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特表2024-529969モニタリングおよびユーザーフィードバックを含む薬の投与のための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】モニタリングおよびユーザーフィードバックを含む薬の投与のための装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/14 20060101AFI20240806BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20240806BHJP
   G16H 20/13 20180101ALI20240806BHJP
【FI】
A61M5/14 500
A61M25/00 610
A61M25/00 510
G16H20/13
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505134
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2022071260
(87)【国際公開番号】W WO2023006907
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/226,494
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/226,498
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/226,499
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/392,539
(32)【優先日】2022-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】520011887
【氏名又は名称】エスエイチエル・メディカル・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーティン・マイケル・コイン・ザ・サード
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・ジェームズ・フランジーズ
(72)【発明者】
【氏名】モリー・クリスティン・ラーソン-ウェイクマン
(72)【発明者】
【氏名】アレハンドラ・リナレス・マルティネス
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・コナー・ダウリア
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン・フォード・ブリガム
(72)【発明者】
【氏名】セバスティアン・カールソン
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・エグロフ
(72)【発明者】
【氏名】マデリーン・ヘイデン・アンダーソン
【テーマコード(参考)】
4C066
4C267
5L099
【Fターム(参考)】
4C066AA02
4C066AA07
4C066AA10
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD15
4C066EE10
4C066EE12
4C066FF01
4C066FF04
4C066QQ15
4C066QQ26
4C066QQ77
4C066QQ78
4C066QQ82
4C267AA02
4C267BB06
4C267BB09
4C267BB12
4C267BB13
4C267BB33
4C267BB40
4C267BB42
4C267BB48
4C267BB62
4C267CC05
4C267CC08
4C267CC23
4C267EE07
4C267EE15
4C267GG04
4C267GG50
5L099AA25
(57)【要約】
治療薬剤を患者に送達するためのチュービングセットを含む装置および使用の方法が説明されており、装置は、コントローラーおよびセンサーを含む。コントローラーは、センサーからデータを受け取るように構成されており、また、センサーから受け取られたデータに応答して、患者への治療薬剤の送達をスタートおよびストップするように構成されている。加えて、装置、システム、および方法が開示されており、それらは、治療薬剤を患者に送達するように構成されている。装置、システム、および方法は、リザーバー、患者インターフェース、チュービングセット、および流体ポンプを含み、コンポーネントは、チュービングセットの内部ルーメンを通過する治療薬剤の特定の特質に基づいて、較正された流量を提供するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、前記装置は、
治療薬剤を含有するリザーバーと、
前記リザーバーの内容物を前記患者の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、
前記患者の生理学的な態様および前記装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている少なくとも1つのセンサーと、
コントローラーであって、前記コントローラーは、前記センサーからデータを受け取るように構成されており、また、前記センサーから受け取られたデータに応答して、前記患者への前記治療薬剤の送達を開始および停止するように構成されている、コントローラーと、
内部表面および外部表面を有する少なくとも1つの薬剤ルーメンを備えたチュービングセットであって、前記少なくとも1つの薬剤ルーメンは、前記チュービングセットの近位端部において前記リザーバーと流体連通しており、且つ前記チュービングセットの遠位端部において前記患者インターフェースと流体連通しており、前記チュービングセットは、少なくとも1つの伝導体も含み、前記少なくとも1つの伝導体は、前記チュービングセットの前記近位端部において前記コントローラーと電気的なまたは光学的な通信をしており、前記チュービングセットの遠位端部において前記センサーと電気的なまたは光学的な通信をしている、チュービングセットと、
を含む、装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの伝導体は、前記チュービングセットの内部に位置している、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの伝導体は、前記チュービングセットの内部に位置しており、前記少なくとも1つの伝導体は、前記チュービングセットの前記近位端部から前記遠位端部まで前記少なくとも1つの薬剤ルーメンに対して実質的に平行である、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの伝導体は、前記チュービングセットの外部表面に位置している、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記チュービングセットの前記外部表面に位置している前記少なくとも1つの伝導体は、導電性インクを含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、前記少なくとも1つの薬剤ルーメンの前記内部表面に位置するバリアコーティングをさらに含み、前記バリアコーティングは、前記チュービングセットまたは前記少なくとも1つの伝導体のいずれかからの望ましくない抽出可能なまたは浸出可能な材料から、前記少なくとも1つの薬剤ルーメンの中の薬剤を隔離するようにさらに構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記バリアコーティングは、ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、前記少なくとも1つの伝導体と前記少なくとも1つの薬剤ルーメンの前記外部表面との間に介在されるバリアコーティングをさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記バリアコーティングは、ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は、前記少なくとも薬剤ルーメンの前記外部表面の上の前記少なくとも1つの伝導体の上に、保護シースをさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記バリアコーティングは、ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、前記チュービングセットの外部輪郭に位置するアンダーカット特徴をさらに含み、前記アンダーカットは、1つ以上の電気的伝導体または光学的伝導体を含有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記アンダーカット特徴およびその中に位置する任意の電気的伝導体または光学的伝導体を実質的に囲む保護シースをさらに含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記チュービングセットは、1つ以上の電気的伝導体または光学的伝導体を含有するアンダーカット特徴を備えた非対称の断面を含み、前記アンダーカット特徴は、最も高い曲げ剛性を示すチュービングセット断面の中にさらに位置している、請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記チュービングセットは、光学的伝導体をさらに含み、前記光学的伝導体は、光ファイバーを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記チュービングセットは、光学的伝導体をさらに含み、前記コントローラーは、その中に配設されている少なくとも1つのライトを含み、前記ライトは、前記チュービングセットに接続されている薬物送達装置の態様またはステータスに関してユーザーに警告するために、前記光学的伝導体と連動して動作するように構成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、前記装置のユーザーに対する点灯式アラートをさらに含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記装置は、異なる色を含むカラーコードとしてユーザーに提示される点灯式アラートをさらに含む、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記装置は、1つ以上の異なる色のパルス状パターンとしてユーザーに提示される点灯式アラートをさらに含む、請求項16から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記装置のユーザーに提示される前記アラートは、前記チュービングセットに接続されている薬物送達デバイスの前記ステータスに関する信号を含み、前記信号は、a)前記薬物送達デバイスが、適正に構成されている、b)前記薬物送達デバイスが、薬剤を患者に投与する準備ができている、c)前記薬物送達デバイスが、現在、1つ以上の薬剤を患者に投与している、d)前記薬物送達デバイスが、投与の前に構成に関してエラーを検出した、e)前記薬物送達デバイスが、前記薬物送達デバイスによる1つ以上の薬剤の投与の間にエラーを検出した、f)前記薬物送達デバイスが、薬剤投与を完了した、g)前記薬物送達デバイスが、安全でないレートで投与が行われていることを検出した、h)前記薬物送達デバイスが、前記患者インターフェースにおける皮膚接触の喪失を検出した、i)前記薬物送達デバイスが、前記患者インターフェースからの切り離し、もしくは、前記患者インターフェースの閉塞を検出した、または、j)前記装置の中の前記チュービングセットが、誤っているか、もしくは、前記薬物送達システムの中の前記薬剤と不適合である、k)前記薬物送達デバイスが、疑われるインフュージョンリアクションを検出した、l)前記薬物送達デバイスが、異常な生理学的センサーデータを検出した、m)前記薬物送達デバイスが、チュービングセット閉塞を検出した、n)前記患者インターフェースが、誤って構成されている、o)前記薬物送達システムが、緊急薬剤を患者に投与した、p)前記薬物送達システムが、低いバッテリーレベルを有している、q)前記薬物送達システムが、センサーとの接続を喪失した、r)前記薬物送達システムが、外部システムもしくはサーバーとの接続性を喪失した、s)前記薬物送達システムが、期限切れの薬剤もしくはコンポーネントを有している、t)前記薬物送達システムが、前薬剤を投与した、u)前記薬物送達システムが、後薬剤を投与した、v)前記薬物送達システムが、遠隔医療サービスとの接続を喪失した、w)前記薬物送達システムが、無線接続を喪失した、または、x)前記薬物送達システムが、セルラー接続を喪失した、の群のうちの1つから選択される、請求項16から19のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
以下の出願のそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれている:2021年7月28日に出願された米国仮出願第仮出願63/226,494号;2021年7月28日に出願された米国仮出願第63/226498号;および2021年7月28日に出願された米国仮出願第63/226499号。
2022年7月27日に出願された米国仮出願63/392,539の開示も、参照により組み込まれている。
【0002】
本開示の実施形態は、概して、治療薬の投与のための装置、システム、および方法に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、患者の上の1つ以上のセンサーに給電しおよび/またはそれをモニタリングするように構成されている装置、システム、および方法に関し、センサーは、別個の薬剤送達装置または一体化された薬剤送達装置のいずれかと通信するように構成されており、また、薬剤送達装置から患者の上の針アッセンブリへコマンドを通信するように構成されている。本開示のいくつかの実施形態において、装置は、デバイスステータスに関する視覚的フィードバックをシステムのユーザーに提供するように構成されることも可能である。
【0003】
さらなる本開示の実施形態は、概して、治療薬の大量輸液のための装置および方法に関する。特定の本開示の実施形態は、既知の、事前選択された、および制御された流量において、1つ以上の治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置および方法に関する。
【背景技術】
【0004】
輸液および注入は、さまざまな疾患を治療するために多種多様な関心の治療薬を投与するために使用されるありふれた医療処置である。本明細書で使用されるときに、「輸液」、「注入」、および「投与」は、相互交換可能に使用され、それは、皮下(SC)ルート、筋肉内(IM)ルート、静脈内(IV)ルート、または経腸ルートによって行われる(同様に、相互交換可能に使用される用語である)。液体薬剤製剤は、一般に、静脈内ルート、皮下ルート、および筋肉内ルートを通して、さまざまな針アッセンブリ、チュービングセット、および流体ポンプを通して、輸液および注入される。
【0005】
既存のプレフィルドシリンジ(PFS)およびオートインジェクター(AI)デバイスは、少量(<2mL)の単一の生物学的薬の送達に適しており、それらは、慢性の心臓血管疾患、胃腸疾患、自己免疫疾患、免疫疾患、血液学的疾患、内分泌学的疾患、および呼吸器疾患に対する一般的な治療である。これらの薬剤は、毎日、毎週、隔週、毎月、または四半期ごとに服用される。一般的に、単一の薬剤が与えられ、用量は、それぞれの投薬間隔において変化せず、薬剤は、患者に重篤な反応を引き起こすことはほとんどなく、家庭での簡潔な投与を促進させる。したがって、PFSおよびAIデバイスは、臨床的なトレーニングを欠くユーザー(たとえば、患者自身または介護者など)による単一の固定用量薬の直感的で急速な(~10~15秒)送達のために設計されている。PFSおよびAIデバイスは、簡単な少量の単剤療法によく適しているが、より複雑な臨床レジメンのニーズを満たすために、新規の送達装置が必要とされている。
【0006】
臨床的に、複雑なレジメンは、例として、大量の送達される流体体積、多数の治療薬剤、潜在的に可変の投薬、治療薬の前および/または後に与えられる薬剤、ならびに、異なるシーケンスの薬剤投与を含む、1つ以上の態様によって特徴付けられる。投与は、多くの時間の期間にわたって続く可能性があり、現在では、トレーニングを受けた医療提供者によって監督されている病院または臨床環境において実施されている。
【0007】
病院または臨床環境では、薬剤投与は、病院グレードのテレメトリー機器を使用して、患者の生理学的な属性の補足的なモニタリングを含むことが多く、病院グレードのテレメトリー機器は、薬物送達デバイスとは別個になっており、送達デバイスのように、複数の患者のために使用される耐久性のある機器である。これらの生理学的パラメーターは、例として、心拍数、血液圧力、呼吸数、血液酸素飽和度(SpO)、および温度のうちの1つ以上を含むことが可能である。医療提供者は、重篤な有害事象(たとえば、生命を脅かす全身的なインフュージョンリアクション(SIR)など)をより少ない副作用のものから区別するために、薬剤投与の前に、その間に、およびその後に、患者生理学的な態様をモニタリングする。そのようなデータおよび臨床的判断に基づいて、彼らは、また、薬剤送達に任意の適当な変更を行わなければならない。たとえば、SIRが臨床医によって検出される場合には、彼らは、その反応を治療するために、薬剤送達をストップし、1つ以上の薬剤を投与することが可能である。したがって、複雑なレジメンの家庭投与のための薬物送達デバイスは、医療提供者が存在していない状態の生理学的なデータ、または、臨床的にトレーニングを受けていないユーザー(たとえば、患者など)による生理学的なデータに基づいて、家庭において緊急薬剤(緊急薬品)を偶発的に投与するための構成を可能にするべきである。
【0008】
複雑な薬剤レジメンの家庭投与に関して、病院グレードの投与もしくは患者モニタリング機器をすべての患者に日常的に提供すること、または、多くの時間にわたってそれぞれの患者の家庭の中へ臨床医を置くことは、明らかに実行不可能である。そのような機器は、嵩張り、高価であり、安全に動作させるためには臨床経験を必要とし、安全な薬剤投与に関係付けられる適当な決定のために臨床的判断に依存する。トレーニングを受けていないユーザー(たとえば、家庭での患者または介護者など)は、数多くのデータ、設定、構成、および、病院グレードの投与または患者モニタリング機器との接続によって、混乱または圧倒される可能性がある。そのうえ、そのような混乱は、誤った決定または動作につながる可能性があり、それは、危害を引き起こす状況につながる可能性がある。
【0009】
したがって、より複雑な薬剤レジメンの安全な家庭投与を可能にし、臨床的なトレーニングのない者による直感的な使用を可能にし、医療提供者が存在しない状態で、薬剤投与に必要とされる変更を識別するための患者モニタリング能力を提供し、投与のステータスについての直感的なフィードバックをユーザーに提供する、改善された薬物送達装置を提供する必要性が存在している。
【0010】
たとえば、小さな軽量の針アッセンブリのみが患者に着用された状態で、患者のそばに、または、小さなバッグの中に、薬剤リザーバーおよびドライブユニットを備えた薬物送達装置を提供する必要性が存在している。また、針アッセンブリは、1つ以上のセンサーを含むことが可能であり、または、センサーは、針アッセンブリから別個になっており、患者に取り付けられることが可能である。そのようなリザーバーおよびドライブユニットは、チュービングセット(本開示の主題である)によって針アッセンブリに流体的に接続されている。
【0011】
投与ルートは、特定の薬剤の薬物動態(PK)プロファイル、製剤コンポーネント、承認された規制当局の表示、個々の臨床的判断、または臨床上の必要性に基づく。
【0012】
SCまたはIMルートが、プレフィルドシリンジおよびオートインジェクターを使用したより少量の投与のために頻繁に使用される。生物学的薬は、これらのデバイスによってSCルートを介して頻繁に投与される。しかし、より量の多い薬剤は、これらのデバイスに適切ではなく、IVルートが、一般的には病院または外来診療所において、典型的に選ばれる。家庭でのIV投与の安全リスクおよび患者負担を所与として、製薬会社および患者は、一般的に、家庭でのSC投与を好む。SC投与は、一般的に、より侵襲性が低く、患者にとってより簡潔であると考えられている。SCルートを介した薬剤の生理学的な取り込みは、より遅いので、IV投与と比較して改善された忍容性の可能性が存在している。
【0013】
安全、忍容性、および便利性におけるこれらの重大な利点を所与として、医薬品産業は、製剤をIV投与からSC投与へ移行させること、および、薬剤投与を診療所から家庭環境へ移行させることに、多大な投資を行ってきた。しかし、多くの大容量送達デバイス(たとえば、シリンジまたは容積ポンプなど)は、トレーニングを受けた医療従事者による使用のみを意図しており、家庭使用には不適切である。
【0014】
病院グレードのデバイスに対する代替を提供する、家庭使用のための携帯型ポンプが開発されている。しかし、それらは、医療提供者による構成、患者によるコンポーネントの無菌的な組み立てを必要とし、また、特定のコンポーネントが入手不可能であるかまたは不注意に置換された場合には、適正に働かない可能性がある。これらのエラーは、感染、薬剤エラー、および重篤な有害事象につながる可能性がある。結果として、これらのデバイスの適用可能性は限られている。家庭環境における大量投与の利益を完全に現実化するために、トレーニングを受けた医療提供者ではない患者によって使用するのに適切な、単純な、エラープルーフの、安全な、および直感的な送達デバイスに対する必要性が存在している。
【0015】
SC投与は、製薬会社および患者によって非常に好適であるが、すべての薬がIV投与からSC投与へ容易に移行されるわけではない。バイオアベイラビリティーは、人間での臨床試験を通して決定され、分子特異的であり(molecule-specific)、一般的に、IVルートに対してSCルートはより低い。同じ分子に関して、同等のバイオアベイラビリティーを提供するためには、IV送達と比較して、より大きなSC体積が必要とされる傾向がある。しかし、これらの体積は、固定体積インクリメント(たとえば、3mL、5mL、10mL、25mL、および50mLなど)で供給される、現在の大容量SCデバイス(たとえば、オンボディインジェクター(OBI)など)の容量を超える可能性がある。体積要件が利用可能なOBIデバイスを超えるか、または、OBIのカスタマイズを必要とする場合には、OBIを使用する薬剤の後続の臨床試験または商業的発売が遅れる可能性がある。
【0016】
個々の薬剤は、薬のより大きなレジメンの一部であることが多く、標準化されたレジメンは、特定の疾患状態、治療レジメン、または薬剤に対応している。臨床環境では、オーダーセットは、標準化されたレジメンを投与するために必要とされるすべての情報を含有している。たとえば、腫瘍学的レジメンは、前薬剤、腫瘍学的治療、および後薬剤を含むことが可能である(すべてが、オーダーセットの中に含有されている)。既存の薬物送達デバイスは、単一の薬剤を投与するように設計されており、マルチ薬剤レジメンの送達を支持することができず、それは、療法を診療所から家庭環境へ移動させるための能力を限定する。疑われるインフュージョンリアクションを検出および応答することができる送達デバイスは存在しておらず、それは、特定の薬剤の投与を家庭環境では現在実行不可能なものにしており、これらの薬剤を診療所での送達に制限している。
【0017】
そのうえ、薬剤オーダーセットは、特定の患者モニタリングを実施するように、および、緊急薬剤の偶発的な投与を許容するように、臨床スタッフに指示することが可能である。これは、特定の患者に輸液関係のリアクションを引き起こす薬剤にとって、とりわけ重要である。インフュージョンリアクションは、薬剤の作用のモードに関係付けられる、潜在的に致命的な全身的な反応である。全身的なインフュージョンリアクションは、オートインジェクター、プレフィルドシリンジ、またはOBIデバイスによって起こることとなるような、単一の薬剤の投与からの局所的な注入部位反応または紅斑(それらは、不快であるが生命を脅かすものではない)とは臨床的に異なっている。それらは、薬剤投与に対する即座の停止および1つ以上の反作用薬剤の投与を要求する。しかし、先行技術デバイスは、全身的なインフュージョンリアクションの検出も、緊急薬剤の送達も可能にせず、全身的なインフュージョンリアクションが起こる可能性がある場合に、薬剤を投与するために安全に使用されることができない。これは、生物学的療法に関してとりわけ懸念されることであり、特に、腫瘍学的治療に関連している。
【0018】
臨床環境では、薬剤レジメンの投与、関連のモニタリング、および臨床的な意思決定は、電子健康記録(EHR)システムの中の患者の記録の中に文書化される。EHRの目的は、患者のためのケアの完全な臨床記録を提供すること、および、人間の記憶に依存することなくまたはヒューマンエラーを導入することなく、薬剤レジメンを安全に管理することである。医療提供者は、所与の患者のために、EHRシステムをリアルタイムで更新およびレビューする。家庭使用のための現在の薬物送達デバイスは、EHRインターフェースを有しておらず、それは、マルチ薬剤レジメン、偶発的な薬剤投与、または特定の患者モニタリング要件を伴うそれらの使用を妨げる。そのうえ、他の薬物送達デバイス(たとえば、OBIなど)を介した薬剤の投与は、EHRシステムの中に反映されない可能性がある。
【0019】
臨床環境では、EHRシステムは、不可欠な患者安全機能も提供する。EHRシステムは、身体的なバイタルサイン、研究室試験値、または、スケジュール通りの先行薬剤の投与に基づいて、患者が特定の薬剤を安全に受け取ることができることを保証する。しかし、家庭環境において使用される先行技術送達デバイスは、単一の薬剤に焦点を合わせられており、EHRシステムの中への一体化を欠いており、したがって、診療所に存在する安全インターロックを提供することができない。結果として、現在のデバイスは、安全でない条件での薬剤の投与を防止することができない。
【0020】
したがって、臨床環境の外側であっても、治療薬剤の前に、その間に、およびその後に、他の薬剤の投与を可能にする必要性が存在している。また、薬物開発プロセスに任意の容積制限または「ブレークポイント」を課さない、ならびに、送達デバイス、装置、およびシステム設計から製剤開発および臨床試験を切り離す、薬物送達システムの必要性が存在している。そのうえ、特定のセンサーを通して全身的なインフュージョンリアクションを検出し、薬の送達を食い止め、1つ以上の緊急の反作用薬剤を投与するように構成されている、薬物送達デバイス、装置、およびシステムの必要性が存在している。また、EHR一体化を提供する、ならびに、オーダー通りに複雑なレジメンの家庭送達を可能にすることによって、患者の記録の中の投与を更新することによって、および、余分な労力をかけずに患者のための完全なレジメン履歴を医療提供者がレビューすることを可能にすることによって、薬物送達デバイス、装置、およびシステムの技術を進歩させる、装置、システム、および方法の必要性が存在している。また、EHRシステムとの一体化を可能にし、安全な条件の下でのみ薬剤の投与を可能にし、現在では臨床環境に存在している安全対策を家庭で再現する、装置、システム、および方法を提供する必要性が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】米国特許第10,252,005号明細書
【特許文献2】米国特許第9,795,740号明細書
【特許文献3】米国特許第10,357,612号明細書
【特許文献4】米国特許第8,617,109号明細書
【特許文献5】米国特許第8,876,766号明細書
【特許文献6】米国特許第9,022,982号明細書
【特許文献7】米国特許第9,095,657号明細書
【特許文献8】米国特許第9,132,236号明細書
【特許文献9】米国特許第9,446,201号明細書
【特許文献10】米国特許第9,468,722号明細書
【特許文献11】米国特許第9,737,668号明細書
【特許文献12】米国特許第10,255,827号明細書
【特許文献13】米国特許第10,307,543号明細書
【特許文献14】米国特許第10,456,521号明細書
【特許文献15】米国特許第10,507,289号明細書
【特許文献16】米国特許第10,525,213号明細書
【特許文献17】米国特許第10,632,248号明細書
【特許文献18】米国特許第10,874,804号明細書
【特許文献19】米国特許第10,881,811号明細書
【特許文献20】米国特許第11,065,387号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0022】
本開示の実施形態は、チュービングセットを介して大量の非経口薬または経腸薬を患者に投与するための装置、システム、および方法を提供する。装置またはシステムは、患者への薬剤投与を達成するためのチュービングセットの異なる構成を可能にする。
【0023】
1つ以上の実施形態において、本明細書で説明されているチュービングセットは、患者の皮膚の上に設置されている1つ以上のセンサーを備えて構成されている針アッセンブリと、患者の身体から離れて位置付けされている大容量薬剤送達システムとともに使用され、大容量薬剤送達システムは、1つ以上の薬剤と、流体ポンプと、コントローラーとを含有している。薬剤は、チュービングセットの中に提供される1つ以上のルーメンを通して送達され、チュービングセットは、薬物送達デバイスおよび患者針アッセンブリを流体的に接続する。薬剤投与の前に、その間に、およびその後に、センサーは、薬剤を受け取る患者の生理学的なステータスを薬物送達システムがモニタリングすることを可能にする。1つ以上の実施形態において、チュービングセットは、また、一連の内部にまたは外部に位置する伝導体を提供されており、伝導体は、針アッセンブリと薬剤送達デバイスとの間の電気的なまたは光学的な通信を可能にする。1つ以上の実施形態において、伝導体は、電気的伝導体または光学的伝導体を含むことが可能である。1つ以上の実施形態において、外部に位置する伝導体は、導電性の印刷されたインクを含むことが可能である。
【0024】
本開示の1つ以上の実施形態は、患者からのセンサーデータを薬剤送達システムのコントローラーに通信するように構成されている、家庭環境において使用される薬物送達システムのための通信システムおよび方法を含む、装置、システム、および方法を提供することに向けられている。本開示の1つ以上の実施形態は、薬剤送達システムと針アッセンブリの中のセンサーとの間のより信頼性の高い直接的な接続を提供することに向けられている。1つ以上の実施形態において、薬物送達システムコントローラーと針アッセンブリとの間の通信は、センサーによって報告されるような患者の生理学的なステータスを測定するために、コントローラーによって使用される。
【0025】
追加的な本開示の実施形態は、1つ以上の治療薬剤の投与の前に、その間に、およびその後に、生理学的パラメーターの連続的なモニタリングを可能にするために、患者の上に位置付けされているセンサーに給電するように構成されている、家庭環境において使用される薬物送達システムのための給電システムおよび方法を含む、装置、システム、および方法を提供することに向けられている。本開示の1つ以上の実施形態は、針アッセンブリの中のセンサーのより信頼性の高い直接的な給電を伴うコントローラーを備えて構成されている薬物送達システムを提供することに向けられている。1つ以上の実施形態において、薬物送達システムコントローラーと針アッセンブリとの間の通信は、針アッセンブリの中のセンサーに給電するように使用される。
【0026】
さらなる本開示の実施形態は、装置のユーザーへの簡単な容易に解釈されるフィードバックを可能にする、システム状態の統合としての単一のフィードバック状態を伴う複雑な薬剤レジメンの投与のために使用される薬剤送達装置を提供することに向けられている。1つ以上の実施形態において、薬物送達システムコントローラーは、チュービングセットと光学的な通信をしている点灯されたインジケーターを提供されており、さまざまな視覚的フィードバック状態をユーザーに提供するように構成されている。本明細書で説明されているチュービングセットに接続されている薬剤送達デバイスを含む装置は、チュービングセットの近位に照明供給源を提供されることが可能である。所望されるときには、照明供給源は、ユーザーへのフィードバックメカニズムとしてチュービングセット自体を使用するために、チュービングセットまたはその中の1つ以上の光学的伝導体を通してパイプで送られる。いくつかの実施形態において、単一の色、色の組み合わせ、または点滅パターンの使用は、1つ以上の状態をユーザーに通信することが可能である。
【0027】
本開示の1つ以上の実施形態は、1つ以上の治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、治療薬剤を含有する1つ以上のリザーバーと、リザーバーの内容物を患者の身体の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、近位端部においてリザーバーと流体連通しており、遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、リザーバーから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ治療薬剤を排出するように構成されている流体ポンプと、を含み、可撓性のチュービングセットは、所定の長さと、一貫した内部直径を含む1つ以上の内部薬剤ルーメンとを含み、可撓性のチュービングセットは、内部ルーメンを通過する治療薬剤の特定の特質に基づいて、特定の較正された流量を確立するように構成されており、特定の特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置に向けられている。いくつかの実施形態において、装置は、モジュール式である。いくつかの実施形態において、装置は、既知の、事前選択された、および制御された流量において、治療薬剤を患者に送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、装置は、既知の事前選択された最大流量において、治療薬剤を患者に送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、装置は、既知の、事前選択された、および制御された第1の流量において、第1のルーメンを通して、第1の薬剤を送達するように構成されており、また、既知の、事前選択された、および制御された第2の流量において、第2のルーメンを通して、第2の薬剤を送達するように構成されており、第1の流量は、第2の流量よりも大きい。
【0028】
追加的な本開示の実施形態は、治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、1つ以上のリザーバーであって、1つ以上のリザーバーのそれぞれは、治療薬剤を含有する、1つ以上のリザーバーと、1つ以上の治療薬剤の前に投与されることとなる前薬剤、または、1つ以上の治療薬剤の後に投与されることとなる後薬剤を含有する1つ以上のリザーバーと、リザーバーの内容物を患者の身体の中へ排出するように構成されている患者インターフェースと、可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部においてリザーバーと流体連通しており、可撓性のチュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、1つ以上のリザーバーのそれぞれから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ治療薬剤を排出するための流体ポンプとを含み、可撓性のチュービングセットは、所定の長さおよび一貫した内部直径の内部ルーメンを提供されており、それを通過する治療薬剤の特質に基づいて、特定の較正された流量を提供し、特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置に向けられている。
【0029】
さらなる実施形態は、1つ以上の治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、1つ以上の治療薬剤を含有する1つ以上のリザーバーと、緊急薬剤を含有する緊急リザーバーと、1つ以上のリザーバーおよび緊急リザーバーの内容物を患者の身体の中へ排出するように構成されている患者インターフェースと、可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部において1つ以上のリザーバーと流体連通しており、可撓性のチュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットとを含み、可撓性のチュービングセットは、所定の長さおよび一貫した内部直径の内部ルーメンを提供されており、内部直径は、それを通過する治療薬剤の特質に基づいて、特定の較正された流量を提供するように構成されており、特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置に向けられている。
【0030】
さらなる実施形態は、1つ以上の制御された流量において、臨床試験の間に、1つ以上の治験中の薬を送達するように構成されている装置であって、装置は、1つ以上のリザーバーであって、1つ以上のリザーバーのそれぞれは、治験中の治療薬剤を含有する、1つ以上のリザーバーと、リザーバーの内容物を患者の身体の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部において1つ以上のリザーバーと流体連通しており、可撓性のチュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、リザーバーから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ治験中の治療薬剤を排出するように構成されている流体ポンプとを含み、いくつかの可撓性のチュービングセットのそれぞれは、所定の長さおよび一貫した内部直径の内部ルーメンを提供されており、それを通過する治験中の治療薬剤の特質に基づいて、特定の較正された流量を提供し、特質は、用量、濃度、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択され、特質は、1つ以上の臨床試験研究条件に対応している、装置に向けられている。
【0031】
本開示の別の態様は、治験中の薬の臨床試験の間に、1つ以上の制御された流量において、治験中の治療薬剤を患者に送達するための方法であって、方法は、臨床試験キットを提供するステップであって、臨床試験キットは、治験中の治療薬剤、リザーバー、流体ポンプ、および1つ以上の可撓性のチュービングセットを含み、1つ以上の可撓性のチュービングセットのそれぞれは、特定の治験中の治療薬剤のための特定の制御された流量に対応しており、1つ以上の臨床試験条件に関係付けられている、ステップと、臨床試験プロトコルまたはランダム化スケジュールに特定されているように、個々の患者の臨床試験条件に対応する1つ以上の可撓性のチュービングセットから、選択された可撓性のチュービングセットを選択するステップと、流体ポンプとの流体連通を確立するために、可撓性のチュービングセットの近位端部を流体ポンプに取り付けるステップと、可撓性のチュービングセットの遠位端部を患者インターフェースに取り付けるステップと、治験中の治療薬剤を患者に投与するステップとを含む、方法に向けられている。
【0032】
方法の別の実施形態では、1つ以上の既知の、事前選択された、および制御された流量において、単一のポンプユニットによって送達される実質的に非ニュートン性の特質を示す治療薬剤を患者に送達するための最適化されたチュービングセットを提供する方法が提供される。方法は、治療薬剤の所望の薬物動態に基づいて、患者への投与のための治療薬剤の1つ以上の所望の流量を識別するステップと、治療薬剤の送達が起こることとなる1つ以上の室温を識別するステップと、患者への送達のための医薬品製剤の中の治療薬剤の温度、粘度、および濃度の間の関係を識別するために、試験を実行するステップと、理論的な計算および計算流体力学分析のうちの1つ以上に基づいて、所望の流量のうちの1つ以上に関連付けられる実験的なチュービングセットの内部直径、長さ、および内部表面粗さの値を特定するステップと、非ニュートン性の特質を示す治療薬剤を実験的なチュービングセットを通して推進するために必要とされる力を特徴付けするステップと、複数の温度および流量において実験的なチュービングセットの中に治療薬剤をディスペンスするために、必要とされる流体ポンプパワーを実験的に決定するステップと、観察された流量-対-所望の流量に対処するために、実験的なチュービングセットの値を調節し、最適化されたチュービングセットを選択するステップと、最適化されたチュービングセットを通る所望の流量を確認するステップと、を含む。
【0033】
さらなる態様は、以下の説明においてより詳細に記載されているように、チュービングセットおよびこれらのチュービングセットを含む装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1A】1つ以上の実施形態による、終端ルアーテーパー接続を特徴とする4つの一般の血管アクセスデバイス(VAD)を使用して静脈内薬剤送達を達成するための患者インターフェースコンポーネントの解剖学的場所を示す、簡単化された部分的な切欠正面図ダイアグラムである。
図1B】1つ以上の実施形態による、植え込まれた血管アクセスデバイス(VAD)または「ポート」およびHuber針を使用して静脈内薬剤送達を達成するための患者インターフェースコンポーネントの解剖学的場所を示す、簡単化された部分的な切欠正面図ダイアグラムである。
図1C】1つ以上の実施形態による、さまざまな真っ直ぐな進入のおよび角度付きの針設置を使用して皮下投与および筋肉内投与を達成するための患者インターフェースコンポーネントの解剖学的場所を示す、簡単化された部分的な切欠正面図ダイアグラムである。
図1D】1つ以上の実施形態による、軟質の可撓性の投与カニューレの設置を達成するための、ならびに、皮下投与および筋肉内投与を提供するための患者インターフェースコンポーネントの解剖学的場所を示す、簡単化された部分的な切欠正面図ダイアグラムである。
図2A】1つ以上の実施形態による、3つの薬剤を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2B-1】1つ以上の実施形態による、レジメン要件に基づく例示的な投与シーケンスおよび時間遅延を図示する、いくつかの薬剤の併用療法を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2B-2】1つ以上の実施形態による、レジメン要件に基づく例示的な投与シーケンスおよび時間遅延を図示する、いくつかの薬剤の併用療法を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2B-3】1つ以上の実施形態による、レジメン要件に基づく例示的な投与シーケンスおよび時間遅延を図示する、いくつかの薬剤の併用療法を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2B-4】1つ以上の実施形態による、レジメン要件に基づく例示的な投与シーケンスおよび時間遅延を図示する、いくつかの薬剤の併用療法を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2B-5】1つ以上の実施形態による、レジメン要件に基づく例示的な投与シーケンスおよび時間遅延を図示する、いくつかの薬剤の併用療法を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2C】1つ以上の実施形態による、完全な薬剤レジメンの一部として、特定の他の薬剤によって先行および/または後続される治療薬剤を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2D】1つ以上の実施形態による、関心の薬剤およびさまざまなフラッシング溶液を送達するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図2E】1つ以上の実施形態による、関心の薬剤を送達するために、および、全身的なインフュージョンリアクションに反作用するために緊急薬剤を偶発的に投与するために、薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図3A】1つ以上の実施形態による、どのように本開示がその中に一体化されるかを図示する、臨床試験研究プロセスのフローダイアグラムである。
