(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-14
(54)【発明の名称】立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20240806BHJP
G06Q 10/0875 20230101ALI20240806BHJP
【FI】
G06Q10/083
G06Q10/0875
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506584
(86)(22)【出願日】2022-03-31
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2022084621
(87)【国際公開番号】W WO2023015916
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202110920773.1
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518238469
【氏名又は名称】浙江立▲ビアオ▼机器人有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG LIBIAO ROBOTS CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】夏慧玲
(72)【発明者】
【氏名】朱建強
(72)【発明者】
【氏名】徐▲かく▼晶
(72)【発明者】
【氏名】馬鳴
【テーマコード(参考)】
5L010
【Fターム(参考)】
5L010AA16
(57)【要約】
立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムを提供する。方法は、対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得する取得ステップ(S11)と、前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と立体仕分けロボットの情報とを紐付け、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものである紐付けステップ(S12)と、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする仕分けステップ(S13)と、を含み、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。立体仕分けシステムにおいて、異なる貨物かごまたは仕分け貨物棚、または構造が複雑で、乱れている仕分け貨物棚に対して、異なる貨物かごまたは仕分け貨物棚の情報を識別する仕分け制御方法で仕分けを実現することができ、貨物かごまたは仕分け貨物棚によって制限されない立体仕分けを実現することができる。
【選択図】
図1b
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得する取得ステップと、
前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と立体仕分けロボットの情報とを紐付け、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものである紐付けステップと、
前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする仕分けステップと、を含み、
前記プロパティ情報が前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記仕分け貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む
ことを特徴とする立体仕分け方法。
【請求項2】
前記仕分け貨物棚の貨物かごユニットの属性データを取得するステップと、
前記属性データに基づいて、前記対象オーダーにおける仕分け待ち貨物をマッチングし、仕分け待ち貨物と前記貨物かごユニットとの対応関係テーブルを生成するステップと、をさらに含み、
前記属性データが寸法データ、容積データおよびタイプデータのうちの1種または複数種の組み合わせを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の立体仕分け方法。
【請求項3】
前記取得ステップは、
RFIDにより前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得することをさらに含み、
前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含み、
前記仕分け貨物棚の構造データが前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごユニットの位置情報を示し、
前記貨物かごユニットの位置情報が、仕分け貨物棚により構築された座標系における前記貨物かごユニットの位置を示す
ことを特徴とする請求項1または2に記載の立体仕分け方法。
【請求項4】
前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けするステップは、
前記仕分け待ち貨物の、該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれる仕分け情報を解析するステップと、
前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得するステップと、
該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れるステップと、を含む
ことを特徴とする請求項3に記載の立体仕分け方法。
【請求項5】
現在仕分け待ち貨物に対応する仕分け貨物棚の番号を調べるステップと、
該仕分け貨物棚の番号と、紐付けた仕分け貨物棚の番号とが一致する場合、該仕分け貨物棚に入れることを決定するステップと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項4に記載の立体仕分け方法。
【請求項6】
オーダー更新ステップをさらに含み、前記オーダー更新ステップは、
前記対象オーダーのすべての貨物の仕分けが完了したあと、現在オーダー状態を「完了」に更新するステップと、
現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の立体仕分け方法。
【請求項7】
前記仕分けロボットが複数あり、前記対象オーダーの処理の間、前記立体仕分けロボットと前記対象仕分け貨物棚との紐付け関係が唯一である
ことを特徴とする請求項6に記載の立体仕分け方法。
【請求項8】
立体仕分けロボットであって、
取得ユニットと、紐付けユニットと、仕分けユニットとを備え、
前記取得ユニットは、対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得するように構成され、
前記紐付けユニットは、前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と立体仕分けロボットの情報とを紐付け、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものであるように構成され、
