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特表2024-529645導電ベース構造、エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】導電ベース構造、エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/153 20060101AFI20240801BHJP
   G02F 1/161 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
G02F1/153
G02F1/161
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506581
(86)(22)【出願日】2022-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2022101294
(87)【国際公開番号】W WO2023011045
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202110880224.6
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110882449.5
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110881001.1
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121786998.4
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523298889
【氏名又は名称】光▲ゲイ▼智能科技(蘇州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】欧陽天虹
(72)【発明者】
【氏名】彭剣瑜
【テーマコード(参考)】
2K101
【Fターム(参考)】
2K101AA22
2K101DA01
2K101EB05
2K101EB42
2K101EC57
2K101EC62
2K101EJ16
2K101EK05
(57)【要約】
導電ベース構造、エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置であって、そのうち、導電ベース構造は、積層して設けられてそれぞれ外部電源との接続に使用される第1導電ベース(1)及び第2導電ベース(3)を備えるベース本体(13)を備え、第1導電ベース(1)の周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第1凹溝(8)が設けられ、第2導電ベース(3)の周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第2凹溝(9)が設けられており、且つ第1凹溝(8)及び第2凹溝(9)は、いずれもベース本体(13)の同一側に位置する。第1導電ベース(1)に第1凹溝(8)を設け、同時に第2導電ベース(3)に第2凹溝(9)を設けることにより、第1導電ベース(1)及び第2導電ベース(3)にそれぞれ投入される外部電源の接続端子が位置ずれを形成し、第1導電ベース(1)及び第2導電ベース(3)と外部電源との接続の安全性及び安定性が高められ、短絡が回避される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層して設けられてそれぞれ外部電源との接続に使用される第1導電ベース及び第2導電ベースを備えるベース本体を備え、
前記第1導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第1凹溝が設けられ、前記第2導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第2凹溝が設けられており、且つ前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、いずれも前記ベース本体の同一側に位置する、
ことを特徴とする導電ベース構造。
【請求項2】
前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、それぞれ複数であり、複数の前記第1凹溝は、前記第1導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、複数の前記第2凹溝は、前記第2導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の導電ベース構造。
【請求項3】
前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝との間には、隙間が有り、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝との間には、隙間が有る、
ことを特徴とする請求項2に記載の導電ベース構造。
【請求項4】
前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝とは、部分的に重なり、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝とは、部分的に重なる、
ことを特徴とする請求項2に記載の導電ベース構造。
【請求項5】
エレクトロクロミック層及び請求項1ないし4のいずれか1項に記載の導電ベース構造を備え、前記エレクトロクロミック層は、前記第1導電ベースと前記第2導電ベースとの間に設けられる、
ことを特徴とするエレクトロクロミックデバイス。
【請求項6】
前記エレクトロクロミック層の周方向には、前記エレクトロクロミック層の周方向に密封を形成し、前記第1導電ベース及び前記第2導電ベースを固定するためのシーラント層が設けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項7】
前記第1導電ベースは、各々の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第2凹溝内に位置する複数の第1導電セグメントが設けられた第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、各々の前記第1導電層が所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第1凹溝内に位置する複数の第2導電セグメントが設けられた第2導電層を備え、且つ前記第1導電セグメントの前記第2導電層が所在する平面における正投影と、前記第2導電セグメントとの間には、隙間が有り、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、それぞれ外部電源との接続に使用される、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項8】
前記第1凹溝、前記第2凹溝、前記エレクトロクロミック層の周方向には、いずれもシーラント層が設けられており、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、いずれも前記シーラント層との間に隙間が有る、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項9】
各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、間隔をあけて設けられ、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、シーラント層が設けられた隙間が形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項10】
各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、部分的に重なり、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、周側にシーラント層が設けられた重なり部が形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項11】
前記第1導電ベース及び第2導電ベースの前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影の重なり部分は、前記エレクトロクロミック層に覆い被さる、
ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項12】
順次積層される第1導電ベース、エレクトロクロミック層、第2導電ベースを備え、前記第1導電ベースは、第1ベース層、及び前記第1ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、第2ベース層、及び前記第2ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第2導電層を備え、前記エレクトロクロミックデバイスの周方向における少なくとも一側には、少なくとも1つの第1接続部により前記第1導電層に電気的に接続される第1バスバー、及び少なくとも1つの第2接続部により前記第2導電層に電気的に接続される第2バスバーがいずれも設けられており、前記第1バスバーの前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1導電ベースとには、隙間が有り、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2導電ベースとには、隙間が有る、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項13】
前記第1バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影との間には、隙間が有る、
ことを特徴とする請求項12に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項14】
前記第1バスバーは、前記第1接続部により前記第1導電セグメントに電気的に接続され、前記第2バスバーは、前記第2接続部により前記第2導電セグメントに電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項12に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項15】
前記第1バスバーの周方向及び前記第2バスバーの周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ前記第1バスバーの両端及び前記第2バスバーの両端は、いずれも導電部である、
ことを特徴とする請求項14に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項16】
前記第1接続部の周方向及び前記第2接続部の周方向には、いずれも絶縁層が被せられている、
ことを特徴とする請求項14に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項17】
順次積層される第1基材層、第1パッケージ層、請求項5ないし16のいずれか1項に記載のエレクトロクロミックデバイス、第2パッケージ層及び第2基材層を備え、前記第1パッケージ層及び前記第2パッケージ層は、前記エレクトロクロミックデバイスに覆い被さる、
ことを特徴とするエレクトロクロミック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年8月02日に中国専利局に提出された出願番号が202121786998.4で、名称が「エレクトロクロミックデバイス」である中国特許出願、出願番号が202110880224.6で、名称が「エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置」である中国特許出願、出願番号が202110882449.5で、名称が「導電構造及びエレクトロクロミックデバイス」である中国特許出願、出願番号が202110881001.1で、名称が「導電ベース構造及びエレクトロクロミックデバイス」である中国特許出願の優先権を主張し、それらの全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
本発明は、エレクトロクロミックの分野に関し、特に導電ベース構造、エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品が小型化、微細化、集積化の方向へと急速に発展するにつれて、ベース導電の線路の設計も最適化され続けている。
【0003】
従来技術において、微細化の電子部品の導電基板に使用される導電線路は、いずれも丸ごと1本の導電線路であり、導電基板に設けられる線路の接触を回避するために、配線板における導電線路の設置が複雑になってしまい、その結果、導電配線板を製造するプロセスが複雑で、コストが高くなり、相互接触して短絡するリスクが存在する。
【0004】
従来技術において、エレクトロクロミックデバイスの上下のバスバーの短絡を回避するために、通常、エレクトロクロミックデバイスの片側にしか1つのバスバーが設けられず、片側に1つのバスバーが設けられる構造の目的は、2つのバスバーが接触して短絡する状況を回避するためであるが、面積が大きなエレクトロクロミックデバイスについて、片側に1つのバスバーが配置される構造により、エレクトロクロミックデバイスに対する表面抵抗(表面抵抗とは、単位正方形面積の条件での抵抗性インピーダンスであり、一般的には1cmの辺の長さの正方形の面積である)が大幅に減少されて効果が低減され、その結果、エレクトロクロミックデバイスの変色速度が遅くなり、変色に鈍化等の現象が出現し、エレクトロクロミックデバイスの信頼性に大きな影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本発明は、従来技術における不足を克服するために、導電ベース構造、エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面は、積層して設けられてそれぞれ外部電源との接続に使用される第1導電ベース及び第2導電ベースを備えるベース本体を備え、前記第1導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第1凹溝が設けられ、前記第2導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第2凹溝が設けられており、且つ前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、いずれも前記ベース本体の同一側に位置する、導電ベース構造を提供する。
【0007】
さらに、前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、それぞれ複数であり、複数の前記第1凹溝は、前記第1導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、複数の前記第2凹溝は、前記第2導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる。
【0008】
さらに、前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝との間には、隙間が有り、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝との間には、隙間が有る。
【0009】
さらに、前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝とは、部分的に重なり、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝とは、部分的に重なる。
【0010】
本発明の他の側面は、エレクトロクロミック層及び前記した導電ベース構造を備え、前記エレクトロクロミック層は、前記第1導電ベースと前記第2導電ベースとの間に設けられるエレクトロクロミックデバイスを提供する。
【0011】
さらに、前記エレクトロクロミック層の周方向には、前記エレクトロクロミック層の周方向に密封を形成し、前記第1導電ベース及び前記第2導電ベースを固定するためのシーラント層が設けられている。
【0012】
さらに、前記第1導電ベースは、各々の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第2凹溝内に位置する複数の第1導電セグメントが設けられた第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、各々の前記第1導電層が所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第1凹溝内に位置する複数の第2導電セグメントが設けられた第2導電層を備え、且つ前記第1導電セグメントの前記第2導電層が所在する平面における正投影と、前記第2導電セグメントとの間には、隙間が有り、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、それぞれ外部電源との接続に使用される。
