(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】電動歯ブラシ用のユニバーサルベース
(51)【国際特許分類】
A61C 17/22 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
A61C17/22 B
A61C17/22 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505467
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 IB2022057260
(87)【国際公開番号】W WO2023012718
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508117514
【氏名又は名称】ブラウン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【氏名又は名称】小島 一真
(72)【発明者】
【氏名】マシュー、ロイド、ニューマン
(72)【発明者】
【氏名】マティアス、パショルト
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA07
3B202AB05
3B202AB26
3B202BE10
3B202GB09
(57)【要約】
電動歯ブラシ用のユニバーサルベースは、上面、底面、及びそれらの間の側面を含む本体を有する。ベースは、歯ブラシとの間の無線通信のために歯ブラシと結合され得る。ベースは、電動歯ブラシを誘導充電するための充電コンポーネントと、ブラッシングセッション中に歯ブラシから受信した使用データを通信するためのBluetoothコンポーネントと、歯ブラシから受信した使用データを瞬時に処理するための分析コンポーネントと、ブラッシングセッション中のブラッシングセッションのカウントアップ又はカウントダウンのいずれかとブラッシングセッションの前後の時刻とを表示するためのタイマクロックコンポーネントと、ブラッシングセッション中に使用データの少なくとも1つの要素を瞬時に通信するための多機能光コンポーネントと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動歯ブラシ(155)用のユニバーサルベース(100)であって、上面(110)と、前記上面(110)と対向する底面(120)と、前記上面(110)と前記底面(120)との間に延在する側面(130)とを備える本体(101)を有し、
前記ベース(100)が、前記電動歯ブラシ(155)との間の無線通信のために前記電動歯ブラシ(155)と結合されるように構造化及び構成され、
前記ベース(100)が、
前記歯ブラシ(155)が前記ベース(100)の前記上面(110)上に配置された場合に前記歯ブラシ(155)を誘導充電するための充電コンポーネント(150)と、
ブラッシングセッション中に前記電動歯ブラシ(155)から使用データを受信するためのBluetoothコンポーネント(160)と、
前記ブラッシングセッション中に前記電動歯ブラシ(155)から受信した前記使用データを瞬時に処理するように構成された分析コンポーネント(180)と、
(a)前記ブラッシングセッション中の前記ブラッシングセッションのカウントアップ又はカウントダウンのいずれかと、(b)前記ブラッシングセッションの前後の時刻とを表示するための、前記側面に配置されたタイマクロックディスプレイ(195)を含むタイマクロックコンポーネント(190)と、
前記ブラッシングセッション中に前記使用データの少なくとも1つの要素を瞬時に通信するために前記上面(110)上に配置され、好ましくは、ユーザの歯の様々な部分をブラッシングすることに関して前記使用データを通信するように構成された複数の光セグメント(210)を含む、多機能光コンポーネント(200)と、を備え、
前記受信された使用データの前記少なくとも1つの要素が、バッテリ充電状態、前記ブラッシングセッション中にユーザによって加えられた圧力、前記ユーザの前記歯に対する前記歯ブラシの位置又は向き、ブラッシングされている前記歯の部分、前記ブラッシングセッションの進捗、前記ブラッシングセッションが完了したことの表示、前記ブラッシングセッションが時間の閾値又はカバレッジの閾値を超えたことの表示、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から、選択される、ユニバーサルベース(100)。
【請求項2】
前記光コンポーネント(200)が、前記ブラッシングセッション中に可視であり、且つ前記ブラッシングセッションの前後に不可視であるように構造化及び構成され、好ましくは、前記光コンポーネント(200)が、前記ブラッシングセッションの前後に周辺光及び夜間光からなる群から選択される光を発するように、構造化及び構成される、請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項3】
前記光コンポーネント(200)が、第1のユーザによって選択された第1のパーソナライズされた色及び第1のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを有する光を発するように構造化及び構成されている、請求項1又は2に記載のユニバーサルベース。
【請求項4】
前記光コンポーネント(200)が、第2のユーザによって選択された第2のパーソナライズされた色及び第2のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを有する光を発するように構造化及び構成され、前記第1のパーソナライズされた色が前記第2のパーソナライズされた色と異なり、かつ/又は前記第1のパーソナライズされた輝度が前記第2のパーソナライズされた輝度と異なる、請求項3に記載のユニバーサルベース。
【請求項5】
前記光コンポーネント(200)が、左上後部歯列を含む部分、右上後部歯列を含む部分、上前部歯列を含む部分、左下後部歯列を含む部分、右下後部歯列を含む部分、及び下前部歯列を含む部分を含む前記歯の少なくとも6つの部分のブラッシングに関する前記使用データ、並びに/又は前記上顎及び下顎の歯の頬側、舌側、咬合側、及び切歯側の表面のブラッシングに関する前記使用データを通信するように構成された少なくとも6つのセグメント(210a、210b、210c、210x、210y、210z)を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項6】
