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特表2024-529314オーバーヘッド実験器具搬送システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】オーバーヘッド実験器具搬送システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20240730BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20240730BHJP
   G01N 35/00 20060101ALI20240730BHJP
   B01L 9/00 20060101ALI20240730BHJP
   B01L 99/00 20100101ALI20240730BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
B65G1/04 551A
G01N35/00 Z
B01L9/00
B01L99/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500669
(86)(22)【出願日】2022-05-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 US2022072272
(87)【国際公開番号】W WO2022246370
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】17/662,375
(32)【優先日】2022-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/188,172
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522120901
【氏名又は名称】ハイレス バイオソリューションズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ギルクリスト、ユリシーズ
(72)【発明者】
【氏名】ベネット、アンドリュー
【テーマコード(参考)】
2G058
3F022
4G057
【Fターム(参考)】
2G058HA04
3F022AA06
3F022JJ11
3F022KK18
3F022KK20
3F022LL12
3F022LL16
4G057AF00
(57)【要約】
オーバーヘッド搬送経路を形成する実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを含む、選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールは、実験器具支持体を有し、実験器具支持体の少なくとも可動部は、その上で実験器具を支持し、オーバーヘッド搬送経路を画定する長手方向に移動するように構成される。実験器具支持体は、実験器具片を保持するための複数の実験器具保持ステーションを有し、実験器具保持ステーションの各々は、実験器具支持体およびオーバーヘッド搬送経路に沿って異なる位置を有する。実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールは、別の異なるオーバーヘッド搬送経路を形成する別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに連通可能に結合可能であり、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに結合され、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールから結合解除された両方の状態で、オーバーヘッド搬送経路の全体にわたって実験器具の中断のない搬送をもたらす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システムであって、前記選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システムが、
実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成する実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールであって、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路が、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器を、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器と接続する、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを備え、
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って長手方向に延びる実質的に連続した実験器具支持体を有し、前記実質的に連続した実験器具支持体の少なくとも可動部が、その上に実験器具を支持するように配置され、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール上に支持された前記実験器具の前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を画定する長手方向に移動可能であり、
前記実質的に連続した実験器具支持体が、前記実質的に連続した実験器具支持体上に支持された実験器具の、実験器具片を保持するように配置された複数の所定の実験器具保持ステーションを有し、前記所定の実験器具保持ステーションの各々が、前記実質的に連続した実験器具支持体および実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って異なる所定の位置を有し、
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールは、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールの前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路とは別個の別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成する前記モジュール式実験器具搬送システムの別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに連通可能に結合されるように配置され、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに結合され、前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールから結合解除された両方の状態で、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路の全体にわたって前記実験器具の中断のない搬送をもたらす、
選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項2】
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの結合部が、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの間の前記実験器具の移送をもたらす実験器具移送接合部を画定する、
請求項1記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項3】
前記結合部が、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路から前記別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路への実験器具の切り替えのためのスイッチを画定する、
請求項2記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項4】
前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと共通のレベルにある別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールであるか、または、1つのレベルにある前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを、前記1つのレベルの上方または下方にある別の異なるレベルに結合するように配置されたリフトまたはリフティングコンベアモジュールである、
請求項1記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項5】
別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、共通のレベルの1つの位置で前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに接合された別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを含み、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールまたは前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールのうちの少なくとも1つに接合された少なくとも1つのリフトまたはリフティングコンベアモジュールを含む、
請求項1記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項6】
前記実質的に連続した実験器具支持体の前記所定の実験器具保持ステーションの各々は、前記所定の実験器具保持ステーション、および所定の位置が、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動するように、前記少なくとも可動部を含む、
請求項1記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項7】
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに通信可能に結合されたコントローラをさらに含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に対して、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動する各実験器具保持ステーションを配置し、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に関連するボットアームに、前記所定の実験器具保持ステーションが前記ボットアームの可動範囲内に位置付けられた状態で、所定の実験器具保持ステーションの前記実質的に連続した実験器具支持体上への前記実験器具の積載、および前記実質的に連続した実験器具支持体からの前記実験器具の荷下ろしをもたらすように命令するように構成される、
請求項1記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記ボットアームによって前記所定の実験器具保持ステーションへ積載され、または前記所定の実験器具保持ステーションから荷下ろしされた前記実験器具の識別情報を登録するように構成されている、
請求項7記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項9】
前記所定の実験器具保持ステーションが、前記所定の実験器具保持ステーションからの前記実験器具の積載および荷下ろしの際に、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に隣接して配置される、
請求項7記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記所定の実験器具保持ステーションにおいて、レジストリ内で第1の識別情報を有する実験器具から、レジストリ内で第2の異なる識別情報を有する異なる実験器具に、実験器具を交換するように構成されている、
請求項7記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項11】
前記コントローラは、前記所定の実験器具保持ステーションに積載された前記実験器具を、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、前記少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器まで移動させるように構成されている、
請求項7記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項12】
前記コントローラは、前記所定の実験器具保持ステーションに積載された前記実験器具を、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間し、施設の異なるレベルにある、前記少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器に移動させるように構成されている、
請求項7記載の選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システム。
【請求項13】
モジュール式実験器具搬送システムを選択可能に構成する方法であって、前記方法が、
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールにより、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成することであって、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路が、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器を、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器に接続する、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成することと、
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに少なくとも可動部を設けることであって、
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って長手方向に延びる実質的に連続した実験器具支持体を有し、前記実質的に連続した実験器具支持体の前記可動部が、その上に実験器具を支持するように配置され、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール上に支持された前記実験器具の前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を画定するように長手方向に移動可能であり、
