(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】Clostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用の応用
(51)【国際特許分類】
A61K 35/742 20150101AFI20240801BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20240801BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240801BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240801BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20240801BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20240801BHJP
A61K 9/19 20060101ALI20240801BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240801BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20240801BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
A61K35/742
A61P1/00
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K39/395 U
A61K39/395 T
A61K9/14
A61K9/19
A61K47/26
A61K9/08
A61K47/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509507
(86)(22)【出願日】2022-10-09
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2022124020
(87)【国際公開番号】W WO2023056962
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】202111177854.3
(32)【優先日】2021-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522179507
【氏名又は名称】施慧達薬業集団(吉林)有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHIHUIDA PHARMACEUTICALS GROUP (JILIN) LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 999, High-Tech Industrial Park, Baishan, Jilin, China
(74)【代理人】
【識別番号】110003823
【氏名又は名称】弁理士法人柳野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王勇
(72)【発明者】
【氏名】朱紅
(72)【発明者】
【氏名】張文華
(72)【発明者】
【氏名】▲けい▼艶秋
(72)【発明者】
【氏名】王丹
(72)【発明者】
【氏名】劉園園
(72)【発明者】
【氏名】王少鵬
(72)【発明者】
【氏名】鄭嘉輝
(72)【発明者】
【氏名】張蓉
(72)【発明者】
【氏名】李暁楠
(72)【発明者】
【氏名】徐興魯
(72)【発明者】
【氏名】姜聖彪
(72)【発明者】
【氏名】▲けい▼立超
(72)【発明者】
【氏名】▲ごう▼玉霞
(72)【発明者】
【氏名】邵石麗
(72)【発明者】
【氏名】韓停
【テーマコード(参考)】
4C076
4C085
4C087
【Fターム(参考)】
4C076AA11
4C076AA29
4C076BB11
4C076CC27
4C076DD23
4C076DD67
4C076GG06
4C085AA14
4C085BB11
4C085DD62
4C085EE03
4C085GG01
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC68
4C087CA09
4C087MA02
4C087MA16
4C087MA43
4C087MA44
4C087MA66
4C087NA05
4C087NA14
4C087ZA66
4C087ZB26
4C087ZC75
(57)【要約】
本発明はClosridium ghonii菌とペムブロリズマブ(Pembrolizumab)の併用のガンの治療における応用に関する。本発明は初めてClosridiumghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用が結腸がんの治療効果を顕著に高めることができ、同時にペムブロリズマブの使用量を下げ、高効率且つ低毒性であることを発見した。Clostridiumghonii菌の腫瘍溶解は多種の方式によってTME免疫原性に影響し、TMEを一つの免疫抑制状態から免疫活性状態に変化させると同時に、免疫抑制性TMEを調節し、免疫耐性を打破することができる。最適な組み合わせ条件下でClostridiumghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用は約20%のマウス腫瘍組織が完全に除去され、PD-1抗体による腫瘍患者の治療の受益範囲を拡大し、さらにPD-1抗体による治療が失敗した患者にも顕著な治療効果があった。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Clostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用の結腸がん治療用薬物の製造におけるの応用。