前記ベース(100)が、スピーカ(199)を含むオーディオコンポーネントを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項7】
前記ベース(100)が、前記ベースと、スマートデバイスアプリケーション、別のユニバーサルベース、及びクラウドのうちの少なくとも1つとの間で前記使用データを通信するためのWLANコンポーネント(170)を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項8】
前記ベース(100)の前記本体(101)が、実質的に円形の形状を有し、前記上面及び前記底面(110、120)の各々が、実質的に円形であり、前記側面(130)が、環状であり、前記上面が、約45mm~約90mmの第1の直径(D1)を有する外周(P)を有し、前記多機能光コンポーネント(200)が、前記外周(P)に隣接して前記上面(110)に配置され、前記外周Pから実質的に等距離に位置付けられた複数の湾曲セグメント(210)を備え、前記複数の湾曲セグメント(210)が、互いに組み合わせて、前記第1の直径(D1)と同心の第2の直径(D2)を有する円を形成し、前記第2の直径(D2)が、約35mm~約75mmである、請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項9】
前記側面(130)が、前記底面(120)に対して約90度以下の挟角(A)で配置されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項10】
前記挟角(A)が少なくとも40度である、請求項13に記載のユニバーサルベース。
【請求項11】
前記上面(110)及び前記側面(130)が、実質的に滑らかであり、残留歯磨剤及びブラッシングから生じる廃棄物の生成物が蓄積しやすい鋭い突起、凹部、縁部、及び角部がない、請求項1から10のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項12】
前記ベース(100)が、無線充電のために、最大等価直径(dmax)を有する前記電動歯ブラシ(155)を受け入れるように構造化及び構成され、前記ハンドル(155)が、前記ベース(100)の前記上面(110)上に垂直配向で配置されて前記上面と誘導結合し、前記第1の直径(D1)が、前記歯ブラシ(155)の前記最大等価直径(dmax)よりも少なくとも1.5倍、好ましくは2倍大きい、請求項1から11のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項13】
前記ベース(100)が、前記電動歯ブラシ(155)が充電のために前記ベース(100)によって受け入れられた場合に、前記電動歯ブラシ(155)と磁気接続を形成するように構造化及び構成された磁気要素(140)を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項14】
前記ベース(100)が、前記底面(110)の最低点から前記上面(120)の最高点まで測定された約20mm~約40mmの高さ(H1)を有し、前記最高点が、前記上面(110)の幾何学的中心(151)に又はそれに隣接して位置し、前記最高点が、前記上面(110)の中央部分(105)の一部であり、前記中央部分(105)が、好ましくは、約15mm~約35mm、好ましくは約20mm~約30mmの半径(Rc)と、約10mm~約35mm、好ましくは約15mm~約25mmの平面視直径(D3)とを有する凸状の滑らかな突出部として成形される、請求項1から13のいずれか一項に記載のユニバーサルベース。
【請求項15】
前記中央部分(105)が、略放物線状の形状と、約0.5mm~約3mm、好ましくは約1mm~約2mmの高さ(H2)とを有する、請求項14に記載のユニバーサルベース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動歯ブラシ用のユニバーサルベースに関し、このベースは、歯ブラシを無線で充電し、口腔ケア分析及び監視機能を提供するように構成される。
【背景技術】
【0002】
誘導結合電力伝送方法及びシステムは、当該技術分野において、特に、例えば電動歯ブラシなどの誘導充電電力ハンドヘルドツール及びパーソナルデバイスの分野において知られている。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許第10,218,212号は、無線充電デバイスを開示している。
【0003】
口腔ケアの分野では、電動歯ブラシの使用の監視、記録、及び分類が特定の用途に望ましいことが一般的に知られている。例えば、ブラッシング中の歯に対するユーザの口内の歯ブラシの位置/場所は、三軸加速度計及び地磁気センサからのデータに基づいて歯ブラシの姿勢を計算することによって決定することができる。これは、米国特許出願公開第2010/0145654(A1)号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2019/0278786号(その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる)は、歯ブラシを含むハンドヘルド消費者デバイスの使用を分類するためのシステムを記載している。開示されたシステムは、連続する時刻における少なくとも1つの使用データを決定するためのセンサユニットと、分析ユニットとを含む可動ハンドヘルドデバイスを備える。センサユニットは、使用セッション中に時間的に連続するシーケンスの使用データを提供するように構成することができる。
【0005】
分析ユニットは、異なる使用特性に関する使用クラスの少なくとも1つのセットに関してデバイスの使用を分類し、使用セッションの所定の期間に関する使用データの入力タプルの時間的に連続するシーケンスを組み立てるように構成することができ、入力タプルの各々は、それぞれの時刻における使用データを表す少なくとも1つの要素を有する。分析ユニットは、入力タプルのシーケンスを、使用クラスの数に従っていくつかの要素を含む少なくとも1つの出力タプルを出力するように構成された少なくとも1つの人工ニューラルネットワークに入力するように構成することができ、出力タプルの各要素は、所与の時刻における消費者デバイスの使用がそれぞれの使用クラスに関係する予測値を表す。
