(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-08
(54)【発明の名称】6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-D3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体
(51)【国際特許分類】
C07D 403/12 20060101AFI20240801BHJP
A61K 31/501 20060101ALI20240801BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240801BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
C07D403/12 CSP
A61K31/501
A61P43/00 111
A61P37/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510406
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 US2022040884
(87)【国際公開番号】W WO2023023322
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162695
【氏名又は名称】釜平 双美
(74)【代理人】
【識別番号】100156155
【氏名又は名称】水原 正弘
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,チェンコウ
(72)【発明者】
【氏名】シャトック-ゴードン,タニース
(72)【発明者】
【氏名】オーランド,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ウィリフォード,タビサ
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC41
4C086GA07
4C086GA15
4C086MA01
4C086MA04
4C086ZB07
4C086ZC20
(57)【要約】
本明細書は、多数の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体:結晶体L、結晶体M、結晶体N、結晶体O、結晶体P、結晶体Q、結晶体R、結晶体S、結晶体T、結晶体U、結晶体V、結晶体W、結晶体X、結晶体Y、結晶体Z、結晶体AA、結晶体AB、結晶体AC、結晶体AD、結晶体AE、結晶体AF、および結晶体AGを、これらの各結晶体のデータの特徴と共に記載する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体L。
【請求項2】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図1に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図2(下)に示される通りであること;
(iv)約室温から約200℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約1.0%未満であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図2(上)に示される通りであること
を特徴とする、請求項1に記載の結晶体。
【請求項3】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.5±0.2および13.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の結晶体。
【請求項4】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが7.5±0.2および13.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図2(下)に示される通りであることを特徴とする、請求項1に記載の結晶体。
【請求項5】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Lである、組成物。
【請求項6】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Lおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Lの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.5±0.2および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項7】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項1~4のいずれか一項に記載の結晶体Lの使用。
【請求項8】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体M。
【請求項9】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに9.8±0.2、12.3±0.2、16.5±0.2、21.0±0.2、および25.1±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図3に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図4(下)に示される通りであること;
(iv)約室温から約120℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約1.0%未満であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図4(上)に示される通りであること
を特徴とする請求項8に記載の結晶体。
【請求項10】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、9.8±0.2および12.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項8に記載の結晶体。
【請求項11】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが9.8±0.2および12.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図4(下)に示される通りであることを特徴とする、請求項8に記載の結晶体。
【請求項12】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Mである、組成物。
【請求項13】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Mおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Mの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、9.8±0.2および12.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項14】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項8~11のいずれか一項に記載の結晶体Mの使用。
【請求項15】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体N。
【請求項16】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに8.1±0.2、9.0±0.2、15.8±0.2、22.6±0.2、および25.0±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図5に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図6(下)に示される通りであること;
(iv)約室温から約120℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約1.0%未満であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図6(上)に示される通りであること
を特徴とする、請求項15に記載の結晶体。
【請求項17】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、8.1±0.2および9.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項15に記載の結晶体。
【請求項18】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが8.1±0.2および9.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図6(下)に示される通りであることを特徴とする、請求項15に記載の結晶体。
【請求項19】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Nである、組成物。
【請求項20】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Nおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Nの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、8.1±0.2および9.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項21】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項15~18のいずれか一項に記載の結晶体Nの使用。
【請求項22】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体O。
【請求項23】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.3±0.2、10.1±0.2、15.1±0.2、17.2±0.2、および25.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図7に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項22に記載の結晶体。
【請求項24】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.3±0.2および10.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項22に記載の結晶体。
【請求項25】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図7に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項22に記載の結晶体。
【請求項26】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Oである、組成物。
【請求項27】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Oおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Oの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.3±0.2および10.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項28】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項22~25のいずれか一項に記載の結晶体Oの使用。
【請求項29】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体P。
【請求項30】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.4±0.2、8.6±0.2、14.9±0.2、18.8±0.2、および22.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図8に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項29に記載の結晶体。
【請求項31】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.4±0.2および8.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項29に記載の結晶体。
【請求項32】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図8に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項29に記載の結晶体。
【請求項33】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Pである、組成物。
【請求項34】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Pおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Pの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.4±0.2および8.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項35】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項29~32のいずれか一項に記載の結晶体Pの使用。
【請求項36】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Q。
【請求項37】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図9に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項36に記載の結晶体。
【請求項38】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、5.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項36に記載の結晶体。
【請求項39】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図9に示される通りであることを特徴し、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項36に記載の結晶体。
【請求項40】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Qである、組成物。
【請求項41】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Qおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Qの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、5.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項42】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項36~39のいずれか一項に記載の結晶体Qの使用。
【請求項43】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体R。
【請求項44】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図10に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図11(下)に示される通りであること;
(iv)約室温から約200℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約1.0%未満であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図11(上)に示される通りであること
を特徴とする、請求項43に記載の結晶体。
【請求項45】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、9.5±0.2および10.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項43に記載の結晶体。
【請求項46】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが9.5±0.2および10.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図11(下)に示される通りであることを特徴とする、請求項43に記載の結晶体。
【請求項47】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Rである、組成物。
【請求項48】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Rおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Rの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、9.5±0.2および10.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項49】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項43~46のいずれか一項に記載の結晶体Rの使用。
【請求項50】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体S。
【請求項51】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに8.4±0.2、9.6±0.2、19.3±0.2、23.7±0.2、および24.7±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図12に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図13(下)に示される通りであること;
(iv)約室温から約200℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約1.0%未満であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図13(上)に示される通りであること
を特徴とする、請求項50に記載の結晶体。
【請求項52】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、8.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項50に記載の結晶体。
【請求項53】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが8.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図13(下)に示される通りであることを特徴とする、請求項50に記載の結晶体。
【請求項54】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Sである、組成物。
【請求項55】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Sおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Sの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、8.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項56】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項50~53のいずれか一項に記載の結晶体Sの使用。
【請求項57】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体T。
【請求項58】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに10.7±0.2、11.0±0.2、12.7±0.2、18.5±0.2、および23.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図14に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されていること
を特徴とする、請求項57に記載の結晶体。
【請求項59】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、10.7±0.2および11.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項57に記載の結晶体。
【請求項60】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図14に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項57に記載の結晶体。
【請求項61】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Tである、組成物。
【請求項62】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Tおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Tの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、10.7±0.2および11.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項63】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項57~60のいずれか一項に記載の結晶体Tの使用。
【請求項64】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体U。
【請求項65】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.2±0.2、9.1±0.2、10.2±0.2、13.4±0.2、および18.5±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図15に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項64に記載の結晶体。
【請求項66】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.2±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項64に記載の結晶体。
【請求項67】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図15に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項64に記載の結晶体。
【請求項68】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Uである、組成物。
【請求項69】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Uおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Uの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.2±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項70】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項64~67のいずれか一項に記載の結晶体Uの使用。
【請求項71】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体V。
【請求項72】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、25.2±0.2、26.4±0.2、および27.4±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図16に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項71に記載の結晶体
【請求項73】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、6.3±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項71に記載の結晶体。
【請求項74】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図16に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項71に記載の結晶体。
【請求項75】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Vである、組成物。
【請求項76】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Vおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Vの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、6.3±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項77】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項71~74のいずれか一項に記載の結晶体Vの使用。
【請求項78】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体W。
【請求項79】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2、9.6±0.2、14.7±0.2、15.6±0.2、および25.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図17に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図18(下)に示される通りであること;
(iv)約室温から約150℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約1.0%未満であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図18(上)に示される通りであること
を特徴とする、請求項78に記載の結晶体。
【請求項80】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.7±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項78に記載の結晶体。
【請求項81】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが7.7±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図18(下)に示される通りであることを特徴とする、請求項78に記載の結晶体。
【請求項82】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Wである、組成物。
【請求項83】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Wおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Wの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.7±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項84】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項78~81のいずれか一項に記載の結晶体Wの使用。
【請求項85】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体X。
【請求項86】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、16.2±0.2、23.8±0.2、および26.4±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図19に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項85に記載の結晶体。
【請求項87】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が7.6±0.2および10.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項85に記載の結晶体。
【請求項88】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図19に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項85に記載の結晶体。
【請求項89】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Xである、組成物。
【請求項90】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Xおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Xの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.6±0.2および10.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項91】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項85~88のいずれか一項に記載の結晶体Xの使用。
【請求項92】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Y。
【請求項93】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに8.5±0.2、9.1±0.2、11.9±0.2、19.7±0.2、および24.6±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図20に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項92に記載の結晶体。
【請求項94】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、8.5±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項92に記載の結晶体。
【請求項95】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図20に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項92に記載の結晶体。
【請求項96】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Yである、組成物。
【請求項97】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Yおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Yの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、8.5±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項98】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項92~95のいずれか一項に記載の結晶体Yの使用。
