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特表2024-529616ストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】ストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 9/32 20060101AFI20240801BHJP
   B23K 9/18 20060101ALI20240801BHJP
   B23K 9/025 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
B23K9/32 C
B23K9/18 A
B23K9/025 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500177
(86)(22)【出願日】2023-03-27
(85)【翻訳文提出日】2024-01-05
(86)【国際出願番号】 CN2023084111
(87)【国際公開番号】W WO2024021653
(87)【国際公開日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】202211690127.1
(32)【優先日】2022-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520448821
【氏名又は名称】哈尓濱▲旱▼接研究院有限公司
【氏名又は名称原語表記】Harbin Welding Institute Limited Company
【住所又は居所原語表記】No.2077 ChuangXin Road, SongBei District, Harbin, Heilongjiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】楊 戦利
(72)【発明者】
【氏名】都 東
(72)【発明者】
【氏名】張 善保
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲カイ▼
(72)【発明者】
【氏名】杜 兵
(72)【発明者】
【氏名】呉 亜軍
(72)【発明者】
【氏名】唐 麒龍
(72)【発明者】
【氏名】鞏 忠旺
(72)【発明者】
【氏名】白 徳濱
(72)【発明者】
【氏名】楊 澤坤
(72)【発明者】
【氏名】肖 秀程
(72)【発明者】
【氏名】費 大奎
(72)【発明者】
【氏名】趙 光楠
(72)【発明者】
【氏名】李 巍
(72)【発明者】
【氏名】楊 永波
【テーマコード(参考)】
4E001
4E081
【Fターム(参考)】
4E001AA03
4E001BB05
4E001CA01
4E001DB01
4E001NB04
4E081BA02
4E081CA05
4E081EA29
4E081FA03
(57)【要約】
本発明のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置及び方法は、ストレートシーム鋼管サブマージアーク溶接の導電装置と方法に関する。従来の負極導電機構による電磁界の閉鎖不良の問題と鋼管溶接過程の曲げ変形による溶接過程の不安定の問題を克服することを目的とし、ここで、装置は、フローティング面接触導電装置を含み、ストレートシーム鋼管の外面と面接触を形成することができ、側部導電ブラシ装置は、複数の導電ブラシを含み、且つ側部導電ブラシ装置は、フローティング面接触導電装置に電気的に接続され、側部導電金属板は、溶接機の負極ストランドに電気的に接続され、側部導電ブラシ装置の導電ブラシは、側部導電金属板に電気的に接続され、それによって負極ストランドと、側部導電金属板と、側部導電ブラシ装置と、フローティング面接触導電装置と、ストレートシーム鋼管と、溶接ワイヤ電極とが導電回路を形成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置であって、支持装置(1)と、フローティング面接触導電装置(2)と、側部導電ブラシ装置(3)と、側部導電金属板(4)とを含み、
前記支持装置(1)は、ストレートシーム鋼管(5)を支持するために用いられ、
前記フローティング面接触導電装置(2)は、ストレートシーム鋼管(5)の外面と面接触を形成し、電気的に接続されることが可能であり、
前記側部導電ブラシ装置(3)は、前記支持装置(1)の一方側に位置し、この側部導電ブラシ装置(3)は、複数の導電ブラシ(3-1)を含み、且つ前記側部導電ブラシ装置(3)は、前記フローティング面接触導電装置(2)に電気的に接続され、
前記側部導電金属板(4)は、前記側部導電ブラシ装置(3)の一方側に位置し、この側部導電金属板(4)は、溶接機(6)の負極ストランドに電気的に接続され、
前記側部導電ブラシ装置(3)の導電ブラシ(3-1)は、負極ストランドと、側部導電金属板(4)と、側部導電ブラシ装置(3)と、フローティング面接触導電装置(2)と、ストレートシーム鋼管(5)と、ストレートシーム鋼管に対してマルチワイヤサブマージアーク内/外溶接を行うための溶接ワイヤ電極とが導電回路を形成するように、前記側部導電金属板(4)に電気的に接続されることが可能である、ことを特徴とするストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置。
