(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】食品用カートン
(51)【国際特許分類】
B65D 5/66 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
B65D5/66 311F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508473
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 US2022039916
(87)【国際公開番号】W WO2023018770
(87)【国際公開日】2023-02-16
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504075588
【氏名又は名称】グラフィック パッケージング インターナショナル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】ガングナー,グレッグ
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA11
3E060AB13
3E060BA03
3E060EA06
3E060EA13
(57)【要約】
少なくとも1つの食品を保持するためのカートンは、カートンの内部の周囲に少なくとも部分的に延在する複数のパネルを含み、複数のパネルは、底部パネルと、少なくとも1つの側部パネルと、少なくとも1つの端部パネルと、アクセスパネルとを含む。カートンは、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップをさらに含み、複数の端部フラップは、カートンの閉鎖端部を形成するために、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された蓋フラップを含む。カートンは、少なくとも1つの側部パネル及び少なくとも1つの端部パネルを底部パネルに向かって下方に傾斜させて、カートンの内部に1つ又は複数の流体のための底部受け部を形成する構成を含む漏れ防止機能部をさらに含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの食品を保持するためのカートンであって、前記カートンは、
前記カートンの内部の周囲に少なくとも部分的に延在する複数のパネルであって、底部パネルと、少なくとも1つの側部パネルと、少なくとも1つの端部パネルと、アクセスパネルとを含む、複数のパネルと、
前記複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップであって、前記カートンの閉鎖端部を形成するために、前記複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された蓋フラップを備える、複数の端部フラップと、
前記少なくとも1つの側部パネル及び前記少なくとも1つの端部パネルを前記底部パネルに向かって下方に傾斜させて、前記カートンの内部に1つ又は複数の流体のための底部受け部を形成する構成を含む漏れ防止機能部と、を備える、カートン。
【請求項2】
前記少なくとも1つの側部パネル及び前記少なくとも1つの端部パネルの各々は、前記底部パネルに対して斜めに配置されている、請求項1に記載のカートン。
【請求項3】
前記少なくとも1つの側部パネルは第1の側部パネルであり、前記少なくとも1つの端部パネルは第1の端部パネルであり、前記複数のパネルは、第2の側部パネル及び第2の端部パネルをさらに備え、前記第2の側部パネル及び前記第2の端部パネルの各々は、前記底部パネルに対して斜めに配置されている、請求項2に記載のカートン。
【請求項4】
前記第1の側部パネル、前記第2の側部パネル、前記第1の端部パネル、及び前記第2の端部パネルのそれぞれが、前記底部パネルに折り曲げ可能に接続されている、請求項3に記載のカートン。
【請求項5】
前記第1の端部パネル及び前記第2の端部パネルのそれぞれは、前記第1の側部パネル及び前記第2の側部パネルのそれぞれに折り曲げ可能に接続されている、請求項4に記載のカートン。
【請求項6】
前記底部パネルは、前記カートンを支持面上に安定した配置で支持するための基部を提供する平坦な外形を有する、請求項2に記載のカートン。
【請求項7】
前記アクセスパネルは、基部と、前記基部に折り曲げ可能に接続された遠位部とを備え、前記遠位部は、前記カートンの内部へのアクセスを提供するために、前記カートンの残りの部分から少なくとも部分的に分離可能である、請求項2に記載のカートン。
【請求項8】
前記複数の端部フラップは、前記アクセスパネルに折り曲げ可能に接続された少なくとも1つの取り付けフラップを備え、前記アクセスパネルの前記遠位部は、前記少なくとも1つの取り付けフラップから少なくとも部分的に分離可能である、請求項7に記載のカートン。
【請求項9】
前記複数の端部フラップは、前記少なくとも1つの側部パネルに折り曲げ可能に接続され、前記少なくとも1つの取り付けフラップに取り付けられた少なくとも1つの係止フラップをさらに備える、請求項8に記載のカートン。
【請求項10】
前記カートンは、前記カートンの閉じた構成を維持するための係止機能部をさらに備える、請求項9に記載のカートン。
【請求項11】
