してモータステータを冷却することであり、冷却効果が理想的ではなく、又は液体を採用してモータステータを冷却し、モータケースの内側に冷却通路を配置し、モータケースを冷却し、モータステータを降温する効果を達成することである。従来の技術においても、ロータを冷却するための空気冷却と、ステータを冷却するための液体冷却とが存在しているが、構造設計が異なり、コンプレッサの渦巻ケーシングの抽気でロータを冷却することがあるが、圧縮後の空気の温度が比較的高く、冷却効果が良くなく、自体の抽気温度が高く、エアベアリングを冷却するために使用した後、温度が引き続き上昇し、引き続きモータロータを冷却するために用いられ、発生可能な冷却能力が明らかに足りなく、抽気した後にまずモータハウジングを流し、液体冷却能力によって抽気温度を低減させ、そしてモータの内部に導入してモータのロータを冷却することもあり、モータケースの冷却通路の長さ、冷却通路ができるだけモータステータに近いかどうかを考慮する必要があるとともに、モータステータの両側のコイルを十分に冷却できるかどうかなどの具体的な実施上の問題を考慮する必要があり、冷却効果が明らかではなく、冷却風量を大きくすると、消費電力が発生するとともに、加熱された大量の空気の排出によってエアコンプレッサの外部環境の熱が蓄積される。
【0004】
エアコンプレッサの燃料電池における応用では、自動車部材のサイズと重量要求のため、エアコンプレッサの設計は、エネルギー密度を最大限に高め、自体の体積と重量を減少させるべきであるため、モータの設計は、コンパクトで、回転速度が高く(10万回転/分間を超える)、ステータとロータとの間に存在する隙間の風損が高く(回転速度に比例し)、モータ過熱の潜在的なリスクをもたらし、一般的には従来の水冷を採用してモータステータを冷却し、それは、モータケースに冷却通路を配置し、金属伝熱によりステータの熱を奪い、このような冷却にはもう一つの問題があり、即ちステータの両側に良い冷却効果が得られない。
【0005】
従来の技術1、開示番号がCN 213953927 Uであり、開示日が2021.08.13であり、発明名称が遠心式コンプレッサである特許において、空気冷却流路から見ると、この設計は、外部に圧力源を持って、スラストベアリングのスラストディスク外径の円周面に垂直に流れ、スラストディスクが高速回転すると同時に、気流がスラストディスク外径の円周面に垂直に突進し、スラストベアリングの作動状態に対して不安定要素をもたらすとともに、片側羽根車自体が発生する軸方向スラストをもとに、一方向の軸方向スラストの作用を増大又は悪化させ、それは、特許明細書において二段圧縮と一段圧縮を開示しており、両側にも羽根車の二段圧縮が存在し、左右ベアリングのスラストが互いに相殺し、簡単に一方側の羽根車を取り除き、一段圧縮の設計に変更したが、このような変更による軸方向スラスト増加の弊害を考慮しておらず、空気箔シートベアリングの運行上に極大の不安定な要素が存在し、スラストベアリングの摩耗焼損によるモータの内部構造の破壊の潜在的なリスクがある。さらに、この特許の一段設計では、吸気位置は、羽根車のリアバックプレート付近であり、スラストディスクに近い位置であり、この位置の温度が比較的高く、気流が入った後、一部の気流が加熱されると同時に、羽根車側からロータを流して羽根車から離れたモータの後方に到着し、ここの流出エアベアリングを冷却し続け、そして尾端でモータハウジングの通路に入り、冷却された後に排出されるが、まずロータと羽根車から離れた側のラジアルベアリングの冷却が不足するという潜在的なリスクが存在するとともに、流路設計は、羽根車端からモータを通って尾端に到着し、尾端でハウジングに向かってラジアル流れをし、そしてハウジングの尾端から再びモータハウジングを通って羽根車側付近に戻って排出されるが、流路設計が複雑であり、圧力のスムーズな段数低減を保証することができず、流速と流量の保証に対して問題が存在する。
【0006】
従来の技術2、開示番号がCN 213717784 Uであり、開示日が2021.07.16であり、発明名称が2段エアサスペンション遠心式永久磁石モータによるエアコンプレッサの直接駆動の冷却システムである特許において、ステータの液体冷却通路をモータケースの最も外側に置き、中間に冷却空気の通路(回収した空気を冷却した後に排出する)も加え、ステータとステータコイルの冷却能力が深刻に不足している。ステータの冷却は、高速モータの最も重要な設計であり、この設計は、主従を区別せず、モータを長時間運行することができず、特に外部環境温度が高く、条件が悪い場合、潜在的なリスクが大きく、モータ寿命に明らかに影響を与える。
【0007】
以上をまとめると、コンプレッサの回転速度が低く、及び冷却効果が理想的ではないという従来の技術における問題を克服するために、コンプレッサの冷却方式及び構造を改良する必要がある。
