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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】流管ライナを備えた電磁流量計
(51)【国際特許分類】
   G01F 1/58 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
G01F1/58 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510328
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 CN2021113522
(87)【国際公開番号】W WO2023019511
(87)【国際公開日】2023-02-23
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500205770
【氏名又は名称】マイクロ モーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ヤーピン
(72)【発明者】
【氏名】ケルトゲン、ポール マイケル
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー、マイケル ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ミコリヘク、マイケル ジェフェリー
(72)【発明者】
【氏名】スン、エディー
【テーマコード(参考)】
2F035
【Fターム(参考)】
2F035BA04
(57)【要約】
プロセス流体の流量を検出するための電磁流量計は、プロセス流体の流量を受け入れるように構成された流管と、プロセス流体に接触するように配置された複数の電極とを含む。少なくとも1つの電磁コイルが、チューブに近接して配置される。流管ライナは流管内に設置され、プロセス流体に接触するように構成された内面と、流管に取り付けられる外面とを有する。流管ライナは、流管ライナと流管との間の接着を促進する、少なくとも1つの接着機能を外面に有する。また、方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス流体の流量を検出するための電磁流量計であって、
前記プロセス流体の流量を受け入れるように構成された流管と、
プロセス流体に接触するように配置された複数の電極と、
前記流管に近接して配置された少なくとも1つの電磁コイルと、
プロセス流体に接触するように構成された内面と、前記流管に取り付けられる外面とを有する、前記流管内の流管ライナと、
前記流管ライナの外面と前記流管との間に保持され、前記流管ライナと前記流管との間の接着を促進する少なくとも1つの接着機能と
を含む電磁流量計。
【請求項2】
少なくとも1つの電磁コイルを通じて電流を駆動し、前記複数の電極にわたって発生した信号を検出するように構成された流量計エレクトロニクスを含む、請求項1記載の流量計。
【請求項3】
前記流管ライナがフッ素樹脂を含む、請求項1記載の流量計。
【請求項4】
前記フッ素樹脂がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、請求項3記載の流量計。
【請求項5】
前記接着機能が少なくとも1つの溝を含む、請求項1記載の流量計。
【請求項6】
前記少なくとも1つの溝が周方向に延在する、請求項5記載の流量計。
【請求項7】
前記少なくとも1つの溝が軸方向に延在する、請求項5記載の流量計。
【請求項8】
前記少なくとも1つの溝が螺旋状に延在する、請求項5記載の流量計。
【請求項9】
前記接着機能が複数の溝を含む、請求項1記載の流量計。
【請求項10】
前記複数の溝が軸方向及び周方向に延在する、請求項1記載の流量計。
【請求項11】
前記流管ライナの前記外面と前記流管との間に接着剤を含む、請求項1記載の流量計。
【請求項12】
前記流管ライナが、前記複数の電極と前記プロセス流体との間に電気絶縁体を提供する、請求項1記載の流量計。
【請求項13】
前記流管がスチール製である、請求項1記載の流量計。
【請求項14】
前記少なくとも1つの接着機能が前記流管ライナに保持されている、請求項1記載の流量計。
【請求項15】
前記少なくとも1つの接着機能が前記流管に保持されている、請求項1記載の流量計。
【請求項16】
第1の接着機能が前記流管ライナの前記外面に保持され、第2の接着機能が前記流管に保持される、請求項1記載の流量計。
【請求項17】
プロセス流体の流量を検出するための電磁流量計の製造方法であって、
プロセス流体の前記流量を受け入れるように構成された流管を取得することと、
前記プロセス流体と接触するように構成された複数の電極を前記流管内に配置することと、
前記プロセス流体に磁場を印加するように構成された電磁コイルを前記流管の近傍に配置することと、
流管ライナを取得することと、
前記流管ライナの外面に、前記流管ライナと前記流管との接着を促進する接着機能を形成することと、
前記流管ライナの前記外面と前記流管の内面のうち少なくとも一方に接着剤を塗布することと、
前記流管ライナを前記流管に挿入し、それにより前記流管ライナを前記接着剤で前記流管に接着することと