【0013】
さらに、前記第1凹溝、前記第2凹溝、前記エレクトロクロミック層の周方向には、いずれもシーラント層が設けられており、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、いずれも前記シーラント層との間に隙間が有る。
【0014】
さらに、各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、間隔をあけて設けられ、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、シーラント層が設けられた隙間が形成される。
【0015】
さらに、各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、部分的に重なり、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、周側にシーラント層が設けられた重なり部が形成される。
【0016】
さらに、前記第1導電ベース及び第2導電ベースの前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影の重なり部分は、前記エレクトロクロミック層に覆い被さる。
【0017】
さらに、順次積層される第1導電ベース、エレクトロクロミック層、第2導電ベースを備え、前記第1導電ベースは、第1ベース層、及び前記第1ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、第2ベース層、及び前記第2ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第2導電層を備え、前記エレクトロクロミックデバイスの周方向における少なくとも一側には、少なくとも1つの第1接続部により前記第1導電層に電気的に接続される第1バスバー、及び少なくとも1つの第2接続部により前記第2導電層に電気的に接続される第2バスバーがいずれも設けられており、前記第1バスバーの前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1導電ベースとには、隙間が有り、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2導電ベースとには、隙間が有る。
【0018】
さらに、前記第1バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影との間には、隙間が有る。
【0019】
さらに、前記第1バスバーは、前記第1接続部により前記第1導電セグメントに電気的に接続され、前記第2バスバーは、前記第2接続部により前記第2導電セグメントに電気的に接続される。
【0020】
さらに、前記第1バスバーの周方向及び前記第2バスバーの周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ前記第1バスバーの両端及び前記第2バスバーの両端は、いずれも導電部である。
【0021】
さらに、前記第1接続部の周方向及び前記第2接続部の周方向には、いずれも絶縁層が被せられている。
【0022】
本発明のさらに他の側面は、順次積層される第1基材層、第1パッケージ層、前記エレクトロクロミックデバイス、第2パッケージ層及び第2基材層を備え、前記第1パッケージ層及び前記第2パッケージ層は、前記エレクトロクロミックデバイスに覆い被さるエレクトロクロミック装置を提供する。本発明のさらに他の側面において、エレクトロクロミックデバイスを2層のパッケージ層の中に被覆させることで、エレクトロクロミックデバイスに対するパッケージをより有効に実現可能であり、且つパッケージ層及び基材層の設置はさらに、エレクトロクロミックデバイスにおけるバスバーに物理的支持を提供して、バスバーの破損、折れ又は接続部からの脱落等の状況の発生を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例は、以下の利点を有する。第1導電ベースの周方向における任意の1つの側壁に1つの第1凹溝が設けられ、同時に第2導電ベースの周方向における任意の1つの側壁に1つの第2凹溝が設けられており、且つベース本体の周方向に「凹凸」構造が形成されることにより、外部電源の接続端子が第2凹溝を経て第1導電ベースに接続可能であり、同時に、外部電源の接続端子が第1凹溝を経て第2導電ベースに接続可能であり、第1導電ベース及び第2導電ベースにそれぞれ投入される外部電源の接続端子が位置ずれを形成し、第1導電ベース及び第2導電ベースと外部電源との接続の安全性及び安定性が高められ、導電材料のコストが低減され、短絡が回避される。本発明に係るエレクトロクロミックデバイス及び該エレクトロクロミックデバイスを備えるエレクトロクロミック装置は、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗を有効に低減させ、エレクトロクロミックデバイスの変色速度を向上させることができるため、エレクトロクロミック層は印加電界の作用で、安定で均一な色変化が発生する。
【0024】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明らかにして分かりやすくするために、以下、特に好適な実施例を挙げて、添付された図面を参照しながら、下記のように詳しく説明する。
【0025】
本発明の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例に使用される必要がある図面について簡単に紹介し、以下の図面には本発明の何らかの実施例のみが示されているため、範囲を限定するものと見なすべきではなく、当業者であれば、創造的労働を行わない前提で、さらに、これらの図面から他の関連する図面を得ることができることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明のいくつかの実施例に係る導電ベース構造の一視野角の構造模式図1を示している。
図2】本発明のいくつかの実施例に係る導電ベース構造の一視野角の構造模式図2を示している。
図3】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図1を示している。
図4図3におけるA-A部の断面図を示している。
図5】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電層の一視野角の構造模式図1を示している。
図6】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電層の一視野角の構造模式図1を示している。
図7】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電ベースの一視野角の構造模式図1を示している。
図8】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電ベースの一視野角の構造模式図1を示している。
図9】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1バスバーの一視野角の構造模式図1を示している。
図10】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2バスバーの一視野角の構造模式図1を示している。
図11】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図2を示している。
図12】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電層の一視野角の構造模式図2を示している。
図13】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電層の一視野角の構造模式図2を示している。
図14】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図3を示している。
図15】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電層の一視野角の構造模式図3を示している。
図16】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電層の一視野角の構造模式図4を示している。
図17】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図4を示している。
図18図17におけるB部の拡大図を示している。
図19】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図5を示している。
図20図19におけるC-C部の断面図を示している。
図21】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電ベースの一視野角の構造模式図2を示している。
図22図21におけるD部の拡大図を示している。
図23】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電ベースの一視野角の構造模式図2を示している。
図24図23におけるE部の拡大図を示している。
図25】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図7を示している。
図26図25におけるF部の拡大図を示している。
図27】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図6を示している。
図28図27におけるG-G部の断面図を示している。
図29】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図1を示している。
図30】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図2を示している。
図31】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図3を示している。
図32】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図4を示している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施例を詳細に説明し、記載されている実施例の例は、図面に示されており、そのうち、最初から最後まで同一又は類似する符号は、同一又は類似する素子、或いは同一又は類似する機能を有する素子を示す。以下、図面を参照することにより説明される実施例は、例示的なものであり、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を制限するものとしては理解できない。
【0028】
なお、素子が、他の1つの素子「に固定される」と言われる場合、直接、他の1つの素子にあってもよく、又は介在する素子が存在してもよい。1つの素子が、他の1つの素子に「接続される」と認識される場合、直接、他の1つの素子に接続されてもよく、又は介在する素子が同時に存在する可能性もある。逆に、素子が、「直接」他の1つの素子の「上」にあると言われる場合、中間素子は存在しない。本稿で使用される用語「垂直な」、「水平な」、「左」、「右」及び類似する表現は、説明するためのものに過ぎない。
【0029】
本発明において、別途明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付ける」、「繋がる」、「固定」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取外可能な接続であってもよく、又は一体となってもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接繋がってもよいし、中間媒介を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、上記用語の本発明における具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解できる。
【0030】
また、用語「第1」、「第2」は、説明の目的のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するもの又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すものとしては理解できない。これにより、「第1」、「第2」等が限定された特徴は、1つ又はより多くの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、別途明確で具体的な限定がない限り、「複数」の意味は、2つ又は2つ以上である。
【0031】
別途定義がない限り、本稿で使用される全ての技術及び科学用語は、本願の技術分野に属する当業者が通常理解している意味と同じである。本稿において、テンプレートの明細書で使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を制限することを意図するものではない。本稿で使用される用語「及び/又は」は、1つ又は複数の関連する挙げられた項目の任意及び全ての組合せを含む。
【0032】
図1図2図7及び図8に示すように、本発明の実施例は、導電ベース構造を提供し、そのうち、導電ベースは、主に小型化、微細化、集積化された電子部品に応用され、該導電ベース構造は、ベース本体13を備え、ベース本体13は、積層して設けられる第1導電ベース1及び第2導電ベース3を備え、第1導電ベース1と第2導電ベース3とは、相互に平行であり、且つそれぞれ外部電源との接続に使用される。
【0033】
そのうち、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に隙間が有るため、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される時、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に電界が形成され、溶液における電解質を電離させるために使用可能であり、また、導電機能を有する材質に該印加する電界の作用で電荷の一定方向移動を形成可能である。外部電源は、正極及び負極を有し、そのうち、正極は、少なくとも1つの接続端子により第1導電ベース1に接続可能であり、且つ負極は、少なくとも1つの接続端子により第2導電ベース3に接続可能であり、若しくは正極は、少なくとも1つの接続端子により第2導電ベース3に接続可能であり、且つ負極は、少なくとも1つの接続端子により第1導電ベース1に接続可能である。
【0034】
また、第1導電ベース1の周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第1凹溝8が設けられており、第1凹溝8の数は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよい。同様に、第2導電ベース3の周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第2凹溝9が設けられており、第2凹溝9の数は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよい。第1凹溝8及び第2凹溝9はいずれも、ベース本体13の同一側に位置し、これにより、第1凹溝8及び第2凹溝9がベース本体13の同一側で位置ずれを形成し、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される外部電源の接続端子が位置ずれして離間され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0035】
なお、第1凹溝8は、第1導電ベース1の周方向における任意の一側に設けられてもよいし、第1凹溝8は、第1導電ベース1の周方向における任意の両側又は複数側に設けられてもよく、ここでいう「複数」は、数値2以上の任意の数値として理解されてもよく、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、第1導電ベース1の周方向における各側に設けられる第1凹溝8の数は、1つ又は複数であってもよく、これにより、ベース本体13の多様性が高められ、ベース本体13の利用率が高められる。
【0036】
