(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-07
(54)【発明の名称】ファイバ曲率を測定するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G01M 11/00 20060101AFI20240731BHJP
G01B 11/255 20060101ALI20240731BHJP
【FI】
G01M11/00 G
G01B11/255 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580341
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 US2022026953
(87)【国際公開番号】W WO2022232522
(87)【国際公開日】2022-11-03
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523043072
【氏名又は名称】ラム フォトニクス インダストリアル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ローソン,ジョーイ
【テーマコード(参考)】
2F065
2G086
【Fターム(参考)】
2F065AA01
2F065AA46
2F065BB12
2F065FF04
2F065HH12
2F065JJ19
2F065JJ26
2F065MM04
2F065PP13
2F065QQ08
2F065QQ24
2F065QQ25
2F065QQ31
2G086AA04
(57)【要約】
光ファイバ曲率測定システムに関する様々な実施形態及び方法を、本明細書に記載する。光ファイバ曲率測定システムは、制御部と、回転ステージと、を含む。回転ステージは、中心軸と、第1の端部と、第2の端部と、を含む。中心軸は、回転ステージの第1の端部から第2の端部まで延在する。回転ステージは、回転ステージの第1の端部から回転ステージの第2の端部まで延在する光ファイバチャネルを含む。回転ステージは、制御部と動作可能に結合され、回転ステージの中心軸周りを回転するように構成される。光ファイバは、光ファイバチャネル内に位置付けられ得る。光ファイバ曲率測定システムはまた、回転ステージの中心軸に対して傾斜角で光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源を含む。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、
中心軸、第1の端部、及び第2の端部を備える回転ステージであって、前記中心軸が、前記回転ステージの前記第1の端部から前記第2の端部まで延在し、前記回転ステージが、
光ファイバチャネルを更に備え、前記光ファイバチャネルが、前記回転ステージの前記第1の端部から前記回転ステージの前記第2の端部まで延在し、
前記回転ステージが、前記制御部と動作可能に結合され、
前記回転ステージの前記中心軸周りに回転するように構成される、回転ステージと、
前記光ファイバチャネル内に位置付けられる光ファイバであって、前記光ファイバが、前記回転ステージの前記第2の端部から延出する片持ち端部を備える、光ファイバと、
前記回転ステージの前記中心軸に対して傾斜角で前記光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源と、
前記回転ステージの前記第2の端部に隣接して位置付けられる画像センサであって、前記画像センサが、
前記光ファイバチャネル内に配置された前記光ファイバの前記片持ち端部の初期画像を生成するように位置付けられ、
前記制御部と動作可能に結合される、画像センサと
を備える、光ファイバ曲率測定システム。
【請求項2】
静止固定器であって、前記静止固定器が、前記光ファバの一部と接触し、前記回転ステージに前記光ファイバを固定するように構成される、静止固定器を更に備える、請求項1に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項3】
前記静止固定器が、前記回転ステージと前記画像センサとの間に位置付けられる、請求項2に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項4】
前記静止固定器が、真空チャックを備える、請求項2に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項5】
前記回転ステージが、駆動アセンブリと、回転体アセンブリと、を備える、請求項1に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項6】
機械的固定器であって、前記回転ステージが前記回転ステージの前記中心軸周りに回転するとき、前記機械的固定器が、前記光ファイバを固定するように構成される、機械的固定器を更に備える、請求項2に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項7】
前記光ファイバチャネルの両側に位置付けられ、前記光ファイバチャネル内に位置付けられたときに前記光ファイバに接触するように構成される2つのパッドを、前記機械的固定器が備える、請求項6に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項8】
前記機械的固定器が、前記回転ステージと前記静止固定器との間に位置付けられる、請求項6に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項9】
前記傾斜角が、前記回転ステージの前記中心軸に対して90°未満である、請求項1に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項10】
1つ又は複数のストレスロッドを備える光ファイバを更に備える、請求項1に記載の光ファイバ曲率測定システム。
【請求項11】
光ファイバの曲率を決定する方法であって、前記方法が、
回転ステージに光ファイバを配置するステップであって、前記光ファイバが、片持ち端部を備える、ステップと、
前記回転ステージに前記光ファイバを固定するステップと、
複数の画像を収集するステップであって、前記複数の画像の各々が、前記光ファイバの前記片持ち端部の様々な回転位置に関連付けられる、ステップと、
前記複数の画像が閾値にあると決定するステップと、
前記光ファイバの前記片持ち端部の様々な回転位置に関連付けられる前記複数の画像に基づいて前記光ファイバの前記片持ち端部のたわみを算出するステップと、
前記光ファイバの前記片持ち端部の前記たわみに基づいて前記光ファイバの曲率半径を算出するステップと
を含む、光ファイバの曲率を決定する方法。
【請求項12】
前記光ファイバの前記曲率半径を算出するステップが、前記光ファイバの前記片持ち端部の片持ち長さを決定するステップ、を含む、請求項11に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項13】
前記複数の画像を収集するステップが、
前記回転ステージで前記光ファイバを照明するステップと、
前記光ファイバの前記片持ち端部の出射面の第1の画像を生成するステップと、
前記光ファイバの前記片持ち端部の前記出射面の第2の画像を生成するステップと
を含む、請求項11に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項14】
前記光ファイバの前記片持ち端部の前記出射面の前記第1の画像を生成するステップ、及び前記光ファイバの前記片持ち端部の前記出射面の前記第2の画像を生成するステップが、
第1の回転位置にある前記光ファイバの前記片持ち端部の前記出射面の前記第1の画像を生成するステップと、
前記光ファイバを第2の回転位置に回転するステップと、
前記第2の回転位置にある前記光ファイバの前記片持ち端部の前記出射面の前記第2の画像を生成するステップと
を含む、請求項13に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項15】
第3の回転位置にある前記光ファイバの前記片持ち端部の前記出射面の第3の画像を生成するステップ、を更に含む、請求項14に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項16】
前記回転ステージの前記光ファイバを照明するステップが、前記光ファイバに対して傾斜角で前記光ファイバに光を出射するステップ、を含む、請求項13に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項17】
前記複数の画像の数が画像の閾値数を下回っていると決定するステップと、
前記回転ステージの前記光ファイバを次の位置に回転するステップと、
前記次の位置にある前記光ファイバの前記片持ち端部の別の画像を収集するステップと
を更に含む、請求項11に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項18】
前記複数の画像に基づいて前記光ファイバの前記曲率半径を算出するステップの前に、前記方法が、前記複数の画像の前記数が、画像の前記閾値数にあると決定するステップ、を含む、請求項17に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項19】
前記回転ステージで前記光ファイバを前記次の位置に回転するステップの前に、前記方法が、前記光ファイバを解放するステップ、を含む、請求項17に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【請求項20】
