(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】中間回路回収モジュールによって最適化された高温電解槽システム
(51)【国際特許分類】
C25B 9/67 20210101AFI20240801BHJP
C25B 1/042 20210101ALI20240801BHJP
C25B 15/08 20060101ALI20240801BHJP
C25B 15/021 20210101ALI20240801BHJP
C25B 9/00 20210101ALI20240801BHJP
H01M 8/0656 20160101ALI20240801BHJP
【FI】
C25B9/67
C25B1/042
C25B15/08 302
C25B15/021
C25B9/00 A
H01M8/0656
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508530
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 EP2022072269
(87)【国際公開番号】W WO2023016998
(87)【国際公開日】2023-02-16
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502124444
【氏名又は名称】コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ピエール・デュムラン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・トーヴェロン
【テーマコード(参考)】
4K021
5H127
【Fターム(参考)】
4K021AA01
4K021BA02
4K021BC01
4K021BC05
4K021CA08
4K021CA09
4K021CA12
4K021CA15
4K021DC01
4K021DC03
5H127AC15
5H127BA02
5H127BA14
5H127BA52
(57)【要約】
本発明は、HTE電解槽(1)と、第1の水蒸気供給ライン(2)と、第1の二水素排出ライン(4)と、第2の二酸素排出ライン(3)と、第1の水蒸気供給ライン(2)と第1の二水素排出ライン(4)との間の熱交換を確保するように構成された第1の熱交換モジュール(5)とを備えるシステムであって、システムが、第1の供給ライン(2)のために第1の熱交換モジュール(5)の出口において二水素から熱エネルギーを回収するための第1のモジュールを備え、回収モジュールが、第1の熱交換モジュール(5)の下流の第1の排出ライン(4)上に配置され、二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第1の中間交換器(6)と、第1の水蒸気供給ライン(2)上に配置され、中間流体から液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成された第1の中間水蒸気発生器(50)とを備えることにおいて特徴付けられるシステムに関連する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温電解槽(HTE)(1)と、
前記電解槽(1)に水蒸気を供給するように構成された、前記電解槽の第1の供給ライン(2)と、
前記電解槽(1)から二水素を排出するように構成された、前記電解槽の第1の排出ライン(4)と、
前記電解槽(1)から二酸素を排出するように構成された、前記電解槽の第2の排出ライン(3)と、
前記第1の水蒸気供給ライン(2)と前記第1の二水素排出ライン(4)との間の熱交換を確保するように構成された第1の熱交換モジュール(5)と
を備えるシステムであって、前記システムが、
前記第1の水蒸気供給ライン(2)のために前記第1の熱交換モジュール(5)の出口において前記二水素から熱エネルギーを回収するための第1のモジュールであって、前記回収モジュールが、
前記第1の熱交換モジュール(5)の下流の第1の供給ライン(4)上に配置され、前記二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第1の中間交換器(6)と、
前記第1の水蒸気供給ライン(2)上に配置され、前記中間流体から液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成された第1の中間水蒸気発生器(50)と、
中間流体を受け取り、前記第1の中間交換器(6)と前記第1の中間水蒸気発生器(50)との間の流体接続を確保するように構成された第1の中間流体回路と
を備える、第1のモジュールと、
前記第1の水蒸気供給ライン(2)のために前記第1の熱交換モジュール(5)の出口において前記二水素から熱エネルギーを回収するための第3のモジュールであって、前記第3の回収モジュールが、ヒートポンプと中間回路とを備え、前記中間回路が、
前記第1の熱交換モジュール(5)の下流の前記第1の排出ライン(2)上に配置され、前記二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第2の中間交換器(7)と、
中間流体を受け取り、前記第2の中間交換器(7)と前記ヒートポンプとの間の流体接続を確保するように構成された第3の中間流体回路(32)と
を備え、
前記ヒートポンプが、
熱伝達流体を受け取るように構成された流体回路(27)と、
前記第2の中間交換器(7)の下流の前記中間流体回路(32)上に配置され、前記中間流体から前記熱伝達流体に熱エネルギーを伝達するように構成された蒸発器(25)と、
前記熱伝達流体を圧縮するように構成された圧縮器(26)と、
前記第1の熱交換モジュール(5)の上流の前記第1の水蒸気供給ライン(2)上に配置され、前記熱伝達流体から液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成された凝縮器(23)と、
前記熱伝達流体を還元するように構成された還元器(24)と
を備え、
前記流体回路(27)が、前記蒸発器(25)を前記圧縮器(26)に流体接続し、前記圧縮器(26)を前記凝縮器(23)に流体接続し、前記凝縮器(23)を前記還元器(24)に流体接続し、前記還元器(24)を前記蒸発器(25)に流体接続するように構成された、
第3のモジュールと、
前記第2の中間交換器(7)の下流の前記第1の二水素排出ライン(4)上に、前記第3の中間流体回路(32)上の前記第2の中間交換器(7)と並列に配置され、前記二水素から前記中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第5の中間交換器(12)と
を備える、システム。
【請求項2】
前記第5の中間交換器(12)の下流の前記第1の二水素排出ライン(4)上に、前記中間流体回路(32)上の前記第2の中間交換器(7)および前記第5の熱交換器(12)と並列に配置され、前記二水素から前記中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第6の中間交換器(15)を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の熱交換モジュール(5)の上流の前記第1の水蒸気供給ライン(2)上に配置された電気水蒸気発生器(28)を備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記電気水蒸気発生器(28)が、前記第1の水蒸気発生器(50)の下流に配置される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の水蒸気供給ライン(2)のために前記第1の熱交換モジュール(5)の出口において前記二水素からの熱エネルギーの回収のための第2の減圧モジュールを備え、前記減圧回収モジュールが、
前記第1の熱交換モジュール(5)の下流の前記第1の排出ライン(4)上に配置され、前記二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第3の中間交換器(8)と、
前記第1の水蒸気供給ライン(2)上の前記第1の熱交換モジュール(5)の上流に配置され、前記第1の水蒸気供給ライン(2)の減圧部分を一緒に画定する還元器(40)および圧縮器(41)と、
前記第1の水蒸気供給ライン(2)の前記減圧部分上に配置され、前記中間流体から前記液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成された第2の中間水蒸気発生器(60)と、
中間流体を受け取り、前記第3の中間交換器(8)と前記第2の水蒸気発生器(60)との間の流体接続を確保するように構成された第2の中間流体回路と
を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記電気水蒸気発生器(28)が、前記第2の水蒸気発生器(60)の下流の前記減圧部分上に配置される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の水蒸気供給ライン(2)が、前記水蒸気発生器(50)が配置される主分岐と、前記減圧部分を備える減圧分岐とを備え、前記主分岐および前記減圧分岐が、並列に配置される、請求項5または6に記載のシステム。
【請求項8】
前記電解槽(1)に空気を供給するように構成された、前記電解槽の第2の供給ライン(10)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記第2の空気供給ライン(10)と前記第2の二酸素排出ライン(3)との間の熱交換を確保するように構成された第2の熱交換モジュール(11)を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第2の二酸素排出ライン(3)と前記第1の中間流体回路上との間に、前記第1の中間交換器(6)と並列に配置された第4の中間熱交換器(9)を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の熱交換器(9)の下流の前記第2の二酸素排出ライン(3)上に、前記第3の中間流体回路(32)上の前記第2の中間交換器(7)と並列に配置され、前記二酸素から前記中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第7の中間交換器(29)を備える、請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、および高温電解(HTE)または高温水蒸気電解(HTSE)の固体酸化物形燃料電池(SOFC)、また、固体酸化物型電解セル(SOEC)の分野に関する。本発明は、特に、SOEC電解槽システムのエネルギー消費を最適化するために適用される。
【背景技術】
【0002】
水の電気分解は、H2O→H2+1/2O2の反応に従って、電流を使用して水を気体の二酸素と二水素とに分解する電解反応である。
【0003】
水の電気分解を達成するために、反応に必要なエネルギーの一部が電気よりも安価な熱によって提供されることが可能であり、反応の活性化が高温でより効果的であり、触媒を必要としないので、高温、典型的には600℃と950℃との間で実行することが有利である。固体酸化物型電解セル(SOEC)は、特に、二水素を生成するために水蒸気を供給されることを意図した第1の多孔質導電性電極または「カソード」と、カソードに注入された水の電気分解によって生成された二酸素が逃げる第2の多孔質導電性電極または「アノード」と、カソードとアノードとの間に挟まれた固体酸化物膜(高密度電解質)であって、膜が高温、通常は600℃を超える温度に対して陰イオン伝導性である、固体酸化物膜(高密度電解質)とを備える。セルを少なくともこの温度まで加熱し、カソードとアノードとの間に電流Iを注入することによって、カソードにおいて水の還元が起こり、カソードにおいて二水素(H2)を生成し、アノードにおいて二酸素を生成する。高温電解を実施するために、互いに重ね合わされたアノード層/電解質層/カソード層の3つの層の固体酸化物型電解セルと、バイポーラプレートまたはインターコネクタとも呼ばれる金属合金製の相互接続プレートとを各々が備える基本ユニットのスタックから構成されたSOEC型電解槽を使用することが知られている。インターコネクタは、電流の通過と、各セル付近におけるガスの循環(HTE電解槽では注入された水蒸気、抽出された水とおよび酸素、SOFCセルでは、注入された空気および水素、抽出された水)の両方を確保し、セルのアノードおよびカソードのそれぞれの側におけるガス循環区画であるアノード区画とカソード区間とを分離する機能を有する。
