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特表2024-529605携帯型デバイス及び携帯型デバイスを操作する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】携帯型デバイス及び携帯型デバイスを操作する方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20240801BHJP
【FI】
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575472
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 EP2022071998
(87)【国際公開番号】W WO2023016926
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】21191082.3
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フラヴァール, グザビエ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC02
4B162AC32
4B162AC34
(57)【要約】
携帯型デバイス(1)は、マウスピース(4)を含む第1の部品(2)と、第1の部品(2)に第1の軸の周りで枢動可能に接続された第2の部品(18)と、第1の部品(2)に第2の軸の周りで枢動接続された第3の部品(28)とを含む。第2の軸は、第1の軸に実質的に垂直である。携帯型デバイス(1)は、マウスピース(4)が第2及び第3の部品のサイドパネルによって実質的に囲まれる非使用構成と、マウスピース(4)が携帯型デバイス(1)の端部で露出される使用構成との間で使用者によって操作されるように適合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型デバイス(1)であって、
マウスピース(4)を含む第1の部品(2)と、
前記第1の部品(2)に第1の軸(12)の周りで枢動可能に接続された第1の端部(24)を有する第1及び第2のサイドパネル(20a、20b)を含む第2の部品(18)と、
前記第1の部品(2)に第2の軸(16)の周りで枢動接続された第1の端部(34)を有する第3及び第4のサイドパネル(30a、30b)を含む第3の部品(28)であって、前記第2の軸(16)は、前記第1の軸(12)に実質的に垂直である、第3の部品(28)と、
を含み、前記マウスピース(4)は、前記第1、第2、第3及び第4のサイドパネル(20a、20b、30a、30b)によって実質的に囲まれる非使用構成と、前記マウスピース(4)が前記携帯型デバイス(1)の端部で露出される使用構成との間で使用者によって操作されるように適合される、携帯型デバイス(1)。
【請求項2】
前記第2の部品(18)は、実質的にU字形であり、且つ前記第1及び第2のサイドパネル(20a、20b)の第2の端部(26)で前記第1及び第2のサイドパネル(20a、20b)間に接続されたエンドパネル(20c)を更に含む、請求項1に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項3】
前記第3の部品(28)は、実質的にU字形であり、且つ前記第3及び第4のサイドパネル(30a、30b)の第2の端部(36)で前記第3及び第4のサイドパネル(30a、30b)間に接続されたエンドパネル(30c)を更に含む、請求項1又は2に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項4】
前記第3の部品(28)は、実質的にU字形であり、且つ前記第3及び第4のサイドパネル(30a、30b)の第2の端部(36)で前記第3及び第4のサイドパネル(30a、30b)間に接続されたエンドパネル(30c)を更に含み、前記第2及び第3の部品(18、28)の前記エンドパネル(20c、30c)は、前記携帯型デバイス(1)が前記非使用及び使用構成であるとき、互いに隣接して配置される、請求項2に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項5】
前記非使用構成では、前記第2の部品(18)の前記エンドパネル(20c)は、前記第3の部品(28)の前記エンドパネル(30c)の外側に配置され、及び前記使用構成では、前記第3の部品(28)の前記エンドパネル(30c)は、前記第2の部品(18)の前記エンドパネル(20c)の外側に配置される、請求項4に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項6】
