(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】統一送信構成インジケータフレームワークのための無線リソース管理要件
(51)【国際特許分類】
H04W 72/231 20230101AFI20240806BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240806BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240806BHJP
【FI】
H04W72/231
H04W72/232
H04W16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575776
(86)(22)【出願日】2022-08-04
(85)【翻訳文提出日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 US2022039361
(87)【国際公開番号】W WO2023014847
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リー,ホワ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,ムオン
(72)【発明者】
【氏名】チェルヴャコフ,アンドレイ
(72)【発明者】
【氏名】ホワーン,ルイ
(72)【発明者】
【氏名】ボロティン,イリヤ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH22
5K067HH23
5K067KK02
(57)【要約】
統一送信構成インジケータ(TCI)状態スイッチ要件のための装置およびシステムが説明される。無線リソース管理およびTCI状態スイッチ遅延要件の両方が説明されている。UL TCI状態スイッチ遅延要件は、UL TCI状態に関連するダウンリンク(DL)基準信号(RS)が既知の条件を満たすか否か、並びに、ジョイントTCIモード、または、別個のTCIモードのいずれが使用されているのかに依存し得る。別個のTCIモードにおいて、遅延要件は、DLデータ送信と肯定応答との間のタイミングを含み、そして、また、周波数範囲2における受信ビームリファインメントのための時間も含み得る。ジョイントTCIモードにおいて、ULおよびDL TCI状態スイッチ遅延要件は、別個のTCIモードと同じであり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)のための装置であって、前記装置は、
処理回路であり、前記UEに、
次世代NodeB(NGNB)からの媒体アクセス制御-制御要素(MAC-CE)およびダウンリンク制御情報(DCI)のうちの1つにおいて、UL TCI状態から新たなUL TCI状態へスイッチするための送信構成インジケータ(TCI)状態スイッチ命令を受信し、
前記TCI状態スイッチ命令の受信に応答して、アップリンク(UL)TCI状態スイッチ遅延要件を、前記UL TCI状態に関連するダウンリンク(DL)基準信号(RS)が既知の条件を満たすか否かに応じて、決定し、
前記UL TCI状態スイッチ遅延要件の中で、前記新たなUL TCI状態へスイッチし、かつ、
前記新たなUL TCI状態にスイッチした後で、前記NGNBに、前記新たなUL TCI状態を送信する、ようにさせる、
ように構成されている、処理回路と、
前記UL TCI状態を保管するように構成されたメモリと、
を含む、装置。
【請求項2】
前記既知の条件は、
前記TCI状態スイッチ命令が、ビーム報告または測定のためのRSリソースの最後の送信から1280ms以内に受信されること、
前記TCI状態スイッチ命令の前に、前記UEが、ターゲットTCI状態のための少なくとも1つのレイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)報告を送信したこと、
前記UL TCI状態は、TCI状態スイッチ期間の最中に検出可能なままであること、
前記TCI状態スイッチ期間の最中に、前記UL TCI状態に関連する同期シグナリングブロック(SSB)が検出可能なままであること、かつ、
前記UL TCI状態の信号対雑音比(SNR)が、-3dB以上であること、
を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
次世代NodeB(NGNB)との通信のために別個のUL TCIおよびDL TCIが使用されるべきであると決定し、かつ、
前記UL TCIにおいてソースRSを送信する、ようにさせる、
ように構成されており、
前記ソースRSは、前記UEのUL送信(TX)空間フィルタを決定するための基準を提供するように構成されている、
請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記UL TCI状態スイッチ遅延要件は、前記UL TCI状態における前記ソースRSの送信に関連するULビームスイーピング遅延を含む、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
経路損失基準信号(PL-RS)が前記UL TCI状態に含まれるべきであると決定し、かつ、
前記PL-RSに関連付けられた、PL-RS遅延を、前記UL TCI状態スイッチ遅延要件に含める、ようにさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記PL-RS遅延は、
【数1】
であり、ここで、
ターゲットPL-RSがUEによって維持されない場合は、NM=1であり、かつ、そうでない場合は、NM=0であり、
T
target_PL-RSは、ターゲットPL-RSの周期である、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記PL-RSは、同期信号ブロック(SSB)、または、非ゼロ電力(NZP)チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)送信のうちの1つである、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
関連するDL RSまたはUL RSのうちの少なくとも1つが未知であると決定し、
前記関連するDL RSまたはUL RSのうちの少なくとも1つが未知であるとの決定に応答して、それに基づいて、前記UL TCI状態スイッチ遅延要件を増加させ、かつ、
前記関連するDL RS、および、経路損失RSスイッチが完了した後で、ターゲットUL空間関係を用いてUL信号を送信する、ようにさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
DCIベースのビーム指示として、前記TCI状態スイッチ命令を受信し、
前記DCIベースのビーム指示の肯定応答の最後のシンボルの後の少なくとも既定の時間である、第1スロットを決定し、かつ、
前記UL TCI状態スイッチ遅延要件に、肯定応答/否定応答(ACK/NACK)時間を含める、ようにさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
前記TCI状態スイッチは、ジョイントULおよびDL TCI状態プールに基づいていると決定し、かつ、
前記UL TCI状態スイッチ遅延要件が、DL TCIスイッチおよびUL TCIスイッチの両方を含む最大総遅延時間に依存していると決定する、ようにさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
UL TCI状態プールとDL TCI状態プールとが同一である、ジョイントTCIモード、または、個々のUL TCI状態プールおよびDL TCI状態プールが存在する、別個のTCIモードのうち、いずれが使用されているかを決定し、かつ、
前記UL TCI状態スイッチ遅延要件が、前記ジョイントTCIモードおよび前記別個のTCIモードのうちのいずれが使用されているかに依存すると決定する、ようにさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
前記別個のTCIモードが使用されていると決定し、かつ、
前記別個のTCIモードが使用されているとの決定に応答して、前記UL TCI状態スイッチ遅延要件が、
未知のDLRSに対して
【数2】
であり、かつ、
既知のDL RSに対して、
【数3】
である、
と決定する、ようにさせる、
ように構成されており、
ここで、T
HARQは、DLデータ送信と肯定応答との間のタイミングであり、かつ、
T
L1-RSRPは、周波数範囲2(FR2)における受信ビームリファインメントのための時間である、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
前記ジョイントTCIモードが使用されていると決定し、かつ、
前記別個のTCIモードが使用されているとの決定に応答して、
前記UL TCI状態スイッチ遅延要件およびDL TCI状態スイッチ遅延要件が同一であると決定する、ようにさせる、
ように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
前記UL TCI状態スイッチ遅延要件が、MAC-CEベースのビーム指示のためのDL TCI状態スイッチ遅延の追跡時間を含むと決定し、かつ、
別個のTCIモードにおける別個のDL TCI状態スイッチについて、レガシーMAC-CEベースのTCI状態スイッチ遅延要件を再使用する、ようにさせる、
ように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記UL TCI状態スイッチ遅延要求およびDL TCI状態スイッチ遅延要求は、ジョイントTCIモードまたは別個のTCIモードのうちいずれが使用されるかとは無関係であり、
ジョイントTCIモードにおいて、UL TCI状態プールおよびDL TCI状態プールは同一であり、
別個のTCIモードには、個々のULおよびDL TCI状態プールが存在している、
請求項1に記載の装置。
【請求項16】
ユーザ機器(UE)のための装置であって、前記装置は、
処理回路であり、前記UEに、
統一TCIフレームワークにおいて、UL TCI状態から新たなUL TCI状態へスイッチするための送信構成インジケータ(TCI)状態スイッチ命令を受信し、
前記TCI状態スイッチ命令の受信に応答して、アップリンク(UL)TCI状態スイッチ遅延を決定し、
前記UL TCI状態スイッチ遅延は、UL TCI状態プールとDL TCI状態プールとが同一であるジョイントTCIモード、または、個々のUL TCI状態プールおよびDL TCI状態プールが存在する別個のTCIモードのいずれが使用されているかに依存しており、
決定された前記UL TCI状態スイッチ遅延の後で、前記新たなUL TCI状態へスイッチし、かつ、
前記新たなUL TCI状態にスイッチした後で、前記新たなUL TCI状態を送信する、ようにさせる、
ように構成されている、処理回路と、
前記UL TCI状態を保管するように構成されたメモリと、
を含む、装置。
【請求項17】
前記処理回路は、さらに、前記UEに、
前記別個のTCIモードが使用されていると決定し、かつ、
前記別個のTCIモードが使用されているとの決定に応答して、前記UL TCI状態スイッチ遅延要件が、
未知のDLRSに対して
【数4】
であり、かつ、
既知のDL RSに対して、
【数5】
である、
と決定する、ようにさせる、
ように構成されており、
ここで、T
HARQは、DLデータ送信と肯定応答との間のタイミングであり、かつ、
T
L1-RSRPは、周波数範囲2(FR2)における受信ビームリファインメントのための時間である、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記UL TCI状態スイッチ遅延、および、DL TCI状態スイッチ遅延は、前記ジョイントTCIモードと同一である、
