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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】安全シャックル
(51)【国際特許分類】
   F16B 45/04 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
F16B45/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513882
(86)(22)【出願日】2022-11-14
(85)【翻訳文提出日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 KR2022017814
(87)【国際公開番号】W WO2024010147
(87)【国際公開日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0083143
(32)【優先日】2022-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523066864
【氏名又は名称】イージー ロック カンパニー,リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523066875
【氏名又は名称】イム,ヨン テ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】イム,ヨン テ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨン ソン
【テーマコード(参考)】
3J038
【Fターム(参考)】
3J038AA01
3J038BC12
(57)【要約】
本発明は、安全シャックルに関するものである。シャックル胴体は、第1胴体端部に第1通孔が形成され、第2胴体端部に第1通孔と同心を成すように第2通孔が形成され、第1胴体端部に第1通孔を垂直貫通する第1ロック機構取付用ホールが形成される。シャックルピンは、第1ピン端部が第1通孔に差し込まれ、第2ピン端部が第2通孔に差し込まれ、第1ピン端部に外周に沿ってロック溝が形成される。第1安全ロック機構は、互いに対称になって第1ロック機構取付用溝に一部挿入された状態でそれぞれの第1ラッチ胴体が第1胴体端部に第1ヒンジ軸で結合されて回動するにつれて、それぞれの第1固定ラッチが第1通孔に位置する第1ピン端部のロック溝に対して差し込まれるか、分離される一対の第1安全ラッチと、第1安全ラッチの間に配されて、第1固定ラッチをロック溝に差し込む方向に第1安全ラッチに弾性力を加える第1安全ラッチ用バネと、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴体中央部が曲がって第1、2胴体端部が互いに対向するように離隔した形態からなり、前記第1胴体端部に第1通孔が形成され、前記第2胴体端部に前記第1通孔と同心を成すように第2通孔が形成され、前記第1胴体端部に前記第1通孔を垂直貫通する第1ロック機構取付用ホールが形成されたシャックル胴体と、
第1ピン端部が前記第1通孔に差し込まれ、第2ピン端部が前記第2通孔に差し込まれた状態でピン中央部が前記第1、2胴体端部の間を塞ぎ、前記第1ピン端部に外周に沿ってロック溝が形成されたシャックルピンと、
互いに対称になって前記第1ロック機構取付用溝に一部挿入された状態でそれぞれの第1ラッチ胴体が前記第1胴体端部に第1ヒンジ軸で結合されて回動するにつれて、それぞれの第1固定ラッチが前記第1通孔に位置する前記第1ピン端部のロック溝に対して差し込まれるか、分離される一対の第1安全ラッチと、前記第1安全ラッチの間に配されて、前記第1固定ラッチを前記ロック溝に差し込む方向に前記第1安全ラッチに弾性力を加える第1安全ラッチ用バネと、を備える第1安全ロック機構と、
を含む、安全シャックル。
【請求項2】
前記それぞれの第1ラッチ胴体は、前記第1ロック機構取付用ホールの底面に近い内側端部が前記第1胴体端部に前記第1ヒンジ軸で結合され、前記第1通孔に向けた内側部位のうち、前記第1ヒンジ軸から遠い外側端部に前記第1固定ラッチを備え、前記第1固定ラッチが前記第1通孔から外れた状態で前記第1ピン端部を通過させるように、前記第1固定ラッチから内側部位に沿って凹状に形成された通過溝を備え、外側部位から突出した作動片を備え、