【0006】
「使用クラス」は、人工ニューラルネットワーク(ANN)の出力クラスであり、ANNの設計者によって定義される。本開示の文脈において、使用クラスは、電動歯ブラシの使用に関し、異なる使用特性を区分する。電動歯ブラシの使用は、本質的に、向きデータと、力データと、歯ブラシの環境に関する容量データと、温度データと、オーディオデータと、写真データ及び/又はビデオデータと、気圧データと、pHデータ、などを含むモーションデータのうちの少なくとも1つを含み得る使用データの時間的シーケンスによって決定される。
【0007】
分類は、標的表面を含む標的空間に関して実行されてもよく、デバイスは、標的表面を処理するように構成されてもよい。人工ニューラルネットワークは、出力タプルのシーケンス、特に入力タプルのシーケンスと同じ長さを有する出力タプルのシーケンスを出力するように構成され得る。特にargmax関数を各出力タプルに適用した後に、例えば過半数基準及び/又は最大基準を適用することにより、出力タプルのシーケンスに基づいて所定の期間毎に単一の使用クラスの回答を決定してもよい。
【0008】
「ライブ」分類(すなわち、歯ブラシが使用されている間の使用及び関連データの分類)は、充電コンポーネントとは別に、ブラッシングセッション中に使用データを分析及び通信するためのコンポーネントを含むユニバーサル充電ユニットを介してユーザに通信され得ることが今や発見された。そのような分析及び通信は、完了したブラッシングセッション中の使用データ情報のユーザによる全体的及び包括的な理解を容易にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第10,218,212号
【特許文献2】米国特許出願公開第2010/0145654(A1)号
【特許文献3】米国特許出願公開第2019/0278786号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本開示は、電動歯ブラシ用のユニバーサルベースに関し、ベースは、歯ブラシがベースに誘導結合された場合に歯ブラシを誘導充電するために、且つブラッシングセッション中にベースと歯ブラシとの間で無線通信するために、電動歯ブラシに結合されるように構造化及び構成される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
電動歯ブラシ用のユニバーサルベースは、ブラッシングセッション中及びブラッシングセッション後に電動歯ブラシと結合されて両者間で無線通信を行うように構造化及び構成される。ベースは、上面、上面に対向する底面、及び上面と底面との間に延在する側面を含む本体を有する。ベースは、電動歯ブラシがユニバーサルベースの上面に配置された場合に電動歯ブラシを誘導充電するための充電コンポーネントと、ブラッシングセッション中及びブラッシングセッション後に電動歯ブラシから使用データを通信する(受信及び送信する)ためのBluetoothコンポーネントと、ブラッシングセッション中に電動歯ブラシから受信した使用データを瞬時に処理するように構成された分析コンポーネントと、(a)ブラッシングセッション中のブラッシングセッションのカウントアップ又はカウントダウンのいずれかと、(b)ブラッシングセッションの前後の時刻とを表示するための、タイマクロックディスプレイを含むタイマクロックコンポーネントと、ブラッシングセッション中に使用データの少なくとも1つの要素を瞬時に通信することを含む、通信するための多機能光コンポーネントと、を備える。一実施形態では、ユニバーサルベースは、ユニバーサルベースと、スマートデバイスアプリケーション、別のユニバーサルベース、及びクラウドのうちの少なくとも1つとの間で使用データを通信するための無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)コンポーネントを備え得る。使用データの送信(送信及び受信)は、例えば、2.4GHz又は5GHzで行われてもよい。WLANはまた、例えば、安全性及び機能性の理由のために、デバイスを更新することを可能にし得る。
【0012】
本明細書で使用される場合、「瞬時処理」という用語は、ブラッシングセッション中に。従来の業界標準処理中に起こり得るバッファ遅延及び/又はOS遅延がある場合にはそれを含む、データが入ってくるときのデータ処理を指す。瞬時処理は、「リアルタイム」処理として知られるものと同義ではない場合がある。同様に、「瞬時通信」という用語は、ブラッシングセッション中に処理されたデータが入ってくるときのデータの通信を指す。本明細書で使用される場合、「使用データ」という用語は、送信された生データから計算された少なくとも1つのデータポイント/要素を含む。
【0013】
使用データの少なくとも1つの要素は、バッテリ充電状態、ブラッシングセッション中にユーザによって加えられる圧力、ユーザの歯に対する歯ブラシの位置又は向き、ブラッシングされている歯の部分、ブラッシングセッションの進捗(予め指定された歯の表面のブラッシングの完了部分の推定を含む)、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されてもよい。一実施形態では、ベースは、情報及び/又は使用データをユーザに通信するためのスピーカを含む、オーディオコンポーネントを含み得る。各々が2019年2月15日に出願された、同一出願人による米国特許出願第16/276972号(米国特許出願公開第2019/0254794(A1)号)、米国特許出願第16/276993号(米国特許出願公開第2019/0254795(A1)号)、米国特許出願第16/277024号(米国特許出願公開第2019/0254796(A1)号)、及び米国特許出願第16/276947号(米国特許出願公開第2019/0278786(A1)号)の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
光コンポーネントは、ブラッシングセッション中に可視であり、且つブラッシングセッションの前後に不可視であるように構造化及び構成されてもよい。本明細書で使用するとき、「不可視」とは、浴室で一般的に見られるような、最も典型的な周辺光条件下で、人間の裸眼によって容易に気付かれない光コンポーネントの品質を指す。光コンポーネントはまた、例えば光の色を変化させる目的でブラッシングセッションの前後に可視であるように構成されてもよい。
