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特表2024-5294373-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-COAレダクターゼ(HMGCR)iRNA組成物およびその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-COAレダクターゼ(HMGCR)iRNA組成物およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/113 20100101AFI20240730BHJP
   C12N 15/87 20060101ALI20240730BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240730BHJP
   A61K 31/713 20060101ALI20240730BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20240730BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20240730BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240730BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240730BHJP
   A61K 47/54 20170101ALI20240730BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20240730BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
C12N15/113 130Z
C12N15/87 Z ZNA
C12N5/10
A61K31/713
A61K48/00
A61P3/06
A61P43/00 121
A61K45/00
A61K47/54
A61K9/08
A61K47/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504783
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022038613
(87)【国際公開番号】W WO2023009687
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/226,873
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/284,720
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505369158
【氏名又は名称】アルナイラム ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALNYLAM PHARMACEUTICALS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】トゥ,ホー-チョウ
(72)【発明者】
【氏名】ズーバー,ジェフリー
【テーマコード(参考)】
4B065
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4B065AA93X
4B065AA93Y
4B065AB01
4B065BA01
4B065CA46
4C076AA12
4C076AA95
4C076BB16
4C076CC21
4C076DD23D
4C076DD26Z
4C076DD52
4C076DD69
4C076EE59
4C084AA13
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA55
4C084MA66
4C084NA05
4C084ZC33
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA55
4C086MA66
4C086NA05
4C086ZC33
(57)【要約】
本発明は、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)遺伝子を標的とするRNAi剤、例えば、二本鎖RNA(dsRNA)剤に関する。本発明はまた、そのようなRNAi剤を使用してHMGCR遺伝子の発現を阻害する方法、ならびにHMGCR関連障害、例えば、高脂血症などの脂質代謝の障害を予防および治療する方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞内の3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤であって、前記dsRNA剤は、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖は、配列番号1~8のいずれか一つのヌクレオチド配列と3ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含み、前記アンチセンス鎖は、配列番号9~16のいずれか一つのヌクレオチド配列の対応する部分と3ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含む、dsRNA剤。
【請求項2】
細胞内で3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)の発現を阻害する二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤であって、前記dsRNA剤は、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、前記アンチセンス鎖は、HMGCRをコードするmRNAに対して相補性領域を含み、前記相補性領域は、表2~5のいずれか一つのアンチセンスヌクレオチド配列のいずれか一つと3ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含む、dsRNA剤。
【請求項3】
前記dsRNA剤が、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと3ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含むセンス鎖と、表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと3ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含むアンチセンス鎖と、を含む、請求項1に記載のdsRNA剤。
【請求項4】
前記dsRNA剤が、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと2ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含むセンス鎖と、表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと2ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含むアンチセンス鎖と、を含む、請求項1に記載のdsRNA剤。
【請求項5】
前記dsRNA剤が、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと1ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含むセンス鎖と、表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと1ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15の連続するヌクレオチドを含むアンチセンス鎖と、を含む、請求項1に記載のdsRNA剤。
【請求項6】
前記dsRNA剤が、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つからなる群から選択されるヌクレオチド配列を含むセンス鎖と、表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つからなる群から選択されるヌクレオチド配列を含むアンチセンス鎖と、を含む、請求項1に記載のdsRNA剤。
【請求項7】
前記dsRNA剤が、少なくとも一つの修飾ヌクレオチドを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項8】
前記センス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドが修飾ヌクレオチドである、前記アンチセンス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドが修飾ヌクレオチドである、または前記センス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドおよび前記アンチセンス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドが修飾ヌクレオチドである、請求項1~7のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項9】
前記センス鎖のすべてのヌクレオチドが修飾ヌクレオチドである、前記アンチセンス鎖のすべてのヌクレオチドが修飾ヌクレオチドである、または前記センス鎖のすべてのヌクレオチドおよび前記アンチセンス鎖のすべてのヌクレオチドが修飾ヌクレオチドである、請求項1~8のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項10】
前記修飾ヌクレオチドの少なくとも一つが、デオキシ-ヌクレオチド、3’-末端デオキシチミジン(deoxythimidine)(dT)ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、2’-5’結合リボヌクレオチド(3’-RNA)、ロックヌクレオチド、非ロックヌクレオチド、立体配座的に制限されたヌクレオチド、拘束されたエチルヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、2’-アミノ修飾ヌクレオチド、2’-O-アリル修飾ヌクレオチド、2’-C-アルキル修飾ヌクレオチド、2’-ヒドロキシル修飾ヌクレオチド、2’-メトキシエチル修飾ヌクレオチド、2’-O-アルキル修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホルアミデート、ヌクレオチドを含む非天然の塩基、テトラヒドロピラン修飾ヌクレオチド、1,5-アンヒドロヘキシトール修飾ヌクレオチド、シクロヘキセニル修飾ヌクレオチド、ホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、メチルホスホネート基を含むヌクレオチド、5’-ホスフェートを含むヌクレオチド、5’-ホスフェート模倣体を含むヌクレオチド、熱的不安定化ヌクレオチド、グリコール核酸(GNA)、グリコール核酸S-異性体(s-GNA)、2’ホスフェートを含むヌクレオチド、および2-O-(N-メチルアセトアミド)修飾ヌクレオチド、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7~9のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項11】
前記修飾ヌクレオチドの少なくとも一つが、LNA、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-アルキル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-フルオロ、2’-デオキシ、2’-ヒドロキシル、およびグリコール、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7~9のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項12】
前記修飾ヌクレオチドの少なくとも一つが、デオキシ-ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、GNA、S-GNA、3’-RNA、2’ホスフェートを含むヌクレオチド、ホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、およびビニル-ホスホネートヌクレオチド、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される、請求項7~9のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項13】
前記修飾ヌクレオチドの少なくとも一つが、熱的不安定化ヌクレオチド修飾で修飾されたヌクレオチドである、請求項7~9のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項14】
前記熱的不安定化ヌクレオチド修飾が、脱塩基修飾;二本鎖内の対向するヌクレオチドとのミスマッチ;不安定化糖修飾、2’-デオキシ修飾、非環式ヌクレオチド、アンロック核酸(UNA)、およびグリセロール核酸(GNA)からなる群から選択される、請求項13に記載のdsRNA剤。
【請求項15】
前記二本鎖領域が、19~30ヌクレオチド対の長さである、請求項1~14のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項16】
前記二本鎖領域が、19~25ヌクレオチド対の長さである、請求項15に記載のdsRNA剤。
【請求項17】
前記二本鎖領域が、19~23ヌクレオチド対の長さである、請求項15に記載のdsRNA剤。
【請求項18】
前記二本鎖領域が、23~27ヌクレオチド対の長さである、請求項15に記載のdsRNA剤。
【請求項19】
前記二本鎖領域が、21~23ヌクレオチド対の長さである、請求項15に記載のdsRNA剤。
【請求項20】
各鎖が、独立に、30ヌクレオチド以下の長さである、請求項1~19のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項21】
前記センス鎖が、21ヌクレオチドの長さであり、前記アンチセンス鎖が、23ヌクレオチドの長さである、請求項1~20のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項22】
前記相補性領域が、少なくとも17ヌクレオチドの長さである、請求項1~21のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項23】
前記相補性領域が、19~23ヌクレオチドの長さである、請求項1~22のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項24】
前記相補性領域が、19ヌクレオチドの長さである、請求項1~23のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項25】
少なくとも一方の鎖が、少なくとも1ヌクレオチドの3’オーバーハングを含む、請求項1~24のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項26】
少なくとも一方の鎖が、少なくとも2ヌクレオチドの3’オーバーハングを含む、請求項1~24のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項27】
リガンドをさらに含む、請求項1~26のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項28】
前記リガンドが、前記dsRNA剤の前記センス鎖の3’末端にコンジュゲートされる、請求項27に記載のdsRNA剤。
【請求項29】
前記リガンドが、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)誘導体である、請求項27または28に記載のdsRNA剤。
【請求項30】
前記リガンドが、一価、二価、または三価の分枝リンカーを介して結合した一つまたは複数のGalNAc誘導体である、請求項27~29のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項31】
前記リガンドが、以下のものである、請求項29または30に記載のdsRNA剤。
【化1】
【請求項32】
前記dsRNA剤が、以下のスキームに示すように前記リガンドにコンジュゲートし、
【化2】
式中、XはOまたはSである、請求項31に記載のdsRNA剤。
【請求項33】
前記Xが、Oである、請求項32に記載のdsRNA剤。
【請求項34】
前記dsRNA剤が、少なくとも一つのホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結をさらに含む、請求項1~33のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項35】
前記ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結が、一方の鎖の3’末端にある、請求項34に記載のdsRNA剤。
【請求項36】
前記鎖が、前記アンチセンス鎖である、請求項35に記載のdsRNA剤。
【請求項37】
前記鎖が、前記センス鎖である、請求項35に記載のdsRNA剤。
【請求項38】
前記ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結が、一方の鎖の5’末端にある、請求項34に記載のdsRNA剤。
【請求項39】
前記鎖が、前記アンチセンス鎖である、請求項38に記載のdsRNA剤。
【請求項40】
前記鎖が、前記センス鎖である、請求項38に記載のdsRNA剤。
【請求項41】
前記ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結が、一方の鎖の5’末端および3’末端の両方にある、請求項34に記載のdsRNA剤。
【請求項42】
前記鎖が、前記アンチセンス鎖である、請求項41に記載のdsRNA剤。
【請求項43】
前記二本鎖の前記アンチセンス鎖の5’末端の1位における塩基対が、AU塩基対である、請求項1~42のいずれか一項に記載のdsRNA剤。
【請求項44】
請求項1~43のいずれか一項に記載のdsRNA剤を含有する、細胞。
【請求項45】
請求項1~43のいずれか一項に記載のdsRNA剤と、薬学的に許容される担体と、を含む3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)をコードする遺伝子の発現を阻害するための医薬組成物。
【請求項46】
dsRNA剤が、非緩衝溶液中にある、請求項45に記載の医薬組成物。
【請求項47】
前記非緩衝溶液が、生理食塩水または水である、請求項46に記載の医薬組成物。
【請求項48】
前記dsRNA剤が、緩衝溶液中にある、請求項45に記載の医薬組成物。
【請求項49】
前記緩衝溶液が、酢酸塩、クエン酸塩、プロラミン、炭酸塩、もしくはリン酸塩、またはそれらのいずれかの組合せを含む、請求項48に記載の医薬組成物。
【請求項50】
前記緩衝溶液が、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)である、請求項49に記載の医薬組成物。
【請求項51】
細胞内の3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)遺伝子の発現を阻害する方法であって、前記方法が、前記細胞を請求項1~43のいずれか一項に記載のdsRNA剤、または請求項45~50のいずれか一項に記載の医薬組成物と接触させて、それによって前記細胞内の前記HMGCR遺伝子の発現を阻害することを含む、方法。
【請求項52】
前記細胞が、対象内にある、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記対象が、ヒトである、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記対象が、HMGCR関連障害を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記HMGCR関連障害が、脂質代謝の障害である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記脂質代謝の障害が、高脂血症である、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記高脂血症が、混合高脂血症、高トリグリセリド血症、および高コレステロール血症からなる群から選択される、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記細胞を前記dsRNA剤と接触させることで、前記HMGCRの発現が少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または95%阻害される、請求項51~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
HMGCRの発現を阻害することが、前記対象の血清中のHMGCRタンパク質レベルを少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または95%減少させる、請求項51~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)発現の減少から利益を得ることとなる障害を有する対象を治療する方法であって、請求項1~43のいずれか一項に記載のdsRNA剤、または請求項45~50のいずれか一項に記載の医薬組成物の治療有効量を前記対象に投与し、それによってHMGCR発現の減少から利益を得ることとなる前記障害を有する前記対象を治療することを含む、方法。
【請求項61】
3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)発現の減少から利益を得ることとなる障害を有する対象における少なくとも一つの症状を予防する方法であって、請求項1~43のいずれか一項に記載のdsRNA剤、または請求項45~50のいずれか一項に記載の医薬組成物の予防的有効量を前記対象に投与し、それによってHMGCR発現の減少から利益を得ることとなる前記障害を有する前記対象における少なくとも一つの症状を予防することを含む、方法。
【請求項62】
前記障害が、HMGCR関連障害である、請求項60または61に記載の方法。
【請求項63】
前記HMGCR関連障害が、脂質代謝の障害である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記脂質代謝の障害が、高脂血症である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記高脂血症が、混合高脂血症、高トリグリセリド血症、および高コレステロール血症からなる群から選択される、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記対象が、ヒトである、請求項60または61に記載の方法。
【請求項67】
前記対象への前記dsRNA剤の投与が、前記対象におけるHMGCRタンパク質の蓄積の減少を引き起こす、請求項60または61に記載の方法。
【請求項68】
前記dsRNA剤が、約0.01mg/kg~約50mg/kgの用量で前記対象に投与される、請求項60~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記dsRNA剤が、前記対象に皮下投与される、請求項60~68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記対象からの試料中のHMGCRのレベルを判定することをさらに含む、請求項60~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記対象の試料中のHMGCRのレベルが、血液または血清または肝組織試料中のHMGCRタンパク質レベルである、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
HMGCR関連障害の治療のために、追加の治療剤を前記対象に投与することをさらに含む、請求項60~71のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記追加の治療剤が、スタチン、胆汁封鎖剤、VLDL分泌阻害剤、親油性抗酸化剤、アシル-CoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤、ファルネソイドX受容体アンタゴニスト、ステロール調節結合タンパク質切断活性化タンパク質(SCAP)活性化因子、マイクロソームトリグリセリド輸送タンパク質(MTP)阻害剤、ApoE関連ペプチド、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、HMGCRに対する治療用抗体、および前述のいずれかの組み合わせ、からなる群から選択される、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
請求項1~43のいずれか一項に記載の前記dsRNA剤、または請求項45~50のいずれか一項に記載の前記医薬組成物を含む、キット。
【請求項75】
請求項1~43のいずれか一項に記載の前記dsRNA剤、または請求項45~50のいずれか一項に記載の前記医薬組成物を含む、バイアル。
【請求項76】
請求項1~43のいずれか一項に記載の前記dsRNA剤、または請求項45~50のいずれか一項に記載の前記医薬組成物を含む、シリンジ。
【請求項77】
請求項1~43に記載のいずれかの前記dsRNA剤のアンチセンス鎖を含む、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年7月29日に出願された米国仮特許出願第63/226,873号、および2021年12月1日に出願された米国仮特許出願第63/284,720号に対する優先権の利益を主張する。先述の出願の各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)は、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAのメバロン酸への変換を触媒し、これはコレステロール生合成における律速段階である。コレステロール生合成経路におけるHMGCRの酵素活性は、HMGCRによって触媒される反応の産物であるメバロネートに由来するステロールおよび非ステロール代謝産物によって媒介される負のフィードバック機構を介して制御される。通常、哺乳動物細胞では、HMGCRは、LDL受容体を介した低密度リポタンパク質(LDL)の内部移行および分解に由来するコレステロールによって抑制される。HMGCRの競合阻害剤は、肝臓におけるLDL受容体の発現を誘導し、これは次に血漿LDLの異化作用を増加させ、コレステロールの血漿濃度を低下させる。
【0003】
脂質代謝の障害は、トリグリセリドおよび/またはコレステロールなどの血清脂質のレベル上昇をもたらすことがある。高コレステロールレベルは、アテローム性動脈硬化症および心血管疾患のリスクの増加と関連している(Lewington S,et al.(2007),Lancet 370(9602):1829-39)。コレステロールレベルの上昇は、動脈におけるアテローム性プラークの形成に寄与し、これは、関与する動脈の進行性の狭窄または閉塞をもたらし得る。冠動脈の閉塞は、心筋梗塞または心臓発作をもたらし得、脳に供給する動脈の閉塞は、脳卒中をもたらし得る。
【0004】
スタチンは、コレステロール低下薬の広く知られている薬物クラスである。スタチンは、HMGCR酵素活性を競合的に阻害することによって作用し、HMGCRがメバロネートを産生することができる速度を低減し、したがってコレステロールの全般的な合成を低減する。スタチンは、高リスクの患者において心血管疾患および死を低減することが見出されているが、一部の患者は、筋肉痛、高脂血症のリスクの増加、および肝酵素検査の異常を含むスタチンの副作用を経験する(Naci H,et al.(2013).Circ Cardiovasc Qual Outcomes 6(4):390-9)。さらに、患者は、稀ではあるが重度の有害作用、特にスタチン誘発性ミオパチーを経験し得る(Abd TT,et al.(2011)Expert opinion on drug safety 10(3):373-87)。したがって、脂質代謝障害を有する対象に対する代替的治療のための当技術分野のニーズがある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)をコードする遺伝子のRNA転写物のRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介性の切断を生じるiRNA組成物を提供する。HMGCR遺伝子は、細胞内に、例えばヒト対象などである対象内の細胞内にあり得る。本発明はまた、HMGCR遺伝子の発現を阻害するために、および/またはHMGCR遺伝子の発現を阻害もしくは減少することから利益を得ることとなる対象、例えば、脂質代謝の障害、例えば、高脂血症などのHMGCR関連障害に罹患しているもしくは罹患する傾向がある対象を治療するために、本発明のiRNA組成物を使用する方法を提供する。
【0006】
したがって、ある態様では、本発明は、細胞内で3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)の発現を阻害する二本鎖リボ核酸(dsRNA)剤を提供し、dsRNA剤は、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、センス鎖は、配列番号1~8のいずれか一つのヌクレオチド配列と0、1、2、または3ヌクレオチド以下だけ異なる15、16、17、18、19、20、または21などの少なくとも15の連続するヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖は、配列番号9~16のいずれか一つのヌクレオチド配列の対応する部分と1、2、または3ヌクレオチド以下だけ異なる15、16、17、18、19、20、21、22、または23などの少なくとも15の連続するヌクレオチドを含む。
【0007】
別の態様では、本発明は、細胞内の3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)の発現を阻害する二本鎖リボ核酸(dsRNA)を提供し、前述のdsRNAは、二本鎖領域を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖を含み、アンチセンス鎖は、HMGCRをコードするmRNAに対して相補性領域を含み、相補性領域は、表2~5のいずれか一つのアンチセンスヌクレオチド配列のいずれか一つと0、1、2、または3ヌクレオチドだけ異なる15、16、17、18、19、20、または21などの少なくとも15の連続するヌクレオチドを含む。
【0008】
一実施形態では、dsRNA剤は、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、その全長にわたって、少なくとも85%、例えば、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のヌクレオチド配列の同一性を有する連続するヌクレオチド配列を含むセンス鎖、および表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、その全長にわたって、少なくとも85%、例えば、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%のヌクレオチド配列の同一性を有する連続するヌクレオチド配列を含むアンチセンス鎖を含む。
【0009】
一実施形態では、dsRNA剤は、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、3ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、20、または21の連続するヌクレオチドを含むセンス鎖、および表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、3ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、または23の連続するヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含む。
【0010】
一実施形態では、dsRNA剤は、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、2ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、20、または21の連続するヌクレオチドを含むセンス鎖、および表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、2ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、または23の連続するヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含む。
【0011】
一実施形態では、dsRNA剤は、表2~5のいずれか一つのセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、1ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、20、または21の連続するヌクレオチドを含むセンス鎖、および表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つと、1ヌクレオチド以下だけ異なる少なくとも15、例えば、15、16、17、18、19、20、21、22、または23の連続するヌクレオチドを含むアンチセンス鎖を含む。
【0012】
一実施形態では、dsRNA剤は、表2~3のいずれか一つにおけるセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つからなる群から選択されるヌクレオチド配列を含むまたはからなるセンス鎖、および表2~3のいずれか一つにおけるアンチセンス鎖のヌクレオチド配列のいずれか一つからなる群から選択されるヌクレオチド配列を含むまたはからなるアンチセンス鎖を含む。
【0013】
一実施形態では、dsRNA剤は、少なくとも一つの修飾ヌクレオチドを含む。
【0014】
一実施形態では、センス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドは修飾ヌクレオチドである、アンチセンス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドは修飾ヌクレオチドである、またはセンス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドおよびアンチセンス鎖の実質的にすべてのヌクレオチドは修飾ヌクレオチドである。
【0015】
一実施形態では、センス鎖のすべてのヌクレオチドは修飾ヌクレオチドである、アンチセンス鎖のすべてのヌクレオチドは修飾ヌクレオチドである、またはセンス鎖のすべてのヌクレオチドおよびアンチセンス鎖のすべてのヌクレオチドは修飾ヌクレオチドである。
【0016】
一実施形態では、修飾ヌクレオチドの少なくとも一つは、デオキシ-ヌクレオチド、3’-末端デオキシチミジン(deoxythimidine)(dT)ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、ロックヌクレオチド、非ロックヌクレオチド、立体配座的に制限されたヌクレオチド、拘束されたエチルヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、2’-アミノ修飾ヌクレオチド、2’-O-アリル修飾ヌクレオチド、2’-C-アルキル修飾ヌクレオチド、2’-C-ヒドロキシキル修飾ヌクレオチド、2’-メトキシエチル修飾ヌクレオチド、2’-O-アルキル修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホルアミデート、ヌクレオチドを含む非天然の塩基、テトラヒドロピラン修飾ヌクレオチド、1,5-アンヒドロヘキシトール修飾ヌクレオチド、シクロヘキセニル修飾ヌクレオチド、ホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、メチルホスホネート基を含むヌクレオチド、5’-ホスフェートを含むヌクレオチド、5’-ホスフェート模倣体を含むヌクレオチド、熱的不安定化ヌクレオチド、グリコール修飾ヌクレオチド(GNA)、2’ホスフェートを含むヌクレオチド、および2-O-(N-メチルアセトアミド)修飾ヌクレオチド、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0017】
一実施形態では、修飾ヌクレオチドの少なくとも一つは、LNA、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-アルキル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-フルオロ、2’-デオキシ、2’-ヒドロキシル、およびグリコール、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0018】
一実施形態では、修飾ヌクレオチドの少なくとも一つは、デオキシ-ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、グリコール修飾ヌクレオチド(GNA)、例えば、Ggn、Cgn、TgnまたはAgn、2’ホスフェートを含むヌクレオチド、例えば、G2p、C2p、A2p、またはU2p、ホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、およびビニル-ホスホネートヌクレオチド、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0019】
別の実施形態では、修飾ヌクレオチドの少なくとも一つが、熱的不安定化ヌクレオチド修飾を有するヌクレオチドである。
【0020】
一実施形態では、熱的不安定化ヌクレオチド修飾は、脱塩基修飾;二本鎖内の対向するヌクレオチドとのミスマッチ;不安定化糖修飾、2’-デオキシ修飾、非環式ヌクレオチド、アンロック核酸(UNA)、およびグリセロール核酸(GNA)からなる群から選択される。
【0021】
一部の実施形態では、修飾ヌクレオチドは、3’-末端デオキシチミジンヌクレオチド(dT)の短い配列を含む。
【0022】
一部の実施形態では、dsRNA剤は、少なくとも一つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結をさらに含む。一部の実施形態では、dsRNA剤は、6~8のホスホロチオエートヌクレオチド間連結を含む。一実施形態では、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結は、一方の鎖の3’末端にある。随意に、この鎖はアンチセンス鎖である。別の実施形態では、この鎖は、センス鎖である。関連する実施形態では、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結は、一方の鎖の5’末端にある。随意に、この鎖はアンチセンス鎖である。別の実施形態では、この鎖は、センス鎖である。別の実施形態では、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結は、一方の鎖の5’末端および3’末端の両方にある。随意に、この鎖はアンチセンス鎖である。別の実施形態では、この鎖は、センス鎖である。
【0023】
二本鎖領域は、長さが19~30ヌクレオチド対、長さが19~25ヌクレオチド対、長さが19~23ヌクレオチド対、長さが23~27ヌクレオチド対、または長さが21~23ヌクレオチド対であり得る。
【0024】
一実施形態では、各鎖は独立に、長さが30ヌクレオチド以下である。
【0025】
一実施形態では、センス鎖は、長さが21ヌクレオチドであり、およびアンチセンス鎖は、長さが23ヌクレオチドである。
【0026】
相補性領域は、長さが少なくとも17ヌクレオチド、長さが19~23ヌクレオチド、または長さが19ヌクレオチドであり得る。
【0027】
一実施形態では、少なくとも一つの鎖が、少なくとも1ヌクレオチドの3’オーバーハングを含む。別の実施形態では、少なくとも一つの鎖が、少なくとも2ヌクレオチドの3’オーバーハングを含む。
【0028】
一実施形態では、dsRNA剤はリガンドをさらに含む。
【0029】
一実施形態では、リガンドは、dsRNA剤のセンス鎖の3’末端に対してコンジュゲートされる。
【0030】
一実施形態では、リガンドは、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)誘導体である。
【0031】
一実施形態では、リガンドは、一価、二価、または三価の分枝リンカーを介して結合した一つまたは複数のGalNAc誘導体である。
【0032】
一実施形態では、リガンドは、以下のものである。
【化1】
【0033】
一実施形態では、dsRNA剤は、以下のスキームに示すようにリガンドにコンジュゲートされ、
【化2】
式中、XはOまたはSである。
【0034】
一実施形態では、XはOである。
【0035】
一実施形態では、dsRNA剤は、少なくとも一つのホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結をさらに含む。
【0036】
一実施形態では、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結は、一方の鎖の、例えば、アンチセンス鎖またはセンス鎖の、3’末端にある。
【0037】
別の実施形態では、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結は、一方の鎖の、例えば、アンチセンス鎖またはセンス鎖の、5’末端にある。
【0038】
一実施形態では、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結は、一方の鎖の5’末端および3’末端の両方にある。一実施形態では、該鎖は、アンチセンス鎖である。
【0039】
一実施形態では、二本鎖のアンチセンス鎖の5’-末端の1位における塩基対は、AU塩基対である。
【0040】
一実施形態では、RNAi剤はその薬学的に許容される塩である。本明細書のRNAi剤の各々の「薬学的に許容される塩」としては、これに限定されないが、ナトリウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、それらの混合物が含まれる。当業者であれば、RNAi剤は、ポリカチオン性塩として提供される場合、修飾されていてもよいホソホジエステル骨格および/または任意の他の酸性修飾(例えば、5’末端のホスホネート基)の遊離酸基当たり一つのカチオンを有することを理解するであろう。例えば、長さが「n」ヌクレオチドであるオリゴヌクレオチドは、n-1の随意に修飾されたホソホジエステル(phosophodiester)を含有し、その結果、長さ21ntのオリゴヌクレオチドは、最大20のカチオン(例えば、20のナトリウムカチオン)を有する塩として提供され得る。同様に、長さ21ntのセンス鎖と長さ23ntのアンチセンス鎖とを有するRNAi剤は、最大42のカチオン(例えば、42のナトリウムカチオン)を有する塩として提供され得る。前述の実施例では、RNAi剤が、5’末端のホスフェートまたは5’末端のビニルホスホネート基も含む場合、RNAi剤は、最大44のカチオン(例えば、44のナトリウムカチオン)を有する塩として提供され得る。
【0041】
本発明はまた、本発明のdsRNA剤のいずれかを含有する細胞、および本発明のdsRNA剤のいずれかを含む医薬組成物も提供する。
【0042】
本発明の医薬組成物は、例えば、生理食塩水もしくは水などの非緩衝溶液中のdsRNA剤を含み得、または本発明の医薬組成物は、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、プロラミン、炭酸塩、もしくはリン酸塩、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む緩衝溶液、もしくはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)などの緩衝溶液中のdsRNA剤を含み得る。
【0043】
一態様では、本発明は、細胞内で3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)遺伝子の発現を阻害する方法を提供する。当該方法は、細胞を本発明のdsRNAのいずれかと、または本発明の医薬組成物のいずれかと接触させて、それによって細胞内でHMGCR遺伝子の発現を阻害することを含む。
【0044】
一実施形態では、細胞は、対象、例えば、ヒト対象、例えば、高脂血症などの脂質代謝の障害を有する対象内にある。
【0045】
一実施形態では、高脂血症は、混合型高脂血症、高トリグリセリド血症、または高コレステロール血症である。
【0046】
特定の実施形態では、HMGCR発現は、少なくとも約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%阻害される。一実施形態では、HMGCRの発現を阻害することは、対象の血清中のHMGCRタンパク質レベルを少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%減少させる。
【0047】
一態様では、本発明は、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)発現の減少から利益を得ることとなる障害を有する対象を治療する方法を提供する。この方法は、本発明のdsRNAのいずれかまたは本発明の医薬組成物のいずれかの治療有効量を対象に投与し、それによってHMGCR発現の減少から利益を得ることとなる障害を有する対象を治療することを含む。
【0048】
別の態様では、本発明は、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)発現の減少から利益を得ることとなる障害を有する対象における少なくとも一つの症状を予防する方法を提供する。この方法は、本発明のdsRNAのいずれかまたは本発明の医薬組成物のいずれかの予防的有効量を対象に投与し、それによってHMGCR発現の減少から利益を得ることとなる障害を有する対象における少なくとも一つの症状を予防することを含む。
【0049】
特定の実施形態では、障害は、高脂血症などの脂質代謝の障害である。
【0050】
一部の実施形態では、HMGCR関連障害は、混合高脂血症、高トリグリセリド血症、および高コレステロール血症である。
【0051】
特定の実施形態では、対象へのdsRNAの投与は、対象におけるHMGCRタンパク質蓄積の減少を引き起こす。
【0052】
更なる態様では、本発明はまた、対象におけるHMGCRの発現を阻害する方法も提供する。方法は、本明細書に提供されるdsRNAのいずれかの治療有効量を対象に投与し、それによって対象におけるHMGCRの発現を阻害することを含む。
【0053】
一実施形態では、対象はヒトである。
【0054】
一実施形態では、dsRNA剤は、約0.01mg/kg~約50mg/kgの用量で対象に投与される。
【0055】
一実施形態では、dsRNA剤は、対象に皮下投与される。
【0056】
一実施形態では、本発明の方法は、対象からの試料中のHMGCRのレベルをさらに判定することを含む。
【0057】
一実施形態では、対象の試料中のHMGCRのレベルは、血液または血清または肝組織試料中のHMGCRタンパク質レベルである。
【0058】
特定の実施形態では、本発明の方法は、追加の治療剤を対象に投与することをさらに含む。
【0059】
特定の実施形態では、追加の治療剤が、スタチン、胆汁封鎖剤、VLDL分泌阻害剤、親油性抗酸化剤、アシル-CoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤、ファルネソイドX受容体アンタゴニスト、ステロール調節結合タンパク質切断活性化タンパク質(SCAP)活性化因子、マイクロソームトリグリセリド輸送タンパク質(MTP)阻害剤、ApoE関連ペプチド、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、HMGCRに対する治療用抗体、および前述のいずれかの組み合わせ、からなる群から選択される。
【0060】
本発明はまた、本発明のdsRNAのいずれか、または本発明の医薬組成物のいずれか、および随意で使用説明書を含むキットを提供する。一実施形態では、本発明は、細胞内のHMGCRの発現を阻害するのに有効な量で、細胞を本発明の二本鎖RNAi剤と接触させることによって、細胞内のHMGCR遺伝子の発現を阻害する方法を実施するためのキットを提供する。キットは、RNAi剤と、使用説明書を含み、任意に、RNAi剤を対象に投与するための手段を含む。
【0061】
本発明はさらに、本発明のdsRNA剤のいずれかのアンチセンス鎖を含むRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本発明は、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)遺伝子のRNA転写物のRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介性の切断を生じるiRNA組成物を提供する。当該遺伝子は、細胞内に、例えば、ヒトなどである対象内の細胞内にあり得る。これらiRNAの使用は、哺乳類における対応する遺伝子(HMGCR)のmRNAの標的分解を可能にする。
【0063】
本発明のiRNAは、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)遺伝子を、他の哺乳動物種のHMGCRオーソログにおいて保存される遺伝子の一部分を含め、標的化するように設計されている。理論に制限されることを意図するものではないが、前述の特徴およびこれらiRNAにおける特定の標的部位または特定の修飾の組み合わせまたは下位の組み合わせが、本発明のiRNAの有効性、安定性、効力、耐久性、および安全性を向上させると考えられる。
【0064】
したがって、本発明は、HMGCR遺伝子のRNA転写物のRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介性切断に影響を及ぼすiRNA組成物を使用して、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)関連障害、例えば、高脂血症などの脂質代謝の障害を治療および予防する方法を提供する。
【0065】
本発明のiRNAは、長さが最大約30ヌクレオチドまたはそれ未満、例えば、長さが19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22ヌクレオチドである領域を有するRNA鎖(アンチセンス鎖)を含み、該領域は、HMGCR遺伝子のmRNA転写物の少なくとも一部に対して実質的に相補的である。
【0066】
特定の実施形態では、本発明の二本鎖RNAi剤の一方の鎖または両方の鎖は、長さが最大66ヌクレオチド、例えば長さが36~66、26~36、25~36、31~60、22~43、27~53ヌクレオチドであり、HMGCR遺伝子のmRNA転写物の少なくとも一部に対して実質的に相補的である少なくとも19個の連続するヌクレオチドの領域を伴う。一部の実施形態では、より長いアンチセンス鎖を有するこうしたiRNA剤は、例えば、長さが20~60ヌクレオチドの第二のRNA鎖(センス鎖)を含み得、センス鎖およびアンチセンス鎖は、18~30の連続するヌクレオチドの二本鎖を形成する。
【0067】
本発明のiRNAの使用により、哺乳動物における対応する遺伝子(HMGCR遺伝子)の標的とされたmRNAの分解が可能になる。本発明者らは、インビトロアッセイを使用して、HMGCR遺伝子を標的とするiRNAが、RNAiを強力に媒介し、結果としてHMGCR遺伝子の発現の有意な阻害をもたらすことができることを実証した。したがって、これらのiRNAを含む方法および組成物は、HMGCR関連障害、例えば、高脂血症などの脂質代謝の障害を有する対象を治療するために有用である。
【0068】
したがって、本発明は、HMGCR遺伝子のRNA転写物のRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)媒介性の切断に影響するiRNA組成物を使用して、HMGCR遺伝子の発現を阻害または減少することから利益を得ることとなる障害、例えば3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)関連疾患、例えば高脂血症などの脂質代謝の障害を有する対象を治療する方法および併用療法を提供する。
【0069】
本発明はまた、HMGCR遺伝子の発現を阻害または減少することにより利益を得ることとなる障害、例えば高脂血症などの脂質代謝の障害を有する対象において、少なくとも一つの症状を予防する方法も提供する。
【0070】
以下の発明の詳細な説明は、HMGCR遺伝子の発現を阻害するiRNAを含有する組成物を作製および使用する方法、ならびにHMGCR遺伝子の発現の阻害および/または減少から利益を得ることとなる対象、例えば、HMGCR関連障害を発症しやすいまたはそれと診断された対象を治療する組成物、使用、および方法を開示している。
【0071】
I.定義
本発明がより容易に理解できるように、特定の用語を、最初に定義する。加えて、パラメータの値または値の範囲が列記される場合にはいつでも、その列記された値の中間の値および範囲もまた、本発明の一部であることを意図していることを意図するものであるということに留意されたい。
【0072】
冠詞「a」および「an」は、本明細書において、冠詞の文法上の目的語の一つまたは複数(すなわち、少なくとも一つ)を意味するために使用する。例えば、「ある要素(an element)」は、一つの要素または二つ以上の要素、例えば、複数の要素、を意味する。
【0073】
用語「~を含むこと(including)」は、語句「~を含むが、これらに限定されない(including but not limited to)」を意味するために本明細書において使用され、また当該語句と区別なく使用する。
【0074】
用語「または」は、文脈において別途明示しない限り、用語「および/または」を意味するために本明細書において使用され、また当該用語と区別なく使用する。例えば、「センス鎖またはアンチセンス鎖」は、「センス鎖もしくはアンチセンス鎖、またはセンス鎖およびアンチセンス鎖」として理解される。
【0075】
用語「約」は、当技術分野において、典型的な許容誤差の範囲内であることを意味するために本明細書で使用する。例えば、「約」は、平均から約2の標準偏差として理解され得る。特定の実施形態では、約は、±10%を意味する。特定の実施形態では、約は、±5%を意味する。一連の数字または範囲の前に約がある場合、「約」は、その連続する数字または範囲のそれぞれを修飾し得ることが理解される。
【0076】
ある数字または連続する数字の前にある用語「少なくとも」、「以上」または「またはそれ以上」は、文脈から明白な場合、用語「少なくとも」に隣接する数字、および論理的に含まれ得るそれに続く全ての数字または整数を含むことが理解される。例えば、ある核酸分子内のヌクレオチドの数は、整数であるはずである。例えば、「21ヌクレオチドの核酸分子のうちの少なくとも19ヌクレオチド」は、19、20、または21ヌクレオチドが、示した特性を有するということを意味する。連続する数字または範囲の前に少なくともがある場合、「少なくとも」は、その連続する数字または範囲のそれぞれを修飾し得ることが理解される。
【0077】
本明細書において使用する場合、「~以下」または「またはそれ以下」は、その語句に隣接する値と、文脈から論理的である場合はゼロまでのその値より論理的により小さい値または整数として理解される。例えば、「2ヌクレオチド以下」のオーバーハングを有する二本鎖は、2、1、または0ヌクレオチドのオーバーハングを有する。連続する数字または範囲の前に「~以下」がある場合、「~以下」は、その連続する数字または範囲のそれぞれを修飾し得ることが理解される。本明細書において使用する場合、範囲は、上限および下限の両方を含む。
【0078】
本明細書において使用する場合、検出の方法は、存在する分析物の量がその方法の検出レベルを下回る判定を含み得る。
【0079】
示した標的部位と、センス鎖またはアンチセンス鎖に関するヌクレオチド配列と矛盾する場合には、示した配列を優先する。
【0080】
転写物または他の配列上の配列とその示した部位とが一致しない場合には、本明細書において列挙したヌクレオチド配列を優先する。
【0081】
本明細書で使用される場合、「HMGCR」という用語と互換的に使用される「3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ」は、別段の指定がない限り、ヒト、ウシ、ニワトリ、げっ歯類、マウス、ラット、ブタ、ヒツジ、霊長類、サル、およびモルモットを含むがこれらに限定されない、任意の脊椎動物または哺乳動物源からのアミノ酸配列を指す。この用語はまた、天然HMGCRの少なくとも一つのインビボまたはインビトロ活性を維持する天然HMGCRの断片およびバリアントを指す。この用語は、HMGCRの完全長未処理前駆体形態、ならびにシグナルペプチドの翻訳後切断から生じる成熟形態を包含する。
【0082】
ヒトHMGCR mRNA転写物の配列は、例えば、GenBankアクセッション番号GI:1519311560(NM_000859.3、配列番号1、逆相補、配列番号9)およびGenBankアクセッション番号GI:196049379(NM_001130996.2、配列番号2、逆相補、配列番号10)に見出すことができる。ヒトHMGCRの予測ヌクレオチドおよびアミノ酸配列はまた、例えば、GenBankアクセッション番号GI:767935799(XM_011543357.1、配列番号3、逆相補、配列番号11);GenBankアクセッション番号GI:767935801(XM_011543358.1、配列番号4、逆相補、配列番号12);GenBankアクセッション番号GI:767935803(XM_011543359.1配列番号5、逆相補、配列番号13)に見出さすことができる。カニクイザルHMGCRの予測ヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、例えば、GenBankアクセッション番号GI:544437803(XM_005557178.1、配列番号6、逆相補、配列番号14)に見出すことができる。マウスHMGCRのヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、例えば、GenBankアクセッション番号GI:160358777(NM_008255.2、配列番号7、逆相補、配列番号15)に見出すことができる。ラットHMGCRのヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、例えば、GenBankアクセッション番号GI:40538851(NM_013134.2、配列番号8、逆相補、配列番号16)に見出すことができる。
【0083】
HMGCR mRNA配列のさらなる例は、例えば、GenBank、UniProt、OMIM、およびMacacaゲノムプロジェクトウェブサイトなどの公開されているデータベースを通じて容易に入手可能である。
【0084】
HMGCRに関する更なる情報は、例えば、www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/?term=HMGCRにおいて見られ得る。
【0085】
先述のGenBankアクセッション番号および遺伝子データベース番号のそれぞれの内容全体は、本願出願日の時点で参照により本明細書に組み込まれる。
【0086】
用語HMGCRは、本明細書において使用する場合、SNPデータベースにおいて提供される変異体を含めたHMGCR遺伝子のバリエーションも意味する。HMGCR遺伝子内の多数の配列バリエーションは特定されており、例えば、NCBI dbSNPおよびUniProtにおいて見出され得る(例えば、その内容全体が本願出願日の時点で参照により本明細書に組み込まれる、www.ncbi.nlm.nih.gov/snp/?term=HMGCRを参照)。
【0087】
本明細書において使用する場合、「標的配列」は、例えば一次転写産物のRNAプロセシングの産物であるmRNAなどである、HMGCR遺伝子の転写中に形成されるmRNA分子のヌクレオチド配列における連続する部分を意味する。一実施形態では、配列の標的部分は、少なくとも、HMGCR遺伝子の転写中に形成されるmRNA分子のヌクレオチド配列の一部分におけるまたはその近傍におけるiRNA依存性の切断のための基質として機能するのに十分な長さになる。
【0088】
標的配列は、長さが約19~36ヌクレオチド、例えば、長さが約19~30ヌクレオチドであり得る。例えば、標的配列は、長さが約19~30ヌクレオチド、19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22ヌクレオチドであり得る。特定の実施形態では、標的配列は、19~23ヌクレオチドの長さであり、随意に21~23ヌクレオチドの長さである。上記に列記した範囲および長さの間に存在する範囲および長さもまた、本開示の一部であることを意図している。
【0089】
本明細書において使用する場合、用語「配列を含む鎖」は、標準的なヌクレオチドの用語体系を使用して言及される配列によって説明するヌクレオチドの鎖を含むオリゴヌクレオチドを指す。
【0090】
概して、「G」、「C」、「A」、「T」および「U」のそれぞれが、塩基としてのグアニン、シトシン、アデニン、チミジン、およびウラシルをそれぞれ含むヌクレオチドを表す。しかしながら、用語「リボヌクレオチド」または「ヌクレオチド」は、以下においてより詳述されるような修飾ヌクレオチド、または代替置換部分(例えば、表1を参照)も指し得ることは理解されよう。当業者は、グアニン、シトシン、アデニン、およびウラシルは、そのような置換部分を有するヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドの塩基対合特性を実質的に変えることなく、他の部分で置換することができることを十分に認識している。例えば、これらに限定されるものではないが、その塩基としてイノシンを含むヌクレオチドは、アデニン、シトシンまたはウラシルを含むヌクレオチドと塩基対合することができる。したがって、ウラシル、グアニンまたはアデニンを含むヌクレオチドは、本発明で取り上げるdsRNAのヌクレオチド配列において、例えばイノシンを含むヌクレオチドで、置換することができる。別の実施例では、オリゴヌクレオチド内のいずれの箇所にあるアデニンおよびシトシンも、標的mRNAと対合するG-Uウォッブル塩基を形成するために、それぞれグアニンおよびウラシルで置換することができる。そのような置換部分を含む配列は、本発明で取り上げる組成物および方法に好適である。
【0091】
本明細書において区別なく使用する用語「iRNA」、「RNAi剤」、「iRNA剤」、「RNA干渉剤」は、本明細書において用語が定義されるRNAを含有し、かつRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)経路を介してRNA転写の標的の切断を介在する薬剤を指す。iRNAは、RNA干渉(RNAi)として知られるプロセスを介してmRNAの配列特異的な分解を司る。iRNAは、例えば哺乳動物対象などの対象における肝細胞などの、細胞内でHMGCR遺伝子の発現を調節、例えば阻害する。
【0092】
一実施形態では、本発明のRNAi剤は、標的RNA配列、例えば、HMGCR標的mRNA配列と相互作用して、標的RNAの切断を誘導する一本鎖RNAを含む。理論に束縛されることを望むものではないが、細胞内に導入された長い二本鎖RNAは、Dicer(ダイサー)として知られるIII型エンドヌクレアーゼによって、siRNAへと分解されると考えられている(Sharp et al.(2001)Genes Dev.15:485)。DicerであるリボヌクレアーゼIII様酵素は、このdsRNAを、特徴的な二つの塩基の3’オーバーハングを有する19~23塩基対の低分子干渉RNAへとプロセシングする(Bernstein,et al.,(2001)Nature 409:363)。その後siRNAは、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)に組み込まれ、そこで一つまたは複数のヘリカーゼがsiRNA二本鎖を解き、それによって相補的アンチセンス鎖が標的認識を誘導することを可能にする(Nykanen,et al.,(2001)Cell 107:309)。適切な標的mRNAに結合すると、RISC内の一つまたは複数のエンドヌクレアーゼは、標的を切断してサイレンシングを誘導する(Elbashir,et al.,(2001)Genes Dev.15:188)。すなわち、一態様では、本発明は、細胞内で生成され、RISC複合体の形成を促進して、標的遺伝子、すなわちHMGCR遺伝子のサイレンシングをもたらす一本鎖RNA(siRNA)に関する。したがって、用語「siRNA」はまた、上記において説明したiRNAを指すために本明細書において使用される。
【0093】
特定の実施形態では、RNAi剤は、細胞または有機体に導入されて標的mRNAを阻害する一本鎖siRNA(ssRNAi)であり得る。一本鎖RNAi剤は、RISCエンドヌクレアーゼであるアルゴノート2に結合し、それは次いで、標的mRNAを切断する。一本鎖siRNAは、概して、15~30ヌクレオチドであり、化学的に修飾されている。一本鎖siRNAの設計および試験は、米国特許第8,101,348号およびLima et al.,(2012)Cell 150:883-894に記載されており、そのそれぞれの内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書において記載するアンチセンスヌクレオチド配列はいずれも、本明細書において記載する一本鎖siRNAとして、またはLima et al.,(2012)Cell 150:883-894に記載される方法によって化学的に修飾されるような一本鎖siRNAとして使用され得る。
【0094】
特定の実施形態では、本発明の組成物、使用および方法において使用する「iRNA」は、二本鎖RNAであり、本明細書においては「二本鎖RNA剤」、「二本鎖RNA(dsRNA)分子」、「dsRNA剤」、または「dsRNA」と称する。用語「dsRNA」は、標的RNA、すなわちHMGCR遺伝子に関して「センス」または「アンチセンス」配向を有するとして言及する、二本の逆平行の実質的に相補的な核酸鎖を含む二本鎖構造を有するリボ核酸分子の複合体を指す。本発明の一部の実施形態では、二本鎖RNA(dsRNA)が、本明細書においてRNA干渉またはRNAiと称する転写後遺伝子サイレンシング機序を経て、標的RNAの、例えば、mRNAの分解を誘発する。
【0095】
一般的には、dsRNA分子の各鎖のヌクレオチドの大部分は、リボヌクレオチドであるが、本明細書において詳細に記載するように、各鎖または両鎖は、一つまたは複数の非リボヌクレオチド、例えば、デオキシリボヌクレオチドまたは修飾ヌクレオチド、も含み得る。加えて、本明細書において使用する場合、「iRNA」は、化学修飾を有するリボヌクレオチドを含み得、iRNAは、複数のヌクレオチドにおける実質的な修飾を含み得る。本明細書において使用する場合、用語「修飾ヌクレオチド」は、修飾された糖部分、修飾されたヌクレオチド間結合、または修飾された核酸塩基、またはそれらのいずれかの組み合わせを、独立して有するヌクレオチドを指す。したがって、修飾ヌクレオチドなる用語は、ヌクレオシド間連結、糖部分、または核酸塩基に対する、例えば、官能基または原子などの置換、付加、または除去を包含する。本発明の該剤で使用するのに好適な修飾は、本明細書において開示する修飾または当技術分野で公知の修飾の全てのタイプを包含する。siRNAタイプの分子において使用される場合、当該修飾はいずれも、本明細書および特許請求の範囲の目的のために「iRNA」または「RNAi剤」で包含される。
【0096】
本開示の特定の実施形態では、デオキシ-ヌクレオチドを包含することが、RNAi剤内に存在するならば、修飾ヌクレオチドを構成するとみなすことができる。
【0097】
二本鎖領域は、RISC経路を介して所望の標的RNAの特異的分解を可能にする任意の長さであってもよく、約19~36塩基対の長さ、例えば、約19~30塩基対の長さ、例えば、約9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、または36塩基対の長さ、例えば、約19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22塩基対の長さの範囲であってもよい。特定の実施形態では、二本鎖領域は、長さが19~21塩基対、例えば、長さが21塩基対である。上記に列記した範囲および長さの間に存在する範囲および長さもまた、本開示の一部であることを意図している。
【0098】
二本鎖構造を形成する二本の鎖は、一つのより大きいRNA分子の異なる部分であり得るか、またはそれらは、別個のRNA分子であり得る。二本の鎖が、一つのより大きい分子のうちの部分であり、そのために二本鎖構造を形成する一方の鎖の3’末端とそれに対応するもう一方の鎖の5’末端との間にある中断されないヌクレオチドの鎖でつながっている場合、その接続しているRNA鎖は、「ヘアピンループ」と呼ばれる。ヘアピンループは、少なくとも一つの不対のヌクレオチドを含み得る。一部の実施形態では、ヘアピンループは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、23またはそれ以上の不対のヌクレオチドを含み得る。一部の実施形態では、ヘアピンループは、10以下のヌクレオチドであり得る。一部の実施形態では、ヘアピンループは、8以下の不対のヌクレオチドであり得る。一部の実施形態では、ヘアピンループは、4~10の不対のヌクレオチドであり得る。一部の実施形態では、ヘアピンループは、4~8のヌクレオチドであり得る。
【0099】
dsRNAの実質的に相補的な二本の鎖が、別個のRNA分子で構成される場合、それら分子は必ずしもそうではないが、共有結合で結合することができる。二本の鎖が、二本鎖構造を形成する一方の鎖の3’末端とそれに対応するもう一方の鎖の5’末端との間にある中断されないヌクレオチドの鎖とは異なる手段で共有結合によりつながっている場合、その接続している構造を「リンカー」と称する。RNA鎖は、同数または異なる数のヌクレオチドを有し得る。塩基対の最大数は、dsRNAの最も短い鎖にあるヌクレオチドの数から二本鎖内に存在するあらゆるオーバーハングを引いた数である。二本鎖構造に加えて、RNAiは、一つまたは複数のヌクレオチドオーバーハングを含み得る。RNAi剤の一実施形態では、少なくとも一方の鎖が、少なくとも1ヌクレオチドの3’オーバーハングを含む。別の実施形態では、少なくとも一方の鎖が、少なくとも2ヌクレオチドの、例えば、2、3、4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、または15ヌクレオチドの、3’オーバーハングを含む。他の実施形態では、RNAi剤の少なくとも一方の鎖が、少なくとも1ヌクレオチドの5’オーバーハングを含む。特定の実施形態では、少なくとも一方の鎖が、少なくとも2ヌクレオチドの、例えば、2、3、4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、または15ヌクレオチドの、5’オーバーハングを含む。さらに他の実施形態では、RNAi剤の一方の鎖の3’末端および5’末端の両方が、少なくとも1ヌクレオチドのオーバーハングを含む。
【0100】
特定の実施形態では、本発明のiRNA剤は、dsRNAであり、その各鎖が19~23ヌクレオチドを含み、標的RNA配列、例えばHMGCR遺伝子と相互作用して標的RNAの切断を司る。
【0101】
一部の実施形態では、本発明のiRNAは、標的RNA配列と、例えばHMGCR標的mRNA配列と相互作用して標的RNAの切断を司る24~30ヌクレオチドのdsRNAである。
【0102】
本明細書において使用する場合、用語「ヌクレオチド(の)オーバーハング」は、二本鎖iRNAの二本鎖構造から突出する少なくとも一つの不対のヌクレオチドを指す。例えば、dsRNAの一方の鎖の3’末端が、もう一方の鎖の5’末端を越えて延びる場合、またはその逆の場合も同様に、ヌクレオチドオーバーハングが存在する。dsRNAは、少なくとも一つのヌクレオチドのオーバーハングを含み得、あるいは該オーバーハングは、少なくとも二つのヌクレオチド、少なくとも三つのヌクレオチド、少なくとも四つのヌクレオチド、少なくとも五つのヌクレオチド、またはそれ以上を含み得る。ヌクレオチドオーバーハングは、デオキシヌクレオチド/ヌクレオシドなどであるヌクレオチド/ヌクレオシド類似体を含み得るかまたは該類似体からなり得る。オーバーハングは、センス鎖上、アンチセンス鎖上、またはそれらのいずれかの組み合わせ上にあり得る。さらに、あるオーバーハングのヌクレオチドは、dsRNAのアンチセンス鎖またはセンス鎖のいずれかの5’末端、3’末端、または両末端上に存在し得る。
【0103】
