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特表2024-529333プラントまたは工業現場の生産プロセスにおける環境関連エネルギ消費を最適化するための測定および/または制御システムおよび/または環境定量化測定の自動測定のための測定システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】プラントまたは工業現場の生産プロセスにおける環境関連エネルギ消費を最適化するための測定および/または制御システムおよび/または環境定量化測定の自動測定のための測定システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20240730BHJP
   G06Q 50/26 20240101ALI20240730BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06Q50/26
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024501550
(86)(22)【出願日】2022-07-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 EP2022069334
(87)【国際公開番号】W WO2023285389
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】21185050.8
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】517338205
【氏名又は名称】ビューラー アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】オニエン,ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】マンゾリーニ,ジュリア
(72)【発明者】
【氏名】デュベンドルファー,ウルス
(72)【発明者】
【氏名】リビ,アードリアン
(72)【発明者】
【氏名】ノエル,アレクシ
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC03
5L050CC35
(57)【要約】
提案されているのは、工業現場(1)のエネルギ管理およびエネルギ制御および工業現場またはプラント(1)の環境フットプリントおよび/または工業現場(1)によって製造または加工される製品の測定を最適化するための制御デバイス(10)であって、工業現場(1)は、1つ以上の製品(2)を加工または製造するための1つ以上の加工ユニット(12)を含み、制御デバイス(10)は、加工ユニット(12)で測定パラメータおよび/または工業現場(1)と関連付けられる環境パラメータをキャプチャする測定デバイスおよびセンサ(13)、入出力デバイス(1011)、および測定されるパラメータを制御デバイス(1)に転送する伝送ライン/ネットワーク(1012)を含む。これは異なるソースの原料シナリオ、特定の生産実務(例えば、肥料の使用)、および水および土地利用のような異なる環境影響測定基準も含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業現場またはプラントのエネルギ消費制御および管理および/または工業現場またはプラントの環境フットプリントおよび/または工業現場またはプラントによって製造または加工される製品の測定の最適化のための測定および/または制御デバイスであって、前記工業現場は、1つ以上の製品を加工または製造するための1つ以上の加工ユニットを含み、当該制御デバイスは、当該制御デバイスの測定デバイスおよびセンサのデータフロー経路において予め定義された測定パラメータをキャプチャおよび/または監視及び/又は記録するために、入出力インターフェースおよびデータ伝送ライン/ネットワークを介して当該制御デバイスの前記測定デバイスおよびセンサに接続される入力部を含み、前記監視される測定パラメータに基づいて、動作値設定が、前記工業現場および/またはプラントの前記環境フットプリントに関連するエネルギ消費の制御、操縦および/または監視を最適化し、
前記監視される測定パラメータは、パラメータベクトルであって、パラメータベクトルのパラメータ値は、所定の動作期間全体にわたって変化可能なパラメータ値の時系列、および/またはパラメータスカラーであり、前記パラメータスカラーの前記パラメータ値は、前記動作期間全体にわたって変化しない、パラメータベクトルと、構造パラメータであって、構造パラメータ値は、前記工業現場またはプラントの構造特徴を表す、構造パラメータと、を含むこと、
前記監視される測定パラメータに基づいて、前記工業現場またはプラントによって加工または製造される製品のCOe強度を測定する、製品の環境影響強度値が生成され、前記工業現場またはプラントの定量化されたCOeフットプリントを測定する前記工業現場またはプラントのCOe定量化測定値が生成されること、
前記製品の前記環境影響強度値の生成のために、または前記定量化されたCOeフットプリントの生成のために、排出係数が、製品サイクル段階によって分類および監視され、前記排出係数は、(i)原料について、(ii)エネルギ排出量についての排出係数および廃棄物排出量についての排出係数を含む廃棄物について、および(iii)輸送排出量について分類されること、ならびに、
廃棄物および製品サイクル段階について、当該制御デバイスは、各材料の測定される重量によってトリガされる前記製品の材料を検出し、各材料のCOe定量および製品プロセス定量を生成する、材料検出器を含み、製品は、複数の材料を含み、前記材料検出器は、各材料の重量に従った前記製品の総重量に対する各材料の重量の比率である重量比を検出および/または決定することをさらに含み、前記材料検出器は、各材料の前記COe定量および前記製品プロセスに従って製品サイクルにおいて前記製品から排出される総COeに対する各材料から排出されるCOeの比率であるCOe比を測定および/または決定することを特徴とする、
測定および/または制御デバイス。
【請求項2】
製品の測定される環境影響強度および/または前記工業現場またはプラントの測定される環境影響強度に基づいて、当該制御デバイスは、異なるコストパラメータの相互重み付け影響による最適化された改善手段および可能な改善手段を提供することを特徴とする、請求項1に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項3】
当該制御デバイスは、前記最適化された改善手段に基づく動的に適合されたライン構成および/または動的に適合された動作値設定を提供することを特徴とする、請求項2に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項4】
製品の測定された環境影響強度および/または前記工業現場またはプラントの測定された環境影響強度に基づいて、当該制御デバイスは、前記工業現場またはプラントおよび/または前記工業現場またはプラントによって加工される前記製品の前記環境影響強度の最小の測定値に達するまで、前記工業現場またはプラントの前記加工ユニットの動作に適合する前記工業現場またはプラントの動作パラメータを動的に変更することを特徴とする、請求項1に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項5】
前記工業現場またはプラントの前記動作パラメータは、前記動作パラメータのパラメータ空間にシミュレートされたアニーリングを適用して前記動作パラメータを変更することによって動的に変更されることを特徴とする、請求項4に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項6】
前記工業現場またはプラントの前記動作パラメータは、前記動作パラメータの前記パラメータ空間内で前記動作パラメータのうちの少なくとも2つを変更することによって、ならびに前記工業現場および/または製品の測定されるCOeフットプリントを最小限に抑えるためにボックス-ウィルソンデータ処理に基づいて第1の偏差を適用することによって、動的に変更されることを特徴とする、請求項4に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項7】
前記パラメータ空間内の前記動作パラメータのうちの前記少なくとも2つは、最適化されたOCeフットプリント測定量が測定されるまで確率論的に変更されることを特徴とする、請求項6に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項8】
前記パラメータ空間内の前記動作パラメータのうちの前記少なくとも2つは、前記測定されるCOeフットプリントのための予め定義された閾値がトリガされるまで電子的に変更されることを特徴とする、請求項3に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項9】
当該制御デバイスは、前記生成される製品COe定量化測定値および/または前記生成される工業現場COe定量化測定値に基づいて第三者認証をさらに提供することを特徴とする、請求項1に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項10】
前記第三者認証は、ISO認証を含む、請求項8に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項11】
前記第三者認証は、ブロックチェーン技術に基づいて提供されることを特徴とする、請求項8または9に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項12】
前記工業現場は、少なくとも1つの工業プラントおよび/または加工ラインおよび/または製品施設/機器を含むことを特徴とする、請求項1~11のうちのいずれか1項に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項13】
当該制御デバイスは、少なくとも1つのプログラマブル論理コントローラ(PLC)または前記工業現場で製造プロセスまたは製品加工プロセスの制御のために適合される自動化コントローラとして前記工業現場と関連付けられるプログラマブルコントローラをさらに含み、前記PLCの入出力デバイスは、データプロセッサと一体的に工場内で実現されるか、あるいは入出力デバイスと共にモジュール式デバイスとしてラック取り付けされることを特徴とする、請求項1~12のうちのいずれか1項に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項14】
