(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】多機能プランジャーハンドルを有するシリンジ
(51)【国際特許分類】
A61M 5/315 20060101AFI20240801BHJP
A61M 5/178 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
A61M5/315 510
A61M5/178
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509063
(86)(22)【出願日】2022-08-15
(85)【翻訳文提出日】2024-04-11
(86)【国際出願番号】 US2022074980
(87)【国際公開番号】W WO2023023488
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508328486
【氏名又は名称】ショー,トーマス ジェイ.
【氏名又は名称原語表記】SHAW,Thomas J.
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】弁理士法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ジェイ.ショー
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD07
4C066EE14
4C066KK16
(57)【要約】
注射に又は体液の引抜きに有用な医療用シリンジであって、前記シリンジは、バレルと、プランジャーアッセンブリと、選択的に引き込み可能な針を有する針アッセンブリと、を含み、前記プランジャーアッセンブリは、プランジャーシールを有するプランジャーハンドルと、前記プランジャーシールの前方に延びる先端チップとを含み、前記先端チップは、前記バレルの中を通り、前記バレルと前方に突出する針との間の凹部に配置された環状流体シールの中を延びて、前記プランジャーシール前方の前記シリンジ内部のデッドスペースを減少させて、環状流体シールを前記凹部内で固定する作用を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射又は体液の引抜きに有用な医療用シリンジであって、
前記シリンジは、バレルと、プランジャーアッセンブリと、選択的に引き込み可能な針を有する針アッセンブリと、を含み、
前記プランジャーアッセンブリは、プランジャーシールを有するプランジャーハンドルと、前記プランジャーシールの前方に延びる先端チップとを含み、前記先端チップは、前記バレルの中を通り、前記バレルと前方に突出する針との間の凹部に配置された環状流体シールの中に延在し、前記プランジャーシール前方の前記シリンジ内部のデッドスペースを減少させて、前記環状流体シールを前記凹部内で固定する作用を有する、医療用シリンジ。
【請求項2】
薬液を使用者に注入するよう構成されている、請求項1に記載の医療用シリンジ。
【請求項3】
体液を使用者から引き抜くよう構成されている、請求項1に記載の医療用シリンジ。
【請求項4】
前記針アッセンブリは、本体と、前記本体に摺動可能に係合するスライド部材と、選択的に着脱可能な針カバーと、をさらに含む、請求項1に記載の医療用シリンジ。
【請求項5】
前記本体は、前記バレルと平行な関係で後方に延びる針引込みチャンバーと連通する前向き開口部をさらに含む、請求項4に記載の医療用シリンジ。
【請求項6】
前方に突出する針と、針ホルダーと、前記スライド部材の内部に着座する圧縮された針引込みばねと、をさらに含む、請求項5に記載の医療用シリンジ。
【請求項7】
前記バレルは、前向きの内ねじカラーと、前記カラーを通り抜けて前方に突出するテーパ状ノーズと、を含む、請求項4に記載の医療用シリンジ。
【請求項8】
前記針アッセンブリは、前記内ねじカラーに着脱可能に取り付けられ、前記スライド部材に摺動可能に係合するチャンバー・ルアーをさらに含む、請求項7に記載の医療用シリンジ。
【請求項9】
前記凹部は、前記チャンバー・ルアーの前向き端部に設けられている、請求項8に記載の医療用シリンジ。
【請求項10】
前記スライド部材は、前記針が前記バレルと同軸に配列される第1の位置から、前記針が前記針引込みチャンバーと同軸に配列される第2の位置まで選択的に移動可能である、請求項6に記載の医療用シリンジ。
【請求項11】
前記圧縮された針引込みばねは、前記スライド部材が前記第2の位置に選択的に移動したとき、前記針ホルダーと前記針とを前記針引込みチャンバー内で後方に移動させるための付勢力を提供する、請求項10に記載の医療用シリンジ。
【請求項12】
患者又は流体送達システムのポートに薬液を注入するのに有用な医療用シリンジであって、前記医療用シリンジは、