図3B】人間臨床試験の一部として研究される製剤特質、予期される薬物療法的効果、および予期される投薬レジメンに基づいて、1つ以上のレートにおいて非ニュートン性の治療薬剤を送達するためにチュービングセットを設計および改良するための1つの実施形態の中のプロセスのフローダイアグラムである。
図3C】1つ以上の実施形態による、製剤特質を与えられた実質的に非ニュートン性の治療薬剤を送達するためにチュービングセットを設計および改良するための支配パラメーター概略図ダイアグラムである。
図4】1つ以上の実施形態による、全身的なインフュージョンリアクションを検出するために患者ステータスの閉ループモニタリングを提供するために、および、全身的なインフュージョンリアクションに対する1つ以上の適当な臨床応答を可能にするために、薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図5】1つ以上の治療薬剤の投与の間にまたはその後に、患者インフュージョンリアクションを検出して応答するための1つの実施形態のプロセスのフローダイアグラムである。
図6A】1つ以上の実施形態による、チュービングセットおよび薬剤ルーメンの断面図である。
図6B】1つ以上の実施形態による、チュービングセットおよび薬剤ルーメンの断面図である。
図6C】1つ以上の実施形態による、チュービングセットおよび薬剤ルーメンの断面図である。
図7A】1つ以上の実施形態による、インラインフィルターおよびフロー制限器を含有するチュービングセットの一部分を図示する図である。
図7B】1つ以上の実施形態による、インラインフィルターおよびフロー制限器を含有するチュービングセットの一部分を図示する図である。
図8】1つ以上の実施形態による、治験中の治療薬剤のための臨床研究データ完全性を提供するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図9】1つ以上の治療薬剤を患者に送達するための選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図10A】電子健康記録システムの中に含有されている単一の薬剤のための薬剤オーダーの中の情報の代表的な例を示す図である。
図10B】患者のためのさまざまな薬剤投与および他のケアインストラクションを含む、薬剤レジメンの投与のための電子健康記録システムの中に含有されている薬剤オーダーセットの中の情報の代表的な例を示す図である。
図10C】1つ以上の実施形態による、薬剤オーダーに対する薬物送達装置の関連付けおよび検証を提供するために薬物送達装置の中に実装された選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図11】1つ以上の実施形態において本明細書で説明されているチュービングセットを組み込んだ薬剤送達装置またはシステムの選択された機能的コンポーネントのブロック図である。
図12A】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12B】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12C】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12D】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12E】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12F】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12G】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12H】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図12I】1つ以上の実施形態による選択されたチュービングセットおよび伝導体の断面図である。
図13】1つ以上の実施形態による、視覚的フィードバックを提供するチュービングセットの概略図である。
図14A】本開示の実施形態による、チュービングセットに配向されている拘束具の部分的な切欠側面図である。
図14B】本開示の実施形態による、チュービングセットの上に設置されている拘束具の部分的な切欠側面図である。
図15A】本開示の実施形態による、複数の離散的な程度の拘束をチュービングセットに提供するように構成されている調節可能な拘束装置の断面図である。
図15B】本開示の実施形態による、複数の離散的な程度の拘束をチュービングセットに提供するように構成されている調節可能な拘束装置の端面図である。
図15C】本開示の実施形態による、チュービングセットへの3つのレベルの連続的により大きな拘束を通したデバイスの漸進的な組み立てを図示する、調節可能な拘束装置の端面図および断面図である。
図16A】本開示の実施形態による、緊急チュービングセット遮断クランプを提供されており、複数の離散的な程度の拘束をチュービングセットに提供するように構成されている調節可能な拘束装置の斜視分解図である。
図16B図16Aの組み立てられたコンポーネントおよび2つの離散的な位置のうちの第1の位置にある遮断クランプの斜視図である。
図16C図16Aの組み立てられたコンポーネントおよび2つの離散的な位置のうちの第2の位置にある遮断クランプの斜視図である。
図17A】本開示の1つ以上の実施形態による、さまざまな形状を図示する、チュービングセットの上に組み立てられたいくつかの拘束具の端面図である。
図17B】本開示の1つ以上の実施形態による、チュービングセットの上に組み立てられたいくつかの拘束具および組み立て後の可視の指標の上面図である。
図17C】本開示の1つ以上の実施形態による、チュービングセットの上に組み立てられた拘束具ならびに組み立て後の可視のおよび機械可読指標の側面図、上面図、および底面図である。
図18A】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図18B】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図18C】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図18D】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図18E】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図18F】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図18G】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図18H】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図19A】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図19B】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図19C】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図20A】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図20B】チューブの圧縮のためのさまざまな解決策を示す図である。
図21】薬品送達デバイスの2つの構成を示す図である。
図22】パワーパックの例示的な構成を示す図である。
図23】パワーパックの例示的な構成を示す図である。
図24A】例示的なチュービングセット構成を示す図である。
図24B】例示的なチュービングセット構成を示す図である。
図25A】例示的なチュービングセット構成を示す図である。
図25B】例示的なチュービングセット構成を示す図である。
図26】例示的なチュービングセット構成を示す図である。
図27】例示的なチュービング構造体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
いくつかの例示的な本開示の実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明において記載されている構築またはプロセスステップの詳細に限定されないということが理解されるべきである。本開示は、他の実施形態が可能であり、さまざまな方式で実践または実施されることが可能である。
【0036】
大容量薬剤送達装置およびシステムの設計および使用は、新しい課題を提起する。薬剤の特質は、既存のデバイスによって投与されるものとは異なることが多い。より大容量で投与されるいくつかの薬剤は、投与の間にまたはその後に、全身的なインフュージョンリアクションをトリガーする可能性がある。これらのインフュージョンリアクションは、薬剤の作用のモードに関係付けられる、潜在的に致命的な全身的な反応であり、プレフィルドシリンジ、オートインジェクター、またはオンボディインジェクターによる単一の薬剤の投与からの局所的な注入部位反応または紅斑(それらは、不快であるが生命を脅かすものではない)とは異なっている。そのような装置およびシステムは、薬剤投与に対する即座の停止および1つ以上の緊急の反作用薬剤(たとえば、エピネフリン)の投与を要求する可能性がある。
【0037】
図11図13に関して説明されている実施形態のそれぞれは、図1図10Cおよび対応する特許請求の範囲に説明されている実施形態のそれぞれと組み合わせられることが可能である。
【0038】
図11は、外側ハウジング1120と、1つ以上の治療薬剤1122のための1つ以上のリザーバー1122´とを含む、例示的な大容量薬剤送達システムを図示しており、1つ以上のリザーバー1122´は、流体ポンプ1124に流体的に接続されており1123、それによって、リザーバー1122´は、本明細書で開示されているチュービングセット1125および患者インターフェース1126を経由して薬剤1122を患者1128に投与するために、流体ポンプ1124によって空にされることが可能である。
【0039】
また、薬剤送達システムは、コントローラー1121を提供されており、コントローラー1121は、有線接続または無線接続のいずれかを介して、装置のコンポーネントと通信する。1つ以上の実施形態において、1つ以上の実施形態によるコントローラーは、プロセッサー1121aと、プロセッサー1121aに連結されているメモリー1121bと、プロセッサー1121aに連結されている入力/出力デバイス1121cと、システムの異なるコンポーネント(すなわち、本明細書で説明されているシステムのコンポーネント)の間の通信を提供するためのサポート回路とを含む。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、プロセッサーによって実行されるときに、本開示に説明されている方法をシステムが実施することを引き起こすソフトウェアルーチンとして、メモリー1121bの中に記憶されている。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、ハードウェアにおいて実施される。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのソフトウェアルーチンは、プロセッサーによって制御されているハードウェアから遠隔に位置付けされている第2のプロセッサーによって記憶および/または実行されることも可能である。
【0040】
1つ以上の実施形態において、チュービングセット1125は、1つ以上の薬剤ルーメン1125fを提供されており、1つ以上の薬剤ルーメン1125fによって、薬剤1122は、流体ポンプ1124によって、患者1128の中へ患者インターフェース1126を通して注ぎ込まれる。前記患者インターフェース1126は、ルアー活性化式IVコネクターが使用される場合には、ルアーテーパーもしくはLuer-Lok(登録商標)フィッティングを含むことが可能であり、または、静脈内ルート、皮下ルート、もしくは筋肉内ルートに対応するさまざまな針アッセンブリを含むことが可能である。センサー1127は、患者インターフェース1126と別個にまたは一体的に、患者の上に位置付けされている。1つの実施形態では、患者インターフェース1126は、一体的なセンサー1127を備えた皮下針セット、筋肉内針セット、または静脈内針セットを含むことが可能である。
【0041】
1つ以上の実施形態において、チュービングセット1125は、また、1つ以上の伝導体1129を提供されており、センサー1127は、1つ以上の伝導体1129によってコントローラー1121に連結されている。1つ以上の実施形態において、チュービングセット1125は、また、光学的伝導体1125oを提供されており、光学的伝導体1125oは、1つ以上の視覚的フィードバックインジケーターを患者1128またはデバイスの別のユーザーに提供するために使用されることが可能である。
【0042】
図12A図12Iは、1つ以上の実施形態による薬剤ルーメンおよび伝導体の例示的な実施形態を図示している。薬剤ルーメンおよび伝導体の特定の配置が図12A図12Iに描いているが、薬剤ルーメンおよび伝導体の多くの配置が本開示の範囲の中にあるということ、ならびに、提供されている例示的な図は、図示の目的のためのものであり、伝導体およびルーメンの配置を限定してはならないということが、当業者に明らかであることとなる。
【0043】
図12A図12Iにおいて見られるように、1つ以上の代替的な実施形態において、チュービングセット1200は、1つ以上の薬剤ルーメン1201および1つ以上の内部伝導体1202を提供されている。1つ以上の代替的な実施形態において、チュービングセット1203は、1つ以上の内部薬剤投与ルーメン1204および1つ以上の外部伝導体1205を提供されており、1つ以上の伝導体1205は、チュービング1203の外部に実質的に位置している。前記伝導体1202、1205は、コントローラーと1つ以上のセンサーとの間の連結および通信を可能にし、一方では、前記ルーメン1201、1204は、薬剤投与を可能にする。伝導体1202、1205は、チュービングセットの長さにわたって(それは、使用される送達デバイスおよび患者インターフェースに基づいて変化されることが可能である)、薬剤ルーメン1201、1204に対して平行な様式で位置している。
【0044】
1つ以上の代替的な実施形態において、チュービングセット1206は、1つ以上の内部薬剤ルーメン1207および1つ以上の内部光学的伝導体1208を提供されている。光学的伝導体1208は、本明細書で説明されているように使用され、チュービングセット1206を組み込んだ薬剤送達デバイスの1人以上のユーザーに視覚的フィードバックを提供することが可能である。
【0045】
1つ以上の実施形態において、チュービングセット1209は、1つ以上の内部薬剤ルーメン1210、1つ以上の内部光学的伝導体1211、および1つ以上の伝導体1212を提供されている。光学的伝導体1211は、薬剤送達デバイスの1人以上のユーザーに視覚的フィードバックを提供するために使用されることが可能であり、一方では、伝導体1212は、患者インターフェースから薬剤送達システムコントローラーへセンサーデータを通信するために使用されることが可能であり、両方とも、本明細書で説明されているように、チュービングセット1206を組み込んでいる。代替的な実施形態において、伝導体1212は、患者インターフェースの中のセンサーに給電するために使用される。
【0046】
代替的な実施形態において、1つ以上の外部伝導体1222を備えたチュービングセット1220は、介在するバリアコーティング1223を提供されており、1つ以上の流体ルーメン1221の中の薬剤を、伝導体1222または伝導体適用プロセスからの潜在的な汚染物質の浸出可能なまたは抽出可能な化合物から隔離する。
【0047】
代替的な実施形態において、1つ以上の外部伝導体1226および1つ以上の薬剤ルーメン1227を備えたチュービングセット1225は、薬剤ルーメン1227とチュービングセット1225材料との間に位置する介在するバリアコーティング1228を提供されており、1つ以上の流体ルーメン1221の中の薬剤を、外部伝導体1226または伝導体適用プロセスからの潜在的な汚染物質の浸出可能なまたは抽出可能な化合物から隔離する。1つの実施形態では、バリアコーティング1223、1228は、PTFEまたは他のフッ素ポリマー材料を含む。別の実施形態では、バリアコーティング1223、1228は、チュービングセットが製造されるときに共押出される。
【0048】
図12Gおよび図12Hを参照すると、1つ以上の代替的な実施形態において、チュービングセット1230は、1つ以上の内部薬剤ルーメン1231と、アンダーカット1232と、前記アンダーカット1232の中に位置する1つ以上の外部伝導体1233とを提供されており、前記外部伝導体1233を損傷から(たとえば、擦れまたは摩擦から)保護する。いくつかの実施形態において、1つ以上のアンダーカット1232は、チュービングセット1230の中に提供され、追加的な外部伝導体1233を収容および保護することが可能である。いくつかの実施形態において、チュービングセット1230は、1つ以上の外部伝導体1233および内部伝導体1234の組み合わせを有することが可能である。アンダーカットは、凹部(たとえば、溝部)である。
【0049】
いくつかの実施形態において、チュービングセット1230は、第1の軸線1240および第1の軸線1240に直交する第2の軸線1241の周りで異なる曲げ剛性を有する非対称の断面を含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のアンダーカット特徴1232は、チュービングセット1230の外部輪郭に位置しており、前記外部伝導体1233を損傷から(たとえば、曲げ、疲労、または応力亀裂から)保護するために、より高い程度の曲げ剛性を有する断面軸線の上に配向されている。
【0050】
いくつかの実施形態において、チュービングセット1230は、外側保護シース1235を提供されることが可能であり、外側保護シース1235は、アンダーカット1232およびチュービングセット1230の外側表面の一部またはすべてを実質的に囲み、(たとえば、摩擦または擦れなどによる)損傷から前記伝導体を保護する。いくつかの実施形態において、チュービングセット1230の材料は、過度の曲げに起因する摩耗および損傷から外部伝導体1233および/または内部伝導体1234を保護する保護シース1235のものと比較して、低い屈曲剛性を有している。いくつかの実施形態において、チュービングセット1236は、1つ以上の外部伝導体1238および外側保護シース1239を提供されることが可能であり、外側保護シース1239は、(たとえば、摩擦または擦れなどによる)損傷から前記外部伝導体1238を保護するために、チュービングセット1236の外側表面の一部またはすべてをカバーしている。1つの実施形態では、保護シース1235、1239は、チュービングセットの製造および1つ以上の外部伝導体1233、1238の適用の後に適用される。1つの実施形態では、保護シース1235、1239は、薬剤投与の間の追加的なプライバシーまたは配慮を患者に提供するための織物材料を含む。
【0051】
チュービングセットおよびバリアコーティングは、存在する場合には、シリコーン、PVC、DEHPなしのPVC、EVA、HDPE、LDPE、TPU、PTFE、フッ素ポリマー、または他の適切な可撓性材料のうちの1つ以上から作られることが可能である。いくつかの実施形態において、チュービングセットは、電気絶縁体である可撓性ポリマーから製造されている。いくつかの実施形態のチュービングセットは、押し出し加工されるが、本明細書で説明されているように、内側薬剤ルーメンに十分な寸法制御および公差制御を提供する他の手段によって形成されることも可能である。1つ以上の実施形態において、チュービング材料は、低い浸出可能なおよび抽出可能な化合物のために選択される材料となるように選ばれ、低い浸出可能なおよび抽出可能な化合物は、薬剤を汚染する可能性があり、生物学的薬剤と高い生体適合性を示す。
【0052】
チュービングセットおよびバリアコーティングは、存在する場合には、シリコーン、COC、COP、PVC、DEHPなしのPVC、EVA、HDPE、LDPE、TPU、PTFE、PCTFE、フッ素ポリマー、または他の適切な可撓性材料のうちの1つ以上から作られることが可能である。いくつかの実施形態において、1つ以上のタイ層が、チュービングセットを構成する2つ以上の材料(たとえば、薬物接触材料およびバリアコーティングなど)の結合を可能にするために提供されることが可能である。いくつかの実施形態において、チュービングセットは、電気絶縁体である可撓性ポリマーから製造されている。いくつかの実施形態のチュービングセットは、押し出し加工されるが、本明細書で説明されているように、内側薬剤ルーメンに十分な寸法制御および公差制御を提供する他の手段によって形成されることも可能である。1つ以上の実施形態において、チュービング材料は、低い浸出可能なおよび抽出可能な化合物のために選択される材料となるように選ばれ、低い浸出可能なおよび抽出可能な化合物は、薬剤を汚染する可能性があり、生物学的薬剤と高い生体適合性を示す。1つ以上の実施形態において、チュービングセット材料は、内側にCOC薬物接触層を含み、外側にPCTFEフィルム(たとえば、Aclar製)を含み、それらは、図27に示されているように、中間タイ層を通して結合されている。図27に示されているような160ミクロン厚さは、例示的なものであり、変化され得る。
【0053】
いくつかの実施形態において、1つ以上の伝導体は、電気的伝導体(たとえば、炭素、銅、ニッケル、または銀など)から製造されている。いくつかの実施形態において、伝導体は、導電性インクを含む。1つ以上の実施形態において、外部伝導体は、導電性インクを含む。導電性インクを含む材料は、金属ナノ粒子の溶液を含むことが可能である。導電性インクは、チュービングの製造の間に、または、別個の2次的な動作として、チュービングセットに塗布されることが可能である。導電性インクは、フレキソグラフィック印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、またはステンシル印刷によって塗布されることが可能である。1つ以上の代替的な実施形態において、外部に位置する伝導体は、導電性ポリマーを含む。1つ以上の代替的な実施形態において、導電性ポリマーは、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリ[3,4-(エチレンジオキシ)チオフェン]、ポリピロール、ポリアニリン、またはポリフェニレンのうちの1つ以上から選択される。1つ以上の代替的な実施形態において、外部に位置する伝導体654は、電着フィルムを含む。1つ以上の実施形態において、電着フィルムは、ポリピロール-ポリアニリン複合導電性フィルムである。
【0054】
いくつかの実施形態において、1つ以上の伝導体は、光ファイバー、シリカファイバーバンドル、ポリマー、または可撓性ポリマーチューブおよび液体コア組み合わせを含む、光学的伝導体である。いくつかの実施形態において、1つ以上の伝導体は、人間の可視スペクトルの外側の光波長を送信することができる光学的伝導体である。いくつかの実施形態において、1つ以上の伝導体は、人間の可視スペクトルの中の光波長を送信することができる光学的伝導体である。
【0055】
いくつかの実施形態において、チュービングセットは、電気的伝導体または光学的伝導体の連続性を保存するために、低エネルギー方法(たとえば、エチレンオキシドガスまたは気化した過酸化水素など)を使用して滅菌される。いくつかの実施形態において、チュービングセットは、電気的伝導体または光学的伝導体の連続性を保存するような様式で構成されている、高エネルギー方法(たとえば、ガンマ線照射または電子ビーム照射など)を使用して滅菌される。
【0056】
本明細書における開示の1つ以上の実施形態において、チュービングセットは、薬剤送達システムのステータスについてフィードバックをユーザーに提供することを可能にされることもできる。ユーザーへのフィードバックは、たとえば、適正なセットアップの確認、薬剤を投与するための用意ができていること、1つ以上の薬剤投与の進行状況、投与の前の構成のエラー、1つ以上の薬剤の投与の間のエラー、または、薬剤投与の完了を含むことが可能である。当業者は、ユーザー集団、薬剤レジメン、および臨床的特質に基づいて、薬剤送達システムの1人以上のユーザーに提供され得る多種多様なユーザーフィードバックを認識することとなる。
【0057】
本明細書における開示の1つ以上の実施形態において、チュービングセットは、薬剤送達システムのステータスについてフィードバックをユーザーに提供することを可能にされることもできる。ユーザーへのフィードバックは、たとえば、適正なセットアップの確認、薬剤を投与するための用意ができていること、1つ以上の薬剤投与の進行状況、投与の前の構成のエラー、1つ以上の薬剤の投与の間のエラー、または薬剤投与の完了を含むことが可能である。ユーザーへのフィードバックは、オートインジェクターデバイスでは慣習的であるように、投薬のスタート、投薬の終了、または、インプロセスフィードバックを含むことが可能であり、または、デバイスの性質または構成に特有のものであることも可能である。たとえば、複数の針セットまたはチュービングルーメンを備えたデバイスでは、適正なセットアップの確認または薬剤を投与するための用意ができていることに関係付けられるフィードバックは、どの針セットが挿入されるべきかおよびどの順序で挿入されるべきかのインジケーターを含むことが可能であり、ユーザーが多くの中から適当な針セットを識別することを助ける。この例を続けると、薬剤投与の完了に関係付けられるフィードバックは、複数の針の間でどの針が除去される準備ができているかを示すフィードバックを含むことが可能である。代替的に、複数の薬剤リザーバーを備えたデバイスでは、適正なセットアップの確認または薬剤を投与するための用意ができていることに関係付けられるフィードバックは、デバイスの中の適正なバッグ据え付け(すなわち、流体連通および/またはセンサー通信)のインジケーターを含むことが可能である。また、代替例において、複数の針またはチュービングセットルーメンを備えたデバイスでは、適正なセットアップの確認または薬剤を投与するための用意ができていることに関係付けられるフィードバックは、適正な針挿入のインジケーターを含むことが可能である。適正なセットアップの確認に関係付けられるフィードバックは、例として、輸液セットの複数のセグメントが適正に(すなわち、流体的に、電気的に、光学的に、空気圧式に)接続されているということ、または、針セットがチュービングセットおよび/またはチュービングセットルーメンに適正に接続されているということのインディケーションを含むことが可能である。1つ以上の薬剤の投与の間のエラーに関係付けられるフィードバックは、例として、チュービングセットもしくは針の中の閉塞、過度の(すなわち、意図しない、処方されていない、または安全でない)流量、または、注入の間の皮膚からの針の除去を含むことが可能である。当業者は、ユーザー集団、薬剤レジメン、薬物送達デバイス構成、および臨床的特質に基づいて、薬剤送達システムの1人以上のユーザーに提供され得る多種多様なユーザーフィードバックを認識することとなる。
【0058】
代替的な実施形態において、図13を参照すると、薬剤送達システムの1つ以上の代替的な実施形態において、チュービングセット1125は、光学的伝導体1125oおよび薬剤ルーメン1125fを特徴とする断面設計1300を提供されている。チュービングセット1125は、本明細書の他の箇所に説明されているように、薬剤送達システムの中に収容されている選択的に点灯されたインジケーター1134と光学的な接触を行うように位置決めされている。インジケーター1134がコントローラーなどによって点灯されているときに、光は、チュービング1125の中の光学的伝導体1125oを通して伝導され、チュービングセット1125またはその一部分の長さにわたる視覚的フィードバック1301を可能にする。
【0059】
いくつかの実施形態において、前記インジケーター1134は、複数の異なる色を表示することができるアドレス指定可能なLEDであり、さまざまな視覚的フィードバック状態がエンドユーザーに通信されることを可能にする。いくつかの実施形態において、視覚的フィードバックは、異なる色の光1301、1302、1303の可視インジケーターを含む。いくつかの実施形態において、視覚的フィードバックは、緑色、琥珀色、および赤色の光1301、1302、1303の可視インジケーターを含む。いくつかの実施形態において、視覚的フィードバックは、異なる色の光1304、1305、1306のパルス状視覚的インジケーターを含む。別の代替的な実施形態では、視覚的フィードバックは、緑色1304、琥珀色1305、または赤色1306のパルス状視覚的インジケーターを含む。
【0060】
いくつかの実施形態において、色および/または点滅パターン(赤色の点滅、赤色-黄色のパルシング、または、速いもしくは遅い点滅)の間欠的な光信号が、異なる色1301、1302、1303の代わりに使用されることが可能である。別の代替的な実施形態では、前記インジケーター1134は、1つ以上のフィードバックパターン1304、1305、および1306でパルス化され、フィードバックパターンは、インジケーター1134色から独立している。
【0061】
別の代替的な実施形態では、チュービング1125は、不透明な色で選択的にマスクされ、光学的伝導体1125oを通して伝導される光の1つ以上の部分を隠しおよび/または露わにし、視覚的フィードバックのさらなる並べ替えがエンドユーザーに提示されることを可能にする。別の代替的な実施形態では、チュービング1125は、不透明なまたは半透明の織物材料で選択的にカバーされ、患者のプライバシーを保護し、または、薬剤投与の間の追加的な配慮を提供する。
【0062】
1つ以上の実施形態において、図11図13に関して直ぐ上方に説明されているチュービングセットは、図1図10に関して説明されている装置、システム、および方法、ならびに、下記に説明されている図1図10に関して説明されている実施形態(大容量薬剤投与のための装置および方法)とともに使用または組み合わせられるように構成されている。したがって、いくつかの実施形態において、図1図10に関して説明されている装置、システム、および方法は、下記に説明されているさまざまな実施形態(それに限定されないが、第1の126を付番されている実施形態を含む)と組み合わせてまたはそれに追加して、図11図13に関して直ぐ上方に説明されている装置、チュービングセット、方法、およびキットをさらに含む。
【0063】
本明細書で使用されているように、「輸液」、「注入」、および「投与」は、相互交換可能に使用され、それは、皮下(SC)ルート、筋肉内(IM)ルート、静脈内(IV)ルート、または経腸ルートによって行われる(同様に、相互交換可能に使用される用語である)。投与ルートは、特定の薬剤の薬物動態(PK)プロファイル、製剤コンポーネント、承認された規制当局の表示、個々の臨床的判断、または臨床上の必要性に基づく。
【0064】
本開示の実施形態は、薬剤投与のための装置、システムおよび方法を提供し、薬剤の数、投与順序、体積、送達時間、および投与のルートは、独立して選択される。装置、システム、および方法の実施形態は、研究施設における初期の人間臨床試験から、薬物承認後の家庭環境における商業的発売を通して使用可能な単一のアーキテクチャーを提供する。1つ以上の実施形態は、家庭環境における使用を提供し、そこでは、装置、システム、および方法は、医療トレーニングを受けていない患者または素人の介護者による使用のために本質的に安全で直感的である。
【0065】
したがって、本開示の実施形態は、さまざまなシーケンス、レート、および設定において、家庭の中での多くの異なる薬剤の送達(歴史的に診療所内環境に限定されているものを含む)を可能にする、薬物送達装置、システム、および方法を提供する。当業者によって認識されることとなるように、本明細書で開示されているデバイス、装置、および/またはシステムの例、改善、および配置を実施する多数の方式が存在している。図面および以下の説明に描かれている例示的な実施形態が参照されることとなるが、本明細書で開示されている実施形態は、本開示によって包含されるさまざまな代替的な設計および実施形態を網羅することを意味するものではない。
【0066】
本開示の実施形態は、臨床環境の外側であっても、治療薬剤の前に、その間に、およびその後に、他の薬剤の投与を可能にすることによって、薬物送達デバイス、装置、またはシステムの技術を進歩させる。本開示の1つ以上の実施形態は、薬物開発プロセスに任意の容積制限または「ブレークポイント」を課さず、送達デバイス、装置、およびシステム設計から製剤開発および臨床試験を切り離す。加えて、実施形態は、特定のセンサーを通して全身的なインフュージョンリアクションを検出すること、薬の送達を食い止めること、および、1つ以上の緊急の反作用薬剤を投与することを可能にすることによって、薬物送達デバイス、装置、またはシステムを進歩させる。本開示の1つ以上の実施形態は、EHR一体化を提供する、ならびに、オーダー通りに複雑なレジメンの家庭送達を可能にすることによって、患者の記録の中の投与を更新することによって、および、余分な労力をかけずに患者のための完全なレジメン履歴を医療提供者がレビューすることを可能にすることによって、薬物送達デバイス、装置、またはシステムの技術を進歩させる、装置、システム、および方法をさらに提供する。1つ以上の実施形態は、EHRシステムとの一体化を可能にし、安全な条件の下でのみ薬剤の投与を可能にし、現在では臨床環境に存在している安全対策を家庭で再現する、装置、システム、および方法を提供する。
【0067】
さまざまな本開示の実施形態は、治療薬の大量輸液のために構成されている改善されたシステムまたは装置および方法に向けられている。より具体的には、実施形態は、所望の治療効果を実現するために十分に大きなおよび変化する体積で、投与の1つ以上の生理学的なルートを介して、1つ以上の治療薬を送達するように組み合わせられるように構成されているコンポーネントを含む、システム、装置、および方法を提供する。1つ以上の実施形態において、治療薬は、随意的に、医療従事者によってオーダーされる通りに完全な治療レジメンを達成するために、前薬剤投与、後薬剤投与、および緊急薬剤投与を含むことも可能である。いくつかの実施形態において、利用されるコンポーネントは、キットの一部であり、コンポーネントのキットと称されることが可能である。1つ以上の実施形態のシステム、装置、および方法は、特質が未知であるときに、1つ以上の治療薬の薬理学的なおよび生理学的な効果を決定するために使用され、次いで、さまざまな環境において(たとえば、診療所においてまたは家庭においてなど)投与されるときに、治療効果を実現するために所望のパラメーターにおいて治療薬を送達するために使用されることが可能である。加えて、1つ以上の実施形態のシステム、装置、および方法は、薬物送達デバイス、装置、またはシステムの投与設定およびエンドユーザーに基づいて、使いやすさ、安全、および便利性を改善する。
【0068】
1つ以上の本開示の実施形態は、大量の非経口薬または経腸薬を患者に投与するための新しいおよび/または改善された装置、システム、および方法を提供する。大容量の静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、および経腸投与は、本明細書における開示によって提供される。より具体的には、1つ以上の本開示の実施形態は、現在では臨床環境に限定されている薬剤が、高度にトレーニングを受けた医療従事者または診療所の訪問の必要性なしに、患者または素人の介護者によって家庭において投与されることを可能にする。結果として、1つ以上の本開示の実施形態は、理想的には、大容量の生物学的製剤(たとえば、モノクロナール抗体など)の家庭投与に適している。
【0069】
本明細書で説明されている実施形態は、腫瘍学において一般的であるように、さまざまな薬剤レジメン(マルチ薬物レジメンを含む)を投与するための構成可能な複数の薬剤リザーバーを備えた薬物送達装置、システム、または方法を提供する。レジメンは、シーケンシャルな、並列的な、時間遅延の、または偶発的な様式で、経時的に投与されることが可能である。1つ以上の実施形態において、薬物送達システムは、電子健康記録システムおよび1つ以上の薬剤オーダーまたはオーダーセットへのインターフェースを準備されており、研究室値または生理学的なモニタリングに基づいて、マルチ薬物レジメンの投与および偶発的な薬剤投与を可能にする。1つ以上の本開示の実施形態は、既存の先行技術デバイスの能力を超えるより複雑な薬剤レジメンの家庭投与を提供する。
【0070】
1つ以上の実施形態において、チュービングセットは、承認された薬剤のための1つ以上の臨床試験条件または投薬レジメンに対応する制限された流量を提供される。また、1つ以上の本開示の実施形態は、同じデバイス、装置またはシステムによって投与されることとなる、承認前臨床試験薬と商品化された薬の両方提供し、コスト、市場投入までの時間、および、デバイス、装置またはシステム複雑さを大幅に低減させる。
【0071】
1つ以上の実施形態において、リザーバーは、デバイス、装置、またはシステムによって投与される薬剤レジメンに基づいて、短期または長期の薬物安定性のために個別に設計されることが可能である。リザーバーは、患者もしくは介護者によって家庭において使用の時点で充填されるか、調剤薬局によって充填されるか、または、医薬品製造業者によって充填されることが可能である。随意的に、薬物送達システムは、いくつかの実施形態において、投与の前におよびその後に、静脈内フラッシュ溶液を備えて構成されることが可能である。
【0072】
1つ以上の実施形態において、薬物送達システムは、コントローラー、アルゴリズム、およびセンサーを準備されており、センサーは、患者の潜在的に生命を脅かす全身的なインフュージョンリアクションを検出するために、コントローラーに連結されている。さらに、薬物送達装置、システム、および方法の実施形態は、全身的なインフュージョンリアクションに応答して、自律的に、または、遠隔の臨床医モニターの指示により、相殺する緊急薬剤を投与すことが可能であり、そうでなければ、投与モニタリング要件および安全考慮事項に起因して診療所内に制限されることとなる薬剤の家庭投与を可能にする。そのうえ、1つ以上の実施形態において、薬物送達システムは、インフュージョンリアクションを引き起こす傾向を伴う薬剤の前および後に、予防的薬剤を送達するように構成されている。
【0073】
1つ以上の実施形態において、薬物送達システムは、臨床試験データ管理システムへの入力/出力インターフェースを提供されている。いくつかの実施形態において、データ管理システムは、その中の1つ以上の薬物送達システムから臨床試験の間に収集されたデータのための恒久的なストレージを含有している。いくつかの実施形態において、恒久的なデータストレージの中のデータは、薬物承認のための規制当局への提出をサポートするために使用される。いくつかの実施形態において、1つ以上の薬物送達装置またはシステムは、特定の患者のための1つ以上の治験中の治療薬剤および/または臨床試験投与条件に関連付けられる。
【0074】
患者インターフェース
生理学的な投与ルートの選択は、薬剤を患者に送達するために使用される患者インターフェースを決定付ける。最も一般的な生理学的なルートは、図1Aから図1Dに示されているが、患者インターフェースの多くの他の構成が、当業者に明らかであることとなり、本明細書における説明は、単に例示目的のためのものであり、本開示を限定するものとして解釈されてはならない。
【0075】
図1Aおよび図1Bを参照すると、末梢静脈カテーテル(PIV)115または中心静脈アクセスデバイス(CVAD)107および103を介して薬剤を受け入れる患者のために、患者インターフェース104が、当業者によく知られているLuer-Lok(登録商標)またはルアーテーパー接続によって提供される。植え込まれた静脈ポート127およびカテーテル128を介して薬剤を受け入れる患者のために、患者インターフェース125は、特殊化されたスチール針(たとえば、ヒューバー針124など)を用いた針進入セプタム129への経皮的なアクセスによって提供される。
【0076】
図1Cを参照すると、皮下ルートを介して薬剤を受け入れる患者のために、患者インターフェースは、注入部位に対して90°に(142)または45°に(160)針を設置する皮下(SC)針アッセンブリ140および158を含み、それによって、中空ボア針ポイント143および170を通って、SC組織148および175にアクセスする。本装置またはシステムの実施形態による筋肉内(IM)投与のために、患者インターフェースは、IM針アッセンブリ151を含み、中空ボア針155は、オープン針ポイント156を通して患者の筋肉組織149の中へ設置される。針142、155、および160の材料は、当技術分野において一般的なシリコン処理されたリジッドの医療用グレードのステンレス鋼である。薬剤は、一体的なチュービングセット145、154、および172を介して患者に送達される。
【0077】
図1Dを参照すると、SCルートまたはIMルートを介して薬剤を受け入れる患者のために、患者インターフェースは、代替的に、除去可能なリジッドのインサーター針によって設置される可撓性の軟質カニューレを含むことが可能である。針アッセンブリ181は、患者または介護者180によって、随意的に、1つ以上の挿入アフォーダンス(insertion affordance)186を使用して、患者皮膚182に対して挿入される。患者皮膚182に対して設置されると、針アッセンブリ181の第1の部分は、ユーザー188によって除去され、オープン先端部194を備えた軟質の可撓性カニューレ192を含む一部分191を皮膚の中に保つ。針アッセンブリ189の第1の除去された部分は、スチールインサーターカニューレ190と、挿入および除去アフォーダンス189とを含む。針アッセンブリ191の保たれた部分は、患者のSC組織193への薬剤投与のためのチュービングセット195を含む。また、IM投与は、可撓性カニューレ194のオープン端部を患者の筋肉組織195の中へ設置するために可撓性カニューレ183およびインサーター針184の長さを単に増加させることによって提供される。インサーター針190の材料は、リジッドのシリコン処理された医療用グレードのステンレス鋼であり、可撓性の投与カニューレ184の材料は、任意の生体適合性ポリマー(たとえば、PFTEなど)であることが可能である。
【0078】
薬物送達システムコンポーネント
図2Aは、外側ハウジング219と、1つ以上の治療薬剤220、221、および222のための複数のリザーバー208、209、および210とを含む、例示的な薬物送達装置またはシステムの変形例を図示しており、複数のリザーバー208、209、および210は、流体ポンプ218に流体的に接続されており211、212、および213、それによって、リザーバーは、チュービングセット215および患者インターフェース216を経由して薬剤を患者217に投与するために、流体ポンプ218によって空にされることが可能である。3つのリザーバー208、209、および210が本明細書で説明されているが、リザーバーの多くの構成が、所望の薬剤レジメンに基づいて明らかであり、それらは、本開示を限定することなく、例示目的のためだけに提示されている。例示的な実施形態が明らかにするように、任意の数の薬剤が、所望の通りに本発明のシステムによって投与されることが可能である。
【0079】
いくつかの実施形態において、外側ハウジング219は、1つ以上のリザーバー208、209、210と、リザーバーと流体ポンプ218との間の流体連通部211、212、213とを実質的に囲んでいる。いくつかの実施形態において、外側ハウジング219は、流体ポンプ218と、リザーバーと流体ポンプ218との間の流体連通部211、212、213とを実質的に囲んでおり、1つ以上のリザーバー208、209、210を部分的に囲んでいる。
【0080】
