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特表2024-529397ゲーミング・ハードウェア・デバイス、ボード・ゲーム・キット、及び関連する制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】ゲーミング・ハードウェア・デバイス、ボード・ゲーム・キット、及び関連する制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 3/00 20060101AFI20240730BHJP
   A63F 9/24 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
A63F3/00 E
A63F9/24 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503697
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2024-03-06
(86)【国際出願番号】 IB2022056192
(87)【国際公開番号】W WO2023012545
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】102021000020747
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524024801
【氏名又は名称】スプラマ ゲーム ラボ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キュラッティ、ステファノ
(72)【発明者】
【氏名】ムントーニ、ダニエレ
(57)【要約】
ゲーミング・ハードウェア・デバイスは多目的中央コンソールに接続され得る双方向性ゲーミング・プラットフォームを有し、最小部分がゲーム・ボードを含む双方向性プラットフォームにある一方で全ての論理及び処理部分は他の双方向性プラットフォームのためにも再使用され得る中央コンソールに委託されるように、双方向性ボード・ゲームを作るための電子装置が分割されている。本開示のさらなる目的は、本開示のハードウェア・デバイスと、中央コンソールによって読み取り可能なパッシブ型RFID TAGを含む複数のゲーム駒とを有する、ゲーム・キットである。ボード・ゲーム・キットを制御する方法も開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央コンソール(101)と、前記中央コンソール(101)に着脱可能に接続可能な少なくとも1つの双方向性プラットフォーム(102)とを有するゲーミング・ハードウェア・デバイスであって、
前記少なくとも1つの双方向性プラットフォーム(102)が、
ゲーム・ボード装置であって、
平坦底面支持部(402)、
複数のセンサ(103)を含む層であって、前記層は前記平坦底面支持部(402)の上方に配置されており、前記複数のセンサの各センサは、前記ゲーム・ボード装置の電気端子アレイのそれぞれの電気端子につながるそれぞれの電線を通して個別にアクセス可能である、層、及び
前記複数のセンサ(103)を含む前記層の上方に配置されたゲーム・ボード(401)であって、前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイを覆わずに、前記平坦底面支持部(402)と共に前記複数のセンサ(103)を覆い且つ挟むように構成されたゲーム・ボード(401)、を有し、
前記複数のセンサは少なくとも1つのアンテナ(308)を有し、前記少なくとも1つのアンテナ(308)は、前記アンテナ(308)の上方のゲーム・ボード(401)上に配置されたRFID TAGを読み取って、前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイのそれぞれの電気端子で利用可能な対応する応答信号を生成するように構成されている、
ゲーム・ボード装置と、
前記ゲーム・ボード装置と機能的に接続されるインターフェース(104)であって、
前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイに接続される第1の電気コネクタ(301)、