前記係止機能部は、前記蓋フラップの一部分を少なくとも部分的に受け入れるための、前記少なくとも1つの係止フラップに沿って形成された切欠きを含む、請求項10に記載のカートン。
【請求項12】
前記切欠きは、前記少なくとも1つの係止フラップの延長部によって少なくとも部分的に画定され、前記延長部は、前記少なくとも1つの係止フラップの残りの部分を越えて突出する、請求項11に記載のカートン。
【請求項13】
前記少なくとも1つの側部パネルは第1の側部パネルであり、前記少なくとも1つの係止フラップは前記第1の側部パネルに折り曲げ可能に接続された第1の係止フラップであり、前記複数のパネルは第2の側部パネルをさらに備え、前記複数の端部フラップは前記第2の側部パネルに折り曲げ可能に接続された第2の係止フラップをさらに備え、前記切欠きは前記第1の係止フラップに沿って形成された第1の切欠きであり、前記延長部は前記第1の切欠きを少なくとも部分的に画定する第1の延長部であり、前記係止機能部は前記蓋フラップの一部分を少なくとも部分的に受け入れるための、前記第2の係止フラップに沿って形成された第2の切欠きと、前記第2の係止フラップの残りの部分を越えて突出し、前記第2の切欠きを少なくとも部分的に画定する第2の延長部とを有する、請求項12に記載のカートン。
【請求項14】
少なくとも1つの食品を保持するためのカートンを形成するためのブランクであって、前記ブランクは、
底部パネルと、少なくとも1つの側部パネルと、少なくとも1つの端部パネルと、アクセスパネルとを含む複数のパネルと、
前記複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップであって、前記ブランクから形成された前記カートンの閉鎖端部を形成するために、前記複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された蓋フラップを含む、複数の端部フラップと、を備え、
前記少なくとも1つの側部パネル、前記少なくとも1つの端部パネル、及び前記底部パネルは、前記ブランクから形成された前記カートンの内部に1つ又は複数の流体のための底部受け部を形成するために、前記底部パネルに向かって前記少なくとも1つの側部パネル及び前記少なくとも1つの端部パネルの下方に傾斜する配置を含み、前記ブランクから形成された前記カートンの漏れ防止機能部を形成する、ブランク。
【請求項15】
前記少なくとも1つの側部パネルは第1の側部パネルであり、前記少なくとも1つの端部パネルは第1の端部パネルであり、前記複数のパネルは、第2の側部パネル及び第2の端部パネルをさらに備え、前記第2の側部パネル及び前記第2の端部パネルの各々は、前記底部パネルに対して斜めに配置されている、請求項14に記載のブランク。
【請求項16】
前記第1の側部パネル、前記第2の側部パネル、前記第1の端部パネル、及び前記第2の端部パネルのそれぞれが、前記底部パネルに折り曲げ可能に接続されている、請求項15に記載のブランク。
【請求項17】
前記第1の端部パネル及び前記第2の端部パネルのそれぞれは、前記第1の側部パネル及び前記第2の側部パネルのそれぞれに折り曲げ可能に接続されている、請求項16に記載のブランク。
【請求項18】
前記アクセスパネルは、基部と、前記基部に折り曲げ可能に接続された遠位部とを備え、前記遠位部は、前記ブランクから形成された前記カートンの前記内部へのアクセスを提供するために、前記ブランクの残りの部分から少なくとも部分的に分離可能である、請求項14に記載のブランク。
【請求項19】
前記複数の端部フラップは、前記アクセスパネルに折り曲げ可能に接続された少なくとも1つの取り付けフラップを備え、前記アクセスパネルの前記遠位部は、前記少なくとも1つの取り付けフラップから少なくとも部分的に分離可能である、請求項18に記載のブランク。
【請求項20】
前記複数の端部フラップは、前記少なくとも1つの側部パネルに折り曲げ可能に接続され、前記カートンが前記ブランクから形成されるときに前記少なくとも1つの取り付けフラップに取り付けられた少なくとも1つの係止フラップをさらに備える、請求項19に記載のブランク。
【請求項21】
前記ブランクは、前記ブランクから形成された前記カートンの閉じた構成を維持するための係止機能部をさらに備える、請求項20に記載のブランク。
【請求項22】
前記係止機能部は、前記カートンが前記ブランクから形成されるときに前記蓋フラップの一部分を少なくとも部分的に受け入れるための、前記少なくとも1つの係止フラップに沿って形成された切欠きを含む、請求項21に記載のブランク。
【請求項23】
前記切欠きは、前記少なくとも1つの係止フラップの延長部によって少なくとも部分的に画定され、前記延長部は、前記少なくとも1つの係止フラップの残りの部分を越えて突出する、請求項22に記載のブランク。
【請求項24】
前記少なくとも1つの側部パネルは第1の側部パネルであり、前記少なくとも1つの係止フラップは前記第1の側部パネルに折り曲げ可能に接続された第1の係止フラップであり、前記複数のパネルは第2の側部パネルをさらに備え、前記複数の端部フラップは前記第2の側部パネルに折り曲げ可能に接続された第2の係止フラップをさらに備え、前記切欠きは前記第1の係止フラップに沿って形成された第1の切欠きであり、前記延長部は前記第1の切欠きを少なくとも部分的に画定する第1の延長部であり、前記係止機能部は前記カートンが前記ブランクから形成されるときに前記蓋フラップの一部分を少なくとも部分的に受け入れるための、前記第2の係止フラップに沿って形成された第2の切欠きと、前記第2の係止フラップの残りの部分を越えて突出し、前記第2の切欠きを少なくとも部分的に画定する第2の延長部とを有する、請求項23に記載のブランク。