いくつかの実施形態において、外側ハウジングは、リジッドのエンクロージャーである。いくつかの実施形態において、外側ハウジングは、患者の身体またはポケットに一致するように実質的に可撓性である。いくつかの実施形態において、外側ハウジングは、単一の輪郭付きの側部を備えて構成されており、単一の輪郭付きの側部は、患者の身体に向けて配向されており、患者の身体に一致するように位置している。いくつかの実施形態において、リジッドのプラスチック材料は、たとえば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、またはポリスチレンなどである。いくつかの実施形態において、外側ハウジングは、患者の身体に最も近い側において、軟質の柔軟な材料(たとえば、熱可塑性エラストマーまたは熱可塑性ポリウレタンなど)によってオーバーモールドされている。いくつかの実施形態において、外側ハウジングは、患者の身体に最も近い側において、軟質の柔軟なゲル材料を提供されている。いくつかの実施形態において、外側ハウジングは、クリップを備えて構成されており、患者の衣服、ポケット、またはベルトへの取り付けを可能にする。
【0081】
図2Bを参照すると、本発明の薬物送達装置またはシステムの実施形態は、開始282および終了283を伴う時間シーケンスにおいて、さまざまな薬剤のシーケンシャルな投与、同時の投与、時間遅延の投与、および偶発的な投与を提供する。時間シーケンスの間に、複数の薬剤220、221、222は、(図2B-1に示されているような)所定のシーケンシャルな順序277で、(図2B-2に示されているような)同時の様式278で、所定の時間遅延271の後の開始において(図2B-3に示されているような)所定のシーケンシャルな順序279で、または、1つ以上の均等にもしくは不均等に間隔を置いて配置された時間遅延272、273、および274によって分離されている(図2B-4に示されているような)所定のシーケンス280で送達されることが可能である。代替的に、時間シーケンスの間に、複数の薬剤220、221、222は、(図2B-5に示されているような)所定のシーケンス281で送達されることが可能であり、そこでは、特定の薬剤が、随意的な時間遅延275の後に同時に投与され(220および221)、その後に、他の薬剤222が、所定の時間遅延276の後に投与される。先述の例は、例示目的のためのものであり、当業者に明らかになることとなる薬剤の数または構成を限定するものとして解釈されてはならない。
【0082】
図9は、外側ハウジング801と、1つ以上の治療薬剤807、808のための複数のリザーバー807´、808´とを含む、例示的な薬物送達装置またはシステムの変形例を図示しており、複数のリザーバー807´、808´は、流体ポンプ811に流体的に接続809、810されており、それによって、リザーバー807´、808´は、チュービングセット812および患者インターフェース813を経由して患者814に薬剤807、808を投与するために、流体ポンプ811によって空にされることが可能である。複数のリザーバー807´、808´は、2つのリザーバーのみを示しているが、これは、単に図示のためのものであり、本明細書で説明されている装置およびシステムは、特定の数のリザーバーに限定されない。1つ以上の実施形態において、任意の適切な数のリザーバーが存在することが可能である。また、薬物送達システムは、コントローラー803を提供されており、コントローラー803は、有線接続または無線接続のいずれかを介して、装置のコンポーネントと通信する。1つ以上の実施形態において、1つ以上の実施形態によるコントローラーは、プロセッサー804と、プロセッサー805に連結されているメモリーと、プロセッサー805に連結されている入力/出力デバイス806と、システムの異なるコンポーネント(すなわち、本明細書で説明されているシステムのコンポーネント)の間の通信を提供するためのサポート回路とを含む。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、プロセッサーによって実行されるときに、本開示に説明されている方法をシステムが実施することを引き起こすソフトウェアルーチンとして、メモリー805の中に記憶されている。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、ハードウェアにおいて実施される。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのソフトウェアルーチンは、プロセッサーによって制御されているハードウェアから遠隔に位置付けされている第2のプロセッサーによって記憶および/または実行されることも可能である。いくつかの実施形態において、第2のプロセッサーは、クラウドコンピューティングサービスまたはサーバーを含む。いくつかの実施形態において、第2のプロセッサーは、医療提供者によって使用される遠隔患者モニタリングシステムを含む。いくつかの実施形態において、第2のプロセッサーは、電子健康記録(EHR)システムインターフェースを含む。いくつかの実施形態において、第2のプロセッサーは、臨床試験データ管理システムインターフェースを含む。いくつかの実施形態において、第2のプロセッサーは、スマートフォン、スマートタブレット、スマートテレビセット、または音声活性化アシスタントを含む。
【0083】
1つ以上の実施形態において、1つ以上の入力/出力デバイス806は、光供給源を含み、光供給源は、コントローラー803からインストラクションまたは信号を受け取ると点灯されることが可能である。1つ以上の実施形態において、光供給源は、チュービングセット812の中の光学的伝導体に連結されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上の入力/出力デバイス806は、チュービングセット812の中の伝導体に電気的に連結されているパワー供給源を含む。
【0084】
1つ以上の実施形態において、コントローラー803は、流体ポンプ811に連結され、その中の流体フローをセンシングおよび/または制御することも可能である。1つ以上の実施形態において、コントローラー803は、1つ以上の流体接続部809、810に連結され、その中の流体フローをセンシングおよび/または制御することも可能である。1つ以上の実施形態において、コントローラー803は、1つ以上のセンサー、および、薬剤807、808を含有するリザーバー807´、808´に連結されることも可能である。1つ以上の実施形態において、外側ハウジング801、リザーバー807´、808´、および/またはチュービングセット812は、同様にコントローラー803に連結されているセンサーを備えて構成されることが可能である。1つ以上の実施形態において、コントローラー803は、患者814の上の1つ以上のセンサー815に連結されることも可能である。
【0085】
治療薬剤および他の薬剤
治療薬剤、予防的前薬剤、予防的後薬剤、緊急薬剤、およびフラッシング溶液を含む、さまざまな薬剤が、本開示によって送達されることが可能である。したがって、「治療薬剤」は、治療薬剤(たとえば、前薬剤または生理食塩水フラッシュ)を投与している間に、疾患を治療するために使用される薬剤(たとえば、抗癌剤)を、システムによって送達される他の補助的な薬剤から区別するために、本明細書では便宜的な用語として使用される。
【0086】
いくつかの実施形態において、治療薬剤は、心臓血管疾患、胃腸疾患、自己免疫疾患、免疫疾患、血液学的疾患、腫瘍学的疾患、内分泌学的疾患、および呼吸器疾患の群から選択される1つ以上の疾患を治療するためのものである。いくつかの実施形態において、治療薬剤は、上述の疾患のうちの1つ以上を治療するための1つ以上の薬剤の共製剤(coformulation)である。いくつかの実施形態において、複数の治療薬剤は、併用療法の一部として提供される。
【0087】
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、低分子薬物、治療用タンパク質、サイトカイン、ホルモン、血液製剤、生物学的製剤、モノクロナール抗体、抗体薬物複合体、二重特異性抗体、融合タンパク質、キメラ抗原受容体T細胞療法、細胞療法もしくは遺伝子療法、腫瘍溶解性ウィルス、または免疫療法である。
【0088】
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、免疫腫瘍学的薬剤または生物腫瘍学的薬剤である。いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、たとえば、免疫チェックポイント、サイトカイン、ケモカイン、分化抗原群、インターロイキン、インテグリン、成長因子、酵素、シグナル伝達タンパク質、プロアポトーシスタンパク質、抗アポトーシスタンパク質、T細胞受容体、B細胞受容体、または共刺激タンパク質などのような、いくつかの提案されたターゲットの群から選択される。
【0089】
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、たとえば、HER-2受容体モジュレーター、インターロイキンモジュレーター、インターフェロンモジュレーター、CD38モジュレーター、CD22モジュレーター、CCR4モジュレーター、VEGFモジュレーター、EGFRモジュレーター、CD79bモジュレーター、Trop-2モジュレーター、CD52モジュレーター、BCMAモジュレーター、PDGFRAモジュレーター、SLAMF7モジュレーター、PD-1/PD-L1阻害剤/モジュレーター、B-リンパ球抗原CD19阻害剤、B-リンパ球抗原CD20モジュレーター、CD3モジュレーター、CTLA-4阻害剤、TIM-3モジュレーター、VISTAモジュレーター、INDO阻害剤、LAG3(CD223)アンタゴニスト、CD276抗原モジュレーター、CD47アンタゴニスト、CD30モジュレーター、CD73モジュレーター、CD66モジュレーター、CDw137アゴニスト、CD158モジュレーター、CD27モジュレーター、CD58モジュレーター、CD80モジュレーター、CD33モジュレーター、APRIL受容体モジュレーター、HLA抗原モジュレーター、EGFRモジュレーター、B-リンパ球細胞接着分子モジュレーター、CDw123モジュレーター、Erbb2チロシンキナーゼ受容体モジュレーター、メソセリンモジュレーター、HAVCR2アンタゴニスト、NY-ESO-1 OX40受容体アゴニストモジュレーター、アデノシンA2受容体、ICOSモジュレーター、CD40モジュレーター、TIL療法、またはTCR療法などのような、提案された作用機序の群から選択される。
【0090】
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、セミプリムマブ、リツキシマブ、トラスツズマブ、アドトラスツズマブエムタンシン、ファムトラスツズマブデルエクステカン-nxki、ペルツズマブ、トランスツズマブ-ペルツズマブ、アレムツズマブ、ベランタマブマホドチン-blmf、ベバシズマブ、ブリナツモマブ、ブレンツキシマブベドチン、セツキシマブ、ダラツムマブ、エロツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、90-イットリウム-イブリツモマブチウキセタン、イサツキシマブ、モガムリズマブ、モキセツモマブパスドトックス、オビヌツズマブ、オファツムマブ、オララツマブ、パニツムマブ、ポラツズマブベドチン、ラムシルマブ、サシツズマブゴビテカン、タファシタマブ、またはマルゲツキシマブのうちの1つから選択される。
【0091】
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、マルチ薬剤治療レジメンの一部である。いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、AC、Dose-Dense AC、TCH、GT、EC、TAC、TC、TCHP、CMF、FOLFOX、mFOLFOX6、mFOLFOX7、FOLFCIS、CapeOx、FLOT、DCF、FOLFIRI、FOLFIRINOX、FOLFOXIRI、IROX、CHOP、R-CHOP、RCHOP-21、Mini-CHOP、Maxi-CHOP、VR-CAP、Dose-Dense CHOP、EPOCH、Dose-Adjusted EPOCH、R-EPOCH、CODOX-M、IVAC、HyperCVAD、R-HyperCVAD、SC-EPOCH-RR、DHAP、ESHAP、GDP、ICE、MINE、CEPP、CDOP、GemOx、CEOP、CEPP、CHOEP、CHP、GCVP、DHAX、CALGB 8811、HIDAC、MOpAD、7+3、5+2、7+4、MEC、CVP、RBAC500、DHA-Cis、DHA-Ca、DHA-Ox、RCVP、RCEPP、RCEOP、CMV、DDMVAC、GemFLP、ITP、VIDE、VDC、VAI、VDC-IE、MAP、PCV、FCR、FR、PCR、HDMP、OFAR、EMA/CO、EMA/EP、EP/EMA、TP/TE、BEP、TIP、VIP、TPEx、ABVD、BEACOPP、AVD、Mini-BEAM、IGEV、C-MOPP、GCD、GEMOX、CAV、DT-PACE、VTD-PACE、DCEP、ATG、VAC、VelP、OFF、GTX、CAV、AD、MAID、AIM、VAC-IE、ADOC、またはPEの群から選択されるマルチ薬剤治療レジメンの一部である。
【0092】
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、アジュバント化学療法のために使用される。いくつかの実施形態において、化学療法化合物は、ネオアジュバント化学療法のために使用される。いくつかの実施形態において、化学療法化合物は、アルキル化剤、植物性アルカロイド、抗腫瘍抗生物質、代謝拮抗剤、またはトポイソメラーゼ阻害剤、酵素、レチノイド、またはコルチコステロイドである。いくつかの実施形態において、化学療法化合物は、5-フルオロウラシル、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、エピルビシン、パクリタキセル、ドセタキセル、シクロホスファミド、イホスファミド、アザシチジン、デシタビン、ベンダムスチン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブスルファン、カバジタキセル、カルムスチン、クラドリビン、シタラビン、ダカルバジン、エトポシド、フルダラビン、ゲムシタビン、イリノテカン、ロイコボリン、メルファラン、メトトレキサート、ペメトレキセド、マイトマイシン、ミトキサントロン、テムシロリムス、トポテカン、バルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、またはビノレルビンの群から選択される。
【0093】
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療薬剤は、Centers for Disease Controlの「NIOSH List of Hazardous Drugs In Healthcare Settings」にしたがって、または、US Pharmacopeia General Chapter <800>「Hazardous Drugs - Handling in Healthcare Settings」によって定義されるように、有害薬剤として分類される。
【0094】
特定の治療薬剤を投与するときに、治療薬剤の前に(前薬剤)または治療薬剤の後に(後薬剤)、予防薬が患者に投与され、全身的なインフュージョンリアクションを回避し、または、治療薬剤の副作用からの不快感を和らげることが可能である。また、前薬剤および後薬剤は、本明細書の他の箇所に説明されている、薬剤レジメンまたは薬剤オーダーセットの一部を構成することも可能である。
【0095】
図2Cは、システムの中に同様に含有されている1つ以上の治療薬剤に加えて、特定の予防薬を投与するように構成されている例示的な薬物送達装置またはシステムを図示している。1つ以上の実施形態において、薬物送達装置またはシステム223は、薬剤224、225、および226のための複数のリザーバーを含有している。いくつかの実施形態において、リザーバー224は、治療薬剤228の前に投与される1つ以上の予防的前薬剤227を含有している。いくつかの実施形態において、治療薬剤228の投与は、必要とされる前薬剤224の完全な投与の後にのみ行われることが可能である。いくつかの実施形態において、リザーバー226は、治療薬剤228の後に投与される1つ以上の予防的後薬剤227を含有している。
【0096】
1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバー224または226は、0.9%通常生理食塩水、0.45%通常生理食塩水、水の中の5%デキストロース、0.45%通常生理食塩水の中の5%デキストロース、乳酸リンゲル溶液、アルブミン、および、添加された電解質(たとえば、カリウムなど)を含有する晶質流体の群から選択される1つ以上の薬剤を含有している。
【0097】
1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバー224または226は、鎮痛剤、解熱剤、コルチコステロイド、抗ヒスタミン剤、制吐剤、抗生物質、抗凝固剤、線維素溶解剤、または抗血栓溶解剤の群から選択される1つ以上の薬剤を含有している。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバー224または226は、ジフェンヒドラミン、アセトアミノフェン、オンダンセトロン、またはファモチジンのうちの1つを含有している。
【0098】
1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバー224または226は、バイパスチャンバーを特徴とするデュアルチャンバーシリンジの中に含有されている凍結乾燥された前薬剤または後薬剤を再構成するように構成されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバー224または226は、よりタイムリーな投与を可能にするために、予測的な方式で、凍結乾燥された前薬剤または後薬剤を再構成するように構成されている。
【0099】
薬剤を静脈内投与するときに、薬剤投与の前および後に、IVカテーテルシステムをフラッシングすることが必要である。フラッシングは、IVシステムの中のすべての薬剤が患者に完全に投与されることを保証するために、および、カテーテルシステムの凝固を防止するために、IVシステム全体を通した治療薬剤送達の後に流体体積を注ぎ込むプロセスを指す。1つ以上の実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、カテーテルフラッシングプロトコルと連動して治療薬剤を送達するように構成されることも可能である。
【0100】
図2Dを参照すると、1つ以上の実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、フラッシュリザーバー241、243、244および治療薬剤242のためのリザーバーを提供されている。送達装置またはシステムは、1つ以上の治療薬剤246の投与245の前におよび/または投与247、256の後に、1つ以上のカテーテルフラッシング溶液を送達するように構成されている。1つ以上の実施形態において、送達装置またはシステムは、前投与フラッシュリザーバー241から0.9%通常生理食塩水を投与し、リザーバー242の中の1つ以上の治療薬剤246がそれに続き、第1の後投与フラッシュリザーバー243の中の0.9%通常生理食塩水フラッシュがそれに続き、第2の後投与フラッシュリザーバー244の中のHeparin Lock Flush溶液がそれに続く。フラッシングは、投与プロセスの開始および終了に限定される必要はなく、複数の薬剤が投与されるときに、フラッシュリザーバーは、望まれる場合には、治療薬剤投与の間に介在されることが可能である。
【0101】
いくつかの実施形態において、1つのフラッシング溶液は、0.9%通常生理食塩水である。いくつかの実施形態において、1つのフラッシング溶液は、遺伝子組換え型組織プラスミノーゲン活性化因子(r-TPA)である。いくつかの実施形態において、1つのフラッシング溶液は、0.9%通常生理食塩水、Heparin Lock Flush溶液、100U/mLのHeparin Lock Flush溶液、および、5000U/mLのHeparin Lock Flush溶液の群から選択される1つ以上の薬剤である。いくつかの実施形態において、1つのフラッシング溶液は、抗菌剤である。いくつかの実施形態において、1つのフラッシング溶液は、抗凝固剤と組み合わせられた抗菌剤である。
【0102】
チュービングセット
図6A図6Cは、本開示とともに使用するための例示的なチュービングセットの変形例を図示している。1つの実施形態では、チュービングセット640は、断面チュービングプロファイル640´および少なくとも1つの内側薬剤ルーメン641を提供されている。薬物送達システムの使用の間に、内側薬剤ルーメン641は、本明細書の他の箇所に説明されている流体ポンプおよび患者インターフェースと流体連通しており、システムの中の薬剤を患者に送達する。
【0103】
チュービングセット材料からの潜在的な汚染物質の浸出可能なまたは抽出可能な化合物から、1つ以上の内側薬剤ルーメン648を隔離し、それによって、その中に送達される薬剤との適合性を改善することが望ましい可能性がある。したがって、いくつかの実施形態において、バリアコーティング647が、内側薬剤ルーメン648とチュービングセット材料646´との間に介在されることが可能である。1つの実施形態では、バリアコーティングは、PTFEフッ素ポリマー材料を含む。別の実施形態では、バリアコーティングは、チュービングセットが製造されるときに共押出される。別の実施形態では、1つ以上の薬剤ルーメンの内部薬剤接触表面は、疎水性コーティングを提供される。
【0104】
チュービングセットを切り替えることなく、本発明の薬物送達システムにおいて複数の流量を提供することが望ましい可能性がある。したがって、1つの実施形態では、チュービングセット642は、断面チュービングプロファイル642´および2つ以上の薬剤ルーメン643、644、645を提供されている。薬剤ルーメンは、異なるまたは同様の直径を有することが可能であり、それによって、さまざまな構成における流量での薬剤の投与を可能にする。例として、第1のルーメン644を通して投与される同じ薬剤は、図6Cに例示されているチュービングセット設計において第2のルーメン643を通して投与される場合よりも迅速に流れることとなる。代替的な実施形態において、薬剤送達は、より小さなルーメンからより大きなルーメンへ(たとえば、643から645へ)フローを切り替えることによって加速されることが可能である。代替的な実施形態において、薬剤送達は、より大きなルーメンからより小さなルーメンへ(たとえば、645から643へ)フローを切り替えることによって減速されることが可能である。代替的な実施形態において、1つ以上の薬剤ルーメンは、並列の方式で(たとえば、643および645、または、644および643を使用して)係合され、単一の薬剤のより速い投与を提供することが可能である。代替的な実施形態において、1つ以上の薬剤ルーメンは、異なる薬剤を同時にそれぞれ送達することが可能である。代替的な実施形態において、1つ以上の薬剤ルーメンは、本明細書で説明されているような緊急薬剤投与のケースのように、望まれるまでシステムによって使用されないままである。
【0105】
本明細書で説明されているチュービングセットのエレメントは、さまざまな形状および形態をとることが可能である。1つ以上の実施形態において、断面チュービングプロファイルは、実質的に円形の、楕円形の、長方形の、または多角形の形状をとることが可能である。チュービングセットの可撓性部分は、シリコーン、PVC、DEHPなしのPVC、EVA、HDPE、LDPE、TPU、PTFE、フッ素ポリマー、または他の適切な可撓性材料のうちの1つ以上から作られることが可能である。1つ以上の実施形態において、チュービングセットは、押し出し加工されるが、本明細書で説明されているように、内側薬剤ルーメンに十分な寸法制御および公差制御を提供する他の手段によって形成されることも可能である。1つ以上の実施形態において、チュービング材料は、低い浸出可能なおよび抽出可能な化合物のために選択される材料となるように選ばれ、低い浸出可能なおよび抽出可能な化合物は、薬剤を汚染する可能性があり、生物学的薬剤と高い生体適合性を示す。
【0106】
随意的に、チュービングセットの可撓性部分は、1つ以上の可撓性材料のセグメントを含むことが可能であり、長さに沿った異なるセクションにおいて異なる程度の可撓性を提供することが可能である。たとえば、よりリジッドの材料が、歪み緩和およびよじれ防止のために、流体ポンプへの接続部の近くに提供されることが可能であり、一方では、より可撓性の材料が、患者の皮膚に対する快適性のために、患者インターフェースの近くにおいて選択されることが可能である。チュービングセットの外部は、PFTEフッ素ポリマーまたは他の恒久的に潤滑性のコーティングを提供され、患者の皮膚または衣服の上でのチュービングセットの引きずりまたは引っ掛かりを防止することが可能である。
【0107】
1つ以上の実施形態において、および、図7A図7Bを参照すると、1つ以上のチュービングセットは、フィルターの流出側604において患者投与の前に流入薬剤603から望ましくないまたは免疫原性の粒子状物質602を除去するために、インラインフィルター601を提供されている。インラインフィルター材料は、理想的には、低吸収性(low-sorbing)、低タンパク質結合性、および、その中の薬剤との適合性を有するように選択される。随意的に、インラインフィルターは、多層フィルター膜を含むことが可能であり、それぞれの膜層は、異なるフィルター細孔サイズを特徴とする。
【0108】
1つ以上の実施形態において、1つ以上のチュービングセットは、第1のレートで流入薬剤605を提供するために、および、第1のレートよりも実質的に小さい第2のレートで流出薬剤608を提供するために、工学的なフロー制限部607を提供される。生物学的薬剤または剪断に敏感な薬剤とともに使用されるときに、平滑化された入口部606および工学的なフロー制限部607は、1つ以上の実施形態において、タンパク質の損傷または剪断を防止するように設計されている。
【0109】
流体ポンプ
リザーバーの構成、薬剤の粘度、および、薬剤の数に基づいて、さまざまな流体ポンプが、本明細書における開示において使用されることが可能である。いくつかの実施形態において、単一の流体ポンプが提供される。いくつかの実施形態において、複数の流体ポンプが提供される。いくつかの実施形態において、流体ポンプは、要求に応じて、スタート、休止、またはストップするように構成されている。いくつかの実施形態において、流体ポンプは、選択された薬剤リザーバーの選択的な係合および解除を提供するために、トランスミッションメカニズムを備えて構成されている。いくつかの実施形態において、機械的なドライブが、装置またはシステムのフォームファクターを低減させるために、ギアメカニズムに連結されている。いくつかの実施形態において、ギアメカニズムは、嵌合する傘歯車を含む。いくつかの実施形態において、流体ポンプは、1つ以上の薬剤の粘性が不十分である場合には、動作することを防止される。いくつかの実施形態において、流体ポンプは、流体ポンプ入口部における流体の温度を決定するためにセンサーを提供されている。
【0110】
流体ポンプは、たとえば、フラットコイルスプリング、巻かれたヘリカルスプリング、ストリップスプリング、加圧ガス、または電気モーターによって、動力を与えられることが可能である。いくつかの実施形態において、ロータリーパワー供給源が、ウォームスクリューおよびウォームギアを通して1つ以上のリザーバーに連結されることが可能である。いくつかの実施形態において、ウォームスクリューおよびウォームギアは、他のリザーバーがシステムによって駆動されている間に、リザーバーを所与の位置に保持するために使用される。別の代替的な実施形態では、流体ポンプは、レート制御アッセンブリを備えたパワーユニット(たとえば、特許文献1に開示されているものなど)によって駆動されることが可能である。別の代替例では、流体ポンプは、化学的なエンジン(たとえば、特許文献2に開示されているものなど)によって駆動されることが可能である。別の実施形態では、流体ポンプは、漸進的係合メカニズムを備えたパワーユニット(たとえば、特許文献3に開示されているものなど)によって駆動されることが可能である。別の実施形態では、流体ポンプは、ロータリードライブ(たとえば、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18、特許文献19、および特許文献20に開示されているものなど、これらの特許文献のそれぞれの内容全体は、その全体が参照により組み込まれている)によって駆動されることが可能である。
【0111】
代替的な実施形態において、流体ポンプは、1回使用の使い捨ての設計である。代替的な実施形態において、流体ポンプは、複数の薬剤投与のために再使用可能な設計である。代替的な実施形態において、流体ポンプは、薬剤レジメンの単一のサイクルを投与するように設計されている再使用可能な設計である。
【0112】
1つ以上の実施形態において、1つ以上の流体接続部は、患者に投与されない内部体積を最小化するように設計されており、それによって、薬剤の無駄および薬剤過剰充填の必要性を低減させる。したがって、1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーと流体ポンプとの間の流体接続部は、マニホールドを含むことが可能である。代替的な実施形態において、1つ以上のリザーバーと流体ポンプとの間のそれぞれの流体接続部は、互いに対して比例的に異なっていることが可能であり、薬物送達システムとともに提供される1つ以上のチュービングセットによって提供されるものを超える1つ以上の薬剤の独立した流量制御を可能にする。
【0113】
流体ポンプ+チュービングセットの一体化
ある実施形態において、流体ポンプは、チュービングセットの内径とは無関係に、全範囲の体積、粘度、およびレートを送達するのに十分に動力を与えられ、それによって、同じ流体ポンプ設計がさまざまな薬剤のために使用されることを可能にする。これは、流体ポンプを大量生産し、規模の効率性を得るという利点を有している。このアプローチは、薬剤製剤特質を先験的に知ることなく、薬物送達装置またはシステムの設計を可能にする。これは、臨床試験においてとりわけ重要であり、臨床試験では、薬剤製剤特質は、依然として開発中であり、投薬レジメンは、まだ最終決定されていない。
【0114】
本開示におけるチュービングセットは、複雑なまたは精密な機械的なまたは電気機械的なポンプの必要性なしに、治療薬剤のための投与パラメーターを制御し、特定の薬物製剤のフロー特質に対処するために使用されるということが明らかである。これは、非ニュートン性の剪断減粘挙動および剪断増粘挙動を示す生物学的薬物製品または徐放性製剤(そこでは、モデリング技法の有用性が限定的である)にとって、とりわけ重要である。
【0115】
図3Bは、本明細書における開示による、臨床試験において使用するためのチュービングセットを設計するためのプロセスの実施形態を描いている。製剤特質360、薬物動態モデリングパラメーター361、および所望の臨床試験条件362が、Hagen-Pouiselleの式380(図3C)または他のモデリング方法(たとえば、計算流体力学など)のいずれかを使用して、初期数値モデリング363に入力される。モデリング363は、初期設計およびコンポーネント選択364を提供し、それは、最小でも、第1の推定される公称チュービング長さ391、チュービング公称内部直径392、および、公称内部直径392に関する対応する公差393(図3C)を含む。
【0116】
チュービングは、初期設計およびコンポーネント選択364に基づいて製造されることが可能である。しかし、非ニュートン性の流体に関して、初期数値モデリング363は、予測されるものとは実質的に異なっている可能性があり、チュービング内部直径392、および、内部直径392に関する対応する公差393の調節が必要とされる可能性がある。この調節は、押出ダイまたは他の機器に対して、時間のかかるまたはコストのかかる変化を必要とする可能性があり、複数の試験および調節サイクルが必要とされる可能性がある。
【0117】
それにもかかわらず、最初に選択されたコンポーネント364によって提供される流量は、関心の薬物製剤を用いて物理的にテスト365され、所望の臨床試験条件324、330、334、および342と比較される。物理的な試験365は、随意的に、チュービングセットまたは流量によって引き起こされる薬物製品に対する任意の損傷(タンパク質ベースの薬剤を不活性にするかまたは人間に対して有害な免疫原性にする可能性のあるタンパク質の損傷または剪断効果を含む)の特徴付けを含むことが可能である。物理的な試験365は、随意的に、臨床実務における最終的な薬剤のための投与設定を代表する温度において実行されることが可能であり、それは、非線形の粘度-温度-濃度の関係を示す薬剤(たとえば、生物学的製剤など)に特に関係している。
【0118】
多くの薬剤は、非ニュートン性の剪断減粘挙動および剪断増粘挙動を示すので、経験的な結果は、理論的な計算とは異なる可能性もあり、そのケースでは、コンポーネントは、反復的に再設計される367。特定の薬剤のための特定の流量に対応する個々のチュービングセットが、個別に分析され、チュービング長さ391もしくはチュービング直径392のいずれかを改良し、または、直径392に関する精密公差393を特定する。精密に設計されると、複数のチュービングセットが、以前に特定されたような所与の臨床研究設計369を実行するために全体的な薬物送達システムとともに使用するために製造される368。
【0119】
薬剤リザーバー
図2Aを参照すると、1つ以上の実施形態において、薬剤リザーバー208、209、および210は、治療薬剤220、221、および222と短期間接触するように設計されており、長期安定性またはコンテナ閉鎖試験に関連付けられる技術的負担およびリスクを最小化する。代替的な実施形態において、リザーバー208、209、および210は、その中の薬220、221、および222の性質に基づいて、短期のまたは長期の薬物接触のためにそれぞれ選択的に設計されている。
【0120】
図2Cを参照すると、1つ以上の実施形態において、薬剤リザーバー224および226は、薬剤227および229を事前充填された長期安定性の1次コンテナであり、治療薬剤228を備えたリザーバー225は、短期安定性のために設計されており、投与の直前に充填される。
【0121】
1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、製造業者によって事前充填されたガラスまたはプラスチックのシリンジまたはカートリッジである。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーの内部表面は、制御されたレベルのシリコーン潤滑剤を含有している。随意的に、シリコーン潤滑剤は、(放射線を通してなど)架橋されることが可能である。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、複数のリザーバー、チャンバー、またはコンパートメントを備えた単一のシリンジである。
【0122】
本開示の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、可撓性の非弾性的なコンテナである。1つ以上の実施形態において、可撓性の非弾性的なコンテナは、圧縮力の印加を通して完全に空にされる。随意的に、可撓性の非弾性的なコンテナは、リジッドの保護シェルの中に含有されることが可能である。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、可撓性のエラストマーコンテナである。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、単一の薬剤をそれぞれ含有する1つ以上のセグメントを備えた可撓性のコンテナである。
【0123】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリザーバーは、ホウケイ酸ガラス、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー、PVC、EVA、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)樹脂またはフィルム、PTFE、フルオロポリマー、または他の適切な材料の群から選択される1つ以上の材料から製造されている。他の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、低吸収性材料から製造されている。いくつかの実施形態において、薬剤と接触している1つ以上の内部リザーバー表面は、親水性コーティングを有しており、または、タンパク質吸収またはタンパク質凝集体の形成を低減させるために不動態化されている。
【0124】
いくつかの実施形態において、リザーバーは、患者にディスペンスする前に薬局によって充填される。いくつかの実施形態において、リザーバーは、自宅において患者または介護者によって充填される。いくつかの実施形態において、リザーバーは、患者による使用の前に事前充填され、薬物送達システムの中へ組み立てられる。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、薬物送達装置またはシステムの中に含有されている間に充填される。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、薬物送達装置またはシステムの外側で充填され、次いで、2次的な動作として薬物送達システムの中へ据え付けられる。1つ以上の実施形態において、1つ以上のリザーバーは、患者、素人の介護者、または医療提供者によって充填される。代替的な実施形態において、1つ以上の薬剤バイアルは、リザーバーを充填するためのバイアル移送装置またはシステムを提供されている。代替的な実施形態において、リザーバーは、移送装置または最小限の使用ステップおよび対応する無菌状態破損のリスクによって充填することを達成するために、システムに事前に取り付けられている。代替的な実施形態において、リザーバーは、圧縮ガスによって印加される圧力を使用して、バイアルから充填される。代替的な実施形態において、リザーバーは、電気機械的なポンプアッセンブリによって印加される圧力を使用して、バイアルから充填される。
【0125】
1つ以上の実施形態において、薬物送達システムは、充填の後に規制物質を含有する1つ以上のリザーバーへの不正アクセス(または、転用)を防止するための1つ以上の特徴を装備している。その特徴は、薬物送達装置またはシステムの外部に不正開封防止シールを含むことが可能であり、または、薬物送達システムおよびその中のコンポーネント(薬剤リザーバーを含む)への不正アクセスを検出するための内部センサーを含むことが可能である。
【0126】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリザーバーは、その中の流体の温度を決定するためのセンサーを提供されている。いくつかの実施形態において、センサーは、リザーバーの外部に位置付けされている。いくつかの実施形態において、センサーは、リザーバー壁部を通して薬剤と直接的な接触を行う温度プローブである。
【0127】
インフュージョンリアクション検出
本明細書において便宜的な用語として使用されるときに、インフュージョンリアクションは、標準インフュージョンリアクション(SIR)、サイトカイン放出反応、またはIgE媒介アレルギー反応を含む。新規の作用モードを有する生物学的製剤の新しいカテゴリーが開発および商品化されるにつれて、追加的なタイプの患者インフュージョンリアクションが、本明細書において列挙されているものを超えて明らかになる可能性もある。したがって、本明細書で引用されている先述のインフュージョンリアクションは、例として提供されており、本明細書における開示の開示範囲を限定するものとして解釈されないものとする。
【0128】
特定の薬剤は、インフュージョンリアクションの全体的な高い発生率に関連付けられる。これらの薬剤に関して、特定の前薬剤および後薬剤は、それらが起こった場合のインフュージョンリアクションの発生率または患者への悪影響を低減させるために投与される。前薬剤および後薬剤の投与は、図2Cに図示されているように、および、本明細書の他の箇所に説明されているように、本開示によって提供される。
【0129】
しかし、予防薬が投与されるときでも、インフュージョンリアクションが起こる可能性がある。インフュージョンリアクションは、注入部位反応とは臨床的に異なっており、注入部位反応は、局所的な不快感を引き起こし、患者にとって緊急でもなく、生命を脅かすものでもない。インフュージョンリアクションの発現は、突然であり、全身的であり、生命を脅かすものであり、治療は、反作用緊急薬剤の予期せぬ即座の投与を必要とする。急速な発現に起因して、医療提供者は、臨床環境において日常的に患者をモニタリングし、即座に介入する。
【0130】
インフュージョンリアクションの重大な性質に起因して、特に、臨床の外側の環境において、発現時における潜在的なインフュージョンリアクションを予想することが非常に望ましく、それは、本明細書における薬物送達装置またはシステムの代替的な実施形態によっても提供される。図4は、潜在的なインフュージョンリアクションを検出するためのセンサーと、コントローラーおよびアルゴリズムと、薬剤フローを中断するための特徴と、インフュージョンリアクションに応答して緊急薬剤を送達するための随意的な特徴とを含むように構成されている例示的な薬物送達装置またはシステムを図示している。
【0131】
図9を参照すると、1つの代替的な実施形態において、連結されているセンサー815からのデータは、コントローラー803の中のアルゴリズムによって処理され、コントローラー803は、疑われるインフュージョンリアクションを検出し、自動的にまたは医療提供者による介入を通して適当な治療処置を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、アルゴリズムは、インフュージョンリアクションが起こっているかどうかを決定するために、単一の患者からの履歴データを利用する。いくつかの実施形態において、アルゴリズムは、インフュージョンリアクションが起こっているかどうかを決定するために、薬物送達システムの1人以上人のユーザーからの履歴データを利用する。いくつかの実施形態において、アルゴリズムは、インフュージョンリアクションが起こっているかどうかを決定するために、治療薬剤が投与されている状態の1つ以上の以前の臨床試験からの履歴データを利用する。いくつかの実施形態において、集計された履歴データは、機械学習プログラムによって分析され、インフュージョンリアクション識別の精度または適時性を改善する。いくつかの実施形態において、アルゴリズムは、機械学習と連動して、多くの患者から集計された履歴データを使用し、現在の瞬間においてインフュージョンリアクションが起こっているかどうかの確率的な推定を計算する。
【0132】
1つ以上の実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、インフュージョンリアクションが検出される場合に、1つ以上の治療薬剤の投与を即座に停止するように構成されている。第1の代替的な実施形態では、薬物送達は、コントローラー803がチュービングセット812との流体接続を中断することによって停止されることが可能である。第2の代替的な実施形態では、薬物送達システムは、コントローラー803が流体ポンプ811をストップすることによって停止されることが可能である。しかし、両方の先行する代替的な実施形態は、不利益である。その理由は、反作用緊急薬剤を含む、さらなる薬剤が投与されない可能性があるからである。第3の代替的な実施形態では、治療薬剤の投与は、流体ポンプ811およびチュービングセット812を、リザーバー808´の中に含有されている反作用緊急薬剤808の投与を提供するように動作可能なままにした状態で、コントローラーがリザーバー807と流体ポンプ811との間の流体接続を中断することによって、停止されることが可能である。
【0133】