【請求項99】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Z。
【請求項100】
少なくとも以下の1つ:
(i)実質的に以下
a=8.76±0.10Å
b=11.79±0.10Å
c=12.68±0.10Å
α=77.5±1.0°
β=89.9±1.0°
γ=86.5±1.0°
空間群: P-1
単位格子当たりの分子数(Z): 2
の単位格子定数と等しいことを特徴とし、ここで結晶体Zの単位格子定数が約296Kの温度で測定されること;
(ii)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2、15.5±0.2、19.0±0.2、および20.0±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図21に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項99に記載の結晶体。
【請求項101】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.7±0.2および15.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項99に記載の結晶体。
【請求項102】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図21に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項99に記載の結晶体。
【請求項103】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Zである、組成物。
【請求項104】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体Zおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体Zの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.7±0.2および15.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項105】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項99~102のいずれか一項に記載の結晶体Zの使用。
【請求項106】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AA。
【請求項107】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに6.3±0.2、7.7±0.2、8.2±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図22に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図23に示される通りであること
を特徴とする、請求項106に記載の結晶体。
【請求項108】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.7±0.2および8.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項106に記載の結晶体。
【請求項109】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが7.7±0.2および8.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図23に示される通りであることを特徴とする、請求項106に記載の結晶体。
【請求項110】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AAである、組成物。
【請求項111】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AAおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体AAの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.7±0.2および8.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項112】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項106~109のいずれか一項に記載の結晶体AAの使用。
【請求項113】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AB。
【請求項114】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.8±0.2、9.7±0.2、10.3±0.2、11.4±0.2、および23.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図24に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図25に示される通りであること;
(iv)約室温から約120℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約1.0%未満であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図26に示される通りであること
を特徴とする、請求項113に記載の結晶体。
【請求項115】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.8±0.2および9.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項113に記載の結晶体。
【請求項116】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが7.8±0.2および9.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図25に示される通りであることを特徴とする、請求項113に記載の結晶体。
【請求項117】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体ABである、組成物。
【請求項118】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体ABおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体ABの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.8±0.2および9.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項119】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項113~116のいずれか一項に記載の結晶体ABの使用。
【請求項120】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AC。
【請求項121】
少なくとも以下の1つ:
(i)実質的に以下
a=8.76±0.10Å
b=11.75±0.10Å
c=12.31±0.10Å
α=105.5±1.0°
β=96.3±1.0°
γ=95.0±1.0°
空間群: P-1
単位格子当たりの分子数(Z): 2
の単位格子定数と等しいことを特徴とし、ここで結晶体ACの単位格子定数が約296Kの温度で測定されること;
(ii)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.6±0.2、10.2±0.2、13.7±0.2、20.4±0.2、および25.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図27に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項120に記載の結晶体。
【請求項122】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.6±0.2および10.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項120に記載の結晶体。
【請求項123】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図27に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項120に記載の結晶体。
【請求項124】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体ACである、組成物。
【請求項125】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体ACおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体ACの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.6±0.2および10.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項126】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項120~123のいずれか一項に記載の結晶体ACの使用。
【請求項127】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AD。
【請求項128】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに6.0±0.2、6.9±0.2、7.8±0.2、10.3±0.2、および13.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図28に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること
を特徴とする、請求項127に記載の結晶体。
【請求項129】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、6.0±0.2および6.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項127に記載の結晶体。
【請求項130】
観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図28に示される通りであることを特徴とし、ここでPXRDパターンは室温で測定される、請求項127に記載の結晶体。
【請求項131】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体ADである、組成物。
【請求項132】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体ADおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体ADの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、6.0±0.2および6.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項133】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項127~130のいずれか一項に記載の結晶体ADの使用。
【請求項134】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AE。
【請求項135】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに4.8±0.2、6.2±0.2、7.3±0.2、9.6±0.2、および12.5±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図29に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図30に示される通りであること
を特徴とする、請求項134に記載の結晶体。
【請求項136】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、4.8±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項134に記載の結晶体。
【請求項137】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが4.8±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図30に示される通りであることを特徴とする、請求項134に記載の結晶体。
【請求項138】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AEである、組成物。
【請求項139】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AEおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体AEの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、4.8±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項140】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項134~137のいずれか一項に記載の結晶体AEの使用。
【請求項141】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AF。
【請求項142】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図31に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図32に示される通りであること;
(iv)約室温から約105℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約10%であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図33に示される通りであること
を特徴とする、請求項141に記載の結晶体。
【請求項143】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.4±0.2および13.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項141に記載の結晶体。
【請求項144】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが7.4±0.2および13.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図32に示される通りであることを特徴とする、請求項141に記載の結晶体。
【請求項145】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AFである、組成物。
【請求項146】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AFおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体AFの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.4±0.2および13.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項147】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項141~144のいずれか一項に記載の結晶体AFの使用。
【請求項148】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AG。
【請求項149】
少なくとも以下の1つ:
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンに7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(ii)観測した粉末X線回折(PXRD)パターンが実質的に
図34に示される通りであり、ここでPXRDパターンは室温で測定されること;
(iii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図35に示される通りであること;
(iv)約室温から約160℃に加熱した際に、熱重量分析(TGA)のサーモグラムの質量の減少が約11%であること;
(v)熱重量分析(TGA)のサーモグラムが実質的に
図36に示される通りであること
を特徴とする、請求項148に記載の結晶体。
【請求項150】
室温で測定する結晶体の粉末X線回折パターン(PXRD)が、7.2±0.2および13.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、請求項148に記載の結晶体。
【請求項151】
(i)粉末X線回折(PXRD)パターンが7.2±0.2および13.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、ここでPXRDパターンは室温で測定され、および(ii)示差走査熱量測定(DSC)のサーモグラムが実質的に
図35に示される通りであることを特徴とする、請求項148に記載の結晶体。
【請求項152】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物であって、ここで少なくとも90重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AGである、組成物。
【請求項153】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体AGおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物であって、ここで前記結晶体AGの室温で測定する粉末X線回折(PXRD)パターンが、7.2±0.2および13.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項154】
非晶質の化合物(I)を作製する方法における、請求項148~151のいずれか一項に記載の結晶体AGの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドの結晶体に関する。また、本発明は概して当該結晶体を含む医薬組成物、ならびにその結晶体を得る方法にも関連する。
【背景技術】
【0002】
化合物、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3)ピリダジン-3-カルボキサミドは、式(I):
【化1】
の構造を有し、本願において「化合物(I)」と記載される。化合物(I)は、現在の譲受人に譲渡された米国特許RE47,929 Eに開示されている。また、米国特許RE47,929 Eは化合物(I)を用いた治療方法も開示している。化合物(I)はデュークラバシチニブとしても知られる。
【0003】
化合物(I)は、自己免疫性および自己炎症性疾患(例えば乾癬、乾癬性関節炎、ループス、ループス腎炎、シェーグレン症候群、炎症性腸疾患、クローン病、および強直性脊椎炎)の治療に用いるため、現在臨床試験中のTyk2阻害剤である。
【0004】
医薬用途を意図した化合物の合成において、化合物は合成過程が完了した段階および医薬製剤中の化合物を得るためのさらなる過程の前に単離および精製する必要がある。同時または独立に実施可能な連続した単離および精製のステップにより、化合物は精製固体として提供され得る。反応混合物のその他の成分から化合物を単離する間、および/または単離した化合物サンプルから不純物を除去するための精製の間に、収量の損失が最小限であることが理想的である。
【0005】
単離および/または精製のステップから再現性よく製造され得る当該化合物の固体を提供することが望ましい。
【0006】
温度および湿度が異なる条件となる保管中に、物理的・化学的に安定な固体である化合物を単離することが望ましい。さらに、追加の処理がしやすい固体の化合物(例えば非晶質固体またはその他の結晶体など、その他の固体形態に変換可能な結晶体)を提供することが望ましい。
【0007】
さらに、異なる結晶体を用いることで化合物の物理化学的性質を変えることが出来る。一部の例において、化合物の物理化学的性質は、共結晶の形成により変化し得る。また、共結晶化は、製造中の化合物を単離または精製するためにも用いられ得る。
【0008】
本明細書に記載の通り、化合物(I)の結晶体は驚くほど追加の処理がしやすく、その他の固体形態に変換可能である。本発明は、上記およびその他の重要な態様に関する。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、化合物(I)の結晶体、すなわち結晶体L、結晶体M、結晶体N、結晶体O、結晶体P、結晶体Q、結晶体R、結晶体S、結晶体T、結晶体U、結晶体V、結晶体W、結晶体X、結晶体Y、結晶体Z、結晶体AA、結晶体AB、結晶体AC、結晶体AD、結晶体AE、結晶体AF、および結晶体AGを提供する。特定の形態を特徴づけるために本明細書で用いられる名称(例えば「結晶体L」、「結晶体M」など)は、類似または同一の物理的・化学的特性を有する任意のその他の物質に関して限定されるべきではなく、むしろこの名称は本明細書にも示される特性に関する情報に従って解釈されるべき単なる識別名であると理解される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、観測した化合物(I)の結晶体Lの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図2】
図2は、化合物(I)の結晶体Lの熱重量分析(TGA)のグラフ(上)および化合物(I)の結晶体Lの示差走査熱量測定(DSC)のグラフ(下)を示す。
【
図3】
図3は、観測した化合物(I)の結晶体Mの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図4】
図4は、化合物(I)の結晶体Mの熱重量分析(TGA)のグラフ(上)および化合物(I)の結晶体Mの示差走査熱量測定(DSC)のグラフ(下)を示す。
【
図5】
図5は、観測した化合物(I)の結晶体Nの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図6】
図6は、化合物(I)の結晶体Nの熱重量分析(TGA)のグラフ(上)および化合物(I)の結晶体Nの示差走査熱量測定(DSC)のグラフ(下)を示す。
【
図7】
図7は、観測した化合物(I)の結晶体Oの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図8】
図8は、観測した化合物(I)の結晶体Pの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図9】
図9は、観測した化合物(I)の結晶体Qの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図10】
図10は、観測した化合物(I)の結晶体Rの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図11】
図11は、化合物(I)の結晶体Rの熱重量分析(TGA)のグラフ(上)および化合物(I)の結晶体Rの示差走査熱量測定(DSC)のグラフ(下)を示す。
【
図12】
図12は、観測した化合物(I)の結晶体Sの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図13】
図13は、化合物(I)の結晶体Sの熱重量分析(TGA)のグラフ(上)および化合物(I)の結晶体Sの示差走査熱量測定(DSC)のグラフ(下)を示す。
【
図14】
図14は、観測した化合物(I)の結晶体Tの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図15】
図15は、観測した化合物(I)の結晶体Uの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図16】
図16は、観測した化合物(I)の結晶体Vの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図17】
図17は、観測した化合物(I)の結晶体Wの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図18】
図18は、化合物(I)の結晶体Wの熱重量分析(TGA)のグラフ(上)および化合物(I)の結晶体Wの示差走査熱量測定(DSC)のグラフ(下)を示す。
【
図19】
図19は、観測した化合物(I)の結晶体Xの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図20】
図20は、観測した化合物(I)の結晶体Yの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図21】
図21は、観測した化合物(I)の結晶体Zの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図22】
図22は、観測した化合物(I)の結晶体AAの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図23】
図23は、化合物(I)の結晶体AAの示差走査熱量測定(DSC)のグラフを示す。
【
図24】
図24は、観測した化合物(I)の結晶体ABの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図25】
図25は、化合物(I)の結晶体ABの示差走査熱量測定(DSC)のグラフを示す。
【
図26】
図26は、化合物(I)の結晶体ABの熱重量分析(TGA)のグラフを示す。
【
図27】
図27は、観測した化合物(I)の結晶体ACの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図28】
図28は、観測した化合物(I)の結晶体ADの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図29】
図29は、観測した化合物(I)の結晶体AEの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図30】
図30は、化合物(I)の結晶体AEの示差走査熱量測定(DSC)のグラフを示す。
【
図31】
図31は、観測した化合物(I)の結晶体AFの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図32】
図32は、化合物(I)の結晶体AFの示差走査熱量測定(DSC)のグラフを示す。
【
図33】
図33は、化合物(I)の結晶体AFの熱重量分析(TGA)のグラフを示す。
【
図34】
図34は、観測した化合物(I)の結晶体AGの粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)を示す。
【
図35】
図35は、化合物(I)の結晶体AGの示差走査熱量測定(DSC)のグラフを示す。
【
図36】
図36は、化合物(I)の結晶体AGの熱重量分析(TGA)のグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の特徴および有用性は、以下の詳細な記載を読むことで、当業者にさらに容易に理解され得る。明瞭にするために、別の実施態様の文脈の前後に記載される本発明のある特徴を、組み合わせて1つの実施態様を形成してもよいと理解される。逆にまた、簡潔にするために単一の実施態様に記載される本発明の種々の特徴を、組み合わせてそのサブコンビネーションを形成してもよい。
【0012】
特定の結晶体を示すために本明細書で用いられる名称(例えば「結晶体L」など)は、単に、本明細書(または本明細書で引用される文献)に記載の特徴的な情報に基づいて解釈される識別名であって、類似または同一の物理的および化学的特性を有する、あらゆる他の物質を排除するために制限するものではない。
【0013】
本明細書に記載の定義は、引用により本願明細書に組み込まれたあらゆる特許、特許出願および/または特許出願公報に記載の定義より優先される。
【0014】
成分、重量百分率、温度などの、「約」という語が先に付く量を表す全ての数字は、単なる近似値として理解されるべきであり、記載された数字からわずかに上下した数値は、実質的に表記の数字と同じ結果が得られるため、用いられてもよい。従って、特に断りのない限り、「約」という語が先に付く数値パラメーターは近似値であり、得ようと試みる所望の性質によって変化し得る。少なくとも、均等論の適用を請求項の範囲に限定する意図ではなく、各数値パラメーターは、少なくとも記載の有効数字の数を踏まえて、通常の数字の丸め方を適用することで理解されるべきである。
【0015】
あらゆる測定は実験誤差を含む可能性があり、それらは本発明の主旨と一致する。
【0016】
本明細書で用いる「多結晶体」とは、化学構造は同一であるが、結晶を形成する分子および/またはイオンの立体配置が異なる結晶体をいう。
【0017】
結晶体とは、単一成分の結晶体または多成分の結晶体であり得る。多成分の結晶体は1種類より多い分子を有し、塩、溶媒和物(例えば水和物)、および共結晶が含まれる。様々な条件によって、多成分の結晶体の成分の正確なモル比率は多様であってもよい。例えば溶媒和物または共結晶中の成分のモル比率は、溶媒和物または共結晶の各成分の一般的な相対量に関する情報を与える。一部の態様において、モル比は記載の値または範囲から±0.2%変動しても良い。例えば、1:0.5のモル比率には1:0.4および1:0.6、ならびにその間の個々の比率全てが含まれると理解されるべきである。同様に、1:1のモル比率には1:0.8および1:1.2、ならびにその間の個々の比率全てが含まれると理解されるべきである。
【0018】
本明細書で用いる「水和物」とは、結晶格子構造に取り込まれた化学量論量または非化学量論量の水分子が含まれることをいう。一部の実施態様において、化学量論量は特定され得る(一水和物など)。
【0019】
本明細書で用いる「非晶質」とは、分子および/またはイオンの固体形態が、結晶でないものをいう。非晶質固体は鋭い極大をもつ明確なX線回折パターンを示さない。
【0020】
本明細書で「実質的に純粋」を化合物の結晶体に関して用いる場合、サンプルまたは試料の質量に基づいて、90重量%を超える純度(90、91、92、93、94、95、96、97、98、および99重量%を超える純度、約100重量%に等しい純度も含む)の結晶体であることを意味する。残りの物質は、製造過程から生じる化合物の他の形態、および/または反応不純物および/またはその過程での不純物を含む。例えば、化合物(I)の結晶体は、現時点で公知かつ当該分野において一般に受け入れられている方法によって測定された純度が90重量%以上である点から、実質的に純粋であるとみなされ得る。ここで、物質の残りの10重量%未満は化合物(I)の非晶質固体および/またはその他の結晶体および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0021】
本明細書で用いる、特定のピーク群から選択される多数のピークを「含む」粉末X線回折(PXRD)パターンとは、特定のピーク群に含まれない別のピークを有するPXRDパターンを含むことを意図する。例えば、a、b、c、d、e、f、g、およびhから選択される4以上(または5以上など)のピークまたは2θ値を含むPXRDパターンは、(a)a、b、c、d、e、f、g、およびhから選択される4以上(または5以上など)の2θ値、および(b)a、b、c、d、e、f、g、およびhのうちの1つではない0、1以上のピークを有するPXRDパターンを含むことが意図される。
【0022】
反応不純物および/または過程での不純物が存在することは、例えば、クロマトグラフィー、核磁気共鳴分光法、マススペクトロメトリー、および/または赤外線分光法などの当該分野において既知の分析技術により決定され得る。
【0023】
本明細書で用いる単位格子のパラメーター、「単位格子当たりの分子数」とは、単位格子中の化合物(I)の分子数をいう。
【0024】
化合物(I)の結晶体は、WO 2018/183656(結晶体A)、WO 2019/232138(結晶体B)、WO 2020/251911(結晶体CおよびD)、米国仮出願番号第63/143,769号(結晶体E)、および米国仮出願番号第63/167,504号(結晶体F、G、H、I、J、およびK)に記載されている。本発明は概して、化合物(I)の結晶体L、結晶体M、結晶体N、結晶体O、結晶体P、結晶体Q、結晶体R、結晶体S、結晶体T、結晶体U、結晶体V、結晶体W、結晶体X、結晶体Y、結晶体Z、結晶体AA、結晶体AB、結晶体AC、結晶体AD、結晶体AE、結晶体AF、および結晶体AGに関する。
