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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】治療薬送達デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/20 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
A61M5/20 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510271
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 US2022040831
(87)【国際公開番号】W WO2023023293
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】63/260,471
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100103182
【弁理士】
【氏名又は名称】日野 真美
(74)【代理人】
【識別番号】100136744
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 佳正
(72)【発明者】
【氏名】アッターバリー,ウィリアム ゴッドウィン
(72)【発明者】
【氏名】ホリー,デイビッド アーサー
(72)【発明者】
【氏名】マーシャル,ミシェル ルイス
(72)【発明者】
【氏名】スコット,ケネス ブライアン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD13
4C066EE06
4C066EE14
4C066FF05
4C066HH02
4C066HH12
(57)【要約】
治療薬送達デバイスは、使い捨て部分と、使い捨て部分を取り外し可能に担持する再使用可能部分と、を含む。再使用可能部分は、ガイドと、回転アクチュエータと、回転アクチュエータに駆動可能に結合され、ガイドに移動可能に結合された従動部と、を有する、駆動機構を含む。回転アクチュエータは、従動部を回転可能に駆動するように作動可能であり、従動部は、それによってガイドに追従し、駆動機構を並進させる。駆動機構は、それによって使い捨て部分のシリンジアセンブリを収容構成から展開構成に並進させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療薬送達デバイスであって、
遠位端及び近位端を含むハウジングと、
前記ハウジングによって担持されたシリンジアセンブリであって、前記シリンジアセンブリは、
通路を含むチャンバと、
前記通路と連通する針と、を含む、シリンジアセンブリと、
前記ハウジングの前記近位端を覆うキャップであって、前記キャップは、前記ハウジングに対して並進可能であり、前記シリンジアセンブリに対して固着されている、キャップと、
前記ハウジングを前記キャップに結合する圧縮ばねと、を備え、
前記シリンジアセンブリ及び前記キャップは、前記ハウジングに対して収容構成から展開構成まで並進可能であり、前記収容構成では、前記針は、前記ハウジングの前記遠位端に対して近位に配設され、前記展開構成では、前記針は、前記ハウジングの前記遠位端から遠位に少なくとも部分的に延在し、前記圧縮ばねは、前記シリンジアセンブリ及び前記キャップを、前記展開構成から離して前記収容構成に向けて付勢する、治療薬送達デバイス。
【請求項2】
前記ハウジング及び前記キャップの一方は、第1の軌道部分及び第2の軌道部分を有する軌道を含み、前記ハウジング及び前記キャップの他方は、突起を含み、前記突起は、前記軌道によって移動可能に受容され、前記突起は、前記シリンジアセンブリが前記ハウジングに対して前記収容構成から前記展開構成に並進するときに、前記第1の軌道部分を横断し、前記突起は、前記シリンジアセンブリが前記ハウジングに対して前記展開構成から前記収容構成に並進するときに、前記第2の軌道部分を横断する、請求項1に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項3】
前記突起は、前記第2の軌道部分を横断した後、前記軌道に対する更なる移動を阻止される、請求項2に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項4】
前記ハウジングの前記遠位端に取り外し可能に結合され、前記収容構成において前記針を覆い隠す基部キャップと、
前記基部キャップに結合され、前記ハウジングからの前記基部キャップの取り外しを選択的に阻止する固定デバイスと、を更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項5】
前記固定デバイスは、
前記基部キャップに取り外し可能に結合され、前記ハウジングからの前記基部キャップの取り外しを選択的に阻止する保持器と、
前記保持器に結合された解放デバイスであって、前記解放デバイスは、前記保持器を前記基部キャップから取り外し、それによって前記ハウジングからの前記基部キャップの取り外しを可能にするように作動可能である解放デバイスと、を含む、請求項4に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項6】
前記解放デバイスは、ワイヤを含み、前記解放デバイスは、前記ワイヤを伸縮させることによって作動可能である、請求項5に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項7】
前記ワイヤは、1つ以上の形状記憶材料を含み、熱エネルギーを受け取ると伸縮する、請求項6に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項8】
前記ハウジングの前記遠位端は、遠位端開口部を含み、前記ハウジングの内側表面は、径方向内向きに延在する1つ以上のリブを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項9】
治療薬送達デバイスであって、
使い捨て部分であって、
第1のハウジングと、
前記第1のハウジングによって担持されたシリンジアセンブリであって、前記シリンジアセンブリは、
通路を含むチャンバと、
前記通路と連通する針と、を含む、シリンジアセンブリと、を含む、使い捨て部分と、
前記使い捨て部分を取り外し可能に担持する再使用可能部分であって、前記再使用可能部分は、
第2のハウジングと、
前記第2のハウジング内に担持された固定機構と、を含む、再使用可能部分と、を備え、
前記使い捨て部分及び前記固定機構の一方は、軌道を含み、前記使い捨て部分及び前記固定機構の他方は、前記軌道に沿って移動可能な突起を含み、前記固定機構は、前記突起を前記軌道に沿って移動させ、それによって前記使い捨て部分を前記再使用可能部分内に固定するように作動可能である、治療薬送達デバイス。
【請求項10】
前記固定機構は、シリンダを含み、前記シリンダは、前記使い捨て部分を取り外し可能に受容し、前記第2のハウジングに対して回転して、前記固定機構を作動させ、それによって前記使い捨て部分を前記再使用可能部分内に固定する、請求項9に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項11】
前記治療薬送達デバイスは、前記使い捨て部分と前記再使用可能部分との間に延在する長手方向軸線に沿って細長く、前記シリンダは、固定回転軸線を中心として前記第2のハウジングに対して回転可能であり、前記固定回転軸線は、前記長手方向軸線に実質的に平行である、請求項10に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項12】
前記シリンダは、第1の事例では、前記第2のハウジングに対して回転して、前記固定機構を作動させ、それによって前記使い捨て部分を前記再使用可能部分内に固定し、前記シリンダは、第2の事例では、前記第2のハウジングに対して回転して、前記固定機構を係合解除し、それによって前記使い捨て部分が前記再使用可能部分から取り外されることを可能にする、請求項10に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項13】
前記シリンダは、前記第1の事例では、前記第2のハウジングに対して第1の方向に回転し、前記シリンダは、前記第2の事例では、前記第2のハウジングに対して前記第1の方向に回転する、請求項12に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項14】
前記シリンダは、前記第1の事例では、前記第2のハウジングに対して第1の方向に回転し、前記シリンダは、前記第2の事例では、前記第2のハウジングに対して第2の方向に回転し、前記第2の方向は、前記第1の方向と反対である、請求項12に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項15】
前記固定機構は、回転アクチュエータを更に含み、前記回転アクチュエータは、前記シリンダを前記第2のハウジングに対して回転可能に駆動するように作動可能であり、前記回転アクチュエータは、それによって前記固定機構を作動させ、前記使い捨て部分を前記再使用可能部分内に固定する、請求項10に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項16】
前記軌道は、螺旋状部分と、前記螺旋状部分に結合された横方向部分と、を含み、前記固定機構は、前記突起を前記軌道の前記横方向部分に沿って移動させ、それによって前記使い捨て部分を前記再使用可能部分内に固定するように作動可能である、請求項10に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項17】
前記固定機構は、前記突起を前記軌道の前記螺旋状部分に沿って移動させ、それによって前記使い捨て部分が前記再使用可能部分から取り外されることを可能にするように更に作動可能である、請求項16に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項18】
