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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ウェアラブル神経刺激システム
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20240806BHJP
   A61N 1/04 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
A61N1/36
A61N1/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506194
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 US2022074376
(87)【国際公開番号】W WO2023015158
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】63/203,895
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/262,331
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/264,498
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/367,577
(32)【優先日】2022-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】515196735
【氏名又は名称】カラ ヘルス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CALA HEALTH,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100207217
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 智夫
(72)【発明者】
【氏名】シュルト グレゴリー ティー
(72)【発明者】
【氏名】バウチ ダスティン
(72)【発明者】
【氏名】ウェルズ カイラ
(72)【発明者】
【氏名】ル ハリソン
(72)【発明者】
【氏名】バルバキ サミ
(72)【発明者】
【氏名】ハーシュバーガー ディアナ
(72)【発明者】
【氏名】プリンス トニモイ
(72)【発明者】
【氏名】フランシスコ トニー
(72)【発明者】
【氏名】ケント アレクサンダー アール
(72)【発明者】
【氏名】リ シェンジー
(72)【発明者】
【氏名】リベラトーレ ジェシカ エム
(72)【発明者】
【氏名】ハムナー サミュエル リチャード
(72)【発明者】
【氏名】シュガート マーク
(72)【発明者】
【氏名】オズテュルク ムサ
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンブルース キャスリン エイチ
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB23
4C053JJ02
4C053JJ18
4C053JJ21
(57)【要約】
ユーザによって装着され、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を刺激するウェアラブル神経刺激デバイスを固定するためのバンドが提供される。バンドは、係合構造を有するフレームを含むことができる。バンドは、外側および内側を有することができる。バンドがユーザに装着されると、ユーザは外側を見ることができ、内側はユーザの皮膚に面する。神経刺激デバイスは、上面、下面、およびそれらの間に配置された外壁を有することができる。外壁は、神経刺激デバイスが係合構造を完全に通過するのを防止しながら、神経刺激デバイスがバンドの内側から係合構造に挿入されるときに、係合構造内に固定されるようなサイズおよび形状にすることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的固定を強化するための取り外し可能な神経刺激デバイスを有するウェアラブルシステムであって、前記取り外し可能な神経刺激デバイスは、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するように構成され、前記システムが、
外側および内側を有するバンドであって、前記バンドが前記ユーザによって装着されたときに、前記外側が前記ユーザによって見ることができ、前記内側が前記ユーザの皮膚に面している、バンドと、
前記バンドによって支持され、内側および外側を有する電極システムであって、前記内側が、変調される前記1つまたは複数の末梢神経の各々に対して少なくとも1つの電極を含む、電極システムと、
前記バンドに機械的かつ電気的に結合されたフレームであって、係合構造と、1つまたは複数の電気接点と、をさらに含む、フレームと、
前記フレームと前記少なくとも1つの電極との間に延在する1つまたは複数の電気トレースと、
上面、下面、およびそれらの間に配置された外壁を有する取り外し可能な神経刺激デバイスであって、前記外壁が1つまたは複数の電気接点を含み、前記外壁が、前記フレームの前記係合構造内に機械的に固定されるようなサイズおよび形状である、取り外し可能な神経刺激デバイスと、を含み、
前記神経刺激デバイスの前記1つまたは複数の電気接点が、前記外壁が前記フレームの前記係合構造内に機械的に固定されたときに、前記フレームの前記1つまたは複数の電気接点と電気的にインターフェースするように構成され、
前記取り外し可能な神経刺激デバイスが前記バンドの前記内側から前記フレームに挿入されると、前記係合構造が、前記取り外し可能な神経刺激デバイスが前記フレームを完全に通過するのを防止し、
前記取り外し可能な神経刺激デバイスが、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するように構成される、ウェアラブルシステム。
【請求項2】
前記係合構造が当接面であり、前記取り外し可能な神経刺激デバイスが、前記神経刺激デバイスが前記バンドに固定されたときに前記当接面に接触するような形状およびサイズの接触面を含み、前記バンドが代替的なバンドと交換可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記係合構造が開口部である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記取り外し可能な神経刺激デバイスが画面をさらに含み、前記取り外し可能な神経刺激デバイスが前記フレームに挿入されたときに、前記画面が前記バンドの外側から前記開口部の内側で見ることができる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記外壁が段差の形状を有し、前記段差がライザおよびトレッドを含み、前記ライザの円周が前記開口部の内周よりも小さい、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記取り外し可能な神経刺激デバイスが前記バンドによって捕捉されたときに、前記トレッドが、前記取り外し可能な神経刺激デバイスが前記フレームを完全に通過するのを防止する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの電極が、前記ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの電極が、少なくとも第1の電極および第2の電極を含み、前記第1の電極が前記ユーザの正中神経を刺激するように構成され、前記第2の電極が前記ユーザの橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記外壁の少なくとも一部が、前記上面と前記下面との間で湾曲している、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記外壁の少なくとも一部が、前記上面と前記下面との間で平坦である、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記バンドが、前記少なくとも1つの電極を前記ユーザの皮膚にしっかりと押し付ける肢部の周りに締め付けられるように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
機械的固定を強化するための取り外し可能な神経刺激デバイスを有するウェアラブルシステムであって、前記取り外し可能な神経刺激デバイスは、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するように構成され、前記システムが、
外側および内側を有するバンドであって、前記バンドが前記ユーザによって装着されたときに前記外側が前記ユーザによって見ることができ、前記バンドが前記ユーザによって装着されたときに前記内側が前記ユーザの皮膚に面している、バンドと、
前記バンドに結合され、開口部を有するフレームと、
上面に画面を有する取り外し可能な神経刺激デバイスであって、前記取り外し可能な神経刺激デバイスが前記バンドの内側から前記フレームに挿入されたときに前記神経刺激デバイスの一部のみが前記開口部内に嵌合するようなサイズおよび形状であり、前記画面が前記バンドの前記外側から前記開口部内で見ることができる、取り外し可能な神経刺激デバイスと、を含み、
前記取り外し可能な神経刺激デバイスが、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を刺激するように構成される、ウェアラブルシステム。
【請求項13】
前記外壁の一部のみが、前記開口部の内周よりも大きい円周を有する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記外壁の前記一部が円錐形状を有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記外壁の前記一部が段差形状を有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記バンドが、前記フレームとの機械的結合部および電気的結合部を含み、前記フレームが、前記取り外し可能な神経刺激デバイスとの機械的結合部および電気的結合部を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記バンドが、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、前記第1のストラップ部分がシリコーンから製造され、前記第2のストラップ部分が布地から製造される、請求項12から16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記バンドが可撓性である、請求項12から16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記バンドが、内側および外側を有する電極システムをさらに含み、前記内側が、変調される各神経に対して少なくとも1つの電極を含む、請求項12から16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記バンドが、前記少なくとも1つの電極を前記ユーザの前記皮膚にしっかりと押し付けて肢部の周りに締め付けられるように構成される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記電極システムが、前記フレームと前記少なくとも1つの電極との間に延在する1つまたは複数の電気トレースを含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記少なくとも1つの電極が、少なくとも第1の電極および第2の電極を含み、前記第1の電極が前記ユーザの正中神経を刺激するように構成され、前記第2の電極が前記ユーザの橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される、請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1つの電極が、前記ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
前記バンドが、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、前記第1のストラップ部分がシリコーンから製造され、前記第2のストラップ部分が布地から製造される、請求項19に記載のシステム。
【請求項25】
前記ユーザの運動障害を治療するために前記ユーザの前記1つまたは複数の末梢神経を刺激するステップをさらに含む、請求項1から6および12から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
神経炎症を治療するために前記ユーザの肢部の前記1つまたは複数の末梢神経を刺激するステップをさらに含み、前記末梢神経が、橈骨神経、正中神経、尺骨神経、伏在神経、脛骨神経、および腓骨神経のうちの1つまたは複数を含む、請求項1から6および12から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するためのウェアラブルシステムであって、
下面、上面、および画面を有する神経刺激デバイスであって、前記画面が前記上面に配置され、前記システムが前記ユーザによって装着されたときに前記下面の少なくとも一部が前記ユーザの肢部に接触する、神経刺激デバイスと、
前記下面の前記一部が前記肢部と接触し、前記画面が前記ユーザに見えるように、前記肢部に対して前記神経刺激デバイスを捕捉するように構成されたバンドと、を含む、ウェアラブルシステム。
【請求項28】
前記係合構造が当接面であり、前記神経刺激デバイスが、前記神経刺激デバイスが前記バンドに固定されたときに前記当接面に接触するような形状およびサイズの接触面を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記係合構造が開口部である、請求項27または28に記載のシステム。
【請求項30】
前記外壁の少なくとも一部が、前記上面と前記下面との間で湾曲している、請求項27または28に記載のシステム。
【請求項31】
ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するためのウェアラブルシステムであって、
係合構造を有するフレームを有するバンドであって、外側および内側を有し、前記バンドが前記ユーザによって装着されたときに前記外側が前記ユーザによって見ることができ、前記内側が前記ユーザの皮膚に面している、バンドと、
上面、下面、およびそれらの間に配置された外壁を有する神経刺激デバイスであって、前記神経刺激デバイスが前記フレームを完全に通過するのを防止しながら、前記神経刺激デバイスが前記バンドの内側から前記フレームに挿入されるときに、前記外壁が前記係合構造に対して固定されるようなサイズおよび形状である、神経刺激デバイスと、を含む、ウェアラブルシステム。
【請求項32】
前記神経刺激デバイスの少なくとも一部が前記バンドの表面と前記肢部との間に配置され、前記表面が前記神経刺激デバイスに接触する、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記神経刺激デバイスの少なくとも一部が前記バンドと圧入を形成する、請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記バンドが、前記神経刺激デバイスと係合するようなサイズおよび形状のフレームを含む、請求項31から33のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項35】
前記神経刺激デバイスが、前記フレームに係合するように構成された外壁を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記外壁が前記下面から前記上面への方向に段差を形成し、前記段差がライザおよびトレッドを含み、前記神経刺激が前記バンドによって捕捉されているときに前記神経刺激デバイスが前記フレームを完全に通過するのを防止するために、前記トレッドが前記フレームと前記肢部との間に配置される、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記外壁が前記下面から前記上面への方向に先細りの円錐形状を有し、前記神経刺激が前記バンドによって捕捉されているときに、前記先細りの円錐形状が、前記神経刺激デバイスが前記フレームを完全に通過するのを防止する、請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
前記バンドが、内側および外側を有する電極システムをさらに含み、前記内側が、変調される各神経に対して少なくとも1つの電極を含む、請求項31から33のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するためのウェアラブルシステムであって、
外側および内側を有するバンドであって、前記バンドが前記ユーザによって装着されたときに前記外側が前記ユーザによって見ることができ、前記バンドが前記ユーザによって装着されたときに前記内側が前記ユーザの皮膚に面している、バンドと、
前記バンドに結合され、当接面および開口部を有するフレームと、
接触面を有する神経刺激デバイスであって、前記接触面が前記フレームの前記当接面に当接するように前記バンドの内側から前記開口部内に挿入可能であり、前記神経刺激デバイスが前記開口部を完全に通過して前記バンドの外側の前記開口部から出ることを防止する、神経刺激デバイスと、を含む、ウェアラブルシステム。
【請求項40】
前記神経刺激デバイスが画面をさらに含み、前記接触面が前記当接面に当接したときに、前記画面が前記バンドの外側から前記開口部の内側で見ることができる、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記バンドが、内側および外側を有する電極システムをさらに含み、前記内側が、変調される各神経に対して少なくとも1つの電極を含む、請求項39または40に記載のシステム。
【請求項42】
神経刺激デバイスをユーザの肢部に解放可能に固定するためのバンドであって、前記神経刺激デバイスが、前記ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するための信号を生成するように構成され、前記バンドが、
外側および内側を有するストラップであって、前記バンドが前記肢部に固定されたときに、前記外側が前記ユーザによって見ることができ、前記内側が前記ユーザの皮膚に面している、ストラップと、
前記ストラップに結合され、開口部を有するフレームであって、前記神経刺激デバイスが前記ストラップの前記内側から前記開口部に挿入されたときに前記神経刺激デバイス全体が前記開口部を通過するのを防止しながら、前記神経刺激デバイスを前記フレームに対して固定するように、前記開口部が前記神経刺激デバイスに対してサイズおよび形状が決められている、フレームと、を含む、バンド。
【請求項43】
前記神経刺激デバイスに対する前記開口部の前記サイズおよび形状は、前記神経刺激デバイスが前記フレームによって固定されているときに、前記神経刺激デバイス上の画面を前記ストラップの外側から前記開口部の内側で見ることができるようにする、請求項42に記載のバンド。
【請求項44】
内側および外側を有する電極システムをさらに含み、前記内側が、変調される各神経に対して少なくとも1つの電極を含む、請求項42または43に記載のバンド。
【請求項45】
神経刺激デバイスをバンドに解放可能に固定する方法であって、前記バンドは開口部を有するフレームを有し、前記神経刺激デバイス全体が前記開口部を通過するのを防止しながら前記フレームに対して前記神経刺激デバイスを固定するように、前記開口部が前記神経刺激デバイスに対してサイズおよび形状が決められ、前記神経刺激デバイスがユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するための信号を生成するように構成され、前記方法が、
前記神経刺激デバイスを固定する方向に前記開口部に前記神経刺激デバイスを挿入するステップと、
前記方向に前記開口部から前記神経刺激デバイスを取り外すステップと、
を含む方法。
【請求項46】
前記バンドが外側および内側を有し、前記バンドが前記ユーザの肢部に固定されたときに、前記外側が前記ユーザによって見ることができ、かつ前記内側が前記ユーザの皮膚に面し、前記方向が前記バンドの前記内側から前記外側への方向である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
神経刺激デバイスをバンドに解放可能に固定する方法であって、前記バンドが外側および内側を有し、前記バンドがユーザの肢部に固定されたときに、前記外側が前記ユーザによって見ることができ、かつ前記内側が前記ユーザの皮膚に面し、前記方法が、
前記神経刺激デバイスの少なくとも一部を前記バンドの前記内側から前記バンドのフレームの開口部に挿入するステップと、
前記神経刺激デバイス全体が前記開口部を通り続けて前記バンドの前記外側の前記開口部から出ることを防止しながら、前記神経刺激デバイスが前記バンドによって固定されるように、前記神経刺激デバイスの接触面を前記フレームの当接面に当接させるステップと、
を含む方法。
【請求項48】
前記神経刺激デバイスの少なくとも一部が前記バンドの表面と前記肢部との間に配置され、前記表面が前記神経刺激デバイスに接触する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記神経刺激デバイスの少なくとも一部が前記開口部と圧入を形成する、請求項47または48に記載の方法。
【請求項50】
前記当接面から前記接触面を係合解除するために前記神経刺激デバイスを押圧するステップをさらに含む、請求項47または48に記載の方法。
【請求項51】
神経刺激デバイスをユーザの肢部に解放可能に固定するためのバンドであって、前記神経刺激デバイスが、前記ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するための信号を生成するように構成され、前記バンドが、
前記神経刺激デバイスの少なくとも一部を前記バンドの内側から前記バンドのフレームの開口部に挿入するための手段と、
前記神経刺激デバイス全体が前記開口部を通り続けて前記バンドの外側の前記開口部から出ることを防止しながら、前記神経刺激デバイスが前記バンドによって固定されるように、前記神経刺激デバイスを前記フレームに当接させるための手段と、
を含む、バンド。
【請求項52】
ユーザの手首に神経刺激システムを固定するように構成されたバンドであって、前記バンドが外面および内面を有し、前記内面が前記ユーザの前記手首と接触するように構成され、前記バンドが、
前記バンドの長さに沿って第1の端部に隣接する第1の部分であって、前記神経刺激システムに解放可能に係合するように構成され、前記第1の部分の両側に接続部およびアパーチャを含む、第1の部分と、
前記バンドの前記長さに沿った第2の部分であって、刺激される各神経に対して前記バンドの前記内面に少なくとも1つの電極を有する電極システムを含む、第2の部分と、
前記バンドの前記長さに沿った第3の部分であって、前記第1の部分のアパーチャを通過し、それ自体の上に折り返すように構成される、第3の部分と、
前記バンドの前記長さに沿って前記第3の部分に隣接する第4の部分であって、前記バンドの前記外面に前記第4の部分を固定するための取り付け機構を含む、第4の部分と、
を含む、バンド。
【請求項53】
前記第1の部分が係合構造を有するフレームを含み、前記係合構造が前記神経刺激デバイスを解放可能に固定する、請求項52に記載のバンド。
【請求項54】
前記係合構造が当接面であり、前記神経刺激デバイスが、前記神経刺激デバイスが前記バンドに固定されたときに前記当接面に接触するような形状およびサイズの接触面を含む、請求項53に記載のバンド。
【請求項55】
前記係合構造が開口部である、請求項52に記載のバンド。
【請求項56】
前記第3の部分が前記第1の位置に固定されたときにループを形成する、請求項52から55のいずれか一項に記載のバンド。
【請求項57】
前記第2の部分が前記第3の部分にオーバーモールドされている、請求項52から55のいずれか一項に記載のバンド。
【請求項58】
前記第3の部分が前記第1の部分に固定されたときにループを形成する、請求項52から55のいずれか一項に記載のバンド。
【請求項59】
前記第4の部分が面ファスナを含む、請求項52から55のいずれか一項に記載のバンド。
【請求項60】
前記バンドが調整可能な長さを有する、請求項52から55のいずれか一項に記載のバンド。
【請求項61】
前記バンドが、ユーザの様々なサイズに合うようなサイズである、請求項52から55のいずれか一項に記載のバンド。
【請求項62】
コントローラを取り外し可能に固定するように構成された手首ウェアラブルシステムであって、前記システムが内側および外側を有し、前記内側がユーザの手首と接触するように構成され、前記手首ウェアラブルシステムが、
前記システムの前記内側から前記コントローラを受け入れて前記コントローラに係合して固定するように構成された係合構造を含むフレームと、
前記フレームの第1の部分から延在するストラップであって、前記ストラップの端部が前記フレームに固定されていない、ストラップと、
を含む、手首ウェアラブルシステム。
【請求項63】
前記係合構造は当接面であり、前記コントローラは、前記コントローラが前記フレームに固定されたときに前記当接面に接触するような形状およびサイズの接触面を含む、請求項62に記載の手首ウェアラブルシステム。
【請求項64】
前記係合構造が開口部である、請求項62に記載の手首ウェアラブルシステム。
【請求項65】
ユーザの1つまたは複数の神経に電気信号を経皮的に供給するためのウェアラブルシステムであって、
耐久性構成要素と、
少なくとも1つの電極を含む交換可能構成要素であって、前記耐久性構成要素に皮膚に向かう方向に力を加えることによって、前記耐久性構成要素および前記少なくとも1つの電極を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持するように構成される、交換可能構成要素と、
を含む、ウェアラブルシステム。
【請求項66】
前記少なくとも1つの電極が、前記耐久性構成要素が患者の前記皮膚と接触する場所とは異なる場所で前記ユーザの前記皮膚と接触する、請求項65に記載のウェアラブルシステム。
【請求項67】
前記少なくとも1つの電極が第1の電極および第2の電極を含み、前記第1の電極が前記ユーザの正中神経を刺激するように構成され、前記第2の電極が前記ユーザの橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される、請求項65に記載のウェアラブルシステム。
【請求項68】
前記少なくとも1つの電極が、前記ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極を含む、請求項65に記載のウェアラブルシステム。
【請求項69】
前記耐久性構成要素が、前記交換可能構成要素よりも多くの使用に耐えることができる、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項70】
前記耐久性構成要素が、前記交換可能構成要素の耐用年数より長い耐用年数を有する、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項71】
前記方向が前記ユーザの前記皮膚に対して垂直である、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項72】
前記交換可能構成要素が、前記ユーザの肢部を取り囲むように構成されたバンドを含む、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項73】
前記交換可能構成要素がフレームを含み、前記交換可能構成要素が前記耐久性構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持するときに、前記フレームが前記耐久性構成要素と接触する、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項74】
前記フレームがレセプタクルを含み、前記レセプタクルが前記耐久性構成要素の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状である、請求項73に記載のウェアラブルシステム。
【請求項75】
前記耐久性構成要素が画面を含む、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項76】
前記耐久性構成要素が前記ユーザの前記皮膚と接触しているときに、前記画面が前記ユーザに見える、請求項75に記載のウェアラブルシステム。
【請求項77】
前記交換可能構成要素と前記耐久性構成要素との間の電気的結合部をさらに含み、前記交換可能構成要素が前記耐久性構成要素と前記ユーザの前記皮膚との間の接触を維持しているときに、前記電気的結合部がアクセス不可能である、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項78】
前記電気的結合部が電気的相互接続部を含む、請求項77に記載のウェアラブルシステム。
【請求項79】
前記電気的相互接続部がばね式である、請求項78に記載のウェアラブルシステム。
【請求項80】
前記耐久性構成要素が前記交換可能構成要素から取り外されると、前記電気相互接続部が格納位置から拡張位置に移動する、請求項78に記載のウェアラブルシステム。
【請求項81】
前記交換可能構成要素と前記耐久性構成要素との間の機械的結合部をさらに含む、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項82】
前記機械的結合部が係合構造を含む、請求項81に記載のウェアラブルシステム。
【請求項83】
前記機械的結合部が当接面を含む、請求項81に記載のウェアラブルシステム。
【請求項84】
前記機械的結合部が接触面を含む、請求項81に記載のウェアラブルシステム。
【請求項85】
前記機械的結合部が開口部を含む、請求項81に記載のウェアラブルシステム。
【請求項86】
前記機械的結合部が、前記力がない場合に前記使い捨て構成要素からの前記耐久性構成要素の取り外しを阻止するように構成される、請求項81に記載のウェアラブルシステム。
【請求項87】