【0025】
化合物(I)の結晶体L
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Lを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Lは、化合物(I)およびゲンチジン酸を含む結晶体である。結晶体L中の化合物(I)のゲンチジン酸に対するモル比はおおよそ1:1である。結晶体Lは非溶媒和物であってもよい。
【表1】
【0026】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0027】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0028】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0029】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0030】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに13.1±0.2、14.0±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0031】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、15.1±0.2、および23.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0032】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0033】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、および22.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0034】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体LのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0035】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、実質的に
図1に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0036】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、おおよそ210℃~220℃の範囲が開始温度の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークは約215℃の開始温度を有する。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフにおいて、吸熱ピークの開始温度が約210℃~約220℃の範囲であることが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは、吸熱ピークの開始温度が約215℃である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0037】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、(i)室温で測定する結晶体Lの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.5±0.2および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)吸熱ピークの開始温度がおおよそ210℃~220℃の範囲であることが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークの開始温度は約215℃である。
【0038】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、(i)室温で測定する結晶体Lの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.5±0.2、13.1±0.2、および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)吸熱ピークの開始温度がおおよそ210℃~220℃の範囲であることが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークの開始温度は約215℃である。
【0039】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、(i)室温で測定する結晶体Lの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.5±0.2、15.1±0.2、および23.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)吸熱ピークの開始温度がおおよそ210℃~220℃の範囲であることが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークの開始温度は約215℃である。
【0040】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図2(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0041】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、(i)室温で測定する結晶体Lの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.5±0.2、13.1±0.2、14.0±0.2、15.1±0.2、22.3±0.2、および23.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図2(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0042】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、温度を(例えば室温から)約150℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、温度を約175℃まで加熱して熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、温度を約200℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約1.0%未満、約0.5%未満、または特定の実施態様において、質量の減少が約0.1%未満であることが特徴である。
【0043】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、実質的に
図2(上)に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0044】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Lは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0045】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Lを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Lを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0046】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Lである。
【0047】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体L、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0048】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体L、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0049】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Lは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0050】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Lおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0051】
化合物(I)の結晶体M
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Mを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Mは、臭化水素酸(HBr)塩の結晶体である。結晶体M中の化合物(I)のブロマイド(Br
-)に対するモル比はおおよそ1:2である。結晶体Mは非溶媒和物であってもよい。
【表2】
【0052】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、9.8±0.2、12.3±0.2、16.5±0.2、21.0±0.2、および25.1±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0053】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、9.8±0.2、12.3±0.2、16.5±0.2、21.0±0.2、および25.1±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0054】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、9.8±0.2、12.3±0.2、16.5±0.2、21.0±0.2、および25.1±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0055】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、9.8±0.2および12.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに16.5±0.2、21.0±0.2、および25.1±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0056】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、12.3±0.2および16.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0057】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、9.8±0.2、12.3±0.2、および16.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0058】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、9.8±0.2、12.3±0.2、16.5±0.2、および21.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0059】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、9.8±0.2、12.3±0.2、16.5±0.2、21.0±0.2、および25.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体MのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0060】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、実質的に
図3に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0061】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、おおよそ171℃~181℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約171℃~約181℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0062】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、(i)室温で測定する結晶体Mの粉末X線回折(PXRD)パターンに9.8±0.2および12.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ171℃~181℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0063】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、(i)室温で測定する結晶体Mの粉末X線回折(PXRD)パターンに9.8±0.2、12.3±0.2、および16.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ171℃~181℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0064】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図4(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0065】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、(i)室温で測定する結晶体Mの粉末X線回折(PXRD)パターンに9.8±0.2、12.3±0.2、16.5±0.2、21.0±0.2、および25.1±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図4(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0066】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、温度を(例えば室温から)約100℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.5%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、温度を約120℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.5%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、温度を約120℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約1.0%未満、約0.5%未満、またはさらなる実施態様において、質量の減少が約0.1%未満であることが特徴である。
【0067】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、実質的に
図4(上)に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0068】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Mは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0069】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Mを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Mを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0070】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Mである。
【0071】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体M、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0072】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体M、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0073】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Mは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0074】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Mおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0075】
化合物(I)の結晶体N
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Nを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Nは、硝酸塩の結晶体である。結晶体N中の化合物(I)のNO
3
-に対するモル比はおおよそ1:2である。結晶体Nは非溶媒和物であってもよい。
【表3】
【0076】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2、9.0±0.2、15.8±0.2、22.6±0.2、および25.0±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0077】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2、9.0±0.2、15.8±0.2、22.6±0.2、および25.0±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0078】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2、9.0±0.2、15.8±0.2、22.6±0.2、および25.0±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0079】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2および9.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに15.8±0.2、22.6±0.2、および25.0±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0080】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、9.0±0.2および22.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに8.1±0.2、15.8±0.2、および25.0±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0081】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2、9.0±0.2、および22.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0082】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2、9.0±0.2、および15.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0083】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2、9.0±0.2、15.8±0.2、および22.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0084】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、8.1±0.2、9.0±0.2、15.8±0.2、22.6±0.2、および25.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体NのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0085】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、実質的に
図5に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0086】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、おおよそ166℃~176℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約166℃~約176℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0087】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、(i)室温で測定する結晶体Nの粉末X線回折(PXRD)パターンに8.1±0.2および9.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ166℃~176℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0088】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、(i)室温で測定する結晶体Nの粉末X線回折(PXRD)パターンに8.1±0.2、9.0±0.2、および15.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ166℃~176℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0089】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図6(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0090】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、(i)室温で測定する結晶体Nの粉末X線回折(PXRD)パターンに8.1±0.2、9.0±0.2、15.8±0.2、22.6±0.2、および25.0±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図6(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0091】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、温度を(例えば室温から)約100℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.5%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、温度を約120℃まで加熱して熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.5%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、温度を約120℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約1.0%未満、約0.5%未満、またはさらなる実施態様において、質量の減少が約0.1%未満であることが特徴である。
【0092】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、実質的に
図6(上)に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0093】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Nは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0094】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Nを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Nを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0095】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Nである。
【0096】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体N、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0097】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体N、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0098】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Nは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0099】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Nおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0100】
化合物(I)の結晶体O
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Oを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Oは、p-トルエンスルホン酸(TSA)塩の結晶体である。結晶体O中の化合物(I)のp-トルエンスルホン酸に対するモル比はおおよそ1:1である。
【表4】
【0101】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2、10.1±0.2、15.1±0.2、17.2±0.2、および25.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0102】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2、10.1±0.2、15.1±0.2、17.2±0.2、および25.2±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0103】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2、10.1±0.2、15.1±0.2、17.2±0.2、および25.2±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0104】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2および10.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに15.1±0.2、17.2±0.2、および25.2±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0105】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに10.1±0.2、17.2±0.2、および25.2±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0106】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2、10.1±0.2、および15.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0107】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2、10.1±0.2、15.1±0.2、および17.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0108】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、7.3±0.2、10.1±0.2、15.1±0.2、17.2±0.2、および25.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体OのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0109】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、実質的に
図7に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0110】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Oは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0111】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Oを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Oを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0112】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Oである。
【0113】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体O、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0114】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体O、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0115】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Oは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0116】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Oおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0117】
化合物(I)の結晶体P
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Pを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Pは、臭化水素酸(HBr)塩の結晶体である。結晶体P中の化合物(I)のブロマイド(Br-)に対するモル比はおおよそ1:2である。結晶体Pは水和物であってもよい。
【表5】
