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特表2024-529711交通信号を適応的に制御するための方法、及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】交通信号を適応的に制御するための方法、及び装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/07 20060101AFI20240801BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
G08G1/07 P
G08G1/09 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508959
(86)(22)【出願日】2022-08-15
(85)【翻訳文提出日】2024-02-14
(86)【国際出願番号】 JP2022030914
(87)【国際公開番号】W WO2023022136
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】10202109141Q
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】リオン ユー チョン レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】モハン スリハリ
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB19
5H181CC04
5H181DD01
5H181JJ01
5H181JJ11
5H181JJ21
(57)【要約】
本開示は、交通信号を適応的に制御するための方法及び装置を提供する。交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための方法は、プロセッサ(806,907)によって、交差点で発生する外部介入を識別することであって、外部介入は、交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を交差点において引き起こす、ことと、プロセッサ(806,907)によって、外部介入によって引き起こされた交通制御挙動に基づいて交通制御計画を修正することと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための方法であって、
プロセッサによって、交差点で発生する外部介入を識別することであって、前記外部介入は、前記交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を前記交差点において引き起こす、ことと、
前記プロセッサによって、前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて前記交通制御計画を修正することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記外部介入を識別することは、映像分析を使用して前記交差点における交通の手動誘導を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記外部介入を識別することは、機械学習を使用して前記交差点における交通流パターン及び他の交通変数の異常を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて、前記外部介入の制御計画及び前記交差点における結果として生じる交通流を決定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
1又は複数のシミュレーションから前記隣接する交差点に対する1又は複数の制御計画を生成することであって、前記1又は複数のシミュレーションは、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流の変形に基づくシミュレーション入力を有する、ことと、
前記生成された1又は複数の制御計画を、それらの対応するシミュレーション入力とともに事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に一致する入力を有する事前学習された制御計画を取り出すことであって、前記事前学習された制御計画は、前記入力に基づくシミュレーションの出力であり、前記入力は、前記交差点における制御計画、前記交差点における結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における交通流の変形を含む、ことと、
前記取り出された事前学習された制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用することと、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
ファジー論理を介して最適制御計画を決定することであって、前記ファジー論理は、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に基づいて前記最適制御計画を決定する非線形マッピングプロセスである、ことと、
前記最適制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用するか、又は前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流を対応するシミュレーション入力として用いて、前記最適制御計画を事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための装置であって、
プロセッサと通信するメモリを備え、前記メモリは、その中に記録されたコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムは、前記装置に、少なくとも、
交差点で発生する外部介入を識別させ、前記外部介入は、前記交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を前記交差点において引き起こし、
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて前記交通制御計画を修正させる
ように、前記プロセッサによって実行可能である、
装置。
【請求項9】
前記外部介入を識別することは、映像分析を使用して前記交差点における交通の手動誘導を検出することを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記外部介入を識別することは、機械学習を使用して前記交差点における交通流パターン及び他の交通変数の異常を検出することを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に更に、
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて、前記外部介入の制御計画及び前記交差点における結果として生じる交通流を決定させる、
請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に、
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
1又は複数のシミュレーションから前記隣接する交差点に対する1又は複数の制御計画を生成することであって、前記1又は複数のシミュレーションは、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流の変形に基づくシミュレーション入力を有する、ことと、
前記生成された1又は複数の制御計画を、それらの対応するシミュレーション入力とともに事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に行わせる、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に、
