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特表2024-529895電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
H02J7/00 A
H02J7/00 P
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024502437
(86)(22)【出願日】2021-07-16
(85)【翻訳文提出日】2024-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2021070049
(87)【国際公開番号】W WO2023284988
(87)【国際公開日】2023-01-19
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524018903
【氏名又は名称】ピューマ ソーシャル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】エイハーン,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】バーン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ファリティ,ダレン
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA10
5G503DA07
5G503DA19
5G503FA06
5G503GB03
5G503GB06
5G503GB08
5G503GD05
(57)【要約】
【課題】電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システムを提供すること。
【解決手段】電気自動車(102)を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システム(100)が記載される。電気自動車ハイブリッド空調システム(100)は、空間又は媒体(108)を調節するための少なくとも1つの空調ユニット(105)と、少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)(110)と、少なくとも1つの空調ユニット(105)及び少なくとも1つの電気自動車給電装置(110)を制御するための少なくとも1つの制御手段(112)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システムであって、前記電気自動車ハイブリッド空調システムは、
空間又は媒体の温度を調節するための少なくとも1つの空調ユニットと、
少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)と、
前記少なくとも1つの空調ユニット及び前記少なくとも1つの電気自動車給電装置を制御するための制御手段と、を備える、電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記少なくとも1つのEVSEよりも前記空調ユニットに優先権を与えるように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項1に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記少なくとも1つのEVSEよりも前記空調ユニットへの電力供給を優先するように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項1又は2に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記少なくとも1つの空調ユニットと前記少なくとも1つのEVSEとの間のマスタスレーブ関係を動作させるように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項2に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記電気自動車を前記空調ユニットの二次電力源として動作させることを可能にする、請求項1~4のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項6】
前記制御手段は、電力感知回路を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項7】
前記制御手段は、信号監視回路を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記電気自動車から前記空調ユニットに逆給電するように動作可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項9】
前記制御手段は、前記少なくとも1つの空調ユニットを制御するための第1のコントローラと、前記少なくとも1つの電気自動車給電装置を制御するための第2のコントローラと、を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項10】
前記第1のコントローラは、マスタとして構成されており、前記第2のコントローラは、スレーブとして構成されている、請求項9に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項11】
電力源からの電力を、前記空調ユニットに給電するのに好適なフォーマットに変換するための少なくとも1つの電力変換器を更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの電力変換器は、前記電力源からの電力を、前記電気自動車を充電するのに好適なフォーマットに変換するように構成されている、請求項11に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項13】
前記電力感知回路は、前記空調ユニット及び/又は前記EVSEに送電されている電力を測定するように動作可能である、請求項6に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項14】
前記制御手段は、前記空調ユニットの動作特性に基づいて前記電気自動車への電流供給を変化させるように動作可能である、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項15】
前記制御手段は、EVSEと、前記空調ユニットと、前記電気自動車との間の双方向電力フローを容易にするように構成されている、請求項1~14のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項16】
前記制御手段は、前記空調ユニットの動作特性に応答して電力フロー方向を反転させるように動作可能である、請求項1~15のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項17】
前記制御手段は、前記電力源の動作特性に応答して電力フロー方向を反転させるように動作可能である、請求項1~16のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項18】
前記空調ユニットは、冷却手段を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項19】
DC電気充電器又はワイヤレスEV充電器を更に含む、請求項18に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項20】
前記冷却手段は、冷却ループ回路及び/又は充電器ケーブル冷却回路を含む、請求項18又は19に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項21】
熱が、前記ハイブリッド空調システムによって、前記冷却ループ回路から回収される、請求項20に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項22】
前記電気自動車への及び/又は前記電気自動車からのデータ転送を容易にするための通信モジュールを更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項23】
販売時点情報管理モジュールを更に備える、請求項1~22のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム。
【請求項24】
電気自動車ハイブリッド空調システムを制御するための方法であって、前記方法は、
空間又は媒体の温度を調節するための少なくとも1つの空調ユニットを使用することと、
少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)を使用することと、
前記少なくとも1つの空調ユニット及び前記少なくとも1つの電気自動車給電装置を制御するための制御手段を使用することと、を含む、方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つのEVSEよりも前記空調ユニットに優先権が割り当てられる、又はその逆も同様である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つのEVSEよりも前記空調ユニットへの電力供給が優先される、又はその逆も同様である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの空調ユニットと前記少なくとも1つのEVSEとの間にマスタスレーブ関係が存在する、又はその逆も同様である、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記空調ユニットのための二次電力源として動作させるように前記電気自動車を使用する、請求項24~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
電力信号を感知することを更に含む、請求項24~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
信号を監視することを更に含む、請求項24~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記電気自動車が前記空調ユニットに電力を供給するように電力供給を反転させることを更に含む、請求項24~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