【0015】
一実施形態では、光コンポーネントは、ブラッシングセッションの前後に周辺光及び夜間光からなる群から選択される光を発するように構造化及び構成されてもよい。光コンポーネントは更に、様々なパーソナライズされた色及び様々なパーソナライズされた強度を有する光を発するように構造化及び構成されてもよい。例えば、光コンポーネントは、第1のユーザによって選択された第1のパーソナライズされた色及び第1のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを発するように構造化及び構成されてもよい。一実施形態では、光コンポーネントは、第2のユーザによって選択された第2のパーソナライズされた色及び第2のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを有する光を発するように構造化及び構成することができ、第1のパーソナライズされた色は第2のパーソナライズされた色と異なり、第1のパーソナライズされた輝度は第2のパーソナライズされた輝度と異なる。一実施形態では、光コンポーネントは、複数のセグメントを含むように構造化及び構成されてもよく、各セグメントは、ユーザの歯の様々な部分のブラッシングに関する使用データを通信するように構成される。
【0016】
一実施形態では、光コンポーネントは、複数の光セグメント、例えば6つの湾曲光セグメントを含み得、6つのセグメントの各々は、歯の少なくとも6つの部分の各々をブラッシングすることに関する使用データを通信するように構成される。歯の6つの部分は、上顎(上)左後部歯を含む部分、上顎右後部歯を含む部分、上顎前部歯を含む部分、下顎(下)左後部歯を含む部分、下顎右後部歯を含む部分、及び下顎前部歯を含む部分を含むように選択され得る。別の実施形態(図示せず)では、多機能光コンポーネントの複数の湾曲光セグメントは、4つの湾曲セグメント、又は任意の他の適切な数の光セグメント、例えば8つのセグメントを含み得る。光コンポーネントは、上顎及び下顎の歯の頬側、舌側、咬合側、及び切歯側の各表面のブラッシングに関する使用データを通信するように構造化及び構成されてもよい。「歯」及び「歯列」という用語は、本明細書では同義的に使用される。
【0017】
ベースの本体は、実質的に円形又は丸い形状を有するように構造化及び構成されてもよく、上面は、約45mm~約90mm、より具体的には約60mm~約75mm、更により具体的には約65mm~約70mmの第1の(外側)直径を有し、上面及び底面の各々は円形であり、側面は環状である。ベースは、底面の最低点から上面の最高点まで測定される、約20mm~約40mmの高さを有してもよく、最高点は、上面の幾何学的中心に位置する。上面の最高点は、半径が約15mm~約35mm、より具体的には約20mm~約30mmであり、平面視直径が約10mm~約35mm、更により具体的に約15mm~約25mmである球状凸状湾曲の形状を有する、わずかに凸状で概ね滑らかな突出部の形状を有する上面の中央部分の一部である。
【0018】
ベースは、底面の最低点から上面の最高点まで測定して、約20mm~約40mmの高さを有し、最高点は、有利には、上面の幾何学的中心に、又はそれに隣接して位置することができる。中央部分は、約15mm~約35mmの半径及び約10mm~約35mmの平面視直径を有する球状凸状湾曲の形状を有する、わずかに凸状で概ね滑らかな突出部の形状を有してもよい。別の実施形態では、球状凸状湾曲は、約20mm~約30mmの半径を有し、平面視直径は、約15mm~約25mmである。更に別の実施形態では、中央部分は、略放物線状の形状を有してもよい。中央部分の凸状で滑らかな突出部は、約0.5mm~約3mm、より具体的には約1mm~約2mm、更により具体的には約1.5mmの高さを有してもよい。
【0019】
多機能光コンポーネントは、上面に、その外周に隣接して配置することができる。光コンポーネントは、複数の湾曲セグメントを備えてもよく、そのうちのいくつかは、外周から実質的に等距離に位置付けられ、互いに組み合わせて、第1の直径と同心の、約35mm~約75mm、より具体的には約45mm~約65mm、更により具体的には約50mm~約60mmの第2の直径を有する円を形成する。タイマクロックコンポーネントは、側面に情報を表示するように構成されてもよい。
【0020】
一実施形態では、側面は、上面に対して約90度の挟角で配置される。別の実施形態では、側面は、底面に対して約90度未満の挟角、例えば、約80度~約90度の角度、又は約70度~約80度の角度、又は約60度~70度の角度、又は50度~60度の角度、又は約40度~50度の角度、又は30度~約40度の角度で配置される。本明細書で使用される場合、「約X度の角度」という用語は、(X±2)度の角度を包含する。
【0021】
更に別の実施形態では、側面の第1の部分は、底面に対して約90度の挟角で配置され、側面の第2の部分は、底面に対して約90度未満の挟角で(例えば、上記で示される角度で)配置される。そのような実施形態では、側面の第1の部分の幾何学的中心は、側面の第2の部分の幾何学的中心に概ね対向するように構成することができる。次に、タイマクロックコンポーネント190は、側面の第2の(傾斜)部分に情報を表示するように構成され得る。
【0022】
上面及び側面の各々は、有利には、実質的に滑らかであり、望ましくない残留歯磨剤、流体、及び廃棄要素が蓄積しやすい凹部、縁部、角部などがないように構造化及び構成され得る。本明細書で使用するとき、用語「滑らか」は、残留歯磨剤及びブラッシングから生じる廃棄物他の生成物が蓄積しやすい知覚可能な鋭い突出部、凹部、角部、曲がり部、塊、縁部、くぼみなどがない、本質的に均一で規則的な外観又は一貫性を有する表面の品質を指す。
【0023】
