(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】基板埋め込み巻線を伴うインダクタを有するLCフィルタを用いた電力変換のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20240730BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H02M7/48 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504947
(86)(22)【出願日】2022-07-27
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2022038559
(87)【国際公開番号】W WO2023009651
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508344512
【氏名又は名称】ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク
【氏名又は名称原語表記】THE TRUSTEES OF COLUMBIA UNIVERSITY IN THE CITY OF NEW YORK
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】プレインドル マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ リーウェイ
(72)【発明者】
【氏名】エウル ウィリアム-マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ジャーネス マシュー
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770BA02
5H770BA11
5H770CA01
5H770CA02
5H770CA06
5H770CA10
5H770DA03
5H770DA41
5H770EA01
5H770EA30
5H770HA02W
5H770HA02Y
5H770HA03W
5H770HA03Y
5H770JA10X
5H770JA17Y
5H770KA01Y
5H770LB02
5H770QA25
(57)【要約】
インダクタ及びコンデンサを含むフィルタを備える非絶縁電力コンバータシステムを含む実装形態が開示される。フィルタのインダクタは、コア部分と巻線部分とを有する。コア部分は、異なる形状のコア構造を含むことができる。巻線部分は、プリント回路基板内に埋め込まれる巻線を含む。プリント回路基板巻線はリッツ線を含むことができ、プリント回路基板は、コントローラ又は電力スイッチング素子のうちの1つ以上がその上に位置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータと、
前記電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するように構成されるコントローラであって、可変周波数ソフトスイッチングを使用して前記電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラと、
インダクタ及びコンデンサを含むフィルタであって、前記電力コンバータの第1の側に結合されて前記電力コンバータの前記第1の側の電力信号をフィルタリングし、フィルタによって受信される前記電力信号が、局所平均電流に対して少なくとも200%のピーク・ツー・ピーク・リップルの電流リップルを有する、フィルタと、
を備え、
前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、前記巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、
非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項2】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項3】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項4】
前記リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドは導電性トレースである、請求項3に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項5】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項3に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項6】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分は、前記導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項7】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項8】
前記プリント回路基板は、その上に位置される、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項9】
前記電力コンバータの前記第1の側は、DC/DC変換のためのDC出力側、DC/AC逆変換のためのAC出力側、及びAC/DC整流のためのAC入力側のグループから選択されるものである、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項10】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータによって、入力電力を受信するステップと、
コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される前記入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップであって、前記コントローラが、可変周波数ソフトスイッチングを使用して前記電力スイッチング素子を駆動するように構成される、ステップと、
インダクタと電力コンバータの第1の側に結合されるコンデンサとを含むLCフィルタによって、前記電力コンバータの前記第1の側の電力信号をフィルタリングするステップであって、前記フィルタによって受信される前記電力信号が、局所平均電流に対して少なくとも200%のピーク・ツー・ピーク・リップルの電流リップルを有する、ステップと、
を含み、
前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、前記巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、
電力変換方法。
【請求項11】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記プリント回路基板は、その上に位置される、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップは、
前記入力電力を、第1のDC電圧レベルから、出力される変換された電力における第2のDC電圧レベルに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がDC出力側である、ステップ、
前記入力電力を、DCから、出力される変換された電力におけるACに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC出力側である、ステップ、又は
前記入力電力を、ACから、出力される変換された電力におけるDCに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC入力側である、ステップ、
のグループから選択される少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、
コア部分と、
前記コア部分と共に前記インダクタを形成する巻線部分であって、プリント回路基板に埋め込まれて第1の端子及び第2の端子を有する巻線を含み、前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線が、前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを前記巻線が含むリッツPCBを形成する、巻線部分と、
を備えるインダクタ。
【請求項20】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項21】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項22】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項23】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項24】
前記インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、前記プリント回路基板は、その上に位置される、
電力コンバータの前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は
前記電力コンバータの前記1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項25】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項26】
非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、
プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含み、前記巻線が導体ループを形成するとともに第1の端子及び第2の端子を含む、巻線部分と、
前記巻線部分と共にインダクタを形成するコア部分であって、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分が、前記導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を有する、コア部分と、
を備えるインダクタ。
【請求項27】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分と前記第2のコア部分との間に複数のプリント回路基板が挟まれる、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項28】
前記巻線の前記導体ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項29】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項30】
前記リッツPCBが平行なストランドのうちの少なくとも2つを含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項29に記載のインダクタ。
【請求項31】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項29に記載のインダクタ。
【請求項32】
前記インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、前記プリント回路基板は、その上に位置される、
電力コンバータの前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は
前記電力コンバータの前記1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項33】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項32に記載のインダクタ。
【請求項34】
非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、
プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含み、前記巻線が導体ループを形成するとともに第1の端子及び第2の端子を含む、巻線部分と、
前記巻線部分と共にインダクタを形成するコア部分であって、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分が、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部が、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、コア部分と、
を備えるインダクタ。
【請求項35】
前記第1のコア部分の最も外側の脚部は、3つの脚部のうちの中間脚部と平行であり、最も外側の脚部は、中間脚部とは異なる厚さを有する、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項36】
前記巻線の前記導体ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項37】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項38】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項37に記載のインダクタ。
【請求項39】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項37に記載のインダクタ。
【請求項40】
前記インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、前記プリント回路基板は、その上に位置される、
電力コンバータの電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は
前記電力コンバータの1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項41】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項40に記載のインダクタ。
【請求項42】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータと、
前記電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するように構成されるコントローラと、
インダクタとコンデンサとを含むフィルタであって、前記電力コンバータの第1の側に結合されて、前記電力コンバータの前記第1の側で電力信号をフィルタリングし、前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含む、フィルタと、
前記巻線部分の巻線が埋め込まれるとともに、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上がその上に位置される、プリント回路基板と、
を備える非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項43】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項44】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項45】
前記リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドは導電性トレースである、請求項44に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項46】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項44に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項47】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、前記導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項48】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項49】
前記プリント回路基板は、その上に位置される、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項50】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項51】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータによって、入力電力を受信するステップと、
コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換して、変換された電力を出力するステップであって、(i)前記コントローラ、又は(ii)前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、のうちの1つ以上がプリント回路基板上に位置される、ステップと、