情報を含むメモリ(305)であって、前記情報は、前記ゲーム・ボード装置でプレイされ得るゲームを識別し、外部マイクロプロセッサ・デバイスにダウンロード可能な関連ソフトウェア(107)を識別し、また前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイの前記それぞれの電気端子に接続されている前記複数のセンサ(103)を識別する、メモリ(305)、及び
前記メモリ(305)と前記第1の電気コネクタ(301)とに機能的に接続された規定数の電気入力/出力端子を有する第2の電気コネクタ(302)であって、前記第2の電気コネクタ(302)は、中央コンソール(101)に電気的に接続されるように、且つ前記中央コンソール(101)が前記メモリ(305)に含まれる前記情報を読み取ることを可能にして前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイへ/から信号を送信/受信するように構成されている、第2の電気コネクタ(302)、を有する
インターフェース(104)と、を有し、
前記中央コンソール(101)が、
前記規定数の電気入力/出力端子を有する第3の電気コネクタ(201)であって、前記インターフェース(104)の前記第2の電気コネクタ(302)と着脱可能に接続されるように構成された第3の電気コネクタ(201)、
前記第3の電気コネクタ(201)が前記第2の電気コネクタ(302)に接続されているときに前記複数のセンサの各単一のセンサから/へ信号を受信/送信するように前記第3の電気コネクタ(201)と機能的に接続された少なくとも1つのマルチプレクサ(207)及びRFIDリーダ(205)、
前記外部マイクロプロセッサ・デバイスから/へ信号を受信/送信するように構成された無線接続回路(209)、及び
マイクロプロセッサ・ユニット(203)であって、前記第3の電気コネクタ(201)が前記第2の電気コネクタ(302)に接続されているときに前記インターフェースの前記メモリ(305)を読み取るように、前記少なくとも1つのマルチプレクサ(207)と前記RFIDリーダ(205)とを制御して前記メモリ(305)から読み取った前記情報に応じて前記複数のセンサ(103)を制御するように、且つ前記無線接続回路(209)を通して前記外部マイクロプロセッサ・デバイスから/へ信号を受信/送信するように構成されたマイクロプロセッサ・ユニット(203)、を有する、
ゲーミング・ハードウェア・デバイス。
【請求項2】
前記複数のセンサは、前記平坦底面支持部(402)の上方に配置された複数のアンテナ(308)を有し、前記複数のアンテナの各アンテナ(308)は、前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイのそれぞれの電気端子によって個別に作動されるように、且つ前記アンテナ(308)の上方の前記ゲーム・ボード(401)上に配置されたRFID TAGを読み取って、前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイの前記それぞれの電気端子で利用可能な対応する応答信号を生成するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記複数のセンサを含む前記層は、可撓性プリント回路板によって作られており、前記平坦底面支持部(402)は全体として可撓性材料で、且つ前記複数のセンサ(103)を含む前記層及び前記ゲーム・ボード(401)と共に素手で巻かれることができるように決定された厚さを有するように作られている、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記中央コンソール(101)は、前記マイクロプロセッサ・ユニット(203)に電力供給するように構成された充電式バッテリ(202)を有する、請求項1から3までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記インターフェース(104)は、前記インターフェース(104)を固有に識別するコードを含む識別回路(304)を有し、前記識別回路(304)は、前記第3の電気コネクタ(201)が前記第2の電気コネクタ(302)に接続されているときに前記中央コンソール(101)の前記マイクロプロセッサ・ユニット(203)によって読み取られるように接続される、請求項1から4までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記インターフェース(104)の前記第1の電気コネクタ(301)は、前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイに永久的に接続されている、請求項1から5までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ゲーム・ボード(401)は、平坦であり、印刷された外面を有し、且つ前記平坦底面支持部(402)と同一の材料でできている、請求項1から6までのいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