【0008】
説明すべきこととして、本発明の背景技術部分に開示された情報は、本発明の全般的背景の理解を高めることを目的とするものにすぎず、この情報がすでに当業者に周知される従来の技術を構成することを承認し、又は任意の形式で暗示するものとみなされるべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記事実に鑑みて、本発明は、回転速度が低く、及び冷却効果が悪いという従来のコンプレッサの問題に対して、さらに密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサ、燃料電池システム及び車両を設計することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を実現するために、本発明は、以下のような技術案を採用する。
【0011】
態様1:密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサであって、
冷却液入口と冷却液出口とが設置されており、前端に空気排出口が加工されているモータハウジングと、
前記モータハウジング内に設置されるモータステータ並びにモータロータであって、モータロータがモータステータ内のキャビティに挿通されて自由に回転し、モータロータの前後両端がエアサスペンションベアリングアセンブリを介してモータハウジングとの接続が確立され、モータステータが密閉型ステータであり、モータステータの両側が樹脂又は金属キャップを採用して端部コイルを密閉するモータステータ並びにモータロータと、
モータステータの外壁とモータハウジングの内壁との間に締まり嵌めに取り付けられる冷却ジャケットであって、冷却ジャケットの外壁に冷却通路が加工されており、冷却通路が冷却液入口と冷却液出口とに連通する冷却ジャケットと、
羽根車が渦巻ケーシング内に置かれ、羽根車の根元部がスラストディスクと緊密に係合し、羽根車が前記モータロータの前端に固定される渦巻ケーシング並びに羽根車と、
羽根車のバックプレートの外縁に置かれる蒸気シール体、並びにエアサスペンションスラストベアリングアセンブリの中間に設置され、羽根車の後側のモータロータに固定されるスラストディスクと、
モータロータの後端に固定される冷却ファンであって、モータロータは、冷却ファンを駆動して空気をモータステータ内のキャビティに送り込み、空気排出口から排出する冷却ファンとを含む。
【0012】
態様1を結び付けて、態様1のいくつかの実現方式において、エアサスペンションベアリングアセンブリは、フロントベアリングホルダと、リアベアリングホルダと、リアエアサスペンションラジアルベアリングと、フロントエアサスペンションラジアルベアリングとを含み、前記フロントベアリングホルダ、リアベアリングホルダは、モータハウジングの前後端にシールして取り付けられ、前記モータロータの前端は、フロントエアサスペンションラジアルベアリングを介してフロントベアリングホルダに接続され、モータロータの後端は、リアエアサスペンションラジアルベアリングを介してリアベアリングホルダに接続され、リアベアリングホルダには、空気通路が開設されており、冷却ファンは、空気通路を介して空気をモータステータ内のキャビティに送り込む。
【0013】
態様1を結び付けて、態様1のいくつかの実現方式において、密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサは、モータリアカバーをさらに含み、冷却ファンは、モータリアカバーを介してリアベアリングホルダ内にパッケージングされる。
【0014】
態様1を結び付けて、態様1のいくつかの実現方式において、冷却ファンは、リアテンションボルトを介してモータロータの後端に固定される。
【0015】
態様1を結び付けて、態様1のいくつかの実現方式において、エアサスペンションスラストベアリングアセンブリは、スラストベアリングホルダと、外スラストベアリングと、内スラストベアリングとを含み、スラストベアリングホルダは、フロントベアリングホルダに接続され、スラストベアリングホルダとフロントベアリングホルダとの間には、前から後へ順に外スラストベアリング、スラストディスク、内スラストベアリングが設置され、蒸気シール体は、羽根車とスラストベアリングホルダとの間に設置され、前記羽根車と、スラストディスクと、モータロータとの三者は、フロントテンションボルトを介して同軸に接続され、圧縮された空気は、蒸気シール体を流してスラストベアリングを冷却する。
【0016】
さらに、前記冷却液は、エチレングリコール、エチレングリコールと水との混合液、脱イオン水、油などの他の液体である。本態様では、他の機器を追加する必要がなく、車両の冷却液を直接にモータの冷却媒体とすることができ、さらに装置の重量及び体積を軽減させる。
【0017】
