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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置及びディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240806BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20240806BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240806BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20240806BHJP
   G02B 5/04 20060101ALI20240806BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20240806BHJP
   H01L 33/50 20100101ALI20240806BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G09F9/30 349B
G09F9/30 349D
G09F9/30 349C
G09F9/33
G09F9/00 313
G02B5/20
G02B5/04 F
G02B5/04 A
G02B3/00 A
H01L33/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023581080
(86)(22)【出願日】2021-12-16
(85)【翻訳文提出日】2023-12-29
(86)【国際出願番号】 CN2021138815
(87)【国際公開番号】W WO2023103008
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111498431.1
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524005822
【氏名又は名称】厦門市芯頴顕示科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】XIAMEN EXTREMELY PQ DISPLAY TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】A-102A, No.178 Xinfeng Road, Huizhi Space, Torch High-tech Zone, Xiamen, Fujian, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】劉 同凱
(72)【発明者】
【氏名】徐 宸科
【テーマコード(参考)】
2H042
2H148
5C094
5F142
5G435
【Fターム(参考)】
2H042CA13
2H042CA17
2H148AA18
2H148AA25
5C094AA02
5C094AA08
5C094AA60
5C094BA03
5C094BA23
5C094CA19
5C094DA12
5C094DB01
5C094EB02
5C094ED01
5C094ED03
5C094ED11
5C094ED15
5C094ED20
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA04
5F142CB23
5F142DA23
5F142DB40
5G435AA00
5G435AA04
5G435BB04
5G435CC09
5G435DD11
5G435GG02
5G435GG03
5G435GG11
5G435GG12
(57)【要約】
【課題】本発明はディスプレイ装置及びディスプレイに関するものである。
【解決手段】前記ディスプレイ装置は、駆動基板、発光素子マトリックス、微小光学構造及び色変換層マトリックスを含む。駆動基板には駆動回路が取り付けられる。発光素子マトリックスは駆動基板の表面に形成され、発光素子マトリックスは複数の発光素子を含み、発光素子は駆動回路に電気接続され、複数の発光素子は同色の光を出射する。微小光学構造は発光素子マトリックスの上方に形成されることにより発光素子が出射した光が同一の屈折角度を具備するようにする。色変換層マトリックスは微小光学構造の上方に形成され、発光素子マトリックス中の発光素子と色変換層マトリックス中の色変換層は1つずつ対応するように設けられ、色変換層マトリックスは発光素子が出射した光を所定の色を有している光に変換させる。本発明は、表示パネルに所定の角度を有している画像を表示し、かつ色差が生ずることを避けることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動基板、発光素子マトリックス、微小光学構造及び色変換層マトリックスを含み、
前記駆動基板内には駆動回路が取り付けられ、
前記発光素子マトリックスは前記駆動基板の表面に形成され、前記発光素子マトリックスは複数の発光素子を含み、前記発光素子は駆動回路に電気接続され、前記複数の発光素子は同色の光を出射し、
前記微小光学構造は前記発光素子マトリックスの上方に形成されることにより前記発光素子が出射した光が同一の屈折角度を具備するようにし、