一実施形態では、dsRNAのアンチセンス鎖が、3’末端または5’末端において1~10ヌクレオチドの、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの、オーバーハングを有する。一実施形態では、dsRNAのセンス鎖が、3’末端または5’末端において1~10ヌクレオチドの、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの、オーバーハングを有する。別の実施形態では、オーバーハング内のヌクレオチドの一つまたは複数が、ヌクレオシドチオホスフェートで置換される。
【0104】
特定の実施形態では、dsRNAのアンチセンス鎖が、3’末端または5’末端において1~10ヌクレオチドの、例えば、0~3、1~3、2~4、2~5、4~10、5~10、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの、オーバーハングを有する。一実施形態では、dsRNAのセンス鎖が、3’末端または5’末端において1~10ヌクレオチドの、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの、オーバーハングを有する。別の実施形態では、オーバーハング内のヌクレオチドの一つまたは複数が、ヌクレオシドチオホスフェートで置換される。
【0105】
特定の実施形態では、dsRNAのアンチセンス鎖が、3’末端または5’末端において1~10ヌクレオチドの、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチドの、オーバーハングを有する。特定の実施形態では、センス鎖またはアンチセンス鎖上またはその両鎖上のオーバーハングは、10ヌクレオチドより長い伸長した長さを含み得、例えば、長さが1~30ヌクレオチド、2~30ヌクレオチド、10~30ヌクレオチド、10~25ヌクレオチド、10~20ヌクレオチド、または10~15ヌクレオチドである。特定の実施形態では、伸長したオーバーハングは、二本鎖のセンス鎖上にある。特定の実施形態では、伸長したオーバーハングは、二本鎖のセンス鎖の3’末端上に存在する。特定の実施形態では、伸長したオーバーハングは、二本鎖のセンス鎖の5’末端上に存在する。特定の実施形態では、伸長したオーバーハングは、二本鎖のアンチセンス鎖上にある。特定の実施形態では、伸長したオーバーハングは、二本鎖のアンチセンス鎖の3’末端上に存在する。特定の実施形態では、伸長したオーバーハングは、二本鎖のアンチセンス鎖の5’末端上に存在する。特定の実施形態では、伸長したオーバーハング内のヌクレオチドの一つまたは複数が、ヌクレオシドチオホスフェートで置換される。特定の実施形態では、オーバーハングは、オーバーハングが生理学的条件下において安定なヘアピン構造を形成することができるような自己相補性的部分を含む。
【0106】
「平滑」または「平滑末端」は、二本鎖RNA剤のその末端において不対のヌクレオチドがないこと、すなわち、ヌクレオチドオーバーハングがないことを意味する。「平滑末端である」二本鎖RNA剤は、その全長にわたって二本鎖であり、すなわち、当該分子のいずれの末端にもヌクレオチドオーバーハングがない。本発明のRNAi剤は、一端にヌクレオチドオーバーハングがないRNAi剤(すなわち、一つのオーバーハングと一つの平滑末端とを有する剤)、またはいずれの末端にもヌクレオチドオーバーハングがないRNAi剤を含む。ほとんどの場合、こうした分子は、その全長にわたって二本鎖となることとなる。
【0107】
用語「アンチセンス鎖」または「ガイド鎖」は、標的配列、例えばHMGCR mRNAに対して実質的に相補的である領域を含む、例えばdsRNAであるiRNAの鎖を指す。
【0108】
本明細書において使用する場合、用語「相補性領域」は、本明細書において定義されるように、配列、例えば標的配列、例えば、HMGCRヌクレオチド配列に対して実質的に相補的であるアンチセンス鎖上の領域を指す。相補性領域が、標的配列に対して完全に相補的でない場合、そのミスマッチは、分子の内部領域または末端領域内にあり得る。概して、最も許容できるミスマッチは、末端領域内にあり、例えば、iRNAの5’末端または3’末端の5、4または3ヌクレオチドの範囲内にある。一部の実施形態では、本発明の二本鎖RNA剤は、アンチセンス鎖内のヌクレオチドミスマッチを含む。一部の実施形態では、本発明の二本鎖RNA剤のアンチセンス鎖は、標的mRNAとの4以下のミスマッチを含み、例えば、アンチセンス鎖が、標的mRNAとの4、3、2、1、または0のミスマッチを含む。一部の実施形態では、本発明のアンチセンス鎖の二本鎖RNA剤は、センス鎖との4以下のミスマッチを含み、例えば、アンチセンス鎖が、センス鎖との4、3、2、1、または0のミスマッチを含む。一部の実施形態では、本発明の二本鎖RNA剤は、センス鎖内にヌクレオチドミスマッチを含む。一部の実施形態では、本発明の二本鎖RNA剤のセンス鎖は、アンチセンス鎖との4以下のミスマッチを含み、例えば、センス鎖が、アンチセンス鎖との4、3、2、1または0のミスマッチを含む。一部の実施形態では、ヌクレオチドミスマッチは、例えば、iRNAの3’末端から5、4、3ヌクレオチドの範囲内にある。別の実施形態では、ヌクレオチドミスマッチは、例えば、iRNA剤の3’末端ヌクレオチド内にある。一部の実施形態では、ミスマッチは、シード領域にはない。
【0109】
したがって、本明細書において記載するRNAi剤は、標的配列に対する一つまたは複数のミスマッチを含有し得る。一実施形態では、本明細書において記載するRNAi剤は、3以下のミスマッチ(すなわち、3、2、1、または0のミスマッチ)を含有する。一実施形態では、本明細書において記載するRNAi剤は、2以下のミスマッチを含有する。一実施形態では、本明細書において記載するRNAi剤は、1以下のミスマッチを含有する。一実施形態では、本明細書において記載するRNAi剤は、0のミスマッチを含有する。特定の実施形態では、RNAi剤のアンチセンス鎖が、標的配列に対してミスマッチを含有する場合、該ミスマッチは、随意に、相補性領域の5’末端または3’末端のいずれかから最後の5ヌクレオチドの範囲内にあるように制限することができる。例えば、そのような実施形態においては、23ヌクレオチドのRNAi剤の場合、HMGCR遺伝子の領域に対して相補的な鎖は、概して、中央の13ヌクレオチドの範囲内にいかなるミスマッチも含まない。本明細書において記載する方法または当技術分野で公知の方法を使用することにより、標的配列に対するミスマッチを含むRNAi剤を、HMGCR遺伝子の発現を阻害するのに有効であるか否か判定することができる。とりわけ、HMGCR遺伝子における特定の相補性領域が、集団内での多型配列バリエーションを有することがわかっている場合には、HMGCRの発現を阻害するミスマッチを有するRNAi剤の有効性を考慮することが重要である。
【0110】
用語「センス鎖」または「パッセンジャー鎖」は、本明細書において使用する場合、用語を本明細書において規定しているアンチセンス鎖の領域に対して実質的に相補的である領域を含むiRNAの鎖を指す。
【0111】
本明細書で使用される場合、「ヌクレオチドの実質的に全てが修飾されている」は、広く修飾されているが全体が修飾されているものではなく、また5、4、3、2、もしくは1以下の未修飾のヌクレオチドを含み得る。
【0112】
本明細書において使用する場合、用語「切断領域」は、切断部位に直接隣接して位置する領域を指す。切断部位は、切断が生じる箇所である標的上の部位である。一部の実施形態では、切断領域は、切断部位のいずれかの末端上における、および切断部位に直接隣接している三つの塩基を含む。一部の実施形態では、切断領域は、切断部位のいずれかの末端上における、および切断部位に直接隣接している二つの塩基を含む。一部の実施形態では、切断部位は、アンチセンス鎖のヌクレオチド10および11によって結合される部位において特異的に生じ、またこの切断領域は、ヌクレオチド11、12、および13を含む。
【0113】
本明細書において使用する場合、特に別段に示さない限り、用語「相補的」は、第二のヌクレオチド配列との関連において第一のヌクレオチド配列を説明するために使用される場合には、当業者によって理解されることとなるとおり、第二のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドと特定の条件下においてハイブリダイズして二本鎖構造を形成する第一のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの能力を指す。かかる条件は、例えば、厳しい条件であり得、当該厳しい条件は、400mMのNaCl、40mMのPIPES pH 6.4、1mMのEDTA、50℃または70℃で12~16時間の後の洗浄、を含み得る(例えば、“Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Sambrook,et al.(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Pressを参照)。生物体内で遭遇し得るような生理学的に関連のある条件などの他の条件を適用することができる。当業者は、ハイブリダイズされたヌクレオチドの最終的な用途に応じて、二つの配列の相補性の試験に最も適切な条件の組を決定することができる。
【0114】
iRNA内、例えば本明細書において記載するdsRNA内の相補的配列は、一方または両方のヌクレオチド配列の全長にわたって第二のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドに対する、第一のヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの塩基対合を含む。かかる配列は、本明細書において、互いに対して「完全に相補的」であると称し得る。しかしながら、本明細書において、第一の配列が第二の配列に対して「実質的に相補的」であるという場合、この二つの配列は、完全に相補的であり得るか、またはそれらはその最終的な用途に、例えば、インビトロまたはインビボで、遺伝子発現の阻害に最も関連した条件下でハイブリダイズする能力を維持しつつ、最大30塩基対の二本鎖についてのハイブリダイゼーションの際に、一つまたは複数であるが、概して5、4、3、または2以下である、ミスマッチ塩基対を形成し得る。しかしながら、二つのオリゴヌクレオチドが、ハイブリダイゼーションの際に一つまたは複数の一本鎖のオーバーハングを形成するように設計される場合には、かかるオーバーハングは、相補性の判定に関してミスマッチとはみなさないものとする。例えば、長さが21ヌクレオチドである一方のオリゴヌクレオチドと長さが23ヌクレオチドであるもう一方のオリゴヌクレオチドとを含むdsRNAであって、長い方のオリゴヌクレオチドが、短い方のオリゴヌクレオチドに対して完全に相補的である21ヌクレオチドの配列を含むようなdsRNAは、依然として、本明細書において記載する目的に関しては「完全に相補的」と称し得る。
【0115】
「相補的」配列は、本明細書において使用する場合、ハイブリダイズするそれらの能力に関する上記の要件を満足する限り、非ワトソン・クリック塩基対、または非天然の修飾ヌクレオチドから形成された塩基対も含み得るか、または全体的にそれらから形成され得る。かかる非ワトソン・クリック塩基対としては、これらに限定されるものではないが、G:Uウォッブル塩基対またはフーグスティーン塩基対が挙げられる。
【0116】
本明細書における用語「相補的」、完全に相補的」および「実質的に相補的」は、それらの使用の文脈から理解されることとなるとおり、dsRNAのセンス鎖とアンチセンス鎖との間、または二本鎖RNA剤のアンチセンス鎖と標的配列などである二つのオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド間における塩基マッチングに関連して使用され得る。
【0117】
本明細書において使用する場合、メッセンジャーRNA(mRNA)「の少なくとも一部に対して実質的に相補的」であるポリヌクレオチドは、目的のmRNA(例えば、HMGCR遺伝子をコードするmRNA)の連続する部分に対して実質的に相補的であるポリヌクレオチドを指す。例えば、ポリヌクレオチドは、配列が、HMGCR遺伝子をコードするmRNAの中断されていない部分に対して実質的に相補的である場合、HMGCR mRNAの少なくとも一部に対して相補的である。
【0118】
したがって、一部の実施形態では、本明細書において開示されるアンチセンスポリヌクレオチドは、標的HMGCR配列に対して完全に相補的である。他の実施形態では、本明細書において開示するアンチセンスポリヌクレオチドは、標的HMGCR配列に対して実質的に相補的であり、また配列番号1~8のいずれか一つのヌクレオチド配列の等価領域または配列番号1~8のいずれか一つの断片に対して、その全長にわたって少なくとも80%相補的である連続するヌクレオチド配列を含み、例えば約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%相補的である。
【0119】
他の実施形態では、本明細書において開示するアンチセンスポリヌクレオチドは、標的HMGCR配列に対して実質的に相補的であり、また表2~5のいずれか一つのいずれか一つのセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれか一つまたは表2~5のいずれか一つのセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれか一つの断片に対して、その全長にわたって少なくとも約80%相補的である連続するヌクレオチド配列を含み、例えば約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%相補的である。
【0120】
一実施形態では、本開示のRNAi剤は、アンチセンスポリヌクレオチドに対して実質的に相補的であるセンス鎖を含み、そして、アンチセンスポリヌクレオチドは標的HMGCR配列と同じであり、このセンス鎖ポリヌクレオチドは、配列番号9~16のヌクレオチド配列の同等の領域または配列番号9~16のいずれか一つの断片に対して、その全長にわたって少なくとも約80%相補的である連続するヌクレオチド配列を含み、例えば約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%相補的である。
【0121】
一部の実施形態では、本発明のiRNAは、アンチセンスポリヌクレオチドに実質的に相補的であるセンス鎖を含み、そして、アンチセンスポリヌクレオチドは標的HMGCR配列に対して相補的であり、このセンス鎖ポリヌクレオチドは、表2~5のいずれか一つのいずれか一つのアンチセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれか一つ、または表2~5のいずれか一つのアンチセンス鎖ヌクレオチド配列のいずれか一つの断片に対して、その全長にわたって少なくとも約80%相補的である連続するヌクレオチド配列を含み、例えば約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%相補的である。
【0122】
概して、「iRNA」は、化学修飾を有するリボヌクレオチドを含む。かかる修飾は、本明細書に開示される、または当技術分野で公知のすべての種類の修飾を含み得る。こうした修飾はいずれも、dsRNA分子において使用される場合、本明細書および特許請求の範囲の目的のためには「iRNA」で包含される。
【0123】
本開示の特定の実施形態では、デオキシ-ヌクレオチドを包含することが、RNAi剤内に存在するならば、修飾ヌクレオチドを構成するとみなすことができる。
【0124】
本発明のある態様では、本発明の方法および組成物で使用するための薬剤が、アンチセンス阻害機構を介して標的mRNAを阻害する一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子である。一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子は、標的mRNA内の配列に対して相補的である。一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドは、mRNAと塩基対形成し、翻訳機構を物理的に妨害することによって、化学量論的に翻訳を阻害することができる。Dias,N.et al.,(2002)Mol Cancer Ther 1:347-355を参照。一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子は、約14~約30ヌクレオチド長であってもよく、標的配列に相補的な配列を有してもよい。例えば、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド分子は、本明細書に記載されるアンチセンス配列のいずれか一つから少なくとも約14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上の連続するヌクレオチドである配列を含んでもよい。
【0125】
dsRNAなどの「iRNAと細胞を接触させること」なる語句は、本明細書において使用される場合、任意の可能な手段によって細胞を接触させることを包む。細胞をiRNAと接触させることは、インビトロで細胞をiRNAと接触させること、またはインビボで細胞をiRNAと接触させることを含む。接触させることは、直接的または間接的に行われ得る。したがって、例えば、iRNAは、方法を個別に実施することで細胞と物理的に接触させ得るか、あるいはiRNAは、その後に細胞と接触することを可能するまたは接触させることとなるような状況に置かれ得る。
【0126】
細胞をインビトロで接触させることは、例えば、細胞をiRNAと共にインキュベートすることによってなされ得る。細胞をインビボで接触させることは、例えば該細胞が存在している組織内へもしくはその付近にiRNAを注入することによって、または別の領域内に、例えば、血流内または皮下腔内にiRNAを注入して、それによって当該剤がその後に、接触させようとする細胞が存在している組織に到達することとなるようにすることによって、なされ得る。例えばiRNAは、例えば、肝臓などである対象部位に向けてiRNAを誘導するリガンド、例えば、GalNAc、を含有し得るまたは当該リガンドに結合され得る。インビトロおよびインビボでの接触方法の組み合わせもまた可能である。例えば細胞を、インビトロでiRNAと接触させて、その後に対象に移植することもできる。
【0127】
特定の実施形態では、細胞をiRNAと接触させることは、細胞内への取り込みまたは吸収を促進するまたは生じさせることによって「導入すること」または「iRNAを細胞内に送達すること」を含む。iRNAの吸収または取り込みは、自発的な拡散もしくは活性な細胞内プロセスを介して、または補助の薬剤もしくはデバイスによって、生じ得る。iRNAの細胞内への導入は、インビトロまたはインビボにおいてであり得る。例えば、インビボでの導入の場合、iRNAは、組織部位に注入され得るかまたは全身的に投与され得る。インビトロでの細胞内への導入としては、当技術分野で公知の方法、例えばエレクトロポレーション法およびリポフェクション法などが挙げられる。さらなるアプローチは、本明細書の下記において説明されるか、または当技術分野で公知である。
【0128】
用語「脂質ナノ粒子」または「LNP」は、例えば核酸分子など、薬学的に活性な分子を封入する脂質層を含むベシクルであり、例えば、iRNAまたはiRNAの転写元のプラスミドなどである。LNPは、例えば米国特許第6,858,225号、第6,815,432、8,158,601号、および第8,058,069号に記載されており、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0129】
本明細書で使用される場合、「対象」は哺乳類などの動物であり、霊長類(ヒト、例えばサル、およびチンパンジーである非ヒト霊長類など)、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ネコ、イヌ、ラット、またはマウスなど)、または内因性または異種性のいずれかで標的遺伝子を発現する鳥が挙げられる。ある実施形態では、対象はヒトであり、例えばHMGCR発現の減少から利益を得ることとなる疾患または障害に関して治療または評価されるヒト、HMGCR発現の減少から利益を得ることとなる疾患または障害のリスクがあるヒト、HMGCR発現の減少から利益を得ることとなる疾患または障害を有するヒト、または本明細書に記載されるHMGCR発現の減少から利益を得ることとなる疾患または障害が治療されるヒトなどである。一部の実施形態では、対象は、女性であるヒトである。他の実施形態では、対象は、男性であるヒトである。一実施形態では、対象は、成人である対象である。別の実施形態では、対象は、小児である対象である。
【0130】
本明細書において使用される場合、用語「治療する」または「治療」は、対象におけるHMGCR関連障害の少なくとも一つの兆候または症状を減少させるなどの、有益または望ましい転帰を指す。治療はまた、望ましくないHMGCR発現に関連する一つまたは複数の徴候または症状の減少、望ましくないHMGCRの活性化または安定化の程度の低下、望ましくないHMGCRの活性化または安定化の改善または緩和を含む。「治療」はまた、治療が行われない場合に予想される生存時間と比較して、生存時間を延ばすことも意味し得る。
【0131】
対象におけるHMGCRのレベルまたは疾患マーカーまたは症状の文脈での用語「低下させる」は、こうしたレベルの統計学的に有意な減少を指す。減少は、例えば、少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、またはそれ以上であり得る。特定の実施形態では、減少は、少なくとも20%である。特定の実施形態では、減少は、疾患マーカーにおいて、例えば、タンパク質レベルまたは遺伝子発現レベルにおいて、少なくとも50%である。対象におけるHMGCRのレベルの文脈での「低下させる」は、好ましくは、当該障害のない個体における正常な領域の範囲内として受け入れられるレベルまで減少することである。特定の実施形態では、「低下させる」は、疾患に罹患している対象のマーカーまたは症状のレベルと、個体についての正常な範囲内で受け入れられるレベルとの間の差の減少である。用語「低下させる」はまた、疾患の症状または病態を正常化すること、すなわちHMGCR関連障害に罹患していない正常な対象でのレベルに向けてまたは該レベルまでHMGCR関連障害に罹患している対象のレベルの差を減少させること、に関連して使用し得る。本明細書において使用する場合、疾患が、ある症状について値の上昇を伴うならば、「正常」は正常の上限とする。疾患が、ある症状について値の減少を伴うならば、「正常」は正常の下限とする。
【0132】
本明細書において使用する場合、「予防」または「予防すること」は、HMGCR遺伝子の発現の減少によって治療または改善し得る疾患、障害、またはその状態に関して使用する場合、対象が、こうした疾患、障害、または状態、例えば、HMGCR関連障害の症状、例えば、脂質代謝の障害、例えば、高脂血症に関連する症状を発症することとなる可能性が減少することを指す。疾患、障害、または状態を発症しないこと、またはこうした疾患、障害、または状態に関連する症状の発症の減少(例えば、その疾患または障害に対して臨床的に受け入れられる規模の少なくとも約10%の減少)、または遅延された症状の提示の遅延(例えば、数日、数週間、数か月、または数年の遅延)は、有効な予防とみなされる。
【0133】
本明細書で使用される場合、用語「3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ関連障害」または「HMGCR関連障害」は、HMGCR遺伝子発現またはHMGCRタンパク質産生によって引き起こされるか、またはそれに関連する疾患または障害である。用語「HMGCR関連障害」は、HMGCR遺伝子発現、複製、またはタンパク質活性の減少から利益を得ることとなる疾患、障害、または病態を含む。例示的なHMGCR関連疾患としては、脂質代謝の障害に関連するか、またはそれによって引き起こされる任意の障害を含む、後天性または遺伝性の「脂質代謝の障害」が挙げられる。例えばこの用語は、例えば、高脂血症などの血液中の脂質および/もしくはリポタンパク質のいずれかまたはすべてのレベルの異常な上昇、および例えば、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、混合型高脂血症などの脂質インバランスの他の形態、ならびに例えば、うっ血性心疾患(CHD)およびアテローム性動脈硬化症などのこれらの障害に関連する病理学的状態をもたらし得る、血液中の脂質および/もしくはリポタンパク質のいずれかまたはすべてのレベルの異常な上昇または状態によって特徴付けられる疾患、障害、または状態が含まれる。
【0134】
脂質代謝の例示的な障害としては、限定されるものではないが、アテローム性動脈硬化症、脂質異常症、高トリグリセリド血症(薬剤誘発性高トリグリセリド血症、利尿薬誘発性高トリグリセリド血症、アルコール性高トリグリセリド血症、βアドレナリン遮断薬誘発性高トリグリセリド血症、エストロゲン誘発性高トリグリセリド血症、グルココルチコイド誘発性高トリグリセリド血症、レチノイド誘発性高トリグリセリド血症、およびシメチジン誘導性高トリグリセリド血症、および家族性高トリグリセリド血症、高トリグリセリド血症を伴う急性膵炎、カイロミクロン症候群、家族性カイロミクロン血症、Apo-E欠損症または抵抗性、LPL欠損症または活動低下、高脂血症(家族性複合型高脂血症を含む)家族性部分リポジストロフィー1型(FPLD1)、高コレステロール血症、混合型高脂血症(または混合型家族性高リポタンパク血症、高コレステロール血症に関連する痛風、黄色腫症、皮下コレステロール沈着物)、不均一なLPL欠損症を伴う高脂血症、および高LDLを伴う高脂血症、不均一なLPL欠損症、および疾患の結果として導入または獲得された障害などの、導入または獲得された障害が挙げられる。
【0135】
本明細書で使用される場合、用語「血清脂質」は、血液中に存在する任意の主要な脂質を指す。血清脂質は、遊離形態で、またはタンパク質複合体、例えばリポタンパク質複合体の一部として、血液中に存在し得る。血清脂質の非限定的な例としては、総コレステロール、低比重リポタンパク質コレステロール(LDL-C)、高比重リポタンパク質コレステロール(HDL-C)、非常に低比重リポタンパク質コレステロール(VLDL-C)、および中比重リポタンパク質コレステロール(IDL-C)などのトリグリセリドおよびコレステロールが挙げられる。
【0136】
一部の実施形態では、脂質代謝の障害は、高脂血症である。本明細書で使用される場合、「高脂血症」という用語は、血液中の脂質および/もしくはリポタンパク質のいずれかまたはすべてのレベル異常な上昇をもたし得る、例えば、血液中のコレステロールおよびトリグリセリド、および/もしくはリポタンパク質などの脂質のいずれかまたはすべてのレベルの異常な上昇、または状態によって特徴付けられる任意の障害、疾患、または状態を指す。
【0137】
一実施形態では、高脂血症は高トリグリセリド血症である。
【0138】
本明細書で使用される場合、[高トリグリセリド血症]という用語は、トリグリセリドレベルが上昇し、しばしば制御不能な高脂血症、肥満、および座癖によって引き起こされる、または悪化する状態を指す。この状態は、冠動脈疾患のリスク因子である。高トリグリセリド血症は通常、トリグリセリドが1000-2000mg/dL超になるまで無症状である。徴候および症状には、上腹部中央、胸部、または背部領域における疼痛、悪心、嘔吐、呼吸困難、黄色腫、角膜環、および/または黄色板腫が含まれ得る。
【0139】
一部の実施形態では、高脂血症は、高コレステロール血症である。
【0140】
本明細書で使用される場合、「高コレステロール血症」という用語は、対象の血清中に高レベルのコレステロール、例えば、少なくとも約240mg/dLの総コレステロールがある高脂血症(血中の脂質レベルの上昇)の形態を指す。
【0141】
他の実施形態では、高脂血症は、混合型高脂血症である。
【0142】
本明細書で使用される場合、5型高脂血症とも呼ばれる「混合型高脂血症」という用語は、対象の血清中の血漿中に見られるVLDLおよびキロミクロンのレベルの上昇、例えば、少なくとも約240mg/dLの総コレステロールがある高脂血症の一形態を指す。
【0143】
脂質代謝の障害に関連する心血管疾患も、本明細書に定義されるように、「脂質代謝の障害」とみなされる。これらの疾患には、冠動脈疾患(虚血性心疾患とも呼ばれる)、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患に関連する炎症、再狭窄、末梢血管疾患、および脳卒中が含まれ得る。
【0144】
体重に関連する障害も、本明細書に定義されるように、「脂質代謝の障害」とみなされる。こうした障害には、肥満、代謝症候群の独立した構成要素を含む代謝症候群(例えば、中心性肥満、FBG/前高脂血症/高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、および高血圧)、甲状腺機能低下症、尿症、および体重増加(急速な体重増加を含む)、体重減少、体重減少の維持、または体重減少後の体重減少のリスクに関連する他の状態を含み得る。
【0145】
血糖障害は、本明細書に定義されるように、さらに「脂質代謝の障害」とみなされる。そのような障害には、高脂血症、高血圧、およびインスリン抵抗性に関連する多嚢胞性卵巣症候群が含まれ得る。脂質代謝の他の例示的な障害としては、腎移植、ネフローゼ症候群、クッシング症候群、先端巨大症、全身性エリテマトーデス、ジスグロブリン血症、リポジストロフィー、グリコゲノーシスI型、およびアジソン病も挙げられ得る。
【0146】
「治療有効量」は、本明細書において使用する場合、HMGCR関連障害を有する対象に投与されたときに、(例えば、既存の疾患または疾患の一つもしくは複数の症状を減少、改善、または維持することによって)疾患の治療を行うのに十分なRNAi剤の量を含むことが意図される。「治療有効量」は、RNAi剤、当該剤の投与方法、疾患およびその重症度および病歴、年齢、体重、家族歴、遺伝子構造、ある場合には先行するまたは併用する治療の種類、および治療しようとする対象の他の個人的特徴、に応じて変動し得る。
【0147】
「予防有効量」は、本明細書において使用する場合、HMGCR関連疾患を有する対象に投与されたときに、疾患または疾患の一もしくは複数の症状を予防または改善するのに十分である、RNAi剤の量を含むことが意図される。疾患の改善は、疾患の経過を鈍化させること、またはこれから発症する疾患の重症度を減少させることを含む。「予防的有効量」は、RNAi剤、当該剤の投与方法、疾患のリスクの程度、および病歴、年齢、体重、家族歴、遺伝子構造、ある場合には先行するまたは併用する治療の種類、および治療しようとする患者の他の個人的特徴、に応じて変動し得る。
【0148】
「治療有効量」または「予防的有効量」はまた、任意の治療に適用可能な合理的なベネフィット/リスク比においていくつかの所望の効果を生じるRNAi剤の量も含む。本発明の方法において用いるiRNAは、そうした治療に適用可能な合理的な利益/リスク比を生じるのに十分な量で投与され得る。
【0149】
語句「薬学的に許容される」は、本明細書において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症なしに、合理的な利益/リスク比に見合う、健全な医学的判断の範囲内でのヒト対象および動物対象の組織との接触での使用に好適であるそれら化合物(塩類を含む)、材料、組成物または剤形を指すために用いる。
【0150】
語句「医薬的に許容される担体」は、本明細書において使用する場合、一つの臓器または身体の部分から、別の臓器または身体の部分への主題化合物の運搬または輸送に関与する、医薬的に許容される材料、組成物、またはビヒクルであって、例えば液体もしくは固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、製造助剤(例えば、潤滑剤、タルクマグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくはステアリン酸亜鉛、またはステアリン酸)、または溶媒封入材料など、を意味する。各担体は、製剤の他の原材料に対して適合性であり、かつ治療される対象に対して有害であってはならないという意味において「許容される」ものでなければならない。こうした担体は、当技術分野で公知である。薬学的に許容される担体には、注射による投与のための担体が含まれる。
【0151】
用語「試料」は、本明細書において使用する場合、対象から単離された同様の体液、細胞、または組織、および対象内に存在する体液、細胞、または組織の採取物を包含する。生体液の例としては、血液、血清、および漿液、血漿、髄液、眼液、リンパ液、尿、唾液などが挙げられる。組織試料は、組織、臓器、または局所領域からの試料を含み得る。例えば、試料は、特定の臓器、臓器の部分、またはそれら臓器内の体液もしくは細胞に由来するものであり得る。特定の実施形態では、試料は、肝臓(例えば、肝全体または肝臓の特定のセグメント、または肝臓内の特定のタイプの細胞、例えば、幹細胞など)に由来するものであり得る。一部の実施形態では、「対象に由来する試料」は、対象から取得した尿を指す。「対象に由来する試料」は、対象からの血液または血液由来の血清もしくは血漿を指すこともある。
【0152】
II.本発明のiRNA
本発明は、HMGCR遺伝子の発現を阻害するiRNAを提供する。特定の実施形態では、iRNAは、例えば、HMGCR関連障害、例えば高脂血症などの脂質代謝の障害、を発症しやすいヒトなど、例えば哺乳類などの対象内の細胞などの細胞内でHMGCR遺伝子の発現を阻害する二本鎖リボ核酸(dsRNA)分子を含む。dsRNAi剤は、HMGCR遺伝子の発現の際に形成されるmRNAの少なくとも一部に対して相補的である相補性領域を有するアンチセンス鎖を含む。相補性領域は、長さが約19~30ヌクレオチド(例えば、長さが約30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、または19ヌクレオチド)である。
【0153】
iRNAは、HMGCR遺伝子を発現する細胞と接触させると、HMGCR遺伝子(例えば、ヒト、霊長類、非霊長類、またはラットのHMGCR遺伝子)の発現を少なくとも約50%阻害するが、これは例えばPCRまたは分枝DNA(bDNA)による方法によって、またはタンパク質による方法、例えば免疫蛍光法などによって、例えばウエスタンブロット法またはフローサイトメトリー技術を使用して、検定した場合である。特定の実施形態では、発現の阻害は、その中に提供される適切な生物細胞株中で、例えば10nMの濃度でのsiRNAを用いた、本明細書の実施例に提供されるqPCR方法によって判定される。特定の実施形態では、インビボでの発現の阻害は、例えば、RNA発現の最低値では3mg/kgで、例えば、単回投与として投与した場合に、ヒト遺伝子を発現するげっ歯類、例えば、ヒト標的遺伝子を発現するマウスまたはAAV感染マウスにおいて、ヒト遺伝子をノックダウンすることによって決定される。
【0154】
dsRNAは、二本のRNA鎖を含み、それらは、相補的であり、またdsRNAが使用されることとなる条件下においてハイブリダイズして二本鎖構造を形成する。dsRNAの一方の鎖(アンチセンス鎖)は、標的配列に対して、実質的に相補的であり、また概して完全に相補的である、相補性領域を含む。標的配列は、HMGCR遺伝子の発現の際に形成されたmRNAの配列から得られ得る。もう一方の鎖(センス鎖)は、アンチセンス鎖に対して相補的である領域を含むため、当該二本の鎖は、好適な条件下で組み合わされた場合に、ハイブリダイズして二本鎖構造を形成する。本明細書の他の箇所で説明し、また当技術分野で公知であるように、dsRNAの相補的配列はまた、別個のオリゴヌクレオチド上において相対するように、単一の核酸分子の自己相補的領域として含ませることもできる。
【0155】
概して、二本鎖構造は、15~30塩基対の長さ、例えば、15~29、15~28、15~27、15~26、15~25、15~24、15~23、15~22、15~21、15~20、15~19、15~18、15~17、18~30、18~29、18~28、18~27、18~26、18~25、18~24、18~23、18~22、18~21、18~20、19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22塩基対の長さである。特定の実施形態では、二本鎖構造は、18~25塩基対の長さ、例えば、18~25、18~24、18~23、18~22、18~21、18~20、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~25、21~24、21~23、21~22、22~25、22~24、22~23、23~25、23~24または24~25塩基対の長さであり、例えば19~21塩基対の長さである。上記に列記した範囲および長さの間に存在する範囲および長さもまた、本開示の一部であることを意図している。
【0156】
同様に、標的配列に対する相補性領域が、15~30ヌクレオチド長、例えば、15~29、15~28、15~27、15~26、15~25、15~24、15~23、15~22、15~21、15~20、15~19、15~18、15~17、18~30、18~29、18~28、18~27、18~26、18~25、18~24、18~23、18~22、18~21、18~20、19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22ヌクレオチド長であり、例えば、19~23ヌクレオチド長、または21~23ヌクレオチド長である。上記に列記した範囲および長さの間に存在する範囲および長さもまた、本開示の一部であることを意図している。
【0157】
一部の実施形態では、二本鎖構造は、長さが19~30塩基対である。同様に、標的配列に対する相補性領域は、長さが19~30ヌクレオチドである。
【0158】
一部の実施形態では、dsRNAは、長さが約19~約23ヌクレオチド、または長さが約25~約30ヌクレオチドである。概して、dsRNAは、Dicer酵素のための基質として機能するのに十分に長い。例えば、長さが約21~23ヌクレオチドより長いdsRNAが、Dicerのための基質として機能することができることは、当技術分野において周知である。当業者も認識することとなるように、切断のために標的とされるRNAの領域は、ほとんどの場合、より長いRNA分子、多くの場合mRNA分子の一部である。関連する場合、mRNA標的の「一部」は、RNAi依存性切断(すなわち、RISC経路を経る切断)のための基質となることを可能にさせるのに十分な長さのmRNA標的の連続する配列である。
【0159】
当業者であれば、二本鎖領域が、dsRNAの主要な機能性部分、例えば、約19~約30塩基対、例えば、約19~30、19~29、19~28、19~27、19~26、19~25、19~24、19~23、19~22、19~21、19~20、20~30、20~29、20~28、20~27、20~26、20~25、20~24、20~23、20~22、20~21、21~30、21~29、21~28、21~27、21~26、21~25、21~24、21~23、または21~22塩基対の二本鎖領域であることを認識するであろう。すなわち、一実施形態では、切断のために所望のRNAを標的とする、例えば、15~30塩基対の機能性二本鎖へとプロセシングされる限り、30超の塩基対の二本鎖領域を有するRNA分子またはRNA分子の複合体は、dsRNAである。したがって、当業者は、一実施形態では、miRNAがdsRNAであることを認識するであろう。
【0160】
別の実施形態では、dsRNAは、天然に生じるmiRNAではない。別の実施形態では、HMGCR遺伝子発現を標的とするのに有用なiRNA剤は、より大きなdsRNAの切断により標的細胞中で生成されない。
【0161】
本明細書において記載するdsRNAは、一つまたは複数の一本鎖のヌクレオチドオーバーハングをさらに含み得、例えば1~4、2~4、1~3、2~3、1、2、3、または4ヌクレオチドである。少なくとも一つのヌクレオチドオーバーハングを有するdsRNAは、それらの平滑末端の相手方と比較して、優れた阻害特性を有し得る。ヌクレオチドオーバーハングは、デオキシヌクレオチド/ヌクレオシドなどであるヌクレオチド/ヌクレオシド類似体を含み得るかまたは該類似体からなり得る。オーバーハングは、センス鎖上、アンチセンス鎖上、またはそれらのいずれかの組み合わせ上にあり得る。その上、オーバーハングのヌクレオチドは、dsRNAのアンチセンス鎖またはセンス鎖の5’末端、3’末端、または両末端上に存在し得る。
【0162】
dsRNAは、当技術分野で公知の標準的な方法で合成することができる。本発明の二本鎖RNAi化合物は、二段階手法を使用して調製され得る。最初に、二本鎖RNA分子の個々の鎖が、別個に調製される。次いで、当該構成要素の鎖がアニーリングされる。siRNA化合物の個々の鎖は、溶液相または固相の有機合成またはその両方を使用して調製することができる。有機合成は、非天然のヌクレオチドまたは修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド鎖を容易に調製することができるという利点を提供する。同様に、本発明の一本鎖オリゴヌクレオチドは、溶液相または固相の有機合成またはその両方を使用して調製することができる。
【0163】
ある態様では、本発明のdsRNAは、少なくとも二つのヌクレオチド配列、センス配列およびアンチセンス配列を含む。センス鎖は、表2~5のうちのいずれか一つに提供される配列群から選択され、またセンス鎖の対応するアンチセンス鎖は、表2~5のうちのいずれか一つの配列群から選択される。この態様においては、二つの配列の一方は、二つの配列の他方に対して相補的であり、この場合、配列の一方は、HMGCR遺伝子の発現の際に生じたmRNAの配列に対して実質的に相補的である。このように、この態様では、dsRNAは、二つのオリゴヌクレオチドを含むこととなるが、一つのオリゴヌクレオチドは、表2~5のいずれか一つにおいてセンス鎖として記載され、第二のオリゴヌクレオチドは、表2~5のいずれか一つにおいて該センス鎖の対応するアンチセンス鎖として記載される。
【0164】
特定の実施形態では、dsRNAの実質的に相補的な配列は、それぞれのオリゴヌクレオチド上に含有される。他の実施形態では、dsRNAの実質的に相補的な配列は、単一のオリゴヌクレオチド上に含有される。
【0165】
例えば表3の配列は、修飾された配列またはコンジュゲートされた配列として記述されていないが、本発明のiRNAのRNA、例えば本発明のdsRNAは、修飾されていない、コンジュゲートされていない、またはそこで記載されるものとは異なるように修飾もしくはコンジュゲートされた表2~5のいずれか一つに明記される配列のいずれか一つを含み得ると理解されるであろう。言い換えれば、本発明は、本明細書に記載されるような、修飾されていない、コンジュゲートされていない、修飾された、またはコンジュゲートされた、表2~5のdsRNAを包含する。
【0166】
当業者は、約20から23塩基対、例えば、21塩基対の二本鎖構造を有するdsRNAが、RNA干渉を導入する際に特に有効であるとして歓迎されてきたことを十分に認識している(Elbashir et al.,EMBO 2001,20:6877-6888)。しかしながら、他の者らは、それよりも短いまたは長いRNA二本鎖構造も有効であり得ることを発見してきた(Chu and Rana(2007)RNA 14:1714-1719、Kim et al.(2005)Nat Biotech 23:222-226)。上記において説明した実施形態においては、表2~5のいずれか一つに提供されるオリゴヌクレオチド配列の性質を理由に、本明細書において記載するdsRNAは、最小21ヌクレオチドの長さの少なくとも一つの鎖を含むことができる。表2~5のいずれか一つの中の配列のいずれか一つを有するより短い二本鎖から、一方または両方の末端上の少数のヌクレオチドのみを差し引いたものが、上述したdsRNAと比較して同様に有効であり得ると合理的に予想することができる。したがって、表2~5のいずれか一つの配列のいずれか一つから誘導され、かつHMGCR遺伝子の発現を約5、10、15、20、25、または30%以下の阻害率で阻害する能力が全配列を含むdsRNAとは異なっている、少なくとも19、20、またはそれ以上の連続するヌクレオチドの配列を有するdsRNAは、本発明の範囲内であることが企図される。
【0167】
更に、表2~5に提供されるRNAが、RISC媒介性の切断の影響を受けやすいHMGCR転写物中の部位を特定する。このように、本発明はさらに、これら部位のうちの一つ内を標的とするiRNAを取り上げる。本明細書において使用する場合、iRNAは、iRNAがRNA転写物の特定の部位内のいずれかの場所で転写物の切断を促進するならば、該特定の部位内を標的としているといわれる。かかるiRNAは、概して、HMGCR遺伝子内の選択された配列に隣接する領域から取られた追加のヌクレオチド配列に結合した、表2~5のいずれか一つに提供される配列のいずれか一つからの少なくとも約19の連続するヌクレオチドを含むこととなる。
【0168】
III.本発明の修飾iRNA
特定の実施形態では、本発明のiRNAのRNA、例えば、dsRNAは、未修飾であり、また例えば、当技術分野において公知で本明細書に記載の化学修飾またはコンジュゲーションを含まない。他の実施形態では、本発明のiRNAのRNA、例えば、dsRNAは、安定性または他の有益な特徴を増強するように化学修飾される。本発明の特定の実施形態では、本発明のiRNAのヌクレオチドの実質的にすべてが修飾される。本発明の他の実施形態では、iRNAのヌクレオチドの全て、またはiRNAのヌクレオチドの実質的に全てが修飾され、すなわち5以下、4以下、3以下、2以下、または1以下の未修飾ヌクレオチドがiRNAの鎖内に存在する。
【0169】
本発明において取り上げる核酸は、参照によってその全文が本明細書に組み込まれる、例えば「Current protocols in nucleic acid chemistry」,Beaucage,S.L.et al(Edrs.),John Wiley&Sons,Inc.,New York,NY,USA、に記載された方法などによって合成または修飾することが可能であり、当該文献は参照により本明細書に組み込まれる。修飾としては、例えば末端修飾、例えば、5’末端修飾(リン酸化、コンジュゲーション、逆方向連結)または3’末端修飾(コンジュゲーション、DNAヌクレオチド、逆方向連結など)や、塩基修飾、例えば、安定化塩基、不安定化塩基、もしくは伸長したレパートリーのパートナーと塩基対合する塩基での置換、塩基除去(脱塩基ヌクレオチド)もしくはコンジュゲートされた塩基や、糖修飾(例えば、2’位または4’位における)もしくは糖の置換や、またはホスホジエステル連結の修飾もしくは置換をはじめとする骨格修飾が挙げられる。本明細書において記載する実施形態では有用なiRNA化合物の具体例としては、これに限定されないが、修飾骨格を含有する、または非天然のヌクレオシド間連結を含有するRNAが挙げられる。修飾骨格を有するRNAとしては、中でも、骨格内にリン原子を有さないものが挙げられる。本明細書の目的上、時には当技術分野で言及されるように、そのヌクレオシド間骨格内にリン原子を有さない修飾RNAもまた、オリゴヌクレオシドであるとみなされ得る。一部の実施形態では、修飾iRNAは、そのヌクレオシド間骨格内にリン原子を有することとなる。
【0170】
修飾RNA骨格としては、例えば、ホスホロチオエート、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、3’-アルキレンホスホネートおよびキラルホスホネートを含むメチルおよび他のアルキルのホスホネート、ホスフィネート、3’-アミノホスホロアミダートおよびアミノアルキルホスホロアミダートを含むホスホロアミダート、チオノホスホロアミダート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、ならびに通常の3’-5’連結を有するボラノホスフェート、これらの2’-5’連結類似体、およびヌクレオシド単位の隣接する対が連結された3’-5’と5’-3’または2’-5’と5’-2’であるものである反転した極性を有するものが挙げられる。種々の塩、混合塩および遊離酸の形態も挙げられる。本発明の一部の実施形態では、本発明のdsRNA剤は、遊離酸形態である。本発明の他の実施形態では、本発明のdsRNA剤は、塩形態である。一実施形態では、本発明のdsRNA剤は、ナトリウム塩形態である。特定の実施形態では、本発明のdsRNA剤がナトリウム塩形態である場合には、ナトリウムイオンが、薬剤中に存在するホスホジエステルおよび/またはホスホロチオエート基の実質的に全てに対する対イオンとして薬剤中に存在する。ホスホジエステルおよび/またはホスホロチオエート連結の実質的に全てがナトリウム対イオンを有する薬剤は、5、4、3、2または1以下の、ナトリウム対イオンを有さないホスホジエステルおよび/またはホスホロチオエート連結を含む。一部の実施形態では、本発明のdsRNA剤が、ナトリウム塩形態である場合は、ナトリウムイオンは、薬剤中に存在するホスホジエステルおよび/またはホスホロチオエート基の全てに対する対イオンとして薬剤中に存在する。
【0171】
上記リン含有連結の調製を教示する代表的な米国特許には、限定されるものではないが、米国特許第3,687,808号、第4,469,863号、第4,476,301号、第5,023,243号、第5,177,195号、第5,188,897号、第5,264,423号、第5,276,019号、第5,278,302号、第5,286,717号、第5,321,131号、第5,399,676号、第5,405,939号、第5,453,496号、第5,455,233号、第5,466,677号、第5,476,925号、第5,519,126号、第5,536,821号、第5,541,316号、第5,550,111号、第5,563,253号、第5,571,799号、第5,587,361号、第5,625,050号、第6,028,188号、第6,124,445号、第6,160,109号、第6,169,170号、第6,172,209号、第6,239,265号、第6,277,603号、第6,326,199号、第6,346,614号、第6,444,423号、第6,531,590号、第6,534,639号、第6,608,035号、第6,683,167号、第6,858,715号、第6,867,294号、第6,878,805号、第7,015,315号、第7,041,816号、第7,273,933号、第7,321,029号、および米国特許第RE39464号が含まれ、それら各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0172】
骨格内にリン原子を含まない修飾RNA骨格は、短鎖アルキルもしくはシクロアルキルのヌクレオシド間連結、混合ヘテロ原子およびアルキルもしくはシクロアルキルのヌクレオシド間連結または一つもしくは複数の短鎖ヘテロ原子もしくは複素環のヌクレオシド間連結によって形成される骨格を有する。これらとしては、モルホリノ連結を有するもの(ヌクレオシドの糖部分から一部形成される)、シロキサン骨格、スルフィド、スルホキシドおよびスルホン骨格、ホルムアセチルおよびチオホルムアセチル骨格、メチレンホルムアセチルおよびチオホルムアセチル骨格、アルケン含有骨格、スルファメート骨格、メチレンイミノおよびメチレンヒドラジノ骨格、スルホネートおよびスルホンアミド骨格、アミド骨格、ならびにN、O、SおよびCHの混合した構成要素部分を有する他のものが挙げられる。
【0173】
上記のオリゴヌクレオシドの調製を教示する代表的な米国特許としては、これらに限定されないが、米国特許第5,034,506号、第5,166,315号、第5,185,444号、第5,214,134号、第5,216,141号、第5,235,033号、第5,64,562号、第5,264,564号、第5,405,938号、第5,434,257号、第5,466,677号、第5,470,967号、第5,489,677号、第5,541,307号、第5,561,225号、第5,596,086号、第5,602,240号、第5,608,046号、第5,610,289号、第5,618,704号、第5,623,070号、第5,663,312号、第5,633,360号、第5,677,437号、および第5,677,439号が挙げられ、このそれぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0174】
ヌクレオチド単位の、糖およびヌクレオシド間連結の両方が、すなわち、その骨格が、新規の基と置換されているものである本明細書で提供するiRNAにおいて使用するのに好適なRNA模倣体が考察される。この塩基単位は、適切な核酸標的化合物とのハイブリダイゼーションのために維持される。RNA模倣体が優れたハイブリダイゼーション特性を有するとわかっているものである一つのこのようなオリゴマー化合物は、ペプチド核酸(PNA)と呼ばれる。PNA化合物においては、RNAの糖骨格は、アミド含有骨格で、特にアミノエチルグリシン骨格で置換されている。核酸塩基が、保持されて、骨格のアミド部分のアザ窒素原子に直接的または間接的に結合される。PNA化合物の調製を教示する代表的な米国特許としては、これに限定されないが、米国特許第5,539,082号、第5,714,331号および第5,719,262号が挙げられ、このそれぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。本発明のiRNAにおける使用に好適であるさらなるPNA化合物は、例えばNielsen et al.,Science,1991,254,1497-1500に記載されている。
【0175】
本発明で取り上げる一部の実施形態には、ホスホロチオエート骨格をもつRNAおよびヘテロ原子骨格をもつオリゴヌクレオシドが挙げられ、特に上記で参照した米国特許第5,489,677号の、--CH--NH--CH-、--CH--N(CH)--O--CH--[メチレン(メチルイミノ)またはMMI骨格として知られる]、--CH--O--N(CH)--CH--、--CH--N(CH)--N(CH)--CH--、および--N(CH)--CH--CH--、および上記で参照した米国特許第5,602,240号のアミド骨格、が挙げられる。一部の実施形態では、本明細書において取り上げるRNAは、上記で参照した米国特許第5,034,506号のモルホリノ骨格構造を有する。天然のホスホジエステル骨格は、O-P(O)(OH)-OCH2-として表され得る。
【0176】
修飾RNAはまた、一つまたは複数の置換された糖部分を含有し得る。本明細書において取り上げられるiRNA、例えば、dsRNAは、2’位に以下のうちの一つを含み得る:OH、F、O-、S-またはN-アルキル、O-、S-またはN-アルケニル、O-、S-またはN-アルキニル、またはO-アルキル-O-アルキルであって、式中アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、置換されたまたは非置換のC~C10アルキルまたはC~C10アルケニルおよびアルキニルであり得る。例示的な好適な修飾としては、O[(CHO]CH、O(CH).OCH、O(CHNH、O(CHCH、O(CHONH、およびO(CHON[(CHCH)]が挙げられ、式中、nおよびmは、1~約10である。他の実施形態では、dsRNAは、2’位において以下のうちの一つを含む:C~C10低級アルキル、置換された低級アルキル、アルカリル、アラルキル、O-アルカリルまたはO-アラルキル、SH、SCH、OCN、Cl、Br、CN、CF、OCF、SOCH、SOCH、ONO、NO、N、NH、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルカリル、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RNA切断基、レポーター基、干渉物質、iRNAの薬物動態特性を改善するための基またはiRNAの薬力学的特性を改善するための基、および同様の特性を有する他の置換基。一部の実施形態では、修飾は、2’-メトキシエトキシ(2’-O--CHCHOCH、2’-O-(2-メトキシエチル)または2’-MOEとしても知られる)(Martin et al.,Helv.Chim.Acta,1995,78:486-504)、すなわち、アルコキシ-アルコキシ基、が挙げられる。別の例示的な修飾には、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、すなわち、本明細書において以下の実施例において記載されるような、2’-DMAOEとしても知られる、O(CHON(CH基、および2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ(当技術分野で2’-O-ジメチルアミノエトキシエチルまたは2’-DMAEOEとしても知られる)、すなわち、2’-O--CH--O--CH--N(CHがある。さらなる例示的な修飾としては、5’-Me-2’-Fヌクレオチド、5’-Me-2’-OMeヌクレオチド、5’-Me-2’-デオキシヌクレオチド、(これら三つのファミリー内のRおよびS異性体の両方)、2’-アルコキシアルキル、および2’-NMA(N-メチルアセトアミド)が挙げられる。
【0177】
他の修飾としては、2’-メトキシ(2’-OCH)、2’-アミノプロポキシ(2’-OCHCHCHNH)および2’-フルオロ(2’-F)が挙げられる。同様の修飾はまた、iRNAのRNA上の他の位置、特に3’末端ヌクレオチド上または2’-5’連結dsRNA中の糖の3’位および5’末端ヌクレオチドの5’位においてもなされ得る。iRNAはまた、ペントフラノース糖の代わりにシクロブチル部分などの糖模倣体を有し得る。このような修飾された糖構造の調製を教示する代表的な米国特許としては、米国特許出願第4,981,957号、5,118,800号、5,319,080号、5,359,044号、5,393,878号、5,446,137号、5,466,786号、5,514,785号、5,519,134号、5,567,811号、5,576,427号、5,591,722号、5,597,909号、5,610,300号、5,627,053号、5,639,873号、5,646,265号、5,658,873号、5,670,633号、および5,700,920号が挙げられるが、限定されるものではなく、これらの一部は本出願と共有されている。前述のものの各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0178】
iRNAはまた、核酸塩基(当技術分野では単に「塩基」と称することも多い)の修飾または置換を含み得る。本明細書において使用する場合、「未修飾の(修飾されていない)」または「天然の」核酸塩基としては、プリン塩基のアデニン(A)およびグアニン(G)、ならびにピリミジン塩基のチミン(T)、シトシン(C)およびウラシル(U)が挙げられる。修飾核酸塩基としては、他の合成核酸塩基および天然核酸塩基が挙げられ、例えばデオキシチミジン(dT)、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6-メチルおよび他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2-プロピルおよび他のアルキル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミンおよび2-チオシトシン、5-ハロウラシルおよびシトシン、5-プロピニルウラシルおよびシトシン、6-アゾウラシル、シトシンおよびチミン、5-ウラシル(シュードウラシル)、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシルおよび他の8-置換のアデニンおよびグアニン、5-ハロ、特に5-ブロモ、5-トリフルオロメチルおよび他の5-置換のウラシルおよびシトシン、7-メチルグアニンおよび7-メチルアデニン、8-アザグアニンおよび8-アザアデニン、7-デアザグアニンおよび7-ダアザアデニン(daazaadenine)ならびに3-デアザグアニンおよび3-デアザアデニンなどである。さらなる核酸塩基としては、米国特許第3,687,808号に開示されるもの、Modified Nucleosides in Biochemistry,Biotechnology and Medicine,Herdewijn,P.ed.Wiley-VCH,2008に開示されるもの、The Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering,pages 858-859,Kroschwitz,J.L,ed.John Wiley&Sons,1990に開示されるもの、Englisch et al.,Angewandte Chemie,International Edition,1991,30,613に開示されるもの、およびSanghvi,Y S.,Chapter 15,dsRNA Research and Applications,pages 289-302,Crooke,S.T.and Lebleu,B.,Ed.,CRC Press,1993に開示されるもの、が挙げられる。これら核酸塩基のうちの一部は、特に本発明で取り上げるオリゴマー化合物の結合親和性を増大するのに有用である。これらには、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジンおよびN-2、N-6および0~6置換のプリンが含まれ、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシルおよび5-プロピニルシトシンが挙げられる。5-メチルシトシン置換は、核酸の二本鎖安定性を0.6~1.2℃高めることがわかっており(Sanghvi,Y.S.,Crooke,S.T.and Lebleu,B.,Eds.,dsRNA Research and Applications,CRC Press,Boca Raton,1993,pp.276-278)、そしてさらにより具体的には2’-O-メトキシエチル糖修飾と組み合わせた場合には、模範的な塩基置換である。
【0179】
上記の修飾核酸塩基ならびに他の修飾核酸塩基のうちの特定のものの調製を教示する代表的な米国特許としては、これに限定されるものではないが、上記に記載の米国特許第3,687,808号、第4,845,205号、第5,130,30号、第5,134,066号、第5,175,273号、第5,367,066号、第5,432,272号、第5,457,187号、第5,459,255号、第5,484,908号、第5,502,177号、第5,525,711号、第5,552,540号、第5,587,469号、第5,594,121号、第5,596,091号、第5,614,617号、第5,681,941号、第5,750,692号、第6,015,886号、第6,147,200号、第6,166,197号、第6,222,025号、第6,235,887号、第6,380,368号、第6,528,640号、第6,639,062号、第6,617,438号、第7,045,610号、第7,427,672号、および第7,495,088号が挙げられ、そのそれぞれの内容全体が、参照により本明細書において組み込まれる。
【0180】
一部の実施形態では、本開示のRNAi剤はまた、一つまたは複数の二環式糖部分を含むように修飾され得る。「二環式糖」は、隣接するかまたは非隣接かにかかわらず、二つの炭素の架橋によって形成される環によって修飾されるフラノシル環である。「二環式のヌクレオシド」(「BNA」)は、隣接するかまたは非隣接かにかかわらず糖環の二つの炭素原子を架橋して形成される環を含み、それによって二環式環系を形成する糖部分を有するヌクレオシドである。特定の実施形態では、架橋が、糖環の4’-炭素と2’-炭素を接続するが、これは随意に2’-非環式酸素原子を介する。したがって、一部の実施形態では、本発明の剤は、一つまたは複数のロック核酸(LNA)を含み得る。ロック核酸は、リボース部分が2’および4’炭素を接続する追加の架橋を含むものである、修飾リボース部分を有するヌクレオチドである。言い換えれば、LNAは、4’-CH-O-2’架橋を含む二環式糖部分を含むヌクレオチドである。この構造は、3’-endo構造立体配座内にリボースを効率的に「ロックする」。siRNAへのロック核酸の付加により、血清中でのsiRNA安定性が増大し、オフターゲット効果が低減するとわかっている(Elmen,J.et al.,(2005)Nucleic Acids Research 33(1):439-447、Mook,OR.et al.,(2007)Mol Canc Ther 6(3):833-843、Grunweller,A.et al.,(2003)Nucleic Acids Research 31(12):3185-3193)。本発明のポリヌクレオチドで使用するための二環式ヌクレオシドの例としては、これに限定するものではないが、4’および2’のリボシル環原子の間の架橋を含むヌクレオシドが挙げられる。特定の実施形態では、本発明のアンチセンスポリヌクレオチド剤としては、4’から2’への架橋を含む一つまたは複数の二環式ヌクレオシドが挙げられる。
【0181】
ロックされたヌクレオシドは、この構造(立体化学は省略する)によって表すことができ、
【化3】
式中、Bは、核酸塩基または修飾核酸塩基であり、Lは、リボース環の2’-炭素と4’-炭素とを結合する連結基である。かかる4’から2’の架橋された二環式ヌクレオシドの例としては、これに限定するものではないが、4’-(CH)-O-2’(LNA)、4’-(CH)-S-2’、4’-(CH-O-2’(ENA)、4’-CH(CH)-O-2’(「拘束されたエチル」または「cEt」とも称される)および4’-CH(CHOCH)-O-2’(およびその類似体、例えば、米国特許第7,399,845号を参照)、4’-C(CH)(CH)-O-2’(およびその類似体、例えば、米国特許第8,278,283号を参照)、4’-CH-N(OCH)-2’(およびその類似体、例えば、米国特許第8,278,425号を参照)、4’-CH-O-N(CH)-2’(例えば、米国特許出願公開第2004/0171570号を参照)、4’-CH-N(R)-O-2’であって式中RはH、C1-C12アルキルまたは窒素保護基(例えば、米国特許第7,427,672号を参照)、4’-CH-C(H)(CH)-2’(例えば、Chattopadhyaya et al.,J.Org.Chem.,2009,74,118-134を参照)、および4’-CH-C(=CH)-2’(およびその類似体、例えば、米国特許第8,278,426号を参照)、が挙げられる。前述のものの各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0182】
ロック核酸ヌクレオチドの調製を教示するさらなる代表的な米国特許および米国特許出願公開公報としては、これに限定されるものではないが、米国特許第6,268,490号、第6,525,191号、第6,670,461号、第6,770,748号、第6,794,499号、第6,998,484号、第7,053,207号、第7,034,133号、第7,084,125号、第7,399,845号、第7,427,672号、第7,569,686号、第7,741,457号、第8,022,193号、第8,030,467号、第8,278,425号、第8,278,426号、第8,278,283号、米国特許出願公開第2008/0039618号および米国特許出願公開第2009/0012281号が挙げられ、この各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0183】
例えばα-L-リボフラノースおよびβ-D-リボフラノースをはじめとする一つまたは複数の立体化学的な糖立体配座を有する前述の二環式ヌクレオシドのいずれもが、調製可能である(国際公開第99/14226号を参照)。
【0184】
iRNAのRNAはまた、一つまたは複数の拘束されたエチルヌクレオチドを含むように修飾され得る。本明細書において使用される場合、「拘束されたエチルヌクレオチド」または「cEt」は、4’-CH(CH)-O-2’架橋(すなわち、先述の構造におけるL)を含む二環式糖部分を含むロック核酸である。一実施形態では、拘束されたエチルヌクレオチドは、S立体配座であり、本明細書において「S-cEt」と称する。
【0185】
本発明のiRNAはまた、一つまたは複数の「立体配座的に制限されたヌクレオチド」(「CRN」)を含み得る。CRNは、リボースのC2’炭素およびC4’炭素を、またはリボースのC3炭素および-C5’炭素を接続するリンカーを有するヌクレオチド類似体である。CRNは、リボース環を安定な立体配座にロックして、mRNAに対するハイブリダイゼーション親和性を増大する。リンカーは、酸素を安定性および親和性にとって最適な位置に配置するのに十分な長さのものであり、その結果、リボース環のパッカリングを少なくさせる。
【0186】
上記のCRNのうちの特定のものの調製を教示する代表的な刊行物としては、これに限定されるものではないが、米国特許出願公開第2013/0190383号およびPCT公開公報である国際公開第2013/036868号が挙げられ、この各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0187】
一部の実施形態では、本発明のiRNAは、UNA(アンロック核酸)ヌクレオチドである一つまたは複数のモノマーを含む。UNAは、アンロック非環式核酸であり、その糖の結合のいずれもが除去されていて、アンロック「糖」残基を形成しているものである。一実施例では、UNAはまた、C1’-C4’間の結合が除去されているモノマーも包含する(すなわち、C1’炭素とC4’炭素との間の共有結合による炭素-酸素-炭素間結合)。別の実施例では、糖のC2’-C3’結合(すなわち、C2’炭素とC3’炭素との間の共有結合による炭素-炭素間結合)が除去されている(Nuc.Acids Symp.Series,52,133-134(2008)およびFluiter et al.,Mol.Biosyst.,2009,10,1039を参照されたく、これは参照により本明細書に組み込まれる)。
【0188】
UNAの調製を教示する代表的な米国の刊行物として、これに限定されるものではないが、米国特許第8,314,227号、および米国特許出願公開第2013/0096289号、第2013/0011922号、および第2011/0313020号が挙げられ、この各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0189】
RNA分子の末端に対する安定化修飾として可能性があるものとしては、N-(アセチルアミノカプロイル)-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-C6-NHAc)、N-(カプロイル-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-C6)、N-(アセチル-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-NHAc)、チミジン-2’-O-デオキシチミジン(エーテル)、N-(アミノカプロイル)-4-ヒドロキシプロリノール(Hyp-C6-アミノ)、2-ドコサノイル-ウリジン-3’-ホスフェート、逆方向2’-デオキシ-修飾リボヌクレオチド、例えば逆方向dT(idT)および逆方向dA(idA)など、ならびに逆方向脱塩基2’-デオキシリボヌクレオチド(iAb)およびその他のものなどが挙げられ得る。この修飾の開示内容は、国際公開第2011/005861号に見ることができる。
【0190】
一実施例では、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端は、例えば逆方向dT(idT)、逆方向dA(idA)、または逆方向脱塩基2’-デオキシリボヌクレオチド(iAb)などである逆方向2’-デオキシ修飾リボヌクレオチドに連結される。一つの特定の実施例では、逆方向2’-デオキシ-修飾リボヌクレオチドは、本明細書に記載するセンス鎖の3’末端など、オリゴヌクレオチドの3’末端に連結され、ここで当該連結は、3’-3’ホスホジエステル連結または3’-3’-ホスホロチオエート連結を介している。
【0191】
別の実施例では、センス鎖の3’末端は、3’-3’-ホスホロチオエート連結を介して、逆方向脱塩基リボヌクレオチド(iAb)に連結される。別の実施例では、センス鎖の3’末端は、3’-3’-ホスホロチオエート連結を介して、逆方向dA(idA)に連結される。
【0192】
一つの特定の実施例では、逆方向2’-デオキシ-修飾リボヌクレオチドは、本明細書に記載するセンス鎖の3’末端など、オリゴヌクレオチドの3’末端に連結され、ここで当該連結は、3’-3’ホスホジエステル連結または3’-3’-ホスホロチオエート連結を介している。
【0193】
別の実施例では、センス鎖の3’末端ヌクレオチドは、逆方向dA(idA)であり、また3’-3’-連結(例えば、3’-3’-ホスホロチオエート連結)を介して先行するヌクレオチドに連結されている。
【0194】
本発明のiRNAのヌクレオチドの他の修飾としては、5’ホスフェートまたは5’ホスフェート模倣体、例えば、iRNAのアンチセンス鎖上の5’末端ホスフェートまたはホスフェート模倣体、が挙げられる。好適なホスフェート模倣体は、例えば米国特許出願公開第2012/0157511号に開示されており、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0195】
A.本発明のモチーフを含む修飾iRNA
本発明の特定の態様では、本発明の二本鎖RNA剤としては、例えば国際公開第2013/075035号において開示されるような化学修飾を有する剤が挙げられ、当該公報は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書および国際公開第2013/075035号において示されるように、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一修飾の一つまたは複数のモチーフが、特に切断部位またはその近傍において、dsRNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖に導入され得る。一部の実施形態では、dsRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖は、さもなくば完全に修飾され得る。これらモチーフの導入は、存在する場合にはセンス鎖またはアンチセンス鎖の修飾パターンを中断する。このdsRNAi剤は、随意に、例えばセンス鎖上で、GalNAc誘導体リガンドとコンジュゲートし得る。