前記回転ステージに前記光ファイバを固定するステップが、
前記光ファイバを真空チャックに接触させるステップと、
前記真空チャックを使用して前記光ファイバに真空を誘導するステップと
を含む、請求項11に記載の前記光ファイバの前記曲率を決定する方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月29日に出願された米国仮特許出願第63/181,873号、2021年4月29日に出願された米国仮特許出願第63/181,869号、2021年9月22日に出願された米国仮特許出願第63/246,849号、及び2021年4月29日に出願された米国仮特許出願第63/181,870号の利益を主張し、これらはすべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]偏波保持ファイバは、所定の偏波における光の伝播を支援する構造を有する。偏波保持ファイバが互いにスプライスされるか、又は光学要素に結合されるとき、偏波保持ファイバは、スプライス及び/又は結合中にアライメントされ得る。
【0003】
[0003]ファイバアライメントシステムの開発においてなされた進歩にもかかわらず、ファイバアライメントシステムに関連する改善された方法及びシステムが当技術分野において必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示は、一般に、光ファイバを含む光学システムに関する方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、偏波保持ファイバを含む光ファイバに存在する曲率又は曲がりを測定するために使用され得る方法及びシステムを提供する。この曲率情報は、ファイバアライメント及びスプライス中を含む様々な方法で利用され得る。本開示は、ファイバレーザ実装形態を含むレーザ及び光学の様々な用途に適用可能である。
【0005】
[0005]光ファイバ曲率測定システムに関する様々な実施形態及び方法を、本明細書に記載する。光ファイバ曲率測定システムは、制御部と、回転ステージと、を含み得る。回転ステージは、中心軸、第1の端部、及び第2の端部を含むことができ、中心軸は、回転ステージの第1の端部から第2の端部まで延在する。回転ステージは、回転ステージの第1の端部から回転ステージの第2の端部まで延在する光ファイバチャネルを含み得る。回転ステージは、制御部と動作可能に結合され、回転ステージの中心軸周りに回転するように構成され得る。光ファイバは、光ファイバチャネル内に位置付けられ得る。光ファイバは、回転ステージの第2の端部から延出する片持ち端部を含み得る。光ファイバ曲率測定システムはまた、回転ステージの中心軸に対して傾斜角で光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源と、回転ステージの第2の端部に隣接して位置付けられる画像センサと、を含み得る。例えば、傾斜角は、回転ステージの中心軸に対して90°未満であってもよい。画像センサは、光ファイバチャネル内に配置された光ファイバの片持ち端部の初期画像を生成するように位置付けられ得る。画像センサは、制御部と動作可能に結合され得る。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態では、光ファイバ曲率測定システムは、静止固定器を含んでもよい。静止固定器は、光ファイバの一部と接触し、回転ステージに光ファイバを固定するように構成され得る。任意選択で、静止固定器は、回転ステージと画像センサとの間に位置付けられ得る。実施例では、静止固定器は、真空チャックを含み得る。場合によっては、回転ステージは、駆動アセンブリと、回転体アセンブリと、を含む。実施例では、光ファイバ曲率測定システムは、回転ステージが回転ステージの中心軸周りに回転するときに光ファイバを固定するように構成される機械的固定器を含む。例えば、光ファイバチャネルの両側に位置付けられ、光ファイバチャネル内に位置付けられたときに光ファイバに接触するように構成される2つのパッドを、機械的固定器は含む。場合によっては、機械的固定器は、回転ステージと静止固定器との間に位置付けられる。いくつかの実施形態では、光ファイバは、1つ又は複数のストレスロッドを含んでもよい。
【0007】
[0007]光ファイバの曲率を決定する方法も本明細書に記載する。本方法は、回転ステージに、片持ち端部を有する光ファイバを配置することと、回転ステージに光ファイバを固定することと、を含み得る。実施例では、本方法は、光ファイバの片持ち端部の様々な回転位置に関連付けられた複数の画像を収集すること、を含む。本方法はまた、複数の画像が閾値にあると決定すること、を含み得る。光ファイバの片持ち端部のたわみは、光ファイバの片持ち端部の様々な回転位置に関連付けられた複数の画像に基づいて計算され得る。光ファイバの曲率半径は、光ファイバの片持ち端部のたわみに基づいて算出され得る。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、光ファイバの曲率半径を算出することは、光ファイバの片持ち端部の片持ち長さを決定すること、を含んでもよい。実施例では、複数の画像を収集することは、回転ステージの光ファイバを照明することと、光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成することと、光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することと、を含んでもよい。例えば、光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成し、光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することは、第1の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成することと、光ファイバを第2の回転位置に回転することと、第2の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することと、を含んでもよい。いくつかの実施例では、回転ステージの光ファイバを照明することは、光ファイバに対して傾斜角で光ファイバに光を出射すること、を含んでもよい。任意選択で、本方法はまた、第3の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第3の画像を生成すること、を含んでもよい。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態では、方法はまた、複数の画像の数が画像の閾値数を下回っていると決定することと、回転ステージで光ファイバを次の位置に回転することと、次の位置にある光ファイバの片持ち端部の別の画像を収集することと、を含んでもよい。任意選択で、複数の画像に基づいて光ファイバの曲率半径を算出する前に、本方法は、複数の画像の数が画像の閾値数にあると決定すること、を含んでもよい。場合によっては、回転ステージで光ファイバを次の位置に回転する前に、本方法は、光ファイバを解放すること、を含む。いくつかの実施形態では、回転ステージに光ファイバを固定することは、光ファイバを真空チャックに接触させることと、真空チャックを使用して光ファイバに真空を誘導することと、を含んでもよい。
【0010】
[0010]本開示により、従来の技術を超える多くの利点が達成される。例えば、本開示の実施形態は、高価な、又は複雑な照明設定及び技術を必要とせずに、曲がりと呼び得る光ファイバの曲率を識別し、測定するための方法及びシステムを提供する。実際、これらの方法及びシステムは、コア及び/又はストレスロッドなど、光ファイバの他の特徴の識別を、並びに単一のデバイスを使用した光ファイバの曲率の測定を、可能にし、測定の効率を高め、識別に必要な時間を短縮する。
【0011】
[0011]更に、本発明の実施形態は、広い許容範囲によって特徴付けられ、それによって結果に影響を与えることなく手法の変動を可能にする。例えば、レーザは、ファイバ曲率を正確に測定するために光ファイバの軸と正確にアライメントされる必要がない。代わりに、光源は、広範囲の角度内で適用され得る。更に、これらの方法及びシステムは、ファイバのタイプに依存せず、ファイバの様々なタイプのアライメントを可能にする。本開示のこれら及び他の実施形態を、その利点及び特徴の多くと共に、以下の本文及び対応する図と共に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本発明の一実施形態による、光ファイバ曲率測定システムを示す簡略化した概略図である。
【
図1B】
図1Aに示す光ファイバ曲率測定システムの一部の正面図を示す簡略化した概略図である。
【
図1C】
図1A及び
図1Bに示す光ファイバ曲率システムの回転ステージの構成要素を示す簡略化した概略図である。
【
図1E】いくつかの実施形態による、
図1A~
図1Dに示す光ファイバ曲率システムの回転ステージの構成要素を示す簡略化した概略図である。
【
図2A】
図1Aに示す光ファイバ曲率測定システムの構成要素を示す簡略化した概略図である。
【
図2B】
図2Aに示す光ファイバ曲率測定システムを使用して取得された光ファイバの出射面の画像を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、曲率を有する光ファイバの簡略化された概略図である。
【
図4】
