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特表2024-529921微生物細胞外小胞(MEV)分析物を利用した疾患診断の方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】微生物細胞外小胞(MEV)分析物を利用した疾患診断の方法
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/6869 20180101AFI20240806BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20240806BHJP
   G01N 33/543 20060101ALI20240806BHJP
   G01N 33/545 20060101ALI20240806BHJP
   G01N 33/548 20060101ALI20240806BHJP
   C12Q 1/6858 20180101ALI20240806BHJP
   C12Q 1/6813 20180101ALI20240806BHJP
   C12N 15/09 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
C12Q1/6869 Z
G01N33/53 M
G01N33/53 D
G01N33/53 V
G01N33/53 Z
G01N33/53 Y
G01N33/543 541A
G01N33/545 A
G01N33/548 A
C12Q1/6858 Z
C12Q1/6813 Z
C12N15/09 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503618
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 US2022037647
(87)【国際公開番号】W WO2023003917
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】63/223,725
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】523174457
【氏名又は名称】マイクロノーマ,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フララクシオ,セレーナ
(72)【発明者】
【氏名】アダムス,エディー
(72)【発明者】
【氏名】ワンドロ,ステファン
【テーマコード(参考)】
4B063
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA18
4B063QA19
4B063QQ02
4B063QQ03
4B063QQ42
4B063QQ52
4B063QQ79
4B063QR07
4B063QR32
4B063QR48
4B063QR62
4B063QR82
4B063QS12
4B063QS13
4B063QS17
4B063QS25
4B063QS33
4B063QS34
4B063QX02
(57)【要約】
生体試料の真菌及び非真菌分子分析物の特徴の組み合わせを介して、対象の疾患を予測するための方法及びシステムが本明細書に提示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の疾患を特定する方法であって、
(a)1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象由来の生体試料を提供することと、
(b)前記1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化することと、
(c)前記1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、
(d)前記1つ以上の微生物細胞外小胞由来の前記1つ以上の分子分析物に基づいて、前記対象の前記疾患を特定することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記生体試料が、非微生物細胞外小胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の非微生物細胞外の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記全血が、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の親和性試薬が、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、前記1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記それらの誘導体が、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は前記単鎖抗体が、エピトープタグを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上の親和性試薬が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記富化することが、前記生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記共有結合で固定化された親和性剤が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記富化することが、
(a)前記生体試料を前記1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、
(b)前記捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、
(c)前記支持体を前記生体試料から分離して、前記捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記1つ以上の親和性試薬が、エピトープタグを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記支持体が、エピトープタグ認識表面を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記エピトープタグ認識表面が、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記エピトープタグ認識表面が、抗種抗体を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記検出することが、前記1つ以上の分子分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記検出することが、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記検出することが、イムノアッセイ分析を実施することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記疾患が、がんを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記がんが、I期又はII期のがんを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記がんを前記特定することが、予測モデルによって前記がんを予測することを含み、前記予測モデルが、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及び前記もう1つの対象の関連疾患で訓練される、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記予測モデルが、入力として前記対象の前記1つ以上の分子分析物を受け取り、前記対象の前記疾患を出力するように構成される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記予測モデルが、前記対象の1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記予測モデルが、前記がんの病期、前記がんの予後、前記がんの変異状態、前記がんの将来の免疫療法応答、前記がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記予測モデルが、前記対象の1つ以上のがんタイプの間で前記がんを予測し、前記1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成される、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記予測モデルが、機械学習モデルを含み、前記機械学習モデルが、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記微生物細胞外小胞を富化することが、前記対象の前記がんを予測する場合、前記予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
前記対象が、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項45】
対象の疾患を特定する方法であって、
(a)1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、
(b)前記1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ前記1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成することと、
(c)前記富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び前記富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出することと、
(d)1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患のモデルとの間の関連から、前記対象の前記疾患を特定することと、を含む、方法。
【請求項46】
検出することが、1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量を定量することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記1つ以上の非微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記全血が、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
富化することが、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項54】
前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記1つ以上の第1の親和性試薬又は前記1つ以上の第2の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、前記1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記それらの誘導体が、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体、又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記1つ以上の抗体、前記アプタマー、前記単鎖可変断片(scFv)、及び前記単鎖抗体が、エピトープタグを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記1つ以上の第1の親和性試薬及び前記1つ以上の第2の親和性試薬が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項61】
富化することが、前記生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項62】
前記共有結合で固定化された親和性剤が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記1つ以上の第1の親和性試薬又は前記1つ以上の第2の親和性試薬が、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的である、請求項45に記載の方法。
【請求項65】
検出することが、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、前記1つ以上の微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物、又は前記1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の前記1つ以上の分子分析物で実施することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項66】
核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記モデルが、予測モデルを含み、前記予測モデルが、1つ以上の対象の前記1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の前記第3の存在量、前記1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の前記第4の存在量、及び前記1つ以上の対象の対応する疾患で訓練される、請求項45に記載の方法。
【請求項68】
前記予測モデルが、入力として1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量を受け取り、前記対象の前記疾患の予測を出力するように構成される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記疾患が、がんを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項70】
前記がんが、I期又はII期のがんを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
前記予測モデルが、前記対象における1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、請求項67に記載の方法。
【請求項73】
前記がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項74】
前記がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項75】
前記予測モデルが、機械学習モデルを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項76】
前記機械学習モデルが、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項78】
前記対象が、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項79】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞及び前記1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することが、前記対象の前記がんを予測する場合、前記予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、請求項67に記載の方法。
【請求項80】
前記対象の前記疾患を予測する場合の前記予測モデルの受信者動作特性曲線下面積が、1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量の前記組み合わせが、前記予測モデルへの前記入力として提供される場合、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する、請求項67に記載の方法。
【請求項81】
対象の疾患に対する治療を特定する方法であって、
(a)1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、
(b)前記1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞を生成することと、
(c)前記1つ以上の富化された微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、
(d)前記1つ以上の分子分析物に基づいて、前記対象の前記疾患に対する前記治療を特定することと、を含む、方法。
【請求項82】
前記生体試料が、非微生物細胞外小胞及び前記1つ以上の微生物細胞外小胞を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項85】
前記非微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項86】
前記生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項87】
前記液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記全血が、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、請求項86に記載の方法。
【請求項90】
前記1つ以上の親和性試薬が、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される、請求項81に記載の方法。
【請求項91】
前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記1つ以上の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、前記1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項93】
前記組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記それらの誘導体が、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は前記単鎖抗体が、エピトープタグを含む、請求項92に記載の方法。
【請求項97】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記1つ以上の親和性試薬が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項99】
前記富化することが、前記生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項100】
前記共有結合で固定化された親和性剤が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項99に記載の方法。
【請求項102】
前記富化することが、
(a)前記生体試料を前記1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、
(b)前記捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、
(c)前記支持体を前記生体試料から分離して、前記捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項103】
前記1つ以上の親和性試薬が、エピトープタグを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項104】
前記支持体が、エピトープタグ認識表面を含む、請求項102に記載の方法。
【請求項105】
前記エピトープタグ認識表面が、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記エピトープタグ認識表面が、抗種抗体を含む、請求項104に記載の方法。
【請求項107】
前記検出することが、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項108】
前記核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記検出することが、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項110】
前記検出することが、イムノアッセイ分析を実施することを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項111】
前記疾患が、がんを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項112】
前記がんが、I期又はII期のがんを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項114】
前記がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項115】
前記がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項116】
前記疾患に対する前記治療を前記特定することが、予測モデルによって前記治療を予測することを含み、前記予測モデルが、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及び前記もう1つの対象の前記疾患に対する関連する治療で訓練される、請求項81に記載の方法。
【請求項117】
前記予測モデルが、入力として前記対象の前記1つ以上の分子分析物を受け取り、前記対象の前記疾患に対する前記治療を出力するように構成される、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記予測モデルが、機械学習モデルを含み、前記機械学習モデルが、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項116に記載の方法。
【請求項119】
前記予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞を富化することが、前記対象の前記治療を予測する場合、前記予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、請求項116に記載の方法。
【請求項121】
前記対象が、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項122】
前記治療が、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項123】
前記治療が、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項124】
前記プロバイオティクスが、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記治療が、一次治療の有効性を改善するために前記がんに対する前記一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項126】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含む、請求項111に記載の方法。
【請求項127】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項128】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含む、請求項111に記載の方法。
【請求項129】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項130】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含む、請求項111に記載の方法。
【請求項131】
前記治療が、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項132】
少なくとも1つのタイプが、前記がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる、請求項111に記載の方法。
【請求項133】
対象の疾患に対する治療を特定する方法であって、
(a)1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、
(b)前記1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ前記1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成することと、
(c)前記富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び前記富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出することと、
(d)1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患治療のモデルとの間の関連から、前記対象の前記疾患に対する前記治療を特定することと、を含む、方法。
【請求項134】
検出することが、1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量を定量することを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項136】
前記非微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項137】
前記生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項138】
前記液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含む、請求項137に記載の方法。
【請求項139】
全血が、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
前記組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、請求項137に記載の方法。
【請求項141】
富化することが、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物の細胞壁分子モチーフを濃縮することを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項142】
前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
前記1つ以上の第1の親和性試薬又は前記1つ以上の第2の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、前記1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項144】
前記組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含む、請求項143に記載の方法。
【請求項145】
前記それらの誘導体が、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体、又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、請求項144に記載の方法。
【請求項146】
前記1つ以上の抗体、前記アプタマー、前記単鎖可変断片(scFv)、及び前記単鎖抗体が、エピトープタグを含む、請求項143に記載の方法。
【請求項147】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
前記1つ以上の第1の親和性試薬及び前記1つ以上の第2の親和性試薬が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項133に記載の方法。
【請求項149】
富化することが、前記液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項150】
前記共有結合で固定化された親和性剤が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項149に記載の方法。
【請求項151】
前記支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項149に記載の方法。
【請求項152】
前記1つ以上の第2の親和性試薬が、ポリクローナル、モノクローナル、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項153】
前記1つ以上の第1の親和性試薬又は前記1つ以上の第2の親和性試薬が、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的である、請求項133に記載の方法。
【請求項154】
検出することが、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、前記1つ以上の微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物、又は前記1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の前記1つ以上の分子分析物で実施することを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項155】
核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
前記モデルが、予測モデルを含み、前記予測モデルが、1つ以上の対象の前記1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の前記第3の存在量、前記1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の前記第4の存在量、及び前記1つ以上の対象の前記疾患に対する対応する治療で訓練される、請求項133に記載の方法。
【請求項157】
前記予測モデルが、入力として1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量を受け取り、前記対象の前記疾患に対する前記治療の予測を出力するように構成される、請求項156に記載の方法。
【請求項158】
前記疾患が、がんを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項159】
前記がんが、I期又はII期のがんを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
前記がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項161】
前記がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項162】
前記がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項163】
前記予測モデルが、機械学習モデルを含む、請求項156に記載の方法。
【請求項164】
前記機械学習モデルが、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項163に記載の方法。
【請求項165】
前記予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含む、請求項156に記載の方法。
【請求項166】
前記対象が、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む、請求項133に記載の方法。
【請求項167】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞及び前記1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することが、前記対象の前記がんに対する前記治療を予測する場合、前記予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、請求項156に記載の方法。
【請求項168】
前記対象の前記疾患に対する前記治療を予測する前記予測モデルの受信者動作特性曲線下面積が、1つ以上の分子分析物の前記第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の前記第2の存在量の前記組み合わせが、前記予測モデルへの前記入力として提供される場合、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する、請求項156に記載の方法。
【請求項169】
前記治療が、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含む、請求項133に記載の方法。
【請求項170】
前記治療が、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項171】
前記プロバイオティクスが、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項172】
前記治療が、一次治療の有効性を改善するために前記がんに対する前記一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項173】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含む、請求項158に記載の方法。
【請求項174】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項175】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含む、請求項158に記載の方法。
【請求項176】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含む、請求項158に記載の方法。
【請求項177】
前記治療が、前記がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含む、請求項158に記載の方法。
【請求項178】
前記治療が、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含む、請求項133に記載の方法。
【請求項179】
少なくとも1つのタイプが、前記がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる、請求項158に記載の方法。
【請求項180】
予測モデルを訓練する方法であって、
(a)1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞及び関連する健康分類を含む、前記1つ以上の対象の生体試料を提供することと、
(b)前記1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞を生成することと、
(c)前記富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、
(d)前記予測モデルを、前記1つ以上の対象の前記1つ以上の分子分析物及び前記関連する健康分類で訓練することと、を含む、方法。
【請求項181】
前記生体試料が、非微生物細胞外小胞を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項182】
前記1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む、請求項180に記載の方法。
【請求項183】
前記1つ以上の微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項184】
前記非微生物細胞外小胞の前記1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項185】
前記生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項186】
前記液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む、請求項185に記載の方法。
【請求項187】
前記全血が、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項186に記載の方法。
【請求項188】
前記組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、請求項185に記載の方法。
【請求項189】
前記1つ以上の親和性試薬が、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される、請求項180に記載の方法。
【請求項190】
前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、請求項189に記載の方法。
【請求項191】