前記使い捨て構成要素から前記耐久性構成要素を取り外すために前記ユーザによって加えられる力の大きさが、前記耐久性構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持するために前記使い捨て構成要素によって加えられる力の大きさよりも小さい、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項88】
前記使い捨て構成要素から前記耐久性構成要素を取り外す前記力の方向が、前記耐久性構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持する前記力の方向と平行である、請求項87に記載のウェアラブルシステム。
【請求項89】
前記使い捨て構成要素が、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、前記第1のストラップ部分がシリコーンから製造され、前記第2のストラップ部分が布地から製造される、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項90】
前記使い捨て構成要素が可撓性である、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項91】
前記使い捨て構成要素が、内側および外側を有する電極システムを含み、前記内側が前記少なくとも1つの電極を含む、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項92】
前記使い捨て構成要素が、前記ユーザの肢部の周りに締め付けられるように構成される、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項93】
前記締め付けられた使い捨て構成要素が、前記少なくとも1つの電極を前記ユーザの前記皮膚にしっかりと押し付ける、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項94】
前記電極システムが、1つまたは複数の電気トレースを含む、請求項91に記載のウェアラブルシステム。
【請求項95】
前記1つまたは複数の電気トレースが、前記少なくとも1つの電極と電気的に接触している、請求項94に記載のウェアラブルシステム。
【請求項96】
少なくとも前記交換可能構成要素が前記耐久性構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持しているときに、前記1つまたは複数の電気トレースが前記耐久性構成要素と電気的に接触している、請求項94に記載のウェアラブルシステム。
【請求項97】
前記耐久性構成要素の少なくとも一部が、前記使い捨て構成要素と圧入を形成する、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項98】
前記耐久性構成要素が神経刺激デバイスである、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項99】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が神経信号を遮断する、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項100】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が神経信号を刺激する、請求項65から68のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項101】
ユーザの1つまたは複数の神経に電気信号を経皮的に供給するためのウェアラブルシステムであって、
少なくとも1つの電気的相互接続部を含む第1の構成要素と、
第2の構成要素であって、前記第2の構成要素が前記第1の構成要素と選択的に係合したときに前記第1の構成要素の前記少なくとも1つの電気的相互接続部に接触するように配置された少なくとも1つの電気的相互接続部を含み、前記第2の構成要素は、前記ユーザによって装着されたときに前記第1の構成要素を前記ユーザの皮膚と接触した状態に維持するように構成される、第2の構成要素と、
を含む、ウェアラブルシステム。
【請求項102】
前記第2の構成要素が少なくとも1つの電極を含む、請求項101に記載のウェアラブルシステム。
【請求項103】
前記少なくとも1つの電極が、前記第1の構成要素が前記患者の前記皮膚と接触する場所とは異なる場所で前記ユーザの前記皮膚と接触する、請求項102に記載のウェアラブルシステム。
【請求項104】
前記少なくとも1つの電極が第1の電極および第2の電極を含み、前記第1の電極が前記ユーザの正中神経を刺激するように構成され、前記第2の電極が前記ユーザの橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される、請求項102に記載のウェアラブルシステム。
【請求項105】
前記少なくとも1つの電極が、前記ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極を含む、請求項102に記載のウェアラブルシステム。
【請求項106】
前記第1の構成要素が、前記第2の構成要素よりも多くの使用に耐えることができる、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項107】
前記第1の構成要素が、前記交換可能構成要素の耐用年数より長い耐用年数を有する、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項108】
前記方向が前記ユーザの前記皮膚に対して垂直である、請求項108に記載のウェアラブルシステム。
【請求項109】
前記第2の構成要素が、前記ユーザの肢部を取り囲むように構成されたバンドを含む、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項110】
前記第2の構成要素がフレームを含み、前記第2の構成要素が前記第1の構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持するときに、前記フレームが前記第1の構成要素と接触する、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項111】
前記フレームがレセプタクルを含み、前記レセプタクルが前記第1の構成要素の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状である、請求項110に記載のウェアラブルシステム。
【請求項112】
前記第1の構成要素が画面を含む、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項113】
前記第1の構成要素が前記ユーザの前記皮膚と接触しているときに、前記画面が前記ユーザに見える、請求項112に記載のウェアラブルシステム。
【請求項114】
前記少なくとも1つの電気的相互接続部がばね式である、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項115】
前記第1の構成要素が前記第2の構成要素から取り外されると、前記少なくとも1つの電気的相互接続部が格納位置から拡張位置に移動する、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項116】
前記第2の構成要素と前記第1の構成要素との間の機械的結合部をさらに含む、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項117】
前記機械的結合部が係合構造を含む、請求項116に記載のウェアラブルシステム。
【請求項118】
前記機械的結合部が当接面を含む、請求項116に記載のウェアラブルシステム。
【請求項119】
前記機械的結合部が接触面を含む、請求項116に記載のウェアラブルシステム。
【請求項120】
前記機械的結合部が開口部を含む、請求項116に記載のウェアラブルシステム。
【請求項121】
前記第2の構成要素が、前記ユーザによって装着されたときに前記皮膚に向かう方向に前記第1の構成要素に力を加えるように構成される、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項122】
前記機械的結合部が、前記力がない場合に前記第2の構成要素からの前記第1の構成要素の取り外しを阻止するように構成される、請求項121に記載のウェアラブルシステム。
【請求項123】
前記第1の構成要素を前記第2の構成要素から取り外すために前記ユーザによって加えられる力の大きさが、前記第1の構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持するために前記第2の構成要素によって加えられる力の大きさよりも小さい、請求項121に記載のウェアラブルシステム。
【請求項124】
前記第1の構成要素を前記第2の構成要素から取り外す前記力の方向が、前記第1の構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持する前記力の方向と平行である、請求項123に記載のウェアラブルシステム。
【請求項125】
前記第2の構成要素が、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、前記第1のストラップ部分がシリコーンから製造され、前記第2のストラップ部分が布地から製造される、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項126】
前記第2の構成要素が可撓性である、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項127】
前記第2の構成要素が、内側および外側を有する電極システムを含み、前記内側が前記少なくとも1つの電極を含む、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項128】
前記第2の構成要素が、前記ユーザの肢部の周りに締め付けられるように構成される、請求項127に記載のウェアラブルシステム。
【請求項129】
前記締め付けられた第2の構成要素が、前記少なくとも1つの電極を前記ユーザの前記皮膚にしっかりと押し付ける、請求項128に記載のウェアラブルシステム。
【請求項130】
前記電極システムが1つまたは複数の電気トレースを含む、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項131】
前記1つまたは複数の電気トレースが、前記少なくとも1つの電極と電気的に接触している、請求項130に記載のウェアラブルシステム。
【請求項132】
少なくとも前記第2の構成要素が前記第1の構成要素を前記ユーザの前記皮膚と接触した状態に維持しているときに、前記1つまたは複数の電気トレースが前記第1の構成要素と電気的に接触している、請求項130に記載のウェアラブルシステム。
【請求項133】
前記第1の構成要素の前記少なくとも1つの電気的相互接続部および前記第2の構成要素の前記少なくとも1つの電気的相互接続部が、前記第2の構成要素が前記第1の構成要素と選択的に係合されるときにアクセス不可能である、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項134】
前記第1の構成要素の少なくとも一部が、前記第2の構成要素と圧入を形成する、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項135】
前記第1の構成要素が神経刺激デバイスである、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項136】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が神経信号を遮断する、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項137】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が神経信号を刺激する、請求項101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項138】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が、予め指定された期間後にバースト周波数を変化させる、請求項1から6、12から16、および101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項139】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が、予め指定された数のバースト後にバースト周波数を変化させる、請求項1から6、12から16、および101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項140】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が、予め指定された期間後にパルス周波数を変化させる、請求項1から6、12から16、および101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項141】
前記ユーザの前記1つまたは複数の神経に供給される前記電気信号が、予め指定された数のバースト後にパルス周波数を変化させる、請求項1から6、12から16、および101から105のいずれか一項に記載のウェアラブルシステム。
【請求項142】
うつ病(産後うつ病、神経疾患に関連するうつ病、大うつ病、季節性情動障害、うつ病性障害などを含むが、これらに限らない)、炎症(神経炎症など)、ライム病、脳卒中、神経疾患(パーキンソン病およびアルツハイマー病など)、および胃腸の問題(パーキンソン病における問題を含む)の治療のための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項143】
炎症性腸疾患(クローン病、大腸炎および機能性消化不良など)、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬性関節炎、変形性関節症、乾癬および他の炎症性疾患を治療するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項144】
炎症性皮膚症状を治療するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項145】
慢性疲労症候群を治療するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項146】
慢性炎症症状および突然の再発の治療のための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項147】
心臓状態(心房細動、高血圧、脳卒中など)を治療するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項148】
免疫機能不全の治療のための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項149】
自律神経系を刺激するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項150】
運動緩徐、ジスキネジア、歩行機能不全、ジストニアおよび/または硬直のうちの1つまたは複数を治療するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項151】
リハビリテーションまたは理学療法のための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項152】
疼痛の治療のための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項153】
神経が疼痛の位置とは異なる位置で刺激される、前記疼痛の治療のための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項154】
神経が疼痛の位置とは異なる位置で刺激され、すなわち刺激が手首または腕の他の部位に提供され、治療される疼痛が頭部または脚部の領域またはその近くにある、疼痛の治療のための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項155】
正中神経、橈骨神経、および尺骨神経の1つ、2つ、またはすべてを刺激するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項156】
迷走神経、耳介側頭神経、三叉神経または脳神経の1つまたは複数を刺激するための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項157】
交感神経系/副交感神経系のバランスをとるための、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項158】
手首装着型デバイスをさらに含むシステムおよび/または方法における、請求項1から141に記載のシステム、バンド、または方法のいずれか1つの使用。
【請求項159】
前記神経の前記神経変調が、神経伝達物質の放出、摂取、および/もしくは代謝に影響を及ぼす、神経伝達物質の放出、摂取および/もしくは代謝を増加させる、神経伝達物質の放出、摂取および/もしくは代謝を減少させる、神経伝達物質活性の増加および減少の両方によって、神経伝達物質の放出、摂取および/もしくは代謝をバランスさせる、ドーパミン作動系を活性化もしくは下方調整する、セロトニン作動性系を活性化もしくは下方調整する、脳腸軸を調整する、うつ病(産後うつ病、神経疾患に関連するうつ病、大うつ病、季節性情動障害、うつ病性障害などを含むが、これらに限らない)を治療する、炎症(例えば、神経炎症)を治療する、ライム病を治療する、脳卒中を治療する、神経疾患(パーキンソン病およびアルツハイマー病など)を治療する、胃腸の問題(パーキンソン病の問題を含む)を治療する、炎症性腸疾患(クローン病、大腸炎および機能性消化不良など)、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬性関節炎、変形性関節症、乾癬および他の炎症性疾患を治療する、炎症性皮膚症状を治療する、慢性疲労症候群を治療する、慢性炎症症状および突然の再発を治療する、心臓状態(心房細動、高血圧、脳卒中など)を治療する、てんかんを治療する、免疫機能障害を治療する、自律神経系を刺激する、交感神経系/副交感神経系のバランスをとる、習慣を治療する、気分障害を治療する、疼痛(例えば、背部痛、関節痛、硬直、筋肉痛、緊張)を治療する、片頭痛もしくは他の頭痛状態を治療する、疼痛症候群(例えば、三叉神経痛、線維筋痛、複合局所疼痛症候群)を治療する、微生物感染症(例えば、細菌、ウイルス、真菌、および寄生生物)を治療する、破傷風を治療する、髄膜炎を治療する、尿路感染を治療する、単核球を治療する、自己免疫障害を治療する、運動緩徐を治療する、ジスキネジアを治療する、歩行機能障害を治療する、ジストニアを治療する、硬直を治療する、高血圧を治療する、耳鳴を治療する、ならびに/または器用さを治療する、請求項1から141のいずれか一項に記載のシステム、バンド、または方法の使用。
【請求項160】
トゥレット症候群および/またはチック障害および/または関連症状を治療するための、請求項1から141のいずれか一項に記載のシステム、バンドまたは方法。
【請求項161】
律動性および/または非律動性の不随意運動を治療するための、請求項1から141のいずれか一項に記載のシステム、バンド、または方法。
【請求項162】
肢部、例えば腕および/または脚部に配置するように構成された、請求項1から141のいずれか一項に記載のシステム、バンド、または方法。
【請求項163】
下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害、四肢の反復運動および異常な感覚を治療するために、少なくとも1つの肢部に配置するように構成された、請求項1から141のいずれか一項に記載のシステム、バンドまたは方法。
【請求項164】
以下の神経、すなわち腓骨神経、伏在神経、脛骨神経、大腿骨神経、および腓腹神経のうちの1つ、2つ、3つ以上を治療するために、少なくとも1つの肢部に配置するように構成された、請求項1から141のいずれか一項に記載のシステム、バンド、または方法。
【請求項165】
前記刺激がシータバーストなどのバーストパターンで提供される、請求項1から141のいずれか一項に記載のシステム、バンドまたは方法。
【請求項166】
ユーザに治療勧告を提供するためのシステムであって、前記システムが1つまたは複数のハードウェアプロセッサを含み、前記1つまたは複数のハードウェアプロセッサが、
評価期間の運動学的データおよび/または患者満足度を受け取り、
前記評価期間の前記運動学的データおよび/または前記患者満足度に少なくとも部分的に基づいて振戦改善スコアを表示し、
前記ユーザによる選択のために複数の波形パターンを提供するように構成される、システム。
【請求項167】
ユーザに治療勧告を提供するための方法であって、
評価期間の運動学的データおよび/または患者満足度を受け取るステップと、
前記評価期間の前記運動学的データおよび/または前記患者満足度に少なくとも部分的に基づいて振戦改善スコアを表示するステップと、
前記ユーザによる選択のために複数の波形パターンを提供するステップと、
を含む、方法。
【請求項168】
本明細書で提供される図面に記載された神経変調デバイス。
【請求項169】
本明細書で提供される開示に記載の神経変調デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、それぞれ2021年10月8日、2022年7月1日、2021年8月3日、および2021年11月23日に出願された米国仮特許出願第63/262,331号、同第63/367,577号、同第63/203,895号、および同第63/264,498号の利益を主張し、それぞれの開示全体が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明のいくつかの実施形態は、一般に、神経を神経変調(刺激など)するためのシステム、デバイス、方法、および製造方法に関し、より具体的には、末梢神経を電気的に刺激して様々な疾患および障害を治療するために、ユーザの肢部または他の身体部分に刺激デバイスを解放可能に固定するためのバンドを含むウェアラブルデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
末梢神経を神経変調するために、多種多様なモダリティを利用することができる。例えば、出願人自身の研究は、末梢神経、例えば、非限定的な例として、上肢の正中神経、橈骨神経、および/もしくは尺骨神経、下肢の脛骨神経、伏在神経、および/もしくは腓骨神経、または頭部もしくは耳上の耳介迷走神経、耳介側頭神経、三叉神経もしくは脳神経などを刺激するための神経刺激システムを用いて皮膚表面の電極を介して経皮的に電気エネルギーを送達できることを実証している。振戦などのいくつかの状態は、何らかの形態の経皮的、経皮的、または他のインプラント形態の末梢神経刺激によって治療することができる。
【発明の概要】
【0004】
コンパクトな人間工学的フォームファクタで神経を神経変調するためのウェアラブルシステムは、デバイスの使用による有効性、コンプライアンス、および/または快適性を高めるために必要である。デバイスは、患者の手首に巻き付けられるバンドに取り付けることができる。バンドは、日常活動中を含む1日を通して装着される。患者が同じデバイスを維持しながらバンドを交換または交換する能力を提供するために、デバイスはバンドに恒久的に結合されていない。この特徴により、患者は、新しいデバイスを購入するコストを負担することなくバンドを交換またはアップグレードすることができる。この特徴はさらに、患者が異なる目的および/または活動のために設計されたバンド間でデバイスを切り替えることを可能にする。各バンドの特性(例えば、材料、重量、サイズ、色など)は、目的または活動に応じて最適化または選択することができる。患者は、単に自分のデバイスを自分の現在のバンドから外し、次に来る活動のために最適化された別のバンド上の同じデバイスに係合することができる。
【0005】
いくつかの実施形態では、デバイスおよびバンドは日常活動中に使用され、永続的に互いに結合されないため、バンドとデバイスとの間の係合は確実である必要があるが、患者がハンドツール(例えば、スクリュードライバ、レンチ、プライヤ)に頼ることなくデバイスをバンドから容易に取り外すことを可能にする人間工学的でもある。スナップなどの単純な取り付け構造は、デバイスとバンドとの間の所望のレベルの固定を提供しない場合がある。
【0006】
本明細書に開示するシステムのいくつかの実施形態は、1つまたは複数の軟質材料(例えば、シリコーン、布地)から作製されたバンドを含む。対照的に、デバイスは、電子機器を収容するための堅いまたは剛性の材料とすることができる。このようにして、ソフトグッズ(例えば、バンド)は、デバイスの電子機器から分離される。ソフトグッズがデバイスから分離可能であることの別の利点は、ユーザがデバイスを交換する必要なくバンドのサイズ、感触、および/または審美性をパーソナライズすることを可能にする。
【0007】
本明細書に開示するシステムのいくつかの別の利点は、オーバーモールドシリコーンバンドを使用することである。いくつかの実施形態では、バンドは、電極上にシリコーンを成形することによって形成される。オーバーモールドプロセスは、バンドと電極との間の表面変動を厳密に制御することができる。例えば、電極がバンドのストラップ部分に対して突出または凹む程度を最適化することができる。この最適化は、患者の快適性の向上、バンドの耐久性の向上、および/または液体との接触からの保護の向上をもたらすことができる。
【0008】
本明細書に開示したシステムのいくつかの別の利点は、ユーザがデバイスおよびバンドを容易に交換することを可能にすることである。ユーザは、より安価なデバイスをより安価なバンドから取り外すことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザは、デバイスをバンドから外すためにデバイスの最上面に公称力を加えるだけでよい。バンドの可撓性のために、デバイスをバンドから分離することもより容易である。バンドの形状は、デバイスがバンドと係合したときに狭いピンチポイントが形成されるのを防止するデバイスの形状に調整され適合する。狭いピンチポイントがなければ、バンドをデバイスから分離するためにユーザから必要とされる力のレベルは、経時的に一貫している。
【0009】
交換可能な特徴のために、ユーザは、ユーザがバンドを使用することを期待する予想される状況および/またはバンドを装着するときの所望の快適さレベルに応じてバンドを交換することができる。交換可能な特徴は、ユーザが所望の電極構成に応じてバンドを交換することも可能にする。例えば、ユーザは、望ましい数の電極および/またはバンド上の電極の位置を有するバンドを選択することができる。バンド上の電極の異なる配置は、ユーザの異なる神経および/または解剖学的構造を標的とすることができる。例えば、いくつかのバンドは、異なる神経を標的とするだけでなく、神経の特定の特性も標的とする電極を有することができる。これらの特徴は、例えば、神経の大きさ、深さ、および/または身体上の位置の変動を含み得る。いくつかの実施形態では、デバイスは、3、6、9もしくは12個の電極または1~2個の電極を含むか、それからなるか、またはそれから本質的になる。
【0010】
本明細書に開示するシステムのいくつかの別の利点は、デバイスが刺激セッションのために複数の電極のサブセットを選択できることである。電極のサブセットは、特定の治療セッションの所望の特性および/または電極の電力効率に応じて選択することができる。例えば、電極のサブセットは、デバイスのリアルタイム電池レベルに応じて選択および/または変更することができる。いくつかの実施形態では、機械学習が使用される。
【0011】
別の利点は、システムが電池寿命を維持することである。例えば、いくつかの実施形態では、電気回路を完成させる電極は、互いに近接して(例えば、ユーザを通る電気抵抗の低減)配置され、これにより、バッテリ寿命を維持しながら、低電流(例えば、2mA)がユーザの標的神経および/または解剖学的構造を効果的に神経変調することが可能になる。
【0012】
いくつかの実施形態では、磁石は、デバイスをバンドに取り付けるかまたはロックするために単独でまたは他の係合構造と組み合わせて使用され、デバイスをバンドに固定するために他の構造(例えば、フック、タン、リップ、スロット、キー溝など)と組み合わせて使用することができる。磁石は、バンドとデバイスとの間のスナップ嵌合係合と組み合わせて使用することができる。
【0013】
別の利点は、システムが効率的であり、より低いコストで提供できることである。例えば、バンドは、ユーザによる試用期間中に使用するための使い捨てデバイスとして提供することができる。試用期間が終了すると、ユーザはバンドを廃棄することができる。より高価なデバイスは、試験期間中に別のユーザのために再利用することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、デバイスまたは方法のいずれかは、うつ病(産後うつ病、神経疾患に関連するうつ病、大うつ病、季節性情動障害、うつ病性障害などを含むが、これらに限らない)、炎症(例えば、神経炎症)、ライム病、脳卒中、神経疾患(パーキンソン病およびアルツハイマー病など)、および胃腸の問題(パーキンソン病の問題を含む)の治療に使用される。
【0015】