【0004】
高温HTEにおいて水蒸気の電気分解を達成するために、水蒸気のH2Oがカソード区間に注入される。
【0005】
セルに印加される電流の影響の下で、水素電極(カソード)と電解質との間の界面において、水蒸気状の水分子の分離が行われ、この分離は、二水素ガスH2と酸素イオンとを生成する。二水素は、収集され、水素区画の出口から排出される。酸素イオンは、電解質を通って移動し、電解質と酸素電極(アノード)との間の界面において二酸素O2に再結合する。
【0006】
スタックによる電気分解の効果的な実施のために、スタックは、600℃よりも高い温度、通常は600℃と950℃との間の温度にされ、ガス供給は、一定の流量においてオンにされ、電源は、そこに電流Iを循環させるために、スタックの2つの端子間に接続される。
【0007】
電気から水素への変換の収率は、技術の競争力を確保するために重要なポイントである。厳密に言えば、電力消費は、主に電気分解反応中に生じるが、電解槽の電力消費のほぼ30%は、流体熱/液圧管理システム、すなわち、電解槽の外部にあるアーキテクチャと、このアーキテクチャ内の流体および熱エネルギーの管理からのものである。
【0008】
電解槽において使用される水の蒸発は、この熱/液圧管理システムの最大のエネルギー消費である。従来、この機能は、電解槽の全体的な消費の20%を消費する電気水蒸気発生器によって確保される。
【0009】
さらに、一般に、エネルギーのかなりの部分が周囲環境に排出される。例えば、水素の乾燥段階およびその圧縮段階の間、水/水素混合物内に存在する水の凝縮を可能にするために、この混合物を深く冷却する必要がある。この凝縮は、主に、電解槽の入口における水の蒸発温度よりも低い温度において行われ、これは、この凝縮エネルギーのごく一部が使用されることが可能であることを意味する。
【0010】
したがって、電解槽のシステムのアーキテクチャと流体の管理とを最適化することによって、この消費を最小化する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の目的は、中間回路回収モジュールによって最適化された高温電解槽システムを提案することである。
【0012】
本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明と添付図面とを検討することにより明らかになるであろう。他の利点が組み込まれることが可能であることが理解される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的を達成するために、一実施形態によれば、
高温電解槽(HTE)と、
電解槽に水蒸気を供給するように構成された、電解槽用の第1の供給ラインと、
電解槽から二水素を排出するように構成された、電解槽を排出するための第1のラインと、
電解槽から二酸素を排出するように構成された、電解槽を排出するための第2のラインと、
第1の水蒸気供給ラインと第1の二水素排出ラインとの間の熱交換を確保するように構成された第1の熱交換モジュールと
を備えるシステムが提供される。
【0014】
システムは、第1の水蒸気供給ラインのために第1の熱交換モジュールの出口において二水素から熱エネルギーを回収するための第1のモジュールを備えることにおいて特徴付けられ、回収モジュールは、
第1の熱交換モジュールの下流の第1の排出ライン上に配置され、二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第1の中間交換器と、
第1の水蒸気供給ライン上に配置され、中間流体から液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成された第1の中間水蒸気発生器と、
中間流体を受け取り、第1の中間交換器と第1の中間水蒸気発生器との間の流体接続を確保するように構成された第1の中間流体回路と
を備える。
【0015】
この配置は、水蒸気の生成のために電解槽によって生成された二水素から熱量を回収することを可能にする。本システムにより、回収モジュールは、二水素生成と水蒸気生成の両方を可能にする。したがって、システムの電気消費は、大幅に削減される。
【0016】
したがって、システムは、二水素の熱排出が中間回路を介して水蒸気発生器によって低温で行われるように、電解槽の出口において、好ましくは第1の熱交換モジュールの後で、二水素からの熱を使用する。二水素から回収された熱量は、水蒸気供給ラインにおける水の蒸発温度よりも高い温度において、好ましくは電気水蒸気発生器の上流で再注入される。
【0017】
有利には、第1の二水素排出ラインと中間水蒸気発生器との間の中間回路の使用は、水および二水素が循環する二水素排出ラインの間に交換器ではなく遠隔水蒸気発生器を有することを可能にする。中間回路は、回収モジュールの構造を複雑にすることなく、例えば、二水素排出ラインの下流、または二酸素排出ラインの下流など、システムの別の場所において熱量を回収することを考慮することも可能にするので、回収モジュールの優れたモジュール性を有する。
【0018】
したがって、システムは、回収される熱出力を増加させることによって、システムの電気消費を削減することを可能にする。
【0019】
本発明によるシステムは、従来の構成に対して3%改善された全体的な収率を有する。
【0020】
本発明の目的、目標、ならびに特徴および利点は、以下の添付図面によって示される後述の実施形態の詳細な説明から最もよく明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1の実施形態によるシステムを表す機能図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態によるシステムを表す機能図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面は、例として与えられており、本発明の限定するものではない。それらは、本発明の理解を容易にすることを意図した原理的な概略図を構成しており、必ずしも実際の用途の規模ではない。
【0023】
本発明の実施形態の詳細な検討を開始する前に、関連してまたは代替的に任意に使用されることが可能なオプションの特徴を以下に記載する。
【0024】
一例によれば、システムは、第1の水蒸気供給ライン2のために第1の熱交換モジュール5の出口において二水素から熱エネルギーを回収するための第3のモジュールを備え、第3の回収モジュールは、ヒートポンプと中間回路とを備え、
中間回路は、
第1の熱交換モジュール5の下流の第1の排出ライン2上に配置され、二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第2の中間交換器7と、
中間流体を受け取り、第2の中間交換器7とヒートポンプとの間の流体接続を確保するように構成された第3の中間流体回路32と
を備え、
ヒートポンプは、
熱伝達流体を受け取るように構成された流体回路27と、
第2の中間交換器7の下流の中間流体回路32上に配置され、中間流体から熱伝達流体に熱エネルギーを伝達するように構成された蒸発器25と、
熱伝達流体を圧縮するように構成された圧縮器26と、
第1の熱交換モジュール5の上流の第1の水蒸気供給ライン2上に配置され、熱伝達流体から液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成された凝縮器23と、
熱伝達流体を還元するように構成された還元器24と
を備え、
流体回路27は、蒸発器25を圧縮器26に流体接続し、圧縮器26を凝縮器23に流体接続し、凝縮器23を還元器24に流体接続し、還元器24を蒸発器25に流体接続するように構成される。
【0025】
一例によれば、システムは、第2の中間交換器7の下流の第1の二水素排出ライン4上に、第3の中間流体回路32上の第2の中間交換器7と並列に配置され、二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第5の中間交換器12を備える。
【0026】
一例によれば、システムは、第5の中間交換器12の下流の第1の二水素排出ライン4上に、中間流体回路32上の第2の中間交換器7および第5の中間交換器12と並列に配置され、二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第6の中間交換器15を備える。
【0027】
一例によれば、システムは、第1の熱交換モジュール5の上流の第1の水蒸気供給ライン2上に配置された電気水蒸気発生器28を備える。
【0028】
一例によれば、電気水蒸気発生器28は、第1の水蒸気発生器50の下流、好ましくは凝縮器23の下流に配置される。
【0029】
一例によれば、システムは、第1の水蒸気供給ライン2のために第1の熱交換モジュール5の出口において二水素から熱エネルギーを回収するための第2の減圧モジュールを備え、減圧回収モジュールは、
第1の熱交換モジュール5の下流の第1の排出ライン4上に配置され、二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第3の中間交換器8と、
第1の水蒸気供給ライン2上の第1の熱交換モジュール5の上流に配置され、第1の水蒸気供給ライン2の減圧部分を一緒に画定する還元器40および圧縮器41と、
第1の水蒸気供給ライン2の減圧部分上に配置され、中間流体から液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成された第2の中間水蒸気発生器60と、
中間流体を受け取り、第3の中間交換器(8)と第2の水蒸気発生器60との間の流体接続を確保するように構成された第2の中間流体回路と
を備える。
【0030】
一例によれば、電気水蒸気発生器28は、第2の水蒸気発生器60の下流、好ましくは凝縮器23の下流の減圧部分上に配置される。
【0031】
一例によれば、第1の水蒸気供給ライン2は、水蒸気発生器50が配置される主分岐と、減圧部分を備える減圧分岐とを備え、主分岐および減圧分岐は、並列に配置される。
【0032】
一例によれば、システムは、電解槽1に空気を供給するように構成された、電解槽の第2の供給ライン10を備える。
【0033】
一例によれば、システムは、第2の空気供給ライン10と第2の二酸素排出ライン3との間の熱交換を確保するように構成された第2の熱交換モジュール11を備える。
【0034】
一例によれば、システムは、第2の二酸素排出ライン3と第1の中間流体回路上との間に、第1の中間交換器6と並列に配置された第4の中間熱交換器9を備える。
【0035】
一例によれば、システムは、第1の熱交換器9の下流の第2の二酸素排出ライン3上に、第3の中間流体回路32上の第2の中間交換器7と並列に配置され、二酸素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成された第7の中間交換器29を備える。
【0036】
オプションによれば、システムは、第1の中間交換器の下流の第1の二水素排出ライン上に配置された少なくとも1つの第1の空気冷却器または第2の熱交換器を備える。
【0037】
オプションによれば、システムは、第2の熱交換器の下流の第1の二水素排出ライン上に配置された少なくとも1つの第2の空気冷却器または第3の熱交換器を備える。
【0038】
一例によれば、システムは、第1の空気冷却器の下流で第2の中間交換器の上流に、液体/ガス分離器を備える。