前記第1及び第2のサイドパネル(20a、20b)は、実質的に平行であり、且つ前記第3及び第4のサイドパネル(30a、30b)は、実質的に平行である、請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項7】
前記第1及び第2のサイドパネル(20a、20b)は、前記携帯型デバイス(1)が前記非使用及び使用構成であるとき、前記第3及び第4のサイドパネル(30a、30b)に実質的に垂直である、請求項6に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項8】
前記マウスピース(4)は、前記第1の部品(2)の第1の端部(2a)に設けられ、前記第1の部品(2)は、前記第1の端部(2a)の反対側の第2の端部(2b)にコネクタレセプタクル(6)を更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項9】
前記本体(2)は、長手方向軸と、側方軸と、横断方向軸とを含む相互直交座標系を定義し、前記第1の軸(12)は、前記横断方向軸と実質的に平行であり、及び前記第2の軸(16)は、前記側方軸と実質的に平行である、請求項1から8のいずれか一項に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項10】
前記第1及び第2の軸(12、16)は、前記長手方向軸において離間される、請求項9に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項11】
前記マウスピース(4)を通して使用者によって吸入され得るエアロゾル又は蒸気を生成するためのデバイスである、請求項1から10のいずれか一項に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項12】
前記第2の部品(18)及び前記第3の部品(28)の一方は、電池(38)を更に含み、且つ前記第2の部品(18)及び前記第3の部品(28)の他方は、プリント回路基板(40a、40b)を更に含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項13】
前記第1の部品(2)は、電気接続を任意選択的に提供するコネクタによって前記第2の部品(18)又は前記第3の部品(28)に枢動接続される、請求項1から12のいずれか一項に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項14】
前記コネクタ(42、50;44、50)は、前記非使用構成において、前記第2の部品(18)又は前記第3の部品(28)を前記第1の部品(2)に対して選択的にロックするように構成される、請求項13に記載の携帯型デバイス(1)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の携帯型デバイス(1)を操作する方法であって、
前記非使用構成から、前記第1及び第3の部品(2、28)を前記第2の部品(18)に対して前記第1の軸(12)の周りで実質的に180度だけ中間構成へと共に枢動させることと、
前記中間構成から、前記第3の部品(28)を前記第1及び第2の部品(2、18)に対して前記第2の軸(16)の周りで実質的に180度だけ前記使用構成へと枢動させることと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、携帯型デバイスに関し、より具体的には、デバイスのマウスピースが遮蔽される非使用構成と、マウスピースがデバイスの端部で露出され、且つエアロゾル又は蒸気を吸入するために使用者によって使用され得る使用構成との間で使用者によって手動で操作され得る、エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスなどの携帯型デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、エアロゾル生成材料を燃焼させるのではなく、加熱して、吸入のためのエアロゾル又は蒸気を生じさせるデバイスが消費者に人気になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのようなデバイスは、通常、マウスピースを含み、このマウスピースを通して使用者によってエアロゾル又は蒸気が吸入される。マウスピースは、使用者の口内に配置されるため、デバイスが使用されていないとき、マウスピースを清潔に保ち、マウスピースとの接触を防止することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1の態様によれば、携帯型デバイスであって、
マウスピースを含む第1の部品(又は本体)と、
第1の部品に第1の軸の周りで枢動可能に接続された第1の端部を有する第1及び第2のサイドパネルを含む第2の部品(又は第1のハウジング部品)と、