バレルと、
前記バレルの内壁と摺動可能に係合して、前記バレル内に流体リザーバを画定するプランジャーシールを有するプランジャーと
前記バレルの前方に配置された針と、
前記バレルと前記針との間に配置された環状流体シールと、
前記プランジャーが前記バレル内で完全に前進していないとき、前記針と前記プランジャーシールとの間で、前記環状流体シールを通って流体が連通できる流体流路と、
前記プランジャーシールの前方に突出するプランジャーチップとが、同軸上に整列するよう構成され、
前記プランジャーチップは、前記プランジャーが前記バレル内で完全に前進したとき、前記バレルのノーズ部を通り、前記環状流体シールの中を通って延びる前記流体流路の一部分に延在し、前記プランジャーチップと前記プランジャーシールが協働作用することにより、前記バレル内に入れられた十分な流体を移動させることができるように構成され、前方に突出する前記プランジャーチップを有しない従来のシリンジと比較して、前記医療用シリンジ内のデッドスペースを減少させることができる、医療用シリンジ。
【請求項13】
患者から体液を引き抜くのに有用な医療用シリンジであって、前記医療用シリンジは、
バレルと、
前記バレルの内壁に摺動可能に係合し、前記バレル内に流体リザーバを画定するプランジャーシールを有するプランジャーと
前記バレルの前方に配置された針と、
前記バレルと前記針との間に配置された環状流体シールと、
前記プランジャーが前記バレル内で完全に前進していないとき、前記針と前記プランジャーシールとの間で、前記環状流体シールを通って流体が連通できる流体流路と、
前記プランジャーシールの前方に突出するプランジャーチップとが、同軸上に整列するよう構成され、
前記プランジャーチップは、前記プランジャーが前記バレル内で完全に前進したとき、前記バレルのノーズ部を通り、前記環状流体シールの中を通って延びる前記流体流路の一部分に延在し、体液が前記流体リザーバの中へ引き抜かれるとき、前記プランジャーチップと前記プランジャーシールが協働作用することにより、前方に突出する前記プランジャーチップを有しない従来のシリンジと比較して、医療用シリンジ内での空気の取込みと気泡の形成を減少させることができる、医療用シリンジ。
【請求項14】
流体リザーバ内に引き抜かれた体液を調整するために、前記バレル内部に配備された医薬物質をさらに含む、請求項13に記載の医療用シリンジ。
【請求項15】
前記医薬物質は、抗凝固剤及び抗酸化剤からなる群から選択される、請求項14に記載の医療用シリンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前部開口部及び後部開口部を有するバレルと、後部開口部を介してバレル内に挿入可能なプランジャーと、バレルの前部分に着脱可能に取り付けることができる針アッセンブリと、を具える医療用シリンジに関する。本発明のシリンジは、患者又はポートに医療用流体を注入するために、あるいは、検査又は他の目的用として患者から血液などの体液を採取するために、選択的に構成されることができる。より具体的には、本発明は、選択的に引き込み可能な針と、多機能プランジャーハンドルとを有する医療用シリンジに関するもので、該多機能プランジャーハンドルは、プランジャーシールの前方に突出する先端チップを含み、該先端チップは、注射の際にプランジャーがバレル内で完全に前進したときに、シリンジ内のデッドスペースの量を減少させるよう構成される。本発明のシリンジは医薬品又はワクチンの注入に使用される場合、シリンジとプランジャーのこの構成により内部のデッドスペースを減少させて実質的になくすことができるため、状況によっては、1本のバイアルから患者に注入できる投与回数を増やすことができる利点がある。
【0002】
本発明の他の態様は、プランジャーハンドルのプランジャーシールの前方に突出する先端チップが、バレルのノーズを通り該ノーズを越えて前方に突出するよう構成されることが好ましい。ここで、先端チップは、ノーズと針アッセンブリとの間に配置された凹部内に配置又は着座された環状流体シールを通る同軸に整列された流体流路の中へ案内されるよう構成され、使用後に針を引き込めるために側方に(laterally)再位置決めされる(repositioned)ときに流体シールを固定する作用を有する。本発明のシリンジは、針引込み機構を有する針アッセンブリが配備され、該針引込み機構は、針アッセンブリの環状流体シールに対する側方移動によって作動し、オフセットされた針引込みチャンバーに向かう。このような側方向への再位置決めが行われる間、プランジャーハンドルの前方に突出した先端チップは、環状流体シールの前端部と針アッセンブリの対向する接触面との間の流体漏れを防止する作用も有する。針が引き込まれた後、シリンジバレルへ流出入する流体流路は、環状流体シールの前方に延びる端部と針アッセンブリの対向する接触面との境界面(interface)で遮断される。
