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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】履物具
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/14 20060101AFI20240801BHJP
   A43B 23/17 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
A43B13/14 A
A43B23/17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510385
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 IB2022057773
(87)【国際公開番号】W WO2023021469
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】63/235,353
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511264353
【氏名又は名称】プーマ エス イー
【氏名又は名称原語表記】PUMA SE
【住所又は居所原語表記】Puma Way 1,91074 Herzogenaurach Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジーギスムント,アンドレアス
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA02
4F050BA08
4F050BC03
4F050BC07
4F050BF01
4F050HA55
4F050JA02
4F050JA04
4F050JA05
4F050JA06
4F050JA09
(57)【要約】
履物具用のソール構造は、ミッドソールと補強部材を含む。補強部材は、第1の端部と第2の端部とを含むことができる。第1の端部は、ミッドソールの底面に沿って配置される。第1の端部の第1のサブポーションはミッドソールの第1側面に沿って延伸し、第1の端部の第2のサブポーションはミッドソールの第1の側面からミッドソールの第2の側面まで底面を横切って延伸する。第2の部分は、第1の部分から上方に延伸してミッドソールの第2の側面まで達し、ミッドソールのヒール領域の周囲の少なくとも一部に巻き付き、ミッドソールの第1の側面まで延伸する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物用のソール構造であって、前記ソール構造は、上面と底面との間に延伸する第1の側部と第2の側部とを規定するミッドソールと、
前記ミッドソールの底面に沿って配置された第1の端部であって、前記ミッドソールの第1の側部に沿って延伸する第1のサブポーションと、前記底面を横切って前記ミッドソールの第1の側部から前記ミッドソールの第2の側部まで延伸する第2のサブポーションとを含む第1の端部と、
前記第1の端部から前記ミッドソールの第2の側部まで上方に延伸する第2の端部であって、前記ソール構造のヒール領域の周囲の少なくとも一部に巻き付き、前記ミッドソールの第1の側部まで延伸する前記第2の端部と、を含む、補強部材と、
を備える、ソール構造。
【請求項2】
前記補強部材は、前記ヒール領域において前記ミッドソールの上に少なくとも部分的に配置されている、請求項1に記載のソール構造。
【請求項3】
前記第2の端部の遠位端は、前記ミッドソールのヒール端よりも前記ミッドソールの中足領域に近接する位置に配置されている、請求項1に記載のソール構造。
【請求項4】
前記補強部材の前記第1のサブポーションは、前記ソール構造の前足領域に配置され、前記補強部材の前記第2のサブポーションは、前記ソール構造の中足領域に配置される、請求項1に記載のソール構造。
【請求項5】
前記第2の端部は、前記ソール構造の中足領域と前記ヒール領域の両方に配置される、請求項1に記載のソール構造。
【請求項6】
前記補強部材の第1の端部の内面が前記ミッドソールに結合し、前記補強部材の前記第1の端部の外面が前記ソール構造の地面係合面の少なくとも一部を形成する、請求項1に記載のソール構造。
【請求項7】
前記第1の端部は、前記ミッドソールに形成されたチャネル内に少なくとも部分的に配置される、請求項6に記載のソール構造。
【請求項8】
前記補強部材によって分離された第1のアウトソール部分と第2のアウトソール部分とを有するアウトソールをさらに含み、前記第1のアウトソール部分と前記第2のアウトソール部分が前記ソール構造の地面係合面の残りの部分を形成する、請求項7に記載のソール構造。
【請求項9】
前記第1の端部は、前記第1の端部の第1の縁から延伸する第1のフランジを含み、前記第1のフランジは、前記ミッドソールと、前記第1のアウトソール部分又は前記第2のアウトソール部分の少なくとも一方との間に固定される、請求項8に記載のソール構造。
【請求項10】
前記第1の端部は、前記第1の端部の反対側の第2の縁から延伸する第2のフランジを含み、前記第2のフランジは、前記ミッドソールと、前記第1のアウトソール部分又は前記第2のアウトソール部分の他方との間に固定される、請求項9に記載のソール構造。
【請求項11】
履物具であって、
アッパーと、
前記アッパーに結合し、前記履物具の前足領域、中足領域、及びヒール領域を通って延伸するソール構造と、を備え、
前記ソール構造は、
ミッドソールと、
前記ミッドソールの底面に結合したアウトソールと、
前記アウトソールの前記前足領域の内側で第1の遠位端から前記ミッドソールに巻き付き、前記中足領域で前記ミッドソールの外側を横断し、前記ミッドソールの外側に沿って前記中足領域から前記ヒール領域まで上向きに延伸し、前記ヒール領域の周囲の回りに続いて、前記中足領域の内側にある第2の遠位端で終端する補強部材と、を備える、履物具。
【請求項12】
前記補強部材は、前記ヒール領域の周囲に巻き付くように、前記ミッドソール又は前記アッパーの少なくとも一方に結合する、請求項11に記載の履物具。
【請求項13】
前記ミッドソールの前記底面に結合したアウトソールをさらに含み、前記アウトソールは、前記補強部材によって分離された第1のアウトソール部分と第2のアウトソール部分とを含む、請求項11に記載の履物具。
【請求項14】
前記アウトソールと前記補強部材の第1の端部とが一緒に前記履物具の地面係合面を形成する、請求項13に記載の履物具。
【請求項15】
前記補強部材は、前記アウトソールと前記ミッドソールとの間に固定されたフランジを含む、請求項13に記載の履物具。
【請求項16】
前記補強部材の外面は、前記補強部材の長さに沿って前記第1の遠位端から前記第2の遠位端まで延伸する複数の実質的に平行な隆起部を含む、請求項11に記載の履物具。
【請求項17】
前記補強部材の前記第1の遠位端は、前記前足領域において、前記ミッドソールの内側又は前記アッパーの少なくとも一方に結合する、請求項11に記載の履物具。
【請求項18】
前記補強部材は、前記ミッドソールに形成されたチャネル内に少なくとも部分的に配置される、請求項11に記載の履物具。
【請求項19】
履物具であって、
アッパーと、
前記アッパーに結合し、前記履物具の前足領域、中足領域、及びヒール領域を通って延伸するソール構造と、を備え、
前記ソール構造は、
ミッドソールと、
前記ミッドソールの底面に沿って配置された第1の端部であって、前記前足領域で前記ミッドソールの内側に沿って延伸する第1のサブポーションと、前記中足領域で前記ミッドソールの内側から外側まで底面を横切って延伸する第2のサブポーションと、を含む第1の端部と、
前記第1の端部から前記中足領域で前記ミッドソールの外側まで上方に延伸する第2の端部であって、前記ミッドソールの前記外側に沿って後方に延伸し、前記ミッドソールのヒール端に巻き付いて前記ミッドソールの前記内側まで延伸する第2の端部と、を含む補強部材、とを含む履物具。
【請求項20】
前記補強部材は、前記前足領域又は前記ヒール領域の少なくとも一方において前記ミッドソール及び前記アッパーのそれぞれに結合する、請求項19に記載の履物具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、安定構造を備えた履物具に関し、より具体的には、ミッドソール、アウトソール、及び熱可塑性ポリウレタン(TPU)補強部材を含むアッパー及びソール構造を有する履物具に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの従来の靴やその他の履物具は、一般に、アッパーと、アッパーの下端に取り付けられたソールを備える。従来の靴にはさらに内部空間を含み(つまり、隙間又は空洞)は、アッパーとソールの内面によって形成され、靴を足に固定する前にユーザの足を収容する。ソールはアッパーの下面又は境界に取り付けられ、アッパーと地面との間に取り付けられる。その結果、ソールは通常、靴を履いている間にユーザに安定性とクッション性を提供する。場合によっては、ソールには、アウトソール、ミッドソール、及びインソールなどの複数のコンポーネントが含まれることがある。アウトソールは、ソールの底面に静止摩擦を提供してもよく、ミッドソールは、アウトソールの内面に取り付けられ、ソールにクッション性又は追加の安定性を提供してもよい。例えば、ソールには、ソールに沿った1つ以上の所望の位置での安定性を高めたり、ユーザが走ったり、歩いたり、その他の活動を行っているときに足や脚にかかるストレスや衝撃エネルギーを軽減したりできる発泡体又は発泡体様の材料を含んでもよい。
【0003】
アッパーは一般的にソールから上方に伸び、足を完全に又は部分的に包む内部の空洞を規定する。ほとんどの場合、アッパーは足の甲とつま先の領域にわたって、及びその内側と外側とに交差して広がる。多くの履物具は、足の甲の領域と交差して伸び、空洞への開口部を規定するアッパーの内側と外側の縁の間の隙間を埋めるシュータンを含んでもよい。シュータンは、レーシングシステムの下、アッパーの内側と外側の間に配置され、靴の締め付け具合を調節できるようにしてもよい。シュータンは、さらに、内部空間又は空洞から足が出入りできるように、ユーザによって操作可能であってもよい。さらに、レーシングシステムは、ユーザがアッパー又はソールの特定の寸法を調整することができ、それによって、さまざまなサイズ及び形状を有するさまざまな足のタイプにアッパーを適合させてもよい。
【0004】