請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
ユーザ機器(UE)の1つ以上のプロセッサによる実行のための命令を保管している、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記1つ以上のプロセッサは、前記命令が実行されると、前記UEに、
統一TCIフレームワークにおいて、UL TCI状態から新たなUL TCI状態へスイッチするための送信構成インジケータ(TCI)状態スイッチ命令を受信し、
前記TCI状態スイッチ命令の受信に応答して、アップリンク(UL)TCI状態スイッチ遅延を決定し、
前記UL TCI状態スイッチ遅延は、UL TCI状態プールとDL TCI状態プールとが同一であるジョイントTCIモード、または、個々のUL TCI状態プールおよびDL TCI状態プールが存在する別個のTCIモードのいずれが使用されているかに依存しており、
決定された前記UL TCI状態スイッチ遅延の後で、前記新たなUL TCI状態へスイッチし、かつ、
前記新たなUL TCI状態にスイッチした後で、前記新たなUL TCI状態を送信する、ようにさせる、
ように構成されている、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記命令は、実行されると、さらに、前記UEに、
前記別個のTCIモードが使用されていると決定し、かつ、
前記別個のTCIモードが使用されているとの決定に応答して、前記UL TCI状態スイッチ遅延要件が、
未知のDLRSに対して
【数6】
であり、かつ、
既知のDL RSに対して、
【数7】
である、
と決定する、ようにさせる、
ように構成されており、
ここで、T
HARQは、DLデータ送信と肯定応答との間のタイミングであり、かつ、
T
L1-RSRPは、周波数範囲2(FR2)における受信ビームリファインメントのための時間である、
請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、次世代(next generation、NG)ワイヤレス通信に関する。特に、いくつかの実施形態は、送信構成インジケータ(transmission configuration indicator、TCI)のための無線リソース管理(radio resource management、RRM)要件に関する。
【0002】
本出願は、2021年8月6日に出願された米国仮特許出願第63/230,570号、2021年10月21日に出願された米国仮特許出願第63/270,471号について優先権の利益を主張するものであり、これらの各々は、参照により、その全体が本明細書中援用されている。
【背景技術】
【0003】
5Gネットワークを含み、とりわけ第6世代(6G)ネットワークを含んで開始している、次世代(NG)または新無線(new radio、NR)ワイヤレスシステムの使用および複雑性は、ネットワークリソースを使用するデバイスユーザ機器(UE)のタイプの増加、並びに、これらのUE上で動作する、ビデオストリーミングといった、様々なアプリケーションによって使用されているデータの量および帯域幅、の両方に起因して増加している。通信装置の数および多様性の莫大な増加に伴い、ルータ、スイッチ、ブリッジ、ゲートウェイ、ファイアウォール、およびロード・バランサを含む、対応するネットワーク環境は、ますます複雑になってきている。予想されるように、多入力多出力(MIMO)通信に関連する複雑性を含む、いくつかの問題が、任意の新しい技術の出現に伴って多く存在する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
必ずしも縮尺どおりに描かれていない、図面において、同様な数字は、異なる図(view)における同様な構成要素を説明し得る。異なる添え字を有する同様な数字は、同様な構成要素の異なるインスタンスを表し得る。図面は、一般的に、例示として、限定ではなく、本文書で論じられる種々の実施形態を図示する。
【
図1A】
図1Aは、いくつかの態様に従った、ネットワークのアーキテクチャを示している。
【
図1B】
図1Bは、いくつかの態様に従った、非ローミング5Gシステムアーキテクチャを示している。
【
図1C】
図1Cは、いくつかの態様に従った、非ローミング5Gシステムアーキテクチャを示している。
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態に従った、通信デバイスのブロック図を示している。
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態に係るTCIスキームを示している。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の説明および図面は、当業者がそれらを実施することを可能にするように、特定の実施形態を十分に説明している。他の実施形態は、構造的、論理的、電気的、プロセス的、および、他の変更を組み込むことができる。いくつかの実施形態の部分および機能は、他の実施形態の部分および機能に含まれてよく、または、それらと置き換えられてもよい。特許請求の範囲に記載された実施形態は、それらの特許請求の範囲の全ての利用可能な均等物を包含している。
【0006】
図1Aは、いくつかの態様に従った、ネットワークのアーキテクチャを示している。ネットワーク140Aは、6Gおよび後の世代の機能に拡張され得る3GPP(登録商標) LTE/4GおよびNGネットワーク機能を含んでいる。従って、5Gが参照されるが、これは、6G(および、それ以降の)構造、システム、および機能に可能な限り拡張されることが理解されるべきである。ネットワーク機能は、専用ハードウェア上の個別のネットワーク要素として、専用ハードウェア上で実行されるソフトウェアインスタンスとして、かつ/あるいは、適切なプラットフォーム、例えば、専用ハードウェアまたはクラウドインフラストラクチャにおいてインスタンス化された仮想化機能として実装され得る。
【0007】
ネットワーク140Aは、ユーザ機器(UE)101およびUE102を含むように示されている。UE101および102は、スマートフォン(例えば、1つ以上のセルラネットワークに接続可能なハンドヘルドタッチスクリーンモバイルコンピューティングデバイス)として示されているが、ポータブル(ラップトップ)またはデスクトップコンピュータ、ワイヤレスハンドセット、ドローン、もしくは、有線及び/又は無線通信インターフェイスを含む任意の他のコンピューティングデバイスといった、任意のモバイルコンピューティングデバイスまたは非モバイルコンピューティングデバイスも含み得る。UE101および102は、本明細書においてUE101と総称されてよく、そして、UE101は、本明細書で開示する技法のうちの1つ以上を実行するために使用され得る。
【0008】
本明細書に記載される任意の無線リンク(例えば、ネットワーク140Aまたは任意の他の図示されるネットワークにおいて使用されるようなもの)は、任意の例示的な無線通信技術及び/又は規格に従って動作し得る。任意のスペクトル管理方式は、例えば、専用の認可スペクトル(licensed spectrum)、無認可スペクトル(unlicensed spectrum)、(認可)共有スペクトル(2.3-2.4GHz、3.4-3.6GHz、3.6-3.8GHz、および他の周波数における認可共有アクセス(Licensed Shared Access、LSA)、並びに、3.55-3.7GHz、および他の周波数におけるスペクトルアクセスシステム(Spectrum Access System、SAS)といったもの)を含んでいる。異なるシングルキャリアまたは直交周波数領域多重(Orthogonal Frequency Domain Multiplexing、OFDM)モード(CP-OFDM、SC-FDMA、SC-OFDM、フィルタバンクベースのマルチキャリア(FBMC)、OFDMA、等)、そして、特に3GPPNRは、OFDMキャリアデータビットベクトルを対応するシンボルリソースに割り振ることによって使用され得る。
【0009】
いくつかの態様において、UE101および102のいずれかは、モノのインターネット(IoT)UEまたはセルラIoT(CIoT)UEを含むことができ、それらは、短寿命(short-lived)UE接続を利用する、低電力IoTアプリケーションのために設計されたネットワークアクセスレイヤを備えることができる。いくつかの態様において、UE101および102のいずれかは、(例えば、拡張NB-IoT(eNB-IoT)UE、および、さらなる拡張(FeNB-IoT)UEといった)狭帯域(narrowband、NB)IoT UEを含むことができる。IoT UEは、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)、近接ベースサービス(ProSe)またはデバイスツーデバイス(D2D)通信、センサネットワーク、もしくはIoTネットワークを介して、MTCサーバまたはデバイスとデータを交換するためのマシンツーマシン(M2M)またはマシンタイプ通信(MTC)といった技術を利用することができる。M2MまたはMTCデータ交換は、マシンによって開始されるデータ交換(machine-initiated exchange of data)であり得る。IoTネットワークは、(インターネットインフラストラクチャ内の)一意に識別可能な組み込みコンピューティングデバイスを含み得る、IoT UEを、短寿命な接続を用いて相互接続することを含む。IoT UEは、IoTネットワークの接続を促進するために、バックグラウンドアプリケーション(例えば、キープアライブメッセージ、ステータス更新、等)を実行し得る。いくつかの態様において、UE101および102のいずれかは、拡張MTC(eMTC)UE、または、さらなる拡張MTC(FeMTC)UEを含み得る。
【0010】
UE101および102は、無線アクセスネットワーク(RAN)110と、接続、例えば、通信可能に結合するように構成され得る。RAN110は、例えば、進化(Evolved)ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)、次世代RAN(NG RAN)、または、他の何らかのタイプのRANであり得る。RAN110は、1つ以上のgNBを含んでよく、その1つ以上は、複数のユニットによって実装され得る。本明細書ではgNBと呼ばれることがあるが、同じ態様が、第6世代NodeBといった他の世代NodeBに適用され得ること、そして、従って、代替的に、無線アクセスネットワークノード(RANnode)と呼ばれることがあることに留意すること。
【0011】
gNBの各々は、3GPPプロトコルスタック内のプロトコルエンティティを実装し得る。その中で、層(layer)は、最低から最高へ、物理(PHY)、媒体アクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータコンバージェンス制御(PDCP)、そして、無線リソース制御(RRC)/(制御プレーン/ユーザプレーンのための)サービスデータ適応プロトコル(SDAP)の順で、順序付けられると考えられる。各gNB内のプロトコルレイヤは、異なるユニット、すなわち、中央ユニット(CU)、少なくとも1つの分散ユニット(DU)、および、リモートラジオヘッド(RRH)、に分散され得る。CUは、DUに対して排他的に割り当てられた機能を除いて、ユーザデータの転送の制御、モビリティ制御の実行、無線アクセスネットワーク共有、位置決め(positioning)、およびセッション管理といった、機能を提供することができる。
【0012】
上位プロトコルレイヤ(制御プレーンに対するPDCPおよびRRC/ユーザプレーンに対するPDCPおよびSDAP)は、CUにおいて実装され得る。そして、RLCおよびMACレイヤは、DUにおいて実装され得る。PHY層は分割されてよく、上位PHY層も、また、DU内に実装されており、一方で、下位PHY層は、RRH内に実装されえいる。CU、DU、およびRRHは、異なる製造業者によって実装されてよいが、それでもなお、それらの間の適切なインターフェイスによって接続され得る。CUは、複数のDUと接続され得る。