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に一致する入力を有する事前学習された制御計画を取り出すことであって、前記事前学習された制御計画は、前記入力に基づくシミュレーションの出力であり、前記入力は、前記交差点における制御計画、前記交差点における結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における交通流の変形を含む、ことと、
前記取り出された事前学習された制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用することと、
を更に行わせる、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に、
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
ファジー論理を介して最適制御計画を決定することであって、前記ファジー論理は、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に基づいて前記最適制御計画を決定する非線形マッピングプロセスである、ことと、
前記最適制御計画を前記交差点の隣接する交差点に適用するか、又は前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流を対応するシミュレーション入力として用いて、前記最適制御計画を事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に行わせる、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
交通信号を適応的に制御するためのシステムであって、
請求項8から14のいずれか一項に記載の装置と、少なくとも1つの画像捕捉デバイスと、
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排他的ではないが広く、交通信号を適応的に制御するための方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
スプリットサイクルオフセット最適化手法(SCOOT:Split Cycle Offset Optimization Technique)及びシドニー協調適応型交通システム(SCATS:Sydney Coordinated Adaptive Traffic System)などの適応制御システムは、交通灯が周期的なシーケンスで複数のフェーズを通じて切り替えられる適応フェーズ制御のために最初に開発された。交通技術者は、フェーズを手動で選択し、周期的なシーケンスにおけるそれらの順序付けを事前定義することができる。これらのシステムは、各フェーズ間の時間においてリアルタイム調整を行うことができ、リアルタイム調整は、交通流飽和レベルの測定に基づいている。
【0003】
適応交通信号制御(ATSC)システムのより新しい世代は、自己適応型又は自己学習型である。それらは、道路事故を検出し、交通流を予測し、交通状況に応答することができる。それらはまた、道路ネットワークのより広いエリアの調整された最適化を実施する統合された交通管理及び制御システムである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、これらの適応信号制御システムは、予想された交通流パターン又は予測可能な交通流パターンに依存している。道路に交通渋滞又は障害物、事故又は迂回がある場合、又は交通灯信号が故障している場合、交通警察官は、運転者が混乱しないように手動で交通を誘導する場合がある。これらの交通警察官は、典型的には、関連する交通信号制御システムから命令を受信しておらず、交通方向に関する自身の次の行動のシステムを先取りしていない。したがって、かかる交通の誘導は、関係する交通管理及び制御システムに統合されず、その結果、システムの有効性を損なう可能性がある。
【0005】
本明細書では、上記の問題のうちの1又は複数に対処する、交通信号を適応的に制御するためのデバイス及び方法の実施形態が開示される。
【0006】
更に、他の望ましい特徴及び特性は、添付の図面及び本開示のこの背景と併せて、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本開示は、交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための方法であって、プロセッサによって、交差点において発生する外部介入を識別することであって、外部介入は、交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を交差点において引き起こす、ことと、プロセッサによって、外部介入によって引き起こされた交通制御挙動に基づいて交通制御計画を修正することと、を含む方法を提供する。
【0008】
第2の態様では、本開示は、交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための装置であって、プロセッサと通信するメモリを備え、メモリは、その中に記録されたコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムは、装置に、少なくとも、交差点で発生する外部介入を識別させ、外部介入は、交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を交差点において引き起こし、外部介入によって引き起こされた交通制御挙動に基づいて交通制御計画を修正させるように、プロセッサによって実行可能である、装置を提供する。
【0009】
第3の態様において、本開示は、交通信号を適応的に制御するためのシステムであって、第2の態様の装置と、少なくとも1つの画像捕捉デバイスと、を備えるシステムを提供する。
【0010】
添付の図面は、同様の参照番号が別々の図を通して同一又は機能的に類似の要素を指すことがあり、以下の詳細な説明とともに本明細書に組み込まれ、その一部を形成し、非限定的な例としてのみ、種々の実施形態を示し、本実施形態による種々の原理及び利点を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の実施形態は、単なる例として、図面と併せて、以下に記載される説明から、当業者によりよく理解され、容易に明らかになるであろう。
図1】本開示の種々の実施形態による、交差点における交通の手動誘導の例示的な例を示す。
図2】本開示の種々の実施形態による適応交通信号制御システムの概略図を示す。
図3】本開示の種々の実施形態による、交通誘導手信号の例を示す。
図4】本開示の種々の実施形態による交通流を示すグラフである。
図5】本開示の種々の実施形態による、交通の手動誘導によって実行される例示的な制御計画の例を示す。
図6A】本開示の種々の実施形態による、交差点における流量及び旋回比の例を示す。
図6B】本開示の種々の実施形態による、交差点における流量及び旋回比の例を示す。
図7A】本開示の種々の実施形態による、適応交通制御のための例示的フローチャートを示す。
図7B】本開示の種々の実施形態による、適応交通制御のための例示的フローチャートを示す。
図7C】本開示の種々の実施形態による、適応交通制御のための例示的フローチャートを示す。
図7D】本開示の種々の実施形態による、適応交通制御のための例示的フローチャートを示す。
図7E】本開示の種々の実施形態による、適応交通制御のための例示的フローチャートを示す。
図8】本開示の種々の実施形態による、適応交通制御のためのシステムを示す、ブロック図を示す。
図9】前の図の方法を実行するために使用され得る例示的なコンピューティングデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
用語の説明
交差点は、車両及び歩行者が安全かつ効率的に交差点をナビゲートすることができるように交通信号を制御するために交通制御システムが実装される交通交差点(例えば、T字路、交差路、環状交差点、又は任意の同様の交差点)を指す。
【0013】