前記実質的に連続した実験器具支持体が、前記実質的に連続した実験器具支持体上に支持された前記実験器具の、実験器具片を保持するように配置された複数の所定の実験器具保持ステーションを有し、前記所定の実験器具保持ステーションの各々が、前記実質的に連続した実験器具支持体および実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って異なる所定の位置を有する、
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに少なくとも可動部を設けることと、
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールの前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路とは別個の別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成する前記モジュール式実験器具搬送システムの別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに連通可能に結合することと、
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに結合され、前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールから結合解除されている両方の状態で、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路の全体にわたって前記実験器具の中断のない搬送をもたらすことと
を含む、方法。
【請求項14】
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの結合部が、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの間の実験器具の移送をもたらす実験器具移送接合部を画定する、
請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記結合部は、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路から前記別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路への実験器具の切り替えのためのスイッチを画定する、
請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと共通のレベルにある、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールであるか、または、1つのレベルにある前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを、前記1つのレベルの上方または下方にある別の異なるレベルに結合するように配置されたリフトまたはリフティングコンベアモジュールである、
請求項13記載の方法。
【請求項17】
前記別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、共通レベルの1つの位置で前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに接合された、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを含み、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールまたは前記別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールの少なくとも1つに接合された少なくとも1つのリフトまたはリフティングコンベアモジュールを含む、
請求項13記載の方法。
【請求項18】
前記実質的に連続した実験器具支持体の前記所定の実験器具保持ステーションの各々が、前記所定の実験器具保持ステーション、および所定の位置が、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動するように、前記少なくとも可動部を含む、
請求項13記載の方法。
【請求項19】
前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに通信可能に結合されたコントローラを提供することと、
前記コントローラを用いて、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に対して、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動する各実験器具保持ステーションを配置することと、
前記コントローラを用いて、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に関連するボットアームに対し、前記所定の実験器具保持ステーションが前記ボットアームの可動範囲内に位置付けられた状態で、所定の実験器具保持ステーションの前記実質的に連続した実験器具支持体上への前記実験器具の積載、および前記実質的に連続した実験器具支持体からの前記実験器具の荷下ろしをもたらすように命令することと
をさらに含む、請求項13記載の方法。
【請求項20】
前記コントローラを用いて、前記ボットアームによって前記所定の実験器具保持ステーションへ積載され、または前記所定の実験器具保持ステーションから荷下ろしされた前記実験器具の識別情報を登録することをさらに含む、
請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記所定の実験器具保持ステーションが、前記所定の実験器具保持ステーションからの前記実験器具の積載および荷下ろしの際に、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に隣接して配置される、
請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記コントローラを用いて、前記所定の実験器具保持ステーションにおいて、レジストリ内の第1の識別情報を有する実験器具から、レジストリ内の第2の異なる識別情報を有する異なる実験器具に、実験器具の交換をもたらすことをさらに含む、
請求項19記載の方法。
【請求項23】
前記コントローラを用いて、前記所定の実験器具保持ステーションに積載された前記実験器具を、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、前記少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器まで移動させることをさらに含む、
請求項19記載の方法。
【請求項24】
前記コントローラを用いて、前記所定の実験器具保持ステーションに積載された前記実験器具を、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、前記少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、前記実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間し、かつ施設の異なるレベルにある、前記少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器まで移動させることをさらに含む、
請求項19記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年5月13日に出願された米国仮特許出願第63/188,172号の非仮出願であり、その利益を主張するものであり、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
例示的な実施形態は、概して、ライフサイエンス機器に関し、より詳細には、ライフサイエンス処理機器の自動化された取扱いおよび処理に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、実験室処理機器は、実験室施設のフロア上に配置され、コンベア型連結部が、実験室処理機器間で実験器具を搬送する。これらのコンベア型連結部は、フロアに取り付けられ、実験室処理機器の一部への直接アクセスを遮断するように、実験器具スペース全体にわたって実験室処理機器と絡み合うように(たとえば、実験室処理機器間で蛇行し、および/または実験室処理機器の側面に沿って/連結して延びるように)腰の高さに配置され、このような遮断は、実験室処理機器の整備および維持を困難にする。実験室処理機器間のコンベア型連結部はまた、実験室施設全体にわたる(たとえば、実験室要員の)移動および実験室施設内の実験室処理機器の再構成を妨げる。
【発明の概要】
【0004】
開示された実施形態の前述の態様および他の特徴は、添付の図面との関連でとらえられて、以下の記載において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】開示された実施形態の態様による、少なくとも1つの実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールによって連通可能に結合された複数のラボを有する実験室施設の概略平面図である。
図2】開示された実施形態の態様による、図1に図示されたラボの概略平面図である。
図3A】開示された実施形態の態様による、図2に図示されたラボの一部の概略立面図である。
図3B】開示された実施形態の態様による、図2に図示されたラボの一部の概略立面図である。
図3C】開示された実施形態の態様による、図2に図示されたラボの一部の概略立面図である。
図3D】開示された実施形態の態様による、図2に図示されたラボの一部の概略立面図である。
図3E】開示された実施形態の態様による、図2に図示されたラボの一部の概略立面図である。
図3F】開示された実施形態の態様による、図2に図示されたラボの一部の概略立面図である。
図4】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の斜視図である。
図5A】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の例示的な概略平面図である。
図5B】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の例示的な概略平面図である。
図5C】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の例示的な概略平面図である。
図5D】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の例示的な概略平面図である。
図5E】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の例示的な概略立面図である。
図5F】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の例示的な概略立面図である。
図6】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の概略平面図である。
図7】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の概略平面図である。
図8】開示された実施形態の側面による、図1の実験室施設の一部の概略平面図である。
図9】開示された実施形態の態様による、図1の実験室施設の一部の概略平面図である。
図10】開示された実施形態の態様による方法の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、本開示の態様によるモジュール式実験器具搬送システム150の少なくとも1つの実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mによって連通可能に結合された複数のラボ110、120、130を有する実験室施設100の概略平面図である。本開示の態様を、図面を参照して説明するが、本開示の態様は、多くの形態で具体化され得ることが理解されるべきである。さらに、任意の適切なサイズ、形状、またはタイプの要素または材料が使用され得る。
【0007】
本開示の態様は、単一のラボ110、120、130内で、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械(本明細書では、統合実験器具処理機械と呼ぶ)またはスタンドアロン/卓上機器(本明細書では、スタンドアロン機器と呼ぶ)を少なくとも別の統合実験器具処理機械またはスタンドアロン機器に(たとえば、その間で実験器具170を搬送するように)連通可能に接続する((1つまたは複数の)統合実験器具処理機械および(1つまたは複数の)スタンドアロン機器は、図1において概して、実験器具処理ユニット111~116、121~126、131~136として表される)、および/または、1つまたは複数の異なるラボ110、120、130を互いに連通可能に接続するモジュール式実験器具搬送システム150の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mを提供する。図2も参照すると、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mは、ラボ110、120、130内の卓上またはスタンドアロン機器200~204を、統合実験器具処理機械/器械210~213(自動化の島を含むが、これらに限定されない)などの他の統合システムと連通可能に接続するように構成される。
【0008】
本明細書で説明するように、各実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mは、実質的に連続した実験器具支持体330を含む。実質的に連続した実験器具支持体330は、実験室施設100の天井477に結合され、支持されるように図に図示されているが、他の態様では、実質的に連続した実験器具支持体330は、支柱によるなど、任意の適切な方法で実験室施設100のフロア444に支持されてもよい。実質的に連続した実験器具支持体330は、実験室(本明細書ではラボとも呼ぶ)110、12、130内またはラボ110、120、130間で実質的に連続した実験器具支持体330に沿って搬送するために、その上に実験器具を支持する少なくとも可動部151を有する。モジュール式実験器具搬送システム150は、モジュール式実験器具搬送システム150と、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213および/またはスタンドアロン機器200~204との間で実験器具170を移送するために、実質的に連続した実験器具支持体330に沿って可動部151を配置するように構成されたコントローラ199を含む。
【0009】