ベースは、電動歯ブラシがその再充電可能バッテリの誘導充電のためにベースによって受け入れられる場合に、電動歯ブラシと磁気接続を形成するように構造化及び構成された磁気要素を備える。その開示が参照により本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許第11,025,093(B2)号は、ドッキング磁石を有するスタンドを含むパーソナルケア製品システムを記載している。その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第9,143,041号は、非接触充電装置用の磁気回路を記載している。最大等価直径dmaxを有する電動歯ブラシ又は電動歯ブラシ用のハンドルは、ベースの上面に垂直位置で配置することができ、ベースの磁気要素と歯ブラシハンドルの磁気要素との間の磁気接続が確立され、それによって、ベースの送信機コイルと歯ブラシの受信機コイルとの間の誘導結合を容易にし、したがって、ハンドル内に配置されたバッテリの無線充電を可能にする。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「等価直径」は、歯ブラシの長手方向(軸方向)延長部に実質的に垂直な任意の断面で測定される歯ブラシの最大断面寸法を指す。最大等価直径dmaxは、歯ブラシの長手方向延長部に沿った任意の場所で見出される歯ブラシの最大等価直径である。一実施形態では、第1の直径は、最大等価直径dmaxよりも少なくとも1.5倍大きい。別の実施形態では、第1の直径は、最大等価直径dmaxよりも少なくとも2倍大きい。
【0025】
ベースの一実施形態では、分析コンポーネントは、異なる使用特性に関する少なくとも2つの使用クラスの少なくとも1つのセットに関して使用データを分類するように構成される。分析コンポーネントは、ブラッシングセッションの期間に関する使用データの入力タプルの時間的に連続するシーケンスを組み立てるように構成され得る。入力タプルの各々は、それぞれの時刻における使用データを表し、使用クラスの数に従っていくつかの要素を含む少なくとも1つの出力タプルを出力するように構成された少なくとも1つの人工ニューラルネットワークに入力タプルのシーケンスを入力するための少なくとも1つの要素を含むことができる。出力タプルの各要素は、所与の時刻における消費者デバイスの使用量がそれぞれの使用クラスに関連する予測値を表すことができる。分析コンポーネントは、出力タプルのシーケンスに基づいて、期間に対する単一の使用クラス回答を決定するように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】一実施形態による本開示のユニバーサルベースの概略斜視図である。
【
図5】
図1に示されるベースの概略上面図であり、光セグメントは可視である。
【
図6】
図1に示されるベースの概略上面図であり、光セグメントは不可視である。
【
図7】別の実施形態による本開示のユニバーサルベースの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
ユニバーサルベース(又は単に「ベース」)100は、少なくとも2つの主要な機能、すなわち、(1)歯ブラシがベース上に配置され、したがってベースの送信機(充電)コイルと誘導結合される場合に、歯ブラシの再充電可能バッテリを誘導充電する機能、及び(2)歯ブラシ並びに例えばスマートフォン、タブレット及びクラウドなどの他のデバイス、及び/又は別の(第2の)ユニバーサルベースと無線通信する機能を実行するように構造化及び構成される。無線通信は、有利には、歯ブラシがベース100から取り外されているブラッシングセッション中に行われ得る。ベース100は、(a)ブラッシングセッション中のブラッシングセッションのカウントアップ又はカウントダウンのいずれか、及び(b)ブラッシングセッションの前後の時刻を表示するためのタイマクロックディスプレイ195(
図1及び
図2)を含むタイマクロックコンポーネント190を含み得る。ベースは、電源コンセントから従来のインターフェース102(
図3及び
図4)を介して、適切なケーブルによって電力供給されるように構成することができる。
【0028】
ベース100の一実施形態を
図1~
図6に示す。ベース100は、上面110と、上面110に対向する底面120と、上面110と底面120との間に延在する側面130とを含む本体101を有する。一実施形態では、光コンポーネント200は、複数の光セグメント、例えば6つの湾曲光セグメント210を含み得る。
図1~
図6に示される実施形態では、ベース100の本体は実質的に円形であり、上面110は第1の直径D1を有する。図示の実施形態では、上面110及び底面120の各々は実質的に円形であり、側面130は環状である。第1の直径D1は、約45mm~約90mm、より具体的には約60mm~約75mm、更により具体的には約65mm~約70mmであり得る。
【0029】
一実施形態では、上面110の第1の直径D1は、ベース100と誘導結合される歯ブラシ155の最大等価直径dmaxよりも少なくとも1.5倍大きい。別の実施形態では、第1の直径D1は、歯ブラシの最大等価直径dmaxよりも少なくとも2倍大きい。
【0030】
ベース100は、底面120の最低点から上面110の最高点まで測定される、約20mm~約40mmの高さH1を有し、最高点は、有利には、上面110の幾何学的中心151に、又はそれに隣接して位置することができる。上面110の最高点は、上面110の中央部分105の一部である。中央部分105は、約15mm~約35mmの半径Rc及び約10mm~約35mmの平面視直径D3を有する球状凸状湾曲の形状を有する、わずかに凸状で概ね滑らかな突出部の形状を有してもよい。更なる実施形態では、球状凸状湾曲は、約20mm~約30mmの半径を有し、平面視直径は、約15mm~約25mmである。更に別の実施形態では、中央部分105は、略放物線状の形状を有してもよい。中央部分105の凸状で滑らかな突出部は、約0.5mm~約3mm、より具体的には約1mm~約2mmの高さH2を有し得、更により具体的には、高さH2は約1.5mmである。
【0031】
図1~
図6の実施形態では、側面130は、底面120に対して約90度の挟角A(
図4)で配置される。本明細書で使用される場合、「約90度の角度」という用語は、85度~95度の任意の角度を含む。別の実施形態(
図7~
図9)では、側面130の少なくとも一部は、約90度未満の挟角Aで配置することができ、例えば、角度Aは、底面120に対して約80度、又は約75度、又は約70度、又は約65度、又は約60度、又は約55度、又は約50度、又は約45度、又は約40度、又は約35度とすることができる。そのような実施形態では、タイマクロックコンポーネント190は、側面130の傾斜部分に情報を表示するように構成されてもよく、これは、ユーザが読み取ることをより容易にすることができる。
【0032】