前記色変換層マトリックスは前記微小光学構造の上方に形成され、前記発光素子マトリックス中の発光素子と前記色変換層マトリックス中の色変換層は1つずつ対応するように設けられることを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
前記微小光学構造は直角プリズムマトリックスを含み、前記直角プリズムマトリックスは複数の直角プリズムを含み、前記直角プリズムと前記発光素子は1つずつ対応するように設けられることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記色変換層マトリックスは前記直角プリズムマトリックスの上部に形成され、前記色変換層マトリックス中の色変換層と前記直角プリズムマトリックス中の直角プリズムは1つずつ対応するように設けられることを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記微小光学構造は透明基板を更に含み、前記透明基板は前記直角プリズムマトリックスと前記発光素子マトリックスとの間に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記直角プリズムの断面は直角三角形であり、前記直角三角形の1つの直角辺は透明基板に当接することを特徴とする請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記微小光学構造はマイクロレンズマトリックスを更に含み、前記マイクロレンズマトリックスは前記発光素子マトリックスに近づいている前記透明基板の一側に形成され、前記マイクロレンズマトリックスは複数のマイクロレンズを含み、前記マイクロレンズと前記直角プリズムは1つずつ対応するように形成されることを特徴とする請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記マイクロレンズマトリックスは凸レンズマトリックスまたは凹レンズマトリックスであることを特徴とする請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記色変換層マトリックスは、第一色変換層、第二色変換層及び第三色変換層を含み、前記第一色変換層は発光素子が出射した光を激発することにより赤色光を形成し、前記第二色変換層は発光素子が出射した光を激発することにより緑色光を形成し、前記第三色変換層は発光素子が出射した光を激発することにより青色光を形成することを特徴とする請求項1または3に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記色変換層マトリックスの上方にはフィルター層が形成され、前記フィルター層は、前記微小光学構造を透過した光が所定の屈折角度を具備している光に変換させ、所定の屈折角度を具備している光以外の光を除去することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記ディスプレイ装置は干渉防止層を更に含み、前記干渉防止層は隣接している2つの前記発光素子の間に位置するように前記駆動基板上に形成されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記ディスプレイ装置は反射層を更に含み、前記反射層は隣接している2つの前記発光素子の間に位置するように前記駆動基板上に形成されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記請求項1~11のうちいずれか一項に記載のディスプレイ装置を含むことを特徴とするディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体表示技術の分野に属し、具体的に、ディスプレイ装置及びディスプレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
Micro-LEDはLEDの構造の薄膜化、小型化及びマトリックス化をすることによりMicro-LEDのサイズを1~10μmに縮小することができる。大量のMicro-LEDを駆動基板上に配置した後、物理蒸着方法により保護層と電極を形成し、実装をすることによりMicro-LEDの表示を獲得することができる。大量のMicro-LEDチップを駆動基板上に配置した後、Micro-LEDチップを駆動基板の駆動回路に電気接続させる。駆動基板の駆動回路によりMicro-LEDチップの開閉を制御することができる。駆動回路の電流がMicro-LEDチップに流れるとき、電子とホールがMicro-LEDチップ内において結合することにより発光をすることができる。Micro-LEDチップの光はいろいろな角度に出射することによりMicro-LEDチップの光の出射角度が大きい。従来のMicro-LED表示パネルの光が出射する角度の範囲は±80°内に入っている。
【0003】