【0118】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、7.4±0.2、8.6±0.2、14.9±0.2、18.8±0.2、および22.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体PのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0119】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、7.4±0.2、8.6±0.2、14.9±0.2、18.8±0.2、および22.9±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体PのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0120】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、7.4±0.2、8.6±0.2、14.9±0.2、18.8±0.2、および22.9±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体PのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0121】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、7.4±0.2および8.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体PのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに14.9±0.2、18.8±0.2、および22.9±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0122】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、7.4±0.2、8.6±0.2、および14.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体PのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0123】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、7.4±0.2、8.6±0.2、14.9±0.2、および18.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体PのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0124】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、7.4±0.2、8.6±0.2、14.9±0.2、18.8±0.2、および22.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体PのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0125】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、実質的に
図8に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0126】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Pは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0127】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Pを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Pを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量含み得る%。
【0128】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Pである。
【0129】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体P、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0130】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体P、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0131】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Pは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0132】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Pおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0133】
化合物(I)の結晶体Q
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Qを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Qとは、化合物(I)およびマロン酸を含む結晶体である。
【表6】
【0134】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0135】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0136】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0137】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0138】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、9.6±0.2および11.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに5.4±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0139】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに11.6±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0140】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、および11.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0141】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、および20.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0142】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、20.2±0.2、および21.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0143】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、5.4±0.2、9.6±0.2、11.6±0.2、20.2±0.2、21.2±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体QのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0144】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、実質的に
図9に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0145】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Qは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0146】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Qを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Qを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0147】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Qである。
【0148】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Q、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0149】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体Q、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0150】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Qは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0151】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Qおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0152】
化合物(I)の結晶体R
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Rを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Rは、1,2-エタンスルホン酸塩の結晶体である。結晶体R中の化合物(I)の1,2-エタンスルホン酸に対するモル比はおおよそ2:1である。結晶体Rは非溶媒和物であってもよい。
【表7】
【0153】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0154】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0155】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0156】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0157】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2および10.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0158】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、および16.4±0.2。の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴であるここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0159】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、および17.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0160】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、および22.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0161】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体RのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0162】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、実質的に
図10に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0163】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、おおよそ280℃~290℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約280℃~約290℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0164】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、(i)室温で測定する結晶体Rの粉末X線回折(PXRD)パターンに9.5±0.2および10.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ280℃~290℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0165】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、(i)室温で測定する結晶体Rの粉末X線回折(PXRD)パターンに9.5±0.2、10.0±0.2、および16.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ280℃~290℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0166】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図11(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0167】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、(i)室温で測定する結晶体Rの粉末X線回折(PXRD)パターンに9.5±0.2、10.0±0.2、16.4±0.2、17.2±0.2、22.0±0.2、および22.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図11(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0168】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、温度を(例えば室温から)約150℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、温度を約175℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、温度を約200℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約1.0%未満、約0.5%未満、またはさらなる実施態様において、質量の減少が約0.1%未満であることが特徴である。
【0169】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、実質的に
図11(上)に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0170】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Rは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0171】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Rを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Rを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0172】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Rである。
【0173】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体R、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0174】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体R、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0175】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Rは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0176】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Rおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0177】
化合物(I)の結晶体S
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Sを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Sは2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩の結晶体である。結晶体S中の化合物(I)の2-ヒドロキシエタンスルホン酸に対するモル比はおおよそ1:1である。結晶体Sは非溶媒和物であってもよい。
【表8】
【0178】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2、9.6±0.2、19.3±0.2、23.7±0.2、および24.7±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0179】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2、9.6±0.2、19.3±0.2、23.7±0.2、および24.7±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0180】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2、9.6±0.2、19.3±0.2、23.7±0.2、および24.7±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0181】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに19.3±0.2、23.7±0.2、および24.7±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0182】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2、9.6±0.2、および24.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0183】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2、9.6±0.2、および19.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0184】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2、9.6±0.2、19.3±0.2、および23.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0185】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、8.4±0.2、9.6±0.2、19.3±0.2、23.7±0.2、および24.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体SのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0186】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、実質的に
図12に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0187】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、約180℃より上の温度で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、おおよそ183℃~193℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約183℃~約193℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0188】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、(i)室温で測定する結晶体Sの粉末X線回折(PXRD)パターンに8.4±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ183℃~193℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0189】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、(i)室温で測定する結晶体Sの粉末X線回折(PXRD)パターンに8.4±0.2、9.6±0.2、および19.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ183℃~193℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0190】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、(i)室温で測定する結晶体Sの粉末X線回折(PXRD)パターンに8.4±0.2、9.6±0.2、および24.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ183℃~193℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。
【0191】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図13(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0192】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、(i)室温で測定する結晶体Sの粉末X線回折(PXRD)パターンに8.4±0.2、9.6±0.2、19.3±0.2、23.7±0.2、および24.7±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図13(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0193】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、温度を(例えば室温から)約150℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、温度を約175℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、温度を約200℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約1.0%未満、約0.5%未満、またはさらなる実施態様において、質量の減少が約0.1%未満であることが特徴である。
【0194】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、実質的に
図13(上)に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0195】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Sは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0196】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Sを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Sを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0197】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Sである。
【0198】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体S、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0199】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体S、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0200】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Sは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0201】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Sおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0202】
化合物(I)の結晶体T
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶物質として提供される結晶体Tを含む。化合物(I)の結晶体Tとは、化合物(I)およびマレイン酸を含む結晶体である。結晶体T中の化合物(I)のマレイン酸に対するモル比はおおよそ1:1である。
【表9】
【0203】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2、11.0±0.2、12.7±0.2、18.5±0.2、および23.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0204】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2、11.0±0.2、12.7±0.2、18.5±0.2、および23.9±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0205】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2、11.0±0.2、12.7±0.2、18.5±0.2、および23.9±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0206】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2および11.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに12.7±0.2、18.5±0.2、および23.9±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0207】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2、11.0±0.2、および23.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0208】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2、11.0±0.2、および12.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0209】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2、11.0±0.2、12.7±0.2、および18.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0210】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、10.7±0.2、11.0±0.2、12.7±0.2、18.5±0.2、および23.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体TのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0211】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、実質的に
図14に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0212】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Tは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0213】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Tを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Tを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0214】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Tである。
【0215】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体T、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0216】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体T、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0217】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Tは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0218】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Tおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0219】
化合物(I)の結晶体U
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶物質として提供される結晶体Uを含む。化合物(I)の結晶体Uはナフタレン-1,5-ジスルホン酸塩の結晶体である。結晶体U中の化合物(I)のナフタレン-1,5-ジスルホン酸に対するモル比はおおよそ1:2である。結晶体Uは水和物であってもよい。
【表10】
【0220】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2、9.1±0.2、10.2±0.2、13.4±0.2、および18.5±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0221】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2、9.1±0.2、10.2±0.2、13.4±0.2、および18.5±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0222】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2、9.1±0.2、10.2±0.2、13.4±0.2、および18.5±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0223】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに10.2±0.2、13.4±0.2、および18.5±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0224】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2、9.1±0.2、および18.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0225】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2、9.1±0.2、および10.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0226】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2、9.1±0.2、10.2±0.2、および13.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0227】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、7.2±0.2、9.1±0.2、10.2±0.2、13.4±0.2、および18.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体UのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0228】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、実質的に
