(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-06
(54)【発明の名称】患者の回復を支援するための固定テープ
(51)【国際特許分類】
A61H 39/04 20060101AFI20240730BHJP
A61H 7/00 20060101ALI20240730BHJP
A61N 1/36 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
A61H39/04 P
A61H7/00 300Z
A61N1/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505535
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 FI2022050508
(87)【国際公開番号】W WO2023007059
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524038543
【氏名又は名称】6ディー・テープ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】6D TAPE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(72)【発明者】
【氏名】タスキネン,タパニ
【テーマコード(参考)】
4C053
4C100
4C101
【Fターム(参考)】
4C053JJ02
4C053JJ13
4C053JJ14
4C053JJ15
4C053JJ22
4C053JJ24
4C053JJ27
4C053JJ36
4C100AA02
4C100BA01
4C100BB01
4C100BB02
4C100CA20
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4C100DA05
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4C101BA01
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4C101BB06
4C101BB07
4C101BB08
4C101BB10
4C101BC02
4C101BD16
4C101BE02
4C101BE06
4C101EB11
(57)【要約】
様々な実施形態は、固定テープシステムおよびこれを使用する方法を対象とする。様々な実施形態において、固定テープシステムは、1つまたは複数の固定テープであって、それぞれが、患者の身体の一部に適合するように構成され、上側と上側の反対側の下側とを画定する裏打ち層と、裏打ち層の下側に対して固定された接着材であって、患者の皮膚に裏打ち層を接着するように構成され、裏打ち層と患者の皮膚との接着を維持するように構成されている接着材と、患者の皮膚に刺激信号を印加するように構成された少なくとも1つの刺激器であって、刺激信号が、患者の皮膚の少なくとも1次元で機械的運動を引き起こすように構成されている、少なくとも1つの刺激器と、固定テープに対して少なくとも部分的に固定された1つまたは複数の固定手段とを備える、1つまたは複数の固定テープを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の固定テープを備える、固定テープシステムであって、前記1つまたは複数の固定テープの各々が、
患者の身体の一部に適合するように構成された柔軟な裏打ち層であって、上側と前記上側の反対側の下側とを画定する、柔軟な裏打ち層と、
前記柔軟な裏打ち層の前記下側に対して固定された接着材であって、前記患者の皮膚に前記裏打ち層を接着するように構成された接着材とを備え、
前記接着材は、前記裏打ち層と前記患者の皮膚の接着を維持するように構成され、
前記固定テープシステムはさらに、
前記患者の皮膚に刺激信号を印加するように構成された少なくとも1つの刺激器であって、前記刺激信号が、前記患者の皮膚の少なくとも1次元で機械的運動を引き起こすように構成されている、少なくとも1つの刺激器と、
前記1つまたは複数の固定テープに対して少なくとも部分的に固定された1つまたは複数の固定手段と
を備える、固定テープシステム。
【請求項2】
前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して固定された1つまたは複数の取っ手をさらに備え、前記1つまたは複数の取っ手が、1つまたは複数の留め具によって前記柔軟な裏打ち層に固定されている、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項3】
前記機械的運動が、水平方向および垂直方向のうちの1つの、前記1次元の軸に沿った往復運動を含む、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項4】
前記機械的運動が2次元で定義される、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項5】
前記機械的運動が機械的回転運動を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項6】
前記刺激信号が前記患者の皮膚の振動を引き起こすように構成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの刺激器が、経皮的な電気的神経刺激器(TENS)を備える電気的刺激器を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの刺激器が、1次元の軸の垂直方向の垂直運動または下方への連続的な圧力を引き起こすように構成された圧力付与器を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項9】
前記1つまたは複数の刺激器が、1つまたは複数の固定点において前記固定テープに固定されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの刺激器が、1つまたは複数の固定点において前記1つまたは複数の固定テープに固定されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項11】
前記固定テープおよび前記少なくとも1つの刺激器の一方または両方が、患者の身体の少なくとも一部のプロファイルに少なくとも部分的に相応する湾曲したプロファイルを有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項12】
前記1つまたは複数の固定手段が、接着材によって前記1つまたは複数の固定テープに対して固定される、請求項1から8のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項13】
前記裏打ち層が非弾性または弾性である、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項14】
前記1つまたは複数の固定手段が、前記少なくとも1つの刺激器のうちの1つまたは複数を前記1つまたは複数の固定テープに固定するように構成されている、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項15】
前記接着材が前記患者の体熱によって熱活性化される、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項16】
前記1つまたは複数の留め具が、前記接着材と異なる第2の接着材を含み、前記第2の接着材が、前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して前記1つまたは複数の取っ手を恒久的に固定するように構成されている、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項17】
前記1つまたは複数の留め具が、前記1つまたは複数の取っ手および前記裏打ち層の各々の少なくとも一部を通って縫い付けられた糸を含む、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項18】
前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、前記裏打ち層に対して固定された単層の柔軟シートを備える、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項19】
前記1つまたは複数の取っ手が、前記裏打ち層の前記上側に固定されるように構成されたベース部と、前記ベース部から延在する握り部とを備え、前記1つまたは複数の取っ手の前記ベース部が、前記1つまたは複数の留め具によって前記裏打ち層の前記上側に対して固定されている、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項20】
前記裏打ち層が、長さと、前記長さに対して垂直に測定される幅とを画定し、前記長さが前記幅よりも実質的に長く、前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、前記裏打ち層の前記幅と平行な方向に前記裏打ち層にわたって延在する、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項21】
前記裏打ち層が、長さと、前記長さに対して垂直に測定される幅とを画定し、前記長さが前記幅よりも実質的に長く、前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、前記裏打ち層の前記長さと平行な方向に前記裏打ち層にわたって延在する、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項22】
前記1つまたは複数の取っ手が、前記裏打ち層に対して分離可能に固定され、前記1つまたは複数の留め具が、磁石、面ファスナ、またはスナップから選択される、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1つの刺激器を選択的に活性化する1つまたは複数の刺激器信号を生成するように構成されたコントローラをさらに備え、前記コントローラが、少なくとも1つの外部コンピューティングエンティティから送信されたデータを受信するように構成された少なくとも1つの通信インターフェースを備える、請求項1から21のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項24】
前記通信インターフェースが無線通信インターフェースである、請求項13に記載の固定テープシステム。
【請求項25】
前記皮膚の少なくとも1つの特性を測定するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備え、少なくとも1つのセンサが、測定結果を前記コントローラに送信するようにさらに構成されており、前記コントローラが、前記測定値結果に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の刺激器信号を調節するように構成されている、請求項23または24に記載の固定テープシステム。
【請求項26】
前記皮膚の少なくとも1つの特性を測定するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備え、少なくとも1つのセンサが、前記測定結果をモバイルデバイスに送信するようにさらに構成されており、前記コントローラが、前記測定値結果に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の刺激器信号を調節するように構成されている、請求項23から25のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項27】
前記少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部が、浮腫センサおよび歪ゲージのうちの1つまたは複数の測定信号に応じて、自動的に開始および停止するようにプログラムされ得る、請求項23から26のいずれか1項に記載の固定テープ。
【請求項28】
前記少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部が、自動的に、あるいは特定の期間の間センサ測定に対する応答として調節されてプログラムされ得、所与の間隔で特定の期間の間維持され得、かつ/または複数の期間にわたって維持され得る、請求項23から27のいずれか1項に記載の固定テープ。
【請求項29】
前記1つまたは複数のセンサが、歪ゲージ、液体含有量および油脂含有量のうちの1つまたは複数を測定するための浮腫センサ、温度センサ、紫外線(UV)センサ、赤外線(IR)センサ、音声センサ、力センサ、無線周波数(RF)センサ、1つまたは複数の電気的特性を測定するための電気センサ、1つまたは複数の機械的特性を測定するための機械センサ、リンパ流を測定するためのリンパ流センサ、血液循環を測定するための血液循環センサ、蒸発能力を測定するための蒸発センサ、pHセンサ、前記皮膚の上昇に関する位置センサ、および治療を調節するために前記治療の効率を増減するように、前記患者から与えられた入力信号を登録するように構成された入力センサのうちの1つまたは複数を含む、請求項23から28のいずれか1項に記載の固定テープ。