図1Aに示す光ファイバ曲率測定システムを使用して取得された曲率を有する光ファイバの出射面の画像のセットを示す図である。
【
図5A】本発明の一実施形態による、第1の回転オフセットを決定するための光ファイバを示す例示的な第1の出射画像である。
【
図5B】
図5Aに示す光ファイバの第1の回転オフセットを計算するために使用される算出画像を示す図である。
【
図5C】本発明の一実施形態による、第2の位置に回転した後の
図5Aの光ファイバを示す例示的な第2の出射画像である。
【
図5D】
図5Aに示す光ファイバの出射面に対する第2の垂直回転オフセットを決定するために使用される算出画像を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態による、光ファイバの曲率を測定する方法を示す簡略化したフローチャートの図である。
【
図7】本発明の一実施形態による、光ファイバをアライメントする方法を示す簡略化したフローチャートの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0027]本開示は、一般に、光ファイバを含む光学システムに関する方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、光ファイバに存在する曲率を測定するために使用され得る方法及びシステムを提供する。この曲率情報は、ファイバスプライス中を含む様々な方法で利用され得る。本開示は、ファイバレーザ実装形態を含むレーザ及び光学の様々な用途に適用可能である。
【0014】
[0028]
図1Aは、本発明の一実施形態による、光ファイバ曲率測定システム100Aを示す簡略化した概略図である。光ファイバ曲率測定システム100Aは、回転ステージ110と、画像センサ120と、制御部140と、光源130と、を含み得る。回転ステージ110は、中心軸101と、第1の端部103と、第2の端部105と、を含み得る。中心軸101は、回転ステージ110の第1の端部103から第2の端部105まで延在し得る。回転ステージ110は、中心軸101周りに回転するように構成され得る。回転を容易にするために、回転ステージ110は、駆動アセンブリ116と、回転体アセンブリ114と、を含み得る。駆動アセンブリ116は、回転体アセンブリ114を回転させるモータを含み得る。回転体アセンブリ114は、回転ステージ110の一部であってもよい。回転ステージ110は、光ファイバ102などのファイバを受け入れるように構成され得る。
【0015】
[0029]
図1Bは、
図1Aに示す光ファイバ曲率システムの一部の正面図、特に、回転ステージ110の正面
図100Bを示す簡略化した概略図である。正面
図100Bは、回転ステージ110の第2の端部の正面図であり得る。図示のように、回転ステージ110は、チャネル109を含み得る。チャネル109は、回転ステージ110が光ファイバ102を受け入れる光ファイバチャネルであってもよい。チャネル109は、回転ステージ110の第1の端部103から回転ステージ110の第2の端部105まで延在し得る。いくつかの実施形態では、チャネル109は、少なくとも回転ステージ110が中心軸101周りに回転する間、回転ステージ110内に光ファイバ102を固定してもよい。
【0016】
[0030]回転ステージ110の回転中に光ファイバ102を固定するために、光ファイバ曲率測定システム100Aは、機械的固定器118を含み得る。いくつかの実施形態では、
図1A及び
図1Bに示すように、光ファイバ102は、回転ステージ110のチャネル109から画像センサ120に向かって片持ち状に延出してもよい。機械的固定器118は、チャネル109から画像センサ120に向かって延在する光ファイバ102の一部107に接触するように位置付けられ得る。例えば、機械的固定器118は、回転中に光ファイバ102に接触し得る、光ファイバ102の両側に位置付けられた2つのパッドを含んでもよい。場合によっては、機械的固定器118は、回転中に光ファイバ102を固定するために光ファイバ102に圧縮力を与えてもよい。回転ステージ110がその中心軸周りに回転するときに、機械的固定器118は、回転ステージ110に対して一定の関係で光ファイバ102を固定するように構成され得る。
【0017】
[0031]光ファイバ102はまた、画像センサ120による撮像中に静止固定器112を使用して固定され得る。撮像中に、回転ステージ110内に光ファイバ102を固定するために、光ファイバ曲率測定システム100Aは、静止固定器112を含み得る。静止固定器112は、光ファイバ102の一部に接触するように位置付けられ得る。例えば、静止固定器112は、チャネル109から画像センサ120に向かって延在する光ファイバ102の一部113を受け入れるために、回転ステージ110と画像センサ120との間に位置付けられてもよい。画像センサ120が光ファイバ102の出射面の画像を生成するとき、静止固定器112は、回転ステージ110に光ファイバ102を固定し得る。例えば、静止固定器112は、真空チャックであってもよい。いくつかの実施形態では、機械的固定器118は、回転ステージ110と静止固定器112との間に位置付けられてもよい。
【0018】
[0032]画像センサ120は、光ファイバ102がチャネル109内に配置されたとき、光ファイバ102の出射面の画像を生成するように位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、画像センサ120は、回転ステージ110の第2の端部105に隣接して位置付けられてもよい。画像センサ120は、光ファイバ102の出射面から出射された光を感知可能なセンサを含み得る。例えば、画像センサ120はカメラであってもよい。
【0019】
[0033]画像センサ120は、通信線128を介して制御部140と動作可能に結合され得る。回転ステージ110は、通信線148を介して制御部140と動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、画像センサ120が光ファイバ102の出射面の画像を生成した後、画像センサ120は、通信線128を介して制御部140に画像を送信してもよい。制御部140は、本明細書に記載の方法の様々なステップを実施し得る。例えば、制御部140は、画像センサ120から受信した出射面の画像に基づいて、回転ステージ110の回転角度を決定してもよい。制御部140は、通信線148を介して回転ステージ110に回転角度の指示を通信してもよい。指示の受信に応答して、回転ステージ110は、制御部140によって指定された回転角度まで回転し得る。図示していないが、いくつかの実施形態では、制御部140はまた、光源130と動作可能に結合されてもよい。
【0020】
[0034]光源130は、チャネル109に光132を出射するように位置付けられ得る。制御部140と動作可能に結合されている場合、光源130は、光132を出射するタイミングのための指示を受信し得る。光源130は、レーザ、発光ダイオード(LED)、アークランプ(arc lamp)、光ファイバ照明器、白熱光源、蛍光光源、燐光光源などを含む、適切な光源であってもよい。光源130は、出射角αでチャネル109に光132を出射し得る。出射角αは、
図1Aに示すように、回転ステージ110の中心軸101に対して非垂直な角度であってもよい。いくつかの実施形態では、出射角は、回転ステージ110の中心軸に対して傾斜角であってもよい。例えば、傾斜角は、回転ステージ110の中心軸に対して90°未満、80°未満、70°未満、60°未満、50°未満、40°未満、30°未満、20°未満、又は10°未満であってもよい。本明細書で完全に説明するように、傾斜角は、出射光132の光ファイバ102への光結合を容易にする。出射角は、チャネル109と一致しなくてもよい。したがって、光源130によってチャネル109に出射された光132は、光ファイバ102に結合され得る。
【0021】
[0035]図示のように、光ファイバ102は、回転ステージ110から領域151内に片持ち状に延出する片持ち端部150を有し得る。例えば、光ファイバ102の片持ち端部150は、回転ステージ110のチャネル109から画像センサ120に向かって延出してもよい。いくつかの実施形態では、上述したように、片持ち端部150は、回転ステージ110から延在するにつれて湾曲してもよい。光源130が、光132をチャネル109に出射すると、光132は、光ファイバ102に入り、それに沿って伝播し得る。
【0022】
[0036]
図1Aに示すように、片持ち端部150は、湾曲領域151を有してもよい。光ファイバ102内に存在する残留応力により、光ファイバ102の出射面に隣接する光ファイバ102の湾曲領域151は、曲率又は他のたわみによって特徴付けられ得る。残留応力は、製造中の光ファイバの製造プロセスから、又はファイバの物理的構造、例えば、偏波保持特性を実現するために利用されるストレスロッドに起因して偏波保持ファイバ内に存在する残留応力から生じ得る。
図1Aでは、この曲率は、光ファイバ102が湾曲領域151において湾曲していることとして表され、これにより、出射面は、中心軸101に沿う位置に配置されない。曲率は、
図1Aでは垂直湾曲として示しているが、この特定の曲率は、本発明によって必要とされず、曲率は、図の平面の下、平面内、又は平面外、それらの組合せなどであってもよい。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0023】
[0037]
図1Cは、別の例示的な実施形態による、
図1Aに示す光ファイバ曲率システムの回転ステージ110の構成要素を示す簡略化した概略