【0039】
所与の点における上流および下流、入口、出口は、流体の循環の方向を基準にとられている。
【0040】
パラメータが所与の値と「実質的に等しい/よりも大きい/よりも小さい」ことによって、これは、このパラメータが、所与の値のプラスまたはマイナス10%、さらにはプラスまたはマイナス5%、この値に等しい/よりも大きい/よりも小さいことを意味する。
【0041】
第1の、第2の、第3のなどの、nの番号付けは、限定なしに、またはn-1またはn+1を有する必要性との関連なしに、意味する必要がある。
【0042】
本発明によるシステムは、高温電解槽(HTE)1を備える。好ましくは、電解槽1は、SOEC(固体酸化物電解セル)タイプのものである。
【0043】
システムは、電解槽1に接続されたいくつかの供給ラインおよび排出ラインを備える。したがって、パイプラインによって、これは、電解槽1との間の流体の輸送を可能にするチューブ、またはパイプもしくはチューブのセットを意味する。
【0044】
本発明によるシステムは、電解槽1に水蒸気を供給することができる、電解槽1の第1の供給ライン2を備える。オプションによれば、第1の供給ライン2は、電解槽1に水蒸気を供給するように構成され、これによって、これは、第1の供給ライン2が水蒸気と他のガス、例えば、空気、または二水素、または二酸化炭素との混合物を供給することができることを意味する。この第1の供給ライン2の上流では、水蒸気は、まだ形成されておらず、第1の供給ライン2は、液体の水を受け取るように構成される。好ましいオプションによれば、第1の供給ライン2は、液体の水を受け取る第1の部分と、第1の部分の下流にある、水蒸気を受け取る第2の部分とを備える。好ましくは、第1の部分は、水蒸気発生器28の上流に位置し、第2の部分は、前記水蒸気発生器28の下流に位置する。
【0045】
本発明によるシステムは、電解槽1から二水素(H2)を排出することができる第1の排出ライン4を備える。好ましくは、第1の排出ライン4は、二水素を受け取る。二水素は、有利には電解槽1によって生成される。二水素は、ガス状である。第1の排出ライン4は、電解槽1によって分解されなかった残留物と呼ばれる二水素と水蒸気の混合物を排出することができる。
【0046】
本発明によるシステムは、電解槽1から二酸素(O2)を排出することができる第2の排出ライン3を備える。好ましくは、第2の排出ライン3は、二酸素を受け取る。二酸素は、有利には電解槽1によって生成される。二酸素は、ガス状である。第2の排出ライン3は、オプションにより、二酸素富化ガス、例えば、二酸素富化空気を排出する。
【0047】
以下の説明において、第1の供給ライン2は、第1の水蒸気供給ライン2と呼ばれ、第1の排出ライン4は、第1の二水素排出ライン4と呼ばれ、第2の排出ライン3は、第2の二酸素排出ライン3と呼ばれるが、ガスに限定することなく、流体または混合物がこれらのラインにおいて輸送されることが可能である。
【0048】
オプションによれば、システムは、第1の水蒸気供給ライン2と第1の二水素排出ライン4との間の熱交換を確保するように構成された第1の熱交換モジュール5を備える。この熱交換モジュールは、電解槽1から来る二水素からの熱量を、電解槽1に供給することを意図した水に伝達するように構成される。二水素ガス流は、水流の温度上昇を保証し、排出された二水素流を冷却することも可能にし、有利には、その使用の観点から乾燥または圧縮される。
【0049】
第1の熱交換モジュール5は、一実施形態によれば、二水素の水蒸気への熱伝達を確実にするように構成された少なくとも1つの熱交換器5aを備える。好ましい実施形態によれば、第1の熱交換モジュール5は、第1の供給ライン2と第1の排出ライン4との間に直列に配置された2つの熱交換器5a、5bを備える。この配置は、電解槽1の出口における二水素の温度、従来は約700度に適合された第2の熱交換器5bと、熱交換器への通過後の二水素の温度、従来は約330℃に適合されたより通常の第1の熱交換器5aとを設けることを可能にする。このようにして、構成要素は、達成されるべき温度および熱交換に対して最適化される。
【0050】
一実施形態によれば、システムは、電解槽1に空気を供給することができる第2の供給ライン10を備える。好ましくは、第2の供給ラインは、空気を受け取る。オプションによれば、第2の供給ライン10は、電解槽1に空気を提供するように構成され、これは、第2の供給ライン10が空気を提供することができることを意味し、空気は、例えば、電解槽1のセルを走査し、電解槽1によって生成された二酸素を除去することを可能にするガス混合物である。
【0051】
この実施形態によれば、本発明によるシステムが、第2の空気供給ライン10と第2の二酸素排出ライン3との間の熱交換を確保するように構成された第2の熱交換モジュール11を備えることが有利である。この熱交換モジュール11は、電解槽1から来る二酸素からの熱量を、電解槽1に供給することを意図した空気に伝達するように構成される。二酸素ガス流は、空気流の温度上昇を保証し、排出された二酸素流を冷却することも可能にする。
【0052】
第2の熱交換モジュール11は、一実施形態によれば、二酸素の空気への熱伝達を確実にするように構成された少なくとも1つの熱交換器11aを備える。好ましい実施形態によれば、第2の熱交換モジュール11は、第2の供給ライン10と第2の排出ライン3との間に直列に配置された2つの熱交換器11a、11bを備える。この配置は、電解槽1の出口における二酸素の温度、従来は約700度に適合された第2の熱交換器11bと、熱交換器への通過後の二酸素の温度、従来は約330℃に適合されたより通常の第1の熱交換器11aとを設けることを可能にする。このようにして、構成要素は、達成されるべき温度および熱交換に対して最適化される。
【0053】
システムは、好ましくは、空気を供給することを意図した第2の供給ライン10上に配置された圧縮器30を備える。圧縮器30は、好ましくは、第2の熱交換モジュール11が存在する場合、その上流に配置される。圧縮器30は、電解槽1に供給されることを意図した空気の圧縮を確実にすることを意図している。空気の圧縮は、有利には、空気が電解槽1に入る前に空気の温度を上昇させることに寄与する。
【0054】
オプションによれば、システムは、電解槽1に入る水蒸気を事前定義された目標温度まで加熱するように構成された少なくとも1つの補助熱源を備える。補助熱源は、有利には、第1の水蒸気供給ライン2上、好ましくは第1の熱交換モジュール5の下流に配置される。補助熱源は、例えば、電気ヒータ14である。
【0055】
オプションによれば、システムは、電解槽1に入る空気を事前定義された目標温度まで加熱するように構成された少なくとも1つの補助熱源を備える。補助熱源は、有利には、第2の空気供給ライン10上、好ましくは第2の熱交換モジュール11の下流に配置される。補助熱源は、例えば、電気ヒータ13である。
【0056】
オプションによれば、システムは、電気水蒸気発生器28を備える。電気水蒸気発生器28は、液体の水から水蒸気を生成することを意図している。電気水蒸気発生器28は、液体の水の温度のその蒸発温度を上回る上昇を確実にするために、エネルギー、特に電気が供給される。電気水蒸気発生器28は、従来技術による電解槽システムの主なエネルギー消費を構成する構成要素である。電気水蒸気発生器28は、第1の水蒸気供給ライン2上、好ましくは第1の熱交換モジュール5の上流に配置される。電気水蒸気発生器28は、液体の水が電気水蒸気発生器28に通過する前に液体の水の蒸発を確実にするために、好ましくは、第1の中間水蒸気発生器50の下流に配置され、これは、電気消費を制限する。入口における水は、有利には、すでに、少なくとも部分的に二相状態にある。従来、水は、100%水蒸気の状態ではない。この水蒸気発生器28の目的は、過熱水蒸気を生成することである。一例として、電気水蒸気発生器28に入る液体の水の蒸発温度は、約110℃、または、例えば、
図3に示すように、減圧式水蒸気発生器の場合、約70℃である。
【0057】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の水蒸気供給ライン2のために熱交換モジュール5の出口において二水素から熱エネルギーを回収するためのモジュールを備える。
【0058】
有利には、回収モジュールは、第1の回収モジュールと呼ばれ、第1の中間交換器6と、第1の中間流体回路と、第1の中間水蒸気発生器50とを備える。
【0059】
第1の中間流体回路は、中間流体を受け取るように構成され、第1の中間交換器6と第1の中間水蒸気発生器50との間の流体接続を確保する。この中間回路は、有利には低温回路である。低温により、これは、25℃と90℃との間の循環流体の温度を意味する。
【0060】
第1の中間交換器6は、第1の排出ライン2上、好ましくは第1の熱交換モジュール5の下流、より具体的には第1の熱交換モジュール5の第1の熱交換器5aの下流に配置され、二水素から中間流体に熱エネルギーを伝達するように構成される。第1の熱交換器6は、第1の中間交換器6から第1の中間水蒸気発生器50への流体接続を確保する流体接続500と、第1の中間水蒸気発生器50から第1の中間交換器6への流体接続を確保する流体接続501とによって、中間流体回路に流体接続される。一例として、第1の熱交換器6に入る中間流体は、周囲温度付近、例えば、18℃と30℃との間の温度であり、前記中間交換器6から約70℃の温度で出てくる。有利には、流入する液体は、二相状態にあり、すなわち、一部が液体状態にあり、別の部分が気体状態にある。
【0061】
第1の流体回路は、特に
図2に示す第3の中間回路32、および第2の中間回路と同じ原理に基づく。好ましくは、第1の中間流体回路は、第1の中間水蒸気発生器50と流体接続500との間に配置され、第1の中間水蒸気発生器50から第1の中間交換器6への中間流体の循環のために構成された主分岐510と、流体接続501と中間水蒸気発生器50との間に配置され、第1の中間交換器6から第1の中間水蒸気発生器50への中間流体の循環のために構成された主分岐511とを備える。一例として、第1の中間水蒸気発生器50に入る中間流体は、例えば、18℃と30℃との間の周囲温度付近の温度であり、大気圧発生器では約110℃、例えば、
図3に示すように、水蒸気発生器が減圧されて動作する場合は約70℃の温度で前記中間水蒸気発生器50から出てくる。
【0062】
第1の中間水蒸気発生器50は、中間流体から第1の水蒸気供給ライン2内を循環する液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成される。中間水蒸気発生器50は、第1の水蒸気供給ライン2上、好ましくは、第1の熱交換モジュールの第1の交換器5aの上流に配置される。第1の実施形態によれば、中間水蒸気発生器50は、電気水蒸気発生器28の上流の第1の水蒸気供給ライン2上に配置される。第2の実施形態によれば、中間水蒸気発生器50は、電気水蒸気発生器28と並列に第1の水蒸気供給ライン2上に配置される。
【0063】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の水蒸気供給ライン2のために熱交換モジュール5の出口において二水素から熱エネルギーを回収するための第2のモジュールを備える。本発明によれば、第2の熱エネルギー回収モジュールは、圧縮型回収モジュールである。
【0064】
有利には、減圧型回収モジュールは、第3の中間交換器8と呼ばれる中間交換器8と、第2の中間流体回路と呼ばれる中間流体回路と、第2の中間発生器と呼ばれる中間水蒸気発生器60と、還元器40と、圧縮器41とを備える。
【0065】
還元器40および圧縮器41は、第1の水蒸気供給ライン2上に配置され、減圧部分を一緒に画定する。第1の水蒸気供給ライン2の減圧部分は、還元器40の出口から圧縮器41の入口まで延在する。還元器40および圧縮器41は、両方とも、第1の熱交換モジュール5の上流の第1の水蒸気供給ライン2上に配置される。減圧部分は、
