(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】クランプデバイス
(51)【国際特許分類】
F16B 2/14 20060101AFI20240801BHJP
F16G 11/04 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
F16B2/14 Z
F16G11/04 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509102
(86)(22)【出願日】2022-08-12
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 IB2022057539
(87)【国際公開番号】W WO2023021384
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2022-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598107622
【氏名又は名称】グリップル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GRIPPLE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト、サミュエル
【テーマコード(参考)】
3J022
【Fターム(参考)】
3J022DA30
3J022EA42
3J022EB14
3J022EC14
3J022ED22
3J022FB10
3J022GB02
(57)【要約】
細長い物品(12)が本体(14)を通って延びることを可能にするための対向する孔(37A、37B)を画定する本体(14)であって孔(37A、37B)間に空間(22)を画定する本体(14)と、細長い物品(12)をクランプするためのクランプ部材(18)と、空間(22)内に受容される挿入機構(16、116)又はオーバーモールド部品(16、116)であって細長い物品(12)がそれに沿って延びることができる通路(26)を画定するホルダ(24)を備える挿入機構(16、116)又はオーバーモールド部品(16、116)と、を備え、ホルダ(24)は、クランプ構造部(58、60)を含み、クランプ部材(18)は、使用時に細長い物品(12)をクランプ構造部(58、60)に対してクランプする、クランプデバイス(10、110、210)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い物品が本体を通って延びることを可能にするための対向する孔を画定する本体であって前記対向する孔間に空間を画定する本体と、前記細長い物品をクランプするためのクランプ部材と、前記空間内に受容される挿入機構又はオーバーモールド部品であって前記細長い物品が延びることができる通路を画定するホルダを備える挿入機構又はオーバーモールド部品と、を備え、前記ホルダは、クランプ構造部を含み、前記クランプ部材は、使用時に前記細長い物品を前記クランプ構造部に対してクランプする、クランプデバイス。
【請求項2】
前記クランプ部材は、対向する端部を有する細長い主要部分と、前記主要部分上のクランプ表面と、前記主要部分上の摺動表面とを備える、請求項1に記載のクランプデバイス。
【請求項3】
前記クランプ表面は鋸歯状である、請求項2に記載のクランプデバイス。
【請求項4】
前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品は外壁を有し、前記ホルダは、前記外壁間に画定されている、請求項1、2、又は3に記載のクランプデバイス。
【請求項5】
前記クランプ構造部は第1のクランプ構造部を構成しており、前記ホルダは、前記クランプ部材及び前記細長い物品を前記第1のクランプ構造部と第2のクランプ構造部との間にクランプするために前記クランプ部材にクランプ力を加えるための前記第2のクランプ構造部を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項6】
前記ホルダは、前記本体によって画定された前記空間にわたるカバーを提供するためのカバー部材を備え、前記カバー部材は、前記第1のクランプ構造部と前記第2のクランプ構造部との間に延在する、請求項5に記載のクランプデバイス。
【請求項7】
前記第1のクランプ構造部及び前記第2のクランプ構造部は、互いに向かって集束し、前記第1のクランプ構造部及び前記第2のクランプ構造部は、前記第1のクランプ構造部と前記第2のクランプ構造部との間に狭くなる間隙を提供する、請求項5又は6に記載のクランプデバイス。
【請求項8】
前記細長い物品とクランプ係合するように前記クランプ部材を付勢するための付勢部材を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項9】
前記本体は、前記付勢部材に反力を加えるための反作用構造部を備える、請求項8に記載のクランプデバイス。
【請求項10】
前記通路は、前記細長い物品が前記通路内に導入されるときに前記細長い物品が前記通路に入ることができる入口端部を有し、前記通路は、前記細長い物品が前記通路内に導入された後に前記細長い物品が前記通路から出ることができる出口端部を有し、前記ホルダは、前記細長い物品が延びることができる前記通路のための対向する開口部を画定しており、前記対向する開口部のうちの一方は、前記通路の前記入口端部における入口開口部であり、前記対向する開口部のうちの他方は、前記通路の前記出口端部における出口開口部である、請求項1~9のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項11】
前記出口開口部は、前記入口開口部よりも幅広である、請求項10に記載のクランプデバイス。
【請求項12】
前記本体は、前記本体の端部にチャンバを含み、前記付勢部材は、前記チャンバから前記出口開口部を介して前記ホルダ内に延在する、請求項8に従属する請求項10又は11に記載のクランプデバイス。
【請求項13】
前記本体は、前記対向する孔間に画定された前記空間を横切って延在する対向する仕切りを備え、前記仕切りのうちの一方は、前記ホルダの前記入口開口部と位置合わせされた入口穴を画定し、前記仕切りのうちの他方は、前記ホルダの前記出口開口部と位置合わせされた出口穴を画定している、請求項10~12のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項14】
前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品は、前記本体とは異なる材料で形成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項15】
前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品は、前記本体よりも耐火性の高い材料で形成されている、請求項14に記載のクランプデバイス。
【請求項16】
前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品はステンレス鋼で形成され、及び/又は前記クランプ部材はセラミック材料で形成され、及び/又は前記本体は亜鉛又はプラスチック材料で形成されている、請求項14又は15に記載のクランプデバイス。
【請求項17】
前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品は、前記ホルダを2つ備え、前記クランプデバイスは、前記クランプ部材を2つ備え、前記クランプ部材のそれぞれ1つは、前記ホルダの各々のために設けられている、請求項1~16のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項18】