Micro-LED表示パネルの応用において、Micro-LED表示パネルの光が所定の角度に出射することにより画質が高い画面を表示することができる。従来のMicro-LED表示パネルの光の出射角度が大きいので、Micro-LED表示パネルの光が所定の角度に出射することにより画質が高い画面を表示することを満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術の欠点を解決するため、本発明の目的は、ディスプレイ装置及びディスプレイを提供することにより、所定の角度を有している画像を形成し、かつ表示画面の品質を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を実現するため、本発明は下記ディスプレイ装置を提供する。前記ディスプレイ装置は、駆動基板、発光素子マトリックス、微小光学構造及び色変換層マトリックスを含み、
駆動基板には駆動回路が取り付けられ、
発光素子マトリックスは駆動基板の表面に形成され、発光素子マトリックスは複数の発光素子を含み、発光素子は駆動回路に電気接続され、複数の発光素子は同色の光を出射し、
微小光学構造は発光素子マトリックスの上方に形成されることにより発光素子が出射した光が同一の屈折角度を具備するようにし、
色変換層マトリックスは微小光学構造の上方に形成され、発光素子マトリックス中の発光素子と色変換層マトリックス中の色変換層は1つずつ対応するように設けられ、色変換層マトリックスは発光素子が出射した光を所定の色を有している光に変換させる。
【0006】
本発明の実施例において、微小光学構造は直角プリズムマトリックスを含み、直角プリズムマトリックスは複数の直角プリズムを含み、直角プリズムと発光素子は1つずつ対応するように設けられる。
【0007】
本発明の実施例において、色変換層マトリックスは直角プリズムマトリックスの上部に形成され、色変換層マトリックス中の色変換層と直角プリズムマトリックス中の直角プリズムは1つずつ対応するように設けられる。
【0008】
本発明の実施例において、微小光学構造は透明基板を更に含み、透明基板は直角プリズムマトリックスと発光素子マトリックスとの間に取り付けられる。
【0009】
本発明の実施例において、直角プリズムの断面は直角三角形であり、直角三角形の1つの直角辺は透明基板に当接する。
【0010】
本発明の実施例において、微小光学構造はマイクロレンズマトリックスを更に含み、マイクロレンズマトリックスは発光素子マトリックスに近づいている透明基板の一側に形成され、マイクロレンズマトリックスは複数のマイクロレンズを含み、マイクロレンズと直角プリズムは1つずつ対応するように形成される。
【0011】
本発明の実施例において、マイクロレンズマトリックスは凸レンズマトリックスまたは凹レンズマトリックスである。
【0012】
本発明の実施例において、色変換層マトリックスは、第一色変換層、第二色変換層及び第三色変換層を含み、第一色変換層は発光素子が出射した光を激発することにより赤色光を形成し、第二色変換層は発光素子が出射した光を激発することにより緑色光を形成し、第三色変換層は発光素子が出射した光を激発することにより青色光を形成する。
【0013】
本発明の実施例において、色変換層マトリックスの上方にはフィルター層が形成され、フィルター層は、微小光学構造を透過した光が所定の屈折角度を具備している光に変換させ、所定の屈折角度を具備している光以外の光を除去する。
【0014】
本発明の実施例において、ディスプレイ装置は干渉防止層を更に含み、干渉防止層は隣接している2つの発光素子の間に位置するように駆動基板上に形成される。
【0015】
本発明の実施例において、ディスプレイ装置は反射層を更に含み、反射層は隣接している2つの発光素子の間に位置するように駆動基板上に形成される。
【0016】
本発明はディスプレイを更に提供し、前記ディスプレイは前記いずれか1つのディスプレイ装置を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明のディスプレイ装置及びディスプレイにより下記発明の効果を奏することができる。
本発明のディスプレイ装置は微小光学構造により発光素子が出射した光が所定の屈折角度を具備するようにし、それにより所定の角度を有している画像を獲得することができる。また、同色の光を光源にし、微小光学構造を通過した同色の光を所定の色を有している光をに変換させ、波長が異なっている複数の光が微小光学構造を通過するとき、光の回転角度が異なることにより色差が生ずることを避けることができる。
【0018】
本発明のディスプレイは、前記ディスプレイ装置を含むことにより、依然として前記発明の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施例に係るディスプレイ装置の構造を示す図である。
図2】本発明の実施例に係るディスプレイ装置の構造を示す図である。
図3】本発明の実施例に係るディスプレイ装置の構造を示す図である。
図4】本発明の表示方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の具体的な実施例により本発明の事項を詳細に説明する。この技術分野の技術者はこの明細書が公開した内容により本発明の効果及び機能を容易に理解することができる。本発明は下記実施例だけでなく、他の実施例により実施されることもできる。すなわち、この技術分野の技術者は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更、改良、一部の特徴の代替等をすることができる。注意すべきことは、矛盾が生じない前提下において下記実施例または各実施例中の特徴を適当に組み合わせることができる。
【0021】