を含む方法。
【請求項18】
前記流管ライナがフッ素樹脂を含む、請求項17記載の電磁流量計の製造方法。
【請求項19】
前記接着機能が少なくとも1つの溝を含む、請求項17記載の電磁流量計の製造方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの溝が周方向に延在する、請求項19記載の電磁流量計の製造方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つの溝が軸方向に延在する、請求項19記載の電磁流量計の製造方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの溝が螺旋状に延在する、請求項17記載の電磁流量計の製造方法。
【請求項23】
前記接着機能が複数の溝を含む、請求項17記載の電磁流量計の製造方法。
【請求項24】
前記複数の溝が軸方向及び周方向に延在する、請求項23記載の電磁流量計の製造方法。
【請求項25】
前記流管ライナが、前記複数の電極と前記プロセス流体との間に電気絶縁体を提供する、請求項17記載の電磁流量計の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
電磁流量計(又はマグメータ)は、ファラデーの誘導法則、すなわち電磁効果により流量を測定する。電磁流量計は、流管アセンブリの一部に磁場を発生させる、1つ又は複数のコイルを励磁する。磁場は、流管アセンブリを通る導電性プロセス流体の流れに起電力(electromotive force:EMF)を誘導する。この結果として導電性流体全体に発生する電位は、流動するプロセス流体中に延出する1対の電極を使用して測定される。あるいは、一部の電磁流量計は、電極とプロセス流体との間に容量結合を採用し、直接接触することなくEMFを測定できる。流速は一般に誘導されたEMFに比例し、体積流量は流速と流管の断面積に比例する。
【0002】
電磁流量計は、様々な流体流量計測環境において有用である。特に、水性流体、イオン性溶液、その他の導電性流体の流量は、すべて電磁流量計を使用して測定できる。したがって、電磁流量計は、水処理施設、飲料及び衛生食品製造、化学処理、高純度医薬品製造、並びに危険流体及び腐食性流体処理施設に設置されている。電磁流量計は、炭化水素燃料産業において多く使用されており、同産業では研磨剤や腐食性スラリーを使用する水圧破砕技術が用いられることがある。
【0003】
電磁流量計は、その用途に合わせて様々なライニング材及び/又は電極材を指定することができる。ライニング材の例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリウレタン、ネオプレン、リナテックスゴム、及びその他の材料が挙げられる。電極は、316Lステンレス鋼、ニッケル合金276、タンタル、白金/イリジウム混合物、チタン、及び他の適切な材料を含む、任意の適切な材料で構成することができる。
【0004】
多くの場合、ライニング材は、ケミカルアタック及び/又は高温動作に対する優れた耐性を備えるものが選択される。少なくとも一部の用途では、フッ素樹脂ベースのライナに対する需要が高まっている。例えば、石油及びガス産業では、フッ素樹脂ライナは高圧及び/又は高温にさらされる。このような条件は、フッ素樹脂ライナを備えた堅牢な電磁流量計デバイスを設計・製造する上で課題となる。これは、PTFEなどの少なくとも一部のフッ素樹脂に「クリープ(creep)」が発生するためである。クリープは、継続的な機械的応力及び熱応力の影響下において、ライニング材がゆっくりと動いたり、又は永久的に変形したりする流動としても知られる。こうした現象は、電極の密閉性を損ない、プロセス流体の漏れを引き起こす可能性がある。接着剤を使用することで、より確実な接着を行うことができる。しかし、接着剤を使用してライナと流管とを良好に接着させることが困難な場合がある。
【発明の概要】
【0005】
プロセス流体の流量を検出するための電磁流量計は、プロセス流体の流量を受け入れるように構成された流管と、プロセス流体に接触するように配置された複数の電極とを含む。少なくとも1つの電磁コイルが、チューブに近接して配置される。流管ライナは流管内に設置され、プロセス流体に接触するように構成された内面と、流管に取り付けられる外面とを有する。流管ライナは、流管ライナと流管との間の接着を促進する、少なくとも1つの接着機能を外面に有する。また、方法も提供される。
【0006】
この「発明の概要」は、「詳細な説明」で後述する概念の一部を簡略化して提供するものである。この「発明の概要」は、特許請求される主題の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、特許請求される主題の範囲を決定する際の補助として使用されることを意図したものでもない。特許請求される主題は、「背景技術」で指摘された欠点のいずれか又はすべてを解決する実施態様に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】電磁流量計を含むプロセス制御システムを示す図である。
図2図1の電磁流量計の部分切欠図である。
図3】電磁流量計の電気的構成要素を示す簡略ブロック図である。