SCOOT及びSCATSなどの適応交通制御システムは、交通灯が周期的なシーケンスで複数のフェーズを通して切り替えられる適応フェーズ制御を使用する。例えば、交通制御システムは、事故が回避されるように車両及び歩行者の両方に対して同様に高いレベルの安全性を維持しながら、車両が交差点を通って走行するか又は交差点で曲がるための青信号がオンである最適な持続時間、歩行者が交差点を渡るための青信号が点灯される最適な持続時間、及び他の同様の持続時間を、車両の混雑及び交通渋滞が最小限に抑えられるように決定し、実装する。
【0014】
更に、これらの適応交通制御システムは、従来の交通制御システムとは異なり、各フェーズ間の時間においてリアルタイム調整を行うことができ、リアルタイム調整は、交通流飽和レベルの測定に基づく。より新しいASTCシステムは、道路事故を検出し、交通流を予測し、リアルタイムで交通状況に応答することができる。概して、これらのシステムは、1又は複数の交差点を含み得る道路網の広いエリアに対する交通制御の調整された最適化を実施するように実装される。
【0015】
外部介入とは、交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を引き起こす、交通制御計画の外部の要因を指す。例えば、交差点での外部介入は、交通制御計画に基づいて、車両がそうするように想定されていないときに、車両に交差点を横断させるか、又は交差点で曲がるようにさせる場合がある。別の例では、交差点での外部介入は、交通制御計画に基づいて歩行者がそうすることになっていないときに、歩行者に交差点で道路を横切らせる場合がある。外部介入は、交通を誘導する警察官又は交通安全要員などの手動介入、又は交通流に影響を及ぼし得る事故及び他の異常を含み得る。
発明を実施するための形態
【0016】
添付の図面のうちの任意の1又は複数において、同じ参照番号を有し得るステップ及び/又は特徴が参照される場合、それらのステップ及び/又は特徴は、反対の意図が現れない限り、この説明の目的のために同じ機能(複数可)又は動作(複数可)を有する。
【0017】
「背景技術」のセクションに含まれる説明及び従来技術の構成に関する上記の説明は、それらの使用を通じて公共知識を形成するデバイスの説明に関することに留意されたい。これは、かかるデバイスが当該技術分野における共通の一般知識の一部を何らかの形で形成するという、本発明者(複数可)又は特許出願人による表現として解釈されるべきではない。
【0018】
通常、交差点における交通信号の制御は、交通制御システムによって実行され得る。交通制御システムは、交差点における交通信号を制御するために、交差点における交通制御計画を実装することができ、交通制御システムがカバーする隣接する交差点についても同様である。外部介入によって行使される制御計画が交差点における既存の交通制御計画をオーバーライドする外部介入が交差点において発生するとき、交差点の隣接する交差点は最適化されないことがある。例えば、外部介入は、交差点で交通を誘導する交通警察又は交通安全要員による手動介入である場合がある。このオーバーライド問題に対処するために、この「手動介入」は、既存の交通制御計画における新しい変数として使用され得、また、隣接する交差点に対する交通制御計画における制約としても使用され得る。
【0019】
種々の従来技術が、交通流を予測して最大化するための技術を提案している。しかしながら、かかる技術は、大量のデータを必要とし、したがって、この技術をサポートするために外部介入状況(特に、手動介入が関与する場合)に関する十分な交通流データが存在すると仮定することは非現実的である。別の提案された解決策は、交通信号制御システムを改善するためにファジー論理を利用している。しかしながら、この解決策は、かかるファジー論理ベースの適応信号制御の利益を享受するために、全ての交差点における全ての交通コントローラが良好な動作状態にあることを期待するものである。更に別の提案された解決策は、集中又は地域交通制御システムが故障した場合に、局所交通信号制御システムにフォールバックすることを含んでいるが、交通を手動で誘導する交通警察官による手動介入を考慮に入れておらず、これは依然として世界の多くの都市で広く使用されている方法である。
【0020】
図1は、交差点における交通の手動誘導のための例示的な図100を示している。ATSCシステムなどの交通制御システムは、交差点における交通信号を制御するために、1又は複数の交差点において交通制御計画を実装することができる。しかしながら、例えば、交差点102において交通の手動誘導が行われ得る状況が生じる可能性があり、交通警察官又は任意の他の交通安全要員が、例えば、交差点102における交通信号条件を無効にするための手動信号を使用して、交通を手動で誘導する。したがって、交差点102で発生する交通の手動誘導を検出及び分析することができ、その結果、交差点の近傍内の局所領域に対する交通制御計画をそれに応じて調整することができる。
【0021】
例えば、交差点102において交通を誘導する交通警察官又は交通安全要員が、1又は複数の映像カメラによって検出され得る。これらのカメラは、交差点102において交通を誘導している関係者の画像を捕捉し、映像分析又は他の同様の技術を介して、捕捉された画像を分析して、その人によって実装される制御計画を決定することができる。この制御計画は、その後、交差点102のための交通制御システムによって実装されている交通制御計画に統合されてもよく、その結果、交通制御計画は、手動交通誘導の制御計画に基づいて修正又は調整される。調整された交通制御計画は、予測可能な交通流パターンを交通制御システムに送達し、交通制御の最適化のための適応制約となる。したがって、有利には、交差点102における交通の手動誘導は、交通制御システムの交通制御計画に変数として組み込まれ、システムが、効率的な交通制御計画を実装するために現実の状況により適応することを可能にする。
【0022】
更に、例えば、交差点102の局所領域内にある104、106、108、及び110などの隣接する交差点の交通制御計画も、手動交通誘導の制御計画に基づいて調整又は修正される。これは、交差点102の局所領域周辺の手動交通誘導の影響を有利に低減する。交差点102から更に離れた他の交差点の交通制御計画も、それに応じて調整又は修正することができることが理解されよう。
【0023】
図2は、本開示の種々の実施形態による例示的なATSCシステム200の概略図を示している。ATSCシステムは、手動誘導検出モジュール204及び局所領域信号制御モジュール206を有する手動誘導をサポートするサブシステム202を有してもよい。映像/監視/CCTVカメラなどの交通センサ(複数可)208は、ATSCシステムによってカバーされる交差点の映像及び/又は画像をリアルタイムで捕捉し、捕捉された映像を入力として分析モジュール210に提供することができ、映像及び他の分析技術が、捕捉された映像又は画像を処理するために使用され得る。処理された映像又は画像は、その後、サブシステム202への入力として提供され、交差点の制御計画及び/又は交通流の情報は、その後、処理された映像又は画像に基づいて決定されてもよい。次いで、決定された情報は、全体的な適応信号制御のためのサブシステム212への入力として提供され、提供された情報は、ATSCシステム200によって交差点で実装される交通制御計画を修正又は調整するための更新制約又は変数として使用される。修正又は調整された交通制御計画は、その後、修正又は調整された交通制御計画に基づいて交差点における交通信号を制御する交通コントローラ(複数可)モジュール214によって実装される。
【0024】
2つ以上の交差点に対する交通制御計画をリアルタイムで行うことができることが理解されるであろう。更に、交通制御システムは、少なくともサブシステム202、204、206、210、及び212の機能を実施することができるシングルプロセッサを備えることも可能であり、例えば、交差点で発生する外部介入を識別し、外部介入は、交差点の交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を交差点において引き起こし、外部介入によって引き起こされた交通制御挙動に基づいて交通制御計画を修正する。
【0025】