前記1つ以上の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、前記1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項192】
前記組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む、請求項191に記載の方法。
【請求項193】
前記それらの誘導体が、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、請求項192に記載の方法。
【請求項194】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項193に記載の方法。
【請求項195】
前記1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は前記単鎖抗体が、エピトープタグを含む、請求項191に記載の方法。
【請求項196】
前記エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項195に記載の方法。
【請求項197】
前記1つ以上の親和性試薬が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項198】
前記富化することが、前記液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項199】
前記共有結合で固定化された親和性剤が、前記1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は前記1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、請求項198に記載の方法。
【請求項200】
前記支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項198に記載の方法。
【請求項201】
前記富化することが、
(a)前記液体生体試料を前記1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、
(b)前記捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、
(c)前記支持体を前記液体生体試料から分離して、前記捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項202】
前記1つ以上の親和性試薬が、エピトープタグを含む、請求項201に記載の方法。
【請求項203】
前記支持体が、エピトープタグ認識表面を含む、請求項201に記載の方法。
【請求項204】
前記エピトープタグ認識表面が、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項203に記載の方法。
【請求項205】
前記エピトープタグ認識表面が、抗種抗体を含む、請求項204に記載の方法。
【請求項206】
前記検出することが、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項207】
前記核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項206に記載の方法。
【請求項208】
前記検出することが、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項209】
前記検出することが、イムノアッセイ分析を実施することを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項210】
前記訓練された予測モデルが、入力として対象の1つ以上の分子分析物を受け取り、前記対象の予測される疾患、前記対象の前記疾患に対する治療、又はそれらの任意の組み合わせを出力するように構成される、請求項180に記載の方法。
【請求項211】
前記疾患が、がんを含む、請求項210に記載の方法。
【請求項212】
前記がんが、I期又はII期のがんを含む、請求項211に記載の方法。
【請求項213】
前記がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項211に記載の方法。
【請求項214】
前記がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項211に記載の方法。
【請求項215】
前記がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、請求項211に記載の方法。
【請求項216】
前記訓練された予測モデルが、前記対象の1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、請求項211に記載の方法。
【請求項217】
前記訓練された予測モデルが、前記がんの病期、前記がんの予後、前記がんの変異状態、前記がんの将来の免疫療法応答、前記がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、請求項211に記載の方法。
【請求項218】
前記訓練された予測モデルが、前記対象の1つ以上のがんタイプの間で前記がんを予測し、前記1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成される、請求項211に記載の方法。
【請求項219】
前記訓練された予測モデルが、機械学習モデルを含み、前記機械学習モデルが、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項180に記載の方法。
【請求項220】
前記訓練された予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項219に記載の方法。
【請求項221】
前記微生物細胞外小胞を富化することが、前記対象の前記がんを予測する場合、前記訓練された予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、請求項180に記載の方法。
【請求項222】
前記対象が、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項223】
前記健康分類が、がん性、非がん性疾患、又は非がん性非疾患を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項224】
予測モデルを訓練するコンピュータ実装方法であって、
(a)1つ以上の対象の生体試料の配列決定データ及び対応する健康分類をデータベースから受け取ることであって、前記生体試料の配列決定データが、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分析物の配列を含む、受け取ることと、
(b)前記予測モデルを、前記1つ以上の対象の前記生体試料の配列決定データ及び前記対応する健康分類で訓練することと、を含む、方法。
【請求項225】
対象の疾患を特定するように構成されたコンピュータシステムであって、
(a)1つ以上のプロセッサと、
(b)ソフトウェアを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアが、実行の結果として、前記コンピュータシステムの前記1つ以上のプロセッサに、
(i)1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を受け取ること、
(ii)前記1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化すること、
(iii)前記1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出すること、及び
(iv)前記1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた前記1つ以上の分子分析物に基づいて、前記対象の前記疾患を特定することを行わせる実行可能な命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、を備える、コンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2021年7月20日に出願された米国仮出願第63/223,725号の利益を主張し、この出願は参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0002】
本発明の開示は、分子分析のために微生物細胞外小胞(MEV)を単離し、当該分子分析の結果を使用して、対象の健康又は疾患状態の診断を形成する親和性に基づく方法を提供する。具体的には、本発明は、液体生検試料に存在するMEV及び非微生物細胞外小胞(非微生物EV)の親和性に基づく単離のための方法、並びに対象における疾患を診断及び分類するために小胞関連分析物(VAA)の存在又は存在量を使用するための方法を提供する。いくつかの場合では、対象は、哺乳動物又は非哺乳動物であり得る。
【0003】
本明細書に開示の本発明の方法は、VAAの疾患特異的な存在及び/又は存在量に基づいて疾患を診断及び分類することができる診断方法を生成する。いくつかの実施形態では、液体生体試料(例えば、液体生検試料)に存在するMEVの特性評価は、そうでなければ非侵襲的又は低侵襲的処置に対して難治性である場合がある状態の診断を可能にし得る。例えば、アルツハイマー病マウスモデルにおける血液由来のMEVの16SrDNA配列決定分析により、アルツハイマー病マウスと野生型対照との間の顕著な分類学的差異が明らかになり(PMID:29302204)、これは、MEV由来DNAが、伝統的に脳組織の死後分析を介してのみ完全に診断される病理に対して疾患特異的微生物シグネチャを提供することができることを示唆した。同様に、尿試料から単離されたMEVは、自閉症スペクトラム障害を有する個人の細菌メタゲノム分析を容易にした(PMID:29093639)。
【0004】
本明細書に開示の態様は、液体生体試料中の疾患関連MEVに基づいて、対象における疾患を診断する方法であって、(a)MEVを1つ以上の親和性捕捉試薬で富化することと、(b)MEV由来の分子分析物の疾患関連の存在量を検出することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、(a)は、非微生物EVからのMEVの分離をもたらし得る。いくつかの実施形態では、(b)は、分子分析物の疾患関連の存在量を定量することを更に含み得る。いくつかの実施形態では、MEVは、小胞関連無細胞微生物DNA、微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、微生物タンパク質、非微生物タンパク質、微生物代謝産物、若しくは非微生物代謝産物、微生物脂質、非微生物脂質、微生物グリカン、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0005】
いくつかの実施形態では、液体生体試料は、液体生検試料であり得る。いくつかの実施形態では、液体生検試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、リンパ液、汗、涙、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。いくつかの実施形態では、親和性に基づく富化(a)は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含む。いくつかの実施形態では、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性捕捉試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体、若しくはポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。いくつかの実施形態では、それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は単鎖抗体は、エピトープタグを含有し得る。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、親和性試薬は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、この領域は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに結合し得る。いくつかの実施形態では、親和性に基づく富化(a)は、液体生検試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含み得る。いくつかの場合では、支持体は、複数の共有結合で固定化された親和性剤を含み得る。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用し得る領域を含み得る。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、液体生体試料からのMEV富化は、(a.)当該液体生体試料を1つ以上の親和性捕捉試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、(b.)捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、(c.)支持体を液体生体試料から分離して、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性捕捉試薬は、エピトープタグを含み得る。いくつかの実施形態では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含み得る。いくつかの実施形態では、支持体のエピトープタグ認識表面は、1つ以上の親和性捕捉試薬のエピトープタグと相互作用し得る。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、若しくは6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含み得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、MEVの分子分析物の疾患関連の存在量を検出することは、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含み得る。いくつかの実施形態では、分子分析物の疾患関連の存在量は、更に定量され得る。いくつかの場合では、分子分析物は、MEV上にあり得るか、又はMEV内にあり得る。いくつかの実施形態では、分子分析物を検出及び/又は定量することは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、又はそれらの任意の組み合わせを実施することを含み得る。いくつかの実施形態では、分子分析物を検出及び/又は定量することは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、化学発光イムノアッセイ(CIA)、リアルタイム免疫定量PCR(iqPCR)、又はそれらの任意の組み合わせなどのイムノアッセイ分析を実施することを含み得る。
【0008】
本明細書に開示の態様は、液体生体試料中の疾患関連MEVに基づいて、対象における疾患を検出するための診断を作成する方法であって、(a)微生物細胞外小胞及び非微生物細胞外小胞を含む液体生体試料を提供することと、(b)1つ以上の第1の親和性捕捉試薬によって当該微生物細胞外小胞を富化することと、(c)1つ以上の第2の親和性捕捉試薬によって当該非微生物細胞外小胞を富化することと、(d)微生物細胞外小胞由来の分子分析物の疾患関連の存在量を検出することと、(e)非微生物細胞外小胞由来の分子分析物の疾患関連の存在量を検出することと、(f)微生物細胞外小胞及び非微生物細胞外小胞由来の分子分析物の第1及び第2の疾患関連の存在量を組み合わせて、疾患状態のシグネチャを形成することによって、対象における疾患状態を特定することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、微生物細胞外小胞は、小胞関連無細胞微生物DNA、微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、微生物タンパク質、非微生物タンパク質、微生物代謝産物、非微生物代謝産物、微生物脂質、非微生物脂質、微生物グリカン、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、リンパ液、汗、涙、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。いくつかの実施形態では、親和性に基づく富化(b)及び(c)は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含み得る。いくつかの実施形態では、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の1つ以上の親和性捕捉試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体、若しくはポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、及び単鎖抗体は、エピトープタグを含有し得る。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の1つ以上の親和性試薬は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、領域は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに結合し得る。いくつかの実施形態では、微生物細胞外小胞の富化は、当該液体生検試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含み得る。いくつかの場合では、支持体は、複数の共有結合で固定化された親和性剤を含み得る。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、領域は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに結合し得る。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、非微生物細胞外小胞の親和性捕捉試薬は、ポリクローナル、モノクローナル、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の1つ以上の親和性捕捉試薬は、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、及びEpCAMに特異的であり得る。いくつかの実施形態では、非微生物細胞外小胞の富化は、当該液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含み得る。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、非微生物分子モチーフと相互作用し得る領域を含み得る。いくつかの場合では、領域は、非微生物分子モチーフに結合し得る。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、分子分析物を検出することは、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析を含み得る。いくつかの場合では、分子分析物は、更に定量され得る。いくつかの実施形態では、分子分析物を検出及び/又は定量することは、イムノアッセイ分析を実施することを含み得る。いくつかの場合では、イムノアッセイ分析は、非限定的な例として、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、化学発光イムノアッセイ(CIA)、リアルタイム免疫定量PCR(iqPCR)、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0009】
本明細書に開示の態様は、対象の疾患を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象由来の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の当該1つ以上の分子分析物に基づいて、当該対象の当該疾患を特定することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、生体試料は、非微生物細胞外小胞を含む。いくつかの実施形態では、方法は、当該1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の非微生物細胞外の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む。いくつかの実施形態では、全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む。いくつかの実施形態では、それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は当該単鎖抗体は、エピトープタグを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該生体試料を当該1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、当該支持体を当該生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、エピトープタグを含む。いくつかの実施形態では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、若しくは6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含む。いくつかの実施形態では、検出することは、1つ以上の分子分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む。いくつかの実施形態では、核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、検出することは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出することは、イムノアッセイ分析を実施することを含む。いくつかの実施形態では、疾患は、がんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、I期又はII期のがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚を含む。いくつかの実施形態では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、当該がんを特定することは、予測モデルによって当該がんを予測することを含み、当該予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及び当該もう1つの対象の関連疾患で訓練される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、入力として当該対象の当該1つ以上の分子分析物を受け取り、当該対象の当該疾患を出力するように構成される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、当該対象の1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、当該がんの病期、当該がんの予後、当該がんの変異状態、当該がんの将来の免疫療法応答、当該がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、当該対象の1つ以上のがんタイプの間で当該がんを予測し、当該1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、機械学習モデルを含み、当該機械学習モデルは、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該微生物細胞外小胞を富化することは、当該対象の当該がんを予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する。いくつかの実施形態では、対象は、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む。
【0010】
本開示の態様は、対象の疾患を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成することと、当該富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び当該富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出することと、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患のモデルとの間の関連から、当該対象の当該疾患を特定することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、検出することは、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を定量することを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物細胞外小胞は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含む。いくつかの実施形態では、全血は、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含む。いくつかの実施形態では、富化することは、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含む。いくつかの実施形態では、それらの誘導体は、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体、又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗体、当該アプタマー、当該単鎖可変断片(scFv)、及び当該単鎖抗体は、エピトープタグを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の親和性試薬及び当該1つ以上の第2の親和性試薬は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含む。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬は、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的である。いくつかの実施形態では、検出することは、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物、又は当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の当該1つ以上の分子分析物で実施することを含む。いくつかの実施形態では、核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、モデルは、予測モデルを含み、予測モデルは、1つ以上の対象の当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第3の存在量、当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第4の存在量、及び当該1つ以上の対象の対応する疾患で訓練される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、入力として1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を受け取り、当該対象の当該疾患の予測を出力するように構成される。いくつかの実施形態では、当該疾患は、がんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、I期又はII期のがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、予測モデルは、当該対象における1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される。いくつかの実施形態では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、予測モデルは、機械学習モデルを含む。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含む。いくつかの実施形態では、対象は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の微生物細胞外小胞及び当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することは、当該対象の当該がんを予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する。いくつかの実施形態では、当該対象の当該疾患を予測する場合の当該予測モデルの受信者動作特性曲線下面積は、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の当該組み合わせが、当該予測モデルへの当該入力として提供される場合、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する。
【0011】
本開示の態様は、対象の疾患に対する治療を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞を生成することと、当該1つ以上の富化された微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、当該1つ以上の分子分析物に基づいて、当該対象の当該疾患に対する当該治療を特定することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、生体試料は、非微生物細胞外小胞及び当該1つ以上の微生物細胞外小胞を含む。いくつかの実施形態では、方法は、当該1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む。いくつかの実施形態では、全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む。いくつかの実施形態では、それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は当該単鎖抗体は、エピトープタグを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該生体試料を当該1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、当該支持体を当該生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、エピトープタグを含む。いくつかの実施形態では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、若しくは6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含む。いくつかの実施形態では、検出することは、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む。いくつかの実施形態では、核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、検出することは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出することは、イムノアッセイ分析を実施することを含む。いくつかの実施形態では、疾患は、がんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、I期又はII期のがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、当該疾患に対する当該治療を特定することは、予測モデルによって当該治療を予測することを含み、当該予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及び当該もう1つの対象の当該疾患に対する関連する治療で訓練される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、入力として当該対象の当該1つ以上の分子分析物を受け取り、当該対象の当該疾患に対する当該治療を出力するように構成される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、機械学習モデルを含み、当該機械学習モデルは、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を富化することは、当該対象の当該治療を予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する。いくつかの実施形態では、対象は、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む。いくつかの実施形態では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含む。いくつかの実施形態では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含む。いくつかの実施形態では、治療は、一次治療の有効性を改善するために当該がんに対する当該一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含む。いくつかの実施形態では、治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのタイプが、当該がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0012】
本開示の態様は、対象の疾患に対する治療を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成することと、当該富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び当該富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出することと、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患治療のモデルとの間の関連から、当該対象の当該疾患に対する当該治療を特定することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、検出することは、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を定量することを含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含む。いくつかの実施形態では、全血は、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含む。いくつかの実施形態では、富化することは、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物の細胞壁分子モチーフを濃縮することを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含む。いくつかの実施形態では、それらの誘導体は、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体、又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗体、当該アプタマー、当該単鎖可変断片(scFv)、及び当該単鎖抗体は、エピトープタグを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の親和性試薬及び当該1つ以上の第2の親和性試薬は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含む。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の第2の親和性試薬は、ポリクローナル、モノクローナル、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬は、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的である。いくつかの実施形態では、検出することは、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物、又は当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の当該1つ以上の分子分析物で実施することを含む。いくつかの実施形態では、核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、モデルは、予測モデルを含み、当該予測モデルは、1つ以上の対象の当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第3の存在量、当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第4の存在量、及び当該1つ以上の対象の当該疾患に対する対応する治療で訓練される。いくつかの実施形態では、予測モデルは、入力として1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を受け取り、当該対象の当該疾患に対する当該治療の予測を出力するように構成される。いくつかの実施形態では、疾患は、がんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、I期又はII期のがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、予測モデルは、機械学習モデルを含む。いくつかの実施形態では、機械学習モデルは、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含む。いくつかの実施形態では、対象は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の微生物細胞外小胞及び当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することは、当該対象の当該がんに対する当該治療を予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する。いくつかの実施形態では、当該対象の当該疾患に対する当該治療を予測する当該予測モデルの受信者動作特性曲線下面積は、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の当該組み合わせが、当該予測モデルへの当該入力として提供される場合、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する。いくつかの実施形態では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含む。いくつかの実施形態では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含む。いくつかの実施形態では、治療は、一次治療の有効性を改善するために当該がんに対する当該一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含む。いくつかの実施形態では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含む。いくつかの実施形態では、治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのタイプが、当該がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロ
バイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0013】
本開示の態様は、予測モデルを訓練する方法であって、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞及び関連する健康分類を含む、当該1つ以上の対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞を生成することと、当該富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、当該予測モデルを、当該1つ以上の対象の当該1つ以上の分子分析物及び当該関連する健康分類で訓練することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、生体試料は、非微生物細胞外小胞を含む。いくつかの実施形態では、方法は、当該1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む。いくつかの実施形態では、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む。いくつかの実施形態では、全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される。いくつかの実施形態では、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む。いくつかの実施形態では、それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0014】
当該1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は当該単鎖抗体が、エピトープタグを含む、請求項191に記載の方法。いくつかの実施形態では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、共有結合で固定化された親和性剤は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む。いくつかの実施形態では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、富化することは、当該液体生体試料を当該1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、当該支持体を当該液体生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の親和性試薬は、エピトープタグを含む。いくつかの実施形態では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、若しくは6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含む。いくつかの実施形態では、検出することは、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む。いくつかの実施形態では、核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、検出することは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む。いくつかの実施形態では、検出することは、イムノアッセイ分析を実施することを含む。いくつかの実施形態では、訓練された予測モデルは、入力として対象の1つ以上の分子分析物を受け取り、当該対象の予測される疾患、当該対象の当該疾患に対する治療、又はそれらの任意の組み合わせを出力するように構成される。いくつかの実施形態では、疾患は、がんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、I期又はII期のがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む。いくつかの実施形態では、訓練された予測モデルは、当該対象の1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される。いくつかの実施形態では、訓練された予測モデルは、当該がんの病期、当該がんの予後、当該がんの変異状態、当該がんの将来の免疫療法応答、当該がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される。いくつかの実施形態では、訓練された予測モデルは、当該対象の1つ以上のがんタイプの間で当該がんを予測し、当該1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成される。いくつかの実施形態では、訓練された予測モデルは、機械学習モデルを含み、当該機械学習モデルは、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、訓練された予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、当該微生物細胞外小胞を富化することは、当該対象の当該がんを予測する場合、当該訓練された予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する。いくつかの実施形態では、対象は、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む。いくつかの実施形態では、健康分類は、がん性、非がん性疾患、又は非がん性非疾患を含む。
【0015】
本開示の態様は、予測モデルを訓練するコンピュータ実装方法であって、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データ及び対応する健康分類をデータベースから受け取ることであって、当該生体試料の配列決定データが、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分析物の配列を含む、受け取ることと、当該予測モデルを、当該1つ以上の対象の当該生体試料の配列決定データ及び当該対応する健康分類で訓練することと、を含む、方法を提供する。
【0016】
対象の疾患を特定するように構成されたコンピュータシステムであって、1つ以上のプロセッサと、ソフトウェアを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、当該ソフトウェアが、実行の結果として、当該コンピュータシステムの当該1つ以上のプロセッサに、1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を受け取ること、(ii)当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化すること、(iii)当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出すること、及び(iv)当該1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた当該1つ以上の分子分析物に基づいて、当該対象の当該疾患を特定することを行わせる実行可能な命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、を備える、コンピュータシステム。
【0017】
参照による組み込み
本出願において言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個々に示された場合と同じ程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物及び特許又は特許出願が明細書に含まれる開示と矛盾する範囲に対して、本明細書が、任意のそのような矛盾する資料に対して優先する(supersede)、及び/又は優先する(take precedence)ことを意図している。
【0018】
本発明の新規特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に述べられる。本発明の原理が利用される例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明及び付属の図面(本明細書では「図(Figure)」及び「図(FIG.)」)を参照することにより、本発明の特徴及び利点のより良好な理解が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本明細書の実施形態に記載の例示的な液体生検診断開発のワークフローを示す。
図2】本明細書の実施形態に記載の例示的なMEV富化のワークフローを示す。
図3】本明細書の実施形態に記載の例示的なMEV富化のワークフローを示す。
図4】本明細書の実施形態に記載の例示的な診断のワークフローを示す。
図5】本明細書の実施形態に記載の例示的な予測モデル訓練のスキームを示す。
図6】本明細書の実施形態に記載の対象の1つ以上の特徴データ及び任意選択で対象の臨床メタデータに基づいて診断又は予測を提供するための例示的な訓練された予測モデルのスキームを示す。
図7】本明細書の実施形態に記載の1つ以上のMEVの1つ以上の分子分析物で対象の疾患を特定する方法のワークフロー図を示す。
図8】本明細書の実施形態に記載の1つ以上のMEV及び/又は非微生物EVの1つ以上の分子分析物で対象の疾患を特定する方法のワークフロー図を示す。
図9】本明細書の実施形態に記載の1つ以上のMEVの1つ以上の分析物で対象の疾患を治療するための治療を特定する方法のワークフロー図を示す。
図10】本明細書の実施形態に記載の1つ以上のMEV及び/又は非微生物EVの1つ以上の分析物で対象の疾患を治療するための治療を特定する方法のワークフロー図を示す。
図11】本明細書の実施形態に記載の1つ以上のMEVの1つ以上の分析物で予測モデルを訓練する方法のワークフロー図を示す。
図12】本明細書の実施形態に記載の1つ以上のMEV及び/又は非微生物EVの1つ以上の分析物で予測モデルを訓練する方法のワークフロー図を示す。
図13】本明細書の実施形態に記載のデータベースからの1つ以上の対象の1つ以上のMEV由来の1つ以上の分析物の配列決定データ及び対応する健康分類で予測モデルを訓練する方法のワークフロー図を示す。
図14】本明細書の実施形態に記載のデータベースからの1つ以上の対象の1つ以上のMEV及び/又は非微生物EV由来の1つ以上の分析物の配列決定データ、並びに対応する健康分類で予測モデルを訓練する方法のワークフロー図を示す。
図15】本明細書の実施形態に記載の本明細書の他の場所に記載される方法を実行するように構成されるシステムの図を示す。
図16】本明細書の実施形態に記載の小細胞肺がん患者から血漿の画分構成要素を単離する方法に関するワークフロー図を示す。
図17A】本明細書の実施形態に記載の小細胞肺がん患者由来の血漿の画分のマイクロバイオームの分析のグラフを示す。
図17B】本明細書の実施形態に記載の小細胞肺がん患者由来の血漿の画分のマイクロバイオームの分析のグラフを示す。
図17C】本明細書の実施形態に記載の小細胞肺がん患者由来の血漿の画分のマイクロバイオームの分析のグラフを示す。
図17D】本明細書の実施形態に記載の小細胞肺がん患者由来の血漿の画分のマイクロバイオームの分析のグラフを示す。
図18A】SCLC患者群の2つの独立したセット間のマイクロバイオームの分析のグラフを示す。
図18B】SCLC患者群の2つの独立したセット間のマイクロバイオームの分析のグラフを示す。
図18C】SCLC患者群の2つの独立したセット間のマイクロバイオームの分析のグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、いくつかの実施形態では、液体生体試料(例えば、液体生検試料)由来の微生物細胞外小胞を使用して、動物又はヒト対象における疾患を診断する方法を提供する。これは、いくつかの実施形態では、低スループットで時間がかかる高速密度勾配遠心分離又はサイズ排除クロマトグラフィーを必要としない、新規の高スループットのMEV分離方法を提供することによって達成され得る。更に、高速密度勾配遠心分離及びサイズ排除クロマトグラフィーは、臨床実装に適していない場合がある。いくつかの実施形態では、MEV富化は、MEVの分子特徴と相互作用することができる薬剤を使用して達成され得る。いくつかの場合では、薬剤は、MEVの分子特徴を認識するか、又はそれと結合することができてもよい。いくつかの場合では、MEVの分子特徴は、MEVの外部の溶媒アクセス可能な表面上に存在し得る。これらの薬剤を固相に係留することは、いくつかの実施形態では、直接的又は間接的のいずれかで、形成された薬剤-MEV複合体の取り出しを容易にし得る。いくつかの例では、回収された薬剤-MEV複合体は単離され得、分子分析のために利用可能にされ得る。一度単離されると、分子含有量(例えば、直鎖核酸、プラスミド、環状リボ核酸、代謝産物、タンパク質、糖タンパク質、脂質、糖脂質など)は検出及び/又は定量され得る。いくつかの実施形態では、この分子含有量の検出及び/又は定量は、分析物(複数可)の存在及び/又は存在量と疾患との間の診断的関係を確立するために使用され得る。本明細書に記載の方法は、疾患診断の文脈で提示され得るが、そのような方法の他の使用は、当業者にとって合理的に想像可能であり、容易に実装可能であり得ることに留意する必要がある。
【0021】
本明細書に開示の本発明は、いくつかの実施形態では、MEV由来の分析物を使用して、状態(例えば、がん)を診断し得る。いくつかの実施形態では、本開示の発明は、疾患を診断するために使用され得る、観察された組織構造、細胞異型性、又は他の主観的尺度のうちの1つ以上を含み得る病理学的報告と比較して、より良い臨床転帰を提供し得る。いくつかの実施形態では、本開示の方法は、微生物分析物の存在に焦点を当て得る。いくつかの場合では、本開示の方法は、修飾された哺乳動物(例えば、がん由来)の分析物ではなく、微生物分析物に焦点を当てることによって、より高い感度を提供し得、これは、「正常な」(すなわち、非がん性)哺乳動物源のバックグラウンドに低頻度で存在し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法は、最小限の試料調製を必要とする場合があり、最小限の侵襲性であり得る、液体生体試料(例えば、液体生検試料)においてそのような転帰を達成し得る。
【0022】
方法
いくつかの実施形態では、本明細書での本開示は、図1に見られ得るように、以下を含み得る疾患特異的診断方法を提供する:(a)既知の健康な対象101及び既知の疾患対象102由来の液体生検試料の収集をアセンブルすることであって、液体生検試料が、MEV及び非微生物EVの混合物103を含有し得る、アセンブルすること、(b)液体生検試料の収集からのMEVの親和性に基づく富化を実施すること104、(c)MEV由来分析物を検出又は定量すること105~107、並びに(d)検出された分析物の存在及び/又は存在量と、調査された疾患状態との間の関係を形式化すること108。いくつかの実施形態では、形式化された関係は、疾患状態との関係を含み得る分析物の存在量(例えば、その濃度)の数学的表現を含み得る。いくつかの実施形態では、関係は、相関であり得る。いくつかの実施形態では、形式化された関係は、計算的にランク付けされ得る1つ以上の分析方法105~107から導出された特徴のセットを含み得る。いくつかの場合では、特徴は、統計分析又は統計学習(例えば、機械学習)を介してランク付けされ得る。いくつかの場合では、統計分析、又は統計学習(例えば、機械学習)を使用して、健康な対象101を示す診断特徴セット及び疾患対象102を示す診断特徴セットを形成し得る。いくつかの実施形態では、未知の疾患状態の対象由来のMEV分析物109は、疾患状態の診断110に到達するために、形式化された関係に関して分析され得る。
【0023】
いくつかの場合では、統計分析又は統計学習は、図5に示されるように、予測モデルを訓練すること500を含み得る。いくつかの場合では、予測モデル504は、1つ以上の機械学習モデルを含み得る。いくつかの事例では、1つ以上の機械学習モデルは、線形回帰、ロジスティック回帰、決定木、サポートベクターマシン(SVM)、ナイーブベイズ、k近傍法(kNN)、k平均法、ランダムフォレスト機械学習モデル、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、機械学習モデルは、教師あり、教師なし、又はそれらの任意の組み合わせの訓練方法を使用して訓練され得る。いくつかの事例では、予測モデルは、本明細書の他の場所に記載される液体生検試料の1つ以上の特徴によって疾患又は状態の診断又は予測を提供するように訓練され得る。いくつかの場合では、予測モデル504は、本明細書の他の場所に記載されるMEV由来の核酸分析物データ、MEV由来の非核酸データ、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る1つ以上の訓練及び試験特徴(501~503、及び505~507)で訓練され得る。いくつかの場合では、1つ以上の訓練及び試験特徴は、対照(例えば、健康な、疾患がないなど)対象(502、506)、疾患の対象(503、507)、又はそれらの任意の組み合わせの特徴についての訓練及び試験特徴を含み得る。いくつかの事例では、訓練及び試験特徴は、対象の疾患又は疾患状態のその欠如によって標識され得る。いくつかの場合では、対象の臨床メタデータ(501、505)は、訓練及び試験セット訓練データとして使用され得る。いくつかの事例では、対象の臨床メタデータは、対象の身長、年齢、体重、性別、過去の病歴、現在の服用している処方薬、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、予測モデルの訓練は、教師あり又は教師なし訓練を含み得る。いくつかの事例では、10:90、20:80、30:70、40:60、50:50、又はそれらの任意の組み合わせの訓練の試験及び訓練分割比、並びに試験分割データは、1つ以上の予測モデルを訓練する場合に利用され得る。いくつかの事例では、予測モデルは、少なくとも1つのk分割で訓練され得る。いくつかの場合では、予測モデルは、(例えば、移転学習を介して)再訓練され得る以前に訓練された予測モデルを含み得る。いくつかの事例では、予測モデルを再訓練することは、訓練されていない予測モデルを訓練するために必要とされるデータよりも少ない量のデータで予測モデルを再訓練することを可能にし得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、図6に見られ得るように、予測モデル504が訓練された後、訓練された予測モデル604は、1つ以上の対象が疾患の存在又は欠如を有するかどうかを予測及び/又は診断し得る600。いくつかの場合では、訓練された予測モデルの入力特徴は、未知の疾患又は状態を有する対象の特徴データ602、任意選択で本明細書の他の場所に記載される対応する対象のメタデータ601、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、未知の疾患又は状態を有する対象の特徴データは、MEV由来の核酸分析物データ、MEV由来の非核酸データ、又はそれらの任意の組み合わせを含み得、それらの分析は、本明細書の他の場所で説明される。いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、未知の疾患又は状態を有する対象の特徴データ602、任意選択で対応する対象のメタデータ601を処理し得、1つ以上の対象の疾患の存在又は欠如の予測及び/又は診断606を提供し得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、MEV由来核酸分析物は、次世代配列決定(NGS)、ロングリード配列決定(例えば、ナノポア配列決定)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、核酸ハイブリダイゼーションに基づく方法、又はそれらの任意の組み合わせなどの配列決定105によって分析され得る。いくつかの実施形態では、MEV由来の非核酸分析物は、物理化学分析106を介して、又はイムノアッセイ107を介して定量され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、図1に示されるMEVの親和性に基づく富化104は、図2に示されるように、1つ以上のMEV及び非微生物EV組成物を含有する液体生体試料201を、1つ以上のMEV捕捉試薬を有する固相とインキュベーションすることによって実施され得る。いくつかの実施形態では、固相は、MEV親和性マトリックスを生成し得る、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する組換えパターン認識受容体で機能化され得る202。いくつかの場合では、組換えパターン認識受容体は、非共有結合相互作用、例えば、受動吸着によって、又は静電相互作用を介して、又は固相と受容体官能基との間の共有結合相互作用を介して、固相上に固定化され得る。いくつかの実施形態では、固相は、非共有結合で固定化された、及び/又は共有結合で固定化された組換えパターン認識受容体の混合物を含み得る。いくつかの実施形態では、固相は、MEV親和性マトリックスを生成し得る、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに対して特異性を有する抗体及び/又はアプタマーで機能化され得る203。いくつかの実施形態では、MEV親和性マトリックスとの液体生体試料201のインキュベーション後、MEV親和性マトリックスは、液体生体試料から分離され204、いくつか又は全ての結合したMEVを収集し得る。いくつかの実施形態では、図1、105~107に示される方法に従って、MEV親和性マトリックスが結合したMEVの収集に続いて、MEV分析物分析205が行われ得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、図1に示されるMEVの親和性に基づく富化104は、図3に示されるように、1つ以上のMEV及び非微生物EV組成物を含有する液体生体試料301を、MEV捕捉試薬とインキュベーションすることによって実施され得る。いくつかの実施形態では、MEV捕捉試薬は、MEV捕捉試薬を有する溶液相エピトープタグであり得る。いくつかの実施形態では、MEV捕捉試薬を有するエピトープタグは、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する組換えパターン認識受容体を含み得る302。いくつかの場合では、組換えパターン認識受容体は、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに特異的であり得る302。いくつかの実施形態では、MEV捕捉試薬を有するエピトープタグは、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する抗体及び/又はアプタマーを含み得る303。いくつかの場合では、抗体及び/又はアプタマーは、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに対して特異性を有し得る303。いくつかの実施形態では、MEV捕捉試薬を有する1つ以上のエピトープタグとの液体生体試料のインキュベーション302及び/又は303に続いて、試料を固相エピトープタグ親和性マトリックスとインキュベーションして、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体に結合し得る304。いくつかの実施形態では、エピトープタグ親和性マトリックスとの液体生体試料のインキュベーション304後、エピトープタグ親和性マトリックスは、液体生体試料から分離され305、いくつか又は全ての結合したMEVを収集し得る。いくつかの実施形態では、図1、105~107に示される方法に従って、エピトープタグ親和性マトリックスが結合したMEVの収集に続いて、MEV分析物分析306が行われ得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の本発明に由来する疾患特異的診断は、図4に示されるように、MEV及び非微生物EVから得られるEV分析物データの組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、微生物分析物は、非微生物EVにおいて検出され得る。いくつかの実施形態では、MEVの親和性に基づく富化は、1つ以上のMEV及び非微生物EV組成物を含有する液体生体試料401を、MEV捕捉試薬を有する1つ以上の固相とインキュベーションすることによって実施され得る。いくつかの実施形態では、固相は、MEV親和性マトリックスを生成し得る、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用し得る組換えパターン認識受容体で機能化され得る402。いくつかの場合では、組換えパターン認識受容体は、微生物細胞壁分子モチーフ及び/若しくは非微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに特異的であり得る402。いくつかの実施形態では、固相は、MEV親和性マトリックスを生成し得る、微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する抗体及び/又はアプタマーで機能化され得る403。いくつかの場合では、抗体及び/又はアプタマーは、微生物細胞壁分子モチーフ及び/若しくは非微生物細胞壁分子モチーフ又は非微生物細胞壁分子モチーフに対して特異性を有し得る403。いくつかの実施形態では、MEV親和性マトリックスとの液体生体試料401のインキュベーション後、MEV親和性マトリックスは、液体生体試料から分離され404、いくつか又は全ての結合したMEVを収集し得る。いくつかの実施形態では、図1、105~107に示される方法に従って、MEV親和性マトリックスが結合したMEVの収集に続いて、MEV分析物分析405が行われ得る。いくつかの実施形態では、MEV親和性マトリックスを液体生体試料から分離すること404は、非微生物EVを含有するMEV枯渇上清406を産生し得る。いくつかの実施形態では、MEV枯渇上清406に存在する非微生物EVは、MEV枯渇上清406を、非微生物小胞表面抗原と相互作用する抗体及び/又はアプタマーを有する固相とインキュベーションすることによって単離され得る407。いくつかの場合では、抗体及び/又はアプタマーは、非微生物小胞表面抗原に特異的であり得る407。いくつかの実施形態では、非微生物EV親和性マトリックスとのMEVが枯渇した上清406のインキュベーション後、非微生物EV親和性マトリックスは、試料から分離され408、いくつか又は全ての結合した非微生物EVを収集し得る。いくつかの実施形態では、図1、105~107に示される方法に従って、非微生物EV親和性マトリックスが結合したEVの収集に続いて、非微生物EV分析物分析409が行われ得る。いくつかの実施形態では、MEV分析物特異的分析405及び非微生物EV分析物特異的分析409に由来するデータが組み合わされ得る。いくつかの場合では、MEV分析物特異的分析405及び非微生物EV分析物特異的分析409由来のデータを組み合わせることにより、疾患状態のシグネチャが形成され得、それは、疾患特異的EV分析物診断シグネチャ410であり得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される本開示は、図7に見られる、対象の疾患を特定する方法700を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象由来の生体試料を提供すること702、(b)1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化すること704、(c)1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出すること706、(d)1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物に基づいて、対象の疾患を特定すること708を含み得る。いくつかの場合では、生体試料は、1つ以上の非微生物細胞外小胞及び1つ以上の微生物細胞外小胞を含み得る。いくつかの事例では、方法は、1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを含み得る。1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、対象は、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含み得る。いくつかの場合では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含み得る。
【0030】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ及び/又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成され得る。1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。
【0031】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み得、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。
【0032】
いくつかの場合では、1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFV)、又は単鎖抗体は、エピトープタグを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0033】
いくつかの事例では、富化することは、生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含み得る。共有結合で固定化された親和性剤は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0034】
いくつかの場合では、富化することは、(a)当該生体試料を1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、(b)捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、(c)支持体を生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、エピトープタグを含み得る。いくつかの場合では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含み得る。エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、GFP、myc、HA、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含み得る。
【0035】
いくつかの事例では、検出することは、1つ以上の分子分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含み得る。核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、検出することは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含み得る。いくつかの事例では、検出することは、イムノアッセイ分析を実施することを含み得る。
【0036】
いくつかの場合では、疾患は、がんを含み得る。がんは、I期又はII期のがんを含み得る。がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0037】
いくつかの場合では、がんを特定することは、予測モデルによってがんを予測することを含み含み得、予測モデルが、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及びもう1つの対象の関連疾患で訓練される。予測モデルは、入力として対象の1つ以上の分子分析物を受け取り、対象の疾患を出力するように構成され得る。予測モデルは、1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。予測モデルは、がんの病期、がんの予後、がんの変異状態、当該がんの将来の免疫療法応答、当該がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。予測モデルは、対象の1つ以上のがんタイプの間でがんを予測し、1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成され得る。
【0038】
いくつかの場合では、予測モデルは、機械学習モデルを含み得、機械学習モデルは、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される本開示は、図8に見られるように、対象の疾患を特定する方法800を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供すること802、(b)1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成すること804、(c)富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出すること806、並びに(d)1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患のモデルとの間の関連から、対象の疾患を特定すること808を含み得る。いくつかの場合では、第3の存在量及び第4の存在量は、1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び第2の存在量と異なり得る。いくつかの事例では、検出することは、1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量を定量することを含み得る。1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、非微生物無細胞DNA、非微生物無細胞RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0040】
いくつかの事例では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含み得る。全血は、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含み得る。いくつかの場合では、対象は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含み得る。
