(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】空調機
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20240801BHJP
F24F 13/15 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
F24F1/0007 401B
F24F1/0007 401C
F24F13/15 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510307
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2022116336
(87)【国際公開番号】W WO2023030415
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111013187.5
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519351934
【氏名又は名称】寧波奥克斯電気股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】NINGBO AUX ELECTRIC CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.1166, North Mingguang RD, Jiangshan Town,Yinzhou District, Ningbo City, Zhejiang Province, 315191, China
(71)【出願人】
【識別番号】519284458
【氏名又は名称】奥克斯空調股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Aux AIR CONDITIONER CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】No.1166,North Mingguang RD,Jiangshan Town, Yinzhou District,Ningbo City,Zhejiang Province,315191,China
(74)【代理人】
【識別番号】100134636
【氏名又は名称】金高 寿裕
(74)【代理人】
【識別番号】100114904
【氏名又は名称】小磯 貴子
(72)【発明者】
【氏名】喩 巍
(72)【発明者】
【氏名】李 保玉
(72)【発明者】
【氏名】李 松
(72)【発明者】
【氏名】鐘 旭
(72)【発明者】
【氏名】袁 科杰
(72)【発明者】
【氏名】李 亮
【テーマコード(参考)】
3L051
3L081
【Fターム(参考)】
3L051BD01
3L081AA02
3L081AB05
3L081FA01
(57)【要約】
本発明は空調機を提供し、エアコンの技術分野に関する。該空調機はハウジング及び外導風板を備え、前記ハウジングに送風口が開設され、前記外導風板が前記ハウジングの外壁において前記送風口の上方に対応する位置に回動可能に設置されることで前記送風口での送風を案内する。本発明に係る空調機は導風板の回動過程が見られ、導流効果がより優れたという特徴を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調機であって、
ハウジング(110)及び外導風板(130)を備え、前記ハウジング(110)に送風口(111)が開設され、前記外導風板(130)が前記ハウジング(110)の外壁における前記送風口(111)に対応する位置に回動可能に設置されることにより、前記送風口(111)の送風を案内し、前記外導風板(130)の片側に回動軸(131)が設置され、前記回動軸(131)が前記送風口(111)の外に設置され且つ前記送風口(111)の上方に位置し、前記外導風板(130)が前記回動軸(131)を介して前記ハウジング(110)の外壁に回動可能に設置されることを特徴とする空調機。
【請求項2】
前記ハウジング(110)の外壁において前記送風口(111)の上方に対応する位置に回動部(113)が設置され、前記回動軸(131)が前記回動部(113)に回動係合することを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項3】