いくつかの実施形態では、運動緩徐、ジスキネジア、歩行機能障害、ジストニアおよび/または硬直の1つまたは複数は、本明細書に記載のデバイスおよび方法(例えば、パーキンソン病に関連して、または他の障害に関連して)で治療される。運動のリハビリテーションは、いくつかの実施形態では、例えば、心臓事象(心房細動、高血圧、脳卒中など)、炎症、神経炎症などを含む急性または慢性事象に罹患している被験者において(例えば、運動および運動を回復または改善するために)治療される。1つの実施形態において、てんかんが治療される。本明細書の運動障害の治療には、例えば、チック、単収縮などの不随意および/または反復運動の治療も含まれる(例えば、トゥレット症候群、チック障害を含むが、これらに限定されない)。いくつかの実施形態では、律動性および/または非律動性の不随意運動を制御することができる。自発的でない発声および他の発声も治療することができる。運動のリハビリテーションは、例えば、四肢運動のリハビリテーションを含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書において、下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害、四肢の反復運動および異常な感覚の治療が提供される。本明細書に記載のデバイスは、例えば、脚の障害を治療するために手首または脚(またはその両方)に配置することができる。例えば、腓骨、伏在、脛骨、大腿骨、および腓腹を含む1つまたは複数の神経を治療することができる。いくつかの実施形態では、2つ、3つまたはそれ以上の神経が治療される。いくつかの実施形態では、正中神経は、1つ、2つ以上の他の神経と共に変調される(例えば、刺激される)。バンドまたは他のデバイスは、手首および脚部に配置されてもよく、手首または脚にのみ配置されてもよく、または一方もしくは両方の肢部の2つ以上の位置に配置されてもよい。単一のデバイス、物理的に結合された、および/または互いに通信する2つ以上のデバイスが使用されてもよい。刺激は、自動化されていてもよく、ユーザが制御可能であってもよく、またはその両方であってもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、微生物感染症(例えば、細菌、ウイルス、真菌、および寄生生物)によって引き起こされるまたは悪化する障害および症状が治療される。症状には、それだけに限らないが、交感神経/副交感神経の不均衡、自律神経機能不全、炎症(例えば、神経炎症)、炎症、運動およびバランス機能不全、疼痛ならびに他の神経症状が含まれる。障害には、破傷風、髄膜炎、ライム病、尿路感染、単核球症、慢性疲労症候群、自己免疫障害などが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、例えば、炎症(例えば、神経炎症)、頭痛、背部痛、関節痛および硬直、筋肉痛および緊張などを含む、微生物感染とは無関係の自己免疫障害および/または疼痛が治療される。
【0017】
いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するためのウェアラブルシステムが提供される。システムは、例えば、係合構造を有するフレームを有するバンドを含むか、それからなるか、または本質的にそれからなることができる。バンドは、外側および内側を有することができ、外側はユーザが見ることができ、バンドがユーザに装着されたときにユーザの内側に面する皮膚が見える。システムは、上面、下面、およびそれらの間に配置された外壁を有する神経刺激デバイスをさらに含むことができる。外壁は、神経刺激デバイスがフレームを完全に通過するのを防止しながら、神経刺激デバイスがバンドの内側からフレームに挿入されるときに係合構造に対して固定されるようなサイズおよび形状にすることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、係合構造は当接面であり、神経刺激デバイスは、神経刺激デバイスがバンドに固定されたときに当接面に接触するような形状およびサイズの接触面を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、係合構造は開口部である。いくつかの実施形態では、外壁の少なくとも一部は、上面と下面との間で湾曲している。いくつかの実施形態では、外壁の少なくとも一部は、上面と下面との間で平坦である。いくつかの実施形態では、外壁は段差の形状を有し、段差はライザおよびトレッドを含み、ライザの円周は開口部の内周よりも小さい。いくつかの実施形態では、外壁の一部のみが、開口部の内周よりも大きい周を有する。
【0020】
いくつかの実施形態では、外壁の一部は円錐形状を有する。いくつかの実施形態では、外壁の一部は段差形状を有する。いくつかの実施形態では、バンドは、フレームとの機械的結合部および電気的結合部を含む。いくつかの実施形態では、バンドは、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、第1のストラップ部分はシリコーンから製造され、第2のストラップ部分は布地から製造される。いくつかの実施形態では、バンドは可撓性である。
【0021】
いくつかの実施形態では、バンドは、内側および外側を有する電極システムをさらに含み、内側は、変調される各神経に対して少なくとも1つの電極を含む。いくつかの実施形態では、外側は1つまたは複数の電極を含む。いくつかの実施形態では、外側に配置された1つまたは複数の電極は、生理学的データを測定するためのセンサとして構成される。例えば、外側に配置された電極は、ユーザの身体の選択された位置に接触するセンサとして使用することができる。いくつかの実施形態では、バンドは、少なくとも1つの電極をユーザの皮膚にしっかりと押し付ける肢部の周りに締め付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、電極システムは、フレームと少なくとも1つの電極との間に延在する1つまたは複数の電気トレースを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するためのウェアラブルシステムが提供される。システムは、例えば、外側および内側を有するバンドを含むか、それからなるか、または本質的にそれからなることができる。バンドがユーザに装着されると、ユーザは外側を見ることができる。内側は、バンドがユーザによって装着されたときにユーザの皮膚に面することができる。システムは、バンドに結合され、開口部を有するフレームと、上面に画面を有する神経刺激デバイスとをさらに含むことができる。神経刺激デバイスは、神経刺激デバイスがバンドの内側からフレームに挿入されたときに神経刺激デバイスの一部のみが開口部内に嵌合するようなサイズおよび形状にすることができる。画面は、バンドの外側から開口部内で見ることができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、バンドは、内側および外側を有する電極システムをさらに含み、内側は、変調される各神経に対して少なくとも1つの電極を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、少なくとも第1の電極および第2の電極を含み、第1の電極は、ユーザの正中神経を刺激するように構成され、第2の電極は、ユーザの橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極を含む。いくつかの実施形態では、バンドは、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、第1のストラップ部分はシリコーンから製造され、第2のストラップ部分は布地から製造される。
【0024】
いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するためのウェアラブルシステムが提供される。システムは、例えば、下面、上面、および画面を有する神経刺激デバイスを含むか、それからなるか、または本質的にそれからなることができる。画面は、上面に配置されているようにすることができる。下面の少なくとも一部は、システムがユーザによって装着されたときにユーザの肢部に接触することができる。システムは、下面の一部が肢部と接触し、画面がユーザに見えるように、肢部に対して神経刺激デバイスを捕捉するように構成されたバンドをさらに含むことができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、神経刺激デバイスの少なくとも一部は、バンドの表面と肢部との間に配置され、表面は神経刺激デバイスに接触する。いくつかの実施形態では、神経刺激デバイスの少なくとも一部は、バンドと圧入を形成する。いくつかの実施形態では、バンドは、神経刺激デバイスと係合するようなサイズおよび形状のフレームを含む。いくつかの実施形態では、神経刺激デバイスは、フレームと係合するように構成された外壁を含む。いくつかの実施形態では、外壁は、下面から上面への方向に段差を形成し、段差はライザおよびトレッドを含み、トレッドは、神経刺激がバンドによって捕捉されているときに神経刺激デバイスがフレームを完全に通過するのを防ぐためにフレームと肢部との間に配置される。いくつかの実施形態では、外壁は、下面から上面への方向に先細りの円錐形状を有し、先細りの円錐形状は、神経刺激がバンドによって捕捉されているときに神経刺激デバイスがフレームを完全に通過するのを防止する。いくつかの実施形態では、バンドは、内側および外側を有する電極システムをさらに含み、内側は、変調される各神経に対して少なくとも1つの電極を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するためのウェアラブルシステムが提供される。システムは、例えば、外側および内側を有するバンドであって、バンドがユーザによって装着されたときに外側がユーザによって視認可能であり、バンドがユーザによって装着されたときにユーザの内側に面する皮膚を含む、バンドからなる、または本質的になることができる。システムは、バンドに結合され、当接面および開口部を有するフレームと、接触面を有する神経刺激デバイスとをさらに含むことができる。神経刺激デバイスは、接触面がフレームの当接面に当接し、神経刺激デバイスが開口部を完全に通過してバンドの外側の開口部から出ることを防止するように、バンドの内側から開口部に挿入可能であり得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、神経刺激デバイスをユーザの肢部に解放可能に固定するためのバンドが提供される。神経刺激デバイスは、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するための信号を生成するように構成することができる。バンドは、例えば、外側および内側を有するストラップであって、バンドが肢部に固定されたときにユーザおよびユーザの内側に面する皮膚が見ることができるストラップと、ストラップに結合され、開口部を有するフレームとを含むか、これらからなるか、またはこれらから本質的になることができる。開口部は、神経刺激デバイスがストラップの内側から開口部に挿入されるときに神経刺激デバイス全体が開口部を通過するのを防止しながら、神経刺激デバイスをフレームに対して固定するように、神経刺激デバイスに対してサイズおよび形状を決めることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、神経刺激デバイスをバンドに解放可能に固定する方法が提供される。バンドは、開口部を有するフレームを有することができる。開口部は、神経刺激デバイス全体が開口部を通過するのを防止しながら、神経刺激デバイスをフレームに対して固定するために、神経刺激デバイスに対してサイズおよび形状を決めることができる。神経刺激デバイスは、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するための信号を生成するように構成することができる。方法は、神経刺激デバイスを固定する方向に開口部に神経刺激デバイスを挿入するステップと、その方向に開口部から神経刺激デバイスを取り外すステップとを含むことができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、神経刺激デバイスをバンドに解放可能に固定する方法が提供される。バンドは、例えば、バンドがユーザの肢部に固定されたときにユーザが見ることができる外側およびユーザの内側に面する皮膚を有する外側および内側を含むか、これらからなるか、またはこれらから本質的になることができる。方法は、神経刺激デバイスの少なくとも一部をバンドの内側からバンドのフレームの開口部に挿入し、神経刺激デバイスの接触面をフレームの当接面に当接させることを含むことができ、その結果、神経刺激デバイス全体が開口部を通って継続し、バンドの外側の開口部から出ることを防止しながら、神経刺激デバイスがバンドによって固定される。
【0030】
いくつかの実施形態では、神経刺激デバイスをユーザの肢部に解放可能に固定するためのバンドが提供される。神経刺激デバイスは、ユーザの1つまたは複数の末梢神経を変調するための信号を生成するように構成することができ、神経刺激デバイスの少なくとも一部をバンドの内側からバンドのフレームの開口部に挿入するための手段と、神経刺激デバイス全体が開口部を通って継続し、バンドの外側の開口部から出るのを防止しながら、神経刺激デバイスがバンドによって固定されるように、神経刺激デバイスをフレームに当接させるための手段と、を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、神経刺激システムをユーザの手首に固定するように構成されたバンドが提供される。バンドは、例えば、外面および内面を含むか、それからなるか、または本質的にそれからなることができ、内面はユーザの手首と接触するように構成される。バンドは、バンドの長さに沿って第1の端部に隣接する第1の部分を含むことができる。第1の部分は、神経刺激システムに解放可能に係合するように構成することができる。第1の部分は、第1の部分の両側に接続部およびアパーチャを含むことができる。バンドの長さに沿った第2の部分は、刺激される各神経についてバンドの内面に少なくとも1つの電極を有する電極システムを含むことができる。バンドの長さに沿った第3の部分は、第1の部分のアパーチャを通過し、それ自体の上に折り返すように構成することができる。バンドの長さに沿って第3の部分に隣接する第4の部分は、第4の部分をバンドの外面に固定するための取り付け機構を含むことができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、コントローラを取り外し可能に固定するように構成された手首ウェアラブルシステムが提供される。システムは、例えば、内側および外側を含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなることができ、内側はユーザの手首と接触するように構成される。手首ウェアラブルシステムは、システムの内側からコントローラを受け入れてコントローラを係合し固定するように構成された係合構造を含むフレームと、フレームの第1の部分から延在するストラップとを含むことができ、ストラップの端部はフレームに固定されない。
【0033】
いくつかの実施形態では、電気信号をユーザの1つまたは複数の神経に経皮的に送達するためのウェアラブルシステムが提供される。システムは、耐久性構成要素と、少なくとも1つの電極を含む交換可能構成要素とを有することができる。交換可能構成要素は、皮膚に向かう方向に耐久性構成要素に力を加えることによって、耐久性構成要素および少なくとも1つの電極をユーザの皮膚と接触した状態に維持するように構成することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、耐久性構成要素が患者の皮膚に接触する場所とは異なる場所でユーザの皮膚に接触する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、第1の電極および第2の電極を含み、第1の電極は、ユーザの正中神経を刺激するように構成され、第2の電極は、ユーザの橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極を含む。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素は、交換可能構成要素よりも多くの使用に耐えることができる。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素は、交換可能構成要素の耐用年数よりも長い耐用年数を有する。いくつかの実施形態では、方向はユーザの皮膚に対して垂直である。
【0035】
いくつかの実施形態では、交換可能構成要素は、ユーザの肢部を取り囲むように構成されたバンドを含む。いくつかの実施形態では、交換可能構成要素はフレームを含み、フレームは、交換可能構成要素が耐久性構成要素をユーザの皮膚と接触させた状態に維持するときに耐久性構成要素と接触する。いくつかの実施形態では、フレームはレセプタクルを含み、レセプタクルは、耐久性構成要素の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状である。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素は画面を含む。いくつかの実施形態では、画面は、耐久性構成要素がユーザの皮膚と接触しているときにユーザに見える。
【0036】
いくつかの実施形態では、システムは、交換可能構成要素と耐久性構成要素との間の電気的結合部をさらに含み、電気的結合部は、交換可能構成要素が耐久性構成要素とユーザの皮膚との間の接触を維持しているときにアクセス不可能である。いくつかの実施形態では、電気的結合部は電気的相互接続部を含む。いくつかの実施形態では、電気的相互接続部はばね式である。いくつかの実施形態では、電気相互接続部は、耐久性構成要素が交換可能構成要素から取り外されると、格納位置から拡張位置に移動する。
【0037】
いくつかの実施形態では、システムは、交換可能構成要素と耐久性構成要素との間の機械的結合部を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は係合構造を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は当接面を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は接触面を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は開口部を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は、力がない場合に使い捨て構成要素からの耐久性構成要素の取り外しを阻止するように構成される。
【0038】
いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素から耐久性構成要素を取り外すためにユーザによって加えられる力の大きさは、耐久性構成要素をユーザの皮膚と接触した状態に維持するために使い捨て構成要素によって加えられる力の大きさよりも小さい。いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素から耐久性構成要素を取り外す力の方向は、耐久性構成要素をユーザの皮膚と接触させたままにする力の方向と平行である。いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素は、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、第1のストラップ部分はシリコーンから製造され、第2のストラップ部分は布地から製造される。
【0039】
いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素は可撓性である。いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素は、内側および外側を有する電極システムを含み、内側は少なくとも1つの電極を含む。いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素は、ユーザの肢部の周りに締め付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、締め付けられた使い捨て構成要素は、少なくとも1つの電極をユーザの皮膚にしっかりと押し付ける。
【0040】
いくつかの実施形態では、電極システムは、1つまたは複数の電気トレースを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気トレースは、少なくとも1つの電極と電気的に接触している。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気トレースは、少なくとも交換可能構成要素が耐久性構成要素をユーザの皮膚と接触した状態に維持しているときに、耐久性構成要素と電気的に接触している。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素の少なくとも一部は、使い捨て構成要素と圧入を形成する。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素は神経刺激デバイスである。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、神経信号を遮断する。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、神経信号を刺激する。
【0041】
いくつかの実施形態では、電気信号をユーザの1つまたは複数の神経に経皮的に送達するためのウェアラブルシステムが提供される。システムは、少なくとも1つの電気的相互接続部を含む第1の構成要素を有する。システムは、第2の構成要素が第1の構成要素と選択的に係合したときに第1の構成要素の少なくとも1つの電気的相互接続部に接触するように配置された少なくとも1つの電気的相互接続部を含む第2の構成要素を有する。第2の構成要素は、ユーザによって装着されたときに第1の構成要素をユーザの皮膚と接触した状態に維持するように構成することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、第2の構成要素は、少なくとも1つの電極を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、第1の構成要素が患者の皮膚に接触する場所とは異なる場所でユーザの皮膚に接触する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、第1の電極および第2の電極を含み、第1の電極は、ユーザの正中神経を刺激するように構成され、第2の電極は、ユーザの橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極は、ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極を含む。いくつかの実施形態では、第1の構成要素は、第2の構成要素よりも多くの使用に耐えることができる。いくつかの実施形態では、第1の構成要素は、交換可能構成要素の耐用年数よりも長い耐用年数を有する。いくつかの実施形態では、方向はユーザの皮膚に対して垂直である。いくつかの実施形態では、第2の構成要素は、ユーザの肢部を取り囲むように構成されたバンドを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、第2の構成要素はフレームを含み、フレームは、第2の構成要素が第1の構成要素をユーザの皮膚と接触させたままにするときに第1の構成要素と接触する。いくつかの実施形態では、フレームはレセプタクルを含み、レセプタクルは、第1の構成要素の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状である。いくつかの実施形態では、第1の構成要素は画面を含む。いくつかの実施形態では、画面は、第1の構成要素がユーザの皮膚と接触しているときにユーザに見える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電気的相互接続部はばね式である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電気相互接続部は、第1の構成要素が第2の構成要素から取り外されると、後退位置から伸長位置に移動する。
【0044】
いくつかの実施形態では、システムは、第2の構成要素と第1の構成要素との間の機械的結合部を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は係合構造を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は当接面を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は接触面を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部は開口部を含む。いくつかの実施形態では、第2の構成要素は、ユーザによって装着されたときに皮膚に向かう方向に第1の構成要素に力を加えるように構成される。いくつかの実施形態では、機械的結合部は、力がない場合に第2の構成要素からの第1の構成要素の除去を阻止するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の構成要素を第2の構成要素から取り外すためにユーザによって加えられる力の大きさは、第1の構成要素をユーザの皮膚と接触した状態に維持するために第2の構成要素によって加えられる力の大きさよりも小さい。
【0045】
いくつかの実施形態では、第1の構成要素を第2の構成要素から取り外す力の方向は、第1の構成要素をユーザの皮膚と接触した状態に維持する力の方向と平行である。いくつかの実施形態では、第2の構成要素は、第2のストラップ部分に結合された第1のストラップ部分を含み、第1のストラップ部分はシリコーンから製造され、第2のストラップ部分は布地から製造される。いくつかの実施形態では、第2の構成要素は可撓性である。いくつかの実施形態では、第2の構成要素は、内側および外側を有する電極システムを含み、内側は少なくとも1つの電極を含む。いくつかの実施形態では、第2の構成要素は、ユーザの肢部の周りに締め付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、締め付けられた第2の構成要素は、少なくとも1つの電極をユーザの皮膚にしっかりと押し付ける。
【0046】
いくつかの実施形態では、電極システムは、1つまたは複数の電気トレースを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気トレースは、少なくとも1つの電極と電気的に接触している。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気トレースは、少なくとも第2の構成要素が第1の構成要素をユーザの皮膚と接触した状態に維持しているときに、第1の構成要素と電気的に接触している。いくつかの実施形態では、第1の構成要素の少なくとも1つの電気的相互接続部および第2の構成要素の少なくとも1つの電気的相互接続部は、第2の構成要素が第1の構成要素と選択的に係合するときにアクセス不可能である。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1の構成要素の少なくとも一部は、第2の構成要素と圧入を形成する。いくつかの実施形態では、第1の構成要素は神経刺激デバイスである。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、神経信号を遮断する。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、神経信号を刺激する。
【0048】
いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、予め指定された期間後にバースト周波数を変化させる。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、予め指定された数のバースト後にバースト周波数を変化させる。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、予め指定された期間後にパルス周波数を変化させる。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、所定の数のバースト後にパルス周波数を変化させる。
【0049】
いくつかの実施形態では、ユーザに治療勧告を提供するためのシステムが提供される。いくつかの実施形態では、システムは、評価期間の運動学的データおよび/もしくは患者満足度を受け取り、評価期間の運動学的データおよび/もしくは患者満足度に少なくとも部分的に基づいて振戦改善スコアを表示し、ならびに/またはユーザによる選択のために複数の波形パターンを提供する、ように構成された1つまたは複数のハードウェアプロセッサを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、ユーザに治療勧告を提供するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、評価期間の運動学的データおよび/もしくは患者満足度を受信するステップと、評価期間の運動学的データおよび/もしくは患者満足度に少なくとも部分的に基づいて振戦改善スコアを表示するステップと、ならびに/またはユーザによる選択のために複数の波形パターンを提供するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0051】
以下の図面は、例示のみを目的としており、非限定的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、異なる図面の特徴を組み合わせることができる。
【0052】
図1】ユーザによって装着されるデバイスおよびバンドを含むシステムを示す図である。デバイスは、経皮的末梢神経刺激をユーザに提供するためにバンドに着脱可能に結合される。
【0053】
図2】システムの側面から撮影した図1のシステムの別の写真を示す図である。
【0054】
図3】バンドの内側の電極システムを示す、図1のシステムの斜視図である。
【0055】
図4】デバイスをバンドに固定するためにデバイスを開口部に挿入する前の、デバイスがフレームの開口部と位置合わせされたシステムの斜視側面図である。
【0056】
図5図4のデバイスの斜視図である。
【0057】
図6図4のバンドの斜視図である。
【0058】
図7図3と同様の図である。
図8図4と同様の図である。
図9図5と同様の図である。
図10図6と同様の図である。
【0059】
図11図3と同様の図である。
図12図4と同様の図である。
図13図5と同様の図である。
図14図6と同様の図である。
【0060】
図15図3と同様の図である。
図16図4と同様の図である。
図17図5と同様の図である。
図18図6と同様の図である。
【0061】
図19】バンドの内側の電極システムを示す、図1のシステムと同様のシステムの斜視図である。
【0062】