第1の部品に第2の軸の周りで枢動接続された第1の端部を有する第3及び第4のサイドパネルを含む第3の部品(又は第2のハウジング部品)であって、第2の軸は、第1の軸に実質的に垂直である、第3の部品(又は第2のハウジング部品)と、
を含み、マウスピースは、第1、第2、第3及び第4のサイドパネルによって実質的に囲まれる非使用構成と、マウスピースが携帯型デバイスの端部で露出される使用構成との間で使用者によって操作されるように適合される、携帯型デバイスが提供される。
【0005】
デバイスが非使用構成であるとき、マウスピースは、第2及び第3の部品のサイドパネルによって画定される実質的に密閉された容積内に配置されるために遮蔽される。これにより、デバイスが使用されていないとき、マウスピースが清潔に保たれ、マウスピースとの接触が防止される。
【0006】
デバイスが使用構成であるとき、使用者は、第2及び第3の部品を把持しながら、露出されたマウスピースを使用して、デバイスによって生成されたエアロゾル又は蒸気を吸入することができる。
【0007】
一般論として、蒸気は、臨界温度よりも低い温度で気相である物質であり、これは、温度を低下させることなく圧力を増加させることにより、蒸気を液体に凝縮できることを意味する。一方、エアロゾルは、空気中又は別のガス中に微細な固体粒子又は液滴が浮遊しているものである。しかしながら、本明細書では、「エアロゾル」及び「蒸気」という用語は、特に使用者が吸入するために生成される吸入可能な媒体の形態に関して互換的に使用され得ることに留意されたい。
【0008】
デバイスは、追加の構成要素を含むことが好ましい。例えば、デバイスがエアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスである場合、デバイスは、エアロゾル生成材料又は蒸気生成材料を加熱するための加熱システム、コントローラ、プリント回路基板(PCB)、電池等などの追加の構成要素を含むことが好ましい。そのような追加の構成要素は、第1、第2及び第3の部品の1つ以上に設けられ得る。第2及び第3の部品の一方又は両方は、追加の構成要素がデバイスの部品間で配分されることを可能にするために、第1の部品に電気的に接続され得る。電気接続は、第2及び第3の部品を第1の部品に枢動接続することも可能にする適切なコネクタを用いて提供され得る。デバイスの第2及び第3の部品は、製造及びコスト効率の理由から、1つ以上の材料から一体片として形成され得る。したがって、追加の構成要素は、デバイスの第1の部品に設けられる。代わりに、第2及び第3の部品は、中空片又はハウジングとして形成され得、その内部に1つ以上の追加の構成要素が設けられ得る。例えば、第2及び第3の部品の一方は、電池又はPCBを備え得る。これにより、第1の部品は、全ての追加の構成要素を収容する必要がないため、第1の部品のサイズを小さく、より物理的にコンパクトにすることが可能になる。第2の部品は、電池を含み得、第3の部品は、PCBを含み得るか又はその逆であり得る。電池は、実質的にU字形であり得、且つ第2の部品又は第3の部品のサイドパネルに沿って延び得る。サイドパネルの第1の端部は、対応する電池端子に電気的に接続され得る正極性の第1の電気コネクタ及び負極性の第2の電気コネクタなどの異なる極性の電気コネクタを含み得る。第2の部品又は第3の部品のサイドパネルの一方は、第1のPCBを含み得、他方のサイドパネルは、第2のPCBを含み得る。第1及び第2のPCBは、互いに電気的に接続され得る。サイドパネルの第1の端部は、PCBのための電気コネクタを含み得る。電気コネクタは、対応するPCB端子に電気的に接続され得る正極性の第1の電気コネクタ及び負極性の第2の電気コネクタなどの異なる極性を有し得る。電気コネクタは、電池を、PCBと、デバイスの第1の部品に設けられた任意の他の追加の構成要素とに電気的に接続することを可能にし得る。
【0009】
第1の部品は、第1のコネクタによって第2の部品に枢動接続され得る。第1の部品は、第2のコネクタによって第3の部品に枢動接続され得る。第1及び第2のコネクタは、必要に応じて電気接続を提供するように設計され得る。第1のコネクタは、特定の構成において、第2の部品を第1の部品に対して選択的にロックするように構成され得る。第2の部品は、第1のコネクタが使用者によってロック解除された場合にのみ、第1の部品に対して自由に枢動し得る。例えば、第2の部品は、使用者が第2の部品に、バイアス力に抗して第1及び第2のサイドパネルを互いに近づける力を加えることにより、第1のコネクタの一部(例えば、第1の部品に設けられたキーを有する突起)が別の部分(例えば、第2の部品に設けられたキー溝を有する開口部)から係合解除された場合にのみ枢動させることが可能であり得る。第1のコネクタの一部が他方の部分から係合解除されないとき、第2の部品は、第1の部品に対してロックされる。第2のコネクタも同様に、特定の構成において、第3の部品を第1の部品に対してロックするように構成され得る。