本開示の態様は、共通レベルの1つまたは複数に(たとえば、実験室施設100の同一フロア上に)配置されたラボ110、120、130内またはラボ110、120、130間、および異なるレベル(たとえば、実験室施設100の異なる積層されたレベル/フロア)に配置されたラボ110、120、130内またはラボ110、120、130間における実験器具170の搬送をもたらす。たとえば、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mは、1つの実験室レベル100L1(たとえば、フロア)から別の実験室レベル100L2(たとえば、1つの実験室レベル100L1の上方または下方)に実験器具170を搬送するように構成されたリフトまたはリフティングコンベアモジュール185(本明細書では実験器具バルク搬送システムモジュール185とも呼ばれ、たとえば、エレベータ185E、ランプ185R、および/または、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mの実験器具支持体330の可動部151によって支持された実験器具の高さ変化をもたらす他の適切な構造を含む-図3A参照)を含む。ここで、可動部151は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mに沿って、(たとえば、リフト185を介して)異なる積み重ねられた実験室レベルに移行し得るが、他の態様では、リフト185は、1つの実験室レベル100L1、100L2の可動部151から実験器具をピッキングし、異なる実験室レベル100L1、100L2の別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mの可動部151に実験器具を配置するように構成され得る。
【0010】
なおも図1~3を参照すると、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mは、実験施設100内で、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204と、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204(同じ実験室110、120、130内または異なる実験室110、120、130内)とを接続する実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166を形成する。ここで、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204と、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204とは、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って任意の適切な距離だけ互いに離間している。上述のように、(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204のうちの任意の1つ(または複数)は、図1において概して、実験器具処理ユニット111~116、121~126、131~136として表されており、実験器具処理ユニット111~116、121~126、131~136に対して、図1に図示された位置のうちの任意の1つに配置され得る。
【0011】
なお、スタンドアロン機器200~204は、図4に図示されるような任意の適切なスタンドアロン機器または卓上機器であってもよい。たとえば、卓上機器200~204(図2)は、人間411および/または自動装置(たとえば、ロボットアーム412)が実験室試料を(独立して、または協働的に)処理するために動作する、任意の適切な卓上実験室処理ステーション410、および/または自動航行ロボット処理車両400を含み得る。ここで、卓上実験室処理ステーション410は、ロボットアーム412および/または人間411が本明細書に記載されるように可動部151から実験器具170をピッキング/配置するように、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166の下に配置される。自動航行ロボット処理車両400は、自動航行ロボット処理車両400のロボットアーム412が本明細書に記載されるように可動部151から実験器具170をピッキング/配置するよう配置されるように、自動航行ロボット処理車両400が実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166の下に配置されるように、実験施設100の所定の位置に航行し得る。卓上実験室処理ステーション410および自動航行ロボット処理車両400の好適な例は、米国特許第10,955,430号明細書(2021年3月23日に発行され、「Auto-navigating Robotic Processing Vehicle」と題される)および米国特許出願公開第2021/0094184号明細書(2021年4月1日に公開され、特許出願番号第17/032,011号を有し、「Robotic Transport System and Method Therefor」と題される)に見出すことができ、これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
なお、統合実験器具処理機械210~213は、少なくとも1つのロボットアーム451、452および任意の適切な数の実験器具処理機械455を含む自動装置の島450などの任意の適切な処理機械であってもよい。自動装置の島450は、自動装置の島450の(1つまたは複数の)ロボットアーム451、452が本明細書に記載されるように可動部151から実験器具170をピッキング/配置するように、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166の下に配置される。自動装置の島450の好適な例は、米国特許第10,955,430号明細書(2021年3月23日に発行され、「Auto-navigating Robotic Processing Vehicle」と題される)、米国特許出願公開第2021/0094184号明細書(2021年4月1日に公開され、特許出願番号第17/032,011を有し、「Robotic Transport System and Method Therefor」と題される)および米国特許出願公開第2019/0241375号明細書(2019年8月8日に公開され、米国特許出願番号第16/265,273号を有し、「Robotic Processing System」と題される)に見出すことができ、これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0013】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mは、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って長手方向に延びる実質的に連続した実験器具支持体330を有する。実質的に連続した実験器具支持体330は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M上に支持された実験器具170の実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166を画定するように、実験施設100に対して長手方向に相対的に移動可能である少なくとも1つのネスト(nest)または可動部151を有する。図1~4に図示されるように、実質的に連続した実験器具支持体330は、人間411ならびにスタンドアロン機器200~204および統合実験器具処理機器210~213のロボットアームが、可動部151へ、および可動部151から実験器具を移送するために可動部151にアクセスできるように、可動部151が、実験施設100のフロア444(図4参照)に対して十分に低い位置にありながら、スタンドアロン機器200~204および統合実験器具処理機械210~213の頭上を通過するように、可動部151をスタンドアロン機器200~204および統合実験器具処理機械210~213に対して相対的に位置決めするように構成される。
【0014】
実験施設100のフロアからの実質的に連続した実験器具支持体330の間隔または高さHは、人間411、自動航行ロボット処理車両400、および他の好適な実験施設カート(米国特許第10,955,430号明細書(2021年3月23日に発行され、「Auto-navigating Robotic Processing Vehicle」と題され、その全体が参照により先に本明細書に組み込まれる)に記載されているものなど)が、実質的に連続した実験器具支持体330(およびその可動部151)の下を、実質的に連続した実験器具支持体330によって妨げられることなく通過するようにされる。実質的に連続した実験器具支持体330を高さHに配置することにより、実験室機器の再構成、ならびに実験施設100全体にわたる人間、カートなどのための最適化された保守アクセスおよび搬送移動経路を提供しながら、実験施設100全体にわたって、実質的に連続した実験器具支持体330によって搬送される実験器具170に、実験室資源、カート、ロボットなどがアクセスできるようになる。
【0015】
他の態様では、可動部151は、可動部151によって運搬される実験器具に人間またはロボットアームがアクセスできるように、可動部151のそれぞれの実験器具保持ステーション311~313を昇降させるZ軸駆動部333(図3A)を有していてもよい。Z軸駆動部333は、実質的に連続した実験器具支持体330をフロア444の上方の任意の適切な高さに配置することを提供する一方で、上述の方法で実験室施設100全体にわたる人間、カートなどのための最適化された保守アクセスおよび搬送移動経路を提供しながら、実験室資源、カート、ロボットなどが、実質的に連続した実験器具支持体330によって搬送される実験器具170にアクセスすることを提供する。1つまたは複数の態様において、可動部151がZ軸駆動部333を含む場合、可動部は、Z軸駆動部に電力を供給し、コントローラ199からコマンドを受信するための任意の適切な電力および通信モジュール333P、333Cを含む。電力モジュール333Pは、任意の適切なバッテリ(たとえば、インターフェース位置または専用充電パッド位置CL-図1参照-など、実質的に連続した実験器具支持体330の指定された領域で、本明細書に記載されるものと同様の電力接触パッドを介して充電され得る)、無線電力結合(たとえば、実験施設100に配置された遠隔電力源から電力を受け取る)、または接触電力結合(たとえば、実質的に連続した実験器具支持体330のバスバーから電力を引き出す)であってもよい。他の態様では、Z軸駆動部は、可動部151とスタンドアロン機器200~204および統合実験器具処理機械210~213との間の実験器具170の移送のためのインターフェース位置(図に図示されたものなど)において、任意の適切な方法で電力およびコントローラ199に結合され得る。たとえば、実質的に連続した実験器具支持体330上の可動部151の横断(traverse)をインターフェース位置で停止させることにより、(実質的に連続した実験器具支持体330の(1つまたは複数の)電力/通信コンタクトパッドCPと可動部151の(1つまたは複数の)電力/通信コンタクトパッドCMとの間の接触などを通じて)電力および通信を可動部151と実質的に自動的に結合させ得る。開示された実施形態の態様は、頭上にあるものとして本明細書で説明されるが、他の態様では、実質的に連続した実験器具支持体330は、実験室の下(たとえば、フロア444の下)に配置されてもよく、実験器具への実験室アクセスのために可動部151をフロアの上方に持ち上げるためにZ軸駆動部が採用される。
【0016】
少なくとも1つの可動部151は、その上に実験器具170を支持するように配置される。例示的な目的のために、少なくとも1つの可動部151は、複数の実験器具170を支持するように構成されるものとして図3Aに図示されており、各実験器具は、それぞれの実験器具保持ステーション311~313のそれぞれの実験器具棚/支持部311S~313S上に支持されるが、他の態様では、可動部151は、単一の実験器具170のみを支持するように構成されてもよい。一態様では、可動部151は、可動部151からおよび可動部151への実験器具のピッキングおよび配置のために、実験器具の位置が実験施設100の自動装置(たとえば、ロボット301などのロボット)に知られるように、可動部151上の決定的位置で実験器具170を支持するように構成される。他の態様において、自動装置は、可動部151から、および可動部151への実験器具170のピッキングおよび配置をもたらすために、可動部151上の実験器具170の位置を決定するように構成された少なくとも1つの視覚システム301Vを含み得る。
【0017】
実質的に連続した実験器具支持体330に沿った可動部151の移動は、任意の適切な方法でもたらされる。たとえば、実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330に沿って、およびそれによって画定される実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って、可動部151と相互作用し、(たとえば、単一搬送方向または双方向搬送方向に)磁気的に駆動する磁気駆動部を含むソリッドステートアクチュエータを含む。他の態様において、実質的に連続した実験器具支持体330は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って少なくとも1つの可動部151を駆動するための任意の適切な機械的、電気機械的、および/または磁気リニアアクチュエータ/コンベア(たとえば、ソリッドステートコンベア)を含む。
【0018】
少なくとも1つの可動部151によって支持され、実験施設100内で処理される実験器具170は、サンプルバッグフレーム171、サンプルチューブ172、サンプルカセット173、トレイ174、ラック175、箱176、容器177、組織カセット178、およびマルチウェルプレート179を含むが、これらに限定されない任意の適切な実験器具である。1つまたは複数の態様において、異なるタイプの実験器具170を収容するために、少なくとも1つの可動部151は、複数の専用の可動部151BF(たとえば、サンプルバッグフレームを保持するため)、可動部151ST(たとえば、少なくとも1つのサンプルチューブを保持するため)、可動部151SC(たとえば、少なくとも1つのサンプルカセットを保持するため)、可動部151T(たとえば、少なくとも1つのトレイを保持するため)、可動部151R(たとえば、少なくとも1つのラックを保持するため)、可動部151B(少なくとも1つの箱を保持するため)、可動部151C(たとえば、少なくとも1つの容器を保持するため)、可動部151TC(たとえば、少なくとも1つの組織カセットを保持するため)、可動部151MP(たとえば、少なくとも1つのマルチウェルプレートを保持するため)を含み、それぞれは、それぞれのタイプの実験器具170を保持するための異なる構成を有する。1つまたは複数の態様において、少なくとも1つの可動部151は、複数のタイプの実験器具170を交換可能に保持するように構成された汎用可動部151Uとして構成され得る。さらに1つまたは複数の他の態様において、少なくとも1つの可動部151は、汎用可動部151Uおよび専用可動部151BF、151ST、151SC、151T、151R、151B、151C、151TC、151MPの組み合わせを含む。