前記仕分けユニットは、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けするように構成され、
前記プロパティ情報が前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記仕分け貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む
ことを特徴とする立体仕分けロボット。
【請求項9】
前記取得ユニットは、さらに、前記仕分け貨物棚の貨物かごユニットの属性データを取得し、前記属性データに基づいて、前記対象オーダーにおける仕分け待ち貨物をマッチングし、仕分け待ち貨物と前記貨物かごユニットとの対応関係テーブルを生成するように構成され、
前記属性データが寸法データ、容積データおよびタイプデータのうちの1種または複数種の組み合わせを含む
ことを特徴とする請求項8に記載の立体仕分けロボット。
【請求項10】
前記取得ユニットは、RFIDリーダーにより下記の方式で情報の取得を実現し、
前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得し、前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含み、
前記仕分け貨物棚の構造データが前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごユニットの位置情報を示し、
前記貨物かごユニットの位置情報が、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す
ことを特徴とする請求項8または9に記載の立体仕分けロボット。
【請求項11】
前記仕分けユニットは、さらに、前記仕分け待ち貨物の、該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれる仕分け情報を解析し、前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得し、該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れるように構成される
ことを特徴とする請求項8~10のいずれか1項に記載の立体仕分けロボット。
【請求項12】
前記立体仕分けロボットが複数あり、前記仕分けユニットが前記対象オーダーを処理する間、前記立体仕分けロボットと前記仕分け貨物棚との紐付け関係が唯一である
ことを特徴とする請求項8~11のいずれか1項に記載の立体仕分けロボット。
【請求項13】
立体仕分けシステムであって、
立体仕分けロボットと、サーバと、仕分け貨物棚とを含み、前記仕分けロボットは、
対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得する取得ステップと、
前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と仕分けロボット情報とを紐付け、前記紐付けの関係は、前記サーバにより対象オーダーと紐付けの関係とを関連付ける紐付けステップと、
前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする仕分けステップと、を実行し、
前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む
ことを特徴とする立体仕分けシステム。
【請求項14】
前記仕分けロボットは、下記の方式で取得ステップを実行し、
RFIDにより前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得し、
前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含み、
前記仕分け貨物棚の構造データが前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごユニットの位置情報を示し、
前記貨物かごユニットの位置情報が、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す
ことを特徴とする請求項13に記載の立体仕分けシステム。
【請求項15】
前記仕分けロボットは、下記の方式で仕分けステップを実行し、
前記仕分け待ち貨物の仕分け情報を解析し、前記仕分け情報に該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれ、
前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得し、
該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れる
ことを特徴とする請求項13または14に記載の立体仕分けシステム。
【請求項16】
前記仕分けロボットは、下記の方式で仕分けステップを実行し、
前記仕分け待ち貨物の仕分け情報を解析し、前記仕分け情報に該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれ、
前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得し、
該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れる
ことを特徴とする請求項13~15のいずれか1項に記載の立体仕分けシステム。
【請求項17】
前記サーバは、オーダー更新ステップを実行し、前記オーダー更新ステップは、
前記対象オーダーのすべての貨物の仕分けが完了したあと、現在オーダー状態を「完了」に更新するステップと、
現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項13~16のいずれか1項に記載の立体仕分けシステム。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリに前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能なコマンドが記憶されており、前記コマンドが前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサにより請求項1~7のいずれか1項に記載の立体仕分け方法が実行される
ことを特徴とする演算機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、仕分けロボットの技術分野に属し、特に、立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムに関する。
【0002】
(関係出願の相互参照)
本出願は、2021年08月11日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202110920773.1であり、名称「立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステム」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その内容のすべては本出願に参照として取り込まれる。