図4を参照すると、代替的な実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、治療薬剤を含有するためのリザーバー402と、緊急薬剤を含有するリザーバー416と、リザーバーと流体ポンプ415との間の流体接続部411、417と、流体ポンプ415と患者インターフェース406との間に流体的に接続されているチュービングセット405と、1つ以上のセンサー407と、患者データ408の1つ以上の供給源とを提供されている。センサーデータ410は、センサー407からコントローラー403に通信される。1つの代替的な実施形態において、センサー407からのデータは、コントローラー403の中のアルゴリズムによって処理され、コントローラー403は、本明細書で説明されているように、疑われるインフュージョンリアクションを検出し、自動的にまたは医療提供者による介入を通して適当な治療処置を送達するように構成されている。
【0134】
1つ以上の実施形態において、1つ以上の実施形態によるコントローラー403は、プロセッサー403aと、プロセッサー403bに連結されているメモリーと、プロセッサー403aに連結されている入力/出力デバイス403cと、システムの異なるコンポーネント(すなわち、本明細書で説明されているシステムのコンポーネント)の間の通信を提供するためのサポート回路とを含む。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、プロセッサーによって実行されるときに、本開示に説明されている方法をシステムが実施することを引き起こすソフトウェアルーチンとして、メモリー403bの中に記憶されている。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、1つ以上の患者センサー407からの1つ以上のセンサーデータ410または患者データ408に基づくインフュージョンリアクション検出アルゴリズム403dを含む。1つ以上の実施形態において、患者データ408は、患者407による症状の自己報告を含む。1つ以上の実施形態において、患者データ408は、患者407との医療提供者の対話から導出される。1つ以上の実施形態において、インフュージョンリアクション検出アルゴリズムは、また、コントローラー403と連動して、検出されたインフュージョンリアクションに応答するように構成されており、それによって、本明細書で説明されているように、1つ以上の緊急薬剤416が投与されることが可能であり、または、それによって、患者407への薬剤送達が停止されることが可能である。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、ハードウェアにおいて実施される。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのソフトウェアルーチンは、プロセッサーによって制御されているハードウェアから遠隔に位置付けされている第2のプロセッサーによって、記憶および/または実行されることも可能である。
【0135】
本開示の1つ以上の実施形態において、薬物送達デバイスは、インフュージョンリアクションが検出される場合に、関心の1つ以上の治療薬剤の投与を即座に停止するように構成されている。第1の代替的な実施形態では、薬物送達システム401は、流体フロー制御414を提供されることが可能であり、流体フロー制御414は、流体ポンプ415とチュービングセット405との間の流体連通を中断するように構成されている。第2の代替的な実施形態では、薬物送達システム401は、流体フロー制御412を提供されることが可能であり、流体フロー制御412は、流体ポンプ415を中断し、患者404へのすべての薬剤送達を止めるように構成されている。
【0136】
しかし、両方の先行する代替的な実施形態は、(反作用緊急薬剤を含む)さらなる薬剤が投与されることができないという不利益を有している。したがって、第3の代替的なおよび好適な実施形態では、薬物送達システム401は、流体フロー制御413を提供されることが可能であり、流体フロー制御413は、流体ポンプ415と治療薬剤リザーバー402との間の流体連通を中断するように構成されており、それによって、流体ポンプ415およびチュービングセット405を、反作用緊急薬剤416を患者404に投与するように構成されたままにした状態で、インフュージョンリアクションを引き起こす治療薬剤402のフローを防止する。
【0137】
図5は、図4において参照されたコントローラー403およびセンサー407の中の意思決定アルゴリズムの実施形態の概略図を提供しており、インフュージョンリアクションのための診断および治療は、医療提供者のための意思決定支援の形態としてアルゴリズム403によってサポートされる。本実施形態は、薬剤投与501の間に、薬物送達システムが、生理学的センサーデータ502、医療提供者による患者の条件503の対面のまたは遠隔の観察、および患者自己報告527のうちの1つ以上に基づいて、潜在的なインフュージョンリアクションを検出するように構成されているということを提供する。
【0138】
潜在的なインフュージョンリアクションのための生理学的なデータ502は、例として、限定ではないが、心拍数、血液圧力、呼吸数、血液酸素飽和度(SpO2)、および温度を含むことが可能であり、それらは、センサー407を経由して収集される。複数のセンサーは、データ504をサンプリングし、データは、システムのコントローラーおよびアルゴリズム403を使用して前処理され505、出力は、同様にコントローラーおよびアルゴリズム403によって、集計および統合される506。
【0139】
センサーデータは、たとえば、フラッシング、皮膚反応、硬直、腫れ、蕁麻疹、血管性浮腫、喘鳴、吸気性喘鳴、咳、声質の変化、または意識の喪失などのような、身体検査からの患者の条件503の客観的なおよび主観的な観察507によって補足されることが可能である。センサーデータは、患者の問診または自己報告527から収集されたデータによってさらに補足されることが可能である(例として、頭痛、息切れ、喉の閉鎖感、発汗、吐き気、腹痛または背痛、痒み、全般的不安、または自己報告による「差し迫った破滅感」の感覚を含む)。
【0140】
患者507の観察は、対面のまたは遠隔の患者の対話および/または患者の問診508を促し、それは、患者評価が満足のいくように完了されるまで、フィードバックループ509の中で医療提供者によって集計および評価され、その後に、医療提供者は、自分の臨床的判断およびヒューリスティックを使用し、全体的な患者アセスメント510に到着する。定量的なセンサーデータ506および定性的な患者アセスメント510は、このようにして全体的な患者アセスメントに統合され511、それは、患者が進行中のインフュージョンリアクション512を経験しているかどうかをアセスし、緊急治療の必要性を決定するために使用される。
【0141】
インフュージョンリアクションが疑われない場合には513、投与501は、進行中の投与レート514で継続されることが可能である。インフュージョンリアクションが疑われる場合には515、薬剤輸液は、自動的に休止またはストップされ516、患者の状況は、即座にエスカレートされ、関連の臨床スタッフは、適当なデータ517を提供される。データ517の全体および患者518を評価すると、医療提供者は、輸液519を再スタートすることが安全であるかどうかを決定する。患者がインフュージョンリアクション(すなわち「フォールスアラーム」)を有してないということ、および、再スタート520することが安全であるということを、医療提供者が決定する場合には、輸液は、以前に許容された514ものと同じ投与レートで継続されることが可能である。
【0142】
輸液レート521を遅くすることによって是正され得る軽度のインフュージョンリアクションを患者が有しているということを医療提供者が決定する場合には、輸液は、本明細書の他の箇所に説明されているような複数ルーメンチュービングのより小さなルーメンを使用して、薬剤を投与することによって、医療提供者によって事前決定された低減されたレート522で継続されることが可能である。
【0143】
医療提供者が、患者がインフュージョンリアクションを経験しているということを確認し、輸液を再スタートさせる523ことが安全でないということを決定する場合には、彼らは、薬物送達システムの中の随意的に提供された特徴をトリガーし、1つ以上の緊急薬剤を投与し524、随意的に、緊急医療サービス525を呼ぶことを選ぶことが可能である。代替的な実施形態において、緊急医療サービス525は、薬物送達装置またはシステムによって提供されるジオロケーションデータ526起因して、よりタイムリーな応答を提供するように構成されている。
【0144】
512、513、515、516、517、518、519、523、および524を含む治療アルゴリズムは、例として提供されており、限定として提供されていない。より一般的には、本開示は、多くの代替的な評価および治療フロー550のうちの1つを提供しており、それは、特定の治療薬剤、インフュージョンリアクションの予期されるタイプおよび重症度、所定の薬剤オーダーまたはオーダーセットにおける特定事項、必要とされる反作用薬剤、および、他の臨床的考慮事項に基づいて調整されることが可能である。
【0145】
インフュージョンリアクション応答
緊急薬剤の偶発的な投与は、とりわけ、本開示によって提供され、副作用または反応を引き起こす傾向を伴う薬剤の安全な投与を可能にする。
【0146】
図2Eは、症状に反作用するために、および/または、同様にシステムの中に含有されている1つ以上の治療薬剤の投与によって引き起こされる全身的なインフュージョンリアクションを治療するために、特定の緊急薬を偶発的に投与するように構成されている例示的な薬物送達装置またはシステムを図示している。
【0147】
第1の代替的な実施形態では、薬物送達システムは、1つ以上の治療薬剤を投与するために使用される同じチュービングセットルーメンを使用して、1つ以上の緊急薬剤を投与するように構成されている。薬物送達装置またはシステム285は、治療薬剤287のためのリザーバー286と、緊急薬剤289を含有するリザーバー288と、リザーバーと流体ポンプ292との間の流体接続部290、291と、流体ポンプ292と患者インターフェース295との間に流体的に接続されている単一のルーメンチュービングセット293とを提供されている。薬剤287は、患者に投与される。本明細書における開示によれば、疑われるまたは実際のインフュージョンリアクションのケースでは、緊急薬剤221が、患者インターフェース295を通して患者294に投与される。
【0148】
第2の代替的な実施形態では、薬物送達システムは、1つ以上の治療薬剤を投与するために使用されるものとは代替的なルーメンを使用して、先制的な様式で1つ以上の緊急薬剤を投与するように構成されている。薬物送達装置またはシステム285は、治療薬剤287のためのリザーバー286と、緊急薬剤289を含有するリザーバー288と、リザーバーと流体ポンプ292との間の流体接続部290、291と、流体ポンプ292と患者インターフェース295との間に流体的に接続されているダブルルーメンチュービングセット293´とを提供されている。薬剤287は、ダブルルーメンチュービング293´の中の第1の薬剤ルーメン297を使用して、患者に投与される。本明細書における開示によれば、疑われるまたは実際のインフュージョンリアクションのケースでは、治療薬剤287のフローは、第1の薬剤ルーメン297の中で停止され、緊急薬剤221は、ダブルルーメンチュービング293´の中の第2の薬剤ルーメン298を通して投与され、患者インターフェース295を通して患者294の中へ投与される。
【0149】
いくつかの実施形態において、緊急薬剤は、1つ以上の治療薬剤の投与によってトリガーされた疑われる全身的なインフュージョンリアクションに応答して投与される。いくつかの実施形態において、緊急薬剤は、有害事象を経験する患者に応答して投与される。いくつかの実施形態において、緊急薬剤は、1つ以上の治療薬剤に関する拮抗剤である。
【0150】
いくつかの実施形態において、緊急薬剤は、エピネフリンである。いくつかの実施形態において、緊急薬剤は、ナロキソンである。いくつかの実施形態において、緊急薬剤は、コルチコステロイドである。いくつかの実施形態において、緊急薬剤は、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、またはメチルプレドニゾロンの群から選択される1つ以上の薬剤を含む。いくつかの実施形態において、送達装置またはシステムは、投与の前に凍結乾燥された緊急薬剤を再構成するように構成されている。時間が重要である可能性のある状況では、送達装置またはシステムは、たとえば、潜在的なインフュージョンリアクションがセンサーによって最初に検出されるときなどに、しかし、医療提供者によって投与が指示される前に、予測的な方式で、凍結乾燥された緊急薬剤を再構成するように構成されることが可能である。
【0151】
いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、所定の生理学的なまたは臨床的な基準に基づいて自動的に緊急薬剤を投与するように構成されている。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、遠隔の医療提供者からのインストラクションに基づいて、緊急薬剤を投与するように構成されている。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、装置またはシステムの近位にあるユーザーからインストラクションに基づいて、緊急薬剤を投与するように構成されている。
【0152】
臨床試験構成
本明細書で開示されている薬物送達装置またはシステムの実施形態の1つの主要な利益は、承認された薬剤の商業的プレゼンテーションが、商業的プレゼンテーションのために第2の装置またはシステムを設計、検証、またはテストする必要性なしに、以前の臨床研究において使用された同じ送達装置またはシステムを使用することを可能にするということである。本開示は、挙動が事前に知られていない場合でも、多種多様な薬物動態プロファイルに対処するフレキシビリティーを増加させる。
【0153】
本明細書で使用されているような薬物動態(PK)プロファイルは、便宜的な用語であるが、PKプロファイルのコンポーネントは、当業者によってよく理解されており、例として、限定ではないが、バイオアベイラビリティー、Tmax、Cmax、Area Under Curve (AUC)、Ctrough、吸収レート定数、消失レート定数、半減期、分布容積、クリアランス、および/または定常状態濃度を含むことが可能である。本明細書で使用されているように、CmaxおよびCtroughは、それぞれ、所与の用量の投与の後に全身的な循環において薬物が到達する最大濃度および最小濃度である。Tmaxは、所与の用量の投与の後にCmaxに到達するために必要とされる時間である。
【0154】
図3Aは、本開示が組み込まれた状態の典型的な非経口薬物の用量決定のための臨床前のおよび臨床的な開発プロセスの概略図を描いている。このプロセスでは、フェーズ1試験において用いるための1つ以上の適当なチュービングセット322は、製剤開発320および薬物動態モデリング321と並列に決定され、それらの影響を受ける。特に、1つ以上の適当なチュービングセット(それは、臨床研究324における所望の流速を支配する)は、独立して変化させられ得る用量範囲から切り離されている。
【0155】
次いで、フェーズ1臨床試験が、当業者によく知られている様式で用量範囲を確立するために実行される。322において決定されたようなチュービングセット325が、臨床試験部位に供給され、所望の臨床試験条件(仮定された用量範囲323を含む)にしたがって初期フェーズ1試験324を実行するために使用される。フェーズ1試験326データの分析は、後続の臨床試験を設計するために使用される投薬レジメン改良327につながる。
【0156】
レジメン改良が単一の投薬レジメン328のみを生み出す場合には、単一の適当なチュービングセット330は、薬物動態データおよび用量評価326からの所望の臨床試験条件339に対応する、フェーズ2研究330において使用するように設計されることとなる。レジメン改良が複数の可能な投薬レジメン332を生み出す場合には、本開示の1つの代替的な実施形態が、フェーズ2研究334において使用するように設計されることとなる1つ以上のチュービングセット333の適当なキットを提供し、キットコンポーネントは、1つ以上の臨床試験条件336、337、または338にそれぞれ対応している。
【0157】
所望の有効性信号340が1つ以上の投薬レジメンによって実現されると、1つ以上の適当なチュービングセットが、フェーズ3臨床試験のために決定され341、次いで、以前の臨床試験結果に基づいて、および、所望の臨床試験条件に対応して、フェーズ3試験342において使用される。最後に、規制当局が承認すると、1つ以上の適当なチュービングセットは、ピボタル臨床試験結果および所望の商業的プレゼンテーションに基づいて、商業製品344のために選択される。
【0158】
ある実施形態において、1つ以上の臨床試験の間に、スタッフは、フェーズ1の研究324およびフェーズ2の研究330および334において、サブセットから1つ以上のチュービングセットを選択し、次いで、フェーズ3の研究342のために、チュービングセットのより小さなサブセットを選択する。いくつかの実施形態において、フェーズ3の研究342のために使用されるものよりも小さな、チュービングセットのサブセットは、承認された薬剤の商業的プレゼンテーションにおいて患者に提供される。いくつかの実施形態において、フェーズ3の研究342のために使用される同じチュービングセットは、承認された薬剤の商業的プレゼンテーションにおいて提供される。
【0159】
本開示の1つの有利な態様は、臨床試験および商業的に販売された薬剤の両方における使用に対処するためのフレキシビリティーである。特別な考慮事項が、臨床試験において使用される薬物送達装置またはシステムに適用される。臨床試験データは、正確であり、追跡可能であり、再現可能であるべきである。したがって、データ完全性は、成功的な臨床研究の基礎であり、また、薬の承認に関する自信に満ちた意思決定を可能にするように設計されている倫理的要件および規制上の要件である。
【0160】
臨床試験は、臨床研究フェーズ、特定の薬剤、および患者集団に応じて、多くの異なる環境において行われる。たとえば、再び図3Aを参照すると、多くのフェーズ1の研究304およびフェーズ2の研究309および310は、臨床試験部位においてまたは診療所において完了される。フェーズ3研究313は、臨床試験部位において、診療所において、または家庭環境において、完了されることが可能である。家庭において完了されるフェーズ3研究313に関して、本開示の代替的な実施形態は、さまざまな構成においてGCPまたは他の規制上の要件を満たすセンサー、コントローラー、および恒久的なデータストレージの組み込みを通して臨床試験データ完全性を改善するように構成されているときに、特に有利である。
【0161】
図8を参照すると、代替的な実施形態において、薬物送達システム775は、1つ以上のセンサー782を含み、1つ以上のセンサー782は、臨床試験776の中で研究される1つ以上の治療薬剤の投与の前に、投与の間に、および、投与の後に、1つ以上の段階における患者783バイタルサインを測定するために、コントローラー779に連結されている。薬剤投与が進行するにつれて、生理学的センサー783からのデータは、臨床試験チーム784によるその後の検索および分析787のために恒久的なデータストレージ785の中へ記録される。これは、臨床試験チーム784によるデータのその後の分析を提供し、臨床試験776の中で研究される薬剤の結果として、インフュージョンリアクションまたは他の生理学的な有害作用に関する任意の潜在的な傾向を識別する。
【0162】
代替的な実施形態において、薬物送達システム775は、臨床試験776の中で研究される1つ以上の治療薬剤の投与の前、投与の間、および投与の後に、1つ以上の段階における薬剤投与のステータスを測定するための1つ以上のセンサー782を含む。薬剤投与が進行するにつれて、センサー782データは、コントローラー779に通信され781、臨床試験チーム784による後の検索および分析787のために恒久的なデータストレージ785に転送される786。これは、臨床試験チーム784による後のデータの分析、および、それぞれの患者が予期される通りに完全な薬剤用量を受け取ったという検証を提供する。代替的な実施形態において、センサーは、治験中の治療薬剤776を含有する1つ以上の薬剤リザーバー776´の上に提供されることも可能である。
【0163】
代替的な実施形態において、薬物送達システム775は、臨床試験776の中で研究される1つ以上の治験中の治療薬剤の投与の全体を通して患者インターフェースをモニタリングするための1つ以上のセンサー782を含む。センサー782データは、コントローラー779に通信され781、臨床試験チーム784による後の検索および分析787のために恒久的なデータストレージ785に転送される786。これは、臨床試験チーム784による後のデータの分析、および、実際に薬剤が意図された通りに患者に直接的に投与されたという検証を提供する。いくつかの実施形態において、センサー782は、皮膚センサーを含む。いくつかの実施形態において、センサー782は、フローセンサーを含む。
【0164】
代替的な実施形態において、薬物送達システム775は、臨床試験776の中で研究される1つ以上の治験中の治療薬剤の投与の全体を通して薬物送達システム775の状態をモニタリングするためにコントローラーおよびアルゴリズム779を含み、さらに、臨床試験チーム784による後の検索および分析787のために、任意のそのような検出された障害を恒久的なデータストレージ785に通信する781。これは、臨床試験チーム784による後のデータの分析、および、治験中の治療薬剤776の投与の間に薬物送達システム775が意図された通りに動作されたという検証を提供する。
【0165】
電子健康記録の一体化
臨床試験は、高度に制御された環境において起こり、交絡変動性を最小化し、交絡変動性は、データ完全性に影響を与え、プラスのまたはマイナスの医薬品の有効性をマスクする可能性がある。治験中の治療薬剤が承認されると、投与は、家庭において、診療所において、または、その両方において行われることが可能である。日々の患者ケアにおいて、疾患の治療は、複雑である可能性があり、医療提供者による複数の薬剤、研究室テスト、および物理的な訪問の調整を必要とする。健康関連情報は、電子健康記録(EHR)の中に記憶されることが多く、患者情報は、一元的に記憶され、認証されたユーザー(たとえば、患者の医師、看護師、および薬剤師など)にアクセス可能である。本明細書で説明されているようにEHR一体化を含むことによって、本開示は、診療所と家庭との間のケアの連続性を提供し、それは、(たとえば、腫瘍学などに関する)薬剤レジメンのケースに当てはまるように、薬剤が両方の環境において与えられるときに極めて重要である。
【0166】
EHRは、オーダーを含有することも可能であり、オーダーは、それぞれの患者をケアし、診断し、および治療するためのインストラクションである。図10を参照すると、1つ以上の実施形態において、薬物送達システム1020は、コントローラー1026を提供されており、コントローラー1026は、有線接続または無線接続のいずれかを介して、装置のコンポーネントと通信する。1つ以上の実施形態において、1つ以上の実施形態によるコントローラーは、プロセッサー1023と、プロセッサー1024に連結されているメモリーと、プロセッサー1023に連結されている入力/出力デバイス1025と、プロセッサーに連結されているEHRインターフェース1021と、システムの異なるコンポーネント(すなわち、本明細書で説明されているシステムのコンポーネント)の間の通信を提供するサポート回路とを含む。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、プロセッサーによって実行されるときに、本開示に説明されている方法をシステムが実施することを引き起こすソフトウェアルーチンとして、メモリー1024の中に記憶されている。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのプロセスは、ハードウェアにおいて実施される。1つ以上の実施形態において、システムを動作させるためのソフトウェアルーチンは、プロセッサーによって制御されているハードウェアから遠隔に位置付けされている第2のプロセッサーによって、記憶および/または実行されることも可能である。
【0167】
いくつかの実施形態において、EHRインターフェース1021は、Wi-Fi、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)、セルラー、またはインターネットプロトコル(IP)接続によって実装される。いくつかの実施形態において、冗長な入力/出力インターフェースが、1つの通信インターフェースが故障した場合に提供される。いくつかの実施形態において、EHRインターフェース1021は、エンドツーエンド暗号化を特徴とする。いくつかの実施形態において、EHRインターフェース1021インターフェースは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)によって実装される。
【0168】
薬物送達装置またはシステム1020は、EHRインターフェース1021を介してEHRシステム1000とインターフェース接続し、それによって、治療薬剤1027に関係付けられる1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられる。いくつかの実施形態において、その関連付けは、治療薬剤1002に関する対応するオーダーパラメーター1007および投与時間1008を含む。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステムは、EHRインターフェース1021を介して、EHRシステム1000の中に含有されている1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、EHRシステムの中に含有されている対応するオーダーパラメーターに関連付けられており、オーダーパラメーターは、識別番号1005、処方者1009、薬剤名1002、ならびに、投与パラメーター1007および時間1008を含む。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRインターフェース1021を介して、EHRシステム1000の中に含有されている1つ以上のオーダーセット1030の中に含有されている1つ以上の特定の薬剤オーダー1030(図10Bに示されている)に関連付けられる。
【0169】
オーダーセットは、EHRシステムの中に提供されることも可能であり、それは、単一の条件、プロセス、または臨床状況(たとえば、疾患を治療するための1つ以上の療法の投与など)に関係付けられる複数のオーダーの凝集を含む。いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、EHRインターフェース1021を介してEHRシステム1000とインターフェース接続しており、それによって、EHRシステム1000の中の1つ以上のオーダーセット1030の中に含有されている1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、オーダーセットは、1つ以上の治療薬剤1032のための投与インストラクション、1つ以上の治療薬剤1032の前1031におよびその1033後に与えられる薬剤、ならびに/または、緊急薬剤投与1033に関係付けられるスタンディングオーダーを含有している。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRシステム1000の中の1つ以上のオーダーセット1030の中に含有されている1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、オーダーセットは、所与の患者のための生理学的なモニタリングインストラクション1037を含有している。
【0170】
投与の前に、オーダーおよびオーダーセットは、また、特定の患者に薬剤をディスペンスするために、および、適正な薬がそれぞれの患者にディスペンスされることを検証するために、臨床実務において使用される。いくつかの実施形態において、図10Cを参照すると、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRシステム1000の中の1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、薬物送達装置またはシステム1020は、治療薬剤1027を保持するリザーバー1027´の内容物が、患者にディスペンスする前に、医療提供者1010によるオーダー1001に対して1011において検証され得る手段を含有している。
【0171】
いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRシステム1000の中の1つ以上のオーダーセット1030の中に含有されている1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、薬剤オーダーは、EHRシステム1000接続されている機器によってスキャンされ得るバーコードまたはデータマトリックス1022を使用して、薬物送達装置またはシステムの上で参照される。
【0172】
いくつかの実施形態において、オーダーセット1030は、1つ以上の治療薬剤1032の投与、関連の1つ以上の前薬剤1031または後薬剤1032の投与、1つ以上の緊急薬剤1033の投与、必要とされる研究室値もしくは患者モニタリング1034、または、看護に対する他のインストラクション1035、1036、1037のための1つ以上のインストラクションを含む。
【0173】
特定のケースでは、薬剤の投与は、1つ以上の薬剤オーダー1001またはオーダーセット1030の中に記載された特定の範囲の中に特定の研究室値があることを条件とする可能性がある。研究室値のレビューは、医療提供者によって手動で実施されることが可能であり、または、EHRシステムの中の自動化された意思決定支援を通して実施されることが可能である。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRシステム1000の中の1つ以上のオーダーセット1030の中に含有されている1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、オーダーセットは、EHRシステム1000の中の他の箇所に含有されている1つ以上の診断基準または研究室基準1035のレビューの結果が出るまで、1つ以上の治療薬剤1030の投与を許容し、レビューは、医療提供者によって完了される。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRシステム1000の中の1つ以上のオーダーセット1030の中に含有されている1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、オーダーセットは、EHRシステム1000の中の他の箇所に含有されている1つ以上の診断基準または研究室基準1035のレビューの結果が出るまで、1つ以上の治療薬剤1030の投与を許容し、レビューは、同様にEHRシステム1000の中に含有されている意思決定支援ツールによって自動的に完了される。
【0174】
薬剤オーダーおよびオーダーセットは、投与インストラクション(投与レートを含む)を提供する。いわゆる「ハード」リミットは、医療提供者によって上書きされることができないが、一方では、いわゆる「ソフト」リミットは、専門的判断に基づいて医療提供者によって上書きされることが可能である。本開示の実施形態は、両方のタイプのリミットが実装されることを可能にする。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRインターフェース1021を提供されており、EHRシステム1000の中の1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、薬剤オーダーおよびEHRインターフェースは、安全でないまたは臨床的に不適当なパラメーターにおける1つ以上の治療薬剤の投与を禁止し、禁止は、患者安全の利益のために1人以上人の医療提供者1010によって上書きされることができない。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRインターフェース1021を提供されており、EHRシステム1000の中の1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、薬剤オーダーおよびEHRインターフェースは、安全でないまたは臨床的に不適当なパラメーター1007における1つ以上の治療薬剤1027の投与を禁止し、また、薬物送達装置またはシステム1020は、1人以上人の医療提供者1010が臨床的判断に基づいてそのような禁止を上書きするための手段を提供されている。
【0175】
いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステム1020は、EHRインターフェース1021を提供されており、EHRシステム1000の中の1つ以上の特定の薬剤オーダー1001に関連付けられており、EHRインターフェース1021と薬物送達装置またはシステム1020との間の通信は、双方向であり、健康記録システムの中のオーダー1001の対応するパラメーターおよびそれに対する投与進行状況の臨床医レビュー1038を可能にする。
【0176】
別の態様において、本明細書における薬物送達システムコントローラーは、投与場所と遠隔のモニタリングサービスとの間の通信を可能にするための入力/出力インターフェースを提供されている。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステムによって収集されたすべてのセンサーデータは、コントローラーによって遠隔のモニタリングサービスに通信される。いくつかの実施形態において、薬物送達装置またはシステムによって収集されたセンサーデータのサブセットは、コントローラーによって遠隔のモニタリングサービスに通信される。いくつかの実施形態において、遠隔のモニタリングサービスは、医療提供者によって有人のものである。いくつかの実施形態において、遠隔のモニタリングサービスは、コンピューティング装置またはシステムである。いくつかの実施形態において、遠隔のモニタリングサービスは、ソフトウェアの中に実装される意思決定支援ツールによって補助される医療提供者である。いくつかの実施形態において、意思決定支援ツールは、予測アルゴリズムまたは機械学習アルゴリズムを用いる。いくつかの実施形態において、意思決定支援ツールは、電子健康記録(EHR)システムである。
【0177】
いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、オーダーセットの中に含有されている1つ以上のオーダーの中に含有されている特定のバイタルサインをモニタリングするように、オーダーセットに基づいてプログラムされている。いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、オーダーセットの中に含有されている1つ以上の個々の薬剤オーダーに基づいて、特定の治療薬剤を送達するようにプログラムされている。いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、EHRの中に含有されている特定の研究室テスト結果の利用可能性の結果が出るまで、送達を可能にするようにプログラムされている。いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、特定の研究室値が事前定義された範囲の中にあるということをEHRから確認したときにのみ、送達を可能にするようにプログラムされている。いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、EHRの中に含有されている特定の研究室値が利用不可能であるかまたは事前定義された範囲の外側にある場合には、送達を禁止するようにプログラムされている。いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、医療提供者によって禁止が上書きされない限り、EHRの中に含有されている特定の研究室値が利用不可能であるかまたは事前定義された範囲の外側にある場合には、送達を禁止するようにプログラムされている。いくつかの実施形態において、薬物送達システムは、EHRの中に含有されている意思決定支援ツールによって自動的に禁止が除去されない限り、EHRの中に含有されている特定の研究室値が利用不可能であるかまたは事前定義された範囲の外側にある場合には、送達を禁止するようにプログラムされている。
【0178】
本開示の1つ以上の実施形態は、少なくとも1つのコントローラーを利用し、少なくとも1つのコントローラーは、本明細書で説明されているような装置およびシステムのさまざまなコンポーネントに連結されることが可能である。いくつかの実施形態において、個々のコンポーネントに接続されている2つ以上のコントローラーが存在しており、主要な制御プロセッサーは、本明細書で説明されているシステムまたは装置を制御するために別個のプロセッサーのそれぞれに連結されている。コントローラーは、さまざまな送達および/または治療レジメンを制御するために産業環境において使用され得る、汎用コンピュータープロセッサー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサーなどの任意の形態のうちの1つであることが可能である。
【0179】
コントローラーは、プロセッサーと、プロセッサーに連結されているメモリーと、プロセッサーに連結されている入力/出力デバイスと、異なる電子コンポーネントの間の通信を提供するためのサポート回路とを有することが可能である。メモリーは、一時的なメモリー(たとえば、ランダムアクセスメモリー)および非一時的なメモリー(たとえば、ストレージ)のうちの1つ以上を含むことが可能である。プロセッサーのメモリー(または、コンピューター可読媒体)は、たとえば、ランダムアクセスメモリー(RAM)、リードオンリーメモリー(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、または、デジタルストレージ、ローカル、もしくはリモートの任意の他の形態などのような、容易に利用可能なメモリーのうちの1つ以上であることが可能である。メモリーは、インストラクションセットを保つことが可能であり、インストラクションセットは、本明細書で説明されている装置および方法のパラメーターおよびコンポーネントを制御するように、プロセッサーまたはコントローラーによって動作可能である。サポート回路は、従来の様式でプロセッサーをサポートするために、プロセッサーに連結されている。回路は、たとえば、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路、およびサブシステムなどを含むことが可能である。
【0180】
治療レジメンなどのようなプロセスおよび方法は、一般的に、プロセッサーによって実行されるときに、本明細書で説明されている装置およびシステムが本開示に説明されている方法を実施することを引き起こすソフトウェアルーチンとして、メモリーの中に記憶されることが可能である。また、ソフトウェアルーチンは、プロセッサーによって制御されているハードウェアから遠隔に位置付けされている第2のプロセッサー(図示せず)によって、記憶および/または実行されることも可能である。本開示の方法のうちのいくつかまたはすべては、ハードウェアにおいて実施されることも可能である。そうであるので、プロセスは、ソフトウェアにおいて実装されることが可能であり、コンピューターシステムを使用して実行されることが可能であり、たとえば、特定用途向け集積回路もしくは他のタイプのハードウェア実装形態として、ハードウェアにおいて実行されることが可能であり、または、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせとして実行されることが可能である。ソフトウェアルーチンは、プロセッサーによって実行されるときに、汎用コンピューターを、プロセスが実施されるようにチャンバー動作を制御する特定目的のコンピューター(コントローラー)に変換する。
【0181】
いくつかの実施形態において、コントローラーは、本明細書で説明されている方法を実施するための個々のプロセスまたはサブプロセスを実行するための1つ以上の構成を有している。
【0182】
本明細書の全体を通して「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、または「ある実施形態」を参照することは、その実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、材料、または特質が、本開示の少なくとも1つの実施形態の中に含まれているということを意味している。したがって、本明細書の全体を通したさまざまな場所において、「1つ以上の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「1つの実施形態では」、または「ある実施形態において」などのような語句が出現することは、必ずしも、本開示の同じ実施形態を参照しているわけではない。そのうえ、特定の特徴、構造、材料、または特質は、1つ以上の実施形態において任意の適切な様式で組み合わせられることが可能である。
本明細書における開示は、特定の実施形態を参照して説明されてきたが、当業者は、説明されている実施形態が、本開示の原理および用途の単なる例示であるということを理解することとなる。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の方法および装置に対して、さまざまな修正例および変形例が作製されることが可能であるということが、当業者に明らかになることとなる。したがって、本開示は、添付の実施形態およびそれらの均等物の範囲の中にある修正例および変形例を含むことが可能である。
【0183】
別の態様において、本開示の実施形態は、一般的に、治療薬の投与のための装置、システム、および方法に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、(特に、生物学的薬のための)薬物送達システムの中のチュービングセットの中の流体フローを制御するように構成されている装置、システム、および方法に関する。
【0184】
液体薬剤製剤は、一般に、チュービングセットを通して投与され、チュービングセットを通る流量を制御するための能力は、薬剤送達にとって非常に望ましい。多くの構成のチュービングセットおよびフロー制御が、市場で入手可能である。
【0185】
特定の既存のデバイスは、事前定義された内径で流量を制御しており、それぞれが、所与の薬剤のための流量に対応している。たとえば、2つのチュービングセット(それぞれが異なる内部直径を有する)は、特定の流体(たとえば、生理食塩水など)を使用するときに、150mL/hまたは300mL/hのラベル付けされることが可能である。このアプローチの1つの不利益は、中間流量が望まれる場合には(たとえば、200mL/h)、別の専用のチュービングセットが製造されなければならないということであり、それは、コストおよび非効率を追加する。
【0186】
複数のチュービングセットを備えたコンポーネントのキットは、直列にまたは並列に流体的に組み合わせられることも可能であり、所望の流量を提供するセットの「ミックスおよびマッチ」構築を可能にする。たとえば、2つの100mL/hチュービングセットを並列に接続することは、200mL/hセットのユーザーによる構築を可能にし、単一の100mL/hセットの大規模な効率的な生産を可能にする。製造の観点から効率的であるが、著しい負担がユーザーにかかり、ユーザーは、正しいコンポーネントを正しい組み合わせで選択および組み立てるために、十分に流体工学の概念を理解しなければならない。これは、家庭環境において存在することとなるように、臨床的なトレーニングを受けていないユーザーにとっては、難易度が高くまたは不便であるということが判明する可能性がある。そのうえ、それは、トレーニングを受けていないユーザーにとって明らかではない薬剤安全リスクを生じさせる可能性がある。そのようなシステムの中で誤って組み立てられたまたは失われたコンポーネントは、意図したものとは実質的に異なる流量を提供することとなり、薬剤の送達過剰または送達不足および潜在的な有害事象につながる。また、同じリスクは、バックオーダーまたは製品回収に起因して、キットの1つ以上のコンポーネントが利用不可能である場合にも存在する可能性がある。Institute for Safe Medication Practicesのエラー報告プログラムは、家庭環境におけるレート制御チュービングの誤った選択およびそれに対応するオーバードーズに起因した患者の入院および死亡のケースを文書化している。