前記工業現場の前記PLCは、前記工業現場の加工ユニットのプログラミングおよびプロセス故障診断を提供する当該制御デバイスの監視制御およびデータ取得(SCADA)システムにデータ伝送ネットワークを通じて接続されることを特徴とする、請求項13に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項15】
前記工業現場は、前記製品を加工または製造するための少なくとも1つの加工ユニットを含む1つ以上のプロセスラインを含むことを特徴とする、請求項1~14のうちのいずれか1項に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項16】
前記工業現場によって加工または製造される前記製品のCOe強度を測定する前記監視される測定パラメータに基づく前記製品COe定量化測定値の生成のために、排出係数が、ライフサイクル段階によって分類および監視され、前記排出係数の分類は、(a)排出される原料について:小麦および他の作物、水、酸、アルカリ、アリミニウム、アルゴン、基油、カートン、セラミック研磨剤、クエン酸、デミ水、エタノール、フロキューラント、ガラス研磨剤、液状流体、イソプロパノール、潤滑剤、マグネシウム、窒素、酸素、紙、プラスチックおよび他の包装材料、浸透剤、ポリエステル、耐火物、塩、フッ化ナトリウム、鋼、二酸化硫黄、界面活性剤、水、および/または(b)排出される廃棄物材料について:(i)エネルギ排出物:アセチレン、ディーゼル、電力、太陽光、重油、天然ガス、ガソリン、プロパン、(ii)廃棄物材料排出物:アルミニウム焼却、アルミニウムリサイクル、電子機器解体、有害廃棄物焼却、水銀処理、エネルギ回収を伴う鉱油焼却、都市ごみ焼却、板紙焼却、PET焼却、エネルギ回収を伴うスラッジ焼却、木材焼却、および(c)輸送排出物:トラック輸送、および船舶輸送を含むことを特徴とする、請求項1~15のうちのいずれか1項に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項17】
前記環境フットプリントは、CO-フットプリントを少なくとも含むか、あるいは少なくともCO-フットプリントであることを特徴とする、請求項1~16のうちのいずれか1項に記載の測定および/または制御デバイス。
【請求項18】
前記測定デバイスおよびセンサは、動作パラメータを測定またはキャプチャする前記加工ユニットと関連付けられ、および/または、前記工業現場またはプラントまたは前記1つ以上の加工ユニットの環境測定パラメータを測定する前記工業現場またはプラントと関連付けられ、および/または、製品特徴測定パラメータを測定する前記製品と関連付けられることを特徴とする、請求項1~17のうちのいずれか1項に記載の測定および/または制御デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、所望の全体的なプラントパフォーマンスを達成するような方法において電気エネルギおよび熱エネルギの両方を最適化することによって、プラント(plant)または工業現場(industrial sites)の生産プロセスにおける環境関連エネルギ消費を最適化する測定デバイスおよび最適化された制御デバイスおよび操縦デバイスに関する。特に、本発明は、エネルギ施設効率を向上させ、かつエネルギ供給コスト、CO(二酸化炭素)排出、水、廃棄物および一次エネルギ消費のうちの少なくとも1つを低減することが望ましい技術領域(例えば、生産プロセス)、製造業(例えば、施設、プラント、プロセスライン)、および三次領域(例えば、建物、輸送など)に適用可能である、プラントまたは工業現場の生産プロセスにおけるエネルギ消費に関してプラントの測定および操縦を最適化する、自動化された測定および/または制御/操縦デバイスに関する。さらに、本発明は、環境定量化対策の測定に向けられた制御および測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人間活動、特に工業生産および製造プロセスに起因する、二酸化炭素(CO)、メタン(CH)、および亜酸化窒素(NO)のような、温室効果ガスの排出は、農作物への影響についての食料安全保障および安全性に対する影響を伴う気候変動の主な原因の1つである。温室効果ガスのフラックスは、気温上昇に関与し、それは、降雨現象のより不均一な分布と組み合わされた蒸発散量の増加に起因する、作物のより高い旱魃応力につながる。加えて、増大する経済的、社会的、および環境的課題が、競争力のある持続可能な製造業(SM)が中心的役割を演じる持続可能な開発の新しいパラダイムをさらに推進している。リソース不足、政府の立法化、消費者の圧力による、エネルギおよび物価の上昇は、効果的なエネルギ製品の最適化およびと効率的なリソース消費を通じて持続可能な優位性を獲得するための環境に配慮した事業戦略を推進している。エネルギおよび人件費の上昇は、革新への圧力をさらに高め続けている。よって、エネルギ消費および温室効果ガス(GHG)排出の削減、主に二酸化炭素(CO)排出の削減は、世界的な課題の中で最重要課題となっている。
【0003】
この脈絡において、飼料および食料生産が温室効果ガスの排出に大きく寄与しており、温室効果ガスは、深刻な環境的および経済的要素を伴う地球温暖化を引き起こすことが知られている。特に、工業的な食料および飼料生産プロセス、原料加工および関連する製造作業は、エネルギ集約的であり、使用された電力も、CO排出、水枯渇、および土地利用の主要な要因である化石燃料によって生成されることが多い。しかしながら、工業プロセスにおけるエネルギ管理の強化は、堅牢(ロバスト)な物理的測定パラメータ駆動モニタリング、測定およびモデリング、ならびにプラント、プロセスラインまたは工業プロセスのエネルギ性能についての測定値を提供するエネルギ性能指標(EnPI)の適切な選択を必要とする。今日、効果的なエネルギー管理システム(EMS)は、多くの産業界から潜在的な競争優位性として認識されている。何故ならば、それは、エネルギ消費およびコスト削減のような多くの利益を提供し、環境負荷低減を改善および最適化するからである。
【0004】
食品産業は、幾つかの部門に分けられる。これらの中で、小麦加工部門は、最もエネルギ集約的な産業消費者の1つとして考えられている。何故ならば、それは、高く規則的なエネルギ供給を必要とするからである。製粉業では、電力が、総エネルギ使用量のほぼ75%、エネルギコストの90%以上を占め、消費量は、361MJ/t~1186MJ/tの間で変動する。よって、非効率的なエネルギ利用は、過剰なエネルギ消費が生成される商品のコストを増大させるので、莫大な経済的損失をもたらし得る。食品産業および小麦生産のエネルギ効率化には多大な努力がなされている。しかしながら、それらの殆どは、主にマーケティング、生産計画または製品の品質に焦点を当てている。しかしながら、この産業におけるエネルギ消費の最適化に関する従来技術のシステムは、エネルギ管理のための適切なツールを提供しない。それらの一部はは、小麦の加工に関わる作業のためのエネルギ要求量を監視するために制限されている一方で、他のものでは、ピーク負荷およびそれに関連するコストをどのように低減するかのプロセスを最適化しようとしている。他のシステムは、小麦加工プラントのために必要とされる様々な単位作業のエネルギ消費パターンの開発の認識に焦点を当ててきた。さらに、粉砕プラントに対応する全ての先行技術において、EnPIは、エネルギ消費に影響を与える小麦生産プロセスの変数を考慮せずに、エネルギ消費対生産の単純なモデルに基づいている。
【0005】
多くの要因が、小麦の原料転換のためのエネルギ要件に影響する。よって、効率的なエネルギ管理を提供するシステムは、エネルギ消費と、小麦の等級、水分含有量、供給速度、速いロール速度、ロール速度差およびロールギャップとの間の相関を考慮に入れることができなければならない。さらに、小麦粉は、内乳(endosperm)およびふすま(bran)分離を容易にするための適切な調整(conditioning)に依存するので、多くのミルは、水分を加えて穀物を柔らかくして、小麦粉を生産するのに必要なエネルギに関して効率を改善する。天然リソースの加工は、その組成に依存することは明らかである。従って、エネルギ管理システムがエネルギ効率と原料の特性との間の関係を考慮できるようにされることが重要である。小麦の物理的性質および粉砕ロールの技術的利用パラメータは、粉砕のエネルギ消費にも直接影響する。しかしながら、プラントプロセスを制御する先行技術のシステムの大部分は、エネルギ消費の代わりに製品品質への影響に焦点を当てている。よって、これらのシステムは、エネルギ消費を考慮することなく、典型的には、通常および硬い粉砕の影響を考慮し、小麦の小麦粉特性に対する異なる調整時間が研究された。
【0006】