前記電力コンバータの第1の側に結合されるインダクタ及びコンデンサを含むLCフィルタによって、前記電力コンバータの前記第1の側で電力信号をフィルタリングするステップであって、前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、前記巻線部分が、前記プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、ステップと、
を含む電力変換方法。
【請求項52】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分は、前記導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
前記プリント回路基板は、その上に位置される前記コントローラ及び前記電力スイッチング素子を更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項59】
前記コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップは、
前記入力電力を、第1のDC電圧レベルから、出力される変換された電力における第2のDC電圧レベルに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がDC出力側である、ステップ、
前記入力電力を、DCから、出力される変換された電力におけるACに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC出力側である、ステップ、又は
前記入力電力を、ACから、出力される変換された電力におけるDCに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC入力側である、ステップ、
のグループから選択される少なくとも1つを含む、請求項51に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2021年7月27日に出願された米国仮出願第63/226,136号、2021年9月10日に出願された米国仮出願第63/242,840号、2022年5月25日に出願された米国仮出願第63/345,896号、2022年6月13日に出願された米国仮出願第63/351,768号、2021年7月27日に出願された米国仮出願第63/226,059号、2021年10月21日に出願された米国仮出願第63/270,311号、及び2022年3月11日に出願された米国仮出願第63/319,122号の優先権を主張し、これらの仮出願のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究に関する記載
本発明は、全米科学財団によって授与された1653574の下での政府支援を受けてなされた。政府は、本発明に一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
様々なタイプの電力コンバータが、多くの産業及び状況において製造され、使用されている。例示的な電力コンバータは、交流(AC)-直流(DC)整流器、DC-ACインバータ、及びDC-DCコンバータを含む。AC/DC整流器とも呼ばれるAC-DC整流器は、AC電力をDC電力に変換する。DC/ACインバータとも呼ばれるDC-ACインバータは、DC電力をAC電力に変換する。電力コンバータは、ACグリッド電源からのAC電力をバッテリを充電するためのDC電力に整流すること、又はバッテリからのDC電力をAC電力に逆変換してモータを駆動する又はAC電力をACグリッドに供給することなど、様々な目的に使用することができる。更に、電力コンバータは、電気自動車、エンジン発電機、ソーラーパネルなどにおいて様々な状況で使用され、又はこれらに接続され得る。
【発明の概要】
【0004】
電力コンバータは、他の特性の中でも、電力変換効率、電力密度、及びコストに関して説明することができる。一般に、より高い電力効率、より高い電力密度、及びより低いコストを有する電力コンバータを有することが望ましい。高効率の電力コンバータは、エネルギーを著しく損失することなく電力(例えば、ACからDC、DCからAC、及び/又はDCからDC)を変換することができる。低効率の電力コンバータは、電力変換中により高いエネルギー損失を受ける。そのようなエネルギー損失は、例えば、電力を変換しながら電力コンバータによって生成される熱として現れる場合がある。電力コンバータ、インダクタ、又は他の電子部品の電力効率は、0から100%の間のパーセンテージとして表され、式:
【数1】
を使用して部品への電力入力及び部品からの電力出力に基づいて決定され得る。電力密度が高い電力コンバータは、電力コンバータによって占有される物理的空間と比較して、電力コンバータによって出力される電力の比率が高い。パワー密度は、式:
【数2】
を使用して計算することができる。
【0005】
金銭的コスト及び環境コストを含むエネルギーコストは、電力コンバータを組み込む多くの産業にわたって重要な要因であり続けている。したがって、電力コンバータの電力効率のわずかな増加(例えば、10分の1パーセントの)であっても重要であり、非常に望ましい。同様に、電力コンバータの材料及びサイズの削減は重要であり、非常に望ましく、これは、電力コンバータを組み込むシステム内の電力コンバータを収容するためのコスト及び物理的スペースの削減を可能にする。
【0006】
電力コンバータでは、LCフィルタの一部であるインダクタが、コンバータの総電力損失のかなりの部分を占める場合がある。高電力用途、ソフトスイッチング能力を有する高周波電力コンバータの場合、システム効率はインダクタの電磁性能に大きく関連し得る。更に、LCフィルタのインダクタの体積は、電力コンバータの電力密度に影響を与える可能性がある。ソフトスイッチング用のインダクタの効果的な設計は、電力コンバータの高効率化、高電力密度化、及び低コスト化に寄与することができる。本明細書に記載のLCフィルタ及びLCフィルタのインダクタの幾つかの例は、インダクタで生成される熱が少ないため、コストの削減、電圧調整の改善、電力散逸の減少、重負荷電流に耐える能力の改善、リップル係数の低下、電磁干渉(EMI)低減フィルタ、高電力信号のフィルタリング、及び換気の低減又は排除などの1つ以上の利点を提供する。
【0007】
一実施形態では、非絶縁電力コンバータシステムは、電力スイッチング素子を含む電力コンバータを備える。電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するコントローラ。コントローラは、可変周波数ソフトスイッチング(VFSS)を使用して電力スイッチング素子を駆動するように構成される。インダクタ及びコンデンサを含むフィルタが、電力コンバータの第1の側に結合されて、電力コンバータの第1の側で電力信号をフィルタリングする。フィルタによって受信される信号は、局所平均電流に対して少なくとも200%のピーク・ツー・ピーク・リップルの電流リップルを有する。フィルタのインダクタは、コア部分と巻線部分とを有する。巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む。
【0008】
一実施形態では、非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタは、コア部分と巻線部分とを備え、巻線部分はコア部分と共にインダクタを形成する。巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれて第1の端子及び第2の端子を有する巻線を含む。巻線は、プリント回路基板に埋め込まれて、巻線がプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する。
【0009】
一実施形態では、非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタは、プリント回路基板に埋め込まれた巻線を含む巻線部分を備え、巻線は、第1の端子及び第2の端子を含む導体ループを形成する。コア部分は、巻線部分を有するインダクタを形成し、コア部分は、巻線部分の反対側に第1のコア部分と第2のコア部分とを有する。第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面し、プリント回路基板と略平行な平面を有する。
【0010】
一実施形態では、非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタは、プリント回路基板に埋め込まれた巻線を含む巻線部分を備え、巻線は、第1の端子及び第2の端子を含む導体ループを形成する。コア部分は、巻線部分と共にインダクタを形成し、コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含む。第1のコア部分は、ベース部分と、ベース部分から延在する3つの脚部とを含み、3つの脚部の中間脚部は、導体ループによって画定された開口を通じて延在する。
【0011】
一実施形態では、非絶縁電力コンバータシステムは、電力スイッチング素子を含む電力コンバータを備え、コントローラは、電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するように構成される。フィルタはインダクタとコンデンサとを含み、フィルタは、電力コンバータの第1の側に結合されて、電力コンバータの第1の側で電力信号をフィルタリングする。インダクタは、コア部分と、巻線部分とを更に含む。プリント回路基板は埋め込まれる巻線部分を含み、プリント回路基板上には、1つ以上のコントローラ又は電力スイッチング素子の1つ以上が位置される。
【0012】
本開示の前述及び他の態様及び利点は、以下の説明から明らかになる。説明では、本明細書の一部を形成し、1つ以上の実施形態を例示として示す添付図面を参照する。しかしながら、これらの実施形態は必ずしも本発明の全範囲を表すものではなく、したがって、本発明の範囲を解釈するために特許請求の範囲及び本明細書を参照されたい。以下の説明では、図から図への同様の部分を指すために同様の参照番号が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】幾つかの実施形態に係る電力コンバータシステムを示す。
【
図2】幾つかの実施形態に係る修正されたハーフブリッジコンバータ回路を示す。
【
図3】幾つかの実施形態に係るLCフィルタを有する三相DC/AC用途を示す。
【
図4】幾つかの実施形態に係るソフトスイッチングにおけるタイミング図及び境界条件を示す。
【
図5】幾つかの実施形態に係る電力コンバータの一対のスイッチング素子の対を制御するための制御図を示す。
【
図6】幾つかの実施形態に係る電力コンバータのスイッチング素子の対を制御するための他の制御図を示す。
【
図7A】銅線巻線を備えるEEコアインダクタの等角図を示す。
【
図7B】プリント回路基板に埋め込まれた巻線を備えるEEコアインダクタの斜視図を示す。
【
図8A】プリント回路基板に埋め込まれた巻線を備えるEIコアインダクタの等角図を示す。
【
図8B】プリント回路基板に埋め込まれた巻線を備えるEIコアインダクタの斜視図を示す。
【
図9A】プリント回路基板に埋め込まれた巻線を備えるEAコアインダクタの等角図を示す。
【
図9B】プリント回路基板に埋め込まれた巻線を備えるEAコアインダクタの斜視図を示す。
【
図10A】プリント回路基板に埋め込まれた巻線を備えるIIコアインダクタの等角図を示す。
【
図10B】プリント回路基板に埋め込まれた巻線を備えるIIコアインダクタの斜視図を示す。
【
図13A】中実巻線埋め込みプリント回路基板の平面斜視図を示す。
【
図13B】リッツ巻線埋め込みプリント回路基板の平面斜視図を示す。
【
図16】複数の層を備えるリッツ巻線の等角図を示す。
【
図17】PCB巻線の種類及びPCB巻線の数に応じた抵抗率対周波数のプロットを示す。
【
図18】コアの種類、巻線の種類、及び巻線の数に応じたインダクタ損失対体積比較のプロットを示す。
【
図19】コアの種類、巻線の種類、及び巻線の数に応じたインダクタ損失対コストの比較プロットを示す。
【
図20】単一のプリント回路基板内に1つ以上のコントローラ又は電力スイッチング素子のうちの1つ以上が配置される、インダクタの埋め込み巻線部分を示す。
【
図21】幾つかの実施形態に係る電力変換のためのプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1つ以上の実施形態が、以下の説明及び添付の図面において説明及び例示される。これらの実施形態は、本明細書で提供される特定の詳細に限定されず、様々な方法で変更することができる。更に、本明細書に記載されていない他の実施形態が存在してもよい。また、複数の構成要素によって実行される機能が統合され、単一の構成要素によって実行されてもよい。同様に、1つの構成要素によって実行されるものとして本明細書で説明される機能は、複数の構成要素によって分散して実行されてもよい。更に、特定の機能を実行すると記載された構成要素は、本明細書に記載されていない更なる機能を実行することもできる。例えば、特定の方法で「構成」される装置又は構造は、少なくともその方法で構成されるが、列挙されていない方法で構成されてもよい。
【0015】
本出願で使用される場合、「非一時的コンピュータ可読媒体」は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、一時的な伝播信号からなるものではない。したがって、非一時的コンピュータ可読媒体は、例えば、ハードディスク、CD-ROM、光記憶装置、磁気記憶装置、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0016】
更に、本明細書で使用される表現及び用語は、説明のためのものであり、限定と見なされるべきではない。例えば、本明細書における「備える(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」、「有する(having)」及びそれらの変形の使用は、その後に列挙される項目及びその均等物並びに更なる項目を包含することを意味する。更に、「接続された」及び「結合された」という用語は広く使用され、直接的及び間接的な接続及び結合の両方を包含し、物理的又は電気的な接続又は結合を指すことができる。更に、2つ以上の項目と共に使用される段階「及び/又は」は、項目を個別に及び両方の項目を一緒にカバーすることを意図している。例えば、「a及び/又はb」は、a(及びbでない)、b(及びaでない)、並びにa及びbを網羅するように意図される。
【0017】
本明細書では、他の利点の中でも、電力効率の向上、電力密度の向上、及び/又はコストの削減を伴う電力変換を提供することができる電力コンバータに関するシステム及び方法が開示される。
【0018】
I.電力コンバータシステム
図1は、幾つかの実施形態に係る電力コンバータシステム100を示す。電力コンバータシステム100は、電子コントローラ105と、第1の負荷/電源110と、電力コンバータ115と、LCフィルタ120と、コンタクタ125と、第2の電源/負荷130と、第3の電源/負荷135と、1つ以上のセンサ140とを含む。
【0019】
動作中、一般に、電子コントローラ105は、高周波制御信号で電力コンバータ115の電力スイッチング素子を制御して、(i)電源として機能する第1の負荷/電源110から、負荷として機能する第2の電源/負荷130又は第3の電源/負荷135(コンタクタ125の状態に応じて)に、或いは(ii)電源として機能する第2の電源/負荷130又は第3の電源/負荷135(コンタクタ125の状態に応じて)から、負荷として機能する第1の負荷/電源110に電力を変換する。したがって、第1の負荷/電源110が電力コンバータ115のための電源として機能している場合、第2の電源/負荷130(又は、コンタクタ125の状態に応じて、第3の電源/負荷135)は電力コンバータ115のための負荷として機能している。逆に、第1の負荷/電源110が電力コンバータ115の負荷として機能している場合、第2の電源/負荷130(又は、コンタクタ125の状態に応じて、第3の電源/負荷135)は電力コンバータ115の電源として機能している。
【0020】
第1の負荷/電源110は、直流電力(DC)負荷、DC電源、又はDC負荷とDC電源の両方であってもよい(すなわち、電力コンバータ115のモードに応じて、場合によってはDC電源として、他の場合ではDC負荷として機能する)。幾つかの例では、第1の負荷/電源110は電池である。第2の電源/負荷130及び第3の電源/負荷135は、DC負荷、DC源、DC負荷とDC源の両方、AC負荷、AC源、又はAC負荷とAC源の両方であってもよい(すなわち、電力コンバータ115のモードに応じて、場合によってはAC電源として、他の場合ではAC負荷として機能する)。幾つかの例では、第2の電源/負荷130は電気モータであり、第3の電源/負荷135はAC発電機又はAC電源グリッドである。幾つかの例では、第2の電源/負荷130及び第3の電源/負荷135は両方ともDC電池である。システム100の幾つかの例では、第2の電源/負荷130は、中間コンタクタ125なしでLCフィルタ120に接続され、コンタクタ125及び第3の電源/負荷135はシステム100には存在しない。
【0021】