【0019】
図3Aを参照すると、実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330上に支持された実験器具170の実験器具片(たとえば、実験器具片は、本明細書に記載された実験器具170の例である-図3A参照)を保持するように配置された複数の所定の実験器具保持ステーション311~313を有する。所定の実験器具保持ステーション311~313の各々は、実質的に連続した実験器具支持体330および実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って異なる所定の位置を有する。ここで、実質的に連続した実験器具支持体330の所定の実験器具保持ステーション311~313の各々は、所定の実験器具保持ステーションおよび所定の位置が実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って移動するように、少なくとも1つの可動部151を含む。
【0020】
図1~4を参照すると、上述のように、コントローラ199は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mに通信可能に結合されている。コントローラ199は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って移動する(少なくとも1つの可動部151の)各実験器具保持ステーション311~313を、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213および少なくとも1つのスタンドアロン機器200~204のうちの1つまたは複数に対して位置決めして、可動部151と、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213および少なくとも1つのスタンドアロン機器200~204のうちの1つまたは複数との間での実験器具の移送をもたらすように構成されている。可動部と、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213および少なくとも1つのスタンドアロン機器200~204のうちの1つまたは複数との間の実験器具の移送は、実質的に連続した実験器具支持体330の搬送経路166のレベルで実験器具170をピッキング/配置するために可動部151に到達するロボット(またはボット)アームであって、搬送経路166の下の高さで可動部151に到達するロボットアーム(たとえば、可動部151がZ軸駆動部333によって下降させられる場合など)によって、および/または可動部151(搬送経路166のレベル)と搬送経路166の下方に配置されたロボットアームとの間の実験器具170の仲介移送によって、もたらされ得る。
【0021】
たとえば、図3Aを簡単に参照すると、コントローラ199は、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213および少なくとも1つのスタンドアロン機器200~204のうちの1つまたは複数に関連する、アーム280~286、301、401、412、451、452のうちの1つなどのロボット(またはボット)アームに命令して、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の可動範囲内に所定の実験器具保持ステーション311~313が位置する状態で、所定の実験器具保持ステーション311~313の実験器具支持部311S~313S(図2も参照)上への、およびそこからの実験器具170の積載および荷下ろしをもたらすように構成されている。ここで、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の可動範囲は、搬送経路166のレベルにおいて可動部151へおよび可動部151から実験器具170を移送するために搬送経路166まで延びている。ここで、所定の実験器具保持ステーション311~313は、所定の実験器具保持ステーション311~313からの実験器具170の積載および荷下ろしの際に、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213および少なくとも1つのスタンドアロン機器200~204のうちの1つまたは複数に隣接して配置される(すなわち、並置される)。
【0022】
別の例として、図3Aを簡単に参照すると、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の可動範囲が搬送経路のレベルまで延びない場合、Z軸駆動部333が採用され、コントローラ199によって、可動部151をロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の可動範囲内まで下降させるように命令される。ここで、可動部151がロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の可動範囲内まで下降した状態で、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452によって、可動部151から/可動部151に実験器具170がピッキング/配置される。
【0023】
さらなる例として、図3B、3C、3D、3E、および3Fを簡単に参照すると、(エレベータ337のような)中継部が、可動部151がロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の範囲外にある状態で、(たとえば、搬送経路166のレベルに配置された)可動部151とロボットアーム280~286、301、401、412、451、452との間で実験器具170を搬送する。ここで、図3Bおよび図3Cに図示されるように、エレベータ337は、固定位置に配置される(たとえば、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDおよびエレベータ337が機能する統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204の構成要素の両方に対して既知の位置を有するように、垂直方向および水平方向に固定される)。エレベータ337は、実験施設100の壁および/または実験施設100の他の適切な固定構造上の固定位置に取り付けられてもよい。エレベータ337が固定され、結合され、または他の方法で取り付けられ/従属し得る(たとえば、支持され得る)他の適切な固定構造は、限定されることはなく、実験施設100の天井477、実験施設100のフロア、実質的に連続した実験器具支持体330、または(図3Eに図示されるように)実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDおよびワークステーション(図2のスタンドアロン機器204など)を形成する他の部分を含む。この態様において、エレベータ337は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDにより、近接する実験室処理ユニット111~116、121~126、131~136に指定された/対応するコントローラにエレベータ337の登録を提供する。
【0024】
エレベータ337はまた、可動部151とロボットアーム280~286、301、401、412、451、452との間の実験器具170の移送/引き渡しをもたらすために既知の位置に位置決めおよび再位置決めされるように、実験施設100内に移動可能に取り付けられてもよい。たとえば、エレベータ337は、自動航行カート/車両(図2および図4に図示される自動航行ロボット処理車両400など)に取り付けられ、自動航行カート/車両は、可動部151とロボットアーム280~286、301、401、412、451、452との間で実験器具170を受け渡すために所定の位置に(たとえば、都合よく、および/または所定の時間に)移動するように命令される。エレベータ337はまた、図3Fに示されるように専用のエレベータカート337Cに取り付けられるか、またはそれと一体であってもよく、および/または図3Dに図示されるようなワークステーションカート上に配置されてもよく、この場合、エレベータカート337Cおよび/またはワークステーションカートは、コントローラ199に知られた(または、たとえば、視覚システム301V、無線周波数タグ、または他の適切な自動化された位置決定デバイスを用いてコントローラ199によって決定可能な)永続的な静的エレベータ位置を提示するように、(たとえば、手動で、または任意の適切なロボット自動装置によって)予め位置決めされる。他の態様では、エレベータカート337Cおよび/またはワークステーションカートは、可動部151とロボットアーム280~286、301、401、412、451、452との間で実験器具170の引き渡しをもたらすために、所定の位置(たとえば、コントローラ199に既知であるか、または、たとえば、視覚システム301V、無線周波数タグ、または他の適切な自動化された位置決定デバイスを用いてコントローラ199によって決定可能な位置)に動的に(たとえば、手動で、または任意の適切なロボット自動装置を用いて)位置決めされる。この場合も、エレベータ337の提供は、初期化され、所定の位置または位置の範囲に関連付けられてコントローラに登録され、近接する対応する実験室処理ユニット111~116、121~126、131~136に指定されてもよい。
【0025】
エレベータ337の可動範囲は、搬送経路のレベル(たとえば、可動部151の各実験器具保持ステーション311~313へのアクセスを提供するように)と、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の範囲内との両方に延びる。エレベータ337は、実験器具保持ステーション311~313とロボットアーム280~286、301、401、412、451、452との間で実験器具を移送するためにエンドエフェクタ337Eを垂直に移動させるように構成された任意の適切なエレベータである。たとえば、エンドエフェクタ337Eは、伸縮ピストン、リニアアクチュエータ、搬送経路をまたぐレールに沿って、またはエンドエフェクタを搬送経路166内に配置し、エンドエフェクタを搬送経路166から取り出す(たとえば、エンドエフェクタ337Eから妨害されることなく、エレベータ337の上方の可動部の通過を可能にする)任意の他の適切な昇降機構によって昇降され得る。
【0026】
動作において、コントローラ199は、所定の可動部151の所定の実験器具保持ステーション311~313に対応する所定の高さまでエンドエフェクタを上昇させるようにエレベータに命令する。コントローラ199は、搬送経路166に沿って可動部151を第1の方向に横断させることにより、エンドエフェクタ337Eを所定の保持ステーション311~313に挿入するように、搬送経路166に沿って可動部151を第1の方向に横断させることを命令する。コントローラ199は、所定の実験器具保持ステーション311~313から実験器具170をピッキングするために、エンドエフェクタ337Eの垂直移動を命令する。可動部151は、搬送経路166に沿って第2の方向(たとえば、第1の方向とは反対方向)に横断するように命令され、これにより、搬送経路166に沿って可動部151が第2の方向に横断することにより、エンドエフェクタ337E(その上に保持された実験器具170とともに)が所定の保持ステーション311~313から取り出される。エレベータ337は、ロボットアームがエレベータ337のエンドエフェクタ337Eから実験器具170をピッキングするように、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452の可動範囲内の既知/所定の位置までエンドエフェクタ337Eを下降させるようにコントローラ199によって命令される。ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452から可動部151への実験器具の移送は、上述した方法とは実質的に逆の方法で行われてもよい。
【0027】
コントローラ199は、コントローラ199と一体であるか、またはコントローラ199によってアクセス可能である任意の適切なメモリ199Mを含む。コントローラは、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452によって、所定の実験器具保持ステーション311~313へ、またはそこから積載または荷下ろしされた実験器具170の識別情報を(たとえば、メモリ199Mに)登録するように構成される。ここで、コントローラは、実験室施設100内の実験器具170の位置を追跡し、任意の適切な処理基準に従って実験室施設100内で処理するために、たとえば、ロボットアーム280~286、301、401、412、451、452およびモジュール式実験器具搬送システム150による実験器具170の移動を命令するように構成され得る。実験器具170の識別情報がレジストリにある(すなわち、メモリ199M内にある)状態で、コントローラ199は、所定の実験器具保持ステーション311~313において実験器具170の交換を行う(すなわち、もたらす)ように構成される。たとえば、図3Aを参照すると、コントローラ199は、可動部151を用いて、所定の実験器具保持ステーション313内の実験器具170を、レジストリ内の第1の識別情報を有する実験器具170A1から(すなわち、実験器具170A1が所定の実験器具保持ステーション313から荷下ろしされる)、レジストリ内の第2の識別情報を有する異なる実験器具170A2に(すなわち、実験器具170A2が所定の実験器具保持ステーション313に積載される)、交換させるようにロボットアーム301に命令し得る。実験器具170A1と異なる実験器具170A2との交換は、可動部151が交換のために静止したまま、共通の処理ユニット111で行われるように図示されているが、他の態様では、実験器具170A1が、1つの処理ユニット111~116、121~126、131~136で所定の実験器具保持ステーション313から荷下ろしされ、異なる実験器具170A2が、異なる処理ユニット111~116、121~126、131~136で所定の実験器具保持ステーション313に積載されてもよい。
【0028】
