IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グーグル インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図1
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図2
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図3
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図4
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図5
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図6
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図7
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図8
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図9
  • 特表-デュアル出力のコヒーレント光技術 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】デュアル出力のコヒーレント光技術
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/61 20130101AFI20240801BHJP
   H04B 10/50 20130101ALI20240801BHJP
   H04J 14/06 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
H04B10/61
H04B10/50
H04J14/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023570412
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2023-11-14
(86)【国際出願番号】 US2022050923
(87)【国際公開番号】W WO2023097015
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】63/282,416
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/848,948
(32)【優先日】2022-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,シャン
(72)【発明者】
【氏名】ラム,セドリック・エフ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ホン
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AA10
5K102AA11
5K102AA17
5K102AD00
5K102AD01
5K102AD15
5K102AH02
5K102AH11
5K102PB01
5K102PD13
5K102PH02
5K102PH11
5K102PH22
5K102PH37
5K102PH47
5K102PH48
5K102PH49
5K102PH50
5K102RB14
5K102RD05
5K102RD26
5K102RD28
(57)【要約】
提案される技術は、1+1光保護を可能にし、同様の送信機(Tx)および受信機(Rx)の実装複雑さに対して、コヒーレントモジュール出力光パワーを3dB改善することができ、ならびに既存のデータセンタフォーマットへの統合を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアル入力受信機であって、
第1の信号を受信するように設定された第1の偏光ビームスプリッタと、
第2の信号を受信するように設定された第2の偏光ビームスプリッタであって、前記第2の信号が前記第1の信号の複製である、第2の偏光ビームスプリッタと
を備え、
前記第1の偏光ビームスプリッタが、前記第1の信号を第1の成分と第2の成分に分割して、前記第1の信号の前記第1の成分を第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラに、および前記第1の信号の前記第2の成分を第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラに提供するように設定され、
前記第2の偏光ビームスプリッタが、前記第2の信号を2つの成分に分割して、前記第2の信号の第1の成分を前記第1の90度ハイブリッドの前記第1の光カプラに、および前記第2の信号の第2の成分を前記第2の90度ハイブリッドの前記第2の光カプラに提供するように設定され、
前記第1および第2の90度ハイブリッドが前記第1の信号に関連付けられた位相または偏光情報を出力するように、前記第1の90度ハイブリッドおよび前記第2の90度ハイブリッドの前記第1および第2の光カプラが局部発振器に結合される、デュアル入力受信機。
【請求項2】
前記第1の90度ハイブリッドの前記第1の光カプラが、第1のカップリング信号を第3の光カプラに出力し、前記第3の光カプラが、出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第1のセットを出力する、請求項1に記載のデュアル入力受信機。
【請求項3】
前記第1の90度ハイブリッドの前記第1の光カプラが、第2のカップリング信号を第4の光カプラに出力し、前記第4の光カプラが、前記出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第2のセットを出力する、請求項2に記載のデュアル入力受信機。
【請求項4】
前記局部発振器が、1つまたは複数の局部発振信号を、前記第3の光カプラに、および前記第4の光カプラに出力する、請求項3に記載のデュアル入力受信機。
【請求項5】
前記局部発振器に結合された1×4スプリッタをさらに備える、請求項4に記載のデュアル入力受信機。
【請求項6】
前記第2の90度ハイブリッドの前記第2の光カプラが、第3のカップリング信号を第5の光カプラに出力し、前記第5の光カプラが、前記出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第3のセットを出力する、請求項1に記載のデュアル入力受信機。
【請求項7】
前記第2の90度ハイブリッドの前記第2の光カプラが、第4のカップリング信号を第6の光カプラに出力し、前記第6の光カプラが、前記出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第4のセットを出力する、請求項6に記載のデュアル入力受信機。
【請求項8】
前記局部発振器が、1つまたは複数の局部発振信号を、前記第5の光カプラに、および前記第6の光カプラに出力する、請求項7に記載のデュアル入力受信機。
【請求項9】
前記局部発振器に結合された1×4スプリッタをさらに備える、請求項8に記載のデュアル入力受信機。
【請求項10】
デュアル出力送信機であって、
レーザ出力信号を受信し、前記レーザ出力信号に基づいて、元の同相成分または元の直交成分をそれぞれが出力するように設定された、複数のマッハ-ツェンダー変調器(MZM)と、
前記複数のMZMに結合され、第1の伝送信号を作り出すために、第1の元の同相成分と第1の元の直交成分をX偏光平面およびY偏光平面において組み合わせるように設定された、第1の偏光ビームコンバイナであって、前記第1の伝送信号では前記第1の元の同相成分が前記複数のMZMのうちの第1のMZMによって生成された第1の信号に基づいており、前記第1の元の直交成分が前記複数のMZMのうちの第2のMZMによって生成された第2の信号に基づいている、第1の偏光ビームコンバイナと、
前記複数のMZMに結合され、第2の伝送信号を作り出すために、第1の相補的な同相成分と第1の相補的な直交成分を前記X偏光平面および前記Y偏光平面において組み合わせるように設定された、第2の偏光ビームコンバイナであって、前記第2の伝送信号では前記第1の相補的な同相成分が前記複数のMZMのうちの第3のMZMによって生成された第3の信号に基づいており、前記第1の相補的な直交成分が前記複数のMZMのうちの第4のMZMによって生成された第4の信号に基づいている、第2の偏光ビームコンバイナと
を備え、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号が等価な情報を含む、デュアル出力送信機。
【請求項11】