図100Cを提供する。上述したように、回転ステージ110は、回転体アセンブリ114と、駆動アセンブリ116と、を含み得る。図示のように、静止固定器112は、回転ステージ110に隣接して位置付けられ得る。回転ステージ110の拡大
図170は、静止固定器112から見て回転ステージ110の方を向いた正面図である。回転ステージ110は、光ファイバ102を受け入れるように構成され得る。光ファイバ102を受け入れるために、回転ステージ110は、チャネル109を含み得る。チャネル109は、回転ステージ110が光ファイバ102を受け入れる光ファイバチャネルであってもよい。チャネル109は、回転ステージ110の第1の端部103から回転ステージ110の第2の端部105まで延在し得る。チャネル109は、回転ステージ110の中心軸101に平行に延在し得る。図示のように、光ファイバ102は、チャネル109内に配置され得る。
【0024】
[0038]上述したように、回転ステージ110の回転中に光ファイバ102を固定するために、回転ステージ110は、機械的固定器118を含み得る。いくつかの実施形態では、光ファイバ102は、
図1Aに示すように、回転ステージ110のチャネル109から片持ち状に延出してもよい。機械的固定器118は、チャネル109の外側に延在する光ファイバ102の一部107に接触するように位置付けられ得る。機械的固定器118は、回転ステージ110が中心軸101周りに回転したとき、光ファイバ102を固定するように構成され得る。例えば、光ファイバ102に接触し、回転中に光ファイバ102を機械的に拘束し得る、光ファイバ102の両側に位置付けられた2つのパッドを、機械的固定器118は含んでもよい。機械的固定器118は、中心軸101周りに光ファイバ102を回転しつつ、光ファイバ102の物理的位置を保持し得る。言い換えれば、光ファイバ102の座標は、回転中に不変のままである。場合によっては、機械的固定器118は、回転中に光ファイバ102を固定するために光ファイバ102に圧縮力を与えてもよい。いくつかの実施形態では、機械的固定器118は、回転ステージ110と静止固定器112との間に位置付けられてもよい。
【0025】
[0039]回転ステージ110を回転するために、回転体アセンブリ114は、回転体ハブ122と、駆動スプロケット124と、1つ又は複数のローラ126と、を含み得る。駆動アセンブリ116は、回転ステージ110を回転するために回転体アセンブリ114に機械的に結合され得る。具体的には、駆動アセンブリ116は、回転エネルギーを駆動スプロケット124に伝達するモータ(図示せず)を含むことができ、駆動スプロケットは、回転エネルギーを回転体ハブ122及びローラ126に伝達し、それによって光ファイバ102を光ファイバチャネル109内で回転させる。
【0026】
[0040]
図1Dは、
図1A~
図1Cに示す回転ステージ110の構成要素を示す詳細な概略図を提供する。
図1Dは、回転ステージ110の例示的な実施形態を示す。図示のように、回転ステージ110は、回転ステージ110を回転するための様々な構成要素を含み得る。例えば、回転ステージ110は、駆動モータ116を含んでもよい。駆動モータ116は、回転ステージ110を回転するための機械的エネルギーを与え得る。駆動モータ116は、駆動スプロケット124と機械的に結合され得る。駆動スプロケット124は、次に、1つ又は複数のローラ126と機械的に結合され得る。1つ又は複数のローラ126は、回転エネルギーを駆動スプロケット124から回転体ハブ122に伝達するように位置付けられ得る。回転体ハブ122は、その内部に光ファイバを配置するための光ファイバチャネル109を含み得る。機械的固定器118は、光ファイバチャネル109内に配置されたとき、光ファイバを把持又は固定するように、光ファイバチャネル109に隣接して位置付けられ得る。したがって、回転体ハブ122が回転すると、光ファイバチャネル109内に配置された光ファイバは、回転体ハブ122と共に回転する。いくつかの実施形態では、回転ステージ110は、テンションアーム138を含んでもよい。テンションアーム138により、1つ又は複数のローラ126は、回転体ハブ122に摩擦を加え得る。回転体ハブ122にテンションを加えることにより、回転体ハブ122の速度及び回転角度を正確に制御し得る。
【0027】
[0041]いくつかの実施形態では、本明細書に記載の光ファイバ曲率システムはまた、並進ステージを含んでもよい。
図1Eは、いくつかの実施形態による、並進ステージ155を含む、
図1A~
図1Dに示す光ファイバ曲率システムの構成要素を示す簡略化した概略図を提供する。光ファイバ曲率システム100Eは、この構成で示しているが、光ファイバ曲率システム100Eは、
図1A~
図1Dに示す光ファイバ曲率システム構成などの他の構成で構成されてもよいことを理解されたい。
【0028】
[0042]場合によっては、回転ステージ110内に配置された光ファイバ102は、回転されることに加えて並進される必要があってもよい(すなわち、光ファイバの位置は、回転軸に直交する方向において上下又は左右に調整されてもよい)。例えば、図示のように、光ファイバ102は、a軸に沿って上下、b軸に沿って画像センサに対して前後、及びc軸に沿って左右に調整されてもよい。光ファイバ102を外部本体とアライメントするために、光ファイバ102は、外部本体の1つ又は複数の構成要素とアライメントするように、a軸、b軸、及び/又はc軸に沿って調整される必要があり得る。a軸、b軸、及びc軸は、空間y軸、空間x軸、及び空間z軸に対応し得る。
【0029】
[0043]光ファイバ102を並進させるために、光ファイバ曲率システム100Eは、並進ステージ155を含み得る。並進ステージ155は、回転ステージ110と動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、並進ステージ155は、外部本体(図示せず)に対してa軸及び/又はc軸に沿って回転ステージ110を調整してもよい。並進ステージ155はまた、静止固定器112を調整するように位置付けられ得る。機械的固定器118は、回転ステージ110と静止固定器112との間に位置付けられ得る。
【0030】
[0044]並進ステージ155は、通信線148を介して制御部140と動作可能に結合され得る。例示的なシナリオでは、画像センサ120は、光ファイバ102の出射面の画像を生成し、出射面の画像を制御部140に送信してもよい。制御部140は、光ファイバ102が並進オフセットを有すると決定し得る。並進オフセットに基づいて、制御部140は、光ファイバ102を並進させるために、通信線148を介して並進ステージ155に指示を送信し得る。制御部140から受信した指示に基づいて、並進ステージ155は、それに応じて光ファイバ102を並進させるように回転ステージ110を調整し得る。例えば、並進ステージ155は、回転ステージ110を昇降してもよい。場合によっては、並進ステージ155は、回転ステージ110を左右に調整してもよい。図示していないが、並進ステージ155は、回転ステージ110を移動させる機械的又は電動手段を含んでもよい。
【0031】
[0045]光ファイバ102など、本明細書で説明する光ファイバは、同時に又は一度に回転され、並進され得ることを理解されたい。他の場合では、光ファイバの回転及び並進は、アライメントプロセスの順次又は様々な段階で行われてもよい。
【0032】
[0046]
図2Aは、
図1Aに示す光ファイバ曲率測定システムの構成要素を示す簡略化した概略図である。
図2Aに示すように、光ファイバ202に、及びそれを通る光出射の概略側面
図200Aを示す。光ファイバ202は、光ファイバ102と同じであってもよく、光ファイバチャネル209内に配置されてもよい。光源230は、光源130と同じであってもよく、光ファイバ202に入射する光232を出射し得る。
【0033】
[0047]
図2Aに示すように、光ファイバ202側から光ファイバ202に結合された光232は、入射後の光ファイバ内を伝播する。光を光ファイバに結合するためのいくつかの技術とは対照的に、本発明の実施形態は、利用し得る傾斜角の範囲が広いので、許容範囲のメトリックを改善した光ファイバに光を結合する方法及びシステムを提供する。
【0034】
[0048]当業者には明らかなように、偏波保持ファイバの場合、偏波保持ファイバ内を伝播する光の偏波状態が、ストレスロッドを通過する軸に平行又は垂直にアライメントされる場合、偏波保持ファイバ内を伝播する光の偏波状態は、光が偏波保持ファイバを伝播するときに保持される。したがって、本発明の実施形態は、光ファイバの角度方向を決定し、その結果、偏波保持ファイバから出射された光の偏波状態を決定する方法及びシステムを提供する。
【0035】
[0049]光ファイバ202は、片持ち端部250を含み得る。上述したように、片持ち端部250は、片持ち端部250が回転ステージ(図示せず)から延在する湾曲領域251の曲率の量によって特徴付けられ得る。湾曲領域251に存在する曲率の量は、片持ち端部250が光ファイバチャネル209の中心軸201から離れるようにたわむ量に関連する。画像センサ220は、光ファイバ202の片持ち端部250の出射面207に隣接して位置付けられ得る。
【0036】
[0050]
図2Bは、
図2Aに示す光ファイバ曲率測定システムを使用して取得される光ファイバ202の出射面200Bの画像を示す図である。図示のように、光ファイバ202は、コア205と、コア205に隣接して配置された一対のストレスロッド204と、コアを囲み、一対のストレスロッド204を囲むクラッド206と、を含み得る。いくつかの実施形態では、光ファイバ202は、バッファ(図示せず)を含んでもよい。バッファは、光ファイバ202内のガラスにストレス緩和をもたらす材料を含んでもよい。