前記外導風板(130)の長さが前記送風口(111)の長さよりも大きく、及び/又は、前記外導風板(130)の幅が前記送風口(111)の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項4】
導風機構を更に備え、前記導風機構は前記ハウジング(110)に設置されており、前記送風口(111)での送風を案内するように、前記外導風板(130)とともに送風方向を変える外壁ことを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項5】
前記導風機構は内導風板(150)を含み、前記内導風板(150)は、前記ハウジング(110)に回動可能に設置され、前記外導風板(130)と前記内導風板(150)が共に導風通路に取り囲まれることで前記送風口(111)での送風を案内するためのものであることを特徴とする請求項4に記載の空調機。
【請求項6】
前記内導風板(150)が前記送風口(111)の内部の前記外導風板(130)から離れる側壁に回動可能に設置されることを特徴とする請求項5に記載の空調機。
【請求項7】
前記内導風板(150)の片側に回動可能なクランクアーム(151)が設置され、前記回動可能なクランクアーム(151)の前記内導風板(150)から離れる端が前記送風口(111)の内部の前記外導風板(130)から離れる側壁に回動可能に接続され、前記回動可能なクランクアーム(151)が前記内導風板(150)を駆動して前記送風口(111)の内外を回動させるためのものであることを特徴とする請求項5に記載の空調機。
【請求項8】
前記外導風板(130)の最大遮蔽面積が前記内導風板(150)の最大遮蔽面積よりも大きいことを特徴とする請求項5~7のいずれか1項に記載の空調機。
【請求項9】
前記空調機(100)がオフ状態にあるとき、前記内導風板(150)が前記送風口(111)内に収容され、前記外導風板(130)が前記送風口(111)の外部で前記送風口(111)を遮蔽することを特徴とする請求項8に記載の空調機。
【請求項10】
前記空調機(100)がオフ状態から暖房モードを実行するとき、前記内導風板(150)が前記送風口(111)の外部まで回動し、前記外導風板(130)が第1角度だけ回動し、前記送風口(111)から吹き出された前記気流が斜め下向きに流れるように案内することを特徴とする請求項9に記載の空調機。
【請求項11】
前記空調機(100)がオフ状態から冷房モードを実行するとき、前記内導風板(150)が前記送風口(111)の外部まで回動し、前記外導風板(130)が第2角度だけ回動し、前記第2角度が前記第1角度よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の空調機。
【請求項12】
前記空調機の外導風板(130)及び前記内導風板(150)がいずれも円弧状に設置されており、動作モードで実行するとき、前記外導風板(130)の凹弧面が前記内導風板(150)の凹弧面に対向することを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2021年8月31日に中国国家知識産権局に提出した、発明第202122088990.7号、発明の名称が「室内機及び空調機」の中国特許発明の優先権を主張し、その全内容は援用により本発明に組み込まれる。
【0002】
本発明はエアコンの技術分野に関し、特に空調機に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、市販されているエアコン室内機については、ユーザーがリモコンで導風板の角度調整命令を送信した後、導風板が送風口の内部に設置されるため、回動過程を観察しにくく、ユーザーは所定時間待って肌の送風への感じによって導風板の角度が所定角度に調整されるかどうかを判断する必要があり、極めて不便である。
【0004】
且つ、導風板は内蔵されるため、その寸法が送風口の寸法により制限されて、送風に対する案内効果がより低くなって、ユーザーエクスペリエンスに影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来の空調機における導風板の回動過程が見られず、且つ導流効果が低いという問題を解決するために、本発明は空調機を提供し、以下の技術的解決手段を用いる。
【0006】