【請求項2】
フローティング面接触導電装置(2)は、ベース(2-1)と、フローティング装置シリンダ(2-2)と、フローティング装置リンク(2-3)と、固定導電座(2-4)と、導電線(2-5)と、複数の導電フローティングブロック(2-6)と、複数のバネ(2-7)とを含み、
前記ベース(2-1)は、支持装置(1)の一端に固定され、且つこのベース(2-1)と支持装置(1)との間は、絶縁されており、
前記フローティング装置シリンダ(2-2)は、前記ベース(2-1)に固定され、
前記フローティング装置リンク(2-3)の断面は、L字形であり、且つL字形の変曲点の一方側は、一つの押さえ板であり、他方側は、二つの支柱であり、二つの支柱は、平行に設置され、且つこの二つの支柱の一端は、いずれも押さえ板の一端に固定され、
このフローティング装置リンク(2-3)は、変曲点において前記ベース(2-1)にヒンジ連結され、
前記押さえ板の他端は、前記フローティング装置シリンダ(2-2)の動力出力軸にヒンジ連結され、
前記固定導電座(2-4)は、二つの支柱の間に位置し、且つこの固定導電座(2-4)の2つの外側壁は、二つの支柱の他端にそれぞれヒンジ連結されて、フローティング装置シリンダ(2-2)の動力出力軸が前記フローティング装置リンク(2-3)を押すと、前記フローティング装置リンク(2-3)が前記固定導電座(2-4)を持ち上げることを可能にし、
前記固定導電座(2-4)には、溝が設けられており、前記固定導電座(2-4)の溝には、複数対の導電フローティングブロック(2-6)が対称的に挿入されており、すべての導電フローティングブロック(2-6)は、いずれも導電線(2-5)を介して前記固定導電座(2-4)に固定され、電気的に接続され、且つ各導電フローティングブロック(2-6)の下方と前記固定導電座(2-4)の溝との間には、いずれもバネ(2-7)が固定されている、ことを特徴とする請求項1に記載のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置。
【請求項3】
フローティング面接触導電装置(2)は、鋼管検出装置をさらに含み、
前記鋼管検出装置は、支持装置(1)に鋼管が存在することを検出した時に、フローティング装置起動信号を発するために用いられ、
前記フローティング装置シリンダ(2-2)は、フローティング装置起動信号を受信した後、前記フローティング装置リンク(2-3)を押すように動力出力軸を突出させるために用いられる、ことを特徴とする請求項2に記載のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置。
【請求項4】
フローティング面接触導電装置(2)は、少なくとも一つの負極溶接ストランド接続板(2-8)をさらに含み、
前記固定導電座(2-4)の側壁には、前記負極溶接ストランド接続板(2-8)が固定されており、
前記負極溶接ストランド接続板(2-8)は、前記固定導電座(2-4)を介して導電フローティングブロック(2-6)に電気的に接続され、
側部導電ブラシ装置(3)は、導線を介して前記負極溶接ストランド接続板(2-8)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置。
【請求項5】
前記側部導電ブラシ装置(3)は、ブラシベース(3-2)と、ブラシ導電板(3-3)と、ブラシシリンダ(3-4)と、スライドガイド(3-5)とをさらに含み、
前記ブラシベース(3-2)は、支持装置(1)の側面に固定され、
前記ブラシ導電板(3-3)は、スライドガイド(3-5)を介して前記ブラシベース(3-2)にスライド可能に接続され、
前記ブラシシリンダ(3-4)のシリンダ体は、前記ブラシベース(3-2)に固定され、このブラシシリンダ(3-4)の動力出力軸は、前記ブラシ導電板(3-3)に固定され、前記ブラシベース(3-2)に対してスライドするように前記ブラシ導電板(3-3)を押すことが可能であり、
前記ブラシ導電板(3-3)の外側壁には、複数の導電ブラシ(3-1)が固定されており、前記複数の導電ブラシ(3-1)は、前記ブラシ導電板(3-3)と導線を介して負極溶接ストランド接続板(2-8)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置。
【請求項6】
ストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電方法であって、請求項5に記載の側部導電装置に基づいて、具体的なステップは、以下のとおりであり、
ステップ1、鋼管検出装置を利用して、支持装置(1)にストレートシーム鋼管(5)が存在するかどうかを検出し、存在する場合、ステップ2を実行し、存在しない場合、待機状態を維持し、
ステップ2、導電フローティングブロック(2-6)がストレートシーム鋼管(5)の外側壁と面接触を形成するように、フローティング面接触導電装置(2)を持ち上げ、