第3の部品は、第2のコネクタが使用者によってロック解除された場合にのみ、第1の部品に対して自由に枢動し得る。例えば、第3の部品は、使用者が第3の部品に、バイアス力に抗して第3及び第4のサイドパネルを互いに近づける力を加えることにより、第2のコネクタの一部(例えば、第1の部品に設けられたキーを有する突起)が別の部分(例えば、第3の部品に設けられたキー溝を有する開口部)から係合解除された場合にのみ枢動させることが可能であり得る。第2のコネクタの一部が他方の部分から係合解除されないとき、第3の部品は、第1の部品に対してロックされる。非使用構成などの特定の構成でデバイスを選択的にロックすることで、デバイスが子供(ロックされたコネクタを選択的にロック解除することができないと予想される)によって使用されること又は非使用構成から誤って操作されることを防止するのに役立つ。
【0010】
第2の部品は、実質的にU字形であり得、且つ第1及び第2のサイドパネルの第2の端部で第1及び第2のサイドパネル間に接続されたエンドパネルを更に含み得る。第2の部品が実質的にU字形である場合、第2の部品は、自然なバイアス力又はばね効果を有し得、使用者は、それに抗して、第1のコネクタをロック解除するための力を加えることができる。このバイアス力は、通常、使用者が第1及び第2のサイドパネルを互いに意図的に押し合わせた場合にのみ、ロックされたコネクタがロック解除されることを確実とするのに十分なものである。
【0011】
第3の部品は、実質的にU字形であり得、且つ第3及び第4のサイドパネルの第2の端部で第3及び第4のサイドパネル間に接続されたエンドパネルを更に含み得る。第3の部品が実質的にU字形である場合、第3の部品は、自然なバイアス力又はばね効果を有し得、使用者は、それに抗して、第2のコネクタをロック解除するための力を加えることができる。バイアス力は、通常、使用者が第3及び第4のサイドパネルを互いに意図的に押し合わせた場合にのみ、ロックされたコネクタがロック解除されることを確実とするのに十分なものである。
【0012】
第2及び第3の部品のエンドパネルは、デバイスが非使用及び使用構成であるとき、互いに隣接して配置され得る。
【0013】
非使用構成では、第2の部品のエンドパネルは、第3の部品のエンドパネルの外側に配置され得、及び使用構成では、第3の部品のエンドパネルは、第2の部品のエンドパネルの外側に配置され得る。一般的に、非使用構成では、第3の部品は、第2の部品内に入れ子状に配置され、及び使用構成では、第2の部品は、第3の部品内に入れ子状に配置される。
【0014】
第1及び第2のサイドパネルは、実質的に平行であり得、且つ第3及び第4のサイドパネルは、実質的に平行であり得る。第1及び第2のサイドパネルは、携帯型デバイスが非使用及び使用構成であるとき、第3及び第4のサイドパネルに実質的に垂直であり得る。
【0015】
マウスピースは、第1の部品の第1の端部に設けられ得る。第1の部品は、第1の端部の反対側の、第1の部品の第2の端部にコネクタレセプタクルを更に含み得る。コネクタレセプタクルは、例えば、USBタイプのレセプタクル又は「ポゴ」ピン若しくはばね荷重式ピンのための対応レセプタクルであり得る。使用構成では、コネクタレセプタクルは、第2及び第3の部品のサイドパネルによって画定される実質的に密閉された容積内に配置されるために遮蔽される。非使用構成において、マウスピースが遮蔽されるとき、コネクタレセプタクルは、デバイスの端部で露出される。コネクタレセプタクルは、任意の適切なコネクタを受け入れ得、例えばデバイスの充電及び/又はデータ通信のために使用され得る。非使用構成でコネクタレセプタクルがデバイスの端部で露出されるとき、マウスピースは、遮蔽されるため、これは、デバイスがコネクタレセプタクルを介して充電されているとき、使用者がデバイスを(例えば、エアロゾル又は蒸気を生成するために)使用できないことを意味する。電池の規制では、一般に、デバイスの充電中にデバイスを使用しないことが推奨されているため、これにより安全性の向上がもたらされる。
【0016】
本開示の第2の態様によれば、先行する請求項のいずれか一項に記載の携帯型デバイスを操作する方法であって、
非使用構成から、第1及び第3の部品を第2の部品に対して第1の軸の周りで実質的に180度だけ中間構成へと共に枢動させることと、
中間構成から、第3の部品を第1及び第2の部品に対して第2の軸の周りで実質的に180度だけ使用構成へと枢動させることと
を含む方法が提供される。
【0017】
本方法は、デバイスを使用構成から非使用構成に操作するために逆に実行され得る。
【0018】