図3に示す実施形態によれば、中間水蒸気発生器と、流体接続Kと、凝縮器23と、流体接続Lと、電気水蒸気発生器28と、流体接続Mとを備える。
【0066】
第2の中間流体回路は、中間流体を受け取り、中間交換器8と中間水蒸気発生器60との間の流体接続を確保するように構成される。この中間回路は、有利には低温回路である。低温によって、これは、25℃と90℃との間の循環流体の温度を意味する。
【0067】
第3の中間熱交換器8は、第1の二水素排出ライン4上に、第1の熱交換モジュール5の下流、より好ましくは第1の中間熱交換器6の下流で、好ましくは第2の中間交換器7の上流、好ましくはオプションの空気冷却器16および/または液体/ガス分離器17の上流に配置される。
【0068】
減圧回収モジュールは、第1の水蒸気供給ライン2上、有利には減圧部分上に配置された第2の中間発生器60を備える。好ましくは、中間発生器60は、凝縮器23の上流に配置され、凝縮器23は、有利には、減圧部分が存在する場合には減圧部分上に配置される。
【0069】
第2の中間水蒸気発生器60は、中間流体から第1の水蒸気供給ライン2内を循環する液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成される。中間水蒸気発生器60は、減圧部分上の第1の水蒸気供給ライン2上、すなわち、還元器40と圧縮器41との間に配置される。中間水蒸気発生器60は、好ましくは、電気水蒸気発生器28の上流に配置される。したがって、減圧回収モジュールは、第1の供給ライン2内を循環する水の沸点を下げるために、第1の水蒸気供給ライン2の一部における圧力を下げることを提案する。減圧は、次いで、好ましくは、大気圧までの再圧縮によって補償される。減圧される部分は、少なくとも第2の中間水蒸気発生器60を取り囲み、好ましくは、圧縮器23および/または電気発生器28も取り囲む。
【0070】
好ましくは、水を沸騰させることは、電解槽1の熱排出の温度、特に二酸素および二水素の温度よりも低い温度において行われ、これは、交換に有利であり、したがって熱排出の実行に有利である。
【0071】
一実施形態によれば、システムは、第1の水蒸気供給ライン2上に配置され、第1の供給ライン2内の液体の水を移動させるように構成された少なくとも1つのポンプを備える。
【0072】
第3の熱交換器8は、第3の中間交換器8から第2の中間水蒸気発生器60への流体接続を確保する流体接続600と、第2の中間水蒸気発生器60から中間交換器8への流体接続を確保する流体接続601とによって、第2の中間流体回路に流体接続される。
【0073】
好ましくは、中間流体回路は、第2の中間水蒸気発生器60と流体接続600との間に配置され、中間水蒸気発生器60から第3の中間交換器8への中間流体の循環のために構成された主分岐610と、流体接続601と中間水蒸気発生器60との間に配置され、中間交換器8から中間水蒸気発生器60への中間流体の循環のために構成された主分岐611とを備える。一例として、中間水蒸気発生器60に入る中間流体は、約90℃の温度であり、約35℃の温度で前記中間水蒸気発生器60から出てくる。
【0074】
本発明の一態様によれば、システムは、第1の水蒸気供給ライン2のために熱交換器5の出口において二水素から熱エネルギーを回収するための第3のモジュールを備える。
【0075】
オプションによれば、回収モジュールは、ヒートポンプと中間回路とを備える。
【0076】
有利には、中間回路は、中間流体を受け取るように構成された第3の中間流体回路32と、第1の排出ライン2上に、好ましくは第1の熱交換モジュール5の下流に、より具体的には第1の熱交換モジュール5の第1の熱交換器5aの下流に配置され、二水素からの熱エネルギーを中間流体、好ましくは第1の中間熱交換器6の下流に伝達するように構成された第2の中間交換器7とを備える。第3の中間流体回路32は、第2の中間交換器7とヒートポンプとの間の流体接続を確保することを可能にする。この第3の中間交換器32は、有利には低温回路である。低温によって、これは、25℃と90℃との間の循環流体の温度を意味する。
【0077】
第2の熱交換器7は、第2の中間交換器7から蒸発器25への流体接続を確保する流体接続400と、蒸発器25から第2の中間交換器7への流体接続を確保する流体接続401とによって、第3の中間流体回路32に流体接続される。一例として、第2の熱交換器7に入る中間流体は、約25℃の温度であり、約70℃の温度で前記第2の熱交換器7から出てくる。一例として、これらの温度は、第1の中間回路および第2の中間回路において配置された異なる熱交換器に対して有効である。
【0078】
好ましくは、第3の中間流体回路32は、蒸発器25と流体接続401との間に配置され、蒸発器25から中間交換器への中間流体の循環のために構成された主分岐410と、流体接続400と蒸発器25との間に配置され、中間交換器から蒸発器25への中間流体の循環のために構成された主分岐411とを備える。一例として、蒸発器25に入る中間流体は、約90℃の温度であり、約35℃の温度で前記蒸発器25から出てくる。
【0079】
ヒートポンプは、中間流体から第1の水蒸気供給ライン2内を循環する液体の水に熱エネルギーを伝達するように構成される。
【0080】
ヒートポンプは、凝縮器23と、還元器24と、少なくとも1つの蒸発器25と、圧縮器26とを備える。ヒートポンプは、熱伝達流体を受け取ることができる流体回路27を備える。
【0081】
熱伝達流体は、例えば、1234yf:2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)、またはR245FAペンタフルオロプロパン、またはR290プロパンなどの、ヒートポンプにおいて従来使用されている流体である。
【0082】
流体回路27は、好ましくは閉回路において、ヒートポンプの構成要素の流体接続を確実にする。
【0083】
一実施形態によれば、流体回路27は、圧縮器26の出口と凝縮器23の入口との間に接続された流体接続200を備える。有利には、流体回路27は、凝縮器23の出口と還元器24の入口との間に接続された流体接続201を備える。有利には、流体回路27は、還元器24の出口と蒸発器25の入口との間に接続された流体接続202を備える。有利には、流体回路27は、蒸発器25の出口と圧縮器26の入口との間に接続された流体接続203を備える。
【0084】
本発明によれば、ヒートポンプの凝縮器23は、第1の水蒸気供給ライン2上に、好ましくは第1の中間水蒸気発生器50の上流、または第1の中間水蒸気発生器50の出口流体接続の上流に配置される。この配置は、第1の中間水蒸気発生器50の上流、好ましくは電気水蒸気発生器28の上流の第1の供給ライン2内を循環する液体の水のために熱伝達流体からの熱量を伝達することを可能にする。一例において、凝縮器23に入る水は、例えば、
図1に示すように、大気圧における実施形態では周囲温度付近の温度であり、約110℃の温度で前記凝縮器23から出てくるか、または、凝縮器23に入る水は、例えば、
図3に示すように、減圧型の実施形態における二相状態では、有利には約70℃の温度であり、約75℃の温度で前記凝縮器23から出てくる。
【0085】
本発明は、システムからの廃熱、より具体的には、生成された二水素の熱排出を利用することを可能にする。ヒートポンプは、第1の中間水蒸気発生器6の上流、好ましくは電気水蒸気発生器28の上流で、水の蒸発温度よりも高い温度において、生成された二水素に回収された熱量を再注入することを可能にする能動システムである。
【0086】
一実施形態によれば、システムの第1の回収モジュールは、第1の水蒸気供給ライン2上および第2の二酸素排出ライン3上に配置された第4の中間熱交換器9を備える。第4の中間熱交換器9は、好ましくは第2の排出ライン3上に配置される。この第4の中間熱交換器9は、第1の水蒸気供給ライン2のために、電解槽1から排出され、第2の排出ライン3内を循環する二酸素流において収集された熱量の、第1の中間流体回路と第1の中間水蒸気発生器50とを介する熱伝達を確保するように構成される。
【0087】
第4の熱交換器9は、第4の中間交換器9から第1の水蒸気発生器50への流体接続を確保する流体接続503と、第1の水蒸気発生器50から第4の中間交換器9への流体接続を確保する流体接続502とによって、中間流体回路に流体接続される。
【0088】
好ましくは、流体接続503は、中間交換器9から第1の水蒸気発生器50への中間流体の循環のために構成された主分岐511に流体接続される。好ましくは、流体接続502は、中間交換器9への中間流体の循環のために構成された主分岐510に流体接続される。
【0089】
第4の中間交換器9は、有利には第1の中間交換器6と並列に配置される。
【0090】
好ましい実施形態によれば、第3の回収モジュール、より具体的には中間回路は、第2の二水素排出ライン3上に配置された第7の中間交換器29を備える。第7の中間交換器29は、第3の回収モジュールのヒートポンプにおいて使用されることを考慮して、中間流体のための電解槽1から排出された二水素からの熱量の伝達を確実にするように構成された熱交換器である。
【0091】
第7の熱交換器29は、第7の中間交換器29から蒸発器25への流体接続を確保する流体接続406と、蒸発器25から第7の中間交換器29への流体接続を確保する流体接続407とによって、中間流体回路32に流体接続される。
【0092】
好ましくは、流体接続406は、中間交換器から蒸発器25への中間流体29の循環のために構成された主分岐411に流体接続される。好ましくは、流体接続407は、中間交換器への中間流体29の循環のために構成された主分岐410に流体接続される。
【0093】
一実施形態によれば、第2のシステム回収モジュールは、第2の二酸素排出ライン3上および第2の中間回路上に配置された第12の中間熱交換器39を備える。この第12の中間熱交換器39は、第1の水蒸気供給ライン2のために、電解槽1から排出され、第2の排出ライン3内を循環する二酸素流において収集された熱量の、第2の中間流体回路と第2の中間水蒸気発生器60とを介する熱伝達を確保するように構成される。
【0094】
第12の熱交換器39は、第12の中間交換器39から第2の水蒸気発生器60への流体接続を確保する流体接続603と、第2の水蒸気発生器60から第12の中間交換器39への流体接続を確保する流体接続602とによって、中間流体回路に流体接続される。
【0095】
好ましくは、流体接続603は、中間交換器39から第2の水蒸気発生器60への中間流体の循環のために構成された主分岐1に流体接続される。好ましくは、流体接続602は、中間交換器39への中間流体の循環のために構成された主分岐0に流体接続される。
【0096】
第12の中間交換器39は、有利には第3の中間交換器8と並列に配置される。
【0097】
一実施形態によれば、システムは、生成された二水素流を処理するための手段を備える。電解槽1によって生成され、第1の排出ライン4を通ってそこから出てくる二水素は、まず、電解槽1の反応温度に対応する非常に高い温度を有する。しかし、その使用を考慮すると、二水素は、好ましくは、周囲温度に近い温度に戻されなければならない。さらに、第1の排出ライン4を介して電解槽1から排出される二水素は、二水素流とともに除去される水蒸気を含む可能性がある。したがって、二水素を乾燥させることによって、二水素流とともに除去される可能性のある水蒸気から二水素を分離することも好ましい。
【0098】
本発明によるシステムは、有利には、この目的のために、生成された二水素の乾燥および/または圧縮を意図した第1の処理ステージを含む。
【0099】
有利には、第1の処理ステージは、第3の回収モジュールの第2の中間交換器7の下流に配置される。
【0100】
オプションによれば、第1の処理ステージは、熱交換器を備え、熱交換器は、第1の排出ライン4上に、好ましくは中間交換器7の下流に配置される。この熱交換器は、第1のオプションによれば、空気冷却器16、すなわち、流体とガスとの間の熱交換器であり、ガスは、ファンを通して移動される。別のオプションによれば、熱交換器は、標準的な冷却器、すなわちファンなしのものであるが、この解決策は、あまり効果的ではない。図に示されていないオプションによれば、熱交換器は、流体とガス、特に電解槽1に供給することを意図した空気との間の熱交換を確実にする。