【0037】
[0051]画像センサ220は、光ファイバ202の出射面の画像を生成するように位置付けられ得る。画像センサ220は、画像センサ120と同じものであってもよく、光ファイバの端部に隣接する位置から見た出射面200Bの画像を生成し得る。いくつかの実施形態では、画像センサ220は、焦点合わせを改善するために線形並進ステージ(図示せず)に搭載されてもよい。動作中、光は、光ファイバのクラッドに結合され、ファイバを通って伝播し、光ファイバ202の切断された端部222から出る。光が光ファイバ202の切断された端部222を出るとき、光ファイバ202の切断された端部222を出る光232のうちの一部に基づいて、出射光を撮像し得る。画像は、光ファイバ202のストレスロッド204、コア205、及びクラッド206に関連する異なる屈折率の結果として、光ファイバ202のストレスロッド204、コア205、及びクラッド206を示し得る。本明細書で完全に説明するように、画像のコントラストは、光ファイバ202のストレスロッド204、コア205、及びクラッド206を識別するために十分に高くし得る。したがって、本発明の実施形態を使用して、ストレスロッドの角度位置に関連し得る光ファイバの偏波軸は、光ファイバの様々な構成要素を示す画像を使用して基準フレームに対してアライメントされ得る。以下の説明は、2つのストレスロッドと、コアとを有する光ファイバに関するが、ストレスロッドの存在、ストレスロッドの数などは、光ファイバのタイプに応じて変化し得ることを理解されたい。
【0038】
[0052]本明細書に記載の光ファイバ曲率測定システム及び関連する方法は、他のタイプのファイバに、並びに/又はストレスロッド、パターン化された微細構造、要素、キーイング機能、及びファイバのコアの構成に、使用され得ることを理解されたい。様々な実施形態において、光ファイバ102は、ボウタイ(bow-tie)ファイバ、パンダ(panda)ファイバ、マルチコアファイバ、楕円ファイバ、フォトニック結晶光ファイバなどのための別のタイプであってもよい。そのような場合、ストレスロッド204、コア205、及びクラッド206の存在、配置、及び/又は方向は、存在するファイバのタイプに応じて変化し得る。
【0039】
[0053]
図3は、本発明の一実施形態による、曲率を有する光ファイバ302の簡略化された概略
図300である。光ファイバ302は、片持ち端部350を含み得る。片持ち端部350は、光ファイバチャネル309から延在する光ファイバ302の領域351を含み得る。光ファイバチャネル309は、チャネル109と同じ又は同様であってもよい。片持ち端部350が光ファイバチャネル309の端部から延在すると、片持ち端部350は、中心軸301から離れるように湾曲し得る。
【0040】
[0054]光ファイバ302の曲率の程度を決定することは、光ファイバ302と外部本体とのアライメント中に有用な診断ツールとなり得る。光ファイバ302の曲率の程度を測定するために、光ファイバ曲率測定システム100Aなどの本明細書に記載の光ファイバ曲率測定システムを使用し得る。本明細書に記載するような光ファイバ曲率測定システムの使用により、光ファイバ302の出射面端部354の複数の画像を生成し得る。光ファイバ302が回転すると、光ファイバ302の出射面端部354は、回転ステージの固定された中心軸301周りに処理する。複数の画像の合成により、光ファイバ302のたわみwを計算し得る。
【0041】
[0055]片持ち端部350のたわみwを決定するために、領域351の長さLが、測定され得る。領域351の長さLは、光ファイバチャネル309の端部352から始まり、片持ち端部350の出射面端部354が位置するx軸に沿った位置で終わる方向に測定され得る。片持ち端部350が光ファイバチャネル309から延在すると、光ファイバ302は、光ファイバ302の中心軸301から離れるようにたわみ得る。光ファイバ302が完全に真っ直ぐであり、したがって曲率を有さない場合、光ファイバ302は、中心軸301から離れるようにたわまず、代わりに中心軸301に沿って真っ直ぐに延在する。
【0042】
[0056]片持ち端部350が中心軸301から離れるようにたわむ量は、光ファイバ302のたわみwであってもよい。光ファイバチャネル309のために、光ファイバ302は、端部352において中心軸301と同一線上にある。内部熱応力により、光ファイバ302は、端部352と出射面端部354との間に配置された領域351において曲がる。たわみwは、xの関数であり、xは、端部352と出射面端部354との間の光ファイバ302の長さLに対して可変である。たわみwは、いくつかの実施形態では、光ファイバ302の熱応力及びファイバ直径に依存し得る。
【0043】
[0057]たわみwを決定するために、光ファイバ302の出射面の複数の画像が生成され得る。
図4は、
図1Aに示す光ファイバ曲率測定システムを使用して取得された曲率を有する光ファイバの出射面の複数の画像を示すダイヤグラム400である。説明を容易にするために、
図4を、
図1Aの光ファイバ曲率測定システム100Aの構成要素に関して説明し得る。
【0044】
[0058] ダイヤグラム400は、画像センサ120によって光ファイバ102の出射面の生成された画像に基づいて算出された算出画像を示し得る。ダイヤグラム400を生成するために、光ファイバ102は、光ファイバ曲率測定システム100Aの回転ステージ110を使用して、一連の様々な回転位置に配置されてもよい。第1の画像432は、第1の回転位置にある
図1Aに示すような光ファイバ102の出射面から生成され得る。そして、回転ステージ110は、光ファイバ102を第2の回転位置に回転し、第2の画像434は、第2の回転位置における光ファイバ102の出射面から生成され得る。
【0045】
[0059]様々な回転位置への光ファイバ102の回転、及び各回転位置における出射面の撮像は、画像の閾値数を生成するまで、継続されてもよい。生成された画像が、経路430を、又はたわみwを決定するために十分な経路430を、形成するか否かに基づいて、画像の閾値数は決定され得る。たわみwは、経路430の半径に等しくてもよい。図示のように、光ファイバ102の出射面の各画像は、経路430に沿った点に配置され得る。ダイヤグラム400などのいくつかの実施形態では、経路430は、円形であってもよい。
【0046】
[0060]
図4に示すように、光ファイバ102の出射面の各像は、ストレスロッド404と、コア405と、を含み得る。画像の各々におけるコア405の位置は、経路430を決定するために使用され得る。例えば、経路430は、第1の画像432に示すコア405と、第2の画像434に示すコア405と、をアライメントしてもよい。他の実施形態では、ストレスロッド404及び/又は画像上の別の固定点が、経路430を決定するために使用されてもよい。経路430が識別されると、たわみwと同じである経路430の半径が決定され得る。
【0047】
[0061]光ファイバ102のたわみw及び長さLが決定されると、光ファイバ102の曲率の程度を機械的曲率モデルに適合し得る。光ファイバの曲率の標準的なメトリックは、曲率半径R
Cである。曲率半径R
Cは、光ファイバの曲率に対する最良適合円の半径である。曲率半径R
Cの典型的な値は、メートルの単位であり得るが、長さLは、ミリメートルの単位であり、たわみwは、マイクロメートルの単位であり得る。決定した光ファイバの片持ち部分の長さLと、たわみwとを二次多項式に適合することによって、光ファイバの曲率の近似曲率半径R
Cを計算し得る。曲率半径R
Cを、以下の式によって計算し得る。
【数1】
【0048】
[0062]いくつかの実施形態では、他の機械的モデルを使用して、ファイバ曲率を適合してもよい。例えば、曲率半径RCが最小二乗モデルに適合するように、光ファイバ102の複数の長さLに対して複数のたわみwを測定してもよい。他の実施形態では、曲率半径RCは、光ファイバ102の曲率の三角モデルに基づいて近似してもよい。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0049】
[0063]いくつかの実施形態では、たわみw、したがって曲率半径R
Cは、光ファイバの出射面の回転オフセットに基づいて決定されてもよい。ここで
図5Aを参照すると、本発明の一実施形態による第1の回転オフセットを決定するための出射面502を示す例示的な第1の出射画像500Aが示されている。図示のように、出射面502Aの第1の位置508は、光ファイバ102などの光ファイバの回転オフセットを含み得る。ストレスロッド504及びコア505を通過する軸501は、垂直軸に対して垂直に方向付けされ、軸501が垂直軸に対して傾斜する程度は、回転オフセットとして特徴付けられる。
【0050】
[0064]
図5Bは、
図5Aで撮像された出射面502の回転オフセットを計算するために使用された算出画像500Bを示す図である。出射面502の回転オフセットを計算するために、出射画像500Aに基づいて算出画像500Bを生成し得る。いくつかの画像処理方法のうちの1つを利用して、光ファイバの様々な構成要素を検出及び/又は識別し得る。いくつかの実施形態では、光ファイバの様々な構成要素は、画像500A内の画素座標に基づいて識別されてもよい。したがって、算出画像500Bは、ストレスロッド504及びコア505に関連付けられた領域を含み得る。ストレスロッド504及びコア505を識別するために、第1の領域512及び第2の領域514が、出射画像500Aにおいて識別され得る。第1の領域512及び第2の領域514は、出射画像500A内のストレスロッド504とクラッド506との間のグレースケール又は色差によって識別され得る。同様に、コア505は、クラッド506とのグレースケール又は色差によって出射画像500A内で識別され得る。当業者には明らかなように、出射面502に存在する幾何学的構造は、画像処理技術の一部として利用され得る。したがって、図示した光ファイバでは、コア、ストレスロッド、及びクラッドの円形断面形状を利用して、これらの構造を識別し得る。