【0187】
別の代替例は、チュービングセットの上に可変レートコントローラーを提供することであり、それは、ユーザーが(たとえば、調節ノブによって)投与の間に流量を増加または減少させることを可能にする。薬剤が50mL/hの所定の投与レートで提供される場合には、そのようなデバイスは、ディスペンスするときに「オフ」(0mL/h)状態で提供されることとなり、ユーザーは、投与の間にレートコントローラーの上で正確に50mL/hに流量を設定することを要求されることとなる。臨床環境における医療提供者は、そのようなデバイスに慣れており、それらを安全に使用することが可能である。家庭環境では、これは、潜在的な安全リスクをユーザー(ユーザーは、臨床的なトレーニングを欠いていることが多い)提示する。ユーザーは、より早く投与を完了するために、処方されたものを超えて流量を増加させる可能性がある(そのような増加の薬物動態学的影響を理解することなく)。ユーザーは、所定の薬剤に関するインストラクションまたはレート制御の使用に関するインストラクションを誤解する可能性があり、レートを誤って設定する可能性がある。いくつかの事例では、レート制御デバイスは、特定の流量制御が必要でないときでも、フローを単にストップまたはスタートするために提供される可能性がある。トレーニングを受けていないユーザーは、理解することができず、意図しない流量調節を不注意に行う可能性がある。
【0188】
特に、一定のプリセットフローのために設計されているこれらの既存のチュービングセットアッセンブリおよびレートコントローラーの両方は、両方とも、特定の流体に対して較正された流量を提供する。最も一般には、この流体は、ニュートン流体(たとえば、水または生理食塩水など)であり、その粘度は、比例定数(粘度の係数)として定義される剪断歪みに対して一定のままである。
【0189】
非ニュートン性の薬剤とともに使用されるときに、異なるチュービングセットおよびレートコントローラーは、劇的に異なる流量を送達する可能性がある。特定の薬(たとえば、生物学的製剤または長期作用型注入可能(LAI)製剤など)は、非ニュートン性の挙動を示す可能性があり、粘度と剪断歪みとの間の関係は、単一の定数によって定義されない可能性がある。剪断増粘流体は、剪断速度の増加とともに増加する粘度を示し、一方では、剪断減粘流体は、剪断速度の増加とともに減少する粘度を示す。
【0190】
また、生物学的製剤は、強力な温度-粘度-濃度関係を示す可能性があり、それは、薬物送達デバイスおよび流体コンポーネント(たとえば、具体的にはチュービングセットなど)のための重要な設計考慮事項である。患者のための投薬頻度を低減させるために、製薬会社は、製剤の中のより高い生物学的濃度を望み、それは、一般的に高い粘度につながり、それは、温度の減少とともに指数関数的により粘性が高くなる。したがって、薬剤は、異なる内径(したがって、異なる剪断速度)または流体制限器を有するチュービングセットにおいて異なって流れる可能性があり、より温かいまたはより冷たい生物学的薬は、トレーニングを受けていないユーザーには明らかでない方式で、これらの挙動を悪化させる可能性がある。加えて、生理食塩水(ニュートン流体)による特定の流量(たとえば、900mL/h)に関してラベル付けされたチュービングセットは、より粘性の高い非ニュートン性の流体によってはるかに低い流量(たとえば、60mL/h)を送達する可能性があり、それは、患者および調剤薬剤師が解釈しなければならない(そして、誤って解釈する可能性がある)複雑な換算表を必要とする。そのうえ、これらの微妙な差異は、患者または調剤薬剤師に明らかでない可能性があり、誤ったチュービングセットが患者にディスペンスされることを結果として生じさせる。これらの欠点は、危険なアンダードーズまたはオーバードーズを結果として生じさせる可能性があり、とりわけ、強力な生物学的薬の投与に関して、有害な安全および有効性の意味合いを伴う。既存のデバイスに伴うこれらの限界は、ラベル付けされているものとは異なって薬剤を送達する製品を患者が使用することを結果として生じさせる。この問題を回避する必要性が存在している。
そのうえ、既存のデバイスによって提供される流量に対するきめ細かい制御は、必要とされないことが多い。多くの薬剤は、固定された用量のレジメンを有しており、そこでは、すべての患者は、特定の流量において特定の用量を受け入れる。他の薬剤は、一般に「用量バンド」を有しており、そこでは、患者は、多くの場合では体重に基づいて、いくつかの離散的な固定用量のうちの1つを受け入れる。両方のシナリオは、生物学的薬では一般的であり、そこでは、用量およびレートは、投与ごとに変化しない。これらの投与シナリオでは、先行技術システムの複雑さは、不要であるだけでなく、(とりわけ、臨床的なトレーニングを受けていないまたはヘルスリテラシーの低いユーザーによる)望まれないまたは安全でない調節を助長する。
【0191】
実施形態は、1つ以上の所定のレートにおいて大量の非経口薬または経腸薬(とりわけ、濃度-粘度-温度関係を示す非ニュートン性の薬、たとえば、生物学的薬など)を投与するための装置、システム、および方法を提供する。
【0192】
本開示、のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載されている構築またはプロセスステップの詳細に限定されないということが理解されるべきである。本開示は、他の実施形態も可能であり、さまざまな方式で実践または実施されることが可能である。
【0193】
治療薬の必要な投薬および関連の流量は、薬剤を受け入れる患者の中で特定の生理学的な効果を誘発させることを意図している。しかし、特に、生物学的薬のケースでは、濃度、投薬体積、および投薬レートは、人間の臨床試験を通して最終決定される。したがって、送達コンポーネント(チュービングセットを含む)を設計するために必要とされる投薬パラメーターは、人間の臨床試験データが利用可能となった後に、薬物開発プロセスの後半になるまで最終決定されない可能性が高い。生物学的薬の非ニュートン性の挙動を所与として、これらのパラメーターに対する変化は、流体コンポーネント(チュービングセットを含む)の実質的な再設計を必要とする可能性がある。したがって、改善された装置、システム、および方法は、臨床試験設計および実行においてフレキシビリティーを提供することを必要とされ、投与コンポーネントの完全な再設計に関連付けられる時間およびコストなしで、後期段階の製剤または薬物濃度の変化に対処することを必要とされる。本開示は、これらの必要性の1つ以上を満たす。
【0194】
既存のデバイスは、さまざまな異なる薬とともに使用されるように、および、特定の薬剤のために調整された方式で実装するには非効率的および非実用的な解決策を提供するように設計されているチュービングセットに焦点を合わせられている。利用可能な装置に適合するために、既存の解決策のユーザーに責任が置かれている。その代わりに、固定用量または用量バンドの投与によって薬剤のために正確な離散的な流量を提供する直ぐに使用できる投与供給部が、本開示の実施形態によって提供される。同時に、本明細書で開示されている1つ以上の実施形態による製造プロセスは、先行技術解決策によって要求されるような、トレーニングを受けていないユーザーに過度の負担を掛けることなく、または、薬剤安全を損なうことなく、特定の薬剤および1つ以上の投与条件に調整されたチュービングセットの効率的な大量製造を可能にする。
【0195】
最後に、多くのケースでは、特に、薬剤レジメンの一部として、多数の薬剤を投与することが望ましい。個々の薬剤は、薬のより大きなレジメンの一部であることが多く、標準化されたレジメンは、特定の疾患状態、治療レジメン、または薬剤に対応している。また、レジメンは、1つ以上の前薬剤、後薬剤、または緊急薬剤を含むことも可能である。先述のもののそれぞれは、治療薬剤とは異なる流量で、患者に投与されることが可能であり、または、全身的なインフュージョンリアクションの検出のときに偶発的に投与される緊急薬剤のケースと同様に、偶発的なベースで、患者に投与されることが可能である。多くの既存の解決策は、単一の薬剤の流量を調節するが、複数の薬剤の流量の独立した調節を可能にしない、コンポーネントの装置またはキットに限定される。本開示の実施形態は、これらの必要性のうちの1つ以上を満たす。
【0196】
本開示の実施形態は、1つ以上の所定のレートでチュービングセットを介して患者に非経口薬または経腸薬を投与するための装置、システム、および方法を提供する。装置またはシステムは、患者への薬剤投与を達成するためのチュービングセットの異なる構成を可能にする。より具体的には、本開示の1つ以上の実施形態は、大規模での製造効率を捕捉する、単一のチュービングセットを作製するためのデバイスおよびアプローチを提供し、次いで、製造の間のチュービングセットを、エンドユーザーが修正することができない1つ以上の離散的なプリセットレートに拘束する。チュービングセットは、さまざまな薬のために使用される可能性があるが、拘束具は、特定の薬剤および流量のために容易におよび精密に成形されることが可能であり、本明細書で開示されているような指標を提供されるときに、特定の薬剤のための真の流量を提供し、取り違え、混乱、および薬剤エラーを回避する。本開示の実施形態は、非ニュートン性の挙動を示す生物学的薬(たとえば、慢性の疾患を治療するために家庭環境においてトレーニングを受けていないユーザーによって投与される生物学的薬など)に、とりわけ適用可能である。
【0197】
本開示の1つ以上の実施形態は、チュービングセットおよびその中に位置する1つ以上の内部薬剤ルーメンを拘束し、それによって、特定の所定のレートに流量を低減させる、装置、システム、および方法を提供することに向けられている。本明細書における実施形態に説明されているような1つ以上の拘束具は、チュービングセットの外部に適用され、セットの1つ以上のルーメンの中の流量を低減させ、そのように拘束されたルーメンのための最大流量を確立する。拘束具の幾何学形状は、特定の治療薬剤およびその薬剤の1つ以上の所望の流量に合致されている。チュービングセットと接触した拘束プロファイルは、概して丸みを帯びた断面を備えて作られており、拘束されていない内径から拘束された内径へフローの段階的な低減を提供しており、それは、治療用タンパク質への損傷を回避するために、とりわけ有利である。また、拘束具の長さは、段階的なフローの低減を可能にするために、拘束プロファイルと連動して変化されることが可能である。拘束具の設計は、製造および組み立てが自動化された効率的な様式で実行され得るようになっている。
【0198】
さらなる本開示の実施形態は、チュービングセットおよびその中に位置する1つ以上の内部薬剤ルーメンを拘束し、それによって、拘束装置の組み立ての間にいくつかの特定の所定のレートのうちの1つに流量を低減させる、装置、システム、および方法を提供することに向けられている。1つ以上の実施形態において、調節可能な拘束装置は、セットの1つ以上のルーメンの中の流量を連続的に低減させる、漸進的に圧縮的な組み立ての1つ以上のレベルに対応する1つ以上の離散的な調節レベルを提供されており、それぞれの個別の圧縮ステップは、特定の投与条件(たとえば、室温など)における特定の薬剤の1つの流量に対応している。1つ以上の実施形態において、拘束具は、その後のユーザーによる不注意なまたは意図的な調節を防止しながら、自動化された機器によって製造施設の中で調節可能であるように設計されている。
【0199】
追加的な本開示の実施形態は、さまざまな流量におけるさまざまな非ニュートン性の生物学的薬剤の投与に対処する装置、システム、および方法を提供することに向けられている。濃度-粘度-温度関係を示す薬剤(たとえば、生物学的薬剤など)のケースでは、拘束具によって提供される流量は、随意的に、予想された薬剤投与条件(たとえば、室温など)に対応する特定の温度において、意図したフローを提供するように較正されることが可能である。1つ以上の実施形態において、本明細書で説明されている拘束装置は、関心の特定の治療薬剤(たとえば、生物学的薬剤など)のために、製造の間に、1つ以上の所望の流量に較正されることが可能である。
【0200】
1つ以上の実施形態において、本明細書で説明されているように拘束された1つ以上の内側薬剤ルーメンは、本質的に、チュービングセットの中のルーメンのうちの1つ以上を通して投与される1つ以上の薬剤の臨床的に安全なまたは許可可能な流量以下において、システムを通る許容可能な流量を制限する。いくつかの実施形態において、拘束具は、単一の内部チュービングルーメンのための最大流量を確立する。いくつかの実施形態において、拘束具は、2つ以上の内部チュービングルーメンのための異なる最大流量を独立して確立するように設置されている。1つ以上の実施形態において、拘束装置は、フローを完全に制限するか、または、拘束されたチュービングセットルーメンによって提供される最大レートにおけるフローを許容するために、緊急クランプを含む。
【0201】
本明細書で説明されているように、拘束具は、優先的には射出成形され、拘束具幾何学形状に対して厳密な寸法制御を提供し、低コスト製造および効率的な組み立てを可能にする。1つ以上の実施形態において、拘束具は、対称的に設計されており、単一のパーツが組み立て動作の間にペアで使用されることを可能にする。1つ以上の実施形態において、拘束具は、人間の身体能力を意図的に超える組み立て力を提供されており、エンドユーザーによる意図しないまたは不注意な調節を防止しながら、製造および組み立て機器による調節を可能にする。
【0202】
特に、家庭環境において、トレーニングを受けていないユーザーのための直感性を改善するために、1つ以上の実施形態において、拘束具は、薬剤エラーを回避し、および、トレーニングを受けていないユーザーのための直感性を改善するために、薬物名、流量、および他の関連情報に関する人間が読める指標を提供されることが可能である。1つ以上の実施形態において、拘束具は、自動化された検査を可能にするために、および、本明細書で説明されているように一旦拘束されると、正しい対応するチュービングセットによってのみ治療薬剤が提供されることを保証するために、機械可読指標(たとえば、データマトリックスまたはNFCチップなど)を提供されることも可能である。1つ以上の実施形態において、拘束部材は、所与の投与温度における適正なコンポーネント選択、組み立て、拘束レベル、または流量を検証するために、自動化された機器による検査を可能にするための輪郭または指標を提供されている。
【0203】
当業者によって認識されることとなるように、本明細書で開示されている装置、システム、および方法の例、改善、および配置を実施するための多数の方式が存在している。図面および以下の説明に描かれている例示的な実施形態が参照されることとなるが、本明細書で開示されている実施形態は、本開示によって包含されるさまざまな代替的な設計および実施形態を網羅することを意味するものではない。
【0204】
本明細書で説明されている拘束装置システムおよび方法の実施形態は、薬物送達システムの一部として患者への薬の投与のための1つ以上の内側薬剤ルーメンを特徴とするチュービングセットとともに使用するためのものである。薬物送達システムの使用の間に、本明細書で説明されているように拘束されたチュービングセットの第1の端部は、薬物送達システムと流体連通しており、チュービングの第2の端部は、薬物送達システムの中に含有されている薬剤を患者に送達する患者インターフェースと流体連通している。いくつかの実施形態において、患者インターフェースは、皮下の、筋肉内の、または静脈内の針セットを含む。いくつかの実施形態において、患者インターフェースは、植え込まれた静脈内ポートにアクセスするためのHuber針を含む。いくつかの実施形態において、患者インターフェースは、ルアーテーパー、Luer-Lok(登録商標)コネクター、ルアー活性化式バルブ、ルアー活性化式セプタム、または他のルアー活性化式アクセスデバイスを含む。いくつかの実施形態において、患者インターフェースは、ネジ式のまたはスナップフィット式の非ルアーコネクターを含む。
【0205】
図14図17Cに関して説明されている実施形態のそれぞれは、図1図10Cおよび対応する特許請求の範囲に説明されている実施形態と組み合わせられることが可能である。したがって、図14図17Cに関して説明されている実施形態は、下記の付番された実施形態154~179の装置、システム、および方法に組み込まれるかまたはそれと組み合わせられることが可能である。
【0206】
図14Aは、薬物送達システムのためのチュービングセットを単一の流量に拘束するための外部拘束装置の代替的な例示的な実施形態を示している。1つ以上の実施形態において、完全に組み立てられた装置は、第1の拘束部材1401および第2の拘束部材1402を含むインターロッキングセットを含む。第1の拘束部材1401は、第1の輪郭付きの拘束プロファイル1403を含有しており、第1の輪郭付きの拘束プロファイル1403は、第2の拘束部材1402に組み立てられるときに、チュービングセット1405の外部に圧縮的に係合する。同様に、第2の拘束部材1402は、第2の輪郭付きの拘束プロファイル1404を含有しており、第2の輪郭付きの拘束プロファイル1404は、第1の拘束部材1401に組み立てられるときに、チュービングセット1405の外部に圧縮的に係合する。1つの実施形態では、ロッキングメカニズムは、嵌合するロッキングフィンガー1407、1410およびアパーチャー1408、1409のセットを含み、それによって、チュービングセット1405が拘束部材1401、1402の間に介在された状態での両方の圧縮的な組み立て動作1406、1406´の間に、ロッキングフィンガー1410は、アパーチャー1408と整合するように配設されており、ロッキングフィンガー1407は、アパーチャー1409と整合するように配設されている。1つ以上の実施形態において、圧縮的な組み立て動作1406、1406´は、2つの実質的に等しい対向する力を含む。
【0207】
1つ以上の実施形態において、第1および第2の拘束部材1401、1402は、同一であることが可能であり、2つの拘束部材は、互いに対して180°に配向されているときに組み立てられることが可能であり、成形、製造、検査、部品のハンドリング、および組み立てを改善する。
【0208】
図14Aおよび図14Bは、単一のルーメンのための拘束具を図示しているが、しかし、この概念は、図18に図示されているように、複数のルーメンを備えたチュービングセットに拡張されることが可能である。1対の拘束部材は、以前の説明にしたがって複数の輪郭付きのセグメントを提供されることが可能であり、輪郭付きのセグメントのそれぞれは、特定のチュービングルーメンのための所望の拘束の程度(または、拘束なし)に対応している。1つ以上の拘束部材は、輪郭付けされることが可能であり、したがって、拘束具は、チュービングセットの外側表面に係合する前に、適正に配向されることが可能であり、随意的に、図14Aに説明されている協働するアパーチャーおよびロッキングフィンガーに類似した、組み立ての前の誤配向を防止するためにキー付きの特徴を提供されることが可能である。
【0209】
より詳細には、図18Aおよび図18Bは、マルチルーメンチューブのさまざまな圧縮を伴う例を示している。第1の拘束部材1801および第2の拘束部材1802は、図18Aにおいてチュービングセット1805に対して示されており、チュービングセットは拘束されていない。この例では、チュービングセット1805は、3つのルーメン1806、1807、1808を含むが、2つの、4つの、またはそれ以上のルーメンが、代替的に提供されることも可能である。すべての3つのルーメンは、薬剤ルーメンであることが可能であるが、本明細書の他の箇所に議論されているように、ルーメンの機能は変化させられることも可能である。図18Bにおいて、図18Aのチュービングセット1805は、拘束部材1801、1802によって圧縮されて示されている。拘束部材1801、1802の内部形状に起因して、ルーメン1806は圧縮されておらず、ルーメン1807は圧縮されており、ルーメン1808は圧縮されており、ルーメン1808の圧縮の程度は、ルーメン1807の圧縮の程度よりも大きい。拘束部材の内部形状を変化させることによって、ルーメンのうちのいくつかまたはすべてが圧縮されることが可能であり、ルーメンは、異なる程度に圧縮されることが可能である。圧縮されたルーメンの形状は、拘束部材の内部形状を変化させることによって、変化させられることも可能である。第1の拘束部材1801のための代替的な内部形状の例は、図18Eに示されている。この例では、内部角部は、チュービングに対する損傷を最小化または回避することを助けるために湾曲している。
【0210】
図18Cは、第1の拘束部材1801とは別の可能な内部形状を示している。図18Cでは、第1の拘束部材1801の別の随意的な特徴が示されており、すなわち、チュービングセット1805の中の対応する凹部1811に係合するように構成されている突出部1810が示されている。突出部1810および凹部1811の組み合わせによって生成されるキーイング構造体は、拘束部材1801、1802およびチュービングセット1805が正しく整合されることを保証することを助けることが可能である。1つのキーイング構造体のみが示されているが、1つ以上のキーイング構造体が提供されることも可能である。たとえば、チュービングセットの上の突出部、および、拘束部材の上の凹部を備えた、または、スナップフィットを備えた、さまざまな他のキーイング構造体が使用されることも可能である。代替的なキーイング構造体が、図18Hに示されており、フィットしていない拘束部材1831が、一方の側に示されており、フィットしている拘束部材1832が、他方の側に示されている。図18Hにおける例では、突出部および凹部の異なった位置および形状が、キーイング構造体のために使用され、異なった形状および位置の両方は、随意的であるが、組み立てが正しく実施さえることを保証することを助けることが可能である。
【0211】
図18Dは、図18Aの拘束部材およびチュービングセットの上面図を示しており、それによって、構造体が外側からどのように見えるかの例を与えている。この例では、随意的な矢印が、拘束部材の配向を示すために、第1の拘束部材1801の外側表面の上に提供されており、それは、組み立てに役立つことが可能である。図18Dにおけるより小さな矢印は、使用しているときのチュービングセットの中の流体フロー方向を示している。
【0212】
図18Eおよび図18Fは、別の例を示しており、第1の拘束部材1821、第2の拘束部材1822、およびチュービングセット1825を備えており、それは、このケースでは、単一のルーメンを含む。図18Eでは、チュービングセットは、完全に開いている。図18Fでは、チュービングセットは圧縮されている。圧縮のレベルは、拘束部材の位置を互いに対して移動させることによって変化されることが可能であるが、第1の拘束部材1821の上のフック1827、および、第2の拘束部材の上の対応する凹部1828は、拘束部材が一旦互いに向けて移動されると、それらが再び引き離されることができないように係合している。これは、たとえば、薬剤師によって適用された拘束設定をユーザーが改ざんすることができないことを保証することを助けることが可能である。これは、さまざまな方式で(たとえば、ラチェットおよび/またはスナップフィット配置などによって)実現されることが可能である。
【0213】
1つ以上の実施形態において、第1および第2の拘束部材1401、1402は、本明細書で説明されているように配向および組み立てられ得る異なる幾何学形状を含む。1つ以上の実施形態において、第1および第2の拘束部材1401、1402は、また、(例として、給送レールまたは振動ボウル/レールフィーダーシステムを伴う)高速組み立ての間のデバイスの配向および給送を改善するための組み立て特徴を含む。1つ以上の実施形態において、組み立て特徴は、高速組み立ての間の拘束具の給送および配向を改善するために、予測可能な重心を提供する断面設計を含む。1つ以上の実施形態において、組み立て特徴は、拘束部材の1つ以上の外部表面の中に1つ以上のスロットを含む。1つ以上の実施形態において、組み立て特徴は、拘束部材の1つ以上の外部表面の上に1つ以上の突出部を含む。
【0214】
圧縮的な組み立て1406、1406´の後に、ここで、図14Bを参照すると、第1の拘束部材1401および第2の拘束部材1402は、介在されたチュービングセット1405の中に、拘束された内径1433を生成させ、一方では、拘束部材1401、1402の外側にあるチュービングセット1405の部分は、拘束されていない1414ままである。組み立てられた拘束部材1401および1402によってチュービングセット1405に提供される拘束の程度は、拘束プロファイル1403および1404の幾何学形状、ロッキングフィンガー1407および1410ならびにアパーチャー1408および1409に対する拘束プロファイル1403および1404の配向、第1の拘束部材1412の長さ、第2の拘束部材1413の長さ、チュービングセット1405の外径、薬剤ルーメン1411の直径、拘束プロファイル1403および1404とチュービングセット1405との間の3次元接触面積、ならびに、チュービングセット1405の材料のうちの1つ以上に依存する。
【0215】
特定の薬に関して、薬剤チュービングルーメンインターフェースにおける剪断効果に起因するタンパク質の損傷または凝集を回避するために、拘束されていない内側チュービングルーメンから拘束された内側チュービングルーメンへの長くて滑らかな移行部を提供することが望ましい可能性がある。さらに、剪断効果に起因するタンパク質の損傷または凝集のリスクは、チュービング拘束の程度に基づいて変化する可能性がある。いくつかの実施形態において、チュービングセットルーメン1411軸線に対して平行な拘束部材1412、1413の長さは、拘束されていない部分1414から拘束された部分1433へのフローの滑らかで段階的な減少を提供するように延長されることが可能であり、したがって、タンパク質ベースの薬または生物学的薬の損傷または凝集を回避することが可能である。いくつかの実施形態において、拘束部材の輪郭1403、1404は、拘束されたセクションによって許容されるそれぞれの流量に関して、独立して変化することが可能である。いくつかの実施形態において、拘束部材の輪郭1403、1404は、チュービングセットルーメン1411を通って流れるタンパク質薬剤の損傷または剪断を回避しながら、フロー低減を平滑化するように設計されている。
【0216】
図14Bに示されている代替的な実施形態において、第1の輪郭付きの拘束プロファイル1403および第2の輪郭付きの拘束プロファイル1404は、本明細書で説明されているように一旦組み立てられると、チュービングセット1405の長軸線を横切って反射されたときに、実質的に非対称の断面の拘束具を提供するように設計されることが可能である。代替的な実施形態において、第1の輪郭付きの拘束プロファイル1403および第2の輪郭付きの拘束プロファイル1404は、本明細書で説明されているように一旦組み立てられると、チュービングセット1405の長軸線を横切って反射されたときに、実質的に対称の断面の拘束具を提供するように設計されることが可能である。図14Bおよび添付の明細書は、例として非対称の拘束プロファイルを示しているが、拘束プロファイルの任意の配置が、組み立てられていない拘束部材および組み立てられた拘束部材の中に収容されることが可能であり、先述の例は、一旦組み立てられたときのチュービングセットの上の非対称の拘束具に本装置を限定するものとして解釈されてはならないということが当業者に明らかであることとなる。
【0217】
図14Aおよび図14Bを参照すると、ロッキングフィンガー1407、1410は、代替的に、任意の適切な様式(圧入、超音波溶接、ヒートステーキング、塗布後に紫外光への露出によって硬化される接着剤、または、他の適切な接着剤を含む)で、アパーチャー1408、1409の中へ固定されることが可能である。別の実施形態では、UV接着剤が、組み立ての前にアパーチャー1408、1409またはロッキングフィンガー1407、1410のいずれかまたは両方に塗布され、本明細書で説明されているような圧縮的な組み立ての後に硬化され、組み立て後の拘束装置のさらなる移動または不注意な調節を防止する。
【0218】
チュービングセット1405は、実質的に円形の断面を有するものとして、図14Aおよび図14Bに示されているが、本明細書における装置は、他のチュービング設計およびチュービングセット断面の構成、ならびに、ルーメンおよびその中に位置する伝導体の変形例に容易に適合されることが可能である。本発明装置は、たとえば、1つ以上の薬剤ルーメンまたはその中に配設されている他の非流体伝導体を特徴とする断面設計を備えた楕円形の設計に対処することが可能である。したがって、チュービングセット1405の図示および添付の明細書は、図示として提供されており、限定として提供されるものではない。
【0219】
図15Aおよび図15Bは、組み立て後の拘束装置のさらなる移動または不注意な調節を防止しながら、製造および組み立ての間に、薬物送達システムのためのチュービングセットを、いくつかの離散的な拘束の程度のうちの1つに、調節可能な様式で拘束するための外部拘束装置の代替的な例示的な実施形態を示している。
【0220】
図15Aを参照すると、1つ以上の実施形態において、完全に組み立てられた装置は、第1の拘束部材1501および第2の拘束部材1502を含むインターロッキングセットを含む。第1の拘束部材1501は、第1の輪郭付きの拘束プロファイル1503を含有しており、第1の輪郭付きの拘束プロファイル1503は、拘束されていない直径1523を有するチュービングセット1505の外部に圧縮的に係合し、チュービングセット1505は、チュービングセット入口1521を通して設置され、その後に、第2の拘束部材1502に組み立てられる。同様に、第2の拘束部材1502は、第2の輪郭付きの拘束プロファイル1504を含有しており、第2の輪郭付きの拘束プロファイル1504は、チュービングセット1505の外部に圧縮的に係合し、チュービングセット1505は、チュービングセット入口1522を通して設置され、その後に、第1の拘束部材1501に組み立てられる。1つの実施形態では、ロッキングメカニズムは、嵌合するロッキングフィンガー1507、1510およびアパーチャー1508、1509のセットを含み、それによって、ロッキングフィンガー1510は、アパーチャー1508と整合するように配設されており、ロッキングフィンガー1507は、アパーチャー1509と整合するように配設されている。一旦整合されると、ロッキングフィンガー1507、1510は、印加される圧縮力1506、1506´の1つ以上のインクリメントを使用して、介在されたチュービングセット1505の周りに拘束具が組み立てられるにつれて、嵌合するアパーチャー1508、1509と漸進的に係合するように構成されている。
【0221】
図19および図20を参照すると、ラチェット式のまたはネジ式のプランジャーが、拘束されることとなる所望のチュービングルーメンに関係して位置することが可能であり、それぞれのプランジャーは、独立して調節可能である。プランジャーは、一旦調節されると所与の拘束具の除去を防止するためのメカニズムを有することも可能である。以前に述べられたように、これらの例は、3つのルーメンを備えたチュービングセットを示しているが、他の数のルーメンが使用されることも可能である。
【0222】
より詳細には、図19Aは、チュービングセット1905とともに第1の拘束部材1901および第2の拘束部材1902を示しており、チュービングセット1905は、図18Aの例と同様に、この特定の例では、随意的に、3つのルーメンを有している。この例では、3つのプランジャー1903が見られることが可能であり、プランジャー1903は、第2の拘束部材1902を通って延在している。このように、異なるルーメンは、独立して拘束されることが可能である。随意的に、ルーメンのうちの1つ以上の上での拘束のレベルは、使用の間に動的に変化されることが可能である。図19Bは、アーム1904が折り畳まれた状態のプランジャー1903を示している。次いで、アームは、プランジャーの除去を防止するために、図19Cに示されているように(および、図19Aにも示されているように)外側に折られることが可能である。随意的に、第2の拘束部材1902の中へプランジャーをねじ込むかまたはラチェットすることは、アームが開くことを結果として生じさせる。
【0223】
図20Aは、別のオプションを示しており、そこでは、プランジャー1903が単にスクリューであり、再び、それぞれのルーメンの圧縮レベルの個々の操作を可能にする。図20Bは、別のオプションを示しており、そこでは、プランジャー1903は、弱いポイント1910を有しており、プランジャーの外側パーツ1911が、設定トルクにおいて折れて取れるようになっており、それによって、プランジャーの内側パーツ1912を固定位置に残す。このアプローチは、組み立て後のプランジャー位置の事故的な操作を回避することを助けることが可能である。このように設定トルクにおいて分裂することは、プランジャーが固定位置において(圧迫されたチュービングセットによって特定の量の抵抗が提供されるポイントにおいて)終了することを可能にし、それによって、組み立てを潜在的に簡単化することも可能である。
【0224】
図15Bを参照すると、拘束部材は、とりわけ、リジッドの材料が選択される場合に、ロッキングフィンガーおよびアパーチャーのより低い力での組み立てを可能にするために、随意的に、応力緩和1520を提供されることが可能である。チュービングセット入口1521、1522は、チュービングセット1505を完全に囲む必要はなく、1つ以上の入口1521、1522は、1つ以上のクリアランススロットの形態のように、チュービングセット1505に向けて中心方向に延在させられ、チュービングセットの周りでのより簡潔な配向およびその後の組み立てを促進させることが可能である。
【0225】
アパーチャーおよびロッキングフィンガーの配置および間隔は、製造動作の間に選択された拘束レベルによって、単一のセットの拘束部材を使用して、1つ以上の離散的なレベルへのチュービングセットの拘束を可能にする。図15Cは、組み立ての間にチュービングセットの上に3つのレベルの連続的により大きな拘束を提供するための装置の組み立ての例示的な説明図を示している。第1の圧縮的な組み立て力1555、1555´を第1および第2の拘束部材1501、1502に印加することは、アパーチャーおよびロッキングフィンガーを第1の位置1551に前進させ、対応する第1の程度のチュービング拘束1561を提供し、それは、第1の固定流量に対応している。第2の圧縮的な組み立て力1556、1556´を第1および第2の拘束部材1501、1502に印加することは、アパーチャーおよびロッキングフィンガーを第2の位置1552に前進させ、それに対応してより高い第2の程度のチュービング拘束1562を提供し、また、第1の程度の拘束1561における第1の固定流量と比較して、それに対応してより低い第2の固定流量を提供する。第1の圧縮的な組み立て力1557、1557´を第1および第2の拘束部材1501、1502に印加することは、アパーチャーおよびロッキングフィンガーを第3の(この例では、最終的な)位置1553に前進させ、それに対応してさらに高い第3の程度のチュービング拘束1563を提供し、また、第1および第2の程度の拘束1561、1562に対応する第1および第2の固定流量の両方と比較して、それに対応してさらに低い第3の固定流量を提供する。図15Cおよび添付の明細書は、例として3つの位置を示しているが、任意の数の位置が収容されることが可能であり、先述の例は、本装置を3つの程度の拘束に限定するものとして解釈されてはならないということが、当業者に明らかであることとなる。
【0226】
1つ以上の実施形態において、圧縮力1555および1555´、圧縮力1556および1556´、ならびに、圧縮力1557および1557´は、等しい。1つ以上の実施形態において、圧縮力1555および1555´、圧縮力1556および1556´、ならびに、圧縮力1557および1557´は、等しくない。1つ以上の実施形態において、圧縮力1555および1555´、圧縮力1556および1556´、ならびに、圧縮力1557および1557´のうちの1つ以上は、機械的な支援(たとえば、ツールまたは固定具など)を使用していない人間によって適用可能な圧縮力を意図的に超える。いくつかの実施形態において、圧縮力は、予め決定されており、拘束部材の設計によって固定されており、製造およびチュービングセットへの組み立ての後に、装置のユーザーによる圧縮力の修正、改ざん、またはさらなる調節を防止するように構成されている。1つ以上の実施形態において、第3の圧縮力1557および1557´は、第2の圧縮力1556および1556´のものを超えており、同様に、第2の圧縮力1556および1556´は、第1の圧縮力1555および1555´のものを超えている。
【0227】
1つ以上の実施形態において、調節可能な拘束部材は、薬剤または薬剤プラセボのフロー特質に基づいて、製造の間に適応的に拘束されることが可能であり、それは、非ニュートン性の流体(たとえば、生物学的な流体など)のための流体システムを設計するときに、とりわけ有利である。図15Cを参照すると、第1の拘束部材1501および第2の拘束部材1502は、第1の圧縮的な組み立てステップ1555および1555´を通してチュービングセット1505に適用され、したがって、第1の程度のチュービング拘束1551を適用する。製造の間に、薬剤製剤は、薬剤入口部1571から薬剤出口部1572へ通されることが可能であり、両方のポイントにおける流量を測定し、出口部1572におけるフローの差を所望の流量と比較することが可能である。出口部1572における所望の流量が、予期される流量の公差の中にある場合には、拘束部材の調節は完了される。出口部1572における所望の流量が、予期される流量よりも低い場合には、第2の圧縮的な組み立てステップ1556および1556´が、製造の間に起こり、したがって、第2の程度のチュービング拘束1552を適用する。薬剤製剤が、再び、薬剤入口部1573から薬剤出口部1574へ通され、両方のポイントにおける流量を測定し、出口部1574におけるフローの差を所望の流量と比較する。出口部1574における所望の流量が、予期される流量の公差の中にある場合には、拘束部材の調節が完了される。出口部1574における所望の流量が、予期される流量よりも低い場合には、第3の圧縮的な組み立てステップ1557および1557´が、製造の間に起こり、したがって、第3の程度のチュービング拘束1553を適用する。薬剤製剤が、再び、薬剤入口部1575から薬剤出口部1576へ通され、両方のポイントにおける流量を測定し、出口部1576におけるフローの差を所望の流量と比較する。出口部1576における所望の流量が、予期される流量の公差の中にある場合には、拘束部材の調節が完了される。出口部1576における所望の流量が、予期される流量よりも低い場合には、本明細書で説明されているように、追加的な圧縮的な組み立ておよびフロー試験サイクルが完了されることが可能である。図15Cおよび添付の明細書は、例として3つの位置に関して、製造の間の適応的な調節を示しているが、任意の数の位置が収容されることが可能であり、先述の例は、本明細書で説明されている適応的な製造の間の3つの程度の拘束に本装置を限定するものとして解釈されてはならないということが、当業者に明らかであることとなる。1つ以上の実施形態において、第1の拘束部材1501および第2の拘束部材1502は、複数のアパーチャーおよびロッキングフィンガーを提供されており、その複数は、本明細書で説明されているように所望の流量を実現するために、予想された圧縮的なサイクルの数よりも大きい数を含む。
【0228】
本明細書で説明されている装置は、チュービングセットの上に設置されている1つ以上の程度の拘束に基づいて、一貫した流量を提供する。また、緊急またはデバイス機能不全のケースのように、特定の投与設定において、流体フローを完全に停止するために、スライド可能なクランプによって拘束を提供することが有利である可能性がある。図3は、以前に説明されているようないくつかの離散的な程度の拘束のうちの1つに調節可能な外部拘束特徴の代替的な実施形態を示しており、それは、チュービングセットの緊急遮断がその中のルーメンを通る任意のおよびすべてのフローを防止することを可能にするようにさらに構成されている。
【0229】
図16Aを参照すると、第1の拘束部材1601および第2の拘束部材1602(内部拘束プロファイル、ロッキングフィンガー、およびアパーチャーをそれぞれ備えている)は、本明細書で以前に説明されたように提供されており(図15A図15Cを参照)、同様に以前に説明されたように、2つの組み立てられた拘束部材1601および1602の間に介在および圧縮されたチュービングセット1600を拘束する役割を果たしている。また、第1の拘束部材1601と第2の拘束部材1602との間に捕捉されているのは、1つ以上のトラベルタブ1604およびクランププロファイル1605を含むクランププレート1603である。クランプトラベルタブ1604は、第1の拘束部材1601の1つ以上のオープンアーム1601´の中に提供されているクランプトラベルスロット1606とスライド可能に係合するように位置しており、チュービングセットは、組み立ての間に拘束部材1601、1602とクランププロファイル1605の両方を通過する。クランプトラベルストップ1606´間のトラベルスロット1606の中にクランププレート1603をスライド可能に係合させることは、クランププロファイル1605の中のチュービングセット1600の位置に応じて、チュービングの中のフローが完全にストップまたはスタートされることを可能にする。
【0230】
図16Bは、チュービングセット1600を拘束するように組み立てられた第1の拘束部材1601および1602を含む拘束アッセンブリ1610を示しており、拘束部材は、また、チュービングセット1600がクランププロファイル1605を通過した状態で、スライド可能なクランププレート1603を捕捉している。1つ以上の実施形態において、クランププレート1603は、第1のオープンフロー位置1611へとスライド可能に位置決めされ、チュービングセット1600がクランププロファイル1605の中のクリアランス部分を無制限に通過することを可能にし、チュービングセットの中のフローは、第1および第2の拘束部材1601および1602の中の拘束プロファイルによってのみ拘束されている。1つ以上の実施形態において、クランププレート1603の位置がオープンフロー位置1611にあるときには、1つ以上のクランプ状態インジケーター1607が、クランプの状態に対応してユーザーに提供される(たとえば、「開」、「準備完了」、「go」、「実行」という語、または別の適切な用語など)。
【0231】
図16Cは、チュービングセット1600を拘束するように組み立てられた第1の拘束部材1601および1602を含む拘束アッセンブリ1613を示しており、拘束部材は、また、チュービングセット1600がクランププロファイル1605を通過した状態で、スライド可能なクランププレート1603を捕捉している。1つ以上の実施形態において、クランププレート1603は、第2の閉じたフロー位置1612へとスライド可能に位置決めされ、クランププロファイル1605の狭い部分の中で、チュービングセット1600の中に配設されている1つ以上の薬剤ルーメンを完全に潰し、したがって、薬剤フローを防止する。1つ以上の実施形態において、クランププレート1603の位置が閉じたフロー位置1612にあるときには、1つ以上のクランプ状態インジケーター1608が、クランプの状態に対応してユーザーに提供される(たとえば、「閉」、「ストップ」、「休止」という語、または別の適切な用語など)。
【0232】
1つ以上の実施形態において、クランププロファイル1605は、開位置において、チュービングセット1600が、組み立てられた拘束部材1601および1602の拘束プロファイルによって提供されるようなものを除いて、流体フローにおける干渉またはさらなる低減なしに、クランププロファイル1605を自由に通過することができるように設計されている。1つ以上の実施形態において、クランププロファイル1605は、急速に狭くなる設計を含み、それによって、オープン位置1611から第2の閉位置1612へのクランププロファイル1605の移動は、チュービングセット1600を通るフローを迅速に停止する。1つ以上の実施形態において、クランププロファイル1605は、拘束されていないチュービングセット1600の断面にマッチされている。1つ以上の実施形態において、クランプは、オープンフロー位置1611において製造後にユーザーに供給され、アッセンブリ1610によって提供される拘束されたレートでの即座の薬剤投与を可能にする。1つ以上の実施形態において、クランプは、閉じたフロー位置1612において製造後にユーザーに供給され、クランププレート1603がオープンフロー位置1611にスライド可能に移動されるまで、薬剤投与を防止し、その後に、アッセンブリ1610によって提供される拘束されたレートでの即座の薬剤投与を可能にする。