電力源からの電力を、前記空調ユニットに給電するのに好適なフォーマットに変換することを更に含む、請求項24~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記電力源からの電力を、前記電気自動車を充電するのに好適なフォーマットに変換することを更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記空調ユニット及び/又は前記EVSEに送電されている電力を測定することを更に含む、請求項24~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記空調ユニットの動作特性に基づいて前記電気自動車への電力供給を変化させることを更に含む、請求項24~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
双方向電力フローが、EVSEと、前記空調ユニットと、前記電気自動車との間で許可される、請求項24~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記空調ユニットの動作特性に応答して電力方向を反転させることを更に含む、請求項24~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
電力フロー方向は、前記電力源の動作特性に応答して反転される、請求項24~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
熱が、充電器冷却ループから回収される、請求項24~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
データが、前記電気自動車に及び/又は前記電気自動車から転送される、請求項24~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
販売時点情報管理モジュールを使用して、前記電気自動車を充電する際に消費された電気代を支払う取引を完了することを更に含む、請求項24~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
非一時的命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記非一時的命令は、実行されると、プロセッサに請求項24~41のいずれか一項に記載の方法を行わせる、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空調機は、典型的には、以下の構成要素を含むが、これらに限定されない。熱交換器、四方弁、コンデンサ、膨張弁、並びに電力基板と、インバータ基板と、コントローラ基板とを含み得るパワーエレクトロニクス基板。これらは、熱交換器、ハイブリッド空調システム、冷媒システム、ヒートポンプ、又は媒体内の温度を制御又は調節する目的で媒体を冷却又は加熱する機能を有する任意の他のシステムにおける一般的な部品であり、以下、空調機と称する。空調機は、建物の外部に、又は構造物の隔離された領域、例えば、空調機が電気自動車にアクセスするのに適した地下駐車場に位置することができる。
【0003】
電気自動車充電ステーションは、EV充電ステーション、電気再充電ポイント、充電ポイント、充電ポイント、電子充電ステーション(electronic charging station、ECS)、電気自動車給電装置(electric vehicle supply equipment、EVSE)、急速充電器、DC急速充電器、及びワイヤレス充電ステーションとも呼ばれるが、プラグイン電気自動車、近隣電気自動車、ハイブリッド電気自動車、ワイヤレス電気自動車、飛行電気タクシー、電気モータバイク、及び任意の他のタイプの電気自動車を含む、電気自動車の再充電のために電気エネルギーを供給する機械である。
【0004】
IEC 61851-1は、EV導電性充電システムに対する一般的な要求事項が開示されている国際規格である。IEC 61851-1規格によれば、電気自動車の充電は4つの方法で行うことができる。モード1は、電気自動車(electric vehicle、EV)を充電するための最も簡単な解決策である。この場合、EVは、住宅標準コンセントに接続されるが、過負荷及び漏電保護のための回路遮断器を有していなければならない。このモードでは、充電は通信を伴わずに実現され、最大16アンペアの定格である。モード2では、EVは、in-cable又はin-plug制御パイロット及び保護デバイスを有する特定のケーブルを介して家庭用電力網に接続される。電流は32アンペアを超えてはならない。
【0005】
モード3では、EVは、制御及び保護機能を恒久的に組み込んだ専用充電ステーション上の特定のソケットを介して接続される。定格充電電流は最大3×63アンペアである。モード4では、EVは、直流(direct current、DC)で急速充電される。
【0006】
広く受け入れられている気候変動理論は、政府に、我々がどのようにエネルギーを使用し、作り出すかを再考すること、並びに排出の全体的なレベルを監視し、低減することを強いている。化石燃料は、時間の経過とともに段階的に廃止される。エネルギーの最大のユーザのうちの2つは、輸送(2018年にアイルランドで42%)及び暖房又は冷房(2018年にアイルランドで39%)である。
【0007】
電気自動車は、内燃機関に取って代わる論理的なステップと考えられている。この目的のために、2020年の全世界の電気自動車の売り上げは41%増加している。この10年間以上にわたって成長が継続し、4月下旬に発表されたIEAレポート「Global EV Outlook 2021」(https://www.iea.org/reports/global-ev-outlook-2021/introduction#abstract)によれば、世界中で登録されたEVの数は、今日の約1000万から2030年には1億4500万に増加する。EVの所有者及びユーザが将来どのように自分の車を充電するかを正確に予測することはできない。1つは、明らかなことであるが、充電の柔軟性、速度及びコストがあらゆる決定において考慮されることになる。
【0008】
電気自動車のための現在の充電インフラストラクチャは、増大するEVの需要を満たすために必要とされる充電インフラストラクチャを著しく下回っている。EVの充電ポイントの不足は、消費者が将来EVを購入することを思いとどまらせ、利用可能な充電ポイントの数が大幅に増加することがない可能性がある。路上駐車場又は自宅駐車場のない家庭は、充電ステーションの使用を必要とするであろう。これは、英国だけでも少なくとも150万世帯である。
【0009】
世界は、ガス及び石油のバーナ/ボイラから離れることになり、論理的な次のステップはヒートポンプである。また、暑い国では、空間を冷房し、時には暖房する方法として空調を使用している。ヒートポンプ及び空調ユニットは、同じものであると考えられる。ヒートポンプは、ガス燃焼式コンデンシングボイラよりも低いカーボンフットプリントで、世界の暖房需要の90%を満たすことができる。2019年には、ほぼ2000万世帯がヒートポンプを購入した。それにもかかわらず、これは、IEAによる要求事項の5%を表すにすぎない。https://www.iea.org/reports/heat-pump。これは更に、3億8000万ユニットである。アイルランド単独では、その必要性を満たすのに60万ユニットが必要である。
【0010】
加えて、電気自動車を充電するプロセスは熱を発生する。電力が高いほど、構成要素からの熱損失が大きくなる。タイプ1及びタイプ2充電器などのより小型のシステムは、最小限の熱しか生み出さない。あらゆる熱損失が、一般に、ヒートシンク又は小型ファンのいずれかを介して周囲の空気中に放散される。しかしながら、10kWを超える大型システムでは、冷却機構が必要とされる。一般に、これは、冷媒を伴うある種の直接膨張コイルの形態をとり、熱は一般に冷却によって放散される。
【0011】
現在及び将来、家庭は、EV充電器と空調システムとを必要とすることになる。これらは、大きなコスト及び少ない制御で別々に設置することができるが、高価な制御モジュールを追加することはない。
【発明の概要】
【0012】
これら及び他の問題は、請求項1に詳述されるような電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システムを提供することによって対処される。有利な機能は従属請求項において提供される。
【0013】
それにより、電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システムが提供され、本電気自動車ハイブリッド空調システムは、
空間又は媒体の温度を調節するための少なくとも1つの空調ユニットと、
少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)と、
少なくとも1つの空調ユニット及び少なくとも1つの電気自動車給電装置を制御するための制御手段と、を備える。
【0014】
一実施形態では、制御手段は、少なくとも1つのEVSEよりも空調ユニットに優先権を与えるように動作可能である、又はその逆も同様である。有利には、制御手段は、少なくとも1つのEVSEよりも空調ユニットへの電力供給を優先するように動作可能である、又はその逆も同様である。
【0015】
例示的な実施形態では、制御手段は、少なくとも1つの空調ユニットと少なくとも1つのEVSEとの間のマスタスレーブ関係を動作させるように動作可能である、又はその逆も同様である。
【0016】
更なる実施形態では、制御手段は、電気自動車を空調ユニットの二次電力源として動作させることを可能にする。
【0017】
別の一実施形態では、制御手段は、電流感知回路を備える。
【0018】
一実施形態では、制御手段は、信号監視回路を備える。
【0019】
例示的な実施形態では、制御手段は、電気自動車から空調ユニットに逆給電するように動作可能である。
【0020】
更なる実施形態では、制御手段は、少なくとも1つの空調ユニットを制御するための第1のコントローラと、少なくとも1つの電気自動車給電装置を制御するための第2のコントローラとを備える。有利には、第1のコントローラは、マスタとして構成され、第2のコントローラはスレーブとして構成されている。
【0021】
別の一実施形態では、電力源からの電力を、空調ユニットに給電するのに好適なフォーマットに変換するための少なくとも1つの電力変換器が提供されている。有利には、少なくとも1つの電力変換器は、電力源からの電力を、電気自動車を充電するのに好適なフォーマットに変換するように構成されている。
【0022】
一実施形態では、電流感知回路は、空調ユニット及び/又はEVSEに送電される電流を測定するように動作可能である。
【0023】