【0101】
第1の処理ステージは、有利には、空気冷却器16の下流に配置された液体/ガス分離器17を備える。分離器17は、ガス状の二水素から液体の水を分離することを可能にし、液体の水は、空気冷却器16内の水蒸気をその凝縮点未満に冷却することから結果として生じる。
【0102】
好ましいオプションによれば、システムは、第1の排出ライン4上の第1の処理ステージの下流に配置された第2の処理ステージを備える。第2の処理ステージは、二水素の乾燥を完了することを可能にする。第2の処理ステージは、有利には、第1のステージと同様に、標準的な冷却器、空気冷却器19、または流体(二水素)と電解槽1に供給することを意図した空気との間の第3の熱交換器とすることができる熱交換器を備える。第2のステージは、液体/ガス分離器20を備える。好ましくは、システムは、第1の処理ステージと第2の処理ステージとの間に、混合物を再度冷却することができるように、混合物の温度を事前に上昇させることによって空気冷却器19による第2の処理を可能にするように構成された圧縮器18を備える。
【0103】
存在する場合、第1の処理ステージおよび/または第2の処理ステージから来る液体の水は、好ましくは、水リサイクルライン21を通って第1の水蒸気供給ライン2に戻されることによってリサイクルされる。水リサイクルラインは、好ましくは第1の中間発生器50の上流で第1の供給ライン2に流体接続される。二水素は、それ自体が使用され、特に、従来の処理の後に貯蔵される。
【0104】
システムは、好ましくは、水リサイクルライン21上にポンプを備える。ポンプは、水リサイクルライン21内を循環し、特にガス/液体分離器17、20から来る液体の水を移動させるように構成される。
【0105】
本発明の好ましい実施形態によれば、第3の回収モジュールは、より具体的には、処理ステージ、好ましくは各処理ステージにおいて配置された中間交換器を備える中間回路である。
【0106】
第3の回収モジュールの中間回路は、有利には、限定するものではなく、または別の中間交換器を有する必要性に即して、第5の中間交換器12と呼ばれる中間交換器12を備える。第5の中間交換器12は、好ましくは圧縮器18の下流、好ましくは空気冷却器19の上流に配置される。
【0107】
第3の回収モジュールの中間回路は、有利には、限定するものではなく、または別の中間交換器を有する必要性に即して、第6の中間交換器15と呼ばれる中間交換器15を備える。第6の中間交換器15は、好ましくは圧縮器22の下流、好ましくは空気冷却器31の上流に配置される。
【0108】
システムが、第2の処理ステージの下流に他のタイプの処理を含む場合、第3の回収モジュールは、この他の処理ステージにおいて、有利には圧縮器の下流かつ空気冷却器の上流に配置された第nの中間交換器を備えることができる。
【0109】
本発明の実施形態によれば、中間回路の中間交換器は、
図2に示すように、中間流体回路上に互いに並列に配置される。この配置は、システムのモジュール性と使用される中間交換器の数のモジュール性とを大幅に促進する。
【0110】
第5の中間交換器12は、流体接続403によって主分岐410に流体接続され、流体接続402によって主分岐411に流体接続される。
【0111】
第6の中間交換器15は、流体接続405によって主分岐410に流体接続され、流体接続404によって主分岐411に流体接続される。
【0112】
図示されていないオプションによれば、システムは、例えば、熱排出源などの、システムの外部の冷熱源上に配置された中間交換器を備える。
【0113】
本発明の好ましい実施形態によれば、第1の回収モジュール、より具体的には中間流体回路は、処理ステージ、好ましくは各処理ステージにおいて配置された中間交換器を備える。
【0114】
第1の回収モジュールは、有利には、限定するものではなく、または別の中間交換器を有する必要性に即して、第8の中間交換器35と呼ばれる中間交換器35を備える。第8の中間交換器35は、好ましくは圧縮器18の下流、好ましくは空気冷却器19の上流に配置される。
【0115】
第1の回収モジュールは、有利には、限定するものではなく、または別の中間交換器を有する必要性に即して、第10の中間交換器37と呼ばれる中間交換器37を備える。第10の中間交換器37は、好ましくは圧縮器22の下流、好ましくは空気冷却器31の上流に配置される。
【0116】
システムが、第2の処理ステージの下流に他の処理ステージを含む場合、第3の回収モジュールは、この他の処理ステージにおいて、有利には圧縮器の下流かつ空気冷却器の上流に配置された第nの中間交換器を備えることができる。
【0117】
本発明の実施形態によれば、中間回路の中間交換器は、流体回路32について
図2に示すように、中間流体回路上に互いに並列に配置される。この配置は、システムのモジュール性と使用される中間交換器の数のモジュール性とを大幅に促進する。
【0118】
第8の中間交換器35は、流体接続504によって主分岐510に流体接続され、流体接続505によって主分岐511に流体接続される。
【0119】
第10の中間交換器37は、流体接続506によって主分岐510に流体接続され、流体接続507によって主分岐511に流体接続される。
【0120】
本発明の好ましい実施形態によれば、第2の回収モジュール、より具体的には中間流体回路は、処理ステージ、好ましくは各処理ステージにおいて配置された中間交換器を備える。
【0121】
第2の回収モジュールは、有利には、限定するものではなく、または別の中間交換器を有する必要性に即して、第9の中間交換器36と呼ばれる中間交換器36を備える。第9の中間交換器36は、好ましくは圧縮器18の下流、好ましくは空気冷却器19の上流に配置される。
【0122】
第2の回収モジュールは、有利には、限定するものではなく、または別の中間交換器を有する必要性に即して、第11の中間交換器38と呼ばれる中間交換器38を備える。第11の中間交換器38は、好ましくは圧縮器22の下流、好ましくは空気冷却器31の上流に配置される。
【0123】
システムが、第2の処理ステージの下流に他の処理ステージを含む場合、第3の回収モジュールは、この他の処理ステージにおいて、有利には圧縮器の下流かつ空気冷却器の上流に配置された第nの中間交換器を備えることができる。
【0124】
本発明の実施形態によれば、中間回路の中間交換器は、流体回路32について
図2に示すように、中間流体回路上に互いに並列に配置される。この配置は、システムのモジュール性と使用される中間交換器の数のモジュール性とを大幅に促進する。
【0125】
第9の中間交換器36は、流体接続604によって主分岐610に流体接続され、流体接続605によって主分岐611に流体接続される。
【0126】
第11の中間交換器38は、流体接続606によって主分岐610に流体接続され、流体接続607によって主分岐611に流体接続される。
【0127】
電解槽1は、水蒸気、有利には空気を受け取り、二水素と二酸素とを排出する。
【0128】
流体接続は、好ましくは、直接的であり、追加の部材のオプションによれば、以下に述べる構成要素の相対的な位置決めを考慮することによって、統合されることが可能である。
【0129】
好ましくは、電解槽1は、第1の水蒸気供給ライン2に流体接続される。第1の水蒸気供給ライン2は、前記供給ライン2上の電解槽1の上流に配置された構成要素の流体接続を確保する。以下の説明は、電解槽1の上流から開始し、第1の供給ライン2内の水および/または水蒸気の循環の方向に従うことによってなされる。
【0130】
図1に示す実施形態によれば、第1の供給ライン2は、凝縮器23の入口への流体接続を確保し、次いで、凝縮器23の出口から第1の中間水蒸気発生器50の入口への流体接続を確保し、第1の中間水蒸気発生器50の出口から電気水蒸気発生器28の入口への流体接続を確保し、次いで、電気水蒸気発生器28の出口から第1の熱交換モジュール5の入口、好ましくは第1の熱交換器5aへの流体接続を確保し、次いで、第1の熱交換器5aの出口から第2の熱交換器5bの入口への流体接続を確保し、次いで、第2の熱交換器5bの出口から電気ヒータ14の入口への流体接続を確保し、次いで、電気ヒータ14の出口から電解槽1の入口への流体接続を確保する。
【0131】
図2に示す実施形態によれば、水入口は、2つの平行な分岐を供給する。減圧部分に対応する第1の分岐は、有利には、還元器40内の液体の水の入口を確保する流体接続Jと、次いで、還元器40の出口から低圧の第2の中間水蒸気発生器60の入口への流体接続と、次いで、第2の中間水蒸気発生器60の出口から、有利には、存在する場合、凝縮器23の入口への流体接続と、次いで、凝縮器23の出口から電気水蒸気発生器28の入口への流体接続と、次いで、電気水蒸気発生器28の出口から圧縮器41の入口への流体接続とを備える。大気圧供給ラインに対応する第2の分岐は、有利には、第1の中間発生器50内の液体の水の入口を確保する流体接続Oと、次いで、第2の中間発生器50からの水蒸気の出口を確保する流体接続Pと、有利には、熱交換モジュール5の入口に開口する圧縮器41の出口流体接続Nとの接続とを備える。
【0132】
好ましくは、電解槽1は、第1の二水素排出ライン4と流体接続される。第1の排出ライン4は、前記第1の排出ライン4上の電解槽1の下流に配置された構成要素の流体接続を確保する。以下の説明は、電解槽1から開始し、電解槽1からの第1の排出ライン4内の循環の方向に従うことによってなされる。
【0133】
図1に示す実施形態によれば、第1の排出ライン4は、電解槽1と第1の熱交換モジュール5の入口、より具体的には第2の熱交換器5bとの流体接続を確保し、次いで、第2の熱交換器5bから第1の熱交換器5aへの流体接続を確保し、次いで、第1の熱交換器5aから第1の中間熱交換器6の入口への流体接続を確保し、次いで、第1の中間熱交換器6の出口から第2の中間交換器7の入口への流体接続を確保し、次いで、第2の中間交換器7の出口から空気冷却器16の入口への流体接続を確保し、次いで、空気冷却器の入口から液体/ガス分離器17の入口への流体接続を確保し、次いで、液体/ガス分離器17の出口から圧縮器18の入口への流体接続を確保し、次いで、有利には、圧縮器18の出口から第5の中間交換器12の入口への流体接続を確保し、次いで、第5の中間交換器12から空気冷却器19への流体接続を確保し、次いで、空気冷却器19から液体/ガス分離器20への流体接続を確保し、有利には、液体/ガス分離器20の出口から圧縮器22の入口への流体接続を確保し、次いで、圧縮器の出口から第6の熱交換器15の入口への流体接続を確保し、次いで、第6の熱交換器15の出口から空気冷却器31の入口への流体接続を確保し、次いで、空気冷却器31の出口から分離器34への流体接続を確保し、次いで、分離器34の出口から直接または間接的に二水素貯蔵部への流体接続を確保する。
【0134】
図2に示す実施形態によれば、第1の排出ライン4は、電解槽1と第1の熱交換モジュール5の入口、より具体的には第2の熱交換器5bとの流体接続を確保し、次いで、第2の熱交換器5bから第1の熱交換器5aへの流体接続を確保し、次いで、第1の熱交換器5aから第1の中間熱交換器6の入口への流体接続を確保し、次いで、第1の中間熱交換器6の出口から第3の中間交換器8の入口への流体接続を確保し、次いで、第3の中間交換器8の出口から第2の中間交換器7の入口への流体接続を確保し、次いで、第2の中間交換器7の出口から空気冷却器16の入口への流体接続を確保し、次いで、空気冷却器の入口から液体/ガス分離器17の入口への流体接続を確保し、次いで、液体/ガス分離器17の出口から圧縮器18の入口への流体接続を確保し、次いで、有利には、圧縮器18の出口から第8の中間交換器35の入口への流体接続を確保し、次いで、第8の中間交換器35の出口から第9の中間交換器36の入口への流体接続を確保し、次いで、第9の中間交換器36の出口から第5の中間交換器12の入口への流体接続を確保し、次いで、第5の中間交換器12から空気冷却器19への流体接続を確保し、次いで、空気冷却器19から液体/ガス分離器20への流体接続を確保し、有利には、圧縮器の出口から第10の中間交換器37の入口への流体接続を確保し、次いで、第10の中間交換器37の出口から第11の中間交換器38の入口への流体接続を確保し、次いで、第11の中間交換器38の出口から第6の熱交換器15の入口への流体接続を確保し、次いで、第6の熱交換器15の出口から空気冷却器31の入口への流体接続を確保し、次いで、空気冷却器31の出口から分離器34の入口への流体接続を確保し、次いで、分離器34の出口から直接または間接的に二水素貯蔵部への流体接続を確保する。