【0041】
いくつかの場合では、富化することは、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含み得る。1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。
【0042】
いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬又は1つ以上の第2の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。それらの誘導体は、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体、又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFV)、及び単鎖抗体は、エピトープタグを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬及び1つ以上の第2の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬又は1つ以上の第2の親和性試薬は、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的であり得る。
【0043】
いくつかの場合では、富化することは、生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含み得る。共有結合で固定化された親和性剤は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの事例では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0044】
いくつかの場合では、検出することは、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物、又は1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物で実施することを含み得る。核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0045】
いくつかの場合では、モデルは、予測モードを含み得、予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量、1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量、及び1つ以上の対象の対応する疾患で訓練され得る。いくつかの事例では、疾患は、本明細書の他の場所に記載されるがんを含み得る。いくつかの場合では、予測モデルは、入力として1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量を受け取り、対象の疾患の予測を出力するように構成され得る。いくつかの事例では、予測モデルは、対象における1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。
【0046】
いくつかの事例では、疾患は、がんを含み得る。がんは、I期又はII期のがんを含み得る。いくつかの事例では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0047】
いくつかの場合では、予測モデルは、機械学習モデルを含み得る。機械学習モデルは、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することは、対象のがんを予測する場合、予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。いくつかの事例では、対象の疾患を予測する場合の予測モデルの受信者動作特性曲線下面積は、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の当該組み合わせが、当該予測モデルへの当該入力として提供される場合、1%で、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する。
【0048】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される本開示は、図9に見られるように、対象の疾患に対する治療を特定する方法900を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象由来の生体試料を提供すること902、(b)1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化すること904、(c)1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出すること906、(d)1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物に基づいて、対象の疾患に対する治療を特定すること908を含み得る。いくつかの場合では、生体試料は、1つ以上の非微生物細胞外小胞及び1つ以上の微生物細胞外小胞を含み得る。いくつかの事例では、方法は、1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを含み得る。1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、対象は、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含み得る。いくつかの場合では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含む。
【0049】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ及び/又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成され得る。1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。
【0050】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み得、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。
【0051】
いくつかの場合では、1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFV)、又は単鎖抗体は、エピトープタグを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0052】
いくつかの事例では、富化することは、生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含み得る。共有結合で固定化された親和性剤は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0053】
いくつかの場合では、富化することは、(a)当該生体試料を1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、(b)捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、(c)支持体を生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、エピトープタグを含み得る。いくつかの場合では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含み得る。エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、GFP、myc、HA、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含み得る。
【0054】
いくつかの事例では、検出することは、1つ以上の分子分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含み得る。核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、検出することは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含み得る。いくつかの事例では、検出することは、イムノアッセイ分析を実施することを含み得る。
【0055】
いくつかの場合では、疾患は、がんを含み得る。がんは、I期又はII期のがんを含み得る。がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0056】
いくつかの場合では、疾患に対する治療を特定することは、予測モデルによって治療を予測することを含み含み得、予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及びもう1つの対象の疾患に対する関連する治療で訓練される。予測モデルは、入力として対象の1つ以上の分子分析物を受け取り、対象の疾患に対する治療を出力するように構成され得る。
【0057】
いくつかの場合では、予測モデルは、機械学習モデルを含み得、機械学習モデルは、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0058】
いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞を富化することは、当該対象の当該治療を予測する場合、予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。
【0059】
いくつかの場合では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含み得る。いくつかの場合では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含み得る。いくつかの場合では、治療は、一次治療の有効性を改善するために対象のがんに対する一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含み得る。いくつかの場合では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含み得る。治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含み得る。いくつかの場合では、少なくとも1つのタイプが、がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0060】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される本開示は、図10に見られるように、対象の疾患に対する治療を特定する方法1000を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供すること1002、(b)1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成すること1004、(c)富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出すること1006、並びに(d)1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患治療のモデルとの間の関連から、対象の疾患に対する治療を特定すること1008を含み得る。いくつかの場合では、第3の存在量及び第4の存在量は、1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び第2の存在量と異なり得る。いくつかの事例では、検出することは、1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量を定量することを含み得る。1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、非微生物無細胞DNA、非微生物無細胞RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0061】
いくつかの事例では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含み得る。全血は、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含み得る。いくつかの場合では、対象は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含み得る。
【0062】
いくつかの場合では、富化することは、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含み得る。1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。
【0063】
いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬又は1つ以上の第2の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。それらの誘導体は、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体、又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFV)、及び単鎖抗体は、エピトープタグを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬及び1つ以上の第2の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬又は1つ以上の第2の親和性試薬は、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的であり得る。
【0064】
いくつかの場合では、富化することは、生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含み得る。共有結合で固定化された親和性剤は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの事例では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0065】
いくつかの場合では、検出することは、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物、又は1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物で実施することを含み得る。核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0066】
いくつかの場合では、モデルは、予測モードを含み得、予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量、1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量、及び1つ以上の対象の疾患に対する対応する治療で訓練され得る。いくつかの事例では、疾患は、本明細書の他の場所に記載されるがんを含み得る。いくつかの場合では、予測モデルは、入力として1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量を受け取り、対象の疾患に対する治療の予測を出力するように構成され得る。いくつかの事例では、予測モデルは、対象における1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。
【0067】
いくつかの事例では、疾患は、がんを含み得る。がんは、I期又はII期のがんを含み得る。いくつかの事例では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0068】
いくつかの場合では、予測モデルは、機械学習モデルを含み得る。機械学習モデルは、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することは、対象のがんを予測する場合、予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。いくつかの事例では、対象の疾患に対する治療を予測する場合の予測モデルの受信者動作特性曲線下面積は、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の当該組み合わせが、当該予測モデルへの当該入力として提供される場合、1%で、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する。
【0069】
いくつかの場合では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含み得る。いくつかの場合では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含み得る。いくつかの場合では、治療は、一次治療の有効性を改善するために対象のがんに対する一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含み得る。いくつかの場合では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含み得る。治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含み得る。いくつかの場合では、少なくとも1つのタイプが、がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0070】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される本開示は、図11に見られるように、予測モデルを訓練する方法1100を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞及び関連する健康分類を含む、1つ以上の対象由来の生体試料を提供すること1102、(b)1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞を生成すること1104、(c)1つ以上の富化された微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出すること1106、並びに(d)予測モデルを、1つ以上の対象の1つ以上の分子分析物及び関連する健康分類で訓練すること1108を含み得る。いくつかの事例では、訓練された予測モデルは、入力として1つ以上の分子分析物を受け取り、対象の予測される疾患、対象の疾患に対する治療、又はそれらの任意の組み合わせを出力するように構成され得る。いくつかの場合では、1つ以上の対象の関連する健康分類は、がん性、非がん性疾患、非がん性、及び病気ではない(例えば、健康な)を含み得る。
【0071】
いくつかの場合では、生体試料は、1つ以上の非微生物細胞外小胞及び1つ以上の微生物細胞外小胞を含み得る。いくつかの事例では、方法は、1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを含み得る。1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、対象は、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含み得る。いくつかの場合では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含む。
【0072】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ及び/又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成され得る。1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。
【0073】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み得、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む。組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。
【0074】
いくつかの場合では、1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFV)、又は単鎖抗体は、エピトープタグを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0075】
いくつかの事例では、富化することは、生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含み得る。共有結合で固定化された親和性剤は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0076】
いくつかの場合では、富化することは、(a)当該生体試料を1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、(b)捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、(c)支持体を生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、エピトープタグを含み得る。いくつかの場合では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含み得る。エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、GFP、myc、HA、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含み得る。
【0077】
いくつかの事例では、検出することは、1つ以上の分子分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含み得る。核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、検出することは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含み得る。いくつかの事例では、検出することは、イムノアッセイ分析を実施することを含み得る。
【0078】
いくつかの場合では、疾患は、がんを含み得る。がんは、I期又はII期のがんを含み得る。がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0079】
いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせ1つ以上の対象を予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、がんの病期、がんの予後、がんの変異状態、がんの将来の免疫療法応答、がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上のがんタイプの間でがんを予測し、1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成され得る。いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、機械学習モデルを含み得、機械学習モデルは、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。訓練された予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0080】
いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞を富化することは、当該対象の当該治療又は当該対象の当該疾患を予測する場合、訓練された予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。
【0081】
いくつかの場合では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含み得る。いくつかの場合では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含み得る。いくつかの場合では、治療は、一次治療の有効性を改善するために対象のがんに対する一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含み得る。いくつかの場合では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含み得る。治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含み得る。いくつかの場合では、少なくとも1つのタイプが、がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0082】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される本開示は、図12に見られるように、予測モデルを訓練する方法1200を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む1つ以上の対象の生体試料並びに1つ以上の対象の関連する健康分類を提供すること1202、(b)1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成すること1204、(c)富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出すること1206、並びに(d)1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量、及び1つ以上の対象の関連する健康分類で、予測モデルを訓練すること1208を含み得る。いくつかの事例では、検出することは、1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量を定量することを含み得る。いくつかの事例では、訓練された予測モデルは、入力として1つ以上の分子分析物の第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の第2の存在量を受け取り、予測された対象の疾患、対象の疾患に対する治療、又はそれらの任意の組み合わせを出力するように構成され得る。いくつかの場合では、1つ以上の対象の関連する健康分類は、がん性、非がん性疾患、非がん性、及び病気ではない(例えば、健康な)を含み得る。
【0083】
1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、非微生物無細胞DNA、非微生物無細胞RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0084】
いくつかの事例では、生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含み得る。全血は、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含み得る。いくつかの場合では、対象は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含み得る。
【0085】
いくつかの場合では、富化することは、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含み得る。1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。
【0086】
いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬又は1つ以上の第2の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。それらの誘導体は、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体、又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFV)、及び単鎖抗体は、エピトープタグを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬及び1つ以上の第2の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の第1の親和性試薬又は1つ以上の第2の親和性試薬は、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的であり得る。
【0087】
いくつかの場合では、富化することは、生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含み得る。共有結合で固定化された親和性剤は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの事例では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0088】
いくつかの場合では、検出することは、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物、又は1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物で実施することを含み得る。核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0089】
いくつかの事例では、予測モデルは、1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせの1つ以上の対象を予測するように構成され得る。
【0090】
いくつかの事例では、疾患は、がんを含み得る。がんは、I期又はII期のがんを含み得る。いくつかの事例では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0091】
いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせ1つ以上の対象を予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、がんの病期、がんの予後、がんの変異状態、がんの将来の免疫療法応答、がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上のがんタイプの間でがんを予測し、1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成され得る。いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、機械学習モデルを含み得る。機械学習モデルは、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、訓練された予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することは、対象のがんを予測する場合、訓練された予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。いくつかの事例では、1つ以上の対象の疾患に対する治療を予測する場合の訓練された予測モデルの受信者動作特性曲線下面積は、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の当該組み合わせが、当該訓練された予測モデルへの当該入力として提供される場合、1%で、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する。
【0092】
いくつかの場合では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含み得る。いくつかの場合では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含み得る。いくつかの場合では、治療は、一次治療の有効性を改善するために対象のがんに対する一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含み得る。いくつかの場合では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含み得る。治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含み得る。いくつかの場合では、少なくとも1つのタイプが、がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0093】
いくつかの実施形態では、本開示は、図13に示されるように、予測モデルを訓練するコンピュータ実装方法1300を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の対象の生体試料の配列決定データ及び対応する健康分類をデータベースから受け取ることであって、生体試料の配列決定データが、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の配列を含む、受け取ること1302、並びに(b)予測モデルを、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の生体試料の配列決定データ及び対応する健康分類で訓練すること1304を含む。いくつかの場合では、対応する健康分類は、がん性、非がん性疾患、非がん性非疾患(例えば、健康な)を含み得る。生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含み得る。
【0094】
いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0095】
いくつかの場合では、方法は、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データを除染することを更に含み得、除染することは、インシリコで、又は実験対照を使用して完了され得る。
【0096】
いくつかの場合では、方法は、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データをヒトゲノム参照ライブラリにアラインメントすることと、ヒトゲノム参照ライブラリにアラインメントしない1つ以上の配列決定リードを保持し、それによって、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の1つ以上の微生物の配列決定リードを生成することと、を更に含み得る。いくつかの場合では、本方法は、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含み得る。
【0097】
いくつかの場合では、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データは、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせによって生成され得る。
【0098】
いくつかの事例では、がんの健康分類は、I期又はII期のがんを含み得る。がんの健康分類は、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0099】
いくつかの事例では、訓練された予測モデルは、入力として1つ以上の対象の生体試料の配列決定データ、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の存在量、又はそれらの任意の組み合わせを受け取り、1つ以上の対象の予測される疾患、1つ以上の対象の疾患に対する治療、又はそれらの任意の組み合わせを出力するように構成され得る。いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせ1つ以上の対象を予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、がんの病期、がんの予後、がんの変異状態、がんの将来の免疫療法応答、がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上のがんタイプの間でがんを予測し、1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成され得る。いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、機械学習モデルを含み得る。機械学習モデルは、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、訓練された予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データを除染することは、1つ以上の対象のがんを予測する場合、訓練された予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。いくつかの事例では、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データを除染することは、1つ以上の対象の疾患、又は1つ以上の対象の疾患に対する治療を予測する訓練された予測モデルの場合、受信者動作特性曲線下面積を、1%で、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加させ得る。
