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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ディスプレイパネル浮上ステージ
(51)【国際特許分類】
   B65G 51/03 20060101AFI20240806BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20240806BHJP
   G02F 1/13 20060101ALN20240806BHJP
【FI】
B65G51/03 A
H01L21/68 N
G02F1/13 101
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501191
(86)(22)【出願日】2022-10-19
(85)【翻訳文提出日】2024-01-09
(86)【国際出願番号】 KR2022015924
(87)【国際公開番号】W WO2023090657
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0158173
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524011203
【氏名又は名称】ファン ヒジン
【氏名又は名称原語表記】HWANG,Chi Zin
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】ファン ヒジン
【テーマコード(参考)】
2H088
5F131
【Fターム(参考)】
2H088FA17
2H088FA30
5F131AA03
5F131AA32
5F131AA33
5F131DA02
5F131DC15
5F131EB43
(57)【要約】
本発明は、ディスプレイパネル浮上ステージに関し、このために、ディスプレイパネルを安定的に浮上させるために多数の給気ホールと真空ホールが交互に多数形成されるトッププレート;前記トッププレートの給気ホールから噴射される給気圧、及び真空ホールから吸入される真空圧が一定に維持できるように前記各給気ホールと真空ホールに連通する多数の圧力保持ホールが形成された状態で多数重畳している圧力保持プレート;前記各真空ホールへ真空圧を供給するために前記圧力保持プレートの底面に固定される第1ボトムプレート;前記各給気ホールへ給気圧を供給するために前記第1ボトムプレートの底面に固定される第2ボトムプレート;及び前記第2ボトムプレートの底面に固定され、前記第1ボトムプレートに連通する真空供給路と、前記第2ボトムプレートに連通する給気供給路と、が並列に形成される多数のマニホールド;を含んでなることを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルを安定的に浮上させるために多数の給気ホールと真空ホールが交互に多数形成されるトッププレート;
前記トッププレートの給気ホールから噴射される給気圧、及び真空ホールから吸入される真空圧が一定に維持できるように前記各給気ホールと真空ホールに連通する多数の圧力保持ホールが形成された状態で多数重畳している圧力保持プレート;
前記各真空ホールへ真空圧を供給するために前記圧力保持プレートの底面に固定される第1ボトムプレート;
前記各給気ホールへ給気圧を供給するために前記第1ボトムプレートの底面に固定される第2ボトムプレート;及び
前記第2ボトムプレートの底面に固定され、前記第1ボトムプレートに連通する真空供給路と、前記第2ボトムプレートに連通する給気供給路とが並列に形成される多数のマニホールド;を含んでなることを特徴とする、ディスプレイパネル浮上ステージ。
【請求項2】
前記第1ボトムプレートは、一定間隔を置いて並列に形成される真空路と、前記各真空路の長さ方向の両側にツリー状に多数分岐して前記真空ホールと連通する第1分岐路が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイパネル浮上ステージ。
【請求項3】
前記第2ボトムプレートは、前記給気ホールへ給気圧を供給するために前記第1ボトムプレートの底面に固定され、一定の間隔を置いて並列に形成される給気路と、前記各給気路の長さ方向の両側にツリー状に多数分岐して前記給気ホールと連通する第2分岐路と、が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイパネル浮上ステージ。
【請求項4】
前記圧力保持ホールは、下部に形成される圧力保持室と、前記圧力保持室の上部に偏心して連通する通路と、からなり、
前記通路は、前記圧力保持室よりも相対的に内径が小さく形成されることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイパネル浮上ステージ。
【請求項5】