前記付勢部材を2つ含み、前記付勢部材のそれぞれ1つは、前記ホルダの各々のために設けられている、請求項8に従属する請求項17に記載のクランプデバイス。
【請求項19】
前記ホルダの各々は、それぞれの通路を画定している、請求項17又は18に記載のクランプデバイス。
【請求項20】
前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品は、対向する端部を有し、各々の前記通路の前記入口端部は、他方の前記通路の前記入口端部とは前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品の対向する端部にある、請求項19に記載のクランプデバイス。
【請求項21】
前記本体は、前記対向する孔を2対有し、前記対向する孔のうちの一方の対は、前記ホルダのうちの一方によって画定された前記通路と位置合わせされ、前記対向する孔のうちの他方の対は、前記ホルダのうちの他方によって画定された前記通路と位置合わせされている、請求項19又は20に記載のクランプデバイス。
【請求項22】
前記挿入機構又は前記オーバーモールド部品は、前記ホルダを互いに接続するための接続部分を備える、請求項17~21のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項23】
前記接続部分は、一方の前記ホルダの前記第1のクランプ構造部から他方の前記ホルダの前記第1のクランプ構造部まで延在する、請求項22に記載のクランプデバイス。
【請求項24】
前記仕切りの各々は、一方の前記ホルダの前記入口開口部と位置合わせされた入口穴を画定し、各仕切りは、他方の前記ホルダの前記出口開口部と位置合わせされた出口穴を画定している、請求項13に従属する請求項17~23のいずれか一項に記載のクランプデバイス。
【請求項25】
細長い物品が本体を通って延びることを可能にするための対向する孔を画定する本体であって前記対向する孔間に空間を画定する本体と、前記細長い物品をクランプするためのクランプ部材と、前記空間内のホルダであって前記細長い物品が延びることができる通路を画定するホルダと、を備え、前記ホルダはクランプ構造部を含み、前記クランプ部材は、使用時に前記細長い物品を前記クランプ構造部に対してクランプし、前記ホルダは、前記本体とは異なる材料で形成されている、クランプデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クランプデバイスに関する。より具体的には、限定するものではないが、本発明は、細長い物品をクランプするためのクランプデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルクランプデバイスが防火安全性の要件を満たすことを確実にするために、多くが、ステンレス鋼などの好適な耐火性材料から形成された本体を備えるが、これは高価である可能性がある。ケーブルをクランプするために多くの場合ウェッジが使用される。ウェッジとデバイス本体とのクランプ力の結果、ウェッジを解放することが時として困難である場合がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様によれば、クランプデバイスが提供され、本クランプデバイスは、細長い物品が本体を通って延びることを可能にするための対向する孔を画定する本体であって孔間に空間を画定する本体と、細長い物品をクランプするためのクランプ部材と、空間内に受容される挿入機構であって細長い物品がそれに沿って延びることができる通路を画定するホルダを備える挿入機構と、を備え、ホルダは、クランプ構造部を含み、クランプ部材は、細長い物品をクランプ構造部に対してクランプする。
【0004】
本発明の第2の態様によれば、クランプデバイス内で使用するための挿入機構が提供され、本挿入機構は、細長い物品がそれに沿って延びることができる通路を画定するホルダを備え、ホルダはクランプ構造部を含み、ホルダ内のクランプ部材は、細長い物品をクランプ構造部に対してクランプすることができる。
【0005】
クランプ部材は、対向する端部を有する細長い主要部分を備え得る。クランプ部材は更に、主要部分上のクランプ表面と、主要部分上の摺動表面とを含み得る。
【0006】
第1のクランプ部材において、摺動表面は、該端部のうちの一方に向かって内側に先細になっていてよい。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、クランプデバイス内で使用するためのクランプ部材が提供され、本クランプ部材は、対向する端部を有する細長い主要部分と、主要部分上のクランプ表面と、主要部分上の摺動表面とを備え、摺動表面は、該端部のうちの一方に向かって内側に先細になっている。
【0008】
本体によって画定される空間は、本体内の区画であり得る。通路は、孔と位置合わせされ得る。クランプ構造部は、通路に沿って延在し得るクランプ壁を備え得る。
【0009】
挿入機構は、本体によって画定された空間内に挿入可能であり得る。挿入機構は、本体によって画定された空間から取り外し可能であり得る。
【0010】
本体は、本体によって画定された空間内に挿入機構を挿入することによって破片がその中に形成される収集構造部を画定し得る。本体は、対向するエッジ表面を有し得る。収集構造部は、エッジ表面のうちの一方に隣接して画定され得る。収集構造部は、チャネルであり得る。チャネルは、エッジ表面に沿って延在し得る。
【0011】
本体は、2つの収集構造部を画定し得る。収集構造部は、互いに対向して配置され得る。収集構造部の各々は、エッジ表面のそれぞれ1つに隣接して画定され得る。収集構造部の各々は、それぞれのチャネルであり得る。各チャネルは、エッジ表面のそれぞれ1つに沿って延在し得る。
【0012】
クランプデバイスは、挿入機構を本体内に固定するための固定部材を含み得る。固定部材は、ホルダ又はエッジ表面に沿って延在し得る。固定部材は、クラッシュリブなどのリブを備え得る。固定部材は、本体のエッジ表面のうちの一方を越えて延在し得る。
【0013】
クランプデバイスは、複数の固定部材を備え得る。各固定部材は、ホルダ又はエッジ表面に沿って延在し得る。各固定部材は、クラッシュリブなどのリブを備え得る。固定部材は、本体のエッジ表面を越えて延在し得る。
【0014】
挿入機構は、挿入機構が空間内に受容されると、収集構造部を覆って延在し得る。挿入機構は、外壁を有し得る。外壁は、収集構造部内の材料がそこから変位するのを防止するために、収集構造部を覆って配設され得る。外壁は、該材料を収集構造部に封入するための封止構造部を構成していてよい。
【0015】
上述のクランプ構造部は、第1のクランプ構造部を構成していてよい。ホルダは、クランプ部材にクランプ力を加えるための第2のクランプ構造部を備え得る。したがって、クランプ部材及び細長い物品は、第1のクランプ構造部と第2のクランプ構造部との間にクランプされる。
【0016】
上述のクランプ壁は、第1のクランプ壁を構成していてよい。第2のクランプ構造部は、第2のクランプ壁を備え得る。
【0017】
第1及び第2のクランプ構造部は、互いに向かって集束し得る。第1及び第2のクランプ構造部は、第1のクランプ構造部と第2のクランプ構造部との間に狭くなる間隙を提供し得る。
【0018】
通路は、細長い物品が通路内に導入されるときに細長い物品が通路に入ることができる入口端部を有し得る。通路は、細長い物品が通路内に導入された後に細長い物品が通路から出ることができる出口端部を有し得る。
【0019】