【請求項2】
前記Clostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの使用順序は、先Clostridiumghonii菌芽胞後ペムブロリズマブであることを特徴とする請求項1に記載の応用。
【請求項3】
前記Clostridium ghonii菌芽胞は注射用Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末であることを特徴とする請求項2に記載の応用。
【請求項4】
結腸がん治療用薬物であって、前記薬物中の薬効成分はClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブを含むことを特徴とする結腸がん治療用薬物。
【請求項5】
前記Clostridium ghonii菌はClostridiumghonii MW-DCG-LCv-26菌株(オーストラリア国家計量研究院に保存され、菌株番号はV12/001486であり)またはClostridiumghonii菌を馴化した菌株であることを特徴とする請求項4に記載の薬物。
【請求項6】
前記Clostridium ghonii菌を馴化した菌株はMW-DCG-HNCv-18菌株(オーストラリア国家計量研究院に保存され、菌株保存番号はV12/001485であり)であることを特徴とする請求項4に記載の薬物。
【請求項7】
前記Clostridium ghonii菌を馴化した菌株はMW-DCG-CCv-17菌株(オーストラリア国立計量研究院に保存され、菌株保存番号はV12/001487であり)であることを特徴とする請求項4に記載の薬物。
【請求項8】
前記薬物の中のClostridium ghonii菌芽胞は注射用Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末であり、前記注射用芽胞凍結乾燥粉末中の添加剤は1%スクロースであることを特徴とする請求項4に記載の薬物。
【請求項9】
前記注射用Clostridium ghonii菌凍結乾燥粉末の凍結乾燥プロセスは、凍結段階-40℃ 4h、-35℃10min同時に真空引き、-30℃ 10min、-25℃ 10min、-20℃ 26h、-15℃ 2h、-10℃ 10min、-5℃ 10min、0℃ 10min、10℃2h、15℃ 10min、20℃ 3h、27℃ 3hで凍結乾燥して調製を行うことであることを特徴とする請求項8に記載の薬物。
【請求項10】
前記ペムブロリズマブはPD-1抗体注射液であることを特徴とする請求項3に記載の薬物。
【請求項11】
前記1×10
7CFU Clostridiumghonii菌芽胞あたり、濃度1mg/mLのペムブロリズマブ溶液0.2mgを併用することを特徴とする請求項3に記載の薬物。
【請求項12】
前記ペムブロリズマブ溶液の溶媒は質量百分率濃度0.9%の塩化ナトリウム注射液であることを特徴とする請求項11に記載の薬物。
【請求項13】
前記Clostridium ghonii菌芽胞は注射用Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末であり、前記注射用Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末の溶媒は滅菌注射用水と質量百分濃度0.9%塩化ナトリウム注射液であることを特徴とする請求項11に記載の薬物。
【請求項14】
請求項3~13のいずれか1項に記載の薬物の結腸がん治療におけるの応用。
【請求項15】
前記薬物中のClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの使用順序は、先Clostridiumghonii菌芽胞後ペムブロリズマブであることを特徴とする請求項14に記載の応用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年10月09日に中国特許庁へ提出された、出願番号CN202111177854.3であり、発明の名称「Clostridiumghonii菌芽胞とPd-1抗体の併用の応用」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全内容は、援用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は生物医薬技術分野に属し、具体的にはClostridium ghonii(クロストリジウム・ゴニイ)菌芽胞とペムブロリズマブ(Pembrolizumab)の併用の応用に関する。
【背景技術】
【0003】
腫瘍微小環境(Tumor microenvironment、TME)は、腫瘍成長において、腫瘍細胞、基質細胞(線維芽細胞、免疫・炎症細胞及びいくつかの血管内皮細胞などを含む)と細胞外基質及びそこに浸潤した生体分子などとともに構成する局所定常環境である。TMEは腫瘍の発生、発展、侵襲などに必要な物質基礎を提供し、腫瘍転移、再発などの多種の生物学的行為を制御する。同時にTMEは腫瘍の薬剤耐性と耐放射性を増加させ、治療効果を低下させることができる。TME内の免疫調節は、腫瘍発生・発展において、重要な機能を持ち、多種のメカニズムにより、腫瘍局所免疫抑制を形成することができる。TME免疫治療戦略をどのように制御するか、積極的な免疫微小環境を再構築することは抗腫瘍治療の重点と難点である。