さらに、前記冷却通路は、スパイラル型冷却通路である。
【0018】
さらに、前記空気排出口は、複数であり、モータハウジングの周方向に沿って均一に開設される。
【0019】
さらに、前記空気排出口は、2個であり、モータハウジングに上下に配置される。
【0020】
さらに、前記空気排出口は、4個であり、モータハウジングに90度の間隔で配置される。
【0021】
さらに、前記空気排出口は、12個であり、モータハウジングに30度の間隔で配置される。
【0022】
空気排出口の様々な配置形式は、自動車メーカが選択しやすく、又は自動車メーカの要求に応じて適切な調整を行い、排出されるガスを配管で自動車排気ガス排出配管に繋げる。
【0023】
態様2:発明の別の局面によれば、態様1に記載の高速エアサスペンションコンプレッサを含む燃料電池システムをさらに提供する。
【0024】
態様3:本発明のまた一つの局面によれば、態様1に記載の高速エアサスペンションコンプレッサ又は態様2に記載の燃料電池システムを含む車両を提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明が達成する効果は、以下のとおりである。
【0026】
1、本発明の冷却液体(エチレングリコール、エチレングリコールと水との混合液、油などの他の液体)は、冷却通路を流してステータの熱を奪い、ロータは、空気がステータとロータとの間の隙間を流して冷却することを採用し、二つの冷却方式が協働して使用され、効果が明らかで、モータの極端な状況での正常な運行をより良く保証する。
【0027】
2、十分な冷却空気がエアベアリング及びロータとステータとの隙間を流すことを保証するために、羽根車の裏面の蒸気シール体を設計して、一部の圧縮空気を漏らしてモータに入らせるとともに、羽根車から離れた側に同軸冷却ファンを設計し、外部から吸入した空気は、ステータとロータとの隙間全体を流し、羽根車から離れた側のラジアルベアリングとモータロータを冷却する効果を達成する。
【0028】
3、新型ステータを採用し、ステータの両側を樹脂又は金属キャップで密閉し、コイルを密閉し、そしてステータのすべての外部表面を冷却し、冷却通路の長さを大幅に向上させ、具体的に本実例は、密閉型ステータを採用し、冷却通路が長く、密閉型ステータの燃料電池分野における応用は、本発明の創案であり、従来の技術のステータ構造は、中間部分(ケイ素鋼板)をハウジング又はスリーブと締まり嵌めすることにより、物理的接触を実現するにすぎず、本出願は、全体的な物理的接触であり、長い冷却通路を実現し、冷却効果が良い。
【0029】
4、本発明は、回転速度が高く(15万回転/分間)、1段圧縮で圧力比1:3を実現することができる。
【0030】
5、本発明のコンプレッサは、サイズが小さく、回転速度が高く、エネルギー密度が高く、従来の技術1の三分の一の大きさ又は二分の一の大きさにすぎず、重量も半分であり、又はより小さい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】実施例1の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサの組み立て図である。
【
図2】実施例2の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサの組み立て図である。
【
図3】本発明の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサの冷却媒体の流れの概略図である。
【
図4-1】入口質量流速13 g/sの16kw燃料電池エアコンプレッサの温度分布(3Dソリッドモデル)図である
【
図4-2】入口質量流速8 g/sの16kw燃料電池エアコンプレッサの温度分布(3Dソリッドモデル)図である。
【
図5-1】入口質量流速13 g/sの16kw燃料電池エアコンプレッサ流体(エチレングリコール+水、空気)の圧力分布図である。
【
図5-2】入口質量流速8 g/sの16kw燃料電池エアコンプレッサ流体(エチレングリコール+水、空気)の圧力分布図である。
【
図6-1】入口質量流速13 g/sの16kw燃料電池エアコンプレッサ流体(エチレングリコール+水、空気)の温度分布図である。
【
図6-2】入口質量流速8 g/sの16kw燃料電池エアコンプレッサ流体(エチレングリコール+水、空気)の温度分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
当業者に本出願の態様をより良く理解させるために、以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属すべきである。
【0033】
