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特表2024-529652浮体式風力タービンプラットフォーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】浮体式風力タービンプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   B63B 35/44 20060101AFI20240801BHJP
   B63B 35/00 20200101ALI20240801BHJP
   B63B 75/00 20200101ALI20240801BHJP
   B63B 35/34 20060101ALI20240801BHJP
   F03D 13/25 20160101ALI20240801BHJP
【FI】
B63B35/44 Z
B63B35/00 T
B63B75/00
B63B35/34 B
F03D13/25
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506862
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 NO2022050188
(87)【国際公開番号】W WO2023014230
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】2111176.0
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】10-2022-0064205
(32)【優先日】2022-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0064206
(32)【優先日】2022-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517144798
【氏名又は名称】プリンシプル パワー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フェラオ,ジョージ カンポス アントゥネス
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA26
3H178BB77
3H178CC22
3H178DD61X
3H178DD67X
(57)【要約】
本開示は、浮体式風力タービンプラットフォームであって、風力タービンタワーを支持するように構成可能な実質的に三角形の船体を含み、船体は、第1、第2、及び第3の支柱を含み、第1、第2、及び第3の支柱は、第1、第2、及び第3のポンツーン部材によって、ならびに第1、第2、及び第3のコネクタによって接続される、浮体式風力タービンプラットフォームに関する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮体式風力タービンプラットフォーム(104)であって、
風力タービンタワーを支持するように構成可能な実質的に三角形の船体を含み、
前記船体は、第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)を含み、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)によって、ならびに第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)によって接続される、前記浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項2】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、2つの軸方向に延びる交差面(118)を含み、各交差面(118)は、ポンツーン部材(112a~c)の長手軸に対して垂直に配向される、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項3】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれの横方向の断面は、不規則な多角形の形状を有する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項4】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれの前記横方向の断面は、六角形の形状を有する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項5】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれの前記横方向の断面は、不規則な六角形の形状を有する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項6】
前記不規則な六角形の2つの隣接面の間の角度が直角である、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項7】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの2つに接続する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項8】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、第1及び第2の交差面(118)を含み、前記第1及び第2の交差面(118)のそれぞれは、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの前記2つの一方に接続される、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項9】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)によって、三角形の形態で接続される、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項10】
前記第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)の上方に、それらと平行に位置する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項11】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、第1及び第2の交差面(118)を含み、前記第1及び第2の交差面(118)のそれぞれは、前記第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)のうちの2つの一方に接続される、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項12】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、内側中間側面(150)と外側中間側面(151)とを含み、前記内側及び外側中間側面(150、151)は、互いに平行であり、前記横方向の断面の中央と前記浮体式プラットフォーム(104)の中央との間を延びる軸(132)に対して垂直である、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項13】
前記内側中間側面(150)の水平方向の長さ(b1)は、前記外側中間側面(151)の水平方向の長さ(b2)よりも短いか、または前記内側中間側面(150)の前記水平方向の長さ(b1)は、前記外側中間側面(151)の前記水平方向の長さ(b2)に等しい、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項14】
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、第1の交差面(118)に隣接する第1の外部側面(152)と、第2の交差面(118)に隣接する第2の外部側面(153)とを含む、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項15】
前記第1及び第2の外部側面(152、153)はそれぞれ、それぞれのポンツーン部材(112a~c)の外側面(154、155)と同一平面にある、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項16】
前記第1及び第2の外部側面(152、153)はそれぞれ、それぞれのコネクタ(122a~c)の外側面(149)と同一平面にある、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項17】
前記実質的に三角形の船体の3つの側面のそれぞれにおいて、前記支柱(106a~c)の前記それぞれの外部側面(152、153)、前記ポンツーン部材(112a~c)の前記外側面(154、155)、及び前記コネクタ(122a~c)の前記外側面(149)は、同一平面上にあり、特に、前記支柱(106a~c)の前記外部側面(152、153)、前記ポンツーン部材(112a~c)の前記外側面(154、155)、及び前記コネクタ(122a~c)の前記外側面(149)は、単一の平坦面を構成する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項18】