ボード・ゲーム・キットであって、
請求項1から7までのいずれか一項に記載のゲーミング・ハードウェア・デバイスと、
前記ゲーム・ボード(401)の上方に配置され得る複数のポーン(105)であって、前記複数のポーンの各ポーン(105)は、前記ポーン(105)を識別するそれぞれのパッシブ型RFID TAGを有し、前記パッシブ型RFID TAGは、前記ゲーム・ボード(401)上に配置されたとき、前記RFID TAGが上に置かれた前記複数のセンサ(103)のアンテナ(308)によって読み取られるように構成されている、複数のポーン(105)と、を有する、ボード・ゲーム・キット。
【請求項9】
請求項8に記載のボード・ゲーム・キットの制御方法であって、
前記中央コンソール(101)の前記マイクロプロセッサ・ユニット(203)に無線接続される外部マイクロプロセッサ・デバイスを提供するステップと、
前記中央コンソール(101)の前記第3のコネクタ(201)を前記インターフェース(104)の前記第2のコネクタ(302)に接続するステップと、
前記中央コンソール(101)の前記マイクロプロセッサ・ユニット(203)で、前記インターフェース(104)の前記メモリ(305)に含まれる情報を読み取るステップであって、それにより前記ゲーム・ボード装置でプレイされ得るゲームを識別し、前記外部マイクロプロセッサ・デバイスにダウンロード可能な関連ゲーム・ソフトウェア(107)を識別し、前記ゲーム・ボード装置の前記電気端子アレイの前記それぞれの電気端子に接続されている前記複数のセンサ(103)を識別する、ステップと、
前記ゲーム・ソフトウェア(107)を前記外部マイクロプロセッサ・デバイスにダウンロードするステップであって、それにより前記ゲーム・ソフトウェア(107)を前記外部デバイスで実行する、ステップと、
前記中央コンソールの前記マイクロプロセッサ・ユニット及び前記少なくとも1つのマルチプレクサによって前記ゲーム・ボード装置の前記複数のセンサ(103)を読み取るステップであって、それにより前記ゲーム・ボード装置の上方の前記ポーンの少なくとも1つのポーンの存在を検知する、ステップと、
前記マイクロプロセッサ・ユニット(203)及び前記RFIDリーダ(205)で、前記ゲーム・ボード(401)の上方に配置された前記ポーンの少なくとも1つのポーン(105)のRFID TAGを読み取るステップであって、それにより前記少なくとも1つのポーン(105)を識別する、ステップと、
前記少なくとも1つのポーン(105)と、前記ポーン(105)が上方に配置された前記少なくとも1つのアンテナ(308)の位置とを識別する情報を、前記マイクロプロセッサ・ユニット(203)及び前記無線通信回路(209)を通して、前記外部マイクロプロセッサ・デバイスに送信するステップと、
前記識別及び位置情報を用いて前記ゲーム・ソフトウェア(107)を実行するステップであって、それにより前記外部マイクロプロセッサ・デバイスで、対応するマルチメディア・ゲーム効果を生成する、ステップと、
を有する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に双方向性(interactive)ボード・ゲームに関し、より詳細には双方向性ボード・ゲーム・プラットフォームと交換可能に接続可能な中央コンソールを有するボード・ゲーム・ハードウェア・デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロプロセッサ・ユニットによって実行される電子デバイス及びコンピュータ・プログラムがボード及びポーン(pawns)のようなボード・ゲームの古典的要素と相互作用しゲーム体験を高める新しい効果を生み出す、双方向性ボード・ゲームが、昨今ますます人気になっている。そのようなゲームは、ゲームのプレイ中にゲーム・ボード又はテーブルに配置されるべきポーン又は駒に埋設されたRFID TAGsを識別するように構成された複数のアンテナ又はRFIDリーダを含む、ゲーム・ボード又はゲーム・テーブルの使用を伴う。