前記複数のMZMのうちの前記第2のMZMによって生成された前記第2の信号が、第1の90度位相シフタに提供され、前記第1の90度位相シフタが、第1の光カプラを通じて前記第1の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項10に記載のデュアル出力送信機。
【請求項12】
前記第1の90度位相シフタが、前記複数のMZMのうちの前記第1のMZMに結合されて、前記第1の信号を受信するように設定される、請求項11に記載のデュアル出力送信機。
【請求項13】
前記第1の信号が、前記第1の光カプラに提供される、請求項12に記載のデュアル出力送信機。
【請求項14】
前記第1の光カプラが、前記第2の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項13に記載のデュアル出力送信機。
【請求項15】
前記複数のMZMのうちの前記第4のMZMによって生成された前記第4の信号が、第2の90度位相シフタに提供され、前記第2の90度位相シフタが、第2の光カプラを通じて前記第2の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項10に記載のデュアル出力送信機。
【請求項16】
前記第2の90度位相シフタが、前記複数のMZMのうちの前記第3のMZMに結合されて、前記第3の信号を受信するように設定される、請求項15に記載のデュアル出力送信機。
【請求項17】
前記第3の信号が、前記第2の光カプラに提供される、請求項16に記載のデュアル出力送信機。
【請求項18】
前記第2の光カプラが、前記第1の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項17に記載のデュアル出力送信機。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月23日に出願された米国仮特許出願第63/282,416号の出願日の利益を主張する、2022年6月24日に出願された米国特許出願第17/848,948号の継続であり、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
背景
コヒーレント光通信技術には、通常、光ファイバケーブルで情報をトランスポートする際、光の振幅と位相を変調すること、ならびに2つの偏光状態での伝送を伴う。コヒーレント光通信技術は、光ファイバケーブルの利用可能な帯域幅または伝送経路を、競合する技術よりも多く利用する可能性を提供する。そのような通信は、通常、コヒーレント光受信機を利用する。そのような受信機では、伝送される信号は、位相情報の抽出を実現するためにコヒーレント受信機と称される、局部発振器(LO)を使用することと干渉する。
【0003】
強度変調直接検波(IM-DD:Intensity Modulation and Direct Detection)などの光伝送の他の形態と比較して、コヒーレント光技術は、可能な限りの利点を提供する。利点として、高い受信機感度、高いスペクトル効率(SE)、およびファイバ波長分散(CD)および偏光モード分散(PMD)などの様々な線形光障害に対する高い耐性が挙げられる。伝送の間に偏光の状態(SOP)が維持されない用途では、通常は位相-偏光ダイバーシティ四次元(4D)ベクトル受信機が、コヒーレント変調された信号を検出して復調するために採用される。4Dとは、X偏光信号とY偏光信号の、別個の同相(I)および直交(Q)成分を指す(X偏光信号のためのI、I、Q、Q、およびY偏光信号のためのI、I、Q、Q)。4Dベクトル受信機はまた、受信された信号が単に、単偏光(SP)直交振幅変調(QAM)信号などの二次元(2D)変調光信号、またはSPパルス振幅変調(SP-PAM)信号などの一次元(1D)変調信号である場合に、通常は使用される。
【0004】
プラガブルなコヒーレント光技術は、いくつかの設計制約の境界内で機能する。第1の制約は、例えば冗長な信号がネットワークで送信される1+1保護用途での800Gbps(「G」と表記される、GbpsまたはGb/s)以上などの、高い帯域幅スループットを使用する際のリンクバジェット課題である。第2の制約は、point to multi-pointネットワークまたはアプリケーションにおける「breakout」用途での、費用対効果の課題である。別の制約は、比較的タイトな電力損要件であり、プラガブルな光モジュールの電力消費を制限する。この点において、モジュール電力密度は、典型的には帯域幅に対する需要の高まりとともに大きくなっている。これらの、ならびに他の制約は、このタイプの技術のモジュール設計およびデプロイメントの際に考慮される要因である。
【発明の概要】
【0005】
概要
開示の技術の態様は、プラガブルなコヒーレント光学系に関する方法、システム、および装置を含む。例えば、開示の技術は、デュアル入力受信機またはデュアル出力送信機を含むことができる。他の事例では、開示の技術は、デュアル入力受信機およびデュアル出力送信機のそれぞれの1つまたは複数を含む、プラガブルなコヒーレント送受信機を含むことができる。
【0006】
例えば、開示の技術の態様は、第1の信号を受信するように設定された第1の偏光ビームスプリッタと、第2の信号を受信するように設定された第2の偏光ビームスプリッタであって、第2の信号が第1の信号の複製である、第2の偏光ビームスプリッタとを備える、デュアル入力受信機を含むことができる。第1の偏光ビームスプリッタは、第1の信号を第1の成分と第2の成分に分割して、第1の信号の第1の成分を第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラに、および第1の信号の第2の成分を第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラに提供するように設定することができる。加えて、第2の偏光ビームスプリッタは、第2の信号を2つの成分に分割して、第2の信号の第1の成分を第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラに、および第2の信号の第2の成分を第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラに提供するように設定することができる。さらには、第1および第2の90度ハイブリッドが第1の信号に関連付けられた位相または偏光情報を出力するように、第1の90度ハイブリッドおよび第2の90度ハイブリッドの第1および第2の光カプラを局部発振器に結合することができる。
【0007】
開示の技術の本態様によると、第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラは、第1のカップリング信号を第3の光カプラに出力し、第3の光カプラは、出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第1のセットを出力する。さらには、第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラは、第2のカップリング信号を第4の光カプラに出力し、第4の光カプラは、出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第2のセットを出力する。加えて、局部発振器は、1つまたは複数の局部発振信号を、第3の光カプラに、および第4の光カプラに出力する。さらには、デュアル入力受信機はまた、局部発振器に結合された1×4スプリッタを含むこともできる。
【0008】
さらに開示の技術の本態様によると、第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラは、第3のカップリング信号を第5の光カプラに出力し、第5の光カプラは、出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第3のセットを出力する。加えて、第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラは、第4のカップリング信号を第6の光カプラに出力し、第6の光カプラは、出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第4のセットを出力する。その上、局部発振器は、1つまたは複数の局部発振信号を、第5の光カプラに、および第6の光カプラに出力し、デュアル入力受信機はまた、局部発振器に結合された1×4スプリッタを含むこともできる。
【0009】