【請求項30】
前記接着材が、前記患者の皮膚から除去する際に前記接着材と前記裏打ち層とが実質的に剥離することのないように、前記裏打ち層に固定される、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項31】
柔軟性材料を操作するための方法であって、
前記柔軟性材料の表面に固定テープシステムを固定するステップを含み、前記固定テープシステムが、
1つまたは複数の固定テープを備え、前記1つまたは複数の固定テープの各々が、
前記柔軟性材料の前記表面の一部に適合するように構成された柔軟な裏打ち層であって、上側と前記上側の反対側の下側とを画定する、柔軟な裏打ち層と、
前記柔軟な裏打ち層の前記下側に対して固定された接着材であって、前記裏打ち層を前記柔軟性材料の前記表面に接着するように構成された接着材と、を備え、
前記固定テープシステムがさらに、
柔軟性材料に刺激信号を印加するように構成された少なくとも1つの刺激器であって、
前記刺激信号が、前記柔軟性材料の少なくとも1次元で機械的運動を引き起こすように構成されている、少なくとも1つの刺激器と、
前記少なくとも1つの刺激器を、前記1つまたは複数の固定テープに固定するための1つまたは複数の固定手段と、を備え、
前記方法がさらに、
前記固定手段のうちの前記少なくとも1つに張力を印加して、前記裏打ち層の一部および前記柔軟性材料の前記表面の固定された部分を持ち上げるステップ
を含む、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項32】
前記柔軟性材料が患者の皮膚である、請求項31に記載の、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項33】
前記固定手段が前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して分離可能に固定されている1つまたは複数の取っ手を備え、
1つまたは複数の着脱式の留め具によって、前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して1つまたは複数の取っ手を固定するためのステップをさらに含む、請求項31または32に記載の、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項34】
前記接着材が熱活性化され、前記柔軟性材料の表面にテープ構造体を固定するステップが、
前記患者の皮膚に前記固定テープシステムの前記接着材を配置するステップと、
前記患者の体熱に基づいて前記接着材の温度を上昇させ、前記患者の皮膚に前記接着材をしっかりと接着するステップと
を含む、請求項32に記載の柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項35】
前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つに張力を印加すると、少なくとも前記柔軟性材料の前記表面の一部が取っ手の変位と少なくとも実質的に等しい距離だけ前記張力の方向に変位するように、前記裏打ち材が非弾性である、請求項33または34に記載の、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項36】
操作に関する測定結果を含むデータを収集するステップと、前記測定結果に少なくとも部分的に基づいて個々の治療に関するパラメータを定義するために、人工知能および統計的方法のうちの1つまたは複数によって前記データを分析するステップとをさらに含む、請求項31から35のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
一般に、患者の、身体傷害(たとえば、筋肉の使いすぎ、損傷、または衰え、靭帯の裂傷および/または使いすぎ、および/または打撲など)および/または医療処置(たとえば関節置換術などの外科手術)からの回復を支援するため、ならびに/あるいは障害および/または他の状態(たとえば線維筋痛症、多発性硬化症(MS)など)による患者の不快感を最小化するための治療的処置は、専門家の指導を受ける治療セッション(たとえば、医師、理学療法士などの指導による)、および/または監督する専門家によって指示され得る患者自身による治療セッション(たとえば指導がつかない運動)を包含する。専門家の指導を受ける治療セッションは、患者自身による治療セッションに含まれるものに類似する運動を当の患者が実行する運動部分を包含し得るが、専門家の指導を受ける治療セッションは、専門家が、血流を刺激し、瘢痕組織形成を最小限にし、筋肉生長を促進することなどのために、損傷部位またはその近くの患者の身体を操作する、追加の治療的マッサージおよび/または操作セッションを含み得る。
【0002】
これまで、患者は、専門家の治療セッションと次の治療セッションとの間および/または治療セッションの後に、専門家によって提供された治療的な操作治療を再現することができなかった。したがって、身体傷害からの回復をさらに支援するために治療的な操作治療を患者が自分で実行することを可能にするデバイスが必要である。
【発明の概要】
【0003】
様々な実施形態は、固定テープ(たとえば、薬物療法テープ、理学療法テープ、物理療法テープ、カイロプラクティック療法テープ、ナプラパシー療法テープ、マッサージ療法テープ、リンパ療法テープ、スポーツ療法テープなどの療法)を対象とするものであり、患者が医療専門家の監督なしで操作および/またはマッサージベースの治療を継続することを可能にするように構成された、1つもしくは複数の固定点(たとえば取っ手など)および/または1つもしくは複数の刺激器を有する。たとえば、患者は、自身の皮膚の一部を持ち上げたり動かしたりして、テープが固定された身体部分のリハビリテーションおよび/または治療を促進することができる。たとえば、療法テープは、筋肉および/または靭帯の使いすぎ、損傷、および/または衰え、ならびに/あるいは血腫、打ち傷、コーディング、脊椎損傷、しびれ、組織や筋肉の緊張および/または硬直(たとえば痙性から)の治療を支援するように構成され得る。療法テープは、外上顆炎、足底筋膜炎、MS、結合組織炎、腫れたリンパ浮腫、脂肪浮腫などの様々な身体の状態の治療を支援するようにさらに構成され得る。様々な実施形態において、療法テープは、歯科処置、形成外科、瘢痕治療、脂肪吸引などの医療処置(たとえば外科手術)からの回復を支援するように構成され得る。療法テープは、損傷の防止、患者の心地よさの支援などのための治療を提供するように、さらに構成され得る。たとえば、療法テープは、はり治療ポイント、ツボなどを刺激するように構成され得る。療法テープは、組織および/または組織に接続されたアンカフィラメントを、持ち上げ、伸ばし、かつ/または動かすようにさらに構成され得る。療法テープは、様々な身体部分(たとえば四肢)などを支持するようにさらに構成され得る。療法テープは、大人の患者、子供の患者、高齢の患者などに使用され得る。なおまた、特定の実施形態では、療法テープは、動物(たとえば、馬、犬、猫など)に使用され得る。
【0004】
様々な実施形態は、1つまたは複数の固定テープを備える固定テープシステムを対象とし、1つまたは複数の固定テープの各々が、患者の身体の一部に適合するように構成された柔軟な裏打ち層であって、上側と上側の反対側の下側とを画定する、柔軟な裏打ち層と、柔軟な裏打ち層の下側に対して固定された接着材であって、患者の皮膚に裏打ち層を接着するように構成された接着材とを備え、接着材は、裏打ち層と患者の皮膚との接着を維持するように構成され、固定テープシステムはさらに、患者の皮膚に刺激信号を印加するように構成された少なくとも1つの刺激器であって、刺激信号が、患者の皮膚の少なくとも1つの次元において機械的運動を引き起こすように構成されている、少なくとも1つの刺激器と、1つまたは複数の固定テープに対して少なくとも部分的に固定された1つまたは複数の固定手段とを備える。
【0005】
様々な実施形態において、1つまたは複数の固定手段は、柔軟な裏打ち層の上側に対して固定された1つまたは複数の取っ手を備えてよく、1つまたは複数の取っ手は、1つまたは複数の留め具によって柔軟な裏打ち層に固定されている。様々な実施形態において、機械的運動は、水平方向および垂直方向のうちの1つの、1次元の軸に沿った往復運動を含み得る。様々な実施形態において、機械的運動は2次元で定義され得る。特定の実施形態では、機械的運動は機械的回転運動を含み得る。さらに、特定の実施形態では、刺激信号は、患者の皮膚の振動を引き起こすように構成され得る。特定の実施形態では、少なくとも1つの刺激器は、経皮的な電気的神経刺激器(TENS)を備える電気的刺激器を備え得る。
【0006】
様々な実施形態において、少なくとも1つの刺激器は、1次元の軸の垂直方向の垂直運動または下方への連続的な圧力を引き起こすように構成された圧力付与器を備え得る。さらに、様々な実施形態において、1つまたは複数の刺激器は、1つまたは複数の固定点において固定テープに固定され得る。特定の実施形態では、少なくとも1つの刺激器は、1つまたは複数の固定点において1つまたは複数の固定テープに固定され得る。特定の実施形態では、固定テープおよび少なくとも1つの刺激器の一方または両方が、患者の身体の少なくとも一部のプロファイルに少なくとも部分的に相応する湾曲したプロファイルを有し得る。
【0007】
様々な実施形態において、1つまたは複数の固定手段は、接着材を含む留め具によって1つまたは複数の固定テープに固定され得る。様々な実施形態において、裏打ち層は非弾性でも弾性でもよい。特定の実施形態では、1つまたは複数の固定手段は、少なくとも1つの刺激器のうちの1つまたは複数を1つまたは複数の固定テープに固定するように構成され得る。特定の実施形態では、接着材は、患者の体熱によって熱活性化され得る。様々な実施形態において、1つまたは複数の留め具は、前記接着材と異なる第2の接着材を含み得、第2の接着材は、柔軟な裏打ち層の上側に対して1つまたは複数の取っ手を恒久的に固定するように構成されている。様々な実施形態において、1つまたは複数の留め具は、1つまたは複数の取っ手および裏打ち層の各々の少なくとも一部を通って縫い付けられた糸を含み得る。様々な実施形態において、1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つは、裏打ち層に対して固定された単層の柔軟シートを備え得る。
【0008】
さらに、特定の実施形態では、1つまたは複数の取っ手は、裏打ち層の上側に固定されるように構成されたベース部と、ベース部から延在する握り部とを備えてよく、1つまたは複数の取っ手のベース部は、1つまたは複数の留め具によって、裏打ち層の上側に対して固定される。特定の実施形態では、裏打ち層は、長さと、長手方向に対して垂直に測定される幅とを画定し得、長さは幅よりも実質的に長く、1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、裏打ち層の幅と平行な方向に、裏打ち層にわたって延在する。様々な実施形態において、裏打ち層は、長さと、長手方向に対して垂直に測定される幅とを画定し得、長さは幅よりも実質的に長く、1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、裏打ち層の長手方向と平行な方向に、裏打ち層の端から端まで延在する。特定の実施形態では、1つまたは複数の取っ手が、裏打ち層に対して分離可能に固定されてよく、1つまたは複数の留め具は、磁石、面ファスナ、またはスナップから選択される。
【0009】
様々な実施形態において、固定テープシステムは、少なくとも1つの刺激器を選択的に活性化する1つまたは複数の刺激器信号を生成するように構成されたコントローラをさらに備えてよく、コントローラは、少なくとも1つの外部コンピューティングエンティティから送信されたデータを受信するように構成された少なくとも1つの通信インターフェースを備える。様々な実施形態において、通信インターフェースは無線通信インターフェースであり得る。様々な実施形態において、固定テープシステムは、皮膚の少なくとも1つの特性を測定するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備えてよく、少なくとも1つのセンサは、測定結果をコントローラに送信するようにさらに構成されており、コントローラは、測定結果に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の刺激器信号を調節するように構成されている。特定の実施形態では、固定テープシステムは、皮膚の少なくとも1つの特性を測定するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備えてよく、少なくとも1つのセンサは、測定結果をモバイルデバイスに送信するようにさらに構成されており、コントローラは、測定結果に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の刺激器信号を調節するように構成されている。様々な実施形態において、少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部は、浮腫センサおよび歪ゲージのうちの1つまたは複数の測定信号に応じて、自動的に開始および停止するようにプログラムされ得る。