【0135】
好ましくは、電解槽1は、第2の二酸素排出ライン3に流体接続される。第2の排出ライン3は、前記第2の排出ライン3上の電解槽1の下流に配置された構成要素の流体接続を確保する。以下の説明は、電解槽1から開始し、電解槽1からの第2の排出ライン3内の循環の方向に従うことによってなされる。第2の排出ライン3は、電解槽1と第2の熱交換モジュール11、より好ましくは第2の熱交換器11bとの流体接続を確保し、次いで、第2の熱交換器11bから第1の熱交換器11aへの流体接続を確保し、次いで、第1の熱交換器11aから第4の中間交換器9の入口、第7の中間交換器29の入口への流体接続を確保し、次いで、
図1に示す実施形態または
図2に示す実施形態による第7の中間交換器29の出口からの流体接続を確保し、第4の中間交換器9の出口から第12の中間交換器39の入口への流体接続を確保し、次いで、第2の中間交換器39の出口から第7の中間交換器29の入口への流体接続を確保し、次いで、第7の中間交換器29の出口からの流体接続を確保する。
【0136】
好ましくは、電解槽1は、第2の空気供給ライン10に流体接続される。第2の供給ライン10は、前記第2の供給ライン10上の電解槽1の上流に配置された構成要素の流体接続を確保する。第2の供給ライン10は、圧縮器12から第1の熱交換器11aへの流体接続を確保し、次いで、第1の熱交換器11aから第2の熱交換器11bへの流体接続を確保し、次いで、第2の熱交換器11bから電気ヒータ13への流体接続を確保し、次いで、電気ヒータ13から電解槽1への流体接続を確保する。図示されていないオプションによれば、圧縮器30の上流で、第2の供給ラインは、空気冷却器16および/または19に代わる熱交換器から圧縮器30への流体接続を確保する。
【0137】
図2に示すような中間回路は、中間交換器7、12、15、29、およびヒートポンプ、より具体的には蒸発器28の流体接続を確保する中間流体回路32を備える。実施形態によれば、いくつかの中間交換器7、12、15、29が存在し、それらは、互いに並列に配置される。中間流体回路32は、有利には、中間流体回路32内で中間流体を巡回させることを意図したポンプ33を備える。
【0138】
システムは、有利には、以下に説明する流体接続を備える。
【0139】
第1の供給ライン2に関して、
図1に示す実施形態によれば、有利には、凝縮器23の入口に接続された流体接続Aを備える。流体接続Aは、凝縮器23に水を導入することを可能にし、特に、リサイクルライン21内を循環するリサイクル水から導入することができる。
【0140】
有利には、第1の供給ライン2は、凝縮器23の出口と第1の中間水蒸気発生器50の入口との間に接続された流体接続Bを備える。
【0141】
有利には、第1の供給ライン2は、第1の中間水蒸気発生器50の出口と電気水蒸気発生器28の入口との間に接続された流体接続Cを備える。
【0142】
有利には、第1の供給ライン2は、電気水蒸気発生器28の出口と熱交換モジュール5の第1の熱交換器5aの入口との間に接続された流体接続Dを備える。
【0143】
有利には、第1の供給ライン2は、熱交換モジュール5の第1の熱交換器5aの出口と熱交換モジュール5の第1の熱交換器5aの入口との間に接続された流体接続Eを備え、10時間の電気分解から来る水の再循環が水素流体とともに除去されることを可能にする。
【0144】
有利には、第1の供給ライン2は、第1の熱交換器5aの出口と第2の熱交換器5bの入口との間に接続された流体接続Fを備える。
【0145】
有利には、第1の供給ライン2は、第2の熱交換器5bの出口とヒータ14の入口との間に接続された流体接続Gを備える。
【0146】
有利には、第1の供給ライン2は、電気ヒータ14の出口と電解槽1の入口との間に接続された流体接続Hを備える。
【0147】
第1の供給ライン2に関して、
図1に示す実施形態によれば、有利には、供給ライン2に水を提供する流体接続Iを備える。流体接続Iは、水に2つの平行な分岐を供給することを可能にし、減圧部分およびその分岐は、第1の中間水蒸気発生器50を備える。
【0148】
有利には、第1の供給ライン2は、流体接続Iと第2の中間水蒸気発生器60の入口との間の流体接続Jを確保する流体接続Iを備える。流体接続Jは、還元器40を備える。
【0149】
有利には、第1の供給ライン2は、第2の水蒸気発生器60の出口と凝縮器23の入口との間の流体接続を確保する流体接続Kを備える。
【0150】
有利には、第1の供給ライン2は、凝縮器23の出口と電気発生器28の入口との間の接続を確保する流体接続Lを備える。
【0151】
有利には、第1の供給ライン2は、電気発生器28の出口と圧縮器41の入口との間の流体接続を確保する流体接続Mを備える。
【0152】
有利には、第1の供給ライン2は、圧縮器22の出口と第1の熱交換器5aの入口との間の流体接続を確保する流体接続Nを備える。
【0153】
有利には、第1の供給ライン2は、流体接続Iと第1の中間水蒸気発生器50の入口との間の流体接続を確保する流体接続Oを備える。
【0154】
有利には、第1の供給ライン2は、第1の中間水蒸気発生器50の出口と流体接続Nとの間の流体接続を確保する流体接続Pを備える。
【0155】
有利には、第1の供給ライン2は、第1の熱交換器5aの出口と第2の熱交換器5bの入力との間に接続された流体接続Fを備える。
【0156】
有利には、第1の供給ライン2は、第2の熱交換器5bの出口とヒータ14の入口との間に接続された流体接続Gを備える。
【0157】
有利には、第1の供給ライン2は、電気ヒータ14の出口と電解槽1の入口との間に接続された流体接続Hを備える。
【0158】
第1の排出ライン4に関して、有利には、電解槽1の出口と第1の熱交換モジュール5の第2の熱交換器5bの入口との間に第1の流体接続300を備える。
【0159】
有利には、第1の排出ライン4は、第1の熱交換モジュール5の第2の熱交換器5bの出口と第1の熱交換モジュール5の第1の熱交換器5aの入口との間に流体接続301を備える。
【0160】
有利には、第1の排出ライン4は、第1の熱交換器5aの出口と水蒸気発生器6の入口との間に流体接続302を備える。
【0161】
図1に示す実施形態によれば:
有利には、第1の排出ライン4は、水蒸気発生器6の出口と第2の中間交換器7における入口との間に流体接続303を備える。
【0162】
有利には、第1の排出ライン4は、第2の中間交換器7の出口と第1の空気冷却器16の入口との間に流体接続304を備える。
【0163】
有利には、第1の排出ライン4は、第1の空気冷却器16の出口と分離器17の入口との間に流体接続305を備える。
【0164】
有利には、第1の排出ライン4は、分離器17の出口と圧縮器18の入口との間に流体接続306を備える。
【0165】
有利には、第1の排出ライン4は、圧縮器18の出口と第2の中間交換器12の入口との間に流体接続307を備える。
【0166】
有利には、第1の排出ライン4は、第2の中間交換器12の出口と空気冷却器19の入口との間に流体接続308を備える。
【0167】
有利には、第1の排出ライン4は、空気冷却器19の出口と分離器20の入口との間に流体接続309を備える。
【0168】
有利には、第1の排出ライン4は、分離器20の出口と圧縮器30の入口との間に流体接続310を備える。
【0169】
有利には、第1の排出ライン4は、圧縮器30の出口と第6の中間交換器15の入口との間に流体接続311を備える。
【0170】
有利には、第1の排出ライン4は、第6の中間交換器15の出口と空気冷却器31の入口との間に流体接続312を備える。
【0171】
有利には、第1の排出ライン4は、空気冷却器31の出口と分離器34の入口との間に流体接続313を備える。
【0172】
有利には、第1の排出ライン4は、分離器34からの二水素の出口を確保する流体接続314を備える。
【0173】
図2に示す実施形態によれば:
有利には、第1の排出ライン4は、第1の中間交換器6の出口と第3の中間交換器8の入口との間に流体接続315を備える。
【0174】
有利には、第1の排出ライン4は、第3の中間交換器8の出口と第2の中間交換器7の入口との間に流体接続316を備える。
【0175】
有利には、第1の排出ライン4は、第2の中間交換器7の出口と第1の空気冷却器16の入口との間に流体接続304を備える。
【0176】
有利には、第1の排出ライン4は、第1の空気冷却器16の出口と分離器17の入口との間に流体接続305を備える。
【0177】
有利には、第1の排出ライン4は、分離器17の出口と圧縮器18の入口との間に流体接続306を備える。
【0178】
有利には、第1の排出ライン4は、圧縮器18の出口と第8の中間交換器35の入口との間に流体接続317を備える。
【0179】
有利には、第1の排出ライン4は、第8の中間交換器35の出力と第9の中間交換器36の入口との間に流体接続318を備える。
【0180】
有利には、第1の排出ライン4は、第9の中間交換器36の出口と第5の中間交換器12の入口との間に流体接続319を備える。
【0181】
有利には、第1の排出ライン4は、第2の中間交換器12の出口と空気冷却器19の入口との間に流体接続308を備える。
【0182】
有利には、第1の排出ライン4は、空気冷却器19の出口と分離器20の入口との間に流体接続309を備える。
【0183】
有利には、第1の排出ライン4は、分離器20の出口と圧縮器30の入口との間に流体接続310を備える。
【0184】
有利には、第1の排出ライン4は、圧縮器22の出口と第10の中間交換器37の入口との間に流体接続320を備える。
【0185】
有利には、第1の排出ライン4は、第10の中間交換器37の出口と第11の中間交換器38の入口との間に流体接続321を備える。
【0186】
有利には、第1の排出ライン4は、第11の中間交換器38の出口と第6の中間交換器15の入口との間に流体接続322を備える。
【0187】
有利には、第1の排出ライン4は、第6の中間交換器15の出口と空気冷却器31の入口との間に流体接続312を備える。
【0188】
有利には、第1の排出ライン4は、空気冷却器31の出口と分離器34の入口との間に流体接続313を備える。
【0189】
有利には、第1の排出ライン4は、分離器34からの二水素の出口を確保する流体接続314を備える。
【0190】
第2の二酸素排出ライン3に関して、有利には、電解槽1の出口と第2の熱交換モジュール11の第22の熱交換器11bの入口との間に流体接続100を備える。
【0191】
有利には、第2の排出ライン3は、第2の熱交換器11bの出口と第2の熱交換モジュール11の第1の熱交換器11aの入口との間に流体接続101を備える。
【0192】
有利には、第2の排出ライン3は、第1の熱交換器11aの出口と熱交換器9の入口との間に流体接続102を備える。
【0193】
図1に示す実施形態によれば、有利には、第2の排出ライン3は、熱交換器9の出口と第7の中間交換器29の入口との間に流体接続103を備える。有利には、第2の排出ライン3は、第7の中間交換器29の出力と外部との間に流体接続104を備える。
【0194】
