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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】難燃性布地
(51)【国際特許分類】
   D03D 15/513 20210101AFI20240801BHJP
   D03D 15/283 20210101ALI20240801BHJP
【FI】
D03D15/513
D03D15/283
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508066
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-03-04
(86)【国際出願番号】 US2022039918
(87)【国際公開番号】W WO2023018771
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】63/231,528
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505451040
【氏名又は名称】サザンミルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Southern Mills,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】セルフ、 ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ピッカリング、 キース エドワード
【テーマコード(参考)】
4L048
【Fターム(参考)】
4L048AA08
4L048AA13
4L048AA16
4L048AA24
4L048AA25
4L048AA53
4L048AB05
4L048AC14
4L048BA01
4L048CA01
4L048CA06
4L048DA01
(57)【要約】
必要とされる火炎および熱防護をもたらす一方で、改善された耐久性を有する繊維ブレンドで形成されている難燃性布地。いくつかの実施形態において、これは、比較的大きい割合のFRナイロン繊維を、セルロース繊維および本質的に難燃性の繊維と組み合わせて含む繊維ブレンドを使用することによって実現される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の糸と第2の糸によって形成され、布地繊維ブレンドを有する難燃性布地であって、前記布地は、第1の側と、前記第1の側とは反対側の第2の側を有し、
i.前記第1の糸は、およそ5~20重量%のアラミド繊維、5~20重量%のモダクリル繊維、30~50重量%のセルロース繊維、および30~50重量%のFRナイロン繊維を含む第1の糸の繊維ブレンドを含み;
ii.前記第2の糸は、5~20重量%のアラミド繊維、5~20重量%のセルロース繊維、30~50重量%のモダクリル繊維、および30~50重量%のFRナイロン繊維を含む第2の糸の繊維ブレンドを含み;
iii.前記第1の糸は、主に前記布地の前記第1の側に露出し;
iv.前記第2の糸は、主に前記布地の前記第2の側に露出し;
v.前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長が6インチ以下、および残炎時間が2秒以下であり;および
vi.前記布地は、5~9オンス/平方ヤードの間(両端の値を含む)の目付を有する、
布地。
【請求項2】
前記第1の糸の繊維ブレンドが、およそ5~15重量%のアラミド繊維、5~15重量%のモダクリル繊維、35~45重量%のセルロース繊維、および35~45重量%のFRナイロン繊維を含む、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項3】
前記第2の糸の繊維ブレンドが、およそ5~15重量%のアラミド繊維、5~15重量%のセルロース繊維、35~45重量%のモダクリル繊維、および35~45重量%のFRナイロン繊維を含む、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項4】
前記第1の糸の繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記第2の糸の繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%とほぼ同じである、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項5】
前記第1の糸の繊維ブレンドにおけるアラミド繊維の重量%が、前記第2の糸の繊維ブレンドにおけるアラミド繊維の重量%とほぼ同じである、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項6】
前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドにおける前記セルロース繊維の少なくとも一部が、非FRリヨセル繊維である、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項7】
前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドにおける前記アラミド繊維の少なくとも一部が、パラ-アラミド繊維である、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項8】
前記第1の糸の繊維ブレンドか前記第2の糸の繊維ブレンドの少なくとも一方が、追加の種類の繊維を含まない、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項9】
前記第1の糸の繊維ブレンドと前記第2の糸の繊維ブレンドの両方が、追加の種類の繊維を含まない、請求項8に記載の難燃性布地。
【請求項10】
前記布地繊維ブレンドにおける前記FRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項11】
前記布地が、経糸方向と緯糸方向を有する織布であり、前記第1の糸が、前記経糸方向にのみ使用され、前記第2の糸が、前記緯糸方向にのみ使用されている、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項12】
請求項1に記載の布地で形成されており、表側と体側を有する衣服であって、前記布地の前記第1の側が、前記衣服の前記表側に露出し、前記布地の前記第2の側が、前記衣服の前記体側に露出している、衣服。
【請求項13】
第1の糸と第2の糸によって形成され、布地繊維ブレンドを有する難燃性布地であって、前記布地は、第1の側と、前記第1の側とは反対側の第2の側を有し、
i.前記第1の糸は、第1の糸の繊維ブレンドを含み;
ii.前記第2の糸は、前記第1の糸の繊維ブレンドとは異なる第2の糸の繊維ブレンドを含み;
iii.前記布地繊維ブレンドは、セルロース繊維、アラミド繊維、モダクリル繊維、および30~50重量%のFRナイロン繊維を含み;
iv.前記第1の糸は、主に前記布地の前記第1の側に露出し;
v.前記第2の糸は、主に前記布地の前記第2の側に露出し;
vi.前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長が6インチ以下、および残炎時間が2秒以下であり;
vii.前記布地は、5~7オンス/平方ヤードの間(両端の値を含む)の目付を有し;
viii.前記布地は、前記布地の経糸方向において、少なくとも150重量ポンド、および前記布地の緯糸方向において少なくとも100重量ポンドの破断強度を有し;
ix.前記布地は、前記布地の経糸方向か緯糸方向の少なくとも一方において少なくとも8重量ポンドの引裂き強度を有し;および
x.前記布地は、ASTM F1930(2018)に従って試験された場合に、4秒後に30%以下の予測熱傷面積(%)を達成する、布地。
【請求項14】