上述の小麦加工部門を考慮しない限り、一般に、飼料および食料生産は、温室効果ガスの排出に実質的に寄与し得ることが留意されなければならない。例えば、家畜は、世界の温室効果ガス排出量の18%をもたらす、大きな割合を有する。その後、乳製品(チーズ:8.8kg COe/kgチーズ)および肉製品(牛肉:29.0kg COe/kg牛肉)のような、動物性蛋白質成分を有する食品は、高い温室効果ガス排出を示す。しかしながら、畜産物以外に、野菜および穀類(トマト:5.3kg COe/kgトマト;米:1.2kg COe/kg米)も、高い排出を生成し得る。食品中の動物を植物成分に置き換えることにより、温室効果ガス排出を削減することができる。エンドウまたは豆のような穀物マメ科植物をそのような植物代替成分として使用することが考えられる。0.49kg COe/kg エンドウ豆のカーボンフットプリントを有する穀物マメ科植物は、1kg当たりの温室効果ガス(GHG)排出量に関して、タンパク質の非常に効率的なソースとして示唆されている。エンドウ豆ベースのタンパク質は、パスタ製品の強化およびテクノ機能特性および感覚特性の改善に非常に適していることが証明されており、よって、加工食品の動物ベースの成分に非常によく置き換えることができる。家畜、家禽、魚類による高品質タンパク質の陸上ベースの生産は、人間の栄養、成長、および健康、ならびに世界的な経済および社会の発展を改善する上で重要な役割を果たしていることが留意されるべきである。世界人口の指数関数的な増加および一人当たりの食肉消費量の顕著な増加に伴い、動物ソースのタンパク質の需要は、2013年~2050年の間に72%増加すると予測されている。これは、動物農業の持続可能性および環境への影響に関する懸念を提起する。動物生産物についての需要の増加を満足しかつ農業慣行の望ましくない影響を緩和するための可能な解決策は、動物成長、繁殖および授乳の効率を高めることである。しかしながら、育種技術は、この目的を達成するのに役立つことがあるが、それらは、限定的な成功で満足されているにすぎない。例えば、インゲン豆、アーモンド、卵、鶏肉、牛肉から1kgの食用タンパク質を生産することの環境への影響を比較すると、例えば、動物を育て、動物飼料、総燃料、及び総肥料を成長させるための土地および水、ならびにプラント消耗品、動物飼料、および動物性廃棄物を成長させるための農薬を含む、入力パラメータ値が測定されなければならない。その結果、インゲン豆から1kgのタンパク質を生産することは、牛肉から1kgのタンパク質を生産するのと比較して、約18倍少ない土地、10倍少ない水、9倍少ない燃料、12倍少ない肥料、および10倍少ない農薬を必要とした。鶏および卵から1kgのタンパク質を生産するのと比較して、1kgのタンパク質を生産するために、牛肉は、5~6倍多くの廃棄物(糞尿)を生成した。要約すると、食事パターンにおいて牛肉を豆に置き換えることは、世界的な環境フットプリントを著しく減少させ、非伝染性の慢性疾患の蔓延を減らすためにも奨励されるべきである。
【0007】
あらゆる温室効果ガスの全ての排出が同じ効果を持つわけではない。様々な温室効果ガスの異なる影響は、大気中の温室効果ガスによって吸収される熱である地球温暖化ポテンシャル(GWP)において、同じ質量の二酸化炭素(CO)によって吸収される熱の倍数として測定される。GWPは、COについて1である。他のガスについて、GWPは、ガスおよび時間枠に依存する。二酸化炭素は、一般的な基準として用いられる。使用した期間期間にかかわらず、それは1のGWPを有する。CO排出は、何千年も続く大気中のCO濃度の増加を引き起こす。様々な温室効果ガスの影響を比較するために、二酸化炭素当量(COe(COeqまたはCO-e)とも呼ばれる)が、GWPからを定義される。それは、重量または濃度において測定される。あらゆる量のあらゆるガスについて、それは、その量のそのガスと同じぐらい地球を温めるCOの量である。よって、それは、異なるガスの気候への影響を測定するための共通の尺度を提供する。それは、他のガスのGWP倍の量として計算される。例えば、あるガスが100のGWPを有する場合、2トンのそのガスは、200トンのCOeを有し、大気中のそのガスの1百万分率(part per million)は、100百万分率のCOeを有する。温室効果ガス(GHG)は、熱赤外範囲内の放射エネルギを吸収および放出して温室効果をもたらすガスである。地球の大気中の主な温室効果ガスは、水蒸気(HO)、二酸化炭素(CO)、メタン(CH)、亜酸化窒素(NO、すなわち、笑気ガス)、オゾン(O)である。温室効果ガスがなければ、地球表面の平均気温は、現在の平均15℃ではなく、約-18℃であろう。
【0008】
先行技術の特許文献1は、入ってくる化学物質および電力の使用、ならびに電子デバイス製造システムの排出を制御、監視、および記録するためのシステムを示す。特許文献1によれば、システムは、典型的には、エネルギ消費および/またはエネルギ節約のためのモニタリングデータを持たない、いわゆるサブファブ機器(sub-fab equipment)に焦点を合わされている。特許文献1によって定義されるようなサブファブ機器は、緩和ツール、AC電力分配器、一次真空ポンプ、予備真空ポンプ、水ポンプ、チラー、熱交換器、プロセス冷却水供給および配送システム、電力供給および配送システム、不活性ガスダンプ、バルブ、デバイスコントローラ、クリーンドライ空気供給および配送システム、周囲空気供給および配送システム、不活性ガス供給および配送システム、燃料供給および配送システム、タッチスクリーン、プロセス論理制御装置、試薬供給および配送システムなどのような、補助デバイスを含むことができる。よって、特許文献1は、サブファブ機器のエネルギ使用量g統合サブファブシステムによって監視されることを提案した。統合サブファブシステムによって、システムは、アイドル(生産機器が品質やスループットに影響を与えずに数秒で通常の生産に戻ることができる浅いエネルギ節約)、スリープ(生産機器が数分で回復することができるより深いエネルギ節約)、または休止(生産機器が品質やスループットに影響を与えないように回復するために数時間を要することがある)のような、エネルギ節約モードの異なる深さをキャプチャする(取り込む)ことができる。システムは、サブファブ内の全てのガス排出量を監視および表示することができ、CO当量排出のSemiS23方法報告も可能である。システムは、特定のプロセスツールおよびサブファブ機器からの流出プロセスガスおよびエネルギ使用量を監視することができる。従って、原則として、特許文献1のシステムは、完全なファブシステムの入ってくる化学物質および電力使用の全体的な監視および記録をキャプチャまたは測定するために、異なるサブファブ機器で別個の測定およびモニタリングを提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
プラントまたは工業現場の生産プロセスにおけるエネルギ取扱いの自動化された測定および/または最適化および/または全体的なエネルギ消費の最小化を提供する測定および/または制御システムおよび方法を提供することが、本発明の目的である。例えば、とりわけ、定量化されたCOe測定値を提供することによって、自動化および認証された環境定量化測定を可能にする所要の全てのデータを備えた、インテリジェントな制御および/または測定システムまたはデバイスのためのシステムおよび方法を提供することが、本発明の目的である。さらに、システムは、あらゆる種類の第三者の競合相手/提携先機器に容易にスケーラブルでありかつ統合可能でなければならない。システムは、関連データを自動的に収集し、データを処理して現場環境フットプリントおよび/または製品環境集約度および影響強度測定値を生成することができなければならない。これは、小麦粉に加工された特定の排出量の最高生産量の小麦のような、原料の田畑/鉱山/バリューチェーンからパラメータ値を測定することを含み得る。更に、測定されたコストパラメータ、生産または製造上の測定値、および影響パラメータを互いに考慮しかつ相互に重み付けすることによって、改善定量化測定値を自動的にまたは少なくとも半自動的に提供することができなければならない。よって、本発明は、発明的な測定および制御最適化システムが、自動化された制御適応最適化による測定および寄与を自動的に可能にし、可能な原料フットプリントの影響を操縦する、技術的構造を提供する点において、従来技術のシステムによって提供されるような技術的アプローチも超える。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、これらの目的は、特に、独立項の構成によって達成される。加えて、さらなる有利な実施形態が、従属項および関連する説明から導き出されることができる。
【0011】
本発明によれば、エネルギ消費制御、工業現場またはプラントの測定および監視ならびに工業現場/プラントの環境フットプリントおよび/または制御デバイスによって工業場所によって製造または加工される製品の測定に関連する上述の目的は、特に、工業現場が、1つ以上の製品を加工または製造するための1つ以上の加工ユニットを含み、制御デバイスが、加工ユニットにある測定デバイスおよびセンサのデータフロー経路を介した予め定義された測定パラメータおよび/または工業現場と関連付けられる環境測定パラメータをキャプチャおよび/または監視及び/又は記録する測定デバイスおよびセンサを含む入力部と、入出力インターフェースと、測定されるパラメータを制御デバイスに転送するデータ伝送ライン/ネットワークとを含む、入力部を含み、監視される測定パラメータ値設定に基づいて、工業現場の環境フットプリントに関連するエネルギ消費の制御、操縦および/または監視を最適化する点において、入力部は、工業現場のエネルギ管理の制御および操縦を最適化するための値設定の生成のための測定デバイスおよびセンサのデータ経路においてトリガとなる予め定義された測定パラメータをキャプチャおよび/または監視および/または記録するように構成される点において、監視される測定パラメータが、パラメータベクトルであって、パラメータベクトルのパラメータ値は、予め定義された動作期間全体にわたって変化可能なパラメータ値の時系列および/またはパラメータスカラーであり、パラメータスカラーのパラメータ値は、動作期間全体を通じて変化しない、パラメータベクトルと、構造パラメータであって、構造パラメータ値は、工業現場またはプラントの構造特徴を表す、構造パラメータとを含む点において、COe、水分枯渇、および工業現場によって加工または製造される製品の土地利用影響強度/環境影響強度値を測定する測定されるパラメータに基づく製品環境定量化測定値の生成について、排出係数がライフサイクル段階によって分類および監視され、排出係数は、(i)排出される原料について、(ii)エネルギ排出のための排出係数および廃棄物排出のための排出係数を含む排出される廃棄物について、および(iii)輸送排出物について分類される点において、廃棄物材料および生成サイクル材料について、制御デバイスが、各材料の重量、環境影響測定、および各材料および製品プロセスの分析に従って製品の材料を検出および/または決定する材料検出器を含み、製品は、複数の材料を含み、材料検出器は、各材料の重量分析に従って製品の総重量に対する各材料の重量の比率である重量比をさらに決定し、例えば、各材料および生産プロセスのCOe測定に従ってライフサイクルにおいて製品から排出される総COeに対する各材料から排出されるCOeの比率であることができる、(例えば、COe値を測定することによる)環境測定比率を決定する点において、ならびに、監視される測定パラメータに基づいて、工業現場によって加工または製造された製品の(例えば、COe影響強度を含む)環境影響強度(intensity)または影響強度(strength)を測定する環境製品定量化測定値が生成される、および/または工業現場またはプラントの定量化された環境フットプリントを測定する工業現場環境定量化測定値が生成される点において達成される。発明的なシステムは、自動化されたおよび/または最適化された環境関連エネルギ消費制御を伴うまたは伴わない環境影響強度測定/予測/最適化を提供するようが可能にされる。制御デバイスは、工業現場/またはプラントの統合された部分として実現されることができ、よって、工業現場/またはプラントの加工ユニットへのPLCインターフェースなどを使用する工業現場/またはプラントの自律的かつ自動的な電子操縦を工業現場/またはプラントに提供する。特に、測定デバイスおよび感覚デバイスは、測定および制御デバイスの統合された部分であることができ、よって、測定および制御デバイスは、前記測定デバイスおよび感覚デバイスをそのデバイス構造の一部として含む。