注意すべきことは、本発明の実施例に係る図面は本発明の基本的構造の例示を示す図であり、その図面には本発明の実施例に係る部分のみが示されている。この明細書の図面には各モジュールの実際の数量、形状及びサイズが示されておらず、本発明を実施するとき各モジュールの実際の数量、形状及びサイズを適当に変化させ、各モジュールの配置もより複雑にすることができる。この明細書の図面に示されている構造、比例、サイズ等はこの明細書の事項を説明するためのものであり、この技術分野の技術者はそれらにより本発明を容易に理解することができる。換言すれば、この明細書の図面に示されている構造、比例、サイズ等は、実際の技術的事項に関するものでなく、それらにより本発明の実施条件を制限する意図は全くない。構造の改良、比例の修正またはサイズの調節をしても本の効果及び発明の目的に影響を与えない場合、その構造の改良、比例の修正またはサイズの調節が本発明の特許請求の範囲に含まれることは勿論である。
【0022】
従来の技術の欠点を解決するため、本発明の目的は、ディスプレイ装置及びディスプレイを提供することにより、表示パネルに所定の角度を有している画像を形成し、かつ色差が生ずることを避けることにある。
【0023】
(実施例1)
本実施例においてディスプレイ装置を提供する。前記ディスプレイ装置は、駆動基板、発光素子マトリックス(light-emitting element matrix)、微小光学構造及び色変換層マトリックスを含む。駆動基板は駆動回路を含み、発光素子マトリックス中の発光素子は駆動回路に電気接続され、発光素子マトリックス中の各発光素子は同色の光を出射する。微小光学構造は発光素子マトリックスの上方に形成されることにより発光素子が出射した光が同一の屈折角度を具備するようにする。色変換層マトリックスは微小光学構造の上方に形成され、発光素子マトリックス中の発光素子と色変換層マトリックス中の色変換層は1つずつ対応するように設けられる。色変換層マトリックスは発光素子が出射した光を所定の色を有している光に変換させる。
【0024】
具体的に、図1を参照すると、駆動基板100は駆動回路を含む。駆動基板100は、表示パネル全体を支持する支持体であり、発光素子マトリックス200とその上に形成されている微小光学構造400を支持する。駆動基板100は発光素子マトリックス200を駆動するように発光素子マトリックス200に電気接続される。本実施例において、駆動基板100はTFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)駆動基板であるが、本発明の駆動基板100はTFT駆動基板にのみ限定されるものでない。前記駆動基板100は、ガラス駆動基板であり、各発光素子201に電気接続される駆動回路を含む。前記駆動回路は各発光素子201の点滅を制御する。
【0025】
発光素子マトリックス200はディスプレイ装置の光源として駆動基板100の表面に形成され、発光素子マトリックス200は複数の発光素子201を含む。本実施例において、波長が異なっている複数の光が微小光学構造400を通過するとき、複数の光がいろいろな角度に回転することにより色差を具備している画像が形成されることを避けるため、同色の光を光源にする。発光素子201はマイクロLEDチップであり、マイクロLEDチップは、マイクロ青色LEDチップ、マイクロ紫色LEDチップ及びマイクロ紫外線LEDチップ等を含むことができる。
【0026】
微小光学構造400は発光素子マトリックス200の上方に形成されることにより発光素子201が出射した光が同一の屈折角度を具備するようにする。具体的に、微小光学構造400は直角プリズムマトリックス403を含み、直角プリズムマトリックス403は複数の直角プリズム4031を含む。直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031と発光素子マトリックス200中の発光素子201は1つずつ対応するように設けられる。それにより、直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031は発光素子201が出射した光が所定の角度に屈折するようにすることができる。微小光学構造は透明基板402を更に含み、透明基板402は直角プリズムマトリックス403と発光素子マトリックス200との間に取り付けられる。前記透明基板402は直角プリズムマトリックス403を支持し、発光素子201が出射した光は透明基板402を透過する。直角プリズム4031の断面は直角三角形であり、直角三角形の1つの直角辺は透明基板402に当接する。発光素子マトリックス200に近づいている透明基板402の一側にはマイクロレンズマトリックス401が形成され、マイクロレンズマトリックス401は複数のマイクロレンズ4011を含む。マイクロレンズマトリックス401は発光素子マトリックス200に近づいている透明基板402の一側に形成され、マイクロレンズマトリックス401中のマイクロレンズ4011と直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031は1つずつ対応するように形成される。マイクロレンズマトリックス401は発光素子201が出射した光を集光させることにより出射面の面積を増加させ、光効果(Photoeffect)をある程度向上させることができる。マイクロレンズマトリックス401は凸レンズマトリックスまたは凹レンズマトリックスであることができる。透明基板402、直角プリズムマトリックス403及びマイクロレンズマトリックス401の材料は、無機ガラスまたは他の透明無機材料であることができる。