第1の負荷/電源110は電力コンバータ115の第1の側で電力コンバータ115に結合され、第2の電源/負荷130(又は、コンタクタ125の状態に応じて、第3の電源ス負荷135)は電力コンバータ115の第2の側で電力コンバータ115に結合される。第1の側は、電力コンバータのモードに応じて、電力コンバータ115の入力側又は出力側と呼ばれることもあり、電力コンバータ115のDC側と呼ばれることもある。第2の側は、電力コンバータのモードに応じて、電力コンバータの入力側又は出力側、第2の及び/又は第3の電源/負荷130,135の電力タイプに応じて、電力コンバータ115のDC側又はAC側、又はインタフェース側とも呼ばれ得る。幾つかの実施形態では、電力コンバータ115の第2の側は、単相AC電力、三相AC電力、又は別の相数を有するAC電力を有するAC側であってもよい。
【0022】
幾つかの実施形態では、電力コンバータ115は、高いDC電圧レベルで動作する。例えば、動作中、電力コンバータ115のDC側は、少なくとも200V、少なくとも600V、少なくとも800V、少なくとも1000V、少なくとも1200V、200Vと1200Vとの間、600Vと1200Vとの間、800Vと1200Vとの間、又は別の範囲のDC電圧(例えば、電力コンバータ115の入力端子間)を有する。そのような高いDC電圧レベルは、幾つかの電気自動車などの幾つかの状況において望ましい場合がある。例えば、幾つかの現在の電気自動車(例えば、乗用車及びハイブリッド電気自動車)は、約200V~400VのDCバス電圧で動作する。乗用車の電気自動車のこのDCバス電圧は、将来増加する可能性がある。更に、幾つかの現在の電気自動車(例えば、クラス4-8、オフロード、又は他のより大型の電気自動車)は、1000Vを超えるDCバス電圧で動作することができるが、高いDC電圧レベルは、漏れ電流の増加、コモンモード電圧の増加、コモンモード電圧のより高い変化率などの課題を典型的な電力コンバータシステムに導入する可能性がある。第2又は第3の電源/負荷がモータ(例えば、電気自動車のトラクションモータ)である場合、これらの課題は、軸受の故障をもたらす可能性があるシャフト電圧及び軸受電流(例えば、潤滑剤の絶縁破壊が発生したときの放電事象から)につながる可能性がある。しかしながら、本明細書に記載される実施形態は、例えば、本明細書に記載されるように、可変周波数ソフトスイッチング、良好に設計されたLCフィルタ、及び/又は更なるコンデンサによってそのような課題を軽減することができる。例えば、電気自動車の状況では、本明細書に記載の実施形態は、システムのコモンモード電圧を制御して閾値を下回ったままにし、及び/又はコモンモード電圧の変化を変化率閾値未満に維持することによって軸受電流及びシャフト電圧を低減することができる。
【0023】
センサ140は、例えば、1つ以上の電流センサ及び/又は1つ以上の電圧センサを含む。例えば、センサ140は、第1の負荷/電源110、第2の電源/負荷130、第3の電源/負荷135、LCフィルタ120、又は電力コンバータ115のうちの1つ以上の各相の電流及び/又は電圧を監視するためのそれぞれの電流センサ及び/又は電圧センサを含んでもよい。例えば、LCフィルタ120が三相LCフィルタである場合、センサ140は少なくとも3つの電流センサを含んでもよく、そのうちの1つが三相LCフィルタ120の各相の電流を検知するためのものである。幾つかの実施形態では、更なる又はより少ないセンサ140がシステム100に含まれる。例えば、センサ140はまた、1つ以上の振動センサ、温度センサなどを含んでもよい。幾つかの例では、コントローラ105は、特性を直接検知するのではなく、電力コンバータ114の1つ以上のノードにおける特性(例えば、電流又は電圧)を推測又は推定する。
【0024】
入出力(I/O)インタフェース142は、1つ以上の入力(例えば、1つ以上のボタン、スイッチ、タッチスクリーン、キーボードなど)を含むか、又はそれから入力を受け取るように構成され、及び/又は1つ以上の出力(例えば、LED、表示画面、スピーカ、触覚発生器など)を含むか、又はそれに出力を提供するように構成される。他の電子デバイス及び/又はユーザは、I/Oインタフェース142を介して、システム100、特にコントローラ105と通信することができる。
【0025】
電子コントローラ105は、電子プロセッサ145と、メモリ150とを備える。メモリ150は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、又は他の非一時的コンピュータ可読媒体のうちの1つ以上を含む。電子プロセッサ145は、とりわけ、メモリ150から命令及びデータを受信し、命令を実行して、例えば、後述するプロセスを含む本明細書に記載のコントローラ105の機能を実行するように構成される。例えば、メモリ150は、制御ソフトウェアを含む。以下で更に詳細に説明するように、一般に、電子プロセッサ145は、制御ソフトウェアを実行して、電力コンバータ115を含むシステム100を監視し(例えば、センサ140からのセンサデータに基づいて)、コマンドを受信し(例えば、入出力インタフェース142を介して)、電力コンバータ115を駆動する(例えば、センサデータ及び/又はコマンドに従って)ように構成することができる。幾つかの実施形態では、本明細書に記載のコントローラ105の機能を実行するためにメモリ150からソフトウェアを実行する代わりに、又はそれに加えて、電子プロセッサ145は、この機能の一部又は全部を実行するように構成された1つ以上のハードウェア回路要素を含む。
【0026】
コントローラ105、電子プロセッサ145、及びメモリ150はそれぞれ単一のユニットとして示されているが、幾つかの実施形態では、これらの構成要素のうちの1つ以上は分散構成要素である。例えば、幾つかの実施形態では、電子プロセッサ145は、1つ以上のマイクロプロセッサ及び/又はハードウェア回路要素を含む。例えば、コントローラ105又は電子プロセッサ145は、プロセッサ及びゲートドライバ回路を含むことができ、プロセッサは、ゲートドライバ回路にPWMデューティサイクル及び/又は周波数を提供し、ゲートドライバ回路は、PWMデューティサイクル及び/又は周波数に従って電力スイッチング素子を駆動する。
【0027】
II.ハーフブリッジスイッチングコンバータトポロジーのための上側コンデンサ
図2は、
図1のシステム100の電力コンバータ115として機能することができるハーフブリッジコンバータ200の一例を示す。図示されるように、コンバータ200は、正のDC端子222及び負のDC端子224を有するDC端子220(DCノード、DCリンク、DCレールなどとも呼ばれる)を含む。コンバータ200は、正のインタフェース端子227及び負のインタフェース端子229を有するインタフェース端子225(インタフェースノードとも呼ばれる)を更に含む。コンバータ200は、それが実装されるシステムの構成及び制御に応じて、双方向コンバータ又は(いずれかの方向の)一方向コンバータとして動作することができる。したがって、幾つかの例では、DC端子220は入力端子であってもよく、インタフェース端子225は出力端子であってもよく(例えば、DC/DC変換及びDC/AC逆変換)、幾つかの例では、DC端子220は出力端子であってもよく、インタフェース端子225は入力端子であってもよい(例えば、AC/DC整流)。また、インタフェース端子225は、AC入力端子(例えば、AC/DC整流用)であってもよいし、AC出力端子(例えば、DC/ACインバータ用)であってもよいし、DC出力端子(例えば、DC/DC変換用)であってもよい。
【0028】
コンバータ200は、DCリンクコンデンサ(C
DC)230と、ハイサイド(上側)電力スイッチング素子(M1)235(上側スイッチ235とも呼ばれる)と、ローサイド(下側)電力スイッチング素子(M2)240(下側スイッチ240とも呼ばれる)と、上側スイッチ235のドレイン端子と下側スイッチ240のソース端子とを接続する中間点ノード242と、LCフィルタ245とを更に含む。LCフィルタ245は、
図1のシステム100のLCフィルタ120の一例である。
【0029】
電力スイッチング素子235及び240は、それぞれがそれぞれのゲート、ソース、及びドレイン端子を有する電界効果トランジスタ(FET)であってもよい。FETは、他の種類のFETの中でも、例えば、MOSFET、炭化ケイ素(SiC)FET、窒化ガリウム(GaN)FETであってもよい。
【0030】
LCフィルタ245は、スイッチ側インダクタLF250と、下側コンデンサCB255と、上側コンデンサCA215とを備える。スイッチ側インダクタLF250は、中間点ノード242とフィルタノード260との間に結合される。例えば、スイッチ側インダクタLF250の第1の端部は中間点ノード242に結合され、第2の端部はフィルタノード260に結合される。下側コンデンサCB 255は、中間点ノード242と負のDC端子224との間に結合される。例えば、下側コンデンサCB 255の第1の端部は中間点ノード242に結合され、第2の端部は負のDC端子224に結合される。上側コンデンサCA 215は、中間点ノード242と正のDC端子222との間に結合される。例えば、下側コンデンサCA 255の第1の端部は中間点ノード242に結合され、第2の端部は正のDC端子222に結合される。
【0031】
幾つかの例では、LCフィルタ245は、更なる(インタフェース)インダクタがフィルタノード260と正のインタフェース端子227との間に結合されているLCLフィルタ(更なるインダクタ(L)を有するLCフィルタ)である。
【0032】
コンバータは、ドレイン-ソースコンデンサCDS265a及び265bを更に含み、それぞれがスイッチ235,240の一方にわたってそれぞれ結合される。特に、上側スイッチ(M1)235のソース端子270aとドレイン端子275aとに跨って第1のドレイン・ソース間容量265aが設けられ、下側スイッチ(M2)240のソース端子270bとドレイン端子275bとに跨って第2のドレイン・ソース間容量265bが設けられている。ドレイン-ソースコンデンサ(CDS)265a~bは、本明細書では総称してドレイン-ソースコンデンサ(CDS)265と呼ぶことができる。
【0033】
上側コンデンサ215は、コンバータ200の入力ノード及び出力ノード(ノード222,227)の両方におけるリップル電流を共有できるようにする。入力ノード上のリップル電流と出力ノード上のリップル電流はある程度の相関を有するので、これらの入力ノード及び出力ノードの差動モード電流は、この静電容量を介して相殺することができる。差動モード電流のこの減少は、典型的なハーフブリッジコンバータと比較した場合(例えば、2つのコンバータ間の総静電容量が一定に保持される場合)に、改善されたEMI性能及び減少した総コンデンサリップル電流をもたらすことができる。更に、総コンデンサリップル電流の減少は、例えば、コンデンサリップル電流がコンデンササイジングを駆動する場合、コンデンササイズの減少を可能にすることができる。
【0034】
ドレイン-ソースコンデンサ(CDS)265は、スイッチ235及び240のオン-オフ遷移中の電圧上昇を遅くすることができる。この遅い電圧上昇は、次に、スイッチ235及び240のスイッチング損失を低減することができる。
【0035】
コンバータ200の幾つかの例では、上側コンデンサCA215及びドレイン・ソース間コンデンサCDSの一方又は両方がコンバータ200に含まれない。
【0036】
前述したように、幾つかの例では、電力コンバータ200は、
図1のシステム100の電力コンバータ115として機能することができる。AC/DC整流器又はDC/ACインバータを実装する電力コンバータ115(したがって、電力コンバータ200は、)の文脈では、電力コンバータ200は単相電力コンバータ200である。幾つかの例では、電力コンバータ200の複数のインスタンスが並列化されて、
図1の電力コンバータ115として集合的に機能し、(整流又は逆変換にかかわらず)単相変換を提供するか、又はDC/DC電力変換を提供する。幾つかの例では、電力コンバータ115は多相電力コンバータである(例えば、3相以上の交流電力で動作する)。そのような例では、電力コンバータ115は、電力コンバータ200の複数のインスタンスを含むことができ、各インスタンスはAC電力の位相に関連付けられ、各インスタンスは共有DC端子220を有し、各インスタンスは独立したV
interfaceノード225を有する。このような電力コンバータの一例が
図3に示されている。これらの例の幾つかでは、電力コンバータ200の複数のインスタンスが並列化されて、それぞれの相(例えば、相1用の2つの並列電力コンバータ200、相2用の2つの並列電力コンバータ200、及び相2用の2つの並列電力コンバータ200)に対する電力変換を集合的に提供する。幾つかの例では、並列電力コンバータ200の特定の数及び相の数は変化する。(整流であれ逆変換であれ)単相変換を提供するか、又はDC/DC電力変換を提供する。
【0037】
図3は、多相電力コンバータシステム300を示す。多相コンバータシステム300は、DC側でバッテリ306に結合され、LCLフィルタ308を介してACグリッド302に結合された多相コンバータ304を含む。多相コンバータ304は、
図1のシステム100の電力コンバータ115として機能することができ、LCLフィルタ308は、
図1のシステム100のLCフィルタ120として機能することができる。動作中、多相コンバータ300は、電源及び電力スイッチング素子のスイッチングに応じて、DC/ACインバータ又はAC/DC整流器として機能することができる。
【0038】
多相コンバータ304は、ACグリッド302の各相に1つずつ、
図2の電力コンバータ200の3つのインスタンスを含む。各インスタンスは、上側スイッチ235及び下側スイッチ240を含み、これらのスイッチのそれぞれにわたってドレイン-ソースコンデンサが結合されている。多相コンバータ300は、DC端子220を介してバッテリ310に、インタフェース端子225を介してACグリッド302に更に結合される。多相コンバータ300は、3つのLCLフィルタ308を備える。各LCLフィルタ308は、
図2のLCフィルタ245と同様の構成要素を含み、フィルタノード260とACグリッド302との間に結合されたインタフェースインダクタ(L
fg)347が追加されている。すなわち、LCLフィルタ308は、スイッチ側インダクタ250(L
fs,a、L
fs,b、又はL
fs,cとも呼ばれる)と、下側コンデンサ255(C
f,a、
Cf,b、及びC
f,cとも呼ばれる)と、上側コンデンサ215(C
f,a、C
f,b、又はC
f,cとも呼ばれる)とを備える。スイッチ側インダクタ250は、中間点ノード242とフィルタノード260との間に結合される。
【0039】
図示の例では、多相コンバータ300は、バッテリ306及びACグリッド302に結合されている。他の例では、多相コンバータ300は、バッテリ306以外のDC電源/負荷(例えば、コンデンサ、ウルトラコンデンサ、整流AC電源からのDC電源など)及び/又はグリッド302以外のAC電源/負荷(例えば、三相モータ、エンジン発電機など)に結合される。更に、多相コンバータ300は、スイッチごとのドレイン-ソース間コンデンサと、相ごとのインタフェースインダクタ347とを含むが、幾つかの例では、これらの構成要素のうちの1つ以上は含まれない。更に、幾つかの実施形態では、
図2に示すように(単相の場合)、各相の上側コンデンサ215が各フィルタノード260と正のDCノード222との間に結合される。
【0040】
III.可変周波数臨界ソフトスイッチング
幾つかの例では、ハーフブリッジ電力コンバータ200及び/又は多相電力コンバータ300は、可変周波数臨界ソフトスイッチング(VFCSS)方式を使用して駆動される。VFCSSスキームは、電力コンバータの改善された効率及び低減されたフィルタボリューム(すなわち、改善された出力密度)を提供することができる。ソフトスイッチングは、ターンオンスイッチング損失をターンオフスイッチング損失に置き換えることを可能にし、これはSiCデバイスのターンオン損失が通常ターンオフ損失よりもはるかに大きいため有益である。このVFCSS技術は、FET損失を低減しながら、スイッチング周波数(例えば、5倍)の増加及びインダクタンス(例えば、20倍)の低減を可能にし、その結果、電力密度及び効率が改善される。
【0041】
VFCSSは、LCフィルタにおいて(例えば、LCフィルタ245のスイッチ側インダクタ250において)所望のインダクタリップル電流を達成するためにスイッチング周波数を変えることによって実装される。所望のインダクタリップル電流は、インダクタ電流の谷点がインダクタ閾値電流I
L,thrの所定の値に達するように導出することができる。I
L,thrは、スイッチング素子235,240の出力容量から導き出すことができるインダクタ250のデッドタイムとピーク/谷インダクタ電流の境界条件に応じて設定される。
図4は、デッドタイム(T
d)とピーク・谷インダクタ電流I
L,max及びI
L,minのそれぞれとの境界関係を示す。ソフトスイッチングをもたらすインダクタ電流及びデッドタイム値は、ソフトターンオンスイッチング領域又は領域として識別され、ソフトスイッチングをもたらさないインダクタ電流及びデッドタイム値は、ハードスイッチング領域又は領域として識別される。ソフトスイッチング領域は、オンになる前に電力スイッチング素子(M1又はM2)の出力容量を放電するのに十分な時間及び電流がある動作領域を表す。解析的に、これらの境界は以下のように表される。
(1/2)I
L,maxT
d≦Q
min≦0,
(1/2)I
L,minT
d≧Q
max≧0
ここで、Q