【請求項25】
少なくとも1つの食品を保持するためのカートンを形成する方法であって、
複数のパネルと、前記複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップとを備えるブランクを得ることであって、前記複数のパネルは、底部パネルと、少なくとも1つの側部パネルと、少なくとも1つの端部パネルと、アクセスパネルとを備え、前記複数の端部フラップは、前記複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された蓋フラップを備える、ブランクを得ることと、
前記カートンの内部の周りに前記複数のパネルを少なくとも部分的に折り曲げることと、
前記少なくとも1つの側部パネル及び前記少なくとも1つの端部パネルを前記底部パネルに向かって下方に傾斜した配置で位置決めして、前記カートンの内部に1つ又は複数の流体のための底部受け部を形成することによって、前記カートンの漏れ防止機能部を形成することと、を含む、方法。
【請求項26】
前記複数のパネルを折り曲げることは、前記少なくとも1つの側部パネル及び前記少なくとも1つの端部パネルの各々を、前記底部パネルに対して斜めに配置されるように位置決めすることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの側部パネルは第1の側部パネルであり、前記少なくとも1つの端部パネルは第1の端部パネルであり、前記複数のパネルは、第2の側部パネル及び第2の端部パネルをさらに備え、前記複数のパネルを折り曲げることは、前記第2の側部パネル及び前記第2の端部パネルの各々を前記底部パネルに対して斜めに配置されるように位置決めすることを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の側部パネル、前記第2の側部パネル、前記第1の端部パネル、及び前記第2の端部パネルのそれぞれが、前記底部パネルに折り曲げ可能に接続されている、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の端部パネル及び前記第2の端部パネルのそれぞれは、前記第1の側部パネル及び前記第2の側部パネルのそれぞれに折り曲げ可能に接続されている、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記底部パネルが、前記カートンを支持面上に安定した配置で支持するための基部を提供する平坦な外形を有する、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記アクセスパネルは、基部と、前記基部に折り曲げ可能に接続された遠位部とを備える、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記アクセスパネルの前記遠位部を前記カートンの残りの部分から少なくとも部分的に分離して、前記カートンの前記内部へのアクセスを提供することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記複数の端部フラップは、前記アクセスパネルに折り曲げ可能に接続された少なくとも1つの取り付けフラップを備え、前記アクセスパネルの前記遠位部は、前記少なくとも1つの取り付けフラップから少なくとも部分的に分離可能である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記複数の端部フラップは、前記少なくとも1つの側部パネルに折り曲げ可能に接続された少なくとも1つの係止フラップをさらに備え、前記方法は、前記少なくとも1つの係止フラップを前記少なくとも1つの取り付けフラップに取り付けることをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ブランクは、前記カートンの閉じた構成を維持するための係止機能部をさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記係止機能部は、前記少なくとも1つの係止フラップに沿って形成された切欠きを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記方法は、前記蓋フラップの一部分を前記切欠き内に少なくとも部分的に受容して、前記カートンの閉じた構成を維持することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記切欠きは、前記少なくとも1つの係止フラップの延長部によって少なくとも部分的に画定され、前記延長部は、前記少なくとも1つの係止フラップの残りの部分を越えて突出する、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの側部パネルが第1の側部パネルであり、前記少なくとも1つの係止フラップが前記第1の側部パネルに折り曲げ可能に接続された第1の係止フラップであり、前記複数のパネルが第2の側部パネルをさらに備え、前記複数の端部フラップが前記第2の側部パネルに折り曲げ可能に接続された第2の係止フラップをさらに備え、前記切欠きは前記第1の係止フラップに沿って形成された第1の切欠きであり、前記延長部は前記第1の切欠きを少なくとも部分的に画定する第1の延長部であり、前記係止機能部は前記蓋フラップの一部分を少なくとも部分的に受け入れるための、前記第2の係止フラップに沿って形成された第2の切欠きと、前記第2の係止フラップの残りの部分を越えて突出し、前記第2の切欠きを少なくとも部分的に画定する第2の延長部とを有する、請求項38に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年8月11日に出願された米国仮特許出願第63/260,158号明細書の利益を主張する。