そのうち、第2凹溝9は、第2導電ベース3のエッジの任意の一側に設けられてもよいし、第2凹溝9は、第2導電ベース3のエッジの任意の両側又は複数側に設けられてもよく、ここでいう「複数」は、数値2以上の任意の数値の個数として理解されてもよく、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、第2導電ベース3の周方向における各側に設けられる第2凹溝9の数は、1つ又は複数であってもよく、これにより、異なる電子部品に応じて必要な数の第1凹溝及び第2凹溝が設けられ、ベース本体13の使用効率が高められる。
【0037】
また、第1導電ベース1の周方向に設けられる第1凹溝8の数がいずれも1つであり、同時に第2導電ベース3の周方向に設けられる第2凹溝9の数がいずれも1つである場合、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9との間には、隙間が有り、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される電源接続端子が位置ずれして離間され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0038】
そのうち、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9との間は、部分的に重なってもよく、外部電源の接続端子は、それぞれ第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9とが重ならない部分により電気的に接続されて、位置ずれを形成することが可能であり、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0039】
図29ないし図32に示すように、本発明の他の実施例において、第1凹溝8及び第2凹溝9は、それぞれ複数であり、複数の第1凹溝8は、第1導電ベース1の周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、第1導電ベース1の周方向に「凹凸」構造を形成する。複数の第2凹溝9は、第2導電ベース3の周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、第2導電ベース3の周方向に「凹凸」構造を形成し、これにより、外部電源の接続端子が第1凹溝を経て第2導電ベースに接続され、同時に外部電源の接続端子が第2凹溝を経て第1導電ベースに接続され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される電源接続端子が位置ずれして離間されて、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0040】
図1図29及び図30に示すように、本発明のさらに他の実施例において、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9との間には、隙間が有り、これにより、外部電源の接続端子が第1凹溝8を経て第2導電ベース3に電気的に接続可能であり、第2導電ベース3に投入される外部電源の接続端子が第1導電ベース1と間隔をあけて設けられ、第1導電ベース1との接触による短絡の現象の発生が回避される。
【0041】
同時に、第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と第1凹溝8との間には、隙間が有る。この時、第1凹溝8及び第2凹溝9は、ベース本体13の周方向に位置ずれ構造を形成し、これにより、外部電源の接続端子が第2凹溝9を経て第1導電ベース1に電気的に接続可能であり、第1導電ベース1に投入される外部電源の接続端子が第2導電ベース3と間隔をあけて設けられ、第2導電ベース3との接触による短絡の現象の発生が回避される。同時に、第1導電ベース1に投入される電源接続端子と、第2導電ベース3に投入される電源接続端子との接触による短絡の現象の発生が回避され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ投入される外部電源の間の安全性及び安定性が高められる。
【0042】
図2図31及び図32に示すように、本発明のさらに他の実施例において、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とは、部分的に重なる。第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と、第1凹溝8とは、部分的に重なる。第1凹溝8及び第2凹溝9は、ベース本体13の周方向に位置ずれ構造を形成する。
【0043】
さらに、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、外部電源の接続端子は、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とが重ならない部分を経て第2導電ベース3に接続可能である。外部電源の接続端子は、第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と、第1凹溝8とが重ならない部分を経て第1導電ベース1に接続可能であり、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される外部電源の接続端子が交互構造を形成し、第1導電ベース1に接続される外部電源の接続端子と第2導電ベース3に接続される外部電源の接続端子との相互接触が回避されて、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続過程における安全性及び安定性が高められる。
【0044】
また、第2凹溝9及び第1凹溝8は、ベース本体13の周方向における異なる側に位置してもよく、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される電源接続端子が位置ずれして離間され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0045】
図3図4に示すように、本発明は、主に自動車の自動防眩バックミラー、ディスプレイ、スマートガラスの調光に応用されるエレクトロクロミックデバイスをさらに提供し、エレクトロクロミックデバイスは、電界の作用で光の吸収透過の可調節性を有し、外界の熱放射及び内部の熱の拡散を選択可能に吸収又は反射する。該エレクトロクロミックデバイスは、エレクトロクロミック層2及び上記任意の実施例における導電ベース構造を備え、エレクトロクロミック層2は、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に積層される。第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源を同時に投入させることで、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に電界を形成し、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に接続されるエレクトロクロミック層2は電界の作用で、安定で可逆な色変化が発生する。
【0046】
なお、本発明で説明される変色又は色変化は、ある1色から他の1色への変化、例えば赤色から黒色への変化等として表してもよいし、1つの透過率から他の1つの透過率への変化、例えば透過率30%から透過率80%への変化等として表してもよい。
【0047】
エレクトロクロミック層2と空気における酸素との接触を回避し、同時にエレクトロクロミック層2と水との接触を回避するために、エレクトロクロミック層2の周方向には、シーラント層12が設けられている。そのうち、シーラント層12は、エレクトロクロミック層2の周方向に密封を形成するために使用され、これにより、該密封するシーラント層12がエレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成し、水や酸素のエレクトロクロミック層2への進入を防止し、エレクトロクロミック層2の使用過程における耐久性を高めて、エレクトロクロミック層2の使用寿命を延長する。
【0048】
同時に、エレクトロクロミック層2の周方向に設けられるシーラント層12により、第1導電ベース1及び第2導電ベース3を固定し、エレクトロクロミック層2が第1導電ベース1と第2導電ベース3との間にある強固性を高めて、エレクトロクロミック層の安定性を向上させることもできる。
【0049】
図5図10図12図15及び図19に示すように、本発明の1つの実施例において、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続の安全性及び安定性をさらに高めるために、第1導電ベース1は、第1導電層101を備え、第1導電層101には、複数の第1導電セグメント10が設けられており、第1導電セグメント10は、外部電源の接続端子との接続に使用される。そのうち、第1導電セグメント10の数は、2つ又は2つ以上であってもよく、各第1導電セグメント10の第2導電ベース3が所在する平面における正投影はそれぞれ、1つの第2凹溝9内に位置し、外部電源の接続端子は、第2凹溝9を経て第1導電セグメント10に接続可能である。第1凹溝8により、第1導電層101に接続される外部電源の接続端子を隔離させ、複数の第1導電セグメント10に接続される複数の接続端子の短絡を回避して、安全性を高める。
【0050】
なお、複数の第1導電セグメント10は、互いに間隔をあけて設けられ、複数の第1導電セグメント10は、同時に第1導電層101のエッジの任意の一側に設けられてもよいし、複数の第1導電セグメント10は、同時に第1導電層101のエッジの任意の複数側に設けられてもよく、ここでの「複数側」は、数値2よりも大きいか又は等しい任意の数値を意味し、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、第1導電セグメント10の第1導電層101での配列の多様性が高められ、且つ異なる電子部品に使用され、第1導電層101の利用率が高められる。
【0051】
また、第1導電セグメント10のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影と、エレクトロクロミック層2との間には、隙間が有り、これにより、第1導電セグメント10に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時にエレクトロクロミック層2に接触して短絡の現象が発生することを回避し、第1導電セグメント10に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時の安全性を高める。
【0052】
図6図11図13図16及び図23に示すように、本発明の1つの実施例において、第2導電ベース3は、第2導電層301を備え、第2導電層301には、複数の第2導電セグメント11が設けられており、第2導電セグメント11は、外部電源の接続端子との接続に使用される。そのうち、第2導電セグメント11の数は、2つ又は2つ以上であってもよく、各第2導電セグメント11の第1導電層101が所在する平面における正投影はそれぞれ、1つの第1凹溝8内に位置し、外部電源の接続端子は、第1凹溝8を経て第2導電層301に接続可能であり、第2凹溝9により、第2導電層301に接続される外部電源の接続端子を隔離させ、複数の第2導電セグメント11に接続される複数の接続端子の短絡を回避して、安全性を高める。
【0053】
また、複数の第2導電セグメント11は、互いに間隔をあけて設けられ、複数の第2導電セグメント11は、同時に第2導電層301のエッジの任意の一側に設けられてもよいし、複数の第2導電セグメント11は、同時に第2導電層301のエッジの任意の複数側に設けられてもよく、第1導電セグメント10の第1導電層101での配列の多様性が高められ、且つ異なる電子部品に使用され、第1導電層101の利用率が高められる。
【0054】
そのうち、第2導電セグメント11のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影と、エレクトロクロミック層2との間には、隙間が有り、これにより、第2導電セグメント11に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時にエレクトロクロミック層2に接触して短絡の現象が発生することを回避し、第2導電セグメント11に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時の安全性を高める。
【0055】
図17及び図27に示すように、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続過程における安全性及び安定性をさらに高めるために、第1導電セグメント10の第2導電層301が所在する平面における正投影と、第2導電セグメント11との間には、隙間が有る。このようにすることで、外部電源の接続端子がそれぞれ第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11に接続される過程において交互した接続構造が形成され、第1導電セグメント10に接続される外部電源の接続端子と第2導電セグメント11に接続される外部電源の接続端子との接触が回避されて、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続過程における安全性及び安定性が高められる。
【0056】
第1導電セグメント10に接続される外部電源の接続端子と第2導電層301とが接触して短絡を形成すること、及び第2導電セグメント11に接続される外部電源の接続端子と第1導電層101とが接触して短絡を形成することを回避し、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続時の安全性及び安定性を高めることもできる。同時に、第1導電層101及び第2導電層301と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めることもできる。
【0057】
そのうち、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影は、いずれもエレクトロクロミック層2と隙間が有り、これにより、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11の、外部電源の接続端子との接続過程におけるエレクトロクロミック層2との接触による短絡の現象の出現を回避し、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続時の安全性及び安定性をさらに高める。
【0058】
複数の第1導電セグメント10及び複数の第2導電セグメント11は、それぞれエレクトロクロミック層2の周方向におけるエッジに沿って互いに交互して間隔をあけて設けられることを理解できる。
【0059】
そのうち、第1ベース層102及び第2ベース層302の材質は、特に限定されず、透明な剛性材料、例えばガラス等であってもよいし、透明な柔軟性材料、例えばPET(polyethylene glycol terephthalate、ポリエチレングリコールテレフタレート)等であってもよく、第1導電層101及び第2導電層301の材質も、特に限定されず、透明な導電材料、例えばITO(Indium tin oxide、酸化インジウムスズ)又は銀ナノワイヤ等であってもよい。
【0060】
図20ないし図25に示すように、本発明のさらに他の実施例において、エレクトロクロミック層2に対する保護作用をさらに高めるために、第1凹溝8、第2凹溝9、エレクトロクロミック層2の周方向には、いずれもシーラント層12が設けられている。第1凹溝8の周方向に設けられるシーラント層12により第2導電ベース3を固定する。同時に、シーラント層12は、第1凹溝8に対向するエレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、これにより、エレクトロクロミック層2の安定性が高められる。
【0061】
そのうち、シーラント層12の保護品質を高めるために、シーラント層12と第1導電セグメント10とには、隙間が有り、これにより、第1導電セグメント10と外部電源とが接続される過程におけるシーラント層12の密封品質への影響を回避し、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の保護の安定性を高める。
【0062】
第2凹溝9の周方向に設けられるシーラント層12により第1導電ベース1を固定し、同時に第2凹溝9に対向するエレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、これにより、エレクトロクロミック層2の安定性が高められる。
【0063】