各コネクタ(122a~c)は、狭くなった中央部分(145)と広くなった端部分(146)とを含み、前記コネクタ(122a~c)の外側端部(147)において、前記広くなった端部分(146)の水平方向の長さ(c1)は、前記隣接する交差面(118)の水平方向の長さ(c2)に等しい、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項19】
前記端部(147)間の前記コネクタ(122a~c)は、平坦な外向き垂直側面(149)を有し、特に、前記外向き垂直側面(149)の全体が単一の平坦面である、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項20】
各支柱(106a~c)において、内側中間側面(150)は、2つの隣接する交差面(118)に接続され、外側中間側面(151)は、2つの隣接する外部側面(152、153)に接続され、各交差面(118)は、それぞれの外部側面(152、153)に接続されて、前記支柱の六角形の横方向の断面を形成する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項21】
前記内側中間側面(150)と前記交差面(118)との間の角度(v1)は、前記外側中間側面(151)と前記外部側面(152、153)との間の角度(v2)よりも大きく、不規則な六角形を形成する、前記先行請求項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項22】
各交差面(118)は、それぞれの外部側面(152、153)に、90度の角度で接続される、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項23】
前記内側中間側面(150)と前記交差面(118)との水平方向の長さの合計は、前記外側中間側面(151)と前記外部側面(152、153)との水平方向の長さの合計よりも小さい、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項24】
前記内側中間側面(150)及び前記交差面(118)の個々の水平方向の長さは、前記外側中間側面(151)及び前記外部側面(152、153)のいずれの個々の水平方向の長さよりも短い、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項25】
前記外側中間側面(151)は、平坦な端面(148)を形成するかまたはその一部を形成する、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項26】
前記平坦な端面(148)は、前記船体の全高にわたって延びる単一の平坦面である、前記先行請求項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項27】
その水平方向の周囲の周りに、前記船体は、前記船体の最も外側の境界を構成する6つの、好ましくは正確に6つの平坦な垂直表面を含み、前記6つのまたは正確に6つの表面は、3種の平坦な側面(149、152、153、154、155)と3つの平坦な端面(148)とによって画定される、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項28】
少なくとも前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの少なくとも1つは、バラスト配置(124)を含む、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項29】
前記バラスト配置(124)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの1つの実質的に全長に沿って延びるバラスト室を含む、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項30】
前記バラスト配置(124)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの少なくとも1つの長さに沿って部分的に延びるバラスト室を含む、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項31】
前記バラスト配置(124)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの2つの長さの実質的に半分に沿って延びるバラスト室を含む、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項32】
前記風力タービンタワーは、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のうちの1つに取り付けられるように構成可能であり、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)によって、三角形の形態で接続されて、前記バラスト配置(124)は、前記タービンタワーが取り付けられるように構成可能である前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のうちの前記1つに対向して位置するポンツーン部材(112a~c)の実質的に全長に沿って延びるバラスト室を含む、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【請求項33】
前記バラスト配置(124)は、前記タービンタワーが取り付けられるように構成可能である前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のうちの1つに隣接して位置する前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のそれぞれの実質的に半分に沿って延びるバラスト室を含む、先行請求項のいずれかに記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、浮体式風力タービンプラットフォームに関する。より具体的には、本開示は、浮体式風力タービンプラットフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
浮体式洋上風力エネルギー変換器が、学界及び産業界の両方において、種々の研究開発(R&D)グループによって検討及び開発されている。まだ一般に普及した商用利用ではないが、浮体式洋上風力技術の開発が進めば、近い将来、多くの場所に対してこのようなプラントがより競争力のある実行可能な代案になることが予想される。
【0003】
浮体式洋上風力エネルギー変換器に関連する課題は、海上位置でのその構築及び設置である。陸上での構築はより容易に達成され得るが、これは後に問題を引き起こす場合がある。なぜなら、大きな構造を次いで海上位置へ移動する必要があり得るからである。代わりに、浮体式洋上風力エネルギー変換器の部品を海上位置へ搬送することは比較的単純であり得るが、海上位置でのその後の構築が問題となり得る。
【0004】
波及び潮汐力ならびに風力の両方に起因して、浮体式洋上風力エネルギー変換器が受ける力が大きいため、浮体式洋上風力エネルギー変換器が高品質に設計及び構築されることが重要である。詳細には、浮体式風力エネルギー変換器のプラットフォームは、浮力を提供し、ならびに風力タービンタワーを支持し、直接の波及び潮汐力に耐えられるように構築しなければならない。したがって、構造的に堅固であること、構築が容易であることの両方を伴う浮体式風力タービン用のプラットフォームが求められている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、従来技術における前述した欠陥及び欠点のうちの1つ以上を緩和し、軽減し、またはなくすことである。第1の態様によれば、風力タービンタワーを支持するように構成可能な実質的に三角形の船体を含む浮体式風力タービンプラットフォームが提供される。船体は、第1、第2、及び第3の支柱を含み、第1、第2、及び第3の支柱は、第1、第2、及び第3のポンツーン部材によって、ならびに第1、第2、及び第3のコネクタによって接続される。
【0006】
本開示によるさらなる態様及び実施形態は、以下に示す詳細な説明から明らかになる。詳細な説明及び具体的な例によって、単に例として、本開示の好ましい実施形態を開示する。当業者であれば、詳細な説明におけるガイダンスから分かるように、変更及び修正を、本開示の範囲内で行ってもよい。
【0007】
したがって、本明細書で開示する開示内容は、記載するデバイスの特定のコンポーネント部品または記載する方法のステップに限定されず、なぜなら、そのようなデバイス及び方法は変化し得るからであることを理解されたい。また本明細書で使用する専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定は意図していないことも理解されたい。明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「Said」は、文脈上明らかに別の意味が示される場合を除き、要素のうちの1つ以上が存在することを意味することが意図されることに留意されたい。したがって、たとえば、「ユニット(a unit)」または「ユニット(the unit)」に言及した場合、いくつかのデバイス等を含み得る。さらに、用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含む(containing)」、及び同様の表現は、他の要素またはステップを除外することを意味しない。