前記第1安全ラッチ用バネは、引張コイルバネからなって、前記第1ラッチ胴体の外側端部の間に装着されたことを特徴とする、請求項1に記載の安全シャックル。
【請求項3】
前記第1固定ラッチは、前記第1ピン端部に向けた部位に前記第1ピン端部から遠ざかる方向に傾いた面を有することを特徴とする、請求項1に記載の安全シャックル。
【請求項4】
前記第1ピン端部は、前記第1固定ラッチと接触する部位に前記第1固定ラッチ側に傾いた面を有することを特徴とする、請求項1に記載の安全シャックル。
【請求項5】
前記第2胴体端部は、前記第2通孔の内周に沿って形成された固定溝を含み、
前記第2ピン端部は、末端から横面の両側が開口するように切開された第2ロック機構取付用溝と、外周に沿って形成されたリング装着用溝と、を含み、
互いに対称になって前記第2ロック機構取付用溝に一部挿入された状態でそれぞれの第2ラッチ胴体が前記第2ピン端部に第2ヒンジ軸で結合されて回動するにつれて、それぞれの第2固定ラッチが前記固定溝に差し込まれるか、分離される一対の第2安全ラッチと、
前記第2安全ラッチの間に配されて、前記第2固定ラッチを前記固定溝に差し込む方向に前記第2安全ラッチに弾性力を加える第2安全ラッチ用バネと、
前記第2ラッチ胴体を共に取り囲んだ状態で前記リング装着用溝に差し込まれて、前記第2安全ラッチと第2安全ラッチ用バネとの離脱を防止するスナップリングを備える第2安全ロック機構と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の安全シャックル。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、重量物の運送過程で重量物と牽引装置とを連結させるために使われるシャックルに関する。
〔背景技術〕
一般的に、シャックルは、重量物の運送過程で重量物を引き上げるクレーンのような牽引装置と重量物とを連結させるための連結部材として使われる。シャックルの一側は、牽引装置のロープやチェーンに連結され、シャックルの他側は、重量物側の連結部に連結される。
【0002】
従来例のシャックルは、シャックル胴体がU字状に形成されて牽引装置のロープやチェーンと連結され、シャックルピンがシャックル胴体の両端部とその間に差し込まれた重量物側の連結部とを貫通した状態でシャックル胴体の一端部に螺合されるように構成される。
【0003】
このようなシャックルは、作業者がシャックルピンを締結方向に回転させてシャックル胴体に締結し、シャックルピンを解体方向に回転させてシャックル胴体から解体する。したがって、シャックル胴体に対するシャックルピンの締結と解体過程とが煩わしく、シャックルに対する組み立て及び分解が頻繁に要求される重量物の運送過程で過度な時間がかかるという問題点がある。また、牽引装置のロープやチェーンを通じてシャックルに伝達される微細な振動によってシャックルピンがシャックル胴体から解ける場合が発生して安全を脅かす。
【0004】
これと関連して、大韓民国登録特許公報第10-1705891号(2017.02.13.公告)に開示されたような技術がある。
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、締結と解体過程とが便利かつ迅速に行われ、安全性を向上させうる安全シャックルを提供するところにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を果たすための本発明による安全シャックルは、シャックル胴体;シャックルピン;及び第1安全ロック機構;を含む。シャックル胴体は、胴体中央部が曲がって第1、2胴体端部が互いに対向するように離隔した形態からなり、第1胴体端部に第1通孔が形成され、第2胴体端部に第1通孔と同心を成すように第2通孔が形成され、第1胴体端部に第1通孔を垂直貫通する第1ロック機構取付用ホールが形成される。シャックルピンは、第1ピン端部が第1通孔に差し込まれ、第2ピン端部が第2通孔に差し込まれた状態でピン中央部が第1、2胴体端部の間を塞ぎ、第1ピン端部に外周に沿ってロック溝が形成される。第1安全ロック機構は、互いに対称になって第1ロック機構取付用溝に一部挿入された状態でそれぞれの第1ラッチ胴体が第1胴体端部に第1ヒンジ軸で結合されて回動するにつれて、それぞれの第1固定ラッチが第1通孔に位置する第1ピン端部のロック溝に対して差し込まれるか、分離される一対の第1安全ラッチと、第1安全ラッチの間に配されて、第1固定ラッチをロック溝に差し込む方向に第1安全ラッチに弾性力を加える第1安全ラッチ用バネと、を備える。