【0004】
ペムブロリズマブ(Pembrolizumab)はPD-1阻害剤薬物であり、PD-1は重要な免疫抑制分子であり、PD-1抗体は臨床で顕著な抗腫瘍効果を示し、後期転移患者に対する持続的な治療効果を含む。一般的には、免疫チェックポイント阻害剤に対する感受性は腫瘍ネオアンチゲン負荷及び腫瘍微小環境(TME)中の免疫細胞浸潤の程度及び組成に依存すると考えられている。残念ながら、多くのよく見られる腫瘍は大量の突然変異と免疫細胞浸潤を示すことはないため、腫瘍は免疫チェックポイント阻害剤に感受性を有しなく、応答率が低く、20%の患者だけに対して有効である。そのため、現在の重点研究方向の一つは、免疫治療に対してこれらの腫瘍をより敏感にさせる方法を開発することである。
【0005】
Closridium ghonii(Closridiumghonii)菌は厳格な嫌気性菌であり、腫瘍をそらす低酸素特性を有し、腫瘍の無酸素区のみに定植できる。Closridiumghonii菌の腫瘍溶解は、大量の樹状細胞、好中球、マクロファージを含む先天免疫細胞及びCD3+T、CD4+T、CD8+Tなどの特異的免疫細胞である免疫細胞を募集し、TMEに浸潤することができ、TME中の免疫細胞の浸潤程度及び組成を変えることができる。同時に腫瘍中のTNF-α、IFN-γ、IL-6などのサイトカイン、及びケモカインの発現の増強を促進する。以上から分かるように、Closridiumghonii菌の腫瘍溶解は多種の方式によってTME免疫原性に影響し、TMEを一つの免疫抑制状態から免疫活性状態に変化させる同時、免疫耐性を打破し、Closridiumghonii菌と免疫チェックポイント阻害剤を併用して高効率抗腫瘍を可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来技術の不足に基づいて、Closridiumghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用の応用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の技術方案は以下の通りである。
【0008】
Clostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用の結腸がん治療用薬物の製造におけるの応用。
結腸がん治療用薬物であって、薬物中の薬効成分はClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブを含む。
本発明は好ましくは、前記Clostridium ghonii菌はClostridiumghonii MW-DCG-LCv-26菌株(オーストラリア国家計量研究院に保存され、菌株番号はV12/001486であり)である。他の好ましい菌株はMW-DCG-HNCv-18菌株(オーストラリア国家計量研究院に保存され、菌株保存番号はV12/001485であり)、MW-DCG-CCv-17菌株(オーストラリア国立計量研究院に保存され、菌株保存番号はV12/001487であり)等である。
本発明は、好ましくは、前記Clostridium ghonii菌は芽胞形態である。
本発明は、好ましくは、前記Clostridium ghonii菌芽胞形態は凍結乾燥粉末剤であり、その添加剤は1%ショ糖である。
本発明は、好ましくは、前記ペムブロリズマブはPD-1抗体注射液である。
さらに好ましくは、Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末剤の凍結乾燥プロセスは、凍結段階-40℃ 4h、-35℃ 10min同時に真空引き、-30℃10 min、-25℃ 10min、-20℃ 26h、-15℃ 2h、-10℃10min、-5℃ 10 min、0℃ 10min、10℃2h、15℃ 10min、20℃ 3h、27℃ 3hで凍結乾燥して調製を行う。
本発明の好ましい薬物の併用は1×107CFU Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末あたり、濃度1mg/mLのペムブロリズマブ注射液0.2mgを組み合わせるものである。
さらに好ましくは、前記ペムブロリズマブ注射液の溶媒は質量百分率濃度0.9%の塩化ナトリウム注射液であり、Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末の溶媒は、滅菌注射用水と質量百分率濃度0.9%塩化ナトリウム注射液である。
さらに好ましくは、Clostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用の使用順序は、先ゴシッククロストリジウム芽胞後ペムブロリズマブである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は初めてClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用が結腸がんの治療効果を顕著に高めることができ、同時にペムブロリズマブの使用量を下げ、高効率且つ低毒性であることを発見した。Clostridiumghonii菌の腫瘍溶解は多