ステップ3、側部導電金属板(4)に接触するように側部導電ブラシ装置(3)の導電ブラシ(3-1)を突出させて、負極ストランド、側部導電金属板(4)、側部導電ブラシ装置(3)、フローティング面接触導電装置(2)、ストレートシーム鋼管(5)及び溶接ワイヤ電極に給電時に導電回路を形成させる、ことを特徴とするストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストレートシーム鋼管サブマージアーク溶接の導電装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ストレートシーム鋼管は、現在パイプライン応用の主力管類であり、それは、溶接量が小さく、溶接欠陥が少なく、厚い管壁鋼管の生産製造により適応するなどの優位性を有する。ストレートシーム内溶接とストレートシーム外溶接は、ストレートシーム鋼管溶接品質を確保する中核工程であり、その溶接継ぎ目は、製品の最終奉仕継ぎ目であり、溶接品質は、パイプライン奉仕の安全性と信頼性に直接影響する。
【0003】
ストレートシーム鋼管内溶接と外溶接分野では、従来の負極導電機構は、外付け昇降付きの十字作業機と空気圧昇降導電ブラシ装置であり、電源の負極ストランドは、導電ブラシホルダの導電板に接続され、導電ブラシを介して管体に接触して回路を構成し、このような方式は、2つの問題がある。
【0004】
一、従来の導電機構では、2組の導電ブラシが一定の距離離れ、溶接過程に鋼管の開始溶接端と消弧溶接端は、いずれも1組のみの導電ブラシが鋼管と接触し、電磁界の閉鎖問題を招き、鋼管の管端溶接品質に影響を与える可能性があり、
二、小口径鋼管を溶接する時、溶接過程に鋼管が溶接応力により軸方向に曲げ変形して、2組の導電ブラシと小口径鋼管と接触する支点にモーメントが発生し、深刻な場合はラック全体がジッタし、溶接過程の安定した進行に影響を与えるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の負極導電機構による電磁界の閉鎖不良の問題と鋼管溶接過程の曲げ変形による溶接過程の不安定の問題を克服することを目的として、ストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置を提供し、この装置は、支持装置と、フローティング面接触導電装置と、側部導電ブラシ装置と、側部導電金属板とを含み、
支持装置は、ストレートシーム鋼管を支持するために用いられ、
フローティング面接触導電装置は、ストレートシーム鋼管の外面と面接触を形成し、電気的に接続されることが可能であり、
側部導電ブラシ装置は、支持装置の一方側に位置し、この側部導電ブラシ装置は、複数の導電ブラシを含み、且つ側部導電ブラシ装置は、フローティング面接触導電装置に電気的に接続され、
側部導電金属板は、側部導電ブラシ装置の一方側に位置し、この側部導電金属板は、溶接機の負極ストランドに電気的に接続され、
側部導電ブラシ装置の導電ブラシは、負極ストランドと、側部導電金属板と、側部導電ブラシ装置と、フローティング面接触導電装置と、ストレートシーム鋼管と、ストレートシーム鋼管に対してマルチワイヤサブマージアーク内/外溶接を行うための溶接ワイヤ電極とが導電回路を形成するように、側部導電金属板の表面に移動し、側部導電金属板に電気的に接続されることが可能である。
【0007】
本発明は、ストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電方法をさらに提供し、側部導電装置に基づいて、具体的なステップは、以下のとおりであり、
ステップ1、鋼管検出装置は、支持装置にストレートシーム鋼管が存在するかどうかを検出し、存在する場合、ステップ2を実行し、
ステップ2、導電フローティングブロックがストレートシーム鋼管の外側壁と面接触を形成するように、フローティング面接触導電装置を持ち上げ、
ステップ3、側部導電金属板に接触するように側部導電ブラシ装置の導電ブラシを突出させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の有益な効果は、以下のとおりであり、
本発明は、新型導電構造と方式を提案することにより、溶接過程に電磁界を常に良好で安定した閉鎖状態にし、マルチアーク溶接過程を安定させ、溶接品質を向上させるとともに、小口径鋼管を溶接する時、元の導電ブラシホルダ構造を除去することにより、ジッタと運行抵抗の発生源をなくし、溶接過程を常に安定に維持するのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置とストレートシーム鋼管の側面嵌合構造概略図である。
図2】本発明のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置とストレートシーム鋼管と溶接機の嵌合構造概略図である。
図3】本発明のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置の構造概略図である。
図4】本発明のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置におけるフローティング面接触導電装置の構造概略図である。
図5】本発明のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置におけるフローティング面接触導電装置の正面断面構造概略図である。