前記各圧力保持プレートの圧力保持ホールに形成された通路は、重畳した圧力保持プレートの通路とは偏心位置がジグザグに配置されるように左側または右側に偏心して形成されることを特徴とする、請求項4に記載のディスプレイパネル浮上ステージ。
【請求項6】
前記各圧力保持プレートのいずれか一つは、真空ホールに連通する圧力保持ホールの形態が通路なしに単一圧力保持室のみで構成されることを特徴とする、請求項4に記載のディスプレイパネル浮上ステージ。
【請求項7】
前記トッププレートの各真空ホールには、ディスプレイの進行方向に延長されたグルーブ(Groove)溝がさらに形成されることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイパネル浮上ステージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイパネル浮上ステージに関し、より詳細には、浮上するディスプレイパネルの抵抗がある部位でも抵抗がない部位でも真空圧と給気圧が変わらず、ディスプレイパネルを揺れなく安定的に浮上させるのはもとより、たるみが発生するディスプレイパネルの両側サイドには真空圧なしに給気圧のみが噴射されるようにしてディスプレイパネルの平坦度を安定的に維持できるようにしたディスプレイパネル浮上ステージに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、テレビやモニター、携帯電話などに使用されるフラットパネルディスプレイの構成によると、透明なガラスパネル上に格子パターンが形成されており、その後方にはバックライトが配置され、これらの間には液晶が配置され、ガラスパネルの前方にはカラーフィルターが配置される。
【0003】
前記格子パターンに印加された電気信号により、液晶は特定位置の光を遮断又は通過させることができ、このような方式のディスプレイ装置を「LCD」という。液晶の代わりに有機物を使用することもあるが、この有機物は、電気信号を受け取ると自体発光するので、バックライトを必要とせず、このような方式のディスプレイ装置を「OLED」という。
【0004】
上述したフラットパネルディスプレイ(FPD、Flat Panel Display)が作られるまでは多くの工程を経るが、この過程におけるガラスパネルは、反復的に移動と検査が行われる。ガラスパネルを移動する方法は、工程特性によって異なるが、単純移動(Transfer)にはローラー(Roller)、インデックス(Index)またはロボットアームを用いることもあるが、検査工程では精密搬送が要求されるので、非接触で搬送を行うことが一般的である。非接触式搬送装置には、空圧および浮上ステージが含まれる。
【0005】
前記浮上ステージが備えるべき幾つかの特性を見ると、適正圧力がある状態でできる限り少量の空気が一定に流れ出なければならず、流れ出た空気は、滞ることなく吸気が行われなければならない。
【0006】
近年、ディスプレイの大きさが大きくなり、当該精度も高くなり、これによりパネルの移送精度も高いレベルが要求されている。
【0007】
ガラスパネルが移動するときに揺れると、カメラに入ってくる画像が良くないため欠陥検査の品質を低下させる。
【0008】
すなわち、ガラスパネルの上下振れが発生する場合、被写体であるガラスパネルがレンズの焦点から外れるので、満足すべき検査イメージを得ることができず、検査能力を低下させる原因となる。
【0009】
ここで、ガラスパネルが移動する際に上下の振れ度合いと最も密接に関連しているものが浮上ステージである。浮上ステージを介して出る空気量が一定でないか或いは流れが円滑でない場合には、ガラスパネルが揺れることになる。
【0010】
その理由は、浮上ステージとガラスパネルとの圧力および体積の変化のためと考えられる。
【0011】
したがって、浮上ステージでは、適正圧力を維持しながら空気量を最小限に抑え、空気が抜け出しやすいようにすることが最も重要である。
【0012】
前述した適正圧力とは、ガラスパネルが浮上ステージに接触しない程度の抵抗力を有する圧力である。圧力が低ければ、移送精度は良くなるものの、浮上ステージと接触する可能性が高く、圧力が高ければ、接触可能性は低くなるものの、浮上安定性が劣る。
【0013】
また、圧力が高すぎると、設計によっては長期的に浮上ステージの変形をもたらすこともある。それ故、ガラスパネルと検査精度及び工程を正確に分析して適正圧力を維持することが重要である。
【0014】
また、適正圧力となったとしても、空気流量が多ければ、空気噴出の際に乱気流の影響が大きくなり、ガラスパネルが揺れるおそれがある。また、多くの空気が速やかに抜け出さないため、部分的に空気停滞が発生してガラスパネルと浮上ステージとの間隔の変化をもたらす。このような現象も、浮上の安定性を低下させるので、良好な検査イメージの取得が難しい。
【0015】