空調機であって、ハウジング及び外導風板を備え、前記ハウジングに送風口が開設され、前記外導風板が前記ハウジングの外壁において前記送風口に対応する位置に回動可能に設置されることで前記送風口での送風を案内し、前記外導風板の片側に回動軸が設置され、前記回動軸が前記送風口の外に設置され且つ前記送風口の上方に位置し、前記外導風板が前記回動軸を介して前記ハウジングの外壁に回動可能に設置される。
【0007】
上記技術的解決手段を用いることにより、ユーザーは外導風板の回動角度を観察し、次にニーズに応じて送風の調整を行うことができ、且つ外導風板の回動軸が外付けされるため、送風に対する案内効果がより高く、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。
【0008】
選択肢として、前記ハウジングの外壁において前記送風口の上方に対応する位置に回動部が設置され、前記回動軸が前記回動部に回動係合する。
【0009】
上記技術的解決手段を用いることにより、回動軸及び回動部の設置によって、外導風板の回動を完了し、外導風板がより大きな角度だけ回動できるようにし、外導風板を容易に制御でき、回動過程及び回動角度を可視化する。
【0010】
選択肢として、前記外導風板の長さが前記送風口の長さよりも大きく、及び/又は、前記外導風板の幅が前記送風口の幅よりも大きい。
【0011】
上記技術的解決手段を用いることにより、外導風板による送風の案内を容易にし、空調機を使わないとき、外導風板が送風口を覆うことができ、従って、外導風板が回動時に送風口に近づくことで埃塵が送風口に入る状況を減少させることができる。
【0012】
選択肢として、導風機構を更に備え、前記導風機構は前記ハウジングに設置されており、前記外導風板とともに送風方向を変える導風通路に取り囲まれることで前記送風口での送風を案内する。
【0013】
上記技術的解決手段を用いることにより、外導風板による送風の案内が指向性を持っており、導風機構と外導風板との協働によって、導風機構及び外導風板が送風を案内するとともに、送風方向を変えるようにし、ユーザーのニーズを更に満足させ、使用効果を向上させる。
【0014】
選択肢として、前記導風機構は内導風板を含み、前記内導風板は前記ハウジングに回動可能に設置され、前記外導風板と前記内導風板が共に導風通路に取り囲まれることで前記送風口での送風を案内するためのものである。
【0015】
上記技術的解決手段を用いることにより、内導風板を用いて外導風板と協働し、送風の案内を最も容易に実現し、ユーザーのニーズに応じて送風の方向を変えることができる。
【0016】
選択肢として、前記内導風板が前記送風口の内部の前記外導風板から離れる側壁に回動可能に設置される。
【0017】
上記技術的解決手段を用いることにより、外導風板及び内導風板が送風口の両側に設置され、送風口での送風がいずれも外導風板及び内導風板により案内され、より高い導風効果を取得することができる。
【0018】
選択肢として、前記内導風板の片側に回動可能なクランクアームが設置され、前記回動可能なクランクアームの前記内導風板から離れる端が前記送風口の内部の前記外導風板から離れる側壁に回動可能に接続され、前記回動可能なクランクアームが前記内導風板を駆動して前記送風口の内外を回動させるためのものである。
【0019】
上記技術的解決手段を用いることにより、回動可能なクランクアームの設置によって、内導風板の回動角度をより大きくし、且つ内導風板が容易に制御され、内導風板による送風の案内を容易にする。
【0020】
選択肢として、前記外導風板の最大遮蔽面積が前記内導風板の最大遮蔽面積よりも大きい。
【0021】
上記技術的解決手段を用いることにより、内外導風板の遮蔽面積を異ならせ、内外導風板が動作過程において互いに干渉しにくい。
【0022】
選択肢として、前記空調機がオフ状態にあるとき、前記内導風板が前記送風口内に収容され、前記外導風板が前記送風口を遮蔽する。
【0023】
上記技術的解決手段を用いることにより、動作過程において外導風板と内導風板が互いに干渉しにくく、オフ状態において外導風板が送風口を遮蔽することで、埃塵が送風口に入る状況を減少させるとともに、内導風板に対して一定の保護作用を果たす。
【0024】
選択肢として、前記空調機がオフ状態から暖房モードを実行するとき、前記内導風板が前記送風口の外部まで回動し、前記外導風板が第1角度だけ回動することで前記送風口から吹き出された前記気流が斜め下向きに流れるように案内する。
【0025】
