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▶ シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナルの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】外科用データシステム及び管理
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/00 20160101AFI20240730BHJP
   G16H 40/60 20180101ALI20240730BHJP
   A61B 34/20 20160101ALN20240730BHJP
【FI】
A61B34/00
G16H40/60
A61B34/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503641
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-02-22
(86)【国際出願番号】 IB2022056665
(87)【国際公開番号】W WO2023002379
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】63/224,813
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/384,354
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】506157570
【氏名又は名称】シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル
【氏名又は名称原語表記】Cilag GMBH International
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
(72)【発明者】
【氏名】バコス・グレゴリー・ジェイ
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
手術の外科的事象に関連付けられたデータを処理して標準フォーマットにするためのデバイスは、プロセッサを含み得る。プロセッサは、あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別するように構成され得る。プロセッサは、データストリームによって示される外科用情報を受信するためのデータベースを識別するように構成され得る。データベースは標準フォーマットであってもよい。プロセッサは、当該タイプの外科用器具に関連付けられた識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択するように構成され得る。プロセッサは、選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成するように構成され得る。プロセッサは、変換されたデータストリームをデータベースに入力するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるデバイスであって、前記プロセッサは、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、前記外科用データインターフェースは、前記タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、前記データストリームは、外科用情報を示す、こと、
前記外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、前記データベースは、標準フォーマットである、こと、
識別された前記外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、ルールセットを選択すること、
選択された前記ルールセットに基づき、かつ前記外科用データインターフェースを介して受信された前記データストリームに基づいて、変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することであって、前記変換されたデータストリームは、前記外科用情報を示す、こと、及び
前記変換されたデータストリームを前記データベースに入力すること、を行うように構成されている、デバイス。
【請求項2】
前記データベースは、リレーショナルデータベースである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記標準フォーマットは、解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定単位、又はデータストリームのタイプのうちの少なくとも1つを示し、前記データストリームのタイプは、離散データストリーム又は連続データストリームを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ルールセットは、データクリーニングルール、データ検証ルール、又はデータフォーマッティングルールのうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記プロセッサは、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成するように更に構成されており、前記第2の変換されたデータストリーム及び前記第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記プロセッサは、
前記第1のデータストリームについて、選択された前記ルールセットに基づいて無効データを判定することであって、前記第1の変換されたデータストリームは、前記無効データを除外する、こと、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成すること、及び
前記第2のデータストリームに基づいて前記第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、前記第1の変換されたデータストリームは前記注釈を含む、こと、を行うように更に構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記プロセッサは、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとして前記データストリームを受信するように構成されており、前記複数のデータストリームのうちの各データストリームは、前記複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、各注釈は、前記それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記変換されたデータストリームを生成するために、前記プロセッサは、
前記標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、前記データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定すること、及び
前記データストリームに基づき、かつ前記標準フォーマットに関連付けられた前記サンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定すること、を行うように更に構成されており、前記変換されたデータストリームは前記中間平均データポイントを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記変換されたデータストリームを生成するために、前記プロセッサは、前記標準フォーマットに基づいて前記データストリームをパースするように更に構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記データベースを表示デバイスに送信するように更に構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
プロセッサを備えるデバイスであって、前記プロセッサは、
第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースを識別することであって、前記第1の外科用データインターフェースは、前記第1のタイプの第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースを識別することであって、前記第2の外科用データインターフェースは、前記第2のタイプの第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
前記第1のデータストリームが第1の外科手技から収集される、前記第2のデータストリームが第2の外科手技から収集される、並びに前記第1の外科手技及び前記第2の外科手技が同じ医学的特性に関連付けられていると判定すること、
前記第1のデータストリームのフォーマットと前記第2のデータストリームのフォーマットとが異なると判定すること、
標準フォーマットであるデータベースを識別すること、
前記第1の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、第1のルールセットを選択すること、
前記第2の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、第2のルールセットを選択すること、
前記第1のルールセットに基づき、かつ前記第1の外科用データインターフェースを介して受信された前記第1のデータストリームに基づいて、第1の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成すること、
前記第2のルールセットに基づき、かつ前記第2の外科用データインターフェースを介して受信された前記第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成すること、
前記第1の変換されたデータストリーム及び前記第2の変換されたデータストリームを前記データベースに入力すること、並びに
前記データベースを使用して、前記第1の外科手技と前記第2の外科手技とを比較すること、を行うように構成されている、デバイス。
【請求項14】
方法であって、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、前記外科用データインターフェースは、前記タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、前記データストリームは、外科用情報を示す、ことと、
前記外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、前記データベースは、標準フォーマットである、ことと、
識別された前記外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、ルールセットを選択することと、
選択された前記ルールセットに基づき、かつ前記外科用データインターフェースを介して受信された前記データストリームに基づいて、変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することであって、前記変換されたデータストリームは、前記外科用情報を示す、ことと、
前記変換されたデータストリームを前記データベースに入力することと、を含む、方法。
【請求項15】
前記データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記方法は、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することを更に含み、前記第2の変換されたデータストリーム及び前記第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記方法は、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することと、
前記第1のデータストリームについて、選択された前記ルールセットに基づいて無効データを判定することであって、前記第1の変換されたデータストリームは、前記無効データを除外する、ことと、
前記第2のデータストリームに基づいて前記第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、前記第1の変換されたデータストリームは前記注釈を含む、ことと、を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとして前記データストリームを受信することを更に含み、前記複数のデータストリームのうちの各データストリームは、前記複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、各注釈は、前記それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記変換されたデータストリームを生成することは、
前記標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、前記データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定することと、
前記データストリームに基づき、かつ前記標準フォーマットに関連付けられた前記サンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定することと、を含み、前記変換されたデータストリームは前記中間平均データポイントを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年7月22日に出願された米国特許仮出願第63/224,813号の利益を主張するものであり、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、同時に出願された以下の出願に関連し、その各々の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
・米国特許出願第17/384,274号、2021年7月23日出願、代理人整理番号END9340USNP1、発明の名称「METHOD OF SURGICAL SYSTEM POWER MANAGEMENT,COMMUNICATION,PROCESSING,STORAGE,AND DISPLAY」。
・米国特許出願第17/384,337号、2021年7月23日出願、代理人整理番号END9340USNP9、発明の名称「SURGICAL DATA SYSTEM AND CONTROL」。
・米国特許出願第17/384,348号、2021年7月23日出願、代理人整理番号END9340USNP10、発明の名称「SURGICAL DATA SYSTEM AND CLASSIFICATION」。
【背景技術】
【0003】
外科手技は、例えば、病院などの医療施設内の手術室又は部屋で実施され得る。様々な外科用デバイス及びシステムが、外科手技の実施に利用され得る。デジタル及び情報化時代において、医療システム及び施設は、患者の安全性を維持しながら、デジタル技術を利用するシステム又は手技を実施することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
デバイスは、あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、外科用データインターフェースは、当該タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、データストリームは、外科用情報を示す、こと、当該外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、データベースは、標準フォーマットである、こと、識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択すること、選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することであって、変換されたデータストリームは、外科用情報を示す、こと、及び変換されたデータストリームをデータベースに入力すること、を行うように構成されたプロセッサを備え得る。
【0005】
デバイスは、一方ではストリームが記憶される特定のデータベースと、他方では特定器具のための特定のインターフェースとの特定の組み合わせに最適なルールセットを用いて受信されたデータストリームを標準化するという技術的効果を提供することができる。これにより、データのルールセットベースの変換が、同じフレーム内で、同じスケールで、同じ構文条件を満たすデータのより直接的な比較を可能にすることができるので、改善された分析、注釈、処理、及び意思決定に、データベースに記憶された、変換されたストリームが、標準フォーマットの他のデータベースコンテンツと共に使用されることが可能になる。また、ルールセットベースの変換は事前に適用済みであり、記憶されたデータの検索及び/又は使用の時点でオンザフライで計算される必要がないので、改善されたシステム効率も可能になる。
【0006】
データベースは、リレーショナルデータベースであり得る。
【0007】
デバイスは、同じタイプの外科処置の異なる例同士の比較から導出される相関、パターン、及び洞察の改善された決定を容易にするという技術的効果を提供し得る。これは、外科用情報の第1の項目を示す1つのデータストリームから収集されたデータが、リレーショナルデータベースを介して、外科用情報の第2の項目を示す、異なるデータストリーム(異なるタイプの器具又はインターフェースから生じる可能性があり、異なるシンタックス、構造、若しくはフォーマットを有するか、又は最初はノイズが多いか、若しくは不完全である)から収集されたデータにリンクされ得るか、又は関連付けられ得るためである。
【0008】
標準フォーマットは、解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定単位、又はデータストリームのタイプのうちの少なくとも1つを示し得、データストリームのタイプは、離散データストリーム又は連続データストリームを含む。
【0009】
ルールセットは、データクリーニングルール、データ検証ルール、又はデータフォーマッティングルールのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0010】
データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0011】
データストリームは第1のデータストリームであり得、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、プロセッサは、第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成するように更に構成され得、第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている。
【0012】
デバイスは、ストリーム内のデータに少なくとも相対的な時間的コンテキスト又はシンタックスを提供することによって、2つの別個の生ストリームからの外科用データの同期及び/又はタイミングベースの分析を可能にするという技術的効果を提供し得る。
【0013】
第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0014】
データストリームは、第1のデータストリームであり得、変換されたデータストリームは、第1の変換されたデータストリームであり得、プロセッサは、第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて無効データを判定することであって、第1の変換されたデータストリームは、無効データを除外する、こと、第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、及び第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、第1の変換されたデータストリームは注釈を含むこと、を行うように更に構成され得る。
【0015】
デバイスは、第1のデータストリームを注釈データでコンテキスト化することによって第1のデータストリームを強化するという技術的効果を提供し得、単なる外科用情報コンテンツ自体を超えて外科用データの第1のストリームを取り囲む特定の状況への洞察を提供する。それはまた、変換された(注釈が付けられた)第1のデータストリームデータの全ての有効性を保証し、データベースに記憶されたデータが確実にコンテキスト化されることを意味する。
【0016】
プロセッサは、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとしてデータストリームを受信するように構成され得、複数のデータストリームのうちの各データストリームは、複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され得、注釈を含み、各注釈は、それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示し得る。
【0017】
変換されたデータストリームを生成するために、プロセッサは、標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートがデータストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定すること、及びデータストリームに基づき、かつ標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定することを行うように更に構成され得、変換されたデータストリームは中間平均データポイントを含む。
【0018】
デバイスは、元のデータストリームに十分に高いサンプルレートが存在しない場合であっても、データベースに好適な変換されたデータストリームを生成するという技術的効果を提供し得る。
【0019】
変換されたデータストリームを生成するために、プロセッサは、標準フォーマットに基づいてデータストリームをパースするように更に構成され得る。
【0020】
プロセッサは、データベースを表示デバイスに送信するように更に構成され得る。
【0021】
デバイスは、臨床医が、変換されたデータを表示デバイス上で見て、それを使用して、例えば、臨床医の外科的意思決定プロセスを通知することを可能にするという技術的効果を提供し得る。これは、標準化されていない「生」データを使用して臨床医が達成可能であるよりも改善された結果をもたらす。
【0022】
デバイスは、第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースを識別することであって、第1の外科用データインターフェースは、当該第1のタイプの第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成されている、こと、第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースを識別することであって、第2の外科用データインターフェースは、当該第2のタイプの第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成されている、こと、第1のデータストリームが第1の外科手技から収集される、第2のデータストリームが第2の外科手技から収集される、並びに第1の外科手技及び第2の外科手技が同じ医学的特性に関連付けられていると判定すること、第1のデータストリームのフォーマットと第2のデータストリームのフォーマットとが異なると判定すること、標準フォーマットであるデータベースを識別すること、第1の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、第1のルールセットを選択すること、第2の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、第2のルールセットを選択すること、第1のルールセットに基づき、かつ第1の外科用データインターフェースを介して受信された第1のデータストリームに基づいて、第1の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、第2のルールセットに基づき、かつ第2の外科用データインターフェースを介して受信された第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、第1の変換されたデータストリーム及び第2の変換されたデータストリームをデータベースに入力すること、並びにデータベースを使用して第1の外科的処置と第2の外科的処置とを比較すること、を行うように構成されたプロセッサを備え得る。
【0023】
デバイスは、通常比較不能又は互換性のないデータストリーム、例えば、異なる手術器具から生じるデータストリームからの洞察を明らかにするという技術的効果を提供し得る。
【0024】
方法は、あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、外科用データインターフェースは、当該タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、データストリームは、外科用情報を示す、ことと、当該外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、データベースは、標準フォーマットである、ことと、識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択することと、選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することであって、変換されたデータストリームは、外科用情報を示す、ことと、変換されたデータストリームをデータベースに入力することと、を含み得る。
【0025】
データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0026】
データストリームは第1のデータストリームであり得、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり得、方法は、第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することを更に不育み得、第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている。
【0027】
第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0028】
データストリームは第1のデータストリームであり得、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり得、方法は、第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することと、第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて無効データを判定することであって、第1の変換されたデータストリームは、無効データを除外する、ことと、第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、第1の変換されたデータストリームは注釈を含む、ことと、を更に含み得る。
【0029】
方法は、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとしてデータストリームを受信することを更に含み、複数のデータストリームのうちの各データストリームは、複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、各注釈は、それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す。
【0030】
変換されたデータストリームを生成することは、標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートがデータストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定することと、データストリームに基づき、かつ標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定することと、を更に含み得、変換されたデータストリームは中間平均データポイントを含む。
【0031】
上記で説明された方法のいずれか及び/又は全ては、プロセッサ、集積回路、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)などによって実装される方法を含むがこれらに限定されない、コンピュータ実装方法として具現化され得る。実装コンピューティングシステムは、ハードウェアデバイスであってもよく、又は分散コンピューティングシステムとして動作するように構成された複数のハードウェアデバイスを備えてもよい。実装コンピュータシステムは、上記方法のいずれか及び/又は全てを実施するための命令を含むメモリを備えてもよい。例えば、メモリは、コンピューティングシステム及び/又はそのプロセッサによって実行されたときに、システム又はプロセッサに、上記で説明された方法のうちの1つ若しくは2つ以上を実施させる命令を含んでもよい。
【0032】
上記で説明された方法のいずれか及び/又は全ては、コンピュータによって実行されたときに、上記で説明された方法のうちの任意の1つ又は2つ以上をコンピュータに実施させる命令を含むコンピュータ可読記憶媒体、例えば非一時的コンピュータ可読記憶媒体の形態で具現化され得る。上記で説明された上記で説明された方法のいずれか及び/又は全ては、コンピュータプログラム製品として具現化され得る。
【0033】
本明細書中上記で説明された方法は、手術若しくは療法によるヒト若しくは動物の身体の治療の方法、又はヒト若しくは動物の身体に対して実施される診断方法を含まなくてもよい。本明細書中上記に記載される方法の各々は、手術、療法、治療又は診断の方法ではない方法であり得る。例えば、上記で説明された方法の各々は、外科手技又はその任意の外科的ステップ若しくは療法ステップを実施することを含まない実施形態を有する。
【0034】
本明細書で説明される例は、手術の外科的事象に関連付けられたデータを処理及び/又は分類するデバイスを含み得る。デバイスは、プロセッサを含み得る。
【0035】
プロセッサは、別のデータに基づいて外科的事象に関連付けられたデータを処理するように構成されてもよい。プロセッサは、外科的事象中に、複数のデータストリームを受信するように構成され得る。プロセッサは、複数のデータストリームから第1のデータストリーム及び第2のデータストリームを選択するように構成され得る。第1のデータストリームは、一次データストリームとして選択され得、第2のデータストリームは、二次データストリームとして選択され得る。一次データストリームの選択は、外科用データインターフェースに基づき得、外科用データインターフェースを介して一次データストリームが受信される。二次データストリームの選択は、外科用データインターフェースに基づき得、外科用データインターフェースを介して二次データストリームが受信される。プロセッサは、一次データストリームを受信するように構成された外科用データインターフェースを識別し、二次データストリームを受信するように構成された外科用データインターフェースを識別するように構成されてもよい。プロセッサは、二次データストリームに基づいて、一次データストリームに関連付けられた状況データを生成するように構成され得る。状況データは、外科的事象の医療意思決定要因を示し得る。一次データストリーム及び状況データは、外科的事象中に送信されてもよい。二次データストリームは、第1の部分及び第2の部分を含み得る。プロセッサは、二次データストリームの第1の部分を記憶し、二次データストリームの第2の部分を記憶しないように構成され得る。
【0036】
一次データストリームは、第1のタイミング要素を含み得る。第1のタイミング要素は、第1のデータストリームが外科的事象中に収集される第1の時間を示し得る。一次データストリーム及び一次データストリームに関連付けられた状況データは、外科的事象中の第2の時間に送信されてもよく、第1の時間と第2の時間との間の差は、所定の値よりも小さくてもよい。所定の値は、リアルタイム処理に使用され得る。所定の値よりも小さい差は、例えば、第1のデータストリームが収集されるときに、一次データストリームがリアルタイムで送信されることを示し得る。
【0037】
一次データストリームは、データパケットを介して送信され得る。データパケットの少なくとも1つは、状況データを示すフィールドを含んでもよい。状況データは、一次データストリームについての注釈、一次データストリームに関連付けられたコンテキスト、又は一次データストリームに関連付けられたコンテキストを示すメタデータのうちの少なくとも1つを使用して送信され得る。
【0038】
プロセッサは、一次データストリーム及び一次データストリームに関連付けられた状況データに基づいて制御命令を生成するように構成されてもよく、プロセッサは、例えば、外科用器具の動作を変更するために、デバイスと通信する外科用器具に制御命令を送信するように構成されてもよい。
【0039】
プロセッサは、一次データストリーム及び一次データストリームに関連付けられた状況データに基づいてリスクインジケータを生成するように構成されてもよい。リスクインジケータは、アクショントリガ、通知、又は閾値のうちの少なくとも1つを含み得る。プロセッサは、リスクインジケータを、例えば表示デバイスに送信するように構成されてもよい。
【0040】
外科的事象は、進行中の外科的事象であり得る。プロセッサは、進行中の外科的事象及び過去の外科的事象が共通の特性を有することを判定するように構成され得る。プロセッサは、過去の外科的事象に関連付けられたデータストリームに更に基づいて状況データを生成するように構成されてもよい。共通の特性は、同じ患者、同じタイプの外科手技、同じタイプの外科用器具、又は同じタイプの外科用機器のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0041】
プロセッサは、外科的事象と関連付けられたデータを分類するように構成され得る。プロセッサは、第1の外科用データインターフェースを介して第1の外科用データストリームを受信し、第2の外科用データインターフェースを介して第2の外科用データストリームを受信するように構成されてもよい。第1の外科用データインターフェースは、第1の外科用器具から第1の外科用データストリームを受信するように構成されてもよい。第2の外科用データインターフェースは、第2の外科用器具から第2の外科用データストリームを受信するように構成されてもよい。プロセッサは、第1の外科用データストリームに関連付けられた第1の分類パラメータを判定するように構成され得る。プロセッサは、第2の外科用データストリームに関連付けられた第2の分類パラメータを判定するように構成され得る。プロセッサは、第1の外科用データインターフェースを識別し、識別された第1の外科用データインターフェースに基づいて第1の分類パラメータを判定するように構成され得る。第1の外科用データインターフェースは、第1のタイプの外科用器具と通信するように指定されてもよい。プロセッサは、第2の外科用データインターフェースを識別し、識別された第2の外科用データインターフェースに基づいて第2の分類パラメータを判定するように構成され得る。第2の外科用データインターフェースは、第2のタイプの外科用器具と通信するように指定されてもよい。プロセッサは、第1の外科用データストリーム内の第1の分類パラメータを復号することに基づいて、第1の分類パラメータを判定するように構成され得る。プロセッサは、第2の外科用データストリーム内の第2の分類パラメータを復号することに基づいて、第2の分類パラメータを判定するように構成され得る。いくつかの例では、プロセッサは、第1の外科用データストリームを復号し、復号された第1の外科用データストリームに基づいて第1の分類パラメータを推測することができる。プロセッサは、第2の外科用データストリームを復号し、復号された第2の外科用データストリームに基づいて第2の分類パラメータを推測することができる。プロセッサは、第1の外科用データストリームと第2の外科用データストリームとの間の相互作用のモードを判定するように構成され得る。プロセッサは、第1の外科用データストリーム又は第2の外科用データストリームのうちの少なくとも1つに関連付けられた外科的事象を識別し、外科的事象に基づいて相互作用のモードを判定するように構成され得る。相互作用モードは、識別された外科的事象の状況データを生成することができる。相互作用のモードは、第2の外科用データストリームを使用する第1の外科用データストリームの高品質化、第1の外科用データストリーム及び第2の外科用データストリームの集約、又は第1の外科用データストリーム及び第2の外科用データストリームの合成のうちの1つ若しくは2つ以上を含んでもよい。
【0042】
プロセッサは、第1の外科用データストリームと第2の外科用データストリームとの間の相互作用のモードに基づいて、第3の外科用データストリームを生成するように構成され得る。プロセッサは、第1の外科用データストリームに関連付けられた第1の分類パラメータ、第2の外科用データストリームに関連付けられた第2の分類パラメータ、及び第1の外科用データストリームと第2の外科用データストリームとの間の相互作用のモードに基づいて、第3の外科用データストリームのための第3の分類パラメータを判定するように構成され得る。第1の分類パラメータ、第2の分類パラメータ、又は第3の分類パラメータのうちの少なくとも1つは、多次元であってもよい。第3の分類パラメータ(例えば、第3の分類パラメータの値)は、第3の外科用データストリームのプライバシー、第3の外科用データストリームの優先度、第3の外科用データストリームのコンテンツタイプ、第3の外科用データストリームのコンテキスト、第3の外科用データストリームに関連付けられた保持期間、又は第3の外科用データストリームに関連付けられたユーザ選好のうちの1つ若しくは2つ以上を示し得る。
【0043】
プロセッサは、第3の分類パラメータに基づいて、第3の外科用データストリームのためのデータハンドリング方式を判定するように構成され得る。データハンドリング方式は、医療データポリシーと一貫性があってもよい。プロセッサは、データハンドリング方式に従って、第3の外科用データストリームのデータハンドリングを実施するように構成され得る。データハンドリング方式は、第3の外科用データストリームについての記憶場所のタイプ又は第3の外科用データストリームに使用される通信経路に関連付けられた信頼性レベルのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0044】
一例では、プロセッサは、第3の分類パラメータに基づいて、第3の外科用データストリームが、送信されるべき複数の外科用データストリームの中で最高の分類レベルを有すると判定するように構成され得る。プロセッサは、外科用データストリームの送信に使用されるために利用可能な送信リソースの中で最小量の中断を有する通信経路を判定するように構成され得る。プロセッサは、判定された通信経路を使用して、第3の外科用データストリームを送信するように構成され得る。プロセッサは、第3の外科用データストリームが送信されるべき外科用データストリームの中で最高の分類レベルを有するという判定に基づいて、第3の外科用データストリームの送信を繰り返すように構成され得る。
【0045】
プロセッサは、第2の外科用データストリームのためのデータハンドリング方式を判定するように構成され得る。第2の分類パラメータ及び第3の分類パラメータは同じであってもよい。プロセッサは、第2の分類パラメータに基づいて、第3の外科用データストリームのためのデータハンドリング方式と同じ第2の外科用データストリームのためのデータハンドリング方式を判定するように構成され得る。
【0046】
プロセッサは、外科的事象に関連付けられたデータを標準フォーマットに処理するように構成され得る。プロセッサは、外科用器具のタイプに関連付けられた外科用データインターフェースを識別するように構成されてもよい。外科用データインターフェースは、外科用データインターフェースに関連付けられたタイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されてもよい。プロセッサは、データストリームによって示される外科用情報を受信するためのデータベースを識別するように構成され得る。データベースは標準フォーマットであってもよい。例えば、データベースはリレーショナルデータベースであってもよい。標準フォーマットは、解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定の単位、又はデータストリームのタイプのうちの少なくとも1つを示し得る。データストリームのタイプは、離散データストリーム又は連続データストリームであってもよい。プロセッサは、外科用器具のタイプに関連付けられた識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択するように構成され得る。ルールセットは、データクリーニングルール、データ検証ルール、又はデータフォーマッティングルールのうちの1つ若しくは2つ以上を含み得る。プロセッサは、選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、標準フォーマットにおける変換されたデータストリームを生成するように構成され得る。変換されたデータストリームは、外科用情報を示し得る。プロセッサは、変換されたデータストリームをデータベースに入力するように構成され得る。プロセッサは、第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて、無効データ及び無効関連付けを判定するように構成され得る。第1の変換されたデータストリームは、無効データ及び無効関連付けを除外し得る。プロセッサは、第2のデータストリームに基づいて標準フォーマットにおける第2の変換されたデータストリームを生成し、第1の変換されたデータストリームが注釈を含むように、第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームに対する注釈を生成するように構成され得る。
【0047】
データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データを含んでもよい。一例では、プロセッサは、第1のデータストリームを受信し、第1のルールセットに基づいて標準フォーマットにおける第1の変換されたデータストリームを生成するように構成され得る。プロセッサは、第2のデータストリームに基づいて標準フォーマットにおける第2の変換されたデータストリームを生成するように構成され得る。第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームを含み得る。第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート若しくは同じ同期であってもよく、又は同じ外科的事象にリンクされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1A】コンピュータ実装外科用システムのブロック図である。