[参照による組み込み]
【0002】
2021年8月11日に出願された米国仮特許出願第63/260,158号明細書、及び2022年5月31日に出願された米国意匠特許出願第29/840,644号明細書の各々の開示は、その全体が本明細書に提示されているかのように、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
本開示は、一般的に1つ以上の食品を保持するためのカートンに関する。
【0004】
一態様によれば、本開示は、概して、少なくとも1つの食品を保持するためのカートンを対象とし、カートンは、カートンの内部の周囲に少なくとも部分的に延在する複数のパネルであって、底部パネルと、少なくとも1つの側部パネルと、少なくとも1つの端部パネルと、アクセスパネルとを含む、複数のパネルと、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップであって、カートンの閉鎖端部を形成するために、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された蓋フラップを備える、複数の端部フラップと、少なくとも1つの側部パネル及び少なくとも1つの端部パネルを底部パネルに向かって下方に傾斜させて、カートンの内部に1つ又は複数の流体のための底部受け部を形成する構成を含む漏れ防止機能部と、を備える。
【0005】
別の態様によれば、本開示は、概して、少なくとも1つの食品を保持するためのカートンを形成するためのブランクを対象とし、ブランクは、底部パネルと、少なくとも1つの側部パネルと、少なくとも1つの端部パネルと、アクセスパネルとを含む複数のパネルと、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップであって、ブランクから形成されたカートンの閉鎖端部を形成するために、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された蓋フラップを含む、複数の端部フラップと、を備え、少なくとも1つの側部パネル、少なくとも1つの端部パネル、及び底部パネルは、ブランクから形成されたカートンの内部に1つ又は複数の流体のための底部受け部を形成するために、底部パネルに向かって少なくとも1つの側部パネル及び少なくとも1つの端部パネルの下方に傾斜する配置を含み、ブランクから形成されたカートンの漏れ防止機能部を形成する。
【0006】
別の態様によれば、本開示は、概して、少なくとも1つの食品を保持するためのカートンを形成する方法を対象とし、本方法は、複数のパネルと、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップとを備えるブランクを得ることであって、複数のパネルは、底部パネルと、少なくとも1つの側部パネルと、少なくとも1つの端部パネルと、アクセスパネルとを備え、複数の端部フラップは、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された蓋フラップを備える、ブランクを得ることを含む。この方法は、カートンの内部の周りに複数のパネルを少なくとも部分的に折り曲げることと、少なくとも1つの側部パネル及び少なくとも1つの端部パネルを底部パネルに向かって下方に傾斜した配置で位置決めして、カートンの内部に1つ又は複数の流体のための底部受け部を形成することによって、カートンの漏れ防止機能部を形成することと、をさらに含む。
【0007】
当業者は、以下に列挙される図面を参照して実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、様々な追加の実施形態の上記の利点及び他の利点及び利益を理解するであろう。
【0008】
慣例によれば、以下で説明する図面の様々な特徴は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。図面中の様々な特徴及び要素の寸法は、本開示の実施形態をより明確に示すために拡大又は縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本開示の例示的な実施形態による、カートンを形成するために使用されるブランクの外面の平面図である。
【
図2】
図2は、本開示の例示的な実施形態による、
図1のブランクから形成された閉じた構成のカートンの斜視図である。
【
図4】
図4は、開いた構成における
図2のカートンの斜視図である。
【
図5】
図5は、開いた構成における
図2のカートンの別の斜視図である。
【0010】