【0003】
本発明の他の態様は、針引込みと流体シールの機能が一体化された機構と、プランジャーシールの前方に延びる先端チップを有するプランジャーハンドルとを組み合わせた医療用シリンジに関する。本発明が採血に使用される場合、プランジャーはバレル内を前進し、プランジャーハンドルの前方に延びるチップは、静脈穿刺の前に、環状流体シール及びバレルのノーズ部分を通る流体流路の一部を遮断する。静脈穿刺後、プランジャーがバレル内で引き出されて、血液がプランジャーシールの前方の流体チャンバーに流入することができるので、針とプランジャーシールとの間のデッドスペースが減少するため、気泡の形成は最小限に抑えられる。本発明は、フィルター無し又はフィルター付きの両方に提供され使用されることができるし、例えば、ヘパリンなどの抗凝固剤のコーティングをバレル内に配置することもできる。
【背景技術】
【0004】
シリンジは、バレルと、プランジャーハンドルと、プランジャーハンドルに着座して、バレルの内壁に摺動可能に係合するエラストマー製プランジャーシールと、バレル内に配置された流体リザーバと流体経路を介して連通する前方に突出する針とを含むもので、当該シリンジは広く知られている。注射に際して、薬液がシリンジ内に引き抜かれ、次いでシリンジから送り出されるとき、プランジャーがバレル内で完全に押し下げられたとしても、注射後にシリンジを通る流体経路内に比較的少量の流体が残るのが一般的である。注射後にシリンジ内に残る液体の容積は、しばしば「デッドスペース(dead space)」と称される。シリンジ内のデッドスペースの量は、具体的なシリンジバレル/プランジャー/針の組合せの構造、構成、及び性能特性によって、大きく変化することがあり、3mLシリンジでは約0.03mL未満であることが望ましい。シリンジの流体送達システム内のデッドスペースの量を減らすことにより、シリンジ内で気泡が形成される空間を少なくし、1本のバイアルから患者に投与できる薬剤の投与回数を増やすことができるため、望ましい。シリンジ内のデッドスペースの量を減らすことは、長い間、望ましい目標として認識されてきたが、COVID-19の世界的大流行で投与される大量のワクチンを考えると、さらに大きな検討事項となっている。
【0005】
米国特許第9,814,841号は、取り付け可能な針アッセンブリを有する先行技術の装置を開示しているが、この装置は、本発明の多機能プランジャーハンドルを開示していないし、使用済み針の引込みを達成するために側方向に摺動可能な針アッセンブリと組み合わせて提供される流体密封と流体シールの固定が一体化された機能を開示していない。針引込みチャンバーに対して側方向に再位置決めする針アッセンブリを利用したEasyPoint(登録商標)シリンジは、現在、Retractable Technologies, Inc.によって製造され、Retractable Technologies, Inc.を通じて販売されている。
【発明の概要】
【0006】
<発明の要旨>
開示される医療用シリンジは、バレル、プランジャーアッセンブリ、環状流体シール、及び針アッセンブリが同軸に整列された構成要素を含み、これら構成要素が協働作用することで、デッドスペースを減少させ、薬剤を節約し、注射後の流体漏れを制御すると共に、患者及び医療従事者を偶発的に針が刺さることによる感染又は汚染の可能性から保護する。本発明の主たる特徴は、先行技術に開示されたプランジャーハンドルに改良が加えられており、プランジャーハンドルに一体成形された先端チップが、プランジャーシールを越えて前方に突出して、バレルのノーズを通り、バレルのノーズと針ホルダーとの間に着座した環状流体シールを通り長手方向に延びる流体経路の中に入るもので、針が引き込まれる前に再位置決めされる際、シリンジバレルに対して流体シールを固定する(anchor)。本発明の満足すべき一実施形態では、環状流体シールは、注射後、針が軸方向流体経路から側方向(laterally)にオフセットされた針引込みチャンバー内に付勢される前に、側方向に再位置決めされるスライド部材の後ろ向き表面に係合して環状流体シールを通る流体経路を遮断する。
【0007】
本発明の他の満足すべき実施形態によれば、開示されるシリンジは、シリンジバレルと、縮径された先端チップを具えたプランジャーハンドルを有するプランジャーアッセンブリとを含み、先端チップはプランジャーシールの前方に突出し、シリンジバレルのノーズ内部に配備される注射用流体は、プランジャーハンドルがバレル内で完全に前進したとき、先端チップがないときに移動するよりも多く移動することができる。本発明の好ましい一実施形態である3mLシリンジでは、プランジャーシールの前方のデッドスペースが、0.025mLよりも少なく、場合によっては0.020mLよりも少なく、0.018mL以下まで低減される。本発明の他の満足すべき実施形態によれば、プランジャーハンドルの先端チップの第2の部分は、直径が、第1の部分の直径よりも小さく、先端チップの第1の部分から前方に突出して、バレルと針アッセンブリとの間に配置された環状流体シールを通り同軸に整列された通路内に入る。これにより、より多くの注射用流体が前方に移動し、針の中に入り針の中を通る。また、針が引き込まれる前に針アッセンブリが再位置決めされる間、シリンジバレルに対する側方向の動きに対して環状流体シールを固定する作用を有する。
