(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240730BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H05H1/46 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505025
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2024-01-26
(86)【国際出願番号】 KR2022010489
(87)【国際公開番号】W WO2023008805
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0099318
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519362963
【氏名又は名称】ピーエスケー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ポール
(72)【発明者】
【氏名】カン,ジュン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ソ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ,チ ヨン
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084AA03
2G084BB14
2G084CC13
2G084CC33
2G084DD03
2G084DD32
2G084DD37
2G084DD38
2G084DD55
2G084FF12
5F004AA01
5F004AA16
5F004BA20
5F004BB13
5F004BB23
5F004BB28
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5F004BC06
5F004BD01
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5F004DA01
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5F004DA25
5F004DA26
5F004DB02
5F004DB03
5F004DB07
(57)【要約】
【要約】本発明は、基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は基板を処理する処理空間を有するハウジング、前記処理空間が密閉されるように前記処理空間の上部を覆うウィンドウユニット、前記処理空間で基板を支持する支持ユニット、前記処理空間にガスを供給するノズルを含むガス供給ユニット及び前記処理空間の外部に配置され、前記ガスからプラズマを発生させるプラズマユニットを含むが、前記ノズルは内部空間及び前記内部空間内の前記ガスを前記処理空間に供給する吐出口が形成された胴体及び前記胴体の上端に挿入される挿入部材を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
基板を処理する処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間が密閉されるように前記処理空間の上部を覆うウィンドウユニットと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間にガスを供給するノズルを含むガス供給ユニットと、
前記処理空間の外部に配置され、前記ガスからプラズマを発生させるプラズマユニットを含み、
前記ノズルは、
内部空間及び前記内部空間内の前記ガスを前記処理空間に供給する吐出口が形成された胴体と、
前記胴体の上端に挿入される挿入部材を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記挿入部材は、
上下で貫通する貫通孔が形成された底板と前記底板から上の方向に延長される測板を有して、
前記挿入部材は内部に前記底板及び前記測板によって取り囲まれる上部混合空間を有する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記内部空間のうちで前記挿入部材の下の領域は下部混合空間で提供され、
正面から眺める時、前記上部混合空間の幅と前記下部混合空間の幅は等しく提供される請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記胴体には前記吐出口らが形成された吐出領域が提供され、
前記吐出領域は、
前記胴体の下端に位置され、半球形状を有する請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記ガス供給ユニットは、
一端が前記挿入部材に連結され、前記ガスを前記内部空間に供給するガス供給ラインをさらに含み、
前記ガス供給ラインは、
前記内部空間に第1ガスを供給する第1ガス供給ラインと、
前記内部空間に前記第1ガスと相異な第2ガスを供給する第2ガス供給ラインを含む請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記プラズマユニットは、
内部コイル部と、
上部から眺める時、前記内部コイル部を取り囲むように提供される外部コイル部と、
前記内部コイル部及び前記外部コイル部に電力を印加する上部電源と、
前記内部コイル部及び前記外部コイル部の上部に配置され、前記内部コイル部及び前記外部コイル部を接地させるグラウンドプレートを含む請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記内部空間のうちで前記挿入部材の下の領域は下部混合空間で提供され、
前記胴体の内側壁は前記下部混合空間を提供する下部内壁と前記挿入部材が挿入される空間を提供する上部内壁を具備し、
前記上部内壁は前記下部内壁に対して段差になるように提供され、前記上部内壁によって取り囲まれる空間の幅は前記下部内壁によって取り囲まれる空間の幅より広く提供される請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記挿入部材が前記上部内壁に挿入された状態で、前記挿入部材の内側面と前記下部内壁の内側面が等しい面を成すように提供される請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記挿入部材は、
前記胴体の上端に脱着可能になるように提供される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記ノズルは、
前記ウィンドウユニットに形成された開口を貫通するように前記ウィンドウユニットに設置され、
前記挿入部材は、
前記測板の上端から前記内部空間から遠くなる方向に延長される係止板をさらに含み、