開示の技術の別の態様は、デュアル出力送信機を含むことができる。デュアル出力送信機は、レーザ出力信号を受信し、レーザ出力信号に基づいて、元の同相成分または元の直交成分をそれぞれが出力するように設定された、複数のマッハ-ツェンダー変調器(MZM)と、複数のMZMに結合され、第1の伝送信号を作り出すために、第1の元の同相成分と第1の元の直交成分をX偏光平面およびY偏光平面において組み合わせるように設定された、第1の偏光ビームコンバイナであって、第1の伝送信号では第1の元の同相成分が複数のMZMのうちの第1のMZMによって生成された第1の信号に基づいており、第1の元の直交成分が複数のMZMのうちの第2のMZMによって生成された第2の信号に基づいている、第1の偏光ビームコンバイナと、複数のMZMに結合され、第2の伝送信号を作り出すために、第1の相補的な同相成分と第1の相補的な直交成分をX偏光平面およびY偏光平面において組み合わせるように設定された、第2の偏光ビームコンバイナであって、第2の伝送信号では第1の相補的な同相成分が複数のMZMのうちの第3のMZMによって生成された第3の信号に基づいており、第1の相補的な直交成分が複数のMZMのうちの第4のMZMによって生成された第4の信号に基づいている、第2の偏光ビームコンバイナとを備える。加えて、第1の伝送信号と第2の伝送信号は、等価な情報を含む。
【0010】
開示の技術の本態様によると、複数のMZMのうちの第2のMZMによって生成された第2の信号は、第1の90度位相シフタに提供され、第1の90度位相シフタは、第1の光カプラを通じて第1の偏光ビームコンバイナに結合される。さらには、第1の90度位相シフタは、複数のMZMのうちの第1のMZMに結合されて、第1の信号を受信するように設定することができる。さらに開示の技術の本態様によると、第1の信号は、第1の光カプラに提供され、第1の光カプラは、第2の偏光ビームコンバイナに結合される。
【0011】
さらに開示の技術の本態様によると、複数のMZMのうちの第4のMZMによって生成された第4の信号は、第2の90度位相シフタに提供され、第2の90度位相シフタは、第2の光カプラを通じて第2の偏光ビームコンバイナに結合される。加えて、第2の90度位相シフタは、複数のMZMのうちの第3のMZMに結合されて、第3の信号を受信するように設定することができる。さらには、第3の信号は、第2の光カプラに提供され、第2の光カプラは、第1の偏光ビームコンバイナに結合される。
【0012】
添付の図面は、縮尺通りに描かれるよう意図されていない。様々な図面において、同じ参照符号および表記は、同じ要素を指す。明瞭にする目的で、すべての構成要素がすべての図面においてラベル付けされているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の態様による、プラガブルな400G-ZRコヒーレント光技術を使用した1+1保護メトロトランスポートシステムの概略図である。
図2】本開示の態様による、コヒーレント光技術を使用した1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計の概略図である。
図3】開示の技術の態様による、デジタルサブキャリアベースの1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計の概略図である。
図4】単出力単入力の、コヒーレント送受信機の概略図である。
図5】開示の技術の態様による、第1の例示のデュアル出力単入力のコヒーレント光送受信機技術の概略図である。
図6】共通偏光および位相ダイバーシティ受信機の拡大図である。
図7】本開示の態様の実施の、例示の態様の図である。
図8】開示の技術の態様による、デュアル出力デュアル入力のコヒーレント光送受信機技術の図である。
図9】開示の技術の態様による、デュアル出力デュアル入力のコヒーレント光技術を使用した例示の1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計の概略図である。
図10】開示の技術の態様による、例示のコンピューティングシステムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
概観
開示の技術は、同様の送信機(Tx)および受信機(Rx)の実装複雑さで、同一レーザを使用することによって、コヒーレントなモジュール出力光パワーを3dB改善し、既存のデータセンタアーキテクチャへの統合を可能にする。モジュール光パワーの増大は、以下でさらに詳細に説明するように1+1光保護を必要とする光トランスポートシステムでサポートされるリンク損を大きくするために使用することができ、point to multi-pointのブレークアウト用途でのコヒーレント光学系の費用対効果および/またはパフォーマンスを改善するためにも使用することができる。
【0015】
例えば、開示の技術は、同じコヒーレント変調された光信号のデュアル出力を実現するために、1つはX偏光およびもう1つはY偏光の、一対のI/Q変調器の相補的な出力が使用されるように、一対の偏光ビームコンバイナ(またはスプリッタ)を利用し、事実上3dBカプラを使用することなくコヒーレント送受信機出力パワーを3dB倍増する。別の例として、デュアル出力およびデュアル入力コヒーレント光送受信機は、開示の技術を使用して実装することができる。本技術は、このような用途を可能にするために必要とされる光学部品の数を例えば約半分低減しつつ、4つの400Gb/sまたは8つの400Gb/s用途を可能にすることができる。別の例として、本技術は、(受信した信号を組み合わせるために)追加的な3dBカプラを使用することなく2つの信号を独立に受信する受信機の実装形態を可能にする。
【0016】
開示の技術は、リンクバジェットを6dB以上改善することができる。
例示のシステム
以下の図面は、開示の技術の態様を図示する。当業者であれば、様々な開示の部品は、本明細書において開示される方法および技法を実施するために、開示される電子機器、プロセッサ、およびコンピューティングデバイスのうちの1つまたは複数によって電子的に結合され得ることを理解されよう。簡潔さと明瞭さのために、すべての電子機器またはデータリンクが図示されるわけではない。
【0017】
図1は、プラガブルな400G-ZRコヒーレント光技術を使用した1+1保護メトロトランスポートシステム100の概略図である。通常はメッシュトポロジーが使用されるロングホール(LH)トランスポートネットワークとは異なり、メトロネットワークではpoint-to-pointリンクがしばしば使用される。そのようなpoint-to-point光リンクでは、図1に示されるように、1+1光保護(例えば、別個のまたは保護光リンクで伝送情報を提供すること)を利用して、ファイバリンク障害の影響を最小化することができる。
【0018】
図1には、ポート111と112を備えたルータ110、およびポート191と192を備えたルータ195が図示される。データは、メトロラインシステム199を介してルータ110からルータ195に送信することができる。ルータ110は、光カプラ130に接続された波長分割マルチプレクサ120を用いて光学的に接続することができる。光カプラ130は、光増幅器(OA)141および142に接続され、これらは2×1スイッチ150に光学的に接続される。2×1スイッチ150は、2つの入力信号を受け取って、WDM DeMux190などの波長分割多重化(WDM)デマルチプレクサ(DeMux)に向けて1つの出力信号を出力することができる。WDM DeMux190は、受信した信号を、2つの信号に逆多重化し、これらの信号をポート191と192を通じて、ルータ195に提供することができる。光ファイバ通信では、波長分割多重化(WDM)は、異なる波長またはレーザ光の色を使用することによって、いくつかの光キャリア信号を単一の光ファイバに多重化する技術である。いくつかの例では、ポート111、112(または191、192)は、図4に関して説明されるような単出力単入力コヒーレント送受信機などの送受信機を有する、または含むことができる。
【0019】
図1に示されるように、1+1保護を有効にするために、3dB光カプラは波長多重化された光信号を2経路に分割する。これら2経路のうちの1つは、主信号経路と考えることができ、もう1つは、保護経路と考えることができる。光増幅器に先立って3dBカプラが必要であるという要件のために、ルータ110から「発射」または送信される光信号対雑音比(OSNR)は、少なくとも3dB分低減される。発射OSNRにおける、そのような3dB(またはそれ以上)の低減は、400G-ZRベースのメトロシステムにおいて、まだ管理可能であるが、サポートされるリンク損失における3dB以上の低減の影響は、800Gおよびそれを越える速度では比例的に大きくなる。例えば、ある事例では、体験されるリンク損失は、要求されるよりも大きい場合がある(例えば、20dB~16dB)。
【0020】
図2は、本開示の態様による、コヒーレント光技術を使用した1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計の概略図である。図2に示されるようなブレークアウト機能は、データセンタ内のラックスイッチの上部から中間ブロック接続までなど、データセンタネットワークで必要とされるだけではなく、モバイルフロントホールならびに従来の電話通信およびケーブルアクセスネットワークでも有用である。