【0008】
プランジャーハンドルの先端チップの第1の部分の外径は、バレル先端部の内径よりもわずかに小さくすることが望ましい。これは、注射中にプランジャーがシリンジバレル内を前方に進む際に、流体をバレル先端部から前方へ送り出すためである。プランジャーの先端チップの第1の部分の長さは、プランジャーハンドルがバレル内で完全に前進したときに、バレル先端部の前端部に達するか、又はバレルの前端部をわずかに越えるようにすることが望ましい。プランジャーハンドルの前部は、プランジャーハンドルがバレル内で完全に前進したときに、プランジャーシールの前部が、バレルの内部で対向して協働作用するよう構成された表面に突き当たるように、バレルの前部の内面の内部に最小のクリアランスで嵌まるように構成されることが好ましい。これにより、プランジャーシールがバレルのノーズ端部に完全に押し込まれると、薬液はバレル先端部から針を通って延びる流体通路の中へ移動する。プランジャーハンドルの先端チップの第1の部分が、バレル先端部の内部を通って前方に移動することは、先端チップの同軸に整列した、より狭く前方に延びる第2の部分を、バレル先端部と針ホルダーの後端部との間に配置された環状流体シールを通って同軸に延びる流体通路の後ろ向き開口部と整列するように案内するのを補助する。
【0009】
本発明の他の満足すべき実施形態によれば、開示されるシリンジは、バレルと、プランジャーアッセンブリと、針アッセンブリとを含む。バレルは、円筒形側壁と、対向して配置され、半径方向に延びるフィンガーフランジによって画定された後部開口部と、前向きの雌ねじルアーコネクタとを有しており、雌ねじルアーコネクタは、同軸に配列され雌ねじルアーコネクタの内部で前方に突出するテーパ状ノーズと一体に成形されている。プランジャーアッセンブリは、バレルの後部開口部に挿入可能なプランジャーハンドルと、円筒形バレルの内向き表面と摺動可能に係合するエラストマー製プランジャーシールとを含み、テーパ状ノーズとプランジャーシールとの間に流体リザーバを画定する。針アッセンブリはバレルに選択的に取り付け可能であり、本体と、後方に向けて突出し雌ねじルアーコネクタに着脱可能なチャンバー・ルアーと、本体及び後方に突出するチャンバー・ルアーの両方にスライド係合するスライド部材とをさらに含む。スライド部材は、前方に突出する針を有する針ホルダーと該針ホルダーの前部の周りに配備された針引込み圧縮ばねとに対する着座面を提供する。雌ねじルアーコネクタは、バレルのテーパ状ノーズと針ホルダーの後ろ向き面との間に配備された環状流体シールの着座面を提供する。針アッセンブリの本体は、後方に延びる針引込みチャンバーをさらに含み、該チャンバーは、針の引込みが行われる際、針ホルダー、針、及び伸張した圧縮ばねを受ける前向き開口端部を有する。
【0010】
本発明の医療用シリンジを使用する前に、バレル、プランジャーアッセンブリ、チャンバー・ルアー、環状流体シール、針ホルダー及び針はすべて、同軸に整列されることが好ましく、協働作用することで、シリンジを通る長手方向に延びる流体流路を画定することが好ましい。針は、望ましくは 装置の使用前に取り外し可能で摩擦係合可能な針カバーにより、不注意による汚染、曲げ、又は退色から保護されることが望ましい。点滴(infusion)に使用する場合、針カバーを取り外した後、薬瓶等の外部供給源からシリンジの流体リザーバの中に取り込まれた薬液は、バレル内のプランジャーアッセンブリを前進させることにより、シリンジの前部から放出される。プランジャーハンドルがバレル内で完全に前進すると、プランジャーハンドルの前方に突出した先端チップが、バレルのノーズを通って、環状プランジャーシールの後ろ向き開口部内に入り、シールを固定する作用を有すると共に、同時に、流体を針ホルダー及び針の中を通って前方に移動させて、デッドスペースを減少させる。患者から血管内流体を抜き取るために使用される場合、前向き静脈穿刺針を患者に挿入し、プランジャーアッセンブリをバレル内で後方に引き出すと、流体は流体流路を通って、シリンジのプランジャーシールの前方に配置された流体リザーバに流れることができる。本発明のこの実施形態では、プランジャーハンドルの前方に突出する先端チップは、プランジャーシールの前方で気泡が形成される可能性を低減するのに有用である。