前記固定機構は、前記軌道を含み、前記使い捨て部分は、前記突起を含み、前記軌道は、固定軌道であり、前記固定機構は、前記第2のハウジングに対して固着された先導軌道を更に含み、前記固定軌道は、前記突起が前記先導軌道から前記固定軌道に移動することを可能にするように前記先導軌道と選択的に位置合わせ可能である、請求項10に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項19】
前記再使用可能部分は、第1の磁気要素を更に含み、前記使い捨て部分は、第2の磁気要素を更に含み、前記第2の磁気要素は、前記第1の磁気要素と磁気的に結合して、前記使い捨て部分を前記再使用可能部分に保持する、請求項9~17のいずれか一項に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項20】
前記第2の磁気要素は、前記固定機構が前記使い捨て部分を前記再使用可能部分内に固定する前に、前記第1の磁気要素と磁気的に結合して、前記使い捨て部分を前記再使用可能部分に保持する、請求項19に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項21】
前記再使用可能部分は、前記第2の磁気要素を検出することと、それによって前記再使用可能部分内の使い捨てユニットの配設を検出することと、を行うように構成されたセンサを更に含む、請求項19に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項22】
前記再使用可能部分は、前記再使用可能部分内の使い捨てユニットの配設を検出するように構成されたセンサを更に含む、請求項9~20のいずれか一項に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項23】
前記センサが前記再使用可能部分内の前記使い捨てユニットの配設を検出すると、前記固定機構は、前記突起を前記軌道に対して移動させ、それによって前記使い捨て部分を前記再使用可能部分内に固定するように作動される、請求項22に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項24】
前記センサは、磁場センサである、請求項22に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項25】
前記第1のハウジングは、遠位端を含み、前記シリンジアセンブリは、前記第1のハウジングに対して収容構成から展開構成まで、そして前記収容構成に戻るように並進可能であり、前記収容構成では、前記針は、前記第1のハウジングの前記遠位端に対して近位に配設され、前記展開構成では、前記針は、前記第1のハウジングの前記遠位端から遠位に少なくとも部分的に延在し、前記治療薬を送達し、前記シリンジアセンブリが前記展開構成から前記収容構成に戻るように並進すると、前記固定機構は、前記使い捨て部分を解放し、それによって前記使い捨て部分が前記再使用可能部分から取り外されることを可能にする、請求項9~23のいずれか一項に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項26】
前記ハウジングの前記遠位端は、遠位端開口部を含み、前記ハウジングの内側表面は、径方向内向きに延在する1つ以上のリブを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の治療薬送達デバイス。
【請求項27】
前記通路は、治療薬を搬送するように構成されている、請求項1又は9に記載の治療薬送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
該当なし。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、治療薬送達デバイスに関し、特に、注射器ペンなどの携帯用治療薬送達デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかの異なる疾患に罹患している患者は、薬剤を頻繁に自身に注射しなければならない。人が薬物を好都合かつ正確に自己投与することを可能にするために、注射器ペン又は注射ペンとして広く知られている様々なデバイスが開発されている。一般に、これらのペンは、ピストンと、1回以上の用量の薬液と、を含むカートリッジを備える。注射器ペンの基部内から延在し、駆動部材の動きを制御するペンの典型的にはより後方の機構と動作可能に接続される駆動部材は、典型的にはその対向端でストッパを貫通する針を通って、対向するカートリッジの端の出口から含有された薬剤を分注する方法で、カートリッジ内でピストンを前進させるように前方に移動可能である。使い捨てペンでは、ペンを使用して、カートリッジ内の薬剤の供給量を使い果たした後、ユーザは、ペン全体を破棄し、次いで、交換用ペンの使用を開始し得る。再使用可能ペンでは、ペンを使用して、カートリッジ内の薬剤の供給量を使い果たした後、ペンを分解し、使用済みカートリッジを新しいカートリッジと交換して、その後の使用のためにペンを再度組み立てる。
【0004】
薬剤の分注の容易さ及び/又は使用済みカートリッジの新しいカートリッジとの交換の容易さを促進する再使用可能デバイスを提供することなど、改善された特徴を有する治療薬送達デバイスを提供することが所望されていると考えられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の別の実施形態によれば、治療薬送達デバイスは、遠位端及び近位端を有するハウジングと、ハウジングによって担持されるシリンジアセンブリと、を含む。シリンジアセンブリは、通路を有するチャンバと、通路内で搬送される治療薬と、通路と連通する針と、を含む。キャップは、ハウジングの近位端を覆い、キャップは、ハウジングに対して並進可能であり、シリンジアセンブリに対して固着される。圧縮ばねは、ハウジングをキャップに結合する。シリンジアセンブリ及びキャップは、ハウジングに対して収容構成から展開構成まで並進可能であり得る。収容構成では、針は、ハウジングの遠位端に対して近位に配設される。展開構成では、針は、ハウジングの遠位端から遠位に少なくとも部分的に延在する。圧縮ばねは、シリンジアセンブリ及びキャップを、展開構成から離して収容構成に向けて付勢する。
【0006】
本開示の更なる実施形態によれば、治療薬送達デバイスは、使い捨て部分と、使い捨て部分を取り外し可能に担持する再使用可能部分と、を含む。使い捨て部分は、第1のハウジングと、第1のハウジングによって担持されるシリンジアセンブリと、を含む。シリンジアセンブリは、通路を有するチャンバと、通路内で搬送される治療薬と、通路と連通する針と、を含む。再使用可能部分は、第2のハウジングと、第2のハウジング内に担持される固定機構と、を含む。使い捨て部分及び固定機構の一方は、軌道を含み、使い捨て部分及び固定機構の他方は、軌道に沿って移動可能な突起を含む。固定機構は、突起を軌道に沿って移動させ、それによって使い捨て部分を再使用可能部分内に固定するように作動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の上述の利点及び目的、並びに他の利点及び目的、並びにそれらを達成する方法は、添付の図面に関連してなされた本発明の実施形態の以下の記述を参照することによって、より明らかになり、かつ本発明自体がより良好に理解されるであろう。
図1】本開示の一実施形態による、治療薬送達デバイスの上面斜視図である。
図2図1の治療薬送達デバイスの底面斜視図であり、使い捨て部分は、再使用可能部分から取り外されて示されている。
図3図1の線3-3に沿った、治療薬送達デバイスの横断面図であり、シリンジアセンブリは、収容構成で示されている。
図4図1の治療薬送達デバイスの遠位端の横断面図であり、シリンジアセンブリは、展開構成で示されている。
図5図1の治療薬送達デバイスの電子機器アセンブリの概略図である。
図6図3の線6内にある治療薬送達デバイスの近位端の詳細な横断面図である。
図7図1の線7-7に沿った、治療薬送達デバイスの近位端の断面図である。
図8図1の線8-8に沿った、治療薬送達デバイスの近位端の断面図である。
図9図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第1の構成における詳細な横断面図である。
図10図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第1の構成における断面図である。
図11図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第2の構成における詳細な横断面図である。
図12図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第2の構成における断面図である。
図13図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第3の構成における詳細な横断面図である。
図14図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第3の構成における断面図である。
図15図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第4の構成における詳細な横断面図である。
図16図1の治療薬送達デバイスの近位端の、第4の構成における断面図である。
図17図1の治療薬送達デバイスの治療薬送達機構の斜視図である。
図18図3の線18内にある治療薬送達デバイスの詳細な横断面図である。
図19】本開示の一実施形態による、治療薬送達機構及びシリンジアセンブリの横断面斜視図である。
図20図19の治療薬送達機構及びシリンジアセンブリの横断面図であり、治療薬送達機構は、格納構成で例示されている。
図21図19の治療薬送達機構及びシリンジアセンブリの横断面図であり、治療薬送達機構は、延在構成で例示されている。
図22図1の治療薬送達デバイスの使い捨て部分の斜視図である。
図23図22の線23-23に沿った、使い捨て部分の横断面図である。
図24図22の使い捨て部分の分解斜視図である。
図25】本開示の一実施形態による、使い捨て部分の斜視図である。
図26図25の使い捨て部分の分解斜視図である。
図27図25の使い捨て部分の、第1の構成における側面図である。