別の一実施形態では、制御手段は、空調ユニットの動作特性に基づいて電気自動車への電流供給を変化させるように動作可能である。
【0024】
例示的な実施形態では、制御手段は、EVSEと、空調ユニットと、電気自動車との間の双方向電力フローを容易にするように構成されている。有利には、制御手段は、空調ユニットの動作特性に応じて電力方向を反転させるように動作可能である。
【0025】
別の一実施形態では、制御手段は、電力源の動作特性に応答して電力方向を反転させるように動作可能である。
【0026】
例示的な実施形態では、空調ユニットは、冷却手段を備える。有利には、冷却手段は、冷却ループ回路であってもよい。
【0027】
一実施形態では、本電気自動車ハイブリッド空調システムは、DC電気充電器又はワイヤレスEV充電器を更に備える。
【0028】
例示的な実施形態では、冷却手段は、冷却ループ回路及び/又は充電器ケーブル冷却回路を備える。
【0029】
別の例示的な実施形態では、充電ケーブルは、充電速度が増加するにつれて冷却され得る。90%効率のシステムでは、50kwの充電器は、熱放散によって5kwを失うことになり、この熱放散は比較的重要ではないが、速度が350kwに向かって増加するにつれて、熱放散が35kwで著しく大きくなり、したがって、冷却されたケーブルは充電プロセスの効率を増加させることになる。損失は、Pwaste=Pout((1/n)-1)として規定され得る。
【0030】
例示的な実施形態では、熱は、電気自動車ハイブリッド空調システムによって、充電器冷却ループ回路から回収される。
【0031】
これら及び他の特徴は、例としてのみ、本教示の理解を助けるために提供される添付の図面を参照することにより、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本教示による、電気自動車を充電するように構成された例示的な電気自動車ハイブリッド空調システムのブロック図を例示する。
図2図1の電気自動車ハイブリッド空調システムの詳細のブロック図を例示する。
図3図1の電気自動車ハイブリッド空調システムの詳細の回路図を例示する。
図4図1の電気自動車ハイブリッド空調システムの詳細の回路/サンプリング図を例示する。
図5図1の電気自動車ハイブリッド空調システムの詳細の回路図を例示する。
図6】やはり本教示による、電気自動車を充電するように構成された別の例示的な電気自動車ハイブリッド空調システムのブロック図を例示する。
図7】やはり本教示による、電気自動車を充電するように構成された別の例示的な電気自動車ハイブリッド空調システムのブロック図を例示する。
図8】やはり本教示による、電気自動車をDC充電するように構成された別の例示的な電気自動車ハイブリッド空調システムのブロック図を例示する。
図9A】2パイプ可変冷媒流システム上のEV充電器への、電気自動車ハイブリッド空調機における冷却ループ回路の追加の実施例を示す。
図9B】EV充電器の配置における柔軟性を可能にするために、拡張冷却ループ回路を使用してEV充電器が接続されている、2パイプ可変冷媒流システムの実施例を示す。
図9C】電気自動車ハイブリッド空調システムにおける冷却ループ回路の、3パイプ可変冷媒流システム上のEV充電器への追加の実施例を示す。加えて、この図は、更なる熱回収のためにシステムに追加された充電ケーブル上の冷却ループ回路の追加の実施例を含む。
図9D】充電器の配置における柔軟性を可能にするために、EV充電器が拡張冷却ループ回路を使用して接続されている、3パイプ可変冷媒流システムの実施例を示す。加えて、更なる熱回収のために、充電ケーブルからの冷却ループ回路が拡張システムに追加されている。
図10】コンピューティングデバイスによって提供され得る制御手段の構成を例示するブロック図である。
図11】ハイブリッド空調システムを制御するための方法の例示的なステップを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
次に、本開示の実施形態を、電気自動車を充電するように構成されたいくつかの例示的な電気自動車ハイブリッド空調システム及び電気自動車ハイブリッド空調システムを制御するための例示的な方法を参照して記載する。説明されている実施形態は、本開示の理解を支援するために提供されており、いかなる様式における限定としても解釈されるべきではないことが理解されよう。更に、いずれか1つの図を参照して記載されるモジュール又は要素は、本開示の精神から逸脱することなく、他の図又は他の同等の要素のものと交換及び/又は組み合わせられてもよい。
【0034】
図面を参照すると、電気自動車102を充電するように構成されたハイブリッド空調システム100が例示されている。電気自動車ハイブリッド空調システム100は、構造物又は建物108内の空間又は媒体を調節するための空調ユニット105を備える。電気自動車給電装置(EVSE)110は、典型的には建物108又は構造物の近傍に位置する電気自動車102を充電するために提供されている。制御手段112は、空調ユニット105及びEVSE110を制御するために提供されている。
【0035】
図2を参照すると、一方向AC充電モード2~3として構成された、本教示による例示的な電気自動車ハイブリッド空調システム100が例示されている。制御手段112は、空調ユニット105に関連付けられた第1のコントローラ114と、EVSE110に関連付けられた第2のコントローラ116とを備える。電力回路118は、電力源120から電力を受け取り、空調ユニット105及びEVSE110に給電するのに好適であるように電力を変換するために提供されている。例示的な実施形態では、電力源120は、単相又は三相であってもよい。電力源120は、電力回路118に送電し、電力回路118は、第1のコントローラ114、第2のコントローラ116、及びEVSEリレー124に送電する。制御手段112は、可変電流を測定してEVSE110に送達することができるように構成され得、それにより、EVSEは、低減された電力で動作する一方で、空調ユニット105は、全電力で、又は全電力に近い電力で、又は所望の電力で動作する。当業者には、制御手段は、EVSE110よりも空調ユニット105を優先するように構成され得る、また逆も同様であることが理解されるであろう。EVSEリレー124からの接続は、標準的なオス/メスコネクタ125又はいずれかの業界規格が利用可能であるものを使用して、テザーケーブル又は非テザーケーブルを使用してもよい。空調ユニット105及びEVSE110のための制御基板、電力基板、インバータ、又は任意の構成要素は、同じ集積回路基板(Integrated Circuit、IC)上に統合されてもよく、又はユニット内の構成要素に適合するように分離されてもよい。
【0036】
電気自動車102を充電するためにEVSEに供給される電流の量を変化させ、同時に空調機105が全電力で動作し得るように優先されることを確実にするために、制御手段は、図3に例示されるような電流感知回路130を含み得る。当業者には、電流感知回路130は、例としてのみ電力を測定するために提供され、本開示を記載の例示的な回路に限定することを意図しないことが理解されるであろう。例示的な電流感知回路130では、空調機ユニット105及びEVSE110は、マスタスレーブ関係で制御される。電流感知回路130の主な目的は、空調機ユニット105によって使用されている電流の量を入力電流120と比較することによって、EVSE110による使用のためにどれだけの電流が利用可能なままであるかを判別することである。2つの電流センサ/変圧器135A、135Bが、総電流を測定するために提供されている。電流センサ135Aは、空調ユニット105に関連付けられ、マスタとして構成される一方で、電流センサ135Bは、電気自動車ハイブリッド空調システム120への入力電流に関連付けられ、スレーブとして構成されている。スレーブ電流センサ135Bは、入力A/Cラインで利用可能な総電流を測定する。アナログデジタル変換器(analogue to digital converter、ADC)140Bは、感知された電流を変換する。
【0037】
電流信号は、マスタ電流センサ135Aから受信される。この電流信号は、電圧として読み取られ、抵抗器142Aを使用して、ADCが読み取るであろう好適な値に電圧を降下させることになる。電流感知回路130は、差動読み取りのために構成されており、これにより、ADCがAC発振の正及び負の両方を測定することが可能になる。同じ測定が、スレーブ電流センサ135Bから行われることになる。この場合、スレーブは、入力AC電力源の電流を測定する。ここでも、システムの設定値で正確に寸法決めされた抵抗器142Bを使用することにより、適切なレベルの電圧をADCに戻すことが可能になる。例示的な実施形態では、抵抗器142Bは、ADCの安全動作限界内に維持するために、実効値電圧ではなくピーク電圧に基づいて指定されることになる。ADC140A、140Bの両方からの読み取り値は、ADCのプログラミングによる利得を使用して、比較可能な電圧数に変換される必要がある。図3は、ICバス139が、ADC140A、140Bの両方をマイクロプロセッサ/マイクロコントローラ150に接続している簡略化バージョンを例示している。
【0038】
図4を参照すると、マイクロコントローラ150は、スレーブ1 ADC140B及びスレーブ2 ADC140Bの両方から読み取るために使用され得る。スレーブ1 ADCは、マスタ電流センサ135Aから測定し、スレーブ2は、スレーブ電流センサ135Bについて測定することになる。マイクロプロセッサ150は、ICバス139のシリアルデータ(Serial data、SDA)及びシリアルクロックライン(Serial Clock line、SCL)を使用して、残りの値を与える電圧信号として各ADCの電流レベルをサンプリングするように構成され得る。SCLは、SDAラインがローになることによって駆動されて問い合わせシーケンスを開始し、スレーブごとの個々のアドレスが続き、この場合、マスタが指定されたスレーブから8ビットデータバンドルとしてデータを取ることによって信号による読み取りが続く。マスタは、クロックがローになるときに各サイクルからデータを読み取る。処理されると、センサの設計内の不正確さを許容するために、わずかな割合の補正がシステムに適用され、利用可能な最終的な残りの出力電流がEVSEマイクロコントローラに送電され、最大利用可能電流として提供されることになる。利用可能な電流の値は、空調機が高電力で動作しているために、充電のために利用可能な全電力から、利用可能な電力が残っていない(6アンペア未満)状態までの範囲であり得る。
【0039】