アッパーは、靴の1つ以上の用途に基づいて選択される多種多様な材料で構成してもよい。アッパーは、アッパーの特定の領域に特有のさまざまな材料を含む部分も含んでもよい。たとえば、より高い耐性又は剛性を提供するために、アッパーの前部又はヒール領域に隣接する領域に安定性を追加することが望ましい場合がある。対照的に、靴の他の部分は、伸縮防止、柔軟性、通気性、又は湿気を逃がす特性を備えるように、柔らかい織物を含んでもよい。
【0005】
ソールアセンブリは、一般に、地面とアッパーとの間に伸びる。いくつかの例では、ソールアセンブリには、耐摩耗性及び地面との静止摩擦を提供するアウトソールを含む。アウトソールは、耐久性と耐摩耗性を与え、地面との静止摩擦を高めるゴム又はその他の材料から形成されてもよい。
【0006】
現在販売されている靴の多くは、上記の特性に関連するさまざまな機能を備えるが、運動靴、さらにはランニングシューズを含む多くの靴は、ソール構造には、走っているときや激しい運動をしているときに安定性に役立つ追加のサポート構造がない。これは、足の通常の動きの際に足がそれぞれ内側と外側に回転する結果となる回内と回外を患っている人にとっては特に問題となる可能性がある。このような回内及び回外は、対処しないと怪我につながる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、アッパーとソールの両方の構造に沿った安定性に役立つ特徴を有する履物具が望まれている。従来技術のこれらの欠陥及びその他の欠陥は、以下の開示によって対処される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に記載される履物具の多くの利点は、当業者には明らかであろう。例えば、ソール構造を構成するさまざまなコンポーネント、特に細長い補強部材は、靴の剛性向上や回内及び回外のサポートなど、さまざまな運動上の利点を靴に付加する。
【0009】
本開示の一態様によれば、履物具用のソール構造は、ミッドソールと補強部材とを含むことができる。ミッドソールは、上面と底面との間に延伸する第1の側面と第2の側面を規定することができる。補強部材は、第1の端部と第2の端部とを含むことができる。第1の端部は、ミッドソールの底面に沿って配置することができ、第1のサブポーションと第2のサブポーションとを含むことができる。第1のサブポーションはミッドソールの第1の側面に沿って延伸し、第2のサブポーションはミッドソールの第1の側面からミッドソールの第2の側面まで底面と交差して(斜めに)延伸することができる。第2の端部はミッドソールの第1の部分から第2の側面へ上方に延伸して、ソール構造のヒール領域の周囲の少なくとも一部に巻き付き、ミッドソールの第1の側面まで延伸する。
【0010】
いくつかの実施形態では、補強部材は、ヒール領域においてミッドソールの上に少なくとも部分的に配置することができる。場合によっては、第2の端部の遠位端は、ミッドソールのヒール端よりもミッドソールの中足領域の近くに配置することができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、補強部材の第1のサブポーションをミッドソールの前足領域に配置し、補強部材の第2のサブポーションをミッドソールの中足領域に配置することができる。場合によっては、第2の端部は、ソール構造の中足領域とヒール領域の両方に配置することができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、補強部材の第1の端部の内面はミッドソールに結合し、補強部材の第1の端部の外面はソール構造の地面係合面の少なくとも一部を形成することができる。場合によっては、第1の端部を、ミッドソール内に形成されたチャネル内に少なくとも部分的に配置することができる。場合によっては、ソール構造は、補強部材によって分離された第1のアウトソール部分と第2のアウトソール部分とを有するアウトソールをさらに含むことができる。第1のアウトソール部分と第2のアウトソール部分は、ソール構造の地面係合面の残りの部分を形成することができる。場合によっては、第1の端部は、第1の部分の第1の縁から延伸する第1のフランジを含むことができる。第1のフランジを、ミッドソールと、第1のアウトソール部分又は第2のアウトソール部分の少なくとも一方との間に固定することができる。場合によっては、第1の端部は、第1の部分の反対側の第2の縁から延伸する第2のフランジをさらに含むことができる。第2のフランジを、ミッドソールと、第1のアウトソール部分又は第2のアウトソール部分の他方との間に固定することができる。
【0013】
本開示の別の態様によれば、履物具は、アッパーと、アッパーに結合したソール構造とを含むことができる。ソール構造は、履物具の前足領域、中足領域、及びヒール領域にわたって延伸することができる。ソール構造は、ミッドソール、ミッドソールの底面に結合したアウトソール、及び補強部材を含むことができる。補強部材は、アウトソールの前足領域の内側で第1の遠位端から中足領域でミッドソールの外側まで横断し、中足領域からヒール領域までミッドソールの外側に沿って、ヒール領域の周囲の辺りまで続き、内側の中足領域内の第2の遠位端で終了するまで上方に延伸し、ミッドソールの周囲に巻き付くことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、補強部材は、ヒール領域の周囲に巻き付くように、ミッドソール又はアッパーの少なくとも一方に結合することができる。場合によっては、ソール構造は、ミッドソールの底面に結合したアウトソールをさらに含むことができる。アウトソールは、補強部材によって分離された第1のアウトソール部分と第2のアウトソール部分とを含むことができる。補強部材は、アウトソールとミッドソールとの間に固定されるフランジを含むことができる。アウトソールと補強部材の第1の端部とはともに、履物具の地面係合面を形成することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、補強部材の外面は、補強部材の長さに沿って第1の遠位端から第2の遠位端まで延伸可能な複数の実質的に平行な隆起部を含むことができる。場合によっては、補強部材の第1の遠位端を、前足領域におけるミッドソールの内側又はアッパーの少なくとも一方に結合することができる。場合によっては、補強部材を、ミッドソールに形成されたチャネル内に少なくとも部分的に配置することができる。
【0016】
本開示のさらに別の態様によれば、履物具は、アッパーと、アッパーに結合したソール構造とを含むことができる。ソール構造は、履物具の前足領域、中足部域、及びヒール領域にわたって延伸することができる。ソール構造は、ミッドソールと、第1の端部及び第2の端部を含むことができる補強部材とを含むことができる。第1の端部は、ミッドソールの底面に沿って配置され、前足領域においてミッドソールの内側に沿って延伸する第1のサブポーションと、中足領域においてミッドソールの内側から外側まで底面と交差して延伸する第2のサブポーションとを含むことができる。第2の端部は、第1の部分から上方に、中足領域のミッドソールの外側まで延伸することができる。第2の端部はミッドソールの外側に沿って後方に延伸し続けることができ、ミッドソールのヒール端に巻き付いてミッドソールの内側まで延伸することができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、補強部材は、前足領域又はヒール領域の少なくとも一方において、ミッドソール及びアッパーのそれぞれに結合可能である。
【0018】
その特徴及び利点を含む、本明細書に記載の履物具の他の態様は、本明細書の図面及び詳細な説明を検討すれば、当業者には明らかとなるであろう。したがって、履物具のこのようなすべての態様は、詳細な説明及びこの概要に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本明細書に開示されるアッパー及びソール構造を含む履物具の側面図である。
図2図2は、図1の履物具の内側側面図である。
図3図3は、図1の履物具の底面図である。
図4図4は、図1の履物具に類似する履物具の別の例の側面図である。
図5図5は、図4の履物具の内側側面図である。
図6図6は、図1の履物具に類似するさらに別の履物具の上面図である。
図7図7は、図6の履物具の底面側面等角図である。
図8図8は、図1の履物具に類似する別の履物具の底面内側等角図である。
図9図9は、図1の履物具に類似するさらに別の履物具の底部内側等角図である。
図10図10は、本開示の態様によるソール構造の別の実施形態の底面図である。
図11図11は、図10のソール構造の側面図である。
図12図12は、図10のソール構造の内側側面図である。
図13図13は、図10の線A-Aに沿ったソール構造の断面図である。
図14図14は、図1の履物具に類似する履物具の別の例の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年8月20日に出願された、「履物具」と題した米国仮出願番号63/235,353の利益及び優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0021】
連邦政府が支援する研究又は開発に関する参照
適用なし
【0022】
配列表
適用なし
【0023】
以下の説明及び添付の図は、アッパー及びソール構造を有する靴のさまざまな実施形態又は構成を開示する。実施形態は、ランニングシューズ、テニスシューズ、バスケットボールシューズなどのスポーツシューズを参照して開示されているが、靴の実施形態に関連する概念は、例えば、バスケットボールシューズ、クロストレーニングシューズ、フットボールシューズ、ゴルフシューズ、ハイキングシューズ、ハイキングブーツ、スキー及びスノーボードブーツ、サッカーシューズ及びクリート、ウォーキングシューズ、及びトラッククリートなど、幅広い履物及び履物のスタイルに適用してもよい。靴の概念は、ドレスシューズ、サンダル、ローファー、スリッパ、ヒールなど、非運動用と見なされる履物具にも適用してもよい。
【0024】
本明細書で使用される「約」という用語は、例えば、本明細書の開示の実施形態を含む可能性のある履物具又はその他の製造品に使用される一般的な測定及び製造手順、これらの手順における不注意な誤り、組成物又は混合物の製造又は方法の実行に使用される成分の製造、供給元、又は純度の違いなどによって発生する可能性のある数値の変動を指す。開示全体を通じて、「約」及び「およそ」という用語は、その用語が先行する数値の±5%の範囲の値を指す。
【0025】