【0027】
本実施例において、微小光学構造400と発光素子マトリックス200との間には所定のスペーサーが形成され、空気、窒素または他の接着剤をスペーサーに注入することができる。透明充填剤300の屈折率と微小光学構造400の屈折率は異なっている。
【0028】
図1または図3を参照すると、発光素子201が出射した単一色の光が周囲に拡散することにより光学的干渉が生ずることを抑制するため、本発明の実施例において、隣接している2つの発光素子201の間に干渉防止層700を形成する。干渉防止層700は隣接している2つの発光素子201の間に位置するように駆動基板100上に形成される。干渉防止層700は隣の発光素子201が出射した光を吸収することにより光の干渉を防止することができる。本実施例において、干渉防止層700は黒色接着剤層である。干渉防止層700の高さは発光素子201の高さより高いことにより、発光素子201の上部から出射した光が隣の発光素子201が出射した光に干渉を与えることを防止することができる。本実施例において、干渉防止層700の高さは駆動基板100と透明基板402との間の垂直距離と等しく、前記干渉防止層700は黒色接着剤層である。図2を参照すると、本発明の他の実施例において、隣接している2つの発光素子201の間には反射層800が形成されている。発光素子201が出射した単一色の光が周囲に拡散するとき、拡散光が反射層800に反射されることにより、垂直方向の光の出射量を増加させるとともに隣の発光素子201が出射する光による光の干渉を防止することができる。本実施例において、反射層800は白色接着剤層である。他の実施例において、反射層800は高反射率の材料、例えばAgで製造される反射層であることもできる。反射層800の高さは発光素子201の高さより高いことにより、発光素子201の上部から出射した光が隣の発光素子201が出射した光に干渉を与えることを防止することができる。本実施例において、反射層800の高さは駆動基板100と透明基板402との間の垂直距離と等しい。
【0029】
色変換層マトリックス500は微小光学構造400の上部に形成され、発光素子マトリックス200中の発光素子201と色変換層マトリックス500中の色変換層は1つずつ対応するように設けられる。それにより、光源が出射した光を所定の色を有している光に変換させることができる。色変換層マトリックス500は直角プリズムマトリックス403の上部に形成され、色変換層マトリックス500中の色変換層と直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031は1つずつ対応するように設けられることもできる。色変換層は、図1または図2に示すとおり直角プリズム4031の光出射面に形成されかつ厚さが均等である薄膜層であるか或いは、図3に示すとおり直角プリズム4031の光出射面に形成されかつプリズム状に形成される色変換層であることができる。色変換層マトリックス500は蛍光粉末または量子ドットで構成され、発光素子201が出射した光が色変換層内に位置している蛍光粉末または量子ドットを激発することにより所定の波長を有している光を形成することができる。図1図2または図3を参照すると、色変換層マトリックス500は、第一色変換層501、第二色変換層502及び第三色変換層503を含む。第一色変換層501は発光素子201が出射した光を激発することにより赤色光を形成し、第二色変換層502は発光素子201が出射した光を激発することにより緑色光を形成し、第三色変換層503は発光素子201が出射した光を激発することにより青色光を形成する。第一色変換層501、第二色変換層502及び第三色変換層503と直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031は1つずつ対応するように設けられることにより、直角プリズム4031に屈折された光の色を変換させることができる。発光素子201が出射した光が青色光であるとき、第一色変換層501は赤色有機蛍光染料(fluorescence dye)で構成されることができる。赤色有機蛍光染料が吸収する光スペクトル(light spectrum)は430nm~580nmと580~660nmに位置し、赤色有機蛍光染料は青色光と緑色光を吸収した後それを赤色光に変換させることができる。第二色変換層502は緑色有機蛍光染料で構成されることができる。緑色有機蛍光染料が吸収する光スペクトルは430nm~580nmに位置し、緑色有機蛍光染料は青色光を吸収した後それを緑色光に変換させることができる。第三色変換層503は、無色透明材料で構成され、青色光を透過させることができる。
【0030】
本発明の具体的な実施例において、図1に示すとおり、前記ディスプレイ装置のマイクロレンズマトリックス401は凹レンズであり、発光素子201の間には干渉防止層(Anti interference layer)700が形成され、色変換層は直角プリズム4031の表面に形成されかつ厚さが均等である色変換層である。本実施例において、前記凹レンズは出射面の面積を増加させ、光出射の効率をある程度向上させることができる。干渉防止層700は隣の発光素子201が出射する光を吸収することにより光の干渉を防止することができる。
