IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーストラリアン ミチゲーション エンジニアリング デベロップメンツ プロプリエイタリー リミテッドの特許一覧

特表2024-529866アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するためのシステム
<>
  • 特表-アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するためのシステム 図1
  • 特表-アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するためのシステム 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/07 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
G06F11/07 193
G06F11/07 140R
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024501153
(86)(22)【出願日】2022-07-06
(85)【翻訳文提出日】2024-03-04
(86)【国際出願番号】 AU2022050705
(87)【国際公開番号】W WO2023279158
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】2021902058
(32)【優先日】2021-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524009990
【氏名又は名称】オーストラリアン ミチゲーション エンジニアリング デベロップメンツ プロプリエイタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100135781
【弁理士】
【氏名又は名称】西原 広徳
(74)【代理人】
【識別番号】100217227
【弁理士】
【氏名又は名称】野呂 亮仁
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ウッドフォード
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GB08
5B042JJ29
5B042KK13
5B042MA08
5B042MA14
5B042MC35
5B042MC40
(57)【要約】
ハウジング内に配置されたコントローラを備える、車両内にアフターマーケット車両監視デバイスを設置し、動作させ、構成するためのシステム。コントローラは、車両の1つまたは複数の車両監視デバイスに接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、1つまたは複数の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、入力に基づいて出力を生成するためにコントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含む。コントローラは、コントローラに接続された1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アフターマーケット車両監視デバイスを車両に設置し、動作させ、構成するためのシステムであって、
ハウジング内に配置され、前記コントローラが、
車両の1つまたは複数の車両監視デバイスに接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、
前記1つまたは複数の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するために前記コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する、メモリとを含み、
前記コントローラが、前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するように構成された、システム。
【請求項2】
前記コントローラに接続された単一のディスプレイであって、前記ディスプレイが、車両内に配置され、前記コントローラからの前記出力に応答して情報を表示するように適合される、単一のディスプレイをさらに備える、請求項1に記載のシステム
【請求項3】
前記複数の接続インターフェースが、RS232接続、ブルートゥース受信機、CANバス、Wi-Fi受信機、デジタルI/O、アナログI/O、およびイーサネット接続のうちの1つまたは複数を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラが、前記1つまたは複数の車両監視デバイスをともにネットワーク接続するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コントローラが、前記1つまたは複数の車両監視デバイスからの前記入力および前記出力を前記メモリに記憶し、および/または前記1つまたは複数の車両監視デバイスからの前記入力および前記出力をテレマティクスハブに無線で送信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
新しい車両監視デバイスの接続に応答して、前記コントローラの前記プロセッサが、サーバに無線でアクセスし、前記新しい車両監視デバイスから受信した入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するために前記コントローラの前記プロセッサによって実行可能な新しい命令を取得する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ディスプレイが、ヒューマンマシンインターフェースを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記出力が、前記1つまたは複数の車両監視デバイスに対応する状態、警報、可聴警報、および前記ディスプレイに表示される視覚的警告のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ディスプレイに表示される前記出力が、ユーザ対話式である、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記コントローラが、前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスのファームウェアおよび/またはソフトウェアを更新するために、遠隔デバイスからコマンドを無線で受信するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記遠隔デバイスが、無線で、または有線接続を介して前記コマンドを提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つまたは複数の車両監視デバイスが、車両および車両構成要素の状態および/または車両の周囲の領域および/または運転者の状態を監視するための安全デバイスおよび/または緩和デバイスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
車両監視システムであって、
車両およびその周囲の様々な側面を監視するために接続された1つまたは複数の車両監視デバイスを有する車両と、
ハウジング内に配置されたコントローラであって、前記コントローラが、
車両の前記1つまたは複数の車両監視デバイスに接続されたデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、