【0008】
前述の目的、ならびに本開示のさらなる目的、特徴、及び利点は、本開示の実施形態例の以下の例示的で非限定的な詳細な説明を、添付図面と併せて取り入れて参照することによって、より十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】a~bは、既知の風力タービン及び浮体式プラットフォームの例を示す図である。
図2】本開示による浮体式プラットフォームの典型的な平面図である。
図3】本開示による浮体式プラットフォームの斜視図である。
図4】プラットフォームの部品の概略平面図である。
図5】aは、浮体式プラットフォームにおける種々のバラスト配置を概略的に例示する図である。bは、浮体式プラットフォームにおける種々のバラスト配置を概略的に例示する図である。cは、浮体式プラットフォームにおける種々のバラスト配置を概略的に例示する図である。
図6】aは、浮体式プラットフォームにおける種々のバラスト配置を概略的に例示する図である。bは、浮体式プラットフォームにおける種々のバラスト配置を概略的に例示する図である。cは、浮体式プラットフォームにおける種々のバラスト配置を概略的に例示する図である。
図7】一実施形態におけるプラットフォームの態様を例示する図である。
図8】一実施形態におけるプラットフォームの態様を例示する図である。
図9】浮体式プラットフォームのさらなる例を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本開示について、本開示の好ましい実施形態例を示す添付図面を参照して説明する。しかし本開示は、他の形態で具体化してもよく、本明細書では開示する実施形態に限定されると解釈してはならない。開示した実施形態は、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。
【0011】
本開示では、用語「側面」及び「表面」は、交換可能に使用され、たとえば鋼板によって画定される船体の側面または表面を示す。説明において、「内側」、「外側」、「外部」、「内部」などの用語を使用しているが、これらは、たとえば、三角形の中心/重心または他のコンポーネントに対する相対的な位置または向きを示すために使用してもよいことを理解されたい。特に断りのない限り、本開示で説明する側面及び表面は、船体の外面を指し、すなわち船体の内部に位置する側面または表面を指さない。(明らかなように、船体は、その内部に、ここでは説明しない補強プレートなどの多くの他の構造要素を有し得る)。
【0012】
図1a~bに、既知の洋上風力エネルギー変換器10の例を示す。洋上風力エネルギー変換器10は、浮体式風力タービン2と浮体式プラットフォーム4とを含む。ここで、浮体式プラットフォーム4は、3つの円筒形の支柱6を含み、これらは、いくつかの上部支持体8及び下部支持体12によって、三角形の形態で互いに接続されている。円筒形の支柱6のうちの1つを介して浮体式プラットフォーム4に取り付けられているのは、風力タービンタワー14である。浮体式プラットフォーム4は、海上位置に配置される場合があり、風力タービンタワー14に対する支持及び浮力を提供し得る。例示するように、浮体式プラットフォーム4は、複数のアンカーポイント16を含み、これらは、風力エネルギー変換10を、海上位置における所望の位置に固定する目的を果たす。詳細には、アンカーポイント16は、支柱6のそれぞれ上に位置する。
【0013】
図2に、本開示の態様による浮体式プラットフォーム104の下側の図を例示し、図3に、浮体式プラットフォーム104の斜視図を例示する。図2では、浮体式プラットフォーム104は、第1、第2、及び第3の支柱106a~cから構成される船体を含み、支柱106a~cは、第1、第2、及び第3のポンツーン部材112a~cによって互いに接続されている。この例では、ポンツーン部材112a~cは、三角形の形態で接続されているが、当業者であれば、浮体式プラットフォーム104の代替的な形状をもたらす他の接続構成が可能であり得ることを理解するであろう。
【0014】
図1a~bの例では、支柱6は円筒形状を有するが、図2の例では、支柱は、不規則な多角形の形状の横方向の断面を有することが分かる。こうして、図2の例における支柱は(及び図3にも見られるように)、不規則な多角形プリズムの形状である。詳細には、支柱の横方向の断面は、不規則な六角形の形状であるが、他の形状の横方向の断面(たとえば、不規則な五角形の形状)も可能であり得ることを理解されたい。不規則な多角形の形状の支柱106を有することは、浮体式プラットフォーム104の構築を支援し得る。なぜなら、支柱がより簡単に、たとえば、比較的簡単に互いに接続され得る平坦なパネルから(たとえば、溶接、ボルト締めなどによって)構築でき得るからである。さらに説明するように、支柱の形状によって、さらに、対応するポンツーン部材112a~cとの、より単純でより構造的に堅固な接続が可能になり得る。
【0015】
ここで、支柱106a~cの横方向の断面は、交差面118に対するポンツーン部材112a~cの接続が可能になるように成形されており、交差面は、支柱106a~cに接続するポンツーン部材112a~cの長手軸に対して垂直に延びる(たとえば、長手方向に延びる)。交差面118は、後述するように、支柱106a~cを構築するために使用される平坦なパネルに対応し得る、支柱106a~cのそれぞれの外部表面に対応する。ポンツーン部材112a~cは、交差面118に直接接続してもよいし、または交差面に隣接して接続してもよい。
【0016】
図2及び3の両方に例示するように、支柱106a~cは、三角形状の浮体式プラットフォーム104の各頂点に位置する。この例の支柱106a~cは、横方向の断面が不規則な六角形であり、その3つの側面は、浮体式プラットフォーム104の各頂点の形状を画定する(切頭頂点の形態で)。浮体式プラットフォーム104の頂点を画定する3つの側面は、支柱106a~cの外側に面する側面であると考えてもよく、一方で、残りの3つの側面は、内側に面する側面であると考えてもよい。残りの3つの側面のうちの2つ(たとえば、内側に面する側面のうちの2つ)は、交差面118を画定し、これは、ポンツーン部材112a~cの長手軸が交差面118に対して垂直になるかまたは実質的に垂直になるように、支柱に対するポンツーン部材の接続を可能にするように角度が付けられている。最後に、支柱106a~cのそれぞれは、ポンツーン部材112a~c間の交差(たとえば、接続)の間に配置された中間プレート120を画定する。いくつかの例では、中間プレート120は存在しなくてもよく、この場合、各交差面は直接隣接してもよい。そのような場合の支柱は、横方向の断面が五角形の形状であってもよい。
【0017】
ポンツーン部材112a~cの長手軸が支柱106a~cの交差面に対して垂直であるように、支柱106a~cと交差するポンツーン部材112a~cを有することによって、既知のものより構造的に堅固で構築が簡単なプラットフォームが提供され得る。たとえば、ポンツーン部材112a~cと支柱106a~cとの間の交差の面積は、ポンツーン部材112a~cが支柱106a~cと斜角で交差した場合と比べて低減される。
【0018】
支柱106a~cは、複数の平坦なパネルから構築してもよい。平坦なパネルは、溶接、ボルト締めなどによって互いに接続してもよい。不規則な多角形の横方向の断面を有する支柱106a~cを構築するために、異なる幅を有するいくつかの平坦なパネルを長手方向の縁部に沿って互いに接続して、支柱を形成してもよい。平坦なパネルのそれぞれは異なる幅を有していてもよいが、平坦なパネルは同一の長さを有していてもよい。複数の平坦なパネルによって支柱106a~cを形成することによって、図2及び3に例示するような横方向の断面を達成することが可能であり得て、各ポンツーン部材112a~cをそこに接続するための交差面118を有する。平坦なパネルのうちの1つ、一部、または全部の幅を変えることによって、設計者は、その具体的なニーズに応じて、支柱106a~cの横方向の断面形状を変えることができ得る。
【0019】
各ポンツーン部材112a~cは、支柱106a~cに任意の適切な方法で接続してもよい。たとえば、ポンツーン部材は、たとえば、ボルト締め、溶接などによって、交差面118に直接接続してもよく、ポンツーン部材のそのような一端(たとえば、ポンツーン部材の端部の側面領域の全体)は、支柱106a~cの交差面118に当接する。その代わりに、1つのまたは各ポンツーン部材112a~cは、交差面に隣接して(たとえば、直接隣接して)接続してもよい。浮体式プラットフォーム104の通常の向きにおいて、ポンツーン部材112a~cは、交差面118の真下で接続してもよい。そのような場合、ポンツーン部材112a~cは、支柱106a~cにその周囲の周りで接続してもよいし、または支柱106a~cの基部に接続してもよい。
【0020】
図3では、ポンツーン部材が支柱106a~cの基部に接続する例を示す。この例では、ポンツーン部材は三角形のカラーの形態であってもよく、その角部を支柱106a~cの基部に接続してもよい。この例では、ポンツーン部材106a~cのそれぞれは、その端部において互いに接続してもよい。三角形のカラーの角部は、支柱106a~cの外側に面する側面の側と同一平面にあるように成形してもよい。
【0021】