対応する部分は、図面全体を通して対応する参照番号によって指定される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、概して、食品、調理済み食品、フライ食品、熱い及び/又は湿った物品などの物品を収容し、分配することを容易にするための特徴を有するカートン(例えば、キャリア)に関する。物品は、ファーストフード製品、テイクアウト製品、食事の残りなど、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。このような製品の例としては、魚、チキン(チキンナゲット、チキンストリップ、チキンフィンガーなど)、ポプコーン、ピーナッツ、キャンディー、フレンチフライ(ワッフルフライ、ステーキフライ、シューストリングフライ、カーリーフライなど)、フレンチトーストスティック、サンドウィッチ、ピザパイ、カルツォーネ、ターンオーバ、ブリトー、サンドウィッチ、ラップ、ピタ、又は消費者による消費のために包装され得る任意の他の食物製品が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書では、「内側」、「内部」、「外側」、「外部」、「下側」、「底部」、「上側」、及び「頂部」という用語は、完全に組み立てられたカートン及び直立したカートンに関して決定される向きを示す。
【0012】
本明細書に記載されるように、カートンは、複数の重なり合うパネル、端部フラップ、及び/又はブランクの他の部分によって形成されてもよい。そのようなパネル、端部フラップ、及び/又はブランクの他の部分は、本開示から逸脱することなく、互いに対して相対的な用語で、例えば、「第1の」、「第2の」、「第3の」など、連続的又は非連続的な参照で指定することができる。
【0013】
図1は、本開示の例示的な実施形態によるパッケージ又はカートン105(
図2)を形成するために使用される、概して103で示されるブランクの外面101の平面図である。
【0014】
図示の実施形態では、ブランク103は、長手方向軸L1及び横方向軸L2と、カートン105を形成し、その内部107(
図4)の周囲に延在する複数のパネルとを有する。
【0015】
ブランク103/カートン105のパネルは、ベースパネル又は底部パネル129と、長手方向折り線又は折り線133で底部パネル129に折り曲げ可能に接続された第1の端部パネル131と、長手方向折り線又は折り線137で底部パネル129に折り曲げ可能に接続された第2の端部パネル135と、横方向折り線又は折り線141で底部パネル129に折り曲げ可能に接続された第1の側部パネル139と、横方向折り線又は折り線145で底部パネル129に折り曲げ可能に接続された第2の側部パネル143とを含むことができる。
【0016】
また図示されるように、第1の端部パネル131は、斜めの及び/又は湾曲した折り線147で第1の側部パネル139に折り曲げ可能に接続することができ、第1の側部パネル139は、斜めの及び/又は湾曲した折り線149で第2の端部パネル135に折り曲げ可能に接続することができ、第2の端部パネル135は、斜めの及び/又は湾曲した折り線151で第2の側部パネル143に折り曲げ可能に接続することができ、第2の側部パネル143は、斜めの及び/又は湾曲した折り線153で第1の端部パネル131に折り曲げ可能に接続することができる。
【0017】
パネル129、131、135、139、143は、それぞれの折り曲げ可能な接続部を有する別個のパネルとして説明されてきたが、一実施形態では、パネル129、131、135、139、143は、ブランク103/カートン105のベース又は中央パネルの部分又はセクションと考えることができる。
【0018】
アクセスパネル155は、長手方向の折り線157で第1の端部パネル131に折り曲げ可能に接続することができ、長手方向の引き裂き線163で遠位部161に折り曲げ可能/分離可能に接続された基部159を有することができ、基部159は、折り線157で第1の端部パネル131に折り曲げ可能に接続されている。本明細書に記載されるように、遠位部161は、カートン105の内部107へのアクセスを提供するために、カートン105の残りの部分から少なくとも部分的に分離可能とすることができる。
【0019】
引き続き
図1を参照すると、ブランク103/カートン105はまた、複数のパネルのそれぞれのパネルに折り曲げ可能に接続された複数の端部フラップを含む。示されるように、第1の取付けフラップ165は、取付けフラップ165がアクセスパネル155の遠位部161に折り曲げ可能に接続される湾曲した引き裂き線169と交差する湾曲した折り線167において、アクセスパネル155の基部159に折り曲げ可能に取り付けることができる。
【0020】
同様に、第2の取付けフラップ171は、取付けフラップ171がアクセスパネル155の遠位部161に折り曲げ可能に接続される湾曲した引き裂き線175と交差する湾曲した折り線173において、アクセスパネル155の基部159に折り曲げ可能に取り付けることができる。
【0021】
また図示されるように、第1の係止フラップ177は、斜めの折り線179で第1の側部パネル139に折り曲げ可能に接続することができ、第2の係止フラップ181は、斜めの折り線183で第2の側部パネル143に折り曲げ可能に接続することができる。図示される実施形態では、係止フラップ177、181はそれぞれ、それに沿って形成され、突起/指状突起の形態を有する延長部187(広義には、それぞれ、「第1の延長部」及び「第2の延長部」)と個別の係止フラップ177、181の湾曲自由縁との間に画定される、切欠き185(広義には、それぞれ、「第1の切欠き」及び「第2の切欠き」)の形態を有し得る、係止機能部を含むことができる。図示の実施形態では、延長部187は、それぞれの係止フラップ177、181の残りの部分を越えて延びることができる。