図1B】コンピュータ実装多層外科用システムのブロック図である。
図1C】外科用システムの制御プレーン及びデータプレーンを示す論理図である。
図2】手術室における例示的な外科用システムを示す。
図3】様々なシステムとペアリングされた例示的な外科用ハブを例示する。
図4】感知システムのセット、環境感知システム、デバイスのセットなどと接続するように構成された通信外科用ハブのセットを有する外科用データネットワークを例示する。
図5】外科用システムの一部であってもよい、例示的なコンピュータ実装双方向外科用システムを例示する。
図6】外科用器具の制御システムの論理図を例示する。
図7】コントローラ及びモータを有するハンドル、ハンドルに解放可能に連結されたアダプタ、及びアダプタに解放可能に連結された装填ユニットを含む、例示的な外科用システムを示す。
図8】例示的な状況認識外科用システムを示す。
図9】例示的な外科用データシステムを示す。
図10】例示的なデータ標準化デバイスを示す。
図11】例示的なデータ品質制御を示す。
図12】例示的なデータ分類モジュールを示す。
図13】例示的なデータストリームを示す。
図14】例示的なデータ処理デバイスを示す。
図15A】類似の患者と比較した、腎部分切除後の患者のステップの進展を示す。
図15B】1週間にわたる患者の毎日の収縮期BP及び拡張期BP、並びに正常BP、高血圧前症BP、及びステージ1高血圧症BPの評価を示す。
図16】データ分類例を示す。
図17】データ処理例を示す。
図18】データの標準化例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図1Aは、コンピュータ実装の患者及び外科用システム20000のブロック図である。外科用システム20000などの例示的な外科用システムは、1つ又は2つ以上の外科用システム(例えば、外科用サブシステム)20002、20003、及び20004を含むことができる。例えば、各外科用システム20002は、コンピュータ実装双方向外科用システムを含み得る。例えば、外科用システム20002は、例えば図2に記載されるように、クラウドコンピューティングシステム20008と通信する外科用ハブ20006及び/又はコンピューティングデバイス20016を含んでもよい。クラウドコンピューティングシステム20008は、少なくとも1つのリモートクラウドサーバ20009と、少なくとも1つのリモートクラウドストレージユニット20010と、を含み得る。例示的な外科用システム20002、20003、又は20004は、ウェアラブル感知システム20011、環境感知システム20015、ロボットシステム20013、1つ又は2つ以上のインテリジェント器具20014、ヒューマンインターフェースシステム20012などを含んでもよい。ヒューマンインターフェースシステムは、本明細書ではヒューマンインターフェースデバイスとも称される。ウェアラブル感知システム20011は、1つ若しくは2つ以上のHCP感知システム、及び/又は1つ若しくは2つ以上の患者感知システムを含んでもよい。環境感知システム20015は、例えば、図2に更に記載されるように、例えば、1つ又は2つ以上の環境属性を測定するために使用される、1つ又は2つ以上のデバイスを含んでもよい。ロボットシステム20013は、例えば、図2に更に記載されるように、外科手技を実施するために使用される複数のデバイスを含んでもよい。
【0050】
外科用システム20002は、クラウドコンピューティングシステム20008の一部であり得るリモートサーバ20009と通信し得る。一例では、外科用システム20002は、インターネットサービスプロバイダのケーブル/FIOSネットワーキングノードを介してリモートサーバ20009と通信してもよい。一例では、患者感知システムは、リモートサーバ20009と直接通信してもよい。外科用システム20002及び/又はその構成要素は、GSM/GPRS/EDGE(2G)、UMTS/HSPA(3G)、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)又は4G、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)、ニューラジオ(new radio、NR)又は5Gのセルラープロトコルのうちの1つ又は2つ以上を使用して、セルラー送信/受信ポイント(transmission/reception point、TRP)又は基地局を介してリモートサーバ20009と通信してもよい。
【0051】
外科用ハブ20006は、腹腔鏡スコープからの画像を、並びに1つ又は2つ以上の他のスマートデバイス及び1つ又は2つ以上の感知システム20011からの情報を、表示する1つ又は2つ以上の手段と協働的相互作用を有し得る。外科用ハブ20006は、1つ又は2つ以上の感知システム20011、1つ又は2つ以上のスマートデバイス、及び複数のディスプレイと相互作用し得る。外科用ハブ20006は、1つ又は2つ以上の感知システム20011から測定値データを収集し、通知又は制御メッセージを1つ又は2つ以上の感知システム20011に送信するように構成され得る。外科用ハブ20006は、通知情報を含む情報を、ヒューマンインターフェースシステム20012との間で、送信及び/又は受信し得る。ヒューマンインターフェースシステム20012は、1つ又は2つ以上のヒューマンインターフェースデバイス(human interface device、HID)を含み得る。外科用ハブ20006は、音響機器、ディスプレイへの通知情報若しくは制御情報、及び/又は外科用ハブと通信する様々なデバイスへの制御情報を、送信及び/又は受信し得る。
【0052】
例えば、感知システム20001は、図1Aで考察されるように、ウェアラブル感知システム20011(1つ又は2つ以上のHCP感知システム及び1つ又は2つ以上の患者感知システムを含み得る)と、環境感知システム20015と、を含んでもよい。1つ又は2つ以上の感知システム20001は、様々なバイオマーカに関するデータを測定し得る。1つ又は2つ以上の感知システム20001は、1つ又は2つ以上のセンサ、例えば、光センサ(例えば、フォトダイオード、フォトレジスタ)、機械センサ(例えば、モーションセンサ)、音響センサ、電気センサ、電気化学センサ、熱電センサ、赤外線センサなどを使用して、バイオマーカを測定してもよい。1つ又は2つ以上のセンサは、フォトプレチスモグラフィ、心電図検査、脳波検査、比色分析、インペディメンタリ、電位差測定、電流測定などの感知技術のうちの1つ又は2つ以上を使用して、本明細書に記載されるように、バイオマーカを測定してもよい。
【0053】
1つ又は2つ以上の感知システム20001によって測定されるバイオマーカは、睡眠、中核体温、最大酸素消費量、身体活動、アルコール摂取、呼吸数、酸素飽和度、血圧、血糖、心拍変動、水素の血液電位、水和状態、心拍数、皮膚コンダクタンス、末梢温度、組織灌流圧、咳及びくしゃみ、胃腸運動、消化管撮像、気道細菌、浮腫、精神態様、汗、循環腫瘍細胞、自律神経緊張、概日リズム、並びに/又は月経周期を含んでもよいが、それらに限定されない。
【0054】
バイオマーカは、行動及び心理学、心血管系、腎臓系、皮膚系、神経系、胃腸系、呼吸器系、内分泌系、免疫系、腫瘍、筋骨格系、及び/又は生殖系を含み得るが、これらに限定されない、生理学的系に関連し得る。バイオマーカからの情報は、例えば、コンピュータ実装患者及び外科用システム20000によって判定及び/又は使用されてもよい。バイオマーカからの情報は、コンピュータ実装患者及び外科用システム20000によって判定及び/又は使用されて、例えば、上記システムを改善し、及び/又は患者転帰を改善し得る。1つ又は2つ以上の感知システム20001、バイオマーカ20005、及び生理学的システムは、2021年1月22日に出願された「METHOD OF ADJUSTING A SURGICAL PARAMETER BASED ON BIOMARKER MEASUREMENTS」と題する米国特許出願第17/156,287号(代理人整理番号END9290USNP1)により詳細に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0055】
図1Bは、コンピュータ実装多層外科用システムのブロック図である。図1Bに例示されるように、コンピュータ実装多層外科用システム40050は、外科固有サブネットワーク層システム40052、外科固有サブネットワーク層システム40052に関連付けられたエッジ層システム40054、及びクラウド層システム40056などのシステムの複数の層を含んでもよい。
【0056】
外科固有サブネットワーク層システム40052は、複数の相互接続された外科用サブシステムを含み得る。例えば、外科用サブシステムは、外科手技のタイプ及び/又は医療施設若しくは病院内の他部署によってグループ化され得る。例えば、医療施設又は病院は、緊急治療室(emergency room、ER)部門40070、結腸直腸部門40078、肥満部門40072、胸部部門40066、及び課金部門40068などの複数の外科手技固有部門を含み得る。外科手技固有部門の各々は、手術室(operating room、OR)及び/又は医療専門家(healthcare care professional、HCP)に関連付けられた1つ若しくは2つ以上の外科用サブシステムを含んでもよい。例えば、結腸直腸部門40078は、外科用ハブのセット(例えば、図1Aに記載されるような外科用ハブ20006)を含んでもよい。外科用ハブは、HCP A40082及びHCP B40080などのそれぞれのHCPに対して指定されてもよい。一例では、結腸直腸部門は、OR1、40074及びOR2、40076などのそれぞれのORに配置され得る外科用ハブのグループを含むことができる。医療施設又は病院はまた、課金部門サブシステム40068を含んでもよい。課金部門サブシステム40068は、ER部門40070、結腸直腸部門40078、肥満部門40072、及び/又は胸部部門40066などのそれぞれの部門に関連する課金データを記憶及び/又は管理することができる。
【0057】
エッジ層システム40054は、医療施設又は病院に関連付けられてもよく、例えば、1つ又は2つ以上のエッジコンピューティングシステム40064を含んでもよい。エッジコンピューティングシステム40064は、記憶サブシステムと、サーバサブシステムと、を含み得る。一例では、エッジサーバ及び/又はストレージユニットを備えるエッジコンピューティングシステムは、部門別OR(例えば、結腸直腸部門のOR1及びOR2)のうちの1つの一部である外科用ハブに追加の処理及び/又はストレージサービスを提供し得る。
【0058】
外科固有サブネットワーク層システム40052及びエッジ層システム40054は、医療保険の相互運用性及び説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act、HIPAA)の境界40062内に位置し得る。外科固有サブネットワークシステム40052及びエッジ層システム40054は、同じローカルデータネットワークに接続され得る。ローカルデータネットワークは、医療施設又は病院のローカルデータネットワークであってもよい。ローカルデータネットワークは、HIPAA境界内にあってもよい。外科固有サブネットワーク層システム40052及びエッジ層システム40054はHIPAA境界40062内に位置するので、エッジコンピューティングシステム40064と外科固有サブネットワーク層システム40052のエンティティのうちの1つのエンティティ内に配置されたデバイスとの間の患者データは、編集及び/又は暗号化なしで流れ得る。例えば、エッジコンピューティングシステム40064と、結腸直腸部門40078のOR1 40074に配置された外科用ハブとの間の患者データは、編集及び/又は暗号化なしで流れ得る。
【0059】
クラウド層システム40056は、企業クラウドシステム40060及びパブリッククラウドシステム40058を含んでもよい。例えば、企業クラウドシステム40060は、図1Aに記載されるように、リモートクラウドサーバサブシステム及び/又はリモートクラウドストレージサブシステムを含むクラウドコンピューティングシステム20008であってもよい。企業クラウドシステム40060は、民間企業などの組織によって管理されてもよい。企業クラウドシステム40060は、HIPAA境界40062内に配置された1つ又は2つ以上のエンティティ(例えば、エッジコンピューティングシステム40064、様々な部門(例えば、結腸直腸部門40078)のOR(例えば、OR1 40074)に配置された外科用ハブ)と通信することができる。
【0060】
パブリッククラウドシステム40058は、クラウドコンピューティングサービスプロバイダによって運用されてもよい。例えば、クラウドコンピューティングサービスプロバイダは、複数の企業クラウドシステム(例えば、企業クラウドシステム40060)にストレージサービス及び/又はコンピューティングサービスを提供してもよい。
【0061】
図1Cは、外科用システムにおける様々な通信プレーンを示す論理ブロック図40000である。図1Cに例示するように、コントローラ40002と、一方の側の管理アプリケーション40014及び40016と、他方の側のシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nとの間の通信プレーンは、制御プレーン40008及びデータプレーン40010を使用してもよい。一例では、制御プレーン40008に加えて、データプレーンもまた、システムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nと外科用ハブとの間に存在し得る。データプレーン40010は、1つ又は2つ以上の外科用ハブに関連付けられたシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nの間にデータプレーン経路(例えば、冗長データプレーン経路)を提供してもよい。外科用ハブ又は外科用ハブのうちの1つ(例えば、手術室内に複数の外科用ハブが存在する場合)は、コントローラ40002として作用してもよい。一例では、コントローラ40002は、例えば図1Bに例示するように、外科用システムが位置する医療保険の相互運用性及び説明責任に関する法律(HIPAA)の境界内に存在し得るエッジコンピューティングシステムであってもよい。コントローラ40002は、企業クラウドシステム40020と通信し得る。図1Cに例示するように、企業クラウドシステム40020は、HIPAA境界40018の外側に配置されてもよい。したがって、企業クラウドシステム40020との間で流れる患者データは、編集及び/又は暗号化されてもよい。
【0062】
コントローラ40002は、ノースバウンドインターフェース40004及びサウスバウンドインターフェース40006を提供するように構成されてもよい。ノースバウンドインターフェース40004は、制御プレーン40008を提供するために使用され得る。制御プレーン40008は、ユーザが、外科用システムに関連付けられたシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nを構成及び/又は管理することを可能にし得る1つ若しくは2つ以上の管理アプリケーション40014及び40016を含み得る。管理アプリケーション40014及び40016は、様々なシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nのステータスを取得するために使用され得る。
【0063】
制御プレーンを使用する管理アプリケーション40014及び40016は、例えば、アプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interface、API)コールのセットを使用して、コントローラ40002と相互作用し得る。管理アプリケーション40014及び40016は、管理プロトコル又はアプリケーション層プロトコルを介してコントローラ40002と対話して、システムモジュール及び/又はモジュール式デバイスのステータスを構成及び/又は監視することができる。ステータスを監視し、かつ/又は外科用システムに関連付けられたシステムモジュール若しくはモジュール式デバイスを構成するために使用される管理プロトコル又はアプリケーション層プロトコルは、簡易ネットワーク管理プロトコル(simple network management protocol、SNMP)、TELNETプロトコル、セキュアシェル(secure shell、SSH)プロトコル、ネットワーク構成プロトコル(network configuration protocol、NETCONF)などを含んでもよい。
【0064】
SNMP又は類似のプロトコルを使用して、ステータス情報を収集し、かつ/又はシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイスに関連付けられた構成関連データ(例えば、構成関連制御プログラム)をコントローラに送信することができる。SNMP又は類似のプロトコルは、メッセージ(例えば、SNMPメッセージ)を使用して、中央ネットワーク管理コンソールから外科用システムに関連付けられたデバイスを選択することによって、情報を収集し得る。メッセージは、固定間隔又はランダム間隔で送信及び/又は受信され得る。メッセージは、Getメッセージ及びSetメッセージを含んでもよい。Getメッセージ又はGetメッセージに類似するメッセージは、外科用システムと関連付けられたシステムモジュール又はモジュール式デバイスから情報を取得するために使用されてもよい。Setメッセージ又はSetメッセージに類似するメッセージは、外科用システムに関連付けられたシステムモジュール又はモジュール式デバイスに関連付けられた構成を変更するために使用され得る。
【0065】
例えば、Getメッセージ又は類似のメッセージは、SNMPメッセージGetRequest、GetNextRequest、又はGetBulkRequestを含んでもよい。Setメッセージは、SNMP SetRequestメッセージを含んでもよい。GetRequest、GetNextRequest、GetBulkRequestメッセージ又は類似のメッセージは、コントローラ40002上で実施される構成マネージャ(例えば、SNMPマネージャ)によって使用され得る。構成マネージャは、外科用システム内のシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイスの一部であり得る通信エージェント(例えば、SNMPエージェント)と通信し得る。SNMPメッセージSetRequestメッセージなどは、外科用システムのシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス上の通信エージェント内のパラメータ又はオブジェクトインスタンスの値を設定するために、コントローラ40002上の通信マネージャによって使用されてもよい。一例では、例えば、SNMPモジュールを使用して、外科用システムに関連付けられたシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス間の通信経路を確立してもよい。
【0066】
管理アプリケーション40014及び40016などの管理アプリケーションから受信された問い合わせ又は構成関連メッセージに基づいて、コントローラ40002は、外科用ハブ又は外科用システムに関連付けられるシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイスを問い合わせるか又は構成するための構成問い合わせ及び/又は構成データを生成してもよい。外科用ハブ(例えば、図1Aに示す外科用ハブ20006)又はエッジコンピューティングシステム(例えば、図1Bに示すエッジコンピューティングシステム40064)は、外科用システムに関連付けられた様々なシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nを管理及び/又は制御することができる。例えば、コントローラ40002のノースバウンドインターフェース40004は、外科用システムに関連付けられた1つ若しくは2つ以上のモジュール及び/又は外科用システムに関連付けられたデバイス間の制御相互作用を変更するために使用されてもよい。一例では、コントローラ40002は、外科用システムに関連付けられた複数のモジュール及び/又はデバイスの間に1つ若しくは2つ以上の通信データ経路を確立するために使用され得る。コントローラ40002は、そのサウスバウンドインターフェース40006を使用して、問い合わせ及び/又は構成変更を含む制御プログラムを、外科用システムのシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイスに送信することができる。
【0067】
外科用システムのシステムモジュール及び/若しくはモジュール式デバイス40012a~40012n、又はシステムモジュール及び/若しくはモジュール式デバイスの一部であり得る通信エージェントは、コントローラ40002に通知メッセージ又はトラップを送信し得る。コントローラは、通知メッセージ又はトラップを、ディスプレイ上に表示するために、コントローラのノースバウンドインターフェース40004を介して管理アプリケーション40014及び40016に転送することができる。一例では、コントローラ40002は、外科用システムの一部である他のシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nに通知を送信することができる。
【0068】
外科用システムのシステムモジュール及び/若しくはモジュール式デバイス40012a~40012n、又はシステムモジュール及び/若しくはモジュール式デバイスの一部である通信エージェントは、コントローラ40002から受信された問い合わせに対する応答を送信し得る。例えば、システムモジュール又はモジュール式デバイスの一部であり得る通信エージェントは、コントローラ40002から受信されたGet若しくはSetメッセージ又はGet若しくはSetメッセージと類似のメッセージに応答して応答メッセージを送信し得る。一例では、コントローラ40002から受信されたGetメッセージ又は類似のメッセージに応答して、システムモジュール又はモジュール式デバイス40012a~40012nからの応答メッセージは、要求されたデータを含み得る。一例では、システムモジュール又はモジュール式デバイス40012a~40012nから受信されたSetメッセージ又は類似のメッセージに応答して、コントローラ40002からの応答メッセージは、値が設定されたことの確認として、新たに設定された値を含み得る。
【0069】
トラップ若しくは通知メッセージ、又はトラップ若しくは通知メッセージに類似するメッセージは、システムモジュール又はモジュール式デバイス40012a~40012nによって使用されて、システムモジュール又はモジュール式デバイスに関連付けられた事象についての情報を提供し得る。例えば、トラップ又は通知メッセージは、システムモジュール又はモジュール式デバイス40012a~40012nからコントローラ40002に送信されて、通信インターフェースのステータス(例えば、通信のために利用可能であるか又は利用不可能であるか)を示し得る。コントローラ40002は、トラップメッセージの受信をシステムモジュール又はモジュール式デバイス40012a~40012nに(例えば、システムモジュール又はモジュール式デバイス上のエージェントに)送り返すことができる。
【0070】
一例では、TELNETプロトコルを使用して、システムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nとコントローラ40002との間に双方向対話型テキスト指向通信機能を提供することができる。TELNETプロトコルは、ステータス情報を収集し、かつ/又はコントローラ40002から/へ構成データ(例えば、制御プログラム)を送信するために使用され得る。TELNETは、伝送制御プロトコルポート番号23を使用してコントローラ40002との接続を確立するために、管理アプリケーション40014又は40016のうちの1つによって使用され得る。
【0071】
一例では、暗号化プロトコルであるSSHを使用して、リモートログインを可能にし、ステータス情報を収集し、かつ/又はシステムモジュール及び/若しくはモジュール式デバイス40012a~40012nに関する構成データをコントローラ40002から/へ送信することができる。SSHは、伝送制御プロトコルポート番号22を使用してコントローラ40002との暗号化された接続を確立するために、管理アプリケーション40014又は40016のうちの1つによって使用され得る。
【0072】
一例では、NETCONFを使用して、例えば<rpc>、<rpc-reply>、又は<edit-config>動作を使用してリモートプロシージャコールを呼び出すことによって管理機能を実施することができる。<rpc>及び<rpc-reply>プロシージャコール又は類似のプロシージャコールは、外科用システムに関連付けられたシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイスからの情報を交換するために使用され得る。NETCONF<edit-config>動作又は類似の動作は、外科用システムに関連付けられたシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイスを構成するために使用され得る。
【0073】
コントローラ40002は、データプレーン40010を確立するようにシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nを構成することができる。データプレーン40010(例えば、ユーザプレーン又は転送プレーンとも称される)は、複数のシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nの間の通信データ経路を可能にし得る。データプレーン40010は、外科用システムに関連付けられたシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス間でデータのデータフローを通信するために、システムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012a~40012nによって利用され得る。データフローは、外科用システムの1つ若しくは2つ以上の外科用ハブに関連付けられたシステムモジュール及び/又はモジュール式デバイス間の1つ若しくは2つ以上の専用通信インターフェースを使用して確立されてもよい。一例では、データフローは、1つ又は2つ以上のローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)及びインターネットなどの1つ又は2つ以上のワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)を介して確立され得る。
【0074】
一例では、データプレーン40010は、システムモジュール及び/又はモジュール式デバイス40012bと40012n間のデータフローのための第1及び第2の独立した、分離した、並列の、冗長な通信経路を確立するためのサポートを提供することができる。図1Cに例示するように、システムモジュール/モジュール式デバイス40012bと40012n間に、冗長通信経路が確立され得る。冗長通信経路は、システムモジュール及び/又はモジュール式デバイス間で同じ/冗長データフローを搬送することができる。一例では、システムモジュール/モジュール式デバイス40012b及び40012n上の通信インターフェースのうちの1つに関する問題に起因して、データパケットのうちのいくつかが冗長通信経路のうちの1つの経路上でドロップされたとき、又はドロップされた場合、システムモジュール及び/又はモジュール式デバイスは、ドロップされたデータパケットの少なくとも1つのコピーを第2の通信経路を介して送信/受信し続けることができる。
【0075】
図2は、外科手術室内の外科用システム20002の一例を示している。図2に例示するように、患者は、1人又は2人以上の医療専門家(HCP)によって手術される。HCPは、HCPによって装着された1つ又は2つ以上のHCP感知システム20020によって監視される。HCP、及びHCPを囲む環境はまた、例えば、手術室内に配備され得るカメラ20021のセット、マイクロフォン20022のセット、及び他のセンサを含む1つ又は2つ以上の環境感知システムによって監視されてもよい。HCP感知システム20020及び環境感知システムは、外科用ハブ20006と通信してもよく、外科用ハブは、図1Aに示すように、次いでクラウドコンピューティングシステム20008の1つ又は2つ以上のクラウドサーバ20009と通信し得る。環境感知システムは、1つ又は2つ以上の環境属性、例えば、手術室内のHCP位置、HCP移動、手術室内の周囲ノイズ、手術室内の温度/湿度などを測定するために使用されてもよい。
【0076】
図2に例示するように、主ディスプレイ20023及び1つ又は2つ以上の音声出力デバイス(例えば、スピーカ20019)は、手術台20024のオペレータに見えるように滅菌野に配置される。加えて、可視化/通知タワー20026が、滅菌野の外に配置される。可視化/通知タワー20026は、互いに反対側を向いている第1の非滅菌ヒューマン双方向デバイス(HID)20027及び第2の非滅菌HID20029を含み得る。HIDは、ディスプレイであってもよく、又は人間がHIDと直接インターフェースすることを可能にするタッチスクリーンを有するディスプレイであってもよい。外科用ハブ20006によってガイドされるヒューマンインターフェースシステムは、HID20027、20029及び20023を利用して、滅菌野の内側及び外側のオペレータへの情報フローを調整するように構成され得る。一例では、外科用ハブ20006により、HID(例えば、主HID20023)は、患者及び/又は外科手技ステップに関する通知及び/又は情報を表示してもよい。一例では、外科用ハブ20006は、滅菌野又は非滅菌領域内の人に入力を促しても、及び/又は人の入力を受信してもよい。一例では、外科用ハブ20006により、HIDは、主HID20023上に外科部位のライブ映像を維持しつつ、撮像デバイス20030によって記録される手術部位のスナップショットを非滅菌HID20027又は20029に表示してもよい。非滅菌ディスプレイ20027又は20029上のスナップショットは、例えば、非滅菌オペレータが、外科手技に関連する診断ステップを実施することを許可し得る。
【0077】
一態様では、外科用ハブ20006は、可視化タワー20026にいる非滅菌オペレータによって入力された診断入力又はフィードバックを滅菌野内の主ディスプレイ20023に送り、これを手術台にいる滅菌オペレータが見ることができるように構成されてもよい。一例では、入力は、外科用ハブ20006によって主ディスプレイ20023に送られ得る、非滅菌ディスプレイ20027又は20029上に表示されるスナップショットへの修正の形態であってもよい。
【0078】
図2を参照すると、外科用器具20031は、外科手技において外科用システム20002の一部として使用されている。ハブ20006は、外科用器具20031のディスプレイへの情報フローを調整するようにも構成され得る。例えば、その開示が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年12月4日出願の「METHOD OF HUB COMMUNICATION,PROCESSING,STORAGE AND DISPLAY」と題する米国特許出願公開第2019/0200844(A1)号(米国特許出願第16/209,385号)において。可視化タワー20026にいる非滅菌オペレータによって入力された診断入力又はフィードバックは、ハブ20006によって滅菌野内の外科用器具ディスプレイに送られ、これを外科用器具20031のオペレータが見ることができる。外科用システム20002と共に使用するために好適である例示的な外科用器具は、例えば、2018年12月4日出願の「METHOD OF HUB COMMUNICATION,PROCESSING,STORAGE AND DISPLAY」と題する米国特許出願公開第2019/0200844(A1)号(米国特許出願第16/209,385号)において「Surgical Instrument Hardware」という見出しの下で記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0079】
図2は、手術室20035内の手術台20024上に横たわっている患者に対して外科手技を実施するために使用されている外科用システム20002の一例を例示している。ロボットシステム20034は、外科手技において外科用システム20002の一部として使用され得る。ロボットシステム20034は、外科医のコンソール20036と、患者側カート20032(外科用ロボット)と、外科用ロボットハブ20033と、を含み得る。外科医が外科医のコンソール20036を通して手術部位を見る間、患者側カート20032は、患者の身体の低侵襲切開部を通して、少なくとも1つの着脱可能に連結された外科用ツール20037を操作し得る。手術部位の画像は、撮像デバイス20030の向きを変えるために、患者側カート20032によって操作され得る医療撮像デバイス20030によって取得され得る。ロボットハブ20033を使用して、手術部位の画像を処理し、その後、外科医のコンソール20036を通して、外科医に表示し得る。
【0080】
他のタイプのロボットシステムが、外科用システム20002と共に使用するように容易に適合され得る。本開示と共に使用するのに好適なロボットシステム及び外科用ツールの様々な例は、2018年12月4日出願の「METHOD OF ROBOTIC HUB COMMUNICATION,DETECTION,AND CONTROL」と題する米国特許出願公開第2019/0201137(A1)号(米国特許出願第16/209,407号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0081】
クラウドコンピューティングシステム20008によって実施され、本開示と共に使用するために好適であるクラウドベース分析法の様々な例は、2018年12月4日出願の「METHOD OF CLOUD BASED DATA ANALYTICS FOR USE WITH THE HUB」と題する米国特許出願公開第2019-0206569(A1)号(米国特許出願第16/209,403号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0082】
様々な態様では、撮像デバイス20030は、少なくとも1つの画像センサと、1つ又は2つ以上の光学部品と、を含んでもよい。好適な画像センサとしては、電荷結合素子(Charge-Coupled Device、CCD)センサ及び相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide Semiconductor、CMOS)センサを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0083】
撮像デバイス20030の光学部品は、1つ若しくは2つ以上の照明源、及び/又は1つ若しくは2つ以上のレンズを含んでもよい。1つ又は2つ以上の照明源は、術野の部分を照明するように方向付けられ得る。1つ若しくは2つ以上の画像センサは、組織及び/又は外科用器具から反射若しくは屈折された光を含む、術野から反射若しくは屈折された光を受信することができる。
【0084】
1つ又は2つ以上の照明源は、可視スペクトル並びに不可視スペクトル内の電磁エネルギーを照射するように構成され得る。可視スペクトルは、場合によっては、光スペクトル又は発光スペクトルとも称され、人間の目に見える(すなわち、人間の目によって検出することができる)電磁スペクトルの一部分であり、可視光、又は単に光と称されることがある。通常人間の目は、空気中の約380nm~約750nmの波長に応答する。
【0085】
不可視スペクトル(例えば、非発光スペクトル)は、可視スペクトルの下方及び上方に位置する(すなわち、約380nm未満及び約750nm超の波長の)電磁スペクトルの一部分である。不可視スペクトルは、人間の目で検出可能ではない。約750nmを超える波長は、赤色可視スペクトルよりも長く、これらは不可視赤外線(infrared、IR)、マイクロ波及び無線電磁放射線になる。約380nm未満の波長は、紫色スペクトルよりも短く、これらは不可視紫外線、X線及びガンマ線電磁放射線になる。
【0086】
様々な態様では、撮像デバイス20030は、低侵襲性手技において使用するように構成されている。本開示と共に使用するのに好適な撮像デバイスの例としては、関節鏡、血管鏡、気管支鏡、胆道鏡、結腸鏡、サイトスコープ(cytoscope)、十二指腸鏡、腸鏡、食道胃十二指腸鏡(胃鏡)、内視鏡、喉頭鏡、鼻咽喉-腎盂鏡(nasopharyngo-neproscope)、S状結腸鏡、胸腔鏡、及び尿管鏡が挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
撮像デバイスは、トポグラフィと下層構造とを区別するために、マルチスペクトルモニタリングを採用してもよい。マルチスペクトル画像は、電磁スペクトル全体から特定の波長範囲内の画像データを取り込むものである。波長は、フィルタによって、又は可視光範囲を超える周波数からの光、例えば、IR及び紫外線など特定の波長に敏感な機器の使用によって分離され得る。スペクトル撮像は、人間の目が赤色、緑色、及び青色用受容体で捕捉できない追加情報の抽出を可能にすることができる。マルチスペクトル撮像の使用については、2018年12月4日に出願された「METHOD OF HUB COMMUNICATION,PROCESSING,STORAGE AND DISPLAY」と題する米国特許出願公開第2019/0200844(A1)号(米国特許出願第16/209,385号)において、「Advanced Imaging Acquisition Module」という見出しの下により詳細に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。マルチスペクトルモニタリングは、処置された組織に対して上述の試験のうちの1つ又は2つ以上を実行するための手術タスクが完了した後に術野を再配置するのに有用なツールであり得る。いかなる外科手術中でも、手術室及び外科用機器の厳格な滅菌が必要であることは自明である。「手術室」、すなわち、手術室又は処置室において要求される厳格な衛生条件及び滅菌条件は、全ての医療デバイス及び機器の可能な最も高い滅菌性を必要とする。滅菌プロセスの一部は、撮像デバイス20030並びにその付属品及び構成要素を含む、患者と接触する、又は滅菌野に侵入するあらゆるものを滅菌する必要性である。滅菌野は、トレイ内又は滅菌タオル上などの微生物を含まないとみなされる特定の領域とみなされ得ること、あるいは滅菌野は、外科手技の準備が整った患者の直ぐ周囲の領域とみなされ得ることは理解されよう。滅菌野は、適切に衣類を着用している洗浄済みのチーム構成員、並びにその領域内の全ての備品及び固定具を含み得る。
【0088】
図1Aに例示するウェアラブル感知システム20011は、1つ又は2つ以上の感知システム、例えば、図2に示すようなHCP感知システム20020を含んでもよい。HCP感知システム20020は、医療関係者(HCP)の身体的状態のセット及び/又は生理学的状態のセットを監視し、検出するための感知システムを含み得る。HCPは、一般的に、外科医又は他の医療サービス提供者を支援する1人又は2人以上の医療関係者であってもよい。一例では、感知システム20020は、HCPの心拍数を監視するためにバイオマーカのセットを測定してもよい。一例では、外科医の手首に装着された感知システム20020(例えば、時計又はリストバンド)は、加速度計を使用して、手の動き及び/又は揺れを検出し、振戦の大きさ及び周波数を判定してもよい。感知システム20020は、バイオマーカのセットに関連付けられた測定値データ、及び外科医の身体的状態に関連付けられたデータを、更なる処理のために外科用ハブ20006に送信し得る。1つ又は2つ以上の環境感知デバイスは、環境情報を外科用ハブ20006に送信し得る。例えば、環境感知デバイスは、HCPの手/身体の位置を検出するためのカメラ20021を含んでもよい。環境感知デバイスは、手術室内の周囲ノイズを測定するためのマイクロフォン20022を含んでもよい。他の環境感知デバイスは、例えば、温度を測定するための温度計、及び手術室内の周囲の湿度を測定するための湿度計などのデバイスを含んでもよい。外科用ハブ20006は、単独で、若しくはクラウドコンピューティングシステムと通信して、外科医バイオマーカ測定値データ及び/又は環境感知情報を使用して、例えば、振戦を最小限に抑えるために、手持ち式器具の制御アルゴリズム、又はロボットインターフェースの平均遅延を修正してもよい。一例では、HCP感知システム20020は、HCPに関連付けられた1つ又は2つ以上の外科医バイオマーカを測定し、外科医バイオマーカに関連付けられた測定値データを外科用ハブ20006に送信してもよい。HCP感知システム20020は、外科用ハブ20006と通信するために、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low-Energy(BLE)、Bluetooth Smart、Zigbee、Z-wave、IPv6低電力無線パーソナルエリアネットワーク(6LoWPAN)、Wi-FiのRFプロトコルのうちの1つ又は2つ以上を使用し得る。外科医バイオマーカは、ストレス、心拍数などのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。手術室からの環境測定値は、外科医又は患者、外科医及び/又はスタッフの動き、外科医及び/又はスタッフの注意レベルなどに関連する周囲ノイズレベルを含み得る。
【0089】
外科用ハブ20006は、HCPに関連付けられた外科医バイオマーカ測定値データを使用して、1つ又は2つ以上の外科用器具20031を適応的に制御し得る。例えば、外科用ハブ20006は、制御プログラムを外科用器具20031に送信して、そのアクチュエータを制御して、疲労及び細かい運動技能の使用を制限又は補償してもよい。外科用ハブ20006は、状況認識及び/又はタスクの重要性若しくは臨界に関する事情に基づいて、制御プログラムを送信し得る。制御プログラムは、制御が必要とされるとき、多くの制御を提供するために動作を変更するように器具に命令し得る。
【0090】