説明すべきこととして、本出願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、必ずしも特定の順序又は前後手順を記述するために用いられるものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、ここで記述される本出願の実施例のために、適切な場合に交換可能である。なお、用語である「含む」と「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、例えば一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、必ずしも明瞭にリストアップされているそれらのステップ又はユニットに限らず、明瞭にリストアップされていない又はこれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
【0034】
本出願では、用語である「上」、「下」、「内」、「中」、「外」、「前」、「後」などにより指示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係である。これらの用語は、主に本出願及びその実施例をより良く記述するためのものであり、指示される装置、素子又は構成部分が特定の方位を有し、又は特定の方位で構造と操作を行う必要があることを限定するために用いられるものではない。そして、上記の用語の一部は、方位又は位置関係を表すために用いられることができる以外に、他の意味を表すために用いられることがあり、例えば用語である「上」は、いくつかの場合にある依存関係又は接続関係を表すためにも用いられることがある。当業者にとって、具体的な状況に応じてこれらの用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0035】
なお、用語である「設置」、「接続」、「固定」は、広義に理解されるべきである。例えば、「接続」は、固定的な接続、取り外し可能な接続、又は全体式構造であってもよく、機械的な接続、又は電気的な接続であってもよく、直接的な繋がり、又は中間媒体を介した間接的な繋がり、又は二つの装置、素子又は構成部分の間の内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0036】
説明すべきこととして、衝突しない限り、本出願における実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせられることが可能である。以下は、図面を参照し、実施例を結び付けて本出願を詳細に説明する。
【0037】
以下では、図面に基づいて本発明の好ましい実施例を詳細に記述する。
【0038】
実施例1:
図1を参照すると、本実施例の密閉型ステータを有する燃料電池用高速エアサスペンションコンプレッサは、リアベアリングホルダ1、モータマウント2、リアエアサスペンションラジアルベアリング3、モータハウジング4、モータステータ5、モータロータ6、フロントベアリングホルダ8、渦巻ケーシング9、羽根車10、フロントテンションボルト12、スラストディスク13、内スラストベアリング14、蒸気シール体15、フロントエアサスペンションラジアルベアリング17、冷却ジャケット19、モータリアカバー21、リアテンションボルト22、冷却ファン23、ベアリングホルダ24、外スラストベアリング25を含み、
前記モータハウジング4は、モータマウント2に取り付けられ、モータハウジング4には、冷却液入口18と冷却液出口20とが設置されており、冷却液入口18と冷却液出口20とには、管継手が設置されており、モータハウジング4の前端には、上下二つの空気排出口7が加工されており、
前記モータステータ5は、密閉型ステータであり、モータステータの両側は、樹脂又は金属キャップを採用して端部コイルを密閉し、モータステータ5とモータロータ6とは、いずれも前記モータハウジング4内に設置され、モータロータ6は、モータステータ5内のキャビティに挿通されて自由に回転し、前記フロントベアリングホルダ8、リアベアリングホルダ1は、モータハウジング4の前後端にシールして取り付けられ、前記モータロータ6の前端は、フロントエアサスペンションラジアルベアリング17を介してフロントベアリングホルダ8に接続され、モータロータ6の後端は、リアエアサスペンションラジアルベアリング3を介してリアベアリングホルダ1に接続され、リアベアリングホルダ1には、空気通路1-1が環状に配列して開設されており、前記冷却ファン23は、リアテンションボルト22を介してモータロータ6の後端に固定され、モータリアカバー21を介してリアベアリングホルダ1(リアベアリングホルダ1には、ファン取り付け空間が加工されている)内にパッケージングされ、モータロータ6は、冷却ファン23を駆動して空気通路1-1を介して空気をモータステータ5内のキャビティに送り込み、空気排出口7から排出し、