【背景技術】
【0003】
仕分けロボット(Sorting robot)は、センサと識別機構とを備え、仕分け動作を実行するロボットであり、貨物の仕分けを素早く行うためものである。
【0004】
従来の仕分けロボットは、プラットフォームに基づく仕分けロボット、または仕分けロボットアームがある。集配センターでは、貨物を袋からコンベアに乗せ、目的地に対応する仕分け袋の位置まで走行したあと、貨物をコンベアから転落させたり握持したりすることにより目的地に対応する仕分け袋に入れ、これによって仕分けする。
【0005】
現在の仕分けロボットは、配置が完了したあと、効率の比較的高い仕分けを実現することができるが、仕分け袋に対して平面に合わせて標準化し、位置を制限するように配置する必要があるため、効率のより高い仕分けニーズを満たすことができない。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施例は、立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムを提供し、仕分け効率および仕分けのスペース効率を向上させる技術的目的を実現する。
【0007】
立体仕分け方法であって、該立体仕分け方法は、対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得する取得ステップと、前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と立体仕分けロボットの情報とを紐付け、任意で、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものである紐付けステップと、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする仕分けステップと、を含み、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0008】
任意で、該方法は、前記仕分け貨物棚の貨物かごユニットの属性データを取得するステップと、前記属性データに基づいて、前記対象オーダーにおける仕分け待ち貨物をマッチングし、仕分け待ち貨物と前記貨物かごユニットとの対応関係テーブルを生成するステップと、をさらに含み、前記属性データが寸法データ、容積データおよびタイプデータのうちの1種または複数種の組み合わせを含む。
【0009】
任意で、前記取得ステップは、
【0010】
RFIDにより前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得することをさらに含み、前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含み、前記仕分け貨物棚の構造データが前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごユニットの位置情報を示し、前記貨物かごユニットの位置情報が、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す。
【0011】
任意で、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けするステップは、前記仕分け待ち貨物の、該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれる仕分け情報を解析するステップと、前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得するステップと、該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れるステップと、を含む。
【0012】
任意で、該方法は、現在仕分け待ち貨物に対応する仕分け貨物棚の番号を調べるステップと、該仕分け貨物棚の番号と、紐付けた仕分け貨物棚の番号とが一致する場合、該仕分け貨物棚に入れることを決定するステップと、をさらに含む。
【0013】
任意で、該方法は、オーダー更新ステップをさらに含み、前記オーダー更新ステップは、前記対象オーダーのすべての貨物の仕分けが完了したあと、現在オーダー状態を「完了」に更新するステップと、現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除するステップと、を含む。
【0014】
任意で、前記仕分けロボットが複数あり、前記対象オーダーの処理の間、前記仕分けロボットと前記対象仕分け貨物棚との紐付け関係が唯一である。
【0015】
立体仕分けロボットであって、立体仕分けロボットは、取得ユニットと、紐付けユニットと、仕分けユニットとを備え、前記取得ユニットは、対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得するように構成され、前記紐付けユニットは、前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と立体仕分けロボットの情報とを紐付け、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものであるように構成され、前記仕分けユニットは、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けするように構成され、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該仕分け貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0016】
任意で、前記取得ユニットは、さらに、前記仕分け貨物棚の貨物かごユニットの属性データを取得し、前記属性データに基づいて、前記対象オーダーにおける仕分け待ち貨物をマッチングし、仕分け待ち貨物と前記貨物かごユニットとの対応関係テーブルを生成するように構成され、前記属性データが寸法データ、容積データおよびタイプデータのうちの1種または複数種の組み合わせを含む。
【0017】
任意で、前記取得ユニットは、RFIDリーダーにより下記の方式で情報の取得を実現し、前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得し、前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含み、前記仕分け貨物棚の構造データが前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごユニットの位置情報を示し、前記貨物かごユニットの位置情報が、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す。
【0018】
任意で、前記仕分けユニットは、さらに、前記仕分け待ち貨物の、該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれる仕分け情報を解析し、前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得し、該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れるように構成される。