図1図2、および図4を参照すると、コントローラ199は、(可動部151の)所定の実験器具保持ステーション311~313に積載された実験器具170を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204から、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って任意の適切な距離だけ互いに離間された、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204まで、(たとえば、少なくとも可動部151の移動を命令することによって)移動させるように構成されており、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204は、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204と、実験施設100の共通のレベル(たとえば、フロア)に配置されている。図3Aも参照すると、コントローラ199は、(可動部151の)所定の実験器具保持ステーション311~313に積載された実験器具170を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204から、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166に沿って任意の適切な距離だけ互いに離間された、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204まで、(少なくとも可動部151の移動を命令することによって)移動させるように構成されており、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204は、少なくとも1つの統合実験器具処理機器210~213またはスタンドアロン機器200~204とは、実験施設100の異なるレベル(たとえば、フロア)に配置されている。図3Aに見られるように、搬送経路166は、リフトモジュール185に沿って、実験施設100の上層レベル(たとえば、フロア)100L2および/または下層レベル(たとえば、フロア)100L0まで延びる。上層レベル100L2および/または下層レベル100L0は、レベル100L1(図1も参照)について本明細書で説明したのと同様の方法で、少なくとも1つの統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204および実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mとともに構成される。
【0029】
図1および図2を参照すると、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M(図2)は、たとえば、モジュール式実験器具搬送システム150により互いに連通可能に結合されるラボ110、120、130および/または実験器具処理ユニット111~116、121~126、131~136の所望の数に応じて、サイズ/容量を拡大または縮小するように構成されたモジュール式搬送システムである。たとえば、モジュール式実験器具搬送システム150は、複数の実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MD、185を含む。各実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MD、185は、モジュール式実験器具搬送システム150の別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MD、185に連通可能に結合されるようにモジュール式に配置される。1つまたは複数の態様において、別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDと共通のレベル(たとえば、レベル100L0、100L1、100L2のうちの1つ)に配置された別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDであるか、または、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール185は、1つのレベル100L0、100L1、100L2にある実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDを、1つのレベル100L0、100L1、100L2の上または下にある別の異なるレベル100L0、100L1、100L2にある別の異なる実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDに結合するように配置されるリフトまたはリフティングコンベアモジュール185である。1つまたは複数の態様において、別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、共通レベル(たとえば、レベル100L0、100L1、100L2のうちの1つ)の1つの位置で実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDに接合された別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDを含み、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDまたは別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDのうちの少なくとも1つに接合された少なくとも1つのリフトまたはリフティングコンベアモジュール185を含む。
【0030】
各実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDの他の各々によって形成される別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDとは異なり、かつ/別個であるそれぞれの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDを形成する。各実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDの各々は、実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDが、(1つまたは複数の)別の実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDと結合され、およびそこから結合解除された両方の状態で、それぞれの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDの全体にわたって実験器具170の中断のない(たとえば、実質的に連続した、実質的に一定の、または安定状態の)搬送をもたらす。たとえば、実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDが、(1つまたは複数の)別の実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDに結合された状態で、異なる実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MD間での、および異なる実験器具処理ユニット111~116、121~126、131~136への/からの実験器具170の移送は、それぞれの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDの全体にわたって実験器具170の中断のない搬送を維持するように構成される。実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDが、(1つまたは複数の)別の実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDから結合解除された(たとえば、実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MD間の移送が実行されない)状態で、異なる実験器具処理ユニット111~116、121~126、131~136への/からの実験器具170の移送は、それぞれの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDの全体にわたって実験器具170の中断のない搬送を維持するように構成される。
【0031】
図1および図5A~5Cを参照すると、実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDと(1つまたは複数の)別の実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDとの間の各結合部500は、実験器具移送接合部500Jを画定する。実験器具移送接合部500Jは、実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDと(1つまたは複数の)別の実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDとの間で実験器具170の移送をもたらすように構成される。結合部500によって画定される実験器具移送接合部500Jは、1つの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDから別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDに実験器具170を切り替えるためのスイッチ500Sを画定する。
【0032】
スイッチ500Sは、1つの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDから別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDへの変更をもたらす任意の適切なスイッチである。非限定的な例として、スイッチ500Sは、機械式スイッチまたはソリッドステートスイッチであってもよい。機械式スイッチ500SM1、500SM2、500SM3の例が図5A、5B、5Dに図示され、一方、ソリッドステートスイッチ500SSの例が図5Cに図示されている。一態様において、機械式スイッチ500SM1は、フレーム501と、フレーム501に回転可能に結合されたターンテーブル502とを含むターンテーブルまたは回転式スイッチとして構成される。ターンテーブル502は、実験器具バルク搬送システム支持体の部分330Pによって画定される搬送経路TP3が、搬送経路TP1(実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDのいずれか1つを代表する)または搬送経路TP2(実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDのいずれか別の1つを代表する)と整列するよう回転するように、ターンテーブル502と共にユニットとして回転する実験器具バルク搬送システム支持体の部分330Pを含む。機械式スイッチ500SM1による搬送経路の切り替えの一例として、搬送経路TP3が搬送経路TP1と実質的に整列するようにターンテーブル502が回転された状態で、可動部151は、搬送経路TP1に沿って移動し、実験器具バルク搬送システム支持体の部分330Pに支持されるように搬送経路TP1から搬送経路TP3に移行する。コントローラ199は、可動部が、搬送経路TP3から搬送経路TP2に移行するように実験器具バルク搬送システム支持体の部分330Pに沿って横断するように、搬送経路TP3が搬送経路TP2と整列するようにターンテーブル502の回転を命令する。搬送経路TP2から搬送経路TP1への移行は、上述の方法とは実質的に逆の方法で、機械式スイッチ500SM1によってもたらされる。
【0033】
別の態様では、図5Bに示されるように、機械式スイッチ500SM2は、アーム式移送機構として構成される。ここで、機械式スイッチ500SM2は、フレーム511と、フレーム511に結合されたアクチュエータ512とを含む。アクチュエータ512は、搬送経路TP1と搬送経路TP2との間で可動部151を移行させるように構成されたエンドエフェクタ513を含む。たとえば、搬送経路TP1は、搬送経路TP1の一部が搬送経路TP2と実質的に並んで(たとえば、実質的に平行に)延びるように構成される。一態様では、アクチュエータ512は、エンドエフェクタ513が可動部151を搬送経路TP1(または搬送経路TP2)に沿って支持されることから係合解除させ、可動部151を搬送経路TP2(または搬送経路TP1)に移送し、可動部151が搬送経路TP2(または搬送経路TP1)に沿って支持されるように可動部151を係合させるように、(たとえば、コントローラ199の制御下で)エンドエフェクタ513を動かすように構成される。搬送経路TP1、TP2からの、および搬送経路TP1、TP2への可動部151の係合解除および係合は、実質的に連続した実験器具支持体330の構成に依存し得る。たとえば、実質的に連続した実験器具支持体330が、可動部を実質的に連続した実験器具支持体330に結合するために可動部の一部が挿入されるスロットを含む場合、エンドエフェクタ513は、任意の適切な方法で、可動部を1つの搬送経路TP1、TP2のスロットから係合解除して取り出し、可動部を別の搬送経路TP1、TP2のスロットに挿入するように構成される。別の例として、可動部が実質的に平坦な表面に沿って乗っている場合、エンドエフェクタ513は、搬送経路TP1、TP2の間で可動部を移動させるように、実質的に平坦な表面を横切って可動部を押す/引くように構成される。
【0034】
なおも図5Bを参照すると、別の態様において、アクチュエータ512は、エンドエフェクタ513が搬送経路TP2上の可動部から実験器具170をピッキングし、搬送経路TP1上の別の異なる可動部151に実験器具を配置するように、(たとえば、コントローラ199の制御下で)エンドエフェクタ513を移動させるように構成される。ここで、搬送経路TP2上の可動部151は、エンドエフェクタ513が可動部151に入り、搬送経路TP2上の可動部から実験器具をピッキングするよう移動するように、エンドエフェクタ513と整列するように位置決めされる。可動部151は、アクチュエータ512から離れて搬送経路TP2に沿って移動し、搬送経路TP1上の別の異なる可動部151は、エンドエフェクタ513と整列するように位置決めされる。エンドエフェクタ513は、搬送経路TP1上に位置決めされた別の異なる可動部151に進入し、搬送経路TP1に沿って搬送するために、実験器具170を別の異なる可動部151に配置するように移動させられる。搬送経路TP1から搬送経路TP2への実験器具の移送は、上述の方法とは実質的に逆の方法で行われてもよい。
【0035】