プロセッサが、前記1つまたは複数の車両監視デバイスから入力を受信し、前記入力に基づいて出力を生成し、前記出力を二次デバイスに伝達するために
前記コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する、メモリとを含み、
前記コントローラが、前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するコントローラである
を備える、車両監視システム。
【請求項14】
車両内にアフターマーケット車両監視デバイスを設置し、動作させ、構成する方法であって、
コントローラを提供するステップであって、前記コントローラが、前記車両の複数の車両監視デバイスに接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、前記複数の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するために前記コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含む、ステップと
前記コントローラに接続された単一のディスプレイを提供するステップであって、前記ディスプレイが、前記車両内に配置され、前記コントローラからの前記出力に応答して、前記1つまたは複数の車両監視デバイスの各々からの情報を表示する、ステップと、
前記コントローラを前記複数の車両監視デバイスに接続するステップと、
前記コントローラを前記車両の車両ネットワークに接続するステップと、
前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するステップと、
前記複数の車両監視デバイスから入力を受信するステップと、
前記入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するステップであって、
前記出力に基づいて前記単一のディスプレイ上に情報を表示するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記車両の点火時に前記コントローラを初期化するステップを含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記コントローラを初期化した後に前記メモリから前記コントローラに命令をロードするステップであって、前記命令の初期化とロードは前記メモリに記憶される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
初期化に続いて、前記コントローラが、遠隔サーバとの接続を確立しようと試み、前記遠隔サーバとの接続時に、前記コントローラが、構成更新、ファームウェア更新、および/または時間調整についてチェックを実行する、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記コントローラに接続された構成仕様で指定された車両監視デバイスについてスキャンするステップと、
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定するステップと、
前記メモリに記憶され、前記単一のディスプレイに出力されるエラーメッセージを生成するステップとを含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定すると、この方法が、前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定された前記特定された車両監視デバイスを動作から除外し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスについて前記メモリに記憶されたアクションルールを読み出し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスをポーリングし、ポーリング中、前記コントローラが、各車両監視デバイスの状態を前記入力として読み出し、前記状態と前記構成仕様で指定されたトリガ条件とを比較し、前記比較に基づいて出力アクションが必要とされるかどうかを決定し、また、前記コントローラが出力アクションが必要とされると決定した場合、前記コントローラが、前記構成仕様を参照し、前記出力アクションを決定し、前記出力アクションを前記メモリに記録し、前記複数の車両出力システムのうちの1つまたは複数を制御して前記出力を生成する、ステップとを含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
所定の間隔で前記車両の点火状態をチェックするステップと、前記車両の前記点火状態がオフ状態を示す場合に、前記メモリに前記オフ状態を記録するステップと、省電力モードを開始するステップとを含み、前記省電力モードが、前記車両ネットワークへの1つまたは複数の出力を無効にすること、前記単一のディスプレイを無効にすること、および/または前記コントローラを定期的なウェイクスケジュールと共にスリープモードにすることを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記車両の前記点火状態がオン状態を示す場合、前記メモリに前記オフ状態を記録し、省電力モードを無効にする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記車両のバッテリの電圧をチェックするステップを含み、前記車両の前記バッテリの前記電圧が閾値を下回る場合、前記コントローラは無効にされる、請求項14に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成し、1つまたは複数のアフターマーケット安全システムを車両に追加するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術の方法、装置または文書へのいかなる言及も、それらが共通の一般知識の一部を形成した、または形成するという証拠または承認を構成するものととらえられるものではない。
【0003】
現代の車両に利用可能であり、これらの車両に組み込まれた多くの車両安全システムがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの車両安全システムは、一般に、別個の供給業者によって製造される別個のシステムである。各々は、車両に固定する別個の方法、動作する別個の方法、入出力データを提供する別個の方法、および監視する別個の方法を有し得る。
【0005】
これらの異なる安全システムは、いくつかの制限をもたらす。いくつかの異なる通信プロトコルが使用され得る。例えば、1つの安全システムは、同じ車両内の第2の安全システムのセンサ、コントローラボックス、およびディスプレイと互換性のない、それ自体のセンサ、コントローラボックス、およびインキャビンディスプレイを有することがある。
【0006】
さらに、それぞれの安全デバイスを制御するために制御ボックスで使用されるソフトウェアおよびファームウェアは、その製造業者に専有されている可能性が高く、容易にアップグレードまたは変更することができる可能性が低いという点で「閉」である。
【0007】
いくつかの車両安全デバイスが車両に追加される場合、そのような制限により、そのような複数の別個の車両安全システムの設置および使用は、非効率的、無駄、費用がかかり、環境的に持続不可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、本発明は、アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するためのシステムであって、
ハウジング内に配置されたコントローラであって、コントローラが