〔発明の効果〕
本発明の安全シャックルによれば、シャックル胴体にシャックルピンの締結時に、シャックルピンがシャックル胴体に自動で安全に固定され、シャックルピンの解体も便利かつ迅速に行われるので、便宜性と安全性とを向上させうる。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、本発明の一実施形態による安全シャックルについての斜視図である。
【0005】
図2は、図1についての分解斜視図である。
【0006】
図3は、図2において、シャックル胴体の断面を示す斜視図である。
【0007】
図4は、図1において、シャックル胴体にシャックルピンが締結された状態についての斜視図である。
【0008】
図5は、図4についての断面図である。
【0009】
図6は、図5において、第1安全ロック機構の解除過程を説明する断面図である。
【0010】
図7及び図8は、図4において、第2安全ロック機構のロック及び解除過程を説明する断面図である。
【0011】
図9は、図5において、離脱防止機構の作用を説明する断面図である。
〔発明を実施するための形態〕
本発明について添付図面を参照して詳しく説明すれば、次の通りである。ここで、同じ構成については、同じ符号を使用し、反復される説明、本発明の要旨を不明にする恐れがある公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。
【0012】
本発明の実施形態は、当業者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために誇張される。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態による安全シャックルについての斜視図である。図2は、図1についての分解斜視図である。図3は、図2において、シャックル胴体の断面を示す斜視図である。図4は、図1において、シャックル胴体にシャックルピンが締結された状態についての斜視図である。図5は、図4についての断面図である。図6は、図5において、第1安全ロック機構の解除過程を説明する断面図である。図7及び図8は、図4において、第2安全ロック機構のロック及び解除過程を説明する断面図である。図9は、図5において、離脱防止機構の作用を説明する断面図である。
【0014】
図1ないし図9を参照すれば、本発明の一実施形態による安全シャックル100は、シャックル胴体110と、シャックルピン120、及び第1安全ロック機構130と、を含む。
【0015】
シャックル胴体110は、胴体中央部113が曲がって第1、2胴体端部111、112が互いに対向するように離隔した形態、例えば、U字状からなる。シャックル胴体110は、胴体中央部113がU字状に曲がった空間に牽引装置のロープやチェーンを挿入して連結可能にする。
【0016】
シャックル胴体110は、第1胴体端部111に第1通孔111aが形成され、第2胴体端部112に第1通孔111aと同心を成すように第2通孔112aが形成される。シャックル胴体110は、第1、2通孔111a、112aにシャックルピン120を差し込んで支持する。第1、2通孔111a、112aは、円状断面を有しうる。第1胴体端部111は、第1通孔111aの長手方向に沿って外側に延びた形態からなり、第2胴体端部112は、第2通孔112aの長手方向に沿って外側に延びた形態からなりうる。
【0017】
シャックル胴体110は、第1胴体端部111に第1通孔111aを垂直貫通する第1ロック機構取付用ホール114が形成される。第1ロック機構取付用ホール114は、第1安全ロック機構130を装着可能にする。
【0018】
第1ロック機構取付用ホール114は、第1胴体端部111の外側延長部位に形成されうる。第1ロック機構取付用ホール114は、第1胴体端部111が上側に位置した基準に第1胴体端部111の外側延長部位の上側から第1通孔111aを垂直貫通するように形成されうる。第1ロック機構取付用ホール114は、第1胴体端部111の外周半分に沿って一定の断面積に形成されうる。
【0019】
シャックルピン120は、第1ピン端部121が第1通孔111aに差し込まれ、第2ピン端部122が第2通孔112aに差し込まれた状態でピン中央部123が第1、2胴体端部111、112の間を塞ぐ。シャックルピン120は、第1ピン端部121が第2通孔112aを経て第1通孔111aに差し込まれた状態で第2ピン端部122が第2通孔112aに差し込まれる。