以下の段落においてより詳細に説明するように、ポンツーン部材は、中空であってもよいし、及び/またはその中に機器を含んでいてもよい。いくつかの例では、ポンツーン部材は、その中に、浮体式プラットフォーム104の浮力を変えるようにユーザによって動作可能であり得るバラスト配置を含んでいてもよい。
【0022】
図2には例示していないが、支柱106a~cは、複数のコネクタ122a~cを介して互いに接続してもよい。複数のコネクタ122a~cは、ポンツーン部材112a~cとの接続点の上方で支柱に接続してもよく、構造支持体を提供するように機能してもよい。コネクタ122a~cは、ポンツーン部材112a~cと平行に延びてもよいし、またはそれとある角度を成して延びてもよい。1つの単一のコネクタ122a~cが、各支柱106a~cの間を延びてもよいし、または複数のコネクタ122a~cが、支柱106a~cの間を延びてもよい。コネクタ122a~cは、ポンツーン部材112a~cよりも断面積が小さくてもよい。コネクタ122a~cの一例を、図3に例示する。この例では、コネクタ122a~cは、支柱106a~cの上部に接続された三角形のカラーの形態である。こうして、この例では、コネクタ122a~cは、ポンツーン部材112a~cの構成と同様に、その一端において各隣接するコネクタ122a~cに接続する。また、ポンツーン部材112a~cを用いた構成と同様である。コネクタ122a~cは、各支柱106a~cの上部に接続される各コネクタ122a~cの部分が、各支柱106a~cの外側に面する側面に対して同一平面となるように、支柱に接続される。このような構成によって、浮体式プラットフォーム104の構造設計が、使用中の浮体式プラットフォーム104上に応力集中点を形成し得る任意の突起または角度を取り除くことによって、改善され得る。
【0023】
他の例では、コネクタは代替的な形態を取ってもよい。たとえば、コネクタは、支柱106a~cのそれぞれの側面に接続する円筒形ビームの形態であってもよい。ポンツーン部材と同様に、コネクタ122a~cのそれぞれの一端は、支柱106a~cの表面に当接してもよい。その代わりに、コネクタ122a~cのそれぞれは、接続インターフェースを介して、たとえば、ピンコネクタまたはネジ付きコネクタを介して、支柱106a~cに接続してもよい。
【0024】
一例による支柱106a~cの断面形状を、図4により詳細に示す。ここでは、第1の支柱を、辺の長さaを有する正六角形130に対して例示する。例示するように、支柱106aの断面は、たとえば上方から見たときに、断面の中心と浮体式プラットフォーム104の中心との間を延びる中心軸132に関して対称である。しかし、90度回転させた横軸134に関して、断面は非対称である。横軸134は断面を2つに分割して、六角形の3つの内部側面が、隣接するポンツーン部材112a、112cに近接する横軸134の一方の側に位置し、六角形の残りの3つの外部側面が、横軸134の他方の側に位置する。3つの内部側面は、1つの中間側面と、外部側面に対する2つの隣接する側面とを含み、3つの外部側面は、1つの中間側面と、内部側面に対する2つの隣接する側面とを含む。中間側面のそれぞれは、横軸134と平行であり、一方で、隣接する側面のそれぞれは、横軸134に対して斜めに延びる。
【0025】
図4に例示するように、断面の形状の2つの変数は、h1及びh2である。h1は、横軸134からの内部中間側面の距離に対応し、一方で、h2は、横軸134からの外部中間側面の距離に対応する。この例では、距離h2はh1よりも長い。
【0026】
3つのさらに例示した変数は、b1、b2、及びb3である。b1及びb3は、内部及び外部中間側面の長さにそれぞれ対応し、一方で、b2は、横軸134に沿った方向における断面図の全長に対応する。
【0027】
h1、h2、b1、b2、及びb3を変えることによって、種々の形態の不規則な六角形が可能である。例示する例では、変数は、対応する内部及び外部の隣接する側面の間の角度が90度となるように選択されている。同様に、変数は、外部の隣接する側面と中心軸132との間に30度の角度が存在するように選択されている。この特定の構成によって、外部の隣接する側面が、隣接するポンツーン部材の長さと平行に延びることができ、一方で、内部の隣接する側面は、隣接するポンツーン部材の長さに対して垂直に延びる。こうして、外部の隣接する側面を、隣接するポンツーン部材112a、cの外部表面と同一平面に位置することができ、一方で、内部の隣接する側面(交差面の一部でもある)を、隣接するポンツーン部材112a、112cと直角に接合することができる。
【0028】
また分かるように、内部の隣接する側面と内部中間側面との間の角度は、外部の隣接する側面と外部中間側面との間の角度よりも大きい。この変数及び他の変数によって、横軸134と内部側面との間に封入される領域と比較して、横軸134と外部側面との間に封入される領域がより大きいという効果がある。より具体的には、正六角形の辺の間の角度が120度であるとすると、内部の隣接する側面と内部中間側面との間の角度は120度より大きくてもよく、一方で、外部の隣接する側面と外部中間側面との間の角度は120度より小さくてもよい。断面の総面積が、正六角形だった場合と同じとなるように、変数を選択してもよい。
【0029】
いくつかの例では、長さb1を、たとえば、ポンツーン部材の幅に応じて減少または延長してもよい。ここで、内部中間側面は外部中間側面よりも短いが、いくつかの例では、両方の中間側面が同じ長さであってもよいし、または外部中間側面の方が短い側面であってもよいことを理解されたい。
【0030】
図5a~c及び6a~cに、バラスト配置124をその中に含む浮体式プラットフォーム104の2つの例を例示する。バラスト配置124は、浮体式プラットフォーム104内(たとえば、浮体式プラットフォーム104の中空部分内)に収容されたバラスト室または多くのバラスト室の形態であってもよい。各バラスト室は、浮体式プラットフォーム104内の空隙の形態であってもよい。バラスト室は、淡水または海水などの液体を保持するように構成されたバラストタンクを含んでいてもよいし、または必要に応じて除去及び挿入され得る固体のバラスト材料を保持するように構成してもよい。いくつかの例では、バラスト室またはそのバラスト室は、複数のバラストタンクをその中に含んでいてもよい。
【0031】
図5aに、浮体式プラットフォーム104の平面図を例示し、三角形状のポンツーン基部と、その各角部に位置する第1、第2、及び第3の支柱106a~cとを例示する。図5bに、視点A-Aからの浮体式プラットフォーム104の正面図を例示し、一方で、図5cに、視点B-Bからの浮体式プラットフォーム104の正面図を例示する。
【0032】
この例では、第1のバラスト室140は、第2及び第3の支柱106b、106c間に位置するポンツーン部材112bの全長に沿って位置し、一方で、ポンツーン部材106a、106cの一部も第1のバラスト室140を含む。ポンツーン基部は三角形の形態であるので、第1のバラスト室140は、第1の支柱106aとは反対側に位置するポンツーン部材112bの全長に沿って位置すると考えてもよい。この例では、第2のポンツーン部材112b(及び第1の支柱106a)に隣接して位置すると考えてもよい第1及び第3のポンツーン部材112a、112cの部分は、バラスト室140の一部を含む。バラスト室140は、第1及び第3のポンツーン部材112a、112cに沿って途中まで、たとえば、半分まで、3分の2まで、3分の1まで、4分の1まで等、延びてもよい。バラスト室140は、1つの単一のコンパートメント(たとえば、バラスト材料または液体を配置するための1つ連続的な空隙を含む)であってもよいし、または複数のコンパートメント及び/または空隙、たとえば、第2のポンツーン部材112b内の1つのコンパートメント/空隙、ならびに第1及び第3のポンツーン部材112a、112cのそれぞれ内の1つのコンパートメントを含んでいてもよい。
【0033】
第1のバラスト室140は、1つ以上のポンツーン部材112a~c内の空隙であってもよく、次いでバラストタンクを、ポンツーン部材112a~c内に設けてもよい。その代わりに、バラストタンクを、ポンツーン部材112a~c自体の材料(たとえば、ポンツーン部材内の密閉された空隙)によって形成してもよく、すなわち、別個のバラストタンクをポンツーン部材112a~c内に形成する必要がない。いくつかの例では、ポンツーン部材112a~cは、隔壁または複数の隔壁を含んでいてもよい。1つのまたは各隔壁は、対応するバラスト室またはタンクの境界を画定してもよい。隔壁は、たとえば、対向するポンツーン部材112bの中心に位置してもよく、隔壁の両側の第1のバラスト室140の体積を変えるために、それに沿って長手方向に移動可能であってもよい。第1のバラスト室140が、水などの液体を含むように構成可能である場合、隔壁は、バラスト室内の液体体積内に押し込まれて、その中の任意の残留ガスを除去し、それによって、任意の液体/ガス境界を除去し、浮体式プラットフォーム104の運動による望ましくない表面効果をバラスト室から取り除いてもよい。
【0034】
加えて、ここでは、第1の支柱106aの底部は、第2のバラスト室142を含む。第2のバラスト室142は、第1の支柱106a内に組み込まれ得るかまたはそれに接続可能であり得る基部ユニット142の形態であってもよい。いくつかの例では、第2のバラスト室142を含む第1の支柱106aの底部(図5a~cに例示する)は、ポンツーン基部120の一部を形成すると考えてもよい。第2のバラスト室142は、第1の支柱101の基部内に形成してもよく、ポンツーン基部の最上面より高く延びなくてもよい。ポンツーン部材120d~fと支柱110との間の交差部は、好都合なことに、バラスト室142が位置し得る支柱110の基部においてコンパートメントを形成するかまたは形成を補助し得る。