min及びQ
maxは、ソフトスイッチングのためのスイッチ出力容量の最小放電閾値である。
【0042】
DCインダクタ電流の正の値が高い場合、閾値電流レベル-I
L,thrよりも低い谷インダクタ電流点を維持するために、大きな電流リップルが必要である。負のインダクタ電流は、下側スイッチのターンオフ過渡期間に上側スイッチ出力容量を放電する。同様に、DCインダクタ電流の高い負の値の場合、ピークインダクタ電流点が閾値電流I
L,thrよりも大きいことを保証するために、大きな電流リップルも必要とされる。上側スイッチのターンオフ過渡中に下側スイッチの出力容量が正のインダクタ電流によって完全に放電される場合、下側スイッチのゼロ電圧スイッチング(ZVS)が達成される。一般に、サイクル全体(例えば、グリッドサイクル全体)にわたって完全なソフトスイッチングを達成するために、電流リップルは、双方向インダクタ電流経路を保証するのに十分な大きさであるべきであり、又はデッドタイムが拡大される必要がある。不必要に長いデッドタイムは歪みをもたらす可能性があるため、VFCSSはスイッチング周波数を調整して、全サイクルにわたって重要なソフトスイッチングを維持する。VFCSS方式は、サイクルの負の部分の間に正の閾値電流を維持し、サイクルの正の部分の間に負の閾値電流を維持するように実装される。これを任意の閾値について達成するためのスイッチング周波数は、以下の式で計算することができる。
【数3】
ここで、I
L,thrはソフトスイッチングの境界閾値電流であり、所与のデッドタイム(T
d)を有する
図4から導出することができ、I
Lはスイッチング側インダクタ電流であり、dは基準デューティサイクル(0と1との間の値)である。
【0043】
図5は、電力コンバータの一対のスイッチング素子を制御する制御図である。特に、制御図は、上側コンデンサ215を含む電力コンバータ200のVFCSS制御のための例示的な制御方式を実施するコントローラ105の一例を示す。コントローラ105は、基準デューティサイクル(d*)及び基準スイッチング周波数(F
SW*)をそれぞれ生成するためのレギュレータであり得るデューティサイクル生成コントローラ405及び周波数生成コントローラ410を含む。デューティサイクル生成コントローラ405は、電流及び/又は電圧などの電力コンバータ200の検出(又は推定)された特性に基づいて基準デューティサイクル(d*)を生成することができる。例えば、デューティサイクル生成コントローラ405は、PIDコントローラ又は別のタイプのレギュレータを実装することができる。周波数生成コントローラ410は、電力コンバータ200の検知(又は推定)された特性及びF
SW*を計算するための上記の式に基づいて基準スイッチング周波数(F
SW*)を生成することができる。ゲートドライバ415は、コントローラ405,410から基準デューティ比(d*)及び基準スイッチング周波数(F
SW*)を受ける。ゲートドライバ415は、受け取ったこれらの基準値に基づいて、上側スイッチ(M1)235用の第1のPWM制御信号と、下側スイッチ(M2)240用の第2のPWM制御信号とを生成する。例えば、ゲートドライバ415は、基準スイッチング周波数に等しい周波数(FSW)を有し、基準デューティサイクル(d*)に等しいデューティサイクル(d
1)を有する第1のPWM制御信号を生成する。同様に、ゲートドライバ415は、基準スイッチング周波数(f
SW*)に等しい周波数(f
SW)を有し、1-d
1-(T
d/f
SW)に等しいデューティサイクルd
2を伴う第2のPWM制御信号を生成し、第2のPWM制御信号のONエッジは、第1のPWM制御信号のOFFエッジよりも時間T
d/2だけ遅れ、第2のPWM制御信号のOFFエッジは、PWM信号のONエッジよりも時間T
d/2だけ先行する。
【0044】
図6は、電力コンバータの一対のスイッチング素子を制御する別の制御図である。特に、制御図は、
図5に関して提供されたVFCSS制御を実施するコントローラ105のより詳細な例を示す。
図6は、VFCSSを実装するためのコントローラ105の実装形態の単なる一例であり、他の実施形態では、コントローラ105は、他の手法でVFCSSを実装する。例えば、基準デューティサイクル及び基準スイッチング周波数を生成するために、
図6に示すものとは異なるレギュレータを使用することができる。
【0045】
図6の例では、デューティサイクル生成コントローラ405は、基準出力電圧をコンバータ(例えば、インタフェース端子225におけるVo)の検知された出力電圧と比較し、基準インダクタ電流(I
L*)を生成する第1の電圧調整段を有する二段レギュレータを含む。第2の電流調整段は、基準インダクタ電流(I
L*)を受信してインダクタ250の検出インダクタ電流(I
L)と比較し、基準デューティサイクル(d*)を生成する。
【0046】
また、
図6の例では、周波数生成コントローラ410は、上式を用いて基準スイッチング周波数(f
SW)を決定する。幾つかの例では、周波数生成コントローラ410は、基準スイッチング周波数(f
SW)を生成するために方程式を動的に計算し、他の例では、周波数生成コントローラ410の入力を基準スイッチング周波数(f
SW)の特定の値にマッピングするためのルックアップテーブルが提供される。周波数生成コントローラ410には、基準スイッチング周波数(fsw)を最大値及び最小値に制限する周波数リミッタ段も設けられている。
【0047】
ゲートドライバ415には、
図6と同様に、基準デューティ比(d*)及び基準スイッチング周波数(f
SW)が与えられる。次に、ゲートドライバ415は、前述のように、電力コンバータ200の電力スイッチング素子を駆動するためのPWM制御信号を生成する。
【0048】
電力コンバータでは、インダクタが全電力損失のかなりの部分を占める。高電力用途、ソフトスイッチング能力を有する高周波電力コンバータの場合、システム効率はインダクタの電磁性能に大きく関連し得る。更に、或いは、インダクタの体積は、エネルギー変換システムの電力密度に影響を与える可能性がある。ソフトスイッチング用のインダクタの効果的な設計は、電力コンバータのより高い効率、より高い電力密度、及びより低いコストを達成するのに寄与する。反対の特性を有するインダクタ及びコンデンサ構成要素を組み合わせることによって、ノイズを低減することができ、特定の信号を識別することができる。本明細書に記載のLCフィルタの幾つかの例は、インダクタで生成される熱が少ないため、低コスト、改善された電圧調整、低電力消費、重負荷電流に耐える能力の改善、低リップル率、高電力信号のフィルタリング、及び換気の低減又は排除などの1つ以上の利点を提供する。
【0049】
IV.LCフィルタインダクタ
従来のインダクタは、コアに巻回されたコイルを有する。電流がコイルに流れ始めると、コイルは磁場を蓄積し始める。従来のインダクタの電磁貯蔵容量は、コアに巻かれるコイルの数、鉄系材料、コイルの直径、及びコイルの磁性線長によって制御される。
【0050】
A.LCフィルタインダクタ用コア
図7A及び
図7Bを参照すると、「EE」形状のコア700が、それぞれインダクタ701及びインダクタ702の一部として示されている。具体的には、
図7Aを参照すると、インダクタ701は、巻線部分710を受け入れるコア部分705を含む。本明細書で提供される様々なインダクタのコア部分は、様々な形状をとる。
図7Aのコア部分705は、「EE」形状のコア700を含む。巻線部分710は、リッツ線又は中実(断面)銅線であってもよい配線インダクタ715を含み、「EE」形状のコア700に巻回される。「EE」形状のコア700は、第1の部分720及び第2の部分725を含み、各部分は、ベース730から離れて延びる3つの脚部735を有するベース730を有する「E」形状である。脚部735及びベース730はそれぞれ、ほぼ長方形の直方体形状を有することができる。第1の部分720及び第2の部分725のそれぞれの脚部735の遠位端740は、空隙745によって分離され、「EE」形状のコア700の両端にある2つの部分720,725のベース730と共に、互いを横切って配置される。中間脚部750及び最外脚部755は互いに平行であり、中間脚部750の厚さは最外脚部755と異なっていてもよい。
【0051】
本明細書で提供される他のコアと同様に、「EE」コアはまた、PCB巻線を含むか又はそれによって形成された巻線部分と組み合わされてもよい。具体的に
図7Bを参照すると、「EE」形状のコア700(コア部分として)及びPCB巻線760(巻線部分として)を有するインダクタ702が示されている。導電性テープ765は、PCB巻線760を接続するために使用される。PCB巻線760は埋め込み配線を含み、これについては以下で、
図11及び
図12を通してより詳細に説明する。
【0052】
図8A及び
図8Bを参照すると、「EI」形状のコア800が、それぞれインダクタ801及びインダクタ802の一部として示されている。「EI」形状のコア800は、第1の部分805と第2の部分810とを含む。具体的に
図8Aを参照すると、「EI」形状のコア800(コア部分として)及びリッツPCB巻線815(巻線部分として)を有するインダクタ801が示されている。リッツPCB巻線815については、以下及び
図14~
図15を通してより詳細に説明する。コア800の第1の部分805は、「E」のような形状であり、ベース820から離れて延びる三本の脚部825を有するベース820を含む。第2の部分810は、脚部825を有さない第1の部分805のベース820と同様の矩形の直方体形状を有する「I」字状である。ベース820は、第1の表面830及び第2の表面835を含むか、又は画定する。第1の部分805の脚部825の遠位端840は、第1の部分805のベース820から離れて、第2の部分810の一方の表面に向かって(例えば、表面830に向かって)突出している。第1の部分805と第2の部分810とは空隙745によって隔てられている。更に、第2の部分810と第1の部分805のベース820とは平行であり、インダクタの両端にある。
【0053】
具体的に
図8Bを参照すると、「EI」形状のコア800(コア部分として)及びPCB巻線850(巻線部分として)を有するインダクタ802が示されている。導電性テープ855を使用してPCB巻線850を接続することができる。PCB巻線850は埋め込み配線を含み、これについては以下で、
図11及び
図12を通してより詳細に説明する。
【0054】
図9A及び
図9Bを参照すると、「EA」形状のコア900が、それぞれインダクタ901及びインダクタ902の一部として示されている。具体的に
図9Aを参照すると、「EA」形状のコア900(コア部分として)及びリッツPCB巻線905(巻線部分として)を有するインダクタ901が示されている。「EA」形状のコア900は、ベース915から離れて延びる3つの脚部920を有するベース915を有する「E」形状の第1の部分910を含む。「EA」形状のコア900は、「EA」形状のコア900の「A」を表す外気部分925を更に含み、インダクタ901の側面930に開口している。「EA」形状のコア900のベース915から延びる3つの脚部920によって、外気部分925は、ベース915から延びる3つの脚部920の遠位端935に隣接し、「E」形状のコアのベース915に対向する。3つの脚部920の間には、窓940が形成されている。窓は、PCB巻線905を受け入れ、脚部920の高さで、積層されたPCB巻線の高さを画定又は制限することができる。
【0055】
具体的に
図9Bを参照すると、(コア部分としての)「EA」形状のコア900を有するインダクタ902と、(PCB部分としての)PCB印刷インダクタ945とが示されている。空隙745は、「EA」形状のコア900の延在脚部920の各対の間に存在してもよい。「EA」900形状のコアの空隙745の高さは、脚部920の脚部高さLH(又はベース915からの延在長さ)を変更することによって、又はPCB印刷インダクタ945巻線の更なる層を挿入することによって調整することができる。例えば、インダクタ902と比較して、
図9Aのインダクタ901は、PCB巻線905の高さが脚部920とほぼ同じ高さであるため、最小の空隙を有する。両方のインダクタのこの空隙高さは、幾つかの例ではより大きく、他の例ではより短い(例えば、脚部920の高さ及びPCB層905,945の数に基づいて)。
【0056】
図10A及び
図10Bを参照すると、「II」字形のコア1000が、それぞれインダクタ1001及び1002の一部として示されている。具体的に
図10Aを参照すると、「II」字形のコア1000(コア部分として)及びリッツPCB巻線1005(巻線部分として)を有するインダクタ1001が示されている。「II」形状のコア1000は、第1の部分1010及び第2の部分1015を含み、各部分は、ほぼ長方形の直方体形状を有する「I」のように成形される。「II」字形コアの第1の部分1010及び第2の部分1015は、空隙745によって互いに離間されている。リッツPCB巻線1005は、第1の「I」部分1010と第2の「I」部分1015との間に挟まれている。このインダクタ1001では、コアは、巻線部分に挿入又は貫通された脚部を有しておらず、巻線部分は、コア1000の一部に巻回されていない。
【0057】
具体的に
図10Bを参照すると、インダクタ1002は(コア部分として)「II」形状のコア1000を含み、PCB巻線1025(巻線部分として)は、空隙745内で「II」形状のコア1000の第1の部分1010と第2の部分1015との間に挟まれている。インダクタ1001と同様に、インダクタ1002において、コアは、巻線部分に挿入又は貫通される脚部を有しておらず、巻線部分は、コア1000の一部に巻回されていない。
【0058】
異なるコア形状及び組成物は、異なる利点及びトレードオフを提供する。例えば、
図7A及び
図7Bを参照すると、「EE」形状のコア700は、他のコア形状(例えば、「EA、」、「EI、」、及び「II」)よりも体積が大きく、材料が多く、このコアを含むインダクタ701及び702のコスト及び全体サイズが増加する。しかしながら、「EE」形状のコア700は、巻線の高さ(又は窓)をより大きくすることができ、これにより、コイル抵抗及び銅損を低減するために並列に積層することができる巻線をより多くすることができる。
【0059】
図11Aの「II」形状のコア1000を参照すると、「II」形状のコア1000は、他のコア形状(例えば、「EA、」、「EI、」、及び「EE」)よりも小さい体積を有し、その結果、材料コスト及びインダクタサイズが低減される。しかしながら、「II」形状のコアは、最小の空隙745を含み、巻線部分(巻線又は積層PCBにかかわらず)の巻数を制限する。したがって、巻線及び空隙745の巻数は、銅損失を低減するための所望のインダクタンスをサポートするように慎重に設計することができる。更に
図11Aを参照すると、第1の「I」字形部分1110と第2の「I」字形部分1115との間の空隙745は、PCB巻線の数によって決定され得る巻線の高さHによって決定され得る。
【0060】
(
図8A及び
図8Bの)「EI」形状のコア800を参照すると、「EI」形状のコア800は、(「EE」形状の)体積コスト及び(「II」形状の)銅損失を低減するために使用することができる「EE」形状のコア700と「II」形状のコア1000とのハイブリッドである。「EI」形状のコア800は、「II」形状を有する場合よりも空隙745を大きくする(そしてより多くの巻線を含む)ことができるという利点を提供しながら、PCB印刷巻線を積層することを可能にする。
【0061】
図11Bの「EA」形状のコア900を参照すると、「EA」形状のコア900は、「E」形状のコアの上部の開口領域1150(例えば、脚部1162の遠位端1160を横切って延びる平面によって画定される領域)によって制限される空隙745を含む。したがって、別の言い方をすれば、空隙745は、脚部1162の長さによって制限される(又はベース1165からの脚部1162の延在)。「E」字形コア900は、少なくとも幾つかの例では、磁束ループを終了するために「E」字形コア900の上部の2つの窓幅(W)のみを通過する磁束経路を画定する。したがって、少なくとも幾つかの例では、PCB印刷巻線の数は、3つの脚部1162の遠位端1160とベース1165との間の高さHを超えなくてもよい。幾つかの例では、「EA」形状のコア900の空隙745は窓940の幅Wとほぼ同じであり、「EA」形状のコア900は、「EE」形状(50%減少)及び「EI」形状よりも少ない磁性(コア)材料を使用し、それによってインダクタのコスト及び体積を低減する。
【0062】
図7B~
図10Bのインダクタは、特定のサイズ及び数のPCB巻線を有するように示されているが、幾つかの例では、特定のサイズ及び数のPCB巻線が異なる。例えば、幾つかの例では、
図7B~
図10Bのこれらのインダクタに、より多くの又はより少ないPCB巻線を設けることができる。更に、「E」形状のベースの脚部の特定の長さもしくは脚部間の間隔、又はコアの「I」形状のベースの特定の長さ、幅、及び高さは、幾つかの例では増減することができる。
【0063】
B.LCフィルタインダクタ用巻線
本開示のインダクタ設計は、前述のコアの1つの周りに巻線部分を含む。巻線コイルを含む従来のインダクタとは異なり、本開示は、埋め込みインダクタ巻線(
図12には示されない)を有する回路基板又は基板1205を含む、
図12のPCB巻線1200などのプリント回路基板(PCB)巻線を含む。PCB巻線1200の回路基板1205は、PCB巻線1215の中心の周りに配置された開口1210を含むか、又は画定する。例えば、