くの方式でTME免疫原性に影響を与え、TMEを1つの免疫抑制状態から免疫活性状態に変化させる同時に、免疫抑制性TMEを調節し、免疫耐性を打破することができる。最適な併用条件下でClostridiumghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用は約20%のマウス腫瘍組織を完全に除去し、PD-1抗体による腫瘍患者の治療の受益範囲を拡大し、さらにPD-1抗体による治療が失敗した患者にも顕著な治療効果があった。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1におけるClostridium ghonii菌芽胞による治療のCT26.WT結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの各群の腫瘍重量(a)、腫瘍抑制率(b)であり、データには、*がControl群と比べてP<0.05、**がControl群と比べてP<0.01であることが示される。
【
図2】実施例2におけるClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用による治療のMC38結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの各群の腫瘍重量(a)、腫瘍重量腫瘍抑制率(b)であり、治療データには、*P<0.05、**P<0.01であることが示される。
【
図3】実施例2におけるClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用による治療のMC38結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの各群の腫瘍体積変化であり、治療データには、*がControl群と比べてP<0.05、**がControl群と比べてP<0.01、#がC.ghonii群と比べて、C.ghoni+Pembrolizumab群P<0.05、##がC.ghonii群と比べて、C.ghoni+Pembrolizumab群P<0.01であることが示される。
【
図4】実施例2におけるClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用による治療のMC38結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの実験終点腫瘍体積の腫瘍抑制率であり、データには、*P<0.05、**P<0.01であることが示される。
【
図5】実施例2におけるClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用による治療のMC38結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの各ロット腫瘍体積の腫瘍抑制率であり、a図が実験ロット1、b図が実験ロット2、c図が実験ロット3である。
【
図6】実施例2におけるClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの併用によるMC38結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの各群の腫瘍形態写真である。
【
図7】実施例3におけるClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの異なる投与順序による治療のMC38結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの各群の腫瘍重量である。
【
図8】実施例3におけるClostridium ghonii菌芽胞とペムブロリズマブの異なる投与順序による治療のMC38結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの各群の腫瘍体積変化である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を具体的な実施例を参照してさらに詳細に説明する。記載の実施例は、公衆に理解させつために、列挙された技術的な態様の一部であり、本発明の保護範囲を限定するのではなく、本発明を説明するためのみに使用されるものであり、本発明の保護範囲は請求項によって規定される。
【0012】
実施例1Clostridium ghonii菌芽胞による結腸がん腫瘍負荷マウスモデルへの治療効果
【0013】
材料:注射用Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末、菌株はMW-DCG-LCv-26菌株で、この菌株はオーストラリア国家計量研究院に保存され、菌株保存番号がV12/001486で、山東新創生物科学技術有限公司が開発した。注射用Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末はClostridium ghonii菌芽胞を活性成分とし、1%ショ糖を添加剤とし、-40℃ 4h、-35℃ 10min同時に真空引き、-30℃ 10min、-25℃ 10min、-20℃ 26h、-15℃ 2h、-10℃ 10min、-5℃ 10min、0℃ 10min、10℃2h、15℃ 10min、20℃ 3h、27℃ 3hという凍結乾燥プログラムにより調製し;仕様は1×108CFU/本、対照品の凍結乾燥粉末、ロット番号:201803001F、山東新創生物科学技術有限公司が開発し、1%ショ糖溶液1mLで上記凍結乾燥プロセスにより調製し;0.9%塩化ナトリウム注射液、ロット番号:1803122161、辰欣薬業股▲ふん▼有限公司が販売しており;滅菌注射用水、ロット番号:1704242163、辰欣薬業股▲ふん▼有限公司が販売しており;CT26.WT結腸がん細胞、番号:3131C0001000800037、中国科学院上海生命科学研究院細胞資源センターで販売されており;BALB/c雌性マウス、動物合格証明書番号:No.11401300088557(120匹)、No.11401300089721(60匹)、No.11401300089721(60匹)、北京華阜康生物科学技術有限公司が販売している。