【0100】
いくつかの場合では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含み得る。いくつかの場合では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含み得る。いくつかの場合では、治療は、一次治療の有効性を改善するために対象のがんに対する一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含み得る。いくつかの場合では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含み得る。治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含み得る。いくつかの場合では、少なくとも1つのタイプが、がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0101】
いくつかの実施形態では、本開示は、図14に示されるように、予測モデルを訓練するコンピュータ実装方法1400を説明する。いくつかの場合では、方法は、(a)1つ以上の対象の生体試料の配列決定データ及び対応する健康分類をデータベースから受け取ることであって、生体試料の配列決定データが、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の第1の分子分析物及び1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の第2の分子分析物の配列を含む、受け取ること1402、並びに(b)予測モデルを、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の第1の分子分析物の生体試料の配列決定データ、1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の第2の分子分析物、及び対応する健康分類で訓練すること1404を含む。いくつかの場合では、対応する健康分類は、がん性、非がん性疾患、非がん性非疾患(例えば、健康な)を含み得る。生体試料は、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、組織生体試料は、組織ホモジネートを含み得る。
【0102】
いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの場合では、1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0103】
いくつかの場合では、方法は、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データを除染することを更に含み得、除染することは、インシリコで、又は実験対照を使用して完了され得る。
【0104】
いくつかの場合では、方法は、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の存在量及び/又は1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含み得る。
【0105】
いくつかの場合では、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データは、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせによって生成され得る。
【0106】
いくつかの事例では、がんの健康分類は、I期又はII期のがんを含み得る。がんの健康分類は、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。がんは、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0107】
いくつかの事例では、訓練された予測モデルは、入力として1つ以上の対象の生体試料の配列決定データ、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の存在量、1つ以上の対象の1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の分子分析物の存在量、又はそれらの任意の組み合わせを受け取り、1つ以上の対象の予測される疾患、1つ以上の対象の疾患に対する治療、又はそれらの任意の組み合わせを出力するように構成され得る。いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせ1つ以上の対象を予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、がんの病期、がんの予後、がんの変異状態、がんの将来の免疫療法応答、がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。訓練された予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上のがんタイプの間でがんを予測し、1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成され得る。いくつかの場合では、訓練された予測モデルは、機械学習モデルを含み得る。機械学習モデルは、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、訓練された予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の対象の生体試料の配列決定データを除染することは、訓練された予測モデルが、入力として、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の第1の分子分析物の存在量と1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の第2の分子分析物の存在量との組み合わせデータセットを提供される場合、訓練された予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。
【0108】
いくつかの事例では、疾患又は疾患に対する治療を予測する場合の予測モデルの受信者動作特性曲線下面積は、訓練された予測モデルが、入力として、1つ以上の微生物細胞外小胞の1つ以上の第1の分子分析物の存在量と1つ以上の非微生物細胞外小胞の1つ以上の第2の分子分析物の存在量との組み合わせデータセットを提供される場合、1%で、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加し得る。
【0109】
いくつかの場合では、治療は、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含み得る。いくつかの場合では、治療は、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。プロバイオティクスは、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含み得る。いくつかの場合では、治療は、一次治療の有効性を改善するために対象のがんに対する一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含み得る。いくつかの場合では、治療は、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含み得る。治療は、がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含み得る。治療は、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含み得る。いくつかの場合では、少なくとも1つのタイプが、がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる。
【0110】
本明細書に開示の方法の上記のステップは、本開示の様々な実施形態を例示するが、当業者は、本明細書に記載される教示に基づいて多くの変形を認識するであろう。いくつかの場合では、ステップは、異なる順序で完了され得る。いくつかの事例では、ステップは、追加又は省略され得る。いくつかの実施形態では、ステップのいくつかは、サブステップを含み得る。これらのステップの多くは、有益なほど頻繁に繰り返され得る。
【0111】
予測モデル
本開示の方法及びシステムは、人工知能、予測モデル、及び/又は機械学習技術の外部能力を利用又はアクセスして、がんを予測し得るMEV由来の1つ以上の分析物の特徴を特定し得る。いくつかの場合では、人工知能技術は、1つ以上の対象のがんを予測し得る、MEV由来の1つ以上の分析物及び非微生物EVの1つ以上の分析物の特徴を特定し得る。いくつかの場合では、特徴は、本明細書の他の場所で説明される1つ以上の予測モデルを訓練するために使用され得る。これらの特徴は、疾患又は障害を正確に予測するために使用され得る。いくつかの場合では、疾患又は障害は、本明細書の他の場所に記載のがんを含み得る。そのような予測能力を使用して、医療提供者(例えば、医師)は、情報に基づいた正確なリスクに基づく決定を下すことができ、それによって、患者に提供されるケア及び監視の質を改善し得る。
【0112】
本開示の方法及びシステムは、MEVの1つ以上の分析物、又は1つ以上の非微生物EVと組み合わせたMEVの1つ以上の分析物を介して試料のマイクロバイオームの存在及び存在量を分析して、1つ以上の対象の疾患を予測し得る1つ以上の微生物特徴及び/又は非微生物特徴を決定し得る。いくつかの場合では、本明細書の他の場所に記載される方法及びシステムは、対象のがんを示す1つ以上の微生物特徴及び/又は非微生物特徴で予測モデルを訓練し得る。いくつかの場合では、次いで、訓練された予測モデルを使用して、予測モデルを訓練するために利用される1つ以上の対象とは異なる1つ以上の対象のがんの可能性(例えば、予測)を生成し得る。訓練された予測モデルは、1つ以上のMEVの1つ以上の分析物、又は1つ以上のMEV及び1つ以上の非微生物EVの組み合わせた1つ以上の分析物を処理して、対象が疾患又は障害を有する可能性を生成するように構成された、機械学習に基づく分類器などの人工知能に基づくモデルを含み得る。モデルは、患者、例えば、がん患者、非がん性疾患を有する患者、疾患を有さない及びがんを有さない患者、がんに対する治療を受けているがん患者、非がん性疾患に対する治療を受ける患者、又はそれらの任意の組み合わせからの1つ以上のコホート由来の1つ以上の分析物の存在又は存在量を使用して訓練され得る。いくつかの場合では、予測モデルは、予測モデルの訓練データセットの一部分ではない1つ以上の患者のがんを治療するための治療予測を提供するように訓練され得る。そのような予測モデルは、患者の1つ以上のMEV由来の1つ以上の分析物の存在及び存在量、又は1つ以上のMEV及び非微生物EV由来の1つ以上の分析物の組み合わせの存在及び存在量の入力を提供された場合、訓練データセットの一部分ではない1つ以上の患者の治療推奨を出力し得る。
【0113】
モデルは、1つ以上の予測モデルを含み得る。モデルは、1つ以上の機械学習アルゴリズムを含み得る。機械学習アルゴリズムの例としては、サポートベクターマシン(SVM)、ナイーブベイズ分類、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク(例えば、ディープニューラルネットワーク(DNN)、回帰型ニューラルネットワーク(RNN)、ディープRNN、長短期記憶(LSTM)回帰型ニューラルネットワーク(RNN)、ゲート付き回帰型ユニット(GRU)、勾配ブースティング機械、ランダムフォレスト、又は他の教師あり学習アルゴリズム若しくは教師なし機械学習、統計、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。モデルは、分類又は回帰に使用され得る。モデルは、同様に、複数の予測モデルから構成されるアンサンブルモデルの推定を含み得、例えば、勾配ブースティング決定木の構築における勾配ブースティングなどの技術を利用し得る。モデルは、患者データ、例えば、患者の病歴、家族の病歴、血圧、脈拍、温度、酸素飽和度、又はそれらの任意の組み合わせに対応する1つ以上の訓練データセットを使用して訓練され得る。
【0114】
訓練データセットは、例えば、一般的な臨床疾患又は障害の診断を有する患者の1つ以上のコホートから生成され得る。訓練データセットは、1つ以上の対象の生体試料のMEV又は非微生物EVの1つ以上の分析物の存在及び/又は存在量の形態の、MEV、非微生物EV、又はそれらの任意の組み合わせの特徴のセットを含み得る。特徴は、前述のMEV、非微生物EV、又はそれらの任意の組み合わせの特徴に対する1つ以上の対象の対応するがん診断を含み得る。いくつかの場合では、特徴は、患者の年齢、患者の病歴、他の病状、現在又は過去の投薬治療、臨床リスクスコア、及び最後の観察からの時間などの患者情報を含み得る。例えば、所与の時点で所与の患者から収集された特徴のセットは、集合的に、所与の時点での患者の健康状態(state)又は状態(status)を示し得るシグネチャとして機能し得る。
【0115】
標識は、例えば、対象(例えば、患者)における疾患又は障害の存在、非存在、診断、又は予後などの臨床転帰を含み得る。臨床転帰は、治療有効性(例えば、対象が、がんに基づく治療に対する陽性応答者であるかどうか)を含み得る。
【0116】
入力特徴は、データをビンに集約することによって、又は代替的にワンホットエンコーディングを使用することによって構造化され得る。入力はまた、相互相関などの前述の入力から導出された特徴値又はベクトルも含み得る。
【0117】
訓練記録は、MEVの1つ以上の分析物の存在及び/又は存在量の特徴、又はMEVの1つ以上の分析物及び非微生物EVの1つ以上の分析物の組み合わせから構築され得る。
【0118】
モデルは、入力特徴を処理して、1つ以上の分類、1つ以上の予測、又はそれらの組み合わせを含む出力値を生成し得る。例えば、そのような分類又は予測は、対象にがんが存在するか又は存在しない(例えば、疾患又は障害の非存在)の二項分類、カテゴリ標識の群間の分類(例えば、「疾患又は障害なし」、「見かけの疾患又は障害」、及び「疾患又は障害の可能性が高い」)、特定の疾患又は障害を発症する可能性(例えば、相対的な可能性又は見込み)、疾患又は障害の存在を示すスコア、患者の死亡の可能性についての「リスク因子」、及び任意の数値予測について信頼区間を含み得る。機械学習技術の出力が、モデルのその後の層又はサブセクションへの入力特徴として使用され得るような、様々な機械学習技術がカスケードされ得る。
【0119】
(例えば、モデルの重み及び相関を決定することによって)モデルを訓練して、リアルタイムの分類又は予測を生成するために、モデルは、本明細書の他の場所に記載のデータセットを使用して訓練され得る。そのようなデータセットは、統計的に有意な分類又は予測を生成するのに十分な大きさであり得る。例えば、データセットは、1つ以上の対象の生体試料の真菌及び/若しくは非真菌微生物の存在及び/若しくは存在量を含むデータのデータベースを含み得る。
【0120】
データセットは、訓練データセット、開発データセット、及び試験データセットなどのサブセット(例えば、個別又は重複する)に分割され得る。例えば、データセットは、データセットの80%を含む訓練データセット、データセットの10%を含む開発データセット、及びデータセットの10%を含む試験データセットに分割され得る。訓練データセットは、データセットの約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、又は約90%を含み得る。開発データセットは、データセットの約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、又は約90%を含み得る。試験データセットは、データセットの約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、又は約90%を含み得る。いくつかの実施形態では、一つ抜き交差検証が用いられ得る。訓練セット(例えば、訓練データセット)は、試料採取の独立性を確保するために、1つ以上の患者コホートに対応するデータのセットのランダムな試料採取によって選択され得る。代替的には、訓練セット(例えば、訓練データセット)は、試料採取の独立性を確保するために、1つ以上の患者コホートに対応するデータのセットの比例試料採取によって選択され得る。
【0121】
モデル予測の精度を改善し、モデルの過剰適合を低減させるために、データセットを、拡張して、訓練セット内の試料の数を増加させ得る。例えば、データ拡張は、訓練記録における観測の順序を再配置することを含み得る。欠落した観察を有するデータセットに対応するために、フォワードフィリング、バックフィリング、線形補間、及びマルチタスクガウスプロセスなどの欠落したデータを補完する方法が使用され得る。データセットを、フィルタリング又はバッチ補正して、交絡因子を除去又は軽減し得る。例えば、データベース内では、患者のサブセットが、除外され得る。
【0122】
モデルは、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、ディープニューラルネットワーク(DNN)、回帰型ニューラルネットワーク(RNN)、又はディープRNNなどの1つ以上のニューラルネットワークを含み得る。回帰型ニューラルネットワークは、長短期記憶(LSTM)ユニット又はゲート付き回帰型ユニット(GRU)であり得るユニットを含み得る。例えば、モデルは、バイタルサイン及び他の測定値、患者の病歴、及び/又は患者の人口統計学などの入力特徴のセットを有するニューラルネットワークを含むアルゴリズムアーキテクチャを含み得る。脱落又は正規化などのニューラルネットワーク技術は、過剰適合を防止するためにモデルを訓練する間に使用され得る。ニューラルネットワークは、複数のサブネットワークを含み得、それらの各々は、異なるタイプの出力情報(例えば、ニューラルネットワークの全体的な出力を形成するように組み合わせられ得る)の分類又は予測を生成するように構成される。機械学習モデルは、代替的に、ランダムフォレスト、分類及び回帰木、サポートベクターマシン、判別分析、回帰技術、並びにそれらのアンサンブル及び勾配ブーストされたバリエーションを含む統計的又は関連アルゴリズムを利用し得る。
【0123】
モデルが疾患又は障害の分類又は予測を生成する場合、通知(例えば、警告又は警報)が生成され、病院内の患者の治療チームの医師、看護師、又は他のメンバーなどの医療提供者に送信され得る。通知は、自動電話、ショートメッセージサービス(SMS)若しくはマルチメディアメッセージサービス(MMS)メッセージ、電子メール、又はダッシュボード内の警告を介して送信され得る。通知は、疾患若しくは障害の予測、予測される疾患若しくは障害の可能性、疾患若しくは障害の予想される発病までの時間、可能性若しくは時間の信頼区間、又は疾患若しくは障害に対する推奨される治療のコースなどの出力情報を含み得る。
【0124】
モデルの性能を検証するために、異なる性能メトリックが生成され得る。例えば、受信者動作特性曲線下面積(AUROC)を使用して、モデルの診断能力を決定し得る。例えば、モデルは、特異度及び感度が調整可能であるような、調整可能である分類閾値を使用し得、受信者動作特性曲線(ROC)を使用して、特異度及び感度の種々の値に対応する種々の動作点を特定し得る。
【0125】
データセットが十分に大きくない場合など、いくつかの場合では、相互検証を実施して、異なる訓練及び試験データセットにわたるモデルの堅牢性を評価し得る。
【0126】
感度、特異度、精度、陽性的中率(PPV)、陰性的中率(NPV)、適合率再現率曲線下面積(AUPR)、AUROC、又は類似物などの性能メトリックを計算するために、以下の定義が使用され得る。「偽陽性」は、陽性の転帰又は結果が誤って又は時期尚早に生成された転帰(例えば、疾患又は障害の実際の発症前、又は発症なし)を指し得る。「真陽性」は、患者が疾患又は障害を有する場合(例えば、患者が疾患若しくは障害の症状を示すか、又は患者の記録が疾患若しくは障害を示す)、陽性の転帰又は結果が正しく生成された転帰を指し得る。「偽陰性」は、陰性の転帰又は結果が生成されたが、患者が疾患又は障害を有する(例えば、患者が疾患若しくは障害の症状を示すか、又は患者の記録が疾患若しくは障害を示す)転帰を指し得る。「真陰性」は、陰性の転帰又は結果が生成された転帰(例えば、疾患又は障害の実際の発症前、又は発症なし)を指し得る。
【0127】
モデルは、診断精度尺度に対応する最小の所望の値を有するなど、精度又は性能のためのある特定の所定の条件が満たされるまで訓練され得る。例えば、診断精度尺度は、対象における疾患又は障害の発生の可能性の予測に対応し得る。別の例として、診断精度尺度は、対象が以前に治療された疾患又は障害の悪化又は再発の可能性の予測に対応し得る。診断精度尺度の例としては、疾患又は障害の検出又は予測の診断精度に対応する感度、特異度、陽性的中率(PPV)、陰性的中率(NPV)、精度、AUPR、及びAUROCが挙げられ得る。
【0128】
例えば、そのような所定の条件は、疾患又は障害の予測の感度が、例えば、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の値を含むことであり得る。
【0129】
別の例として、そのような所定の条件は、疾患又は障害の予測の特異度が、例えば、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の値を含むことであり得る。
【0130】
別の例として、そのような所定の条件は、疾患又は障害の予測の陽性的中率(PPV)が、例えば、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の値を含むことであり得る。
【0131】
別の例として、そのような所定の条件は、疾患又は障害の予測の陰性的中率(NPV)が、例えば、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の値を含むことであり得る。
【0132】
別の例として、そのような所定の条件は、疾患又は障害の予測の受信者動作特性(ROC)曲線の曲線下面積(AUC)(AUROC)が、少なくとも約0.50、少なくとも約0.55、少なくとも約0.60、少なくとも約0.65、少なくとも約0.70、少なくとも約0.75、少なくとも約0.80、少なくとも約0.85、少なくとも約0.90、少なくとも約0.95、少なくとも約0.96、少なくとも約0.97、少なくとも約0.98、又は少なくとも約0.99の値を含むことであり得る。
【0133】
別の例として、そのような所定の条件は、疾患又は障害を予測する適合率再現率曲線下面積(AUPR)が、少なくとも約0.10、少なくとも約0.15、少なくとも約0.20、少なくとも約0.25、少なくとも約0.30、少なくとも約0.35、少なくとも約0.40、少なくとも約0.45、少なくとも約0.50、少なくとも約0.55、少なくとも約0.60、少なくとも約0.65、少なくとも約0.70、少なくとも約0.75、少なくとも約0.80、少なくとも約0.85、少なくとも約0.90、少なくとも約0.95、少なくとも約0.96、少なくとも約0.97、少なくとも約0.98、又は少なくとも約0.99の値を含むことであり得る。
【0134】
いくつかの実施形態では、訓練されたモデルは、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の感度で疾患又は障害を予測するように訓練又は構成され得る。
【0135】
いくつかの実施形態では、訓練されたモデルは、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の特異度で疾患又は障害を予測するように訓練又は構成され得る。
【0136】
いくつかの実施形態では、訓練されたモデルは、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の陽性的中率(PPV)で疾患又は障害を予測するように訓練又は構成され得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、訓練されたモデルは、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、又は少なくとも約99%の陰性的中率(NPV)で疾患又は障害を予測するように訓練又は構成され得る。
【0138】
いくつかの実施形態では、訓練されたモデルは、少なくとも約0.50、少なくとも約0.55、少なくとも約0.60、少なくとも約0.65、少なくとも約0.70、少なくとも約0.75、少なくとも約0.80、少なくとも約0.85、少なくとも約0.90、少なくとも約0.95、少なくとも約0.96、少なくとも約0.97、少なくとも約0.98、又は少なくとも約0.99の受信者動作特性(ROC)曲線の曲線下面積(AUC)(AUROC)で疾患又は障害を予測するように訓練又は構成され得る。
【0139】
いくつかの実施形態では、訓練されたモデルは、少なくとも約0.10、少なくとも約0.15、少なくとも約0.20、少なくとも約0.25、少なくとも約0.30、少なくとも約0.35、少なくとも約0.40、少なくとも約0.45、少なくとも約0.50、少なくとも約0.55、少なくとも約0.60、少なくとも約0.65、少なくとも約0.70、少なくとも約0.75、少なくとも約0.80、少なくとも約0.85、少なくとも約0.90、少なくとも約0.95、少なくとも約0.96、少なくとも約0.97、少なくとも約0.98、又は少なくとも約0.99の適合率再現率曲線下面積(AUPR)で疾患又は障害を予測するように訓練又は構成され得る。
【0140】
訓練データセットは、訓練対象(例えば、ヒト)から収集され得る。各訓練は、生物学的状態と診断されたか、生物学的状態と診断されていないいずれかを示す診断状態を有する。
【0141】
いくつかの実施形態では、モデルは、ニューラルネットワーク又は畳み込みニューラルネットワークである。Vincent et al.,2010,“Stacked denoising autoencoders:Learning useful representations in a deep network with a local denoising criterion,”J Mach Learn Res 11,pp.3371-3408、Larochelle et al.,2009,“Exploring strategies for training deep neural networks,”J Mach Learn Res 10,pp.1-40、及びHassoun,1995,Fundamentals of Artificial Neural Networks,Massachusetts Institute of Technologyを参照されたく、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0142】
いくつかの実施形態では、Lee,T.-W.(1998):Independent component analysis:Theory and applications,Boston,Mass:Kluwer Academic Publishers,ISBN 0-7923-8261-7、及びHyvaerinen,A.;Karhunen,J.;Oja,E.(2001):Independent Component Analysis,New York:Wiley,ISBN 978-0-471-40540-5において記載されるものなど、独立成分分析(ICA)を使用して、データを脱次元化(de-dimensionalize)し、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0143】
いくつかの実施形態では、Jolliffe,I.T.(2002).Principal Component Analysis.Springer Series in Statistics.New York:Springer-Verlag.doi:10.1007/b98835.ISBN 978-0-387-95442-4に記載されているものなど、主成分分析(PCA)を使用して、データを脱次元化し、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0144】
SVMは、Cristianini and Shawe-Taylor,2000,“An Introduction to Support Vector Machines,”Cambridge University Press,Cambridge、Boser et al.,1992,“A training algorithm for optimal margin classifiers,”in Proceedings of the 5th Annual ACM Workshop on Computational Learning Theory,ACM Press,Pittsburgh,Pa.,pp.142-152、Vapnik,1998,Statistical Learning Theory,Wiley,New York;Mount,2001,Bioinformatics:sequence and genome analysis,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.、Duda,Pattern Classification,Second Edition,2001,John Wiley & Sons,Inc.,pp.259,262-265、及びHastie,2001,The Elements of Statistical Learning,Springer,New York;and Furey et al.,2000,Bioinformatics 16,906-914に記載されており、これらの各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。分類に使用される場合、SVMは、標識されたデータから、最大限に離れたハイパープレーンを使用して、バイナリ標識されたデータの所与のセットを分離する。線形分離が不可能な場合、SVMは、特徴空間への非線形マッピングを自動的に実現する「カーネル」の技術と組み合わせて機能することができる。特徴空間内のSVMによって見出される超平面は、入力空間内の非線形決定境界に対応する。
【0145】
決定木は、概して、Duda,2001,Pattern Classification,John Wiley & Sons,Inc.,New York,pp.395-396によって説明されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。決定木に基づく方法は、特徴空間を長方形のセットに分割し、各々に(定数のような)モデルを適合させる。いくつかの実施形態では、決定木はランダムフォレスト回帰である。使用され得る1つの特定のアルゴリズムは、分類及び回帰木(CART)である。他の特定の決定木アルゴリズムには、ID3、C4.5、MART、及びランダムフォレストが含まれるが、これらに限定されない。CART、ID3、及びC4.5は、Duda,2001,Pattern Classification,John Wiley & Sons,Inc.,New York.pp.396-408及びpp.411-412に記載されており、これは、参照により本明細書に組み込まれる。CART、MART、及びC4.5は、Hastie et al.,2001,The Elements of Statistical Learning,Springer-Verlag,New York,Chapter 9に記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。ランダムフォレストは、Breiman,1999,“Random Forests-Random Features,”Technical Report 567,Statistics Department,U.C.Berkeley,September 1999に記載されており、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0146】
クラスタリング(例えば、教師なしクラスタリングモデルアルゴリズム及び教師ありクラスタリングモデルアルゴリズム)は、Duda and Hart,Pattern Classification and Scene Analysis,1973,John Wiley & Sons,Inc.,New York(以降、「Duda 1973」)の211~256ページに記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。Duda 1973のセクション6.7に記載されるように、クラスタリング問題は、データセットにおいて自然な群化を見出すことの1つとして説明される。自然な群化を特定するために、2つの問題を対処する。第一に、2つの試料間の類似性(又は相違性)を測定する方法を決定する。このメトリック(類似性尺度)を使用して、一方のクラスタ内の試料が他方のクラスタ内の試料よりも互いにより類似していることを確実にする。第二に、類似性尺度を使用してデータをクラスタに分割するための機構を決定する。類似性尺度は、Duda 1973のセクション6.7で考察されており、クラスタリング調査を開始する1つの方法は、距離関数を定義し、訓練セット内の試料の全てのペア間の距離の行列を計算することであると記載されている。距離が類似性の良好な尺度である場合、同じクラスタ内の参照実体間の距離は、異なるクラスタ内の参照実体間の距離よりも顕著に小さいであろう。しかしながら、Duda 1973の215ページに記載されているように、クラスタリングは距離メトリックの使用を必要としない。例えば、非メトリック類似性関数s(x、x’)を使用して、2つのベクトルx及びx’を比較し得る。従来、s(x,x’)は、x及びx’が何らかの形で「類似」している場合に値が大きい対称関数である。非メトリック類似性関数s(x,x’)の例は、Duda 1973の218ページに示されている。データセット内の点間の「類似性」又は「相違性」を測定するための方法が選択されると、クラスタリングは、データの任意の分割のクラスタリング品質を測定する基準関数を必要とする。基準関数を極端化するデータセットの分割を使用して、データをクラスタリングする。Duda 1973の217ページを参照されたい。基準関数は、Duda 1973のセクション6.8で考察されている。より最近では、Duda et al.,Pattern Classification,2nd edition,John Wiley & Sons,Inc.New Yorkが出版されている。537~563ページは、クラスタリングを詳細に記載している。クラスタリング技術の詳細は、Kaufman and Rousseeuw,1990,Finding Groups in Data:An Introduction to Cluster Analysis,Wiley,New York,N.Y.、Everitt,1993,Cluster analysis(3d ed.),Wiley,New York,N.Y.、及びBacker,1995,Computer-Assisted Reasoning in Cluster Analysis,Prentice Hall,Upper Saddle River,New Jerseyに見出され得、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。本開示において使用され得る特定の例示的なクラスタリング技術は、階層的クラスタリング(最近傍アルゴリズム、最遠傍アルゴリズム、平均リンケージアルゴリズム、重心アルゴリズム、又は二乗和アルゴリズムを使用した凝集クラスタリング)、k平均クラスタリング、ファジーk平均クラスタリング、及びジャービス・パトリック(Jarvis-Patrick)クラスタリングを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、クラスタリングは、教師なしクラスタリングを含み、訓練セットがクラスタリングされる場合、どのクラスタが形成するべきであるかの先入観が課されない。
【0147】
複数カテゴリロジットモデルのものなどの回帰モデルは、Agresti,An Introduction to Categorical Data Analysis,1996,John Wiley & Sons,Inc.,New York,Chapter 8に記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、モデルは、Hastie et al.,2001,The Elements of Statistical Learning,Springer-Verlag,New Yorkに開示されている回帰モデルを利用し、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、勾配ブースティングモデルは、例えば、本明細書に記載の分類アルゴリズムに対して使用され、これらの勾配ブースティングモデルは、Boehmke,Bradley;Greenwell,Brandon(2019).“Gradient Boosting”.Hands-On Machine Learning with R.Chapman & Hall.pp.221-245.ISBN 978-1-138-49568-5.に記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、アンサンブルモデル化技術が使用され、これらのアンサンブルモデル化技術は、本明細書の分類モデルの実装に記載され、Zhou Zhihua(2012).Ensemble Methods:Foundations and Algorithms.Chapman and Hall/CRC.ISBN 978-1-439-83003-1に記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0148】