前記布地繊維ブレンドが、およそ5~20重量%のアラミド繊維、15~40重量%のモダクリル繊維、および15~40重量%のセルロース繊維を含む、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項15】
前記布地繊維ブレンドが、およそ5~15重量%のアラミド繊維、15~30重量%のモダクリル繊維、15~30重量%のセルロース繊維、および35~45重量%のFRナイロン繊維を含む、請求項14に記載の難燃性布地。
【請求項16】
前記布地繊維ブレンドが、およそ8~12重量%のアラミド繊維、20~30重量%のモダクリル繊維、および20~30重量%のセルロース繊維を含む、請求項15に記載の難燃性布地。
【請求項17】
前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロンの重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記セルロース繊維、前記アラミド繊維、および前記モダクリル繊維のそれぞれの重量%よりも大きい、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項18】
前記布地が、ASTM F1959(2014)に従って試験された場合に、少なくとも4cal/cmのアーク評価を有する、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項19】
前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドが、それぞれ、セルロース繊維、モダクリル繊維、アラミド繊維、およびFRナイロン繊維を含む、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項20】
前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、請求項13に記載の難燃性布地。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年8月10日に出願された、「Flame Resistant Fabrics」という名称の米国仮出願第63/231,528号(参照によりその全体が本明細書に援用される)の利益を主張する。
【0002】
技術分野
本発明の実施形態は、布地の難燃性を犠牲にすることなく、布地に強度および耐久性を付与する、難燃性ナイロン繊維で作られている難燃性防護布地に関する。
【背景技術】
【0003】
防護衣服は、着用者が遭遇するかもしれない危険な環境条件から、着用者を防護するようにデザインされる。このような衣服には、消防士および他の救助隊員、産業および電気作業者、ならびに軍人(その誰もが、職業人生において、非常に厳しい熱および火炎にさらされ得る)によって着用されるようにデザインされたものが含まれる。このような人々は、適切に保護されない限り、深刻な熱傷を負う危険にさらされる。そのような状況で働いている間に負傷することを避けるために、これらの人々は、通常、熱および火炎から保護するように設計された難燃性布地から作られた防護衣服を着用する。難燃性に加えて、そのような衣服は、そのような衣服の着用者がしばしばさらされる過酷な条件に耐えるために、高い強度および耐久性も発揮しなければならない。しかしながら、最も耐久性が高い材料は難燃性ではないことが多く、それゆえ、布地の全般的な難燃特性を犠牲にすることなくそのような材料が使用できるのは、限られた量に過ぎない。例えば、ナイロンなどのポリアミドは耐久性が高いが、熱および火炎にさらされた場合、溶融しやすく、燃えやすいため、このような材料から作られた衣服の着用者に危険を負わせることになる。よって、典型的には難燃性を優先しつつ、布地の難燃性と耐久性のバランスを取ることが歴史的に必要とされている。
【0004】
危険な状況にある着用者を衣服が十分に保護することを確実にするために、そのような衣服(またはそれを構成する層もしくはパーツ)の性能を規定する基準が公表されている。改善された耐久性を有しながら、必要とされる全ての熱防護特性を依然として満たす布地の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本特許で使用される「発明(invention)」、「本発明又は発明(the invention)」、「この発明(this invention)」および「本発明(the present invention」という用語は、本特許の全ての主題および以下の特許請求の範囲を広く指すことを意図している。これらの用語を含む記述は、本明細書で説明する主題を限定するもの、または以下の特許請求の範囲の意味または範囲を限定するものと理解すべきではない。本特許によってカバーされる発明の実施形態は、この概要によってではなく、以下の特許請求の範囲によって規定される。この概要は、発明の様々な態様のハイレベルな概観であり、以下の詳細な説明の項でさらに説明する概念の一部を紹介するものである。この概要は、特許請求する主題の鍵となる特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求する主題の範囲を決定するために単独で使用することを意図するものでもない。主題は、この特許の明細書全体、全図面および各特許請求の範囲を参照することにより理解されるべきである。
【0006】
本発明の実施形態は、必要とされる火炎および熱防護をもたらす一方で、改善された耐久性を有する繊維ブレンドで形成されている難燃性布地に関する。いくつかの実施形態において、これは、比較的大きい割合の難燃性(flame resistant(「FR」))ナイロン繊維を含む繊維ブレンドを使用することによって実現される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態の主題は、法的な要求に合致させるために本明細書で限定的に説明されているが、この説明は必ずしも特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。特許請求する主題は、他の方法で具現化してもよく、異なる要素またはステップを含んでいてもよく、他の現存するまたは未来の技術と連動して使用してもよい。この説明は、個々のステップまたは要素の配列の順序が明示的に記述されている場合を除いて、様々なステップまたは要素の中のまたは間の、いかなる特定の順序または配列も意味するものと解釈すべきではない。
【0008】
本発明の実施形態は、必要とされる火炎および熱防護をもたらす一方で、改善された耐久性を有する繊維ブレンドで形成されている難燃性布地に関する。いくつかの実施形態において、これは、比較的大きい割合の難燃性(flame resistant(「FR」))ナイロン繊維を含む繊維ブレンドを使用することによって実現される。
【0009】
布地における全ての糸が同じ繊維ブレンドを有していてもよいが、他の実施形態において、布地は、布地の体側(布地の着用者に近い側(布地が衣服に組み込まれると仮定する))と、布地の表側(布地の着用者とは反対を向いている側)が、異なる特性を有するように布地が構成されるという点で、異方性特性を有する。このような実施形態による布地は、布地の体側と表側とで異なる特性を有する布地をもたらす任意の方法に従って形成することができる。いくつかの実施形態において、布地は、織布、編物、および/または不織布である。
【0010】
織布および/または編物は、少なくとも第1の糸群と第2の糸群を使用し、それによって各糸群が異なる繊維ブレンドを有することによって、異方性特性を有するように形成してもよい。異なる繊維ブレンドは、異なる量の同じ繊維を有する2つの糸群、または異なる繊維もしくは異なる繊維ブレンドを有する2つの糸群に起因し得る。さらに、いくつかの実施形態において、糸は、全くブレンドされている必要がないことが認識されよう。言い換えれば、いくつかの糸は、単一の繊維タイプが100重量パーセント(「重量%」)であり得る。これとは無関係に、第1の糸群は、主に布地の表側に露出し、第2の糸群は、主に布地の体側に露出する。いくつかの実施形態において、布地は、第1の糸群と第2の糸群のみから形成される(すなわち、これら2つの糸群が、布地全体を形成する)。他の実施形態において、第1の糸群および第2の糸群に加えて、糸を布地に組み込んでもよい。