【0011】
任意選択で、針引込みチャンバーの開口端部は、スライド部材と摩擦係合する針カバーから後方に突出するロックアームを受けるよう構成され、スライド部材と本体との間の相対的なスライド移動を制限して、流体を注入又は収集する装置の使用前に意図しない(時期尚早の)針の引込みを防止する。また、当業者であれば、本開示を読めば、他の同様に効果的な構造もまた、スライド部材と針アッセンブリの本体との間の意図しない相対的なスライド移動を防止又は制限して、使用前の偶発的な針の引込みを防止できることは明らかであろう。
【0012】
流体の注入又は引抜きのどちらかを行うために本発明のシリンジを使用した後、スライド部材の自由端にある横パッドにデジタル圧力を加えることにより、スライド部材はバレルに対して側方向に再位置決めされ、針ホルダー及び針を、針引込みチャンバーの開口端部と整列する。このとき、圧縮された引込みばねが伸張して針ホルダーと針を針引込みチャンバー内に移動させる。スライド部材のバレルに対するこの再位置決めの間、スライド部材の後ろ向き表面は、環状流体シールを通る流体流路に接触して流体通路を封鎖し、流体がバレルの前部から漏洩して他を汚染するのを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の装置は、以下の図面に関連してさらに記載し、説明する。
【
図1】
図1は、本発明のシリンジの好ましい実施形態の平面図であり、プランジャーハンドルがシリンジバレル内で完全に前進している。
【
図4】
図4は、
図1のプランジャーハンドルの平面図であって、
図2及び
図3のプランジャーシールを
図4のプランジャーシール着座面に配置する前の図である。
【
図5】
図5は、
図2と同様の断面図であるが、針カバーが取り外され、針の中央部分が省略されており、プランジャーハンドルがバレルに対して後方に移動して、バレル内でプランジャーの前方に形成された流体チャンバーを示す;及び
【
図6】
図6は、本発明のシリンジが例えば採血のために使用される場合、バレルの内壁に配置される表面コーティングを示す拡大詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<望ましい実施形態の詳細な説明>
図1を参照すると、本発明の医療用シリンジ10は、バレル12、プランジャーアッセンブリ14、取り付け可能な針アッセンブリ16及びロック式針カバー18を含む。バレル12は、当該技術分野でよく知られているように、多くの異なる形態で入手可能であり、透明又は半透明のプラスチック製で一体成形されたプラスチック製バレルが好ましい。図示の実施形態では、バレル12はさらに、本体20と、前方に延びる円筒形カラー22と、半径方向に延びるフィンガーフランジ26と、3mLまでの段階的な投与量を示す成形又は印刷された目盛(indicia)74とを含む。
図2及び
図3を参照すると、円筒形カラー22は、内ねじが形成され、チャンバー・ルアー(chamber luer)44と螺合するように構成され、該チャンバー・ルアーの後方に面する部分は、テーパ状のスリットフィット内面70(
図3)が、バレル12のノーズ24の外方に面するテーパ面72と協働して流体密封シール(fluid-tight seal)を構成するように適合されている。
【0015】
図1~
図5、特に
図4を参照すると、プランジャーアッセンブリ14は、一体成形されたリブ付きプラスチックプランジャーハンドル28をさらに含み、該プランジャーハンドルは、後方に面する親指キャップ32と、プランジャーシール着座面34と、第1の部分36及び第2の部分38を含む先端チップ(front tip)30とを有する。
図2~
図3及び
図5を参照すると、プランジャーシール40は、プランジャーシール着座面34(
図4)に着座して摩擦係合するエラストマー製環状シールが好ましい。プランジャーアッセンブリ14がバレル12後部のフィンガーフランジ26によって画定される開口部に挿入されると、プランジャーシール40は、プランジャーハンドル28がバレル内で前進するときに、バレル12の本体20の内向き表面65と流体密封シールを構成することが好ましい。
図5を参照すると、医療用シリンジ10は、針カバー18(
図2)が取り外され、プランジャーアッセンブリ14の一部分がバレル12内に挿入された状態が示されている。流体リザーバ66は、バレル12の内部で、プランジャーアッセンブリ14の前部との間に設けられており、ノーズ24内で同軸に整列された流体通路68を介して、針アッセンブリ16の内部で針アッセンブリ16から前方に突出する同軸に整列された針56と連通する。
【0016】
図1~