前記係止板の下面は前記ウィンドウユニットの上部面上に位置される請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記挿入部材の高さは15mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のうちで何れか一つに記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記挿入部材の下端から前記胴体の下端までの距離は5mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のうちで何れか一つ記載の基板処理装置。
【請求項13】
基板を処理する装置において、
基板を処理する処理空間を有するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間に第1ガス及び前記第1ガスと相異な第2ガスを含むガスを供給するガス供給ユニットと、
前記処理空間に供給される前記ガスからプラズマを発生させるプラズマソースを含み、
前記ガス供給ユニットは、
前記処理空間に前記ガスを供給するノズルと、
前記ノズルで前記第1ガスを供給する第1ガス供給ラインと、
前記ノズルで前記第2ガスを供給する第2ガス供給ラインを含み、
前記ノズルは、
内部空間及び前記内部空間内の前記ガスを前記処理空間に供給する吐出口が形成された胴体と、
前記胴体上端に挿入される挿入部材を含み、
前記胴体前記吐出口らが形成された吐出領域が提供され、
前記吐出領域は前記胴体の下端に位置され、半球形状を有して、
前記挿入部材は、
上下で貫通する貫通孔が形成された底板と前記底板から上の方向に延長される測板を有して、
前記挿入部材は内部に前記底板及び前記測板によって取り囲まれる上部混合空間を有する基板処理装置。
【請求項14】
前記内部空間のうちで前記挿入部材の下の領域は下部混合空間で提供され、
前記胴体内側壁は前記下部混合空間を提供する下部内壁と前記挿入部材が挿入される空間を提供する上部内壁を具備し、
前記上部内壁は前記下部内壁に対して段差になるように提供され、前記上部内壁によって取り囲まれる空間の幅は前記下部内壁によって取り囲まれる空間の幅より広く提供される請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記挿入部材が前記上部内壁に挿入された状態で、前記挿入部材の内側面と前記下部内壁の内側面が等しい面を成すように提供される請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項16】
基板を処理する処理空間に複数のガスを供給するノズルユニットにおいて、
内部空間及び前記内部空間内前記複数のガスを前記処理空間に供給する吐出口が形成された胴体と、
前記胴体の上端に挿入される挿入部材を含み、
前記胴体には前記吐出口らが形成された吐出領域が提供され、
前記吐出領域は前記胴体の下端に位置され、半球形状を有して、
前記挿入部材は、
上下で貫通する貫通孔が形成された底板と前記底板から上の方向に延長される測板を有して、
前記挿入部材は内部に前記底板及び前記測板によって取り囲まれる上部混合空間を有するノズルユニット。
【請求項17】
前記内部空間のうちで前記挿入部材の下の領域は下部混合空間で提供され、
前記胴体内側壁は前記下部混合空間を提供する下部内壁と前記挿入部材が挿入される空間を提供する上部内壁を具備し、
前記上部内壁は前記下部内壁に対して段差になるように提供され、前記上部内壁によって取り囲まれる空間の幅は前記下部内壁によって取り囲まれる空間の幅より広く提供される請求項16に記載のノズルユニット。
【請求項18】
前記挿入部材が前記上部内壁に挿入された状態で、前記挿入部材の内側面と前記下部内壁の内側面が等しい面を成すように提供される請求項17に記載のノズルユニット。
【請求項19】
前記挿入部材は、
前記胴体の上端に脱着可能になるように提供される請求項16に記載のノズルユニット。
【請求項20】
前記挿入部材の高さは15mm以上、そして、前記挿入部材の下端から前記胴体の下端までの距離は5mm以上であることを特徴とする請求項16乃至請求項19のうちで何れか一つに記載のノズルユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関するものであり、より詳細には、プラズマを利用して基板を処理する基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマはイオンやラジカル、そして、電子などでなされたイオン化されたガス状態を言う。プラズマは非常に高い温度や、強い電界あるいは高周波電子系(RF Electromagnetic Fields)によって生成される。半導体素子製造工程はプラズマを使って基板上の薄膜を除去するアッシングまたは蝕刻工程を含む。アッシングまたは蝕刻工程はプラズマに含有されたイオン及びラジカル粒子らが基板上の膜と衝突または反応することで遂行される。
【0003】
プラズマを生成するためには工程ガスが必須に処理空間内に注入されなければならない。工程ガスは工程の必要によってお互いに異なる種類の複数のガスで提供される。異種の工程ガスらが処理空間内に均一に混合されて供給されると基板上に形成された膜と衝突性または反応性が向上される。但し、異種の工程ガスらは処理空間内に供給される過程でお互いに均一に混合することができずに処理空間に供給される。また、異種の工程ガスらが処理空間内で均一な領域に分布されることができずに、基板の中心領域に集中的に供給される。これに、基板の中央領域は縁領域と比べて相対的に過アッシングまたは過蝕刻になる問題が発生する。これはアッシングまたは蝕刻工程において基板のアッシング率または蝕刻率に影響を及ぼす要因で作用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許公開第2018-0082745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[技術的課題]
本発明は、お互いに異なる種類の工程ガスらが均一に混合されることができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0006】
また、本発明は混合された工程ガスらが基板を処理する空間内で均一に流動することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0007】
本発明が解決しようとする課題が上述した課題らに限定されるものではなくて、言及されない課題らは本明細書及び添付された図面から本発明の属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[技術的解決手段]
本発明は、基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は基板を処理する処理空間を有するハウジング、前記処理空間が密閉されるように前記処理空間の上部を覆うウィンドウユニット、前記処理空間で基板を支持する支持ユニット、前記処理空間にガスを供給するノズルを含むガス供給ユニット及び前記処理空間の外部に配置され、前記ガスからプラズマを発生させるプラズマユニットを含むが、前記ノズルは内部空間及び前記内部空間内の前記ガスを前記処理空間に供給する吐出口が形成された胴体及び前記胴体の上端に挿入される挿入部材を含むことができる。
【0009】