また、本明細書で使用される「又は」は、別途の制限又は定義がされていない限り、互いの代替としてのみ存在できる構成の排他的リストというよりはむしろ、さまざまな組み合わせで存在できる構成又は操作の非排他的リストを指す。たとえば、「A、B、又はC」というリストは、A、B、C、AとB、AとC、BとC、及びA、B、及びCのオプションを示す。同様に、ここで使用される「又は」という用語は、「いずれか」、「いずれか1つ」、「いずれか1つのみ」、「いずれか1つだけ」などの排他性を示す用語が先行する場合にのみ、排他的な選択肢を示すことを意図する。たとえば、「A、B、又はCの1つ」というリストは、Aであるが、BとCはではない選択肢、Bであるが、AとCではない選択肢、Cであるが、AとBではない選択肢を示す。リストの前に「1つ以上」(及びそのバリエーション)が付き、記載された要素を区切るために「又は」が含まれているリストは、記載された要素のいずれか又はすべてのうちの1つ以上の選択肢を示す。たとえば、「A、B、又はCの1つ以上」及び「A、B、又はCの少なくとも1つ」という語句は、1つ以上のA、1つ以上のB、1つ以上のC、1つ以上のAと1つ以上のB、1つ以上のBと1つ以上のC、1つ以上のAと1つ以上のC、並びに1つ以上のA、1つ以上のB、及び1つ以上のCのうちの1つ以上の選択肢を示す。同様に、「複数の」(及びその変形)で始まり、記載された要素を区切るために「又は」を含むリストは、記載された要素のいずれか又はすべてが複数回出現する選択肢を示す。たとえば、「A、B、又はCの複数」及び「A、B、又はCの2つ以上」という語句は、AとB、BとC、AとC、及びA、B、及びCの選択肢を示す。
【0026】
さらに、ここで使用されているように、別途の定義又は制限がされていない限り、方向を示す用語は、特定の図や例の説明を参照する際に便宜上使用される。たとえば、「下向き」やその他の方向、又は「より低い」やその他の位置への言及は、特定の例や図の態様について説明するために使用されてもよく、すべての設置又は構成で必ずしも同様の方向又は形状を必要とするわけではない。
【0027】
本明細書では、第1、第2、第3などの用語は、さまざまな要素、構成、領域、層、及び/又は部分を説明するために使用される場合がある。これらの要素、構成、領域、層、及び/又は部分は、これらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成、領域、層、又は部分を別の領域、層、又は部分と区別するためにのみ使用されてもよい。「第1」、「第2」などの用語やその他の数的な用語は、文脈によって明確に示されない限り、順序や順番を意味するものではない。したがって、以下で説明される第1の要素、構成、領域、層、又は部分は、例示の構成の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成、領域、層、又は部分と呼ぶことができる。
【0028】
本開示は、履物具、又はアッパー、ソール、又はソール構造などの履物具の特定の構成要素に関する。アッパーは、ニット素材、織物、不織布、皮革、メッシュ、スエード、又は前述の材料の1つ以上の組み合わせで構成されてもよい。ニット素材は糸を編むことによって作られ、織物は糸を織ることによって作られ、不織布は一体型の不織ウェブを製造することによって作られてもよい。ニット織物は、縦編み、横編み、平編み、丸編み、又はその他の適切な編み操作によって形成された織物が含まれる。ニット織物は、例えば、平編み構造、メッシュ編み構造、リブ編み構造などを有していてもよい。織物には、例えば、平織り、綾織り、繻子織り、ドビン織り、ジャカード織り、二重織り、又は二重布織りなどの多数の織り方のいずれかによって形成された織物が含まれるが、これらに限定さるものではない。不織布には、例えば、エアレイド法やスパンレイド法で作られた織物が含まれる。アッパーは、第1の糸、第2の糸、又は第3の糸などのさまざまな材料で構成され、さまざまな特性又はさまざまな視覚的特徴を有してもよい。
【0029】
さらに、本開示は、アッパーに取り付けられたソール構造を有する履物具に関する。ソール構造は、ミッドソール、アウトソール、及び補強部材を含んでもよい。ミッドソール、アウトソール、及び補強部材はそれぞれ、互いに結合した別個の構成要素であってもよく、又はこれらの要素の1つ以上が互いに一体的に形成されてもよい。ミッドソールはフォーム材料で作られてもよく、アッパーとアウトソールの間に配置され、アッパーとアウトソールを接続する。ミッドソールは、ユーザの足が地面に接触する際の衝撃を和らげてもよい。アウトソールはミッドソールに取り付けられ、靴の底面を規定してもよい。アウトソールはゴム素材で作られてもよく、地面に接触して静止摩擦を発揮するように構成される。アウトソールは、ヒール部分と前足部分など、1つ以上の部分を含んでもよいが、アウトソールは、異なる領域に2つ以上の部分を含んでもよく、又は単一の構成であってもよい。補強部材は、TPUなどの硬質プラスチック、又は別の種類のプラスチックや複合材から作られてもよく、歩行中、ユーザの足のサポートを強化し、足をガイドするために設けられる。特に、補強部材は、ミッドソールの周りに巻き付き、履物具の内側と外側の両方に部分があり、回内と回外によるユーザの足の回転を防ぐのを補助することができる。
【0030】
補強部材は、ミッドソールに結合し、ミッドソールの周囲に巻き付く細長い部材である。補強部材は、履物具に面した内面を有し、ミッドソールと結合するように構成され、さらに、ソール構造がアッパーと接続する場合、アッパーの少なくとも一部と結合するように構成される。補強部材はまた、外面を有し、いくつかの実施形態では、外面は滑らかであってもよく、起伏があってもよく、又はリブなどの他の特徴を有してもよい。補強部材は、ミッドソール及び/又はアッパーの隣接部分と一致するように曲線を付けられてもよい。このような特徴は、補強部材の柔軟性を調整するために使用することができ、補強部材をある部分又は補強部材の長さなど、ある方向に沿って硬くすることができ、補強部材の装飾性を高めることができる。さらに、補強部材は、一般的に滑らかで曲線状、波状、ジグザグ状、又はその他の波状のエッジを有していてもよい。補強部材のいくつかの部分、例えば底面に隣接する部分は、そこから延伸する1つ以上のフランジを有してもよい。フランジは、補強部材をソール構造に固定するのを助けるために、ミッドソールとアウトソールの間に配置されてもよい。
【0031】
前述のように、補強部材はミッドソールの周囲に巻き付く。特に、補強部材は、内側に近い前足領域に第1の遠位端を規定してもよい。第1の遠位端は、ソール構造の底面に隣接して配置されてもよく、又はミッドソール若しくはアッパーの側面に部分的に延伸してもよい。補強部材は、内側近傍のソール構造の底面に沿って後方に延伸してもよく、外側まで交差してもよい。補強部材は、外側に到達すると、ミッドソールの外側に沿って上方かつ後方に巻き付き、ヒール領域に向かう。補強部材は、ヒール領域においてミッドソールの上方に延び、アッパーと接続してもよい。補強部材は、外側から内側にかけてヒール領域の周囲に巻き付き、前方に延びて、中足領域に隣接する第2の遠位端で終端してもよい。ヒール領域では、補強部材は、その長さの少なくとも一部においてミッドソールとアッパーの両方に接続するように構成されてもよい。
【0032】
図1図3は、アッパー102及びソール構造104を含む履物具100の第1の例示的な実施形態を示す。以下でより詳細に説明するように、アッパー102はソール構造104に取り付けられ、ソール構造104とともに、ユーザの足を挿入できる内部空洞106を規定する。アッパー102には、内部空洞106内に配置されたインソール(図示せず)も含んでよく、インソールは履物具100の内面(図示せず)に接続されてもよい。靴を履いた状態では、内面がユーザの足に直接接触してもよい。ソール構造104は、ミッドソール108、履物具100の底面112(例えば、地面係合面)を規定するアウトソール110、及び補強部材114を含む。いくつかの実施形態では、アウトソールが含まれなくてもよく、ミッドソールの底部が地面係合面を規定することができる。
【0033】
参考までに、履物具100は、外側116(すなわち、履物具100の第1の側面、図1を参照)及び内側118(すなわち、履物具100の第2の側面、図2を参照)も規定する。参考までに、履物具100は、前足領域126の遠位端に位置するつま先端122から、つま先端122の反対側のヒール部の遠位端に位置するヒール端124まで延伸する横断面120を規定する(図3を参照)。横断面120は履物具100の中央部とともに、横断面120の一方の側から延伸する外側116は、他方の側から延伸する内側118を規定する。言い換えれば、外側116と内側118の側面は、横断面120に沿って互いに隣接する。特に、外側116は、ユーザの足に対して、履物具100の外側の部分に対応し、内側118は、履物具100の内側の部分に対応する。したがって、履物具の左右は、対抗する外側116及び内側118の側面を有し、ユーザが履物具100を履いているときに内側118が互いに最も近くなり、外側116は、履いているときに互いに最も遠い側面として規定される。
【0034】
図3を参照すると、履物具100は、横断面120と交差する破線によって区切られて示される、前足領域126、中足領域130、及びヒール領域134も規定する。前足領域126は、一般的に、つま先、母指球、中足骨とつま先又は指骨を接続する関節の部分を包み込む履物具100の部分に対応する。中足領域130は前足領域126に近接して隣接しており、一般に、足のつながりに沿って土踏まずを包む履物具100の部分に対応する。ヒール領域134は、中足領域130に近接して隣接しており、一般的に、かかと又は踵骨、足首、又はアキレス腱を含む足の後部を包む履物具100の部分に対応する。
【0035】
図3を引き続き参照すると、前足領域126、中足領域130、ヒール部領域134、内側118、及び外側116は、履物具100の境界又は領域を規定することを意図しており、つま先端122からヒール端124まで、履物具100の全長にわたって集合的に広がる。本開示の態様は、前足領域126、中足領域130、ヒール部領域134、内側118、又は外側116の1つ以上と同一の外延を持つ部分又は要素を指す場合があることを理解されたい。前足領域126は、つま先端122から履物具100の最も広い部分137a(すなわち、ソール構造104の内側118と外側116との間の距離)まで延伸する。中足領域130は、履物具100の最も広い部分137aから最も薄い部分137b(すなわち、ソール構造104の内側118と外側116との間の距離)まで延伸する。ヒール領域134は、履物具100の最も薄い部分137bからヒール端124まで延伸する。
【0036】