【0022】
蓋又は蓋フラップ189は、長手方向の引き裂き線191において第2の端部パネル135に分離可能/折り曲げ可能に接続することができる。本明細書にさらに記載されるように、蓋フラップ189は、その自由縁部の少なくとも一部分に沿って湾曲した係止縁部193を画定することができる。係止縁部193は、蓋フラップ189から突出するそれぞれの係止係合機能部197に隣接して形成された一対の切欠き195の間に延びることができる。
【0023】
図2及び
図3をさらに参照すると、本開示の例示的な実施形態によるブランク103からカートン105を形成する方法は、ブランク103を反転させて、その外面101を支持面上に配置し、その内面を上向きに配置することを含むことができる。アクセスパネル155は、折り線157で折り曲げられて、端部パネル131、底部パネル129、及び端部パネル135のそれぞれと少なくとも部分的に面と面とが接触するようにすることができる。
【0024】
その後、係止フラップ177、181は、取付けフラップ165、171及びアクセスパネル155のそれぞれの部分と少なくとも部分的に対面接触するように、それぞれの折り線179、183で折り曲げることができる。いくつかの実施形態では、係止フラップ177、181は、例えば、糊等の接着剤を用いて、それぞれの取付けフラップ165、171に取り付けることができる。
【0025】
ブランク103/カートン105の上記の部分的に折り曲げられた構成は、それぞれの折り線179、183に近接してブランク103/カートン105を押圧/圧搾するように、オペレータ及び/又は形成機器の1つ以上の構成要素によって把持され得る。ブランク103/カートン105のそのような移動は、係止フラップ177及び側部パネル139をそれぞれの折り線179において斜めに離れるように移動させることができ、係止フラップ181及び側部パネル143を折り線183において斜めに離れるように移動させることができる。
【0026】
さらに、側部パネル139、143は、それぞれの折り線141、145において、底部パネル129に対して概ね斜め/直立の関係になるように移動することができる。それぞれの折り線133、137、151、153における側部パネル139、143の端部パネル131、135への折り曲げ可能な接続により、端部パネル131、135は、それぞれの折り線147、149において、底部パネル129に対して少なくとも部分的に上向きに移動するように促され得る。
【0027】
カートン105の端部106がカートン105の内部107(
図4)へのアクセスを提供するように開いている、カートン105の開いた構成では、1つ以上の食品をそのような構成のカートン105の内部107に配置することができる。
【0028】
カートン105の開放端部106は、一実施形態では、蓋フラップ189の切欠き195をそれぞれの係止フラップ177、183の切欠き185と概ね位置合わせして配置し、蓋フラップ189を折り線191で折り曲げることによって閉じることができる。この点に関して、カートン105の閉鎖状態は、
図2に示すように、蓋フラップ189の切欠き195と係止フラップ177、183のそれぞれの切欠きとの係合によって達成することができ、係止フラップ177、181のそれぞれの指部187と蓋フラップ189のそれぞれの係止係合機能部197との干渉/当接関係によって少なくとも部分的に維持することができる。この点に関して、蓋フラップ189及び係止フラップ177、181のうちの1つ以上は、カートン105の閉鎖機能部を形成することができ、そのそれぞれの係合機能部、例えば、切欠き185、195、突出部/指部187、係止縁部193、及び係止係合機能部197のうちの1つ以上は、カートン105の閉鎖構成を維持するためのカートン105の係止機能部を形成する。
【0029】
図示の実施形態では、カートン105の実質的に連続した下面は、少なくとも底部パネル129に向かって下方に傾斜した配置で折り曲げ可能に接続された側部パネル139、143及び端部パネル131、135によって形成され、カートン105の内部107に底部受け部109を提供する。一実施形態では、受け部109は、カートン105の内部107内の食品に関連する1つ以上の流体を収集、捕捉等する傾向がある流体受け部とすることができる。そのような流体は、流出物、凝縮蒸気、調味料、トッピング、滴下物などのうちの1つ以上を含むことができる。この点に関して、そのような流体は、カートン105の内部107から外部環境への流出のリスクを最小化、抑制、回避、及び/又は防止するように、カートン105の内部107の底部領域に向かって収集することができる。この点に関して、底部受け部109を形成するパネル129、139、143、131、135の配置は、カートン105の流体保持機能部又は漏れ防止機能部とすることができる。
the downwardly sloping arrangement of panels 129, 139, 143, 131, 135 that forms the receptacle 109 in the interior 107 of the carton 105 provides a complementary base 111 protruding from the underside of the carton 105, shown best in Fig. 3.