上記技術的解決手段を用いることにより、熱空気が上昇するため、暖房時に外導風板及び内導風板を調整することで気流を斜め下向きに流れさせて、熱空気を下圧して、暖房効果を向上させるのであり、内導風板が送風口の外部まで回動することで、送風口を遮蔽して熱風の下圧を妨害することを回避する。
【0026】
選択肢として、前記空調機がオフ状態から冷房モードを実行するとき、前記内導風板が前記送風口の外部まで回動し、前記外導風板が第2角度だけ回動し、前記第2角度が前記第1角度よりも大きい。
【0027】
上記技術的解決手段を用いることにより、冷空気が熱空気と異なり、冷房時に冷たい空気をより遠く輸送する必要がある場合、冷空気の角度を斜め下向きにすることができず、従って、このときの外導風板及び内導風板の設置において、第2角度が第1角度よりも大きく、斜め下向きに流れにくく、より斜め上向きの角度に調整でき、冷たい空気の遠距離輸送に更に寄与するのであり、且つ外導風板が送風口の外に設置されるため、寸法の面でより大きく調整でき、冷風の集中効果を向上させ、さらに冷風の吹き出し距離を延長し、冷風が迅速に落下して空調機の下方に堆積することを防止し、冷房効果を向上させる。
【0028】
選択肢として、前記外導風板と前記内導風板がいずれも円弧状に設置されており、動作モードで実行するとき、前記外導風板の凹弧面が前記内導風板の凹弧面に対向する。
【0029】
上記技術的解決手段を用いることにより、空調機が動作するとき、外導風板及び内導風板の凹弧面が対向するため、送風口で集中的に送風するように確保し、送風プロセスを向上させ、更に導流効果を向上させる。
【0030】
要するに、本発明は以下の少なくとも1つの有益な技術的効果を含む。
第1として、その空調機の外導風板がハウジングの外壁に回動可能に設置されるため、その回動過程及び回動角度が見られ、ユーザーは外導風板の導風角度が所定角度に調整されるかどうかを迅速に決定することができる。且つ、外導風板は送風口の外に設置されるため、その寸法が送風口の寸法により制限されず、より大きな寸法に調整でき、それによりより優れた導風効果を取得する。従って、該空調機は導風効果がより高く、ユーザーエクスペリエンスがより良いという特徴を有し、
第2として、内導風板の設置によって、導風通路全体が外導風板と内導風板との協働により制御されるようにし、暖房又は冷房を行うとき、それぞれ異なる調整方式を用い、風向きが変えられ、暖房又は冷房効果をより高くし、人体のニーズをより良く満足させる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は本発明の実施例に係る空調機の構造模式図である。
【
図2】
図2は本発明の実施例に係る空調機のオフ状態における断面図である。
【
図3】
図3は本発明の実施例に係る空調機の暖房モードにおける断面図である。
【
図4】
図4は本発明の実施例に係る空調機の冷房モードにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明白かつ理解しやすくするために、以下に
図1~4を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
【0033】
本発明の実施例は空調機を開示する。
図1を参照し、空調機100はハウジング110及び外導風板130を備え、ハウジング110に送風口111が開設され、外導風板130がハウジング110の外壁に回動可能に設置されることで送風口111での送風を案内し、外導風板130の設置位置が送風口111の位置に対応する。外導風板130の片側に回動軸131が設置され、回動軸131が送風口111の外部に設置され且つ送風口111の上方に位置し、外導風板130が回動軸131を介してハウジング110の外壁に回動可能に設置される。外導風板130の長さが送風口111の長さよりも大きく、及び/又は、外導風板130の幅が送風口111の幅よりも大きい。
【0034】
外導風板130はハウジング110の外壁に回動可能に設置されるため、その回動過程及び回動角度が見られ、ユーザーは外導風板130の導風角度が所定角度に調整されるかどうかを迅速に決定することができる。且つ、外導風板130は送風口111の外部に設置されるため、その寸法が送風口111の寸法により制限されず、より大きな寸法に調整でき、それによりより優れた導風効果を取得する。外導風板130の長さ及び/又は幅が送風口111よりも大きいため、外導風板130は送風口111を完全に遮断することができ、送風口111での気流が全て外導風板130により案内でき、外導風板130の導流効果がより高く、且つ空調機100を使わないとき、送風口111に入った埃塵を減少させて、空調機100の耐用年数を延ばすことができる。