【0051】
[0065]第1の領域512及び第2の領域514が識別されると、第1の領域512及び第2の領域514の垂直及び水平x-y座標が決定され得る。コア505に対応する中心領域515、及びクラッド506に対応する一般領域516について、垂直及び水平x-y座標を決定し得る。算出画像500Bは、垂直及び水平のx-y座標に基づいて生成され得る。
【0052】
[0066]回転オフセット量は、第1の領域512及び第2の領域514について計算され得る。回転オフセット量を計算するために、第1の垂直回転オフセットθy,1が、第1の領域512と第2の領域514との両方から決定され得る。第1の垂直回転オフセットθy,1は、垂直オフセット軸550を識別することによって決定され得る。垂直オフセット軸550は、第1の領域512、第2の領域514、及び中心領域515の中心をアライメントすることによって決定され得る。第1の垂直回転オフセットθy,1は、垂直オフセット軸550を垂直y軸と比較することによって決定され得る。垂直オフセット軸550が垂直y軸に対して回転する量は、第1の垂直回転オフセットθy,1であってもよい。垂直回転オフセットθyを使用して、回転オフセット量を第1の領域512及び第2の領域514から決定し得る。回転オフセットを、出射面502の回転オフセット量に基づいて決定し得る。
【0053】
[0067]出射面502に対応する光ファイバのたわみwを決定するために、光ファイバを決定した量だけ回転させ、第2の画像を生成し得る。
図5Cは、本発明の一実施形態による、第2の位置510への回転後の
図5Aの光ファイバを示す例示的な第2の出射画像を提供する。
図5Cには、
図1A~
図1Eに示す光ファイバ曲率測定システムを使用して第2の位置510に回転した後の
図5Aの光ファイバを示す、例示的な第2の出射画像500Cを示している。
図5Cに示すように、例示的な第2の出射画像500Cは、第2の位置510への回転後の
図5Aの出射面502を示す。第2の位置510は、コア505及びストレスロッド504をアライメントする軸511を含み得る。軸511は、1度以上回転されることを除いて、軸501と同じであってもよい。光ファイバの回転の程度は既知であってもよい。
【0054】
[0068]このシナリオでは、出射面502を第2の位置510に回転することは、軸501を約30度回転することを含み得る。ストレスロッド504及びコア505を通る軸511は、垂直軸に対して傾斜しており、この傾斜の程度は、回転オフセットとして特徴付けられる。出射画像500Aと同様に、出射画像500Cは、ストレスロッド504、コア505、及びクラッド506と共に出射面502を示す。しかしながら、出射画像500Cに示されるストレスロッド504、コア505、及びクラッド506の方向は、出射画像500Aとは異なっていてもよい。特に、出射画像500Cは、ストレスロッド504を通る軸511が約30度回転されたことを示している。
【0055】
[0069]
図5Dは、
図5Aに示す出射面502の第2の垂直回転オフセットを決定するために使用される算出画像500Dを示す図である。算出画像500Dは、算出画像500Bに基づいて生成され得る。具体的には、算出画像500Dは、第1の位置508に基づいて生成されてもよい。算出画像500Dを生成するために、第2の位置510は、識別され得る。上述したように、第2の位置510は、軸511を含み得る。いくつかの実施例では、第2の位置510は、出射画像500A内の画素に基づいて識別されてもよい。
【0056】
[0070]図示のように、算出画像500Dは、回転位置にあるストレスロッド504に対応する第1の領域522及び第2の領域524を含み得る。算出画像500Dはまた、回転位置にあるコア505及びクラッド506に対応するコア525及びクラッド526を含み得る。算出画像500Bと同様に、算出画像500Dは、第1の領域522及び第2の領域524から識別される第2の垂直回転オフセットθy,2を含み得る。第1の領域522、第2の領域524、及びコア525の中心が垂直オフセット軸560を識別するためにアライメントされるとき、垂直オフセット軸560を使用して第2の回転オフセットθy,2を識別し得る。軸511、したがって第2の位置510は、垂直オフセット軸560に基づいて識別され得る。
【0057】
[0071]回転オフセットは、光ファイバのたわみwを決定するために使用され得る。例えば、光ファイバの出射面502が、第1の画像500Aにおける第1の垂直回転オフセットθ
y,1と、第2の画像500Cにおける第2の垂直回転オフセットθ
y,2と、を有する場合、第1の回転オフセットθ
y,1と第2の垂直回転オフセットθ
y,2との間の差は、出射面502のたわみwを計算するために使用され得る。例えば、出射面502の垂直軸が垂直軸550から垂直軸560に変化する程度又は量は、光ファイバが第1の位置508から第2の位置510まで回転した量に対応してもよい。そこから、
図4に関して説明したように、経路430など、光ファイバを回転させることによって形成される円弧の経路が決定され、それによって光ファイバのたわみwが、決定され得る。上述したように、たわみwが決定されると、光ファイバの曲率半径R
Cが、決定され得る。
【0058】
[0072]
図6は、本発明の一実施形態による、光ファイバの曲率を測定する方法600を示す簡略化したフローチャートである。説明を容易にするために、方法600は、
図1A~
図1Eの要素を参照して説明しているが、方法600の使用は、
図1A~
図1Eに示す特定の光ファイバ曲率測定システムに限定されないことが理解されよう。
【0059】
[0073]本方法は、回転ステージに光ファイバを配置すること(610)、を含む。光ファイバは、片持ち端部を含み得る。
図1Aを参照すると、光ファイバ102を回転ステージ110上に配置することができ、例えば、光ファイバ102を回転ステージ110のチャネル109内に配置することができる。光ファイバ102は、片持ち端部150を含み得る。本方法はまた、回転ステージに対して光ファイバを固定すること(620)、を含む。いくつかの実施形態では、回転ステージに光ファイバを固定することは、光ファイバを真空チャックに接触させることと、真空チャックを使用して光ファイバに真空を誘導することと、を含んでもよい。例えば、
図1Aを参照すると、回転ステージ110に対して光ファイバ102を定位置に固定することは、光ファイバ102の一部113を真空チャックである静止固定器112に接触させ、真空チャックを使用して光ファイバ102に真空を誘導すること、を含んでもよい。
【0060】
[0074]本方法はまた、複数の画像を収集すること(630)、を含む。複数の画像の各々は、光ファイバの片持ち端部の様々な回転位置に関連付けられ得る。
図1A~
図1Eを参照すると、例えば、光ファイバ102の片持ち端部150の複数の画像は、回転ステージ110が光ファイバ102を回転させるときに様々な回転位置で画像センサ120によって収集されてもよい。
【0061】
[0075]いくつかの実施形態では、複数の画像を収集することは、回転ステージの光ファイバを照明することと、光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成することと、光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することと、を含んでもよい。例えば、回転ステージの光ファイバを照明することは、光ファイバに対して傾斜角で光ファイバに光を出射すること、を含んでもよい。例えば、
図1A~
図1Eを参照すると、光ファイバ102は、回転ステージ110の光源130によって照明されてもよい。いくつかの実施形態では、光ファイバ102を照明することは、光ファイバ102に対して傾斜角で光ファイバ102に光を出射すること、を含んでもよい。
【0062】
[0076]いくつかの実施形態では、光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成し、光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することは、第1の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成することと、光ファイバを第2の回転位置に回転することと、第2の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することと、を含んでもよい。例えば、
図1A~
図1Eを参照すると、画像センサ120は、第1の回転位置にある光ファイバ102の片持ち端部150の出射面の第1の画像を生成してもよい。次に、回転ステージ110は、片持ち端部150が第2の回転位置にあるように光ファイバ102を回転し得る。次いで、画像センサ120は、第2の回転位置における光ファイバ102の片持ち端部150の出射面の第2の画像を生成し得る。
【0063】
[0077]任意選択で、本方法は、第3の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第3の画像を生成すること、を含む。
図1A~