【0014】
方法:CT26.WT細胞を必要な細胞数に蘇生・継代し、濃度7.5×106個/mLの接種用細胞懸濁液を調製し、細胞生存率が90%以上でBALB/cマウス結腸がんの皮下移植腫瘍モデルの構築に用い、マウス右前肢皮下に細胞懸濁液0.2mLを接種し、10日間程度で腫瘍体積約0.30cm3の実験動物を選択して試験に用い、腫瘍形成が合格したマウスは抽選法でランダムに対照群(Control)、低用量治療群(LC.ghonii)、中用量治療群(M C.ghonii)、高用量治療群(H C.ghonii)という4群に分けられ、各群のいずれも8匹であり、Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末は、まず滅菌注射水0.1mLで再溶解した後、質量百分率濃度0.9%の塩化ナトリウム注射液で、それぞれ濃度5×107cfu/mL、1×108cfu/mL、2×108cfu/mLの懸濁液調製し、腫瘍内に0.1mL注射し、1日おきに1回で、合計5回投与し、投与量がそれぞれ5×106cfu/回、1×107cfu/回、2×107cfu/回であり、対照群の対照品濃度が高用量治療群と同じであり、投与開始後、動物の行動、死亡または瀕死などの臨床症状を毎日に観察し、すべての生存動物は最終投与後2日目に解剖を行い、腫瘍重量を測定し、腫瘍重量で腫瘍抑制率を計算し、腫瘍重量腫瘍抑制率(IRTW%)=(対照群平均腫瘍重量-実験群平均腫瘍重量)/対照群平均腫瘍重量×100%。上記の実験方法で、それぞれ3ロッドの独立実験を繰り返した。
【0015】
結果:実験間中、3ロットの実験ですべての動物は瀕死/死亡の状況が見られなかった。実験終了、3ロットの実験各群の腫瘍負荷マウスの平均腫瘍重量及び治療群の腫瘍抑制率を表1、表2に示す。
【0016】
【0017】
【0018】
各ロットの治療群の腫瘍重量はControl群と比較してControl群より小さく、MC.ghonii群の抗腫瘍効果が最も高い(
図1中a)。各用量治療群はいずれも腫瘍
成長に対する抑制作用を示し、実験ロット1と3中のMC.ghonii群の腫瘍重量抑制率の効果が最も良く、実験ロット2中のLC.ghonii群の腫瘍重量抑制率の効果が最も良い。3ロットの実験結果に基づいて統計学的分析を行ったところ、HC.ghonii群の腫瘍重量腫瘍抑制率はControl群と比較して有意差があり(p<0.05)、LC.ghonii群とMC.ghonii群の腫瘍重量腫瘍抑制率はControl群と比較して極めて有意差があり(p<0.01)、
図1中bに示した。
【0019】
以上、Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末は結腸がんの成長に対して抑制作用があり、また研究によりMC.ghonii群(1×107cfu/回)は他の治療群の効果より優れている。したがって、次のPembrolizumabとの併用において、C.ghoniiの好ましい用量が1×107cfu/回とした。
【0020】
実施例2Clostridium ghonii菌芽胞とPembrolizumabの併用によるPD-1ヒト化遺伝子トランスフェクション結腸がん腫瘍負荷マウスモデルへの治療効果
【0021】
材料:注射用Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末、山東新創生物科学技術有限公司が開発した。製造方法は実施例1の材料と同じ、Pembrolizumab注射液、ロット番号:S001188、仕様:100mg/4mL、米国メルクが販売しており;対照品凍結乾燥粉末、ロット番号:201910002F、201803001F、山東新創生物科学技術有限公司が開発し、製造方法は実施例1の材料と同じ、0.9%塩化ナトリウム注射液、ロット番号:1809282161、辰欣薬業股▲ふん▼有限公司が販売しており;滅菌注射用水、ロット番号:190221262、辰欣薬業股▲ふん▼有限公司が販売しおり;MC38結腸がん細胞、商品番号:T1917、Abm生物科技有限公司が販売しており;C57BL/6PD-1ヒト化遺伝子工学マウス、動物合格証明書番号:No.20170010002500(90匹)、No.312024300008757(35匹)、No.201700100013119(50匹)、上海南方模式生物科学技術株式会社が販売している。
【0022】