【0035】
ハウジング110の外壁において送風口111の上方に対応する位置に回動部113が設置され、回動軸131が回動部113に回動係合する。本実施例では、外導風板130の回動頻度を向上させて、ハウジング110の外壁に結露することを防止するために、回動部113に凹溝が設置され、外導風板130に設置された回動軸131が凹溝内に嵌め込まれ、かつ凹溝に回動可能に係合される。
【0036】
回動軸131及び凹溝の設置によって、外導風板130が回動時に常に凹溝内に密着設置されるようにし、送風口111での送風が外導風板130に沿って案内され、回動箇所からハウジング110の外壁に接触しにくい。
【0037】
外導風板130の利用率を更に向上させるために、本実施例では、凹溝が送風口111の上縁に繋いで送風口111の上縁の延在方向に平行する。凹溝が送風口111の上縁に繋いで平行に延在することにより、外導風板130は凹溝に取り付けられた後で、導風効果を果たす領域がより広いことが確保され、外導風板130の導風利用率を更に向上させる。
【0038】
外導風板130は凹溝に取り付けられた後で、ハウジング110の水平方向における完全な被覆を実現できて、空白領域があってハウジング110の表面に隙間が発生して結露することを回避するように確保するために、本実施例では、凹溝の一端がハウジング110の水平方向における一端の端壁に開設され、凹溝の他端がハウジング110の水平方向における他端の端壁に延在する。すなわち、凹溝が水平方向にハウジング110の両端を貫通する。
【0039】
外導風板130は凹溝に取り付けられた後で、スムーズな回動を実現する必要があり、且つ大きすぎる隙間が生じないように外導風板130とハウジング110との密着係合を確保する必要もあり、本実施例では、凹溝の横断面が半円弧形を呈する。
【0040】
回動軸131が凹溝に嵌め込まれることで、外導風板130とハウジング110との回動可能な係合を実現しており、凹溝がハウジング110の外壁に凹設されるため、外導風板130とハウジング110との接続箇所の張り出しを回避し、空調機100全体の美観度を向上させる。
【0041】
結露防止効果を確保するために、回動軸131及び外導風板130の長さはいずれも凹溝の長さに対応し、且ついずれも送風口111の長さよりも大きい。すなわち、回動軸131が凹溝に嵌め込まれる場合、回動軸131の両端がそれぞれ凹溝の両端の端壁と同一平面にあり、外導風板130の長さ方向における両端がそれぞれ凹溝の両端の端壁と同一平面にある。
【0042】
図1を参照し、空調機100は導風機構を更に備え、導風機構はハウジング110に設置されており、外導風板130とともに送風方向を変える導風通路に取り囲まれることで送風口111での送風を案内する。従来技術において、風向きが送風口111の方向に固定され、外導風板130だけにより案内され、風向きを変えない。導風機構の設置によって、導風機構と外導風板130とが協働して、風向きが最適な効果を示す方向へ変えるようにし、空調機100が使用時に最適な効果を達成できるようにし、ユーザーの使用ニーズに適合する。
【0043】
導風機構は内導風板150を含み、内導風板150がハウジング110に回動可能に設置され、外導風板130と内導風板150が共に導風通路に取り囲まれることで送風口111での送風を案内するためのものである。外導風板130と内導風板150とが互いに協働する。内導風板150を用いれば、外導風板130に追従して柔軟に回動でき、風向きを変える目的を達成する。
【0044】
内導風板150が送風口111の内部の外導風板130から離れる側壁に回動可能に設置される。内導風板150の片側に回動可能なクランクアーム151が設置され、回動可能なクランクアーム151の内導風板150から離れる端が送風口111の内部の外導風板130から離れる側壁に回動可能に接続される。回動可能なクランクアーム151により内導風板150の回動角度範囲を広げて、内導風板150が送風口111から完全に回動し出すことができるようにし、より大きな導風角度を取得する。
【0045】
図2を参照し、外導風板130の最大遮風面積が内導風板150の最大遮風面積よりも大きい。空調機100のオフ状態において、内導風板150が送風口111内に収容され、外導風板130が送風口111を遮蔽する。外導風板130と内導風板150とが互いに干渉しにくくなるようにするとともに、オフ状態においても内導風板150に対して一定の保護作用を果たす。