【0196】
より具体的には、二本鎖RNA剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖が、dsRNAi剤の少なくとも一方の鎖の切断部位またはその近傍において、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾のうちの一つまたは複数のモチーフを有するように完全に修飾された場合に、dsRNAi剤の遺伝子サイレンシング活性が観察された。
【0197】
したがって、本発明は、インビボで標的遺伝子(すなわち、HMGCR遺伝子)の発現を阻害可能な二本鎖RNA剤を提供する。このRNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含む。RNAi剤の各鎖は、例えば、長さが17~30ヌクレオチド、長さが25~30ヌクレオチド、長さが27~30ヌクレオチド、長さが19~25ヌクレオチド、長さが19~23ヌクレオチド、長さが19~21ヌクレオチド、長さが21~25ヌクレオチド、または長さが21~23ヌクレオチドであり得る。
【0198】
センス鎖およびアンチセンス鎖は、典型的には、本明細書において「dsRNAi剤」とも称する二本鎖の二本鎖RNA(「dsRNA」)を形成する。dsRNAi剤の二本鎖領域は、例えば、長さが27~30ヌクレオチド対、長さが19~25ヌクレオチド対、長さが19~23ヌクレオチド対、長さが19~21ヌクレオチド対、長さが21~25ヌクレオチド対、または長さが21~23ヌクレオチド対とすることができる二本鎖領域であり得る。別の実施例では、二本鎖領域は、長さが19、20、21、22、23、24、25、26および27ヌクレオチドから選択される。
【0199】
特定の実施形態では、dsRNAi剤は、一方の鎖または両鎖の3’末端、5’末端または両末端において一つまたは複数のオーバーハング領域またはキャッピング基を含有し得る。オーバーハングは、独立に、長さが1~6ヌクレオチド、例えば2~6ヌクレオチドの長さ、1~5ヌクレオチドの長さ、2~5ヌクレオチドの長さ、1~4ヌクレオチドの長さ、2~4ヌクレオチドの長さ、1~3ヌクレオチドの長さ、2~3ヌクレオチドの長さ、または1~2ヌクレオチドの長さであり得る。特定の実施形態では、オーバーハング領域は、上述のように、伸長したオーバーハング領域を含み得る。オーバーハングは、一方の鎖がもう一方よりも長い結果、または同一の長さの二本の鎖がねじれている結果であり得る。このオーバーハングは、標的mRNAとミスマッチを形成し得る、または標的とする遺伝子配列に対して相補的であり得る、または別の配列であり得る。第一および第二の鎖を、例えば、ヘアピンを形成する追加の塩基によって、または他の非塩基リンカーによって、連結することもできる。
【0200】
特定の実施形態では、dsRNAi剤のオーバーハング領域内のヌクレオチドは、それぞれ独立して、例えば、2’-F、2’-O-メチルの、チミジン(T)、2`-O-メトキシエチル-5-メチルウリジン(Teo)、2`-O-メトキシエチルアデノシン(Aeo)、2`-O-メトキシエチル-5-メチルシチジン(m5Ceo)、およびこれらの任意の組み合わせを含む、2’-糖修飾を含むが、これに限定されない、修飾または未修飾のヌクレオチドであり得る。
【0201】
例えばTTは、いずれかの鎖上のいずれかの末端のためのオーバーハング配列であり得る。このオーバーハングは、標的mRNAとミスマッチを形成し得る、または標的とする遺伝子配列に対して相補的であり得る、または別の配列であり得る。
【0202】
dsRNAi剤のセンス鎖、アンチセンス鎖または両鎖の5’-または3’-のオーバーハングは、リン酸化され得る。一部の実施形態では、オーバーハング領域は、二つのヌクレオチドの間にホスホロチオエートを有する二つのヌクレオチドを含有し、当該二つのヌクレオチドは、同一であり得るか、または異なり得る。一部の実施形態では、オーバーハングは、センス鎖、アンチセンス鎖または両鎖の3’末端に存在する。一部の実施形態では、この3’-オーバーハングは、アンチセンス鎖内に存在する。一部の実施形態では、この3’-オーバーハングは、センス鎖内に存在する。
【0203】
dsRNAi剤は、その全体的な安定性に影響を及ぼすことなく、RNAiの干渉活性を強化することができる単一のオーバーハングのみを含有し得る。例えば、一本鎖のオーバーハングは、センス鎖の3’末端に、あるいはアンチセンス鎖の3’末端に位置し得る。RNAiはまた、アンチセンス鎖の5’末端(すなわち、センス鎖の3’末端)に位置する、または逆も同じである、平滑末端を有し得る。概して、dsRNAi剤のアンチセンス鎖は、3’末端にヌクレオチドオーバーハングを有し、また5’末端は平滑である。理論に拘束されることを望むことなく、こうした非対称であるアンチセンス鎖の5’末端にある平滑末端およびアンチセンス鎖の3’末端オーバーハングであることが、RISCプロセスへのガイド鎖挿入に好都合である。
【0204】
特定の実施形態では、dsRNAi剤は、長さが19ヌクレオチドの二重平滑末端であるものであり、センス鎖が、5’末端から7、8、9位において三つの連続するヌクレオチド上に三つの2’-F修飾の少なくとも一つのモチーフを含有する。アンチセンス鎖は、5’末端から11、12、13位において三つの連続するヌクレオチド上に三つの2’-O-メチル修飾の少なくとも一つのモチーフを含有する。
【0205】
他の実施形態では、dsRNAi剤は、長さが20ヌクレオチドの二重平滑末端であり、センス鎖は、5’末端から8、9、および10位において三つの連続するヌクレオチド上に三つの2’-F修飾の少なくとも一つのモチーフを含有する。アンチセンス鎖は、5’末端から11、12、13位において三つの連続するヌクレオチド上に三つの2’-O-メチル修飾の少なくとも一つのモチーフを含有する。
【0206】
さらに他の実施形態では、dsRNAi剤は、長さが21ヌクレオチドの二重平滑末端であり、センス鎖は、5’末端から9、10、および11位において三つの連続するヌクレオチド上に三つの2’-F修飾の少なくとも一つのモチーフを含有する。アンチセンス鎖は、5’末端から11、12、13位において三つの連続するヌクレオチド上に三つの2’-O-メチル修飾の少なくとも一つのモチーフを含有する。
【0207】
特定の実施形態では、dsRNAi剤は、21ヌクレオチドのセンス鎖および23ヌクレオチドのアンチセンス鎖を含むものであり、センス鎖が、5’末端から9、10、11位において三つの連続するヌクレオチド上の三つの2’-F修飾の少なくとも一つのモチーフを含有し、アンチセンス鎖が、5’末端から11、12、13位において三つの連続するヌクレオチド上の三つの2’-O-メチル修飾の少なくとも一つのモチーフを含有し、RNAi剤の一方の末端が平滑であり、もう一方の末端が2ヌクレオチドのオーバーハングを含む。一実施形態では、2ヌクレオチドのオーバーハングが、アンチセンス鎖の3’末端にある。
【0208】
2ヌクレオチドのオーバーハングが、アンチセンス鎖の3’末端にある場合には、末端の三つのヌクレオチドの間に二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結があり得るものであり、該三つのヌクレオチドのうち二つが、オーバーハングヌクレオチドであり、三番目のヌクレオチドが、オーバーハングヌクレオチドに隣接する対合したヌクレオチドである。一実施形態では、RNAi剤は、さらに、センス鎖の5’末端およびアンチセンス鎖の5’末端の両方において末端の三つのヌクレオチドの間に二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を有する。特定の実施形態では、モチーフの一部であるヌクレオチドを含むdsRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖内の全てのヌクレオチドが、修飾ヌクレオチドである。特定の実施形態では、各残基は独立に、例えば、交互モチーフで、2’-O-メチルまたは3’-フルオロで修飾されている。随意に、dsRNAi剤は、リガンド(例えば、GalNAc)をさらに含む。
【0209】
特定の実施形態では、dsRNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むものであり、センス鎖が、長さが25~30ヌクレオチド残基であり、5’末端ヌクレオチド(1位)から開始して、第一の鎖の1位~23位が、少なくとも8リボヌクレオチドを含み、アンチセンス鎖が、長さが36~66ヌクレオチド残基であり、また3’末端ヌクレオチドから開始して、センス鎖の1~23位と対合した位置において少なくとも8リボヌクレオチドを含んで二本鎖を形成するものであり、アンチセンス鎖の少なくとも3’末端ヌクレオチドがセンス鎖と対合せず、また最大6の連続する3’末端ヌクレオチドはセンス鎖と対合せず、それによって1~6ヌクレオチドの3’単一鎖のオーバーハングを形成し、アンチセンス鎖の5’末端が、センス鎖と対合しない10~30の連続するヌクレオチドを含み、それによって10~30ヌクレオチドの単一鎖の5’オーバーハングを形成し、少なくともセンス鎖5’末端および3’末端ヌクレオチドが、センス鎖およびアンチセンス鎖が最大の相補性で整列する場合にアンチセンス鎖のヌクレオチドと塩基対合し、それによってセンス鎖およびアンチセンス鎖間の実質的に二本鎖の領域を形成し、またアンチセンス鎖が、アンチセンス鎖長の少なくとも19リボヌクレオチドに沿って標的RNAに対して十分に相補的であり、二本鎖核酸が哺乳動物細胞に導入されたときに標的遺伝子発現を低減させ、またセンス鎖が、三つの連続するヌクレオチド上に三つの2’-F修飾の少なくとも一つのモチーフを含有するものであり、モチーフのうちの少なくとも一つが、切断部位においてまたは切断部位の近傍で生じる。アンチセンス鎖は、切断部位においてまたはその近傍で三つの連続するヌクレオチド上の三つの2’-O-メチル修飾の少なくとも一つのモチーフを含有する。
【0210】
特定の実施形態では、dsRNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含むものであり、該dsRNAi剤が、少なくとも25ヌクレオチドであり最大でも29ヌクレオチドである長さを有する第一の鎖、および5’末端から11、12、13位において三つの連続するヌクレオチド上の三つの2’-O-メチル修飾の少なくとも一つのモチーフをもつ最大でも30ヌクレオチドである長さを有する第二の鎖を含むものであり、第一の鎖の3’末端および第二の鎖の5’末端が平滑末端を形成し、また第二の鎖が、その3’末端において第一の鎖よりも長い1~4ヌクレオチドであるものであり、二本鎖領域が長さが少なくとも25ヌクレオチドであり、第二の鎖が、第二の鎖の長さのうちの少なくとも19ヌクレオチドに沿って標的mRNAに対して十分に相補的であり、RNAi剤が哺乳動物細胞に導入されたときに標的遺伝子発現を低減するものであり、またdsRNAi剤のDicer切断が、第二の鎖の3’末端を含むsiRNAを結果として生じ、それによって哺乳類において標的遺伝子の発現が低減する。随意に、dsRNAi剤は、リガンドをさらに含む。
【0211】
特定の実施形態では、dsRNAi剤のセンス鎖は、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の少なくとも一つのモチーフを含有し、該モチーフのうち一つは、センス鎖中の切断部位において生じる。
【0212】
特定の実施形態では、dsRNAi剤のアンチセンス鎖はまた、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の少なくとも一つのモチーフを含有することができるものであり、当該モチーフのうち一つが、アンチセンス鎖内の切断部位においてまたはその近傍で生じる。
【0213】
長さが19~23ヌクレオチドである二本鎖領域を有するdsRNAi剤については、アンチセンス鎖の切断部位は通常、5’末端からおよそ10、11および12位にある。したがって、三つの同一の修飾のモチーフは、アンチセンス鎖の、9、10、11位、10、11、12位、11、12、13位、12、13、14位、または13、14、15位において生じ得、これら数字はアンチセンス鎖の5’末端から一つ目のヌクレオチドから開始するか、またはこれら数字はアンチセンス鎖の5’末端から二本鎖領域内の一つめの対合したヌクレオチドから開始する。アンチセンス鎖内の切断部位はまた、5’末端からのdsRNAi剤の二本鎖領域の長さに応じて変わり得る。
【0214】
dsRNAi剤のセンス鎖は、鎖の切断部位において三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の少なくとも一つのモチーフを含有し得、またアンチセンス鎖は、鎖の切断部位においてまたはその近傍において三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の少なくとも一つのモチーフを有し得る。センス鎖およびアンチセンス鎖がdsRNA二本鎖を形成する場合には、センス鎖およびアンチセンス鎖は、センス鎖上の三つのヌクレオチドの一つのモチーフおよびアンチセンス鎖上の三つのヌクレオチドの一つのモチーフが、少なくとも一つのヌクレオチドオーバーラップを有するように、すなわち、センス鎖内のモチーフの三つのヌクレオチドの少なくとも一つが、アンチセンス鎖内のモチーフの三つのヌクレオチドの少なくとも一つと塩基対合を形成するように、整列され得る。あるいは、少なくとも二つのヌクレオチドが重複してもよく、または三つのヌクレオチドの全てが重複してもよい。
【0215】
一部の実施形態では、dsRNAi剤のセンス鎖は、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の二つ以上のモチーフを含有し得る。第一のモチーフは、鎖の切断部位においてまたはその近傍に生じ得、またその他のモチーフが、ウイング修飾であり得る。本明細書において「ウイング修飾」という用語は、同一の鎖の切断部位においてまたはその近傍においてのモチーフから分離されている鎖の別の部分において生じるモチーフを指す。ウイング修飾は、第一のモチーフに隣接しているか、または少なくとも一つもしくは複数のヌクレオチドで分離されている。モチーフが互いにすぐ隣に隣接する場合には、モチーフの化学的性質は、互いに別個であり、またモチーフが一つまたは複数のヌクレオチドで分離されている場合には、その化学的性質は、同一であっても異なっていてもよい。二つ以上のウイング修飾が存在する場合もある。例えば、二つのウイング修飾が存在する場合には、各ウイング修飾は、切断部位またはその近傍において第一のモチーフに対して一方の末端において、またはリードモチーフのいずれかの側で生じ得る。
【0216】
センス鎖と同様に、dsRNAi剤のアンチセンス鎖は、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の二つ以上のモチーフを含有する場合があり、該モチーフの少なくとも一つは鎖の切断部位においてまたはその近傍において生じる。このアンチセンス鎖はまた、センス鎖上に存在し得るウイング修飾と同様のアラインメント内に一つまたは複数のウイング修飾を含有し得る。
【0217】
一部の実施形態では、dsRNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖上のウイング修飾は、典型的には、鎖の3’末端、5’末端または両末端において最初の一つまたは二つの末端ヌクレオチドを含まない。
【0218】
他の実施形態では、dsRNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖上のウイング修飾は、典型的には、鎖の3’末端、5’末端または両末端において二本鎖領域内の最初の一つまたは二つの対合したヌクレオチドを含まない。
【0219】
dsRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖が各々、少なくとも一つのウイング修飾を含有する場合には、ウイング修飾は、二本鎖領域の同一末端に入り得、また一つ、二つまたは三つのヌクレオチドの重複部分を有する。
【0220】
dsRNAi剤のセンス鎖またはアンチセンス鎖が各々、少なくとも二つのウイング修飾を含有する場合には、センス鎖およびアンチセンス鎖は、それぞれの一本鎖からの二つの修飾が、一つ、二つまたは三つのヌクレオチドの重複部分を有する二本鎖領域の一方の末端に入り、それぞれの一本鎖からの二つの修飾が、一つ、二つまたは三つのヌクレオチドの重複部分を有する二本鎖領域のもう一方の末端に入り、それぞれの一本鎖からの二つの修飾が、二本鎖領域内の一つ、二つまたは三つのヌクレオチドの重複部分を有するリードモチーフの両側に入るように、整列され得る。
【0221】
一部の実施形態では、モチーフの一部であるヌクレオチドを含むdsRNAi剤のセンス鎖およびアンチセンス鎖内のどのヌクレオチドも、修飾され得る。各ヌクレオチドは、同一または異なる修飾で修飾され得、当該修飾としては、非連結ホスフェート酸素の一方もしくは両方の、または連結ホスフェート酸素の一つもしくは複数のうちの一つまたは複数の変更、リボース糖の構成成分の変更、例えば、リボース糖上の2’ヒドロキシルの変更、ホスフェート部分の「脱リン酸化」リンカーでの大規模な置換、天然に存在する塩基の修飾または置換、およびリボースホスフェート骨格の置換または修飾が挙げられ得る。
【0222】
核酸はサブユニットのポリマーであるので、修飾の多くは、核酸内で反復される位置で生じ、例えば、塩基またはホスフェート部分、またはホスフェート部分の非連結のOの修飾である。一部の場合においては、修飾は、核酸中の対象位置の全てにおいて生じることとなるが、多くの場合、生じることとならない。例として、修飾は、3’末端または5’末端の位置においてのみ生じ得、末端領域においてのみ生じ得、例えば、鎖の末端ヌクレオチド上の位置、または鎖の最後の2、3、4、5もしくは10ヌクレオチドにおいて生じ得る。修飾は、二本鎖領域、一本鎖領域または両方において生じ得る。修飾は、RNAの二本鎖領域内においてのみ生じ得、またはRNAの一本鎖領域内においてのみ生じ得る。例えば、非連結性O位置におけるホスホロチオエート修飾は、一方または両方の末端においてのみ生じ得、末端領域においてのみ生じ得、例えば、鎖の末端ヌクレオチド上の位置または鎖の最後の2、3、4、5もしくは10ヌクレオチド内において生じ得、または二本鎖内および一本鎖領域において、特に末端で、生じ得る。5’末端をリン酸化することが可能である。
【0223】
それにより、例えば、安定性を増強すること、オーバーハング内に特定の塩基を含めること、または一本鎖のオーバーハング内、例えば、5’オーバーハングもしくは3’オーバーハング内、または両オーバーハング内に、修飾ヌクレオチドもしくはヌクレオチド代替物を含めることが可能であり得る。例えば、オーバーハング内にプリンヌクレオチドを含めることが望ましいものであり得る。一部の実施形態では、3’オーバーハングまたは5’オーバーハング内の塩基の全てまたは一部が、例えば、本明細書において記載する修飾で修飾され得る。修飾は、例えば、当技術分野で公知である修飾でのリボース糖の2’位における修飾の使用、例えば、核酸塩基のリボ糖の代わりに修飾された、デオキシリボヌクレオチド、2’-デオキシ-2’-フルオロ(2’-F)または2’-O-メチルの使用、およびホスフェート基における修飾、例えば、ホスホロチオエート修飾、を含み得る。オーバーハングは、標的配列と相同である必要はない。
【0224】
一部の実施形態では、センス鎖およびアンチセンス鎖の各残基は、LNA、CRN、cET、UNA、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-メチル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-デオキシ、2’-ヒドロキシル、または2’-フルオロで独立に修飾される。鎖は、二つ以上の修飾を含有し得る。一実施形態では、センス鎖およびアンチセンス鎖の各残基は、2’-O-メチルまたは2’-フルオロで独立に修飾される。
【0225】
少なくとも二つの異なる修飾が、典型的には、センス鎖およびアンチセンス鎖上に存在する。それら二つの修飾は、2’-O-メチルまたは2’-フルオロ修飾などであり得る。
【0226】
特定の実施形態では、NまたはNは、交互パターンの修飾を含む。「交互モチーフ」という用語は、本明細書で使用する場合、一つまたは複数の修飾を有するモチーフを指し、各修飾が、一本鎖の交互ヌクレオチド上で生じる。交互ヌクレオチドとは、一つ置きのヌクレオチド毎に一つまたは三つのヌクレオチド毎に一つまたは類似のパターンを指し得る。例えばA、BおよびCが各々、ヌクレオチドに対する一タイプの修飾を表す場合、交互モチーフは、「ABABABABABAB…」、「AABBAABBAABB…」、「AABAABAABAAB…」、「AAABAAABAAAB…」、「AAABBBAAABBB…」または「ABCABCABCABC…」などであり得る。
【0227】
交互モチーフ内に含有されるこのタイプの修飾は、同一である場合も、異なっている場合もある。例えば、A、B、C、Dが各々、ヌクレオチド上の一タイプの修飾を表す場合、交互パターン、すなわち、一つ置きのヌクレオチド上の修飾は、同一であり得るが、センス鎖またはアンチセンス鎖の各々は、例えば「ABABAB…」、「ACACAC…」、「BDBDBD…」、または「CDCDCD…」などの交互モチーフの内のいくつかの可能性のある修飾から選択され得る。
【0228】
一部の実施形態では、本発明のdsRNAi剤は、アンチセンス鎖上の交互モチーフの修飾パターンに対して相対的にシフトされているセンス鎖上の交互モチーフの修飾パターンを含む。当該移動は、センス鎖のヌクレオチドの修飾基が、アンチセンス鎖のヌクレオチドの異なるように修飾された基に対応するようになされたものであり得、逆もまた同様である。例えば、センス鎖は、dsRNA二本鎖内のアンチセンス鎖と対合する場合、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へ「ABABAB」で開始し得、またアンチセンス鎖内の交互モチーフは、二本鎖領域内の鎖の5’から3’へ「BABABA」で開始し得る。別の例では、センス鎖内の交互モチーフは、鎖の5’から3’へ「AABBAABB」で開始され、またアンチセンス鎖内の交互モチーフは、二本鎖領域内の鎖の5’から3’へ「BBAABBAA」で開始されてもよく、その結果、センス鎖およびアンチセンス鎖間の修飾パターンの完全または部分的なシフトが存在するようになる。
【0229】
一つの特定の例では、センス鎖内の交互モチーフは、該鎖の5’‐3’から「ABABAB」であり、各Aは、未修飾リボヌクレオチドであり、また各Bは、2’-Oメチル修飾ヌクレオチドである。
【0230】
一つの特定の例では、センス鎖内の交互モチーフは、該鎖の5’‐3’から「ABABAB」であり、各Aは、2’-デオキシ-2’-フルオロ修飾ヌクレオチドであり、また各Bは、2’-Oメチル修飾ヌクレオチドである。
【0231】
別の特定の例では、アンチセンス鎖内の交互モチーフは、該鎖の3’-5’から「BABABA」であり、各Aは、2’-デオキシ-2’-フルオロ修飾ヌクレオチドであり、また各Bは、2’-Oメチル修飾ヌクレオチドである。
【0232】
一つの特定の例では、センス鎖内の交互モチーフは、該鎖の5’‐3’から「ABABAB」であり、またアンチセンス鎖内の交互モチーフは、該鎖の3’-5から「BABABA」であり、各Aは、未修飾リボヌクレオチドであり、また各Bは、2’-Oメチル修飾ヌクレオチドである。
【0233】
一つの特定の例では、センス鎖内の交互モチーフは、該鎖の5’‐3’から「ABABAB」であり、またアンチセンス鎖内の交互モチーフは、該鎖の3’-5から「BABABA」であり、各Aは、2’-デオキシ-2’-フルオロ修飾ヌクレオチドであり、また各Bは、2’-Oメチル修飾ヌクレオチドである。
【0234】
一部の実施形態では、dsRNAi剤は、センス鎖上の2’-O-メチル修飾と2’-F修飾の交互モチーフのパターンを含み、最初に、アンチセンス鎖上の2’-O-メチル修飾と2’-F修飾の交互モチーフのパターンに対して相対的なシフトを有し、すなわち、センス鎖上の2’-O-メチル修飾ヌクレオチドと、アンチセンス鎖上の2’-F修飾ヌクレオチドは塩基対合し、その逆もまた同様である。センス鎖の1位は、2’-F修飾で開始し得、またアンチセンス鎖の1位は、2’-O-メチル修飾で開始し得る。
【0235】
センス鎖またはアンチセンス鎖への三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の一つまたは複数のモチーフの導入は、センス鎖またはアンチセンス鎖内に存在する最初の修飾パターンを中断する。センス鎖またはアンチセンス鎖への三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の一つまたは複数のモチーフを導入することによるセンス鎖またはアンチセンス鎖の修飾パターンの中断は、標的遺伝子に対する遺伝子サイレンシング活性を増強し得る。
【0236】
一部の実施形態では、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾のモチーフが鎖のいずれかに導入される場合、該モチーフに隣接するヌクレオチドの修飾は、そのモチーフの修飾とは異なる修飾である。例えば、モチーフを含有する配列の部分は、「…NYYYN…」であり、ここで「Y」は三個の連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾のモチーフの修飾を表し、また「N」および「N」は、Yの修飾とは異なるモチーフ「YYY」に隣接するヌクレオチドに対する修飾を表し、NおよびNは同一または異なる修飾であり得る。あるいは、ウイング修飾が存在する場合、NまたはNは存在してもよく、または存在しなくてもよい。
【0237】
iRNAは、少なくとも一つのホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結をさらに含み得る。ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結修飾は、鎖の任意の位置においてセンス鎖、アンチセンス鎖または両鎖の任意のヌクレオチド上で生じ得る。例えば、ヌクレオチド間連結修飾は、センス鎖もしくはアンチセンス鎖上のどのヌクレオチド上でも生じ得、各ヌクレオチド間連結修飾は、センス鎖もしくはアンチセンス鎖上で交互パターン内で生じ得、またはセンス鎖もしくはアンチセンス鎖は、交互パターン内で両方のヌクレオチド間連結修飾を含み得る。センス鎖上のヌクレオチド間連結修飾の交互パターンは、アンチセンス鎖と同一または異なり得、またセンス鎖上のヌクレオチド間連結修飾の交互パターンは、アンチセンス鎖上のヌクレオチド間連結修飾の交互パターンに対して相対的なシフトを有し得る。一実施形態では、二本鎖RNAi剤は、6~8のホスホロチオエートヌクレオチド間連結を含む。一部の実施形態では、アンチセンス鎖は、5’末端において二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結と、3’末端において二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結とを含み、またセンス鎖は、5’末端または3’末端のいずれかに少なくとも二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を含む。
【0238】
一部の実施形態では、dsRNAi剤は、オーバーハング領域内にホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結修飾を含む。例えば、オーバーハング領域は、二つのヌクレオチド間にホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結を有する二つのヌクレオチドを含有し得る。ヌクレオチド間連結修飾はまた、オーバーハングヌクレオチドを二本鎖領域内の末端の対合したヌクレオチドと連結するようになされ得る。例えば、少なくとも2、3、4または全てのオーバーハングヌクレオチドは、ホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結によって連結され得、随意に、オーバーハングヌクレオチドを、オーバーハングヌクレオチドと隣接する対合したヌクレオチドと連結するさらなるホスホロチオエートまたはメチルホスホネートのヌクレオチド間連結が存在し得る。例えば、三つのヌクレオチドのうち二つがオーバーハングヌクレオチドであり、三番目が、オーバーハングヌクレオチドに隣接する対合したヌクレオチドである、末端の三つのヌクレオチド間に少なくとも二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結が存在し得る。これら末端の三つのヌクレオチドは、アンチセンス鎖の3’末端、センス鎖の3’末端、アンチセンス鎖の5’末端、またはアンチセンス鎖の5’末端にあり得る。
【0239】
一部の実施形態では、2-ヌクレオチドオーバーハングが、アンチセンス鎖の3’末端にあり、末端の三つのヌクレオチド間に二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結が存在し、当該三つのヌクレオチドのうち二つが、オーバーハングヌクレオチドであり、また三番目のヌクレオチドが、オーバーハングヌクレオチドに隣接する対合したヌクレオチドである。随意に、dsRNAi剤は、さらに、センス鎖の5’末端およびアンチセンス鎖の5’末端の両方において末端の三つのヌクレオチド間に二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結を有し得る。
【0240】
一実施形態では、dsRNAi剤は、標的との、二本鎖内のミスマッチまたはその組み合わせを含む。ミスマッチは、オーバーハング領域内または二本鎖領域内に生じ得る。塩基対は、解離または融解を促進するそれらがもつ傾向に基づいて格付けされ得る(例えば、特定の対合の会合または解離の自由エネルギーに基づくものであり、最も単純なアプローチとしては、個々の対ごとに対を調べることであるが、次に、隣接するまたは同様の分析も使用可能である)。解離の促進の点では、A:UはG:Cより好ましく、G:UはG:Cより好ましく、またI:CはG:Cより好ましい(I=イノシン)。ミスマッチ、例えば、非標準の対合または標準以外の対合(本明細書において別の箇所に記載される)が、標準(A:T、A:U、G:C)の対合より好ましく、またユニバーサル塩基を含む対合が、標準の対合より好ましい。
【0241】
特定の実施形態では、dsRNAi剤は、A:U、G:U、I:Cの群から独立に選択されるアンチセンス鎖の5’末端から二本鎖領域内の最初の1、2、3、4または5塩基対、および例えば、非標準の対合または標準以外の対合またはユニバーサル塩基を含む対合であるミスマッチ対のうちの少なくとも一つを含み、二本鎖の5’末端においてアンチセンス鎖の解離を促進する。
【0242】
特定の実施形態では、アンチセンス鎖内の5’末端から二本鎖領域内の1位におけるヌクレオチドは、A、dA、dU、UおよびdTから選択される。あるいは、アンチセンス鎖の5’末端から二本鎖領域内の最初の1、2または3の塩基対のうち少なくとも一つは、AU塩基対である。例えば、アンチセンス鎖の5’末端から二本鎖領域内の最初の塩基対は、AU塩基対である。
【0243】
他の実施形態では、センス鎖の3’末端におけるヌクレオチドは、デオキシチミジン(dT)であるか、またはアンチセンス鎖の3’末端におけるヌクレオチドは、デオキシチミジン(dT)である。例えば、デオキシチミンジンヌクレオチドの短い配列、例えばセンス鎖、アンチセンス鎖または両鎖の3’末端上の二つのdTヌクレオチド、が存在する。
【0244】
特定の実施形態では、センス鎖配列は、式(I):
5’n-N-(X X X)-N-Y Y Y-N-(Z Z Z)-N-n3’(I)で表され得、
式中、
iおよびjは各々独立に、0または1であり、
pおよびqは各々独立に、0~6であり、
各Nは独立に、0~25の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表すものであって、各配列は少なくとも二つの異なるように修飾されたヌクレオチドを含み、
各Nは独立に、0~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し、
各nおよびnは独立に、オーバーハングヌクレオチドを表すものであり、
式中、NbおよびYは、同一の修飾を有さず、ならびに
XXX、YYYおよびZZZは各々独立に、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の一つのモチーフを表す。一実施形態では、YYYは、すべて2’-F修飾ヌクレオチドである。
【0245】
一部の実施形態では、NまたはNは、交互パターンの修飾を含む。
【0246】
一部の実施形態では、YYYモチーフは、センス鎖の切断部位においてまたはその近傍において生じる。例えば、dsRNAi剤が、17~23ヌクレオチドの長さの二本鎖領域を有する場合、YYYモチーフは、センス鎖の切断部位においてまたはその近傍において生じ得(例えば、6、7、8位、7、8、9位、8、9、10位、9、10、11位、10、11、12位、または11、12、13位において生じ得る)、この数字は、5’末端から、第一のヌクレオチドから開始し、または随意に、この数字は、5’末端から、二本鎖領域内の最初の対合したヌクレオチドにおいて開始する。
【0247】
一実施形態では、iは1であり、かつjは0であり、またはiは0であり、かつjは1であり、またはiおよびjの両方が1である。したがって、センス鎖は、以下の式、
5’n-N-YYY-N-ZZZ-N-n3’(Ib)、
5’n-N-XXX-N-YYY-N-n3’(Ic)、または
5’n-N-XXX-N-YYY-N-ZZZ-N-n3’(Id)で表され得る。
【0248】
センス鎖が式(Ib)で表される場合、Nは、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Nは独立に、2~20、2~15または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し得る。
【0249】
センス鎖が式(Ic)で表される場合、Nは、0~10、0~7、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Nは独立に、2~20、2~15または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し得る。
【0250】
センス鎖が式(Id)で表される場合、各Nは独立に、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。一実施形態では、Nは、0、1、2、3、4、5、または6である。各Nは独立して、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し得る。
【0251】
X、YおよびZの各々は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
【0252】
他の実施形態では、iは0であり、かつjは0であり、またセンス鎖は、式
5’n-N-YYY-N-n3’(Ia)で表され得る。
【0253】
センス鎖が、式(Ia)で表される場合、各Nは独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し得る。
【0254】
一実施形態では、RNAiのアンチセンス鎖配列は、式(II)
5’nq’-N’-(Z’Z’Z’)-N’-Y’Y’Y’-N’-(X’X’X’)-N’-n’3’(II)で表され得、
式中、
kおよびlは各々独立に、0または1であり、
p’およびq’は各々独立に、0~6であり、
各N’は独立に、0~25の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表すものであり、各配列は、少なくとも二つの異なるように修飾されたヌクレオチドを含み、
各N’は独立に、0~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し、
各n’およびn’は独立に、オーバーハングヌクレオチドを表し、
式中、N’およびY’は、同一の修飾を有さず、ならびに
X’X’X’、Y’Y’Y’およびZ’Z’Z’は各々独立に、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の一つのモチーフを表す。
【0255】
一部の実施形態では、N’またはN’は、交互パターンの修飾を含む。
【0256】
Y’Y’Y’モチーフは、アンチセンス鎖の切断部位においてまたはその近傍において生じる。例えば、dsRNAi剤が、17~23ヌクレオチドの長さの二本鎖領域を有する場合、Y’Y’Y’モチーフは、アンチセンス鎖の9、10、11位、10、11、12位、11、12、13位、12、13、14位、または13、14、15位において生じ得、この数字は、5’末端から、最初のヌクレオチドから開始し、または随意に、この数字は、5’末端から、二本鎖領域内の最初の対合したヌクレオチドにおいて開始する。一実施形態では、Y’Y’Y’モチーフは、11位、12位、13位において生じる。
【0257】
特定の実施形態では、Y’Y’Y’モチーフは、全て2’-OMe修飾ヌクレオチドである。
【0258】
特定の実施形態では、kは1であり、かつlは0であるか、またはkは0であり、かつlは1であるか、またはkおよびlは両方とも1である。
【0259】
したがって、アンチセンス鎖は、以下の式
5’nq’-N’-Z’Z’Z’-N’-Y’Y’Y’-N’-np’3’(IIb)、
5’nq’-N’-Y’Y’Y’-N’-X’X’X’-np’3’(IIc)、または
5’nq’-N’-Z’Z’Z’-N’-Y’Y’Y’-N’-X’X’X’-N’-np’3’(IId)で表され得る。
【0260】
アンチセンス鎖が、式(IIb)で表される場合、N は、0~10、0~7、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各N’は独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0261】
アンチセンス鎖が、式(IIc)で表される場合、N’は、0~10、0~7、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各N’は独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0262】
アンチセンス鎖が、式(IId)で表される場合、各N’は独立に、0~10、0~7、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各N’は独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。一実施形態では、Nは、0、1、2、3、4、5、または6である。
【0263】
他の実施形態では、kは0であり、かつlは0であり、またアンチセンス鎖は、式
5’np’-Na’-Y’Y’Y’-Na’-nq’3’(Ia)で表され得る。
【0264】
アンチセンス鎖が、式(IIa)で表される場合、各N’は独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0265】
X’、Y’およびZ’の各々は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0266】
センス鎖およびアンチセンス鎖の各ヌクレオチドは、独立に、LNA、CRN、UNA、cEt、HNA、CeNA、2’-メトキシエチル、2’-O-メチル、2’-O-アリル、2’-C-アリル、2’-ヒドロキシルまたは2’-フルオロで独立に修飾され得る。例えば、センス鎖およびアンチセンス鎖の各ヌクレオチドは、2’-O-メチルまたは2’-フルオロで独立に修飾される。各X、Y、Z、X’、Y’およびZ’は、特に2’-O-メチル修飾または2’-フルオロ修飾を表し得る。
【0267】
一部の実施形態では、dsRNAi剤のセンス鎖は、二本鎖領域が21nt(ヌクレオチド)である場合に鎖の9、10および11位において生じるYYYモチーフを含有し得、この数字は、5’末端から、最初のヌクレオチドから開始し、または随意に、この数字は、5’末端から、二本鎖領域内の最初の対合したヌクレオチドにおいて開始し、またYは、2’-F修飾を表す。センス鎖は、二本鎖領域の対向する側の末端においてウイング修飾としてXXXモチーフまたはZZZモチーフをさらに含有し得、またXXXおよびZZZは各々独立に、2’-OMe修飾または2’-F修飾を表す。
【0268】
一部の実施形態では、アンチセンス鎖は、鎖の11、12、13位において生じるY’Y’Y’モチーフを含有し得、この数字は、5’末端から、最初のヌクレオチドから開始し、または随意に、この数字は、5’末端から、二本鎖領域内の最初の対合したヌクレオチドにおいて開始し、またY’は、2’-O-メチル修飾を表す。アンチセンス鎖は、二本鎖領域の対向する側の末端においてウイング修飾としてX’X’X’モチーフまたはZ’Z’Z’モチーフをさらに含有し得、またX’X’X’およびZ’Z’Z’は各々独立に、2’-OMe修飾または2’-F修飾を表す。
【0269】
上記の式(Ia)、(Ib)、(Ic)および(Id)のいずれか一つで表されるセンス鎖は、それぞれ式(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)のいずれか一つで表されるアンチセンス鎖と二本鎖を形成する。
【0270】
したがって、本発明の方法において使用するdsRNAi剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含み得、各鎖は、14~30ヌクレオチドを有し、iRNA二本鎖は、以下の式(III)
センス:5’n-N-(X X X)-N- Y Y Y-N-(Z Z Z)-N-n3’
アンチセンス:3’n -N -(X’X’X’)-N -Y’Y’Y’-N -(Z’Z’Z’)-N -n 5’
(III)で表され、
式中、
i、j、kおよびlは各々独立に、0または1であり、
p、p’、qおよびq’は各々独立に、0~6であり、
各NおよびN は独立に、0~25の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し、各配列は、少なくとも二つの異なるように修飾されたヌクレオチドを含み、
各NおよびN は独立して、0~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表し、
式中、各n’、n、n’およびnは、それらの各々が、存在していても存在していなくてもよく、オーバーハングヌクレオチドを独立に表し、
XXX、YYY、ZZZ、X’X’X’、Y’Y’Y’およびZ’Z’Z’は各々独立に、三つの連続するヌクレオチド上の三つの同一の修飾の一つのモチーフを表す。
【0271】
一実施形態では、iは0であり、かつjは0であり、またはiは1であり、かつjは0であり、またはiは0であり、かつjは1であり、またはiおよびjは両方とも0であり、またはiおよびjは両方とも1である。別の実施形態では、kは0であり、かつlは0であり、またはkは1であり、かつlは0であり、kは0であり、かつlは1であり、またはkおよびlは両方とも0であり、またはkおよびlは両方とも1である。
【0272】
iRNA二本鎖を形成するセンス鎖およびアンチセンス鎖の例示的な組み合わせとしては、以下の式が挙げられる:
5’n-N-YYY-N-n3’
3’n -N -Y’Y’Y’-N 5’
(IIIa)
5’n-N-YYY-N-ZZZ-N-n3’
3’n -N -Y’Y’Y’-N -Z’Z’Z’-N 5’
(IIIb)
5’n-N-XXX-N-YYY-N-n3’
3’n -N -X’X’X’-N -Y’Y’Y’-N -n 5’
(IIIc)
5’n-N-XXX-N-YYY-N-ZZZ-N-n3’
3’n -N -X’X’X’-N -Y’Y’Y’-N -Z’Z’Z’-N-n 5’
(IIId)。
【0273】
dsRNAi剤が式(IIIa)で表される場合、各Nは独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0274】
dsRNAi剤が式(IIIb)で表される場合、各Nは独立に、1~10、1~7、1~5、または1~4の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Nは独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0275】
dsRNAi剤が式(IIIc)で表される場合、各N、N’は独立に、0~10、0~7、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各Nは独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。
【0276】
dsRNAi剤が式(IIId)で表される場合、各N、N’は独立に、0~10、0~7、0~10、0~7、0~5、0~4、0~2、または0の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。各N、N は独立に、2~20、2~15、または2~10の修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド配列を表す。N、N’、N、およびN の各々は独立に、交互パターンの修飾を含む。
【0277】
式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、および(IIId)の中のX、Y、およびZの各々は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0278】
dsRNAi剤が式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、および(IIId)で表される場合、Yヌクレオチドのうちの少なくとも一つが、Y’ヌクレオチドのうちの一つと塩基対を形成し得る。あるいは、少なくとも二つのYヌクレオチドが、対応するY’ヌクレオチドと塩基対を形成し、または三つのYヌクレオチドすべてが、対応するY’ヌクレオチドと塩基対を形成する。
【0279】
dsRNAi剤が式(IIIb)または(IIId)で表される場合、Zヌクレオチドのうちの少なくとも一つが、Z’ヌクレオチドのうちの一つと塩基対を形成し得る。あるいは、少なくとも二つのZヌクレオチドが、対応するZ’ヌクレオチドと塩基対を形成し、または三つのZヌクレオチドすべてが、対応するZ’ヌクレオチドと塩基対を形成する。
【0280】
dsRNAi剤が式(IIIc)または(IIId)で表される場合、Xヌクレオチドのうちの少なくとも一つが、X’ヌクレオチドのうちの一つと塩基対を形成し得る。あるいは、Xヌクレオチドのうちの少なくとも二つが、対応するX’ヌクレオチドと塩基対を形成し、またはXヌクレオチドのうちの三つすべてが、対応するX’ヌクレオチドと塩基対を形成する。
【0281】
特定の実施形態では、Yヌクレオチド上の修飾は、Y’ヌクレオチド上の修飾とは異なるか、Zヌクレオチド上の修飾は、Z’ヌクレオチド上の修飾とは異なるか、またはXヌクレオチド上の修飾は、X’ヌクレオチド上の修飾とは異なる。
【0282】
特定の実施形態では、dsRNAi剤が式(IIId)で表される場合、N修飾は、2’-O-メチルまたは2’-フルオロ修飾である。他の実施形態では、RNAi剤が式(IIid)で表される場合、N修飾は、2’-O-メチルまたは2’-フルオロ修飾であり、またn’>0および少なくとも一つのn’は、ホスホロチオエート連結を介して隣接するヌクレオチドに連結する。さらに他の実施形態では、RNAi剤が、式(IIId)で表される場合、N修飾は、2’-O-メチルまたは2’-フルオロ修飾であり、n’>0および少なくとも一つのn’は、ホスホロチオエート連結を介して隣接するヌクレオチドに連結し、またセンス鎖は、二価または三価の分枝リンカー(以下に記載する)を介して結合される一つまたは複数のGalNAc誘導体にコンジュゲートされる。他の実施形態では、RNAi剤が、式(IIId)で表される場合、N修飾は、2’-O-メチルまたは2’-フルオロ修飾であり、n’>0および少なくとも一つのn’は、ホスホロチオエート連結を介して隣接するヌクレオチドに連結し、センス鎖は、少なくとも一つのホスホロチオエート連結を含み、またセンス鎖は、二価または三価の分枝リンカーを介して結合される一つまたは複数のGalNAc誘導体にコンジュゲートされる。
【0283】
一部の実施形態では、dsRNAi剤が、式(IIIa)で表される場合、N修飾は、2’-O-メチルまたは2’-フルオロ修飾であり、n’>0および少なくとも一つのn’は、ホスホロチオエート連結を介して隣接するヌクレオチドに連結し、センス鎖は、少なくとも一つのホスホロチオエート連結を含み、またセンス鎖は、二価または三価の分枝リンカーを介して結合される一つまたは複数のGalNAc誘導体にコンジュゲートされる。
【0284】
一部の実施形態では、dsRNAi剤は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)および(IIId)で表される少なくとも二つの二本鎖を含有する多量体であり、該二本鎖は、リンカーで接続される。該リンカーは、切断可能である場合も、切断可能でない場合もある。随意に、多量体は、リガンドをさらに含む。二本鎖の各々は、同一の遺伝子または二つの異なる遺伝子を標的にし得、または二本鎖の各々は、二つの異なる標的部位における同一の遺伝子を標的とし得る。
【0285】
一部の実施形態では、dsRNAi剤は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)および(IIId)で表される三、四、五、六、またはそれ以上の二本鎖を含有する多量体であり、該二本鎖は、リンカーで接続される。該リンカーは、切断可能である場合も、切断可能でない場合もある。随意に、多量体は、リガンドをさらに含む。二本鎖の各々は、同一の遺伝子または二つの異なる遺伝子を標的にし得、または二本鎖の各々は、二つの異なる標的部位における同一の遺伝子を標的とし得る。
【0286】
一実施形態では、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)および(IIId)のうちの少なくとも一で表される二つのdsRNAi剤は、5’末端において、また3’末端の一方または両方において、互いに連結され、随意に、リガンドにコンジュゲートされる。当該剤は各々、同一の遺伝子または二つの異なる遺伝子を標的とし得、または当該剤の各々が、二つの異なる標的部位において同一の遺伝子を標的にし得る。
【0287】
特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、2’-フルオロ修飾を含有する少数のヌクレオチド、例えば2’-フルオロ修飾を有する10以下のヌクレオチド、を含有し得る。例えば、RNAi剤は、2’-フルオロ修飾を有する10、9、8、7、6、5、4、3、2、1または0のヌクレオチドを含有し得る。特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、2’-フルオロ修飾を有する10ヌクレオチド、例えば、センス鎖内に2’-フルオロ修飾を有する4ヌクレオチド、およびアンチセンス鎖内に2’-フルオロ修飾を有する6ヌクレオチド、を含有する。別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、2’-フルオロ修飾を有する6ヌクレオチド、例えば、センス鎖内に2’-フルオロ修飾を有する4ヌクレオチド、およびアンチセンス鎖内に2’-フルオロ修飾を有する2ヌクレオチド、を含有する。
【0288】
他の実施形態では、本発明のRNAi剤は、2’-フルオロ修飾を含有する極めて少数のヌクレオチド、例えば、2’-フルオロ修飾を含有する2以下のヌクレオチド、を含有し得る。例えば、RNAi剤は、2’-フルオロ修飾を有する2、1または0のヌクレオチドを含有し得る。特定の実施形態では、RNAi剤は、2’-フルオロ修飾を有する2ヌクレオチド、例えば、センス鎖内に2-フルオロ修飾を有する0ヌクレオチド、およびアンチセンス鎖内に2’-フルオロ修飾を有する2ヌクレオチド、を含有し得る。
【0289】
種々の公開公報には、本発明の方法において使用され得る多量体iRNAが記載されている。当該公開公報としては、国際公開第2007/091269号、米国特許第7,858,769号、国際公開第2010/141511号、国際公開第2007/117686号、国際公開第2009/014887号、および国際公開第2011/031520号が挙げられ、それら各々の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0290】
特定の実施形態では、本開示の組成物および方法は、本明細書において記載するようなRNAi剤のビニルホスホネート(VP)修飾を含む。例示的な実施形態では、本開示の5’-ビニルホスホネート修飾ヌクレオチドが、以下の構造を有し、
【化4】
式中、XはOまたはSであり、
Rは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、またはC1~20アルコキシ(例えば、メトキシまたはn-ヘキサデシルオキシ)であり、
5’は、=C(H)-P(O)(OH)であり、またC5’炭素とR5’との間の二重結合が、E配座またはZ配座(例えば、E配座)であり、また
Bは、核酸塩基または修飾核酸塩基であり、随意に、Bは、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシルである。
【0291】
一実施形態では、R5’は、=C(H)-P(O)(OH)であり、C5’炭素とR5’との間の二重結合はE配座である。別の実施形態では、Rは、メトキシであり、またR5’は、=C(H)-P(O)(OH)であり、またC5’炭素とR5’との間の二重結合はE配座である。別の実施形態では、Xは、Sであり、Rは、メトキシであり、またR5’は、=C(H)-P(O)(OH)であり、またC5’炭素とR5’との間の二重結合はE配座である。
【0292】
本開示のビニルホスホネートは、本開示のdsRNAのアンチセンスまたはセンス鎖のいずれかに結合し得る。特定の実施形態では、本開示のビニルホスホネートは、dsRNAのアンチセンス鎖に、随意にdsRNAのアンチセンス鎖の5’末端において、結合する。
【0293】
ビニルホスホネート修飾もまた、本開示の組成物および方法として企図される。例示的なビニルホスホネート構造は、前述した構造を含み、式中、R5’は=C(H)-OP(O)(OH)2であり、またC5’炭素およびR5’間の二重結合は、E配座またはZ配座(例えば、E配座)である。
【0294】
以下により詳細に記載するように、iRNAへの一つまたは複数の炭水化物部分のコンジュゲーションを含有するiRNAは、iRNAの一つまたは複数の特性を最適化できる。多くの場合、炭水化物部分は、iRNAの修飾サブユニットに結合することとなる。例えば、iRNAの一つまたは複数のリボヌクレオチドサブユニットのリボース糖は、別の部分、例えば、炭水化物リガンドが結合される非炭水化物(好ましくは、環式)のキャリア、で置換され得る。該サブユニットのリボース糖がそのように置換されているリボヌクレオチドのサブユニットは、本明細書においては、リボース置換修飾サブユニット(RRMS)と称する。環式担体は、炭素環系であり得、すなわち、全ての環原子が炭素原子であるか、または複素環系であり得、すなわち、一つまたは複数の環原子が例えば、窒素、酸素、硫黄であるヘテロ原子であり得る。環式キャリアは、単環式環系であり得、または二つ以上の環、例えば、縮合環、を含有し得る。環式キャリアは、完全に飽和の環系であり得、または一つもしくは複数の二重結合を含有し得る。
【0295】
リガンドは、キャリアを介してポリヌクレオチドに結合し得る。該担体は、(i)少なくとも一つの「主鎖結合点」、例えば二つの「主鎖結合点」と、(ii)少なくとも一つの「係留結合点」とを含む。「主鎖結合点」とは、本明細書で使用する場合、例えば、ヒドロキシル基などの官能基を指し、または概して、リボ核酸の主鎖、例えば、ホスフェート、もしくは例えば、硫黄含有などの修飾ホスフェートの主鎖内に担体を組み込むために利用可能であり好適である結合を指す。一部の実施形態における「係留結合点」(TAP)とは、選択された部分を接続する環式キャリアの構成環原子、例えば、炭素原子またはヘテロ原子(骨格結合点を提供する原子とは別の)を指す。この部分は、例えば、炭水化物であり得、例えば、単糖、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖または多糖であり得る。随意に、選択部分は、介在する係留によって環式キャリアに接続される。したがって環式キャリアは、しばしば、例えば、アミノ基である官能基を含む、または概して結合であって、構成する環への、例えば、リガンドである別の化学的実体の組み込みもしくは係留に適している結合を提供することとなる。
【0296】
iRNAは、キャリアを介してリガンドにコンジュゲートし得るものであり、該キャリアは、環式基または非環式基であり得る。一実施形態では、環式基は、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、[1,3]ジオキソラン、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピリダジノニル、テトラヒドロフリル、およびデカリンから選択される。一実施形態では、非環式基は、セリノール骨格またはジエタノールアミン骨格である。
【0297】
i.熱的不安定化修飾
特定の実施形態では、アンチセンス鎖のシード領域中に熱的不安定化修飾を組み込むことによって、dsRNA分子をRNA干渉のために最適化できる。本明細書で使用される場合、「シード領域」は、参照鎖の5’末端の2~9位、または参照鎖の5’末端の2~8位を意味する。例えば、熱的不安定化修飾をアンチセンス鎖のシード領域に組み込み、標的外遺伝子サイレンシングを低減または阻害することができる。
【0298】
「熱的不安定化修飾」という用語は、そうした修飾を有していないdsRNAの融解温度(T)よりも低い全体的な融解温度(T)を有するdsRNAをもたらすこととなる修飾を含む。例えば、熱的不安定化修飾は、dsRNAのTを、例えば摂氏一度、二度、三度、または四度など、1~4℃だけ減少させることができる。また、用語「熱的不安定化ヌクレオチド」は、一つまたは複数の熱的不安定化修飾を含有するヌクレオチドを指す。
【0299】
アンチセンス鎖の5’末端から数えて最初の9ヌクレオチドの位置内にある二本鎖の少なくとも一つの熱的不安定化修飾を含むアンチセンス鎖を有するdsRNAが、オフターゲット遺伝子サイレンシング活性を低減したことを発見した。したがって、一部の実施形態では、アンチセンス鎖は、アンチセンス鎖の5’領域の最初の9ヌクレオチドの位置内に、二本鎖の少なくとも一つ(例えば、一、二、三、四、五またはそれより多い)の熱的不安定化修飾を含む。一部の実施形態では、一つまたは複数の、二本鎖の熱的不安定化修飾は、アンチセンス鎖の5’末端から2~9位に、例えば4~8位に、位置する。一部のさらなる実施形態では、二本鎖の熱的不安定化修飾は、アンチセンス鎖の5’末端から6、7または8位に位置する。さらに一部のさらなる実施形態では、二本鎖の熱的不安定化修飾は、アンチセンス鎖の5’末端から7位に位置する。一部の実施形態では、二本鎖の熱的不安定化修飾は、アンチセンス鎖の5’末端から2、3、4、5または9位に位置する。
【0300】
以下で記載する熱的不安定化修飾としては、これに限定されないが、脱塩基修飾;対向する鎖における対向するヌクレオチドとのミスマッチ;および糖修飾、例えば2’-デオキシ修飾、非環式ヌクレオチド、例えばアンロック核酸(UNA)またはグリセロール核酸(GNA);および2’-5’-連結リボヌクレオチド(「3’-RNA」)を挙げることができる。
【0301】
iRNA剤は、センス鎖およびアンチセンス鎖を含み、各鎖は14~40ヌクレオチドを有する。RNAi剤は、以下の式(L)
【化5】
(L)、で表され得る。
【0302】
式(L)中、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’は各々独立に、2’-O-アルキル、2’-置換アルコキシ、2’-置換アルキル、2’-ハロ、ENA、およびBNA/LNAからなる群から選択される修飾を含有するヌクレオチドである。一実施形態では、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’はそれぞれ、2’-OMe修飾を含有する。一実施形態では、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’はそれぞれ、2’-OMe修飾または2’-F修飾を含有する。一実施形態では、B1、B2、B3、B1’、B2’、B3’、およびB4’のうちの少なくとも一つは、2’-O-N-メチルアセトアミド(2’-O-NMA、2’-O-CH2C(O)N(Me)H)修飾を含有する。
【0303】
C1は、アンチセンス鎖のシード領域に対向する部位(すなわち、アンチセンス鎖の5’末端の2~8位、または参照鎖の5’末端の2~9位)に配置された熱的不安定化ヌクレオチドである。例えば、C1は、アンチセンス鎖の5’末端の2~8位におけるヌクレオチドと対合するセンス鎖の位置にある。一実施例では、C1は、センス鎖の5’末端から15位にある。C1ヌクレオチドは、脱塩基修飾;二本鎖内の対向するヌクレオチドとのミスマッチ;および糖修飾、例えば2’-デオキシ修飾または非環式ヌクレオチド、例えばアンロック核酸(UNA)またはグリセロール核酸(GNA)など、を含み得る熱的不安定化修飾を保持する。一実施形態では、C1は、以下の群から選択される熱的不安定化修飾を有する:i)アンチセンス鎖内の対向するヌクレオチドとのミスマッチ、ii)以下からなる群から選択される脱塩基修飾:
【化6】
ならびにiii)以下からなる群から選択される糖修飾であって、
【化7】
式中、Bは、修飾または未修飾の核酸塩基であり、RおよびRは独立に、H、ハロゲン、OR、またはアルキルであり、RはH、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、または糖である、糖修飾。一実施形態では、C1における熱的不安定化修飾は、G:G、G:A、G:U、G:T、A:A、A:C、C:C、C:U、C:T、U:U、T:T、およびU:Tからなる群から選択されるミスマッチであり、随意に、ミスマッチ対内の少なくとも一つの核酸塩基が、2’-デオキシ核酸塩基である。一実施例では、C1における熱的不安定化修飾は、GNAまたは
【化8】
である。
【0304】
T1、T1’、T2’、およびT3’はそれぞれ独立に、2’-OMe修飾の立体的嵩高さと等しいかまたはそれ以下の立体的嵩高さをヌクレオチドに提供する修飾を含むヌクレオチドを表す。立体的嵩高さは、修飾の立体効果の総和を指す。ヌクレオチドの修飾の立体効果を決定する方法は、当業者に公知である。修飾は、ヌクレオチドのリボース糖の2’位にあり得る、または非リボースヌクレオチド、非環式ヌクレオチド、もしくはリボース糖の2’位と類似もしくは同等であるヌクレオチドの骨格に対する修飾であり得、そしてヌクレオチドに、2’-OMe修飾の立体的嵩高さ以下の立体的嵩高さを提供する。例えば、T1、T1’、T2’、およびT3’は、それぞれ独立に、DNA、RNA、LNA、2’-F、および2’-F-5’-メチルから選択される。一実施形態では、T1はDNAである。一実施形態では、T1’はDNA、RNA、またはLNAである。一実施形態では、T2’はDNA、またはRNAである。一実施形態では、T3’はDNA、またはRNAである。
【0305】
、n、およびqは独立に、4~15ヌクレオチドの長さである。
【0306】
、q、およびqは独立に、1~6ヌクレオチドの長さである。
【0307】
、q、およびqは独立に、1~3ヌクレオチドの長さであり、あるいはnは0ヌクレオチドの長さである。
【0308】
は独立に、0~10ヌクレオチドの長さである。
【0309】
、およびqは独立に、0~3ヌクレオチドの長さである。
【0310】
あるいは、nは、0~3ヌクレオチドの長さである。
【0311】
一実施形態では、nは、0であり得る。一実施例では、nは0であり、またqおよびqは1である。別の実施例では、nは0であり、またqおよびqは1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数える)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数える)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0312】
一実施形態では、n、q、およびqはそれぞれ1である。
【0313】
一実施形態では、n、n、q、q、およびqはそれぞれ1である。
【0314】
一実施形態では、C1は、センス鎖が19~22ヌクレオチドの長さ、かつnが1であるとき、センス鎖の5’末端の14~17位にある。一実施形態では、C1は、センス鎖の5’末端の15位にある。
【0315】
一実施形態では、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端から2位において開始する。一実施例では、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端から2位にあり、またqが1に等しい。
【0316】
一実施形態では、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端から14位において開始する。一実施例では、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端から14位にあり、またqが1に等しい。
【0317】
例示的な実施形態では、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端から2位から開始し、またT1’は、アンチセンス鎖の5’末端から14位から開始する。一実施例では、T3’はアンチセンス鎖の5’末端から2位から開始し、またqが1に等しく、またT1’はアンチセンス鎖の5’末端から14位から開始し、またqが1に等しい。
【0318】
一実施形態では、T1’およびT3’は、11ヌクレオチドの長さ(すなわち、T1’およびT3’ヌクレオチドは数えない)だけ分離される。
【0319】
一実施形態では、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端から14位にある。一実施例では、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端から14位にあり、またqが1に等しく、また非リボースの非環式または骨格における2’位にある修飾は、2’-OMeリボースよりも少ない立体的嵩高さである。
【0320】
一実施形態では、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端から2位にある。一実施例では、T3’は、アンチセンス鎖の5’末端から2位にあり、またqが1に等しく、また非リボースの非環式または骨格における2’位における修飾は、2’-OMeリボースよりも少ないまたは同等の立体的嵩高さである。
【0321】
一実施形態では、T1はセンス鎖の切断部位にある。一実施例では、T1は、センス鎖が19~22ヌクレオチドの長さ、かつnが1であるとき、センス鎖の5’末端から11位にある。例示的な実施形態では、T1は、センス鎖が19~22ヌクレオチドの長さ、かつnが1であるとき、センス鎖の5’末端から11位にあるセンス鎖の切断部位にある。
【0322】
一実施形態では、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端から6位において開始する。一実施例では、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端から6~10位にあり、またqが1である。
【0323】
例示的な実施形態では、T1は、センス鎖の切断部位にあり、例えばセンス鎖が19~22ヌクレオチドの長さ、かつnが1のとき、センス鎖の5’末端から11位にあり、T1’は、アンチセンス鎖の5’末端から14位にあり、またqが1に等しく、そしてT1’に対する修飾は、リボース糖の2’位、または2’-OMeリボースよりも立体的嵩高さが少ない非リボースの非環式または骨格内の位置にあり、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端から6~10位にあり、またqが1であり、ならびにT3’は、アンチセンス鎖の5’末端から2位にあり、またqが1に等しく、またT3’に対する修飾は、2’位にあるか、または2’-OMeリボースよりも立体的嵩高さが少ない非リボースの非環式または骨格内の位置にある。
【0324】
一実施形態では、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端から8位において開始する。一実施例では、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端から8位において開始し、またqが2である。
【0325】
一実施形態では、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端から9位において開始する。一実施例では、T2’は、アンチセンス鎖の5’末端から9位にあり、またqが1である。
【0326】
一実施形態では、B1’は2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが1であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが6であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0327】
一実施形態では、nは0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが1であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが6であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)。
【0328】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。
【0329】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0330】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが6であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。
【0331】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが6であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0332】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが1であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが6であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。
【0333】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが1であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが6であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0334】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T2’が2’-Fであり、qが1であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、随意に、これらはアンチセンス鎖の3’末端において少なくとも2のさらなるTTを伴う。
【0335】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T2’が2’-Fであり、qが1であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、随意に、これらはアンチセンス鎖の3’末端において少なくとも2のさらなるTTを伴い、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0336】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。
【0337】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0338】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。
【0339】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。
【0340】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。
【0341】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合修飾と、アンチセンス鎖の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合修飾と、を伴う(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)。
【0342】
RNAi剤は、センス鎖またはアンチセンス鎖の5’末端においてリン含有基を含み得る。5’末端リン含有基は、5’末端ホスフェート(5’-P)、5’末端ホスホロチオエート(5’-PS)、5’末端ホスホロジチオエート(5’-PS)、5’末端ビニルホスホネート(5’-VP)、5’末端メチルホスホネート(MePhos)、または5’-デオキシ-5’-C-マロニル(
【化9】