図20図19のシステムの上面図である。
【0063】
図21図19のシステムの側面図である。
【0064】
図22図19のシステムの底面斜視図である。
【0065】
図23】デバイスをバンドに固定するためにデバイスを開口部に挿入する前の、デバイスがフレームの開口部と位置合わせされたシステムの上面斜視図である。
【0066】
図23A】フレーム上の1つまたは複数の電気接点を示す、図23のフレームの部分図である。
【0067】
図24】バンドを取り外した状態のシステムの底面斜視図である。
【0068】
図25図24のシステムを示す図である。
【0069】
図26】バンドが取り外された状態のシステムの別の底面斜視図である。
【0070】
図27図26のシステムを示す図である。
【0071】
図28図1図6と同様のシステムの右前方斜視図である。
【0072】
図29図28のシステムの左後方斜視図である。
【0073】
図30図28のシステムの背面図である。
【0074】
図31図28のシステムの正面図である。
【0075】
図32図28のシステムの右側面図である。
【0076】
図33図28のシステムの左側面図である。
【0077】
図34図28のシステムの上面図である。
【0078】
図35図28のシステムの底面図である。
【0079】
図36図28のデバイスの前後方向の斜視図である。
【0080】
図37図28のデバイスの左後方斜視図である。
【0081】
図38図28のデバイスの背面図である。
【0082】
図39図28のデバイスの正面図である。
【0083】
図40図28のデバイスの右側面図である。
【0084】
図41図28のデバイスの左側面図である。
【0085】
図42図28のデバイスの上面図である。
【0086】
図43図28のデバイスの底面図である。
【0087】
図44図28のバンドの右前方斜視図である。
【0088】
図45図28のバンドの左後方斜視図である。
【0089】
図46図28のバンドの背面図である。
【0090】
図47図28のバンドの正面図である。
【0091】
図48図28のバンドの右側面図である。
【0092】
図49図28のバンドの左側面図である。
【0093】
図50図28のバンドの上面図である。
【0094】
図51図28のバンドの底面図である。
【0095】
図52A】本明細書に開示する神経変調(例えば、神経刺激)デバイスのブロック図の一例を示す図である。
【0096】
図52B】本明細書に記載のハードウェア構成要素で実施することができるユーザインターフェースデバイスの一実施形態のブロック図である。
【0097】
図53】末梢神経刺激を提供し、生物学的または運動学的尺度を感知し、および/または電気刺激の送達をカスタマイズまたは変更するために使用されるユーザ満足度データを受信するデバイスおよびシステムの一実施形態のブロック図である。
【0098】
図54A】刺激が2つの神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(例えば、バースト周波数)が2つ以上の所定の値の間でどのように変化するかの例を示す図である。
図54B】刺激が2つの神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(例えば、パルス周波数)が2つ以上の所定の値の間でどのように変化するかの例を示す図である。
図54C1】刺激が2つの神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(パルス位相)が2つ以上の所定の値の間でどのように変化するかの例を示す図である。
図54C2】刺激が2つの神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(例えば、バースト周波数、パルス周波数、およびパルス位相)が2つ以上の所定の値の間でどのように変化するかの例を示す図である。
【0099】
図54D1】刺激が2つの神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(例えば、パルス周波数)が生理学的パラメータ(例えば、振戦周波数)に基づいて2つ以上の値の間でどのように変化するかの例を示す図である。
図54D2】刺激が2つの神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(例えば、パルス周波数)が生理学的パラメータ(例えば、振戦周波数)に基づいて2つ以上の値の間でどのように変化するかの例を示す図である。
図54E】刺激が2つの神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(例えば、パルス周波数)が生理学的パラメータ(例えば、呼吸数)に基づいて2つ以上の値の間でどのように変化するかの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0100】
本明細書では、神経変調(例えば、神経刺激)を提供するように構成されたデバイスを固定するためのバンドを含むシステムが開示される。デバイスは、バンドを使用した経皮的刺激のためにユーザの皮膚の表面に結合されるように構成されてもよい。システムは、図のいずれかに開示した特徴の任意の組み合わせを含むことができる。したがって、システムは、任意の数の異なる構成を有することができる。したがって、各図には特徴の特定の組み合わせが示されているが、特徴は、示された組み合わせの一部として組み込まれることに限定されない。このようにして、図のいずれかに開示した任意の特徴は、図のいずれかに開示した任意の他の特徴と共に使用することができる。説明を簡単にするために、特徴の特定の組み合わせが任意の所与の図に示すように選択された。しかしながら、特徴の選択された組み合わせは、本開示を限定するものではない。したがって、図1図54Eに示す特徴のいずれも、任意の方法で組み合わせることができる。
【0101】
本明細書で提供されるバンドは、デバイスをユーザに固定するように構成されてもよい。本明細書で提供されるデバイスは、バンドによって固定されたときにユーザの末梢神経を刺激するように構成されてもよい。神経変調(例えば、神経刺激)デバイスは、ユーザの皮膚を横切って1つまたは複数の神経変調(例えば、神経刺激)信号を送信するように構成され得る。多くの実施形態では、デバイスは、ユーザによって装着されるように構成されたウェアラブルデバイスである。ユーザは、ヒト、別の哺乳動物、または他の動物ユーザであってもよい。システムはまた、それに関連する診断プロトコルおよび治療プロトコルを強化するための信号処理システムおよび方法を含むことができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、デバイスは、ユーザの上肢(例えば、ユーザの手首、前腕、腕、および/または指)に装着可能であるように構成される。いくつかの実施形態では、デバイスは、ユーザの下肢(例えば、足首、ふくらはぎ、膝、大腿、足、および/またはつま先)に装着可能であるように構成される。いくつかの実施形態では、デバイスは、頭または首(例えば、額、耳、首、鼻、および/または舌)に装着可能であるように構成される。いくつかの実施形態では、肢部(手首、足首、腕、脚部など)を部分的または完全に取り囲む1つまたは複数のバンドが提供される。いくつかの実施形態では、肢部バンドの有無にかかわらず使用することができる耳デバイスも提供される。一実施形態では、相乗的治療のために、耳デバイスおよび手首バンドが提供される。
【0103】
いくつかの実施形態では、デバイスは、例えば、それだけに限らないが、迷走神経の耳介枝の耳介神経変調(例えば、神経刺激)を含む、ユーザの耳に装着可能または耳に近接するように構成される。いくつかの実施形態では、迷走神経、三叉神経および/または大耳介神経が神経変調される。いくつかの実施形態では、迷走神経のみが神経変調される。いくつかの実施形態では、迷走神経および1つ、2つまたはそれ以上の他の神経が神経変調される(例えば、三叉神経、大耳介神経、耳介分岐の神経、迷走神経の耳介分岐、顔面神経、耳介側頭神経などである)。いくつかの実施形態では、迷走神経は刺激されず、代わりに、例えば、別の神経が刺激される(例えば、三叉神経、大耳介神経、顔面神経、耳介側頭神経、耳介枝の他の神経など)。耳介(例えば、耳)デバイスは、外耳道または外耳などの耳の1つまたは複数の部分のためのイヤピースまたはイヤホン型デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、ユーザの一部に取り付けられた(例えば、耳の後ろに固定され、耳の周りに巻き付けられ、耳の中に固定され、耳の上に固定され、ユーザの頭の周り、ユーザの首の周り、および/またはユーザの腕の周りに固定されたヘッドバンド内にある)ハウジングまたはエンクロージャ(例えば、小型化された)を含むことができる。1~6個以上の電極を、イヤピースまたはイヤホン型デバイス、あるいはイヤピース/イヤホン型デバイスに接続されたデバイスに配置してもよい。いくつかの実施形態では、デバイスの一部のみが耳の後ろに収まり、デバイスの1~6つ以上の電極が耳の標的領域(例えば、耳甲介、耳珠など)に隣接して(例えば、隣接して、内部に、または接触して)配置される。いくつかの実施形態では、右、左または2つのイヤピースが提供される。いくつかの実施形態では、迷走神経、耳介側頭神経、三叉神経または脳神経の1つまたは複数を治療することができる。本開示の特定の実施形態では、デバイスは、ユーザの耳の耳甲介艇との接触を介して迷走神経を刺激する。デバイスは、単一のデバイスまたはワイヤもしくは無線で接続された複数のデバイスを含む、片側性または両側性であり得る。
【0104】
いくつかの実施形態では、神経インパルスおよび/または神経伝達物質の減衰または遮断が提供される。いくつかの実施形態では、神経インパルスおよび/または神経伝達物質が増強される。いくつかの実施形態では経皮的神経変調が提供されるが、皮下および経皮構成要素も使用され得る。いくつかの実施形態では、デバイスは、3~6個以上(例えば、3個、4個、5個、6個)の電極を含み、部分的に埋め込み可能であるか、または完全に経皮的である。いくつかの実施形態では、電極自体が検出素子(例えば、神経活動(例えば、誘発複合活動電位)を測定するために、皮膚電気活動を検出するための、または心臓活動、またはEEG)として使用され、被験者の手首の上もしくはその近傍に配置され得るか、または被験者の身体の異なる部分(例えば、耳、指、腕の一部など)の上もしくはその近傍に配置され得る。いくつかの実施形態では、検出電極はバンド36の外側に配置される。
【0105】
いくつかの実施形態では、血管の変調(拡張または収縮のいずれか)は、本明細書に記載のデバイスおよび方法(例えば、神経刺激による)を使用して提供される。そのような治療は、次に、炎症(微生物感染後の炎症を含むがこれに限定されない)を軽減し得る。本明細書に記載のデバイスおよび方法は、いくつかの実施形態では、神経変調を介して血管拡張および血管収縮を増加、減少または他の方法で均衡させる。例えば、血管拡張によって悪化する片頭痛または他の状態を治療または予防するために、いくつかの実施形態では血管拡張の減少が提供される。他の実施形態では、血管収縮は、例えば、拡張が有益である状態(例えば、高血圧および疼痛を伴う状態)で減少する。一実施形態では、炎症の軽減は耳鳴りを治療する。いくつかの実施形態では、耳鳴を治療するために血管の変調(拡張または収縮のいずれか)が使用される。耳鳴りは、いくつかの実施形態に従って、迷走神経の変調(例えば、刺激)を単独で、または1つ、2つまたはそれ以上の他の神経(例えば、三叉神経、大耳介神経、耳介枝の神経、迷走神経の耳介枝、顔面神経、耳介側頭神経などを含む)と組み合わせて治療することができる。一実施形態では、迷走神経以外の神経を変調して耳鳴を治療する。いくつかの実施形態では、耳鳴りおよび/または耳介炎症を治療するために、頭蓋/聴覚神経を変調することができる。耳用デバイスは、いくつかの実施形態では、肢部に配置されるデバイスと併せて使用されてもよい(例えば、手首デバイスと共に耳デバイス)。
【0106】
本明細書で論じられる神経変調デバイスのいずれも、単独で、または例えば別個の神経変調デバイスを介して、被験者の1つまたは複数の他の神経(例えば、迷走神経)と組み合わせて、被験者の肢部にアクセス可能な正中、橈骨、尺骨、腓腹、大腿、腓骨、伏在、脛骨および/または他の神経または経絡を変調する(例えば、刺激する)ために利用することができる。いくつかの実施形態では、本明細書において、下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害、四肢の反復運動および異常な感覚の治療が提供される。本明細書に記載のデバイスは、例えば、肢部障害を治療するために手首または脚部(またはその両方)に配置することができる。いくつかの実施形態では、迷走神経刺激は、下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害、四肢の反復運動および/または異常な四肢感覚を治療するために使用される。迷走神経は、単独で、または腓腹神経、大腿神経、腓骨神経、伏在神経、および脛骨神経の1つまたは複数に加えて刺激され得る。あるいは、迷走神経を刺激せずに、腓腹神経、大腿神経、腓骨神経、伏在神経、および脛骨神経の1つまたは複数を刺激する。
【0107】
いくつかの実施形態では、腕および/または手首(例えば、正中および/または橈骨または尺骨神経刺激)での経皮的神経変調は、吻側腹外側髄質(rVLM)における交感神経興奮関連血圧上昇および運動前交感神経発火を有利に阻害することができる。例えば、正中神経および/または橈骨神経または尺骨神経の神経変調は、rVLMにおける心血管運動前交感神経ニューロンへのより収束した入力を提供することができる。いくつかの実施形態では、正中神経は、同じデバイスまたは別個のデバイス内の1つ、2つまたはそれ以上の他の神経と共に変調される(例えば、刺激される)。例えば、正中神経ならびに橈骨神経および尺骨神経の一方または両方は、同じデバイス内で変調される。任意選択的に、耳または脚部の中または周囲で(例えば、刺激する)変調するための別のデバイスも相乗効果を提供するために提供され、一実施形態では、共通のコントローラによって制御されてもよい。いくつかの実施形態では、デバイスはまた、電気刺激の代わりに、またはそれに加えて、磁気、振動、機械、熱、超音波、または他の形態の変調(例えば、刺激)のうちの1つ、2つまたはそれ以上を送達するように構成することができる。異なる種類の変調を同じデバイスまたは異なるデバイスに設けることができる。例えば、手首のデバイスは電気的および振動的刺激を提供することができ、または例えば、手首のデバイスは電気的刺激を提供することができ、脚部のデバイスは振動的刺激を提供する。
【0108】
また、いくつかの実施形態では、迷走神経刺激は三叉神経核を変調して炎症を抑制することができる。したがって、いくつかの実施形態では、三叉神経経路を介して炎症を軽減するために迷走神経が刺激される。他の実施形態では、三叉神経は、迷走神経の代わりに、または迷走神経に加えて直接刺激される。いくつかの実施形態では、経皮的神経刺激は、三叉神経感覚複合体の興奮性および高次脳構造との接続性を変調するために、孤束核(NTS)および脊髄三叉核(Sp5)領域に投射する。三叉神経感覚核は、片頭痛中の神経原性炎症に関与し得る(例えば、血管拡張により特徴付けられる)。いくつかの実施形態では、神経の刺激は、三叉神経感覚経路を変調して片頭痛の病態生理学を改善し、頭痛の頻度および重症度を低下させる。例えば、縫線核および青斑核の活性化の増加は、感覚三叉核における侵害受容プロセシングを阻害し得る。ヒトの皮膚は、自律神経によって十分に神経支配されており、本明細書に開示するような神経または経絡点の神経変調(例えば、刺激)は、片頭痛または他の頭痛状態の治療に潜在的に役立ち得る。例えば、正中神経を含むがこれに限定されない末梢肢部または遠位肢部の求心性神経の経皮的神経刺激は、神経回路によって視床下部の弓状核に接続される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のデバイスおよび方法は、神経変調(例えば、迷走神経、三叉神経および/または耳周辺の他の神経)を介して血管拡張および血管収縮を増加、減少またはバランスさせる。例えば、血管拡張によって悪化する片頭痛または他の状態を治療または予防するために、いくつかの実施形態では血管拡張の減少が提供される。他の実施形態では、血管収縮は、例えば、拡張が有益である状態(例えば、高血圧および疼痛を伴う状態)で減少する。いくつかの実施形態では、耳鳴を治療するために血管の変調(拡張または収縮のいずれか)が使用される。一実施形態では、本明細書に記載のデバイスおよび方法は、炎症(微生物感染後の炎症を含むがこれに限定されない)を軽減し、炎症の軽減は耳鳴りを治療する。
【0109】
非侵襲的または装着可能な神経変調デバイスを使用する場合、有効性、コンプライアンス、および/または快適性を高めるために、コンパクトな人間工学的フォームファクタを有するシステムが必要である。いくつかの実施形態では、神経インパルスおよび/もしくは神経伝達を増強もしくは阻害する、ならびに/または神経、ニューロン、神経回路、および/もしくは神経および/もしくはニューロンの活性化に影響を及ぼす他の神経解剖学的構造の興奮性を変調する神経変調システムおよび方法が提供される。例えば、神経変調(例えば、神経刺激)は、神経組織に対する以下の効果、すなわち、ニューロンが活動電位を発火させるようにニューロンを脱分極させること、ニューロンを過分極させて活動電位を抑制すること、発火活動電位を抑制するためにニューロンイオン貯蔵を枯渇させること、固有受容入力で変化すること、筋収縮に影響を及ぼすこと、神経伝達物質の放出または摂取の変化に影響を及ぼすこと、および/または発火を抑制すること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0110】
末梢神経の刺激は、とりわけ、運動障害(それだけに限らないが、本態性振戦、パーキンソン振戦、起立性振戦、および多発性硬化症を含む)、泌尿器系障害、胃腸障害、心疾患、炎症性疾患(例えば神経炎症)、気分障害(限定されないが、うつ病、双極性障害、気分変調、および不安障害を含む)、疼痛症候群(限定されないが、片頭痛および他の頭痛、三叉神経痛、線維筋痛、複合局所疼痛症候群を含む)、ライム病、脳卒中を含むがこれらに限定されない様々な疾患にわたって治療上の利益を提供し得る。炎症性腸疾患(クローン病、大腸炎および機能性消化不良など)、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬性関節炎、乾癬、慢性疲労症候群、および他の炎症性疾患が、いくつかの実施形態で治療される。一実施形態では、心臓状態(心房細動、高血圧、脳卒中など)が治療される。1つの実施形態において、てんかんが治療される。いくつかの実施形態では、炎症性皮膚症状および免疫機能不全も治療される。いくつかの実施形態では、本明細書において、下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害、四肢の反復運動および異常な感覚の治療が提供される。本明細書の運動障害の治療には、例えば、チック、単収縮などの不随意および/または反復運動の治療も含まれる(例えば、トゥレット症候群、チック障害を含むが、これらに限定されない)。いくつかの実施形態では、律動性および/または非律動性の不随意運動を制御することができる。自発的でない発声および他の発声も治療することができる。本明細書に記載のデバイスは、例えば、肢部障害を治療するために手首または脚部(またはその両方)に配置することができる。いくつかの実施形態では、迷走神経刺激は、下肢静止不能症候群、周期性四肢運動障害、四肢の反復運動および/または異常な四肢感覚を治療するために使用される。脚部に関して、デバイスは、例えば、大腿、ふくらはぎ、足首、または標的神経を治療するのに適した他の位置に配置することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、デバイスは、患者の1つ、2つ、またはそれ以上の振戦周波数を測定する目的でユーザの動きデータを追跡する能力を含むことができる。患者は、単一の振戦周波数、または場合によっては異なるタスクを実行するときに現れる複数の離散振戦周波数を有することができる。振戦周波数が観察されると、それらは個別化神経変調療法に対する多くの精液入力パラメータの1つとして使用することができる。
【0112】
治療は、患者の振戦負荷を含むがこれに限定されない患者の状態を軽減または改善するために、例えば、1つ、2つ、またはそれ以上の神経(例えば、正中神経および橈骨神経もしくは尺骨神経、ならびに/または本明細書の他の箇所に開示する他の神経)を介して経皮的に送達することができる。いくつかの実施形態では、治療は求心性神経を変調するが、遠心性神経を変調しない。いくつかの実施形態では、治療は求心性神経を優先的に変調する。いくつかの実施形態では、治療は機能的電気刺激を含まない。
【0113】
経皮送達が多くの実施形態で使用されるが、いくつかの実施形態では、デバイスの少なくとも一部が皮下または経皮的に埋め込まれてもよい。一実施形態では、第1の電極は正中神経を刺激し、第2の電極は橈骨神経または尺骨神経を刺激し、第3の電極は尺骨神経を刺激する。一実施形態では、2つ以上の電極が同じ神経を刺激する(例えば、異なる周波数または他のパラメータで)。一実施形態では、正中神経、橈骨神経、および尺骨神経の1つ、2つまたは全部が刺激される。いくつかの実施形態では、正中神経は、同じデバイスまたは別個のデバイス内の1つ、2つまたはそれ以上の他の神経と共に変調される(例えば、刺激される)。例えば、正中神経ならびに橈骨神経および尺骨神経の一方または両方は、同じデバイス内で変調される。任意選択的に、耳または脚部の中または周囲で(例えば、刺激する)変調するための別のデバイスも相乗効果を提供するために提供され、一実施形態では、共通のコントローラによって制御されてもよい。いくつかの実施形態では、刺激電極自体が検出素子(例えば、神経活動(例えば、誘発複合活動電位)を測定するために、皮膚電気活動を検出するための、または心臓活動、またはEEG)として使用され、被験者の手首の上もしくはその近傍に配置され得るか、または被験者の身体の異なる部分(例えば、耳、指、腕の一部など)の上もしくはその近傍に配置され得る。
【0114】
いくつかの実施形態では、運動緩徐、ジスキネジア、歩行機能障害、ジストニアおよび/または固縮の1つまたは複数が治療される。これらは、パーキンソン病に関連して、または他の障害に関連して治療することができる。運動のリハビリテーションは、いくつかの実施形態では、例えば、心臓事象(心房細動、高血圧、脳卒中など)、炎症、神経炎症などを含む急性または慢性事象に罹患している被験者において(例えば、運動および運動を回復または改善するために)治療される。1つの実施形態において、てんかんが治療される。
【0115】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示するウェアラブルシステムおよび方法は、振戦重症度を含むがこれに限定されない医学的状態を有意に低減または予防するのに治療が有効であるかどうかを識別するために有利に使用することができる。振戦はいくつかの実施形態では治療されるが、本明細書に記載のデバイスは振戦以外の状態を治療するために使用される。
【0116】
ウェアラブルセンサは、手の振戦ならびに本明細書の他の箇所に開示されているものを含む他の医学的状態の臨床管理を有利に監視、特徴付け、および支援することができる。医学的状態、例えば振戦重症度の臨床評価は、慣性測定ユニット(IMU)を使用した手首の動きの同時測定と相関することができる。例えば、手首のIMUから抽出された振戦特徴は、診断、予後に、および/または治療転帰を改善するために活用することができる振戦表現型に関する特徴的な情報を提供することができる。運動学的尺度は振戦重症度と相関することができ、例えば本明細書に開示する神経変調システムおよび方法に組み込まれた機械学習アルゴリズムは振戦重症度を予測することができる。
【0117】
他の非振戦実施形態では、心拍数、血糖、血圧、呼吸数、体温、血液量、音圧、フォトプレチスモグラフィ、脳波図、心電図、血中酸素飽和度、および/または皮膚コンダクタンスを含む生理学的データ、ならびに第三者デバイスからの患者データを収集および/または集約して、片頭痛、うつ病、および/またはライム病などの障害の診断、予後に、および/または治療転帰を改善することができる。例えば、睡眠パターンおよび活動レベルに関連するデータと共に呼吸数および心拍数を含む生理学的データを収集および/または集約して、鬱病の診断、予後に、および/または治療転帰を改善することができる。
【0118】
いくつかの実施形態では、本明細書で使用される神経刺激などの神経変調は、医薬品を置き換えるために使用され、したがって望ましくない薬物副作用を低減する。他の実施形態では、神経刺激などの神経変調は、例えば薬物療法の用量または期間を減少させ、それによって望ましくない副作用を減少させるために、医薬品と共に(例えば、相乗効果で)使用される。望ましくない薬物副作用には、例えば、嗜癖、耐性、依存、GI問題、悪心、錯乱、ジスキネジア、食欲不振などが含まれる。
【0119】
図1は、バンド32と、ユーザによって装着されるデバイス34とを含むシステム30の写真である。図2は、システム30の側面から撮影された図1のシステム30の別の写真である。バンド32は、ユーザが自分の腕、手首の指、脚部、足首、膝、腰などの周りに装着するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、バンド32は、デバイス34によって生成された電気刺激信号をユーザの皮膚に分配するための電極システム42を含む。図3は、バンド32の内側78上の電極システム42を示す、図1のシステム30の斜視図である。
【0120】
デバイス34は、経皮的末梢神経刺激をユーザに提供するためにバンド32に着脱可能に結合される。いくつかの実施形態では、バンド32は、デバイス34に機械的および電気的に結合されるように構成される。多くの実施形態では、デバイス34は、装着可能なカフまたはイヤピースである。バンド32は、手首、指、腕、脚部、足首、または頭部を部分的または完全に取り囲むことができる。パッチを使用してもよいが、多くの実施形態では、パッチは使用されない。
【0121】
いくつかの実施形態では、バンド32はストラップ36を含む。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、電極システム42を含むバンド32をユーザに固定して締め付ける。いくつかの実施形態では、バンド32は、バンド32をユーザの手首に固定して締め付ける留め具またはバックルで構成される。
【0122】
いくつかの実施形態では、ストラップ36は、第1の部分38および/または第2の部分40を含む。いくつかの実施形態では、第1の部分38および第2の部分40は同じ材料から作られる。いくつかの実施形態では、第1の部分38と第2の部分40は異なる材料から作られる。材料は、シリコーン、ウレタン、熱可塑性エラストマー(TPE)、布地、または任意の他の材料を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の部分38はシリコーンから作製され、第2の部分40は布地から作製される。第1の部分38および/または第2の部分40は、白色を含む任意の色とすることができ、つや消しを含む任意の仕上げを有することができる。いくつかの実施形態では、第1の部分38および/または第2の部分40は可撓性である。
【0123】
バンド32は、フレーム44を含むことができる。フレーム44は、デバイス34と係合するようなサイズおよび形状にすることができる。いくつかの実施形態では、フレーム44は成形によって製造される。いくつかの実施形態では、フレーム44はプラスチックから製造される。いくつかの実施形態では、プラスチックは、例えばポリカーボネート(PC)およびアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などの任意のプラスチックであり得る。いくつかの実施形態では、フレーム44は、任意の他の材料を含む。フレーム44は、白色を含む任意の色とすることができ、マットを含む任意の仕上げを有することができる。いくつかの実施形態では、フレーム44および第1の部分38は、一体構造として製造される。
【0124】
デバイス34は、デバイス34(図4)の上面58などに、ユーザに情報を表示するための1つまたは複数のディスプレイまたは画面46(例えば、デジタルディスプレイ、LEDなど)を含むことができる。画面46はまた、ユーザからの入力を受け取るためにタッチ感知式であってもよい。いくつかの実施形態では、画面46は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)または任意の他の材料を含む。画面46は、薄灰色を含む任意の色とすることができ、光沢を含む任意の仕上げを有することができる。
【0125】
デバイス34は、1つまたは複数のオーディオ信号発生器を含んでもよい。特定の実施形態では、デバイス34は、標準的な有線または無線通信プロトコルを介して他のデバイスまたはリモートサーバにデータを送信するための通信モジュール210(図53)を有する。通信モジュール210は、1つまたは複数の通信ネットワークを介した無線通信のための1つまたは複数のアンテナを含んでもよい。例えば、デバイス34は、データをアップロードおよび/またはダウンロードするためにクラウドに無線接続を提供することができる。いくつかの実施形態では、デバイス34は、有線または無線ネットワークを介してハブ、基地局、または他の暫定デバイスと接続してデータを共有する。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラ電気通信ネットワーク、およびグローバルネットワーク(例えば、インターネット)、他のネットワークタイプ、およびそれらの任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、無線通信は、とりわけ、データを共有するためにハブまたは他の暫定デバイスと接続するための、Wi-Fi、Bluetooth、短距離無線通信、および赤外線通信を含む。いくつかの実施形態では、基地局は、有線または無線通信ネットワークを介してクラウドでデータをアップロードおよび/またはダウンロードするように構成される。
【0126】