【0020】
牽引装置のロープやチェーンがシャックル胴体110の曲がった空間に挿入された後、シャックルピン120は、シャックル胴体110の第1、2胴体端部111、112とその間に差し込まれた重量物側の連結部とを貫通してシャックル胴体110に締結される。それにより、シャックルピン120は、重量物側の連結部に連結されると同時に、シャックル胴体110の第1、2胴体端部111、112の間を塞いでロープやチェーンの離脱を防止可能にする。
【0021】
シャックルピン120は、円状断面を有しうる。シャックルピン120は、第1ピン端部121に外周に沿ってロック溝121aが形成される。ロック溝121aは、第1ピン端部121の外周に沿って一定の断面積に凹状に形成される。ロック溝121aは、第1安全ロック機構130の第1安全ラッチ131と相互作用してシャックルピン120の第1ピン端部121をシャックル胴体110の第1胴体端部111に対してロックまたは解除可能にする。
【0022】
第1安全ロック機構130は、一対の第1安全ラッチ131と、第1安全ラッチ用バネ136と、を備える。第1安全ラッチ131は、互いに対称になって第1ロック機構取付用溝114に一部挿入された状態でそれぞれの第1ラッチ胴体132が第1胴体端部111に第1ヒンジ軸134で結合されて回動するにつれて、それぞれの第1固定ラッチ133が第1通孔111aに位置する第1ピン端部121のロック溝121aに対して差し込まれるか、分離される。
【0023】
第1固定ラッチ133は、第1ピン端部121に向けた部位に第1ピン端部121から遠ざかる方向に傾いた面133aを有しうる。したがって、第1固定ラッチ133は、傾斜面133aが接近する第1ピン端部121に当接して押されながら第1ロック機構取付用ホール114の内側に円滑に移動する。
【0024】
第1固定ラッチ133の傾斜面133aは、シャックルピン120をシャックル胴体110に柔らかに締結させる。すなわち、第1固定ラッチ133は、第1ピン端部121の接触時に、傾斜面133aによって押されて回転しながら第1通孔111aから外れた後、第1安全ラッチ用バネ136の弾性力によってロック溝121aに載置される。
【0025】
一方、第1固定ラッチ133は、傾斜面133aの反対側の部位が第1ピン端部121の長手方向に対して直角を成しうる。
【0026】
第1ピン端部121は、第1固定ラッチ133と接触する部位に第1固定ラッチ133側に傾いた面121bを有しうる。例えば、第1ピン端部121は、第1固定ラッチ133の傾斜面133aと接触する部位に第1固定ラッチ133の傾斜面133aの方向に傾いた面121bを有しうる。第1ピン端部121は、末端に近いロックホール121aの外側周辺から末端まで漸進的に外径が小さくなる形態で傾斜面121bを有しうる。
【0027】
第1ピン端部121の傾斜面121bは、第1固定ラッチ133の傾斜面133aと同じ角度を有する。したがって、第1ピン端部121の傾斜面121bは、第1固定ラッチ133の傾斜面133aと当接する面積を広げることにより、第1固定ラッチ133が第1ロック機構取付用ホール114の内側にさらに円滑に移動可能にする。
【0028】
ロック溝121aは、第1固定ラッチ133に近い内壁が底面に対して直角を成し、第1固定ラッチ133から遠い内壁が底面に対してピン中央部123側に傾斜を成しうる。ロック溝121aは、直角を成す内壁が互いに対向する第1固定ラッチ133の外壁と面接触し、傾斜を成す内壁が互いに対向する第1固定ラッチ133の傾斜面133aと面接触することにより、第1固定ラッチ133をさらに安定して拘束することができる。
【0029】
第1ラッチ胴体132は、一定の厚さを有しうる。第1ラッチ胴体132は、第1ロック機構取付用ホール114の底面に近い内側端部が第1胴体端部111に第1ヒンジ軸134で結合されうる。第1ヒンジ軸134は、シャックルピン120の長手方向に平行に配されて第1ラッチ胴体132を第1胴体端部111に対して回動支持することができる。第1胴体端部111は、第1ヒンジ軸134を装着するための軸ホール111cを有する。
【0030】
第1ヒンジ軸134は、一端にヘッドを有し、他端にネジ部を有しうる。第1ヒンジ軸134のヘッドは、六角形からなって使用者の指や六角レンチなどによって締め付けられるか、解けられる。第1ヒンジ軸134は、中央部位にネジ部が省略された形態からなりうる。
【0031】