いずれの実施形態においても、上面110は、実質的に滑らかであり、残留歯磨剤が蓄積しやすい凹部、縁部、及び角部がないように構造化及び構成することができる。本明細書で使用するとき、用語「滑らか」は、残留歯磨剤が蓄積しやすい知覚可能な鋭い突起、凹部、角部、塊、縁部、くぼみなどがない、均一で規則的な外観又は一貫性を有する表面の品質を指す。
【0033】
ベースの上面120上に配置された電動歯ブラシ155を誘導充電するための充電コンポーネント150は、誘導充電の技術分野において既知の任意の適切な設計を有してもよい。充電コンポーネント150は、ベースの上面110の中央部分105に隣接して配置することができる。ベース100は、有利には、
図1及び
図2の再充電可能バッテリの誘導充電のために歯ブラシ155がベース100によって受け入れられた場合に電動歯ブラシ155と磁気接続を形成するように構造化及び構成された磁気要素140(
図6)を備えてもよい。最大等価直径dmaxを有する電動歯ブラシ155又は電動歯ブラシ用のハンドルは、ベース100の上面110上に垂直位置で配置することができ、ベースの磁気要素140と歯ブラシハンドルの磁気要素との間の磁気接続が確立され、それによってベース100の送信機コイルと歯ブラシ155の受信機コイルとの間の誘導結合を容易にし、したがって歯ブラシハンドル内に配置されたバッテリの無線充電を可能にする。
【0034】
ベース100は、ブラッシングセッション中に電動歯ブラシ155から使用データを受信及び送信するためのBluetoothコンポーネント160(
図3)と、ブラッシングセッション中に電動歯ブラシ155から受信した使用データを瞬時に処理するように構成された分析コンポーネント180と、ブラッシングセッション中に使用データの少なくとも1つの要素を瞬時に通信するための多機能光コンポーネント200とを更に備える。一実施形態では、ベース100は、ベース100と、例えば、スマートフォン及びタブレット、別のユニバーサルベース、並びにクラウド上で使用されるものなどのスマートデバイスアプリケーションのうちの少なくとも1つとの間で使用データを通信するためのWLAN(Wi-Fi)コンポーネント170を含む。WLANコンポーネント170は、当技術分野で知られている任意の適切な設計を有し得る。ブラッシングセッション中に電動歯ブラシ155から受信した使用データを瞬時に処理するように構成された分析コンポーネント180は、当該技術分野において既知の任意の適切な設計を有してもよい。
【0035】
タイマクロックディスプレイ195を含むタイマクロックコンポーネント190(
図1及び
図2)は、タイマとして機能し、ブラッシングセッション中にブラッシングセッションのカウントアップ又はカウントダウンを表示するよう構造化及び構成することができる。加えて、タイマクロックコンポーネント190は、ブラッシングセッションの前後の時刻を表示するように構成され得る。
【0036】
使用データの少なくとも1つの要素をブラッシングセッション中に瞬時に通信するための多機能光コンポーネント200は、有利には、ベース100の上面110に配置され得る。多機能光コンポーネント200は、ブラッシングセッション中に、バッテリ充電状態、ブラッシングセッション中にユーザによって加えられる圧力、ユーザの歯に対する歯ブラシの位置又は向き、ブラッシングされている歯の部分、予め指定された歯の表面のブラッシングの完了部分の推定を含むブラッシングセッションの進捗、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの使用特性に関する使用データを通信するように構成され得る。
【0037】
上面110に配置された多機能光コンポーネント200は、上面110の外周に隣接して、且つそこから実質的に等距離に位置付けられた複数の湾曲光セグメント210を備える。複数の湾曲セグメント210は、互いに組み合わされて、第1の直径D1と同心の第2の直径D2を有する円を形成する。第2の直径D2は、約35mm~約75mm、又は約45mm~約65mm、又は約50mm~約60mmであり得る。タイマクロックコンポーネント190は、環状側面130において、ディスプレイ195を介して情報を表示するように構成され得る。
【0038】
一実施形態では、6つの光セグメント210は、ブラッシングイベント中に、上顎(上)歯及び下顎(下)歯のブラッシングを反映する使用データを通信するように構成される。
図5に最もよく示されているように、6つの光セグメント210は2つのセクションに分割され、各セクションは、互いに等距離にある3つの光セグメント210からなり、2つのセクションは、上面110の両側に配置された2つの比較的小さい光「ボタン」220(例として丸く示されている)によって互いに分離されている。示される実施形態では、3つの「上側」湾曲光セグメント210(210a、210b、及び210c)は、上顎歯列(上歯)の3つの対応する部分を表し、3つの「下側」湾曲光セグメント210(210x、210y、及び210z)は、下顎歯列(下歯)の3つの対応する部分を表す。
【0039】
別の言い方をすれば、光コンポーネント200は、
図5の実施形態では、6つの光セグメント210a、210b、210c、210x、210y、210zを含み、各々が、(1)上顎(上)左後部歯列を含む部分、(2)上顎(上)右後部歯列を含む部分、(3)上顎(上)前部歯列を含む部分、(4)下顎(下)左後部歯列を含む部分、(5)下顎(下)右後部歯列を含む部分、及び(6)下顎(下)前部歯列を含む部分を含む歯の少なくとも一部分のブラッシングに関する使用データを通信するように構成されている。光コンポーネント200は、後部歯列の頬側、舌側、及び咬合側表面、並びに前部歯列の頬側、舌側、及び切歯側の表面のブラッシングに関する使用データを通信するように構造化及び構成されてもよい。
【0040】
別の実施形態(図示せず)では、多機能光コンポーネント200の複数の湾曲光セグメントは、4つの湾曲セグメント、又は任意の他の適切な数(例えば、8つ)の光セグメントを含み得る。
【0041】
使用データが通信される方法は、光の色、幾何形状、強度、周波数(光が脈動する場合)、及びそれらの任意の組み合わせの変化などの特性を含むように選択することができる。例えば、赤色又は黄色を呈するセグメント210は、歯列の特定の部分(所与の光セグメントによって表される)のブラッシングが完了していないことを示すことができ、緑色は、歯列の部分のブラッシングが完了したことを示すことができる。別の例として、脈動光は、ブラッシング中に加えられる過剰な圧力を示し得、一方、定常光は、基準圧力を示し得る。代替的又は追加的に、過剰圧力は、定常(例えば、赤色)光によって示されてもよい。また、多機能光コンポーネント200は、ブラッシングセッションが時間の閾値又はカバレッジの閾値を超えたことの表示を提供するように構成され得る。