車両の1つまたは複数の車両監視デバイスに接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、
1つまたは複数の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、入力に基づいて出力を生成するためにコントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含み、コントローラが、コントローラに接続された1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するように構成される、コントローラと、
コントローラに接続された単一のディスプレイであって、ディスプレイが、車両内に配置され、コントローラからの出力に応答して情報を表示するように適合される、単一のディスプレイと
を備える、システムを提供する。
【0009】
好ましくは、車両監視デバイスは、アフターマーケット車両監視デバイスである。好ましくは、車両監視デバイスは、アフターマーケット車両監視デバイスとOEM車両監視デバイスとの組み合わせである。
【0010】
好ましくは、単一のディスプレイは、車両内に設置されるアフターマーケットまたは非OEM(相手先商標製造会社)ディスプレイを備える。好ましくは、単一のディスプレイは、コントローラに接続された唯一のディスプレイである。好ましくは、一度に1つのディスプレイのみがコントローラに接続可能である。
【0011】
好ましくは、コントローラは、車両を制御するために入力に基づいて出力を生成するようにさらに構成される。好ましくは、コントローラは、車両の1つまたは複数の構成要素を制御するために入力に基づいて出力を生成するように構成される。
【0012】
好ましくは、複数の接続インターフェースは、RS232接続、ブルートゥース受信機、CANバス、Wi-Fi受信機、デジタルI/O、アナログI/O、およびイーサネット接続のうちの1つまたは複数を備える。
【0013】
好ましくは、入力は、1つまたは複数の車両監視デバイスによって生成された電子信号を含むデータを含む。好ましくは、入力は、1つまたは複数の車両監視デバイスの機能に基づいて1つまたは複数の車両監視デバイスによって生成されたデータを含む。好ましくは、コントローラは、入力の受信時に入力をタイムスタンプ付けおよび/またはジオタグ付けするように構成される。
【0014】
好ましくは、コントローラは、車両に接続するためのCANバスインターフェースを備える。好ましくは、コントローラは、車両のOEMシステムに接続するためのCANバスインターフェースを備える。
【0015】
好ましくは、コントローラは、車両CANバスとアフターマーケット(非OEM)車両監視デバイスの両方に接続するように構成される。
【0016】
好ましくは、コントローラは、1つまたは複数の車両監視デバイスをともにネットワーク接続するように構成される。
【0017】
好ましくは、コントローラは、1つまたは複数の車両監視デバイスからの入力および出力をメモリに記憶し、および/または1つまたは複数の車両監視デバイスからの入力および出力をテレマティクスハブに無線で送信する。
【0018】
好ましくは、追加の車両監視デバイスの接続に応答して、コントローラは、追加の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、入力に基づいて出力を生成するために、コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を取得するように構成される。好ましくは、追加の車両監視デバイスの接続に応答して、コントローラは、追加の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、入力に基づいて出力を生成するために、コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を無線で取得するように構成される。
【0019】
好ましくは、ディスプレイは、ヒューマンマシンインターフェースを備える。
【0020】
好ましくは、出力は、1つまたは複数の車両監視デバイスに対応する状態、警報、単一のインキャビンディスプレイ内のスピーカによって生成された可聴警告、およびディスプレイに表示された視覚的警告のうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
好ましくは、単一のディスプレイに表示される出力は、ユーザ対話式である。
【0022】
好ましくは、コントローラは、コントローラに接続された1つまたは複数の車両監視デバイスのファームウェアおよび/またはソフトウェアを更新するために、遠隔デバイスからコマンドを無線で受信するようにさらに構成される。
【0023】
好ましくは、遠隔デバイスは、無線でまたは有線接続を介してコマンドを提供する。
【0024】
好ましくは、1つまたは複数の車両監視デバイスは、車両および車両構成要素の状態および/または車両の周囲の領域および/または運転者の状態を監視するための安全デバイスおよび/または緩和デバイスである。
【0025】
好ましくは、車両監視デバイスは、レーダセンサ、ブレーキ圧力センサ、運転者疲労モニタ、シートスイッチ、ドアスイッチ、ビデオカメラ、GNSS受信機、空気質モニタ、RFIDスキャナ、およびタイヤ監視システムのうちの1つまたは複数を備える。
【0026】
好ましくは、コントローラは、車両監視デバイスによって生成されたデータを記録するように構成される。好ましくは、データは、1つまたは複数の車両監視デバイスによって検出されたアクションおよびイベントを含む。
【0027】
好ましくは、コントローラは、内部システムクロックを維持するためのバッテリを含む。好ましくは、バッテリは、車両のバッテリの点火時に再充電するように適合された再充電可能なバッテリである。好ましくは、充電式バッテリは、車両のバッテリから電荷を受け取る。
【0028】
別の態様では、本発明は、車両監視システムであって、
車両およびその周囲の様々な側面を監視するために接続された1つまたは複数の車両監視デバイスを有する車両と、
ハウジング内に配置されたコントローラであって、コントローラが、
車両の1つまたは複数の車両監視デバイスに接続されたデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、
コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリであって、プロセッサが、1つまたは複数の車両監視デバイスから入力を受信し、入力に基づいて出力を生成し、出力を二次デバイスに伝達する、メモリと
を含み、
前記コントローラが、コントローラに接続された1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信する、コントローラと、
コントローラに接続されたディスプレイであって、車両内に配置され、コントローラからの出力に応答して情報を表示するディスプレイと
を備える、車両監視システムを提供する。
【0029】
別の態様では、本発明は、車両内にアフターマーケット車両監視デバイスを設置し、動作させ、構成する方法であって、
コントローラを提供するステップであって、コントローラが、車両の複数の車両監視デバイスに接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、複数の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、入力に基づいて出力を生成するためにコントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含む、ステップと、
コントローラに接続された単一のディスプレイを提供するステップであって、ディスプレイが、車両内に配置され、コントローラからの出力に応答して、1つまたは複数の車両監視デバイスの各々からの情報を表示する、ステップと、