一実施例によれば、前記挿入部材は上下で貫通する貫通孔が形成された底板と前記底板から上の方向に延長される測板を有して、前記挿入部材は内部に前記底板及び前記測板によって取り囲まれる上部混合空間を有することができる。
【0010】
一実施例によれば、前記内部空間中で前記挿入部材の下の領域は下部混合空間で提供され、正面から眺める時、前記上部混合空間の幅と前記下部混合空間の幅は等しく提供されることができる。
【0011】
一実施例によれば、前記胴体には前記吐出口らが形成された吐出領域が提供され、前記吐出領域は前記胴体の下端に位置され、半球形状を有することができる。
【0012】
一実施例によれば、前記ガス供給ユニットは一端が前記挿入部材に連結され、前記ガスを前記内部空間に供給するガス供給ラインをさらに含むが、前記ガス供給ラインは前記内部空間に第1ガスを供給する第1ガス供給ライン及び前記内部空間に前記第1ガスと相異な第2ガスを供給する第2ガス供給ラインを含むことができる。
【0013】
一実施例によれば、前記プラズマユニットは内部コイル部、上部から眺める時、前記内部コイル部を取り囲むように提供される外部コイル部、前記内部コイル部及び前記外部コイル部に電力を印加する上部電源及び前記内部コイル部及び前記外部コイル部の上部に配置され、前記内部コイル部及び前記外部コイル部を接地させるグラウンドプレートを含むことができる。
【0014】
一実施例によれば、前記内部空間中で前記挿入部材の下の領域は下部混合空間で提供され、前記胴体の内側壁は前記下部混合空間を提供する下部内壁と前記挿入部材が挿入される空間を提供する上部内壁を具備するが、前記上部内壁は前記下部内壁に対して段差になるように提供され、前記上部内壁によって取り囲まれる空間の幅は前記下部内壁によって取り囲まれる空間の幅より広く提供されることができる。
【0015】
一実施例によれば、前記挿入部材が前記上部内壁に挿入された状態で、前記測板の内側面と前記下部内壁の内側面が等しい面を成すように提供されることができる。
【0016】
一実施例によれば、前記挿入部材は前記測板の上端から前記内部空間から遠くなる方向に延長される係止板をさらに含み、前記係止板の下面は前記上部内壁の上端面上に位置されて前記胴体に脱着可能に提供されることができる。
【0017】
一実施例によれば、前記ノズルは前記ウィンドウユニットに形成された開口を貫通するように前記ウィンドウユニットに設置されることができる。
【0018】
一実施例によれば、前記挿入部材の高さは15mm以上であることがある。
【0019】
一実施例によれば、前記挿入部材の下端から前記胴体の下端までの距離は5mm以上であることがある。
【0020】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は基板を処理する処理空間を有するハウジング、前記処理空間で基板を支持する支持ユニット、前記処理空間に第1ガス及び前記第1ガスと相異な第2ガスを含むガスを供給するガス供給ユニット及び前記処理空間に供給される前記ガスからプラズマを発生させるプラズマソースを含むが、前記ガス供給ユニットは前記処理空間に前記ガスを供給するノズル、前記ノズルで前記第1ガスを供給する第1ガス供給ライン及び前記ノズルで前記第2ガスを供給する第2ガス供給ラインを含み、前記ノズルは内部空間及び前記内部空間内の前記ガスを前記処理空間に供給する吐出口が形成された胴体及び前記胴体の上端に挿入される挿入部材を含むが、前記胴体前記吐出口らが形成された吐出領域が提供され、前記吐出領域は前記胴体の下端に位置され、半球形状を有して、前記挿入部材は上下で貫通する貫通孔が形成された底板と前記底板から上の方向に延長される測板を有して、前記挿入部材は内部に前記底板及び前記測板によって取り囲まれる上部混合空間を有することができる。
【0021】
一実施例によれば、前記内部空間中で前記挿入部材の下の領域は下部混合空間に提供され、前記胴体の内側壁は前記下部混合空間を提供する下部内壁と前記挿入部材が挿入される空間を提供する上部内壁を具備するが、前記上部内壁は前記下部内壁に対して段差になるように提供され、前記上部内壁によって取り囲まれる空間の幅は前記下部内壁によって取り囲まれる空間の幅より広く提供されることができる。
【0022】
一実施例によれば、前記挿入部材が前記上部内壁に挿入された状態で、前記測板の内側面と前記下部内壁の内側面が等しい面を成すように提供されることができる。
【0023】
また、本発明は基板を処理する処理空間に複数のガスを供給するノズルユニットを提供する。ノズルユニットは内部空間及び前記内部空間内の前記複数のガスを前記処理空間に供給する吐出口が形成された胴体及び前記胴体の上端に挿入される挿入部材を含むが、前記胴体には前記吐出口らが形成された吐出領域が提供され、前記吐出領域は前記胴体の下端に位置され、半球形状を有して、前記挿入部材は上下で貫通する貫通孔が形成された底板と前記底板から上の方向に延長される測板を有して、前記挿入部材は内部に前記底板及び前記測板によって取り囲まれる上部混合空間を有することができる。
【0024】
一実施例によれば、前記内部空間中で前記挿入部材の下の領域は下部混合空間で提供され、前記胴体の内側壁は前記下部混合空間を提供する下部内壁と前記挿入部材が挿入される空間を提供する上部内壁を具備するが、前記上部内壁は前記下部内壁に対して段差になるように提供され、前記上部内壁によって取り囲まれる空間の幅は前記下部内壁によって取り囲まれる空間の幅より広く提供されることができる。
【0025】
一実施例によれば、前記挿入部材が前記上部内壁に挿入された状態で、前記測板の内側面と前記下部内壁の内側面が等しい面を成すように提供されることができる。
【0026】
一実施例によれば、前記挿入部材は前記測板の上端から前記内部空間から遠くなる方向に延長される係止板をさらに含み、前記係止板の下面は前記上部内壁の上端面上に位置されて前記胴体に脱着可能に提供されることができる。
【0027】
一実施例によれば、前記挿入部材の高さは15mm以上、そして、前記挿入部材の下端から前記胴体の下端までの距離は5mm以上であることがある。
【発明の効果】
【0028】
[有利な効果]
本発明の一実施例によれば、お互いに異なる種類の工程ガスらが均一に混合されることができる。
【0029】
また、本発明の一実施例によれば、混合された工程ガスらが基板を処理する空間内で均一に流動することができる。
【0030】
また、本発明の一実施例によれば、基板に対する処理均一性を改善することができる。
【0031】
本発明の効果が上述した効果らで限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】
図1は本発明の基板処理装置を概略的に見せてくれる図面である。
【
図2】
図2は
図1の基板処理装置の工程チャンバのうちでプラズマ処理工程を遂行する工程チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図3】
図3は
図2のノズルユニットの斜視図を概略的に見せてくれる図面である。
【
図4】
図4は
図3のノズルユニットをX-X方向の切断面を概略的に見せてくれる図面である。
【
図6】
図6は
図2の挿入部材の切断斜視図を概略的に見せてくれる図面である。
【
図7】
図7は