図5を参照すると、図5は、電流感知回路130を含むエネルギー電力モニタ160の例であり、同様の構成要素が同様の参照番号によって示されている。当業者には、エネルギー電力モニタ160は、例としてのみ提供され、記載の例示的な回路の開示を限定することを意図していないことが理解されるであろう。電流測定センサ135CがIC回路に追加された追加のADC140Cは、外部メータに送電されるか、又はヒューズ基板から直接送電される外部電流を測定することになる。オイル又はガスからヒートポンプ/ハイブリッド空調システムへのアップグレードに伴って大きな追加の電気引き込みが建物に配置されるために、更なる保護が必要とされる。過去の住宅は、オイル又はガスによって熱が供給され、車は、ガソリン又はディーゼルによって熱が供給されていた。これは現在、暖房システムのアップグレードを通じて変化しているが、幹線からの送電供給へのアップグレードはない。幹線電流供給を測定し、加えて場合によってはシステムの電圧供給を測定することによって、電気自動車ハイブリッド空調機システム100への送電が使用される前に、ネットワークによって引き出される電力を監視することができる。何らかの理由で、空調機が効果的に動作するために電力を増加させる必要がある場合、空調機は、残りのネットワーク供給において利用可能なアンペアよりも多くのアンペアを引き出すことを試み得る。これは、ヒューズ基板をトリップさせることになる。これが起こるのを防ぐために、図5と同様の設計で、空調機は、エネルギー監視システムを使用して電力制限され、かつ制御され得る。この場合、幹線送電がマスタであり、電気自動車ハイブリッド空調機システムへの入力送電がスレーブ1であり、かつ空調機がスレーブ2である電気システムにおいて、空調機は、利用可能な残りの電力のみを引き出すことができる。この制御方法は、エンドユーザが、多数の高電力機器が同時に動作することに起因して決して過負荷になることなく、ヒューズ基板の完全な制御及び安全性を有することを保証することになる、すなわち、システムの優先権番号において、回路基板が優先権番号1であり、空調機が優先権番号2であり、EVSEが優先権番号3である、又はその逆も同様である。
【0040】
図6を参照すると、やはり本教示による別の電気自動車ハイブリッド空調システム200が例示されている。電気自動車ハイブリッド空調システム200は、電気自動車ハイブリッド空調システム100と実質的に同様であり、類似の構成要素は、同様の参照番号で示されている。電気自動車ハイブリッド空調システムは、優先権スイッチ205又は同様の技術を介して空調ユニット105に逆給電して、空調機電力基板210に給電するためのV2G技術を備える。V2G技術に加えて、任意選択の信号監視ボックス215も提供され、この信号監視ボックス215は、ハードワイヤ、Wifi、GSM又は任意の他の手段のいずれかを通してクラウドに接続することができる。送信される信号は、複数の情報点を含むことができ、クラウドを通じて直接自動車102に送信されてもよく、及び/又はアプリを通じて送信されてもよい。送信されるデータの全てが、高度道路交通システム(Intelligent Transportation Systems、ITS)IEEE802.11、IEEE802.11p、IEEE1609、SAEJ2354、SAEJ2369、及び自動車からネットワークへのV2N技術のための全ての他の関連規格に準拠するであろう。送信されるべき信号は、以下を含み得る。
1.充電ポイントとして識別する
2.GPS及び/又は郵便番号
3.タイプ、AC、ワイヤレス、又はDC急速充電
4.係合又は非係合
5.自動車が完全に充電される時間まで作動したかどうか
6.係留又は非係留
7.最大及び現在利用可能な充電容量KWH
8.請求可能料金
9.CCTVセキュリティ監視
10.自動番号/ナンバープレート認識
11.自動車識別検証
12.充電器を予約するか又は予約しない、制限時間
13.反転可能な、KWH当たりの所与の価格での電力の要求
14.電荷を与える又は受け取るのに有用であると考えられる任意の他の信号又は情報
【0041】
図7を参照すると、電気自動車102を充電するように構成された、やはり本教示による別の電気自動車ハイブリッド空調システム300が例示されている。電気自動車ハイブリッド空調システム300は、ハイブリッド空調システム100及び200と実質的に同様であり、類似の構成要素は、同様の参照番号によって示されている。このハイブリッド空調システム300は、双方向モードで動作するように構成されている。電力源120からのAC電力は、電気自動車102との間で双方向であり、これにより、空調機ユニット102が電気自動車102のバッテリの電荷から給電されることが可能になる。したがって、当業者には、電気自動車102が空調ユニット105に二次電力源を提供することが理解されるであろう。これは、優先権スイッチ205リレー又は別の形態の制御と組み合わされた双方向EVSE機器を使用して達成され得る。電荷を反転させる決定は、以下の選択肢:自動車102内から、停電の場合に自動的に、ユーザによって制御されるアプリから、電気自動車ハイブリッド空調システム又は他の手段からの手動制御によって、のうちの1つ以上によって行われ得る。戻された電力は、空調ユニット102による使用のためだけに使用されてもよく、又は二次電気装置による使用のために転用されてもよく、又は将来の使用のために貯蔵されてもよい。停電の場合、又は電気自動車102が緊急使用のために必要とされる場合に、特に、電気自動車102に残っている電荷を可能にするように、電気自動車102から引き出される利用可能な電荷を制限する能力があってもよい。
【0042】
図8を参照すると、電気自動車102を充電するように構成された、やはり本教示による別の電気自動車ハイブリッド空調システム400が例示されている。電気自動車ハイブリッド空調システム400は、電気自動車ハイブリッド空調システム100、200、300と実質的に同様であり、類似の構成要素は、同様の参照番号で示されている。電気自動車ハイブリッド空調システム400は、直流充電器モード4で構成され、DC電気充電器402を含む。インバータ410及びPCB415は、電力基板405及びDC電気充電器402に動作可能に結合され得る。電力変換器は、空間及び必要とされる冷却構成に応じて、空調機内に収容されてもよく、又は空調機に接続される別個のユニット内に収容することもできる。電力基板405は、モード4充電器と統合することができ、又は必要とされる大規模な電力要件に応じて別個にすることもできる。常時、空調ユニット102は、最適に機能するために必要とする電力を有しており、電力網又は他の利用可能な供給源からの電力供給が制限されている場合に必要とされる場合には、任意の及び全ての電力が空調機に利用可能になる。これは、システムに入力される電力の優先権が空調ユニット102に与えられることになる、又はその逆も同様であることを示す。電気充電器は、ワイヤレスEV充電器であってもよいことが想定される。
【0043】
図9Aは、別の例示的な電気自動車ハイブリッド空調システム500Aを例示しており、前述のシステムに関連する類似の構成要素は、同様の参照番号によって示されている。電気自動車ハイブリッド空調システム500は、冷却手段を含み、例示的な実施形態では、冷却手段は、2パイプ可変冷媒流システム上のEV充電器504に関連付けられた冷却ループ回路を備える。これは例に過ぎず、EV充電器504を空調機の冷却ループ回路に構成する方法を網羅するものではない。熱交換器屋内ユニット502は、暖房を要求する。圧縮器510は、冷媒ガスを高圧高温ガスに圧縮する。ガスは、四方弁515を通過し、配管517を通って冷媒コントローラ520へ、そして屋内ユニット502へ流れる。冷却された液体は、膨張弁535を通って熱交換器530に戻され、そこでもう一度ガスに相変化し、蓄圧器537に戻る。暖房サイクル中のリターン冷媒パイプ上で、セパレータ540は、冷却された冷媒がEV充電器504の冷却ループ回路を通して経路変更されることを可能にする。冷却された液体は、膨張弁539及びEV充電器504の熱交換器503を通過し、充電プロセスから熱を回収し、加熱された冷媒を弁560及び逆止弁562を通して蓄圧器537内に戻す。この回収された熱は、暖房サイクルにおける空調システムの性能係数を改善することになる。このシステムはまた、逆サイクル冷却にも機能する。当業者には、屋内ユニット502は、空気に対する冷媒、水に対する冷媒又は別の媒体に対する冷媒であってもよいが、これらに限定されないことが理解されるであろう。
【0044】
図9Bは、やはり本教示による別の例示的な電気自動車ハイブリッド空調システム500Bを例示している。電気自動車ハイブリッド空調システム500Bは、電気自動車ハイブリッド空調システム500Aと実質的に同様であり、類似の構成要素は、同様の参照番号によって示されている。電気自動車ハイブリッド空調システム500Bは、
EV充電器用の冷却ループ回路を2パイプ可変冷媒流システムに取り付けるように更に構成されている。図9Bでは、冷却ループ回路は、システムの冷媒コントローラボックスに取り付けられている。この構成は、電気充電器が空調ユニットから離れて配置されることを可能にする利点を有すると同時に、膨張弁564を通り、熱交換器503を横切り、弁560及び逆止弁562を通って熱を回収する熱回収の利点を維持し、次に、暖房サイクルにおけるシステムの性能係数を増加させる。
【0045】
図9Cは、やはり本教示による別の例示的な電気自動車ハイブリッド空調システム500Cを例示している。電気自動車ハイブリッド空調システム500Cは、電気自動車ハイブリッド空調システム500Aと実質的に同様であり、類似の構成要素は、同様の参照番号によって示される。電気自動車ハイブリッド空調システム500Cは、EV充電器が3パイプ可変冷媒流システムに追加された、更なる例である。この機能は、図9Aに記載された2つのパイプシステムの機能と非常に類似している。システム500Cは、各室内熱交換器502がそれ自体の冷媒コントローラ520を有する3パイプシステムからなる。冷媒パイプが充電サイクル中にEV充電器を冷却するのに十分な液体冷媒を常に有することになるので、この構成の可変流システムのこの例ではセパレータが除去されている。図9Aのように、EV充電器504からのリターンパイプは、回収された熱を蓄圧器537に戻し、暖房サイクル中のシステムの性能係数を増加させる。システム500Cに示される任意選択の特徴は、高電力で動作する電気自動車ケーブル570を冷却するために使用することができる熱交換器冷却ループ回路の可能な統合である。充電ケーブルのための冷却ループ回路は、2及び3パイプ可変冷媒流システムの両方に統合することができる。
【0046】
図9Dは、やはり本教示による別の例示的な電気自動車ハイブリッド空調システム500Dを例示している。電気自動車ハイブリッド空調システム500Dは、電気自動車ハイブリッド空調システム500Cと実質的に同様であり、類似の構成要素は、同様の参照番号によって示される。システム500Dは、EV充電器が屋内ユニットと同様に接続された、3パイプ可変冷媒流システムの更なる構成である。EV充電器504は、冷却のためにリターンラインに接続されることのみが必要とされ、順方向又は逆方向サイクルにおいて冷却のために機能する。この設定の利点は、EV充電器504を空調機から離れて構成することを可能にすると同時に、暖房サイクル中の性能係数を改善する利益を維持することである。