交差点における交通の手動誘導を検出するための方法は、映像分析を介して、交通警察官又は交通を誘導する他の交通安全要員の存在を検出することを含み得る。検出の精度を向上させるために、(誘導ループ、ライダ、映像などのセンサからの)現在の交通流と(ATSCシステムなどの交通制御システムによって発行される)現在の交通信号制御との比較による異常検出などのサポート方法が実装されてもよい。検出精度を向上させる別の方法は、交差点における交通灯が適切に機能していることを確認するための、交通灯のための自動故障検出又は監視システムの実装形態であり得る。
【0026】
映像/監視/CCTVカメラから取得された映像は、通常、mpg又は任意の映像コーデックフォーマットで記憶される。各映像は、読み出され、映像ごとに複数のフレームに分割され得る。当技術分野で知られている映像分析技術を通して、映像/監視/CCTVカメラから取得された、交差点における可能な外部介入の捕捉された映像は、手動介入の検出のために、例えば、交差点において交通を誘導する警察官又は他の交通安全要員の検出のために処理され得る。ラベル付けは、交通警察(特に、警察制服、警察バッジ又はIDタグを着用している者)、他の交通安全要員(例えば、安全ベスト、安全ヘルメットを着用している人、警棒を持っている人、又は他の同様の特徴を有する人)に対して、及び手の信号に対しても行われ得る。図3は、交通を誘導するために使用され得る共通の手信号、及び検出するためにどの映像分析技術が利用され得るかの図300を示している。例えば、領域ベースの畳み込みニューラルネットワーク(RCNN:Region Based Convolutional Neural Network)、検出(Detectron)、一度しか見ない(YOLO:You Only Look Once)、又は他の同様の方法などの物体検出方法を適用して、手動介入中に使用される手のサインを検出することができる。これらの手のサインが使用されるシーケンス、並びに各手のサインが使用される持続時間も決定され得る。これらの情報は、手動介入が交差点で適用されている制御計画を決定するために使用されてもよい。
【0027】
映像分析を使用して手の信号を検出することができない状況、又は外部/手動の介入が交差点内に存在しているように見えない状況、又は交差点で交通を誘導している人をはっきりと見ることができない状況が生じ得る。かかる場合、手動介入をチェックするために異常検出技術を使用することができる。例えば、当技術分野で知られている異常検出方法を使用して、交通流パターンの任意の異常な変化を検出することができ、これは、任意の障害のある交差点及び結果として生じる交通流を識別するのを助けることができる。図4のグラフ400を参照すると、1日の間の交差点の通常の交通流は、線402によって表すことができ、交差点の現在の交通流は、線404によって表すことができる。赤色の交通信号中の異常に高い交通流(すなわち、車両が停止するはずであり、したがって交通流が低くなるはずであるとき)、及び/又は青色の交通信号中の異常に低い交通流(すなわち、車両が移動するはずであり、したがって交通流が高くなるはずであるとき)に見られる、ライン402に示すような通常の交通流から逸脱する異常が、ライン404について検出され得る。この異常は、交通流パターンの異常な変化であると判定することができる。次いで、交差点における状況の更なる調査が必要とされ得る。有利には、異常検出方法を用いて、交通流パターン及び他の交通変数に基づいて外部/手動介入によって引き起こされる制御計画を推定することができる。これは、機械学習的アプローチを使用して行うことができる。
【0028】
センサ情報は、交通灯シーケンスの直近の1つ又は複数のサイクルから手動誘導によって実行された制御計画を理解するために使用されてもよい。例えば、手動又は外部介入によって実行される制御計画を決定するために、サイクル開始時間、サイクル持続時間、青信号持続時間、黄信号持続時間、ターンシーケンス、及び他の同様の情報などの情報を取得することができる。これらの情報は、図5図500に示されるように提示され得る。例えば、サイクル持続時間502において、ターンシーケンス504は、青信号持続時間506及び黄信号持続時間508で発生し得る。これらの情報は、外部介入によって実行される制御計画を推定するために、ターンシーケンス504並びにサイクル持続時間502中の全ての他のシーケンスの交通流情報と結合され得る。例えば、センサ情報は、制御計画が推定され得るように、(ターンシーケンス504に示されるような)ターン事象のシーケンス及び(青信号持続時間506及び黄信号持続時間508に示されるような)それらの持続時間を理解するために利用され得る。
【0029】
センサ情報はまた、交通灯シーケンスの直近の1つ又は複数のサイクルから現在の交通状況を理解するために使用され得る。例えば、手動又は外部介入によって実行される制御計画を決定するために、流量f、旋回比r、及び他の同様の情報などの情報を取得することができる。これらの情報は、図6A図600及び図6B図610に示されるように提示され得る。例えば、図600は、流量604を有する辺a 602からの交通流を示しており、これは、旋回比608で辺b 606に左折し、旋回比612で辺c 610に直進し、旋回比616で辺d 614に右折する。図620は、流量624を有する辺d 622からの交通流を示しており、これは、旋回比628で辺a 626に左折し、旋回比632で辺b 630に直進し、旋回比636で辺c 634に右折する。
【0030】
図7Aは、本開示の種々の実施形態による、シミュレーションに基づく適応交通制御のための例示的なフローチャート700を示している。例えば、交差点zは、外部介入下にあってもよい。映像及び他の分析技術を利用するプロセス702を通して、外部介入が、Tによって表される交通量を有する(すなわち、交通流量(複数可)及び旋回比(複数可)を有する)交差点zとともに、CPによって表される制御計画を実行していると判定することができる。更に、交差点Zの周りに位置する1又は複数の隣接する交差点の各々についての交通(例えば、Tによって表される)も、映像及び他の分析技術を利用してプロセス702において決定され得る。制御計画CP、交通量T及び交通量Tの情報は、プロセス704に入力され、ここで、制御計画CP、交通量T及び交通量Tの変形が生成される。次に、これらの変形は、制御計画CP、交通量T、及び交通量Tの各変形に基づいて、交差点zの隣接する又は近くの交差点についての可能な交通条件及び対応する制御計画CPをシミュレートするために、シミュレーションプロセス706を受ける。代替的に、ユーザ定義制御計画CP、交通量T、及び交通量Tが、シミュレーションの代わりに提供されてもよい。ユーザ定義の制御計画及び交通の情報は、次いで、プロセス708に入力され、ここで、(ユーザ定義の)制御計画CP、交通量T及び交通量Tの更なる変形が生成され、次いで、これらの生成された変形は、シミュレーションプロセス710を受けて、各変形に基づいて、交差点zの隣接する又は近くの交差点についての可能な交通状態及び対応する制御計画CPをシミュレートする。プロセス704、706、708及び710は、オンライン(例えば、交通制御システムとのリアルタイム接続)及び/又はオフラインプロセスとして実装され得ることが理解されるであろう。
【0031】
プロセス706及び710からのCP及びそれらの対応する入力(制御計画CP、交通量T及び交通量T)のシミュレーション結果は、次いで、交差点Zの隣接する交差点についての好適な制御計画を決定するために適応交通制御システムによって参照され得る累積事前学習状況としてデータベース712に記憶される。換言すれば、累積事前学習状況は、以前に遭遇した又は以前のユーザ定義の制御計画及び交通パラメータに基づいて、交差点Z並びに交差点zの隣接する又は近くの交差点(又は、状況又は位置が交差点zと同様であり得る別の交差点)についての交通条件の過去のシミュレーションからの保存されたデータであり得る。例えば、現在の状況に対する制御計画CP、交通量T、及び交通量Tの値は、映像及び他の分析技術を利用してプロセス702から取得され、プロセス714への入力として提供されてもよく、これらの入力は、以前にシミュレートされ、データベース712に記憶された累積事前学習状況(例えば、CPの以前のシミュレーション結果、及び制御計画CP、交通量T、及び交通量Tの以前に取得された値を含むそれらの対応する入力)と比較される。