図5Dを参照すると、スイッチ500SM3は、搬送経路TP2の実質的に連続した実験器具支持体330から搬送経路TP1の実質的に連続した実験器具支持体330への、およびその逆の可動部151の移送をもたらす多方向ローラベッド555を含む。たとえば、多方向ローラベッド555は、端部330ENを過ぎた可動部151の横断が、連続した実験器具支持体330と多方向ローラベッド555との間で可動部の支持部を移送するように、実質的に連続した実験器具支持体330に対して(たとえば、垂直および/または水平に)位置決めされる。たとえば、可動部151は、実質的に連続した実験器具支持体330によってその上部から支持され(たとえば、可動部151は、実質的に連続した実験器具支持体330から垂れ下がる)、一方、可動部151は、多方向ローラベッド555によってその下部から支持される(たとえば、可動部は、多方向ローラベッド555の上部に着座する)。可動部151が実質的に連続した実験器具支持体330から横断するとき、可動部151は、その上部(たとえば、実質的に連続した実験器具支持体330)によって支持されている状態から、その下部(たとえば、多方向ローラベッド)によって支持されている状態に移行し、可動部151が多方向ローラベッド555から実質的に連続した実験器具支持体330に移行する場合はその逆である。多方向ローラベッド555を介して互いに連通可能に結合された実質的に連続した実験器具支持体330間の可動部151の移動を案内するために、多方向ローラベッド555は、可動部が移送される実質的に連続した実験器具支持体330へ、可動部の移動を案内し、可動部を方向付けるように構成された1つまたは複数のガイド556を含む。
【0036】
さらに別の態様では、図5Cに図示されるように、ソリッドステートスイッチ500SSは、実質的に連続した実験器具支持体330の少なくとも一部(たとえば、搬送経路TP1、TP2の交差部を含む少なくとも一部)が、少なくとも1つの可動部151を駆動するための磁気リニアアクチュエータ/コンベア599を含む場合のように、移動部を欠いている。ここで、磁気リニアアクチュエータ599は、搬送経路TP1と搬送経路TP2との間の合流を形成するように、両方の搬送経路TP1、TP2に沿って少なくとも部分的に延びる(すなわち、共通である)合流搬送経路TP4を画定する。磁気リニアアクチュエータ599は、搬送経路TP1、TP2の一方から合流搬送経路TP4への、および合流搬送経路TP4から搬送経路TP1、TP2の他方への可動部151の移行をもたらすように、コントローラ199によって制御される。
【0037】
本明細書では、スイッチ500SM1~500SM3、500SSは、搬送経路間の実験器具170および/または可動部151の水平移送を提供するものとして説明されているが、スイッチ500Sはまた、垂直方向に積み重ねられた、または間隔を置かれた搬送経路間の実験器具170および/または可動部151の垂直移送のために構成されてもよい。図5Eおよび図5Fを参照すると、スイッチ500Sはまた、ランプ567(図5E)および/またはエレベータ566(図5F)と結合されたスイッチ500SM1~500SM3、500SSのうちの1つまたは複数を含む複合スイッチ500SC1、500SC2(リフトモジュール185と実質的に同様であり得る)として構成されてもよい。図5Eを参照すると、搬送経路TP1、TP2は互いに垂直方向に間隔を空けており、ランプ567は、搬送経路TP1、TP2のそれぞれの実質的に連続した実験器具支持体330の間に延びている。ランプ567の端部は、それぞれのスイッチ500SM1~500SM3、500SSによって実質的に連続した実験器具支持体330に連通可能に結合され、スイッチは、ランプ567と実質的に連続した実験器具支持体330との間の可動部151の移行をもたらす一方で、ランプは、搬送経路TP1、TP2間の可動部の移行をもたらす。理解され得るように、1つまたは複数の態様において、ランプ567は、搬送経路TP1、TP2に沿って移動する可動部間で実験器具を移送するように機能する捕捉可動部151を含み得るが、(ランプ567の各端部に配置された)スイッチ500SM2のエンドエフェクタ513が、図5Bに関して本明細書に記載されたものと実質的に同様の方法で、捕捉可動部151と搬送経路TP1、TP2に沿って移動する可動部との間で実験器具を移送する。
【0038】
図5Fを参照すると、搬送経路TP1、TP2は互いに垂直方向に間隔を空けており、エレベータ566は、搬送経路TP1、TP2のそれぞれの実質的に連続した実験器具支持体330に隣接または並置して垂直方向に延びている。ここで、エレベータ566は、アクチュエータ512およびそのエンドエフェクタ513を含み、エレベータは、搬送経路TP1、TP2に沿って移動する可動部151との整列のためにアクチュエータを昇降させる(たとえば、エレベータと可動部151との間の実験器具170の移送をもたらす)。図5Bに関して上述したのと同様の方法で、搬送経路TP1、TP2上の可動部151は、可動部151へ、および可動部151から実験器具を移送するためにエンドエフェクタ513が可動部151内に延びるように、それぞれの搬送経路TP1、TP2に沿って位置決めされる。搬送経路TP1上の可動部151から取り出された実験器具170の搬送経路TP2上の可動部151への(およびその逆の)移送は、エレベータ566の垂直移動によってもたらされる。理解され得るように、アクチュエータ512が(図5Bに関して本明細書で説明されるように)可動部151を搬送するように構成される場合、可動部151は、エレベータ566によって搬送経路TP1、TP2の間で移送され得る。
【0039】
なお、モジュール式実験器具搬送システム150(およびその実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M)は、本明細書に記載されるスイッチ500Sのタイプの任意の適切な組み合わせ(または任意の他の適切なタイプのスイッチ)を含んでいてもよい。これらのタイプのスイッチは、それぞれの搬送経路TP1、TP2に沿って可動部151を駆動するための任意の適切な駆動部/アクチュエータ(本明細書に記載されるものなど)を有する実質的に連続した実験器具支持体330と共に採用され得るが、いくつかの態様において、実質的に連続した実験器具支持体330の駆動部は、1つの駆動部タイプから、スイッチ500Sの駆動部タイプに一致する別の駆動部タイプに変わり得る一方で、他の態様では、スイッチ500Sおよび実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330の駆動部からスイッチ500Sの駆動部へ、またはその逆へ、可動部151を受け渡すように構成される。
【0040】
上述のように、各実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、それぞれの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDの全体にわたって実験器具170の中断のない搬送を維持するように構成される。実験器具170の中断のない搬送をもたらすための実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDの構成の例が、図6図9に図示されている。例示的な目的のみのために、実験器具バルク搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、ループ(たとえば、図1、2、6~8を参照)、ツリー(図9を参照)、またはそれぞれの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDの全体にわたって実験器具170の中断のない搬送を容易にする任意の他の適切な形状として構成され得る。
【0041】
図6を参照すると、実験器具バルク搬送システムモジュール150M(実験器具バルク搬送システムモジュール150MA、150MB、150MC、150MDのいずれか1つまたは複数と実質的に同様であり得る)は、実質的に連続した実験器具支持体330を含み、この実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330に隣接して配置された処理ユニット111~116(または処理ユニット121~126、131~136)を有するループを形成する。この態様において、実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330と処理ユニット111~116との間の各インターフェース位置において実質的に連続した実験器具支持体330から延びる実験器具インターフェースまたは支脈(spur)600~605を含む。各実験器具インターフェース600~605の各端部は、実質的に連続した実験器具支持体330の(主)搬送経路166とそれぞれの実験器具インターフェース600~605の搬送経路600TPとの間で可動部151の移送をもたらすスイッチ600S(本明細書に記載のスイッチ500Sと実質的に同様である)を含む。実験器具インターフェース600~605は、(主)搬送経路166に沿った実験器具170の中断のない搬送を維持しながら、可動部151によって運搬/支持される実験器具の、処理ユニット111~116とのインターフェース(そのインターフェースは、本明細書で説明される)のための可動部151の停止を提供する。
【0042】
図7において、実験器具バルク搬送システムモジュール150M(実験器具バルク搬送システムモジュール150MA、150MB、150MC、150MDのいずれか1つまたは複数と実質的に同様であり得る)は、実質的に連続した実験器具支持体330を含み、この実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330の下に配置された処理ユニット111~116(または処理ユニット121~126、131~136)を有するループを形成する。ここで、実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330の搬送経路166に沿って移動する他の各可動部151の移動とは独立した各可動部151の移動を提供する磁気アクチュエータ(磁気アクチュエータ599など)とともに構成され得る。コントローラ199は、(主)搬送経路166に沿って他の可動部によって運搬される実験器具170の中断のない搬送を維持しながら、実験器具170を処理ユニット111~116(処理ユニット116など)とインターフェース接続するように、少なくとも1つの可動部(可動部151STP参照)を搬送経路166に沿って停止させることができるように、各可動部151の速度および隣接する可動部151間のピッチPを制御し得る。
【0043】
図8において、実験器具バルク搬送システムモジュール150M(実験器具バルク搬送システムモジュール150MA、150MB、150MC、150MDのいずれか1つまたは複数と実質的に同様であり得る)は、各実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cが、実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cの下に配置された処理ユニット111~116(または処理ユニット121~126、131~136)を有するそれぞれのループを形成するように、互いに実質的に隣接するように配置された複数の実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cを含む。実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cの各々は、可動部151が移動するそれぞれの搬送経路166A、166B、166Cを有する。一態様では、実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cの各々は、図7に関して上述したものと実質的に同様であってよく、可動部間の速度およびピッチは、コントローラ199によって制御され、上述した方法で、処理ユニット111~113(ここでは例示の目的で3つの処理ユニットが図示されており、他の態様では3つより多くても少なくてもよい)との実験器具インターフェースをもたらす。他の態様において、シャント801、802は、1つの実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cから別の異なる実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cへの可動部151の切り替えをもたらすように、実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cの間に設けられる。ここで、シャント801、802の端部は、本明細書で説明するスイッチと実質的に同様のスイッチ800Sを含む。実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cの間で可動部151を切り替えることにより、少なくとも1つの可動部151が、可動部によって運搬される実験器具170の、処理ユニット111~113とのインターフェースのために、実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cのうちの1つで停止することが提供される一方で、別の可動部151は、別の異なる実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cの搬送経路166A、166B、166Cに沿った、別の可動部によって運搬される実験器具170の中断のない搬送を維持するために、別の異なる実質的に連続した実験器具支持体330A、330B、330Cに横断する。
【0044】
図8において、実験器具バルク搬送システムモジュール150M(実験器具バルク搬送システムモジュール150MA、150MB、150MC、150MDのいずれか1つまたは複数と実質的に同様であり得る)は、中央ハブ330Hから延びるインターフェース延長部330Eを有する中央ハブ330Hを形成する実質的に連続した実験器具支持体330を含む。インターフェース延長部330Eは、中央ハブ330Hから放射状に延びるように図示されているが、他の態様では、インターフェース延長部330Eは、中央ハブ330Hに対して任意の適切な配置で中央ハブ330Hから延び得る。処理ユニット111~118(本明細書に記載される処理ユニットと同様である)は、それぞれのインターフェース延長部330Eに隣接して配置される。可動部151は、中央ハブ330Hによって画定される搬送経路に沿った移動と、スイッチ900Sを介してそれぞれのインターフェース延長部330Eによって画定される搬送経路との間を移行し、このスイッチ900Sは、本明細書で説明されるものと実質的に同様である。ここで、可動部151は、実験器具170の中断のない搬送を維持するように、中央ハブ330Hの搬送経路に沿って移動し得る一方で、少なくとも1つの可動部151は、可動部151によって運搬される実験器具170の、処理ユニット111~118とのインターフェースのために、インターフェース延長部330Eに沿って移動するように移行する。
【0045】
再び図1~4を参照すると、開示された実施形態の態様は、モジュール式実験器具搬送システム150が、実験施設100の1つまたは複数の実験室110、120、130の(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204を機能させる、実験器具170処理配置を提供する。ここで、モジュール式実験器具搬送システム150は、少なくとも1つの実験室間搬送部150INTおよび少なくとも1つの実験室内搬送部150INFを含む。本明細書に記載されるように、実験室内搬送部150INFおよび実験室間搬送部150INTは、実験器具170の中断のない搬送を提供する。
【0046】