図2のノズルユニット内で工程ガスが流動する姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図8】
図8は
図2のノズルユニットで工程ガスが吐出される姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図9】
図9は
図2の処理空間内で工程ガスが流動する姿を概略的に見せてくれる図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
[発明を実施するための最良の様態]
以下、本発明の実施例を添付された図面らを参照してより詳細に説明する。本発明の実施例はさまざまな形態で変形されることができるし、本発明の範囲が下で敍述する実施例によって限定されられることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状などはより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0034】
以下では
図1乃至
図9を参照して本発明の実施例に対して詳しく説明する。
【0035】
図1は、本発明の基板処理装置を概略的に見せてくれる図面である。
図1を参照すれば、基板処理装置1は前方端部モジュール(Equipment Front End Module:EFEM)20及び処理モジュール30を有する。前方端部モジュール20と処理モジュール30は一方向に配置される。
【0036】
前方端部モジュール20はロードポート(Load port)200及び移送フレーム220を有する。ロードポート200は第1方向2に前方端部モジュール20の前方に配置される。ロードポート200は複数個の支持部202を有する。それぞれの支持部202は第2方向(4に一列で配置され、工程に提供される基板(W)及び工程処理が完了された基板(W)が収納されたキャリア(C)(例えば、カセット、FOUPなど)が安着される。キャリア(C)には工程に提供される基板(W)及び工程処理が完了された基板(W)が収納される。移送フレーム220はロードポート200と処理モジュール30との間に配置される。移送フレーム220はその内部に配置されてロードポート200と処理モジュール30との間に基板(W)を移送する第1移送ロボット222を含む。第1移送ロボット222は第2方向4に具備された移送レール224に沿って移動してキャリア(C)と処理モジュール30との間に基板(W)を移送する。
【0037】
処理モジュール30はロードロックチャンバ300、トランスファーチャンバ400、そして、工程チャンバ500を含む。
【0038】
ロードロックチャンバ300は移送フレーム220に接するように配置される。一例で、ロードロックチャンバ300はトランスファーチャンバ400と前方端部モジュール20との間に配置されることができる。ロードロックチャンバ300は工程に提供される基板(W)が工程チャンバ500に移送される前、または工程処理が完了された基板(W)が前方端部モジュール20に移送される前に待機する空間を提供する。
【0039】
トランスファーチャンバ400はロードロックチャンバ300に接するように配置される。トランスファーチャンバ400は上部から眺める時、多角形の胴体を有する。一例で、トランスファーチャンバ400は上部から眺める時、五角形の胴体を有することができる。胴体外側にはロードロックチャンバ300と複数個の工程チャンバ500らが胴体のまわりに沿って配置される。胴体各側壁には基板(W)が出入りする通路(図示せず)が形成され、通路はトランスファーチャンバ400とロードロックチャンバ300または工程チャンバ500らを連結する。各通路には通路を開閉して内部を密閉させるドア(図示せず)が提供される。トランスファーチャンバ400の内部空間にはロードロックチャンバ300と工程チャンバ500らの間に基板(W)を移送する第2移送ロボット420が配置される。第2移送ロボット420はロードロックチャンバ300で待機する未処理された基板(W)を工程チャンバ500に移送するか、または工程処理が完了された基板(W)をロードロックチャンバ300に移送する。そして、複数個の工程チャンバ500に基板(W)を順次に提供するために工程チャンバ500の間に基板(W)を移送する。一例で、
図1のように、トランスファーチャンバ400が五角形の胴体を有する時、前方端部モジュール20と隣接した側壁にはロードロックチャンバ300がそれぞれ配置され、残り側壁には工程チャンバ500らが連続して配置される。トランスファーチャンバ400の形状はこれで限定されないで、要求される工程モジュールによって多様な形態で変形されて提供されることができる。
【0040】
工程チャンバ500はトランスファーチャンバ400のまわりに沿って配置される。工程チャンバ500は複数個提供されることができる。それぞれの工程チャンバ500内では基板(W)に対する工程処理が進行される。工程チャンバ500は第2移送ロボット420から基板(W)の移送を受けて工程処理をして、工程処理が完了された基板(W)を第2移送ロボット420に提供する。それぞれの工程チャンバ500で進行される工程処理はお互いに相異であることがある。以下では、プラズマ処理工程を遂行する工程チャンバ500に対して詳しく説明する。
【0041】
図2は、
図1の基板処理装置の工程チャンバのうちでプラズマ処理工程を遂行する工程チャンバを概略的に見せてくれる図面である。
【0042】
図2を参照すれば、工程チャンバ500はプラズマを利用して基板(W)上に所定の工程を遂行する。一例で、基板(W)上の薄膜を蝕刻またはアッシング(Ashing)することができる。薄膜はポリシリコン膜、酸化膜、そして、シリコン窒化膜など多様な種類の膜であることができる。選択的に、薄膜は自然酸化膜や化学的に生成された酸化膜であることができる。
【0043】
工程チャンバ500はハウジング510、ウィンドウユニット520、支持ユニット530、ガス供給ユニット540、そして、プラズマユニット550を含むことができる。
【0044】
ハウジング510は基板(W)が処理される処理空間5101と上部空間5102を有することができる。ハウジング510は金属材質で提供される。ハウジング510はアルミニウムを含む材質で提供されることができる。ハウジング510は接地されることができる。ハウジング510は下部ボディー5120、そして、上部ボディー5140を含むことができる。
【0045】
下部ボディー5120は内部に上面が開放された空間を有することができる。一例で、下部ボディー5120は上部が開放された桶形状を有することができる。下部ボディー5120は後述するウィンドウユニット520とお互いに組合されて内部に処理空間5101を有することができる。上部ボディー5140は内部に下面が開放された空間を有することができる。一例で、上部ボディー5120は下部が開放された桶形状を有することができる。上部ボディー5140は後述するウィンドウユニット520とお互いに組合されて上部空間5102を有することができる。
【0046】