図15に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0229】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Uは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0230】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Uを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Uを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0231】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Uである。
【0232】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体U、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0233】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体U、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0234】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Uは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0235】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Uおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0236】
化合物(I)の結晶体V
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Vを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Vは、硝酸塩の結晶体である。結晶体V中の化合物(I)のNO
3
-に対するモル比はおおよそ1:2である。
【表11】
【0237】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、25.2±0.2、26.4±0.2、および27.4±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0238】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、25.2±0.2、26.4±0.2、および27.4±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0239】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、25.2±0.2、26.4±0.2、および27.4±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0240】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、25.2±0.2、26.4±0.2、および27.4±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0241】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに16.9±0.2、25.2±0.2、26.4±0.2、および27.4±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0242】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、および16.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0243】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、および25.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0244】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、25.2±0.2、および26.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0245】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、6.3±0.2、9.1±0.2、16.9±0.2、25.2±0.2、26.4±0.2、および27.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体VのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0246】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、実質的に
図16に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0247】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Vは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0248】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Vを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Vを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0249】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Vである。
【0250】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体V、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0251】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体V、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0252】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Vは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0253】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Vおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0254】
化合物(I)の結晶体W
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Wを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Wはベンゼンスルホン酸塩の結晶体である。結晶体W中の化合物(I)のベンゼンスルホン酸に対するモル比はおおよそ1:1である。結晶体Wは非溶媒和物であってもよい。
【表12】
【0255】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2、9.6±0.2、14.7±0.2、15.6±0.2、および25.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0256】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2、9.6±0.2、14.7±0.2、15.6±0.2、および25.2±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0257】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2、9.6±0.2、14.7±0.2、15.6±0.2、および25.2±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0258】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに14.7±0.2、15.6±0.2、および25.2±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0259】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2、9.6±0.2、および15.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0260】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2、9.6±0.2、および14.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0261】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2、9.6±0.2、14.7±0.2、および15.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0262】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、7.7±0.2、9.6±0.2、14.7±0.2、15.6±0.2、および25.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体WのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0263】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、実質的に
図17に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0264】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、吸熱ピークの開始温度がおおよそ176℃~186℃の範囲であることが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークは約181℃の開始温度を有する。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフにおいて、吸熱ピークの開始温度が約176℃~約186℃の範囲であることが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは、吸熱ピークの開始温度が約181℃である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0265】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、(i)室温で測定する結晶体Wの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)吸熱ピークの開始温度が約181℃であることが特徴である。
【0266】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、(i)室温で測定する結晶体Wの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)吸熱ピークの開始温度がおおよそ176℃~186℃の範囲であることが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークは約181℃の開始温度を有する。
【0267】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、(i)室温で測定する結晶体Wの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2、9.6±0.2、および14.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)吸熱ピークの開始温度がおおよそ176℃~186℃の範囲であることが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークは約181℃の開始温度を有する。
【0268】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、(i)室温で測定する結晶体Wの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2、9.6±0.2、および15.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)吸熱ピークの開始温度がおおよそ176℃~186℃の範囲であることが特徴である。さらなる実施態様において、吸熱ピークは約181℃の開始温度を有する。
【0269】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図18(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0270】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、(i)室温で測定する結晶体Wの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2、9.6±0.2、14.7±0.2、15.6±0.2、および25.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図18(下)に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0271】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、温度を(例えば室温から)約125℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、温度を約150℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、温度を約150℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約1.0%未満、約0.5%未満、またはさらなる実施態様において、質量の減少が約0.1%未満であることが特徴である。
【0272】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、実質的に
図18(上)に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0273】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Wは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0274】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Wを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Wを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0275】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Wである。
【0276】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体W、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0277】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体W、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0278】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Wは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0279】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Wおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0280】
化合物(I)の結晶体X
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Xを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Xは、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸塩の結晶体である。結晶体X中の化合物(I)に対するナフタレン-1,5-ジスルホン酸のモル比はおおよそ1:1である。
【表13】
【0281】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、16.2±0.2、23.8±0.2、および26.4±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0282】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、16.2±0.2、23.8±0.2、および26.4±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0283】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、16.2±0.2、23.8±0.2、および26.4±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0284】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、16.2±0.2、23.8±0.2、および26.4±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0285】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2および10.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに14.7±0.2、16.2±0.2、23.8±0.2、および26.4±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0286】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、および14.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0287】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、および16.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0288】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、16.2±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0289】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0290】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、7.6±0.2、10.7±0.2、14.7±0.2、16.2±0.2、23.8±0.2、および26.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体XのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0291】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、実質的に
図19に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0292】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Xは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0293】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Xを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Xを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0294】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Xである。
【0295】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体X、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0296】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体X、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0297】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Xは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0298】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Xおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0299】
化合物(I)の結晶体Y
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Yを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Yは、エタンスルホン酸塩の結晶体である。
【表14】
【0300】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2、9.1±0.2、11.9±0.2、19.7±0.2、および24.6±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0301】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2、9.1±0.2、11.9±0.2、19.7±0.2、および24.6±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0302】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2、9.1±0.2、11.9±0.2、19.7±0.2、および24.6±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0303】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2および9.1±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに11.9±0.2、19.7±0.2、および24.6±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0304】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2、9.1±0.2、および11.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0305】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2、9.1±0.2、および19.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0306】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、9.1±0.2、19.7±0.2、および24.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0307】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2、9.1±0.2、11.9±0.2、および19.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0308】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、8.5±0.2、9.1±0.2、11.9±0.2、19.7±0.2、および24.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体YのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0309】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、実質的に
図20に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0310】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Yは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0311】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Yを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Yを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0312】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Yである。
【0313】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Y、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0314】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体Y、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0315】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Yは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0316】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Yおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0317】
化合物(I)の結晶体Z
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体Zを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体Zは一硫酸塩・三水和物の結晶体である。
【0318】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、単位格子定数がおおよそ以下と等しいことが特徴である。
単位格子(三斜晶系):
a=8.76±0.10Å
b=11.79±0.10Å
c=12.68±0.10Å
α=77.5±1.0°
β=89.9±1.0°
γ=86.5±1.0°
空間群: P-1
単位格子当たりの分子数(Z): 2
単位格子体積=1277±20Å
3
密度(計算値)=1.502g/cm
3
ここで化合物(I)の結晶体Zの単位格子定数は約296Kの温度で測定した。
【表15】
【0319】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、7.7±0.2、15.5±0.2、19.0±0.2、および20.0±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ZのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0320】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、7.7±0.2、15.5±0.2、19.0±0.2、および20.0±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ZのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0321】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、7.7±0.2および15.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ZのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに19.0±0.2および20.0±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0322】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、7.7±0.2、15.5±0.2、および19.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ZのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0323】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、7.7±0.2、15.5±0.2、および20.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ZのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0324】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、7.7±0.2、19.0±0.2、および20.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ZのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0325】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、7.7±0.2、15.5±0.2、19.0±0.2、および20.0±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ZのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0326】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、実質的に