図3は、ウェアラブル感知システム20011、環境感知システム20015、ヒューマンインターフェースシステム20012、ロボットシステム20013、及びインテリジェント器具20014とペアリングされた外科用ハブ20006を有する例示的な外科用システム20002を示している。ハブ20006は、ディスプレイ20048と、撮像モジュール20049と、発生器モジュール20050と、通信モジュール20056と、プロセッサモジュール20057と、ストレージアレイ20058と、手術室マッピングモジュール20059と、を含む。特定の態様では、図3に例示されるように、ハブ20006は、排煙モジュール20054及び/又は吸引/灌注モジュール20055を更に含む。外科手技中、封止及び/又は切断のために、組織へエネルギーを印加することは、一般に、排煙、過剰な流体の吸引、及び/又は組織の灌注と関連付けられる。異なる供給源からの流体ライン、電力ライン及び/又はデータラインは、外科手技中に絡まり合うことが多い。外科手技中にこの問題に対処することで貴重な時間が失われる場合がある。ラインの絡まりをほどくには、それらの対応するモジュールからラインを抜くことが必要となる場合があり、そのためにはモジュールをリセットすることが必要となる場合がある。ハブモジュール式エンクロージャ20060は、電力ライン、データライン、及び流体ラインを管理するための統合環境を提供し、このようなライン間の絡まりの頻度を低減させる。本開示の態様は、手術部位における組織へのエネルギー印加を伴う外科手技において使用するための外科用ハブ20006を提示する。外科用ハブ20006は、ハブエンクロージャ20060と、ハブエンクロージャ20060のドッキングステーション内に摺動可能に受け入れ可能な組み合わせ発生器モジュールと、を含む。ドッキングステーションはデータ接点及び電力接点を含む。組み合わせ発生器モジュールは、単一ユニット内に収納されている、超音波エネルギー発生器構成要素、双極RFエネルギー発生器構成要素、及び単極RFエネルギー発生器構成要素のうちの2つ又は3つ以上を含む。一態様では、組み合わせ発生器モジュールはまた、排煙構成要素と、組み合わせ発生器モジュールを外科用器具に接続するための少なくとも1つのエネルギー供給ケーブルと、組織への治療エネルギーの印加によって発生した煙、流体及び/又は微粒子を排出するように構成された少なくとも1つの排煙構成要素と、リモート手術部位から排煙構成要素まで延在する流体ラインと、を含む。一態様では、流体ラインは、第1の流体ラインであってもよく、第2の流体ラインは、リモート手術部位から、ハブエンクロージャ20060内に摺動可能に受け入れられる吸引及び灌注モジュール20055まで延在してもよい。一態様では、ハブエンクロージャ20060は、流体インターフェースを含んでもよい。ある特定の外科手技は、2つ以上のエネルギータイプを組織に印加することを必要とする場合がある。1つのエネルギータイプは、組織を切断するのにより有益であり得るが、別の異なるエネルギータイプは、組織を封止するのにより有益であり得る。例えば、双極発生器は組織を封止するために使用することができ、一方で、超音波発生器は封止された組織を切断するために使用することができる。本開示の態様は、ハブモジュール式エンクロージャ20060が異なる発生器を収容して、これらの間の双方向通信を促進するように構成される解決法を提示する。ハブモジュール式エンクロージャ20060の利点の1つは、様々なモジュールの迅速な取り外し及び/又は交換を可能にすることである。本開示の態様は、組織へのエネルギー印加を伴う外科手技で使用するためのモジュール式外科用エンクロージャを提示する。モジュール式外科用エンクロージャは、組織に印加するための第1のエネルギーを発生させるように構成された第1のエネルギー発生器モジュールと、第1のデータ及び電力接点を含む第1のドッキングポートを備える第1のドッキングステーションと、を含み、第1のエネルギー発生器モジュールは、電力及びデータ接点と電気係合するように摺動可能に移動可能であり、また第1のエネルギー発生器モジュールは、第1の電力及びデータ接点との電気係合から外れるように摺動可能に移動可能である。上記に加えて、モジュール式外科用エンクロージャはまた、第1のエネルギーとは異なる、組織に印加するための第2のエネルギーを発生させるように構成された第2のエネルギー発生器モジュールと、第2のデータ接点及び第2の電力接点を含む第2のドッキングポートを備える第2のドッキングステーションと、を含み、第2のエネルギー発生器モジュールは、電力接点及びデータ接点と電気係合するように摺動可能に移動可能であり、また第2のエネルギー発生器モジュールは、第2の電力接点及び第2のデータ接点との電気係合から外れるように摺動可能に移動可能である。加えて、モジュール式外科用エンクロージャはまた、第1のエネルギー発生器モジュールと第2のエネルギー発生器モジュールとの間の通信を容易にするように構成された、第1のドッキングポートと第2のドッキングポートとの間の通信バスを含む。図3を参照すると、発生器モジュール20050と、排煙モジュール20054、及び吸引/灌注モジュール20055のモジュール式統合を可能にするハブモジュール式エンクロージャ20060に関する本開示の態様が提示される。ハブモジュール式エンクロージャ20060は、モジュール20059とモジュール20054とモジュール20055との間の双方向通信を更に促進する。発生器モジュール20050は、ハブのモジュール式エンクロージャ20060に摺動可能に挿入可能な単一のハウジングユニット内に支持される、一体化された単極構成要素、双極構成要素及び超音波構成要素を備えてもよい。発生器モジュール20050は、単極デバイス20051、双極デバイス20052、及び超音波デバイス20053に接続するように構成されてもよい。代替的に、発生器モジュール20050は、ハブモジュール式エンクロージャ20060を介して相互作用する一連の単極発生器モジュール、双極発生器モジュール、及び/又は超音波発生器モジュールを備え得る。複数の発生器が単一の発生器として機能するように、ハブモジュール式エンクロージャ20060は、複数の発生器の挿入と、ハブモジュール式エンクロージャ20060にドッキングされた発生器間の双方向通信と、を促進するように構成することができる。
【0091】
図4は、本開示の少なくとも1つの態様による、医療施設の1つ又は2つ以上の手術室、患者回復室、又は外科手術用に特別に装備された医療施設内の部屋に配置された、感知システムのセット、環境感知システム、及び他のモジュール式デバイスのセットを、クラウドに接続するように構成された通信ハブのセットを有する外科用データネットワークを例示している。
【0092】
図4に例示するように、外科用ハブシステム20060は、医療施設内に配置されたモジュール式デバイスをクラウドベースシステム(例えば、リモートストレージ20068に連結されたリモートサーバ20067を含み得るクラウドコンピューティングシステム20064)に接続するように構成されるモジュール式通信ハブ20065を含み得る。モジュール式通信ハブ20065及びデバイスは、外科手術のために特別に装備された医療施設内の部屋において接続され得る。一態様では、モジュール式通信ハブ20065は、ネットワークルータ20066と通信するネットワークハブ20061及び/又はネットワークスイッチ20062を含んでもよい。モジュール式通信ハブ20065はまた、ローカルコンピュータシステム20063に連結し、ローカルコンピュータ処理及びデータ操作を提供し得る。
【0093】
コンピュータシステム20063は、プロセッサと、ネットワークインターフェース20100と、を備え得る。プロセッサは、システムバスを介して、通信モジュール、ストレージ、メモリ、不揮発性メモリ、及び入力/出力(I/O)インターフェースに連結され得る。システムバスは、任意の様々な利用可能なバスアーキテクチャを使用する、メモリバス若しくはメモリコントローラ、ペリフェラルバス若しくは外部バス、及び/又はローカルバスを含むいくつかのタイプのバス構造のうちのいずれかとすることができ、それらのアーキテクチャの例としては、9ビットバス、業界標準アーキテクチャ(Industrial Standard Architecture、ISA)、マイクロチャネルアーキテクチャ(Micro-Charmel Architecture、MSA)、拡張ISA(Extended ISA、EISA)、インテリジェントドライブエレクトロニクス(Intelligent Drive Electronics、IDE)、VESAローカルバス(VESA Local Bus、VLB)、周辺装置相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)、USB、アドバンストグラフィックスポート(Advanced Graphics Port、AGP)、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会バス(Personal Computer Memory Card International Association、PCMCIA)、小型計算機システムインターフェース(Small Computer Systems Interface、SCSI)、又は任意の他の独自バスが挙げられるが、これらに限定されない。
【0094】
プロセッサは、Texas Instrumentsによって商品名ARM Cortexで知られているものなどの、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。一態様では、プロセッサは、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM4F230H5QR ARM Cortex-M4Fプロセッサコアであってもよい。このプロセッサコアは、最大40MHzの256KBのシングルサイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、性能を40MHz超に改善するためのプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクルシリアルランダムアクセスメモリ(serial random access memory、SRAM)、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、2KBの電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)及び/又は、1つ若しくは2つ以上のパルス幅変調(pulse width modulation、PWM)モジュール、1つ若しくは2つ以上の直交エンコーダ入力(quadrature encoder input、QEI)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを備える1つ若しくは2つ以上の12ビットアナログ-デジタル変換器(analog-to-digital converter、ADC)を含み、その詳細は、製品データシートで入手可能である。
【0095】
一例では、プロセッサは、同じくTexas Instruments製のHercules ARM Cortex R4の商品名で知られるTMS570及びRM4xなどの2つのコントローラベースのファミリを備える安全コントローラを備え得る。安全コントローラは、スケーラブルな性能、接続性及びメモリの選択肢を提供しながら、高度な集積型安全機構を提供するために、とりわけ、IEC61508及びISO26262の安全限界用途専用に構成され得る。
【0096】
コンピュータシステム20063は、好適な動作環境において、記載したユーザと基本コンピュータリソースとの間で媒介として機能するソフトウェアを含み得ることを理解されたい。このようなソフトウェアとしてはオペレーティングシステムを挙げることができる。ディスクストレージ上に記憶され得るオペレーティングシステムは、コンピュータシステムのリソースを制御及び割り当てするように機能し得る。システムアプリケーションは、システムメモリ内又はディスクストレージ上のいずれかに記憶されたプログラムモジュール及びプログラムデータを介して、オペレーティングシステムによるリソース管理を活用し得る。本明細書に記載される様々な構成要素は、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせで実装することができることを理解されたい。
【0097】
ユーザは、I/Oインターフェースに連結された入力デバイスを介してコンピュータシステム20063にコマンド又は情報を入力し得る。入力デバイスとしては、マウス、トラックボール、スタイラス、タッチパッドなどのポインティングデバイス、キーボード、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星放送受信アンテナ、スキャナ、TVチューナカード、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなどを挙げることができるが、これらに限定されない。これら及び他の入力デバイスは、インターフェースポートを介し、システムバスを通してプロセッサ20102に接続する。インターフェースポートとしては、例えば、シリアルポート、パラレルポート、ゲームポート及びUSBが挙げられる。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのポートのうちのいくつかを使用する。したがって、例えば、USBポートを使用して、コンピュータシステム20063に入力を提供し、コンピュータシステム20063からの情報を出力デバイスに出力してもよい。出力アダプタは、特別なアダプタを必要とし得る出力デバイスの中でもとりわけ、モニタ、ディスプレイ、スピーカ及びプリンタなどのいくつかの出力デバイスが存在できることを例示するために提供され得る。出力アダプタとしては、出力デバイスとシステムバスとの間の接続手段を提供するビデオ及びサウンドカードを挙げることができるが、これは例示としてのものであり、限定するものではない。リモートコンピュータなどの他のデバイス及び/又はデバイスのシステムは、入力及び出力機能の両方を提供することができることに留意されたい。
【0098】
コンピュータシステム20063は、クラウドコンピュータなどの1つ若しくは2つ以上のリモートコンピュータ、又はローカルコンピュータへの論理接続を使用するネットワーク化環境で動作し得る。リモートクラウドコンピュータは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ワークステーション、マイクロプロセッサベースの機器、ピアデバイス又は他の一般的なネットワークノードなどであり得るが、典型的には、コンピュータシステムに関して説明される要素の多く又は全てを含む。簡潔にするために、リモートコンピュータと共に、メモリストレージデバイスのみが例示される。リモートコンピュータは、ネットワークインターフェースを介してコンピュータシステムに論理的に接続され、続いて、通信接続を介して物理的に接続され得る。ネットワークインターフェースは、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)及びワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)などの通信ネットワークを包含し得る。LAN技術としては、光ファイバ分散データインターフェース(Fiber Distributed Data Interface、FDDI)、銅線分散データインターフェース(Copper Distributed Data Interface、CDDI)、Ethernet/IEEE802.3、Token Ring/IEEE802.5などを挙げることができる。WAN技術としては、ポイントツーポイントリンク、統合サービスデジタルネットワーク(Integrated Services Digital Network、ISDN)及びその変形などの回路交換ネットワーク、パケット交換ネットワーク並びにデジタル加入者回線(Digital Subscriber Line、DSL)を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0099】
様々な例では、コンピュータシステム20063は、デジタル画像の処理に使用される画像プロセッサ、画像処理エンジン、メディアプロセッサ、又は任意の特殊なデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)を備え得る。画像プロセッサは、単一命令複数データ(single instruction,multiple data、SIMD)、又は複数命令、複数データ(multiple instruction,multiple data、MIMD)技術を用いた並列コンピューティングを用いて速度及び効率を高めることができる。デジタル画像処理エンジンは、様々なタスクを実施することができる。画像プロセッサは、マルチコアプロセッサアーキテクチャを備えるチップ上のシステムであってもよい。
【0100】
通信接続部とは、ネットワークインターフェースをバスに接続するために利用されるハードウェア/ソフトウェアを指してもよい。例示的な明瞭さのため、通信接続部は、コンピュータシステム20063の内部に示されているが、通信接続部は、コンピュータシステム20063の外部にあってもよい。例示のみを目的として、ネットワークインターフェースへの接続に必要なハードウェア/ソフトウェアとしては、通常の電話グレードモデム、ケーブルモデム、光ファイバモデム、及びDSLモデムを含むモデム、ISDNアダプタ、並びにイーサネットカードなどの内部及び外部技術を挙げることができる。いくつかの例では、ネットワークインターフェースはまた、RFインターフェースを使用して提供されてもよい。
【0101】
外科用ハブシステム20060に関連付けられた外科用データネットワークは、パッシブ、インテリジェント、又はスイッチングとして構成されてもよい。受動的外科用データネットワークはデータの導管として機能し、データが1つのデバイス(又はセグメント)から別のデバイス(又はセグメント)に、及びクラウドコンピューティングリソースに行くことを可能にする。インテリジェント外科用データネットワークは、トラフィックが監視対象の外科用データネットワークを通過することを可能にし、ネットワークハブ20061又はネットワークスイッチ20062内の各ポートを構成する追加の特徴部を含む。インテリジェント外科用データネットワークは、管理可能なハブ又はスイッチと称され得る。スイッチングハブは、各パケットの宛先アドレスを読み取り、次いでパケットを正しいポートに転送する。
【0102】
手術室に配置されたモジュール式デバイス1a~1nは、モジュール式通信ハブ20065に連結され得る。ネットワークハブ20061及び/又はネットワークスイッチ20062は、ネットワークルータ20066に連結されて、デバイス1a~1nをクラウドコンピューティングシステム20064又はローカルコンピュータシステム20063に接続し得る。デバイス1a~1nに関連付けられたデータは、リモートデータ処理及び操作のためにルータを介してクラウドベースのコンピュータに転送されてもよい。デバイス1a~1nに関連付けられたデータはまた、ローカルでのデータ処理及び操作のためにローカルコンピュータシステム20063に転送され得る。同じ手術室に配置されたモジュール式デバイス2a~2mもまた、ネットワークスイッチ20062に連結され得る。ネットワークスイッチ20062は、ネットワークハブ20061に、及び/又はネットワークルータ20066に連結されて、デバイス2a~2mをクラウド20064に接続し得る。デバイス2a~2mに関連付けられたデータは、データ処理及び操作のためにネットワークルータ20066を介してクラウドコンピューティングシステム20064に転送され得る。デバイス2a~2mに関連付けられたデータはまた、ローカルでのデータ処理及び操作のためにローカルコンピュータシステム20063に転送されてもよい。
【0103】
ウェアラブル感知システム20011は、1つ又は2つ以上の感知システム20069を含み得る。感知システム20069は、HCP感知システム及び/又は患者感知システムを含み得る。1つ又は2つ以上の感知システム20069は、ネットワークルータ20066のうちの1つを介して直接、又はネットワークルータ20066と通信するネットワークハブ20061若しくはネットワークスイッチング20062を介して、外科用ハブシステム20060のコンピュータシステム20063又はクラウドサーバ20067と通信してもよい。
【0104】
感知システム20069は、感知システム20069を、ローカルコンピュータシステム20063及び/又はクラウドコンピューティングシステム20064に接続するために、ネットワークルータ20066に連結され得る。感知システム20069に関連付けられたデータは、データ処理及び操作のために、ネットワークルータ20066を介してクラウドコンピューティングシステム20064に転送され得る。感知システム20069に関連付けられたデータはまた、ローカルでのデータ処理及び操作のために、ローカルコンピュータシステム20063に転送されてもよい。
【0105】
図4に例示されるように、外科用ハブシステム20060は、複数のネットワークハブ20061及び/又は複数のネットワークスイッチ20062を複数のネットワークルータ20066と相互接続することによって、拡張され得る。モジュール式通信ハブ20065は、複数のデバイス1a~1n/2a~2mを受け入れるように構成されたモジュール式制御タワー内に収容され得る。ローカルコンピュータシステム20063はまた、モジュール式制御タワーに収容されてもよい。モジュール式通信ハブ20065は、ディスプレイ20068に接続されて、例えば外科手技中に、デバイス1a~1n/2a~2mのうちのいくつかによって取得された画像を表示し得る。様々な態様では、デバイス1a~1n/2a~2mは、例えば、外科用データネットワークのモジュール式通信ハブ20065に接続され得る他のモジュール式デバイスの中でも、内視鏡に連結された撮像モジュール、エネルギーベースの外科用デバイスに連結された発生器モジュール、排煙モジュール、吸引/灌注モジュール、通信モジュール、プロセッサモジュール、ストレージアレイ、ディスプレイに連結された外科用デバイス、及び/又は非接触センサモジュールなどの様々なモジュールを含み得る。
【0106】
一態様では、図4に例示する外科用ハブシステム20060は、デバイス1a~1n/2a~2m、又は感知システム20069をクラウドベースシステム20064に接続するネットワークハブ、ネットワークスイッチ、及びネットワークルータの組み合わせを備えてもよい。ネットワークハブ20061又はネットワークスイッチ20062に連結されたデバイス1a~1n/2a~2m又は感知システム20069のうちの1つ若しくは2つ以上は、リアルタイムにデータを収集し、データ処理及び操作のためにクラウドコンピュータにデータを転送し得る。クラウドコンピューティングは、ソフトウェアアプリケーションを取り扱うために、ローカルサーバ又はパーソナルデバイスを有するのではなく、コンピューティングリソースを共有することに依存することは理解されるであろう。「クラウド」という語は、「インターネット」の隠喩として使用され得るが、この用語はそのように限定はされない。したがって、「クラウドコンピューティング」という用語は、本明細書では「インターネットベースのコンピューティングのうちの1つのタイプ」を指すように使用することができ、この場合、サーバ、ストレージ及びアプリケーションなどの様々なサービスは、手術室(例えば、固定式、移動式、一時的又は現場の手術室又はスペース)に配置されたモジュール式通信ハブ20065及び/又はコンピュータシステム20063、並びにインターネットを介して、モジュール式通信ハブ20065及び/又はコンピュータシステム20063に接続されたデバイスに配信される。クラウドインフラストラクチャは、クラウドサービスプロバイダによって維持され得る。この文脈において、クラウドサービスプロバイダは、1つ又は2つ以上の手術室内に位置するデバイス1a~1n/2a~2mの使用及び制御を調整するエンティティであり得る。クラウドコンピューティングサービスは、スマート外科用器具、ロボット、感知システム、及び手術室内に配置された他のコンピュータ化デバイスによって収集されたデータに基づいて、多数の計算を実施し得る。ハブハードウェアは、複数のデバイス、感知システム、及び/又は接続部がクラウドコンピューティングリソース及びストレージと通信するコンピュータに接続することを可能にする。
【0107】
デバイス1a~1n/2a~2mによって収集されたデータにクラウドコンピュータデータ処理技術を適用することで、外科用データネットワークは、外科的転帰の改善、コスト低減及び患者満足度の改善を提供することができる。組織の封止及び切断手技後に、組織の状態を観察して封止された組織の漏出又は灌流を評価するために、デバイス1a~1n/2a~2mのうちの少なくともいくつかを用いることができる。クラウドベースのコンピューティングを使用して、身体組織のサンプルの画像を含むデータを診断目的で検査して疾患の影響などの病理を識別するために、デバイス1a~1n/2a~2mのうちの少なくともいくつかを用いることができる。これには、組織の位置特定及びマージン確認並びに表現型が含まれ得る。撮像デバイスと一体化された様々なセンサを使用し、かつ複数の撮像デバイスによって捕捉された画像をオーバーレイするなどの技術を使用して、身体の解剖学的構造を識別するために、デバイス1a~1n/2a~2mのうちの少なくともいくつかを用いることができる。画像データを含む、デバイス1a~1n/2a~2mによって収集されたデータは、画像処理及び操作を含むデータ処理及び操作のために、クラウドコンピューティングシステム20064若しくはローカルコンピュータシステム20063又はその両方に転送され得る。データは、組織特異的部位及び状態に対する内視鏡的介入、新興技術、標的化放射線、標的化介入及び精密ロボットの適用などの更なる治療を遂行することができるかを判定することによって、外科手技の結果を改善するために分析されてもよい。そのようなデータ分析は、予後分析処理を更に採用し得、標準化された手法を使用することは、外科的治療及び外科医の挙動を確認するか、又は外科的治療及び外科医の挙動に対する修正を提案するかのいずれかのために有益なフィードバックを提供し得る。
【0108】
感知システム20069によって収集された測定値データにクラウドコンピュータデータ処理技術を適用すると、外科用データネットワークは、改善された外科手術結果、改善された回復結果、低減されたコスト、及び改善された患者満足度をもたらし得る。感知システム20069のうちの少なくともいくつかは、患者を手術する外科医、外科手技のために準備中の患者、又は外科手技後に回復する患者の生理学的状態を評価するために用いられてもよい。クラウドベースのコンピューティングシステム20064は、外科医又は患者に関連付けられたバイオマーカをリアルタイムに監視し、外科手技前に収集された測定値データに少なくとも基づいて外科用計画を生成し、外科手技中に外科用器具に制御信号を供給し、術後期間中に患者に合併症を通知するために使用され得る。
【0109】
手術室デバイス1a~1nは、ネットワークハブ20061に対するデバイス1a~1nの構成に応じて、有線チャネル又は無線チャネルを介して、モジュール式通信ハブ20065に接続され得る。ネットワークハブ20061は、一態様では、開放型システム間相互接続(Open System Interconnection、OSI)モデルの物理層上で機能するローカルネットワークブロードキャストデバイスとして実装されてもよい。ネットワークハブは、同じ手術室ネットワーク内に位置するデバイス1a~1nに接続性を提供することができる。ネットワークハブ20061は、パケットの形態のデータを収集し、それらを半二重モードでルータに送信し得る。ネットワークハブ20061は、デバイスデータを転送するためのいかなる媒体アクセス制御/インターネットプロトコル(media access control、MAC/Internet Protocol、IP)も記憶することができない。デバイス1a~1nのうちの1つのみが、ネットワークハブ20061を介して一度にデータを送信し得る。ネットワークハブ20061は、情報の送信先に関するルーティングテーブル又はインテリジェンスを有することができず、全てのネットワークデータを、各接続にわたり、及びクラウドコンピューティングシステム20064のリモートサーバ20067にブロードキャストする。ネットワークハブ20061は、コリジョンなどの基本的なネットワークエラーを検出し得るが、全ての情報を複数のポートにブロードキャストすることは、セキュリティリスクとなりボトルネックを引き起こすおそれがある。
【0110】
手術室デバイス2a~2mは、有線チャネル又は無線チャネルを介してネットワークスイッチ20062に接続され得る。ネットワークスイッチ20062は、OSIモデルのデータリンク層内で機能する。ネットワークスイッチ20062は、同じ手術室内に配置されたデバイス2a~2mをネットワークに接続するためのマルチキャストデバイスであってもよい。ネットワークスイッチ20062は、フレームの形態のデータをネットワークルータ20066に送信し、全二重モードで機能し得る。複数のデバイス2a~2mは、ネットワークスイッチ20062を介して同時にデータを送信し得る。ネットワークスイッチ20062は、データを転送するためにデバイス2a~2mのMACアドレスを記憶し、使用する。
【0111】
ネットワークハブ20061及び/又はネットワークスイッチ20062は、クラウドコンピューティングシステム20064に接続するためにネットワークルータ20066に連結され得る。ネットワークルータ20066は、OSIモデルのネットワーク層内で機能する。ネットワークルータ20066は、デバイス1a~1n/2a~2m及びウェアラブル感知システム20011のいずれか1つ又は全てによって収集されたデータを、更に処理及び操作するために、ネットワークハブ20061及び/又はネットワークスイッチ20062から受信したデータパケットをクラウドベースコンピュータリソースに送信するためのルートを作成する。ネットワークルータ20066は、例えば、同じ医療施設の異なる手術室、又は異なる医療施設の異なる手術室に配置された異なるネットワークなど、異なる位置に配置された2つ又は3つ以上の異なるネットワークを接続するために利用されてもよい。ネットワークルータ20066は、パケットの形態のデータをクラウドコンピューティングシステム20064に送信し、全二重モードで機能し得る。複数のデバイスが同時にデータを送信することができる。ネットワークルータ20066は、データを転送するためにIPアドレスを使用し得る。
【0112】
一例では、ネットワークハブ20061は、複数のUSBデバイスをホストコンピュータに接続することを可能にするUSBハブとして実装されてもよい。USBハブは、デバイスをホストシステムコンピュータに接続するためにより多くの利用可能なポートが存在するように、単一のUSBポートをいくつかの階層に拡張することができる。ネットワークハブ20061は、有線チャネル又は無線チャネルを介して情報を受信するための有線機能又は無線機能を含み得る。一態様では、無線USB短距離高帯域無線通信プロトコルが、手術室内に位置するデバイス1a~1nとデバイス2a~2mとの間の通信のために用いられてもよい。
【0113】
例では、手術室デバイス1a~1n/2a~2m及び/又は感知システム20069は、固定及びモバイルデバイスから短距離にわたってデータを交換し(2.4~2.485GHzのISM帯域における短波長UHF電波を使用して)、パーソナルエリアネットワーク(personal area network、PAN)を構築するために、Bluetooth無線技術規格を介してモジュール式通信ハブ20065と通信してもよい。手術室デバイス1a~1n/2a~2m及び又は感知システム20069は、いくつかの無線通信規格若しくは有線通信規格又はプロトコルを介してモジュール式通信ハブ20065と通信してもよく、このような規格又はプロトコルとしては、Bluetooth、Low-Energy Bluetooth、近距離無線通信規格(near-field communication、NFC)、Wi-Fi(IEEE802.11ファミリ)、WiMAX(IEEE802.16ファミリ)、IEEE802.20、ニューラジオ(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、並びにEv-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、及びこれらのイーサネット派生物のみならず3G、4G、5G、及びそれ以降に指定される任意の他の無線プロトコル及び有線プロトコルが挙げられるが、これらに限定されない。コンピューティングモジュールは、複数の通信モジュールを含んでもよい。例えば、第1の通信モジュールは、Wi-Fi及びBluetooth、Low-Energy Bluetooth,Bluetooth Smartなどの短距離の無線通信専用であってもよく、第2の通信モジュールは、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPRS、CDMA、TDMAなどの長距離の無線通信専用であってもよい。
【0114】
モジュール式通信ハブ20065は、手術室デバイス1a~1n/2a~2m及び/又は感知システム20069のうちの1つ又は2つ以上の中央接続部として機能し、フレームとして知られるデータタイプを取り扱い得る。フレームは、デバイス1a~1n/2a~2m及び/又は感知システム20069によって生成されたデータを搬送し得る。フレームがモジュール式通信ハブ20065によって受信されると、フレームは増幅されてネットワークルータ20066へ送信され、このネットワークルータは、本明細書に記載されるように、多数の無線通信規格若しくは有線通信規格又はプロトコルを使用することによって、このデータをクラウドコンピューティングシステム20064又はローカルコンピュータシステム20063に転送し得る。
【0115】
モジュール式通信ハブ20065は、スタンドアロンのデバイスとして使用されてもよく、又は大きいネットワークを形成するために互換性のあるネットワークハブ20061及びネットワークスイッチ20062に接続されてもよい。モジュール式通信ハブ20065は、一般に設置、構成、及び維持が容易であるため、手術室デバイス1a~1n/2a~2mをネットワーク形成するための良好な選択肢とさせ得る。
【0116】
図5は、外科用システム20002の一部であってもよいコンピュータ実装双方向外科用システム20070を例示している。コンピュータ実装双方向外科用システム20070は、多くの点でHCP感知システム20002と類似している。例えば、コンピュータ実装双方向外科用システム20070は、多くの点で外科用システム20002と類似する1つ又は2つ以上の外科用サブシステム20072を含んでもよい。各サブ外科用システム20072は、リモートサーバ20077及びリモートストレージ20078を含み得るクラウドコンピューティングシステム20064と通信する少なくとも1つの外科用ハブ20076を含んでもよい。一態様では、コンピュータ実装双方向外科用システム20070は、感知システム20001、インテリジェント外科用器具、ロボット、及び手術室内に配置された他のコンピュータ化デバイスなどの複数の手術室デバイスに接続されたモジュール式制御装置20085を含んでもよい。
【0117】
図5の例に例示されるように、モジュール式制御装置20085は、内視鏡20087に連結され得る撮像モジュール20088、エネルギーデバイス20089に連結され得る発生器モジュール20090、排煙器モジュール20091、吸引/灌注モジュール20092、通信モジュール20097、プロセッサモジュール20093、ストレージアレイ20094、任意選択的に、それぞれ、ディスプレイ20086及び20084に連結されたスマートデバイス/器具20095、並びに非接触センサモジュール20096に連結され得る。非接触センサモジュール20096は、超音波、レーザタイプ、及び/又は類似の非接触測定デバイスを使用して、手術室の寸法を測定し、手術室のマップを生成し得る。他の距離センサを用いて、手術室の境界を判定することができる。その全体が参照により本明細書に組み込まれる「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」と題する2017年12月28日出願の米国特許仮出願第62/611,341号では、同文献中の「Surgical Hub Spatial Awareness Within an Operating Room」の見出しの下に記載されるように、超音波ベースの非接触センサモジュールは、超音波のバーストを送信し、超音波のバーストが手術室の外壁に反射したときのエコーを受信することによって手術室を走査し得る。センサモジュールは、手術室のサイズを判定し、Bluetoothペアリング距離限界を調整するように構成されてもよい。レーザベースの非接触センサモジュールは、例えば、レーザ光パルスを送信することによって手術室を走査することができ、手術室の外壁に反射するレーザ光パルスを受信し、送信されたパルスの位相を受信したパルスと比較して手術室のサイズを判定し、Bluetoothペアリング距離限界を調整する。
【0118】
モジュール式制御装置20085はまた、1つ又は2つ以上の感知システム20069及び環境感知システム20015と通信し得る。感知システム20069は、ルータを介して直接的に、又は通信モジュール20097を介して、モジュール式制御装置20085に接続され得る。手術室デバイスは、モジュール式制御装置20085を介してクラウドコンピューティングリソース及びデータストレージに連結され得る。ロボット外科用ハブ20082もまた、モジュール式制御装置20085及びクラウドコンピューティングリソースに接続され得る。とりわけ、デバイス/器具20095又は20084、ヒューマンインターフェースシステム20080は、本明細書に記載されるように、有線通信規格若しくは無線通信規格又はプロトコルを介して、モジュール式制御装置20085に連結され得る。ヒューマンインターフェースシステム20080は、表示サブシステムと、通知サブシステムと、を含み得る。モジュール式制御装置20085は、ハブディスプレイ20081(例えば、モニタ、スクリーン)に連結されて、撮像モジュール20088、デバイス/器具ディスプレイ20086、及び/又は他のヒューマンインターフェースシステム20080から受信した画像を表示し、オーバーレイし得る。ハブディスプレイ20081はまた、画像及びオーバーレイ画像と共にモジュール式制御装置20085に接続されたデバイスから受信したデータを表示し得る。
【0119】
図6は、本開示の1つ又は2つ以上の態様による、外科用器具又は外科用ツールの制御システム20220の論理図を例示している。外科用器具又は外科用ツールは、構成可能であってもよい。外科用器具は、撮像デバイス、外科用ステープラ、エネルギーデバイス、エンドカッターデバイスなどの手元にあって、手技に特有の外科用備品を含んでもよい。例えば、外科用器具は、電動ステープラ、電動ステープラ発生器、エネルギーデバイス、高度エネルギーデバイス、高度エネルギージョーデバイス、エンドカッタークランプ、エネルギーデバイス発生器、手術室内撮像システム、排煙器、吸引灌注デバイス、吹送システムなどのうちのいずれかを含んでもよい。システム20220は、制御回路を備え得る。制御回路は、プロセッサ20222及びメモリ20223を備えるマイクロコントローラ20221を含み得る。例えば、センサ20225、20226、20227のうちの1つ又は2つ以上が、プロセッサ20222にリアルタイムなフィードバックを提供する。モータドライバ20229によって駆動されるモータ20230は、長手方向に移動可能な変位部材を動作可能に連結して、Iビームナイフ要素を駆動する。追跡システム20228は、長手方向に移動可能な変位部材の位置を判定するように構成され得る。位置情報は、長手方向に移動可能な駆動部材の位置を、並びに発射部材、発射バー、及びIビームナイフ要素の位置を、判定するようにプログラムされ得る、又は構成され得るプロセッサ20222に提供され得る。追加のモータが、Iビームの発射、閉鎖管の移動、シャフトの回転、及び関節運動を制御するために、ツールドライバインターフェースに提供されてもよい。ディスプレイ20224は、器具の様々な動作状態を表示し、データ入力のためのタッチスクリーン機能を含み得る。ディスプレイ20224上に表示された情報は、内視鏡撮像モジュールを介して取得された画像とオーバーレイされ得る。
【0120】
マイクロコントローラ20221は、Texas Instruments製のARM Cortexの商品名で知られているものなど、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。一態様では、主マイクロコントローラ20221は、例えば、その詳細が製品データシートで入手可能である、最大40MHzの256KBのシングルサイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、性能を40MHz超に改善するためのプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクルSRAM、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部ROM、2KBのEEPROM、1つ若しくは2つ以上のPWMモジュール、1つ若しくは2つ以上のQEIアナログ、及び/又は12個のアナログ入力チャネルを有する1つ若しくは2つ以上の12ビットADCを備える、Texas Instrumentsから入手可能なLM4F230H5QR ARM Cortex-M4Fプロセッサコアであってもよい。
【0121】
マイクロコントローラ20221は、同じくTexas Instruments製のHercules ARM Cortex R4の商品名で知られるTMS570及びRM4xなどの2つのコントローラベースのファミリを備える安全コントローラを備えてもよい。安全コントローラは、スケーラブルな性能、接続性及びメモリの選択肢を提供しながら、高度な集積型安全機構を提供するために、とりわけ、IEC61508及びISO26262の安全限界用途専用に構成され得る。
【0122】
マイクロコントローラ20221は、ナイフ及び関節運動システムの速度及び位置に対する精密制御など、様々な機能を実施するようにプログラムされてもよい。一態様では、マイクロコントローラ20221は、プロセッサ20222と、メモリ20223と、を含んでもよい。電気モータ20230は、ギアボックス、及び関節運動又はナイフシステムへの機械的連結部を備えたブラシ付き直流(direct current、DC)モータであってもよい。一態様では、モータドライバ20229は、Allegro Microsystems,Incから入手可能なA3941であってもよい。他のモータドライバが、絶対位置決めシステムを備える追跡システム20228で使用するために容易に代用され得る。絶対位置決めシステムの詳細な説明は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SURGICAL STAPLING AND CUTTING INSTRUMENT」と題する2017年10月19日公開の米国特許出願公開第2017/0296213号に記載されている。
【0123】
マイクロコントローラ20221は、変位部材及び関節運動システムの速度及び位置に対する正確な制御を提供するようにプログラムされ得る。マイクロコントローラ20221は、マイクロコントローラ20221のソフトウェア内で応答を計算するように構成され得る。計算された応答は、実際のシステムの測定された応答と比較されて「観測された」応答を得ることができ、これが実際のフィードバックの意思決定に使用される。観測された応答は、シミュレートされた応答の滑らかで連続的な性質と、測定された応答とのバランスをとる好適な調整された値であってもよく、これはシステムに及ぼす外部の影響を検出することができる。
【0124】