【0233】
臨床的な用途、送達されている薬剤の特質、チュービングセット設計、1つ以上の薬剤の所望の流量、および、体内に入ったときの薬剤の薬物動態に応じて、本明細書で説明されている装置の1つ以上の実施形態に関して、構築、組み立て、および設計における多くの変形例が可能である。
【0234】
本明細書で説明されている拘束部材およびクランププレートは、例として、プラスチック材料(たとえば、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリオキシメチレン、他のポリマー、ポリマーの組み合わせ、または、本明細書で説明されている組み立て動作に耐える適切なリジッド性および強度を有する他の材料など)から作製されることが可能である。代替的に、本明細書で説明されている拘束部材は、複合材料(たとえば、ファイバーグラスによって強化されたポリマー、アラミドファイバーによって強化されたポリマー、炭素繊維によって強化されたポリマー、または、ファイバー強化ポリマーまたは金属強化ポリマーの別の適切な複合材など)から作製されることが可能である。1つ以上の実施形態において、拘束部材は、単一の材料から成形されている。1つ以上の実施形態において、拘束部材は、2ショットプロセスまたはオーバーモールディングプロセスと同様に、複数の材料から成形されている。1つ以上の実施形態において、クランププレートおよび拘束部材は、同じ材料である。1つ以上の実施形態において、クランププレートおよび拘束部材は、異なる材料である。1つ以上の実施形態において、クランププレートおよび拘束部材のいずれかまたは両方は、滑り摩擦を低減させるためのスリップ添加剤を含有している。
【0235】
1つ以上の実施形態において、1つ以上の拘束部材のための材料は、ガンマ線、電子ビーム、または他の放射線滅菌方法との適合性のために選ばれる。1つ以上の実施形態において、1つ以上の拘束部材の設計および材料は、ガンマ線、電子ビーム、または他の放射線滅菌方法との適合性のために選ばれる。1つ以上の実施形態において、1つ以上の拘束部材の設計は、ガンマ線、電子ビーム、または他の放射線滅菌方法による滅菌の後に、不注意な分解またはさらなる調節に対して、組み立てられた拘束部材がそれらの強度を保つことを保証するように選ばれる。
【0236】
ある実施形態において、ロッキングメカニズムの設計は、ロッキングフィンガーおよびアパーチャーを介して拘束部材を互いに組み立てるために使用される力の大きさが、拘束装置の使用なしに人間によって手動で印加され得る圧縮力を意図的に超えるようになっており、それによって、機械的な組み立て機器を必要とし、製造後のユーザーによる適用された拘束装置の意図的なまたは不注意な製造後の調節を防止する。ある実施形態において、ロッキングメカニズムの設計は、組み立てられた拘束部材を分離するための力の大きさが、機械的な支援(たとえば、ツールまたは固定具など)の使用なしに人間によって手動で印加され得る引張力を意図的に超えるようになっており、それによって、製造後のユーザーによる適用された拘束装置の意図的なまたは不注意な除去を防止する。1つ以上の実施形態において、拘束部材の設計は、ロッキングフィンガーおよびアパーチャーのいずれかまたは両方へのアクセスを防止するように構成されており、製造およびチュービングセットへの組み立ての後の装置のユーザーによる改ざん、除去、またはさらなる調節を阻止する。
【0237】
他の適切なロッキングメカニズムは、拘束部材を固定するために置換されることが可能である(圧入、超音波溶接、ヒートステーキング、塗布後に紫外光への露出によって硬化される接着剤、または他の適切な接着剤を含む)。1つ以上の実施形態において、組み立て方法は、組み立てられた拘束部材から、介在されるチュービングセットの壁部を通して、および、その中に位置する1つ以上のチュービングセット薬剤ルーメンの中を流れる1つ以上の薬剤を通して導入され得る、浸出可能なまたは抽出可能なコンポーネントを低減させるように選択される。別の実施形態では、選択的に硬化可能な接着剤が、組み立ての前に、拘束部材のいずれかまたは両方の上のアパーチャーおよびロッキングフィンガーのいずれかまたは両方に塗布され、部材が組み立てられ、接着剤が硬化され、したがって、拘束具のさらなる移動または不注意な調節を防止する。1つ以上の実施形態において、選択的に硬化可能な接着剤は、紫外線硬化型接着剤を含む。
【0238】
1つ以上の実施形態において、チュービングセットおよびその中に流れる1つ以上の薬剤から、拘束部材を構成する材料または拘束具を組み立てるために使用される1つ以上の接着剤を隔離することが望ましい可能性がある。したがって、1つ以上の実施形態において、輪郭付きの拘束プロファイルのうちのいくつかまたはすべては、拘束プロファイルとチュービングセット表面との間に介在されるバリアコーティングを提供されることが可能である。1つ以上の実施形態において、バリアコーティングは、PTFEまたは他のフッ素ポリマー材料を含む。
【0239】
1つ以上の実施形態において、拘束プロファイルは、実質的に曲線の断面を有している。1つ以上の代替的な実施形態において、拘束プロファイルは、実質的に線形の断面を有している。1つ以上の代替的な実施形態において、1つ以上の輪郭付きの拘束プロファイルは、実質的に一定の断面設計を有している。1つ以上の代替的な実施形態において、1つ以上の輪郭付きの拘束プロファイルは、実質的に可変の断面設計を有している。
【0240】
1つ以上の実施形態において、1つ以上の輪郭付きの拘束プロファイルは、チュービングセットの中に位置する1つ以上のルーメンを均等に拘束するように構成されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上の輪郭付きの拘束プロファイルは、チュービングセットの中に位置する1つ以上のルーメンを不均等に拘束するように構成されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上の輪郭付きの拘束プロファイルは、チュービングセットの中に位置する特定のルーメンを拘束するように構成されており、一方では、チュービングセットの中に含有されている他の特定のルーメンを拘束されないままにするようにも構成されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上の輪郭付きの拘束プロファイルは、チュービングセットの中に位置する1つ以上の薬剤ルーメンと選択的に係合するように構成されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上の拘束プロファイルは、チュービングセットの中に位置する1つ以上の薬剤ルーメンと選択的に係合するように構成されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上の拘束プロファイルは、1つ以上の薬剤ルーメンを含有するチュービングセットの周りに配設されているときに、1つ以上の異なるレベルの拘束を提供するように構成されている。1つ以上の実施形態において、1つ以上の輪郭付きの拘束プロファイルは、所望の様式で1つ以上の流体ルーメンを拘束するように構成されており、一方では、1つ以上の薬剤ルーメンに対して実質的に平行な様式でチュービングセットの中に配設されている電気的伝導体または光学的伝導体に対する拘束、圧着、または損傷を回避するようにも構成されている。
【0241】
1つ以上の実施形態において、拘束具は、すでに滅菌されたチュービングセットの外部に適用される。1つ以上の実施形態において、拘束具は、組み立てられた装置の滅菌の前にチュービングセットに適用される。1つ以上の実施形態において、拘束部材の材料選択ならびにロッキングフィンガーおよびアパーチャーの設計は、滅菌の後の脆化または強度の喪失を予想する。1つ以上の実施形態において、拘束部材の材料選択ならびにロッキングフィンガーおよびアパーチャーの設計は、(たとえば、ガンマ線または電子ビーム方法による)放射線滅菌の後に、完全な設計強度を保つように設計されている。
【0242】
本明細書で説明されているチュービングセットのエレメントは、さまざまな形状および形態をとることが可能である。1つ以上の実施形態において、チュービングセットの外側表面は、実質的に円形のまたは楕円形の形状をとることが可能である。チュービングセットの可撓性部分は、シリコーン、PVC、DEHPなしのPVC、EVA、HDPE、LDPE、TPU、PTFE、ポリウレタン、フッ素ポリマー、または他の適切な可撓性材料から作られることが可能である。1つ以上の実施形態において、チュービングセットの可撓性部分は、長さに沿って異なる可撓性を有するチュービングセットを提供するために、1つ以上の可撓性材料の複数の接続されたセグメントから製造されている。1つ以上の実施形態において、拘束具が適用されるチュービングの可撓性部分は、チュービングセットの残りの部分よりも可撓性の高いまたは低い材料から製造されることが可能である。
【0243】
特定の薬剤(たとえば、生物学的薬剤など)は、温度-粘度-濃度関係および非ニュートン性の挙動(たとえば、剪断減粘または剪断増粘など)を示す。1つ以上の実施形態において、拘束部材プロファイルおよび長さは、薬剤送達のために必要とされる力を低下させるために、十分に高い流量を提供するために、剪断減粘挙動に対処するために、剪断増粘挙動に対処するために、推奨される投与温度におけるフローに対処するために、1つ以上の投与用量における薬剤製剤の濃度の変化に対処するために、または、患者快適性を増加させるために、それぞれの望まれる特定の流量に関して調節されることが可能である。
【0244】
1つ以上の実施形態において、コンポーネントのキットが提供され、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、それぞれの適用される拘束具の拘束部材長さおよび拘束プロファイルは、予想された投与温度における特定の薬剤のための1つ以上の離散的な所望の流量に対応している。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、特定の薬剤の異なる流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる投与温度において、特定の薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる濃度において、特定の薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、同じ投与温度において、1つ以上の異なる濃度において、特定の薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる濃度において、特定の薬剤の1つ以上の異なる流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、同じ投与温度において、1つ以上の異なる濃度において、特定の薬剤の1つ以上の異なる流量を提供する。いくつかの実施形態において、特定の投与温度は、ISO-1規格によって支配されるように室温である。いくつかの実施形態において、特定の投与温度は、おおよそ20℃である。
【0245】
1つ以上の実施形態において、コンポーネントのキットが提供され、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、それぞれの適用される拘束具の拘束部材長さおよび拘束プロファイルは、予想された投与温度における非ニュートン性の(たとえば、生物学的)薬剤のための1つ以上の離散的な所望の流量に対応している。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、非ニュートン性の(たとえば、生物学的)薬剤の異なる流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる投与温度において、非ニュートン性の(たとえば、生物学的)薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる濃度において、非ニュートン性の(たとえば、生物学的)薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、同じ投与温度において、1つ以上の異なる濃度において、非ニュートン性の(たとえば、生物学的)薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる濃度において、非ニュートン性の(たとえば、生物学的)薬剤の1つ以上の異なる流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、同じ投与温度において、1つ以上の異なる濃度において、非ニュートン性の(たとえば、生物学的)薬剤の1つ以上の異なる流量を提供する。いくつかの実施形態において、特定の投与温度は、ISO-1規格によって支配されるように室温である。いくつかの実施形態において、特定の投与温度は、おおよそ20℃である。
【0246】
1つ以上の実施形態において、コンポーネントのキットが提供され、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、それぞれの適用される拘束具の拘束部材長さおよび拘束プロファイルは、人間の臨床試験において研究される薬剤のための1つ以上の離散的な所望の流量に対応しており、離散的な所望の流量のそれぞれは、試験において研究されている薬剤のための1つ以上の臨床試験テスト条件に対応している。1つ以上の実施形態において、キット、キットコンポーネント、チュービングセット、またはチュービングセット拘束具のうちの1つ以上は、臨床試験、臨床試験識別子、臨床試験薬剤、臨床試験テスト条件、臨床試験ランダム化スケジュール識別子、または患者識別子に関係付けられる指標を含有している。
【0247】
1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、調査中の特定の臨床試験薬剤の異なる流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる投与温度において、調査中の特定の臨床試験薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる濃度において、調査中の特定の臨床試験薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、同じ投与温度において、1つ以上の異なる濃度において、調査中の特定の臨床試験薬剤の同じ流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる濃度において、調査中の特定の臨床試験薬剤の1つ以上の異なる流量を提供する。1つ以上の実施形態において、キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、同じ投与温度において、1つ以上の異なる濃度において、調査中の特定の臨床試験薬剤の1つ以上の異なる流量を提供する。いくつかの実施形態において、特定の投与温度は、ISO-1規格によって支配されるように室温である。いくつかの実施形態において、特定の投与温度は、おおよそ20℃である。
【0248】
1つ以上の実施形態において、それぞれの臨床試験対象者は、コンポーネントのキットを割り当てられ、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、それぞれの適用される拘束具の拘束部材長さおよび拘束プロファイルは、人間の臨床試験において研究される薬剤のための1つ以上の離散的な所望の流量に対応しており、離散的な所望の流量のそれぞれは、試験において研究されている薬剤のための1つ以上の臨床試験テスト条件に対応しており、臨床試験対象者は、1つ以上の事例において、キットの中のセットのうちの1つを通して薬剤を投与される。1つ以上の実施形態において、それぞれの臨床試験参加者は、コンポーネントのキットを割り当てられ、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、臨床試験対象者は、臨床試験の間のそれぞれの投薬間隔において異なるコンポーネントのキットを受け取る。1つ以上の実施形態において、それぞれの臨床試験対象者は、コンポーネントのキットを割り当てられ、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、臨床試験対象者は、キットの中のチュービングセットのうちの1つのみによって薬剤を投与される。1つ以上の実施形態において、それぞれの臨床試験対象者は、コンポーネントのキットを割り当てられ、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、臨床試験対象者は、キットの中のチュービングセットのうちの1つ以上によって薬剤を投与される。1つ以上の実施形態において、それぞれの臨床試験対象者は、コンポーネントのキットを割り当てられ、それは、複数のチュービングセットを含み、それは、本明細書で説明されているように適用される組み立てられた拘束装置をそれぞれ備えており、臨床試験対象者は、人間の臨床試験において研究される薬剤に対する彼らの生理学的応答に基づいて、キットの中のチュービングセットのうちの1つ以上を使用して、薬剤を投与される。1つ以上の実施形態において、キット、キットコンポーネント、チュービングセット、またはチュービングセット拘束具のうちの1つ以上は、臨床試験、臨床試験識別子、臨床試験薬剤、臨床試験テスト条件、臨床試験ランダム化スケジュール識別子、または患者識別子に関係付けられる指標を含有している。
【0249】
1つ以上の実施形態において、臨床試験において使用されるコンポーネントのキットは、規制承認機関によって一般使用に関して承認されると、人間の臨床試験において研究される薬剤の商業的プレゼンテーションにおいて提供される。1つ以上の実施形態において、臨床試験において使用されるコンポーネントのキットのサブセットは、規制承認機関によって一般使用に関して承認されると、人間の臨床試験において研究される薬剤の商業的プレゼンテーションにおいて提供される。1つ以上の実施形態において、複数の異なるキット(臨床試験において使用されるコンポーネントのキットのサブセットをそれぞれ含有している)は、規制承認機関によって一般使用に関して承認されると、人間の臨床試験において研究される薬剤の商業的プレゼンテーションにおいて提供される。1つ以上の実施形態において、承認された薬剤の商業的プレゼンテーションにおいて提供されるキット、キットコンポーネント、チュービングセット、またはチュービングセット拘束具のうちの1つ以上は、薬剤の1つ以上の臨床試験において使用されるものとは異なる指標を含有している。
【0250】
チュービングセットを通って流れる1つ以上の薬剤の拘束に関係して本明細書で説明されている態様に加えて、拘束部材は、チュービングセットを識別する役割を果たすことも可能であり、より直感的な経験をユーザーに提供し、誤ったセット選択によって引き起こされる潜在的な薬剤エラーを回避することが可能である。図14Aに図示されている代替的な実施形態において、組み立てられた第1および第2の拘束部材は、一連の異なる形状またはプロファイル(例として、実質的に直線的な形状1401、実質的に楕円形の形状1402、実質的に円形の形状1403、または、実質的に多角形の形状1404)を含み、それらは、異なる薬剤または同じ薬剤の異なる用量にそれぞれ対応している。図14Aおよび添付の明細書は、例としてさまざまな幾何学的なプロファイルを示しているが、多くの幾何学的なプロファイルが可能であり、先述の例は、本明細書で説明または図示されている幾何学的な形状またはプロファイルのうちの1つに本装置を限定するものとして解釈されてはならないということが、当業者に明らかであることとなる。
【0251】
拘束部材は、さまざまな形状および色で提供されることが可能である。いくつかの実施形態において、拘束部材は、医薬品ブランドに関連付けられた1つ以上の色で成形されている。いくつかの実施形態において、拘束部材は、特定の薬剤の用量に関連付けられた1つ以上の色で成形されている。いくつかの実施形態において、第1の拘束部材は、第2の拘束部材とは異なる色で成形されている。
【0252】
図17Bに図示されているように、1つ以上の組み立てられた拘束部材405は、薬剤および流量に関係付けられた指標を提供されることが可能である。別の実施形態では、1つ以上の組み立てられた拘束部材1705は、薬剤および流量に関係付けられた指標1706を提供されることが可能である。別の実施形態では、1つ以上の組み立てられた拘束部材1705は、薬剤と、医療トレーニングを欠くユーザー(たとえば、患者など)のために簡単な用語で流量を識別する順序識別子とに関係付けられる、指標1706、1707、1708、1709を提供されることが可能である。指標1706、1707、1708、および1709は、成形、ポリマー材料の(随意的に、対照的な色での)共成形、インモールドデコレーション(in-mold decoration)、レーザーマーキング、パッド印刷、または他の手段によって、拘束部材に適用されることが可能である。いくつかの実施形態において、指標は、指標の中に記載された流量を較正するために使用される特定の温度を含む。いくつかの実施形態において、指標は、チュービングセットのユーザーに対する1つ以上の警告、注意、またはインストラクションを含む。1つ以上の実施形態において、キット、キットコンポーネント、チュービングセット、またはチュービングセット拘束具のうちの1つ以上は、臨床試験、臨床試験識別子、臨床試験薬剤、臨床試験テスト条件、臨床試験ランダム化スケジュール識別子、または患者識別子に関係付けられる指標を含有している。1つ以上の実施形態において、キット、キットコンポーネント、チュービングセット、またはチュービングセット拘束具のうちの1つ以上は、薬剤(または、ランダム化された臨床試験におけるプラセボ薬剤)、臨床試験テスト条件、臨床試験ランダム化スケジュール、または臨床試験スポンサーのうちの1つ以上への臨床参加者を偽装または「盲検化」する指標を含有している。
【0253】
本明細書で説明されている拘束具は、製造または組み立ての間に拘束エレメントを識別するために使用されることも可能であり、取り違えおよび不適正なコンポーネント選択を回避する。図17Cを参照すると、組み立てられた拘束具1720は、1つ以上の機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725を提供されることが可能である。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、および1725のうちの1つ以上は、バーコード、近距離無線通信(NFC)または無線周波数識別(RFID)タグを含む。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上の上の情報は、装置の製造の間に投入される。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上は、製造の間に情報を一回書き込まれて、その後に読み取り専用になるように構成されている。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上は、製造後に書き込まれるように構成されている。
【0254】
1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上の上の情報は、装置のディスペンシングの間に投入される。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上の上の情報は、電子健康記録からの患者情報を投入される。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上の上の情報は、電子健康記録からの薬剤投与またはモニタリングインストラクションを投入される。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上の上の情報は、特定のチュービングセットおよび組み立てられた拘束具1720のための安全な薬剤投与パラメーターを構成する生理学的な値または研究室値のいずれかまたは両方を投入される。
【0255】
1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上は、組み立てられた拘束具および/または拘束部材の外部表面に位置付けされている。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上は、組み立てられた拘束具の外部表面の下方に位置付けされている。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上は、射出成形の間に拘束部材の中へ挿入される。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1722、1723、1724、および1725のうちの1つ以上は、成形後に拘束部材または組み立てられた拘束具のうちの1つ以上に適用される。
【0256】
1つ以上の実施形態において、第1の電子的な指標1722は、第1の拘束部材の上に提供されており、第2の電子的な指標1723は、第2の拘束部材の上に提供されており、両方の拘束部材は、組み立てられた拘束具1720を構成し、製造動作の間に、第1の電子的な指標1722および第2の電子的な指標1723が、適正なコンポーネントが選択されていること、装置コンポーネントが正しい配向で組み立てられていること、および、装置が予期された薬剤および流量にマッチしていることを検証するために、検査機器によって検証されることが可能であるように構成されている。1つ以上の実施形態において、電子的な指標1725は、装置が予期される薬剤および流量にマッチしているという、製造およびパッケージングの間の検証として、組み立てられた拘束具1725の上に提供されている。
【0257】
1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1724は、装置が予期される薬剤および流量にマッチしているという、製造およびパッケージングの間の検証として、組み立てられた拘束具1720の1つ以上の外部表面に提供されている。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1724は、QRコード、データマトリックス、2Dバーコード、またはリニアバーコードのうちの1つ以上を含む。1つ以上の実施形態において、人間が読める指標1727は、装置が予期される薬剤および流量にマッチしているという検証として、組み立てられた拘束具1720の1つ以上の外部表面の上に提供されている。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1724の中に含有されている情報は、人間が読める指標1727の中に含有されているその情報と同じである。1つ以上の実施形態において、人間が読める指標1727の中に含有されている情報は、機械可読指標1721、1724の中に含有されている情報のサブセットである。1つ以上の実施形態において、機械可読指標1721、1724の中に含有されている情報は、人間が読める指標1727の中に含有されているその情報とは異なっている。
【0258】
1つ以上の実施形態において、指標1721、1722、1723、1724、1725、または1727のうちの1つ以上は、チュービングセット外径、チュービングセット材料、チュービングセット材料ロットコード、拘束材料ロットコード、内部バッチ制御番号、チュービングセットの中に配設されている流体ルーメンの数、チュービングセット薬剤ルーメン直径、チュービングセット断面の中のチュービングセット薬剤ルーメン配置、チュービングセットの中に配設されている電気的伝導体の数、チュービングセットの中に配設されている光学的伝導体の数、薬剤名、薬剤用量、薬剤濃度、薬剤ロット番号、薬剤有効期限、拘束具に対応する数値的な薬剤流量(たとえば、単位はmL/h)、拘束具に対応する流量の順序識別子(たとえば、「低速セット」、「高速セット」、または「Set A」)、流量に対応する薬剤投与温度、装置の中のクランピングデバイスの有無、チュービングセット装置ロットコード、チュービングセット装置シリアル番号または一意のデバイス識別子、チュービングセット装置Global Trade Item Number (GTIN)、またはチュービングセット装置有効期限のうちの1つ以上をコード化している。
【0259】
本明細書で説明されている拘束具は、患者へディスペンスする間にまたは臨床的使用の間に、拘束エレメントを識別するために使用されることも可能であり、取り違えおよび不適正なコンポーネント選択を回避する。1つ以上の実施形態において、電子的な指標1725は、適正なチュービングセットが使用されていることを保証するために、薬物送達システム、患者、臨床医、または、デバイスの他のユーザーによるスキャニングまたはセンシングのために、組み立てられた拘束具の上に提供されている。1つ以上の実施形態において、キット、キットコンポーネント、チュービングセット、またはチュービングセット拘束具のうちの1つ以上は、薬剤(または、ランダム化された臨床試験におけるプラセボ薬剤)、臨床試験テスト条件、臨床試験ランダム化スケジュール、または臨床試験スポンサーのうちの1つ以上への臨床参加者を偽装または「盲検化」する指標を含有している。
【0260】
本明細書の全体を通して「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、または「ある実施形態」を参照することは、その実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、材料、または特質が、本開示の少なくとも1つの実施形態の中に含まれているということを意味している。したがって、本明細書の全体を通したさまざまな場所において、「1つ以上の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「1つの実施形態では」、または「ある実施形態において」などのような語句が出現することは、必ずしも、本開示の同じ実施形態を参照しているわけではない。そのうえ、特定の特徴、構造、材料、または特質は、1つ以上の実施形態において任意の適切な様式で組み合わせられることが可能である。
【0261】
本明細書における開示は、特定の実施形態を参照して説明されてきたが、当業者は、説明されている実施形態が、本開示の原理および用途の単なる例示であるということを理解することとなる。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の方法および装置に対して、さまざまな修正例および変形例が作製されることが可能であるということが、当業者に明らかになることとなる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲の中にある修正例および変形例を含むことが可能である。
【0262】
1つ以上の実施形態において、図14図17に関して直ぐ上方に説明されている拘束装置、システム、方法、およびキットは、図1図10に関して説明されている装置、システム、および方法、ならびに、図1図10に関して説明されている付番されている実施形態とともに使用または組み合わせられるように構成されている。したがって、いくつかの実施形態において、図1図10に関して説明および特許請求されている装置、システム、および方法は、図1図10に関して説明されているさまざまな実施形態(付番されている実施形態を含む)と組み合わせてまたはそれに追加して、図14図17に関して直ぐ上方に説明されている拘束装置、システム、方法、およびキットをさらに含む。
【0263】
随意的に、本明細書で説明されているような薬品送達デバイスにおいて使用されるドライブシステムは、圧力ベースのドライブである。特定のポンプ構成では、1つ以上の流体リザーバーのための空気圧式のドライブを提供することが望ましい可能性がある。代替的に、空気圧式のドライブが本明細書で説明されている場合、別の圧力ベースのドライブ(たとえば、液圧ドライブなど)が代わりに使用されることも可能である。図21は、本開示が対象とするシステムの2つの構成を示しており、薬品送達デバイスによって薬剤を受け取る患者の上へのコンポーネントの集中型の分配(下部)または非集中型の/分配型の分配(上部)を可能にする。薬品送達デバイスは、(典型的に、再使用可能な)デバイス2101(パワーパック部分)、たとえば、パワーパック(ポンプ、たとえば、空気圧式のポンプを含む)を含有するハウジング、および、(典型的に、単回使用の(随意的に、改装可能な))カートリッジユニット2102(カセット部分)を含む。デバイスおよびカートリッジのいずれかは、たとえば、互いに直接的に取り付けられていることによって、集中型(下部)になっているか、または、非集中型/分配型(上部)になっており、たとえば、間隔を離して配置されており、アンビリカル(umbilical)のみによって一緒に取り付けられており、アンビリカルは、たとえば、チュービングセット2103を含み、チュービングセット2103は、少なくとも1つのルーメンを備えたチューブを含み、随意的に、1つ以上の伝導体(たとえば、1つ以上のケーブル)を含む。とりわけ、下部の例では、カートリッジユニットは、ウェアラブルであることが可能であり、別個に支持されることが可能である。完全を期すために、カートリッジユニット2102と患者2105との間のチュービング2104も示されており、これは、示されているように複数のチューブであることが可能であり、または、単一のチューブであることが可能である。薬品送達部材(たとえば、カニューレ、針、またはジェットインジェクターなど)は、カートリッジユニット2102の遠位にあるチュービング2104の端部に提供されることが可能である。
【0264】
図22は、デバイス2201を描いている。デバイス2201は、図21においてデバイス2101として示されているデバイスのために使用されることが可能である。デバイスは、それぞれの薬剤のための別個のバルビング(2202 A~C)を含み、また、随意的に、緊急薬剤のためのバルビング(2202 E)を含む。また、デバイス2201は、パワー供給源2210、1つ以上のポンプ2211、およびユーザーインターフェース2212を含むことが可能である。パワー供給源は、たとえば、バッテリー、スプリング、および/またはガスキャニスターであることが可能である。1つのポンプ2211が提供されることが可能であり、または、1つのポンプが、たとえば、バルブAからCのために提供されることが可能であり、第2のポンプが、バルブEのために提供されることが可能である。随意的に、1つのポンプが、それぞれのバルブのために提供される。ユーザーインターフェース2212は、たとえば、1つ以上のボタンおよび/またはスクリーンを含むことが可能である。それぞれのバルブは、別個の薬剤に関連付けられることが可能であり、したがって、図22の例では、3つの薬剤(A~C)および緊急薬剤(E)が存在することが可能である。
【0265】
図23は、図22におけるものと同様のデバイスを示しているが、代わりに、複数の薬剤のために単一のバルブ2202A/B/Cを備えている。これは、予期される薬剤投与(A/B/C)に関して以前に説明されたようなシーケンシャルな空気圧式の送達、および、随意的な緊急薬剤(E)の偶発的な投与のための別個の空気ラインを可能にすることもできる。投与オプションのさらなる詳細は、本出願の他の箇所でより詳細に概説されており、ここでは繰り返されないこととなる。とりわけ、本出願の他の箇所で説明されているチュービングセットの中のルーメンのうちの1つ以上は、薬剤を含有するのではなく、ガス(たとえば、空気または窒素またはアルゴン)または液体(たとえば、水)などのような流体を含有することが可能であり、流体は、ポンプによって加圧され、それによって、コンテナから薬剤を絞り出し、それによって、薬剤を患者に送達する。そのような流体は、たとえば、代表的なシナリオにおいて下記に説明されているような臨床的な用途に基づいて、所望の通りに、複数ルーメンチュービングセットの中の1つ以上のルーメンを通して流されることが可能である。
【0266】
同じチューブの別個のルーメンの中に、空気圧式のエレメント(すなわち、ドライブエレメントを提供する1つ以上のルーメン)、薬品送達エレメント(すなわち、薬品送達エレメントを提供する1つ以上のルーメン)、および/または(たとえば、システムの異なるパーツの中のモニタリングシステムを電気的におよび/または光学的に接続するための)通信エレメントを提供することは、有益である可能性がある。その理由は、それが、必要とされる別個のチューブの数を低減させることによって、デバイスの組み立ておよび/またはデバイスの使用を簡単化することができるからである。
【0267】
一般的に、薬品送達デバイスのためのチュービングセットが提供されることが可能である。チュービングセットは、1つ以上のルーメンを含む。随意的に、チュービングセットは、複数のルーメンを含み、これは、組み立ての容易さおよび使用の容易さのために有益である可能性がある。随意的に、ルーメンのうちの1つは、薬品ルーメンであり、すなわち、薬品の伝送のためのルーメンである。随意的に、ルーメンのうちの1つは、空気圧流体ルーメンである。そのような場合では、流体(たとえば、ガス(たとえば、空気、窒素、もしくはアルゴン)または液体(たとえば、水など)など)は、たとえば、薬品コンテナを少なくとも部分的に取り囲むコンテナの中への空気圧流体の移送による薬品コンテナの圧縮によって、薬品コンテナから薬品を押し出すために、典型的に、ドライブによって加圧されることとなる。随意的に、チュービングセットは、伝導体を含む。これは、薬品送達デバイスの1つのパーツから別のパーツへデータを転送するために使用されることが可能であり、または、薬品送達デバイスの1つのパーツから別のパーツへコマンドを移送するために使用されることが可能である。伝導体は、電気的伝導体または光学的伝導体であることが可能である。伝導体は、ルーメンのうちの1つの中にあることが可能である。代替的に、伝導体は、チュービングセットの中に埋め込まれることが可能であり、または、チュービングセットの外側壁部に取り付けられることが可能である。随意的に、伝導体は、チュービングセットのアンダーカットの中にある(たとえば、図26を参照)。これは、使用の間にチュービングセットが撓んだときに伝導体がチュービングセットから外れるリスクを低減または回避することを助けることが可能である。また、これは、とりわけ、電気的伝導体のケースでは、チュービングセットに構造的な支持を提供することを助けることも可能である。チュービングセットは、チュービングセットの長さに沿って(随意的に、たとえば、図12Gのように、複数のルーメンの方向に)延在する長手方向軸線を有しており、アンダーカットは、長い断面軸線の上に配置されており、長い断面軸線は、長手方向軸線に対して垂直なチュービングセットの最も長い軸線である。参考として、長手方向軸線は、たとえば、図18Dの矢印の方向にあることとなり、または、図12および図24から図26の紙面の中へ向かうこととなる。短い断面軸線は、長手方向軸線に対して垂直であり、また、長い断面軸線に対して垂直である。長い断面軸線は、たとえば、図12Gにおける第1の軸線1240であり、短い断面軸線は、たとえば、図12Gにおける第2の軸線1241である。随意的に、ルーメンのうちのいくつかまたはすべては、たとえば、図12Gおよび図25Aにあるように、長い断面軸線に沿って配置されている。随意的に、複数のルーメンのうちの1つは、たとえば、図12図24図25、および図26にあるように、短い断面軸線に沿って配置されている。随意的に、チュービングセットは、たとえば、図24にあるように、長手方向軸線に対して垂直の断面で見たときに、長円形になっているが、他の断面形状(たとえば、丸形、正方形、六角形、または他の規則的なまたは不規則な形状など)も代替的に使用されることが可能である。薬品送達デバイスは、この段落に説明されているように、または、本出願の他の箇所に説明されているように、1つ以上のチュービングセットを含むことが可能である。
【0268】
1つの例において、薬品送達デバイスは、治療薬剤を患者に送達するように構成されており、治療薬剤を含有するリザーバーとともに、本明細書で説明されているようなチュービングセット(たとえば、図12図24図25、または図26による任意のチュービングセット)を含む。本装置は、薬品送達部材(たとえば、カニューレ、針、またはジェットインジェクターなど)を含むことが可能である。本装置は、患者の生理学的な態様および装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている少なくとも1つのセンサーを含むことが可能である。本装置は、コントローラーを含むことが可能であり、コントローラーは、センサーからデータを受けとるように構成されており、また、センサーから受け取られたデータに応答して、患者への治療薬剤の送達をスタートおよびストップするように構成されている。代替的にまたは追加的に、本装置は、1つ以上の薬品の注入レートを制御するように構成されているコントローラーを含むことが可能である。本装置は、リザーバーの内容物(典型的に、薬品)を患者の中へ送達するように構成されているドライブユニットを含むことが可能である。ドライブユニットは、たとえば、ガスキャニスターからの加圧流体(たとえば、加圧ガスなど)を使用する、または、流体を加圧するためのポンプを使用する、圧力ベースのドライブ(たとえば、空気圧式のドライブユニットなど)であることが可能である。他のドライブユニット(たとえば、機械的なドライブ(たとえば、スプリングを使用する)など)、または、さらには、手動で駆動されるドライブも、代替的に使用されることが可能である。随意的に、薬品送達デバイスは、腫瘍学的薬品の送達のためのものである。随意的に、薬品送達デバイスは、2つ以上の薬品の送達のためのものである。随意的に、薬品送達デバイスは、1つ以上の薬品の送達のためのものであり、緊急薬品の偶発的な送達のためのものであり、デバイスは、1つ以上の事前決定された条件が満たされる場合には、緊急薬品を患者に送達するように構成されている。
【0269】
薬品送達デバイスは、2つ以上のチュービングセットを有することが可能である。1つの例において、第1のチュービングセット(たとえば、チュービングセット2103)は、ドライブユニット(たとえば、デバイス2101など)をカートリッジユニット(たとえば、カートリッジ2102など)に接続しており、第2のチュービングセット(たとえば、チュービングセット2104)は、カートリッジユニット(たとえば、カートリッジ2102など)を薬品送達部位に接続している。より詳細には、図21からの上部の構成などのような構成が使用されることが可能であり、それは、デバイス2101の中の空気圧式のドライブと、1つ以上のチュービングセット2103の中の1つ以上のルーメン(これらのルーメンは、空気圧流体のために(したがって、空気圧式の通信のために)使用される)と、カートリッジ2102の中の1つ以上の薬品コンテナと、1つ以上のチュービングセット2104の中の1つ以上のルーメン(これらのルーメンは、薬品のために(したがって、流体連通のために)使用される)と、を備えている。随意的に、電気的なまたは光学的な通信が、また、たとえば、センサーデータを送信するために、および/または、コマンドを送信するために、第1および第2のチュービングセットのうちの一方または両方の中に提供されることが可能である。前述されたように、薬品送達部材(たとえば、カニューレ、針、またはジェットインジェクターなど)は、カートリッジユニット2102の遠位にあるチュービング2104の端部に提供されることが可能である(随意的に、1つの薬品送達部材が複数のルーメンのために使用される、または、1つの薬品送達部材がルーメンごとに使用される、または、その両方の組み合わせ)。
【0270】
空気圧式の通信、流体連通、電気的な通信、および光学的な通信のさらなる例が、下記に説明されている。これらのアプローチは、たとえば、図21からの上部の構成において使用されることが可能である。
【0271】
空気圧式の通信