いくつかの実施形態では、デバイス34は、関連するアンテナと共に、Bluetoothモジュール、Wi-Fiモジュール、および/またはセルラモジュールを含む。例えば、いくつかの実施形態では、デバイス34は、セルラモジュール、Bluetoothモジュール、およびそれらの関連するアンテナを含む。例えば、いくつかの実施形態では、Bluetoothモジュールおよびセルラモジュールに関連付けられたアンテナは、デバイス34内の同じ表面に配置される。例えば、いくつかの実施形態では、セルラモジュール用のアンテナは、デバイス34の内面の第1の部分にまたがっており、Bluetoothモジュールは、内面の第2の部分に配置されている。いくつかの実施形態では、第1の部分は、第2の部分を実質的に取り囲む。特定の実施形態では、セルラモジュールは、モバイルキャリアのネットワークを介してインターネットと通信する。位置およびキャリアに応じて、GPRS、GSM、LTE、MIMO、およびCDMAなどの様々な規格が適用され得る。
【0127】
デバイス34はまた、振動によって装着者にフィードバックまたは通知を提供する触覚モータを含んでもよい。デバイス34は、ユーザがデバイス34とインターフェースすることができる、例えば押下可能またはソリッドステートボタン48などの1つまたは複数のインターフェース機能を含んでもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、押下可能またはソリッドステートボタン48は、触知電気スイッチ(例えば、導電性ドーム)を含む。いくつかの実施形態では、ドームが電気的に閉じた構成にあるとき、導電性ドームの外縁部分は、ドームの下にある第1の電気接点に接触する。いくつかの実施形態では、導電性ドームの内側部分は、導電性ドームが電気的に閉じた構成にあるとき、導電性ドームの下にある第2の電気接点に接触する。いくつかの実施形態では、導電性ドームは、電気的開放構成から電気的閉鎖構成にスナップ再構成可能である。例えば、いくつかの実施形態では、スナップ応答は、指の先端部によって加えられる力に応答して生じる。
【0129】
図4は、デバイス34をバンド32に固定するためにデバイス34を開口部50に方向82に挿入する前に、デバイス34がフレーム44の開口部50と位置合わせされたシステム30の斜視側面図である。いくつかの実施形態では、フレーム44は、デバイス34と機械的および/または電気的にインターフェースするように構成される。
【0130】
いくつかの実施形態では、フレーム44は当接面52を含む。いくつかの実施形態では、当接面52は、フレーム44の表面に配置される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点90(図45)が当接面52上に配置される。いくつかの実施形態では、当接面52は、デバイス34がバンド32に固定されたときにデバイス34の接触面56と接触するような形状およびサイズである。接触面55の少なくとも一部は、底部、頂部の近くに、またはデバイス34の底部と頂部との間の任意の位置に配置することができる。図示の実施形態では、接触面55は、デバイス34の底部と頂部との間に配置される。いくつかの実施形態では、接触面55は、デバイス34の底部の近くに配置される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点90は、デバイス34がバンド32に固定されたときにデバイス34の1つまたは複数の電気接点86(図36および図42)と接触するような形状およびサイズである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点86、90はそれぞれ、4つの接点を含む。他の実施形態では、1つまたは複数の電気接点86、90はそれぞれ、4つより多いまたは少ない接点を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、バンド32は、外側80および内側78を有することができる。特定の実施形態では、外側80はユーザによって見ることができ、内側78は、バンド32がユーザによって装着されたときにユーザの皮膚に面する。いくつかの実施形態では、デバイス34は、接触面56がフレーム44の当接面52に当接するように、バンド32の内側78から方向82に開口部50に挿入可能であり、デバイス34が開口部50を完全に通過してバンド32の外側80の開口部50から出ることを防止する。
【0132】
いくつかの実施形態では、デバイス34は、上面58および下面60(図5)を有することができる。いくつかの実施形態では、デバイス34は、上面58と下面60との間に配置された外壁54を含む。いくつかの実施形態では、外壁54はフレーム44と係合する。いくつかの実施形態では、外壁54は、1つまたは複数の係合構造88(図40および図41)を含む。いくつかの実施形態では、デバイス34の1つまたは複数の係合構造88は、バンド32の1つまたは複数の係合構造92(図44および図45)と係合するように配置される。いくつかの実施形態では、デバイス34の1つまたは複数の係合構造88は、凹部として形成されたバンドの1つまたは複数の係合構造92と係合する突起として形成される。いくつかの実施形態では、デバイス34の1つまたは複数の係合構造88は、突起として形成されたバンドの1つまたは複数の係合構造92と係合する凹部として形成される。いくつかの実施形態では、下面60の少なくとも一部は、システム30がユーザによって装着されたときにユーザの肢部に接触する。
【0133】
いくつかの実施形態では、バンド32は、下面60の一部が肢部と接触し、画面46がユーザに見えるように、肢体部に対してデバイス34を捕捉する。いくつかの実施形態では、デバイス34の少なくとも一部は、バンド32の表面と肢部との間に配置される。いくつかの実施形態では、デバイス34の少なくとも一部は、バンド32と圧入を形成する。
【0134】
いくつかの実施形態では、外壁54は、デバイス34が方向82で開口部50に挿入されるときに開口部50内に固定されるようなサイズおよび形状である。いくつかの実施形態では、デバイス34は、バンド32の内側78から挿入される。いくつかの実施形態では、開口部50は、デバイス34が開口部50を完全に通過するのを防止するサイズおよび形状である。いくつかの実施形態では、デバイス34の1つまたは複数の係合構造88とバンド32の1つまたは複数の係合構造92との間の係合は、バンド32からのデバイス34の不注意な取り外しを防止する。
【0135】
外壁54は、任意のサイズまたは形状を有することができる。いくつかの実施形態では、外壁54の一部は、開口部50の内周よりも大きい周を有する。いくつかの実施形態では、外壁54の一部は円錐形状を有する。例えば、いくつかの実施形態では、外壁54は、下面60から上面58への方向に先細りの円錐形状を有する。いくつかの実施形態では、先細りの円錐形状は、デバイス34がバンド32によって捕捉されたときに、デバイス34がフレーム44を完全に通過するのを防止する。
【0136】
いくつかの実施形態では、外壁54は階段形状を有する。例えば、ステップは、ライザ64およびトレッド62を含むことができる。いくつかの実施形態では、ライザ64の円周は、開口部50の内周よりも小さい。いくつかの実施形態では、ライザ64の円周は、開口部50の内周よりも著しく大きくない。例えば、いくつかの実施形態では、ライザ64の円周は、開口部50の内周よりもわずかに大きく、それにより、ライザ64と開口部50との間に圧入(例えば、締まり嵌め)係合が形成される。いくつかの実施形態では、デバイス34は、デバイス34がストラップ36の内側78からフレーム44内に挿入されるときにデバイス34の一部のみが開口部50内に嵌合するようなサイズおよび形状である。いくつかの実施形態では、画面46は、ストラップ36の外側80から開口部50内で見ることができる。
【0137】
いくつかの実施形態では、デバイス34の電気的インターフェース(例えば、1つまたは複数の電気接点86)は、開口部50を介してフレーム44に結合する。いくつかの実施形態では、デバイス34の電気インターフェースは、1つまたは複数の電気接点86(図36および図42)を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点86は、デバイス34の表面から上方または外方に延在する。開口部50は、1つまたは複数の電気接点86を含むデバイス34の表面の一部と実質的に一致してもよい。例えば、デバイス34の1つまたは複数の電気接点86を接触面56上に配置することができる一方で、バンド32の1つまたは複数の電気接点90(図45)をフレーム44上に配置し、1つまたは複数の電気接点86に接触するように配置することができる。
【0138】
いくつかの実施形態では、デバイス34およびフレーム44は、デバイス34およびバンド32が適切な向きに結合されることを確実にする対応するキーイング機構を含むことができる。
【0139】
いくつかの実施形態では、開口部50は、デバイス34の外壁54の少なくとも一部を取り囲むレセプタクルを形成するようなサイズおよび形状である。開口部50の形状は、デバイス34の形状と一致することができる。いくつかの実施形態では、開口部50は楕円形状を有する。もちろん、開口部50は、楕円形状を有する必要はなく、図7図51に示す形状を含む任意の他の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、開口部50は、バンド32の縦軸および横軸にわたって対称な形状を有する。
【0140】
いくつかの実施形態では、フレーム44の厚さまたは幅は変化する。例えば、いくつかの実施形態では、厚さは、接続部68とアパーチャ70との間の領域で減少する(図6)。厚さの変化は、デバイス34をフレーム44から取り外すためにユーザによって加えられる任意の曲げ力を低減することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、最初に接続部68およびアパーチャ70でフレーム44を保持し、次にデバイス34の画面46を押して、デバイス34を開口部50から内側78に向かう方向にポップする。このようにして、フレーム44は、U字形などのわずかに湾曲したまたは曲がった形状をとることができる。いくつかの実施形態では、デバイス34が開口部50内に固定されると、フレーム44はほぼ平面形状を有する。いくつかの実施形態では、デバイス34が開口部50内に固定されている場合でも、フレーム44はわずかに屈曲した形状を有する。
【0141】
接続部68およびアパーチャ70のサイズおよび形状は、デバイス34をフレーム44から取り外すときにユーザが接続部68およびアパーチャ70を操作するための1つまたは複数の適切な接触面を提供するように構成することができる。ユーザは、デバイス34を前方に押しながら接続部68およびアパーチャ70を引き戻すために自分の指のうちの1つまたは複数を使用して、デバイス34を開口部50から取り外すことを有利に利用することができる。接続部68およびアパーチャ70は、ユーザがデバイス34にわずかな曲げモーメントを加えることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、接続部68は開口部50に隣接している。いくつかの実施形態では、アパーチャ70は開口部50に隣接している。
【0142】
開口部50が外壁54の形状と一致する非円形形状を有するいくつかの実施形態では、形状は、ユーザがデバイス34を1つまたは複数の特定の向きに取り付けることを必要とする。キーイング機構は、例えば、デバイス34の1つまたは複数の電気接点86がフレーム44の1つまたは複数の電気接点90に適切に接続され、反転しないことを保証することができる。キーイング機構は、電気接点が対称配置を形成する実施形態に特に有利であり得る。キーイング機構は、適切な刺激信号が電極システム42の適切な電極およびそれに対応して適切な神経に電気的に結合されることを確実にし、デバイス34が誤った手(例えば、右手または左手)に装着されることを防止することができる。
【0143】
以下に説明する係合機構に加えて、開口部50の形状は、バンド32に固定されたときにデバイス34の相対回転をさらに防止することができる。このようにして、デバイス34は、フレーム44の開口部50に受け入れられるように構成することができる(例えば、成形され、寸法決めされる)。例えば、開口部50は、本明細書の他の箇所に記載されているものを含む任意の適切な形状、およびデバイス34の外壁54の高さに一致する一般的な高さを有することができる。したがって、開口部50は、円形、楕円形、楕円形/スタジアム形状、または任意の他の適切な形状であってもよい。
【0144】
開口部50は、デバイス34と可逆的に取り外し可能な締まり嵌めまたはスナップ嵌めを形成することができる。いくつかの実施形態では、開口部50は、当接面52および/または凹部を含むことができ、デバイス34は突起を含むことができる。例えば、突起は、外壁54に配置され、当接面52および/または凹部と係合するように配置することができる。デバイス34によって隠されたフレーム44の表面上に電気インターフェースの電気接点を配置することは、電気接点を損傷から有利に保護することができる。
【0145】
いくつかの実施形態では、フレーム44は、デバイス34とのすべての電気接点を含むことができる。例えば、フレーム44は、デバイス34からの1つまたは複数の電気接点86(例えば、グランドおよび刺激)が電極システム42の電極74に電気的に接触するために、ストラップ36の第1の部分38において開口部50から(例えば、1つまたは複数の電気接点90から)電極システム42まで延在する埋め込み導体またはワイヤを含むことができる。デバイス34からの1つまたは複数の電気接点86は、フレーム44上の対応する1つまたは複数の接点または穴90とスナップ嵌合(例えば、環状スナップ嵌め)を形成するスナップ接続であってもよい。
【0146】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点86、90は、刺激源に戻ることによって身体からの刺激電流を分散させるための任意の戻り接点または接地接点をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点86、90はまた、バンド32とデバイス34との間の機械的接続を提供してもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点86、90は、機械的接続を提供するための金属製の導電性スナップ締結具である。いくつかの実施形態では、フレーム44は、凹んだ電気接点90を含んでもよく、デバイス34は、突出した電気接点86を含んでもよい。いくつかの実施形態では、フレーム44は突出した電気接点90を含んでもよく、デバイス34は凹んだ電気接点86を含んでもよい。
【0147】
いくつかの実施形態では、ストラップの第1の部分38は電極システム42を含み、フレーム44に機械的に結合される。例えば、いくつかの実施形態では、電極システム42の近位端は、接続部68を介してフレーム44と係合する。ストラップ36は、接着剤、オーバーモールド、または永久的もしくは取り外し可能な機械的締結具などの任意の適切な手段によってフレーム44に取り付けることができる。
【0148】
図5は、図4のデバイス34の斜視図である。いくつかの実施形態では、デバイス34は、上面58および対向する下面60を有することができる。いくつかの実施形態では、下面60は、デバイス34の底面である。デバイス34の上面58のみが図5に示されている。いくつかの実施形態では、外壁54は、上面58から下面60まで延在し、デバイス34の高さを画定する。いくつかの実施形態では、外壁54の少なくとも一部は、上面58と下面60との間で湾曲している。いくつかの実施形態では、外壁54の少なくとも一部は、上面58と下面60との間で平坦である。
【0149】
上面58および下面60は、実質的に同じ形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、上面58および下面60は異なる形状を有する。例えば、上面58および/または下面60は、実質的に長方形、実質的に楕円形、または長方形と楕円形との間の中間形状であってもよい。他の実施形態では、形状は、円形、三角形、多角形などであってもよい。当然ながら、デバイス34は、列挙された形状のうちの1つを有する必要はなく、図7図51に示す形状を含む任意の他の形状を有することができる。
【0150】
デバイス34は、ユーザ(図52A図52B図53)に印加される神経刺激信号を生成および提供するための電子回路を封入または収容するように構成することができる。回路は、デバイス34が携帯可能であるように、デバイス34に収容されてもよい。回路は、電気刺激パルスを生成するためのパルス発生器201と、電気パルスの送達を制御するためのコントローラ200とを含むことができる。デバイス34はまた、バッテリ214などの電源を含んでもよい。デバイス34はまた、1つまたは複数のプロセッサおよびメモリ209を含んでもよい。神経刺激信号を生成および提供するための電子回路のさらなる可能な組み合わせは、例えば、Rosenbluthらによる米国特許第9,452,287号、Wongらによる米国特許第9,802,041号、Wongらによる国際公開第2016/201366号、Wongらによる国際公開第2017/132067号、Hamnerらによる国際公開第2017/023864号、Hamnerらによる国際公開第2017/053847号、Wongらによる国際公開第2018/009680号、Rosenbluthらによる国際公開第2018/039458号、Hamnerらによる国際公開第2018/187241号、Liberatoreらによる国際公開第2019/213433号、Rosenbluthらによる国際公開第2020/006048号、Rossらによる国際公開第2020/069219号、Hamnerらによる国際公開第2020/086726号、Hamnerらによる国際公開第2020/185601号、Hamnerらによる国際公開第2021/0252278号、およびKentらによる国際公開第2021/236815号に記載されており、これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0151】
ストラップ36の内側、内側、または皮膚側は、電極システム42を含むことができる。電極システム42は、ユーザを刺激するように構成された電極または電気接点74を含むことができる。いくつかの実施形態では、電極または電気接点74は、個別にまたはサブセット(例えば、電極システム42)として、ストラップ36から取り外し可能である。例えば、いくつかの実施形態では、電極または電気接点74のうちの1つまたは複数は、ストラップ36から取り外し可能/交換可能な部材の一部である。
【0152】
デバイス34の電気接点は、電気信号を電極システム42に送達または転送することができる。電気接点は、デバイス34の外壁54に配置されてもよい。電気接点は、ユーザに適用される各電極74に対して1つの電気刺激接点を含むことができる。電気接点は、刺激される各神経に対して少なくとも1つの電気刺激接点を含むことができる。例えば、電気接点は、正中神経、橈骨神経、尺骨神経、またはそれらの任意の組み合わせに信号を送達するように構成された電気刺激接点を含むことができる。いくつかの実施形態では、刺激は、神経が同時に刺激されないように各神経間で交互に行われてもよい。いくつかの実施形態では、すべての神経が同時に刺激される。いくつかの実施形態では、刺激は、多くのバーストパターンのうちの1つで様々な神経に送達される。例えば、バーストパターンは、例えば、オン/オフ、持続時間、強度、パルスレート、パルス幅、波形形状、およびパルスオンおよびオフのランプを含む刺激パラメータの変動を含むことができる。一実施形態では、パルスレートは、約1~約5000Hz、約1Hz~約500Hz、約5Hz~約50Hz、約50Hz~約300Hz、または約150Hz、およびその中の重複範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、パルスレートは1kHz~20kHzであり得る。いくつかの実施形態では、パルス幅は、場合によっては、約50~150、150~300、300~500、100,200,300,400μsなどの50~500μs(マイクロ秒)の範囲、およびその中の重複範囲であり得る。いくつかの実施形態では5kHz未満の周波数が使用されるが、いくつかの実施形態は、5~75kHz(例えば、10~40kHz、15~60kHzなど)の高周波刺激(例えば、手首または耳またはその近くの神経)および1~20、10~50、10~40μsのパルス幅を使用する。電気刺激の強度は、0mA~500mA(例えば、1mA、2mA、3mA、4mA、5mA、6mA、7mA、8mAなど)で変化してもよく、電流は、約1~11、1~20、5~50、10~100mA(例えば、1mA、2mA、3mA、4mA、5mA、6mA、7mA、8mAなど)、およびその中の重複範囲であってもよい。電気刺激は、異なる患者において異なる電気刺激方法で調整することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、電流を最小値と最大値との間で調整することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザは、0.1~12mA、例えば、最小0.5mA~最大8mAの増分(例えば、0.1、0.5、1.0mAの増分)で電流を調整することができる。強度調整の増分は、例えば、0.1mA~1.0mA、例えば、0.1~0.5、0.5~0.75、5~1mA、およびその中の重複範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、刺激は、約10、20、30、40、50、もしくは60分、または上記の値のいずれか2つを含む範囲などの、約10分~1時間の間持続し得る。いくつかの実施形態では、刺激は、1日に30、40、50、60、80、90,120,150分~4回提供され得る。いくつかの実施形態では、刺激は、12時間または24時間の期間に合計40~240分間(例えば、60、80、90,120,150分)、1時間ごとに(例えば、3、5、7、10分)2~15分間行われる(または別の間隔で)。異なる投与スケジュールおよび/または異なる刺激パラメータは、耐性または慣れを低減し得、および/または患者の快適性/コンプライアンスを高め得る。一実施形態では、刺激の有益な効果は、オフ期間中に提供され、例えば、患者の振戦または他の症状/徴候は、以前の刺激が神経に対する長期の効果をもたらすために減少する。したがって、患者は、治療の長さ、期間などを経時的に短縮することができる場合がある。いくつかの実施形態では、様々な神経に送達される刺激信号のパラメータ(例えば、周波数、振幅など)は、神経間で異なる。バーストパターンには、シータバースト刺激が含まれるが、これに限定されない。
【0153】
いくつかの神経刺激デバイスが本明細書に記載されているが、いくつかの実施形態では、神経抑制を達成するために神経が非侵襲的に変調される。神経抑制は、ニューロンを過分極させて活動電位を抑制すること、および/またはニューロンのイオン貯蔵を枯渇させて発火活動電位を抑制することを含むがこれらに限定されない様々な方法で起こり得る。これは、いくつかの実施形態では、例えば、陽極もしくは陰極刺激、高周波刺激(例えば、場合によっては約1kHz超)、または連続もしくは中間バースト刺激(例えば、シータバースト刺激)を介して起こり得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルデバイスは、一時的またはより長期的であり得る少なくとも1つの埋め込み可能部分を有する。多くの実施形態では、デバイスは完全に装着可能であり、埋め込み不可能である。
【0154】
いくつかの実施形態では、複数の電気刺激は、例えば、測定された信号の周期の約1/4、1/2、または3/4など、手の振戦などの測定された律動的な生体信号の周期の倍数の所定の分数だけ互いに時間的にずらされて送達され得る。さらなる可能な刺激パラメータは、例えば、Rosenbluthらによる米国特許第9,452,287号、Wongらによる米国特許第9,802,041号、Wongらによる国際公開第2016/201366号、Wongらによる国際公開第2017/132067号、Hamnerらによる国際公開第2017/023864号、Hamnerらによる国際公開第2017/053847号、Wongらによる国際公開第2018/009680号、Rosenbluthらによる国際公開第2018/039458号、Hamnerらによる国際公開第2018/187241号、Liberatoreらによる国際公開第2019/213433号、Rosenbluthらによる国際公開第2020/006048号、Rossらによる国際公開第2020/069219号、Hamnerらによる国際公開第2020/086726号、Hamnerらによる国際公開第2020/185601号、Hamnerらによる国際公開第2021/0252278号、およびKentらによる国際公開第2021/236815号に記載されており、これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0155】
いくつかの実施形態では、フレーム44の開口部50とデバイス34との間の係合に加えて、フレーム44は、デバイス34をバンド32に解放可能に固定するための1つまたは複数の係合構造88、92を含むことができる。任意の適切な結合機構を使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、フレーム44は、1つまたは複数のフックおよび/または1つまたは複数の磁石を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のフックは、デバイス34をバンド32に固定するために、デバイス34の隆起部またはリップと機械的に接合するように構成され得る。デバイス34の表面は、1つまたは複数のフックがデバイス34内に入り、リッジまたはリップに固定されるためのアパーチャを含んでもよい。もちろん、いくつかの実施形態では、結合機構は単一の構造を含んでもよい。
【0156】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の磁石は、磁石に引き付けられる磁石または強磁性材料を含んでもよい。磁石が互いに磁気的に引き付けられるほど十分に接近すると、磁気吸引力または力は、デバイス34とバンド32とを一緒におよび/または位置合わせさせて保持することを容易にする。この関与は、デバイス34の設置が完了したことをユーザに物理的かつ可聴的に確認することができる。いくつかの実施形態では、デバイス34がバンド32と係合しているときに可聴音が聞こえる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の磁石は、開口部50とデバイス34の外壁54との粗位置合わせを容易にする。
【0157】
デバイス34をバンド32に接続するための他の可逆的接続機構も利用することができ、これらに限定されないが、ねじ、回転/回転接続要素、エラストマーなどを含む。そのような他の構造の非限定的な例は、突起、ピン、Velcro(登録商標)(例えば、面ファスナ)、接着剤、または上記の任意の組み合わせを受け入れるように構成された1つまたは複数の穴または凹部などの機械的構造を含む。
【0158】
デバイス34はまた、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上のセンサ112(図52A)を含むことができ、これらのセンサは、例えば、慣性測定ユニット(IMU)、単軸もしくは多軸加速度計、ジャイロスコープ、傾斜計(デバイスの向きのゆっくりとした変化から生じる重力場の変化を測定および補正するため)、磁力計、光ファイバ電気ゴニオメータ、光学トラッキング、もしくは電磁トラッキング、振戦筋の発火を検出するための筋電図検査(EMG)、神経電図(ENG)信号、脳波記録法(EEG)もしくは神経に近接したインプラントでの直接神経記録法などの技術による皮質記録、例えば、心拍数またはHRVセンサ、電気皮膚反応センサ(GSR)、熱電対、フォトプレチスモグラフィセンサ(PPG)、温度センサ(例えば、身体/皮膚温度または周囲温度のため)、ならびに/または他の生理学的センサ、の任意の数の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、治療に対する応答を測定するため、ならびに治療を較正するために、1つまたは複数のセンサ112を使用することができる。
【0159】
デバイス34は、いくつかの実施形態では、うつ病(これらに限らないが、産後うつ病、神経疾患に関連するうつ病、大うつ病、季節性情動障害、うつ病性障害などを含む)、炎症、ライム病、脳卒中、神経疾患(パーキンソン病およびアルツハイマー病など)、および胃腸の問題(パーキンソン病の問題を含む)の治療に使用することができる。本明細書中に記載されるデバイスはまた、炎症性腸疾患(クローン病、大腸炎および機能性消化不良など)、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬性関節炎、変形性関節症、乾癬および他の炎症性疾患の治療のために使用され得る。本明細書に記載のデバイスは、いくつかの実施形態では、炎症性皮膚状態の治療に使用することができる。本明細書に記載の神経変調デバイス、例えば神経刺激デバイスは、慢性疲労症候群の治療に使用することができる。本明細書に記載のデバイスは、慢性炎症症状および紅斑の治療に使用することができる。いくつかの実施形態に従って、運動緩慢、ジスキネジア、硬直を治療することもできる。いくつかの実施形態では、特定の事象の結果としてのリハビリテーション、例えば、脳卒中または他の心血管事象からのリハビリテーションが治療される。いくつかの実施形態では、チック、単収縮など(例えば、トゥレット症候群、チック障害を含む)を含むがこれらに限定されない、不随意運動および/または反復運動の治療が提供される。いくつかの実施形態では、律動性および非律動性の不随意運動を制御することができる。自発的でない発声および他の発声も治療することができる。本明細書で特定される障害および症状における刺激に対する慣れおよび/または耐性を低減するためのシステムおよび方法は、例えば、本明細書に記載の刺激パラメータの変動性を導入することによって、いくつかの実施形態で提供される。