図21に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0327】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体Zは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0328】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体Zを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体Zを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0329】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体Zである。
【0330】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体Z、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0331】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体Z、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0332】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体Zは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0333】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体Zおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0334】
化合物(I)の結晶体AA
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体AAを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体AAは硫酸塩の結晶体である。
【表16】
【0335】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、6.3±0.2、7.7±0.2、8.2±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0336】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、6.3±0.2、7.7±0.2、8.2±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0337】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、6.3±0.2、7.7±0.2、8.2±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0338】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、6.3±0.2および7.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに8.2±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0339】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、6.3±0.2、7.7±0.2、および8.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0340】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、7.7±0.2および8.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに6.3±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0341】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、6.3±0.2、7.7±0.2、8.2±0.2、および11.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0342】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、6.3±0.2、7.7±0.2、8.2±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AAのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0343】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、実質的に
図22に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0344】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、おおよそ189℃~199℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱は約194℃である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約189℃~約199℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは吸熱の最大が約194℃である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0345】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、(i)室温で測定する結晶体AAの粉末X線回折(PXRD)パターンに6.3±0.2および7.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ189℃~199℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約194℃である。
【0346】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、(i)室温で測定する結晶体AAの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2および8.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ189℃~199℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約194℃である。
【0347】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、(i)室温で測定する結晶体AAの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.7±0.2、8.2±0.2、および11.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ189℃~199℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約194℃である。
【0348】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、(i)室温で測定する結晶体AAの粉末X線回折(PXRD)パターンに6.3±0.2、7.7±0.2、および8.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii) おおよそ189℃~199℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約194℃である。
【0349】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図23に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0350】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、(i)室温で測定する結晶体AAの粉末X線回折(PXRD)パターンに6.3±0.2、7.7±0.2、8.2±0.2、11.6±0.2、および25.4±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図23に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0351】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体AAは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0352】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体AAを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体AAを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0353】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AAである。
【0354】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AA、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0355】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体AA、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0356】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AAは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0357】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体AAおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0358】
化合物(I)の結晶体AB
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体ABを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体ABは硫酸塩の結晶体である。結晶体ABは非溶媒和物であってもよい。
【表17】
【0359】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2、9.7±0.2、10.3±0.2、11.4±0.2、および23.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0360】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2、9.7±0.2、10.3±0.2、11.4±0.2、および23.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0361】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2、9.7±0.2、10.3±0.2、11.4±0.2、および23.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0362】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2および9.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに10.3±0.2、11.4±0.2、および23.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0363】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2、9.7±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0364】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2、9.7±0.2、および10.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0365】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2、9.7±0.2、10.3±0.2、および11.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0366】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、7.8±0.2、9.7±0.2、10.3±0.2、11.4±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ABのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0367】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、実質的に
図24に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0368】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、おおよそ217℃~227℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱は約222℃である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約217℃~約227℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは吸熱の最大が約222℃である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0369】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、(i)室温で測定する結晶体ABの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.8±0.2および9.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ217℃~227℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約222℃である。
【0370】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、(i)室温で測定する結晶体ABの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.8±0.2、9.7±0.2、および10.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ217℃~227℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約222℃である。
【0371】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、(i)室温で測定する結晶体ABの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.8±0.2、9.7±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ217℃~227℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約222℃である。
【0372】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図25に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0373】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、(i)室温で測定する結晶体ABの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.8±0.2、9.7±0.2、10.3±0.2、11.4±0.2、および23.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図25に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0374】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、温度を(例えば室温から)約100℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、温度を約120℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が0.1%未満であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、温度を約120℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約1.0%未満、約0.5%未満、またはさらなる実施態様において、質量の減少が約0.1%未満であることが特徴である。
【0375】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、実質的に
図26に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0376】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体ABは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0377】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体ABを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体ABを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0378】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体ABである。
【0379】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AB、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0380】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体AB、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0381】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ABは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0382】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体ABおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0383】
化合物(I)の結晶体AC
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体ACを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体ACは一塩酸塩・三水和物の結晶体である。
【0384】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、単位格子定数がおおよそ以下と等しいことが特徴である。
単位格子(三斜晶系):
a=8.76±0.10Å
b=11.75±0.10Å
c=12.31±0.10Å
α=105.5±1.0°
β=96.3±1.0°
γ=95.0±1.0°
空間群: P-1
単位格子当たりの分子数(Z): 2
単位格子体積=1205±20Å
3
密度(計算値)=1.422g/cm
3
ここで化合物(I)の結晶体ACの単位格子定数は約296Kの温度で測定した。
【表18】
【0385】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2、10.2±0.2、13.7±0.2、20.4±0.2、および25.9±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0386】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2、10.2±0.2、13.7±0.2、20.4±0.2、および25.9±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0387】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2、10.2±0.2、13.7±0.2、20.4±0.2、および25.9±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0388】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2および10.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに13.7±0.2、20.4±0.2、および25.9±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0389】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2および13.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに10.2±0.2、20.4±0.2、および25.9±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0390】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2および25.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに10.2±0.2、13.7±0.2、および20.4±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0391】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2、10.2±0.2、および13.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0392】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2、10.2±0.2、13.7±0.2、および20.4±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0393】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、7.6±0.2、10.2±0.2、13.7±0.2、20.4±0.2、および25.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ACのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0394】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、実質的に
図27に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0395】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体ACは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0396】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体ACを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体ACを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0397】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体ACである。
【0398】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AC、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0399】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体AC、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0400】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ACは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0401】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体ACおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0402】
化合物(I)の結晶体AD
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体ADを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体ADはメシル酸塩の結晶体である。
【表19】
【0403】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、7.8±0.2、10.3±0.2、および13.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0404】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、7.8±0.2、10.3±0.2、および13.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0405】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、7.8±0.2、10.3±0.2、および13.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0406】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2および6.9±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに7.8±0.2、10.3±0.2、および13.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0407】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、および10.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0408】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、10.3±0.2、および13.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0409】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、および7.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0410】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、7.8±0.2、および10.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0411】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、6.0±0.2、6.9±0.2、7.8±0.2、10.3±0.2、および13.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体ADのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0412】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、実質的に
図28に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0413】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体ADは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0414】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体ADを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体ADを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0415】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体ADである。
【0416】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AD、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0417】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体AD、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0418】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体ADは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0419】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体ADおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0420】
化合物(I)の結晶体AE
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体AEを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体AEはリン酸塩の結晶体である。
【表20】