第1ヒンジ軸134は、ネジ部が省略された部位を第1ラッチ胴体132の軸ホールに差し込んだ状態でネジ部が第1胴体端部111に螺合されることにより、第1安全ラッチ131の離脱を防止した状態で第1安全ラッチ131の回転を円滑に支持することができる。
【0032】
第1ラッチ胴体132は、第1通孔111aに向けた内側部位のうち、第1ヒンジ軸134から遠い外側端部に第1固定ラッチ133を備えることができる。第1ラッチ胴体132は、第1固定ラッチ133が第1通孔111aから外れた状態で第1ピン端部121を通過させるように、第1固定ラッチ133から内側部位に沿って凹状に形成された通過溝132aを備えることができる。
【0033】
第1ラッチ胴体132は、外側部位から突出した作動片135を備えることができる。作動片135は、使用者によって第1ロック機構取付用溝114の外側に押されることによって第1ラッチ胴体132を回動させて第1固定ラッチ133をロック溝121aから分離させる。使用者は、第1安全ラッチ131の作動片135を指で引っ張るか、押して開けることによって第1固定ラッチ133の間を離隔させてロック溝121aから分離させることができる。
【0034】
第1安全ラッチ用バネ136は、第1安全ラッチ131の間に配されて第1固定ラッチ133をロック溝121aに差し込む方向に第1安全ラッチ131に弾性力を加える。第1安全ラッチ用バネ136は、引張コイルバネからなって第1ラッチ胴体132の外側端部の間に装着される。
【0035】
第1ラッチ胴体132は、第1ヒンジ軸134から外れて互いに対向する外側端部に装着溝が形成されうる。第1安全ラッチ用バネ136は、両端が第1ラッチ胴体132の装着溝にそれぞれ差し込まれて支持される。
【0036】
第1安全ラッチ用バネ136は、弾性力によって第1固定ラッチ133を第1通孔111aに引き出させた状態に保持させる。第1安全ラッチ用バネ136は、第1固定ラッチ133が外力を受けて第1通孔111aから外れれば、弾性変形された後、第1固定ラッチ133に加えられた外力が除去されれば、弾性復元力によって第1固定ラッチ133を元の位置に復帰させる。
【0037】
このような第1安全ロック機構130は、次のように作用する。使用者がシャックルピン120をシャックル胴体110に締結すれば、第1固定ラッチ133が第1通孔111aに引き出されていて、シャックルピン120の第1ピン端部121によって第1ロック機構取付用ホール114の内側に押される。それにより、第1安全ラッチ用バネ136が弾性変形される。
【0038】
以後、第1ピン端部121のロック溝121aが第1固定ラッチ133に対応すれば、第1安全ラッチ用バネ136は、弾性復元力で第1固定ラッチ133をロック溝121aに進入させる。したがって、使用者がシャックルピン120の第1ピン端部121をシャックル胴体110の第1胴体端部111に差し込めば、第1固定ラッチ133がロック溝121aに自動で差し込まれて第1ピン端部121を第1胴体端部111にロック処理可能にする。
【0039】
また、使用者が第1安全ラッチ131の作動片135を互いに遠く第1ロック機構取付用ホール114の外側に引っ張るか、押せば、第1安全ラッチ用バネ136が弾性変形されて第1固定ラッチ132をロック溝121aから分離させて第1ピン端部121を第1胴体端部111から解除させる。その結果、第1胴体端部111に対する第1ピン端部121のロック及び解除が便利に行われうる。
【0040】
追加の態様として、第2胴体端部112は、第2通孔112aの内周に沿って形成された固定溝112bを含みうる。固定溝112bは、第2通孔112aの内周に沿って一定の断面積に凹状に形成される。固定溝112bは、第2安全ロック機構140の第2固定ラッチ143と相互作用してシャックルピン120の第2ピン端部122をシャックル胴体110の第2胴体端部112に対して固定または解除可能にする。
【0041】
第2ピン端部122は、末端から横面の両側が開口するように切開された第2ロック機構取付用溝122aと、外周に沿って形成されたリング装着用溝122bと、を含みうる。第2ロック機構取付用溝122aは、第2ピン端部122の長手方向に沿って一定の断面積に形成される。リング装着用溝122bは、第2ピン端部122の外周に沿って一定の断面積に凹状に形成される。第2ロック機構取付用溝122aとリング装着用溝122bは、第2安全ロック機構140を装着可能にする。
【0042】