図6】本発明のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置における側部導電ブラシ装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は、本発明の実施例における図面を結び付けながら、本発明の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、ただ本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を行わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0011】
説明すべきこととして、衝突しない限り、本発明における実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせられる可能である。
【0012】
以下では、図面と具体的な実施例を結び付けながら、本発明をさらに説明するが、本発明を限定するものではない。
【0013】
発明を実施するための形態1
本実施の形態のストレートシーム鋼管マルチワイヤサブマージアーク内/外溶接のための側部導電装置は、図1~2に示すように、支持装置1と、フローティング面接触導電装置2と、側部導電ブラシ装置3と、側部導電金属板4とを含み、
支持装置1は、ストレートシーム鋼管5を支持するために用いられ、
【0014】
フローティング面接触導電装置2は、ストレートシーム鋼管5の外面と面接触を形成し、電気的に接続されることが可能であり、
側部導電ブラシ装置3は、支持装置1の一方側に位置し、この側部導電ブラシ装置3は、複数の導電ブラシ3-1を含み、且つ側部導電ブラシ装置3は、フローティング面接触導電装置2に電気的に接続され、
【0015】
側部導電金属板4は、側部導電ブラシ装置3の一方側に位置し、この側部導電金属板4は、溶接機6の負極ストランドに電気的に接続され、
【0016】
側部導電ブラシ装置3の導電ブラシ3-1は、負極ストランドと、側部導電金属板4と、側部導電ブラシ装置3と、フローティング面接触導電装置2と、ストレートシーム鋼管5と、ストレートシーム鋼管に対してマルチワイヤサブマージアーク内/外溶接を行うための溶接ワイヤ電極とが導電回路を形成するように、側部導電金属板4の表面に移動し、側部導電金属板4に電気的に接続されることが可能である。
【0017】
発明を実施するための形態2
本実施の形態は、実施の形態1に対するさらなる説明であり、本実施の形態では、図3~4に示すように、フローティング面接触導電装置2は、ベース2-1と、フローティング装置シリンダ2-2と、フローティング装置リンク2-3と、固定導電座2-4と、導電線2-5と、複数の導電フローティングブロック2-6と、複数のバネ2-7とを含み、
【0018】
ベース2-1は、支持装置1の一端に固定され、且つこのベース2-1と支持装置1との間は、絶縁されており、
フローティング装置シリンダ2-2は、ベース2-1に固定され、
【0019】
フローティング装置リンク2-3の断面は、L字形であり、且つL字形の変曲点の一方側は、一つの押さえ板であり、他方側は、二つの支柱であり、二つの支柱は、平行に設置され、且つこの二つの支柱の一端は、いずれも押さえ板の一端に固定され、
このフローティング装置リンク2-3は、変曲点においてベース2-1にヒンジ連結され、
【0020】
押さえ板の他端は、フローティング装置シリンダ2-2の動力出力軸にヒンジ連結され、
固定導電座2-4は、二つの支柱の間に位置し、且つこの固定導電座2-4の2つの外側壁は、二つの支柱の他端にそれぞれヒンジ連結されて、フローティング装置シリンダ2-2の動力出力軸がフローティング装置リンク2-3を押すと、フローティング装置リンク2-3は、固定導電座2-4を持ち上げることを可能にし、
【0021】
固定導電座2-4には、溝が設けられており、固定導電座2-4の溝には、複数対の導電フローティングブロック2-6が対称的に挿入されており、すべての導電フローティングブロック2-6は、いずれも導電線2-5を介して固定導電座2-4に固定され、電気的に接続され、且つ各導電フローティングブロック2-6の下方と固定導電座2-4の溝との間には、いずれもバネ2-7が固定されている。
【0022】
発明を実施するための形態3
本実施の形態は、実施の形態2に対するさらなる説明であり、本実施の形態では、フローティング面接触導電装置2は、鋼管検出装置をさらに含み、
【0023】
鋼管検出装置は、支持装置1に鋼管が存在することを検出した時に、フローティング装置起動信号を発するために用いられ、
フローティング装置シリンダ2-2は、フローティング装置起動信号を受信した後、フローティング装置リンク2-3を押すように動力出力軸を突出させるために用いられる。
【0024】
発明を実施するための形態4
本実施の形態は、実施の形態1、2又は3に対するさらなる説明であり、図3に示すように、本実施の形態では、フローティング面接触導電装置2は、少なくとも一つの負極溶接ストランド接続板2-8をさらに含み、
【0025】