【0421】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2、6.2±0.2、7.3±0.2、9.6±0.2、および12.5±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0422】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2、6.2±0.2、7.3±0.2、9.6±0.2、および12.5±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0423】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2、6.2±0.2、7.3±0.2、9.6±0.2、および12.5±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0424】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2および6.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに7.3±0.2、9.6±0.2、および12.5±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0425】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに6.2±0.2、7.3±0.2、および12.5±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2、6.2±0.2、および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0426】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2、6.2±0.2、および7.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0427】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2、6.2±0.2、7.3±0.2、および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0428】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、4.8±0.2、6.2±0.2、7.3±0.2、9.6±0.2、および12.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AEのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0429】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、実質的に
図29に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0430】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、おおよそ186℃~196℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱は約191℃である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約186℃~約196℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは吸熱の最大が約191℃である。一部の態様では、吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0431】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、(i)室温で測定する結晶体AEの粉末X線回折(PXRD)パターンに4.8±0.2および6.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ186℃~196℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約191℃である。
【0432】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、(i)室温で測定する結晶体AEの粉末X線回折(PXRD)パターンに4.8±0.2および9.6±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ186℃~196℃の範囲で最大の吸熱ピークを有する。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約191℃であることが特徴である。
【0433】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、(i)室温で測定する結晶体AEの粉末X線回折(PXRD)パターンに4.8±0.2、6.2±0.2、および7.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ186℃~196℃の範囲で最大の吸熱ピークを有する。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約191℃であることが特徴である。
【0434】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図30に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0435】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、(i)室温で測定する結晶体AEの粉末X線回折(PXRD)パターンに4.8±0.2、6.2±0.2、7.3±0.2、9.6±0.2、および12.5±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図30に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0436】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体AEは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0437】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体AEを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体AEを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0438】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AEである。
【0439】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AE、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0440】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体AE、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0441】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AEは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0442】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体AEおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0443】
化合物(I)の結晶体AF
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体AFを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体AFは塩酸塩(HCl)溶媒和物の結晶体であり、ここで当該溶媒和物は、エタノールを含むか、またはさらにエタノールおよび水を含む。
【表21】
【0444】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0445】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0446】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0447】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0448】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2および13.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。
【0449】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、および26.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0450】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、および18.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0451】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0452】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0453】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0454】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AFのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0455】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、実質的に
図31に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0456】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、おおよそ95℃~105℃の範囲のブロードな吸熱が特徴である。特定の実施態様において、ブロードな吸熱は約100℃である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFはおおよそ232℃~242℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱は約237℃である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約232℃~約242℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは吸熱の最大が約237℃である。また、さらなる実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフは、約100℃のブロードな吸熱も有する。一部の態様では、1以上の吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0457】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、(i)室温で測定する結晶体AFの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.4±0.2および13.7±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ232℃~242℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約237℃である。
【0458】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、(i)室温で測定する結晶体AFの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.4±0.2、13.7±0.2、および18.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ232℃~242℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約237℃である。
【0459】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、(i)室温で測定する結晶体AFの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.4±0.2、13.7±0.2、および23.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ232℃~242℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約237℃である。
【0460】
吸熱について記載した上述の実施態様において、さらに化合物(I)の結晶体AFは、おおよそ95℃~105℃の範囲でブロードな吸熱を有することが特徴である。さらなる実施態様において、この吸熱は約100℃である。
【0461】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図32に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0462】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、(i)室温で測定する結晶体AFの粉末X線回折(PXRD)パターンに、7.4±0.2、13.7±0.2、18.2±0.2、20.5±0.2、21.3±0.2、22.5±0.2、23.8±0.2、および26.2±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図32に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0463】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、温度を(例えば室温から)約100℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約10%以下であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、温度を(例えば室温から)約105℃まで加熱して熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約10%であることが特徴である。
【0464】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、実質的に
図33に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0465】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体AFは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0466】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体AFを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体AFを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0467】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AFである。
【0468】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AF、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0469】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体AF、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0470】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AFは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0471】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体AFおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0472】
化合物(I)の結晶体AG
一部の実施態様において、化合物(I)は、結晶体AGを含む結晶物質として提供される。化合物(I)の結晶体AGは塩酸塩(HCl)の溶媒和物の結晶体であり、ここで溶媒和物は酢酸を含む。
【表22】
【0473】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0474】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2から選択される3以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0475】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2から選択される4以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0476】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2から選択される5以上の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0477】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2および13.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。さらなる実施態様において、PXRDパターンはさらに18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2から選択される1以上の2θ値(°)を含む。例えば、特定の実施態様において、室温で測定するPXRDパターンは、7.2±0.2、13.8±0.2、および25.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む。
【0478】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、および18.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0479】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、および21.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0480】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、および24.2±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0481】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、および25.3±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0482】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含む粉末X線回折(PXRD)パターンが特徴である。ここで結晶体AGのPXRDパターンは室温で測定されている。
【0483】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、実質的に
図34に示されている観測粉末X線回折パターン(CuKα、室温で測定)が特徴である。
【0484】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、おおよそ146℃~156℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、最大の吸熱は約151℃である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが、約146℃~約156℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは、吸熱の最大が約151℃である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、おおよそ231℃~241℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、最大の吸熱は約236℃である。例えば、一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフは、約231℃~約241℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。特定の実施態様において、示差走査熱量測定(DSC)のグラフでは吸熱の最大が約236℃である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが上述の両方の吸熱を有することが特徴である。一部の態様では、1以上の吸熱が検出されないこともあることが理解されるべきである。
【0485】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、(i)室温で測定する結晶体AGの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.2±0.2および13.8±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ231℃~241℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、最大の吸熱ピークは約236℃である。一部の実施態様において、さらに化合物(I)の結晶体AGは、おおよそ146℃~156℃の範囲で最大の吸熱ピークを有することが特徴である。さらなる実施態様において、この最大の吸熱ピークは約151℃である。
【0486】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、(i)室温で測定する結晶体AGの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.2±0.2、13.8±0.2、および18.5±0.2の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)おおよそ146℃~156℃の範囲の最大の吸熱ピーク、および231℃~241℃の範囲の最大の吸熱ピークを1以上有することが特徴である。
【0487】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図35に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0488】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、(i)室温で測定する結晶体AGの粉末X線回折(PXRD)パターンに7.2±0.2、13.8±0.2、18.5±0.2、21.8±0.2、24.2±0.2、25.3±0.2、および26.8±0.2から選択される2以上の2θ値(°)(CuKα)を含み、(ii)示差走査熱量測定(DSC)のグラフが実質的に
図35に示されるグラフと一致することが特徴である。
【0489】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、温度を(例えば室温から)約100℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約10%以下であることが特徴である。特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、温度を(例えば室温から)約160℃まで加熱して、熱重量分析(TGA)のグラフの質量の減少が約11%であることが特徴である。
【0490】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、実質的に
図36に示されている熱重量分析(TGA)のグラフと一致する。
【0491】
一部の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、実質的に純粋である。例えば、化合物(I)の結晶体AGは、純度が90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上のサンプルであり得るが、残りの物質は、当該化合物の他の形態および/または反応不純物および/または過程での不純物を含む。
【0492】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体は、結晶体AGを本質的に含む。当該実施態様において、結晶の化合物(I)は、結晶体AGを少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、より好ましくは少なくとも約99重量%含み得る。
【0493】
また、ある実施態様は、6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドを含む組成物を提供し、ここで少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも97重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d3)ピリダジン-3-カルボキサミドが結晶体AGである。
【0494】
さらなる実施態様において、化合物(I)の結晶体AG、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
【0495】
特定の実施態様において、医薬組成物は、実質的に純粋な化合物(I)の結晶体AG、および少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤を含む。
【0496】
特定の実施態様において、化合物(I)の結晶体AGは、少なくとも1つの医薬的に許容される担体および/または希釈剤と合わせて少なくとも1つの医薬組成物を提供する。
【0497】
一部の実施態様において、医薬組成物は、化合物(I)の結晶体AGおよび化合物(I)のその他の固体形態を含む。その他の固体形態とは、例えば化合物(I)のその他の結晶体および/または非晶質固体であり得る。
【0498】
結晶体は、例えば、適切な溶媒からの結晶化または再結晶、凝華、融液からの結晶成長、別の相から固体状態への変化、超臨界晶析、およびジェット噴霧など、様々な方法により作製されてもよい。混合溶媒からの結晶体の結晶化技術または再結晶技術には、例えば、溶媒の蒸発、溶媒混合物の温度の冷却、分子および/または塩の過飽和溶媒混合物への結晶播種、溶媒混合物の凍結乾燥、および溶媒混合物への貧溶媒(カウンター溶媒)の添加が挙げられる。多結晶体を含む結晶体の作製には、ハイスループット結晶化技術が利用され得る。
【0499】
薬物の結晶(多結晶体を含む)、作製方法、および薬物結晶の特性評価はSolid-State Chemistry of Drugs, S.R. Byrn, R.R. Pfeiffer, and J.G. Stowell, 2nd Edition, SSCI, West Lafayette, Indiana (1999)で検討されている。
【0500】
溶媒を用いる結晶化技術では、溶媒または混合溶媒の選択は、一般に1つ以上の要因(例えば、化合物の溶解度、結晶化方法、および溶媒の蒸気圧)によって変化する。溶媒を組み合わせることも利用され、例えば、化合物を第1溶媒に溶解して溶液を得て、続いて貧溶媒を加え、溶液中の化合物の溶解度を下げて結晶が形成され得る。貧溶媒とは、化合物の溶解度が低い溶媒である。
【0501】
結晶を形成する方法の1つに、化合物を適切な溶媒中で懸濁および/または撹拌し、スラリーとする方法がある。これは、溶解を促進させるために加熱してもよい。本明細書で用いる用語「スラリー」は、化合物の飽和溶液を意味し、この溶液はまた、所定の温度で化合物および溶媒の不均一な混合物を得るために、さらに化合物を含み得る。
【0502】
結晶化を促進させるために、結晶化させる任意の混合物に種晶を加えてもよい。種晶の播種は、特定の多形体の成長または結晶性生成物の粒子径分布を制御するために用いられ得る。従って、算出される必要な種晶の量は、例えば、"Programmed Cooling of Batch Crystallizers," J.W. Mullin and J. Nyvlt, Chemical Engineering Science, 1971,26, 369-377に記載のように、用いる種晶の大きさおよび生成物粒子の所望の平均径により異なる。一般に、小さい径の種晶は混合物中の結晶の成長を効果的に制御する必要がある。小さい径の種晶は、大きな結晶のふるい分け、粉砕、または微小化、または溶液の微小結晶化により生成され得る。結晶の粉砕または微小化結晶化によって所望の結晶形が変化(すなわち、非晶質または別の多形体への変化)を起こさないように注意する必要がある。
【0503】
冷却した結晶化混合物は真空濾過されてもよく、単離固体は適切な溶媒(例えば冷却した再結晶溶媒)で洗浄し、窒素でパージして乾燥し、所期の結晶体が得られても良い。単離固体は1以上の適切なスペクトル技術または分析技術(例えば固体核磁気共鳴、示差走査熱量測定、X線粉末回折など)によって分析され、好ましい生成物の結晶体の形成が評価されてもよい。得られた結晶体は一般に、結晶化の過程で用いられる元の化合物の質量に基づいて、単離収率約70重量%以上、好ましくは単離収率90重量%以上の量が得られる。生成物は、必要に応じて生成物を解砕するために、共に粉砕するか、または篩にかけられてもよい。
【0504】
結晶体は、化合物(I)を製造する最後の過程の反応溶媒から直接製造され得る。例えば、最後の過程のステップで化合物(I)が結晶化され得る溶媒または混合溶媒を用いることにより製造され得る。あるいは、蒸留または溶媒添加によって結晶体が得られてもよい。この目的に対する適切な溶媒には、例えば、上述の無極性溶媒および極性溶媒(プロトン性極性溶媒(例えばアルコール)、および非プロトン性極性溶媒(例えばケトン)を含む)が挙げられる。
【0505】
サンプル中に多結晶体が1つより多く存在することが、例えば粉末X線回折(PXRD)または固体核磁気共鳴分光法(ssNMR)により決定され得る。例えば、実験的に測定したPXRDパターンとシミュレーションのPXRDパターンの比較において存在する余分なピークは、サンプル中に多結晶体が1つより多く存在することを示し得る。シミュレーションのPXRDは、単結晶X線データから計算され得る。Smith, D.K., "A FORTRAN Program for Calculating X-Ray Powder Diffraction Patterns," Lawrence Radiation Laboratory, Livermore, California, UCRL-7196 (April 1963)を参照のこと。
【0506】
本明細書に記載の化合物(I)の結晶体は、操作が当業者に周知である様々な技術を用いて特性評価され得る。結晶体は、一定の分析温度における単結晶の単位格子測定に基づく単結晶X線回折を用いて評価され、識別され得る。単位格子に関する詳細な説明は、Stout & Jensen, X-Ray Structure Determination: A Practical Guide, Macmillan Co., New York (1968), Chapter 3に記載されており、本文献は引用により本明細書に組み込まれる。別法として、結晶格子中の原子の特徴的な立体配置は、観測した部分的な原子配置に従って評価され得る。結晶構造を評価する別の手法として、粉末X線回折分析がある。この分析では、同一の分析温度で測定した回折プロファイルを純粋な粉末物質を表すシミュレーションプロファイルと比較し、対象となる測定値を一連の2θの値(例えば2、3、4以上)で評価する。
【0507】
結晶体の評価にはその他の方法が用いられてもよく、例えば固体核磁気共鳴(ssNMR)、示差走査熱量測定(DSC)、サーモグラフィー、および結晶形態または非晶質形態の目視検査が挙げられる。これらの特徴を2つ以上組み合わせて対象の結晶体を特性評価しても良い。
【0508】
(有用性)
本明細書に記載の化合物(I)の結晶体は、合成過程が完了した段階でその他の成分から化合物(I)を単離するため、および/または1つまたは一連の結晶化のステップによって化合物(I)を精製するために用いられ得る。単離および精製のステップは同時または独立に実施可能である。本明細書に記載の各結晶体は、化合物(I)のその他の固体形態(例えば非晶質の化合物(I)など)を作製するためにも用いられ得る。さらなる実施態様において、非晶質の化合物(I)は、次いで臨床使用のための剤形(例えば、非晶質の化合物(I)の固体分散体を含む剤形)を形成するために用いられる。
【0509】
本明細書に記載の化合物(I)の結晶体は、化合物(I)の他の結晶体(本明細書に記載の他の結晶体を含む)とそれぞれ単体または組合せて使用されてもよく、および/または医薬組成物を形成するために、1以上の賦形剤またはその他の医薬活性成分と共に製剤化されても良い。
【0510】
実施例
本発明は、本発明の好ましい実施態様である以下の実施例によってさらに説明されている。全ての温度は特に断りが無い限り摂氏温度(℃)である。これらの実施例は限定ではなく例示であり、本発明の本質および範囲から離れないその他の実施態様が存在し得ることが理解される。