【0042】
一実施形態では、ベース100は、情報及び/又は使用データをユーザに通信するためのスピーカ199(
図1に概略的に示される)を含むオーディオコンポーネントを備えてもよい。この情報は、挨拶、指示、及び警告(例えば、「過剰圧力!」など)を含み得る。モノラル又はステレオのいずれかのスピーカ199は、当技術分野で知られているように、音楽、ニュース、天気、及び他の告知を再生するように構成され得ることが企図される。
【0043】
光コンポーネント200は、ブラッシングセッション中に可視であり(
図5)、ブラッシングセッションの前後に不可視である(
図6)ように構造化及び構成されてもよい。これは、当技術分野で知られているように、適切な物質(ラッカー)を光コンポーネント200の表面に塗布することによって達成することができる。一実施形態では、光コンポーネントは、ブラッシングセッションの前後に周辺光及び夜間光からなる群から選択される光を発するように構造化及び構成されてもよい。
【0044】
光コンポーネント200は更に、第1のユーザによって選択された第1のパーソナライズされた色及び第1のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを有する光を発するように構造化及び構成され得る。一実施形態では、光コンポーネント200は、第2のユーザによって選択された第2のパーソナライズされた色及び第2のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを有する光を発するように構造化及び構成されることができ、第1のパーソナライズされた色は第2のパーソナライズされた色と異なり、第1のパーソナライズされた輝度は第2のパーソナライズされた輝度と異なる。光コンポーネント200は、複数の光セグメントを含むように構造化及び構成されてもよく、各光セグメントは、特定のユーザの歯の様々な部分をブラッシングすることに関する使用データを通信するように構成される。
【0045】
一実施形態では、ベース100は、ベース100とスマートデバイスアプリケーション及びクラウドのうちの少なくとも1つとの間で使用データを通信するためのWLAN(Wi-Fi)コンポーネント170(
図3)を備えてもよい。ベース100は、例えばクラウドコンピュータなどのリモート処理デバイスとして実現され得るアナライザにデータを送信するための送信機又はトランシーバを更に備えてもよい。送信機又はトランシーバは、WLAN通信能力、例えばWi-Fiを有し得る。ベース100は、例えばBluetooth(商標)又はBluetooth(商標)LEに基づいて、電動歯ブラシ155との有線又は無線通信リンクを確立するように構成されてもよい。電動歯ブラシ155がベース100上に配置された場合に、有線通信が確立され得る。その場合、電動歯ブラシ155は、センサ(又は他のデータ)を送信するためのそれ自体の送信機又はトランシーバを有する必要がなくてもよいが、これは、分析コンポーネント180を含むベース100によって処理されるからである。
【0046】
ベース100の一実施形態では、分析コンポーネント180は、異なる使用特性に関する少なくとも2つの使用クラスの少なくとも1つのセットに関して使用データを分類するように構成される。分析コンポーネント180は、ブラッシングセッションの期間に関する使用データの入力タプルの時間的に連続するシーケンスを組み立てるように構成され得る。入力タプルの各々は、それぞれの時刻における使用データを表し、使用クラスの数に従っていくつかの要素を含む少なくとも1つの出力タプルを出力するように構成された少なくとも1つの人工ニューラルネットワークに入力タプルのシーケンスを入力するための少なくとも1つの要素を含むことができる。出力タプルの各要素は、所与の時刻における消費者デバイスの使用量がそれぞれの使用クラスに関連する予測値を表すことができる。分析コンポーネント180は、出力タプルのシーケンスに基づいて、期間に対する単一の使用クラス回答を決定するように構成することができる。
【0047】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0048】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0049】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動歯ブラシ(155)用のユニバーサルベース(100)であって、上面(110)と、前記上面(110)と対向する底面(120)と、前記上面(110)と前記底面(120)との間に延在する側面(130)とを備える本体(101)を有し、
前記ベース(100)が、前記電動歯ブラシ(155)との間の無線通信のために前記電動歯ブラシ(155)と結合されるように構造化及び構成され、
前記ベース(100)が、
前記歯ブラシ(155)が前記ベース(100)の前記上面(110)上に配置された場合に前記歯ブラシ(155)を誘導充電するための充電コンポーネント(150)と、
ブラッシングセッション中に前記電動歯ブラシ(155)から使用データを受信するためのBluetoothコンポーネント(160)と、
前記ブラッシングセッション中に前記電動歯ブラシ(155)から受信した前記使用データを瞬時に処理するように構成された分析コンポーネント(180)と、
(a)前記ブラッシングセッション中の前記ブラッシングセッションのカウントアップ又はカウントダウンのいずれかと、(b)前記ブラッシングセッションの前後の時刻とを表示するための、前記側面に配置されたタイマクロックディスプレイ(195)を含むタイマクロックコンポーネント(190)と、
前記ブラッシングセッション中に前記使用データの少なくとも1つの要素を瞬時に通信するために前記上面(110)上に配置され、好ましくは、ユーザの歯の様々な部分をブラッシングすることに関して前記使用データを通信するように構成された複数の光セグメント(210)を含む、多機能光コンポーネント(200)と、を備え、