ウィンドウユニット520は下部ボディー5120の上部に配置されることができる。ウィンドウユニット520は下部ボディー5120の開放された上面を覆うことができる。ウィンドウユニット520は下部ボディー5120とお互いに組合されて処理空間5101を形成することができる。ウィンドウユニット520は上部ボディー5140の下部に配置され、下部ボディー5140の開放された下面を覆うことができる。ウィンドウユニット520は上部ボディー5140とお互いに組合されて上部空間5102を形成することができる。上部空間5102は処理空間5101より上部に配置されることができる。ウィンドウユニット520には開口が形成されることができる。一例で、ウィンドウユニット520の中央に開口が形成されることができる。ウィンドウユニット520に形成された開口には後述するノズルユニット6000が設置されることができる。ウィンドウユニット520に設置されたノズルユニット6000は脱着可能になるように提供されることができる。
【0047】
処理空間5101は後述する支持ユニット530が基板(W)を支持し、基板(W)が処理される空間で使用されることができる。上部空間5102は後述する内部コイル部5520、外部コイル部5540、そして、グラウンドプレート5580が配置される空間で使用されることができる。ウィンドウユニット520には後述するノズルユニット6000が提供されることができる。一例で、ウィンドウユニット520の中央にノズルユニット6000が提供されることができる。
【0048】
ウィンドウユニット520は板形状で提供されることができる。ウィンドウユニット520は処理空間5101を密閉することができる。ウィンドウユニット520は誘電体(dielectric substance)窓を含むことができる。
【0049】
支持ユニット530は処理空間5101から基板(W)を支持することができる。支持ユニット530は基板(W)をチャッキング(Chucking)することができる。支持ユニット530はチャック5310、絶縁リング5330、フォーカスリング5350、カバーリング5370、そして、インターフェースカバー5390を含むことができる。
【0050】
チャック5310は基板(W)の下面を支持する安着面を有することができる。チャック5310はESCであることがある。チャック5310に置かれる基板(W)はウェハー(Wafer)であることがある。チャック5310には電力が印加されることができる。例えば、チャック5310には下部電源5312が印加する高周波電力が伝達されることができる。また、下部電源5312が印加する高周波電力に対して整合を遂行するように、下部電源5312とチャック5310との間には第1整合器5314が設置されることができる。
【0051】
絶縁リング5330は上部から眺める時チャック5310を取り囲むように提供されることができる。絶縁リング5330の上面にはフォーカスリング5350が置かれることができる。フォーカスリング5350の上面は内側高さが外側高さより低いように段差になることがある。フォーカスリング5350の内側にはチャック5310に置かれる基板(W)の縁領域下面が置かれることができる。すなわち、基板(W)の中央領域はチャック5310が有する安着面に置かれて、基板(W)の縁領域はフォーカスリング5350の内側上面に置かれることができる。
【0052】
カバーリング5370はチャック5310の下部に配置されることができる。カバーリング5370は概して上部が開放された桶形状を有することができる。カバーリング5370はチャック5310の下部に配置され、下部空間を形成することができる。下部空間には支持ユニット530を駆動するのに必要なインターフェースラインらが提供されることができる。このようなインターフェースラインらはカバーリング5370の下部空間とお互いに連通される空間を有するインターフェースカバー5390を通じて外部の装置らとお互いに連結されることができる。
【0053】
ガス供給ユニット540は処理空間5101で工程ガスを供給することができる。ガス供給ユニット540が処理空間5101に供給する工程ガスはCF4、N2、Ar、H2、O2、そしてOのうちで少なくとも一つ以上を含むことができる。しかし、これに限定されるものではなくてガス供給ユニット540が処理空間5101に供給する工程ガスの種類は公知された工程ガスで多様に変形されることができる。
【0054】
ガス供給ユニット540はガス供給源5420、ガス供給ライン5440、供給バルブ5460、そして、ノズルユニット6000を含むことができる。
【0055】
ガス供給源5420は工程ガスを保存するか、または後述するガス供給ライン5440に工程ガスを伝達することができる。ガス供給源5420は第1ガス供給源5422と第2ガス供給源5424を含むことができる。第1ガス供給源5422は第1ガスを保存するか、または後述する第1ガスライン5442に第1ガスを伝達することができる。第2ガス供給源5424は第2ガスを保存するか、または後述する第2ガス供給ライン5444に第2ガスを伝達することができる。第1ガスと第2ガスはお互いに相異な種類のガスであることができる。
【0056】
ガス供給ライン5440はガス供給源5420から工程ガスの伝達を受けることができる。ガス供給ライン5440は第1ガス供給ライン5442と第2ガス供給ライン5444を含むことができる。第1ガス供給ライン5442の一端は後述するノズルユニット6000に連結され、第1ガス供給ライン5442の他端は第1ガス供給源5422に連結されることができる。第2ガス供給ライン5444の一端はノズルユニット6000に連結され、第2ガス供給ライン5444の他端は第2ガス供給源5424に連結されることができる。一例で、第1ガス供給ライン5442の一端と第2ガス供給ライン5444の一端は後述する挿入部材6400と連結されることができる。
【0057】
前述した例と異なり、ガス供給ライン5440は第1ガス供給ライン5442と第2ガス供給ライン5444、そして、メインガス供給ライン5446を含むことができる。メインガス供給ライン5446の一端は後述するノズルユニット6000と連結される。一例で、メインガス供給ライン5446の一端は後述する挿入部材6400と連結されることができる。メイン供給ライン5446は第1ガス供給ライン5442と第2ガス供給ライン5444に分岐されることができる。第1ガス供給ライン5442は第1ガス供給源5422に連結され、第1ガス供給源5422から第1ガスの供給を受けることができる。第2ガス供給ライン5444は第2ガス供給源5424に連結され、第2ガス供給源5424から第2ガスの供給を受けることができる。
【0058】
ガス供給ライン5440上には供給バルブ5460が設置されることができる。供給バルブ5440は開閉バルブであることができる。しかし、これに限定されるものではなくて、供給バルブ5440は流量調節バルブに提供されることができる。供給バルブ5460は第1供給バルブ5462と第2供給バルブ5464を含むことができる。第1供給バルブ5462は第1ガス供給ライン5442上に設置されることができる。第2供給バルブ5464は第2ガス供給ライン5444上に設置されることができる。
【0059】
前述した例では供給バルブ5460を通じて処理空間5101に供給されるガスの量を調節することで説明したが、これに限定されるものではない。一例でガス供給ライン5440に質量流量制御機を設置してガス供給ライン5440を通じて処理空間5101に供給される工程ガスの量を制御することができる。