本出願の他の箇所に説明されているチュービングセットは、薬物送達システムの空気圧式のエレメントおよび/または流体エレメントのために使用されることが可能である。図24Aは、断面2401および複数のルーメン2402、2403、2404を備えたチュービングセット2400を示している。ルーメン2402、2303、2404は、本明細書の他の箇所に説明されているようなシステムのコンポーネントと通信するように、および/または、63/392,539(その文献の全内容は、参照により本明細書に組み込まれている)に説明されているようなシステムのコンポーネントと通信するように構成されることが可能である。たとえば、ルーメン2403は、図21に示されているように、コントローラーおよびドライブ(たとえば、空気ポンプ)ならびに流体リザーバーの加圧部分(カセット)と空気圧式の通信をするように構成されることが可能であり、一方では、ルーメン2403~2404は、本明細書の他の箇所に説明されているように、リザーバー(流体リザーバー、たとえば、薬品を含有する流体リザーバー)と流体連通していることが可能である。
【0272】
空気圧式の通信および流体連通
図24Bは、断面2413および複数のルーメン2411、2412を備えたチュービングセット2410を示しており、複数のルーメン2411、2412は、本明細書の他の箇所に説明されているような薬物送達システムのコンポーネントと通信するように、および/または、63/392,539(その文献の全内容は、参照により本明細書に組み込まれている)に説明されているようなシステムのコンポーネントと通信するように構成されている。たとえば、ルーメン2411は、レジメンにおける薬剤の送達のために、図23に示されているように、コントローラーおよびドライブ(たとえば、空気ポンプ)および流体リザーバーの加圧部分(カセット)と空気圧式の通信をするように構成されることが可能であり(「A/B/C」と示されている)、一方では、ルーメン2411は、薬剤(たとえば緊急薬剤)の偶発的な送達のために、図23に示されているように、流体リザーバー(カセット)を加圧するために使用されることが可能である。言い換えれば、ルーメン2411は、療法の通常のコースにおいて送達される薬剤のために使用されることが可能であり、一方では、ルーメン2412は、緊急薬剤の偶発的な投与のために使用されることが可能である。
【0273】
空気圧式の、電気的な、および/または光学的な通信
図25Aは、断面2504、ルーメン2501、および伝導体2502、2503を備えたチュービングセット2500を示している。ルーメン2501および伝導体2502、2503は、本明細書の他の箇所に説明されているような薬物送達システムのコンポーネントと通信するように、および/または、63/392,539(その文献の全内容は、参照により本明細書に組み込まれている)に説明されているようなシステムのコンポーネントと通信するように構成されることが可能である。たとえば、ルーメン2501は、図1に示されているように、コントローラーおよびドライブ(すなわち、空気ポンプ)ならびに流体リザーバーの加圧部分(カセット)と空気圧式の通信をするように構成されることが可能であり、一方では、伝導体2502、2503は、本明細書の他の箇所に説明されているようなコントローラーと電気的なおよび/または光学的な通信(または、その組み合わせ)をすることが可能である。
【0274】
図25Bは、断面2513、ルーメン2511、および伝導体2512を備えたチュービングセット2510を示している。ルーメン2511および伝導体2512は、本明細書の他の箇所に説明されているようなシステムのコンポーネントと通信するように、および/または、63/392,539(その文献の全内容は、参照により本明細書に組み込まれている)に説明されているようなシステムのコンポーネントと通信するように構成されることが可能である。たとえば、ルーメン2511は、図21に示されているように、コントローラーおよびドライブ(すなわち、空気ポンプ)ならびに流体リザーバーの加圧部分(カセット)と空気圧式の通信をするように構成されることが可能であり、一方では、伝導体2512は、本明細書の他の箇所に説明されているようなコントローラーまたはセンサーと電気的な通信をすることが可能である。
【0275】
図26は、断面2607、ルーメン2604、アンダーカット2602、および伝導体2605、2606を備えたチュービングセット2600を示しており、すべては、本明細書の他の箇所に説明されている通りである。ルーメン2604および伝導体2605、2606は、本明細書の他の箇所に説明されているような薬物送達システムのコンポーネントと通信するように、および/または、63/392,539(その文献の全内容は、参照により本明細書に組み込まれている)に説明されているようなシステムのコンポーネントと通信するように構成されることが可能である。たとえば、ルーメン2604は、図21に示されているように、コントローラーおよびドライブ(すなわち、空気ポンプ)ならびに流体リザーバーの加圧部分(カセット)と空気圧式の通信をするように構成されることが可能であり、一方では、伝導体2605、2606は、本明細書の他の箇所に説明されているようなコントローラーと電気的なおよび/または光学的な通信(または、その組み合わせ)をすることが可能である。
【0276】
本明細書で説明されている薬物送達デバイスおよびコンポーネントは、多くの異なるタイプの病気のうちの1つ以上の治療および/または予防のために使用されることが可能である。例示的な病気は、それに限定されないが、関節リウマチ、炎症性腸疾患(たとえば、クローン病および潰瘍性大腸炎)、高コレステロール血症、糖尿病(たとえば、2型糖尿病)、乾癬、片頭痛、多発性硬化症、貧血、紅斑性狼瘡、アトピー性皮膚炎、喘息、鼻ポリープ、急性低血糖症、肥満、アナフィラキシー、癌、およびアレルギーを含む。本明細書で説明されている薬品送達デバイスの中に含まれ得る例示的なタイプの薬物は、それに限定されないが、抗体、タンパク質、融合タンパク質、ペプチ抗体、ポリペプチド、ペグ化タンパク質、タンパク質フラグメント、タンパク質類似体、タンパク質変異体、タンパク質前駆体、および/またはタンパク質誘伝導体を含む。本明細書で説明されている薬物送達デバイスの中に含まれ得る例示的な薬物は、それに限定されないが(括弧の中に関連の病気の非限定的な例を伴う)、エタネルセプト(関節リウマチ、炎症性腸疾患(たとえば、クローン病および潰瘍性大腸炎))、エボロクマブ(高コレステロール血症)、エキセナチド(2型糖尿病)、セクキヌマブ(乾癬)、エレヌマブ(片頭痛)、アリロクマブ(関節リウマチ)、メトトレキサート(アメトプテリン)(関節リウマチ)、トシリズマブ(関節リウマチ)、インターフェロンベータ-1a(多発性硬化症)、スマトリプタン(片頭痛)、アダリムマブ(関節リウマチ)、ダルベポエチンアルファ(貧血)、ベリムマブ(紅斑性狼瘡)、ペグインターフェロンベータ-1a´(多発性硬化症)、サリルマブ(関節リウマチ)、セマグルチド(2型糖尿病、肥満)、デュピルマブ(アトピー性皮膚炎、喘息、鼻ポリープ、アレルギー)、グルカゴン(急性低血糖症)、エピネフリン(アナフィラキシー)、インスリン(糖尿病)、アトロピンおよびベドリズマブ(炎症性腸疾患(たとえば、クローン病および潰瘍性大腸炎))を含む。医薬品製剤(それに限定されないが、本明細書で説明されている任意の薬物を含む)は、また、本明細書で説明されている薬物送達デバイスにおいて使用することを企図されており、それは、たとえば、本明細書に列挙されているような薬物(または、薬物の薬学的に許容可能な塩)および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬品製剤である。本明細書に列挙されているような薬物(または、薬物の薬学的に許容可能な塩)を含む医薬品製剤は、1つ以上の他の活性成分を含むことが可能であり、または、存在する唯一の活性成分であることが可能である。
【0277】
一般的に、本出願では、別段の指示がない限り、「チュービングセット」または「チュービング」は、1つ以上のチューブを含むことが可能であり、それぞれのチューブは、1つ以上のルーメンを含む。
【0278】
本発明のいくつかの態様は、以下の条項に概説されている。
1. 治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、
1つ以上の治療薬剤を含有するリザーバーと、
リザーバーの内容物を患者の身体の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、
可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部においてリザーバーと流体連通しており、可撓性のチュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、
リザーバーから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ治療薬剤を排出するように構成されている流体ポンプと
を含み、
可撓性のチュービングセットは、所定の長さと、一貫した内部直径を含む内部ルーメンとを含み、可撓性のチュービングセットは、内部ルーメンを通過する治療薬剤の特定の特質に基づいて、所定の較正された流量を提供するように構成されており、特定の特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置。
2. 流体ポンプは、実質的に一定の圧力デバイスを含む、実施形態1に記載の装置。
3. 流体ポンプは、実質的に一定のフローデバイスを含む、実施形態1に記載の装置。
4. 内部ルーメンの内部直径は、薬剤チュービングセットのインターフェースにおける応力、および、関連のタンパク質ベースの治療薬剤の凝集を低減させるように構成されている、実施形態1から3のいずれか1つに記載の装置。
5. 治療薬剤は、実質的に非ニュートン性の流体である、実施形態1から4のいずれか1つに記載の装置。
6. 治療薬剤は、粘度と剪断応力との間に非線形の関係を示す、実施形態1から5のいずれか1つに記載の装置。
7. 治療薬剤は、薬剤の温度に基づく非線形の粘度変化を示す、実施形態1から6のいずれか1つに記載の装置。
8. 治療薬剤は、生物学的製剤、組み換え型治療用タンパク質、遺伝子療法、モノクロナール抗体、抗体薬物複合体、または融合タンパク質である、実施形態1から7のいずれか1つに記載の装置。
9. 流体ポンプは、使い捨てのものであり、1回使用のために設計されている、実施形態1から8のいずれか1つに記載の装置。
10. 流体ポンプは、再使用可能であり、複数回使用のために設計されている、実施形態1から8のいずれか1つに記載の装置。
11. 流体ポンプは、再使用可能であり、薬剤レジメンの単一のサイクルのコースにわたって使用するように設計されている、実施形態1から8のいずれか1つに記載の装置。
12. 装置は、コントローラーをさらに含み、コントローラーは、再使用可能であり、薬剤レジメンの単一のサイクルのコースにわたって使用するように設計されている、実施形態1から11のいずれか1つに記載の装置。
13. 装置は、コントローラーをさらに含み、コントローラーは、使い捨てのものであり、1回使用のために設計されている、実施形態1から11のいずれか1つに記載の装置。
14. 装置は、コントローラーをさらに含み、コントローラーは、再使用可能であり、複数回使用のために設計されている、実施形態1から11のいずれか1つに記載の装置。
15. リザーバーは、事前決定された時間遅延の経過の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態1から14のいずれか1つに記載の装置。
16. 可撓性のチュービングセットは、治療薬剤がインフュージョンリアクションを引き起こす可能性のある流量よりも小さい流量を提供するように構成されている、実施形態1から15のいずれか1つに記載の装置。
17. 装置は、複数の可撓性のチュービングセットをさらに含み、1つ以上の可撓性のチュービングセットは、実験的に決定された濃度-温度-粘度関係に基づいて、室温における治療薬剤のmL/時での実際の流量をラベル付けされている、実施形態1から16のいずれか1つに記載の装置。
18. 1つ以上の治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、
1つ以上の治療薬剤をそれぞれ含有する複数のリザーバーと、
リザーバーの内容物を患者の身体の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、
可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部においてリザーバーと流体連通しており、遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、
リザーバーから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ治療薬剤を排出するための流体ポンプと
を含み、
可撓性のチュービングセットは、所定の長さと、一貫した内部直径を含む内部ルーメンとを提供されており、内部直径は、それを通過する治療薬剤の特定の特質に基づいて、所定の較正された流量を提供するように構成されており、特定の特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置。
19. 流体ポンプは、実質的に一定の圧力デバイスを含む、実施形態18に記載の装置。
20. 流体ポンプは、実質的に一定のフローデバイスを含む、実施形態18に記載の装置。
21. 内部ルーメンの内部直径は、薬剤チュービングセットインターフェースにおける応力、および、関連のタンパク質ベースの治療薬剤の凝集を低減させるように構成されている、実施形態18から20のいずれか1つに記載の装置。
22. 治療薬剤は、実質的に非ニュートン性の流体である、実施形態18から21のいずれか1つに記載の装置。
23. 治療薬剤は、粘度と剪断応力との間に非線形の関係を示す、実施形態18から22のいずれか1つに記載の装置。
24. 治療薬剤のうちの1つは、薬剤の温度に基づく非線形の粘度変化を示す、実施形態18から23のいずれか1つに記載の装置。
25. 治療薬剤は、生物学的製剤、組み換え型治療用タンパク質、遺伝子療法、モノクロナール抗体、抗体薬物複合体、または融合タンパク質である、実施形態18から24のいずれか1つに記載の装置。
26. 流体ポンプは、使い捨てのものであり、1回使用のために設計されている、実施形態18から25のいずれか1つに記載の装置。
27. 流体ポンプは、再使用可能であり、複数回使用のために設計されている、実施形態18から25のいずれか1つに記載の装置。
28. コントローラーは、再使用可能であり、薬剤レジメンの単一のサイクルのコースにわたって使用するように設計されている、実施形態18から27のいずれか1つに記載の装置。
29. コントローラーは、使い捨てのものであり、1回使用のために設計されている、実施形態18から27のいずれか1つに記載の装置。
30. コントローラーは、再使用可能であり、複数回使用のために設計されている、実施形態18から27のいずれか1つに記載の装置。
31. 流体ポンプは、再使用可能であり、薬剤レジメンの単一のサイクルのコースにわたって使用するように設計されている、実施形態18から25および28から30のいずれか1つに記載の装置。
32. リザーバーは、事前決定された時間遅延の経過の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態18から31のいずれか1つに記載の装置。
33. 可撓性のチュービングセットは、1つ以上の治療薬剤がインフュージョンリアクションを引き起こす可能性のある流量よりも小さい流量を提供するように構成されている、実施形態18から32のいずれか1つに記載の装置。
34. 1つ以上のリザーバーと可撓性のチュービングセットの近位端部との間の流体連通は、マニホールドによって提供されている、実施形態18から33のいずれか1つに記載の装置。
35. 1つ以上のリザーバーと可撓性のチュービングセットの近位端部との間の流体連通は、2つ以上の独立した薬剤ルーメンを含み、少なくとも第1および第2の薬剤ルーメンの直径は、実質的に等しくない、実施形態18から34のいずれか1つに記載の装置。
36. 1つ以上のリザーバーと可撓性のチュービングセットの近位端部との間の流体連通は、2つ以上の独立した薬剤ルーメンを含み、少なくとも第1および第2の薬剤ルーメンの直径は、実質的に等しい、実施形態18から35のいずれか1つに記載の装置。
37. 複数のリザーバーのそれぞれからの治療薬剤の投与は、所定の順序で起こる、実施形態18から36のいずれか1つに記載の装置。
38. 複数のリザーバーのそれぞれの第1のものからの治療薬剤は、事前決定された時間遅延の経過の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態18から37のいずれか1つに記載の装置。
39. 複数のリザーバーのそれぞれの1つ以上からの治療薬剤は、複数のリザーバーのそれぞれに関して実質的に等しい事前決定された時間遅延の経過の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態18から38のいずれか1つに記載の装置。
40. 複数のリザーバーのそれぞれからの治療薬剤は、複数のリザーバーのそれぞれに関して実質的に異なる事前決定された時間遅延の経過の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態18から38のいずれか1つに記載の装置。
41. 複数のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者に同時に投与される、実施形態18から40のいずれか1つに記載の装置。
42. 複数のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者にシーケンシャルに投与され、リザーバーのそれぞれからの治療薬剤の投与は、先行するリザーバーからの治療薬剤の投与が完了した後にのみ始まる、実施形態18から40のいずれか1つに記載の装置。
43. 複数のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者にシーケンシャルに投与され、後続のリザーバーからの治療薬剤の投与は、先行するリザーバーからの治療薬剤の投与が始まった後にのみ始まる、実施形態18から40のいずれか1つに記載の装置。
44. 複数のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者にシーケンシャルに投与され、複数のリザーバーのそれぞれからの治療薬剤の投与の始まりは、1つ以上の時間遅延によって分離されている、実施形態18から40のいずれか1つに記載の装置。
45. 装置は、複数の可撓性のチュービングセットをさらに含み、1つ以上の可撓性のチュービングセットは、実験的に決定された濃度-温度-粘度関係に基づいて、室温における治療薬剤のmL/時での実際の流量をラベル付けされている、実施形態18から44のいずれか1つに記載の装置。
46. 装置は、複数の可撓性のチュービングセットをさらに含み、1つ以上の可撓性のチュービングセットは、実験的に決定された濃度-温度-粘度関係に基づいて、室温における治療薬剤の流量のうちの1つ以上に対応する順序識別子をラベル付けされている、実施形態18から45のいずれか1つに記載の装置。
47. 流体ポンプは、実質的に一定の圧力デバイスを含む、実施形態18から46のいずれか1つに記載の装置。
48. 流体ポンプは、実質的に一定のフローデバイスを含む、実施形態18から46のいずれか1つに記載の装置。
49. 可撓性のチュービングセットは、治療薬剤がインフュージョンリアクションを引き起こす可能性のある流量よりも小さい流量を提供する、実施形態18から48のいずれか1つに記載の装置。
50. 装置は、複数の可撓性のチュービングセットをさらに含み、複数のチュービングセットは、所定の長さおよび一貫した内部直径の内部ルーメンの2つから10個の間の異なる構成から選択される、実施形態18から49のいずれか1つに記載の装置。
51. 治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、
1つ以上のリザーバーであって、1つ以上のリザーバーのそれぞれは、1つ以上の治療薬剤を含有する、1つ以上のリザーバーと、
1つ以上の治療薬剤の前に投与されることとなる前薬剤、または、1つ以上の治療薬剤の後に投与されることとなる後薬剤のうちのいずれかまたは両方を含有する1つ以上のリザーバーと、
リザーバーの内容物を患者の身体の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、
可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部においてリザーバーと流体連通しており、可撓性のチュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、
1つ以上のリザーバーのそれぞれから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ治療薬剤を排出するための流体ポンプと
を含み、
可撓性のチュービングセットは、所定の長さおよび一貫した内部直径の内部ルーメンを提供されており、それを通過する治療薬剤の特質に基づいて、特定の較正された流量を提供し、特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置。
52. 1つ以上の前薬剤または後薬剤は、鎮痛剤、解熱剤、コルチコステロイド、抗ヒスタミン剤、制吐剤、抗血栓剤、または抗菌剤からなる群から選択される、実施形態51に記載の装置。
53. 前薬剤または後薬剤のうちの1つ以上は、合剤にされた抗菌剤および抗血栓剤を含む、実施形態51に記載の装置。
54. 前薬剤または後薬剤のうちの1つ以上は、ジフェンヒドラミン、アセトアミノフェン、オンダンセトロン、ファモチジン、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、およびメチルプレドニゾロンからなる群から選択される、実施形態51に記載の装置。
55. 前薬剤または後薬剤のうちの1つ以上は、0.9%通常生理食塩水、Heparin Lock Flush溶液、100U/mLのHeparin Lock Flush溶液、または、5000U/mLのHeparin Lock Flush溶液からなる群から選択される、実施形態51に記載の装置。
56. 前薬剤または後薬剤のうちの1つ以上は、遺伝子組換え型組織プラスミノーゲン活性化因子(r-TPA)である、実施形態51に記載の装置。
57. 後薬剤のうちの1つ以上は、エピネフリンである、実施形態51に記載の装置。
58. 前薬剤のうちの1つ以上は、動物由来の、ヒト由来の、または組み換え型ヒアルロニダーゼ酵素である、実施形態51に記載の装置。
59. 1つ以上のリザーバーと可撓性のチュービングセットの近位端部との間の流体連通は、2つ以上の独立した薬剤ルーメンを含み、第1の薬剤ルーメンは、治療薬剤を投与するために使用され、第2の薬剤ルーメンは、前薬剤および後薬剤のいずれかまたは両方を投与するために使用される、実施形態51から58のいずれか1つに記載の装置。
60. 1つ以上のリザーバーのそれぞれからの治療薬剤の投与は、所定の順序で起こる、実施形態51から59のいずれか1つに記載の装置。
61. 1つ以上のリザーバーのそれぞれの第1のものからの治療薬剤は、事前決定された時間遅延の経過の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態51から60のいずれか1つに記載の装置。
62. 装置は、1つ以上の前薬剤を投与するように構成されており、事前決定された時間遅延の後に1つ以上の治療薬剤の投与がそれに続く、実施形態51から61のいずれか1つに記載の装置。
63. 装置は、1つ以上の治療薬剤を投与するように構成されており、事前決定された時間遅延の後に1つ以上の後薬剤の投与がそれに続く、実施形態51から62のいずれか1つに記載の装置。
64. 1つ以上のリザーバーのそれぞれの1つ以上からの治療薬剤は、1つ以上のリザーバーのそれぞれに関して実質的に等しい事前決定された時間遅延の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態51から63のいずれか1つに記載の装置。
65. 1つ以上のリザーバーのそれぞれからの治療薬剤は、1つ以上のリザーバーのそれぞれに関して実質的に異なる事前決定された時間遅延の経過の後にのみ、流体ポンプによって投与される、実施形態51から63のいずれか1つに記載の装置。
66. 1つ以上のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者に同時に投与される、実施形態51から65のいずれか1つに記載の装置。
67. 1つ以上のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者にシーケンシャルに投与され、リザーバーのそれぞれからの治療薬剤の投与は、先行するリザーバーからの治療薬剤の投与が完了した後にのみ始まる、実施形態51から65のいずれか1つに記載の装置。
68. 1つ以上のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者にシーケンシャルに投与され、後続のリザーバーからの治療薬剤の投与は、先行するリザーバーからの治療薬剤の投与が始まった後にのみ始まる、実施形態51から65のいずれか1つに記載の装置。
69. 1つ以上のリザーバーからの治療薬剤は、流体ポンプによって患者にシーケンシャルに投与され、1つ以上のリザーバーのそれぞれからの治療薬剤の投与の始まりは、1つ以上の時間遅延によって分離されている、実施形態51から65のいずれか1つに記載の装置。
70. 治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、
1つ以上のリザーバーであって、1つ以上のリザーバーのそれぞれは、治療薬剤を含有する、1つ以上のリザーバーと、
緊急薬剤を含有する緊急リザーバーと、
リザーバーの内容物を患者の身体の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、
可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部においてリザーバーと流体連通しており、可撓性のチュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、
1つ以上のリザーバーのそれぞれから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ治療薬剤を排出するための流体ポンプと、
コントローラーと通信して、患者の生理学的な態様および治療薬剤送達装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている少なくとも1つのセンサーと、
メモリーを有するコントローラーであって、コントローラーは、センサーからデータを受け取るように構成されており、また、センサーから受け取られたデータに応答して、患者への治療薬剤の送達をスタートする、ストップする、遅くする、速くする、または継続するのうちの1つ以上を制御するように構成されている、コントローラーと
を含み、
可撓性のチュービングセットは、所定の長さおよび一貫した内部直径の内部ルーメンを提供されており、それを通過する治療薬剤の特質に基づいて、特定の較正された流量を提供し、特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置。
71. 流体ポンプは、コントローラーと通信しており、装置は、それによって、コントローラーから受け取られたセンサーデータに基づいて、治療薬剤の投与を停止するように構成されている、実施形態70に記載の装置。
72. 流体ポンプは、コントローラーと通信しており、装置は、それによって、コントローラーに通信された患者の自己アセスメントに基づいて、治療薬剤の投与を停止するように構成されている、実施形態70または71に記載の装置。
73. 流体ポンプは、コントローラーと通信しており、装置は、それによって、コントローラーから受け取られたセンサーデータに基づいて、緊急薬剤の投与を始めるように構成されている、実施形態70から72のいずれか1つに記載の装置。
74. 流体ポンプは、コントローラーと通信しており、装置は、それによって、コントローラーに通信された患者の自己アセスメントに基づいて、治療薬剤の投与を始めるように構成されている、実施形態70から73のいずれか1つに記載の装置。
75. リザーバーのうちの1つ以上と可撓性のチュービングセットの近位端部との間の流体連通は、少なくとも2つ以上の独立した薬剤ルーメンを含み、第1の薬剤ルーメンは、流体ポンプによって1つ以上の治療薬剤を送達するために使用され、第2の薬剤ルーメンは、コントローラーによって指示された場合に、流体ポンプによって緊急薬剤を投与するために使用される、実施形態70から74のいずれか1つに記載の装置。
76. コントローラーは、また、1つ以上のセンサー値を、コントローラーメモリーの中に保持されているセンサー値のデータベースと比較するように構成されており、データベース値は、さまざまな安全なおよび安全でない薬剤投与条件のいずれかを表している、実施形態70から75のいずれか1つに記載の装置。
77. コントローラーは、また、安全でない投与条件がコントローラーおよび1つ以上のセンサーによって検出されるときに、流体ポンプを停止するように構成されている、実施形態76に記載の装置。
78. コントローラーは、また、安全でない投与条件がコントローラーおよび1つ以上のセンサーによって検出されるときに、流体ポンプが1つ以上の治療薬剤を投与することを防止するように構成されている、実施形態70から77のいずれか1つに記載の装置。
79. コントローラーは、また、装置を使用する患者において、安全でない投与条件がコントローラーおよび1つ以上のセンサーによって検出されるときに、医療提供者に通知するように構成されている、実施形態78に記載の装置。
80. コントローラーは、また、コントローラーおよび1つ以上のセンサーによって、装置を使用する患者におけるインフュージョンリアクションの発現を検出するように構成されている、実施形態70から79のいずれか1つに記載の装置。
81. コントローラーは、また、装置を使用する患者において、インフュージョンリアクションの発現がコントローラーおよび1つ以上のセンサーによって検出されるときに、医療提供者に通知するように構成されている、実施形態80に記載の装置。
82. コントローラーは、また、装置を使用する患者において、安全でない投与条件がコントローラーおよび1つ以上のセンサーによって検出されるときに、医療提供者が薬剤投与を遠隔からスタートする、ストップする、休止する、速くする、遅くする、または継続することを可能にするように構成されている、実施形態70から81のいずれか1つに記載の装置。
83. コントローラーは、また、装置を使用する患者において、インフュージョンリアクションがコントローラーおよび1つ以上のセンサーによって検出されるときに、医療提供者が薬剤投与を遠隔からスタートする、ストップする、休止する、速くする、遅くする、または継続することを可能にするように構成されている、実施形態70から82のいずれか1つに記載の装置。
84. コントローラーは、また、1つ以上のセンサー値を、コントローラーメモリーの中に保持されている1つ以上のセンサー値と比較するように構成されており、コントローラーメモリーの中に保持されているセンサー値は、治療薬剤に対する差し迫ったまたは実際のインフュージョンリアクションに以前に関連付けられた生理学的なデータを表している、実施形態70から83のいずれか1つに記載の装置。
85. コントローラーは、また、1つ以上のセンサー値を、コントローラーメモリーの中に保持されている1つ以上のコンパレーター値と比較するように構成されており、前記コンパレーター値は、治療薬剤のうちの1つ以上の投与の前に、その間に、またはその後に、装置の1人以上人の前のユーザーから収集されたセンサーデータを含む、実施形態70から84のいずれか1つに記載の装置。
86. コンパレーター値のうちの少なくとも1つは、装置によって1つ以上の薬剤を現在受け取っている患者に対する治療薬剤の前の投与からのセンサー値を含むことから決定される、実施形態85に記載の装置。
87. コンパレーター値のうちの少なくとも1つは、治療薬剤のうちの1つ以上によって実行された1つ以上の以前の人間臨床試験における1人以上の参加者からのセンサー値を含む、実施形態85または86に記載の装置。
88. コントローラーは、また、1つ以上のセンサー値を、コントローラーメモリーの中に保持されている1つ以上のセンサー値と比較するように構成されており、コントローラーメモリーの中に保持されているセンサー値は、電子健康記録の中に含有されている1つ以上の値を表している、実施形態70から87のいずれか1つに記載の装置。
89. コントローラーは、また、1つ以上のセンサー値を、コントローラーメモリーの中に保持されている1つ以上のセンサー値と比較するように構成されており、コントローラーメモリーの中に保持されているセンサー値は、装置によって1つ以上の薬剤を現在受け取っている患者のための薬剤オーダーの中に含有されている1つ以上の値を表している、実施形態70から88のいずれか1つに記載の装置。
90. コントローラーは、また、1つ以上のセンサー値を、コントローラーメモリーの中に保持されている1つ以上のセンサー値と比較するように構成されており、コントローラーメモリーの中に保持されているセンサー値は、装置によって1つ以上の薬剤を現在受け取っている患者のための薬剤オーダーセットの中に含有されている1つ以上の値を表している、実施形態70から89のいずれか1つに記載の装置。
91. コントローラーは、また、1つ以上の患者研究室値が利用不可能であるかまたは安全な投与値の外側にあるときに、流体ポンプが1つ以上の治療薬剤を投与することを防止するように構成されている、実施形態70から90のいずれか1つに記載の装置。
92. コントローラーは、また、1つ以上の必要な前駆薬剤が患者に投与されていないときに、流体ポンプが1つ以上の治療薬剤を投与することを防止するように構成されている、実施形態70から91のいずれか1つに記載の装置。
93. 装置は、電子健康記録システムへのインターフェースをさらに含む、実施形態70から92のいずれか1つに記載の装置。
94. 装置は、電子健康記録との出力モジュールインターフェースをさらに含み、インターフェースは、1つ以上の治療薬の送達に関係付けられる1つ以上の態様によって患者の電子健康記録の更新を可能にする、実施形態70から93のいずれか1つに記載の装置。
95. 装置は、電子健康記録との出力モジュールインターフェースをさらに含み、インターフェースは、1つ以上の緊急薬の送達に関係付けられる1つ以上の態様によって患者の電子健康記録の更新を可能にする、実施形態70から94のいずれか1つに記載の装置。
96. 流体ポンプは、コントローラーと通信しており、装置は、それによって、コントローラーによって受け取られるセンサーデータ、および、前記緊急薬剤の投与のための偶発的な薬剤オーダーに基づいて、緊急薬剤の投与を始めるように構成されており、前記オーダーは、電子健康記録システムの中に含有されている、実施形態93から95のいずれか1つに記載の装置。
97. 実施形態70から96のいずれか1つに記載の装置を使用するための方法であって、方法は、
装置を使用する患者への治療薬剤の投与の前に、その患者からセンサーデータを収集するステップと、
コントローラーによって処理されたセンサーデータを介して、薬剤投与の前の患者の現在の状態を識別するステップと、
コントローラーおよび関連のコンピューターソフトウェアを使用して、1つ以上のセンサーデータを、安全な薬剤投与条件を表す1つ以上の所定の閾値と比較するステップと、
1つ以上のセンサーデータが1つ以上の事前定義された閾値の中にある場合には、患者への治療薬剤の投与のうちの1つをスタートし、1つ以上のセンサーデータが1つ以上の事前定義された閾値の外側にある場合には、患者への治療薬剤の投与を防止するステップと
を含む、方法。
98. 方法は、コントローラーによって決定されるような装置の状態について医療提供者に通知するステップをさらに含み、方法は、医療提供者が、コントローラーによって決定されるような薬剤投与についての推奨を受け入れるかまたは上書きするかのいずれかをするステップをさらに含む、実施形態97に記載の装置を使用するための方法。
99. 方法は、コントローラーによって決定されるような薬剤投与の安全について、装置のユーザーにアラートを提供するステップをさらに含む、実施形態97または98に記載の装置を使用するための方法。
100. 方法は、1つ以上のセンサー値を、治療薬剤の1つ以上の前の人間臨床試験から導出される所定の閾値と比較するステップをさらに含む、実施形態97から99のいずれか1つに記載の装置を使用するための方法。
101. 方法は、1つ以上のセンサー値を、装置と連動して治療薬剤の1つ以上の前の人間臨床試験から導出される所定の閾値と比較するステップをさらに含む、実施形態97から100のいずれか1つに記載の装置を使用するための方法。
102. 方法は、1つ以上のセンサー値を、装置を現在使用している患者への治療薬剤の1つ以上の前の投与から導出される所定の閾値と比較するステップをさらに含む、実施形態97から101のいずれか1つに記載の装置を使用するための方法。
103. 方法は、1つ以上のセンサー値を、装置によって薬剤を以前に受け取った1人以上の患者への治療薬剤の前の投与から集計された所定の閾値と比較するステップをさらに含む、実施形態97から102のいずれか1つに記載の装置を使用するための方法。
104. 実施形態70から96のいずれか1つに記載の装置を使用するための方法であって、方法は、
治療薬剤の用量のすべてまたは一部を、装置を使用する患者に投与するステップと、
コントローラーによって処理されたセンサーデータを介して、薬剤投与の間の患者の現在の状態を識別するステップと、
コントローラーおよび関連のコンピューターソフトウェアを使用して、1つ以上のセンサーデータを、安全な薬剤投与条件を表す1つ以上の所定の閾値と比較するステップと、
1つ以上のセンサーデータが1つ以上の事前定義された閾値の中にある場合には、患者への治療薬剤の投与を継続し、1つ以上のセンサーデータが1つ以上の事前定義された閾値の外側にある場合には、患者への治療薬剤の投与を停止するステップと
を含む、方法。
105. 方法は、患者への治療薬剤の投与レートを遅くするステップをさらに含む、実施形態104に記載の方法。
106. 方法は、薬剤送達のステータスについて、装置のユーザーにアラートを提供するステップをさらに含む、実施形態104または105に記載の方法。
107. 方法は、装置を使用する薬剤送達のステータスについて、医療提供者にアラートを提供するステップをさらに含む、実施形態104から106のいずれか1つに記載の方法。
108. 方法は、装置を使用する薬剤送達のステータスによって患者の電子健康記録を更新するステップをさらに含む、実施形態104から107のいずれか1つに記載の方法。
109. 実施形態70から96のいずれか1つに記載の装置を使用するための方法であって、方法は、
治療薬剤の用量のすべてまたは一部を、装置を使用する患者に投与するステップと、
コントローラーによって処理されたセンサーデータを介して、薬剤投与の間の患者の現在の状態を識別するステップと、
コントローラーおよび関連のコンピューターソフトウェアを使用して、1つ以上のセンサーデータを、薬剤に対するインフュージョンリアクションを示す1つ以上の所定の閾値と比較するステップと、
インフュージョンリアクションが起こっていることを1つ以上のセンサーデータが示さない場合には、患者への治療薬剤の投与を継続するステップ、または、
インフュージョンリアクションが起こっていることを1つ以上のセンサーデータが示す場合には、患者への治療薬剤の投与を停止するステップと
を含む、方法。
110. 方法は、治療薬剤の投与が停止されたときに、緊急薬剤を投与するステップをさらに含む、実施形態109に記載の方法。
111. 方法は、薬剤送達のステータスについて、装置のユーザーにアラートを提供するステップをさらに含む、実施形態109または110に記載の方法。
112. 方法は、装置を使用する薬剤送達のステータスについて、医療提供者にアラートを提供するステップをさらに含む、実施形態109から111のいずれか1つに記載の方法。
113. 方法は、装置を使用する薬剤送達のステータスによって患者の電子健康記録を更新するステップをさらに含む、実施形態109から112のいずれか1つに記載の方法。
114. 1つ以上の制御された流量において、臨床試験の間に、1つ以上の治験中の薬を送達するように構成されている装置であって、装置は、
1つ以上のリザーバーであって、1つ以上のリザーバーのそれぞれは、治験中の治療薬剤を含有する、1つ以上のリザーバーと、
リザーバーの内容物を患者の身体の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、
可撓性のチュービングセットであって、可撓性のチュービングセットは、可撓性のチュービングセットの近位端部においてリザーバーと流体連通しており、可撓性のチュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通している、可撓性のチュービングセットと、
1つ以上のリザーバーのそれぞれから可撓性のチュービングセットを通して患者インターフェースの中へ1つ以上の治験中の治療薬剤を排出するための流体ポンプと、
少なくとも1つのセンサーであって、少なくとも1つのセンサーは、コントローラーと通信しており、患者の生理学的な態様および装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている、少なくとも1つのセンサーと、
コントローラーであって、コントローラーは、センサーからデータを受け取るように構成されており、また、センサーから受け取られたデータに応答して、患者への治療薬剤の送達をスタートする、ストップする、遅くする、速くする、または継続するのうちの1つ以上を行うように構成されている、コントローラーと
を含み、
可撓性のチュービングセットは、所定の長さおよび一貫した内部直径の内部ルーメンを提供されており、それを通過する治療薬剤の特質に基づいて、特定の較正された流量を提供し、特質は、粘度、剪断減粘挙動、剪断増粘挙動、患者への所望の送達時間、および、それらの組み合わせからなる群から選択される、装置。
115. 装置は、1つ以上の流量にそれぞれ対応する1つ以上の可撓性のチュービングセットをさらに含み、流量は、1つ以上の臨床試験条件に対応している、実施形態114に記載の装置。
116. コントローラーは、臨床試験データ管理システムへのインターフェースをさらに含む、実施形態114または115に記載の装置。
117. コントローラーは、患者の生理学的な態様および装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つのステータスによって、臨床試験データ管理システムを更新するようにさらに構成されている、実施形態114から116のいずれか1つに記載の装置。
118. コントローラーは、治験中の治療薬剤の投与の前に、その間に、およびその後に、患者の生理学的な態様および装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つのステータスによって臨床試験データ管理システムを更新するようにさらに構成されている、実施形態117に記載の装置。
119. コントローラーは、装置を使用する患者に関する臨床試験条件について、臨床試験データ管理システムから情報を受け取るようにさらに構成されている、実施形態114から118のいずれか1つに記載の装置。
120. コントローラーは、治験中の治療薬剤の投与を始める前に、臨床試験条件に基づいて、装置の中の治験中の治療薬剤およびチュービングセットが正しいことを検証するようにさらに構成されている、実施形態119に記載の装置。
121. コントローラーは、装置の中の治験中の治療薬剤またはチュービングセットのいずれかが誤っている場合には、治験中の治療薬剤の投与を防止するようにさらに構成されている、実施形態120に記載の装置。
122. 個々の患者の臨床試験条件に対応する選択された可撓性のチュービングセットは、流体ポンプに事前に組み立てられている、実施形態114から121のいずれか1つに記載の装置。