【0021】
図2には、コヒーレント送受信機210、220、230、および240など、光信号を伝送および受信することが可能な4つのコヒーレント送受信機ユニットを備えることができる光モジュール299が描かれる。いくつかの例では、コヒーレント送受信機は、独立した送信機(Tx)および受信機(Rx)を含むことができる。光モジュール299の全体速度は、それが含むコヒーレント送受信機の合計であることができる。例えば、図2では、光モジュール299は全体速度1.6Tb/sを有することができるが、各コヒーレント送受信機は速度400Gb/sを有する。コヒーレント光送受信機またはモジュールは、コヒーレント変調を使用することができ、光ファイバケーブルを通じてなど、光システムを通じて接続する電気インターフェースと光インターフェースを有することができる。
【0022】
図2に図示されるようなブレークアウト用途では、ブレークアウトまたはファンアウト速度は、通常、光モジュール速度の4分の1または8分の1である。ブレークアウトとは、異なる光学経路を通じて全体の信号をブレークアウトすること、またはファンアウトすることを指すことができる。例えば、コヒーレント光技術では、1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュールは、4セットの400Gb/sコヒーレントTxとRxを必要とするが、3.2Tb/sDR8光モジュールは、8セットの400Gb/sコヒーレントTxとRxを必要とする。簡潔のため図2には図示していないが、4つのバランスされた光検波器(PD)およびトランスインピーダンス増幅器(TIA)に加え、コヒーレントTxとRxの各セットは4つの光変調器を必要とする可能性があるため、この設計方法では費用対効果を実現することは困難な場合がある。
【0023】
図3は、開示の技術の態様による、デジタルサブキャリアベースの1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計の概略図である。図3は、デジタルサブキャリアベースの1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計の例示の実装形態を示す。図3で図示されるように、データ(例えば、データ1およびデータ2)は、異なる周波数でエンコードすることができる。
【0024】
図3は、本明細書において説明されるコヒーレント送受信機に類似し得る、2つの2サブキャリア800Gb/sコヒーレント送受信機310および320を含む光モジュール399を図示する。コヒーレント送受信機310は、3dB光カプラ331および332に接続することができるが、コヒーレント送受信機320は3dB光カプラ333および334に接続することができる。3dB光カプラ331~334は、1つの光信号を受信し、2つの光信号を伝送することができるか、その逆で、2つの光信号を受信して、その2つの信号を1つの出力光信号に結合することができる。図3に関して様々な経路がラベル付けされてある。例えば、400G経路1は、3dB光カプラ331からの外向き信号、および光カプラ332への内向き信号を含むことができる。
【0025】
図2に関して説明されるコヒーレント光実装形態と比較して、図3に示されるデジタルサブキャリアベースの実装形態は、より高い帯域幅成分の使用を通じて、必要とされる光学部品を半分に低減することができる。サブキャリア変調された2つの800Gコヒーレント光信号を4つの400G光信号にブレークアウトするには、3dBカプラを、図3の送信機と受信機の両方に導入することができる。これは、6dBのリンクバジェット損失に換算することができる。
【0026】
図4は、単出力単入力の、コヒーレント送受信機400の概略図である。図4は、単出力単入力の、コヒーレント送受信機に接続されたレーザ410を図示する。レーザ410は、受信した信号の処理の一部として、局部発振器(LO)を通じて共通偏光および位相ダイバーシティ受信機に接続される。レーザ410は他の部品とともにブロック内に示されるが、コヒーレント送受信機400の他の部品とは別個に、ブロックの外側に配置されてもよい。レーザ410は、あらゆる光源であることができ、限定はしないが、レーザ、特殊設計半導体、白熱電球、無電極ランプ、またはハロゲンランプのあらゆる組合せを含む。一例として、レーザ410は、分散フィードバックレーザであることができる。レーザ410は、光パルスまたは光波中の信号をエンコードするために、電子制御することができる。レーザ410は、変調器に光学的に結合することができる。
【0027】
レーザ410は、図4に図示されるが簡潔のためにラベル付けされていないマッハ-ツェンダー変調器(MZM)に結合することができる。各MZMは、レーザ410によって生成される光信号の同相(I)成分または直交(Q)成分を受信するか生成することができる。さらには、各MZMはまた、「X」もしくは「Y」成分または伝送光の偏光を受信して、同相x(Ix)、同相y(Iy)、直交x(Qx)、および直交y(Qy)の確率を生成することもできる。π/2ブロック414、418は、同相成分と直交成分との間に位相差を導入する。図4に示されるように、同相成分および直交成分は、π/2(すなわち90度)位相差を有する。MZM Qx要素の出力は、π/2位相回転子414への入力である。π/2位相回転子414は、同相(Ix)および直交(Qx)X成分の間にπ/2位相差を導入する。同様に、位相回転子418は、同相(Iy)および直交(Qy)Y成分の間にπ/2位相差を導入する。
【0028】
MZMおよびπ/2ブロックの出力は、クロスオーバポイント424、428を介して結合されるものとして説明的に描かれ、その後偏光ビームコンバイナ(PBC)450で受け取られる。クロスオーバポイント424、428は、同相および直交の信号成分を結合する3dBカプラを、それぞれ含むことができる。したがって、PBC450は、同相および直交の成分を受信して結合し、結合した信号を伝送する。例えば、図4に関して、PBC450は、Qx成分とQy成分とを結合する。PBC450は、例えばX偏光した光の偏光軸をy軸へと回転させる、またはその逆の、90度偏光回転子を含む。動作において、PBC450はまた、x信号成分とy信号成分とを組み合わせるように機能し、これは実際問題として、同一の横電場モード(TEモード)(または横磁場モード(TMモード))信号を含むことができる。TEからTMモード(またはその逆)の変換(すなわち、偏光変換)は、PBC450内で行なわれる。PBC450は、PBS450として考えることができる。当業者であれば認識できるように、偏光ビームコンバイナは、一般的に2つの直交する偏光を単出力信号に組み合わせる機能を実施するが、偏光ビームスプリッタは、単入力を直交する偏光成分に分割する。したがって、実際問題として、同一の光回路またはデバイスは、いずれかの機能を実施するように構成することができる。
【0029】
受信機440は、共通偏光および位相ダイバーシティ受信機であることができる。受信機440は、受信機が光信号を受信してデジタル信号に変換することができるように、以下の図6に関して説明される部品のいずれも含むことができる。
【0030】
図5は、開示の技術の態様による、第1の例示のデュアル出力単入力のコヒーレント光送受信機またはモジュール500技術の概略図である。図5には、レーザ410に類似し得るレーザ510、および光モジュールを形成することができる受信機599が図示される。受信機599は、受信機440に類似の共通偏光および位相ダイバーシティ受信機であることができる。レーザ510は、いくつかのMZMに光学的に結合され、先に考察したように、図面に示される他の要素を含め、ブロックの外に含まれてもよい。図5に図示されるように、一定のMZMの出力は、ブロック514、518において、同相成分と直交成分との間にπ/2(すなわち90度)の位相差ができるように、90度位相回転される。その後、同相および直交信号は、3dBカプラ524、528において、X偏光とY偏光の両方で組み合わされる(上側2つのMZMはX偏光用、下側2つのMZMはY偏光用)。PBC550は、同相および直交y成分を受信することができるが、PBC560は同相および直交x成分を受信することができる。PBC550、560は、上で考察したように機能する90度偏光回転子を含む。より一般的には、PBC550、560は、xおよびy信号成分を組み合わせて、それぞれ伝送信号を出力するように機能する。各伝送信号は、同一情報を含むため、1+1保護スキームに必要とされる出力を与える。
【0031】