使用者は、デバイスを非使用構成と使用構成との間で容易に且つ直観的に手動で操作することができる。本開示の重要な利点は、デバイスが非使用構成であるとき、マウスピースが遮蔽され、デバイスが使用構成であるとき、マウスピースがデバイスの端部で露出され、第2及び第3の部品が使用者によって把持され得ることである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1-3】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの一例の一部を形成する本体のそれぞれ概略斜視図、概略前端図及び概略側面図である。
図4】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの例の一部を形成する第1のハウジング部品の概略斜視図である。
図5】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの例の一部を形成する第2のハウジング部品の概略斜視図である。
図6-10】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの例が非使用構成から使用構成にどのように操作されるかを示す概略斜視図である。
図11】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの例の一部を形成する第1のハウジング部品内に位置する電池を示す概略斜視図である。
図12】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの例の一部を形成する第2のハウジング部品内に位置するプリント回路基板(PCB)を示す概略斜視図である。
図13】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの別の例を示す概略斜視図である。
図14-15】エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの別の例の一部を形成する突起のそれぞれ概略側面図及び概略端面図である。
図16-17】突起がエアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスの別の例の開口部にどのように受け入れられるかを示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、本開示の実施形態について、単なる例として添付の図面を参照して説明する。
【0021】
まず、図1図3を参照すると、エアロゾル又は蒸気を生成するための携帯型デバイス1の一例の一部を形成する本体2が示されている。本体2は、第1の端部2aにマウスピース4を含み、マウスピース4を通して、デバイスによって生成されたエアロゾル又は蒸気を使用者が吸入することができる。USBタイプのレセプタクルなどのコネクタレセプタクル6は、例えば、デバイスの充電及び/又はデータ通信のために、本体2の第2の端部2bにある端面8aに設けられいる。エアロゾル若しくは蒸気を生成し、且つ/又はデバイス1の動作を制御するための他の構成要素も本体2に含まれ得る。
【0022】
本体2は、対向する側面8b及び側面8cと、上面8dと、下面8eとを含む。
【0023】
側面8b及び側面8cは、第1の軸12を画定する枢軸位置10を含む。上面8d及び下面8eは、第2の軸16を画定する枢軸位置14を含む。第1の軸12と第2の軸16は、互いに実質的に垂直である。本体2は、長手方向軸と、側方軸と、横断方向軸とを含む相互直交座標系を定義する。第1の軸12は、本体2の横断方向軸に実質的に平行であり、第2の軸16は、本体の側方軸に実質的に平行である。第1及び第2の軸12、16は、長手方向軸においてオフセット及び離間される。図示の例では、第1の軸12は、第2の軸16よりもマウスピース4の方に近い。
【0024】
図4には、第1のハウジング部品18が示されている。第1のハウジング部品18は実質的にU字形であり、一対の実質的に平行なサイドパネル20a及び20bとエンドパネル20cとを含む。各サイドパネル20a及びサイドパネル20bは、第1の端部24に枢軸位置22を含む。エンドパネル20cは、第2の端部26でサイドパネル20aとサイドパネル20bとの間に接続される。図11は、第1のハウジング部品18内に配置された電池38を示す。電池38は、サイドパネル20a上の枢軸位置22にある正のコネクタに電気的に接続される正極端子と、サイドパネル20b上の枢軸位置22にある負のコネクタに電気的に接続される負極端子とを有する。
【0025】
図5には、第2のハウジング部品28が示されている。第2のハウジング部品28は実質的にU字形であり、一対の実質的に平行なサイドパネル30a及び30bとエンドパネル30cとを含む。各サイドパネル30a及びサイドパネル30bは、第1の端部34に枢軸位置32を含む。エンドパネル30cは、第2の端部36でサイドパネル30aとサイドパネル30bとの間に接続される。図12は、第2のハウジング部品28内に配置された2つのプリント回路基板(PCB)40a及び40bを示す。PCB40aとPCB40bは、図示のように、互いに電気的に接続される。PCB40aは、サイドパネル30a上の枢軸位置32にある正のコネクタに電気的に接続される正極端子を有し、PCB40bは、サイドパネル30b上の枢軸位置32にある負のコネクタに電気的に接続される負極端子を有する。