【0047】
図10は、コンピューティングデバイス900によって提供され得る制御手段の構成を例示すブロック図である。コンピューティングデバイス900は、本開示によるプロセスを行うように機能する、様々なハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を含む。コンピューティングデバイス900は、多数の汎用又は特殊目的のコンピューティングシステム環境又は構成のうちの1つとして具体化され得る。本開示による使用に適することができる既知のコンピューティングシステム、環境、及び/又は構成の例は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、クラウドコンピューティング、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はマイクロコンピュータベースのシステム、セットトップボックス、プログラム可能家電製品、ASIC又はFPGAコア、DSPコア、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、上記のシステム又はデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などを含むが、これらには限定されない。
【0048】
図10を参照すると、コンピューティングデバイス900は、ユーザインターフェース910、メモリ950と通信するプロセッサ920、及び通信インターフェース930を備える。プロセッサ920は、メモリ950にロード及び記憶することができるソフトウェア命令を実行するように機能する。プロセッサ920は、特定の実施態様に応じて、いくつかのプロセッサ、マルチプロセッサコア、又は何らかの他のタイプのプロセッサを含んでもよい。メモリ950は、プロセッサ920によってアクセス可能であり得、それにより、プロセッサ920は、メモリ950に記憶された命令を受信及び実行することができる。メモリ950は、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、又は任意の他の好適な、揮発性若しくは不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。加えて、メモリ950は、固定されたものであっても、又は取り外し可能であってもよく、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書き換え可能光ディスク、書き換え可能磁気テープ、又は上記の何らかの組み合わせなどの、1つ以上の構成要素又はデバイスを含んでもよい。
【0049】
1つ以上のソフトウェアモジュール960は、メモリ950に符号化され得る。ソフトウェアモジュール960は、プロセッサ920によって実行されるように構成されたコンピュータプログラムコード又は命令セットを有する1つ以上のソフトウェアプログラム又はアプリケーションを含み得る。本明細書に開示されるシステム及び方法の態様の動作を行うためのそのようなコンピュータプログラムコード又は命令は、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書くことができる。
【0050】
ソフトウェアモジュール960は、プロセッサ920によって実行されるように構成された少なくとも第1のアプリケーション961及び第2のアプリケーション962を含むことができる。ソフトウェアモジュール960の実行中、プロセッサ920は、上記のように、本開示の実施形態に関連する様々な動作を実行するようにコンピューティングデバイス900を構成する。
【0051】
データベース970などの、本システム及び本方法の動作に関連する他の情報及び/又はデータもまた、メモリ950に記憶され得る。データベース970は、上記のシステムの様々な動作全体を通して利用される様々なデータ項目及び要素を含み、及び/又は維持することができる。データベース970は、コンピューティングデバイス900に対してローカルに構成されているように示されているが、特定の実施態様では、データベース970及び/又はそこに記憶されている他の様々なデータ要素がリモートに配置されてもよいことに留意されたい。そのような要素は、図示されていないリモートデバイス又はサーバ上に配置されてもよく、プロセッサにロードされて実行されるために、当業者に知られている方法でネットワークを介してコンピューティングデバイス900に接続されてもよい。
【0052】
更に、ソフトウェアモジュール960のプログラムコード及び1つ以上のコンピュータ可読記憶デバイス(メモリ950など)は、当業者に知られているように、本開示に従って製造及び/又は配布され得るコンピュータプログラム製品を形成する。
【0053】
通信インターフェース940がまた、プロセッサ920に動作可能に接続され、コンピューティングデバイス900と他のデバイス、機械、及び/又は要素との間の通信を可能にする任意のインターフェースであり得る。通信インターフェース940は、データを送信及び/又は受信するように構成される。例えば、通信インターフェース940は、Bluetooth、又はセルラトランシーバ、衛星通信送信機/受信機、光ポート、及び/又は、コンピューティングデバイス900を他のデバイスに無線で接続するための任意の他のそのようなインターフェースを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0054】
ユーザインターフェース910がまた、プロセッサ920に動作可能に接続されている。ユーザインターフェースは、スイッチ、ボタン、キー、及びタッチスクリーンなどの1つ以上の入力デバイスを備えることができる。
【0055】
ユーザインターフェース910は、オンオフコマンド又は上記のシステムの動作に関連する設定などのユーザからのコマンドの捕捉を容易にするように機能する。ユーザインターフェース910は、非ローカル画像キャプチャ機構を介して受信された画像に関するリモート瞬時命令を発行するように機能することができる。
【0056】
ディスプレイ912がまた、プロセッサ920に動作可能に接続され得る。ディスプレイ912は、ユーザが様々なオプション、パラメータ、及び結果を見ることを可能にする、画面又は任意の他のそのような表示デバイスを含んでもよい。ディスプレイ912は、LEDディスプレイなどのデジタルディスプレイであってもよい。ユーザインターフェース910及びディスプレイ912は、タッチスクリーンディスプレイに統合されてもよい。
【0057】
コンピューティングデバイス900は、リモートのクラウドベースのコンピュータ上に常駐することができる。この実施形態では、自動車102は、自動車と外部との(Vehicle-to-External、V2X)通信機能を介してコンピューティングデバイス900と通信する。したがって、本開示のシステム及び方法を実装するように適合されたソフトウェアもまた、クラウドに常駐することができる。クラウドコンピューティングは、サービスを提供するシステムの物理的位置及び構成に関してエンドユーザが知っていることを必要としない、計算、ソフトウェア、データアクセス、及びストレージサービスを提供する。クラウドコンピューティングは、任意のサブスクリプションベース又は従量制のサービスを包含し、典型的には、動的にスケーラブルで、多くの場合仮想化されたリソースのプロビジョニングを伴う。クラウドコンピューティングプロバイダは、インターネット経由でアプリケーションを配信する。インターネットはウェブブラウザからアクセスすることができ、一方、ビジネスソフトウェア及びデータはリモート位置にあるサーバに記憶される。
【0058】
コンピューティングデバイス900のクラウド実施形態では、ソフトウェアモジュール960及びプロセッサ920は、クラウドベースのコンピュータ上にリモートに配置され得る。コンピューティングデバイス900並びに上記の様々な要素及び構成要素の動作は、本開示による方法及びシステムを参照して当業者によって理解されるであろう。
【0059】
自動車102の各々は、その中に配設されたポータルを有し得、そのポータルを通して、電気自動車ハイブリッド空調システム100と通信可能である。例えば、ポータルは、ディスプレイ980を備えてもよい。ディスプレイ980は、自動車102のユーザが様々なオプション又はパラメータを見ることを可能にする、画面又は任意の他のそのような表示デバイスを含んでもよい。例えば、ディスプレイは、通信インターフェース940から受信された電気自動車ハイブリッド空調システムに関連付けられたデータを表示するように構成されてもよい。ディスプレイ980は、LEDディスプレイなどのデジタルディスプレイであってもよく、グラフィカルユーザインターフェースを含んでもよい。例えば、ディスプレイは、グラフィカルユーザインターフェースが統合され得るタッチスクリーンディスプレイであってもよい。自動車102は、本開示の方法を実装するアプリケーションを実行するように構成され得る。例えば、本方法は、主に、スマートフォンなどのモバイルデバイスのユーザを対象としてもよい。本方法は、モバイルデバイス上のアプリケーション、すなわち「アプリ」の一部として具現化され得る。
【0060】
クラウドサーバは、インターネットベースのコンピューティング環境であってもよく、自動車102によって、例えばテレマティクスユニットによって、インターネット又はワールドワイドウェブを介してアクセス可能であるように構成されてもよい。クラウドサーバは、自動車102からデータを受信するように構成され得る。クラウドサーバは、本明細書に開示される方法の実施例に関連するタスクなどの特定のコンピューティングタスクを行うように、ネットワークを介して動作可能に結合された好適な物理的及び/又は仮想ハードウェアを含み得る。例えば、クラウドサーバは、プロセッサメモリデバイス、及び通信インターフェースを含んでもよい。プロセッサは、本開示による方法を実装するアプリケーションなどのソフトウェアを実行するように構成され得る。アプリケーションは、非一時的有形コンピュータ可読媒体上に組み込まれたコンピュータ可読コードを含み得る。アプリケーションは、電気自動車ハイブリッド空調システム100に関連するデータ及び/又は自動車102に関連するデータを表示するために、自動車102の各々のプロセッサによって実行されるように構成され得る。
【0061】