【0013】
gNB内のインターフェイスは、E1およびフロントホール(F)F1インターフェイスを含んでいる。E1インターフェイスは、CU制御平面(gNB-CU-CP)と、CUユーザ平面(gNB-CU-UP)との間にあり、そして、従って、E1APサービスを通じて制御平面とユーザ平面との間のシグナリング情報の交換をサポートし得る。E1インターフェイスは、無線ネットワーク層およびトランスポートネットワーク層を分離し、そして、UE関連情報と非UE関連情報の交換を可能にし得る。E1APサービスは、非UE関連シグナリング接続を使用するgNB-CU-CPとgNB-CU-UPとの間のE1インターフェイスインスタンス全体に関係する非UE関連サービス、および、単一のUEに関係し、かつ、UEのために維持されるUE関連シグナリング接続に関連するUE関連サービスであり得る。
【0014】
F1インターフェイスは、CUとDUとの間に配置され得る。CUは、F1インターフェイスを介して、DUの動作を制御することができる。gNBにおけるシグナリングが制御プレーンシグナリングおよびユーザプレーンシグナリングへと分割されるので、F1インターフェイスは、gNB-DUとgNB-CU-CPとの間の制御プレーンシグナリングのためのF1-Cインターフェイス、および、gNB-DUとgNB-CU-UPとの間のユーザプレーンシグナリングのためのF1-Uインターフェイスに分割され得る。これらは、制御プレーンおよびユーザプレーンの分離をサポートする。F1インターフェイスは、無線ネットワーク層およびトランスポートネットワーク層を分離し、そして、UE関連情報と非UE関連情報との交換を可能にし得る。追加的に、F2インターフェイスが、NRPHY層の下位部分と上位部分との間に存在してよい。F2インターフェイスは、また、制御プレーンおよびユーザプレーンの機能性に基づいて、F2-CインターフェイスおよびF2-Uインターフェイスに分離され得る。
【0015】
UE101および102は、それぞれに、接続103および104を利用し、その各々は、物理通信インターフェイスまたはレイヤを含む(以下でさらに詳細に説明する)。この例において、接続103および104は、通信結合を可能にするためのエアインターフェイス(air interface)として示されており、かつ、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))プロトコル、符号分割多元接続(CDMA)ネットワークプロトコル、プッシュツートーク(PTT)プロトコル、PTTオーバーセルラ(POC)プロトコル、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)プロトコル、3GPP Long Term Evolution(LTE)プロトコル、5Gプロトコル、6Gプロトコル、などのセルラ通信プロトコルと一致し得る。
【0016】
一つの態様において、UE101および102は、さらに、ProSeインターフェイス105を介して、通信データを直接的に交換し得る。ProSeインターフェイス105は、代替的に、これらに限定されるわけではないが、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、および、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)を含み、1つ以上の論理チャネルを備えるサイドリンク(SL)インターフェイスと呼ばれ得る。
【0017】
UE102は、接続107を介して、アクセスポイント(AP)106にアクセスするように構成されるべく示されている。接続107は、例えば、IEEE802.11プロトコルに準拠する接続といった、ローカルワイヤレス接続を備えることができ、それに従って、AP106は、ワイヤレスフィデリティ(WiFi(登録商標))ルータを備えることができる。この例において、AP106は、ワイヤレスシステムのコアネットワークに接続することなく、インターネットに接続されるように示されている(以下で、さらに詳細に説明される)。
【0018】
RAN110は、接続103および104を可能にする、1つ以上のアクセスノードを含むことができる。これらのアクセスノード(AN)は、基地局(BS)、NodeB、進化型NodeB(eNB)、次世代NodeB(gNB)、RANノード、などと呼ばれてよく、そして、地理的エリア(例えば、セル)内のカバレージ(coverage)を提供する地上局(例えば、地上波アクセスポイント)または衛星局を備えることができる。いくつかの態様において、通信ノード111および112は、送信/受信ポイント(transmission/reception point、TRP)であり得る。通信ノード111および112がNodeB(例えば、eNBまたはgNB)である場合のインスタンスにおいては、1つ以上のTRPが、NodeBの通信セル内で機能することができる。RAN110は、マクロセルを提供するための1つ以上のRANノード、例えば、マクロRANノード111、および、フェムトセルまたはピコセル(例えば、マクロセルと比較して、より小さいカバレージエリア、より小さいユーザ容量、または、より高い帯域幅を有するセル)を提供するための1つ以上のRANノード、例えば、低電力(LP)RANノード112、を含み得る。
【0019】
RANノード111および112のいずれも、エアインターフェイスプロトコルを終端(terminate)することができ、そして、UE101および102のための第1接点であり得る。いくつかの態様において、RANノード111および112のいずれも、これらに限定されるわけではないが、無線ベアラ管理、アップリンクおよびダウンリンク動的無線リソース管理およびデータパケットスケジューリング、並びに、モビリティ管理といった、無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含む、RAN110のための様々な論理機能を果たすことができる。一つの例において、ノード111及び/又は112のいずれかは、gNB、eNB、または、別のタイプのRANノードであり得る。
【0020】
RAN110は、S1インターフェイス113を介してコアネットワーク(CN)120に通信可能に結合されるように示されている。態様において、CN120は、(例えば、
図1B-
図1Cを参照して説明されるように)進化型パケットコア(evolved packet core、EPC)ネットワーク、次世代パケットコア(NPC)ネットワーク、または、何らかの他のタイプのCNであり得る。この態様において、S1インターフェイス113は、2つの部分へと分割される。すなわち、RANノード111および112と、サービングゲートウェイ(S-GW)122との間でトラフィックデータを搬送するS1-Uインターフェイス114、および、RANノード111および112と、MME121との間のシグナリングインターフェイスであるS1-モビリティ管理エンティティ(MME)インターフェイス115である。
【0021】
この態様において、CN120は、MME121、S-GW122、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)123、および、ホーム加入者サーバ(HSS)124を備えている。MME121は、レガシーサービング汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)サポートノード(SGSN)の制御プレーンと機能が同様であり得る。MME121は、ゲートウェイ選択およびトラッキングエリアリスト管理といった、アクセスにおけるモビリティ態様を管理し得る。HSS124は、ネットワークエンティティの通信セッションの処理をサポートするための加入関連情報を含む、ネットワークユーザのためのデータベースを備え得る。CN120は、モバイル加入者の数、機器の容量、ネットワークの組織、等に応じて、1つ以上のHSS124を備え得る。例えば、HSS124は、ルーティング/ローミング、認証、認可、ネーミング/アドレッシング解決、ロケーション依存性、など、のためにサポートを提供することができる。
【0022】
S-GW122は、RAN110に向かうS1インターフェイス113を終端することができ、そして、RAN110とCN120との間でデータパケットをルーティングする。加えて、S-GW122は、RAN間ノード(inter-RAN node)ハンドオーバのためのローカルモビリティアンカーポイントであり得る。そして、また、3GPP間モビリティ(inter-3GPP mobility)のためのアンカーを提供し得る。S-GW122の他の責任は、合法的な傍受、課金、および、何らかのポリシ実施を含み得る。
【0023】
P-GW123は、PDNに向かうSGiインターフェイスを終端することができる。P-GW123は、インターネットプロトコル(IP)インターフェイス125を介して、CN120と、アプリケーションサーバ184(代替的に、アプリケーション機能(AF)と呼ばれる)を含むネットワークといった、外部ネットワークとの間でデータパケットをルーティングし得る。P-GW123は、また、インターネット、IPマルチメディアサブシステム(IPS)ネットワーク、および、他のネットワークを含むことができる、他の外部ネットワーク131Aに対してデータを通信することができる。一般的に、アプリケーションサーバ184は、コアネットワーク(例えば、UMTSパケットサービス(PS)ドメイン、LTEPSデータサービス、など)とともにIPベアラリソースを使用する、アプリケーションを提供する要素(element)であり得る。この態様において、P-GW123は、IPインターフェイス125を介して、アプリケーションサーバ184に通信可能に結合されるように示されている。アプリケーションサーバ184は、また、CN120を介して、UE101および102のための1つ以上の通信サービス(例えば、ボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)セッション、PTTセッション、グループ通信セッション、ソーシャルネットワーキングサービス、等)をサポートするように構成され得る。
【0024】
P-GW123は、さらに、ポリシ実施および課金データ収集のためのノードであり得る。ポリシおよび課金ルール機能(Policy and Charging Rules Function、PCRF)126は、CN120のポリシおよび課金制御要素である。非ローミングシナリオでは、いくつかの態様において、UEのインターネットプロトコル接続性アクセスネットワーク(IP-CAN)セッションに関連付けられたホームパブリックランドモバイルネットワーク(HPLMN)において単一のPCRFが存在し得る。トラフィックのローカルブレイクアウトを伴うローミングシナリオでは、UEのIP-CANセッションに関連付けられた2つのPCRFが存在し得る。すなわち、HPLMN内のホームPCRF(H-PCRF)、および、訪問先公衆陸上移動ネットワーク(Visited Public Land Mobile Network、VPLMN)内の訪問先PCRF(V-PCRF)である。PCRF126は、P-GW123を介して、アプリケーションサーバ184に通信可能に結合され得る。
【0025】
いくつかの態様において、通信ネットワーク140Aは、認可(5G NR)および無認可(5GNR-U)スペクトルにおける通信を使用する5Gの新しい無線ネットワークを含む、IoTネットワーク、もしくは、5Gまたは6Gネットワークであり得る。IoTの現在のイネーブラ(enabler)の1つは、狭帯域IoT(NB-IoT)である。無認可スペクトルにおける動作は、デュアル接続性(DC)動作、および、無認可スペクトルにおけるスタンドアロンLTEシステムを含み得る。それに従って、LTEベースの技術は、MulteFireと呼ばれる、認可スペクトルにおける「アンカー(“anchor”)」を使用することなく、無認可スペクトルにおいて単独で動作する。将来のリリースおよび5Gシステムでは、認可スペクトル、並びに、無認可スペクトルにおけるLTEシステムのさらなる拡張動作が期待されている。そうした拡張動作は、NRサイドリンクV2X通信のためのサイドリンクリソース割振り、および、UE処理挙動のための技法を含むことができる。