そのうち、シーラント層12の保護品質を高めるために、シーラント層12と第2導電セグメント11とには、隙間が有り、これにより、第2導電セグメント11と外部電源とが接続される過程におけるシーラント層12の密封品質への影響を回避し、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の保護の安定性を高める。
【0064】
また、エレクトロクロミック層2の周方向にシーラント層12を、エレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成するように設けることで、エレクトロクロミック層2の周方向を密封させ、エレクトロクロミック層2と外部の空気及び水との接触を回避し、エレクトロクロミック層2の使用過程における耐久性を高める。
【0065】
図3図29及び図30に示すように、本発明のいくつかの実施例において、各第1凹溝8及び各第2凹溝9のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影は、間隔をあけて設けられ、且つ第1凹溝8と第2凹溝9との間には、隙間が形成される。
【0066】
この時、第1凹溝8及び第2凹溝9は、エレクトロクロミック層2の周方向に位置ずれ構造を形成する。
【0067】
また、図25及び図26に示すように、第1凹溝8と第2凹溝9との間に形成された隙間内にシーラント層12が設けられることで、該シーラント層12により、隣り合う第1凹溝8と第2凹溝9とを離間させ、同時に第1凹溝8と第2凹溝9との間に形成された隙間をシーラント層12により密封させ、且つ、該隙間に対向するエレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、エレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成し、エレクトロクロミック層2の安定性を高める。
【0068】
図31及び図32に示すように、本発明のさらに他の実施例において、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の保護作用を高めるために、第1凹溝8の第2凹溝9が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とは、部分的に重なり、これにより、第1凹溝8と第2凹溝9との間に位置ずれ構造が形成される。このように、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に接続される外部電源が交互構造を形成し、第1導電ベース1に接続される外部電源と第2導電ベース3に接続される外部電源との相互接触を回避し、第1導電ベース1及び第2導電ベース3が同時に外部電源に接続される時の安全性及び安定性を高めることができる。
【0069】
そのうち、第1凹溝8と第2凹溝9との間に重なり部が形成され、同時に重なり部の周側にシーラント層12が設けられていることで、該シーラント層12によりエレクトロクロミック層2の周方向に密封を形成し、エレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、エレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成し、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の密封品質を高め、エレクトロクロミック層2の安定性を高める。
【0070】
第1導電層101及び第2導電層301と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、外部電源の接続端子は、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とが重ならない部分を経て第2導電層301に接続可能であり、外部電源の接続端子は、第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と、第1凹溝8とが重ならない部分を経て第1導電層101に接続可能である。そのうち、第1導電層101及び第2導電層301にそれぞれ接続される外部電源の接続端子は、交互構造を形成し、第1導電層101に接続される外部電源と第2導電層301に接続される外部電源の接続端子との相互接触が回避され、第1導電層101及び第2導電層301と外部電源との接続過程における安全性及び安定性が高められる。
【0071】
図20及び図28に示すように、本発明のさらに他の実施例において、エレクトロクロミック層2の周方向に設けられるシーラント層12が第1導電ベース1及び第2導電ベース3の外部に延伸することを回避するために、第1導電ベース1及び第2導電ベース3のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影の重なり部分は、エレクトロクロミック層2に覆い被さり、これにより、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に位置するエレクトロクロミック層2の有効面積を最大にして、エレクトロクロミック層2の利用率を高める。
【0072】
なお、図17及び18に示すように、本実施例において、第1導電層101及び第2導電層301のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影の重なり部分は、エレクトロクロミック層2に覆い被さり、これにより、第1導電層101と第2導電層301との間に位置するエレクトロクロミック層2の有効面積を最大にする。
【0073】
図3ないし図6に示すように、本願のいくつかの実施例において、エレクトロクロミックデバイスは、順次積層して設けられる第1導電ベース1、エレクトロクロミック層2及び第2導電ベース3を備える。そのうち、第1導電ベース1は、第1ベース層102及び第1導電層101を備え、第1導電層は、第1ベース層の、エレクトロクロミック層に近い側に設けられ、且つ第1ベース層102は、第1導電層101に覆い被さり、これにより、第1導電層101が第1ベース層102の側辺から露出して外部電源に接触して短絡が発生することを回避し、第1導電層101の第1ベース層102における安全性及び安定性を高める。
【0074】
また、第2導電ベース3は、第2ベース層302及び第2導電層301を備え、第2導電層は、第2ベース層の、エレクトロクロミック層に近い側に設けられ、且つ第2ベース層302は、第2導電層301に覆い被さり、これにより、第2導電層301が第2ベース層302の側辺から露出して外部電源に接触して短絡が発生することを回避し、第1導電層101の第2ベース層302における安全性及び安定性を高める。
【0075】
具体的には、第1導電ベース1と第2導電ベース3とは、相互に平行であり、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される時、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に電界が形成され、導電機能を有する材質に該印加電界の作用で電荷の一定方向移動を形成可能となる。
【0076】
図3図4図5図6図11及び図14に示すように、本願のいくつかの実施例において、エレクトロクロミックデバイスの周方向における少なくとも一側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられており、これにより、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗を低減し、エレクトロクロミック層2の変色速度を高める。
【0077】
なお、第1バスバー4及び第2バスバー5は、エレクトロクロミックデバイスの任意の一側に設けられてもよい。いくつかの例において、第1バスバー4及び第2バスバー5は、いずれもエレクトロクロミックデバイスの1つの対向側に設けられてもよい。
【0078】
また、第1バスバー4及び第2バスバー5は、いずれもエレクトロクロミックデバイスの隣り合う両側に設けられてもよい。いくつかの例において、2つ以上の隣り合う第1バスバー4は、一体成形されてもよく、2つ以上の第2バスバー5は、一体成形されてもよい。
【0079】
他のいくつかの例において、2つ以上の隣り合う第1バスバー4の間は、機械的接続であってもよく、例えばボタン接続、係着、溶接のうちの任意の1種類又はそれらの組合せであってもよく、2つ以上の隣り合う第2バスバー5の間は、機械的接続であってもよく、例えばボタン接続、係着、溶接のうちの任意の1種類又はそれらの組合せであってもよい。
【0080】
さらに他のいくつかの例において、2つ以上の第1バスバー4の間が接続されてなる挟角は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、2つ以上の第2バスバー5の間が接続されてなる挟角は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、エレクトロクロミックデバイスの形状に応じて複数の第1バスバー4又は複数の第2バスバー5の間の接続方式を調節し、第1バスバー4及び第2バスバー5の多様性及び使用効率を高めることができる。
【0081】
エレクトロクロミックデバイスの周方向における一側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられていることを理解できる。又は、エレクトロクロミックデバイスの周方向における任意の両側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。又は、エレクトロクロミックデバイスの周方向における任意の三側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。又は、エレクトロクロミックデバイスの周方向における各側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。
【0082】
そのうち、図4図5及び図9に示すように、第1バスバー4は、少なくとも1つの第1接続部6により第1導電ベース1の第1導電層101に電気的に接続され、これにより、第1接続部6により第1バスバー4と第1導電ベース1との間を電気的に接続し、第1バスバー4により外部電源を投入し、第1接続部6と第1導電セグメント10との間の接続方式は、溶接、粘着、係着、圧着のうちの任意の1種類であってもよい。
【0083】
同時に、図4図6及び図10に示すように、第2バスバー5は、少なくとも1つの第2接続部7により第2導電ベース3の第2導電層301に電気的に接続され、これにより、第2接続部7により第2バスバー5と第2導電ベース3との間を電気的に接続し、第2バスバー5により外部電源を投入し、第2接続部7と第2導電セグメント11との間の接続方式は、溶接、粘着、係着、圧着のうちの任意の1種類であってもよい。
【0084】
また、第1バスバー4の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と第1導電ベース1とには、隙間が有り、第2バスバー5の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2導電ベース3とには、隙間があり、これにより、第1バスバー4及び第2バスバー5が第1導電ベース1又は第2導電ベース3に接触して短絡の現象が出現することを回避し、エレクトロクロミックデバイスの安全性及び安定性を高める。
【0085】
なお、第1バスバー4及び第2バスバー5は、それぞれ外部電源との接続に使用され、且つ第1接続部6と第2接続部7との間は、交互して設けられ、第1バスバー4と第1導電セグメント10との接続の安全性及び第2バスバー5と第2導電セグメント11との接続の安全性が高められ、これにより、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗が低減され、エレクトロクロミック層2の変色速度が高められる。
【0086】
本願のいくつかの実施例において、第1接続部6及び第2接続部7の周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ第1接続部6の両端及び第2接続部7の両端は、いずれも導電面であり、且つ第1接続部6及び第2接続部7は、いずれも導電線材であり、具体的には、第1接続部6及び第2接続部7の材料は、銅、アルミニウム、銅被覆アルミニウム、銅被覆鋼のうちの任意の1種類である。
【0087】
なお、本願のいくつかの実施例において、接続部は、引出部に相当し、即ち第1接続部は、第1引出部に相当し、第2接続部は、第2引出部に相当する。
【0088】
同時に、第1接続部6及び第2接続部7の周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ第1接続部6及び第2接続部7は、いずれも導電線材であり、具体的には、第1接続部6及び第2接続部7の材料は、銅、アルミニウム、銅被覆アルミニウム、銅被覆鋼のうちの任意の1種類である。
【0089】
そのうち、絶縁層の材質は、特に制限されず、絶縁特性を有する任意の材料であってもよい。いくつかの例において、絶縁層は、PVC(Polyvinyl chloride、ポリ塩化ビニル)、PE(polyethylene、ポリエチレン)、PP(polypropylene、ポリプロピレン)、フルオロプラスチック、ゴム、マイカテープのうちの任意の1種類であってもよい。
【0090】
好ましくは、エレクトロクロミックデバイスの周方向には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。これにより、第1バスバー4及び第1導電ベース1の周辺にいずれも同時に電気的接続を形成させ、第2バスバー5及び第2導電ベース3の周辺にいずれも同時に電気的接続を形成させることができるため、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗をより大きい程度で低減し、エレクトロクロミックデバイスの変色効率をより大きい程度で向上させ、エレクトロクロミックデバイスの実用性を高めることができる。
【0091】
図3図4図5図11及び図14に示すように、本発明のさらに他の実施形態において、第1バスバー4と第2バスバー5とが接触して短絡の現象が出現することを回避するために、第1バスバー4の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2バスバー5との間は、間隔をあけて設けられる。
【0092】
さらに、第1バスバー4の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2バスバー5の第2導電ベース3が所在する平面における正投影との間には、隙間が有り、これにより、第1バスバー4と第2バスバー5との接触を回避し、第1バスバー4及び第2バスバー5と外部電源との接続過程における安全性及び安定性を高め、同時にエレクトロクロミックデバイスの使用過程における安全性及び安定性を高める。
【0093】
本発明のさらに他の実施形態において、エレクトロクロミックデバイスの安定性を高めるために、第1バスバー4の周方向及び第2バスバー5の周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、これにより、第1バスバー4と第2バスバー5とが相互接触して短絡の現象が出現することを回避する。同時に、第1バスバー4の両端及び第2バスバー5の両端は、いずれも導電部である。導電部の設置により、一方で、第1バスバー4の内部の電気的接続又は第2バスバー5の内部の電気的接続を形成可能であり、他方で、導電部により第1バスバー4と外部電源との電気的接続(例えば外部電源の陰極又は陽極との電気的接続)、又は第2バスバー5と外部電源との電気的接続(例えば外部電源の陽極又は陰極との電気的接続)も形成可能であり、これにより、第1バスバー4及び第2バスバー5の外部電源の投入時における安全性及び安定性を高める。
【0094】
本実施形態において、第1バスバー4及び第2バスバー5の材質は、特に制限されない。いくつかの例において、第1バスバー4及び第2バスバー5は、導電性を有する任意の材質であってもよく、例えば銅線又は銀ペーストを滴下して塗布してなる導線であってもよく、FPC(Flexible Printed Circuit、フレキシブルプリント回路基板)であってもよい。これにより、異なる使用場面でのバスバーの特性への要求を満たして、エレクトロクロミックデバイスの適用性を向上させることができる。
【0095】
なお、エレクトロクロミック層2は、順次貼り付けられるエレクトロクロミック材料層、電解質層及びイオン貯蔵層を備える。エレクトロクロミック材料層、電解質層及びイオン貯蔵層は、従来技術において可能な材料を採用してもよく、本発明は、これを特に限定しない。
【0096】