【0003】
この種の双方向性ゲームの実例が、ゲーム・ボード、ゲーム駒若しくはポーン、少なくとも1つのメモリ・デバイス、並びに制御装置で作製されたボード・ゲームを開示する、WO2012033863で説明される。ゲーム駒のそれぞれは、使用されるときに対応するゲーム駒の特徴又は特性を定義する、メモリ・デバイスに記憶された情報と関連付けられる独自(固有)の識別子を有する。ゲーム中、ボード又はゲーム・テーブル上の駒の種類及び動きに応じてマルチメディア・イベントが生成される。各ポーン又はゲーム駒の位置及び種類を識別するために、ゲーム・ボード又はゲーム・テーブルにRFIDリーダが存在し、ゲーム・テーブルは、ゲーム・ソフトウェアを含むカードが挿入され得るコンピュータと相互作用するように構成されている、この目的のための専用の電子デバイスを有する。
【0004】
そのような電子デバイスは、ゲーム・テーブルに挿入される各単一のRFIDリーダを選択的に読み取り可能であり他のリーダと干渉する問題を回避するように注意深く設計されていなくてはならない。さらに、そのようなボード・ゲームは、各ゲーム・テーブルに専用の電子デバイスを実現することが必要となるため、高価になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2012033863
【発明の概要】
【0006】
本開示の目的の1つは、先行技術による解決策の限定を少なくとも部分的に克服することである。この目的は、最小部分がゲーム・ボードを含む双方向性プラットフォームにある一方で、全ての論理及び処理部分は他の双方向性プラットフォームのためにも使用され得る中央コンソールに設置されるように、双方向性ボード・ゲームを作るための電子装置が分割されている、添付の請求項1において定義されるようなゲーミング・ハードウェア・デバイスによって達成される。
【0007】
本開示のさらなる目的は、本開示のハードウェア・デバイスと、中央コンソールによって読み取り可能なパッシブ型RFID TAGを含む複数のゲーム駒とを有する、ゲーム・キットである。
【0008】
ボード・ゲーム・キットを制御する方法も開示される。
【0009】
好適な実施例は添付の特許請求の範囲において定義される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の態様によるボード・ゲーム・キットの例示的実施例を示す図である。
図2】本開示の態様による図1に示される中央コンソールの例示的実施例を図示する図である。
図3】本開示の態様による図1に示される双方向性プラットフォームの例示的実施例を図示する図である。
図4】本開示の態様による双方向性プラットフォーム・ゲーム・ボードの例示的三層構造を図示する図である。
図5図4のゲーム・ボードの一部の詳細図である。
図6】本開示の態様による、双方向性プラットフォームをゲーミング・ハードウェア・デバイスの中央コンソールにどのように接続するかを示す図であり、ゲーミング・ボードには世界地図が印刷されている。
図7】地理的世界地図が印刷されているゲーム・ボード上のポーンの存在及び位置を検知するためにハードウェア・デバイスの中央コンソールに接続された、図6の双方向性プラットフォームを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の態様によるボード・ゲーム・キットの模式図が図1に図示される。それは、中央コンソール101と、中央コンソールに接続可能な取り外し可能双方向性プラットフォーム102と、を有するゲーミング・ハードウェア・デバイスを有する。以下に詳細に説明されるように、中央コンソール101及び双方向性プラットフォーム102は、同一の中央コンソール101を再使用することによってゲームを替えることができるよう、同一の中央コンソール101が本開示の任意の双方向性プラットフォーム102と接続され得るように構成されている。
【0012】