【0060】
前述した例ではガス供給源5420、ガス供給ライン5440、そして、供給バルブ5460が2個ずつ提供されることで説明した。但し、これに限定されないで、要求される工程ガスの種類によってそれぞれ3以上の自然数で提供されることができる。以下では、説明の便宜のために工程ガスが第1ガスと第2ガスで提供され、第1ガス供給ライン5442と第2ガス供給ライン5444がガス供給ライン5440上で分岐される場合を例であげて説明する。
【0061】
ノズルユニット6000は処理空間5101に第1ガス及び第2ガスを供給する。ノズルユニット6000は第1ガス供給ライン5442から供給を受けた第1ガスを処理空間5101に供給することができる。ノズルユニット6000は第2ガス供給ライン5444から供給を受けた第2ガスを処理空間5101に供給することができる。ノズルユニット6000は第1ガスと第2ガスを内部で混合して処理空間5101に供給することができる。ノズルユニット6000はウィンドウユニット520の中央に形成された開口に設置されることができる。ノズルユニット6000はウィンドウユニット520上で脱着されるように提供されることができる。
【0062】
図3は、
図2のノズルユニットの斜視図を概略的に見せてくれる図面である。
図4は
図3のノズルユニットをX-X方向の切断面を概略的に見せてくれる図面である。
図5は
図4の胴体を概略的に見せてくれる図面である。
図6は
図2の挿入部材の切断斜視図を概略的に見せてくれる図面である。以下では、
図3乃至
図6を参照してノズルユニット6000に対して詳しく説明する。
図3乃至
図6を参照すれば、ノズルユニット6000は胴体6200と挿入部材6400を含むことができる。
【0063】
胴体6200は内部に第1ガス及び第2ガスが流動する内部空間(A)を有する。内部空間(A)はガス供給ライン5440から供給された第1ガス及び第2ガスが流動する空間で提供される。内部空間(A)は第1ガス及び第2ガスがお互いに混合される空間で提供される。内部空間(A)で混合された第1ガス及び第2ガスは処理空間5101に供給される。
【0064】
胴体6200の下端には吐出領域(B)が提供される。吐出領域(B)は概して半球形状で提供されることができる。一例で、吐出領域(B)は地面に対して下の方向に屈曲された半球形状で提供されることができる。吐出領域(B)には内部空間(A)で流動する第1ガス及び第2ガスを処理空間5101に供給する吐出口6240が形成される。吐出口6240は少なくとも一つ以上で提供されることができる。一例で、吐出口6240は複数個で提供されることができる。吐出口6240らの直径は1mm以上で提供されることができる。複数の吐出口6240は胴体6200の内側壁から胴体6200の外側壁まで貫通することができる。複数の吐出口6240は半球形状で提供される吐出領域(B)上でお互いに離隔されて提供されることができる。
【0065】
胴体6200の中端は胴体6200の下端から上の方向を向けて延長されることができる。胴体6200の中端は概して内部に空間を有する円錐の形状で提供されることができる。胴体6200の中端は内部に内部空間(A)を有することができる。一例で、胴体6200の中端の外径は25mm以上で提供されることができる。
【0066】
胴体6200の上端は胴体6200の中心から遠くなる方向を向けて胴体6200の中端から延長されることができる。胴体6200の上端は概して円盤形状で提供されることができる。
【0067】
胴体6200の下端と中端はウィンドウユニット520に形成された開口を貫通することができる。胴体6200の上端の下面はウィンドウユニット520上に位置されることができる。これに、胴体6200はウィンドウユニット520に脱着可能に提供される。ノズルユニット6000はウィンドウユニット520に脱着可能に提供される。
【0068】
胴体6200の内側壁は上部内壁6260と下部内壁6280を具備することができる。上部内壁6260は挿入部材6400が挿入される空間を提供する。上部内壁6260が取り囲んだ空間は挿入部材6400が挿入される空間であることができる。挿入部材6400が胴体6200の上端に挿入された状態で、下部内壁6280が取り囲んだ空間は下部混合空間A2に提供されることができる。
【0069】
上部内壁6260は下部内壁6240に対して段差になるように提供されることができる。一例で、上部内壁6260は下部内壁6240から遠くなる方向に対して段差になるように提供されることができる。上部内壁6260によって取り囲まれる空間の幅D2は下部内壁6280によって取り囲まれる空間の幅D1より広く提供されることができる。一例で、下部内壁6280の厚さは5mm以上で提供されることができる。
【0070】
挿入部材6400は胴体6200に挿入される。挿入部材6400は胴体6200に挿入されることで、上部内壁6260によって取り囲まれることができる。挿入部材6400は胴体6200の上部中央に形成された挿入空間に挿入されることができる。挿入部材6400は内部に空間を有することができる。挿入部材6400の内部に提供された空間は後述する上部混合空間A1に提供されることができる。挿入部材6400の上端にはガス供給ライン5440が連結されることができる。
【0071】
挿入部材6400は底板6420、測板6440、そして、係止板6460を含むことができる。底板6420には底板6420を上下に貫通する貫通孔6425が形成される。貫通孔6425は少なくとも一つ以上で提供されることができる。一例で、貫通孔6425は複数個で提供されることができる。測板6440は底板6420から上の方向に延長される。挿入部材6400は底板6420と測板6440によって取り囲まれる上部混合空間A1を有する。係止板6460は測板6440の上端から上部混合空間A1に対して遠くなる方向に延長される。挿入部材6400が胴体6200に挿入された状態で、係止板6460の下面は上部内壁6260の上端面上に位置されることができる。これに、挿入部材6400は胴体6200上で脱着可能に提供されることができる。
【0072】
挿入部材6400が上部内壁6260に挿入された状態で、挿入部材6400の測板6440の内側面と下部内壁6280の内側面はお互いに等しい面を成すように提供されることができる。すなわち、測板6440の厚さは上部内壁6260によって取り囲まれる空間の幅D2で下部内壁6280によって取り囲まれる空間の幅D1を抜いた値になることができる。これに、挿入部材6400が上部内壁6260に挿入された状態で、正面から眺める時上部混合空間A1の幅と下部混合空間A2の幅が等しく提供されることができる。挿入部材6400の高さは15mm以上で提供されることができる。挿入部材6400の下端から胴体6200の下端までの距離は5mm以上で提供されることができる。これは挿入部材6400が形成する上部混合空間A1、そして、下部混合空間A2で第1ガス及び第2ガスが充分に混合されることができる空間を確保するためである。
【0073】
胴体6200の下端及び中端は、ウィンドウユニット520に形成された開口に挿入されることができる。胴体6200の上端の下面はウィンドウユニット520上に位置することができる。これに、胴体6200はウィンドウユニット520に脱着可能に提供されることができる。