冷却ジャケット19は、モータステータ5の外壁とモータハウジング4の内壁との間に締まり嵌めに取り付けられ、冷却ジャケット19の外壁には、冷却液入口18と冷却液出口20とに連通するスパイラル型冷却通路19-1が加工されており、羽根車10が渦巻ケーシング9内に置かれ、前記モータロータ6の前端に回転結合して接続されており、渦巻ケーシング9の前端は、吸気口11であり、内部は、圧縮空気流路16であり、スラストベアリングホルダ24は、フロントベアリングホルダ8に接続され、スラストベアリングホルダ24とフロントベアリングホルダ8との間には、前から後へ順に外スラストベアリング25、スラストディスク13、内スラストベアリング14が設置され、蒸気シール体15は、羽根車10とスラストベアリングホルダ24との間に設置され、前記羽根車10と、スラストディスク13と、モータロータ6との三者は、フロントテンションボルト12を介して同軸に接続され、圧縮された空気は、蒸気シール体15を流してスラストベアリングを冷却し、前記冷却液は、エチレングリコールである。
【0039】
本実施例は、従来の技術1に比べて、新型ステータを採用し、ステータの両側を樹脂又は金属キャップで密閉し、コイルを密閉し、そしてステータのすべての外部表面を冷却し、冷却通路の長さを大幅に向上させ、具体的に本実例は、密閉型ステータを採用し、冷却通路が長く、密閉型ステータの燃料電池分野における応用は、本発明の創案であり、従来の技術のステータ構造は、中間部分(ケイ素鋼板)をハウジング又はスリーブと締まり嵌めすることにより、物理的接触を実現するにすぎず、本出願は、全体的な物理的接触であり、長い冷却通路を実現し、冷却効果が良い。2段圧縮のため、構造が複雑であり、冷却通路の設計が複雑であり、高い圧縮比を実現するには、回転速度が上がらなければ2段圧縮を行うことしかできず、本実施例は、回転速度が高く(15万回転/分間)、1段圧縮で圧力比1:3を実現することができ、本実施例は、さらに冷却経路及び構造の変化により、このコンプレッサは、サイズが小さく、回転速度が高く、エネルギー密度が高く、従来の技術1の三分の一の大きさ又は二分の一の大きさにすぎず、重量も半分であり、又はより小さい。この実施例のモータステータは、液体が冷却通路を流してステータの熱を奪うことを採用し、ロータは、空気がステータとロータとの間の隙間を流して冷却することを採用し、二つの冷却方式が協働して使用され、効果が明らかで、モータの極端な状況での正常な運行をより良く保証する。十分な冷却空気がエアベアリング及びロータとステータとの隙間を流すことを保証するために、羽根車の裏面の蒸気シール体も設計して、一部の圧縮空気を漏らしてモータに入らせるとともに、羽根車から離れた側に同軸冷却ファンを設計し、外部から吸入した空気は、ステータとロータとの隙間全体を流し、羽根車から離れた側のラジアルベアリングとモータロータを冷却する効果を達成する。羽根車の後側には、エアサスペンションスラストベアリングが配置され、モータの左右両側には、それぞれエアサスペンションラジアルベアリングが配置され、羽根車側の同軸冷却ファンから離れ、羽根車の後の蒸気シール体、空気冷却の流れ方向、羽根車側の漏れた空気量は、モータの内部に流れ、リアカバーは、羽根車側から離れ、冷却ファンは、空気を吸い込み、モータの内部に流れ、両者が合流した後にモータから排出され、液体冷却通路は、できるだけ両側に延びて、冷却面積を増加させる。
【0040】
実施例2:
図2を参照すると、本実施例と実施例1との相違点は、前記空気排出口7が12個であり、モータハウジング4に30度の間隔で配置されることである。
【0041】
実施例3:上記実施例1又は2との相違点は、冷却液体がエチレングリコールと水との混合液であることである。
【0042】
実施例4:上記実施例1又は2との相違点は、冷却液体が油であることである。
【0043】
実施例5:本実施例は、実施例1-4のいずれか一つに記載の高速エアサスペンションコンプレッサを含む燃料電池システムをさらに提供する。
【0044】
実施例6:本実施例のまた一つの局面は、実施例1-4のいずれか一つに記載の高速エアサスペンションコンプレッサ又は実施例5に記載の燃料電池システムを含む車両を提供する。
【0045】
本発明の冷却シミュレーション試験は、以下のとおりである。
【0046】
1.モータ材料属性:
【表1】
*シミュレーションがベアリングの正常消費電力の1.5倍(1.5×Bearing losses are applied.)を採用した。
【0047】
2.シミュレーション計算による冷却流量(液体冷却と気体冷却)の入力条件:
エチレングリコール(ethylene glycol)と水との混合液流体:乱流
密度@20oC:1,087 kg/m3
熱伝導率:0.37 W/m・K
比熱:3,285 J/kg・K
動的粘性:0.0038 Pa・s