【0012】
実施形態の変形として、測定および/または制御デバイスは、例えば、最適化された改善手段に基づいて動的に適合されたライン構成を提供することができる。生(例えば、COe定量化測定値を含む)成された製品影響強度定量化測定値および/または測定された工業現場環境影響強度定量化測定値に基づいて、測定および/または制御および/または操縦デバイスは、例えば、工業現場またはプラントの環境フットプリントおよび/または工業現場またはプラントによって加工される製品の最小の測定値に到達するまで、工業現場またはプラントの加工ユニットの動作に適合する工業現場またはプラントの動作パラメータを動的に変更することができる。工業現場またはプラントの動作パラメータは、例えば、動作パラメータのパラメータ空間にシミュレートされたアニーリング(annealing)を適用して動作パラメータを変更することによって動的に変更されることができる。工業現場またはプラントの動作パラメータは、例えば、動作パラメータのパラメータ空間内で動作パラメータのうちの少なくとも2つを変更することによって、および製品および/または工業現場の測定された環境フットプリントを最小限に抑えるためにボックス-ウィルソンデータ処理(Box-Wilson data processing)に基づく第1の偏差を適用することによって、動的に変更されることができる。パラメータ空間内の動作パラメータのうちの少なくとも2つは、例えば、最適化された環境フットプリント測定値が測定されるまで、確率的にまたは最小距離に従って変更されることができる。パラメータ空間内の動作パラメータのうちの少なくとも2つは、例えば、測定された環境フットプリントの予め定義された閾値がトリガされるまで、電子的に変更されることができる。
【0013】
本発明は、とりわけ、競合および/またはパートナー機器を同様に統合することを可能にする、(例えば、COe定量化を含む)自動化および認証された環境影響強度定量化を提供するのに必要な全てのデータをインテリジェント制御システムに提供することを可能にするという利点を有する。システムは、必要なデータを自動的に収集し、測定およびキャプチャされたデータを処理し、定量的現場環境フットプリント測定値を生成する。さらに、システムは、キャプチャおよび測定されたデータを処理し、製品および/またはプラントおよび/または工業現場環境影響強度(intensity)および/または影響強度(strength)を生成することができる。さらに、システムは、コストおよび/または手段および/または影響を考慮した適切な改善手段を自動的に提供することができる。さらに、システムは、センサ、インテリジェント制御システム、COe定量化と、プロセスおよび持続可能性知識との組み合わせを通じて、付加価値を生み出すことができる。さらに、例えば、ISO認証のような、第三者認証を提供することができる。システムは、例えば、識別番号または他の認証メカニズムに基づいて、顧客/ユーザに証明書への制御された安全なアクセスを提供することができる。システムは、エネルギ管理を最適化するために工業現場のための動的ライン構成を提供することができる。加えて、システムは、原料データベース、ロジスティクス、および重要なプロセスパラメータに、新しい発明的な方法でリンクすることができる。システムは、COe認証を証明するユニークで保護されたラベルである品質/COeを提供することができる。特に、それは、例えば、世界資源研究所(WRI)および持続可能な開発のための世界経済会議(WBCSD)によって開始された温室効果ガスプロトコルの基準によって与えられるような、任意の技術的要件または規制基準に従って、認証された測定を可能にする。最後に、システムは、ブロックチェーン技術を統合して、前記認証または信頼できる弁護士相互作用(lawyer interaction)を提供することができる。ブロックチェーン技術の統合は、発明的な制御システムを信頼システムとして動作させるために、制御された多層信託構造の実装を可能にする。この実施形態の変形において、使用されるブロックチェーン技術の設計は、3つの相互作用する信頼層(trust layers)、すなわち、行為者が互いに相互作用し、どれぐらいの情報を彼らが必要とするか、信頼された情報、例えば、COe認証に基づいて信頼して行動を起こすことができるためにどのような形態が必要かを決定する方法をキャプチャする社会的層(social layer)、行為者が行動する自信を与えるために行為者が制御システムから入手する必要があると行為者が決定した情報を供給する記録またはデータ層(records or data layer)、および、行為者が相互作用し、それらの相互作用に関する情報を、不正行為に耐え、行為についての事実の否認不可能な証明、すなわち、COe測定値として生成、格納、および取得する技術的手段をキャプチャする技術的層(technical layer)を組み込むことを可能にする。本発明の主たる焦点は、記録層にあるが、この層、および、例えば、COe認証を含む環境認証を実装するブロックチェーンベースの記録によって効果的に管理される手段を理解するためには、他の2つの層、そして、ブロックチェーンシステムの設計および運用において層が互いにどのように相互作用するかを理解することが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明は、図面を参照して、一例として、より詳細に説明される。
【0015】
図1図1は、エネルギ消費制御、工業現場またはプラント1の操縦および監視、ならびに工業現場またはプラント1および/または工業現場1によって製造または加工される製品2の環境フットプリントの測定を最適化するための、定時的な測定および/または制御デバイス10を概略的に図示するブロック図を示す。工業現場1は、1つ以上の製品2を加工または製造するための1つ以上の加工ユニット12を含み、制御デバイス10は、加工ユニット12における測定パラメータおよび/または工業現場1に関連する環境測定パラメータをキャプチャする(取り込む)測定デバイスおよびセンサ13を含む入力部101と、入出力インターフェース1011と、測定されたパラメータを制御デバイス10に転送するデータ伝送ライン/ネットワーク1012とを含む。
【0016】
図2図2は、アルミニウムダイカストの例示的なPFDを概略的に図示するブロック図を示しており、「T」で印されたブロックは、輸送を示し、他のブロックは、プロセスを示す。円内の参照番号は、計算および監視参照を示す。プロセスは、青色の四角形で与えられる一方で、輸送は、黄色の四角形で与えられる。太丸の四角は、セル内のプロセス、すなわち、ダイカストマシンを示す。以下の表1は、原料の例示的なリストおよび分類、生産された廃棄物、およびダイカストプロセスのライフサイクル段階毎に関連する排出係数を生成する使用済みエネルギを示している。図2図8は、発明的なシステム1によるダイカストプロセスにおける例示的な製品評価に基づく。
【0017】
【表1】
【0018】
図3図3は、1kgのアルミニウムダイカスト部品についての例示的なCOe分布を概略的に図示する図を示す。
【0019】
図4図4は、アルミニウム排出係数を有する例示的な表を概略的に図示する図を示す。アルミニウム調達が最終フットプリントに有意に影響を与える場合があること図4に見ることができる。
【0020】
図5図5は、例示的なプラントにおける測定されたおよび/または予測された節約を概略的に図示する図を示す。セルプロセスは、とりわけ、(i)保持および投与、(ii)噴霧、(iii)鋳造、(iv)熱制御、(v)抽出、(vi)冷却水システム、(vii)冷却、および(viii)トリミングを含む、ダイカストマシンによって行われるものである。
【0021】
図6図6は、廃棄物処理のための製造排出への例示的な寄与を概略的に図示する図を示す。
【0022】
図7図7は、エネルギのための製造排出への例示的な寄与を概略的に図示する図を示す。
【0023】
図8図8は、例示的な顧客価値チェーンにおける測定されたおよび/または予測された節約を概略的に図示する図を示す。
【0024】
図9図9は、狭い範囲からより広い範囲(範囲1~3)における例示的なCO分布を概略的に図示する図を示す。
【0025】
図10図10は、現場排出の例示的な内訳を概略的に図示する図を示す。図10は、発明的なシステム1によるダイカスト例における例示的な現場評価に基づく。
【0026】
図11図11は、CO排出のための電力源の選択からの例示的な依存を概略的に図示する図を示す。グリーン電力(例えば、太陽電池パネル、図11を参照)への切り替えは、排出をさらに削減するのに役立ち得る。例えば、太陽光発電は、排出を回避するのに役立ち得る。図11中のこの例は、無炭素ソースからの電力を使用する。これは1年当たり2,500トンのCOを節約する。これは、標準的なスイスグリッドから電力を消費する場合と比較すると、総現場排出量の5%節約になる。
【0027】
図12図12は、小麦粉生産における例示的なプロセスフローを概略的に図示する図を示しており、「T」で印されたブロックは、輸送を示し、他のブロックは、プロセスを示す。円内の参照番号は、計算および監視参照を示す。プロセスは、青色の四角形において与えられ、輸送は、黄色の四角形において与えられる。図12は、発明的なシステム1による粉砕(milling)の例における例示的な製品評価に基づく。
【0028】
図13図13は、粉砕例における輸送排出を伴う1トンの小麦粉についての例示的なCOe分布を概略的に図示する図を示す。図13は、発明的なシステム1による粉砕の例における例示的な製品評価に基づく。
【0029】
図14図14は、CO排出の定義と報告の例示的な実装を概略的に図示する図を示す。図14図16は、発明的なシステム1による粉砕の例における例示的な現場評価に基づく。
【0030】
図15図15は、特定の電力排出係数を伴う例示的な現場評価のための例示的な結果を概略的に図示する図を示す。図15は、発明的なシステム1による粉砕の例における例示的な現場評価に基づく。