図12では、開口1210は長方形であるが、幾つかの例では、円形、楕円形、又は三角形などの異なる形状を含んでもよく、又は存在しなくてもよい。同様に、回路基板1205の周囲形状は、
図12に示す長方形から変化してもよく、代わりに、円形、楕円形、三角形などであってもよい。埋め込み巻線を含むPCB巻線1200を含むインダクタは、限定はしないが、低コストでより耐久性のある巻線、及び大量生産の複雑さの低減など、従来の配線巻回型インダクタを超える様々な利点を提供する。
【0064】
図13A及び
図13Bは、それぞれPCB巻線1300及び1302を示し、これはPCB巻線1200の例であり得る。PCB巻線1300及び1302の埋め込み巻線は、銅、フェライト材料、又は同様の特性を有する別の材料(例えば、低電力損失密度)などの導電性材料を含む。埋め込み巻線は、例えば、矩形箔中実導体、丸線中実導体、及び丸リッツ線導体の構造を有してもよい。
【0065】
図13AのPCB巻線1300は、中実丸線導体1315が埋め込まれた回路基板1310を含む中実PCB巻線1300と呼ぶことができる。中実丸線導体1315は、回路基板1310の開口1325の周りで、回路基板1310上で矩形螺旋状1320に延在する。中実丸線導体1315が回路基板1310上を横断するループの数は、インダクタの設計上の考慮事項に基づいて変化してもよい。例えば、一般に、ループが多いほど、インダクタが提供するインダクタンスが大きくなる。基板1310内で、埋め込まれた中実配線導体1315は、(i)ループが互いに上下に積層されるように、回路基板1310の複数の垂直層、及び(2)単一層内で、異なる直径を有するループを形成すること(例えば、2つのループの場合、
図13Aに示すように、配線は単一層上に内側ループ及び外側ループを形成する)、のうちの一方又は両方を介して複数のループを形成することができる。
【0066】
図13BのPCB巻線1302は、リッツPCB巻線1302と呼ぶことができる。リッツPCB巻線1302は、内部にリッツ導体1355が埋め込まれた回路基板1350を含む。以下で更に説明するように、リッツ導体1355は、リッツ線と同様の特性を有し、リッツ線は、配線の長さに沿って互いに(例えば、絶縁スリーブによって)絶縁された複数の平行なストランドを有する配線である。したがって、本明細書では、導体1355をリッツ線導体1355又はリッツ導体1355と呼ぶ。リッツ線導体1355は、回路基板1350内に織りパターン1360を形成する。リッツ線導体1355及びその織りパターン1360は、回路基板1350の開口1365の周りに延びることができる。開口1210、1325、1365のサイズは、中間脚部750が開口1210、1325、及び1365を通過することができるように、
図7Aに示すように「E」字形コアの中間脚部750の厚さよりも大きくすることができる。リッツPCB巻線1302のリッツ線導体1355は、例えば、
図14~
図16に関して以下で更に詳述するように、織りパターン1360の1つ以上の層を含むことができる。
【0067】
中実PCB巻線1300及びリッツPCB巻線1302は、電流励起の許容可能な又は望ましい周波数に関連する異なるAC抵抗を提供する。より高い周波数は、より薄い表皮深さをもたらし、これは修正された浸透率に影響を及ぼし、表皮及び近接効果の要因に影響を及ぼす可能性がある。貫通比、スイッチング周波数、並びにターン及び/又はPCB巻線層の数は、抵抗率に影響を及ぼす。
【0068】
リッツPCB巻線1302に使用されるリッツ線導体1355は、中実配線PCB巻線1300の中実丸線導体1315と比較して、インダクタのAC抵抗を低減及び/又は排除することができる。リッツ線導体1355は、表皮及び近接効果を低減するために配線の複数のストランドをねじることによって製造することができる。表皮効果に関して、各ストランドははるかに小さい断面積を有するため、表皮の厚さは、リッツ線導体1355の直径と比較して無視できる。リッツ導体1355における近接効果は、均等に分布したストランドが隣接するストランドの磁場を打ち消すことによって制限される。したがって、リッツ線導体1355は、巻かれている(
図7Aと同様)か、又は中実配線PCBに埋め込まれている(
図13Aと同様)かにかかわらず、中実配線巻線と比較して、表皮効果と近接効果の両方を低減し、AC損失を低減する。しかしながら、中実配線PCB巻線1300は、リッツPCB巻線1302と比較して、より複雑でなく製造することができる。
【0069】
図14を参照すると、リッツ線導体1355を備える三次元(3D)にルーティングされたリッツPCB巻線1400が示されている。
図14では、
図13Bに関して前述したパターン1360を有するリッツ線導体1355を提供するために、3DリッツPCBルーティング技術が使用されている。パターン1360は、まとめてリッツ線導体1355を形成する複数のストランドによって形成される。3DルーティングされたPCB巻線1400は、固有の絶縁能力、組み立ての利便性、及び高い窓空間利用率などの利点を提供し、リッツ線は、前述したように、AC損失の低減などの利点を提供する。3DリッツPCBルーティング技術は、回路基板1350の複数の層を介して埋め込まれてルーティングされる丸撚り線のリッツ構造を使用する(回路基板1350は、リッツ構造を強調するために
図14には示されていないが)。3DリッツPCBは、リッツ導体1355のストランドによって生成される磁場を考慮してルーティングされる。例えば、回路基板1350内のリッツ導体の各ストランドは、リッツ導体1355の隣接するストランドの隣接する磁場を打ち消すために、回路基板1350の全ての層を螺旋状に均等に通過することができる。更に、リッツ導体1355の各ストランドの長さは、異なるストランド間の不均一な磁場を回避するために実質的に同じであってもよい。
【0070】
3DリッツPCBルーティング技術は、丸リッツ線のより良好なエミュレーションのために、様々な数のストランド及び層に拡張及び適用することができる。PCBの複数の層を通って均一にルーティングするために、リッツPCBは、左右モード、左右モード、外部ビアアップモード、外部ビアダウンモード、内部ビアアップモード、及び内部ビアダウンモードを含む6種類のルーティングモードで構成することができる。左右モードは、銅層の左右に直接にルーティングされる配線(ストランド)である。外部ビアアップモード及び外部ビアダウンモードは、隣接する銅層間を接続するために回路基板縁部の両側に分散される。PCBルーティング方法が4層を超える層を含む場合、内部ビアアップ及び内部ビアダウンモードが3DリッツPCBルーティング技術に追加される。内部ビアアップモード及び内部ビアダウンモードは、隣接する銅層間を接続するために縁部から離れてPCBルーティング内に分散される。銅配線の特定の厚さ、スタンドの数、層の数、及びリッツ導体1355のトレースの幅は、3DリッツPCB巻線1302を組み込んだリッツPCB巻線1400の所望の性能及び特性を変更及び達成するように選択することができる。例えば、ストランドの数及び各ストランド(トレース)の幅は、近接効果及び窓空間利用率に影響を及ぼし、抵抗率を低下させ、AC損失を低下させることができる。一般に、ストランドの数が多く、各ストランド(トレース)の幅が小さいほど、近接効果の影響が少なく、窓空間の利用率が低く、抵抗が低く、AC損失が低くなる。
【0071】
更に
図14を参照すると、3DリッツPCBルーティング(リッツ導体1355)は、4つの角縁部1445の周りに中実巻線1440を含む。中実の角は、2つの中実の角縁部間のストランド(又はトレース)が同じ長さのリッツ線を有することを可能にする。トレースがPCB印刷インダクタの縁部に到達すると、銅層間のビア及び/又は電気的接続は、トレースが層を切り替えて別の対称対角線方向に進むのを助ける。銅層は、丸リッツ線導体がリッツPCB巻線の上面及び底面の両方からの表皮効果の影響を受けないように、表皮深さに従って設計することができる。例えば、銅トレースの厚さは、表皮深さの2倍未満であってもよい。
【0072】
更に
図14を参照すると、3DリッツPCBルーティングの各層は、中実端子パッド1455と、城郭状孔1460とを含む。異なる層の中実端子パッド1455及び城郭状孔1460は整列され、回路基板のPCB巻線の異なる層を接続する。2つの中実端子パッド1455は、2つの角縁部1445の間の3Dリッツルーティングから横方向に延在する。2つの中実の端子パッド1455は、間隙1465によって隔てられている。2つの中実端子パッド1455の遠位端1470は、反対方向に2つの中実端子パッド1455から離れるように外向きに延在する城郭状孔1460を含む。城郭状孔1460は、電気的接続を確立しながら巻線基板の層間の位置合わせを提供する。中実端子パッド1455及び城郭状孔1460は、3D元リッツルーティングの巻長をターン毎にバランスさせることを可能にする。
【0073】
図14に示すリッツ導体1355の複数の層は、第1のノード(城郭状孔1460及び端子パッド1455の第1のスタック)で始まり、第2のノード(城郭状孔1460及び端子パッド1455の他方のスタック)で終わる、インダクタ用の1つの導電性ループ又は巻線を提供する。各々が
図14に示すようなリッツ導体1355を含む複数のリッツPCB巻線1302がインダクタに含まれる場合、各リッツ導体1355のノードを別のリッツ導体1355のノードに接続して、それぞれのリッツ導体1355によって形成された導電性ループを直列に接続することにより、(積層されたリッツPCB巻線1302にわたって)マルチループ巻線を形成することができる。
図13Aの中実配線PCB巻線1300上の一対の端子を同様に使用して、PCB1300の埋め込み巻線によって提供される導電性ループを直列に接続し、それによって(積層された中実PCB巻線1300にわたって)マルチループ巻線を形成することができる。幾つかの例では、複数の直列接続されたリッツ導体1355が単一の回路基板内に含まれ、リッツ導体のマルチループ巻線を有するリッツPCB巻線を提供する。幾つかの例では、リッツ導体1355の各二層は「ループ」を形成し、二ループ(二層の各組)は直列に接続される。したがって、四層を有するリッツ導体1355を有するリッツPCB巻線は、この構成では、二ループ巻線であってもよい。他の実施形態では、リッツ導体1355は、直列に接続されたより多くの又はより少ない層を備えて、より多くの又はより少ないループを有するリッツPCB巻線を提供する。
【0074】
ここで
図15を参照すると、40ストランドのリッツ線と4層のリッツルーティングとを含む3Dリッツルーティング1500が示されている。3Dリッツルーティング1500は、
図13B及び
図14のリッツ導体1355の一部の拡大図である。ルーティング1500の最上層の3つの代表的なストランドは、ストランド1501、1502、及び1503として識別される。
図15では、ストランド1501、1502、及び1503を含む最上層及び第3の層のストランドは、一般に、(ルーティング1500の下側部分1504から開始するときに)斜め上及び左に延びる。対照的に、下層及び第2の層のストランドは、一般に、(ルーティングの下側部分1504から開始するときに)右上に延びる。
【0075】
ここで
図16を参照すると、ルーティング1500がその4つの層に分離されて示されている。最上層1505は、左右モード1510と、巻き付け縁部1520の間のビアアップモード1515とを含む。第2の層1525は、巻き付け縁部1520の間に左右モード1530及びビアダウンモード1535を含む。第3の層1540は、巻き付け縁部1520の間に左右モード1510及びビアアップモード1515を含む。下層1545は、巻き付け縁部1520の間に左右モード1530及びビアダウンモード1535を含む。中実端子パッド1455及び城郭状孔1460は、リッツルーティング1500の四層を整列させる。
図13Bに示すように、リッツルーティング1500の4つの層は、リッツPCB巻線1302のリッツ導体1355を形成する。
図16の例は4つの層を含むが、幾つかの例では、リッツ導体1355のより多い又はより少ない層がリッツPCB巻線を形成するために使用される。
【0076】
図17は、異なる周波数におけるリッツPCB巻線1302及び中実PCB巻線1300の異なる層の抵抗率測定値を示す。近接効果は銅損に影響を及ぼし、抵抗率は積層数と共に増加し得る。図示の結果から、リッツPCB巻線又はリッツルーティング構造は、特にインダクタを形成するためにPCB巻線の複数の層を積層する場合に、高周波用途により適したより小さい抵抗率を有する。例えば、単層及び二層リッツルーティングPCBは、通常のリッツ線及び低周波から高周波での中実PCB巻線の単層よりも低い抵抗率を有し、三層及び四層リッツルーティングPCBは、同等の層の中実PCB巻線よりもかなり低い抵抗率を有する。
【0077】
図18及び
図19は、インダクタ(電力)損失、コスト、及び体積に関して異なるインダクタ設計の実験的試験に基づくデータ点のプロットを示しており、インダクタは、高周波(100kHz~1MHz)及び高電流リップル(50A)の臨界ソフトスイッチング条件を有する電力コンバータに使用された。これらの条件は、高い損失及び温度上昇のために、ベンチマークされた市販のインダクタでは十分に扱うことができなかった。
図7Aのリッツ線インダクタ715を有する「EE」形状のコア700を参照すると、配線インダクタは、比較的低い損失、より高いコスト、及びより高い体積を有する。
図7Bに示すリッツPCB巻線760を有する「EE」形状のコア700は、比較的小さい体積、より高い損失、及びより低いコストを有する。「II」形状のコア1000及び「EA」形状のコア900は、比較的体積が小さく、低コストであり、より高い損失を有する。
【0078】
図18は、インダクタの体積に対するインダクタ損失を示している。市販のインダクタは、異なるコア形状、巻数、及び巻線の種類と比較して示されている。「II」字形コア1000及び「EA」字形コア900上のリッツPCB巻線1302及び中実PCB巻線1300は、インダクタ損失当たりの体積がより小さいことを示している。
【0079】
図19は、インダクタの製造コストと比較したインダクタ損失を示す。市販のインダクタは、異なるコア形状、巻数、及び巻線の種類と比較して示されている。「II」字形コア1000及び「EA」字形コア900上のリッツPCB巻線1302及び中実PCB巻線1300は、インダクタ損失当たりのコストがより低いことを示す。
【0080】
V.コンバータ回路とLCフィルタのインダクタとを有する複合PCB
幾つかの実施形態では、電力コンバータ回路の1つ以上の構成要素は、プリント回路基板(PCB)上に配置される(例えば、埋め込まれている、取り付けられているなど)。これらの1つ以上の構成要素は、例えば、電子コントローラ105又はその一部(例えば、プロセッサ145、メモリ150、1つ以上のゲートドライバなど)、電力コンバータ115(例えば、電力コンバータ115を構成する電力スイッチング素子のうちの1つ以上)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。幾つかの例では、電力コンバータ回路のこれらの1つ以上の構成要素と組み合わせて、LCフィルタ120のインダクタが同じPCB上に配置され、複合PCBが得られる。例えば、PCBは、インダクタのコイル部分の少なくとも1つのターンを(中実配線としてであるか、リッツ導体としてであるか、又は別の形態であるかにかかわらず)含むことができ、2つの「I」コア(すなわち、
図10A及び
図10Bで説明したように、「II」形状のコア部分を有するインダクタの一部として)の間に挟まれるか、又は別のコア部分形状(例えば、
図7A-
図10B及び上記のEE、EI、及びEAコアを参照されたい)と一体化することができる。
【0081】
図20を参照すると、単一のPCB1900は、1つ以上の構成要素と組み合わされたインダクタ1905を備えてもよい。例えば、インダクタ1905、コントローラ1910、及び/又はゲートドライバ1915/SiC MOSFET1920を含む1つ以上の個々のPCBは、インダクタ1905及びコントローラ1910、ゲートドライバ1915、SiC MOSFET1920、入力コンデンサ1925、DC入力1930、電圧センサ1935、電流センサ1940、DC出力1945、又は出力コンデンサ1950のうちの1つ以上が配置される単一のPCB1900で置き換えられてもよい。インダクタ1905は、PCB1900に埋め込まれた巻線部分として、例えば、(
図13Aの)中実巻線1315又は(
図13Bの)リッツ導体1355などの前述の埋め込み巻線のうちの1つを含む。したがって、PCB1900は、少なくとも部分的に、インダクタ1905の中実PCB巻線又はリッツPCB巻線と考えることができる。インダクタ1905は、例えば、「II」形状、「EA」形状、「EI」形状、又は「EE」形状を有するコアをコア部分として更に含む。したがって、PCB1900は、コアの脚部(例えば、「E」形状のベースの場合、)を許容して受け入れる開口(例えば、
図13A~
図13Bに示すような開口1325又は1365)を含むことができる。組み合わされた単一のPCB1900は、電力密度を高め、そうでなければマルチPCB実装のために存在する材料を低減した、よりコンパクトな電力コンバータを提供することができる。幾つかの例では、インダクタのコイル部分は、更なるターンを提供するために複合PCBと積層された1つ以上の更なるPCBを含む。これらの更なるPCBは、複合PCB(例えば、複合PCBの上又は下に積層される)の片側に配置されてもよく、複合PCBの両側に配置されてもよい。いずれの場合も、各PCBのターン(単数又は複数)は、スタック内の他のPCBのターン(単数又は複数)と導電結合され、PCBのターンは整列又はほぼ同心である。例えば、