【0011】
本発明の布地は、スパン糸、フィラメント糸、牽切(stretch broken)糸、またはそれらの組合せで形成され得る。糸は、単一の糸を含んでいてもよく、または、いくつかの形態(それらに限定されないが、ツイスト(twisting)、撚り(plying)、タック(tacking)、ラッピング(wrapping)、被覆(covering)、コアスピニング(core-spinning)(すなわち、フィラメントまたはスパンコアが、スパン繊維または糸で、少なくとも部分的に囲まれている)などが含まれる)で一緒に組み合わされた2つ以上の個別の糸を含んでいてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態において、第1の糸群の糸(「第1の糸」)と第2の糸群の糸(「第2の糸」)は、それぞれが布地に難燃性および強度を付与する本質的に難燃性の繊維を含む繊維ブレンドを有する、スパン糸である。適切な本質的に難燃性の繊維としては、それらに限定されないが、例えば、パラ-アラミド繊維、メタ-アラミド繊維、ポリベンゾオキサゾール(「PBO」)繊維、ポリベンズイミダゾール(「PBI」)繊維、モダクリル繊維、ポリ{2,6-ジイミダゾ[4,5-b:40;50-e]-ピリジニレン-1,4(2,5-ジヒドロキシ)フェニレン}(「PIPD」)繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)繊維、液晶ポリマー繊維、ガラス繊維、炭素繊維、TANLON(商標)繊維(Shanghai TANLON Fiber Companyから入手可能)、ウール繊維、メラミン繊維(例えば、BASOFIL(商標)、Basofil Fibersから入手可能)、ポリエーテルイミド繊維、予備酸化アクリル繊維、KERMEL(商標)などのポリアミド-イミド繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリイミド繊維、およびポリイミド-アミド繊維、ならびにそれらの任意の組合せまたはブレンドがあげられる。パラ-アラミド繊維としては、例えば、KEVLAR(商標)(DuPontから入手可能)、TECHNORA(商標)(Teijin Twaron BV(Arnheim、Netherlands)から入手可能)、およびTWARON(同じくTeijin Twaron BVから入手可能)、およびTaekwangパラ-アラミド(Taekwang Industriesから入手可能)があげられる。メタ-アラミド繊維としては、例えば、NOMEX(商標)(DuPontから入手可能)、CONEX(商標)(Teijinから入手可能)、APYEIL(商標)(Unitikaから入手可能)、ARAWIN(Torayから入手可能)があげられる。適切なモダクリル繊維の例は、PROTEX(商標)繊維(株式会社カネカ(大阪、日本)から入手可能)、SEF(商標)(Solutiaから入手可能)、またはそれらのブレンドである。
【0013】
同じ種類(単数または複数)の本質的に難燃性の繊維を、第1の糸および第2の糸に使用してもよいが、それは必要条件ではない。それに代えて、異なる種類の本質的に難燃性の繊維を、これらのブレンドに使用してもよい。
【0014】
いくつかの実施形態において、コストを下げ、かつ布地に快適性および可染性/印刷適性を付与するために、第1の糸および/または第2の糸の繊維ブレンド(単数または複数)に、セルロース繊維を加えてもよい。そのようなセルロース繊維としては、それらに限定されないが、天然および合成セルロース性物質、例えば、綿、レーヨン、アセテート、トリアセテート、およびリヨセル繊維、ならびにそれらに対応する難燃性繊維であるFR綿、FRレーヨン、FRアセテート、FRトリアセテート、およびFRリヨセルがあげられる。FRレーヨン繊維の例は、Lenzing FR(商標)繊維(Lenzing Fibers Corporationからも入手可能)、およびVISIL(商標)繊維(Sateriから入手可能)である。リヨセル繊維としては、例えば、TENCEL(商標)、TENCEL G100(商標)、およびTENCEL A100(商標)繊維(全てLenzing Fibers Corporationから入手可能)があげられる。
【0015】
いくつかの実施形態において、異なるセルロース繊維のブレンドが、第1の糸および/または第2の糸の繊維ブレンド(単数または複数)に使用される。セルロース繊維は、難燃性のために処理を施してもよいが、この処理は必須ではない。むしろ、繊維ブレンドの中に本質的に難燃性の繊維を含有させることによって、十分な難燃性がもたらされ、また、セルロース繊維の燃焼が防がれる。
【0016】
いくつかの実施形態において、第1の糸および/または第2の糸の繊維ブレンド(単数または複数)に、強度および耐摩耗性を付与し、よってそのような糸で作られている布地の耐久性および摩耗性を改善するために、FRナイロン繊維が添加される。しかしながら、FRナイロン繊維は難燃性であるため、前記のブレンドで作られている布地全体の難燃特性に悪影響を及ぼさない。FRナイロン繊維の一例は、ナイロンXF(商標)繊維(Invistaから入手可能)である。
【0017】
布地のいくつかの実施形態は、セルロース繊維(例えば、リヨセル)、モダクリル繊維、アラミド繊維(パラ-アラミド、メタ-アラミド、またはそれらのブレンド)、およびFRナイロン繊維の組み合わせを有する、第1の糸および/または第2の糸で形成されている。いくつかの実施形態において、第1の糸は、およそ(i)5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~20重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、30~50重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維;および/または(ii)5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~15重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、35~45重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含有する。いくつかの実施形態において、第2の糸は、およそ(i)5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~20重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、30~50重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維;および/または(ii)5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~15重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、35~45重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含有する。いくつかの実施形態において、セルロース繊維は、非FRリヨセル繊維である。いくつかの実施形態において、アラミド繊維は、パラ-アラミド繊維である。いくつかの実施形態において、第1の糸と第2の糸は、同じ種類の繊維を含有し、その繊維の一部または全ての重量パーセントだけが異なる。いくつかの実施形態において、第1の糸と第2の糸は、ほぼ同じ重量パーセントのFRナイロン繊維およびアラミド繊維を含有するが、含有するセルロース繊維およびモダクリル繊維の重量パーセントが異なる。いくつかの実施形態において、第1の糸および/または第2の糸におけるFRナイロン繊維の重量%は、第1の糸および/または第2の糸におけるアラミド繊維の重量%よりも大きい。いくつかの実施形態において、第1の糸および/または第2の糸におけるFRナイロン繊維の重量%は、第1の糸および/または第2の糸におけるモダクリル繊維の重量%よりも大きい。いくつかの実施形態において、第1の糸および/または第2の糸におけるFRナイロン繊維の重量%は、第1の糸および/または第2の糸における本質的FR繊維(例えば、モダクリル繊維およびアラミド繊維)の全てを合わせた重量%よりも大きい。いくつかの実施形態において、第1の糸は、経糸であり、第2の糸は、緯糸である。