図1Eを参照すると、そのような場合、画像センサ120は、第3の回転位置にある光ファイバ102の片持ち端部150の出射面の第3の画像を生成し得る。
【0064】
[0078]本方法は、複数の画像が画像の閾値数であると決定すること(640)、を含む。例えば、複数の画像の数を決定してもよい。上述したように、収集された画像の算出画像が、生成され、複数の画像に基づく経路が、識別され得る。経路を識別するために、画像の特定の数が必要とされ得る。したがって、光ファイバが回転するときに、光ファイバの経路を識別するために十分な画像が収集されたか否かが、決定され得る。
【0065】
[0079]複数の画像の数が画像の閾値数を下回ると決定された場合、本方法は、回転ステージの光ファイバを次の位置に回転することと、次の位置にある光ファイバの片持ち端部の別の画像を取得することと、を含む。いくつかの実施形態では、回転ステージの光ファイバを回転位置に回転する前に、本方法は、光ファイバを解放すること、を含む。
図1A~
図1Eを参照すると、回転ステージ110で光ファイバ102を回転する前に、光ファイバを解放し得る。光ファイバ102を解放することは、例えば、真空チャックによって加えられた真空を光ファイバ102に解放すること、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、光ファイバ102を回転する前に、光ファイバ102は、機械的固定器を介して回転のために固定されてもよい。機械的固定器は、回転中に回転ステージ110に光ファイバ102を固定し得る。
【0066】
[0080]本方法が、複数の画像が閾値にあると決定すると、本方法は、複数の画像に基づいて光ファイバの片持ち端部のたわみを算出すること(650)、を含む。本方法はまた、光ファイバの片持ち端部のたわみに基づいて光ファイバの曲率半径を算出すること(660)、を含む。いくつかの実施形態では、光ファイバの曲率半径を算出することは、光ファイバの片持ち端部の片持ち長さを決定すること、を含む。場合によっては、本方法の要素は、画像の閾値数が満たされるまで(670)、反復ごとに新規の画像を収集することを反復的に繰り返してもよい。
【0067】
[0081]
図6に示す特定のステップは、本発明の一実施形態による特定の方法600を提供することを理解されたい。代替の実施形態によれば、他の一連のステップが実施され得る。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実施してもよい。更に、
図6に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実施され得る複数のサブステップを含み得る。更に、特定の用途に応じて、追加のステップが、追加又は除去され得る。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0068】
[0082]いくつかの実施形態では、光ファイバの曲率は、アライメント及びスプライスプロセスに使用されてもよい。例えば、光ファイバの曲率が決定されると、光ファイバは、別の光ファイバなどの光学要素とアライメントされてもよい。
図7は、本発明の一実施形態による、光ファイバをアライメントする方法700を示す簡略化したフローチャートである。説明を容易にするために、方法700は、
図1A~
図1Eの要素を参照して説明しているが、方法700の使用は、
図1A~
図1Eに示す特定の光ファイバ曲率システムに限定されないことが理解されよう。
【0069】
[0083]本方法は、第1の回転ステージに第1の光ファイバを配置すること(705)、を含む。例えば、光ファイバ102は、
図1A~
図1Eを参照して説明したように、回転ステージ110に配置されてもよい。本方法はまた、第1の回転ステージに第1の光ファイバを固定するために、第1の静止固定器を係合すること(710)、を含む。例えば、光ファイバ102の一部107は、静止固定器112と接触し、係合されると、静止固定器112は、光ファイバ102の一部107を定位置に固定してもよい。いくつかの実施形態では、第1の静止固定器は真空チャックであってもよく、第1の静止固定器を係合することは、真空チャックを使用して第1の光ファイバに真空を誘導すること、を含んでもよい。
【0070】
[0084]本方法は、第1の光ファイバの第1の出射面の初期画像を収集すること(715)、を含む。
図1A~
図1Eを参照すると、第1の光ファイバ102の第1の出射面の初期画像は、画像センサ120を使用して収集され得る。
【0071】
[0085]本方法はまた、初期画像に基づいて、第1の出射面の第1の位置を決定すること(720)、を含む。第1の位置に基づいて、第1の出射面の第1の目標位置を決定し得る(725)。第1の目標位置は、光ファイバと光学要素とのアライメントに対応し得る。本方法は、第1の光ファイバを解放するために第1の静止固定器を係合解除すること(730)、を含む。上述したように、第1の静止固定器は、真空チャックであってもよく、第1の静止固定器を係合解除することは、真空チャックによって第1の光ファイバに加えられた真空を解放すること、を含み得る。
【0072】
[0086]本方法はまた、回転中に第1の光ファイバを固定するために第1の機械的固定器を係合すること(735)、を含む。例えば、
図1A~
図1Eを参照すると、機械的固定器118は、回転のために光ファイバ102を固定するために、光ファイバ102の一部107に接触し得る。いくつかの実施形態では、第1の機械的固定器は、第1の静止固定器の係合解除(730)前に係合されてもよい(735)。他の実施形態では、第1の機械的固定器は、第1の静止固定器の係合解除(730)と同時に又は一度に、単一のステップで係合されてもよい(735)。
【0073】
[0087]第1の機械的固定器が係合されると、第1の光ファイバを第1の目標位置に回転し得る(740)。
図1A~
図1Eを参照すると、光ファイバ102は、回転体アセンブリ114を使用して回転され得る。第1の光ファイバが第1の目標位置に回転されると、本方法はまた、第1の光ファイバを解放するために、第1の機械的固定器を係合解除すること(745)、を含み得る。
【0074】
[0088]任意選択で、本方法は、第1の静止固定器を再係合すること(750)、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の光ファイバは、第2の目標位置まで更に回転され、したがって、第1の光ファイバを第2の目標位置に回転する前に、第1の静止固定器は、再係合されてもよい。第1の目標位置が適切なアライメントを提供しない場合、第2の目標位置は、光ファイバと光学要素とのアライメントを補正することに基づいてもよい。
【0075】
[0089]他の実施形態では、第1の目標位置への第1の光ファイバの回転は、第1の光ファイバの中間位置配置が必要であってもよい。例えば、第1の光ファイバの回転オフセットは、180°の回転が必要であってもよい。180°の回転を達成するために、第1の段階で第1の光ファイバを中間位置まで90°回転させてもよい。一旦中間位置になると、第1の機械的固定器は、係合解除し(745)、第1の静止固定器は、再び係合し得る(750)。回転アセンブリは、第2のステップで第1の光ファイバを第1の目標位置まで更に90°回転して、完全な180°の回転を達成するために、第1の機械的固定器を再係合して、第1の静止固定器を係合解除する前に、中立位置に戻すように調整し得る。いくつかの実施形態では、回転ステージ110は、光ファイバ102が固定されている間に予備回転され、次いで、90°を超える回転が単一のステップで達成されるように光ファイバ102を所望の回転角度に回転してもよい。当業者には明らかなように、回転ステップのサイズは、90°である必要はなく、小さいステップのサイズが利用され得る。更に、この例では90°の2つの等しいステップのサイズが利用されているが、これは必要ではなく、ステップのサイズは、合計して所望の総回転角度になる等しくないものであってもよい。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0076】
[0090]本発明の実施形態は、第1の静止固定器を使用することによって、光ファイバの長手方向軸の方向の正確な制御を提供する。一例として、第1の光ファイバが、第1の目標位置に回転され、第1の機械的固定器が、第1の光ファイバを解放するために、係合解除された後、第1の静止固定器は、例えば、真空を引いて第1の光ファイバを第1の静止固定器の長さに沿って延在するv溝内に位置決めすることによって再係合されてもよい。したがって、回転後、第1の光ファイバの長手方向軸は、回転前にそれが位置していた所と同じ位置に戻される。
【0077】
[0091]他の実施形態では、光学要素は、第2の光ファイバであってもよい。他の実施形態では、本方法は、第2の回転ステージに第2の光ファイバを配置することと、第2の回転ステージに第2の光ファイバを固定するために第2の静止固定器を係合することと、初期画像を収集することであって、初期画像が、第1の光ファイバの第1の出射面、及び第2の光ファイバの第2の出射面を含む、収集することと、初期画像に基づいて、第2の出射面の第2の位置を決定することと、第2の出射面の第2の目標位置を決定することと、第2の光ファイバを解放するために第2の静止固定器を係合解除することと、回転中に第2の光ファイバを固定するために第2の機械的固定器を係合することと、第2の光ファイバを第2の目標位置に回転することと、第2の光ファイバを開放するために第2の機械的固定器を係合解除することと、を更に含んでもよい。
【0078】