【0026】
NGシステムアーキテクチャ(または、6Gシステムアーキテクチャ)は、RAN110およびコアネットワーク(CN)120を含むことができる。NG-RAN110は、gNBおよびNG-eNBといった、複数のノードを含むことができる。CN120(例えば、5Gコアネットワーク(5GC))は、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)、及び/又は、ユーザプレーン機能(UPF)を含むことができる。AMFおよびUPFは、NGインターフェイスを介して、gNBおよびNG-eNBに通信可能に結合され得る。より具体的には、いくつかの態様において、gNBおよびNG-eNBは、NG-CインターフェイスによってAMFに接続され、そして、NG-UインターフェイスによってUPFに接続され得る。gNBおよびNG-eNBは、Xnインターフェイスを介して、相互に結合され得る。
【0027】
いくつかの態様において、NGシステムアーキテクチャは、様々なノード間の基準点を使用することができる。いくつかの態様において、gNBおよびNG-eNBの各々は、基地局、モバイルエッジサーバ、スモールセル、ホームeNB、などとして、実装され得る。いくつかの態様では、5Gアーキテクチャにおいて、gNBはマスタノード(MN)であり、そして、NG-eNBはセカンダリノード(SN)であり得る。
【0028】
図1Bは、いくつかの態様に従った、非ローミング5Gシステムアーキテクチャを示している。特に、
図1Bは、6Gシステムアーキテクチャに拡張され得る、基準点(reference point)表現における5Gシステムアーキテクチャ140Bを示している。より具体的に、UE102は、RAN110、並びに、1つ以上の他のCNネットワークエンティティと通信し得る。5Gシステムアーキテクチャ140Bは、複数のネットワーク機能(NF)を含んでいる。AMF132、セッション管理機能(SMF)136、ポリシ制御機能(PCF)148、アプリケーション機能(AF)150、UPF134、ネットワークスライス選択機能(NSSF)142、認証サーバ機能(AUSF)144、および、統一データ管理(UDM)/ホーム加入者サーバ(HSS)146、といったものである。
【0029】
UPF134は、データネットワーク(DN)152への接続を提供することができ、例えば、オペレータサービス、インターネットアクセス、または、サードパーティサービスを含むことができる。AMF132は、管理区域への出入管理およびモビリティを管理するために使用され得る。そして、また、ネットワークスライス選択機能を含むこともできる。AMF132は、UEベースの認証、認可、モビリティ管理、等を提供し得る。そして、アクセス技術とは無関係であり得る。SMF136は、ネットワークポリシに従って、様々なセッションをセットアップし、かつ、管理するように構成され得る。SMF136は、従って、セッション管理、および、UEへのIPアドレスの割振りを担当し得る。SMF136は、また、データ転送のために、UPF134を選択し、かつ、制御し得る。SMF136は、UE101の単一のセッションまたはUE101の複数のセッションに関連付けられ得る。すなわち、UE101は、複数の5Gセッションを有し得る。異なるSMFが、各セッションに対して割り当てられてよい。異なるSMFの使用は、各セッションが個々に管理されることを可能にし得る。その結果、各セッションの機能は、互いに独立であり得る。
【0030】
UPF134は、所望のサービスタイプに従って、1つ以上の構成で展開され得る。そして、データネットワークと接続され得る。PCF148は、ネットワークスライシング、モビリティ管理、および、ローミング(4G通信設備におけるPCRFと同様)を使用して、ポリシフレームワークみを提供するように構成され得る。UDMは、加入者プロファイルおよびデータを保管するように構成され得る(4G通信設備におけるHSSと同様)。
【0031】
AF150は、所望のQoSをサポートするために、ポリシ制御を担うPCF148に対してパケットフローに関する情報を提供し得る。PCF148は、UE101についてモビリティおよびセッション管理ポリシを設定し得る。この目的のために、PCF148は、パケットフロー情報を使用して、AMF132およびSMF136の適切な動作のための適切なポリシを決定し得る。AUSF144は、UE認証のためのデータを保管し得る。
【0032】
いくつかの態様において、5Gシステムアーキテクチャ140Bは、IPマルチメディアサブシステム(IMS)168B、並びに、コールセッション制御機能(call session control function、CSCF)といった、複数のIPマルチメディアコアネットワークサブシステムエンティティを含んでいる。より具体的に、IMS168Bは、プロキシCSCF(P-CSCF)162BE、サービングCSCF(S-CSCF)164B、エマージェンシCSCF(E-CSCF)(
図1Bには示されていない)、または、問合せCSCF(I-CSCF)166Bとして動作し得る、CSCFを含んでいる。P-CSCF162Bは、IMサブシステム(IMS)168BにおけるUE102のための第1コンタクトポイントであるように構成され得る。S-CSCF164Bは、ネットワークにおけるセッション状態を処理するように構成され得る。そして、E-CSCFは、エマージェンシ要求を正しいエマージェンシセンタまたはPSAPにルーティングするといった、エマージェンシセッションの所定の態様を処理するように構成され得る。I-CSCF166Bは、そのネットワークオペレータの加入者、または、そのネットワークオペレータのサービスエリア内に現在位置するローミング加入者に宛てられた全てのIMS接続のためのオペレータのネットワーク内のコンタクトポイントとして機能するように構成され得る。いくつかの態様において、I-CSCF166Bは、別のIPマルチメディアネットワーク170B、例えば、異なるネットワークオペレータによって運営されるIMS、に接続され得る。
【0033】
いくつかの態様において、UDM/HSS146は、電話アプリケーションサーバ(telephony application server、TAS)または別のアプリケーションサーバを含み得る、アプリケーションサーバ(AS)160Bに結合され得る。AS160Bは、S-CSCF164BまたはI-CSCF166Bを介して、IMS168Bに結合され得る。
【0034】
基準点表現は、対応するNFサービス間に相互作用が存在し得ることを示す。例えば、
図1Bは、以下の基準点を示している。すなわち、N1(UE102とAMF132との間)、N2(RAN110とAMF132との間)、N3(RAN110とUPF134との間)、N4(SMF136とUPF134との間)、N5(PCF148とAF150との間、図示なし)、N6(UPF134とDN152との間)、N7(SMF136とPCF136との間、図示なし)、N8(UDM146とAMF132との間、図示なし)、N9(2つのUPF134の間、図示なし)、N10(UDM146とSMF136との間、図示なし)、N11(AMF132とSMF136との間、図示なし)、N12(AUSF144とAMF132との間、図示なし)、N13(AUSF144とUDM146との間、図示なし)、N14(2つのAMF132の間、図示なし)、N15(非ローミングシナリオの場合にはPCF148とAMF132との間、または、ローミングシナリオの場合にはPCF148と訪問先ネットワークおよびAMF132との間、図示なし)、N16(2つのSMFの間、図示なし)、および、N22(AMF132とNSSF142との間、図示なし)である。6
図1Bに示されていない他の基準点表現も、また、使用され得る。
【0035】
図1Cは、5Gシステムアーキテクチャ140Cおよびサービスベースの表現を示している。
図1Bに示されたネットワークエンティティに加えて、システムアーキテクチャ140Cは、また、ネットワークエクスポージャ機能(network exposure function、NEF)154およびネットワークリポジトリ機能(NRF)156を含むこともできる。いくつかの態様において、5Gシステムアーキテクチャは、サービスベースであり得る。そして、ネットワーク機能間のインタラクションは、対応するポイントツーポイント基準点Niによって、または、サービスベースインターフェイスとして表され得る。
【0036】
いくつかの態様において、
図1Cに示されるように、サービスベース表現は、他の認可されたネットワーク機能がそれらのサービスにアクセスすることを可能にする、制御プレーン内のネットワーク機能を表すために使用され得る。この点に関して、5Gシステムアーキテクチャ140Cは、以下のサービスベースインターフェイスを含むことができる。すなわち、Namf158H(AMF132によって示されるサービスベースインターフェイス)、Nsmf158I(SMF136によって示されるサービスベースインターフェイス)、Nnef158B(NEF154によって示されるサービスベースインターフェイス)、Npcf158D(PCF148によって示されるサービスベースインターフェイス)、Nudm158E(UDM146によって示されるサービスベースインターフェイス)、Naf158F(AF150によって示されるサービスベースインターフェイス)、Nnrf158C(NRF156によって示されるサービスベースインターフェイス)、Nnssf158A(NSSF142によって示されるサービスベースインターフェイス)、Nausf158G(AUSF144によって示されるサービスベースインターフェイス)である。
図1Cに示されていない他のサービスベースインターフェイス(例えば、Nudr、N5g-eir、およびNudsf)も使用され得る。
【0037】
NR-V2Xアーキテクチャは、ランダムなパケット到着時間およびサイズを伴う周期的および非周期的通信を含んでいる、様々なトラフィックパターンを有する高信頼性低レイテンシ(high-reliability low latency)サイドリンク通信をサポートし得る。本明細書で開示される技法は、サイドリンクNRV2X通信システムを含む、動的トポロジを有する分散通信システムにおいて高い信頼性をサポートするために使用され得る。
【0038】
図2は、いくつかの実施形態に従った、通信デバイスのブロック図を示している。通信デバイス200は、専用コンピュータ、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ(PC)、タブレットPC、もしくはスマートフォン、といったUE、eNBといった専用ネットワーク機器、ネットワークデバイスとして動作するようにサーバを構成するためのソフトウェアを実行するサーバ、仮想デバイス、もしくは、そのマシンによって行われるアクションを指定する命令を実行する(順次またはその他)ことが可能な任意のマシン、であり得る。例えば、通信デバイス200は、
図1A-
図1Cに示されたデバイスのうちの1つ以上として実装され得る。本明細書で説明される通信は、受信エンティティ(例えば、gNB、UE)による受信のために、送信エンティティ(例えば、UE、gNB)による送信の前にエンコーディングされ、そして、受信エンティティによる受信の後にデコーディングされ得ることに留意すること。
【0039】