【0018】
いくつかの実施形態において、第1の糸または第2の糸は、セルロース繊維(例えば、リヨセル)、モダクリル繊維、アラミド繊維(パラ-アラミド、メタ-アラミド、またはそれらのブレンド)、およびFRナイロン繊維のみの組合せを含有し、他の種類の繊維を含まない繊維ブレンドから形成される。いくつかの実施形態において、第1の糸と第2の糸は、両方とも、セルロース繊維(例えば、リヨセル)、モダクリル繊維、アラミド繊維(パラ-アラミド、メタ-アラミド、またはそれらのブレンド)、およびFRナイロン繊維のみの組合せを含有し、他の種類の繊維を含まない繊維ブレンドから形成される。
【0019】
いくつかの実施形態において、布地の布地繊維ブレンド全体は、およそ(i)5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維;(ii)5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維;および/または(iii)8~12重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、20~30重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、20~30重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含有する。いくつかの実施形態において、布地繊維ブレンド全体は、およそ(i)10重量%のアラミド繊維、25重量%のモダクリル繊維、25重量%のセルロース繊維、および40重量%のFRナイロン繊維を含有する(inclusive)。いくつかの実施形態において、セルロース繊維は、非FRリヨセル繊維である。いくつかの実施形態において、アラミド繊維は、パラ-アラミド繊維である。いくつかの実施形態において、布地繊維ブレンドにおけるFRナイロンの重量%は、布地繊維ブレンドにおける他の繊維のそれぞれの重量%よりも大きい。いくつかの実施形態において、布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%は、布地繊維ブレンドにおける本質的FR繊維(例えば、モダクリル繊維およびアラミド繊維)の全てを合わせた重量%よりも大きい。いくつかの実施形態において、布地繊維ブレンドは、セルロース繊維(例えば、リヨセル)、モダクリル繊維、アラミド繊維(パラ-アラミド、メタ-アラミド、またはそれらのブレンド)、およびFRナイロン繊維のみの組合せを含有し、他の種類の繊維を含まない。
【0020】
いくつかの実施形態において、布地は、第1の糸と第2の糸でできている織布である。いくつかの実施形態において、布地の表側の繊維が第1の糸の繊維を主に含み、布地の体側の繊維が第2の糸の繊維を主に含むように、第1の糸のみが経糸方向に配向され、第2の糸のみが緯糸方向に配向される。このようにして、いくつかの実施形態において、より多くのセルロース繊維が布地の表側に露出し、染料および他の着色を受ける。
【0021】
他の実施形態において、全ての経糸または緯糸が同じというわけではない。例えば、第1の糸および第2の糸は、(任意の種類のランダム配置または交互パターンで)第1の糸を一部の経糸および緯糸(ends and picks)に使用し、第2の糸を他の経糸および緯糸(ends and picks)に使用することによって、経糸方向と緯糸方向の両方に使用してもよい。あるいは、経糸方向または緯糸方向の一方の糸の全てが同一(例えば、全て第1の糸または全て第2の糸のいずれか)であり、経糸方向または緯糸方向の他方にのみ異なる糸(第1の糸および第2の糸の両方)を使用してもよい。
【0022】
布地は、第1の糸および第2の糸によって、様々な様式で構成することができ、様式としては、それらに限定されないが、綾織(2×1、3×1など)、リップストップパターンを含む綾織、サテン(satin)織(4×1、5×1など)、サティーン(sateen)織、およびダブルクロス構造の一つ以上、または、布地の他方の側に比べて布地の一方の側に糸が圧倒的に多い任意の他の織り方があげられる。当業者は、好適な布地構成をよく知っており、かつ、利用することができるであろう。
【0023】
あらゆる織布は、布地のそれぞれの側に、経糸と緯糸の両方が見えるであろうことも認識されるであろう。しかしながら、本発明のいくつかの実施形態に従って織られた布地は、第1の糸のより多くが布地の表側に位置し、よって、第2の糸のより多くが布地の体側に位置するように織られている。よって、第1の糸のより多くが布地の表側に位置または露出し、第2の糸のより多くが布地の体側に位置または露出する例示的な布地構造において、第1の糸は、「主に」(第1の糸の一部が布地の体側から見えるとしても)布地の表側に露出しており、第2の糸は、「主に」(第2の糸の一部が布地の表側から見えるとしても)布地の体側に露出している。
【0024】
本発明の他の実施形態において、布地のそれぞれの側が異なる特性を有する編物布地を構成することができる。このような布地は、第1の糸が、主に布地の表側に露出し、第2の糸が、主に反対側の布地の体側に露出するように、ダブルニット技術を使用して構成することができる。
【0025】
布地の実施形態は、任意の目付(weight)を有し得るが、いくつかの実施形態において、3~12オンス/平方ヤード(ounces per square yard(「osy」))の間(両端の値を含む)、4~10osyの間(両端の値を含む)、および/または5~9osyの間(両端の値を含む)である。いくつかの実施形態において、布地の目付(fabric weight)は、少なくとも5osyであるが、9osy以下;少なくとも5.5osyであるが、8osy以下;少なくとも6osyであるが、7.5osy以下;および/または少なくとも6osyであるが、7osy以下である。
【0026】
非限定的な一実施形態において、第1の糸および第2の糸について、表1に示すような繊維ブレンドを有する実施例布地を形成した。
【表1】

第1の糸と第2の糸は、それぞれ、17/1ccのスパン糸であった。
【0027】
表2は、実施例布地の種々の特性の試験結果を示す。本明細書において参照した全ての試験方法および基準は、参照によりその全てが本明細書に援用される。試験に先立って、実施例布地には仕上げを施したが、特性を付与するいかなる添加剤(例えば、難燃剤)も使用しなかった。
【表2】

洗濯と示されている場合、実施例布地は、AATCC Method 135,1,IV,A i(Dimensional Changes of Fabrics after Home Laundering, 2018 edition)に従って洗濯した。
【0028】
垂直燃焼性(炭化長、残炎時間、および融解/ドリップ(melt/drip))は、ASTM D6413:Standard Test Method for Flame Resistance of Textiles (Vertical Test) (2015 edition))に従って試験した。炭化長および残炎時間を試験するために、布地試験片を炎上に12秒間、垂直に吊り下げる。布地は2秒以内に自己消火しなければならない(すなわち、残炎時間が2秒以下でなければならない)。布地が自己消火した後、指定された重量の重りが布地に取り付けられ、その重りが布地から吊り下げられるように、布地が持ち上げられる。布地は、通常、布地の炭化部分に沿って裂け、その裂ける長さ(すなわち、炭化長)が測定される。試験は、布地の機械(machine)/経糸(warp)方向と、機械横断(cross-machine)/緯糸(weft)方向の両方で行われる。布地試料は、通常、洗浄前(したがって、布地が、仕上げ処理に由来する、残留(多くの場合、可燃性)化学物質をまだ含んでいる状態)と、ある特定の回数の洗濯後の両方において、適合性について試験される。