図1及び図3を参照すると、外側116は、つま先端122が横断面120と交差するところから始まり、前足領域126に沿って中足領域130に向かって外側(すなわち、横断面120から離れる方向)に湾曲している。最も広い部分137aでは、外側116は、最も薄い部分137bに向かって内側(つまり、横断面120に向かって)に曲がり、中足領域130に入る。最も薄い部分137bに達すると、外側116は外側に曲がり、ヒール領域134まで延伸する。次に、外側116は、ヒール端124に向かって内側に湾曲し、ヒール端124が横断面120と交差する場所で終了する。
【0037】
図2及び図3を参照すると、内側118は、つま先端122が横断面120と交差するところから始まり、前足領域126に沿って中足領域130に向かって外側(すなわち、横断面120から離れる方向)に湾曲している。最も広い部分137aでは、内側118は、最も薄い部分137bに向かって内側(つまり、横断面120に向かって)に曲がり、中足領域130に入る。最も薄い部分137bに達すると、内側118は外側に曲がり、ヒール領域134まで延伸する。次に、内側118は、ヒール端124に向かって内側に曲がり、ヒール端124が横断面120と交差するところで終了する。
【0038】
前述の説明を考慮すると、当業者には多数の変更が明らかであり、その個々の構成要素は多数の履物具に組み込まれてもよいことが理解されるべきである。したがって、履物具100及びその構成要素の態様は、履物具100の一般的な領域又は部分を参照して説明されてもよく、ここで説明される前足領域126、中足領域130、ヒール領域134、外側116、及び/又は内側118の境界は履物具ごとに異なる可能性があることを理解しておく必要がある。さらに、履物具100及びその個々の構成要素の態様は、履物具100の正確な領域又は部分を参照して説明されることもあり、本明細書に添付された請求項の範囲には、本明細書で説明される前足領域126、中足領域130、ヒール領域134、外側116、及び/又は内側118のこれらの境界に関連する制限が組み込まれてもよい。
【0039】
図1及び図2に示すように、アッパー102は、ソール構造104の上方に配置され、ソール構造104と結合されている。アッパー102は、前足領域126の上部及びヒール領域134の周囲を含む、内側118及び外側116の各側面全体に沿って延伸する単一のメッシュ素材から作られる。アッパー102は一体型のアッパー102として図示及び説明されているが、アッパー102は他の材料又は構造から形成されてもよい。たとえば、従来のアッパーの多くは、縫い目で接着又はステッチによって結合された複数の要素(テキスタイル、ポリマーフォーム、ポリマーシート、レザー、合成皮革など)から形成される。さまざまな実施形態では、ニット素材は、アッパーに異なる特性を提供できるさまざまな種類の糸が組み込まんでもよい。いくつかの実施形態では、アッパーは通気性や吸湿発散性の向上など、それぞれ異なる特性を持つ複数の異なる素材の層を組み込んでもよい。
【0040】
図1及び図2を引き続き参照すると、アッパー102の特定の特性を提供又は強化するために、他のいくつかの特徴をアッパーに取り付けたり結合したりしてもよい。例えば、シュータン138がアッパー102に取り付けられている様子が示されている。シュータン138には、快適性を高めるための裏地とフォームパッド(図示せず)を含む。しかしながら、実施形態によっては、シュータン138は別個の部品ではなくてもよく、アッパー102と一体化されていてもよい。さらに、アッパー102は、ユーザがアッパー102をユーザの足に合わせて調整できるようにする張力調整システム140も含む。図1及び図2に示すように、張力調整システム140は、アッパー102の中足部130及び前足部126領域に延伸する靴紐142を含む。さらに、アッパー102には、靴紐142を締めることができるように穴又はその他の構造(図示せず)が設けられる。TPUスキン144は、張力調整システム140を延伸し、さまざまな応力ポイントでアッパー102に高い構造的完全性を提供してもよい。さらなる実施形態では、張力調整システム140は、当該技術分野で既知の別のレースレス締結システムであってもよい。
【0041】
図1及び図2を引き続き参照すると、TPUスキン144がアッパーの外表面に適用される。TPUスキン144は、ヒール134、中足部130、及び前足部126領域を含むアッパー102に沿った任意の場所に延伸してもよい。TPUスキン144は複数の異なる部分を含んでもよく、アッパーの外側116と内側118の両方に含まれてもよい。例えば、本実施形態では、アッパー102の外側116及び内側118のそれぞれが、TPUスキン144の2つの部分を含む。TPUスキン144は、柔軟性が低い領域や伸びにくい領域など、アッパー102に異なる特性を与えることで、ユーザの足をサポートするのに役立つことができる。さらに、TPUスキン144は、他のコンポーネントから大きなストレスや摩擦を受けるアッパー102の領域、たとえば、靴紐142がアッパー102に取り付けられている近傍の領域に適用されてもよい。
【0042】
TPUスキン144は、単一のTPU片又は複数のTPU片であってもよい。例えば、図1に最もよく示されているように、アッパー102の外側116は、第1のTPUスキン部分144Aと第2のTPUスキン部分144Bを含む。第1のTPUスキン部分144Aは、アッパー102の外側116に沿って延伸する逆V字形状を有する。より具体的には、第1のTPU部分144Aは、シュータン138に沿って斜めに延伸し、靴紐142の一部を受け入れる第1のアーム146Aと、シュータン138から離れてソール構造104(すなわち、アッパー102とミッドソール108が結合する部分)及びヒールエンド124に向かって斜め下方かつ後方に延伸する第2のアーム146Bとを有する。第2のTPU部分144Bは円形であり、第1のTPU部分146Aの前方に配置され、外側116の靴紐142の残りの部分を収容する。
【0043】
同様に、図2に最もよく示されているように、アッパー102の内側118は、第3のTPUスキン部分144Cと第4のTPUスキン部分144Dを含む。第3のTPUスキン部分144Cは、第1のTPUスキン部分144Aの第2のアーム146Bに類似しており、シュータン138から離れてソール構造104(つまり、アッパー102とミッドソール108が結合されている部分)及びヒールエンド124に向かって斜め下方かつ後方に延伸する。第3のTPUスキン部分144Cは、アッパー102の内側118上の靴紐142の一部を収容する。第4のTPUスキン部分144Dは、第1のアーム146Cと第2のアーム146Dを備えたV字型の形状を有する。第4のTPUスキン部分144Dの第1のアーム146Cは、シュータン138からソール構造104(つまり、アッパー102とミッドソール108が結合されている部分)及びヒール領域134に向かって下方かつ後方に延伸する。第4のTPUスキン部分144Dの第2のアーム146Dは曲線状であり、つま先端122に向かって概ね前方に延伸する。第4のTPUスキン部分144Dの第1のアーム146C及び第2のアーム146Dのそれぞれは、内側118の靴紐142の一部を収容する。
【0044】
図1及び図2を再度参照すると、アッパー102はソール構造104と結合される。ソール構造104は、アッパー102と地面との間に延伸し、ミッドソール108、アウトソール110、及び補強部材114を含む。アッパー102とミッドソール108は接着剤によって接合されてもよい。さらに、アッパー102は、ヒール領域134において、やはり接着剤によって補強部材114に取り付けられる。ソール構造104には、ラストボード、プレート、又はシュトーロベルボード(図示せず)を含む1つ以上の他のコンポーネントも含んでもよい。ミッドソール108は、アッパー102とアウトソール110の間に延伸し、それらを接続するソール構造104の部分として規定される。ミッドソール108は、ユーザの足が地面に衝突したときに生じる衝撃を吸収するクッションとして機能し、クッション機能を高めるために厚くなる。例えば、図1及び図2に示すように、ミッドソールは、ユーザの足が最初に地面に衝突するヒール領域134で厚くなっている。
【0045】
本実施形態では、ミッドソール108は、つま先端122からヒール端124まで、前足部126、中足部130、及びヒール部134の領域全体にわたって延伸する。ミッドソール108は、例えばTPUフォーム、EVA(エチレン酢酸ビニル)、又は熱可塑性ポリウレタン、ポリオレフィンエラストマー、エチレン酢酸ビニル、又はそれらの混合物などの他の熱可塑性ポリマー材料などのフォーム材料から作られている。いくつかの実施形態では、ミッドソール108又はミッドソール108の一部は、eTPU又はeTPE-Eなどの粒子フォームを含むビーズ又はペレットを含んでもよい。さらに、ミッドソール108は、二重の密度フォーム又は多重の密度フォームであってもよい。
【0046】
図3に最もよく示されているように、本実施形態のミッドソール108は二重の密度フォームである。特に、柔らかいEVAフォームを含む第1のミッドソール部材148を少なくともヒール領域134に設けることで、衝撃吸収能力を高めることができる。逆に、より密度が高く、より硬いEVAフォームを含む第2のミッドソール部材150を少なくとも前足領域126に設けて、つま先離れを補助したり、前足部126や、中足部130やヒール134領域などのソール構造104の他の領域に高い安定性を提供したりすることもできる。ただし、窒素注入フォームなど、さまざまな種類のフォームの使用はこれらの領域に限定されない。むしろ、所望のクッション特性を実現するために、前足部126、中足部130、及びヒール部134のいずれの領域に、さまざまなフォームを含むことができる。さらに、さまざまなフォームが層状に重ねられていてもよく、又はミッドソール108内に異なるタイプの材料のポケット又は空洞が存在してもよい。
【0047】
他の態様では、ミッドソール108は、ミッドソール108の側面に様々なテクスチャを含んでもよく、これにより、履物具100に美的要素を付加することができる。例えば、図1及び図2に示すように、ミッドソール108は、ミッドソール108にレーザーエッチングされたテクスチャ152を有する。テクスチャ152は、ミッドソール108の側面に、内側118及び外側116に沿ってエッチングされており、前足部126、中足部130、及びヒール134の領域全体に延伸する。テクスチャ152は、靴の美的魅力を付加することもできる。または、UV(紫外線)印刷などの公知の方法を、さまざまなテクスチャやその他の装飾要素を作成するために使用することができる。
【0048】