図7B、
図8B、
図9B、及び
図10Bに示すPCBのスタック(及びインダクタの対応するターン)を参照されたい。
【0082】
本明細書で提供されるように、電力コンバータにおけるLCフィルタ用のインダクタは、サイズ、形状、巻数、巻線タイプなどを含む、巻線部分及びコア部分の両方に関連する様々な特性及び特性を有することができる。これらの特性の特定の組み合わせは、特定の設計の要件又は選好を満たすように選択することができる。このような設計のための幾つかの考慮事項がここで提供される。一般に、インダクタンスは電流レベルに応じて直線的に減少し、磁気エネルギーは電流の2乗に応じて増加する。LCフィルタ120のインダクタのインダクタンスは、エネルギー-1/2(Li^2)^(3/4)の面積積の周りに設計することができる。
【0083】
スケーリング関係は、インダクタ(及び磁気)の法則を記述する以下の式によって提供することができる。
【数4】
ここで、A
w及びA
iは、それぞれ巻線面積及び鉄面積であり、Lはインダクタンスであり、I
p、I
RMS、及びJ
RMSはそれぞれピーク電流、RMS電流、及び電流密度であり、B
sは飽和誘導であり、V
lはインダクタ体積である。更に、
【数5】
ここで、E
lはインダクタの蓄積エネルギーである。
【0084】
したがって、例えば、並列又は直列の巻数を増加させるために巻数を変更すると、電流又はインダクタンスのレベルが異なる。インダクタに関して本明細書で使用される場合、「ターン」は導体ループと呼ばれることもある。
【0085】
図21は、電力変換のためのプロセス2100を示す。プロセス2100は、電力コンバータ200を電力コンバータ115として実装され、フィルタ120,245,308のスイッチ側インダクタ(又は、
図3に示すような各相のインダクタ)として本明細書に提供される開示されたインダクタのうちの1つを含む電力コンバータシステム100によって実行されるものとして説明される。しかしながら、幾つかの実施形態では、プロセス2100は、別の電力コンバータシステムによって、又は別の電力コンバータを電力コンバータ115として使用する電力コンバータシステム100によって実施されてもよい。更に、プロセス2100のブロックは特定の順序で示されているが、幾つかの実施形態では、ブロックのうちの1つ以上は、部分的又は全体的に並列に実行されてもよく、
図21に示す順序とは異なる順序で実行されてもよく、バイパスされてもよい。
【0086】
ブロック2105において、電力スイッチング素子(例えば、電力コンバータシステム100)を含む電力コンバータが入力電力を受け取る。例えば、
図2を参照すると、DC電圧端子(例えば、DC電圧端子220)は入力DC電圧を受け取り、DC電圧端子は、電力コンバータのDC側に位置する正のDC端子222及び負のDC端子224を含む。入力DC電圧は、バッテリ、コンデンサ、ウルトラコンデンサ、整流AC電源(例えば、ダイオードブリッジ整流器によってDC電力に変換されたACグリッド電力)からのDC電源などのDC電源によって提供されてもよい。或いは、インタフェース端子(例えば、インタフェース端子225)は、AC入力電圧を受け取る。AC入力電圧は、電力グリッド、AC発電機(例えば、エンジン駆動発電機)などのAC電源によって供給されてもよい。
【0087】
ブロック2110において、コントローラ(例えば、コントローラ105)は、受け取った入力電力を変換するために電力スイッチング素子対を駆動する。受け取った入力電力が直流電力である場合、電力スイッチング素子は直流電力を交流電力に変換し、インタフェース端子225を介して出力する。受け取った入力電力が交流電力である場合、電力スイッチング素子は、交流電力を直流電力に変換し、DC端子220を介して出力する。幾つかの例では、コントローラ105は、前述のように可変周波数臨界ソフトスイッチング(VFCSS)で電力スイッチング素子を駆動する。コントローラ105は、電力用スイッチ素子を駆動するために、電力用スイッチ素子のゲート端子にPWM制御信号を出力する。電力スイッチング素子(例えば、スイッチ235,240)を駆動するためのPWM制御信号を生成するために、コントローラ105は、電力コンバータの動作特性を検知又は推定し、それに応じてPWM制御信号のデューティサイクル(VFCSSの場合、周波数)を増減することができる。例えば、コントローラ105は、コンバータの入力電圧コマンド(基準電圧)及びコンバータの出力における測定電圧(例えば、インタフェース端子225において)を受信する比例積分微分(PID)コントローラを実装することができる。次いで、PIDコントローラは、標準PID技術を使用して、基準電圧と測定電圧との間の差に基づいて基準電流信号を生成することができる。一般に、測定電圧が基準電圧を下回る場合、基準電流信号は増加し、逆もまた同様である。次いで、基準電流は、上側スイッチ(M1)135がオン及びオフであるべき各スイッチングサイクルの割合、同様に、下側スイッチ(M2)140がオフであるべき各スイッチングサイクルの割合を示す基準デューティサイクル値(例えば、0~100%の値)に変換することができる。一般に、上側スイッチ(M1)135のデューティサイクルは、特定の動作境界内で、基準電流が増加するにつれて増加する。次いで、コントローラ105(又はそのゲートドライバ)は、基準デューティサイクルに従ってそれぞれのPWM制御信号を生成することができる。このPIDコントローラは、電力スイッチング素子を駆動するための制御信号を生成する制御方式の一例に過ぎない。他の例では、ブロック2110において、コントローラ105は、カスケードPID制御、状態ベースの制御、モデル予測制御(MPC)、又は修正されたコンバータ210の電力スイッチング素子を駆動するための別の調整制御方式などの他の制御方式を実施する。例えば、コントローラ105は、別の制御方式を使用してVFCSSを実装することができる。
【0088】
ブロック2115において、インダクタと、電力コンバータの第1の側(例えば、LCフィルタ120,245,308)に結合されたコンデンサとを含むLCフィルタが、電力コンバータの第1の側の電力信号をフィルタリングする。LCフィルタによって受信される電力信号は、局所平均電流に対して少なくとも200%のピークツーピークリップルの電流リップルを有することができる。
【0089】
LCフィルタ(例えば、LCフィルタ120,245,308のスイッチ側インダクタ250)のスイッチ側インダクタは、中実PCB巻線(例えば、
図13Aを参照されたい)であろうとリッツPCB巻線(例えば、
図13Bを参照されたい)であろうと、PCB巻線を含むインダクタのうちの1つなど、本明細書で提供されるインダクタのうちの1つとして実装されてもよい。フィルタリングされた出力電圧は、電力スイッチング素子の制御又は駆動に応じて、インタフェース端子225に提供されるAC電圧又はDC端子220に提供されるDC電圧のいずれかであってもよい。
【0090】
前述したように、幾つかの例では、LCフィルタ120,245は、フィルタノード260と正のインタフェース端子227との間に結合された更なるインダクタを含み、それによってLCLフィルタを提供する。更に、幾つかの例では、LCフィルタは、リップル電流がDC端子とインタフェース端子との間を伝播するとともにDC端子とインタフェース端子との間の差動モード電流リップルの少なくとも一部を相殺するための経路を提供することによってリップル電流を低減することができる上側コンデンサ(
図2の上側コンデンサ215を参照されたい)を更に含む。幾つかの例では、各電力スイッチング素子(例えば、上側及び下側スイッチ235,240)は、スイッチ235,240(例えば、
図2のコンデンサ265a~bを参照されたい)のそれぞれのソース及びドレイン端子にわたって結合されたドレイン・ソース間コンデンサ(C
DS)を含む。幾つかの例では、プロセス2100のLCフィルタは、
図20に関して提供されるように、複合PCBに含まれる。
【0091】
本明細書に記載の様々な技術及び動作を実行することは、コントローラデバイス(例えば、プロセッサベースのコンピューティングデバイス)によって容易にすることができる。そのようなコントローラデバイスは、中央処理装置(CPU)又は処理コアを含むことができる、コンピューティングデバイスなどのプロセッサベースのデバイスを含むことができる。CPU又は処理コアに加えて、システムは、メインメモリ、キャッシュメモリ、及びバスインタフェース回路を含む。コントローラデバイスは、コンピュータシステムに関連するハードドライブ(ソリッドステートハードドライブ、又は他の種類のハードドライブ)又はフラッシュドライブなどのメモリ記憶デバイスを含むことができる。コントローラデバイスは、キーボード、キーパッド、又は他の何らかのユーザ入力インタフェース、及びモニタ、例えばLCD(液晶ディスプレイ)モニタを更に含むことができ、ユーザがそれらにアクセスすることができる場所に配置することができる。
【0092】
コントローラデバイスは、例えば、電圧コンバータの実装を容易にするように構成される(例えば、例えば、非絶縁三相DC/AC電圧コンバータシステムのスイッチングデバイスを制御することによって)。したがって、記憶装置は、コントローラ装置(これは、前述したように、プロセッサベースのデバイスであってもよい)上で実行されると、本明細書に記載の手順及び動作の実施を容易にする動作をプロセッサベースの装置に実行させるコンピュータプログラム製品を含むことができる。コントローラデバイスは、入出力機能を可能にするための周辺デバイスを更に含むことができる。そのような周辺機器は、例えば、関連コンテンツを接続されたシステムにダウンロードするためのフラッシュドライブ(例えば、取り外し可能なフラッシュドライブ)又はネットワーク接続(例えば、USBポート及び/又は無線トランシーバを使用して実装される)を含むことができる。そのような周辺機器はまた、それぞれのシステム/装置の一般的な動作を可能にするためのコンピュータ命令を含むソフトウェアをダウンロードするために使用されてもよい。代替的及び/又は追加的に、幾つかの実施形態では、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、ASIC(特定用途向け集積回路)、DSPプロセッサ、グラフィックス処理ユユニット(GPU)、アプリケーション処理ユニット(APU)などの専用論理回路が、コントローラ装置の実装において使用されてもよい。コントローラデバイスに含まれ得る他のモジュールは、入力及び出力データを提供又は受信するためのユーザインタフェースを含むことができる。コントローラデバイスは、オペレーティングシステムを含むことができる。
【0093】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション又はコードとも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサ用の機械命令を含み、高水準手続き型及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語で、及び/又はアセンブリ/機械言語で実装されてもよい。本明細書で使用される場合、用語「機械可読媒体」は、機械命令を機械可読信号として受信する非一時的機械可読媒体を含む、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される任意の非一時的コンピュータプログラム製品、装置及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指す。
【0094】
幾つかの実施形態では、本明細書に記載のプロセス/動作/手順を実行するための命令を格納するために、任意の適切なコンピュータ可読媒体を使用することができる。例えば、幾つかの実施形態では、コンピュータ可読媒体が一時的又は非一時的となり得る。例えば、非一時的コンピュータ可読媒体は、磁気媒体(例えば、ハードディスク、フロッピーディスクなど)、光学媒体(例えば、コンパクトディスク、デジタルビデオディスク、ブルーレイディスクなど)、半導体媒体(例えば、フラッシュメモリ、電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)など)、一時的でない又は伝送中の永続性のいかなる表現も欠いていない任意の適切な媒体、及び/又は任意の適切な有形媒体などの媒体を含むことができる。別の例として、一時的なコンピュータ可読媒体は、ネットワーク上の信号、配線、導体、光ファイバ、回路、又は、一時的であって伝送中の永続性のいかなる部分もない任意の適切な媒体、及び/又は任意の適切な無形媒体を含むことができる。
【0095】
特定の実施形態が本明細書で詳細に開示されているが、これは例示のみを目的として例として行われており、以下の添付の特許請求の範囲に関して限定することを意図するものではない。開示された実施形態の特徴は、より多くの実施形態を生み出すために、本発明の範囲内で組み合わせる、再構成するなどすることができる。幾つかの他の態様、利点、及び修正は、以下に提供される特許請求の範囲内にあると考えられる。提示された特許請求の範囲は、本明細書に開示された実施形態及び特徴の少なくとも幾つかを表す。他の特許請求されていない実施形態及び特徴も企図される。
【0096】
更なる例
例1:電力スイッチング素子を含む電力コンバータと、電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するように構成されるコントローラであって、可変周波数ソフトスイッチングを使用して電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラと、インダクタ及びコンデンサを含むフィルタであって、電力コンバータの第1の側に結合されて電力コンバータの第1の側の電力信号をフィルタリングし、フィルタによって受信される電力信号が、局所平均電流に対して少なくとも200%のピーク・ツー・ピーク・リップルの電流リップルを有する、フィルタとを備え、インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、非絶縁電力コンバータシステムのための、方法、装置、及び/又はプロセッサ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0097】
例2:巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、例1の方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0098】
例3:プリント回路基板に埋め込まれる巻線は、巻線がプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、例1又は2のいずれか方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0099】
例4:リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも1つ以上の層を含み、平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、例1から3のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0100】
例5:巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、各更なるリッツPCBは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、例1から4のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0101】
例6:コア部分は、巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面してプリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、例1から5のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0102】
例7:コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、導体ループによって画定される開口を通じて延在する、例1から6のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0103】
例8:プリント回路基板は、その上に位置される、コントローラ、又は電力スイッチング素子のうちの1つ以上、のうちの1つ以上を更に含む、例1から7のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0104】
例9:電力コンバータの第1の側は、DC/DC変換のためのDC出力側、DC/AC逆変換のためのAC出力側、及びAC/DC整流のためのAC入力側のグループから選択されるものである、例1から8のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0105】