コントローラを複数の車両監視デバイスに接続するステップと、
コントローラを車両の車両ネットワークに接続するステップと、
コントローラに接続された1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するステップと、
複数の車両監視デバイスから入力を受信するステップと、
入力を処理し、入力に基づいて出力を生成するステップと、
出力に基づいて単一のディスプレイ上に情報を表示するステップと
を含む、方法を提供する。
【0030】
好ましくは、本方法は、車両の点火時にコントローラを初期化するステップを含む。
【0031】
好ましくは、本方法は、コントローラを初期化した後にメモリからコントローラに命令をロードするステップを含む。好ましくは、命令の初期化およびロードは、メモリ内に記録される。
【0032】
好ましくは、初期化に続いて、コントローラは、遠隔サーバとの接続を確立しようと試みる。好ましくは、遠隔サーバとの接続時に、コントローラは、構成更新、ファームウェア更新、および/または時間調整についてのチェックを実行する。
【0033】
好ましくは、コントローラは、コントローラに接続された構成仕様で指定された車両監視デバイスをスキャンする。好ましくは、コントローラは、コントローラに接続されていない構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定し、メモリに記憶され、単一のディスプレイに出力されるエラーメッセージを生成する。
【0034】
好ましくは、コントローラに接続されていない構成仕様に指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定すると、コントローラは、コントローラに接続されていない構成仕様に指定された特定された車両監視デバイスを動作から除外し、コントローラに接続された構成仕様に指定された車両監視デバイスについてメモリに記憶されたアクションルールを読み出し、コントローラに接続された構成仕様に指定された車両監視デバイスをポーリングする。好ましくは、ポーリング中に、コントローラは、各車両監視デバイスの状態を読み出し、その状態を構成仕様で指定されたトリガ条件と比較し、比較に基づいて出力アクションが必要とされるかどうかを決定する。好ましくは、コントローラが出力アクションが必要とされると決定した場合、コントローラは構成仕様を参照し、出力アクションを決定し、出力アクションをメモリに記録し、複数の車両出力システムのうちの1つまたは複数を制御して出力を生成する。
【0035】
好ましくは、方法は、車両の点火状態をチェックするステップを含む。好ましくは、方法は、所定の間隔で車両の点火状態をチェックするステップを含む。好ましくは、車両の点火状態がオフ状態を示す場合、コントローラは、メモリにオフ状態を記録し、省電力モードを開始する。好ましくは、省電力モードは、1つまたは複数の出力を無効にすること、単一のディスプレイを無効にすること、および/またはコントローラを定期的なウェイクスケジュールと共にスリープモードにすることを含む。好ましくは、車両の点火状態がオン状態を示す場合、コントローラは、メモリにオフ状態を記録し、省電力モードを開始する。
【0036】
好ましくは、本方法は、車両のバッテリの電圧をチェックするステップを含む。好ましくは、本方法は、所定の間隔で車両のバッテリの電圧をチェックするステップを含む。好ましくは、車両のバッテリの電圧が閾値を下回る場合、コントローラは無効にされる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明の好ましい特徴、実施形態および変形は、当業者が本発明を実施するのに十分な情報を提供する以下の詳細な説明から見分けることができる。詳細な説明は、決して本発明の前述の概要の範囲を限定するものと見なされるべきではない。詳細な説明は、以下のいくつかの図面を参照する。
図1】本発明の一実施形態による、アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するためのシステムを示す図である。
図2】本発明の一実施形態による、アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、アフターマーケット車両安全システムを設置し、動作させ、構成するためのシステム10を示す。
【0039】
システム10は、ハウジング21内に配置されたコントローラ20を含む。コントローラ20は、車両112の1つまたは複数の車両監視デバイス100~109に接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェース22と、1つまたは複数の車両監視デバイス100~109から受信した入力26を処理し、入力26に基づいて出力27を生成するためにコントローラ20のプロセッサ200によって実行可能な命令を記憶するメモリ202とを含み、コントローラ20は、コントローラ20に接続された1つまたは複数の車両監視デバイス100~109を構成するために、クラウドサーバ113の形態の遠隔デバイスからコマンドを受信するように構成される。
【0040】
さらに、システム10は、コントローラ20に接続された単一のインキャビンディスプレイ304の形態の単一のディスプレイを含み、単一のインキャビンディスプレイ304は、車両112内に配置され、コントローラ20からの出力に応答して情報を表示するように適合される。表示された情報は、車両または周辺領域の状況に関連して車両の運転者または乗員を更新するための警報および警告を含むことができる。
【0041】
単一のインキャビンディスプレイ304は、ヒューマンマシンインターフェースを含む。単一のインキャビンディスプレイ304は、車両内に設置されるアフターマーケットまたは非OEM(Original Equipment Manufacturer)ディスプレイである。
【0042】
単一のインキャビンディスプレイ304は、コントローラに接続された唯一のディスプレイであり、任意の時点でコントローラに接続可能な唯一のディスプレイである。
【0043】
車両112は、例えば、バス、クレーン、トラック、港湾設備または鉱山設備などの大型車両であることが好ましい。
【0044】
車両監視デバイス100~109は、車両内に存在するアフターマーケット車両監視デバイスおよびOEM車両監視デバイスの形態をとる。
【0045】
同様に、単一のインキャビンディスプレイ304は、車両112内に設置されるアフターマーケットまたは非OEM(相手先商標製造会社)ディスプレイを備える。
【0046】
車両監視デバイス100~109は、車両および車両構成要素の状態および/または車両(特に大型車両)の周囲の領域および/または運転者の状態を監視するための安全デバイスおよび/または緩和デバイスである。
【0047】
コントローラ20の複数の接続インターフェース22は、RS232接続、ブルートゥース受信機、CANバス、Wi-Fi受信機、デジタルI/O、アナログI/O、およびイーサネット接続のうちの1つまたは複数を含む。
【0048】
図示の実施形態では、コントローラ20の複数の接続インターフェース22は、コントローラ20を車両112の既存の(例えばOEM)デバイスと統合するために車両112の車両ネットワークに接続するためのCANバスインターフェースを含む。これに関して、コントローラ20は、車両112のCANバス111を介して車両112のOEMシステムに接続するためのCANバスインターフェースを備える。車両112の様々な構成要素によって生成および送信されているデータは、コントローラ20の車両112のCANバス111への接続を介して読み出され、業界標準プロトコル(例えば、J1939)を使用して復号され得る。