図3に示すように、アウトソール110はミッドソール108に接続し、ミッドソール108の下側に配置され、ミッドソール108の下面をほぼ横切って延伸する。アウトソール110は、ソール構造の底面112を規定し、少なくとも部分的に地面に接触するように構成される。さらに、アウトソール110は、ソール構造104の構造的完全性を高め、ユーザに静止摩擦を提供する。図示したように、アウトソール110は、補強部材114によって分離された2つの部分、すなわち第1のアウトソール部分110aと第2の部分110bから形成される。したがって、アウトソール110の底面112は不連続である。ここで、第1のアウトソール部材110aは、ヒール端124から中足領域130まで延伸し、第2のアウトソール部分110bは、つま先端122から中足領域130まで延伸する。しかしながら、アウトソール110は、単一の一体型として形成してもよく、任意の数の別個の部分として形成してもよい。アウトソール110はミッドソール108と一体成形又は共成形されるが、代わりに、アウトソール110を接着剤又はその他の粘着剤によってミッドソール108に取り付けてもよい。さらに、アウトソール110は、補強部材114と一体成形又は共成形される。いくつかの実施形態では、アウトソール110は、接着剤又は他の接着剤によって補強部材114に取り付けられてもよく、又は補強部材114にまったく取り付けられなくてもよい。
【0049】
図3を引き続き参照すると、ソール構造104は、1つ以上の凹部を含んでもよい。図3に示すように、第1の凹部156がヒール領域134に設けられ、第2の凹部158が前足領域126に設けられている。凹部156及び158は、アウトソール110を通ってミッドソール108まで延伸し、第1及び第2のミッドソール部材148及び150がソール構造104の底部から見えるようになっている。ソール構造104が2つの凹部156及び158を有するように示されているが、いくつかの実施形態においては、より多くの凹部又はより少ない凹部が設けられてもよい。さらに、本実施形態は、前足領域126及びヒール領域134のそれぞれに凹部156及び158を含むが、前足部126、中足部130、及びヒール134のそれぞれの領域内のどこにでも、より多くの凹部又はより少ない凹部が含まれていてもよい。本実施形態では、凹部156、158は横断面120と交差しているが、凹部156、158は、外側または内側116、118のいずれかに向かって偏らせてもよい。
【0050】
図1~3を参照すると、ソール構造104は、底面112に沿って溝160(例えば、柔軟性のある溝)を含み、これにより、ソール構造104の柔軟性が向上し、静止摩擦が向上する。溝160は、ソール構造104内の隙間を規定する。いくつかの実施形態では、溝160は、リブ又はトレッドなどの他の静止摩擦構造に置き換えられてもよい。本実施形態では、ソール構造104には、第1の溝セット又は内部溝セット160aと、第2の溝セット又は周辺溝セット160bとが設けられている。図示したように、第1の溝セット160a内の全ての溝は、第2の溝セット160b内の全ての溝よりも浅いが、常にそうであるとは限らない。言い換えれば、第1の溝セット160aの全ての溝の最大深さは、第2の溝セット160bの全ての溝の最大深さよりも小さく、それぞれの深さは、第1の溝セット160a及び第2の溝セット160bのそれぞれの溝における底面112に垂直な方向に沿って測定される。いくつかの実施形態では、第1の溝セット160aは、第2の溝セット160bの最大深さ以上の最大深さを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の溝セット160aの溝の一部のみが、第2の溝セット160bのすべての溝の最大深さよりも浅くなるか、又はその逆である最大深さを有してもよい。
【0051】
特に図3を参照すると、第1の溝セット160aの溝は、それぞれアウトソール110内に配置される細長い凹部である。第1の溝セット160a内の溝の一部は湾曲しており、第1の溝セット160a内の溝の一部は直線状であるが、第1の溝セット160a内の溝の全ては、アウトソール110を少なくとも部分的に延伸する。本実施形態では、第1の溝セット160a内の溝は、アウトソール110内に完全に配置されており、第1の溝セット160a内の各溝は、アウトソール110の外周まで延伸してはおらず、履物具100の底部からのみ見えるようになっている。
【0052】
図1図3を再度参照すると、第2の溝セット160bの溝は、アウトソール110の周囲に沿って配置され、ミッドソール108まで延伸する。つまり、第2の溝セット160b内の溝はそれぞれ、内側118又は外側116のいずれかに沿って、ミッドソール108の周囲に位置する少なくとも1つの開口端を有する。第2の溝セット160b内の溝は直線状であっても曲線状であってもよい。さらに、第2の溝セット160bの溝は、深さが異なっている。特に、第2の溝セット160bの溝は、ソール構造104の縁部でより深くなっている。言い換えれば、第2の溝セット160bは、それぞれの外側116又は内側118に向かって外側に延伸するにつれて、長さに沿って深さが増す。さらに、アウトソール110は、第2の溝セット160bの少なくとも一部の間を延伸する複数のフィンガー166を有する。そのために、第1の溝セット160aの少なくとも一部を、第2の溝セット160bの少なくとも一部と位置合わせすることができ、これにより、第1及び第2の溝セット160a、160bが一緒になって、ソール構造の外側116と内側118との間で概ね横方向に延伸する列を形成する。例えば、ヒール領域134では、第1及び第2の溝セット160a、160bは、履物具100のヒール端124に向かって凸状の実質的に円弧状の列を形成する。
【0053】
いくつかの実施形態では、第2の溝セット160bの溝は、ソール構造104上のフィンガー166の特定の位置に応じて、フィンガー166の幅(例えば、隣接する溝間の寸法)が変化するように配置することができる。例えば、ヒール領域134、より具体的には、ヒール領域134の外側116に沿って、第2の溝セット160bの溝は、外側116に向かって外側に横方向に移動するにつれてフィンガー166の幅が狭くなるように、互いに対して角度が付けられている。逆に、中足領域130の内側118に沿って、第2の溝セット160bの溝は、内側118に向かって外側に横方向に移動するにつれてフィンガー166の幅が広くなるように、互いに対して角度が付けられている。さらに、フィンガー166は、一般的に、中足領域130からヒール領域134まで内側118に沿って移動するにつれて幅が広くなり、前足領域126からヒール領域134まで外側116に沿って移動するにつれて狭くなる(つまり、幅が狭くなる)。
【0054】
図1図3を引き続き参照すると、ソール構造104は補強部材114も含む。補強部材114は、アウトソール110及びミッドソール108の周囲を少なくとも部分的に巻き付く細長い部材である。図示したように、補強部材114は、TPUなどの熱可塑性材料から作られた担体構造である。いくつかの実施形態では、補強部材114は、半透明のTPU又は別の半透明材料から作られる。さらに、補強部材114は、さまざまな特性を有する2つ以上の材料から構成される。例えば、いくつかの実施形態では、補強部材114は、TPUで作られた部分と、複合材を含む別の部分とを備え、一体的に形成することも、互いに結合することもできる。
【0055】
補強部材114は、ユーザの足が動くときにその足をガイドし、足が地面に接触している間にユーザの足にサポート提供するのに役立つ。特に、補強部材114は、ユーザの特定の歩き方に特有の足又は足首のローリングを防止又は軽減するのに役立つ」。これにより、回内又は回外に悩むユーザはより自然な歩行を実現でき、怪我の可能性を減少させることができる。たとえば、通常の歩行中に回内又は回外するユーザは、体のこれらの部分が足の回転を補正する必要があるため、足首、膝、又はその他の怪我を起こしやすくなるかもしれない。足をサポートすることで怪我の可能性を減らすことができる。さらに、補強部材114を含めることで、靴の視覚的な魅力が増し、強い視覚的要素を提供することで、履物具がどのようにサポート性を持たせるように設計されているかをユーザが確認できるようにする。
【0056】
さらに図1~3を参照すると、補強部材114は、ミッドソール108の周囲に巻き付き、ソール構造104の内側118と外側116の両方にサポートを提供する細長い部材である。補強部材114は、履物具100に面する内面(例えば、図13の内面668を参照)と、履物具100から離れて面する外面170とを有する。いくつかの実施形態では、補強部材114は、ミッドソール108に形成されたチャネル内に少なくとも部分的に配置されてもよい(例えば、図13のチャネル608aを参照)。補強部材114の内面は、前足部126及び中足部130領域ではミッドソール108の底部と接続され、ヒール領域134ではミッドソール108及びアッパー102と接続されるように構成されている。ただし、いくつかの実施形態では、補強部材114は、前足部126及び中足部130領域においてミッドソール108又はアッパー102の側面にも接続してもよい。ミッドソール108に関しては、補強部材114は、ミッドソール108と一体成形することも、接着剤又は他の接着剤によってミッドソール108に接着することもできる。
【0057】
図3を特に参照すると、補強部材114は、仮想線で示される1つ以上のフランジ172を含み、補強部材114の長さに少なくとも部分的には沿って向かい、補強部材114の長さに対して平行に延伸する。本明細書で用いられるように、補強部材114の長さは、第1の遠位端178から第2の遠位端180まで延伸する補強部材114の中心線181に沿って測定された寸法のことである。フランジ172は、補強部材114の縁からほぼ垂直に延伸する。それに応じて、フランジ172は補強部材114の局所的な幅(例えば、長さに対して実質的に垂直な寸法)を増加させることができる。フランジ172は、前足領域126及び中足領域130に配置され、ミッドソール108と補強部材114の内面との間の接触面積を大きくして、それらの間の強力な結合を確保する。フランジ172を含めることにより、アウトソール110をフランジ172の上部に接着したり、フランジ172の上に一体成形したりすることができ、さらに強力な結合提供することができる。いくつかの実施形態では、アウトソール110及び補強部材114のそれぞれは、厚さ(例えば、底面112に垂直で、補強部材114の長さ及び幅に実質的に直角な方向に沿った寸法)が同じであるか、又は実質的に互いに対応しており、アウトソール110及び補強部材114がソール構造104の平坦な又は連続した底面112を形成する。例えば、アウトソール110は、補強部材114を超えてその厚さの最大10%まで突出することができ、その逆も同様である。
【0058】