MZM I/Q変調器によって出力される同相成分が無視される、図4に図示される単出力単入力コヒーレント送受信機技術と比較して、図5のコヒーレント送受信機技術は、追加的な偏光ビームコンバイナ(PBC)560を導入して、1つはX偏光およびもう1つはY偏光である、2つのI/Q変調器の相補的な出力を組み合わせる。そのため、3dBカプラを使用することなく同一のコヒーレント変調された光信号のデュアル出力を可能にし、実質的にコヒーレント送受信機出力パワーを3dB倍増する。
【0032】
図6は、図5の共通偏光および位相ダイバーシティ受信機599の拡大図である。明瞭さのため、図6のすべての部品がラベル付けされるわけではない。
【0033】
受信機599は、偏光ビームスプリッタ(PBS)502、1×4スプリッタ503、局部発振器(LO)、90度ハイブリッド511および512、光カプラ(OC)、光検波器(PD)およびトランスインピーダンス増幅器(TIA)、または組み合わせたPD/TIA、アナログデジタル変換器(ADC)、ならびにデジタル信号プロセッサ(DSP)520を含むことができる。
【0034】
PBS502は、設定スキームに従って変調または設定することができる信号を、受信することができる。例えば、PBS502は、エンコードされた情報を光信号として受信することができる。PBS502は、光のビームを2つの直交成分に分割することができる。いくつかの例では、PBS502は、プレート型ビームスプリッタまたはキューブ型ビームスプリッタであることができる。PBS502は、光を「X」偏光および「Y」偏光などの2つの直交成分に偏光することができる。本明細書において使用される場合、XおよびYは2つの直交する軸を表現することができる。
【0035】
局部発振器は、90度ハイブリッド511および512に伝播することができるコヒーレントで局所的な参照信号を(例えば、1×4スプリッタ503を介して)提供することができ、またx偏光成分およびy偏光成分をPBS502とLOから別個にすることができる。いくつかの例では、ハイブリッド511はx関連成分を得ることができ、ハイブリッド512はy関連成分を得ることができる。
【0036】
PD、TIA、またはPD/TIAは、光検波器とトランスインピーダンス増幅器のあらゆる組合せから作ることができる。光検波器は、光を電流に変換する半導体デバイスであることができる。光検波器は、表面に衝突するフォトンの数に比例する電流を生成することができる。フォトンが光検波器に吸収されて電気が生成されると、光検波器は光に対するセンサとして作用することができる。光検波器は、光の強度および/または波長を感知することができる、あらゆるデバイスであり得る。光検波器は、光ダイオードまたは光センサであることができる。いくつかの例では、光検波器は、光の特定の波長に対してより敏感となるように選ぶことができる。いくつかの例では、光検波器は、緑色光に対してより敏感となるように、または緑色光にのみ感度を持つように選ばれるか、そのように構成することができるが、別の光検波器は、赤色光に対してより敏感となるように、または赤色光にのみ感度を持つように構成することができる。光検波器はまた、光検波器のアレイから作ることもできる。トランスインピーダンス増幅器(TIA)は、光検波器または他のフォトンもしくは光検知デバイスの電流出力を増幅するために使用することができる、電流-電圧変換デバイスであることができる。そのため、PD/TIAは、X偏光およびY偏光の両方の光を検出して、それぞれの信号を出力するために使用することができる。図6に示されるように、PD/TIAは、90度ハイブリッド511および512から信号を受信するように構成することができる。PD/TIAの出力は、デジタルまたはアナログ信号であることができる。
【0037】
PD/TIAから出力される信号は、ADCによって変換することができる。ADCは、アナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0038】
デジタル信号プロセッサ520は、デジタル出力をADC618~624から受信することができる。そのため、デジタル信号プロセッサ520は、デジタルフォーマットで光としてエンコードされた情報を抽出するために使用することができる。
【0039】
図7は、提案されるデュアル出力単入力コヒーレント光技術を使用した、例示の1+1保護トランスポートシステムの概略図である(一方向のみを示す)。
【0040】
図7には、ルータ110および195に類似し得る、ルータ710および790を含むことができる、システム700が図示される。各ルータは、図5のモジュール500などのデュアル出力単入力コヒーレント光モジュールを含むことができる。システム700は、複数の入力信号を受信して、入力信号ごとに単出力信号を復元可能なやり方で合成する、マルチプレクサ(Mux)720および721を含むことができる。例えば、図7で図示されるように、各光モジュールは、1つの信号を各Mux720および721に与えることができる。Mux720および721は、光増幅器730および731に出力することができ、これは2×1スイッチ740に提供することができる。2×1スイッチが説明されるが、他の光スイッチを使用することができる。光増幅器750は、スイッチ740とDeMux780との間に存在することができる。スイッチは、信号を、DeMux190に類似し得るDeMux780に提供することができ、このDeMuxは受信した信号を2つの信号に逆多重化し、モジュール500を通じて、それらをルータ790に与えることができる。
【0041】
本明細書において説明され、図5および図7に図示されるデュアル出力単入力コヒーレント光送受信機技術は、例えば図1に示されるような1+1保護トランスポートシステムにおいて、発射OSNR低下を埋め合わせるために使用することができる。示されるように、冗長な出力信号は、信号を分割することでは生成されない。むしろ、冗長な出力信号は、光モジュールから出力された信号をブーストするために同相成分が使用されるように、信号を処理することによって生成される。各コヒーレント光モジュールは、本質的に同一の信号を搬送する2つの出力を有するため、図1の3dBカプラは、1+1保護のために元の信号を分割するのにもはや必要とされない。図7の発射OSNRは、図1に関して説明されるシステムと比較して、少なくとも3dB改善され得る。
【0042】
図8は、ブレークアウト用途に使用することができる、デュアル出力デュアル入力のコヒーレント光送受信機技術である、システム800を図示する。明瞭さのため、図6などに関して上述したレーザ、MZM、PBC、OC、PD、TIA、ADC、PBSおよびDSPなど、図8およびその部品に関してすべての部品がラベル付けされるわけではない。
【0043】
図5および図6に類似の図8は、局部発振器を通じてデュアル入力偏光および位相ダイバーシティコヒーレント受信機899に接続されるレーザ、ならびにIx、Iy、Qx、またはQyにバイアスされた複数のMZMを図示しており、そのいくつかは、伝送信号ならびに冗長な伝送信号を作り出すために回転子を介して偏光ビームコンバイナに接続される。受信機899は、2つの受信信号を分割することができ、90度ハイブリッドに光学的に接続され得る2つのPBSを含むことができる。
【0044】
図8に関して説明されるデュアル出力デュアル入力コヒーレント光送受信機は、例えば、デジタルサブキャリアベースのコヒーレント光変調技術と組み合わせて、図2に示されるコヒーレント技法と比較して光学部品を半分しか使用しないで、例えば4つの400Gb/s、または8つの400Gb/sのブレークアウト用途を可能にすることができる。提案される新規な技法は、図3に示されるサブキャリアベースの設計方法と比較して同様の送受信機の実装複雑さで、リンクバジェットを6dBより大きく改善することができる。
【0045】
図8に図示されるように、送信機が元の信号を分割するために追加的な3dBカプラを必要とせずにデュアル出力を可能にするだけでなく、受信機もまた、受信した2つの信号を組み合わせるために追加的な3dB光カプラを必要とせずに中心周波数が異なる2つの独立した信号の受信を可能にする。図8に示されるように、提案される新規な送信機は、その2つの信号を、そうでなければ2つのI/Q変調器の使用されていない相補的な信号を、第2の出力用に組み合わせるために、追加的なPBCに依拠する。提案される受信機は、2つの90度ハイブリッドの2つの相補的な入力に加えて追加的なPBSを利用して、2つの独立した信号を受信する。提案されるデュアル出力デュアル入力コヒーレント光技術を使用した1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計として、この技術の例示の実装形態を図9に示す。
【0046】
図9は、デュアル出力デュアル入力のコヒーレント光技術である、システム900を使用した例示の1.6Tb/sコヒーレントDR4光モジュール設計の概略図である。システム900は、デュアル出力デュアル入力コヒーレント送受信機910および920を含むことができ、これらは図8に関して説明した送受信機に類似し得る。図9に図示されるように、それぞれが400Gb/sで動作する4つのデータ伝送経路がある。全体が同一帯域幅のシステムを図示する図3と比較して、当業者であれば、同一帯域幅の伝送に3dBカプラが必要とされず、システム内で伝播される信号の光信号対雑音比を大きくすることを諒解するであろう。