第2安全ロック機構140は、一対の第2安全ラッチ141と、第2安全ラッチ用バネ146、及びスナップリング147と、を備えることができる。一対の第2安全ラッチ141は、互いに対称になって第2ロック機構取付用溝122aに一部挿入された状態でそれぞれの第2ラッチ胴体142が第2ピン端部122に第2ヒンジ軸144で結合されて回動するにつれて、それぞれの第2固定ラッチ143が固定溝112bに差し込まれるか、分離される。
【0043】
第2ラッチ胴体142は、一定の厚さを有しうる。第2ラッチ胴体142は、第2ピン端部122の末端に近い外側端部が第2ロック機構取付用溝122aに配された状態で第2ヒンジ軸144によって第2ピン端部122に回動自在に結合される。第2ヒンジ軸144は、シャックルピン120の長手方向に垂直に配されて第2ラッチ胴体142を回動支持することができる。
【0044】
第2ヒンジ軸144は、一部位にネジ部が形成され、残りの部位にネジ部が省略された形態からなりうる。第2ヒンジ軸144は、ネジ部が省略された部位を第2ラッチ胴体142の軸ホールに差し込んだ状態でネジ部が第2ピン端部122に螺合されることにより、第2安全ラッチ141の離脱を防止した状態で第2安全ラッチ141の回転を円滑に支持することができる。
【0045】
第2ラッチ胴体142は、第2ピン端部122の末端から遠い内側端部に第2固定ラッチ143を備える。第2固定ラッチ143は、第2ラッチ胴体142と同じ厚さに一体化された形態を成す。第2ラッチ胴体142は、内側端部が凸状に曲面状からなりうる。したがって、第2ピン端部122が第2胴体端部112の第2通孔112aに差し込まれる時、第2ラッチ胴体142は、凸状に曲面の内側端部が第2通孔112bの外側周辺に接触されて第2ロック機構取付用溝122aに円滑に引き込まれる。
【0046】
それにより、第2固定ラッチ143が第2ロック機構取付用溝122aに引き込まれた状態で第2通孔112bに進入した後、固定溝112bに差し込まれる。第2通孔112bは、外側周辺から凸状に曲面しながら拡張された形態からなることにより、第2ロック機構取付用溝122aに対する第2ラッチ胴体142の引き込みをさらに円滑にする。
【0047】
第2ラッチ胴体142は、外側端部から第2ロック機構取付用溝122aの外側に延びた形態で引き出された押圧片145を備えることができる。押圧片145は、使用者によって押されて第2ラッチ胴体142を第2ロック機構取付用溝122aに回動させて第2固定ラッチ143を固定溝112bから分離させる。
【0048】
第2安全ラッチ用バネ146は、第2安全ラッチ141の間に配されて第2固定ラッチ143を固定溝112bに差し込む方向に第2安全ラッチ141に弾性力を加える。第2安全ラッチ用バネ146は、圧縮コイルバネからなりうる。第2ラッチ胴体142は、第2ヒンジ軸144から内側に外れて互いに対向する部位に装着溝が形成されうる。第2安全ラッチ用バネ146は、両端が第2ラッチ胴体142の装着溝にそれぞれ差し込まれて支持される。
【0049】
第2安全ラッチ用バネ146は、弾性力によって第2固定ラッチ143を第2ロック機構取付用溝122aから引き出させた状態に保持させる。第2安全ラッチ用バネ146は、第2固定ラッチ143が外力を受けて第2ロック機構取付用溝122aに引き込まれれば、弾性変形された後、第2固定ラッチ143に加えられた外力が除去されれば、弾性復元力によって第2固定ラッチ143を元の位置に復帰させる。
【0050】
スナップリング147は、第2ラッチ胴体142を共に取り囲んだ状態でリング装着用溝122bに差し込まれて第2安全ラッチ141と第2安全ラッチ用バネ146との離脱を防止する。スナップリング147は、1ヶ所が割れた形態からなってリング装着用溝122bに差し込まれる。
【0051】
このような第2安全ロック機構140は、次のように作用する。使用者がシャックルピン120をシャックル胴体110に締結すれば、第2固定ラッチ143が第2ピン端部122の第2ロック機構取付用溝122aから引き出されていて、第2ラッチ胴体142の内側端部が第2通孔112bの外側周辺に当接して回動するにつれて、第2ロック機構取付用溝122aに引き込まれる。それにより、第2安全ラッチ用バネ146が弾性変形される。
【0052】
以後、第2固定ラッチ143が第2通孔112bに進入して固定溝112bに対応すれば、第2安全ラッチ用バネ146は、弾性復元力で第2固定ラッチ143を固定溝112bに進入させる。したがって、使用者がシャックルピン120の第2ピン端部122をシャックル胴体110の第2胴体端部112に差し込めば、第2固定ラッチ143が固定溝112bに自動で差し込まれて第2ピン端部122を第2胴体端部111に固定可能にする。