本発明の実施形態は、上記したエレクトロクロミックデバイスを備えるエレクトロクロミック装置をさらに提供する。いくつかの例において、エレクトロクロミック装置は、順次積層される第1基材層、第1パッケージ層、エレクトロクロミックデバイス、第2パッケージ層及び第2基材層をさらに備える。他のいくつかの例において、第1パッケージ層及び第2パッケージ層は、エレクトロクロミックデバイスを被覆する。このような場合において、エレクトロクロミックデバイスを2層のパッケージ層の中に被覆させることで、エレクトロクロミックデバイスに対するパッケージをより有効に実現可能であり、且つパッケージ層及び基材層の設置はさらに、エレクトロクロミックデバイスにおけるバスバーに物理的支持を提供して、バスバーの破損、折れ又は接続部からの脱落等の状況の発生を防ぐことができる。
【0097】
ここで示され説明される全ての例において、任意の具体的な値は、例示的なものに過ぎず、制限的なものではないと解釈されるべきであり、そのため、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有してもよい。
【0098】
類似する符号及びアルファベットは、以下の図面において類似項を表し、そのため、一旦、ある項が1つの図面において定義されると、その後の図面においてそれについてさらに定義及び解釈する必要がないことに留意すべきである。
【0099】
以上の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表現しているだけであり、その説明は具体的で詳細なものであるが、これにより本発明の範囲を制限するものとしては理解できない。なお、当業者であれば、本発明の構想から逸脱しない前提で、さらにいくつかの変形及び改良を行うことができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0100】
1・・・第1導電ベース、2・・・エレクトロクロミック層、3・・・第2導電ベース、4・・・第1バスバー、5・・・第2バスバー、6・・・第1接続部、7・・・第2接続部、8・・・第1凹溝、9・・・第2凹溝、10・・・第1導電セグメント、11・・・第2導電セグメント、102・・・第1ベース層、101・・・第1導電層、302・・・第2ベース層、301・・・第2導電層、12・・・シーラント層、13・・・ベース本体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
【手続補正書】
【提出日】2024-02-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は、エレクトロクロミックの分野に関し、特に導電ベース構造、エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品が小型化、微細化、集積化の方向へと急速に発展するにつれて、ベース導電の線路の設計も最適化され続けている。
【0003】
従来技術において、微細化の電子部品の導電基板に使用される導電線路は、いずれも丸ごと1本の導電線路であり、導電基板に設けられる線路の接触を回避するために、配線板における導電線路の設置が複雑になってしまい、その結果、導電配線板を製造するプロセスが複雑で、コストが高くなり、相互接触して短絡するリスクが存在する。
【0004】
従来技術において、エレクトロクロミックデバイスの上下のバスバーの短絡を回避するために、通常、エレクトロクロミックデバイスの片側にしか1つのバスバーが設けられず、片側に1つのバスバーが設けられる構造の目的は、2つのバスバーが接触して短絡する状況を回避するためであるが、面積が大きなエレクトロクロミックデバイスについて、片側に1つのバスバーが配置される構造により、エレクトロクロミックデバイスに対する表面抵抗(表面抵抗とは、単位正方形面積の条件での抵抗性インピーダンスであり、一般的には1cmの辺の長さの正方形の面積である)が大幅に減少されて効果が低減され、その結果、エレクトロクロミックデバイスの変色速度が遅くなり、変色に鈍化等の現象が出現し、エレクトロクロミックデバイスの信頼性に大きな影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本発明は、従来技術における不足を克服するために、導電ベース構造、エレクトロクロミックデバイス及びエレクトロクロミック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面は、積層して設けられてそれぞれ外部電源との接続に使用される第1導電ベース及び第2導電ベースを備えるベース本体を備え、前記第1導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第1凹溝が設けられ、前記第2導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第2凹溝が設けられており、且つ前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、いずれも前記ベース本体の同一側に位置する、導電ベース構造を提供する。
【0007】
さらに、前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、それぞれ複数であり、複数の前記第1凹溝は、前記第1導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、複数の前記第2凹溝は、前記第2導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる。
【0008】
さらに、前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝との間には、隙間が有り、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝との間には、隙間が有る。
【0009】
さらに、前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝とは、部分的に重なり、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝とは、部分的に重なる。
【0010】
本発明の他の側面は、エレクトロクロミック層及び前記した導電ベース構造を備え、前記エレクトロクロミック層は、前記第1導電ベースと前記第2導電ベースとの間に設けられるエレクトロクロミックデバイスを提供する。
【0011】
さらに、前記エレクトロクロミック層の周方向には、前記エレクトロクロミック層の周方向に密封を形成し、前記第1導電ベース及び前記第2導電ベースを固定するためのシーラント層が設けられている。
【0012】
さらに、前記第1導電ベースは、各々の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第2凹溝内に位置する複数の第1導電セグメントが設けられた第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、各々の前記第1導電層が所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第1凹溝内に位置する複数の第2導電セグメントが設けられた第2導電層を備え、且つ前記第1導電セグメントの前記第2導電層が所在する平面における正投影と、前記第2導電セグメントとの間には、隙間が有り、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、それぞれ外部電源との接続に使用される。
【0013】
さらに、前記第1凹溝、前記第2凹溝、前記エレクトロクロミック層の周方向には、いずれもシーラント層が設けられており、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、いずれも前記シーラント層との間に隙間が有る。
【0014】
さらに、各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、間隔をあけて設けられ、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、シーラント層が設けられた隙間が形成される。
【0015】
さらに、各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、部分的に重なり、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、周側にシーラント層が設けられた重なり部が形成される。
【0016】
さらに、前記第1導電ベース及び第2導電ベースの前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影の重なり部分は、前記エレクトロクロミック層に覆い被さる。
【0017】
さらに、順次積層される第1導電ベース、エレクトロクロミック層、第2導電ベースを備え、前記第1導電ベースは、第1ベース層、及び前記第1ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、第2ベース層、及び前記第2ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第2導電層を備え、前記エレクトロクロミックデバイスの周方向における少なくとも一側には、少なくとも1つの第1接続部により前記第1導電層に電気的に接続される第1バスバー、及び少なくとも1つの第2接続部により前記第2導電層に電気的に接続される第2バスバーがいずれも設けられており、前記第1バスバーの前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1導電ベースとには、隙間が有り、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2導電ベースとには、隙間が有る。
【0018】
さらに、前記第1バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影との間には、隙間が有る。
【0019】
さらに、前記第1バスバーは、前記第1接続部により前記第1導電セグメントに電気的に接続され、前記第2バスバーは、前記第2接続部により前記第2導電セグメントに電気的に接続される。
【0020】
さらに、前記第1バスバーの周方向及び前記第2バスバーの周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ前記第1バスバーの両端及び前記第2バスバーの両端は、いずれも導電部である。
【0021】
さらに、前記第1接続部の周方向及び前記第2接続部の周方向には、いずれも絶縁層が被せられている。
【0022】
本発明のさらに他の側面は、順次積層される第1基材層、第1パッケージ層、前記エレクトロクロミックデバイス、第2パッケージ層及び第2基材層を備え、前記第1パッケージ層及び前記第2パッケージ層は、前記エレクトロクロミックデバイスに覆い被さるエレクトロクロミック装置を提供する。本発明のさらに他の側面において、エレクトロクロミックデバイスを2層のパッケージ層の中に被覆させることで、エレクトロクロミックデバイスに対するパッケージをより有効に実現可能であり、且つパッケージ層及び基材層の設置はさらに、エレクトロクロミックデバイスにおけるバスバーに物理的支持を提供して、バスバーの破損、折れ又は接続部からの脱落等の状況の発生を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例は、以下の利点を有する。第1導電ベースの周方向における任意の1つの側壁に1つの第1凹溝が設けられ、同時に第2導電ベースの周方向における任意の1つの側壁に1つの第2凹溝が設けられており、且つベース本体の周方向に「凹凸」構造が形成されることにより、外部電源の接続端子が第2凹溝を経て第1導電ベースに接続可能であり、同時に、外部電源の接続端子が第1凹溝を経て第2導電ベースに接続可能であり、第1導電ベース及び第2導電ベースにそれぞれ投入される外部電源の接続端子が位置ずれを形成し、第1導電ベース及び第2導電ベースと外部電源との接続の安全性及び安定性が高められ、導電材料のコストが低減され、短絡が回避される。本発明に係るエレクトロクロミックデバイス及び該エレクトロクロミックデバイスを備えるエレクトロクロミック装置は、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗を有効に低減させ、エレクトロクロミックデバイスの変色速度を向上させることができるため、エレクトロクロミック層は印加電界の作用で、安定で均一な色変化が発生する。
【0024】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明らかにして分かりやすくするために、以下、特に好適な実施例を挙げて、添付された図面を参照しながら、下記のように詳しく説明する。
【0025】
本発明の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例に使用される必要がある図面について簡単に紹介し、以下の図面には本発明の何らかの実施例のみが示されているため、範囲を限定するものと見なすべきではなく、当業者であれば、創造的労働を行わない前提で、さらに、これらの図面から他の関連する図面を得ることができることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明のいくつかの実施例に係る導電ベース構造の一視野角の構造模式図1を示している。
図2】本発明のいくつかの実施例に係る導電ベース構造の一視野角の構造模式図2を示している。
図3】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図1を示している。
図4図3におけるA-A部の断面図を示している。
図5】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電層の一視野角の構造模式図1を示している。
図6】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電層の一視野角の構造模式図1を示している。
図7】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電ベースの一視野角の構造模式図1を示している。
図8】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電ベースの一視野角の構造模式図1を示している。
図9】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1バスバーの一視野角の構造模式図1を示している。
図10】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2バスバーの一視野角の構造模式図1を示している。
図11】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図2を示している。
図12】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電層の一視野角の構造模式図2を示している。
図13】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電層の一視野角の構造模式図2を示している。
図14】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図3を示している。
図15】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電層の一視野角の構造模式図3を示している。
図16】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電層の一視野角の構造模式図4を示している。
図17】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図4を示している。
図18図17におけるB部の拡大図を示している。
図19】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図5を示している。
図20図19におけるC-C部の断面図を示している。
図21】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第1導電ベースの一視野角の構造模式図2を示している。
図22図21におけるD部の拡大図を示している。
図23】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスにおける第2導電ベースの一視野角の構造模式図2を示している。
図24図23におけるE部の拡大図を示している。
図25】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図7を示している。
図26図25におけるF部の拡大図を示している。
図27】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの一視野角の構造模式図6を示している。
図28図27におけるG-G部の断面図を示している。