本開示の双方向性プラットフォーム102は、ゲーム・ボードと、ゲーム・ボードと機能的に接続されるインターフェース104とを有する。図3、4、及び5に図示されるゲーム・ボードは、平坦で可撓性のある底面支持部402と、平坦で可撓性のある底面支持部402の上方に配置された複数のセンサ103を含む層であって、各センサがゲーム・ボードの電気端子のアレイのそれぞれの電気端子につながるそれぞれの電線を通して個別にアクセス可能な、複数のセンサ103を含む層と、例えば紙若しくはボール紙又は可撓性材料から作製され、センサ103を有する層の上方に配置され、ゲーム・ボードの電気端子のアレイを覆わずに平坦底面支持部402と共にセンサ103を覆って挟むように構成されている、平坦ゲーム・ボード401と、を有する。ゲーム・ボードの様々なセンサ103のうち、アンテナ308の上方のゲーム・ボード401上に配置されるRFID TAGを読み取り、ゲーム・ボードの電気端子のアレイのそれぞれの電気端子で利用可能な対応する応答信号を生成するように構成されている、少なくとも1つのアンテナ308がある。
【0013】
任意選択で、様々なセンサ103のうち、ゲーム・ボード401上のポーンの存在を検知するための、又はボタンの押下若しくはレベル・バーのパラメータの調節などのプレイヤによってゲーム・ボードに行われる行動を検知するための、圧力センサ307、静電容量式タッチ・センサ309、又はさらにはメンブレン・スイッチ310があってもよい。
【0014】
一態様によれば、各アンテナ308が、ディスプレイ・ゲーム・ボードの電気端子のアレイのそれぞれの電気端子によって個別に作動されるように、且つアンテナ308の上方のゲーム・ボード401上に配置されるRFID TAGを読み取り、ゲーム・ボードの電気端子のアレイのそれぞれの電気端子で利用可能な対応する応答信号を生成するように構成されている、平坦底面支持部402の上方に配置された複数のアンテナ308が、センサ103の間にある。
【0015】
本開示のハードウェア・デバイスの利点は、アンテナ308が、ゲームによって必要とされる動作位置をカバーするのに十分な数で、ゲームのグラフィックにおいて提供されるボックスに従って配置されるという事実にある。前述の先行文献WO2012033863において説明されていることについて、本開示によるゲーム・ボードでは、それを行と列のマトリックスに縛る代わりに、ゲーム・グラフィックに従うことが可能であるため、ゲーム・デザイナの創造性が限定されない。
【0016】
一態様によれば、センサ103を有する層は可撓性プリント回路板によって作製されており、平坦底面支持部402は全体的に可撓性材料で、センサ103を有する層及びゲーム・ボード401と共に素手で巻き取られ得るように決定された厚さを有して、作製されている。
【0017】
一態様によれば、ゲーム・ボード401は、印刷された外面を有し、上記平坦底面支持部402と同一の材料、好ましくはゲーム・ボードが素手で巻き取られ得るような厚さを有する平坦底面支持部402と同一の可撓性材料、である。図6及び7で示される実例において、世界地図がゲーム・ボード401の外面に印刷されている。識別可能である、すなわちRFID TAGが内部に装備された、ポーン105、及び/又はRFID TAGを持たず従って識別可能ではない他の種類の要素106(図1に示される)が、プレイ中にゲーム・ボード上に配置されてもよい。
【0018】
双方向性プラットフォーム102は、ゲーム・ボードを中央コンソール101に取り外し可能に接続できるように構成されている、ゲーム・ボードに機能的に接続されるインターフェース104を有し、従って、同じ種類だが異なるゲームに関連する双方向性プラットフォーム102で遊ぶために中央コンソール101が再利用され得る。一態様によれば、インターフェースは、ゲーム・ボードの電気端子のアレイに接続される第1の電気コネクタ301と、例えばROMメモリ、フラッシュ・メモリ、又はさらなる別の種類であってもよく、ゲーム・ボードでプレイされ得るゲームを識別する情報を含み、外部マイクロプロセッサ・デバイスにダウンロード可能な関連ソフトウェア107を識別し、ゲーム・ボードの電気端子のアレイのそれぞれの電気端子に接続されているセンサ103のそれぞれを識別する、メモリ305と、メモリ305と第1の電気コネクタ301とに機能的に接続される規定数(standard number;標準数)の電気入力/出力端子を有する第2の電気コネクタ302と、を有する。第2の電気コネクタ302は、中央コンソール101に電気的に接続されるように、且つコンソール制御ユニット101にメモリ305に含まれる情報を読み取らせて、ゲーム・ボードの電気端子のアレイへ/から信号を送信/受信させるように、構成されている。メモリ305は、中央コンソール101がゲームを認識し、ゲーム・ボードに組み込まれた個別のセンサへどのようにアクセスするか、且つゲーム・ボードでそれらが何を表すかを理解することを可能にする。この情報によって、双方向性プラットフォーム102が中央コンソール101に接続するのに十分となり、後者はゲームを認識し、センサ103のそれぞれをどのように読み取り/制御するかを把握し、それらの性質(アンテナ、圧力センサ、静電容量式タッチ・センサなど)を認識する。