図28図25の使い捨て部分の、第2の構成における側面図である。
図29図25の使い捨て部分の、第3の構成における側面図である。
図30】本開示の別の実施形態による、使い捨て部分の分解斜視図である。
図31図30の使い捨て部分の詳細な側面図である。
図32図1の治療薬送達デバイスの固定機構の斜視図である。
図33図32の線33-33に沿った、固定機構の横断面図である。
図34図32の固定機構及び第1の構成における使い捨て部分の側面図である。
図35図32の固定機構及び第2の構成における使い捨て部分の側面図である。
図36図32の固定機構及び第3の構成における使い捨て部分の側面図である。
図37図32の固定機構及び第4の構成における使い捨て部分の側面図である。
図38図32の固定機構及び第5の構成における使い捨て部分の側面図である。
図39図32の固定機構及び第6の構成における使い捨て部分の側面図である。
図40】本開示の一実施形態による、固定機構の横断面図である。
図41図40の固定機構及び第2の構成における使い捨て部分の側面図である。
図42図40の固定機構及び第3の構成における使い捨て部分の側面図である。
図43図40の固定機構及び第4の構成における使い捨て部分の側面図である。
図44図40の固定機構及び第5の構成における使い捨て部分の側面図である。
図45図40の固定機構及び第6の構成における使い捨て部分の側面図である。
図46図40の固定機構及び第7の構成における使い捨て部分の側面図である。
【0008】
複数の図面全体を通して、対応する参照符号は、対応する部品を示す。図面は、本発明の実施形態を表すものであるが、図面は必ずしも縮尺通りではなく、本発明をより良好に例示及び説明するために、特定の特徴は、いくつかの図面で誇張又は省略されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示による治療薬送達デバイスは、薬剤又は薬物とも称され得る1種以上の治療薬を担持及び分注する。このような治療薬としては、例えば、エピネフリン、麻酔剤、鎮痛剤、ステロイド、インスリン、インスリンリスプロ若しくはインスリングラルギンなどのインスリン類似体、インスリン誘導体、デュラグルチド若しくはリラグルチドなどのGLP-1受容体アゴニスト、グルカゴン、グルカゴン類似体、グルカゴン誘導体、胃抑制ポリペプチド(gastric inhibitory polypeptide、GIP)、GIP類似体、GIP誘導体、チルゼパチドなどのGIP/GLP-1組み合わせアゴニスト、基礎インスリン、オキシントモジュリン類似体、オキシントモジュリン誘導体、限定されないが、ミリキズマブなどのIL-23抗体類似体若しくは誘導体、イキセキズマブなどのIL-17抗体類似体若しくは誘導体を含む治療抗体、ガルカネズマブ若しくはラスミディタンなどの疼痛関連治療用治療薬、又はレブリキズマブ、及び本明細書に記載のデバイスによって送達することができる任意の治療薬が挙げられ得る。本開示による治療薬送達デバイスは、一般に本明細書に記載される様式でユーザ(例えば、医療専門家、介護者、又は別の人)が動作させて、1種以上の治療薬を患者(例えば、別の人又はユーザ)に送達する。
【0010】
右若しくは左、上若しくは下、又は頂部若しくは底部などの、図のいずれかに関して使用される任意の方向的な参照は、説明の便宜を意図しており、本開示又はその構成要素のいずれかを任意の特定の位置又は空間的配向に限定するものではない。
【0011】
図1図4は、本開示の例示的な実施形態による、治療薬送達デバイス100を例示する。例示的には、治療薬送達デバイス100は、注射器ペン状の形状を有するが、代替的に他の形状が使用され得る。治療薬送達デバイス100は、一般に、駆動部分とも称され得る再使用可能部分102と、薬物担持部分又はカートリッジとも称され得る使い捨て部分104と、を含む。再使用可能部分102は、使い捨て部分104からの治療薬106(図3及び図4)の送達を容易にする。加えて、使い捨て部分104は、使い捨て部分104から治療薬106が送達された後に、使い捨て部分104を再使用可能部分102から取り外し、廃棄することができるように、再使用可能部分102に着脱可能に結合する。次いで、別の使い捨て部分(図示せずー例えば、使い捨て部分104と同じか、又は異なる特徴を有する)を再使用可能部分102に取り付け、それによって、治療薬送達デバイス100は、その後に使用するための準備が整う。
【0012】
また、治療薬送達デバイス100は、近位端108及び反対側の遠位端110を含む。治療薬送達デバイス100の使用中、近位端108は、患者からより遠くにあり、ユーザが作動させるように構成されており、遠位端110は、患者により近くにあり、治療薬106を患者に送達するように構成されている。また治療薬送達デバイス100は、近位端108と遠位端110との間に延在する長手方向軸線Aを含む。治療薬送達デバイス100のこれらの特徴及び他の特徴は、以下で更に詳細に説明される。
【0013】
図3及び図4の横断面図を特に参照すると、再使用可能部分102及び使い捨て部分104の内部構成要素及び他の特徴が例示されている。概して、再使用可能部分102は、ユーザ入力部114及び駆動機構116(両方とも図3に示される)を移動可能に担持する、ハウジング112を含む。ユーザ入力部114は、駆動機構116を作動させるために、ユーザによって作動可能(例えば、押下可能)である。駆動機構116は、それによって使い捨て部分104のシリンジアセンブリ118を駆動するために遠位に並進する。より具体的には、駆動機構116は、シリンジアセンブリ118を収容構成(図3)から展開構成(図4)まで並進可能に駆動する。収容構成では、シリンジアセンブリ118の針120は、使い捨て部分104の遠位端122に対して近位に配設される。別の言い方をすれば、収容構成では、針120は、デバイス100内に格納される。展開構成(図4)では、針120は、使い捨て部分104の遠位端122から遠位に少なくとも部分的に延在する。その結果、展開構成では、針120は、患者の皮膚を穿刺するように構成されている。
【0014】
図3を特に参照すると、再使用可能部分102の駆動機構116はまた、プランジャ機構又は治療薬送達機構124を含む。治療薬送達機構124は、シリンジアセンブリ118から治療薬106を放出するように作動可能である。より具体的には、シリンジアセンブリ118が展開構成にあるとき、治療薬送達機構124は、シリンジアセンブリ118のシャフト又はプランジャ126を遠位に並進させるように作動可能である。プランジャ126は、シリンジアセンブリ118の治療薬搬送通路130内で搬送されるピストン128を遠位に駆動し、これによって、針120を介して治療薬106を放出させる。これらの構成要素の追加的な詳細は、以下で説明される。
【0015】
図4を簡潔に特に参照すると、デバイス100の遠位端110は、使い捨て部分104を再使用可能部分102に選択的に固定するための固定機構132を更に含む。固定機構132はまた、使い捨て部分104を再使用可能部分102に容易に取り付けること、及び使い捨て部分104を再使用可能部分102から取り外すことを容易にする。固定機構132の構成要素及び特徴は、以下で更に詳細に説明される。
【0016】
図5を参照すると、上記の構成要素に加えて、治療薬送達デバイス100はまた、本明細書に記載された様式でデバイス100の動作を容易にする電子機器アセンブリ134を含む。電子機器アセンブリ134は、電池などの電源138に動作可能に結合されており、そこから電力を受け取る電子コントローラ136を含む。電子コントローラ136はまた、ユーザ入力部114及び1つ以上のセンサ140に動作可能に結合する。以下で更に詳細に説明されるように、センサ140は、例えば、デバイス100の構成要素の作動、デバイス100の構成要素の互いに対する位置、及び/又はデバイス100の患者に対する位置を感知し得る。コントローラ136は更に、駆動機構116(図3)、治療薬送達機構124(図3)、及び固定機構132(図4)に動作可能に結合する。
【0017】
いくつかの実施形態では、以下で更に詳細に説明されるように、電子機器アセンブリ134のいくつかの構成要素は、再使用可能部分102によって担持され、いくつかの構成要素は、使い捨て部分104によって担持されている(どちらも図1及び図4に示される)。例えば、使い捨て部分104は、治療薬106の特性を再使用可能部分102に提供することを容易にするために、識別子142(例えば、RFID送信機又はEEPROM)を含み得る。このような特性としては、例えば、シリンジアセンブリ118によって担持された治療薬106のタイプ及び/又は量が挙げられ得る。再使用可能部分102は、治療薬106の特性を使用して、例えば、再使用可能部分102と関連付けられた患者が治療薬106を使用する許可を与えられているかどうか、又は治療薬106を処方されたかどうかを判定し得る。別の例として、使い捨て部分は、コントローラ136に動作可能に結合された固定デバイス144を含み得る。固定デバイス144は、最初に、シリンジアセンブリ118が収容構成から展開構成へと移動することを阻止し得、コントローラ136は、固定デバイス144を作動させて、シリンジアセンブリ118が収容構成から展開構成へと移動することを可能にし得る。他の実施形態では、電子機器アセンブリ134の構成要素の各々は、再使用可能部分102によって担持されている。いくつかの実施形態では、コントローラ136は、有線接続によって、電子機器アセンブリ134の他の構成要素のうちの1つ以上に動作可能に結合されている。いくつかの実施形態では、コントローラ136は、無線接続によって、電子機器アセンブリ134の他の構成要素のうちの1つ以上に動作可能に結合されている。
【0018】