モータ20230は、モータドライバ20229によって制御されてもよく、外科用器具又はツールの発射システムによって用いられることもできる。様々な形態において、モータ20230は、約25,000RPMの最大回転速度を有するブラシ付きDC駆動モータであってもよい。いくつかの例では、モータ20230としては、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は任意の他の好適な電気モータが挙げられ得る。モータドライバ20229は、例えば、電界効果トランジスタ(field-effect transistor、FET)を備えるHブリッジドライバを備えてもよい。モータ20230は、外科用器具又はツールに制御電力を供給するために、ハンドル組立体又はツールハウジングに解放可能に取り付けられた電源組立体によって給電され得る。電源組立体は、外科用器具又はツールに給電するための電源として使用され得る、直列に接続された多数の電池セルを含み得る電池を備えてもよい。特定の状況下では、電源組立体の電池セルは、交換可能及び/又は再充電可能であってもよい。少なくとも1つの例では、電池セルは、電源組立体に連結可能かつ電源組立体から分離可能であり得るリチウムイオン電池であり得る。
【0125】
モータドライバ20229は、Allegro Microsystems,Incから入手可能なA3941であってもよい。A3941は、特にブラシ付きDCモータなどの誘導負荷を目的として設計された外部Nチャネルパワー金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)と共に使用するためのフルブリッジコントローラであり得る。ドライバ20229は、固有の電荷ポンプレギュレータを備えてもよく、これは、完全(>10V)ゲート駆動を7Vまでの電池電圧に供給し、A3941が5.5Vまでの低減ゲート駆動で動作することを可能にする。NチャネルMOSFETに必要な上記の電池供給電圧を供給するために、ブートストラップコンデンサが用いられてもよい。ハイサイド駆動用の内部電荷ポンプにより、DC(100%デューティサイクル)動作が可能となる。フルブリッジは、ダイオード又は同期整流を使用して高速又は低速減衰モードで駆動され得る。低速減衰モードでは、電流の再循環は、ハイサイドのFETによっても、ローサイドのFETによっても可能である。電力FETは、抵抗器で調節可能なデッドタイムによって、シュートスルーから保護され得る。統合診断は、低電圧、温度過昇、及びパワーブリッジの異常を示すものであり、ほとんどの短絡状態下でパワーMOSFETを保護するように構成され得る。他のモータドライバが、絶対位置決めシステムを備えた追跡システム20228で使用するために容易に代用され得る。
【0126】
追跡システム20228は、本開示の一態様による位置センサ20225を備える制御されたモータ駆動回路構成を備え得る。絶対位置決めシステムのための位置センサ20225は、変位部材の位置に対応する固有の位置信号を供給し得る。いくつかの例では、変位部材は、ギア減速機組立体の対応する駆動ギアと噛合係合するための駆動歯のラックを備える長手方向に移動可能な駆動部材を表すことができる。いくつかの例では、変位部材は、駆動歯のラックを含むように適合され、構成され得る発射部材を表すことができる。いくつかの例では、変位部材は、発射バー又はIビームを表すことができ、それらの各々は、駆動歯のラックを含むように適合され、構成され得る。したがって、本明細書で使用するとき、変位部材という用語は、一般的に、駆動部材、発射部材、発射バー、Iビーム、又は変位され得る任意の要素など、外科用器具又はツールの任意の可動部材を指すために使用され得る。一態様では、長手方向に移動可能な駆動部材は、発射部材、発射バー、及びIビームに連結され得る。したがって、絶対位置決めシステムは、実際には、長手方向に移動可能な駆動部材の直線変位を追跡することによって、Iビームの直線変位を追跡することができる。様々な態様では、変位部材は、直線変位を測定するために好適な任意の位置センサ20225に連結されてもよい。したがって、長手方向に移動可能な駆動部材、発射部材、発射バー、若しくはIビーム、又はそれらの組み合わせは、任意の好適な直線変位センサに連結されてもよい。直線変位センサは、接触式変位センサ又は非接触式変位センサを含んでもよい。直線変位センサは、線形可変差動変圧器(linear variable differential transformer、LVDT)、差動可変磁気抵抗型変換器(differential variable reluctance transducer、DVRT)、スライドポテンショメータ、移動可能な磁石及び一連の直線状に配置されたホール効果センサを備える磁気感知システム、固定された磁石及び一連の移動可能な直線状に配置されたホール効果センサを備える磁気感知システム、移動可能な光源及び一連の直線状に配置された光ダイオード若しくは光検出器を備える光学検出システム、固定された光源及び一連の移動可能な直線状に配置されたフォトダイオード若しくは光検出器を備える光学感知システム、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0127】
電気モータ20230は、変位部材上の駆動歯のセット、又は駆動歯のラックと噛合係合で取り付けられるギア組立体と動作可能に接続する回転式シャフトを含み得る。センサ要素は、位置センサ20225要素の1回転が、変位部材のいくつかの直線長手方向並進に対応するように、ギア組立体に動作可能に連結され得る。ギアリング及びセンサの構成は、ラックピニオン構成によって直線アクチュエータに、又はスパーギア若しくは他の接続によって回転アクチュエータに接続することができる。電源は、絶対位置決めシステムに電力を供給し、出力インジケータは、絶対位置決めシステムの出力を表示してもよい。変位部材は、ギア減速機組立体の対応する駆動ギアと噛合係合するための、その上に形成された駆動歯のラックを備える長手方向に移動可能な駆動部材を表すことができる。変位部材は、長手方向に移動可能な発射部材、発射バー、Iビーム、又はこれらの組み合わせを表すことができる。
【0128】
位置センサ20225に関連付けられたセンサ要素の1回転は、変位部材の長手方向直線変位d1に相当することができ、d1は、変位部材に連結されたセンサ要素の1回転の後で、変位部材が点「a」から点「b」まで移動する長手方向の直線距離である。センサ構成は、位置センサ20225が変位部材のフルストロークに対して1回又は2回以上の回転を完了する結果をもたらすギアの減速を介して連結され得る。位置センサ20225は、変位部材のフルストロークに対して複数回の回転を完了し得る。
【0129】
位置センサ20225の2回以上の回転に対する固有の位置信号を提供するために、一連のスイッチ(ここでnは1よりも大きい整数である)が、単独で、又はギアの減速との組み合わせで用いられてもよい。スイッチの状態は、マイクロコントローラ20221にフィードバックすることができ、そのマイクロコントローラは、論理を適用して、変位部材の長手方向の直線変位d1+d2+...dnに対応する固有の位置信号を判定する。位置センサ20225の出力は、マイクロコントローラ20221に供給される。センサ構成の位置センサ20225は、位置信号又は値の固有の組み合わせを出力する、磁気センサ、電位差計などのアナログ回転センサ、又はアナログホール効果要素のアレイを備えてもよい。
【0130】
位置センサ20225は、例えば、全磁界又は磁界のベクトル成分を測定するか否かに従って分類される磁気センサなど、任意の数の磁気検出素子を備えてもよい。両タイプの磁気センサを生産するために使用される技術は、物理学及び電子工学の多数の側面を包含し得る。磁界の感知に使用される技術としては、とりわけ、探りコイル、フラックスゲート、光ポンピング、核摂動(nuclear precession)、SQUID、ホール効果、異方性磁気抵抗、巨大磁気抵抗、磁気トンネル接合、巨大磁気インピーダンス、磁歪/圧電複合材、磁気ダイオード、磁気トランジスタ、光ファイバ、磁気光学、及び微小電気機械システムベースの磁気センサを挙げることができる。
【0131】
絶対位置決めシステムを備える追跡システム20228の位置センサ20225は、磁気回転絶対位置決めシステムを備えてもよい。位置センサ20225は、Austria Microsystems,AGから入手可能なAS5055EQFTシングルチップ磁気回転位置センサとして実装されてもよい。位置センサ20225は、マイクロコントローラ20221に接続され、絶対位置決めシステムを実現する。位置センサ20225は、低電圧低電力の構成要素であり、磁石の上方に配置され得る位置センサ20225のエリアに、4つのホール効果要素を含み得る。また、高解像度ADC及びスマート電力管理コントローラをチップ上に設けてもよい。加算、減算、ビットシフト、及びテーブル参照演算のみを必要とする、双曲線関数及び三角関数を計算する簡潔で、効率的なアルゴリズムを実装するために、桁毎法及びボルダーアルゴリズムとしても知られる、座標回転デジタルコンピュータ(coordinate rotation digital computer、CORDIC)プロセッサが設けられ得る。角度位置、アラームビット、及び磁界情報は、シリアル周辺インターフェース(serial peripheral interface、SPI)インターフェースなどの標準的なシリアル通信インターフェースを介してマイクロコントローラ20221に送信され得る。位置センサ20225は、12ビット又は14ビットの解像度を提供し得る。位置センサ20225は、小型のQFN16ピン4×4×0.85mmパッケージで提供されるAS5055チップであってもよい。
【0132】
絶対位置決めシステムを備える追跡システム20228は、PID、状態フィードバック、及び適応コントローラなどのフィードバックコントローラを備えてもよく、及び/又はこれを実装するようにプログラムされてもよい。電源は、フィードバックコントローラからの信号を、システムへの物理的入力、この場合は電圧へと変換する。他の例としては、電圧、電流、及び力のPWMが挙げられる。位置センサ20225によって測定される位置に加えて、物理的システムの物理パラメータを測定するために、他のセンサが設けられてもよい。いくつかの態様では、他のセンサとしては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」と題する2016年5月24日発行の米国特許第9,345,481号、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」と題する2014年9月18日公開の米国特許出願公開第2014/0263552号、及びその全体が参照により本明細書に組み込まれる、「TECHNIQUES FOR ADAPTIVE CONTROL OF MOTOR VELOCITY OF A SURGICAL STAPLING AND CUTTING INSTRUMENT」と題する2017年6月20日出願の米国特許出願第15/628,175号に記載されているものなどのセンサ配置を挙げることができる。デジタル信号処理システムでは、絶対位置決めシステムはデジタルデータ取得システムに連結され、ここで絶対位置決めシステムの出力は有限の解像度及びサンプリング周波数を有する。絶対位置決めシステムは、計算された応答を測定された応答に向けて駆動する加重平均及び理論制御ループなどのアルゴリズムを使用して、計算された応答を測定された応答と組み合わせるために、比較及び組み合わせ回路を備え得る。入力を知ることによって物理的システムの状態及び出力がどうなるかを予測するために、物理的システムの計算された応答は、質量、慣性、粘性摩擦、誘導抵抗などの特性を考慮に入れてよい。
【0133】
絶対位置決めシステムは、モータ20230がとった前方又は後方へのステップの数を単に計数して、デバイスアクチュエータ、駆動バー、ナイフなどの位置を推定する従来の回転エンコーダが必要とされ得る、変位部材をリセット(ゼロ又はホーム)位置に後退又は前進させることなく、器具の電源投入時に変位部材の絶対位置を提供することができる。
【0134】
例えば、歪みゲージ又は微小歪みゲージなどのセンサ20226は、例えば、アンビルに適用される閉鎖力を示すことができ、クランプ動作中にアンビルに及ぼされる歪みの振幅など、エンドエフェクタの1つ又は2つ以上のパラメータを測定するように構成されてもよい。測定した歪みは、デジタル信号に変換されて、プロセッサ20222に提供され得る。センサ20226の代わりに、又はこれに加えて、例えば、負荷センサなどのセンサ20227が、閉鎖駆動システムによってアンビルに加えられる閉鎖力を測定してもよい。例えば、負荷センサなどのセンサ20227は、外科用器具又はツールの発射ストローク中にIビームに加えられる発射力を測定してもよい。Iビームは、楔形スレッドと係合するように構成されており、楔形スレッドは、ステープルドライバを上向きにカム作用して、ステープルを押し出してアンビルと変形接触させるように構成されている。Iビームはまた、Iビームを発射バーによって遠位に前進させる際に組織を切断するために使用することができる、鋭利な切刃を含み得る。代替的に、モータ20230によって消費される電流を測定するために、電流センサ20231を用いてもよい。発射部材を前進させるために必要な力は、例えば、モータ20230によって消費される電流に対応し得る。測定された力は、デジタル信号に変換されて、プロセッサ20222に提供され得る。
【0135】
例えば、歪みゲージセンサ20226を使用して、エンドエフェクタによって組織に加えられる力を測定してもよい。処置されている組織に対するエンドエフェクタによる力を測定するために、歪みゲージをエンドエフェクタに連結することができる。エンドエフェクタによって把持された組織に加えられた力を測定するためのシステムは、例えば、エンドエフェクタの1つ又は2つ以上のパラメータを測定するように構成され得る微小歪みゲージなどの歪みゲージセンサ20226を備えてもよい。一態様では、歪みゲージセンサ20226は、組織圧縮を示し得る、クランプ動作中にエンドエフェクタのジョー部材に及ぼされる歪みの振幅又は規模を測定してもよい。測定された歪みは、デジタル信号に変換されて、マイクロコントローラ20221のプロセッサ20222に供給され得る。負荷センサ20227は、例えば、アンビルとステープルカートリッジとの間に捕捉された組織を切断するために、ナイフ要素を動作させるために使用される力を測定してもよい。磁界センサは、捕捉された組織の厚さを測定するために用いることができる。磁界センサの測定値も、デジタル信号に変換されて、プロセッサ20222に供給されてもよい。
【0136】
センサ20226、20227によってそれぞれ測定される、組織圧縮、組織の厚さ、及び/又はエンドエフェクタを組織上で閉鎖するために必要な力の測定値は、発射部材の選択された位置、及び/又は発射部材の速度の対応する値を特性決定するために、マイクロコントローラ20221によって使用され得る。一実施例では、メモリ20223は、評価の際にマイクロコントローラ20221によって用いられ得る技術、等式及び/又はルックアップテーブルを記憶してもよい。
【0137】
外科用器具又はツールの制御システム20220はまた、図5に示すようにモジュール式通信ハブ20065と通信するための有線又は無線通信回路を備えてもよい。
【0138】
図7は、本開示による例示的外科用システム20280を例示し、有線及び/又は無線接続を介してローカルエリアネットワーク20292及び/又はクラウドネットワーク20293を通じてコンソール20294又はポータブルデバイス20296と通信することができる外科用器具20282を含み得る。コンソール20294及びポータブルデバイス20296は、任意の好適なコンピューティングデバイスであってもよい。外科用器具20282は、ハンドル20297と、アダプタ20285と、装填ユニット20287と、を含み得る。アダプタ20285は、ハンドル20297に解放可能に連結し、装填ユニット20287は、アダプタ20285が駆動シャフトから装填ユニット20287に力を伝達するように、アダプタ20285に解放可能に連結する。アダプタ20285又は装填ユニット20287は、装填ユニット20287にかかる力を測定するために、内部に配置される力ゲージ(明示的に図示せず)を含み得る。装填ユニット20287は、第1のジョー20291及び第2のジョー20290を有するエンドエフェクタ20289を含み得る。装填ユニット20287は、装填ユニット20287を再装填するために、装填ユニット20287を手術部位から除去する必要なく、臨床医が複数の締結具を複数回発射し得る生体内装填、つまり複数回発射装填ユニット(multi-firing loading unit、MFLU)であってもよい。
【0139】
第1のジョー20291及び第2のジョー20290は、それらの間に組織をクランプし、クランプされた組織を通して締結具を発射し、クランプされた組織を切断するように構成され得る。第1のジョー20291は、少なくとも1つの締結具を複数回発射するように構成されてもよく、又は交換される前に2回以上発射し得る複数の締結具(例えば、ステープル、クリップなど)を含む交換可能な複数回発射締結具カートリッジを含むように構成されてもよい。第2のジョー20290は、締結具が複数回発射締結具カートリッジから排出される際に、締結具を変形させるか、又は他の方法で固定するアンビルを含み得る。
【0140】
ハンドル20297は、駆動シャフトの回転に作用するように、駆動シャフトに連結されるモータを含み得る。ハンドル20297は、モータを選択的に作動させるための制御インターフェースを含み得る。制御インターフェースは、ボタン、スイッチ、レバー、スライダ、タッチスクリーン、及び任意の他の好適な入力機構又はユーザインターフェースを含んでもよく、これらは、モータを起動するために臨床医によって係合され得る。
【0141】
ハンドル20297の制御インターフェースは、ハンドル20297のコントローラ20298と通信して、モータを選択的に作動させ、駆動シャフトの回転に作用し得る。コントローラ20298は、ハンドル20297内に配置されてもよく、制御インターフェースからの入力、及びアダプタ20285からのアダプタデータ、又は装填ユニット20287からの装填ユニットデータを受信するように構成されてもよい。コントローラ20298は、モータを選択的に起動するために、制御インターフェースからの入力を、並びにアダプタ20285及び/又は装填ユニット20287から受信されたデータを分析し得る。ハンドル20297はまた、ハンドル20297の使用中に臨床医が見ることができるディスプレイを含んでもよい。ディスプレイは、器具20282の発射前、発射中、又は発射後に、アダプタ又は装填ユニットデータの部分を表示するように構成され得る。
【0142】
アダプタ20285は、内部に配置されるアダプタ識別デバイス20284を含み、装填ユニット20287は、内部に配置される装填ユニット識別デバイス20288を含み得る。アダプタ識別デバイス20284は、コントローラ20298と通信し、装填ユニット識別デバイス20288は、コントローラ20298と通信し得る。装填ユニット識別デバイス20288は、装填ユニット識別デバイス20288からコントローラ20298への通信を中継又は通過するアダプタ識別デバイス20284と通信し得ることが理解されるであろう。
【0143】
アダプタ20285はまた、アダプタ20285又は環境の様々な状態(例えば、アダプタ20285が装填ユニットに接続されているか否か、アダプタ20285がハンドルに接続されているか否か、駆動シャフトが回転しているか否か、駆動シャフトのトルク、駆動シャフトの歪み、アダプタ20285内の温度、アダプタ20285の発射回数、発射中のアダプタ20285のピーク力、アダプタ20285に加えられる力の総量、アダプタ20285のピーク後退力、発射中のアダプタ20285の休止回数など)を検出するために、その周囲に配置される複数のセンサ20286(1つが示される)を含み得る。複数のセンサ20286は、データ信号の形態でアダプタ識別デバイス20284に入力を提供し得る。複数のセンサ20286のデータ信号は、アダプタ識別デバイス20284内に記憶されてもよく、又はアダプタ識別デバイス20284内に記憶されたアダプタデータを更新するために使用されてもよい。複数のセンサ20286のデータ信号は、アナログ又はデジタルであってもよい。複数のセンサ20286は、発射中に装填ユニット20287に及ぼされる力を測定するための力ゲージを含み得る。
【0144】
ハンドル20297及びアダプタ20285は、電気的インターフェースを介して、アダプタ識別デバイス20284及び装填ユニット識別デバイス20288をコントローラ20298と相互接続するように構成され得る。電気的インターフェースは、直接電気的インターフェースであってもよい(すなわち、エネルギー及び信号をそれらの間で伝送するために互いに係合する電気接点を含む)。追加的に、又は代替的に、電気的インターフェースは、エネルギー及び信号をそれらの間で無線送信する(例えば、誘導伝送する)ための非接触電気的インターフェースであってもよい。アダプタ識別デバイス20284及びコントローラ20298は、電気的インターフェースとは別個の無線接続を介して、互いに無線通信し得ることも企図される。
【0145】
ハンドル20297は、コントローラ20298からシステム20280の他の構成要素(例えば、LAN20292、クラウド20293、コンソール20294、又はポータブルデバイス20296)に器具データを送信するように構成されるトランシーバ20283を含み得る。コントローラ20298はまた、1つ又は2つ以上のセンサ20286に関連付けられた器具データ及び/又は測定値データを外科用ハブに送信してもよい。トランシーバ20283は、外科用ハブ20270からデータ(例えば、カートリッジのデータ、装填ユニットデータ、アダプタデータ、又は他の通知)を受信し得る。トランシーバ20283は、システム20280の他の構成要素からデータ(例えば、カートリッジのデータ、装填ユニットデータ、又はアダプタデータ)を受信し得る。例えば、コントローラ20298は、ハンドル20297に取り付けられた取り付けアダプタ(例えば、アダプタ20285)のシリアル番号、アダプタ20285に取り付けられた装填ユニット(例えば、装填ユニット20287)のシリアル番号、及び装填ユニットに装填された複数回発射締結具カートリッジのシリアル番号を含む器具データをコンソール20294に送信してもよい。その後、コンソール20294は、それぞれ、取り付けられたカートリッジ、装填ユニット、及びアダプタに関連付けられたデータ(例えば、カートリッジのデータ、装填ユニットデータ、又はアダプタデータ)をコントローラ20298に返信してもよい。コントローラ20298は、ローカル器具ディスプレイ上にメッセージを表示してもよく、あるいはトランシーバ20283を介してコンソール20294又はポータブルデバイス20296にメッセージを送信して、メッセージを、それぞれディスプレイ20295又はポータブルデバイススクリーン上に表示してもよい。
【0146】
図8は、本開示の少なくとも1つの態様による、状況認識外科用システム5100の図を例示する。データソース5126は、例えば、モジュール式デバイス5102(患者、HCP、及び環境、並びに/又はモジュール式デバイス自体と関連付けられるパラメータを検出するように構成されたセンサを含み得る)、データベース5122(例えば、患者記録を含むEMRデータベース)、患者監視デバイス5124(例えば、血圧(blood pressure、BP)モニタ、及び心電図(electrocardiography、EKG)モニタ)、HCP監視デバイス35510、及び/又は環境監視デバイス35512を含むことができる。外科用ハブ5104は、例えば、受信されたデータの特定の組み合わせ又はデータソース5126からデータが受信された特定の順序に基づいて、データから外科手技に関するコンテキスト情報を導出するように構成することができる。受信されたデータから推測されるコンテキスト情報は、例えば、行われている外科手技のタイプ、外科医が行っている外科手技の特定のステップ、手術されている組織のタイプ、又は手技の対象である体腔を含むことができる。受信されたデータから外科手技に関する情報を導出又は推測するための外科用ハブ5104のいくつかの態様によるこの機能は、「状況認識」と称され得る。例えば、外科用ハブ5104は、状況認識システムを組み込むことができ、状況認識システムは、エッジコンピューティングシステム35514又は企業クラウドサーバ35516から受信された受信データ及び/又は手術計画情報から外科手技に関するコンテキスト情報を導出する、外科用ハブ5104に関連付けられたハードウェア及び/又はプログラミングである。
【0147】
外科用ハブ5104の状況認識システムは、様々な異なる方式でデータソース5126から受信されたデータから、コンテキスト情報を導出するように構成することができる。例えば、状況認識システムは、様々な入力(例えば、データベース5122、患者監視デバイス5124、モジュール式デバイス5102、HCP監視デバイス35510、及び/又は環境監視デバイス35512からのデータ)を、外科手技に関する対応するコンテキスト情報と相関させるために、訓練データで訓練されたパターン認識システム、又は機械学習システム(例えば、人工ニューラルネットワーク)を含むことができる。機械学習システムは、提供された入力から外科手技に関するコンテキスト情報を正確に導出するように訓練することができる。例では、状況認識システムは、外科手技に関する事前に特性評価されたコンテキスト情報を、そのコンテキスト情報に対応する1つ又は2つ以上の入力(又は、入力の範囲)と関連付けて記憶する、ルックアップテーブルを含むことができる。1つ又は2つ以上の入力による問い合わせに応答して、ルックアップテーブルは、モジュール式デバイス5102を制御するために状況認識システムの対応するコンテキスト情報を返すことができる。例では、外科用ハブ5104の状況認識システムによって受信されたコンテキスト情報は、1つ若しくは2つ以上のモジュール式デバイス5102の特定の制御調整、又は一連の制御調整と関連付けることができる。例では、状況認識システムは、コンテキスト情報を入力として提供された際、1つ若しくは2つ以上のモジュール式デバイス5102の1つ若しくは2つ以上の制御調整を生成又は読み出す、更なる機械学習システム、ルックアップテーブル、又は他のかかるシステムを含むことができる。
【0148】
状況認識システムを組み込む外科用ハブ5104は、外科用システム5100に多くの利点を提供することができる。1つの利点は、感知及び収集されたデータの解釈の改善を提供することを含み得、これは、外科手技の過程中の処理精度、及び/又はデータの使用を改善させる。先の例に戻ると、状況認識外科用ハブ5104は、どのタイプの組織が手術されているかを判定することができ、したがって、外科用器具のエンドエフェクタを閉鎖するための予想外に高い力が検出されると、状況認識外科用ハブ5104は、組織タイプに合わせて外科用器具のモータを正しく加速、あるいは減速させることができる。
【0149】
手術されている組織のタイプは、特定の組織間隙測定用の外科用ステープル留め及び切断用器具の圧縮速度及び負荷閾値になされる調整に影響を及ぼし得る。状況認識外科用ハブ5104は、行われている外科手技が胸部手技であるのか、又は腹部手技であるのかを推測することができ、これにより、外科用ハブ5104は、外科用ステープル留め及び切断用器具のエンドエフェクタによってクランプされている組織が肺組織であるのか(胸部手技の場合)、又は胃組織であるのか(腹部手技の場合)を判定することができる。次いで、外科用ハブ5104は、外科用ステープル留め及び切断用器具の圧縮速度及び負荷閾値を、組織のタイプに合わせて適切に調整することができる。
【0150】
吹送手技中に手術されている体腔のタイプは、排煙器の機能に影響を及ぼし得る。状況認識外科用ハブ5104は、手術部位が(外科手技が吹送を利用していることを判定することによって)圧力下にあるかどうかを判定し、手技のタイプを判定することができる。一般に、ある手技タイプが固有の体腔内で行われ得るので、外科用ハブ5104は、手術されている体腔に合わせて適切に排煙器のモータ速度を制御することができる。かくして、状況認識外科用ハブ5104は、胸部手技及び腹部手技の両方用に一貫した量の煙排出を提供し得る。
【0151】
行われている手技のタイプは、超音波外科用器具、又は高周波(radio frequency、RF)電気外科用器具が動作するのに最適なエネルギーレベルに影響を及ぼし得る。例えば、関節鏡手技では、超音波外科用器具、又はRF電気外科用器具のエンドエフェクタが流体中に浸漬されるので、より高いエネルギーレベルを必要とし得る。状況認識外科用ハブ5104は、外科手技が関節鏡手技であるかどうかを判定することができる。次いで、外科用ハブ5104は、流体で満たされた環境を補償するために、発電機のRF電力レベル又は超音波振幅(例えば、「エネルギーレベル」)を調整することができる。関連して、手術されている組織のタイプは、超音波外科用器具又はRF電気外科用器具が動作するのに最適なエネルギーレベルに影響を及ぼし得る。状況認識外科用ハブ5104は、どのタイプの外科手技が行われているかを判定し、次いで、外科手技について予想される組織形状に従って、それぞれ、超音波外科用器具又はRF電気外科用器具のエネルギーレベルをカスタマイズすることができる。更に、状況認識外科用ハブ5104は、単に手技毎にではなく、外科手技の過程にわたって、超音波外科用器具又はRF電気外科用器具のエネルギーレベルを調整するように構成することができる。状況認識外科用ハブ5104は、外科手技のどのステップが行われているか、又は引き続き行われるかを判定し、次いで、発電機、及び/又は超音波外科用器具若しくはRF電気外科用器具の制御アルゴリズムを更新して、外科手技のステップに従って予想される組織のタイプに適切な値までエネルギーレベルを設定し得る。
【0152】
例では、外科用ハブ5104が1つのデータソース5126から導き出される結論を改善するために、追加のデータソース5126からデータを導き出すことができる。状況認識外科用ハブ5104は、モジュール式デバイス5102から受信したデータを、他のデータソース5126から外科手技に関して構築したコンテキスト情報で強化し得る。例えば、状況認識外科用ハブ5104は、医療用撮像デバイスから受信されたビデオ又は画像データに従って、止血が生じたかどうか(例えば、手術部位での出血が止まったかどうか)を判定するように構成することができる。外科用ハブ5104は、生理学的測定(例えば、外科用ハブ5104へと通信可能に接続されたBPモニタで感知された血圧)を、(例えば、外科用ハブ5104へと通信可能に連結された医療用撮像デバイスからの)止血の視覚データ又は画像データと比較して、ステープルライン又は組織溶着の完全性に関する判定を行うように更に構成することができる。外科用ハブ5104の状況認識システムは、生理学的測定データを考慮して、可視化データを分析する際に追加のコンテキストを提供することができる。追加のコンテキストは、可視化データがそれ自体では決定的ではないか、又は不完全であり得る場合に有用となり得る。
【0153】
例えば、状況認識外科用ハブ5104は、手技の後続のステップで器具の使用が必要とされることが判定された場合に、RF電気外科用器具が接続されている発電機を積極的に起動させ得る。エネルギー源を積極的に起動することは、手技の先行するステップが完了すると直ぐに、器具を使用準備完了にすることを可能にすることができる。
【0154】
状況認識外科用ハブ5104は、外科医が見る必要があると予想される手術部位の特徴部に従って、外科手技の現ステップ、又は後続のステップが、ディスプレイ上の異なるビュー若しくは倍率を必要とするかどうかを判定することができる。外科用ハブ5104は、表示されたビュー(例えば、可視化システム用に医療用撮像デバイスから供給される)を、適宜、積極的に変化させることができ、これにより、ディスプレイは外科手技にわたって自動的に調整する。
【0155】
状況認識外科用ハブ5104は、外科手技のどのステップが行われているか、又は次に行われるか、及び特定のデータ又はデータ間の比較が外科手技のそのステップに必要とされるかどうかを判定することができる。外科用ハブ5104は、外科医が特定の情報を尋ねるのを待機することなく、行われている外科手技のステップに基づいて、データスクリーンを自動的に呼び出すように構成することができる。
【0156】
外科手技のセットアップ中、又は外科手技の過程中に、エラーがチェックされ得る。例えば、状況認識外科用ハブ5104は、手術室が、行われるべき外科手技用に適切に又は最適にセットアップされているかどうかを判定することができる。外科用ハブ5104は、行われている外科手技のタイプを判定し、対応するチェックリスト、製品位置、又はセットアップ要件を(例えば、メモリから)読み出し、次いで、現在の手術室のレイアウトを、行われていると外科用ハブ5104が判定した外科手技のタイプの標準レイアウトと比較するように構成することができる。いくつかの例示では、外科用ハブ5104は、手技のための項目リスト、及び/又は外科用ハブ5104とペアリングされたデバイスのリストを、所与の外科手技のための項目及び/又はデバイスの推奨又は予想されるマニフェストと比較することができる。リスト間に何らかの分断が存在する場合、外科用ハブ5104は、特定のモジュール式デバイス5102、患者監視デバイス5124、HCP監視デバイス35510、環境監視デバイス35512、及び/又は他の外科用物品が欠落していることを示すアラートを提供することができる。いくつかの例では、外科用ハブ5104は、例えば、近接センサを介してモジュール式デバイス5102及び患者監視デバイス5124の相対距離又は相対位置を判定することができる。外科用ハブ5104は、デバイスの相対位置を、特定の外科手技用に推奨又は予想されるレイアウトと比較することができる。レイアウト間に何らかの分断が存在する場合、外科用ハブ5104は、外科手技の現在のレイアウトが推奨レイアウトから逸脱していることを示すアラートを提供するように構成することができる。
【0157】
状況認識外科用ハブ5104は、外科医(又は、他のHCP)が誤りを犯しているかどうか、又は外科手技の過程中に予想される一連のアクションから逸脱しているかどうかを判定することができる。例えば、外科用ハブ5104は、行われている外科手技のタイプを判定し、機器使用のステップ又は順序の対応リストを(例えば、メモリから)読み出し、次いで、外科手技の過程中に行われているステップ又は使用されている機器を、外科用ハブ5104が行われていることを判定した外科手技のタイプについて予想されるステップ又は機器と比較するように構成することができる。外科用ハブ5104は、外科手技における特定のステップで予想外のアクションが行われているか、又は予想外のデバイスが利用されていることを示すアラートを提供することができる。
【0158】
外科用器具(及び他のモジュール式デバイス5102)は、各外科手技の特定のコンテキストに合わせて調整され得(異なる組織のタイプへの調整など)、外科手技中のアクションを検証し得る。次のステップ、データ、及び表示調整は、手技の固有のコンテキストに従って、手術室内の外科用器具(及び他のモジュール式デバイス5102)に提供され得る。
【0159】
図9は、例示的な外科用データシステムを示す。外科用データシステム45002は、外科用ハブ、例えば、図3の外科用ハブ20006の機能をサポートすることができる。外科用データシステム45002は、外科用ハブの様々なモジュール、例えば、図3の外科用ハブ20006内の様々なモジュールの機能をサポートすることができる。外科用データシステム45002は、外科用ハブ、例えば、図3の外科用ハブ20006の一部であってもよい。外科用データシステム45002は、外科用ハブのプロセッサモジュール、例えば、外科用ハブ20006のプロセッサモジュール20057の一部であってもよい。外科用データシステム45002は、スタンドアロンシステムであってもよい。
【0160】
外科用データシステム45002は、外科用情報を管理及び処理する機能を提供するのに好適な任意のハードウェア及び/又はソフトウェアを含んでもよい。外科用データシステム45002は、本明細書の図1~18に関連して説明した構造及び/又は機能をサポートする機能を提供することができる。例えば、外科用データシステム45002は、図5のコンピュータ実装双方向外科用システム20070の1つ又は2つ以上の要素をサポートしてもよい。外科用データシステム45002と共に使用するのに好適であるデータ処理の例は、2018年3月29日に出願された「SURGICAL SYSTEM DISTRIBUTED PROCESSING」と題する米国特許出願公開第2019/0201033(A1)号(米国特許出願第15/940,663号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、データの処理は、限定されたプロセッサを有するハンドヘルド機器と共有され得る。外科用データシステム45002は、本明細書に記載される状況認識システムを含んでもよい。外科用データシステム45002と共に使用するのに好適である例は、2018年3月29日に出願された「SPATIAL AWARENESS OF SURGICAL HUBS IN OPERATING ROOMS」と題する米国特許出願公開第2019/0206551(A1)号(米国特許出願第15/940,666号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。それらの例のうちの1つ又は2つ以上において、外科用ハブは、手術スペースの境界を識別し得る。
【0161】
外科手技後データ集合体45002は、1つ又は2つ以上のデータソースを含み得る。各モジュールは、モジュールの機能を可能にするハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせを含むことができる。協調して又は他の方法で動作する1つ又は2つ以上のモジュールは、データの認証及び検証、データセキュリティ、データベース統合、データ分類、データ処理、データ除去、並びにビッグデータ管理を可能にし得る。モジュールは、コンピュータ処理ユニット、グラフィックス処理ユニット、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、通信ハードウェア、メモリなどのハードウェア要素を含むことができる。モジュールは、プロセッサによって実行されたときにモジュールにモジュールの機能を実施させるソフトウェア要素を含むことができる。
【0162】
外科用データ順序付けシステム45002は、外科用ハブ45030を含み得る。インターフェースモジュール45030は、ヒューマンインターフェースデバイス45014、外科用器具45016、又は外科用ハブ45018のうちの1つ又は2つ以上との通信を可能にし得る。ヒューマンインターフェースデバイス45014は、ディスプレイを含み得る。いくつかの例では、外科用ハブ45018は、通信モジュール20056を有する外科用ハブ20006であってもよい。外科用データシステム45002は、例えば、1つ又は2つ以上の外科用データリポジトリを含んでもよい。外科用データシステム45002は、外科用データストレージインターフェースモジュール45010を介して外科用データストレージ45028と相互作用し得る。一例では、外科用データストレージ45028は、図4におけるクラウドコンピューティングシステム20064のリモートサーバ20067を含み得る。
【0163】
外科用データシステム45002は、図2に示すように、例えば、様々なOR機器及び感知デバイスからデータを取得し得る。例えば、データは、様々なOR機器及び感知デバイスから収集される任意の外科用データを含んでもよい。例えば、外科用データシステム45002は、図1図8に開示されるネットワーク化されたデバイスのいずれかから直接データを受信し得る。そのようなデータは、例えば、ライブ外科手技についての情報を含み得る。そのようなデータは、過去の外科手技についての情報を含み得る。そのようなデータは、将来の予定された外科手技についての情報を含み得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年3月29日に出願された「SELF DESCRIBING DATA PACKETS GENERATED AT AN ISSUING INSTRUMENT」と題する米国特許出願公開第2019/0207773(A1)号(米国特許出願第15/940,645号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、自己記述データは、プロセッサが、その受信に先立って知らされることなくデータを解釈することを可能にし得る。
【0164】
外科手技に関する情報(例えば、外科用情報)は、患者、スタッフ、計画された手技、経験された手技、及び患者転帰を含む術後活動に関する情報を含んでもよい。例えば、外科用データシステム45002によって受信され使用される情報は、患者記録、患者撮像、患者解剖学的構造のモデル、患者検査結果、患者医療履歴などを含むことができる。例えば、外科用データシステム45002によって受信され使用される情報は、手技についてのスタッフ目録、特定のスタッフメンバーの過去の手技についての詳細、スタッフメトリクス、経験、最近のスケジューリング及び作業負荷、並びに過去の手術活動、そのような器具使用統計、手技時間などを含み得る。例えば、外科用データシステム45002によって受信及び使用される情報は、手技計画、機器及び在庫情報、プルリスト、チェックリスト、手技計画分析及び推奨を含んでもよい。例えば、外科用データシステム45002によって受信及び使用される情報は、ライブ手技中に収集又は生成される任意のデータ、例えば、手技の進展、マイルストーン、患者情報、バイタル、手術室のセットアップ、スタッフの動き、撮像、器具の使用、外科技術を含み得、このような情報は、ビデオによって取り込まれ、手動で記録され、かつ/又はスマート器具報告、例えば、持続時間、異常事象報告などから推測される。ライブ手技中に取り込まれた任意のデータもまた、記憶され、過去の手技として利用可能にされてもよい。例えば、外科用データシステム45002によって受信及び使用される情報は、手術後記録、患者回復情報、及び患者転帰情報、検査、撮像などの手術後診断情報を含み得る。
【0165】
外科用データシステム45002は、認証及び検証モジュール45020を含んでもよい。認証及び検証モジュール45020は、外科用データシステム45002を用いることによって、デバイスが受信する外科用データを認証及び/又は検証することができる。認証及び検証モジュール45020と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「SURGICAL NETWORK,INSTRUMENT,AND CLOUD RESPONSES BASED ON VALIDATION OF RECEIVED DATASET AND AUTHENTICATION OF ITS SOURCE AND INTEGRITY」と題する米国特許出願公開第2019/0205441(A1)号(米国特許出願第16/182,224号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。それらの例のうちの1つ又は2つ以上において、ハブ、機器、及びクラウド応答は、受信されたデータセットの検証並びにそのソース及び完全性の認証に基づいて動作し得る。応答のうちの1つ又は2つ以上は、データ又はメタデータのいずれかに対する反応の選択であり得る。
【0166】