【0019】
任意で、前記立体仕分けロボットが複数あり、前記仕分けユニットが前記対象オーダーを処理する間、前記立体仕分けロボットと前記対象仕分け貨物棚との紐付け関係が唯一である。
【0020】
立体仕分けシステムであって、該立体仕分けシステムは、仕分けロボットと、サーバと、仕分け貨物棚とを含み、前記仕分けロボットは、対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得する取得ステップと、前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と仕分けロボット情報とを紐付け、任意で、前記紐付けの関係は、前記サーバにより対象オーダーと紐付けの関係とを関連付ける紐付けステップと、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする仕分けステップと、を実行し、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0021】
任意で、前記仕分けロボットは、下記の方式で取得ステップを実行し、RFIDにより前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得し、前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含み、前記仕分け貨物棚の構造データが前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごユニットの位置情報を示し、前記貨物かごユニットの位置情報が、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す。
【0022】
任意で、前記立体仕分けロボットは、下記の方式で仕分けステップを実行し、前記仕分け待ち貨物の仕分け情報を解析し、前記仕分け情報に該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれ、前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得し、該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れる。
【0023】
任意で、前記立体仕分けロボットは、下記の方式で仕分けステップを実行し、前記仕分け待ち貨物の仕分け情報を解析し、前記仕分け情報に該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれ、前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得し、該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れる。
【0024】
任意で、前記サーバは、オーダー更新ステップを実行し、前記オーダー更新ステップは、前記対象オーダーのすべての貨物の仕分けが完了したあと、現在オーダー状態を「完了」に更新するステップと、現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除するステップと、を含む。
【0025】
演算機器であって、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、前記メモリに前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能なコマンドが記憶されており、前記コマンドが前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサにより上記の立体仕分け方法が実行される。
【0026】
本出願に係る立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムは、対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得し、前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と仕分けロボット情報とを紐付け、対象オーダーと関連付け、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする。立体仕分けシステムにおいて、異なる貨物かごまたは仕分け貨物棚、または構造が複雑で、乱れている仕分け貨物棚に対して、異なる貨物かごまたは仕分け貨物棚の情報を識別する仕分け制御方法で仕分けを実現することができ、貨物かごまたは仕分け貨物棚によって制限されない立体仕分けを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
説明する図面は、本出願の一部として、本出願に対する理解のためのものであり、本出願の例示的な実施例およびその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を限定するものではない。
【
図1a】本出願の実施例による立体仕分けシステムの模式的構成図である。
【
図1b】本出願の実施例による立体仕分け方法の模式的フローチャートである。
【
図1c】本出願の実施例による立体仕分け貨物棚の模式的構成図である。
【
図1d】本出願の実施例による立体仕分け貨物棚の模式的構成図である。
【
図2】本出願の実施例による立体仕分け方法の模式的フローチャートである。
【
図3】本出願の実施例による立体仕分け方法の模式的フローチャートである。
【
図4】本出願の実施例による立体仕分け方法の模式的フローチャートである。
【
図5】本出願の実施例による立体仕分け方法の模式的フローチャートである。
【
図6】本出願の実施例による立体仕分けロボットの模式的構成図である。
【
図7】本出願の実施例による立体仕分けシステムの実行プロセスの模式的フローチャートである。
【
図8】本出願の実施例による演算機器の模式的構成図である。
【
図9】本出願の実施例による読取可能な媒体の模式的構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本出願の実施例は、立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムを提供し、仕分け効率および仕分けのスペース効率を向上させる技術的目的を実現する。
【0029】
以下、
図1aを参照しながら、本出願の実施例による立体仕分けシステムを説明する。本出願において、立体仕分けシステムは、立体仕分けロボット1と、サーバ2と、仕分け貨物棚3とを含む。選択可能な一形態として、前記立体仕分けロボット1は、複数設置され、バス(例えばCAN)により能動方式で仕分けの場に取り付けられる。前記仕分け貨物棚は、前記立体仕分けロボットに対して挿抜することにより接触通信するように構成されるが、無論、無線方式で非接触でデータのやり取りを行うように構成されてもよく、ここで限定されない。前記仕分けロボット1は、サポーターを介して、横方向移動機構および縦方向移動機構により複数層を有する立体構造の仕分け貨物棚に対して識別,仕分けタスクを実行する。そして、前記仕分けロボット1に回動プレートまたは仕分け貨物棚に貨物を入れる装置が設置され、前記仕分けロボット1が卓上仕分けロボットまたは平面仕分けロボットと協働して特定のバッチのオーダーに基づく仕分けタスクを行うことができる。前記サーバ2は、仕分けバッチ、仕分けオーダー、ローカルエリアネットワークまたは領域内の複数の立体仕分けロボットを制御するとともに、立体仕分けロボットと仕分け貨物棚との紐付け関係を制御し、該紐付け関係が特定のバッチの特定のオーダーに基づくものである。