【0010】
特定の実施形態では、少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部は、自動的に、あるいは特定の期間の間センサ測定に対する応答として調節されてプログラムされてよく、所与の間隔で特定の期間の間維持され得、かつ/または複数の期間にわたって維持され得る。様々な実施形態において、1つまたは複数のセンサは、歪ゲージ、液体含有量および油脂含有量のうちの1つまたは複数を測定するための浮腫センサ、温度センサ、紫外線(UV)センサ、赤外線(IR)センサ、音声センサ、力センサ、無線周波数(RF)センサ、1つまたは複数の電気的特性を測定するための電気センサ、1つまたは複数の機械的特性を測定するための機械センサ、リンパ流を測定するためのリンパ流センサ、血液循環を測定するための血液循環センサ、蒸発能力を測定するための蒸発センサ、pHセンサ、皮膚の上昇に関する位置センサ、および治療を調節するために治療の効率を増減するように、患者から与えられた入力信号を登録するように構成された入力センサのうちの1つまたは複数を含み得る。さらに、様々な実施形態において、接着材は、患者の皮膚から除去する際に接着材と裏打ち層とが実質的に剥離することのないように、裏打ち層に固定され得る。
【0011】
様々な実施形態は、柔軟性材料を扱うための方法を対象とし、この方法は、柔軟性材料の表面に固定テープシステムを固定するステップを含み、固定テープシステムが、1つまたは複数の固定テープを備え、1つまたは複数の固定テープの各々が、柔軟性材料の表面の一部に適合するように構成された柔軟な裏打ち層であって、上側と上側の反対側の下側とを画定する、柔軟な裏打ち層と、柔軟な裏打ち層の下側に対して固定された接着材であって、裏打ち層を柔軟性材料の表面に接着するように構成された接着材とを備え、固定テープシステムがさらに、柔軟性材料に刺激信号を印加するように構成された少なくとも1つの刺激器であって、刺激信号が、柔軟性材料の少なくとも1次元で機械的運動を引き起こすように構成されている、少なくとも1つの刺激器と、少なくとも1つの刺激器を、1つまたは複数の固定テープに固定するための1つまたは複数の固定手段とを備え、方法がさらに、固定手段のうちの少なくとも1つに張力を印加して、裏打ち層の一部および柔軟性材料の表面の固定された部分を持ち上げるステップを含む。
【0012】
様々な実施形態において、柔軟性材料は患者の皮膚であり得る。様々な実施形態において、固定手段は、柔軟な裏打ち層の上側に対して分離可能に固定された1つまたは複数の取っ手を備えてよく、この方法は、1つまたは複数の着脱式の留め具によって、柔軟な裏打ち層の上側に対して1つまたは複数の取っ手を固定するためのステップをさらに含む。様々な実施形態において、接着材は熱活性化され得、柔軟性材料の表面にテープ構造体を固定するステップは、患者の皮膚に固定テープシステムの接着材を配置するステップと、患者の体熱に基づいて接着材の温度を上昇させ、患者の皮膚に接着材をしっかりと接着するステップとを含む。様々な実施形態において、1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つに張力を印加すると、少なくとも柔軟性材料の表面の一部が取っ手の変位と少なくとも実質的に等しい距離だけ張力の方向に変位するように、裏打ち材は非弾性でよい。
【0013】
様々な実施形態において、この方法は、操作に関する測定結果を含むデータを収集するステップと、測定結果に少なくとも部分的に基づいて個々の治療に関するパラメータを定義するために、人工知能および統計的方法のうちの1つまたは複数によってデータを分析するステップとをさらに含み得る。
【0014】
様々な実施形態において、接着材は、患者の皮膚から除去する際に接着材と裏打ち層とが実質的に剥離することのないように、裏打ち層に固定される。したがって、本発明の独創的な固定テープは、療法テープになり得、少なくとも1次元、さらには最大6次元で、組織可動化および能動的な治療ケアを可能にする。機械的運動は、たとえば、1次元のみにおいて1つの軸に沿って前後に生じるもの、表面上の2次元のもの(運動が2つの軸で記述される)、または3次元のもの(x軸、y軸およびz軸などの3つの軸で記述される)であり得る。1つ、2つ、または3つの軸のまわりの回転運動が追加されると、より多次元での可動化が達成される。本発明の固定テープシステムは、皮膚に直接固定され得、ブレスレットの形態に形成され得、または人の衣類などに固定され得る。
【0015】
次に添付図面が参照されるが、添付図面は必ずしも原寸に比例するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1A-1C】療法テープの様々な実施形態の上面図および側面図である。
【
図2A-2D】療法テープの様々な実施形態の上面図および側面図である。
【
図3】療法テープの実施形態の一例の上面図である。
【
図4A-4D】療法テープの様々な実施形態の上面図および側面図である。
【
図5】一実施形態による、様々な刺激器を備える療法テープの上面図である。
【
図6A】一実施形態による、刺激器を備える療法テープの上面図である。
【
図6B】一実施形態による、刺激器を備える療法テープの側面図である。
【
図6C】一実施形態による刺激器および取っ手の分解図である。
【
図7】一実施形態による、患者の皮膚に固定された刺激器を備える例示の療法テープの側面図である。
【
図9a-9b】第1の実施形態による、機械的刺激器を備える療法テープの一例の上面図および側面図である。
【
図10a-10b】第2の実施形態による、機械的刺激器を備える療法テープの一例の上面図および側面図である。
【
図11】第3の実施形態による、機械的刺激器を備える療法テープの一例の側面図である。
【
図12】第4の実施形態による、機械的刺激器を備える療法テープの一例の側面図である。
【
図13】第5の実施形態による、機械的刺激器を備える療法テープの一例の側面図である。
【
図14】第6の実施形態による、機械的刺激器を備える療法テープの一例の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明が、添付図面を参照しながら以下でより十分に説明されるが、示されるのは、本発明のいくつかの実施形態であって、すべての実施形態ではない。実際、本発明は色々な形態で具現され得、本明細書で説明する実施形態に限定されるように解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的必要条件を満たすように提供されるものである。全体にわたって、類似の番号は類似の要素を指す。
【0018】
様々な実施形態において、本発明の固定テープは、患者の損傷、障害、治療部位などの治療的処置を促進するための刺激器(たとえば、バイブレータ、圧力付与器、経皮的電気神経刺激デバイス(TENSデバイス)、移動および回転のための機械デバイスなど、および/またはそれらの組合せ)と、刺激器(複数可)が固定される固定点とを備える。固定点は、たとえばフック、磁気機構、(たとえば、分離可能、かつ/または裏打ち層に対して固定された)1つまたは複数の取っ手、および/またはセンサ(たとえば、歪ゲージ、液体含有量または油脂含有量を測定するための浮腫センサ、温度センサ、紫外線(UV)センサ、赤外線(IR)センサ、音声センサ、力センサ、無線周波数(RF)センサ、インピーダンス、キャパシタンス、抵抗、リアクタンス、またはインダクタンスなどの電気的特性を測定するためのセンサ、強度、弾性、反発性、または柔軟性などの機械的特性を測定するためのセンサ、リンパ流を測定するためのセンサ、血液循環を測定するためのセンサ、蒸発能力を測定するためのセンサ、pHセンサ、皮膚の上昇に関するセンサ、および/または治療の調節のために治療の効率を増減するように、患者によって与えられた信号を登録することが可能なセンサ)であり得る。
【0019】
様々な実施形態において、本発明の方法は、皮膚の機械的特性の測定値に基づいて療法を調節するためのステップを含み、調節は、センサからの測定結果に基づいて、モバイルデバイスまたは分離した制御ユニットにより、ソフトウェアプログラムによって実行される。接続は、有線またはたとえばBluetooth接続による無線であり得る。
【0020】
療法テープは、テープの追加機能に対応するように構成された裏打ち材、柔軟性材料の表面にテープを選択可能に固定するように構成された接着材層(たとえば患者の皮膚、衣類、または手首のまわりのバンド)、機械的機構などの1つまたは複数の固定手段、フック、取っ手、ならびに/あるいは1つまたは複数の刺激器を備え得る。様々な実施形態において、医療従事者(たとえば医師、理学療法士など)、患者、および/または別の個人が、材料(たとえば皮膚)を扱うことができるように、テープに取っ手が組み込まれてよい。たとえば、取っ手があると、医療従事者および/または患者は、テープが固定されている皮膚の内部および/または直近の血流を促進するため、瘢痕組織の形成を分解し、かつ/または防止するため、筋肉の増強を促進するため、リンパの流れおよび/または排出を改善するため、患者の体内の流体流れを増加するため、患者の身体の代謝率を向上するためなどの治療法(たとえば、下にある患者の皮膚、組織および/または筋膜を、伸ばす、引っ張る、押す、捩ることなどを含む治療法)の一部として、下にある皮膚、組織、筋膜などを引っ張り、伸ばし、捩り、延ばし、長くすることなどが可能になる。したがって、テープの接着材層は、テープの1つまたは複数の取っ手を引っ張ったり操作したりしても、テープが患者の皮膚から分離しないように、患者の皮膚にしっかりと固定されるように構成され得る。なおまた、療法テープは、たとえば引き伸ばされたとき、圧縮されたときなど、長さおよび/または幅が変化するように構成され得る。
【0021】
なおまた、様々な実施形態において、療法テープは、患者に固定されている間は患者の皮膚を刺激するように構成された1つまたは複数の刺激器を備え得る。様々な実施形態において、療法テープには、電源ならびに/あるいは1つまたは複数の刺激器を選択可能に活性化および/または非活性化するように構成された1つまたは複数の制御デバイスを備えるコントローラが組み込まれ得る。様々な実施形態において、コントローラは、外部のコンピュータデバイス(たとえば、手持ち式コンピュータデバイス、モバイルデバイス、デスクトップコンピュータデバイス、ラップトップコンピュータデバイス、制御パネル、制御ユニットなど)と無線および/または有線で接続するように構成され得る。コントローラは、1つまたは複数の刺激器の現在および/または過去の状態を表す信号をコンピュータデバイスに送信するように構成され得、かつ/または1つまたは複数の刺激器の動作を操作するように構成された外部のコンピューティングエンティティから、1つまたは複数の制御信号を受信するように構成され得る。
【0022】
様々な実施形態において、療法テープは、複数の刺激器(たとえば同一のタイプおよび/または様々なタイプの複数の刺激器)ならびに/あるいは1つまたは複数の取っ手を備え得る。したがって、療法テープは、患者に様々なタイプの療法を提供するように構成され得る。
【0023】
様々な実施形態において、療法テープは、患者に、長期にわたって(たとえば1日を超えて)固定され続けるように構成され得る。そのような実施形態では、療法テープは、医療従事者と直接通信していないときには、患者が自分で治療できるように構成され得る。
【0024】
本明細書で論じられたように、療法テープは長さおよび幅を有し得る。特定の実施形態では、療法テープの長さが幅よりもかなり長くなっていて、療法テープは、保管および/または配布のために(たとえばロールに)巻き取られ得る(
図8に示されている)。1つの非限定的な例として、療法テープは、幅が少なくとも約1インチ、長さが少なくとも6インチ(たとえば、長さ3フィート、6フィート、12フィート、50フィート、100フィートなど)であり得る。本明細書でより詳細に論じられるように、療法テープは、ロールで保存されるように構成され得、使用する際にはテープのある長さがロールから取り出して切り離され得る(たとえば切断され得る)。しかしながら、療法テープは、任意の寸法比および/または相対的な寸法を有し得ることを理解されたい。たとえば、特定の実施形態では、幅が長さよりも大きくてよい。なおまた、特定の実施形態では、療法テープは、(たとえばテープの幅にわたって)長さが変化し得、かつ/または(たとえばテープの長さにわたって)幅が変化し得る。
【0025】
裏打ち層
様々な実施形態において、療法テープは、接着材層が固定されている裏打ち層を備え得る。特定の実施形態では、裏打ち層には、1つまたは複数の取っ手および/または1つまたは複数の刺激器がさらに固定されていてよい。
【0026】