図4】周方向に延在する溝を含む流管ライナの斜視図である。
図5】軸方向に延在する溝を含む流管ライナの斜視図である。
図6】流管に取り付けられた流管ライナの断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施形態について、以下に添付図面を参照してより詳細に説明する。同一又は類似の参照符号を用いて識別される要素は、同一又は類似の要素を指す。図解を簡略化するため、各図において一部の要素が図示されていないことがある。
【0009】
本開示の各種実施形態は、多くの異なる形態で具体化されることができ、本明細書に記載される特定の実施形態に限定して解釈されるべきではない。これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなり、当業者に本開示の範囲を十分に伝えることができるように提供される。
【0010】
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は、鋼管にライニングされ、プロセスの適合性とマグメータ内の電気絶縁性を提供するポリマーである。PTFEライナを所定の位置に保持するために、PTFEが口径においてホストパイプよりも大きい干渉嵌合を利用してもよい。多くの場合、この干渉は、PTFEがホストパイプ内でずれないようにするには十分ではない。
【0011】
このずれを防ぐ方法の一つは、PTFEをホストパイプに接着するものである。しかし、PTFEは、接着を可能とするには先に化学エッチングを経なければならない。この化学エッチングはPTFEの化学構造を変化させる。しかし、エッチングされたPTFEがホストパイプに挿入されると、接着を阻害する化学エッチングされた表面は干渉嵌合によって削り取られる。また、干渉嵌合は、塗布された接着剤を取り除き、これにより接着剤がホストパイプに入り込むのを防ぐ。「背景技術」のセクションで述べたように、接着不良だけでなく、コールドフローや膨張・収縮は、プロセス流体の漏れにつながることがある。この問題は、PTFEだけでなく、他のフッ素樹脂を含むPTFE以外の材料からなるライナでも生じる。
【0012】
本発明は、接着に最適な深さでライナの外径に刻まれた1つ又は複数の溝などの接着機能を提供する。接着機能は、接着線の厚みを確立し、挿入中にエッチングが削り取られるのを防ぐ。
【0013】
図1は、電磁流量計102のための典型的な環境100を示している。電磁流量計102は、制御弁112にも接続されるプロセス配管104に接続されて示されている。電磁流量計102は、化学、パルプ、石油、ガス、製薬、食品、その他の流体処理プラントにおいて、スラリーや液体といった処理プラント内の流体に関連する1つ又は複数のプロセス変数を監視するように構成され得る、プロセス変数トランスミッタのタイプの一例である。
【0014】
電磁流量計102において、監視されるプロセス変数は、プロセス配管、従って流管108を通るプロセス流体の速度に関する。電磁流量計102は、流管108に接続されたエレクトロニクスハウジング120を含む。電磁流量計102の出力は、通信バス106を介してコントローラ又は指示計へ長距離転送できるように構成されている。典型的な処理プラントにおいて、通信バス106は、システムコントローラ/モニタ110などのコントローラ又はその他の適切なデバイスへの、4-20mA電流ループ、FOUNDATION(登録商標) Fieldbus接続、パルス出力/周波数出力、Highway Addressable Remote Transducer(HART(登録商標))プロトコル通信、IEC62591規格に準拠した接続などの無線通信接続、イーサネット、又は光ファイバ接続とすることができる。WirelessHART(登録商標)(IEC62591)又はISA100.11a(IEC62734)、あるいはWiFi、LoRa、Sigfox、BLE、その他の適切なプロトコルなどの無線通信プロトコル。システムコントローラ110は、例えば、人間のオペレータのために流量情報を表示するプロセスモニタとして、又は通信バス106を介して制御弁112を使用してプロセスを制御するプロセスコントローラとしてプログラムされる。
【0015】
図2は、電磁流量計102の流管108の切欠斜視図である。流管108は、流管108を流れる流体に磁場を誘導するために使用される電磁コイル122を含む。流管108内の電極124は、流速と印加された磁場とにより流体中に発生するEMFを検出するために使用される。図2には、下記で詳述する流管ライナ128も示されている。電極124は、流管ライナ128内に保持され、プロセス流体と電気的に接触するように配置される。
【0016】
図3は、流管アセンブリ108を通る導電性プロセス流体の流量を測定するための電磁流量計の各種電気的構成要素を示す一実施形態のシステムブロック図である。コイル122は、コイルドライバ130から印加される励磁電流に応答して、流体の流れに外部磁場を印加するように構成されている。コイルドライバ回路130は、電磁コイル122に励磁電流を供給する。EMFセンサ(電極)124は、流体の流れに電気的に結合し、印加された磁場によって流体の流れに発生したEMF、及び流速に関するEMF信号出力134を増幅器132に供給する。アナログーデジタル変換器142は、デジタル化されたEMF信号をマイクロプロセッサシステム148に供給する。信号処理部150は流量計エレクトロニクス140のマイクロプロセッサシステム148に実装され、EMF出力134に結合されて流速に関連する出力152を供給する。メモリ178は、プログラム命令やその他の情報を格納するために使用できる。