【0053】
また、使用者が押圧片145を指で同時に押して第2ラッチ胴体142を互いに近く回動させれば、第2安全ラッチ用バネ146が弾性変形されて第2固定ラッチ143を固定溝112bから分離させて第2ピン端部122を第2胴体端部112から解除させる。その結果、第2胴体端部112に対する第2ピン端部122の固定及び解除が便利に行われうる。
【0054】
一方、シャックルピン120の第2ピン端部122に第2安全ロック機構140が省略される代わりに、シャックル胴体110の第2胴体端部112に前述した例の第1安全ロック機構130が装着されても良い。この場合、第2ピン端部122は、第1ピン端部121のロック溝121aを有する。第2ピン端部122は、第1ピン端部121と互いに対称になる形態からなりうる。第2胴体端部112は、第1胴体端部111の第1ロック機構取付用ホール114を有する。第2胴体端部112は、第1胴体端部111と互いに対称になる形態からなりうる。
【0055】
追加の態様として、第2胴体端部112は、第2通孔112bを垂直貫通するハウジング装着用ホール112cを含みうる。ハウジング装着用ホール112cは、離脱防止機構150を装着可能にする。
【0056】
離脱防止機構150は、ハウジング151と、ノーズ(nose)152、及びノーズ用バネ153と、を備えることができる。ハウジング151は、内部空間を有し、一端が開口され、他端が塞がった形態からなる。ハウジング151は、一開口が第2通孔112aに向けた状態でハウジング装着用ホール112cに装着される。ハウジング151は、ハウジング装着用ホール112cに螺合されてもよい。この場合、ハウジング装着用ホール112cには、雌ネジが形成され、ハウジング151の外周面には、雄ネジが形成されて、ハウジング装着用ホール112cの雌ネジと結合されうる。
【0057】
ノーズ152は、ハウジング151の開口を通じて引き込み/出入り動作するにつれて、第2通孔112bに位置するロック溝121aに差し込まれるか、分離される。ノーズ152は、第2通孔112bに向けた外側端が凸状に曲面状からなってシャックルピン120との接触を最小化することができる。ノーズ152は、ハウジング151内に位置する内側端がハウジング151が開口周辺に引っかかり処理されて離脱防止される。
【0058】
ノーズ用バネ153は、ハウジング151に収容されてノーズ152をハウジング151から引き出させる方向にノーズ152に弾性力を加える。ノーズ用バネ153は、圧縮コイルバネからなりうる。ノーズ用バネ153は、ハウジング151内で両端がハウジング151の底面とノーズ152の内側端とに支持される。
【0059】
このような離脱防止機構150は、次のように作用する。使用者がシャックルピン120をシャックル胴体110に締結すれば、ノーズ152は、第2通孔112aに引き出されていて、シャックルピン120の外面によってハウジング151の内側に押されて引き込まれる。それにより、ノーズ用バネ153が弾性変形される。
【0060】
以後、シャックルピン120がシャックル胴体110から解体されて第1ピン端部121のロック溝121aがノーズ152に対応すれば、ノーズ用バネ153が弾性復元力でノーズ152をロック溝121aに引き出させる。それにより、シャックルピン120は、第1ピン端部121がロック溝121aとノーズ152とによって引っかかり処理されてシャックル胴体110から完全に解体されなくなる。したがって、シャックルピン120の紛失が防止され、シャックルピン120の締結便宜性が向上する。
【0061】
一方、シャックルピン120をシャックル胴体110から完全に解体しようとする場合、離脱防止機構150は、ハウジング装着用ホール112cから外側に一部引き出されてノーズ152をロック溝121aから引き出させることにより、第1ピン端部121を第2通孔112bから完全に分離させる。離脱防止機構150は、ハウジング151がハウジング装着用ホール112cに螺合される場合、作業者がハウジング151をネジ解除してハウジング装着用ホール112cから外側に一部引き出させることができる。
【0062】
前述した実施形態の安全シャックル100についての作用例を説明すれば、次の通りである。
【0063】