【0160】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のデバイス34は、心臓状態(心房細動、高血圧および脳卒中など)の治療および免疫機能不全の治療に使用することができる。1つの実施形態において、てんかんが治療される。本明細書に記載のデバイスは、自律神経系を刺激するために使用することができる。本明細書に記載のデバイスは、交感神経系/副交感神経系のバランスをとるために使用することができる。自律神経系の機能不全または不均衡は、様々な慢性疾患の潜在的な根本メカニズムであると考えられている。自律神経機能不全は、ANSの神経が損傷もしくは分解された場合、または既知の神経病変がない場合に発症し得る。この状態は自律神経障害または自律神経障害と呼ばれる。自律神経機能不全は、軽度から生命を脅かすまでの範囲であり得、ANSの一部またはANS全体に影響を及ぼし得る。問題を引き起こす状態は一時的かつ可逆的であるときがある。他のものは、慢性または長期的であり、経時的に悪化し続けることがある。自律神経機能不全に関連する慢性疾患の例としては、糖尿病、パーキンソン病、振戦、心房細動を含む心不整脈、高血圧、過活動膀胱、尿失禁、便失禁、炎症性腸疾患、関節リウマチ、片頭痛、うつ病、社会恐怖症、追加、および不安が挙げられるが、これらに限定されない。
【0161】
いくつかの実施形態では、微生物感染症(例えば、細菌、ウイルス、真菌、および寄生生物)によって引き起こされるまたは悪化する障害および症状が治療される。症状には、それだけに限らないが、交感神経/副交感神経の不均衡、自律神経機能不全、炎症(神経炎症および他の炎症を含むがこれらに限定されない)、運動およびバランス機能不全、疼痛ならびに他の神経学的症状が含まれる。障害には、破傷風、髄膜炎、ライム病、尿路感染、単核球症、慢性疲労症候群、自己免疫障害などが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、例えば、炎症(例えば、神経炎症など)、頭痛、背部痛、関節痛および硬直、筋肉痛および緊張などを含む、微生物感染とは無関係の自己免疫障害および/または疼痛が治療される。他の障害(例えば、高血圧、器用さ、および心不整脈)もまた、本明細書中に記載される実施形態を使用して治療され得る。いくつかの実施形態では、トゥレットおよび他の不随意または望ましくないチックまたは運動が治療される。
【0162】
図6は、図4のバンド32の斜視図である。図7図10は、それぞれ図3図6と同様の図である。図11図14は、それぞれ図3図6と同様の図である。図15図18は、それぞれ図3図6と同様の図である。バンド32は、ストラップ36およびフレーム44を含むことができる。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、閉じた形状を選択的に形成するようにフレーム44の両側から延在する。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、任意のサイズのユーザを収容するのに十分な調整可能な長さを有することができる。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、様々なサイズのユーザ(例えば、小、中、大、小児、成人など)に合わせたサイズにすることができる。ストラップ36の幅は、フレーム44の幅および/または開口部50の対応する幅よりも小さくてもよい。
【0163】
フレーム44の長さ(より長い寸法)は、ストラップ36の長さに対して実質的に垂直に向けられてもよく、フレーム44の長さをユーザの腕、脚部、または他の身体付属物の長さと位置合わせするように構成されてもよい。フレーム44の長さと身体部分の長さとの位置合わせは、デバイス34が装着されている間に、手および手首などの身体部分のより容易な動きを容易にすることができ、一般に、突出が少なく、扱いにくく、したがって、ユーザの環境内の何かに引っかかったり、不注意に接触したりする可能性が低い。もちろん、フレーム44は、図示した形状のうちの1つを有する必要はなく、図7図51に示す形状を含む任意の他の形状を有することができる。
【0164】
いくつかの実施形態では、ストラップ36は、フレーム44および/または開口部50の長さに沿って実質的に中央に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、フレーム44および/または開口部50の長さの片側に向かって、またはその近くにオフセットされてもよい。ストラップ36をオフセットすることにより、ストラップ36を例えばユーザの手首の周りに装着することができ、フレーム44が手首から遠位ではなく肩の方向に、または手の方向に上方または近位に延在することを可能にすることができ、これにより、手首の動きを有利に可能にし、または促進することができる(例えば、より広い範囲の動き)。
【0165】
ストラップ36が複数の部分を含むいくつかの実施形態では、バンド32は、第1の部分38と第2の部分40との間の接続部72を含むことができる。いくつかの実施形態では、接続部72は、第1の部分38を第2の部分40上にオーバーモールドすることを含む。例えば、第1の部分38がシリコーンから製造され、第2の部分40が布地から製造されるいくつかの実施形態では、シリコーンストラップ部38を布地ストラップ部40上にオーバーモールドすることができる。いくつかの実施形態では、接続部72は、第1の部分38と第2の部分40との間の安全で永続的な接続を提供する。いくつかの実施形態では、接続部72はアパーチャ(例えば、Dループ)である。
【0166】
いくつかの実施形態では、フレーム44は、ストラップ36の第1の端部に結合するように構成された接続部68を含むことができる。いくつかの実施形態では、接続部68は、フレーム44とストラップ36の第1の部分38との間の安全で恒久的な接続を提供する。
【0167】
フレーム44はまた、いくつかの実施形態では、ストラップ36の第2の端部に結合するように構成されたアパーチャ70(例えば、Dループ)を含むことができる。いくつかの実施形態では、アパーチャ70は、ユーザがストラップ36の長さを調整することを可能にするようにストラップ36を受け入れるように構成される。ストラップ36の有効長は、ストラップ36をアパーチャ70を通ってさらに引っ張ることによって調整されてもよい。いくつかの実施形態では、フレーム44およびストラップ36の第1の部分38は、一体構造として製造される。
【0168】
例えばユーザの腕、手首、または脚部の周りでバンド32をユーザに固定するために、ストラップ36が調整可能な長さの閉ループを形成することを可能にするために、面ファスナ76(例えば、Velcro(登録商標))の相補的な部分をストラップ36に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、相補的な面ファスナ76は、ストラップ36の第1の部分38および第2の部分40に配置される。いくつかの実施態様では、バンド32は、ストラップ36がアパーチャ70を通して受け入れられた後に、面ファスナ76の部分をストラップ36に取り付けることによって製造されてもよい。
【0169】
いくつかの実施形態では、ストラップ36の少なくとも一部は、電極システム42の最大幅よりも小さい幅を含むことができる。小幅部分は、アパーチャ70を通して受け入れられるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、面ファスナ76の相補的部分の一方は、ストラップ36の近位部分に(例えば、接続部68に隣接して)取り付けられ、面ファスナ76の他方の部分は、遠位部分に(例えば、ストラップ36の自由端に)取り付けられる。いくつかの実施形態では、相補的な面ファスナ76は、ストラップ36の同じ側に取り付けられてもよい。例えば、面ファスナ76は、ストラップ36の外面に取り付けられてもよい。ストラップ36の自由端は、相補的な面ファスナ76を互いに接合するためにそれ自体に巻き付けられてもよい。相補的な面ファスナ76の相対的な位置決めは、ユーザの身体上のループを締め付けまたは調整するために使用されてもよい。
【0170】
電極システム42は、ユーザの皮膚に接触するために、電極システム42の遠位端と近位端との間に配置された任意の数の電極74を有することができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、3~6個以上(例えば、3個、4個、5個、6個)の電極を含み、部分的に埋め込み可能であるか、または完全に経皮的である。いくつかの実施形態では、2~12個の電極を設けることができる(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12以上)。いくつかの実施形態では、3~12個以上の電極74が使用される(例えば、3、6、9または12)。一実施形態では、電極74のいずれも、不快感を引き起こす領域と接触していない。電極は、他の実施形態では経皮またはマイクロニードル電極であり得るか、または経皮のみ(例えば、いくつかの実施形態では、経皮、マイクロニードル、または埋込電極ではない)であり得る。多くの実施形態では、経皮的デバイスは、装着可能なバンドまたはイヤピースである。バンドは、手首、指、腕、脚部、足首または頭を部分的にまたは完全に取り囲むことができる。パッチを使用してもよいが、多くの実施形態では、パッチは使用されない。いくつかの実施形態は、手首装着型デバイスもしくは耳装着型デバイス、またはその両方を提供する。
【0171】
電極74は、他の実施形態では経皮もしくはマイクロニードル電極であってもよく、または経皮のみ(例えば、いくつかの実施形態では、経皮、マイクロニードル、または埋込電極ではない)であってもよい。多くの実施形態では、経皮的デバイスは、装着可能なバンドまたはイヤピースである。バンド32は、手首、指、腕、脚部、足首、または頭部を部分的または完全に取り囲むことができる。パッチを使用してもよいが、多くの実施形態では、パッチは使用されない。
【0172】
いくつかの実施形態では、電極システム42は、ほぼ長方形の形状を有し、6つの電極74を含む。他の実施形態では、電極74は、円形または任意の他の形状を有する。電極形状を変えることにより、ある領域での励起を制御し、刺激をより快適にすることもできる。正方形または部分的に丸みを帯びた形状も提供され得る。6つの電極が示されているが、いくつかの実施形態では3~12個(例えば、3、9、12個など)の電極が設けられてもよい。一実施形態では、診断および/または治療目的のために、電気刺激の前、後に、または間に機械的(例えば、振動)刺激を提供することができる。そのような刺激は、安定したまたは変化した周波数(例えば、約5~50Hz、4~60Hz、50~100Hz、50~300Hz、100~450Hzおよびその中の重複範囲)で振動するように構成された1つまたは複数の機械的/振動要素またはバンドを介して提供され得る。同様に、本明細書に開示する電気刺激パラメータは、所与の時間枠(秒、分、時間など)内で変化または安定し得る。1つまたは複数の周波数を(例えば、2つ、3つ、またはそれ以上の電気的刺激および/または機械的/振動的刺激)同じ神経、重複する神経、または異なる神経で使用することができる。一実施形態では、周波数または他のパラメータを変えることにより、耐性または慣れが低減され、および/または患者の快適性/コンプライアンスが向上する。
【0173】
6つの電極74を有するいくつかの実施形態では、6つの電極74は、バンド32の第1の部分38の長さに沿って離間した3つの電極74の2つの組に配置することができる。当然のことながら、電極システム42は、図示した形状または電極74の数に限定されない。いくつかの実施態様では、バンド32の電極システム42は、単一の平坦な可撓性材料片として製造することができる。この部分を単一の材料片(例えば、第1の部分38)として製造することにより、製造プロセスを単純化することができる。
【0174】
本明細書の他の箇所で説明するように、いくつかの実施形態では、各電気接点90に対して1つまたは複数の電極74があってもよい。電極74は、デバイス34がフレーム44に固定されたときに、1つまたは複数の電子トレース94を使用してフレーム44上の相補的な電気接点90に電気的に接続することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電子トレース94は、ストラップ36内に埋め込まれる(図2参照)。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電子トレース94は、ストラップ36の第1の部分38内に埋め込まれている。いくつかの実施形態では、電極74のサブセットは、1つまたは複数のトレース94のサブセットに電気的に接続する。電気接点90は、刺激接点および/または接地接点を含むことができる。いくつかの実施形態では、電極74は、電気接点90と同じ方法で空間的に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、電極74は異なって配置されてもよい。例えば、電極74は、電極74が軸方向および/または身体部分(例えば、手首)の周囲に少なくとも部分的に配置されるように配置されてもよい。いくつかの実施形態では、電極74は、刺激される標的神経の軸索とほぼ一直線になるように構成されてもよい。
【0175】
いくつかの実施形態では、電極システム42は、刺激信号を患者に印加するために3つ以上の電極74を使用する。例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極74は別の電極(例えば、2つ以上の冗長共通電極および/または2つ以上の冗長刺激電極)と冗長である。このようにして、2つの電極74の一方と患者の皮膚との間の電気的接触が不十分な増加抵抗であっても、冗長電極74と患者の皮膚との間の電気的接触は、通常のまたは予想されるレベルの抵抗で電気回路を完成させることができる。
【0176】
いくつかの実施形態では、2つ以上の共通電極74および/または2つ以上の刺激電極74は、バンド32の周りに円周方向に離間されているので、バンド32が手首でわずかに回転して電極74が患者の皮膚との接触を失った場合でも、冗長電極74は依然として患者の皮膚と接触して、回路を通常のまたは予想されるレベルの抵抗と競合する。このようにして、バンド32が患者の手首で回転しても、所望の刺激信号(例えば、周波数、位相、タイミング、振幅、および/またはオフセット)が患者に印加される。バンド32は、手首のバンド32の角度方向の変化によって引き起こされる電極74と患者の皮膚との間の電気的接触の変化に対する感度が低い。
【0177】
いくつかの実施形態では、電極システム42の構成要素は、バンド32に統合することができる。電気接点がデバイス34上にあるこの構造の利点は、バンド32に電子機器が必要ないことである。
【0178】
1つまたは複数の電極74は、ユーザの皮膚に接触するように構成される。いくつかの実施形態では、電極74の内層は、導電性材料(例えば、シリコーン)で1つまたは複数の電極74をオーバーモールドすることによって形成される。このようにして、内層の表面は、1つまたは複数の電極74を露出させる。
【0179】
いくつかの実施形態では、システム30は、1つまたは複数の電気コネクタ84(図38)を含む。図示の実施形態では、1つまたは複数の電気コネクタ84は、システム30を充電するためにアクセス可能であるように配置される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気コネクタ84はデバイス34上に配置される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気コネクタ84は、システム30を基地局(図示せず)上の相補的な電気コネクタに接続する。基地局は、定期的に、例えば毎日、動きセンサおよび使用データをストリーミングし、神経刺激デバイス34を充電するように構成することができる。いくつかの実施形態では、基地局は、任意の有線または無線接続プロトコルを介してクラウドまたはインターネットに接続することができ、クラウドでデータをアップロードおよび/またはダウンロードするように構成することができる。いくつかの実施形態では、基地局および神経刺激デバイス34は、神経刺激デバイス34が基地局によって充電されているときにデータを共有する。いくつかの実施形態では、基地局および神経刺激デバイス34は、データを無線で送受信する。いくつかの実施形態では、コントローラ200は、神経刺激デバイス34を一貫して更新して、より調整された治療経験をユーザに提供することができる。基地局は、いくつかの実施形態では、データの充電および同期の両方に使用される。
【0180】
いくつかの実施形態では、ユーザは、評価期間中および/または評価期間後(例えば、1つまたは複数の治療セッション)に、ユーザポータルを介して自身の振戦改善スコア(例えば、運動学的データおよび/または患者満足度評価)をレビューすることができる。ユーザは、ユーザポータルを介して、振戦改善スコアに基づいて将来の治療セッションの波形パターンを選択することができる。いくつかの実施形態では、波形は、どの波形が振戦改善スコアおよび/または他の基準(例えば、患者満足度)を最大化するかに基づいて選択することができ、それによって治療勧告を提供する。いくつかの実施形態では、基地局は、クラウドから選択された波形をダウンロードし、その後に、将来の治療セッションのために波形を神経刺激デバイス34に転送する。
【0181】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルシステム30は、電気信号をユーザの1つまたは複数の神経に経皮的に送達する。いくつかの実施形態では、デバイス34は、耐久性構成要素34として構成される。いくつかの実施形態では、バンド32は、交換可能構成要素32として構成される。いくつかの実施形態では、交換可能構成要素32は、ユーザの肢部を少なくとも部分的に取り囲む。いくつかの実施形態では、交換可能構成要素32はフレーム44を含む。いくつかの実施形態では、フレーム44は、交換可能構成要素32が耐久性構成要素34をユーザの皮膚と接触させた状態に維持するときに、耐久性構成要素34と接触する。いくつかの実施形態では、フレーム44はレセプタクルを含む。いくつかの実施形態では、レセプタクルは、耐久性構成要素34の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状である。
【0182】
いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は、交換可能構成要素32よりも多くの使用に耐えることができる。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は、交換可能構成要素32の耐用年数よりも長い耐用年数を有する。いくつかの実施形態では、交換可能構成要素32の耐用年数は、場合によっては、30~210日間、例えば約30~50、50~70、70~90、90~110、110~130、130~150、150~170、170~190、190~210、例えば40、60、80、100、120、140、160、180、200、およびその中の重複範囲であり得る。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は、交換可能構成要素32の耐用年数の終わりに動作を停止する。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は、交換可能構成要素32を交換するために、交換可能構成要素32の耐用年数の終わり前に所定量でユーザに警告を提供する。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は、交換可能構成要素32の耐用年数の終了の20日間、15日間、10日間、5日間、および/または1日前に、ユーザに1つまたは複数の警告を提供する。いくつかの実施形態では、警告は画面またはディスプレイ46に表示される。
【0183】
いくつかの実施形態では、交換可能構成要素32の耐用年数は予め決定されている。いくつかの実施形態では、有効寿命は、1つまたは複数の特性に基づいて動的に決定される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の特性は、例えば、治療の有効性、電極とユーザの皮膚との間の経時的なインピーダンスの変化、電極の摩耗および裂け目、電極表面上の材料の蓄積、累積刺激時間、地理的位置、ユーザの特性、刺激の累積強度、および/または交換可能構成要素32の年齢を含むことができる。いくつかの実施形態では、自動遮断は、交換可能構成要素の90日間の使用後に、またはシステムが誤動作を検出した場合に実施され、前記遮断の前にオプションの警告が提供される。
【0184】
いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は、少なくとも1つの電極74を含む。いくつかの実施形態では、交換可能構成要素32は、耐久性構成要素34に皮膚に向かう方向に力を加えることによって、耐久性構成要素34および少なくとも1つの電極74をユーザの皮膚と接触した状態に維持するように構成される。いくつかの実施形態では、力の方向は、ユーザの皮膚に対して垂直である。
【0185】
いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は、画面46を含む。いくつかの実施形態では、画面46は、耐久性構成要素34がユーザの皮膚と接触しているときにユーザに見える。
【0186】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極74は、耐久性構成要素34が患者の皮膚に接触する場所とは異なる場所でユーザの皮膚に接触する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの電極74は、第1の電極74および第2の電極74を含む。いくつかの実施形態では、第1の電極74は使用者の正中神経を刺激するように構成され、第2の電極74は使用者の橈骨神経または尺骨神経を刺激するように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも一方の電極74は、ユーザに電気的に結合されるように構成されたリターン電極またはグランド電極74を含む。
【0187】
いくつかの実施形態では、システム30は、交換可能構成要素32と耐久性構成要素34との間で電気信号を伝導するための電気接点または結合部86、90を含む。いくつかの実施形態では、電気接点または結合部86、90は、電気的相互接続部を含む。いくつかの実施形態では、電気的相互接続部はばね式である。いくつかの実施形態では、電気相互接続部は、耐久性構成要素34が交換可能構成要素32から取り外されると、後退位置から伸長位置に移動する。
【0188】
いくつかの実施形態では、システム30は、力がない場合に交換可能構成要素32が耐久性構成要素34から分離するのを防止するための1つまたは複数の係合構造または機械的結合部88、92を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部88、92は当接面を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部88、92は接触面を含む。いくつかの実施形態では、機械的結合部88、92は開口部50を含む。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34の少なくとも一部は、使い捨て構成要素32と圧入を形成する。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34を使い捨て構成要素32から取り外すためにユーザによって加えられる力の大きさは、耐久性構成要素34をユーザの皮膚と接触した状態に維持するために使い捨て構成要素32によって加えられる力の大きさよりも小さい。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34を使い捨て構成要素32から取り外す力の方向は、耐久性構成要素34をユーザの皮膚と接触させた状態に維持する力の方向と平行である。
【0189】
いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素32は、第2の部分40に結合された第1の部分38を含む。いくつかの実施形態では、第1の部分38はシリコーンから製造され、第2の部分40は布地から製造される。いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素32は可撓性である。
【0190】
いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素32は電極システム42を含む。いくつかの実施形態では、電極システム42は、内側および外側を含む。いくつかの実施形態では、内側は、少なくとも1つの電極74を含む。いくつかの実施形態では、外側は、少なくとも1つの電極74を含むことができる。例えば、外側に配置された電極74は、ユーザの身体の選択された位置に接触するセンサとして使用することができる。いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素32は、ユーザの肢部の周りに締め付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、使い捨て構成要素32を締めると、少なくとも1つの電極74がユーザの皮膚に対してしっかりと押し付けられる。いくつかの実施形態では、電極システム42は、1つまたは複数の電気トレース94を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気トレース94は、少なくとも1つの電極74と電気的に接触している。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気トレース94は、少なくとも交換可能構成要素32が耐久性構成要素34をユーザの皮膚と接触した状態に維持しているときに、耐久性構成要素34と電気的に接触している。
【0191】
いくつかの実施形態では、耐久性構成要素34は神経刺激デバイスである。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、神経信号を遮断する。いくつかの実施形態では、ユーザの1つまたは複数の神経に送達される電気信号は、神経信号を刺激する。
【0192】
図19は、バンド32の内側78の電極システム42を示す、図1のシステム30と同様のシステム30の斜視図である。デバイス34は、経皮的末梢神経刺激をユーザに提供するためにバンド32に着脱可能に結合される。いくつかの実施形態では、バンド32は、デバイス34に機械的および電気的に結合されるように構成される。多くの実施形態では、デバイス34は、装着可能なカフまたはイヤピースである。バンド32は、手首、指、腕、脚部、足首、または頭部を部分的または完全に取り囲むことができる。パッチを使用してもよいが、多くの実施形態では、パッチは使用されない。
【0193】
いくつかの実施形態では、バンド32はストラップ36を含む。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、電極システム42を含むバンド32をユーザに固定して締め付ける。いくつかの実施形態では、バンド32は、バンド32をユーザの手首に固定して締め付ける留め具またはバックルで構成される。バンド32は、フレーム44を含むことができる。フレーム44は、デバイス34と係合するようなサイズおよび形状にすることができる。
【0194】
図20は、図19のシステム30の上面図である。図21は、図19のシステム30の側面図である。いくつかの実施形態では、フレーム44は、デバイス34と機械的および/または電気的にインターフェースするように構成される。いくつかの実施形態では、フレーム44は当接面52を含む。いくつかの実施形態では、当接面52は、フレーム44の表面に配置される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点90が当接面52に配置される。いくつかの実施形態では、当接面52は、デバイス34がバンド32に固定されたときにデバイス34の接触面56と接触するような形状およびサイズである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点90は、デバイス34がバンド32に固定されたときにデバイス34の1つまたは複数の電気接点86と接触するような形状および大きさである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電気接点86、90はそれぞれ、4つの接点を含む。他の実施形態では、1つまたは複数の電気接点86、90はそれぞれ、4つより多いまたは少ない接点を含む。
【0195】
図22は、図19のシステムの底面斜視図である。図23は、デバイス34をバンド32に固定するためにデバイス34を開口部50に方向82に挿入する前に、デバイス34がフレーム44の開口部50と位置合わせされたシステム30の上面斜視図である。図23Aは、図23のフレーム44の部分図であり、1つまたは複数の電気接点90を示している。バンド32は、ストラップ36およびフレーム44を含むことができる。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、閉じた形状を選択的に形成するようにフレーム44の両側から延在する。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、任意のサイズのユーザを収容するのに十分な調整可能な長さを有することができる。いくつかの実施形態では、ストラップ36は、様々なサイズのユーザ(例えば、小、中、大、小児、成人など)に合わせたサイズにすることができる。ストラップ36の幅は、フレーム44の幅および/または開口部50の対応する幅よりも小さくてもよい。
【0196】
システム30は、図のいずれかに開示した特徴の任意の組み合わせを含むことができる。例えば、図24は、バンド32が取り外された状態のシステム30の底面斜視図である。図25は、図24のシステム30の図を含む。図26は、バンド32が取り外された状態のシステム30の別の底面斜視図である。図27は、図26のシステム30の図を含む。図28は、図1図6と同様のシステム30の正面右斜視図である。図29は、図28のシステム30の左後方斜視図である。図30は、図28のシステム30の背面図である。図31は、図28のシステム30の正面図である。図32は、図28のシステム30の右側面図である。図33は、図28のシステム30の左側面図である。図34は、図28のシステム30の上面図である。図35は、図28のシステム30の底面図である。
【0197】
図36は、図28のデバイス34の前後方向の斜視図である。図37は、図28のデバイス34の左後方斜視図である。図38は、図28のデバイス34の背面図である。図39は、図28のデバイス34の正面図である。図40は、図28のデバイス34の右側面図である。図41は、図28のデバイス34の左側面図である。図42は、図28のデバイス34の上面図である。図43は、図28のデバイス34の底面図である。