本明細書において説明されるように、実施例は、ロジック、または、数多くのコンポーネント、モジュール、またはメカニズムを含み、もしくは、そこで動作し得る。モジュールおよびコンポーネントは、特定の動作を実行することが可能な有形のエンティティ(例えば、ハードウェア)であり、そして、所定の方法で構成または配置され得る。一つの例において、回路は、モジュールとして指定された方法で(例えば、内部で、または、他の回路といった外部エンティティに関して)構成され得る。一つの例において、1つ以上のコンピュータシステム(例えば、スタンドアロン、クライアント、またはサーバコンピュータシステム)、もしくは、1つ以上のハードウェアプロセッサの全体または一部は、指定された動作を実行するように動作するモジュールとして、ファームウェアまたはソフトウェア(例えば、命令、アプリケーション部分、またはアプリケーション)によって構成され得る。一つの例において、ソフトウェアは、機械可読媒体上に存在し得る。一つの例において、ソフトウェアは、モジュールの基礎をなす(underlying)ハードウェアによって実行されると、指定された動作をハードウェアに実行させる。
【0040】
従って、「モジュール(“module”)」(および「コンポーネント(“component”)」)という用語は、有形のエンティティを包含するものと理解され、指定された方法で動作するように、もしくは、本明細書で説明される任意の動作の一部または全てを実行するように、物理的に構築され、具体的に構成され(例えば、ハードワイヤード)、または、一時的に(例えば、非常に短い時間(transitorily))構成される(例えば、プログラムされる)エンティティである。モジュールが一時的に構成される実施例を考えると、モジュールの各々は、任意の瞬間(any one moment in time)にインスタンス化される必要はない。例えば、モジュールがソフトウェアを使用して構成された汎用ハードウェアプロセッサを含む場合、汎用ハードウェアプロセッサは、異なる時間において、それぞれ異なるモジュールとして構成されてよい。ソフトウェアは、それに応じて、例えば、ある時点(instance of time)で特定のモジュールを構成し、かつ、異なる時点で異なるモジュールを構成するように、ハードウェアプロセッサを構成し得る。
【0041】
通信デバイス200は、ハードウェアプロセッサ(または、同等な処理回路)202(例えば、中央処理装置(CPU)、GPU、ハードウェアプロセッサコア、または、それらの任意の組み合わせ)、メインメモリ204、および、スタティックメモリ206を含み得る。それらのうちのいくつか、または、全ては、インターリンク(例えば、バス)208を介して、互いに通信し得る。メインメモリ204は、リムーバブルストレージおよび非リムーバブルストレージ、揮発性メモリまたは非揮発性メモリのいずれか、または、全てを含み得る。通信デバイス200は、さらに、ビデオディスプレイといったディスプレイユニット210、英数字入力デバイス212(例えば、キーボード)、および、ユーザインターフェイス(UI)ナビゲーションデバイス214(例えば、マウス)を含み得る。一つの例において、ディスプレイユニット210、入力デバイス212、および、UIナビゲーションデバイス214は、タッチスクリーンディスプレイであり得る。通信デバイス200は、追加的に、ストレージ装置(例えば、ドライブユニット)216、信号生成デバイス218(例えば、スピーカ)、ネットワークインターフェイスデバイス220、および、全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または他のセンサといった、1つ以上のセンサを含み得る。通信デバイス200は、さらに、1つ以上の周辺デバイス(例えば、プリンタ、カードリーダなど)と通信し、または、それを制御するためのシリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、もしくは、他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)、等)接続といった、出力コントローラを含み得る。
【0042】
ストレージ装置216は、本明細書で説明載された技術または機能のうちの任意の1つ以上を具現化し、または、それによって利用されるデータ構造または命令224(例えば、ソフトウェア)の1つ以上のセットが保管された、非一時的機械可読媒体222(以下では、単に機械可読媒体と呼ぶ)を含み得る。命令224は、また、完全に、または、少なくとも部分的に、通信デバイス200によるその実行最中に、メインメモリ204内、スタティックメモリ206内、かつ/あるいは、ハードウェアプロセッサ202内に存在し得る。機械可読媒体222は、単一の媒体として示されているが、「機械可読媒体(“machine readable medium”)」という用語は、1つ以上の命令224を保管するように構成された単一の媒体、または、複数の媒体(例えば、集中型または分散型データベース、及び/又は、関連するキャッシュおよびサーバ)を含み得る。
【0043】
「機械可読媒体」という用語は、通信デバイス200による実行のための命令を保管し、エンコーディングし、または、搬送することが可能であり、そして、本開示の技法のうちの任意の1つ以上を、通信デバイス200に実行させる、あるいは、そうした命令によって使用され、または、それに関連するデータ構造を保管し、エンコーディングし、または、搬送することが可能である、任意の媒体を含み得る。非制限的な機械可読媒体の例は、ソリッドステートメモリ、並びに、光または磁気媒体を含み得る。機械可読媒体の具体的な例は、
半導体メモリデバイス(例えば、電気的プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Programmable Read-Only Memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)およびフラッシュメモリデバイスといった、不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクといった、磁気ディスク、光磁気ディスク、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、並びに、CDROMおよびDVD-ROMディスクを含み得る。
【0044】
命令224は、さらに、いくつかのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパートランスファープロトコル(HTTP)、等)のうちのいずれか1つを利用する、ネットワークインターフェイスデバイス220を介して、伝送媒体226を使用して、通信ネットワークにわたり送信され、または、受信され得る。例示的な通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、移動電話ネットワーク(例えば、セルラネットワーク)、基本電話(Plain Old Telephone、POTS)ネットワーク、および、無線データネットワークを含み得る。ネットワークを介した通信は、一つ以上の異なるプロトコルを含み得る。とりわけ、Wi-Fi(登録商標)として知られる電気電子学会(IEEE)802.11規格ファミリ、WiMax(登録商標)として知られるIEEE 802.16規格ファミリ、IEEE 802.15.4規格ファミリ、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)規格ファミリ、ユニバーサル移動通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)規格ファミリ、ピアツーピア(P2P)ネットワーク、次世代(NG)/第5世代(5G)標準、といったものである。一つの例において、ネットワークインターフェイスデバイス220は伝送媒体226に接続するための1つ以上の物理ジャック(例えば、イーサネット、同軸、または、話ジャック)、または、1つ以上のアンテナを含み得る。
【0045】
本明細書で使用される「回路(“circuit”)」という用語は、電子回路、論理回路、プロセッサ(共有、専用、またはグループ)及び/又はメモリ(共有、専用、またはグループ)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルデバイス(field-programmable device、FPD)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device、PLD)、コンプレックスPLD(complex PLD、CPLD)、高キャパシティPLD(high-capacity PLD、HCPLD)、ストラクチャードASIC、または、プログラマブルSoC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)といった、説明される機能を提供するように構成されたハードウェアコンポーネントを指すか、その一部であるか、または、それを含むことに留意すること。いくつかの実施形態において、回路は、説明された機能の少なくともいくつかを提供するために、1つ以上のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行することができる。「回路」という用語は、また、1つ以上のハードウェア要素と、そのプログラムコードの機能を実行するために使用されるプログラムコードとの組み合わせ(または、電気または電子システムで使用される回路の組み合わせ)を指すこともできる。これらの実施形態において、ハードウェア要素とプログラムコードとの組み合わせは、特定のタイプの回路と呼ばれてよい。
【0046】
従って、本明細書で使用される「プロセッサ回路(“processor circuitry”)」または「プロセッサ(“processor”)」という用語は、算術演算もしくは論理演算のシーケンスを順次かつ自動的に実行するか、または、デジタルデータを記録し、保管し、かつ/あるいは、転送することが可能である回路を指すか、その一部であるか、または、それを含む。「プロセッサ回路」または「プロセッサ」という用語は、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、1つ以上のベースバンドプロセッサ、物理中央処理装置(CPU)、シングルまたはマルチコアプロセッサ、及び/又は、プログラムコード、ソフトウェアモジュール、及び/又は機能プロセスといった、コンピュータ実行可能命令を実行し、または、そうでなければ、動作させることが可能である任意の他のデバイスを指すことができる。
【0047】