【0031】
図16図16は、異なるシナリオ、例えば、異なる原料ソース、輸送ルートなどをシミュレートすることができる、例示的な半動的モデリングまたはシミュレーション構造を概略的に図示する図を示す。特に、図16は、プラントまたは農場から流通までの動的評価を示す。図16は、発明的なシステム1による粉砕の例における例示的な現場評価に基づく。
【0032】
図17図17図19は、製粉現場の例および米顧客最終製品のそれぞれについての例示的なCOe定量化を概略的に図示する図/オンラインダッシュボードを示す。
図18図18は、製粉現場の例および米顧客最終製品のそれぞれについての例示的なCOe定量化を概略的に図示する図/オンラインダッシュボードを示す。図18の例は、農場/田畑レベルで直接収集されるデータを含む。
図19図19は、製粉現場の例および米顧客最終製品のそれぞれについての例示的なCOe定量化を概略的に図示する図/オンラインダッシュボードを示す。図19の例は、農場/田畑レベルで直接収集されるデータを含む。
【0033】
図20図20は、異なるシナリオについて、農業慣行、作物および加工収量に依存する水枯渇、水不足、および土地利用に対する影響をどのように定量化できるかを示す。よって、図20は、水および土地利用の影響を図示する。
【0034】
図21図21は、この解決策を用いて、現状を測定すること、環境的影響を削減すること、および残りの排出量を相殺(オフセット)する方法を最後にだけ見ることによって、完全な持続可能性の行程をどのように実現するかの例を示す。このツールは、土地利用や水のような複数の環境メトリック(測定基準)を含む、包括的な影響評価を通じて、顧客に付き添うことを可能にする。
【0035】
図22図22は、ベーカリー顧客のために調整された(tailored)削減計画の例を示す。行動計画の影響は、改善を示しかつ伝達し得るように直接定量化される。提供されるツールおよびサービスは、顧客が行動計画を策定し、目標を達成するために必要な解決策を提供することを支援する。
【0036】
図23図23は、大麦排出量をkgCOe/kgbarleyで有する、(ジオフットプリント(geo-footprint)の内訳としての)大麦生産のCOe分布の米国の例を示す。
【0037】
図24図24は、異なるシナリオおよび最終的な認証可能な測定および評価を作成するために異なる構成/影響パラメータをデバイス10によって評価および監視することができる例を示す。実施形態の変形として、これは、例えば、具体的な行動で環境的影響を低減するために、測定パラメータに基づいて、調整されかつ動的に生成された行動計画にリンクされることができる。図24の例は、米に関するが、それは、任意のタイプの最終製品、食品、または非食品に適用されることができ、かつ適合されることができる。図24は、デバイス10の測定デバイスおよびセンサ13の測定パラメータ値とは別に、デバイス10が、例えば、所与のプロセスのための発光定量化ステップをサポートするために、異なるソースから追加のデータを受け取ることができることを例示的に示す。これは、ユーザからの手動データ入力、科学的価値についてのデータベースを有する計算モデル、および価値チェーン内の特定の処理/ロジスティクス段階に接続されたクラウドからのデータを結びつけることによっても実現されることができる。よって、デジタルプラットフォームは、統合B2Bデジタル交換プラットフォームまたは構造を提供することができる。
【0038】
図25図25は、パラメータを、土地利用、水などのような、異なるパラメータに対してどのように評価することができるかを例示的に図示する。動的構造は、例えば、揺りかごから墓場までの製品のライフサイクルの能力を有することができる。
【0039】
図26図26は、例示的な米についてプラント例に対する直接排出を例示的に示す。よって、図26は、地球排出係数を用いた例示的な現場評価を示す。
【0040】
図27図27は、製造において湯通しされない1トンの白米のCO分布の例を示す(図26参照)。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1は、発明的な方法およびシステムの実施形態の可能な実装のための、特にエネルギ消費制御、工業現場またはプラント1の最適化された操縦および動的適応および監視、並びに工業現場または工業プラント1のおよび/または前記工業現場または工業プラント1によって製造または加工される製品2の(定量化されたCOフットプリントとしても実現可能な実施形態変形としての)環境フットプリントの測定を最適化するための(動的環境定量化測定システム10とも呼ぶ)発明的な測定および制御デバイス10のための、アーキテクチャを概略的に示している。環境フットプリントは、特定の現場またはプラントまたは農場1における製造または加工プロセス測定量(measurands)の測定を提供するだけでなく、例えば、種蒔き、作物、原料加工、輸送、工業加工または製造から配達輸送までの工業製品2の生産チェーンの完全な環境影響をカバーする、よって、輸送および包装などを含む工業製品2の生産の全ての側面をカバーする、測定量を含むことができる。そのような測定の後者の実施形態の変形において、「工業現場(industrial site)またはプラント(plant)1」という用語は、工業製品の加工および提供、原料の採掘または最終製品2への培養のための全ての技術的手段を含む、より広い定義において使用される。しかしながら、環境フットプリントの測定は、特定の工業プラント1、製造ライン11、または製造プロセス113に限定されて、製品2の全体的な工業的生産チェーンにおける部分的なステップのみを提供することもできる。工業現場1は、例えば、少なくとも1つの工業プラント1および/または加工ライン11および/または製造施設/機器12を含むことができる。工業現場1は、1つ以上の製品2を加工または製造するための1つ以上の加工ユニット12(processing unit)を含む。測定および制御デバイス10は、加工ユニット12における測定パラメータおよび/または工業現場1に関連する環境測定パラメータをキャプチャする(取り込む)ための測定デバイスおよびセンサ13を含む入力部101と、入出力インターフェース1011と、測定されたパラメータを制御デバイス10に転送するデータ伝送ライン/ネットワーク1012とを含む。工業現場1は、製品2を加工または製造のための少なくとも1つの加工ユニット12を含む1つ以上の加工ライン11も更に含むことができる。工業現場1のエネルギ消費の最適化、ならびにそれぞれの工業現場1および/または工業現場1によって製造または加工された製品2の環境フットプリントの測定は、技術的側面を切り離されことができることに留意することが重要である。例えば、エネルギ消費全体の中でグリーンエネルギの緩和された調達があるならば、CO削減は、エネルギ削減と切り離されることができる。よって、本発明のエキスパートシステムの態様について、測定された環境フットプリントまたはCOフットプリントおよび適切な適応および操縦によるエネルギ消費の最適化、特にプロセスライン11または工業プラント1の運転パラメータの動的適応は、直接的な関係を有する必要はない。
【0042】
動的環境定量化システムおよび制御デバイス10は、(GHG(Green House Gas:温室効果ガス)プロトコルに沿った)環境定量化評価に基づいて構築されることができる。それは全ての活動インプット(例えば、kwh/t、原料の肥料t/t)をとり、それらを特定の排出係数(例えば、t COe/t小麦)に係数化する。
【0043】
動的監視および操縦/制御デバイス10は、各活動について異なるエントリを可能にする。従って、それは異なる選択肢(例えば、異なる農業活動、エネルギ源、輸送ルートなど)の環境影響を比較することができる。動的デバイス10は、セキュアデジタルネットワークを含むことができ、その場合、ネットワークは、ユーザがデジタルネットワーク内で不変かつセキュアな方法でデータを共有することを可能にするブロックチェーンベースの構造に基づく。デジタルネットワークは、参加者が所与のプロセスの段階についてのカーボンフットプリントに関するデータをリアルタイムで共有する手段を提供する。デバイス10の測定デバイスおよびセンサ13の測定パラメータ値とは別に、デバイス10は、例えば、異なるソースから追加のデータを受信して、所与のプロセスについての排出定量化ステップを支援することができる。これは、ユーザからの手動データ入力、科学的価値についてのデータベースを有する計算モデル、および価値チェーン内の特定の処理/ロジスティクス段階に接続されたクラウドからのデータを結びつけることによっても実現されることもできる。よって、デジタルプラットフォームは、統合B2Bデジタル交換プラットフォームまたは構造を提供することができる。
【0044】
デバイス10によって異なる構成/影響パラメータを評価および監視して、異なるシナリオならびに証明可能な最終測定値および評価を作成することができる。実施形態の変形として、これは、例えば、具体的な行動を伴う環境影響を低減するために、測定パラメータに基づいて、調整され(tailored)かつ動的に生成された行動計画にリンクされることができる。図24は、米の例を示すが、それは如何なるタイプの最終製品、食品、または非食品にも適用および適合されることができる。
【0045】
さらなる実施形態の変形において、パラメータの設定は、動的に実現されることができる。以下の表1は、測定および制御デバイス10によって動的に適合および操作されることができるパラメータの例を示す。
【0046】
【表2】
【0047】
これらのパラメータは、土地利用、水などのような、異なるパラメータに対して評価されることができる。動的構造は、図25に示すように、揺りかごから墓場までの製品のライフサイクルの容量を有することができる。図26は、米の工場例に対する直接排出を図示する。よって、図26は、地球規模排出係数を用いた例示的な現場評価を示す。図27は、製造時に湯通しされていない1トンの白米のCO分布の例を示す。
【0048】
制御デバイス10は、例えば、工業現場における製造プロセスまたは製品加工プロセスのために制御に適合された自動化コントローラとして工業現場と関連付けられる少なくとも1つのプログラマブル論理コントローラ(PLC)またはプログラマブルコントローラを含むことができ、PLC入出力デバイス(I/O)は、データプロセッサとの内部統合として実現され、あるいはI/Oデバイスを備えたモジュールデバイスとしてラック取り付けされる。工業現場のPLCは、例えば、工業現場の加工ユニットのプログラミングおよびプロセス故障診断を提供する制御デバイスの監視制御およびデータ取得(SCADA:supervisory control and data acquisition)システムにデータ伝送ネットワーク4を通じて接続されることができる。