図29】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図1を示している。
図30】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図2を示している。
図31】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図3を示している。
図32】本発明のいくつかの実施例に係るエレクトロクロミックデバイスの他の構造の一視野角の構造模式図4を示している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施例を詳細に説明し、記載されている実施例の例は、図面に示されており、そのうち、最初から最後まで同一又は類似する符号は、同一又は類似する素子、或いは同一又は類似する機能を有する素子を示す。以下、図面を参照することにより説明される実施例は、例示的なものであり、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を制限するものとしては理解できない。
【0028】
なお、素子が、他の1つの素子「に固定される」と言われる場合、直接、他の1つの素子にあってもよく、又は介在する素子が存在してもよい。1つの素子が、他の1つの素子に「接続される」と認識される場合、直接、他の1つの素子に接続されてもよく、又は介在する素子が同時に存在する可能性もある。逆に、素子が、「直接」他の1つの素子の「上」にあると言われる場合、中間素子は存在しない。本稿で使用される用語「垂直な」、「水平な」、「左」、「右」及び類似する表現は、説明するためのものに過ぎない。
【0029】
本発明において、別途明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付ける」、「繋がる」、「固定」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取外可能な接続であってもよく、又は一体となってもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接繋がってもよいし、中間媒介を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、上記用語の本発明における具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解できる。
【0030】
また、用語「第1」、「第2」は、説明の目的のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するもの又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すものとしては理解できない。これにより、「第1」、「第2」等が限定された特徴は、1つ又はより多くの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、別途明確で具体的な限定がない限り、「複数」の意味は、2つ又は2つ以上である。
【0031】
別途定義がない限り、本稿で使用される全ての技術及び科学用語は、本願の技術分野に属する当業者が通常理解している意味と同じである。本稿において、テンプレートの明細書で使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を制限することを意図するものではない。本稿で使用される用語「及び/又は」は、1つ又は複数の関連する挙げられた項目の任意及び全ての組合せを含む。
【0032】
図1図2図7及び図8に示すように、本発明の実施例は、導電ベース構造を提供し、そのうち、導電ベースは、主に小型化、微細化、集積化された電子部品に応用され、該導電ベース構造は、ベース本体13を備え、ベース本体13は、積層して設けられる第1導電ベース1及び第2導電ベース3を備え、第1導電ベース1と第2導電ベース3とは、相互に平行であり、且つそれぞれ外部電源との接続に使用される。
【0033】
そのうち、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に隙間が有るため、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される時、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に電界が形成され、溶液における電解質を電離させるために使用可能であり、また、導電機能を有する材質に該印加する電界の作用で電荷の一定方向移動を形成可能である。外部電源は、正極及び負極を有し、そのうち、正極は、少なくとも1つの接続端子により第1導電ベース1に接続可能であり、且つ負極は、少なくとも1つの接続端子により第2導電ベース3に接続可能であり、若しくは正極は、少なくとも1つの接続端子により第2導電ベース3に接続可能であり、且つ負極は、少なくとも1つの接続端子により第1導電ベース1に接続可能である。
【0034】
また、第1導電ベース1の周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第1凹溝8が設けられており、第1凹溝8の数は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよい。同様に、第2導電ベース3の周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第2凹溝9が設けられており、第2凹溝9の数は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよい。第1凹溝8及び第2凹溝9はいずれも、ベース本体13の同一側に位置し、これにより、第1凹溝8及び第2凹溝9がベース本体13の同一側で位置ずれを形成し、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される外部電源の接続端子が位置ずれして離間され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0035】
なお、第1凹溝8は、第1導電ベース1の周方向における任意の一側に設けられてもよいし、第1凹溝8は、第1導電ベース1の周方向における任意の両側又は複数側に設けられてもよく、ここでいう「複数」は、数値2以上の任意の数値として理解されてもよく、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、第1導電ベース1の周方向における各側に設けられる第1凹溝8の数は、1つ又は複数であってもよく、これにより、ベース本体13の多様性が高められ、ベース本体13の利用率が高められる。
【0036】
そのうち、第2凹溝9は、第2導電ベース3のエッジの任意の一側に設けられてもよいし、第2凹溝9は、第2導電ベース3のエッジの任意の両側又は複数側に設けられてもよく、ここでいう「複数」は、数値2以上の任意の数値の個数として理解されてもよく、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、第2導電ベース3の周方向における各側に設けられる第2凹溝9の数は、1つ又は複数であってもよく、これにより、異なる電子部品に応じて必要な数の第1凹溝及び第2凹溝が設けられ、ベース本体13の使用効率が高められる。
【0037】
また、第1導電ベース1の周方向に設けられる第1凹溝8の数がいずれも1つであり、同時に第2導電ベース3の周方向に設けられる第2凹溝9の数がいずれも1つである場合、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9との間には、隙間が有り、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される電源接続端子が位置ずれして離間され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0038】
そのうち、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9との間は、部分的に重なってもよく、外部電源の接続端子は、それぞれ第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9とが重ならない部分により電気的に接続されて、位置ずれを形成することが可能であり、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0039】
図29ないし図32に示すように、本発明の他の実施例において、第1凹溝8及び第2凹溝9は、それぞれ複数であり、複数の第1凹溝8は、第1導電ベース1の周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、第1導電ベース1の周方向に「凹凸」構造を形成する。複数の第2凹溝9は、第2導電ベース3の周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、第2導電ベース3の周方向に「凹凸」構造を形成し、これにより、外部電源の接続端子が第1凹溝を経て第2導電ベースに接続され、同時に外部電源の接続端子が第2凹溝を経て第1導電ベースに接続され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される電源接続端子が位置ずれして離間されて、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0040】
図1図29及び図30に示すように、本発明のさらに他の実施例において、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2凹溝9との間には、隙間が有り、これにより、外部電源の接続端子が第1凹溝8を経て第2導電ベース3に電気的に接続可能であり、第2導電ベース3に投入される外部電源の接続端子が第1導電ベース1と間隔をあけて設けられ、第1導電ベース1との接触による短絡の現象の発生が回避される。
【0041】
同時に、第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と第1凹溝8との間には、隙間が有る。この時、第1凹溝8及び第2凹溝9は、ベース本体13の周方向に位置ずれ構造を形成し、これにより、外部電源の接続端子が第2凹溝9を経て第1導電ベース1に電気的に接続可能であり、第1導電ベース1に投入される外部電源の接続端子が第2導電ベース3と間隔をあけて設けられ、第2導電ベース3との接触による短絡の現象の発生が回避される。同時に、第1導電ベース1に投入される電源接続端子と、第2導電ベース3に投入される電源接続端子との接触による短絡の現象の発生が回避され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ投入される外部電源の間の安全性及び安定性が高められる。
【0042】
図2図31及び図32に示すように、本発明のさらに他の実施例において、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とは、部分的に重なる。第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と、第1凹溝8とは、部分的に重なる。第1凹溝8及び第2凹溝9は、ベース本体13の周方向に位置ずれ構造を形成する。
【0043】
さらに、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、外部電源の接続端子は、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とが重ならない部分を経て第2導電ベース3に接続可能である。外部電源の接続端子は、第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と、第1凹溝8とが重ならない部分を経て第1導電ベース1に接続可能であり、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される外部電源の接続端子が交互構造を形成し、第1導電ベース1に接続される外部電源の接続端子と第2導電ベース3に接続される外部電源の接続端子との相互接触が回避されて、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続過程における安全性及び安定性が高められる。
【0044】
また、第2凹溝9及び第1凹溝8は、ベース本体13の周方向における異なる側に位置してもよく、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3にそれぞれ接続される電源接続端子が位置ずれして離間され、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される安全性が高められる。
【0045】
図3図4に示すように、本発明は、主に自動車の自動防眩バックミラー、ディスプレイ、スマートガラスの調光に応用されるエレクトロクロミックデバイスをさらに提供し、エレクトロクロミックデバイスは、電界の作用で光の吸収透過の可調節性を有し、外界の熱放射及び内部の熱の拡散を選択可能に吸収又は反射する。該エレクトロクロミックデバイスは、エレクトロクロミック層2及び上記任意の実施例における導電ベース構造を備え、エレクトロクロミック層2は、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に積層される。第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源を同時に投入させることで、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に電界を形成し、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に接続されるエレクトロクロミック層2は電界の作用で、安定で可逆な色変化が発生する。
【0046】
なお、本発明で説明される変色又は色変化は、ある1色から他の1色への変化、例えば赤色から黒色への変化等として表してもよいし、1つの透過率から他の1つの透過率への変化、例えば透過率30%から透過率80%への変化等として表してもよい。
【0047】
エレクトロクロミック層2と空気における酸素との接触を回避し、同時にエレクトロクロミック層2と水との接触を回避するために、エレクトロクロミック層2の周方向には、シーラント層12が設けられている。そのうち、シーラント層12は、エレクトロクロミック層2の周方向に密封を形成するために使用され、これにより、該密封するシーラント層12がエレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成し、水や酸素のエレクトロクロミック層2への進入を防止し、エレクトロクロミック層2の使用過程における耐久性を高めて、エレクトロクロミック層2の使用寿命を延長する。
【0048】
同時に、エレクトロクロミック層2の周方向に設けられるシーラント層12により、第1導電ベース1及び第2導電ベース3を固定し、エレクトロクロミック層2が第1導電ベース1と第2導電ベース3との間にある強固性を高めて、エレクトロクロミック層の安定性を向上させることもできる。
【0049】
図5図10図12図15及び図19に示すように、本発明の1つの実施例において、第1導電ベース1及び第2導電ベース3と外部電源との接続の安全性及び安定性をさらに高めるために、第1導電ベース1は、第1導電層101を備え、第1導電層101には、複数の第1導電セグメント10が設けられており、第1導電セグメント10は、外部電源の接続端子との接続に使用される。そのうち、第1導電セグメント10の数は、2つ又は2つ以上であってもよく、各第1導電セグメント10の第2導電ベース3が所在する平面における正投影はそれぞれ、1つの第2凹溝9内に位置し、外部電源の接続端子は、第2凹溝9を経て第1導電セグメント10に接続可能である。第1凹溝8により、第1導電層101に接続される外部電源の接続端子を隔離させ、複数の第1導電セグメント10に接続される複数の接続端子の短絡を回避して、安全性を高める。
【0050】
なお、複数の第1導電セグメント10は、互いに間隔をあけて設けられ、複数の第1導電セグメント10は、同時に第1導電層101のエッジの任意の一側に設けられてもよいし、複数の第1導電セグメント10は、同時に第1導電層101のエッジの任意の複数側に設けられてもよく、ここでの「複数側」は、数値2よりも大きいか又は等しい任意の数値を意味し、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、第1導電セグメント10の第1導電層101での配列の多様性が高められ、且つ異なる電子部品に使用され、第1導電層101の利用率が高められる。
【0051】