本明細書に記載される無線リンクのいずれも、以下の無線通信技術及び/又は標準のうちの任意の1つ以上に従って動作し得る。これらに限定されるわけではないが、以下を含むものである。Global System for Mobile Communications(GSM)無線通信技術、General Packet Radio Service(GPRS)無線通信技術、Enhanced Data Rates for GSM Evolution(EDGE)無線通信技術、及び/又は、Third Generation Partnership Project(3GPP)無線通信技術、例えばUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Freedom of Multimedia Access(FOMA)、3GPP Long Term Evolution(LTE)、3GPP Long Term Evolution Advanced(LTE Advanced)、符号分割多元接続2000(CDMA2000)、セルラーデジタルパケットデータCDPD)、Mobitex、第3世代(3G)、回線交換データ(CSD)、高速回線交換データ(HSCSD)、ユニバーサル移動通信システム(第3世代)(UMTS(3G))、広帯域コード分割多元接続(Universal Mobile Telecommunications System)(W-CDMA(UMTS))、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、高速パケットアクセスPlus(HSPA+)、Universal Mobile Telecommunications System-Time-Division Duplex(UMTS-TDD)、Time Division-Code Division Multiple Access(TD-CDMA)、Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access (TD-CDMA)、第3世代パートナーシッププロジェクト リリース8(第4世代以前)(3GPP Rel.8 (Pre-4G))、3GPP Rel.9(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース9)、3GPP Rel.10(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース10)、3GPP Rel.11(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース11)、3GPP Rel.12(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース12)、3GPP Rel.13(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース13)、3GPP Rel.14(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース14)、3GPP Rel.15(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース15)、3GPP Rel.16(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース16)、3GPP Rel.17(第3世代パートナーシッププロジェクト リリース17)、および、後続のリリース(Rel.18、Rel.19、等)、3GPP 5G、5G、5G New Radio(5G NR)、3GPP 5G New Radio、3GPP LTE Extra、LTE-Advanced Pro、LTE Licensed-Assisted Access(LAA)、MuLTEfire、UMTS地上無線アクセス(UTRA)、進化UMTS地上無線アクセス(E-UTRA)、Long Term Evolution Advanced(第4世代)(LTE Advanced(4G))、cdmaOne(2G)、符号分割多元接続2000(第3世代)(CDMA2000(3G))、Evolution-Data OptimizedまたはEvolution-Data Only(EV-DO)、高度移動電話システム(第1世代)(AMPS(1G))、トータルアクセス通信システム/拡張トータルアクセス通信システム(TACS/ETACS)、デジタルAMPS(第2世代)(D-AMPS(2G))、プッシュツートーク(PTT)、移動電話システム(MTS)、改良移動電話システム(IMTS)、高度移動電話システム(AMTS)、OLT(ノルウェー語でOffentlig Landmobile Telefoni、公衆陸上移動電話)、MTD(スウェーデン語でMobiltelefonisystem D、または、移動電話システムDの略語)、公衆自動陸上移動体(Autotel/ PALM)、ARP(フィンランド語でAutoradiopuhelin、「自動車無線電話」)、NMT(Nordic Mobile Telephony)、NTT(日本電信電話)の高容量バージョン(Hicap)、セルラーデジタルパケットデータ(CDPD)、Mobitex、DataTAC、Integrated Digital Enhanced Network(iDEN)、Personal Digital Cellular(PDC)、Circuit Switched Data(CSD)、Personal Handy-phone System(PHS)、Wideband Integrated Digital Enhanced Network(WiDEN)、iBurst、Unlicensed Mobile Access(UMA)、また、3GPP Generic Access Network、またはGAN標準とも呼ばれるもの、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Wireless Gigabit Alliance (WiGig)標準、一般的なミリ波標準(WiGigといった10-300GHz以上で動作する無線システム、IEEE 802.11ad、IEEE 802.11ay、等)、300GHzおよびTHz帯域を超えて動作するテクノロジー(3GPP/LTEベース、またはIEEE 802.11p、またはIEEE 802.11bd、など)車車間(V2V)および車両X間(V2X)および車両インフラストラクチャ間(V2I)およびインフラストラクチャ車両間(I2V)通信テクノロジー、3GPPセルラV2X、高度道路交通システムといったDSRC(Dedicated Short Range Communications)通信システム、および、他のもの(典型的には5850MHz-5925MHzまで、または、それ以上(CEPTレポート71の変更提案に従って、典型的には最大5935MHzまで)で動作する)、ヨーロッパITS-G5システム(すなわち、以下を含むIEEE 802.11pベースのDSRCのヨーロッパフレーバ、ITS-G5A(つまり、周波数範囲5,875GHz-5,905GHzのセイフティ関連アプリケーション向けのITS専用ヨーロッパITS周波数帯域でのITS-G5の動作)、ITS-G5B(つまり、周波数範囲5,855GHz-5,875GHz のITS非セイフティアプリケーション向けのヨーロッパITS周波数帯域での動作)、ITS-G5C(つまり、周波数範囲5,470GHz-5,725GHzでのITSアプリケーションの動作))、700MHz帯(715MHz-725MHzを含む)の日本におけるDSRC、IEEE 802.11bdベースシステム、等である。
【0048】
本明細書で説明される態様は、以下を含む、任意のスペクトル管理方式のコンテキストにおいて使用され得る。専用認可スペクトル、無認可スペクトル、認可免除スペクトル、(認可)共有スペクトル(LSA=2.3-2.4GHz、3.4-3.6GHz、3.6-3.8GHzおよび、さらなる周波数における認可共有アクセス、および、SAS=Spectrum Access System/CBRS=3.55-3.7GHz、および、さらなる周波数におけるCitizen Broadband Radio Systemといったもの)である。適用できるスペクトル帯域は、IMT(International Mobile Telecommunications)スペクトル、並びに、他のタイプのスペクトル/帯域を含む。国内割当て帯域(450-470MHz、902-928MHz(注:例えば米国(FCC Part15)に割り当てられる)、863-868.6MHz(注:例えばヨーロッパ連合(ETSI EN 300 220)に割り当てられる)、915.9-929.7MHz(注:例えば日本に割り当てられる)、917-923.5MHz(注:例えば韓国に割り当てられる)、755-779MHzおよび779-787MHz(注:例えば中国に割り当てられる)、790-960MHz、1710-2025MHz、2110-2200MHz、2300-2400MHz、2.4-2.4835GHz(注:例えば、グローバルな利用可能性を有するISM帯域であり、かつ、Wi-Fi技術ファミリ(11b/g/n/ax)によって、および、Bluetoothによっても、また、使用される)、2500-2690MHz、698-790MHz、610-790MHz、3400-3600MHz、3400-3800MHz、3800-4200MHz、3.55-3.7GHz(注:例えば米国ではCitizen Broadband Radio Serviceに割り当てられる)、5.15-5.25GHz、および5.25-5.35GHz、および5.47-5.725GHz、および5.725-5.85GHz帯域(注:例えば米国で割り当てられており(FCC part15)、合計500MHzスペクトルの4つのU-NII帯域で構成される)、5.725-5.875GHz(注:例えばEU(ETSI EN 301 893)で割り当てられる)、5.47-5.65GHz(注:例えば韓国で割り当てられる)、5925-7125MHzおよび5925-6425MHz帯域(注:米国とEUでそれぞれに、検討中である。次世代Wi-Fiシステムは、動作帯域として6GHzスペクトルを含むことが予想されるが、2017年12月現在、Wi-Fiシステムは、この帯域では未だ許可されていないことに留意すること。規制は、2019-2020時間フレームで終了すると予想される。)、IMT-アドバンストスペクトル、IMT-2020スペクトル(3600-3800MHz、3800-4200MHz、3.5GHz帯域、700MHz帯域、24.25-86GHz範囲内の帯域、等を含むと予想される)、FCCの「スペクトルフロンティア(“Spectrum Frontier”)」5Gイニシアティブの下で利用可能にされたスペクトル(27.5-28.35GHz、29.1-29.25GHz、31-31.3GHz、37-38.6GHz、38.6-40GHz、42-42.5GHz、57-64GHz、71-76GHz、81-86GHz、および92-94GHz、などを含む)、5.9GHz(典型的には5.85-5.925GHz)および63-64GHzのITS(高度道路交通システム)帯域、WiGig帯域1(57.24-59.40GHz)、WiGig帯域2(59.40-61.56GHz)、およびWiGig帯域3(61.56-63.72GHz)、およびWiGig帯域4(63.72-65.88GHz)といったWiGigに現在割り当てられている帯域、57-64/66GHz(注:この帯域は、マルチギガビット無線システム(MGWS)/WiGigのほぼグローバルな名称を有する。米国(FCCパート15)では、合計14GHzのスペクトルを割り当て、一方、EU(固定P2PのためのETSI EN 302 567およびETSI EN 301 217-2)では、合計9GHzのスペクトルを割り当てる。)、70.2GHz-71GHzの帯域、65.88GHzと71GHzとの間の任意の帯域、76-81GHzといった自動車レーダー用途に現在割り当てられている帯域、および、94-300GHz以上を含む将来の帯域、である。
さらに、本方式は、特に400MHzおよび700MHz帯域が有望な候補であるTVホワイトスペース帯域(典型的には790MHz未満)といった帯域に対して二次的に使用され得る。セルラアプリケーションの他に、PMSE(プログラム作成および特別イベント)、医療、健康、手術、自動車、低レイテンシ、ドローン、等のアプリケーションといった、バーティカル市場のための特定のアプリケーションが対処され得る。
【0049】
本明細書で説明される態様は、また、スキームの階層的適用を実施することもできる。例えば、異なるタイプのユーザに対する使用の階層的な優先順位付け(例えば、低中優先度/高優先度、等)を導入することによるものであり、スペクトルへの優先アクセスに基づいている(例えば、ティア(Tier)1ユーザが最高優先度であり、ティア2ユーザが後に続き、次いで、ティア3ユーザ、など)。
【0050】
本明細書で説明される態様は、OFDMキャリアデータビットベクトルを対応するシンボルリソースに割り当てることによって、異なるシングルキャリア、または、OFDMフレーバ(CP-OFDM、SC-FDMA、SC-OFDM、フィルタバンクベースのマルチキャリア(FBMC)、OFDMA、等)、および、特に3GPP NR(New Radio)にも適用され得る。
【0051】