使用者がシャックルピン120をシャックル胴体110に締結する。そうすると、第1ピン端部121は、第2胴体端部112の第2通孔112aを経て第1胴体端部111の第1通孔111aに差し込まれる。この際、第1安全ラッチ131の第1固定ラッチ133は、第1安全ラッチ用バネ136によって第1通孔111aに引き出されていて、第1ピン端部121によって第1ロック機構取付用ホール114の内側に押される。以後、第1ピン端部121のロック溝121aが第1固定ラッチ133に対応すれば、第1固定ラッチ133は、第1安全ラッチ用バネ136の弾性復元力によってロック溝121aに進入して第1ピン端部121を第1胴体端部111にロック処理する。
【0064】
一方、第2ピン端部122は、第2胴体端部112の第2通孔112aに差し込まれる。この際、第2安全ラッチ141の第2固定ラッチ143は、第2安全ラッチ用バネ146によって第2ピン端部122の第2ロック機構取付用溝122aから引き出されていて、第2ラッチ胴体142の内側端部が第2通孔112aの外側周辺に当接して回動するにつれて、第2ロック機構取付用溝122aに引き込まれる。以後、第2固定ラッチ143が第2通孔112aに進入して固定溝112bに対応すれば、第2安全ラッチ用バネ146の弾性復元力によって固定溝112bに進入して第2ピン端部122を第2胴体端部112に固定する。
【0065】
この状態で、使用者がシャックルピン120をシャックル胴体110から解体するために、第1安全ラッチ131の作動片135を指で引っ張るか、押して開け、第2安全ラッチ141の押圧片145を指で押して縮める。そうすると、第1固定ラッチ133が第1安全ラッチ用バネ136の弾性変形によってロック溝121aから分離され、第2固定ラッチ143が第2安全ラッチ用バネ146の弾性変形によって固定溝112bから分離される。以後、使用者が第1、2ピン端部121、122を第1、2胴体端部111、112から引き出させて解除する。
【0066】
引き続き、使用者が第1、2胴体端部111、112の間を開放させるように第1ピン端部121を第2胴体端部112の第2通孔112bまで移動させる。この際、離脱防止機構150のノーズ152がシャックルピン120によって押されて第2通孔112bから外れていて、第1ピン端部121のロック溝121aに対応する。そうすると、ノーズ152は、ノーズ用バネ153の弾性復元力によってロック溝121aに引き出される。それにより、シャックルピン120は、第1ピン端部121がシャックル胴体110から完全に解体されていない状態で再び締結されるために待機することができる。
【0067】
このように、本実施形態の安全シャックル100は、シャックル胴体110にシャックルピン120の締結時に、シャックルピン120がシャックル胴体110に自動で安全に固定され、シャックルピン120の解体も便利かつ迅速に行われるので、便宜性と安全性とを向上させうる。
【0068】
また、本実施形態の安全シャックル100は、第1安全ロック機構130の第1安全ラッチ131のうち、1個のみ解体されるにしても安全を確保することができ、第2安全ロック機構140の第2安全ラッチ141のうち、1個のみ解体されるにしても安全を確保することができる。したがって、本実施形態の安全シャックル100は、第1、2安全ロック機構130、140がそれぞれ2重で安全を確保することができるので、結果として4重で安全を確保可能にする。
【0069】
本発明は、添付図面に示された一実施形態を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によってのみ決定されねばならない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
図1】本発明の一実施形態による安全シャックルについての斜視図である。
図2図1についての分解斜視図である。
図3図2において、シャックル胴体の断面を示す斜視図である。
図4図1において、シャックル胴体にシャックルピンが締結された状態についての斜視図である。
図5図4についての断面図である。
図6図5において、第1安全ロック機構の解除過程を説明する断面図である。
図7図4において、第2安全ロック機構のロック及び解除過程を説明する断面図である。
図8図4において、第2安全ロック機構のロック及び解除過程を説明する断面図である。
図9図5において、離脱防止機構の作用を説明する断面図である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】