いくつかの実施形態では、機械学習分析は、データ分析を実施するための命令を含む1つ以上のプログラム(例えば、非永続メモリ又は永続メモリに記憶された1つ以上のプログラム)を実行するデバイスによって実施される。いくつかの実施形態では、データ分析は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、処理コア)と、データ分析を実施する命令を含むメモリ(例えば、非永続メモリ又は永続メモリに格納された1つ以上のプログラム)と、を備えるシステムによって実施される。
【0149】
システム
本開示は、本開示の方法を実装するようにプログラムされたコンピュータシステムを提供する。図15は、本明細書の他の場所に記載の、がんを予測するか、予測モデルを訓練するか、推奨される治療法を生成するか、又はそれらの任意の組み合わせの奉納を行うようにプログラムされるか、又はそうでなければそのように構成されるコンピュータシステム1501を示す。コンピュータシステム1501は、ユーザの電子デバイス、又は電子デバイスに関する遠隔に位置されたコンピュータシステムであり得る。電子デバイスは、モバイル電子デバイスであり得る。
【0150】
コンピュータシステム1501は、単一コア若しくは複数コアプロセッサ、又は並列処理のための複数のプロセッサであり得る中央処理ユニット(CPU、また、本明細書では「プロセッサ」及び「コンピュータプロセッサ」)1505を含む。コンピュータシステム1501はまた、メモリ又はメモリ位置1504(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶ユニット1506(例えば、ハードディスク)、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インターフェース1508(例えば、ネットワークアダプタ)、並びにキャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置、及び/又は電子ディスプレイアダプタなどの周辺デバイス1507を含む。メモリ1504、記憶ユニット1506、インターフェース1508、及び周辺デバイス1507は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU1505と通信している。記憶ユニット1506は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(又はデータ保存場所)であり得る。コンピュータシステム1501は、通信インターフェース1508を用いて、コンピュータネットワーク(「ネットワーク」)1500に動作可能にカップリングされ得る。ネットワーク1500は、インターネット、インターネット及び/若しくはエクストラネット、又はインターネットと通信しているイントラネット及び/若しくはエクストラネットであり得る。いくつかの場合では、ネットワーク1500は、電気通信及び/又はデータネットワークである。ネットワーク1500は、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる1つ以上のコンピュータサーバを含み得る。ネットワーク1500は、コンピュータシステム1501を用いるいくつかの場合では、ピアツーピアネットワークを実装することができ、これは、コンピュータシステム1501にカップリングされたデバイスがクライアント又はサーバとして動作することを可能にし得る。
【0151】
CPU1505は、プログラム又はソフトウェアにおいて具現化され得る機械可読命令のシーケンスを実行し得る。命令は、メモリ1504などのメモリ位置に記憶され得る。命令は、CPU1505に向けられ得、その後、本明細書の他の場所に記載の本開示の方法を実装するようにCPU1505をプログラム又は構成し得る。CPU1505によって実施される動作の例としては、フェッチ、デコード、実行、及びライトバックが挙げられ得る。
【0152】
CPU1505は、集積回路などの回路の一部分であり得る。システム1501の1つ以上の他の構成要素は、回路に含まれ得る。いくつかの場合では、回路は、用途特異的な集積回路(ASIC)である。
【0153】
記憶ユニット1506は、ドライバ、ライブラリ、及び保存されたプログラムなどのファイルを記憶し得る。記憶ユニット1506は、ユーザデータ、例えば、ユーザの優先傾向及びユーザプログラムを記憶し得る。コンピュータシステム1501は、いくつかの場合では、イントラネット又はインターネットを介してコンピュータシステム1501と通信している遠隔サーバ上に位置するなど、コンピュータシステム1501の外部にある1つ以上の追加のデータ記憶ユニットを含み得る。
【0154】
コンピュータシステム1501は、ネットワーク1500を介して1つ以上の遠隔コンピュータシステムと通信し得る。例えば、コンピュータシステム1501は、ユーザの遠隔コンピュータシステムと通信し得る。遠隔コンピュータシステムの例としては、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレート若しくはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone、Android対応デバイス、Blackberry(登録商標))、又はパーソナルデジタルアシスタントが挙げられ得る。ユーザは、ネットワーク1500を介してコンピュータシステム1501にアクセスし得る。
【0155】
本明細書に記載の方法は、例えば、メモリ1504又は電子記憶ユニット1506上など、コンピュータシステム1501の電子記憶位置上に記憶された機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実装され得る。機械実行可能コード又は機械可読コードは、ソフトウェアの形態で提供され得る。使用中、コードは、プロセッサ1505によって実行され得る。いくつかの場合では、コードは、記憶ユニット1506から取得され、プロセッサ1505による即時アクセスのためにメモリ1504上に記憶され得る。いくつかの状況では、電子記憶ユニット1506を除外してもよく、機械実行可能命令は、メモリ1504に記憶される。
【0156】
コードは、事前にコンパイルされ、コードを実行するように適合されたプロセッサを有する機械での使用のために構成され得るか、又はランタイム中にコンパイルされ得る。コードは、事前にコンパイルされた又はコンパイルされたまま様式でコードを実行することを可能にするように選択され得るプログラミング言語で提供され得る。
【0157】
コンピュータシステム1501などの本明細書に提供されるシステム及び方法の態様は、プログラミングで具現化され得る。技術の様々な態様は、典型的には、機械(又はプロセッサ)実行可能コード及び/又は機械可読媒体のタイプで搬送されるか、若しくは具現化される関連データの形態で「製品」又は「製造品」として考えられ得る。機械実行可能コードは、メモリ(例えば、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクなどの電子記憶ユニットに記憶され得る。「記憶」タイプの媒体は、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリのいずれか若しくは全て、又は様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなどのそれらの関連するモジュールを含み得、ソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的な記憶を提供し得る。ソフトウェアの全部又は一部分は、時にはインターネット又は様々な他の通信ネットワークを介して通信され得る。そのような通信は、例えば、一方のコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサへ、例えば、管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへのソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェア要素を担持し得る別のタイプの媒体は、ローカルデバイス間の物理的インターフェースにわたって、有線及び光地上通信ネットワークを介して、並びに様々なエアリンクにわたって使用されるような、光、電気、及び電磁波を含む。有線又は無線リンク、光リンクなどのそのような波を搬送する物理的要素もまた、ソフトウェアを担持する媒体とみなされ得る。本明細書で使用される場合、非一時的な有形の「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械の「読み取り可能媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0158】
したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、有形記憶媒体、搬送波媒体又は物理伝送媒体を含むがこれらに限定されない多くの形態をとり得る。不揮発性記憶媒体は、例えば、図面に示されるデータベースなどを実装するために使用され得るなどの任意のコンピュータ(複数可)などの記憶装置のうちのいずれかなどの光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、そのようなコンピュータプラットフォームの主要メモリなどの動的メモリを含む。有形伝送媒体は、コンピュータシステム内のバスを含むワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む。搬送波伝送媒体は、電気若しくは電磁信号、又は無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されたものなどの音響又は光波の形態をとり得る。したがって、コンピュータ可読媒体の一般的な形態としては、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD若しくはDVD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理記憶媒体、RAM、ROM、PROM及びEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップ若しくはカートリッジ、データ若しくは命令を輸送する搬送波、そのような搬送波を輸送するケーブル若しくはリンク、又はコンピュータがプログラミングコード若しくはデータを読み取り得る任意の他の媒体が含まれる。これらの形態のコンピュータ可読媒体の多くは、実行のために1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサに搬送することに関与し得る。
【0159】
コンピュータシステム1501は、例えば、予測結果の視覚化のためのディスプレイ、又は予測モデルを訓練するためのインターフェースを提供するためのユーザインターフェース(UI)1503を含む電子ディスプレイ1502を含むか、又はそれと通信し得る。UIの例としては、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)及びウェブに基づくユーザインターフェースが挙げられるが、これらに限定されない。
【0160】
本開示の方法及びシステムは、1つ以上のアルゴリズムによって実装され得る。アルゴリズムは、中央処理ユニット1505による実行時にソフトウェアによって実装され得る。アルゴリズムは、例えば、対象(複数可)のがんを予測するか、対象(複数可)のがんを治療するための調整された治療及び/若しくは治療薬を決定するか、又はそれらの任意の組み合わせを行い得る。
【0161】
いくつかの場合では、コンピュータシステムは、対象の疾患を特定するように構成されたコンピュータシステムを含み得る。いくつかの事例では、コンピュータシステムは、(a)1つ以上のプロセッサと、(b)ソフトウェアを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、ソフトウェアが、実行の結果として、コンピュータシステムの1つ以上のプロセッサに、(i)1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象の液体生体試料を受け取ること、(ii)1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化すること、(iii)1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出すること、及び(iv)1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物に基づいて、対象の疾患を特定することを行わせる実行可能な命令を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、を備え得る。いくつかの場合では、液体生体試料は、1つ以上の非微生物細胞外小胞を更に含み得る。いくつかの場合では、実行可能な命令は、1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含み得る。いくつかの事例では、1つ以上の分子分析物は、小胞関連無細胞微生物DNA、微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、微生物タンパク質、非微生物タンパク質、微生物代謝産物、非微生物代謝産物、微生物脂質、非微生物脂質、微生物グリカン、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、対象は、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含み得る。
【0162】
いくつかの場合では、液体生体試料は、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含み得る。いくつかの事例では、全血は、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0163】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される。1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフは、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含み得る。いくつかの事例では、1つ以上の親和性試薬は、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み得、1つ以上の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、組換え自然免疫パターン認識受容体は、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含み得る。それらの誘導体は、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含み得る。エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0164】
いくつかの場合では、1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFV)、又は当該単鎖抗体は、エピトープタグを含み得る。いくつかの場合では、エピトープタグは、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0165】
いくつかの事例では、1つ以上の親和性試薬は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬は、エピトープタグを含み得る。
【0166】
いくつかの場合では、1つ以上の微生物細胞外小胞を富化するは、液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含み得る。いくつかの事例では、共有結合で固定化された親和性剤は、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含み得る。いくつかの場合では、支持体は、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの事例では、支持体は、エピトープタグ認識表面を含み得る。いくつかの事例では、エピトープタグ認識表面は、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、GFP、myc、HA、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、エピトープタグ認識表面は、抗種抗体を含み得る。
【0167】
いくつかの場合では、富化するは、(a)液体生体試料を1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成する、(b)捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させる、及び(c)支持体を液体生体試料から分離して、捕捉試薬-分子モチーフ複合体を濃縮する、を含み得る。
【0168】
いくつかの事例では、1つ以上の分析物を検出するは、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含み得る。いくつかの場合では、核酸配列決定は、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の分析物を検出するは、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含み得る。いくつかの場合では、1つ以上の分析物を検出するは、イムノアッセイ分析を実施することを含み得る。
【0169】
いくつかの事例では、疾患は、がんを含み得る。がんは、I期又はII期のがんを含み得る。いくつかの事例では、がんは、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの事例では、がんは、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。いくつかの場合では、がんは、対象の腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含み得る。
【0170】
いくつかの場合では、1つ以上の分子分析物に基づいて対象の疾患を特定するは、予測モデルによってがんを予測することを含み得、予測モデルは、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及び1つ以上の対象の関連疾患で訓練され得る。いくつかの場合では、1つ以上の対象の関連する疾患は、本明細書の他の場所に記載のがんを含み得る。いくつかの事例では、予測モデルは、入力として対象の1つ以上の分子分析物を受け取り、対象の疾患を出力するように構成され得る。いくつかの場合では、予測モデルは、当該対象の1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成され得る。いくつかの場合では、予測モデルは、がんの病期、がんの予後、がんの変異状態、がんの将来の免疫療法応答、がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される。いくつかの事例では、予測モデルは、対象の1つ以上のがんタイプの間でがんを予測し、1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成され得る。
【0171】
いくつかの事例では、予測モデルは、本明細書の他の場所で説明される機械学習モデルを含み得、機械学習モデルは、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合では、予測モデルは、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0172】
いくつかの場合では、1つ以上の親和性試薬で1つ以上の微生物細胞外小胞を富化するは、対象のがんを予測する場合、予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善し得る。
【0173】
定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語、表記法、並びに他の技術用語及び科学用語又は専門用語は、請求される主題が関連する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有することが意図される。いくつかの場合では、一般的に理解される意味を有する用語は、明瞭さ及び/又は容易に参照するために本明細書に定義され、そのような定義を本明細書に含めることは、必ずしも当該技術分野で一般的に理解されるものとの実質的な違いを表すと解釈されるべきではない。
【0174】
本出願全体を通じて、様々な実施形態は、範囲形式で提示され得る。範囲形式での説明は、単に便宜及び簡潔のためであり、本開示の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈されるべきでないことを理解されたい。したがって、範囲の記載は、全ての可能な部分範囲並びにその範囲内の個々の値を具体的に開示しているとみなされるべきである。例えば、1~6などの範囲の記載は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの部分範囲、並びにその範囲内の個々の数字、例えば、1、2、3、4、5、及び6などを具体的に開示しているとみなされるべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0175】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「an」及び「the」という単数形は、別段文脈が明らかに指示しない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「試料(a sample)」という用語は、それらの混合物を含む、複数の試料を含む。
【0176】
「決定すること」、「測定すること」、「評価すること(evaluating)」、「評価すること(assessing)」、「アッセイすること」、及び「分析すること」という用語は、多くの場合、測定の形態を指すために本明細書で互換的に使用される。これらの用語は、要素が存在するか否かを決定すること(例えば、検出)を含む。これらの用語は、定量的、定性的、又は定量的及び定性的決定を含み得る。評価することは、相対的又は絶対的であり得る。「の存在を検出すること」は、文脈に応じて、それが存在するか存在しないかを決定することに加えて、存在するものの量を決定することを含み得る。
【0177】
「対象」、「個人」、又は「患者」という用語は、本明細書では互換的に使用される。「対象」は、発現された遺伝物質を含有する生物学的実体であり得る。生物学的実体は、例えば、細菌、ウイルス、真菌、及び原生動物を含む、植物、動物、又は微生物であり得る。対象は、インビボで得られた、又はインビトロで培養された生物学的実体の組織、細胞、及びそれらの子孫であり得る。対象は、哺乳動物であり得る。哺乳動物は、ヒトであり得る。対象は、疾患のリスクが高いと診断されるか、又は疑われ得る。いくつかの場合では、対象は、必ずしも疾患のリスクが高いと診断されるか、又は疑われるわけではない。
【0178】
「微生物細胞外小胞」(「MEV」)という用語は、概して、親微生物細胞に由来する非複製性の膜に囲まれた構造を説明する。MEVは、親細胞に由来する分子成分を含み得、非微生物細胞の微生物コロニー形成又は組織の場合、MEVはまた、それらの宿主細胞又は宿主組織に由来する分子成分を含み得る。「微生物細胞外小胞」(「MEV」)はまた、概して、分子特徴(例えば、リポ多糖類、微生物糖タンパク質、又は脂質)を含む、可溶性又は不溶性の凝集体などの任意の非複製性の微生物由来構造を説明し得る。MEVは、本発明の方法によって親和性富化され得る。
【0179】
「微生物」又は「微生物の」という用語は、微生物のタイプを指すために本明細書で互換的に使用される。微生物は、例えば、ウイルス、細菌、真菌、古細菌、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。したがって、「微生物」は、複数の微生物のうちの単一の微生物を含み得る。
【0180】
「非微生物細胞外小胞」(「非微生物EV(複数可)」)という用語は、概して、親対象細胞に由来する非複製性の脂質二重層膜に囲まれた構造を説明する。非微生物EVは、直径が約30~2,000nmであり得る。非微生物EVは、親対象細胞に由来する分子成分を含有し得る。非微生物EVはまた、微生物源に由来する分子成分を含有し得る(例えば、微生物による組織コロニー形成の場合)。
【0181】
「細胞外小胞」(「EV」)という用語は、概して、非複製性の膜に囲まれた構造を説明する。EVは、微生物及び/又は非微生物親細胞に由来し得る。
【0182】
「インビボ」という用語は、概して、対象の体内で起こる事象を説明する。
【0183】
「エクスビボ」という用語は、概して、対象の体の外側で起こる事象を説明する。エクスビボアッセイは、概して、対象に対して実施されない。むしろ、それは、対象から分離した試料に対して実施され得る。試料に対して実施されるエクスビボアッセイの例は、「インビトロ」アッセイであり得る。
【0184】
「インビトロ」という用語は、概して、対象の生物学的状況の外側で起こる事象を説明する。いくつかの場合では、状況は、研究されている材料が生物学的供給源から分離され得るように、実験室における抑制した領域であり得る。いくつかの場合では、抑制した領域は、ヒュームフード、グローブボックス、ペトリ皿、試験管、フラスコなどであり得る。インビトロアッセイは、生細胞又は死細胞が用いられ得る細胞に基づくアッセイを包含し得る。インビトロアッセイはまた、無傷の細胞を用いられない場合がある無細胞アッセイを包含し得る。
【0185】
本明細書で使用される「約」数という用語は、その数にその数の10%を加えた又は引いたものを指す。「約」範囲という用語は、その範囲にその最小値の10%を引いた、及びその最大値の10%を加えた範囲を指す。
【0186】
絶対的又は連続的用語、例えば、「するだろう(will)」、「しないだろう(will not)」、「とする(shall)」、「としない(shall not)」、「する必要がある(must)」、「してはならない(must not)」、「最初に(first)」、「最初に(initially)」、「次」、「続いて」、「前」、「後」、「最後に(lastly)」、及び「最後に(finally)」の使用は、本明細書に開示の本実施形態の範囲を限定することを意図するものではなく、例示としてである。
【0187】
本明細書に記載される任意のシステム、方法、ソフトウェア、組成物、及びプラットフォームは、モジュラーであり、連続的なステップに限定されない。したがって、「第1」及び「第2」などの用語は、必ずしも優先順位、重要性の順序、又は行為の順序を暗示しない。
【0188】
本明細書で使用される場合、「治療」又は「治療すること」という用語は、レシピエントにおいて有益な又は所望の結果を得るための薬学的又は他の介入レジメンを参照して使用される。有益な又は所望の結果は、治療的利益及び/又は予防的利益を含むが、これらに限定されない。治療的利益は、治療される症状又は基礎疾患の根絶又は改善を指し得る。また、治療的利益は、対象は依然として基礎疾患に罹患している可能性があるが対象において改善が観察されるような基礎疾患に関連する生理学的症状のうちの1つ以上の根絶又は改善で達成され得る。予防効果は、疾患若しくは状態の出現の遅延、予防、若しくは排除、疾患若しくは状態の症状の発病の遅延若しくは排除、疾患若しくは状態の進行の減速、停止、若しくは逆転、又はそれらの任意の組み合わせを含む。予防的利益のために、特定の疾患を発症させるリスクのある対象、又は疾患の生理学的症状のうちの1つ以上を報告する対象は、この疾患の診断がなされていない場合があるにもかかわらず、治療を受けてもよい。
【0189】
本明細書で使用されるセクションの見出しは、構成上の目的のためだけのものであり、記載された主題を限定するものと解釈されるべきではない。
【0190】
実施形態
番号付き実施形態1は、対象の疾患を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象由来の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の当該1つ以上の分子分析物に基づいて、当該対象の当該疾患を特定することと、を含む、方法を含む。番号付き実施形態2は、当該生体試料が、非微生物細胞外小胞を含む、実施形態1の方法を含む。番号付き実施形態3は、当該1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む、実施形態1又は2の方法を含む。番号付き実施形態4は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~3のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態5は、当該1つ以上の非微生物細胞外の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~4のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態6は、当該生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~5のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態7は、当該液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む、実施形態1~6のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態8は、当該全血が、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~7のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態9は、当該組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、実施形態1~6のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態10は、当該1つ以上の親和性試薬が、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される、実施形態1~9のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態11は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、実施形態1~10のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態12は、当該1つ以上の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~11のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態13は、当該組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む、実施形態1~12のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態14は、当該それらの誘導体が、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、実施形態1~13のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態15は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~14のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態16は、当該1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は当該単鎖抗体が、エピトープタグを含む、実施形態1~12のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態17は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~12又は16のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態18は、当該1つ以上の親和性試薬が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態1~17のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態19は、当該富化することが、当該生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む、実施形態1~18のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態20は、当該共有結合で固定化された親和性剤が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態1~19のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態21は、当該支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~20のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態22は、当該富化することが、
【0191】
当該生体試料を当該1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、当該支持体を当該生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む、実施形態1~21のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態23は、当該1つ以上の親和性試薬が、エピトープタグを含む、実施形態1~22のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態24は、当該支持体が、エピトープタグ認識表面を含む、実施形態1~23のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態25は、当該エピトープタグ認識表面が、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~24のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態26は、当該エピトープタグ認識表面が、抗種抗体を含む、実施形態1~25のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態27は、当該検出することが、1つ以上の分子分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む、実施形態1~26のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態28は、当該核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~27のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態29は、当該検出することが、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む、実施形態1~28のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態30は、当該検出することが、イムノアッセイ分析を実施することを含む、実施形態1~29のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態31は、当該疾患が、がんを含む、実施形態1~30のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態32は、当該がんが、I期又はII期のがんを含む、実施形態1~31のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態33は、当該がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態1~32のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態34は、当該がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態1~33のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態35は、当該がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態1~34のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態36は、当該がんを当該特定することが、予測モデルによって当該がんを予測することを含み、当該予測モデルが1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及び当該もう1つの対象の関連疾患で訓練される、実施形態1~35のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態37は、当該予測モデルが、入力として当該対象の当該1つ以上の分子分析物を受け取り、当該対象の当該疾患を出力するように構成される、実施形態1~36のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態38は、当該予測モデルが、当該対象の1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、実施形態1~37のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態39は、当該予測モデルが、当該がんの病期、当該がんの予後、当該がんの変異状態、当該がんの将来の免疫療法応答、当該がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、実施形態1~38のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態40は、当該予測モデルが、当該対象の1つ以上のがんタイプの間で当該がんを予測し、当該1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成される、実施形態1~39のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態41は、当該予測モデルが、機械学習モデルを含み、当該機械学習モデルが、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~40のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態42は、当該予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態1~41のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態43は、当該微生物細胞外小胞を富化することが、当該対象の当該がんを予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、実施形態1~42のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態44は、当該対象が、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む、実施形態1~43のうちのいずれかの方法を含む。