【0074】
胴体6200と挿入部材6400は酸化物セラミックス、窒化物セラミックス、またはステンレス鋼などの材質で提供されることができる。胴体6200と挿入部材6400はイットリア系化合物または石英などの材質でコーティングされることができる。但し、これに限定されないで、胴体6200と挿入部材6400は比抵抗が高くて耐腐食性が良い薄膜にコーティングされることができる。胴体6200と挿入部材6400のコーティング層は物理的気相蒸着(Sputtering、Evaporating)化学的気相蒸着(CVD)、スプレー、または電気メッキ(Electroplating)などの方式で形成されることができる。
【0075】
図7は、
図2のノズルユニット内で工程ガスが流動する姿を概略的に見せてくれる図面である。
図8は
図2のノズルユニットで工程ガスが吐出される姿を概略的に見せてくれる図面である。
図9は
図2の処理空間内で工程ガスが流動する姿を概略的に見せてくれる図面である。
【0076】
図7を参照すれば、本発明の一実施例によるノズルユニットは挿入部材6400によって上部混合空間A1、そして、下部混合空間A2で区画される。すなわち、胴体6200の内部空間Aが挿入部材6400によって上部混合空間A1と下部混合空間A2で区分されることができる。これに、ガス供給ライン5440から流入される第1ガス及び第2ガスが1次的に上部混合空間A1内で混合される。上部混合空間A1で先決的に混合された第1ガス及び第2ガスが挿入部材6400の底板6420に形成された貫通孔6425を通じて下部混合空間A2に移動する。上部混合空間A1内で1次的に混合された第1ガス及び第2ガスは下部混合空間A2内で再び混合される。これに、お互いに異なる質量を有する第1ガスと第2ガスが処理空間5101上に供給される以前に、第1ガスと第2ガスがお互いに混合される空間を先制的に確保することができる。
【0077】
特に、工程ガスとして重い質量のガスが処理空間5101に供給される場合、重い質量のガスはその重さによって処理空間5101上にすぐ吐出される。これに、重い質量のガスはこれより相対的に軽い質量のガスと混合されないで個別的に処理空間5101上に供給される。本発明の一実施例によれば、上部混合空間A1と下部混合空間A2にお互いに異なるガス、一例で第1ガス及び第2ガスが混合する空間を確保することができる。これに、質量が他のお互いに異なるガスらがお互いに混合されないですぐ処理空間5101に供給される問題を解決することができる。
【0078】
すなわち、挿入部材6400の底板6420及び測板6440によって取り囲まれた上部混合空間A1内で工程ガスらの渦流が形成され、1次的にお互いに異なる質量を有する異種の工程ガスらが混合することができる。続いて、胴体6200の側壁らと挿入部材6400によって形成された下部混合空間A2内で工程ガスらの渦流が形成され、1次的にお互いに混合された工程ガスらが2次的に再び混合することができる。これに、重い質量のガスがノズルユニット6000内で相対的に質量が軽いガスと混合することができずに処理空間5101上に供給される問題を解決することができる。
【0079】
図8及び
図9を参照すれば、本発明の一実施例による吐出領域6220は半球形状で提供されることができる。また、吐出領域6220に吐出口6240らが提供されることができる。上部混合空間A1と下部混合空間A2内で異種の工程ガスらが均一に混合され、このような混合された工程ガスがノズルユニット6000の下端に提供された吐出領域6220によって均一に処理空間5101上に吐出されることができる。すなわち、吐出領域6220が半球形状で提供されるので、
図8及び
図9のように処理空間5101の全領域に均一に混合された工程ガスを供給することができる。
【0080】
また、挿入部材6400が胴体6200から脱着可能に提供されることで、ガス供給ライン5440から供給される工程ガスからの挿入部材6400が汚染された場合、挿入部材6400に対する維持補修を容易に遂行することができる。また、ノズルユニット6000がウィンドウユニット520から脱着可能に提供されることで、ノズルユニット6000に対する維持補修を容易に遂行することができる。
【0081】
プラズマユニット550は処理空間5101に供給される工程ガスからプラズマを発生させることができる。一例で、プラズマユニット550は処理空間5101に供給される第1ガス及び第2ガスからプラズマを発生させることができる。プラズマユニット550は処理空間5101の外部に配置されることができる。本発明の一実施例によればプラズマユニット550はICPタイプで構成されることができる。プラズマユニット550は内部コイル部5520、外部コイル部5540、電力印加部5560、グラウンドプレート5580、そして、電力ライン(EL)を含むことができる。
【0082】
内部コイル部5520と外部コイル部5540は上部空間5102に配置されることができる。内部コイル部5520と外部コイル部5540は後述する電力印加部5560から高周波電力の伝達を受けて処理空間5101に供給される第1ガス及び第2ガスを含む工程ガスからプラズマを発生させることができる。
【0083】
内部コイル部5520は上部から眺める時、処理空間5101の中央領域に対応する位置に配置されることができる。内部コイル部5520はリング形状で提供されることができる。外部コイル部5540は上部から眺める時、処理空間5101の縁領域に対応する位置に配置されることができる。一例で、外部コイル部5540は上部から眺める時、内部コイル部5520を取り囲むように提供されることができる。外部コイル部5540はリング形状で提供されることができる。
【0084】
前述した実施例では内部コイル部5520と外部コイル部5540が上部空間5102に提供されることを例であげて説明したが、これに限定されるものではない。一例で、内部コイル部5520と外部コイル部5540は工程チャンバ500の側部に配置されることができる。実施例によって、内部コイル部5520及び外部コイル部5540のうちで何れか一つは工程チャンバ500の上部に配置され、他の一つは工程チャンバ500の側部に配置されることができる。内部コイル部5520と外部コイル部5540が工程チャンバ500内でプラズマを生成する限り、内部コイル部5520と外部コイル部5540の位置は制限されない。
【0085】
内部コイル部5520の一端には後述する電力ライン(EL)が連結される電力端子が形成されることができる。内部コイル部5520の他端には後述する接地ライン(GL)が連結される接地端子が形成されることができる。外部コイル部5540の一端には電力ライン(EL)が連結される電力端子が形成され、外部コイル部5540の他端には接地ライン(GL)が連結される接地端子が形成されることができる。
【0086】