固定導電座2-4の側壁には、負極溶接ストランド接続板2-8が固定されており、
負極溶接ストランド接続板2-8は、固定導電座2-4を介して導電フローティングブロック2-6に電気的に接続され、
側部導電ブラシ装置3は、導線を介して負極溶接ストランド接続板2-8に電気的に接続される。
【0026】
発明を実施するための形態5
本実施の形態は、実施の形態4に対するさらなる説明であり、図5に示すように、本実施の形態では、側部導電ブラシ装置3は、ブラシベース3-2と、ブラシ導電板3-3と、ブラシシリンダ3-4と、スライドガイド3-5とをさらに含み、
【0027】
ブラシベース3-2は、支持装置1の側面に固定され、
ブラシ導電板3-3は、スライドガイド3-5を介してブラシベース3-2にスライド可能に接続され、
【0028】
ブラシシリンダ3-4のシリンダ体は、ブラシベース3-2に固定され、このブラシシリンダ3-4の動力出力軸は、ブラシ導電板3-3に固定され、ブラシベース3-2に対してスライドするようにブラシ導電板3-3を押すことが可能であり、
ブラシ導電板3-3の外側壁には、複数の導電ブラシ3-1が固定されており、複数の導電ブラシ3-1は、ブラシ導電板3-3と導線を介して負極溶接ストランド接続板2-8に電気的に接続される。
【0029】
発明を実施するための形態6
【0030】
本実施の形態は、実施の形態5に対するさらなる説明であり、本実施の形態では、上記の側部導電装置に基づいて、具体的なステップは、以下のとおりであり、
【0031】
ステップ1、鋼管検出装置を利用して、支持装置1にストレートシーム鋼管5が存在するかどうかを検出し、存在する場合、ステップ2を実行し、存在しない場合、待機状態を維持し、
【0032】
ステップ2、導電フローティングブロック2-6がストレートシーム鋼管5の外側壁と面接触を形成するように、フローティング面接触導電装置2を持ち上げ、
【0033】
ステップ3、側部導電金属板4に接触するように側部導電ブラシ装置3の導電ブラシ3-1を突出させて、負極ストランド、側部導電金属板4、側部導電ブラシ装置3、フローティング面接触導電装置2、ストレートシーム鋼管5及び溶接ワイヤ電極に給電時に導電回路を形成させる。
【0034】
実施例
図1に示すように、溶接機6は、作動時に、ストレートシーム鋼管5の内部に位置し、ストレートシーム鋼管5は、溶接する前に溶接継ぎ目に溶接ワイヤ電極が事前に配置されており、この溶接ワイヤ電極は、溶接機6の正極に接続される。
【0035】
図1図2に示すように、本発明は、溶接機6の溶接負極ストランドを側部導電金属板4(鋼板を選択する可能)全体に接続し、側部導電金属板4を支持装置1(一般的には溶接車)レールの横のテーブル面の横に置いて固定し、支持装置1を導電のキャリアとし、支持装置1の側面には、ブラシシリンダ3-4によって押される側部導電ブラシ装置3(側部導電装置3は、支持装置1から絶縁される必要がある)を有し、溶接過程に側部導電金属板4に接触するように側部導電ブラシ装置3における導電ブラシ3-1を突出させる。
【0036】
支持装置1の先端には、鋼管検出装置を含むフローティング面接触導電装置2(このフローティング面接触導電装置2は、異なる長さの鋼管に適応するように、鋼管の長手方向に沿って移動可能である)を有し、鋼管検出装置がストレートシーム鋼管5の存在を検出すると、フローティング面接触導電装置2は、フローティング装置シリンダ2-2に押されて上昇され(フローティング装置リンク2-3と固定導電座2-4との間は、絶縁板2-9と絶縁軸スリーブ2-10を介して絶縁される)、導電フローティングブロック2-6及びストレートシーム鋼管5の管体全体と一つの面接触を形成し、この時に再溶接してアークスタートすると、負極ストランド、側部導電金属板4、側部導電ブラシ装置3、フローティング面接触導電装置2及び溶接ワイヤ電極は、完全な回路を構成して、溶接ワイヤの順調なアークスタートを確保する。
【0037】
発明では、導電機構とストレートシーム鋼管5の管体との接触が面接触である(フローティング面接触導電装置2とストレートシーム鋼管5との間に面接触が形成される)ため、接触面積が比較的大きいが、接触面積が比較的小さい側部導電ブラシ装置3は、外付けの側部導電金属板4に接触し、この時に側部導電ブラシ装置3の導電ブラシ3-1の鋼線が側部導電金属板4においてアークスタートしても、ストレートシーム鋼管5に損害を与えることがない。
【0038】
本明細書では、特定の実施の形態を参照して本発明を記述するが、理解すべきこととして、これらの実施例は、本発明の原理と応用の例にすぎない。そのため、理解すべきこととして、添付の請求項によって限定される本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、例示的実施例に多くの修正を行うことができ、且つ他の配置を設計することができる。理解すべきこととして、元の請求項に記述された方式とは異なる方式で異なる従属請求項と本明細書に記載された特徴を結び付けることができる。さらに理解できるように、単独の実施例に記述された特徴を結び付けて他の前記実施例で使用されることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】