であり得る。5’末端リン含有基が5’末端ビニルホスホネート(5’-VP)である場合、5’-VPは、5’-E-VP異性体(すなわち、トランス-ビニルホスホネート、
【化10】
)、
5’-Z-VP異性体(すなわち、シス-ビニルホスホネート、
【化11】

のいずれか、またはそれらの混合物であり得る。
【0343】
一実施形態では、RNAi剤は、センス鎖の5’末端においてリン含有基を含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖の5’末端においてリン含有基を含む。
【0344】
一実施形態では、RNAi剤は、5’-Pを含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に5’-Pを含む。
【0345】
一実施形態では、RNAi剤は、5’-PSを含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に5’-PSを含む。
【0346】
一実施形態では、RNAi剤は、5’-VPを含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に5’-VPを含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に5’-E-VPを含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に5’-Z-VPを含む。
【0347】
一実施形態では、RNAi剤は、5’-PSを含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に5’-PSを含む。
【0348】
一実施形態では、RNAi剤は、5’-PSを含む。一実施形態では、RNAi剤は、アンチセンス鎖内に5’-デオキシ-5’-C-マロニルを含む。
【0349】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0350】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0351】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0352】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0353】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0354】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0355】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0356】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0357】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0358】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0359】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0360】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。dsRNA剤はまた、5’-PSも含む。
【0361】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0362】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0363】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0364】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0365】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0366】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0367】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0368】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0369】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0370】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0371】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0372】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。dsRNAi RNA剤はまた、5’-PSも含む。
【0373】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0374】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0375】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0376】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0377】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0378】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0379】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0380】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0381】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0382】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0383】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1である。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0384】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pも含む。
【0385】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0386】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VPも含む。5’-VPは、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0387】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSも含む。
【0388】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルも含む。
【0389】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0390】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0391】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせ)、およびターゲティングリガンドも含む。
【0392】
一実施形態では、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0393】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0394】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0395】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0396】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0397】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせ)、およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0398】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0399】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-OMeであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0400】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0401】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0402】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせ)、およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0403】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0404】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、T2’が2’-Fであり、qが2であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが5であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0405】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-Pおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-Pは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0406】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0407】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-VP(例えば、5’-E-VP、5’-Z-VP、またはそれらの組み合わせ)、およびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-VPは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0408】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-PSおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-PSは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0409】
一実施形態では、B1が2’-OMeまたは2’-Fであり、nが8であり、T1が2’Fであり、nが3であり、B2が2’-OMeであり、nが7であり、nが0であり、B3が2’-OMeであり、nが3であり、B1’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが9であり、T1’が2’-Fであり、qが1であり、B2’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが4であり、qが0であり、B3’が2’-OMeまたは2’-Fであり、qが7であり、T3’が2’-Fであり、qが1であり、B4’が2’-Fであり、またqが1であり、これらはセンス鎖の1~5位(センス鎖の5’末端から数えて)の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、アンチセンス鎖(アンチセンス鎖の5’末端から数えて)の1位および2位における二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾ならびに18~23位の範囲内にある二つのホスホロチオエートヌクレオチド間連結修飾と、を伴う。RNAi剤はまた、5’-デオキシ-5’-C-マロニルおよびターゲティングリガンドも含む。一実施形態では、5’-デオキシ-5’-C-マロニルは、アンチセンス鎖の5’末端にあり、またターゲティングリガンドは、センス鎖の3’末端にある。
【0410】
特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、および
(iii)1位、3位、5位、7位、9位から11位、13位、17位、19位、および21位における2’-F修飾、および2位、4位、6位、8位、12位、14位から16位、18位、および20位における2’-OMe修飾(5’末端から数えて)、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位、5位、9位、11位から13位、15位、17位、19位、21位および23位における2’-OMe修飾、および2位、4位、6位から8位、10位、14位、16位、18位、20位および22位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチド21位と22位の間、およびヌクレオチド22位と23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
dsRNA剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0411】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位、3位、5位、7位、9位から11位、13位、15位、17位、19位、および21位における2’-F修飾、および2位、4位、6位、8位、12位、14位、16位、18位、および20位における2’-OMe修飾(5’末端から数えて)、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位、5位、7位、9位、11位から13位、15位、17位、19位、および21位から23位における2’-OMe修飾、および2位、4位、6位、8位、10位、14位、16位、18位、および20位における2’F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0412】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位から6位、8位、10位、および12位から21位における2’-OMe修飾、7位および9位における2’-F修飾、および11位におけるデオキシ-ヌクレオチド(例えば、dT)(5’末端から数えて)、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位、7位、9位、11位、13位、15位、17位、および19位から23位における2’-OMe修飾、および2位、4位から6位、8位、10位、12位、14位、16位、および18位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0413】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位から6位、8位、10位、12位、14位、および16位から21位における2’-OMe修飾、および7位、9位、11位、13位、および15位における2’-F修飾、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、5位、7位、9位、11位、13位、15位、17位、19位、および21位から23位における2’-OMe修飾、および2位から4位、6位、8位、10位、12位、14位、16位、18位、および20位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0414】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位から9位、12位から21位における2’-OMe修飾、および10位および11位における2’-F修飾、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位、5位、7位、9位、11位から13位、15位、17位、19位、および21位から23位における2’-OMe修飾、および2位、4位、6位、8位、10位、14位、16位、18位、および20位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0415】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位、3位、5位、7位、9位から11位、および13位における2’-F修飾、および2位、4位、6位、8位、12位、および14位から21位における2’-OMe修飾、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位、5位から7位、9位、11位から13位、15位、17位から19位、および21位から23位における2’-OMe修飾、および2位、4位、8位、10位、14位、16位、および20位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0416】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位、2位、4位、6位、8位、12位、14位、15位、17位、および19位から21位における2’-OMe修飾、および3位、5位、7位、9位から11位、13位、16位、および18位における2’-F修飾、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)25ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、4位、6位、7位、9位、11位から13位、15位、17位、および19位から23位における2’-OMe修飾、2位、3位、5位、8位、10位、14位、16位、および18位における2’-F修飾、および24位および25位におけるデオキシ-ヌクレオチド(例えば、dT)(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において四つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0417】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位から6位、8位、および12位から21位における2’-OMe修飾、および7位、および9位から11位における2’-F修飾、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位から5位、7位、8位、10位から13位、15位、および17位から23位における2’-OMe修飾、および2位、6位、9位、14位、および16位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0418】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位から6位、8位、および12位から21位における2’-OMe修飾、および7位、および9位から11位における2’-F修飾、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)23ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位から5位、7位、10位から13位、15位、および17位から23位における2’-OMe修飾、および2位、6位、8位、9位、14位、および16位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの21位と22位の間、およびヌクレオチドの22位および23位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0419】
別の特定の実施形態では、本発明のRNAi剤は、
(a)以下を有するセンス鎖:
(i)19ヌクレオチドの長さ、
(ii)3’末端に結合したASGPRリガンドであって、三価分枝リンカーを介して結合した三つのGalNAc誘導体を含む、ASGPRリガンド、
(iii)1位から4位、6位、および10位から19位における2’-OMe修飾、および5位、および7位から9位における2’-F修飾、および
(iv)ヌクレオチドの1位と2位の間、およびヌクレオチドの2位と3位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、
ならびに
(b)以下を有するアンチセンス鎖:
(i)21ヌクレオチドの長さ、
(ii)1位、3位から5位、7位、10位から13位、15位、および17位から21位における2’-OMe修飾、および2位、6位、8位、9位、14位、および16位における2’-F修飾(5’末端から数えて)、および
(iii)ヌクレオチドの1位と2位の間、ヌクレオチドの2位と3位の間、ヌクレオチドの19位と20位の間、およびヌクレオチドの20位および21位の間(5’末端から数えて)のホスホロチオエートヌクレオチド間連結、を含み、
RNAi剤が、アンチセンス鎖の3’末端において二つのヌクレオチドのオーバーハングを有し、またアンチセンス鎖の5’末端において平滑末端を有する。
【0420】
特定の実施形態では、本発明の方法で使用するiRNAは、表2~5のいずれか一つから選択される剤から選択される剤である。これら剤は、リガンドをさらに含み得る。
【0421】
III.リガンドにコンジュゲートしたiRNA
本発明のiRNAのRNAの別の修飾は、iRNAの活性、細胞分布または例えば、細胞内への細胞取り込みを増強する一つまたは複数のリガンド、部分またはコンジュゲートと、iRNAを化学的に連結することを含む。かかる部分としては、コレステロール部分などの脂質部分が挙げられるが、これらに限定されない(Letsinger et al.,Proc.Natl.Acid.Sci.USA,1989,86:6553-6556)。他の実施形態では、リガンドは、コール酸(Manoharan et al.,Biorg.Med.Chem.Let.,1994,4:1053-1060)、チオエーテル、例えば、ベリル-S-トリチルチオール(beryl-S-tritylthiol)(Manoharan et al.,Ann.N.Y.Acad.Sci.,1992,660:306-309、Manoharan et al.,Biorg.Med.Chem.Let.,1993,3:2765-2770)、チオコレステロール(Oberhauser et al.,Nucl.Acids Res.,1992,20:533-538)、脂肪鎖、例えば、ドデカンジオール残基またはウンデシル残基(Saison-Behmoaras et al.,EMBO J,1991,10:1111-1118、Kabanov et al.,FEBS Lett.,1990,259:327-330、Svinarchuk et al.,Biochimie,1993,75:49-54)、リン脂質、例えば、ジヘキサデシル-rac-グリセロールまたはトリエチルアンモニウム 1,2-ジ-O-ヘキサデシル-rac-グリセロ-3-ホスホネート(Manoharan et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36:3651-3654、Shea et al.,Nucl.Acids Res.,1990,18:3777-3783)、ポリアミンまたはポリエチレングリコール鎖(Manoharan et al.,Nucleosides&Nucleotides,1995,14:969-973)、またはアダマンタン酢酸(Manoharan et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36:3651-3654)、パルミチル部分(Mishra et al.,Biochim.Biophys.Acta,1995,1264:229-237)、またはオクタデシルアミンもしくはヘキシルアミノ-カルボニルオキシコレステロール部分(Crooke et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1996,277:923-937)である。
【0422】
特定の実施形態では、リガンドは、それが組み込まれるiRNA剤の分布、ターゲティング、または寿命を変化させる。一部の実施形態では、リガンドは、例えば、このようなリガンドが存在しない種と比較した場合に、選択された標的に対する、例えば、分子、細胞または細胞型、例えば、細胞または臓器のコンパートメントなどのコンパートメント、組織、身体の器官または領域に対する、親和性の増強をもたらす。一部の実施形態では、リガンドは、二本鎖核酸における二本鎖対合には関与しない。
【0423】
リガンドとしては、天然に存在する物質、例えばタンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)、低密度リポタンパク質(LDL)またはグロブリン)、炭水化物(例えば、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、イヌリン、シクロデキストリン、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミンまたはヒアルロン酸)、または脂質等を挙げることができる。リガンドはまた、組換え分子または合成分子、例えば合成ポリマー、例えば、合成ポリアミノ酸であり得る。ポリアミノ酸の例としては、ポリリジン(PLL)、ポリL-アスパラギン酸、ポリL-グルタミン酸、スチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリ(L-ラクチド-コ-グリコリド(L-lactide-co-glycolied))共重合体、ジビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド共重合体(HMPA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン、ポリ(2-エチルアクリル酸(poly(2-ethylacryllic acid))、N-イソプロピルアクリルアミドポリマーまたはポリホスファジンであるポリアミノ酸が挙げられる。ポリアミンの例としては、ポリエチレンイミン、ポリリジン(PLL)、スペルミン、スペルミジン、ポリアミン、シュードペプチド-ポリアミン、ペプチド模倣ポリアミン、デンドリマーポリアミン、アルギニン、アミジン、プロタミン、カチオン性脂質、カチオン性ポルフィリン、ポリアミンの第四級塩またはαヘリックスペプチドが挙げられる。
【0424】
リガンドはまた、ターゲティング基、例えば、細胞または組織をターゲットとする剤、例えば、腎細胞など特定の細胞型に結合するレクチン、糖タンパク質、脂質、または例えば、抗体などのタンパク質、を含み得る。ターゲティング基は、甲状腺刺激ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、レクチン、糖タンパク質、界面活性剤プロテインA、ムチン炭水化物、多価ラクトース、多価ガラクトース、N-アセチル-ガラクトサミン、N-アセチル-グルコサミン多価マンノース、多価フコース、グリコシル化ポリアミノ酸、多価ガラクトース、トランスフェリン、ビスホスホネート、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、脂質、コレステロール、ステロイド、胆汁酸、葉酸、ビタミンB12、ビタミンA、ビオチン、またはRGDペプチドもしくはRGDペプチド模倣体であり得る。特定の実施形態では、リガンドは、多価ガラクトース、例えば、N-アセチル-ガラクトサミンである。
【0425】
リガンドの他の例としては、色素、挿入剤(例えば、アクリジン)、架橋剤(例えば、ソラーレン、マイトマイシンC)、ポルフィリン(TPPC4、テキサフィリン(texaphyrin)、サフィリン(Sapphyrin))、多環式芳香族炭化水素(例えば、フェナジン、ジヒドロフェナジン)、人工エンドヌクレアーゼ(例えば、EDTA)、親油性分子、例えば、コレステロール、コール酸、アダマンタン酢酸、1-ピレンブタン酸、ジヒドロテストステロン、1,3-ビス-O(ヘキサデシル)グリセロール、ゲラニルオキシヘキシル基、ヘキサデシルグリセロール、ボルネオール、メントール、1,3-プロパンジオール、ヘプタデシル基、パルミチン酸、ミリスチン酸、O3-(オレオイル)リトコール酸、O3-(オレオイル)コレン酸、ジメトキシトリチル、またはフェノキサジン)およびペプチドコンジュゲート(例えば、アンテナペディアペプチド、Tatペプチド)、アルキル化剤、ホスフェート、アミノ、メルカプト、PEG(例えば、PEG-40K)、MPEG、[MPEG]、ポリアミノ、アルキル、置換アルキル、放射性標識マーカー、酵素、ハプテン(例えば、ビオチン)、輸送/吸収促進物質(例えば、アスピリン、ビタミンE、葉酸)、合成リボヌクレアーゼ(例えば、イミダゾール、ビスイミダゾール、ヒスタミン、イミダゾールクラスター、アクリジン-イミダゾールコンジュゲート、テトラアザマクロサイクルのEu3+錯体)、ジニトロフェニル、HRPまたはAPが挙げられる。
【0426】
リガンドは、タンパク質、例えば、糖タンパク質、またはペプチド、例えば、共リガンド(co-ligand)に対して特異的親和性を有する分子、または抗体、例えば、肝細胞などである特定の細胞型に結合する抗体、であり得る。リガンドにはまた、ホルモンおよびホルモン受容体が含まれ得る。それらにはまた、非ペプチド種、例えば脂質、レクチン、炭水化物、ビタミン、補助因子、多価ラクトース、多価ガラクトース、N-アセチル-ガラクトサミン、N-アセチル-グルコサミン多価マンノースまたは多価フコース、が含まれ得る。リガンドは、例えば、リポ多糖、p38 MAPキナーゼの活性化因子またはNF-κBのアクチベーターであり得る。
【0427】
リガンドは、例えば、細胞の細胞骨格系を破壊することによって、例えば、細胞の微小管、微小線維または中間径線維を破壊することによって、細胞内へのiRNA剤の取り込みを増大し得る物質、例えば薬物であり得る。薬物は、例えば、タキソール、ビンクリスチン、ビンブラスチン、サイトカラシン、ノコダゾール、ジャプラキノリド(japlakinolide)、ラトランクリンA、ファロイジン、スウィンホリドA(swinholide A)、インダノシン(indanocine)またはミオセルビン(myoservin)であり得る。
【0428】
一部の実施形態では、本明細書において記載するiRNAに結合するリガンドは、薬物動態モジュレーター(PKモジュレーター)として作用する。PKモジュレーターとしては、親油性物質、胆汁酸、ステロイド、リン脂質類似体、ペプチド、タンパク質結合剤、PEG、ビタミンなどが挙げられる。例示的PKモジュレーターとしては、これに限定されないが、コレステロール、脂肪酸、コール酸、リトコール酸、ジアルキルグリセリド、ジアシルグリセリド、リン脂質、スフィンゴ脂質、ナプロキセン、イブプロフェン、ビタミンE、ビオチンなどが挙げられる。いくつかのホスホロチオエート連結を含むオリゴヌクレオチドはまた、血清タンパク質に結合することがわかっており、したがって骨格中に複数のホスホロチオエート連結を含む短いオリゴヌクレオチド、例えば、約5塩基、10塩基、15塩基または20塩基のオリゴヌクレオチドもまた、リガンドとして(例えば、PK調節リガンドとして)本発明に適している。さらに、血清成分(例えば、血清タンパク質)を結合するアプタマーもまた、本明細書において記載する実施形態においてPK調節リガンドとして使用するのに適している。
【0429】
本発明のリガンドがコンジュゲートしたiRNAは、反応性官能性ペンダント側鎖を有するオリゴヌクレオチドの使用によって合成でき、例えば該ペンダント側鎖は該オリゴヌクレオチド(以下に記載される)上への連結分子の結合に由来するものなどである。この反応性オリゴヌクレオチドを、市販のリガンド、種々の保護基のいずれかを有する合成されたリガンド、またはそれに結合する連結部分を有するリガンドと、直接反応させてもよい。
【0430】
本発明のコンジュゲートにおいて使用するオリゴヌクレオチドは、固相合成の周知の技術によって好都合に、ごく普通に作製できる。このような合成のための機器は、例えばApplied Biosystems(登録商標)社(カリフォルニア州、フォスターシティ)をはじめとするいくつかのベンダーによって販売されている。当技術分野で公知であるこうした合成のための任意の他の方法を、追加的に、または代替として、使用してもよい。例えばホスホロチオエートおよびアルキル化誘導体などである、他のオリゴヌクレオチドを調製する同様の技術を使用することも知られている。
【0431】
本発明のリガンドがコンジュゲートしたiRNAおよびリガンド分子を保有する配列特異的な連結ヌクレオシドにおいて、オリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオシドは、標準ヌクレオチドまたはヌクレオシドの前駆体を利用する好適なDNAシンセサイザー、または連結部分を既に保有するヌクレオチドもしくはヌクレオシドのコンジュゲート前駆体、リガンド分子を既に保有するリガンドヌクレオチドもしくはリガンドヌクレオシドのコンジュゲート前駆体、または非ヌクレオシドリガンド保有構成単位上において組み立てられ得る。
【0432】
連結部分を既に保有するヌクレオチド-コンジュゲート前駆体を使用する場合には、典型的に、配列特異的に連結されるヌクレオシドの合成が完了してから、次いで、リガンド分子が連結部分と反応して、リガンドがコンジュゲートしたオリゴヌクレオチドを形成する。一部の実施形態では、本発明のオリゴヌクレオチドまたは連結ヌクレオシドは、市販の、オリゴヌクレオチド合成でごく普通に使用する標準ホスホラミダイトおよび非標準ホスホラミダイトに加えて、リガンド-ヌクレオシドコンジュゲートから誘導したホスホラミダイトを使用して、自動化シンセサイザーによって合成される。
【0433】
A.脂質コンジュゲート
特定の実施形態では、リガンドまたはコンジュゲートは、脂質または脂質系分子である。一実施形態では、このような脂質または脂質系分子は、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン(HSA)を結合する。HSA結合性リガンドは、身体の標的組織への、例えば、腎臓でない標的組織への、コンジュゲートの分布を可能にする。例えば標的組織は、肝臓の実質細胞を含めた肝臓であり得る。HSAを結合可能である他の分子もまた、リガンドとして使用できる。例えば、ナプロキセンまたはアスピリンを使用できる。脂質または脂質系リガンドは、(a)コンジュゲートの分解に対する耐性を増大できる、(b)標的の細胞もしくは細胞膜内へのターゲティングもしくは輸送を増大できる、または(c)血清タンパク質、例えば、HSAへの結合を調整するために使用できる。
【0434】
脂質系リガンドを使用して、標的組織へのコンジュゲートの結合を阻害する、例えば、制御することができる。例えば、より強力にHSAに結合する脂質または脂質系リガンドは、腎臓を標的とする可能性が低く、したがって身体から排除される可能性が低くなる。コンジュゲートが腎臓を標的とするように、あまり強力にHSAに結合しない脂質または脂質系リガンドを使用することができる。
【0435】
特定の実施形態では、脂質系リガンドは、HSAを結合する。一実施形態では、それはコンジュゲートが非腎臓組織に分布されることとなるように、十分な親和性でHSAを結合する。しかしながら、この親和性は、HSA-リガンド間結合を元に戻すことができないほど強力ではないことが好ましい。
【0436】
他の実施形態では、脂質系リガンドは、HSAを弱く結合するか、または全く結合しない。一実施形態では、コンジュゲートは腎臓に分布される。脂質系リガンドの代わりに、またはそれに加えて、腎臓細胞を標的とする他の部分も使用できる。
【0437】
別の態様では、リガンドは、標的細胞、例えば、増殖性細胞によって取り込まれる、例えば、ビタミンである部分である。これらは、例えば、悪性または非悪性種の、例えば、がん細胞の望まれない細胞増殖を特徴とする障害の治療に特に有用である。例示的ビタミンとしては、ビタミンA、EおよびKが挙げられる。他の例示的ビタミンとしては、ビタミンB、例えば葉酸、B12、リボフラビン、ビオチン、ピリドキサール、または肝細胞等の標的細胞によって取り込まれる他のビタミンまたは栄養素が挙げられる。HSAおよび低比重リポタンパク(LDL)もまた挙げられる。
【0438】
B.細胞透過剤
別の態様では、リガンドは、細胞透過剤、例えばヘリックス細胞透過剤などである。一実施形態では、該細胞透過剤は、両親媒性である。例示的な細胞透過剤としては、例えばtatまたはantennopediaなどのペプチドがある。該細胞透過剤がペプチドである場合、それは修飾可能であり、これにはぺプチジル模倣体、逆位の異性体(invertomer)、非ペプチドまたはシュードペプチドの連結およびD-アミノ酸の使用が挙げられる。一実施形態では、ヘリックス剤は、親油性相および疎油性相を有するアルファヘリックス剤である。
【0439】
リガンドは、ペプチドまたはペプチド模倣体であり得る。ペプチド模倣体(本明細書においてオリゴペプチド模倣体とも称する)は、天然ペプチドと類似する規定された三次元構造にフォールディング可能な分子である。ペプチドおよびペプチド模倣体のiRNA剤への結合は、細胞認識および吸収を増強することなどによって、iRNAの薬物動態分布に影響を及ぼし得る。ペプチドまたはペプチド模倣体部分は、約5~50アミノ酸長であり得、例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45または50アミノ酸長である。
【0440】
ペプチドまたはペプチド模倣体は、例えば、細胞透過ペプチド、カチオン性ペプチド、両親媒性ペプチドまたは疎水性ペプチド(例えば、主にTyr、TrpまたはPheからなる)であり得る。ペプチド部分は、デンドリマーペプチド、拘束されたペプチドまたは架橋されたペプチドであり得る。別の選択肢としては、ペプチド部分は、疎水性の膜輸送配列(MTS)を含み得る。例示的な疎水性MTS含有ペプチドとしては、アミノ酸配列AAVALLPAVLLALLAP(配列番号xx)を有するRFGFがある。疎水性MTSを含有するRFGF類似体(例えば、アミノ酸配列AALLPVLLAAP(配列番号xx)はまた、ターゲティング部分であり得る。ペプチド部分は「送達」ペプチドであり得、これはペプチド、オリゴヌクレオチド、および細胞膜横断タンパク質を含む大きな極性分子を担持することができる。例えば、HIV Tatタンパク質(GRKKRRQRRRPPQ(配列番号xx))およびDrosophila Antennapediaタンパク質(RQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号xx))よりの配列は、送達ペプチドとして機能する能力があることが見出されている。ペプチドまたはペプチド模倣体は、DNAのランダム配列によってコードされ得、例えばファージディスプレイライブラリーまたはone-bead-one化合物(OBOC)コンビナトリアルライブラリー(Lam et al.,Nature,354:82-84,1991)から特定されるペプチドなどである。細胞ターゲティングの目的のために組み込まれた単量体ユニットを介してdsRNA剤に係留したペプチドまたはペプチド模倣体の例としては、アルギニン-グリシン-アスパラギン酸(RGD)-ペプチドまたはRGD模倣体がある。ペプチド部分は、長さが、約5アミノ酸~約40アミノ酸の範囲であり得る。ペプチド部分は、例えば安定性を増大させるまたは立体配座特性を司るなどの構造的な修飾を有し得る。以下に記載する構造的な修飾のいずれもが利用可能である。
【0441】
本発明の組成物および方法において使用するためのRGDペプチドは、直鎖状であっても環状であってもよく、また特定の組織へのターゲティングを促進するように修飾、例えば、グリコシル化またはメチル化、されてもよい。RGD含有ペプチドおよびペプチジオ模倣体(peptidiomimemtics)は、D-アミノ酸ならびに合成RGD模倣体を含み得る。RGDに加えて、例えば、PECAM-1またはVEGFなどであるインテグリンリガンドを標的とする他の部分を使用できる。
【0442】
「細胞透過ペプチド」は、細胞に、例えば、バクテリア細胞もしくは真菌細胞などである微生物細胞、または例えばヒト細胞などである哺乳動物細胞に、透過可能である。微生物細胞透過性ペプチドは、例えばα-ヘリックス直鎖ペプチド(例えば、LL-37またはセロピン(Ceropin)P1)、ジスルフィド結合含有ペプチド(例えば、α-デフェンシン、β-デフェンシンまたはバクテネシン(bactenecin))または一つもしくは二つの支配的なアミノ酸のみを含有するペプチド(例えば、PR-39またはインドリシジン)であり得る。細胞透過性ペプチドはまた、核局在化シグナル(NLS)を含み得る。例えば、細胞透過性ペプチドは、HIV-1 gp41とSV40ラージT抗原のNLSとの融合ペプチドドメインに由来する、例えばMPGなどである、二部分の両親媒性ペプチドであり得る(Simeoni et al.,Nucl.Acids Res.31:2717-2724,2003)。
【0443】
C.炭水化物コンジュゲート
本発明の組成物および方法の一部の実施形態では、iRNAは、炭水化物をさらに含む。炭水化物をコンジュゲートしたiRNAは、本明細書に記載するように、核酸のインビボでの送達に有利であると同時にインビボでの治療的使用に適した組成物である。本明細書において使用する場合、「炭水化物」とは、各炭素原子に結合した酸素、窒素もしくは硫黄原子とともに少なくとも6個の炭素原子を有する一つもしくは複数の単糖単位で構成されている炭水化物自体(直鎖状、分枝または環状であり得る)、またはその一部として、各炭素原子に結合した酸素、窒素もしくは硫黄原子とともに各々が少なくとも六個の炭素原子を有する一つまたは複数の単糖単位で構成されている炭水化物部分(直鎖状、分枝または環状であり得る)を有する化合物、のいずれかである化合物を指す。代表的な炭水化物としては、糖(単糖、二糖、三糖、および約4、5、6、7、8または9の単糖単位からなるオリゴ糖)ならびに多糖、例えばデンプン、グリコーゲン、セルロースおよび多糖類樹脂、が挙げられる。特定の単糖としては、C5、および上記の(例えば、C5、C6、C7またはC8)糖が挙げられ、二糖および三糖としては、二または三の単糖単位(例えば、C5、C6、C7またはC8)を有する糖が挙げられる。
【0444】
特定の実施形態では、本発明の組成物および方法において使用する炭水化物コンジュゲートは、単糖である。
【0445】
特定の実施形態では、単糖は、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)である。一つまたは複数のN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)誘導体を含むGalNAcコンジュゲートは、例えば米国特許第8,106,022号に記載されており、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。一部の実施形態では、GalNAcコンジュゲートは、iRNAが特定の細胞を標的にするリガンドとして機能する。一部の実施形態では、GalNAcコンジュゲートは、例えば、肝臓の細胞(例えば、肝細胞)のアシアロ糖タンパク質受容体のリガンドとして機能することによって、iRNAが肝臓の細胞を標的にする。
【0446】
一部の実施形態では、炭水化物コンジュゲートは、一つまたは複数のGalNAc誘導体を含む。GalNAc誘導体は、リンカーを介して、例えば、二価または三価の分枝リンカーを介して、結合させることができる。一部の実施形態では、GalNAcコンジュゲートは、センス鎖の3’末端にコンジュゲートされる。一部の実施形態では、GalNAcコンジュゲートは、リンカーを介して、例えば、本明細書において記載するようなリンカーを介して、iRNA剤に(例えば、センス鎖の3’末端に)コンジュゲートされる。一部の実施形態では、GalNAcコンジュゲートは、センス鎖の5’末端にコンジュゲートされる。一部の実施形態では、GalNAcコンジュゲートは、リンカーを介して、例えば、本明細書において記載するようなリンカーを介して、iRNA剤に(例えば、センス鎖の5’末端に)コンジュゲートされる。
【0447】
本発明の特定の実施形態では、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、一価リンカーを介して本発明のiRNA剤に結合する。一部の実施形態では、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、二価リンカーを介して本発明のiRNA剤に結合する。本発明のさらに他の実施形態では、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、三価リンカーを介して本発明のiRNA剤に結合する。本発明の他の実施形態では、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、四価リンカーを介して本発明のiRNA剤に結合する。
【0448】
特定の実施形態では、本発明の二本鎖RNAi剤は、iRNA剤に結合した一つのGalNAcまたはGalNAc誘導体を含む。特定の実施形態では、本発明の二本鎖RNAi剤は、複数の(例えば、2、3、4、5または6の)GalNAcまたはGalNAc誘導体を含み、この各々は、独立して、複数の一価リンカーを介して二本鎖RNAi剤の複数のヌクレオチドに結合する。
【0449】
一部の実施形態では、例えば、本発明のiRNA剤の二本の鎖が、複数の不対のヌクレオチドを含むヘアピンループを形成する、一方の鎖の3’末端と、対応するもう一方の鎖の5’末端との間のヌクレオチドの中断されない鎖によって接続した一つのより大きな分子の一部である場合には、該ヘアピンループ内の不対のヌクレオチドは各々、一価リンカーを介して結合したGalNAcまたはGalNAc誘導体を独立に含み得る。このヘアピンループはまた、二本鎖のうち一方の鎖内の伸長したオーバーハングによって形成される場合もある。
【0450】
一部の実施形態では、例えば、本発明のiRNA剤の二本の鎖が、複数の不対のヌクレオチドを含むヘアピンループを形成する、一方の鎖の3’末端と、対応するもう一方の鎖の5’末端との間のヌクレオチドの中断されない鎖によって接続した一つのより大きな分子の一部である場合には、該ヘアピンループ内の不対のヌクレオチドは各々、一価リンカーを介して結合したGalNAcまたはGalNAc誘導体を独立に含み得る。このヘアピンループはまた、二本鎖のうち一方の鎖内の伸長したオーバーハングによって形成される場合もある。
【0451】
一実施形態では、本発明の組成物および方法において使用するための炭水化物コンジュゲートは、以下からなる群から選択される:
【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】
式中、YはOまたはSであり、nは3~6であり(式XXIV)、
【化17】
式中、YはOまたはSであり、nは3~6であり(式XXV)、
【化18】
式中、XはOまたはSであり(式XXVII)、
【化19】
式XXXI、