例10:電力スイッチング素子を含む電力コンバータによって、入力電力を受信するステップと、コントローラによって、電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップであって、コントローラが、可変周波数ソフトスイッチングを使用して電力スイッチング素子を駆動するように構成される、ステップと、インダクタと電力コンバータの第1の側に結合されるコンデンサとを含むLCフィルタによって、電力コンバータの第1の側の電力信号をフィルタリングするステップであって、フィルタによって受信される電力信号が、局所平均電流に対して少なくとも200%のピーク・ツー・ピーク・リップルの電流リップルを有する、ステップとを含み、インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む電力変換方法のための、方法、装置、及び/又はプロセッサ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0106】
例11:非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、コア部分と、コア部分と共にインダクタを形成する巻線部分であって、プリント回路基板に埋め込まれて第1の端子及び第2の端子を有する巻線を含み、プリント回路基板に埋め込まれる巻線が、プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを巻線が含むリッツPCBを形成する、巻線部分とを備えるインダクタのための、方法、装置、及び/又はプロセッサ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0107】
例12:リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、例11の方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0108】
例13:巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、各更なるリッツPCBは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、例11又は12のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0109】
例14:コア部分は、巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面してプリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、例11から13のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0110】
例15:コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、導体ループによって画定される開口を通じて延在する、例11から14のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0111】
例16:インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、プリント回路基板は、その上に位置される、電力コンバータの電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は電力コンバータの1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、のうちの1つ以上を更に含む、例11から15のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0112】
例17:電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、例11から16のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0113】
例18:非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含み、巻線が導体ループを形成するとともに第1の端子及び第2の端子を含む、巻線部分と、巻線部分と共にインダクタを形成するコア部分であって、巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分が、導体ループに面してプリント回路基板と実質的に平行な平面を有する、コア部分とを備えるインダクタのための、方法、装置、及び/又はプロセッサ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0114】
例19:コア部分は、巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分と第2のコア部分との間に複数のプリント回路基板が挟まれる、例18の方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0115】
例20:巻線の導体ループは、中実断面を有する配線導体である、例18又は19のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0116】
例21:プリント回路基板に埋め込まれる巻線は、巻線がプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、例18から20のいずれか方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0117】
例22:リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも4つの層を含み、平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、例18から21のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0118】
例23:巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、各更なるリッツPCBは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、例18から22のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0119】
例24:インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、プリント回路基板は、その上に位置される、電力コンバータの電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は電力コンバータの1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、のうちの1つ以上を更に含む、例18から23のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0120】
例25:電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、例18から24のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0121】
例26:非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含み、巻線が導体ループを形成するとともに第1の端子及び第2の端子を含む、巻線部分と、巻線部分と共にインダクタを形成するコア部分であって、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、第1のコア部分が、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部が、導体ループによって画定される開口を通じて延在する、コア部分とを備えるインダクタのための、方法、装置、及び/又はプロセッサ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0122】
例27:第1のコア部分の最も外側の脚部は、3つの脚部のうちの中間脚部と平行であり、最も外側の脚部は、中間脚部とは異なる厚さを有する、例26の方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0123】
例28:例26から27のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0124】
例29:巻線の導体ループは、中実断面を有する配線導体である、例26から28のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0125】
例30:プリント回路基板に埋め込まれる巻線は、巻線がプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、例26から29のいずれか方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0126】
例31:リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも4つの層を含み、平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、例26から30のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0127】
例32:巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、各更なるリッツPCBは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、例26から31のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0128】
例33:インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、プリント回路基板は、その上に位置される、電力コンバータの電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は電力コンバータの1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、のうちの1つ以上を更に含む、例26から32のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0129】
例34:電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、例26から33のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0130】
例35:電力スイッチング素子を含む電力コンバータと、電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するように構成されるコントローラと、インダクタとコンデンサとを含むフィルタであって、電力コンバータの第1の側に結合されて、電力コンバータの第1の側で電力信号をフィルタリングし、インダクタがコア部分と巻線部分とを含む、フィルタと、巻線部分の巻線が埋め込まれるとともに、コントローラ、又は
電力スイッチング素子のうちの1つ以上、のうちの1つ以上がその上に位置される、プリント回路基板とを備える非絶縁電力コンバータシステムのための、方法、装置、及び/又はプロセッサ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0131】
例36:巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、例35の方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0132】
例37:プリント回路基板に埋め込まれる巻線は、巻線がプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、例35又は36のいずれか方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0133】
例38:リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも4つの層を含み、平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、例35から37のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0134】
例39:巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、各更なるリッツPCBは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、例35から38のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0135】
例40:コア部分は、巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面してプリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、例35から39のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0136】
例41:コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、導体ループによって画定される開口を通じて延在する、例35から40のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0137】
例42:プリント回路基板は、その上に位置される、コントローラ、又は電力スイッチング素子のうちの1つ以上、のうちの1つ以上を更に含む、例35から41のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0138】
例43:電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、例35から42のいずれかの方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【0139】
例44:電力スイッチング素子を含む電力コンバータによって、入力電力を受信するステップと、コントローラによって、電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換して、変換された電力を出力するステップであって、(i)コントローラ、又は(ii)電力スイッチング素子のうちの1つ以上、のうちの1つ以上がプリント回路基板上に位置される、ステップと、電力コンバータの第1の側に結合されるインダクタ及びコンデンサを含むLCフィルタによって、電力コンバータの第1の側で電力信号をフィルタリングするステップであって、インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、巻線部分が、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、ステップとを含む電力変換方法のための、方法、装置、及び/又はプロセッサ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0140】
例45:コントローラによって、電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップは、入力電力を、第1のDC電圧レベルから、出力される変換された電力における第2のDC電圧レベルに変換するステップであって、電力コンバータの第1の側がDC出力側である、ステップ、入力電力を、DCから、出力される変換された電力におけるACに変換するステップであって、電力コンバータの第1の側がAC出力側である、ステップ、又は入力電力を、ACから、出力される変換された電力におけるDCに変換するステップであって、電力コンバータの第1の側がAC入力側である、ステップのグループから選択される少なくとも1つを含む、例44の方法、装置、及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータと、
前記電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するように構成されるコントローラであって、可変周波数ソフトスイッチングを使用して前記電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラと、
インダクタ及びコンデンサを含むフィルタであって、前記電力コンバータの第1の側に結合されて前記電力コンバータの前記第1の側の電力信号をフィルタリングし、フィルタによって受信される前記電力信号が、局所平均電流に対して少なくとも200%のピーク・ツー・ピーク・リップルの電流リップルを有する、フィルタと、
を備え、
前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、前記巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、