ホルダは、細長い物品がそれを通って延びることができる通路のための対向する開口部を画定し得る。対向する開口部のうちの一方は、通路の入口端部における入口開口部であり得る。対向する開口部のうちの他方は、通路の出口端部における出口開口部であり得る。出口開口部は、入口開口部よりも幅広であり得る。
【0020】
クランプデバイスは、クランプ部材を付勢するための付勢部材を備え得る。付勢部材は、クランプ部材を細長い物品とクランプ係合するように付勢し得る。
【0021】
付勢部材は、クランプ部材を通路の入口端部に向かって付勢し得る。付勢部材は、クランプ部材を第1のクランプ構造部と第2のクランプ構造部との間の狭くなる間隙内に付勢し得る。
【0022】
付勢部材は、弾性付勢部材を備え得る。付勢部材は、コイルばねなどのばねを備え得る。付勢部材は、圧縮ばねであり得る。付勢部材が、他の任意の好適な付勢部材であってもよいことが理解されよう。
【0023】
クランプ部材の対向する端部は、対向する第1の端部及び第2の端部であり得る。使用時に、クランプ部材は、第1の端部が第2の端部に先行する方向に細長い物品と係合するように付勢され得る。
【0024】
摺動表面は、第1の端部から第2の端部にかけて内側に先細になっていてよい。摺動表面の先細りは、該第1の端部から該第2の端部にかけての均一な先細りであり得る。代替として、摺動表面は、第2の端部から第1の端部にかけて内側に先細になっていてもよい。摺動表面の先細りは、該第2の端部から該第1の端部にかけての均一な先細りであり得る。
【0025】
ホルダは、本体によって画定された空間にわたるカバーを提供するカバー部材を備え得る。カバー部材は、第1のクランプ構造部と第2のクランプ構造部との間に延在し得る。
【0026】
挿入機構は、2つのホルダを備え得る。クランプデバイスは、2つのクランプ部材を備え得る。クランプ部材のそれぞれ1つは、ホルダの各々のために設けられ得る。
【0027】
クランプデバイスは更に、2つの付勢部材を含み得る。付勢部材のそれぞれ1つは、ホルダの各々のために設けられ得る。
【0028】
ホルダの各々は、それぞれの通路を画定し得る。ホルダの各々は、上述の最初に述べたホルダの特徴を有し得る。
【0029】
挿入機構が2つのホルダを備える場合、各ホルダによって画定される通路は、それぞれの細長い物品、又は同じ細長い物品のそれぞれの通過をそれを通して受容し得る。
【0030】
挿入機構は、対向する端部を有し得る。各々の通路の入口端部は、他方の通路の入口端部とは挿入機構の対向する端部にあり得る。
【0031】
挿入機構は、ホルダを互いに接続するための接続部分を備え得る。接続部分は、一方のホルダの第1のクランプ構造部から他方のホルダの第1のクランプ構造部まで延在し得る。1つの実施形態では、接続部分は、ホルダ間に延在する材料のウェブを備え得る。
【0032】
本体は、2対の対向する孔を有し得る。対向する孔のうちの一方の対は、ホルダのうちの一方によって画定された通路と位置合わせされ得る。対向する孔のうちの他方の対は、ホルダのうちの他方によって画定された通路と位置合わせされ得る。
【0033】
クランプデバイスは、付勢部材に反力を加えるための反作用構造部を含み得る。反作用構造部は、通路の一方の端部に部分的にわたって延在し得る。反作用構造部は、通路の出口端部に部分的にわたって延在し得る。
【0034】
反作用構造部は、反作用壁を備え得る。本体は、反作用構造部を備え得る。
【0035】
本体は、本体の端部に設けられ得るチャンバを含み得る。反作用構造部は、チャンバの反作用壁であり得る。
【0036】
付勢部材は、チャンバから出口開口部を介してホルダ内に延在し得る。
【0037】
挿入機構が2つのホルダを有する場合、クランプデバイスは2つの反作用構造部を有し得る。本体は、両方の反作用構造部を備え得る。各反作用構造部は、それぞれの通路の出口端部に部分的にわたって延在し得る。
【0038】
本体は、2つのチャンバを有し得る。各チャンバは、本体のそれぞれの対向する端部に設けられ得る。各反作用構造部は、それぞれのチャンバの反作用壁であり得る。
【0039】
各付勢部材は、それぞれのチャンバから出口開口部を介してそれぞれのホルダ内に延在し得る。
【0040】
クランプデバイスの本体は、空間が画定される中央部を備え得る。中央部は、反作用構造部を備え得る。挿入機構が2つのホルダを有する場合、中央部は両方の反作用構造部を備え得る。
【0041】
本体は、孔のうちの一方を覆って中央部に取り付けられ得るキャップ部分を備え得る。キャップ部分は、端部キャップ部分を備え得る。
【0042】
キャップ部分は、通路の入口開口部を覆って中央部に取り付けられ得る。キャップ部分は、対向する孔のうちの一方を画定し得る。対向する孔のうちの該一方は、通路の入口開口部と位置合わせされ得る。対向する孔のうちの該一方は、入口孔を構成していてよい。
【0043】
本体は、孔のうちの他方を覆って中央部に取り付けられる更なるキャップ部分を画定し得る。更なるキャップ部分は、更なる端部キャップ部分を備え得る。
【0044】
更なるキャップ部分は、通路の出口開口部を覆って中央部に取り付けられ得る。更なるキャップ部分は、対向する孔のうちの他方を画定し得る。対向する孔のうちの該他方は、通路の出口開口部と位置合わせされ得る。対向する孔のうちの該他方は、出口孔を構成していてよい。
【0045】
挿入機構が2つのホルダを有する場合、キャップ部分は、入口孔及び出口孔を有し得る。キャップ部分は、一方の通路の入口開口部を覆って、及び他方の通路の出口開口部を覆って中央部に取り付けられ得る。
【0046】
更なるキャップ部分は、入口孔及び出口孔を有し得る。各キャップ部分は、一方の通路の入口開口部を覆って、及び他方の通路の出口開口部を覆って中央部のそれぞれの対向する端部に取り付けられ得る。
【0047】
各々のキャップ部分の入口孔は、それぞれの通路の入口開口部と位置合わせされ得る。各々のキャップ部分の出口孔は、それぞれの通路の出口開口部と位置合わせされ得る。
【0048】
本体は、対向する孔間に画定された空間を横切って延在する対向する仕切りを備え得る。仕切りのうちの一方は、ホルダの入口開口部と位置合わせされた入口穴を画定し得る。仕切りのうちの他方は、ホルダの出口開口部と位置合わせされた出口穴を画定し得る。
【0049】
挿入機構が2つのホルダを備える場合、仕切りの各々は、一方のホルダの入口開口部と位置合わせされた入口穴を画定していてよく、各仕切りは、他方のホルダの出口開口部と位置合わせされた出口穴を画定していてよい。
【0050】
キャップ部分又は各キャップ部分は、中央部上の対応する構造部と協働する協働締結構造部を有し得る。協働構造部及び対応する構造部は、スナップフィット構造部を備え得る。
【0051】
挿入機構は、耐火性材料で形成されていてよい。そのような耐火性材料の例には、ホルダ用のステンレス鋼及びクランプ部材用のセラミック材料がある。本体は、挿入機構が形成されている材料よりも耐火性の低い材料で形成されていてよい。例えば、本体は亜鉛又はプラスチック材料で形成されていてもよい。
【0052】
挿入機構及び本体を形成するために異なる材料を使用することにより、製造コストが削減される。火災の場合には、本体は破壊される可能性があるが、細長い物品をクランプする挿入機構は無傷のままである。
【0053】
クランプ部材は、細長いクランプ部材を備え得る。クランプ部材はクランプウェッジを備え得る。
【0054】
第1のクランプ部材では、摺動表面は、第1の端部から第2の端部にかけて内側に先細になり得る。摺動表面の先細りは、該第1の端部と該第2の端部との間での均一な先細りであり得る。
【0055】
摺動表面は、クランプ表面の反対側の主要部分に設けられ得る。
【0056】