【0049】
入力部101は、工業現場1のエネルギ管理の制御および操縦を最適化するための価値設定を生成するために、測定デバイスおよびセンサ13のデータ経路内でトリガする所定の測定パラメータ134をキャプチャおよび/または監視および/または記録する。
【0050】
監視される測定パラメータ134は、パラメータベクトルであって、パラメータベクトルのパラメータ値は、所定の動作期間全体にわたって変化可能なパラメータ値の時系列、および/またはパラメータスカラー(scalars)であり、パラメータスカラーのパラメータ値は、動作期間全体を通じて変化しない、パラメータベクトルと、構造パラメータと、を含み、構造パラメータ値は、工業現場1の構造特徴を表す。
【0051】
監視された測定パラメータ134に基づいて、製品環境定量化測定値21が、工業現場1によって加工または製造された製品2の(例えば、COeにおける)環境強度22を測定して生成され、かつ/あるいは(例えば、COeにおける)工業現場環境定量化測定値141が、工業現場またはプラント1の定量化された環境フットプリント14を測定して生成される。COe定量化測定値21は、例えば、制御デバイス10によって、あるいは制御デバイス10の専用COe定量化モジュール107によって生成されることができる。本明細書で使用されるとき、「モジュール」という用語は、ハードウェアまたはファームウェアとして具現されるロジックを指し、あるいは、それぞれのハードウェアコンポーネントを例えばプロセッサとして操縦しかつ作動させるように、プログラミング言語で書かれかつハードウェア上に実装される(あるいはハードウェアとして実現される)、ソフトウェア命令の集合を指す。1つの実施形態において、プログラム言語は、Java、C、またはアセンブリであってよい。モジュール内の1つ以上のソフトウェア命令は、EPROM内のようなファームウェア内に埋め込まれてよい。本明細書に記載されるモジュールは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールのいずれかとして実装されてよく、任意のタイプの非一時的なコンピュータ読取可能記憶媒体または他の記憶デバイスに格納されてよい。非一時的なコンピュータ読取可能記憶媒体の幾つかの非限定的な例は、CD、DVD、フラッシュメモリ、およびハードディスクドライブを含む。(例えば、COeにおいて与えられる)生成された製品環境影響定量化測定値211および/または(例えば、COeにおいて与えられる)生成された工業現場環境影響定量化測定値141に基づいて、制御デバイス10は、例えば、異なるコストパラメータの相互重み付け影響による最適化された改善手段および可能な改善手段を提供することができる。制御デバイス10は、例えば、最適化された改善手段に基づいて動的に適合されたライン構成を提供することができる。
【0052】
制御デバイス10は、カーボンフットプリント在庫システム108をさらに含むことができる。カーボンフットプリント在庫システム108は、インターフェース1081および/またはデータ取り込みモジュール1082、設定モジュール1083、選択モジュール1084、材料検出器1085、通知モジュール1086、データ処理モジュール1087、ディスプレイモジュール1088、および検証モジュール1089をさらに含むことができる。モジュール1081~1089は、記憶デバイスに記憶されかつ少なくとも1つのプロセッサによって実行される1つ以上のプログラムコードの形態にあるコンピュータ化された命令を含んでよい。1つの実施形態において、記憶デバイスは、情報の一時記憶のためのランダムアクセスメモリ(RAM)および/または情報の永続記憶のための読出し専用記憶装置(ROM)のような、内部記憶システムであってよい。幾つかの実施形態において、記憶デバイスは、外部ハードディスク、記憶カード、またはデータ記憶媒体のような、外部記憶システムであってもよい。インターフェースは、例えば、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して選択される、製品または工業プラント/工業現場の在庫手順を受け取り、製品または工業プラント/工業現場の在庫プロセスを実行する。在庫手順は、例えば、製品または工業プラント/工業現場の第1の在庫、参照テンプレート在庫、および/または履歴的参照在庫を含むことができる。ユーザが、(例えば、マウス、キーボード、および/またはタッチスクリーンを用いて、ディスプレイスクリーン上に表示される第1の在庫を選択することによって)第1の在庫を選択するとき、第1の設定モジュールは、例えば、在庫プロセスの標準ユニット(standard units)およびパラメータを設定することができ、例えば、品質ユニット(quality unit)およびボリュームユニット(volume unit)のような標準ユニット、並びに、例えば、在庫手順に入力されるライフサイクル評価(LCA)パラメータおよびGWPパラメータのようなパラメータを受信する。ユーザが参照テンプレート在庫を選択するとき、インターフェースは、ユーザによって選択されるテンプレートを受信する。異なる業界が、異なるテンプレートを適用することがある。インターフェースは、標準ユニットおよび参照テンプレート在庫のパラメータを、例えば、記憶デバイスからロードして、在庫プロセスにおいてユーザに様々な参照選択を提供する。ユーザが履歴的参照在庫を選択するとき、インターフェースは、ユーザによって選択される履歴的参照在庫および在庫構造を受信する。インターフェースは、ユーザによる承認のためにおよび/または予め定義された設定または開始設定として同じ参照選択を提供する、履歴的参照在庫および在庫構造の標準ユニットおよびパラメータをコピーする。第1の設定モジュールは、製品のカーボンフットプリント在庫の在庫目標を設定する。在庫目標は、例えば、在庫プロジェクト、特定の在庫基準、製品または工業プラント/工業現場の組織、在庫期間を含むことができる。例えば、図2において、在庫プロジェクトは、「合金製造」であり、在庫基準の1つは、「カラット400セル(Carat 400 Cell)」、すなわち、ダイカストマシンの構造によって示され、その構造によって与えられ、在庫目標は、例えば、(i)合金または製造現場または製造プロセス全体のCOeフットプリントの測定、(ii)COeフットプリントの最適化、または(iii)合金の製造プロセスのエネルギ消費の最適化であってよい。最後に、例えば、組織は、鋼会社であってよい。製造現場の特定の製品は、例えば、在庫目標に従って選択モジュールによって選択され、製品の材料データをロードすることができる。例えば、選択モジュールは、例えば、ユーザの要求に応じて、特定の合金を製品として選択することができる。選択モジュールは、専用のデータベースから製品の材料データをロードする。材料データは、製品中の材料のリスト、および、各材料に関連して、例えば、ベンダーおよび/または例えば重量/組成/特性などのような材料特徴を含んでよい。製品の全ての材料は、例えば、ツリー図または他の適切なグラフ表現に従ってディスプレイデバイス上の選択モジュールディスプレイによって表示されることができる。選択モジュールは、参照のために製品の画像をさらにロードしてよい。材料検出器1085は、例えば、各材料の重量および各材料のCOe特性に基づくCOe分析に従って、製品の材料を電子的に検出および/または決定する。製品2は、複数の異なる材料214を含むことができ、各材料2141~214iの重量および/または(例えば、その分子重量のような)重量特性は、異なることがある。材料検出器1085は、各材料2141~214iの重量分析に従って製品2の総重量に対する各材料214i1の重量214i1の比率214i2である重量比214i2を決定することができる。材料検出器1085は、より小さいまたは重要でない重量比で、材料2141~214i上の時間の浪費を避けるために、材料2141~214iをより大きな重量比で選択する。材料検出器1085は、例えば、その場で、製造サイクルについて同じステップを実行することができる。材料検出器1085は、各材料2141~214iのCOe分析および製造プロセスに従ってライフサイクル内に製品から排出される総COeに対する各材料2141~214iから排出されるCOeの比率214i3であるCOe比率214i3を測定および/または決定することができる。最後に、通知モジュール1086は、必要とされるデータが利用可能でないならば、カーボンフットプリント在庫に参加する材料のベンダーに適切な通知を生成してよく、ベンダーに材料214のCOeデータを在庫するように要求する。製造プロセスにおける使用される材料2141~214iに関して、材料2141~214iは、より関連性の高いまたはより関連性の低い材料2141~214iを含んでよく、より関連性の高い材料2141~214iは、そのCOe比率が、例えば、より関連性の低い材料2141~214iよりも1%大きい割合に達する材料2141~214iである。COe比率214i3は、ライフサイクル内に製品2から排出される総COeに対する各材料2141~214iから排出されるCOeの比率214i3である。より関連性の高い材料2141~214iの優先度は、より関連性の低い材料2141~214iの優先度よりも高い。よって、材料214では、より大きなCOe比214i3を有する材料2141~214iの優先度は、より小さなCOe比214i3を有する材料2141~214iの優先度よりも高い。
【0053】