プロセス714において、現在の状況に類似する累積事前学習状況が存在する(例えば、制御計画CP、交通量T、及び交通量Tの以前に記憶された値が、制御計画CP、交通量T、及び交通量Tの現在取得された値に類似することが分かる)と判定された場合、現在の状況に最も類似する事前学習状況が判定され、プロセス718に入力され、次いで、適切な事前学習された制御計画(例えば、判定された事前学習状況の制御計画CP)が、交差点zの隣接する又は近くの交差点に適用される。プロセス714において、適切な累積事前学習状況が存在しないと判定された場合、プロセス716におけるファジー論理を実装して、隣接する交差点に対する適切な制御計画を決定することができる。ファジー論理は、スカラー出力を得るための入力の非線形マッピングを指す。これは、制御計画CP、交通量T、及び交通量Tに基づいて、関連する隣接する交差点の最適制御計画を決定するために使用することができる規則のセットである。例えば、適切な事前学習された制御計画がデータベース712内の取り出しのために利用可能ではないとき、ファジー論理が利用され得る。この場合、制御計画CPのセットを有する外部介入は、隣接する交差点のための最適制御計画を決定するためのパラメータとして使用され、交通量T及び交通量Tは、ファジー論理を介して最適制御計画を決定するための入力パラメータとして含まれてもよく、決定された最適制御計画は、関連する隣接する交差点に適用されてもよく、又は、対応するシミュレーション入力として、外部介入の制御計画、交差点における結果として生じる交通流、及び隣接する交差点における交通流を有する事前学習された制御計画CPとして記憶されてもよい。次いで、決定された制御計画は、交差点zの隣接する又は近くの交差点に適用するためにプロセス718に入力される。有利には、プロセス714は、現在の交通状況に最もよく似ている事前学習状況が利用可能でない場合に、フォールバック位置を提供する。
【0032】
図7Bは、本開示の種々の実施形態による、シミュレーションに基づく適応交通制御のための別の例示的なフローチャート720を示している。例えば、交差点zは、外部介入下にあってもよい。プロセス722において、交差点zにおけるサイクル開始時間、サイクル持続時間、青信号持続時間、黄信号持続時間、ターンシーケンス、及び他の同様の情報のセンサ情報が、交通センサを介して取得され得る。センサ情報は、サイクル開始時間、サイクル持続時間、青信号持続時間、黄信号持続時間、ターンシーケンスの情報、及び、例えば交差点zに隣接する他の交差点からの他の同様の情報を更に含んでもよい。
【0033】
センサ情報を分析するために映像及び他の分析技術を利用するプロセス724を通じて、外部介入が、Tによって表される交通量を有する(すなわち、交通流量(複数可)及び旋回比(複数可)を有する)交差点zとともにCPによって表される制御計画を実行していると判定することができる。更に、例えば交差点zに隣接する1からnまでの数の交差点の交通
【数1】
も決定することができる。制御計画CP、交通量T及び
【数2】
の情報は、1~n個の交差点の各々について最適制御計画
【数3】
を決定するためにプロセス726に入力される。値Vを最小化するのは、最適制御計画
【数4】
であってもよい。Aimsum、Vissim、又は他の同様のシミュレータなどのシミュレータを使用して、パラメータCP、T
【数5】
、及び
【数6】
の試験値を使用して、プロセス728においてシミュレーションが実施されてもよく、結果値「V」がシミュレーションから導出される。「V」は、スカラー出力を有する目的関数とすることができ、その目的は、最適な全体的な交通条件を示す「V」の値を得ることである。例えば、「V」は、移動時間の関数として導出されてもよく、その値は、シミュレーションにおいて最小化されるべきである。このシミュレーションは、Vの最小値が1~n個の交差点の各々に対して取得されるまで、1~n個の交差点の各々に対して異なる試験値
【数7】
を使用して繰り返される。プロセス730において、パラメータCP、T
【数8】

【数9】
の値、及び対応するV値を、交通制御システムにおいて発生し得る将来の異常事象の基準として使用され得る累積有限事前学習状況として記憶することができる。パラメータは、任意の形態のメモリ、例えばデータベースに記憶するためのテーブルとしてコンパイルされてもよい。これは、交通制御システムが、将来の事象のために利用され得る以前の事象のデータベースを蓄積することを有利に可能にし、異常な交通状況を処理する際のシステムの適応性及び効率を改善する。
【0034】
図7Cは、本開示の種々の実施形態による、シミュレーションに基づく適応交通制御のための別の例示的なフローチャート740を示している。フローチャート740に示されたプロセスは、フローチャート720に示されたものと同一であるが、パラメータCP、T及び
【数10】
に対するユーザ定義入力は、プロセス722及び724においてセンサ情報から取得される代わりに、プロセス742において生成され、シミュレーションのために利用される。有利には、この実装形態は、潜在的な異常状況のシミュレーションがオフラインで実行されることを可能にする。例えば、シミュレーションは、交通制御システムが依然として毎日の交通監視を継続することができるように、交通制御システムとは別個に隔離されたオフライン方式で実施されてもよい。
【0035】
図7Dは、本開示の種々の実施形態による、シミュレーションに基づく適応交通制御のための別の例示的なフローチャート750を示している。フローチャート720のプロセス730及び/又はフローチャート740のプロセス748(このフローチャートではプロセス752として示される)における累積有限事前学習状況への、パラメータCP、T
【数11】

【数12】
及びVを有するコンパイルされたシミュレーション結果に基づいて、交通制御システムは、例えば、深層Qネットワークを利用して、プロセス754における状況の無限の可能性を予測するためのモデルMを学習してもよい。このモデルMは、特にシステムが以前に遭遇したことのない異常な状況に対処する場合に、交通制御システムの適応性を高めるために有利に利用することができる。フローチャート720及び740の後に、適応交通制御のためのモデルMを開発するためのプロセス754を更に続けることができることが理解されよう。
【0036】
図7Eは、本開示の種々の実施形態による、シミュレーションに基づく適応交通制御のためにモデルMがどのように利用され得るかについての例示的なフローチャート760を示している。フローチャート720のプロセス724と同様のプロセス762において、映像及び他の分析技術が適用されて、パラメータCP、T、及び
【数13】
が取得される。これらのパラメータは、プロセス764に入力されて、フローチャート750のプロセス754において作成されたモデルMを用いて(
【数14】
,V)ペアを予測する。次のプロセス756において、Vが最小である1~n個の交差点の各々に対して、
【数15】
の値が選択される。次のプロセス768において、選択された
【数16】
が、最適化されたアクションとして適用され、交差点zに隣接する1~n個の交差点の各々は、選択された
【数17】
を採用するように再構成される。
次のプロセス770において、選択された
【数18】
は、より広いネットワーク最適化のための制約として、例えば、交差点zから更に離れた交差点に対して、モデルMに更に適用されてもよい。
【0037】
図8は、種々の実施形態による適応交通制御のためのシステム800を示すブロック図を示している。一例では、映像又は画像入力の管理は、少なくとも画像捕捉デバイス802及び装置804によって実施される。システム800は、装置804と通信する画像捕捉デバイス802を備える。一実装形態では、装置804は、概して、少なくとも1つのプロセッサ806と、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ808とを備える物理デバイスとして説明され得る。少なくとも1つのメモリ808及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサ806とともに、物理デバイスに、図2及び図7において説明される動作を実施させるように構成される。プロセッサ806は、画像捕捉デバイス802から画像を受信するか、又はデータベース810から画像を取り出すように構成される。
【0038】