【0030】
これに基づいて、
図1bに示すように、本出願に係る立体仕分け方法は、下記のステップを含む。
【0031】
取得ステップS11:対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得し、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該仕分け貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0032】
図1cに示すように、立体仕分けシステムにおいて、前記仕分け貨物棚が複数ある。例えば、現在の対象仕分け貨物棚は、番号が001であり、そのプロパティ情報に少なくとも該仕分け貨物棚の構造データが含まれる。例えば、001番貨物棚の構造が4行3列であり、立体仕分けロボットにより該貨物棚を識別したあと、仕分け待ち貨物を3行目かつ2列目の貨物かご内に入れる場合、立体仕分けロボットが該構造および位置に従って貨物を入れればよい。前記構造データは、仕分け貨物棚のタイプによって区別してもよく、例えば型番X001が4行3列の矩形仕分け貨物棚であり、型番Y001が8行5列の矩形仕分け貨物棚である。
【0033】
紐付けステップS12:前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と立体仕分けロボットの情報とを紐付け、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものである。
【0034】
あるオーダーA002の仕分けタスクの場合、該オーダーA002に10000件の仕分けタスクがあり、該オーダーA002の場合、立体仕分けロボットは、仕分け過程において、貨物の仕分けを精確に遂げるように対象仕分け貨物棚001と紐付けする必要がある。
【0035】
サーバとCANバスとの協働により制御するシステムにおいて、前記現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係は、前記現在貨物棚を前記仕分けロボットの作業ステーションに挿入することにより実現する。
【0036】
サーバ側では、バッチ、オーダーおよびオーダー完了状況に対して管理およびデータ収集を行うため、本実施例において、サーバは、各仕分け貨物棚または貨物かごのプロパティ情報を記憶し、立体仕分けロボットと、処理中のオーダー、紐付け相手の仕分け貨物棚または貨物かごとの関係を記憶し更新する。
【0037】
仕分けステップS13:前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする。
【0038】
該実施例において、立体仕分けロボットは、処理すべきオーダーおよび仕分けタスクに対するサーバの制御に従って動作するように構成される。立体仕分けロボットは、仕分け対象が貨物であり、対象位置が仕分け貨物棚または貨物かごの上記のプロパティ情報により確定される。
【0039】
図1d、
図1cを参照し、本出願に係る前記仕分け貨物棚は、任意の構造または形状の仕分け貨物棚または貨物かごであり得る。一般的な仕分け貨物棚または貨物かごが貨物または仕分けラインに基づいて配置され、仕分け貨物棚は、構造が同一ではなく、複数の貨物棚をつなぎ合わせて形成されたものがよくある。本実施例において、仕分け貨物棚のより詳細な情報を取得するため、下記のステップをさらに含む。
【0040】
【0041】
S21:前記仕分け貨物棚の貨物かごユニットの属性データを取得し、属性データが寸法データ、容積データおよびタイプデータのうちの1種または複数種の組み合わせを含む。
【0042】
割り当て待ち貨物に対して、容易に仕分け、素早く仕分け、仕分けに適する貨物かごへの割り当てを行うように、各貨物かごユニットの寸法、容積およびタイプを取得し、相応の仕分けタスクの割り当てを行う。
【0043】
S22:前記属性データに基づいて、前記対象オーダーにおける仕分け待ち貨物をマッチングし、仕分け待ち貨物と前記貨物かごユニットとの対応関係テーブルを生成する。
【0044】
各仕分け待ち貨物は、それぞれ1つまたは複数の貨物かごユニットと仕分けタスクに基づく対応関係を有する。前記仕分けロボットは、該対応関係に基づいて、精確な仕分けを遂げる。
【0045】
図1に示す取得ステップについて、RFIDにより前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得し、前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0046】
無論、前記対象仕分け貨物棚に配置されるRFIDのタグカードに、該対象仕分け貨物棚のIDのみが記憶され、該対象仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方が前記立体仕分けロボットにより取得できるようにサーバに記憶されるようにしてもよい。
【0047】
前記仕分け貨物棚の構造データは、前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごの情報を示す。
【0048】
前記貨物かごユニットの位置情報は、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す。
【0049】
RFIDを読み取る上記の方式は、立体仕分けシステムにおいて可動な仕分け貨物棚が設置される場合の好ましい形態である。001番仕分けロボットがオーダーA002の仕分けタスクを受ける場合、仕分けを効率よく遂げるには、該001番仕分けロボットに対して9つの可動な仕分け貨物棚(X010番~X090番)を配備して該オーダーを処理する。
【0050】
型番X001の可動な仕分け貨物棚が仕分けに使用する場合、前記001番仕分けロボットが前記X010番可動な仕分け貨物棚のRFIDタグを読み取ることにより、該対象矩形仕分け貨物棚が型番X001(型番X001が4行3列の矩形仕分け貨物棚である)であることが確認され、読み取りにより該対象矩形仕分け貨物棚が4行3列で並べて合計で12個の使用可能な貨物かごを有する情報を取得した場合、該対象仕分け貨物棚を座標系に基づいて12個の使用可能な貨物かごをそれぞれ表すと、X1Y1(1、1)で1行目かつ1列目の貨物かごを表し、X1Y2(1、2)で1行目かつ2列目の貨物かごを表し、このようにして、X4Y3(4、3)で4行目かつ3列目の貨物かごを表すまでマークすることができる。
【0051】
前記対象オーダーのオーダーA002の処理の間、前記立体仕分けロボットと前記対象仕分け貨物棚との紐付け関係が唯一であり、つまり、該001番仕分けロボットは、X010番可動な仕分け貨物棚への仕分けを終えたあと、続いてX020番可動な仕分け貨物棚の仕分けを行う。
【0052】
図3に示すように、仕分けステップは、下記の実現方式により行われる。
【0053】