【0030】
さらに、カートン105の内部107に受け部109を形成するパネル129、139、143、131、135の下方に傾斜する配置は、
図3に最もよく示される、カートン105の下面から突出する相補的な基部111を提供する。この点に関して、基部111は、底部パネルに対してパネル131、135、139、143を斜めに配置することによって形成され、底部パネル129によって形成された略平坦な端部で終端する、下方にテーパ状の構造を有することができる。底部パネル129によって形成された基部111の平坦な端部は、例えば、揺動、傾斜、チッピングなどを回避するために、カートン105が安定した配置で支持面T上に載ることができるプラットフォームを提供してもよい。この点に関して、基部111を形成するパネル129、139、143、131、135の配置は、カートン105の安定化機構とすることができる。
【0031】
図4及び
図5を参照すると、ユーザ/顧客がカートン105の内部107にアクセスすることを望む場合、蓋フラップ189は、例えば、係止縁部193及び/又は係止縁部193に近接する蓋フラップ189の内面で係合することができ、蓋フラップ189は、カートン105の内部107への開口部を提供するように、カートン105の内部107から離れるように折り線191で折り曲げることができる。
【0032】
カートン105の内部107へのさらなる/より大きなアクセスが所望される場合、アクセスフラップ155は、アクセスフラップ155の遠位部161が引き裂き線169、175に沿って少なくとも部分的に裂けて、それぞれの取付けフラップ165、171からの少なくとも部分的な分離を引き起こすように、アクセスフラップ155の遠位部161がアクセスフラップ155の基部159から離れて折り曲げられた状態で、ユーザ/顧客によって係合され得る。この点に関して、アクセスパネル155及び関連する特徴は、カートン105のアクセス特徴を形成することができる。
【0033】
一実施形態において、アクセスフラップ155の遠位部161は、例えば、カートン105の内部107へのアクセスをさらに強化するために、引き裂き線163においてアクセスフラップ155の基部159から分離され得る。
【0034】
図示の実施形態では、アクセスフラップ155の遠位部161は、アクセスフラップ155の基部159に取り付けられたままにすることができ、引き裂き線163でアクセスパネル155の基部161に向かって折り曲げることができる。
【0035】
同時に又はその後に、蓋パネル189は、例えば、蓋フラップ189の切欠き195をそれぞれの係止フラップ177、181の切欠き185と概ね位置合わせして配置し、上記した方法でカートン105の端部を再閉鎖するように折り線191で折り曲げることができる。そのような配置では、蓋フラップ189は、上記のアクセスフラップ155の遠位部161の位置を維持することができる。
【0036】
一実施形態では、蓋フラップ189は、カートン105の内部107への追加の/強化されたアクセスを提供するために、引き裂き線191においてカートン105の残りの部分から分離され得る。
【0037】
カートン105の上記の構造は、少なくとも、蓋フラップ189がカートン105の内部107から離れるように折り曲げられる第1の開放構成と、蓋フラップ189がカートン105の内部107から離れるように折り曲げられ、アクセスパネル155の遠位部161が取付けフラップ165、171から少なくとも部分的に分離されてカートン105の内部107への追加のアクセスを提供する第2の開放構成とに選択的に開放可能である、開放可能かつ再閉鎖可能な独特の構成を提供する。カートン105は、カートン105が補助なしに支持面上に安定して配置されることを可能にする基部111をさらに提供し、基部111は、流体、水分、及び/又は他の流出物を漏れ防止構造で導く及び/又は収集することができる内部受け部109を補完する。
【0038】