[0092]いくつかの実施形態では、本方法は、回転後に第1の光ファイバを固定するために第1の静止固定器を係合することと、第1の出射面の第2の画像を収集することと、第1の出射面の修正位置を決定することと、を更に含んでもよい。任意選択で、本方法は、第1の出射面の修正位置が第1の目標位置の閾値領域内にあると決定することと、第1の光ファイバを解放するために第1の静止固定器を係合解除することと、を含んでもよい。
【0079】
[0093]
図7に示す特定のステップは、本発明の一実施形態による光ファイバをアライメントする特定の方法を提供することであると理解されたい。代替の実施形態によれば、他の一連のステップが実施され得る。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説したステップを異なる順序で実施してもよい。更に、
図7に示す個々のステップは、個々のステップに適切であるように様々な順序で実施され得る複数のサブステップを含み得る。更に、特定の用途に応じて、追加のステップが、追加又は除去され得る。当業者は、多くの変形形態、修正形態、及び代替形態を認識するであろう。
【0080】
[0094]本明細書に記載の実施例及び実施形態は、例示のみを目的としている。それに照らして様々な修正又は変更が当業者には明らかであろう。これらは、本出願の精神及び範囲、並びに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【実施例】
【0081】
[0095]これらの例示的な例は、本開示の範囲を限定又は定義するためではなく、むしろその理解を助けるための実施例を提供するために言及している。例示的な実施例は、更なる説明を提供する詳細な説明において上述している。様々な実施例によって提供される利点は、本明細書を調べることによって更に理解され得る。
【0082】
[0096]以下で使用するように、一連の実施例への任意の言及は、それらの実施例の各々への言及として選言的に理解されるべきである(例えば、「実施例1~4」は、「実施例1、2、3又は4」と理解されるべきである)。
【0083】
[0097]実施例1は、制御部と、中心軸、第1の端部、及び第2の端部を備える回転ステージであって、中心軸が、回転ステージの第1の端部から第2の端部まで延在し、回転ステージが、光ファイバチャネルを更に備え、光ファイバチャネルが、回転ステージの第1の端部から回転ステージの第2の端部まで延在し、回転ステージが、制御部と動作可能に結合され、回転ステージの中心軸周りに回転するように構成される、回転ステージと、光ファイバチャネル内に位置付けられる光ファイバであって、光ファイバが、回転ステージの第2の端部から延出する片持ち端部を備える、光ファイバと、回転ステージの中心軸に対して傾斜角で光ファイバチャネルに光を出射するように位置付けられる光源と、回転ステージの第2の端部に隣接して位置付けられる画像センサであって、画像センサが、光ファイバチャネル内に配置された光ファイバの片持ち端部の初期画像を生成するように位置付けられ、制御部と動作可能に結合される、画像センサと、を備える、光ファイバ曲率測定システムである。
【0084】
[0098]実施例2は、静止固定器であって、静止固定器が、光ファバの一部と接触し、回転ステージに光ファイバを固定するように構成される、静止固定器を更に備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0085】
[0099]実施例3は、静止固定器が、回転ステージと画像センサとの間に位置付けられる、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0086】
[0100]実施例4は、静止固定器が、真空チャックを備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0087】
[0101]実施例5は、回転ステージが、駆動アセンブリと、回転体アセンブリと、を備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0088】
[0102]実施例6は、機械的固定器であって、回転ステージが回転ステージの中心軸周りに回転するとき、機械的固定器が、光ファイバを固定するように構成される、機械的固定器を更に備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0089】
[0103]実施例7は、光ファイバチャネルの両側に位置付けられ、光ファイバチャネル内に位置付けられたときに光ファイバに接触するように構成される2つのパッドを、機械的固定器が備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0090】
[0104]実施例8は、機械的固定器が、回転ステージと静止固定器との間に位置付けられる、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0091】
[0105]実施例9は、傾斜角が、回転ステージの中心軸に対して90°未満である、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0092】
[0106]実施例10は、1つ又は複数のストレスロッドを備える光ファイバを更に備える、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバ曲率測定システムである。
【0093】
[0107]実施例11は、光ファイバの曲率を決定する方法であって、その方法が、回転ステージに、光ファイバを配置することであって、光ファイバが、片持ち端部を備える、配置することと、回転ステージに光ファイバを固定することと、複数の画像を収集することであって、複数の画像の各々が、光ファイバの片持ち端部の様々な回転位置に関連付けられる、収集することと、複数の画像が閾値にあると決定することと、光ファイバの片持ち端部の様々な回転位置に関連付けられる複数の画像に基づいて光ファイバの片持ち端部のたわみを算出することと、光ファイバの片持ち端部のたわみに基づいて光ファイバの曲率半径を算出することと、を含む、光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0094】
[0108]実施例12は、光ファイバの曲率半径を算出することが、光ファイバの片持ち端部の片持ち長さを決定すること、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0095】
[0109]実施例13は、複数の画像を収集することが、回転ステージで光ファイバを照明することと、光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成することと、光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することと、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0096】
[0110]実施例14は、光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成すること、及び光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することが、第1の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第1の画像を生成することと、光ファイバを第2の回転位置に回転することと、第2の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第2の画像を生成することと、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0097】
[0111]実施例15は、第3の回転位置にある光ファイバの片持ち端部の出射面の第3の画像を生成すること、を更に含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0098】
[0112]実施例16は、回転ステージの光ファイバを照明することが、光ファイバに対して傾斜角で光ファイバに光を出射すること、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0099】
[0113]実施例17は、複数の画像の数が画像の閾値数を下回っていると決定することと、回転ステージの光ファイバを次の位置に回転することと、次の位置にある光ファイバの片持ち端部の別の画像を収集することと、を更に含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0100】
[0114]実施例18は、複数の画像に基づいて光ファイバの曲率半径を算出する前に、方法が、複数の画像の数が、画像の閾値数にあると決定すること、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0101】
[0115]実施例19は、回転ステージで光ファイバを次の位置に回転する前に、方法が、光ファイバを解放すること、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【0102】
[0116]実施例20は、回転ステージに光ファイバを固定することが、光ファイバを真空チャックに接触させることと、真空チャックを使用して光ファイバに真空を誘導することと、を含む、前述又は後述のいずれかの実施例の光ファイバの曲率を決定する方法である。
【国際調査報告】