入口質量流速:100 g/s
入口静的温度:45oC
出口条件:標準大気圧(101,325 Pa)
コンプレッサ羽根車の裏端から漏れた空気流体:
入口質量流速:2.5 g/s
入口静的温度:140oC
羽根車端から離れた冷却ファンによって吸い込まれる空気流体(流量の大きさで二つのケースの計算を行った):
入口質量流速:13 g/s(ケース1)、8 g/s(ケース2)
入口静的温度:45oC
ロータの回転速度:150,000 rpm
【0048】
【0049】
3Dソリッド部材のシミュレーション計算による温度分布は、
図4-1、
図4-2を参照し、冷却用の流体(エチレングリコール+水、空気)のシミュレーション計算による圧力分布は、
図5-1、
図5-2を参照し、冷却用の流体(エチレングリコール+水、空気)のシミュレーション計算による温度分布は、
図6-1、
図6-2を参照する。
【0050】
シミュレーション計算結果のまとめ:
正常なエアベアリングの消費電力の1.5倍の場合に(過酷な作動条件をシミュレートする)、シミュレーション計算による高速モータの内部熱力学モデルは、入力条件を設定することによりモデリングし、エアサスペンションラジアルベアリングとスラストエアサスペンションベアリングとがいずれも正常な作動条件での約150%の熱を発生し(ベアリングの消費電力は、発生した熱であり、極端に過酷な作動条件とみなすことができる)、モータの正常なパワー出力(12-16kw)とロータの正常な作動回転速度(120,000-150,000 rpm)を保持している場合、シミュレーション計算結果は、本発明の液体冷却と空気冷却の通路内流体の温度と圧力を検証し、モータの内部温度の非常に良い制御を実現し、モータの冷却要求を達成し、モータの正常な作動を保証していた。モータの液体冷却条件が変わらず、羽根車の裏端の蒸気シールから漏れた冷却空気流量が変わらない場合に、シミュレーション計算は、それぞれ羽根車端(図に示すモータ右端)から離れた冷却ファンに対して13g/sと8g/sの冷却空気流量を提供する条件において、3Dソリッド部材の温度分布を算出し、ケース1とケース2の計算結果と温度分布図を比較すると分かるように、密閉型ステータの採用による液体冷却通路の延長とステータ端部の放熱能力の向上により、大部分の熱が液体冷却通路に奪われ、空気冷却通路の放熱圧力を効果的に緩和し、この設計は、冷却ファンが8g/sの流量を提供するだけで、モータ全体の内部に非常に低い温度分布を保持することができ、モータ主軸と永久磁石の温度が低いことは、モータの作動効率と作動寿命を保証することができ、冷却効果を評価する最も重要な指標の一つである。エアサスペンションスラストベアリングとラジアルベアリング(羽根車側)は、得られた冷却空気が蒸気シールの漏れ空気から由来するため、入口温度がすでに140℃になり、1.5倍の消費電力のエアベアリングを冷却した後、温度が235℃まで上昇し、ベアリング自体は、400℃以下の高温に耐える能力を備えており、このシミュレーション計算結果の表示によると、ベアリングは、さらに過酷な作動環境に耐えることができ、正常な消費電力の1.5倍でも、ベアリングの温度上限まで大きな安全マージンがある。
【0051】
以上の実施例は、本発明の技術案を説明するためにのみ用いられ、それを限定するものではない。上記各実施例を参照して本発明について詳細に説明したが、当業者は、依然として前述各実施例に記載された技術案を修正し、又はそのうちの一部又はすべての技術的特徴を均等に置き換えることができるが、これらの修正又は置き換えが、該当する技術案の本質を本発明の実施例の技術案の範囲から逸脱させるものではないことを理解すべきである。
【0052】
なお、理解すべきこととして、本明細書は、実施の形態に従って記述されるが、各実施の形態は、一つの独立した技術案のみを含むものではなく、明細書のこのような記述方式は、ただ明瞭化のためのものであり、当業者は、明細書を一つの全体として取り扱うべきであり、各実施例における技術案は、適切な組み合わせによって、当業者であれば理解できるような他の実施の形態を形成することもできる。
【符号の説明】
【0053】
1 リアベアリングホルダ
2 モータマウント
3 リアエアサスペンションラジアルベアリング
4 モータハウジング
5 モータステータ
6 モータロータ
7 空気排出口
8 フロントベアリングホルダ
9 渦巻ケーシング
10 羽根車
11 吸気口
12 フロントテンションボルト
13 スラストディスク
14 内スラストベアリング
15 蒸気シール体
16 圧縮空気流路
17 フロントエアサスペンションラジアルベアリング
18 冷却液入口
19 冷却ジャケット
20 冷却液出口
21 モータリアカバー
22 リアテンションボルト
23 冷却ファン
24 ベアリングホルダ
25 外スラストベアリング
【国際調査報告】