【0192】
番号付き実施形態45は、対象の疾患を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成することと、当該富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び当該富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出することと、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患のモデルとの間の関連から、当該対象の当該疾患を特定することと、を含む、方法を含む。番号付き実施形態46は、検出することが、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を定量することを含む、実施形態45の方法を含む。番号付き実施形態47は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45又は46の方法を含む。番号付き実施形態48は、当該1つ以上の非微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~47のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態49は、当該生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~48のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態50は、当該液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含む、実施形態45~49のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態51は、当該全血が、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~50のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態52は、当該組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、実施形態45~49のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態53は、富化することが、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含む、実施形態45~52のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態54は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、実施形態45~53のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態55は、当該1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~54のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態56は、当該組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含む、実施形態45~55のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態57は、当該それらの誘導体が、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、実施形態45~56のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態58は、当該1つ以上の抗体、当該アプタマー、当該単鎖可変断片(scFv)、及び当該単鎖抗体が、エピトープタグを含む、実施形態45~57のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態59は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~58のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態60は、当該1つ以上の第1の親和性試薬及び当該1つ以上の第2の親和性試薬が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態45~59のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態61は、富化することが、当該生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含む、実施形態45~60のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態62は、当該共有結合で固定化された親和性剤が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態45~61のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態63は、当該支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~62のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態64は、当該1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬が、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的である、実施形態45~63のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態65は、検出することが、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物、又は当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の当該1つ以上の分子分析物で実施することを含む、実施形態45~64のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態66は、核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~65のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態67は、当該モデルが、予測モデルを含み、予測モデルが、1つ以上の対象の当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第3の存在量、当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第4の存在量、及び当該1つ以上の対象の対応する疾患で訓練される、実施形態45~66のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態68は、当該予測モデルが、入力として1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を受け取り、当該対象の当該疾患の予測を出力するように構成される、実施形態45~67のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態69は、当該疾患が、がんを含む、実施形態45~68のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態70は、当該がんが、I期又はII期のがんを含む、実施形態45~69のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態71は、当該がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態45~70のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態72は、当該予測モデルが、当該対象における1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、実施形態45~71のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態73は、当該がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態45~72のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態74は、当該がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態45~73のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態75は、当該予測モデルが、機械学習モデルを含む、実施形態45~74のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態76は、当該機械学習モデルが、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態45~75のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態77は、当該予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含む、実施形態45~76のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態78は、当該対象が、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む、実施形態45~77のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態79は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞及び当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することが、当該対象の当該がんを予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、実施形態45~78のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態80は、当該対象の当該疾患を予測する場合の当該予測モデルの受信者動作特性曲線下面積が、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の当該組み合わせが、当該予測モデルへの当該入力として提供される場合、少なくとも1%、少なくとも2%、
少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する、実施形態45~79のうちのいずれかの方法を含む。
【0193】
番号付き実施形態81は、対象の疾患に対する治療を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞を生成することと、当該1つ以上の富化された微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、当該1つ以上の分子分析物に基づいて、当該対象の当該疾患に対する当該治療を特定することと、を含む、方法を含む。番号付き実施形態82は、当該生体試料が、非微生物細胞外小胞及び当該1つ以上の微生物細胞外小胞を含む、実施形態81の方法を含む。番号付き実施形態83は、当該1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む、実施形態81又は82の方法を含む。番号付き実施形態84は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~83のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態85は、当該非微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~84のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態86は、当該生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~85のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態87は、当該液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む、実施形態81~86のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態88は、当該全血が、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~87のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態89は、当該組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、実施形態81~86のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態90は、当該1つ以上の親和性試薬が、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される、実施形態81~89のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態91は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、実施形態81~90のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態92は、当該1つ以上の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~91のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態93は、当該組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む、実施形態81~92のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態94は、当該それらの誘導体が、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、実施形態81~93のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態95は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~94のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態96は、当該1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は当該単鎖抗体が、エピトープタグを含む、実施形態81~92のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態97は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~92又は96のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態98は、当該1つ以上の親和性試薬が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態81~97のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態99は、当該富化することが、当該生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む、実施形態81~98のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態100は、当該共有結合で固定化された親和性剤が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態81~99のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態101は、当該支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~100のうちのいずれかの方法を含む。
【0194】
番号付き実施形態102は、当該富化することは、当該生体試料を当該1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、当該支持体を当該生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む、実施形態81~101のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態103は、当該1つ以上の親和性試薬が、エピトープタグを含む、実施形態81~102のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態104は、当該支持体が、エピトープタグ認識表面を含む、実施形態81~103のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態105は、当該エピトープタグ認識表面が、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~104のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態106は、当該エピトープタグ認識表面が、抗種抗体を含む、実施形態81~105のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態107は、当該検出することが、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む、実施形態81~106のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態108は、当該核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~107のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態109は、当該検出することが、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む、実施形態81~108のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態110は、当該検出することが、イムノアッセイ分析を実施することを含む、実施形態81~109のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態111は、当該疾患が、がんを含む、実施形態81~110のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態112は、当該がんが、I期又はII期のがんを含む、実施形態81~111のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態113は、当該がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態81~112のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態114は、当該がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態81~113のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態115は、当該がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態81~114のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態116は、当該疾患に対する当該治療を当該特定することが、予測モデルによって当該治療を予測することを含み、当該予測モデルが、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞から得られた1つ以上の分子分析物及び当該もう1つの対象の当該疾患に対する関連する治療で訓練される、実施形態81~115のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態117は、当該予測モデルが、入力として当該対象の当該1つ以上の分子分析物を受け取り、当該対象の当該疾患に対する当該治療を出力するように構成される、実施形態81~116のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態118は、当該予測モデルが、機械学習モデルを含み、当該機械学習モデルが、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~117のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態119は、当該予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~118のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態120は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を富化することが、当該対象の当該治療を予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、実施形態81~119のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態121は、当該対象が、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む、実施形態81~120のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態122は、当該治療が、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含む、実施形態81~121のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態123は、当該治療が、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態124は、当該プロバイオティクスが、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含む、実施形態81~123のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態125は、当該治療が、一次治療の有効性を改善するために当該がんに対する当該一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態126は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態127は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態128は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態129は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態130は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態131は、当該治療が、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含む、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態132は、少なくとも1つのタイプが、当該がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる、実施形態81~122のうちのいずれかの方法を含む。
【0195】
番号付き実施形態133は、対象の疾患に対する治療を特定する方法であって、1つ以上の微生物細胞外小胞及び1つ以上の非微生物細胞外小胞を含む対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の第1の親和性試薬で富化し、かつ当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を1つ以上の第2の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞及び1つ以上の富化された非微生物細胞外小胞を生成することと、当該富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第1の存在量、及び当該富化された1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第2の存在量を検出することと、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の組み合わせと、1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第3の存在量及び1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の第4の存在量に関連する疾患治療のモデルとの間の関連から、当該対象の当該疾患に対する当該治療を特定することと、を含む、方法を含む。番号付き実施形態134は、検出することが、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を定量することを含む、実施形態133の方法を含む。番号付き実施形態135は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133又は134の方法を含む。番号付き実施形態136は、当該非微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~135のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態137は、当該生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~136のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態138は、当該液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の組み合わせ、任意の希釈物、若しくは処理された画分を含む、実施形態133~137のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態139は、全血が、白血球、血漿、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~138のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態140は、組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、実施形態133~137のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態141は、富化することが、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフを濃縮することを含む、実施形態133~140のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態142は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、実施形態133~141のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態143は、当該1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、及びアプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~142のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態144は、当該組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、又はそれらの任意の誘導体を含む、実施形態133~143のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態145は、当該それらの誘導体が、エピトープタグ、完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、実施形態133~144のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態146は、当該1つ以上の抗体、当該アプタマー、当該単鎖可変断片(scFv)、及び当該単鎖抗体が、エピトープタグを含む、実施形態133~145のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態147は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~146のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態148は、当該1つ以上の第1の親和性試薬及び当該1つ以上の第2の親和性試薬が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態133~147のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態149は、富化することが、当該液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体とインキュベーションすることを含む、実施形態133~148のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態150は、当該共有結合で固定化された親和性剤が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態133~149のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態151は、当該支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~150のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態152は、当該1つ以上の第2の親和性試薬が、ポリクローナル、モノクローナル、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~151のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態153は、当該1つ以上の第1の親和性試薬又は当該1つ以上の第2の親和性試薬が、哺乳動物抗原CD9、CD63、CD81、グリピカン1(GPC1)、Mart-1、TYRP2、ヒト上皮成長因子受容体(HER)ファミリーメンバー、EpCAM、又はそれらの任意の組み合わせに特異的である、実施形態133~152のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態154は、検出することが、核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イムノアッセイ分析、又はそれらの任意の組み合わせを、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物、又は当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の当該1つ以上の分子分析物で実施することを含む、実施形態133~153のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態155は、核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~154のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態156は、当該モデルが、予測モデルを含み、当該予測モデルが、1つ以上の対象の当該1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第3の存在量、当該1つ以上の非微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物の当該第4の存在量、及び当該1つ以上の対象の当該疾患に対する対応する治療で訓練される、実施形態133~155のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態157は、当該予測モデルが、入力として1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量を受け取り、当該対象の当該疾患に対する当該治療の予測を出力するように構成される、実施形態133~156のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態158は、当該疾患が、がんを含む、実施形態133~157のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態159は、当該がんが、I期又はII期のがんを含む、実施形態133~158のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態160は、当該がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態133~159のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態161は、当該がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態133~160のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態162は、当該がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態133~160のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態163は、当該予測モデルが、機械学習モデルを含む、実施形態133~162のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態164は、当該機械学習モデルが、1つ以上の機械学習モデル、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~163のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態165は、当該予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、線形回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせの予測モデルを含む、実施形態133~164のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態166は、当該対象が、ヒト又は非ヒト哺乳動物を含む、実施形態133~165のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態167は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞及び当該1つ以上の非微生物細胞外小胞を富化することが、当該対象の当該がんに対する当該治療を予測する場合、当該予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、実施形態133~166のうち