方法:MC38細胞を必要な細胞数に蘇生・継代し、濃度7.5×106個/mLの接種用細胞懸濁液を調製し、細胞生存率が90%以上でC57BL/6PD-1ヒト化遺伝子工学マウス結腸がん皮下移植腫瘍モデルを構築し、マウス右前肢皮下に細胞懸濁液0.2mLを接種し、10日程度で腫瘍体積が0.15cm3より大きい実験動物を選択して試験に用い、ランダム原則で、要求に満たす動物を選別し、抽選法で対照群(Control)、Clostridiumghonii菌芽胞治療群(C.ghonii)、Pembrolizumab群とClostridiumghonii菌芽胞とPembrolizumabの併用群(C.ghonii+Pembrolizumab)という4群に分け、各群のいずれも5匹以上で、Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末は、まず0.1mLの滅菌注射水で再溶解された後、質量百分率0.9%塩化ナトリウム注射液で濃度1×108cfu/mLの懸濁液を調製し、腫瘍内に0.1mL注射し、C.ghonii群とC.ghonii+Pembrolizumab群に芽胞を1×107cfu/回注射し、Control群とPembrolizumab群への用量は0cfu/回で、1日おきに1回で、合計6回投与した。Pembrolizumab注射液を0.9%塩化ナトリウム注射液で最終濃度1mg/mLの作動液に希釈し、腹腔内0.2mL注射し、Pembrolizumab群とC.ghonii+Pembrolizumab群にPembrolizumabを0.2mg/回注射し、Control群とC.ghonii群に0.9%塩化ナトリウム注射液0.2mLを2回/1週で、合計4回投与した。
【0023】
Clostridium ghonii菌芽胞を優先的に投与してから、PD-1抗体を投与し、投与順序は以下の通りである。Clostridiumghonii菌芽胞は1日目から1日おきに1回注射し、3、6、9、13日目にそれぞれPembrolizumabを注射した。
【0024】
観測及び評価指標:投与開始後、動物の行動、死亡又は瀕死の状況を毎日に観察し、1~2日ごとに腫瘍体積を観測し、実験最後に測定した腫瘍体積で腫瘍抑制率を計算し、すべての生存動物は最終投与後の2日目に解剖を行い、腫瘍重量を秤量し、腫瘍重量で腫瘍抑制率を計算した。
腫瘍重量腫瘍抑制率(IRTW%)=(対照群平均腫瘍重量-実験群平均腫瘍重量)/対照群平均腫瘍重量×100%;
腫瘍体積腫瘍抑制率(IRTV%)=1-(実験群開始平均腫瘍体積-実験群終了平均腫瘍体積)/(対照群開始平均腫瘍体積-対照群終了平均腫瘍体積)×100%;
治癒率(%)=各組の治癒した動物の数/各組の実験動物群の数×100%(時間ノードは試験終了)。
【0025】
上記の実験方法で、それぞれ独立実験を3ロッド繰り返した。
結果:実験間中、実験ロット1中の対照群1匹のマウスが死亡し、その他の各ロットの各群は死亡或いは瀕死の情況が現れなかった。
【0026】
1、各群の腫瘍負荷マウスの平均腫瘍重量と腫瘍抑制率
【0027】
3ロッドの試験における各群の腫瘍負荷マウスの平均腫瘍重量を表3に示す。各治療群の平均腫瘍重量はいずれもControl群より小さく、C.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍重量はいずれの薬物単独治療群よりも小さく、Control群に比べて極めて顕著に低下した(P<0.01)。C.ghonii+Pembrolizumab群の平均腫瘍重量も、単独C.ghonii群および単独Pembrolizumab群より有意に小さくなった(P<0.05、P<0.05)(
図2中のa)。
【0028】
【0029】
3ロットの実験結果に基づいて、統計学的な分析を行ったところ、各治療群は、腫瘍成長に対する抑制作用を示し、腫瘍抑制率はいずれも30%以上で、腫瘍抑制率はC.ghonii+Pembrolizumab群>Pembrolizumab群>C.ghonii群と表現された(
図2中のb)。Pembrolizumabが同じ用量で投与された後、C.ghonii+Pembrolizumab群は単独Pembrolizumab群より腫瘍抑制率がそれぞれ約20%、20%、25%向上した(表4)。
【0030】
【0031】
2、各群の腫瘍負荷マウスの平均腫瘍体積と腫瘍抑制率
【0032】
実験開始前に群を分けた時、各ロットの各群の平均腫瘍体積に有意差はなかった(P>0.05)。ロット3の試験における腫瘍負荷マウス投与末期において、C.ghonii群、Pembrolizumab群及びC.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍体積はControl群(p=0.001、p=0.000053、p=0.000)より有意に小さかった。C.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍体積はC.ghonii群とPembrolizumab群より明らかに小さく、10日目に併用群とControl群の平均腫瘍体積との有意差が認められたが、この時C.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍体積はPembrolizumab群より1倍近く小さかった(
図3)。
【0033】
腫瘍体積で腫瘍抑制率を計算し、3ロッドの試験の間に、C.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍抑制率はすべて他の各群の腫瘍抑制率より大きかった(
図4)。
【0034】
Pembrolizumabは、3ロット試験で投与後7日目、2回投与、Pembrolizumab投与量0.4mgを完了した後、C.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍抑制率はそれぞれ51.29%(50%より大きい)、49.78%(約50%)、59.33%(50%より大きい)であり、この時の単独Pembrolizumab群の腫瘍抑制率はそれぞれ25.67%、7.68%、35.10%であった。単独Pembrolizumab群に、Pembrolizumabを3回で、0.6mg投与した後、その腫瘍抑制率は、PembrolizumabをC.ghonii+Pembrolizumab群に2回で、0.4mg投与された時の腫瘍抑制率に達し、それぞれ69.31%、52.83%、53.08%(