【0198】
図44は、図28のバンド32の右前方斜視図である。図45は、図28のバンド32の左後方斜視図である。図46は、図28のバンド32の背面図である。図47は、図28のバンド32の正面図である。図48は、図28のバンド32の右側面図である。図49は、図28のバンド32の左側面図である。図50は、図28のバンド32の上面図である。図51は、図28のバンド32の底面図である。したがって、システム30は、任意の数の異なる構成を有することができる。したがって、各図には特徴の特定の組み合わせが示されているが、特徴は、示された組み合わせの一部として組み込まれることに限定されない。このようにして、図のいずれかに開示した任意の特徴は、図のいずれかに開示した任意の他の特徴と共に使用することができる。したがって、図1図54Eに示す特徴のいずれも、任意の方法で組み合わせることができる。
【0199】
図52Aは、例示的な神経変調(例えば、神経刺激)デバイス34のブロック図を示す。デバイス34は、ユーザの皮膚にわたって治療を提供することができるか、または提供するようにプログラムされた複数のハードウェア構成要素を含む。図52Aに示すように、これらのハードウェア構成要素のいくつかは、破線ブロックで示すようにオプションであってもよい。場合によっては、デバイス34は、刺激治療に必要なハードウェア構成要素のみを含んでもよい。ハードウェア構成要素は、本明細書でより詳細に説明される。
【0200】
デバイス34は、電極74を介して印加される信号を生成するための刺激回路104をさらに含むことができる。特定の実施形態では、信号は、例えば、周波数、位相、タイミング、振幅、オン/オフサイクル、またはオフセットにおいて変化し得る。デバイス34はまた、ハードウェア構成要素に電力を供給するためのパワーエレクトロニクス106を含むことができる。例えば、パワーエレクトロニクス106は、バッテリを含むことができる。
【0201】
信号は、周波数、位相、タイミング、振幅、またはオフセットが変化し得る。デバイス34はまた、ハードウェア構成要素に電力を供給するためのパワーエレクトロニクス106を含むことができる。例えば、パワーエレクトロニクス106は、バッテリを含むことができる。
【0202】
デバイス34は、1つまたは複数のハードウェアプロセッサ108を含むことができる。ハードウェアプロセッサ108は、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書に記載の機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを含むことができる。一実施形態では、本明細書で説明される処理のすべては、ハードウェアプロセッサ108によって実行される。メモリ110は、後述するように、患者に固有のデータおよび規則を格納することができる。
【0203】
いくつかの実施形態では、振戦信号は、センサ112のうちの1つまたは複数からの入力に基づいて計算することができる。振戦信号は、手、頭、首、脚部、足、および声帯の振戦をもたらす振戦筋活性化を引き起こす脳および運動神経において生成された振戦活動の表現である。
【0204】
いくつかの実施形態では、センサ(例えば、IMU)112は、ジャイロスコープ、加速度計、および磁力計のうちの1つまたは複数を含むことができる。センサ112は、神経変調(例えば、神経刺激)デバイス34に取り付けられ得るか、または一体化され得る。一実施形態では、センサ112は市販の構成要素である。その通常の意味に加えて、センサ112はまた、以下に説明するように特定の構成要素を含むことができる。例えば、センサ112は、動作データを収集することができるもう1つのセンサを含むことができる。一実施形態では、センサ112は加速度計を含む。いくつかの実施形態では、センサ112は、複数の軸の動きを決定するための複数の加速度計を含むことができる。さらに、センサ112はまた、追加の実施形態では、1つまたは複数のジャイロスコープおよび/または磁力計を含むことができる。センサ112は神経刺激デバイス34と一体化することができるので、センサ112は、デバイス34によって感じられる動き、動き、または振動に応答してそのセンサからデータを生成することができる。さらに、一体型センサ112を備えたデバイス34がユーザによって装着されると、センサ112は、ユーザの自発的および/または不随意的な動きの検出を可能にすることができる。
【0205】
1つまたは複数のセンサ112は、呼吸、会話、または反復運動などの生物学的プロセスを測定するように構成された、マイクロフォン、オーディオトランスデューサ、または加速度計を含むがこれらに限定されないオーディオセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサは、神経刺激を最適化し、刺激パラメータの変動性の導入を促進して、神経刺激に対する耐性および/または慣れを低減するために使用されるパラメータを感知する。一例として、脳波信号、脳活動および/または神経活動をこのように使用することができる。一実施形態では、運動、炎症性、神経学的および精神障害の治療のための期間にわたって、脳または神経活動の自然または所望の特徴を生成するように、1つまたは複数のパラメータの変動を構成/導入することができる。
【0206】
デバイス34は、任意選択的に、フィードバック生成器114および画面またはディスプレイ46などのユーザインターフェース構成要素を含むことができる。ディスプレイ46は、較正または治療に関する指示または情報をユーザに提供することができる。ディスプレイ46はまた、例えば、治療に対する応答の表示などの警告を提供することができる。警告はまた、フィードバック生成器114を使用して提供されてもよく、これは、とりわけ、刺激の開始時または終了時、リマインダアラートのため、トラブルシューティング状態をユーザに警告するため、振戦運動を測定するための振戦誘発活動を実行するためなどに、触覚フィードバックをユーザに提供することができる。したがって、フィードバック生成器114およびディスプレイ46などのユーザインターフェース構成要素は、オーディオ、視覚、および触覚フィードバックをユーザに提供することができる。特定の実施形態では、フィードバック生成器114および/またはディスプレイ46は、ユーザが満足度データをデバイス34に提供するように構成される。
【0207】
さらに、デバイス34は、デバイス34と、後述するユーザインターフェースデバイス150などの外部システムとの間の無線または有線通信のための通信ハードウェア118を含むことができる。通信ハードウェア118は、上述のようにアンテナを含むことができる。通信ハードウェア118はまた、有線通信のためのイーサネットまたはデータバスインターフェースを含むことができる。
【0208】
図示の図はデバイス34のいくつかの構成要素を示しているが、これらの構成要素のいくつかは任意選択であり、デバイス34のすべての実施形態において必須ではない。いくつかの実施形態では、システムは、神経変調機能を含まない診断デバイスまたは構成要素を含むことができる。診断デバイスは、接続されたクラウドサーバを介して無線接続されたコンパニオンウェアラブルデバイスとすることができ、例えば、心臓活動、皮膚コンダクタンス、および/または本明細書の他の箇所に記載されているような運動センサなどのセンサを含むことができる。
【0209】
いくつかの実施形態では、デバイス34はまた、電気刺激の代わりに、またはそれに加えて、磁気、振動、機械、熱、超音波、または他の形態の刺激のうちの1つ、2つ、またはそれ以上を送達するように構成することができる。そのような刺激は、患者の皮膚表面と接触しているか、またはそれに近接している1つ、2つ、またはそれ以上のエフェクターを介して送達され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、デバイスは、電気刺激のみを送達するように構成され、磁気、振動、機械、熱、超音波、または他の形態の刺激のうちの1つまたは複数を送達するように構成されない。
【0210】
図52Bは、通信リンク130を介した神経刺激デバイス34とユーザインターフェースデバイス150との間の通信を示す。通信リンク130は、有線であっても無線であってもよい。神経変調(例えば、神経刺激)デバイス34は、ユーザインターフェースデバイス150と通信し、命令を受信することができる。ユーザインターフェースデバイス150は、コンピューティングデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス150は、携帯電話、スマートウォッチ、タブレット、またはウェアラブルコンピュータなどのモバイルコンピューティングデバイスである。ユーザインターフェースデバイス150はまた、神経刺激デバイスから離れたサーバコンピューティングシステムを含むことができる。特定の実施形態では、ユーザインターフェースデバイス150は、ハードウェアプロセッサ152、メモリ154、ディスプレイ156、およびパワーエレクトロニクス158を含むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス150はまた、本明細書の他の箇所に記載されているセンサなどの1つまたは複数のセンサ160を含むことができる。さらに、場合によっては、ユーザインターフェースデバイス150は、デバイスの問題または治療に対する応答に応答して警告を生成することができる。警報は、通信ハードウェア162を介して神経刺激デバイス34から受信することができる。
【0211】
追加の実施形態では、1つまたは複数のセンサ112から取得されたデータは、ハードウェアプロセッサ108とハードウェアプロセッサ152との組み合わせによって処理される。さらなる実施形態では、1つまたは複数のセンサ112から収集されたデータは、ハードウェアプロセッサ108によってほとんどまたは全く処理されずにユーザインターフェースデバイス150に送信される。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス150は、データを処理し、信号を(例えば、クラウドを介して)デバイス34に送り返すリモートサーバを含むことができる。
【0212】
デバイス刺激バースト周波数は、所定の時間、例えば各被験者について5~30秒(例えば、20秒)の横姿勢保持タスク「翼打ち」または前方姿勢保持タスクに較正することができる。デバイスパラメータの他の非限定的な例は、本明細書の他の箇所に開示されているとおりであり得る。
【0213】
いくつかの実施形態では、刺激は、振戦周波数(バースト周波数とも呼ばれる)によって規定される間隔で交互に2つ以上の神経に適用され得る。いくつかの実施形態では、バースト周波数は、測定された運動、筋活動、または脳活動から計算された、測定された病理学的振戦振動に等しい。
【0214】
本明細書で論じられるデバイスおよび/またはシステムの様々な実施形態は、とりわけ、迷走神経の耳介枝、大耳介神経、耳介側頭神経、および/または小後頭神経を含むがこれらに限定されない、ユーザの外耳の神経を刺激することができる。一実施形態では、システムは、被験者の神経(例えば、正中神経)を標的とするための手首または腕の他の位置の神経変調デバイスと、迷走神経を標的とするための耳の神経変調デバイス(本明細書に記載の耳介デバイスのいずれかなど)とを含むことができる。いくつかの実施態様では、システム内の各神経変調デバイスは、有線または無線接続を介して互いに通信することができる。複数の神経変調デバイスは、複数の神経に同期刺激を提供することができる。刺激は、例えば、バースト、オフセット、または複数の神経間の交互であってもよい。迷走神経の変調は、いくつかの実施形態に従って、本明細書に記載のデバイスを用いて達成することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のデバイスは、自律神経系を刺激するために使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のデバイスは、交感神経/副交感神経系のバランスをとるために使用される。
【0215】
ジッタまたはディザ様の変動性を含むがこれらに限定されない刺激パラメータの変動性は、2つ以上の末梢神経間の交互刺激の適用によってもたらされる振戦重症度の症候性および/または長期の減少を増強することができる。このアプローチは、個人内の振戦エピソード間の手の振戦を有する人々で観察される変動性、または末梢神経刺激に対する脳応答における人々間で観察される変動性の課題を克服することができる。したがって、いくつかの実施形態は、例えば、刺激パラメータに変動性を導入することによって、刺激に対する慣れおよび/または耐性を低減するためのシステムおよび方法を含む。
【0216】
バースト周波数の変動を加えることは、病理学的振戦周波数の自然変動を説明し得る。例えば、場合によっては、病理学的振戦周波数は、例えば、個々の被験者内で、タスク間で2Hzを超えて、同じタスクで最大32%まで経時的に変化し得る。バースト周波数を振戦周波数に較正することにより、治療効果を改善することができる。しかしながら、上述したように、自然変動に起因して特定の振戦周波数を目標とすることは困難であり得る。場合によっては、本明細書で説明するセンサを使用して変化する振戦特性を連続的に追跡することは適切ではない可能性がある。これは、あまりにも多くの計算リソースを消費する可能性があり、また、バッテリを消耗する可能性がある。したがって、本発明者らは、特定の値に焦点を合わせるか、または病理学的特性に正確に合わせるように試みる代わりに、バースト周波数などの刺激パラメータの変動を加えることが、状態の治療における治療上の利益を高めることができることを認識した。病理学的特徴は、病理学的状態に応じて変化し得る。例えば、振戦の治療のために、振戦の特性は、振戦周波数、電力、位相、振幅などを含むことができる。例えば、片頭痛の治療のために、150Hzのパルス周波数を有する3Hzのバースト周波数は、個体における視床皮質性不整脈をオーバーライドし得る。例えば、脳卒中の治療のために、10Hzのパルス周波数を有する1Hzのバースト周波数は、そうでなければ個体の運動活性を阻害する運動皮質におけるニューロン阻害を減少させ得る。場合によっては、特性は、心拍数、呼吸数および/または内容(呼吸数、呼吸位相、カプノグラム、オキシメトリ、肺活量測定)、心拍変動、血圧などの生理学的パラメータを含むことができる。特性はまた、交感神経および/または副交感神経活動に対応し得る。さらに、特性は、神経振動に対応し得る。いくつかの例では、神経振動は、アルファ、ベータ、デルタ、シータ、ガンマ周波数帯域で観察され得る。いくつかの実施形態では、EEGセンサは、これらの振動をプローブし、刺激に基づいて治療効果を提供する必要はない。
【0217】
いくつかの例では、変動は、治療セッションの一部の間、経時的におよびタスクにわたって、変化する病理学的特性との整合の確率を増加させる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の刺激パラメータは、刺激の経過にわたって連続的に変化する。さらに、場合によっては、1つまたは複数のセンサで振戦特性を測定することは、治療効果を提供するために必要ではない。振戦に加えて、振戦以外の状態を治療するための変動性の導入も提供される(例えば、他の運動障害、片頭痛、脳卒中、他の神経障害など)。
【0218】
さらなる実施形態では、刺激パラメータは、任意の特定の個体に対して不可知論的であり、刺激の経過中に一般的に知られている治療範囲内で変化し得る。パルス周波数の変動を加えることは、末梢神経刺激に対する脳応答の個人差を説明し得る。例えば、正中神経刺激により視床腹側中核に生じる誘発反応は、パルス周波数50Hzでは一部の被験者で最大となり、100Hzでは他の被験者で最大となった。これらの値の範囲全体にわたってパルス周波数を変化させることによって、脳応答は、すべての個体について治療セッションの一部の間に最大化され、これは治療上の利益を高めることができる。脳深部電気刺激(DBS)療法中のパルス周波数の変化は、固定周波数DBSと比較して、パーキンソン病患者の運動スコア転帰、歩行速度、および歩行エピソードの立ちすくみを改善した。最後に、パルス周波数を変化させると、自然な刺激誘起感覚が生じる可能性がある。
【0219】
パルス強度、電流振幅、電圧振幅、またはパルス幅の変動を加えると、より高い強度および振幅、またはより長いパルス幅で、標的神経内の神経動員の程度が変化し、動員の程度が増加すると予想される。神経動員のこれらの変動は、脳内の下流の神経亜集団の活性化の程度を変化させる可能性があり、これは潜在的に刺激への神経適応または慣れの可能性を低減することによって、治療上の利益を高めることができる。さらに、パルス強度またはパルス幅を変えることにより、固定刺激よりも自然な刺激誘起感覚を生み出すことができる。いくつかの実施形態では、例えば、本明細書に記載されるように、刺激パラメータの変動性を導入することによって、刺激に対する慣れおよび/または耐性を低減するシステムおよび方法が提供される。いくつかの実施形態では、運動障害、炎症性障害、神経障害および精神障害の治療において生じる適応および/または神経刺激に対する寛容が治療される。
【0220】
刺激波形にオン/オフ期間を追加することは、脳内の下流神経細胞亜集団における所望の非同期効果を増加させることによって治療効果を高めることができる。
【0221】
さらに、理論によって限定されるものではないが、上記のパラメータのいずれかの変動性は、治療上の利益を高める所望のニューロンの非同期効果を高めることができる(例えば、刺激の適用後のより低い振戦または症状の重症度)。
【0222】
神経を刺激するための以下のパラメータ(バースト周波数または交流周波数、パルス周波数、パルス幅、パルス間隔、強度、電流振幅、電圧振幅、刺激の持続時間、オン/オフ期間、または振幅エンベロープ期間を含むが、これらに限定されない)の1つまたは複数に可変性を適用することができる。同時変動、編組変動、タイムスケール変動、および適応学習を含むがこれらに限定されない、神経を刺激するための複数の刺激パラメータにわたって変動を適用することができる。特定の実施形態では、適応学習は、神経刺激治療の転帰を改善するために、列挙された変形例および他の変形例と組み合わせて使用される。
【0223】
いくつかの実施形態では、神経変調、例えば神経刺激デバイス34は、埋め込み型深部脳刺激または視床切開術の候補である振戦を有する患者に経皮刺激を適用することができる。振戦特徴および振戦重症度の他のセンサ測定値を使用して、1ヶ月もしくは3ヶ月、または5、7、14、30、60、もしくは90日間またはそれ以上もしくはそれ未満であり得る予め指定された使用期間にわたる応答を評価する。例えば、デバイスからのセンサ測定値を使用して本明細書に記載されるアルゴリズムによって評価される経皮刺激に対する応答は、患者が埋め込み型脳深部刺激または他の埋め込み型もしくは非埋め込み型治療に応答する可能性の評価を提供する予測モデルへの入力を有利に提供することができる。
【0224】
いくつかの実施形態では、振戦誘発タスクが実行されているとき、神経変調、例えば神経刺激デバイス34またはセンサを有する二次デバイスは、動きデータまたは他のセンサからのデータを収集することができる。患者は、例えばデバイス上のディスプレイまたはオーディオを介して、タスクを実行するように直接指示されることができる。いくつかの実施形態では、振戦誘発タスクの特徴がデバイスに記憶され、関連する振戦タスク中にセンサを自動的に起動してデータを測定し、メモリに記憶するために使用される。データを測定および記憶するための時間は、例えば、10、20、30、60、90,120秒、または1、2、3、5、10、15、20、30分、または1、2、3、4、5、6、7、8時間以上もしくはそれ未満、または前述の値のいずれか2つを組み込んだ範囲とすることができる。振戦または別の状態を有する以前の装着者のコホートからのデータの訓練セットに基づいて、特徴抽出エンジンは、刺激に対する応答と相関する特徴を検出することができ、その結果、患者または医師は、治療に応答するまたは応答しない患者の定量的および/または定性的尤度を提示され得る。このデータは、場合によっては、神経変調、例えば神経刺激を処方する前に、または試行期間中に測定することができる。
【0225】
別の実施形態では、特徴は、安静時振戦(パーキンソン病に関連する)、姿勢時振戦、動作時振戦、企図振戦、律動性振戦(例えば、単一の支配的な周波数)または混合振戦(例えば、複数の周波数)などの測定された振戦の種類と相関させることができる。検出される可能性が最も高い振戦の種類は、刺激を受ける前に、または神経変調、例えば刺激治療を処方する適切性を評価するために、診断または情報評価として患者または医師に提示することができる。別の実施形態では、決定された振戦タイプに基づいて様々な刺激モードを適用することができ、異なるモードは、周波数、パルス幅、振幅、バースト周波数、刺激の持続時間、または刺激が適用される1日のうちの時間などの刺激パラメータの変化を含むことができる。スマートフォン、タブレット、または他のデバイス150の一実施形態では、振戦を誘発するタスクは、患者に自己撮影を依頼するアプリケーションに含めることができ、これにより、患者は、姿勢および意図行動の両方を有するタスクを実行する。
【0226】
いくつかの実施形態では、神経変調、例えば神経刺激デバイス34またはセンサを有する二次デバイスは、運動データまたは他のセンサからのデータを収集することができ、より長期間、例えば1、2、3、4、5、10、20、30週間、1、2、3、6、9、12ヶ月、または1、2、3、5、10年以上またはそれ以下、または前述の値のいずれか2つを組み込んだ範囲にわたってデータを測定して、本態性振戦、パーキンソン病、ジストニア、多発性硬化症などの振戦疾患の発症に関連する特徴またはバイオマーカーを決定することができる。バイオマーカーは、経時的なデータの1つまたは複数の特徴の特定の変化、または所定のしきい値を超える1つまたは複数の特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、振戦誘発タスクの特徴は、デバイスに記憶されており、それらの振戦誘発タスクが実行されているときにセンサを自動的に起動し、関連する時間中にデータを測定してメモリに記憶するために使用されている。
【0227】
いくつかの実施形態では、神経変調デバイス34は、患者の1つ、2つ、またはそれ以上の振戦周波数を測定する目的でユーザの動きデータを追跡する能力を含むことができる。患者は、単一の振戦周波数、または場合によっては異なるタスクを実行するときに現れる複数の離散振戦周波数を有することができる。振戦周波数が観察されると、それらはカスタマイズされた神経変調療法への多くの精液入力パラメータの1つとして使用することができる。治療は、患者の振戦負荷を含むがこれに限定されない患者の状態を軽減または改善するために、例えば、1つ、2つ、またはそれ以上の神経(例えば、正中神経および橈骨神経もしくは尺骨神経、ならびに/または本明細書の他の箇所に開示する他の神経)を介して経皮的に送達することができる。いくつかの実施形態では、治療は求心性神経を変調するが、遠心性神経を変調しない。いくつかの実施形態では、治療は求心性神経を優先的に変調する。いくつかの実施形態では、治療は機能的電気刺激を含まない。振戦周波数は、患者の神経変調療法を較正するために使用することができ、いくつかの実施形態では、神経変調療法の1つまたは複数のパラメータ、例えばバーストエンベロープ期間を設定するための較正周波数として使用される。いくつかの実施形態では、較正周波数は、例えば、約4Hz~約12Hz、約3Hz~約6Hz、または約3Hz、4Hz、5Hz、6Hz、7Hz、8Hz、9Hz、10Hz、11Hz、もしくは12Hz、または前述の値のいずれか2つを含む範囲であり得る。いくつかの実施形態では、振戦周波数に一致する(またはそうでなければユーザに合わせて個別化または調整される)ための較正プロセスは、1つまたは複数のセッションを含む。例えば、いくつかの実施形態では、較正プロセスは、10~120秒間続く1~5セッション、例えば3つの20秒間セッションを含む。較正後に、治療(例えば、神経刺激)は、ユーザに合わせて調整または個別化される。神経刺激デバイス34を制御するための具体例は、以下でより詳細に説明される。
【0228】
図53は、末梢神経刺激を提供するシステム30の別の実施形態のブロック図を示す。特定の実施形態では、デバイスおよびシステムは、生物学的尺度、運動学的尺度、および/またはユーザ満足度データを感知する。特定の実施形態では、システム30は、生物学的尺度、運動学的尺度、および/またはユーザ満足度データを使用して、電気刺激の送達をカスタマイズまたは修正する。
【0229】
いくつかの実施形態では、システム30はパルス発生器201を含む。特定の実施形態では、パルス発生器201は、1つまたは複数の皮膚インターフェース203を介して神経に電気刺激を送達する。特定の実施形態では、1つまたは複数の皮膚インターフェース203は、本明細書の他の箇所に記載されるような電極74であり得る。特定の実施形態では、1つまたは複数の皮膚インターフェース203は、1つまたは複数の標的末梢神経に隣接して位置する。コントローラ200は、刺激のタイミングおよびパラメータを制御するために、1つまたは複数のセンサ112によって生成された1つまたは複数の信号を受信する。特定の実施形態では、コントローラ200は、メモリ209に格納された命令を使用して、1つまたは複数のセンサ112からの信号の受信を調整する。特定の実施形態では、コントローラ200は、受信した信号を使用して、パルス発生器201によって送達される刺激を制御する。システム216内のメモリ209は、センサ112からの信号データを記憶することができる。
【0230】
特定の実施形態では、システム30は、標準的な有線または無線通信プロトコルを介して他のデバイスまたはリモートサーバにデータを送信するための通信モジュール210を有する。特定の実施形態では、システム30はバッテリ214によって給電される。特定の実施形態では、システム30はユーザインターフェース46を有する。特定の実施形態では、ユーザインターフェース46は、ユーザがシステム30からフィードバックを受信することを可能にする。特定の実施形態では、ユーザインターフェース46は、ユーザが、例えば、1つまたは複数のボタンを介してシステム30に入力を提供することを可能にする。特定の実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェース46を介して満足度データを提供する。例えば、ユーザは、改善の患者セッション印象(PSII)スコアおよび/または患者満足度スコープの形態でユーザインターフェース46に入力を提供することができる。特定の実施形態では、ユーザインターフェース46は、ユーザが命令、フィードバックを受信し、刺激の強度などの送達された刺激の態様を制御することを可能にする。特定の実施形態では、ユーザは、1)改善、2)変化なし、または3)治療または較正セッションに対する悪い患者満足度のうちの1つまたは複数を示すために、患者セッション改善印象(PSII)スコアを手動で入力する。次いで、この情報は、一実施形態では、治療(例えば、神経刺激)パラメータを調整するために使用される。
【0231】
特定の実施形態では、コントローラ200は、運動学的データおよび/または満足度データを受信して、本明細書に開示する適応学習に基づいて複数の刺激パラメータを変化させるための方法を決定することができる。特定の実施形態では、コントローラ200は、デバイス34に、運動学的データおよび/または満足度データに少なくとも部分的に基づいて、第1の電気刺激の1つまたは複数のパラメータを調整させる。
【0232】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルシステム30のコントローラ200は、治療アルゴリズムを使用する。例えば、特定の実施形態では、ユーザは、複数の異なるタイプの治療波形から選択する。コントローラ200は、予測能力を使用して、特定の患者の複数の波形(例えば、経皮的求心性パターン化刺激(例えば、CALA TAPS(商標))、バースト周波数ジッタ(BFV)、およびパルス周波数ジッタ(PFV))のうちの最良のものを決定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、コントローラ200は、機械学習を使用して、2つ、3つまたはそれ以上の波形に対する有効性および/または患者満足度の改善を予測する。コントローラ200は、有効性および/または患者満足度の予測された改善を使用して、改善された治療を推奨することができる。改善された治療は、特定の患者にとって最良または所望の波形を特定することを含むことができる。いくつかの実施形態では、改善された波形は、神経刺激デバイス200の充電中に基地局から検索することができる。
【0233】
図54A図54C2は、刺激が2つの神経(例えば、正中および橈骨神経)にわたって交互に行われるときに、刺激パラメータ(例えば、バースト周波数、パルス周波数、およびパルス位相)が2つ以上の所定の値の間でどのように変化するかの例を示す。プロットは、経時的にデバイス34によって供給される電流のパターンを示す。
【0234】
図54Aは、正中神経1202および橈骨神経1204にパターン化された刺激を送達するデバイス34の実施形態を示し、バースト周波数は、予め指定された期間または予め指定された数のバースト後に変化する。図54Aに示すように、バースト周波数は、最初は1/f1 1206の周期を有するバースト周波数Aである。その後に、バースト周波数は、1/f2 1208の異なる周期でバースト周波数Bに変化する。図54Aは例示的なものにすぎず、バースト周波数の変動を図示の値または異なるバースト周波数の数に限定することを意図するものではない。さらに、図54Aは、複数の神経(例えば、正中神経および橈骨神経)にわたって生じる変動を示しているが、本開示はそのように限定されない。開示された変形形態は、単一の神経のみに適用することができる。
【0235】