【0019】
任意選択の態様によれば、インターフェース104の第1の電気コネクタ301は、ゲーム・ボードの電気端子のアレイに永久的に接続されている。代替的に、インターフェース104は、損傷時における低コストでのボードの取り替えを可能とするようにゲーム・ボードから接続を切られていてもよい。
【0020】
任意選択の態様によれば、インターフェース104には、ゲームのクリエータがゲームに特化したさらなる機能を提供することを可能にするために、処理ユニットMCU303及びゲーム専用の補助回路306が装備されていてもよい。処理ユニットMCU303及び補助回路306は、双方向性プラットフォーム102が中央コンソール101に接続されているときに、中央コンソール101によってアクセス可能でもありそれと連動もされる。
【0021】
本開示のゲーミング・ハードウェア・デバイスにおいて、中央コンソール101は、上述と同じ種類だが異なるゲームを対象とした双方向性プラットフォーム102と再利用されるように構成されている。一態様によれば、中央コンソール101は、インターフェース104の第2の電気コネクタ302と着脱可能に接続されるように規定数の電気入力/出力端子を有する第3の電気コネクタ201と、第3の電気コネクタ201が第2の電気コネクタ302に接続されているときに双方向性プラットフォーム102の各個別のセンサ103から/へ信号を受信/送信するために第3の電気コネクタ201と機能的に接続される、1つ若しくは複数のマルチプレクサ207並びにRFIDリーダ205と、ゲームに関係するソフトウェア107を実行するための外部マイクロプロセッサ・デバイスから/へ信号を受信/送信するように構成されている無線接続回路209と、マイクロプロセッサ・ユニット203であって、
- 第3の電気コネクタ201が第2の電気コネクタ302に接続されているときにインターフェース104のメモリ305を読み取り、
- マルチプレクサ207及びRFIDリーダ205を制御して、メモリ305から読み取った情報に従ってセンサ103を制御し、無線接続回路209を通して、ゲーム・ソフトウェア107を行う外部マイクロプロセッサ・デバイスから/へ信号を受信/送信する、ように構成されている、マイクロプロセッサ・ユニット203と、を有する。
【0022】
実際には、本アンテナ308は、インターフェース104を介して中央コンソール101に直接的に接続される。例えば、層103が25個のアンテナを有する場合、単にこれらの端子を中央コンソール101に正しく再接続する、層103からインターフェース104につながる26個のトラック(25個のアンテナと1個のGND端子)がある。個別のアンテナ308への処理は中央コンソール10内部で行われる。マルチプレクサ207への処理によって、コンソール制御ユニット101のマイクロプロセッサ・ユニット203は単一のアンテナ308をRFIDリーダ205に接続し、それによりアンテナ308の上方にポーン105があるか否かが分かる。ゲーム・ボードにあるアンテナ308に周期的に問い合わせることによって、ゲームの進行中にボードの状態を読み取ることが可能である。異なる種類の他の任意のセンサ103は、同様の様式で中央コンソール101に接続されることになる。
【0023】
任意選択の態様によれば、インターフェース104は、インターフェース104を独自に識別する偽造防止コードを含む識別回路304を有する。第3の電気コネクタ201が第2の電気コネクタ302に接続されているときに、識別回路304は、中央コンソール101のマイクロプロセッサ・ユニット203によって読み取られるために接続される。偽造防止コードが中央コンソール101によって認識されない場合、それは任意のマルチメディア効果の実行を効果的に防止する。
【0024】