裏打ち層は、織物、不織フィルム、不織布などの織布材料または不織布材料を含み得る。様々な実施形態において、裏打ち層は単一の層を備え得るが、特定の実施形態では、裏打ち層は複数の層(たとえば織布層および不織布層)を備え得る。特定の実施形態では、裏打ち層は、複数の繊維(たとえば織り繊維、吹き出し繊維など)を含み得る。複数の繊維は、高い引張り強度を有する補強繊維を含み得、テープの望ましくない裂けおよび/または破れを阻止するように構成されている。なおまた、特定の実施形態では、複数の繊維は、裏打ち層が1つまたは複数の方向に可逆的に伸縮することを可能にするように構成された弾性繊維を含み得る。
【0027】
様々な実施形態において、裏打ち層は、1つまたは複数の天然材料および/または合成材料を含み得る。たとえば、裏打ち層は、植物ベースの材料(たとえば、綿、木材繊維、竹繊維、セルロース繊維、天然ゴム、および/または他の生物分解性材料)、合成材料、(たとえば、ポリエステル、合成ゴム、ポリ塩化ビニルなど)などを含み得る。様々な実施形態において、裏打ち層は、湿った環境(たとえば、汗、水など)にさらされたとき迅速に乾燥するように疎水性でよい。しかしながら、特定の実施形態では、少なくとも裏打ち材の一部は親水性でよい。具体例として、裏打ち層は、キネシオロジーテープ(Kinesiology tape)の裏打ち層、医療支援テープの裏打ち層、運動競技テープの裏打ち層、動的テープの裏打ち層などを含み得る。様々な実施形態において、裏打ち層は複数の材料を含み得る。たとえば、裏打ち層の第1の部分は第1の材料を含み得、裏打ち層の第2の部分は第2の材料を含み得る。具体例として、裏打ち層の第1の部分は柔軟な非弾性材料を含み得、裏打ち層の第2の部分は柔軟な弾性材料を含み得る。
【0028】
様々な実施形態において、裏打ち層は多孔質材料でよく、裏打ち層の頂面と底面との間に複数の穴が延在する。たとえば、穴は、織布材料の繊維の間に延在し得、かつ/または不織布材料の内部の開口を通って延在し得る。したがって、裏打ち層は通気性であり得、気体(たとえば空気)が裏打ち層を通って流れることができる。したがって、療法テープが患者の皮膚に固定されたとき、裏打ち層によって、療法テープに隣接して位置する患者の皮膚に対する空気の流入/流出が可能になり得る。
【0029】
様々な実施形態において、裏打ち層は、1つまたは複数の方向に伸縮性および/または弾性を有し得る。たとえば、裏打ち層は、テープの長さに対して平行な方向および/またはテープの幅に対して平行な方向に、伸縮性および/または弾性を有し得る。したがって、特定の実施形態では、裏打ちは、療法テープが患者の皮膚に固定されたとき、患者の皮膚に張力を与えるように構成され得る。たとえば、弾性の裏打ち層(したがって療法テープの皮膚に固定されない残り部分)は、患者に適用する間に引き伸ばされ、適用された後に元に戻され得る。したがって、療法テープは、伸ばされた弾性の裏打ち層が、元の伸ばされていない形状に戻ろうとする結果として張力を印加し得る。しかしながら、特定の実施形態では、裏打ち層が非弾性であって、伸びること(たとえば長くなること)に抵抗し得ることを理解されたい。本明細書でより詳細に論じられるように、非弾性の裏打ち層を利用する実施形態は、(たとえば取っ手を介して)療法テープを操作するとき、患者の皮膚に直接的なフィードバックをもたらし得る。たとえば、(たとえば取っ手を介して)療法テープの一部を変位させると、裏打ち層は伸びないので、療法テープが固定されている皮膚に、少なくとも実質的に等しい変位が生じる。
【0030】
接着材層
本明細書で論じられたように、療法テープは、裏打ち層に固定された接着材層を有し得る。接着材層は、患者の皮膚に療法テープを選択可能に固定するように構成され得る。したがって、接着材層と裏打ち層とが、患者への適用中および/または患者からの除去中に剥離しないように、接着材層が裏打ち層に固定されてよい。
【0031】
様々な実施形態において、本明細書でより詳細に論じられるような様々なプロセスのうちの任意のものによって、接着材層が裏打ち層に固定され得る。たとえば、接着材層は、裏打ち層に対して積層された接着材シート、裏打ち層に吹き付けられた接着材スプレー、裏打ち層にロールオンされた接着材液、裏打ち層に滴下された接着材液などを含み得る。
【0032】
様々な実施形態において、裏打ち層の少なくとも実質的に全体の表面が接着材層で覆われるように、接着材層は連続的であり得る。しかしながら、特定の実施形態では、接着材層は不連続でよく、したがって、裏打ち層の表面に間隔をおいて固定された複数の接着材部分を備え得る。たとえば、接着材層には、間隔をおいて配置された、長方形、円形、三角形などの複数の接着材部分が含まれ得る。様々な実施形態において、気体(たとえば空気)が裏打ち層および接着材層を通って流れ得るように、接着材層は(たとえば接着材部分が、かつ/または接着材部分の間が)通気性であり得る。
【0033】
接着材層は、裏打ち層と同様に、弾性層が裏打ち層とともに移動および/または伸張するように、弾性および/または伸縮性であり得る。したがって、接着材層は、接着材層が裏打ち層から剥離する原因となるような力を裏打ち層にかけることのないように、裏打ち層の動きに追従するように構成され得る。
【0034】
様々な実施形態において、接着材層は、患者の皮膚に療法テープを分離可能に固定するように構成され得る。様々な実施形態において、接着材層は、療法テープと患者の皮膚との間に十分な引張り強度をもたらし得、そのため、(たとえば取っ手を介して)療法テープを操作すると、患者の皮膚に相対的な操作を引き起こし、療法テープは患者の皮膚に固定されたままになり得る。様々な実施形態において、接着材層は低い剪断強度を有し得、患者の皮膚に対して療法テープを伸ばすことなどよって、患者から療法テープを容易に取り外すことができる。様々な実施形態において、接着材はアクリルポリマーを含み得る。単なる1つの非限定的な例として、接着材層は、日東電工によって提供されるStratagel(登録商標)接着材を含み得る。
【0035】
特定の実施形態では、接着材層が熱活性化され得て、療法テープの患者の皮膚への固定および/または患者の皮膚からの取外しを可能にする。したがって、療法テープが患者の皮膚に対して固定され得、患者の体熱が療法テープを十分に加熱して接着材層を活性化し、テープが患者の皮膚に対して固定されるようになる。療法テープは、一旦活性化して患者の皮膚に固定されると、患者の皮膚から移動することなく、(たとえば取っ手を介して)患者の皮膚と一緒に操作され得る。
【0036】
取っ手
図を参照すると、療法テープでは裏打ち層に対して1つまたは複数の取っ手が固定されていて、療法テープおよび療法テープの下にあり療法テープが固定された柔軟性材料(たとえば皮膚)を持ち上げることが可能になる。療法テープは、1つの取っ手、または様々な構成のうちの任意のものを有する複数の取っ手を有し得る。本明細書で説明された様々な実施形態において、取っ手は、フック形、円形、「U字」形、「D字」形などであり得る。たとえば、様々な実施形態において、取っ手は、Oリング、Uリング、Jリング、Dリングなどであり得る。なおまた、様々な実施形態において、療法テープの取っ手は、取っ手に印加された張力を取っ手が裏打ち層の中心部分に沿って集中させて、テープが患者の皮膚から剥がれてしまうのを阻止するように、裏打ち層に対して固定され得る。
【0037】
図1A~
図1Cに示されるように、療法テープ1は、テープ1の長手方向と少なくとも実質的に平行に配向された1つまたは複数の取っ手4を備える。テープ1の上面図である
図1Aに示されるように、療法テープ1は、裏打ち層2と、療法テープ1に対して少なくとも実質的に中央に配置された取っ手4とを備え得る。本明細書で論じられるように、取っ手4は、裏打ち層2と連続し得、裏打ち層2の折り曲げられた部分によって画定され得る。しかしながら、様々な実施形態において、取っ手4は、裏打ち層2から分離した部品でよく、1つまたは複数の留め具(たとえば、縫い糸、接着材、ニット、磁石、ジッパー、紐、レース、リベットなど)を用いて裏打ち層2に対して固定される。様々な実施形態において、取っ手4は、柔軟な、非弾性材料および/または弾性材料(たとえば織布、プラスチックなど)を備え得ることにより、裏打ち層2に対して回転および/または屈曲することができる。特定の実施形態では、取っ手4は、裏打ち層2と同一の材料を含み得るが、特定の実施形態では裏打ち層2と異なる材料を含み得る。しかしながら、特定の実施形態では、取っ手は、剛性材料(たとえば、木材、金属、プラスチックなど)を含み得ることを理解されたい。たとえば、取っ手4は、キネシオロジーテープの材料、医療支援テープの材料、スポーツテープの材料、ダイナミックテープの材料などを含み得る。さらに他の例として、取っ手4は、本明細書で論じられた例示の裏打ち層の材料として与えられる材料のうちの任意のものを含み得る。なおまた、特定の実施形態では、取っ手は複数の材料を含み得る。たとえば、取っ手の第1の部分は第1の材料を含み得、取っ手の第2の部分は第2の材料を含み得る。たとえば、取っ手の第1の部分は柔軟な非弾性材料を含み得、取っ手の第2の部分は柔軟な弾性材料を含み得る。
【0038】
療法テープ1の側面図である
図1Bに示されるように、取っ手4は、裏打ち層2から(たとえば裏打ち層2から少なくとも実質的に垂直に)延在し得る。取っ手4は、裏打ち層2の、接着材層3が固定されている下側の反対側である上側に固定され得る。本明細書で論じられたように、接着材層は、患者の皮膚に対して療法テープ1を分離可能に固定するように構成され得る。
【0039】
図1Bおよび
図1Cに示されるように、取っ手4は、テープ1の長手方向に沿って連続的および/または不連続的でよい。本明細書で論じられたように、取っ手4は、取っ手に印加された張力が中央部に沿って集中して、患者の皮膚に張力が印加されている間に療法テープ1が患者の皮膚から剥がれてしまうのを阻止するように、裏打ち層2に対して固定され得る。たとえば、取っ手4は、療法テープ1の中央部に沿って張力を集中させるように構成された1つまたは複数の材料を含み得る。様々な実施形態において、取っ手4は、張力を、テープの少なくとも一部に沿って、直線状、放物線状などに分布させるように構成され得る。たとえば、張力は、テープの中央部に集中され得、テープに印加される張力の量はテープの端部に近づくにつれて、(たとえば、直線的、指数関数的、双曲線的などに)減少し得る。取っ手4は、裏打ち層2から延在する1つまたは複数の細長い部分および/または裏打ち層2から延在する1つまたは複数の短い部分を含み得る。細長い部分および/または短い部分は、長方形、楕円、半円、三角形などの様々な形状を有し得る。様々な実施形態において、取っ手部分の相対的な形状および/または配置は患者の皮膚への貼布中および/または貼布後に決定されてよい。たとえば、取っ手の細長い部分は、(たとえば、切断することおよび/または裏打ち層2に固定することにより)、患者の皮膚の対象ポイントの直近(たとえば損傷の直近のポイント)に画定されてよい。
【0040】
次に
図2A~
図2Dを参照すると、療法テープ11は、療法テープ11の長手方向に対して少なくとも実質的に垂直に配向された複数の取っ手14を備え得る。様々な実施形態において、取っ手14は、裏打ち層から少なくとも約0.001インチ~48インチ延在し得る。ほんの一例として、取っ手は、裏打ち層から約0.5インチ~6インチ延在し得る。具体例として、取っ手は、裏打ち層から約1インチ~2インチ延在し得る。療法テープ11は、療法テープ1に類似の構成(たとえば、材料、取っ手を固定する留め具など)を有し得るが、療法テープ11の長手方向とは異なる取っ手の配向を有し得る。
図2A~
図2Dに示されるように、療法テープ11の取っ手14は、裏打ち層12(接着材層13の反対側)の頂面から延在し、療法テープ11の長手方向に対して少なくとも実質的に垂直である。
図2Bに示されるように、取っ手14は、裏打ち層12のループ状の部分から形成され得、裏打ち層12の第1の平面(たとえば患者の皮膚と接する平面)から上方へ延在する。裏打ち層12のループ状の部分は、(たとえば、縫い糸、接着材などによって)一緒に固定され得、取っ手14を形成する。ループ状の裏打ち層12の全長を利用して取っ手14をしっかりと形成するために接着材が利用される実施形態では、この接着材は、患者の皮膚に対して療法テープを固定するために利用される接着材とは異なるものでよい。
【0041】
図2C~
図2Dは、裏打ち層12に対して取っ手14を固定するための代替実施形態を示すものである。
図2Cに示されるように、取っ手14は、裏打ち層に隣接して、かつ/または平行に、固定されるように構成されたベース部と、ベース部から延在する握り部とを備え得る。ベース部は、1つまたは複数の材料層(たとえば1つの層)を備えてよく、握り部は、ベース部と少なくとも同じ数の材料層(たとえば1つの層または2つの層)を備え得る。様々な実施形態において、取っ手14は、裏打ち層12に対して固定された、折り曲げられた材料を含み得る。そのような実施形態では、取っ手14の折り曲げられた層がベース部および握り部を形成し得て、ベース部が裏打ち層に対して固定され得、握り部を形成する折り曲げられた部分も一緒に固定され得る。たとえば、握り部を形成する1つまたは複数の折り曲げられた層は、本明細書で論じられたような留め具(たとえば、縫い糸、接着材など)を使用して互いに固定され得る。