【0029】
実施例布地は、また、ASTM F1930(Standard Test Method for Evaluation of Flame-Resistant Clothing for Protection Against Fire Simulations Using an Instrumented Manikin, 2018 edition)に従って試験した。ASTM F1930は、難燃性布地で作られている衣服の着用者について、熱傷を予測するようにデザインされている。この試験は、一般に、難燃性衣服を着せたマネキンを、模擬的なフラッシュ火災に、指定された時間曝露することを含む。マネキンは、火災に曝露されている間、および曝露された後に、衣服を通して伝わる熱エネルギーを評価する熱エネルギーセンサーを備えている。第二度熱傷および第三度熱傷を受傷する着用者の体表面積の総割合(%)の予測値は、それらのセンサーから集められた情報に基づいて概算することができる。一般に、予測される熱傷割合が低いほど、衣服が着用者にもたらす保護が大きいという点で、予測される熱傷割合は、衣服の熱防護に反比例する。
【0030】
実施例布地の引張/破断強度(tensile/breaking strength)は、ASTM D5034(Standard Test Method for Breaking Strength and Elongation of Textile Fabrics (Grab Test) (2013 edition))に従って測定した。この方法に従い、試料を引張試験機のクランプの中央に取り付け、その試料が破断するまで力を加える。試験試料の破断力および伸びの値を、試験機の目盛、ダイアル、自動記録チャート、または試験機に接続されたコンピューターから取得する。結果は、重量ポンド(lbf)でレポートされる。
【0031】
引裂き強度(tear strength)は、布地に裂け目が入った後、その裂け目を広げるために必要とされる力の大きさの測定値である。布地の引裂き強度は、ASTM D1424(Standard Test Method for Tearing Strength of Fabrics by Falling-Pendulum (Elmendorf-Type) Apparatus (2013 edition))に従って測定され、その結果は重量ポンド(lbf)でレポートされる。ASTM D1424に従い、指定されたサイズの布地サンプルに、指定されたサイズのスリットを刻む。クランプの位置は布地サンプルのスリットの両側とし、布地サンプルを保持する。重りをつけた振り子を放し、ぶら下げることによって布地サンプルに力が加えられる。布地にすでに存在する裂け目を広げるために必要とされる力の大きさが測定され、その力の大きさが布地の引裂き強度を表す。
【0032】
アーク評価(arc rating)値は、アーク放電にさらされた場合の布地の性能を表す。アーク評価は、cal/cm(カロリー/平方センチメートル)で表され、アーク熱性能値(arc thermal performance value(ATPV))またはエネルギー開裂閾値(Energy Breakopen threshold(EBT))の決定値から算出される。ATPVは、ストール曲線(Stoll Curve)に基づいて第二度熱傷を引き起こす、試料を通した十分な熱伝達が予想される確率が50%になる、材料上のアーク入射エネルギー(arc incident energy)と定義される。EBTは、開裂の確率が50%になる、材料上のアーク入射エネルギーである。開裂は、材料における、少なくとも1.6cm(0.5in)の、何らかの開放領域と定義される。材料のアーク評価は、ATPVかEBTのいずれか低い方の値としてレポートされる。ATPVおよびEBTは、ASTM F1959(Standard Test Method for Determining the Arc Rating of Materials for Clothing,2014 edition)に規定された試験方法に従って決定され、この試験方法において、センサーは、一連の電気アークにさらされている間の防護布地試料の熱エネルギー特性を測定する。
【0033】
NFPA 70E(Standard for Electrical Safety in the Workplace,2021 edition)は、防護服を、個人用防護具(Personal Protective Equipment(PPE))の複数のカテゴリーを取り入れた、起こり得る曝露レベルと照らし合わせる方法を提供する。防護布地を試験してアーク評価が決定され、測定されたアーク評価によって、布地のPPEカテゴリーが以下のように決定される。
PPEカテゴリーおよびATPV
PPEカテゴリー1:ATPV/EBT:4cal/cm
PPEカテゴリー2:ATPV/EBT:8cal/cm
PPEカテゴリー3:ATPV/EBT:25cal/cm
PPEカテゴリー4:ATPV/EBT:40cal/cm
【0034】
実施例布地についての表2の試験結果によって証明されるように、ナイロンの含有割合がこれほど高いにもかかわらず、本発明の実施形態に従った布地の難燃特性は脅かされない。より具体的には、本明細書に開示されている布地の実施形態は、炭化長が6インチ以下(さらには5インチ以下)であり、残炎時間が2秒以下である。さらに、予測熱傷面積(predicted burn injury percentage)(%)は、ASTM F1930に従って試験された場合に、3秒後および4秒後に30%以下である。
【0035】
布地が大量のナイロン繊維を(布地のFR性能に悪影響を及ぼすことなく)含有できることによって、経糸方向×緯糸方向において150×100重量ポンド超の破断強度、および経糸方向および緯糸方向において8重量ポンド超の引裂き強度が達成されるという点で、布地の強度および耐久性が改善される。さらに、布地のいくつかの実施形態は、4cal/cm以上、5cal/cm以上、および/または6cal/cm以上のアーク評価(ATPVまたはEBT)を達成し、よって、NFPA 70Eにおいて、PPEカテゴリー1に位置づけられる。
【0036】
本明細書に記載されている布地は、電気アークフラッシュおよび/または火炎からの防護が必要および/または望ましい、あらゆるタイプの単層または多層衣服(ユニフォーム、シャツ、ジャケット、ズボン、およびカバーオール)に組み込むことができる。
【0037】
実施例
本明細書において説明されている概念に従った種々の例の形の追加的な説明を提供する、少なくともいくつかの明示的に「実施例」として列挙されているものを含む、例示的な実施形態の集まりを以下に示す。これらの実施例は、相互に排他的、網羅的、または限定的であることを意図するものではない。また、本発明は、これらの例示的な実施例に限定されるものではなくて、発行された特許請求の範囲およびその同等物の範囲内のすべてのあり得る変更および変形を包含する。
【0038】
実施例1.第1の糸と第2の糸によって形成され、布地繊維ブレンドを有する難燃性布地であって、前記布地は、第1の側と、前記第1の側とは反対側の第2の側を有し、前記第1の糸は、およそ5~20重量%のアラミド繊維、5~20重量%のモダクリル繊維、30~50重量%のセルロース繊維、および30~50重量%のFRナイロン繊維を含む第1の糸の繊維ブレンドを含み;前記第2の糸は、5~20重量%のアラミド繊維、5~20重量%のセルロース繊維、30~50重量%のモダクリル繊維、および30~50重量%のFRナイロン繊維を含む第2の糸の繊維ブレンドを含み;前記第1の糸は、主に前記布地の前記第1の側に露出し;前記第2の糸は、主に前記布地の前記第2の側に露出し;前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長(char length)が6インチ以下、および残炎時間(after flame)が2秒以下であり;および前記布地は、5~9オンス/平方ヤードの間(両端の値を含む)の目付を有する、