図5)であった。以上のことから分かるように、C.ghonii+Pembrolizumab群はPembrolizumabの抗腫瘍効果を顕著に高め、同様の治療効果を得るためにC.ghonii+Pembrolizumab群では必要なPembrolizumabの使用量は50%低下し、高効率且つ低毒性であった。
【0035】
3、治癒率
【0036】
3ロッドの実験C.ghonii+Pembrolizumab群はそれぞれ約20%(1/6、1/5、1/6)のマウスの腫瘍が完全に消失し(表5)、実験終点まで腫瘍の成長が見られなかったが、Pembrolizumab群とC.ghonii群はいずれも腫瘍の完全の消失が現れず、治癒率は0%であった。これはClostridiumghonii菌芽胞が腫瘍の酸素欠乏領域で発芽し、多種の方式によってTME免疫原性に影響し、TMEを一つの免疫抑制状態から免疫活性状態に変化させる同時、免疫抑制性TMEを調節し、免疫耐性を打破する可能性がある。Pembrolizumabを併用すると、PD-1抗体治療効果をさらに増幅することができ、約20%のマウスが治癒された。Clostridiumghonii菌は腫瘍患者の免疫治療に優れた「増感剤」になることが期待されている。各群の腫瘍の形態は
図6に示される。
【0037】
【0038】
実施例3Clostridium ghonii菌芽胞及びPembrolizumabの投与順序によるPD-1ヒト化トランスフェクション結腸がん腫瘍負荷マウスモデルの治療効果への影響
【0039】
材料:注射用Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末、山東新創生物科学技術有限公司が開発し、製造方法は実施例1の材料と同じ;Pembrolizumab注射液、ロット番号:S006648、仕様:100mg/4mL、米国メルクが販売しており;対照品凍結乾燥粉末、ロット番号201910002F、山東新創生物科学技術有限公司が開発し、製造方法は実施例1の材料と同じ;0.9%塩化ナトリウム注射液、ロット番号:J18070104、山東華魯製薬有限公司が販売しており;滅菌注射用水、ロット番号:190221262、辰欣薬業股▲ふん▼有限公司が販売しており;MC38結腸がん細胞、商品番号T1917、Abm生物科技有限会社が販売しており;C57BL/6PD-1ヒト化遺伝子工学マウス、動物合格証明書番号:No.20170010002500(90匹)、上海南方模式生物科学技術株式会社が販売している。
【0040】
方法:C57BL/6PD-1ヒト化遺伝子工学マウスMC38結腸がん皮下移植腫瘍モデルの構築方法は実施例2と同じ、抽選法でモデリングに成功したマウスを、A対照群(Control)、B Clostridiumghonii菌芽胞群(C.ghonii)、C Pembrolizumab群、D 先Pembrolizumab後C.ghonii群、E先C.ghonii後Pembrolizumab群、F C.ghonii+Pembrolizumab併用群にランダムに分け、各群がいずれも8匹であり、C.ghoniiの投与量はそれぞれ0cfu/回、1×107cfu/回、0cfu/回、1×107cfu/回、1×107cfu/回と1×107cfu/回、投与容量が0.1mL/回、1日おきに1回投与し、1mg/mLのPembrolizumab注射液0.2mLを腹腔内投与し、用量は0.2mg/回、1日おきに1回投与した。第1段階の投与過程を表6に示す。
【0041】
【0042】
第1段階の投与が終了した後、6日間観察してから、第2段階としては、第1段階の投与過程を繰り返した。
【0043】
観測及び評価指標:投与開始後、動物の行動、死亡或いは瀕死の情況を毎日に観察し、1~2日おきに腫瘍体積を観測し、そして実験最後に測定した腫瘍体積で腫瘍抑制率を計算した。すべての生存動物を第2段階の最終投与後の8日目に解剖した。腫瘍重量を秤量し、腫瘍重量で腫瘍抑制率を計算した。
腫瘍重量腫瘍抑制率(IRTW%)=(対照群平均腫瘍重量-実験群平均腫瘍重量)/対照群平均腫瘍重量×100%;
治癒率(%)=各組の治癒した動物の数/組の実験動物群の数×100%(時間ノードは試験終了)。
【0044】
結果:実験の間、Control群は大きすぎる腫瘍或いは潰瘍により4匹の動物が死亡し、その他の各群は動物の死亡或いは瀕死の情況が現れなかった。
【0045】
1、腫瘍重量と腫瘍抑制率
【0046】
C.ghonii群、Pembrolizumab群、先Pembrolizumab後C.ghonii群、先C.ghonii後Pembrolizumab群、C.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍重量は、Control群に比べて、いずれもControl群(p=0.005、p=0.000、p=0.000、p=0.000、p=0.000、p=0.000)より顕著に小さかった。各群の腫瘍重量測定結果を表7、
図7に示す。
【0047】
【0048】