いくつかの実施形態では、バースト周波数変動は、姿勢保持などの振戦誘発タスクから測定された較正周波数の周りの約、少なくとも約、または約0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、または6Hz以上またはそれ以下の窓(または前述の値のいずれか2つを含む範囲)、またはそれらの任意の組み合わせを中心とする。特定の実施形態では、測定された振戦周波数が部分的な振戦周波数範囲(例えば、3~12Hzの窓)の下縁部にある場合、バースト周波数変動ウィンドウは3Hzを下回らない。特定の実施形態では、測定された振戦周波数が部分的な振戦周波数範囲(例えば、3~12Hzの窓)のより高い縁部にある場合、バースト周波数変動ウィンドウは12Hzを超えない。別の実施形態では、バースト周波数変動は、全振戦周波数範囲または部分振戦周波数範囲内、例えば、本態性振戦に対して3~12Hzの間で適用される。この代替実施形態は、較正のためにユーザが振戦誘発タスクを実行することを必要としないという利点を有し得る。さらに別の実施形態では、バースト周波数変動の値の範囲は、複数の振戦誘発タスク測定値から測定された最小および最大振戦周波数に基づいて設定される。いくつかの実施形態では、バースト周波数変動は、経時的な病理学的振動周波数への正確なアライメントを回避し、一定のバースト周波数と比較して治療応答を高めることができる。いくつかの実施形態では、バースト周波数パラメータの変化率は、0.001Hz/s(すなわち、バースト周波数の最も遅い変化率は、100秒ごとに0.1Hzの増分である)~100Hz/s(すなわち、8Hzのバースト周波数の増分であるバースト周波数の最も速い変化率が、振戦サイクルごとに変化し、切り上げられる)であり得る。
【0236】
図54Bは、正中神経1202および橈骨神経1204にパターン化刺激を送達するデバイス34の実施形態を示し、パルス周波数は、予め指定された期間または予め指定されたバースト数の後に変化する。図54Bに示すように、パルス周波数は、最初は1/F1 1210の周期を有するパルス周波数Aである。その後に、パルス周波数は、1/F2 1212の異なる周期を有するパルス周波数Bに変化する。図54Bは例示的なものにすぎず、パルス周波数の変動を図示の値またはパルス周波数の数に限定することを意図するものではない。さらに、図54Bは、複数の神経(例えば、正中神経および橈骨神経)にわたって生じる変動を示しているが、本開示はそのように限定されない。開示された変形形態は、単一の神経のみに適用することができる。
【0237】
いくつかの実施形態では、末梢神経またはニューロンに印加される電気刺激のパルス周波数は、刺激された神経またはニューロンが活動電位を生成する頻度を制御することができる。場合によっては、刺激パルス幅および振幅が十分に高い場合、末梢神経線維を活性化して、約1,000Hz未満のパルス周波数の各刺激パルスで活動電位を生成することができる。場合によっては、5、50,100,150、および200Hzのパルス周波数での正中神経の刺激は、外科手術中に埋め込まれた微小電極で測定されるように、VIM視床の応答を誘発することができる。さらに、VIM視床の最大振幅誘発応答を生成するパルス周波数は、被験者間で異なり得る。いくつかの実施形態では、パルス周波数は、5~200、5~150、5~100、5~50、50~200、50~150、50~100、100~200、100~150、または150~200Hz(または前述の値のいずれか2つを含む範囲)で変化し、一定のパルス周波数と比較して治療応答を高めることができる。パルス周波数の変更は、パルス送達のタイミングを直接変更することによって、または有効パルス周波数を変更するためにパルスごとにタイミングを固定して交互の刺激振幅を維持することによって実施することができる。例えば、2つのパルスのうちの1つごとに、ニューロンまたは神経の動員のしきい値以下である低い刺激振幅に設定すると、有効パルス周波数を1/2だけ減少させることができる。いくつかの実施形態では、パルス周波数パラメータの変化率は、0.001~10,000Hz/sの間であり得る。いくつかの実施形態では、様々なパルス周波数は、手の振戦に関連する病理学的皮質動態を変調する脳内の活動を生成し得る。様々なパルス周波数のさらなる利点は、このタイプの刺激が、日常生活の間に経験するタッピング、圧力、接触、および/または振動感覚と同様のより自然な感覚異常を誘発することができることである。
【0238】
一実施形態では、パルス周波数は、約1~約5000Hz、約1Hz~約500Hz、約5Hz~約50Hz、約50Hz~約300Hz、もしくは約150Hz、または前述の値のいずれか2つを含む他の範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、パルス周波数は1kHz~20kHzであり得る。
【0239】
図54C1図54C2は、正中神経1202および橈骨神経1204に二相性のパターン化された刺激を送達するデバイス34の実施形態を示し、先行する脈拍位相は、(1)予め指定された期間(図54C1)、(b)予め指定された数のバースト(図54C1)、または(c)予め指定された数の脈拍(図54C2)の後に変化または交互する(例えば、電極1から電極2へと流れる電流の陰極の第1の位相の1つまたは複数のパルスまたはバーストと、それに続く電極2から電極1へ、またはその逆に流れる電流の陽極の第1の位相の1つまたは複数のパルスまたはバースト)。このようにして、送達される刺激パルスの少なくともいくつかは、一定の陰極の第1の位相パターンまたは一定の陽極の第1の位相パターン(例えば、図54A)を有する刺激パルスのすべてとは対照的に、異なる先行する第1の位相を有する。
【0240】
図54C1に示すように、先行するパルス位相は、予め指定された期間またはバーストの数の各パルス中のパルス位相A1214(例えば、電極1から電極2へのパルス中に最初に電流が流れる)である。図54C1の図示の実施形態では、先行パルス位相A1214は、一連の3つのバーストの間維持され、各バーストは3つのパルスを含む。その後に、先頭のパルス位相は、パルス位相B1216(例えば、電極2から電極1へのパルス中に最初に電流が流れる)に交番する。
【0241】
図54C1の図示の実施形態では、先行パルス位相B1216は、一連の3つのバーストの間維持され、各バーストは3つのパルスを含む。図54C1は例示的なものにすぎず、先行するパルス位相の変動を例示されたバーストまたはパルスの数に限定することを意図するものではない。さらに、図54C1は、複数の神経(例えば、正中神経および橈骨神経)にわたって生じる変動を示しているが、本開示はそのように限定されない。開示された変形形態は、単一の神経のみに適用することができる。
【0242】
図54C2に示すように、先行するパルス位相は、1パルスのパルス位相A1214(例えば、電極1から電極2へのパルス中に最初に電流が流れる)である。その後に、先行するパルス位相は、第2のパルス中にパルス位相B1216(例えば、電極2から電極1へのパルス中に最初に電流が流れる)に交互する。この交互のパターンは、ある間隔で連続的に繰り返すことができる。図54C2は例示的なものにすぎず、パルス位相の変動を、先行するパルス位相間を交互にするための図示のパルス数または間隔に限定することを意図するものではない。例えば、先行する第1のパルスの位相は、先行するパルス位相B1216に交互になる前に、2つ以上のパルスについて繰り返すことができる。さらに、第2のパルスの進み位相は、第1のパルスの進み位相に交互に戻る前に、2つ以上のパルスについて繰り返すことができる。さらに、図54C2は、単一の神経にわたって生じる変化を示しているが、本開示はそのように限定されない。開示された変形例は、複数の神経(例えば、正中神経および橈骨神経または尺骨神経)に適用することができる。
【0243】
いくつかの実施形態では、先行する陰極または陽極の第1の位相の一定パターンを使用する長時間の経皮刺激セッションは、各パルスが一方向に電流を流し、次いでパルス中に電流を反転させる(例えば、二相性)ことによって電荷を均衡させることを意図しているにもかかわらず、電極-皮膚界面に電気化学的変化を引き起こす可能性がある。したがって、二相性の操作中に電気化学的変化が起こり、皮膚を横切る電流の流れによって引き起こされる皮膚内の荷電分子の動きに起因する不快感および有害な生物学的効果(例えば、皮膚刺激)を引き起こす可能性がある。図54C1および図54C2に示すように、刺激セッション内の少なくともいくつかのパルスの進み位相を交互にすることにより、そのような有害な生物学的影響を緩和することができる。
【0244】
図54D1は、動的な振戦周波数整合を用いるデバイス34の一実施形態を示す。いくつかの実施形態では、デバイス34は、振戦周波数の変化に少なくとも部分的に基づいて、正中神経1202および/または橈骨神経1204へのパターン化刺激のバースト周波数を動的に変化させる。いくつかの実施形態では、正中神経1202および橈骨神経1204への刺激の周波数は、振戦周波数のリアルタイムの測定された変化を動的に追跡する。図54D2に示すように、いくつかの実施形態では、第1の神経(例えば、正中神経1202)への刺激の周波数は、振戦の第1の位相(例えば、下方向1224に移動する手)を追跡し、第2の神経(例えば、橈骨神経1204)への刺激は、振戦の異なる位相(例えば、上方向1222に移動する手)を追跡する。
【0245】
いくつかの実施形態では、振戦周波数は、例えば、約4Hz~約12Hz、約3Hz~約6Hz、または約3Hz、4Hz、5Hz、6Hz、7Hz、8Hz、9Hz、10Hz、11Hz、もしくは12Hz、または前述の値のいずれか2つを含む範囲であり得る。場合によっては、病理学的振戦周波数は、個々の患者について、例えば、タスク間で2Hzを超え、同じタスクで経時的に最大32%変化し得る。いくつかの実施形態では、位相ロックバースト周波数対振戦周波数は、治療効果を改善することができる。
【0246】
図54D1に示すように、正中および橈骨刺激のバースト周波数は、最初に振戦周波数Aを1/振戦1218の周期と一致させることができる。次いで、振戦周波数は、振戦周波数Bに変化し得る。バースト周波数は、振戦周波数に整合し続けるように、1/振戦1220の異なる周期で振戦周波数Bに変化することができる。
【0247】
図54D2に示すように、いくつかの実施形態では、正中神経刺激および橈骨神経刺激のタイミングは、患者の振戦の測定されたリアルタイム位相に基づいて決定することができる。例えば、振戦が位相0~180度の間(例えば、下方向324に移動する手)にある間に正中神経刺激を送達することができ、一方、振戦が位相180~360度の間(例えば、上方向1222に移動する手)にあるときに橈骨神経刺激を送達することができる。他の実施形態では、振戦が位相0~180度の間(例えば、下方向1224に移動する手)にある間に橈骨神経刺激を送達することができ、振戦が位相180~360度の間(例えば、上方向1222に移動する手)にあるときに正中神経刺激を送達することができる。
【0248】
いくつかの実施形態では、異なる位相の持続時間は非対称である。例えば、いくつかの実施形態では、第1の位相の持続時間(例えば、下方向1224に移動する手)は、第2の位相の持続時間(例えば、上方向1222に移動する手)と同じではない。いくつかの実施形態では、デバイス34は、振戦の非対称位相に少なくとも部分的に基づいて、第1の神経および第2の神経に非対称刺激を送達する。図54D1および図54D2は例示にすぎず、神経刺激と患者の振戦のリアルタイム位相との間の関連するタイミングの変動を限定することを意図していない。さらに、図54D1および図54D2は、複数の神経(例えば、正中神経および橈骨神経)にわたって生じる変動を示しているが、本開示はそのように限定されない。開示された変形形態は、単一の神経のみに適用することができる。
【0249】
いくつかの実施形態では、デバイス34の1つまたは複数のセンサ112は、患者の振戦周波数および/または振戦の位相をリアルタイムで測定する目的で患者の動きデータを追跡する。振戦周波数が観測されると、デバイス34はその周波数を意味的入力パラメータとして使用することができる。1つまたは複数のセンサ112(例えば、慣性測定ユニット(IMU)、加速度計、ジャイロスコープなど)は、患者の四肢の動作を測定して、デバイス34が動作データを生成し、動作データから振戦周波数を決定し、測定された動きに一致または密接に一致する(例えば、位相ロック)ようにバースト周波数を設定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、センサ112として構成された加速度計は、治療セッション中に振戦を受動的に測定する。いくつかの実施形態では、デバイス34は、1つまたは複数のセンサ112を使用して、変化する振戦特性を連続的に追跡する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のハードウェアプロセッサ108,152は、位相を分析し、それに応じて正中神経刺激1202または橈骨神経刺激1204をトリガする。
【0250】
いくつかの実施形態では、図54D2に示すように、正中神経刺激1202と橈骨神経刺激1204とを切り替えるための位相カットオフ(例えば、0度および180度)を患者に合わせて個別化することができる。例えば、複数の異なる位相カットオフおよび範囲を、一連の刺激セッションに使用することができる(例えば、0、30、60、90,120,150,180,210,240,270,300,330、および360度、または前述の値のいずれか2つを含む範囲)。デバイス34は、最良の振戦軽減をもたらす位相カットオフを使用することができる。上述したように、位相カットオフは、例えば、振戦の測定位相に応じて対称的または非対称的であり得る。
【0251】
いくつかの実施形態では、動的な振戦周波数整合のバースト周波数は、測定された振戦周波数の周りの約、少なくとも約、または約0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、または6Hz以上または6Hz以下の窓(または前述の値のいずれか2つを含む範囲)、またはそれらの任意の組み合わせを中心とする。特定の実施形態では、バースト周波数変動は、経時的に病的振動周波数と動的に一致する。いくつかの実施形態では、測定された振戦周波数の変化率は、0.001Hz/秒(すなわち、バースト周波数の最も遅い変化率は、100秒ごとに0.1Hzの増分である)~100Hz/秒(すなわち、8Hzのバースト周波数の増分であるバースト周波数の最も速い変化率が、振戦サイクルごとに変化し、切り上げられる)であり得る。
【0252】
図54Eは、患者の呼吸周期(例えば、呼吸ゲーティング)に少なくとも部分的に基づいて、パターン化された刺激を第1の神経(例えば、正中神経1202)および第2の神経(例えば、橈骨神経1204)に送達するデバイス34の実施形態を示す。図54Eに示すように、いくつかの実施形態では、正中神経刺激および橈骨神経刺激のタイミングは、呼吸周期の測定されたリアルタイム位相に基づいて決定することができる。呼吸周期の第1の部分の間に刺激を送達し、次いで呼吸周期の第2の部分の間に刺激を中断すること(またはその逆)は、自律神経変調効果を高めることができる。いくつかの実施形態では、第1の標的神経は、呼吸サイクルの吸気位相中に変調することができ、次いで、呼吸サイクルの呼気位相中に第1の標的神経に刺激を加えない。このようにして、デバイス34は、呼吸サイクルの1つまたは複数の特定の位相に刺激を同期/ゲーティングするように構成することができる。
【0253】
いくつかの実施形態では、正中神経1202および橈骨神経1204への刺激は、呼吸周期の測定された変化を追跡する。図54Eに示すように、一部の実施形態では、第1および第2の神経(例えば、正中神経1202および橈骨神経1204)への刺激は、呼吸周期の第1の部分(例えば、呼気1226)の間に発生し、呼吸周期の第2の部分(例えば、吸気1228)の間に中断される。いくつかの実施形態では、次の呼気中に第1および第2の神経を再刺激し、その後の吸気中に刺激を中断することによってサイクルを繰り返すことができる。第1の部分(刺激オン)および第2の部分(刺激オフ)は、呼吸サイクルの呼気位相および吸気位相に対応するものとして示されているが、本開示はそのように限定されない。第1の部分および第2の部分は、呼吸周期の任意の部分に対応することができる。いくつかの実施形態では、デバイス34は、センサ112からの電圧または他の信号をリアルタイムで分析することができ、患者の呼吸周期の異なる特徴を検出することができる。センサ112によって検出される特徴は、例えば、所定の値に達する、所定の値を超える、または所定の値未満であるピーク、トラフ、および勾配を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、呼吸周期は、各部分がオンまたはオフ刺激に対応するセンサ112によって受信されたデータに基づいて、3つ以上の部分(例えば、ピーク、トラフ、勾配など)に分割することができる。
【0254】
いくつかの実施形態では、センサ112は、患者によって装着された呼吸検出デバイス(例えば、呼吸ベルト)によって担持される。いくつかの実施形態では、呼吸検出デバイスは、デバイス34と通信するために、セルラ、Bluetoothなどであってもよい通信モジュールをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、刺激のタイミングは、センサ112から受信した測定された生体信号(例えば、呼吸サイクル)のうちの1つまたは複数からの刺激をトリガするために使用されるアルゴリズムに依存し得る。例えば、特定の実施形態では、刺激は、バーストが固定持続時間であるか、1つまたは複数の測定された生体信号(例えば、呼吸サイクル)のパーセンテージであるか、周期的生体信号(例えば、呼吸サイクル)の検出された位相で終了するか、またはデバイス34に実装された他の何らかのアルゴリズムに基づいて少なくとも部分的にトリガされる。例えば、いくつかの実施形態では、デバイス34は、呼吸サイクルの吸気位相および/または呼気位相が検出されたときに刺激をトリガし、上述の値のいずれか2つを含む平均測定呼吸間隔または範囲の少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%まで続く。
【0255】
いくつかの実施形態では、デバイス34は、刺激に対してより受容的であり得る呼吸信号上の特定の点を識別することができる。いくつかの実施形態では、刺激は呼吸活動に同期しているが、刺激は必ずしも呼吸機能(例えば、1つまたは複数の呼吸数、1回換気量、または分時換気量)に影響を及ぼすかまたは実質的に影響を及ぼすように構成されていない。例えば、いくつかの実施形態では、二重末梢神経刺激(例えば、正中神経刺激1202および橈骨神経刺激1204)を呼吸サイクルの2つの異なる位相に同期させて、患者の呼吸機能に影響を与えるもしくは実質的に影響を与えることなく、および/または患者の心拍数もしくは律動に影響を与えるもしくは実質的に影響を与えることなく患者を治療することができる。
【0256】
いくつかの実施形態では、刺激は、早期呼気、後期呼気、早期吸気、および/または後期吸気に同期させることができる。刺激はまた、例えば、前述の値のいずれかの範囲および/または組み合わせを含む、吸気および/または呼気サイクルの時間的に1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、および/または10番目のデシルに同期させることができる。いくつかの実施形態では、刺激は、各呼吸サイクルの目標位相(複数可)、1回おきの呼吸サイクル、3回おきの呼吸サイクル、所定のまたは計算された呼吸サイクルの目標位相(複数可)の間オン、および呼吸サイクルの同じまたは異なる所定のまたは計算された目標位相(複数可)の間オフ、または所望の臨床結果に応じた他のパターンに連続的に同期させることができる。いくつかの実施形態では、刺激は、呼吸サイクルの第1の部分、例えば、呼気の間の第1の刺激モードと、呼吸サイクルの第2の部分、例えば、呼気および/または吸気の別の部分の間の第2の異なる刺激モードとを含むことができる。
【0257】
いくつかの実施形態では、呼吸周期の異なる位相の持続時間は非対称である。例えば、いくつかの実施形態では、第1の位相の持続時間(例えば、呼気1226)は、第2の位相の持続時間(例えば、吸気1228)と同じではない。いくつかの実施形態では、デバイス34は、呼吸周期の非対称位相に少なくとも部分的に基づいて、第1および第2の神経に非対称刺激を送達する。図54Eは例示にすぎず、神経刺激と患者の呼吸周期のリアルタイム位相との間の関連するタイミングの変動を制限することを意図していない。さらに、図54Eは、複数の神経(例えば、正中神経および橈骨神経)にわたって生じる変動を示しているが、本開示はそのように限定されない。開示された変形形態は、単一の神経のみに適用することができる。
【0258】
いくつかの実施形態では、デバイス34の1つまたは複数のセンサ112は、患者の呼吸サイクルのリアルタイムの位相を測定する目的で患者の動きデータを追跡する。呼吸サイクルが観察されると、デバイス34は、周波数を意味的入力パラメータとして使用することができる。1つまたは複数のセンサ112は、デバイス34が呼吸データを生成するために、患者の呼吸数および/または内容(呼吸数、呼吸位相、カプノグラム、オキシメトリ、肺活量測定)を測定し、呼吸データから呼吸周期の位相を決定し、測定された呼吸に少なくとも部分的に基づいて刺激をオンまたはオフにすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、呼吸検出デバイスは、治療セッション中に呼吸を受動的に測定する。いくつかの実施形態では、デバイス34は、呼吸検出デバイスを使用して変化する呼吸特性を連続的に追跡する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のハードウェアプロセッサ108,152は、呼吸周期を分析し、それに応じて正中神経刺激1202または橈骨神経刺激1204をトリガする。
【0259】
特徴または要素が本明細書で別の特徴または要素の「上に」あると言及される場合、それは他の特徴または要素の上に直接あることができ、または介在する特徴および/または要素が存在してもよい。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素の「直接上に」あると言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。特徴または要素が別の特徴または要素に「接続」、「取り付け」または「結合」されていると言及される場合、それは他の特徴または要素に直接接続、取り付けまたは結合され得るか、または介在する特徴または要素が存在し得ることも理解されよう。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素に「直接接続される」、「直接取り付けられる」、または「直接結合される」と言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。一実施形態に関して説明または図示されているが、そのように説明または図示した特徴および要素は、他の実施形態にも適用することができる。別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴への言及は、隣接する特徴に重なるまたは下にある部分を有し得ることも当業者には理解されよう。
【0260】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。例えば、本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことが意図される。「含む(comprises)」および/または「含んでいる(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではないことがさらに理解されよう。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含み、「/」と省略され得る。
【0261】
「下に(under)」、「下方に(below)」、「下側の(lower)」、「上方に(over)」、「上側の(upper)」などの空間的に相対的な用語は、本明細書では、図に示すように、1つの要素または特徴と別の要素または特徴との関係を説明するための説明を容易にするために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示す向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを包含することが意図されていることが理解されよう。例えば、図中のデバイスが反転されている場合、他の要素または特徴の「下」または「真下」にあると記載された要素は、他の要素または特徴の「上」に配向される。デバイスは、他の方向に向けられ(90度または他の向きに回転され)てもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈される。同様に、「上方に(upwardly)」、「下方に(downwardly)」、「垂直に(vertical)」、「水平に(horizontal)」などの用語は、特に明記しない限り、本明細書では説明の目的でのみ使用される。
【0262】
「第1の」および「第2の」という用語は、本明細書では様々な特徴/要素(ステップを含む)を説明するために使用され得るが、文脈がそうでないことを示さない限り、これらの特徴/要素はこれらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、ある特徴/要素を別の特徴/要素から区別するために使用され得る。したがって、以下に説明する第1の特徴/要素は、第2の特徴/要素と呼ぶことができ、同様に、以下に説明する第2の特徴/要素は、本発明の教示から逸脱することなく、第1の特徴/要素と呼ぶことができる。
【0263】
本明細書および以下の特許請求の範囲を通して、文脈上別段の要求がない限り、「含む(comprise)」という単語、ならびに「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などの変形は、様々な構成要素が方法および物品(例えば、デバイスおよび方法を含む組成物およびデバイス)において共同で使用され得ることを意味する。例えば、「含む(comprising)」という用語は、任意の記載された要素またはステップの包含を意味するが、任意の他の要素またはステップの排除を意味するものではないと理解される。しかしながら、いくつかの実施形態は、本明細書に開示する任意の数の記載された要素またはステップからなるか、または本質的になることができる。
【0264】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、例で使用される場合を含み、特に明示的に指定されない限り、用語が明示的に出現しない場合でも、すべての数字は「約」または「およそ」という語で始められているかのように読むことができる。「約(about)」または「およそ(approximately)」という語句は、記載された値および/または位置が値および/または位置の合理的な予想範囲内にあることを示すために、大きさおよび/または位置を記載するときに使用され得る。例えば、数値は、記載された値(または値の範囲)の+/-0.1%、記載された値(または値の範囲)の+/-1%、記載された値(または値の範囲)の+/-2%、記載された値(または値の範囲)の+/-5%、記載された値(または値の範囲)の+/-10%などの値を有することができる。本明細書に示す任意の数値はまた、文脈がそうでないことを示さない限り、ほぼその値を含むと理解されるべきである。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。本明細書に列挙された任意の数値範囲は、その中に包含されるすべての部分範囲を含むことが意図されている。当業者によって適切に理解されるように、ある値が開示されている場合、その値「以下」、「その値以上」および値の間の可能な範囲も開示されていることも理解される。例えば、値「X」が開示されている場合、「X以下」および「X以上」(例えば、ここで、Xは数値である)も開示されている。また、本出願全体を通して、データはいくつかの異なるフォーマットで提供され、このデータは終点および始点、ならびにデータ点の任意の組み合わせの範囲を表すことも理解されたい。例えば、特定のデータ点「10」および特定のデータ点「15」が開示されている場合、10および15より大きい、それ以上、それ未満、それ以下、およびそれに等しいこと、ならびに10から15の間が開示されていると見なされることが理解される。また、2つの特定のユニット間の各ユニットも開示されていることが理解される。例えば、10および15が開示されている場合、11、12、13、および14も開示されている。
【0265】
様々な例示的な実施形態が上述されているが、特許請求の範囲によって説明されるような本発明の範囲から逸脱することなく、様々な実施形態に対していくつかの変更のいずれかを行うことができる。例えば、様々な記載された方法ステップが実行される順序は、代替実施形態ではしばしば変更されてもよく、他の代替実施形態では、1つまたは複数の方法ステップは完全にスキップされてもよい。様々なデバイスおよびシステムの実施形態の任意の特徴は、いくつかの実施形態に含まれてもよく、他の実施形態に含まれなくてもよい。したがって、前述の説明は、特許請求の範囲に記載されているように本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【0266】
本明細書に含まれる例および例示は、限定ではなく例示として、主題を実施することができる特定の実施形態を示す。上述したように、本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を利用し、そこから導出することができる。本発明の主題のそのような実施形態は、2つ以上が実際に開示されている場合、単に便宜上、および本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念に自発的に限定することを意図せずに、「発明」という用語によって個々にまたは集合的に本明細書で言及され得る。したがって、本明細書では特定の実施形態を図示および説明してきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成を、図示の特定の実施形態の代わりに用いることができる。本開示は、様々な実施形態のありとあらゆる適応または変形を網羅することを意図している。上記の実施形態の組み合わせ、および本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態は、上記の説明を検討すれば当業者には明らかであろう。本明細書に開示する方法は、医師が行う特定の動作を含むが、しかし、それらは、明示的にまたは暗示的に、それらの動作の任意の第三者命令を含むこともできる。例えば、「求心性末梢神経を経皮的に刺激する」などの行為は、「求心性末梢神経の刺激を指示する」ことを含む。
図1
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図54A
図54B
図54C1
図54C2
図54D1
図54D2
図54E
【国際調査報告】