内部コイル部5520と外部コイル部5540は、銅、アルミニウム、タングステン、銀、金、白金、そして、鉄のうちで少なくとも何れか一つを含む金属素材で提供されることができる。内部コイル部5520と外部コイル部5540の表面は銀、金、そして、白金のうちで少なくとも何れか一つを含む金属素材でコーティングされることができる。このようなコーティング層は比抵抗が低く、熱伝導率が良い金属であることができる。コーティング層は20ミクロメーター以上の厚さを有することができる。コーティング層は物理的気相蒸着(Sputtering、Evaporating)または、化学的気相蒸着(CVD)、スプレー、電気メッキ(Electroplating)などの方式で形成されることができる。
【0087】
電力印加部5560は内部コイル部5520と外部コイル部5540で高周波電力を印加することができる。電力印加部5560は上部電源5562と第2整合器5564を含むことができる。上部電源5562は高周波電源であることができる。第2整合器5564は上部電源5562が内部コイル部5520及び外部コイル部5540に印加する高周波電力に対する整合を遂行することができる。上部電源5562が発生させる高周波電力を伝達する電力ライン(EL)の一端は、内部コイル部5520に連結された電力端子と外部コイル部5540に連結された電力端子と連結されることができる。
【0088】
グラウンドプレート5580は上部空間5102に提供されることができる。グラウンドプレート5580はアルミニウム、銅、そして、鉄のうちで少なくとも何れか一つを含む金属素材で提供されることができる。グラウンドプレート5580の厚さは3mm以上を有することができる。グラウンドプレート5580は内部コイル部5520及び外部コイル部5540の上部に配置されることができる。グラウンドプレート5580は内部コイル部5520及び外部コイル部5540の上部に離隔されて配置されることができる。一例で、グラウンドプレート5580は内部コイル部5520及び外部コイル部5540と50mm以上の間隔で配置されることができる。グラウンドプレート5580は接地されることができる。グラウンドプレート5580は内部コイル部5520及び外部コイル部5540を接地させることができる。グラウンドプレート5580には後述するファンユニット570が上部空間5102に供給する気流が上部空間5102で円滑に循環されることができるように開口が形成されることができる。例えば、上部から眺める時、グラウンドプレート5580の中央領域には円形状の開口が形成されることができる。また、上部から眺める時、グラウンドプレート5580の中央領域を取り囲む領域には弧 (arc)形状の開口が複数個形成されることができる。グラウンドプレート5580の中央領域を取り囲む領域に形成された弧形状の開口は上部から眺める時、後述する第1ファン5720または第2ファン5740と重畳される位置でグラウンドフレート5580に形成されることができる。
【0089】
接地ライン(GL)はグラウンドプレート5580と内部コイル部5520をお互いに電気的に連結させることができる。接地ライン(GL)はグラウンドプレート5580と外部コイル部5540をお互いに電気的に連結させることができる。接地ライン(GL)は複数で提供されることができる。接地ライン(GL)は複数で提供され、接地ライン(GL)らそれぞれの一端はグラウンドプレート5580と連結され、それぞれの他端は接地端子に連結されることができる。接地ライン(GL)らは上部から眺める時、グラウンドプレート5580の中心を基準で円周方向に沿って同じ間隔で配置されることができる。一例で、接地ライン(GL)らは上部から眺める時、グラウンドプレート5580の中心を基準で対称で配置されることができる。
【0090】
制御機(図示せず)は基板処理装置が有する構成らを制御することができる。例えば、制御機は支持ユニット530、ガス供給ユニット540、プラズマユニット550、ガス排気ユニット560、そして、ファンユニット570を制御することができる。制御機は基板処理装置の制御を実行するマイクロプロセッサー(コンピューター)でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置を管理するためにコマンド入力操作などを行うキーボードや、基板処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、基板処理装置で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で行うための制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが保存された記憶部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び記憶部はプロセスコントローラーに接続されてあり得る。処理レシピは記憶部のうちで記憶媒体に記憶されてあり得て、記憶媒体は、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスク、またはフラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることがある。
【0091】
ガス排気ユニット560は処理空間5101に供給される工程ガス、そして、基板(W)を処理する工程中に発生されることができる工程副産物(By-Product)をハウジング510の底面に形成された排気ホール5160を通じて処理空間5101から排出することができる。ガス排気ユニット560は減圧部材5620、減圧ライン5640、減圧弁5660、そして、排気バッフル5680を含むことができる。
【0092】
減圧部材5620は処理空間5101に減圧を提供することができる。減圧部材5620はポンプであることができる。しかし、これに限定されるものではなくて減圧部材5620は処理空間5101に減圧を提供することができる公知された装置で多様に変形されることができる。減圧部材5620が提供する減圧は減圧ライン5640を通じて処理空間5101に伝達することができる。また、減圧ライン5640には減圧バルブ5640が設置されることができる。減圧弁5640は開閉バルブであることができる。しかし、これに限定されるものではなくて減圧バルブ5640は流量調節バルブで提供されることもできる。排気バッフル5680は上部から眺める時、リング形状を有することができる。排気バッフル5680は上部から眺める時、支持ユニット530を取り囲むように提供されることができる。排気バッフル5680には複数の排気ホールが形成されることができる。
【0093】
ファンユニット570は上部空間5102に気流を供給することができる。ファンユニット570は上部空間5102に温度と湿度が調節された気流を供給することができる。ファンユニット570は上部空間5102の温度が過度に高くなることを防止するようにするクーラー(Cooler)の役割を遂行することができる。ファンユニット570は第1ファン5720、そして、第2ファン5740を含むことができる。第1ファン5720と第2ファン5740はお互いに相異な位置で上部空間5102に気流を供給することができる。第1ファン5720と第2ファン5740は上部空間5102に下に向ける方向に気流を供給することができる。
【0094】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。前述した実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【国際調査報告】