空気流れを小さくするには抵抗体が必要である。前記抵抗体は、圧力が形成されるようにし、空気量を調節する機能を同時に行う。したがって、抵抗体は、浮上ステージにおける最も重要な技術的要素であると言える。
【0016】
さらに、適正圧力が形成されており且つ空気流量が小さいとしても、吸気がなされなければ、ガラスパネルを安定して搬送させることが難しい。
【0017】
浮上ステージを設計する上で一般的に無視される部分が「吸気部分」である。吸気は抵抗体と同様に重要である。
【0018】
いくら少量の空気が出るとしても、時間が経つと、浮上ステージ上に累積する。吸気がなされなければ、ガラスパネルは、傘状に撓んだまま移動するので、高品質の検査イメージの取得が難しくなる。このため、浮上ステージの底部から流れ出る空気を速やかに吸気することが可能な流路の確保は必須である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1目的は、浮上するディスプレイパネルの抵抗がある部位でも抵抗がない部位でも真空圧と給気圧が変わらないため、ディスプレイパネルを揺れなく安定的に浮上させることができるようにしたディスプレイパネル浮上ステージを提供することにある。
【0020】
本発明の第2目的は、圧力保持プレートに形成された圧力保持ホールを、圧力保持室と、前記圧力保持室よりも内径の小さい通路とに分離して構成するが、前記通路は圧力保持室に偏心して連通するようにすることにより、圧力保持室内で発生する渦流又は体積増加による給気圧と真空圧を一定に維持できるようにしたディスプレイパネル浮上ステージを提供することにある。
【0021】
本発明の第3目的は、たるみが発生するディスプレイパネルの両側サイドには真空圧なしに給気圧のみが噴射されるようにして、ディスプレイパネルの平坦度を安定的に保つことができるようにしたディスプレイパネル浮上ステージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記目的を達成するための特徴によれば、第1発明は、ディスプレイパネル浮上ステージであって、ディスプレイパネルを安定的に浮上させるために多数の給気ホールと真空ホールが交互に多数形成されるトッププレート;前記トッププレートの給気ホールから噴射される給気圧、及び真空ホールから吸入される真空圧が一定に維持できるように前記各給気ホールと真空ホールに連通する多数の圧力保持ホールが形成された状態で多数重畳している圧力保持プレート;前記各真空ホールへ真空圧を供給するために前記圧力保持プレートの底面に固定される第1ボトムプレート;前記各給気ホールへ給気圧を供給するために前記第1ボトムプレートの底面に固定される第2ボトムプレート;及び前記第2ボトムプレートの底面に固定され、前記第1ボトムプレートに連通する真空供給路と、前記第2ボトムプレートに連通する給気供給路とが並列に形成される多数のマニホールド;を含んでなることを特徴とする。
【0023】
第2発明は、第1発明において、前記第1ボトムプレートは、一定間隔を置いて並列に形成される真空路と、前記各真空路の長さ方向の両側にツリー状に多数分岐して前記真空ホールと連通する第1分岐路が形成されることを特徴とする。
【0024】
第3発明は、第1発明において、前記第2ボトムプレートは、前記給気ホールへ給気圧を供給するために前記第1ボトムプレートの底面に固定され、一定の間隔を置いて並列に形成される給気路と、前記各給気路の長さ方向の両側にツリー状に多数分岐して前記給気ホールと連通する第2分岐路と、が形成されることを特徴とする。
【0025】
第4発明は、第1発明において、前記圧力保持ホールは、下部に形成される圧力保持室と、前記圧力保持室の上部に偏心して連通する通路と、からなり、前記通路は、前記圧力保持室よりも相対的に内径が小さく形成されることを特徴とする。
【0026】
第5発明は、第4発明において、前記各圧力保持プレートの圧力保持ホールに形成された通路は、重畳した圧力保持プレートの通路とは偏心位置がジグザグに配置されるように左側または右側に偏心して形成されることを特徴とする。
【0027】
第6発明は、第4発明において、前記各圧力保持プレートのいずれか一つは、真空ホールに連通する圧力保持ホールの形態が通路なしに単一圧力保持室のみで構成されることを特徴とする。
【0028】
第7発明は、第1発明において、前記トッププレートは、サイド両側の一列横隊に沿って真空ホールなしに給気ホールのみが一定の間隔を置いて配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明のディスプレイパネル浮上ステージによれば、浮上するディスプレイパネルの抵抗がある部位でも抵抗がない部位でも真空圧と給気圧が変わらず、ディスプレイパネルを揺れなく安定的に浮上させることができるという効果がある。
【0030】