当業者には、電気自動車ハイブリッド空調システム100の通信インターフェース940は、電気自動車ハイブリッド空調システム100、200、300、400から自動車102への、又は自動車102から直接又はクラウドを介しての、デジタル、アナログ、又はその他の任意の入力又は出力通信を容易にすることが理解されるであろう。自動車102は、自動車の自己診断及び報告能力を指す自動車用語である、オンボード診断(on-board diagnostics、OBD)を含み得る。OBDシステムは、自動車所有者又は修理技術者に、様々な自動車サブシステムの状態へのアクセスを提供する。現代のOBD実装形態は、規格化されたデジタル通信ポートを使用して、規格化された一連の診断トラブルコード、すなわちDTCに加えてリアルタイムデータを提供しており、これにより、自動車内の故障を迅速に識別して修復することが可能になる。コントローラエリアネットワーク(Controller Area Network、CAN)バスは、マイクロコントローラ及びデバイスが、ホストコンピュータなしで、自動車内で互いに通信することを可能にするように設計された自動車バス規格である。CANバスは、メッセージベースのプロトコルであり、特に自動車用途向けに設計されているが、現在では、航空宇宙、海洋、産業オートメーション、及び医療機器などの他の分野でも使用されている。
【0062】
電気自動車ハイブリッド空調システム100の通信インターフェース940は、自動車のOBDポート及び/又はCANバスとインターフェース接続するように構成され得る。通信インターフェース940は、充電レベル、充電レベルに基づいて自動車が走行することができる予測距離など、電気自動車102のバッテリに関連するデータを受信するように構成されたコンピュータ回路を備え得る。自動車102は、GPS受信機を更に含み得る。コンピュータ回路は、3G/4G、Bluetooth、又はWi-Fi接続を介して、クラウドを含む外部コンピューティングデバイスと通信するように構成され得る。
【0063】
電気自動車ハイブリッド空調システム100は、GPS受信機を更に含み得る。コンピュータ回路は、3G/4G、Bluetooth、又はWi-Fi接続を介して、クラウドを含む外部コンピューティングデバイスと通信するように構成され得る。当業者には、電気自動車ハイブリッド空調システム100、200、300、400は、それらの位置、それらの容量、それらの充電能力を通信し、それらの利用可能な接続タイプ、及び利用可能であるかどうかの状態、充電又は任意の他の関連する動作の状態を提供するように構成されることが理解されるであろう。このようにして、電気自動車ハイブリッド空調システムは、電気自動車ハイブリッド空調システムの近傍にある電気自動車がそのシステムの充電能力を知るように、電気自動車に情報を提供し得る。
【0064】
電気自動車ハイブリッド空調システム100、200、300及び400は、販売時点情報管理(point of sale、POS)モジュール990を含み得る。POSモジュールは、電気自動車のユーザが、電気自動車ハイブリッド空調システムを使用して自分のバッテリを充電するときに消費される電気の代金を支払うことを可能にするように構成され得る。購入取引を完了するために、口座番号が読み取られる。次いで、その口座番号は、POSモジュールによって開始される取引許可要求を経路指定するために使用される。POSモジュールは、ユーザのデジタルウォレットと通信してもよい。クレジットカード又はデビットカードを使用する典型的な取引では、取引を完了する(すなわち、支払いを行う)ことを望むカード保有者は、カード番号を他のカード詳細(カード有効期限、カードコード検証(card code verification、CCV)番号など)とともに販売時点情報管理(POS)で業者に提供する。業者は、カード番号及び詳細を「アクワイアラ」、すなわち業者に対して行われるカード支払いを容易にし、処理する金融機関に送信する。次いで、アクワイアラは、支払いカードネットワークを介して、支払いを行うために使用されるカードのイシュア又はプロバイダに承認要求を送信する。
【0065】
イシュアは、受信した要求を処理し、要求が許容可能であるか否かを判定する。支払要求が許容可能であるとイシュアが判断する場合、承認応答が支払カードネットワークを介してアクワイアラに送信され、支払金額の業者の口座への転送が開始される。イシュアから承認応答を受信することに応答して、アクワイアラは、承認応答を業者に通信する。このようにして、カード番号は、業者へのカード支払いを行うために使用され得る。
【0066】
電気自動車ハイブリッド空調システムのディスプレイは、EV充電のアンペア制限、充電の時間制限、又は電気自動車充電ステーションの任意の動作状態を含むが、これらに限定されない、空調システムと関連付けられる任意のパラメータの動作設定の閲覧、編集、及び/又は選択を可能にする、任意の画面又はタッチパッドであってもよい。
【0067】
ソフトウェアモジュール960は、例えば、図10のフローチャート1000に例示されるような例示的な方法を実装するための1つ以上のソフトウェアプログラム又はアプリケーションを含んでもよい。本方法の動作を行うためのそのようなコンピュータプログラムコード又は命令は、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれ得る。例示的な実施形態では、電気自動車ハイブリッド空調システム100を制御する方法が記載されている。本方法は、空間又は媒体の温度を調節するために少なくとも1つの空調ユニットを使用する(ステップ1010)。少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)は、電気自動車ハイブリッド空調システムの近傍に位置する少なくとも1つの電気自動車102を充電するために使用される(ステップ1020)。制御手段は、少なくとも1つの空調ユニット105及び少なくとも1つの電気自動車給電装置100を制御するために使用される(ステップ1030)。
【0068】
本開示は、本明細書に記載の実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲から逸脱することなく補正又は修正することができる。更に、本開示の実施形態において、上記のステップのいくつかは、省略及び/又は記載されたもの以外の順序で実行され得ることが理解されるであろう。
【0069】
同様に、備える(comprises)/備える(comprising)という語は、本明細書において使用されている場合、記載されている特徴、整数、ステップ又は構成要素が存在することを指定するが、1つ以上の追加の特徴、整数、ステップ、構成要素又はそのグループが存在すること又は追加されることを除外するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車を充電するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システム(100)であって、前記電気自動車ハイブリッド空調システムは、
空間又は媒体の温度を調節するための少なくとも1つの空調ユニット(105)と、
少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)(110)と、
前記少なくとも1つの空調ユニット及び前記少なくとも1つのEVSE(110)を制御するための制御手段(112)と、を備え
前記制御手段(112)は、電力感知回路(130)を備え、さらに、
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)、前記少なくとも1つのEVSE(110)、及び前記制御手段(112)の任意の構成要素は、前記電力感知回路(130)がその中の配電を測定及び制御するために動作可能なように、同じ集積回路基板上に統合され、又はユニット内の構成要素に適合するように分離されている、
電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項2】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)に優先権を与えるように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項1に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項3】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)への電力供給を優先するように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項1又は2に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項4】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つの空調ユニット(105)と前記少なくとも1つのEVSE(110)との間のマスタスレーブ関係を動作させるように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項2に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項5】
前記制御手段(112)は、前記電気自動車を前記空調ユニット(105)の二次電力源として動作させることを可能にする、請求項1~4のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項6】
前記制御手段(112)は、信号監視回路を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項7】
前記制御手段(112)は、前記電気自動車から前記空調ユニット(105)に逆給電するように動作可能である、請求項1~のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項8】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つの空調ユニット(105)を制御するための第1のコントローラ(114)と、前記少なくとも1つのEVSE(110)を制御するための第2のコントローラ(116)と、を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項9】
前記第1のコントローラ(114)は、マスタとして構成されており、前記第2のコントローラ(116)は、スレーブとして構成されている、請求項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項10】