図3を参照すると、針アッセンブリ16は、本体46と、円筒形カラー22の内ねじルアーコネクターに着脱可能に取り付けられ、後方に突出するチャンバー・ルアー44と、本体46及びチャンバー・ルアー44の両方に摺動可能に係合するスライド部材42と、をさらに具える。スライド部材42は、針ホルダー58の着座面を提供し、針ホルダー58の前部分の周りには、前方に突出する針46と圧縮された針引込みばね60とが配置されている。チャンバー・ルアー44の前方に面する部分は、バレル12のノーズ24と針ホルダー58の後方に面する面78との間に配置される環状流体シール62に対する十分な着座面となる。針アッセンブリ12の本体46は、後方に延びる針引込みチャンバー48をさらに含んでおり、該針引込みチャンバーは、本体46を通る前向き開口部の端部が、医療用シリンジ10の使用前に針カバー18のロック式支持アーム52を受ける。医療用シリンジ10を使用するために針カバー18を針アッセンブリ16から取り外した後、針引込みチャンバー48への前向き開口部は、針の引込みの際に、針ホルダー58、針56及び伸張した圧縮ばね60を受ける(図示しないが、後で説明する)。
【0017】
スライド部材42は、本体46と側方向にスライド係合可能に配置される。
図2~
図3に示されるように、スライド部材42は、環状流体シール62の中を通る流体通路64と同軸に整列した中心ボアを有する針ホルダー58内に配置された針56を支持する。針引込みばね60は、針ホルダー58のヘッド部の後方で圧縮されており、注射又は採血後にスライド部材42が側方向に再位置決めされると、針ホルダー58及び針56を針引込みチャンバー48の中へ後方に移動させるための駆動力となる。環状流体シール62は、チャンバー・ルアー44の前方に面する部分に設けられた円筒形凹部84に着座し、該凹部84によって支持される。
【0018】
図1には、医療用シリンジ10の使用前の状態が示されており、注射を行う前は針カバー18が針の上に配置されている。ロックアーム52は針カバー18の着脱可能なカラー50から側方向に延びており、該ロックアームは、使用前にスライド部材42がシリンジバレル12に対して側方向に移動するのを防止するために、開口部を通して針引込みチャンバー48の前部に挿入される。シリンジ10を使用する準備を行うために(
図5に示される)、針カバー18が取り外され、注射針56が薬瓶(図示せず)に挿入され、注射に適当な投与量が薬瓶から引き出される。プランジャーアッセンブリ14は、バレル12の本体20上の目盛74によって示される適切な液体レベルに達するまで、バレル12に対して後方に引き出される。次に、注射針56が患者に挿入され、親指の力を親指キャップ32の前方に向けて加えることにより注射が行われる。この際、加えられた親指の力に抵抗する力がフィンガーフランジ26から加えられ、シリンジは患者に対して安定に保持される。注射後、スライド部材42は、望ましくは側方向に移動させることで、針56と針ホルダー58を針引込みチャンバー48と整列するように再位置決めする。これにより、圧縮されたバネ60が伸張して、汚染された針56を後方に移動させるので、針が露出することなく、患者又は注射を行う介護人に誤って突き刺すことがない位置まで移動することができる。
【0019】
図2~
図4に関連して示されているように、本発明では、プランジャーハンドル28が、注射中(上述のように針カバー18が取り外された後)、
図2及び
図3に示される位置までバレル12の内部を前方に移動すると、プランジャーハンドル28の先端チップ30がバレル12のノーズ24に入り、注射される薬液がその空間から前方に押し出されて、薬液は環状流体シール62の流体通路64を通り針56の中へ移動することが可能になる。プランジャーハンドル28のプランジャーシール40がバレル12の本体20の前部で停止面80の対向面に接触すると、望ましくは、プランジャーハンドル28の前向き面76は、バレル12の本体20とノーズ24との移行領域において協働作用するよう構成された停止面82と接触する。同時に、先端チップ30の第1の部分36は、望ましくは、ノーズ24の前部83に到達し、先端チップ30の第2の部分38は、望ましくは、第1の部分36を越えて前方に延在し、環状流体シール62の中を通り流体通路64の後ろ向き開口部の中に入る。これにより、より多くの薬液が前方に移動して針56の中へ入るので、シリンジ内の「デッドスペース」がさらに減少する。先端チップ30の第2部分38が、流体シール62の後部近傍で流体通路64周囲の内面の一部分と摩擦係合するサイズ及び構成にすると、針の引込みに際し、針56及び針ホルダー58が、スライド部材42によって側方向に再位置決めされて針引込みキャビティ48と整列するとき、第2の部分38が、チャンバー・ルアー44の前方に延びる端部の凹部84内の適所で流体シール62を保持又は固定するのを補助することができる。
【0020】
前述したように、医療用シリンジ10は、血液等の体液を、静脈穿刺針56を通じて、