実験室間搬送部150INTは、異なる実験室110、120、130間で実験器具170が移送されるように、1つの実験室110、120、130を別の異なる実験室110、120、130に連通可能に結合する。実験室間搬送部150INTの実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330の長さを、追加の実験室を追加するために拡大するか、または実験室施設100から実験室を取り除くために縮小することができるように、モジュール式であり得る。実験室間搬送部150INTはまた、実験室施設100の実験室数および処理能力を拡大するために、他の異なる実験室間搬送部150INTに(本明細書に記載されるものと実質的に同様のスイッチを介してなど)結合され得る。なお、実験室間搬送部150INTに対する実験室110、120、130の配置は例示的なものに過ぎず、他の態様において、実験室間搬送部150INTは、任意の適切な形状を有し、任意の適切な数の実験室がそれに結合されていてもよい。
【0047】
実験室内搬送部150INFは、それぞれの実験室110、120、130の(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204の間で実験器具170が移送されるように、それぞれの実験室110、120、130の(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204を互いに連通可能に結合する。実験室内搬送部150INFの実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330の長さを、追加の(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204を追加するために拡大するか、または(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204を実験室施設100から取り除くために縮小することができるように、モジュール式であり得る。なお、実験室内搬送部150INFに対する(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204の配置は例示的なものに過ぎず、他の態様において、実験室内搬送部150INFは、任意の適切な形状を有し、それに結合された、任意の適切な数の(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器を有してもよい。
【0048】
本明細書で説明するように、(1つまたは複数の)実験室内搬送部150INFおよび(1つまたは複数の)実験室間搬送部150INTのそれぞれの実質的に連続した実験器具支持体330は、実験器具170に、実験室施設100のすべての(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204だけでなく、たとえば、(1つまたは複数の)実験室間搬送部150INT(図1参照)の下に配置または並置された任意の保管部180またはバッファ位置へのアクセスを提供する。(1つまたは複数の)実験室内搬送部150INFおよび(1つまたは複数の)実験室間搬送部150INTは、いずれも、モジュール式実験器具搬送システム150に沿って選択可能に設置可能な部分MIPに形成されている(図1ではその一部のみが特定されているが、実質的に連続した実験器具支持体330の直線部分はモジュール式の長さで提供されてもよく、実質的に連続した実験器具支持体330の曲線部分はモジュール式の長さで提供されてもよく、スイッチ500Sはモジュールとして提供されてもよく、支脈601はモジュールとして提供されてもよく、可動部151はモジュールとして提供されてもよい、など)。開示された実施形態の態様において、(1つまたは複数の)実験室内搬送部150INFおよび(1つまたは複数の)実験室間搬送部150INTのモジュールセクションは、本明細書に記載されるように、設置の容易さのため、および/または実験室施設100の処理能力の拡大/縮小の容易さのために、モジュール式であり得る。
【0049】
開示された実施形態の態様において、(1つまたは複数の)実験室内搬送部150INFおよび(1つまたは複数の)実験室間搬送部150INTのモジュールセクションはまた、実質的に平行な移動経路におけるスループットの増大の容易さを提供し、統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204のうちの1つまたは複数に、統合実験器具処理機械210~213またはスタンドアロン機器200~204のうちの1つまたは複数への、およびそこからの実験器具のスループットを増大させ得る。たとえば、(1つまたは複数の)実験室間搬送部150INTによって提供される実験器具170のスループット率は、ラボ110、120、130のスループット率に相応し得るか、および/または(1つまたは複数の)実験室内搬送部150INFによって提供される実験器具のスループット率は、それぞれのラボ110、120、130の(1つまたは複数の)統合実験器具処理機械210~213および/または(1つまたは複数の)スタンドアロン機器200~204のうちの任意の所与の1つまたは複数のスループット率に相応し得る。
【0050】
さらに、実質的に連続した実験器具支持体330のモジュールセクション間にスイッチ500Sを追加して、(1つまたは複数の)実験室内搬送部150INFの側部間、および(1つまたは複数の)実験室間搬送部150INTの側部間にシャント181(図1)を形成し、可動部151が移動する距離を短くするか、または障害物を回避するようにしてもよい。
【0051】
図1~3を参照すると、簡単な例として、マルチウェルプレート179が、たとえば、混合物管理システム300(たとえば、ラボ110の処理ユニット111に対応する)上で準備される。混合物管理システム300のロボット301は、マルチウェルプレート179を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mのネストまたは可動部151に実質的に直接配置する。可動部151は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mに沿って移動し、マルチウェルプレート179を、たとえばスクリーニングシステム(たとえば、ラボ110の別の処理ユニット112~116またはラボ120、130の処理ユニット121~126、131~136に対応する)に搬送し、スクリーニングシステムのロボットが、スクリーニングシステムでの処理のために可動部151からマルチウェルプレート179を取り出す。スクリーニングが完了すると、スクリーニングシステムのロボットは、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mが、スクリーニングされたマルチウェルプレート179を卓上読み取り装置まで搬送するように、マルチウェルプレート179を同じまたは異なる可動部151に配置し、卓上読み取り装置のロボットが、読み取り装置での処理のために、マルチウェルプレートを可動部151から実質的に直接ピッキングする。マルチウェルプレート179の読み取りが完了すると、卓上読み取り装置のロボットは、マルチウェルプレート179を、保管部180または実験室の他の適切な位置など、実験室の他の位置への搬送のために、同じまたは異なる可動部151に配置する。
【0052】
図1~4および図10を参照して、開示された実施形態の態様による、モジュール式実験器具搬送システム150を選択可能に構成する例示的な方法を説明する。本方法では、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDにより、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械210~213またはスタンドアロン/卓上機器200~204を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDに沿って距離を隔てて離間した、少なくとも別の統合実験器具処理機械/器械210~213またはスタンドアロン/卓上機器200~204に接続する実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166が形成される(図10、ブロック1000)。実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、少なくとも可動部151が設けられ(図10、ブロック1010)、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDに沿って長手方向に延びる実質的に連続した実験器具支持体330を有し、実質的に連続した実験器具支持体330の可動部151は、その上に実験器具170を支持するように配置され、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MD上に支持された実験器具170の実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDを画定するように長手方向に移動可能である。本明細書に記載されるように、実質的に連続した実験器具支持体330は、実質的に連続した実験器具支持体330上に支持された実験器具170の、実験器具片(本明細書に記載される)を保持するように配置された複数の所定の実験器具保持ステーション311~313を有する。本明細書に記載されるように、所定の実験器具保持ステーション311~313の各々は、実質的に連続した実験器具支持体330および実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDに沿って異なる所定の位置を有する。実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150Mは、モジュール式実験器具搬送システム150の別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDに連通可能に結合される(図10、ブロック1020)。別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDは、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDとは異なる/別個である別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDを形成する。実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路166、166MA、166MB、166MC、166MDの全体にわたって実験器具170の中断のない搬送は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDが、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール150M、150MA、150MB、150MC、150MDに結合され、それから結合解除された両方の状態でもたらされる(図10、ブロック1030)。
【0053】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システムが、
【0054】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成する実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールであって、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路が、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器と接続する、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを備え、
【0055】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って長手方向に延びる実質的に連続した実験器具支持体を有し、実質的に連続した実験器具支持体の少なくとも可動部が、その上に実験器具を支持するように配置され、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール上に支持された実験器具の実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を画定する長手方向に移動可能であり、
【0056】
実質的に連続した実験器具支持体が、実質的に連続した実験器具支持体上に支持された実験器具の、実験器具片を保持するように配置された複数の所定の実験器具保持ステーションを有し、所定の実験器具保持ステーションの各々が、実質的に連続した実験器具支持体および実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って異なる所定の位置を有し、
【0057】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールは、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路とは別個の別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成するモジュール式実験器具搬送システムの別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに連通可能に結合されるように配置され、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに結合され、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールから結合解除された両方の状態で、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路の全体にわたって実験器具の中断のない搬送をもたらす。
【0058】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの結合部が、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの間の実験器具の移送をもたらす実験器具移送接合部を画定する。
【0059】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、結合部が、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路から別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路への実験器具の切り替えのためのスイッチを画定する。