【0047】
図10は、本明細書において説明される技法を含む本開示の態様およびそのあらゆる構成要素を実装することが可能な、例示のコンピュータシステム1010を図示するブロック図1000である。いくつかの態様において、例示のコンピュータシステム1010は、ハードウェアまたはソフトウェアとハードウェアの組合せを使用して、専用サーバに、または別のエンティティに統合されて、または複数のエンティティに分散されてのいずれかで実装することができる。いくつかの例では、例示のコンピュータシステム1010は、先に考察したDSPなどのデジタル信号プロセッサの形態を取ることができる。他の例では、例示のコンピューティングシステムは、先に考察したDSPと対話するユーザコンピューティングシステムまたはデバイスを含むことができる。
【0048】
概観すると、コンピュータシステム1010は、命令に従ってアクションを実行するための少なくとも1つのプロセッサ1050、および命令とデータを記憶するための1つまたは複数のメモリデバイス1070またはキャッシュ1075を含む。図示される例示のコンピュータシステム1010は、1つまたは複数のネットワークデバイス1024、メモリデバイス1070、および例えばI/Oインターフェースなどのあらゆる他のデバイス1080に接続する1つまたは複数のネットワークインターフェースカード1022を備える、少なくとも1つのネットワークインターフェースドライバコントローラ1020と、バス1015を介して通信する、1つまたは複数のプロセッサ1050を含む。ネットワークインターフェースカード1022は、接続されるデバイスまたは部品と通信するために、1つまたは複数のネットワークインターフェースドライバポートを有することができる。一般的に、プロセッサ1050は、メモリから受信した命令を実行する。図示されるプロセッサ1050は、キャッシュメモリ1075を組み込むか、またはキャッシュメモリ1075に直接接続される。
【0049】
より詳細には、プロセッサ1050は、命令、例えばメモリデバイス1070またはキャッシュ1075からフェッチした命令を処理する、あらゆる論理回路であることができる。多くの実施形態では、プロセッサ1050は、マイクロプロセッサユニットまたは特殊目的プロセッサである。コンピュータシステム1010は、本明細書において説明されるように動作することができる、あらゆるプロセッサまたはプロセッサのセットに基づくことができる。プロセッサ1050は、シングルコアまたはマルチコアプロセッサであることができる。プロセッサ1050は、複数のプロセッサであってもよい。いくつかの実装形態では、プロセッサ1050は、マルチスレッド化された動作を実行するように設定することができる。いくつかの実装形態では、プロセッサ1050は、1つまたは複数の仮想マシンまたはコンテナを、仮想マシンまたはコンテナの動作を管理するためのハイパバイザまたはコンテナマネージャと併せて、ホストすることができる。そのような実装形態では、上で示して説明した方法または上述の電子機器は、プロセッサ1050に用意された仮想化またはコンテナ化された環境内で実装することができるか、またはプロセッサ1050と関連して動作することができる。
【0050】
メモリデバイス1070は、コンピュータ可読データを記憶するのに好適なあらゆるデバイスであってもよい。メモリデバイス1070は、固定記憶装置を備えたデバイス、またはリムーバブル記憶媒体を読取るためのデバイスであってもよい。例としては、あらゆる形態の非揮発性のメモリ、媒体、およびメモリデバイス、EPROM、EEPROM、SDRAM、およびフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、ならびに磁気ディスク、磁気光学ディスク、およびCD-ROM、DVD-ROM、およびBlu-ray(登録商標)ディスクなどの光学ディスクが挙げられる。コンピュータシステム1010は、あらゆる数のメモリデバイス1070を有することができる。いくつかの実装形態では、メモリデバイス1070は、コンピュータシステム1010によって用意される仮想マシンまたはコンテナ実行環境によってアクセス可能な、仮想化またはコンテナ化されたメモリをサポートする。
【0051】
キャッシュメモリ1075は、一般的に高速読取り時間のためにプロセッサ1050にごく近接して配置されたコンピュータメモリの形態である。いくつかの実装形態では、キャッシュメモリ1075は、プロセッサ1050の一部であるか、またはプロセッサ1050と同一チップ上にある。いくつかの実装形態では、複数レベルのキャッシュ1075、例えばL2およびL3キャッシュレイヤがある。
【0052】
ネットワークインターフェースドライバコントローラ1020は、ネットワークインターフェースカード1022(ネットワークインターフェースドライバポートとも称される)を介したデータ交換を管理する。ネットワークインターフェースドライバコントローラ1020は、ネットワーク通信のOSIモデルの物理レイヤおよびデータリンクレイヤを扱う。いくつかの実装形態では、ネットワークインターフェースドライバコントローラのタスクの一部は、プロセッサ1050によって扱われる。いくつかの実装形態では、ネットワークインターフェースドライバコントローラ1020は、プロセッサ1050の一部である。いくつかの実装形態では、コンピュータシステム1010は、複数のネットワークインターフェースドライバコントローラ1020を有する。ネットワークインターフェースカード1022において設定されるネットワークインターフェースドライバポートは、物理ネットワークリンクのための接続ポイントである。いくつかの実装形態では、ネットワークインターフェースドライバコントローラ1020は、無線ネットワーク接続をサポートし、ネットワークインターフェースカード1022に関連するインターフェースポートは、無線受信機/送信機である。一般的に、コンピュータシステム1010は、ネットワークインターフェースカード1022において設定されるネットワークインターフェースドライバポートとインターフェースする物理リンクまたは無線リンクを介して、他のネットワークデバイス1024とデータをやり取りする。いくつかの実装形態において、ネットワークインターフェースドライバコントローラ1020は、イーサネット(登録商標)などのネットワークプロトコルを実装する。
【0053】
他のネットワークデバイス1024は、ネットワークインターフェースカード1022に含まれるネットワークインターフェースドライバポートを介して、コンピュータシステム1010に接続される。他のネットワークデバイス1024は、ピアコンピューティングデバイス、ネットワークデバイス、またはネットワーク機能を備えたあらゆる他のコンピューティングデバイスであってもよい。例えば、第1のネットワークデバイス1024は、コンピューティングシステム1010をインターネットなどのデータネットワークに接続する、ハブ、ブリッジ、スイッチ、またはルータなどのネットワークデバイスであってもよい。
【0054】
他のデバイス1080は、I/Oインターフェース、外部シリアルデバイスポート、およびあらゆる追加的なコプロセッサを含んでもよい。例えば、コンピュータシステム1010は、入力デバイス(例えば、キーボード、マイクロフォン、マウス、または他のポインティングデバイス)、出力デバイス(例えば、映像ディスプレイ、スピーカ、またはプリンタ)、または追加的なメモリデバイス(例えば、ポータブルフラッシュドライブまたは外部媒体ドライブ)を接続するためのインターフェース(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース)を含んでもよい。いくつかの実装形態では、コンピュータシステム1010は、コプロセッサなどの追加的なデバイス1080を含み、例えばmathコプロセッサは、プロセッサ1050を高精度または複雑な計算を用いて支援することができる。
【0055】
コンピュータシステム1010の命令は、コンピュータシステム1010の様々な構成要素および機能を制御することができる。例えば、命令は、本開示で示される方法のいずれかを実施するように実行され得る。いくつかの例では、アルゴリズムは、コンピュータシステム1010に含まれる命令のサブセットとして、または命令の一部として含まれ得る。命令は、本開示で説明される方法または方法のサブセットのいずれかを実行するためのアルゴリズムを含むことができる。
【0056】