【0035】
バラスト室140と同様に、第2のバラスト室142はバラストタンクを含んでもよいし、または支柱106aの材料がバラスト室を画定してもよい。第2のバラスト室が基部ユニット142である場合、基部ユニットは、第1の支柱106aに接続可能なバラストタンクであってもよいし、またはそれを画定してもよい。ある例では、支柱106a、第2のバラスト室142は、その中に隔壁を含んでもよく、隔壁はまた、表面効果を除去または低減するために使用してもよい。
【0036】
図5bに例示するように、第2のバラスト室142は、上部及び下部を含んでもよい。例示するように、上部は、ポンツーン部材112a~cの最上面の高さより上方に位置してもよく、一方で、下部は、ポンツーン部材112a~cの最上面の高さより下方に位置してもよい。上部及び下部は、接続及び/または流体連絡しているか、または互いに分離していてもよい。上部は、上部バラストタンクを含んでいてもよく、一方で、下部は、下部バラストタンクを含んでいてもよい。いくつかの例では、上部及び下部は、両部分に及ぶ単一のバラストタンクを含んでいてもよい。
【0037】
第2のバラスト室142は、たとえば、バラスト液体移送配置を介して、第1のバラスト室140と流体連絡していてもよい。たとえば、管類または配管が、第1及び第2のバラスト室140、142の間で浮体式プラットフォーム104内を延びてもよく、これにより、ユーザがバラスト液体を第1及び第2のバラスト室140、142の間で移送することができる場合があり、それによって、浮体式プラットフォーム104の重量の簡単で迅速な再分配が可能になる。
【0038】
このバラスト配置124によって、動作中の安定性が得られる場合がある。なぜなら、任意選択で浮体式プラットフォーム104の反対端に釣り合い重りを設けることによって、風力タービンタワー102の重量を相殺するように、浮体式プラットフォーム104を重み付けすることができ得るからである。
【0039】
6a~cの例に、バラスト配置124の異なる構成を示す。以前の例と場合と同様に、第1の支柱106aは、第2のバラスト室142を含み、これについてはさらに説明はしない。
【0040】
この例では、第1のバラスト室140は、第2及び第3の支柱111、112の間に位置するポンツーン部材112bの全長に沿って位置する(前の例の場合と同様)。前の例とは対照的に、第1のバラスト室140は、ポンツーン部材112b内に収容され、隣接するポンツーン部材112a、112c内には延びていない。しかしこの例では、第2及び第3の支柱106b、106cも、バラスト室を含み、これは、前述したように基部ユニットの形態であってもよい。第2及び第3の支柱106b、106cのバラスト室は、第1のバラスト室140の一部を形成してもよいし、または各支柱106b、106c内に自蔵された別個のバラスト室(たとえば基部ユニットの形態)であってもよい。
【0041】
図6b及び6cに最も良く例示されるように、第2及び第3の支柱106b、106cのバラスト室は、ポンツーン部材112b内のものより浅くてもよく、さらに第1の支柱106aのものより浅くてもよい。いくつかの例では、第2及び第3の支柱106b、160cのバラスト室は、固体のバラスト材料を保持してもよく、一方で、ポンツーン部材112bは、液体バラスト材料を保持してもよい(またはその逆)。ポンツーン部材112b及び第1の支柱106aの両方のバラスト室より浅いものと例示しているが、いくつかの例では、バラスト室が前述したものの一方または両方より深いことも可能であり得る。
【0042】
図6a~cのバラスト配置124の構成によって、図5a~cで前述したものに対する代替的な重量分布が得られ得る。
【0043】
本明細書で特許請求または記載される実施形態のいずれかにおいて、タワーの反対側に位置するポンツーン部材112bは、支柱106aまたはタワー支柱に関連する角部よりも多くの液体バラストを保持するように構成してもよい。有利なことに、ポンツーン部材112bは、タワー支柱または角部より2倍、3倍、または4倍(すなわち、タワー支柱または角部の液体バラスト容量の2倍超、3倍超、または4倍超)だけ多くの液体バラストを保持するように構成してもよい。
【0044】
本明細書で特許請求または記載されるいずれかの実施形態において、タワー支柱またはタワー支柱に関連する角部から延びる2つのポンツーン部材112a、cのそれぞれは、タワー支柱または角部に近接しこれに接続するポンツーン部材の半分よりも、それぞれのポンツーン部材の遠位半分においてより多くの液体バラストを保持するように構成してもよい。(たとえば、図5Aを参照)。これは、たとえば、タワー支柱106aよりも遠位支柱106b、cの方に近いポンツーン部材112a、cの一部内に液体バラストタンクを配置することによって、実現することができる。
【0045】
図5a~c及び6a~cの両バラスト配置124において、各バラスト室によって与えられるバラスト重量を変えることが可能であり得て、これによって、風力タービンプラットフォーム100の重量分布、重心、及び全重量に対するかなりの程度の制御が可能になる。たとえば、より軽量のプラットフォームが、設置及びメンテナンス中に有用であり得る。設置の段階(たとえば、タービンタワーのみを浮体式プラットフォーム104上に取り付けるか、またはタワー及びブレードを有するナセルの両方か)に応じて、浮体式プラットフォーム104の重心の変化が望ましい特徴である場合がある。浮体式プラットフォーム104の重量及び/または重心が変化すると、浮体式プラットフォーム104及び風力タービンプラットフォーム100全体のより簡単なアクセス及び/または改善された安定性が得られ得る。
【0046】
次に再び図4を参照して、いくつかの実施形態では、第1、第2、及び第3の支柱106a~cのそれぞれは、内側中間側面150及び外側中間側面151を含んでいてもよい。内側及び外側中間側面150、151は、互いに平行に、かつ横方向の断面の中心(すなわち、軸132上に位置する中心点)と浮体式プラットフォーム104の中心(すなわち、三角形の中心/重心)との間を延びる軸132に対して垂直に配置される。用語「外側」及び「内側」は、三角形の中心/重心に対する位置を指し、すなわち、外側中間側面151の方が内側中間側面150よりも重心から遠い。
【0047】
有利なことに、内側中間側面150の水平方向の長さb1は、外側中間側面151の水平方向の長さb2以下とすることができる。
【0048】
第1、第2、及び第3の支柱106a~cのそれぞれは、第1の交差面118に隣接する第1の外部側面152と、第2の交差面118に隣接する第2の外部側面153とをさらに含んでもよい。有利なことに、第1及び第2の外部側面152、153はそれぞれ、各ポンツーン部材112a~cの外側面154、155と同一平面に配置することができる。(図2も参照)。
【0049】
その代わりに、またはそれに加えて、第1及び第2の外部側面152、153はそれぞれ、それぞれのコネクタ122a~cの外側面149(図8を参照)と同一平面に配置することができる。
【0050】
図7に例示するように、任意選択で、実質的に三角形の船体の3つの側面のそれぞれにおいて、支柱106a~cのそれぞれの外部側面152、153、ポンツーン部材112a~cの外側面154、155、及びコネクタ122a~cの外側面149を、同一平面となるように配置することができる。(図7における斜線領域によって示す)。
【0051】
上述の選択肢は、たとえば、鋼板などの平板から船体を構築することによって得ることができる。このような同一平面及び/または共平面の表面を有することによって、船体の構造強度に関する製造上の利点及び利益を得ることができ、たとえば、内部補強部材を、製造中に、ゼロまたは90度の角度で配置された別個の建設プレート上または建設プレート間で、より簡単に使用することができる。
【0052】
次に、図8を参照して(図3及び7でも見ることができる)、コネクタ122a~cは、有利なことに、狭くなった中央部分145と広くなった端部分146とを含んでいてもよい。コネクタ122a~cの外側端部147において、広くなった端部分146の水平方向の長さc1は、隣接する交差面118の水平方向の長さc2(図4を参照)に等しい。このようにして、コネクタ122a~cは、ポンツーン部材112a~cの場合と同様に、すなわち交差面118の全長にわたって、支柱106a~cに構造的に接続することができ、一方で、低減された断面を中央部分145に有することができる。この結果、コネクタ122a~cの荷重容量要件を、中央部分145での断面の低減によって満足させることができる場合、重量及び材料の使用を低減しながら、端部147と支柱106a~cとの間で有用な荷重伝達を得ることができる。
【0053】
有利なことに、コネクタ122a~cは、端部147間に平坦な外向き垂直側面149(図8を参照)を備えて配置され、狭くなった中央部分145における断面の低減は、図7でも例示したように、コネクタ122a~cの内向き側面におけるくぼみによって得られる。特に、外向き垂直側面149全体は、単一の直線的な平坦面とすることができる。
【0054】
次に再び図4を参照して、支柱106a~cのそれぞれにおいて、内側中間側面150を、2つの隣接する交差面118に接続することができ、外側中間側面151を、2つの隣接する外部側面152、153に接続することができ、各交差面118を、それぞれの外部側面152、153に接続して、支柱の六角形の横方向の断面を形成することができる。