5Gネットワークは、安全性および性能の懸念に起因して、超低レイテンシ、超高信頼性、および、高データ容量要件を有し得る、モノのインターネット(IoT)、産業用制御、自律走行、ミッションクリティカル通信、等といった様々な新しいサービスを提供するために、従来のモバイルブロードバンドサービスを超えて拡張している。この文書における特徴のいくつかは、ネットワーク側に対して定義される。AP、eNB、NR、またはgNBといったものであり、-この用語は、典型的に、3GPP 5Gおよび6G通信システム、等のコンテキストにおいて使用されることに留意すること。それでも、UEは、この役割も同様に担い、そして、AP、eNB、またはgNBとして機能し得る。つまり、ネットワーク機器ついて定義された機能の一部または全てが、UEによって実施され得る。
【0052】
上記のように、拡張UEアーキテクチャの出現とともに、例えば、UEとgNBとの間、および、UE間でのMIMO通信の使用が、ますます普及している。これは、ビームフォーミングおよびビームステアリングの管理に対するMIMO(FeMIMO)におけるさらなる拡張をもたらし、そして、関連するオーバーヘッドを低減した。この目的のために、FeMIMOは、レンジ2(FR2)(24.25GHz-52.6GHz)およびFR1(4.1GHz-7.125GHz)をターゲットとする以下の領域において、3GPP規格のサポートを拡張することを狙っている。すなわち、マルチビーム動作、マルチ送信/受信ポイント(TRP)展開のためのサポート、サウンディング基準信号(SRS)、並びに、チャネル状態情報(CSI)測定および報告。目的の中でも、RAN4は、ダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)送信のための統一(unified)TCIフレームワーク、レイヤ1/レイヤ2(L1/L2)中心のセル間(inter-cell)モビリティ、および、ビーム指示シグナリング媒体を含む、複数の問題に焦点を当てる。
図3は、いくつかの実施形態に従った、TCIスキームを示している。
【0053】
TCI状態(ビームとも呼ばれる)は、1つのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)セット内のDL基準信号(RS)と、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)復調基準信号(DMRS)ポートとの間の擬似コロケーション(quasi-colocation、QCL)関係といった構成を含む、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージ内で動的に送付される。すなわち、TCIによって受信されるべきターゲットチャネル/信号(例えば、PDSCH、PDCCH、CSI-RS)に対するビームは、TCIによって指示され得る。TCIは、ソースRS、および、適用されるべき意図されたQCLタイプを含む。例えば、gNBは、PDSCHをスケジューリングするDCIを、UEに提供することができ、ここで、DCIは、PDSCHの受信のために使用されるTCIを選択することができる。UEは、PDSCHを受信するために、指示されたTCIに基づいて、アナログビームフォーミング係数を設定することができる。指示されたTCIは、PDSCH受信ためだけに意図されたものであるため、別途のTCIフレームワークとして見なされ得る。PDSCHシグナリングとは無関係であり得る、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)(または、CSI-RS)に対するビーム指示のために、異なるシグナリングが、定義され、そして、使用され得る。
【0054】
UEは、UEおよびサービングセルに向けられたDCIを有する検出されたPDCCHに従って、PDSCHをデコーディングするために、上位レイヤ(RRC ReConfig)情報要素PDSCHConfigの中で「M」個までのTCI状態構成のリストを用いて構成され得る。Mは、UE能力maxNumberActiveTCI-PerBWPに依存している。各TCI状態は、1つまたは2つのダウンリンク基準信号と、PDSCHのDMRSポート、PDCCHのDMRSポート、またはCSI-RSリソースのCSI-RSポートとの間のQCL関係を設定するためのパラメータを含んでいる。QCL関係は、第1DL RSに対する上位層(RRC Reconfig)パラメータqcl-Type1、および、第2DLRSに対するqcl-Type2によって設定される。TCI状態ごとに最大2つのQCLタイプが構成され得る。
【0055】
DLおよびULのための統一TCI
【0056】
いくつかの場合には、1つの(または、ほんの少数の)ビーム方向が、UEとgNBとの間で通信を提供するために使用され得る。これは、個々の通信チャネルの連続的な設定を無関係に(render extraneous)してよく、それぞれが、ほとんど同じビーム基準を参照するビーム指示を有する。FeMIMOは、従って、DL通信およびUL通信のためのデータおよび制御送信/受信のために共通ビームを採用しているマルチビーム動作を含み得る。共通ビーム(TCI状態)は、Rel-17における複数のチャネル/信号に関連付けられ得る(例えば、CSI-RS、およびPDSCH/SRS、およびPUSCH。)そして、上位レイヤシグナリングによって事前構成(pre-configured)された1つの統合された共通TCIプールの間で示され得る。
【0057】
いくつかの場合において、TCI状態プールは、ジョイントTCI状態プールであり得る。それは、複数のDL/ULチャネルに対して共同で適用可能であるようにRRCシグナリングによって示されている。代替的に、別個のDLおよびUL TCI状態プールが示され得る(DLチャネルまたはULチャネルのみ、それぞれに適用可能)。従って、2つのタイプの統合TCIが存在する。すなわち、ジョイントDL/UL TCI、および、別個のDLとUL TCIである。ジョイントTCI状態プールは、オーバーラップしたTCI状態がDLおよびULの両方に使用されるときに、効率的な共通ビーム管理を提供する。一方で、別個のTCI状態プールは、電力制御パラメータといった、追加のULパラメータに関連付けられ得る。
【0058】
ジョイントDL/UL TCIは、DL送信とUL送信との間に完全なビーム対応が存在する場合に使用され、そして、DL送信とUL送信の両方について同じビームが使用される。共通ソースRSは、DL QCL情報およびUL送信機(TX)空間フィルタの両方を決定するために使用される。ビーム対応が存在しない場合に、別個のDL/UL TCIが使用され、そして、DL送信およびUL送信について異なるビームが使用される。アップリンクRRCパラメータspatialRelationInfoを置き換え、UL TCI内のソースRSは、UL TX空間フィルタを決定するための基準を提供する。
【0059】
Rel.17における統一(unified)TCIフレームワークについて、Rel-15/16QCL規則に基づいてRel-15/16TCI状態の有効なターゲットDLRSである任意のDLRSは、Rel-17DL TCIのターゲットDLRS(従って、Rel-17DL TCI状態プール)として構成され得る。このことは、そうしたDLRSが全て同じTCI状態を共有する必要があることを意味するものではない。DLRSは、PDSCHまたはPDCCHのためのCSI-RSおよびDMRSを含んでいる。DLおよびUL TCI状態プールは、別個のDL/UL TCIに対して別個または共有され得ることに留意すること。
【0060】
M=N=1の場合(MかつN>1の場合はまだ定義されていない)、Rel-17統一TCIにおいては、別個のDL/UL TCIについて、DCIフォーマット1_1/1_2(DL割当てを伴う、および、伴わない)を使用するビーム指示の1つのインスタンスは、以下のように使用され得る。すなわち、1つのTCIフィールドコードポイントは、DL TCI状態とUL TCI状態とのペアを表す。
DCIが、そうしたTCIフィールドコードポイントを示す場合、UEは、対応するDL TCI状態およびUL TCI状態を適用する。1つのTCIフィールドコードポイントは、DL TCI状態のみを表している。DCIが、そうしたTCIフィールド コードポイントを示す場合に、UEは、対応するDL TCI状態を適用し、そして、現在のUL TCI状態を維持する。または、1つのTCI フィールドコードポイントは、UL TCI状態のみを表している。DCIが、そうしたTCIフィールドコードポイントを示す場合に、UEは、対応するUL TCI状態を適用し、そして、現在のDL TCI状態を維持する。
【0061】
Rel.17統一TCIフレームワークに対する経路損失測定において、経路損失基準信号(PL-RS)(経路損失計算のために構成されている)は、UL TCI状態または(適用可能な場合)ジョイントTCI状態に含まれるか、もしくは、UL TCI状態または(適用可能な場合)ジョイントTCI状態に関連付けられるかのいずれかである。1つの合意は、UEが、空間関係表示を提供するために、ULまたは(適用可能な場合)ジョイントTCI状態におけるDLソースRSとPL-RSとの間の「ビーム不整合をサポートするか否か(“beam misalignment or not”)」は、UE能力であることである。フレームワークが「含まれる(“included in”)」か、または、「関連付けられる(“associated with”)」か(それが実行される方法およびシグナリングを含む)は、RAN2次第である。UEは、活性化されたUL TCI状態、または、(該当する場合)ジョイントTCI状態のPL-RSを維持する。セル毎の帯域当たりのアクティブ化されたUL TCI状態、または、(適用可能な場合)ジョイントTCI状態の最大数は、UE能力である。PL-RSは、周期的であると仮定されている。
【0062】
UL TCIは、アップリンクパラメータspatialRelationInfoを置き換え、UL TCI内のソースRSは、ULTX空間フィルタを決定するための基準を提供する。RSの使用は、UL TCI状態スイッチについて遅延要件の使用を結果として生じ得る。RSのビームは、UL送信について基準ビーム方向として使用される。しかしながら、関連するRSは、既知または未知であり得る。従って、UL TCI状態スイッチ遅延は、関連する基準信号について既知/未知の状態を区別し得る。
【0063】
関連するDLRSの既知の条件は、以下のとおりである。TCI状態スイッチ命令が、ビーム報告または測定のためのRSリソースの最後の送信の際に1280ms内で受信される。UEは、TCI状態スイッチ命令の前に、ターゲットTCI状態について少なくとも1個のL1基準信号受信電力(reference signal received power、RSRP)報告を送っている。TCI状態は、TCI状態スイッチング期間の最中は検出可能なままである。TCI状態に関連する同期信号ブロック(Synchronization Signal Block、SSB)は、TCIスイッチング期間の最中に検出可能なままである。TCI状態の信号対雑音比(SNR)は、-3dB以上である。
【0064】
UL信号が、基準ビーム方向として使用されるときに、ULビーム掃引(beam sweeping)は、適切なビームを見つけるために、ネットワークによって最初に使用される。次いで、ULビームインデックスがUEに対してシグナリングされ、そして、UEは、対応するULビームを使用することができる。ULRSが使用される場合には、UL TCI状態スイッチ遅延のために、追加のULビーム掃引遅延が使用される。
【0065】
Rel.17統一TCIフレームワークの対する経路損失測定において、PL-RS(経路損失計算のために構成されている)は、UL TCI状態または(適用可能な場合)ジョイントTCI状態に含まれるか、もしくは、UL TCI状態または(適用可能な場合)ジョイントTCI状態に関連付けられるかのいずれかである。PL-RSも、また、含まれ得る。現在のRAN4規格において、PL-RSの遅延は、媒体アクセス管理-制御要素(MAC CE)ベースのアップリンク空間情報スイッチについて既に考慮されており、次いで、UL TCI状態遅延要件におけるPL-RSの影響も、また、考慮され得る。PL-RSがUL TCI状態に含まれ、かつ、知られている場合、UL TCI状態について追加の遅延要件は、以下のとおりである。