のいずれかの方法を含む。番号付き実施形態168は、当該対象の当該疾患に対する当該治療を予測する当該予測モデルの受信者動作特性曲線下面積が、1つ以上の分子分析物の当該第1の存在量及び1つ以上の分子分析物の当該第2の存在量の当該組み合わせが、当該予測モデルへの当該入力として提供される場合、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも4%、少なくとも5%、又は少なくとも10%増加する、実施形態133~167にのうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態169は、当該治療が、元々がんを標的とするために承認されていても、されていなくてもよい、別の目的で再利用された治療を含む、実施形態133~168のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態170は、当該治療が、小分子、生物製剤、プロバイオティクス、ウイルス、バクテリオファージ、免疫療法、広域抗生物質、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態171は、当該プロバイオティクスが、操作された細菌株又は操作された細菌のアンサンブルを含む、実施形態133~170のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態172は、当該治療が、一次治療の有効性を改善するために当該がんに対する当該一次治療と組み合わせて与えられるアジュバントを含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態173は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する標的微生物抗原への養子細胞移行を含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態174は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を利用するがんワクチンを含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態175は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原に対するモノクローナル抗体を含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態176は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された抗体-薬物コンジュゲートを含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態177は、当該治療が、当該がん又はがん微小環境に関連する1つ以上の微生物抗原を少なくとも部分的に標的とするように設計された、多価抗体、抗体断片、又はそれらの抗体誘導体を含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態178は、当該治療が、特定の種類の微生物又は機能的若しくは生物学的に類似した微生物のクラスに対する標的化された抗生物質を含む、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態179は、少なくとも1つのタイプが、当該がんの微生物の存在又は存在量を利用して、全体的な治療有効性を増強させるような、以下の治療タイプ:小分子、生物製剤、操作された宿主由来細胞タイプ、プロバイオティクス、操作された細菌、天然であるが選択的なウイルス、操作されたウイルス、及びバクテリオファージのうちの2つ以上が、組み合わされる、実施形態133~169のうちのいずれかの方法を含む。
【0196】
番号付き実施形態180は、予測モデルを訓練する方法であって、1つ以上の対象の1つ以上の微生物細胞外小胞及び関連する健康分類を含む、当該1つ以上の対象の生体試料を提供することと、当該1つ以上の微生物細胞外小胞を1つ以上の親和性試薬で富化し、それによって、1つ以上の富化された微生物細胞外小胞を生成することと、当該富化された1つ以上の微生物細胞外小胞由来の1つ以上の分子分析物を検出することと、当該予測モデルを、当該1つ以上の対象の当該1つ以上の分子分析物及び当該関連する健康分類で訓練することと、を含む、方法を含む。番号付き実施形態181は、当該生体試料が、非微生物細胞外小胞を含む、実施形態180の方法を含む。番号付き実施形態182は、当該1つ以上の分子分析物の存在量を定量することを更に含む、実施形態180又は181の方法を含む。番号付き実施形態183は、当該1つ以上の微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞微生物DNA、無細胞微生物RNA、微生物DNA、微生物RNA、微生物タンパク質、微生物代謝産物、微生物脂質、微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~182のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態184は、当該非微生物細胞外小胞の当該1つ以上の分子分析物が、小胞関連無細胞非微生物DNA、無細胞非微生物RNA、非微生物DNA、非微生物RNA、非微生物タンパク質、非微生物代謝産物、非微生物脂質、非微生物グリカン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~183のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態185は、当該生体試料が、液体生体試料、組織生体試料、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~184のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態186は、当該液体生体試料が、血漿、血清、全血、尿、脳脊髄液、唾液、汗、涙、リンパ液、呼気凝縮液、又はそれらの任意の希釈物若しくは処理された画分を含む、実施形態180~185のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態187は、当該全血が、血漿、白血球、赤血球、血小板、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~186のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態188は、当該組織生体試料が、組織ホモジネートを含む、実施形態180~185のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態189は、当該1つ以上の親和性試薬が、1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフにカップリングするように構成される、実施形態180~188のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態190は、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフが、リポ多糖類(LPS)、リポタンパク質、リポペプチド、リポテイコ酸(LTA)、リポアラビノマンナン、キチン、ベータ-グルカン、ザイモサン、及びグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質、又はそれらの任意の組み合わせなどの正準細胞壁構成要素を含む、実施形態180~189のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態191は、当該1つ以上の親和性試薬が、組換え自然免疫パターン認識受容体又は1つ以上の抗体を含み、当該1つ以上の抗体が、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、単鎖抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~190のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態192は、当該組換え自然免疫パターン認識受容体が、Toll様受容体1(TLR1、CD281)、Toll様受容体2(TLR2、CD282)、Toll様受容体4(TLR4、CD284)、Toll様受容体5(TLR5)、Toll様受容体6(TLR6、CD286)、Toll様受容体10(TLR10、CD290)、CD14、リポ多糖類結合タンパク質、デクチン-1、デクチン-2、マンノース受容体(CD206)、DC-SIGN、SIGNR1、ランゲリン、マンノース結合レクチン、フィコリン-1、フィコリン-2、フィコリン-3、それらの任意の組み合わせ、又はそれらの任意の誘導体を含む、実施形態180~191のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態193は、当該それらの誘導体が、エピトープタグ及び完全長組換え自然免疫パターン認識受容体又はそれらの組換え可溶性外部ドメインを含む、実施形態180~192のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態194は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~193のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態195は、当該1つ以上の抗体、アプタマー、単鎖可変断片(scFv)、又は当該単鎖抗体が、エピトープタグを含む、実施形態180~191のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態196は、当該エピトープタグが、N末端若しくはC末端6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、Fc融合体、ビオチン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~191又は195のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態197は、当該1つ以上の親和性試薬が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態180~196のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態198は、当該富化することが、当該液体生体試料を、共有結合で固定化された親和性剤を含む支持体と接触させることを含む、実施形態180~197のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態199は、当該共有結合で固定化された親和性剤が、当該1つ以上の微生物細胞壁分子モチーフ又は当該1つ以上の非微生物細胞壁分子モチーフと相互作用する領域を含む、実施形態180~198のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態200は、当該支持体が、磁性ビーズ、アガロースビーズ、非磁性ラテックス、機能化セファロース、pH感受性ポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~199のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態201は、当該富化することは、当該液体生体試料を当該1つ以上の親和性試薬と接触させて、捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を形成することと、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を支持体と接触させることと、当該支持体を当該液体生体試料から分離して、当該捕捉試薬-分子モチーフ相互作用複合体を濃縮することと、を含む、実施形態180~200のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態202は、当該1つ以上の親和性試薬が、エピトープタグを含む、実施形態180~201のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態203は、当該支持体が、エピトープタグ認識表面を含む、実施形態180~202のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態204は、当該エピトープタグ認識表面が、ストレプトアビジン、6xヒスチジンタグ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、myc、ヘマグルチニン(HA)、ビオチンに特異的な抗体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~203のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態205は、当該エピトープタグ認識表面が、抗種抗体を含む、実施形態180~204のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態206は、当該検出することが、核酸分析物の核酸配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく、又はハイブリダイゼーションに基づく分析を含む、実施形態180~205のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態207は、当該核酸配列決定が、全ゲノム配列決定、ショットガン配列決定、次世代配列決定、標的化された配列決定、RNA配列決定、メチル化配列決定、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~206のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態208は、当該検出することが、質量分析、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実施することを含む、実施形態180~207のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態209は、当該検出することが、イムノアッセイ分析を実施することを含む、実施形態180~208のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態210は、当該訓練された予測モデルが、入力として対象の1つ以上の分子分析物を受け取り、当該対象の予測される疾患、当該対象の当該疾患に対する治療、又はそれらの任意の組み合わせを出力するように構成される、実施形態180~209のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態211は、当該疾患が、がんを含む、実施形態180~210のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態212は、当該がんが、I期又はII期のがんを含む、実施形態180~211のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態213は、当該がんが、骨、乳房、肺、結腸、脳、皮膚、卵巣、膵臓、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態180~212のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態214は、当該がんが、副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、胆管がん、結腸腺がん、十二指腸がん、食道がん、多形性神経膠芽腫、小細胞肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肝臓肝細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、膵臓腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、直腸腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺がん、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態180~213のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態215は、当該がんが、腸以外の1つ以上のがんタイプ:副腎皮質がん、膀胱尿路上皮がん、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤がん、子宮頸部扁平上皮がん及び子宮頸管腺がん、多形性神経膠芽腫、肺小細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、腎臓嫌色素性細胞、腎臓腎明細胞がん、腎臓腎乳頭細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、リンパ腫瘍びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性嚢胞腺がん、褐色細胞腫及び傍神経節腫、前立腺腺がん、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺がん、子宮がん肉腫、子宮体部子宮内膜がん、ブドウ膜黒色腫、又はそれらの任意の組み合わせのタイプのがんを含む、実施形態180~214のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態216は、当該訓練された予測モデルが、当該対象の1つ以上のがん、1つ以上のがんのサブタイプ、1つ以上のがんの解剖学的位置、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、実施形態180~215のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態217は、当該訓練された予測モデルが、当該がんの病期、当該がんの予後、当該がんの変異状態、当該がんの将来の免疫療法応答、当該がんを治療するための最適な療法、又はそれらの任意の組み合わせを予測するように構成される、実施形態180~216のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態218は、当該訓練された予測モデルが、当該対象の1つ以上のがんタイプの間で当該がんを予測し、当該1つ以上のがんタイプの特定のがんタイプを特定するように構成される、実施形態180~217のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態219は、当該訓練された予測モデルが、機械学習モデルを含み、当該機械学習モデルが、正規化された機械学習モデル、機械学習モデルのアンサンブル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~218のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態220
は、当該訓練された予測モデルが、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、サポートベクターマシン、学習回帰、k近傍法、k平均法、決定木、ロジスティック回帰、勾配ブースティング、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態180~219のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態221は、当該微生物細胞外小胞を富化することが、当該対象の当該がんを予測する場合、当該訓練された予測モデルの精度を少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%改善する、実施形態180~220のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態222は、当該対象が、非ヒト哺乳動物又はヒト対象を含む、実施形態180~221のうちのいずれかの方法を含む。番号付き実施形態223は、当該健康分類が、がん性、非がん性疾患、又は非がん性非疾患を含む、実施形態180~222のうちのいずれかの方法を含む。
【実施例
【0197】
実施例1:血漿の分画遠心分離並びに各画分由来の無細胞核酸及び小胞含有量の直交特性評価
図16に示されるように、小細胞肺がん(SCLC)患者の血漿中の微生物細胞外小胞の存在及び固有の微生物属の数を、分画遠心分離1600によって分析した。SCLC患者の血液試料1602を毎分3,000回転(rpm)で10分間に遠心分離1604に供し、約1mLの体積の血漿1606を得た。次いで、血漿を、上清画分の遠心分離速度の増加及び/又は特異的処理(1610~1636)に供し、異なる血漿構成要素(1610、1614、1620、1628、1634)の連続的な沈殿を生成した。連続血漿遠心分離ステップを簡単に説明する。血漿1606を血液試料(複数可)1602から単離した後、血漿を500gで5分間遠心分離して(1612)、約7~10キロ塩基(kb)長の核酸分子(例えば、DNA)で細胞及び細胞破片の第1の画分1610を沈殿させた。次いで、得られた上清1608を、2,000gで10分間遠心分離し(1616)、約1~5マイクロメートル(μm)のサイズの小細胞破片及びアポトーシス体の第2の画分(1614)を沈殿させた。次いで、得られた第2の上清(1618)を、10,000gで30分間遠心分離し(1622)、約100ナノメートル(nm)~1μmのサイズの大きな微小胞(1620)を沈殿させた。次いで、得られた第3の上清(1624)をトロンビンで処理して(1626)、フィブリン(1628)を沈殿させた。次いで、得られた第4の上清(1630)を、ExoQuick試薬と4℃で一晩インキュベーションし、次いで、1,500gで30分間遠心分離し(1632)、約20~200nmのサイズのヒトエクソソーム(1634)を、平均長140~160塩基対の真に無細胞DNAを含有すると予想される残りの上清(1636)から分離した。
【0198】
次いで、上記の単離された血漿構成要素を、微生物核酸の存在及び存在量について分析し、結果は図17A~17Cに示され、図18A~18Bに示されるNew York Universityからの第2の自社SCLCデータセットと比較した。上記の様々な画分中の単離された様々な血漿構成要素を、次世代配列決定(例えば、合成による配列決定)のために核酸配列決定ライブラリにおいて調製した。血漿画分当たりのDNA収率(ng/mL)を測定し、図17Bに示す。各画分の様々な核酸分子を配列決定した後、配列決定リードをヒト参照ゲノム(hg19)にマッピングした。非ヒト、すなわち微生物配列決定リードを示す、各画分についてのマッピングされていない核酸配列決定リードの割合を図17Aに示す。図17Aに示されるグラフから、画分3及び4はDNAの含有が最も低かったが、画分3及び4は、マッピング不可能な(すなわち、非ヒト)リードの最も高いパーセンテージを有し、これらの画分では微生物DNAが富化されていることが示唆される。
【0199】
画分3及び4における濃縮された微生物DNAの存在を更に検証するために、各画分由来の生核酸配列決定リードを、様々な画分の微生物組成、及び特定された微生物分野が、関連するSCLCデータセットにわたるSCLC血漿マイクロバイオームの安定した特徴であるかどうかに関して更に分析した。各画分由来の生の核酸配列決定リードをヒト参照ゲノムデータベース(hg38)にアラインメントして、ヒトフィルターリードを得ることによって、微生物組成を決定した。次いで、ヒトゲノムにマッピングしなかったリードを、Web of Life微生物参照ゲノムデータベースにアラインメントして、各画分に存在する微生物リードの割合を決定し、その結果を図17Cに示す。図17から、画分3及び4は、他の全ての画分と比較して、最も高いパーセントの微生物リード値を含有することが分かり得る。更に、各画分に存在する微生物の固有の属の数は、図17Dに示されるように、Web of Life微生物参照ゲノムデータベースにアラインメントされたアラインメントされた配列決定リードから計算された。図17Dから、画分3及び4は、他の画分と比較して、最も多くの固有の微生物属を有することが分かり得る。
【0200】
画分3及び4における特定された微生物シグネチャが、SCLC血漿マイクロバイオームの安定した特徴であるかどうかを決定するために、全ての画分にわたる微生物シグネチャを、New York Universityで収集されたSCLC患者由来の微生物血漿シグネチャの独立したデータベース(以降、「NYU SCLCデータセット」)と比較した(図18A~18D)。図18Aは、上記の血漿画分にわたって特定された属及びNYU SCLCデータセットにおいて特定された微生物の存在/非存在ヒートマップを示す。図18Aから、画分3及び4は、画分1、2、5、及び6と比較して、NYU SCLCデータセット内の上位20の全ての微生物を有することが見出されたことが分かり得る。更に、図18B~18Cに示されるように、2つのデータセットの微生物属間の重複も比較した。図18B~18Cから、画分3及び4内の2つのデータセットの間に顕著な属の重複があり、画分ごとの重複する属の数(図18B)及び図18Cに見られ得るヴェン図表現の両方で表され、画分3及び4の微生物シグネチャが、SCLC血漿マイクロバイオームの安定した特徴であることを示していることが分かり得る。
【0201】
実施例2:小胞膜上に曝露されたヒトタンパク質マーカーのフローサイトメトリーに基づく分析
実施例1の各画分における微生物存在量の分析に基づいて、画分3及び4は、非ヒトDNAが富化される。したがって、画分3、4、及び5(ヒトエクソソーム)は、がん由来のヒトエクソソーム及び微生物細胞外小胞が、疾患に特徴的なタンパク質及び/又はグリカンバイオマーカーに基づいて定量化される、フローサイトメトリーに基づく診断の基礎として機能する可能性がある。
【0202】
小胞膜上に曝露したヒトタンパク質マーカーの評価については、フローサイトメトリー分析を、画分3及び5由来のペレット画分で実施し、これを、100μLのリン酸緩衝生理食塩水中に再懸濁し、蛍光直接標識を有する抗CD63、CD9、CD81、及びhSP70特異的モノクローナル抗体でインキュベーションする。
【0203】
微生物小胞表面マーカーの評価については、表面染色を、正準の微生物分子特徴(例えば、LPS、LTA、n-アセチルグルコサミン)に指向し得るか、又は本発明の方法(実施例3及び4)によって特定される新規のグリカン特徴に指向し得る。
【0204】
加えて、単離されたMEVの核酸含有量(DNA及び/又はRNA)は、QIAmp循環核酸キットを使用して精製される。最終DNA溶出液(50μL)をQubit HS dsDNAアッセイを使用して定量し、それらのDNA断片サイズ分布を4200TapeStation命令で分析する。次いで、cfDNAを、NovaSeq6000機器でのショットガン配列決定分析のためのNGSメタゲノムライブラリの生成のために使用する。配列決定データ分析は、ヒト及び微生物DNAの相対的な試料組成を推定し、続いて、最も存在量のある微生物ゲノム当量の分類を決定するために実施される。この段階で、各血漿試料及び回収された血漿画分中の(総cfDNAに対する)循環腫瘍DNAのパーセンテージも推定される。次いで、この方法によって生成された配列決定データは、本明細書の他の場所に記載の本発明の方法によって更に分析される。
【0205】
実施例3:微生物細胞外小胞の富化のための抗LTA及び抗LPS抗体のカクテル
血漿からの微生物細胞外小胞の分離は、本明細書の他の場所に記載の免疫親和性法を介して主要な細菌細胞壁成分を標的化することによって達成される。この実施例では、リポ多糖類(LPS)及びリポテイコ酸(LTA)のコア領域を認識するように操作されている一次モノクローナル抗体を使用する。LPSの脂質Aドメインを標的とするポリクローナル抗体、及び抗LTAモノクローナル抗体を単独で、又は血漿由来の微生物小胞の免疫沈降のためのカクテル混合物として試験する。同じ抗体をまた、LPS及びLTA陽性対照の存在下で(溶液中で単独で、又はスパイクイン血漿で)それぞれ試験する。
【0206】
免疫沈降は、タンパク質A又はGアガロース/セファロースビーズから調製された抗体-アガロースコンジュゲートを用いて実施される。100mgのビーズを、1mLの0.1MのPBS中で1時間インキュベーションし、次いで、遠心分離し、上清を廃棄する。沈殿物を、1mLのPBS 0.1%BSA中に再懸濁し、回転で1時間混合し、最終的にPBS中で2回すすぐ。この上清を除去した後、プロテアーゼ阻害剤を含有する400μLの体積の緩衝液を添加する。このスラリーは、進行の準備が整うまで4℃で保管される。100μLの体積のタンパク質A又はGコンジュゲートのスラリーを、10μLの一次抗体と混合し、振盪で、4℃で4時間インキュベーションし、続いて、4℃、1,500gで2分間遠心分離し、上清を廃棄する。血漿の免疫グロブリン濃度が高いために、抗LPS及び/又は抗LTA抗体は、まず、ジメチルピメリデート二塩酸塩又は他の短いホモ二官能性アミン反応性架橋剤での化学架橋を介して、タンパク質A、タンパク質G、又はタンパク質A/Gビーズに共有結合で固定される。架橋抗体-タンパク質A/Gビーズをペレット化し、1mLの適切な緩衝液で2回洗浄し、4℃、3,000gで2分間遠心分離する。次いで、ビーズ/抗体コンジュゲート混合物を1mLの血漿試料に添加し、4℃で回転撹拌下で、一晩インキュベーションして、抗体/タンパク質標的複合体の形成を可能にする。インキュベーションの終了時に、チューブを遠心分離し、上清を廃棄し、ビーズを緩衝液で3回洗浄して、非特異的結合を除去し、各洗浄の間に4℃で遠心分離して、上清を収集し、廃棄する。ビーズからの抗体/タンパク質マーカーの溶出は、50μLの低pHグリシン緩衝液:試料を頻繁に撹拌して10分間インキュベーションした後、穏やかな遠心分離をすることによる0.2MのグリシンpH2.6(1:1)を使用して実施される。溶出した試料を、pH8.0~8.5のTrisで直ちに中和する。
【0207】
溶出された複合体は、標的化されたLPS及びLTA分析物と関連する無傷の細胞外体(より大きい及びより小さい小胞)を含む。試料は、ナノ粒子追跡分析、電子顕微鏡検査、フローサイトメトリー、並びに実施例1及び2に記載のメタゲノムライブラリの調製及び浅いショットガン配列決定分析のためDNA単離を含む下流分析の準備が整っている。
【0208】
実施例4:MEVグリカンシグネチャのレクチンマイクロアレイを媒介した特定
血漿試料中のレクチンに基づくグリカンプロファイリングは、レクチンマイクロアレイアッセイ(例えば、Creative Proteomics、NY,USA又はRaybiotech Glycan Array300)の使用で達成され、これは、試料中の標的分子が蛍光標識される、グリカン及び糖タンパク質の高スループット分析のために明確に定義された固体表面上に固定されたレクチンのパネルを利用する。
【0209】
実施例1及び2に概説された方法によって単離されたMEVを1×PBS中で洗浄し、NHS活性化蛍光色素(例えば、NHS-フルオレセイン)とインキュベーションして、MEVを蛍光標識する。次いで、標識されたMEVを、レクチンアレイとインキュベーションして、MEV上にどのような炭水化物構造が存在するかを決定する。次いで、最大の蛍光強度のスポットから特定されたレクチンを、特異的なMEV富化試薬として使用することができる。例えば、MEV特異的レクチンの固体表面への固定化は、レクチン-MEVグリカン認識事象に基づいて、複合体血漿試料からのMEVの直接レクチン媒介富化を可能にすることができる。
【0210】
実施例5:MEVグリカンシグネチャ、がん対非がん状態のレクチンマイクロアレイを媒介した特定
実施例4からの上記MEV標識方法を使用して、がんを有する対象対同じ臓器/組織の非がん状態を有する対象(例えば、小細胞肺がん対肺肉芽腫)から単離されたMEVを、上記のようにフルオロフォアで標識し、レクチンマイクロアレイとインキュベーションする。実施例4に示されるように、レクチンアレイ(がん対非がん)によって特定された特異的グリカンは、がん対非がん状態を区別するための定量可能なバイオマーカーとして更に利用され得るか、又はがん対非がんMEVの標的化された富化の手段として利用され得る。単離されると、グリカン標的化MEVは、例えば、NGS分析を介して更に分析され得る。
【0211】
実施例6:免疫親和性捕捉を介した微生物小胞の富化のための操作されたToll様受容体(TLR)タンパク質
微生物小胞の単離及び精製は、組換えTLRタンパク質、微生物リポ多糖類(LPS、グラム陰性細菌)及びリポテイコ酸(LTA、グラム陽性細菌)の構造モチーフに関与する哺乳動物自然免疫受容体を使用した溶液内免疫親和性捕捉を介して達成される。ヒトTLR細胞外ドメインのN末端領域を発現する遺伝子の部分は、最適化されたプラスミド構築物内の挿入物として、ヒト免疫グロブリンのFc部分(Ig重鎖のドメイン3及び4)に融合される。プラスミド構築物を使用して、TLR-Fcキメラタンパク質を発現し得るヒト細胞、例えば、HEK293をトランスフェクションする。精製されたTLR-Fcタンパク質は、TLRタンパク質とその特異的リガンドとの間の結合が生じる場合、MEV全体の免疫親和性捕捉のために用いられる。理想的には、異なるTLRサブファミリーのカクテルを使用して、標的化されたMEVの多様性を増加させる。例えば、TLR-2、TLR-4、TLR-5、又はTLR-1/TLR-2及びTLR-2/TLR-6ヘテロ二量体の混合物を使用することができた。血漿の免疫グロブリン濃度が高いために、TLR-Fc複合体は、まず、ジメチルピメリデート二塩酸塩又は他の短いホモ二官能性アミン反応性架橋剤での化学架橋を介して、タンパク質A、タンパク質G、又はタンパク質A/Gビーズに共有結合で固定される。次いで、得られたTLR-Fc-タンパク質A/Gビーズ複合体を血漿とインキュベーションして、TLR-MEV複合体を形成する。次いで、得られたTLR-MEV複合体を磁気濃縮又は遠心分離によって溶液から分離し、機能化ビーズをペレット化する。捕捉後、MEVを単離し得、TLR-MEV複合体の解離は、最初のプラスミド構築物設計においてFc-タグとTLRタンパク質との間に挿入された切断部位に対して高い特異性で作用する切断プロテアーゼ酵素(例えば、エンテロキナーゼ(EK)、HRV-3C(ヒトライノウイルスプロテアーゼ)、TEV)によって実施され得る。代替的には、単離されたTLR-MEV複合体は、核酸(又は他の分析物)単離のために直接使用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
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図16
図17A
図17B
図17C
図17D
図18A
図18B
図18C
【国際調査報告】