また、たるみが発生するディスプレイパネルの両側サイドには、真空圧なしに給気圧のみが噴射されるようにしてディスプレイパネルの平坦度を安定的に維持することができるという効果がある。
【0031】
また、圧力保持プレートに形成された圧力保持ホールを圧力保持室と、前記圧力保持室よりも内径の小さい通路とに分離構成するが、前記通路は圧力保持室に偏心して連通するようにすることにより、圧力保持室内で発生する渦流または体積増加による給気圧と真空圧を一定に保つことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明によるディスプレイパネル浮上ステージの斜視図である。
図2図1の底面斜視図である。
図3図1の分解斜視図である。
図4図3から抜粋された圧力保持プレートを示す断面図である。
図5図3から抜粋された第1ボトムプレートを示す平面図である。
図6図3から抜粋された第2ボトムプレートを示す平面図である。
図7図3から抜粋されたマニホールドを示す斜視図である。
図8】本発明によるディスプレイパネル浮上ステージの底面を示す投影図である。
図9】本発明によるディスプレイパネル浮上ステージの断面を示す断面図である。
図10】他の実施形態のトッププレートを示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明によるディスプレイパネル浮上ステージを添付図面と共に詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明によるディスプレイパネル浮上ステージの斜視図であり、図2は、図1の底面斜視図であり、図3は、図1の分解斜視図であり、図4は、図3から抜粋された圧力保持プレートを示す断面図であり、図5は、図3から抜粋された第1ボトムプレートを示す平面図であり、図6は、図3から抜粋された第2ボトムプレートを示す平面図であり、図7は、図3から抜粋されたマニホールドを示す斜視図であり、図8は、本発明によるディスプレイパネル浮上ステージの底面を示す投影図であり、図9は、本発明によるディスプレイパネル浮上ステージの断面を示す断面図である。
【0035】
図1図9に示すように、本発明は、浮上するディスプレイパネルの抵抗がある部位でも抵抗がない部位でも真空圧と給気圧が変わらず、ディスプレイパネルを揺れなく安定的に浮上させるのはもとより、たるみが発生するディスプレイパネルの両側サイドには真空圧なしに給気圧のみが噴射されるようにして、ディスプレイパネル200の平坦度を安定的に維持できるようにしたディスプレイパネル浮上ステージ100に関する。
【0036】
このような本発明のディスプレイパネル浮上ステージ100は、大きく5個の部分で構成されるが、これは、トッププレート10と、圧力保持プレート20と、第1ボトムプレート30と、第2ボトムプレート40と、マニホールド50とが相互一体にボルティング結合されて構成される。
【0037】
前記トッププレート10は、図1に示すように、ディスプレイパネル200を安定的に浮上させるために、多数の給気ホール11と真空ホール12とが交互に多数形成される構造である。
【0038】
ここで、前記給気ホール11と真空ホール12は、実施形態として格子状に配置される構造であるが、一定のパターン状にも配置されて構成されてもよい。
【0039】
この時、前記給気ホール11から発生する給気圧は、前記真空ホール12に発生する真空圧よりも相対的に大きいため、ディスプレイパネル200が浮上することができるようにすることが先行されるべきである。
【0040】
前記圧力保持プレート20は、前記トッププレート10の底面にボルティング結合によって固定される。
【0041】
このような前記圧力保持プレート20は、図4に示すように、トッププレート10の給気ホール11から噴射される給気圧と、真空ホール12から吸入される真空圧とが一定に維持できるように、前記各給気ホール11と真空ホール12に連通する多数の圧力保持ホール21が形成された構造である。
【0042】
前記圧力保持プレート20の圧力保持ホール21は、下部に形成される圧力保持室211と、前記圧力保持室211の上部に偏心して連通する通路212とから構成される。このとき、前記通路212は、前記圧力保持室211よりも相対的に内径が小さく形成される構造である。
【0043】
上記において、給気ホール11に連結される前記圧力保持ホール21は、圧力保持室211を介して給気される空気に渦流を発生させて圧力を低める、いわゆる抵抗体の機能をする。
【0044】
そして、前記圧力保持室211に偏心して形成された通路212は、圧力が低くなった空気の流量を低減させることができるように機能する。
【0045】
このような圧力保持室211と通路212の内径は、ディスプレイパネル200の大きさと重さによって異なり得る。
【0046】
また、前記真空ホール12に連結される前記圧力保持ホール21は、圧力保持室を介して真空圧力が高まることを防止することができ、前記通路212は、吸気量を給気量だけ調節することができる。