布地。
【0039】
実施例2.前記第1の糸の繊維ブレンドが、およそ5~15重量%のアラミド繊維、5~15重量%のモダクリル繊維、35~45重量%のセルロース繊維、および35~45重量%のFRナイロン繊維を含む、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0040】
実施例3.前記第2の糸の繊維ブレンドが、およそ5~15重量%のアラミド繊維、5~15重量%のセルロース繊維、35~45重量%のモダクリル繊維、および35~45重量%のFRナイロン繊維を含む、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0041】
実施例4.前記第1の糸の繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記第2の糸の繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%とほぼ同じである、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0042】
実施例5.前記第1の糸の繊維ブレンドにおけるアラミド繊維の重量%が、前記第2の糸の繊維ブレンドにおけるアラミド繊維の重量%とほぼ同じである、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0043】
実施例6.前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドにおける前記セルロース繊維の少なくとも一部が、非FRリヨセル繊維である、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0044】
実施例7.前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドにおける前記アラミド繊維の少なくとも一部が、パラ-アラミド繊維である、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0045】
実施例8.前記第1の糸の繊維ブレンドか前記第2の糸の繊維ブレンドの少なくとも一方が、追加の種類の繊維を含まない、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0046】
実施例9.前記第1の糸の繊維ブレンドと前記第2の糸の繊維ブレンドの両方が、追加の種類の繊維を含まない、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0047】
実施例10.前記布地繊維ブレンドにおける前記FRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0048】
実施例11.前記布地が、経糸方向と緯糸方向を有する織布であり、前記第1の糸が、前記経糸方向にのみ使用され、前記第2の糸が、前記緯糸方向にのみ使用されている、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0049】
実施例12.先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地で形成されている衣服であって、前記衣服が、表側と体側を有し、前記布地の前記第1の側が、前記衣服の前記表側に露出し、前記布地の前記第2の側が、前記衣服の前記体側に露出している、衣服。
【0050】
実施例13.第1の糸と第2の糸によって形成され、布地繊維ブレンドを有する難燃性布地であって、前記布地は、第1の側と、前記第1の側とは反対側の第2の側を有し、前記第1の糸は、第1の糸の繊維ブレンドを含み;前記第2の糸は、前記第1の糸の繊維ブレンドとは異なる第2の糸の繊維ブレンドを含み;前記布地繊維ブレンドは、セルロース繊維、アラミド繊維、モダクリル繊維、および30~50重量%のFRナイロン繊維を含み;前記第1の糸は、主に前記布地の前記第1の側に露出し;前記第2の糸は、主に前記布地の前記第2の側に露出し;前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長が6インチ以下、および残炎時間が2秒以下であり;前記布地は、5~7オンス/平方ヤードの間(両端の値を含む)の目付を有し;前記布地は、前記布地の経糸方向において、少なくとも150重量ポンド、および前記布地の緯糸方向において少なくとも100重量ポンドの破断強度を有し;前記布地は、前記布地の経糸方向か緯糸方向の少なくとも一方において少なくとも8重量ポンドの引裂き強度を有し;および前記布地は、ASTM F1930(2018)に従って試験された場合に、4秒後に30%以下の予測熱傷面積(%)を達成する、布地。
【0051】
実施例14.前記布地繊維ブレンドが、およそ5~20重量%のアラミド繊維、15~40重量%のモダクリル繊維、および15~40重量%のセルロース繊維を含む、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0052】
実施例15.前記布地繊維ブレンドが、およそ5~15重量%のアラミド繊維、15~30重量%のモダクリル繊維、15~30重量%のセルロース繊維、および35~45重量%のFRナイロン繊維を含む、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0053】
実施例16.前記布地繊維ブレンドが、およそ8~12重量%のアラミド繊維、20~30重量%のモダクリル繊維、および20~30重量%のセルロース繊維を含む、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0054】
実施例17.前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロンの重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記セルロース繊維、前記アラミド繊維、および前記モダクリル繊維のそれぞれの重量%よりも大きい、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0055】
実施例18.前記布地が、ASTM F1959(2014)に従って試験された場合に、少なくとも4cal/cmのアーク評価を有する、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0056】
実施例19.前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドが、それぞれ、セルロース繊維、モダクリル繊維、アラミド繊維、およびFRナイロン繊維を含む、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0057】
実施例20.前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、先行または後続する実施例または実施例の組合せのいずれかの布地。
【0058】
上記の構成要素の異なるアレンジメント、ならびに、示されていないか、または記載されていない構成要素および工程もあり得る。同様に、いくつかの特徴およびサブコンビネーションが有用であり、また、他の特徴およびサブコンビネーションとは無関係に利用され得る。本発明の実施形態は、限定のためではなく、例示のために記載されたものであり、本特許を読めば、代替的な実施形態が明らかになるであろう。したがって、本発明は、上記の実施形態または図面に示された実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の実施形態および変更を行うことが可能である。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