【0511】
簡単に記載するため、本明細書では以下の略語が用いられ得る。
【表23】
【0512】
実施例1:化合物(I)の結晶体Lの製造
化合物(I)(84.4mg; 0.2mmol)/アセトニトリル(1.0mL)に等モル量のゲンチジン酸(32.9mg; 0.2mmol)を加えて懸濁液を得て、これを75℃で1日間スラリー状にした。1日後、複屈折性を有する粒子からなる懸濁液を得た。懸濁液を陽圧で熱時濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Lを構成する。
【0513】
実施例2:化合物(I)の結晶体Mの製造
化合物(I)(84.4mg; 0.2mmol)/アセトニトリル(1.0mL)の懸濁液を75℃で静置した。この懸濁液に2モル当量のHBr(47μL)を加え、溶液を得た。次いでこの溶液はすぐに固体が沈殿し、懸濁液となった。懸濁液を陽圧で熱時濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Mを構成する。
【0514】
実施例3:化合物(I)の結晶体Nの製造
化合物(I)(79.6mg; 0.19mmol)を水に懸濁し、おおよそ等モル量の硝酸(15μL; 0.25mmol)を加え、溶液を得た。窒素でパージして蒸発させ、固体を得た。当該固体が結晶体Nを構成する。
【0515】
実施例4:化合物(I)の結晶体Oの製造
p-トルエンスルホン酸(38.8mg、0.20mmol)を酢酸エチル(1mL)に溶解し、おおよそ等モル量の化合物(I)(74.1mg、0.17mmol)に加え、懸濁液を得た。終夜スラリー状にした後、複屈折性を有する微粒子を含むゲルが形成された。透明な上清をデカンテーションし、室温で10日間静置し、その後複屈折性を有する固体が沈殿した。当該固体が結晶体Oを構成する。
【0516】
実施例5:化合物(I)の結晶体Pの製造
化合物(I)(84.4mg; 0.2mmol)/アセトニトリル(1.0mL)の懸濁液を75℃で静置した。この懸濁液に、2モル当量のHBr(47μL)を加え、溶液を得た。次いで溶液からすぐに固体が沈殿し、懸濁液となった。この懸濁液を陽圧で熱時濾過した。濾液をすぐに室温に冷却し、固体を得た。当該固体が結晶体Pを構成する。
【0517】
実施例6:化合物(I)の結晶体Qの製造
酢酸エチルの一部(1mL)をマロン酸で60℃で飽和させた。飽和溶液を化合物(I)のサンプル(70.9mg; 0.17mmol)に熱時濾過した。得られた懸濁液を60℃で8日間スラリー状にし、複屈折性を有する粒子からなる懸濁液を得た。懸濁液を陽圧で熱時濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Qを構成する。
【0518】
実施例7:化合物(I)の結晶体Rの製造
1,2-エタンジスルホン酸二水和物(19.7mg、0.085mmol)を50℃でアセトンに溶解した。この溶液を2モル当量の化合物(I)(67.7mg、0.16mmol)に加え、得られた懸濁液を50℃で90分間スラリー状にしている間に、懸濁液は複屈折性を有する粒子を含むものとなった。懸濁液を陽圧で熱時濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Rを構成する。
【0519】
実施例8:化合物(I)の結晶体Sの製造
ある実験において、化合物(I)(88.7mg、0.21mmol)をクロロホルム(0.75mL)に懸濁し、2モル当量の2-ヒドロキシエタンスルホン酸(35μL、0.42mmol)を加え、得られた溶液を室温で1週間撹拌した後、蒸発させた。得られたゲルを真空乾燥し、次いでアセトンに懸濁し、複屈折性を有する微粒子からなる懸濁液を得た。懸濁液を4日間スラリー状にした後、単離固体へと濾過した。当該固体が結晶体Sを構成する。
また、結晶体Sはアセトニトリル、および等モル量の2-ヒドロキシエタンスルホン酸からも単離された。化合物(I)(71.3mg、0.17mmol)/アセトニトリル(1mL)の懸濁液を70℃で30分間スラリー状にした後、等モル量の2-ヒドロキシエタンスルホン酸(16.4μL、0.17mmol)を加え、懸濁液を得た。この懸濁液を70℃で1週間スラリー状にし、室温に冷却して溶液とし、これを蒸発させた。得られた固体が結晶体Sを構成する。
【0520】
実施例9:化合物(I)の結晶体Tの製造
マレイン酸(43.5mg、0.36mmol)/クロロホルム:酢酸エチル(v/v=1:1、1mL)の懸濁液を0.5モル当量の化合物(I)(73.6mg; 0.17mmol)に加え、懸濁液を得た。サンプルを2週間室温でスラリー状にし、複屈折性を有する粒子からなる懸濁液を得た。懸濁液を陽圧で濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Tを構成する。
【0521】
実施例10:化合物(I)の結晶体Uの製造
化合物(I)(73.7mg; 0.17mmol)を75℃でp-ジオキサン(1mL)に懸濁した。おおよそ2モル当量のナフタレン-1,5-ジスルホン酸(128.5mg、0.45mmol)を75℃で懸濁液に加え、複屈折性を有する粒子を含むゲルを得た。サンプルを周囲温度で6日間スラリー状にし、複屈折性を持たない粒子を含むゲルを得た。このゲルにトルエンを加え(2x1mL)、懸濁液を得た。この懸濁液を室温で2日間スラリー状にした後、陽圧で濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Uを構成する。
【0522】
実施例11:化合物(I)の結晶体Vの製造
化合物(I)(83.5mg、0.20mmol)を水(1mL)に懸濁し、80℃で静置し、2モル当量の硝酸(25μL、0.40mmol)を懸濁液に加え、わずかに固体を含む溶液を得た。反応を熱時濾過し、室温に冷却し、濃縮し、ゲルを得た。ジイソプロピルエーテル(1mL)を加え、複屈折性を有する微粒子からなる懸濁液を得た。この懸濁液を室温で2日間スラリー状にした後、陽圧で濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Vを構成する。
【0523】
実施例12:化合物(I)の結晶体Wの製造
化合物(I)(70.1mg、0.16mmol)およびおおよそ等モル量のベンゼンスルホン酸(32.0mg; 0.20mmol)を合わせて、酢酸エチル(1mL)の一部を加え、懸濁液を得た。この懸濁液を60℃で1週間スラリー状にし、複屈折性を有する粒子からなる懸濁液を得た。懸濁液を陽圧で濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Wを構成する。
【0524】
実施例13:化合物(I)の結晶体Xの製造
化合物(I)(62.9mg、0.15mmol)およびおおよそ等モル量のナフタレン-1,5-ジスルホン酸(56.1mg、0.19mmol)をアセトン(1mL)に懸濁し、50℃で1週間スラリー状にし、複屈折性を有する粒子からなる懸濁液を得た。この懸濁液を陽圧で濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Xを構成する。
【0525】
実施例14:化合物(I)の結晶体Yの製造
化合物(I)(67.1mg、0.16mmol)を2-メチルテトラヒドロフラン(1mL)に懸濁し、1.5モル量のエタンスルホン酸(20.6μL)を加えた。酸添加後に固体が残り、このサンプルを70℃で1週間撹拌し、ゲルを得た。メチルtert-ブチルエーテル(1mL)を加え、サンプルを2日間室温でトリチュレートし、懸濁液を得た。懸濁液を陽圧で濾過し、固体を得た。当該固体が結晶体Yを構成する。
【0526】
実施例15:化合物(I)の結晶体Zの製造
化合物(I)(360mg)を周囲温度でテトラヒドロフラン:水(v/v=95:5、24mL)に溶解した。96%硫酸(47μL)を加え、素早く蒸発させることで固体を単離した。この単離固体(90mg)を60℃でエタノール:水(v/v=1:2、1mL)に懸濁し、終夜撹拌した。スラリー中に懸濁した固体が結晶体Zを構成する。
【0527】
実施例16:化合物(I)の結晶体AAの製造
化合物(I)(360mg)を周囲温度でテトラヒドロフラン:水(v/v=95:5、24mL)に溶解し、96%硫酸(47μL)を加えた。素早く蒸発させることで固体を単離した。この単離固体(90mg)を60℃で酢酸ブチル(1mL)に懸濁し、終夜撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過した固体をバキュームオーブン中、50℃で終夜乾燥させた。乾燥させた固体が結晶体AAを構成する。
【0528】
実施例17:化合物(I)の結晶体ABの製造
化合物(I)(360mg)を周囲温度でテトラヒドロフラン:水(v/v=95:5、24mL)に溶解した。96%硫酸(47μL)を加え、素早く蒸発させることで固体を単離した。この単離固体(90mg) を60℃でIPAc(1mL)に懸濁し、終夜撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過した固体をバキュームオーブン中、50℃で終夜乾燥させた。乾燥させた固体が結晶体ABを構成する。
【0529】
実施例18:化合物(I)の結晶体ACの製造
化合物(I)(360mg)を周囲温度でテトラヒドロフラン:水(v/v=95:5、24mL)に溶解した。37%塩酸(142μL)を加え、素早く蒸発させることで固体を単離した。この単離固体(90mg)をエタノール:水(v/v=1:2、1mL)中、60℃で撹拌し、終夜撹拌した。スラリー中に懸濁した固体が結晶体ACを構成する。
【0530】
実施例19:化合物(I)の結晶体ADの製造
化合物(I)(360mg)を周囲温度でテトラヒドロフラン:水(v/v=95:5、24mL)に溶解した。メタンスルホン酸(55μL)を加え、素早く蒸発させることで固体を単離した。この単離固体(90mg)を60℃でIPAc(1mL)に懸濁し、終夜撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過した固体をバキュームオーブン中、50℃で終夜乾燥させた。乾燥させた固体が結晶体ADを構成する。
【0531】
実施例20:化合物(I)の結晶体AEの製造
化合物(I)(360mg)を周囲温度でテトラヒドロフラン:水(v/v=95:5、24mL)に溶解した。85%リン酸(58μL)を加え、素早く蒸発させることで固体を単離した。この単離固体(90mg)を60℃で酢酸イソプロピル(1mL)に懸濁し、終夜撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過した固体をバキュームオーブン中、50℃で終夜乾燥させた。乾燥させた固体が結晶体AEを構成する。
別法として、上述の最初の方法で素早く蒸発させることで得られた単離固体(90mg)を60℃で酢酸ブチル(1mL)に懸濁し、終夜撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過した固体をバキュームオーブン中、終夜50℃で乾燥させた。乾燥させた固体が結晶体AEを構成する。
【0532】
実施例21:化合物(I)の結晶体AFの製造
化合物(I)を濃度が19mg/mLとなるように70℃でエタノール:水(v:v=90:10)に溶解した。この溶液を新たなバイアルに熱時濾過し、2~8℃に冷却した。沈殿した固体が結晶体AFを構成する。
結晶体AFもいくつかの別の方法によって製造される。ある方法において、化合物(I)(結晶体B)を2~8℃で14日間エタノール:水(v:v=90:10)に懸濁して得られた固体は結晶体AFを構成する。別法として、化合物(I)(結晶体B)を2~8℃および室温で14日間エタノール:水(v:v=80:20)に懸濁して得られた固体が結晶体AFを構成する。さらに別の方法において、化合物(I)(結晶体B)を室温で14日間エタノール:水(v:v=64:36)に懸濁して得られた固体が結晶体AFを構成する。
【0533】
実施例22:化合物(I)の結晶体AGの製造
化合物(I)(結晶体B)を室温で14日間酢酸に懸濁し、得られた固体が結晶体AGを構成する。
別法として、化合物(I)を濃度が42mg/mLとなるように70℃で酢酸に溶解した。この溶液を熱時濾過し、濾過した溶液を20℃/時間の速度で室温に冷却した。得られた透明溶液をさらに2~8℃に冷却し、次いで-15~-25℃に冷却した。この溶液を室温に戻し、酢酸エチルを加え、最終的な酢酸:酢酸エチルの割合が1:3(v:v)とした。酢酸エチルの添加後10分以内に固体が観測された。当該固体が結晶体AGを構成する。
【0534】
6-(シクロプロパンカルボキサミド)-4-((2-メトキシ-3-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル)アミノ)-N-(メチル-d
3
)ピリダジン-3-カルボキサミドの合成
ステップ1:化合物2の製造
【化2】
グラスライニング製反応機にトルエン(0.26kg)、スルホラン(3.4kg)、化合物1(1.0kg)およびPOCl
3(2.7kg)を加え、粗製物を0℃に冷却した。トリエチルアミン(0.89kg)を加え、この粗製混合物を65℃で加熱した。反応が完了するまでエージングし、反応物を5℃に冷却した。
別の容器に水(7.5kg)を加え、5℃に冷却した。反応物を水にゆっくりと加え、内部の温度を5℃未満に保った。上記反応機に水(0.5kg)を加えて濯ぎ、洗浄液を移した。この混合物を5℃で3時間撹拌し、次いでMTBEで3回抽出した(3x4.5kg)。有機層を合わせてpH 7の緩衝溶液(5.0L/kg、15wt%KH
2PO
4/K
2HPO
4)および水(2.5kg)で順に洗浄した。得られた粗製物を総体積がおおよそ3L/kgになるまで減圧蒸留した。ACN(2x6.3kg)を加え、続いて再度蒸留して~3L/kgに戻した。得られた粗製物を20℃に冷却し、30~36wt%溶液として化合物2を得た(収率90~95%)。
【0535】
ステップ2:化合物3の製造
【化3】
ACN(2.7kg)、臭化リチウム(1.18kg)および水(0.65kg)を25℃でグラスライニング製反応機に入れた。上記で製造した化合物2(制限試薬)の粗製溶液、続いてDIPEA(1.82kg)を加えた。得られたスラリーを反応が完了するまで25℃で撹拌し、生成物を濾過により単離した。得られた粗製固体をACN(1.6kg)で洗浄し、ケーキを45℃で真空乾燥した。化合物3を単離した(AP 98および収率83%)。
【0536】
ステップ3:化合物8の製造
水(6.0kg、6.0L/kg)および化合物7(1.0kg)を25℃でグラスライニング製反応機に入れ、酢酸亜鉛無水物(1.08kg、1.0当量)、続いて化合物3(1.28kg、1.20当量)を加えた。反応機のラインを2-プロパノール(0.79kg、1.0L/kg)および水(1.50kg、1.50L/kg)で濯いだ。得られた均一溶液を65℃で加熱し、反応が完了するまでエージングした。水(7.0kg、7.0L/kg)を加え、得られた粗製混合物を20℃に冷却し、30分間エージングした。生成物を濾過により単離した。得られた粗製固体を水(6.0kg、6.0L/kg)、水(6.0kg、6.0L/kg)、THF(5.3kg、6.0L/kg)およびTHF(5.3kg、6.0L/kg)で順に洗浄した。ケーキを70℃で真空乾燥し、化合物8を単離した(AP 98および収率94%)。
【0537】
ステップ4:化合物9の製造
【化4】
別のグラスライニング製反応機を窒素で置換した。トルエン(0.87kg、1.0L/kg)およびMeCN(0.79kg、1.0L/kg)を加え、続いて(2R)-1-[(1R)-1-[ビス(1,1-ジメチルエチル)ホスフィノ]エチル]-2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン(Josiphos SL-009-01)(14.1g、1.0mol%)および酢酸パラジウム(2.9g、0.5mol%)を加え、反応機のラインをトルエン(0.43kg、0.5L/kg)で濯いだ。この予め調製した触媒溶液は使用するまで窒素下で保管した。
20℃で、トルエン(3.46kg、4.0L/kg)およびACN(1.57kg、2.0L/kg)を、窒素で置換したグラスライニング製反応機に加えた。化合物8(1.00kg)、続いてDBU(0.39kg、1.00当量)を加え、反応機のラインをトルエン(0.43kg、0.5L/kg)で濯いだ。この反応混合物に、化合物10(0.54kg、2.5当量)およびK
2CO
3(325mesh、0.70kg、2.0当量)を加え、続いてトルエン(1.30kg、1.5L/kg)およびACN(0.79kg、1.0L/kg)を加えた。この反応混合物に予め調製した触媒溶液を移し、次いで75℃に加熱して反応が完了するまで撹拌した。
反応粗製物を20℃に冷却し、酢酸水溶液(50体積%、4.0kg、4.0L/kg)を1時間かけてゆっくりと加えた。氷酢酸(10.5kg、10.0L/kg)を次いで加え、得られた均一な溶液をヘプタン(2x3.42kg、2x5.0L/kg)で2回洗浄した。下層の水層を回収し、綺麗な反応機に移した。水(5.0kg、5.0L/kg)、続いて化合物9の種晶(0.01kg、1.0wt%)を加えた。このスラリーを20℃で2時間エージングした。さらに水(2.0kg、2.0L/kg)を加え、スラリーをさらに6時間エージングした。生成物を濾過により単離し、得られた粗製ケーキをACN水溶液(50体積%、4.5kg、5.0L/kg)、続いてACN(3.9kg、5.0L/kg)で洗浄した。ケーキを65℃で真空乾燥し、化合物9を単離した(AP 98.5および収率84%)。
【0538】
ステップ5:化合物(I)の製造
【化5】
NMP(2.06kg、2.0L/kg)およびACN(0.78kg、1.0L/kg)をグラスライニング製反応機に入れ、20℃で撹拌した。N-メチルイミダゾール(0.13kg、0.7当量)、化合物13(0.17kg、1.2当量)および化合物9(1.00kg)をこの反応混合物に加えた。混合物を65℃で加熱し、均一になるまでエージングした。HOBt(20%水和物、0.17kg、0.5当量)、続いてEDC・HCl(0.54kg、1.4当量)をこの反応混合物に次いで加えた。反応容器をACN(0.78kg、1.0L/kg)で濯ぎ、次いで得られた混合物を反応が完了するまで65℃でエージングした。水(1.0kg、1L/kg)を加えて反応をクエンチし、次いでACN(3.0kg、3L/kg)で希釈した。この反応混合物を65℃で1時間エージングした後、0℃に冷却し、さらに12時間0℃でエージングした。濾過により生成物を単離し、湿潤ケーキを水:ACN(2:1、2.8kg、3L/kg)、次いでACN(2.4kg、3L/kg)で洗浄した。その後65℃で真空乾燥し、化合物(I)を単離した(純度>99.5%、収率91%)。
NMP(6.2kg、6.0L/kg)および化合物(I)(1.0kg)をグラスライニング製反応機に入れ、バッチを70℃で加熱して溶液を得た。これを次いでポリッシュ濾過により綺麗な反応機に70℃で移した。2-プロパノール(2.4kg、3L/kg)を加え、続いて化合物Iの種晶(0.005kg、0.005kg/kg)を加えた。1時間エージング後、2-プロパノール(4.8kg、6L/kg)を2時間かけてさらに加えた(3L/kg/hr)。スラリーを1時間70℃でエージングし、ゆっくりと0℃に冷却し、さらに12時間0℃でエージングした。生成物を濾過により単離し、湿潤ケーキを2-プロパノール(2x3.1kg、2x4L/kg)で洗浄後、65℃で真空乾燥し、化合物(I)を単離した(純度>99.9%、収率83%)。
【0539】
化合物7の製造
ステップ1: N-メチル-N-ホルミルヒドラジンの製造
グラスライニング製反応機にメタノール(1.6kg/kg、2.0L/kg)およびメチルヒドラジン(1kg)を0℃で加え、ギ酸メチル(0.57kg/kg、1.1当量)を滴下して加えた。得られた粗製物を20℃に加温し、さらに6時間エージングした。得られた粗製物を総体積がおおよそ0.5L/kgになるまで減圧蒸留した。共沸して乾燥させるために、2-MeTHFで蒸留を5回繰り返し行った(5x3.6kg/kg)。得られた粗製物を20℃に冷却し、N-メチル-N-ホルミルヒドラジンを89~90wt%溶液として単離した(収率89~91%)。
【0540】
ステップ2:化合物5の製造
【化6】
グラスライニング製反応機にカリウムtert-ブトキシド(1.5kg/kg、2.4当量)およびTHF(12.2kg/kg)を0℃で加え、化合物4(1.0kg)、N-メチル-N-ホルミルヒドラジン(1.0kg/kg、2.30当量)およびTHF(5.3kg/kg、6.0L/kg)の混合物をゆっくりと加えた。反応機のラインをTHF(0.5kg/kg)で濯ぎ、反応が完了するまで反応粗製物を0℃でエージングした。水(5.0kg/kg)を加え、得られた混合物を0℃で30分間エージングし、40℃に加熱し、さらに30分間エージングした。層を分離し、水層を廃棄した。有機層を食塩水(15wt%、5.7kg/kg)で洗浄後、総体積がおおよそ5L/kgになるまで減圧蒸留した。共沸して乾燥させるために、酢酸エチルで蒸留を4回繰り返し行った(4x10L/kg)。得られた粗製物を20℃に冷却し、硫酸(0.66kg/kg、1.10当量)を加え、得られたスラリーを2~3時間撹拌した。生成物を濾過により単離し、ケーキを酢酸エチル(2x6.5L/kg)およびヘプタン(8L/kg)で順に洗浄した。45℃で真空乾燥し、化合物5を単離した(AP 99および収率83%)。
【0541】
ステップ3:化合物6の製造
【化7】
グラスライニング製反応機に濃硫酸(4.5kg/kg)および化合物5(1.0kg)を0~5℃で加え、硝酸(68wt%、0.35kg/kg、1.2当量)を滴下して加えた。反応が完了するまで混合物を0~5℃で撹拌した。
別の容器中、水(12kg/kg)およびメタノール(6.5kg/kg、8.3L/kg)を20℃でよく混合した。ニトロ化粗製物をメタノールと水の混合溶媒にゆっくりと移し、反応機のラインをメタノール(0.5kg/kg)で濯いだ。得られた粗製物を40~45℃で加熱し、水酸化アンモニウム水溶液(25wt%、7.4kg/kg)をゆっくりと加えた。得られたスラリーを20℃に冷却し、3時間撹拌した。生成物を濾過により単離し、ケーキを水(2x6L/kg)で洗浄し、45℃で真空乾燥して化合物6を単離した(AP 99、収率95%)。
【0542】
ステップ4:化合物7の製造
【化8】
窒素置換した高圧反応機にメタノール(8.0kg/kg)および化合物6(1.0kg)を加えた。酸素を注意深く除去し、重炭酸ナトリウム(0.6kg/kg、2.0当量)および10%Pd/C(50%水湿潤、0.02kg/kg)を加えた。反応機に水素で圧をかけ(41~46psi)、反応混合物を20℃で6時間エージングした。次いで45℃に加熱し、反応が完了するまでエージングした。反応容器を窒素で置換し、反応粗製物を濾過してPd/Cを除去した。メタノール(5kg/kg)で濾過を促した。濾液を合わせて総体積がおおよそ2.5L/kgになるまで減圧蒸留した。水(10kg/kg)を加え、総体積がおおよそ2.5L/kgになるまで得られた粗製物を減圧蒸留した。この粗製物を70℃で加熱し、食塩水(25wt%、9.0kg/kg)を加え、得られた粗製物を6時間70℃で撹拌した。0℃に冷却後、この粗製物をさらに6時間エージングした。生成物を濾過により単離し、ケーキを食塩水(予め℃に冷却、25wt%、2.0kg/kg)で洗浄した。45℃で真空乾燥し、化合物7を単離した(AP 99、収率88%)。
【0543】
化合物13の製造
ステップ1:化合物11および化合物12の製造
【化9】
窒素置換したグラスライニング製反応機に、水(16.3L/kg)および水酸化ナトリウム(3.3kg、3.0当量)を加え、水酸化ナトリウムが完全に溶解するまで混合物をエージングした。得られた粗製物を0℃に冷却し、d
4-メタノール(1.0kg)およびTHF(4.5L/kg)を加えた。TsCl(6.3kg、1.2当量)/THF(6.3kg、7.1L/kg)の溶液を2時間かけて加えた。得られた粗製物を反応が完了するまで0℃で撹拌した。バッチを20℃に加温し、層を分離した。有機層を合わせてMTBE(4.0kg、5.4L/kg)で希釈し、食塩水で2回(25wt%、4.0kg、続いて12kg)洗浄した。総体積がおおよそ10L/kgになるまで有機層を減圧蒸留した。共沸して乾燥させるために、ACNで蒸留を2回繰り返し行った(2x10L/kg)。得られた粗製物を20℃に冷却し、ACN(10.0kg、12.8L/kg)およびNaN(CHO)
2(3.3kg、1.2当量)を加えた。この粗製物を65℃で加熱し、反応が完了するまで撹拌した。5℃に冷却後、混合物を濾過し、粗製ケーキをACNで2回洗浄した(2x2.5kg、2x3.2L/kg)。濾液を合わせて総体積がおおよそ3L/kgになるまで減圧蒸留した。得られた粗製物を20℃に冷却し、化合物12を80~85wt%の油状物として単離した(収率60~70%)。
【0544】
ステップ2:化合物13の製造
【化10】
グラスライニング製反応機に化合物12(1.0kg)およびメタノール(3.9kg、5.0L/kg)を20℃で加え、HCl/IPA(5~6ノルマル、4.5kg、1.5当量)の溶液を加えた。この混合物を50℃で加熱し、反応が完了するまで撹拌した。THF(10kg、11.2L/kg)をゆっくりと加え、得られた粗製物を2時間かけて0℃に冷却し、スラリーを得た。生成物を濾過により単離し、ケーキをTHF(3.7kg、4.1L/kg)で洗浄した。45℃で真空乾燥し、化合物13を単離した(収率80%)。
【0545】
化合物13の再結晶(任意):
メタノール(5.6kg、8.3L/kg)および化合物13(1.0kg)をグラスライニング製反応機に入れ、DBU(0.1kg)をゆっくりと加え、粗製物を1時間撹拌した。THF(12.4kg、13.9L/kg)をゆっくりと加え、得られたスラリーを2時間エージングした。生成物を濾過により単離し、ケーキをTHF(2.6kg、2.9L/kg)で洗浄した。45℃で真空乾燥し、化合物13を単離した(収率60%、初回の生成物)。総体積がおおよそ1L/kgになるまで母液を減圧蒸留した。メタノール(2x2.8kg、2x3.6L/kg)で蒸留を2回繰り返し行い、溶液を濃縮して~1L/kgに戻した。得られた粗製物を20℃に冷却した。THF(4.8kg、5.4L/kg)を加え、得られたスラリーを2時間エージングした。生成物を濾過により単離し、ケーキをTHF(1.0kg)で洗浄し、45℃で真空乾燥し、化合物13を単離した(収率25%、2回目の生成物)。
【0546】
1.単結晶X線測定
結晶体Z: 結晶体Zの単結晶X線データは、APEX II CCD検出器およびMICROSTAR(単色CuKα線のマイクロフォーカス回転アノードX線発生装置)を取り付けたKappa回折計(Bruker)を用いて収集した。データ収集中、単結晶は室温であった。
測定した強度データのインデックス化および処理は、APEX2プログラムスイート(Bruker AXS, Inc., 5465 East Cheryl Parkway, Madison, WI 53711 USA)で行った。
最終的な単位格子定数は、完全なデータセットを用いて決定された。構造を直接法で解析し、SHELXTLソフトウェアパッケージ(G. M. Sheldrick, SHELXTL v6.14, Bruker AXS, Madison, WI USA.)を用いて完全行列最小二乗法による精密化を行った。構造の精密化には、Σw(|Fo|-|Fc|)2で定義される関数を最小化することが含まれる。ここでwは、観測した強度の誤差を基にした適当な重み因子であり、Foは、実測の散乱を基にした構造因子であり、およびFcは、理論値の散乱を基にした構造因子である。精密化結晶構造モデルおよび実験X線回折データ間の一致を、R因子=Σ||Fo|-|Fc||/Σ|Fo|およびwR=[Σw(|Fo|-|Fc|)2/Σw|Fo|]1/2を用いて評価する。差フーリエマップを精密化の全ての段階で行った。全ての非水素原子を、異方性熱変位パラメーターで精密化した。水素原子を理論上の幾何学を用いて等方性温度因子と共に導入し、構造因子計算に固定パラメーターと共に組み込んだ。
【0547】
結晶体AC: 結晶体ACの単結晶X線データは、APEX II CCD検出器およびMICROSTAR(単色CuKα線のマイクロフォーカス回転アノードX線発生装置)を取り付けたX8-Proteum回折計(Bruker)を用いて収集した。データ収集中、単結晶は室温であった。
測定した強度データのインデックス化および処理は、APEX2プログラムスイート(Bruker AXS, Inc., 5465 East Cheryl Parkway, Madison, WI 53711 USA)で行った。
最終的な単位格子定数は、完全なデータセットを用いて決定された。構造を直接法で解析し、SHELXTLソフトウェアパッケージ(G. M. Sheldrick, SHELXTL v6.14, Bruker AXS, Madison, WI USA.)を用いて完全行列最小二乗法による精密化を行った。構造の精密化には、Σw(|Fo|-|Fc|)2で定義される関数を最小化することが含まれる。ここでwは、観測した強度の誤差を基にした適当な重み因子であり、Foは、実測の散乱を基にした構造因子であり、およびFcは、理論値の散乱を基にした構造因子である。精密化結晶構造モデルおよび実験X線回折データ間の一致を、R因子=Σ||Fo|-|Fc||/Σ|Fo|およびwR=[Σw(|Fo|-|Fc|)2/Σw|Fo|]1/2を用いて評価する。差フーリエマップを精密化の全ての段階で行った。全ての非水素原子を、異方性熱変位パラメーターで精密化した。水素原子を理論上の幾何学を用いて等方性温度因子と共に導入し、構造因子計算に固定パラメーターと共に組み込んだ。
【0548】
2.粉末X線回折
選択した結晶体L、M、N、O、P、Q、R、U、V、およびWのPXRDパターンをX'Pert PRO MPD回折計(PANalytical)で収集した(X線源: Cuロングアノード、ファインフォーカス、Optix)。楕円形状の傾斜付き多層膜ミラーを用いて、試料を通ったCuKα線のX線を検出器に集光した。分析に先立ち、シリコン試料(NIST SRM 640e)でSi 111のピーク位置を確認した。サンプルの試料を3μmの厚さのフィルムの間に挟み、透過法で分析した。空気によるバックグラウンドを最小限に抑えるため、ビームストッパーおよび散乱スリットを用いた。入射ビーム側および回折ビーム側にソーラースリットを用い、軸発散によるブロードなピーク幅を最小限に抑えた。試料から240mm離れた場所に位置する高速半導体アレイ検出器(X'Celerator)およびデータ収集ソフトウェア(v.5.5)を用いて回折パターンを収集した。
【0549】
結晶体S、T、XおよびYのPXRDパターンをEmpyrean回折計(PANalytical)で収集した(X線源: Cuロングアノード、ファインフォーカス)。楕円形状の傾斜付き多層膜ミラーを用いて、試料を通ったCuKα線のX線を検出器に集光した。分析に先立ち、シリコン試料(NIST SRM 640e)を分析し、Si 111のピーク位置がNISTで確認した位置と一致するかを確認した。サンプルの試料を3μmの厚さのフィルムの間に挟み、透過法で分析した。空気によるバックグラウンドを最小限に抑えるため、ビームストッパー、散乱スリット、および散乱防止ナイフエッジを用いた。入射ビーム側および回折ビーム側にソーラースリットを用い、軸方向の発散によるブロードなピーク幅を最小限に抑えた。試料から240mm離れた場所に位置する高速半導体アレイ検出器(X'Celerator)およびデータ収集ソフトウェア(v.5.5)を用いて回折パターンを収集した。
【0550】
結晶体Z、AA、AB、AC、AD、およびAEのPXRDデータはBruker C2 GADDSを用いて得た。放射線は、CuKα(40KV、40mA)であった。該試料から検出器の距離は15cmであった。試料を密封したガラスキャピラリー(直径≦1mm)中に入れた。該キャピラリーを、データ収集中に回転させた。少なくとも1000秒の試料露出時間で、約2≦2θ≦32°におけるデータを収集した。得られた二次元回折アークを統合し、0.05度ごとの2θの刻み幅で、およそ2~32度の2θの範囲の従来の一次元PXRDパターンを作成した。
【0551】
3.示差走査熱量測定
結晶体AA、AB、およびAEの示差走査熱量測定(DSC)実験は、Q1000モデル(TA Instrument)を用いて行った。該試料(約1~10mg)は、アルミニウム製パン中で重量を測定し、100分の1ミリグラムまで重量を正確に測定した後、該試料をDSCに移した。上記機器を窒素ガスで50mL/分でパージした。データは、10℃/分の加熱速度で、室温~300℃の間で収集した。DSCプロットは、吸熱ピークが下向きになるように作成した。
【0552】
4.熱重量分析(TGA)
結晶体ABの熱重量分析(TGA)実験は、Q500モデル(TA Instrument)を用いて行った。該試料(約10~30mg)を予め重量を測定した白金製パン中に静置した。該試料の重量を機器で正確に測定し、1000分の1ミリグラムまで記録した。上記炉を窒素ガスで100mL/分でパージした。データは、10℃/分の昇温速度で、室温~300℃の間で収集した。
【0553】
5.熱重量・示差熱同時測定(TGA-DSC)
結晶体L、M、N、R、SおよびWのDSC/TGA分析を熱分析システムTGA/DSC3+(Mettler Toledo)を用いて行った。温度校正は、シュウ酸カルシウム、インジウム、スズ、および亜鉛を用いて行った。試料をアルミニウム製パン中に静置した。試料に蓋をし、蓋に穴を開け、次いで熱重量測定の加熱炉に入れた。加熱炉を流速50mL/分の窒素下で加熱した。上記方法では、10℃/分の昇温速度で室温から350℃に加熱する。
【国際調査報告】