図1図3に戻ると、補強部材114は、その長さ全体にわたって厚さが変化することが可能であり、その結果、補強部材114の一部は、他の部分よりも硬くなったり、柔軟になったりする。これにより、履物具100は、十分な柔軟性を維持しながら、サポート力を高めるゾーンを備えることができる。さらに、補強部材114の外面170は、図1~3に示すように、実質的に平坦であってもよく、又は外面170に輪郭を形成することもでき、又はリブ又は隆起を設けることもできる。いくつかの実施形態では、輪郭、リブ、又は隆起は、補強部材114の全長にほぼ沿って延伸してもよく、補強部材114の長さに対してほぼ垂直に延伸してもよい。いくつかの実施形態では、輪郭及び/又はリブは湾曲していてもよい。
【0059】
図1及び図3を引き続き参照すると、補強部材114は、角又は変曲点175で接続された第1の端部又は底部174と第2の端部又は上部176とを規定する。図示したように、第1の端部174は、底面112を内側118から外側116まで概ね斜めに横切る。第2の部分176は、第1の端部174から変曲点175まで上方に延伸し、ミッドソール108の外側116に沿って巻き付き、ヒール領域134の周囲の少なくとも一部を回り込んで内側118に戻る。いくつかの実施形態では、補強部材114は、横断面120を中心に実質的に鏡像化され、第1の端部174が、底面112を横切って外側116から内側118まで概ね斜めに延伸する。同様に、第2の部分176は、第1の端部174から変曲点175で上方に延伸し、ミッドソール108の内側118に沿って巻き付き、ヒール領域134の周囲の少なくとも一部を回り込んで、外側116に戻ることができる。いずれの場合も、補強部材114は、ヒール領域134においてミッドソール108の上方に延伸し、それによってソール構造104の最も高い部分を形成することができる。さらに、屈曲点175は中足領域130に配置されるが、前足領域126又はヒール領域134のいずれかに配置することもでき、これにより、それらの領域で選択的にサポートを強化することができる。
【0060】
図1図3を引き続き参照すると、第1の端部174は、前足領域126のつま先端122から始まり、前足領域126の内側118から中足領域130の外側116まで底面112に沿って実質的に後方に延伸する補強部材114の部分に関連付けられている。第2の端部176は、ミッドソール108の外側116に沿って中足部130で上方に延び、ヒール領域134の周囲を回って内側118まで延びる補強部材114の部分に関連付けられている。したがって、第2の端部176は補強部材114のヒール部分となることができる。いくつかの実施形態では、第1の端部174は、第2の端部176は、ヒール領域134の外側116から始まるように、底面112に沿って後方にヒール領域134まで延伸する。あるいは、第1の端部174は、第2の端部176が前足領域126の外側116から始まるように、底面112に沿って後方に延伸してもよい。
【0061】
図3を参照すると、補強部材114は、第1の端部174の第1の遠位端178をさらに規定する。第1の遠位端178は、つま先端122の底面112に沿って、前足領域126の内側118の近くに配置され、ミッドソール108に接続する。いくつかの実施形態では、遠位端178は、ミッドソール108及び/又はアッパー102の側面の一部に接続されてもよい。第1の遠位端178から、第1の端部174(例えば、第1のサブポーション174a)は、前足領域126の内側118に沿って、概ねヒールからつま先までの方向に中足領域130まで後方に延伸する。つまり、第1のサブポーション174aは、つま先端122から中足領域130に向かって、つま先からヒールの方向に延伸する。いくつかの場合は、第1の端部174が中足領域130に近づくにつれて、第1の端部174(例えば、第2のサブポーション174b)が外側116に向かって延伸し始めることができる。
【0062】
その結果、前足領域134の内側118の安定性が向上し、前足領域134の外側116の柔軟性が向上し、回内を軽減又は防止するのに役立つ。第1の端部174は、その後、中足領域130の内側118から外側116まで延伸し続ける。第1の端部174は、中足領域130の前足部の内側から中足領域130のヒール部の外側まで、底面112をほぼ斜めに横切って延伸する。つまり、第1の端部174は、内側118から外側116まで、概ねヒール領域134に向かって延伸する。補強部材114は直線部分と曲線部分の両方を含み、底面112を斜めに横切って延伸すると考えられることに留意すべきである。
【0063】
第1の端部174が底面112に沿って又は底面112に隣接して配置されているように示されているが、いくつかの実施形態では、補強部材114の少なくとも一部、特に遠位端178で、前足領域126の内側118に沿って上方に延伸し、補強部材114がミッドソール108及び/又はアッパー102の側面に延伸するようにしてもよい。さらに、第1の端部174の少なくとも一部が底面112に隣接して配置されているため、補強部材114もアウトソール110と同様に地面に接触してもよい。
【0064】
図1に戻ると、補強部材114が中足部130の外側116の底面112から上方に延伸するにつれて、第1の端部174は第2の端部176になるか、又は第2の端部176に移行する。第2の端部176はミッドソール108の外側116に沿って中足領域130からヒール領域134まで上方及び後方に延伸し続ける。ヒール領域134では、第2の端部176は、ヒール領域134の外側116に向かって上方及び後方に延伸し続け、第2の端部176は、ミッドソール108の上方の少なくとも一部に配置され、アッパー102と結合される。ヒール端124では、補強部材114はミッドソール108に接続されたままである。例えば、図1に示すように、補強部材114は、縁でミッドソール108のみ、又は補強部材114の内面の小さな部分に沿ってのみ接続されてもよい。
【0065】
外側116では、補強部材114は、底面112から上方及び後方に延伸するようにミッドソール108に結合される。ヒール領域134に到達すると、補強部材114は、アッパー102に沿って延伸し、アッパー102に主に結合し、ヒール端124に向かって後方に移動する。補強部材114はアッパーに主に結合しているが、補強部材114の局所的な下端はミッドソール108の上端に結合されたままである。その後、内側118に沿って移動すると、補強部材114は下方に傾斜し、中足領域130に向かって移動するにつれて、補強部材114のより大きな部分がミッドソール108に結合される。例えば、第2の遠位端180では、補強部材114の幅の約半分がアッパー102に結合し、補強部材114の幅の残りの約半分がミッドソール108に結合する。したがって、上端と下端はそれぞれ複数の変曲点と波状構成を含む。いくつかの実施形態では、補強部材114は、ヒール端124においてアッパー102又はミッドソール108の一方とのみ接続されてもよい。そこから、第2の端部176は、ヒール領域134の周囲に沿って続き、ヒール端部124でヒール領域134の内側118に渡って交差する。
【0066】
図2に戻ると、第2の端部176は、ヒール端部124から概ね前方に延伸し、ヒール領域134の外周に沿って中足領域130まで延伸することが示される。補強部材114は、中足領域130に隣接する第2の端部176の第2遠位端180で終端する。言い換えれば、補強部材114は、第1の遠位端178からアウトソール110の前足領域126の内側118に沿って巻き付き、中足領域134の外側116まで横切り、中足領域130からヒール領域134まで、ミッドソール108の外側116に沿って上向きに、ヒール領域134の周囲を回って、内側118の中足領域130内で終端する第2の遠位端180まで巻き付く。
【0067】
図1及び図2に示すように、補強部材114は、ミッドソール108の外側116に沿ってアッパー104を経てヒール端124まで移動するにつれて幅が広くなる。次に、補強部材114は、内側118に沿って中足領域130に向かって狭くなり、第2の遠位端180で先端に達する。さらに、補強部材114は、ミッドソール108の側面に沿ってアッパー102まで延伸する際に、ミッドソール108及びアッパー102の輪郭に沿うようの形状である。補強部材114は、ヒール端124でアッパー102上の最高点に位置し、ユーザの足首の動きを妨げないように、内側及び外側118、116に沿って概ね下向き(つまり、ミッドソール108に向かって)に傾斜することができる。さらに、補強部材114は、補強部材114が接続されるアッパー102及びミッドソール108の部分に合わせて輪郭を形成できる。その結果、補強部材114は、例えば、ヒール端124付近や、アッパー102とソール構造102との接合部(例えば、ミッドソール108)付近など、さまざまな変曲点を含むことができる波状の外面及び内面を規定することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、補強部材114は、ヒール領域134内で終端して可動性を高めることができ、これは、例えば、ユーザの足首が広範囲に動くランニングなどの一部のアクティビティでは好ましい場合がある。いくつかの実施形態では、補強部材114は、中足領域130又は前足領域126のいずれかで終端して、サポート力を高めてもよく、これは、トレイルランニングやハイキングなどの一部のアクティビティでは好ましい場合がある。補強部材114は、ヒール領域134の周囲に巻き付くように、ミッドソール108とアッパー102の両方に接続される。ヒール領域134の周囲に巻き付く補強部材114の部分は、アッパー102上又はアッパー102に沿って延伸し、ユーザにさらなる安定性と剛性を提供する。
【0069】
いくつかの実施形態では、補強部材は、横断面120をと交差して鏡像となる補強部材114の鏡像であってもよい。より具体的には、補強部材は、アウトソールの前足領域の外側に沿って第1の遠位端から巻き付き、中足領域の内側を超えて、中足領域からヒール領域までミッドソールの内側に沿って上方に巻き付き、ヒール領域の周囲を回って、内側で、中足領域内で終端する第2の遠位端まで巻き付くことができる。このような実施形態では、補強部材は、前足領域の外側に優れたサポートを提供し、前足領域の内側に優れた柔軟性を提供し、これにより、外反を軽減又は防止するのに役立つ可能性がある。補強部材は、ヒール領域に巻き付くように、アッパー及びミッドソールの一方又は両方に接続されてもよい。
【0070】