S31:前記仕分け待ち貨物の仕分け情報を解析し、前記仕分け情報に該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれる。
【0054】
S32:前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得する。
【0055】
S33:該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れる。
【0056】
上記のステップは、
図1~2に示す内容およびその例に従って行うことができ、無論、ある仕分け待ち貨物を仕分けするには、RFIDによりプロパティ情報を読み取る方式および対応関係テーブルを検索する方式に限定されない。
【0057】
図4は、本出願に係る仕分け貨物棚の識別に関するプロセスを示し、該プロセスは、下記のステップを含む。
【0058】
S41:現在仕分け待ち貨物に対応する仕分け貨物棚の番号を調べる。
【0059】
S42:該仕分け貨物棚の番号と、紐付けた仕分け貨物棚の番号とが一致する場合、該仕分け貨物棚に入れることを決定する。
【0060】
仕分けロボットが
図3に示す内容および対応の説明に関する仕分け動作を実行する前、
図4に示すステップを実行する。
【0061】
上記の例において、001番仕分けロボットが、ある仕分け待ち貨物の仕分けを行う前、貨物を入れる対象の貨物かごが位置する仕分け貨物棚または仕分け貨物かごが、紐付けたものであるか否かを確認する必要があり、間違った仕分け貨物棚または仕分け貨物かごと識別された場合、再確認または故障警報を行い、これによって誤入れを防止する。
【0062】
図5は、本出願に係る仕分け貨物棚の識別に関するプロセスを示し、該プロセスがオーダー更新ステップを含む。
【0063】
S51:前記対象オーダーのすべての貨物の仕分けが完了したあと、現在オーダー状態を「完了」に更新する。
【0064】
001番仕分けロボットが002番オーダーの仕分けタスクを終えたあと、サーバ側では002番オーダーの状態を「完了」に更新し、該バッチの他のオーダーの処理を実行する。
【0065】
S52:現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除する。
【0066】
任意で、サーバとCANバスとの協働により制御するシステムにおいて、前記現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係は、前記現在貨物棚を前記仕分けロボットの作業ステーションに挿入することにより実現し、現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除することは、前記現在貨物棚を仕分けロボットから抜くことにより実現する。該方式が好ましい一態様である。
【0067】
オーダーを容易に管理するため、002番オーダーが完了したとき、仕分けロボットと現在貨物棚との紐付け関係を解除する。次のオーダーの仕分けタスクがある場合、前記仕分けロボットが
図1に示すステップおよびその説明を実行し、本実施例では説明を省略する。
【0068】
図6は、仕分けロボットを示す。該仕分けロボットは、取得ユニット61と、紐付けユニット62と、仕分けユニット63とを備える。
【0069】
取得ユニット61は、対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得するように構成され、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0070】
前記取得ユニットは、RFIDリーダーにより下記の方式で情報の取得を実現することが好ましい。
【0071】
前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得し、前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0072】
前記仕分け貨物棚の構造データは、前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごの情報を示す。
【0073】
前記貨物かごユニットの位置情報は、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す。
【0074】
無論、仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得する方式がこれに限定されなく、前記取得ユニットに対応するハードウェアの案はさまざまあり、例えば遠隔読み取り、接触型読み取り、視覚認識などの方式が挙げられる。
【0075】
紐付けユニット62は、前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と仕分けロボットの情報とを紐付け、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものであるように構成される。
【0076】
任意で、サーバとCANバスとの協働により制御するシステムにおいて、前記現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係は、前記現在貨物棚を前記仕分けロボットの作業ステーションに挿入することにより実現し、現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除することは、前記現在貨物棚を仕分けロボットから抜くことにより実現する。該方式が好ましい一態様である。
【0077】
サーバが演算機器により実現され得る。サーバ側では、バッチ、オーダーおよびオーダー完了状況に対して管理およびデータ収集を行うため、本実施例において、サーバは、各仕分け貨物棚または貨物かごのプロパティ情報を記憶し、立体仕分けロボットと、処理中のオーダー、紐付け相手の仕分け貨物棚または貨物かごとの関係を記憶し更新する。
【0078】
仕分けユニット63は、前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けするように構成される。
【0079】
前記仕分けユニット63は、さらに、前記仕分け待ち貨物の、該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれる仕分け情報を解析し、前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得し、該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れるように構成される。
【0080】
前記仕分けユニットに対応するハードウェアとして、仕分けロボット1は、サポーターを介して、横方向移動機構および縦方向移動機構により複数層を有する立体構造の仕分け貨物棚に対して識別、仕分けタスクを実行するようにすることができる。そして、前記仕分けロボット1に、回動プレートまたは仕分け貨物棚に貨物を入れる装置が設置され、前記仕分けロボット1が卓上仕分けロボットまたは平面仕分けロボットと協働して特定のバッチのオーダーに基づく仕分けタスクを行うことができる。
【0081】
図7、
図1aを参照し、本出願の実施例による立体仕分けシステムにおいて、立体仕分けシステムは、立体仕分けロボットと、サーバと、仕分け貨物棚とを含み、前記仕分けロボットが下記のステップを実行する。