【0060】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと共通のレベルにある別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールであるか、または、1つのレベルにある実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを、1つのレベルの上方または下方にある別の異なるレベルに結合するように配置されたリフトまたはリフティングコンベアモジュールである。
【0061】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、共通のレベルの1つの位置で実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに接合された別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを含み、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールまたは別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールのうちの少なくとも1つに接合された少なくとも1つのリフトまたはリフティングコンベアモジュールを含む。
【0062】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、実質的に連続した実験器具支持体の所定の実験器具保持ステーションの各々は、所定の実験器具保持ステーション、および所定の位置が、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動するように、少なくとも可動部を含む。
【0063】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、選択可能に構成可能なモジュール式実験器具搬送システムが、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに通信可能に結合されたコントローラをさらに含み、コントローラは、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に対して、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動する各実験器具保持ステーションを配置し、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に関連するボットアームに、所定の実験器具保持ステーションがボットアームの可動範囲内に位置付けられた状態で、所定の実験器具保持ステーションの実質的に連続した実験器具支持体上への実験器具の積載、および実質的に連続した実験器具支持体からの実験器具の荷下ろしをもたらすように命令するように構成される。
【0064】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、コントローラは、ボットアームによって所定の実験器具保持ステーションへ積載され、または所定の実験器具保持ステーションから荷下ろしされた実験器具の識別情報を登録するように構成されている。
【0065】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、所定の実験器具保持ステーションが、所定の実験器具保持ステーションからの実験器具の積載および荷下ろしの際に、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に隣接して配置される。
【0066】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、コントローラは、所定の実験器具保持ステーションにおいて、レジストリ内で第1の識別情報を有する実験器具から、レジストリ内で第2の異なる識別情報を有する異なる実験器具に、実験器具を交換するように構成されている。
【0067】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、コントローラは、所定の実験器具保持ステーションに積載された実験器具を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器まで移動させるように構成されている。
【0068】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、コントローラは、所定の実験器具保持ステーションに積載された実験器具を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間し、施設の異なるレベルにある、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器に移動させるように構成されている。
【0069】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、モジュール式実験器具搬送システムを選択可能に構成する方法が提供される。方法は、
【0070】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールにより、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成することであって、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路が、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器に接続する、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成することと、
【0071】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに少なくとも可動部を設けることであって、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って長手方向に延びる実質的に連続した実験器具支持体を有し、実質的に連続した実験器具支持体の可動部が、その上に実験器具を支持するように配置され、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュール上に支持された実験器具の実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を画定するように長手方向に移動可能であり、
【0072】
実質的に連続した実験器具支持体が、実質的に連続した実験器具支持体上に支持された実験器具の、実験器具片を保持するように配置された複数の所定の実験器具保持ステーションを有し、所定の実験器具保持ステーションの各々が、実質的に連続した実験器具支持体および実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って異なる所定の位置を有する、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに少なくとも可動部を設けることと、
【0073】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールの実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路とは別個の別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路を形成するモジュール式実験器具搬送システムの別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに連通可能に結合することと、
【0074】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに結合され、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールから結合解除されている両方の状態で、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路の全体にわたって実験器具の中断のない搬送をもたらすこととを含む。
【0075】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの結合部が、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールとの間の実験器具の移送をもたらす実験器具移送接合部を画定する。
【0076】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、結合部は、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路から別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路への実験器具の切り替えのためのスイッチを画定する。
【0077】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールと共通のレベルにある、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールであるか、または、1つのレベルにある実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを、1つのレベルの上方または下方にある別の異なるレベルに結合するように配置されたリフトまたはリフティングコンベアモジュールである。
【0078】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、別の異なる実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールが、共通レベルの1つの位置で実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに接合された、別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールを含み、実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールまたは別の実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールの少なくとも1つに接合された少なくとも1つのリフトまたはリフティングコンベアモジュールを含む。
【0079】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、実質的に連続した実験器具支持体の所定の実験器具保持ステーションの各々が、所定の実験器具保持ステーション、および所定の位置が、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動するように、少なくとも可動部を含む。
【0080】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、方法は、
【0081】
実験器具バルクオーバーヘッド搬送システムモジュールに通信可能に結合されたコントローラを提供することと、
【0082】
コントローラを用いて、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に対して、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って移動する各実験器具保持ステーションを配置することと、
【0083】
コントローラを用いて、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に関連するボットアームに対し、所定の実験器具保持ステーションがボットアームの可動範囲内に位置付けられた状態で、所定の実験器具保持ステーションの実質的に連続した実験器具支持体上への実験器具の積載、および実質的に連続した実験器具支持体からの実験器具の荷下ろしをもたらすように命令することとをさらに含む。
【0084】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、方法は、コントローラを用いて、ボットアームによって所定の実験器具保持ステーションへ積載され、または所定の実験器具保持ステーションから荷下ろしされた実験器具の識別情報を登録することをさらに含む。
【0085】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、所定の実験器具保持ステーションが、所定の実験器具保持ステーションからの実験器具の積載および荷下ろしの際に、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械に隣接して配置される。
【0086】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、方法は、コントローラを用いて、所定の実験器具保持ステーションにおいて、レジストリ内の第1の識別情報を有する実験器具から、レジストリ内の第2の異なる識別情報を有する異なる実験器具に、実験器具の交換をもたらすことをさらに含む。
【0087】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、方法は、コントローラを用いて、所定の実験器具保持ステーションに積載された実験器具を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間した、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器まで移動させることをさらに含む。
【0088】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、方法は、コントローラを用いて、所定の実験器具保持ステーションに積載された実験器具を、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って、少なくとも1つの統合実験器具処理機械/器械から、実験器具バルクオーバーヘッド搬送経路に沿って距離を隔てて離間し、かつ施設の異なるレベルにある、少なくとも別の異なる統合実験器具処理機械/器械またはスタンドアロン/卓上機器まで移動させることをさらに含む。
【0089】
前述の説明が、本開示の態様の例示にすぎないことが理解されるべきである。本開示の態様から逸脱することなく、当業者によってさまざまな代替および修正が企図され得る。したがって、本開示の態様は、本明細書に添付された任意の請求項の範囲内にあるすべてのそのような代替、修正、および変形を包含することを意図している。さらに、異なる特徴が相互に異なる従属請求項または独立請求項に記載されているという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせが利点を有して使用することができず、そのような組み合わせが本開示の態様の範囲内にとどまることを示すものではない。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】