ここで図4及び5を参照すると、アッパー202及びソール構造204を含む履物具200の別の例示的な実施形態が示される。履物具200は前の実施形態と類似し、同様の要素は「2xx」シリーズの参照番号の下に同様の参照番号で示される。履物具200は多くの態様で前の実施形態と類似するが、異なる態様もいくつかある。特に、シュータン238はアッパー202と一体化されており、アッパー202は、アッパー202からのサポートを強化するために、ユーザの足首までより高く上がるように構成されている。さらに、溝セット260は、外側216及び内側218でミッドソール208までより深く(つまり、それぞれの溝260で底面212に垂直な方向に沿った深さ)延伸する。溝260が深くなると、ソール構造204の静止摩擦と柔軟性がさらに向上する。さらに、補強部材214は、第1の端部274から第2の端部276まで延伸するリブ282を含む。リブ282は、ヒール領域234の内側218の第2の端部276にも配置されている。さらに、補強部材214は、ミッドソール208に形成されたチャネル208a内に部分的に配置されている。補強部材214をチャネル208a内に凹ませることにより、補強部材214のフランジを含まない部分に沿って補強部材214をミッドソール208にさらにしっかりと取り付けることができる。
【0071】
ここで図6及び7を参照すると、アッパー302及びソール構造304を含む履物具300のさらに別の例示的な実施形態が示される。履物具300は前の実施形態と類似し、同様の要素は「3xx」シリーズの参照番号の下に同様の参照番号で示される。履物具300は多くの態様で以前の実施形態と類似するが、異なる態様もいくつかある。特に、アッパー302は、ソール構造304と接続された2ピースアッパーである。さらに、アッパー302には一体型のシュータン338を有し、張力調整システムやTPUスキンを含まない。ソール構造304を参照すると、アウトソール310は履物具300の底面312を規定し、ミッドソール308と一体化する。ミッドソール308にもアウトソール310にも溝は存在しない。むしろ、第1及び第2のアウトソール部分310a、310bを含むアウトソール310には、前足領域326の遠位端に位置するつま先端322から、つま先端322の反対側のヒール領域334の遠位端に位置するヒール端324まで履物具300を通って延伸する横断面320に対して垂直に走る複数の三角形の隆起部384が設けられている。さらに、ミッドソール308の側面にはテクスチャがエッチングされていない。
【0072】
図6及び図7を引き続き参照すると、前の実施形態と同様に、補強部材314がミッドソール308及びアウトソール310の周囲に巻き付けられ、その中に埋め込まれている。つまり、補強部材314は、補強部材314を収容するように構成されたミッドソール308及びアウトソール310に設けられたチャネル308a内に少なくとも部分的に配置されている。補強部材314の第1の端部374は、前足領域326の内側318に配置された第1の遠位端378で、ミッドソール308及びアッパー302の側面に沿って延伸する。さらに、補強部材314には、補強部材314の外面370全体にわたって配置された複数の隆起部382が設けられている。隆起部382のいくつかは湾曲しており、及び/又は互いに同心円状であるが、他の隆起部は概ね直線状である。
【0073】
ここで図8を参照すると、アッパー402及びソール構造404を含む履物具400の別の例示的な実施形態が示される。履物具400は前の実施形態と類似し、同様の要素は「4xx」シリーズの参照番号の下に同様の参照番号で示される。アッパー402はレースレスで、ソール構造404は、一体構造を形成するために一緒に成形された複数の膨張熱可塑性ビーズで作られている。いくつかの実施形態では、熱可塑性ビーズはバインダーと共に成形されてもよい。さらに、複数の溝460がアウトソール410の底面412に配置されている(たとえば、第1及び第2のアウトソール部分410a、410bのそれぞれに)。溝460は履物具400を通って、ヒール端442からつま先端422まで延伸する縦方向平面420に垂直に伸びる。さらに、ソール構造404には、2つの細長い凹部、すなわち、第1の凹部456と第2の凹部458が含まれる。第1の凹部456は、ソール構造404のヒール領域434の内側418付近に配置されている。第2の凹部458は、ソール構造404の中足領域430及び前足領域426を通って延伸する。
【0074】
図8を引き続き参照すると、ソール構造404は補強部材414を含み、第1の端部474の一部(例えば、第1のサブポーション474a)は前足領域430の内側418まで上方に延伸してアッパー402に接続し、第1の遠位端478はアッパー402に結合している。補強部材の外面470には、多数の湾曲したリブ482が設けられている。リブ482の一部は第1の端部474に配置され、他のリブ482は第1の端部474から第2の端部476まで延伸する。例えば、リブ482は、第1の端部474の内側418に沿った第1のリブセット482aを含む。第1のリブセット482a内のリブは、細長い螺旋状に配置され、ミッドソール408の内側418に結合された補強部材414の部分まで延伸する。さらに、第1のリブセット482a内のリブは、第1の端部474の外側418に沿って第2の端部476まで延伸する。第1のリブセット482aと同様に、第2のリブセット482b内のリブも細長い螺旋状に配置されている。いくつかの実施形態では、リブ482は、補強部材414の輪郭に応じて形作られる同心の楕円形など、異なる形で配置されてもよい。
【0075】
さらに、補強部材414(例えば、第1の端部474の第2のサブポーション474b)は、第1の遠位端478から第2の遠位端480まで移動しながらその長さに沿って幅が変化する。特に、補強部材414は、底面412に沿って外側416から内側418まで斜めに交差するにつれて幅が広くなる。補強部材414は外側416に沿って幅が広いため、足を外側416に回外又は回転させるユーザに対して、サポート力を高めることができる。さらに、補強部材414は第2の端部476全体にわたって幅広のままであるため、補強部材414はヒール領域434でより大きなサポートを提供することができる。
【0076】
ここで図9を参照すると、アッパー502とソール構造504を含む履物具500の別の例示的な実施形態が示される。履物具500は前の実施形態と類似し、同様の要素は「5xx」シリーズの参照番号の下に同様の参照番号で示される。履物具500は多くの態様で以前の実施形態と類似するが、異なる態様もいくつかある。特に、アッパー502はレースレスアッパーであり、ソール構造は、前足領域526、中足領域530、及びヒール領域534に複数の曲線溝560を備えたアウトソール510を含む。したがって、曲線溝560は、第1及び第2のアウトソール部分510a、510bのそれぞれに設けられる。さらに、補強部材514は、補強部材514の長さに垂直な複数のリブ582を有する。つまり、リブ582は、第1の遠位端578から第2の遠位端580まで伸びる中線584に対して垂直である。いくつかの実施形態では、リブ582は履物具500の長さに対して垂直であってもよく、又はリブ582は複数の方向に向けられていてもよい。
【0077】
図9を引き続き参照すると、補強部材514の幅は、その長さに沿って変化する。補強部材514の第1の端部574(例えば、第1のサブポーション574a)は、前足領域526の内側518の近くを延伸しながら、第1の遠位端576から、履物具500の最も広い部分537aまで広がる。補強部材514の一部は、前足領域526のアッパー502上に延伸する。履物具500の最も広い部分537aから延伸しながら、補強部材514の第1の端部574(例えば、第2のサブポーション574b)は、履物具500を通して延伸する横断面520に向かって湾曲し、履物具500の最も薄い部分537bで横断面520と交差する。そうすることで、補強部材514もその最も薄い部分まで薄くなり、この最も薄い部分は履物具500の最も薄い部分537bと一致する。
【0078】
補強部材514は、履物具500の底面512に沿って、ヒール端524付近のヒール領域534の外側516まで延伸し続ける。この位置で、補強部材514は、変曲点575で第2の端部576まで上方に湾曲し、ヒール領域534の周囲に巻き付いて、ヒール領域534の内側518の第2の遠位端580まで巻き付く。補強部材514は、ヒール領域534の内側518に沿って下向きに曲がり、ユーザの足首に余裕を持たせるU字型を形成する。ユーザの足首の周りに余裕を持たせることにより、履物具500は、足首の可動性を大きくしたり、妨げたりしないようにしたりすることができ、これは、例えば、ランニングの際に有利となる可能性がある。さらに、足首の周りに余裕を持たせることで、快適性が向上するかもしれない。さらに、補強部材514はアイレットステイ(図示せず)及び/又はシュータン538に向かって上向きに湾曲しているため、履物具500は、回内を軽減又は防止するためのサポートの向上を与えるかもしれない。
【0079】
ここで図10図13を参照すると、さらに別の例示的なソール構造604が示される。ソール構造604は以前のソール構造と類似し、同様の要素は「6xx」シリーズの参照番号の下で同様の参照番号で示される。ソール構造604には、ソール構造604のヒール領域634に配置された単一の凹部656のみがある(図10及び13を参照)。凹部656は、アウトソール610を通ってミッドソール608まで延伸する。さらに、補強部材614には、その長さに沿って伸びる複数の平行な隆起部682がある(図11~13を参照)。本実施形態では、5つの隆起部682があり、それらはすべて三角形状を有し、補強部材614の側面に平行に延伸する。つまり、隆起部682は、補強部材614の外面670に細長く尖ったヒダを形成し、補強部材614の長さに沿って第1の遠位端674から第2の遠位端676まで延伸する。ただし、いくつかの実施形態においては、隆起部682の数が多くても少なくてもよく、隆起部682は、例えば丸型や四角型など、異なった外形を有してもよい。いずれにせよ、隆起部682は、履物具500と地面との間の静止摩擦を高めると同時に、サポート力を高めるのに役立つ。
【0080】
図13を参照すると、図10の線A-Aに沿って取られたソール構造604の断面図が示されており、アッパー602は仮想線で示されている。ソール構造604は、クッション性を高めるために低密度EVAフォームで作られた第1のミッドソール部材648と、サポートと安定性を向上させるために高密度EVAフォームで作られた第2ミッドソール部材650を含む、二重の密度ミッドソール608を有する。第1及び第2のミッドソール部材648及び650は一体成形されているが、接着剤によって接続された別個のコンポーネントとして形成されてもよい。第1のミッドソール部材648は第2のミッドソール部材650内に配置され、ミッドソール部材648、650のそれぞれは、前足領域626、中足領域630、及びヒール領域634にわたって延伸する。さらに、第2のミッドソール部材650は、凹部656と一致するヒール領域634に穴658を有する。第1のミッドソール部材648は穴658内に延伸し、第1のミッドソール部材648は凹部656を通して見えるようになっている。したがって、凹部656はアウトソール610を通して第1のミッドソール部材648まで延伸し、第1のミッドソール部材648が凹部656の底部を規定する。