【化20】

【化21】

式XXXIV。
【0452】
別の実施形態では、本発明の組成物および方法において使用するための炭水化物コンジュゲートは、単糖である。一実施形態では、単糖は、N-アセチルガラクトサミンであり、例えば
【化22】
などである。
【0453】
一部の実施形態では、RNAi剤は、以下のスキームで示すようなリンカーを介して炭水化物コンジュゲートに結合し、式中Xは、OまたはSである。
【化23】
【0454】
一部の実施形態では、RNAi剤は、表1において規定され、以下に示す、L96にコンジュゲートする。
【化24】
【0455】
本明細書において記載する実施形態において使用するための別の代表的な炭水化物コンジュゲートとしては、これに限定されないが、
【化25】
(式XXXVI)、
が挙げられ、XまたはYのうち一方がオリゴヌクレオチドである場合は、もう一方が水素である。
【0456】
一部の実施形態では、適したリガンドは、国際公開第2019/055633号において開示されるリガンドであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態では、リガンドは、以下の構造を含む。
【化26】
【0457】
本発明の特定の実施形態では、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、一価リンカーを介して本発明のiRNA剤に結合する。一部の実施形態では、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、二価リンカーを介して本発明のiRNA剤に結合する。本発明のさらに他の実施形態では、GalNAcまたはGalNAc誘導体は、三価リンカーを介して本発明のiRNA剤に結合する。
【0458】
一実施形態では、本発明の二本鎖RNAi剤は、iRNA剤に結合した一つまたは複数のGalNAcまたはGalNAc誘導体を含む。GalNAcは、センス鎖またはアンチセンス鎖上のリンカーを介して任意のヌクレオチドに結合し得る。GalNAcは、センス鎖の5’末端、センス鎖の3’末端、アンチセンス鎖の5’末端またはアンチセンス鎖の3’末端に結合し得る。一実施形態では、GalNAcは、例えば、三価リンカーを介して、センス鎖の3’末端に結合する。
【0459】
他の実施形態では、本発明の二本鎖RNAi剤は、複数の(例えば、2、3、4、5または6の)GalNAcまたはGalNAc誘導体を含み、各々が独立に、複数のリンカー、例えば、一価リンカーを介して、二本鎖RNAi剤の複数のヌクレオチドに結合する。
【0460】
一部の実施形態では、例えば、本発明のiRNA剤の二本の鎖が、複数の不対のヌクレオチドを含むヘアピンループを形成する、一方の鎖の3’末端と、対応するもう一方の鎖の5’末端との間のヌクレオチドの中断されない鎖によって接続した一つのより大きな分子の一部である場合には、該ヘアピンループ内の不対のヌクレオチドは各々、一価リンカーを介して結合したGalNAcまたはGalNAc誘導体を独立に含み得る。
【0461】
一部の実施形態では、炭水化物コンジュゲートは、これに限定されないがPKモジュレーターまたは細胞透過ペプチドなどである、上記のような一つまたは複数のさらなるリガンドをさらに含む。
【0462】
本発明において使用するのに適したさらなる炭水化物コンジュゲートおよびリンカーとしては、PCT公開公報である国際公開第2014/179620号および国際公開第2014/179627号に記載されるものが挙げられ、当該公報は各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0463】
D.リンカー
一部の実施形態では、本明細書において記載するコンジュゲートまたはリガンドを、切断可能である場合も切断可能でない場合もある種々のリンカーを用いてiRNAオリゴヌクレオチドに結合させることができる。
【0464】
「リンカー」または「連結基」という用語は、化合物の二つの部分を接続する、例えば、化合物の二つの部分を共有結合で結合させる、有機部分を意味する。典型的には、リンカーは、直接結合、または酸素もしくは硫黄などの原子、NR8、C(O)、C(O)NH、SO、SO、SONHなどのユニット、または原子の鎖であって、例えばこれに限定されるものではないが、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、ヘテロシクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルヘテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘレロシクリルアルキニル(alkylhererocyclylalkynyl)、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルヘテロアリール、アルケニルヘテロアリール、アルキニルヘレロアリール(alkynylhereroaryl)など、を含み、一つもしくは複数のメチレンが、O、S、S(O)、SO、N(R8)、C(O)、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、または置換もしくは非置換複素環によって中断または終結され得、式中、R8は、水素、アシル、脂肪族、または置換された脂肪族である。一実施形態では、リンカーは、約1~24原子、2~24、3~24、4~24、5~24、6~24、6~18、7~18、8~18、7~17、8~17、6~16、7~17、または8~16原子である。
【0465】
切断可能な連結基とは、細胞の外部で十分に安定であるが、標的細胞内に入ると、切断されて、リンカーが一緒に保持している二つの部分を放出する基である。例示的な一実施形態では、切断可能な連結基は、対象の血液中で、または第二の参照条件下(例えば、血液または血清中で見られる条件を模倣または表すように選択され得る)においてよりも、標的細胞において、または第一の参照条件下(例えば、細胞内条件を模倣または表すように選択され得る)で、少なくとも約10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、またはそれ以上、または少なくとも100倍速い速度で切断される。
【0466】
切断可能な連結基は、切断剤、例えば、pH、酸化還元電位または分解性分子の存在、の影響を受け易い。概して切断剤は、血清または血液中においてよりも、細胞の内部で、より広範に広がっているかまたはより高いレベルもしくは活性で見られる。このような分解剤の例としては、特定の基質のために選択される、または基質特異性を有さない酸化還元剤、例えば還元によって酸化還元切断可能な連結基を分解できる、細胞中に存在する、例えば、メルカプタンなどの酸化酵素もしくは還元酵素または還元剤や、エステラーゼや、エンドソームまたは酸性環境を作出できる試薬、例えば、五以下のpHをもたらす試薬や、一般酸、ペプチダーゼ(基質特異的であり得る)およびホスファターゼとして作用することによって酸切断可能な連結基を加水分解もしくは分解できる酵素が挙げられる。
【0467】
切断可能な連結基、例えばジスルフィド結合などは、pHの影響を受け易い場合がある。ヒト血清のpHは7.4であるが、平均細胞内pHはわずかに低く、約7.1~7.3の範囲である。エンドソームは、5.5~6.0の範囲のより酸性のpHであり、またリソソームは、およそ5.0のさらにより酸性のpHである。一部のリンカーは、選択されたpHで切断され、それによって細胞の内部でリガンドから、または細胞の所望のコンパートメント中に、カチオン性脂質を放出するものである、切断可能な連結基を有することとなる。
【0468】
リンカーは、特定の酵素によって切断可能である切断可能な連結基を含み得る。リンカー中に組み込まれる切断可能な連結基の種類は、標的にする細胞に左右され得る。例えば、肝臓ターゲティングリガンドは、エステル基を含むリンカーを介してカチオン性脂質に連結できる。肝細胞は、エステラーゼが豊富であるため、リンカーは、肝細胞中では、エステラーゼが豊富でない細胞型においてよりも効率的に切断されることとなる。エステラーゼが豊富な他の細胞型としては、肺、腎皮質および精巣の細胞が挙げられる。
【0469】
肝細胞および滑膜細胞などのペプチダーゼが豊富な細胞型を標的とする場合には、ペプチド結合を含有するリンカーを使用することができる。
【0470】
概して、候補の切断可能な連結基の適合性は、分解剤が候補連結基を切断する能力(または条件)を試験することによって評価可能である。また、血液中で、または他の非標的組織と接触したときに、切断に抵抗する能力について候補の切断可能な連結基を試験することもまた望ましいであろう。したがって、第一および第二の条件の間での切断に対する相対的な感受性を決定することができるものであり、ここで第一の条件は、標的細胞において切断を示すように選択され、第二の条件は、他の組織または生物学的流体中で、例えば、血液もしくは血清中で、切断を示すように選択される。評価は、無細胞系において、細胞において、細胞培養液において、臓器または組織の培養液において、または動物全身において、実施され得る。無細胞条件または培養条件において最初の評価を行うことおよび動物全身におけるさらなる評価によって確認することが、有用であり得る。特定の実施形態では、有用な候補化合物は、血液もしくは血清(または細胞外条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下で)と比較して、細胞中で(または細胞内条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下で)少なくとも約2、4、10、20、30、40、50、60、70、80、90または100倍速く切断される。
【0471】
i.酸化還元切断可能な連結基
特定の実施形態では、切断可能な連結基は、還元または酸化の際に切断される酸化還元切断可能な連結基である。還元的に切断可能な連結基の例としては、ジスルフィド連結基(-S-S-)が挙げられる。候補の切断可能な連結基が、適した「還元的に切断可能な連結基」であるか、または例えば、特定のiRNA部分および特定のターゲティング剤とともに使用するのに適しているか否かを決定するために、本明細書において記載する方法に目を向けることができる。例えば、細胞中であって、例えば、標的細胞中で観察されるであろう切断の速度を模倣する、当技術分野で公知の試薬を使用してジチオスレイトール(DTT)または他の還元剤とともにインキュベートすることによって、候補を評価することができる。候補はまた、血液または血清条件を模倣するように選択された条件下で評価することもできる。ある条件においては、候補化合物は、血液中で最大約10%切断される。他の実施形態では、有用な候補化合物は、血液中(または細胞外条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下)と比較して、細胞中で(または細胞内条件を模倣するように選択されたインビトロ条件下で)少なくとも約2、4、10、20、30、40、50、60、70、80、90または約100倍速い速度で分解される。候補化合物の切断の速度は、細胞内媒体を模倣するように選択された条件下での標準酵素動態アッセイを用いて決定され、細胞外媒体を模倣するように選択された条件と比較され得る。
【0472】
ii.ホスフェート系の切断可能な連結基
他の実施形態では、切断可能なリンカーは、ホスフェート系の切断可能な連結基を含む。ホスフェート系の切断可能な連結基は、ホスフェート基を分解または加水分解する試薬により切断される。細胞中においてホスフェート基を切断する試薬の例としては、細胞中のホスファターゼなどの酵素がある。ホスフェート系連結基の例としては、-O-P(O)(ORk)-O-、-O-P(S)(ORk)-O-、-O-P(S)(SRk)-O-、-S-P(O)(ORk)-O-、-O-P(O)(ORk)-S-、-S-P(O)(ORk)-S-、-O-P(S)(ORk)-S-、-S-P(S)(ORk)-O-、-O-P(O)(Rk)-O-、-O-P(S)(Rk)-O-、-S-P(O)(Rk)-O-、-S-P(S)(Rk)-O-、-S-P(O)(Rk)-S-、-O-P(S)(Rk)-S-があり、式中、Rkはそれぞれの出現において、独立に、C1-C20アルキル、C1-C20ハロアルキル、C6-C10アリール、またはC7-C12アラルキルであり得る。例示的な実施形態としては、-O-P(O)(OH)-O-、-O-P(S)(OH)-O-、-O-P(S)(SH)-O-、-S-P(O)(OH)-O-、-O-P(O)(OH)-S-、-S-P(O)(OH)-S-、-O-P(S)(OH)-S-、-S-P(S)(OH)-O-、-O-P(O)(H)-O-、-O-P(S)(H)-O-、-S-P(O)(H)-O、-S-P(S)(H)-O-、-S-P(O)(H)-S-、および-O-P(S)(H)-S-が挙げられる。特定の実施形態では、ホスフェート系連結基は、-O-P(O)(OH)-O-である。これら候補は、上述のものと類似した方法を使用して評価することができる。
【0473】
iii.酸切断可能な連結基
他の実施形態では、切断可能なリンカーは、酸切断可能な連結基を含む。酸切断可能な連結基は、酸性条件下で切断される連結基である。特定の実施形態では、酸切断可能な連結基は、pHが約6.5またはそれより低い(例えば、約6.0、5.5、5.0またはそれより低い)ものである酸性環境において、または一般酸として作用できる酵素などの試薬によって、切断される。細胞においては、特定の低pHオルガネラ、例えばエンドソームおよびリソソームは、酸切断可能な連結基のための切断環境をもたらすことができる。酸切断可能な連結基の例としては、これに限定されないが、ヒドラゾン、エステルおよびアミノ酸のエステルが挙げられる。酸切断可能な基は、一般式-C=NN-、C(O)O、または-OC(O)を有し得る。例示的な実施形態は、炭素がエステルの酸素に結合している場合(アルコキシ基)、アリール基、置換アルキル基、または第三級アルキル基、例えばジメチルペンチルもしくはt-ブチルである。これら候補は、上述のものと類似した方法を使用して評価することができる。
【0474】
iv.エステル系連結基
他の実施形態では、切断可能なリンカーは、エステル系の切断可能な連結基を含む。エステル系の切断可能な連結基は、細胞中でエステラーゼおよびアミダーゼなどの酵素によって切断される。エステル系の切断可能な連結基の例としては、これに限定されないが、アルキレン、アルケニレンおよびアルキニレン基のエステルが挙げられる。エステルの切断可能な連結基は、一般式-C(O)O-または-OC(O)-を有する。これら候補は、上述のものと類似した方法を使用して評価することができる。
【0475】
v.ペプチド系切断基
さらに他の実施形態では、切断可能なリンカーは、ペプチド系の切断可能な連結基を含む。ペプチド系の切断可能な連結基は、細胞中でペプチダーゼおよびプロテアーゼなどの酵素によって切断される。ペプチド系の切断可能な連結基は、アミノ酸の間で形成されて、オリゴペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチドなど)およびポリペプチドが得られるペプチド結合である。ペプチド系の切断可能な基は、アミド基(-C(O)NH-)を含まない。アミド基は、任意のアルキレン、アルケニレンまたはアルキネレンの間で形成され得る。ペプチド結合は、アミノ酸の間で形成されて、ペプチドおよびタンパク質が得られるアミド結合の特殊な型である。ペプチド系の切断基は、概して、アミノ酸の間で形成されてペプチドおよびタンパク質が得られるペプチド結合(すなわち、アミド結合)に限定されて、すべてのアミド官能基を含むものではない。ペプチド系の切断可能な連結基は、一般式-NHCHRAC(O)NHCHRBC(O)-を有するものであり、式中、RAおよびRBは、二つの隣接するアミノ酸のR基である。これら候補は、上述のものと類似した方法を使用して評価することができる。
【0476】
一部の実施形態では、本発明のiRNAは、リンカーを介して炭水化物にコンジュゲートされる。本発明の組成物および方法のリンカーを有するiRNA炭水化物コンジュゲートの限定されない例としては、これに限定されないが、
【化27】
(式XL)、