ここで、図6図8を参照すると、デバイス100の近位端108、具体的には、ユーザ入力部114及び駆動機構116の近位部分が、更に詳細に示されている。駆動機構116は、再使用可能部分102のハウジング112内に並進可能に担持されているキャリッジ146(図6)を含む。キャリッジ146は、電子コントローラ136(図5)に動作可能に結合する第1のアクチュエータ148を担持している。第1のアクチュエータ148は、変速機又は減速機に駆動可能に結合する回転アクチュエータ、より具体的には、電気モータであり得る。アクチュエータ148は、歯車列150、より具体的には、第2の歯車154に駆動可能に結合する第1の歯車152に駆動可能に結合している。第2の歯車154は、従動部156に対して固着されており、従動部156は、キャリッジ146によって回転可能に担持されている。したがって、キャリッジ146、アクチュエータ148、歯車列150、及び従動部156は、再使用可能部分102のハウジング112内で共に並進可能である。例示的には、キャリッジ146、アクチュエータ148、歯車列150、及び従動部156は、デバイス100の長手方向軸線Aに実質的に平行な(すなわち、平行±10度)駆動方向158(図6)に並進可能である。
【0019】
従動部156は、ガイド160に移動可能に結合しており、ガイド160は、再使用可能部分102のハウジング112に対して固着されている。圧縮ばね162は、従動部156を遠位に付勢し、ガイド160と係合させる。概して、従動部156及びガイド160は、従動部156がガイド160に対して、デバイス100の長手方向軸線Aに実質的に平行(すなわち、平行±10度)である回転軸線R1を中心に回転するときに、ガイド160に対して従動部156を並進させることを容易にする特徴を含む。より具体的には、従動部156は、従動部156がアクチュエータ148によって回転するときにガイド160によって画定される角度軌道166、又は略近位に面する壁に沿って移動する、2つの径方向外向きに延在する突起164を含む。突起164は、軌道166の2つの同様のセクション、又はその半部に沿って同時に移動する。図7及び図8を具体的に参照すると、軌道166の各半部は、縁部172において崖部分170に結合した台地部分168と、台地部分168の反対側で崖部分170に結合した谷部分174と、崖部分170の反対側で谷部分174に結合した傾斜部分176と、を含む。各傾斜部分176はまた、軌道166の他の半部の台地部分168に結合している。
【0020】
例示される実施形態では、軌道166の様々な部分は、以下の通りである。崖部分170は、デバイス100の長手方向軸線Aに実質的に平行(すなわち、平行±10度)である。台地部分168及び谷部分174は、デバイス100の長手方向軸線Aに実質的に垂直(すなわち、垂直±10度)である。傾斜部分176は、デバイス100の長手方向軸線Aに対して螺旋状に延在している。
【0021】
他の実施形態では、従動部156及び/又はガイド160は、異なる形態を有し得る。例えば、軌道166は、異なる形状を有し得る。より具体的には、軌道は、崖部分170の代わりに、追加的な傾斜部分(図示せず)を含むことができ、このような傾斜部分は、傾斜部分176と反対方向に螺旋状に延在することができる。別の例として、従動部156は、異なる数の突起164を含み得、かつ/又はガイド160は、異なる数の同様のセクションを備えた軌道166を含み得る。更に別の例として、従動部156は、ガイド160に形成された1つ以上の突起164を移動可能に受容する軌道166を含み得る。
【0022】
ここで図6を特に参照すると、デバイス100の近位端108はまた、再使用可能部分102のハウジング112に対するユーザ入力部114の動きを選択的に阻止し、その結果、ユーザ入力部114の作動を阻止するための特徴を含む。より具体的には、ユーザ入力部114は、ガイド160に形成された開口部180を通って延在するスナップフック178を含む。フック178は、ガイド160に係合し、ユーザ入力部114をハウジング112に対して押下された構成に保持する。ここで図6及び図8を特に参照すると、従動部156は、従動部156がガイド160に対して回転するときにガイド160からフック178を係合及び解放する脚部182(図8)を含む。フック178がガイド160から係合解除されると、圧縮ばね184が伸張し、ユーザ入力部114をハウジング112に対して上昇した構成に押す。これらの特徴は、以下の段落で更に詳細に説明される。
【0023】
図9図16を参照すると、デバイス100の近位端108における様々な構成要素の動き及びいくつかの構成は、以下の通りである。デバイス100は、ある特定の期間にわたって構成のうちのいくつかの中に留まり得るが、他の構成は、例示目的のために示されており、デバイス100は、ある期間にわたって構成の中に留まることなく、それらの構成を通して単純に遷移し得る。図9及び図10は、デバイス100の近位端108における構成要素の第1の構成を例示する。第1の構成では、ユーザ入力部114のスナップフック178は、ガイド160に係合し、ユーザ入力部114を押下された構成に保持し、ユーザ入力部114は、ユーザによって作動可能ではない。第1の構成では、従動部156の脚部182(図10)は、フック178から離して配設され、従動部156の突起164(図10)は、ガイド160の台地部分168(図8)内に配設される。
【0024】
図11及び図12に示されるように、第1のアクチュエータ148(図6)は、デバイス100が第2の構成に移動するように、従動部156を(例示的には、近位端108から見て時計回り方向に)回転可能に駆動する。第2の構成に移動することにより、従動部156の脚部182がユーザ入力部114のフック178に係合し、ガイド160から解放され、圧縮ばね184(図11)が伸張し、ユーザ入力部114を上昇した構成に押す。しかしながら、従動部156の脚部182は、フック178と位置合わせされ、従動部156は、それによってユーザ入力部114の作動を阻止する。第2の構成では、従動部156の突起164は、ガイド160の台地部分168内に配設されたままである(全て図8に示されている)。
【0025】
次に、図13及び図14に示されるように、第1のアクチュエータ148(図6)は、デバイス100が第3の構成に移動するように、従動部156を(同じ方向に、例示的には、近位端108から見て時計回り方向に)回転可能に駆動する。第3の構成では、従動部156の脚部182は、ユーザ入力部114のフック178から離して配設され、従動部156は、それによってユーザ入力部114の作動を可能にする。第3の構成では、従動部156の突起164(図14では、1つの突起164が見える)は、ガイド160の台地部分168(図8)内に配設されたままである。
【0026】
図15及び図16に示されるように、ユーザ入力部114の作動時に、第1のアクチュエータ148(図6)は、デバイス100が第4の構成に移動するように、従動部156を(同じ方向に、例示的には、近位端108から見て時計回り方向に)回転可能に駆動する。第4の構成に移動することにより、従動部156の突起164(図16では、1つの突起164が見える)は、ガイド160の縁部172及び崖部分170(図8)の上を移動する。この動作により、ばね162(図15)が伸張し、従動部156の突起164がガイド160の谷部分174(図8)に係合するまで従動部156を遠位に押すことが可能になる。従動部156は、それによって、キャリッジ146(図6)を遠位に押す。キャリッジ146は、シリンジアセンブリ118(図3及び図4)を収容構成から展開構成に押し、次いで、シリンジアセンブリ118は、治療薬を患者に送達し得る。また、ユーザ入力部114の作動は、ユーザ入力部114のスナップフック178をガイド160と再係合させ、これは、ユーザ入力部114を押下された構成に保持する。
【0027】
具体的に例示されていないが、第1のアクチュエータ148は、次いで、デバイス100が第1の構成に移動するように、従動部156を回転可能に駆動する。より具体的には、従動部156の突起164がガイド160(図8)の傾斜部分176の上を移動して従動部156を移動させる。シリンジアセンブリ118は、展開構成から収容構成に戻り、使い捨て部分104は、新しい使い捨て部分104と交換され得る。
【0028】
引き続き図9図16を全体的に参照し、更に図5を参照すると、電子機器アセンブリ134は、1つ以上の状態を検出すると、デバイス100を上記の構成を通して遷移させ得る。例えば、電子機器アセンブリ134のセンサ140は、針シールド(他の場所に示される)などのデバイス100からの使い捨て部分104の1つ以上の構成要素の取り外しを検出するための近接センサを含んでもよい。使い捨て部分104からの針シールドの取り外しを検出すると、デバイス100は、第1の構成から第2の構成に遷移することができる。別の例として、センサ140は、デバイス100の遠位端110と患者の皮膚との間の接触を検出するための接触センサを含んでもよい。患者の皮膚との接触を検出すると、デバイス100は、第2の構成から第3の構成に遷移することができる。いくつかの実施形態では、電子機器アセンブリ134は、ユーザ入力部114が作動の準備ができていることを示すために、ユーザ入力部114を照明することを容易にし得る。更に別の例として、センサ140は、ユーザ入力部114の作動を検出するための接触センサ又は近接センサを含み得る。
【0029】
図17及び図18は、デバイス100の治療薬送達機構124を例示する。図18の横断面図では、治療薬送達機構124はまた、キャリッジ146、シリンジチャンバ186、ピストン128などのデバイス100の他の構成要素に隣接して例示されている。
【0030】
引き続き図17及び図18を参照すると、治療薬送達機構124は、再使用可能部分102のハウジング112に対して、キャリッジ146によって担持され、これと共に並進する。治療薬送達機構124は、電子コントローラ136(図5)に動作可能に結合する第2のアクチュエータ188を含む。第2のアクチュエータ188は、変速機又は減速機に駆動可能に結合する回転アクチュエータ、より具体的には、電気モータであり得る。アクチュエータ188は、歯車列190、より具体的には、第2の歯車194に駆動可能に結合する第1の歯車192に駆動可能に結合している。第2の歯車194は、プランジャ126の雄ねじ198に結合する雌ねじ196(図18)を含む。プランジャ126は、回転可能に固着されているが、キャリッジ146(図18)に対して並進可能である。具体的には、プランジャ126は、キー及びスロットインターフェースを介してキャリッジ146に結合しており、より具体的には、プランジャ126は、キャリッジ146上に形成されたキー202(図18)を受容する外部スロット200を含む。プランジャ126はまた、シリンジアセンブリ118のピストン128に係合するためのラム(ram)204を含む。