【0017】
マイクロプロセッサシステム148は、ファラデーの法則に規定されているように、EMF出力134と流速との関係に従って、流管108を通じた流速を計算するように構成されてもよい。
【0018】
【数1】
【0019】
式中、EはEMF出力134、Vは流速、Dは流管108の口径、Bは流体中の磁場の強さである。kは比例定数である。デジタルーアナログ変換器158が含まれ、マイクロプロセッサシステム148に結合されて、必要に応じて通信バス106に結合される、アナログトランスミッタ出力160を生成してもよい。デジタル通信回路162はデジタルトランスミッタ出力164を生成する。アナログ出力160及びデジタル出力164は、必要に応じてプロセスコントローラやモニタに接続されてもよい。
【0020】
上述したように、流管ライナ128の流管108の内面への取り付けには問題がある。ある構成では、ライナ128が挿入される際に接着剤が流管108内に入るように、ライナの外面に機能が設けられている。接着機能の一例は、ライナ128の外面に刻まれた1つ又は複数の溝である。この構成は、製造中又は顧客による設置中のライナ128のずれをなくすのに役立つ。また、ライナ128と流管108の間の隙間を最小限とするのにも役立つ。表面間の隙間を最小限とすることで、流体がこの隙間に入り込むことが防止される。流体が侵入すれば、流管108の電極124まで移動し、電気ショートを引き起こす可能性がある。さらに、これらの部品間の隙間を減らすことにより、ライナ128と流管108との間の空洞にライナを通して浸透する可能性のあるガスだけでなく、真空に対しても、ライナ128の耐性が向上する。さらに、この構成は、挿入時の大きな干渉と、後続の製造工程におけるライナのずれに起因する不具合との複合的な問題による、ライナ製造時のスクラップを減らすのに役立つ。
【0021】
図4は、接着機能200を含む流管128の側面斜視図である。図4の構成において、接着機能200は、ライナ128の外周に延在する1つ又は複数の溝を含む。接着機能200は、複数の溝として配置されてもよく、又はライナ128の周囲に螺旋状に刻まれた1つ又は複数の溝として構成されてもよい。
【0022】
図5は、ライナ128の軸方向に沿って延在する接着機能200が設けられた、流管ライナ128の別の構成例を示す側面斜視図である。図5の構成では、接着機能200は、ライナ128の外面に沿って実質上軸方向に延在する複数の長尺溝として示されている。
【0023】
図6は、流管108に挿入され接着剤202で取り付けられたライナ128を示す。接着剤202は、ライナ128の外壁と流管108の内壁との間に配置され、これによってライナ128を流管108に固定する。図6の構成において、接着機能200は、ライナ128の外面周りに延在する1つ又は複数の溝を含む。図6には、流管108をプロセス配管に結合するために使用されるオプションのフランジ204も図示されている。
【0024】
別の構成例では、ボアを現場で加工して他の口径とすることもできる。これにより、キャリブレーションシフトを予測し又は除去する方法が提供される。この設計は、ライナ/電極を現場でリーミングできるようにすることで、現場での電極コーティングのソリューションとして提供できる。接着剤はライナを補強して、電極の密閉性を損なうライナのずれや変位を防ぐ。
【0025】
本発明を好ましい実施形態を参照して説明したが、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、形態及び細部において変更が可能であることを認識されよう。本発明では、接着機能が流管ライナに設けられ、流管ライナの外面と流管の内面との接着を促進する。接着機能は、単独で、又は接着剤との併用で作用する任意のタイプの接着機能とすることができる。このような接着機能の例として、軸方向、周方向、又は軸方向と周方向の両方に配置された1つ又は複数の溝が挙げられる。溝は短尺であっても長尺であってもよく、必ずしも流管ライナの外周全体に沿って延在するものでなくともよい。また、周方向及び軸方向の溝と接着機能とを組み合わせてもよい。使用できる他の接着機能例としては、螺旋溝、単一又は複数のスポット/ポケット、及びディンプルが挙げられる。少なくとも1つの接着機能は、機械加工又は成形を含む任意の適切な技術を用いて作製できる。典型的な構成において、流管はステンレス鋼、ニッケル合金、タンタル、白金/イリジウム混合物、チタンなどの金属で形成されている。流管ライナは、任意のフッ素樹脂で作製できる。例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリウレタン、ネオプレン、リナテックスゴム、及びその他の材料が挙げられる。接着機能は、流管ライナ、流管パイプ、又はその両方に配置することができる。また、複数のタイプの接着機能を採用することもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】