摺動表面は、長さ及び幅を有し、摺動表面の幅は、第1の端部から第2の端部にかけて減少し得る。第2の端部における摺動表面の幅は、第1の端部における摺動表面の幅の実質的に半分であり得る。
【0057】
代替として、摺動表面は、第2の端部から第1の端部にかけて内側に先細になっていてもよい。この代替例では、摺動表面の幅は、第2の端部から第1の端部にかけて減少し得る。第1の端部における摺動表面の幅は、第2の端部における摺動表面の幅の実質的に半分であり得る。
【0058】
主要部分は、先端部及び後端部を有し得る。第1の端部は、主要部分の先端部であり得る。第2の端部は、主要部分の後端部であり得る。
【0059】
クランプ部材は、主要部分から突き出る側方部分を含み得る。側方部分は、クランプ表面と摺動表面との間に設けられ得る。
【0060】
主要部分は、主要部分から突き出る2つの対向する側方部分を含み得る。側方部分は、クランプ表面と摺動表面との間に設けられ得る。
【0061】
クランプ表面は、長さ及び幅を有し、クランプ表面の幅は、クランプ表面の長さに沿って実質的に均一であり得る。
【0062】
クランプ表面は鋸歯状であり得る。クランプ表面は、主要部分から突出していてよい。クランプ表面は、長さ及び幅を有し、クランプ表面の幅は、主要部分の長さに沿って実質的に均一であり得る。
【0063】
主要部分は、高さを有し、後端部から先端部にかけて高さが減少し得る。
【0064】
側方部分又は各側方部分は、摺動表面を越えて幅方向に突き出ていてよい。側方部分又は各側方部分は、摺動表面を越えて幅方向に突き出ていてよい。
【0065】
クランプ表面は、細長い物品と係合可能であり得る。摺動表面は、クランプデバイスの壁と係合可能であってよく、クランプ部材の該壁に沿った摺動移動を可能にする。
【0066】
第2のクランプ部材において、摺動表面は、段差構造部を有し得る。クランプ表面は、細長い物品をクランプデバイスの第1のクランプ表面に対してクランプするために細長い物品と係合し得る。段差構造部は、クランプデバイスの第2のクランプ表面構造部上の肩部構造部と協働し得る。
【0067】
段差構造部は細長くてよい。主要部分は、長さを有し得る。主要部分は、細長くてよい。段差構造部は、主要部分の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、主要部分の全長に延在し得る。
【0068】
摺動表面は長さを有し得る。摺動表面は細長くてよい。段差構造部は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0069】
摺動表面は、クランプ表面の反対側にあり得る。
【0070】
摺動表面は、第1及び第2の摺動面を備え得る。第1及び第2の摺動面は、細長くてよい。
【0071】
第1の摺動面と第2の摺動面は、互いに離隔され得る。第1及び第2の摺動面は、別個の平面を占有し得る。段差構造部は、第1の摺動面と第2の摺動面との間に延在し得る。
【0072】
第1の摺動面は、摺動表面のうちの突出した面であり得る。第2の摺動面は、摺動表面のうちの凹んだ面であり得る。
【0073】
第1の摺動面は、主要部分の長さ方向に延在し得る。第1の摺動面は、主要部分の全長に延在し得る。第1の摺動面は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。第1の摺動面は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0074】
第2の摺動面は、主要部分の長さ方向に延在し得る。第2の摺動面は、主要部分の全長に延在し得る。第2の摺動面は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。第2の摺動面は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0075】
段差構造部は、主要部分の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、主要部分の全長に延在し得る。段差構造部は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0076】
第2のクランプ構造部は、クランプ部材の最初に述べた段差構造部と協働するための肩部構造部を備え得る。
【0077】
第2のクランプ構造部は、細長くてよい。第2のクランプ構造部は、長さを有し得る。肩部構造部は、第2のクランプ構造部の長さ方向に延在し得る。肩部構造部は、第2のクランプ構造部の全長に延在し得る。
【0078】
第2のクランプ構造部は、第1及び第2の係合面を備え得る。第1及び第2の係合面は、細長くてよい。第1の係合面と第2の係合面は、互いに離隔され得る。第1及び第2の係合面は、別個の平面を占有し得る。肩部構造部は、第1の係合面と第2の係合面との間に延在し得る。
【0079】
第1の係合面は、第2のクランプ構造部のうちの突出した面を備え得る。第2の係合面は、第2のクランプ構造部のうちの凹んだ面を備え得る。
【0080】
第1の係合面は、第2のクランプ構造部の長さ方向に延在し得る。第1の係合面は、第2のクランプ構造部の全長に延在し得る。
【0081】
第2の係合面は、第2のクランプ構造部の長さ方向に延在し得る。第2の係合面は、第2のクランプ構造部の全長に延在し得る。
【0082】
摺動表面が第2のクランプ構造部と協働するとき、摺動表面のうちの第1の摺動面は、第2のクランプ構造部のうちの第2の係合面と係合し得る。摺動表面のうちの第2の摺動面は、第2のクランプ構造部のうちの第1の係合面と係合し得る。
【0083】
第2の摺動面は、段差構造部が肩部構造部と係合することを防止する寸法を有し得る。段差構造部は、第2の摺動面に対して鈍角をなして延在し得る。したがって、本明細書に記載の実施形態では、係合構造部と係合する摺動表面の表面積は、摺動表面及び第2のクランプ構造部が段差構造部及び肩部構造部を有していない場合よりも小さい。
【0084】
本発明の第4の態様によれば、クランプデバイス内で使用するためのクランプ部材が提供され、本クランプ部材は、対向する第1の端部及び第2の端部を有する細長い主要部分と、クランプ表面及び摺動表面と、を備え、クランプ表面及び摺動表面の両方は、主要部分上にあり、摺動表面は、段差構造部を有する。
【0085】
クランプ表面は、細長い物品をクランプデバイスの第1のクランプ表面に対してクランプするために細長い物品と係合し得る。段差構造部は、クランプデバイスの第2のクランプ表面構造部上の肩部構造部と協働し得る。
【0086】
クランプ部材は、上述した細長い物品などの細長い物品をクランプするのに好適である。
【0087】
本発明の第5の態様によれば、クランプデバイスが提供され、本クランプデバイスは、本体と、本体内に画定された通路と、ここで、本体は、細長い物品が通路を通って延びることを可能にするための対向する孔を画定しており、細長い物品をクランプするための直前の段落に記載のクランプ部材と、通路に沿って延在するクランプ構造部および係合構造部と、これによって細長い物品及びクランプ部材をクランプ構造部と係合構造部との間にクランプすることができ、段差構造部を有するクランプ部材の摺動表面と、摺動表面の段差構造部と協働するための肩部構造部を有する係合構造部と、これによってクランプ部材が係合壁に沿って摺動することを可能にする、を備える。
【0088】
段差構造部は細長くてよい。主要部分は、長さを有し得る。主要部分は、細長くてよい。段差構造部は、主要部分の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、主要部分の全長に延在し得る。
【0089】