【0031】
図17及び図18を更に参照すると、治療薬送達機構124の様々な構成要素の動きは、以下の通りである。アクチュエータ188は、キャリッジ146に対して歯車列190を回転可能に駆動するように動力供給される。それによって、プランジャ126は、第2の歯車194及びキャリッジ146に対して並進する。プランジャ126は、シリンジチャンバ186内のピストン128を遠位に押す。上述したように、ピストン128のこのような動きにより、シリンジアセンブリ118は、針(他の場所に示される)から治療薬を送達する。
【0032】
図1図18を全体的に参照すると、コントローラ136(図5)は、1つ以上の状態を検出すると、駆動機構116及び治療薬送達機構124を順次作動させることができる。より具体的には、いくつかの実施形態では、駆動機構116は、シリンジアセンブリ118を収容構成から展開構成に移動させるように作動され、その後、治療薬送達機構124は、プランジャ126及びピストン128を駆動し、それによって針120から治療薬106を送達するように作動される。これらの実施形態では、電子機器アセンブリ134のセンサ140は、シリンジアセンブリ118が収容構成又は展開構成にあるかどうかを判定するために、アクチュエータ148に結合されたエンコーダ(図示せず)などの位置センサを含み得る。シリンジアセンブリ118が展開構成にあることを検出すると、治療薬送達機構124は、針120から治療薬106を送達するように作動され得る。治療薬106を送達した後、駆動機構116は、シリンジアセンブリ118が展開構成から収容構成に移動することを可能にするように再び作動され、次いで、治療薬送達機構124は、プランジャ126をシリンジアセンブリ118から格納するように再び作動される。より具体的には、シリンジアセンブリ118が収容構成に戻ったことを検出すると、治療薬送達機構124は、プランジャ126をシリンジアセンブリ118から格納するように作動される。
【0033】
図19図21は、本開示の別の例示的な実施形態による、治療薬送達機構224を例示する。治療薬送達機構224は、治療薬送達デバイス100の治療薬送達機構124(両方とも他の場所に示される)の代わりに使用されてもよい。したがって、治療薬送達機構224は、駆動機構116のキャリッジ146(両方とも他の場所に示される)によって担持されていると考えられる。また、治療薬送達機構224及び駆動機構116は、上述したものと同様の一連の手順を使用して動作され得る。治療薬送達機構224はまた、シリンジアセンブリ118、より具体的には、シリンジチャンバ186及びピストン128に結合されているものとして例示されている。
【0034】
引き続き図19図21を参照すると、治療薬送達機構224は、電子機器アセンブリ134(図5)の第2のアクチュエータ188を含む。アクチュエータ188は、歯車列290(図19)、より具体的には、第2の歯車294に駆動可能に結合する第1の歯車292に駆動可能に結合している。第2の歯車294は、非円形駆動シャフト306、より具体的には、正方形駆動シャフト306に駆動可能に結合されている。駆動シャフト306は、駆動機構116のキャリッジ146(両方とも他の場所に示される)に対して回転可能であり、キャリッジ146に対して並進可能に固着されている。駆動シャフト306は、歯車列290によって回転可能に駆動される。駆動シャフト306は、中間シャフト308に駆動可能に結合しており、駆動シャフト306は、中間シャフト308の非円形断面開口部310、より具体的には、正方形断面開口部310に受容されている。これにより、中間シャフト308は、キャリッジに対して駆動シャフト306と共に回転可能であるが、駆動シャフト306に対して並進可能である。中間シャフト308は、雄ねじ312及び雌ねじ314を含む。雄ねじ312は、外側シャフト318の雌ねじ316に結合し、雌ねじ316は、内側シャフト又はプランジャ322の雄ねじ320に結合している。外側シャフト318は、例えば、マウンティングブラケット(図示せず)を介してキャリッジに対して固着されている。プランジャ322は、スリーブ324を介して外側シャフト318に対して回転可能に固着されている。より具体的には、プランジャ322及び外側シャフト318の一方又は両方は、キー及びスロットインターフェース(図示せず)を介してスリーブ324に結合している。その結果、プランジャ322及び外側シャフト318は、スリーブ324に対して、したがって互いに対して回転可能に固着される。プランジャ322はまた、シリンジアセンブリ118のピストン128に係合するためのラム326を含む。
【0035】
図19図21、より具体的には、図20及び図21を更に参照すると、治療薬送達機構224の様々な構成要素の動きは、以下の通りである。回転アクチュエータ188は、歯車列290、駆動シャフト306、及び中間シャフト308を外側シャフト318及びキャリッジ(他の場所に示される)に対して回転可能に駆動するように動力供給される。中間シャフト308は、それによって、外側シャフト318に対して回転及び並進し、プランジャ322は、それによって、中間シャフト308に対して並進する。プランジャ322は、シリンジチャンバ186内のピストン128を遠位に押す。上述したように、ピストン128のこのような動きにより、シリンジアセンブリ118は、針120から治療薬106(両方とも他の場所に示される)を送達する。
【0036】
図22図24は、デバイス100の使い捨て部分104を例示する。図23の断面図及び図24の分解図を特に参照すると、使い捨て部分104は、近位端402(図23)及び遠位端404を有するハウジング400を含む。近位キャップ406は、ハウジング400の近位端402を覆っている。近位キャップ406は、シリンジアセンブリ118に対して固着されており、ハウジング400に対して移動可能であり、それによって、近位キャップ406及びシリンジアセンブリ118は、ハウジング400に対して一緒に移動可能である。その結果、駆動機構116(図6)は、近位キャップ406を遠位に押して、シリンジアセンブリ118を収容構成から展開構成に移動させる。
【0037】
引き続き図23及び図24を参照すると、使い捨て部分104は、内部に圧縮ばね408を含む。圧縮ばね408は、ハウジング400内の内部フランジ410(図23)と近位キャップ406の内部端壁412(図23)との間で圧縮される。圧縮ばね408は、シリンジアセンブリ118及び近位キャップ406を、展開構成から離して収容構成に向けて付勢する。その結果、圧縮ばね408は、針120が治療薬106(図23)を送達し、駆動機構116(図6)が再使用可能部分102(図3)のハウジング112内で近位に移動した後、シリンジアセンブリ118及び近位キャップ406を展開構成から収容構成に押す。
【0038】
ハウジング400の遠位端404において、使い捨て部分104は、針シールド414、シールドプラー416、及び基部キャップ418を担持している。針シールド414、シールドプラー416、及び基部キャップ418は、最初に、シリンジアセンブリ118の針120を覆い隠す。針シールド414、シールドプラー(puller)416、及び基部キャップ418は、互いに対して固着されており、一緒にハウジング400から取り外し可能であり、針120からの治療薬106の送達を容易にする。遠位端404は、基部キャップ418の近位部分が挿入される軸方向開口部423を画定する。リブ425は、ハウジング400の内側表面に沿って配設することができ、径方向内向きに延在している。リブは、遠位表面から軸方向に延在してもよい。リブ425の径方向範囲は、このようなリブのない軸方向開口部のサイズに対して、軸方向開口部423の断面積を減少させるようにサイズ決定される。2つ以上のリブ425が含まれてもよく、例えば、互いに周方向に離間したリブを有するように配置されてもよい。1つ以上のリブ425によって画定される、より小さい断面積により、基部キャップ418が取り外された後、特定のサイズの物体が軸方向開口部423に進入することが阻止され得る。
【0039】
図24を特に参照すると、ハウジング400はまた、固定機構132を介して再使用可能部分102(両方とも図3に示される)に使い捨て部分104を固定するための特徴を含む。より具体的には、ハウジング400は、固定機構132及び再使用可能部分102に結合するための1つ以上の突起420及び1つ以上の磁気要素422(例えば、1つ以上の永久磁石)を含む。これらの特徴は、以下で更に詳細に説明される。
【0040】
図25図27は、本開示の別の例示的な実施形態による、使い捨て部分504を例示する。使い捨て部分504は、デバイス100の使い捨て部分104(両方とも他の場所に示される)の代わりに使用されてもよい。使い捨て部分504は、使い捨て部分104と概ね同様であり、同様の特徴は、同様の参照番号で特定される。使い捨て部分104とは対照的に、使い捨て部分504は、治療薬(図示せず)を送達した後に使い捨て部分504を排除するための機構526を更に含む。より具体的には、排除機構526は、シリンジアセンブリ518(図26)が収容構成から展開構成に移動し、1回だけ収容構成に戻ることを可能にする。例示の実施形態では、排除機構526は、ハウジング500によって画定されたガイド528と、近位キャップ506によって画定された1つ以上の突起530(例示的には、3つの突起530であり、そのうちの1つが図27に示されている)と、を含む。ガイド528は、1つ以上の軌道532(例示的には、3つの軌道532)、又はスロットを含み、軌道532の各々は、突起530のうちの1つを移動可能に受容する。各軌道532は、第1の軌道部分534及び第2の軌道部分536を含む。第1の軌道部分534は、使い捨て部分104の長手方向軸線Bに実質的に平行に(すなわち、平行±10度)延在している。第1の軌道部分534は、遠位端538において第2の軌道部分536に結合しており、第2の軌道部分536は、長手方向軸線Bに対して螺旋状に延在している。
【0041】