制御デバイス10は、カーボンフットプリント在庫のプロセスライン11および/または加工ユニット12の設定の条件および特性パラメータ、および/または、使用される材料の優先度に従って、製品または工業プラント/工業現場1のCOeを生成する。制御デバイス10は、製品または工業プラント/工業現場のCOeの不確実性(uncertainty)または評価不可能なもの(imponderable)を、そのような不確実性または評価不可能なものを生成する生成構造に従って生成する。この構造は、例えば、最適化された実行中の加工ユニット12の履歴的データに基づいて訓練されている機械学習ベースまたは人工インテリジェンスベースのユニットを含むことができる。カーボンフットプリントを生成するための生成構造は、例えば、製品2または工業プラント/工業現場1のライフサイクルにおいてCOeを得るために製品または工業プラント/工業現場のライフサイクルにおける活動レベルデータを排出係数によって乗じること、または製品または工業プラント/工業現場のライフサイクルのある段階においてCOeを得るために製品2または工業プラント/工業現場1のライフサイクルのある段階における活動レベルデータを排出係数によって乗じることであり得る。活動レベルデータは、材料活動レベルデータ、電力活動レベルデータ、および廃棄物活動レベルデータを含む。活動レベルデータの単位は、例えば、キログラム、立方メートル、キロワット、キロメートルであってよい。排出係数は、各単位における活動レベルデータのCOeである。例えば、特定の製品について、材料または加工ユニット12の活動レベルデータ、電力活動レベルデータ、および廃棄物活動レベルデータの全てが、15立方メートルであり、各立方メートルにおけるCOeが、0.1キログラムであるならば、ライフサイクルにおける製品2のCOeは、1.5キログラムであり、15を0.1によって乗じることの結果である。製品2または工業プラント/工業現場1のCOeに関して不確実性を生み出すことは、COe値の生成の結果におけるあらゆる不確実性を考慮に入れ、そのような不確実性の影響を最小限に抑えて、COe値の生成の結果における信頼性を高めることである。そのような不確実性を生成するために、例えば、モンテカルロシミュレーションを用いることができる。最後に、ディスプレイモジュールは、例えば、製品または工業プラント/工業現場のCOeおよびあらゆる不確実性を含む在庫報告を生成することができる。ディスプレイモジュールは、例えば、在庫報告を製品または工業プラント/工業現場またはプロセスライン11および/または加工ユニット12のライフサイクルにおける各段階のプロセスチャートと組み合わせることができ、在庫報告およびプロセスチャートをディスプレイデバイスに表示する。プロセスチャートは、例えば、COe測定値、および製品または工業プラント/工業現場のライフサイクルにおける各段階に対応するあらゆる不確実性を含むことができる。システムは、製品または工業プラント/工業現場のライフサイクルにおける各段階のCOeアウトプットを生成することを可能にするように実現されることができる。本明細書ではCOeの排出および/またはエネルギ消費が例において用いられているが、制御デバイス10の出力パラメータは、他の情報を伝えてよいことが留意されるべきである。大部分の排出量は、受け容れられている係数を適用することによってCOe排出量に変換されることができるが、組織または産業による実質的にあらゆるリソース使用量が、適切な係数を適用することによって、COe排出量に変換されることもできる。何故ならば、あらゆるリソースは、リソースを創出し、リソースを消費し、かつあらゆるリソース廃棄物を処分するために使用される、エネルギの量と関連付けられることができるからである。例えば、従業員による飛行機旅行または紙の使用量は、COe排出量に変換されることができる。
【0054】
組織は、例えば、年のような、定義された時間期間にわたる将来の排出量について、COeレベルのような、制御デバイス10に対する目標レベルを入力することができる。目標レベルは、典型的には、経時的に増加する、減少する、あるいは変化しないことがある、ラインである。典型的には、排出についての組織の目標は、制御デバイス10によって決定される外挿される推定された将来の排出量(ベースライン排出量)よりも低く、ここで、ベースライン排出量は、排出量を削減するための戦略が実装されないと仮定した場合の、予測される将来の排出量である。例えば、制御デバイス10は、組織の予想される成長の故に、組織の将来の排出量が年10%だけ増加することを測定することができる。
【0055】
制御デバイス10は、目標ラインと共に、例えば、年の期間のような、定義された時間期間にわたる過去、現在、および予測されるベースライン排出量を示すチャートとしてグラフ表現を作成することができる。ベースライン排出量および目標ラインは、通常、楔形のギャップを形成するように分岐する。次に、組織は、1つ以上の戦略を用いてギャップを閉じる方法を考案しなければならない。これらの戦略は、例えば、プロセスユニット12を漸進的に適応させるまたは更新するまたは最適化すること、他のエネルギリソースを使用すること、生産プロセスにおいて他の材料を使用すること、輸送手段または方法または構造を変更すること、従業員旅行を削減すること、電球をLEDと交換すること、より効率的な窓を使用すること、グリーン電源を使用することなどを含んでよい。各戦略は、異なる実装時間と関連付けられることができる。戦略は、エキスパートシステムとして機能する制御デバイス10によってエキスパートデバイスとして生成されてよい。ここでも、制御デバイス10は、環境影響に関係する工業現場/プラント1の各ユニットについての関連する情報を提供することができる。情報の一部は、使用されるエネルギのタイプ(例えば、電力、天然ガス、ディーゼル、石油、石炭など)、使用されるエネルギの量(例えば、kwh、ガロンなど)、使用されるエネルギの日付、使用されるエネルギのコスト、飛行機旅行、照明使用、製造される製品のタイプ/量および排出のタイプ/量、効率、廃棄物、水使用、原料入力製品使用(例えば、紙、金属など)、様々な関連リソースのコスト、およびリソース消費に関連する他のタイプのデータのように、工業現場1のリソース消費に関係することがある。制御デバイス10は、カーボンフットプリント在庫システム108において、工業現場10のためのリソース消費品目として、個々のリソース消費品目を保存することができる。情報の一部は、施設面積(例えば、平方フィート)、施設収益、施設生産ユニット、施設タイプ(例えば、オフィス、製造など)、施設の年数、施設の稼働時間、施設の従業員数、施設のHVACタイプ、施設の場所、および人口統計学に関連する他のタイプのデータのように、組織ユニットの人口統計学的特性に関連することもある。
【0056】
目標ユニット/施設のリソース消費が利用可能でないとき、制御デバイスは、例えば、エンティティ内の比較可能なユニット/施設に基づいて、あるいはエンティティの外側の他の工業現場1の比較可能なユニット/施設からのデータまたは履歴的データを含むデータベースから、リソース消費を推定することができる。制御デバイスは、測定値生成構造を実行し、データベースまたはカーボンフットプリント在庫システム108内のそれらの人口統計学的データに基づいて比較可能な施設をマッチさせる。制御デバイスは、次に、比較可能な設備を自動的に選択し、選択された比較可能な設備のリソース消費品目をデータベースから決定することができる。次に、制御デバイスは、加工ユニット12のような特定のリソース消費品目を選択し、目標施設の測定されたリソース消費量を決定し、測定値から環境影響の測定値を決定することができる。推定されるリソース消費量または環境影響の測定値を列挙するあらゆる報告書は、その値を推定値として指定する。
【0057】
工業現場1によって加工または製造された製品2のCOe強度22を測定する監視された測定パラメータ134に基づく製品COe定量測定値211の生成について、排出係数は、例えば、ライフサイクル段階によって分類および監視されることができ、ここで、排出係数の分類は、(a)排出される原料について、酸、アルカリ、アルミニウム、アルゴン、基油、カートン、セラミック研磨材、クエン酸、デミ水、エタノール、凝集剤、ガラス研磨剤、水圧流体、イソプロパノール、潤滑剤、マグネシウム、窒素、酸素、紙、浸透剤、ポリエステル、耐火物、塩、フッ化ナトリウム、鋼、二酸化硫黄、界面活性剤、水、または、例えば、小麦および/または小麦粉および/またはビタミンおよび/または水のような、他の原料を含み、(b)排出される廃棄物について、(i)エネルギ排出物、すなわち、アセチレン、ディーゼル、電力、太陽光発電、燃料油、天然ガス、ガソリン、プロパン、(ii)廃棄排出物、すなわち、アルミニウム焼却、アルミニウムリサイクル、電子機器解体、有害廃棄物焼却、水銀処理、エネルギ回収付き鉱油焼却、都市ごみ焼却、板紙焼却、PET焼却、エネルギ回収付き汚泥焼却、木材焼却を含み、c)輸送排出物について、トラックによる輸送、および船舶による輸送を含む。
【0058】
製造現場1で加工された最終製品2の生成のために、環境定量化評価は、例えば、生物多様性、例えば、影響1422,1423、例えば、作物1トン当たり年間農地利用に対する影響を評価するための尺度として、水枯渇および利用142ならびに土地利用に対する影響も含むことができる。
【0059】
原料生産から流通までの製品2評価は、例えば、動的および(半)自動化ツールの部分として実装されることができる。これは、特定の原料生産からの活動データに基づく排出量、水および土地利用の影響の動的シナリオを含むことができる。
【0060】
実施形態の変形として、制御デバイス10は、生成された製品COe定量化測定値21および/または生成された工業現場COe定量化測定値141に基づく第三者認証をさらに提供する。第三者認証は、ISO認証を含む。第三者認証は、ブロックチェーン技術に基づいて提供されることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0144791A1号明細書
【符号の説明】
【0062】
1 工業現場またはプラント
10 制御デバイス
101 入力部
1011 I/Oインターフェース
1012 ネットワークインターフェース
102 監視制御およびデータ取得システム(SCADA)
103 永久記憶
1031 不揮発性記憶装置
1032 揮発性記憶装置
104 操縦および制御パラメータ(すなわち、プラントの工業現場の動作パラメータ)
105 工業現場1の環境フットプリント生成
106 製品2の環境強度影響
107 環境定量化モジュール
1071 COe定量化モジュール
108 カーボンフットプリント在庫システム
1081 インターフェース
1082 データ取り込みモジュール
1083 設定モジュール
1084 選択モジュール
1085 材料検出器
1086 通知モジュール
1087 データ処理モジュール
1088 ディスプレイモジュール
1089 検証モジュール
11 プロセスライン
111 I/Oデバイス
112 プログラマブルロジックコントローラ(PLC)
113 製造プロセス
12 加工ユニット
121 動作値設定
13 測定器デバイスおよびセンサ
131 処理ユニットの動作測定デバイス