【0031】
本発明の他の具体的な実施例において、図2に示すとおり、前記ディスプレイ装置のマイクロレンズマトリックス401は凸レンズであり、発光素子201の間には反射層800が形成され、色変換層は直角プリズム4031の表面に形成されかつ厚さが均等である色変換層である。本実施例において、前記マイクロレンズマトリックス401は、集光の役割をし、発光素子201が出射する光を集光させることができる。反射層800は隣の発光素子201が出射する光を反射することにより発光素子201の光出射量を増加させることができる。
【0032】
本発明の他の具体的な実施例において、図3に示すとおり、前記ディスプレイ装置のマイクロレンズマトリックス401は凹レンズであり、発光素子201の間には干渉防止層が形成され、色変換層は直角プリズム4031の表面に形成されかつプリズム状に形成される色変換層である。同様に、本実施例の前記凹レンズは出射面の面積を増加させ、光出射の効率をある程度向上させることができる。干渉防止層は隣の発光素子201が出射する光を吸収することにより光の干渉を防止することができる。
【0033】
注意すべきことは、マイクロレンズマトリックスと発光素子との間に形成されている層材料及び色変換層の形状は前記組合せに限定されるものでない。本発明において、マイクロレンズマトリックス401は凹レンズまたは凸レンズであり、発光素子201の間に反射層800と干渉防止層700を形成するか或いは反射層800を干渉防止層700の表面に塗布することができる。色変換層は直角プリズム4031の表面に形成されかつプリズム状に形成される色変換層であるか或いは直角プリズム4031の表面に形成されかつ厚さが均等である色変換層であることができる。前記マイクロレンズマトリックス401と発光素子201との間に形成される層材料及び色変換層の形状は前記いずれか1つの組合せであり、ここでそれらを1つずつ説明しない。
【0034】
本発明の実施例において、図1図2または図3を参照すると、微小光学構造400の上方にはフィルター層600が形成されている。前記フィルター層600は、微小光学構造400を透過した光が所定の屈折角度を具備している光に変換されるようにし、所定の屈折角度を具備している光以外の光を除去することにより色差を具備している画像の形成を避けることができる。フィルター層600はフォトニック結晶(photonic Crystal)であり、前記フォトニック結晶は、屈折率が異なっている媒体が周期的に配列されることにより形成される微小構造であり、所定の屈折角度を具備している光はフィルター層600を透過することができる。
【0035】
本実施例の微小光学構造は、光を所定の角度に反射し、同色の光を出射する発光素子マトリックスを光源にする。したがって、同色の光が微小光学構造を通過するとき、同じの回転角度が形成され、色差がない画像が形成されることができる。
【0036】
(実施例2)
本実施例において表示方法を提供する。図4を参照すると、本実施例の表示方法は下記ステップを含む。
【0037】
ステップS101において、発光素子マトリックスを配置することにより発光素子マトリックス中の発光素子が同一の波長を有している光を出射するようにする。
【0038】
図1図2または図3に示すとおり、駆動基板100を提供する。駆動基板100はTFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)駆動基板であるが、本発明の駆動基板100はTFT駆動基板にのみ限定されるものでない。前記TFT駆動基板はガラス駆動基板である。
【0039】
複数の発光素子201を提供し、複数の発光素子201は同色の光を出射する光源である。複数の発光素子201を駆動基板100の表面にマトリックス状に配置することにより発光素子マトリックス200を形成する。発光素子201が駆動基板100内の駆動回路に電気接続されることにより駆動回路は発光素子201の点滅を制御することができる。
【0040】
本発明の実施例において、発光素子マトリックス200を配置した後、発光素子マトリックス200の間の隙間に干渉防止層700または反射層800を形成する。干渉防止層700または反射層800の高さは発光素子201の高さより高いことにより、隣接している発光素子201同士の間の光の干渉を防止することができる。
【0041】
ステップS102において、微小光学構造を採用することにより発光素子が出射した光が同一の屈折角度を具備するようにする。
【0042】
図1図2または図3に示すとおり、微小光学構造400を提供する。微小光学構造400は発光素子マトリックス200の光出射面の一側に形成され、発光素子マトリックス200が出射した光は微小光学構造400に屈折されることにより同一の屈折角度を具備する。直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031と発光素子マトリックス200中の発光素子201は1つずつ対応するように設けられる。下記方法により微小光学構造400を製造することができる。透明基板402を提供した後、印刷またはインクジェット技術により透明基板402の他の表面に直角プリズムマトリックス403を形成することができる。
【0043】