【数1】
【0066】
ここでは、以下のようである。
【0067】
ターゲットPL-RSがUEによって維持されない場合には、NM=1であり、
そうでなければ、NM=0である。
【0068】
Ttarget_PL-RSは、ターゲット経路損失基準信号の周期性であり、これは、SSBまたは非ゼロ電力(non-zero power、NZP)CSI-RS送信であり得る。
【0069】
関連するDLRSまたはULRSのいずれかが未知である場合には、より長いスイッチング遅延が許容される。UEは、DLRSおよび経路損失参照RSスイッチが完了するまで、ターゲットUL空間関係を伴うUL信号を送信するように要求されなくてよい。
【0070】
さらに、Rel-17DCIベースのビーム指示について、ビーム指示の適用時間に関して、第1スロットは、共同または別個のDL/ULビーム指示の肯定応答の最後のシンボル後の少なくともXmsまたはYシンボルである。従って、ACK/NACK時間も、また、DCIベースの遅延要件において考慮され得る。
【0071】
ジョイントTCIフレームについて、DLQCL情報およびULTX空間フィルタの両方を決定するために共通ソース基準RSが使用され得る。いくつかの場合に、遅延要件は、それぞれに、DL/UL TCI状態スイッチを指すことができ、または、最大遅延時間が使用され得る。
【0072】
上述のように、MAC-CEベース、および、MAC-CE+DCIベースのビーム指示スキームは、統合されたTCIについてサポートされている。統一TCIのためのMAC-CEおよびDCIベースのUL TCI状態スイッチが定義されるべきである。
【0073】
UL送信のための別個のTCL状態スイッチについて、遅延は、以下のように定義され得る。
【0074】
【0075】
【0076】
ここで、THARQは、3GPP TS 38.213に規定されているようなDLデータ送信と肯定応答との間のタイミングであり、そして、TL1-RSRPは、FR2におけるRxビームリファインメント(refinement)のための時間である。
【0077】
ジョイントDL/ULモード(状態プール)について、DLQCL情報およびULTX空間フィルタの両方を決定するために、共通ソースRSが使用される。ジョイントTCI状態スイッチング遅延について、2つの方法が使用され得る。すなわち、両方のDL/UL TCI状態スイッチについて単一の遅延要件を定義し、または、別個のTCIの場合と同じ要件である、2つの遅延要件を、DL/UL TCIの各々に対して、それぞれに定義する。
【0078】
第1ケース(方法1)について、DLおよびUL TCI状態スイッチの両方に対して単一の要件が設計される場合に、単一の要件は、個々のDL/UL TCI状態スイッチの間での、より長い遅延要件に基づいてよい。DLおよびULに対するMAC CEベースのTCIスイッチ遅延について、主な違いは、ターゲットTCIがアクティブなTCI状態リスト内に無い場合に、新しいDL-RSに関連するとき、タイミング追跡(tracking)のための追加の時間が、DL TCIスイッチのために使用され得るという事実にある。一方、UL TCIスイッチについて、タイミング追跡は存在せず、そして、従って、関連する時間が回避され得る。従って、MAC-CEに基づくジョイントTCIのための単一遅延要件は、より長くあり得る、DL TCI状態スイッチ遅延に依存し得る。DCIベース遅延要件について、遅延要件は、RAN1と呼ばれる。現在、DLまたはUL TCI状態スイッチ遅延がより長いか否かは、不明である。従って、DCIに基づいて、ジョイントDCIケースにおけるDLおよびULについて単一の遅延要件を定義することは、困難であり得る。
【0079】
第2ケース(方法2)について、ジョイントDCIと別個のTCIとの間の唯一の違いは、DLおよびULのためのソース基準RSが同じであるか否かである。このことは、DLおよびULの遅延要件に影響を及ぼさないことがある。従って、DL/UL TCI状態スイッチに対する遅延要件は、別個のTCIケースで定義されたものと同じである。
【0080】
従って、遅延要件は、DL TCIおよびUL TCIについて、それぞれに定義され得る。そして、ジョイントTCIケースと別個のTCIケースとの間のさらなる区別は、使用されないことがある。
【0081】
RAN1の合意から、PL-RSは、また、Rel-17統一TCIフレームワークに含まれ、または、関連付けられ得る。現在のRAN4仕様においては、PL-RSの遅延がMAC-CEベースのUL空間情報スイッチに対して既に考慮されているので、UL TCI状態またはジョイントTCI状態におけるPL-RSの影響も、同様に、考慮され得る。
【0082】
Rel-16アップリンク空間情報スイッチについて、PL-LSアクティブ化(activation)は、MAC-CEによってトリガされる。ここで、アップリンク空間情報スイッチおよびPL-RSアクティブ化が同じMAC-CE内に無い場合に、追加の遅延が考慮される。しかしながら、PL-RSが、統一TCIフレームワーク内に含まれ、または、関連付けられる場合には、追加の遅延時間を節約することができる。
【0083】
レガシーRL-RSアクティブ化遅延は、以下のように定義される。
【数4】
【0084】
ここで、ターゲットPL-RSがUEによって維持されない場合には、NM=1であり、そうでなければ、NM=0である。
【0085】
このことは、PL-RSが維持されないときに、追加のL1-RSRP測定が使用されることを示している。しかしながら、RAN1合意において、UEは、アクティブ化されたUL TCI状態またはジョイントTCI状態のPL-RSを維持する。従って、RL-RSの非維持に起因する追加の遅延は、Rel-17非教化(unedified)TCIフレームワーク設計に組み込まれ得る。
【0086】
RAN1は、また、ULまたはジョイントTCI状態における、PL-RSと空間関係RSとの間の整合または不整合の定義も説明している。
【0087】
Rel.17統一TCIフレームワークの経路損失測定において、少なくとも説明の目的で、「ビームアライメント(“beam alignment”)」は、PL-RSがULまたは(適用可能な場合)ジョイントTCI状態における空間関係RSと同一である、イベントとして定義されている。それ以外の場合は、ビームのミスアライメントとして定義されている。
【0088】
以前のUL空間情報において、Rel-16におけるスイッチ遅延の議論は、PL-RS内のRS、および、アップリンク空間情報内のソースRSがQCLされている(QCL-ed)場合にのみ、要件が適用されるか否かを調査している。2つの基準信号間のビームミスマッチ(beam mismatch)に起因してUL送信性能劣化が発生し得るとしても、RAN1仕様には制限が存在しないので、制約は、使用されない。
【0089】
Rel-17において、RAN1は、ULまたはジョイントTCI状態について、最初にビームアライメントケースの遅延要件を定義するためのミスマッチシナリオを論じた、この問題を識別した。
【0090】
特定の例示的な実施形態を参照して実施形態を説明してきたが、本開示のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正および変更を行うことができることは明らかだろう。従って、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考えられるべきである。本明細書の一部を形成する添付の図面は、例示として、かつ、限定的ではなく、技術的事項(subject matter)が実施され得る特定の実施形態を示している。図示された実施形態は、当業者が本明細書に開示された教示を実施することを可能にするために十分に詳細に説明される。他の実施形態が、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更が行われ得るように、そこから利用され、かつ、導出され得る。従って、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ、そうした特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに、定義される。
【0091】
本明細書において、技術的事項は、個々に及び/又は集合的に、単に便宜上、そして、2つ以上が実際に開示されている場合には、本出願の範囲を任意の単一の発明概念に自発的に限定することを意図することなく、「実施形態(“embodiment”)」という用語によって参照され得る。従って、特定的な実施形態が本明細書において例示され、かつ、説明されたが、同じ目的を達成するように計算された任意の構成が、示された特定的な実施形態の代わりに用いられ得ることが理解されるべきである。本開示は、様々な実施形態の任意の、および、全ての適合または変形を包含するように意図される。上記の実施形態の組み合わせ、および、本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態は、上記の説明を検討することで当業者にとって明らかになるだろう。
【0092】
本明細書において、「1つの(“a”または“an”)」という用語は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つ(“at least one”)」または「1つ以上(“one or more”)」に係る任意の他のインスタンスまたは使用とは無関係に、1つ、または、1つより多くを含むように、使用されている。この文書において、用語「または(“or”)」は、非排他的なものを指すために使用され、もしくは、その結果、「AまたはB」は、特に指示がない限り、「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、および、「AかつB」を含んでいる。この文書において、「含む(“including”)」および「その中で(“in which”)」という用語は、それぞれ「備える(“comprising”)」および「そこで(“wherein”)」という用語の平易な英語(plain-English)の等価物として使用されている。また、以下の特許請求の範囲において、用語「含む(“including”)」および「備える(“comprising”)」は、オープンエンドであり、すなわち、特許請求の範囲においてそうした用語の後で列挙されているものに加えて、要素を含む、システム、UE、物品、組成物、配合組成、またはプロセスは、依然としてその特許請求の範囲内に入ると見なされる。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1(“first”)」、「第2(“second”)」、および「第3(“third”)」といった用語は、単にラベルとして使用されており、かつ、それらの対象に対して数値的な要件を課すように意図されたものではない。
【0093】
本開示の要約は、技術的開示の性質を読者が迅速に確認することを可能にする、要約を要求している、37C.F.R.§1.72(b)に準拠するように提供されている。要約書、特許請求の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないという理解とともに提出されている。加えて、上記の詳細な説明では、開示を合理化する目的で、様々な特徴が単一の実施形態にまとめられていることが分かるだろう。この開示の方法は、請求される実施形態が、各請求項において明示的に記載されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の技術的事項は、単一の開示された実施形態に係る全ての特徴よりも少ない特徴にある。従って、以下の特許請求の範囲は、各請求項が別個の実施形態として自立した状態で、本明細書によって詳細な説明に組み込まれている。
【国際調査報告】