図2に示す実施形態によれば、有利には、第2の排出ライン3は、熱交換器9の出口と第12の中間交換器39の入口との間に流体接続105を備える。有利には、第2の排出ライン3は、第12の中間交換器39の出口と第7の中間交換器29の入口との間に流体接続106を備える。有利には、第2の排出ライン3は、第7の中間交換器29の出口と外部との間に流体接続104を備える。
【0195】
第2の空気供給ライン4に関して、図示されていないオプションによれば、空気冷却器16に代わる熱交換器の出口と圧縮器30の入口との間に流体接続110を備える。
【0196】
有利には、第2の供給ライン4は、圧縮器30の出口と第2の熱交換モジュール11の第1の熱交換器11aの入口との間に流体接続111を備える。
【0197】
有利には、第2の供給ライン4は、第1の熱交換器11aの出口と第2の熱交換モジュール11の第2の熱交換器11bの入口との間に流体接続112を備える。
【0198】
有利には、第2の供給ライン4は、第2の熱交換器11bの出口と電気ヒータ13の入口との間に流体接続113を備える。
【0199】
有利には、第1の供給ライン4は、電気ヒータ13の出口と電解槽1の入口との間に流体接続114を備える。
【0200】
動作中、
図1に示す第1の実施形態によれば、液体の水は、流体連通Aによって第1の水蒸気供給ライン2、より具体的には第1の部分において到着する。流体連通Aは、有利には、凝縮器23の入口に接続される。液体の水は、凝縮器23に侵入する。水の温度は、液体の水のために、ヒートポンプの熱伝達流体からの熱量の伝達によって上昇する。凝縮器23において、熱伝達流体は、その熱量を水に伝達し、これは、凝縮器23内の熱伝達流体の凝縮を確実にする。加熱された液体の水は、流体接続Bによって凝縮器23から、有利には蒸発温度に近い温度、すなわち±5℃において流出し、好ましくは第1の中間水蒸気発生器50に直接侵入する。液体の水は、中間水蒸気発生器50によって水蒸気に変換され、これは、少なくとも第1の中間交換器6を介して、電解槽1によって生成された二水素から来る熱エネルギーを回収する。第1の中間交換器50に伝達されるエネルギーに従って、水がそこから出現し、好ましくは、流体接続Cを介して電気水蒸気発生器28に直接侵入する。
【0201】
接続Aを介して導入される液体の水は、水道網からの水、またはシステムの分離器から来るリサイクル水、またはその2つの混合物とすることができる。
【0202】
本発明によれば、液体の水を水蒸気に変換するための電気水蒸気発生器28によって供給される必要があるエネルギーは、第1の熱エネルギー回収モジュール、有利には第3の熱エネルギー回収モジュール、特にヒートポンプの凝縮器23のおかげで低減される。
【0203】
蒸気は、流体接続Dを通って電気水蒸気発生器28から出て、好ましくは直接第1の熱交換器5に、好ましくは第1の熱交換器5aに侵入する。水蒸気は、第1の熱交換器5a内を循環する二水素からの熱量の回収によって、第1の熱交換器5a内で加熱される。過熱水蒸気は、流体接続Fを通って第1の熱交換器5aから出て、好ましくは直接第2の熱交換器5bに侵入する。水蒸気は、第2の熱交換器5b内を循環する二水素からの熱量の回収によって、第2の熱交換器5b内で再び加熱される。過熱水蒸気は、流体接続Gを通って第2の熱交換器5bから出て、必要に応じて、好ましくは直接電気ヒータ14に侵入する。電気ヒータ14は、水蒸気が電解槽1に入る事前定義された目標温度に達するように、おそらく必要な最後の温度上昇を確実にする。水蒸気は、流体接続Hを通って電気ヒータ14を出て、好ましくは直接電解槽1に侵入する。
【0204】
動作中、
図2に示す第2の実施形態によれば、液体の水は、水蒸気において第1の供給ライン2に、より具体的には流体接続を通って第1の部分に到達する。液体の水は、流体接続Iを通って到着し、第1の供給ライン2の2つの分岐を供給する。
【0205】
流体接続I内を循環する水は、好ましくは直接流体接続Jに侵入し、したがって還元器40に侵入する。液体の水は、還元器40の出口において減圧される。減圧された水は、流体接続Jを通って第2の中間水蒸気発生器60内に侵入する。第2の中間水蒸気発生器60において、減圧された水は、第1の二水素排出ライン3において回収された熱量の入口のおかげで、特に、第3の中間交換器8を介して、オプションで第9の中間交換器36、第11の中間交換器38、第12の中間交換器39を介して加熱される。過熱された液体の水は、流体接続Kを通って第2の中間水蒸気発生器60から出て、好ましくは直接凝縮器23に侵入する。凝縮器23において、減圧された過熱された液体の水は、ヒートポンプの凝縮器23によって加熱される。過熱された液体の水は、流体接続Lを通って凝縮器23から出て、好ましくは直接電気水蒸気発生器28に侵入する。電気水蒸気発生器28が動作中の場合、過熱された液体の水は、追加の熱入口を必要とするので、水は、流体接続Mを通って電気水蒸気発生器28から出て、好ましくは直接圧縮器41に侵入する。圧縮器41は、減圧部分内を循環する水の圧力を1気圧まで上昇させることを可能にする。大気圧における水蒸気は、流体接続Nを通って圧縮器41を出て、好ましくは直接、第1の熱交換モジュール5の第1の熱交換器5aに侵入する。
【0206】
他方の分岐において、流体接続I内を循環する水は、好ましくは直接流体接続Oに侵入し、好ましくは直接第1の中間水蒸気発生器50に侵入する。第1の中間水蒸気発生器50において、水は、第1の二水素排出ライン3において回収された熱量によって、特に第1の中間交換器6によって、オプションで第8の中間交換器35、第10の中間交換器37、第4の中間交換器9によって、大気圧で加熱される。水は、有利には、第1の中間水蒸気発生器50において水蒸気に変換され、流体接続Pを通ってそこから出て、好ましくは直接流体接続Nに侵入する。
【0207】
水蒸気は、第1の熱交換器5a内を循環する二水素からの熱量の回収によって、第1の熱交換器5aにおいて加熱される。過熱水蒸気は、流体接続Fを通って第1の熱交換器5aから出て、好ましくは直接第2の熱交換器5bに侵入する。水蒸気は、第2の熱交換器5b内を循環する二水素からの熱量の回収によって、第2の熱交換器5bにおいて再び加熱される。過熱水蒸気は、流体接続Gを通って第2の熱交換器5bから出て、必要に応じて、好ましくは直接電気ヒータ14に侵入する。電気ヒータ14は、水蒸気が電解槽1に入る事前定義された目標温度に達するように、おそらく必要な最後の温度上昇を確実にする。水蒸気は、流体接続Hを通って電気ヒータ14を出て、好ましくは直接電解槽1に侵入する。
【0208】
液体の水を移動させ、有利には第1の供給ライン2の加圧を確実にするために、1つまたは複数のポンプが異なる流体接続上に配置されることが可能である。
【0209】
電解槽1には、事前定義された電圧および強度に従って電流が供給され、電気分解を確実にし、したがって二水素および二酸素の生成を確実にすることを可能にする。
【0210】
二水素は、第1の排出ラインを通り、流体接続300を通って電解槽1から出て、好ましくは直接第1の熱交換モジュール5に、好ましくは第2の熱交換器5bに侵入する。二水素は、高温ガス状態において電解槽から出るので、それを使用するためおよび/またはそれを貯蔵するためにその温度を下げる必要がある。したがって、二水素からの熱量は、第1の供給ライン、より具体的にはそこを循環する水蒸気によって回収される。第2の熱交換器5bにおいて、二水素は、第2の熱交換器5b内を循環する水蒸気のための熱量の伝達によって低下した温度を有する。冷却された二水素は、流体接続301を通って第2の熱交換器5bから出て、好ましくは直接第1の熱交換器5aに侵入する。第1の熱交換器5aにおいて、二水素は、第1の熱交換器5a内を循環する水蒸気のための熱量の伝達によって再び低下した温度を有する。冷却された二水素は、流体接続302を通って第1の熱交換器5aを出て、好ましくは直接第1の中間交換器6に侵入する。第1の中間交換器6を通過することによって、二水素は、第1の中間流体回路内を循環する中間流体に熱量を伝達する際に冷却される。
【0211】
図1に示す第1の実施形態によれば、二水素は、流体接続303を通って第1の中間交換器6から出て、好ましくは直接第2の中間交換器7に侵入する。この第2の中間交換器7において、二水素は、中間流体回路32内を循環する中間流体に熱量を伝達する際に冷却される。二水素は、流体接続304を通って第2の中間交換器7から出て、好ましくは直接第1の空気冷却器16に侵入する。二水素は、流体接続305を通って第1の空気冷却器16から出て、好ましくは直接液体/ガス分離器17に侵入し、二水素の凝縮を確実にする。二水素は、流体接続306を通って液体/ガス分離器17から出て、必要ならば、別の凝縮を考慮して別の圧縮を受ける。この場合、二水素は、流体接続306を通って液体/ガス分離器17から出て、好ましくは直接圧縮器18に侵入し、したがって、流体接続307を通って出て、好ましくは直接第5の中間交換器12に侵入する。第5の中間交換器12を通過することによって、二水素は、中間流体回路32内を循環する中間流体に熱量を伝達する際に冷却される。二水素は、流体接続308を通って第5の中間交換器12から出て、好ましくは直接第2の空気冷却器19に侵入し、二水素の冷却を確実にする。二水素は、流体接続309を通って空気冷却器19から出て、好ましくは直接液体/ガス分離器20に侵入し、二水素の凝縮を確実にする。凝縮された二水素は、流体接続310を通って液体/ガス分離器20から出て、必要ならば、別の凝縮を考慮して別の圧縮を受ける。この場合、二水素は、流体接続310を通って液体/ガス分離器20から出て、好ましくは直接圧縮器30に侵入し、したがって、流体接続311を通って出て、好ましくは直接第6の中間交換器15に侵入する。第6の中間交換器15を通過することによって、二水素は、中間流体回路32内を循環する中間流体に熱量を伝達する際に冷却される。二水素は、流体接続312を通って第6の中間交換器15から出て、好ましくは直接第2の空気冷却器31に侵入し、二水素の冷却を確実にする。二水素は、流体接続313を通って空気冷却器31から出て、好ましくは直接液体/ガス分離器34に侵入し、二水素の凝縮を確実にする。凝縮された二水素は、流体接続314を通って液体/ガス分離器34から出て、使用または貯蔵されることが可能である。液体/ガス分離器17、20、34から回収された凝縮された液体の水は、水リサイクルライン21との流体接続によって、第1の水蒸気供給ライン2内でリサイクルされることが可能である。
【0212】
図2に示す第2の実施形態によれば、二水素は、流体接続315を通って第1の中間交換器6から出て、好ましくは直接第3の中間交換器316に侵入する。二水素は、第3の中間交換器316から出て、好ましくは直接第2の中間交換器7に侵入する。二水素は、流体接続304を通って第2の中間交換器7から出て、好ましくは直接空気冷却器16に侵入する。二水素は、流体接続305を通って第1の空気冷却器16から出て、好ましくは直接液体/ガス分離器17に侵入し、二水素の凝縮を確実にする。二水素は、流体接続306を通って液体/ガス分離器17から出て、必要ならば、別の凝縮を考慮して別の圧縮を受ける。この場合、二水素は、流体接続306を通って液体/ガス分離器17から出て、好ましくは直接圧縮器18に侵入し、したがって、流体接続317を通って出て、好ましくは直接第8の中間交換器35に侵入する。二水素は、流体接続318を通って第8の中間交換器35から出て、好ましくは直接第9の中間交換器36に侵入する。二水素は、流体接続319を通って第9の流体接続36から出て、好ましくは直接第5の中間交換器12に侵入する。第5の中間交換器12を通過することによって、二水素は、中間流体回路32内を循環する中間流体に熱量を伝達する際に冷却される。二水素は、流体接続308を通って第5の中間交換器12から出て、好ましくは直接第2の空気冷却器19に侵入し、二水素の冷却を確実にする。二水素は、流体接続309を通って空気冷却器19から出て、好ましくは直接液体/ガス分離器20に侵入し、二水素の凝縮を確実にする。凝縮された二水素は、流体接続310を通って液体/ガス分離器20から出て、必要ならば、別の凝縮を考慮して別の圧縮を受ける。この場合、二水素は、流体接続310を通って液体/ガス分離器20から出て、好ましくは直接圧縮器30に侵入し、したがって、流体接続320を通って出る。第5の中間交換器12を通過することによって、二水素は、中間流体回路32内を循環する中間流体に熱量を伝達する際に冷却される。二水素は、流体接続308を通って第5の中間交換器12から出て、好ましくは直接第2の空気冷却器19に侵入し、二水素の冷却を確実にする。二水素は、流体接続309を通って空気冷却器19から出て、好ましくは直接液体/ガス分離器20に侵入し、二水素の凝縮を確実にする。凝縮された二水素は、流体接続310を通って液体/ガス分離器20から出て、必要ならば、別の凝縮を考慮して別の圧縮を受ける。この場合、二水素は、流体接続310を介して液体/ガス分離器20から出て、好ましくは直接圧縮器30に侵入し、したがって、流体接続320を通って出る。二水素は、好ましくは直接第10の中間交換器37に侵入する。二水素は、流体接続321を通って第10の中間交換器37から出て、好ましくは直接第11の中間交換器38に侵入する。二水素は、流体接続322を通って第11の中間交換器38から出て、好ましくは直接第6の中間交換器15に侵入する。二水素は、流体接続312を通って第6の中間交換器15から出て、好ましくは直接第2の空気冷却器31に侵入し、二水素の冷却を確実にする。二水素は、流体接続313を通って空気冷却器31から出て、好ましくは液体/ガス分離器34に侵入し、二水素の凝縮を確実にする。凝縮された二水素は、流体接続314を通って液体/ガス分離器34から出て、使用または貯蔵されることが可能である。