図2Cに示されるように、折り曲げられた層のベース部は、1つまたは複数の留め具(たとえば、縫い糸、接着材など)を使用して、裏打ち層12に対して固定され得る。様々な実施形態において、ベース部は、裏打ち層に固定される拡大領域を画定し得る。したがって、本明細書で論じたように取っ手(たとえば握り部)に張力が印加されると、拡大されたベース部が、裏打ち層の領域にわたって張力の効果を分散するように働き得、それによって、患者の皮膚のより大きな領域にわたって張力を分散させ、治療中の患者の皮膚から裏打ち層が移動するのを防止する。たとえば、取っ手14が、裏打ち層12の長手方向に対して少なくとも実質的に垂直に整列する実施形態では、ベース部は、裏打ち層12と少なくとも実質的に等しい幅と、少なくとも1インチの長さとを有し得る。様々な実施形態において、ベース部は1インチ~12インチの長さを有し得る。
【0042】
取っ手14が裏打ち層12に対して異なる角度に配向される実施形態では、取っ手のベース部は、ベース部のどの部分も裏打ち層12の端部を超えて延在することのないように、裏打ち層12に全体的に隣接して配置され得る。特定の実施形態では、ベース層は、裏打ち層12と実質的に等しいサイズおよび形状を有し得る。
【0043】
図2Dは、裏打ち層12に対して取っ手14を固定するための、さらに別の例示の実施形態を示す。
図2Dに示されるように、それぞれの取っ手が、1つまたは複数の留め具(たとえば、縫い糸、接着材など)を用いて裏打ち層14に対して固定された、材料(たとえば、織布、プラスチックなど)の単一の層を備え得る。
【0044】
様々な実施形態において、患者の皮膚に対する療法テープ11の固定中および/または固定後に、取っ手14が形成され得、かつ/または裏打ち層12に対して固定され得る。したがって、取っ手14は、使用者(たとえば医療従事者)によって、患者の治療の必要性に基づいて配置され得る。たとえば、取っ手14は、療法テープ11に対して、したがって患者に対して、損傷などの位置に基づいて固定され得る。
【0045】
図3は、ここで論じられた療法テープ1および11に類似の構成を有する療法テープ21を示す。療法テープ21は、1つまたは複数の取っ手24が固定される裏打ち層22を備え得る。
図3に示されるように、取っ手24は、裏打ち層22に対して任意の配向に固定され得る。取っ手24は、本明細書で論じられた様々な構成のうちの任意のもの(たとえば、裏打ち層22の折り曲げられた部分として形成されたもの、裏打ち層22に対して固定された材料の折り曲げられた部分として形成されたもの、裏打ち層22に対して固定された材料の単一の層として形成されたものなど)を使用して固定され得る。
【0046】
図4A~
図4Dを参照すると、療法テープ31は、裏打ち層32に対して取っ手が分離可能に固定され得るように構成されてよい。
図4A~
図4Dに示される実施形態では、裏打ち層32および接着材層33は、上記の療法テープ1、11、および21を参照しながら説明されたものに類似の構成を有し得る。しかしながら、
図4A~
図4Dに示されるように、療法テープ31は、療法テープ31に対する1つまたは複数の取っ手37の分離可能な固定を可能にするように構成された裏打ち層32に対して固定された1つまたは複数の接続部36をさらに備え得る。様々な実施形態において、接続部36は、面ファスナ材料(たとえばVelcro(登録商標))、磁性材料、分離可能な接着材および/または恒久的な接着材、スナップなどの様々な分離可能な留め具材料のうちの任意のものを含み得る。ほんの一例として、取っ手37が裏打ち層上の接着材に対して固定され得るように、接着材層33の接着材が裏打ち層32上に延長されてよい。
【0047】
図4A~
図4Dに示されるように、接続部36は連続的な接続部36(たとえば
図4Cに示されている)および/または不連続の接続部36(たとえば
図4A~
図4Bに示されている)を備え得る。様々な実施形態において、各接続部36は、分離可能な取っ手37に対して固定されるように構成され得る。たとえば、各接続部36は、分離可能な取っ手37の雄のスナップコネクタに対して固定されるように構成された雌のスナップコネクタを備え得る。さらに他の実施形態では、複数の接続部36が、単一の分離可能な取っ手37に対して固定されるように構成され得る。たとえば、
図4Bに示された実施形態では、複数の接続部36が、分離可能な取っ手37を同時に係合させて、分離可能な取っ手37を療法テープ31に対して固定するように構成され得る。
【0048】
図4Dに示されるように、接続部36は、療法テープ31に隣接する品目(たとえば衣類)に意図せずにからまるのを回避するために薄型を有し得る。なおまた、様々な実施形態において、1つまたは複数の接続部36は、分離可能な取っ手37が1つまたは複数の追加の層(たとえば衣料の層)を通って療法テープ31に対して固定され得るように構成され得る。したがって、患者および/または医療従事者が患者の衣類を通して療法テープ31および固定された患者の皮膚を操作することができるように、たとえば、療法テープ31が患者の衣類の下の皮膚に固定され得、分離可能な取っ手37は、患者の衣類を通して(たとえば磁力によって)接続部36と係合するように構成され得る。
【0049】
様々な実施形態において、接続部36は、裏打ち層32の上側(たとえば接着材層33の反対側)に対して固定され得る。そのような実施形態では、接続部36は、1つまたは複数の留め具(たとえば、縫い糸、接着材、リベットなど)によって裏打ち層31に固定され得る。特定の実施形態では、接続部36は、裏打ち層32の下側に隣接して(たとえば裏打ち層32と接着材層33との間、または接着材層33の裏打ち層32に対する反対側に)固定され得る。そのような実施形態では、接続部36は、接着材層33の接着材特性および/または追加の留め具(たとえば、追加の接着材、縫い糸など)によって裏打ち層32に対して固定され得る。
【0050】
接続部36は、取っ手4および14と同様に、患者に対する療法テープ31の固定中および/または固定後に、裏打ち層32に対して固定され得る。たとえば、接続部36(たとえば磁石)は、療法テープ31と患者の皮膚との間にピンで留めされるように、接着材層33と患者の皮膚との間に配置されてよい。さらに別の実施形態として、接続部36は、患者の皮膚に対する療法テープ31の固定中および/または固定後に、裏打ち層32の上側に対して固定され得る。
【0051】
様々な実施形態において、分離可能な取っ手37は剛体の部品および/または柔軟な部品を備え得る。たとえば、分離可能な取っ手37は、磁気接続部36に対して磁気的に固定するように構成された磁性材料を含み得る。さらに別の例として、分離可能な取っ手37には、使用者(たとえば患者および/または医療従事者)による分離可能な取っ手37の操作を可能にするように構成された握り部(たとえば柔軟な握り部および/または剛体の握り部)および療法テープ31の接続部36と係合するように構成されたコネクタが含まれ得る。たとえば、コネクタは、対応する相手方の面ファスナ接続部36に対して固定されるように構成された、面ファスナ材料を備え得る。さらに別の例として、分離可能な取っ手37のコネクタは、接続部36の対応するスナップ式コネクタ(たとえば雌のスナップ式コネクタ)と係合するように構成されたスナップ式コネクタ(たとえば雄のスナップ式コネクタ)を備え得る。
【0052】
様々な実施形態において、療法テープは、1つまたは複数の取っ手(たとえば、取っ手4、14、24)と、療法テープに対して1つまたは複数の分離可能な取っ手37を分離可能に固定するように構成された1つまたは複数の接続部36とを備え得る。
【0053】
刺激器およびコントローラ
図5~
図7を参照すると、療法テープは、療法テープを固定した皮膚に刺激を与えるように構成された1つまたは複数の刺激器(たとえば、振動素子、圧力付与器、TENSデバイス、バイオフィードバックデバイス、バイオインピーダンス分析デバイス、温度計、脈拍測定装置など)を備え得る。本明細書で論じられたように、療法テープの様々な実施形態は、単一の振動素子、複数の振動素子、単一の圧力付与器、複数の圧力付与器、単一のTENS電極、複数のTENS電極などを備え得る。様々な実施形態において、療法テープは、1つまたは複数の振動素子および1つまたは複数の圧力付与器を備え得る。さらに他の実施形態では、療法テープは、1つまたは複数の振動素子および1つまたは複数のTENS電極を備え得る。さらに他の実施形態では、療法テープは、1つまたは複数の圧力付与器および1つまたは複数のTENS電極を備え得る。さらに他の実施形態では、療法テープは、1つまたは複数の振動素子、1つまたは複数の圧力付与器、および1つまたは複数のTENS電極を備え得る。
【0054】
図5に示されるように、療法テープ41は、本明細書で論じられたものに類似の裏打ち層を備えてよく、これに1つまたは複数の振動素子48が固定されている。様々な実施形態において、1つまたは複数の振動素子48は、裏打ち層42の上側、裏打ち層42の下側に対して(たとえば裏打ち層42と、接着材層(図示せず)または裏打ち層42に対して反対側の接着材層との間に)固定され得る。さらに別の実施形態として、療法テープ41を通って(たとえば裏打ち層42および/または接着材層を通って)延在する1つまたは複数の開口が画定され得、この中に振動素子48が固定される。
【0055】
1つまたは複数の振動素子48は、患者の皮膚に振動パルスを発して患者に治療的感覚(たとえば、鎮痛、無感覚、代謝率の向上など)を与えるように構成された1つまたは複数の振動アクチュエータを備え得る。様々な実施形態において、1つまたは複数の振動素子48は、1つまたは複数の振動素子48の各々に電力信号を発するように構成されたコントローラ100と(たとえば電線用導管49を通じて)電気通信し得る。様々な実施形態において、電線用導管49は、(たとえば固体および/またはより線の)1つまたは複数のワイヤ、1つまたは複数のプリントされた(たとえば裏打ち層42にプリントされた)電気コネクタなどを備え得る。
【0056】
様々な実施形態において、コントローラ100は、電源(たとえばバッテリー)と、1つまたは複数の振動素子48に向けて信号を発するように構成された制御回路とを備え得る。様々な実施形態において、コントローラ100は、1つまたは複数の外部コンピューティングエンティティ(たとえば、携帯情報端末、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチなどの手持ち式コンピュータデバイス、ラップトップコンピュータデバイス、デスクトップコンピュータデバイスなどのパーソナルコンピューティングエンティティ、および/またはサーバ、ウェブインターフェースなどの中央コンピュータデバイス)と通信するように構成された通信インターフェースをさらに備え得る。様々な実施形態において、通信インターフェースは、有線インターフェースおよび/または無線インターフェース(たとえばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi、近距離無線通信、LTE、3Gなど)を通じて1つまたは複数の外部の通信インターフェースと通信するように構成され得る。様々な実施形態において、通信インターフェースは、インターネット、イントラネットなどの1つまたは複数のネットワークを通じて通信するように構成され得る。
【0057】
様々な実施形態において、コントローラ100は、外部コンピューティングエンティティから制御信号を受信して、1つまたは複数の振動素子48を制御するように構成され得る。たとえば、外部コンピューティングエンティティは、1つまたは複数の振動素子48の所望の活性/不活性状態、1つまたは複数の振動素子48の所望の振動周波数などを表す信号を送信するように構成され得る。たとえば、外部コンピューティングエンティティは、振動素子48の所望の動作特性を表すユーザ入力の受信に応答して1つまたは複数の制御信号を生成して送信するように構成され得る。
【0058】
図には示されていないが、療法テープ41は、(たとえば、取っ手4、14、24に類似の)1つまたは複数の取っ手ならびに/あるいは1つまたは複数の分離可能な取っ手37に対して分離可能に固定されるように構成された接続部36をさらに備え得る。
【0059】
次に
図6A~
図6Cを参照すると、療法テープ51は、療法テープ51が固定されている皮膚に圧力(たとえば負圧および/または正圧)をかけるように構成された1つまたは複数の圧力付与器58(たとえば、動力を供給される吸引カップ、圧縮スリーブなど)を備え得る。圧力付与器58の各々が、圧力付与器58の各々に圧力を供給するように構成されたポンプ、電気アクチュエータなどを備え得るコントローラ100と、電気通信および/または空気連通し得る。たとえば、コントローラ100から圧力アクチュエータ58のうちの1つまたは複数まで延在する導管59は、圧力付与器58の各々を活性化して患者の皮膚に圧力を供給させるために1つまたは複数の圧力付与器58の各々に信号を送信するように構成された電線用導管(たとえばワイヤ)を備え得る。たとえば、圧力付与器58の各々が、患者の皮膚に圧力をかけるように構成されたアクチュエータを備え得る。特定の実施形態では、導管59は、コントローラ100に配置されたポンプを1つまたは複数の圧力付与器58の各々に接続する空気圧導管(たとえばチューブ)を備え得る。そのような実施形態では、ポンプは、圧力付与器58からの空気をポンピングすることによって、圧力付与器に、患者の皮膚に圧力をかけさせるように構成され得る。
【0060】
図6Bは、様々な実施形態による療法テープ51の側面図である。