本開示によるブランクは、例えば、コーティングされた板紙及び同様の材料から形成することができる。例えば、ブランクの内側及び/又は外側をクレーコーティングで被覆することができる。次いで、クレーコーティングの上に、製品、広告、価格コード、及び他の情報又は画像を印刷することができる。次に、ブランクに印刷されたあらゆる情報を保護するために、ブランクをワニスでコーティングすることができる。ブランクはまた、例えば、ブランクの片側又は両側に水分バリア層でコーティングされてもよい。上記の実施形態によれば、ブランクは、通常の紙よりも重く、より剛性であるような厚さの板紙で構成されてもよい。ブランクは、厚紙、硬質紙、又はカートンが少なくとも概ね上記したように機能することを可能にするのに適した特性を有する任意の他の材料などの他の材料で構成することもできる。ブランクはまた、選択されたパネル又はパネルセクションにおいて、1つ以上のシート状材料に積層され得るか、又は1つ以上のシート状材料でコーティングされ得る。
【0039】
本開示の上記の実施形態によれば、折り線は、必ずしも直線ではないが、それに沿って折り曲げることを容易にする任意の実質的に直線状の弱化形態とすることができる。より具体的には、本開示の範囲を狭めることを目的とするものではないが、折り線は、所望の脆弱線に沿って材料に押し潰された部分を作り出す、鈍い切り込みナイフなどで形成された線などの切り込み線、所望の脆弱線に沿って材料内に部分的に延在する切れ目、及び/又は所望の脆弱線に沿って材料内に部分的に及び/又は材料を完全に貫通して延在する一連の切れ目、並びにこれらの特徴の様々な組み合わせを含む。
【0040】
一例として、引き裂き線は、所望の脆弱線に沿って材料内に部分的に延びるスリット、及び/又は所望の脆弱線に沿って材料内に部分的に及び/又は材料を完全に貫通して延びる一連の離間したスリット、又は、これらの特徴の様々な組み合わせを含むことができる。より具体的な例として、1つのタイプの引き裂き線は、材料を完全に貫通して延在する一連の離間されたスリットの形態であり、隣接するスリットは、引き裂き線にわたって材料を典型的に一時的に接続するために、隣接するスリット間にニック(例えば、材料の小さい幾分ブリッジ状の片)が画定されるように、わずかに離間される。刻み目は、引き裂き線に沿って引き裂く間に破壊される。刻み目は、典型的には、引き裂き線の比較的小さい割合であり、代替的に、引き裂き線が連続した切れ目であるように、刻み目を引き裂き線から省略するか又は引き裂き線に切り込むことができる。すなわち、間隔を置いて配置されたスリットのそれぞれが、連続的なスリット、連続的なスコアなどで置き換えられることは、本開示の範囲内である。例えば、切れ目は、本開示から逸脱することなく、連続的なスリットであってもよく、又はスリットよりも幅広であってもよい。また、引き裂き線は、切れ目によって分離された、材料を完全に又は部分的に通過する一連のカットスコアであってもよい。
【0041】
「糊」という用語は、カートンパネルを所定の位置に固定するために一般的に使用されるあらゆる種類の接着剤を包含することを意図している。
【0042】
本開示の前述の説明は、種々の例示的実施形態を例証及び説明する。種々の追加、修正、変更等が、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、例示的実施形態に行われることができる。上記の説明に含まれる、又は添付の図面に示されるすべての事項は、例示として解釈されるべきであり、限定的な意味で解釈されるべきではないことが意図される。加えて、本開示は、本開示の選択された実施形態のみを示し、説明するが、本開示は、種々の他の組み合わせ、修正、及び環境において使用することが可能であり、本明細書に表されるような本発明の概念の範囲内で、上記の教示に相応して 、及び/又は関連技術分野の技術もしくは知識内で、変更もしくは修正が可能である。さらに、各実施形態のいくつかの特徴及び特性は、選択的に交換され、本開示の他の図示された実施形態及び図示されていない実施形態に適用され得る。
【国際調査報告】