映像又は画像捕捉デバイス802は、映像又は画像を入力可能なデバイスであってよい。例えば、デジタル映像が入力され得るか、又はデジタル映像を含む物理媒体(すなわち、ストレージドライブ、DVD、VCD、及び他の同様の媒体)又はアナログ映像(すなわち、映像カセット又は他の同様の媒体)が入力され得、その結果、映像又は映像から取得された複数の画像がスキャンされ、入力として使用される。画像捕捉デバイスはまた、映像が捕捉され、装置804のための入力として使用され得る、映像/CCTV/監視カメラであり得る。
【0039】
装置804は、画像捕捉デバイス802及びデータベース810と通信するように構成され得る。データベースは、装置804及びシステム800のためのソフトウェア及び/又はオペレーティングシステムを備えてもよく、図7に記載されるような事前学習状況の保存されたデータも備えてもよい。一例では、装置804は、交差点の映像からの入力映像又は複数の画像を画像捕捉デバイス802から受信するか、又はデータベース810から取り出し、装置804内のプロセッサ806によって入力映像又は映像からの複数の画像を処理した後に、交差点で発生している外部介入を識別することができ、外部介入は、交差点の既存の交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を交差点において引き起こす。装置804はまた、外部介入によって引き起こされた交通制御挙動に基づいて既存の交通制御計画を修正するように構成されてもよい。
【0040】
図9は、例示的なコンピューティングデバイス900を示し、以下ではコンピュータシステム900又はデバイス900と互換的に称され、1又は複数のかかるコンピューティングデバイス900は、図8に示されるシステム800又は前の図の方法を実装するために使用され得る。コンピューティングデバイス900の以下の説明は、例としてのみ提供され、限定することを意図するものではない。
【0041】
図9に示すように、例示的なコンピューティングデバイス900は、ソフトウェアルーチンを実行するためのプロセッサ907を含む。明確にするためにシングルプロセッサが示されているが、コンピューティングデバイス900は、マルチプロセッサシステムを含むこともできる。プロセッサ907は、コンピューティングデバイス900の他の構成要素と通信するための通信インフラストラクチャ906に接続される。通信インフラストラクチャ906は、例えば、通信バス、クロスバー、又はネットワークを含み得る。
【0042】
コンピューティングデバイス900は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などのプライマリメモリ908と、セカンダリメモリ910とを更に含む。セカンダリメモリ910は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ又はハイブリッドドライブであり得るストレージドライブ912、及び/又は磁気ドライブ、光ディスクドライブ、ソリッドステートストレージドライブ(例えば、USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ又はメモリカード)などを含んでもよいリムーバブルストレージドライブ914を含んでもよい。リムーバブルストレージドライブ914は、周知の方法でリムーバブル記憶媒体918から読み出し、かつ/又はそれに書き込む。リムーバブル記憶媒体918は、揮発性メモリドライブ914によって読み出され、書き込まれる磁気、光学ディスク、非リムーバブル記憶媒体などを含み得る。当業者(複数可)には理解されるように、リムーバブル記憶媒体918は、コンピュータ実行可能プログラムコード命令及び/又はデータを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0043】
代替的な実装形態では、セカンダリメモリ910は、追加的又は代替的に、コンピュータプログラム又は他の命令がコンピューティングデバイス900にロードされることを可能にするための他の同様の手段を含み得る。かかる手段は、例えば、リムーバブルストレージユニット922及びインターフェース920を含み得る。リムーバブルストレージユニット922及びインターフェース920の例には、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームコンソールデバイスに見られるものなど)、リムーバブルメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、リムーバブルソリッドステートストレージドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ又はメモリカードなど)、並びにソフトウェア及びデータをリムーバブルストレージユニット922からコンピュータシステム900に転送することを可能にする他のリムーバブルストレージユニット922及びインターフェース920が含まれる。
【0044】
コンピューティングデバイス900はまた、少なくとも1つの通信インターフェース924を含む。通信インターフェース924は、ソフトウェア及びデータが通信経路926を介してコンピューティングデバイス900と外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。本発明の種々の実施形態では、通信インターフェース924は、データが、コンピューティングデバイス900と、パブリックデータ又はプライベートデータ通信ネットワークなどのデータ通信ネットワークとの間で転送されることを可能にする。通信インターフェース924は、異なるコンピューティングデバイス900間でデータを交換するために使用され得、かかるコンピューティングデバイス900は、相互接続されたコンピュータネットワークの一部を形成する。通信インターフェース924の例としては、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート(シリアル、パラレル、プリンタ、GPIB、IEEE 1394、RJ45など)、関連回路を有するアンテナなどを挙げることができる。通信インターフェース924は、有線であってもよいし、無線であってもよい。通信インターフェース924を介して転送されるソフトウェア及びデータは、通信インターフェース924によって受信されることが可能な電子信号、電磁信号、光信号、又は他の信号であり得る信号の形態である。これらの信号は、通信経路924を介して通信インターフェースに提供される。
【0045】
図9に示すように、コンピューティングデバイス900は、関連するディスプレイ930に画像又は映像をレンダリングするための動作を実施するディスプレイインターフェース902と、関連するスピーカ(複数可)934を介してオーディオコンテンツを再生するための動作を実施するオーディオインターフェース932とを更に含み得る。
【0046】
本明細書で使用する場合、「コンピュータプログラム製品」(又は非一時的コンピュータ可読媒体であり得る、コンピュータ可読媒体)という用語は、部分的に、リムーバブル記憶媒体918、リムーバブルストレージユニット922、ストレージドライブ912にインストールされたハードディスク、又は通信経路926(無線リンク又はケーブル)を介して通信インターフェース924にソフトウェアを搬送するキャリア波を指し得る。コンピュータ可読記憶媒体(又は複数のコンピュータ可読媒体)は、実行及び/又は処理のために、記録された命令及び/又はデータをコンピューティングデバイス900に提供する任意の非一時的な不揮発性有形記憶媒体を指す。かかる記憶媒体の例には、かかるデバイスがコンピューティングデバイス900の内部にあるか外部にあるかにかかわらず、磁気、CDROM、ブルーレイディスク、ハードディスクドライブ、ROM又はIC、ソリッドステートストレージドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ又はメモリカードなど)、ハイブリッドドライブ、光磁気ディスク、又はPCカードなどのコンピュータ可読カードなどが含まれる。コンピューティングデバイス900へのソフトウェア、アプリケーションプログラム、命令、及び/又はデータの提供にも関与し得る一時的又は非有形のコンピュータ可読伝送媒体の例は、無線又は赤外線伝送チャネル、並びに別のコンピュータ又はネットワーク化されたデバイスへのネットワーク接続、及び電子メール伝送及びウェブサイトなどに記録された情報を含むインターネット又はイントラネットを含む。