図6Bに示されるように、圧力付与器58は、圧力付与器58から延在する1つまたは複数の取っ手54をさらに備え得る。1つまたは複数の取っ手54の各々は、本明細書で論じられた取っ手4、14、および24に類似の構成を有し得る。しかしながら、取っ手54は、圧力付与器58に直接固定されてもよい。
図6Cに示されるように、取っ手54は、圧力付与器58の、患者の皮膚と接触するように構成された下部58bの反対側の上部58aから延在し得る。上記で論じた振動適用器48については説明しないが、振動適用器48は、本明細書で論じられた取っ手54をさらに備え得ることを理解されたい。
【0061】
図7を参照すると、様々な療法テープ61の実施形態は、複数の刺激器68を備え得る。
図7に示されるように、療法テープ61は、患者の皮膚に振動刺激を与えるように構成された振動素子を備える複数の刺激器68、患者の皮膚に圧力をかけるように構成された圧力付与器、および/または患者の皮膚に電気刺激を与えるように構成された経皮的電気神経刺激デバイス(TENSデバイス)を備え得る。刺激器68の各々が、導管69を介してコントローラ100と電気通信および/または空気連通し得る。本明細書で論じられたように、コントローラ100は、1つまたは複数の電源、1つまたは複数の電気信号生成器、ならびに/あるいは1つまたは複数の刺激器68を作動させるように構成された1つまたは複数のポンプを備え得る。なおまた、
図7に示されるように、療法テープ61は、取っ手4、14、および24に類似の1つまたは複数の取っ手64を備え得る。図には示されていないが、療法テープ61は、本明細書で論じられた1つまたは複数の分離可能な取っ手を受け取るように構成され得る。そのような実施形態では、療法テープ61は、1つまたは複数の分離可能な取っ手37と係合するように構成された1つまたは複数の接続部36を備え得る。
【0062】
図9a~
図14を参照すると、例示的な固定テープシステムは、たとえば療法テープなどの1つまたは複数の固定テープ1を備え得る。さらに、様々な実施形態において、固定テープシステムは、1つまたは複数の固定点において1つまたは複数の療法テープ上に固定された少なくとも1つの刺激器を備え得る。たとえば、少なくとも1つの刺激器のうちの1つまたは複数が、機械的刺激器を備え得る。刺激器は、これらの図の形態を有する必要はなく、任意の形態を有することができる。これらすべての図において、参照番号8は刺激器を表し、参照番号1は療法テープであり得る固定テープを表す。様々な実施形態において、1つまたは複数の固定テープが、少なくとも固定テープシステムの一部を画定し得る。さらに、様々な実施形態において、例示的な固定テープシステムは、少なくとも1つの刺激器を備え得る。
【0063】
図9aおよび
図9bは、それぞれ、機械的刺激器8を備える例示の療法テープ1の上面図および側面図を示す。示されるように、療法テープ1などの固定テープは、1つまたは複数の固定テープに対して固定された1つまたは複数の固定手段を備え得る。たとえば、様々な実施形態において、固定手段は、1つまたは複数の固定テープに少なくとも1つの刺激器8の少なくとも一部を固定するように構成され得る。非限定的な例として、様々な実施形態において、固定テープに刺激器8を固定するように構成された固定手段は、1つまたは複数の留め具を備え得る。
【0064】
様々な実施形態において、例示の療法テープ1は、療法テープ1の柔軟な裏打ち層の長手方向に沿って間隔をおいて配置された1つまたは複数の取っ手4を備え得る。本明細書で説明されたように、取っ手は、柔軟な裏打ち層の上側に固定された細長い材料を備え得、療法テープ1の長手方向に対して垂直に、柔軟な裏打ち層の幅の少なくとも一部にわたって延在する。様々な実施形態において、固定テープシステムは、第1の取っ手および第2の取っ手によって少なくとも部分的に画定される複数の取っ手4を備える療法テープ1を備え得て、第1の取っ手が第2の取っ手から別個に分離されるように、第1の取っ手の第1の端は、柔軟な裏打ち層の長手方向に沿って、隣接した第2の取っ手の第2の端から間隔をおいて配置されている。本明細書で説明されたように、様々な実施形態において、1つまたは複数の取っ手4は1つまたは複数の留め具によって柔軟な裏打ち層に固定され得る。
【0065】
様々な実施形態において、少なくとも1つの刺激器8の少なくとも一部が、複数の取っ手4のうちの隣接した取っ手の間の間隙の内部で柔軟な裏打ち層の長手方向に沿って配置されるように、刺激器8が2つの取っ手の間でテープ1に固定される。本明細書で説明されたように、刺激器は、たとえば患者の皮膚などの柔軟性材料に刺激信号を与えるように構成され得る。たとえば、固定テープシステムは、少なくとも1つの刺激器8によって患者の皮膚に与えられる刺激信号が患者の皮膚に少なくとも1次元で機械的運動を引き起こし得るように、構成され得る。本明細書で説明されたように、たとえば患者の皮膚などの柔軟性材料の機械的運動は、柔軟性材料の少なくとも一部の、1つまたは複数の方向の移動、移行、回転などによって定義される、少なくとも一時的な変位を含み得る。
図8aにおいて、機械的運動は、矢印によって示されるように、1次元で一方向において前後に生じる。
【0066】
様々な実施形態において、取っ手4の少なくとも一部は、固定テープに対して1つまたは複数の刺激器8を固定するように構成された固定手段によって画定され得る。例示のために提供される非限定的な例として、様々な実施形態において、固定テープに固定される取っ手4は、固定テープに対して刺激器8を固定するために、刺激器8の少なくとも一部を受け入れるように構成されているポケットによって具現された固定手段を含み得る。
【0067】
さらなる非限定的な例として、様々な実施形態において、1つまたは複数の固定テープに対して刺激器8を固定するように構成された1つまたは複数の固定手段が、1つまたは複数の固定テープに1つまたは複数の取っ手の少なくとも一部を固定するようにさらに構成され得る。たとえば、そのような例示的な環境では、例示の療法テープ1の1つまたは複数の固定手段は、療法テープ1の1つまたは複数の固定テープに対して刺激器8を固定するように構成された第1の接着材部分と、1つまたは複数の固定テープに対して取っ手を固定するように構成された第2の接着材部分とを備える接着材を備え得る。
【0068】
図9aの取っ手は、一例として、縫い目6を用いて、下にある療法テープ1に固定されている。しかしながら、より普通の代替形態は、固定するために接着材を使用するものである。
【0069】
機械的刺激器8は、
図9aおよび
図9bでは、2つの取っ手4の間に固定されている。様々な実施形態において、少なくとも1つの刺激器のうちの1つまたは複数は、経皮的な電気的神経刺激器(TENS)を備える電気的刺激器を備え得る。そのような例示的な実施形態では、固定テープシステムは、固定テープに対して固定された複数の取っ手のうちの隣接した取っ手の間の間隙の範囲内で1つまたは複数の固定テープのあたりにTENSが配置されるように構成され得る。さらに、様々な実施形態において、固定テープシステムの少なくとも1つの刺激器8が複数の刺激器を備え得る。様々な実施形態において、複数の刺激器は、複数の刺激器のうちの2つ以上が複数の取っ手の隣接した取っ手の間の間隙の範囲内に配置されるように、1つまたは複数の固定テープのあたりに配置され得る。代わりに、またはそれに加えて、様々な実施形態において、複数の刺激器のうちの第1の刺激器が、隣接した取っ手の第1の対の間の第1の間隙の範囲内に配置され、複数の刺激器のうちの第2の刺激器が、隣接した取っ手の第2の対の間の第2の間隙の範囲内に配置されるように、複数の刺激器は1つまたは複数の固定テープのあたりに配置され得る。
【0070】
第2の実施形態による機械的刺激器8を備える例示の療法テープ1について、
図10aには上面図が、
図10bには側面図が示されており、機械的運動が、矢印で示されるように、1次元で一方向において前後に生じる。
【0071】
図10aおよび
図10bの取っ手は、一例として、縫い目6を用いて、下にある療法テープ1に固定されている。しかしながら、代替実施形態では、固定テープシステムが1つまたは複数の固定手段を備えてよく、たとえば、1つまたは複数の取っ手が、固定テープに固定手段を固定するために接着材が使用されるように構成され得る。さらに、例示のために提供される非限定的な例として、固定テープシステム1の1つまたは複数の刺激器は、たとえば、鰐クリップ、ワニ口クリップおよび/または刺激器の一部(たとえば端部)への恒久的もしくは一時的な結合のために構成された他の適切な金属クリップなどのクリップ、Velcro(登録商標)材料、両面接着材、片面接着材、刺激器の一部(たとえば端部)のあたりに配置されたフック要素を受け入れるように構成された(たとえば密封リングによって画定された)開口、1つまたは複数のスナップ要素、1つまたは複数の磁気要素(たとえば磁性材料)、1つまたは複数のとじ金、1つまたは複数の返し縫い、縫い目、縫合など、1つまたは複数の圧着接続要素などを使用して、固定テープシステム1の、たとえば固定テープ、取っ手などの1つまたは複数の部品に対して、少なくとも部分的に固定され得る。
【0072】
機械的刺激器8は、
図10aおよび
図10bでは、3つの取っ手4において固定されている。様々な実施形態において、固定テープ1および少なくとも1つの刺激器8の一方または両方が、少なくとも部分的に湾曲したプロファイルを有し得る。
図10aおよび
図10bの刺激器8は、楕円形であって2つのアームを有し、中央の取っ手4における固定点は、刺激器8の楕円形の部分にある。たとえば、様々な実施形態において、固定テープ1および/または刺激器8の湾曲したプロファイルは、患者の身体の少なくとも一部のプロファイルに少なくとも部分的に相応し得る。
【0073】
図11は、第3の実施形態による、機械的刺激器8を有する2つの療法テープ1から成る例示の療法テープシステムの側面図であり、機械的運動は、矢印で示されるように1次元で一方向において前後に生じる。
【0074】
図11の機械的刺激器8は、2つの療法テープ1において固定されている。
図11の刺激器8は、長方形の形状であって2つのアームを有し、2つの療法テープ1において固定されている。
【0075】
図12は、第4の実施形態による、機械的刺激器8を有する3つの療法テープ1から成る例示の療法テープシステムの側面図であり、機械的運動は、矢印で示されるように、1次元で一方向において前後に生じる。この実施形態では、刺激器は、図の座標系および回転矢印によって示されるように、x軸、y軸、およびz軸の3つの軸のまわりの3次元回転運動をさらに引き起こす。
【0076】
図12の機械的刺激器8は、3つの療法テープ1において固定されている。
図12の刺激器8は、長方形の形状であって2つのアームを有し、3つの療法テープ1に固定されており、長方形の部分は中央の療法テープ1にある。
【0077】
図13は、第5の実施形態による、機械的刺激器8を有する例示の療法テープの側面図であり、機械的運動は、矢印で示されるように、一方向において前後に生じる。この実施形態では、刺激器は、図の座標系および回転矢印によって示されるように、x軸、y軸、およびz軸の3つの軸のまわりの3次元回転運動をさらに引き起こす。
【0078】
図13の機械的刺激器8は、2つの療法テープ1において、1つの固定点で固定されている。
図13の刺激器8は、楕円形の形状であって2つのアームを有するが、前述のように任意の形状を有し得る。
【0079】
図14は、第6の実施形態による、機械的刺激器を備える療法テープの一例の上面図を示しており、機械的運動は、矢印で示されるように2次元的に生じ、図の座標系および矢印によって示されるように、x軸の方向の運動およびy軸方向の運動がある。
【0080】
製造方法
様々な実施形態において、本明細書で論じられた療法テープは、取っ手を、裏打ち材の内部および/または裏打ち材上に形成および/または固定し、裏打ち材に接着材を適用することによって製造され得る。なおまた、様々な実施形態において、療法テープは、(たとえば療法テープの幅の少なくとも2倍の幅を有する)大きな織布の一部として形成され得、大きな織布は療法テープの幅を有する個々の部分へと切断され得る。特定の実施形態では、療法テープは、療法テープと少なくとも実質的に同一の幅の材料の織布から形成され得る。
【0081】
様々な実施形態において、取っ手は、裏打ち材を折り曲げて、その中に1つまたは複数のループを形成することにより、裏打ち材の一部として形成され得る。本明細書で論じられたように、取っ手は療法テープの長手方向と整列し得、そのような実施形態では、療法テープは、療法テープの側縁の間にあって裏打ち材の上側に延在するループを形成するように形成され得る。裏打ち材のループ状の部分は、(たとえば接着材、縫い糸、リベットなどによって)互いに固定されて、1つまたは複数の取っ手を形成する。取っ手が、療法テープの側縁の間で療法テープにわたって横方向に延在する実施形態では、裏打ち層に、複数のループが、たとえば様々な間隔(たとえば一定間隔および/または不揃いの間隔)で形成され得、1つまたは複数の留め具とともに固定され得る。
【0082】