【化28】
(式XLI)、

【化29】
(式XLII)、
【化30】
(式XLIII)、および
【化31】
(式XLIV)
が挙げられ、XまたはYの一方がオリゴヌクレオチドである場合、もう一方は、水素である。
【0477】
本発明の組成物および方法の特定の実施形態では、リガンドは、二価または三価の分枝リンカーを介して結合した一つまたは複数の「GalNAc」(N-アセチルガラクトサミン)誘導体である。
【0478】
一実施形態では、本発明のdsRNAは、以下の式(XLV)~(XLVI)のいずれかに示す構造の群から選択される二価または三価の分枝リンカーにコンジュゲートされる:
【化32】
式中、
q2A、q2B、q3A、q3B、q4A、q4B、q5A、q5Bおよびq5Cは、出現ごとに独立に、0~20を表し、また繰り返し単位は、同一である場合も、異なる場合もあり、
2A、P2B、P3A、P3B、P4A、P4B、P5A、P5B、P5C、T2A、T2B、T3A、T3B、T4A、T4B、T4A、T5B、T5Cは、出現ごとに独立に、存在しない、CO、NH、O、S、OC(O)、NHC(O)、CH、CHNH、またはCHOであり、
2A、Q2B、Q3A、Q3B、Q4A、Q4B、Q5A、Q5B、Q5Cは、出現ごとに独立に、存在しない、アルキレン、置換アルキレンであり、式中一つまたは複数のメチレンが、O、S、S(O)、SO、N(R)、C(R’)=C(R’’)、C≡CまたはC(O)のうち一つまたは複数によって中断または終結され得、
2A、R2B、R3A、R3B、R4A、R4B、R5A、R5B、R5Cは、出現ごとにそれぞれ独立に、存在しない、NH、O、S、CH、C(O)O、C(O)NH、NHCH(R)C(O)、-C(O)-CH(R)-NH-、CO、CH=N-O、
【化33】
またはヘテロシクリルであり、
2A、L2B、L3A、L3B、L4A、L4B、L5A、L5B、およびL5Cはリガンドを表し、すなわち、出現ごとにそれぞれ独立に、単糖(GalNAcなど)、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖、または多糖であり、またRはHまたはアミノ酸側鎖である。三価コンジュゲートGalNAc誘導体は、標的遺伝子の発現を阻害するRNAi剤と共に使用するのに特に有用であり、例えば以下の式(XLIX)のものなどであり、
【化34】
式中、L5A、L5B、およびL5Cは、単糖、例えばGalNAc誘導体を表す。
【0479】
GalNAc誘導体をコンジュゲートする二価および三価の分枝のリンカー基の例としては、これに限定されないが、式II、VII、XI、XおよびXIIIのような上記で列挙した構造が挙げられる。
【0480】
RNAコンジュゲートの調製を教示する代表的な米国特許としては、これに限定されるものではないが、米国特許第4,828,979号、第4,948,882号、第5,218,105号、第5,525,465号、第5,541,313号、第5,545,730号、第5,552,538号、第5,578,717号、第5,580,731号、第5,591,584号、第5,109,124号、第5,118,802号、第5,138,045号、第5,414,077号、第5,486,603号、第5,512,439号、第5,578,718号、第5,608,046号、第4,587,044号、第4,605,735号、第4,667,025号、第4,762,779号、第4,789,737号、第4,824,941号、第4,835,263号、第4,876,335号、第4,904,582号、第4,958,013号、第5,082,830号、第5,112,963号、第5,214,136号、第5,082,830号、第5,112,963号、第5,214,136号、第5,245,022号、第5,254,469号、第5,258,506号、第5,262,536号、第5,272,250号、第5,292,873号、第5,317,098号、第5,371,241号、第5,391,723号、第5,416,203号、第5,451,463号、第5,510,475号、第5,512,667号、第5,514,785号、第5,565,552号、第5,567,810号、第5,574,142号、第5,585,481号、第5,587,371号、第5,595,726号、第5,597,696号、第5,599,923号、第5,599,928号、第5,688,941号、第6,294,664号、第6,320,017号、第6,576,752号、第6,783,931号、第6,900,297号、第7,037,646号、および第8,106,022号が挙げられ、この各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0481】
所与の化合物においてすべての位置について均一に修飾される必要はなく、実際には、先述の修飾のうち二つ以上を単一の化合物内に、またはさらにiRNA内の単一のヌクレオシドにおいて組み込むことができる。本発明はまた、キメラ化合物であるiRNA化合物も含む。
【0482】
本発明の文脈における「キメラ」iRNA化合物または「キメラ」は、二つ以上の化学的に区別される領域を含有する、例えばdsRNAi剤などであるiRNA化合物であり、そのそれぞれが少なくとも一つのモノマー単位、すなわち、dsRNA化合物の場合にはヌクレオチド、により構成される。これらiRNAは、典型的には、RNAが、iRNAに対してヌクレアーゼ分解に対する耐性の増加、細胞取込みの増大、または標的核酸に対する結合親和性の増大を付与するように修飾される、少なくとも一つの領域を含有する。iRNAの追加的な領域は、RNA:DNAまたはRNA:RNAの複合型を切断可能である酵素のための基質として機能し得る。例として、リボヌクレアーゼHは、RNA:DNA二本鎖のRNA鎖を切断する細胞性エンドヌクレアーゼである。したがって、リボヌクレアーゼHの活性化が、RNA標的の切断をもたらし、それによって遺伝子発現のiRNA阻害の効率を大きく増強する。結果的に、これに匹敵する結果は、しばしば、同一の標的領域にハイブリダイズするホスホロチオエートデオキシdsRNAと比較して、キメラdsRNAを使用する場合により短いiRNAで得ることができる。RNA標的の切断は、ゲル電気泳動によって、また必要に応じて、当技術分野で公知の関連する核酸ハイブリダイゼーション技術によって、ごく普通に検出可能である。
【0483】
特定の例では、iRNAのRNAは、非リガンドの基によって修飾できる。iRNAの活性、細胞分布または細胞取り込みを増強するために、いくつかの非リガンドの分子がiRNAにコンジュゲートされてきたので、当該コンジュゲーションを実施するための手順は、科学文献において利用可能である。こうした非リガンドの部分には、脂質部分、例えばコレステロール(Kubo,T.et al.,Biochem.Biophys.Res.Comm.,2007,365(1):54-61、Letsinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1989,86:6553)、コール酸(Manoharan et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,1994,4:1053)、チオエーテル、例えば、ヘキシル-S-トリチルチオール(hexyl-S-tritylthiol)(Manoharan et al.,Ann.N.Y.Acad.Sci.,1992,660:306;Manoharan et al.,Bioorg.Med.Chem.Let.,1993,3:2765)、チオコレステロール(Oberhauser et al.,Nucl.Acids Res.,1992,20:533)、脂肪鎖、例えば、ドデカンジオール残基またはウンデシル残基(Saison-Behmoaras et al.,EMBO J.,1991,10:111、Kabanov et al.,FEBS Lett.,1990,259:327、Svinarchuk et al.,Biochimie,1993,75:49)、リン脂質、例えば、ジ-ヘキサデシル-rac-グリセロールまたはトリエチルアンモニウム1,2-ジ-O-ヘキサデシル-rac-グリセロ-3-H-ホスホネート(Manoharan et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36:3651、Shea et al.,Nucl.Acids Res.,1990,18:3777)、ポリアミンまたはポリエチレングリコール鎖(Manoharan et al.,Nucleosides&Nucleotides,1995,14:969)、またはアダマンタン酢酸(Manoharan et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36:3651)、パルミチル部分(Mishra et al.,Biochim.Biophys.Acta,1995,1264:229)、またはオクタデシルアミンもしくはヘキシルアミノ-カルボニル-オキシコレステロール部分(Crooke et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1996,277:923)、が含まれてきた。このようなRNAコンジュゲートの調製を教示する代表的な米国特許は、上記で列挙している。典型的なコンジュゲーションプロトコールは、配列の一つまたは複数の位置にアミノリンカーを有するRNAの合成を伴う。次いで、アミノ基が、適切なカップリングまたは活性化試薬を使用することによってコンジュゲートされている分子と反応する。コンジュゲーション反応は、RNAがまだ固体支持部に結合している状態で、または溶液相でRNAが切断された後で実施可能である。典型的には、HPLCによるRNAコンジュゲートの精製によって、純粋なコンジュゲートが得られる。
【0484】
IV.本発明のiRNAの送達
本発明のiRNAの、細胞、例えばヒト対象などである対象(例えば、高脂血症などの脂質代謝の障害などのHMGCR関連障害を発症しやすいまたはそれと診断された対象など、それを必要とする対象)内の細胞への送達は、いくつかの異なる方法で達成され得る。例えば、送達は、細胞をインビトロまたはインビボのいずれかで本発明のiRNAと接触させることによって実施され得る。インビボでの送達はまた、iRNA、例えば、dsRNA、を含む組成物を対象に投与することによって直接的に実施され得る。あるいは、インビボでの送達は、iRNAをコードしてその発現を誘導する一つまたは複数のベクターを投与することによって間接的に実施し得る。これら選択肢は、下記においてさらに説明される。
【0485】
概して、核酸分子を送達(インビトロまたはインビボで)する任意の方法は、本発明のiRNAで使用するのに適合させることができる(例えば、Akhtar S.and Julian RL.(1992)Trends Cell.Biol.2(5):139-144および国際公開第94/02595号を参照されたく、これらは参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる)。インビボでの送達の場合、iRNA分子を送達するために考慮するファクターとしては、例えば、送達される分子の生物学的安定性、非特異的な影響の防止、および標的組織内での送達される分子の蓄積が挙げられる。RNA干渉はまた、直接注射によるCNSへの局所送達での成功もわかっている(Dorn,G.,et al.(2004)Nucleic Acids 32:e49、Tan,PH.,et al (2005)Gene Ther.12:59-66、Makimura,H.,et al(2002)BMC Neurosci.3:18、Shishkina,GT.,et al(2004)Neuroscience 129:521-528、Thakker,ER.,et al(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.101:17270-17275、Akaneya,Y.,et al(2005)J.Neurophysiol.93:594-602)。RNAまたは医薬担体の修飾もまた、iRNAの標的組織へのターゲティングを可能にし、望ましくないオフターゲット効果を回避させることができる。iRNA分子は、細胞取込みを強化し、分解を防止するために、例えばコレステロールなどの親油性基への化学コンジュゲーションによって修飾され得る。例えば、親油性コレステロール部分にコンジュゲートさせたApoBへと誘導されるiRNAは、マウスに全身的に注射されたところ、結果として肝臓および空腸の両方においてapoB mRNAのノックダウンを生じた(Soutschek,J.,et al(2004)Nature 432:173-178)。
【0486】
代替的な実施形態では、iRNAは、例えばナノ粒子、デンドリマー、ポリマー、リポソーム、またはカチオン性送達系などである薬剤送達システムを使用して送達可能である。正に荷電したカチオン性の送達系は、iRNA分子(負に荷電した)の結合を促進し、また負に荷電した細胞膜での相互作用も高め、それにより細胞によるiRNAの効率的な取り込みを可能にもする。カチオン性脂質、デンドリマー、またはポリマーは、iRNAに結合することができるか、またはiRNAを封入するベシクルまたはミセルを形成するように誘導することができる(例えば、Kim SH,et al(2008)Journal of Controlled Release 129(2):107-116を参照)。ベシクルまたはミセルの形成はさらに、全身投与したときのiRNAの分解を防止する。カチオン性のiRNA剤複合体を作製および投与する方法は、十分に当業者の能力の範囲内である(例えば、Sorensen,DR.,et al.(2003)J.Mol.Biol 327:761-766、Verma,UN.et al.,(2003)Clin.Cancer Res.9:1291-1300、Arnold,AS et al.(2007)J.Hypertens.25:197-205を参照されたく、これらは参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる)。iRNAの全身送達に有用な薬剤送達システムのいくつかの非限定的な例としては、DOTAP(Sorensen,DR.,et al (2003),supra;Verma,UN,et al(2003),supra),“solid nucleic acid lipid particles”(Zimmermann,TS,et al(2006)Nature 441:111-114),cardiolipin (Chien,PY,et al(2005)Cancer Gene Ther.12:321-328;Pal,A,et al(2005)Int J.Oncol.26:1087-1091),polyethyleneimine (Bonnet ME,et al(2008)Pharm.Res.Aug 16 Epub ahead of print;Aigner,A.(2006)J.Biomed.Biotechnol.71659),Arg-Gly-Asp(RGD)peptides(Liu,S.(2006)Mol.Pharm.3:472-487),and polyamidoamines(Tomalia,DA,et al(2007)Biochem.Soc.Trans.35:61-67;Yoo,H.,et al(1999)Pharm.Res.16:1799-1804)が挙げられる。一部の実施形態では、iRNAは、全身投与のためにシクロデキストリンと複合体を形成する。投与の方法およびiRNAとシクロデキストリンとによる医薬組成物は、米国特許第7,427,605号に見出すことができ、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本開示の特定の態様は、細胞内のHMGCR遺伝子の発現を減少させる方法に関し、前述の細胞を本開示の二本鎖RNAi剤と接触させることを含む。一実施形態では、細胞は肝細胞(hepatic cell)、任意で肝細胞(hepatocyte)である。一実施形態では、細胞は、肝外細胞である。
【0487】
A.本発明のiRNAをコードしたベクター
HMGCR遺伝子を標的とするiRNAは、DNAベクターまたはRNAベクターに挿入された転写ユニットから発現され得る(例えば、Couture,A,et al.,TIG.(1996),12:5-10;Skillern,A,et al.によるPCT国際出願の公開公報である国際公開第00/22113号、ConradによるPCT国際出願の公開公報である国際公開第00/22114号、およびConradによる米国特許第6,054,299号を参照)。発現は、使用される特定の構築物および標的組織または細胞型に応じて、一過性的(数時間から数週間のオーダー)または持続的(数週間から数か月またはそれ以上)であり得る。これら導入遺伝子は、直鎖状の構築物、環状プラスミド、または統合ベクターもしくは非統合ベクターであり得るウイルスベクターとして導入することができる。導入遺伝子は、染色体外プラスミドとして継代されることを可能にするように構築することもできる(Gassmann,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1995)92:1292)。
【0488】
本明細書において記載する方法および組成物と共に用いることができるウイルスベクターシステムとしては、これらに限定されるものではないが、(a)アデノウィルスベクター、(b)レトロウイルスベクター、例えばこれに限定されるものではないが、レンチウイルスベクター、モロニーマウス白血病ウイルスなど、(c)アデノ随伴ウイルスベクター、(d)単純ヘルペスウイルスベクター、(e)SV 40ベクター、(f)ポリオーマウイルスベクター、(g)パピローマウイルスベクター、(h)ピコルナウイルスベクター、(i)ポックスウイルスベクター、例えば、オルソポックスなどであり、例えば、ワクシニアウイルスベクターなど、またはトリポックスであり、例えば、カナリアポックスもしくは鶏痘など、ならびに(j)ヘルパー依存性アデノウィルスまたはガットレス(gutless)アデノウィルスが挙げられる。複製欠損ウイルスもまた有利であり得る。異なるベクターは、細胞のゲノムの中に組み込まれるようになるかまたは組み込まれるようにならないであろう。当該構築物は、所望の場合、トランスフェクションのためのウイルス配列を含めることができる。あるいは、構築物は、エピソーム複製が可能なベクター内に、例えば、EPVベクターおよびEBVベクター内に、組み込むことができる。iRNAの組換え発現のための構築物は、概して、標的細胞におけるiRNAの発現を確実にするために、調節要素を、例えば、プロモーター、エンハンサーなどを、必要とするであろう。ベクターおよび構築物を考慮する他の態様は、当技術分野で公知である。
【0489】
V.本発明の医薬組成物
本発明はまた、本発明のiRNAを含む医薬組成物および製剤も含む。一実施形態では、本明細書において説明されるような、iRNAを含有する医薬組成物と、薬学的に許容される担体とを本明細書において提供する。iRNAを含有する医薬組成物は、HMGCR関連障害、例えば高脂血症などの脂質代謝の障害を予防または治療するのに有用である。
【0490】
そのような医薬組成物は、送達の態様に基づいて製剤化される。一例としては、非経口送達により、例えば皮下(SC)、筋肉内(IM)、または静脈内(IV)送達により、全身投与用に製剤化される組成物である。本発明の医薬組成物は、HMGCR遺伝子の発現を阻害するのに十分な投与量で投与され得る。
【0491】
一部の実施形態では、本発明の医薬組成物は、無菌である。別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、発熱因子なしである。
【0492】
本発明の医薬組成物は、HMGCR遺伝子の発現を阻害するのに十分な投与量で投与され得る。概して、本発明のiRNAの好適な用量は、一日当たりレシピエントの体重一キログラム当たり約0.001~約200.0ミリグラムの範囲、概して一日当たり体重一キログラム当たり約1~50mgの範囲とすることとなる。典型的には、本発明のiRNAの適切な用量は、約0.1mg/kg~約5.0mg/kg、例えば、約0.3mg/kg~約3.0mg/kgの範囲とすることとなる。反復投与レジメンとしては、例えば毎月、3~6か月に一回、または一年に一回など、治療量のiRNAの定期的な投与を含み得る。特定の実施形態では、iRNAは、およそ一か月当たり一回~およそ六か月当たり一回で投与される。
【0493】
初回治療レジメンの後、治療は、少ない頻度で施与することができる。治療期間は、疾患の重症度に基づいて決定することができる。
【0494】
他の実施形態では、医薬組成物の単回投与が、長期にわたってもよく、その投与は、1か月以下、2か月以下、3か月以下、または4か月以下の間隔で投与される。本発明の一部の実施形態では、本発明の医薬組成物の単回投与が、およそ月一回投与される。本発明の他の実施形態では、本発明の医薬組成物の単回投与が、年に四回(すなわち、およそ三か月に一回)投与される。本発明の他の実施形態では、本発明の医薬組成物の単回投与が、年に二回(すなわち、およそ六か月に一回)投与される。
【0495】
当業者は、例えばこれらに限定されるものではないが、対象に存在する変異、過去の治療、対象の健康全般または年齢、および存在する他の疾患などである特定のファクターが、対象を効果的に治療するために必要な投薬量および投薬のタイミングに影響を及ぼし得ることを理解するであろう。その上、必要に応じて予防的に有効な量または治療有効量の組成物での対象の治療には、単回治療または一連の治療が含まれ得る。
【0496】
本開示の医薬組成物は、局所処置または全身処置のどちらが所望されるか、および処置される面積に応じて、いくつかの方法で施与され得る。投与は、局所(例えば、眼内、経膣、経直腸、鼻腔内、経皮など)、経口、または非経口投与であり得る。非経口投与は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、または筋肉内の注射または注入、例えば、埋め込みデバイスによって皮下への投与、または例えば、実質内、髄腔内、または脳室内の投与によって頭蓋内への投与を含む。
【0497】
iRNAは、肝臓などの特定の組織を標的とする様式で送達され得る。
【0498】
局所投与用の医薬組成物および製剤は、経皮パッチ、軟膏剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、点滴剤、坐剤、噴霧剤、溶液剤、および散剤を含み得る。従来の医薬担体、水性基剤、粉末基剤、または油性基剤、増粘剤などは、必要であり得るか、または望ましいものであり得る。コーティングしたコンドーム、手袋なども有用であり得る。好適な局所製剤としては、本開示で取り上げるRNAi剤が、局所送達剤、例えば脂質、リポソーム、脂質酸、脂質酸エステル、ステロイド、キレート剤および界面活性剤との混合物となっているものを含める。適切な脂質およびリポソームとしては、中性(例えば、ジオレオイルホスファチジルDOPEエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルコリンDMPC、ジステアロリホスファチジルコリン)、陰性(例えば、ジミリストイルホスファチジルグリセロールDMPG)およびカチオン性(例えば、ジオレオイルテトラメチルアミノプロピルDOTAPおよびジオレオイルホスファチジルエタノールアミンDOTMA)が挙げられる。本開示において取り上げるRNAi剤は、リポソーム内においてカプセル化することができ、またはリポソームと、特にカチオン性リポソームと複合体を形成することができる。あるいは、RNAi剤は、脂質、特にカチオン性脂質と複合体化することができる。好適な脂肪酸およびエステルとしては、これに限定されるものではないが、アラキドン酸、オレイン酸、エイコサン酸、ラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、ジカプリン酸、トリカプリン酸、モノオレイン、ジラウリン、1-モノカプリン酸グリセリル、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン、アシルカルニチン、アシルコリン、またはC1-20アルキルエステル(例えば、イソプロピルミリステートIPM)、モノグリセリド、ジグリセリド、またはそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。局所製剤は、米国特許第6,747,014号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0499】
一実施形態では、本発明の二本鎖RNA剤であるsiRNAは、局所投与経路によって医薬組成物として細胞に投与される。
【0500】
一実施形態では、医薬組成物は、局所送達剤と混合されたsiRNA化合物を含み得る。局所送達剤は、複数の微小小胞であり得る。微小小胞は、リポソームであり得る。一部の実施形態では、リポソームは、カチオン性リポソームである。
【0501】
別の実施形態では、dsRNA剤は、局所浸透促進剤と混合される。一実施形態では、局所浸透促進剤は、脂肪酸である。脂肪酸は、アラキドン酸、ウンデカン酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、ジカプリン酸、トリカプリン酸、モノオレイン、ジラウリン、1-モノカプリン酸グリセリル、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン、アシルカルニチン、アシルコリン、またはC1-10アルキルエステル、モノグリセリド、ジグリセリド、またはその薬学的に許容される塩であり得る。
【0502】
別の実施形態では、局所浸透促進剤は、胆汁塩である。胆汁塩は、コール酸、デヒドロコール酸、デオキシコール酸、グルコール酸、グリコール酸、グリコデオキシコール酸、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、タウロ-24,25-ジヒドロ-フシジン酸ナトリウム、グリコジヒドロフシジン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル、またはその薬学的に許容される塩であり得る。
【0503】
別の実施形態では、局所浸透促進剤は、キレート剤である。キレート剤は、EDTA、クエン酸、サリチル酸塩、コラーゲンのN-アシル誘導体、ラウレス-9、ベータ-ジケトンのN-アミノアシル誘導体、またはそれらの混合物であり得る。
【0504】
別の実施形態では、浸透促進剤は界面活性剤、例えば、イオン性または非イオン性の界面活性剤である。界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン-20-セチルエーテル、ペルフルオロ化合物エマルション、またはそれらの混合物であり得る。
【0505】
別の実施形態では、浸透促進剤は、不飽和環状尿素、1-アルキル-アルコン、1-アルケニルアザシクロ-アラカノン、ステロイド性抗炎症剤、およびそれらの混合物からなる群から選択され得る。更に別の実施形態では、浸透促進剤は、グリコール、ピロール、アゾン、またはテルペンであり得る。
【0506】
一態様では、本発明は、注射可能な剤形のsiRNA化合物、例えば、二本鎖siRNA化合物またはssiRNA化合物(例えば、前駆体、例えば、ssiRNA化合物にプロセシングすることができるより大きなsiRNA化合物、または例えば、二本鎖siRNA化合物もしくはssiRNA化合物またはその前駆体であるsiRNA化合物をコードするDNA)を含む医薬組成物を特徴とする。一実施形態では、医薬組成物の注射可能な剤形は、滅菌水溶液または分散液および滅菌粉末を含む。一部の実施形態では、滅菌溶液は、水、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、またはプロピレングリコールなどの希釈剤を含み得る。
【0507】
本発明のiRNA分子は、医薬組成物に組み込まれ得る。こうした組成物は、典型的には、一つまたは複数の種のiRNAと薬学的に許容される担体とを含む。本明細書において使用する場合、語句「薬学的に許容される担体」は、細胞、例えば肝細胞への医薬投与に適合性の、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤、ならびに同様のものを含むことが意図される。薬学的に活性な物質のためのそのような媒体および薬剤の使用は、当技術分野において周知である。任意の従来の媒体または薬剤が活性成分と不適合性である場合を除き、組成物におけるそれらの使用は意図される。補足的な有効成分もまた組成物に組み込まれ得る。
【0508】
本発明の医薬組成物としては、これに限定されるものではないが、溶液、エマルション、およびリポソーム含有製剤を含む。これら組成物は、予め形成した液体、自己乳化型固体、および自己乳化型半固体を含めるがこれらに限定されない様々な構成要素から生成することができる。製剤としては、肝臓を標的とするものが挙げられる。
【0509】
本発明の医薬製剤は、単位剤形で簡便に存在し得るものであるが、製薬産業において周知の従来技術に従って調製することができる。こうした技術としては、活性成分を医薬担体または賦形剤と会合させる工程を含む。概して、製剤は、活性成分を液体担体と均一にかつ密に会合させることによって調製される。
【0510】
A.さらなる剤形
i.エマルション
本発明の組成物は、エマルションとして調製および製剤化することができる。エマルションは、典型的には、一方の液体が、通常直径0.1μmを超える液滴の形態でのもう一方の液体中に分散した不均一系である(例えば、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Allen,LV.,Popovich NG.,and Ansel HC.,2004,Lippincott Williams&Wilkins(8th ed.),New York,NY、Idson,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.199、Rosoff,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,Volume 1,p.245、Block in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 2,p.335、Higuchi et al.,in Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1985,p.301を参照)。エマルションは、多くの場合、互いに密に混合し分散した二つの不混和性液相を含む二相系である。概して、エマルションは、油中水型(w/o)または水中油型(o/w)のいずれかのものであり得る。水相が、細かく分かれて微細な液滴として大量の油相中に分散している場合、その結果として得られる組成物を、油中水型(w/o)エマルションと呼ぶ。あるいは、油相が、細かく分かれて微細な液滴として大量の水相中に分散している場合、その結果として得られる組成物を、水中油型(o/w)エマルションと呼ぶ。エマルションは、分散相と、水相、油相、または別個の相としてのそれ自体のいずれかの中に溶液として存在し得る活性薬物とに加えて、追加的な成分を含有し得る。乳化剤、安定剤、色素、および抗酸化剤などの医薬賦形剤も、必要に応じてエマルション中に存在していてもよい。医薬エマルションは、例えば、油中水中油型(o/w/o)および水中油中水型(w/o/w)エマルションの場合などで、二相以上で構成される多相エマルションでもあってもよい。こうした複合剤形によれば、多くの場合、単純な二相エマルションでは与えられない一定の利点がもたらされる。w/o/wエマルションは、o/wエマルションの個々の油滴が小水滴を封入する多相エマルションにより構成される。同様に、o/w/oエマルションは、連続油相中で安定化した水の小滴中に封入された油滴の系によりもたらされる。
【0511】
エマルションは、熱力学的安定性がほとんどないかまたは全くないことが特徴である。多くの場合、エマルションの分散相または不連続相は、外部相または連続相中に良好に分散しており、乳化剤または製剤の粘度によってこの形態で維持される。エマルションを安定化させる他の手段としては、該エマルションのいずれかの相に組み込まれ得る乳化剤の使用を必要とする。乳化剤は、以下の四つのカテゴリ、合成界面活性剤、天然乳化剤、吸収基剤、および微細分散固体、に大きく分類することができる(例えば、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Allen,LV.,Popovich NG.,and Ansel HC.,2004,Lippincott Williams&Wilkins(8th ed.),New York,NY、Idson,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker (Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.199を参照)。
【0512】
表面活性剤としても知られる合成界面活性剤は、エマルションの剤形において広い適用可能性が見出されており、文献において検討されてきている(例えば、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Allen,LV.,Popovich NG.,and Ansel HC.,2004,Lippincott Williams&Wilkins (8th ed.),New York,NY、Rieger,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.285、Idson,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,1988,volume 1,p.199を参照)。界面活性剤は、典型的には両親媒性であるので、親水性部分および疎水性部分を含む。界面活性剤の疎水性に対する親水性の比は、親水性/親油性バランス(HLB)と命名されており、製剤の調製において界面活性剤を分類および選択する際の有益なツールである。界面活性剤は、親水性基の性質に基づいて以下の異なるクラス、非イオン性、アニオン性、カチオン性、および両性に分類することができる(例えば、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Allen,LV.,Popovich NG.,and Ansel HC.,2004,Lippincott Williams&Wilkins(8th ed.),New York,NY Rieger,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.285を参照)。
【0513】
非常に多様な非乳化材料もまた、エマルション製剤に含まれて、エマルションの特性に寄与する。これらとしては、脂肪、油、ワックス、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸エステル、湿潤剤、親水性コロイド、保存剤、および抗酸化剤が挙げられる(Block,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.335、Idson,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.199)。
【0514】
皮膚、経口、および非経口経路によるエマルション製剤の適用ならびにそれらの製造方法は、文献において検討されてきている(例えば、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Allen,LV.,Popovich NG.,and Ansel HC.,2004,Lippincott Williams&Wilkins(8th ed.),New York,NY、Idson,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.199を参照)。
【0515】
ii.マイクロエマルション
本発明の一実施形態では、iRNAおよび核酸の組成物は、マイクロエマルションとして製剤化される。マイクロエマルションは、単一の、光学的等方性で熱力学的に安定した液体溶液である、水、油、および両親媒性物質の系として規定され得る(例えば、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Allen,LV.,Popovich NG.,and Ansel HC.,2004,Lippincott Williams&Wilkins(8th ed.),New York,NY、Rosoff,in Pharmaceutical Dosage Forms,Lieberman,Rieger and Banker(Eds.),1988,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,volume 1,p.245を参照)。典型的には、マイクロエマルションは、はじめに油を界面活性剤水溶液に分散させ、次いで十分な量の第四の成分、概して中鎖のアルコール、を加えて透明な系を形成することによって調製される系である。したがって、マイクロエマルションはまた、表面活性分子の界面膜によって安定化される、二つの不混和性液体の熱力学的に安定で等方的に透明な分散液として説明されてもいる(Leung and Shah,in:Controlled Release of Drugs:Polymers and Aggregate Systems,Rosoff,M.,Ed.,1989,VCH Publishers,New York,pages 185-215)。
【0516】
iii.マイクロ粒子
本発明のiRNAは、粒子、例えば微粒子、に組み込まれてもよい。マイクロ粒子は、噴霧乾燥によって製造することができるが、凍結乾燥、蒸発、流動床乾燥、真空乾燥、またはこれらの技術の組み合わせなどの他の方法によっても製造され得る。
【0517】
iv.浸透促進剤
一実施形態では、本発明は、核酸の、特にiRNAの、動物の皮膚への効率的な送達を有効にするために、様々な浸透促進剤を採用する。大部分の薬物は、イオン化形態および非イオン化形態の両方で溶液中に存在する。しかしながら、通常、脂溶性または親油性の薬剤のみが、細胞膜を容易に横断する。横断しようとする膜が、浸透促進剤で処理されていれば、非親油性薬剤であっても細胞膜を横断することができることが分かっている。浸透促進剤はまた、非親油性薬剤が細胞膜を横断して拡散するのを補助することに加えて、親油性薬剤の透過性も高める。
【0518】
浸透促進剤は、五つの広いカテゴリ、すなわち界面活性剤、脂肪酸、胆汁酸塩、キレート化剤、および非キレート化非界面活性剤、のうちのひとつに属するものとして分類することができる(例えば、Malmsten,M.Surfactants and polymers in drug delivery,Informa Health Care,New York,NY,2002、Lee et al.,Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems,1991,p.92を参照)。上述の浸透促進剤の分類の各々、および医薬組成物の製造および医薬品の送達におけるそれらの使用は、当技術分野で周知である。
【0519】
v.賦形剤
担体化合物とは対照的に、「医薬担体」または「賦形剤」は、一つまたは複数の核酸を動物に送達する、薬学的に許容される溶媒、懸濁剤または任意の他の薬理学的に不活性なビヒクルである。賦形剤は、液体または固体であり得、核酸および所定の医薬組成物を他の成分と併用される場合に、所望の体積、稠度などをもたらするように計画された投与の様式を念頭において選択される。こうした薬剤は、当技術分野で周知である。
【0520】
vi.他の成分
本発明の組成物は、医薬組成物中で従来見られた他の補助成分を、その技術分野で確立されたそれらの使用レベルにおいて追加的に含有することができる。したがって、例えば、組成物は、追加的な、適合性の、薬学的に活性な材料、例えば止痒剤、収れん剤、局部麻酔剤、もしくは抗炎症剤などを含有することができ、または本発明の組成物の様々な剤形を物理的に製剤化する際に有用な追加的な材料、例えば色素、香味剤、防腐剤、抗酸化剤、乳白剤、増粘剤、および安定剤などを含有することができる。ただし、こうした材料は、添加したときに、本発明の組成物の成分の生物活性を過度に妨害すべきではない。製剤は、滅菌され、また所望により、例えば潤滑剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色剤、香味剤、または芳香物質などである、製剤の核酸と有害に相互作用しない補助剤と混合してもよい。
【0521】
水性懸濁液は、懸濁液の粘度を増加する物質、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどを含有することができる。懸濁液はまた、安定剤を含有し得る。
【0522】
一部の実施形態では、本発明において取り上げる医薬組成物は、(a)一つまたは複数のiRNAと、(b)非iRNAの機序によって機能し、HMGCR関連障害、例えば、脂質代謝の障害を治療する際に有用である、一つまたは複数の薬剤とを含む。
【0523】
こうした化合物の毒性および予防効果は、例えばLD50(集団のうちの50%に致死的である用量)およびED50(集団のうちの50%において予防的に有効な用量)を判定するために、細胞培養物または実験動物において標準的な薬学的手順によって判定することができる。毒性と治療効果との間の用量比は、治療指数となり、LD50/ED50の比として表すことができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。
【0524】
細胞培養アッセイおよび動物試験から得たデータは、ヒトにおける使用のための範囲の投与量を製剤化する際に使用することができる。本発明における本明細書において取り上げる組成物の投与量は、概して、わずかな毒性であるかまたは毒性が全くない、例えばED80またはED90などであるED50を含む血中濃度の範囲内である。投与量は、用いる剤形および利用する投与経路に応じて、この範囲内で変動し得る。本発明において取り上げる方法で使用される任意の化合物に関して、最初に、細胞培養アッセイから予防的に有効な用量を見積もることができる。細胞培養において決定されたIC50(すなわち、症状の最大半量阻害を達成する試験化合物の濃度)またはより高い阻害レベルを含む、化合物の、または適切な場合には、標的配列のポリペプチド産物の循環血漿濃度の範囲を達成する(例えば、ポリペプチドの濃度減少を達成する)ように、用量を動物モデルにおいて計画することができる。こうした情報は、ヒトにおいて有用な用量をより正確に判定するために使用することができる。血漿中のレベルは、例えば高速液体クロマトグラフィーによって、測定することができる。
【0525】
それらの投与に加えて、上述したように、本発明において取り上げるiRNAは、HMGCR関連障害、例えば脂質代謝の障害の予防または治療に使用される他の公知の薬剤と併用して投与することができる。いずれにしても、投与する医師は、当技術分野で公知であるかまたは本明細書で記載した、有効性の標準的尺度を使用して観察された結果に基づいて、iRNA投与の量およびタイミングを調整することができる。
【0526】
VI.HMGCRの発現を阻害する方法
本発明はまた、細胞内でHMGCR遺伝子の発現を阻害する方法を提供する。この方法は、細胞を、細胞内でHMGCRの発現を阻害するのに有効である量のRNAi剤、例えば二本鎖RNA剤と接触させ、それによって細胞内でHMGCRの発現を阻害することを含む。本開示の一部の実施形態では、HMGCR遺伝子の発現は肝臓(例えば、肝細胞)で優先的に阻害される。
【0527】
細胞の、iRNAとの、例えば、二本鎖RNA剤との接触は、インビトロまたはインビボで行うことができる。細胞をインビボでiRNA剤と接触させることは、対象内の、例えば、ヒト対象内の細胞または細胞の群をiRNAと接触させることを含む。インビトロおよびインビボで細胞を接触させる方法を組み合せることも可能である。細胞を接触させることは、上記に記載したように直接的であっても間接的であってもよい。さらに、細胞を接触させることは、本明細書に記載する、または当技術分野で公知の任意のリガンドをはじめとするターゲティングリガンドを介して達成できる。一部の実施形態では、ターゲティングリガンドは、炭水化物部分、例えば、GalNAcリガンドであるか、またはRNAi剤 を目的の部位に向ける任意の他のリガンドである。
【0528】
「阻害すること」という用語は、本明細書で使用する場合、「低減すること」、「サイレンシングすること」、「下方制御すること」、「抑制すること」および他の同様の用語と区別なく使用され、いずれかのレベルの阻害を含む。
【0529】
「HMGCR遺伝子の発現を阻害すること」という語句は、任意のHMGCR遺伝子(例えば、マウスHMGCR遺伝子、ラットHMGCR遺伝子、サルHMGCR遺伝子、またはヒトHMGCR遺伝子)、ならびにHMGCR遺伝子のバリアントまたは変異体の発現の阻害を指すことが意図されている。したがって、HMGCR遺伝子は、遺伝子操作された細胞、細胞の群、または生物という観点から、野生型HMGCR遺伝子、変異HMGCR遺伝子、または遺伝子導入HMGCR遺伝子であり得る。
【0530】
「HMGCR遺伝子の発現を阻害すること」は、任意のレベルでのHMGCR遺伝子の阻害、例えばHMGCR遺伝子の発現の少なくとも部分的抑制を含む。HMGCR遺伝子の発現は、HMGCR遺伝子発現と関連する任意の変数、例えばHMGCR mRNAレベルもしくはHMGCRタンパク質レベルなどのレベル、またはレベルの変化に基づいて評価され得る。HMGCRは、肝臓を含む様々な組織で発現することが理解される。
【0531】
HMGCRの発現はまた、HMGCR遺伝子発現に関連する他の変数、例えば、細胞質における3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ発現のレベル、3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼの核局在化、または3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼの転写制御下でのJun、c-MycおよびCyclinD-1もしくは他の癌遺伝子などの特定の標的遺伝子の発現、に基づいて間接的に評価されてもよい。
【0532】
阻害は、対照レベルと比較した、HMGCR発現と関連する一つもしくは複数の変数の絶対レベルまたは相対レベルの低下によって評価され得る。対照レベルは、当技術分野で利用される任意の種類の対照レベルであり得、例えば、投与前ベースラインレベル、または未処理であるかもしくは対照(例えば、緩衝剤のみの対照または不活性薬剤対照など)で処理された同様の対象、細胞もしくは試料から決定されるレベルであり得る。
【0533】
本発明の方法の一部の実施形態では、HMGCR遺伝子の発現は、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%、またはアッセイの検出レベルを下回るまで阻害される。一部の実施形態では、HMGCR遺伝子の発現は、少なくとも70%阻害される。さらに、例えば脳などの他の組織中での発現の有意な阻害を伴うことのない、例えば肝臓中などの特定の組織中でのHMGCRの発現の阻害が所望される場合があることが理解される。一部の実施形態では、発現レベルは、適切な種に合致した細胞株において10nMのsiRNA濃度を有する実施例2に提供されるアッセイ方法を使用して決定される。
【0534】
特定の実施形態では、インビボでの発現の阻害は、例えばRNA発現の最低値で3mg/kgで、例えば単回投与として投与した場合に、ヒト遺伝子を発現するげっ歯類において、例えばヒト標的遺伝子(すなわち、HMGCR)を発現するAAV感染マウスにおいて、ヒト遺伝子をノックダウンすることによって決定される。例えばRNA発現の最低値では3mg/kgで、例えば単回投与として投与後に、モデル動物系における内因性遺伝子の発現のノックダウンも判定することができる。当該系は、ヒト遺伝子とモデル動物遺伝子の核酸配列が十分に近いことによりヒトiRNAがモデル動物遺伝子の効果的なノックダウンをもたらす場合に有用である。肝臓におけるRNA発現は、実施例2に提供されるPCR法を使用して判定される。
【0535】
HMGCR遺伝子の発現の阻害は、第一の細胞または細胞の群と実質的に同一であるが、そのように処理されていない第二の細胞または細胞の群(iRNAで処理されていない、または目的の遺伝子を標的とするiRNAで処理されていない対照細胞)と比較して、HMGCR遺伝子が転写され、HMGCR遺伝子の発現が阻害されるように処理(例えば、細胞を本発明のiRNAと接触させることによって、または本発明のiRNAを、細胞が存在しているもしくは存在していた対象に投与することによって)されている第一の細胞または細胞の群(このような細胞は、例えば、対象に由来する試料中に存在し得る)によって発現されるmRNAの量の低減によって現れ得る。一部の実施形態では、阻害は、種が一致する細胞株において例えば10nMのsiRNA濃度を使用して、以下の式を使用により処理細胞中のmRNAのレベルを対照細胞中のmRNAのレベルの百分率として表すことによって、実施例2に提供される方法によって評価される。
【数1】
【0536】
他の実施形態では、HMGCR遺伝子の発現の阻害は、例えば対象からの血液または血清中のHMGCRタンパク質レベルなど、HMGCR遺伝子発現に機能的に結びついたパラメータの減少の観点から評価され得る。HMGCR遺伝子サイレンシングは、発現コンストラクトからの内因性または異種性いずれかのHMGCRを発現する任意の細胞において、当技術分野で公知の任意のアッセイによって決定され得る。
【0537】
HMGCRタンパク質の発現の阻害は、細胞または細胞の群によって、または対象の試料中において発現されるHMGCRタンパク質のレベル(例えば、対象に由来する血液試料中のタンパク質のレベル)の低減によって現れ得る。上記において説明したように、mRNA抑制の評価のために、処理した細胞または細胞の群におけるタンパク質発現レベルの阻害を、同様に、対照の細胞または細胞の群におけるタンパク質のレベルの、または例えば、対象由来の血液または血清である対象の試料中のタンパク質レベルの変化の百分率として表すことができる。
【0538】
HMGCR遺伝子の発現の阻害を評価するために使用できる対照の細胞、細胞の群、または対象の試料には、本発明のRNAi剤とまだ接触していない細胞、細胞の群または対象の試料が含まれる。例えば、対照細胞、細胞の群、または対象の試料は、RNAi剤を用いた治療の前の個々の対象(例えば、ヒトまたは動物対象)または適切に合致する集団の対照に由来し得る。
【0539】
細胞または細胞の群によって発現されるHMGCR mRNAのレベルは、mRNA発現を評価するための当技術分野で公知の任意の方法を使用して決定できる。一実施形態では、試料中のHMGCRの発現のレベルは、転写されたポリヌクレオチド、またはその一部を、例えばHMGCR遺伝子のmRNAを検出することによって決定される。RNAは、例えば酸フェノール/グアニジンイソチオシアネート抽出(RNAzol B;Biogenesis)、RNeasy(商標)RNA調製キット(Qiagen(登録商標))またはPAXgene(商標)(PreAnalytix(商標)、Switzerland)を使用することを含む、RNA抽出技術を使用して細胞から抽出され得る。リボ核酸ハイブリダイゼーションを利用する典型的なアッセイ形式としては、核ラン-オンアッセイ、RT-PCR、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、ノーザンブロッティング、in situハイブリダイゼーションおよびマイクロアレイ分析が挙げられる。
【0540】
一部の実施形態では、HMGCRの発現のレベルは、核酸プローブを使用して決定される。「プローブ」という用語は、本明細書において使用する場合、特定のHMGCRに選択的に結合可能である任意の分子を指す。プローブは、当業者によって合成できる、または適切な生物学的調製物から誘導できる。プローブは、標識されるように特異的に設計してもよい。プローブとして利用できる分子の例としては、これに限定されないが、RNA、DNA、タンパク質、抗体および有機分子が挙げられる。
【0541】
単離されたmRNAは、これに限定されるものではないが、サザン分析またはノーザン分析、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析およびプローブアレイをはじめとする、ハイブリダイゼーションアッセイまたは増幅アッセイにおいて使用することができる。mRNAレベルを決定する方法の一つとしては、単離されたmRNAを、HMGCR mRNAとハイブリダイズできる核酸分子(プローブ)と接触させることを含む。一実施形態では、例えば、単離されたmRNAをアガロースゲルにかけてmRNAをゲルから膜へ、例えばニトロセルロースに移行させることによって、mRNAを固体表面上に固定化し、プローブと接触させる。代替的な実施形態では、例えばAffymetrix(登録商標)遺伝子チップアレイにおいて、プローブを固体表面に固定化して、mRNAをプローブと接触させる。当業者ならば、公知のmRNA検出方法を、HMGCR mRNAのレベルを決定する際に使用するために容易に適合させることができる。
【0542】
試料中のHMGCRの発現レベルを判定する代替的な方法は、例えば、RT-PCR(Mullisによる1987年の米国特許第4,683,202号に記載の試験的実施形態)、リガーゼ連鎖反応(Barany(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:189-193)、自家持続配列複製法(Guatelli et al .(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:1874-1878)、転写増幅システム(Kwoh et al.(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1173-1177)、Q-ベータレプリカーゼ(Lizardi et al.(1988)Bio/Technology 6:1197)、ローリングサークル複製(Lizardi et al.による米国特許第5,854,033号)、または任意の他の核酸増幅法による、試料中の例えばmRNAの(cDNAを調製するための)核酸増幅または反転転写のプロセスを伴い、その後に当業者に周知の技術を使用した増幅分子の検出を行う。これら検出スキームは、特に、核酸分子が非常に少ない数で存在する場合に該核酸分子の検出のために有用である。本発明の特定の態様においては、HMGCRの発現レベルは、定量的な蛍光発生RT-PCR(すなわち、TaqMan(商標)システム)によって決定される。一部の実施形態では、発現レベルは、その種に合致した細胞株において、例えば10nMのsiRNA濃度を使用する実施例2に提供される方法で決定される。
【0543】
HMGCR mRNAの発現レベルは、メンブレンブロット(例えば、ノーザン、サザン、ドットなどといったハイブリダイゼーション分析において使用されるような)またはマイクロウェル、試料チューブ、ゲル、ビーズまたは繊維(または結合している核酸を含む任意の固相支持体)を使用して観察され得る。米国特許第5,770,722号、第5,874,219号、第5,744,305号、第5,677,195号、および第5,445,934号を参照されたく、これらは参照によって本明細書に組み込まれる。HMGCR発現レベルの決定はまた、溶液中で核酸プローブを使用することを含み得る。
【0544】
一部の実施形態では、mRNA発現のレベルは、分枝DNA(bDNA)アッセイまたはリアルタイムPCR(qPCR)を使用して評価される。これら方法の使用は、本明細書において示す実施例において記載され、例示される。一部の実施形態では、発現レベルは、その種に一致した細胞株において、10nMのsiRNA濃度を使用する実施例2に提供される方法で決定される。
【0545】
HMGCRタンパク質の発現レベルは、タンパク質レベルの測定のための当技術分野で公知の任意の方法を使用して決定され得る。こうした方法としては、例えば電気泳動法、キャピラリー電気泳動法、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、超拡散(hyperdiffusion)クロマトグラフィー、流体またはゲル沈降反応、吸収分光法、比色分析、分光学的定量法、フローサイトメトリー、免疫拡散法(一重または二重)、免疫電気泳動法、ウエスタンブロッティング、放射免疫測定(RIA)、酵素免疫測定法(ELISA)、免疫蛍光アッセイ、電気化学発光アッセイなどが挙げられる。
【0546】
一部の実施形態では、本発明の方法の有効性は、HMGCRのmRNAまたはタンパク質レベル(例えば、肝生検において)の減少によって評価される。
【0547】
一部の実施形態では、本発明の方法の有効性は、腫瘍形成の減少を検出または監視することによって監視することができる。本明細書で使用される場合、腫瘍の減少は、腫瘍のサイズ、数、もしくは重症度の任意の減少、または対象の組織内の腫瘍の形成の防止もしくは減少を含み、当該技術分野で公知の任意の方法を使用してインビトロまたはインビボで評価され得る。
【0548】
本発明の方法の一部の実施形態では、iRNAは、iRNAが、対象内の特定の部位に送達されるように対象に投与される。HMGCRの発現の阻害は、対象(例えば、肝臓または血液)内の特定の部位から流体または組織に由来する試料中のHMGCR mRNAまたはHMGCR タンパク質のレベルの測定値または該レベルの変化を使用して評価され得る。
【0549】
本明細書において使用する場合、分析物のレベルを検出することまたは判定することという用語は、物質が、例えば、タンパク質、RNAが存在するか否かを判定する工程を実施することを意味すると理解される。本明細書において使用する場合、検出するまたは決定する方法は、使用する方法の検出のレベルを下回る分析物のレベルの検出または決定を含む。
【0550】
VII.本発明の予防および治療方法
本発明はまた、本発明のiRNAまたは本発明のiRNAを含有する組成物を使用して、HMGCRの発現を阻害し、それによってHMGCR関連障害、例えば高脂血症などの脂質代謝の障害を予防または治療する方法も提供する。本発明の方法においては、細胞をインビトロまたはインビボでsiRNAと接触させることができる、すなわち、細胞は対象内にあり得る。
【0551】
本発明の方法を使用する治療に適した細胞は、HMGCR遺伝子を発現する任意の細胞、例えば、肝細胞であり得る。本発明の方法での使用に適した細胞は、哺乳動物細胞、例えば、霊長類細胞(例えば、キメラ非ヒト動物中のヒト細胞をはじめとするヒト細胞、またはサル細胞もしくはチンパンジー細胞などの非ヒト霊長類細胞など)、または非霊長類細胞であり得る。特定の実施形態では、細胞は、ヒト細胞、例えば、ヒト肝細胞である。本発明の方法においては、HMGCRの発現は、細胞内で、少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95、またはアッセイの検出レベルを下回るレベルまで阻害される。
【0552】
本発明のインビボでの方法は、対象に、iRNAを含有する組成物を投与することを含み得、該iRNAは、RNAi剤を投与しようとする哺乳類のHMGCR遺伝子のRNA転写物の少なくとも一部と相補的であるヌクレオチド配列を含む。組成物は、経口、腹腔内、または頭蓋内を含む非経口経路(例えば、脳室内、実質内および髄腔内)、静脈内、筋肉内、皮下、経皮、気道(エアロゾル)、鼻腔内、直腸内、眼内(例えば、眼周囲、結膜、テノン嚢下、前房内、硝子体内、眼内、前方または後方の強膜近傍、網膜下、結膜下、眼球後、または小管内注射)、静脈内、筋肉内、皮下、経皮、気道(エアロゾル)、および局所(頬側および舌下を含む)投与を含むが、これらに限定されない当技術分野で公知の任意の手段によって投与され得る。
【0553】
特定の実施形態では、組成物は、静脈内への注入または注射によって投与される。特定の実施形態では、組成物は、皮下注射によって投与される。特定の実施形態では、組成物は、筋肉内注射によって投与される。
【0554】
投与様式は、局所的な治療または全身的な治療のいずれが望まれるかに応じて、また処理しようとする領域に基づいて選択され得る。投与の経路および部位は、ターゲティングを増強するように選択され得る。
【0555】
一態様では、本発明はまた、哺乳類におけるHMGCR遺伝子の発現を阻害する方法も提供する。方法は、哺乳動物に、哺乳動物の細胞内においてHMGCR遺伝子を標的とするdsRNAを含む組成物を投与することおよび哺乳動物をHMGCR遺伝子のmRNA転写物の分解を得るのに十分な時間の間維持し、それによって、細胞内においてHMGCR遺伝子の発現を阻害することを含む。遺伝子発現の低減は、当技術分野で公知の任意の方法によって、また本明細書において、例えば、実施例2で、記載される方法、例えば、qRT-PCRによって評価され得る。タンパク質産生の低減は、当技術分野で公知の任意の方法によって、例えば、ELISAによって評価され得る。特定の実施形態では、穿刺肝生検試料が、HMGCR遺伝子またはタンパク質の発現の減少を観察するための組織材料として機能する。他の実施形態では、血液試料が、HMGCRタンパク質発現の減少を観察するための対象の試料として機能する。HMGCRの発現の減少はまた、HMGCRの生物学的活性の減少、例えば、血清脂質、トリグリセリド、コレステロール、および/または遊離脂肪酸のレベルの減少を測定することによって間接的に評価されてもよい。
【0556】
本発明はさらに、それを必要とする対象における、例えば高脂血症などの脂質代謝の障害などのHMGCR関連障害と診断された対象における、治療方法を提供する。
【0557】
本発明はさらに、それを必要とする対象における予防方法を提供する。本発明の治療方法は、対象に、例えばHMGCR発現の減少から利益を得ることとなる対象に、HMGCR遺伝子を標的とするdsRNAまたはHMGCR遺伝子を標的とするdsRNAを含む医薬組成物を予防的有効量で、本発明のiRNAを投与することを含む。
【0558】
一態様では、本発明は、HMGCRの発現、高脂血症など、例えば、脂質代謝の障害などの、HMGCR関連疾患などの減少から利益を得る障害を有する対象を治療する方法を提供する。
【0559】
HMGCR遺伝子発現の減少および/もしくは阻害から利益を得ることとなる対象の治療には、治療的処置(例えば、対象が、脂質代謝の障害を有している)、ならびに予防的処置(例えば、対象が、脂質代謝の障害を有していない、または対象が、脂質代謝の障害を発生するリスクがあり得る)が含まれる。
【0560】
一部の実施形態では、HMGCR関連障害は、脂質代謝の障害である。脂質代謝の障害の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
【0561】
一部の実施形態では、HMGCR関連障害は高脂血症息である。
【0562】
一部の実施形態では、RNAi剤は、対象内の細胞におけるHMGCR発現を阻害するのに有効な量で対象に投与される。対象内の細胞におけるHMGCR発現を阻害するのに有効な量は、HMGCR mRNA、HMGCRタンパク質、または腫瘍形成などの関連する変数の阻害の評価を伴う方法を含む、上述の方法を使用して評価され得る。
【0563】
本発明のiRNAは、「遊離iRNA」として投与され得る。遊離iRNAは、医薬組成物の不在下で投与される。当該そのままのiRNAは、適した緩衝溶液中にあってもよい。該緩衝溶液は、酢酸塩、クエン酸塩、プロラミン、炭酸塩、またはリン酸塩、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一実施形態では、緩衝溶液は、リン酸緩衝食塩水(PBS)である。iRNAを含有する緩衝溶液のpHおよびモル浸透圧濃度は、対象への投与に好適であるように調整され得る。
【0564】
あるいは、本発明のiRNAは、医薬組成物として、例えばdsRNAリポソーム製剤として、投与され得る。
【0565】
HMGCR遺伝子発現の阻害から利益を得ることとなる対象は、例えば、高脂血症などの脂質代謝の障害などのHMGCR関連障害を発症しやすいまたはそれと診断された対象である。ある実施形態では、方法は、標的HMGCR遺伝子の発現が、用量当たり約1、2、3、4、5、6、1~6、1~3、または3~6か月などの間、減少するように、本明細書において取り上げる組成物を投与することを含む。特定の実施形態では、組成物は3~6か月に一回投与される。
【0566】
一実施形態では、本明細書において特徴付けられる方法および組成物にとって有用なiRNAは、標的HMGCR遺伝子のRNA(一次またはプロセシングされた)を特異的に標的とする。iRNAを使用してこれら遺伝子の発現を阻害する組成物および方法は、本明細書に記載するように調製および実施され得る。
【0567】
本発明の方法によるiRNAの投与は、HMGCR関連障害、例えば、高脂血症などの脂質代謝の障害の予防または治療をもたらし得る。対象には、治療量のiRNA、例えば約0.01mg/kg~約200mg/kgなどが投与され得る。
【0568】
一実施形態では、iRNAは、皮下に、すなわち皮下注射により、投与される。所望の用量のiRNAを対象に送達するために、一回または複数回の注射を使用してもよい。一定期間にわたって、注射を反復してもよい。
【0569】
投与を定期的に反復してもよい。特定の実施形態では、最初の治療レジメン後に、より少ない頻度で治療を施与することができる。反復投与レジメンとしては、例えば一か月に一回から一年に一回など、治療量のiRNAの定期的な投与を含み得る。特定の実施形態では、iRNAは、約一か月に一回から約三か月に一回、または約三か月に一回から約六か月に一回投与される。
【0570】
本発明は、さらに、HMGCR遺伝子発現の減少および/または阻害から利益を得ることとなる対象、例えばHMGCR関連障害を有する対象を治療するためのiRNA剤またはその医薬組成物の方法および使用を、他の医薬および/または他の治療方法、例えば公知の医薬および/または公知の治療方法、例えばこれら障害を治療するために現在採用されているものなどと組み合わせて提供する。
【0571】
したがって、本発明のいくつかの態様では、本発明のiRNA剤の投与を含む方法は、対象に一つまたは複数の追加の治療剤を投与することを更に含む。
【0572】
例えば、特定の実施形態では、HMGCRを標的とするiRNAは、例えば本明細書において記載されるような、またはそうでければ当技術分野で公知であるような、HMGCR関連障害の治療に有用な薬剤と組み合わせて投与される。例えば、HMGCR発現の減少から利益を得ることとなる対象、例えば、HMGCR関連障害を有する対象を治療するのに適した追加の薬剤および治療は、HMGCR関連障害の症状を治療するために現在使用されている薬剤を含み得る。
【0573】
一部の実施形態では、HMGCR発現の減少から利益を得ることとなる対象、例えば、脂質代謝の障害を有する対象を治療するのに適した追加の薬剤は、一つまたは複数の血清脂質を低下させる薬剤を含み得る。こうした薬剤の非限定的な例としては、例えばスタチンなどの既存のHMGCR阻害剤などのコレステロール合成阻害剤を挙げることができる。スタチンには、アトルバスタチン(リピトール)、フルバスタチン(レスコール)、ロバスタチン(メバゾール)、ロバスタチン徐放性(アルトトレフ)、ピタバスタチン(リバロ)、プラバスタチン(プラバコール)、ロスバスタチン(クレストール)、およびシンバスタチン(ゾーコル)が含まれ得る。脂質代謝障害の治療に有用な他の薬剤としては、胆汁封鎖剤、例えば、コレスチラミンおよび他のレジン;VLDL分泌阻害剤、例えばナイアシン;親油性抗酸化剤、例えば、プロブコール;アシル-CoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤;ファルネソイドX受容体アンタゴニスト;ステロール調節結合タンパク質切断活性化タンパク質(SCAP)活性化因子;ミクロソームトリグリセリド輸送タンパク質(MTP)阻害剤;ApoE関連ペプチド;およびHMGCRに対する治療用抗体が挙げられ得る。追加の治療剤はまた、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤などの高密度リポタンパク質(HDL)を上昇させる薬剤を含んでもよい。さらに、追加の治療剤はまた、栄養補助食品、例えば、魚油を含んでもよい。iRNAおよび追加の治療剤は、同時におよび/または同一の組合せで、例えば非経口的に投与され得、または追加の治療剤が、別個の組成物の一部として、および/もしくは別個の時間に、もしくは当技術分野で公知のもしくは本明細書において記載する別の方法によって、投与され得る。
【0574】
一部の実施形態では、本明細書に記載されるRNAi剤と併せて併用療法としての投与に適した第二の剤は、糖尿病性合併症治療剤、心血管疾患治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤もしくは降圧剤、抗肥満剤、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)治療剤、化学療法剤、免疫療法剤、免疫抑制剤、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、コルヒチン、またはコルチコステロイド、および前述の任意の組み合わせである。
【0575】
iRNA剤および追加の治療剤および/もしくは治療は、同時におよび/もしくは同一の組み合わせで、例えば非経口的に投与され得、または追加の治療剤が、別個の組成物の一部として、または別個の時間に、および/もしくは当技術分野で公知のもしくは本明細書において記載する別の方法によって、投与され得る。
【0576】
VIII.キット
特定の態様においては、本開示は、例えば、二本鎖siRNA化合物またはsiRNA化合物であるsiRNA化合物(例えば、前駆体、例えば、siRNA化合物にプロセシングすることができるより大きなsiRNA化合物、または例えば、二本鎖siRNA化合物もしくはsiRNA化合物またはその前駆体であるssiRNA化合物をコードするDNA)の医薬製剤を含有する適切な容器を含むキットを提供する。
【0577】
こうしたキットは、一つまたは複数のdsRNA剤と、使用のための使用説明書、例えば、予防的有効量または治療有効量のdsRNA剤を投与するための説明書とを含む。dsRNA剤は、バイアル瓶または予め充填された注射器内にあり得る。キットは、随意に、dsRNA剤を投与するための手段(例えば、予め充填された注射器などの注入デバイス)、またはHMGCRの阻害を測定するための手段(例えば、HMGCR mRNA、HMGCRタンパク質、および/またはHMGCR活性の阻害を測定するための手段)をさらに含んでもよい。こうしたHMGCRの阻害を測定する手段は、対象からの試料、例えば血漿試料を得るための手段を含み得る。本発明のキットは、随意に、治療有効量または予防有効量を決定するための手段をさらに含み得る。
【0578】
特定の実施形態では、医薬製剤の個々の成分は、一容器で、例えば、バイアル瓶または予め充填された注射器で提供され得る。あるいは、医薬製剤の成分を別々に二つ以上の容器で、例えば、siRNA化合物調製物用の一つの容器とキャリア化合物のための少なくとももう一つの容器とで、提供することが望ましいものであり得る。キットは、単一の箱内に一つまたは複数の容器などであるいくつかの様々な構成で包装され得る。この様々な構成要素は、例えば、キットと共に提供される使用説明書に従って、組み合わせることができる。当該構成要素は、例えば、医薬組成物を調製および投与するために、本明細書において説明した方法に従って組み合わせることができる。キットはまた、送達デバイスも含むことができる。
【0579】
本発明について、以下の実施例によってさらに説明するが、これらは限定として解釈されるべきではない。本願全体を通して引用されるすべての参考文献、特許公報、および公開された特許出願、ならびに非公式な配列表および図の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例
【0580】
実施例1.iRNAの合成
試薬の供給元
本明細書において試薬の供給元が具体的に与えられていない場合には、当該試薬は、分子生物学で応用するための品質/純度基準にある分子生物学用の試薬の任意の供給元から得ることができる。
【0581】
siRNAの設計
3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ遺伝子(HMGCR、ヒト:NCBI refseqID NM_000859.3、NCBI Gene ID:3156)を標的とするsiRNAを、カスタムRおよびパイソンスクリプトを使用して設計した。ヒトNM_000859.3 mRNAは、長さが4530塩基である。
【0582】
この未修飾HMGCRのセンス鎖とアンチセンス鎖のヌクレオチド配列の詳細なリストを、表2および4に示す。この修飾HMGCRのセンス鎖とアンチセンス鎖のヌクレオチド配列の詳細なリストを、表3および5に示す。
【0583】
本願全体にわたって、小数のない二本鎖名は、小数付きの二本鎖名と同等であり、単に二本鎖のバッチ番号を指しているということを理解されたい。例えば、AD-959917は、AD-959917.1と同等である。
【0584】
siRNAの合成
siRNAを、当技術分野で公知の方法を使用して設計、合成、および調製した。
【0585】
簡潔に述べると、siRNA配列を、固体支持体上でホスホラミダイトの化学的性質を用いてMermade 192シンセサイザー(BioAutomation)を使用して1μmolスケールで合成した。固体支持体は、カスタムGalNAcリガンド(3’-GalNAcコンジュゲート)、ユニバーサル固体支持体(AM Chemicals)、または目的の第1ヌクレオチドを装填した制御された細孔ガラス(500~1000Å)とした。補助合成試薬および標準的な2-シアノエチルホスホラミダイトモノマー(2’-デオキシ-2’-フルオロ、2’-O-メチル、RNA、DNA)を、Thermo-Fisher(Milwaukee,WI)、Hongene(China)、またはChemgenes((Wilmington,MA,USA)から取得した。追加のホスホラミダイトモノマーを、市販の供給元から調達するか、組織内で調製するか、または様々なCMOからのカスタム合成を使用して調達した。ホスホラミダイトを、アセトニトリルまたは9:1のアセトニトリル:DMFのいずれかの中で100mMの濃度で調製し、反応時間400秒で、5-エチルチオ-1H-テトラゾール(ETT、アセトニトリル中0.25M)を使用して結合した。無水アセトニトリル/ピリジン(9:1v/v)中の3-((ジメチルアミノ-メチリデン)アミノ)-3H-1,2,4-ジチアゾール-3-チオン(DDTT、Chemgenes(Wilmington,MA,USA)より取得)の100mM溶液を使用して、ホスホロチオエート連結を生成した。酸化時間は5分であった。全ての配列を、DMT基の最終的な除去(「DMT-Off」)で合成した。
【0586】
固相合成が完了したら、固体支持したオリゴリボヌクレオチドを、96ウェルプレート中、室温で、300μLのメチルアミン(40%水溶液)で約2時間にわたって処理し、固体支持体から切断させ、その後追加的な塩基不安定性保護基をすべて除去した。tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)基で保護された任意の天然リボヌクレオチド連結(2’-OH)を含有する配列に関しては、TEA.3HF(トリエチルアミントリヒドロフルオリド)を使用して第二の脱保護工程を実施した。メチルアミン水溶液中の各オリゴヌクレオチド溶液に、200μLのジメチルスルホキシド(DMSO)および300μLのTEA.3HFを加えて、この溶液を60℃で約30分間インキュベートした。インキュベート後、プレートを室温まで自然に戻し、1mLの9:1アセトニトリル:エタノールまたは1:1エタノール:イソプロパノールの添加によって、粗オリゴヌクレオチドを沈殿させた。次いでプレートを4℃で45分間遠心分離し、上清を、マルチチャネルピペットの補助により慎重にデカントした。オリゴヌクレオチドペレットを、20mMのNaOAc中に再懸濁し、その後、オートサンプラー、UV検出器、電気伝導度計、およびフラクションコレクターを備えたAgilent LCシステム上で、HiTrap分子ふるいカラム(5mL、GE Healthcare)を使用して脱塩した。脱塩したサンプルを96ウェルプレートに回収し、次いでLC-MSおよびUV分光分析法により分析して、それぞれで同一性を確認し、物質の量を定量した。
【0587】
一本鎖の二重化を、Tecanのリキッドハンドリングロボットで行った。センス鎖とアンチセンス鎖のそれぞれの単鎖を、96ウェルプレートにおいて1×PBS中10μMの最終濃度まで等モル比で合わせて、このプレートを密封し、100℃で10分間インキュベートし、その後2~3時間かけてゆっくりと室温まで自然に戻した。各二本鎖の濃度および同一性を確認し、その後インビトロスクリーニングアッセイに利用した。
【0588】
実施例2.表2および3の二本鎖のインビトロスクリーニング方法
細胞培養および96ウェルのトランスフェクション
Hep3b細胞(ATCC、Manassas,VA)を、10%のFBS(ATCC)を補ったイーグル最小必須培地(Gibco)中、5%のCO雰囲気下、37℃で、ほぼコンフルエントまで増殖させてから、トリプシン化によりプレートから放出させた。トランスフェクションを、ウェル当たり7.5μlのOpti-MEMと0.3μlのリポフェクタミンRNAiMAX(Invitrogen,Carlsbad CA カタログ番号13778-150)を、96ウェルプレートの個々のウェルに、2.5μlの各siRNA二本鎖に、添加することによって実施した。次いで混合物を、室温で15分間インキュベートした。次いでsiRNA混合物に、約1.5×10個の細胞を含有する抗生物質を有さない完全増殖培地を40μl添加した。細胞を24時間インキュベートし、その後RNAの精製を行った。単回投与試験を、10nMの最終二本鎖濃度で実施した。
【0589】
DYNABEADS mRNA単離キット(Invitrogen(商標)、部品番号:610-12)を使用した全RNAの単離
細胞を、ウェル当たり3μLのビーズを含有する75μlの溶解/結合バッファー中で溶解し、静電式振とう機上で10分間混合した。洗浄工程は、磁気プレート支持体を使用して、Biotek EL406上で自動化した。ビーズを、バッファーA中で一回、バッファーB中で一回、およびバッファーE中で二回、それぞれの間に吸引工程を入れて洗浄した(90μL中で)。最後の吸引後、以下に説明するように、完全な10μLのRT混合物を各ウェルに加えた。
【0590】
ABI High capacity cDNA逆転写キット(Applied Biosystems,Foster City,CA、カタログ番号#4368813)を用いたcDNA合成
1反応当たり、1μlの10×バッファー、0.4μlの25×dNTP、1μlのランダムプライマー、0.5μlの逆転写酵素、0.5μlのリボヌクレアーゼ阻害剤および6.6μlのHOのマスターミックスを、各ウェルに加えた。プレートを密封し、静電式振とう機で10分間振とうし、次いで37℃で2時間インキュベートした。その後、プレートを80℃で8分間振とうした。
【0591】
リアルタイムPCR
2マイクロリットル(μl)のcDNAを、384ウェルプレート(Roche カタログ番号04887301001)において、ウェル当たり、0.5μlのヒトGAPDH TaqManプローブ(4326317E)、0.5μlのヒトHMGCR、2μlのヌクレアーゼを含まない水、および5μlのLightcycler 480プローブマスターミックス(Roche カタログ番号04887301001)を含有するマスターミックスに添加した。リアルタイムPCRは、LightCycler480リアルタイムPCRシステム(Roche)において実施した。
【0592】
相対的な倍率変化を算出するために、データを、ΔΔCt法を使用して分析し、10nMのAD-1955でトランスフェクトされた細胞またはモックのトランスフェクト細胞により実施されるアッセイに対して正規化した。IC50は、XLFitを使用して4パラメータの当てはめモデルを使用して計算し、AD-1955でトランスフェクトした細胞またはモックのトランスフェクト細胞に対して正規化する。AD-1955のセンス配列およびアンチセンス配列は、センスがcuuAcGcuGAGuAcuucGAdTsdTであり、またアンチセンスがUCGAAGuACUcAGCGuAAGdTsdTである。
【0593】
表8は、表2および3に示される薬剤でトランスフェクトされたHep3b細胞における単回投与スクリーニングの結果を示す。
【0594】
実施例3.表4および5の二本鎖のインビトロスクリーニング方法
細胞培養およびトランスフェクション
Hep3b細胞(ATCC、Manassas,VA)を、10%のFBS(ATCC)を補ったイーグル最小必須培地(Gibco)中、5%のCO2雰囲気下、37℃で、ほぼコンフルエントまで増殖させてから、トリプシン化によりプレートから放出させた。
【0595】
初代マウス肝細胞(PMH)を、C57BL/6メスマウス(Charles River Labortories International,Inc.Willmington,MA)からトランスフェクションの1時間未満前に新たに単離し、初代肝細胞培地中で増殖させた。InVitroGRO CPラット(プレート)培地(Celsis In Vitro Technologies、カタログ番号S01494)中に、細胞を0.11x10細胞/mlで再懸濁した。トランスフェクション中、細胞をBD BioCoat 96ウェルコラーゲンプレート(BD、356407)上にウェル当たり10,000細胞で播種し、5%CO2の雰囲気下、37°Cでインキュベートした。
【0596】
トランスフェクションを、ウェル当たり4.9μlのOpti-MEMと0.1μlのリポフェクタミンRNAiMax(Invitrogen,Carlsbad CA、カタログ番号13778-150)を、384ウェルプレートの個々のウェルに、5μlの各siRNA二本鎖に、添加することによって実施した。次いで混合物を、室温で15分間インキュベートした。次いで、約5,000個のHep3b細胞を含有する40μlのウイリアムE培地(Life Tech)をsiRNA混合物に添加した。細胞を24時間インキュベートし、その後RNAの精製を行った。
【0597】
単回投与実験を、Hep3b細胞において10nMおよび0.1nMの最終二本鎖濃度で行い、単回投与実験を、PMHにおいて20nMの最終二本鎖濃度で行った。
【0598】
DYNABEADS mRNA単離キット(Invitrogen、部品番号:610-12)を使用した全RNAの単離
DYNABEAD(Invitrogen、カタログ番号61012)を使用するBioTek-EL406プラットフォームで自動化プロトコールを使用し、RNAを単離した。簡潔には、細胞を含んだプレートに、50μlの溶解/結合バッファー、および3μlの磁性ビーズを含有する25μlの溶解バッファーを添加した。プレートを、電磁振とう機上で、室温で10分間インキュベートし、次いで磁性ビーズを捕捉して上清を除去した。次いでビーズに結合したRNAを、150μlの洗浄バッファーAで2回、洗浄バッファーBで一回洗浄した。次いでビーズを、150μlの溶出バッファーで洗浄し、再捕捉し、上清を除去した。
【0599】
ABI High capacity cDNA逆転写キット(Applied Biosystems,Foster City,CA、カタログ番号#4368813)を用いたcDNA合成
1反応当たり、1μlの10×バッファー、0.4μlの25×dNTP、1μlのランダムプライマー、0.5μlの逆転写酵素、0.5μlのリボヌクレアーゼ阻害剤および6.6μlのH2Oの十μlのマスターミックスを、ウェル毎に単離されたRNAに加えた。プレートを密封し、混合し、電磁振とう機上で、室温で10分間インキュベートし、その後37℃で2時間インキュベートした。次いで、プレートを81°Cで8分間インキュベートした。
【0600】
リアルタイムPCR
2μlのcDNAを、384ウェルプレート(Roche カタログ番号 04887301001)において、ウェル当たり、0.5μlのヒトGAPDH TaqManプローブ(4326317E)、0.5μlのヒトHMGCR(Hs00168352_m1)、および5μlのLightcycler 480プローブマスターミックス(Roche カタログ番号04887301001)を含有するマスターミックスに添加した。リアルタイムPCRは、ΔΔCt(RQ)アッセイを使用してLightCycler480リアルタイムPCRシステム(Roche)において実施した。各二本鎖を、少なくとも二回試験し、データを、非標的化対照siRNAでトランスフェクトされた細胞に対して正規化した。
【0601】
相対変化倍数を算出 するために、ΔΔCt法を使用してリアルタイムデータを分析し、非標的化対照siRNAでトランスフェクトされた細胞を用いて実施されたアッセイに対して正規化した。Hep3b細胞を用いたアッセイの結果を表6に示し、PMH細胞で実施されたアッセイの結果を表7に示す。
表1.核酸配列表現で使用されるヌクレオチドモノマーの略語。これらモノマーは、オリゴヌクレオチド中に存在するとき、5’-3’-ホスホジエステル結合によって相互に連結されることが理解され、またヌクレオチドが2’-フルオロ修飾を含有するとき、フルオロが親ヌクレオチド内のその位置においてヒドロキシを置換する(すなわち、2’-デオキシ-2’-フルオロヌクレオチドである)ことが理解されるであろう。
【表1-1】