コンピュータシステム1010のユーザインターフェースは、例えばタッチスクリーンまたはボタンなど、ユーザがコンピュータシステム1010と対話できるようにする入力を含むことができる。ディスプレイにはまた、コンピュータシステム1010についての情報を表示するための、LCD、LED、携帯電話ディスプレイ、電子インク、または他のディスプレイなどが含まれ得る。ユーザインターフェースは、ユーザからの入力、およびユーザへの出力の両方を可能にすることができる。通信インターフェースは、ハードウェアおよびソフトウェアを含み、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、赤外、ラジオ波などの規格、ならびに/または他のアナログおよびデジタル通信規格で、データの通信を可能にすることができる。通信インターフェースは、コンピュータシステム1010を更新できるようにし、またコンピュータシステム1010によって生成された情報を他のデバイスと共有できるようにする。いくつかの例では、通信インターフェースは、メモリに記憶された情報を、表示、記憶、またはさらなる分析のために別のユーザデバイスに送信することができる。
【0057】
開示の技術の態様は、例えばデュアル入力偏光および位相ダイバーシティ受信機を含むことができる。受信機は、第1の信号を受信するように設定された第1の偏光ビームスプリッタと、第2の信号を受信するように設定された第2の偏光ビームスプリッタであって、第2の信号が第1の信号の冗長な複製である、第2の偏光ビームスプリッタとを備えることができ、第1の偏光ビームスプリッタが、第1の信号を2つの成分に分割して、第1の信号の第1の成分を第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラに、および第1の信号の第2の成分を第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラに提供するように設定され、第2の偏光ビームスプリッタが、第2の信号を2つの成分に分割して、第2の信号の第1の成分を第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラに、および第2の信号の第2の成分を第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラに提供するように設定され、第1および第2の90度ハイブリッドが第1の信号に関連付けられた位相または偏光情報を出力するように、第1および第2の90度ハイブリッドの第1および第2の光カプラが局部発振器に結合される。開示の技術の態様は、デュアル出力送信機を含む光伝送システムを含むことができ、システムは、伝送用に構成される信号の冗長な複製を作り出すためにデマルチプレクサから光学的に下流の光カプラを使用しない。デマルチプレクサは、波長分割多重化デマルチプレクサであることができる。光伝送システムは、共通偏光および位相ダイバーシティ受信機をさらに含むことができる。いくつかの例では、光伝送システムは、1×4スプリッタをさらに含むことができる。光伝送システムは、偏光ビームスプリッタをさらに含むことができる。いくつかの例では、偏光ビームスプリッタは、受信した信号を第1の90度ハイブリッドと第2の90度ハイブリッドとに分割する。両方の偏光ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタからの信号を受信するように設定された光カプラをそれぞれ含む。
【0058】
開示の技術の態様は、例えばデュアル出力送信機を含むことができ、送信機は、レーザと、レーザに結合された複数のマッハ-ツェンダー変調器(MZM)と、複数のMZMのうちの第1のMZMに結合された第1の光回転子であって、第1の光回転子が信号の第1の部分を受信して信号の第1の部分を90度回転させるように設定された、第1の光回転子と、複数のMZMのうちの第2のMZMに結合された第2の光回転子であって、第2の光回転子が信号の第2の部分を受信して信号の第2の部分を90度回転させるように設定された、第2の光回転子と、信号の回転された第1および第2の部分の第1および第2の直交成分を受信するように設定された第1の偏光ビームコンバイナであって、第1の偏光ビームコンバイナが第1の伝送信号を出力するように設定された、第1の偏光ビームコンバイナと、複数のMZMのうちの第3のMZMおよび第4のMZMから生成された信号の第1および第2の同相成分を受信するように設定された第2の偏光ビームコンバイナであって、第2の偏光ビームコンバイナが第2の伝送信号を出力するように設定された、第2の偏光ビームコンバイナとを備え、第1の伝送信号と第2の伝送信号が、等価な情報を含む。光伝送システムは、システムが、伝送用に構成される信号の冗長な複製を作り出すためにデマルチプレクサから光学的に下流の光カプラを使用しないようにさらに設定することができる。光伝送システムは、波長分割多重化デマルチプレクサであることができるデマルチプレクサを含むことができる。光伝送システムは、共通偏光および位相ダイバーシティ受信機をさらに含むことができる。光伝送システムは、1×4スプリッタをさらに含むことができる。光伝送システムは、偏光ビームスプリッタをさらに含む。光伝送は、受信した信号を第1の90度ハイブリッドと第2の90度ハイブリッドとに分割することができる偏光ビームスプリッタを含むことができる。
【0059】
開示の技術の態様は、例として、光伝送システムにおいて使用するための光送受信機を含むことができ、光送受信機は、デュアル出力およびデュアル入力することが可能である。光送受信機は、デュアル出力送信機ならびにデュアル入力偏光および位相ダイバーシティ受信機を含むことができる。デュアル出力送信機は、レーザと、レーザから光学的に下流の複数のマッハ-ツェンダー変調器(MZM)であって、各MZMが同相x、同相y、直交x、および直交yのうちの1つで受信光を変調して、変調した光を出力するように設定される、マッハ-ツェンダー変調器と、複数のMZMから光学的に下流の少なくとも1つの光回転子であって、少なくとも1つの光回転子が1つだけのMZMから信号を受信するように設定され、受信した信号を90度回転させるように設定された、少なくとも1つの光回転子と、複数のMZMのうちの少なくとも2つから生成された同相xと直交xを受信して、第1の伝送信号を出力するように設定された第1の偏光ビームコンバイナと、複数のMZMのうちの少なくとも2つから生成された同相xと直交xを受信して、第2の伝送信号を出力するように設定された第2の偏光ビームコンバイナとを含むことができ、第1の伝送信号と第2の伝送信号が、互いに情報に関して等価な複製である。デュアル入力偏光および位相ダイバーシティ受信機であって、受信機は、第1の受信信号を受信するように設定された第1の偏光ビームスプリッタと、第2の受信信号を受信するように設定された第2の偏光ビームスプリッタであって、第2の受信信号が第1の受信信号の冗長な複製である、第2の偏光ビームスプリッタとを備えることができ、第1の偏光ビームスプリッタが、第1の受信信号を2つの成分に分割して、第1の受信信号の第1の成分を第1の90度ハイブリッドの光カプラに、および第1の受信信号の第2の成分を第2の90度ハイブリッドの光カプラに提供するように設定され、第2の偏光ビームスプリッタが、第2の受信信号を2つの成分に分割して、第2の受信信号の第1の成分を第1の90度ハイブリッドの光カプラに、および第2の受信信号の第2の成分を第2の90度ハイブリッドの光カプラに提供するように設定され、受信機は、1×4モジュールを介して位相または偏光情報を復元するために、局部発振器を介してレーザに結合されるように設定することができる。光伝送システムは、伝送されるよう意図される光信号の冗長な複製を作成するために、光システムを使用する必要はない。第1の偏光ビームコンバイナは、同相xおよび直交yを受信するように設定することができる。第2の偏光ビームコンバイナは、同相xおよび直交yを受信するように設定される。システムは、第2の偏光ビームコンバイナが同相x成分および直交y成分を受信するように設定されるように設定することができる。デュアル出力送信機は、送信機がMZMを介して、第1の伝送信号および第2の伝送信号を作り出すためにあらゆる組合せとして組み合わせることができる同相x、同相y、直交x、および直交y成分を変調するように設定されるように、設定することができる。
【0060】
例は、本明細書において特定の速度、帯域幅、および構成要素の組合せに関して提供されるが、当業者であれば、本明細書において説明される方法、技法、およびシステムは、ある範囲の速度および帯域幅にわたって一般化またはスケーリングされ得ることを諒解されよう。
【0061】
上記の例は、信号をエンコードする特定の方法に関して与えられ、例であるが、当業者であれば、そのような方法のさらなる変形形態および設定が可能であることを諒解および理解されよう。加えて、本明細書において開示される方法および技術は、多様な並べ替えとして組み合わせることができる。
【0062】