【0049】
コントローラ20は、アクションルール24、ファームウェア更新、および時間同期データの形態のリモート構成変更を含み得る着信メッセージについてクラウドサーバ113の形態の遠隔デバイスへのリンクを監視している。
【0050】
コントローラ20は、安全性および監視を強化するために、車両CANバス111とアフターマーケット(非OEM)車両監視デバイス100~109の両方に接続する。
【0051】
コントローラ20は、そうでなければ車両と容易に互換性がない車両監視デバイス100~109からの電子信号の形態の入力26を受信し、処理するように構成される。これに関して、コントローラ20は、広範囲の車両監視デバイスのための「プラグアンドプレイ」機能を提供する。この機能を容易にするために、コントローラ20は、構成データを受信し、この構成データは、コントローラ20が、車両監視デバイスから受信した信号とインターフェース接続してその信号を処理し、次いで、それらの車両監視デバイスから受信した信号に基づいて出力を生成して車両および単一のインキャビンディスプレイを制御することを可能にするようにコントローラ20を再構成し、更新する。
【0052】
新しいまたは追加の車両監視デバイスの接続に応答して、コントローラ20のプロセッサ200は、クラウドサーバ113に無線でアクセスし(またはクラウドサーバ113からデータを受信し)、それによって、コントローラ20が新しいまたは追加の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、入力に基づいて出力を生成することを可能にするためにコントローラ20のプロセッサ200によって実行可能な命令を取得する。
【0053】
出力27は、車両を制御するための電子信号、車両監視デバイス100~109に対応する状況、警報、可聴警告、およびインキャビンディスプレイ304に表示される視覚的警告のうちの少なくとも1つを含む。単一のインキャビンディスプレイ304に表示される出力は、オペレータが警報を確認および/またはクリアすることを可能にするようにユーザ対話式である。
【0054】
さらに、コントローラ20は、アクションルール24を再構成および更新することを可能にするためにコントローラ20に接続された車両監視デバイス100~109のファームウェアおよび/またはソフトウェアを更新するために、クラウドサーバ113からコマンドを無線で受信する。一例として、自動ブレーキをいつ有効にすべきか、およびレーダセンサのための近接警報をディスプレイ上に生成すべきかに関するアクションルール24は、更新されたアクションルール24のセットをクラウドサーバ113からコントローラ20に無線で送信することによって2mから1mに変更されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ20は、有線接続を介してコマンドを受信してもよい。
【0055】
コントローラ20は、1つまたは複数の車両監視デバイス100~109からの入力26および出力27をメモリストレージ202に記憶し、および/または車両監視デバイス100~109からの(車両監視デバイス100~109からの受信時にコントローラ20によって入力に割り当てられたタイムスタンプおよび/またはジオタグを含む)入力 およびコントローラ20からの出力をテレマティクスハブ306に無線で送信する。使用の一例では、車両監視デバイス100~109の警報または起動をテレマティクスハブ306に提供することにより、車両監視デバイス100~109の反復起動の透明性および調査が可能になる。さらに、コントローラ20によって受信および生成された入力26および出力27のテレマティクスハブ306への送信は、車両またはコントローラ20が破壊され(例えば火の中で)、コントローラ20に保持されているデータが失われた場合に、そのデータの二次ソースを提供する。
【0056】
図示の実施形態では、車両監視デバイス100~109は、図1に示すように、レーダセンサ100と、ブレーキ圧力センサ101と、運転者疲労モニタ102と、シートスイッチ103と、ドアスイッチ104と、ビデオカメラ105と、GNSS受信機106と、空気質モニタ107と、RFIDスキャナ108と、タイヤ監視システム109とを備える。しかしながら、これらは、コントローラに接続することができる車両監視デバイスの例にすぎないことが理解されよう。
【0057】
コントローラ20は、車両監視デバイス100~109によって生成された入力26およびシステムストレージ202内の内部クロック201を使用して、タイムスタンプ付きデータ23を記録するように構成される。タイムスタンプ付きデータ23は、タイムスタンプ付きのアクションおよびイベントを含む。コントローラ20はまた、内部システムクロック201を維持するためのバッテリを含む。図示の実施形態では、バッテリは、車両112のバッテリの点火時に再充電するように適合された再充電可能なバッテリ204の形態をとる。
【0058】
コントローラ20は、コントローラ20への入力26をスキャンおよび監視し、車両監視デバイス100~109の状態を、システムストレージ202内に含まれるプログラムされた設定の形態をとるアクションルール24と比較するようにプログラムされる。また、システムストレージ202には、電源投入時にRAM(ランダムアクセスメモリ)203にロードされ、プロセッサ200によって処理される実行可能コードが記憶される。コードは、少なくともオペレーティングシステムと、他のシステムコンポーネント用のソフトウェアドライバと、外部デバイス(単一のインキャビンディスプレイなど)と通信するためのドライバと、指定された条件が満たされたときにとるべき適切なアクションを決定するためにアクションファイルにアクセスする方法とを含むプラットフォームを提供する。
【0059】
上記で留意されたように、システム10は、車両監視デバイス100~109からの入力26の形態のタイムスタンプ付きデータ23と、対応するタイムスタンプ付きでコントローラ20によって生成された出力27に対応するアクションおよびイベント(例えば、車両監視デバイスのイベントデータ、警告、および起動)とを記録する。これにより、スマートフォンまたはタブレットへの、テレマティクスハブ306を介した、またはWi-Fi、BluetoothまたはCANバスを介した無線によるコンプライアンスチェックの証明へのアクセスが可能になる。この正確なタイムスタンプ付けは、内部バックアップバッテリ204を使用して、外部電源なしで正しい時間を維持し続けることができる内部システムクロック201によって達成される。上述したように、この再充電可能なバッテリ204は、車両の点火がオンになっているときにコントローラが車両から供給される電力に接続されると充電される。
【0060】
いくつかの実施形態では、テレマティクスハブ306に提供されるタイムスタンプ付きデータ23を使用して、警報およびそれらが発生したときの通知のフリートダッシュボード、自動およびカスタマイズ可能なレポート、車両監視デバイスの使用の定義ルール(例えば、車両が基地を出る前に車両監視デバイスが作動していることを保証するために、特定の車両監視デバイスの安全チェックなしに車両が基地を出る場合に、配車基地の周りにジオフェンスを確立し、配車センタに警告する)、車両監視デバイスが正しく使用されていることを確実にするためにリアルタイム情報を提供するコンプライアンスツールを生成することができ、イベントが発生した場合、コントローラとテレマティクスハブとの間で通信されるデータは、追跡データ、タイムライン、および適切な人に対する法医学的報告のための任意の記録された警報を提供する。
【0061】
車両監視デバイス100~109から提供されるデータは、有害イベントの原因の特定を支援するために出力データと相互参照することもできる。
【0062】