図5に示される流体リザーバ66の中へ回収するのに有用である。医療用シリンジ10がこの目的で使用される場合、バレル12の本体20の内面65を、抗凝固剤、抗酸化剤、又は他の有益な薬剤を含む層68で被覆することが望ましいことがあり得る。
【0021】
本発明の好ましい装置に対して他の変更及び修正を行うことは、当業者であれば、添付図面を参照して本開示を読めば自明なことであるので、本発明は、添付の特許請求の範囲が、明細書に基づいて解釈され、最も広い合理的な解釈によってのみ限定されることが意図される。例えば、医療用シリンジ10が採血に使用されることを意図している場合、使用前に空気の取込みや採血されたサンプルの部分的酸化の可能性をさらに低減するために、流体流路内にフィルターを設けることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バレルと、
前記バレルに連結され、針ホルダーと針とを含む針アッセンブリと、
プランジャーアッセンブリと、を含む
医療用シリンジであって、
前記プランジャーアッセンブリは、
プランジャーハンドルと、
プランジャーシールと、前記プランジャーシールの前方に延びる先端チップとを含み、
前記先端チップは、
前記バレルのノーズの中を通って形成された流体経路の中を延びる第1の部分と、前記第1の部分から前方に延びる第2の部分とを含み、前記第2の部分は、前記バレルの前記ノーズを越えて、前記バレルに連結されたチャンバー・ルアーと前記針ホルダーの後部面との間に形成された凹部に配置された環状流体シールの中に延在し、
それによって前記プランジャーシール
の前方の前記
医療用シリンジ
の内部のデッドスペースを減少させて、前記環状流体シールを前記凹部
の内
部で固定する作用を有する、医療用シリンジ。
【請求項2】
前記医療用シリンジは、薬液を使用者に注入するよう構成されている、請求項1に記載の医療用シリンジ。
【請求項3】
前記医療用シリンジは、体液を使用者から引き抜くよう構成されている、請求項1に記載の医療用シリンジ。
【請求項4】
前記針アッセンブリは、本体と、前記本体に摺動可能に係合する
と共に前記針ホルダーの着座面を提供するスライド部材と
、をさらに含む、請求項1に記載の医療用シリンジ。
【請求項5】
前記本体は、前記バレルと平行な関係で後方に延びる針引込みチャンバーと連通する前向き開口部をさらに含む、請求項4に記載の医療用シリンジ。
【請求項6】
前記スライド部材の内部に着座する圧縮された針引込みば
ねをさらに含む、請求項5に記載の医療用シリンジ。
【請求項7】
前記バレルは、前向き
で内ねじ
が形成された円筒形カラ
ーを含
み、前記ノーズはテーパ状で、前記内ねじが形成された円筒形カラーの中を通り前方に突出する、請求項
1に記載の医療用シリンジ。
【請求項8】
チャンバー・ルアー
が、前記内ねじが形成された円筒形カラーに着脱可能に取り付けられている、請求項7に記載の医療用シリンジ。
【請求項9】
前記凹部は、前記チャンバー・ルアーの前向き端部に設けられている、請求項8に記載の医療用シリンジ。
【請求項10】
前記スライド部材は、前記
選択的に引き込み可能な針が前記バレルと同軸に配列される第1の位置から、前記
選択的に引き込み可能な針が針引込みチャンバーと同軸に配列される第2の位置まで選択的に移動可能である、請求項
4に記載の医療用シリンジ。
【請求項11】
前記
スライド部材の内部に着座する圧縮された針引込みばねは、前記スライド部材が前記第2の位置に選択的に移動したとき、前記針ホルダーと前記
選択的に引き込み可能な針とを前記針引込みチャンバー内
へ後方に移動させるための付勢力を提供する、請求項10に記載の医療用シリンジ。
【請求項12】
患者又は流体送達システムのポートに薬液を注入するのに有用な医療用シリンジであって、前記医療用シリンジは、
バレルと、
前記バレルの内壁と摺動可能に係合し、前記バレル
の内
部に流体リザーバを画定するプランジャーシールを有するプランジャーと
前記バレルの前方に配置され、
針ホルダーと前記バレルの内部の前記流体リザーバと流体連通する針と
を含む針アッセンブリと、
前記バレル
に連結されたチャンバー・ルアーと前記針
ホルダーの後部面との間に
形成された凹部に配置された環状流体シールと、が同軸上に整
列され
ており、
前記プランジャーは、前記プランジャーシールの前方に突出するプランジャーチップを含み、
前記プランジャーチップは、前記バレルのノーズ部を通って形成された流体流路の中を通って延びる第1の部分を含み、
前記プランジャーチップは、前記第1の部分から前方に延びる第2の部分であって、前記プランジャーが前記バレル内で完全に前進したとき、前記バレルのノーズ部を
越えて、前記環状流体シールの中を通って延びる前記流体流路の一部分に延在
する、第2の部分を含み、前記プランジャーチップと前記プランジャーシール
は協働作用