【0055】
有利なことに、内側中間側面150と交差面118との間の角度v1を、外側中間側面151と外部側面152、153との間の角度v2よりも大きくして、不規則な六角形を形成することができる。
【0056】
各交差面118を、それぞれの外部側面152、153に、90度の角度で接続することができる。
【0057】
有利なことに、内側中間側面150と交差面118との水平方向の長さの合計は、外側中間側面151と外部側面152、153との水平方向の長さの合計よりも小さくすることができる。それに加えてまたはその代わりに、内側中間側面150及び交差面118の個々の水平方向の長さは、外側中間側面151及び外部側面152、153のいずれの個々の水平方向の長さよりも短い。(すなわち、側面151、152、及び153はすべて、側面118及び150よりも長い)。
【0058】
図7に例示するように、外側中間側面151は、船体の平坦な端面148を形成してもよい(またはその一部を形成してもよい)。ここでは「端面」によって、実質的に三角形の船体の縁部分に配置された垂直表面を意味する。船体は、そのような表面を有し、したがって完全な三角形を形成しない場合があるが、それにもかかわらず、端面148が側面よりもかなり短く、たとえば、側面の5分の1未満または10分の1未満である点で、実質的に三角形である。
【0059】
有利なことに、平坦な端面148は、船体の全高にわたって延びる単一の平坦面である。平坦な端面148は、外側中間側面151から完全に構成することが、支柱106a~cが船体の全高にわたって延びる場合に可能であるか、またはポンツーン部材112a~c及び/またはコネクタ122a~cから部分的に構成することが、これらのコンポーネントが縁部に向かって延びて、支柱106a~cの上方及び/または下方で支柱106a~cに固定される場合に可能である。
【0060】
船体は、その水平方向の周囲の周りに、水平面における船体の最も外側の境界を構成する6つの、好ましくは正確に6つの平坦な垂直表面を含んでいてもよい。6つのまたは正確に6つの表面は、3種の平坦な側面149、152、153、154、155と3つの平坦な端面148とによって画定することができる。
【0061】
図9に、狭くなった中央部分145、広くなった端部分146、及び端部147を含むコネクタ122を含む浮体式風力タービンプラットフォーム104の例を例示する。
【0062】
前述したように、コネクタ122は、狭くなった中央部分145から端部147に向かって広くなる。狭くなった中央部分145は、中央部分145から端部147に向かって直線的に広くなってもよい。この例では、広くなった端部分146の水平方向または横方向の断面は、三角形、または、切頭三角形、及び/または台形の形状を有する。広くなった端部分145は、狭くなった中央部分145の幅から、隣接する交差面118のそれと等しくてもよい水平方向の長さc2(たとえば、図4を参照)まで広くなる。この例及び前の例では、コネクタは、隣接する交差面118の全体幅に沿って接続してもよい。
【0063】
ここで、第1の支柱106aは、風力タービンなどの構造をそこに取り付けるように構成可能である。ここで、各支柱106は、その端部147において2つの隣接するコネクタに接続され、したがって、2つの隣接する広くなった端部分146にも接続される。例示するように、第1の支柱106aに隣接する広くなった端部分146は、第2及び第3の支柱106b、cに隣接する広くなった端部分146と比べて、それぞれの隣接するコネクタ122の軸方向においてより長い(たとえば、より長い軸方向長さを有する)。第2及び第3の支柱106b、cは、その上に構造が取り付けられるように構成しなくてもよい(たとえば、その上面は平坦であってもよく、風力タービンを取り付け得る基部構造を伴わない)。さらに、第1の支柱106aに接続するコネクタ122は、第1の支柱106aに接続されていないコネクタ122と比べて、より短い狭くなった中央部分145を有する。
【0064】
第1の支柱106aに隣接するより長い端部分146と、より短い狭くなった中央部分145とを有することで、第1の支柱106の付近のコネクタ122を通るより滑らかな荷重配分が可能になり得る。第1の支柱106は、その上に構造が取り付けられる結果として、より高い荷重に耐える必要があり得る。
【0065】
さらに、この例で例示するように、支柱106はそれぞれ、前の例に例示したように、同一の横方向の断面形状を有し、正六角形の形状の横方向の断面を有するが、たとえば、前述したもののような他の横方向の断面も可能であり得ることに留意されたい。横方向の断面が正六角形であるので、コネクタ122の各端部に接続する交差面118は平行ではなく、したがって、コネクタ122の端部147は、コネクタ122の長手軸に対して斜角で延びる。いくつかの例では、不規則な多角形の横方向の断面を有する支柱106(前の図に関連して説明したような)もこの例では使用してもよく、その結果、コネクタ122の各端部に接続する交差面118が平行であり得て、その場合、コネクタの端部147がコネクタ122の長手軸に対して垂直に延び得ることに留意されたい。コネクタ122の各端部に接続する交差面118が平行である場合、広くなった端部分146は平行な端部を有し得るため、台形形状を有すると考えられ得る。
【0066】
例示するように、コネクタ122は、コネクタ122と交差面118との間の界面領域を形成する界面において交差面に接続する。各コネクタ122は、支柱106の交差面118上で2つの界面を形成する。各界面は、各コネクタによって形成される界面間を延びる界面軸を有する重心を含み得る。この例では、界面軸は、それぞれのコネクタ122の長手軸と平行であるが、位置合わせはずれている。コネクタの長手軸は、フローター104の中心から離れる方向に、フローター104の外部に向かってオフセットしている。
【0067】
図4、7、8、及び9による特徴及び関連する説明によって、たとえば、船体の内部強化が単純化されているという点、及び/または設計が、横軸134の内側の界面に作用する荷重などの荷重ホットスポットを取り扱うのにより良好に適しているという点で、優れた製造性と組み合わせた向上した構造強度及び信頼性の利点が、個別にまたは集合的に得られる。たとえば、有用な方法で横軸134(図4を参照)に対して傾斜した不規則な多角形/六角形を得ることで、フローターの荷重取扱能力を向上させることができる。
【0068】
当業者であれば、本開示が前述の好ましい実施形態に限定されないことを理解する。当業者であれば、添付の特許請求の範囲内で変更及び変形が可能であることをさらに理解する。さらに、図面、開示内容、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求される開示を実行する際に、開示した実施形態に対する変形を当業者が理解及び達成することができる。
【0069】
さらなる例及び実施形態について、以下の条項の組において概説する。
【0070】
A-条項
【0071】
条項A1
浮体式風力タービンプラットフォーム(104)であって、
風力タービンタワーを支持するように構成可能な実質的に三角形の船体を含み、
前記船体は、第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)を含み、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)ならびに第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)によって接続され、
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれの前記横方向の断面は、不規則な多角形の形状を有する、前記浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0072】
条項A2
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、2つの軸方向に延びる交差面(118)を含み、各交差面(118)は、ポンツーン部材(112a~c)の長手軸に対して垂直に配向される、条項A1に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0073】
条項A3
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれの横方向の断面は、不規則な六角形の形状を有する、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0074】
条項A4
前記不規則な六角形の2つの隣接面の間の角度が直角である、条項A3に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0075】
条項A5
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの2つに接続される、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0076】
条項A6
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、第1及び第2の交差面(118)を含み、前記第1及び第2の交差面(118)のそれぞれは、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの前記2つの一方に接続される、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0077】