車両の動きを(例えば、安全監視またはセキュリティ警告のために)監視し、それに反応するために、コントローラ20は加速度計205も含む。
【0063】
コントローラ20は、入力26を連続的に監視し、これらをアクションルール24のセット(例えば、プログラム設定)と比較して、出力27のアクションが必要とされるかどうかを決定する。
【0064】
広範囲のデバイスをコントローラ20の出力段に接続して、それらのデバイスの制御を行うことができる。コントローラ20は、例えば、CPU200によって生成された出力に応答して車両112を制御するために、リレー300、ソレノイド301、小型モータ302および表示灯303などの車両112の構成要素を直接駆動するのに十分な電力処理能力を有するように設計される。
【0065】
音声警報器307をコントローラ20に接続して、追加の出力として機能させることもできる。音声警報器307は、単一のインキャビンディスプレイ304に組み込まれてもよい。
【0066】
機械/車両オペレータにシステム状況を示すために、コントローラ20は、規定の通信プロトコルに従って、車両112の車室に配置された単一のインキャビンディスプレイ304にメッセージを送信する。単一のインキャビンディスプレイ304は、これらのメッセージに(ディスプレイを生成することによって)反応して、コントローラ20によってとられた1つまたは複数のアクションをオペレータに知らせる。さらに、これらのアクションはシステムメモリ202に記憶され、後に遠隔クラウドサーバ305および/またはテレマティクスデバイス306に送信される。
【0067】
使用中、コントローラ20は、車両112のCANバス111および車両監視デバイス100~109を介して、ドアスイッチ、シアースイッチ、ギアポジションレバー、パーキングブレーキ、アクチュエータ圧力値、アクセルおよびサービスブレーキペダル、ならびに車速からの、またはこれらに関する電子信号の形態の入力26を受信する。入力は、CPU200で受信され、アクションルール24に基づいて処理される。この例では、コントローラ20にリレーされる電子信号が、パークブレーキがかけられていないことを示し、シートスイッチが運転席が空いていることを示し、運転者ドアが開いており、アクセルおよびサービスブレーキペダルに圧力が加えられておらず、車速が特定の閾値(例えば、6km/h)を下回っている場合、アクションルール24に基づいて、コントローラ20は、安全でない駐車状態があることを特定し、車両が転がっていくのを防止するためにパークブレーキを作動させるブレーキソレノイド(例えば、図1のソレノイド301)を作動させるための出力27(信号の形態)を生成する。追加の出力信号が生成されて、単一のインキャビンディスプレイ304に、例えば点滅する赤色画面などの視覚的警報を表示させる。追加の警告を提供するために、可聴警報が生成されてもよい。コントローラ20によって命令されたアクション、およびそのアクションを実行させた入力として受信された信号は、オフサイトの記録、分析、および調査のためにテレマティクスハブ306に送信される。
【0068】
ここで図2を参照すると、上述し、図1に示すシステムを使用して、アフターマーケット車両監視デバイスを車両に設置し、動作させ、構成する方法が示されている。
【0069】
まず、車両112の電源からコントローラ20に電力が接続されると、401において、コントローラ20の動作が開始する。内部コードはランダムアクセスメモリ203にロードされ、コントローラ20のCPU200は処理を開始する。
【0070】
次に、ステップ402において、初期化アクションがシステムログ内の内部メモリ202に記録される。
【0071】
システム起動に続いて、ステップ403において、コントローラ20は、遠隔サーバ(すなわち、クラウドサーバ113)との接続を確立する。これにより、コントローラ20は、ステップ404において、構成変更(すなわち、更新されたアクションルール)の遠隔同期、ファームウェア更新または時間調整についてのチェックを含む一連のアクションを実行することができる。
【0072】
続いて、ステップ405において、コントローラ20は、その構成仕様25で指定されているような車両監視デバイスについてスキャンする。言い換えると、コントローラ20は、コントローラ20に接続された構成仕様25で指定された車両監視デバイスについてスキャンする。構成仕様25内のすべての車両監視デバイスがコントローラ20に接続されていることが検出された場合、方法はステップ408に進む。そうでなければ、コントローラ20は、コントローラ20に接続されていない構成仕様25で指定された車両監視デバイスを特定し、ステップ406において、メモリに記憶され、単一のインキャビンディスプレイ304に出力される、および/またはステップ407において車両112の車両ネットワークに送信されるエラーメッセージを生成する。これにより、単一のインキャビンディスプレイ304を含む外部デバイスがエラーメッセージを受信し、表示することが可能になる。しかしながら、コントローラ20は、(コントローラ20に接続されていない構成仕様25で指定された特定された車両監視デバイスを動作から除外することによって)低減された能力で機能し続けるので、影響を受けないシステム機能は期待通りに機能することができる。
【0073】
ステップ408において、コントローラ20は、コントローラ20に接続された構成仕様25で指定された車両監視デバイスについて、メモリに記憶されたアクションルール24(例えば、ロジックルールおよび命令)を読み出し、コントローラ20に接続された構成仕様25で指定された車両監視デバイス100~109をポーリングする。
【0074】
ポーリング中、コントローラ20は、ステップ409において、各車両監視デバイス100~109の状態を読み出し、ステップ410において、状態をアクションルール24で指定されたトリガ条件と比較し、ステップ411において、比較に基づいて出力アクションが必要とされるかどうかを決定する。
【0075】
出力アクションが必要とされるとコントローラ20が決定した場合、コントローラ20は、アクションルール24を参照し、出力27を決定し、ステップ413において出力アクションをメモリ202に記録し、ステップ414において出力27を生成する。アクション(例えば、出力27)は、単一のインキャビンディスプレイ304および/または車両ネットワークに警報または画像を送信することと、車両112eの制御構成要素に電子信号を送信すること(例えば、車両のブレーキングシステムを制御するためにソレノイドに電子信号を送信すること)とを含んでもよい。
【0076】
ステップ415において、コントローラアクションのシステムログは、遠隔監視システムが最近のアクションを認識することができるように、遠隔サーバ(例えば、テレマティクスハブ306)に送信される。
【0077】
ステップ416において、コントローラ20は、車両112の点火状態をチェックする。このチェックは、所定の間隔で、または上記で記載されたもののような特定のシーケンスの最後に実行されてもよい。
【0078】
車両112の点火状態がオフ状態を示す場合、コントローラ20は、ステップ417においてメモリ202にオフ状態を記録し、ステップ418において省電力モードを開始してからステップ409に戻る。コントローラ20が省電力モードに入ると、コントローラ20は、車両ネットワークへの1つまたは複数の出力を無効にし、単一のインキャビンディスプレイ304を無効にし、および/またはコントローラ20を定期的なウェイクスケジュールと共にスリープモードにすることができる。
【0079】
車両112の点火状態がオン状態を示す場合、ステップ419においてコントローラ20はメモリ202にオフ状態を記録し、ステップ420において省電力モードを無効にする。
【0080】
本方法は、(所定の間隔で、またはシーケンスの一部として)車両112のバッテリの電圧をチェックするステップを含んでもよい。