摺動表面は長さを有し得る。摺動表面は細長くてよい。段差構造部は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0090】
摺動表面は、クランプ表面の反対側にあり得る。
【0091】
摺動表面は、第1及び第2の摺動面を備え得る。第1及び第2の摺動面は、細長くてよい。
【0092】
第1の摺動面と第2の摺動面は、互いに離隔され得る。第1及び第2の摺動面は、別個の平面を占有し得る。段差構造部は、第1の摺動面と第2の摺動面との間に延在し得る。
【0093】
第1の摺動面は、摺動表面のうちの突出した面であり得る。第2の摺動面は、摺動表面のうちの凹んだ面であり得る。
【0094】
第1の摺動面は、主要部分の長さ方向に延在し得る。第1の摺動面は、主要部分の全長に延在し得る。第1の摺動面は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。第1の摺動面は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0095】
第2の摺動面は、主要部分の長さ方向に延在し得る。第2の摺動面は、主要部分の全長に延在し得る。第2の摺動面は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。第2の摺動面は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0096】
段差構造部は、主要部分の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、主要部分の全長に延在し得る。段差構造部は、摺動表面の長さ方向に延在し得る。段差構造部は、摺動表面の全長に延在し得る。
【0097】
クランプ部材は、係合構造部がクランプデバイスの構造部であるクランプデバイス内で使用され得る。係合構造部は、クランプデバイスの壁を備え得る。クランプデバイスは、第1及び第2のクランプ構造部を備えてよく、これによって、クランプ部材及び細長い物品は、第1のクランプ構造部と第2のクランプ構造部との間にクランプされる。
【0098】
係合構造部は、クランプ部材の最初に述べた段差構造部と協働するための肩部構造部を備え得る。
【0099】
係合構造部は細長くてよい。係合構造部は、長さを有し得る。肩部構造部は、係合構造部の長さ方向に延在し得る。肩部構造部は、係合構造部の全長に延在し得る。
【0100】
係合構造部は、第1及び第2の係合面を備え得る。第1及び第2の係合面は、細長くてよい。第1の係合面と第2の係合面は、互いに離隔され得る。第1及び第2の係合面は、別個の平面を占有し得る。肩部構造部は、第1の係合面と第2の係合面との間に延在し得る。
【0101】
第1の係合面は、係合構造部のうちの突出した面を備え得る。第2の係合面は、係合構造部のうちの凹んだ面を備え得る。
【0102】
第1の係合面は、係合構造部の長さ方向に延在し得る。第1の係合面は、係合構造部の全長に延在し得る。
【0103】
第2の係合面は、係合構造部の長さ方向に延在し得る。第2の係合面は、係合構造部の全長に延在し得る。
【0104】
摺動表面が係合構造部と協働するとき、摺動表面のうちの第1の摺動面は、係合構造部のうちの第2の係合面と係合し得る。摺動表面のうちの第2の摺動面は、係合構造部のうちの第1の係合面と係合し得る。
【0105】
第2の摺動面は、段差構造部が肩部構造部と係合することを防止する寸法を有し得る。段差構造部は、第2の摺動面に対して鈍角をなして延在し得る。したがって、本明細書に記載の実施形態では、係合構造部と係合する摺動表面の表面積は、摺動表面及び係合構造部が段差構造部及び肩部構造部を有していない場合よりも小さい。
【0106】
本発明の第5の態様のクランプデバイスは、上述の挿入機構を含み得る。係合構造部は、挿入機構の構造部であり得る。係合構造部は、上述の第2のクランプ構造部であり得る。係合構造部は、挿入機構の第2のクランプ壁を備え得る。
【0107】
本体は、孔間の空間を画定し得る。挿入機構は、空間内に受容され得る。挿入機構は、細長い物品がそれに沿って延びることができる通路を画定するホルダを備え得る。ホルダは、係合構造部を含み得る。ホルダは、通路を画定し得る。
【0108】
係合構造部は、上述の第2のクランプ構造部を構成していてよい。係合構造部は、前述の第2のクランプ壁を構成していてよい。
【0109】
挿入機構は、本発明の第1、第2、及び第3の態様に関連して上述した挿入機構の特徴を備え得る。
【0110】
挿入機構が2つのホルダを備える場合、各ホルダは、該係合構造部のそれぞれ1つを備え得る。クランプデバイスは、2つのクランプ部材を備え得る。各クランプ部材は、通路のそれぞれ1つに受容され得る。
【0111】
各ホルダの係合構造部は、それぞれ1つのクランプ部材の摺動表面の段差構造部と協働するためのそれぞれの肩部構造部を備え得る。
【0112】
本発明の第5の態様のクランプデバイスは、クランプ部材を付勢するための付勢部材を備え得る。付勢部材は、クランプ部材を細長い物品とクランプ係合するように付勢し得る。
【0113】
付勢部材は、クランプ部材を通路の入口端部に向かって付勢し得る。付勢部材は、クランプ部材を第1のクランプ構造部と第2のクランプ構造部との間の狭くなる間隙内に付勢し得る。
【0114】
付勢部材は、弾性付勢部材を備え得る。付勢部材は、コイルばねなどのばねを備え得る。付勢部材は、圧縮ばねであり得る。付勢部材が、他の任意の好適な付勢部材であってもよいことが理解されよう。付勢部材は、本発明の第1~第3の態様に関連して上述した付勢部材の特徴を有し得る。
【0115】
本発明の第5の態様の本体は、上述の端部キャップ部分を含み得る。本発明の第5の態様の本体は、付勢部材に反力を加えるための反作用構造部又は各反作用構造部を含み得る。本発明の第5の態様の本体は、反作用構造部又は各反作用構造部を備え得る、上述のチャンバ又は各チャンバを含み得る。
【0116】
本発明の更なる態様によれば、クランプデバイスが提供され、本クランプデバイスは、細長い物品が本体を通って延びることを可能にするための対向する孔を画定する本体であって孔間に空間を画定する本体と、細長い物品をクランプするためのクランプ部材と、空間内のホルダであって細長い物品がそれに沿って延びることができる通路を画定するホルダと、を備え、ホルダは、クランプ構造部を含み、クランプ部材は、細長い物品をクランプ構造部に対してクランプし、ホルダは、本体とは異なる材料で形成されている。
【0117】
次に、本発明の少なくとも1つの実施形態について、添付図面を参照して、単に例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【
図3】挿入機構及び2つのクランプ部材の斜視図である。
【
図12】更なる挿入機構及び更なるクランプ部材の斜視図である。
【
図13】更なる挿入機構及び更なるクランプ部材の分解図である。
【
図14】更なるクランプ部材のうちの一方の斜視図である。
【
図17】更なる挿入機構及び更なるクランプ部材の端面図である。
【
図18】
図17においてXVIIIでマークされた領域の拡大図である。
【
図19】修正バージョンのクランプデバイスの本体形成部の上面図である。
【
図22】
図21に示す修正されたクランプデバイスの構成部品の分解断面図である。
【
図23】
図21及び
図22に示す修正されたクランプデバイスの構成部品の組み立て後の斜視図である。
【
図24】修正されたクランプデバイスの構成部品の組み立て後の断面端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0119】
図1~
図9は、細長い物品12(