裏打ち材のループ状の部分の反対側の下側は、接着材でコーティングされてよい。様々な実施形態において、接着材は裏打ち材上に積層、噴霧、スクリーン印刷、滴下などをされてよい。特定の実施形態では、接着材は、裏打ち材に適用された後に硬化され得、接着材が裏打ち層から剥離しないように、裏打ち層と接着材との間に強い機械的結合を形成する。接着材を適用して取っ手を形成した後に、療法テープは、保管、出荷、および/または販売のために、巻取り装置のローラに巻かれ得る。
【0083】
様々な実施形態において、取っ手は、個別の材料から形成されて裏打ち層に固定され得る。たとえば、材料の個々のループ、材料の細片などが、1つまたは複数の留め具(たとえば、接着材、縫い糸、リベットなど)によって裏打ち層に固定され得る。たとえば、取っ手は、療法テープの(たとえば側縁の間に延在する)幅にわたって固定され得る。さらに別の例として、取っ手は、療法テープの長手方向に沿って延在し得、したがって、療法テープの長手方向に沿って固定され得る。
【0084】
様々な実施形態において、裏打ち層に取っ手が形成される前に、裏打ち層に接着材が適用され得る。
【0085】
1つまたは複数の接続部36を備える実施形態では、接続部は、1つまたは複数の留め具(たとえば、接着剤、縫い糸、リベットなど)によって裏打ち層に固定され得る。様々な実施形態において、接続部は裏打ち層の上側に固定され得る。しかしながら、様々な実施形態において、接続部は、裏打ち層の下側に固定されるとともに、分離可能な取っ手が裏打ち層の上側に対して固定されることも可能になり得ることを理解されたい。たとえば、分離可能な取っ手が裏打ち層の上側に対して固定されることを可能にするために、1つまたは複数の磁石が、裏打ち層の下側(たとえば接着材層の下、または接着材層と裏打ち層との間)に固定され得る。さらに他の実施形態では、裏打ち層は、(たとえば1つまたは複数の留め具を用いて)互いに固定された複数の層(たとえば2つの層)を備えてよく、そのような実施形態では、1つまたは複数の接続部が、裏打ち材の層のうちの2つ以上の間に固定され得る。
【0086】
なおまた、療法テープが1つまたは複数の刺激器を備える実施形態では、刺激器は、療法テープの下側(たとえば接着材層の下および/または接着材層と裏打ち層との間)に固定され得る。さらに他の実施形態では、刺激器は療法テープの上側に対して固定され得る。さらに他の実施形態では、療法テープの上側および下側を通って延在する1つまたは複数の開口が形成されて、形成された開口中に1つまたは複数の刺激器が固定され得る。なおまた、1つまたは複数の刺激器の各々に導管(たとえば電線用導管および/または空気用導管)が固定され得る。なおまた、裏打ち材(たとえば裏打ち材の上側、裏打ち材の下側、または裏打ち材の端部)に対してコントローラが固定され得、コントローラに対して導管が固定され得る。様々な実施形態において、1つまたは複数の刺激器を備える療法テープが所定の長さ(たとえば、6インチ、12インチ、36インチなど)に切断され得、コントローラは、それぞれの長さの療法テープに対して固定され得る。様々な実施形態において、接着材層が1つまたは複数の表面に意図せず接着するのを阻止するために、接着材層に対して保護シート(たとえば、紙シート、ろう紙シート、フォイルなど)が固定され得る。
【0087】
使用方法
本明細書で論じられたように、患者の1つまたは複数の病気の治療的処置を提供するために、説明された療法テープの様々な実施形態が利用され得る。たとえば、説明された療法テープは、患者の身体の様々な部分への血液および/または他の流体の流れの増加、患者の身体の様々な部分における筋肉圧力の緩和、瘢痕組織の形成の防止などのために構成され得る。
【0088】
使用において、1つまたは複数の取っ手を固定された療法テープが患者の皮膚に接着され得る。様々な実施形態において、療法テープの全長が、療法テープのロールから(たとえば療法テープのロールから療法テープの選択可能な長さを切断することによって)取り出されて、患者の皮膚に接着され得る。実施形態では、患者にテープを貼布した後に、療法テープの接着材層が患者の体熱によって熱活性化される。
【0089】
療法テープが、患者の皮膚にしっかりと接着されると、1つまたは複数の取っ手に隣接した患者の皮膚の一部を持ち上げるように、(たとえば取っ手のうちの1つまたは複数を引っ張ることによって)取っ手のうちの1つまたは複数に張力が印加され得る。様々な実施形態において、張力は、患者の皮膚の表面に対して少なくとも実質的に垂直に(たとえば患者の皮膚に少なくとも実質的に垂直に)印加されてよいが、患者の皮膚に対して鋭角に(たとえば患者の皮膚に対して0~90度で)印加されてもよい。単なる1つの非限定的な例として、張力は患者の皮膚に対して約45~90度の角度で印加され得る。張力は、多方向の皮膚および/または組織のマッサージならびに/あるいは操作治療の一部として印加されてもよい。たとえば、取っ手は、引っ張られてよく、かつ/または捩られてもよく、テープは治療中に圧縮されてよい。たとえば、取っ手は、任意の方向(たとえば、テープの長手方向と少なくとも部分的に整列した方向、テープの幅と少なくとも部分的に整列した方向、テープに対して垂直な方向、および/またはその間の任意の方向)に引っ張られてよい。1つまたは複数の取っ手は、(たとえば、テープに対して垂直な軸、テープの長手方向と平行な軸、テープの幅と平行な軸、および/またはそれらの間の任意の軸のまわりで)ねじられてもよい。
【0090】
分離可能な取っ手および接続部を備える実施形態では、療法テープは、上記で論じられたように適用され得る。患者の皮膚に適用されると、分離可能な取っ手のうちの1つまたは複数が1つまたは複数の接続部に対して固定され得る。固定されると、療法テープおよび患者の皮膚の隣接した部分を持ち上げるために、(たとえば、分離可能な取っ手のうちの1つまたは複数を引っ張ることによって)分離可能な取っ手のうちの1つまたは複数に張力が印加される。
【0091】
なおまた、1つまたは複数の刺激器を備える実施形態では、患者の皮膚に1つまたは複数の刺激器を備える療法テープが適用され得る。適用されると、1つまたは複数の刺激器が、コントローラから活性化信号を受信することによって活性化され得る。様々な実施形態において、コントローラにユーザインターフェース(たとえば、電源スイッチ、強度セレクタなど)が配設され得、したがって、1つまたは複数の刺激器は、コントローラがユーザ入力を受信することに応じて、コントローラによって活性化され得る。なおまた、特定の実施形態では、コントローラは、1つまたは複数の外部コンピューティングエンティティ(たとえば手持ち式コンピューティングエンティティ、ユーザのコンピューティングエンティティなど)と、(たとえば有線および/または無線で)電子通信し得る。様々な実施形態において、1つまたは複数の電子的コンピューティングエンティティは、1つまたは複数の電子信号を生成してコントローラに送信し、コントローラに、1つまたは複数の刺激器を作動または制御させるように構成され得る。たとえば、ユーザは、所望の電力レベル(たとえば、振動強度、TENS信号強度、圧力印加強度など)を表すユーザ入力を外部コンピューティングエンティティに供給する。外部コンピューティングエンティティが、ユーザ入力の受信に応答して療法テープのコントローラに信号を送信し得ることにより、コントローラは、対応する信号を生成して1つまたは複数の刺激器に送信し、刺激器を活性化させる。
【0092】
なおまた、本明細書で論じられたように、1つまたは複数の刺激器を備える療法テープは、1つまたは複数の取っ手をさらに備え得る(前もって療法テープに固定されており、かつ/または分離可能である)。したがって、療法テープの内部に具現された1つまたは複数の刺激器の活性化の前、活性化中、および/または活性化の後に、1つまたは複数の取っ手に張力が印加され得る。
【0093】
結論
本明細書で説明された本発明の多くの修正形態および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面で提示された教示の利益を有する、本発明に関係する技術分野の当業者に思い浮かぶはずである。したがって、本発明は、開示した具体的な実施形態に限定されず、また、修正形態および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に含まれるように意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語が採用されているが、これらは限定のためにではなく、一般的かつ説明的な意味でのみ使用されている。
【0094】
本明細書で論じられたように、療法テープは人間の患者(たとえば、子供、青年、大人、高齢者など)に使用可能であり得る。特定の実施形態は、動物の患者(たとえば、馬、猫、犬など)に使用可能であり得る。なおまた、本明細書で論じられたように、様々な実施形態が患者の皮膚に直接適用され得る。しかしながら、様々な実施形態において、療法テープは、衣料(たとえば、コンプレッションフィット衣料、ルーズフィット衣料、スマート衣料(たとえば、1つまたは複数のネットワーク接続デバイスが組み込まれたもの)、サポートデバイス(たとえばサポートスリーブなど))などの内部や表面に組み込まれ得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の固定テープを備える、固定テープシステムであって、前記1つまたは複数の固定テープの各々が、
患者の身体の一部に適合するように構成された柔軟な裏打ち層であって、上側と前記上側の反対側の下側とを画定する、柔軟な裏打ち層と、
前記柔軟な裏打ち層の前記下側に対して固定された接着材であって、前記患者の皮膚に前記裏打ち層を接着するように構成された接着材と、を備え、
前記接着材は、前記裏打ち層と前記患者の皮膚の接着を維持するように構成され、
前記固定テープシステムはさらに、
前記患者の皮膚に刺激信号を印加するように構成された少なくとも1つの刺激器であって、前記刺激信号が、前記患者の皮膚の少なくとも1次元で機械的運動を引き起こすように構成されている、少なくとも1つの刺激器と、
前記1つまたは複数の固定テープに対して少なくとも部分的に固定された1つまたは複数の固定手段と
を備える、固定テープシステム。
【請求項2】
前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して固定された1つまたは複数の取っ手をさらに備え、前記1つまたは複数の取っ手が、1つまたは複数の留め具によって前記柔軟な裏打ち層に固定されている、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項3】
前記機械的運動が、水平方向および垂直方向のうちの1つの、前記1次元の軸に沿った往復運動を含む、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項4】
前記機械的運動が2次元で定義される、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項5】
前記機械的運動が機械的回転運動を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項6】
前記刺激信号が前記患者の皮膚の振動を引き起こすように構成される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの刺激器が、経皮的な電気的神経刺激器(TENS)を備える電気的刺激器を備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの刺激器が、1次元の軸の垂直方向の垂直運動または下方への連続的な圧力を引き起こすように構成された圧力付与器を備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項9】
前記1つまたは複数の刺激器が、1つまたは複数の固定点において前記固定テープに固定されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの刺激器が、1つまたは複数の固定点において前記1つまたは複数の固定テープに固定されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項11】
前記固定テープおよび前記少なくとも1つの刺激器の一方または両方が、患者の身体の少なくとも一部のプロファイルに少なくとも部分的に相応する湾曲したプロファイルを有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項12】
前記1つまたは複数の固定手段が、接着材によって前記1つまたは複数の固定テープに対して固定される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項13】
前記裏打ち層が非弾性または弾性である、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項14】
前記1つまたは複数の固定手段が、前記少なくとも1つの刺激器のうちの1つまたは複数を前記1つまたは複数の固定テープに固定するように構成されている、請求項1に記載の固定テープシステム。
【請求項15】
前記接着材が前記患者の体熱によって熱活性化される、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項16】