電力源からの電力を、前記空調ユニット(105)に給電するのに好適なフォーマットに変換するための少なくとも1つの電力変換器を更に備える、請求項1~のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項11】
前記少なくとも1つの電力変換器は、前記電力源からの電力を、前記電気自動車を充電するのに好適なフォーマットに変換するように構成されている、請求項10に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項12】
前記電力感知回路は、前記空調ユニット(105)及び/又は前記EVSE(110)に送電されている電力を測定するように動作可能である、請求項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項13】
前記制御手段(112)は、前記空調ユニット(105)の動作特性に基づいて前記電気自動車への電流供給を変化させるように動作可能である、請求項1~12のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項14】
前記制御手段(112)は、EVSE(110)と、前記空調ユニット(105)と、前記電気自動車との間の双方向電力フローを容易にするように構成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項15】
前記制御手段(112)は、前記空調ユニット(105)の動作特性に応答して電力フロー方向を反転させるように動作可能である、請求項1~14のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項16】
前記制御手段(112)は、前記電力源の動作特性に応答して電力フロー方向を反転させるように動作可能である、請求項1~15のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項17】
前記空調ユニット(105)は、冷却手段を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項18】
DC電気充電器又はワイヤレスEV充電器を更に含む、請求項17に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項19】
前記冷却手段は、冷却ループ回路及び/又は充電器ケーブル冷却回路を含む、請求項19又は20に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項20】
熱が、前記ハイブリッド空調システム(100)によって、前記冷却ループ回路から回収される、請求項19に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項21】
前記電気自動車への及び/又は前記電気自動車からのデータ転送を容易にするための通信モジュールを更に備える、請求項1~のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項22】
販売時点情報管理モジュールを更に備える、請求項1~21のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)
【請求項23】
電気自動車ハイブリッド空調システム(100)を制御するための方法であって、前記方法は、
空間又は媒体の温度を調節するための少なくとも1つの空調ユニット(105)を使用することと、
少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)(110)を使用することと、
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)及び前記少なくとも1つのEVSE(110)を制御するための制御手段を使用することと、を含み、
前記制御手段(112)は、電力感知回路(130)を備え、さらに、
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)、前記少なくとも1つのEVSE(110)、及び前記制御手段(112)の任意の構成要素は、前記電力感知回路(130)がその中の配電を測定及び制御するために動作可能なように、同じ集積回路基板上に統合され、又はユニット内の構成要素に適合するように分離されている、
方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)に優先権が割り当てられる、又はその逆も同様である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)への電力供給が優先される、又はその逆も同様である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)と前記少なくとも1つのEVSE(110)との間にマスタスレーブ関係が存在する、又はその逆も同様である、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記空調ユニット(105)のための二次電力源として動作させるように前記電気自動車を使用することを更に含む、請求項2326のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
電力信号を感知することを更に含む、請求項2327のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
信号を監視することを更に含む、請求項2328のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記電気自動車が前記空調ユニット(105)に電力を供給するように電力供給を反転させることを更に含む、請求項2329のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
電力源からの電力を、前記空調ユニットに給電するのに好適なフォーマットに変換することを更に含む、請求項2330のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記電力源からの電力を、前記電気自動車を充電するのに好適なフォーマットに変換することを更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記空調ユニット及び/又は前記EVSEに送電されている電力を測定することを更に含む、請求項2332のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記空調ユニットの動作特性に基づいて前記電気自動車への電力供給を変化させることを更に含む、請求項2333のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
双方向電力フローが、EVSEと、前記空調ユニットと、前記電気自動車との間で許可される、請求項2334のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記空調ユニットの動作特性に応答して電力方向を反転させることを更に含む、請求項2335のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
電力フロー方向は、前記電力源の動作特性に応答して反転される、請求項2336のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
熱が、充電器冷却ループから回収される、請求項2337のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
データが、前記電気自動車に及び/又は前記電気自動車から転送される、請求項2338のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
販売時点情報管理モジュールを使用して、前記電気自動車を充電する際に消費された電気代を支払う取引を完了することを更に含む、請求項2339のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
非一時的命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記非一時的命令は、実行されると、プロセッサに請求項2340のいずれか一項に記載の方法を行わせる、コンピュータ可読媒体。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車を充電するように構成され、かつ、同時に建物(108)の温度を調節するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システム(100)であって、前記電気自動車ハイブリッド空調システムは、
前記建物(108)の温度を調節するための少なくとも1つの空調ユニット(105)と、
前記建物(108)の近傍に位置する少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)(110)と、
前記少なくとも1つの空調ユニット及び前記少なくとも1つのEVSE(110)を制御するための制御手段(112)と、を備え、
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)、前記少なくとも1つのEVSE(110)、及び前記制御手段(112)は、共に動作可能に接続され、かつ、前記建物(108)の外部に位置し、
前記制御手段(112)は、前記空調ユニット(105)及び前記EVSE(110)をマスタスレーブ関係で制御するように構成された電流感知回路(130)であって、前記空調ユニット(105)によって使用されている電流の量を前記電気自動車ハイブリッド空調システム(100)の入力電流と比較することによって、前記EVSE(110)による使用のためにどれだけの電流が利用可能であるかを判別するように構成された電流感知回路(130)を備える、
電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項2】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)に優先権を与えるように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項1に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項3】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)への電力供給を優先するように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項1又は2に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項4】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つの空調ユニット(105)と前記少なくとも1つのEVSE(110)との間のマスタスレーブ関係を動作させるように動作可能である、又はその逆も同様である、請求項2に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項5】