図1に破線で示す)をクランプするためのクランプデバイス10を示す。細長い物品12は、ワイヤ、ワイヤロープ、又はケーブルなどの形態であり得る。クランプデバイス10は、本体14と、挿入機構16と、2つのクランプ部材18とを備える。
【0120】
本体14は、空間22を画定する内表面を有する区画20を画定している。内表面は、ベース表面82と、対向するエッジ表面84とを備える。挿入機構16は、組み立て中に区画20内に挿入される。そのように挿入されると、挿入機構16は、ベース表面82及び対向するエッジ表面84と係合する。
【0121】
挿入機構16は、2つの外壁23と、外壁23間に画定された2つのホルダ24とを有する。ホルダ24は、クランプ部材18を保持する。各ホルダ24は、細長い物品12がそれに沿って延びることができる通路26を画定している。クランプ部材18のそれぞれ1つは、各ホルダ24の通路26内に保持される。
【0122】
各クランプ部材18は、先端部30と、後端部32と、それらの間に延在するクランプ表面34とを有する主要部分28を備えるウェッジの形態である。クランプ表面34は、主要部分28から突出しており、細長い物品12との緊密な係合を提供するための鋸歯状部を有する。
【0123】
本体14は、対向する端部領域36を有し、通路26は、該対向する端部領域36間に延在する。本体14の各端部領域36は、2つの細長い物品12ための通路26へのアクセスを提供する2対の対向する入口孔37A及び出口孔37Bを画定している。入口孔37A及び出口孔37Bは、
図1~
図9では見えず、
図20、
図21、及び
図23を参照されたい。2つの細長い物品12は、2つの別個の細長い物品12であってもよいし、又は同じ細長い物品12の2回の通過であってもよい。
【0124】
本体14は、中央部40と2つの端部キャップ部分42とを備える。区画20は、端部キャップ部分42間の中央部40によって画定されている。本体14の端部領域36は、中央部40を端部キャップ部分42に接続するための対向する接続部材44を構成している。
【0125】
各端部キャップ部分42は、端部キャップ部分42上の協働締結構造部46によって、接続部材44のそれぞれ1つにおいて中央部40に締結される。協働締結構造部46は、接続部材44上の対応する構造部48と協働する。協働締結構造部46及び対応する構造部48は、スナップフィット構造部の形態である。
【0126】
各端部キャップ部分42は、ホルダ24の各々のための入口孔38A及び出口孔38Bを画定している。端部キャップ部分42の入口孔38A及び出口孔38Bは、端部領域36に画定された対応する入口孔37A及び出口孔37Bとそれぞれ位置合わせされている。ホルダ24によって画定された通路26は、各端部キャップ部分42の入口孔38Aと他方の端部キャップ部分42の出口孔38Bとの間に延在する。
【0127】
ホルダ24は、各通路26のための対向する開口部を有する。対向する開口部は、各ホルダ24の入口端部52におけるそれぞれの入口開口部50及び各ホルダ24の出口端部56におけるそれぞれの出口開口部54である。
【0128】
端部キャップ部分42の各々によって画定された入口孔38Aは、それぞれ1つのホルダ24の入口開口部50と位置合わせされている。端部キャップ部分42の各々によって画定された出口孔38Bは、それぞれ1つのホルダ24の出口開口部54と位置合わせされている。
【0129】
各ホルダ24は更に、それぞれの通路26を画定するそれぞれの細長い第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁60の形態の第1及び第2のクランプ構造部を含む。第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁60の各々は、対向する内縁部及び外縁部を有し、各クランプ壁58、60の内縁部は、区画20のベース表面82に隣接して配設される。
【0130】
各通路26の入口開口部50は、他方の通路26の出口開口部54に隣接し、両方のホルダ24の第1のクランプ壁58は、互いに隣接して位置付けられている。
【0131】
カバー部材69が、各々のホルダ24の第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁60の外縁部間に延在し、カバー部材69は、挿入機構16が区画20内に受容されたときに区画20にわたるカバーを提供する。各々のホルダ24の第1のクランプ壁58の内縁部間に接続ウェブが延在し、それによってホルダ24を互いに接続している。
【0132】
各ホルダ24の第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁60は、それぞれの出口開口部54から入口開口部50に集束して、第1のクランプ壁58と第2のクランプ壁60との間に狭くなる間隙を提供する。各通路26の出口開口部54は、入口開口部50よりも幅広である。
【0133】
クランプデバイス10は更に、各クランプ部材18のためのそれぞれの付勢部材68を含む。各付勢部材68は、圧縮ばねの形態である。付勢部材68が他の任意の好適なばねであってもよいことが理解されよう。
【0134】
付勢部材68は、クランプ部材18をホルダ24のそれぞれの入口開口部50に向かって付勢するように設けられ、それによって前述の狭くなる間隙内で細長い物品12とクランプ係合するようにクランプ部材18を付勢する。
【0135】
クランプデバイス10は更に、それぞれのチャンバ72内に反作用構造部70を含む。チャンバ72は、中央部40の接続部材44の一部である。各反作用構造部70は、それぞれのチャンバ72の反作用壁を構成している。端部キャップ部分42は、チャンバ72を覆って装着されて、中央部40に接続される。
【0136】
各付勢部材68は、チャンバ72から出口開口部54を介してそれぞれのホルダ24内に延在する。反作用構造部70は、付勢部材68に反力を加えて、付勢部材68がクランプ部材18を細長い物品12とクランプ係合するように付勢することを可能にする。したがって、各付勢部材68は、反作用構造部70のそれぞれ1つからクランプ部材18へと延在する。
【0137】
挿入機構16が2つのホルダ24を有する場合、クランプデバイス10は2つの反作用構造部70を有し得る。本体14は、両方の反作用構造部70を備え得る。
【0138】
本体14は、区画20を横切って延在する2つの対向する仕切り74を有する。仕切り74の各々は、入口穴78及び出口穴80を画定している。
【0139】
各仕切り74によって画定された入口穴78は、一方のホルダ24の入口開口部50に隣接し、それと位置合わせされている。各仕切り74によって画定された出口穴80は、他方のホルダ24の出口開口部54に隣接し、それと位置合わせされている。
【0140】
細長い物品12は、最初に、入口開口部50及び端部キャップ部分42の入口孔38Aを介して通路26内に導入される。細長い物品12は、出口開口部54を介して通路26から押し出される。
【0141】
そのように導入されるときに、細長い物品12は、クランプ部材18の先端部30と係合して、付勢部材68の付勢に抗してクランプ部材18を押す。クランプ部材18は、細長い物品12の通り道から押し出されて、細長い物品12が出口開口部54及び端部キャップ部分42の出口孔38Bを通って出ることを可能にする。
【0142】
細長い物品12がクランプデバイス10を通して受容されたとき、クランプ部材18のクランプ表面34は、細長い物品12と係合している。
【0143】
次いで、細長い物品12を反対方向に引っ張る。これには、クランプ部材18を細長い物品12と共に第1のクランプ壁58と第2のクランプ壁60との間の狭くなる間隙に引き込み、それによって、細長い物品12及びクランプ部材18をクランプ壁間で緊密にクランプするという効果がある。