して、前記バレル内に入れられた十分な流体を移動させることができるように構成され、
前記前方に突出す
るプランジャーチップを有しな
いシリンジと比較して、前記医療用シリンジ
の内
部のデッドスペース
が減少
する、医療用シリンジ。
【請求項13】
患者から体液を引き抜くのに有用な医療用シリンジであって、前記医療用シリンジは、
バレルと、
前記バレルの内壁と摺動可能に係合し、前記バレル
の内
部に流体リザーバを画定するプランジャーシールを有するプランジャーと
前記バレルの前方に配置され、
針ホルダーと、前記バレルの内部の前記流体リザーバと流体連通する針と
を含む針アッセンブリと、
前記バレル
に連結されたチャンバー・ルアーと前記針
ホルダーの後部面との間に
形成された凹部に配置された環状流体シールと、が同軸上に整
列され
ており、
前記プランジャーは、前記プランジャーシールの前方に突出するプランジャーチップを含み、
前記プランジャーチップは、前記バレルのノーズ部を通って形成された流体流路の中を通って延びる第1の部分を含み、
前記プランジャーチップは、
前記第1の部分から前方に延びる第2の部分であって、前記プランジャーが前記バレル内で完全に前進したとき、前記バレルのノーズ部を
越えて、前記環状流体シールの中を通って延びる前記流体流路の一部分に延在
する、第2の部分を含み、前記体液が前記流体リザーバの中へ引き抜かれるとき、前記プランジャーチップと前記プランジャーシール
は協働作用
して、
前記前方に突出す
るプランジャーチップを有しないシリンジと比較して、
前記医療用シリンジ
の内
部での空気の取込みと気泡の形成
が減少
する、医療用シリンジ。
【請求項14】
前記流体リザーバ内に引き抜かれた
前記体液を調整するために、前記バレル内部に配備された医薬物質をさらに含む、請求項13に記載の医療用シリンジ。
【請求項15】
前記医薬物質は、抗凝固剤及び抗酸化剤からなる群から選択される、請求項14に記載の医療用シリンジ。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
図1~
図5、特に
図4を参照すると、プランジャーアッセンブリ14は、一体成形されたリブ付きプラスチックプランジャーハンドル28をさらに含み、該プランジャーハンドルは、後方に面する親指キャップ32と、プランジャーシール着座面34と、第1の部分36及び第2の部分38を含む先端チップ(front tip)30とを有する。
図2~
図3及び
図5を参照すると、プランジャーシール40は、プランジャーシール着座面34(
図4)に着座して摩擦係合するエラストマー製環状シールが好ましい。プランジャーアッセンブリ14がバレル12後部のフィンガーフランジ26によって画定される開口部に挿入されると、プランジャーシール40は、プランジャーハンドル28がバレル内で前進するときに、バレル12の本体20の内向き表面65と流体密封シールを構成することが好ましい。
図5を参照すると、医療用シリンジ10は、針カバー18(
図2)が取り外され、プランジャーアッセンブリ14の一部分がバレル12内に挿入された状態が示されている。流体リザーバ66は、バレル12の内部で、プランジャーアッセンブリ14の前部との間に設けられており、ノーズ24内で同軸に整列された流体通路
64を介して、針アッセンブリ16の内部で針アッセンブリ16から前方に突出する同軸に整列された針56と連通する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
図1~
図3を参照すると、針アッセンブリ16は、本体46と、円筒形カラー22の内ねじルアーコネクターに着脱可能に取り付けられ、後方に突出するチャンバー・ルアー44と、本体46及びチャンバー・ルアー44の両方に摺動可能に係合するスライド部材42と、をさらに具える。スライド部材42は、針ホルダー58の着座面を提供し、針ホルダー58の前部分の周りには、前方に突出する針
56と圧縮された針引込みばね60とが配置されている。チャンバー・ルアー44の前方に面する部分は、バレル12のノーズ24と針ホルダー58の後方に面する面78との間に配置される環状流体シール62に対する十分な着座面となる。針アッセンブリ12の本体46は、後方に延びる針引込みチャンバー48をさらに含んでおり、該針引込みチャンバーは、本体46を通る前向き開口部の端部が、医療用シリンジ10の使用前に針カバー18のロック式支持アーム52を受ける。医療用シリンジ10を使用するために針カバー18を針アッセンブリ16から取り外した後、針引込みチャンバー48への前向き開口部は、針の引込みの際に、針ホルダー58、針56及び伸張した圧縮ばね60を受ける(図示しないが、後で説明する)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】