【0081】
車両112のバッテリの電圧が閾値を下回る場合、コントローラ20の機能は無効にされ、このときコントローラ20は、電圧が閾値を上回り、コントローラ20の機能を復帰させるまで、バッテリの電圧の周期的なポーリングを行っている。
【0082】
有利には、コントローラは、上記のプロトコルを介して各車両安全デバイス上で遠隔診断および更新することができるソフトウェアおよびファームウェアを有し、ソフトウェアを介して完全に構成可能であり、様々な既存および将来の車両安全デバイスおよび解決策のプラグアンドプレイを可能にする。
【0083】
システムの実施形態は、コントローラを介した様々な車両安全システムの容易かつ迅速なセットアップを可能にする。
【0084】
コントローラは、様々な車両安全システムからのグラフィックの視覚的および聴覚的な警告および命令を表示する車内ヒューマンマシンインターフェース(HMI)または表示ユニットに接続する。単一のディスプレイはまた、運転者が、1つの画面ビュー上のすべての変化する情報の乱雑さではなく、画面を「スワイプ」することによってディスプレイと対話することを可能にする。他の対話、例えば「リセットするためのプッシュディスプレイなど」が運転者に利用可能である。
【0085】
システムの実施形態は、コントローラおよび単一の車内ディスプレイを提供し、これらは一緒になって、前記車両安全システムのうちの1つまたは複数を同じコントローラデバイスに接続するためのシステムを提供し、このコントローラデバイスは、コントローラに接続されたタブレットコンピュータ上で実行されるソフトウェアを介してプログラムすることができる。安全デバイスおよびシステムは、車内ディスプレイを介して提供され、テレマティクスハブに出力され得る出力を有する。テレマティクスハブに送信されたデータは、車両安全管理システムによって使用されて、監視、警告、および警報を提供することができる。
【0086】
制定法に従って、本発明は、多かれ少なかれ構造的または体系的な特徴に特有の言語で説明されている。「備える(comprises)」という用語および「備えている(comprising)」および「からなる(comprised of)」などのその変形は、包括的な意味で使用され、追加の特徴を排除するものではない。
【0087】
明細書に説明する手段は本発明を実施する好ましい形態を含むので、本発明は図示または説明する特定の特徴に限定されないことを理解されたい。
【0088】
したがって、本発明は、当業者によって適切に解釈される添付の特許請求の範囲の適切な範囲内のその形態または改変形態の任意のもので特許請求される。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アフターマーケット車両監視デバイスを車両に設置し、動作させ、構成するためのシステムであって、
ハウジング内に配置され、前記車両の点火時に初期化するように構成されたコントローラであって、前記コントローラが、
車両の1つまたは複数の車両監視デバイスに接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、
メモリであって、
前記コントローラを初期化した後に前記メモリから前記コントローラに命令をロードし、
前記コントローラに接続された構成仕様で指定された車両監視デバイスについてスキャンし、
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定し、
前記メモリに記憶され、前記単一のディスプレイに出力されるエラーメッセージを生成し、
前記1つまたは複数の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するために
前記コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する、メモリとを含み、
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定すると、前記コントローラが、前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定された前記特定された車両監視デバイスを動作から除外し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスについて前記メモリに記憶されたアクションルールを読み出し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスをポーリングし、ポーリング中、前記コントローラが、各車両監視デバイスの状態を前記入力として読み出し、前記状態と前記構成仕様で指定されたトリガ条件とを比較し、前記比較に基づいて出力アクションが必要とされるかどうかを決定し、また、前記コントローラが出力アクションが必要とされると決定した場合に、前記コントローラが、前記構成仕様を参照し、前記出力アクションを決定し、前記出力アクションを前記メモリに記録し、前記複数の車両出力システムのうちの1つまたは複数を制御して前記出力を生成し、
前記コントローラが、前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するように構成される、コントローラと、
前記コントローラに接続された単一のディスプレイであって、前記ディスプレイが、車両内に配置され、前記コントローラからの前記出力に応答して情報を表示するように適合される、単一のディスプレイと
を備える、システム。
【請求項2】
前記複数の接続インターフェースが、RS232接続、ブルートゥース受信機、CANバス、Wi-Fi受信機、デジタルI/O、アナログI/O、およびイーサネット接続のうちの1つまたは複数を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラが、前記1つまたは複数の車両監視デバイスをともにネットワーク接続するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラが、前記1つまたは複数の車両監視デバイスからの前記入力および前記出力を前記メモリに記憶し、および/または前記1つまたは複数の車両監視デバイスからの前記入力および前記出力をテレマティクスハブに無線で送信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
新しい車両監視デバイスの接続に応答して、前記コントローラの前記プロセッサが、サーバに無線でアクセスし、前記新しい車両監視デバイスから受信した入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するために前記コントローラの前記プロセッサによって実行可能な新しい命令を取得する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ディスプレイが、ヒューマンマシンインターフェースを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記出力が、前記1つまたは複数の車両監視デバイスに対応する状態、警報、可聴警報、および前記ディスプレイに表示される視覚的警告のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ディスプレイに表示される前記出力が、ユーザ対話式である、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記コントローラが、前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスのファームウェアおよび/またはソフトウェアを更新するために、遠隔デバイスからコマンドを無線で受信するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記遠隔デバイスが、無線で、または有線接続を介して前記コマンドを提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つまたは複数の車両監視デバイスが、車両および車両構成要素の状態および/または車両の周囲の領域および/または運転者の状態を監視するための安全デバイスおよび/または緩和デバイスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