一態様によれば、中央コンソール101は、マイクロプロセッサ・ユニット203に電力供給するように構成されている充電式バッテリ202を有する。任意選択で、中央コンソール101には、接触表面制御装置208、及び/又は中央コンソール101の動作に関する情報をユーザに与えるための補助構成要素204(LED、ディスプレイなど)、及び/又はマイクロプロセッサ・ユニット203が利用可能な補助メモリ206、が装備されてもよい。
【0025】
本開示による完全なゲーム・キットは図1に図示され、中央コンソール101と、少なくとも1つの双方向性プラットフォーム102と、ゲーム・ボード401の上方に配置されてもよいいくつかのポーン105とを有する。プレイヤの代理、ゲーム・キャラクタ、又はゲーム・ボードと組み合わせて使用され得る他の任意のゲーム駒を表してもよい各ポーン105は、ポーン105を識別するそれぞれのパッシブ型RFID TAGを有し、パッシブ型RFID TAGは、ゲーム・ボード401上に配置されるとき、センサ103を含む層にある下部アンテナ308から読み取られるように構成されている。
【0026】
このキットを使用してボード・ゲームをプレイするためには、中央コンソール101のマイクロプロセッサ・ユニット203に無線接続される、スマートフォン、タブレット、又はPCなどの外部マイクロプロセッサ・デバイスを得る必要がある。中央コンソール101の第3のコネクタ201がインターフェース104の第2のコネクタ302に接続されているとき(図6)、マイクロプロセッサ・ユニット203は、インターフェース104のメモリ305に含まれる情報を読み取り、これによりゲーム・ボードでプレイされ得るゲームを識別し、外部マイクロプロセッサ・デバイス(例えば各プレイヤのスマートフォン)にダウンロード可能な関連ゲーム・ソフトウェア107を識別し、ゲーム・ボードの電気端子のアレイのそれぞれの電気端子に接続されたセンサ103を識別してそのどれがRFID TAG検知アンテナであり、どれが静電容量式タッチ・センサなどであるか理解し、それらに問い合わせし且つ/又はそれらのそれぞれから来る信号を認識する。この時点で、メモリ305の情報によって識別されたゲーム・ソフトウェア107が外部マイクロプロセッサ・デバイスにダウンロードされてゲーム・ソフトウェア107が実行され、従って外部マイクロプロセッサ・デバイスはゲーム進行中に中央コンソール101と相互作用する。
【0027】
プレイヤがポーン105又は他の識別不可能な(すなわちRFID TAGのない)ゲーム駒106を配置する間、中央コンソール101は、マイクロプロセッサ・ユニット203及びマルチプレクサ207を介してゲーム・ボードのセンサ103を制御し、ゲーム・ボード401の上方の少なくとも1つのポーン105の存在を検知する(図7)。マイクロプロセッサ・ユニット203は、RFIDリーダ205を通してゲーム・ボード401の上方に配置された少なくとも1つのポーン105のRFID TAGを読み取り、ゲーム・ボード401の上方のポーンとその位置を識別し、そして無線通信回路209を介して、中央コンソール101に接続される外部マイクロプロセッサ・デバイスに、ポーン105の識別情報及びポーン105が上方に配置されたアンテナ308の位置情報を送信する。この情報を踏まえ、外部マイクロプロセッサ・デバイスで実行されているゲーム・ソフトウェア107は、ゲーム・ボード401上に物理的に存在する駒の位置及び種類についてアップデートされ、各バッチの進行中に変化する対応したマルチメディア・ゲーム効果を生成する。
【0028】
この組織によって、最も高性能で高価な回路は異なるゲームに再利用可能な中央コンソール101内にあるため、低コスト且つゲーム専用の双方向性プラットフォーム102を生産することが可能である。さらに、双方向性プラットフォーム102のインターフェース104を、ROMメモリ305を読み取ることによってゲームを認識し、対戦者のスマートフォン又はタブレット(又はさらにはPC)にダウンロードされるべきソフトウェア107を識別し、センサ103を制御するようにそれ自身を自動的に構成する中央コンソール101に接続するのに十分であるため、本開示のゲーム用ハードウェア・デバイスは準備が容易である。実際には、インターフェース104を有するゲーム・ボードは、多目的ゲーム中央コンソール101のためのカートリッジとして働く。
【0029】
本発明は、好適な実施例を参照してここまで説明されている。添付の特許請求の範囲の範囲によって定義される同一の発明的中心を参照する他の実施例があってもよいことが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】