【0081】
図13を引き続き参照すると、補強部材614の第1の端部674は、ミッドソール608のチャネル608a内に埋め込まれており、補強部材614の第1の端部674は、補強部材614の内面668に沿ってミッドソール608に接続されている。さらに、補強部材614のフランジ672は、アウトソール610に沿って(例えば、第1及び第2のアウトソール部分610a、610bのそれぞれに沿って)配置される。したがって、補強部材614は、補強部材614の外面670においてアウトソール610に接続される。同様に、フランジ672は、アウトソール610とミッドソール608の間に配置される。
【0082】
特に、ヒール領域634を参照すると、補強部材614の第2の端部676は、補強部材614の下端690でミッドソール608に接続されている。これにより、内面668の大部分を上部602に接着するか、又は他の方法で接続することが可能になる。いくつかの実施形態では、補強部材614を、ヒール領域634内のミッドソール608の上又は下に配置してもよい。補強部材614がミッドソール608の下部に配置される場合、補強部材614は、補強部材614の内面668の一部でミッドソール608に接続されてもよい。
【0083】
図14を参照すると、アッパー702とソール構造704を含む履物具700のさらに別の例示的な実施形態が示される。履物具700は前の実施形態と類似し、同様の要素は「7xx」シリーズの参照番号の下に同様の参照番号で示されている。履物具700は多くの態様で以前の実施形態と類似しているが、異なる態様もいくつかある。特に、第1のミッドソール部材748は、ヒール端724からつま先端722まで延伸する。第1のミッドソール部材748は、ヒール端724からヒール領域734を通り、第1のミッドソール部材748が最も厚い中足領域730まで延伸するにつれて、高さ(つまり、履物具700の底面710からアッパー702に向かって垂直に延伸する方向)が厚くなる。第1のミッドソール部材748は、前足領域726からつま先端部722まで続くにつれて薄くなる。第2のミッドソール部材750は、ヒール領域734の第1のミッドソール部材748の下に取り付けられており、第1のミッドソール部材748を補完するくさび形の形状を有し、最も厚い部分はヒール端724に配置されている。第1及び第2のミッドソール部材748、750は両方とも、履物具700の底面712から上方に延伸する溝760を有する。
【0084】
図14を引き続き参照すると、補強部材714は、ヒール領域734の周囲には延伸していない。むしろ、補強部材714の第2の端部776は、中足領域730の外側716の底面712から立ち上がり、ヒール端724のミッドソール708に位置する第2の遠位端780まで後方に延伸する。第2の端部776は、中足領域730から細くなり、第2の遠位端780で尖端となる。さらに、補強部材714はヒール領域734に巻き付かないため、ヒールカップ788がユーザのかかとを実質的に包み込むように設けられる。ヒールカップ788は、TPUなどの硬質又は半硬質プラスチックである。この場合、ヒールカップ788は半透明のTPUから形成される。
【0085】
本明細書で説明する実施形態はいずれも、異なる実施形態に関連して開示された構造又は方法論のいずれかを含むように変更されてもよい。たとえば、上記の説明で特定の実施形態に関して提示された特定の特徴及び特徴の組み合わせは、必要に応じて、いくつかの実施形態及び他の組み合わせで利用することができる。同様に、いくつかの実施形態では、既知のアプローチに従って、上記で開示したもの以外の材料又は構築技術を代用又は追加してもよい。さらに、本開示は、具体的に示されたタイプの履物具に限定されない。さらに、本明細書に開示された実施形態のいずれかの履物具の態様は、任意のタイプの履物、衣服、又はその他の運動用具と連動するように変更されてもよい。
【0086】
前述のように、本開示は特定の実施形態及び例に関連して上記で説明されているが、本開示は必ずしもそのように限定されるものではなく、多数の他の実施形態、実施例、使用、変更、及び実施形態、例及び使用からの逸脱が、本明細書に添付された請求項に包含されることが意図されていることは、当業者には理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明に対する数多くの変更は、前述の説明を考慮すると、当業者には明らかであろう。したがって、この説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、当業者が本発明を製造し、使用できるようにする目的で提示される。添付の請求の範囲内に含まれる全ての変更に対する独占的権利は留保される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物用のソール構造であって、前記ソール構造は、上面と底面との間に延伸する第1の側部と第2の側部とを規定するミッドソールと、
前記ミッドソールの底面に沿って配置された第1の端部であって、前記ミッドソールの第1の側部に沿って延伸する第1のサブポーションと、前記底面を横切って前記ミッドソールの第1の側部から前記ミッドソールの第2の側部まで延伸する第2のサブポーションとを含む第1の端部と、
前記第1の端部から前記ミッドソールの第2の側部まで上方に延伸する第2の端部であって、前記ソール構造のヒール領域の周囲の少なくとも一部に巻き付き、前記ミッドソールの第1の側部まで延伸する前記第2の端部と、を含む、補強部材と、
を備え
前記補強部材は、前記ヒール領域の前記ミッドソール上に少なくとも部分的に配置されている、ソール構造。
【請求項2】
前記第2の端部の遠位端は、前記ミッドソールのヒール端よりも前記ミッドソールの中足領域に近接する位置に配置されている、請求項1に記載のソール構造。
【請求項3】
前記補強部材の前記第1のサブポーションは、前記ソール構造の前足領域に配置され、前記補強部材の前記第2のサブポーションは、前記ソール構造の中足領域に配置される、請求項1に記載のソール構造。
【請求項4】
前記第2の端部は、前記ソール構造の中足領域と前記ヒール領域の両方に配置される、請求項1に記載のソール構造。
【請求項5】
前記補強部材の第1の端部の内面が前記ミッドソールに結合し、前記補強部材の前記第1の端部の外面が前記ソール構造の地面係合面の少なくとも一部を形成する、請求項1に記載のソール構造。
【請求項6】
前記第1の端部は、前記ミッドソールに形成されたチャネル内に少なくとも部分的に配置される、請求項に記載のソール構造。
【請求項7】
前記補強部材によって分離された第1のアウトソール部分と第2のアウトソール部分とを有するアウトソールをさらに含み、前記第1のアウトソール部分と前記第2のアウトソール部分が前記ソール構造の地面係合面の残りの部分を形成する、請求項に記載のソール構造。
【請求項8】
前記第1の端部は、前記第1の端部の第1の縁から延伸する第1のフランジを含み、前記第1のフランジは、前記ミッドソールと、前記第1のアウトソール部分又は前記第2のアウトソール部分の少なくとも一方との間に固定される、請求項に記載のソール構造。
【請求項9】
前記第1の端部は、前記第1の端部の反対側の第2の縁から延伸する第2のフランジを含み、前記第2のフランジは、前記ミッドソールと、前記第1のアウトソール部分又は前記第2のアウトソール部分の他方との間に固定される、請求項に記載のソール構造。
【請求項10】
履物具であって、
アッパーと、
前記アッパーに結合し、前記履物具の前足領域、中足領域、及びヒール領域を通って延伸するソール構造と、を備え、
前記ソール構造は、
ミッドソールと、
前記ミッドソールの底面に結合したアウトソールと、
前記アウトソールの前記前足領域の内側で第1の遠位端から前記ミッドソールに巻き付き、前記中足領域で前記ミッドソールの外側を横断し、前記ミッドソールの外側に沿って前記中足領域から前記ヒール領域まで上向きに延伸し、前記ヒール領域の周囲の回りに続いて、前記中足領域の内側にある第2の遠位端で終端する補強部材と、を備え
前記補強部材は、前記ヒール領域の周囲に巻き付くように、前記ミッドソール又は前記アッパーの少なくとも一方に結合する、履物具。
【請求項11】
前記ミッドソールの前記底面に結合したアウトソールをさらに含み、前記アウトソールは、前記補強部材によって分離された第1のアウトソール部分と第2のアウトソール部分とを含む、請求項10に記載の履物具。
【請求項12】
前記アウトソールと前記補強部材の第1の端部とが一緒に前記履物具の地面係合面を形成する、請求項11に記載の履物具。
【請求項13】
前記補強部材は、前記アウトソールと前記ミッドソールとの間に固定されたフランジを含む、請求項11に記載の履物具。
【請求項14】
前記補強部材の外面は、前記補強部材の長さに沿って前記第1の遠位端から前記第2の遠位端まで延伸する複数の実質的に平行な隆起部を含む、請求項10に記載の履物具。
【請求項15】
前記補強部材の前記第1の遠位端は、前記前足領域において、前記ミッドソールの内側又は前記アッパーの少なくとも一方に結合する、請求項10に記載の履物具。
【請求項16】
前記補強部材は、前記ミッドソールに形成されたチャネル内に少なくとも部分的に配置される、請求項10に記載の履物具。
【請求項17】
履物具であって、
アッパーと、
前記アッパーに結合し、前記履物具の前足領域、中足領域、及びヒール領域を通って延伸するソール構造と、を備え、
前記ソール構造は、
ミッドソールと、
前記ミッドソールの底面に沿って配置された第1の端部であって、前記前足領域で前記ミッドソールの内側に沿って延伸する第1のサブポーションと、前記中足領域で前記ミッドソールの内側から外側まで底面を横切って延伸する第2のサブポーションと、を含む第1の端部と、
前記第1の端部から前記中足領域で前記ミッドソールの外側まで上方に延伸する第2の端部であって、前記ミッドソールの前記外側に沿って後方に延伸し、前記ミッドソールのヒール端に巻き付いて前記ミッドソールの前記内側まで延伸する第2の端部と、を含む補強部材、とを含み、
前記補強部材は、前記前足領域又は前記ヒール領域の少なくとも一方において前記ミッドソール及び前記アッパーのそれぞれに結合する、履物具。
【国際調査報告】