車両監視システムであって、
車両およびその周囲の様々な側面を監視するために接続された1つまたは複数の車両監視デバイスを有する車両と、
ハウジング内に配置されたコントローラであって、前記コントローラが、
車両の前記1つまたは複数の車両監視デバイスに接続されたデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、
メモリであって、
前記コントローラを初期化した後に前記メモリから前記コントローラに命令をロードし、
前記コントローラに接続された構成仕様で指定された車両監視デバイスについてスキャンし、
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定し、
前記メモリに記憶され、前記単一のディスプレイに出力されるエラーメッセージを生成し、
前記1つまたは複数の車両監視デバイスから入力を受信し、前記入力に基づいて出力を生成し、前記出力を二次デバイスに伝達するために
前記コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する、メモリとを含み、
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定すると、前記コントローラが、前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定された前記特定された車両監視デバイスを動作から除外し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスについて前記メモリに記憶されたアクションルールを読み出し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスをポーリングし、ポーリング中、前記コントローラが、各車両監視デバイスの状態を前記入力として読み出し、前記状態と前記構成仕様で指定されたトリガ条件とを比較し、前記比較に基づいて出力アクションが必要とされるかどうかを決定し、また、前記コントローラが出力アクションが必要とされると決定した場合に、前記コントローラが、前記構成仕様を参照し、前記出力アクションを決定し、前記出力アクションを前記メモリに記録し、前記複数の車両出力システムのうちの1つまたは複数を制御して前記出力を生成し、
前記コントローラが、前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信する、コントローラと、
前記コントローラに接続された単一のディスプレイであって、前記ディスプレイが、前記車両内に配置され、前記コントローラからの前記出力に応答して情報を表示する、単一のディスプレイと
を備える、車両監視システム。
【請求項13】
車両内にアフターマーケット車両監視デバイスを設置し、動作させ、構成する方法であって、
コントローラを提供するステップであって、前記コントローラが、前記車両の複数の車両監視デバイスに接続するためのデータ通信プロトコルに対応する複数の接続インターフェースと、前記複数の車両監視デバイスから受信した入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するために前記コントローラのプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含む、ステップと
前記コントローラに接続された単一のディスプレイを提供するステップであって、前記ディスプレイが、前記車両内に配置され、前記コントローラからの前記出力に応答して、前記1つまたは複数の車両監視デバイスの各々からの情報を表示する、ステップと、
前記コントローラを前記複数の車両監視デバイスに接続するステップと、
前記コントローラを前記車両の車両ネットワークに接続するステップと、
前記コントローラに接続された前記1つまたは複数の車両監視デバイスを構成するために、遠隔デバイスからコマンドを受信するステップと、
前記車両の点火時に前記コントローラを初期化するステップと、
前記コントローラを初期化した後に前記メモリから前記コントローラに命令をロードするステップと、
前記コントローラに接続された構成仕様で指定された車両監視デバイスについてスキャンするステップと、
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定するステップと、
前記メモリに記憶され、前記単一のディスプレイに出力されるエラーメッセージを生成するステップと、
前記複数の車両監視デバイスから入力を受信するステップと、
前記入力を処理し、前記入力に基づいて出力を生成するステップであって、
前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定されたいずれかの車両監視デバイスを特定すると、前記コントローラが、前記コントローラに接続されていない前記構成仕様で指定された前記特定された車両監視デバイスを動作から除外し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスについて前記メモリに記憶されたアクションルールを読み出し、前記コントローラに接続された前記構成仕様で指定された前記車両監視デバイスをポーリングし、ポーリング中、前記コントローラが、各車両監視デバイスの状態を前記入力として読み出し、前記状態と前記構成仕様で指定されたトリガ条件とを比較し、前記比較に基づいて出力アクションが必要とされるかどうかを決定し、また、前記コントローラが出力アクションが必要とされると決定した場合、前記コントローラが、前記構成仕様を参照し、前記出力アクションを決定し、前記出力アクションを前記メモリに記録し、前記複数の車両出力システムのうちの1つまたは複数を制御して前記出力を生成する、ステップと、
前記出力に基づいて前記単一のディスプレイ上に情報を表示するステップと
を含む、方法。
【請求項14】
初期化に続いて、前記コントローラが、遠隔サーバとの接続を確立しようと試み、前記遠隔サーバとの接続時に、前記コントローラが、構成更新、ファームウェア更新、および/または時間調整についてチェックを実行する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
所定の間隔で前記車両の点火状態をチェックするステップと、前記車両の前記点火状態がオフ状態を示す場合に、前記メモリに前記オフ状態を記録するステップと、省電力モードを開始するステップとを含み、前記省電力モードが、前記車両ネットワークへの1つまたは複数の出力を無効にすること、前記単一のディスプレイを無効にすること、および/または前記コントローラを定期的なウェイクスケジュールと共にスリープモードにすることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記車両の前記点火状態がオン状態を示す場合、前記メモリに前記オフ状態を記録し、省電力モードを無効にする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記車両のバッテリの電圧をチェックするステップを含み、前記車両の前記バッテリの前記電圧が閾値を下回る場合、前記コントローラは無効にされる、請求項13に記載の方法。
【国際調査報告】