【0082】
取得ステップ71:対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得し、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0083】
前記仕分けロボットは、下記の方式で取得ステップを実行する。
【0084】
RFIDにより前記対象仕分け貨物棚に設置されるタグを読み取って前記プロパティ情報を取得し、前記タグが前記仕分け貨物棚の構造データおよび前記貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。
【0085】
前記仕分け貨物棚の構造データは、前記仕分け貨物棚の縦横構造および使用可能な貨物かごの情報を示す。
【0086】
前記貨物かごユニットの位置情報は、仕分け貨物棚により構築された座標系における該貨物かごユニットの位置を示す。
【0087】
紐付けステップ72:前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と仕分けロボット情報とを紐付け、前記紐付けの関係は、前記サーバにより対象オーダーと紐付けの関係とを関連付ける。
【0088】
仕分けステップ73:前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする。前記仕分けロボットは、下記の方式で仕分けステップを実行する。
【0089】
前記仕分け待ち貨物の仕分け情報を解析し、前記仕分け情報に該仕分け貨物棚におけるある貨物かごユニットとの対応関係が含まれる。
【0090】
前記対応関係テーブルを検索し、前記仕分け貨物棚により構築された立体座標系における前記貨物かごユニットの座標値を取得する。
【0091】
該座標値を索引して位置を特定し、前記仕分け待ち貨物を該貨物かごユニットに入れる。
【0092】
前記サーバ2は、前記対象オーダーのすべての貨物の仕分けが完了したあと、現在オーダー状態を「完了」に更新し、現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除する、オーダー更新ステップを実行する。
【0093】
任意で、サーバとCANバスとの協働により制御するシステムにおいて、前記現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係は、前記現在貨物棚を前記仕分けロボットの作業ステーションに挿入することにより実現し、現在貨物棚と仕分けロボットとの紐付け関係を解除することは、前記現在貨物棚を仕分けロボットから抜くことにより実現する。該方式が好ましい一態様である。
【0094】
【0095】
図8に示す演算機器80は、例示的なものにすぎず、本出願の実施例の機能および使用範囲を限定するものではない。
【0096】
図8に示すように、サーバは、汎用の演算機器80の形式で実現される。演算機器80の構成は、上記の少なくとも1つのプロセッサ81と、上記の少なくとも1つのメモリ82と、異なるシステム要素(メモリ82およびプロセッサ81を含む)を接続するバス83とを備えるが、これらに限定されない。
【0097】
バス83は、いくつかのタイプのバス構造のうちの1種または複数種であり、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺機器用バス、プロセッサまたはさまざまなバス構造のうちの任意のバス構造を使用するローカルバスを含む。
【0098】
メモリ82には、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)821およびキャッシュメモリ822の少なくとも一方を含む揮発性メモリの形態の読取可能な媒体が含まれ、さらに、任意で、リードオンリーメモリ(ROM)823が含まれる。
【0099】
メモリ82は、1セット(少なくとも1つ)のプログラムモジュール824を備えるプログラム/ユーティリティ825をさらに含み得る。このようなプログラムモジュール824は、オペレーティングシステムシステム、1つまたは複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュールおよびプログラムデータを含むが、これらに限定されなく、これらの例のうちの1つまたは特定の組み合わせがネットワーク環境の実装を含むことがある。
【0100】
演算機器80は、1つまたは複数の外部機器84(例えば、キーボード、ポインティングデバイスなど)と通信することができ、ユーザと演算機器80とのインタラクションを可能にする1つまたは複数の機器と通信することができ、および/または該演算機器80と1つまたは複数の他の演算機器との通信を可能にする任意の機器(例えば、ルーター、モデムなど)と通信することもできる。このような通信は、入力/出力(I/O)インターフェイス85により行われる。そして、演算機器80は、ネットワークアダプタ88を介して1つまたは複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)および/またはパブリックネットワーク、例えばインターネット)と通信することもできる。図面に示すように、ネットワークアダプタ88は、バス83を介して演算機器80に使用される他のモジュールと通信することができる。図示されていないが、他のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの少なくとも一方が、演算機器80と組み合わせて使用され得、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長プロセッサ、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、データアーカイブストレージシステムなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0101】
いくつかの実施可能な形態において、本出願に係る演算機器は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリ(例えば、第1サーバ)とを備える。メモリにプログラムコードが記憶されており、プログラムコードがプロセッサにより実行されると、プロセッサにより本明細書における本出願のさまざまな例示的な実施形態による上記のシステム権限アクセス方法におけるステップが実行される。
【0102】
図9を参照し、
図1~
図5および対応する実施例による立体仕分け方法は、コンピュータ読取可能な媒体91により実現されてもよい。
図9に示すように、コンピュータ実行可能なコマンドが記憶され、すなわち、本出願に係る方法の、立体仕分けロボットが実行するプログラムコマンドであり、前記コンピュータ実行可能なコマンドまたは高速チップ実行可能なコマンドが上記の実施例による、立体仕分け方法を実行する。
【0103】
読取可能な信号媒体は、ベースバンド内または搬送波の一部として伝送されたデータ信号を含み、その中に読取可能なプログラムコードが含まれる。このように伝送されたデータ信号は、さまざまな形式を採用することができ、電磁信号、光信号またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。読取可能な信号媒体は、読取可能な記憶媒体以外の任意の読取可能な媒体であってもよく、コマンド実行システム、装置またはデバイスに使用しあるいはそれに結合して使用するプログラムを発送し、広げ、あるいは伝送することができる。