いくつかの実施形態において、第1の糸および/または第2の糸の繊維ブレンド(単数または複数)に、強度および耐摩耗性を付与し、よってそのような糸で作られている布地の耐久性および摩耗性を改善するために、FRナイロン繊維が添加される。しかしながら、FRナイロン繊維は難燃性であるため、前記のブレンドで作られている布地全体の難燃特性に悪影響を及ぼさない
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の糸と第2の糸によって形成され、布地繊維ブレンドを有する難燃性布地であって、前記布地は、第1の側と、前記第1の側とは反対側の第2の側を有し、
i.前記第1の糸は5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~20重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、30~50重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む第1の糸の繊維ブレンドを含み;
ii.前記第2の糸は、5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~20重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、30~50重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む第2の糸の繊維ブレンドを含み;
iii.前記第1の糸は、主に前記布地の前記第1の側に露出し;
iv.前記第2の糸は、主に前記布地の前記第2の側に露出し;
v.前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長が6インチ以下、および残炎時間が2秒以下であり;および
vi.前記布地は、5~9オンス/平方ヤードの間(両端の値を含む)の目付を有する、
布地。
【請求項2】
前記第1の糸の繊維ブレンドが5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~15重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、35~45重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項3】
前記第2の糸の繊維ブレンドが5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~15重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、35~45重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項4】
前記第1の糸の繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記第2の糸の繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%と同じである、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項5】
前記第1の糸の繊維ブレンドにおけるアラミド繊維の重量%が、前記第2の糸の繊維ブレンドにおけるアラミド繊維の重量%と同じである、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項6】
前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドにおける前記セルロース繊維の少なくとも一部が、非FRリヨセル繊維である、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項7】
前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドにおける前記アラミド繊維の少なくとも一部が、パラ-アラミド繊維である、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項8】
前記第1の糸の繊維ブレンドか前記第2の糸の繊維ブレンドの少なくとも一方が、追加の種類の繊維を含まない、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項9】
前記第1の糸の繊維ブレンドと前記第2の糸の繊維ブレンドの両方が、追加の種類の繊維を含まない、請求項8に記載の難燃性布地。
【請求項10】
前記布地繊維ブレンドにおける前記FRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項11】
前記布地が、経糸方向と緯糸方向を有する織布であり、前記第1の糸が、前記経糸方向にのみ使用され、前記第2の糸が、前記緯糸方向にのみ使用されている、請求項1に記載の難燃性布地。
【請求項12】
請求項1に記載の布地で形成されており、表側と体側を有する衣服であって、前記布地の前記第1の側が、前記衣服の前記表側に露出し、前記布地の前記第2の側が、前記衣服の前記体側に露出している、衣服。
【請求項13】
第1の糸と第2の糸によって形成され、布地繊維ブレンドを有する難燃性布地であって、前記布地は、第1の側と、前記第1の側とは反対側の第2の側を有し、
i.前記第1の糸は、第1の糸の繊維ブレンドを含み;
ii.前記第2の糸は、前記第1の糸の繊維ブレンドとは異なる第2の糸の繊維ブレンドを含み;
iii.前記布地繊維ブレンドは、セルロース繊維、アラミド繊維、モダクリル繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含み;
iv.前記第1の糸は、主に前記布地の前記第1の側に露出し;
v.前記第2の糸は、主に前記布地の前記第2の側に露出し;
vi.前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長が6インチ以下、および残炎時間が2秒以下であり;
vii.前記布地は、5~7オンス/平方ヤードの間(両端の値を含む)の目付を有し;
viii.前記布地は、前記布地の経糸方向において、少なくとも150重量ポンド、および前記布地の緯糸方向において少なくとも100重量ポンドの破断強度を有し;
ix.前記布地は、前記布地の経糸方向か緯糸方向の少なくとも一方において少なくとも8重量ポンドの引裂き強度を有し;および
x.前記布地は、ASTM F1930(2018)に従って試験された場合に、4秒後に30%以下の予測熱傷面積(%)を達成する、布地。
【請求項14】
前記布地繊維ブレンドが5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、および15~40重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維を含む、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項15】
前記布地繊維ブレンドが5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む、請求項14に記載の難燃性布地。
【請求項16】
前記布地繊維ブレンドが8~12重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、20~30重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、および20~30重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維を含む、請求項15に記載の難燃性布地。
【請求項17】