【0026】
第1のハウジング部品18及び第2のハウジング部品28は、以下で説明する使用者の操作を可能にするような形状及び大きさである。
【0027】
図6には、組み立てられたデバイス1が非使用構成で示されている。第1のハウジング部品18は、枢軸位置10及び枢軸位置22によって本体2に第1の軸12の周りで枢動可能に接続される。枢軸位置10及び枢軸位置22は、第1のハウジング部品18が本体2に対して枢動することを可能にするコネクタによって画定される。図示の例では、枢軸位置10にあるコネクタは、本体2の側面8b及び側面8cから外向きに延びる突起として示されており、枢軸位置22にあるコネクタは、突起を受け入れる開口部として示されている。しかし、本体と第1のハウジング部品との間に電気接続も提供する図11に示されるようなコネクタを含む他のコネクタも可能であることは容易に理解されよう。別の例では、第1のハウジング部品上の枢軸位置にあるコネクタは、突起であり得、本体上の枢軸位置にあるコネクタは、突起を受け入れる窪みであり得る。更に別の例では、コネクタは、枢動軸又はピンによって画定され得る。
【0028】
第2のハウジング部品28は、枢軸位置14及び枢軸位置32により、本体2に第2の軸16の周りで枢動可能に接続される。枢軸位置14及び枢軸位置32は、第2のハウジング部品28が本体2に対して枢動することを可能にするコネクタによって画定される。図示の例では、枢軸位置14にあるコネクタは、本体2の上面8d及び下面8eから外向きに延びる突起として示されており、枢軸位置32にあるコネクタは、突起を受け入れる開口部として示されている。しかし、本体と第2のハウジング部品との間に電気接続も提供する図12に示されるようなコネクタを含む他のコネクタも可能であることは容易に理解されよう。別の例では、第2のハウジング部品上の枢軸位置にあるコネクタは、突起であり得、本体上の枢軸位置にあるコネクタは、突起を受け入れる窪みであり得る。更に別の例では、コネクタは、枢動軸又はピンによって画定され得る。
【0029】
非使用構成では、マウスピース4は、マウスピースが配置される実質的に密閉容積を共に画定するサイドパネル20a、20b、30a及び30bによって実質的に囲まれる。サイドパネルは、マウスピース4を遮蔽する。これにより、デバイスが使用されていないとき、マウスピース4が清潔に保たれ、マウスピースとの接触が防止される。コネクタレセプタクル6は、充電及び/又はデータ通信のためにUSBタイプのコネクタなどのコネクタを受け入れるためにデバイス1の端部で露出される。
【0030】
図6に示すように、第1のハウジング部品18のエンドパネル20cは、第2のハウジング部品28のエンドパネル30cに隣接してその外側に配置される。第2のハウジング部品28は、第1のハウジング部品18のサイドパネル20a及びサイドパネル20bにより、第2の軸16の周りで本体2に対して枢動することを阻止される。
【0031】
デバイス1は、図6に示される非使用構成と、マウスピース4がデバイスの端部で露出される、図10に示される使用構成との間で使用者によって操作されるように適合される。
【0032】
第1のステップでは、デバイス1が、図8に示される中間構成になるように、本体2と第2のハウジング部品28とを第1のハウジング部品18に対して第1の軸12の周りで実質的に180度だけ共に枢動させる(図7を参照されたい)。例えば、これは、第2のハウジング部品28及び本体2を第1のハウジング部品18の平面から押し出し、それらを、第1のハウジング部品及び第2のハウジング部品の一方又は両方を操作することにより中間構成に枢動させることによって行われ得る。第2のハウジング部品28及び本体2は、第1のハウジング部品18のサイドパネル20a及びサイドパネル20b並びにエンドパネル20cによって画定される容積を自由に且つ障害なく通過する。
【0033】
図8に示す中間構成では、第1のハウジング部品18と第2のハウジング部品28は、デバイス1の反対の端部で同じ平面内に配置される。
【0034】