条項A7
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)によって、三角形の形態で接続される、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0078】
条項A8
前記第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)の上方に、それらと平行に位置する、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0079】
条項A9
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、第1及び第2の交差面(118)を含み、前記第1及び第2の交差面(118)のそれぞれは、前記第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)のうちの2つの一方に接続される、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0080】
条項A10
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、内側中間側面(150)と外側中間側面(151)とを含み、前記内側及び外側中間側面(150、151)は、互いに平行であり、前記横方向の断面の中央と前記浮体式プラットフォーム(104)の中央との間を延びる軸(132)に対して垂直である、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0081】
条項A11
前記内側中間側面(150)の水平方向の長さ(b1)は、前記外側中間側面(151)の水平方向の長さ(b2)よりも短いか、または前記内側中間側面(150)の前記水平方向の長さ(b1)は、前記外側中間側面(151)の前記水平方向の長さ(b2)に等しい、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0082】
条項A12
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、第1の交差面(118)に隣接する第1の外部側面(152)と、第2の交差面(118)に隣接する第2の外部側面(153)とを含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0083】
条項A13
前記第1及び第2の外部側面(152、153)はそれぞれ、それぞれのポンツーン部材(112a~c)の外側面(154、155)と同一平面にある、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0084】
条項A14
前記第1及び第2の外部側面(152、153)はそれぞれ、それぞれのコネクタ(122a~c)の外側面(149)と同一平面にある、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0085】
条項A15
前記実質的に三角形の船体の3つの側面のそれぞれにおいて、前記支柱(106a~c)の前記それぞれの外部側面(152、153)、前記ポンツーン部材(112a~c)の前記外側面(154、155)及び前記コネクタ(122a~c)の前記外側面(149)は同一平面上にあり、特に、前記支柱(106a~c)の前記外部側面(152、153)、前記ポンツーン部材(112a~c)の前記外側面(154、155)、及び前記コネクタ(122a~c)の前記外側面(149)は、単一の平坦面を構成する、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0086】
条項A16
各コネクタ(122a~c)は、狭くなった中央部分(145)と広くなった端部分(146)とを含み、前記コネクタ(122a~c)の外側端部(147)において、前記広くなった端部分(146)の水平方向の長さ(c1)は、前記隣接する交差面(118)の水平方向の長さ(c2)に等しい、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0087】
条項A17
前記端部(147)間の前記コネクタ(122a~c)は、平坦な外向き垂直側面(149)を有し、特に、前記外向き垂直側面(149)の全体が単一の平坦面である、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0088】
条項A18
各支柱(106a~c)において、内側中間側面(150)は、2つの隣接する交差面(118)に接続され、外側中間側面(151)は、2つの隣接する外部側面(152、153)に接続され、各交差面(118)は、それぞれの外部側面(152、153)に接続されて、前記支柱の六角形の横方向の断面を形成する、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0089】
条項A19
前記内側中間側面(150)と前記交差面(118)との間の角度(v1)は、前記外側中間側面(151)と前記外部側面(152、153)との間の角度(v2)よりも大きく、不規則な六角形を形成する、先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0090】
条項A20
各交差面(118)は、それぞれの外部側面(152、153)に、90度の角度で接続される、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0091】
条項A21
前記内側中間側面(150)と前記交差面(118)との水平方向の長さの合計は、前記外側中間側面(151)と前記外部側面(152、153)との水平方向の長さの合計よりも小さい、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0092】
条項A22
前記内側中間側面(150)及び前記交差面(118)の個々の水平方向の長さは、前記外側中間側面(151)及び前記外部側面(152、153)のいずれの個々の水平方向の長さよりも短い、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0093】
条項A23
前記外側中間側面(151)は、平坦な端面(148)を形成するかまたはその一部を形成する、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0094】
条項A24
前記平坦な端面(148)は、前記船体の全高にわたって延びる単一の平坦面である、先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0095】
条項A25
その水平方向の周囲の周りに、前記船体は、前記船体の最も外側の境界を構成する正確に6つの平坦な垂直表面を含み、前記6つの表面は、3種の平坦な側面(149、152、153、154、155)と3つの平坦な端面(148)とによって画定される、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0096】
B-条項
【0097】
条項B1
浮体式風力タービンプラットフォーム(104)であって、
風力タービンタワーを支持するように構成可能な実質的に三角形の船体を含み、
前記船体は、第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)を含み、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)ならびに第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)によって接続され、
少なくとも前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの1つは、バラスト配置(124)を含み、
前記風力タービンタワーは、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のうちの1つに取り付けられるように構成可能であり、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)によって、三角形の形態で接続されて、前記バラスト配置(124)は、前記タービンタワーが取り付けられるように構成可能である前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のうちの前記1つに対向して位置するポンツーン部材(112a~c)の実質的に全長に沿って延びるバラスト室を含む、前記浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0098】
条項B2
前記バラスト配置(124)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの1つの実質的に全長に沿って延びるバラスト室を含む、条項B1に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0099】
条項B3
前記バラスト配置(124)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの少なくとも1つの長さに沿って部分的に延びるバラスト室を含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0100】