【0046】
図2及び
図3を参照し、外導風板130と内導風板150がいずれも円弧状に設置されており、空調機100がオフ状態から暖房モードを実行するとき、内導風板150が送風口111の外部まで回動し、外導風板130が第1角度だけ回動し、外導風板130と内導風板150が斜め下向きの導風通路に取り囲まれることで送風口111から吹き出された気流を外導風板130の内導風板150寄り側に沿って斜め下向きに流れさせ、このとき、外導風板130の凹弧面が内導風板150の凹弧面に対向する。外導風板130と内導風板150がいずれも円弧状に設置され、外導風板130の凹面が外導風板130の送風口111寄り側に向かい、内導風板150の凹面が内導風板150の送風口111寄り側に向かう。
【0047】
従来技術において、導風板は送風口111内に設置されるため、その導風寸法が送風口111の寸法により制限され、送風の案内効果が限られる。空調機100が暖房モードを実行する過程において、熱風が送風口111から吹き出されたら直ぐに浮き上がるため、大量の熱空気が部屋の上方に集まって、ユーザーの頭が熱くて足が冷たくなってしまい、部屋全体への暖房効果がより低い。本実施例では、外導風板130はハウジング110の外部に設置されるため、その寸法が送風口111の寸法により制限されず、送風口でのすべての送風を案内することができ、より高い熱風下圧効果を有し、部屋全体への暖房効果を向上させる。且つ、外導風板130は端部が垂れ下がった弧状板であり、熱風を下圧する効果がより高い。
【0048】
図2~
図4を参照し、空調機100がオフ状態から冷房モードを実行するとき、内導風板150が送風口111の外部まで回動し、外導風板130が第2角度だけ回動し、このとき、外導風板130の凹弧面が内導風板150の凹弧面に対向し、外導風板130と内導風板150が略水平な導風通路に取り囲まれ、第2角度が第1角度よりも大きい。
【0049】
熱空気及び冷空気の気流分布が異なるので、冷房効果を向上させるために、冷空気をより遠く輸送する必要がある。外導風板130はハウジング110の外部に設置されるため、その寸法が送風口111の寸法により制限されず、より長い寸法で配置でき、冷空気がより遠く吹き出されるように確保し、冷房効果を向上させる。冷房モードにおいて、内導風板150は端部が撥ね上げた弧状板であるため、冷風の遠距離輸送に更に寄与する。
【0050】
要するに、本実施例に係る空調機100については、実際の応用において、外導風板130はハウジング110の外壁に設置されるため、その回動過程及び回動角度が見られ、ユーザーは導風角度の調整過程において肉眼による観察により外導風板130が所定角度に調整されるかどうかを迅速に決定することができ、ユーザーが良好な使用体験を得るようにする。且つ、外導風板130が送風口111の外に設置されるため、より大きな寸法に調整でき、それによりより高い導風効果を取得し、かつ結露の発生を防止する。
【0051】
本発明の実施例の実施原理は、空調機100を使う必要がある場合、空調機100を起動し、このとき、外導風板130が回動して展開され、外導風板130が展開されてから内導風板150が回動して展開され、それにより外導風板130と内導風板150との間の導風通路を開く、ということである。暖房モードで実行するとき、外導風板130と内導風板150が回動して熱風下圧通路を形成し、送風口111から吹き出された気流を斜め下向きに流れさせ、暖房効果を向上させる。冷房モードで実行するとき、外導風板130と内導風板150が回動して冷風上昇通路を形成し、送風口から吹き出された気流が冷空気を遠距離輸送できるようにし、冷房効果を向上させる。使い終わったら空調機100をオフにし、このとき、内導風板150がまず回動してハウジング110内に戻り、次に外導風板130が回動して送風口111に被される。
【0052】
以上はいずれも本発明の好ましい実施例であり、これに基づいて本発明の保護範囲を制限するものではなく、それ故、本発明の構造、形状、原理に基づいて行われた等価変更は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0053】
100 空調機
110 ハウジング
111 送風口
113 回動部
130 外導風板
131 回動軸
150 内導風板
151 回動可能なクランクアーム
【国際調査報告】