外科用データシステム45002は、セキュリティモジュール45026を含み得る。一例では、セキュリティモジュール45026は、ロボットの場合に支援する手動デバイスの真正性及び滅菌性を監視するセキュリティを提供することができる。セキュリティモジュール45026と共に使用するのに好適である例は、2018年3月29日に出願された「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATIONS CAPABILITIES」と題する米国特許出願公開第2019-0207911(A1)号(米国特許出願第15/940,641号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、マントルジェネレータデータは、暗号化され、インターネットを介して通信され得る。セキュリティモジュール45026と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「DETECTION AND ESCALATION OF SECURITY RESPONSES OF SURGICAL INSTRUMENTS TO INCREASING SEVERITY THREATS」と題する米国特許出願公開第2019-0206216(A1)号(米国特許出願第16/182,248号)に記載されており、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、無線対外科用器具は、多数の又は増大する深刻度の脅威に対するセキュリティ応答を検出してエスカレートさせることができる。
【0167】
外科用データシステム45002は、データ管理モジュール45006を含み得る。データ管理モジュール45006は、例えば、データベース又は複数のデータベースへのデータストリームの統合を容易にするために、データストリームの管理、並びに/又はデータストリームの編成及び構造を提供することができる。データ管理モジュール45006は、例えば、ルールセット45008から1つ若しくは2つ以上のルールセットを選択することによって、データストリームの管理、並びに/又はデータストリームの編成及び構造を提供してもよい。ルールセット45008は、ルールセット作成45012を介して生成され得る。データ管理モジュール45006と共に使用するのに好適である例は、2018年6月29日に出願された「SURGICAL SYSTEMS WITH PROPRITIZED DATA TRANSMISSION CAPABILITIES」と題する米国特許出願公開第2019/0200988(A1)号(米国特許出願第16/024,162号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。それらの例のうちの1つ又は2つ以上では、2つの異なるソースからの同じデータが優先され得る。セキュリティモジュール45026と共に使用するのに好適である例は、2018年3月29日に出願された「DATA PAIRING TO INTERCONNECT A DEVICE MEASURED PARAMETER WITH AN OUTCOME」と題する米国特許出願公開第2019/0205567(A1)号(米国特許出願第15/940,649号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。それらの例のうちの1つ又は2つ以上では、データペアリング方法は、外科用ハブがデバイス測定パラメータを転帰と相互接続することを可能にし得る。
【0168】
データ標準化(例えば、データ構造標準化)は、デバイス内での解析、マージ、又は処理のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。例えば、デバイスは、外科用データシステム45002を含み得る。デバイスは、外科用ハブ、例えば、外科用ハブ20006であってもよい。デバイスは、データ管理モジュール、例えば、図9のデータ管理モジュール45006を含み得る。データ標準化は、データベース統合を可能にし得る。複数のソースからのデータストリームは、分解能、サンプリングレート、測定タイプ、ユニットタイプ、通信経路、重要度、データストリームタイプ(例えば、離散又は連続)などが異なり得る。データストリーム(例えば、各データストリームの各データポイント)及び関連付けられたメタデータは、フォーマットされたデータストリームが標準フォーマットであるデータベースに入力され得るように、標準フォーマットにフォーマット及び/又は編成され得る。例えば、デバイスは、データストリームのフォーマット(例えば、構造及び編成)を標準フォーマットに調整して、他のデータストリームへの注釈又はコンテキスト添付を可能にすることができる。標準フォーマットは、標準化され組織化された形式であってもよい。
【0169】
デバイスは、様々なOR機器及び感知デバイス、例えば、図2に示すような様々なOR機器及び感知デバイスと協働することができる。OR機器(又は感知デバイス)は、データストリームを提供してもよい。例えば、様々なOR機器及び感知デバイスの各々は、それぞれのデータストリームを提供してもよく、様々なOR機器及び感知デバイスの各々は、それぞれのデータストリームのためのデータソースとして機能してもよい。それぞれのデータストリームは、1つ又は2つ以上の外科用データストリームを含んでもよい。それぞれのデータストリームは、例えば、図2に示す外科用システムにおいて、取り込まれ、表示され、記録され得る。本開示での使用に好適な実施例が、2018年11月6日に出願された「AUTOMATED DATA SCALING,ALIGNMENT,AND ORGANIZING BASED ON PREDEFINED PARAMETERS WITHIN SURGICAL NETWORKS」と題する米国特許出願公開第2019/0206576(A1)号(米国特許出願第16/182,260号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、自動化されたデータスケーリング、位置合わせ、及び編成は、送信前に外科用ハブ内の予め定義されたパラメータに基づいてもよい。
【0170】
様々なOR機器及び感知デバイスからのそれぞれのデータストリームは、異なる形態及び/又は周波数であり得る。例えば、データストリームの解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定単位、又はデータストリームタイプのうちの少なくとも1つは、別のデータストリームの解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定単位、又はデータストリームタイプと異なってもよい。データストリームタイプは、離散データストリームタイプ又は連続データストリームタイプであってもよい。例えば、デバイスは、図8における患者監視デバイス5124のうちの2つの異なる患者監視デバイスからデータストリームを受信することができる。患者監視デバイスの一方はBPモニタであってもよく、患者監視デバイスの他方はEKGモニタであってもよい。患者のプロファイルに応じて、BPモニタは、x分毎に測定を行うように設定されてもよく、EKGモニタのサンプリングレートは、ykHzに設定されてもよい。BPモニタから受信されたデータストリーム(BPデータストリーム)及びEKGモニタから受信されたデータストリーム(EKGデータストリーム)は、標準フォーマットに変換されてもよく、変換されたBPデータストリーム及び変換されたEKGデータストリームは、標準フォーマットにおけるデータベースに入力されてもよい。
【0171】
デバイスは、例えば、機器、タスク、及び/又はデバイスに関する関係データの表示を可能にするために、データストリームを標準化されたフォーマット及び関連付けに編成することができる。例えば、デバイスは、アルゴリズム及び/又は変換を使用して、データストリームを標準化されたフォーマット及び/又は関連付けに処理及び/又は編成することができる。デバイスは、データ標準化デバイスであってもよい。
【0172】
図10は、例示的なデータ標準化デバイス45000を示す。データ標準化デバイス45000は、外科用データインターフェース45106を介して外科用データストリーム45150を受信することができる。データ標準化デバイス45000は、外科用データインターフェース45108を介して外科用データストリーム45152を受信することができる。インターフェース、例えば、外科用データインターフェース45106、45108、及び44540~44546は、特定のタイプの外科用器具とインターフェースする論理エンティティを含んでもよい。インターフェースは、そのタイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されてもよい。一例では、特定のタイプの外科用器具が、指定された外科用データインターフェースを介して外科用データシステム45002と通信し得る。外科用データストリームを受信するために使用される指定された外科用データインターフェースは、外科用データストリームが受信されるタイプの外科用器具を示すことができる。インターフェース、例えば、外科用データインターフェース45106、45108、及び44540~44546のうちの1つ又は2つ以上は、インターフェースエンジン又はインターフェースモジュール、例えば、図9のインターフェースモジュール45030によって提供されてもよい。外科用データストリーム45150は、外科用情報を示すことができる(例えば、患者のシンボリックBP及びダイアボリックBPが正常範囲内にある)。
【0173】
データ標準化デバイス45000は、ルールセットセレクタ45104を含んでもよい。ルールセットセレクタ45104は、データストリームを受信するように構成されたインターフェースに基づいて、データストリームのためのルールセットを選択し得る。図10では、ルールセットセレクタ45104は、外科用データストリーム45150のために、例えば、ルールセット2~ルールセットxを含む複数のルールセットの中から、45102と称されるルールセット1を選択し得る。ルールセットセレクタ45104は、外科用データインターフェース45106を識別することができる。ルールセットセレクタ45104は、識別された外科用データインターフェース45106に基づいてルールセット1を選択することができる。外科用データストリーム45150は、ルールセット1を使用して標準フォーマットに変換され得る。次いで、変換された外科用データストリームは、データベースに入力され得る。変換された外科用データストリームは、外科用データストリーム45150によって示される外科用情報を含むことができる(例えば、患者のシンボリックBP及びダイアボリックBPは正常範囲内にある)。
【0174】
ルールセット1の選択は、変換された外科用データストリームが入力されるデータベースに更に基づいてもよい。例えば、45138と称されるデータベースxを選択することができる。データベースxは標準フォーマットであってもよい。データ標準化デバイス45000は、1つ又は2つ以上のデータベース、例えば、データベース45136及びデータベース45138に動作可能に結合されてもよい。データベース45136及びデータベース45138は、同じ標準フォーマットであってもよく、又は異なる標準フォーマットであってもよい。標準フォーマットは、特定の解像度、特定のサンプリングレート、特定の測定タイプ、特定の測定単位、特定の優先度、又はデータストリームが離散データストリームであるか連続データストリームであるかなどの特定のデータストリームタイプのうちの1つ又は2つ以上を有するフォーマットであり得る。1つ又は2つ以上のデータベースは、異なるアーキテクチャを使用してもよい。異なるデータベースアーキテクチャは、階層データベース、フラットファイルデータベース、オブジェクトデータベース、又はリレーショナルデータベースを含むことができる。
【0175】
選択されたルールセット1は、例えば、データクリーニングルール45118、データ検証ルール45120、データタイピングのためのルール45122、データ範囲を設定するためのルール45124、ベースラインを設定するためのルール45126、及びデータフォーマッティングルール45116を含み得る。データフォーマッティングルール45116は、例えば、データパーサルール45128、補間器ルール45130、単位変換ルール45132、及びデータアペンドルール45134を含み得る。選択されたルールセット1が適用されるべき外科用データストリームに応じて、ルールセット1は、本明細書のルールの一部又は全部を含み得る。
【0176】
選択されたルールセット1は、データクリーニングルール45118を含むことができる。データクリーニングルール45118に基づいて、データ標準化デバイス45000は、データストリーム、レコードセット、テーブル、又はデータベースから破損したレコード又は不正確なレコードを検出及び補正(又は除去)することができる。データ標準化デバイス45000は、外科用データストリーム45150の不完全な部分、不正確な部分、又は無関係な部分を識別することができる。データ標準化デバイス45000は、外科用データストリーム45150の不完全な部分、不正確な部分、又は無関係な部分(例えば、ダーティデータ又は粗なデータ)を置換、修正、又は削除することができる。データ標準化デバイス45000は、基準データセット(例えば、類似しているがクリーンなデータセット)を判定することができる。データ標準化デバイス45000は、基準データセットに基づいてデータクリーニングターゲット(例えば、データがどのように見えるべきか)を判定することができる。基準データセットは、外科用データストリーム45150の比較及び適応に使用され得る。データ標準化デバイス45000は、基準データセットとの一貫性をもって外科用データストリーム45150をどのようにクリーニングすべきかを判定することができる。データ標準化デバイス45000は、相関レコードに基づいて部分データセット(例えば、部分対応データセット)を置換又は補完してもよい。データ標準化デバイス45000は、データストリームの調和化又は正規化を実施して、例えば、様々なデータフォーマットを凝集データベースに変換することができる。
【0177】
選択されたルールセット1は、データ検証ルール45120を含んでもよい。データ検証ルール45120は、データ完全性を改善するために使用され得る。データ検証ルール45120は、どのデータセット又はデータストリームにデータセット又はデータストリームが関係付けられることを許可されるかを定義し得る。例えば、患者記録又は手技記録は、患者又は手技に使用又は適用される製品にリンクすることを許可されてもよい。患者記録又は手技記録は、使用されるOR機器などの無関係なデータにリンクすることを許可されなくてもよい。
【0178】
データ検証ルール45120は、例えば、固定スキーマ又は予め定義されたルールセットに基づいて、無効データのチェック及び無効データの補正を含むことができる。データ検証ルールを使用して、データ完全性を制御し、データベース安定性を生成し、データベース性能を改善し、データ再利用性を改善し、データベース保守性を改善し、データ又は変換トレーサビリティを改善することができる。データ検証ルールは、エンティティ完全性、参照完全性、ドメイン完全性、カスタマイズされたパラメータ完全性のうちの1つ又は2つ以上を改善するルールを含み得る。
【0179】
選択されたルールセット1は、データ高品質化ルール45158を含むことができる。データ高品質化ルール45158は、関連するシステムからの第3のソースデータをマージすること、又はOR、OR機器、若しくはOR測定システム内のソースからのセミパリティデータをマージすることを含み得る。データ高品質化ルール45158を使用してデータストリームを強化して、より多くの情報に基づいた意思決定を行い得る。データ高品質化ルールは、データアペンドルールを含むことができる。
【0180】
選択されたルールセット1は、データフォーマッティングルール45116を含み得る。データフォーマッティングルール45116は、編成のためのデータパーサルール45128を含み得る。変換されたデータストリームを生成するために、データ標準化デバイス45000は、標準フォーマットにおけるデータベースの編成に従って、受信されたデータストリームを解析することができる。図10において、標準フォーマットにおけるデータベースの編成に従って受信されたデータストリームを解析することは、データパーサルール45128に従って実施され得る。
【0181】
データフォーマッティングルール45116は、補間器ルール45130を含み得る。補間器ルール45130は、例えば、中間平均データポイントを追加及び/又は計算してデータポイントの完全な偶数ケイデンスを生成することを含んでもよい。例えば、外科用データストリーム45150は、標準フォーマットのサンプリングレートよりも低いサンプリングレートを有し得る。データ標準化デバイス45000は、外科用データストリーム45150のデータポイントに基づいて、外科用データストリーム45150についての中間平均データポイントを判定することができる。データ標準化デバイス45000は、中間平均データポイントを外科用データストリーム45150に追加することによって、変換されたデータストリームを生成してもよい。図10において、中間平均データポイントの判定及び中間平均データポイントの加算は、補間器ルール45130に従って実施され得る。
【0182】
データフォーマッティングルール45116は、単位変換ルール45132を含んでもよい。単位変換ルール45132は、単位を共通単位測度(例えば、インチからミリメートル)に処理することを含むことができる。図10において、単位を共通の単位測度に処理することは、単位変換ルール45132に従って実施され得る。
【0183】
データフォーマッティングルール45116は、データアペンドルール45134を含み得る。データアペンドルール45134は、統合、編成、検索、注釈付け、又は強調のうちの1つ又は2つ以上のために、データストリームにタグを付加することを含んでもよい。図10において、統合のためのタグの付加は、データアペンドルール45134に従って実施されてもよい。
【0184】
一例では、データ標準化デバイス45000は、例えば、患者センサデータストリームにおいて、患者センサデータを受信してもよい。データ標準化デバイス45000は、ウェアラブル患者センサシステムから患者センサデータを受信するように構成された外科用データインターフェース、及び患者センサデータを記憶するためのリレーショナルデータベースに基づいて、患者センサデータについてのルールセットを選択することができる。データ標準化デバイス45000は、患者センサデータがリレーショナルデータベースに入力され得るように、選択されたルールセットに基づいて、変換された患者センサデータを生成し得る。
【0185】
ルールセットセレクタ45104は、外科用データストリーム45152についての異なるルールセット(例えば、ルールセット2)を選択し得る。例えば、ルールセット2は、データクリーニングルール45118、データ検証ルール45120、データタイピングのためのルール45122、データ範囲を設定するためのルール45124、ベースラインを設定するためのルール45126、又はデータフォーマッティングルール45116のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。ルールセット2のデータフォーマッティングルールは、データパーサルール45128、補間器ルール45130、単位変換ルール45132、及びデータアペンドルール45134のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0186】
データ標準化デバイス45000は、例えば器具動作データストリームにおいて器具動作データを受信することができる。データ標準化デバイス45000は、例えば、OR機器データストリームにおいて、OR機器データを受信してもよい。データ標準化デバイス45000は、器具動作データについてのルールセットを選択し、器具動作データについての選択されたルールセットに基づいて、変換された器具動作データを生成し得る。データ標準化デバイス45000は、OR機器データについてのルールセットを選択し、選択されたOR機器データについてのルールセットに基づいて変換されたOR機器データを生成することができる。患者センサデータについて選択されたルールセット、機器動作データについて選択されたルールセット、及びOR機器データについて選択されたルールセットは、異なってもよい。例えば、患者センサデータは、例えば、ウェアラブル患者センサシステムを有する患者の不規則な装着習慣に起因して、器具動作データが必要とするよりも、より複雑なクリーニングルール及びより広範な補間を必要とし得る。患者センサデータについての選択されたルールセットは、例えば、器具動作データについての選択されたルールセットよりも複雑なデータクリーニングルールを含んでもよい。患者センサデータについての選択されたルールセットは、例えば、器具動作データについての選択されたルールセットよりも広範な補間を含んでもよい。
【0187】
異なるルールセットを使用することによって、変換された患者センサデータ、変換された器具動作データ、及び変換されたOR機器データは、共通サンプリング、同期、及び互いにリンクされた対話型共通事象を有するフォーマットであり得る。変換された患者センサデータ、変換された器具動作データ、及び変換されたOR機器データは、1つのデータベースに記憶されてもよい。データベースはリレーショナルデータベースを含んでもよい。いくつかの例では、変換された患者センサデータ、変換された器具動作データ、及び変換されたOR機器データは、同じ又は異なる標準フォーマットの異なるデータベースに記憶されてもよい。
【0188】
選択されたルールセットを使用してデータストリームを1つ又は2つ以上の標準フォーマットに変換することは、患者センサデータ、器具動作データ、及びOR機器データの完全性を検証することを含み得る。例えば、データ標準化デバイス45000は、患者センサデータについてルールセット1を選択してもよい。ルールセット1は、データクリーニングルール45118を含み得る。データ標準化デバイス45000は、データクリーニングルール45118に基づいて、無効なデータ及び無効な関連付けを判定することができる。患者センサデータを変換することは、変換された患者センサデータから無効データ及び無効関連付けを除外することを含んでもよい。
【0189】
選択されたルールセットを使用してデータストリームを1つ又は2つ以上の標準フォーマットに変換することは、関連するデータストリームを使用して1つのデータストリームを強化することを含むことができる。データストリームを1つ若しくは2つ以上の標準フォーマットに変換することは、他の関連データの注釈付けを可能にするか、又は他の関連データの添付を可能にして、他の関連データについてのコンテキスト(又はシンタックス)を提供することができる。例えば、器具動作データ及びOR機器データは、同じ外科的事象に関連付けられ得る。データ標準化デバイス45000は、OR機器データを使用して器具動作データについての1つ又は2つ以上の注釈を生成することができる。生成された注釈は、機器動作データの標準フォーマットへの変換を可能にし得る。
【0190】
ルールセットは、データストリームの品質を維持するために使用され得る。好適なルールセットを使用してデータストリームを変換することは、意思決定の一貫性若しくは能力を改善し得るか、又はデータストリームから生じ得る変換を改善し得る。データ標準化デバイス45000は、データストリームを監視し、データストリームを調整し、データストリームを強化することによって、データストリームがデータベースに入力される前に、データストリームのデータ品質を改善することができる。
【0191】
図11は、データ品質制御の例を例示する。高度なエネルギー発生器からのデータは、連結された従来の排煙器を伴う単極発生器からのデータと対にされてもよい。排煙器(例えば、トロカール44000)は、双極エネルギーデバイス44002に使用されてもよい。単極エネルギーデバイス44006は、外側シース44004を有してもよい。外側シース44004は、単極エネルギーデバイス44006によって発生した煙を排出することができる。
【0192】
図11のグラフは、上部分44008、中央部分44010、及び下部分44012を含む。上部分44008は、双極エネルギーデバイス44002及び単極エネルギーデバイス44006によって経時的に使用されたエネルギー作動タイプ及び量を示す。上部分44008は、作動制御信号を示す。グラフ44014は、双極エネルギーデバイス44002によって経時的に使用されたエネルギー作動タイプ及び量を示す。グラフ44016は、単極エネルギーデバイス44006によって経時的に使用されたエネルギー作動タイプ及び量を示す。中央部分44010は、双極エネルギーデバイス44002及び単極エネルギーデバイス44006によって経時的に発生するビジュアルスモークプルームの量を示す。下部分44012は、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器によって経時的に使用されたエネルギータイプ及び量、並びに単極エネルギーデバイス44006用の排煙器によって経時的に使用されたエネルギータイプ及び量を示す。
【0193】
排煙器によって使用されたエネルギータイプ及び量は、下部分44012に示すように、経時的にプロットされてもよい。例えば、(例えば、単極エネルギーデバイス44006用の)高度エネルギー発生器は、排煙器作動ラインのモータ電流並びに単極ラインの電力出力及び戻り経路上にアナログピグテールを有してもよい。電流監視デバイスがピグテールを測定してもよい。点線のエネルギーグラフ44052は、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器(例えば、トロカール44000)によって使用された作動及びエネルギー量を示す。エネルギーグラフ44054は、双極エネルギーデバイス44002によって発生した煙の現場排煙に使用される作動及びエネルギー量を示す。エネルギーグラフ44054は、遅延(例えば、2秒)を示す。点線のエネルギーグラフ44056は、単極エネルギーデバイス44006用の排煙によって使用された作動及びエネルギー量を示す。エネルギーグラフ44058は、単極エネルギーデバイス44006によって発生した煙の現場排煙に使用される作動及びエネルギー量を示す。エネルギーグラフ44058は、遅延(例えば、1秒)を示す。点線のエネルギーグラフ44060は、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器が単極エネルギーデバイス44006用の排煙器と共に使用されるとき、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器によって使用された作動及びエネルギー量を示す。エネルギーグラフ44062は、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器が、単極エネルギーデバイス44006用の排煙器と共に使用されるとき、双極エネルギーデバイス44002によって発生した煙プルームの現場排煙に使用される作動及びエネルギー量を示す。
【0194】
中央部分44010は、双極エネルギーデバイス44002によって経時的に発生したビジュアルスモークプルームの量の再同期点44032を示し、双極エネルギーデバイス44002によって経時的に発生したビジュアルスモークプルームの量の遅れ44028を示す。中央部分44010は、単極エネルギーデバイス44006によって経時的に生成されるビジュアルスモークプルームの量の再同期点44034と、単極エネルギーデバイス44006によって経時的に生成されるビジュアルスモークプルームの量の遅れ44030とを示す。(a、a1)は、推定遅延44040である。(b、b1)は、推定遅延44042である。ビジュアルスモークプルームの再同期中、a1及びb1を示すフラグがビジュアルディスプレイ上に示されてもよい。点線44036は、単極エネルギーデバイス44006用の排煙器のみがオンである場合のビジュアルスモークプルームの量を示す。斜線領域44038は、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器及び単極エネルギーデバイス44006用の排煙器が一緒に使用される場合、ビジュアルスモークプルームの量に対応する。閾値44026(例えば、ビジュアルスモークプルームの最大量)は、可視性について設定されてもよい。
【0195】
一例では、双極エネルギーデバイス44002によって経時的に生成されたビジュアルスモークプルームの量と、それに続く、単極エネルギーデバイス44006によって経時的に発生したビジュアルスモークプルームの量との同期されたグラフは、例えば、単極エネルギーデバイス44006用の排煙器及び双極エネルギーデバイス44002用の排煙器の作動後の(例えば、スモークプルームによって引き起こされる)スコープからの可視性問題を示し得る。単極エネルギーデバイス44006によって発生したビジュアルスモークプルームの量は、双極エネルギーデバイス44002によって発生したビジュアルスモークプルームの量よりも多いことが示される場合がある。単極エネルギーデバイス44006によって発生したビジュアルスモークプルームは、双極エネルギーデバイス44002によって発生したビジュアルスモークプルームより長く持続するように示される場合がある。単極エネルギーデバイス44006によって発生したビジュアルスモークプルームは、単極エネルギーデバイス44006用の排煙器の作動から数秒遅延されるように示される場合がある。双極エネルギーデバイス44002によって発生したビジュアルスモークプルームは、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器の作動から遅延されるように示される場合がある。
【0196】
排煙器が作動されるときに監視が遅れるので、遅延はデータアーチファクトであり得る。電流監視デバイスは、サンプリングレートが低くてもよい。電流監視デバイスは、排煙器の作動及び電流引き込みレベルを見落とし、オーバーシュートする場合がある。遅延は、アプリケーション自体に起因するものではない可能性がある。他のデータを使用して、例えば、データ高品質化技術を使用して遅延を理解してもよい。データクリーニング技術を使用して、遅延を識別し、遅延及び/又はオーバーシュートに関するデータセットをクリーニングすることができる。
【0197】
作動制御信号44008は、オーバーシュートを除去し、遅れているデータセット(例えば、排煙器モータ制御の監視に対応する遅れているデータセット)を除去するために使用され得る。双極エネルギーデバイス44002によって経時的に使用されたエネルギー作動タイプ及び量を示すグラフ44014は、点線のエネルギーグラフ44052によって示される、双極エネルギーデバイス44002用の排煙器によって使用された作動及びエネルギー量に関するデータを高品質化するために使用され得る。グラフ44014は、エネルギーグラフ44054に示される、双極エネルギーデバイス44002によって発生した煙の現場排煙に関するデータを高品質化するために使用されてもよい。グラフ44014は、双極エネルギーデバイス44002によって経時的に発生したビジュアルスモークプルームの量、及び双極エネルギーデバイス44002によって経時的に発生したビジュアルスモークプルームの量の遅れ44028に関するデータを高品質化するために使用され得る。単極エネルギーデバイス44006によって経時的に使用されたエネルギー作動タイプ及び量を示すグラフ44016は、単極エネルギーデバイス44006のために排煙器によって使用された作動及びエネルギー量を示す点線のエネルギーグラフ44056を高品質化するために使用され得る。グラフ44016は、単極エネルギーデバイス44006によって生成された煙の原位置煙排出を示すエネルギーグラフ44058を高品質化するために使用されてもよい。グラフ44016は、単極エネルギーデバイス44006によって経時的に発生したビジュアルスモークプルームの量、及び単極エネルギーデバイス44006によって経時的に発生したビジュアルスモークプルームの量の遅れ44030に関するデータを高品質化するために使用され得る。
【0198】
作動タイミング、開始点、停止点、及びレベルを使用してデータを高品質化して、排煙器モータ制御がスコープについての手技及び可視性データになぜ、どのように、いつ同期又はリンクされるかの状況認識を強化してもよい。双極エネルギー作動時点tB44018は、双極スモークプルーム遅延TSb44022を判定するために使用され得る。双極エネルギー作動時点tB44018は、双極排煙遅延tEB44048を判定するために使用され得る。単極エネルギー作動時点tM44020は、単極排煙遅延tSM44024を判定するために使用され得る。単極エネルギー作動時点tM44020は、単極煙排出遅延tEM44050を判定するために使用され得る。
【0199】
例えば、単極エネルギーデバイス44006によって発生したビジュアルスモークプルームの量は、単極エネルギーレベルがより高いので、双極エネルギーデバイス44002によって発生したビジュアルスモークプルームの量よりも多いことが示される場合がある。単極エネルギーデバイス44006によって発生したビジュアルスモークプルームは、双極エネルギーデバイス44002によって発生したビジュアルスモークプルームより長く持続するように示される場合があり、その理由は、単極エネルギーのオン持続時間がより長いからである。単極作動を排煙器作動にリンクすることのデータ高品質化は、相関を補正し、モータ作動の大きさを変更する必要がある場合があり、タイミングシフト(例えば、遅延)がアーチファクトである場合があり、このタイミングシフトに作用する必要がないことを示す。
【0200】
標準フォーマットにおけるデータストリームを比較することができる。例えば、変換された患者センサデータ、変換された器具動作データ、及び変換されたOR機器データを1つ又は2つ以上の標準フォーマット(例えば、凝集データベース)で記憶することは、1つの外科手技から別の外科手技への比較を可能にし得る。外科手技は、それらが共通の医学的特性を共有するときに比較され得る。例えば、患者の外科手技は、別の患者の外科手技と、これらの患者が類似の医療プロファイルを共有するときに比較され得る。患者の過去の外科手技は、同じ患者の現在の外科手技と比較され得る。異なる患者の同じ又は類似の手技を比較することができる。比較は、外科手技のありそうな転帰又はリスクについて外科医に知らせることができる。
【0201】
データ標準化デバイス45000は、一次機器を介して送られた関連機器からのデータストリームを受信することができる。変換されたデータストリームは、それらの関係態様の注釈を含むことができる。例えば、2つのタイプの外科用器具は、両方とも、外科用ハブなどの一次機器を通して送られ得る。2つのタイプの外科用器具から受信されたデータストリームは、標準フォーマットのデータストリームに変換されてもよく、変換されたデータストリームは各々、一次機器との関連付けを示す注釈を含んでもよい。
【0202】
データ管理モジュール45006は、例えば、操作性を改善するために、ウェアラブルデバイス及び/又はセンサ収集を適合させる機械学習アルゴリズムを含んでもよい。
【0203】
外科用データシステム45002は、データベース分類モジュール45004を含み得る。データ分類モジュール45004は、データストリームが医療データポリシー(例えば、医療保険の相互運用性及び説明責任に関する法律(HIPPA)との一貫性をもってハンドリングされるように、外科用データストリームを分類し得る。
【0204】
デバイスは、例えば、データ分類モジュール45004を介して、外科用データストリームについての分類パラメータを判定し得る。例えば、デバイスは、外科用データシステム45002を含み得る。分類パラメータは、外科用データストリームについての分類レベルを示し得る。分類パラメータは、分類パラメータが多次元である場合、外科用データストリームの分類レベルを示すことができる。分類パラメータは、外科用データストリーム内の情報コンテンツとデータハンドリング方式との間のマッピングを示すことができる。分類パラメータは、外科用データストリームに含まれるデータタグによって示され得る。分類パラメータは、ペイロードルーティングパラメータ及び/又はペイロードハンドリングパラメータを含み得る。分類パラメータは、外科用データストリーム内の情報コンテンツの感度の程度を示すことができる。一例では、分類レベルは、制限分類レベル、機密分類レベル、内部分類レベル、公開分類レベル、又は中間分類レベル、例えば、制限分類レベル及び機密分類レベルの中間分類レベルであり得る。
【0205】
外科用データストリームの分類パラメータは、外科用データストリームについてのデータソース、外科用データストリームの優先度、外科用データストリームが別のデバイスの動作に必須であるかどうかの判定、外科用データストリームがプロセスに必須であるかどうかの判定、外科用データストリームがタスクに必須であるかどうかの判定、又は外科用データストリームが意思決定動作に必須であるかどうかの判定のうちの1つ若しくは2つ以上に基づいて判定され得る。外科用データストリームは、外科用データストリームがタスク、プロセス、又は動作を完了するために必要とされるときに必須であり得る。外科用データストリームは、外科用データストリームがタスク、プロセス、又は動作を準備するために必要とされるときに必須であり得る。外科用データストリームは、外科用データストリームがタスク、プロセス、又は動作に関してフォローアップする必要があるときに必須であり得る。
【0206】
外科用データストリームの分類パラメータは、外科用データストリームのプライバシーに基づいて判定され得る。データ分類のタイプ、例えば、プライバシーベースのデータ分類は、コンテンツベースの分類、コンテキストベースの分類、又はユーザベースの分類を含み得る。
【0207】
コンテンツベースの分類は、外科用データストリーム内のファイルを検査及び解釈することによって、機密情報(例えば、患者固有データ)を識別することを含んでもよい。分類パラメータは、外科用データストリームが機密情報を含むかどうかに基づいて判定されてもよい。外科用データストリームが機密情報を含む場合、分類パラメータは、外科用データストリーム内の機密情報の量及び外科用データストリーム内の機密情報の性質に基づいて判定されてもよい。
【0208】
コンテキストベースの分類は、外科用データストリームが機密情報を含むかどうかのインジケータ(例えば、間接インジケータ)と、外科用データストリーム内の機密情報の量又は性質のインジケータとを判定することを含み得る。機密情報のインジケータは、いくつかのある変数の中でもとりわけ、用途、場所、又は作成者のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。分類パラメータは、機密情報のインジケータに基づいて判定され得る。
【0209】
ユーザベースの分類は、外科用データ又は外科用データを含むドキュメントの手動のエンドユーザ選択を含み得る。分類パラメータが、作成、編集、レビュー、又は配布におけるユーザの知識及び/又は裁量に基づいて判定されて、例えば、外科用データ内又はドキュメント内の機密情報にフラグを立ててもよい。
【0210】
分類パラメータを判定するために、コンテンツベースの分類、コンテキストベースの分類、及びユーザベースの分類のうちの2つ又は3つ以上が組み合わされ得る。中間分類は、外科用データストリームがコンテンツベースのみの分類とは異なるように分類されるが、コンテキストベースのみの分類の閾値までは分類されない場合に作成され得る。第1のグループ(例えば、コンテンツベースのみの分類)又は第2のグループ(例えば、コンテキストベースのみの分類)の保護されたサブグループが作成され得る。保護されたサブグループは、第1のグループ又は第2のグループの特性を共有することができ、第1のグループ若しくは第2のグループよりも追加の制限、保護、制限、又はデータハンドリング要件のうちの1つ若しくは2つ以上を有することができる。
【0211】
分類パラメータは、外科用データストリームの優先度に基づいて判定され得る。判定された分類パラメータは、外科用データストリームの優先度を示すことができる。外科用データストリームの判定された分類パラメータは、特定のユーザ利用に対する外科用データストリームの重要性に基づいて、値が増加し得る。例えば、外科用データストリームの判定された分類パラメータは、外科用データストリームの一部又は全部が、より高い優先度を有する別のデータストリームをアタッチ又は強化するために使用される場合、値が増加し得る。一例では、外科用データストリームの優先度は、例えば、リソースが限られているシステムにおいて外科用データストリームが他の外科用データストリームに対して処理されるときに、外科用データストリームの分類パラメータを判定するために使用される(例えば、外科用データストリームのプライバシーに対して)支配的な因子であり得る。
【0212】
外科用データストリームについての分類パラメータの判定は、外科用データストリームのコンテンツに基づき得る。外科用データストリームのコンテンツは、外科用データストリームのプライバシー以外の他の分類関連情報を示してもよい。外科用データストリームは、例えば、デコーダを有するデバイスによって受信されたときに復号され得る。デバイスは、例えば、データ分類モジュール45004を介して、復号された外科用データストリームに基づいて外科用データストリームの分類パラメータを推測することができる。例えば、デバイスは、復号された外科用データストリームを使用して、コンテンツの性質を判定してもよい。デバイスは、コンテンツの性質に基づいて分類パラメータを推測することができる。一例では、コンテンツの性質が、外科用データストリームがミッションクリティカルなタスクに有用であることを示す場合、デバイスは、外科用データストリームの分類パラメータが、ミッションクリティカルなタスクに使用されない外科用データストリームよりも高い優先度レベルにあると推測し得る。デバイスは、ルックアップテーブルにおいて外科用データストリームの分類パラメータを判定することができる。ルックアップテーブルは、コンテンツの性質、コンテンツのタイプ、ある分類パラメータを有するコンテンツのコンテキストのうちの1つ又は2つ以上に対応し得る。
【0213】
外科用データストリームについての分類パラメータの判定は、外科用データストリームのコンテキスト情報に基づき得る。コンテキスト情報は、外科用データストリームの内容、外科用データストリームのタイプ、外科用データシステムのソース、外科用データストリームを収集したユーザの識別を示すことができる。例えば、中核体温データストリームに関して、コンテキスト情報は、異常な温度、特性変動、感染、月経周期、気候、身体活動、及び/又は睡眠を示し得る。デバイスは、コンテキスト情報に基づいて深部体温データストリームに関連付けられたリスク因子を判定することができる。デバイスは、リスク因子に従って深部体温データストリームのための分類パラメータを判定し得る。
【0214】
外科用データストリームについての分類パラメータの判定は、外科用データストリームに関連付けられたエラー又は障害が発生したかどうか、他の外科用データストリームの他の相互作用に対するデータの重要性、対応するデータソースのユーザ(又は製造業者)がデータソースからのデータを特別な必要性を有するものとして強調したかどうか、又は患者回復関連データが望ましくない転帰をもたらしたかどうかの判定のうちの1つ若しくは2つ以上を含む、付加的因子に基づき得る。
【0215】