条項B4
前記バラスト配置(124)は、前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のうちの2つの長さの実質的に半分に沿って延びるバラスト室を含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0101】
条項B5
前記バラスト配置(124)は、前記タービンタワーが取り付けられるように構成可能である前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のうちの前記1つに隣接して位置する前記第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)のそれぞれの実質的に半分に沿って延びるバラスト室を含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0102】
C-条項
【0103】
条項C1
浮体式風力タービンプラットフォーム(104)であって、
風力タービンタワーを支持するように構成可能な実質的に三角形の船体を含み、
前記船体は、第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)を含み、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)ならびに第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)によって接続され、
各コネクタは、狭くなった中央部分(145)と広くなった端部分(146)とを含む、前記浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0104】
条項C2
前記広くなった端部分(146)のそれぞれの水平方向の長さ(c1)は、前記それぞれのコネクタが接続される前記隣接する交差面(118)の水平方向の長さ(c2)に等しい、条項C1に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0105】
条項C3
前記広くなった端部分は、前記狭くなった中央部分(145)の幅に等しい前記狭くなった中央部分(145)に隣接する端部における水平方向の長さから、前記隣接する交差面(118)の前記水平方向の長さ(c2)に等しいその外側端部における前記水平方向の長さ(c1)まで、直線的に広くなる、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム。
【0106】
条項C4
前記広くなった端部分の水平方向の断面は台形形状であり、前記台形形状の非平行な辺は長さが異なる、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0107】
条項C5
前記水平方向の断面は不規則台形形状を有する、条項C4に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0108】
条項C6
前記第1、第2、及び第3のコネクタのそれぞれは、長手軸を含み、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)に界面において接続し、界面の重心は、前記接続されたコネクタ(122a~c)の長手軸と位置合わせずれしている、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0109】
条項C7
前記第1の支柱は、その上に風力タービンを取り付けるように構成され、前記第1、第2、及び第3の支柱のそれぞれは、少なくとも2つの隣接するコネクタと、少なくとも2つの隣接する広くなった端部分(146)とを含み、前記第1の支柱に隣接する前記それぞれのコネクタの長手方向における前記広くなった端部分の軸方向長さは、前記第2及び第3の支柱に隣接する前記広くなった端部分の軸方向長さよりも長い、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0110】
条項C8
前記広くなった端部分は、不規則な角錐台の形状を含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0111】
条項C9
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、前記第1、第2、及び第3のコネクタのうちの1つに接続される第1及び第2の交差面(118)を含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム。
【0112】
D-条項
【0113】
条項D1
浮体式風力タービンプラットフォーム(104)であって、
風力タービンタワーを支持するように構成可能な実質的に三角形の船体を含み、
前記船体は、第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)を含み、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)は、第1、第2、及び第3のポンツーン部材(112a~c)ならびに第1、第2、及び第3のコネクタ(122a~c)によって接続され、
各コネクタは、2つの外側端部(147)を含み、その前記外側端部147の間を延びる少なくとも1つの側面は平坦である、前記浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0114】
条項D2
前記少なくとも1つの平坦な側面のうちの1つは垂直方向に配向される、条項D1に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0115】
条項D3
前記垂直方向に配向された表面は外側を向き、たとえば、前記実質的に三角形の船体の重心から離れる方向を向く、条項D1またはD2に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0116】
条項D4
各コネクタの前記少なくとも1つの平坦な側面は単一の平坦面である、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0117】
条項D5
各平坦な側面は、前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のうちの1つの表面と同一平面上にある、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0118】
条項D6
前記第1、第2、及び第3の支柱(106a~c)のそれぞれは、第1の交差面(118)に隣接する第1の外部側面(152)と、第2の交差面(118)に隣接する第2の外部側面(153)とを含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0119】
条項D7
前記第1及び第2の外部側面(152、153)はそれぞれ、それぞれのポンツーン部材(112a~c)の外側面(154、155)と同一平面にある、条項D6に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0120】
条項D8
前記第1及び第2の外部側面(152、153)は、それぞれのコネクタ(122a~c)の外側面(149)と同一平面にある、条項D6またはD7に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0121】
条項D9
前記実質的に三角形の船体の前記3つの側面のそれぞれにおいて、前記支柱(106a~c)のそれぞれの外部側面(152、153)、前記ポンツーン部材(112a~c)の外側面(154、155)、及び前記コネクタの前記平坦面は、同一平面上にある、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム(104)。
【0122】
条項D10
前記支柱(106a~c)の前記それぞれの外部側面、前記ポンツーン部材(112a~c)の前記外側面、及び前記コネクタの前記平坦面は、垂直方向に配向される、条項D9に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム。
【0123】
条項D11
各コネクタは、狭くなった中央部分(145)と広くなった端部分(146)とを含む、任意の先行する条項に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム。
【0124】
条項D12
前記広くなった端部分は、前記狭くなった中央部分(145)の幅に等しい前記狭くなった中央部分(145)に隣接する端部における水平方向の長さから、隣接する交差面(118)の水平方向の長さ(c2)に等しいその外側端部における水平方向の長さ(c1)まで、直線的に広くなる、条項11に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム。
【0125】
条項D13
前記広くなった端部分(146)の水平方向の断面は、不規則台形または直角台形のうちの少なくとも一方である、条項D11またはD12に記載の浮体式風力タービンプラットフォーム。

図1a
図1b
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図6c
図7
図8
図9
【国際調査報告】