図27図29を参照すると、排除機構526の動作は、以下の通りである。図27に示されるように、各突起530は、シリンジアセンブリ518(図26)が最初に収容構成にあるとき、第1の軌道部分534のうちの1つの近位端540において受容される。図28に示されるように、近位キャップ506及びシリンジアセンブリ518(図26)がハウジング500に対して遠位に並進し、シリンジアセンブリ518が展開構成に移動するとき、各突起530は、第1の軌道部分534に沿って移動し、関連する軌道532の遠位端538に到達する。図29に示されるように、キャップ506及びシリンジアセンブリ518(図26)がハウジング500に対して近位に並進し、シリンジアセンブリ518が収容構成に戻るとき、キャップ506は、例えば、圧縮ばね508(図26)によって蓄積されたねじれエネルギーに起因して、ハウジング500に対して枢動する。その結果、各突起530は、第2の軌道部分536に沿って移動し、関連する軌道532の第2の軌道部分536の近位端542に到達する。各突起530が第2の軌道部分536の近位端542に到達すると、各突起530は、例えば、スナップ特徴(図示せず)及び/又は各突起530と関連する軌道532との間の干渉によって、近位端542から離れて移動することを阻止され得る。
【0042】
他の実施形態では、排除機構526は、他の形態をとってもよい。例えば、近位キャップ506は、1つ以上の軌道を含むガイドを画定することができ、ハウジング500は、軌道532によって移動可能に受容される1つ以上の突起を含むことができる。
【0043】
図30及び図31は、本開示の更に別の例示的な実施形態による、使い捨て部分604を例示する。使い捨て部分604は、デバイス100の使い捨て部分104(両方とも他の場所に示される)の代わりに使用されてもよい。使い捨て部分604は、使い捨て部分104と概ね同様であり、同様の特徴は、同様の参照番号で特定される。使い捨て部分104とは対照的に、使い捨て部分604は、簡潔に上述したように、電子機器アセンブリ134(図5)の固定デバイス144を更に含む。概して、固定デバイス144は、最初に、基部キャップ618、結果的に、シールドプラー614及び針シールド616(両方とも図30に示される)がハウジング600から取り外されることを阻止する。固定デバイス144は、それによって、シリンジアセンブリ618が収容構成から展開構成に移動することを阻止する。コントローラ136(図5)は、固定デバイス144を作動させて、シリンジアセンブリ618が収容構成から展開構成に移動することを可能にする。いくつかの実施形態では、コントローラ136は、1つ以上の条件が満たされたと判定すると、固定デバイス144を作動させる。例えば、コントローラ136は、使い捨て部分604が再使用可能部分102(図1図18)に結合されたと判定したとき、かつ/又は再使用可能部分102と関連付けられた患者が治療薬(図示せず)を処方されたと判定したとき、固定デバイス144を作動させてもよい。
【0044】
引き続き図30及び図31を参照すると、固定デバイス144は、例示的には、保持器644、より具体的には、成形ワイヤと、解放デバイス646(図31)、より具体的には、1つ以上の形状記憶材料で構成されたワイヤと、を含む。保持器644は、ハウジング600によって担持されており、その周りに部分的に延在している。保持器644は、1つ以上の横方向に延在する足部648(例示的には、2つの足部648)を含む。基部キャップ618は、1つ以上の開口650(例示的には、2つの開口650-図31)を含み、開口650の各々は、最初に足部648のうちの1つを受容する。また、解放デバイス646は、ハウジング600によって担持されており、少なくとも部分的にその周りに延在している。また、解放デバイス646は、保持器644の足部648に近接して延在している。解放デバイス646は、例えば、コントローラ136(図5)から熱エネルギーを受け取ることによって作動可能であり、より具体的には、伸縮可能である。作動により、解放デバイス646は、保持器644の足部648を基部キャップ618の開口650から引っ張る。この動作により、基部キャップ618、シールドプラー614、及び針シールド616が使い捨て部分604から取り外されることを可能にし、これは、治療薬が針(図示せず)から送達されることを可能にする。
【0045】
図32及び図33は、デバイス100の固定機構132を例示する。固定機構132は、再使用可能部分102のハウジング112内に、かつ遠位端110に隣接して担持されている(全て図3に示される)。固定機構132は、電子コントローラ136(図5)に動作可能に結合する第3のアクチュエータ700を含む。第3のアクチュエータ700は、変速機又は減速機に駆動可能に結合する回転アクチュエータ、より具体的には、電気モータであり得る。アクチュエータ700は、歯車列702、より具体的には、第2の歯車706に駆動可能に結合する第1の歯車704に駆動可能に結合している。第2の歯車706は、近位シリンダ708と一体的に形成されるか、又はそうでなければ近位シリンダ708に対して固着される。近位シリンダ708は、再使用可能部分102のハウジング112に対して固着されている遠位シリンダ710に回転可能に結合されている。近位シリンダ708は、デバイス100の長手方向軸線Aに実質的に平行(すなわち、平行±10度)である固定回転軸線R2を中心に、遠位シリンダ710に対して回転する。
【0046】
引き続き図32及び図33を参照すると、近位シリンダ708及び遠位シリンダ710は、使い捨て部分104を再使用可能部分102(両方とも図3に示される)に選択的に固定することを容易にする特徴を含む。より具体的には、遠位シリンダ710の内面712は、使い捨て部分104の突起420を受容するための1つ以上の先導軌道714(例示的には、2つの先導軌道714ー図32及び図33では、1つの先導軌道714のみが見える)、又はスロットを含む。同様に、近位シリンダ708の内面716(図33)は、使い捨て部分104の突起420を受容するための1つ以上の固定軌道718(例示的には、2つの固定軌道718ー図33では、1つの固定軌道718のみが見える)、又はスロットを含む。以下で更に詳細に説明されるように、近位シリンダ708は、遠位シリンダ710に対して回転して、固定軌道718を先導軌道714と選択的に位置合わせ及び位置ずれさせる。これらの動作は、使い捨て部分104の突起420が、先導軌道714と固定軌道718との間で移動することをそれぞれ許容及び阻止し、使い捨て部分104を再使用可能部分102に選択的に固定することを容易にする。
【0047】
図32及び図33を更に参照すると、遠位シリンダ710の各先導軌道714は、逆略漏斗形状を含む。より具体的には、各先導軌道714は、先細の遠位部分720と、比較的狭い近位部分722と、を含む。各遠位部分720は、近位に進むにつれて幅が先細になる。より具体的には、各遠位部分720は、近位部分722に結合する2つの対向して螺旋状に延在する壁724を含む。その結果、壁724は、使い捨て部分104が再使用可能部分102に結合されるときに、使い捨て部分104の突起420を近位部分722に向かって方向付けるように構成されている。各先導軌道714の近位部分722は、使い捨て部分104の突起420の幅よりもわずかに大きい幅を有し得る。各先導軌道714の近位部分722は、長手方向軸線Aに実質的に平行(すなわち、平行±10度)であり得る。
【0048】
特に図33を参照すると、近位シリンダ708の各固定軌道718は、入口部分726と、固定部分728と、出口部分730と、を含む。各固定軌道718の入口部分726は、先導軌道714のうちの1つと選択的に位置合わせ可能であり、使い捨て部分104の突起420を先導軌道714から受容することを容易にする。各固定軌道718の入口部分726は、長手方向軸線Aに実質的に平行(すなわち、平行±10度)であり得る。したがって、入口部分726は、長手方向部分と称され得る。先導軌道714の反対側では、各固定軌道718の入口部分726が、固定部分728に結合している。固定部分728は、長手方向軸線Aに実質的に垂直(すなわち、垂直±10度)であり得る。したがって、固定部分728は、横方向部分と称され得る。入口部分726の反対側では、各固定軌道718の固定部分728が、出口部分730に結合している。各固定軌道718の出口部分730は、長手方向軸線Aに対して螺旋状に、かつ固定部分728から離れて延在し得る。したがって、出口部分730は、螺旋状部分と称され得る。出口部分730は、先導軌道714のうちの1つと選択的に位置合わせ可能であり、使い捨て部分104の突起420を先導軌道714に移行させることを容易にする。
【0049】
図34図39を参照すると、固定機構132及び使い捨て部分104の動き及びいくつかの構成は、以下の通りである。固定機構132及び使い捨て部分104は、ある特定の期間にわたって構成のうちのいくつかの中に留まり得るが、他の構成は、例示目的のために示されており、固定機構132及び使い捨て部分104は、ある期間にわたって構成の中に留まることなく、それらの構成を通して単純に遷移し得る。図34は、固定機構132及び使い捨て部分104の第1の構成又は初期構成を例示する。第1の構成では、使い捨て部分104は、固定機構132及び再使用可能ハウジング112(図3)から取り外されている。
【0050】
使い捨て部分104は、図35に示されるように、固定機構132に向かって近位に前進させられ、第2の構成に到達する。第2の構成では、使い捨て部分104のハウジング400は、遠位シリンダ710及び近位シリンダ708内に受容されている。第2の構成では、使い捨て部分104の突起420(図35では、1つの突起420が見える)はまた、遠位シリンダ710の先導軌道714(図35では、1つの先導軌道714が見える)に進入している。第2の構成では、遠位シリンダ710の先導軌道714は、近位シリンダ708の固定軌道718の入口部分726と位置合わせされる(図35では、1つの入口部分726が見える)。
【0051】
使い捨て部分104は、図36に示されるように、第3の構成に到達するように更に近位に前進させられる。第3の構成では、使い捨て部分104の基部キャップ418は、固定機構132及びデバイス100の遠位端110(他の場所に示される)に当接する。第3の構成では、使い捨て部分104の突起420(図36では、1つの突起420が見える)はまた、近位シリンダ708の固定軌道718の入口部分726(図36では、1つの入口部分726及び1つの固定軌道718が見える)を横断している。使い捨て部分104の磁気要素422(図36では、1つの磁気要素422が見える)はまた、再使用可能部分102の1つ以上の磁気要素(例えば、ハウジング112の強磁性部分又はハウジング内に担持されている強磁性構成要素)と磁気的に結合して、使い捨て部分104を第3の構成に保持し得る。