前記受信された使用データの前記少なくとも1つの要素が、バッテリ充電状態、前記ブラッシングセッション中にユーザによって加えられた圧力、前記ユーザの前記歯に対する前記歯ブラシの位置又は向き、ブラッシングされている前記歯の部分、前記ブラッシングセッションの進捗、前記ブラッシングセッションが完了したことの表示、前記ブラッシングセッションが時間の閾値又はカバレッジの閾値を超えたことの表示、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から、選択される、ユニバーサルベース(100)。
【請求項2】
前記光コンポーネント(200)が、前記ブラッシングセッション中に可視であり、且つ前記ブラッシングセッションの前後に不可視であるように構造化及び構成され、好ましくは、前記光コンポーネント(200)が、前記ブラッシングセッションの前後に周辺光及び夜間光からなる群から選択される光を発するように、構造化及び構成される、請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項3】
前記光コンポーネント(200)が、第1のユーザによって選択された第1のパーソナライズされた色及び第1のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを有する光を発するように構造化及び構成されている、請求項1又は2に記載のユニバーサルベース。
【請求項4】
前記光コンポーネント(200)が、第2のユーザによって選択された第2のパーソナライズされた色及び第2のパーソナライズされた輝度のうちの少なくとも1つを有する光を発するように構造化及び構成され、前記第1のパーソナライズされた色が前記第2のパーソナライズされた色と異なり、かつ/又は前記第1のパーソナライズされた輝度が前記第2のパーソナライズされた輝度と異なる、請求項3に記載のユニバーサルベース。
【請求項5】
前記光コンポーネント(200)が、左上後部歯列を含む部分、右上後部歯列を含む部分、上前部歯列を含む部分、左下後部歯列を含む部分、右下後部歯列を含む部分、及び下前部歯列を含む部分を含む前記歯の少なくとも6つの部分のブラッシングに関する前記使用データ、並びに/又は前記上顎及び下顎の歯の頬側、舌側、咬合側、及び切歯側の表面のブラッシングに関する前記使用データを通信するように構成された少なくとも6つのセグメント(210a、210b、210c、210x、210y、210z)を備える、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項6】
前記ベース(100)が、スピーカ(199)を含むオーディオコンポーネントを備える、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項7】
前記ベース(100)が、前記ベースと、スマートデバイスアプリケーション、別のユニバーサルベース、及びクラウドのうちの少なくとも1つとの間で前記使用データを通信するためのWLANコンポーネント(170)を備える、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項8】
前記ベース(100)の前記本体(101)が、実質的に円形の形状を有し、前記上面及び前記底面(110、120)の各々が、実質的に円形であり、前記側面(130)が、環状であり、前記上面が、約45mm~約90mmの第1の直径(D1)を有する外周(P)を有し、前記多機能光コンポーネント(200)が、前記外周(P)に隣接して前記上面(110)に配置され、前記外周Pから実質的に等距離に位置付けられた複数の湾曲セグメント(210)を備え、前記複数の湾曲セグメント(210)が、互いに組み合わせて、前記第1の直径(D1)と同心の第2の直径(D2)を有する円を形成し、前記第2の直径(D2)が、約35mm~約75mmである、請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項9】
前記側面(130)が、前記底面(120)に対して約90度以下の挟角(A)で配置されている、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項10】
前記挟角(A)が少なくとも40度である、請求項13に記載のユニバーサルベース。
【請求項11】
前記上面(110)及び前記側面(130)が、実質的に滑らかであり、残留歯磨剤及びブラッシングから生じる廃棄物の生成物が蓄積しやすい鋭い突起、凹部、縁部、及び角部がない、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項12】
前記ベース(100)が、無線充電のために、最大等価直径(dmax)を有する前記電動歯ブラシ(155)を受け入れるように構造化及び構成され、前記ハンドル(155)が、前記ベース(100)の前記上面(110)上に垂直配向で配置されて前記上面と誘導結合し、前記第1の直径(D1)が、前記歯ブラシ(155)の前記最大等価直径(dmax)よりも少なくとも1.5倍、好ましくは2倍大きい、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項13】
前記ベース(100)が、前記電動歯ブラシ(155)が充電のために前記ベース(100)によって受け入れられた場合に、前記電動歯ブラシ(155)と磁気接続を形成するように構造化及び構成された磁気要素(140)を備える、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項14】
前記ベース(100)が、前記底面(110)の最低点から前記上面(120)の最高点まで測定された約20mm~約40mmの高さ(H1)を有し、前記最高点が、前記上面(110)の幾何学的中心(151)に又はそれに隣接して位置し、前記最高点が、前記上面(110)の中央部分(105)の一部であり、前記中央部分(105)が、好ましくは、約15mm~約35mm、好ましくは約20mm~約30mmの半径(Rc)と、約10mm~約35mm、好ましくは約15mm~約25mmの平面視直径(D3)とを有する凸状の滑らかな突出部として成形される、
請求項1に記載のユニバーサルベース。
【請求項15】
前記中央部分(105)が、略放物線状の形状と、約0.5mm~約3mm、好ましくは約1mm~約2mmの高さ(H2)とを有する、請求項14に記載のユニバーサルベース。
【国際調査報告】