第2のステップでは、デバイス1が、図10に示される使用構成になるように、第2のハウジング部品28を第1のハウジング部品18及び本体2に対して第2の軸16の周りで実質的に180度だけ枢動させる(図9を参照されたい)。第2のステップの間、本体2及び第1のハウジング部品18及び第2のハウジング部品28は、同じ平面内にとどまり、第2のハウジング部品28は、第1のハウジング部品18のサイドパネル20a及びサイドパネル20bの上を通過する。別の言い方をすれば、第1のハウジング部品18は、第2のハウジング部品28のサイドパネル30a及びサイドパネル30b並びにエンドパネル30cによって画定される容積を自由に且つ障害なく通過する。第1の枢軸位置10と第2の枢軸位置14とは、第2のハウジング部品28が使用構成に向けて枢動される際、第2のハウジング部品28のエンドパネル30cが第1のハウジング部品18のエンドパネル20cに接触することを回避できるようにするために、本体2の長手方向軸においてオフセットされる。図10に示すように、使用構成では、マウスピース4は、デバイス1の端部で露出され、第2のハウジング部品28のエンドパネル30cは、第1のハウジング部品18のエンドパネル20cに隣接してその外側に配置される。第1のハウジング部品18及び第2のハウジング部品28は、デバイス1を使用するときに使用者によって把持され得、特にマウスピース4からエアロゾル又は蒸気を吸入するときにハンドルとして使用することができる。
【0035】
本ステップは、デバイス1を使用構成からマウスピース4が遮蔽される非使用構成に操作するために逆に実行され得る。
【0036】
図13は、非使用構成において第1のハウジング部品18及び第2のハウジング部品28が本体2に対して選択的にロックされ得るデバイスを示す。枢軸位置22にあるコネクタを画定する第1のハウジング部品18の開口部42は、キー溝を有して形成され、枢軸位置32にあるコネクタを画定する第2のハウジング部品28の開口部44は、キー溝を有して形成される。図14及び図15は、本体2上に形成され、各々のハウジング部品の開口部42及び開口部44の1つに受け入れられるように構成された突起46を示す。突起46は、ハウジング部品の開口部よりも大きいヘッド部48と、開口部に相補的な形状であり、半径方向に延びるキー50aを含むロック部50と、シャフト部52とを含む。図16は、使用者がハウジング部品のサイドパネルに力を加えていないとき、本体2と各々のハウジング部品との間の相対回転を防止するようにキー50aがキー溝内にある状態で、ロック部50が開口部内にどのように配置されるかを示す。しかしながら、使用者が、ハウジング部品が実質的にU字形であることにより生じるバイアス力に抗してハウジング部品のサイドパネルを第1の端部で互いに押し合わせることによってハウジング部品のサイドパネルに力を加えた場合(使用者により加えられる力は、図13及び図17に対向するブロック矢印の対によって示されている)、図17から、ロック部50は開口部から係合解除されることが分かる。ここで、開口部はシャフト部52と位置合わせされ、ハウジング部品を本体2に対して枢動させることができる。デバイスは、非使用構成において選択的にロックすることができ、使用者が最初に、各々のサイドパネルに力を加えることによって第1のハウジング部品18及び第2のハウジング部品28を本体2からロック解除した場合にのみ使用構成へと操作することが可能になる。実際には、使用者は、第1のハウジング部品18を本体2からロック解除し、デバイス1が図8に示される中間構成になるように、本体2と第2のハウジング部品28とを、第1のハウジング部品18に対して第1の軸12の周りで実質的に180度だけ共に枢動させることを可能にし得る。その後、使用者は、第2のハウジング部品28を本体2からロック解除し、デバイス1が、図10に示される使用構成になるように、第2のハウジング部品を、第1のハウジング部品18及び本体2に対して第2の軸16の周りで実質的に180度だけ枢動させることを可能にし得る。デバイスが逆に操作されると、ロック部50の半径方向に延びるキーは、各々の開口部のキー溝と位置合わせされる。サイドパネルを引き離すハウジング部品のバイアス力により、ロック部が開口部内に再位置決めされ、ハウジング部品を本体2に対してロックし、相対回転を防止する。
【0037】
これまでの段落で例示的実施形態について説明してきたが、当然のことながら、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、それらの実施形態に対する様々な修正形態がなされ得る。したがって、特許請求の広さ及び範囲は、上述の例示的実施形態に限定されるべきではない。
【0038】
本明細書において別途記載のない限り又は文脈に明らかに矛盾しない限り、上述の特徴の、そのあらゆる可能な変形形態でのいかなる組み合わせも本開示によって包含される。
【0039】
文脈上明らかに他の意味に解すべき場合を除き、本明細書及び請求項の全体を通して、「含む」、「含んでいる」などの語は、排他的又は網羅的な意味ではなく、包含的な意味、即ち「含むが、限定されない」という意味に解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
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【国際調査報告】