【0052】
図37に示されるように、第3のアクチュエータ700に動力供給され、近位シリンダ708が遠位シリンダ710に対して回転し(例示的には、デバイス100の近位端108から見て反時計回り方向に-他の場所に示される)、その結果、固定機構132は、第4の構成に移動する。第4の構成では、使い捨て部分104の突起420(図37では、1つの突起420が見える)は、近位シリンダ708の固定軌道718の固定部分728(図37では、1つの固定部分728及び1つの固定軌道718が見える)内に配設されている。これにより、再使用可能部分102からの使い捨て部分104の取り外しが阻止され、固定機構132は、治療薬106がシリンジアセンブリ118(両方とも図3に示される)から送達されるまで、第4の構成のままであり得る。
【0053】
図38に示されるように、近位シリンダ708は、次いで、遠位シリンダ710に対して(同じ方向に、例示的には、近位端108から見て反時計回り方向に)回転し、その結果、固定機構132は、第5の構成に移動する。第5の構成では、使い捨て部分104の突起420(図38では、1つの突起420が見える)は、近位シリンダ708の固定軌道718の出口部分730(図38では、1つの出口部分730及び1つの固定軌道718が見える)内に配設されている。その結果、近位シリンダ708は、突起420及び使い捨て部分104を遠位に押し始めて、使い捨て部分104を排出する。
【0054】
近位シリンダ708は、遠位シリンダ710に対して(同じ方向に、例示的には、近位端108から見て反時計回り方向に)更に回転して、図39に示されるように第6の構成に到達する。第6の構成では、近位シリンダ708の固定軌道718の出口部分730(図39では、1つの出口部分730及び1つの固定軌道718が見える)は、遠位シリンダ710の先導軌道714(図39では、1つの先導軌道714が見える)と位置合わせされる。第6の構成では、使い捨て部分104の突起420(図38では、1つの突起420が見える)は、遠位シリンダ710の先導軌道714内に配設されている。磁気要素422はまた、再使用可能部分102の1つ以上の磁気要素と磁気的に結合して、使い捨て部分104を第6の構成に保持してもよいが、ユーザは、使い捨て部分104を遠位に引っ張り、使い捨て部分104を固定機構132及び再使用可能部分102から取り外してもよい。
【0055】
引き続き図34図39を全体的に参照し、更に図5を参照すると、電子機器アセンブリ134は、1つ以上の状態を検出すると、固定機構132及び使い捨て部分104を上記の構成を通じて遷移させ得る。例えば、電子機器アセンブリ134のセンサ140は、再使用可能部分102に対する使い捨て部分104の位置を検出するための近接センサを含んでもよい。このようなセンサは、例えば、使い捨て部分104の磁気要素422を検出するための、ホール効果センサなどの磁場センサであってもよい。使い捨て部分104が再使用可能部分102に挿入され、第3の構成(図36)に配設されたことを検出すると、固定機構132は、第4の構成(図37)に遷移して、使い捨て部分104を再使用可能部分102に固定することができる。別の実施例として、電子機器アセンブリ134のセンサ140は、シリンジアセンブリ118の位置、より具体的には、シリンジアセンブリ118が展開構成又は収容構成にあるかどうかを検出するための近接センサを含み得る。シリンジアセンブリ118が展開構成から収容構成に移動した(すなわち、シリンジアセンブリ118が治療薬106を患者に送達した)ことを検出すると、固定機構132は、第4の構成(図37)から第5の構成(図38)及び第6の構成(図39)に遷移して、使い捨て部分104を再使用可能部分102から取り外すことを容易にし得る。代替的に、コントローラ136は、ユーザ入力部114(図3)の作動に続く所定の期間の後に、固定機構132を第4の構成から第5の構成及び第6の構成に遷移させ得る。所定の期間は、例えば、治療薬106を患者に送達するための典型的な期間に基づいてもよい。
【0056】
固定機構132は、様々な方法で修正され得る。例えば、固定機構132は、1つ以上の突起を含むことができ、使い捨て部分104は、突起を受容するための1つ以上の軌道を含むことができる。別の例として、ここで図40図46を参照すると、本開示の別の例示的な実施形態による固定機構832が例示される。固定機構832は、固定機構132の代わりに使用されてもよい。したがって、固定機構832は、再使用可能部分102のハウジング112(両方とも他の場所に示される)によって担持されると考えられる。固定機構832は、固定機構132と概ね同様であり、同様の特徴は、同様の参照番号で特定される。
【0057】
特に図40を参照すると、固定機構832は、遠位シリンダ810及び近位シリンダ808のものとはそれぞれ異なる先導軌道814及び固定軌道818を有する遠位シリンダ810及び近位シリンダ808を含む。具体的には、遠位シリンダ810の内面812は、3つの先導軌道814(図40では、2つの先導軌道814のみが見える)を含み、近位シリンダ808の内面816は、3つの固定軌道818を含む。遠位シリンダ810の各先導軌道814は、逆略漏斗形状を含む。より具体的には、各先導軌道814は、先細の遠位部分820と、比較的狭い近位部分822と、を含む。各遠位部分820は、近位に進むにつれて幅が先細になる。近位シリンダ808の各固定軌道818は、遠位部分820と、入口部分/出口部分834と、固定部分828と、を含む。各固定軌道818の遠位部分820は、先導軌道814のうちの1つと選択的に位置合わせ可能であり、使い捨て部分104の突起420を先導軌道814から受容することを容易にする。各固定軌道818の遠位部分820は、入口部分/出口部分834に結合している。各固定軌道818の入口部分/出口部分834は、長手方向軸線Aに対して螺旋状に延在し得る。したがって、入口部分/出口部分834は、螺旋状部分と称され得る。遠位部分820の反対側では、各固定軌道818の入口部分/出口部分834が、固定部分828に結合している。固定部分828は、長手方向軸線Aに実質的に垂直(すなわち、垂直±10度)であり得る。したがって、固定部分828は、横方向部分と称され得る。固定部分828は、入口部分/出口部834の反対側で終端する。
【0058】
図41図46を参照すると、固定機構832及び使い捨て部分104の動き及びいくつかの構成は、以下の通りである。固定機構832及び使い捨て部分104は、ある特定の期間にわたって構成のうちのいくつかの中に留まり得るが、他の構成は、例示目的のために示されており、固定機構832及び使い捨て部分104は、ある期間にわたって構成の中に留まることなく、それらの構成を通して単純に遷移し得る。具体的に例示されていないが、第1の構成又は初期構成では、使い捨て部分104は、固定機構832及び再使用可能ハウジング112(図3)から取り外されている。
【0059】
使い捨て部分104は、図41に示されるように、固定機構832に向かって近位に前進させられ、第2の構成に到達する。第2の構成では、使い捨て部分104のハウジング400は、遠位シリンダ810及び近位シリンダ808内に受容されている。第2の構成では、使い捨て部分104の突起420(図41では、1つの突起420が見える)はまた、遠位シリンダ810の先導軌道814(図41では、1つの先導軌道814全体が見える)に進入している。第2の構成では、遠位シリンダ810の先導軌道814は、近位シリンダ808の固定軌道818の遠位部分820と位置合わせされる(図41では、1つの固定軌道818全体が見える)。
【0060】
使い捨て部分104は、図42に示されるように、第3の構成に到達するように更に近位に前進させられる。第3の構成では、使い捨て部分104の突起420(図42では、1つの突起420が見える)は、近位シリンダ808の固定軌道818(図42では、1つの固定軌道818全体が見える)の遠位部分820に移動している。使い捨て部分104の磁気要素422(図42では、4つの磁気要素422が見える)はまた、再使用可能部分102の1つ以上の磁気要素と磁気的に結合して、使い捨て部分104を第3の構成に保持し得る。
【0061】
図43に示されるように、近位シリンダ808は、遠位シリンダ810に対して回転し(例示的には、デバイス100の近位端108から見て時計回り方向に-他の場所に示される)、その結果、固定機構832は、第4の構成に移動する。第4の構成では、使い捨て部分104の突起420(図42では、1つの突起420が見える)は、近位シリンダ808の固定軌道818(図43では、1つの固定軌道818全体が見える)の入口部分/出口部分834内に配設されている。その結果、近位シリンダ808は、使い捨て部分104を固定機構832内に更に近位に引き込んでいる。
【0062】
図44に示されるように、近位シリンダ808は、遠位シリンダ810に対して(同じ方向に、例示的には、近位端108から見て時計回り方向に)更に回転し、その結果、固定機構832は、第5の構成に移動する。第5の構成では、使い捨て部分104の突起420(図44では、1つの突起420が見える)は、近位シリンダ808の固定軌道818の固定部分828(図44では、1つの固定部分828が見える)内に配設されている。これにより、再使用可能部分102からの使い捨て部分104の取り外しが阻止され、固定機構832は、治療薬106がシリンジアセンブリ118(両方とも図3に示される)から送達されるまで、第5の構成のままであり得る。
【0063】
図45に示されるように、近位シリンダ808は、次いで、遠位シリンダ810に対して(反対方向に、例示的には、近位端108から見て反時計回り方向に)回転して、第6の構成に到達する。第6の構成では、使い捨て部分104の突起420(図45では、1つの突起420が見える)は、近位シリンダ808の固定軌道818(図45では、1つの固定軌道818全体が見える)の入口部分/出口部分834内に配設されている。その結果、近位シリンダ808は、突起420及び使い捨て部分104を遠位に押し始めて、使い捨て部分104を排出する。
【0064】