また、第1導電セグメント10のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影と、エレクトロクロミック層2との間には、隙間が有り、これにより、第1導電セグメント10に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時にエレクトロクロミック層2に接触して短絡の現象が発生することを回避し、第1導電セグメント10に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時の安全性を高める。
【0052】
図6図11図13図16及び図23に示すように、本発明の1つの実施例において、第2導電ベース3は、第2導電層301を備え、第2導電層301には、複数の第2導電セグメント11が設けられており、第2導電セグメント11は、外部電源の接続端子との接続に使用される。そのうち、第2導電セグメント11の数は、2つ又は2つ以上であってもよく、各第2導電セグメント11の第1導電層101が所在する平面における正投影はそれぞれ、1つの第1凹溝8内に位置し、外部電源の接続端子は、第1凹溝8を経て第2導電層301に接続可能であり、第2凹溝9により、第2導電層301に接続される外部電源の接続端子を隔離させ、複数の第2導電セグメント11に接続される複数の接続端子の短絡を回避して、安全性を高める。
【0053】
また、複数の第2導電セグメント11は、互いに間隔をあけて設けられ、複数の第2導電セグメント11は、同時に第2導電層301のエッジの任意の一側に設けられてもよいし、複数の第2導電セグメント11は、同時に第2導電層301のエッジの任意の複数側に設けられてもよく、第1導電セグメント10の第1導電層101での配列の多様性が高められ、且つ異なる電子部品に使用され、第1導電層101の利用率が高められる。
【0054】
そのうち、第2導電セグメント11のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影と、エレクトロクロミック層2との間には、隙間が有り、これにより、第2導電セグメント11に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時にエレクトロクロミック層2に接触して短絡の現象が発生することを回避し、第2導電セグメント11に外部電源の接続端子が繋ぎ込まれる時の安全性を高める。
【0055】
図17及び図27に示すように、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続過程における安全性及び安定性をさらに高めるために、第1導電セグメント10の第2導電層301が所在する平面における正投影と、第2導電セグメント11との間には、隙間が有る。このようにすることで、外部電源の接続端子がそれぞれ第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11に接続される過程において交互した接続構造が形成され、第1導電セグメント10に接続される外部電源の接続端子と第2導電セグメント11に接続される外部電源の接続端子との接触が回避されて、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続過程における安全性及び安定性が高められる。
【0056】
第1導電セグメント10に接続される外部電源の接続端子と第2導電層301とが接触して短絡を形成すること、及び第2導電セグメント11に接続される外部電源の接続端子と第1導電層101とが接触して短絡を形成することを回避し、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続時の安全性及び安定性を高めることもできる。同時に、第1導電層101及び第2導電層301と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めることもできる。
【0057】
そのうち、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影は、いずれもエレクトロクロミック層2と隙間が有り、これにより、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11の、外部電源の接続端子との接続過程におけるエレクトロクロミック層2との接触による短絡の現象の出現を回避し、第1導電セグメント10及び第2導電セグメント11と外部電源の接続端子との接続時の安全性及び安定性をさらに高める。
【0058】
複数の第1導電セグメント10及び複数の第2導電セグメント11は、それぞれエレクトロクロミック層2の周方向におけるエッジに沿って互いに交互して間隔をあけて設けられることを理解できる。
【0059】
そのうち、第1ベース層102及び第2ベース層302の材質は、特に限定されず、透明な剛性材料、例えばガラス等であってもよいし、透明な柔軟性材料、例えばPET(polyethylene glycol terephthalate、ポリエチレングリコールテレフタレート)等であってもよく、第1導電層101及び第2導電層301の材質も、特に限定されず、透明な導電材料、例えばITO(Indium tin oxide、酸化インジウムスズ)又は銀ナノワイヤ等であってもよい。
【0060】
図20ないし図25に示すように、本発明のさらに他の実施例において、エレクトロクロミック層2に対する保護作用をさらに高めるために、第1凹溝8、第2凹溝9、エレクトロクロミック層2の周方向には、いずれもシーラント層12が設けられている。第1凹溝8の周方向に設けられるシーラント層12により第2導電ベース3を固定する。同時に、シーラント層12は、第1凹溝8に対向するエレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、これにより、エレクトロクロミック層2の安定性が高められる。
【0061】
そのうち、シーラント層12の保護品質を高めるために、シーラント層12と第1導電セグメント10とには、隙間が有り、これにより、第1導電セグメント10と外部電源とが接続される過程におけるシーラント層12の密封品質への影響を回避し、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の保護の安定性を高める。
【0062】
第2凹溝9の周方向に設けられるシーラント層12により第1導電ベース1を固定し、同時に第2凹溝9に対向するエレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、これにより、エレクトロクロミック層2の安定性が高められる。
【0063】
そのうち、シーラント層12の保護品質を高めるために、シーラント層12と第2導電セグメント11とには、隙間が有り、これにより、第2導電セグメント11と外部電源とが接続される過程におけるシーラント層12の密封品質への影響を回避し、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の保護の安定性を高める。
【0064】
また、エレクトロクロミック層2の周方向にシーラント層12を、エレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成するように設けることで、エレクトロクロミック層2の周方向を密封させ、エレクトロクロミック層2と外部の空気及び水との接触を回避し、エレクトロクロミック層2の使用過程における耐久性を高める。
【0065】
図3図29及び図30に示すように、本発明のいくつかの実施例において、各第1凹溝8及び各第2凹溝9のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影は、間隔をあけて設けられ、且つ第1凹溝8と第2凹溝9との間には、隙間が形成される。
【0066】
この時、第1凹溝8及び第2凹溝9は、エレクトロクロミック層2の周方向に位置ずれ構造を形成する。
【0067】
また、図25及び図26に示すように、第1凹溝8と第2凹溝9との間に形成された隙間内にシーラント層12が設けられることで、該シーラント層12により、隣り合う第1凹溝8と第2凹溝9とを離間させ、同時に第1凹溝8と第2凹溝9との間に形成された隙間をシーラント層12により密封させ、且つ、該隙間に対向するエレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、エレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成し、エレクトロクロミック層2の安定性を高める。
【0068】
図31及び図32に示すように、本発明のさらに他の実施例において、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の保護作用を高めるために、第1凹溝8の第2凹溝9が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とは、部分的に重なり、これにより、第1凹溝8と第2凹溝9との間に位置ずれ構造が形成される。このように、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に接続される外部電源が交互構造を形成し、第1導電ベース1に接続される外部電源と第2導電ベース3に接続される外部電源との相互接触を回避し、第1導電ベース1及び第2導電ベース3が同時に外部電源に接続される時の安全性及び安定性を高めることができる。
【0069】
そのうち、第1凹溝8と第2凹溝9との間に重なり部が形成され、同時に重なり部の周側にシーラント層12が設けられていることで、該シーラント層12によりエレクトロクロミック層2の周方向に密封を形成し、エレクトロクロミック層2を外部の空気及び水から離間させ、エレクトロクロミック層2の周方向に保護層を形成し、エレクトロクロミック層2に対するシーラント層12の密封品質を高め、エレクトロクロミック層2の安定性を高める。
【0070】
第1導電層101及び第2導電層301と外部電源との接続時の安全性及び安定性を高めるために、外部電源の接続端子は、第1凹溝8の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2凹溝9とが重ならない部分を経て第2導電層301に接続可能であり、外部電源の接続端子は、第2凹溝9の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と、第1凹溝8とが重ならない部分を経て第1導電層101に接続可能である。そのうち、第1導電層101及び第2導電層301にそれぞれ接続される外部電源の接続端子は、交互構造を形成し、第1導電層101に接続される外部電源と第2導電層301に接続される外部電源の接続端子との相互接触が回避され、第1導電層101及び第2導電層301と外部電源との接続過程における安全性及び安定性が高められる。
【0071】
図20及び図28に示すように、本発明のさらに他の実施例において、エレクトロクロミック層2の周方向に設けられるシーラント層12が第1導電ベース1及び第2導電ベース3の外部に延伸することを回避するために、第1導電ベース1及び第2導電ベース3のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影の重なり部分は、エレクトロクロミック層2に覆い被さり、これにより、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に位置するエレクトロクロミック層2の有効面積を最大にして、エレクトロクロミック層2の利用率を高める。
【0072】
なお、図17及び18に示すように、本実施例において、第1導電層101及び第2導電層301のエレクトロクロミック層2が所在する平面における正投影の重なり部分は、エレクトロクロミック層2に覆い被さり、これにより、第1導電層101と第2導電層301との間に位置するエレクトロクロミック層2の有効面積を最大にする。
【0073】
図3ないし図6に示すように、本願のいくつかの実施例において、エレクトロクロミックデバイスは、順次積層して設けられる第1導電ベース1、エレクトロクロミック層2及び第2導電ベース3を備える。そのうち、第1導電ベース1は、第1ベース層102及び第1導電層101を備え、第1導電層は、第1ベース層の、エレクトロクロミック層に近い側に設けられ、且つ第1ベース層102は、第1導電層101に覆い被さり、これにより、第1導電層101が第1ベース層102の側辺から露出して外部電源に接触して短絡が発生することを回避し、第1導電層101の第1ベース層102における安全性及び安定性を高める。
【0074】
また、第2導電ベース3は、第2ベース層302及び第2導電層301を備え、第2導電層は、第2ベース層の、エレクトロクロミック層に近い側に設けられ、且つ第2ベース層302は、第2導電層301に覆い被さり、これにより、第2導電層301が第2ベース層302の側辺から露出して外部電源に接触して短絡が発生することを回避し、第1導電層101の第2ベース層302における安全性及び安定性を高める。
【0075】
具体的には、第1導電ベース1と第2導電ベース3とは、相互に平行であり、これにより、第1導電ベース1及び第2導電ベース3に外部電源が同時に投入される時、第1導電ベース1と第2導電ベース3との間に電界が形成され、導電機能を有する材質に該印加電界の作用で電荷の一定方向移動を形成可能となる。
【0076】
図3図4図5図6図11及び図14に示すように、本願のいくつかの実施例において、エレクトロクロミックデバイスの周方向における少なくとも一側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられており、これにより、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗を低減し、エレクトロクロミック層2の変色速度を高める。
【0077】
なお、第1バスバー4及び第2バスバー5は、エレクトロクロミックデバイスの任意の一側に設けられてもよい。いくつかの例において、第1バスバー4及び第2バスバー5は、いずれもエレクトロクロミックデバイスの1つの対向側に設けられてもよい。
【0078】
また、第1バスバー4及び第2バスバー5は、いずれもエレクトロクロミックデバイスの隣り合う両側に設けられてもよい。いくつかの例において、2つ以上の隣り合う第1バスバー4は、一体成形されてもよく、2つ以上の第2バスバー5は、一体成形されてもよい。
【0079】
他のいくつかの例において、2つ以上の隣り合う第1バスバー4の間は、機械的接続であってもよく、例えばボタン接続、係着、溶接のうちの任意の1種類又はそれらの組合せであってもよく、2つ以上の隣り合う第2バスバー5の間は、機械的接続であってもよく、例えばボタン接続、係着、溶接のうちの任意の1種類又はそれらの組合せであってもよい。
【0080】
さらに他のいくつかの例において、2つ以上の第1バスバー4の間が接続されてなる挟角は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、2つ以上の第2バスバー5の間が接続されてなる挟角は、実際の状況に応じて具体的に限定されてもよく、エレクトロクロミックデバイスの形状に応じて複数の第1バスバー4又は複数の第2バスバー5の間の接続方式を調節し、第1バスバー4及び第2バスバー5の多様性及び使用効率を高めることができる。
【0081】
エレクトロクロミックデバイスの周方向における一側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられていることを理解できる。又は、エレクトロクロミックデバイスの周方向における任意の両側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。又は、エレクトロクロミックデバイスの周方向における任意の三側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。又は、エレクトロクロミックデバイスの周方向における各側には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。
【0082】
そのうち、図4図5及び図9に示すように、第1バスバー4は、少なくとも1つの第1接続部6により第1導電ベース1の第1導電層101に電気的に接続され、これにより、第1接続部6により第1バスバー4と第1導電ベース1との間を電気的に接続し、第1バスバー4により外部電源を投入し、第1接続部6と第1導電セグメント10との間の接続方式は、溶接、粘着、係着、圧着のうちの任意の1種類であってもよい。
【0083】
同時に、図4図6及び図10に示すように、第2バスバー5は、少なくとも1つの第2接続部7により第2導電ベース3の第2導電層301に電気的に接続され、これにより、第2接続部7により第2バスバー5と第2導電ベース3との間を電気的に接続し、第2バスバー5により外部電源を投入し、第2接続部7と第2導電セグメント11との間の接続方式は、溶接、粘着、係着、圧着のうちの任意の1種類であってもよい。