【0213】
電解槽によって生成された二酸素は、第1の排出ライン3を通り、流体接続100を通って出て、好ましくは直接第2の熱交換モジュール11、好ましくは第2の熱交換器11bに侵入する。二酸素は、高温ガス状態において電解槽から出るので、空気中に排出するためにその温度を下げる必要がある。したがって、二酸素からの熱量は、有利には、第2の供給ライン10、より具体的にはそこを循環する空気によって回収される。第2の熱交換器11bにおいて、二酸素は、第2の熱交換器11b内を循環する空気のための熱量の伝達によって低下した温度を有する。冷却された二酸素は、流体接続101を通って第2の熱交換器11bから出て、好ましくは直接第1の熱交換器11aに侵入する。第1の熱交換器11aにおいて、二酸素は、第1の熱交換器11a内を循環する空気のための熱量の伝達によって再び低下した温度を有する。冷却された二酸素は、有利には、流体接続102を通って第1の熱交換器11aを出て、好ましくは直接回収モジュールの第4の中間交換器9に侵入する。第4の中間交換器9を通過することによって、二酸素は、中間交換器9内を循環する液体の水のための熱量の伝達によって再び低下した温度を有する。
【0214】
図1に示す第1の実施形態によれば、空気は、流体接続103を通って中間交換器9から出て、好ましくは直接第4の中間交換器29に侵入する。第7の中間交換器29において、二水素は、中間流体回路32内を循環する中間流体に熱量を伝達する際に冷却される。二水素は、流体接続104を通って第7の中間交換器29を出て、空気中に排出される。
【0215】
図2に示す第2の実施形態によれば、空気は、流体接続105を通って第4の中間交換器9から出て、好ましくは直接第12の中間交換器39に侵入する。空気は、流体接続106を通って第2の中間交換器39から出て、好ましくは直接第7の中間交換器29に侵入する。二水素は、流体接続104を通って第7の中間交換器29から出て、空気中に排出される。
【0216】
オプションによれば、電解槽1に空気が供給される。空気は、第2の供給ライン10を通って到着する。有利には、空気は、空気冷却器16に代わる第2の熱交換器を通過し、熱交換器内を循環する二水素から熱量を回収する。この第1の熱交換は、空気の第1の加熱を確実にする。空気は、流体接続110を通って熱交換器から出て、好ましくは直接圧縮器30に侵入する。図示のオプションによれば、空気は、圧縮器30によって圧縮され、その温度が上昇する。空気は、流体接続110を通って圧縮器30に侵入する。空気は、流体接続111を通って圧縮器30から出て、好ましくは直接第2の熱交換モジュール11に侵入し、好ましくは第1の熱交換器11aに侵入する。空気は、第1の熱交換器11a内を循環する二酸素からの熱量の回収によって、第1の熱交換器11aにおいて加熱される。過熱空気は、流体接続112を通って第1の熱交換器11aから出て、好ましくは直接第2の熱交換器11bに侵入する。空気は、第2の熱交換器11b内を循環する二酸素からの熱量の回収によって、第2の熱交換器11bにおいて再び加熱される。過熱空気は、流体接続113を通って第2の熱交換器11bから出て、必要ならば、好ましくは直接電気ヒータ13に侵入する。電気ヒータ13は、空気が電解槽1に入る事前定義された目標温度に達するように、おそらく必要な最後の温度上昇を確実にする。空気は、流体接続114を通って電気ヒータ13を出て、好ましくは直接電解槽1に侵入する。
【符号の説明】
【0217】
1 電解槽
2 水蒸気供給ライン
3 二酸素排出ライン
4 二水素排出ライン
5a 第1の熱交換モジュールの第1の熱交換器
5b 第1の熱交換モジュールの第2の熱交換器
6 第1の中間交換器
7 第2の中間交換器
8 第3の中間交換器
9 第4の中間交換器
10 空気供給ライン
11a 第2の熱交換モジュールの第1の熱交換器
11b 第2の熱交換モジュールの第2の熱交換器
12 第5の中間交換器
13 電気ヒータ
14 電気ヒータ
15 第6の中間交換器
16 空気冷却器
17 液体/ガス分離器
18 圧縮器
19 空気冷却器
20 液体/ガス分離器
21 水リサイクルライン
22 圧縮器
23 凝縮器
24 還元器
25 蒸発器
26 圧縮器
27 流体回路
28 電気水蒸気発生器
29 第7の熱交換器
30 圧縮器
31 空気冷却器
32 第3の中間流体回路
33 ポンプ
34 分離器
35 第8の中間交換器
36 第9の中間交換器
37 第10の中間交換器
38 第11の中間交換器
39 第12の中間交換器
40 還元器
41 圧縮器
50 第1の低圧水蒸気発生器
60 第2の低圧水蒸気発生器
A 凝縮器23に入る流体接続
B 凝縮器23と第1の中間発生器50との間の流体接続
C 第1の中間発生器50と電気水蒸気発生器28との間の流体接続
D 電気水蒸気発生器28と第1の熱交換器5aとの間の流体接続
E 第1の熱交換器5aと流体接続Dとの間の流体接続
F 第1の熱交換器5aと第2の熱交換器5bとの間の流体接続
G 第2の熱交換器5bとヒータ14との間の流体接続
H ヒータ14と電解槽1との間の流体接続
I 第1の水蒸気供給ライン2に入る流体接続
J 流体接続Iと好ましくは還元器40を備える第2の中間発生器60との間の流体接続
K 第2の中間発生器と凝縮器23との間の流体接続
L 凝縮器23と電気発生器28との間の流体接続
M 電気発生器28と圧縮器41との間の流体接続
N 圧縮器41と第1の熱交換モジュール5の第1の交換器5aとの間の流体接続
O 流体接続Iと第1の中間発生器50との間の流体接続
P 第1の中間発生器50と流体接続Nとの間の流体接続
100 電解槽1と第2の熱交換器11bとの間の流体接続
101 第2の熱交換器11bと第1の熱交換器11aとの間の流体接続
102 第1の熱交換器11aと中間交換器9との間の流体接続
103 中間交換器9と中間交換器29との間の流体接続
104 熱交換器29の出口流体接続
105 中間交換器9と中間交換器39との間の流体接続
106 中間交換器29と中間交換器39との間の流体接続
110 圧縮器30における入口流体接続
111 縮器30と第1の熱交換器11aとの間の流体接続
112 第1の熱交換器11aと第2の熱交換器11bとの間の流体接続
113 第2の熱交換器11bとヒータ13との間の流体接続
114 ヒータ13と電解槽1との間の流体接続
200 圧縮器26と凝縮器23との間の流体接続
201 凝縮器23と還元器24との間の流体接続
202 還元器24と蒸発器25との間の流体接続
203 蒸発器25と圧縮器26との間の流体接続
300 電解槽1と第2の熱交換器5bとの間の流体接続
301 第2の熱交換器5bと第1の熱交換器5aとの間の流体接続
302 第1の熱交換器5aと第1の中間交換器6との間の流体接続
303 第1の中間交換器6と第2の中間熱交換器7との間の流体接続
304 第2の中間熱交換器7と空気冷却器16との間の流体接続
305 空気冷却器16と液体/ガス分離器17との間の流体接続
306 液体/ガス分離器17と圧縮器18との間の流体接続
307 圧縮器18と第5の中間交換器12との間の流体接続
308 第5の中間交換器12と空気冷却器19との間の流体接続
309 空気冷却器19と液体/ガス分離器20との間の流体接続
310 液体/ガス分離器20と圧縮器22との間の流体接続
311 圧縮器22と第6の中間交換器15との間の流体接続
312 第6の中間交換器15と空気冷却器31との間の流体接続
313 空気冷却器31と液体/ガス分離器34との間の流体接続
314 液体/ガス分離器34の二水素の出口流体接続
315 第1の中間交換器6と第3の中間交換器8との間の流体接続
316 第3の中間熱交換器8と第2の中間熱交換器7との間の流体接続
317 圧縮器18と第8の中間交換器35との間の流体接続
318 第8の中間交換器35と第9の中間交換器36との間の流体接続
319 第9の中間交換器36と第5の中間交換器12との間の流体接続
320 圧縮器22と第10の中間交換器37との間の流体接続
321 第10の中間交換器27と第11の中間交換器38との間の流体接続
322 第11の中間交換器38と第6の中間交換器15との間の流体接続
400 第2の中間交換器7の出口と蒸発器25との間の流体接続
401 蒸発器25と第2の中間交換器7の入口との間の流体接続
402 第5の中間交換器12の出口と蒸発器25との間の流体接続
403 蒸発器25と第5の中間交換器12の入口との間の流体接続
404 第6の中間交換器15の出口と蒸発器25との間の流体接続
405 蒸発器25と第6の中間交換器15の入口との間の流体接続
406 第7の中間交換器29の出口と蒸発器25との間の流体接続
407 蒸発器25と第7の中間交換器29の入口との間の流体接続
410 蒸発器25から中間交換器への主分岐
411 中間交換器から蒸発器25への主分岐
500 第1の中間交換器6の出口と第1の中間発生器50との間の流体接続
501 第1の中間発生器50と第1の中間交換器6の入口との間の流体接続
502 第4の中間交換器9の出口と第1の中間発生器50との間の流体接続
503 第1の中間発生器50と第4の中間交換器9の入口との間の流体接続
504 第8の中間交換器35の出口と第1の中間発生器50との間の流体接続
505 第1の中間発生器50と第8の中間交換器35の入口との間の流体接続
506 第10の中間交換器37の出口と第1の中間発生器50との間の流体接続
507 第1の中間発生器50と第10の中間交換器37の入口との間の流体接続
510 第1の中間発生器50から中間交換器への主分岐
511 中間交換器から第1の中間発生器50への主分岐
600 第3の中間交換器8の出口と第2の中間発生器60との間の流体接続
601 第2の中間発生器60と第3の中間交換器8の入口との間の流体接続
602 第12の中間交換器39の出口と第2の中間発生器60との間の流体接続
603 第2の中間発生器60と第12の中間交換器39の入口との間の流体接続
604 第9の中間交換器36の出口と第2の中間発生器60との間の流体接続
605 第2の中間発生器60と第9の中間交換器36の入口との間の流体接続
606 第11の中間交換器38の出口と第2の中間発生器60との間の流体接続
607 第2の中間発生器60と第11の中間交換器38の入口との間の流体接続
610 第2の中間発生器60から中間交換器への主分岐
611 中間交換器から第2の中間発生器60への主分岐
【国際調査報告】