【0144】
図1~
図9は、例えば
図1~
図9に示すクランプデバイス10といったクランプデバイス10内で使用するためのクランプウェッジの形態のクランプ部材18を示す。
【0145】
クランプ部材18の主要部分28は、ウェッジ形状を形成するように後端部32から先端部30にかけて均一に減少する高さを有する。
【0146】
使用時に、クランプ部材18は、先端部30が後端部32に先行する方向に細長い物品12と係合するように付勢される。
【0147】
クランプ部材18は、クランプデバイス10の第2のクランプ壁60と係合するための摺動表面63を有する。摺動表面63は、クランプ部材18の第2のクランプ壁60に沿った摺動移動を可能にする。
図4に示すように、各クランプ部材18の摺動表面63は、各ホルダ24の第2のクランプ壁60と係合し、それに沿って摺動可能である。
【0148】
摺動表面63は、先端部30から後端部32にかけて内側に先細になる。摺動表面63の内側への先細りは、先端部30から後端部32にかけての均一な先細りである。
【0149】
したがって、摺動表面63は、先端部30から後端部32にかけて摺動表面63の長さに沿って減少する幅を有する。本体14の後端部32における摺動表面63の幅は、本体14の先端部30における摺動表面63の幅の約半分である。
【0150】
2つの突き出た側方部分35が、各々のクランプ部材18の主要部分28のそれぞれの対向する側方から延在する。側方部分35は、クランプ表面34と摺動表面63との間に設けられている。
【0151】
各クランプ部材18の一方の側方部分35が、各々のホルダ24のカバー部材69のそれぞれ1つと係合する。他方の側方部分35は、本体14のベース表面82と係合する。
【0152】
図5は、挿入機構16及びクランプ部材18の分解図である。
【0153】
図6~
図9を参照すると、クランプ表面34は、摺動表面63の反対側の主要部分28上に設けられている。クランプ表面34は、主要部分28の長さに沿って実質的に均一のままの幅を有する。
【0154】
クランプ部材18の主要部分28は、摺動表面63及びクランプ表面34を越えて幅方向に突出している。
【0155】
クランプ部材18の先細になる摺動表面63により、第2のクランプ壁60とクランプ部材18との間の表面接触が低減する。クランプ部材18が細長い物品12をクランプするとき、クランプ部材18に負荷が加えられる。この負荷は、クランプ部材18を介して挿入機構16に伝達される。
【0156】
クランプ部材18と第2のクランプ壁60との間の係合面積を低減することにより、クランプ部材18を先行技術のクランプ部材18よりも容易に解放することが可能になることがわかった。
【0157】
更に、クランプ表面34及び摺動表面63を越えて主要部分28が突出していることにより、大きい半径、したがって大きい表面積を有する幅広の先端部30がもたらされる。これにより、クランプ部材18が第2のクランプ壁60に沿って自由に摺動することが可能になり、その結果、クランプ部材18は、細長い物品12と緊密且つ効果的に係合することができる。
【0158】
後端部32も大きい半径を有し、それによって、先端部及び後端部32の両方の大きい半径により、クランプ部材18が第2のクランプ壁60の欠陥部の上を容易に摺動することが可能になる。
【0159】
図9には、全体が18Aで示されている更なるバージョンのクランプ部材が示されている。クランプ部材18Aは、
図1~
図8に示すクランプ部材18の側方部分35よりも小さい側方部分35Aを含む。
【0160】
図9に示すクランプ部材18は、側方部分35A以外については、
図1~
図8に示すクランプ部材18と同一であり、クランプ部材18Aの特徴は、
図9において、クランプ部材18の対応する特徴と同じ参照番号で示されている。より小さい側方部分35Aは、製造プロセス中に利点を提供する。
【0161】
図10~
図18には、更なるクランプデバイス110が示されている。
図10~
図18に示すクランプデバイス110は、
図1~
図9に示すクランプデバイス10の特徴の多くを有する。
図10~
図18において、これらの特徴は、
図1~
図9の対応する特徴と同じ参照番号で示されており、同じように機能する。
【0162】
図10~
図18に示すクランプデバイス110は、ウェッジの形態のクランプ部材118を備える。クランプ部材118は、対向する先端部30及び後端部32を有する細長い主要部分128を有する。細長いクランプ表面34と細長い摺動表面163が、主要部分128上に互いの反対側に設けられている。
【0163】
クランプ表面34及び摺動表面163は、先端部30と後端部32との間に延在し、後端部32から先端部30にかけて互いに向かって集束する。2つの突き出た側方部分35が、各クランプ部材118の主要部分128のそれぞれの対向する側方から延在する。側方部分35は、摺動表面163とクランプ表面34との間に設けられている。
【0164】
摺動表面163は、主要部分128の全長に延在しており、先端部30と後端部32との間の摺動表面163の全長に延在する細長い第1及び第2の摺動面を備える。
【0165】
図17及び
図18を参照すると、第1の摺動面は、摺動表面163のうちの突出した摺動面164を構成している。第2の摺動面は、摺動表面163のうちの凹んだ摺動面168を構成している。
【0166】
摺動表面163は、これも先端部30と後端部32との間の摺動表面163の全長に延在する細長い段差構造部169を有する。突出した摺動面164及び凹んだ摺動面168は、別個の実質的に平行な平面を占有し、段差構造部169によって互いに離隔されている。
【0167】
クランプ表面34には、細長い物品12に対するそのグリップ力を高めるために鋸歯状部が設けられている。
【0168】
本体14は、上述のように区画20を画定しており、上述の挿入機構16と同様の挿入機構116を含む。挿入機構116は、2つのホルダ24を備える。各ホルダ24は、細長い物品12がそれに沿って延びることができるそれぞれの通路26を画定している。
【0169】
各ホルダ24は、細長い第1のクランプ壁58及び係合構造部を備える。係合構造部は、
図1~
図9に示す実施形態に関連して上述した第2のクランプ構造部を構成している。第2のクランプ構造部は、細長い第2のクランプ壁160の形態である。
【0170】
各ホルダ24の第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁160は、それぞれの出口開口部54から入口開口部50にかけて互いに向かって集束して、第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁160との間に該狭くなる間隙を提供する。
【0171】
第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁160の集束により、細長い物品12及びクランプ部材118を第1のクランプ壁58と第2のクランプ壁160との間にクランプすることが可能になる。第2のクランプ壁160は、摺動表面163の段差構造部169がそれに沿って延在する肩部構造部170を有する。
【0172】
第2のクランプ壁160は、第2のクランプ壁160の全長に延在する細長い第1の係合面172及び第2の係合面174を備える。第1の係合面は、第2のクランプ壁160のうちの突出した係合面172を備える。第2の係合面は、第2のクランプ壁160のうちの凹んだ係合面174を備える。
【0173】
肩部構造部170も、突出した係合面172と凹んだ係合面174との間の第2のクランプ壁160の全長に延在する。