外科用データストリームについての分類パラメータは、多次元であってもよい。分類パラメータは、外科用データストリームのプライバシー、外科用データストリームの優先度、外科用データストリームのコンテンツタイプ、外科用データストリームのコンテキスト、外科用データストリームに関連付けられた保持期間、外科用データストリームの使用、外科用データストリームに関連付けられたユーザ選好などのうちの1つ又は2つ以上を示し得る。例えば、付随的ウェアラブルデバイスから受信されるデータは、タスク固有デバイスから受信されるデータの分類パラメータとは異なる分類パラメータを有し得る。タスク特定デバイスから受信されるデータは、付随的ウェアラブルデバイスから受信されるデータについてのデータハンドリング方式とは異なるデータハンドリング方式を必要とする場合がある。タスク固有デバイスから受信されるデータは、正しいデータセット及び/又はフォーマットに編成されるデータ処理を必要とする場合がある。一例では、分類パラメータはインデックスであり得る。インデックスは、複数のビットを含み得る。複数のビットのうちの1ビットは、バイナリ値を与えられ得る。いくつかの例では、インデックスは、異なる番号付けシステムの数字又は記号の組み合わせであり得、各記号又は数字は、特定の次元のレベルを示す(例えば、プライバシー、優先度など)。
【0216】
デバイスは、例えば、データ分類モジュール45004を介して、外科用データストリームを受信するために使用される外科用データインターフェースに基づいて、外科用データストリームについてのデータ分類パラメータを判定し得る。デバイスは、外科用データインターフェースを介して外科用データストリームを受信し得る。デバイスは、どの外科用データインターフェースが外科用データストリームを受信するために使用されるかに基づいて、外科用データストリームのソース、優先度、プライバシーなどのうちの1つ又は2つ以上を判定し得る。デバイスは、外科用データインターフェースであって、それを介して外科用データストリームが受信される、外科用データインターフェースを識別し、外科用データインターフェースに基づいて外科用データストリームについてのデータ分類パラメータを判定し得る。
【0217】
外科用データインターフェースは、外科用器具のタイプについて指定されてもよい。例えば、エンドカッターデバイス及び排煙器は、異なるタイプの外科用器具である。デバイスは、エンドカッターデータインターフェースを介してエンドカッターデータを受信し、排煙器データインターフェースから排煙器データを受信してもよい。例えば、外科用器具は、電動ステープラ、電動ステープラ発生器、エネルギーデバイス、高度エネルギーデバイス、高度エネルギージョーデバイス、エンドカッタークランプ、エネルギーデバイス発生器、手術室内撮像システム、排煙器、吸引灌注デバイス、吹送システムなどのうちのいずれかを含んでもよい。一例では、外科用器具のタイプの各々は、指定された外科用データインターフェースを有し得る。
【0218】
外科用データストリームの分類パラメータは、外科用データストリームと別の外科用データストリームとの間の相互作用に基づいて判定又は調整され得る。
【0219】
外科用データストリームは、相互作用のモードに従って異なる外科用データストリームと相互作用し得る。外科用データストリームの相互作用は、手術前若しくは手術後に行われてもよく、又は手術中に行われてもよい。相互作用のモードは、別の外科用データストリームを使用する外科用データストリームの高品質化、外科用データストリームと別の外科用データストリームとの集約、又は外科用データストリームと別の外科用データストリームとの合成のうちの1つ若しくは2つ以上を含み得る。別の外科用データストリームを使用する外科用データストリームの高品質化は、ある外科用データストリームに別の外科用データストリームを使用してタグ付けすること、ある外科用データストリームの注釈を別の外科用データストリームを使用して生成すること、ある外科用データストリームに関する通知を別の外科用データストリームを使用して生成すること、ある外科用データストリームに関する閾値及び/又はベースラインを別の外科用データストリームを使用して生成すること、ある外科用データストリームに関するコンテキスト情報を別の外科用データストリームを使用して生成することなどのうちの1つ若しくは2つ以上を含み得る。
【0220】
相互作用のモードは、外科的事象に基づいて判定され得る。外科的事象は、手術前、手術後、又は手術中の事象のうちの1つ若しくは2つ以上を含み得る。例えば、外科的事象が切開線漏出である場合、ステープル及び患者の組織厚さに関するデータは、他の場合にはステープル又は患者の組織厚さデータに関するデータのいずれを使用しても示されないであろうインサイトが得られるように合成されてもよい。
【0221】
外科的事象は、外科手術の任意の識別可能な単位を含み得る。識別可能な単位は、開始、期間、及び終了を有し得る。識別可能な単位は、時計に対して(例えば、外科手技の5分後に)識別され得る。識別可能な単位は、手技(例えば、初期切開)に対して識別され得る。識別可能な単位は、患者の反応(例えば、出血)に対して識別され得る。
【0222】
図12は、例示的なデータ分類モジュール、例えば、データ分類モジュール45004を示す。例示的なデータ分類モジュールは、データ高品質化機能44502を含むことができる。外科用データストリームについての分類は、外科用データストリームと別様に分類された外科用データストリームとの相互作用に基づいて調整され得る。デバイスは、データソース44504から第1の外科用データストリーム44510を受信することができる。例えば、デバイスは、外科用データシステム45002を含み得る。デバイスは、データソース44506から第2の外科用データストリーム44512を受信することができる。第1の外科用データストリーム44510と第2の外科用データストリーム44512との間の相互作用のモードは、相互作用の複数のモードから選択され得る。第1の外科用データストリーム44510と第2の外科用データストリーム44512との間の相互作用のモードは、データ高品質化であってもよい。データ高品質化は、複数のデータ高品質化手法から選択することができる。例えば、データ高品質化手法は、複数のデータ高品質化ルール1、2...Xを含むリスト44516内にあってもよい。外科用データストリーム44514は、第2の外科用データストリーム44512を使用して第1の外科用データストリーム44510を高品質化することによって生成され得る。
【0223】
外科用データストリームは、異なる分類パラメータに関連付けられ得る。第1の外科用データストリーム44510は、第1の分類パラメータに関連付けられ得る。第2の外科用データストリーム44512は、第2の分類パラメータに関連付けられ得る。第1の外科用データストリーム44510は、1つ又は2つ以上のあるデータパケット(例えば、図13に示すフィールドを含むデータパケット)において受信され得る。1つ又は2つ以上のデータパケットのうちのデータパケットは、第1の分類パラメータを示す要素(例えば、フィールド)を含み得る。図12では、第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータはAであり、第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータはBである。いくつかの例では、第1の外科用データストリーム44510は、第1の分類パラメータを示すデータタグを含むことができる。
【0224】
デバイスは、所定のルール(例えば、ルックアップテーブル)に基づいて、第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ又は第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータを読み出し得る。一例では、テーブル44520は、一次元分類パラメータについて使用され得る。アルファベット文字A~Eは各々、異なるレベルの制限を示すことができる。アルファベット文字A~Eは各々、異なるレベルの優先度を示し得る。アルファベット文字A~Eは各々、異なるレベルのプライバシーを示すことができる。
【0225】
第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ及び第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータは、多次元であってもよい。第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ及び第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータは、例えば、それぞれの外科用データストリームの性質に応じて、異なる数の次元を有してもよい。一例では、第1の外科用データストリーム44510は患者BPデータを含むことができ、第1の分類パラメータはプライバシー次元及び優先度次元を有することができる。第2の外科用データストリーム44512は、単極エネルギーデータを含んでもよく、第2の分類パラメータは、優先度次元を有するが、プライバシー次元を有さなくてもよい。分類パラメータが多次元であるとき、グリッドは、複数の次元を組み込むために使用され得る。図12の例では、グリッド44508は、二次元分類パラメータに使用され得る。グリッド44508において、2つの次元は、プライバシー及び優先度であり得る。「BA」は、低いプライバシー及び高い優先度を示し得、「AA」は、高いプライバシー及び高い優先度を示し得、「BB」は、低いプライバシー及び低い優先度を示し得、「AB」は、高いプライバシー及び低い優先度を示し得る。第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ又は第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータは、数字及び記号の任意の組み合わせであってもよい。
【0226】
第3の外科用データストリーム44514の分類パラメータは、第1の外科用データストリーム44510の第1の分類パラメータ、第2の外科用データストリーム44512の第2の分類パラメータ、及びデータ高品質化関数44502に基づいて判定されてもよい。第3の外科用データストリーム44514は、データ高品質化関数44502を使用して生成することができる。相互作用のモードは、外科的事象に基づいて判定され得る。相互作用のモードに基づいて、第3の外科用データストリーム44514の分類パラメータは、第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ(例えば、AB)及び第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータ(BA)の両方よりも高くてもよい(例えば、AA)。相互作用のモードに基づいて、第3の外科用データストリーム44514の分類パラメータは、第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ(例えば、AB)と同じ(例えば、AB)であってもよく、第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータ(BB)よりも高くてもよい。例えば、相互作用のモードが患者BPデータをエンドカッターデータと集約することである場合、集約されたデータストリームは、患者BPデータと同じプライバシーレベル及び優先度レベルを共有してもよい。相互作用のモードに基づいて、第3の外科用データストリーム44514の分類パラメータは、第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ(例えば、AB)及び第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータ(BA)の両方よりも低くてもよい(例えば、BB)。第3の外科用データストリーム44514の分類パラメータは、多次元分類パラメータを解くように調整された外科用データ分類エンジンを使用して判定されてもよい。
【0227】
外科用データストリームの分類パラメータは、外科用データストリームがどのようにハンドリングされるか、例えば、外科用データストリームがどこにどのように記憶されるか、外科用データストリームがどこにどのように送信されるか、及び外科用データストリームがローカルにどのくらいの時間の間記憶されるかを制御することができる。外科用データストリームの通信経路は、例えば、通信に使用されるチャネルがどのように保護されているかに関する外科用データストリームの分類パラメータ、並びに通信に使用されるチャネルの信頼性及び/又は安定性に関する外科用データストリームの分類パラメータに基づいて判定されてもよい。
【0228】
デバイスは、判定された分類パラメータに基づいて、外科用データストリームについてのデータハンドリング方式を判定することができる。例えば、デバイスは、外科用データシステム45002を含み得る。データハンドリング方式は、医療データポリシー(例えば、HIPPA)と一貫性があってもよい。例えば、データハンドリング方式は、HIIPPAと一貫性がある1つ又は2つ以上のルールを含み得る。データハンドリング方式は、外科用データストリームについての記憶場所のタイプ、データ記憶場所の構成、外科用データストリームについての長期処理、外科用データストリームに使用される通信経路に関連付けられた信頼性レベル、記憶場所及び/又は通信経路のタイプに関連付けられたセキュリティレベル、外科用データストリームについての保持期間、外科用データストリームが使用され得る環境(例えば、HIPPA保護)などのうちの1つ若しくは2つ以上を指定し得る。一例では、第3の外科用データストリーム44514の分類パラメータは、より高いプライバシーレベル及びより高い優先度レベルを示すAAであってもよい。デバイスは、第3の外科用データストリーム44514がローカルに記憶され得ることを判定し得、したがって、第3の外科用データストリーム44514は、緊急の、生命を脅かす外科的事象を防止するために使用され得る。デバイスは、患者の識別可能な情報がHIPPA保護環境に含まれることを確実にするために、第3の外科用データストリーム44514がHIPPA保護された環境に記憶され得ることを判定し得る。デバイスは、第3の外科用データストリーム44514を送信するために使用される通信経路が、患者の識別可能な情報に対する信頼性レベル及びセキュリティレベルを有すると判定することができる。
【0229】
ローカル外科用ハブシステム上の外科用データストリームの送信優先度及び保持期間は、外科用データストリームの分類パラメータ及び追加の変数に基づいてもよい。一例では、外科用データストリームをローカルに記憶すべきかどうか、及びどれくらいの時間の間記憶すべきかは、適切なタイプ(例えば、適切なセキュリティレベルを有する)の利用可能な空き記憶スペースの大きさに基づくことができる。特定の分類を有するデータについての適切なタイプの空きスペースが少なくなるにつれて、デバイスは、例えば、必要とされる保護及び適切な保持を確実にするために、より大きい記憶場所への送信優先度、又はより高いレベルのセキュリティへの再分類を判定し得る。
【0230】
一例では、外科用データストリームの分類パラメータに基づいて、デバイスは、外科用データストリームが、送信されるべき複数の外科用データストリームの中で最高の分類レベルを有することを判定し得る。デバイスは、外科用データストリームの送信に使用するために利用可能な送信リソースの中で最小量の中断を有する通信経路を選択し、選択された通信経路を使用して外科用データストリームを送信することができる。一例では、手技にとって重大なデータは、例えば、データストリームが遭遇する中断を可能な限り小さくすることを確実にするために、安全化された又は保護された通信経路を通して通信され得る。
【0231】
デバイスは、中断が最小量である通信経路を通して冗長的に通信し得る。例えば、デバイスは、第3の外科用データストリームが送信されるべき外科用データストリームの中で最高の分類レベルを有するという判定に基づいて、選択された通信経路を使用して第3の外科用データストリームの送信を繰り返すことができる。一例では、デバイスは、例えば、ユーザが外科用データストリームの受信又は表示が不可能になることがないように、2つの独立した通信バスアーキテクチャ又は経路を使用して、外科用データストリームを複製し、元の外科用データストリーム及び複製外科用データストリームを通信してもよい。デバイスは、外科用データストリームをより低密度であるが使用可能なデータストリームに分離し、例えば、ユーザが外科用データストリームを受信又は表示することが不可能になることがないように、例えば、複数の独立した通信バスアーキテクチャ又は経路を使用して、別個のデータストリームを通信してもよい。いくつかの例では、外科用データストリームの受信又は表示が不可能になることは、手技の遅延又は腹腔鏡手術から開腹手術への手技若しくは会話の中断をもたらし得る。
【0232】
いくつかの例では、関係付けられ結合されたデータストリームの分類は、データストリームの相互作用が同じ優先度、記憶要件、保持、又は通信保護などを有するように、別のデータストリームの分類を変更し得る。図12において、第3の外科用データストリーム44514の分類パラメータ、第1の外科用データストリーム44510についての第1の分類パラメータ、及び第2の外科用データストリーム44512についての第2の分類パラメータは、同じデータハンドリング方式が第3の外科用データストリーム44514、第1の外科用データストリーム44510、及び第2の外科用データストリーム44512に使用され得るように、同じに維持され得る。
【0233】
外科用データストリームの分類は、通信リンクが外科用データストリームにどの程度安全に利用されるかを判定するために使用され得る。一例では、外科用データストリームの分類は、通信又は処理のどの経路が使用されるべきかの初期判定として使用され得る。主要器具動作又はベースライン器具動作に必要とされる可視化又は一次制御及び/又は応答データストリームは、例えば、システムの処理又はリブートが必要とされる場合であっても、少なくともベースライン動作が提供されることを確実にするために、より高度な機能又は高度な処理から分離されてもよい。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「USAGE AND TECHNIQUE ANALYSIS OF SURGEON/STAFF PERFORMANCE AGAINST A BASELINE TO OPTIMIZE DEVICE UTILIZATION AND PERFORMANCE FOR BOTH CURRENT AND FUTURE PROCEDURES」と題する米国特許出願公開第2019/0201126(A1)号(米国特許出願第16/182,255号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、ベースラインに対する外科医/スタッフの成績の使用及び技術分析を使用して、現在及び将来の手技の両方についてのデバイスの利用及び性能を最適化することができる。
【0234】
外科用データシステム45002は、データストリーム処理用のデータ処理モジュール45024を含んでもよい。データストリーム処理は、外科用データストリームの1つ又は2つ以上のリアルタイム分析、ストリーミング分析、複合事象処理、リアルタイムストリーミング分析、又は事象処理を提供し得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「REAL-TIME ANALYSIS OF COMPREHENSIVE COST OF ALL INSTRUMENTATION USED IN SURGERY UTILIZING DATA FLUIDITY TO TRACK INSTRUMENTS THROUGH STOCKING AND IN-HOUSE PROCESSES」と題する米国特許出願公開第2019/0206556(A1)号(米国特許出願第16/182,242号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、器具を追跡するためにデータ移動性を利用することによって、再使用可能なデバイス、それらのメンテナンス、洗浄、及び再滅菌のコストを含む、手術において使用される器具類の総合的なコストのリアルタイム分析が行われ得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「SURGICAL NETWORK RECOMMENDATIONS FROM REAL TIME ANALYSIS OF PROCEDURE VARIABLES AGAINST A BASELINE HIGHLIGHTING DIFFERENCES FROM THE OPTIMAL SOLUTION」と題する米国特許出願公開第2019/0201102(A1)号(米国特許出願第16/182,290号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、ハブ推奨は、最適解からの差異を強調するベースラインに対する手技変数のリアルタイム分析に基づいてもよい。
【0235】
デバイス、例えば、外科用ハブは、複数のデータ入力フィードからデータストリームを受信し得る。例えば、デバイスは、外科用データシステム45002を含み得る。複数のデータ入力フィードは、相互に関係付けられ得る。例えば、複数のデータ入力フィードを使用して、よりうまく実施可能であるか又はよりうまく意思決定を形成することができるデータストリームを生成し得る。デバイスは、オンザフライ処理機能及びリアルタイム分析を伴って構成されてもよい。デバイスは、例えば、リアルタイム分析を使用して、可視化、バイオマーカ、器具、及び接続された資本設備のうちの1つ又は2つ以上からのデータストリームを処理してもよい。デバイスは、ストリームをよりコンテキストリッチで意思決定可能な形態に蒸留することができる。例えば、デバイスは、二次データストリームを使用して一次データストリームを強化し得る。一次データストリーム及び二次データストリームは、別個のソースからのものであってもよい。強化された一次データストリームは、蒸留された形態であってもよい。例では、デバイスは、二次データストリームを使用して、一次データストリームに注釈を付け、そのメタデータを作成し、又はそのコンテキストを提供することができる。
【0236】
デバイスは、リアルタイム分析を使用して、外科的事象中に何が起こったかを記述及び/又は要約するように構成されてもよい。外科的事象は、進行中であり得る。デバイスは、リアルタイム分析を使用して、外科的事象中に何が起こったかについての1つ又は2つ以上の理由を診断するように構成されてもよい。デバイスは、何が起こったか、及び起こったことの理由の記述に基づいて、何が起こり得るかを予測するように構成され得る。デバイスは、何が起こり得るかの予測に基づいて、外科的事象についてのルール及び推奨を生成するように構成され得る。例えば、デバイスは、器具の動作の調整を示唆してもよい。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年3月29日に出願された「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」と題する米国特許出願公開第2019/0201140(A1)号(米国特許出願第15/940,654号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、収集された事象の状況認識が提供され得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「ADJUSTMENT OF A SURGICAL DEVICE FUNCTION BASED ON SITUATIONAL AWARENESS」と題する米国特許出願公開第2019/0201127(A1)号(米国特許出願第16/182,256号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、ハブ又はハブ接続デバイスのための制御は、感知された状況又は使用に基づいて調整され得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「ADJUSTMENTS BASED ON AIRBORNE PARTICLE PROPERTIES」と題する米国特許出願公開第2019/0204201(A1)号(米国特許出願第16/182,246号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、腹部内の吸入ガス中の浮遊微小粒子及びエアロゾルが検出される場合があり、デバイス機能は、粒子のタイプ、濃度、及び流量に基づいて変更されてもよい。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「SURGICAL HUB AND MODULAR DEVICE RESPONSE ADJUSTMENT BASED ON SITUATIONAL AWARENESS」と題する米国特許出願公開第2019/0206542(A1)号(米国特許出願第16/182,243号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。1つ又は2つ以上のこのような例では、感知されたパラメータ又は事象に対するハブ応答は、第2の既存の感知されたステップ、状況、又はパラメータに基づき得る。
【0237】
デバイスは、1つ又は2つ以上の外科用データストリームを受信してもよい。例えば、1つ又は2つ以上の外科用データストリームのうちの1つの外科用データストリームは、1つ又は2つ以上の指示を含み得る。図13は、例示的なデータストリームを示す。データストリームは、外科用データストリームを含み得る。図13に示すように、外科用データストリームは、標準フォーマットID45206、分類パラメータ45208、ソース45210、ペイロードタイプ45212、及びタイミング要素45213の指示を含み得る。外科用データストリームは、ペイロード45214を含み得る。
【0238】
標準フォーマットID45206は、外科用データストリームが標準フォーマットであるかどうか、及び外科用データストリームがどの標準フォーマットであるかを示すことができる。例えば、外科用データストリームは、図10におけるルールセット1に基づいて変換されている場合があり、標準フォーマットID45206は、外科用データストリームがデータベースx45138に関連付けられた標準フォーマットであることを示すことができる。
【0239】
分類パラメータ45208は、外科用データストリームが分類される分類レベルを示し得る。例えば、図12の第3の外科用データストリーム44514について、分類パラメータ45208は、第3の外科用データストリーム44514が高いプライバシーレベル及び高い優先度レベルにあることを示し得る。
【0240】
ソース45210は、外科用データストリームが受信されるデータソースを示し得る。データソースは、外科用器具、資本設備、バイオマーカ感知システム、又は可視化デバイスを含んでもよい。バイオマーカ感知システムは、ウェアラブルデバイスを含み得る。図8では、データソースは、モジュール式デバイス5102、データベース5122、患者監視デバイス5124、HCP監視デバイス35510、又は環境監視デバイス35512であってもよい。
【0241】
ペイロードタイプ45212は、外科用データストリームのタイプを示し得る。例えば、外科用データストリームのタイプは、可視化データ(例えば、画像又はフレーム)、バイオマーカデータ(例えば、心拍数)、エネルギーレベル、作動データ、センサデータ、トンネル、又は動作状態、及び1つ若しくは2つ以上の外科的事象に関する他のタイプのデータを含み得る。
【0242】
タイミング要素45213は、フレーム番号、タイムスタンプ(例えば、ローカルタイム、ローカルタイムオフセット、グローバルタイム、グローバルタイムオフセット、マイルストーン、マイルストーンオフセット、レイテンシなどのうちの1つ又は2つ以上)を示し得る。一例では、タイミング要素は、外科用データストリームが収集される時間を示し得る。タイミング要素は、外科用データストリームが送信される時間を示し得る。タイミング要素は、外科用データストリームが使用される時間、又は使用されるべき時間を示し得る。
【0243】
標準フォーマットID45206、分類パラメータ45208、ソース45210、ペイロードタイプ45212、タイミング要素45213を含む指示は、例えば、要素又はフィールドとして、1つ若しくは2つ以上のデータパケットを介して受信され得る。データパケットは、ペイロード45214を含み得る。
【0244】
デバイスは、外科用データストリームを処理して、よりうまく実施可能であるか、又はよりうまく意思決定を形成することがより可能であるデータストリームを生成してもよい。
【0245】
図14は、例示的なデータ処理デバイスを示す。図14におけるデバイスは、複数のデータストリームを処理することができる。デバイス44530は、データ処理モジュール45024を含む外科用データシステム45002を含んでもよい。デバイス44530は、データ処理デバイスであってもよい。デバイスは、外科用データインターフェース44540~44546を介して外科用データストリーム44600~44606を受信することができる。外科用データストリーム44600~44606の受信は、外科的事象中に(例えば、外科的事象が進行中である間にリアルタイムで)行われてもよい。デバイスは、外科用データストリームが受信される外科用データインターフェースを識別し得る。図13では、デバイス44530は、外科用データインターフェース44540を識別し得、外科用データインターフェース44540を介して外科用データストリーム44600が受信される。デバイス44530は、外科用データインターフェース44542を識別し得、外科用データインターフェース44542を介して外科用データストリーム44602が受信される。
【0246】
データセレクタ44548は、セレクタモジュール44538に基づいて、処理される外科用データストリームを選択することができる。例えば、データセレクタ44548は、外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602を選択することができる。外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602の選択は、セレクタモジュール44538に基づくことができる。セレクタモジュール44538は、データ高品質化モジュール44534の一部であってもよい。一例では、データ高品質化モジュール44534は、図9に示すデータ処理モジュール45024の一部であってもよい。データ高品質化モジュール44534は、データ高品質化機能44502を含むことができる。セレクタモジュール44538は、外科的事象を識別し、外科的事象に基づいて外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602を選択するために使用され得る。例えば、外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602は、切開手術が患者に実施される前に検査される必要がある画像データを含んでもよい。セレクタモジュール44538は、切開手術に基づいて外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602を識別することができる。外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602を識別するために、セレクタモジュール44538は、切開手術を識別することができる。セレクタモジュール44538は、画像データが切開手術のために検査される必要があることを判定し得る。セレクタモジュール44538は、画像データを識別することができる。セレクタモジュール44538は、外科用データインターフェース44540であって、それを介して外科用データストリーム44600が受信される、外科用データインターフェース44540と、外科用データインターフェース44542であって、それを介して外科用データストリーム44602が受信される、外科用データインターフェース44542とに基づいて、外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602が画像データを含むと判定し得る。セレクタモジュール44538は、外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602が画像データを含むという判定に基づいて、外科用データストリーム44600及び外科用データストリーム44602を選択するために使用され得る。
【0247】
デバイス44530は、要素ハンドリングファブリック44550を含んでもよい。要素ハンドリングファブリック44550は、マッピングモジュール44536を含むことができる。マッピングモジュール44536は、データ高品質化モジュール44534の一部であってもよい。マッピングモジュール44536は、外科用データストリームが別の外科用データストリームに関連付けられていることを判定するために使用され得る。マッピングモジュール44536は、外科用データストリームと別の外科用データストリームとの関連付けのタイプを識別することができる。マッピングモジュール44536は、外科用データストリームと他の外科用データストリームとの関連付けのタイプに基づいて、外科用データストリームと別の外科用データストリームとの間の相互作用のモードを選択してもよい。例えば、相互作用のモードは、データ高品質化を含んでもよい。データ高品質化は、データ高品質化スキーマ44532を使用することができる。相互作用のモードは、他の相互作用のモードを含んでもよい。相互作用のモードがデータ高品質化以外のものである場合、他のタイプのスキーマを使用してその相互作用のモードをサポートすることができる。
【0248】
データ高品質化スキーマ44532は、一次外科用データストリームの特性、二次外科用データストリームの特性、一次外科用データストリームのどの部分を高品質化すべきか、一次外科用データストリームの部分をどのように高品質化すべきか、二次外科用データストリームのどの部分が一次外科用データストリームを高品質化するために使用されるべきか、二次外科用データストリームが、一次外科用データストリームを高品質化するためにどのように使用されるべきか、及びデータ高品質化に関する他のルール又は規定を示すことができる。
【0249】
マッピングモジュール44536は、例えば、外科用データインターフェース44540であって、それを介して外科用データストリーム44600が受信される、外科用データインターフェース44540に基づいて、外科用データストリーム44600が一次外科用データストリームであることを判定するために使用され得る。マッピングモジュール44536は、例えば、外科用データインターフェース44542であって、それを介して外科用データストリーム44602が受信される、外科用データインターフェース44542に基づいて、外科用データストリーム44602が二次外科用データストリームであることを判定するために使用され得る。外科用データストリーム44600が外科用データインターフェース44540を介して受信されることは、外科用データストリーム44600が一次データストリームの特性を有することを示し得る。外科用データストリーム44602が外科用データインターフェース44542を介して受信されることは、外科用データストリーム44602が二次データストリームの特性を有することを示し得る。デバイス44530は、例えば、マッピングモジュール44536及び/又はデータ高品質化スキーマ44532を使用して、二次外科用データストリームが一次外科用データストリームについての外科用情報を提供するために使用されるべきであることを判定し得る。例えば、データ高品質化スキーマ44532は、二次外科用データストリームが一次外科用データストリームの状況データを提供するために使用され得ることを規定し得る。
【0250】
セレクタモジュール44538は、マッピングモジュール44536と協働して、外科用データストリームを選択することができる。例えば、セレクタモジュール44538は、マッピングモジュール44536によって識別される、外科用データストリームと別の外科用データストリームとの関連付けのタイプに基づいて、外科用データストリームを選択してもよい。
【0251】
一次データストリーム及び二次データストリームは、異なるようにハンドリングされ得る。二次外科用データストリームは、例えば、一次外科用データストリームについての状況データを提供するように処理された後に、二次外科用データストリームの全体が記憶されなくてもよい。いくつかの例では、二次外科用データストリームは、ローカルに記憶されなくてもよく、又は状況データを提供するように処理された後に記憶場所から除去されてもよい。デバイス44530は、例えば、二次外科用データストリームを表示することなく、一次外科用データストリーム及び状況データを表示してもよい。
【0252】
要素ハンドリングファブリック44550は、二次外科用データストリーム及び/又はデータ高品質化スキーマ44532に基づいて、一次外科用データストリームについての状況データを生成してもよい。状況データは、外科的事象に関する医療意思決定を行うために使用され得る外科用情報を含み得る。医療意思決定は、一次外科用データストリーム及び一次外科用データストリームの外科用データに基づいて行われてもよい。状況データは、外科的事象の医療意思決定要因を示し得る。医療意思決定要因は、外科用情報を示してもよい。医療意思決定要因は、外科手技(例えば、手技ステップ若しくは手技計画)、撮像データ(例えば、術前スキャン、術中スキャン、一次スコープ、若しくはフレキシブル内視鏡)、患者データ(例えば、併存疾患、生理学的モニタ、若しくは麻酔)、又は器具測定(例えば、組織インピーダンス、シール強度、又はカートリッジタイプ)のうちの1つ若しくは2つ以上の解釈を示し得る。医療意思決定要因は、外科的事象に関連する合併症又はリスクについて一次データストリームのユーザに通知することができる。以下の例のうちの1つ又は2つ以上は、一次外科用データストリーム及び一次外科用データストリームについての状況データを例示することができる。一次データストリームが深部体温データを含む場合、状況データは、異常温度、特性変動、感染、月経周期、気候、身体活動、及び/又は睡眠を含むことができ、一次データストリームが、分析のための睡眠、概日リズム、身体活動、及び/又は精神面を含む、挙動及び心理学関連データを含むとき、状況データは、社会的相互作用、食事、睡眠、活動、及び/又は心理状態についてのスコアを含み得、一次データストリームが活動関連データである場合、状況データは、活動時間、活動強度、活動タイプ、活動パターン、回復時間、メンタルヘルス、身体回復、免疫機能、及び/又は炎症機能を含み得、一次データストリームがリンパ系関連データを含む場合、状況データは、線維症、炎症、及び/又は感染を含み得、一次データストリームが血管関連のデータを含む場合、状況データは、感染、吻合部漏出、敗血性ショック、及び/又は循環血液量減少性ショックを含み得る。
【0253】
要素ハンドリングファブリック44550は、外科的事象中に外科用データストリーム44560を出力することができる。外科用データストリーム44560は、一次外科用データストリーム及び状況データを含んでもよい。
【0254】
外科用データストリーム44600~44606の受信、外科用データストリーム44600及び44602の選択、外科用データインターフェース44540及び44542の識別、一次外科用データストリーム及び二次外科用データストリームの判定、又は状況データの生成のうちの1つ又は2つ以上は、リアルタイムで行われてもよい(例えば、リアルタイム分析を使用して処理される)。所定の値を使用してリアルタイム処理を容易にし得る。図14において、外科用データストリーム44600は、タイミング要素44710を含み得る。タイミング要素44710は、外科用データストリーム44600が収集される時間を示すことができる。外科用データストリーム44602は、タイミング要素44712を含み得る。タイミング要素44712は、外科用データストリーム44602が収集される時間を示すことができる。
【0255】
一次外科用データストリームの状況データの生成は、外科用データストリーム44600が収集される時間と同じ若しくは類似の時間、又は外科用データストリーム44602が収集される時間と同じ若しくは類似の時間に行われ得る。一次外科用データストリーム及び状況データは、外科用データストリーム44600が収集される時間と同じ若しくは類似の時間、又は外科用データストリーム44602が収集される時間と同じ若しくは類似の時間に送信されてもよい。時間の類似性は、所定の値(例えば、閾値などの所定の持続時間値)に基づいて判定され得る。図14において、外科用データストリーム44560は、タイミング要素44714を含み得る。タイミング要素44714は、外科用データストリーム44560及び状況データ44716が送信される時間を示すことができる。タイミング要素44714は、状況データ44716が生成される時間を示すことができる。タイミング要素44714とタイミング要素44710との間の差は、所定の値よりも小さくてもよい。タイミング要素44714とタイミング要素44712との間の差は、所定の値よりも小さくてもよい。タイミング要素44714とタイミング要素44710との間の差は、所定の値よりも小さく、外科用データストリーム44600が収集されるときに外科用データストリーム44560がリアルタイムで送信されることを示し得る。タイミング要素44714とタイミング要素44712要素との間の差は、所定の値よりも小さく、外科用データストリーム44602が収集されるときに状況データ44716がリアルタイムで生成されることを示し得る。
【0256】
リスクインジケータは、状況データ及び一次外科用データストリームに基づいて生成され得る。リスクインジケータは、例えば、外科的事象中に表示デバイスに送信されてもよい。リスクインジケータは、実施可能なトリガ、閾値、又はインサイトのうちの1つ又は2つ以上を含んでもよい。
【0257】
患者バイオマーカのリスク評価を行って、外科手技の適合性及び/又は起こり得る転帰を判定することができる。デバイス、例えば、外科用ハブは、対話型ハブアルゴリズムを含み得る。デバイスは、外科用データシステム45002を含んでもよい。デバイスは、対話型ハブアルゴリズムを使用してリスク確率を分析することができる。例えば、デバイスは、一次データストリーム及び状況データを分析して、リスク確率を判定することができる。デバイスは、リスク確率についてユーザに通知することができる。デバイスは、リスク確率に基づいて結合器具パラメータを調整することができる。一例では、デバイスは、一次データストリーム及び状況データに基づいて制御命令を生成することができる。制御命令は、デバイスに動作可能に結合された外科用器具の動作を調整するために送信され得る。対話型ハブアルゴリズムは、特定の手術転帰の確率を判定し、かつ/又はその手術転帰の確率に関する通知を生成することができる。通知は、ウェアラブルシステムに送信され得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEM」と題する米国特許出願公開第2019/0201125(A1)号(米国特許出願第16/182,251号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。1つ又は2つ以上のこのような例では、ユーザとの対話型フィードバックは、ユーザの現在のタスクの実施可能な態様の存在に基づいて、デバイス又はディスプレイの調節を可能にし得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「ADJUSTMENT OF DEVICE CONTROL PROGRAMS BASED ON STRATIFIED CONTEXTUAL DATA IN ADDITION TO THE DATA」と題する米国特許出願公開第2019/0201124(A1)号(米国特許出願第16/182,239号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの例のうちの1つ又は2つ以上において、デバイス制御プログラムは、データに加えて階層化されたコンテキストデータに基づいて調整されてもよい。コンテキストデータは、データ収集された患者、手技、外科医、若しくは施設又は関係する患者、手技、外科医、若しくは施設の周囲の状況の情報を表し得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「SURGICAL SYSTEMS WITH AUTONOMOUSLY ADJUSTABLE CONTROL PROGRAMS」と題する米国特許出願公開第2019/0201123(A1)号(米国特許出願第16/182,233号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。1つ又は2つ以上のこのような例において、ハブ又は器具制御プログラムは、2つ以上の手技にわたって記録された成績及び転帰を分析する機械学習に基づいて修正されてもよい。