【表1-2】

【表1-3】

表2.HMGCR dsRNA剤の未修飾センスおよびアンチセンス鎖配列
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】

【表2-4】

【表2-5】

表3.HMGCR dsRNA剤の修飾センスおよびアンチセンス鎖配列
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】

表4:HMGCR dsRNA剤の未修飾センスおよびアンチセンス鎖配列
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
表5.HMGCR dsRNA剤の修飾センスおよびアンチセンス鎖配列
【表5-1】
【表5-2】

【表5-3】

表6.Hep3B細胞におけるHMGCRスクリーニング。
データは、AD-1955非標的化対照に対するメッセージ残存率として表される。
【表6】

表7.PMH細胞におけるHMGCRスクリーニング。
データは、AD-1955非標的化対照に対するメッセージ残存率として表される。
【表7】

表8.Hep3B細胞におけるHMGCRスクリーニング。
【表8-1】

【表8-2】

【表8-3】
【0602】
均等物
当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態および方法に対する多くの均等物を認識するか、または通例の実験のみを使用して確認することができるであろう。こうした均等物は、以下の特許請求の範囲に包含されることを意図する。
【0603】
非公式配列表
配列番号:1
> NM_000859.3 ホモサピエンス 3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(HMGCR)、転写バリアント1、mRNA
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配列番号:2
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TCACAGTCGCTGGATAGCTGATCCTTCTCCTCAAAACAGTACAGCAGATACTTCTAAGGTTTCATTAGGA
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TCAGCATGGATATTGAACAAGTTATTACCCTAAGTTTAGCTCTCCTTCTGGCTGTCAAGTACATCTTCTT
TGAACAAACAGAGACAGAATCTACACTCTCATTAAAAAACCCTATCACATCTCCTGTAGTGACACAAAAG
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GCTATAACATGTCTTTCAGCATTAGGCTTTTAAGAAACACAGGGTTTTGTATTCTTTACTAAAGATATCA
GAGCTCTTAATGTTGCTTAGATGAGGGTGACTGTCAAGTACAAGCAAGACTGGGACCTTAGAAATCATTG
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AGTTTATTGGAAGTGTTCAAGAAATAAAAATCAACTTGTGTACTGATAAAATACTCTAGCCTGGGCCAGA
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ATTATAATTCTGACAATAACACGATGCATAGCCATCCTGTATATTTACTTCCAGTTCCAGAATTTACGTC
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AAAATATTGCTCGTGGAATGGCAATTTTAGGTCCTACGTTTACCCTCGATGCTCTTGTTGAATGTCTTGT
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CTTGCCAACTACTTCGTGTTCATGACTTTCTTCCCAGCTTGTGTGTCCTTGGTATTAGAGCTTTCTCGGG
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GGATATTGAACAAGTTATTACCCTAAGTTTAGCTCTCCTTCTGGCTGTCAAGTACATCTTCTTTGAACAA
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CAGACAATTGTTGTAGACGTGAACCTATGCTGGTCAGAAATAACCAGAAATGTGATTCAGTAGAGGAAGA
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TGATGGACCCACGAACGCTCTTAGCTTTCTCAGGGGGTCAGCAGAGTTATTGAATCTTAATTTTTTTTAA
TGTACAAGTTTTGTATAAATAATAAAGAACTCCTTATTTTGTATTACATCTAATGCTTCAAGTGTTGCTC
TTGGAAAGCTGATGATGTCTCTTGTAGAAGATGGACTCTGAAAAACATTCCAGGAAACCATGGCAGCATG
GAGAGCCTCTTAGTGATTGTGTCTGCATTGTTATTGTGGAAGATTTACCTTTTCTGTTGTACGTAAAGCT
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TGCATGTGGGAGTTCTGCAGGACAGATTGGGAAGTGCATGCGTGTAAGACTGGGAAGACCAGTTAGGAGA
GGCTATTGCACTGTTTTAAGTAAGACATAATAAAGCCCTGCACCAGGCGGAGAGCAGAAGGAACGCACAG
AAGACGCAGGAGAGGCACATTTCAGAGAGAATCCAGTATGCAATGGATGTCGCACACAAGAGAGAGAGAC
GCAGGATCCAAGGATTCTGTAGCTACAATGTTGTCAAGACTTTTTCGAATGCATGGCCTCTTTGTGGCCT
CCCATCCCTGGGAAGTCATAGTGGGGACAGTGACACTGACCATCTGCATGATGTCCATGAACATGTTTAC
TGGTAACAATAAGATCTGTGGTTGGAATTATGAATGTCCAAAGTTTGAAGAGGATGTTTTGAGCAGTGAC
ATTATAATTCTGACAATAACACGATGCATAGCCATCCTGTATATTTACTTCCAGTTCCAGAATTTACGTC
AACTTGGATCAAAATATATTTTGGGTATTGCTGGCCTTTTCACAATTTTCTCAAGTTTTGTATTCAGTAC
AGTTGTCATTCACTTCTTAGACAAAGAATTGACAGGCTTGAATGAAGCTTTGCCCTTTTTCCTACTTTTG
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AAAATATTGCTCGTGGAATGGCAATTTTAGGTCCTACGTTTACCCTCGATGCTCTTGTTGAATGTCTTGT
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GCCGAATCCTGTAACTCAGAGGGTCAAGATGATTATGTCTCTAGGCTTGGTTCTTGTTCATGCTCACAGT
CGCTGGATAGCTGATCCTTCTCCTCAAAACAGTACAGCAGATACTTCTAAGGTTTCATTAGGACTGGATG
AAAATGTGTCCAAGAGAATTGAACCAAGTGTTTCCCTCTGGCAGTTTTATCTCTCTAAAATGATCAGCAT
GGATATTGAACAAGTTATTACCCTAAGTTTAGCTCTCCTTCTGGCTGTCAAGTACATCTTCTTTGAACAA
ACAGAGACAGAATCTACACTCTCATTAAAAAACCCTATCACATCTCCTGTAGTGACACAAAAGAAAGTCC
CAGACAATTGTTGTAGACGTGAACCTATGCTGGTCAGAAATAACCAGAAATGTGATTCAGTAGAGGAAGA
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AGAGCTACATTTGTGGTTGGTAACTCCTCCTTACTCGATACTTCATCAGTACTGGTGACACAGGAACCTG
AAATTGAACTTCCCAGGGAACCTCGGCCTAATGAAGAATGTCTACAGATACTTGGGAATGCAGAGAAAGG
TGCAAAATTCCTTAGTGATGCTGAGATCATCCAGTTAGTCAATGCTAAGCATATCCCAGCCTACAAGTTG
GAAACTCTGATGGAAACTCATGAGCGTGGTGTATCTATTCGCCGACAGTTACTTTCCAAGAAGCTTTCAG
AACCTTCTTCTCTCCAGTACCTACCTTACAGGGATTATAATTACTCCTTGCTTGGTGGAGGTGCCAGCAG
CCGAGTCCTTGCAGATGGGATGACTCGTGGCCCAGTTGTGCGTCTTCCACGTGCTTGTGACTCTGCAGAA
GTGAAAGCCTGGCTCGAAACATCTGAAGGGTTCGCAGTGATAAAGGAGGCATTTGACAGCACTAGCAGAT
TTGCACGTCTACAGAAACTTCATACAAGTATAGCTGGACGCAACCTTTATATCCGTTTCCAGTCCAGGTC
AGGGGATGCCATGGGGATGAACATGATTTCAAAGGGTACAGAGAAAGCACTTTCAAAACTTCACGAGTAT
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AAAGACTACCACAGAGGCTATGATTGAGGTCAACATTAACAAGAATTTAGTGGGCTCTGCCATGGCTGGG
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TTGCCCGAATTGTGTGTGGGACCGTAATGGCTGGGGAATTGTCACTTATGGCAGCATTGGCAGCAGGACA
TCTTGTCAAAAGTCACATGATTCACAACAGGTCGAAGATCAATTTACAAGACCTCCAAGGAGCTTGCACC
AAGAAGACAGCCTGAATAGCCCGACAGTTCTGAACTGGAACATGGGCATTGGGTTCTAAAGGACTAACAT
AAAATCTGTGAATTAAAAAAGCTCAATGCATTGTCTTGTGGAGGATGAATAGATGTGATCACTGAGACAG
CCACTTGGTTTTTGGCTCTTTCAGAGAGGTCTCAGGTTCTTTCCATGCAGACTCCTCAGATCTGAACACA
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TGTAGCTGATGAAACTCCTGATTTTGTAGTTAATTTATTAAGTCTGGGATGTAGAACTTCAAGAAGTAAG
AGCTAAGTTCTAAGTTCATGTTTGTAAATTAATACTTCATTTGGTGCTGGTCTATTTTGATTTTGGGGGG
TAATCAGCATTATTCTTCAGAAGGGGACCTGTTTTCTTCAAGGGAAGAAACACTCTTATTCCCAAACTAC
AGAATAATGTGTTAAACATGCTAAATAGTTCTATCAGGAAAACAAATCACTGTATTTATCTCCGCAGGCT
ATTTGTTCAGAGAGGCCTTTTGTTTAAATATAAATGTTTAAATATAAATGTTTGTCTGGATTGGCTATAA
CATGTCTTTCAGCATTAGGCTTTTAAGAAACACAGGGTTTTGTATTCTTTACTAAAGATATCAGAGCTCT
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ACAGTTTTGAAAGAAAAATACCATGTCTCTAAGCCAACTTTAATTGCTTAAAAGACATTTTTATTTAGTT
GAAAAATCTAGTTTTTTTTGTAAACTGTATCAAATCTGTATATGTTGTAATAAAACTTATGCTAGTTTAT
TGGAAGTGTTCAAGAAATAAAAATCAACTTGTGTACTGATAAAATACTCTAGCCTGGGCCAGAGAAGATA
ATGTTCTTTAATGTTGTCCAGGAAACCCTGGCTTGCTTGCCGAGCCTAATGAAAGGGAAAGTCAGCTTTC
AGAGCCAGTGAAGGAGCCACGTGAATGGCCCTAGAACTGTGCCTAGTTCCTGTGGCCAGGAGGTTGGTGA
CTGAAACATTCACACAGGGCTCTTTGATGGACCCACGAACGCTCTTAGCTTTCTCAGGGGGTCAGCAGAG
TTATTGAATCTTAATTTTTTTTAATGTACAAGTTTTGTATAAATAATAAAGAACTCCTTATTTTGTATTA
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GACATTATAATTCTGACAATAACACGATGCATAGCAATCCTGTATATTTACTTCCAGTTCCAGAATTTAC
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TACAGTTGTCATTCACTTCTTAGACAAAGAATTGACAGGCTTGAATGAAGCTTTGCCCTTTTTCCTACTT
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GGGAAAATATTGCTCGTGGAATGGCAATTTTAGGTCCAACGTTTACCCTCGATGCTCTTGTTGAATGTCT
TGTGATTGGAGTTGGTACCATGTCAGGGGTTCGTCAGCTTGAAATTATGTGCTGCTTTGGCTGCATGTCA
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TAAGCCAAATCCTGTAACTCAGAGGGTCAAGATGATTATGTCTCTAGGCTTGGTTCTTGTTCATGCTCAC
AGTCGCTGGATAGCTGATCCTTCTCCTCAAAACAGTACAGCAGATACTTCTAAGGTTTCTTTAGGACTGG
ATGAAAATGTGTCTAAGAGAATTGAACCAAGTGTTTCCCTCTGGCAATTTTATCTCTCTAAAATGATCAG
CATGGATATTGAACAAGTTATTACCCTAAGTTTAGCTCTCCTTCTGGCTGTCAAGTACATCTTCTTTGAA
CAAGCAGAGACAGAATCTACACTCTCGTTAAAAAACCCTATCACTTCTCCTGTAGTGACACAAAAGAAAG
TCCCAGACAACTGTTGTAGACGTGAACCTGTGCTGGTCAGAAATAACCAGAAGTGTGATTCAATAGAGGA
AGAGACAGGGATAAACCGAGAAAGAAAAGTTGAGGTTATAAAACCCTTAGTGGCTGAAACAGATACCCCA
AACAAAGCTACATTTGTGGTTGGTAACGCCTCCTTACTCGATACTTCGTCAGTACTGGTGACACAGGAAC
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AGGTGCAAAATTCCTTAGTGATGCTGAGATCATCCAGTTAGTCAATGCTAAGCATATCCCAGCCTACAAG
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CAGAACCTTCTTCTCTCCAGTACCTACCTTACAGGGATTATAATTACTCCTTGGTGATGGGAGCTTGTTG
TGAGAATGTTATTGGATATATGCCCATCCCTGTTGGAGTAGCAGGACCCCTTTGCTTGGATGGAAAAGAA
TTTCAGGTTCCAATGGCAACAACAGAAGGTTGTCTTGTGGCCAGCACCAATAGAGGCTGCAGAGCAATAG
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ACGTGCTTGTGACTCTGCAGAAGTGAAAGCCTGGCTCGAAACATCTGAAGGGTTCGCAGTGATAAAGGAG
GCATTTGACAGCACTAGCAGATTTGCACGTCTACAGAAACTTCATACAAGTATAGCTGGACGCAACCTTT
ATATCCGTTTCCAGTCCAGGTCAGGGGATGCCATGGGGATGAACATGATTTCAAAGGGTACAGAGAAAGC
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AAGAAACCTGCTGCTATAAACTGGATAGAGGGAAGAGGAAAATCTGTTGTTTGTGAAGCTGTCATTCCAG
CCAAGGTTGTCAGAGAAGTATTAAAGACTACCACAGACGCTATGATTGAGGTCAACATTAACAAGAATTT
AGTGGGCTCTGCCATGGCTGGGAGCATAGGAGGCTACAACGCCCATGCAGCAAACATTGTCACTGCCATC
TACATTGCCTGTGGACAGGATGCAGCACAGAATGTTGGTAGTTCAAACTGTATTACTTTAATGGAAGCAA
GTGGCCCCACAAATGAAGATTTATATATCAGCTGCACCATGCCATCTATAGAGATAGGAACGGTGGGCGG
TGGGACCAACCTGCTACCTCAGCAAGCCTGTTTGCAGATGCTAGGTGTTCAAGGAGCATGCAAAGATAAT
CCTGGGGAAAATGCCCGGCAGCTTGCCCGAATTGTGTGCGGGACCGTAATGGCTGGGGAATTGTCACTTA
TGGCAGCATTGGCAGCAGGACATCTTGTCAAAAGTCATATGATTCACAACAGGTCGAAGATCAATTTACA
AGACCTCCAAGGAGCTTGCACTAAGAAGACAGCTTGAATAGCTTGACAGTTCTGAACTGGAACACGGGCA
TTGGGTTCGAAAGGACTAACATAAAATCTGTGAATTAAAAAAGCTCAATGCATTGGCTTGTTGAGGATGA
ATAGATATGATCACTGAGACAACCACTTGGTTTTTGACTCTTTCAGAGAGGTCTCAGGTTCTTTCCATGC
AGATTCCTCAGATCTGAACACAGTTTAGTGCTTTACATGCTGTGCTCTTTGGAAAGATTTCAACAAGAAT
ATTGTACGTTAAAGCATCAAAGATGGTAATCTACAGCTCACCTCTGAAGGCAAATACAAGCTGGGAAAAA
AGTTTTGATGAAATTCTTGAAGTTCATGGTGATCAGTGCAATTGACTTTCTCCCTCACCCCTGCCGATTG
AAAATGGATTTTAAAATTATACTATAGCTGACGAAACTCCTGATTTTGTAGTTAATTTATTAAGTCTGGG
ATGTAGAACTTCAAGAAGTAAGAGCTAAGTTCATATTTTTAAATTAATTCTTCATTTGGTGCTGATCTAT
TTTGATTTTGGGGGGTAATCAGCATTATTCTTCAGAAGGGGACCTGTTTTCTTCAAGGGAAGAAACACTT
ATTCCCACACTACAGAATAATGTGTTAAACGTGCTAAATAGTTCTGTCAGGAAAACAAATCACTGCATTT
ATCTCCGCAGGCTATTTGTTCAGAGAGGCCTTTTGTTTAAATATAAATGTTTGTCTAGATTGGCTATAAC
ATGTCTTTCAGCATTAGGCTTTTAAGAAACACAGGGTTTTGTATTCATTACTAAAGATATCAGAGCTCTT
AAATGTTGCTTAGATGAGGGTGAGTGTCAAATGCAAGCAAGACTGGGACCTTAGAAATCAATGGAGAAAC
ACAGTTTTGAAAGAAAAATACCATTTCTCTAAGCCAACTTTAATTGCTTAAGAGACATTTTTATTTAGTT
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AGAAGATAATGTTCTTTAAGGTTGTCCAGGAAACCCTGGCTTGCTTGCGGAGCCTAATGAAGGGGAAAGT
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TTCATGACATTCTTCCCGGCCTGTGTGTCGCTGGTCCTAGAGCTTTCTCGTGAAAGCCGTGAGGGTCGTC
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TACCCTGAGTTTAGCCTTCCTTTTGGCTGTCAAGTATATTTTCTTTGAACAAGCAGAGACAGAATCGACA
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TGCCTTACAGAGATTATAATTATTCCTTGGTGATGGGAGCTTGCTGTGAGAATGTGATCGGATATATGCC
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GAAGGCTGTCTTGTGGCCAGCACTAACAGAGGCTGCAGAGCCATAAGCCTTGGTGGAGGTGCCAGCAGCC
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AAAGACCTGGCTTGAAACACCTGAAGGGTTTGCAGTGATAAAGGAGGCCTTTGATAGCACCAGCAGATTT
GCTCGTCTACAGAAACTCCACGTGACGATGGCAGGACGCAACCTCTATATCCGTTTCCAGTCCAGGACGG
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TCCTGACATGCAGATTCTGGCAGTCAGTGGGAACTATTGCACCGACAAGAAGCCTGCTGCCATAAATTGG
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AGACAACTACGGAAGCTATGGTTGACGTAAACATTAACAAGAATCTTGTGGGCTCGGCCATGGCTGGGAG
CATAGGCGGCTACAACGCCCACGCAGCAAACATTGTCACTGCTATCTACATCGCATGTGGCCAGGATGCA
GCACAGAATGTGGGGAGTTCAAACTGTATTACTTTAATGGAAGCCAGTGGTCCCACAAATGAAGACTTAT
ATATCAGCTGCACCATGCCATCGATAGAGATAGGAACCGTGGGTGGTGGGACCAACCTTCTACCTCAGCA
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GCCCGAATTGTATGTGGCACTGTGATGGCTGGTGAGCTGTCCTTGATGGCAGCCTTGGCAGCAGGACATC
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GAAGGCAGCTTGAGGATCCTGACACTGAACTGAAGCGCGGGCATTGGGTTCTCAAGGACTAACATGCAAT
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GAACTTTGCAATCTAAGTTTATTTTTTGTAAACTAATAATTCATTTGGTGCTGGTCTATTGATTGGGGGC
CTACTTCTTCATGGAAGAATTACTTTTATTCTCAAACTACAGAATAATGTGCTAAGTAGTGCTAAATAGT
TCTTGACGAAGAAAACAGTCACTGCATTTATCTCTGTGAGTCTTTGTTCAGAGAGGCCTTTAGTCTAGAT
TCTGCCAGCTGTGCCACACTCTGCACTAAAGATATCAGAGCTCTTAGTGTTACTTAGAGGAGAGTACAAG
CAAGTCGGACCTCTCAGAACTTAGAGTGTGGGAACAGTTTTTTTTTTTTTTTTAAAAAAAACAAAAAACA
AACGACCATTTCTCTAAGCCAAGTTTCTTTTAGAGACATTTTAACTTATTTAGCTGAACTCTAGATTTTT
TGGTAAACTATCAATCTGTATATGTTGTAATTAAGTGTCTAATGCTAGGAGTTTATTGGAAGTGTTTAAG
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TGGAGCCACATGAATGGCCCTGGAGCTGTGTGCCTTGTTCCTGTGGCCAGGAGTTTGGTGACTGAATCAT
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>gi|40538851|ref|NM_013134.2| ドブネズミ 3-ヒドロキシ-3-メチルグリタル-CoAレダクターゼ(Hmgcr)、mRNA
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CCTCTCCGCCAAGCTTGCAGAGCCATCTTCTCTGCAGTACCTGCCTTACAGAGACTATAATTACTCCTTG
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AACATTAACAAGAATCTTGTGGGCTCTGCCATGGCTGGTAGCATAGGAGGCTACAACGCCCATGCTGCCA
ACATCGTCACTGCCATCTACATTGCATGTGGCCAGGATGCAGCACAGAATGTGGGGAGTTCAAACTGTAT
TACGTTAATGGAAGCAAGTGGTCCCACAAATGAAGACTTATACATCAGCTGTACCATGCCGTCTATAGAG
ATCGGAACCGTGGGTGGTGGGACCAACCTTCTACCTCAGCAAGCCTGCCTGCAGATGCTAGGTGTTCAAG
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TCAAAGATAAATTTACAAGATCTGCAGGGAACATGCACCAAGAAGGCAGCTTGAGCATCCTGACATACTG
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TGTGGATGTCATGGTGCTCTGAGCACCACAGATGTGACTGCAGCTCGTTTCTGAAAGCTGCCACAAGCTG
GAAGCTGGTGTTTTGACGAAATGATGGATCCTGGTGATCAGTGTGGGGCTCACCTCCAATGGGTTAAAAT
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AGTTTATTGGAAGTGTTTAAGAAATAAAAGTACTCAGCTTTTACACGGATAAAATGCTCTAGCTTGGGCC
AGAGAAGACCTCGCTCAGGAGCATTGGTCCGGGAAAGCCTGGCTTGCTTGCCGAGCCTAATGAAGGGAAG
TCAGCCTACAGAGCCAGTGATGGAGCCACATGAATGGCCCTGGAGCTGTGTGCCTTGTTCCTGTGGCCAG
GAGTTGGGTGACTGAATCATTTATGGGCTCCTTTGGTGGACCCATAAAAGCTCTTAGCTTCCTCAGGGGG
TCAGCAGAGTTGTTGAATCTTAATTTTTTTTTAATGTACCAGTTTTGTATAAATAATAATAAAGAGCTCC
TTATTTTGTATTCTATCTAATGCTTCGTTTGGTCTTGGAAGCGGACGTCTGTGTAGAAGACGGACTCTGA
AAGACATTCCGAGTGAGGCGGCGGCGGCGGCGGCGGCACGGGAGCTCAGTGATTGTGTCAGTATTATTGT
GGAAGGTTGACTTTGCTGTTGTATGTAAAGTTTCCAGTTGCGCCTCTTGTGACTTTTCAGCCAGTACCAT
TTTATTTACCTGAGCTTGTCGTGGAAGTGGTAGTAAACCGCATTGAGTGTTGATGCTGGTGACTGTGATC
AGTGTCATCGTGCTAAGTCCATGTTTTGTACAATTACTAAATTGTATACATTTTGTTATAGAATACTTTT
TCCAGTTGAGTAAATTATGAAAGGAAGTTAACATTAAAAAAAAAAAAAA
配列番号:9 配列番号:1の逆相補体
TTGGTATTAACTTCCTTTTCATTATTTACTGAAACTAGAAAAAAGTATTCTATAACAAAATGTATACAATTTAGTAATTGTACAAAACATTAATCCAGCAAGATATTAATTACAGTCACTAAAATGAACACTCAACATATTTTTCACTGCCACTTCCATGAAAAGCTCAGAAAAAGTCACTGGCTAAAAAGTCACAACAAAAGCAATTTAAGCTTTACGTACAACAGAAAAGGTAAATCTTCCACAATAACAATGCAGACACAATCACTAAGAGGCTCTCCATGCTGCCATGGTTTCCTGGAATGTTTTTCAGAGTCCATCTTCTACAAGAGACATCATCAGCTTTCCAAGAGCAACACTTGAAGCATTAGATGTAATACAAAATAAGGAGTTCTTTATTATTTATACAAAACTTGTACATTAAAAAAAATTAAGATTCAATAACTCTGCTGACCCCCTGAGAAAGCTAAGAGCGTTCGTGGGTCCATCAAAGAGCCCTGTGTGAATGTTTCAGTCACCAACCTCCTGGCCACAGGAACTAGGCACAGTTCTAGGGCCATTCACGTGGCTCCTTCACTGGCTCTGAAAGCTGACTTTCCCTTTCATTAGGCTCGGCAAGCAAGCCAGGGTTTCCTGGACAACATTAAAGAACATTATCTTCTCTGGCCCAGGCTAGAGTATTTTATCAGTACACAAGTTGATTTTTATTTCTTGAACACTTCCAATAAACTAGCATAAGTTTTATTACAACATATACAGATTTGATACAGTTTACAAAAAAAACTAGATTTTTCAACTAAATAAAAATGTCTTTTAAGCAATTAAAGTTGGCTTAGAGACATGGTATTTTTCTTTCAAAACTGTGTTTCTACAATGATTTCTAAGGTCCCAGTCTTGCTTGTACTTGACAGTCACCCTCATCTAAGCAACATTAAGAGCTCTGATATCTTTAGTAAAGAATACAAAACCCTGTGTTTCTTAAAAGCCTAATGCTGAAAGACATGTTATAGCCAATCCAGACAAACATTTATATTTAAACATTTATATTTAAACAAAAGGCCTCTCTGAACAAATAGCCTGCGGAGATAAATACAGTGATTTGTTTTCCTGATAGAACTATTTAGCATGTTTAACACATTATTCTGTAGTTTGGGAATAAGAGTGTTTCTTCCCTTGAAGAAAACAGGTCCCCTTCTGAAGAATAATGCTGATTACCCCCCAAAATCAAAATAGACCAGCACCAAATGAAGTATTAATTTACAAACATGAACTTAGAACTTAGCTCTTACTTCTTGAAGTTCTACATCCCAGACTTAATAAATTAACTACAAAATCAGGAGTTTCATCAGCTACAGTATAATTTAAAAATCCATTTTCAACTGGCAGGAGTGAGGGAGAAGGTCAATTGCACTGATCACCATGAACTTCAAGAATTTCATCAAAACTTTTTTCCCAGCTTATATTTGCCTTCAGAGGTGAGCTGTAGATTACCATCTCTGATGCTTTAACATACAATATTCTTGTTGAAATCTCTTCAAAGAGCACAGCATGTAAAGCACTAAACTGTGTTCAGATCTGAGGAGTCTGCATGGAAAGAACCTGAGACCTCTCTGAAAGAGCCAAAAACCAAGTGGCTGTCTCAGTGATCACATCTATTCATCCTCCACAAGACAATGCATTGAGCTTTTTTAATTCACAGATTTTATGTTAGTCCTTTAGAACCCAATGCCCATGTTCCAGTTCAGAACTGTCGGGCTATTCAGGCTGTCTTCTTGGTGCAAGCTCCTTGGAGGTCTTGTAAATTGATCTTCGACCTGTTGTGAATCATGTGACTTTTGACAAGATGTCCTGCTGCCAATGCTGCCATAAGTGACAATTCCCCAGCCATTACGGTCCCACACACAATTCGGGCAAGCTGCCGGGCATTTTCCCCAGGATTATCTTTGCATGCTCCTTGAACACCTAGCATCTGCAAACAGGCTTGCTGAGGTAGTAGGTTGGTCCCACCACCCACCGTTCCTATCTCTATAGATGGCATGGTGCAGCTGATATATAAATCTTCATTTGTGGGACCACTTGCTTCCATTAAAGTAATACAGTTTGAACTACCAACATTCTGTGCTGCATCCTGTCCACAGGCAATGTAGATGGCGGTGACAATGTTTGCTGCATGGGCGTTGTAGCCTCCTATGCTCCCAGCCATGGCAGAGCCCACTAAATTCTTGTTAATGTTGACCTCAATCATAGCCTCTGTGGTAGTCTTTAATACTTCTCTGACAACCTTGGCTGGAATGACAGCTTCACAAACAACAGATTTTCCTCTTCCCTCTATCCAATTTATAGCAGCAGGTTTCTTGTCAGTACAATAGTTACCACTAACGGCTAGAATCTGCATTTCAGGGAAATACTCGTGAAGTTTTGAAAGTGCTTTCTCTGTACCCTTTGAAATCATGTTCATCCCCATGGCATCCCCTGACCTGGACTGGAAACGGATATAAAGGTTGCGTCCAGCTATACTTGTATGAAGTTTCTGTAGACGTGCAAATCTGCTAGTGCTGTCAAATGCCTCCTTTATCACTGCGAACCCTTCAGATGTTTCGAGCCAGGCTTTCACTTCTGCAGAGTCACAAGCACGTGGAAGACGCACAACTGGGCCACGAGTCATCCCATCTGCAAGGACTCGGCTGCTGGCACCTCCACCAAGACCTATTGCTCTGCAGCCTCTATTGGTGCTGGCCACAAGACAACCTTCTGTTGTTGCCATTGGAACCTGAAATTCTTTTTCATCTAAGCAAAGGGGTCCTGCCACTCCAACAGGGATGGGCATATATCCAATAACATTCTCACAACAAGCTCCCATCACCAAGGAGTAATTATAATCCCTGTAAGGTAGGTACTGGAGAGAAGAAGGTTCTGAAAGCTTCTTGGAAAGTAACTGTCGGCGAATAGATACACCACGCTCATGAGTTTCCATCAGAGTTTCCAACTTGTAGGCTGGGATATGCTTAGCATTGACTAACTGGATGATCTCAGCATCACTAAGGAATTTTGCACCTTTCTCTGCATTCCCAAGTATCTGTAGACATTCTTCATTAGGCCGAGGTTCCCTGGGAAGTTCAATTTCAGGTTCCTGTGTCACCAGTACTGATGAAGTATCGAGTAAGGAGGAGTTACCAACCACAAATGTAGCTCTGTTTGGGGTATCTGTTTCAGCCACTAAGGGTTTTATAACCTCAACTTTTCTTTCTCGGTTTATCCCTGTCTCTTCCTCTACTGAATCACATTTCTGGTTATTTCTGACCAGCATAGGTTCACGTCTACAACAATTGTCTGGGACTTTCTTTTGTGTCACTACAGGAGATGTGATAGGGTTTTTTAATGAGAGTGTAGATTCTGTCTCTGTTTGTTCAAAGAAGATGTACTTGACAGCCAGAAGGAGAGCTAAACTTAGGGTAATAACTTGTTCAATATCCATGCTGATCATTTTAGAGAGATAAAACTGCCAGAGGGAAACACTTGGTTCAATTCTCTTGGACACATTTTCATCCAGTCCTAATGAAACCTTAGAAGTATCTGCTGTACTGTTTTGAGGAGAAGGATCAGCTATCCAGCGACTGTGAGCATGAACAAGAACCAAGCCTAGAGACATAATCATCTTGACCCTCTGAGTTACAGGATTCGGCTTATTTTCTTCTTCTTCTAAAACTCGGGCAAAATGGCTGAGCTGCCAAATTGGACGACCCTCGCGGCTTTCCCGAGAAAGCTCTAATACCAAGGACACACAAGCTGGGAAGAAAGTCATGAACACGAAGTAGTTGGCAAGAACTGACATGCAGCCAAAGCAGCACATAATTTCAAGCTGACGTACCCCTGACATGGTACCAACTCCAATCACAAGACATTCAACAAGAGCATCGAGGGTAAACGTAGGACCTAAAATTGCCATTCCACGAGCAATATTTTCCCTTACTTCATCCTGTGAGTTGGAACTGAGGGCAAACTTTGCTAATGTGCTTGCTCTGGAAAGGTCAATCAAAAGTAGGAAAAAGGGCAAAGCTTCATTCAAGCCTGTCAATTCTTTGTCTAAGAAGTGAATGACAACTGTACTGAATACAAAACTTGAGAAAATTGTGAAAAGGCCAGCAATACCCAAAATATATTTTGATCCAAGTTGACGTAAATTCTGGAACTGGAAGTAAATATACAGGATGGCTATGCATCGTGTTATTGTCAGAATTATAATGTCACTGCTCAAAACATCCTCTTCAAACTTTGGACATTCATAATTCCAACCACAGATCTTATTGTTACCAGTAAACATGTTCATGGACATCATGCAGATGGTCAGTGTCACTGTCCCCACTATGACTTCCCAGGGATGGGAGGCCACAAAGAGGCCATGCATTCGAAAAAGTCTTGACAACATTGTAGCTACAGAATCCTTGGATCCTCCAGATCTCACTAGAGGCCACCGAACCCCGGCGCCGACGCTCAGCCTGGCTCCAGTTAACGCAGTCGCGGAGCGGAAGG
配列番号:10 配列番号:2の逆相補体
TTGGTATTAACTTCCTTTTCATTATTTACTGAAACTAGAAAAAAGTATTCTATAACAAAATGTATACAATTTAGTAATTGTACAAAACATTAATCCAGCAAGATATTAATTACAGTCACTAAAATGAACACTCAACATATTTTTCACTGCCACTTCCATGAAAAGCTCAGAAAAAGTCACTGGCTAAAAAGTCACAACAAAAGCAATTTAAGCTTTACGTACAACAGAAAAGGTAAATCTTCCACAATAACAATGCAGACACAATCACTAAGAGGCTCTCCATGCTGCCATGGTTTCCTGGAATGTTTTTCAGAGTCCATCTTCTACAAGAGACATCATCAGCTTTCCAAGAGCAACACTTGAAGCATTAGATGTAATACAAAATAAGGAGTTCTTTATTATTTATACAAAACTTGTACATTAAAAAAAATTAAGATTCAATAACTCTGCTGACCCCCTGAGAAAGCTAAGAGCGTTCGTGGGTCCATCAAAGAGCCCTGTGTGAATGTTTCAGTCACCAACCTCCTGGCCACAGGAACTAGGCACAGTTCTAGGGCCATTCACGTGGCTCCTTCACTGGCTCTGAAAGCTGACTTTCCCTTTCATTAGGCTCGGCAAGCAAGCCAGGGTTTCCTGGACAACATTAAAGAACATTATCTTCTCTGGCCCAGGCTAGAGTATTTTATCAGTACACAAGTTGATTTTTATTTCTTGAACACTTCCAATAAACTAGCATAAGTTTTATTACAACATATACAGATTTGATACAGTTTACAAAAAAAACTAGATTTTTCAACTAAATAAAAATGTCTTTTAAGCAATTAAAGTTGGCTTAGAGACATGGTATTTTTCTTTCAAAACTGTGTTTCTACAATGATTTCTAAGGTCCCAGTCTTGCTTGTACTTGACAGTCACCCTCATCTAAGCAACATTAAGAGCTCTGATATCTTTAGTAAAGAATACAAAACCCTGTGTTTCTTAAAAGCCTAATGCTGAAAGACATGTTATAGCCAATCCAGACAAACATTTATATTTAAACATTTATATTTAAACAAAAGGCCTCTCTGAACAAATAGCCTGCGGAGATAAATACAGTGATTTGTTTTCCTGATAGAACTATTTAGCATGTTTAACACATTATTCTGTAGTTTGGGAATAAGAGTGTTTCTTCCCTTGAAGAAAACAGGTCCCCTTCTGAAGAATAATGCTGATTACCCCCCAAAATCAAAATAGACCAGCACCAAATGAAGTATTAATTTACAAACATGAACTTAGAACTTAGCTCTTACTTCTTGAAGTTCTACATCCCAGACTTAATAAATTAACTACAAAATCAGGAGTTTCATCAGCTACAGTATAATTTAAAAATCCATTTTCAACTGGCAGGAGTGAGGGAGAAGGTCAATTGCACTGATCACCATGAACTTCAAGAATTTCATCAAAACTTTTTTCCCAGCTTATATTTGCCTTCAGAGGTGAGCTGTAGATTACCATCTCTGATGCTTTAACATACAATATTCTTGTTGAAATCTCTTCAAAGAGCACAGCATGTAAAGCACTAAACTGTGTTCAGATCTGAGGAGTCTGCATGGAAAGAACCTGAGACCTCTCTGAAAGAGCCAAAAACCAAGTGGCTGTCTCAGTGATCACATCTATTCATCCTCCACAAGACAATGCATTGAGCTTTTTTAATTCACAGATTTTATGTTAGTCCTTTAGAACCCAATGCCCATGTTCCAGTTCAGAACTGTCGGGCTATTCAGGCTGTCTTCTTGGTGCAAGCTCCTTGGAGGTCTTGTAAATTGATCTTCGACCTGTTGTGAATCATGTGACTTTTGACAAGATGTCCTGCTGCCAATGCTGCCATAAGTGACAATTCCCCAGCCATTACGGTCCCACACACAATTCGGGCAAGCTGCCGGGCATTTTCCCCAGGATTATCTTTGCATGCTCCTTGAACACCTAGCATCTGCAAACAGGCTTGCTGAGGTAGTAGGTTGGTCCCACCACCCACCGTTCCTATCTCTATAGATGGCATGGTGCAGCTGATATATAAATCTTCATTTGTGGGACCACTTGCTTCCATTAAAGTAATACAGTTTGAACTACCAACATTCTGTGCTGCATCCTGTCCACAGGCAATGTAGATGGCGGTGACAATGTTTGCTGCATGGGCGTTGTAGCCTCCTATGCTCCCAGCCATGGCAGAGCCCACTAAATTCTTGTTAATGTTGACCTCAATCATAGCCTCTGTGGTAGTCTTTAATACTTCTCTGACAACCTTGGCTGGAATGACAGCTTCACAAACAACAGATTTTCCTCTTCCCTCTATCCAATTTATAGCAGCAGGTTTCTTGTCAGTACAATAGTTACCACTAACGGCTAGAATCTGCATTTCAGGGAAATACTCGTGAAGTTTTGAAAGTGCTTTCTCTGTACCCTTTGAAATCATGTTCATCCCCATGGCATCCCCTGACCTGGACTGGAAACGGATATAAAGGTTGCGTCCAGCTATACTTGTATGAAGTTTCTGTAGACGTGCAAATCTGCTAGTGCTGTCAAATGCCTCCTTTATCACTGCGAACCCTTCAGATGTTTCGAGCCAGGCTTTCACTTCTGCAGAGTCACAAGCACGTGGAAGACGCACAACTGGGCCACGAGTCATCCCATCTGCAAGGACTCGGCTGCTGGCACCTCCACCAAGCAAGGAGTAATTATAATCCCTGTAAGGTAGGTACTGGAGAGAAGAAGGTTCTGAAAGCTTCTTGGAAAGTAACTGTCGGCGAATAGATACACCACGCTCATGAGTTTCCATCAGAGTTTCCAACTTGTAGGCTGGGATATGCTTAGCATTGACTAACTGGATGATCTCAGCATCACTAAGGAATTTTGCACCTTTCTCTGCATTCCCAAGTATCTGTAGACATTCTTCATTAGGCCGAGGTTCCCTGGGAAGTTCAATTTCAGGTTCCTGTGTCACCAGTACTGATGAAGTATCGAGTAAGGAGGAGTTACCAACCACAAATGTAGCTCTGTTTGGGGTATCTGTTTCAGCCACTAAGGGTTTTATAACCTCAACTTTTCTTTCTCGGTTTATCCCTGTCTCTTCCTCTACTGAATCACATTTCTGGTTATTTCTGACCAGCATAGGTTCACGTCTACAACAATTGTCTGGGACTTTCTTTTGTGTCACTACAGGAGATGTGATAGGGTTTTTTAATGAGAGTGTAGATTCTGTCTCTGTTTGTTCAAAGAAGATGTACTTGACAGCCAGAAGGAGAGCTAAACTTAGGGTAATAA
CTTGTTCAATATCCATGCTGATCATTTTAGAGAGATAAAACTGCCAGAGGGAAACACTTGGTTCAATTCTCTTGGACACATTTTCATCCAGTCCTAATGAAACCTTAGAAGTATCTGCTGTACTGTTTTGAGGAGAAGGATCAGCTATCCAGCGACTGTGAGCATGAACAAGAACCAAGCCTAGAGACATAATCATCTTGACCCTCTGAGTTACAGGATTCGGCTTATTTTCTTCTTCTTCTAAAACTCGGGCAAAATGGCTGAGCTGCCAAATTGGACGACCCTCGCGGCTTTCCCGAG
AAAGCTCTAATACCAAGGACACACAAGCTGGGAAGAAAGTCATGAACACGAAGTAGTTGGCAAGAACTGACATGCAGCCAAAGCAGCACATAATTTCAAGCTGACGTACCCCTGACATGGTACCAACTCCAATCACAAGACATTCAACAAGAGCATCGAGGGTAAACGTAGGACCTAAAATTGCCATTCCACGAGCAATATTTTCCCTTACTTCATCCTGTGAGTTGGAACTGAGGGCAAACTTTGCTAATGTGCTTGCTCTGGAAAGGTCAATCAAAAGTAGGAAAAAGGGCAAAGCTT
CATTCAAGCCTGTCAATTCTTTGTCTAAGAAGTGAATGACAACTGTACTGAATACAAAACTTGAGAAAATTGTGAAAAGGCCAGCAATACCCAAAATATATTTTGATCCAAGTTGACGTAAATTCTGGAACTGGAAGTAAATATACAGGATGGCTATGCATCGTGTTATTGTCAGAATTATAATGTCACTGCTCAAAACATCCTCTTCAAACTTTGGACATTCATAATTCCAACCACAGATCTTATTGTTACCAGTAAACATGTTCATGGACATCATGCAGATGGTCAGTGTCACTGTCC
CCACTATGACTTCCCAGGGATGGGAGGCCACAAAGAGGCCATGCATTCGAAAAAGTCTTGACAACATTGTAGCTACAGAATCCTTGGATCCTCCAGATCTCACTAGAGGCCACCGAACCCCGGCGCCGACGCTCAGCCTGGCTCCAGTTAACGCAGTCGCGGAGCGGAAGG
配列番号:11 配列番号:3の逆相補体
TTGGTATTAACTTCCTTTTCATTATTTACTGAAACTAGAAAAAAGTATTCTATAACAAAA
TGTATACAATTTAGTAATTGTACAAAACATTAATCCAGCAAGATATTAATTACAGTCACT
AAAATGAACACTCAACATATTTTTCACTGCCACTTCCATGAAAAGCTCAGAAAAAGTCAC
TGGCTAAAAAGTCACAACAAAAGCAATTTAAGCTTTACGTACAACAGAAAAGGTAAATCT
TCCACAATAACAATGCAGACACAATCACTAAGAGGCTCTCCATGCTGCCATGGTTTCCTG
GAATGTTTTTCAGAGTCCATCTTCTACAAGAGACATCATCAGCTTTCCAAGAGCAACACT
TGAAGCATTAGATGTAATACAAAATAAGGAGTTCTTTATTATTTATACAAAACTTGTACA
TTAAAAAAAATTAAGATTCAATAACTCTGCTGACCCCCTGAGAAAGCTAAGAGCGTTCGT
GGGTCCATCAAAGAGCCCTGTGTGAATGTTTCAGTCACCAACCTCCTGGCCACAGGAACT
AGGCACAGTTCTAGGGCCATTCACGTGGCTCCTTCACTGGCTCTGAAAGCTGACTTTCCC
TTTCATTAGGCTCGGCAAGCAAGCCAGGGTTTCCTGGACAACATTAAAGAACATTATCTT
CTCTGGCCCAGGCTAGAGTATTTTATCAGTACACAAGTTGATTTTTATTTCTTGAACACT
TCCAATAAACTAGCATAAGTTTTATTACAACATATACAGATTTGATACAGTTTACAAAAA
AAACTAGATTTTTCAACTAAATAAAAATGTCTTTTAAGCAATTAAAGTTGGCTTAGAGAC
ATGGTATTTTTCTTTCAAAACTGTGTTTCTACAATGATTTCTAAGGTCCCAGTCTTGCTT
GTACTTGACAGTCACCCTCATCTAAGCAACATTAAGAGCTCTGATATCTTTAGTAAAGAA
TACAAAACCCTGTGTTTCTTAAAAGCCTAATGCTGAAAGACATGTTATAGCCAATCCAGA
CAAACATTTATATTTAAACATTTATATTTAAACAAAAGGCCTCTCTGAACAAATAGCCTG
CGGAGATAAATACAGTGATTTGTTTTCCTGATAGAACTATTTAGCATGTTTAACACATTA
TTCTGTAGTTTGGGAATAAGAGTGTTTCTTCCCTTGAAGAAAACAGGTCCCCTTCTGAAG
AATAATGCTGATTACCCCCCAAAATCAAAATAGACCAGCACCAAATGAAGTATTAATTTA
CAAACATGAACTTAGAACTTAGCTCTTACTTCTTGAAGTTCTACATCCCAGACTTAATAA
ATTAACTACAAAATCAGGAGTTTCATCAGCTACAGTATAATTTAAAAATCCATTTTCAAC