123. 1つ以上の既知の、事前選択された、および制御された流量において、単一のポンプユニットによって送達される実質的に非ニュートン性の特質を示す治療薬剤を患者に送達するための最適化されたチュービングセットを提供する方法であって、方法は、
治療薬剤の所望の薬物動態に基づいて、患者への投与のための治療薬剤の1つ以上の所望の流量を識別するステップと、
治療薬剤の送達が起こることとなる1つ以上の温度を識別するステップと、
調節可能な拘束具をチュービングセットに適用するステップであって、チュービングセットは、その中に位置する1つ以上の薬剤ルーメンを備えている、ステップと、
拘束具およびその中に介在されるチュービングを第1の位置まで圧縮するステップと、
治療薬剤の送達が起こることとなる1つ以上の温度において、そのように拘束されたチュービングセットの入口部を通して治療薬剤を注ぎ込むステップと、
そのように拘束されたチュービングセットの出口部において流量を測定するステップと、
出口部における流量をチュービングの中の所望の流量と比較するステップと、
出口部におけるテストされた流量が所望の流量よりも小さい場合には、拘束具およびその中に介在されるチュービングを第1の位置をさらに越えて第2の位置まで圧縮するか、または、出口部におけるテストされた流量が所望の流量に等しい場合には、治療薬剤をディスペンスするために必要とされる流体ポンプパワーを実験的に決定するステップと、
患者への送達のための医薬品製剤の中の治療薬剤の温度、粘度、および濃度の間の関係を識別するために、試験を実行するステップと
を含む、方法。
124. 治療薬剤は、ダイラタント流体または剪断増粘流体である、実施形態123に記載の方法。
125. 治療薬剤は、擬塑性流体または剪断減粘流体である、実施形態123に記載の方法。
126. 治療薬剤は、実質的に非線形の濃度-温度-粘度関係を示す、実施形態123に記載の方法。
127. 治療薬剤を患者に送達するように構成されている装置であって、装置は、
治療薬剤を含有するリザーバーと、
リザーバーの内容物を患者の中へ送達するように構成されている患者インターフェースと、
患者の生理学的な態様および装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている少なくとも1つのセンサーと、
コントローラーであって、コントローラーは、センサーからデータを受け取るように構成されており、また、センサーから受け取られたデータに応答して、患者への治療薬剤の送達をスタートおよびストップするように構成されている、コントローラーと、
内部表面および外部表面を有する少なくとも1つの薬剤ルーメンを備えたチュービングセットであって、少なくとも1つの薬剤ルーメンは、チュービングセットの近位端部においてリザーバーと流体連通しており、チュービングセットの遠位端部において患者インターフェースと流体連通しており、チュービングセットは、少なくとも1つの伝導体も含み、少なくとも1つの伝導体は、チュービングセットの近位端部においてコントローラーと電気的なまたは光学的な通信をしており、チュービングセットの遠位端部においてセンサーと電気的なまたは光学的な通信をしている、チュービングセットと
を含む、装置。
128. 少なくとも1つの伝導体は、チュービングセットの内部に位置している、実施形態127に記載の装置。
129. 少なくとも1つの伝導体は、チュービングセットの内部に位置しており、前記少なくとも1つの伝導体は、前記チュービングセットの近位端部から遠位端部まで少なくとも1つの薬剤ルーメンに対して実質的に平行である、実施形態127に記載の装置。
130. 少なくとも1つの伝導体は、チュービングセットの外部表面に位置している、実施形態127に記載の装置。
131. チュービングセットの外部表面に位置している少なくとも1つの伝導体は、導電性インクを含む、実施形態130に記載の装置。
132. 装置は、少なくとも1つの薬剤ルーメンの内部表面に位置するバリアコーティングをさらに含み、バリアコーティングは、チュービングセットまたは少なくとも1つの伝導体のいずれかからの望ましくない抽出可能なまたは浸出可能な材料から、少なくとも1つの薬剤ルーメンの中の薬剤を隔離するようにさらに構成されている、実施形態127から131のいずれか1つに記載の装置。
133. バリアコーティングは、ポリテトラフルオロエチレンを含む、実施形態132に記載の装置。
134. 装置は、少なくとも1つの伝導体と少なくとも1つの薬剤ルーメンの外部表面との間に介在されるバリアコーティングをさらに含む、実施形態127から133のいずれか1つに記載の装置。
135. バリアコーティングは、ポリテトラフルオロエチレンを含む、実施形態134に記載の装置。
136. 装置は、少なくとも薬剤ルーメンの外部表面の上の少なくとも1つの伝導体の上に保護シースをさらに含む、実施形態127から135のいずれか1つに記載の装置。
137. 保護シースは、ポリテトラフルオロエチレンを含む、実施形態136に記載の装置。
138. 装置は、チュービングセットの外部輪郭に位置するアンダーカット特徴をさらに含み、前記アンダーカットは、1つ以上の電気的伝導体または光学的伝導体を含有する、実施形態127から137のいずれか1つに記載の装置。
139. 装置は、アンダーカット特徴およびその中に位置する任意の電気的伝導体または光学的伝導体を実質的に囲む保護シースをさらに含む、実施形態138に記載の装置。
140. チュービングセットは、1つ以上の電気的伝導体または光学的伝導体を含有するアンダーカット特徴を備えた非対称の断面を含み、アンダーカット特徴は、最も高い曲げ剛性を示すチュービングセット断面の中にさらに位置している、実施形態127から139のいずれか1つに記載の装置。
141. チュービングセットは、光学的伝導体をさらに含み、光学的伝導体は、光ファイバーを含む、実施形態127から140のいずれか1つに記載の装置。
142. チュービングセットは、光学的伝導体をさらに含み、コントローラーは、その中に配設されている少なくとも1つのライトを含み、ライトは、チュービングセットに接続されている薬物送達装置の態様またはステータスに関してユーザーに警告するために、光学的伝導体と連動して動作するように構成されている、実施形態127から141のいずれか1つに記載の装置。
143. 装置は、装置のユーザーに対する点灯式アラートをさらに含む、実施形態142に記載の装置。
144. 装置は、異なる色を含むカラーコードとしてユーザーに提示される点灯式アラートをさらに含む、実施形態142または143に記載の装置。
145. 装置は、1つ以上の異なる色のパルス状パターンとしてユーザーに提示される点灯式アラートをさらに含む、実施形態142から144のいずれか1つに記載の装置。
146. 装置のユーザーに提示されるアラートは、チュービングセットに接続されている薬物送達デバイスのステータスに関する信号を含み、信号は、a)薬物送達デバイスが、適正に構成されている、b)薬物送達デバイスが、薬剤を患者に投与する準備ができている、c)薬物送達デバイスが、現在、1つ以上の薬剤を患者に投与している、d)薬物送達デバイスが、投与の前に構成に関してエラーを検出した、e)薬物送達デバイスが、薬物送達デバイスによる1つ以上の薬剤の投与の間にエラーを検出した、f)薬物送達デバイスが、薬剤投与を完了した、g)薬物送達デバイスが、安全でないレートで投与が行われていることを検出した、h)薬物送達デバイスが、患者インターフェースにおける皮膚接触の喪失を検出した、i)薬物送達デバイスが、患者インターフェースからの切り離し、もしくは、患者インターフェースの閉塞を検出した、または、j)装置の中のチュービングセットが、誤っているか、もしくは、薬物送達システムの中の薬剤と不適合である、k)薬物送達デバイスが、疑われるインフュージョンリアクションを検出した、l)薬物送達デバイスが、異常な生理学的センサーデータを検出した、m)薬物送達デバイスが、チュービングセット閉塞を検出した、n)患者インターフェースが、誤って構成されている、o)薬物送達システムが、緊急薬剤を患者に投与した、p)薬物送達システムが、低いバッテリーレベルを有している、q)薬物送達システムが、センサーとの接続を喪失した、r)薬物送達システムが、外部システムもしくはサーバーとの接続性を喪失した、s)薬物送達システムが、期限切れの薬剤もしくはコンポーネントを有している、t)薬物送達システムが、前薬剤を投与した、u)薬物送達システムが、後薬剤を投与した、v)薬物送達システムが、遠隔医療サービスとの接続を喪失した、w)薬物送達システムが、無線接続を喪失した、または、x)薬物送達システムが、セルラー接続を喪失した、の群のうちの1つから選択される、実施形態142から145のいずれか1つに記載の装置。
147. 実施形態127から146のいずれか1つに記載の装置を使用する患者に治療薬剤を送達する方法であって、方法は、
チュービングセットの中の伝導体を通してコントローラーからセンサーへ電力を提供するステップと、
センサーから取得されるデータをコントローラーに送信するステップと、
コントローラーによって処理されたセンサーデータを介して、患者の現在の状態を識別するステップと、
コントローラーならびに関連のコンピューターソフトウェアおよび/またはプロセスによって、患者に対する継続される薬剤投与の安全をアセスするステップと、
患者への継続される薬剤投与の安全の前記アセスメントに応答して、患者への治療薬剤のフローをストップする、スタートする、遅くする、速くする、または継続するステップと
を含む、方法。
148. 実施形態127から146のいずれか1つに記載の装置を使用する患者に治療薬剤を送達する方法であって、方法は、
チュービングセットの中の伝導体を通してコントローラーからセンサーへ電力を提供するステップと、
センサーから取得されるデータをコントローラーに送信するステップと、
コントローラーによって処理されたセンサーデータを介して、患者の現在の状態を識別するステップと、
コントローラーならびに関連のコンピューターソフトウェアおよび/またはプロセスによって、患者が全身的なインフュージョンリアクションを起こしているかどうかを検出するステップと、
全身的なインフュージョンリアクションが検出される場合には、それに応答して患者への治療薬剤のフローをストップするステップと
を含む、方法。
149. 方法は、全身的なインフュージョンリアクションが検出される場合には、緊急薬剤の投与を始めるステップをさらに含む、実施形態148に記載の方法。
150. 方法は、治療薬剤を投与するために使用されるものとは異なる薬剤ルーメンを通して緊急薬剤を投与するステップをさらに含む、実施形態148または149に記載の方法。
151. 実施形態142から146のいずれか1つに記載の装置を使用する患者に治療薬剤を送達する方法であって、方法は、
コントローラーによって処理されたセンサーデータを介して、患者の現在の状態を識別するステップと、
コントローラーおよび関連のコンピューターソフトウェアによって、装置の1つ以上の態様を含む状態をアセスするステップと、
薬物装置の識別された状態に対応する視覚的アラートを装置のユーザーに提供するステップと
を含む、方法。
152. 方法は、1つ以上の異なる色を含む視覚的フィードバック信号によってユーザーにアラートするステップをさらに含む、実施形態151に記載の方法。
153. 方法は、1つ以上の異なる色のパルス状パターンを含む視覚的フィードバック信号によってユーザーにアラートするステップをさらに含む、実施形態151または152に記載の方法。
154. 薬剤送達のためのチュービングセットのための拘束装置であって、拘束装置は、
第1の拘束プロファイル、第1のアパーチャー、および第1のロッキングフィンガーを含む、第1の拘束部材と、
第2の拘束プロファイル、第2のアパーチャー、および第2のロッキングフィンガーを含む、第2の拘束部材であって、第1の拘束部材および第2の拘束部材は、チュービングセットがその部材間に配設された状態で組み立てられたときに、チュービングセットの中に含有されている1つ以上の内部薬剤ルーメンの中のフローを拘束するように協働するように構成されており、第1および第2の拘束部材の間の協働は、複数のロッキング位置を提供し、ロッキング位置のそれぞれは、チュービングセットおよびチュービングセットの中に含有されている1つ以上の内部薬剤ルーメンに異なる程度の拘束を提供し、それぞれの程度の拘束は、特定の濃度および薬剤投与温度における流体薬剤のための所定のおよび較正された流量に対応している、第2の拘束部材と
を含む、拘束装置。
155. 流体薬剤は、非ニュートン性の流体である、実施形態154に記載の拘束装置。
156. 第1および第2の部材は、圧縮力を通して組み立てられるように構成されている、実施形態154または155に記載の拘束装置。
157. 複数の位置のうちの1つ以上において第1および第2の部材を組み立てるための圧縮力は、機械的な支援または固定を使用していない人間によって手動で印加され得る圧縮力を超える、実施形態156に記載の拘束装置。
158. 複数の位置のうちの1つ以上において第1および第2の部材を分離するための引張力は、機械的な支援または固定を使用していない人間によって手動で印加され得る引張力を超える、実施形態154から157のいずれか1つに記載の拘束装置。
159. チュービングセットに対する拘束のそれぞれの連続的なインクリメントにおいて第1および第2の部材を組み立てるための圧縮力は、実質的に等しい、実施形態154から158のいずれか1つに記載の拘束装置。
160. チュービングセットに対する拘束のそれぞれの連続的なインクリメントにおいて第1および第2の部材を組み立てるための圧縮力は、それぞれの連続的なインクリメントとともに増加する、実施形態154から158のいずれか1つに記載の拘束装置。
161. 拘束プロファイルは、拘束部材間に介在されるチュービングセットの中に配設されているすべての薬剤ルーメンを拘束する、実施形態154から160のいずれか1つに記載の拘束装置。
162. 第1および第2の拘束プロファイルは、拘束部材間に介在されるチュービングセットの中に配設されている1つ以上の薬剤ルーメンを拘束する、実施形態154から160のいずれか1つに記載の拘束装置。
163. 拘束プロファイルは、拘束部材間に介在されるチュービングセットの中に配設されている1つ以上の薬剤ルーメンを拘束し、拘束プロファイルは、拘束部材間に介在されるチュービングセットの中に配設されている1つ以上の薬剤ルーメンに対して、実質的に拘束を提供しない、実施形態154から160のいずれか1つに記載の拘束装置。
164. 拘束プロファイルは、拘束部材間に介在されるチュービングセットの中に配設されている1つ以上の薬剤ルーメンを拘束し、拘束プロファイルは、拘束部材間に介在されるチュービングセットの中に配設されている1つ以上の光学的伝導体または電気的伝導体に対して、実質的に拘束を提供しない、実施形態154から160のいずれか1つに記載の拘束装置。
165. 第1および第2の拘束部材の上の拘束プロファイルは、組み立ての後に第1および第2の拘束部材の間に介在されるチュービングセットに対して、実質的に対称の拘束プロファイルを形成する、実施形態154から164のいずれか1つに記載の拘束装置。
166. 第1および第2の拘束部材の上の拘束プロファイルは、組み立ての後に第1および第2の拘束部材の間に介在されるチュービングセットに対して、実質的に非対称の拘束プロファイルを形成する、実施形態154から164のいずれか1つに記載の拘束装置。
167. 第1および第2の拘束部材の上の拘束プロファイルは、薬剤の単一の投与条件に特有である、実施形態154から166のいずれか1つに記載の拘束装置。
168. 拘束装置は、組み立てられた第1および第2の部材と2つの位置の間でスライド可能に係合するクランピング特徴も含み、チュービングセットは、スライド可能なクランピング特徴を通過しており、クランピング特徴は、第1の位置においてフローを完全にストップするか、または、第2の位置において拘束装置に対応するレートでのフローを許容するかのいずれかのように構成されている、実施形態154から167のいずれか1つに記載の拘束装置。
169. クランピング特徴は、拘束プロファイルのいずれとも接触していないチュービングセットの一部分と係合している、実施形態168に記載の拘束装置。
170. 第1のまたは第2の部材のいずれかは、装置の使用または製造に関係付けられる1つ以上の指標を提供されており、1つ以上の指標は、チュービングセット外径、チュービングセット材料、チュービングセット材料ロットコード、拘束材料ロットコード、内部バッチ制御番号、チュービングセットの中に配設されている流体ルーメンの数、チュービングセット薬剤ルーメン直径、チュービングセット断面の中のチュービングセット薬剤ルーメン配置、チュービングセットの中に配設されている電気的伝導体の数、チュービングセットの中に配設されている光学的伝導体の数、薬剤名、薬剤用量、薬剤濃度、薬剤ロット番号、薬剤有効期限、拘束具に対応する数値的な薬剤流量(たとえば、単位はmL/h)、拘束具に対応する流量の順序識別子(たとえば、「低速セット」、「高速セット」、または「Set A」)、流量に対応する薬剤投与温度、装置の中のクランピングデバイスの有無、チュービングセット装置ロットコード、チュービングセット装置シリアル番号または一意のデバイス識別子、チュービングセット装置Global Trade Item Number (GTIN)、またはチュービングセット装置有効期限のうちの1つ以上を含む、実施形態154から169のいずれか1つに記載の拘束装置。
171. 指標は、機械可読エンコーディングを含む、実施形態170に記載の拘束装置。
172. 指標は、人間が読めるエンコーディングを含む、実施形態170または171に記載の拘束装置。
173. 指標は、近距離無線通信または無線周波数識別チップを含む、実施形態170から172のいずれか1つに記載の拘束装置。
174. 指標は、人間が読めるテキストまたはスキャン可能なQRコードを含む、実施形態170から173のいずれか1つに記載の拘束装置。
175. 指標は、順序識別子を含む、実施形態170から174のいずれか1つに記載の拘束装置。
176. 拘束装置は、組み立てられたときに、複数の形状をさらに含み、複数の形状は、薬剤の異なる用量に対応している、実施形態154から175のいずれか1つに記載の拘束装置。
177. 組み立てられた拘束装置は、また、複数の色を含み、複数の色は、薬剤の異なる用量に対応している、実施形態154から176のいずれか1つに記載の拘束装置。
178. 拘束装置を製造するための方法であって、方法は、
第1の拘束部材および第2の拘束部材を、その中にまたはその上に配設されている1つ以上のロッキング特徴を整合させるように配向させるステップと、
第1の拘束部材と第2の拘束部材との間にチュービングセットを介在させるステップと、
ロッキング特徴を第1の所定の位置に前進させるために、および、チュービングセットを拘束するために、圧縮力のインクリメントを印加するステップと、
ロッキング特徴が第1の所定の位置にあるときに、チュービングセットの入口部を通して流体を流し、測定流量を取得するためにチュービングセットの出口部における流量を測定するステップと、
チュービングセットの出口部における測定流量をチュービングセットの中の所望の流量と比較するステップと、
チュービングセットの出口部における測定流量が所望の流量よりも小さい場合には、ロッキング特徴を前進させるために、および、より拘束された第2の所定の位置にチュービングセットを拘束するために、圧縮力の追加的なインクリメントを印加し、または、チュービングセットの出口部における測定流量が所望の流量に等しい場合には、拘束装置の製造を完了するステップと
を含む、方法。
179. キットであって、キットは、
複数の拘束されたチュービングセットであって、それぞれの拘束されたチュービングセットは、実施形態154から177のいずれか1つに記載の組み立てられた拘束装置を含み、それぞれの組み立てられた拘束装置の拘束部材の拘束プロファイルは、予想された投与温度における特定の薬剤のための1つ以上の離散的な所望の流量に対応している、キット。
180. キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、特定の薬剤の異なる流量を提供する、実施形態179に記載のキット。
181. 特定の薬剤は、非ニュートン性の流体である、実施形態179または180に記載のキット。
182. 特定の薬剤投与温度は、室温(20℃)である、実施形態179から181のいずれか1つに記載のキット。
183. それぞれの適用される拘束具の拘束部材長さおよび拘束プロファイルは、人間の臨床試験において研究される薬剤のための1つ以上の離散的な所望の流量に対応しており、離散的な所望の流量のそれぞれは、試験において研究されている薬剤のための1つ以上の臨床試験テスト条件に対応している、実施形態179から182のいずれか1つに記載のキット。
184. キットの中に含有されているそれぞれの拘束されたチュービングセットは、1つ以上の異なる投与温度における特定の薬剤の同じ流量、1つ以上の異なる濃度における特定の薬剤の同じ流量、同じ投与温度における1つ以上の異なる濃度における特定の薬剤の同じ流量、1つ以上の異なる濃度における特定の薬剤の1つ以上の異なる流量、および、同じ投与温度における1つ以上の異なる濃度における特定の薬剤の1つ以上の異なる流量のうちの少なくとも1つを提供する、実施形態179から183のいずれか1つに記載のキット。
185. 薬品送達デバイスのためのチュービングセットであって、チュービングセットは、1つ以上のルーメンを含む、チュービングセット。
186. チュービングセットは、複数のルーメンを含む、実施形態185に記載のチュービングセット。
187. 複数のルーメンのうちの1つは、薬品ルーメンである、実施形態186に記載のチュービングセット。
188. 複数のルーメンのうちの1つは、空気圧流体ルーメンである、実施形態186または187に記載のチュービングセット。
189. チュービングセットは、伝導体を含む、実施形態186から188のいずれか1つに記載のチュービングセット。
190. 伝導体は、電気的伝導体または光学的伝導体である、実施形態189に記載のチュービングセット。
191. 伝導体は、複数のルーメンのうちの1つの中にある、実施形態189または190に記載のチュービングセット。
192. 伝導体は、チュービングセットの外側壁部の上にある、実施形態189から191のいずれか1つに記載のチュービングセット。
193. 伝導体は、チュービングセットのアンダーカットの中にある、実施形態189から192のいずれか1つに記載のチュービングセット。
194. チュービングセットは、チュービングセットの長さに沿って延在する長手方向軸線を有しており、アンダーカットは、長い断面軸線の上に配置されており、長い断面軸線は、長手方向軸線に対して垂直であるチュービングセットの最も長い軸線である、実施形態193に記載のチュービングセット。
195. チュービングセットは、実施形態194に定義されているような長手方向軸線を有しており、複数のルーメンのうちのいくつかまたはすべては、長い断面軸線に沿って配置されている、実施形態185から194のいずれか1つに記載のチュービングセット。
196. 複数のルーメンのうちの1つは、短い断面軸線に沿って配置されており、短い断面軸線は、長手方向軸線に対して垂直であり、実施形態194に定義されているような長い断面軸線に対して垂直である、実施形態185から195のいずれか1つに記載のチュービングセット。
197. チュービングセットは、長手方向軸線に対して垂直の断面で見たときに、長円形になっている、実施形態185から196のいずれか1つに記載のチュービングセット。
198. 治療薬剤を患者に送達するように構成されている薬品送達デバイスであって、装置は、
実施形態185から197のいずれか1つに記載のチュービングセットと、
治療薬剤を含有するリザーバーと
を含む、装置。
199. 装置は、薬品送達部材を含む、実施形態198に記載の薬品送達デバイス。
200. 薬品送達部材は、針である、実施形態199に記載の薬品送達デバイス。
201. 薬品送達部材は、チュービングセットに取り付けられている、実施形態199または200に記載の薬品送達デバイス。
202. 薬品送達デバイスは、
患者の生理学的な態様および装置の物理的な態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている少なくとも1つのセンサーと、
コントローラーであって、コントローラーは、センサーからデータを受け取るように構成されており、また、センサーから受け取られたデータに応答して、患者への治療薬剤の送達をスタートおよびストップするように構成されている、コントローラーと
を含む、実施形態199から201のいずれか1つに記載の薬品送達デバイス。
203. 薬品送達デバイスは、リザーバーの内容物を患者の中へ送達するように構成されているドライブユニットを含む、実施形態199から202のいずれか1つに記載の薬品送達デバイス。
204. ドライブユニットは、空気圧式のドライブユニットである、実施形態203に記載の薬品送達デバイス。
205. 薬品送達デバイスは、腫瘍学的薬品の送達のためのものである、実施形態199から204のいずれか1つに記載の薬品送達デバイス。
206. 薬品送達デバイスは、2つ以上の薬品の送達のためのものである、実施形態199から205のいずれか1つに記載の薬品送達デバイス。
207. 薬品送達デバイスは、1つ以上の薬品の送達および緊急薬品の偶発的な送達のためのものであり、デバイスは、1つ以上の所定の条件が満たされる場合には、緊急薬品を患者に送達するように構成されている、実施形態199から206のいずれか1つに記載の薬品送達デバイス。
208. 上記の実施形態のいずれか1つに記載の装置/チュービングセット/キット/拘束装置を含む薬品送達デバイス、または、上記の実施形態のいずれか1つにおける方法のいずれかを実施するように構成されている薬品送達デバイス。
【符号の説明】
【0279】
101 患者
102 上大静脈
103 カテーテル
104 患者インターフェース[ルアーコネクター]
105 患者
106 上大静脈
107 カテーテル
108 患者インターフェース[ルアーコネクター]
109 上大静脈
113 患者の腕
114 末梢静脈
115 カテーテル
116 患者インターフェース[ルアーコネクター]
120 カテーテル
121 患者
122 チュービングセット
123 患者皮膚
124 ポートアクセス[Huber]針
125 患者インターフェース(患者皮膚の下方の植え込まれたポート)
126A ポートセプタム
126B 患者インターフェース(患者皮膚123の下方の植え込まれたポートハウジング127のポートセプタム)
127 植え込まれたポートハウジング
128 カテーテル
129 針進入ポイント(ポートセプタムの中心)
130 患者、介護者、または医療提供者の手
140 SC針アッセンブリ
141 患者皮膚
142 SC針カニューレ
143 SC針ポイント(中空)
144 針挿入グリップアフォーダンス
145 チュービングセット
146 患者表皮
147 患者真皮
148 患者皮下組織
149 患者筋肉組織
150 患者、介護者、または医療提供者の手
151 IM針アッセンブリ
152 患者皮膚
153 針挿入グリップアフォーダンス
154 チュービングセット
155 IM針カニューレ
156 IM針ポイント(中空の)
157 患者、介護者、または医療提供者の手
158 SC針アッセンブリ
159 患者皮膚
160 角度付きのSC針カニューレ
170 SC針ポイント(中空)
171 針挿入グリップアフォーダンス
172 チュービングセット
173 患者表皮
174 患者真皮
175 患者皮下組織
176 患者筋肉組織
180 患者、介護者、または医療提供者の手
181 2パーツのSC針アッセンブリ(軟質のカニューレおよびリジッドのインサーター針)
182 患者皮膚
183 軟質の可撓性のSC投与カニューレ
184 リジッドのカニューレインサーター針
185 軟質の可撓性のSC投与カニューレ先端部(中空)
186 針挿入グリップアフォーダンスおよびインサーター針除去手段
187 チュービングセット
188 患者、介護者、または医療提供者の手
189 SC針アッセンブリの除去された第1のパーツ
190 除去されたリジッドのカニューレインサーター針
191 SC針アッセンブリの保たれた第2のパーツ
192 保たれた軟質の可撓性のSC投与カニューレ
193 患者皮下組織
194 軟質の可撓性のSC投与カニューレ先端部(中空の)
195 患者筋肉組織
197 チュービングセット
208 薬剤リザーバー
209 薬剤リザーバー
210 薬剤リザーバー
211 流体接続部
212 流体接続部
213 流体接続部
215 チュービング
216 患者インターフェース
217 患者
218 流体ポンプ
219 外側ハウジング
220 治療薬剤
221 治療薬剤
222 治療薬剤
224 薬剤リザーバー
225 薬剤リザーバー
226 薬剤リザーバー
227 前薬剤
228 治療薬剤
229 後薬剤
230 流体接続部
231 流体接続部
232 流体接続部
233 流体ポンプ
234 チュービング
235 患者インターフェース
236 患者
240 外側ハウジング
241 薬剤リザーバー
242 薬剤リザーバー
243 薬剤リザーバー
244 薬剤リザーバー
245 前投与フラッシュ溶液
246 治療薬剤
247 第1の後投与フラッシュ溶液
248 流体接続部
249 流体接続部
250 流体接続部
251 流体接続部
252 流体ポンプ
253 チュービング
254 患者インターフェース
255 患者
256 第2の後投与フラッシュ溶液
271 時間遅延
272 時間遅延
273 時間遅延
274 時間遅延
275 時間遅延
276 時間遅延
277 シーケンシャルな投与
278 同時の投与
279 時間遅延スタートを伴うシーケンシャルな投与
280 1つ以上の薬剤の間の時間遅延を伴うシーケンシャルな投与
281 1つ以上の薬剤の間の時間遅延を伴う同時のおよびシーケンシャルな投与
282 投与の始まり
283 投与の終了
285 外側ハウジング
286 薬剤リザーバー
287 関心の治療薬剤
288 薬剤リザーバー
289 緊急薬剤
290 流体接続部
291 流体接続部
292 流体ポンプ
293 単一のルーメンチュービング
293´ ダブルルーメンチュービング
294 患者インターフェース
295 患者
297 第1の薬剤ルーメン
298 第2の薬剤ルーメン
318 いいえ;追加的なフェーズ2研究が必要とされる
319 1つ以上の投薬レジメンによって所望の有効性信号が実現されたか?
320 製剤開発(物理的形態、濃度、体積、粘度、安定性、賦形剤)
321 薬物動態モデリング(インビトロ研究および/または動物研究)
322 フェーズ1臨床試験設計のためのチュービングセットの決定
323 仮定された用量範囲
324 用量を変化させた人間での初期使用研究(フェーズ1臨床研究)
325 所望の臨床試験条件に対応するために試験の間に使用される適当なチュービングセット
326 臨床的な薬物動態評価および用量範囲決定
327 フェーズ2臨床研究のための投薬レジメン改良
328 単一の投薬レジメン(固定用量)
329 フェーズ2臨床試験設計のためのチュービングセットの決定
330 単一用量による早期の有効性の人間での使用研究(フェーズ2)
331 所望の臨床試験条件に対応するために提供される単一のチュービングセット構成
332 複数の可能な投薬レジメン(用量バンディング、体重に基づく投薬)
333 フェーズ2臨床試験設計のためのチュービングセットの決定
334 複数の用量による早期の効率の人間での使用研究(フェーズ2)
335 所望の臨床試験条件に対応するために単一のチュービングセット以上のチュービングセットのいずれかが提供される
336 用量1
337 用量2
338 用量n
339 用量1
340 はい、ポジティブ信号;薬剤は、1つ以上の用量で効果的であると思われる
341 フェーズ3臨床試験設計のためのチュービングセットの決定
342 所望の投薬レジメンによる人間でのピボタル使用研究(フェーズ3)
344 臨床試験の外側のさまざまな使用環境における(家庭における;診療所における)承認および商業的使用
360 製剤特質(濃度、体積、粘度、安定性、賦形剤)
361 薬物動態モデリング
362 所望の臨床試験条件
363 Hagen-Pouiselleまたは他のモデルを使用する公称計算
364 初期設計およびコンポーネント選択
365 初期設計および処方された薬物製品による流量の機械的な試験
366 所望の送達プロファイルとの比較
367 改良された設計およびコンポーネント選択
368 製造、薬物製剤を用いた機械的な検証試験および分析
369 臨床試験のために使用される最終的なセット
380 P=薬物圧力(必要とされる駆動力)。L=チュービング長さ。u=粘度。D=チュービング内部直径、公称(または、公差)。T=送達時間。V=体積。
391 チュービング長さ
392 チュービング内部直径公差
393 チュービング公称内部直径
401 薬物送達システム
402 治療薬剤
403 コントローラー
403a プロセッサー
403b メモリー
403c 入力/出力デバイス
403d インフュージョンリアクション検出/応答アルゴリズム
404 患者
405 チュービング
406 患者インターフェース
407 センサー
408 患者データ
410 センサーデータ
411 流体接続部
412 流体フロー制御
413 流体フロー制御
414 流体フロー制御
415 流体ポンプ
416 緊急薬剤
417 流体接続部
501 薬剤投与
502 生理学的センサーデータ
503 患者条件の対面のまたは遠隔の観察
504 センサーサンプリング
505 センサーデータ前処理
506 センサーデータ
507 患者の観察
508 患者対話、患者の問診
509 HCP評価、明確化
510 ヒューリスティックおよび臨床的判断
511 データ統合
512 インフュージョンリアクションが疑われるか?
513 いいえ
514 以前のレートで投与を継続する
515 はい
516 投与を休止またはストップする
517 適当なデータをHCPに通知する(エスカレーション)
518 患者およびデータのHCP評価
519 輸液をスタートするのに安全か?
520 はい(フォールスアラーム、問題なし)
521 はい、慎重に進める
522 低減されたレートで投与を継続する
523 いいえ
524 1つ以上の緊急薬剤を投与する
525 緊急医療サービスを呼び出す
526 緊急医療サービスを呼び出し、ジオロケーションサービスを介して特定の住所に誘導する
549 条件の患者自己報告
550 異なるタイプのインフュージョンリアクションのための代替的なフロー
601 フィルター膜
602 望ましくない微粒子
603 潜在的な微粒子を伴う流入薬剤
604 微粒子の除去された流出薬剤
605 流入薬剤
606 乱流およびタンパク質剪断を防止するための平滑化された入口部
607 工学的なフロー制限器
608 低減されたレートにおける流出
609 チュービング外径(OD)
610 チュービング内径(ID)
640 チュービング
640´ チュービング
641 薬剤ルーメン
642 チュービング
642´ チュービングプロファイル
643 ルーメン
644 ルーメン
645 ルーメン
646 チュービング
646´ チュービングプロファイル
647 バリアコーティング
648 ルーメン
775 外側ハウジング
776 治験中の治療薬剤
776´ 薬剤リザーバー
777 流体接続部
778 流体ポンプ
779 コントローラー
780 チュービング
781 通信手段
782 センサー
783 患者
784 臨床研究チーム
785 恒久的なデータストレージ
786 恒久的なストレージへのデータリンク
787 データ検索および分析
788 患者インターフェース
794 プロセッサー
801 外側ハウジング
803 コントローラー
804 プロセッサー
805 メモリー
806 入力/出力デバイス
807 治療薬剤
807´ リザーバー
808 治療薬剤
808´ リザーバー
809 流体接続部
810 流体接続部
811 流体ポンプ
812 チュービングセット
813 患者インターフェース
814 患者
815 連結されたセンサー
1000 電子健康記録システム(EHR)
1001 (代表的な)薬剤オーダー
1002 関心の治療薬剤
1003 患者名
1004 患者識別子
1005 薬剤オーダー識別子
1006 関心の治療薬剤のためのディスペンシングおよび検証インストラクション
1007 関心の治療薬剤のための投与パラメーター
1008 関心の治療薬剤のための投与時間および日付
1009 薬剤処方者
1010 医療提供者
1011 リザーバー、オーダーに対する薬剤の医療提供者検証
1012 バーコードスキャニングを介したオーダーに対する薬物送達デバイスの医療提供者検証
1013 研究室値
1020 薬物送達デバイス(本発明)
1021 EMRインターフェース
1022 バーコード
1023 プロセッサー
1024 メモリー
1025 入力/出力デバイス
1026 コントローラー
1027 治療薬剤
1027´ 薬剤リザーバー
1028 流体接続部
1029 流体ポンプ
1029a チュービング
1029b 患者インターフェース
1029c 患者
1030 関心の治療薬剤に関係付けられる(代表的な)オーダーセット
1031 関心の治療薬剤の投与の前に与えられる薬剤
1032 関心の治療薬剤
1033 関心の治療薬剤の後投与にまたは緊急時に与えられる薬
1034 必要とされる研究室および患者モニタリングインストラクション
1035 看護のための条件付きインストラクション
1036 投与禁忌
1037 患者アセスメントインストラクション
1038 投与進行状況の医療提供者観察
1120 外側ハウジング
1121 コントローラー
1121a プロセッサー
1121b メモリー
1121c 入力/出力デバイス
1122 治療薬剤
1122 リザーバー
1123 流体接続部
1124 流体ポンプ
1125 チュービング
1125f チュービング流体ルーメン/薬剤ルーメン
1125o 光学的伝導体
1126 患者インターフェース
1127 センサー
1128 患者
1129 伝導体
1134 インジケーター
1200 チュービング
1201 薬剤ルーメン
1202 内部伝導体
1203 チュービング
1204 薬剤ルーメン
1205 外部伝導体
1206 チュービング
1207 薬剤ルーメン
1208 光学的伝導体
1209 チュービング
1210 薬剤ルーメン
1211 光学的伝導体
1212 伝導体
1220 チュービング
1221 薬剤ルーメン
1222 外部伝導体
1223 バリアコーティング
1225 チュービング
1226 外部伝導体
1227 薬剤ルーメン
1228 バリアコーティング
1230 チュービング
1231 薬剤ルーメン
1232 アンダーカット
1233 外部伝導体
1234 内部伝導体
1235 保護シース
1236 チュービング
1237 薬剤ルーメン
1238 外部伝導体
1239 保護シース
1240 第1の軸線
1241 第2の軸線
1300 チュービング断面
1301 視覚的フィードバック
1302 視覚的フィードバック
1303 視覚的フィードバック
1304 フィードバックパターン
1305 フィードバックパターン
1306 フィードバックパターン
1401 第1の拘束部材
1402 第2の拘束部材
1403 第1の輪郭付きの拘束プロファイル
1404 第2の輪郭付きの拘束プロファイル
1405 拘束されていないチュービングセット
1406 圧縮的な組み立て
1406´ 圧縮的な組み立て
1407 ロッキングフィンガー
1408 アパーチャー
1409 アパーチャー
1410 ロッキングフィンガー
1411 チュービングセット薬剤ルーメン
1412 第1の拘束部材長さ
1413 第2の拘束部材長さ
1414 拘束されていないチュービングセット外径
1433 拘束された内径
1435 締め付けられていない内径
1501 第1の拘束部材
1502 第2の拘束部材
1503 第1の輪郭付きの拘束プロファイル
1504 第2の輪郭付きの拘束プロファイル
1505 拘束されていないチュービングセット
1507 ロッキングフィンガー
1508 アパーチャー
1509 アパーチャー
1510 ロッキングフィンガー
1511 チュービングセット薬剤ルーメン
1520 応力緩和
1521 チュービングセット入口
1522 チュービングセット入口
1523 拘束されていないチュービングセット外径
1551 第1の位置における組み立てられた拘束具
1552 第2の位置における組み立てられた拘束具
1553 第3の位置における組み立てられた拘束具
1555 第1の圧縮的な組み立てステップ
1555´ 第1の圧縮的な組み立てステップ
1556 第2の圧縮的な組み立てステップ
1556´ 第2の圧縮的な組み立てステップ
1557 第3の圧縮的な組み立てステップ
1557´ 第3の圧縮的な組み立てステップ
1561 第1の程度のチュービング拘束
1562 第2の程度のチュービング拘束
1571 薬剤入口部
1572 薬剤出口部
1573 薬剤入口部
1574 薬剤出口部
1575 薬剤入口部
1576 薬剤出口部
1600 チュービングセット
1601 第1の拘束部材
1601´ オープンサイドアーム
1602 第2の拘束部材
1603 (スライド式)クランププレート
1604 クランプトラベルタブ
1605 クランププロファイル
1606 クランプトラベルスロット
1606´ クランプトラベルストップ
1607 クランプ状態インジケーター
1608 クランプ状態インジケーター
1610 組み立てられた拘束具
1611 開位置におけるスライド式クランプ
1612 閉位置におけるスライド式クランプ
1613 組み立てられた拘束具
1701 組み立てられた拘束具
1702 組み立てられた拘束具
1703 組み立てられた拘束具
1704 組み立てられた拘束具
1705 拘束具
1706 指標
1707 指標
1708 指標
1709 指標
1710 チュービングセット
1720 組み立てられた拘束具
1721 機械可読指標
1722 電子的な指標(第1の拘束部材)
1723 電子的な指標(第2の拘束部材)
1724 機械可読指標
1725 電子的な指標
1727 人間が読める指標
1801 第1の拘束部材
1802 第2の拘束部材
1805 チュービングセット
1806 ルーメン
1807 ルーメン
1808 ルーメン
1810 突出部
1811 凹部
1821 第1の拘束部材
1822 第2の拘束部材
1825 チュービングセット
1827 フック
1828 凹部
1831 フィットしていない拘束部材
1832 フィットしている拘束部材
1901 第1の拘束部材
1902 第2の拘束部材
1903 プランジャー
1904 プランジャー除去防止アーム
1905 チュービングセット
1910 弱いポイント
1911 外側パーツ
1912 内側パーツ
2101 デバイス
2102 カートリッジ
2103 チュービングセット
2104 チュービング
2105 患者
2201 デバイス
2202A、B、C、D、E バルビング
2210 パワー供給源
2211 ポンプ
2212 ユーザーインターフェース
2400 チュービングセット
2401 断面
2402 ルーメン
2403 ルーメン
2404 ルーメン
2410 チュービングセット
2411 ルーメン
2412 ルーメン
2413 断面
2500 チュービングセット
2501 ルーメン
2502 伝導体
2503 伝導体
2504 断面
2510 チュービングセット
2511 ルーメン
2512 伝導体
2513 断面
2600 チュービングセット
2601 外部伝導体
2602 アンダーカット
2604 ルーメン
2605 伝導体
2606 伝導体
2607 断面
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B-1】
図2B-2】
図2B-3】
図2B-4】
図2B-5】
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G
図12H
図12I
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F-18G】
図18H
図19A
図19B-19C】
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24A
図24B
図25A
図25B
図26
図27
【国際調査報告】