【0047】
このような前記圧力保持プレート20は、図4及び図9に示すように、安定した給気圧と真空圧を保つために少なくとも2つ重畳結合して構成され、本発明では、3つの圧力保持プレート20同士が重畳している構造である。
【0048】
このような前記圧力保持プレート20は、要求される真空圧と給気圧によってその重畳個数が異なるのは言うまでもよい。
【0049】
また、前記各圧力保持プレート20の圧力保持ホール21に形成された通路212は、重畳している圧力保持プレート20の通路212とは偏心位置がジグザグに配置されるように左側または右側に偏心して形成される構造である。
【0050】
したがって、給気ホール11を介して排出される空気の給気量と給気圧は、圧力保持ホール21を多段に経て一定に維持されることができる。
【0051】
また、真空ホール12を介して吸入される真空圧と吸気量も、圧力保持ホール21を多段に経て一定に維持されることができる。
【0052】
一方、図4に示すように、前記各圧力保持プレート20のいずれかは、真空ホール12に連通する圧力保持ホール21の形態が通路212なしに単一圧力保持室211のみで構成されることができる。このような構造は、真空圧の抵抗がさらに大きく発生するので、真空によって吸気される空気の体積を大きくして給気量対比吸入量のバランスを取るためである。
【0053】
ここで、前記真空ホール12に連通する圧力保持ホール21の通路212は、吸気される空気量を増大させるために、前記給気ホール11に連通する圧力保持ホール21の通路212よりも相対的に内径を大きく形成して構成できる(図4に図示)。
【0054】
そのため、前記トッププレート10は、ディスプレイパネルの抵抗がある部位でも抵抗がない部位でも真空圧と給気圧が変わらず、ディスプレイパネル200を揺れなく安定的に浮上させることができる。
【0055】
また、前記トッププレート10の底面に配置される圧力保持プレート20の圧力保持ホール21は、通路212が前記給気ホール11または真空ホール12に連結されて給気または吸入される構造であり、前記圧力保持室211は、下部に重畳したまたは圧力保持プレート20の通路212に連通する構造である。
【0056】
また、最下層に配置された圧力保持プレート20の圧力保持ホール21は、第1ボトムプレート30及び第2ボトムプレート40に連通して給気のための給気圧と吸入のための真空圧の供給をそれぞれ個別的に受けることができるように構成される。
【0057】
ここで、前記第1ボトムプレート30は、図5に示すように、真空ホール12で負圧によって空気を吸入するために圧力保持プレート20の底面に固定され、一定間隔を置いて並列に形成される真空路31と、前記真空路31の長さ方向の両側にツリー状に多数分岐する第1分岐路311とが形成される構造である。
【0058】
ここで、前記各第1分岐路311は、真空ホール12に連通する圧力保持プレート20の圧力保持室211と個別的に連通し、空気を負圧によって吸引させることができるように構成される。
【0059】
このような前記第1ボトムプレート30の各真空路31には、第1分岐路311とは別個に複数の第1連結路312が形成されるが、このような第1連結路312には、真空圧の供給を受けるための第1通孔313がさらに形成される。
【0060】
この時、前記第1通孔313は、図6に示すように、第2ボトムプレート40まで延長され、第2ボトムプレート40の干渉なしに吸気のための吸気圧を供給することができるように構成される。
【0061】
しかも、前記第2ボトムプレート40は、図6に示すように、給気ホール11へ空気を供給するために前記第1ボトムプレート30の底面に固定され、一定間隔を置いて並列に形成される給気路41と、前記給気路41の長さ方向の両側にツリー状に多数分岐する第2分岐路411とを含む構成である。
【0062】
ここで、前記各第2分岐路411は、給気ホール11に連通する圧力保持室211とは個別的に連通し、給気のための空気が供給できるように構成される。
【0063】
より詳細には、前記第2ボトムプレート40の各給気路41には、第2分岐路411とは別個に複数の第2連結路412が形成されるが、このような第2連結路412には、給気圧の供給を受けるための第2通孔413がさらに形成される。
【0064】
前記マニホールド50は、1個または複数個が結合することができ、図7に示すように、前記第2ボトムプレート40の底面に固定され、第1ボトムプレート30の給気路41と、第2ボトムプレート40の真空路31に個別的に連通する給気供給路51と、真空供給路52が並列に形成される構造である。
【0065】
ここで、図8に示すように、前記給気供給路51は、前記第2ボトムプレート40の各第2連結路412に形成された第2通孔413と連通させて前記各給気路41へ給気圧が供給されるように機能する。
【0066】