TGGCAGGAGTGAGGGAGAAGGTCAATTGCACTGATCACCATGAACTTCAAGAATTTCATC
AAAACTTTTTTCCCAGCTTATATTTGCCTTCAGAGGTGAGCTGTAGATTACCATCTCTGA
TGCTTTAACATACAATATTCTTGTTGAAATCTCTTCAAAGAGCACAGCATGTAAAGCACT
AAACTGTGTTCAGATCTGAGGAGTCTGCATGGAAAGAACCTGAGACCTCTCTGAAAGAGC
CAAAAACCAAGTGGCTGTCTCAGTGATCACATCTATTCATCCTCCACAAGACAATGCATT
GAGCTTTTTTAATTCACAGATTTTATGTTAGTCCTTTAGAACCCAATGCCCATGTTCCAG
TTCAGAACTGTCGGGCTATTCAGGCTGTCTTCTTGGTGCAAGCTCCTTGGAGGTCTTGTA
AATTGATCTTCGACCTGTTGTGAATCATGTGACTTTTGACAAGATGTCCTGCTGCCAATG
CTGCCATAAGTGACAATTCCCCAGCCATTACGGTCCCACACACAATTCGGGCAAGCTGCC
GGGCATTTTCCCCAGGATTATCTTTGCATGCTCCTTGAACACCTAGCATCTGCAAACAGG
CTTGCTGAGGTAGTAGGTTGGTCCCACCACCCACCGTTCCTATCTCTATAGATGGCATGG
TGCAGCTGATATATAAATCTTCATTTGTGGGACCACTTGCTTCCATTAAAGTAATACAGT
TTGAACTACCAACATTCTGTGCTGCATCCTGTCCACAGGCAATGTAGATGGCGGTGACAA
TGTTTGCTGCATGGGCGTTGTAGCCTCCTATGCTCCCAGCCATGGCAGAGCCCACTAAAT
TCTTGTTAATGTTGACCTCAATCATAGCCTCTGTGGTAGTCTTTAATACTTCTCTGACAA
CCTTGGCTGGAATGACAGCTTCACAAACAACAGATTTTCCTCTTCCCTCTATCCAATTTA
TAGCAGCAGGTTTCTTGTCAGTACAATAGTTACCACTAACGGCTAGAATCTGCATTTCAG
GGAAATACTCGTGAAGTTTTGAAAGTGCTTTCTCTGTACCCTTTGAAATCATGTTCATCC
CCATGGCATCCCCTGACCTGGACTGGAAACGGATATAAAGGTTGCGTCCAGCTATACTTG
TATGAAGTTTCTGTAGACGTGCAAATCTGCTAGTGCTGTCAAATGCCTCCTTTATCACTG
CGAACCCTTCAGATGTTTCGAGCCAGGCTTTCACTTCTGCAGAGTCACAAGCACGTGGAA
GACGCACAACTGGGCCACGAGTCATCCCATCTGCAAGGACTCGGCTGCTGGCACCTCCAC
CAAGACCTATTGCTCTGCAGCCTCTATTGGTGCTGGCCACAAGACAACCTTCTGTTGTTG
CCATTGGAACCTGAAATTCTTTTTCATCTAAGCAAAGGGGTCCTGCCACTCCAACAGGGA
TGGGCATATATCCAATAACATTCTCACAACAAGCTCCCATCACCAAGGAGTAATTATAAT
CCCTGTAAGGTAGGTACTGGAGAGAAGAAGGTTCTGAAAGCTTCTTGGAAAGTAACTGTC
GGCGAATAGATACACCACGCTCATGAGTTTCCATCAGAGTTTCCAACTTGTAGGCTGGGA
TATGCTTAGCATTGACTAACTGGATGATCTCAGCATCACTAAGGAATTTTGCACCTTTCT
CTGCATTCCCAAGTATCTGTAGACATTCTTCATTAGGCCGAGGTTCCCTGGGAAGTTCAA
TTTCAGGTTCCTGTGTCACCAGTACTGATGAAGTATCGAGTAAGGAGGAGTTACCAACCA
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TTCTTTCTCGGTTTATCCCTGTCTCTTCCTCTACTGAATCACATTTCTGGTTATTTCTGA
CCAGCATAGGTTCACGTCTACAACAATTGTCTGGGACTTTCTTTTGTGTCACTACAGGAG
ATGTGATAGGGTTTTTTAATGAGAGTGTAGATTCTGTCTCTGTTTGTTCAAAGAAGATGT
ACTTGACAGCCAGAAGGAGAGCTAAACTTAGGGTAATAACTTGTTCAATATCCATGCTGA
TCATTTTAGAGAGATAAAACTGCCAGAGGGAAACACTTGGTTCAATTCTCTTGGACACAT
TTTCATCCAGTCCTAATGAAACCTTAGAAGTATCTGCTGTACTGTTTTGAGGAGAAGGAT
CAGCTATCCAGCGACTGTGAGCATGAACAAGAACCAAGCCTAGAGACATAATCATCTTGA
CCCTCTGAGTTACAGGATTCGGCTTATTTTCTTCTTCTTCTAAAACTCGGGCAAAATGGC
TGAGCTGCCAAATTGGACGACCCTCGCGGCTTTCCCGAGAAAGCTCTAATACCAAGGACA
CACAAGCTGGGAAGAAAGTCATGAACACGAAGTAGTTGGCAAGAACTGACATGCAGCCAA
AGCAGCACATAATTTCAAGCTGACGTACCCCTGACATGGTACCAACTCCAATCACAAGAC
ATTCAACAAGAGCATCGAGGGTAAACGTAGGACCTAAAATTGCCATTCCACGAGCAATAT
TTTCCCTTACTTCATCCTGTGAGTTGGAACTGAGGGCAAACTTTGCTAATGTGCTTGCTC
TGGAAAGGTCAATCAAAAGTAGGAAAAAGGGCAAAGCTTCATTCAAGCCTGTCAATTCTT
TGTCTAAGAAGTGAATGACAACTGTACTGAATACAAAACTTGAGAAAATTGTGAAAAGGC
CAGCAATACCCAAAATATATTTTGATCCAAGTTGACGTAAATTCTGGAACTGGAAGTAAA
TATACAGGATGGCTATGCATCGTGTTATTGTCAGAATTATAATGTCACTGCTCAAAACAT
CCTCTTCAAACTTTGGACATTCATAATTCCAACCACAGATCTTATTGTTACCAGTAAACA
TGTTCATGGACATCATGCAGATGGTCAGTGTCACTGTCCCCACTATGACTTCCCAGGGAT
GGGAGGCCACAAAGAGGCCATGCATTCGAAAAAGTCTTGACAACATTGTAGCTACAGAAT
CCTTGGATCCTGCGTCTCTCTCTCTTGTGTGCGACATCCATTGCATACTGGATTCTCTCT
GAAATGTGCCTCTCCTGCGTCTTCTGTGCGTTCCTTCTGCTCTCCGCCTGGTGCAGGGCT
TTATTATGTCTTACTTAAAACAGTGCAATAGCCTCTCCTAACTGGTCTTCCCAGTCTTAC
ACGCATGCACTTCCCAATCTGTCCTGCAGAACTCCCACATGCAGTATGTGGCATACTACT
TCCTATTATGCCATAGACCCAAATCAGCGTTTCTCATTGTCTACTGGATTAAA
配列番号:12 配列番号:4の逆相補体
TTGGTATTAACTTCCTTTTCATTATTTACTGAAACTAGAAAAAAGTATTCTATAACAAAA
TGTATACAATTTAGTAATTGTACAAAACATTAATCCAGCAAGATATTAATTACAGTCACT
AAAATGAACACTCAACATATTTTTCACTGCCACTTCCATGAAAAGCTCAGAAAAAGTCAC
TGGCTAAAAAGTCACAACAAAAGCAATTTAAGCTTTACGTACAACAGAAAAGGTAAATCT
TCCACAATAACAATGCAGACACAATCACTAAGAGGCTCTCCATGCTGCCATGGTTTCCTG
GAATGTTTTTCAGAGTCCATCTTCTACAAGAGACATCATCAGCTTTCCAAGAGCAACACT
TGAAGCATTAGATGTAATACAAAATAAGGAGTTCTTTATTATTTATACAAAACTTGTACA
TTAAAAAAAATTAAGATTCAATAACTCTGCTGACCCCCTGAGAAAGCTAAGAGCGTTCGT
GGGTCCATCAAAGAGCCCTGTGTGAATGTTTCAGTCACCAACCTCCTGGCCACAGGAACT
AGGCACAGTTCTAGGGCCATTCACGTGGCTCCTTCACTGGCTCTGAAAGCTGACTTTCCC
TTTCATTAGGCTCGGCAAGCAAGCCAGGGTTTCCTGGACAACATTAAAGAACATTATCTT
CTCTGGCCCAGGCTAGAGTATTTTATCAGTACACAAGTTGATTTTTATTTCTTGAACACT
TCCAATAAACTAGCATAAGTTTTATTACAACATATACAGATTTGATACAGTTTACAAAAA
AAACTAGATTTTTCAACTAAATAAAAATGTCTTTTAAGCAATTAAAGTTGGCTTAGAGAC
ATGGTATTTTTCTTTCAAAACTGTGTTTCTACAATGATTTCTAAGGTCCCAGTCTTGCTT
GTACTTGACAGTCACCCTCATCTAAGCAACATTAAGAGCTCTGATATCTTTAGTAAAGAA
TACAAAACCCTGTGTTTCTTAAAAGCCTAATGCTGAAAGACATGTTATAGCCAATCCAGA
CAAACATTTATATTTAAACATTTATATTTAAACAAAAGGCCTCTCTGAACAAATAGCCTG
CGGAGATAAATACAGTGATTTGTTTTCCTGATAGAACTATTTAGCATGTTTAACACATTA
TTCTGTAGTTTGGGAATAAGAGTGTTTCTTCCCTTGAAGAAAACAGGTCCCCTTCTGAAG
AATAATGCTGATTACCCCCCAAAATCAAAATAGACCAGCACCAAATGAAGTATTAATTTA
CAAACATGAACTTAGAACTTAGCTCTTACTTCTTGAAGTTCTACATCCCAGACTTAATAA
ATTAACTACAAAATCAGGAGTTTCATCAGCTACAGTATAATTTAAAAATCCATTTTCAAC
TGGCAGGAGTGAGGGAGAAGGTCAATTGCACTGATCACCATGAACTTCAAGAATTTCATC
AAAACTTTTTTCCCAGCTTATATTTGCCTTCAGAGGTGAGCTGTAGATTACCATCTCTGA
TGCTTTAACATACAATATTCTTGTTGAAATCTCTTCAAAGAGCACAGCATGTAAAGCACT
AAACTGTGTTCAGATCTGAGGAGTCTGCATGGAAAGAACCTGAGACCTCTCTGAAAGAGC
CAAAAACCAAGTGGCTGTCTCAGTGATCACATCTATTCATCCTCCACAAGACAATGCATT
GAGCTTTTTTAATTCACAGATTTTATGTTAGTCCTTTAGAACCCAATGCCCATGTTCCAG
TTCAGAACTGTCGGGCTATTCAGGCTGTCTTCTTGGTGCAAGCTCCTTGGAGGTCTTGTA
AATTGATCTTCGACCTGTTGTGAATCATGTGACTTTTGACAAGATGTCCTGCTGCCAATG
CTGCCATAAGTGACAATTCCCCAGCCATTACGGTCCCACACACAATTCGGGCAAGCTGCC
GGGCATTTTCCCCAGGATTATCTTTGCATGCTCCTTGAACACCTAGCATCTGCAAACAGG
CTTGCTGAGGTAGTAGGTTGGTCCCACCACCCACCGTTCCTATCTCTATAGATGGCATGG
TGCAGCTGATATATAAATCTTCATTTGTGGGACCACTTGCTTCCATTAAAGTAATACAGT
TTGAACTACCAACATTCTGTGCTGCATCCTGTCCACAGGCAATGTAGATGGCGGTGACAA
TGTTTGCTGCATGGGCGTTGTAGCCTCCTATGCTCCCAGCCATGGCAGAGCCCACTAAAT
TCTTGTTAATGTTGACCTCAATCATAGCCTCTGTGGTAGTCTTTAATACTTCTCTGACAA
CCTTGGCTGGAATGACAGCTTCACAAACAACAGATTTTCCTCTTCCCTCTATCCAATTTA
TAGCAGCAGGTTTCTTGTCAGTACAATAGTTACCACTAACGGCTAGAATCTGCATTTCAG
GGAAATACTCGTGAAGTTTTGAAAGTGCTTTCTCTGTACCCTTTGAAATCATGTTCATCC
CCATGGCATCCCCTGACCTGGACTGGAAACGGATATAAAGGTTGCGTCCAGCTATACTTG
TATGAAGTTTCTGTAGACGTGCAAATCTGCTAGTGCTGTCAAATGCCTCCTTTATCACTG
CGAACCCTTCAGATGTTTCGAGCCAGGCTTTCACTTCTGCAGAGTCACAAGCACGTGGAA
GACGCACAACTGGGCCACGAGTCATCCCATCTGCAAGGACTCGGCTGCTGGCACCTCCAC
CAAGACCTATTGCTCTGCAGCCTCTATTGGTGCTGGCCACAAGACAACCTTCTGTTGTTG
CCATTGGAACCTGAAATTCTTTTTCATCTAAGCAAAGGGGTCCTGCCACTCCAACAGGGA
TGGGCATATATCCAATAACATTCTCACAACAAGCTCCCATCACCAAGGAGTAATTATAAT
CCCTGTAAGGTAGGTACTGGAGAGAAGAAGGTTCTGAAAGCTTCTTGGAAAGTAACTGTC
GGCGAATAGATACACCACGCTCATGAGTTTCCATCAGAGTTTCCAACTTGTAGGCTGGGA
TATGCTTAGCATTGACTAACTGGATGATCTCAGCATCACTAAGGAATTTTGCACCTTTCT
CTGCATTCCCAAGTATCTGTAGACATTCTTCATTAGGCCGAGGTTCCCTGGGAAGTTCAA
TTTCAGGTTCCTGTGTCACCAGTACTGATGAAGTATCGAGTAAGGAGGAGTTACCAACCA
CAAATGTAGCTCTGTTTGGGGTATCTGTTTCAGCCACTAAGGGTTTTATAACCTCAACTT
TTCTTTCTCGGTTTATCCCTGTCTCTTCCTCTACTGAATCACATTTCTGGTTATTTCTGA
CCAGCATAGGTTCACGTCTACAACAATTGTCTGGGACTTTCTTTTGTGTCACTACAGGAG
ATGTGATAGGGTTTTTTAATGAGAGTGTAGATTCTGTCTCTGTTTGTTCAAAGAAGATGT
ACTTGACAGCCAGAAGGAGAGCTAAACTTAGGGTAATAACTTGTTCAATATCCATGCTGA
TCATTTTAGAGAGATAAAACTGCCAGAGGGAAACACTTGGTTCAATTCTCTTGGACACAT
TTTCATCCAGTCCTAATGAAACCTTAGAAGTATCTGCTGTACTGTTTTGAGGAGAAGGAT
CAGCTATCCAGCGACTGTGAGCATGAACAAGAACCAAGCCTAGAGACATAATCATCTTGA
CCCTCTGAGTTACAGGATTCGGCTTATTTTCTTCTTCTTCTAAAACTCGGGCAAAATGGC
TGAGCTGCCAAATTGGACGACCCTCGCGGCTTTCCCGAGAAAGCTCTAATACCAAGGACA
CACAAGCTGGGAAGAAAGTCATGAACACGAAGTAGTTGGCAAGAACTGACATGCAGCCAA
AGCAGCACATAATTTCAAGCTGACGTACCCCTGACATGGTACCAACTCCAATCACAAGAC
ATTCAACAAGAGCATCGAGGGTAAACGTAGGACCTAAAATTGCCATTCCACGAGCAATAT
TTTCCCTTACTTCATCCTGTGAGTTGGAACTGAGGGCAAACTTTGCTAATGTGCTTGCTC
TGGAAAGGTCAATCAAAAGTAGGAAAAAGGGCAAAGCTTCATTCAAGCCTGTCAATTCTT
TGTCTAAGAAGTGAATGACAACTGTACTGAATACAAAACTTGAGAAAATTGTGAAAAGGC
CAGCAATACCCAAAATATATTTTGATCCAAGTTGACGTAAATTCTGGAACTGGAAGTAAA
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TTCCTACGACTCTGCAGGACCATGTCTAAGAAGGAATATCCTCAAATCCTGAAATATTTC
AAACGACTACTTAAGAATGGAGTACATCGACCTCCTCCTACTGCAGAAATTAACTGTTCT
配列番号:13 配列番号:5の逆相補体
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TGTATACAATTTAGTAATTGTACAAAACATTAATCCAGCAAGATATTAATTACAGTCACT
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CAAACATGAACTTAGAACTTAGCTCTTACTTCTTGAAGTTCTACATCCCAGACTTAATAA
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TGCAGCTGATATATAAATCTTCATTTGTGGGACCACTTGCTTCCATTAAAGTAATACAGT
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TGTTTGCTGCATGGGCGTTGTAGCCTCCTATGCTCCCAGCCATGGCAGAGCCCACTAAAT
TCTTGTTAATGTTGACCTCAATCATAGCCTCTGTGGTAGTCTTTAATACTTCTCTGACAA
CCTTGGCTGGAATGACAGCTTCACAAACAACAGATTTTCCTCTTCCCTCTATCCAATTTA
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GGAAATACTCGTGAAGTTTTGAAAGTGCTTTCTCTGTACCCTTTGAAATCATGTTCATCC
CCATGGCATCCCCTGACCTGGACTGGAAACGGATATAAAGGTTGCGTCCAGCTATACTTG
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CGAACCCTTCAGATGTTTCGAGCCAGGCTTTCACTTCTGCAGAGTCACAAGCACGTGGAA
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CAAGCAAGGAGTAATTATAATCCCTGTAAGGTAGGTACTGGAGAGAAGAAGGTTCTGAAA
GCTTCTTGGAAAGTAACTGTCGGCGAATAGATACACCACGCTCATGAGTTTCCATCAGAG
TTTCCAACTTGTAGGCTGGGATATGCTTAGCATTGACTAACTGGATGATCTCAGCATCAC
TAAGGAATTTTGCACCTTTCTCTGCATTCCCAAGTATCTGTAGACATTCTTCATTAGGCC
GAGGTTCCCTGGGAAGTTCAATTTCAGGTTCCTGTGTCACCAGTACTGATGAAGTATCGA
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AGGGTTTTATAACCTCAACTTTTCTTTCTCGGTTTATCCCTGTCTCTTCCTCTACTGAAT
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TCTTTTGTGTCACTACAGGAGATGTGATAGGGTTTTTTAATGAGAGTGTAGATTCTGTCT
CTGTTTGTTCAAAGAAGATGTACTTGACAGCCAGAAGGAGAGCTAAACTTAGGGTAATAA
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GTTCAATTCTCTTGGACACATTTTCATCCAGTCCTAATGAAACCTTAGAAGTATCTGCTG
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CAAGAACTGACATGCAGCCAAAGCAGCACATAATTTCAAGCTGACGTACCCCTGACATGG
TACCAACTCCAATCACAAGACATTCAACAAGAGCATCGAGGGTAAACGTAGGACCTAAAA
TTGCCATTCCACGAGCAATATTTTCCCTTACTTCATCCTGTGAGTTGGAACTGAGGGCAA
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CATTCAAGCCTGTCAATTCTTTGTCTAAGAAGTGAATGACAACTGTACTGAATACAAAAC
TTGAGAAAATTGTGAAAAGGCCAGCAATACCCAAAATATATTTTGATCCAAGTTGACGTA
AATTCTGGAACTGGAAGTAAATATACAGGATGGCTATGCATCGTGTTATTGTCAGAATTA
TAATGTCACTGCTCAAAACATCCTCTTCAAACTTTGGACATTCATAATTCCAACCACAGA
TCTTATTGTTACCAGTAAACATGTTCATGGACATCATGCAGATGGTCAGTGTCACTGTCC
CCACTATGACTTCCCAGGGATGGGAGGCCACAAAGAGGCCATGCATTCGAAAAAGTCTTG
ACAACATTGTAGCTACAGAATCCTTGGATCCTGCGTCTCTCTCTCTTGTGTGCGACATCC
ATTGCATACTGGATTCTCTCTGAAATGTGCCTCTCCTGCGTCTTCTGTGCGTTCCTTCTG
CTCTCCGCCTGGTGCAGGGCTTTATTATGTCTTACTTAAAACAGTGCAATAGCCTCTCCT
AACTGGTCTTCCCAGTCTTACACGCATGCACTTCCCAATCTGTCCTGCAGAACTCCCACA
TGCAGTATGTGGCATACTACTTCCTATTATGCCATAGACCCAAATCAGCGTTTCTCATTG
TCTACTGGATTAAA
配列番号:14 配列番号:6の逆相補体
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TAAGATTCAATAACTCTGCTGATCCCCTGAGGAAGCTAAGAGCGTTCATGGGTCCATCAA
AGAGCCCTCTGTAAATGTTTCAGTCACCAACCTCCTGGCCACAGGAACTAGGCCATTCAC
GTGGCTCCTTCACTGGCTCTGAAAGTTGACTTTCCCCTTCATTAGGCTCCGCAAGCAAGC
CAGGGTTTCCTGGACAACCTTAAAGAACATTATCTTCTCTGGCCCAAGCTAGAGTATTTT
ATCAGTACACAAGTTGATTTTTATTTCTTGAACACTTCCAATAAACTAGCATAAGAAGGT
TTATTACAACATATACAGATTTGATACAGTTTACAAAAAAAAAAAAGCTAGATTTTTCAA
CTAAATAAAAATGTCTCTTAAGCAATTAAAGTTGGCTTAGAGAAATGGTATTTTTCTTTC
AAAACTGTGTTTCTCCATTGATTTCTAAGGTCCCAGTCTTGCTTGCATTTGACACTCACC
CTCATCTAAGCAACATTTAAGAGCTCTGATATCTTTAGTAATGAATACAAAACCCTGTGT
TTCTTAAAAGCCTAATGCTGAAAGACATGTTATAGCCAATCTAGACAAACATTTATATTT
AAACAAAAGGCCTCTCTGAACAAATAGCCTGCGGAGATAAATGCAGTGATTTGTTTTCCT
GACAGAACTATTTAGCACGTTTAACACATTATTCTGTAGTGTGGGAATAAGTGTTTCTTC
CCTTGAAGAAAACAGGTCCCCTTCTGAAGAATAATGCTGATTACCCCCCAAAATCAAAAT
AGATCAGCACCAAATGAAGAATTAATTTAAAAATATGAACTTAGCTCTTACTTCTTGAAG
TTCTACATCCCAGACTTAATAAATTAACTACAAAATCAGGAGTTTCGTCAGCTATAGTAT
AATTTTAAAATCCATTTTCAATCGGCAGGGGTGAGGGAGAAAGTCAATTGCACTGATCAC
CATGAACTTCAAGAATTTCATCAAAACTTTTTTCCCAGCTTGTATTTGCCTTCAGAGGTG
AGCTGTAGATTACCATCTTTGATGCTTTAACGTACAATATTCTTGTTGAAATCTTTCCAA
AGAGCACAGCATGTAAAGCACTAAACTGTGTTCAGATCTGAGGAATCTGCATGGAAAGAA
CCTGAGACCTCTCTGAAAGAGTCAAAAACCAAGTGGTTGTCTCAGTGATCATATCTATTC
ATCCTCAACAAGCCAATGCATTGAGCTTTTTTAATTCACAGATTTTATGTTAGTCCTTTC
GAACCCAATGCCCGTGTTCCAGTTCAGAACTGTCAAGCTATTCAAGCTGTCTTCTTAGTG
CAAGCTCCTTGGAGGTCTTGTAAATTGATCTTCGACCTGTTGTGAATCATATGACTTTTG
ACAAGATGTCCTGCTGCCAATGCTGCCATAAGTGACAATTCCCCAGCCATTACGGTCCCG
CACACAATTCGGGCAAGCTGCCGGGCATTTTCCCCAGGATTATCTTTGCATGCTCCTTGA
ACACCTAGCATCTGCAAACAGGCTTGCTGAGGTAGCAGGTTGGTCCCACCGCCCACCGTT
CCTATCTCTATAGATGGCATGGTGCAGCTGATATATAAATCTTCATTTGTGGGGCCACTT
GCTTCCATTAAAGTAATACAGTTTGAACTACCAACATTCTGTGCTGCATCCTGTCCACAG
GCAATGTAGATGGCAGTGACAATGTTTGCTGCATGGGCGTTGTAGCCTCCTATGCTCCCA
GCCATGGCAGAGCCCACTAAATTCTTGTTAATGTTGACCTCAATCATAGCGTCTGTGGTA
GTCTTTAATACTTCTCTGACAACCTTGGCTGGAATGACAGCTTCACAAACAACAGATTTT
CCTCTTCCCTCTATCCAGTTTATAGCAGCAGGTTTCTTGTCAGTACAATAGTTACCACTA
ACAGCTAGAATCTGCATTTCAGGGAAATACTCATGAAGTTTTGAAAGTGCTTTCTCTGTA
CCCTTTGAAATCATGTTCATCCCCATGGCATCCCCTGACCTGGACTGGAAACGGATATAA
AGGTTGCGTCCAGCTATACTTGTATGAAGTTTCTGTAGACGTGCAAATCTGCTAGTGCTG
TCAAATGCCTCCTTTATCACTGCGAACCCTTCAGATGTTTCGAGCCAGGCTTTCACTTCT
GCAGAGTCACAAGCACGTGGAAGACGCACAACTGGGCCACGAGTCATCCCATCTGCAAGG
ACTCGGCTGCTGGCACCTCCACCAAGACCTATTGCTCTGCAGCCTCTATTGGTGCTGGCC
ACAAGACAACCTTCTGTTGTTGCCATTGGAACCTGAAATTCTTTTCCATCCAAGCAAAGG
GGTCCTGCTACTCCAACAGGGATGGGCATATATCCAATAACATTCTCACAACAAGCTCCC
ATCACCAAGGAGTAATTATAATCCCTGTAAGGTAGGTACTGGAGAGAAGAAGGTTCTGAA
AGCTTTTTGGAAAGTAACTGTCTGCGAATAGATACACCACGCTCATGAGTTTCCATCAGA
GTTTCCAACTTGTAGGCTGGGATATGCTTAGCATTGACTAACTGGATGATCTCAGCATCA
CTAAGGAATTTTGCACCTTTCTCTGCATTCCCAAGTATCTGCAGACATTCTTCGTTAGGC
CGAGGTTCCCCGGGAAGCTCAATTTCAGGTTCCTGTGTCACCAGTACTGACGAAGTATCG
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AAGGGTTTTATAACCTCAACTTTTCTTTCTCGGTTTATCCCTGTCTCTTCCTCTATTGAA
TCACACTTCTGGTTATTTCTGACCAGCACAGGTTCACGTCTACAACAGTTGTCTGGGACT
TTCTTTTGTGTCACTACAGGAGAAGTGATAGGGTTTTTTAACGAGAGTGTAGATTCTGTC
TCTGCTTGTTCAAAGAAGATGTACTTGACAGCCAGAAGGAGAGCTAAACTTAGGGTAATA
ACTTGTTCAATATCCATGCTGATCATTTTAGAGAGATAAAATTGCCAGAGGGAAACACTT
GGTTCAATTCTCTTAGACACATTTTCATCCAGTCCTAAAGAAACCTTAGAAGTATCTGCT
GTACTGTTTTGAGGAGAAGGATCAGCTATCCAGCGACTGTGAGCATGAACAAGAACCAAG
CCTAGAGACATAATCATCTTGACCCTCTGAGTTACAGGATTTGGCTTATTTTCTTCTTCT
TCTAAAACTCGGGCAAAATGGCTGAGCTGCCAAATTGGACGACCCTCGCGGCTTTCCCGA
GAAAGCTCTAATACCAAGGACACACAAGCTGGGAAGAAAGTCATGAACACGAAGTAGTTG
GCAAGAACTGACATGCAGCCAAAGCAGCACATAATTTCAAGCTGACGAACCCCTGACATG
GTACCAACTCCAATCACAAGACATTCAACAAGAGCATCGAGGGTAAACGTTGGACCTAAA
ATTGCCATTCCACGAGCAATATTTTCCCTTACTTCATCCTGTGAGTTGGAACTGAGGGCA
AACTTTGCTAATGCACTTGCTCTGGAAAGGTCAATCAGAAGTAGGAAAAAGGGCAAAGCT
TCATTCAAGCCTGTCAATTCTTTGTCTAAGAAGTGAATGACAACTGTACTGAATACAAAG
CTTGAGAAAATTGTGAAGAGGCCAGCAATACCCAAAATGTATTTTGATCCAAGTTGACGT
AAATTCTGGAACTGGAAGTAAATATACAGGATTGCTATGCATCGTGTTATTGTCAGAATT
ATAATGTCACTGCTCAAAACATCCTCTTCAAACTTTGGACATTCATAATTCCAACCACAG
ATCTTATTGTTACCAGTAAACATGTTCATGGACATCATGCAGATGGTCAGTGTCACTGTT
CCCACTATGACTTCCCAGGGATGGGAGGCCACGAAGAGGCCATGCATTCGAAAAAGTCTT
GACAACATTGTAGATACAGAATCCGTGGATCCTCACCTCCAGATCTCACTAGAGGCCACC
AAACCCCGGCGCCGGTGCTCCGCCCGTCTCCAGTCAACGGAGACACGG
配列番号:15 配列番号:7の逆相補体
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ATTCTATAACAAAATGTATACAATTTAGTAATTGTACAAAACATGAATTTAGCAAGATGA
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GCTCAGGTAAATAAAATGGTACTGGCTGAAAAGTCACAAGAGGAGCAATTTGAAACTTTA
CATACAACAGCAAAGGCAATCTTCCACAATAATACTGACACAATCACTAAGAGGCTCCCA
TGCTGCCGCGGCACTCTTGGAATGTCTTTCAGAGTCCATCTTCTACACAAATGTCAGCTT
CCCAAGACCAAACTTGAAGCATTAGATAGAATACAAAATAAGGAGCTCTTTATTATTATT
TATACAAAACTGGTACATTAAAAAAAAAAAATTAAGATTCAACAACTCTGCTGACCCCCT
GAGGAAGCTAAGAGCTTTTATGGGCCCATTAAAGGAGCCCATAAATGATTCAGTCACCAA
ACTCCTGGCCACAGGAACAAGGCACACAGCTCCAGGGCCATTCATGTGGCTCCATCATTG
GCTCTGTAAGCTGACTTTCCCTTCATTGGGCTTGGAAAGCAAGCCAGGGTTTCCTGGACC
AGTGCTAACGAGCACTGTCTTCTCTGGCCCAAGCTAGAGTATTTTATCAGTGTAAAAGTT
GAGTTCTTTTATTTCTTAAACACTTCCAATAAACTCCTAGCATTAGACACTTAATTACAA
CATATACAGATTGATAGTTTACCAAAAAATCTAGAGTTCAGCTAAATAAGTTAAAATGTC
TCTAAAAGAAACTTGGCTTAGAGAAATGGTCGTTTGTTTTTTGTTTTTTTTAAAAAAAAA
AAAAAAACTGTTCCCACACTCTAAGTTCTGAGAGGTCCGACTTGCTTGTACTCTCCTCTA
AGTAACACTAAGAGCTCTGATATCTTTAGTGCAGAGTGTGGCACAGCTGGCAGAATCTAG
ACTAAAGGCCTCTCTGAACAAAGACTCACAGAGATAAATGCAGTGACTGTTTTCTTCGTC
AAGAACTATTTAGCACTACTTAGCACATTATTCTGTAGTTTGAGAATAAAAGTAATTCTT
CCATGAAGAAGTAGGCCCCCAATCAATAGACCAGCACCAAATGAATTATTAGTTTACAAA
AAATAAACTTAGATTGCAAAGTTCTACAACCCAGACTGAATAAATAAAGATCAGAAGTTC
TGTCAGCTACAGTGTCATTTAAAACCATTTTTAACCCACGGAGAGGTGAGCCCCACACTG
ATCACCAGTTTCCAGCTTGTGGTAGCTTTCAGAAACGAACTGTAGCTCACATCTGTGGTG
CTCAGAGCACCGGTACCATCCACGTGAGATCTCTCCAGAACACAGCACGGAAAGAACCAG
AGTTCCCACATCTGAGGAGTCTCTGTGCAAAGAACCTCAGACGTCTCTGAAAGCGCCAGA
AACCAAGCAGGGGTGTCACTGATCATGTCCATTCATCTTCCACTAGACAGTGCATTGAGA
TTTTTAATTCACAGATTGCATGTTAGTCCTTGAGAACCCAATGCCCGCGCTTCAGTTCAG
TGTCAGGATCCTCAAGCTGCCTTCTTGGTGCACGTTCCTTGAAGATCTTGTAAATTTATC
TTTGATCTGTTGTGAACCATGTGACTTCTGACAAGATGTCCTGCTGCCAAGGCTGCCATC
AAGGACAGCTCACCAGCCATCACAGTGCCACATACAATTCGGGCAAGCTGCCGTGCGTTT
TCTCCAGGATTGTCTTTGCATGCTCCTTGAACACCTAGCATCTGCAGGCAGGCTTGCTGA
GGTAGAAGGTTGGTCCCACCACCCACGGTTCCTATCTCTATCGATGGCATGGTGCAGCTG
ATATATAAGTCTTCATTTGTGGGACCACTGGCTTCCATTAAAGTAATACAGTTTGAACTC
CCCACATTCTGTGCTGCATCCTGGCCACATGCGATGTAGATAGCAGTGACAATGTTTGCT
GCGTGGGCGTTGTAGCCGCCTATGCTCCCAGCCATGGCCGAGCCCACAAGATTCTTGTTA
ATGTTTACGTCAACCATAGCTTCCGTAGTTGTCTTTAACACCTCTCTCACCACCTTGGCT
GGAATGACGGCTTCACAAACCACAGTCTTTCCTCGTCCTTCGATCCAATTTATGGCAGCA
GGCTTCTTGTCGGTGCAATAGTTCCCACTGACTGCCAGAATCTGCATGTCAGGAAAGAAC
TCCTGAAGCTTCAGCAGTGCTTTCTCCGTACCCTTAGAGATCATGTTCATGCCCATGGCG
TCCCCCGTCCTGGACTGGAAACGGATATAGAGGTTGCGTCCTGCCATCGTCACGTGGAGT
TTCTGTAGACGAGCAAATCTGCTGGTGCTATCAAAGGCCTCCTTTATCACTGCAAACCCT
TCAGGTGTTTCAAGCCAGGTCTTTACTTCTGCAGAGTCACAAGCACGTGGAAGACGCACC
ACTGGGCCTCGAGTCATCCCATCTGCAAGGACCCGGCTGCTGGCACCTCCACCAAGGCTT
ATGGCTCTGCAGCCTCTGTTAGTGCTGGCCACAAGACAGCCTTCCGTCGTTGCCATCGGC
ACCTGGTACTCCTTCCCATCCAGGCACAGAGGCCCTGCCACTCCAACAGGGATGGGCATA
TATCCGATCACATTCTCACAGCAAGCTCCCATCACCAAGGAATAATTATAATCTCTGTAA
GGCAGGTACTGTAGAGAGGACGGCTCTGCAAGCTTTGTGGAGAGGAGCTGCCGGCGAATA
GACACACCACGTTCATGAGTTTCCATTAGAGTTTCCAATTTGTAAGCTGGGATATGCTTG
GCATTGACCAACTGGATGATCTCTGCATCACTAAGGAACTTTGCACCTTTCTCTGCATTC
TCCAGTATCTGCAGACATTCTTCATTAGGTCGTGGCTCGATGGGGAGTTCAATTCCAGGC
TCCTGTGTCCCCAGGGCGGATGGAGGGCTGGCTACAGAAGCCCCAAGCACAAACGTAGCT
CTGCTTGTAGTCTCTGCTTCCACCACTAATGGTTTTATAACCTCAACTTTTCTCTCTTGG
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TCACGTCTACAACAGTTGTCTTGAGCTTTCTTTGAGGTCACGACGGGAGACGTGATAGGA
TTTTTTAATGACAGTGTCGATTCTGTCTCTGCTTGTTCAAAGAAAATATACTTGACAGCC
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AGATAAAACTGCCAGAGAGAAACACTTGGTTCAATTCTCTTGGACACATCTTCGTCCAGA
CCCAAGGAAACCTTAGCCTGCTCCGCTGTGCTGTTCTGAGGAGAAGGATCAGCTATCCAG
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ACGGGGTTTGGTTTATTTTCTTCTTCTTCTAAAACTCTGGCAAAATGGCTGAGCTGCCAA
ATTGGACGACCCTCACGGCTTTCACGAGAAAGCTCTAGGACCAGCGACACACAGGCCGGG
AAGAATGTCATGAACACAAAGTAGTTGGCCAACACTGACATGCAGCCGAAGCAGCACATG
ATCTCCAGCTGGCGGACGCCTGACATGGTGCCAACTCCAATCACAAGGCATTCCACAAGA
GCGTCAAGAGTGAATGTGGGGCCCAGGATTGCCATTCCACGAGCTATATTTTCCCTTACT
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ATCAAGAGCAGAAAAAAGGGCAAAGCTTCATTTAAGCCTGTCAGTTCTTTGTCGAGGAAA
TGAATGACGACTGTACTGAAGACAAAGCTTGAGAAAATTGTGAAGAGGCCAGCAATACCC
AGAATGTACTTGGACCCAAGCTGCCGTAGGTTCTGGAACTGGAAGTAAATGTACAGGATG
GCGATGCACCGCGTTATCGTCAGGATGATGATGTCGCTGCTCAGCACGTCCTCTTCAAAT
TTAGGGCACTCATAATTCCAGCCACAGATCTTGTTGTTGCCGGTGAACATGTTCATGGAC
ATCATACAGATTGTAAGTGTCACTGTTCCCACAATAACTTCCCAGGGGTGGGAGGCCACG
AAGAGGCCATGCATCCGGAAAAGTCTTGACAACATTGTAGCCTCACAGTCCTTGGATCCT
CCGGATCTCAATGGAGGCCAAGCCGGCCCAGCTGCCGTCTCCAGCCAACGGAGCCCCGGG
CGGAAGGAACTGCGCTTACGCACGCTCCAGGCCGCCAGCGGGCCGCCAATAAGGAAGGAT
CGTC
配列番号:16 配列番号:8の逆相補体
TTTTTTTTTTTTTTAATGTTAACTTCCTTTCATAATTTACTCAACTGGAAAAAGTATTCT
ATAACAAAATGTATACAATTTAGTAATTGTACAAAACATGGACTTAGCACGATGACACTG
ATCACAGTCACCAGCATCAACACTCAATGCGGTTTACTACCACTTCCACGACAAGCTCAG
GTAAATAAAATGGTACTGGCTGAAAAGTCACAAGAGGCGCAACTGGAAACTTTACATACA
ACAGCAAAGTCAACCTTCCACAATAATACTGACACAATCACTGAGCTCCCGTGCCGCCGC
CGCCGCCGCCGCCTCACTCGGAATGTCTTTCAGAGTCCGTCTTCTACACAGACGTCCGCT
TCCAAGACCAAACGAAGCATTAGATAGAATACAAAATAAGGAGCTCTTTATTATTATTTA
TACAAAACTGGTACATTAAAAAAAAATTAAGATTCAACAACTCTGCTGACCCCCTGAGGA
AGCTAAGAGCTTTTATGGGTCCACCAAAGGAGCCCATAAATGATTCAGTCACCCAACTCC
TGGCCACAGGAACAAGGCACACAGCTCCAGGGCCATTCATGTGGCTCCATCACTGGCTCT
GTAGGCTGACTTCCCTTCATTAGGCTCGGCAAGCAAGCCAGGCTTTCCCGGACCAATGCT
CCTGAGCGAGGTCTTCTCTGGCCCAAGCTAGAGCATTTTATCCGTGTAAAAGCTGAGTAC
TTTTATTTCTTAAACACTTCCAATAAACTCCTAGCATTAGACACTTTATTACAACATATA
CAGATTTGATAGTTTACCAAGAAATCTAGAATTCAGCTAAATAAGTTAAAATGTCTCCAA
AGAAAGTTGGCTTAGAGCAATGGTTGTTTTCTTTAAAAACTGCTCCCACACTCTAAGTCC
TGAGAGGTCCGACCTGCTTGTACTCTGCTCTAACACTAAGAGCTCTGTGTCTTTAGTGCA
GACTGTGGCACAGCTAAAGGCCTCTCTGAACAAAGACTGAGATGAACACAGCGACTCTTT
TCTTCGTCGAGAACTATTTAGCACTACTTAGCACATTATTCTGTAGTTTGAGAATAAAAG
TAATTCTTCCATGAAGAAGTAGGTCCCCAAAAATCAATAGACCAGCACCAAATGAATTAT
TAGTTTACAAAAAATAAACTTAGATTGCAAAGTTCTACAACCCAGACTGAATAAATAAAA
ATCAGAAGTTCTGTCAGCTACAGTGTCATTTAAAACTCCATTTTAACCCATTGGAGGTGA
GCCCCACACTGATCACCAGGATCCATCATTTCGTCAAAACACCAGCTTCCAGCTTGTGGC
AGCTTTCAGAAACGAGCTGCAGTCACATCTGTGGTGCTCAGAGCACCATGACATCCACAT
GAGATCTTTCTAGAACACGGCACGGAAAGAACCATAGTTCCCACGTCTGAGGAGTCTGTG
CAAAGGACCGCAGACGTCTCTAAAGAGCCAGAAACCAAGCAGGTGCCTGCCTCACTGATC
ACGTTCATCTTCCACAAGACACTGCACTGACATTTTTAATTCACAGATTTCATGTTAGTC
CTGGAGAACCCAATGCCCGTGTTTCAGTCCAGTATGTCAGGATGCTCAAGCTGCCTTCTT
GGTGCATGTTCCCTGCAGATCTTGTAAATTTATCTTTGATCTGTTGTGAACCATGTGACT
TCTGACAAGATGTCCTGCTGCCAATGCTGCCATCAAGGACAACTCACCAGCCATCACAGT
GCCACACACAATTCGGGCAAGCTGCCGTGCATTTTCTCCAGGATTGTCTTTGCACGCCCC
TTGAACACCTAGCATCTGCAGGCAGGCTTGCTGAGGTAGAAGGTTGGTCCCACCACCCAC
GGTTCCGATCTCTATAGACGGCATGGTACAGCTGATGTATAAGTCTTCATTTGTGGGACC
ACTTGCTTCCATTAACGTAATACAGTTTGAACTCCCCACATTCTGTGCTGCATCCTGGCC
ACATGCAATGTAGATGGCAGTGACGATGTTGGCAGCATGGGCGTTGTAGCCTCCTATGCT
ACCAGCCATGGCAGAGCCCACAAGATTCTTGTTAATGTTTACGTCAACCATAGCTTCCGT
AGTCGTCTTTAATACTTCTCTCACCACCTTGGCTGGAATGACAGCTTCACAAACCACAGT
CTTTCCTCTCCCTTCGATCCAGTTTATGGCAGCAGGTTTCTTGTCGGTGCAATAGTTACC
ACTGACCGCCAGAATCTGCAGCTCAGGAAAGAACTCTTGAAGCTTCAGAAGTGCTTTCTC
CGTACCCTTGGAAATCATGTTCATCCCCATGGCGTCCCCCGTTTTGGACTGGAGACGGAT
GTAGAGGTTGCGTCCTGCCAGCGTCACGTGAAGTTTCTGTAGACGTGCAAATCTGCTCGT
GCTGTCGAAGGCCTCCTTTACCACTGCAAACCCTTCAGGTGTTTCAAGCCAGCTCTTCAC
CTCTGCTGAGTCACAAGCACGAGGAAGACGCACCACTGGGCCTCGGCTCATCCCATCTGC
AAGGACCCGGCTGCTGGCACCTCCACCAAGACTGATCGCTCTGCAGCCTCTGTTCGTGCT
GGCCACAAGACAACCTTCTGTTGTTGCCATTGGCACCTGGTACTCTTTTCCATCCAGGCA
CAGAGGTCCTGCCACTCCAACAGGGATGGGCATATATCCGATCACGTTCTCACAGCAAGC
TCCCATCACCAAGGAGTAATTATAGTCTCTGTAAGGCAGGTACTGCAGAGAAGATGGCTC
TGCAAGCTTGGCGGAGAGGAGCTGCCGGCGAATAGACACACCACGCTCGTGCGTCTCCAT
GAGGGTTTCCAGTTTGTAGGCTGGGATGTGCTTAGCATTGACCAACTGGATGATCTCTGC
ATCACTAAGGAACTTCGCACCTTTCTCTGCACTCTCCAGTATCTGTAGACACTCTTCATT
AGGTCGAGGCTCGCTGGGGAGTTCGATCCCAGGCTCCTGTGCCCCCAGGGCCAATGGAGG
GCTGGCTGCAGAGGCGCCAAGCACAAACGTAGCTCTGCCCGAAGTCTCGGCTTCTGCCAC
TAAAGGTTTTATAACCTCAACTTTTCTGTCTTGGTTCACTCCTGGATCCTCCTCCACTGA
CGAAAGCTTCTGGTTCCTCCTCACAAGCAGAGGCTCACGTCTACAACAGTTGTCTTGAGC
TTTCTTTGGGGTCACGACAGGAGATGTGATAGGATTTTTTAATGAGAGTGTTGATTCTGT
CTCTGCTTGTTCAAAGAAAATATACTTGACAGCCAAAAGCAACGCTAAGCTCAGGGTAAT
CACTTGCTCGATGTCCATGCTGATCATCTTGGAGAGGTAAAACTGCCAGAGAGAAACACT
CGGCTCAATTCTCTTGGACACATCTTCAGCCAGACCCAAGGAAACCTTAGACTGTTCTGC
TGTGCTGTTCTGAGGAGAAGGATCAGCTATCCAGCGACTGTGAGCGTGAACAAGAACCAG
GCCTAAAGACATGATCATCTTGACCCTTTGGGTTACTGGGTTTGGTTTATTCTCTTCTTC
TTCTAAAACTCTGGCAAAATGGCTGAGCTGCCAAATTGGACGACCCTCACGGCTTTCCCG
AGAAAGCTCTAGGACCAGGGACACGCAGGCTGGGAAGAATGTCATGAAGACAAAGTAGTT
GGCAAGCACGGACATACAGCCAAAGCAGCACATGATCTCAAGCTGCCGCACCCCTGACAT
GGTGCCAACTCCAATCACAAGACATTCCACCAGAGCGTCAAGGGTGAACGTGGGGCCCAG
GATCGCCATCCCACGCGCTATATTCTCCCTTACTTCATCCTGTGAGTTTGAACTCAGGGC
AAACTTGGCCAATGCACTCGCTCTAGAAAGGTCAATCAAGAGCAGAAAAAAGGGCAAAGC
TTCATTTAAGCCTGTCAATTCTTTGTCGAGGAAATGAATGACGACAGTGCTGAAGACGAA
ACTTGAGAAAATTGTGAAGAGGCCGGCAATACCCAAAATGTACTTTGACCCAAGCTGACG
CAGGTTCTGGAACTGGAAGTAGATGTACAGGATGGCGATGCACCGGGTTATCGTGAGGAT
GATGATGTCGCTGCTCAGCACGTCCTCTTCAAATTTTGGGCACTCATAATTCCAACCACA
GATCTTGTTGTTGCCGGTGAACATGTTCATGGACATCATACAGATAGTAAGTGTCACCGT
TCCCACAATTACCTCCCAGGGATGGGAGGCCACAAAGAGGCCATGCATACGGAAAAGTCT
TGACAACATTGTAGCTACACAGTCCTTGGATCCTCCGGATCTCAATGGAGGCCACCAAG
【配列表】
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【国際調査報告】