本発明の実施例において、前記表示方法は、発光素子マトリックス200が出射した光が同一の屈折角度を具備するように微小光学構造400に屈折される前に、発光素子マトリックス200が出射した光を集光させるステップを更に含む。本実施例において、発光素子マトリックス200と直角プリズムマトリックス403との間に形成されるマイクロレンズマトリックス401により、発光素子マトリックス200が出射した光を集光させる。マイクロレンズマトリックス401中のマイクロレンズ4011と直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031は1つずつ対応するように形成される。本発明の実施例において、印刷またはインクジェット技術により前記マイクロレンズマトリックス401を透明基板402の他の表面に形成することができる。本発明の実施例において、マイクロレンズ4011は集光レンズ、例えば凸レンズであることができる。
【0044】
ステップS103において、同一の屈折角度を具備している光の色を所定の色に変換させる。
【0045】
図1図2または図3に示すとおり、直角プリズムマトリックス403が出射した光は色変換層マトリックス500により所定の色を有している光に変換される。色変換層マトリックス500中の色変換層と直角プリズムマトリックス403中の直角プリズム4031は1つずつ対応するように設けられる。
【0046】
色変換層マトリックス500は、第一色変換層501、第二色変換層502及び第三色変換層503を含む。第一色変換層501は発光素子201が出射した光を激発することにより赤色光を形成し、第二色変換層502は発光素子201が出射した光を激発することにより緑色光を形成し、第三色変換層503は発光素子201が出射した光を激発することにより青色光を形成する。本実施例において、直角プリズム4031の光出射面上に光の色を所定の色に変換させる色変換層を形成することができる。
【0047】
本発明の実施例において、同一の屈折角度を具備している光の色を所定の色に変換させる。本発明の表示方法は、所定の色に変換された光をフィルタリングすることにより、微小光学構造400の屈折によって所定の屈折角度を具備している光を透過させ、所定の屈折角度を具備している光以外の光を透過させないステップを更に含む。本発明の実施例において、フィルター層600で光の色が変換された光をフィルタリングすることにより、フィルター層600は、所定の屈折角度を具備している光を透過させ、他の屈折角度を具備している光を除去する。それにより色差を具備している画像の形成を避けることができる。フィルター層600はフォトニック結晶であり、前記フォトニック結晶は、屈折率が異なっている媒体が周期的に配列されることにより形成される微小構造であり、所定の屈折角度を具備している光はフィルター層600を透過することができる。
【0048】
本実施例の表示方法は実施例1のディスプレイ装置を含むことにより、依然として実施例1の発明の効果を奏することができる。
【0049】
(実施例3)
本実施例においてディスプレイを提供し、前記ディスプレイ装置は実施例1のディスプレイ装置を含む。前記ディスプレイ装置は所定の角度を有している画像を獲得することができ、かつ同色の光を出射する発光素子マトリックスを光源にすることにより、同色の光が微小光学構造を通過するとき、同じの回転角度が形成され、かつ色差がない画像が形成されることを確保することができる。
【0050】
以上のとおり、本発明のディスプレイ装置は微小光学構造により発光素子が出射した光が所定の屈折角度を具備するようにし、それにより所定の角度を有している画像を獲得することができる。また、同色の光を光源にし、微小光学構造を通過した同色の光を所定の色を有している光をに変換させ、波長が異なっている複数の光が微小光学構造を通過するとき、光の回転角度が異なることにより色差が生ずることを避けることができる。
【0051】
本発明のディスプレイは、前記ディスプレイ装置を含むことにより、依然として前記発明の効果を奏することができる。
【0052】
以上、本発明の好適な実施例を詳述してきたが、前記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであるため、本発明は前記実施例の構成にのみ限定されるものでない。この技術分野の技術者は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更、改良等をすることができる。この技術分野の技術者が本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更、改良等をしても、それらが本発明の特許請求の範囲に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0053】
100 駆動基板
200 発光素子マトリックス
201 発光素子
300 透明充填剤
400 微小光学構造
401 マイクロレンズマトリックス
4011 マイクロレンズ
402 透明基板
403 直角プリズムマトリックス
4031 直角プリズム
500 色変換層マトリックス
501 第一色変換層
502 第二色変換層
503 第三色変換層
600 フィルター層
700 干渉防止層
800 反射層
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】