腫瘍重量に従って、腫瘍抑制率を計算した結果、C.ghonii群、Pembrolizumab群、先Pembrolizumab後C.ghonii群、先C.ghonii後Pembrolizumab群、C.ghonii+Pembrolizumab群の腫瘍抑制率は、それぞれ37.39%、76.20%、87.26%、92.71%、92.19%であり、各治療群はいずれも腫瘍成長に対する明らかな抑制作用を示した(表8参照)。
【0049】
【0050】
2、腫瘍体積と腫瘍抑制率
【0051】
各群の腫瘍体積は、治療の前、有意差がなかった(p>0.05)。C.ghonii群、Pembrolizumab群、先Pembrolizumab後C.ghonii群、先C.ghonii後Pembrolizumab群、C.ghonii+Pembrolizumab併用群の腫瘍体積は、投与末期には、Control群に比べて、いずれもControl群(p=0.002、p=0.000、p=0.000、p=0.000、p=0.000、p=0.000、
図8)より有意に小さかった。腫瘍抑制率は、先C.ghonii後Pembrolizumab群>C.ghonii+Pembrolizumab併用群>先Pembrolizumab後C.ghonii群>Pembrolizumab群>Control群と表現した(表9参照)。
【0052】
【0053】
3、治癒率
【0054】
試験の間の各群の治癒率を表10に示した。
【0055】
【0056】
先C.ghonii後Pembrolizumab群のマウス腫瘍治癒率は、他の群より明らかに高く、先Pembrolizumab後C.ghonii群とC.ghonii+Pembrolizumab併用群治癒率の2倍であった。これは、先に腫瘍内にClostridiumghonii菌芽胞を投与することが有効であり、腫瘍組織を区別せず、TMEを破壊するとともに、細菌による腫瘍溶解の後も免疫細胞を募集しTMEを浸潤し、免疫細胞によるTMEへの浸潤程度と組成を変更し、細胞溶解生成物で大量のCD8+T細胞が吸引し、凝集することを含み、腫瘍溶解細菌の後にPD-1抗体を用いて治療し、免疫治療中の免疫抑制を回避し、T細胞による腫瘍細胞への大規模な攻撃を開始させ、「二重」の抗がん効果を発揮することが考えられる。そのため、腫瘍溶解細菌と免疫阻害剤を併用する場合の投与順序は、腫瘍の治療効果にも非常に重要である。
【0057】
以上より、優先的にClostridium ghonii菌芽胞を用いた治療と免疫療法との併用で、抗腫瘍効果が増強され、免疫薬物の使用量を低下させ、高効率且つ低毒性である。
【0058】
上記の実施例によれは、本発明が詳細に説明されたが、本発明の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではなく、本実施例に従って、他の実施形態を創造的ではなく得ることができ、これらの実施例はすべて本発明の保護範囲に属する。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
結腸がん治療用薬物であって、前記薬物中の薬効成分はClostridiumghonii菌芽胞とペムブロリズマブを含むことを特徴とする結腸がん治療用薬物。
【請求項2】
前記Clostridium ghonii菌はClostridium ghonii MW-DCG-LCv-26菌株(オーストラリア国家計量研究院に保存され、菌株番号はV12/001486であり)またはClostridiumghonii菌を馴化した菌株であることを特徴とする請求項
1に記載の薬物。
【請求項3】
前記Clostridium ghonii菌を馴化した菌株はMW-DCG-HNCv-18菌株(オーストラリア国家計量研究院に保存され、菌株保存番号はV12/001485であり)であることを特徴とする請求項
1に記載の薬物。
【請求項4】
前記Clostridium ghonii菌を馴化した菌株はMW-DCG-CCv-17菌株(オーストラリア国立計量研究院に保存され、菌株保存番号はV12/001487であり)であることを特徴とする請求項
1に記載の薬物。
【請求項5】
前記薬物の中のClostridium ghonii菌芽胞は注射用Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末であり、前記注射用芽胞凍結乾燥粉末中の添加剤は1%スクロースであることを特徴とする請求項
1に記載の薬物。
【請求項6】
前記注射用Clostridium ghonii菌
芽胞凍結乾燥粉末の凍結乾燥プロセスは、凍結段階-40℃ 4h、-35℃10min同時に真空引き、-30℃ 10min、-25℃ 10min、-20℃ 26h、-15℃ 2h、-10℃ 10min、-5℃ 10min、0℃ 10min、10℃2h、15℃ 10min、20℃ 3h、27℃ 3hで凍結乾燥して調製を行うことであることを特徴とする請求項
5に記載の薬物。
【請求項7】
前記ペムブロリズマブはPD-1抗体注射液であることを特徴とする請求項
1に記載の薬物。
【請求項8】
前記1×10
7CFU Clostridium ghonii菌芽胞あたり、濃度1mg/mLのペムブロリズマブ溶液0.2mgを併用することを特徴とする請求項
1に記載の薬物。
【請求項9】
前記ペムブロリズマブ溶液の溶媒は質量百分率濃度0.9%の塩化ナトリウム注射液であることを特徴とする請求項
8に記載の薬物。
【請求項10】
前記Clostridium ghonii菌芽胞は注射用Clostridium ghonii菌芽胞凍結乾燥粉末であり、前記注射用Clostridiumghonii菌芽胞凍結乾燥粉末の溶媒は滅菌注射用水と質量百分濃度0.9%塩化ナトリウム注射液であることを特徴とする請求項
8に記載の薬物。
【国際調査報告】