前記1つまたは複数の留め具が、前記接着材と異なる第2の接着材を含み、前記第2の接着材が、前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して前記1つまたは複数の取っ手を恒久的に固定するように構成されている、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項17】
前記1つまたは複数の留め具が、前記1つまたは複数の取っ手および前記裏打ち層の各々の少なくとも一部を通って縫い付けられた糸を含む、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項18】
前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、前記裏打ち層に対して固定された単層の柔軟シートを備える、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項19】
前記1つまたは複数の取っ手が、前記裏打ち層の前記上側に固定されるように構成されたベース部と、前記ベース部から延在する握り部とを備え、前記1つまたは複数の取っ手の前記ベース部が、前記1つまたは複数の留め具によって前記裏打ち層の前記上側に対して固定されている、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項20】
前記裏打ち層が、長さと、前記長さに対して垂直に測定される幅とを画定し、前記長さが前記幅よりも実質的に長く、前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、前記裏打ち層の前記幅と平行な方向に前記裏打ち層にわたって延在する、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項21】
前記裏打ち層が、長さと、前記長さに対して垂直に測定される幅とを画定し、前記長さが前記幅よりも実質的に長く、前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つが、前記裏打ち層の前記長さと平行な方向に前記裏打ち層にわたって延在する、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項22】
前記1つまたは複数の取っ手が、前記裏打ち層に対して分離可能に固定され、前記1つまたは複数の留め具が、磁石、面ファスナ、またはスナップから選択される、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1つの刺激器を選択的に活性化する1つまたは複数の刺激器信号を生成するように構成されたコントローラをさらに備え、前記コントローラが、少なくとも1つの外部コンピューティングエンティティから送信されたデータを受信するように構成された少なくとも1つの通信インターフェースを備える、
請求項1から4および13から21のいずれか1項に記載の固定テープシステム。
【請求項24】
前記皮膚の少なくとも1つの特性を測定するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備え、少なくとも1つのセンサが、測定結果を前記コントローラに送信するようにさらに構成されており、前記コントローラが、前記測定値結果に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の刺激器信号を調節するように構成されている、請求項23に記載の固定テープシステム。
【請求項25】
前記皮膚の少なくとも1つの特性を測定するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備え、少なくとも1つのセンサが、前記測定結果をモバイルデバイスに送信するようにさらに構成されており、前記コントローラが、前記測定値結果に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の刺激器信号を調節するように構成されている、請求項23に記載の固定テープシステム。
【請求項26】
前記少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部が、浮腫センサおよび歪ゲージのうちの1つまたは複数の測定信号に応じて、自動的に開始および停止するようにプログラムされ得る、請求項23に記載の固定テープ。
【請求項27】
前記少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部が、自動的に、あるいは特定の期間の間センサ測定に対する応答として調節されてプログラムされ得、所与の間隔で特定の期間の間維持され得、かつ/または複数の期間にわたって維持され得る、請求項23に記載の固定テープ。
【請求項28】
前記1つまたは複数のセンサが、歪ゲージ、液体含有量および油脂含有量のうちの1つまたは複数を測定するための浮腫センサ、温度センサ、紫外線(UV)センサ、赤外線(IR)センサ、音声センサ、力センサ、無線周波数(RF)センサ、1つまたは複数の電気的特性を測定するための電気センサ、1つまたは複数の機械的特性を測定するための機械センサ、リンパ流を測定するためのリンパ流センサ、血液循環を測定するための血液循環センサ、蒸発能力を測定するための蒸発センサ、pHセンサ、前記皮膚の上昇に関する位置センサ、および治療を調節するために前記治療の効率を増減するように、前記患者から与えられた入力信号を登録するように構成された入力センサのうちの1つまたは複数を含む、請求項23に記載の固定テープ。
【請求項29】
前記接着材が、前記患者の皮膚から除去する際に前記接着材と前記裏打ち層とが実質的に剥離することのないように、前記裏打ち層に固定される、請求項2に記載の固定テープシステム。
【請求項30】
柔軟性材料を操作するための方法であって、
前記柔軟性材料の表面に固定テープシステムを固定するステップを含み、前記固定テープシステムが、
1つまたは複数の固定テープを備え、前記1つまたは複数の固定テープの各々が、
前記柔軟性材料の前記表面の一部に適合するように構成された柔軟な裏打ち層であって、上側と前記上側の反対側の下側とを画定する、柔軟な裏打ち層と、
前記柔軟な裏打ち層の前記下側に対して固定された接着材であって、前記裏打ち層を前記柔軟性材料の前記表面に接着するように構成された接着材と、を備え、
前記固定テープシステムがさらに、
柔軟性材料に刺激信号を印加するように構成された少なくとも1つの刺激器であって、前記刺激信号が、前記柔軟性材料の少なくとも1次元で機械的運動を引き起こすように構成されている、少なくとも1つの刺激器と、
前記少なくとも1つの刺激器を、前記1つまたは複数の固定テープに固定するための1つまたは複数の固定手段と、を備え、
前記方法がさらに、
前記固定手段のうちの前記少なくとも1つに張力を印加して、前記裏打ち層の一部および前記柔軟性材料の前記表面の固定された部分を持ち上げるステップ
を含む、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項31】
前記柔軟性材料が患者の皮膚である、請求項30に記載の、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項32】
前記固定手段が前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して分離可能に固定されている1つまたは複数の取っ手を備え、
1つまたは複数の着脱式の留め具によって、前記柔軟な裏打ち層の前記上側に対して1つまたは複数の取っ手を固定するためのステップをさらに含む、請求項30または31に記載の、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項33】
前記接着材が熱活性化され、前記柔軟性材料の表面にテープ構造体を固定するステップが、
前記患者の皮膚に前記固定テープシステムの前記接着材を配置するステップと、
前記患者の体熱に基づいて前記接着材の温度を上昇させ、前記患者の皮膚に前記接着材をしっかりと接着するステップと、
を含む、請求項31に記載の柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項34】
前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つに張力を印加すると、少なくとも前記柔軟性材料の前記表面の一部が取っ手の変位と少なくとも実質的に等しい距離だけ前記張力の方向に変位するように、前記裏打ち材が非弾性である、請求項32に記載の、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項35】
操作に関する測定結果を含むデータを収集するステップと、前記測定結果に少なくとも部分的に基づいて個々の治療に関するパラメータを定義するために、人工知能および統計的方法のうちの1つまたは複数によって前記データを分析するステップとをさらに含む、請求項30または31に記載の方法。
【請求項36】
前記通信インターフェースが無線通信インターフェースである、請求項13に記載の固定テープシステム。
【請求項37】
前記皮膚の少なくとも1つの特性を測定するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備え、少なくとも1つのセンサが、測定結果を前記コントローラに送信するようにさらに構成されており、前記コントローラが、前記測定値結果に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数の刺激器信号を調節するように構成されている、請求項36に記載の固定テープシステム。
【請求項38】
前記少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部が、浮腫センサおよび歪ゲージのうちの1つまたは複数の測定信号に応じて、自動的に開始および停止するようにプログラムされ得る、請求項36または37に記載の固定テープ。
【請求項39】
前記少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部が、浮腫センサおよび歪ゲージのうちの1つまたは複数の測定信号に応じて、自動的に開始および停止するようにプログラムされ得る、請求項36または37に記載の固定テープ。
【請求項40】
前記少なくとも1つの刺激信号の少なくとも一部が、自動的に、あるいは特定の期間の間センサ測定に対する応答として調節されてプログラムされ得、所与の間隔で特定の期間の間維持され得、かつ/または複数の期間にわたって維持され得る、請求項36または37に記載の固定テープ。
【請求項41】
前記1つまたは複数のセンサが、歪ゲージ、液体含有量および油脂含有量のうちの1つまたは複数を測定するための浮腫センサ、温度センサ、紫外線(UV)センサ、赤外線(IR)センサ、音声センサ、力センサ、無線周波数(RF)センサ、1つまたは複数の電気的特性を測定するための電気センサ、1つまたは複数の機械的特性を測定するための機械センサ、リンパ流を測定するためのリンパ流センサ、血液循環を測定するための血液循環センサ、蒸発能力を測定するための蒸発センサ、pHセンサ、前記皮膚の上昇に関する位置センサ、および治療を調節するために前記治療の効率を増減するように、前記患者から与えられた入力信号を登録するように構成された入力センサのうちの1つまたは複数を含む、請求項36または37に記載の固定テープ。
【請求項42】
前記1つまたは複数の取っ手のうちの少なくとも1つに張力を印加すると、少なくとも前記柔軟性材料の前記表面の一部が取っ手の変位と少なくとも実質的に等しい距離だけ前記張力の方向に変位するように、前記裏打ち材が非弾性である、請求項33に記載の、柔軟性材料を操作するための方法。
【請求項43】
操作に関する測定結果を含むデータを収集するステップと、前記測定結果に少なくとも部分的に基づいて個々の治療に関するパラメータを定義するために、人工知能および統計的方法のうちの1つまたは複数によって前記データを分析するステップとをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
操作に関する測定結果を含むデータを収集するステップと、前記測定結果に少なくとも部分的に基づいて個々の治療に関するパラメータを定義するために、人工知能および統計的方法のうちの1つまたは複数によって前記データを分析するステップとをさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項45】
操作に関する測定結果を含むデータを収集するステップと、前記測定結果に少なくとも部分的に基づいて個々の治療に関するパラメータを定義するために、人工知能および統計的方法のうちの1つまたは複数によって前記データを分析するステップとをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項46】
操作に関する測定結果を含むデータを収集するステップと、前記測定結果に少なくとも部分的に基づいて個々の治療に関するパラメータを定義するために、人工知能および統計的方法のうちの1つまたは複数によって前記データを分析するステップとをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【国際調査報告】