本開示は、多くの特定の実装形態詳細を含むが、これらは、特許請求される対象となる範囲に対する限定として解釈されてはならず、むしろ特定の実装形態に特有の特徴の説明として解釈されたい。本明細書において別個の実装形態のコンテキストで説明される、いくつかの特徴はまた、単一の実装形態に組み合わせて実装することもできる。その反対に、単一の実装形態のコンテキストで説明される様々な特徴はまた、複数の実装形態に別個に、またはあらゆる好適なサブ組合せとして実装することもできる。その上、特徴はいくつかの組合せで作用するものとして上述される場合があり、最初はそのように特許請求される場合すらあるが、特許請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、いくつかの事例では、組合せから削除されてもよく、特許請求される組合せはサブ組合せまたはサブ組合せの変形例を対象としてもよい。
【0063】
同様に、図面において動作は特定の順序で描かれるが、これは要件として、所望の結果を達成するために、そのような動作が示される特定の順序で、もしくは順次に実施されるものとして、またはすべての図示される動作が実施されるものとして理解されるべきではない。一定の状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利な場合がある。
【0064】
「または、もしくは、あるいは(or)」という称し方は、「または、もしくは、あるいは」を使用して説明されるあらゆる用語が、説明される用語の1つ、2つ以上、およびすべてのいずれも示すように、包括的であると解釈することができる。ラベル「第1の」、「第2の」、「第3の」などは、必ずしも順序を示すものではなく、同様のまたは類似の項目または要素を単に区別するために一般的に使用される。
【0065】
本開示において説明される実装形態に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかな場合があり、本明細書において定義される一般原理は、本開示の思想または範囲から逸脱することなく他の実装形態に適用することができる。そのため、特許請求は本明細書において示される実装形態に限定されることを意図しておらず、本開示、原理、および本明細書において開示される新規な特徴と一貫する最も広い範囲に従うものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-02-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアル入力受信機であって、
第1の信号を受信するように設定された第1の偏光ビームスプリッタと、
第2の信号を受信するように設定された第2の偏光ビームスプリッタであって、前記第2の信号が前記第1の信号の複製である、第2の偏光ビームスプリッタと
を備え、
前記第1の偏光ビームスプリッタが、前記第1の信号を第1の成分と第2の成分に分割して、前記第1の信号の前記第1の成分を第1の90度ハイブリッドの第1の光カプラに、および前記第1の信号の前記第2の成分を第2の90度ハイブリッドの第2の光カプラに提供するように設定され、
前記第2の偏光ビームスプリッタが、前記第2の信号を2つの成分に分割して、前記第2の信号の第1の成分を前記第1の90度ハイブリッドの前記第1の光カプラに、および前記第2の信号の第2の成分を前記第2の90度ハイブリッドの前記第2の光カプラに提供するように設定され、
前記第1および第2の90度ハイブリッドが前記第1の信号に関連付けられた位相または偏光情報を出力するように、前記第1の90度ハイブリッドおよび前記第2の90度ハイブリッドの前記第1および第2の光カプラが局部発振器に結合される、デュアル入力受信機。
【請求項2】
前記第1の90度ハイブリッドの前記第1の光カプラが、第1のカップリング信号を第3の光カプラに出力し、前記第3の光カプラが、出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第1のセットを出力する、請求項1に記載のデュアル入力受信機。
【請求項3】
前記第1の90度ハイブリッドの前記第1の光カプラが、第2のカップリング信号を第4の光カプラに出力し、前記第4の光カプラが、前記出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第2のセットを出力する、請求項2に記載のデュアル入力受信機。
【請求項4】
前記局部発振器が、1つまたは複数の局部発振信号を、前記第3の光カプラに、および前記第4の光カプラに出力する、請求項3に記載のデュアル入力受信機。
【請求項5】
前記局部発振器に結合された1×4スプリッタをさらに備える、請求項4に記載のデュアル入力受信機。
【請求項6】
前記第2の90度ハイブリッドの前記第2の光カプラが、第3のカップリング信号を第5の光カプラに出力し、前記第5の光カプラが、前記出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第3のセットを出力する、請求項1~5のいずれか1項に記載のデュアル入力受信機。
【請求項7】
前記第2の90度ハイブリッドの前記第2の光カプラが、第4のカップリング信号を第6の光カプラに出力し、前記第6の光カプラが、前記出力位相または偏光情報の少なくとも一部を含む出力信号の第4のセットを出力する、請求項6に記載のデュアル入力受信機。
【請求項8】
前記局部発振器が、1つまたは複数の局部発振信号を、前記第5の光カプラに、および前記第6の光カプラに出力する、請求項7に記載のデュアル入力受信機。
【請求項9】
前記局部発振器に結合された1×4スプリッタをさらに備える、請求項8に記載のデュアル入力受信機。
【請求項10】
デュアル出力送信機であって、
レーザ出力信号を受信し、前記レーザ出力信号に基づいて、元の同相成分または元の直交成分をそれぞれが出力するように設定された、複数のマッハ-ツェンダー変調器(MZM)と、
前記複数のMZMに結合され、第1の伝送信号を作り出すために、第1の元の同相成分と第1の元の直交成分をX偏光平面およびY偏光平面において組み合わせるように設定された、第1の偏光ビームコンバイナであって、前記第1の伝送信号では前記第1の元の同相成分が前記複数のMZMのうちの第1のMZMによって生成された第1の信号に基づいており、前記第1の元の直交成分が前記複数のMZMのうちの第2のMZMによって生成された第2の信号に基づいている、第1の偏光ビームコンバイナと、
前記複数のMZMに結合され、第2の伝送信号を作り出すために、第1の相補的な同相成分と第1の相補的な直交成分を前記X偏光平面および前記Y偏光平面において組み合わせるように設定された、第2の偏光ビームコンバイナであって、前記第2の伝送信号では前記第1の相補的な同相成分が前記複数のMZMのうちの第3のMZMによって生成された第3の信号に基づいており、前記第1の相補的な直交成分が前記複数のMZMのうちの第4のMZMによって生成された第4の信号に基づいている、第2の偏光ビームコンバイナと
を備え、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号が等価な情報を含む、デュアル出力送信機。
【請求項11】
前記複数のMZMのうちの前記第2のMZMによって生成された前記第2の信号が、第1の90度位相シフタに提供され、前記第1の90度位相シフタが、第1の光カプラを通じて前記第1の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項10に記載のデュアル出力送信機。
【請求項12】
前記第1の90度位相シフタが、前記複数のMZMのうちの前記第1のMZMに結合されて、前記第1の信号を受信するように設定される、請求項11に記載のデュアル出力送信機。
【請求項13】
前記第1の信号が、前記第1の光カプラに提供される、請求項12に記載のデュアル出力送信機。
【請求項14】
前記第1の光カプラが、前記第2の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項13に記載のデュアル出力送信機。
【請求項15】
前記複数のMZMのうちの前記第4のMZMによって生成された前記第4の信号が、第2の90度位相シフタに提供され、前記第2の90度位相シフタが、第2の光カプラを通じて前記第2の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項10~14のいずれか1項に記載のデュアル出力送信機。
【請求項16】
前記第2の90度位相シフタが、前記複数のMZMのうちの前記第3のMZMに結合されて、前記第3の信号を受信するように設定される、請求項15に記載のデュアル出力送信機。
【請求項17】
前記第3の信号が、前記第2の光カプラに提供される、請求項16に記載のデュアル出力送信機。
【請求項18】
前記第2の光カプラが、前記第1の偏光ビームコンバイナに結合される、請求項17に記載のデュアル出力送信機。
【国際調査報告】