前記制御手段(112)は、前記電気自動車を前記空調ユニット(105)の二次電力源として動作させることを可能にする、請求項1~4のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項6】
前記制御手段(112)は、信号監視回路を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項7】
前記制御手段(112)は、前記電気自動車から前記空調ユニット(105)に逆給電するように動作可能である、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項8】
前記制御手段(112)は、前記少なくとも1つの空調ユニット(105)を制御するための第1のコントローラ(114)と、前記少なくとも1つのEVSE(110)を制御するための第2のコントローラ(116)と、を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項9】
前記第1のコントローラ(114)は、マスタとして構成されており、前記第2のコントローラ(116)は、スレーブとして構成されている、請求項8に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項10】
電力源からの電力を、前記空調ユニット(105)に給電するのに好適なフォーマットに変換するための少なくとも1つの電力変換器を更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの電力変換器は、前記電力源からの電力を、前記電気自動車を充電するのに好適なフォーマットに変換するように構成されている、請求項10に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項12】
前記電流感知回路は、前記空調ユニット(105)及び/又は前記EVSE(110)に送電されている電力を測定するように動作可能である、請求項1に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項13】
前記制御手段(112)は、前記空調ユニット(105)の動作特性に基づいて前記電気自動車への電流供給を変化させるように動作可能である、請求項1~12のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項14】
前記制御手段(112)は、EVSE(110)と、前記空調ユニット(105)と、前記電気自動車との間の双方向電力フローを容易にするように構成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項15】
前記制御手段(112)は、前記空調ユニット(105)の動作特性に応答して電力フロー方向を反転させるように動作可能である、請求項1~14のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項16】
前記制御手段(112)は、電力源の動作特性に応答して電力フロー方向を反転させるように動作可能である、請求項1~15のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項17】
前記空調ユニット(105)は、冷却手段を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項18】
DC電気充電器又はワイヤレスEV充電器を更に含む、請求項17に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項19】
前記冷却手段は、冷却ループ回路及び/又は充電器ケーブル冷却回路を含む、請求項17又は18に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項20】
熱が、前記ハイブリッド空調システム(100)によって、前記冷却ループ回路から回収される、請求項19に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項21】
前記電気自動車への及び/又は前記電気自動車からのデータ転送を容易にするための通信モジュールを更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項22】
販売時点情報管理モジュールを更に備える、請求項1~21のいずれか一項に記載の電気自動車ハイブリッド空調システム(100)。
【請求項23】
電気自動車を充電するように構成され、かつ、同時に建物(108)の温度を調節するように構成された電気自動車ハイブリッド空調システム(100)を制御するための方法であって、前記方法は、
前記建物(108)の温度を調節するための少なくとも1つの空調ユニット(105)を使用することと、
前記建物(108)の近傍に位置する少なくとも1つの電気自動車を充電するための少なくとも1つの電気自動車給電装置(EVSE)(110)を使用することと、
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)及び前記少なくとも1つのEVSE(110)を制御するための制御手段を使用することと、を含み、
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)、前記少なくとも1つのEVSE(110)、及び前記制御手段(112)は、共に動作可能に接続され、かつ、前記建物(108)の外部に位置し、
前記制御手段(112)は、前記空調ユニット(105)及び前記EVSE(110)をマスタスレーブ関係で制御するように構成された電流感知回路(130)であって、前記空調ユニット(105)によって使用されている電流の量を前記電気自動車ハイブリッド空調システム(100)の入力電流と比較することによって、前記EVSE(110)による使用のためにどれだけの電流が利用可能であるかを判別するように構成された電流感知回路(130)を備える
方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)に優先権が割り当てられる、又はその逆も同様である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つのEVSE(110)よりも前記空調ユニット(105)への電力供給が優先される、又はその逆も同様である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの空調ユニット(105)と前記少なくとも1つのEVSE(110)との間にマスタスレーブ関係が存在する、又はその逆も同様である、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記空調ユニット(105)のための二次電力源として動作させるように前記電気自動車を使用することを更に含む、請求項23~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
電力信号を感知することを更に含む、請求項23~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
信号を監視することを更に含む、請求項23~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記電気自動車が前記空調ユニット(105)に電力を供給するように電力供給を反転させることを更に含む、請求項23~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
電力源からの電力を、前記空調ユニットに給電するのに好適なフォーマットに変換することを更に含む、請求項23~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記電力源からの電力を、前記電気自動車を充電するのに好適なフォーマットに変換することを更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記空調ユニット及び/又は前記EVSEに送電されている電力を測定することを更に含む、請求項23~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記空調ユニットの動作特性に基づいて前記電気自動車への電力供給を変化させることを更に含む、請求項23~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
双方向電力フローが、EVSEと、前記空調ユニットと、前記電気自動車との間で許可される、請求項23~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記空調ユニットの動作特性に応答して電力方向を反転させることを更に含む、請求項23~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
電力フロー方向は、電力源の動作特性に応答して反転される、請求項23~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
熱が、充電器冷却ループから回収される、請求項23~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
データが、前記電気自動車に及び/又は前記電気自動車から転送される、請求項23~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
販売時点情報管理モジュールを使用して、前記電気自動車を充電する際に消費された電気代を支払う取引を完了することを更に含む、請求項23~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
非一時的命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記非一時的命令は、実行されると、プロセッサに請求項23~40のいずれか一項に記載の方法を行わせる、コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】