【0258】
デバイスは、患者又はORスタッフからのウェアラブルストリーミングデータを監視するためのアルゴリズムを含み得る。ウェアラブルストリーミングデータは、患者又はORスタッフに関して得られた測定値を示し得る。測定は、バイオマーカ測定を含み得る。測定値は、手技状況に関連付けられ得る。デバイスは、測定値を、手技状況のリスク確率を示すバイオマーカと比較してもよい。デバイスは、合併症又は問題をもたらし得る手技ステップを識別し得る。デバイスは、介入の通知を生成してもよい。そのステップにおけるその監視されたバイオマーカの確率が合併症の予め定義された可能性を上回る場合、可能性のあるリスク若しくは合併症についてORスタッフに通知が送信されてもよく、又は外科用器具若しくは撮像システムの制御アルゴリズムの変更を要求するために、デバイス若しくは撮像システムと動作可能に結合された外科用器具に信号が送信されてもよい。
【0259】
一例では、患者は、下行性S状結腸の結腸直腸切除を受ける。切除は、かなりの量の結腸除去及び結腸の可動化を必要とし得る。外科医が結腸を可動化するとき、可動化される結腸の量が不十分である場合があり、その結果、残存部分に高い組織張力が生じる。外科医が吻合部を再接続し、患者を閉じる準備をすると、手術領域の局所pHを監視する患者上のセンサが閾値を超える。その閾値を超えるそのバイオマーカは、リスク確率を示す。その閾値を超えるそのバイオマーカは、その領域への血流が不十分であり、それによって、CO2が蓄積し得、局所的なpH変化が生じる妥当な確率を示すか又は暗示する。外科医は、起こり得る問題又はリスク確率を(例えば、通知を介して)通知され得る。緑色-赤色スペクトルを通したレーザ光のドップラー変換を使用してその領域を検査して、その領域の結合組織及び腸における血流を可視化するための要求が、取り付けられたマルチスペクトル撮像装置に送信されてもよい。その領域の集中焦点領域は、レーザードップラー流量測定と共に、血流の閉塞を示すことができ、外科医は、その閉塞がマクロ組織張力の上昇の原因であることを突き止める。外科医はこの問題を補正する。補正されないままである場合、この問題によって、組織の壊死が生じ、かつ結腸から腹部への漏出が形成され得、それによって、院内感染が発生するか、又は再入院及び再手術が必要になる場合がある。
【0260】
データストリームは、使用ツール制御を変更し、及び/又はスケジューリングを変更するために、連続的に処理され得る。使用ツール制御及びスケジューリングの変更は、転帰を改善し得る。
【0261】
1つ又は2つ以上のデータストリーム(例えば、患者感知システムによって生成された外科用データストリーム)は、以前の手術の転帰に関する過去のデータを用いて処理され得る。よりうまく実施可能な意思決定点は、1つ又は2つ以上のデータストリームを以前の手術の転帰に関する過去のデータと結合することによって生成され得る。以前の手術の結果に関する過去のデータは、手術タイミングを含む手術動作が特定の転帰(例えば、所望の転帰)をもたらす可能性を示すことができる。
【0262】
要素ハンドリングファブリック44550は、過去のデータに基づいて一次外科用データストリームについての状況データを生成してもよい。挿入動作44552は、過去のデータストア、例えば過去のデータストア44554から過去のデータを追加するために実施され得る。過去のデータは、過去の外科的事象からのデータであってもよい。過去の外科的事象及び現在の外科的事象は、共通の特性を有し得る。共通の特性は、過去の外科的事象及び現在の外科的事象が両方とも、同じ患者又は同じ若しくは類似の医療プロファイルを有する患者についての事象であることであってもよい。共通の特性は、過去の外科的事象及び現在の外科的事象が両方とも、同じ又は類似のタイプの外科手技についての事象であることであってもよい。共通の特性は、過去の外科的事象及び現在の外科的事象の両方とも、同じタイプの外科用器具又は同じ外科用器具を使用することであってもよい。共通の特性は、過去の外科的事象及び現在の外科的事象の両方とも、同じタイプの外科用機器又は同じ機器を使用することであってもよい。例えば、機器が、予測可能な様式で干渉問題又は不規則な感知問題の手術前履歴を有する場合、手術中に、問題として誤って解釈され得る事象は、可能性の高い機器問題として注目され、その機器の事前履歴データセットに基づいて調整され得る。
【0263】
一例では、バイオマーカデータストリームは、以前のデータセットとの比較に基づいて経時的に処理されて、例えば、いつ外科手技が最もうまく実施され得るか、いつ外科手技のスタッフが最もうまく配置され得るか、又はいつ外科手技が最もうまくスケジュールされ得るかを判定することができる。
【0264】
バイオマーカデータストリーム(例えば、患者バイオマーカデータストリーム)及び外科手技(例えば、現在の外科手技)は、過去のデータ(例えば、ローカル施設のデータベース又はグローバルネットワークデータベースからの過去のデータ)に基づいて処理されてもよい。ローカル施設のデータベース又はグローバルネットワークデータベースは、以前の手術から収集されたデータを含み得る。以前の手術から収集されたデータは、以前の手術中に発生した外科的事象の転帰を含み得る。1つ又は2つ以上の予測された問題の指示又は通知は、バイオマーカデータストリーム及び過去のデータを処理することによって生成され得る。指示又は通知は、外科チームに送信されてもよい。指示又は通知は、1つ又は2つ以上の予測される合併症を示し得る。バイオマーカデータストリーム及び過去のデータの処理は、同じ又は類似の手技の類似のバイオマーカを有する1人又は2人以上の患者に基づき得る。指示又は通知は、予測された問題又は予測された合併症が発生した場合に、外科チームをより良く準備することができる。スタッフは、現在の患者又は現在の外科手技に関連付けられたリスクに対して準備し得る。より多くの情報を得たスタッフは、予測された問題又は予測された合併症が発生した場合に、不意を突かれずに対応する準備をすることができる。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年3月29日に出願された「AGGREGATION AND REPORTING OF SURGICAL HUB DATA」と題する米国特許出願公開第2019/0201115(A1)号(米国特許出願第15/940,668号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。1つ又は2つ以上のこのような例において、手術ツールの利用及びOR事象は、全体的な転帰及び効率と相関付けられ得る。
【0265】
患者のバイオマーカデータは、患者の過去のバイオマーカデータと比較されてもよい。正常範囲外であるバイオマーカデータは、比較に基づいて識別され得る。特定のバイオマーカデータのリスク並びに外科手技及び/又は転帰に対するバイオマーカデータの影響は、比較に基づいて判定され得る。
【0266】
患者のバイオマーカデータは、患者の過去のバイオマーカデータ並びに直接の血縁者及び/又は家族の過去のバイオマーカデータを含むデータベースに基づいて評価され得る。遺伝的欠損又はリスクは、比較に基づいて識別され得る。外科手技又は転帰の適合性は、比較に基づいて識別され得る。
【0267】
一例では、特定の患者は、いずれかの方向において128/84+/-2ポイントの一貫したBP読み取り値を有する。128/84+/-2ポイントのBP読み取り値は、米国心臓協会ガイドラインに基づいて高い(例えば、高BP)とみなされ得る。かかりつけの医師は、最初に、この患者に降圧剤を処方し、四半期毎に検査を行う。そのような治療レジメンによってこの患者のBP読み取り値が変化しない場合、患者の病歴が調査される。病歴は、患者のBPが小児期から128/84+/-2であったことを示す。元の治療レジメンが中断された後、血液検査が患者に対して行われてもよく、血液検査の結果、全てのマーカーが正常であることが示される。更に、患者の体型及び遺伝的特徴に基づいて、患者の正常BPが標準よりも高いと結論付けられる。患者の過去のデータを利用することは、より多くのインサイトを提供し、外科手技及び転帰を伴うより一意的な解決策を開発するのに役立ち得る。患者の過去のデータは、患者に合わせて調整される。治療レジメンは、標準化された手法に基づかずに、個々の患者の正常範囲に基づいて更新されてもよい。
【0268】
器具事象データストリームは、患者バイオマーカデータを用いて処理されて、機器制御プログラムを適合させるために使用され得るデータ出力フィードを生成し得る。バイオマーカフィードバックは、例えば、機器事象データストリーム及び患者バイオマーカデータが、それらの動作及び転帰における結合された関係を識別するように結合されることを可能にすることによって、器具の動作パラメータを調整するために使用され得る。
【0269】
外科手技は、別の外科手技と比較され得る。外科手技の転帰は、外科手技の比較に基づいて別の外科手技の結果を予測するために使用され得る。現在の外科手技(例えば、手技のタイプ)は、以前の外科手技と比較され得る。以前の外科手技の転帰は、現在の外科手技の転帰を予測するために使用され得る。以前の外科手技及び/又は以前の外科手技を受けた患者の術前検査の間の患者バイオマーカデータは、ローカル施設データベース又はグローバルネットワークデータベースに記憶され得る。一例では、現在の外科手技タイプは、以前の外科手技タイプと比較され得る。現在の外科手技タイプが以前の外科手技タイプと同じであるか又は類似している場合、現在の患者バイオマーカデータが、以前の患者バイオマーカデータと比較され得る。現在の患者バイオマーカデータが以前の患者バイオマーカデータと同じであるか又は類似している場合、現在の外科手技の可能性の高い転帰は、以前の外科手技の転帰に基づき、かつ/又は判定されたリスクに基づいて判定され得る。現在の外科手技と以前の外科手技(例えば、過去のデータセット)との比較は、以前の外科手技において有害事象をもたらしたトリガの識別、現在の患者に対する潜在的リスクの識別、特定の手技について時間が延長する確率の識別、又は追加のスタッフが必要になる確率の識別を容易にし得る。現在の外科手技は、例えば、それが手術計画において検討されている場合、患者のバイオマーカデータが許容可能な範囲内の結果を示すまで、及び/若しくは薬学的介入が、手技の前にバイオマーカ識別子を安全域に制御するまで、又は予測された問題を軽減する必要があるスタッフ配置又は製品が取得されるまで、遅延又は再スケジュールされ得る。手術を受けている患者に対するケアの転帰及び費用効果が改善され得る。
【0270】
術前バイオマーカデータ、術後バイオマーカデータ、及び(例えば、手術発生に関する)術中バイオマーカデータを使用して、術後監視を調整することができる。
【0271】
デバイス、例えば、外科用ハブは、術後臨界閾値(例えば、ウェアラブルデバイスについての術後臨界閾値)を識別及び設定し得る。デバイスは、外科用データシステム45002を含んでもよい。
【0272】
デバイスは、手技のタイプ及び患者の情報に基づいて、術前及び術中バイオマーカ、術前及び術中検査結果を識別して、手術後に追跡されるべき因子を判定し、かつ/又は適用されるべき閾値を判定してもよい。デバイスは、他のシステム及び/又はデバイスと通信し、かつ/又は他のシステム及び/又はデバイスを手術後の監視を継続するように設定してもよい。例えば、閾値は、BP閾値、活動閾値、歩数閾値、呼吸に関する閾値、睡眠に関する閾値、及び脱水に関連する閾値のうちの1つ又は2つ以上を含んでもよい。
【0273】
デバイスは、術後室内モニタと通信して患者に推奨活動を提供してもよい。デバイスは、患者の達成すべき目標を提供するか、又は患者の現在の活動レベルを、類似の手技を受けて、類似の患者データを共有する他の患者の活動レベルと比較してもよい。デバイスは、患者がどのように行うかを患者にアドバイスすることができる。比較は、患者が患者の回復を改善し、入院を短縮することができるように、患者が目標を達成することを動機付けることができる。図15Aは、類似の患者と比較した、腎部分切除後の患者のステップの進展を示す。図15Bは、1週間にわたる患者の毎日の収縮期BP及び拡張期BP、並びに正常BP、高血圧前症BP、及びステージ1高血圧症BPの評価を示す。デバイスは、患者のウェアラブルデバイスと通信し、例えば、患者及び/又は医療提供者に通知を提供するために必要な項目及び閾値を患者のウェアラブルデバイス上に設定してもよい。
【0274】
デバイスは、他の監視機器(例えば、全ての他の監視機器)が患者にタグ付けされ得るローカル施設データストレージ又はクラウドストレージと通信してもよく、デバイスからローカル施設データストレージ又はクラウドストレージに送信されたデータを、患者についての監視値又は閾値として自動的に引き出してもよい。他の監視機器は、他の監視機器に接続された患者の識別情報に基づいて患者に適合されてもよく、どの項目が監視されるか、及びその患者用の閾値を自動的に設定してもよい。ユーザによる誤った設定によって生じるエラーを防止することができる。患者は、患者が施設内を移動するときに様々な機器を患者に取り付けなくてもよい場合がある。患者が、追加の検査、チェック、又はフォローアップに必要な機器が配置されている部屋に移動する場合、必要な機器をリセットする必要はない。術後監視データストリームは、例えば、術後閾値及び標的を更に調整及び精緻化するために、定期的に収集及び/又は処理されてもよい。
【0275】
デバイスは、患者のウェアラブルを設定及び制御してもよく、例えば、早期退院を可能にし、患者が早期退院する意欲を高めることができる。ウェアラブルデバイスは、リスクの高い患者又はリスクの高い手術を受ける患者の術前最適化並びに術後監視の様相を変えることができる。例えば、嚢腫切除は、40%もの高い90日再入院率を有する。敗血症などの重篤な術後合併症のリスクがあるか又はその初期段階にある患者を識別することができれば、転帰を改善し、数百万ドルの医療費を節約し得る。信頼できる在宅監視は、場合によっては、早期退院を可能にし、患者が早期退院する意欲を高めることができる。ウェアラブルデバイスは、心拍数監視機能を含んでもよい。心拍数監視は、臨床的に有用であり得る。心拍数は、脱水症又は感染などのいくつかの一般的な術後合併症の代用として作用し得る。患者監視のために設計されたウェアラブルデバイスでは、心拍数監視機能を重視し得る。ウェアラブルデバイスは、患者の呼吸数、皮膚温度、歩数、及び転倒検出に加えて、心不整脈を識別するように構成されてもよい。
【0276】
バッチ処理を使用してデータストリームを処理してもよい。データは、データストリームとしてバッチで構築及び処理されてもよい。データの量が、膨大であり、データを未処理又は未コンパイル状態で記憶することを困難にする可能性がある。バッチ処理システムは、データを時間間隔に分割することができる。データストリームは、データをより小さく、よりうまく記憶可能であるか、又はよりうまく通信可能な対のデータ若しくはストリームに縮小するように処理され得る。いくつかの例では、ある時間間隔中に開始するが、別の時間間隔中に終了する事象は分析されなくてもよい。連続データストリームは、状態を検出するために問い合わせ得る。
【0277】
データ処理モジュール45024は、データ統合モジュール(例えば、データ入力/エクスポート)及び/又はデータ収集モジュールを含んでもよい。データ収集モジュールは、例えば、外科用データシステム45002内の他のモジュールと協働して、動的フォーム作成、監視及び報告、プロトコル設計、並びに被験者募集のうちの1つ又は2つ以上を実施してもよい。
【0278】
外科用データシステム45002は、データ除去モジュール45022を含み得る。プライバシーデータは、プライバシーデータが他の制御プロセスに使用される間に、選択的な編集又は制御された編集を受けることができる。ビデオ、データストリーム、及び注釈は、選択的なデータ編集を受けることができる。選択性は、システムの収集ステップ、コンパイルステップ、及び記録ステップの異なる部分に基づいてもよい。データを利用して注釈付け、他のデータポイントのメタデータタグ付け、又はデータ品質の検証が行われた後、プライバシーのためにデータ自体が編集されてもよい。選択性は、検出された予め定義された事象に基づくことができる。データ監視及び収集中の自動データ編集が実施されてもよい。一例では、顔識別を使用して、識別された顔がもはや表示されなくなるまで、顔をぼかすか、又はビデオ全体をブロックすることができる。認識可能な文字又は記号を識別することができる。予め定義された許容可能な記号(例えば、バーコード、製品ラベルなど)用の記号は、記録において編集され得るか又はぼやけさせ得る予期せぬ記号と比較され得る。プライバシー及びデータ制御のためのデータの編集は、予め定義され、一定であり得る。データは、外科用データシステムが、記憶のためにデータベースに入力されるデータをコンパイル及びアセンブルするときに編集され得る。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年3月29日に出願された「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」と題する米国特許出願公開第2019/0205566(A1)号(米国特許出願第15/940,632号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。1つ又は2つ以上のこのような例において、データストリッピングは、外科用ハブを構成及び動作させるために関連部分を抽出し得る。
【0279】
データ削除制御及びドキュメンテーションを有効にすることができる。データ消去プロセスは、例えば、データの完全な除去及び除去認可の表記を確実にするために実装され得る。アーカイブされたデータの削除をいつ誰が認可したかの注釈は除去されてもよい。除去されたデータが上書きされる消去は、例えば、除去されたデータの復元不可能性を保証するために安全であり得る。消去されるように選択されたデータ、及び選択されたデータに結合された全てのリンクされたデータ又はメタデータは、消去され得る。
【0280】
外科用データシステム45002は、ビッグデータ記憶及び管理モジュールを含み得る。ビッグデータ記憶及び管理モジュールは、コンテナ、生成アルゴリズム、動作パラメータ、分析(例えば、アルゴリズム、自動化及びリアルタイム)、使用、セキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、データ可視化、生データのコピー(例えば、生データへのクラウドアクセス及び低記憶コスト)、外れ値を探すより大きなデータセットのグラフィカル表現、又はデータフローを実装及び監視するためのアルゴリズムのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。生成アルゴリズムは、データタイプを指定することができる(例えば、構造化、非構造化)、データクラス(例えば、人間、機械)、及びデータ速度(例えば、バッチ処理、ストリーミング)。動作パラメータは、データ管理及び記憶(例えば、ストア、セキュア、アクセスネットワーク)、エンジン(例えば、可視化、クラウド統合)、及び分析のためにデータをどのように準備するかを含み得る。データフローを実装及び監視するためのアルゴリズムは、モニタバージョン、不要なデータの解析、品質チェック、又は処理コードのうちの1つ若しくは2つ以上を含み得る。
【0281】
本明細書に説明されるように、デバイス(例えば、外科用ハブ)は、データストリーム(例えば、外科用データストリーム)の分類、少なくとも別のデータストリーム(例えば、別の外科用データストリーム)を使用してデータストリームを処理すること、又はルールセットに従って変換されたデータストリームを生成することのうちの1つ若しくは2つ以上を行い得る。
【0282】
デバイスは、データストリームについての分類パラメータを判定し得る。デバイスは、データストリームについての分類パラメータを調整し得る。デバイスは、例えば、データストリームが第1のデータストリーム及び第2のデータストリームを使用して生成される場合、第1のデータストリームについての分類パラメータと、第2のデータストリームについての分類パラメータと、第1のデータストリームと第2のデータストリームとの間の相互作用のモードとに基づいて、データストリームについての分類パラメータを判定し得る。デバイスは、データストリームについての判定された分類パラメータに基づいて、データストリームについてのデータハンドリング方式を選択し得る。
【0283】
図16は、データ分類例45330を示す。図16では、45332において、第1の外科用データストリームが第1の外科用データインターフェースを介して受信され得る。第1の外科用データインターフェースは、第1の外科用器具から第1の外科用データストリームを受信するように構成されてもよい。第2の外科用データストリームは、45334において、第2の外科用データインターフェースを介して受信され得る。第2の外科用データインターフェースは、第2の外科用器具から第2の外科用データストリームを受信するように構成されてもよい。45336において、第1の外科用データストリームに関連付けられた第1の分類パラメータが判定され得る。第1の外科用データインターフェースが識別されてもよく、デバイスは、識別された第1の外科用データインターフェースに基づいて第1の分類パラメータを判定してもよい。一例では、第1の外科用データインターフェースは、第1のタイプの外科用器具と通信するように指定されてもよい。45338において、第2の外科用データストリームに関連付けられた第2の分類パラメータが判定され得る。第2の外科用データインターフェースが識別され得る。デバイスは、識別された第2の外科用データインターフェースに基づいて第2の分類パラメータを判定することができる。一例では、第2の外科用データインターフェースは、第2のタイプの外科用器具と通信するように指定されてもよい。
【0284】
デバイスは、第1の外科用データストリーム内の第1の分類パラメータを復号することに基づいて、第1の分類パラメータを判定することができる。いくつかの例では、デバイスは、例えば、第1の外科用データストリームが第1の分類パラメータの指示を含まない場合、第1の外科用データストリームを復号し、復号された第1の外科用データストリームに基づいて第1の分類パラメータを推測することによって、第1の分類パラメータを判定することができる。デバイスは、第2の外科用データストリーム内の第2の分類パラメータを復号することに基づいて、第2の分類パラメータを判定することができる。いくつかの例では、デバイスは、例えば、第2の外科用データストリームが第2の分類パラメータの指示を含まない場合、第2の外科用データストリームを復号し、復号された第2の外科用データストリームに基づいて第2の分類パラメータを推測することによって、第2の分類パラメータを判定し得る。
【0285】
45340において、第1の外科用データストリーム又は第2の外科用データストリームのうちの少なくとも1つに関連付けられた外科的事象を識別することができる。45342において、識別された外科的事象に基づいて、第1の外科用データストリームと第2の外科用データストリームとの間の相互作用のモードを判定することができる。45344において、第3の外科用データストリームは、第1の外科用データストリームと第2の外科用データストリームとの間の相互作用のモードに基づいて生成され得る。相互作用のモードは、第2の外科用データストリームを使用する第1の外科用データストリームの高品質化、第1の外科用データストリーム及び第2の外科用データストリームの集約、又は第1の外科用データストリーム及び第2の外科用データストリームの合成のうちの1つ又は2つ以上を含んでもよい。一例では、識別された外科的事象の状況データは、相互作用のモードに基づいて生成され得る。
【0286】
45346において、第3の外科用データストリームについての第3の分類パラメータは、第1の外科用データストリームに関連付けられた第1の分類パラメータ、第2の外科用データストリームに関連付けられた第2の分類パラメータ、及び第1の外科用データストリームと第2の外科用データストリームとの間の相互作用のモードに基づいて判定され得る。第3の分類パラメータの値は、第3の外科用データストリームのプライバシー、第3の外科用データストリームの優先度、第3の外科用データストリームのコンテンツタイプ、第3の外科用データストリームのコンテキスト、第3の外科用データストリームに関連付けられた保持期間、又は第3の外科用データストリームに関連付けられたユーザ選好のうちの1つ又は2つ以上を示し得る。一例として、図11における双極エネルギーデバイス44002によって経時的に使用されたエネルギー作動タイプ及び量を示すグラフ44014は、患者組織厚さデータストリームと共に受信され得る。グラフ44014及び患者組織厚さデータストリームを合成して、特定の患者の組織に使用される閾値エネルギーレベルを生成することができる。グラフ44014は、低いプライバシーレベルを示す分類パラメータに関連付けられ得る。患者組織厚さデータストリームは、高いプライバシーレベルを示す分類パラメータに関連付けられ得る。生成された閾値エネルギーレベルは、高いプライバシーレベルを示す分類パラメータ、又は高いプライバシーレベルよりも低く、低いプライバシーレベルよりも高いプライバシーレベルを示す分類パラメータに関連付けられ得る。
【0287】
第1の分類パラメータ、第2の分類パラメータ、又は第3の分類パラメータのうちの少なくとも1つは、多次元であってもよい。一例では、第3の外科用データストリームについての第3の分類パラメータは、多次元分類パラメータを解くように調整された外科用データ分類エンジンを使用して判定されてもよい。
【0288】
45350において、第3の分類パラメータに基づいて第3の外科用データストリームについてデータハンドリング方式を判定することができる。データハンドリング方式は、医療データポリシーと一貫性があってもよい。45352において、第3の外科用データストリームのデータハンドリングは、データハンドリング方式に従って実施され得る。データハンドリング方式は、第3の外科用データストリームについての記憶場所のタイプ又は第3の外科用データストリームに使用される通信経路に関連付けられた信頼性レベルのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。データハンドリング方式は、データ保持ガイドラインを含むことができる。データ保持ガイドラインは、外科用データが特定のデータベース内に保持され得る時間の長さを指定又は保証し得る。
【0289】
通信経路は、第3の外科用データストリームを通信するために使用される送信リソースがどれだけ信頼できるか又は安全であるべきかを示すことができる。一例では、デバイスは、第3の分類パラメータに基づいて、第3の外科用データストリームが、送信されるべき複数の外科用データストリームの中で最高の分類レベルを有すると判定することができる。デバイスは、複数の外科用データストリームの送信に使用するために利用可能である送信リソースの中で最小量の中断に関連付けられた通信経路を判定し得る。デバイスは、判定された通信経路を使用して第3の外科用データストリームを送信することができる。デバイスは、第3の外科用データストリームが、送信されるべき複数の外科用データストリームの中で最高の分類レベルを有するという判定に基づいて、第3の外科用データストリームの送信を繰り返すことができる。デバイスは、第3の分類パラメータと同じである第2の分類パラメータに基づいて、第3の外科用データストリームについてのデータハンドリング方式と同じ、第2の外科用データストリームについてのデータハンドリング方式を選択することができる。
【0290】
第1の分類パラメータ、第2の分類パラメータ、及び第3の分類パラメータは、医療データポリシー(例えば、HIIPPAと一貫性がある1つ又は2つ以上のルール)に応じて判定されてもよい。
【0291】
デバイスは、別のデータストリームを使用して、データストリームの状況データを生成し得る。デバイスは、2つ又は3つ以上のデータストリームを選択し、1つのデータストリームを使用して別のデータストリームを強化又は蒸留することができる。デバイスは、データストリームを一次データストリームとして選択し、別のデータストリームを二次データストリームとして選択することができる。デバイスは、二次データストリームを使用して一次データストリームを強化又は蒸留することができる。図17は、データ処理例45300を示す。例えば、外科用ハブ5104は、図17の45302、45306、45308、45310、45312、45314、45316、又は45318のうちの1つ又は2つ以上を実施するように構成されてもよい。図17では、複数のデータストリームが、45302において外科的事象中に受信され得る。複数のデータストリームは、第1のデータストリームと第2のデータストリームとを含み得る。45306において、第1の外科用データインターフェースであって、それを介して第1のデータストリームが受信される、第1の外科用データインターフェースが識別され得る。第1の外科用データインターフェースは、第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成されてもよい。例えば、第1の外科用データインターフェースは、第1のタイプの外科用器具と通信するように指定されてもよい。45308において、第2の外科用データインターフェースであって、それを介して第2のデータストリームが受信される、第2の外科用データインターフェースが識別されてもよい。第2の外科用データインターフェースは、第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成されてもよい。例えば、第2の外科用データインターフェースは、第2のタイプの外科用器具と通信するように指定されてもよい。第1のデータストリーム及び第2のデータストリームは、45310において複数のデータストリームから選択され得る。45312において、第1のデータストリームは、第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成された第1の外科用データインターフェースに基づいて、一次データストリームとして判定され得る。45314において、第2のデータストリームは、第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成された第2の外科用データインターフェースに基づいて、二次データストリームとして判定され得る。二次データストリームは、第1の部分及び第2の部分を含み得る。デバイスは、二次データストリームの第1の部分を記憶してもよく、二次データストリームの第2の部分を記憶しなくてもよい。
【0292】
45316において、一次データストリームに関連付けられた状況データが、二次データストリームに基づいて生成され得る。状況データは、外科的事象の医療意思決定要因を示し得る。45318において、状況データが関連付けられた一次データストリームは、外科的事象中に送信され得る。状況データは、一次データストリームについての注釈、一次データストリームに関連付けられたコンテキスト、又は一次データストリームに関連付けられたコンテキストを示すメタデータのうちの少なくとも1つを使用して送信され得る。例えば、図11における双極エネルギーデバイス44002によって経時的に使用されたエネルギー作動タイプ及び量を示すグラフ44014を使用して、点線のエネルギーグラフ44052によって示される、双極エネルギーデバイス44002のために排煙器によって使用された作動及びエネルギー量に関する状況データを生成し得る。双極エネルギーデバイス44002のために排煙器によって使用された作動及びエネルギー量に関する状況データは、作動タイミング、開始点、停止点、及びレベルのうちの1つ又は2つ以上を含んでもよい。
【0293】
一例では、一次データストリームは、データパケットを介して送信されられ得る。データパケットの少なくとも1つは、状況データを示すフィールドを含んでもよい。
【0294】
デバイスは、一次データストリーム及び一次データストリームに関連付けられた状況データに基づいてリスクインジケータを生成し、リスクインジケータを送信することができる。リスクインジケータは、一次データストリームに関連付けられた転帰(例えば、外科的事象に悪影響を及ぼす転帰)の確率を示してもよい。リスクインジケータは、アクショントリガ、通知、又は閾値のうちの少なくとも1つを示し得る。デバイスは、一次データストリーム及び一次データストリームに関連付けられた状況データに基づいて制御命令を生成し、デバイスと通信する外科用器具に制御命令を送信して、外科用器具の動作を変更することができる。
【0295】
第1のデータストリームは、第1のタイミング要素を含み得る。第1のタイミング要素は、第1のデータストリームが外科的事象中に収集される第1の時間を示し得る。一次データストリームは、外科的事象中の第2の時間に一次データストリームに関連付けられた状況データと共に送信されてもよい。第1の時間と第2の時間との間の差は、所定の値よりも小さくてもよい。
【0296】
所定の値は、リアルタイム処理に関連付けられ得る。所定の値よりも小さい差は、第1のデータストリームの収集及び第3のデータストリームの送信がリアルタイムで行われることを示し得る。第1の時間と第2の時間との間の差は、外科診療に対応するように最小化されてもよい。例えば、第1の時間と第2の時間との間の差は、リアルタイム処理(例えば、オンザフライ処理)又はほぼリアルタイム処理を表すように最小化されて、外科的事象中に表示されることを目的として適時の情報交換を可能にし得る。
【0297】
外科的事象は、進行中の外科的事象であり得る。複数のデータストリームは、過去の外科的事象に関連付けられたデータストリームを含んでもよく、プロセッサは、進行中の外科的事象及び過去の外科的事象が共通の特性を有することを判定するように更に構成される。デバイスは、過去の外科的事象に関連付けられたデータストリームに基づいて状況データを生成し得る。共通の特性は、同じ患者、同じタイプの外科手技、同じタイプの外科用器具、又は同じタイプの外科用機器のうちの少なくとも1つを含み得る。例えば、進行中の外科的事象及び過去の外科的事象は、同じモデル番号を有する外科用機器を使用してもよい。
【0298】
時間的に異なるデータストリームを使用して、術中データストリームにコンテキストを提供してもよい。複数の術前データソースの態様を組み合わせて、外科的バイオマーカ又は手技計画のコンテキスト態様を提供し得、それによって、例えば、術前バイオマーカデータストリームを低減し得る。低減された術前バイオマーカデータストリームを使用して、術中事象又はバイオマーカストリーム処理に注釈を付けるか、又はコンテキストを提供し得る。一例では、OR内のバイオマーカモニタが、別の外科的事象と同時に正常な許容可能なレベルの外側に急激に低下するか又は上昇するが、術前ベースラインが類似の事象を示す場合、事象とバイオマーカとの間の相関は因果的ではないと認められ得る。同じ事象が発生し、これらの類似の問題の履歴がなかった場合、注釈は、事象とバイオマーカとの間の推定因果関係を示し得る。
【0299】
データストリームの前処理は、データストリームを別のデータストリームと組み合わせることを可能にして、コンテキスト又は注釈を提供し得る。データストリームのコンテキストアルゴリズム変換を使用して、実施可能なデータフィードを作成することができる。変換されたデータは、表示されてもよく、又は、別の変換されたデータストリームに関して表示されて、例えば、外科医が重要な態様及び変数を監視し、それらの態様及び変数から意思決定を行うことを可能にしてもよい。第1のデータストリームを、外科手技、撮像データ、患者データ、又は器具測定値などの理解と組み合わせて、例えば、データストリームを、よりうまく意思決定を行うことができるデータストリームに変換してもよい。データのコンテキスト変換を使用して、表示されたフィードを集約することができる。本開示と共に使用するのに好適である例は、2018年11月6日に出願された「SURGICAL SYSTEM FOR PRESENTING INFORMATION INTERPRETED FROM EXTERNAL DATA」と題する米国特許出願公開第2019/0200980(A1)号(米国特許出願第16/182,230号)に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。1つ又は2つ以上のこのような例では、解釈された情報は、デバイス内を発信元としない少なくとも1つのデータソースを含めて、デバイスの少なくとも1つの機能に基づいてユーザに表示され得る。
【0300】
デバイスは、データストリームを標準化されたデータストリームに変換することができる。デバイスは、変換されたデータストリームを入力するための標準フォーマットにおけるデータベースを選択してもよい。デバイスは、データストリームを変換するためのルールセットを判定することができる。図18は、データ標準化例45400を示す。
【0301】
図18では、外科用器具のタイプに関連付けられた外科用データインターフェースが、45402で識別され得る。外科用データインターフェースは、外科用データインターフェースに関連付けられたタイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されてもよい。データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データを含んでもよい。
【0302】
データベースは、45404において、データストリームによって示される外科用情報を受信するために識別され得る。データベースは標準フォーマットであってもよい。標準フォーマットは、解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定の単位、又はデータストリームのタイプのうちの少なくとも1つを示し得る。データストリームのタイプは、離散データストリーム又は連続データストリームを含むことができる。一例では、キャリッジは、磁気キャリッジであってもよい。
【0303】
45406において、ルールセットは、外科用器具のタイプに関連付けられた識別された外科用データインターフェースに基づいて、及び識別されたデータベースに基づいて選択され得る。ルールセットは、データクリーニングルール、データ検証ルール、又はデータフォーマッティングルールのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。一例では、デバイスは、第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて無効なデータ及び無効な関連付けを判定し得る。第1の変換されたデータストリームは、無効なデータ及び無効な関連付けを除外し得る。例えば、作動制御信号44008は、図11のオーバーシュートをクリーニングし、遅れているデータセットをクリーニングするために使用され得る。
【0304】
デバイスは、第2のデータストリームに基づいて、標準フォーマットにおける第2の変換されたデータストリームを生成し得る。第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び同じ外科的事象に関連付けられてもよい。第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームを含み得る。デバイスは、第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームについての注釈を生成し得る。第1の変換されたデータストリームは、注釈を含み得る。一例では、デバイスは、複数のデータソースからの複数のデータストリームを受信し得る。複数のデータストリームのうちの各データストリームは、複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信されてもよく、注釈を含む。注釈は、それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示し得る。
【0305】
45408において、標準フォーマットにおける変換されたデータストリームは、選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて生成され得る。変換されたデータストリームは、外科用情報を示し得る。例えば、デバイスは、標準フォーマットに基づいてデータストリームをパースし得る。デバイスは、標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定し得る。デバイスは、データストリームに基づき、かつ標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートに基づいて、中間平均データポイントを判定することができる。変換されたデータストリームは、中間平均データポイントを含んでもよい。変換されたデータストリームは、45410においてデータベースに入力されてもよい。
【0306】
データベースを使用して、関連する外科手技を比較することができる。例えば、デバイスは、第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースを識別し得る。第1の外科用データインターフェースは、第1の外科用データインターフェースに関連付けられた第1のタイプの第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成されてもよい。デバイスは、第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースを識別し得る。第2の外科用データインターフェースは、第2の外科用データインターフェースに関連付けられた第2のタイプの第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成されてもよい。デバイスは、第1のデータストリームが第1の外科手技から収集されること、第2のデータストリームが第2の外科手技から収集されること、並びに第1の外科手技及び第2の外科手技が共通の医学的特性(例えば、同じ医学的特性)に関連付けられていることを判定し得る。デバイスは、第1のデータストリームのフォーマットと第2のデータストリームのフォーマットとが異なると判定し得る。デバイスは、標準フォーマットにおけるデータベースを識別することができる。デバイスは、第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、第1のルールセットを選択し得る。デバイスは、第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースに基づいて、かつ識別されたデータベースに基づいて、第2のルールセットを選択し得る。デバイスは、第1のルールセットに基づき、かつ第1の外科用データインターフェースを介して受信された第1のデータストリームに基づいて、第1の変換されたデータストリームを標準フォーマットにおいて生成し得る。デバイスは、第2のルールセットに基づき、かつ第2の外科用データインターフェースを介して受信された第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットにおいて生成し得る。デバイスは、第1の変換されたデータストリーム及び第2の変換されたデータストリームをデータベースに入力し得る。デバイスは、データベースを使用して、第1の外科手技と第2の外科手技とを比較してもよい。