前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロンの重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記セルロース繊維、前記アラミド繊維、および前記モダクリル繊維のそれぞれの重量%よりも大きい、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項18】
前記布地が、ASTM F1959(2014)に従って試験された場合に、少なくとも4cal/cmのアーク評価を有する、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項19】
前記第1の糸の繊維ブレンドおよび前記第2の糸の繊維ブレンドが、それぞれ、セルロース繊維、モダクリル繊維、アラミド繊維、およびFRナイロン繊維を含む、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項20】
前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、請求項13に記載の難燃性布地。
【請求項21】
布地繊維ブレンドを含み、複数の糸で形成される難燃性布地であって、
i.前記複数の糸は、それぞれ、アラミド繊維、モダクリル繊維、セルロース繊維、およびFRナイロン繊維を含む糸繊維ブレンドから形成され、
ii.前記布地繊維ブレントは、5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含み;および
iii.前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長が6インチ以下、および残炎時間が2秒以下である、布地。
【請求項22】
前記糸繊維ブレンドが、すべての前記複数の糸について同じであり、前記糸繊維ブレントが、前記布地繊維ブレンドと同じである、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項23】
前記布地繊維ブレンドが、5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項24】
前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記アラミド繊維、前記モダクリル繊維および前記セルロース繊維のそれぞれの重量%よりも大きい、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項25】
前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項26】
前記布地繊維ブレンドが、5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維からなる、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項27】
前記複数の糸が、第1の糸の繊維ブレンドを有する第1の糸セットと、前記第1の糸の繊維ブレンドとは異なる第2の糸の繊維ブレンドを有する第2の糸セットとを含む、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項28】
前記第1の糸の繊維ブレンドが、5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、5~15重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、35~45重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む、請求項27に記載の難燃性布地。
【請求項29】
前記第2の糸の繊維ブレンドが、5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、35~45重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、5~15重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む、請求項28に記載の難燃性布地。
【請求項30】
前記布地が、経糸方向と緯糸方向を有する織布であり、前記第1の糸セットが、前記経糸方向または前記緯糸方向の1つにのみ使用され、前記第2の糸セットが、前記経糸方向または前記緯糸方向の他方にのみ使用されている、請求項27に記載の難燃性布地。
【請求項31】
前記布地が、経糸方向と緯糸方向を有する織布であり、前記第1の糸セット及び前記第2の糸セットが両方とも、前記経糸方向または前記緯糸方向の少なくとも1つに使用されている、請求項27に記載の難燃性布地。
【請求項32】
前記布地繊維ブレンドにおける前記セルロース繊維の少なくとも一部が、非FRリヨセル繊維である、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項33】
前記布地繊維ブレンドにおける前記アラミド繊維の少なくとも一部が、パラ-アラミド繊維である、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項34】
前記布地は、3~12オンス/平方ヤード(両端の値を含む)の目付を有する、請求項21に記載の難燃性布地。
【請求項35】
布地繊維ブレンドを含み、複数の糸で形成される難燃性布地であって、
i.前記複数の糸は、それぞれ、アラミド繊維、モダクリル繊維、セルロース繊維、およびFRナイロン繊維を含む糸繊維ブレンドから形成され、
ii.前記布地繊維ブレントは、5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含み;
iii.前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%は、前記布地繊維ブレンドにおける前記アラミド繊維、前記モダクリル繊維、および前記セルロース繊維のそれぞれの重量%よりも大きく、
iv.前記布地は、ASTM D6413(2015)に従って試験された場合に、炭化長が6インチ以下、および残炎時間が2秒以下であり;
v.前記布地は、前記布地の経糸方向か緯糸方向の少なくとも一方において少なくとも8重量ポンドの引裂き強度を有し;
vi.前記布地は、ASTM F1930(2018)に従って試験された場合に、4秒後に30%以下の予測熱傷面積(%)を達成する、布地。
【請求項36】
前記糸繊維ブレンドが、すべての前記複数の糸について同じであり、前記糸繊維ブレントが、前記布地繊維ブレンドと同じである、請求項35に記載の難燃性布地。
【請求項37】
前記布地繊維ブレンドが、5~15重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~30重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および35~45重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維を含む、請求項35に記載の難燃性布地。
【請求項38】
前記布地繊維ブレンドにおけるFRナイロン繊維の重量%が、前記布地繊維ブレンドにおける前記モダクリル繊維と前記アラミド繊維を合わせた重量%よりも大きい、請求項35に記載の難燃性布地。
【請求項39】
前記布地繊維ブレンドが、5~20重量%(両端の値を含む)のアラミド繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のモダクリル繊維、15~40重量%(両端の値を含む)のセルロース繊維、および30~50重量%(両端の値を含む)のFRナイロン繊維からなる、請求項35に記載の難燃性布地。
【請求項40】
前記布地は、前記布地の経糸方向において、少なくとも150重量ポンド、および前記布地の緯糸方向において少なくとも100重量ポンドの破断強度を有する、請求項35に記載の難燃性布地。
【国際調査報告】