132 環境測定デバイス
133 製品特性測定デバイスおよび/またはセンサ
134 測定パラメータ
1341 処理ユニット12の動作測定パラメータ
1342 製品特性測定パラメータ
1343 環境測定パラメータ
13431 地理的場所パラメータ
13432 時間的および/または季節的パラメータ
13433 気象関連パラメータ
14 工業現場またはプラントの環境フットプリントまたは環境影響強度
141 工業現場またはプラントのCOe定量化測定値
142 さらなる持続可能性測定パラメータ
1421 水利用
1422 土地利用
1433 生物多様性
2 工業現場1によって製造または加工された製品
21 製品2の環境影響強度
211 製品COe定量化手段
212 さらなる持続可能性測定パラメータ
2121 水利用
2122 土地利用
2123 生物多様性
213 排出係数
2131 原料
2132 廃棄物
21321 エネルギ排出量
21322 廃棄物排出量
2133 輸送排出物
214 製品の材料
2141~214i 特定の材料
214i1 材料214iの重量
214i2 材料214の総重量に対する材料214iの重量割合
214i3 製品214から排出される総COeに対する各材料2141~214iから排出されるCOeの排出割合
3 工業プラント1の環境
4 データ伝送ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21-1】
図21-2】
図22-1】
図22-2】
図22-3】
図23
図24
図25
図26
図27
【手続補正書】
【提出日】2024-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業現場またはプラントのエネルギ消費制御および管理および前記工業現場またはプラントによって加工される製品の環境フットプリントの測定最適化するための測定および制御デバイスであって、前記工業現場は、1つ以上の製品を加工するための1つ以上の加工ユニットを含み、当該制御デバイスは、当該制御デバイスの測定デバイスおよびセンサのデータフロー経路において予め定義された測定パラメータをキャプチャおよび/または監視及び/又は記録するために、入出力インターフェースおよびデータ伝送ネットワークを介して当該制御デバイスの前記測定デバイスおよびセンサに接続される入力部を含み、前記監視される測定パラメータに基づいて、動作パラメータの動作値設定が、前記工業現場および/またはプラントの前記環境フットプリントに関連するエネルギ消費の制御を最適化するために適合され当該制御デバイスは、前記工業現場および/またはプラントに、前記工業現場および/またはプラントの前記加工ユニットへのPLCインターフェースを用いた自律的または自動的に電子的な操縦を提供する、前記工業現場および/またはプラントの統合的な部分であり、
前記監視される測定パラメータは、パラメータベクトルであって、パラメータベクトルのパラメータ値は、所定の動作期間にわたって変化可能なパラメータ値の時系列、および/またはパラメータスカラーであり、前記パラメータスカラーの前記パラメータ値は、前記動作期間全体にわたって変化しない、パラメータベクトルと、構造パラメータであって、構造パラメータ値は、前記工業現場またはプラントの構造特徴を表す、構造パラメータと、を含むこと、
前記監視される測定パラメータに基づいて、前記工業現場またはプラントによって加工される製品のCOe強度を測定する、製品の環境影響強度値が生成されること、
前記製品の前記環境影響強度値の生成のために、排出係数が、製品サイクル段階によって分類および監視され、前記排出係数は、(i)原料について、(ii)エネルギ排出量についての排出係数および廃棄物排出量についての排出係数を含む廃棄物について、および(iii)輸送排出量について分類されること
廃棄物および製品サイクル段階について、当該制御デバイスは、各材料の測定される重量によってトリガされる前記製品の材料を検出し、各材料のCOe定量を生成する、材料検出器を含み、製品は、複数の材料を含み、前記材料検出器は、各材料の重量に従った前記製品の総重量に対する各材料の重量の比率である重量比を検出することをさらに含み、前記材料検出器は、各材料の前記COe定量に従って製品サイクルにおいて前記製品から排出される総COeに対する各材料から排出されるCOeの比率であるCOe比を測定すること
前記測定される工業現場環境影響強度値に基づいて、当該制御デバイスは、前記工業現場またはプラントによって加工される前記製品の前記環境影響強度値の最小の測定値に達するまで、前記工業現場またはプラントの前記加工ユニットの前記動作を適合して、前記工業現場またはプラントの前記動作パラメータの前記動作値設定を動的に変更し、前記動作パラメータのうちの少なくとも2つは、前記動作パラメータの前記パラメータ空間内で変更されることを特徴とする、
測定および制御デバイス。
【請求項2】
製品の測定される環境影響強度および/または前記工業現場またはプラントの測定される環境影響強度に基づいて、当該制御デバイスは、異なるコストパラメータの相互重み付け影響による最適化された改善手段および可能な改善手段を提供することを特徴とする、請求項1に記載の測定および制御デバイス。
【請求項3】
当該制御デバイスは、前記動的に適合され動作値設定に基づいて、動的に適合されるライン構成を提供し、前記生成される製品影響強度定量化測定値に基づいて、当該制御デバイスは、前記工業現場またはプラントによって加工される前記製品の前記環境フットプリントの最小の測定値に達するまで、前記工業現場またはプラントの前記加工ユニットの前記動作に適合する前記工業現場またはプラントの動作パラメータを動的に変更することを特徴とする、請求項2に記載の測定および制御デバイス。
【請求項4】
製品の前記測定される環境影響強度および/または前記工業現場またはプラントの前記測定される環境影響強度に基づいて、当該制御デバイスは、前記工業現場またはプラントの前記環境影響強度および/または前記工業現場またはプラントによって加工される前記製品の前記環境影響強度の最小の測定値に達するまで、前記工業現場またはプラントの前記加工ユニットの前記動作に適合する前記工業現場またはプラントの動作パラメータを動的に変更することを特徴とする、請求項1に記載の測定および制御デバイス。
【請求項5】
前記工業現場またはプラントの前記動作パラメータは、前記動作パラメータのパラメータ空間にシミュレートされたアニーリングを適用して前記動作パラメータを変更することによって動的に変更されることを特徴とする、請求項4に記載の測定および制御デバイス。
【請求項6】
前記工業現場またはプラントの前記動作パラメータは、前記動作パラメータの前記パラメータ空間内で前記動作パラメータのうちの少なくとも2つを変更することによって、ならびに前記工業現場および/または製品の測定されるCOeフットプリントを最小限に抑えるためにボックス-ウィルソンデータ処理に基づいて第1の偏差を適用することによって、動的に変更されることを特徴とする、請求項4に記載の測定および制御デバイス。
【請求項7】
前記パラメータ空間内の前記動作パラメータのうちの前記少なくとも2つは、最適化されたOCeフットプリント測定量が測定されるまで確率論的に変更されることを特徴とする、請求項6に記載の測定および制御デバイス。
【請求項8】
前記パラメータ空間内の前記動作パラメータのうちの前記少なくとも2つは、前記測定されるCOeフットプリントのための予め定義された閾値がトリガされるまで電子的に変更されることを特徴とする、請求項3~7のうちのいずれか1項に記載の測定および制御デバイス。
【請求項9】
前記工業現場は、少なくとも1つの工業プラントおよび/または加工ラインおよび/または製品施設/機器を含むことを特徴とする、請求項に記載の測定および制御デバイス。
【請求項10】
当該制御デバイスは、少なくとも1つのプログラマブル論理コントローラ(PLC)または前記工業現場で製造プロセスまたは製品加工プロセスの制御のために適合される自動化コントローラとして前記工業現場と関連付けられるプログラマブルコントローラをさらに含み、前記PLCの入出力デバイスは、データプロセッサと一体的に工場内で実現されるか、あるいは入出力デバイスと共にモジュール式デバイスとしてラック取り付けされることを特徴とする、請求項に記載の測定および制御デバイス。
【請求項11】
前記工業現場の前記少なくとも1つのPLCは、前記工業現場の加工ユニットのプログラミングおよびプロセス故障診断を提供する当該制御デバイスの監視制御およびデータ取得(SCADA)システムにデータ伝送ネットワークを通じて接続されることを特徴とする、請求項10に記載の測定および制御デバイス。
【請求項12】
前記工業現場は、前記製品を加工または製造するための少なくとも1つの加工ユニットを含む1つ以上のプロセスラインを含むことを特徴とする、請求項に記載の測定および制御デバイス。
【請求項13】
前記工業現場によって加工または製造される前記製品のCOe強度を測定する前記監視される測定パラメータに基づく前記製品COe定量化測定値の生成のために、排出係数が、原料の生成される排出係数、製品サイクル段階による前記製品の加工および輸送によって分類および監視され、前記排出係数の分類は、(a)排出される原料について:小麦および他の作物、水、酸、アルカリ、アリミニウム、アルゴン、基油、カートン、セラミック研磨剤、クエン酸、デミ水、エタノール、フロキューラント、ガラス研磨剤、液状流体、イソプロパノール、潤滑剤、マグネシウム、窒素、酸素、紙、プラスチックおよび他の包装材料、浸透剤、ポリエステル、耐火物、塩、フッ化ナトリウム、鋼、二酸化硫黄、界面活性剤、水、および/または(b)排出される廃棄物材料について:(i)エネルギ排出物:アセチレン、ディーゼル、電力、太陽光、重油、天然ガス、ガソリン、プロパン、(ii)廃棄物材料排出物:アルミニウム焼却、アルミニウムリサイクル、電子機器解体、有害廃棄物焼却、水銀処理、エネルギ回収を伴う鉱油焼却、都市ごみ焼却、板紙焼却、PET焼却、エネルギ回収を伴うスラッジ焼却、木材焼却、および(c)輸送排出物:トラック輸送、および船舶輸送を含むことを特徴とする、請求項に記載の測定および制御デバイス。
【請求項14】
前記測定デバイスおよびセンサは、動作パラメータを測定またはキャプチャする前記加工ユニットと関連付けられ、かつ前記工業現場またはプラントの環境測定パラメータを測定する前記工業現場またはプラントと関連付けられることを特徴とする、請求項に記載の測定および制御デバイス。
【国際調査報告】