【0307】
データストリーム処理の課題は、医療用途に特有の影響を有し得る。スマート患者ケア及び監視が使用されてもよい。いくつかのデータアーキテクチャは、高いレイテンシを有する場合がある。例えば、結果は、顕著な遅延の後に計算される場合がある。データは、連続ストリームとして受信され得る。データストリーム処理の課題は、スケーラビリティ、一貫性及び耐久性、耐障害性、並びにデータ保証を含み得る。ストリームコンピューティング環境では、データプロセッサは、異なる機能を有し、任意のネットワークアーキテクチャと相互接続されたコンピューティングノードの何万もの多様なセットを含み得る。障害は、コンピューティングノード及び通信リンクの本質的に信頼できない性質に起因して発生する可能性がある。異なるタイプの障害は互いに相関し、そのような環境において実施されるアプリケーションに悪影響を及ぼす可能性がある。OR内の接続された器具についてのアルゴリズムは、急性転帰における外科用器具動作に関するデータをコンパイルし、患者の長期転帰に関するデータをコンパイルしてもよい。長いデータストリームが収集されてもよいが、そのようなデータは、デバイスによる治療又は動作に対して即時の効果を有しない場合がある。これらの長いストリームは、未コンパイル状態において膨大な量のデータを含む可能性がある。長いデータストリームの収集には数日かかることがある。データストレージは、数日分の長いデータストリームが収集され、転帰が、判定されて、収集されたデータに結び付けられるまで、解放されない可能性がある。
【0308】
コンパイルされたデータは、使用するデータストレージがより少なくなり得る。例えば、高度エネルギーデバイスは、溶着に関する組織インピーダンス、溶着を達成するための時間、電力使用量、及び組織タイプを記録し、それを、組織の高度撮像、又は事象に局所的な切除後の出血若しくは滲出に基づく良好溶着若しくは不良溶着の注釈と組み合わせてもよい。このようにして、インピーダンスデータのストリームは、一連の重要なデータポイント又は事象、電力レベルなどの一対の主要パラメータ、及び溶着の完全性の結果として生じる微小転帰にコンパイルされ得る。このコンパイルされたデータは、生データよりも小さいデータストリームであってもよい。このコンパイルされたデータは、必要とするデータストレージ又は通信帯域幅が生データよりも少ない。
【0309】
微小転帰(例えば、単一ステップ、単一タスク、単一事象、又は単一ジョブの転帰)を使用して、記録されたデータストリームにローカルなコンテキスト及び結果を提供することができる。手術に関する全体的な転帰は、コンテキスト及び結果を提供するために使用されない場合がある。特定の外科用器具は、十分な処理オーバーヘッド(例えば、全ての入力の信号を処理するために必要とされる処理オーバーヘッド)を有しない場合がある。電動ステープラは、ARMプロセッサを動作させるスマートデバイスを有してもよい。ARMプロセッサは、通信アレイにリンクされてもよく、ARMプロセッサ自体の制御プログラム及びARMプロセッサの使用プロファイルのいくつかの記録のための限られたストレージを有してもよい。モータ電流(例えば、エンドエフェクタ内の力の代用)、閉鎖荷重、内部加速度計、及び制御パラメータに関するある量のデータは、例えば、即時の措置が取られた後に、破棄される必要があり得る。発射力データは、ステープルラインの性能を予測可能にし得る。電動ステープラは、微小転帰にアクセスすることができない場合があり、発射力データを継続的に記憶しない場合がある。コンパイルされたデータストリームは、例えば、マイクロ結果によって識別され得る事象が、ステープルラインのどの部分が問題を有するか、及びその問題がどの主要データポイントと相関しているかを含む場合、識別された主要最大値、識別された主要最小値、及び識別された主要タイミングを含み得る。このコンパイルされたストリームは、組織厚さ、組織タイプ、及び高度撮像システムの範囲からのアクセス問題に関するメタデータによってタグ付けされてもよく、タグ付けされたストリームは次いで、包括的な傾向及び/又は転帰を識別するようにより容易に変換され得る。
【0310】
図16図17、又は図18に示す例のうちの1つ又は2つ以上は、方法、プロセス、装置(例えば、アンテナ、バンドリミッター、若しくはディスプレイのうちの1つ又は2つ以上を備える装置、又はアクセスユニット及び/若しくは送信機を備える装置)、非一時的コンピュータ可読媒体、コンピュータ可読媒体、コンピュータプログラム製品、命令を記憶する媒体、データを記憶する媒体、又は信号に関連して実施されて、例えば、外科用データをコンパイルし、微小転帰を生成し得る。
【0311】
以下は、本開示の一部を形成する実施例の非網羅的リストである。
実施例1.プロセッサを備えるデバイスであって、プロセッサは、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、外科用データインターフェースは、当該タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、データストリームは、外科用情報を示す、こと、
当該外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、データベースは、標準フォーマットである、こと、
識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択すること、
選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することであって、変換されたデータストリームは、外科用情報を示す、こと、及び
変換されたデータストリームをデータベースに入力すること、を行うように構成されている、デバイス。
【0312】
実施例1は、一方ではストリームが記憶される特定のデータベースと、他方では特定器具のための特定のインターフェースとの特定の組み合わせに最適なルールセットを用いて受信されたデータストリームを標準化するという技術的効果を提供することができる。これにより、データのルールセットベースの変換が、同じフレーム内で、同じスケールで、同じ構文条件を満たすデータのより直接的な比較を可能にすることができるので、改善された分析、注釈、処理、及び意思決定に、データベースに記憶された、変換されたストリームが、標準フォーマットの他のデータベースコンテンツとともに使用されることが可能になる。また、ルールセットベースの変換は事前に適用済みであり、記憶されたデータの検索及び/又は使用の時点でオンザフライで計算される必要がないので、改善されたシステム効率も可能になる。
【0313】
実施例2.データベースは、リレーショナルデータベースである、実施例1に記載のデバイス。
【0314】
実施例2は、同じタイプの外科処置の異なる例同士の比較から導出される相関、パターン、及び洞察の改善された決定を容易にするという技術的効果を提供し得る。これは、外科用情報の第1の項目を示す1つのデータストリームから収集されたデータが、リレーショナルデータベースを介して、外科用情報の第2の項目を示す、異なるデータストリーム(異なるタイプの器具又はインターフェースから生じる可能性があり、異なるシンタックス、構造、若しくはフォーマットを有するか、又は最初はノイズが多いか、若しくは不完全である)から収集されたデータにリンクされ得るか、又は関連付けられ得るためである。
【0315】
実施例3.標準フォーマットは、解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定単位、又はデータストリームのタイプのうちの少なくとも1つを示し、データストリームのタイプは、離散データストリーム又は連続データストリームを含む、実施例1又は実施例2のデバイス。
【0316】
実施例4.ルールセットは、データクリーニングルール、データ検証ルール、又はデータフォーマッティングルールのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施例1~3のいずれか1つに記載のデバイス。
【0317】
実施例5.データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施例1~4のいずれか1つに記載のデバイス。
【0318】
実施例6.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、プロセッサは、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成するように更に構成されており、第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている、実施例1~5のいずれか1つに記載のデバイス。
【0319】
実施例6は、ストリーム内のデータに少なくとも相対的な時間的コンテキスト又はシンタックスを提供することによって、2つの別個の生ストリームからの外科用データの同期及び/又はタイミングベースの分析を可能にするという技術的効果を提供し得る。
【0320】
実施例7.第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施例6に記載のデバイス。
【0321】
実施例8.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、プロセッサは、
第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて無効データを判定することであって、第1の変換されたデータストリームは、無効データを除外する、こと、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、及び
第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、第1の変換されたデータストリームは注釈を含む、ことを行うように更に構成されている、実施例1~5のいずれか1つに記載のデバイス。
【0322】
実施例8は、第1のデータストリームを注釈データでコンテキスト化することによって第1のデータストリームを強化するという技術的効果を提供し得、単なる外科用情報コンテンツ自体を超えて外科用データの第1のストリームを取り囲む特定の状況への洞察を提供する。それはまた、変換された(注釈が付けられた)第1のデータストリームデータの全ての有効性を保証し、データベースに記憶されたデータが確実にコンテキスト化されることを意味する。
【0323】
実施例9.プロセッサは、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとしてデータストリームを受信するように構成されており、複数のデータストリームのうちの各データストリームは、複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、各注釈は、それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、実施例1~5のいずれか1つに記載のデバイス。
【0324】
実施例10.変換されたデータストリームを生成するために、プロセッサは、
標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定すること、及び
データストリームに基づき、かつ標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定すること、を行うように更に構成されており、変換されたデータストリームは中間平均データポイントを含む、実施例1に記載のデバイス。
【0325】
実施例10は、元のデータストリームに十分に高いサンプルレートが存在しない場合であっても、データベースに好適な変換されたデータストリームを生成するという技術的効果を提供し得る。
【0326】
実施例11.変換されたデータストリームを生成するために、プロセッサは、標準フォーマットに基づいてデータストリームをパースするように更に構成されている、実施例1~10のいずれか1つに記載のデバイス。
【0327】
実施例12.プロセッサは、データベースを表示デバイスに送信するように更に構成されている、実施例1~11のいずれか1つに記載のデバイス。
【0328】
実施例12は、臨床医が、変換されたデータを表示デバイス上で見て、それを使用して、例えば、臨床医の外科的意思決定プロセスを通知することを可能にするという技術的効果を提供し得る。これは、標準化されていない「生」データを使用して臨床医が達成可能であるよりも改善された結果をもたらす。
【0329】
実施例13.プロセッサを備えるデバイスであって、プロセッサは、
第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースを識別することであって、第1の外科用データインターフェースは、当該第1のタイプの第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースを識別することであって、第2の外科用データインターフェースは、当該第2のタイプの第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
第1のデータストリームが第1の外科手技から収集される、第2のデータストリームが第2の外科手技から収集される、並びに第1の外科手技及び第2の外科手技が同じ医学的特性に関連付けられていると判定すること、
第1のデータストリームのフォーマットと第2のデータストリームのフォーマットとが異なると判定すること、
標準フォーマットであるデータベースを識別すること、
第1の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、第1のルールセットを選択すること、
第2の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、第2のルールセットを選択すること、
第1のルールセットに基づき、かつ第1の外科用データインターフェースを介して受信された第1のデータストリームに基づいて、第1の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、
第2のルールセットに基づき、かつ第2の外科用データインターフェースを介して受信された第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、
第1の変換されたデータストリーム及び第2の変換されたデータストリームをデータベースに入力すること、並びに
データベースを使用して、第1の外科手技と第2の外科手技とを比較すること、を行うように構成されている、デバイス。
【0330】
実施例13は、通常比較不能又は互換性のないデータストリーム、例えば、異なる手術器具から生じるデータストリームからの洞察を明らかにするという技術的効果を提供し得る。
【0331】
実施例14.方法であって、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、外科用データインターフェースは、当該タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、データストリームは、外科用情報を示す、ことと、
当該外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、データベースは、標準フォーマットである、ことと、
識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択することと、
選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することであって、変換されたデータストリームは、外科用情報を示す、ことと、
変換されたデータストリームをデータベースに入力することと、を含む、方法。
【0332】
実施例15.データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施例14に記載の方法。
【0333】
実施例16.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、方法は、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することを更に含み、第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている、実施例14又は実施例15に記載の方法。
【0334】
実施例17.第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施例16に記載の方法。
【0335】
実施例18.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、方法は、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することと、
第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて無効データを判定することであって、第1の変換されたデータストリームは、無効データを除外する、ことと、
第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、第1の変換されたデータストリームは注釈を含む、ことと、を更に含む、実施例14又は実施例15に記載の方法。
【0336】
実施例19.方法は、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとしてデータストリームを受信することを更に含み、複数のデータストリームのうちの各データストリームは、複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、各注釈は、それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、実施例14又は実施例15に記載の方法。
【0337】
実施例20.変換されたデータストリームを生成することは、
標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定することと、
データストリームに基づき、かつ標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定することと、を含み、変換されたデータストリームは中間平均データポイントを含む、実施例14~19のいずれか1つに記載の方法。
【0338】
上記で説明された実施例14~20のいずれか及び/又は全ては、プロセッサ、集積回路、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などによって実装される方法を含むがこれらに限定されないコンピュータ実装方法として具現化されてもよい。実装コンピューティングシステムは、ハードウェアデバイスであってもよく、又は分散コンピューティングシステムとして動作するように構成された複数のハードウェアデバイスを備えてもよい。実装コンピュータシステムは、上記方法のいずれか及び/又は全てを実施するための命令を含むメモリを備えてもよい。例えば、メモリは、コンピューティングシステム及び/又はそのプロセッサによって実行されたときに、システム又はプロセッサに実施例14~20のうちの1つ若しくは2つ以上を実施させる命令を含むことができる。
【0339】
上記で説明された実施例14~20のいずれか及び/又は全ては、コンピュータによって実行されたときに実施例14~20のいずれか1つ若しくは2つ以上を実施させる命令を含むコンピュータ可読記憶媒体、例えば非一時的コンピュータ可読記憶媒体の形態で具現化されてもよい。上記で説明された実施例14~20のいずれか及び/又は全ては、コンピュータプログラム製品として具現化されてもよい。
【0340】
実施例14~20は、手術若しくは療法によるヒト若しくは動物の身体の治療方法、又はヒト若しくは動物の身体に対して実施される診断方法を含まなくてもよい。実施例14~20のそれぞれは、手術、療法、治療、又は診断の方法ではない方法であってもよい。例えば、実施例14~20の各々は、外科手技又はその任意の外科用ステップ若しくは療法ステップを実施することを含まない実施形態を有する。
【0341】
以下は、本開示の一部を形成する態様の非網羅的なリストである。
態様1.デバイスであって、
プロセッサを備え、プロセッサが、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、外科用データインターフェースは、外科用データインターフェースに関連付けられたタイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されている、こと、
データストリームによって示される外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、データベースは標準フォーマットである、こと、
当該タイプの外科用器具に関連付けられた識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択すること、
選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することであって、変換されたデータストリームは、外科用情報を示す、こと、及び
変換されたデータストリームをデータベースに入力すること、を行うように構成されている、デバイス。
【0342】
態様2.データベースは、リレーショナルデータベースである、態様1に記載のデバイス。
【0343】
態様3.標準フォーマットは、解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定単位、又はデータストリームのタイプのうちの少なくとも1つを示し、データストリームのタイプは、離散データストリーム又は連続データストリームを含む、態様1又は態様2のデバイス。
【0344】
態様4.ルールセットは、データクリーニングルール、データ検証ルール、又はデータフォーマッティングルールのうちの1つ又は2つ以上を含む、態様1に記載のデバイス。
【0345】
態様5.データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データを含む、態様1に記載のデバイス。
【0346】
態様6.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、プロセッサは、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成するように更に構成されており、第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び同じ外科的事象に関連付けられている、態様1に記載のデバイス。
【0347】
態様7.第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームを含む、態様6に記載のデバイス。
【0348】
態様8.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、プロセッサは、
第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて無効データ及び無効関連付けを判定することであって、第1の変換されたデータストリームは、無効データ及び無効関連付けを除外する、こと、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、及び
第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、第1の変換されたデータストリームは注釈を含む、こと、を行うように更に構成されている、態様1に記載のデバイス。
【0349】
態様9.プロセッサは、複数のデータソースからの複数のデータストリームを受信するように構成されており、複数のデータストリームのうちの各データストリームは、複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、注釈は、それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、態様1に記載のデバイス。
【0350】
態様10.変換されたデータストリームを生成するために、プロセッサは、
標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定すること、及び
データストリームに基づき、かつ標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定すること、を行うように更に構成されており、変換されたデータストリームは中間平均データポイントを含む、態様1に記載のデバイス。
【0351】
態様11.変換されたデータストリームを生成するために、プロセッサは、標準フォーマットに基づいてデータストリームをパースするように更に構成されている、態様1に記載のデバイス。
【0352】
態様12.プロセッサは、データベースを表示デバイスに送信するように更に構成されている、態様1に記載のデバイス。
【0353】
態様13.デバイスであって、
プロセッサを備え、プロセッサが、
第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースを識別することであって、第1の外科用データインターフェースは、第1の外科用データインターフェースに関連付けられた第1のタイプの第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースを識別することであって、第2の外科用データインターフェースは、第2の外科用データインターフェースに関連付けられた第2のタイプの第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
第1のデータストリームが第1の外科手技から収集される、第2のデータストリームが第2の外科手技から収集される、並びに第1の外科手技及び第2の外科手技が共通の医学的特性に関連付けられていると判定すること、
第1のデータストリームのフォーマットと第2のデータストリームのフォーマットとが異なると判定すること、
標準フォーマットであるデータベースを識別すること、
第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、第1のルールセットを選択すること、
第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、第2のルールセットを選択すること、
第1のルールセットに基づき、かつ第1の外科用データインターフェースを介して受信された第1のデータストリームに基づいて、第1の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、
第2のルールセットに基づき、かつ第2の外科用データインターフェースを介して受信された第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成すること、
第1の変換されたデータストリーム及び第2の変換されたデータストリームをデータベースに入力すること、並びに
データベースを使用して、第1の外科手技と第2の外科手技とを比較すること、を行うように構成されている、デバイス。
【0354】
態様14.方法であって、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、外科用データインターフェースは、外科用データインターフェースに関連付けられたタイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されている、ことと、
データストリームによって示される外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、データベースは標準フォーマットである、ことと、
当該タイプの外科用器具に関連付けられた識別された外科用データインターフェースに基づき、かつ識別されたデータベースに基づいて、ルールセットを選択することと、
選択されたルールセットに基づき、かつ外科用データインターフェースを介して受信されたデータストリームに基づいて、変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することであって、変換されたデータストリームは、外科用情報を示す、ことと、
変換されたデータストリームをデータベースに入力することと、を含む、方法。
【0355】
態様15.データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データを含む、態様14に記載の方法。
【0356】
態様16.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、方法は、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することを更に含み、第2の変換されたデータストリーム及び第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び同じ外科的事象に関連付けられている、態様14に記載の方法。
【0357】
態様17.第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームを含む、態様16に記載の方法。
【0358】
態様18.データストリームは第1のデータストリームであり、変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、方法は、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを標準フォーマットで生成することと、
第1のデータストリームについて、選択されたルールセットに基づいて無効データ及び無効関連付けを判定することであって、第1の変換されたデータストリームは、無効データ及び無効関連付けを除外する、ことと、
第2のデータストリームに基づいて第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、第1の変換されたデータストリームは注釈を含む、ことと、を更に含む、態様14に記載の方法。
【0359】
態様19.方法は、複数のデータソースからの複数のデータストリームを受信することを更に含み、複数のデータストリームのうちの各データストリームは、複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、注釈は、それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、態様14に記載の方法。
【0360】
態様20.変換されたデータストリームを生成することは、
標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定することと、
データストリームに基づき、かつ標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定することと、を含み、変換されたデータストリームは中間平均データポイントを含む、態様14に記載の方法。
【0361】
〔実施の態様〕
(1) プロセッサを備えるデバイスであって、前記プロセッサは、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、前記外科用データインターフェースは、前記タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、前記データストリームは、外科用情報を示す、こと、
前記外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、前記データベースは、標準フォーマットである、こと、
識別された前記外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、ルールセットを選択すること、
選択された前記ルールセットに基づき、かつ前記外科用データインターフェースを介して受信された前記データストリームに基づいて、変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することであって、前記変換されたデータストリームは、前記外科用情報を示す、こと、及び
前記変換されたデータストリームを前記データベースに入力すること、を行うように構成されている、デバイス。
(2) 前記データベースは、リレーショナルデータベースである、実施態様1に記載のデバイス。
(3) 前記標準フォーマットは、解像度、サンプリングレート、測定タイプ、測定単位、又はデータストリームのタイプのうちの少なくとも1つを示し、前記データストリームのタイプは、離散データストリーム又は連続データストリームを含む、実施態様1に記載のデバイス。
(4) 前記ルールセットは、データクリーニングルール、データ検証ルール、又はデータフォーマッティングルールのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施態様1に記載のデバイス。
(5) 前記データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施態様1に記載のデバイス。
【0362】
(6) 前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記プロセッサは、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成するように更に構成されており、前記第2の変換されたデータストリーム及び前記第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている、実施態様1に記載のデバイス。
(7) 前記第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施態様6に記載のデバイス。
(8) 前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記プロセッサは、
前記第1のデータストリームについて、選択された前記ルールセットに基づいて無効データを判定することであって、前記第1の変換されたデータストリームは、前記無効データを除外する、こと、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成すること、及び
前記第2のデータストリームに基づいて前記第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、前記第1の変換されたデータストリームは前記注釈を含む、こと、を行うように更に構成されている、実施態様1に記載のデバイス。
(9) 前記プロセッサは、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとして前記データストリームを受信するように構成されており、前記複数のデータストリームのうちの各データストリームは、前記複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、各注釈は、前記それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、実施態様1に記載のデバイス。
(10) 前記変換されたデータストリームを生成するために、前記プロセッサは、
前記標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、前記データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定すること、及び
前記データストリームに基づき、かつ前記標準フォーマットに関連付けられた前記サンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定すること、を行うように更に構成されており、前記変換されたデータストリームは前記中間平均データポイントを含む、実施態様1に記載のデバイス。
【0363】
(11) 前記変換されたデータストリームを生成するために、前記プロセッサは、前記標準フォーマットに基づいて前記データストリームをパースするように更に構成されている、実施態様1に記載のデバイス。
(12) 前記プロセッサは、前記データベースを表示デバイスに送信するように更に構成されている、実施態様1に記載のデバイス。
(13) プロセッサを備えるデバイスであって、前記プロセッサは、
第1のタイプの外科用器具に関連付けられた第1の外科用データインターフェースを識別することであって、前記第1の外科用データインターフェースは、前記第1のタイプの第1の外科用器具から第1のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
第2のタイプの外科用器具に関連付けられた第2の外科用データインターフェースを識別することであって、前記第2の外科用データインターフェースは、前記第2のタイプの第2の外科用器具から第2のデータストリームを受信するように構成されている、こと、
前記第1のデータストリームが第1の外科手技から収集される、前記第2のデータストリームが第2の外科手技から収集される、並びに前記第1の外科手技及び前記第2の外科手技が同じ医学的特性に関連付けられていると判定すること、
前記第1のデータストリームのフォーマットと前記第2のデータストリームのフォーマットとが異なると判定すること、
標準フォーマットであるデータベースを識別すること、
前記第1の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、第1のルールセットを選択すること、
前記第2の外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、第2のルールセットを選択すること、
前記第1のルールセットに基づき、かつ前記第1の外科用データインターフェースを介して受信された前記第1のデータストリームに基づいて、第1の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成すること、
前記第2のルールセットに基づき、かつ前記第2の外科用データインターフェースを介して受信された前記第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成すること、
前記第1の変換されたデータストリーム及び前記第2の変換されたデータストリームを前記データベースに入力すること、並びに
前記データベースを使用して、前記第1の外科手技と前記第2の外科手技とを比較すること、を行うように構成されている、デバイス。
(14) 方法であって、
あるタイプの外科用器具に関連付けられた外科用データインターフェースを識別することであって、前記外科用データインターフェースは、前記タイプの外科用器具からデータストリームを受信するように構成されており、前記データストリームは、外科用情報を示す、ことと、
前記外科用情報を受信するためのデータベースを識別することであって、前記データベースは、標準フォーマットである、ことと、
識別された前記外科用データインターフェースに基づき、かつ識別された前記データベースに基づいて、ルールセットを選択することと、
選択された前記ルールセットに基づき、かつ前記外科用データインターフェースを介して受信された前記データストリームに基づいて、変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することであって、前記変換されたデータストリームは、前記外科用情報を示す、ことと、
前記変換されたデータストリームを前記データベースに入力することと、を含む、方法。
(15) 前記データストリームは、可視化データ、バイオマーカデータ、外科用器具データ、又は外科用機器データのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施態様14に記載の方法。
【0364】
(16) 前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記方法は、
第2のデータストリームに基づいて第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することを更に含み、前記第2の変換されたデータストリーム及び前記第1の変換されたデータストリームは、同じサンプリングレート、同じ同期、及び/又は同じ外科的事象に関連付けられている、実施態様14に記載の方法。
(17) 前記第2のデータストリームは、患者データストリーム、外科手術に関連付けられた外科用器具データストリーム、又は外科用機器データストリームのうちの1つ又は2つ以上を含む、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記データストリームは第1のデータストリームであり、前記変換されたデータストリームは第1の変換されたデータストリームであり、前記方法は、
第2のデータストリームに基づいて、第2の変換されたデータストリームを前記標準フォーマットで生成することと、
前記第1のデータストリームについて、選択された前記ルールセットに基づいて無効データを判定することであって、前記第1の変換されたデータストリームは、前記無効データを除外する、ことと、
前記第2のデータストリームに基づいて前記第1のデータストリームに対する注釈を生成することであって、前記第1の変換されたデータストリームは前記注釈を含む、ことと、を更に含む、実施態様14に記載の方法。
(19) 前記方法は、複数のデータソースからの複数のデータストリームのうちの1つとして前記データストリームを受信することを更に含み、前記複数のデータストリームのうちの各データストリームは、前記複数のデータソースのうちのそれぞれのデータソースから受信され、注釈を含み、各注釈は、前記それぞれのデータソースが一次外科用機器と動作可能に結合されていることを示す、実施態様14に記載の方法。
(20) 前記変換されたデータストリームを生成することは、
前記標準フォーマットに関連付けられたサンプリングレートが、前記データストリームに関連付けられたサンプリングレートよりも大きいと判定することと、
前記データストリームに基づき、かつ前記標準フォーマットに関連付けられた前記サンプリングレートに基づいて中間平均データポイントを判定することと、を含み、前記変換されたデータストリームは前記中間平均データポイントを含む、実施態様14に記載の方法。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
【国際調査報告】