そして、前記真空供給路52は、前記第1ボトムプレート30の各第1連結路312に形成された第1通孔313と連通させて前記各真空路31へ真空圧が供給されるように機能する。
【0067】
また、前記マニホールド50の底面には、前記給気供給路51に連通する給気端子ホール511と、前記真空供給路52に連通する真空端子ホール521とをさらに含む。
【0068】
この時、前記マニホールド50は、前記真空端子ホール521と給気端子ホール511には真空ホース61と給気ホース62を連結させるためのソケットブロック60が結合されて構成できる。
【0069】
一方、本発明のディスプレイパネル浮上ステージ100は、たるみが発生するディスプレイパネル200のサイド両側に真空圧なしに給気圧のみが発生するようにして、ディスプレイパネル200の平坦度を保つことができるように構成される。
【0070】
このために、前記トッププレート10は、図1に示すように、サイド両側の一列横隊に沿って真空ホール12なしに給気ホール11のみが一定の間隔を置いて配置される。
【0071】
そして、前記第2ボトムプレート40の給気路41のうち、サイド両側に配置された給気路41は、第2分岐路411のない補助給気路42が前記各給気ホール11と連通するように構成される。
【0072】
このような前記第2ボトムプレート40の補助給気路42には、空気の供給を受けるための第3通孔421が形成されることができる。
【0073】
そして、前記マニホールド50は、2つの補助給気路42に個別的に空気を供給する補助供給路53がさらに形成されることができる。
【0074】
また、前記マニホールド60の上面も、前記補助供給路53に連通する2つの補助端子ホール531が形成され、このような2つの補助端子ホール531には、それぞれ単独で給気圧を供給することが可能な補助ソケットブロック70が結合されて構成される。
【0075】
これにより、前記トッププレート10のサイド両側の一列横隊に配置された給気ホール11は、個別的に別途の給気圧を提供することができるため、ディスプレイパネル200の平坦度と共に、ディスプレイパネル200の大きさに応じてディスプレイパネル200が直進移送されるようにエアフェンスの機能を兼ねることができる。
【0076】
以上で説明した本発明のディスプレイパネル浮上ステージの給気経路と吸気経路は、次の通りである。
【0077】
図8及び図9を参照すると、次の通りである。
【0078】
吸気:真空タンク(図示せず)→ソケットブロック→マニホールド(真空端子ホール→真空供給路)→第1ボトムプレート(第1連結路→第1通孔→第1分岐路-真空路)→圧力保持プレート(圧力保持ホール(圧力保持室→通路)→トッププレート(真空ホール)
【0079】
給気:圧縮タンク(図示せず)→ソケットブロック→マニホールド(給気端子ホール→給気供給路)→第2ボトムプレート(第2連結路→第2通孔→第2分岐路-給気路)→圧力保持プレート(圧力保持ホール(圧力保持室→通路)→トッププレート(給気ホール)
【0080】
トッププレートの外縁の給気:圧縮タンク(図示せず)→補助ソケットブロック→マニホールド(補助端子ホール→補助供給路)→第2ボトムプレート(第3通孔→補助給気路)→圧力保持プレート(圧力保持室→通路)→トッププレート(給気ホール)
【0081】
一方、図10は、他の実施形態のトッププレートを示す写真である。
【0082】
図10に示すように、前記トッププレート10の各真空ホール12には、ディスプレイパネル200の進行方向に延長されたグルーブ(Groove)溝121がさらに形成されて構成できる。
【0083】
このような前記各グルーブ溝121は、ディスプレイパネル200の端に撓んでいる場合、真空ホール12の位置でトッププレート10の表面との摩擦によってディスプレイパネル200またはトッププレート10にスクラッチが発生するおそれもあるので、これを防止するために真空圧の形成を遅らせる機能をする。
【0084】
以上のように、本発明のディスプレイパネル浮上ステージには、用途に応じて検査機、物流、特殊工程装備、コーター(薬液塗布機)、測長機にも使用することができる。
【0085】
また、本発明に使用された気体は、空気以外に、窒素も使用することができ、その他にも蒸留水などの液体類も使用することができる。
【0086】
また、前記トッププレートのサイド両側の一列には給気ホールのみが形成される構造であるが、その他にも、真空圧を供給して真空ホールの機能を行えるように構成してもよく、また、給気ホールに給気圧と真空圧を選択的に供給できるように補助ソケットに真空ホースと給気ホースを連結して構成することができる。
【0087】
本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、本発明の最も好適な一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】