【0047】
コンピュータプログラム(コンピュータプログラムコードとも称される)は、プライマリメモリ908及び/又はセカンダリメモリ910に記憶される。コンピュータプログラムは、通信インターフェース924を介して受信することもできる。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、コンピューティングデバイス900が本明細書で論じられる実施形態の1又は複数の特徴を実施することを可能にする。種々の実施形態では、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ907が上述の実施形態の特徴を実施することを可能にする。したがって、かかるコンピュータプログラムは、コンピュータシステム900のコントローラを表す。
【0048】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に記憶され、リムーバブルストレージドライブ914、ストレージドライブ912、又はインターフェース920を使用して、コンピューティングデバイス900にロードされ得る。コンピュータプログラム製品は、非一時的コンピュータ可読媒体であってもよい。代替的に、コンピュータプログラム製品は、通信経路926を介してコンピュータシステム900にダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、プロセッサ907によって実行されると、コンピューティングデバイス900に、本明細書に記載の実施形態の機能を実施させる。
【0049】
図9の実施形態は、単に例として提示されていることを理解されたい。したがって、一部の実施形態では、コンピューティングデバイス900の1又は複数の特徴が省略されてもよい。また、一部の実施形態では、コンピューティングデバイス900の1又は複数の特徴を一緒に組み合わせることができる。加えて、一部の実施形態では、コンピューティングデバイス900の1又は複数の特徴は、1又は複数の構成要素部分に分割され得る。
【0050】
当業者であれば、広範に記載された本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示された本発明に対して多数の変形及び/又は修正を行うことができることを理解するであろう。例えば、上記の説明は、主に、視覚的インターフェース上にアラートを提示するが、代替実施形態では、本方法を実装するために、音声アラートなどの別のタイプのアラート提示を使用することができることを理解されたい。例えば、アクセスポイントを追加すること、ログインルーチンを変更することなど、一部の修正が考慮され、組み込まれ得る。したがって、本実施形態は、あらゆる点で例示的であり、限定的ではないと考えられるべきである。
【0051】
例えば、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための方法であって、
プロセッサによって、交差点で発生する外部介入を識別することであって、前記外部介入は、前記交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を前記交差点において引き起こす、ことと、
前記プロセッサによって、前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて前記交通制御計画を修正することと、
を含む、方法。
(付記2)
前記外部介入を識別することは、映像分析を使用して前記交差点における交通の手動誘導を検出することを含む、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記外部介入を識別することは、機械学習を使用して前記交差点における交通流パターン及び他の交通変数の異常を検出することを含む、付記1に記載の方法。
(付記4)
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて、前記外部介入の制御計画及び前記交差点における結果として生じる交通流を決定することを更に含む、付記1に記載の方法。
(付記5)
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
1又は複数のシミュレーションから前記隣接する交差点に対する1又は複数の制御計画を生成することであって、前記1又は複数のシミュレーションは、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流の変形に基づくシミュレーション入力を有する、ことと、
前記生成された1又は複数の制御計画を、それらの対応するシミュレーション入力とともに事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に含む、付記4に記載の方法。
(付記6)
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に一致する入力を有する事前学習された制御計画を取り出すことであって、前記事前学習された制御計画は、前記入力に基づくシミュレーションの出力であり、前記入力は、前記交差点における制御計画、前記交差点における結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における交通流の変形を含む、ことと、
前記取り出された事前学習された制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用することと、
を更に含む、付記4に記載の方法。
(付記7)
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
ファジー論理を介して最適制御計画を決定することであって、前記ファジー論理は、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に基づいて前記最適制御計画を決定する非線形マッピングプロセスである、ことと、
前記最適制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用するか、又は前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流を対応するシミュレーション入力として用いて、前記最適制御計画を事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に含む、付記4に記載の方法。
(付記8)
交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための装置であって、
プロセッサと通信するメモリを備え、前記メモリは、その中に記録されたコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムは、前記装置に、少なくとも、
交差点で発生する外部介入を識別させ、前記外部介入は、前記交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を前記交差点において引き起こし、
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて前記交通制御計画を修正させる
ように、前記プロセッサによって実行可能である、
装置。
(付記9)
前記外部介入を識別することは、映像分析を使用して前記交差点における交通の手動誘導を検出することを含む、付記8に記載の装置。
(付記10)
前記外部介入を識別することは、機械学習を使用して前記交差点における交通流パターン及び他の交通変数の異常を検出することを含む、付記8に記載の装置。
(付記11)
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に更に、
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて、前記外部介入の制御計画及び前記交差点における結果として生じる交通流を決定させる、