非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項2】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項3】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項4】
前記リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドは導電性トレースである、請求項3に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項5】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項3に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項6】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分は、前記導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項7】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項8】
前記プリント回路基板は、その上に位置される、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項9】
前記電力コンバータの前記第1の側は、DC/DC変換のためのDC出力側、DC/AC逆変換のためのAC出力側、及びAC/DC整流のためのAC入力側のグループから選択されるものである、請求項1に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項10】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータによって、入力電力を受信するステップと、
コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される前記入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップであって、前記コントローラが、可変周波数ソフトスイッチングを使用して前記電力スイッチング素子を駆動するように構成される、ステップと、
インダクタと電力コンバータの第1の側に結合されるコンデンサとを含むLCフィルタによって、前記電力コンバータの前記第1の側の電力信号をフィルタリングするステップであって、前記フィルタによって受信される前記電力信号が、局所平均電流に対して少なくとも200%のピーク・ツー・ピーク・リップルの電流リップルを有する、ステップと、
を含み、
前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、前記巻線部分は、プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、
電力変換方法。
【請求項11】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記プリント回路基板は、その上に位置される、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップは、
前記入力電力を、第1のDC電圧レベルから、出力される変換された電力における第2のDC電圧レベルに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がDC出力側である、ステップ、
前記入力電力を、DCから、出力される変換された電力におけるACに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC出力側である、ステップ、又は
前記入力電力を、ACから、出力される変換された電力におけるDCに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC入力側である、ステップ、
のグループから選択される少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、
コア部分と、
前記コア部分と共に前記インダクタを形成する巻線部分であって、プリント回路基板に埋め込まれて第1の端子及び第2の端子を有する巻線を含み、前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線が、前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを前記巻線が含むリッツPCBを形成する、巻線部分と、
を備えるインダクタ。
【請求項20】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項21】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項22】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項23】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項24】
前記インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、前記プリント回路基板は、その上に位置される、
電力コンバータの前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は
前記電力コンバータの前記1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項25】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項19に記載のインダクタ。
【請求項26】
非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、
プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含み、前記巻線が導体ループを形成するとともに第1の端子及び第2の端子を含む、巻線部分と、
前記巻線部分と共にインダクタを形成するコア部分であって、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分が、前記導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を有する、コア部分と、
を備えるインダクタ。
【請求項27】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分と前記第2のコア部分との間に複数のプリント回路基板が挟まれる、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項28】
前記巻線の前記導体ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項29】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項30】
前記リッツPCBが平行なストランドのうちの少なくとも2つを含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項29に記載のインダクタ。
【請求項31】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項29に記載のインダクタ。
【請求項32】
前記インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、前記プリント回路基板は、その上に位置される、
電力コンバータの前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は
前記電力コンバータの前記1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項26に記載のインダクタ。
【請求項33】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項32に記載のインダクタ。
【請求項34】
非絶縁電力コンバータシステムにおけるフィルタのためのインダクタであって、
プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含み、前記巻線が導体ループを形成するとともに第1の端子及び第2の端子を含む、巻線部分と、
前記巻線部分と共にインダクタを形成するコア部分であって、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分が、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部が、前記導体ループによって画定される開口を通じて延在する、コア部分と、
を備えるインダクタ。
【請求項35】
前記第1のコア部分の最も外側の脚部は、3つの脚部のうちの中間脚部と平行であり、最も外側の脚部は、中間脚部とは異なる厚さを有する、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項36】
前記巻線の前記導体ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項37】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項38】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項37に記載のインダクタ。
【請求項39】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項37に記載のインダクタ。
【請求項40】
前記インダクタは、電力コンバータの電力信号をフィルタリングするLCフィルタの一部であり、前記プリント回路基板は、その上に位置される、
電力コンバータの電力スイッチング素子のうちの1つ以上、又は
前記電力コンバータの1つ以上の電力スイッチング素子を駆動するように構成されるコントローラ、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項34に記載のインダクタ。
【請求項41】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項40に記載のインダクタ。
【請求項42】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータと、
前記電力スイッチング素子を駆動して、受信される電力を変換し、変換された電力を出力するように構成されるコントローラと、
インダクタとコンデンサとを含むフィルタであって、前記電力コンバータの第1の側に結合されて、前記電力コンバータの前記第1の側で電力信号をフィルタリングし、前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含む、フィルタと、
前記巻線部分の巻線が埋め込まれるとともに、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上がその上に位置される、プリント回路基板と、
を備える非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項43】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項44】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項45】
前記リッツPCBは、平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドは導電性トレースである、請求項44に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項46】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項44に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項47】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、第1のコア部分及び第2のコア部分は、
前記巻線によって形成される導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項48】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、
前記巻線によって形成される導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項49】
前記プリント回路基板は、その上に位置される、
前記コントローラ、又は
前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、
のうちの1つ以上を更に含む、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項50】
前記電力コンバータは、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ、及びAC/DC整流器のグループから選択されるものである、請求項42に記載の非絶縁電力コンバータシステム。
【請求項51】
電力スイッチング素子を含む電力コンバータによって、入力電力を受信するステップと、
コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換して、変換された電力を出力するステップであって、(i)前記コントローラ、又は(ii)前記電力スイッチング素子のうちの1つ以上、のうちの1つ以上がプリント回路基板上に位置される、ステップと、
前記電力コンバータの第1の側に結合されるインダクタ及びコンデンサを含むLCフィルタによって、前記電力コンバータの前記第1の側で電力信号をフィルタリングするステップであって、前記インダクタがコア部分と巻線部分とを含み、前記巻線部分が、前記プリント回路基板に埋め込まれる巻線を含む、ステップと、
を含む電力変換方法。
【請求項52】
前記巻線の各ループは、中実断面を有する配線導体である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記プリント回路基板に埋め込まれる前記巻線は、前記巻線が前記プリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含むリッツPCBを形成する、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記リッツPCBが平行なストランドの少なくとも2つの層を含み、前記平行なストランドの各ストランドが導電性トレースである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記巻線部分が1つ以上の更なるリッツPCBを含み、前記更なるリッツPCBのそれぞれは、更なるプリント回路基板内でルーティングされる複数層の平行なストランドを含む更なる巻線を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記コア部分は、前記巻線部分の第2のコア部分とは反対側に第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分は、
前記巻線によって形成される導体ループに面して前記プリント回路基板と実質的に平行な平面を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
前記コア部分は、外気部分に対向する第1のコア部分を含み、前記第1のコア部分は、ベース部分と、そこから延在する3つの脚部とを有し、3つの脚部の中間脚部は、
前記巻線によって形成される導体ループによって画定される開口を通じて延在する、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
前記プリント回路基板は、その上に位置される前記コントローラ及び前記電力スイッチング素子を更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項59】
前記コントローラによって、前記電力スイッチング素子を駆動させて、受信される入力電力を変換し、変換された電力を出力するするステップは、
前記入力電力を、第1のDC電圧レベルから、出力される変換された電力における第2のDC電圧レベルに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がDC出力側である、ステップ、
前記入力電力を、DCから、出力される変換された電力におけるACに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC出力側である、ステップ、又は
前記入力電力を、ACから、出力される変換された電力におけるDCに変換するステップであって、前記電力コンバータの前記第1の側がAC入力側である、ステップ、
のグループから選択される少なくとも1つを含む、請求項51に記載の方法。
【国際調査報告】