【0084】
また、第1バスバー4の第1導電ベース1が所在する平面における正投影と第1導電ベース1とには、隙間が有り、第2バスバー5の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と第2導電ベース3とには、隙間があり、これにより、第1バスバー4及び第2バスバー5が第1導電ベース1又は第2導電ベース3に接触して短絡の現象が出現することを回避し、エレクトロクロミックデバイスの安全性及び安定性を高める。
【0085】
なお、第1バスバー4及び第2バスバー5は、それぞれ外部電源との接続に使用され、且つ第1接続部6と第2接続部7との間は、交互して設けられ、第1バスバー4と第1導電セグメント10との接続の安全性及び第2バスバー5と第2導電セグメント11との接続の安全性が高められ、これにより、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗が低減され、エレクトロクロミック層2の変色速度が高められる。
【0086】
本願のいくつかの実施例において、第1接続部6及び第2接続部7の周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ第1接続部6の両端及び第2接続部7の両端は、いずれも導電面であり、且つ第1接続部6及び第2接続部7は、いずれも導電線材であり、具体的には、第1接続部6及び第2接続部7の材料は、銅、アルミニウム、銅被覆アルミニウム、銅被覆鋼のうちの任意の1種類である。
【0087】
なお、本願のいくつかの実施例において、接続部は、引出部に相当し、即ち第1接続部は、第1引出部に相当し、第2接続部は、第2引出部に相当する。
【0088】
同時に、第1接続部6及び第2接続部7の周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ第1接続部6及び第2接続部7は、いずれも導電線材であり、具体的には、第1接続部6及び第2接続部7の材料は、銅、アルミニウム、銅被覆アルミニウム、銅被覆鋼のうちの任意の1種類である。
【0089】
そのうち、絶縁層の材質は、特に制限されず、絶縁特性を有する任意の材料であってもよい。いくつかの例において、絶縁層は、PVC(Polyvinyl chloride、ポリ塩化ビニル)、PE(polyethylene、ポリエチレン)、PP(polypropylene、ポリプロピレン)、フルオロプラスチック、ゴム、マイカテープのうちの任意の1種類であってもよい。
【0090】
好ましくは、エレクトロクロミックデバイスの周方向には、第1バスバー4及び第2バスバー5がいずれも設けられている。これにより、第1バスバー4及び第1導電ベース1の周辺にいずれも同時に電気的接続を形成させ、第2バスバー5及び第2導電ベース3の周辺にいずれも同時に電気的接続を形成させることができるため、エレクトロクロミックデバイスの表面抵抗をより大きい程度で低減し、エレクトロクロミックデバイスの変色効率をより大きい程度で向上させ、エレクトロクロミックデバイスの実用性を高めることができる。
【0091】
図3図4図5図11及び図14に示すように、本発明のさらに他の実施形態において、第1バスバー4と第2バスバー5とが接触して短絡の現象が出現することを回避するために、第1バスバー4の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2バスバー5との間は、間隔をあけて設けられる。
【0092】
さらに、第1バスバー4の第2導電ベース3が所在する平面における正投影と、第2バスバー5の第2導電ベース3が所在する平面における正投影との間には、隙間が有り、これにより、第1バスバー4と第2バスバー5との接触を回避し、第1バスバー4及び第2バスバー5と外部電源との接続過程における安全性及び安定性を高め、同時にエレクトロクロミックデバイスの使用過程における安全性及び安定性を高める。
【0093】
本発明のさらに他の実施形態において、エレクトロクロミックデバイスの安定性を高めるために、第1バスバー4の周方向及び第2バスバー5の周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、これにより、第1バスバー4と第2バスバー5とが相互接触して短絡の現象が出現することを回避する。同時に、第1バスバー4の両端及び第2バスバー5の両端は、いずれも導電部である。導電部の設置により、一方で、第1バスバー4の内部の電気的接続又は第2バスバー5の内部の電気的接続を形成可能であり、他方で、導電部により第1バスバー4と外部電源との電気的接続(例えば外部電源の陰極又は陽極との電気的接続)、又は第2バスバー5と外部電源との電気的接続(例えば外部電源の陽極又は陰極との電気的接続)も形成可能であり、これにより、第1バスバー4及び第2バスバー5の外部電源の投入時における安全性及び安定性を高める。
【0094】
本実施形態において、第1バスバー4及び第2バスバー5の材質は、特に制限されない。いくつかの例において、第1バスバー4及び第2バスバー5は、導電性を有する任意の材質であってもよく、例えば銅線又は銀ペーストを滴下して塗布してなる導線であってもよく、FPC(Flexible Printed Circuit、フレキシブルプリント回路基板)であってもよい。これにより、異なる使用場面でのバスバーの特性への要求を満たして、エレクトロクロミックデバイスの適用性を向上させることができる。
【0095】
なお、エレクトロクロミック層2は、順次貼り付けられるエレクトロクロミック材料層、電解質層及びイオン貯蔵層を備える。エレクトロクロミック材料層、電解質層及びイオン貯蔵層は、従来技術において可能な材料を採用してもよく、本発明は、これを特に限定しない。
【0096】
本発明の実施形態は、上記したエレクトロクロミックデバイスを備えるエレクトロクロミック装置をさらに提供する。いくつかの例において、エレクトロクロミック装置は、順次積層される第1基材層、第1パッケージ層、エレクトロクロミックデバイス、第2パッケージ層及び第2基材層をさらに備える。他のいくつかの例において、第1パッケージ層及び第2パッケージ層は、エレクトロクロミックデバイスを被覆する。このような場合において、エレクトロクロミックデバイスを2層のパッケージ層の中に被覆させることで、エレクトロクロミックデバイスに対するパッケージをより有効に実現可能であり、且つパッケージ層及び基材層の設置はさらに、エレクトロクロミックデバイスにおけるバスバーに物理的支持を提供して、バスバーの破損、折れ又は接続部からの脱落等の状況の発生を防ぐことができる。
【0097】
ここで示され説明される全ての例において、任意の具体的な値は、例示的なものに過ぎず、制限的なものではないと解釈されるべきであり、そのため、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有してもよい。
【0098】
類似する符号及びアルファベットは、以下の図面において類似項を表し、そのため、一旦、ある項が1つの図面において定義されると、その後の図面においてそれについてさらに定義及び解釈する必要がないことに留意すべきである。
【0099】
以上の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表現しているだけであり、その説明は具体的で詳細なものであるが、これにより本発明の範囲を制限するものとしては理解できない。なお、当業者であれば、本発明の構想から逸脱しない前提で、さらにいくつかの変形及び改良を行うことができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0100】
1・・・第1導電ベース、2・・・エレクトロクロミック層、3・・・第2導電ベース、4・・・第1バスバー、5・・・第2バスバー、6・・・第1接続部、7・・・第2接続部、8・・・第1凹溝、9・・・第2凹溝、10・・・第1導電セグメント、11・・・第2導電セグメント、102・・・第1ベース層、101・・・第1導電層、302・・・第2ベース層、301・・・第2導電層、12・・・シーラント層、13・・・ベース本体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層して設けられてそれぞれ外部電源との接続に使用される第1導電ベース及び第2導電ベースを備えるベース本体を備え、
前記第1導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第1凹溝が設けられ、前記第2導電ベースの周方向における少なくとも1つの側壁には、少なくとも1つの第2凹溝が設けられており、且つ前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、いずれも前記ベース本体の同一側に位置する、
ことを特徴とする導電ベース構造。
【請求項2】
前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、それぞれ複数であり、複数の前記第1凹溝は、前記第1導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、複数の前記第2凹溝は、前記第2導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の導電ベース構造。
【請求項3】
前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝との間には、隙間が有り、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝との間には、隙間が有る、
ことを特徴とする請求項2に記載の導電ベース構造。
【請求項4】
前記第1凹溝の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2凹溝とは、部分的に重なり、前記第2凹溝の前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1凹溝とは、部分的に重なる、
ことを特徴とする請求項2に記載の導電ベース構造。
【請求項5】
エレクトロクロミック層及び請求項1ないし4のいずれか1項に記載の導電ベース構造を備え、前記エレクトロクロミック層は、前記第1導電ベースと前記第2導電ベースとの間に設けられる、
ことを特徴とするエレクトロクロミックデバイス。
【請求項6】
前記エレクトロクロミック層の周方向には、前記エレクトロクロミック層の周方向に密封を形成するためのシーラント層が設けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項7】
前記第1凹溝及び前記第2凹溝は、それぞれ複数であり、複数の前記第1凹溝は、前記第1導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、複数の前記第2凹溝は、前記第2導電ベースの周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられ、
前記第1導電ベースは、各々の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影がそれぞれ1つの相応する前記第2凹溝内に位置する複数の第1導電セグメントが設けられた第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、各々の前記第1導電層が所在する平面における正投影がそれぞれ1つの相応する前記第1凹溝内に位置する複数の第2導電セグメントが設けられた第2導電層を備え、且つ前記第1導電セグメントの前記第2導電層が所在する平面における正投影と、前記第2導電セグメントとの間には、隙間が有り、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、それぞれ外部電源との接続に使用される、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項8】
前記第1凹溝、前記第2凹溝、前記エレクトロクロミック層の周方向には、いずれもシーラント層が設けられており、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、いずれも前記シーラント層との間に隙間が有る、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項9】
各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、間隔をあけて設けられ、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、隙間が形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項10】
各前記第1凹溝及び各前記第2凹溝の前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影は、部分的に重なり、且つ前記第1凹溝と前記第2凹溝との間には、重なり部が形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項11】
前記第1導電ベース及び第2導電ベースの前記エレクトロクロミック層が所在する平面における正投影の重なり部分は、前記エレクトロクロミック層に覆い被さる、
ことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項12】
順次積層される第1導電ベース、エレクトロクロミック層、第2導電ベースを備え、前記第1導電ベースは、第1ベース層、及び前記第1ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、第2ベース層、及び前記第2ベース層の前記エレクトロクロミック層に近い側に設けられる第2導電層を備えエレクトロクロミックデバイスの周方向における少なくとも一側には、少なくとも1つの第1接続部により前記第1導電層に電気的に接続される第1バスバー、及び少なくとも1つの第2接続部により前記第2導電層に電気的に接続される第2バスバーがいずれも設けられており、前記第1バスバーの前記第1導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第1導電ベースとには、隙間が有り、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2導電ベースとには、隙間が有り、
前記第1導電ベースのエッジには、複数の互いに間隔をあけた第1凹溝が設けられ、前記第2導電ベースのエッジには、複数の互いに間隔をあけた第2凹溝が設けられる、
ことを特徴とすエレクトロクロミックデバイス。
【請求項13】
前記第1バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影と、前記第2バスバーの前記第2導電ベースが所在する平面における正投影との間には、隙間が有る、
ことを特徴とする請求項12に記載のエレクトロクロミックデバイス
【請求項14】
前記第1導電ベースは、各々の前記第2導電ベースが所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第2凹溝内に位置する複数の第1導電セグメントが設けられた第1導電層を備え、前記第2導電ベースは、各々の前記第1導電層が所在する平面における正投影がそれぞれ1つの前記第1凹溝内に位置する複数の第2導電セグメントが設けられた第2導電層を備え、且つ前記第1導電セグメントの前記第2導電層が所在する平面における正投影と、前記第2導電セグメントとの間には、隙間が有り、前記第1導電セグメント及び前記第2導電セグメントは、それぞれ外部電源との接続に使用される、
ことを特徴とする請求項12に記載のエレクトロクロミックデバイス。
【請求項15】
記第1バスバーは、前記第1接続部により前記第1導電セグメントに電気的に接続され、前記第2バスバーは、前記第2接続部により前記第2導電セグメントに電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項14に記載のエレクトロクロミックデバイス
【請求項16】
記第1バスバーの周方向及び前記第2バスバーの周方向には、いずれも絶縁層が被せられており、且つ前記第1バスバーの両端及び前記第2バスバーの両端は、いずれも導電部である、
ことを特徴とする請求項12に記載のエレクトロクロミックデバイス
【請求項17】
記第1接続部の周方向及び前記第2接続部の周方向には、いずれも絶縁層が被せられている、
ことを特徴とする請求項12に記載のエレクトロクロミックデバイス
【請求項18】
次積層される第1基材層、第1パッケージ層、請求項12ないし17のいずれか1項に記載のエレクトロクロミックデバイス、第2パッケージ層及び第2基材層を備え、前記第1パッケージ層及び前記第2パッケージ層は、前記エレクトロクロミックデバイスに覆い被さる、
ことを特徴とするエレクトロクロミック装置。
【国際調査報告】