付記8に記載の装置。
(付記12)
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に、
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
1又は複数のシミュレーションから前記隣接する交差点に対する1又は複数の制御計画を生成することであって、前記1又は複数のシミュレーションは、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流の変形に基づくシミュレーション入力を有する、ことと、
前記生成された1又は複数の制御計画を、それらの対応するシミュレーション入力とともに事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に行わせる、付記11に記載の装置。
(付記13)
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に、
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に一致する入力を有する事前学習された制御計画を取り出すことであって、前記事前学習された制御計画は、前記入力に基づくシミュレーションの出力であり、前記入力は、前記交差点における制御計画、前記交差点における結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における交通流の変形を含む、ことと、
前記取り出された事前学習された制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用することと、
を更に行わせる、付記11に記載の装置。
(付記14)
前記メモリ及び前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサによって実行されて、前記装置に、
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
ファジー論理を介して最適制御計画を決定することであって、前記ファジー論理は、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に基づいて前記最適制御計画を決定する非線形マッピングプロセスである、ことと、
前記最適制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用するか、又は前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流を対応するシミュレーション入力として用いて、前記最適制御計画を事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に行わせる、付記11に記載の装置。
(付記15)
交通信号を適応的に制御するためのシステムであって、
付記8から14のいずれか一項に記載の装置と、少なくとも1つの画像捕捉デバイスと、
を備える、システム。
【0052】
本出願は、2021年8月20日に出願されたシンガポール国特許出願第10202109141Q号を基礎とする優先権を主張し、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0053】
102 交差点
200 適応交通信号制御(ATSC)システム
202 サブシステム
204 手動誘導検出モジュール
206 局所領域信号制御モジュール
208 交通センサ(複数可)
210 分析モジュール
212 サブシステム
214 交通コントローラ(複数可)モジュール
502 サイクル持続時間
504 ターンシーケンス
506 青信号持続時間
508 黄信号持続時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための方法であって、
プロセッサによって、交差点で発生する外部介入を識別することであって、前記外部介入は、前記交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を前記交差点において引き起こす、ことと、
前記プロセッサによって、前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて前記交通制御計画を修正することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記外部介入を識別することは、映像分析を使用して前記交差点における交通の手動誘導を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記外部介入を識別することは、機械学習を使用して前記交差点における交通流パターン及び他の交通変数の異常を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて、前記外部介入の制御計画及び前記交差点における結果として生じる交通流を決定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
1又は複数のシミュレーションから前記隣接する交差点に対する1又は複数の制御計画を生成することであって、前記1又は複数のシミュレーションは、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流の変形に基づくシミュレーション入力を有する、ことと、
前記生成された1又は複数の制御計画を、それらの対応するシミュレーション入力とともに事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に一致する入力を有する事前学習された制御計画を取り出すことであって、前記事前学習された制御計画は、前記入力に基づくシミュレーションの出力であり、前記入力は、前記交差点における制御計画、前記交差点における結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における交通流の変形を含む、ことと、
前記取り出された事前学習された制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用することと、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記交差点の隣接する交差点における交通流を決定することと、
ファジー論理を介して最適制御計画を決定することであって、前記ファジー論理は、前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流に基づいて前記最適制御計画を決定する非線形マッピングプロセスである、ことと、
前記最適制御計画を前記交差点の前記隣接する交差点に適用するか、又は前記外部介入の前記制御計画、前記交差点における前記結果として生じる交通流、及び前記隣接する交差点における前記交通流を対応するシミュレーション入力として用いて、前記最適制御計画を事前学習された制御計画として記憶することと、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
交通制御計画に基づいて交通信号を適応的に制御するための装置であって、
プロセッサと通信するメモリを備え、前記メモリは、その中に記録されたコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムは、前記装置に、少なくとも、
交差点で発生する外部介入を識別させ、前記外部介入は、前記交通制御計画から逸脱する交通制御挙動を前記交差点において引き起こし、
前記外部介入によって引き起こされた前記交通制御挙動に基づいて前記交通制御計画を修正させる
ように、前記プロセッサによって実行可能である、
装置。
【請求項9】
前記外部介入を識別することは、映像分析を使用して前記交差点における交通の手動誘導を検出することを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記外部介入を識別することは、機械学習を使用して前記交差点における交通流パターン及び他の交通変数の異常を検出することを含む、請求項8に記載の装置。
【国際調査報告】