【0104】
読取可能な媒体に含まれるプログラムコードは任意の適当な媒体を用いて伝送でき、媒体として、無線、有線、光ケーブル、RFなど、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0105】
本出願の操作を実行するプログラムコードは、1種または複数種のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成される。プログラミング言語には、Java、C++などを含むオブジェクト指向プログラミング言語が含まれ、「C」プログラミング言語または類似なプログラミング言語などを含む常用の手続き型プログラミング言語がさらに含まれる。プログラムコードは、完全にユーザ演算機器で実行してもよく、部分的にユーザ機器で実行してもよく、1つの独立したソフトウェアパッケージとして実行してもよく、一部がユーザ演算機器で一部がリモート演算機器で実行してもよく、あるいは完全にリモート演算機器またはサーバで実行してもよい。リモート演算機器の場合、リモート演算機器は、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザ演算機器に接続され、あるいは、外部演算機器に接続される(例えば、サービスプロバイダによるインターネット接続を利用する)。
【0106】
プログラム製品は、1つまたは複数の読取可能な媒体の任意の組み合わせを採用することができる。読取可能な媒体は、読取可能な信号媒体または読取可能な記憶媒体であり得る。読取可能な記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体システム、制御装置またはデバイス、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。読取可能な記憶媒体のより具体的な例(全部ではない)は、1つまたは複数の導線コネクター、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含む。
【0107】
本出願の実施形態によるシステム権限アクセスのためのプログラム製品は、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)を採用し、プログラムコードを含み、演算機器で作動することができる。しかしながら、本出願に係るプログラム製品がこれに限定されなく、本文において、読取可能な記憶媒体は、コマンド実行システム、制御装置またはデバイスに使用しまたはそれに結合して使用できるプログラムを含みまたは記憶する任意の有形的な媒体であり得る。
【0108】
本出願は、本出願の実施例による方法、機器(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明される。コンピュータプログラムコマンドにより、フローチャートおよび/またはブロック図における各プロセスおよび/またはブロックと、フローチャートおよび/またはブロック図におけるプロセスおよび/またはブロックとの組み合わせを実現することができる。これらのコンピュータプログラムコマンドを、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサデバイスまたは他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサに適用して機器を構成し、これによって、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサにより実行されるコマンドによりフローチャートの1つのプロセスまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおける特定の機能を実現する。
【0109】
これらのコンピュータプログラムコマンドを、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理機器に特定の態様で機能するように指示することができるコンピュータ読取可能なメモリに記憶して、該コンピュータ読取可能なメモリに記憶されたコマンドにより、フローチャートの1つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおける特定の機能を実現するコマンド手段を含む製品を構成するようにすることもできる。
【0110】
これらのコンピュータプログラムコマンドを、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理機器にロードし、コンピュータまたは他のプログラマブル機器で一連の動作ステップが実行されるようにしてコンピュータで実施される処理を実現し、コンピュータまたは他のプログラマブル機器で実行されるコマンドが、フローチャートの1つのプロセスまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおける特定の機能を実現するためのステップを提供するようにすることもできる。
【0111】
本出願の好ましい実施例を説明したが、当業者が基本的な発明思想を理解すれば、これらの実施例に対して他の変更および修正を行うことができる。したがって、特許請求の範囲は、好ましい実施例と、本出願の範囲に属するすべての変更および修正とを含むものである。
【0112】
本出願の精神および原理から逸脱しない限り、当業者は、本出願に対して変更や変形を行うことができる。本出願に対するこれらの変更および変形が本出願の特許請求の範囲およびそれと均等な技術的範囲であれば、本出願がこれらの変更および変形を含む。
【0113】
産業上の利用可能性
本出願は、立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムを開示する。該立体仕分け方法は、下記のステップを含む。取得ステップ:対象仕分け貨物棚のプロパティ情報を取得し、前記プロパティ情報が該仕分け貨物棚の構造データおよび該貨物棚における貨物かごユニットの位置情報の少なくとも一方を含む。紐付けステップ:前記対象仕分け貨物棚のプロパティ情報と立体仕分けロボットの情報とを紐付け、前記紐付けの関係がサーバによる対象オーダーに基づいて関連付けられるものである。仕分けステップ:前記対象オーダーの仕分けタスクの処理において、仕分け待ち貨物を前記仕分け貨物棚のプロパティ情報に基づいて仕分けする。立体仕分けシステムにおいて、異なる貨物かごまたは仕分け貨物棚、または構造が複雑で、乱れている仕分け貨物棚に対して、異なる貨物かごまたは仕分け貨物棚の情報を識別する仕分け制御方法で仕分けを実現し、貨物かごまたは仕分け貨物棚によって制限されない立体仕分けを実現することができる。
【0114】
本出願に係る立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムは、実施可能なものであり、さまざまな産業用途に適用することができる。例えば、本出願に係る立体仕分け方法、立体仕分けロボットおよび立体仕分けシステムは、仕分けロボットの技術分野に適用することができる。
【国際調査報告】