図46に示されるように、近位シリンダ808は、遠位シリンダ810に対して(同じ方向に、例示的には、近位端108から見て反時計回り方向に)更に回転して、第7の構成に到達する。第7の構成では、使い捨て部分104の突起420(図46では、1つの突起420が見える)は、近位シリンダ808の固定軌道818(図46では、1つの固定軌道818全体が見える)の遠位部分820内に配設されている。第7の構成では、固定軌道818の遠位部分820は、遠位シリンダ810の先導軌道814と位置合わせされる(図46では、1つの先導軌道814全体が見える)。磁気要素422はまた、再使用可能部分102の1つ以上の磁気要素と磁気的に結合して、使い捨て部分104を第7の構成に保持してもよいが、ユーザは、使い捨て部分104を遠位に引っ張り、使い捨て部分104を固定機構832及び再使用可能部分102から取り外してもよい。
【0065】
電子機器アセンブリ134(図5)は、固定機構832に関連して上述したものと同様の方法で1つ以上の状態を検出すると、固定機構132及び使い捨て部分104を上記の構成を通じて遷移させ得る。
【0066】
本開示の態様は、再使用可能部分及び使い捨て部分に言及するが、本明細書に開示される任意の態様は、単一の使い捨てデバイスに採用され得る。この例では、第1のハウジング及び第2のハウジングは、ハウジングと称される。
【0067】
本発明は、好ましい実施形態を有するものとして図示及び説明されているが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲の範囲内で修正され得る。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のいかなる変形、使用、又は適応化を包含することを意図する。更に、本出願は、本発明が関係する技術分野における既知の又は慣習的な実施内にある、本開示からのこのような逸脱を包含することを意図する。
【0068】
以下の態様を含むが、これらに限定されない様々な態様が、本開示における説明に記載されている。
1.治療薬送達デバイスであって、遠位端及び近位端を含むハウジングと、ハウジングによって担持されたシリンジアセンブリであって、当該シリンジアセンブリは、通路を含むチャンバと、通路と連通する針と、を含む、シリンジアセンブリと、ハウジングの近位端を覆うキャップであって、当該キャップは、ハウジングに対して並進可能であり、シリンジアセンブリに対して固着されている、キャップと、ハウジングをキャップに結合する圧縮ばねと、を備え、シリンジアセンブリ及びキャップは、ハウジングに対して収容構成から展開構成まで並進可能であり、収容構成では、針は、ハウジングの遠位端に対して近位に配設され、展開構成では、針は、ハウジングの遠位端から遠位に少なくとも部分的に延在し、圧縮ばねは、シリンジアセンブリ及びキャップを、展開構成から離して収容構成に向けて付勢する、治療薬送達デバイス。
2.ハウジング及びキャップの一方は、第1の軌道部分及び第2の軌道部分を有する軌道を含み、ハウジング及びキャップの他方は、突起を含み、突起は、軌道によって移動可能に受容され、突起は、シリンジアセンブリがハウジングに対して収容構成から展開構成に並進するときに、第1の軌道部分を横断し、突起は、シリンジアセンブリがハウジングに対して展開構成から収容構成に並進するときに、第2の軌道部分を横断する、態様1に記載の治療薬送達デバイス。
3.突起は、第2の軌道部分を横断した後、軌道に対する更なる移動を阻止される、態様2に記載の治療薬送達デバイス。
4.ハウジングの遠位端に取り外し可能に結合され、収容構成において針を覆い隠す基部キャップと、基部キャップに結合され、ハウジングからの基部キャップの取り外しを選択的に阻止する固定デバイスと、を更に備える、態様1~3のいずれか1つに記載の治療薬送達デバイス。
5.固定デバイスは、基部キャップに取り外し可能に結合され、ハウジングからの基部キャップの取り外しを選択的に阻止する保持器と、保持器に結合された解放デバイスであって、解放デバイスは、保持器を基部キャップから取り外し、それによってハウジングからの基部キャップの取り外しを可能にするように作動可能である、解放デバイスと、を含む、態様4に記載の治療薬送達デバイス。
6.解放デバイスは、ワイヤを含み、解放デバイスは、ワイヤを伸縮させることによって作動可能である、態様5に記載の治療薬送達デバイス。
7.ワイヤは、1つ以上の形状記憶材料を含み、熱エネルギーを受け取ると伸縮する、態様6に記載の治療薬送達デバイス。
8.ハウジングの遠位端は、遠位端開口部を含み、ハウジングの内側表面は、径方向内向きに延在する1つ以上のリブを含む、態様1~7のいずれか1つに記載の治療薬送達デバイス。
9.治療薬送達デバイスであって、使い捨て部分であって、第1のハウジングと、第1のハウジングによって担持されたシリンジアセンブリであって、当該シリンジアセンブリは、通路を含むチャンバと、通路と連通する針と、を含む、シリンジアセンブリと、を含む、使い捨て部分と、使い捨て部分を取り外し可能に担持する再使用可能部分であって、当該再使用可能部分は、第2のハウジングと、第2のハウジング内に担持された固定機構と、を含む、再使用可能部分と、を備え、使い捨て部分及び固定機構の一方は、軌道を含み、使い捨て部分及び固定機構の他方は、軌道に沿って移動可能な突起を含み、固定機構は、突起を軌道に沿って移動させ、それによって使い捨て部分を再使用可能部分内に固定するように作動可能である、治療薬送達デバイス。
10.固定機構は、シリンダを含み、シリンダは、使い捨て部分を取り外し可能に受容し、第2のハウジングに対して回転して、固定機構を作動させ、それによって使い捨て部分を再使用可能部分内に固定する、態様9に記載の治療薬送達デバイス。
11.治療薬送達デバイスは、使い捨て部分と再使用可能部分との間に延在する長手方向軸線に沿って細長く、シリンダは、固定回転軸線を中心として第2のハウジングに対して回転可能であり、固定回転軸線は、長手方向軸線に実質的に平行である、態様10に記載の治療薬送達デバイス。
12.シリンダは、第1の事例では、第2のハウジングに対して回転して、固定機構を作動させ、それによって使い捨て部分を再使用可能部分内に固定し、シリンダは、第2の事例では、第2のハウジングに対して回転して、固定機構を係合解除し、それによって使い捨て部分が再使用可能部分から取り外されることを可能にする、態様10に記載の治療薬送達デバイス。
13.シリンダは、第1の事例では、第2のハウジングに対して第1の方向に回転し、シリンダは、第2の事例では、第2のハウジングに対して第1の方向に回転する、態様12に記載の治療薬送達デバイス。
14.シリンダは、第1の事例では、第2のハウジングに対して第1の方向に回転し、シリンダは、第2の事例では、第2のハウジングに対して第2の方向に回転し、第2の方向は、第1の方向と反対である、態様12に記載の治療薬送達デバイス。
15.固定機構は、回転アクチュエータを更に含み、回転アクチュエータは、シリンダを第2のハウジングに対して回転可能に駆動するように作動可能であり、回転アクチュエータは、それによって固定機構を作動させ、使い捨て部分を再使用可能部分内に固定する、態様10に記載の治療薬送達デバイス。
16.軌道は、螺旋状部分と、螺旋状部分に結合された横方向部分と、を含み、固定機構は、突起を軌道の横方向部分に沿って移動させ、それによって使い捨て部分を再使用可能部分内に固定するように作動可能である、態様10に記載の治療薬送達デバイス。
17.固定機構は、突起を軌道の螺旋状部分に沿って移動させ、それによって使い捨て部分が再使用可能部分から取り外されることを可能にするように更に作動可能である、態様16に記載の治療薬送達デバイス。
18.固定機構は、軌道を含み、使い捨て部分は、突起を含み、軌道は、固定軌道であり、固定機構は、第2のハウジングに対して固着された先導軌道を更に含み、固定軌道は、突起が先導軌道から固定軌道に移動することを可能にするように先導軌道と選択的に位置合わせ可能である、態様10に記載の治療薬送達デバイス。
19.再使用可能部分は、第1の磁気要素を更に含み、使い捨て部分は、第2の磁気要素を更に含み、第2の磁気要素は、第1の磁気要素と磁気的に結合して、使い捨て部分を再使用可能部分に保持する、態様9~17のいずれか1つに記載の治療薬送達デバイス。
20.第2の磁気要素は、固定機構が使い捨て部分を再使用可能部分内に固定する前に、第1の磁気要素と磁気的に結合して、使い捨て部分を再使用可能部分に保持する、態様19に記載の治療薬送達デバイス。
21.再使用可能部分は、第2の磁気要素を検出することと、それによって再使用可能部分内の使い捨てユニットの配設を検出することと、を行うように構成されたセンサを更に含む、態様19に記載の治療薬送達デバイス。
22.再使用可能部分は、再使用可能部分内の使い捨てユニットの配設を検出するように構成されたセンサを更に含む、態様9~20のいずれか1つに記載の治療薬送達デバイス。
23.センサが再使用可能部分内の使い捨てユニットの配設を検出すると、固定機構は、突起を軌道に対して移動させ、それによって使い捨て部分を再使用可能部分内に固定するように作動される、態様22に記載の治療薬送達デバイス。
24.センサは、磁場センサである、態様22に記載の治療薬送達デバイス。
25.第1のハウジングは、遠位端を含み、シリンジアセンブリは、第1のハウジングに対して収容構成から展開構成まで、そして収容構成に戻るように並進可能であり、収容構成では、針は、第1のハウジングの遠位端に対して近位に配設され、展開構成では、針は、第1のハウジングの遠位端から遠位に少なくとも部分的に延在し、治療薬を送達し、シリンジアセンブリが展開構成から収容構成に戻るように並進すると、固定機構は、使い捨て部分を解放し、それによって使い捨て部分が再使用可能部分から取り外されることを可能にする、態様9~23のいずれか1つに記載の治療薬送達デバイス。
26.ハウジングの遠位端は、遠位端開口部を含み、ハウジングの内側表面は、径方向内向きに延在する1つ以上のリブを含む、態様1~7のいずれか1つに記載の治療薬送達デバイス。
27.通路は、治療薬を搬送するように構成されている、態様1~26のいずれか1つに記載の治療薬送達デバイス。
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【国際調査報告】