【0174】
突出した係合面172と凹んだ係合面174は、肩部構造部170によって互いに離隔されている。その結果、突出した係合面172及び凹んだ係合面174は、別個の実質的に平行な平面を占有する。
【0175】
挿入機構116において、クランプ壁58は、ホルダ24を互いに分離する単一の分割部材158として形成される。カバー部材178が、各々のホルダ24の第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁160の外縁部間に延在する。カバー部材178及び分割部材158は、挿入機構16が区画20内に受容されたときに区画20にわたるカバーを提供する。
【0176】
各々のクランプ部材118のそれぞれ一方の側方部分35は、各々のホルダ24のカバー部材178と係合する。他方の側方部分35は、本体14のベース表面82と係合する。
【0177】
クランプ部材118が細長い物品12と係合してそれぞれの通路26内に受容されると、各クランプ部材118の摺動表面163はそれぞれの第2のクランプ壁160と協働する。
【0178】
この位置で、摺動表面163のうちの段差構造部169は、第2のクランプ壁160のうちの肩部構造部170に沿って延在し、摺動表面163のうちの突出した摺動面164は、第2のクランプ壁160のうちの凹んだ係合面174と係合する。更に、摺動表面163のうちの凹んだ摺動面168は、第2のクランプ壁160のうちの突出した係合面172と係合する。
【0179】
摺動表面163のうちの凹んだ摺動面168は幅W1を有し、第2のクランプ壁160のうちの突出した係合面172は幅W2を有する。図示の実施形態では、幅W1は幅W2よりも大きい。その結果、摺動表面163のうちの段差構造部169は、第2のクランプ壁160のうちの肩部構造部170と係合しない。突出した摺動面164は、幅W3を有する。
【0180】
段差構造部169及び肩部構造部170は、凹んだ摺動面168と突出した係合面172が互いに係合するように、及び突出した摺動面164と凹んだ係合面174も互いに係合するように寸法決めされている。
【0181】
しかしながら、段差構造部169と肩部構造部170は互いに係合しないので、第2のクランプ壁160と係合する摺動表面163の表面積は、摺動表面163及び第2のクランプ壁160が段差構造部169及び肩部構造部170を有していない場合よりも小さい。この効果は、クランプ部材118が細長い物品12と係合したときにクランプ部材118を解放するのに必要な労力を低減することである。
【0182】
所望であれば、幅W1、W2、及びW3のうちの任意の1つ又は複数を変更して、摺動表面163が第2のクランプ壁160と係合する程度を変更することができ、それによって摺動表面163とクランプ壁160との摩擦を変更し、その結果、第2のクランプ壁160に沿ったクランプ部材118の摺動力、そしてクランプ部材118を解放するのに必要な力も変更される。
【0183】
上述のように、クランプデバイス110は、第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁160が挿入機構116の構造部である挿入機構116を含む。しかしながら、代替のクランプデバイス110は、挿入機構116を含まなくてもよい。この代替のクランプデバイス110では、第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁160は、クランプデバイス110の本体14の一部であり得る。
【0184】
突出した摺動面164と凹んだ摺動面168との間に段差構造部169を有する第1及び第2の摺動表面163は、ウェッジと第2のクランプ壁160との接触表面積を低減する効果を有する。これは、クランプ部材118が細長い物品12と係合したときにクランプ部材118を解放するのに必要な労力を低減するのに役立つ。
【0185】
摺動表面163及び第2のクランプ壁160の突出した部分は、クランプ部材118が第2のクランプ壁160に沿って容易に移動することを可能にする安定したプラットフォームを提供する。突出した部分の幅は、所望の解放力を達成するように選択することができる。
【0186】
本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができる。例えば、クランプ部材18又は18Aの摺動表面63は、後端部32から先端部30にかけて内側に先細になっていてもよい。この摺動表面63の先細りは、均一な先細りであり得る。
【0187】
全体が210で示される修正されたクランプデバイスの構成部品が、
図19~
図24に示されている。クランプデバイス210は、
図1~
図9に示すクランプデバイス10のすべての特徴を備える。
図19~
図24において、これらの特徴は、
図1~
図9に示す対応する特徴と同じ参照番号で示されている。
【0188】
クランプデバイス10の特徴に加えて、クランプデバイス210は、クラッシュリブ86の形態の複数の固定部材を備える。クラッシュリブ86は、区画20の対向するエッジ表面84上に設けられている。各クラッシュリブ86は、エッジ表面84を越えてベース表面82へと延在する。
【0189】
クラッシュリブ86は、本体14の区画20内に挿入機構16を固定する。本体14及び挿入機構16の製造プロセスは公差を有し、これは、本体14内の挿入機構16の緊密性がクランプデバイスごとに異なる可能性があることを意味する。したがって、挿入機構16と本体14との間に常に締まり嵌めがあることを確実にするために、クラッシュリブ86が設けられる。
【0190】
これらの公差の影響は、挿入機構16が区画20内に挿入されたときに挿入機構16がクラッシュリブ86と係合すると、クラッシュリブ86を形成する材料の一部が削り取られることである。
【0191】
この材料の一部が、クランプ部材18、第1のクランプ壁58及び第2のクランプ壁60、並びに細長い物品12の間でクランプ部材18上に変位する場合があり、それによってクランプデバイス10の動作が損なわれるリスクがある。
【0192】
削り取られた材料によりクランプ用の細長い物品12のクランプが損なわれることを防止するために、ベース表面82とエッジ表面84との間に収集チャネル90が画定されている。
【0193】
図24を参照すると、挿入機構16が空間22内に受容されると、挿入機構16の外壁23は、収集チャネル90を覆って配設され、それによって、チャネル90内の削り取られた材料が収集チャネル90から変位することを防止する。したがって、外壁23は、クラッシュリブ86から削り取られた材料を収集チャネル90内に封入し、該材料によりクランプデバイス10の機能が損なわれることを防止する。
【0194】
挿入機構16、116は、区画20内に圧入され、クランプ部材18、118が通路26内で細長い物品12をそれに対してクランプする第1及び第2のクランプ壁58、60、160を含む。したがって、挿入機構16、116を、耐火性材料で形成することができ、本体14及び他の構成部品を、より安価な材料で形成することができる。火災の場合、本体14及び他の構成部品が破壊されたとしても、細長い物品12は、挿入機構16、116内にクランプされたままである。
【0195】
代替の実施形態では、挿入機構16、116の特徴を有する部品が、製造中に本体14によってオーバーモールドされる。オーバーモールド部品は、1つのホルダ24又は複数のホルダ24を含み得る。部品は、外壁23を含み得る。オーバーモールド部品は、カバー部材69を含み得る。部品は、接続部分を含み得る。オーバーモールド部品は、挿入機構16、116と実質的に同じ幾何学的形状を有し得る。
【国際調査報告】